JP2020071295A - 波長変換素子、光源装置及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】波長変換効率の低下を抑制できる波長変換素子、光源装置及びプロジェクターを提供する。【解決手段】波長変換素子は、第1面621と、第1面621とは反対側の第2面622とを有し、入射された励起光ELを波長変換して蛍光を生成する波長変換層62と、第3面611を有し、第2面622に沿って設けられる基材61と、第2面622と第3面611との間に設けられ、蛍光を反射する第1反射層63と、励起光ELの進行方向に沿って波長変換層62の内部に設けられ、波長変換層62の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する放熱部材64と、を備え、放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61に熱を伝達可能に設けられている。【選択図】図4
Description
本発明は、波長変換素子、光源装置及びプロジェクターに関する。
従来、入射される光とは波長が異なる光を出射する波長変換装置が知られている。このような波長変換装置として、内部に熱伝導体を有する波長変換装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の波長変換装置は、レーザー光が入射する光入射部が側面に設けられた熱伝導体と、熱伝導体の上面に設けられた蛍光体部と、を有する。光入射部から入射されたレーザー光は、熱伝導体を経由して蛍光体部に入射し、蛍光体部によって蛍光が出射される。このように構成された波長変換装置では、蛍光体部へ光が直接入射されることが抑制され、レーザー光が蛍光体部から直接出射されることが防止されるので、アイセーフ効果の高い波長変換装置が提供される。
なお、熱伝導体と蛍光体部との間の接合面は、凹凸構造を有している。凹凸構造は、レーザー光の熱伝導体における波長に対して回折効果を有するテクスチャ構造であり、蛍光体部に入射する光は、接合面にて回折し、拡散性の高い均一な光となって蛍光体部に入射される。
特許文献1に記載の波長変換装置は、レーザー光が入射する光入射部が側面に設けられた熱伝導体と、熱伝導体の上面に設けられた蛍光体部と、を有する。光入射部から入射されたレーザー光は、熱伝導体を経由して蛍光体部に入射し、蛍光体部によって蛍光が出射される。このように構成された波長変換装置では、蛍光体部へ光が直接入射されることが抑制され、レーザー光が蛍光体部から直接出射されることが防止されるので、アイセーフ効果の高い波長変換装置が提供される。
なお、熱伝導体と蛍光体部との間の接合面は、凹凸構造を有している。凹凸構造は、レーザー光の熱伝導体における波長に対して回折効果を有するテクスチャ構造であり、蛍光体部に入射する光は、接合面にて回折し、拡散性の高い均一な光となって蛍光体部に入射される。
また、波長変換装置を有する発光装置として、発光素子と、発光素子の光が入射する側とは反対側であって、発光素子から光が入射される範囲内に複数の凹部を有する透光性基板と、複数の凹部内に設けられた蛍光体含有部材と、を備える発光装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載の発光装置では、複数の凹部を、透光性部材において発光素子の光が入射する側とは反対側に設け、蛍光体含有部材において発熱が最大となる光入射側の領域と透光性部材とを接触させることにより、蛍光体含有部材の熱を透光性部材に伝達させて放熱している。
特許文献2に記載の発光装置では、複数の凹部を、透光性部材において発光素子の光が入射する側とは反対側に設け、蛍光体含有部材において発熱が最大となる光入射側の領域と透光性部材とを接触させることにより、蛍光体含有部材の熱を透光性部材に伝達させて放熱している。
しかしながら、特許文献1に記載の波長変換装置では、蛍光体部から熱伝導体に伝達された熱が熱伝導体内にこもりやすく、ひいては、蛍光体部の冷却が滞る可能性がある。
一方、特許文献2に記載の発光装置では、蛍光体含有部材から透光性部材に伝達された熱を透光性部材の表面に伝導しづらい可能性があり、この場合には、透光性部材による放熱を効果的に行えない可能性がある。
そして、このように蛍光体の冷却が効果的に行われないと、温度消光によって入射光の波長変換効率が低下するという問題がある。
一方、特許文献2に記載の発光装置では、蛍光体含有部材から透光性部材に伝達された熱を透光性部材の表面に伝導しづらい可能性があり、この場合には、透光性部材による放熱を効果的に行えない可能性がある。
そして、このように蛍光体の冷却が効果的に行われないと、温度消光によって入射光の波長変換効率が低下するという問題がある。
本発明の第1態様に係る波長変換素子は、第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有し、入射された励起光を波長変換して蛍光を生成する波長変換層と、第3面を有し、前記第2面に沿って設けられる基材と、前記第2面と前記第3面との間に設けられ、前記蛍光を反射する第1反射層と、前記励起光の進行方向に沿って前記波長変換層の内部に設けられ、前記波長変換層の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する放熱部材と、を備え、前記放熱部材は、前記第1反射層を介して前記基材に熱を伝達可能に設けられていることを特徴とする。
上記第1態様では、前記放熱部材は、前記第2面に沿う第4面を有し、前記第2面及び前記第4面は、前記第1反射層を介して前記第3面に接合されていることが好ましい。
上記第1態様では、前記放熱部材は、不透光性材料からなることが好ましい。
上記第1態様では、前記放熱部材と前記波長変換層との間に位置し、前記励起光の入射方向に沿って設けられる第2反射層を備えることが好ましい。
上記第1態様では、前記第2反射層は、前記放熱部材に対して前記基材とは反対側から見て、前記放熱部材を覆うことが好ましい。
上記第1態様では、前記放熱部材は、透光性材料からなることが好ましい。
上記第1態様では、前記放熱部材は、前記波長変換層の内部に埋め込まれていることが好ましい。
本発明の第2態様に係る光源装置は、励起光を出射する発光素子と、上記波長変換素子と、を備えることを特徴とする。
本発明の第3態様に係るプロジェクターは、上記光源装置と、前記光源装置から出射された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、を備えることを特徴とする。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する光源装置4から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成する画像光を、スクリーン等の被投射面上に拡大投射する画像表示装置である。プロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2と、外装筐体2内に配置される画像投射装置3と、を備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、電子部品に電力を供給する電源装置、及び、冷却対象を冷却する冷却装置を備える。
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する光源装置4から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成する画像光を、スクリーン等の被投射面上に拡大投射する画像表示装置である。プロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2と、外装筐体2内に配置される画像投射装置3と、を備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、電子部品に電力を供給する電源装置、及び、冷却対象を冷却する冷却装置を備える。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、それぞれ図示しない天面部及び底面部と、正面部21、背面部22、左側面部23及び右側面部24を有し、略直方体形状に形成されている。
正面部21は、後述する投射光学装置36の一部を露出させる開口部211を有しており、投射光学装置36によって投射される画像光は、開口部211を通過する。また、正面部21は、プロジェクター1内の冷却対象を冷却した冷却気体が外装筐体2の外部に排出される排気口212を有する。
右側面部24は、外装筐体2外の気体を冷却気体として内部に導入する導入口241を有する。
外装筐体2は、それぞれ図示しない天面部及び底面部と、正面部21、背面部22、左側面部23及び右側面部24を有し、略直方体形状に形成されている。
正面部21は、後述する投射光学装置36の一部を露出させる開口部211を有しており、投射光学装置36によって投射される画像光は、開口部211を通過する。また、正面部21は、プロジェクター1内の冷却対象を冷却した冷却気体が外装筐体2の外部に排出される排気口212を有する。
右側面部24は、外装筐体2外の気体を冷却気体として内部に導入する導入口241を有する。
[画像投射装置の構成]
画像投射装置3は、上記画像光を形成及び投射する。画像投射装置3は、光源装置4、均一化装置31、色分離装置32、リレー装置33、画像形成装置34、光学部品用筐体35及び投射光学装置36を備える。
なお、光源装置4の構成については、後に詳述する。
画像投射装置3は、上記画像光を形成及び投射する。画像投射装置3は、光源装置4、均一化装置31、色分離装置32、リレー装置33、画像形成装置34、光学部品用筐体35及び投射光学装置36を備える。
なお、光源装置4の構成については、後に詳述する。
均一化装置31は、光源装置4から出射された光を均一化する。均一化装置31によって均一化された光は、色分離装置32及びリレー装置33を経て、画像形成装置34の後述する光変調装置343の変調領域を照明する。均一化装置31は、2つのレンズアレイ311,312、偏光変換素子313及び重畳レンズ314を備える。
色分離装置32は、均一化装置31から入射される光を赤、緑及び青の各色光に分離する。色分離装置32は、2つのダイクロイックミラー321,322と、ダイクロイックミラー321によって分離された青色光を反射させる反射ミラー323と、を備える。
色分離装置32は、均一化装置31から入射される光を赤、緑及び青の各色光に分離する。色分離装置32は、2つのダイクロイックミラー321,322と、ダイクロイックミラー321によって分離された青色光を反射させる反射ミラー323と、を備える。
リレー装置33は、青色光の光路及び緑色光の光路より長い赤色光の光路に設けられ、赤色光の損失を抑制する。リレー装置33は、入射側レンズ331、リレーレンズ333、反射ミラー332,334を備える。
なお、本実施形態では、赤色光の光路にリレー装置33を設けているが、これに限らず、例えば他の色光より光路が長い色光を青色光とし、青色光の光路上にリレー装置33を設ける構成としてもよい。
なお、本実施形態では、赤色光の光路にリレー装置33を設けているが、これに限らず、例えば他の色光より光路が長い色光を青色光とし、青色光の光路上にリレー装置33を設ける構成としてもよい。
画像形成装置34は、入射される赤、緑及び青の各色光を変調し、変調された各色光を合成して、投射光学装置36によって投射される画像光を形成する。画像形成装置34は、入射される各色光に応じて設けられる3つのフィールドレンズ341、3つの入射側偏光板342、3つの光変調装置343、3つの視野角補償板344及び3つの出射側偏光板345と、1つの色合成装置346と、を備える。
光変調装置343は、光源装置4から出射された光を画像情報に応じて変調する。光変調装置343は、赤色光を変調する光変調装置343R、緑色光を変調する光変調装置343G、及び、青色光を変調する光変調装置343Bを含む。本実施形態では、光変調装置343は、透過型の液晶パネルによって構成されており、入射側偏光板342、光変調装置343及び出射側偏光板345によって液晶ライトバルブが構成される。
色合成装置346は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された各色光を合成して上記画像光を形成する。本実施形態では、色合成装置346は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されているが、これに限らず、例えば複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
光変調装置343は、光源装置4から出射された光を画像情報に応じて変調する。光変調装置343は、赤色光を変調する光変調装置343R、緑色光を変調する光変調装置343G、及び、青色光を変調する光変調装置343Bを含む。本実施形態では、光変調装置343は、透過型の液晶パネルによって構成されており、入射側偏光板342、光変調装置343及び出射側偏光板345によって液晶ライトバルブが構成される。
色合成装置346は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された各色光を合成して上記画像光を形成する。本実施形態では、色合成装置346は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されているが、これに限らず、例えば複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
光学部品用筐体35は、上記した各装置31〜34を内部に収容する。なお、画像投射装置3には、設計上の光軸である照明光軸Axが設定されており、光学部品用筐体35は、照明光軸Axにおける所定位置に各装置31〜34を保持する。なお、光源装置4及び投射光学装置36は、照明光軸Axにおける所定位置に配置される。
投射光学装置36は、画像形成装置34から入射される画像光を被投射面上に拡大投射する。すなわち、投射光学装置36は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された光を投射する。投射光学装置36は、例えば筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
投射光学装置36は、画像形成装置34から入射される画像光を被投射面上に拡大投射する。すなわち、投射光学装置36は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された光を投射する。投射光学装置36は、例えば筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
[光源装置の構成]
図2は、光源装置4の構成を示す模式図である。
光源装置4は、光変調装置343を照明する照明光を均一化装置31に出射する。光源装置4は、図2に示すように、光源用筐体CAと、光源用筐体CA内にそれぞれ収容される光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44、第1集光素子45、第1位相差素子46、第2集光素子47、拡散反射装置48、第2位相差素子49及び波長変換素子5Aと、を備える。
光源用筐体CAは、塵埃等が内部に侵入しづらい密閉筐体である。
図2は、光源装置4の構成を示す模式図である。
光源装置4は、光変調装置343を照明する照明光を均一化装置31に出射する。光源装置4は、図2に示すように、光源用筐体CAと、光源用筐体CA内にそれぞれ収容される光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44、第1集光素子45、第1位相差素子46、第2集光素子47、拡散反射装置48、第2位相差素子49及び波長変換素子5Aと、を備える。
光源用筐体CAは、塵埃等が内部に侵入しづらい密閉筐体である。
光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44と、第1位相差素子46、第2集光素子47及び拡散反射装置48は、光源装置4に設定された照明光軸Ax1上に配置されている。
波長変換素子5A、第1集光素子45、偏光分離素子44及び第2位相差素子49は、光源装置4に設定され、かつ、照明光軸Ax1に直交する照明光軸Ax2上に配置されている。
波長変換素子5A、第1集光素子45、偏光分離素子44及び第2位相差素子49は、光源装置4に設定され、かつ、照明光軸Ax1に直交する照明光軸Ax2上に配置されている。
[光源部の構成]
光源部41は、光を出射する光源411及びコリメーターレンズ415を備える。
光源411は、それぞれ発光素子としての複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413と、支持部材414と、を備える。
第1半導体レーザー412は、励起光であるs偏光の青色光L1sを出射する。青色光L1sは、例えば、ピーク波長が440nmのレーザー光である。第1半導体レーザー412から出射された青色光L1sは、波長変換素子5Aに入射される。
第2半導体レーザー413は、p偏光の青色光L2pを出射する。青色光L2pは、例えば、ピーク波長が460nmのレーザー光である。第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、拡散反射装置48に入射される。
支持部材414は、照明光軸Ax1と直交する平面にそれぞれアレイ状に配置された複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413を支持する。支持部材414は、熱伝導性を有する金属製部材である。
光源部41は、光を出射する光源411及びコリメーターレンズ415を備える。
光源411は、それぞれ発光素子としての複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413と、支持部材414と、を備える。
第1半導体レーザー412は、励起光であるs偏光の青色光L1sを出射する。青色光L1sは、例えば、ピーク波長が440nmのレーザー光である。第1半導体レーザー412から出射された青色光L1sは、波長変換素子5Aに入射される。
第2半導体レーザー413は、p偏光の青色光L2pを出射する。青色光L2pは、例えば、ピーク波長が460nmのレーザー光である。第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、拡散反射装置48に入射される。
支持部材414は、照明光軸Ax1と直交する平面にそれぞれアレイ状に配置された複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413を支持する。支持部材414は、熱伝導性を有する金属製部材である。
第1半導体レーザー412から出射された青色光L1s及び第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、コリメーターレンズ415によって平行光束に変換され、アフォーカル光学素子42に入射される。
なお、本実施形態では、光源411は、s偏光の青色光L1sと、p偏光の青色光L2pとを出射する構成である。しかしながら、これに限らず、光源411は、偏光方向が同じ直線偏光光である青色光を出射する構成としてもよい。この場合、入射された1種類の直線偏光をs偏光及びp偏光が含まれる光とする位相差素子を、光源部41と偏光分離素子44との間に配置すればよい。
なお、本実施形態では、光源411は、s偏光の青色光L1sと、p偏光の青色光L2pとを出射する構成である。しかしながら、これに限らず、光源411は、偏光方向が同じ直線偏光光である青色光を出射する構成としてもよい。この場合、入射された1種類の直線偏光をs偏光及びp偏光が含まれる光とする位相差素子を、光源部41と偏光分離素子44との間に配置すればよい。
[アフォーカル光学素子及びホモジナイザー光学素子の構成]
アフォーカル光学素子42は、光源部41から入射される青色光L1s,L2pの光束径を調整して、ホモジナイザー光学素子43に入射させる。アフォーカル光学素子42は、入射される光を集光するレンズ421と、レンズ421によって集光された光束を平行化するレンズ422とにより構成されている。
ホモジナイザー光学素子43は、青色光L1s,L2pの照度分布を均一化する。ホモジナイザー光学素子43は、一対のマルチレンズアレイ431,432により構成されている。
アフォーカル光学素子42は、光源部41から入射される青色光L1s,L2pの光束径を調整して、ホモジナイザー光学素子43に入射させる。アフォーカル光学素子42は、入射される光を集光するレンズ421と、レンズ421によって集光された光束を平行化するレンズ422とにより構成されている。
ホモジナイザー光学素子43は、青色光L1s,L2pの照度分布を均一化する。ホモジナイザー光学素子43は、一対のマルチレンズアレイ431,432により構成されている。
[偏光分離素子の構成]
ホモジナイザー光学素子43を通過した青色光L1s,L2pは、偏光分離素子44に入射する。
偏光分離素子44は、プリズム型の偏光ビームスプリッターであり、入射される光に含まれるs偏光成分とp偏光成分とを分離する。具体的に、偏光分離素子44は、s偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させる。また、偏光分離素子44は、s偏光成分及びp偏光成分のいずれの偏光成分であっても、所定波長以上の光を透過させる色分離特性を有する。従って、s偏光の青色光L1sは、偏光分離素子44にて反射され、第1集光素子45に入射する。一方、p偏光の青色光L2pは、偏光分離素子44を透過して、第1位相差素子46に入射する。
ホモジナイザー光学素子43を通過した青色光L1s,L2pは、偏光分離素子44に入射する。
偏光分離素子44は、プリズム型の偏光ビームスプリッターであり、入射される光に含まれるs偏光成分とp偏光成分とを分離する。具体的に、偏光分離素子44は、s偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させる。また、偏光分離素子44は、s偏光成分及びp偏光成分のいずれの偏光成分であっても、所定波長以上の光を透過させる色分離特性を有する。従って、s偏光の青色光L1sは、偏光分離素子44にて反射され、第1集光素子45に入射する。一方、p偏光の青色光L2pは、偏光分離素子44を透過して、第1位相差素子46に入射する。
[第1集光素子の構成]
第1集光素子45は、偏光分離素子44にて反射された青色光L1sを波長変換素子5Aに集光する。また、第1集光素子45は、波長変換素子5Aから入射される蛍光YLを平行化する。図2の例では、第1集光素子45は、2つのレンズ451,452によって構成されているが、第1集光素子45を構成するレンズの数は問わない。
第1集光素子45は、偏光分離素子44にて反射された青色光L1sを波長変換素子5Aに集光する。また、第1集光素子45は、波長変換素子5Aから入射される蛍光YLを平行化する。図2の例では、第1集光素子45は、2つのレンズ451,452によって構成されているが、第1集光素子45を構成するレンズの数は問わない。
[波長変換素子の構成]
波長変換素子5Aは、光が入射されることによって励起されて、入射された光より波長が長い光を生成して第1集光素子45に出射する。換言すると、波長変換素子5Aは、入射された光の波長を変換する。本実施形態では、波長変換素子5Aは、青色光L1sの入射に応じて、青色光L1sより波長が長い蛍光YLを、青色光L1sの入射側に出射する反射型の波長変換素子である。なお、青色光L1sが入射されることによって波長変換素子5Aにて生成される蛍光YLは、例えば、ピーク波長が500〜700nmの光である。
波長変換素子5Aは、青色光L1sが入射されて蛍光YLを出射する波長変換部6Aと、波長変換部6Aから伝達される熱を放熱するヒートシンクである放熱部51と、を備える。なお、波長変換部6Aの構成については、後に詳述する。
波長変換素子5Aは、光が入射されることによって励起されて、入射された光より波長が長い光を生成して第1集光素子45に出射する。換言すると、波長変換素子5Aは、入射された光の波長を変換する。本実施形態では、波長変換素子5Aは、青色光L1sの入射に応じて、青色光L1sより波長が長い蛍光YLを、青色光L1sの入射側に出射する反射型の波長変換素子である。なお、青色光L1sが入射されることによって波長変換素子5Aにて生成される蛍光YLは、例えば、ピーク波長が500〜700nmの光である。
波長変換素子5Aは、青色光L1sが入射されて蛍光YLを出射する波長変換部6Aと、波長変換部6Aから伝達される熱を放熱するヒートシンクである放熱部51と、を備える。なお、波長変換部6Aの構成については、後に詳述する。
波長変換素子5Aから出射された蛍光YLは、照明光軸Ax2に沿って第1集光素子45を通過した後、上記色分離特性を有する偏光分離素子44に入射される。そして、蛍光YLは、偏光分離素子44を照明光軸Ax2に沿って通過し、第2位相差素子49に入射する。
[第1位相差素子及び第2集光素子の構成]
第1位相差素子46は、偏光分離素子44と第2集光素子47との間に配置されている。第1位相差素子46は、偏光分離素子44を通過した青色光L2pを円偏光の青色光L2cに変換する。青色光L2cは、第2集光素子47に入射される。
第2集光素子47は、第1位相差素子46から入射される青色光L2cを拡散反射装置48に集光する。また、第2集光素子47は、拡散反射装置48から入射される青色光L2cを平行化する。なお、第2集光素子47を構成するレンズの数は、適宜変更可能である。
第1位相差素子46は、偏光分離素子44と第2集光素子47との間に配置されている。第1位相差素子46は、偏光分離素子44を通過した青色光L2pを円偏光の青色光L2cに変換する。青色光L2cは、第2集光素子47に入射される。
第2集光素子47は、第1位相差素子46から入射される青色光L2cを拡散反射装置48に集光する。また、第2集光素子47は、拡散反射装置48から入射される青色光L2cを平行化する。なお、第2集光素子47を構成するレンズの数は、適宜変更可能である。
[拡散反射装置の構成]
拡散反射装置48は、波長変換素子5Aから出射される蛍光YLと同様の拡散角で、入射された青色光L2cを拡散反射させる。拡散反射装置48の構成として、入射された青色光L2cをランバート反射させる反射板と、反射板を照明光軸Ax1と平行な回転軸を中心として回転させる回転装置とを備える構成を例示できる。
拡散反射装置48にて拡散反射された青色光L2cは、第2集光素子47を通過した後、第1位相差素子46に入射される。青色光L2cは、拡散反射装置48にて反射される際に、回転方向が反対方向の円偏光に変換される。このため、第2集光素子47を介して第1位相差素子46に入射された青色光L2cは、偏光分離素子44から第1位相差素子46に入射された際のp偏光の青色光L2cではなく、s偏光の青色光L2sに変換される。そして、青色光L2sは、偏光分離素子44にて反射されて、第2位相差素子49に入射される。すなわち、偏光分離素子44から第2位相差素子49に入射される光は、青色光L2s及び蛍光YLが混在した白色光である。
拡散反射装置48は、波長変換素子5Aから出射される蛍光YLと同様の拡散角で、入射された青色光L2cを拡散反射させる。拡散反射装置48の構成として、入射された青色光L2cをランバート反射させる反射板と、反射板を照明光軸Ax1と平行な回転軸を中心として回転させる回転装置とを備える構成を例示できる。
拡散反射装置48にて拡散反射された青色光L2cは、第2集光素子47を通過した後、第1位相差素子46に入射される。青色光L2cは、拡散反射装置48にて反射される際に、回転方向が反対方向の円偏光に変換される。このため、第2集光素子47を介して第1位相差素子46に入射された青色光L2cは、偏光分離素子44から第1位相差素子46に入射された際のp偏光の青色光L2cではなく、s偏光の青色光L2sに変換される。そして、青色光L2sは、偏光分離素子44にて反射されて、第2位相差素子49に入射される。すなわち、偏光分離素子44から第2位相差素子49に入射される光は、青色光L2s及び蛍光YLが混在した白色光である。
[第2位相差素子の構成]
第2位相差素子49は、偏光分離素子44から入射される白色光をs偏光及びp偏光が混在する光に変換する。このように変換された白色の照明光WLは、上記した均一化装置31に入射される。
第2位相差素子49は、偏光分離素子44から入射される白色光をs偏光及びp偏光が混在する光に変換する。このように変換された白色の照明光WLは、上記した均一化装置31に入射される。
[波長変換部の構成]
図3は、波長変換部6Aの断面の一部を模式的に示す図である。
波長変換部6Aは、図3に示すように、基材61、波長変換層62、第1反射層63、放熱部材64及び第2反射層65を有する。
なお、以下の説明では、波長変換部6Aに対する青色光L1sの入射方向を+Z方向とし、+Z方向とは反対方向を−Z方向とする。また、青色光L1sを、蛍光体を励起させる励起光ELと記載する。
図3は、波長変換部6Aの断面の一部を模式的に示す図である。
波長変換部6Aは、図3に示すように、基材61、波長変換層62、第1反射層63、放熱部材64及び第2反射層65を有する。
なお、以下の説明では、波長変換部6Aに対する青色光L1sの入射方向を+Z方向とし、+Z方向とは反対方向を−Z方向とする。また、青色光L1sを、蛍光体を励起させる励起光ELと記載する。
[基材の構成]
基材61は、波長変換層62、第1反射層63、放熱部材64及び第2反射層65を支持する平板状の支持部材である。基材61は、例えば金属等の熱伝導性に優れた材料によって形成されている。詳しくは後述するが、基材61には、第1反射層63を介して、波長変換層62及び放熱部材64から熱が伝達される。そして、基材61は、伝達された熱を放熱するとともに、接続された放熱部51に熱を伝達する。すなわち、基材61に伝達された熱の一部は、放熱部51にて放熱される。
このような基材61において、放熱部51と対向する面とは反対側の面611は、波長変換層62と対向する。面611は、第3面に相当する。
基材61は、波長変換層62、第1反射層63、放熱部材64及び第2反射層65を支持する平板状の支持部材である。基材61は、例えば金属等の熱伝導性に優れた材料によって形成されている。詳しくは後述するが、基材61には、第1反射層63を介して、波長変換層62及び放熱部材64から熱が伝達される。そして、基材61は、伝達された熱を放熱するとともに、接続された放熱部51に熱を伝達する。すなわち、基材61に伝達された熱の一部は、放熱部51にて放熱される。
このような基材61において、放熱部51と対向する面とは反対側の面611は、波長変換層62と対向する。面611は、第3面に相当する。
[波長変換層の構成]
波長変換層62は、基材61に対して励起光ELの入射側である−Z方向に位置し、入射される励起光ELを波長変換した上記蛍光YLを拡散出射する蛍光体を含有する。波長変換層62は、例えば、セラミックスバルク体(例えばYAG:Ceバルク体)や、蛍光体粒子をガラスや樹脂等によってバインドしたものによって構成される。
波長変換層62は、−Z方向に位置する第1面621と、第1面621とは反対側に位置する第2面622と、を有する。第1面621は、励起光ELが入射される光入射面である。第2面622は、基材61の面611と対向する対向面である。換言すると、基材61は、第2面622に沿って配置される。
波長変換層62は、基材61に対して励起光ELの入射側である−Z方向に位置し、入射される励起光ELを波長変換した上記蛍光YLを拡散出射する蛍光体を含有する。波長変換層62は、例えば、セラミックスバルク体(例えばYAG:Ceバルク体)や、蛍光体粒子をガラスや樹脂等によってバインドしたものによって構成される。
波長変換層62は、−Z方向に位置する第1面621と、第1面621とは反対側に位置する第2面622と、を有する。第1面621は、励起光ELが入射される光入射面である。第2面622は、基材61の面611と対向する対向面である。換言すると、基材61は、第2面622に沿って配置される。
第1面621を介して波長変換層62の内部に励起光ELが入射されると、波長変換層62に含まれる蛍光体によって蛍光YLが発生する。
発生した蛍光YLの一部は、励起光ELの入射側、すなわち、−Z方向に進行して、第1面621から−Z方向に出射される。すなわち、第1面621は、蛍光YLを出射する光出射面でもある。
一方、発生した蛍光YLの他の一部は、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿って基材61側に進行する。このような基材61側に進行する蛍光YLも第1面621から−Z方向に出射するために、基材61と波長変換層62との間には、第1反射層63が設けられており、基材61の面611と波長変換層62の第2面622とは、第1反射層63を介して接合されている。
発生した蛍光YLの一部は、励起光ELの入射側、すなわち、−Z方向に進行して、第1面621から−Z方向に出射される。すなわち、第1面621は、蛍光YLを出射する光出射面でもある。
一方、発生した蛍光YLの他の一部は、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿って基材61側に進行する。このような基材61側に進行する蛍光YLも第1面621から−Z方向に出射するために、基材61と波長変換層62との間には、第1反射層63が設けられており、基材61の面611と波長変換層62の第2面622とは、第1反射層63を介して接合されている。
[第1反射層の構成]
第1反射層63は、基材61の面611と波長変換層62の第2面622との間に設けられ、入射される光を反射させる。具体的に、第1反射層63は、波長変換層62から入射される蛍光YLを−Z方向に向かって反射させる。これにより、波長変換層62にて生じた蛍光YLの略全てが、波長変換層62の第1面621から波長変換部6Aの外部に出射される。
このような第1反射層63は、例えばアルミニウムや銀等の金属成膜によって形成できる他、誘電体多層膜によって形成できる。
第1反射層63は、基材61の面611と波長変換層62の第2面622との間に設けられ、入射される光を反射させる。具体的に、第1反射層63は、波長変換層62から入射される蛍光YLを−Z方向に向かって反射させる。これにより、波長変換層62にて生じた蛍光YLの略全てが、波長変換層62の第1面621から波長変換部6Aの外部に出射される。
このような第1反射層63は、例えばアルミニウムや銀等の金属成膜によって形成できる他、誘電体多層膜によって形成できる。
[放熱部材の構成]
放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61と接続されており、波長変換層62にて生じた熱を基材61に伝達する熱伝達経路を形成する。すなわち、放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61に熱を伝達可能に複数設けられている。
放熱部材64は、波長変換層62の熱伝導率より高い熱伝導率を有する材料であり、かつ、光を透過しない不透光性材料によって形成されており、例えば、銅、銀及びアルミニウム等の金属により形成できる。このように、放熱部材64は、波長変換部6Aにおいて高い熱伝導性を有する部位であるため、波長変換部6Aにおける高熱伝導部と言える。
放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61と接続されており、波長変換層62にて生じた熱を基材61に伝達する熱伝達経路を形成する。すなわち、放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61に熱を伝達可能に複数設けられている。
放熱部材64は、波長変換層62の熱伝導率より高い熱伝導率を有する材料であり、かつ、光を透過しない不透光性材料によって形成されており、例えば、銅、銀及びアルミニウム等の金属により形成できる。このように、放熱部材64は、波長変換部6Aにおいて高い熱伝導性を有する部位であるため、波長変換部6Aにおける高熱伝導部と言える。
本実施形態では、放熱部材64は、波長変換層62を+Z方向に沿って貫通するように設けられている。放熱部材64における−Z方向の面641は、−Z方向に向かって波長変換部6Aの外部に露出され、+Z方向の面642は、第1反射層63を介して基材61の面611と接続されている。すなわち、放熱部材64は、基材61における第3面としての面611及び波長変換層62の第2面622に沿い、第1反射層63を介して面611と接合される面642を有し、面642は、第4面に相当する。
なお、放熱部材64が第1反射層63を介して基材61と接続されていれば、励起光ELの入射側から波長変換部6Aを見た場合の放熱部材64の形状は、特に限定されない。
なお、放熱部材64が第1反射層63を介して基材61と接続されていれば、励起光ELの入射側から波長変換部6Aを見た場合の放熱部材64の形状は、特に限定されない。
[第2反射層の構成]
第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿って放熱部材64の周囲に設けられている。換言すると、第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間において、放熱部材64の+Z方向に沿う中心軸を中心とする周方向の全周に亘って、放熱部材64を囲むように形成されている。更に換言すると、第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿う軸を中心とする放熱部材64の周面、すなわち、放熱部材64の側面を覆うように設けられている。
第2反射層65は、波長変換層62から入射される光を反射させることによって、波長変換層62に入射した励起光EL、及び、波長変換層62にて生じた蛍光が放熱部材64に入射されて、励起光EL及び蛍光が放熱部材64にて吸収されてしまうことを抑制する。
第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿って放熱部材64の周囲に設けられている。換言すると、第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間において、放熱部材64の+Z方向に沿う中心軸を中心とする周方向の全周に亘って、放熱部材64を囲むように形成されている。更に換言すると、第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿う軸を中心とする放熱部材64の周面、すなわち、放熱部材64の側面を覆うように設けられている。
第2反射層65は、波長変換層62から入射される光を反射させることによって、波長変換層62に入射した励起光EL、及び、波長変換層62にて生じた蛍光が放熱部材64に入射されて、励起光EL及び蛍光が放熱部材64にて吸収されてしまうことを抑制する。
[波長変換部における熱伝導経路]
図4は、波長変換部6Aの熱伝導経路を示す図である。
波長変換層62の第1面621に+Z方向に沿って励起光ELが入射された場合、波長変換層62における第1面621近傍の領域が、波長変換部6Aにおいて最も発熱する。
波長変換層62にて生じた熱は、図4における矢印A1で示すように、波長変換層62を+Z方向に進行して、第1反射層63を介して基材61に伝達されるだけでなく、図4における矢印A2で示すように、放熱部材64を+Z方向に進行して、第1反射層63を介して基材61に伝達される。
図4は、波長変換部6Aの熱伝導経路を示す図である。
波長変換層62の第1面621に+Z方向に沿って励起光ELが入射された場合、波長変換層62における第1面621近傍の領域が、波長変換部6Aにおいて最も発熱する。
波長変換層62にて生じた熱は、図4における矢印A1で示すように、波長変換層62を+Z方向に進行して、第1反射層63を介して基材61に伝達されるだけでなく、図4における矢印A2で示すように、放熱部材64を+Z方向に進行して、第1反射層63を介して基材61に伝達される。
例えば、波長変換層62が、YAG:Ceバルク体により構成されている場合、波長変換層62の熱伝導率は、略10W/mkである。これに対し、放熱部材64が、銅によって構成されている場合、放熱部材64の熱伝導率は、略400W/mkである。
このため、波長変換層62にて生じた熱の多くは、波長変換層62から、波長変換層62の熱伝導率より高い熱伝導率を有する放熱部材64に伝わり、放熱部材64を進行して基材61に伝達される。
これにより、発熱量が最大となる第1面621近傍の領域にて生じた熱を、基材61に速やかに輸送できる。従って、波長変換層62にて生じた熱を基材61にて速やかに放熱でき、波長変換素子5Aの冷却効率を高めることができる。
このため、波長変換層62にて生じた熱の多くは、波長変換層62から、波長変換層62の熱伝導率より高い熱伝導率を有する放熱部材64に伝わり、放熱部材64を進行して基材61に伝達される。
これにより、発熱量が最大となる第1面621近傍の領域にて生じた熱を、基材61に速やかに輸送できる。従って、波長変換層62にて生じた熱を基材61にて速やかに放熱でき、波長変換素子5Aの冷却効率を高めることができる。
[第1実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果を奏することができる。
波長変換素子5Aは、第1面621と、第1面621とは反対側の第2面622とを有し、入射された励起光ELを波長変換して蛍光YLを生成する波長変換層62と、第3面としての面611を有し、第2面622に沿って設けられる基材61と、第2面622と面611との間に設けられ、蛍光YLを反射する第1反射層63と、励起光ELの進行方向である+Z方向に沿って波長変換層62の内部に設けられ、波長変換層62の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する放熱部材64と、を備える。そして、放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61に熱を伝達可能に設けられている。
このような構成によれば、放熱部材64によって、励起光ELが入射されて発生する波長変換層62の熱を効率よく基材61に伝達する熱伝達経路を形成できる。これにより、波長変換層62の温度上昇を抑制できるので、波長変換層62に温度消光が生じることを抑制できる。従って、波長変換層62、ひいては、波長変換素子5Aによる波長変換効率の低下を抑制でき、光源装置4から出射される光の色バランスが崩れることを抑制できる他、光源装置4から出射される光量の低下を抑制でき、プロジェクター1から投射される画像の輝度が低下することを抑制できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果を奏することができる。
波長変換素子5Aは、第1面621と、第1面621とは反対側の第2面622とを有し、入射された励起光ELを波長変換して蛍光YLを生成する波長変換層62と、第3面としての面611を有し、第2面622に沿って設けられる基材61と、第2面622と面611との間に設けられ、蛍光YLを反射する第1反射層63と、励起光ELの進行方向である+Z方向に沿って波長変換層62の内部に設けられ、波長変換層62の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する放熱部材64と、を備える。そして、放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61に熱を伝達可能に設けられている。
このような構成によれば、放熱部材64によって、励起光ELが入射されて発生する波長変換層62の熱を効率よく基材61に伝達する熱伝達経路を形成できる。これにより、波長変換層62の温度上昇を抑制できるので、波長変換層62に温度消光が生じることを抑制できる。従って、波長変換層62、ひいては、波長変換素子5Aによる波長変換効率の低下を抑制でき、光源装置4から出射される光の色バランスが崩れることを抑制できる他、光源装置4から出射される光量の低下を抑制でき、プロジェクター1から投射される画像の輝度が低下することを抑制できる。
放熱部材64は、波長変換層62の第2面622及び基材61における第3面としての面611に沿う第4面としての面642を有する。面642は、第1反射層63を介して面611に接合され、第2面622は、第1反射層63を介して面611に接合されている。
これによれば、放熱部材64から基材61に熱を伝達しやすくすることができる他、波長変換層62から基材61に熱を伝達しやすくすることができる。従って、波長変換層62の熱を基材61に一層効果的に伝達できるので、上記効果をより好適に奏することができる。
これによれば、放熱部材64から基材61に熱を伝達しやすくすることができる他、波長変換層62から基材61に熱を伝達しやすくすることができる。従って、波長変換層62の熱を基材61に一層効果的に伝達できるので、上記効果をより好適に奏することができる。
放熱部材64は、不透光性材料によって構成されている。
これによれば、放熱部材64を金属によって形成できるので、熱伝導率の高い材料によって放熱部材64を構成できる。従って、波長変換層62にて生じた熱を、基材61に効率よく伝達できる。
これによれば、放熱部材64を金属によって形成できるので、熱伝導率の高い材料によって放熱部材64を構成できる。従って、波長変換層62にて生じた熱を、基材61に効率よく伝達できる。
波長変換素子5Aは、放熱部材64と波長変換層62との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿って設けられる第2反射層65を備える。
これによれば、金属によって放熱部材64が形成されている場合に、放熱部材64による光吸収を抑制できる。従って、波長変換層62による励起光ELの波長変換効率の低下を抑制でき、波長変換素子5Aから出射される光量が低下することを抑制できる。
これによれば、金属によって放熱部材64が形成されている場合に、放熱部材64による光吸収を抑制できる。従って、波長変換層62による励起光ELの波長変換効率の低下を抑制でき、波長変換素子5Aから出射される光量が低下することを抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を有するが、波長変換素子の放熱部材が波長変換層の内部に埋め込まれ、励起光の入射側にて波長変換層によって覆われている点で、プロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を有するが、波長変換素子の放熱部材が波長変換層の内部に埋め込まれ、励起光の入射側にて波長変換層によって覆われている点で、プロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本実施形態に係るプロジェクターが備える光源装置4の波長変換素子5Bを構成する波長変換部6Bの断面の一部を模式的に示す図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Aに代えて波長変換素子5Bを有する光源装置4を備える他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
波長変換素子5Bは、波長変換部6Aに代えて、図5に示す波長変換部6Bを有する他は、波長変換素子5Aと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Bは、波長変換部6B及び放熱部51を有する。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Aに代えて波長変換素子5Bを有する光源装置4を備える他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
波長変換素子5Bは、波長変換部6Aに代えて、図5に示す波長変換部6Bを有する他は、波長変換素子5Aと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Bは、波長変換部6B及び放熱部51を有する。
波長変換部6Bは、波長変換部6Aと同様に、入射された励起光ELを波長変換して蛍光を出射する。波長変換部6Bは、図5に示すように、基材61、波長変換層62B、第1反射層63、放熱部材64及び第2反射層65Bを有する。
波長変換層62Bは、波長変換層62と同様の材料によって構成されている。波長変換層62Bは、−Z方向に位置し、励起光ELが入射される第1面62B1と、第1面62B1とは反対側の面である第2面62B2と、を有する。
第2面62B2は、基材61の面611と対向しており、第2面62B2と面611との間には、第1反射層63が配置されている。そして、第2面62B2は、第1反射層63を介して面611と接合されている。
第2面62B2は、基材61の面611と対向しており、第2面62B2と面611との間には、第1反射層63が配置されている。そして、第2面62B2は、第1反射層63を介して面611と接合されている。
このような波長変換層62Bは、複数の放熱部材64及び複数の第2反射層65を励起光ELの入射側である−Z方向にて覆うように形成されている。換言すると、放熱部材64及び第2反射層65Bは、波長変換層62Bの内部に埋め込まれている。更に換言すると、放熱部材64及び第2反射層65Bは、励起光ELの入射側である−Z方向に露出しない。
第2反射層65Bは、第2反射層65と同様の材料によって形成され、入射される光を反射させる。第2反射層65Bは、+Z方向に沿って放熱部材64の周囲に形成されている。この他、第2反射層65Bは、波長変換層62と放熱部材64との間において、放熱部材64に対して基材61とは反対側である−Z方向から見て、放熱部材64を覆う。換言すると、第2反射層65Bは、波長変換層62Bの第1面62B1に沿って延出して、放熱部材64における−Z方向の面641を−Z方向にて覆う。これにより、放熱部材64は、第1反射層63を介して基材61と接続される+Z方向の面642を除く全ての面が、第2反射層65Bによって覆われる。
[第2実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る波長変換素子5Bを備える光源装置及びプロジェクターによれば、上記した波長変換素子5A、光源装置4及びプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
第2反射層65Bは、放熱部材64に対して基材61とは反対側から見て、放熱部材64を覆う。このような構成によれば、励起光ELが放熱部材64に入射されることを抑制でき、放熱部材64による光吸収を抑制できる。従って、波長変換層62Bによる励起光ELの波長変換効率の低下を抑制でき、波長変換素子5Bから出射される光量が低下することを抑制できる。
以上説明した本実施形態に係る波長変換素子5Bを備える光源装置及びプロジェクターによれば、上記した波長変換素子5A、光源装置4及びプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
第2反射層65Bは、放熱部材64に対して基材61とは反対側から見て、放熱部材64を覆う。このような構成によれば、励起光ELが放熱部材64に入射されることを抑制でき、放熱部材64による光吸収を抑制できる。従って、波長変換層62Bによる励起光ELの波長変換効率の低下を抑制でき、波長変換素子5Bから出射される光量が低下することを抑制できる。
放熱部材64は、波長変換層62Bの内部に埋め込まれている。
このような構成によれば、放熱部材64による光吸収を抑制できる他、波長変換部6Bに入射された励起光ELが波長変換されずに第2反射層65Bによって励起光ELの入射側に反射されてしまうことを抑制できる。従って、波長変換層62Bに入射された励起光ELの略全てを蛍光に変換できるので、波長変換素子5Bでの波長変換効率の低下を一層抑制できる。
このような構成によれば、放熱部材64による光吸収を抑制できる他、波長変換部6Bに入射された励起光ELが波長変換されずに第2反射層65Bによって励起光ELの入射側に反射されてしまうことを抑制できる。従って、波長変換層62Bに入射された励起光ELの略全てを蛍光に変換できるので、波長変換素子5Bでの波長変換効率の低下を一層抑制できる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を備えるが、波長変換素子の放熱部材が透光性材料によって構成されている他、第2反射層が設けられていない点で、プロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を備えるが、波長変換素子の放熱部材が透光性材料によって構成されている他、第2反射層が設けられていない点で、プロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、本実施形態に係るプロジェクターが備える光源装置4の波長変換素子5Cを構成する波長変換部6Cの断面の一部を模式的に示す図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Aに代えて波長変換素子5Cを有する光源装置4を備える他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
波長変換素子5Cは、波長変換部6Aに代えて、図6に示す波長変換部6Cを有する他は、波長変換素子5Aと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Cは、波長変換部6C及び放熱部51を有する。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Aに代えて波長変換素子5Cを有する光源装置4を備える他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
波長変換素子5Cは、波長変換部6Aに代えて、図6に示す波長変換部6Cを有する他は、波長変換素子5Aと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Cは、波長変換部6C及び放熱部51を有する。
波長変換部6Cは、波長変換部6A,6Bと同様に、入射された励起光ELを波長変換して蛍光を出射する。波長変換部6Cは、基材61、波長変換層62、第1反射層63及び放熱部材64Cを有する一方で、第2反射層を有しない。
放熱部材64Cは、光吸収が比較的少ない透光性材料によって形成された透光性部材であり、放熱部材64Cの熱伝導率は、波長変換層62の熱伝導率より高い。このような放熱部材64Cの材料としては、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)、SiC単結晶、ダイヤモンド及びBeOが挙げられる。
放熱部材64Cは、光吸収が比較的少ない透光性材料によって形成された透光性部材であり、放熱部材64Cの熱伝導率は、波長変換層62の熱伝導率より高い。このような放熱部材64Cの材料としては、例えば、アルミナ(酸化アルミニウム)、SiC単結晶、ダイヤモンド及びBeOが挙げられる。
本実施形態では、放熱部材64Cは、放熱部材64と同様に、波長変換層62を+Z方向に沿って貫通するように設けられている。
放熱部材64Cにおける−Z方向の面64C1は、−Z方向に向かって波長変換部6Cの外部に露出されている。
放熱部材64Cにおける+Z方向の面64C2は、基材61の面611に沿って延出しており、第1反射層63を介して基材61と接合されている。すなわち、放熱部材64Cは、基材61において第3面としての面611と対向し、第1反射層63を介して面611と接合される面64C2を有し、面64C2は、第4面に相当する。
なお、放熱部材64と同様に、放熱部材64Cが第1反射層63を介して基材61と接続されていれば、−Z方向から波長変換部6Cを見た場合の放熱部材64Cの形状は、特に限定されない。
放熱部材64Cにおける−Z方向の面64C1は、−Z方向に向かって波長変換部6Cの外部に露出されている。
放熱部材64Cにおける+Z方向の面64C2は、基材61の面611に沿って延出しており、第1反射層63を介して基材61と接合されている。すなわち、放熱部材64Cは、基材61において第3面としての面611と対向し、第1反射層63を介して面611と接合される面64C2を有し、面64C2は、第4面に相当する。
なお、放熱部材64と同様に、放熱部材64Cが第1反射層63を介して基材61と接続されていれば、−Z方向から波長変換部6Cを見た場合の放熱部材64Cの形状は、特に限定されない。
[第3実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る波長変換素子5Cを備える光源装置及びプロジェクターによれば、上記した波長変換素子5C、光源装置4及びプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
放熱部材64Cは、透光性材料からなる。
これによれば、第2反射層65,65Bを設ける必要がないので、波長変換部6C、ひいては、波長変換素子5Cの構成を簡略化できる。
また、放熱部材64Cに入射された励起光ELの多くは、放熱部材64Cを透過して波長変換層62に入射されるので、波長変換素子5Cの波長変換効率の低下を抑制できる。
以上説明した本実施形態に係る波長変換素子5Cを備える光源装置及びプロジェクターによれば、上記した波長変換素子5C、光源装置4及びプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
放熱部材64Cは、透光性材料からなる。
これによれば、第2反射層65,65Bを設ける必要がないので、波長変換部6C、ひいては、波長変換素子5Cの構成を簡略化できる。
また、放熱部材64Cに入射された励起光ELの多くは、放熱部材64Cを透過して波長変換層62に入射されるので、波長変換素子5Cの波長変換効率の低下を抑制できる。
[第3実施形態の変形]
本実施形態では、放熱部材64Cは、アルミナ、SiC単結晶、ダイヤモンド及びBeO等の単一材料により形成されるとした。しかしながら、これに限らず、放熱部材64Cは、他の材料によって形成されてもよい。例えば、放熱部材64Cは、ガラス及び樹脂等の透光性のバインダー中に光吸収が比較的少ない透光性の高熱伝導粒子が混在するものであってもよい。このような材料によって形成された放熱部材64Cが設けられた波長変換素子5Cであっても、上記と同様の効果を奏することができる。
なお、このような高熱伝導粒子としては、上記単一材料により形成される粒子が挙げられる。
本実施形態では、放熱部材64Cは、アルミナ、SiC単結晶、ダイヤモンド及びBeO等の単一材料により形成されるとした。しかしながら、これに限らず、放熱部材64Cは、他の材料によって形成されてもよい。例えば、放熱部材64Cは、ガラス及び樹脂等の透光性のバインダー中に光吸収が比較的少ない透光性の高熱伝導粒子が混在するものであってもよい。このような材料によって形成された放熱部材64Cが設けられた波長変換素子5Cであっても、上記と同様の効果を奏することができる。
なお、このような高熱伝導粒子としては、上記単一材料により形成される粒子が挙げられる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第2実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成を備えるが、第3実施形態にて示した波長変換素子5Cと同様に、放熱部材が透光性材料によって形成され、第2反射層が設けられていない。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと、第2実施形態にて示したプロジェクターとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第2実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成を備えるが、第3実施形態にて示した波長変換素子5Cと同様に、放熱部材が透光性材料によって形成され、第2反射層が設けられていない。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと、第2実施形態にて示したプロジェクターとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、本実施形態に係るプロジェクターが備える光源装置4の波長変換素子5Dを構成する波長変換部6Dの断面の一部を模式的に示す図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Aに代えて波長変換素子5Dを有する光源装置4を備える他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
波長変換素子5Dは、波長変換部6Aに代えて、図6に示す波長変換部6Dを有する他は、波長変換素子5Aと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Dは、波長変換部6D及び放熱部51を有する。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Aに代えて波長変換素子5Dを有する光源装置4を備える他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
波長変換素子5Dは、波長変換部6Aに代えて、図6に示す波長変換部6Dを有する他は、波長変換素子5Aと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Dは、波長変換部6D及び放熱部51を有する。
波長変換部6Dは、波長変換部6A〜6Cと同様に、入射された励起光ELを波長変換して蛍光を出射する。波長変換部6Dは、基材61、波長変換層62B、第1反射層63及び放熱部材64Cを有する。すなわち、波長変換部6Dも、第2反射層を有しない。
波長変換部6Dでは、波長変換層62Bは、図7に示すように、励起光ELの入射側である−Z方向にて複数の放熱部材64Cを覆うように形成されている。換言すると、放熱部材64Cは、波長変換層62Bの内部に埋め込まれている。更に換言すると、放熱部材64Cは、励起光ELの入射側である−Z方向に露出しない。
波長変換部6Dでは、波長変換層62Bは、図7に示すように、励起光ELの入射側である−Z方向にて複数の放熱部材64Cを覆うように形成されている。換言すると、放熱部材64Cは、波長変換層62Bの内部に埋め込まれている。更に換言すると、放熱部材64Cは、励起光ELの入射側である−Z方向に露出しない。
このような波長変換素子5Dを有する光源装置4を備えたプロジェクターによっても、上記したプロジェクターと同様の効果を奏することができる。
なお、本実施形態においても、放熱部材64Cは、光吸収が比較的少ない透光性材料によって形成されていてもよく、透光性のバインダー中に光吸収が比較的少ない透光性の高熱伝導粒子が混在するものによって形成されていてもよい。
なお、本実施形態においても、放熱部材64Cは、光吸収が比較的少ない透光性材料によって形成されていてもよく、透光性のバインダー中に光吸収が比較的少ない透光性の高熱伝導粒子が混在するものによって形成されていてもよい。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を備える。ここで、第1〜第4実施形態にて示したプロジェクターが備える波長変換素子5A〜5Dは、励起光ELの入射側に蛍光を出射する反射型の波長変換素子であった。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターが備える波長変換素子は、励起光ELの入射側とは反対側に蛍光を出射する透過型の波長変換素子である。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと、上記したプロジェクターとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を備える。ここで、第1〜第4実施形態にて示したプロジェクターが備える波長変換素子5A〜5Dは、励起光ELの入射側に蛍光を出射する反射型の波長変換素子であった。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターが備える波長変換素子は、励起光ELの入射側とは反対側に蛍光を出射する透過型の波長変換素子である。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと、上記したプロジェクターとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、本実施形態に係るプロジェクターが備える光源装置7を示す模式図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、光源装置4に代えて光源装置7を有する他は、プロジェクター1と同様の構成を有する。
光源装置7は、光源装置4と同様に、光変調装置343を照明する照明光を均一化装置31に出射する。光源装置7は、図8に示す第1光源装置7Aと、それぞれ図示しない第2光源装置及び光合成装置と、を有する。第1光源装置7Aは、蛍光YLを出射する光源装置であり、第2光源装置は、青色光を出射する光源装置である。
本実施形態に係るプロジェクターは、光源装置4に代えて光源装置7を有する他は、プロジェクター1と同様の構成を有する。
光源装置7は、光源装置4と同様に、光変調装置343を照明する照明光を均一化装置31に出射する。光源装置7は、図8に示す第1光源装置7Aと、それぞれ図示しない第2光源装置及び光合成装置と、を有する。第1光源装置7Aは、蛍光YLを出射する光源装置であり、第2光源装置は、青色光を出射する光源装置である。
第1光源装置7Aは、図8に示すように、青色光である励起光を出射する光源部71と、光源部71から出射された励起光を縮径させるアフォーカル光学素子42と、縮径された励起光の照度分布を均一化するホモジナイザー光学素子43と、入射される励起光を集光する第1集光素子45と、励起光を波長変換する波長変換素子5Eと、第2集光素子72と、を有する。
光源部71は、励起光を出射する発光素子としての複数の半導体レーザー711を有し、複数の半導体レーザー711から出射された励起光は、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、第1集光素子45を介して波長変換素子5Eに入射される。なお、半導体レーザー711が出射する青色光は、上記第1半導体レーザー412が出射するレーザー光と同じレーザー光であってもよく、上記第2半導体レーザー413が出射するレーザー光と同じレーザー光であってもよい。
第2集光素子72は、波長変換素子5Eに対する励起光の入射方向に沿って波長変換素子5Eから出射された蛍光を集光及び平行化して、上記光合成装置に出射する。光合成装置は、第2集光素子72から出射された蛍光と、第2光源装置から出射された青色光とを合成した照明光を、上記均一化装置31に出射する。
第2集光素子72は、波長変換素子5Eに対する励起光の入射方向に沿って波長変換素子5Eから出射された蛍光を集光及び平行化して、上記光合成装置に出射する。光合成装置は、第2集光素子72から出射された蛍光と、第2光源装置から出射された青色光とを合成した照明光を、上記均一化装置31に出射する。
図9は、波長変換素子5Eの断面の一部を模式的に示す図である。
波長変換素子5Eは、波長変換素子5A〜5Dと同様に、入射された励起光ELを波長変換して蛍光YLを出射する。波長変換素子5Eは、波長変換素子5A〜5Dとは異なり、励起光ELの入射方向に沿って蛍光YLを出射する透過型の波長変換素子である。
波長変換素子5Eは、図9に示すように、波長変換部6Eと、図示しない放熱部とを有し、波長変換部6Eは、基材61E、波長変換層62、第1反射層63E、放熱部材64及び第2反射層65を有する。
なお、以下の説明においても、波長変換部6Eに対する励起光ELの入射方向を+Z方向とし、+Z方向とは反対方向を−Z方向とする。
波長変換素子5Eは、波長変換素子5A〜5Dと同様に、入射された励起光ELを波長変換して蛍光YLを出射する。波長変換素子5Eは、波長変換素子5A〜5Dとは異なり、励起光ELの入射方向に沿って蛍光YLを出射する透過型の波長変換素子である。
波長変換素子5Eは、図9に示すように、波長変換部6Eと、図示しない放熱部とを有し、波長変換部6Eは、基材61E、波長変換層62、第1反射層63E、放熱部材64及び第2反射層65を有する。
なお、以下の説明においても、波長変換部6Eに対する励起光ELの入射方向を+Z方向とし、+Z方向とは反対方向を−Z方向とする。
基材61Eは、基材61と同様に、波長変換層62、第1反射層63E、放熱部材64及び第2反射層65を支持する平板状の支持部材である。基材61Eは、励起光ELを透過可能な透光性を有し、基材61Eに対する波長変換層62の配置側とは反対側から基材61Eに入射された励起光ELは、+Z方向に沿って基材61Eを透過する。すなわち、基材61Eは、透光性基板である。
基材61Eは、第1反射層63Eを介して、波長変換層62及び放熱部材64から熱が伝達される。そして、基材61Eは、伝達された熱を放熱するとともに、図示しない放熱部に熱を伝達する。
このように、基材61Eは、透光性及び熱伝導性を有する。例えば、基材61Eは、アルミナにより形成できる他、シリコンカーバイトの単結晶により形成できる。
なお、基材61Eにおいて、+Z方向の面61E1は、波長変換層62及び放熱部材64と対向する面であり、第3面に相当する。
基材61Eは、第1反射層63Eを介して、波長変換層62及び放熱部材64から熱が伝達される。そして、基材61Eは、伝達された熱を放熱するとともに、図示しない放熱部に熱を伝達する。
このように、基材61Eは、透光性及び熱伝導性を有する。例えば、基材61Eは、アルミナにより形成できる他、シリコンカーバイトの単結晶により形成できる。
なお、基材61Eにおいて、+Z方向の面61E1は、波長変換層62及び放熱部材64と対向する面であり、第3面に相当する。
波長変換層62は、基材61に対して+Z方向に設けられている。波長変換層62は、−Z方向に位置する第1面621と、第1面621とは反対側に位置する第2面622と、を有する。
第2面622は、基材61Eの面61E1と+Z方向において対向する対向面である他、基材61Eを介して励起光ELが入射する光入射面でもある。第2面622は、第1反射層63Eを介して面61E1と接合される。
第2面622は、基材61Eの面61E1と+Z方向において対向する対向面である他、基材61Eを介して励起光ELが入射する光入射面でもある。第2面622は、第1反射層63Eを介して面61E1と接合される。
波長変換部6Eでは、第2面622を介して波長変換層62の内部に励起光ELが入射されると、上記のように、波長変換層62に含有する蛍光体によって蛍光YLが発生する。
発生した蛍光YLの一部は、励起光ELの入射方向に沿って+Z方向に進行して、第1面621から+Z方向に出射される。すなわち、波長変換部6Eにおいて第1面621は、蛍光YLを出射する光出射面である。
一方、発生した蛍光YLの他の一部は、励起光ELの入射側、すなわち、−Z方向に進行する。このような蛍光YLも+Z方向に出射するために、基材61Eと波長変換層62との間に、第1反射層63Eが設けられている。
発生した蛍光YLの一部は、励起光ELの入射方向に沿って+Z方向に進行して、第1面621から+Z方向に出射される。すなわち、波長変換部6Eにおいて第1面621は、蛍光YLを出射する光出射面である。
一方、発生した蛍光YLの他の一部は、励起光ELの入射側、すなわち、−Z方向に進行する。このような蛍光YLも+Z方向に出射するために、基材61Eと波長変換層62との間に、第1反射層63Eが設けられている。
第1反射層63Eは、第1反射層63と同様に、基材61Eの面61E1と波長変換層62の第2面622との間に設けられている。第1反射層63Eは、青色光を通過させる一方で、青色光より波長の長い光を反射させる光反射特性を有するダイクロイックミラーとして機能する。
このため、基材61Eから+Z方向に進行する励起光ELは、第1反射層63Eを通過して波長変換層62及び放熱部材64に入射される。一方、波長変換層62を−Z方向に進行して第1反射層63Eに入射した蛍光YLは、第1反射層63Eによって+Z方向に反射される。これにより、波長変換層62にて生じた蛍光YLの略全てを、波長変換層62の第1面621から外部、すなわち、第2集光素子72に向かって+Z方向に出射できる。
このような第1反射層63は、例えば誘電体多層膜によって形成できる。
なお、本実施形態では、第1反射層63Eは、基材61Eと波長変換層62との間、すなわち、基材61Eに対して+Z方向に設けられているが、基材61Eに対する励起光ELの入射側、すなわち、基材61Eに対して−Z方向に設けられていてもよい。
このため、基材61Eから+Z方向に進行する励起光ELは、第1反射層63Eを通過して波長変換層62及び放熱部材64に入射される。一方、波長変換層62を−Z方向に進行して第1反射層63Eに入射した蛍光YLは、第1反射層63Eによって+Z方向に反射される。これにより、波長変換層62にて生じた蛍光YLの略全てを、波長変換層62の第1面621から外部、すなわち、第2集光素子72に向かって+Z方向に出射できる。
このような第1反射層63は、例えば誘電体多層膜によって形成できる。
なお、本実施形態では、第1反射層63Eは、基材61Eと波長変換層62との間、すなわち、基材61Eに対して+Z方向に設けられているが、基材61Eに対する励起光ELの入射側、すなわち、基材61Eに対して−Z方向に設けられていてもよい。
放熱部材64は、波長変換部6Aと同様に、波長変換層62を+Z方向に沿って貫通するように複数設けられている。具体的に、放熱部材64における−Z方向の面641は、+Z方向を向くように波長変換部6Eの外部に露出されている。また、放熱部材64における−Z方向の面642は、基材61Eの面61E1に沿って延出し、第1反射層63Eを介して面61E1と接合されている。
第2反射層65は、上記のように、+Z方向に沿って放熱部材64の周囲に形成されている。換言すると、第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿う軸を中心とする放熱部材64の周面を覆う。
第2反射層65は、上記のように、+Z方向に沿って放熱部材64の周囲に形成されている。換言すると、第2反射層65は、波長変換層62と放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿う軸を中心とする放熱部材64の周面を覆う。
このような波長変換部6Eにおいても、波長変換層62にて生じた熱の多くは、放熱部材64を経由して基材61Eに伝達されて放熱される。従って、波長変換素子5Eを有する光源装置7を備えるプロジェクターによれば、上記したプロジェクターと同様の効果を奏することができる。
なお、放熱部材64及び第2反射層65に代えて、透光性材料からなる放熱部材64Cが設けられていてもよい。
なお、放熱部材64及び第2反射層65に代えて、透光性材料からなる放熱部材64Cが設けられていてもよい。
[第6実施形態]
以下、本発明の第6実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第5実施形態に係るプロジェクターと同様の構成を備えるが、蛍光の出射側から見て波長変換層が放熱部材及び第2反射層を覆うように設けられている点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
以下、本発明の第6実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第5実施形態に係るプロジェクターと同様の構成を備えるが、蛍光の出射側から見て波長変換層が放熱部材及び第2反射層を覆うように設けられている点で相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、本実施形態に係るプロジェクターが備える光源装置4の波長変換素子5Fを構成する波長変換部6Fの断面の一部を模式的に示す図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Eに代えて波長変換素子5Fを有する他は、上記第5実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成及び機能を有する。また、波長変換素子5Fは、波長変換部6Eに代えて、図10に示す波長変換部6Fを有する他は、波長変換素子5Eと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Fは、波長変換部6Fと、図示しない放熱部とを有する。
本実施形態に係るプロジェクターは、波長変換素子5Eに代えて波長変換素子5Fを有する他は、上記第5実施形態にて示したプロジェクターと同様の構成及び機能を有する。また、波長変換素子5Fは、波長変換部6Eに代えて、図10に示す波長変換部6Fを有する他は、波長変換素子5Eと同様の構成及び機能を有する。すなわち、波長変換素子5Fは、波長変換部6Fと、図示しない放熱部とを有する。
波長変換部6Fは、図10に示すように、基材61E、波長変換層62B、第1反射層63E、放熱部材64及び第2反射層65Bを有する。
波長変換部6Fにおいて、透光性基板である基材61Eの面61E1は、第1反射層63Eを介して、波長変換層62Bの第2面62B2と接合されている。
波長変換部6Fにおいて、波長変換層62Bは、励起光ELの入射側とは反対側、すなわち、蛍光YLの出射側にて放熱部材64及び第2反射層65Bを覆うように形成されている。
詳述すると、放熱部材64及び第2反射層65Bは、波長変換層62Bの内部に埋め込まれており、第2反射層65Bは、波長変換層62Bと放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿って設けられる他、放熱部材64に対して基材61Eとは反対側から見て、放熱部材64を覆う。換言すると、第2反射層65Bは、波長変換層62Bと放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿う軸を中心とする放熱部材64の周面を覆うとともに、放熱部材64に対して基材61Eとは反対側である+Z方向から見て、放熱部材64を覆っている。更に換言すると、放熱部材64及び第2反射層65Bは、蛍光YLの出射側である−Z方向に露出しない。
波長変換部6Fにおいて、透光性基板である基材61Eの面61E1は、第1反射層63Eを介して、波長変換層62Bの第2面62B2と接合されている。
波長変換部6Fにおいて、波長変換層62Bは、励起光ELの入射側とは反対側、すなわち、蛍光YLの出射側にて放熱部材64及び第2反射層65Bを覆うように形成されている。
詳述すると、放熱部材64及び第2反射層65Bは、波長変換層62Bの内部に埋め込まれており、第2反射層65Bは、波長変換層62Bと放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿って設けられる他、放熱部材64に対して基材61Eとは反対側から見て、放熱部材64を覆う。換言すると、第2反射層65Bは、波長変換層62Bと放熱部材64との間に位置し、励起光ELの入射方向である+Z方向に沿う軸を中心とする放熱部材64の周面を覆うとともに、放熱部材64に対して基材61Eとは反対側である+Z方向から見て、放熱部材64を覆っている。更に換言すると、放熱部材64及び第2反射層65Bは、蛍光YLの出射側である−Z方向に露出しない。
このような波長変換部6Eにおいても、波長変換層62Bにて生じた熱の多くは、放熱部材64を経由して基材61Eに伝達されて放熱される。従って、波長変換素子5Fを有する光源装置7を備えるプロジェクターによれば、上記したプロジェクターと同様の効果を奏することができる。
なお、放熱部材64は、透光性材料によって形成されていてもよい。この場合、放熱部材64に入射されて放熱部材64内を進行した励起光ELは、第2反射層65Bによって波長変換部6Eに対する励起光ELの入射側に反射される。これにより、蛍光YLの出射側に蛍光YLとともに励起光ELが、波長変換素子5Fから出射されることを抑制できる。
一方、放熱部材64及び第2反射層65Bに代えて、透光性材料からなる放熱部材64Cが設けられていてもよい。
なお、放熱部材64は、透光性材料によって形成されていてもよい。この場合、放熱部材64に入射されて放熱部材64内を進行した励起光ELは、第2反射層65Bによって波長変換部6Eに対する励起光ELの入射側に反射される。これにより、蛍光YLの出射側に蛍光YLとともに励起光ELが、波長変換素子5Fから出射されることを抑制できる。
一方、放熱部材64及び第2反射層65Bに代えて、透光性材料からなる放熱部材64Cが設けられていてもよい。
[実施形態の変形]
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態にて示した波長変換素子5A〜5Fの各構成の材料は、上記に例示した材料に限らず、適宜変更可能である。例えば、放熱部材は、波長変換層の熱伝導率より高い熱伝導率を有する材料によって形成されていればよく、放熱部材の材料は、上記に限定されない。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態にて示した波長変換素子5A〜5Fの各構成の材料は、上記に例示した材料に限らず、適宜変更可能である。例えば、放熱部材は、波長変換層の熱伝導率より高い熱伝導率を有する材料によって形成されていればよく、放熱部材の材料は、上記に限定されない。
上記した波長変換素子5A〜5Fは、各種製造工程によって製造してよい。
例えば、以下の手順によって波長変換素子5Aを製造できる。すなわち、波長変換層62となる蛍光体セラミックスと、放熱部材64となる放熱部材前駆体とを所望の厚さとなるように研削又は研磨した後、放熱部材前駆体の表面に第2反射層65となる反射層を形成する。そして、蛍光体セラミックスと放熱部材前駆体とを接合し、所望の厚さにワイヤーカット又は研磨によって仕上げた後、所望のサイズにダイシング加工する。これにより、波長変換素子5Aを製造できる。
また例えば、以下の手順によって波長変換素子5Cを製造できる。すなわち、蛍光体層を研削等によって所望の厚さに仕上げた後、ダイシング等によって蛍光体層に溝を形成する。そして、高熱伝導粒子を含有するペーストによって溝を埋めた後、熱処理によってペーストを硬化させる。これにより、波長変換素子5Cを製造できる。
例えば、以下の手順によって波長変換素子5Aを製造できる。すなわち、波長変換層62となる蛍光体セラミックスと、放熱部材64となる放熱部材前駆体とを所望の厚さとなるように研削又は研磨した後、放熱部材前駆体の表面に第2反射層65となる反射層を形成する。そして、蛍光体セラミックスと放熱部材前駆体とを接合し、所望の厚さにワイヤーカット又は研磨によって仕上げた後、所望のサイズにダイシング加工する。これにより、波長変換素子5Aを製造できる。
また例えば、以下の手順によって波長変換素子5Cを製造できる。すなわち、蛍光体層を研削等によって所望の厚さに仕上げた後、ダイシング等によって蛍光体層に溝を形成する。そして、高熱伝導粒子を含有するペーストによって溝を埋めた後、熱処理によってペーストを硬化させる。これにより、波長変換素子5Cを製造できる。
波長変換素子5A〜5Fは、モーター等の回転装置によって、+Z方向と平行な回転軸を中心として回転される構成であってもよい。また、回転装置によって回転される回転板において、励起光ELが入射される領域に、波長変換部6A〜6Fのいずれかが設けられた波長変換素子を構成してもよい。
上記各実施形態では、プロジェクターは、それぞれ液晶パネルによって構成された3つの光変調装置343(343B,343G,343R)を備えるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、あるいは、4つ以上の光変調装置を有するプロジェクターにも、本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、光変調装置として、光束入射面と光束射出面とが異なる透過型の液晶パネルが採用されていた。しかしながら、これに限らず、光変調装置は、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルが採用されてもよい。この他、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記各実施形態では、光変調装置として、光束入射面と光束射出面とが異なる透過型の液晶パネルが採用されていた。しかしながら、これに限らず、光変調装置は、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルが採用されてもよい。この他、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記各実施形態では、波長変換素子5A〜5F及び光源装置4,7をプロジェクターに適用した例を挙げた。しかしながら、これに限らず、本発明の波長変換素子及び光源装置は、例えば照明器具や自動車の光源装置に適用することも可能である。
1…プロジェクター、343(343B,343R,343G)…光変調装置、36…投射光学装置、4…光源装置、412…第1半導体レーザー(発光素子)、413…第2半導体レーザー(発光素子)、5A〜5F…波長変換素子、6A〜6F…波長変換部、61,61E…基材、611,61E1…面(第3面)、62,62B…波長変換層、621,62B1…第1面、622,62B2…第2面、63,63E…第1反射層、64,64C…放熱部材、641,64C1…面、642,64C2…面(第4面)、65…第2反射層、7…光源装置、711…半導体レーザー(発光素子)、A1,A2…矢印、EL…励起光。
Claims (9)
- 第1面と、前記第1面とは反対側の第2面とを有し、入射された励起光を波長変換して蛍光を生成する波長変換層と、
第3面を有し、前記第2面に沿って設けられる基材と、
前記第2面と前記第3面との間に設けられ、前記蛍光を反射する第1反射層と、
前記励起光の進行方向に沿って前記波長変換層の内部に設けられ、前記波長変換層の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する放熱部材と、を備え、
前記放熱部材は、前記第1反射層を介して前記基材に熱を伝達可能に設けられていることを特徴とする波長変換素子。 - 請求項1に記載の波長変換素子において、
前記放熱部材は、前記第2面に沿う第4面を有し、
前記第2面及び前記第4面は、前記第1反射層を介して前記第3面に接合されていることを特徴とする波長変換素子。 - 請求項1又は請求項2に記載の波長変換素子において、
前記放熱部材は、不透光性材料からなることを特徴とする波長変換素子。 - 請求項1に記載の波長変換素子において、
前記放熱部材と前記波長変換層との間に位置し、前記励起光の入射方向に沿って設けられる第2反射層を備えることを特徴とする波長変換素子。 - 請求項4に記載の波長変換素子において、
前記第2反射層は、前記放熱部材に対して前記基材とは反対側から見て、前記放熱部材を覆うことを特徴とする波長変換素子。 - 請求項1に記載の波長変換素子において、
前記放熱部材は、透光性材料からなることを特徴とする波長変換素子。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の波長変換素子において、
前記放熱部材は、前記波長変換層の内部に埋め込まれていることを特徴とする波長変換素子。 - 励起光を出射する発光素子と、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の波長変換素子と、を備えることを特徴とする光源装置。 - 請求項8に記載の光源装置と、
前記光源装置から出射された光を変調する光変調装置と、
前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
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JP2018203753A JP2020071295A (ja) | 2018-10-30 | 2018-10-30 | 波長変換素子、光源装置及びプロジェクター |
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