JP2020070295A - 血流促進剤、及び、血流促進用液の製造方法 - Google Patents

血流促進剤、及び、血流促進用液の製造方法 Download PDF

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圭彦 杉原
Yoshihiko Sugihara
圭彦 杉原
裕之 村上
Hiroyuki Murakami
裕之 村上
簡利 眞鍋
Fumitoshi Manabe
簡利 眞鍋
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Abstract

【課題】本発明の課題は、液体に接触させることにより、通常の単純炭酸泉よりも高く、かつ、持続性のある血流促進効果を有する血流促進用液を得ることができる血流促進剤や、かかる血流促進用液を製造する方法等を提供することにある。【解決手段】CO2含有率が3重量%以上の氷(好ましくはCO2ハイドレート)を用いることを特徴とする。CO2含有率が3重量%以上の氷(好ましくはCO2ハイドレート)を液体に接触させて用時調製される血流促進用液を皮膚に適用することにより、皮膚の血流を促進することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、血流促進剤や、血流促進用液の製造方法等に関し、より詳細には、皮膚に適用するための血流促進用液を用時調製するための血流促進剤や、該血流促進用液の製造方法等に関する。
炭酸ガスには、経皮吸収による毛細血管の拡張効果があることが古くから知られており、炭酸泉入浴による血流促進、疲労回復、肩こり腰痛など各種疾患の症状緩和、美肌促進などの入浴療法が行われている。一般には遊離炭酸濃度が60ppm以上で血流促進の効果が認められるとされており、遊離炭酸濃度が1000ppm以上のものは炭酸泉と呼ばれ治療に用いられている。
人工的に炭酸泉をつくりだすものとして、炭酸ガスを湯水に吹き込む方法が特許文献1〜3に記載されている。これらの炭酸泉製造装置は、圧力を調整した炭酸ガスをシリコーン、ポリオレフィンなどの樹脂を素材とした中空糸フィルターに供給し、微細な気泡として、水温を調整した水に高効率で溶解させるものである。吹き込む炭酸ガスとしては炭酸ガスボンベ以外にも燃焼ガスが用いられている。
また、特許文献4には、生体の目的部位に対して超音波照射と共に適用されることを特徴とする、炭酸水を含有する血行促進外用剤が記載されている。特許文献4には、人工的に炭酸を水に溶解させる方法として、重曹を含むタブレット等を水に投入する化学的な方法、炭酸を水と混合し加圧溶解する方法、スタティックミキサーを用いる方法、多層複合中空糸膜を用いる方法、気泡を微細化し溶解する方法が挙げられている。また、特許文献5には、微細化された炭酸ガス気泡を発生させる装置が開示されている。かかる装置によれば、ナノバブルレベルの微細気泡を発生させることができると記載されている。常圧下の水などの溶媒中での直径が1000nm以下の微細気泡は、「ウルトラファインバブル」とも称され、かかるウルトラファインバブルは、直径が1mm以上である通常の気泡と比較して、(1)気泡界面表面積が著しく大きいこと、(2)気泡内圧力が大きいこと、(3)気体溶解効率が高いこと、(4)気泡上昇速度が遅いこと、などの優れた特質を有することから、例えば半導体の洗浄処理、水浄化処理や殺菌処理、牡蠣や貝の養殖等で有用であると考えられている。このようなウルトラファインバブルの生成方法としては、これまでに種々の方法が提案されていると共に実施もされている(特許文献6〜8)。しかし、これらの生成方法は、ウルトラファインバブル発生装置が必須であるため、ウルトラファインバブルの使用環境が制限され、消費者が手軽に取り扱えない等の問題を有していた。
ところで、CO含有率の高い氷の一種として、COハイドレート(二酸化炭素ハイドレート)という物質が知られている。COハイドレートとは、水分子の結晶体の空寸に二酸化炭素分子を閉じ込めた包接化合物をいう。結晶体を形成する水分子は「ホスト分子」、水分子の結晶体の空寸に閉じ込められている分子は「ゲスト分子」または「ゲスト物質」と呼ばれる。COハイドレートは、融解するとCO(二酸化炭素)と水に分解するため、融解時にCOを発生させる。COハイドレートは、COと水を、低温、かつ、高圧のCO分圧という条件にすることにより製造することができ、例えば、ある温度であること、及び、その温度におけるCOハイドレートの平衡圧力よりもCO分圧が高いことを含む条件(以下、「COハイドレート生成条件」とも表示する。)において製造することができる。COハイドレートのCO含有率は、COハイドレートの製法にもよるが、約3〜28重量%程度とすることができ、炭酸水のCO含有率(約0.5重量%程度)と比較して顕著に高い。
COハイドレートの用途として、COハイドレートを飲料に添加、混合することが知られている。例えば特許文献9には、COハイドレートを飲料に混合することにより、その飲料に炭酸を付与して、炭酸飲料を製造することが、特許文献10には、COハイドレートを氷で覆って形成した炭酸補充媒体を飲料に添加することによって、ぬるくなった飲料を冷却すると共に、気が抜けた飲料に炭酸ガスを補充することが開示されている。また、特許文献11には、生鮮食品、乳製品、生菓子及び生花のうちのいずれか一つの保冷対象物を、COハイドレートを用いて保冷する方法であって、COハイドレートと保冷対象物を密閉可能な容器内で接触させずに収容して保冷対象物を保冷する方法が開示されている。また、特許文献12には、酸素ハイドレート(Oハイドレート)を用いて、入浴者の身体部位や、入浴者用の飲料等を冷却してのぼせ防止、快適な入浴環境を実現できる冷却装置が開示されている。
しかしながら、COハイドレート等の、CO含有率が3重量%以上の氷を液体に接触させて得られる溶液が、通常の単純炭酸泉よりも高く、かつ、持続性のある血流促進効果を有することは知られていなかった。また、COハイドレート等の、CO含有率が3重量%以上の氷と液体を用いると、高価な専用装置を用いずとも、前述の顕著な血流促進効果を有する血流促進用液を調製できることも知られていなかった。
特開平6−78963号公報 特開平7−779号公報 特開平6−174297号公報 再表2014−208723号公報 特開2014−121689号公報 特開2008−149209号公報 特開2004−330050号公報 特開2007−275893号公報 特開2005−224146号公報 特許第4969683公報 特許第4500566号公報 特開2007−319280号公報
本発明の課題は、液体に接触させることにより、通常の単純炭酸泉よりも高く、かつ、持続性のある血流促進効果を有する血流促進用液を得ることができる血流促進剤や、かかる血流促進用液を製造する方法等を提供することにある。
本発明者らは、CO含有率が3重量%以上の氷(好ましくはCOハイドレート)を液体に接触させる(好ましくは液体中に含有させる)と、ウルトラファインバブル発生装置を必要とせずに、液体中にウルトラファインバブルを発生させることができることをこれまでに見いだしている(特願2018−038769)。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討する中で、CO含有率が3重量%以上の氷(好ましくはCOハイドレート)を液体に接触させて(好ましくは液体中に含有させて)調製した液体を、動物の身体の皮膚に適用すると、通常の単純炭酸泉よりも高く、かつ、持続性のある血流促進効果が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)CO含有率が3重量%以上の氷を含有することを特徴とする血流促進剤;
(2)CO含有率が3重量%以上の氷が、COハイドレートである上記(1)に記載の血流促進剤;
(3)CO含有率が3重量%以上の氷が、最大長が3mm以上の大きさで、CO含有率が3重量%以上の氷である上記(1)又は(2)に記載の血流促進剤;
(4)CO含有率が3重量%以上の氷が、以下の測定法Q3で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上となるように、ウルトラファインバブルを水の中に発生させることができる氷であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の血流促進剤;
(測定法Q3)
水に、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加して調製した溶液中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法又はナノトラッキング法で測定する;
(5)CO含有率が3重量%以上の氷が、以下の測定法Q1で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上となるように、ウルトラファインバブルを水の中に発生させることができる氷であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の血流促進剤;
(測定法Q1)
60〜90℃の水に、−80〜0℃であり、かつ、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加し、液温を20℃又は40℃とした後、水中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定する;
(6)CO含有率が3重量%以上の氷が、圧密化COハイドレートであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の血流促進剤;又は、
(7)皮膚に適用するための血流促進用液を用時調製するためのものであることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の血流促進剤;
に関する。
また、本発明は、
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の血流促進剤を液体に接触させる工程を含む、皮膚に適用するための血流促進用液の製造方法;
(9)200ppm以上の炭酸を含む液体であって、かつ、以下の測定法Q5で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上である、皮膚に適用するための血流促進用液;
(測定法Q5)
血流促進用液中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法又はナノトラッキング法で測定する;又は、
(10)200ppm以上の炭酸を含む液体であって、かつ、以下の測定法Q1で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上である、皮膚に適用するための血流促進用液;
(測定法Q1)
60〜90℃の水に、−80〜0℃であり、かつ、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加し、液温を20℃又は40℃とした後、水中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定する;
に関する。
本発明によれば、液体に接触させることにより、通常の単純炭酸泉よりも高く、かつ、より持続性のある血流促進効果を有する血流促進用液を得ることができる血流促進剤や、かかる血流促進用液を製造する方法等を提供することができる。
40℃のCOハイドレート水溶液における気泡の粒径分布と個数濃度(個/mL)を示す図である。グラフの横軸は気泡の粒径(nm)を表し、縦軸は気泡の個数濃度(個/mL)を表す。 20℃のCOハイドレート水溶液における気泡の粒径分布と個数濃度(個/mL)を示す図である。グラフの横軸は気泡の粒径(nm)を表し、縦軸は気泡の個数濃度(個/mL)を表す。 40℃の各サンプル水にラットの尻尾を浸漬させた場合のその尻尾の血流量を測定した結果を示す図である。「ハイドレート」のグラフは、40℃のCOハイドレート水溶液を用いた場合の結果を表し、「炭酸泉」のグラフは、40℃の人工炭酸泉水を用いた場合の結果を表し、「温水」のグラフは、40℃の温水を用いた場合の結果を表す。 ラットの尻尾の血流量の測定は、ラットの尻尾を各サンプル水に浸漬している15分間、及び、浸漬終了後45分間について行った。グラフの横軸は、尻尾の各サンプル水への浸漬開始からの経過時間(分)を表し、グラフの縦軸は、浸漬開始前の5分間の血流量の平均値を100%としたときの、血流量の相対値(%)を表す。なお、グラフに表す血流量の相対値(%)は、5分間ごとの血流量の平均値を用いて算出した。例えば、浸漬開始から5分後の血流量の相対値は、浸漬開始直後から5分後までの血流量の平均値を用いて算出した。 20℃の各サンプル水にラットの尻尾を浸漬させた場合のその尻尾の血流量を測定した結果を示す図である。「ハイドレート」のグラフは、20℃のCOハイドレート水溶液を用いた場合の結果を表し、「炭酸水」のグラフは、20℃の炭酸水を用いた場合の結果を表す。 ラットの尻尾の血流量の測定は、ラットの尻尾を各サンプル水に浸漬している15分間、及び、浸漬終了後45分間について行った。グラフの横軸は、尻尾の各サンプル水への浸漬開始からの経過時間(分)を表し、グラフの縦軸は、浸漬開始前の5分間の血流量の平均値を100%としたときの、血流量の相対値(%)を表す。なお、グラフに表す血流量の相対値(%)は、5分間ごとの血流量の平均値を用いて算出した。例えば、浸漬開始から5分後の血流量の相対値は、浸漬開始直後から5分後までの血流量の平均値を用いて算出した。 20℃のCOハイドレート水溶液における気泡の粒径分布と個数濃度(個/mL)を示す図である。グラフの横軸は気泡の粒径(nm)を表し、縦軸は気泡の個数濃度(個/mL)を表す。 20℃の各サンプル水にヒトの左手を浸漬させた場合(各サンプル水で手浴した場合)の、その左手甲の血流量を測定した結果を示す図である。 「COハイドレート水溶液」のグラフ(実線)は、20℃のCOハイドレート水溶液を用いた場合の結果を表し、「人工炭酸泉」のグラフ(破線)は、20℃の人工炭酸泉水を用いた場合の結果を表す。左手の甲の血流量の測定は、手浴を開始する5分前から開始し、手浴(15分間)の終了後30分間経過するまで、1分毎に行った。グラフの横軸は、サンプル水での手浴の開始からの経過時間(分)を表し、グラフの縦軸は、手浴の開始前の5分間(すなわち、手浴を開始する5分前から手浴開始直前までの5分間)の血流量の平均値を100%としたときの、血流量の変化率(%)を表す。なお、グラフに表す血流量の変化率(%)は、その経過時間における30名の被験者の血流量の変化率(%)を平均した値を用いた。 20℃の各サンプル水にヒトの左手を浸漬させた場合(各サンプル水で手浴した場合)に、ヒトの深部体温(深部体温系を左鎖骨下に当てて計測)を測定した結果を示す図である。 「COハイドレート水溶液」のグラフ(実線)は、20℃のCOハイドレート水溶液を用いた場合の結果を表し、「人工炭酸泉」のグラフ(破線)は、20℃の人工炭酸泉水を用いた場合の結果を表す。深部体温の測定は、手浴を開始する5分前から開始し、手浴(15分間)の終了後30分間経過するまで、1分毎に行った。グラフの横軸は、サンプル水での手浴の開始からの経過時間(分)を表し、グラフの縦軸は、手浴の開始前の5分間(すなわち、手浴を開始する5分前から手浴開始直前までの5分間)の深部体温の平均値を100%としたときの、深部体温の変化率(%)を表す。なお、グラフに表す深部体温の変化率(%)は、その経過時間における30名の被験者の深部体温の変化率(%)を平均した値を用いた。
本発明は、
[1]CO含有率が3重量%以上の氷(以下、「CO高含有氷」とも表示する。)を含有することを特徴とする血流促進剤(以下、「本発明の血流促進剤」とも表示する。);や、
[2]本発明の血流促進剤を液体に接触させる工程を含む、皮膚に適用するための血流促進用液の製造方法(以下、「本発明の製造方法」とも表示する。);や、
[3]200ppm以上の炭酸を含む液体であって、かつ、後述の測定法Q1又はQ5(又はQ2又はQ3又はQ4)で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上である、皮膚に適用するための血流促進用液(以下、「本発明の血流促進用液」とも表示する。);
[4]本発明の血流促進用液を、動物の全身又は局部の皮膚に適用する工程を含む、動物の身体の血流を促進する方法(以下、「本発明の血流促進方法」とも表示する。);
などの実施態様を含んでいる。なお、本明細書において、「剤」は、「物質」又は「組成物」と言い換えることができる。
1.<本発明の血流促進剤>
(CO含有率が3重量%以上の氷)
本発明の血流促進剤は、CO含有率が3重量%以上の氷(「CO高含有氷」)を含有する限り特に制限されない。かかるCO高含有氷は、COハイドレートではないCO高含有氷であってもよいが、より高く、かつ、より持続性のある血流促進効果を得る観点から、COハイドレートであることが好ましく、圧密化COハイドレートであることがより好ましい。また、本発明におけるCO高含有氷として、COハイドレートを用いずに、COハイドレートではないCO高含有氷を用いてもよいし、COハイドレートではないCO高含有氷を用いずに、COハイドレートを用いてもよいし、COハイドレートではないCO高含有氷と、COハイドレートを併用してもよい。また、COハイドレートとして、圧密化COハイドレートを用いずに、圧密化していないCOハイドレートを用いてもよいし、圧密化していないCOハイドレートを用いずに、圧密化COハイドレートを用いてもよいし、圧密化していないCOハイドレートと圧密化COハイドレートを併用してもよい。
COハイドレートは、水分子の結晶体の空寸に二酸化炭素分子を閉じ込めた固体の包接化合物である。COハイドレートは、通常、氷状の結晶体であり、例えば標準気圧条件下で、かつ、氷が融解するような温度条件下に置くと、融解しながらCOを放出する。前述したように、本発明に用いるCO高含有氷は、COハイドレートではないCO高含有氷よりも、COハイドレートであることが好ましく、圧密化COハイドレートであることがより好ましい。その理由は、本発明の血流促進剤を液体に接触させた際に、COの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)をより高濃度で得ることができ、その結果、より高く、かつ、より持続性のある血流促進効果が得られると考えられるからである。「ウルトラファインバブル」とは、常圧下の水などの溶媒中での直径が1000nm以下の微細気泡である。かかるウルトラファインバブルは、直径が1mm以上である通常の気泡と比較して、(1)気泡界面表面積が著しく大きいこと、(2)気泡内圧力が大きいこと、(3)気体溶解効率が高いこと、(4)気泡上昇速度が遅いこと、などの優れた特質を有する。かかるウルトラファインバブルの生成には、通常、ウルトラファインバブル発生装置が必須であるが、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート、より好ましくは圧密化COハイドレート)を用いると、ウルトラファインバブル発生装置を用いずとも、COの微細気泡(好ましくはウルトラファインバブル)を簡便に生成することができる。
本発明におけるCO高含有氷としては、以下の測定法Q1又はQ3で測定した場合のウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)の濃度(個/mL)で、好ましくは5百万個/mL以上、より好ましくは1千万個/mL以上、さらに好ましくは2千万個/mL以上、より好ましくは2千5百万個/mL以上、さらに好ましくは3千万個/mL以上、より好ましくは3千5百万個/mL以上、さらに好ましくは5千万個/mL以上、より好ましくは7千5百万個/mL以上、さらに好ましくは1億個/mL以上、より好ましくは1億5千万個/mL以上、さらに好ましくは2億個/mL以上、より好ましくは2億5千万個/mL以上のウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)を水の中に発生させることができるCO高含有氷を好適に挙げることができる。なお、測定法Q1において、液温を20℃にする際は60℃の水を用い、液温を40℃にする場合は80℃の水を用いることが好ましい。
(測定法Q1)
60〜90℃の水に、−80〜0℃であり、かつ、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加し、液温を20℃又は40℃とした後、水中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定する。
(測定法Q3)
水に、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加して調製した溶液中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法(好ましくは定量レーザー回折・散乱法)又はナノトラッキング法で測定する。
上記測定法Q3における溶液の温度としては、特に制限されないが、例えば1〜60℃、10〜50℃、15〜45℃、20〜40℃などが挙げられる。
本明細書において、ウルトラファインバブルの濃度をレーザー回折・散乱法(レーザー回折又は散乱法)で測定することとしては、ウルトラファインバブルの濃度を島津製作所社製 SALD−7500 ウルトラファインバブル計測システムで測定することが好ましく挙げられる。なお、SALD−7500 ウルトラファインバブル計測システムは、定量レーザー回折・散乱法による測定装置である。また、本明細書において、ウルトラファインバブルの濃度をナノトラッキング法で測定することとしては、ウルトラファインバブルの濃度をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定することが好ましく挙げられる。
本発明におけるCO高含有氷が、水の中に発生させることができるウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)の濃度の上限としては、特に制限されないが、前述の測定法Q1又はQ3で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が、例えば100億個/mL以下、10億個/mL以下であることが挙げられる。
本発明におけるCO高含有氷が、水の中に発生させることができるウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)のより具体的な濃度としては、5百万〜100億個/mL、5百万〜10億個/mL、1千万〜100億個/mL、1千万〜10億個/mL、2千万〜100億個/mL、2千万〜10億個/mL、2千5百万〜100億個/mL、2千5百万〜10億個/mL、3千万〜100億個/mL、3千万〜10億個/mL、3千5百万〜100億個/mL、3千5百万〜10億個/mL、5千万〜100億個/mL、5千万〜10億個/mL、7千5百万〜100億個/mL、7千5百万〜10億個/mL、1億〜100億個/mL、1億〜10億個/mL、1億5千万〜100億個/mL、1億5千万〜10億個/mL、2億〜100億個/mL、2億〜10億個/mL、2億5千万〜100億個/mL、2億5千万〜10億個/mL等が挙げられる。
本発明におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)のCO含有率としては、3重量%以上である限り特に制限されないが、COの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)をより高濃度で得て、より高く、かつ、より持続性のある血流促進効果を得る観点から、好ましくは5重量%以上、より好ましくは7重量%以上、さらに好ましくは10重量%以上、より好ましくは13重量%以上、さらに好ましくは16重量%以上、より好ましくは18重量%以上であることが挙げられる。また、上限値としては特に制限されないが、30重量%や、28重量%や、26重量%や、24重量%が挙げられる。CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)のより具体的なCO含有率としては、5〜30重量%、7〜30重量%、10〜30重量%、13〜30重量%、16〜30重量%、18〜30重量%、5〜28重量%、7〜28重量%、10〜28重量%、13〜28重量%、16〜28重量%、18〜28重量%、5〜26重量%、7〜26重量%、10〜26重量%、13〜26重量%、16〜26重量%、18〜26重量%等が挙げられる。
本発明におけるCO高含有氷のCO含有率は、本発明におけるCO高含有氷を製造する際の「CO分圧の高低」などにより調整することができ、例えばCO分圧を高くすると、CO高含有氷のCO含有率を高くすることができる。また、CO高含有氷がCOハイドレートである場合は、COハイドレートを製造する際の「CO分圧の高低」、「脱水処理の程度」、「圧縮処理を行うか否か」、「圧縮処理する場合の圧縮の圧力の高低」などにより、COハイドレートのCO含有率を調整することができる。例えば、COハイドレートを製造する際の「CO分圧を高くし」、「脱水処理の程度を上げ」、「圧縮処理を行い」、「圧縮処理する場合の圧密の圧力を高くする」と、COハイドレートのCO含有率を高くすることができる。なお、COハイドレート等のCO高含有氷が融解すると、該COハイドレート等のCO高含有氷に含まれていたCOが放出され、その分の重量が減少するので、COハイドレート等のCO高含有氷のCO含有率は、例えば、COハイドレート等のCO高含有氷を常温で融解させた際の重量変化から、下記式(1)を用いて算出する事ができる。
(CO含有率)=(融解前のサンプル重量−融解後のサンプル重量)/融解前のサンプル重量)・・・式(1)
また、本発明の血流促進剤が含有するCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)は、そのすべてが、3重量%以上のCO含有率であることが好ましいが、本発明の効果が得られる範囲において、CO含有率が3重量%未満の氷やCOハイドレートも含有していてもよい。本発明の血流促進剤が含有するCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)に対する、CO含有率が3重量%未満の氷やCOハイドレートの割合(重量%)としては、10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下が挙げられる。
本発明におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の形状としては、適宜設定することができ、例えば、略球状;略楕円体状;略直方体形状等の略多面体形状;あるいは、これらの形状にさらに凹凸を備えた形状;などが挙げられる。また、本発明におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)は、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の塊を適宜破砕して得られる様々な形状の破砕片(塊)であってもよい。
本発明におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の大きさとしては、特に制限されず、適宜設定することができる。本発明におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の最大長の下限として、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、さらに好ましくは7mm以上、より好ましくは10mm以上が挙げられ、最大長の上限として150mm以下、100mm以下、80mm以下、60mm以下が挙げられ、より具体的には3mm以上150mm以下、3mm以上100mm以下、3mm以上80mm以下、3mm以上60mm以下や、5mm以上150mm以下、5mm以上100mm以下、5mm以上80mm以下、5mm以上60mm以下、10mm以上150mm以下、10mm以上100mm以下、10mm以上80mm以下、10mm以上60mm以下などが挙げられる。
本明細書において「CO高含有氷の最大長」とは、CO高含有氷のその塊の表面の2点を結び、かつ、その塊の重心を通る線分のうち、最も長い線分の長さを意味する。なお、CO高含有氷が例えば略楕円体状である場合は、前記最大長は長径(最も長い直径)を表し、略球状である場合は、前記最大長は直径を表し、略直方体形状である場合は、対角線の中で最も長い対角線の長さを表す。また、本明細書において「CO高含有氷の最小長」とは、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)のその塊の表面の2点を結び、かつ、その塊の重心を通る線分のうち、最も短い線分の長さを意味する。かかる最大長や最小長は、市販の画像解析式粒度分布測定装置などを用いて測定することもできるし、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の塊に定規をあてて測定することもできる。
本発明におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の好適な態様として、アスペクト比(最大長/最小長)が好ましくは1〜5の範囲内、より好ましくは1〜4の範囲内、さらに好ましくは1〜3の範囲内であるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)が挙げられる。
CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の大きさは以下の方法で調整することができる。例えば、COハイドレートではないCO高含有氷の最大長は、かかるCO高含有氷を製造する際の型の最大長を調整したり、製造後のCO高含有氷を破砕する際の破砕の程度を調整したりすることによって調整することができる。また、COハイドレートの最大長は、COハイドレートを圧縮成形する際に用いる型の最大長を調整したり、圧縮成形した後のCOハイドレートを破砕する際の破砕の程度を調整したりすることによって、調整することができる。また、最小長については、型の最小長を調整したり、製造後のCO高含有氷を破砕する際の程度を調整したりすることによって調整することができる。
本発明におけるCO高含有氷の製造方法としては、CO高含有氷を製造できる限り特に制限されない。COハイドレートではないCO高含有氷の製造方法としては、COハイドレート生成条件を充たさない条件下で原料水中にCOを吹き込みながら原料水を冷凍する方法が挙げられる。また、COハイドレートの製造方法としては、COハイドレート生成条件を充たす条件下で原料水中にCOを吹き込みながら原料水を攪拌する気液攪拌方式や、COハイドレート生成条件を充たす条件下でCO中に原料水をスプレーする水スプレー方式等の常法を用いることができる。これらの方式で生成されるCOハイドレートは、通常、COハイドレートの微粒子が、未反応の水と混合しているスラリー状であるため、COハイドレートの濃度を高めるために、脱水処理を行うことが好ましい。脱水処理によって含水率が比較的低くなったCOハイドレート(すなわち、比較的高濃度のCOハイドレート)は、ペレット成形機で一定の形状(例えば球状や直方体状)に圧縮成形することが好ましい。圧縮成形したCOハイドレートは、本発明における圧密化COハイドレートの1種として好適に用いることができる。圧縮成形したCOハイドレートは、そのまま本発明に用いてもよいし、必要に応じてさらに破砕等したものを用いてもよい。なお、COハイドレートの製造方法としては、前述のように、原料水を用いる方法が比較的広く用いられているが、水(原料水)の代わりに微細な氷(原料氷)をCOと、低温、かつ、低圧のCO分圧という条件下で反応させてCOハイドレートを製造する方法を用いることもできる。
上記の「COハイドレート生成条件」は、前述したように、その温度におけるCOハイドレートの平衡圧力よりCO分圧(CO圧力)が高い条件である。上記の「COハイドレートの平衡圧力よりもCO分圧が高い条件」は、J. Chem. Eng. Data (1991) 36, 68-71のFigure 2.や、J. Chem. Eng. Data (2008), 53, 2182-2188のFigure 7.やFigure 15.に開示されているCOハイドレートの平衡圧力曲線(例えば縦軸がCO圧力、横軸が温度を表す)において、かかる曲線の高圧側(COハイドレートの平衡圧力曲線において、例えば縦軸がCO圧力、横軸が温度を表す場合は、該曲線の上方)の領域内のCO圧力と温度の組合せの条件として表される。COハイドレート生成条件の具体例として、「−20〜4℃の範囲内」と「二酸化炭素圧力1.8〜4MPaの範囲内」の組合せの条件や、「−20〜−4℃の範囲内」と「二酸化炭素圧力1.3〜1.8MPaの範囲内」の組合せの条件が挙げられる。
本発明の血流促進剤におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の含有量としては、特に制限されないが、例えば5〜100重量%の範囲内、好ましくは30〜100重量%の範囲内、より好ましくは50〜100重量%の範囲内、さらに好ましくは70〜100重量%の範囲内を挙げることができる。
本発明において「圧密化COハイドレート」とは、COハイドレート率が40〜90%(好ましくは50〜90%、より好ましくは60〜90%、さらに好ましくは70〜90%、より好ましくは80〜90%)であるCOハイドレートを意味する。COハイドレート率とは、COハイドレートの塊の重量に対するCOハイドレートの重量の割合(%)を意味する。かかるCOハイドレート率は、以下の式(2)により算出することができる。
COハイドレート率(%)={(融解前のサンプル重量−融解後のサンプル重量)+(融解前のサンプル重量−融解後のサンプル重量)÷44×5.75×18}×100÷融解前のサンプル重量・・・式(2)
式(2)を以下に説明する。(融解前のサンプル重量−融解後のサンプル重量)は、包蔵されるCOガス重量となる。COガスをハイドレートとして包接するために必要な水量は、理論水和数5.75、COの分子量44、水の分子量18を用いて算出し、それ以外の水は、ハイドレートを構成しない付着水とみなしている。
本発明における好適な圧密化COハイドレートとしては、前述の測定法Q1又はQ3で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)で5千万個/mL以上、より好ましくは7千5百万個/mL以上、さらに好ましくは1億個/mL以上、より好ましくは1億5千万個/mL以上、さらに好ましくは2億個/mL以上、より好ましくは2億5千万個/mL以上のウルトラファインバブルを水の中に発生させることができるCOハイドレートが挙げられる。また、本発明における好適な圧密化COハイドレートのCO含有率としては、ウルトラファインバブルをより高濃度で得て、より高く、かつ、より持続性のある血流促進効果を得る観点から、好ましくは7重量%以上、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは13重量%以上、より好ましくは16重量%以上、さらに好ましくは18重量%以上であることが挙げられる。また、上限値としては特に制限されないが、30重量%や、28重量%や、26重量%、24重量%が挙げられる。本発明における好適な圧密化COハイドレートのより具体的なCO含有率としては、7〜30重量%、10〜30重量%、13〜30重量%、16〜30重量%、18〜30重量%、7〜28重量%、10〜28重量%、13〜28重量%、16〜28重量%、18〜28重量%、7〜26重量%、10〜26重量%、13〜26重量%、16〜26重量%、18〜26重量%等が挙げられる。
本発明における圧密化COハイドレートの製造方法は特に制限されないが、例えば以下の製造方法を好ましく挙げることができる。
COハイドレート生成条件を充たす条件下で原料水中にCOを吹き込みながら原料水を攪拌する気液攪拌方式や、COハイドレート生成条件を充たす条件下でCO中に原料水をスプレーする水スプレー方式等の常法を用いることができる。これらの方式で生成されるCOハイドレートは、通常、COハイドレートの微粒子が、未反応の水と混合しているスラリー状である。かかるスラリーについて脱水処理及び圧縮処理を行うことにより、圧密化COハイドレートを製造することができる。COハイドレート粒子と水を含むスラリーの脱水処理及び圧縮処理は、例えば、スラリーの脱水処理を行った後、COハイドレート粒子の圧縮処理を行うなど、脱水処理と圧縮処理を別々に順次行ってもよいし、あるいは、スラリー中の水が排出され得る状況下でスラリーを圧縮処理するなどして、脱水処理と圧縮処理を同時に行ってもよいが、ウルトラファインバブルをより高濃度で得て、より高く、かつ、より持続性のある血流促進効果を得る観点から、脱水処理と圧縮処理を同時に行うことが好ましく、中でも、COハイドレート生成条件下で脱水処理と圧縮処理を同時に行うことがより好ましい。COハイドレート粒子の圧縮処理や、スラリーの圧縮処理は、市販の圧密成形機等を用いて行うことができる。圧縮処理の際の圧力としては、例えば1〜100Mpa、1〜50Mpa、1〜30Mpa、1〜15Mpa、1〜10Mpa、2.5〜15Mpa、2.5〜10Mpa、2.5〜9Mpaなどを挙げることができる。なお、前述のスラリーについて、十分な脱水処理を行うと、COハイドレート率は通常約40%となり、十分な脱水処理後に2.5MpaでCOハイドレート粒子の圧縮処理を行うとCOハイドレート率は通常約60%となり、脱水処理後に9MpaでCOハイドレート粒子の圧縮処理を行うとCOハイドレート率は通常約90%となるとされている。
本発明の血流促進剤におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)は、COと氷のみからなるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)(以下、「任意成分を含有しないCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)」とも表示する。)であってもよいが、血流促進剤の用途に応じた任意成分をさらに含有するCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)であってもよい。また、本発明の血流促進剤は、「任意成分を含有しないCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)」、又は、「任意成分を含有するCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)」のみからなる血流促進剤であってもよいし、これらCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)以外に、任意成分をさらに含有していてもよい。
本発明の血流促進剤がCOハイドレート以外のCO高含有氷を含有する場合、かかる本発明の血流促進剤は、流通や保管の際に、氷が融解しない温度及び圧力で保持することが好ましい。かかる温度及び圧力として、例えば常圧(例えば1気圧)で0℃以下の条件が挙げられる。一方、COハイドレートの製法等によっては、その保存性や安定性に優れているものもある。したがって、本発明の血流促進剤がCO高含有氷としてCOハイドレートを含有する場合、かかる本発明の血流促進剤は、流通や保管の際に、常温(5〜35℃)、常圧(例えば1気圧)で保持してもよいが、本発明の血流促進剤をより長期間、より安定的に保つ観点から、本発明の血流促進剤は、流通や保管等の際に、「低温条件下」、又は「高圧条件下」、又は「低温条件下かつ高圧条件下」で保持することが好ましい。保持の簡便性の観点から、これらの中でも、「低温条件下」で保持することが好ましく、常圧(例えば1気圧)で「低温条件下」で保持することがより好ましい。
上記の「低温条件下」における上限温度としては、10℃以下、好ましくは5℃以下、より好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−5℃以下、より好ましくは−10℃以下、さらに好ましくは−15℃以下、より好ましくは−20℃、さらに好ましくは−25℃が挙げられ、上記の「低温条件下」における下限温度としては、−273℃以上、−80℃以上、−50℃以上、−40℃以上、−30℃以上などが挙げられる。
上記の「高圧条件下」における下限圧力としては、1.036気圧以上、好ましくは1.135気圧以上、より好ましくは1.283気圧以上、さらに好ましくは1.480気圧以上が挙げられ、上記の「高圧条件下」における上限圧力としては、14.80気圧以下、11.84気圧以下、9.869気圧以下、7.895気圧以下、4.935気圧以下などが挙げられる。
本発明の血流促進剤は、容器に収容されていてもよい。容器の形状や材質は特に制限されず、例えばプラスチック製のボトル容器を挙げることができる。
本発明の血流促進剤としては、以下の測定法Q2で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)で、好ましくは5百万個/mL以上、より好ましくは1千万個/mL以上、さらに好ましくは2千万個/mL以上、より好ましくは2千5百万個/mL以上、さらに好ましくは3千万個/mL以上、より好ましくは3千5百万個/mL以上、さらに好ましくは5千万個/mL以上、より好ましくは7千5百万個/mL以上、さらに好ましくは1億個/mL以上、より好ましくは1億5千万個/mL以上、さらに好ましくは2億個/mL以上、より好ましくは2億5千万個/mL以上のウルトラファインバブルを水の中に発生させることができる血流促進剤を好適に挙げることができる。また、本発明の血流促進剤が、水の中に発生させることができるウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)の濃度の上限としては、特に制限されないが、以下の測定法Q2又はQ4で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が、例えば100億個/mL以下、10億個/mL以下であることが挙げられる。本発明の血流促進剤が、水の中に発生させることができるウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)のより具体的な濃度としては、5百万〜100億個/mL、5百万〜10億個/mL、1千万〜100億個/mL、1千万〜10億個/mL、2千万〜100億個/mL、2千万〜10億個/mL、2千5百万〜100億個/mL、2千5百万〜10億個/mL、3千万〜100億個/mL、3千万〜10億個/mL、3千5百万〜100億個/mL、3千5百万〜10億個/mL、5千万〜100億個/mL、5千万〜10億個/mL、7千5百万〜100億個/mL、7千5百万〜10億個/mL、1億〜100億個/mL、1億〜10億個/mL、1億5千万〜100億個/mL、1億5千万〜10億個/mL、2億〜100億個/mL、2億〜10億個/mL、2億5千万〜100億個/mL、2億5千万〜10億個/mL等が挙げられる。なお、測定法Q2において、液温を20℃にする際は60℃の水を用い、液温を40℃にする場合は80℃の水を用いることが好ましい。
(測定法Q2)
60〜90℃の水に、−80〜0℃の血流促進剤を、CO含有率が3重量%以上の氷に換算して300mg/mL添加し、液温を20℃又は40℃条件下とした後、水中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定する。
(測定法Q4)
血流促進剤を、CO含有率が3重量%以上の氷に換算して300mg/mL添加して調製した溶液中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法(好ましくは定量レーザー回折・散乱法)又はナノトラッキング法で測定する。
(血流促進剤の使用方法)
本発明の血流促進剤の使用方法としては、後述の「本発明の血流促進用液の製造方法」の項目において詳細に説明するが、本発明の血流促進剤を液体に接触させて(好ましくは液体に含有させて)血流促進用液を調製し、該血流促進用液を皮膚に適用する(すなわち、皮膚に接触させる)方法が好ましく挙げられる。すなわち、本発明の血流促進剤は、皮膚に適用するための血流促進用液を用時調製するためのものであることが好ましい。本発明の血流促進剤は、上記血流促進用液として動物の皮膚に適用した場合に、その皮膚の血流を顕著に促進させることができる。当業者であれば、本願明細書を参照することにより、本発明の血流促進剤におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の含有量や、該CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)のCO含有率や、どの程度の濃度のウルトラファインバブルを必要とするか等に応じて、本発明の血流促進剤の使用量を調整することができる。
(液体)
本発明における「液体」としては、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)をその液体中に含有させたときに、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)がCOの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)を発生させることができ、かつ、動物の皮膚に接触させてもよい液体である限り特に制限されず、例えば、(i)「親水性溶媒」、(ii)「疎水性溶媒」、(iii)「親水性溶媒と疎水性溶媒の混合溶媒」、「(i)〜(iii)のいずれかの溶媒に任意の溶質を含んだ液体」等が挙げられる。本発明における「液体」が液体状である温度条件及び圧力条件は、溶媒の種類、液体の用途、液体の使用条件等によっても左右されるため一概に特定することはできないが、20℃、1気圧の条件下で液体状である液体が好ましく挙げられる。
本発明に用いられる「親水性溶媒」としては、溶解度パラメーター(SP値)が20以上のものが好ましく、29.9以上がさらに好ましい。具体的には、水(47.9)、多価アルコール、低級アルコールからなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。多価アルコールとして、エチレングリコール(29.9)、ジエチレングリコール(24.8)、トリエチレングリコール(21.9)、テトラエチレングリコール(20.3)、プロピレングリコール(25.8)等の2価アルコール、グリセリン(33.8)、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の4価以上のアルコール、ソルビトール等のヘキシトール、グルコース等のアルドース、ショ糖等の糖骨格を有する化合物、その他ペンタエリスリトール等が挙げられる。低級アルコールとしてはイソプロパノール(23.5)、ブチルアルコール(23.3)、エチルアルコール(26.9)が挙げられる。これらの親水性溶媒は2種以上を併用してもよい。なお括弧内は、溶解度パラメーターのδ値を示す。本発明における好ましい親水性溶媒としては、少なくとも水を含むことが好ましく、水であることがより好ましい。
本発明に用いられる「疎水性溶媒」としては、好ましくは溶解度パラメーター(SP値)が、20.0未満の有機溶媒であり、具体的には、好ましくは炭化水素系溶剤もしくはシリコーン系溶剤またはそれらの混合物である。炭化水素系溶剤として、例えば、ヘキサン(14.9)、ヘプタン(14.3)、ドデカン(16.2)、シクロヘキサン(16.8)、メチルシクロヘキサン(16.1)、オクタン(16.0)、水添トリイソブチレン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン(18.8)、トルエン(18.2)、エチルベンゼン(18.0)、キシレン(18.0)等の芳香族炭化水素、クロロホルム(19.3)、1,2ジクロロエタン(19.9)、トリクロロエチレン(19.1)等のハロゲン系炭化水素等を例示することができ、シリコーン系溶剤として、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等が例示される。これらの中でヘキサン(14.9)、シクロヘキサン(16.8)が特に好ましい。これらの疎水性溶媒は、2種以上を併用してもよい。
上記の「(i)〜(iii)のいずれかの溶媒に任意の溶質を含んだ液体」における「溶質」としては、かかる液体中にCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)を含有させたときに、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)がCOの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)を発生させることができる限り特に制限されない。「(i)〜(iii)のいずれかの溶媒に任意の溶質を含んだ液体」として、具体的には、生理食塩水が挙げられる。
(任意成分)
本発明の血流促進剤は、CO高含有氷を必須成分として含有しているが、CO高含有氷による血流促進効果を妨げない限り、任意成分をさらに含有していてもよい。かかる任意成分としては、薬効を有する成分、添加剤等が挙げられる。かかる薬効を有する成分としては、他の血流促進剤、抗生剤、鎮痛剤、消炎剤等が挙げられ、上記の添加剤としては、香料、着色料、増粘剤、pH調整剤等が挙げられる。
(適用対象)
本発明の血流促進剤や血流促進用液の適用対象となる動物としては、特に制限されないが、哺乳類、鳥類、は虫類、両生類、魚類からなる群から選択されるいずれかの類に属する動物が好ましく挙げられ、中でも、哺乳類又は鳥類に属する動物がより好ましく挙げられ、中でも、哺乳類に属する動物がさらに好ましく挙げられ、中でも、ヒト、イヌ、ネコ、ウマ、ポニー、ロバ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、サル、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、フェレット等がより好ましく挙げられ、中でも、ヒト、ウマがさらに好ましく挙げられ、中でも、ヒトが特に好ましく挙げられる。
本発明の血流促進剤や血流促進用液の適用は、適用対象の動物が血流促進作用を要する場合であれば特に制限されない。本発明の血流促進剤のより具体的な用途としては、例えば、身体の疲労回復効果;美肌効果;育毛効果;疾患の症状緩和効果、治療効果又は予防効果;外傷の症状緩和効果又は治療効果;を得るために用いることができる。すなわち、本発明の血流促進剤は、身体の疲労回復剤;美肌剤;育毛剤;疾患の症状緩和剤、治療剤又は予防剤;外傷の症状緩和剤又は治療剤;としても用いることができる。
上記の身体の疲労回復剤は、皮膚の血流を促進することによって、筋肉内に蓄積した疲労物質(乳酸)の除去を促進し、疲労回復効果を発揮する。また、かかる身体の疲労回復剤によれば、血流不良により悪化する筋肉疲労、(四肢末端、上腕部又は大腿部の)冷え症、肩こり、腰痛、頭痛などの症状も軽減することができる。前述の身体の疲労回復剤としては、入浴剤や足浴剤が挙げられる。これらの入浴剤や足浴剤は、温浴に限らず、水風呂にも適用することができる。
上記の美肌剤は、皮膚の血流を促進することによって、肌の新陳代謝を促進し、及び、肌のくすみを軽減することによって、美肌効果を発揮する。
上記の育毛剤は、頭皮の血流を促進することによって、育毛効果を発揮する。
上記の疾患の症状緩和剤、治療剤又は予防剤は、皮膚の血流を促進することによって、疾患の症状緩和剤効果、治療効果又は予防効果を発揮する。かかる疾患としては、血流促進効果が望まれる疾患、すなわち、血行不良により症状が悪化する疾患であることが好ましい。かかる疾患としては、閉塞性動脈硬化症、糖尿病性足病変、静脈血栓症、虚血性心疾患、脳梗塞等の循環器疾患;慢性関節リウマチやレイノー症候群等の膠原病関連疾患;褥瘡などの難治性潰瘍を含む皮膚疾患;熱帯性潰瘍などの感染性潰瘍(病原菌による潰瘍);慢性腎不全、急性腎不全などの腎機能障害(好ましくは人工透析治療を必要とする腎機能障害);等が挙げられる。これらの疾患に罹患する対象に、本発明の血流促進剤を適用すれば、症状(好ましくは血行不良の症状や、血行不良により悪化する症状)を緩和したり、症状(好ましくは血行不良の症状や、血行不良により悪化する症状)の悪化を抑えたり、症状(好ましくは血行不良の症状や、血行不良により悪化する症状)を改善したりすることができる。
上記の外傷の症状緩和剤又は治療剤は、皮膚の血流を促進することによって、出血や裂傷などの治癒後にみられる血流障害による種々の症状に対して症状緩和効果又は治療効果を発揮する。
(適用箇所)
本発明の血流促進剤の適用箇所としては、動物の全身又は局部が挙げられる。本明細書において「全身」とは、その動物が呼吸を確保できる範囲の全身を意味し、例えば哺乳類であれば、通常、頭部以外、すなわち、頸部以下の皮膚を本発明の血流促進用液に浸すことを意味する。また、本明細書において局部とは、身体の部分であれば特に制限されず、頭部、顔面、頸部、肩、腕、手、胸部、腹部、臀部、脚、足等が挙げられる。身体の複数の部分に対して同時に、本発明の血流促進用液を適用してもよい。なお、本明細書における「皮膚」としては、動物の皮膚である限り特に制限されず、また、便宜上、動物の粘膜も含まれる。かかる粘膜としては、唇、口腔内粘膜等が挙げられる。
(適用方法)
本発明の血流促進剤の適用方法としては、適用箇所の皮膚に本発明の血流促進用液を適用する方法である限り特に制限されないが、適用箇所の皮膚を、本発明の血流促進用液に浸漬させる方法や、適用箇所の皮膚に、本発明の血流促進用液を塗布する方法等が好ましく挙げられ、中でも、適用箇所の皮膚を、本発明の血流促進用液に浸漬させる方法がより好ましく挙げられる。また、本発明の血流促進用液を調製する際に用いるCO高含有氷の使用量(好ましくは添加量)(mg/mL)は、本発明の製造方法の項目に記載する通りである。
(使用時の温度)
本発明の血流促進用液を皮膚に適用する際の、かかる血流促進用液の温度としては、皮膚に適用した際にその皮膚に火傷や凍傷が生じない限り特に制限されず、適用する動物の種類や、目的等に応じて適宜選択することができる。かかる血流促進用液の温度として具体的には、10〜50℃、15〜45℃、17〜44℃、20〜44℃、20〜43℃、25〜43℃、30〜43℃、35〜43℃、38〜43℃、39〜42℃等が挙げられる。血流促進用液の保温は、水の保温や容器の保温に一般に用いられる保温用ヒーター等を用いることができる。上記温度範囲内で使用するため、血流促進用液を保温することが好ましい。保温用ヒーターの種類は、身体に用い得るものであれば特に限定されず、家庭用でも、工業用でもよい。
なお、本発明の血流促進剤におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)は通常固体であり、CO高含有氷を液体に接触させて血流促進用液を調製する際には、CO高含有氷の一部又は融解するときに、液体から多くの熱を奪うため、液体の温度は通常、比較的大きく低下する。したがって、本発明の血流促進剤を液体に接触させて血流促進用液を調製する際、血流促進用液の所望の温度よりも高い温度の液体を用いることが好ましい。例えば、調製する血流促進用液の所望の温度よりも、10℃以上、好ましくは20℃以上、より好ましくは30℃以上、さらに好ましくは40℃以上高い温度の液体を用いることが好ましい。また、本発明の血流促進用液は、より高く、かつ、より持続性のある血流促進効果を得る観点から、皮膚に適用する際に用時調製することが好ましい。本明細書において、「用時調製する」ことには、皮膚への血流促進用液の適用を開始する時点(皮膚への血流促進用液の接触を開始する時点)から起算して、例えば1時間前以内、好ましくは40分前以内、より好ましくは30分前以内、さらに好ましくは20分前以内、より好ましくは10分前以内、さらに好ましくは5分前以内に、本発明の血流促進用液を調製することが含まれる。
(適用時間)
本発明の血流促進剤や血流促進用液の適用時間としては、本発明の血流促進効果が得られる限り特に制限されないが、適用箇所の皮膚に本発明の血流促進用液を例えば3分〜2時間、好ましくは5分〜90分間、より好ましくは10〜60分間、さらに好ましくは10〜40分間接触させることが好ましい。また、適用時間は10〜30分間、10〜20分間であってもよい。適用時間が前記下限値以上であれば、より高い血流促進効果が得られ、また、前記上限値以下であれば、姿勢を維持する負担が小さい。
(適用頻度)
本発明の血流促進剤や血流促進用液の適用頻度としては、特に制限されず、症状の改善などに基づいて適宜判断すればよいが、例えば1日〜3日に1回〜3回程度が挙げられ、好ましくは、かかる頻度で3日間〜180日間程度の間にわたり実施することが好ましい。
(血流促進効果)
本明細書において、本発明の血液促進剤(又はCO高含有氷)が「血流促進効果を有する」こと(又は、本発明の血流促進用液が「血流促進効果を有する」こと)には、本発明の血液促進剤(又はCO高含有氷)を液体に接触して得られる血流促進用液(又は、本発明の血流促進用液)を、25℃の室内において、動物の皮膚に5〜15分間適用した後(好ましくは、25℃の室内において、前述の血流促進用液に動物の皮膚を5〜15分間浸漬した後)、15分間経過した時点(好ましくは15分間経過した時点及び45分間経過した時点)の前述の皮膚の血流量(以下、「本発明における血流量」とも表示する。)が、25℃の室内において、前述の血流促進用液を皮膚に適用する直前の時点(好ましくは、25℃の室内において、前述の血流促進用液に動物の皮膚を浸漬する直前の時点)の前述の皮膚の血流量(以下、「コントロール血流量A」とも表示する。)よりも多いことが含まれ、好ましくは、本発明における血流量が、コントロール血流量Aに対して好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは20%以上多いことが含まれる。
また、本明細書において、本発明の血液促進剤(又はCO高含有氷)が「血流促進効果を有する」こと(又は、本発明の血流促進用液が「血流促進効果を有する」こと)には、本発明における血流量が、前述の血流促進用液と同じ温度の水を、25℃の室内において、動物の皮膚に5〜15分間適用した後(好ましくは、25℃の室内において、前述の水に動物の皮膚を5〜15分間浸漬した後)、15分間経過した時点(好ましくは15分間経過した時点及び45分間経過した時点)の前述の皮膚の血流量(以下、「コントロール血流量B」とも表示する。)よりも多いことが含まれ、好ましくは、本発明における血流量が、コントロール血流量Bに対して好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上多いことが含まれる。
また、本明細書において、本発明の血液促進剤(又はCO高含有氷)が「血流促進効果を有する」こと(又は、本発明の血流促進用液が「血流促進効果を有する」こと)には、本発明における血流量が、前述の血流促進用液と同じ温度の炭酸水(好ましくは、炭酸濃度1000ppm、かつ、ウルトラファインバブル濃度0.05億個/mL以下の炭酸水)を、25℃の室内において、動物の皮膚に5〜15分間適用した後(好ましくは、25℃の室内において、前述の炭酸水に動物の皮膚を5〜15分間浸漬した後)、15分間経過した時点(好ましくは15分間経過した時点及び45分間経過した時点)の前述の皮膚の血流量(以下、「コントロール血流量C」とも表示する。)よりも多いことが含まれ、好ましくは、本発明における血流量が、コントロール血流量Cに対して好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上多いことが含まれる。
2.<本発明の血流促進用液の製造方法>
本発明の血流促進用液の製造方法(本発明の製造方法)としては、「CO含有率が3重量%以上の氷(好ましくはCOハイドレート)」(又は、「本発明の血流促進剤」)を液体に接触させる工程を含んでいる限り特に制限されないが、本発明の製造方法によって製造される血流促進用液であることが好ましい。CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)を液体に接触させることにより、COの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)を含む血流促進用液を製造することができる。
本明細書における「血流促進用液」は、必ずしもすべてが液体状である場合に限られず、固体状のCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)と液体の混合物である場合も含まれる。
本明細書において「CO含有率が3重量%以上の氷(好ましくはCOハイドレート)を液体に接触させる」方法としては、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)と液体が接触するようにする限り特に制限されず、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)を液体に含有させる方法が好ましく挙げられ、中でも、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)を液体に添加又は投入する方法や、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)に液体を添加又は投入する方法がより好ましく挙げられ、中でも、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)を液体に添加又は投入する方法がさらに好ましく挙げられる。
本発明の製造方法におけるCO高含有氷の使用量(好ましくは添加量)(mg/mL)は、CO高含有氷がCOハイドレートであるか否か、圧密化COハイドレートであるか否か、CO高含有氷のCO含有率、あるいは、どの程度の濃度のCOの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)を必要とするか等に応じて、当業者は適宜設定することができる。CO高含有氷の使用量(好ましくは添加量)(mg/mL)の下限として、例えば、10mg/mL以上が挙げられ、COの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)をより高濃度で得る観点から、好ましくは20mg/mL以上、より好ましくは50mg/mL以上、さらに好ましくは100mg/mL以上、より好ましくは150mg/mL以上、さらに好ましくは200mg/mL以上が挙げられる。また、CO高含有氷の使用量(好ましくは添加量)(mg/mL)の上限としては特に制限されないが、例えば、5000mg/mL以下、3000mg/mL以下、2000mg/mL以下、1000mg/mL以下、500mg/mL以下が挙げられる。CO高含有氷の使用量(好ましくは添加量)(mg/mL)の使用量のより具体的な例として、20〜5000mg/mL、20〜3000mg/mL、20〜2000mg/mL、50〜2000mg/mL、50〜1000mg/mL、100〜500mg/mL、150〜500mg/mLが挙げられる。なお、CO高含有氷の使用量(mg/mL)とは、液体1mLあたりに使用する(好ましくは添加する)、CO高含有氷の重量(mg)を意味する。
CO高含有氷を液体に接触させる際の液体の温度としては、COの気泡(好ましくはウルトラファインバブル)が発生する限り特に制限されず、例えば15〜100℃、15〜95℃、15〜80℃、15〜60℃、15〜40℃、15〜30℃、25〜100℃、25〜95℃、25〜80℃、25〜60℃、25〜40℃、25〜30℃、35〜100℃、35〜95℃、35〜80℃、35〜60℃、35〜40℃、45〜100℃、45〜95℃、45〜80℃、45〜60℃、55〜100℃、55〜95℃、55〜80℃、55〜60℃、70〜100℃、70〜95℃、70〜80℃、80〜100℃、80〜95℃等が挙げられるが、約何℃の血流促進用液を希望するかに応じて当業者は適宜設定することができる。本発明の血流促進剤におけるCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)は通常固体であり、CO高含有氷を液体に接触させて血流促進用液を調製する際には、CO高含有氷の一部又は融解するときに、液体から多くの熱を奪うため、液体の温度は通常、比較的大きく低下する。したがって、本発明の血流促進剤を液体に接触させて血流促進用液を調製する際、血流促進用液の所望の温度よりも高い温度の液体を用いることが好ましい。例えば、調製する血流促進用液の所望の温度よりも、10℃以上(好ましくは10〜50℃)、好ましくは20℃以上(好ましくは20〜50℃)、より好ましくは30℃以上(好ましくは30〜50℃)、さらに好ましくは40℃以上(好ましくは40〜50℃)高い温度の液体を用いることが好ましい。
3.<本発明の血流促進用液>
本発明の血流促進用液は皮膚に適用するための血流促進用液である。本発明の血流促進用液としては、200ppm以上の炭酸を含む液体であって、かつ、上記の測定法Q1又はQ5(又はQ2又はQ3又はQ4)で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上である限り特に制限されない。
(測定法Q5)
血流促進用液中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法(好ましくは定量レーザー回折・散乱法)又はナノトラッキング法で測定する。
上記測定法Q5における血流促進用液の温度としては、特に制限されないが、例えば1〜60℃、10〜50℃、15〜45℃、20〜40℃などが挙げられる。
前述したように、本明細書における「血流促進用液」は、必ずしもすべてが液体状である場合に限られず、固体状のCO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)と液体の混合物である場合も含まれる。
本発明の血流促進用液は200ppm以上の炭酸を含んでいる限り特に制限されないが、好ましくは500ppm(0.05重量%)以上、より好ましくは750ppm(0.075重量%)以上、さらに好ましくは900ppm(0.09重量%)以上、より好ましくは1000ppm(0.1重量%)の炭酸を含んでいることが好ましい。炭酸の上限は特に制限されないが、例えば4000ppm(0.4重量%)以下、3000ppm(0.3重量%)以下、2000ppm(0.2重量%)以下、1500ppm(0.15重量%)以下が挙げられる。本発明の血流促進用液における炭酸濃度としてより具体的には、500〜4000ppm、750〜4000ppm、900〜4000ppm、1000〜4000ppm、500〜3000ppm、750〜3000ppm、900〜3000ppm、1000〜3000ppm、500〜2000ppm、750〜2000ppm、900〜2000ppm、1000〜2000ppm、500〜1500ppm、750〜1500ppm、900〜1500ppm、1500〜2000ppm等が挙げられる。
本発明の血流促進用液における炭酸濃度は、液温20℃又は40℃、かつ、常圧下で測定した濃度を意味する。
本発明の血流促進用液におけるウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)の濃度は、前述の測定法Q1又はQ5(又はQ2又はQ3又はQ4)で測定した場合の濃度(個/mL)で、5百万個/mL以上である限り特に制限されないが、好ましくは1千万個/mL以上、より好ましくは2千万個/mL以上、さらに好ましくは2千5百万個/mL以上、より好ましくは3千万個/mL以上、さらに好ましくは3千5百万個/mL以上、より好ましくは5千万個/mL以上、さらに好ましくは7千5百万個/mL以上、より好ましくは1億個/mL以上、さらに好ましくは1億5千万個/mL以上、より好ましくは2億個/mL以上、さらに好ましくは2億5千万個/mL以上であることが挙げられる。また、本発明の血流促進用液におけるウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)の濃度の上限としては、特に制限されないが、前述の測定法Q1又はQ5(又はQ2又はQ3又はQ4)で測定した場合のウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)の濃度が、例えば100億個/mL以下、10億個/mL以下であることが挙げられる。本発明の血流促進用液におけるウルトラファインバブル(好ましくは、COのウルトラファインバブル)のより具体的な濃度としては、前述の測定法Q1又はQ5(又はQ2又はQ3又はQ4)で測定した場合の濃度(個/mL)で、5百万〜100億個/mL、5百万〜10億個/mL、1千万〜100億個/mL、1千万〜10億個/mL、2千万〜100億個/mL、2千万〜10億個/mL、2千5百万〜100億個/mL、2千5百万〜10億個/mL、3千万〜100億個/mL、3千万〜10億個/mL、3千5百万〜100億個/mL、3千5百万〜10億個/mL、5千万〜100億個/mL、5千万〜10億個/mL、7千5百万〜100億個/mL、7千5百万〜10億個/mL、1億〜100億個/mL、1億〜10億個/mL、1億5千万〜100億個/mL、1億5千万〜10億個/mL、2億〜100億個/mL、2億〜10億個/mL、2億5千万〜100億個/mL、2億5千万〜10億個/mL等が挙げられる。
本発明の血流促進用液の温度としては、血流促進用液を適用する身体の部分の状態や使用目的等に応じて適宜設定することができ、例えば10〜50℃、10〜40℃、10〜30℃、10〜20℃、20〜50℃、20〜40℃、20〜30℃、30〜50℃、30〜40℃、40〜50℃等が挙げられる。
本発明の血流促進用液の製造方法は、上記「2.」に記載したとおりである。
本発明の血流促進用液は、容器に収容されていてもよい。容器の形状や材質は特に制限されず、例えばプラスチック製のボトル容器を挙げることができる。
4.<本発明の血流促進方法>
本発明の血流促進方法は、動物の身体の血流を促進する方法であり、好ましくは、身体の疲労回復方法、肌を美しくする方法、育毛方法、又は、疾患の症状緩和、治療若しくは予防方法である。本発明の血流促進方法としては、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)、本発明の血流促進用液を、動物(例えば、非ヒト動物)の全身又は局部の皮膚に適用する工程を含んでいる限り特に制限されない。
本発明の血流促進用液を、動物(例えば、非ヒト動物)の全身又は局部の皮膚に適用する(例えば接触させる)方法としては、本発明の血流促進用液を適用箇所の皮膚に接触させる方法、適用箇所の皮膚を、本発明の血流促進用液に浸漬させる方法、適用箇所の皮膚に、本発明の血流促進用液を塗布する方法等が好ましく挙げられ、中でも、適用箇所の皮膚を、本発明の血流促進用液に浸漬させる方法がより好ましく挙げられる。
5.<本発明の他の態様>
本発明には、以下の態様も含まれる。
動物の身体の血流を促進するための(好ましくは、身体の疲労回復するための、肌を美しくするための、育毛するための、疾患の症状を緩和、治療又は予防するための)、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)、本発明の血流促進剤又は血流促進用液の使用;動物の身体の血流を促進するために(好ましくは、身体の疲労回復するために、肌を美しくするために、育毛するために、疾患の症状を緩和、治療又は予防するために)、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)、本発明の血流促進剤又は血流促進用液を使用する方法;
身体の血流促進が望まれる疾患の治療、予防又は症状緩和に使用するための、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)、本発明の血流促進剤又は血流促進用液;本発明の血流促進剤又は血流促進用液(好ましくは、身体の疲労回復剤、美肌剤、育毛剤、疾患の症状緩和、治療又は予防剤)の製造における、CO高含有氷(好ましくはCOハイドレート)の使用;
以下に、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験1.[COハイドレートの調製]
COハイドレートの調製
4Lの水にCOガスを3MPaとなるように吹き込み、撹拌をしながら1℃でCOハイドレート生成反応を進行させ、COハイドレート粒子が水中に懸濁している「COハイドレートスラリー」を得た。かかるスラリーをシリンダー式の圧密成形機へ流し込み、2MPaの圧搾圧で3分間、圧縮を行った。その後、−20℃まで冷却して、圧密成形機から圧密化COハイドレートの円筒状の塊を回収した後、かかる円筒状の塊を破砕した。最大長が3mm以上60mm以下の多面体形状の圧密化COハイドレートを選択して回収し、以降の実験で用いた。なお、この圧密化COハイドレートのCO含有率は24%であり、COハイドレート率は約85%であった。
試験2.[COハイドレート水溶液等におけるウルトラファインバブルの濃度及び粒径]
水にCOハイドレートを添加して得られるCOハイドレート水溶液におけるウルトラファインバブルの濃度や粒径を測定し、人工炭酸泉水や単なる水(温水)におけるウルトラファインバブルの濃度や粒径と比較した。
(1)各サンプルの調製
5mLの熱湯(約60℃)に対して、試験1で調製したCOハイドレート1.5g(約−80℃)を添加し、20℃のCOハイドレート水溶液(炭酸濃度約1400ppm)を調製した。また、5mLの熱湯(約80℃)に対して試験1で調製したCOハイドレート1.5g(約−80℃)を添加し、40℃のCOハイドレート水溶液(炭酸濃度約1400ppm)を調製した。なお、これらのCOハイドレート水溶液を調製した際の、COハイドレートの添加濃度は300mg/mLである。
人工炭酸泉製造装置(「クリンスイ」、三菱ケミカル社製)及び炭酸ガスボンベを用いて、5mLの温水(40℃)に炭酸ガスを付与し、人工炭酸泉水(40℃)(炭酸濃度約1000ppm)を調製した。
単なる温水(40℃)を用意した。
(2)ウルトラファインバブルの濃度及び粒径の測定
上記(1)で調製したCOハイドレート水溶液(40℃又は20℃)、人工炭酸泉水(40℃)及び単なる水(40℃)のそれぞれについて、マルバーン社製「ナノサイトNS300」を使用して気泡の濃度及び粒径を測定した。40℃のCOハイドレート水溶液に
おける気泡の粒径分布と個数濃度(個/mL)を図1に示し、20℃のCOハイドレート水溶液における気泡の粒径分布と個数濃度(個/mL)を図2に示す。
図1及び図2に示されるように、水にCOハイドレートを添加することにより、水中にCOウルトラファインバブルが発生することが確認できた。COハイドレートを300mg/mLの添加濃度で添加して得られた40℃のCOハイドレート水溶液では、2.7億個/mLの濃度でウルトラファインバブルが発生し、その粒径の中央値は112nmであった。同様の添加濃度で得られた20℃のCOハイドレート水溶液では、2.8億個/mLの濃度でウルトラファインバブルが発生し、その粒径の中央値は109nmであった。なお、単なる40℃の水におけるウルトラファインバブルの濃度は0.036億個/mLであり、40℃の人工炭酸泉水中のウルトラファインバブルの濃度は0.046億個/mLであった。これらのことから、人工炭酸泉水中のウルトラファインバブルの濃度は、COハイドレート水溶液のその濃度の50分の1以下に過ぎないことが示された。
試験3.[COハイドレート水溶液による血流促進効果の確認]
COハイドレート水溶液を動物の皮膚に適用した場合にその皮膚の血流量にどのような効果を与えるかを確認するために、以下の実験を行った。
(1)各サンプル水の調製
150mLの熱湯(約80℃)に対して、試験1で調製したCOハイドレート45g(約−80℃)を添加し(COハイドレートの添加量:300mg/mL)、40℃のCOハイドレート水溶液(炭酸濃度約1400ppm)を調製した。また、150mLの熱湯(約60℃)に対して試験1で調製したCOハイドレート45g(約−80℃)を添加し(COハイドレートの添加量:300mg/mL)、20℃のCOハイドレート水溶液(炭酸濃度約1400ppm)を調製した。
40℃の温水150mLに、人工炭酸泉製造装置(「クリンスイ」、三菱ケミカル社製)及び炭酸ガスボンベを用いて炭酸ガスを付与し、40℃の人工炭酸泉水(炭酸濃度約1000ppm)を調製した。また、市販の炭酸水を20℃に調整し、20℃の炭酸水(炭酸濃度約1400ppm)を用意した。
40℃の単なる温水を用意した。
(2)血流量測定試験
血流量測定試験には、12時間毎の明暗周期(8時〜20時まで点灯)下に24℃の恒温動物室にて1週間飼育した体重約300gのWistar系雄ラットを使用した。血流量測定を行う際は、ラットの尾の背部表面の起始部に近い部分にレーザー血流計(ALF21、アドバンス社製)のプローブ(径1cm)を外科用テープで固定して血流量(mL/分/組織100g)を測定した。
ラットの血流量のデータが安定したところで、上記(1)で調製した各サンプル水中にラットの尻尾を15分間浸漬しながら、尻尾の皮膚の血流量を測定した。その後、各サンプル水を尻尾から外して、45分間、尻尾の皮膚の血流量を測定した。なお、血流計のプローブがサンプル水に接触すると測定値がずれるため、尻尾の浸漬部より少し上にプローブが位置するように、尻尾をサンプル水中に浸漬した。また、血流量測定試験中は、保温装置にて体温(ラット直腸温)を37.0±0.5℃に保った。血流量データはPower-Lab analog-to-digital converterを用いて採取した。血流量データは5分間毎の血流量(
ml/分/組織100g)の平均値を採用し、サンプル水への尻尾の浸漬開始前5分間の平均値(0分値)を100%とした百分率で表した。各サンプル水に尻尾を浸漬している15分間の各サンプル水の温度は、37〜40℃に保たれていることを温度計により確認した。40℃のCOハイドレート水溶液、40℃の炭酸泉水、及び、40℃の温水についての血流量測定試験の結果を図3に示し、20℃のCOハイドレート水溶液及び20℃の人工炭酸泉水についての血流測定試験の結果を図4に示す。
尻尾を単なる40℃の温水(「温水」)に浸漬させると、尻尾の皮膚の血流量は始めは上昇し、浸漬開始から20分経過後(すなわち、浸漬終了から5分経過後)に最高値117.6%を示したが、それ以降は次第に低下していき、浸漬開始から50分経過後(すなわち、浸漬終了から35分経過後)に最低値94.9%を示し、それ以降は少し上昇し、接触開始から60分経過後(すなわち、浸漬終了から45分経過後)に103.4%を示した(図3)。
一方、尻尾を40℃の炭酸泉水(「炭酸泉」)に浸漬させると、尻尾の皮膚の血流量は上昇し、浸漬開始から10分経過後に最高値115.1%を示したが、それ以降は次第に低下していき、浸漬開始から60分経過後(すなわち、浸漬終了から45分経過後)に最低値77.2%を示した(図3)。
それに対し、尻尾を40℃のCOハイドレート水溶液(「ハイドレート」)に浸漬させると、尻尾の皮膚の血流量は上昇して行き、浸漬開始から25分経過後(すなわち、浸漬終了から10分経過後)に最高値144.2%を示し、それ以降は少し低下したものの、接触開始から30分経過後(すなわち、浸漬終了から15分経過後)でも125.8%を維持し、それ以降はその付近の値に止まるも、接触開始から60分経過後(すなわち、浸漬終了から45分経過後)に133.5%を示した(図3)。
また、図3には結果を示していないが、COハイドレートの添加量が300mg/mLではなく、200mg/mLであるCOハイドレート水溶液(40℃)についても血流測定試験を行った。その結果、尻尾をかかるCOハイドレート水溶液に浸漬させると、尻尾の皮膚の血流量は上昇し、浸漬開始から20分経過後(すなわち、浸漬終了から5分経過後)に最高値128.7%を示し、接触開始から30分経過後(すなわち、浸漬終了から15分経過後)までは高い値を示したが、その後は次第に低下し、接触開始から60分経過後(すなわち、浸漬終了から45分経過後)に最低値94.9%を示した。
また、尻尾を20℃の炭酸水(「炭酸水」)に浸漬させると、尻尾の皮膚の血流量は、接触開始から25分経過後(すなわち、浸漬終了から10分経過後)に最高値107.9%を示し、接触開始から30分経過後(すなわち、浸漬終了から15分経過後)に最低値96.6%を示し、その後は徐々に上昇して行き、接触開始から60分経過後(すなわち、浸漬終了から45分経過後)に104.7%を示した(図4)。
それに対し、尻尾を20℃のCOハイドレート水溶液(「ハイドレート」)に浸漬させると、尻尾の皮膚の血流量は徐々に上昇して行き、浸漬開始から60分経過後(すなわち、浸漬終了から45分経過後)に最高値137.6%を示した(図4)。
図3及び図4の結果から、COハイドレート溶液を動物の身体の皮膚に適用すると、単なる水、人工炭酸泉水、通常の炭酸水よりも高く、かつ、持続性のある血流促進効果が得られることが証明された。また、COハイドレート溶液のかかる血流促進効果は、例えば40℃のように、体温よりも高い液温である場合に限られず、20℃のように、体温よりも低い液温でも得られることが示された。
試験4.[COガスハイドレートの製造および血流促進効果の確認]
COハイドレート水溶液による血流促進効果等をヒトで確認した。
(1)COハイドレートの調製
120Lの水にCOガスを2.5MPaとなるように吹き込み、撹拌をしながら1℃でCOハイドレート生成反応を進行させ、COハイドレート粒子が水中に懸濁している「COハイドレートスラリー」を得た。かかるスラリーをシリンダー式の圧密成形機へ流し込み、13MPaの圧搾圧で1分間、圧縮を行った。その後、−20℃まで冷却して、圧密成形機から圧密化COハイドレートの円筒状の塊を回収した後、かかる円筒状のCOハイドレートを破砕した。最大長が3mm以上60mm以下の多面体形状のCOハイドレートを選択して回収し、以降の実験で用いた。なお、この圧密化COハイドレートのCO含有率は22%でありCOハイドレート率は約79%であった。
(2)COハイドレートによるウルトラファインバブルの生成と測定
上記(1)で調製したCOハイドレートを水に添加した際のウルトラファインバブル濃度や粒径を調べるために、以下の実験を行った。
10mLの熱湯(約60℃)に対して、上記(1)で調製したCOハイドレート3.0gを添加し、水温20℃のCOハイドレート水溶液(炭酸濃度約1300ppm)を調製した。20℃のCOハイドレート水溶液における、気泡の濃度および粒径を、島津製作所社製「SALD7500ファインバブル計測システム」を使用して測定した。COハイドレート水溶液における気泡の粒径分布と個数濃度(個/mL)を図5に示す。
図5に示すように、水にCOハイドレートを添加することにより、水中にCOウルトラファインバブルが発生することが確認できた。COハイドレートを300mg/mLの添加濃度で添加して得られた20℃のCOハイドレート水溶液では、3.7億個/mLの濃度でウルトラファインバブルが発生し、その粒径の中央値は115nmであった。
前述の試験2に記載した方法と同様の方法で調製した人工炭酸泉水(20℃)(炭酸濃度1000ppm)や、単なる水(20℃)におけるウルトラファインバブル濃度を、「SALD7500ファインバブル計測システム」で測定したところ、20℃の人工炭酸泉水中のウルトラファインバブル濃度は0.046億個/mLであり、20℃の単なる水の中のウルトラファインバブル濃度は0.036億個/mLであった。これらのことから、人工炭酸泉水中のウルトラファインバブル濃度は、COハイドレート水溶液のその濃度の約80分の1以下に過ぎないことが示された。
(3)血流量及び深部体温の測定試験
健常な成人男女計30名を対象に、サンプル水(COハイドレート水溶液又は人工炭酸泉水)を手に接触させた(手浴させた)際の血流促進効果を評価した。血流促進効果は、手の皮膚の血流量と、鎖骨下で測定した深部体温で評価した。具体的には、以下のような方法で行った。
(COハイドレート水溶液)
上記(1)の方法で調製したCOハイドレート(CO含有率20〜25重量%で、COハイドレート率72〜89重量%)300gを水1Lに溶解した後、約20℃に調整してCOハイドレート水溶液(炭酸濃度約1600ppm)を調製した。このようなCOハイドレート水溶液を、被験者1名に1つずつ用意した。なお、かかるCOハイドレート水溶液におけるCOハイドレートの、水への添加濃度は、上記(2)におけるCOハイドレート水溶液と同様に300mg/mLである。
(人工炭酸泉水)
コントロールのサンプル水として、人工炭酸泉水を用意した。具体的には、人工炭酸泉製造装置(「クリンスイ」、三菱レイヨン社製)及び炭酸ガスボンベを用いて、1.3Lの水(20℃)に10分間炭酸ガスを循環させて炭酸ガスを付与し、人工炭酸泉水(20℃)(炭酸濃度約1600ppm)を調製した。このような人工炭酸泉水を、被験者1名に1つずつ用意した。なお、人工炭酸泉水及び前述のCOハイドレート水溶液の炭酸濃度はポータブル炭酸濃度計(CGP−31、東亜DKK社製)で計測した。
(サンプル水への手浴、手の皮膚の血流量の測定、深部体温の測定)
手浴は、被験者がサンプル水(COハイドレート水溶液又は人工炭酸泉水)中に左手の手首から先を15分間浸漬させて、左手をサンプル水に接触させることで行った。手浴を終了するときは、左手をサンプル水から速やかに出し、左手をすぐにタオルで拭いて左手からサンプル水を取り除いた。また、被験者の手浴による効果は、手浴中及び手浴の前後の血流量、並びに、深部体温について評価を実施した。手の血流量の測定は、レーザードップラー血流計(ALF21、アドバンス社製)のプローブ(径1cm)を外科用テープで左手の甲に固定して血流を測定することで行った。また、深部体温の測定は、深部体温計(テルモ社製:CTM205)のプローブ(径3cm)を左鎖骨下の平らな部分にテープで固定して体温を測定することにより行った。血流量、深部体温はそれぞれ1分毎に計測した。なお、試験を実施するにあたり、血流への影響を極力除くために、測定開始の2時間前までに食事を済ませてもらい、測定開始の20分前には安静にしてもらった。
前述の30名の被験者のうち、15名の被験者は、まず始めにCOハイドレート水溶液を用いた手浴を実施し、残りの15名はまず初めに人工炭酸泉水を用いた手浴を実施した。血流量及び深部体温の測定は、手浴を開始する5分前から開始し、手浴(15分間)の終了後30分間経過するまで行った。また、30名全員について、COハイドレート水溶液での手浴と、人工炭酸泉水での手浴の影響の違いを確認するために、クロスオーバー法に則り、血流量及び深部体温の測定が終了した後、1時間のウォッシュアウト時間を設けて、サンプル水の種類を入れ替えて同様の測定を行った。すなわち、1回目の測定でCOハイドレート水溶液での手浴を行った被験者は2回目の測定で人工炭酸泉水での手浴を行い、1回目の測定で人工炭酸泉水での手浴を行った被験者は2回目の測定でCOハイドレート水溶液での手浴を行った。
(手の皮膚の血流量測定の結果)
各被験者における経時的な血流量は、各被験者が、手浴を開始する5分前から手浴開始直前までの5分間の手の皮膚の血流量の平均値を100%としたときの、皮膚の血流量の変化率(%)で表した。30名の被験者の血流量の変化率(%)を、経過時間毎に平均した値(%)をプロットしたグラフを図6に示す。図6のグラフ中の実線は、COハイドレート水溶液で手浴した場合の結果を表し、破線は、人工炭酸泉水で手浴した場合の結果を表す。
図6の実線のグラフから分かるように、COハイドレート水溶液で手浴した場合は、手浴の開始から3分後には、手の皮膚の血流量が急速に上昇し、5分後に最高値141.5%となり、それ以降はやや低下するものの、15分後でも血流量は97.1%を維持した。また、血流量は、手浴終了後5分(手浴開始から20分後)までは緩やかに低下したものの、18.7%を維持し、手浴終了後9分(手浴開始から24分後)まで、安静時の血流量(0%)よりも高い値を示した。
一方、図6の破線のグラフから分かるように、人工炭酸泉水で手浴した場合は、手の皮膚の血流量は徐々に増加し、手浴開始から5分後に最高値となったものの、その血流量は51.7%にとどまった。そして手浴開始から14分後までは比較的高い値を示したものの、その後徐々に減少していき、手浴終了後4分(手浴開始から19分後)には、安静時の血流量(0%)よりも低下する結果となった。
手浴の開始から3分後から、手浴終了後6分(手浴開始から21分後)くらいまでは、人工炭酸泉水で手浴した場合と比較して、COハイドレート水溶液で手浴した場合に有意な血流促進効果が認められた(図6のアスタリスクの箇所を参照)。
図6のこれらの結果から、ヒトにおいても、COハイドレート水溶液を皮膚に接触させた場合、同濃度の人工炭酸泉水(すなわち、通常の炭酸水)を皮膚に接触させた場合と比較して、顕著に高い血流促進効果が得られ、また、その血流促進効果は比較的長い時間維持されることが示された。
(深部体温の測定結果)
各被験者における経時的な深部体温は、各被験者が、手浴を開始する5分前から手浴開始直前までの5分間の深部体温の平均値を100%としたときの、深部体温の変化率(%)で表した。30名の被験者の深部体温の変化率(%)を、経過時間毎に平均した値(%)をプロットしたグラフを図7に示す。図7のグラフ中の実線は、COハイドレート水溶液で手浴した場合の結果を表し、破線は、人工炭酸泉水で手浴した場合の結果を表す。
図7の結果から分かるように、深部体温に関しては、皮膚の血流量ほどの大きな変動はなかったものの、COハイドレート水溶液で手浴した場合は、手浴の開始から、手浴終了後19分後(手浴開始から34分後)までは体温(手浴開始前の体温)は維持され、その後やや低下するような傾向が見られた。一方、人工炭酸泉水(すなわち、通常の炭酸水)で手浴した場合は、手浴終了後5分後(手浴開始から20分後)までは体温は維持されたものの、それ以降は低下する傾向が見られた。図7のこれらの結果から、COハイドレート水溶液で手浴した場合、同濃度の人工炭酸泉水(すなわち、通常の炭酸水)で手浴した場合と比較して、手浴終了後の深部体温の低下が少ないことが示された。
COハイドレート水溶液による血流促進効果等をヒトで確認した結果の血流促進効果は、好ましくは血行促進効果、血流改善効果、血行改善効果、血管拡張効果を含むことができる。
本発明によれば、液体に接触させることにより、通常の単純炭酸泉よりも高く、かつ、より持続性のある血流促進効果を有する血流促進用液を得ることができる血流促進剤や、かかる血流促進用液を製造する方法等を提供することができる。

Claims (10)

  1. CO含有率が3重量%以上の氷を含有することを特徴とする血流促進剤。
  2. CO含有率が3重量%以上の氷が、COハイドレートである請求項1に記載の血流促進剤。
  3. CO含有率が3重量%以上の氷が、最大長が3mm以上の大きさで、CO含有率が3重量%以上の氷である請求項1又は2に記載の血流促進剤。
  4. CO含有率が3重量%以上の氷が、以下の測定法Q3で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上となるように、ウルトラファインバブルを水の中に発生させることができる氷であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の血流促進剤。
    (測定法Q3)
    水に、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加して調製した溶液中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法又はナノトラッキング法で測定する。
  5. CO含有率が3重量%以上の氷が、以下の測定法Q1で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上となるように、ウルトラファインバブルを水の中に発生させることができる氷であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の血流促進剤。
    (測定法Q1)
    60〜90℃の水に、−80〜0℃であり、かつ、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加し、液温を20℃又は40℃とした後、水中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定する。
  6. CO含有率が3重量%以上の氷が、圧密化COハイドレートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の血流促進剤。
  7. 皮膚に適用するための血流促進用液を用時調製するためのものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の血流促進剤。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の血流促進剤を液体に接触させる工程を含む、皮膚に適用するための血流促進用液の製造方法。
  9. 200ppm以上の炭酸を含む液体であって、かつ、以下の測定法Q5で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上である、皮膚に適用するための血流促進用液。
    (測定法Q5)
    血流促進用液中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)を、レーザー回折・散乱法又はナノトラッキング法で測定する。
  10. 200ppm以上の炭酸を含む液体であって、かつ、以下の測定法Q1で測定した場合のウルトラファインバブルの濃度が5百万個/mL以上である、皮膚に適用するための血流促進用液。
    (測定法Q1)
    60〜90℃の水に、−80〜0℃であり、かつ、CO含有率が3重量%以上である氷を300mg/mL添加し、液温を20℃又は40℃とした後、水中のウルトラファインバブルの濃度(個/mL)をMalvern社製 ナノサイト NS300で測定する。
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