JP2020069810A - 潜水士用通信システム - Google Patents

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洋 土屋
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Abstract

【課題】潜水士の負担を軽減できる潜水士用通信システムを提供する。【解決手段】潜水士用通信システム1は、海上または陸上に配置される作業管理システム2と、潜水士Dに装着される複数の電子機器(タブレット端末31、水圧計33、水中電話34など)と、複数の電子機器31、33、34と作業管理システム2とを通信可能に接続する単一のケーブル6と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、潜水士用通信システムに関する。
潜水士が水中作業を行う際に水中で通信の必要な電子機器(水中電話、水圧計、水中カメラ等)を用いる場合は、原則として船上や陸上と有線で接続される電子機器が用いられる(例えば特許文献1)。水中では電波、電磁波が拡散し伝播し難いためである。有線通信によって母船と潜水士間の大容量かつ安定した情報交換が可能となる。
特開2012−35734号公報
潜水士が多数の電子機器を装備する場合、通信用及び電源用として電子機器の数と同数以上のケーブルを潜水士と船上また陸上との間に設ける必要となる。この場合、複数のケーブルの輻輳などの影響により、潜水士やケーブルに過度な負担がかかる虞がある。
本開示は、潜水士の負担を軽減できる潜水士用通信システムを提供することを目的とする。
本発明の実施形態の一観点に係る潜水士用通信システムは、海上または陸上に配置される管理装置と、潜水士に装着される複数の電子機器と、前記複数の電子機器と前記管理装置とを通信可能に接続する単一のケーブルと、を備える。
本開示によれば、潜水士の負担を軽減できる潜水士用通信システムを提供することができる。
実施形態に係る潜水士用通信システムの概略構成を示す図である。 単一のケーブルを介する情報通信系のブロック図である。 図1の作業管理システムのソフトウェア構成を示す機能ブロック図である。 潜水士用通信システムが単一のケーブルを介して通信を行うことによる効果を説明するための模式図である。
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
<システム構成>
図1は、実施形態に係る潜水士用通信システム1の概略構成を示す図である。図2は、ケーブル6を介する情報通信系のブロック図である。
潜水士用通信システム1は、潜水士Dが水中で潜水作業をする際に、潜水士Dとの間で情報の通信を行うシステムである。潜水士用通信システムは、例えば図1に示すように、海洋で行われる建設などの工事において、潜水士Dが海面S下の水中で潜水作業をする際に、適切な海洋工事支援に関する情報を潜水士Dと共有させて、海洋工事を支援するために利用することができる。
潜水士用通信システム1は、海上又は陸上などに設置された作業管理システム2(管理装置)と、潜水士Dが携行する水中携帯装置3(複数の電子機器)と、作業管理システム2と水中携帯装置3とを通信可能に接続する単一のケーブル6とを有している。
作業管理システム2は、例えば図1に示す海洋に浮かぶクレーン4などが搭載された起重機船F1や、図示しない潜水士Dが使用する潜水士船などに設置される。作業管理システム2は、海洋工事支援に関する必要な情報処理を行う船上装置21と、フーカーコンプレッサ22と、地球軌道周回衛星(GNSS衛星)からのGNSS信号(測位信号)を受信するGNSS受信器23と、音声送受信器24と、端末装置25とを有している。
船上装置21は、例えばワンボードマイコンであり、インストールされているアプリケーションやソフトウェア等を利用して、各種情報の処理を行い、潜水士Dが携行する水中携帯装置3へ必要な海洋工事支援情報を送信する機能を有する。船上装置21は、入力装置、表示装置(モニタ)、外部I/F、RAM(記憶部)、ROM(記憶部)、CPU、通信I/F(通信部)、及びHDDなどを備えて良い。
船上装置21は、GNSS受信器23や端末装置25などの他の電子機器と、外部I/Fや通信I/F(通信部)などにより信号情報を取得可能に接続されている。船上装置21は、水中携帯装置3の各電子機器やGNSS受信器23から取得した各信号を基に、位置情報や潜水作業情報、施工図面などの海洋工事作業に利用可能な情報を水中携帯装置3へ送信する機能を有する。
フーカーコンプレッサ22は、水中の潜水士Dへ供給するエアーを出力する。フーカーコンプレッサ22と潜水士Dとの間はフーカーホース5で接続されている。フーカーホース5は、フーカーコンプレッサ22で圧縮されたエアーを潜水士Dへ送気する送気ラインである。
GNSS受信器23は、GNSS衛星からのGNSS信号(測位信号)を受け取る受信器であり、図示例ではクレーン4のブームの先端に取付けられているがこの限りではない。ただしクレーン4のブームの先端に取付けることにより、ブームの先端の直下位置に吊り下げられているブロックBの位置を特定することができる。また、GNSS受信器23と、起重機船F1のクレーン4の旋回角度及びブーム起伏角度から起重機船F1の位置なども特定可能となる。さらに海底に据え付けられた構造物(ブロック)の位置情報も特定できる。これは例えばクレーン4に吊られた吊り荷(ブロック)の位置情報が最終停止した場所(吊り降ろし場所)を据付位置として記録している。
音声送受信器24は、後述する潜水士Dが携行する水中電話34との音声による通話が可能な電話である。
端末装置25は、船上装置21の操作や、船上装置21からの情報表示を行う機器であり、例えばスマートフォンや、タブレット、PCなどを含む。
なお、GNSS受信器23や音声送受信器24は、船上装置21に接続される電子機器の一例であり、作業管理システム2は他の機器を備える構成でもよい。
水中携帯装置3は、潜水士Dが携行する装置であり、表示端末31(以下、タブレット端末31とも云う)と、制御ボックス32と、水圧計33と、水中電話34とを有する。
タブレット端末31とは、薄型の液晶画面を備えた端末装置であり、スマートフォンであって良い。タブレット端末31は、通常のタブレット端末に搭載される入力装置、表示装置(モニタ)、外部I/F、RAM(記憶部)、ROM(記憶部)、CPU、通信I/F(通信部)、及びHDDなどを備えて良い。また、上記装置及び機能部は防水機能を有するハウジング内に収容されている。
タブレット端末31は、体に身につけることができる所謂ウェアラブル端末であって良い。図示例のタブレット端末31は、腕に装着可能な構成とされたウェアラブル端末とされているが、この限りではない。また、表示端末31は、タブレット端末ではなく、ウェアラブル端末の一例として頭に装着するヘッドマウントディスプレイであっても 良い。つまり、表示端末31は、一般的なウェアラブル端末であっても良いし、タブレット端末31であっても良い。また、ウェアラブル端末に構成されたタブレット端末31であっても良い。勿論、ウェアラブル用の端末構成とする必要は無く、潜水士Dが手で携行する通常の構成のタブレット端末31であっても良い。
タブレット端末31は、船上装置21から送信される前記した位置情報や潜水作業情報などを受信し液晶画面上に表示する機能を有する。また、タブレット端末31は、カメラ機能も有する。
制御ボックス32は、水中携帯装置3の複数の電子機器(図1の例ではタブレット端末31、水圧計33、水中電話34)を、作業管理システム2と通信可能に接続する装置である。制御ボックス32は、船上装置21と同様に、例えばワンボードマイコンであり、インストールされているアプリケーションやソフトウェア等を利用して、各種処理を行う。制御ボックス32は、入力装置、表示装置(モニタ)、外部I/F、RAM(記憶部)、ROM(記憶部)、CPU、通信I/F(通信部)、及びHDDなどを備えて良い。
図1、図2に示すように、制御ボックス32は、タブレット端末31、水圧計33、水中電話34とそれぞれ有線または無線で通信可能に接続される。また、制御ボックス32は、図2に示すように、タブレット端末31、水圧計33、水中電話34に作業管理システム2から供給された電源を各機器に供給することもできる。
制御ボックス32は、図1、2に示すように、作業管理システム2の船上装置21と単一のケーブル6を介して通信可能に接続されている。また、制御ボックス32は、図2に示すように、船上装置21のDC電源21Aから電源が供給されている。
水圧計33は、水圧を計測する計測器であり、制御ボックス32及びケーブル6を介して作業管理システム2の船上装置21と有線により接続されている。
水中電話34は、水中で会話が可能な電話であり、マイクとイヤホンを有している。水中電話34は、制御ボックス32及びケーブル6を介して作業管理システム2側に設置された音声送受信器24と有線で接続されている。
ケーブル6は、作業管理システム2と水中携帯装置3との間での情報の送受信に利用される。ケーブル6は、作業管理システム2の船上装置21と、水中携帯装置3の制御ボックス32との間に接続される単一のケーブルである。本実施形態では、水中携帯装置3に含まれる複数の電子機器(図1の例ではタブレット端末31、水圧計33、水中電話34)と、作業管理システム2との間の情報通信を1本のケーブル6で賄う。ケーブル6による通信に利用する通信規格には、主にイーサネット(登録商標)規格を用いることができ、この場合ケーブル6はLANケーブルである。イーサネットは、TCP/IPプロトコルを用いた通信などで利用される規格であり、LAN(Local Area Network)やインターネットに代表される双方向通信設備として、多種対多種または一種対多種での高速通信が可能である。
ケーブル6は、フーカーホース5に沿って取り付けられている。ケーブル6は、例えば結束具などの連結要素を用いて、フーカーホース5の延在方向に沿った略等間隔の位置で、フーカーホース5に連結されている。
図2を参照して、ケーブル6を介する情報通信系の構成例についてさらに説明する。図2には、図1の要素のうち情報通信に係る船上装置21と、ケーブル6と、制御ボックス32(図2では「潜水士装備(制御Box)」)と、が図示されている。また、潜水士Dに装着されるタブレット端末31(カメラ機能を含む)、水圧計33、水中電話34を含む複数の電子機器を「潜水士装備(計測器)」として図示している。
船上装置21は、DC電源21Aと、HUB21Bとを有する。制御ボックス32は、DC/DCコンバータ32Aと、PoE(Power over Ethernet)給電HUB32Bと、信号変換器32Cと、を有する。図2の構成例では、ケーブル6はLANケーブルであり、PoE給電機能を利用可能なケーブルである。
ケーブル6は、一端で船上装置21と接続され、他端で水中コネクタ7を介して制御ボックス32に接続される。ケーブル6のPoE給電機能を利用して、船上装置21から制御ボックス32への電源供給が行われる。ケーブル6は、通信ライン6Aと電源ライン6Bとを含む。電源ライン6Bは、船上装置21のDC電源21Aと、制御ボックス32のDC/DCコンバータ32Aとを接続する。DC電源21AとDC/DCコンバータ32Aとの間は任意の直流電圧としてよい。DC/DCコンバータ32Aは、PoE給電HUB32Bと、信号変換器32Cを含むボックス内の各種機器に対して、それぞれ適切な直流電圧に変換して電力を分配する。
通信ライン6Aは、船上装置21のHUB21Bと、制御ボックス32のPoE給電HUB32Bとを接続する。PoE給電HUB32Bは、水中LANケーブル8を介して、複数の電子機器(タブレット端末31、水圧計33、水中電話34)のうちPoE給電が可能なPoE対応機器と接続されている。なお図2では水中LANケーブル8が1本のみ図示されているが、実際にはPoE給電HUB32Bに接続されるPoE対応機器の数だけ配線されている。PoE対応機器は、水中LANケーブル8を介してPoE給電HUB32Bとの間で通信を行うと共に、PoE給電HUB32Bから電源供給が行われる。
なお、水中携帯装置3内の複数の電子機器に、例えばデジタル信号を入出力できないアナログ機器など、PoE給電HUB32Bと直接接続できないPoE未対応機器がある場合には、これらのPoE未対応機器は、水中LANケーブル8ではなく、各機器の仕様に対応する別の水中ケーブル9を介してまず制御ボックス32内の信号変換器32Cに接続される。そして、信号変換器32CにてPoE給電HUB32Bとの間で通信可能な信号(例えばアナログ信号からデジタル信号)に変換された上で、PoE給電HUB32Bと接続される。これにより、PoE未対応機器は、水中ケーブル9を介してPoE給電HUB32Bとの間で通信を行うことができる。この構成により、水中携帯装置3内の複数の電子機器は、PoE対応機器か未対応機器かを問わず、1本のケーブル6を介して作業管理システム2と通信可能に集約して接続される。
<ソフトウェア構成>
図3は、図1の作業管理システム2のソフトウェア構成を示す機能ブロック図である。作業管理システム2は、入力部201、表示部202、通信部203、位置管理部204、潜水作業管理部205、遠隔操作部206、音声送受信部207、記憶部208と、を有している。
入力部201、表示部202、通信部203、位置管理部204、潜水作業管理部205、遠隔操作部206、記憶部208は、船上装置21内に搭載されているものである。即ち、入力部201は、キーボードやマウスなどの入力装置であり、表示部202は、ディスプレイ装置の画面、通信部203は、通信I/F、記憶部208は、RAM、ROM、HDDである。
記憶部208には、施工図面、各種ソフトウェア、海洋工事支援に関する各種情報などが記憶されている。また、表示部202には、後述する位置管理部204、潜水作業管理部205により提供される位置情報や、潜水作業情報、また記憶部208の施工図面などが表示される。通信部203は、特に水中携帯装置3(制御ボックス32)と双方向の情報の授受を行う機能を有する。
位置管理部204、潜水作業管理部205、遠隔操作部206は、CPUなどが動作や演算を司っており、具体的には各ソフトウェアが実施されることにより動作する。
位置管理部204は、起重機船F1の位置情報、海底に据え付けられる構造物(ブロック)の位置情報、クレーン4に吊られたブロックB(吊り荷)の位置情報、及び潜水士Dの位置情報を管理するソフトウェアである。
即ち、水圧計33などから送信される、潜水士Dの位置情報(深度と位置)を取得し、表示部202上にリアルタイムで表示する機能を有する。また、GNSS受信器23から送信されるGNSS信号及びクレーン旋回角度、ブーム起伏角度により、起重機船F1(クレーン4を含む)の位置情報を取得し、表示部202上にリアルタイムで表示する。
更に、クレーン4のブーム先端の直下位置に吊り下げられているブロックB(吊り荷)の位置情報を、GNSS受信器23からの信号により算出し、表示部202にリアルタイムで表示する共に記憶部208へ各位置情報を記憶させる。因みに、海底に据え付けられた構造物(ブロック)の位置情報は、クレーン4に吊られた吊り荷の位置情報が最終停止した場所を据付位置として記録している。表示部202の画面上には記録予定位置が表示されており、その位置に据付けると予定位置の表示とは異なる表示方法で記録され、複数のブロックが表示されていく。本実施形態でいう構造物の位置情報とは、水中に据え付け予定のブロック、据え付けられたブロック及び複数のブロックにより形成された建築物などを指す。
潜水士Dが携行するタブレット端末31に搭載されたコンパスの方位情報を取得して、潜水士Dの向きとして表示部202へ表示する機能も有している。したがって、船上にいる指示者は、潜水士Dの位置と向き、クレーン4により吊られたブロックB(吊り荷)の位置、及びブロックの据付位置をリアルタイムに確認できる。潜水士Dも自身とブロックB(吊り荷)の位置関係をリアルタイムで確認できる。
また、位置管理部204は、作業日毎の作業日報を記載させる機能を有しており、ブロックの据付位置や、据付個数、作業時間、据付段数などを記録することも可能である。
潜水作業管理部205は、潜水士Dの潜水作業情報を管理するソフトウェアである。潜水作業管理部205は、潜水時間と潜水深度が入力されると、浮上完了までの潜水時間を自動的に算出し、潜水作業計画を作成する。また、潜水士Dの携行する水圧計33からの水圧情報)をリアルタイムで取得して監視し、潜水時間、減圧時間、業務間時間をカウントする機能を有する。これらの各情報は潜水作業情報として表示部202上に表示される。
したがって、船上にいる指示者は、表示部202上に表示される潜水作業計画と実際の潜水士Dの潜水カウント情報とを比較して、計画通り作業が実施されているかリアルタイムで確認することができる。潜水士D自身も携行しているタブレット端末31に表示された潜水作業情報を目視確認できる。
遠隔操作部206は、潜水士Dが携行するタブレット端末31を遠隔操作するソフトウェアである。これは、タブレット端末31側にも必要なアプリケーション又はソフトウェアがインストールされている必要がある。したがって、遠隔操作部206により、船上装置21側で、タブレット端末31の表示画面の切替や撮像モードなどの各種設定切替を遠隔操作することができる。また、遠隔操作部206は、潜水士Dが搭載する制御ボックス32を遠隔操作してもよい。
音声送受信部207は、前記した音声送受信器24による音声送受信を行う機能を有し、潜水士Dが携行する水中電話34との音声による通話を可能にする。
タブレット端末31は、機能的要素として通信部と撮像部とを含む。通信部は、LANケーブルと接続可能な通信I/F(インタフェース)により、作業管理システム2の通信部203と双方向の情報のやり取りを行う機能を有する。特に、位置情報、潜水作業情報、施工図面情報や、タブレット端末31を遠隔操作する遠隔操作信号などを受信する。また、タブレット端末31に内蔵されるコンパスの方位情報や撮像部の撮像情報などを船上装置21側へ送信する機能を有する。
撮像部は、タブレット端末31に内蔵された録画機能が付いたカメラである。潜水士Dが施工状況を撮像(被写体にカメラレンズを向けるだけ)し、通信部が船上装置21へ送信することにより、船上の作業員が現場の状況を撮像情報により正確に認識できる。撮像は、船上装置21で動画又は写真として記録することができる。なお、撮像部は、タブレット端末31とは別装置である単体のカメラとして、水中携帯装置3が備える構成でもよい。
上記のように作業管理システム2の船上装置21で作成された位置情報、潜水作業情報及び施工図面などの情報が、潜水士Dが携行するタブレット端末31に表示可能な潜水士用通信システム1が実現できる。
図4を参照して、本実施形態に係る潜水士用通信システム1の効果を説明する。図4は、潜水士用通信システム1が単一のケーブル6を介して通信を行うことによる効果を説明するための模式図である。図4の(A)は本実施形態の構成、(B)は従来設備を図示している。(B)の従来設備では、潜水士Dに装備される複数の電子機器は、それぞれ個別のケーブルで船上の作業管理システム2に接続されている。つまり、水中携帯装置3と作業管理システム2との間には、通信用及び電源用として電子機器の数と同数以上の複数のケーブルが配線されており、これらの複数のケーブルがフーカーホース5に連結されている。
図4(B)に示す従来設備の場合、複数のケーブルの輻輳により潜水士およびケーブルに以下のような影響が生じる。
(1)母船F1と潜水士Dを繋ぐケーブルの総断面積が過大になり、ケーブルの質量と流体抵抗が増加する。
(2)ケーブルの流体抵抗が増加することに起因し、潜水士Dが潮流やうねり性の波浪などから、より大きな流体力を受ける。この力は受動的な外力であり、潜水士Dの意図しない運動が発生し、装備の脱落や故障、障害物への衝突、ケーブルの巻き付きによる行動不能状態等に陥る可能性がある。
(3)ケーブルの質量が増加することにより、ケーブルが海底面に着底しやすくなり、海底の岩やブロックなどにケーブルが引っ掛かった場合、ケーブルの損傷、浮上不能状態等に陥る可能性がある。
(4)潜水士Dへのエアー供給方法がフーカー潜水方式の場合は、(1)〜(3)で示した負荷にフーカーホース5の負荷が加わるため、上記(1)〜(3)の問題が発生する可能性が更に増大する。
図4(B)の従来設備では、複数のケーブルが水中に配置されることにより、潮流などの流体抵抗が増加し、ケーブルが潮流方向に引っ張られる力が増える。これにより、例えば複数のケーブルと作業管理システム2や水中携帯装置3との接続部分の負担が増え、潜水具への過剰負担などが生じやすい。また、ケーブルが複数あると重量が増加するので水中でケーブルが沈下する。このため、海底でのケーブルの引き摺りや、海中構造物へのケーブルの引っ掛かりなどが生じる虞があり、同じく設備への過剰負担となる。このような過剰負担は、潜水士Dが装着する電子機器が増え、潜水士Dと作業管理システム2との間のケーブルが増えるほど顕著となる。また、ケーブルがフーカーホース5に連結されている場合には、フーカーホース5が過剰負担によって損傷して潜水士Dへのエアー供給に支障が出るなど、潜水士Dの安全性の懸念も生じる。
また、複数の有線接続による輻輳による影響を回避するために、例えば音響通信などの無線通信を適用することが考えられる。しかし音響通信ではケーブル接続は不要であるが、大容量かつ安定したデータ通信を安価に実現することは困難である。母船F1と潜水士D間の大容量かつ安定した情報交換には、原則として有線接続機器を用いる必要がある。
このような問題に対して、本実施形態の潜水士用通信システム1は、海上または陸上に配置される作業管理システム2と、潜水士Dに装着される複数の電子機器を有する水中携帯装置3と、水中携帯装置3の複数の電子機器と作業管理システム2とを通信可能に接続する単一のケーブル6と、を備える。
つまり、図4(A)に示すように、水中携帯装置3の複数の電子機器と作業管理システム2との通信を単一のケーブル6で賄うことにより、潜水士Dと作業管理システム2との間には、通信用としては1本のケーブル6のみが繋がれることになる。このため、潜水士Dに装着する電子機器の数が増えても、潜水士Dと作業管理システム2とを繋ぐケーブル6は単一のままで変わらないので、ケーブル6の質量や流体抵抗の増加を防止できる。これにより、重量増加に伴うケーブル6の海底引き摺りや海中構造物への引っ掛かりの発生を抑制でき、また、流体抵抗増加に伴う潮流などから受ける外力の増加を防止できるので、潜水具や設備への過剰負担を防止でき、潜水具や設備の損傷や脱落などの不具合を抑制できる。また、潜水士Dがケーブル6などの設備から受ける負荷を軽減でき、ケーブル6の取り回しも容易となるので、潜水士Dの水中行動の作業効率や安全性を向上できる。この結果、本実施形態の潜水士用通信システム1は潜水士Dの負担を軽減できる。
また、ケーブル6の通信にイーサネット規格を用いることにより、上述の構成により得られる安全性を損なうことなく、映像情報をはじめとした大容量の情報通信が可能となることに加え、急速な発展を続けるインターネット通信ベースの高度情報通信機器(例えば、IoT関連技術等)の水中作業環境への応用が容易になる。さらに、普及しているイーサネット技術を使用できることから、潜水士Dおよび水中作業に関わるモニタリングや制御機器の応用範囲が大きく広がる。
また、本実施形態では、ケーブル6は、潜水士Dにエアーを供給するフーカーホース5に沿って取り付けられる。この構成により、ケーブル6はフーカーホース5と一体的に水中を動くことができ、ケーブル6やフーカーホース5の流体抵抗による潜水士Dの負荷をさらに軽減できる。また、このようにケーブル6がフーカーホース5に連結される構成でも、上述のとおり潜水士Dに装着する電子機器の数の増加に伴うケーブル6の質量増加が無いので、フーカーホース5の過剰負担を防止できる。これにより、フーカーホース5が損傷して潜水士Dへのエアー供給に支障が出るような事態を回避でき、潜水士Dの安全性を担保できる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
上記実施形態では、水中携帯装置3に含まれるすべての電子機器が制御ボックス32を介して単一のケーブル6で作業管理システム2と通信可能に接続される構成を例示したが、水中携帯装置3の複数の電子機器のうちの一部が単一のケーブル6に集約される構成でもよい。
上記実施形態では、作業管理システム2と水中携帯装置3との間で単一のケーブル6で双方向通信を行う構成を例示したが、例えば作業管理システム2から水中携帯装置3に情報を送信する、または、水中携帯装置3から作業管理システム2に情報を送信する単方向通信を行う構成でもよい。また、ケーブル6には、イーサネット規格以外の通信規格を利用するものを用いてもよい。
上記実施形態では、作業管理システム2と水中携帯装置3とを接続する単一のケーブル6がフーカーホース5に沿って取り付けられる構成を例示したが、ケーブル6をフーカーホース5に取り付けない構成でもよい。
1 潜水士用通信システム
2 作業管理システム(管理装置)
3 水中携帯装置
31 タブレット端末(複数の電子機器)
32 制御ボックス
33 水圧計(複数の電子機器)
34 水中電話(複数の電子機器)
5 フーカーホース(ホース)
6 ケーブル
D 潜水士

Claims (5)

  1. 海上または陸上に配置される管理装置と、
    潜水士に装着される複数の電子機器と、
    前記複数の電子機器と前記管理装置とを通信可能に接続する単一のケーブルと、
    を備える潜水士用通信システム。
  2. 前記潜水士にエアーを供給するホースを備え、
    前記ケーブルは、前記ホースに沿って取り付けられる、
    請求項1に記載の潜水士用通信システム。
  3. 前記管理装置と前記複数の電子機器との間で前記ケーブルを介して双方向通信が行われる、
    請求項1または2に記載の潜水士用通信システム。
  4. 前記管理装置と前記複数の電子機器の間で、
    前記複数の電子機器の情報を集約して前記ケーブルを介して前記管理装置に送信する、または、前記管理装置から前記ケーブルを介して前記複数の電子機器に情報を送信する単方向通信が行われる、
    請求項1または2に記載の潜水士用通信システム。
  5. 前記ケーブルはLANケーブルであり、前記ケーブルの通信にイーサネット規格を用いる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の潜水士用通信システム。
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