(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(ElectroLuminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(ReadOnlyMemory)101と、RAM(RandomAccessMemory)102と、CPU(CentralProcessingUnit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部102F、103Fに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部102F、103Fについて説明する。
〔特徴部102F、103Fの制御の概要〕
特徴部102F、103Fについては、次のように大当りの当選確率のような遊技者にとって有利度が異なる設定値を設定手段により設定可能なパチンコ遊技機を対象とした技術を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大当りの当選確率の設定値として、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能な設定手段としての機能も有する。
まず、設定値について説明する。本例で説明するパチンコ遊技機1は、遊技場側の者(遊技場の店員等)による所定のスイッチ等の操作手段等を用いた設定変更操作により設定値に応じた大当りの当選確率が変わる構成とされている。
例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100において、設定変更操作に応じてパチンコ遊技機1に設定する大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。これにより、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブルを用いることにより、大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。設定値は例えば1〜3の3段階(複数段階)からなり、大当りの当選確率が設定値1<設定値2<設定値3の順に高くなる。すなわち、設定値として設定値1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、設定値2<設定値3の順番で有利度が段階的に高くなる。なお、設定値は、複数段階設けられていればよく、3段階に限定されるものではない。このように大当りの当選確率を変更可能とすることに応じて出球率(単位時間あたりの出球数(賞球数))が変化するため、設定値を変更することは出玉率を変更するとも言える。
例えば、本実施の形態のパチンコ遊技機は、電源投入時の設定変更操作による設定値の選択に応じて大当りの当選確率が変わる。3段階の設定値のうち、例えば設定値3は、大当りの当選確率が高い高設定と呼ばれ、例えば設定値1は、大当りの当選確率が低い低設定と呼ばれる場合がある。
また、大当りの種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1〜設定値3の設定により変更可能としてもよい。変動パターン種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1〜設定値3の設定により変更可能としてもよい。変動パターンの選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1〜設定値3の設定により変更可能としてもよい。
特徴部102F、103Fについては、複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能なパチンコ遊技機において、設定値がいずれの設定値であるかを示唆する設定値示唆に関する演出(以下、設定値示唆演出と呼ぶ)と、設定値が変更された(起動時に設定変更処理が実行された)こと示唆する設定変更示唆に関する演出(以下、設定変更示唆演出と呼ぶ)を実行する制御例を説明する。以下の説明においては、設定値示唆と設定変更示唆とをまとめて、設定示唆と呼ぶ場合があり、設定値示唆演出と設定変更示唆演出とをまとめて、設定示唆演出と呼ぶ場合がある。
特徴部102Fについては、遊技媒体を発射することにより遊技が可能であり、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なパチンコ遊技機において、特定経路への遊技媒体(遊技球)の発射を促進する発射促進演出が実行可能である場合に、設定手段に関する示唆に対応する態様により発射促進演出を実行可能である例を説明する。具体的には、設定示唆演出(設定値示唆演出と設定変更示唆演出とを含む)を、発射促進演出において実行する例を説明する。
特徴部103Fについては、操作部材を用いた遊技が可能であり、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なパチンコ遊技機において、遊技者にとって有利な有利状態を含む複数種類の遊技状態に制御可能であり、発射促進演出を含み、遊技状態の変化に対応して所定の操作を促進する操作促進演出が実行可能である場合に、設定手段に関する示唆に対応する態様により操作促進演出を実行可能である例を説明する。具体的には、設定示唆演出(設定値示唆演出と設定変更示唆演出とを含む)を、発射促進演出を含む操作促進演出において実行する例を説明する。
特徴部102F、103Fの説明に関しては、特徴部103Fの説明について、操作促進演出の代表例として、発射促進演出を説明する。したがって、特徴部102F、103Fの説明においては、発射促進演出を、設定手段に関する示唆に対応する態様により実行可能とする制御を説明する。
また、特徴部102F、103Fでは、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかの大当りに選択決定される設定を一例として説明する。「非確変」の大当りは、以下通常大当りと呼ぶ。「確変」の大当りは、以下確変大当りと呼ぶ。
通常大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、低確率状態(非確変状態)で所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されるまでの間、時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、低確高ベース状態と呼ばれる。そのような時短状態が終了した後は、低確率状態(非確変状態)で低ベース状態(第2始動入賞口に遊技球が進入しにくくなる制御状態)に制御される。このような遊技状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。パチンコ遊技機1の電源投入時における起動当初の状態は、基本的に低確低ベース状態である。
確変大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されるまでの間、高確率状態(確変状態)かつ時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。そのような高確高ベース状態が終了した後は、低確低ベース状態に制御される。小当りの場合は、小当り遊技状態の終了前後で遊技状態が変化しない。
なお、大当り種別は、このような複数の種別の組合せとは異なる複数の種別の組合せから選択決定可能となるようにしてもよい。
〔特徴部102F、103Fの遊技領域の構成〕
図8−1は、特徴部102F、103Fにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8−1のパチンコ遊技機1の構成については、図1のパチンコ遊技機1の構成と異なる部分を主に説明する。
図8−1のパチンコ遊技機(遊技機)1の遊技領域における遊技球の移動経路は、画像表示装置5の左側遊技領域で遊技球が流下可能な第1移動経路と、画像表示装置5の右側遊技領域で遊技球が流下可能な第2移動経路とを含む。第1移動経路へ遊技球を打込む遊技者の発射操作(発射動作)は、左打ち操作(左打ち動作)と呼ばれる。第2移動経路へ遊技球を打込む遊技者の発射操作(発射動作)は、右打ち操作(右打ち動作)と呼ばれる。第1移動経路は左打ち経路とも呼ばれる。第2移動経路は右打ち経路とも呼ばれる。
第1移動経路は、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱い発射力で遊技球が発射されたことに応じて遊技球が流下可能となる経路である。第2移動経路は、打球操作ハンドル30の操作によって比較的強い発射力で遊技球が発射されたことに応じて遊技球が流下可能となる経路である。
遊技球が通過可能な通過ゲート41は、図1と異なり、第1移動経路となる左側遊技領域に設けられておらず、第2移動経路となる右側遊技領域に設けられている。通過ゲート41は、右通過ゲートとも呼ばれる。右側遊技領域に設けられている通過ゲート41に用いられたゲートスイッチは、右ゲートスイッチともよばれる。入賞球装置6Aは、図1と同様に、画像表示装置5の下方において、遊技領域の左右方向の中央部に設けられている。入賞球装置6Aが設けられた位置は、第1移動経路に含まれる。
可変入賞球装置6Bは、図1と異なり、入賞球装置6A下の第1移動経路に設けられておらず、第2移動経路となる右側遊技領域における通過ゲート41の下方に設けられている。可変入賞球装置6Bの上部には、可動翼片が垂直位置であるときに遊技球の可変入賞球装置6Bへの進入を阻止する阻止部材が設けられている。可変入賞球装置6Bは、これにより、可動翼片が傾動位置となったときに第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になり、可動翼片が垂直位置となったときに可動翼片の先端が阻止部材に近接し第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる。
特別可変入賞球装置7は、図1と異なり、入賞球装置6A下の第1移動経路に設けられておらず、第2移動経路となる右側遊技領域における可変入賞球装置6Bの下方に設けられている。
入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bおよび特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘が配設されている。このような障害釘が配設されていることにより、左打ち操作により発射され第1移動経路を流下する遊技球は、第1移動経路に設けられた入賞球装置6Aに進入可能となるが、第2移動経路に設けられた通過ゲート41、可変入賞球装置6B、および、特別可変入賞球装置7に進入不可能である。一方、このような障害釘が配設されていることにより、右打ち操作により発射され第2移動経路を流下する遊技球は、第2移動経路に設けられた通過ゲート41、可変入賞球装置6B、および、特別可変入賞球装置7に進入可能であるが、第1移動経路に設けられた入賞球装置6Aに進入不可能である。
特徴部102F、103Fでは、低確低ベース状態の場合に、左打ちをして入賞球装置6Aへの始動入賞を狙う方が、右打ちをして可変入賞球装置6Bへの始動入賞を狙う方よりも始動入賞が生じやすい。したがって、低確低ベース状態において、遊技者は基本的に左打ちをする。また、大当り遊技状態の場合には、第2移動経路に設けられた特別可変入賞球装置7が開放するので、遊技者は右打ちをする。そして、確変大当り後の高確高ベース状態および通常大当り後の低確高ベース状態においては、右打ちをして可変入賞球装置6Bへの始動入賞を狙う方が左打ちをして入賞球装置6Aへの始動入賞を狙う方よりも始動入賞が生じやすい。したがって、高確高ベース状態および低確高ベース状態において、遊技者は基本的に左打ちをする。
このように、特徴部102F、103Fのパチンコ遊技機1では、打球発射操作について、左打ちと右打ちとを遊技者が使い分ける必要がある。特に右打ちは、大当り遊技状態、確変大当り後の高確高ベース状態、および、通常大当り後の低確高ベース状態のような遊技者にとって有利な遊技状態において実行することが必要となる。したがって、右打ちをする必要がある遊技状態において、右打ちの操作促進報知をする演出(以下、操作促進演出と呼ぶ)をするために発光動作する右打ちランプ102F001が、画像表示装置5の右側方部に設けられている。右打ちランプ102F001は、演出制御用CPU120により制御される。
また、特徴部102F、103Fのパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態、確変大当り後の高確高ベース状態、および、通常大当り後の低確高ベース状態のそれぞれにおいて、画像表示装置5において、右打ちの操作促進演出をするために各種の右向き矢印画像等の画像(以下、右打ち画像と呼ぶ)が表示される。このように、右打ち画像および右打ちランプ102F001を用いた操作促進演出は右打ち演出と呼ばれる。
また、特徴部102F、103Fのパチンコ遊技機1では、高確高ベース状態、および、通常大当り後の低確高ベース状態のそれぞれの終了時において、画像表示装置5において、左打ちの操作促進演出をするために各種の左向き矢印画像等の画像(以下、左打ち画像と呼ぶ)が表示される。このように、左打ち画像を用いた操作促進演出は左打ち演出と呼ばれる。
〔特徴部102F、103Fのコマンドの構成〕
図8−2は、特徴部102F、103Fで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図8−2に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−2に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置207SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置207SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄等の変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。なお、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄等の変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図8−8(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、図8−1のパチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えば図8−1のパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、図8−1のパチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、図8−1のパチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、図8−1のパチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、図8−1のパチンコ遊技機1において設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、図8−1のパチンコ遊技機1において設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、図8−1のパチンコ遊技機1において設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値確認状態で起動したこと)を通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、図8−1のパチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。
コマンドF1XXHおよびコマンドF2XXHは、入賞時判定結果指定コマンドである。これらのコマンドは、第1始動入賞口、または、第2始動入賞口への始動入賞時における大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドF1XXHは、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドF2XXHは、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
コマンドF301Hは、右打ちランプ102F001を点灯させることを指定する右打ち灯点灯指定コマンドである。コマンドF302Hは、右打ちランプ102F002を消灯させることを指定する右打ち灯消灯指定コマンドである。
〔変動パターン指定コマンドに基づく処理〕
演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、表示される飾り図柄の変動表示を行う。また、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5に飾り図柄を縮小した態様の常時小図柄を設けてもよい。このような場合に、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、表示される常時小図柄の変動表示を行う。
〔演出制御メイン処理〕
次に、特徴部102F,103Fにおいて実行される演出制御メイン処理について説明する。図8−3は、特徴部102F,103Fにおける演出制御メイン処理を示すフローチャートである。図8−3において、演出制御用CPU120は、先ず、所定の初期化処理を実行して(207SGS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
また、演出制御用CPU120は、主基板11から送信されるコマンドの受信待ち期間に応じたコマンド受信待ちタイマをセットする(207SGS403)。そして、コマンド受信待ちタイマの値を−1し(207SGS404)、該コマンド受信待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGS405)。コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGS405;N)は、207SGS404及び207SGS405の処理を繰り返し実行し、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトするまで待機する。
そして、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGS405;Y)、演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(207SGS406)。ホットスタート通知コマンドの受信が有る場合(207SGS406;Y)、即ち、図8−1のパチンコ遊技機1が電断復旧した場合は、RAM122に記憶されている遊技者情報(後述する遊技者情報入力処理において該遊技者情報の入力を受け付けてからRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアし(207SGS407)、207SGS427に進む。
ホットスタート通知コマンドの受信が無い場合(207SGS406;N)、演出制御用CPU120は、コールドスタート通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(207SGS408)。コールドスタート通知コマンドの受信が有る場合(207SGS408;Y)は、RAM122に記憶されている遊技者情報と演出用情報(前回のパチンコ遊技機1の起動時からRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を含む情報)をクリアするとともに(207SGS409)、RAM102に記憶されていた情報がクリアされたことや、RAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報がクリアされたことを報知(RAMクリア報知を実行)するためのRAMクリア報知処理を実行する(207SGS410)。なお、RAMクリア報知処理では、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力等を所定期間(例えば、10秒間)において実行し、パチンコ遊技機1を起動した遊技場の係員等に対して、RAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報とがクリアされたことを報知できればよい。そして、RAMクリア報知処理の実行後は、207SGS427に進む。
また、コールドスタート通知コマンドの受信が無い場合(207SGS408;N)、演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信が有るか否かを判定する(207SGS411)。設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信が有る場合(207SGS411;Y)、即ち、図8−1のパチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態で起動した場合は、設定値の変更操作中であることの報知(設定値変更中報知)や設定値の確認中であることの報知(設定値確認中報知)を実行するための設定値関連報知処理を実行する(207SGS412)。設定値関連報知処理においては、設定値の変更操作中であることを示す報知画像や設定値の確認中であることを示す報知画像が表示される。
207SGS412において設定値関連報知処理を実行した後は、サブ側遊技停止処理を実行する(40FS001)。サブ側遊技停止処理においては、設定変更状態中や設定確認状態中であるとき、主基板11から演出制御基板12に対して演出制御コマンドが送信された場合に、演出制御用CPU120によって、遊技を停止するための処理が実行される。サブ側遊技停止処理の詳細は、図8−4において説明する。
40FS001においてサブ側遊技停止処理が実行された後は、設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信があるか否かを判定する(207SGS416)。設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信がない場合(207SGS416;N)は207SGS412に進み、設定値変更終了通知コマンド及び設定値確認終了通知コマンドの受信がある場合(207SGS416;Y)は207SGS427に進む。
207SGS411において設定値変更開始通知コマンド及び設定値確認開始通知コマンドの受信が無い場合(207SGS411;N)、演出制御用CPU120は、エラー指定コマンドの受信が有るか否かを判定する(207SGS425)。エラー指定コマンドの受信が有る場合(207SGS425;Y)は、エラー指定コマンドが示すエラー報知を行うためのエラー報知処理(207SGS426)を実行し、エラー指定コマンドの受信が無い場合(207SGS425;N)は、207SGS403に進む。
207SGS427に進んだ場合、演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、画像表示装置5において該受信したコマンドに応じた初期図柄の表示を開始する。例えば、受信したコマンドがホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンド、コールドスタート通知コマンドである場合、つまり、図8−1のパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「1」、「2」、「3」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。また、受信したコマンドが設定値変更終了通知コマンドである場合、つまり、図8−1のパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組み合わせで飾り図柄の表示を開始する。
なお、図8−1のパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合のうち、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「3」)が設定された場合は、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「1」)が設定された場合よりも高い割合で初期図柄として飾り図柄を「4」、「5」、「6」の組み合わせで表示してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に遊技者にとって有利な設定値が設定されていることを示唆することでき、遊技興趣を向上できる。
また、図8−1のパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合のうち、遊技者にとって有利な設定値(例えば、「3」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「1」)が設定された場合とで、画像表示装置5に表示する初期図柄を異ならせてもよい。遊技者にとって有利な設定値(例えば、「3」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(例えば「1」)が設定された場合とで、スピーカ8L,8Rから出力される音の音量や、遊技効果ランプ9の光量等を異ならせるようにしてもよい。
次に、最初の4変動において先読予告演出の実行を規制するために、先読規制カウンタに「4」をセットする(207SGS428)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(207SGS429)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(207SGS430)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、図8−1のパチンコ遊技機1が起動したことを報知するための起動報知処理を実行する(207SGS431)。起動報知処理においては、例えば、該割込がパチンコ遊技機1の起動から最初の割込であるか否かを判定する。パチンコ遊技機1の起動から最初の割込である場合は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセステーブルを選択するとともに、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセスタイマをスタートさせる。そして、起動報知用プロセスタイマをスタートさせた後は、次回以降の割込において起動報知処理を実行することによって、起動報知用プロセスタイマの値と起動報知用プロセステーブルにもとづいてパチンコ遊技機1の起動報知を実行すればよい。
パチンコ遊技機1の起動報知は、図8−1のパチンコ遊技機1の起動時に受信したコマンドがホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれかであるかに応じて、起動報知の態様が異なっている。例えば、図8−1のパチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信している場合、つまり、図8−1のパチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行する。なお、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは同であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは異なっていてもよい。
また、図8−1のパチンコ遊技機1を起動する際にコールドスタート通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されておらず、且つRAM102におけるデータがクリアされている場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行する。なお、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングとは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングは異なっていてもよい。
本発明における特定制御とは、図8−1のパチンコ遊技機1がホットスタートや設定確認状態で起動した場合に、演出制御用CPU120が、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行することと、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合に、演出制御用CPU120が遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行することの両方を含んでいる。
また、図8−1のパチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された場合には、遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像(例えば、設定値の変更が終了した旨のメッセージ画像)の表示を実行する。なお、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは異なっていてもよい。
特に、図8−1のパチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合は、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信している場合とは異なり、画像表示装置5においてメッセージ画像の表示を行うので、パチンコ遊技機1の設定値が変更されたことが認識され易いようになっている。
なお、図8−1のパチンコ遊技機1が起動した際の起動報知を遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R、画像表示装置5を用いて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に遊技場の管理コンピュータや各台計数機等の管理装置に信号を出力可能な外部出力端子を設け、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知として、該外部出力端子から管理装置にパチンコ遊技機1が起動したことを特定可能な信号を出力するようにしてもよい。
また、図8−1のパチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動した場合であっても起動報知を実行する装置が一部共通である(いずれにおいても遊技効果ランプ9の発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する装置が異なるようにしてもよい。例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合には、画像表示装置5にてメッセージ画像を表示し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、前述した外部出力端子から管理装置に信号を出力するようにしてもよい。
また、図8−1のパチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する各装置での報知態様を異ならせてもよい。具体的には、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、パチンコ遊技機1に設けられている全ての遊技効果ランプ9を発光させる一方で、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、パチンコ遊技機1に設けられている遊技効果ランプ9のうち一部のみを発光させてもよい。
さらに、図8−1のパチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、遊技機用枠が開放されている状態であるので、スピーカ8L,8Rのうち一方のみから音出力を行い(パチンコ遊技機1に3個以上のスピーカが設けられている場合は、一部のスピーカからのみ音出力を行う)、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、遊技機用枠が閉鎖されている状態であることが多いので、全てのスピーカ8L,8Rからの音出力を行うようにしてもよい。更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、画像表示装置5において「設定変更中」等の設定変更中である旨を示すメッセージ画像を表示する一方で、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、画像表示装置5において「RAMがクリアされました」等のRAM102やRAM122がクリアされた旨を示すメッセージ画像を表示してもよい。
さらに、図8−1のパチンコ遊技機1に外部出力端子を複数設ける場合は、各報知に応じて管理装置に信号を出力する端子を異ならせてもよい。例えば、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、設定値変更中報知として、設定値の変更が終了するまでの期間(設定値変更終了通知コマンドや設定値指定コマンドを受信するまでの期間)にわたって設定変更に対応する端子から管理装置に信号を出力し、設定値の変更が終了した後は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力する。なお、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力するのみでよい。
なお、外部出力端子を各報知において共通して用いる場合には、各報知に応じて管理装置に対して信号を出力するタイミングを異ならせるようにしてもよい。
以上のように起動報知処理では、受信したコマンドに応じてパチンコ遊技機1の起動報知態様が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパチンコ遊技機1の起動報知は、受信したコマンドにかかわらず1の報知態様にて実行してもよい。また、図8−1のパチンコ遊技機1の起動報知は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのいずれを受信した場合でも実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのうちで、受信してもパチンコ遊技機1の起動報知を実行しないコマンドを設けてもよい。
初期化演出として、図8−1のパチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる態様の起動報知を実行したり、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる組み合わせの飾り図柄を画像表示装置5に表示してもよく、これら初期化演出としての起動報知の態様や飾り図柄の組み合わせは、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて全て異なっていてもよいし、一部のみが同一であってもよい。
図8−1のパチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合、コールドスタートで起動した場合、設定変更状態で起動した場合、設定確認状態で起動した場合のいずれにおいても起動報知を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合や設定確認状態で起動した場合は、これら起動報知を実行しないようにしてもよい。
次に演出制御用CPU120は、電源断検出処理を実行する(207SGS432)。電源断検出処理では、演出制御用CPU120は、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する。電源断信号の入力が無い場合は、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は、RAM122に記憶されている設定値情報や遊技者情報等を含むバックアップデータを特定し、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
次に演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:207SGS433)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図8−2参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(207SGS434)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の表示制御を実行する。
続いて、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理(207SGS435)、遊技者情報の入力を受け付ける遊技者情報入力処理(207SGS436)、遊技者情報を出力する遊技者情報出力処理(207SGS437)、演出用情報を集計する演出用情報集計処理(207SGS438)を実行する。その後、207SGS429に戻る。
なお、遊技者情報入力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によってパスワード(予め遊技者の遊技情報が記憶されている外部のサーバにて生成されたパスワード。遊技者は、スマートフォン等の通信端末を使用することで該サーバにアクセスし、生成されたパスワードを受信可能)の入力を受け付け、該パスワードから特定した遊技者情報をRAM122に記憶する。更に、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に記憶している遊技者情報としての変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
遊技者情報出力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によって、RAM122に記憶されている遊技者情報にもとづいて2次元コードを生成し、該2次元コードを画像表示装置5に表示する。そして、該2次元コードの表示終了後は、RAM122に記憶される遊技者情報をクリアする。なお、遊技者は、画像表示装置5に表示された2次元コードをスマートフォン等の携帯端末にて読み込むことによって今回の遊技にて集計した遊技者情報を外部サーバに送信することによって、図8−1のパチンコ遊技機1における累計の遊技者情報を該サーバに記憶させておくことができる。
演出用情報集計処理では、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に演出用情報としてRAM122に記憶されている変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数等を更新記憶する。
〔サブ側遊技停止処理〕
図8−4は、40FS001において実行されるサブ側遊技停止処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、CPU103によって主基板11から演出制御基板12に対して送信された演出制御コマンドをRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。そして、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドを解析する。
サブ側遊技停止処理において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第1変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(40FS010)。第1変動開始コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS011の処理へ移行する。第1変動開始コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第1変動開始コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第1特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS011において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第2変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。第2変動開始コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS012の処理へ移行する。第2変動開始コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第2変動開始コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第2特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS012において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。変動パターン指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS013の処理へ移行する。変動パターン指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動パターン指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる飾り図柄の変動表示や常時小図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS013において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、大入賞口開放中指定コマンドを受信したか否かを判定する。大入賞口開放中指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS014の処理へ移行する。大入賞口開放中指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において大入賞口開放中指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる大当り遊技状態中のラウンド数の表示の更新を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS014において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第1始動入賞口指定コマンドを受信したか否かを判定する。第1始動入賞口指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS015の処理へ移行する。第1始動入賞口指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第1始動入賞口指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第1保留情報の保留表示を表示しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS015において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第2始動入賞口指定コマンドを受信したか否かを判定する。第2始動入賞口指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS016の処理へ移行する。第2始動入賞口指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第2始動入賞口指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第2保留情報の保留表示を表示しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS016において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する。図柄指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS016の処理へ移行する。図柄指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において図柄指定コマンドを破棄することにより、ランプを発光させる制御による入賞時フラッシュ演出を実行しないようにすることができる。また、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において図柄指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる入賞時保留変化演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS017において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、変動種別指定コマンドを受信したか否かを判定する。変動種別指定コマンドを受信していないと判定された場合には、40FS018の処理へ移行する。変動種別指定コマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動種別指定コマンドを破棄することにより、ランプを発光させる制御による入賞時フラッシュ演出を実行しないようにすることができる。また、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動種別指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる入賞時保留変化演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
40FS018において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、テストコマンドを受信したか否かを判定する。ここで、テストコマンドとは、工場出荷時等に遊技機に設けられている画面の状態や役物の状態を確認するためのコマンドを送る装置から演出制御基板12に直接送信されるコマンドである。テストコマンドを送信する場合には、テストコマンド送信専用の送信装置を演出制御基板12につなげた状態で各種のテストコマンドが送信される。
40FS018において、テストコマンドを受信していないと判定された場合には、40FS019の処理へ移行する。テストコマンドを受信したと判定された場合には、設定変更状態中や設定確認状態中であってもテストコマンドに応じた制御を実行する(40FS020)。例えば、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において画像表示装置5の液晶をチェックするためのテストコマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより所定のチェック画面を表示させる。このように、設定変更状態中や設定確認状態中であってもテストコマンドの受信に基づいた処理が実行されることとなる。その後、処理を終了する。
40FS019において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、設定変更終了通知コマンドまたは設定確認終了通知コマンド以外のその他のコマンドを受信したか否かを判定する(40FS019)。これらのコマンドは、例えば、図8−2に示すようなコマンドである。これらのコマンドを受信していないと判定された場合には、処理を終了する。これらのコマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中においてこれらのコマンドを破棄することにより、画像表示装置5等の所定の演出手段が演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
〔サブ側遊技停止処理により得られる効果〕
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、変動パターン指定コマンドを受信したとしても変動パターン指定コマンドを破棄するため、当該変動パターン指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、変動パターン指定コマンドを受信したとしても変動パターン指定コマンドを破棄するため、当該変動パターン指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを受信したとしても第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを破棄するため、当該第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを受信したとしても第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを破棄するため、当該第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、大入賞口開放中指定コマンドを受信したとしても大入賞口開放中指定コマンドを破棄するため、当該大入賞口開放中指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、大入賞口開放中指定コマンドを受信したとしても大入賞口開放中指定コマンドを破棄するため、当該大入賞口開放中指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを受信したとしても第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを破棄するため、当該第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを受信したとしても第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを破棄するため、当該第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンドを破棄するため、当該図柄指定コマンド、変動種別コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても入賞時ランプや画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンドを破棄するため、当該図柄指定コマンド、変動種別コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても入賞時ランプや画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4に示すように、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドの解析をするが、その後、40FS021のように受信したコマンドを破棄する。このようにすれば、設定変更状態や設定確認状態においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。また、受信したコマンドが破棄されることで情報が残らないため設定変更状態や設定確認状態が終了したとしても誤ったコマンドが残らず、誤動作が実行されることがない。
図8−3に示すように、設定値変更開始通知コマンドを受信したことに基づいて、設定変更状態であることを報知する画像を表示する設定をし、設定値確認開始通知コマンドを受信したことに基づいて、設定確認状態であることを報知する画像を表示する設定をする。このようにすれば、設定変更状態や設定確認状態に制御されていることを示すことができるとともに、設定変更状態や設定確認状態においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5等の所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8−4の40FS020に示すように、設定変更状態や設定確認状態に制御されているときであっても、テストコマンドに応じた制御を実行する。このようにすれば、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときであっても、テストコマンドに基づいた画像表示装置5等の所定の演出手段の動作を実行することができる。
〔設定示唆が実行可能な発射促進演出例〕
次に、特徴部102F、103Fについて、発射促進演出において、設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)を実行可能な演出例を説明する。
図8−5は、大当り発生時の発射促進演出において、設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)を実行可能な演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図8−5においては、右打ちランプ102F001の状態も合せて示されている。
図8−5(A)のように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのそれぞれで飾り図柄の可変表示が開始される。その時点では、左打ちをする必要があるので、右打ちランプ102F001が消灯されている。開始された可変表示についてCPU103により大当りに制御することが決定されているときには、その後、変動パターンコマンドで指定された変動時間の経過時に、画像表示装置5において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄が同じ図柄で停止表示して大当り表示結果が導出表示される。
大当り表示結果が導出表示された後、図8−5(B)のように、ファンファーレ演出として、画像表示装置5において「大当り!」という文字が表示される。その時点では右打ち灯点灯指定コマンドが送信され、右打ちランプ102F001が点灯される。このような右打ちランプ102F001の点灯状態は、大当り遊技状態中継続される。
その後、図8−5(C)の第1基本右打ち演出、図8−5(C1)の設定変更示唆右打ち演出、および、図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出のうちいずれかの演出態様により、右打ちを報知する発射促進演出としての右打ち演出が実行される。これにより、遊技者に対して、大当り遊技状態での右打ちの発射促進をすることができる。
図8−5(C)の第1基本右打ち演出は、設定変更示唆演出、および、第1設定値示唆演出を伴なわない右打ち演出である。図8−5(C1)の設定変更示唆右打ち演出は、設定変更示唆演出を伴なう右打ち演出である。図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出は、設定値示唆演出を伴なう右打ち演出である。
図8−5(C)の第1基本右打ち演出では、1つの大型の右向き矢印内に「右打ち」の文字が示された大当り開始時の基本右打ち画像102F002が画面中央部に表示される。大当り開始時の第1基本右打ち画像102F002の矢印の色は基本色の白色である。
図8−5(C1)の設定変更示唆右打ち演出では、図8−5(C)の第1基本右打ち演出に示す第1基本右打ち画像102F002の色を金色又は黒色とした設定変更示唆右打ち画像102F003が表示される。設定変更示唆右打ち演出では、設定変更示唆右打ち画像102F003の色により、設定変更がされた可能性が示唆される。
図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出では、図8−5(C)の第1基本右打ち演出に示す第1基本右打ち画像102F002の色を青色、緑色又は赤色とした第1設定値示唆右打ち画像102F004が表示される。第1設定値示唆右打ち演出では、第1設定値示唆右打ち画像102F004の色により、設定値がいずれの設定値に設定されているかが示唆される。
図8−5(C)〜(C2)のいずれかの右打ち演出が実行されてから予め定められた時間が経過すると、このような右打ち演出が終了する。そして、大当り遊技状態での各ラウンドのラウンド遊技に対応した所定の演出画像が表示される。そのときには、右打ち演出として、比較的小型の右打ち画像が、画面右上隅部のようにラウンド遊技の邪魔にならないような位置で表示される。
図8−5(D)のように、大当り遊技状態の終了時には、画像表示装置5において「大当り終了」という文字が表示される。その時点では、大当り遊技状態終了後における高確高ベース状態または低確高ベース状態への制御により右打ちを継続する必要があるので、右打ちランプ102F001が点灯されている。なお、右打ちランプ102F001は、大当り遊技状態の終了時において、一旦消灯した後、高確高ベース状態または低確高ベース状態への制御の実行開始時に点灯してもよい。
図8−6は、確変大当りの大当り遊技状態終了後の高確高ベース状態と、通常大当りの大当り遊技状態終了後の低確高ベース状態とのそれぞれで実行される発射促進演出において、設定示唆演出(設定値示唆演出)を実行可能な演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図8−6においては、右打ちランプ102F001の状態も合せて示されている。
図8−6(A)のように、図8−5(D)に示した大当り遊技状態の終了時の演出が実行された後について、確変大当りの大当り遊技状態終了後は、100回の可変表示において、高確高ベース状態での可変表示の時短制御が実行される。また、通常大当りの大当り遊技状態終了後は、100回の可変表示において、低確高ベース状態での可変表示の時短制御が実行される。
確変状態での時短状態(高確高ベース状態)の制御開始時には、図8−6(B)のように、画像表示装置5に「確率変動突入100回」という文字が表示される。これにより確変状態で100回の時短変動が実行されることが報知される。その時点では、右打ちランプ102F001が点灯されている。このような右打ちランプ102F001の点灯状態は、高確高ベース状態中において継続される。一方、非確変状態での時短状態(低確高ベース状態)の制御開始時には、図8−6(C)のように、画像表示装置5に「チャンスタイム突入100回」という文字が表示される。これにより非確変状態で100回の時短変動が実行されることが報知される。その時点では、右打ちランプ102F001が点灯されている。このような右打ちランプ102F001の点灯状態は、低確高ベース状態中において継続される。
その後、図8−6(D)の第2基本右打ち演出と、図8−6(D1)の第2設定値示唆右打ち演出とのうちいずれかの演出態様により、右打ちを報知する発射促進演出としての右打ち演出が実行される。これにより、遊技者に対して、高確高ベース状態と低確高ベース状態とでの右打ちの発射促進をすることができる。
図8−6(D)の第2基本右打ち演出は、設定変更示唆演出、および、設定値示唆演出を伴なわない右打ち演出である。図8−6(D1)の第2設定値示唆右打ち演出は、設定値示唆演出を伴なう右打ち演出である。
図8−6(D)の第2基本右打ち演出では、高確高ベース状態または低確高ベース状態の開始時において、複数(3つ)の中型の右向き矢印(3連矢印)とその上に示された「右打ち」の文字とよりなる第2基本右打ち画像102F005が、画面中央部に表示される。高確高ベース状態または低確高ベース状態の開始時における第2基本右打ち画像102F005の矢印の色は基本色の白色である。
図8−6(D1)の第2設定値示唆右打ち演出では、図8−6(D)の第2基本右打ち演出に示す第2基本右打ち画像102F005の色を青色、緑色又は赤色とした第2設定値示唆右打ち画像102F006が表示される。第2設定値示唆右打ち演出では、第2設定値示唆右打ち画像102F006の色により、設定値がいずれの設定値に設定されているかが示唆される。
図8−6(D)または(D1)のいずれかの右打ち演出が実行されてから予め定められた時間が経過すると、このような右打ち演出が終了する。そして、高確高ベース状態または低確高ベース状態が開始されると、図8−6(E)の第3基本右打ち演出と、図8−6(E1)の第3設定値示唆右打ち演出とのうちいずれかの演出態様により、右打ちを報知する発射促進演出としての右打ち演出が実行される。これにより、遊技者に対して、高確高ベース状態と低確高ベース状態とでの右打ちの発射促進をすることができる。
図8−6(E)の第3基本右打ち演出は、設定変更示唆演出、および、設定値示唆演出を伴なわない右打ち演出である。図8−6(E1)の第3設定値示唆右打ち演出は、設定値示唆演出を伴なう右打ち演出である。
図8−6(E)の第3基本右打ち演出では、高確高ベース状態または低確高ベース状態中において、1つの小型の右向き矢印と左側方に示された「右打ち」の文字とよりなる第3基本右打ち画像102F007が、画面右上隅部に表示される。高確高ベース状態中または低確高ベース状態中における第3基本右打ち画像102F007の矢印の色は基本色の白色である。
図8−6(E1)の第3設定値示唆右打ち演出では、図8−6(E)の第3基本右打ち演出に示す第3基本右打ち画像102F007の色を青色、緑色又は赤色とした第3設定値示唆右打ち画像102F008が表示される。第3設定値示唆右打ち演出では、第3設定値示唆右打ち画像102F008の色により、設定値がいずれの設定値に設定されているかが示唆される。
確変状態での時短状態(高確高ベース状態)の制御終了時においては、図8−6(F)のように、画像表示装置5において「確率変動終了」という文字が表示される。これにより確変状態での100回の時短変動の実行が終了したことが報知される。その時点では、右打ちランプ102F001が点灯されている。一方、非確変状態での時短状態(低確高ベース状態)の制御終了時においては、図8−6(G)のように、画像表示装置5において「チャンスタイム終了」という文字が表示される。これにより非確変状態での100回の時短変動の実行が終了したことが報知される。その時点では、右打ちランプ102F001が点灯されている。
その後、図8−6(H)の基本左打ち演出と、図8−6(H1)の設定値示唆左打ち演出とのうちいずれかの演出態様により、左打ちを報知する発射促進演出としての左打ち演出が実行される。これにより、遊技者に対して、低確低ベース状態での左打ちの発射促進をすることができる。
図8−6(H)の基本左打ち演出は、設定変更示唆演出、および、設定値示唆演出を伴なわない右打ち演出である。図8−6(H1)の設定値示唆左打ち演出は、設定値示唆演出を伴なう左打ち演出である。
図8−6(H)の基本左打ち演出では、高確高ベース状態または低確高ベース状態の終了時、すなわち、低確低ベース状態の開始時において、1つの大型の左向き矢印内に「左打ち」の文字が示された大当り開始時の基本左打ち画像102F009が画面中央部に表示される。大当り開始時の基本左打ち画像102F009の矢印の色は基本色の白色である。
図8−6(H1)の設定値示唆左打ち演出では、図8−6(H)の基本左打ち演出に示す基本右打ち画像102F009の色を青色、緑色又は赤色とした設定値示唆左打ち画像102F010が表示される。設定値示唆左打ち演出では、設定値示唆左打ち画像102F010の色により、設定値がいずれの設定値に設定されているかが示唆される。右打ちランプ102F002を消灯させることを指定する右打ち灯消灯指定コマンドが送信されることにより、右打ちランプ102F002が消灯させられる。
〔発射促進演出で設定示唆を実行可能とするデータテーブル例〕
次に、図8−5および図8−6に示したような設定変更示唆演出および設定値示唆演出をどのように実行可能とするかを、設定変更示唆演出および設定値示唆演出を実行するためのデータテーブルを用いて説明する。
図8−5(C1)の設定変更示唆演出は、演出制御用CPU120において、そのような演出を実行するか否かをデータテーブルを用いて選択決定した後、実行する決定がされた場合に、実行する演出の種類をデータテーブルを用いて複数種類の演出から選択決定することにより実行可能である。
また、図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出、図8−5(D1)の第2設定値示唆右打ち演出、図8−5(E1)の第3設定値示唆右打ち演出、および、図8−5(H1)の設定値示唆左打ち演出は、それぞれの演出について、実行するか否かをデータテーブルを用いて選択決定した後、実行する決定がされた演出につて、実行する演出の種類をデータテーブルを用いて複数種類の演出から選択決定することにより実行可能である。
〔設定変更示唆演出、設定値示唆演出の実行有無決定用データテーブル例〕
図8−7は、設定変更演出および各種設定値示唆演出の実行の有無を決定するために用いられるデータテーブルを示す図である。
設定変更示唆演出は、設定変更後における初回大当りでの右打ち演出時と、当該初回大当り以降の大当りでの右打ち演出時とで、実行する割合が異なるように設定されている。
図8−7(A1)は、設定変更後における初回大当りでの右打ち演出時において設定変更示唆演出を実行するか否かを選択決定するために用いる第1設定変更示唆演出有無決定テーブルを示す図である。図8−7(A2)は、設定変更後における初回大当り後の大当りでの右打ち演出時において設定変更示唆演出を実行するか否かを選択決定するために用いる第2設定変更示唆演出有無決定テーブルを示す図である。
図8−7(A1),(A2)のそれぞれにおいては、演出制御用CPU120が更新する演出用乱数のうち、設定示唆演出実行有無決定用乱数SR2(0〜799の数値範囲)の抽出値と、「設定変更示唆演出実行有」および「設定変更示唆演出実行無」のそれぞれとの選択関係が示されている。図8−7(A1),(A2)のそれぞれにおいては、SR2の設定変更示唆演出実行有無への割振りについて、0〜799の800個の数値データのうち、何個のデータが割振られているかが示されている。
図8−7(A1)の第1設定変更示唆演出有無決定テーブルでは、図8−7(A2)の第2設定変更示唆演出有無決定テーブルと比べて、「設定変更示唆演出実行有」が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。なお、第2設定変更示唆演出有無決定テーブルにおいては、設定変更後における初回大当り後の大当りで設定変更示唆演出が実行可能となるように、第1設定変更示唆演出有無決定テーブルと異なる所定割合で「設変更示唆演出実行有」が選択可能となるようにデータが設定されてもよい。
図8−7(B1)は、大当りの右打ち演出時に実行可能な図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出を実行するか否かを選択決定するために用いる第1設定値示唆演出有無決定テーブルを示す図である。図8−7(B2)は、確変状態での時短制御の開始時および非確変状態での時短制御の開始時に実行可能な図8−5(D1)の第2設定値示唆右打ち演出を実行するか否かを選択決定するために用いる第2設定値示唆演出有無決定テーブルを示す図である。
図8−7(B3)は、確変状態での時短制御中および非確変状態での時短制御中に実行可能な図8−5(E1)の第3設定値示唆右打ち演出を実行するか否かを選択決定するために用いる第3設定値示唆演出有無決定テーブルを示す図である。図8−7(B4)は、確変状態での時短制御終了時および非確変状態での時短制御終了時に実行可能な図8−5(H1)の設定値示唆左打ち演出を実行するか否かを選択決定するために用いる第4設定値示唆演出有無決定テーブルを示す図である。
図8−7(B1)〜(B4)のそれぞれにおいては、前述の設定示唆演出実行有無決定用乱数SR2の抽出値と、「設定値示唆演出実行有」および「設定値示唆演出実行無」のそれぞれとの選択関係が示されている。
図8−7(B1)〜(B4)の第1設定値示唆演出有無決定テーブル〜第4設定値示唆演出有無決定テーブルでは、「設定値示唆演出実行有」が選択される割合が異なるようにデータが設定されている。これにより、第1設定値示唆演出、第2設定値示唆演出、第3設定値示唆演出、および、第4設定値示唆演出は、実行される割合が異なる。したがって、遊技状態に応じて、設定値示唆演出が実行される割合が異なる。
〔設定変更示唆演出種類選択用データテーブル例〕
図8−8は、設定変更示唆演出の種類を選択決定するために用いられる設定変更示唆演出種類選択テーブルを示す図である。
図8−8においては、設定変更がされた場合(「変更有」)と、設定変更がされなかった場合(「変更無」)とに分けて、演出制御用CPU120が更新する演出用乱数のうち、設定示唆演出(設定変更示唆演出および設定値示唆を含む)種類決定用乱数SR3(0〜99の数値範囲)の抽出値と、「金色右打ち演出」および「黒右打ち演出」のような設定変更示唆演出種類との選択関係が示されている。図8−8においては、SR3の設定変更示唆演出種類への割振りについて、0〜99の100個の数値データのうち、何個のデータが割振られているかが示されている。
図8−8の「金色右打ち演出」は、図8−5(C1)のような設定変更示唆右打ち演出において、金色で設定変更示唆右打ち画像102F003を表示する演出である。図8−8の「黒色右打ち演出」は、図8−5(C1)の設定変更示唆右打ち演出において、黒色で設定変更示唆右打ち画像102F003を表示する演出である。
図8−8の設定変更示唆演出種類選択テーブルでは、「変更有」の場合が「変更無」の場合と比べて、「金色右打ち演出」を選択する割合が高く、「変更無」の場合が「変更有」の場合と比べて、「黒色右打ち演出」を選択する割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、設定変更示唆演出が実行される場合において、「金色右打ち演出」が実行されるときには、設定変更示唆右打ち画像102F003の色の種類の選択により、設定変更がされた割合の高さを遊技者に示唆することが可能となる。
〔設定値示唆演出種類選択用データテーブル例〕
図8−9および図8−10のそれぞれは、遊技状態別に設定値示唆演出の種類を選択決定するために用いられる設定値示唆演出種類選択テーブルを示す図である。図8−9(A)には、大当り時設定値示唆演出種類選択テーブルが示されている。図8−9(B)には、確変等開始時設定値示唆演出種類選択テーブルが示されている。図8−10(C)には、確変等実行中時設定値示唆演出種類選択テーブルが示されている。図8−10(D)には、確変等終了時設定値示唆演出種類選択テーブルが示されている。
図8−9および図8−10に示す各テーブルにおいては、設定値1であるときと、設定値2であるときと、設定値3であるときとに分けて、設定示唆演出種類決定用乱数SR3(0〜99の数値範囲)の抽出値と、「青色右打ち演出」または「青色左打ち演出」、「緑色右打ち演出」または「緑色左打ち演出」、および、「赤色右打ち演出」または「赤色左打ち演出」のような設定値示唆演出種類との選択関係が示されている。図8−9および図8−10においては、SR3の設定値変更示唆演出種類への割振りについて、0〜99の100個の数値データのうち、何個のデータが割振られているかが示されている。
図8−9(A),(B)および図8−10(C)に示す各テーブルにおける「青色右打ち演出」は、図8−5(C2)、図8−6(D1)、図8−6(E1)のような各遊技状態における設定値示唆右打ち演出において、青色で設定値示唆右打ち画像102F004,102F006,102F008を表示する演出である。図8−9(A),(B)および図8−10(C)に示す各テーブルにおける「緑色右打ち演出」は、「青色右打ち演出」について説明した各遊技状態における設定値示唆右打ち演出において、緑色で設定値示唆右打ち画像102F004,102F006,102F008を表示する演出である。図8−9(A),(B)および図8−10(C)に示す各テーブルにおける「赤色右打ち演出」は、「青色右打ち演出」について説明した各遊技状態における設定値示唆右打ち演出において、赤色で設定値示唆右打ち画像102F004,102F006,102F008を表示する演出である。
図8−10(D)に示すテーブルにおける「青色左打ち演出」は、図8−6(H1)のような遊技状態における設定値示唆左打ち演出において、青色で設定値示唆左打ち画像102F010を表示する演出である。図8−9(D)における「緑色左打ち演出」は、「青色左打ち演出」について説明した遊技状態における設定値示唆左打ち演出において、緑色で設定値示唆左打ち画像102F010を表示する演出である。図8−9(D)における「赤色左打ち演出」は、「青色左打ち演出」について説明した遊技状態における設定値示唆左打ち演出において、赤色で設定値示唆左打ち画像102F010を表示する演出である。
図8−9および図8−10に示す各テーブルにおいては、右打ち演出および左打ち演出のような発射促進演出において、設定値1であるときに青色が選択される割合が最も高く、設定値2であるときに緑色が選択される割合が最も高く、設定値3であるときに赤色が選択される割合が最も高い。これにより、設定値示唆右打ち画像102F004,102F006,102F008、および、設定値示唆左打ち画像102F004については、画像色により現在の設定値を示唆する演出が実行される。
〔設定示唆演出を実行する処理例〕
[設定変更示唆演出]
設定変更示唆演出および設定値示唆演出を含む設定示唆演出は、演出制御用CPU120により実行される。例えば、図8−5(C1)の設定変更示唆右打ち演出は、図7の演出制御プロセスにおける大当り中演出処理(S176)において、大当り開始時での右打ち演出を実行する前に、起動時において設定変更終了通知コマンド(図8−2参照)を受信しているか否かを確認するとともに、今回実行される大当り遊技状態が設定変更後における初回の大当りであるか否かを確認する(例えば大当り遊技状態の実行回数を計数するカウンタを設けて、その計数値により起動後の何回目の大当りであるかを確認する。)ことにより、設定変更後における初回大当り時での右打ち演出時であるか、設定変更後における初回大当り後の大当りでの右打ち演出時であるかを判定する。そして、その判定結果に基づいて、図8−7の(A1)または(A2)の設定変更示唆演出有無決定テーブルを選択して、SR2の値を抽出し、そのSR2の抽出値に基づき、設定変更示唆演出を実行するか否かを決定する。
起動時において設定変更終了通知コマンドを受信しているか否かは、図6のコマンド解析処理(S75)において、当該コマンドを受信した場合に、設定変更終了通知コマンド受信フラグをセットし、そのフラグがセットされているかを確認することにより判定すればよい。
そして、演出制御用CPU120は、SR3の値を抽出し、設定変更がされたか否かの有無を確認して、そのSR3の抽出値に基づき、図8−8の設定変更示唆演出種類選択テーブルを用いて、設定変更示唆演出の種類(色)を選択決定する。その場合において、設定変更がされたか否かの有無の確認は、図8−1のパチンコ遊技機1の起動時において、設定変更終了通知コマンドを受信しているか否かを確認することにより行われる。このように、演出制御用CPU120では、設定変更示唆演出を実行することを決定し、実行する設定変更示唆演出の種類(色)を決定した場合には、大当り中演出処理(S176)において、大当り開始時の右打ち演出を実行するときに、決定された種類(色)の演出で図8−5(C1)のような設定変更右打ち演出を実行する。
[設定値示唆演出]
例えば、図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出は、図7の演出制御プロセスにおける大当り中演出処理(S176)において、大当り開始時での右打ち演出を実行する前に、図8−7の(B1)の第1設定値示唆演出有無決定テーブルを選択して、SR2の値を抽出し、そのSR2の抽出値に基づき、大当り開始時での設定値示唆演出を実行するか否かを決定する。
大当り開始時での設定値示唆演出を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、SR3の値を抽出し、現在の設定値を確認して、そのSR3の抽出値に基づき、図8−9(A)の大当り時設定値示唆演出種類選択テーブルを用いて、設定値示唆演出の種類(色)を選択決定する。その場合において、現在の設定値の確認は、次のように行えばよい。起動時における設定値変更時に出力される変更後の設定値(設定値2または設定値3)を特定可能な設定値指定コマンド(図8−2参照)を受信しているか否かを確認し、受信している場合には、受信したコマンドにより特定される変更後の設定値を確認する。演出制御用CPU120は、設定値指定コマンドを受信したときには、そのコマンドにより特定される変更後の設定値を現在の設定値として認識し、設定値指定コマンドを受信しなかったときには、設定値のデフォルト値である設定値1を現在の設定値として認識する。
起動時において設定値指定コマンドを受信しているか否かは、図6のコマンド解析処理(S75)において、当該コマンドを受信した場合に、設定値指定コマンド受信フラグをセットし、そのフラグがセットされているかを確認することにより判定すればよい。また、設定値指定コマンドを受信した場合には、図6のコマンド解析処理(S75)において、受信した設定値指定コマンドにより特定される設定値を示す変更設定値データをRAM122の変更設定値データ記憶部に記憶すればよい。このような処置を実行すれば、現在の設定値を演出制御用CPU120が容易に認識することが可能となる。
このように、演出制御用CPU120では、大当り時の設定値唆演出を実行することを決定し、実行する設定値唆演出の種類(色)を決定した場合には、大当り中演出処理(S176)において、大当り開始時の右打ち演出を実行するときに、決定された種類(色)の演出で図8−5(C1)のような第1設定値示唆右打ち演出を実行する。
また、例えば、図8−6(D1)の第2設定値示唆右打ち演出は、図7の演出制御プロセスにおける特別図柄通常処理(S110)において、確変状態および時短状態の開始時、または、非確変状態および時短状態の開始時において、図8−7の(B2)の第2設定値示唆演出有無決定テーブルを選択して、SR2の値を抽出し、そのSR2の抽出値に基づき、設定値示唆演出を実行するか否かを決定する。
確変状態および時短状態の開始時、または、非確変状態および時短状態の開始時での設定値示唆演出を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、SR3の値を抽出し、現在の設定値を確認して、そのSR3の抽出値に基づき、図8−9(B)の確変等開始時設定値示唆演出種類選択テーブルを用いて、設定値示唆演出の種類(色)を選択決定する。その場合において、現在の設定値の確認は、前述した大当り開始時での設定値示唆演出の場合と同様に行い、演出制御用CPU120が現在の設定値を認識する。
このように、演出制御用CPU120では、確変状態および時短状態の開始時、または、非確変状態および時短状態の開始時の設定値唆演出を実行することを決定し、実行する設定値唆演出の種類(色)を決定した場合には、大当り中演出処理(S176)において、確変状態および時短状態の開始時、または、非確変状態および時短状態の開始時の右打ち演出を実行するときに、決定された種類(色)の演出で図8−6(D1)のような第2設定値示唆右打ち演出を実行する。
また、例えば、図8−6(E1)の第3設定値示唆右打ち演出は、図7の演出制御プロセスにおける特別図柄通常処理(S110)において、確変状態および時短状態の実行中、または、非確変状態および時短状態の実行中において、図8−7の(B3)の第3設定値示唆演出有無決定テーブルを選択して、SR2の値を抽出し、そのSR2の抽出値に基づき、設定値示唆演出を実行するか否かを決定する。
確変状態および時短状態の実行中、または、非確変状態および時短状態の実行中での設定値示唆演出を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、SR3の値を抽出し、現在の設定値を確認して、そのSR3の抽出値に基づき、図8−10(C)の確変等実行中設定値示唆演出種類選択テーブルを用いて、設定値示唆演出の種類(色)を選択決定する。その場合において、現在の設定値の確認は、前述した大当り開始時での設定値示唆演出の場合と同様に行い、演出制御用CPU120が現在の設定値を認識する。
このように、演出制御用CPU120では、確変状態および時短状態の実行中、または、非確変状態および時短状態の実行中の設定値唆演出を実行することを決定し、実行する設定値唆演出の種類(色)を決定した場合には、特別図柄通常処理(S110)、可変表示開始設定処理(S171)、可変表示中演出処理(S172)、および、特図当り待ち処理(S173)において、確変状態および時短状態の実行中、または、非確変状態および時短状態の実行中の右打ち演出を実行するときに、決定された種類(色)の演出で図8−6(E1)のような第3設定値示唆右打ち演出を実行する。
また、例えば、図8−6(H1)の設定値示唆左打ち演出は、図7の演出制御プロセスにおける特別図柄通常処理(S110)において、確変状態および時短状態の終了直後、または、非確変状態および時短状態の終了直後において、図8−7の(B4)の第4設定値示唆演出有無決定テーブルを選択して、SR2の値を抽出し、そのSR2の抽出値に基づき、設定値示唆演出を実行するか否かを決定する。
確変状態および時短状態の終了直後、または、非確変状態および時短状態の終了直後での設定値示唆演出を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、SR3の値を抽出し、現在の設定値を確認して、そのSR3の抽出値に基づき、図8−10(D)の確変等終了時設定値示唆演出種類選択テーブルを用いて、設定値示唆演出の種類(色)を選択決定する。その場合において、現在の設定値の確認は、前述した大当り開始時での設定値示唆演出の場合と同様に行い、演出制御用CPU120が現在の設定値を認識する。
このように、演出制御用CPU120では、確変状態および時短状態の終了直後、または、非確変状態および時短状態の終了直後の設定値唆演出を実行することを決定し、実行する設定値唆演出の種類(色)を決定した場合には、特別図柄通常処理(S110)において、確変状態および時短状態の終了直後、または、非確変状態および時短状態の終了直後の左打ち演出を実行するときに、決定された種類(色)の演出で図8−6(H1)のような設定値示唆左打ち演出を実行する。
〔その他の操作促進報知〕
図8−1のパチンコ遊技機1においては、低確低ベース状態で左打ち経路へ遊技球を発射し、高確高ベースと低確高ベース遊技状態とに応じて、右打ち経路へ遊技球を発射する遊技が行なわれる。このような遊技球の振分け発射をする場合において、低確低ベース状態で右打ち経路へ遊技球を発射しても、遊技者に特に利益がなく、遊技制御上でも低確低ベース状態での右打ち経路への遊技球を発射行為に対応する遊技制御が特に実行されない。そこで、図8−1のように右打ち経路側に通過ゲート41が設けられた構成において、低確低ベース状態のように右打ちをする必要がない場合において、通過ゲート41に設けられた右ゲートスイッチが通過ゲート41への遊技機の通過を検出したときに、操作促進表示演出として、左打ち演出を実行する構成を採用してもよい。
このような構成を採用した場合において、通過ゲート41に設けられた右ゲートスイッチが通過ゲート41への遊技機の通過を検出したときに実行する操作促進表示演出については、図10−6(H1)とは異なり、設定示唆演出を実行しないように制御してもよい。
〔特徴部103Fの適用範囲〕
特徴部103Fについては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なパチンコ遊技機において、発射促進演出を含み、遊技状態の変化に対応して所定の操作を促進する操作促進演出が実行可能である場合に、設定手段に関する示唆に対応する態様により操作促進演出を実行可能である例を説明した。なお、操作促進演出としては、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)における操作促進演出に適用してもよい。
例えば、スロット機の画像表示部において、ビッグボーナスおよびレギュラーボーナス等の遊技者にとって有利な有利状態であるボーナスが確定したことを示すボーナス確定画面において、ボーナス種別を表示するために目押し図柄を報知表示するときの操作部材であるストップボタンを示す画像の表示態様により、設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)をしてもよい。
また、スロット機の画像表示部において、遊技者にとって有利な有利状態であるAT、ART中のストップボタンの押順ナビ演出(操作する順序をナビゲーションする演出)を表示するときにおいて、操作部材であるストップボタンを示す画像の表示態様により、設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)をしてもよい。
また、スロット機の画像表示部において、遊技者にとって有利な有利状態である内部当選状態において、そのような有利状態に導くための連続演出(例えばバトル演出等を繰返して複数回に亘りボタン操作をさせるような演出)等において表示するボタン画像のような操作部材を示すボタン画像の表示態様により、設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)をしてもよい。
また、スロット機の操作部材である操作レバーの操作を促進する演出をするときに、スロット機の画像表示部において、操作レバーに対応する画像を表示するときに、その画像の表示態様により、設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)をしてもよい。
このように、スロット機に設けられた各種操作部材についても、前述したパチンコ遊技機1における打球操作ハンドル30に対応する画像を用いて設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)をする前述のような演出を実行可能としてもよい。また、パチンコ遊技機1に関しても、打球操作ハンドル30以外の操作部材として設けられた各種ボタン(プッシュボタン等)、ジョグタイヤル、および、各種レバー部材等のその他の操作部材についても、対応する画像を表示して、前述したような設定示唆演出(設定変更示唆演出、設定値示唆演出)をしてもよい。
〔特徴部102F、103Fにより得られる主な効果〕
[1] 図8−5(C1)の設定変更示唆右打ち演出、図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出、図8−6(D1)の第2設定値示唆右打ち演出、図8−6(E1)の第3設定値示唆右打ち演出をする右打ち演出、図8−6(H1)の設定値示唆左打ち演出をする左打ち演出等に示すように、設定手段に関する示唆に対応する態様により発射促進演出を実行可能である。これにより、設定手段に関する示唆により、遊技において興趣を盛上げることができる。
[2] 図8−5(C1)の設定変更示唆右打ち演出、図8−5(C2)の第1設定値示唆右打ち演出、図8−6(D1)の第2設定値示唆右打ち演出、図8−6(E1)の第3設定値示唆右打ち演出をする右打ち演出、図8−6(H1)の設定値示唆左打ち演出をする左打ち演出等に示すように、設定手段に関する示唆に対応する態様により発射促進演出(操作促進演出)が実行可能である。これにより、設定手段に関する示唆により、遊技において興趣を盛上げることができる。
[3] 図8−7において(A1),(A2),(B1),(B2)の右打ち演出と(B3)の左打ち演出とで設定値示唆演出の実行割合が異なる等、左打ちの発射促進演出と右打ちの発射促進演出とで、設定手段に関する示唆に対応する態様による発射促進演出(操作促進演出)を実行する割合が異なる。これにより、設定手段に関する示唆をする演出の種類および頻度を多様化することができ、遊技においてより一層興趣を盛上げることができる。
[4] 図8−6(H1)に示すように、確変状態および時短状態のような有利状態が終了するときに、所定発射促進演出(操作促進演出)において設定手段に関する示唆をすることが可能である。これにより、設定手段に関する示唆をする演出の実行時期を多様化することができ、遊技においてより一層興趣を盛上げることができる。
[5] 図8−5および図8−6のように、右打ち表示画像102F002〜102F010による右打ち演出では設定変更演出または設定値示唆演出を実行可能であるが、右打ちランプ102F001の点灯演出では設定変更演出または設定値示唆演出を実行しない。これにより、設定手段に関する示唆をする演出の種類および頻度を多様化することができ、遊技においてより一層興趣を盛上げることができる。
[6] 図8−7等に示すように、遊技状態の種類に応じて、設定手段に関する示唆に対応する態様による発射促進演出(操作促進演出)を実行する割合が異なることにより、設定手段に関する示唆をする演出の種類および頻度を多様化することができ、遊技においてより一層興趣を盛上げることができる。
[7] 図8−7(A1),(A2)等に示すように、設定値が変更されたときにおいて、最初に大当り遊技状態に制御されるときと、その後に大当り遊技状態に制御されるときとで、設定手段に関する示唆に対応する態様による発射促進演出(操作促進演出)を実行する割合が異なる。これにより、設定値が変更されたときに、有利状態に制御される時期と設定手段に関する示唆をする演出の頻度との関係を多様化することができ、遊技においてより一層興趣を盛上げることができる。
[8] 図8−8(D1)の3連矢印等に示すように、有利状態が第1有利状態(大当り遊技状態)から第2有利状態(確変状態および時短状態等)に移行するときに、設定手段に関する示唆に対応する態様による発射促進演出(操作促進演出)を特別態様で実行可能である。これにより、ことにより、設定手段に関する示唆をする演出の種類を多様化することができ、遊技においてより一層興趣を盛上げることができる。
[9] 〔その他の操作促進報知〕で説明したように、通常時(低確低ベース状態)においてゲートに遊技球を通過させる必要がない遊技機等において、右打ち経路に遊技媒体を発射する必要がない遊技状態において、特定経路で遊技媒体が検出されたときに、左打ち演出のような所定発射演出を実行可能であり、当該遊技状態で当該所定発射演出をするときには、設定値示唆演出を実行しない。これにより、意図されていない遊技が、意図されている遊技として遊技者が誤認しないようにすることができる。
〔特徴部102F、103Fのその他の変形例〕
[1] 遊技者にとって有利な有利状態としては、前述した大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれる。また、遊技者にとって有利な有利状態としては、所謂小当りラッシュ状態のような小当りが頻繁に発生可能で小当りにより出球を得ることが可能な状態が含まれてもよい。
[2] 前述した実施の形態における設定値としては、設定値1〜設定値3の3種類の設定段階がある例を一例として示した。しかし、これに限らず、たとえば、設定値1〜設定値6の6種類の設定段階等のように、設定値1〜設定値3の3種類よりも多い設定値の設定段階があるようにしてもよい。
[3] 前述した実施の形態では、大当り開始時、確変状態および時短状態開始時、確変状態および時短状態実行中等の複数種類の遊技状態別に設定示唆演出を実行する割合が異なる例を示した。このような遊技状態については、大当り遊技状態、小当り遊技状態、確変状態、および、所謂小当りラッシュ状態等の複数の遊技状態があり、それらの遊技状態別に設定示唆演出を実行する割合が異なるようにしてもよい。
[4] なお、上述した実施の形態について、特別図柄や演出図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について、設定示唆演出を実行可能とする例を説明したが、遊技領域に設けられた可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特定入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組合せた遊技機において設定示唆演出を実行可能としてもよい。このような遊技機においては、特定入賞口(V入賞口)に遊技球を入賞させる必要がある遊技状態において、特定入賞口(V入賞口)への入賞についての発射促進演出を実行し、その演出において、前述のような設定示唆演出を実行可能としてもよい。
[5] 前述した第一種と第二種とを組合せた遊技機においては、始動入賞による保留記憶を貯めるために、特定領域への遊技機の発射を促進する発射促進演出を実行する場合があるが、その演出において、前述のような設定示唆演出を実行可能としてもよい。
[6] 設定示唆演出を実行可能とする例としては、確変大当りとして、変動表示結果が導出表示された後、特別可変入賞球装置7における大入賞口内に設けられた特定領域(V領域)を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプ(所謂V確変タイプ)の確変状態制御が実行される遊技機において、特定領域(V領域)への入賞についての発射促進演出を実行し、その演出において、前述のような設定示唆演出を実行可能としてもよい。
[7] 前述した実施の形態では、設定示唆演出のうち、設定変更示唆演出について、一部の遊技状態を対象としてのみ実行可能とする例を示した。しかし、これに限らず、設定変更示唆演出については、設定値示唆演出が実行されるすべての遊技状態を対象として実行可能としてもよく、設定値示唆演出が実行されるすべての遊技状態うちの一部の遊技状態を対象として実行可能としてもよい。
[8] 大当り遊技状態の開始時において、開放対象の特別可変入賞球装置(大入賞口)に対応して設けられたLED等の発光体を発光させる制御をすることにより発射促進演出を実行する遊技機において、その発光体の発光態様(点灯、点滅、発光色等)により、設定示唆演出を実行可能としてもよい。
[9] 前述したように。右打ちランプ102F001では設定示唆演出を実行可能としない例を示した。これと同様に、遊技制御側のCPU103が制御する複数のセグメントLEDの発光により特別図柄可変表示状態、および、右打ち状態を表示可能な遊技機において、セグメントLEDの発光により、右打ち状態に加えて設定示唆演出をしない制御を実行してもよい。これにより、遊技者がセグメントLED発光状態を誤認しにくいようにすることができる。
[10] 前述した発射促進演出(操作促進演出)において設定示唆演出を実行する演出制御は、可変表示中に画像表示装置5で特定画像を表示することにより実行する設定示唆演出と組合せて実行してもよく、さらに、可変表示が停止した後の大当り遊技状態中に画像表示装置5で特別画像を表示することにより実行する設定示唆演出と組合せて実行してもよい。また、これら両方の演出と組合せた設定示唆演出を実行をしてもよい。
(特徴部69AK、70AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部69AK、70AKについて説明する。
〔特徴部69AK、70AKの制御の概要〕
特徴部69AK、70AKについては、設定値や遊技領域の構成として、特徴部102F、103Fと同様のものを用いることができる。遊技領域に発射された遊技媒体としての遊技球が流下可能な移動経路として、第1経路と第2経路とが設けられている。第1経路は遊技領域において右側遊技領域となる右打ち経路であり、第2経路は遊技領域において左側遊技領域となる左打ち経路である。また、左打ち演出や右打ち演出となる操作促進演出として、発射促進演出を実行可能なパチンコ遊技機を対象とした技術を説明する。
特徴部69AK、70AKについては、遊技媒体として、遊技球を発射することにより遊技が可能であり、遊技球が流下可能な遊技領域のうち第1経路とは異なる第2経路に向けた遊技球の発射を促す促進報知を実行可能であり、第2経路に遊技球を流下させることが有利な第2状態であるときに、第1態様の促進報知と、第1態様よりも認識しやすい第2態様の促進報知とのいずれかを実行可能である例を説明する。第1態様の促進報知は所定条件の成立に基づいて実行可能であり、第2態様の促進報知は所定条件が成立した後に特定条件の成立に基づいて実行可能である。
一方において、特徴部69AKについては、第1経路に遊技球を流下させることが有利な第1状態から第2状態に制御される状態切替に対応して、所定条件が成立しなくても第1態様の促進報知を実行可能である。そして、状態切替からの所定期間では、特定条件が成立しても第2態様の促進報知を実行しない。あるいは、状態切替からの所定期間では、特定条件が成立し得る特定事象が発生しても特定条件を成立させない。
他方において、特徴部70AKについては、音量に関する設定が可能であり、設定に対応した音量で第1態様の促進報知を実行可能である。そして、設定にかかわらず所定の音量で第2態様の促進報知を実行可能である。あるいは、設定と比較して大きな音量で第2態様の促進報知を実行可能である。
特徴部69AK、70AKにおいて、演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理は、演出出力量設定処理と発射方向報知処理とを含んでいる。演出制御用CPU120は、演出制御メイン処理の207SGS429にてタイマ割込フラグがオンである場合に、演出出力量設定処理と発射方向報知処理とを実行可能であればよい。演出出力量設定処理では、遊技者の動作を検出した結果に応じて音量に関する設定を変更可能にする。音量に関する設定として、遊技者による動作の検出結果に応じて音量が「音量1」から「音量6」まで、6段階のいずれかに変更可能であればよい。遊技者の動作は、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に対する傾倒操作として、コントローラセンサユニット35Aにより検出可能であればよい。発射方向報知処理では、第2経路となる左側遊技領域に向けた遊技球の発射を促す促進報知として、第1態様や第2態様の促進報知を実行可能に制御すればよい。
〔特徴部69AK、70AKの実施例〕
図9−1(A)は、演出出力量設定処理の一例を示すフローチャートである。演出出力量設定処理では、遊技者選択受付期間であるか否かを判定する(ステップ69AKS11)。遊技者選択受付期間は、遊技者の動作を検出して音量に関する設定を変更可能な期間として、予め定められていればよい。例えばデモンストレーション表示(デモ表示)の実行中といった、パチンコ遊技機1における遊技が開始されていない期間であれば、ステップ69AKS11にて遊技者選択受付期間であると判定すればよい。あるいは、例えば飾り図柄の可変表示中といった、パチンコ遊技機1における遊技の実行中でも、特定の変動中メッセージや予告演出に応じてスティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)に対する傾倒操作となる動作を検出可能な期間であれば、ステップ69AKS11にて遊技者選択受付期間であると判定してもよい。
ステップ69AKS11にて遊技者選択受付期間ではないと判定された場合には(ステップ69AKS11;No)、演出出力量設定処理を終了する。遊技者選択受付期間であると判定された場合には(ステップ69AKS11;Yes)、出力量変更の指示があったか否かを判定する(ステップ69AKS12)。出力量変更の指示は、例えばコントローラセンサユニット35Aからの検出信号に応じて、スティックコントローラ31Aが左右方向のいずれかに傾倒操作される動作を検出したときに、ステップ69AKS12にて指示ありと判定すればよい。
出力量変更の指示がない場合には(ステップ69AKS12;No)、演出出力量設定処理を終了する。出力量変更の指示があった場合には(ステップ69AKS12;Yes)、指示に対応した表示と設定を行い(ステップ69AKS13)、演出出力量設定処理を終了する。ステップ69AKS13では、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)が傾倒操作される動作の検出回数といった、遊技者による動作の検出量に応じて、演出出力量の設定情報となる出力量設定情報を更新して、RAM122の所定領域に格納することで、演出出力量を複数段階(例えば6段階)のいずれかに調整できればよい。これにより、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)を操作する動作の検出時には、音量を含めた演出出力量を6段階のいずれかに設定変更(調整)することができる。画像表示装置5の画面上には、例えばデモ画面のレイヤーに音量設定変更画面のレイヤーを重畳表示するなどして、音量設定変更画面の裏ではデモ画面の表示が継続されてもよい。デモ画面の表示に伴う音声出力なども継続されるようにすればよい。このような演出出力量設定処理を実行することで、遊技者による動作の検出結果に基づいて、音声に関する設定を含めた演出出力量の設定を、変更することが可能になる。
図9−1(B)は、音量設定変更画面の表示例を示している。演出制御用CPU120は、表示制御部123に所定の表示制御指令を送ることなどにより、RAM122の所定領域に格納されている出力量設定情報に応じた音量を特定可能に示す音量設定変更画面を、画像表示装置5に表示させる。例えば音量設定が最小の「音量1」であるときには、6段階に対応した目盛りのうち1つだけを第1表示色(例えば赤色)で表示する一方、残りの5つを第1表示色とは異なる第2表示色(例えば白色)で表示する。そして、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)が右に傾倒操作される動作の検出に対応して、音量設定を「音量2」に変更するとともに、音量設定変更画面において第1表示色の目盛りを1つ増加させ、第2表示色の目盛りを1つ減少させる。音量設定が最大の「音量6」であるときには、6段階に対応した目盛りの全部である6つを第1表示色(例えば赤色)で表示する。その後、例えばスティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)が左に傾倒操作される動作の検出に対応して、音量設定を「音量5」に変更するとともに、音量設定変更画面において第1表示色の目盛りを1つ減少させ、第2表示色の目盛りを1つ増加させる。図9−1(B)では、音量設定が「音量4」の場合に対応して、6段階に対応した6つの目盛りのうちで、左側4つ分の目盛りが第1表示色(例えば赤色)で表示され、右側2つ分の目盛りが第2表示色(例えば白色)で表示されている。
音量設定変更画面の表示にあわせて、スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)が第1方向(例えば右方向)に傾倒操作される動作の検出ごとに、演出出力量の設定が最大に達するまで、複数段階の演出出力量を1段階ずつ増加させるように変更すればよい。スティックコントローラ31Aの操作桿(レバー)が第1方向とは異なる第2方向(例えば左方向)に傾倒操作される動作の検出ごとに、演出出力量の設定が最小に達するまで、複数段階の演出出力量を1段階ずつ減少させるように変更すればよい。したがって、演出出力量に含まれる音量に関する設定は、遊技者の動作を検出した結果に応じて変更することができる。
図9−2は、発射方向報知処理の一例を示すフローチャートである。発射方向報知処理では、報知実行中であるか否かを判定し(ステップ69AKS21)、報知実行中でない場合には(ステップ69AKS21;No)、報知を開始する場合の条件判定などを含めた報知開始制御を行う。この報知開始制御では、低ベース状態であるか否かを判定する(ステップ69AKS22)。高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態であるときには、低ベース状態ではないので(ステップ69AKS22;No)、発射方向報知処理を終了する。大当り遊技状態であるときにも、低ベース状態ではないので、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS22にて低ベース状態であると判定された場合には(ステップ69AKS22;Yes)、高ベース終了時であるか否かを判定する(ステップ69AKS23)。ステップ69AKS23では、高確高ベース状態や低確高ベース状態が終了して高確低ベース状態や低確低ベース状態に移行した場合に、高ベース終了時であると判定すればよい。高ベース終了時ではない場合には(ステップ69AKS23;No)、第1通過条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS24)。第1通過条件は、遊技球の通過を検出した結果に基づいて第1報知の実行を開始するための条件として、予め定められていればよい。第1通過条件が成立していない場合には(ステップ69AKS24;No)、発射方向報知処理を終了する。
高ベース終了時である場合や(ステップ69AKS23;Yes)、第1通過条件が成立した場合には(ステップ69AKS24;Yes)、第1報知出力量を設定する(ステップ69AKS25)。第1報知出力量は、第1報知を実行する場合の音量を含めた報知出力量である。第1報知出力量を設定した後には、第1報知を開始する設定を行い(ステップ69AKS26)、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS21にて報知実行中である場合には(ステップ69AKS21;Yes)、実行中の報知が第1報知であるか否かを判定する(ステップ69AKS27)。第1報知である場合には(ステップ69AKS27;Yes)、第1終了条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS28)。第1終了条件は、第1報知の実行を終了するための条件として、予め定められていればよい。第1終了条件が成立した場合には(ステップ69AKS28;Yes)、第1報知再実行条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS29)。第1報知再実行条件は、第1終了条件が成立した場合であっても、第1報知を再度実行するための条件として、予め定められていればよい。第1報知再実行条件が成立した場合には(ステップ69AKS29;Yes)、第1報知を再実行する設定を行い(ステップ69AKS30)、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS29にて第1報知再実行条件が成立していない場合には(ステップ69AKS29;No)、第1報知の実行を終了する設定を行い(ステップ69AKS31)、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS28にて第1終了条件が成立していない場合には(ステップ69AKS28;No)、第2報知制限処理を実行してから(ステップ69AKS32)、第2通過条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS33)。第2報知制限処理は、第2報知の実行に範囲や限界などの制限を設ける処理である。第2通過条件は、遊技球の通過を検出した結果に基づいて第2報知の実行を開始するための条件として、予め定められていればよい。第2通過条件が成立していない場合には(ステップ69AKS33;No)、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS33にて第2通過条件が成立した場合には(ステップ69AKS33;Yes)、第2報知出力量を設定する(ステップ69AKS34)。第2報知出力量は、第2報知を実行する場合の音量を含めた報知出力量である。第2報知出力量を設定した後には、第2報知を開始する設定を行い(ステップ69AKS35)、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS27にて第1報知ではないと判定された場合には(ステップ69AKS27;No)、実行中の報知が第2報知であるか否かを判定する(ステップ69AKS36)。第2報知ではない場合には(ステップ69AKS36;No)、発射方向報知処理を終了する。なお、ステップ69AKS36にて第2報知ではないと判定された場合には、実行中の報知を特定できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップ69AKS36にて第2報知であると判定された場合には(ステップ69AKS36;Yes)、第2終了条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS37)。第2終了条件は、第2報知の実行を終了するための条件として、予め定められていればよい。第2終了条件が成立していない場合には(ステップ69AKS37;No)、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS37にて第2終了条件が成立した場合には(ステップ69AKS37;Yes)、第2報知再実行条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS38)。第2報知再実行条件は、第2終了条件が成立した場合であっても、第2報知を再度実行するための条件として、予め定められていればよい。第2報知再実行条件が成立した場合には(ステップ69AKS38;Yes)、第2報知を再実行する設定を行い(ステップ69AKS39)、発射方向報知処理を終了する。
ステップ69AKS38にて第2報知再実行条件が成立していない場合には(ステップ69AKS38;No)、第2報知の実行を終了する設定を行い(ステップ69AKS40)、発射方向報知処理を終了する。
発射方向報知処理では、ステップ69AKS24にて第1通過条件が成立したと判定された場合に、ステップ69AKS26の設定に基づいて第1報知の実行が開始される。このように、所定条件となる第1通過条件の成立に基づいて、第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。第1報知の実行中には、ステップ69AKS33にて第2通過条件が成立したと判定された場合に、ステップ69AKS35の設定に基づいて第2報知の実行が開始される。これにより、所定条件が成立した後に特定条件となる第2通過条件の成立に基づいて、第2態様の促進報知となる第2報知を実行可能である。発射方向報知処理のステップ69AKS23にて高ベース終了時であると判定された場合には、高ベース状態が終了して低ベース状態に制御される。高ベース状態は、遊技領域において右側遊技領域となる右打ち経路に遊技球を流下させることが有利な遊技状態である。低ベース状態は、遊技領域において左側遊技領域となる左打ち経路に遊技球を流下させることが有利な遊技状態である。ステップ69AKS23にて高ベース終了時であると判定された場合には、ステップ69AKS24による判定にかかわらず、ステップ69AKS26の設定に基づいて第1報知の実行が開始される。したがって、第1状態としての高ベース状態から第2状態としての低ベース状態に制御される状態切替に対応して、所定条件となる第1通過条件が成立しなくても第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。
図9−3は、第1報知や第2報知に関する設定例69AKC01を示している。設定例69AKC01は、第1報知と第2報知について、それぞれの通過条件、終了条件、報知内容を定めている。第1報知の通過条件は発射方向報知処理のステップ69AKS24にて用いられる第1通過条件であり、第2報知の通過条件は発射方向報知処理のステップ69AKS33にて用いられる第2通過条件である。第1報知の終了条件は発射方向報知処理のステップ69AKS28にて用いられる第1終了条件であり、第2報知の終了条件は発射方向報知処理のステップ69AKS37にて用いられる第2終了条件である。第1報知の報知内容は発射方向報知処理のステップ69AKS25にて設定される第1報知出力量を含み、第2報知の報知内容は発射方向報知処理のステップ69AKS34にて設定される第2報知出力量を含んでいる。
設定例69AKC01において、第1報知の通過条件は、通過ゲート41を1球の遊技球が通過したことである。通過ゲート41は、右側遊技領域となる右打ち経路に設けられている。発射方向報知処理のステップ69AKS24では、低ベース状態であるときに、通過ゲート41を通過した1球の遊技球が検出されたときに、第1通過条件が成立したと判定される。第2報知の通過条件は、第1報知を実行している第1報知中に、通過ゲート41を2球の遊技球が通過したことである。発射方向報知処理のステップ69AKS33では、第1報知中であるときに、通過ゲート41を通過した2球の遊技球が検出されたときに、第2通過条件が成立したと判定される。したがって、低ベース状態であるときには、通過ゲート41を通過した合計3球の遊技球が検出されると、発射方向報知処理のステップ69AKS33では第2通過条件が成立したと判定され、第2報知を実行可能にする。通過ゲート41は、第2経路として遊技領域における右側遊技領域となる右打ち経路に設けられ、遊技球が通過可能な特定領域を形成している。低ベース状態では、特定領域としての通過ゲート41を所定数に対応した1球の遊技球が通過したことにより、所定条件としての第1通過条件が成立する。所定条件となる第1通過条件の成立に基づいて、第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。低ベース状態では、特定領域としての通過ゲート41を所定数よりも多い特定数に対応した3球の遊技球が通過したことにより、所定条件が成立した後に、特定条件としての第2通過条件が成立する。特定条件となる第2通過条件の成立に基づいて、第2態様の促進報知となる第2報知を実行可能である。ただし、ステップ69AKS32の第2報知制限処理の実行内容によっては、第2通過条件が成立し得る場合でも、ステップ69AKS33では第2通過条件が成立していないと判定されることがある。
設定例69AKC01において、第1報知の終了条件は、第1報知の開始後に5秒が経過したこと、または、第1始動入賞後の報知インターバルとなったことである。第2報知の終了条件は、第2報知の開始後に20秒が経過したこと、または、第1始動入賞後の報知インターバルとなったことである。第1報知や第2報知は、所定のインターバル期間で区切られた複数の報知期間にて実行可能である。第1始動入賞後の報知インターバルは、1の報知期間における第1報知や第2報知の実行中に、遊技球が第1始動領域を通過することにより第1始動入賞が発生し、その後に1の報知期間が終了するときのインターバル期間である。
促進報知となる第1報知や第2報知の終了条件は、第1始動入賞の発生に基づいて成立可能である。第1始動入賞は、入賞球装置6Aへの始動入賞により発生する。入賞球装置6Aは、第2経路となる遊技領域における左側遊技領域となる左打ち経路に設けられ、入賞球装置6Aへの始動入賞は第1始動口スイッチ22Aが遊技球を検出することで発生する。第1始動口スイッチ22Aにより遊技球が検出された場合は、第2経路となる左側遊技領域としての左打ち経路に向けた遊技球の発射が検出されたことになる。第1始動入賞の発生に基づいて第1報知や第2報知の終了条件が成立することにより、第1態様または第2態様の促進報知を実行中に第2経路に向けた遊技球の発射が検出されたことに基づいて、実行中の促進報知を終了可能となる。
設定例69AKC01では、第1始動入賞後の報知インターバルにて第1報知の終了条件が成立することにより、1の報知期間における第1報知の実行中に第1始動入賞となる遊技球の通過が検出されたことに基づいて、その1の報知期間が終了するときには実行中の第1報知を終了する。設定例69AKC01では、第1始動入賞後の報知インターバルにて第2報知の終了条件が成立することにより、1の報知期間における第2報知の実行中に第1始動入賞となる遊技球の通過が検出されたことに基づいて、その1の報知期間が終了するときには実行中の第2報知を終了する。したがって、1の報知期間における第1態様または第2態様の促進報知を実行中には、第2経路となる左側遊技領域としての左打ち経路に向けた遊技球の発射が検出されたことに基づいて、その1の報知期間が終了するときに実行中の促進報知を終了可能となる。
図9−2に示された発射方向報知処理では、ステップ69AKS28にて第1終了条件が成立した場合であっても、ステップ69AKS29にて第1報知再実行条件が成立したと判定された場合には、ステップ69AKS30の設定により第1報知が再度実行される。第1報知再実行条件は、第1報知を実行するための所定条件になる第1通過条件と同様に、通過ゲート41を通過した1球の遊技球が検出された場合に成立すればよい。ステップ69AKS29による判定処理は、ステップ69AKS28にて第1終了条件が成立したと判定された場合に実行される。したがって、第1報知の実行中に第1報知再実行条件が成立し得る事象の発生として、通過ゲート41を通過した1球の遊技球が検出された場合には、実行中の第1報知を終了した後に、第1態様の促進報知となる第1報知を再度実行することが可能になる。発射方向報知処理のステップ69AKS33は、ステップ69AKS28にて第1終了条件が成立していない場合に、第2通過条件が成立したか否かを判定する。そのため、第1報知の実行中に第2通過条件が成立し得る事象が発生した場合には、その事象が発生したときに第2通過条件が成立して、第2態様の促進報知となる第2報知を実行することが可能になる。
図9−2に示された発射方向報知処理では、ステップ69AKS37にて第2終了条件が成立した場合であっても、ステップ69AKS38にて第2報知再実行条件が成立したと判定された場合には、ステップ69AKS39の設定により第2報知が再度実行される。第2報知再実行条件は、第1報知を実行するための所定条件になる第1通過条件と同様に、通過ゲート41を通過した1球の遊技球が検出された場合に成立すればよい。あるいは、第2報知再実行条件は、第2報知を実行するための特定条件になる第2通過条件と同様に、通過ゲート41を通過した2球の遊技球が検出された場合に成立してもよい。ステップ69AKS38による判定処理は、ステップ69AKS37にて第2終了条件が成立したと判定された場合に実行される。したがって、第2報知の実行中に第2報知再実行条件が成立し得る事象の発生として、通過ゲート41を通過した1球の遊技球が検出された場合、または、通過ゲート41を通過した2球の遊技球が検出された場合には、実行中の第2報知を終了した後に、第2態様の促進報知となる第2報知を再度実行することが可能になる。
設定例69AKC01において、第1報知による報知内容は、第1報知画像を用いた左打ち報知表示と、第1報知出力量による左打ち報知音声とを、含んでいる。第2報知による報知内容は、第2報知画像を用いた左打ち報知表示と、第2報知出力量による左打ち報知音声とを、含んでいる。第2報知による報知内容は、第1報知による報知内容よりも認識しやすくなるように、予め設定されていればよい。第1報知画像や第2報知画像は、画像表示装置5の画面上に表示可能な報知画像である。第1報知出力量や第2報知出力量は、スピーカ8L、8Rにより出力可能な報知音の音量を含んでいる。このように、第1報知や第2報知は、画像表示装置5の画面表示やスピーカ8L、8Rの音声出力、その他の演出装置を用いた報知動作のうち、一部または全部を含んでいればよい。これらの演出装置を用いた第2報知は、共通の演出装置を用いた第1報知よりも、遊技者が認識しやすい任意の報知態様であればよい。複数の演出装置のうち、少なくとも1の演出装置を用いた第2報知は、第2報知とは異なる演出装置を用いた第1報知よりも、遊技者が認識しやすい任意の報知態様であってもよい。
図9−4は、特徴部69AKにおける第1態様と第2態様の促進報知に関して、報知画像の表示例を示している。この表示例は、図9−4(A)に示す第1報知画像の表示例69AKD11と、図9−4(B)に示す第2報知画像の表示例69AKD12とを含んでいる。第1報知画像の表示例69AKD11では、画像表示装置5の画面上部にて、「左打ちに戻して下さい」のメッセージを示す文字画像が表示されるとともに、小矢印を示す図形画像が表示される。第2報知画像の表示例69AKD12では、画像表示装置5の画面上部にて、表示例69AKD11と同様のメッセージを示す文字画像が表示され、画像表示装置5の画面中央部にて、表示例69AKD11とは異なり大矢印を示す図形画像が表示される。また、表示例69AKD12における図形画像の内部には、「左打ち!!」のメッセージを示す文字画像が表示される。このような第1報知画像の表示例69AKD11と第2報知画像の表示例69AKD12とにより、第2報知は、第1報知よりも遊技者が認識しやすい報知態様となればよい。
画像表示装置5の画面上における所定位置には、小図柄表示エリア5Vが配置されてもよい。小図柄表示エリア5Vは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さく、例えば画像表示装置5の画面上における右下方部といった所定位置に設けられている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示に対応して、小図柄の可変表示が行われる。特別図柄や飾り図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vでは、小図柄の可変表示が実行される。小図柄を示す演出画像は、飾り図柄を示す演出画像である識別情報画像よりも縮小され、飾り図柄を示す識別情報画像のそれぞれと一部または全部が共通する態様で、可変表示を実行可能な縮小識別情報画像であればよい。例えば飾り図柄を示す識別情報画像が数字を示す部位とキャラクタを示す部位とを含んでいる場合に、小図柄を示す演出画像は、飾り図柄に含まれる数字を示す部位と同様の図柄番号に対応した数字を示す画像であり、キャラクタを示す部位を含んでいないため、飾り図柄を示す演出画像よりも簡素な態様により小図柄を表示可能であればよい。このように、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vでは、縮小識別情報となる小図柄の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄が導出される。小図柄を示す演出画像は、常時視認可能な位置に表示してもよい。また、小図柄表示エリア5Vでは簡素な態様により小図柄を表示することにより、小図柄の表示内容や表示結果が遊技者に誤認されることを防止できればよい。
小図柄表示エリア5Vでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄(第1小図柄)と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄(第2小図柄)とが、別個に配置されてもよい。一例として、第1特図ゲームに対応して可変表示される第1小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける右側に配置し、第2特図ゲームに対応して可変表示される第2小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける左側に配置してもよい。こうして、第1小図柄と第2小図柄のいずれが可変表示されるかを確認することで、第1特図ゲームと第2特図ゲームのいずれが実行されているかを遊技者などが認識できればよい。第1小図柄と第2小図柄を別個に配置した場合には、例えば主基板11から伝送された変動開始コマンドなどに基づいて、第1特図ゲームと第2特図ゲームのいずれにおける可変表示が開始されるかを判定すればよい。第1特図ゲームが開始される場合には第1小図柄の可変表示を開始させる一方、第2特図ゲームが開始される場合には第2小図柄の可変表示を開始させればよい。このように、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図ゲームに同期して第1縮小識別情報画像となる第1小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出され、第2特図ゲームに同期して第2縮小識別情報画像となる第2小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出されてもよい。あるいは、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図ゲームと第2特図ゲームとに同期して、共通の小図柄による可変表示が実行されてもよい。この場合に、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図ゲームと第2特図ゲームとに同期して、共通縮小識別情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出されるようにすればよい。
図9−5は、特徴部70AKにおける音声の設定に関して、出力量設定の具体例を示している。この具体例は、図9−5(A)に示す設定例70AKC01と、図9−5(B)に示す設定例70AKC02とを含んでいる。出力量設定のうち、遊技者選択出力量は、演出出力設定処理にて遊技者による動作の検出量に基づいて選択された出力量である。第1報知出力量は、第1態様の促進報知となる第1報知を実行する場合に、発射方向報知処理のステップ69AKS25により設定される出力量である。第2報知出力量は、第2態様の促進報知となる第2報知を実行する場合に、発射方向報知処理のステップ69AKS34により設定される出力量である。
設定例70AKC01と設定例70AKC02のいずれにおいても、第1報知出力量は遊技者選択出力量と同じ出力量となっている。したがって、第1態様の促進演出となる第1報知は、遊技者による動作の検出量に応じた設定に対応した音量で実行可能となる。例えば遊技者選択出力量における音量が「音量1」に設定された場合には、第1報知出力量における音量も「音量1」となる。遊技者選択出力量における音量が「音量2」に設定された場合には、第1報知出力量における音量も「音量2」となる。遊技者選択出力量における音量が「音量3」に設定された場合には、第1報知出力量における音量も「音量3」となる。遊技者選択出力量における音量が「音量4」に設定された場合には、第1報知出力量における音量も「音量4」となる。遊技者選択出力量における音量が「音量5」に設定された場合には、第1報知出力量における音量も「音量5」となる。遊技者選択出力量における音量が「音量6」に設定された場合には、第1報知出力量における音量も「音量6」となる。このように、音量に関する設定に対応した音量で第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。
設定例70AKC01の第2報知出力量における音量は、遊技者選択出力量にかかわらず、所定の音量に設定可能である。例えば遊技者選択出力量における音量が「音量1」から「音量6」のいずれに設定された場合でも、第2報知出力量における音量は「音量6」となる。このように、設定例70AKC01では、音量に関する設定にかかわらず所定の音量で第2態様の促進報知となる第2報知を実行可能である。また、設定例70AKC01において、第2態様の促進報知となる第2報知は、パチンコ遊技機1が出力可能な最大の音量である「音量6」で実行可能である。パチンコ遊技機1が出力可能な最大の音量は、遊技者が選択可能な「音量1」から「音量6」とは別に、報知用に設定可能な音量が予め用意されてもよい。この場合に、設定例70AKC01の第2報知出力量における音量は、遊技者選択出力量における音量かかわらず、報知用に設定可能な最大音量となるようにしてもよい。これにより、設定例70AKC01の場合において、第2報知出力量に含まれる音量は、遊技者選択出力量の設定と比較して常に大きな音量に設定することもできる。ただし、設定例70AKC01の第2報知出力量における音量は、第1報知出力量における音量の変更にかかわらず、所定の音量が設定される。また、設定例70AKC01では、第2報知出力量における音量が変更されることはないので、第2報知出力量における音量の変更に応じて第1報知出力量における音量が変更されるものではない。
設定例70AKC02の第2報知出力量における音量は、遊技者選択出力量の設定と比較して大きな音量に設定可能である。例えば遊技者選択出力量における音量が「音量1」または「音量2」に設定された場合には、第2報知出力量における音量が「音量4」となる。遊技者選択出力量における音量が「音量3」または「音量4」に設定された場合には、第2報知出力量における音量が「音量5」となる。遊技者選択出力量における音量が「音量5」または「音量6」に設定された場合には、第2報知出力量における音量が「音量6」となる。このように、設定例70AKC02では、音量に関する設定と比較して大きな音量で第2態様の促進報知となる第2報知を実行可能である。また、設定例70AKC02において、第2態様の促進報知となる第2報知は、遊技者による動作の検出量に基づいて選択された音量が「音量5」または「音量6」である場合に、パチンコ遊技機1が出力可能な最大の音量である「音量6」で実行可能である。したがって、設定例70AKC02では、第2態様の促進報知となる第2報知を、パチンコ遊技機1が出力可能な最大の音量で実行する場合と、最大の音量よりも小さい音量で実行する場合とがある。設定例70AKC02による第2報知は、最大の音量よりも小さい音量で実行する場合でも、音量に関する設定と比較すれば大きな音量で実行可能である。パチンコ遊技機1が出力可能な最大の音量は、遊技者が選択可能な「音量1」から「音量6」とは別に、報知用に設定可能な音量が予め用意されてもよい。この場合に、設定例70AKC02の第2報知出力量における音量は、遊技者選択出力量における音量が基準音量以上であれば、報知用に設定可能な最大音量となるようにしてもよい。例えば、遊技者選択出力量における音量が「音量5」または「音量6」に設定された場合に、第2報知出力量における音量が報知用の最大音量に設定されてもよい。あるいは、遊技者選択出力量における音量が「音量5」に設定された場合には、第2報知出力量における音量が「音量6」に設定され、遊技者選択出力量における音量が「音量6」に設定された場合には、第2報知出力量における音量が報知用の最大音量に設定されてもよい。これにより、設定例70AKC02の場合において、第2報知出力量に含まれる音量は、遊技者選択出力量の設定と比較して常に大きな音量に設定することもできる。
設定例70AKC02の第2報知出力量は、遊技者選択出力量や第1報知出力量の変更に応じて変更可能となる。遊技者選択出力量と第1報知出力量は同じ出力量になっている。例えば発射方向報知処理のステップ69AKS25にて第1報知出力量における音量が「音量1」または「音量2」に設定される場合には、ステップ69AKS34にて第2報知出力量における音量が「音量4」に設定される。また、発射方向報知処理のステップ69AKS25にて第1報知出力量における音量が「音量3」または「音量4」に設定される場合には、ステップ69AKS34にて第2報知出力量における音量が「音量5」に設定される。発射方向報知処理のステップ69AKS25にて第1報知出力量における音量が「音量5」または「音量6」に設定される場合には、ステップ69AKS34にて第2報知出力量における音量が「音量6」に設定される。逆にみれば、例えば発射方向報知処理のステップ69AKS34にて第2報知出力量における音量が「音量4」に設定される場合には、ステップ69AKS25にて第1報知出力量における音量が「音量1」または「音量2」に設定される。また、発射方向報知処理のステップ69AKS34にて第2報知出力量における音量が「音量5」に設定される場合には、ステップ69AKS25にて第1報知出力量における音量が「音量3」または「音量4」に設定される。発射方向報知処理のステップ69AKS34にて第2報知出力量における音量が「音量6」に設定される場合には、ステップ69AKS25にて第1報知出力量における音量が「音量5」または「音量6」に設定される。このように、第1報知出力量と第2報知出力量は、いずれか一方における音量の変更に応じて、他方における音量が変更される関係にある。また、発射方向報知処理では、ステップ69AKS25にて第1報知出力量が設定され、ステップ69AKS34にて第2報知出力量が設定されるので、ステップ69AKS25とステップ69AKS34のいずれか一方による音量の変更に応じて、他方における音量が変更される場合がある。第1報知出力量における音量は「音量1」から「音量6」までの範囲で変更可能であるのに対し、第2報知出力量における音量は「音量4」から「音量6」までの範囲で変更可能である。したがって、第2報知出力量における音量の設定幅は、第1報知出力量における音量の設定幅よりも狭くなる。発射方向報知処理では、ステップ69AKS34による音量の設定幅が、ステップ69AKS25による音量の設定幅よりも狭くなる。
図9−6(A)は、発射方向報知処理のステップ69AKS32にて実行される第2報知制限処理の一例を示すフローチャートである。第2報知制限処理では、報知制限期間であるか否かを判定する(ステップ69AKS51)。報知制限期間は、ステップ69AKS52にて高ベース終了時であると判定された場合に、ステップ69AKS53により設定される。報知制限期間ではない場合に(ステップ69AKS51;No)、高ベース終了時であるか否かを判定し(ステップ69AKS52)、高ベース終了時ではない場合であれば(ステップ69AKS52;No)、第2報知制限処理を終了する。
ステップ69AKS52にて高ベース終了時である場合には(ステップ69AKS52;Yes)、報知制限期間の初期設定を行う(ステップ69AKS53)。報知制限期間は、例えば高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間として、予め定められていればよい。ステップ69AKS53では、例えばRAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた報知制限タイマなどを用いて、報知制限期間が終了するまでの経過時間を計測可能に設定すればよい。続いて、制限開始制御を行ってから(ステップ69AKS54)、第2報知制限処理を終了する。
ステップ69AKS51にて報知制限期間である場合には(ステップ69AKS51;Yes)、報知制限期間の終了であるか否かを判定する(ステップ69AKS55)。例えば報知制限タイマがタイムアウトした場合には、ステップ69AKS55にて期間終了であると判定すればよい。期間終了ではない場合であれば(ステップ69AKS55;No)、第2報知制限処理を終了する。期間終了であると判定された場合には(ステップ69AKS55;Yes)、制限終了制御を行ってから(ステップ69AKS56)、第2報知制限処理を終了する。
図9−6(B)は、第2報知制限設定として使用可能な設定例69AKC11を示している。第2報知制限設定は、ステップ69AKS54の制御により第2報知を制限する場合の手法や内容に対応したものであればよい。第2報知制限設定として、例えば設定A〜Cのいずれかといった、複数種類の設定を選択できるようにしてもよい。パチンコ遊技機1は、設定A〜Cのうち、いずれかが予め設定され、他の設定は使用しないものであってもよい。
図9−6(A)に示された第2報知制限処理では、ステップ69AKS52にて高ベース終了時であると判定されてから、ステップ69AKS55にて期間終了であると判定されるまでの範囲において、第2態様の促進報知となる第2報知が実行されないという限界としての制限が設けられる。第2報知が実行されないように制限する制御として、第2報知制限の設定例69AKC11における設定Aにより、第2通過条件は不成立となるようにしてもよい。この場合に、発射方向報知処理のステップ69AKS33では、たとえ第1報知の実行中に通過ゲート41を通過した2球の遊技球が検出されたとしても、第2通過条件は成立していないと判定することで、ステップ69AKS34に進むことなく発射方向報知処理を終了する。あるいは、第2報知が実行されないように制限する制御として、第2報知制限の設定例69AKC11における設定Bにより、第2報知出力量は設定なしとしてもよい。この場合に、たとえ発射方向報知処理のステップ69AKS33では第2通過条件が成立したと判定されたとしても、ステップ69AKS34では第2報知出力量が設定されないことで、ステップ69AKS35の設定によっても第2報知が実行されないようにする。ただし、第2報知出力量が設定されないとしても、ステップ69AKS35にて第2報知を開始する設定が行われることで、第1報知と同様の報知出力量による報知が実行されるようにしてもよい。これにより、実質的には第1報知が継続して実行されることになればよい。あるいは、第2報知が実行されないように制限する制御として、第2報知制限の設定例69AKC11における設定Cにより、第2報知開始は設定なしとしてもよい。この場合に、たとえ発射方向報知処理のステップ69AKS33では第2通過条件が成立したと判定されたとしても、ステップ69AKS35では第2報知開始が設定されないことで、第2報知が実行されないようにする。ただし、第2報知開始が設定されないとしても、ステップ69AKS29にて第1終了条件が成立したと判定されるまでは、実行中の第1報知が継続して実行されるようにしてもよい。
図9−2に示された発射方向報知処理では、ステップ69AKS23にて高ベース終了時であると判定された場合に、第1状態としての高ベース状態から第2状態としての低ベース状態に制御される状態切替に対応して、所定条件となる第1通過条件が成立しなくても第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。この場合に、図9−6(A)に示された第2報知制限処理では、ステップ69AKS52にて高ベース終了時であると判定されることにより、第2報知の実行に制限が設けられる。第2報知制限の設定例69AKC11における設定Aは、例えば発射方向報知処理のステップ69AKS33にて、第2通過条件を不成立とする。このような設定Aにより、状態切替からの所定期間において、特定条件となる第2通過条件が成立し得る特定事象が発生しても成立させないことで、第2態様の促進報知となる第2報知を実行しないように制限する。第2報知制限の設定例69AKC11における設定Bは、例えば発射方向報知処理のステップ69AKS34にて、第2報知出力量を設定しない。このような設定Bにより、状態切替からの所定期間において、発射方向報知処理のステップ69AKS33では特定条件となる第2通過条件が成立しても、ステップ69AKS34での設定を不実行とすることで、第2態様の促進報知となる第2報知を実行しないように制限する。第2報知制限の設定例69AKC11における設定Cは、例えば発射方向報知処理のステップ69AKS35にて、第2報知開始を設定しない。このような設定Cにより、状態切替からの所定期間において、発射方向報知処理のステップ69AKS33では特定条件となる第2通過条件が成立しても、ステップ69AKS35での設定を不実行とすることで、第2態様の促進報知となる第2報知を実行しないように制限する。
図9−6(A)に示された第2報知制限処理のステップ69AKS53では、報知制限期間として、例えば高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間を設定する。このような設定により、状態切替に伴い第1態様の促進演出となる第1報知が実行される場合には、この第1報知が実行される期間において、第2態様の促進報知となる第2報知を実行しないように制限する。
図9−7は、高ベース終了時に対応した報知の実行例を示すタイミング図である。この実行例では、タイミングT10にて遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に制御される状態切替となる。このときには、発射方向報知処理のステップ69AKS23にて高ベース終了時であると判定されることで、ステップ69AKS25、69AKS26の設定に基づいて、第1態様の促進報知となる第1報知の実行が開始される。この第1報知は、1回のインターバル期間をはさんだ2つの報知期間において実行される。その後、タイミングT11になると第1報知の開始後に5秒経過となる。このときには、発射方向報知処理のステップ69AKS28にて第1終了条件が成立したと判定され、ステップ69AKS29にて第1報知再実行条件が成立していないと判定されることで、ステップ69AKS31の設定に基づいて、第1態様の促進報知となる第1報知の実行が終了する。
図9−7に示された実行例では、第1始動口スイッチ22Aによる遊技球の検出がなく、第1始動入賞が発生していない。その一方で、ゲートスイッチ21による遊技球の検出は、タイミングT10からタイミングT11までの期間において複数回の検出がある。発射方向報知処理のステップ69AKS32にて実行される第2報知制限処理では、ステップ69AKS52にて高ベース終了時であると判定された場合に、ステップ69AKS53、69AKS54の設定に基づいて、第2態様の促進報知となる第2報知を実行しないように制限される。図9−6(B)に示された設定例69AKC11における設定Aは、ゲートスイッチ21により通過ゲート41を通過した遊技球が検出されたことに基づいて、第2通過条件が成立し得る特定事象が発生しても第2通過条件を成立させない。設定例69AKC11における設定Bは、第2通過条件が成立しても第2報知出力量を設定しない。設定例69AKC11における設定Cは、第2通過条件が成立しても第2報知開始を設定しない。したがって、第1態様の促進報知となる第1報知が実行されるタイミングT10からタイミングT11までの所定期間では、第2態様の促進報知となる第2報知を実行しない。
図9−8は、低ベース状態において第1報知を実行した後に第2報知を実行する場合のタイミング図である。この場合には、タイミングT20にて通過ゲート41を通過した1球の遊技球がゲートスイッチ21により検出されたことに基づいて、発射方向報知処理のステップ69AKS24にて第1通過条件が成立したと判定される。このように第1通過条件が成立したことで、ステップ69AKS25、69AKS26の設定に基づいて、第1態様の促進報知となる第1報知の実行が開始される。その後、第1報知の実行中におけるタイミングT21では、通過ゲート41を通過した2球の遊技球がゲートスイッチ21により検出されたことに基づいて、発射方向報知処理のステップ69AKS33にて第2通過条件が成立したと判定される。第1報知の実行中に第2通過条件が成立した場合には、その第2通過条件が成立したときに、ステップ69AKS34、69AKS35の設定に基づいて、第2態様の促進報知となる第2報知の実行が開始される。
図9−9は、低ベース状態において第1報知を実行中に第1終了条件が成立した場合のタイミング図である。この場合には、タイミングT30にて通過ゲート41を通過した1球の遊技球がゲートスイッチ21により検出されたことに基づいて、発射方向報知処理のステップ69AKS24にて第1通過条件が成立したと判定される。このように第1通過条件が成立したことで、ステップ69AKS25、69AKS26の設定に基づいて、第1態様の促進報知となる第1報知の実行が開始される。その後、第1報知の実行中におけるタイミングT31では、第1始動口スイッチ22Aによる遊技球の検出があり、第1始動入賞が発生している。第1報知の実行中に第1始動入賞が発生すると、1の報知期間における第1報知が終了してインターバル期間となるタイミングT32にて、発射方向報知処理のステップ69AKS28では第1終了条件が成立したと判定される。このように第1終了条件が成立したことで、ステップ69AKS31の設定に基づいて、第1態様の促進報知となる第1報知の実行が終了する。
特徴部69AKに関して、図9−2に示された発射方向報知処理では、ステップ69AKS23にて高ベース終了時であると判定された場合に、第1状態としての高ベース状態から第2状態としての低ベース状態に制御される状態切替に対応して、所定条件となる第1通過条件が成立していなくても第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。この場合に、ステップ69AKS32の第2報知制限処理では、図9−6(A)に示されたステップ69AKS52にて高ベース終了時であると判定され、ステップ69AKS54の制御により、第2報知の実行に制限が設けられる。
図9−6(B)に示された第2報知制限の設定例69AKC11における設定Aは、第2通過条件が成立し得る特定事象が発生しても第2通過条件を成立させない。第2報知制限の設定例69AKC11における設定Bは、第2通過条件が成立しても第2報知出力量を設定しない。第2報知制限の設定例69AKC11における設定Cは、第2通過条件が成立しても第2報知開始を設定しない。このように、高ベース終了時における状態切替からの報知制限期間となる所定期間において、特定条件となる第2通過条件が成立しても第2報知を実行しない制御や、特定条件となる第2通過条件が成立し得る特定事象が発生しても第2通過条件を成立させない制御を、実行することが可能になる。高ベース終了時における状態切替のタイミングから直ちに第2報知を実行可能にした場合には、遊技者による右打ちから左打ちに戻す動作が遅れて、誤って右打ち経路に遊技球を発射してしまうと、第2報知の実行により遊技者に不快感を与えて、遊技興趣を低下させるおそれがある。そこで、状態切替からの所定期間では、第2通過条件が成立しても第2報知を実行しないこと、または、第2通過条件を成立させないことにより、第2報知が実行されないように制限する。これにより、遊技者に不快感を与えないようにして、遊技興趣を向上させることができる。
図9−6(A)に示された第2報知制限処理のステップ69AKS53では、報知制限期間として、例えば高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間を設定する。その後、ステップ69AKS55にて期間終了と判定されるまでは、第2報知が実行されないように制限する。このように、高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間では、第2通過条件が成立しても第2報知を実行しないこと、または、第2通過条件を成立させないことにより、第2報知が実行されないように制限する。これにより、遊技者に不快感を与えないようにして、遊技興趣を向上させることができる。
通過ゲート41は、右側遊技領域となる右打ち経路に設けられている。発射方向報知処理のステップ69AKS24では、低ベース状態であるときに、通過ゲート41を通過した1球の遊技球が検出されたときに、第1通過条件が成立したと判定される。発射方向報知処理のステップ69AKS33では、第1報知中であるときに、通過ゲート41を通過した2球の遊技球が検出されたときに、第2通過条件が成立したと判定される。これらの判定に基づいて、低ベース状態では、特定領域としての通過ゲート41を所定数に対応した1球の遊技球が通過したことにより、第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。また、低ベース状態では、特定領域としての通過ゲート41を所定数よりも多い特定数に対応した3球の遊技球が通過したことにより、第2態様の促進報知となる第2報知を実行可能である。このように、第2報知は第1報知よりも実行されにくいので、第2報知の実行により遊技者に不快感を与えるおそれを低減しつつ、遊技者の不適切な動作に対応した適切な報知を実行することで、遊技球の発射に関する遊技者の適切な動作を促すことができる。
発射方向報知処理のステップ69AKS29にて第1報知再実行条件が成立したと判定された場合には、第1終了条件が成立していても、ステップ69AKS30の設定により第1報知が再度実行される。第1報知再実行条件は、所定条件としての第1通過条件と同様の条件であればよい。こうして、第1報知の実行中に所定条件が成立した場合には、実行中の第1報知を終了した後に、第1報知を再度実行可能である。発射方向報知処理のステップ69AKS33にて第2通過条件が成立したと判定された場合には、第1終了条件が成立していなくても、ステップ69AKS34、69AKS35の設定に基づいて、特定条件としての第2通過条件が成立したときに第2報知を実行可能である。このように、第1報知を再度実行可能な場合と、第1報知の実行中に第2報知を実行可能な場合とでは、実行中の第1報知が終了するまで待機するか否かの制御を異ならせる。これにより、発生した事象に応じた適切な報知を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
発射方向報知処理のステップ69AKS38にて第2報知再実行条件が成立したと判定された場合には、第2終了条件が成立していても、ステップ69AKS39の設定により第2報知が再度実行される。第2報知再実行条件は、所定条件としての第1通過条件と同様の条件であってもよいし、特定条件としての第2通過条件と同様の条件であってもよい。こうして、第2報知の実行中に所定条件または特定条件が成立した場合には、実行中の第2報知を終了した後に、第2報知を再度実行可能である。第2報知を再度実行する場合には、実行中の第2報知を終了した後まで待機することにより、遊技者に違和感を与えることを防止した適切な報知を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
促進報知となる第1報知や第2報知の終了条件は、第1始動入賞の発生に基づいて成立可能である。このように、第1報知や第2報知を含めた促進報知を実行中に、第2経路となる左打ち経路に向けた遊技球の発射が検出されたことに基づいて、実行中の促進報知を終了する。第1報知や第2報知などの促進報知は、遊技球を発射させる遊技者の動作に基づいて終了できるので、無駄な報知により遊技者に不快感を与えるおそれを低減しつつ、遊技者の動作に対応した適切な報知を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
設定例69AKC01では、第1始動入賞後の報知インターバルとなったことが、第1報知や第2報知の終了条件に含まれている。したがって、1の報知期間における第1報知の実行中に第1始動入賞となる遊技球の通過が検出されたことに基づいて、その1の報知期間が終了するときには実行中の第1報知を終了する。また、1の報知期間における第2報知の実行中に第1始動入賞となる遊技球の通過が検出されたことに基づいて、その1の報知期間が終了するときには実行中の第2報知を終了する。このように、第2経路となる左打ち経路に向けた遊技球の発射が検出されたことに基づいて、1の報知期間が終了するときに実行中の促進報知を終了可能にして、遊技者に違和感を与えることを防止した適切な報知を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
特徴部70AKに関して、演出出力量設定処理のステップ69AKS13では、音量を含めた演出出力量を変更可能に設定する。発射方向報知処理のステップ69AKS25では、第1報知出力量における音量として、遊技者選択出力量における音量と同じ音量が設定される。ステップ69AKS34では、第2報知出力量における音量として、設定例70AKC01の場合には遊技者選択出力量における音量にかかわらず所定の音量が設定され、設定例70AKC02の場合には遊技者選択出力量における音量と比較して大きな音量が設定される。遊技者に遊技球の発射に関する動作を促す促進報知を実行する場合には、音量の設定が反映されなければ、報知の実行により遊技者に不快感を与えて、遊技興趣を低下させるおそれがある。そこで、第1報知に用いられる第1報知出力量における音量は、演出出力量設定処理における設定に対応した音量になるので、遊技者の意思を反映した適切な報知を実行して、遊技興趣の低下を防止することができる。これに対し、第2報知に用いられる第2報知出力量における音量は、演出出力量設定処理における設定にかかわらず所定の音量になり、あるいは、演出出力量設定処理における設定と比較して大きな音量になるので、遊技者が認識しやすい適切な報知を実行して、遊技球の発射に関する遊技者の適切な動作を促すことができる。
演出出力量設定処理では、ステップ69AKS12にて遊技者による動作の検出量に基づく出力量変更の指示があった場合に、ステップ69AKS13にて演出出力量の設定を変更することができる。これにより、遊技者の意思を反映した適切な報知を実行して、遊技興趣の低下を防止することができる。
発射方向報知処理では、ステップ69AKS34にて、第2報知出力量における音量として、パチンコ遊技機1が出力可能な最大の音量に設定可能である。したがって、第2態様の促進報知となる第2報知は、パチンコ遊技機1が出力可能な最大の音量で実行可能である。これにより、遊技者が認識しやすい適切な報知を実行して、遊技球の発射に関する遊技者の適切な動作を促すことができる。
発射方向報知処理では、ステップ69AKS34にて、第2報知出力量における音量を、設定例70AKC02の場合には第1報知出力量における音量の変更に応じて変更されるように設定する。ステップ69AKS25では、第1報知出力量における音量を、設定例70AKC02の場合には第2報知出力量における音量の変更に応じて変更されるように設定する。このとき、第2報知出力量における音量の設定幅は、第1報知出力量における音量の設定幅よりも狭くなる。これにより、遊技者の意思を反映した柔軟な音量の設定による報知を実行可能としつつ、遊技者が認識しやすい適切な報知を実行して、遊技興趣の低下を防止しながら遊技者の適切な動作を促すことができる。
〔特徴部69AK、70AKの変形例1〕
発射方向報知処理は、促進報知が実行された回数に応じて、第1報知を実行する場合の設定と、第2報知を実行する場合の設定とを、選択して行うことが可能であってもよい。例えばRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)には、報知カウンタの格納値となる報知カウント値を示すデータが記憶され、促進報知に含まれる第1報知または第2報知のいずれかが実行されるごとに、報知カウント値を更新可能にしてもよい。ただし、高ベース終了時に対応して第1報知が実行される場合には、状態切替に対応して通過条件の成否にかかわらず実行される報知になるので、報知カウント値を更新しなくてもよい。このように、報知カウント値は、遊技球の検出に基づく通過条件の成立により実行された促進報知の回数を特定可能に示すものであればよい。報知カウント値は、予め定められた報知数クリア条件が成立したときに、クリアされてカウント初期値(例えば「0」)が設定されてもよい。報知カウント値としてカウント初期値が設定されることにより、報知数クリア条件が成立したときには、促進報知の実行回数に関する記憶内容が初期化される。報知数クリア条件は、例えば遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に制御される状態切替、その他、パチンコ遊技機1における遊技や演出の制御に基づいて、成立可能であればよい。画像表示装置5の画面上にてデモ表示が行われたときに、報知数クリア条件が成立してもよい。可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるときに、報知数クリア条件が成立してもよい。遊技球の発射が検出されずに予め定められた無発射期間が経過したときに、報知数クリア条件が成立してもよい。高ベース終了時からの経過時間や可変表示の実行回数に基づいて、報知数クリア条件が成立してもよい。
図9−11および図9−12は、変形例における発射方向報知処理の一例を示すフローチャートである。この発射方向報知処理では、報知実行中であるか否かを判定し(ステップ69AKS71)、報知実行中ではない場合に(ステップ69AKS71;No)、低ベース状態であるか否かを判定する(ステップ69AKS72)。低ベース状態である場合には(ステップ69AKS72;Yes)、高ベース終了時であるか否かを判定する(ステップ69AKS73)。高ベース終了時である場合には(ステップ69AKS73)、上記実施例と同様に、第1報知出力量を設定し(ステップ69AKS74)、第1報知を開始する設定を行う(ステップ69AKS75)。このように、高ベース終了時には、第1状態としての高ベース状態から第2状態としての低ベース状態に制御される状態切替に対応して、第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能である。
ステップ69AKS73にて高ベース終了時ではない場合には(ステップ69AKS73;No)、特定領域における通過検出があったか否かを判定する(ステップ69AKS76)。ステップ69AKS76では、通過ゲート41を通過した遊技球が検出された場合に、通過検出があったと判定すればよい。通過検出があった場合には(ステップ69AKS76;Yes)、第2報知制限処理を実行し(ステップ69AKS77)、報知カウント値が第2報知判定値以上であるか否かを判定する(ステップ69AKS78)。第2報知判定値は、報知カウント値に基づいて第2報知を実行するための条件として、予め定められていればよい。
ステップ69AKS78にて第2報知判定値未満である場合には(ステップ69AKS78;No)、第1報知出力量を設定し(ステップ69AKS79)、第1報知を開始する設定を行う(ステップ69AKS80)。こうして、報知カウント値が第2報知判定値未満である場合には、ステップ69AKS79、69AKS80の設定に基づいて、第1態様の促進演出となる第1報知を実行可能である。このときには、報知カウント値を更新する(ステップ69AKS81)。ステップ69AKS81では、例えば報知カウント値が1加算(インクリメント)されるように更新すればよい。これにより、高ベース終了時を除く低ベース状態では、第1報知が実行されるごとに報知カウント値が更新される。第1報知が繰返し実行されることで、報知カウント値が第2報知判定値以上になる場合がある。
ステップ69AKS78にて第2報知判定値以上である場合には(ステップ69AKS78;Yes)、第2報知出力量を設定し(ステップ69AKS82)、第2報知を開始する設定を行う(ステップ69AKS83)。こうして、報知カウント値が第2報知判定値以上である場合には、ステップ69AKS82、69AKS83の設定に基づいて、第2態様の促進演出となる第2報知を実行可能である。このときには、報知カウント値を更新する(ステップ69AKS84)。
ステップ69AKS71にて報知実行中である場合には(ステップ69AKS71;Yes)、実行中の報知が第1報知であるか否かを判定する(図9−11のステップ69AKS85)。第1報知である場合には(ステップ69AKS85;Yes)、第1終了条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS86)。第1終了条件が成立した場合には(ステップ69AKS86;Yes)、第1報知の実行中に、特定領域における通過検出があったか否かを判定する(ステップ69AKS87)。通過検出がなかった場合には(ステップ69AKS87;No)、第1報知を終了する設定を行う(ステップ69AKS88)。
ステップ69AKS87にて第1報知の実行中に通過検出があった場合には(ステップ69AKS87;Yes)、第2報知制限処理を実行してから(ステップ69AKS89)、報知カウント値が第2報知判定値以上であるか否かを判定する(ステップ69AKS90)。このとき、報知カウント値が第2報知判定値未満であれば(ステップ69AKS90;No)、第1報知を再実行する設定を行い(ステップ69AKS91)、報知カウント値を更新する(ステップ69AKS92)。報知カウント値が第2報知判定値以上である場合には(ステップ69AKS90;Yes)、第2報知出力量の設定を行い(ステップ69AKS93)、第2報知を開始する設定を行うとともに(ステップ69AKS94)、報知カウント値を更新する(ステップ69AKS95)。このように、第1報知の実行中に通過検出があった場合には、報知カウント値が第2報知判定値以上であれば第2報知の実行を可能にする一方で、報知カウント値が第2報知判定値未満であれば第1報知の再度実行を可能にすればよい。
ステップ69AKS85にて第1報知ではない場合には(ステップ69AKS85;No)、実行中の報知が第2報知であるか否かを判定する(ステップ69AKS96)。第2報知である場合には(ステップ69AKS96;Yes)、第2終了条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS97)。第2終了条件が成立した場合には(ステップ69AKS97;Yes)、第2報知の実行中に、特定領域における通過検出があったか否かを判定する(ステップ69AKS98)。通過検出がなかった場合には(ステップ69AKS98;No)、第2報知を終了する設定を行う(ステップ69AKS99)。
ステップ69AKS98にて第2報知の実行中に通過検出があった場合には(ステップ69AKS98;Yes)、第2報知を再実行する設定を行い(ステップ69AKS100)、報知カウント値を更新する(ステップ69AKS101)。このように、第2報知の実行中に通過検出があった場合には、報知カウント値にかかわらず第2報知の再度実行を可能にすればよい。
その後、報知数クリア条件が成立したか否かを判定する(ステップ69AKS102)。報知数クリア条件が成立していない場合には(ステップ69AKS102;No)、そのまま発射方向報知処理を終了する。報知数クリア条件が成立した場合には(ステップ69AKS102;Yes)、報知カウント値をクリアしてから(ステップ69AKS103)、発射方向報知処理を終了する。
このように、変形例の発射方向報知処理によれば、ステップ69AKS73にて高ベース終了時ではない場合に、第1報知や第2報知を実行するごとに報知カウント値を更新し、通過検出に基づいて、報知カウント値が第2報知判定値以上であれば第2報知の実行を可能にし、報知カウント値が第2報知判定値未満であれば第1報知の実行を可能にする。ただし、ステップ69AKS77では第2報知制限処理が実行され、高ベース終了時から報知制限期間が終了するまでは、第2報知の実行に制限が設けられる。したがって、高ベース終了時における状態切替からの報知制限期間となる所定期間において、特定条件となる第2通過条件が成立しても第2報知を実行しない制御や、特定条件となる第2通過条件が成立し得る特定事象が発生しても第2通過条件を成立させない制御を、実行することが可能になる。こうした変形例の発射方向報知処理によっても、遊技者に不快感を与えないようにして、遊技興趣を向上させることができる。
また、ステップ69AKS102にて報知数クリア条件が成立した場合には、ステップ69AKS103にて報知カウント値をクリアする。報知数クリア条件は、例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態から低ベース状態に制御される状態切替のときに、成立すればよい。このように、第1報知や第2報知といった促進報知の実行回数に関する記憶情報は、パチンコ遊技機1における状態の変更に基づいて初期化することが可能であればよい。これにより、適切な報知を実行して、遊技者の適切な動作を促すことができる。
〔特徴部69AK、70AKの変形例2〕
パチンコ遊技機1は、遊技者による動作の検出量に応じて、演出出力量に含まれる音量を「音量0」とし、音声出力を行わない無音に設定可能であってもよい。この場合に、第1報知や第2報知といった促進報知は、遊技者選択出力量における音量が「音量0」で無音の場合でも、無音とは異なる音量で実行可能としてもよい。あるいは、第1報知や第2報知といった促進報知は、遊技者選択出力量における音量が「音量0」で無音の場合に、第1報知を無音とする一方で、第2報知を無音とは異なる音量で実行可能としてもよい。
図9−12は、変形例における出力量設定の具体例を示している。この具体例は、図9−12(A)に示す設定例70AKC11と、図9−12(B)に示す設定例70AKC12とを含んでいる。設定例70AKC11と設定例70AKC12のいずれにおいても、第2報知出力量における音量は、遊技者選択出力量にかかわらず、所定の音量となる「音量6」に設定可能である。なお、第2報知出力量における音量は、遊技者選択出力量に応じて変更可能であってもよく、音量に関する設定と比較して大きな音量に設定可能であればよい。
設定例70AKC11の第1報知出力量における音量は、遊技者選択出力量における音量が「音量0」以外である場合には、遊技者選択出力量と同じ音量になっている。遊技者選択出力量における音量が「音量0」で無音に設定された場合には、第1報知出力量における音量が「音量1」となる。このように、音量に関する設定に対応した音量で第1態様の促進報知となる第1報知を実行可能であるところ、音量に関する設定として無音が設定された場合には、第1報知を無音とは異なる音量で実行することが可能になる。これにより、適切な報知を実行して、遊技者の適切な動作を促すことができる。
設定例70AKC11の第1報知出力量における音量は、遊技者選択出力量における音量が「音量0」である場合も含めて、遊技者選択出力量と同じ音量になっている。したがって、遊技者による動作の検出量に応じて演出音の音量を無音に設定された場合に、第1態様の促進報知となる第1報知を無音とする一方で、第2態様の促進報知となる第2報知を無音とは異なる音量で実行することが可能になる。これにより、遊技者の意思を反映しつつ適切な報知を実行して、遊技者の適切な動作を促すことができる。
〔特徴部69AK、70AKその他の変形例〕
以上の他にも、この発明は上記の実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。特徴部69AKと特徴部70AKの双方を備えるパチンコ遊技機1に限定されず、いずれか一方を備え他方を備えないパチンコ遊技機1であってもよい。
第1通過条件や第2通過条件は、通過ゲート41を通過した遊技球の検出によるものに限定されず、第1経路としての右側遊技領域となる右打ち経路に向けて遊技球が発射されたことに対応した任意の検出によるものであればよい。例えば右打ち経路に設けられた可変入賞球装置6Bにおいて、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて、第1通過条件や第2通過条件が成立可能にしてもよい。その他、右打ち経路に設けられた一般入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて、第1通過条件や第2通過条件が成立可能にしてもよい。右打ち経路に設けられた排出口となるアウト口を通過した遊技球の検出に基づいて、第1通過条件や第2通過条件が成立可能にしてもよい。右打ち経路の入口に設けられた経路進入口を通過した遊技球の検出に基づいて、第1通過条件や第2通過条件が成立可能にしてもよい。遊技者による打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作量に基づいて、第1通過条件や第2通過条件が成立可能にしてもよい。遊技球の検出に基づいて第1通過条件や第2通過条件が成立可能にした場合には、上記実施例と同様の個数(1球または2球)の遊技球が検出されたことに基づいて、第1通過条件や第2通過条件が成立可能にしてもよい。あるいは、上記実施例とは異なる個数の遊技球うが検出されたことに基づいて、第1通過条件や第2通過条件が成立可能にしてもよい。例えば第1通過条件は3個の遊技球が検出されたことに基づいて成立可能であり、第2通過条件は5個の遊技球が検出されたことに基づいて成立可能であってもよい。
第1通過条件が成立可能となる遊技球の通過領域と、第2通過条件が成立可能となる遊技球の通過領域とを、異なる領域となるように設定してもよい。例えば第1通過条件は、上記実施例と同様に、通過ゲート41を通過した遊技球の検出に基づいて成立可能にする。これに対し、第2通過条件は、上記実施例とは異なり、可変入賞球装置6Bにおいて第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて成立可能にしてもよい。このように、第1態様の促進報知として第1報知を実行するための所定条件となる第1通過条件と、第2態様の促進報知として第2報知を実行するための特定条件となる第2通過条件とは、異なる遊技球の検出結果に基づいて成立可能にしてもよい。その他、所定条件と特定条件とは、互いに異なる任意の検出結果に基づいて成立可能にしてもよい。
図9−6(A)に示された第2報知制限処理のステップ69AKS53にて設定される報知制限期間は、高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間に限定されず、第2報知の実行を制限する任意の期間であればよい。例えば高ベース状態の終了後に実行される最初の可変表示が実行される期間を、報知制限期間として設定してもよい。高ベース状態が終了してから第2経路となる左打ち経路に向けて発射された遊技球が検出されるまでの期間を、報知制限期間として設定してもよい。高ベース状態が終了してから最初にデモ表示が行われるまでの期間を、報知制限期間として設定してもよい。高ベース状態が終了してから最初に発射された遊技球が検出されるまでの期間を、報知制限期間として設定してもよい。高ベース状態が終了してから所定回の可変表示が実行されるまでの期間を、報知制限期間として設定してもよい。高ベース状態の終了後に特定の演出モードとなる期間を、報知制限期間として設定してもよい。その他、高ベース状態の終了に対応して、パチンコ遊技機1における遊技や演出の制御に関する任意の条件が成立するまでの期間を、報知制限期間として設定したものであればよい。
第1報知や第2報知といった促進報知は、右側遊技領域となる右打ち経路に向けた遊技球の発射を促す報知であってもよい。この場合に、第1通過条件や第2通過条件は、左側遊技領域となる左打ち経路に向けて遊技球が発射されたことに対応した任意の検出によるものであればよい。そして、例えば可変表示の表示結果が「大当り」となり遊技状態が大当り遊技状態に制御される場合など、パチンコ遊技機1における遊技や演出の制御が第1状態から第2状態に切り替えられる状態切替に対応して、状態切替からの所定期間では、第2通過条件が成立しても第2報知を実行しないこと、または、第2通過条件を成立させないことにより、第2報知が実行されないように制限すればよい。状態切替は、大当り遊技状態に制御される場合の他にも、例えば小当り遊技状態に制御される場合であってもよいし、低ベース状態にて普通図柄の表示結果が「普図当り」となり、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる場合であってもよい。
状態切替からの所定期間では、所定期間とは異なる期間よりも第2報知が実行されにくいように制限してもよい。あるいは、状態切替からの所定期間では、所定期間とは異なる期間よりも第2報知が認識しにくい報知態様で実行されるように制限してもよい。例えば第2報知制限処理のステップ69AKS54では、第2通過条件が成立しにくいように設定してもよい。より具体的に、ステップ69AKS54では、通過ゲート41を通過した5球の遊技球が検出されたことを、第2通過条件として設定してもよい。これにより、高ベース終了時に対応した報知制限期間では、報知制限期間とは異なる低ベース状態の期間よりも、第2通過条件が成立しにくいように制限を設けることができる。あるいは、ステップ69AKS54では、第2報知出力量を低下させるように設定してもよい。これにより、高ベース終了時に対応した報知制限期間では、報知制限期間とは異なる低ベース状態の期間よりも、第2報知を認識しにくい報知態様で実行するように制限を設けることができる。
第1報知出力量や第2報知出力量における音量を設定するものに限定されず、例えば画像表示装置5の画面上に表示される報知画像の大きさ、表示位置、表示継続時間、表示繰返回数、遊技効果ランプ9に含まれる報知ランプの発光量、発光個数、発光位置、発光継続時間、点滅回数、可動部材の移動量、動作継続時間、動作繰返回数、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置や報知装置を用いる場合の出力量を設定するものであってもよい。例えば演出出力量設定処理のステップ69AKS13では、報知ランプの発光量を含めた演出出力量を変更可能に設定する。発射方向報知処理のステップ69AKS25では、第1報知出力量における発光量として、遊技者選択出力量における発光量と同じ発光量が設定される。ステップ69AKS34では、第2報知出力量における発光量として、設定例70AKC01の場合には遊技者選択出力量における発光量にかかわらず所定の発光量が設定され、設定例70AKC02の場合には遊技者選択出力量における発光量と比較して大きな発光量が設定されてもよい。任意の演出装置や報知装置を用いて、第1報知や第2報知といった促進報知が実行される場合に、第2報知出力量が第1報知出力量よりも大きな出力量に設定されることにより、第2報知は第1報知よりも遊技者が認識しやすい報知態様で実行可能になればよい。遊技者が認識しやすい報知態様は、報知出力が刺激の強い報知態様であってもよいし、報知出力が派手な報知態様であってもよいし、報知出力が目立つ報知態様であってもよいし、報知出力が華美な報知態様であってもよいし、報知出力が遊技者の感覚により感受されやすい報知態様であってもよい。
発射方向報知処理のステップ69AKS25にて設定される第1報知出力量は、ステップ69AKS23にて高ベース終了時であると判定された場合、および、ステップ69AKS24にて第1通過条件が成立したと判定された場合に、いずれの場合にも共通の出力量が設定されてもよいし、いずれの場合であるかに応じて異なる出力量が設定されてもよい。例えば、高ベース終了時よりも、第1通過条件の成立時に大きな音量で第1態様の促進報知となる第1報知が実行可能となるように、第1報知を実行するための音量が設定されてもよい。このように、高ベース終了時であるか第1通過条件の成立時であるかに応じて異なる音量などを第1報知出力量として設定する場合でも、第1報知出力量に含まれる音量などの出力量は、遊技者選択出力量といった音量などに関する設定に対応した出力量となればよい。一例として、高ベース終了時には遊技者選択出力量と同様の音量で第1報知を実行し、第1通過条件の成立時には遊技者選択出力量よりも一定の追加音量だけ大きな音量で第1報知を実行してもよい。この例でも、第2通過条件の成立時には、常に第1通過条件の成立時よりも大きな所定の音量で第1報知を実行したり、第1通過条件の成立時よりも更に一定音量だけ大きな音量で第1報知を実行したりするように、第2報知を実行するための音量などが設定されてもよい。音量の他にも、画像表示装置5の画面上に表示される報知画像、遊技効果ランプ9に含まれる報知ランプの点灯、可動部材の動作、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置や報知装置を用いる場合の出力量について、高ベース終了時と第1通過条件の成立時とで、共通の出力量による第1報知を実行可能にしてもよいし、異なる出力量による第1報知を実行可能にしてもよい。高ベース終了時と第1通過条件の成立時とで異なる出力量による第1報知を実行可能な場合も含めて、第1報知は第2報知よりも遊技者が認識しにくい報知態様で実行可能になればよい。遊技者が認識しにくい報知態様は、報知出力が刺激の弱い報知態様であってもよいし、報知出力が地味な報知態様であってもよいし、報知出力が目立たない報知態様であってもよいし、報知出力が隠微な演出態様であってもよいし、報知出力が遊技者の感覚により感受されにくい報知態様であってもよい。
第1報知や第2報知といった促進報知は、複数の演出装置を用いて実行される場合に、各演出装置に応じて実行の条件を異ならせてもよい。例えば第2報知制限処理によりスピーカ8L、8Rから出力される音声を用いた第2報知の実行には制限が設けられる一方で、画像表示装置5に表示される報知画像を用いた第2報知の実行には制限が設けられないようにしてもよい。この場合には、パチンコ遊技機1における遊技や演出の状態が第1状態から第2状態に制御される状態切替からの所定期間では、特定条件となる第2通過条件が成立しても第1演出装置を用いた第2報知を実行しない一方で第2演出装置を用いた第2報知を実行すること、または、第1演出装置を用いた第2報知を実行するための第1特定条件を成立させない一方で第2演出装置を用いた第2報知を実行するための第2特定条件を成立させることにより、第2報知の一部が実行されないが他の一部は実行されるように制限してもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における遊技や演出の状態が第1状態から第2状態に制御される状態切替からの所定期間では、特定条件となる第2通過条件が成立しても第1演出装置を用いた第2報知を実行する割合が低い一方で第2演出装置を用いた第2報知を実行する割合が高いこと、または、第1演出装置を用いた第2報知を実行するための第1特定条件が成立する割合は低い一方で第2演出装置を用いた第2報知を実行するための第2特定条件が成立割合は高くなることにより、第2報知の一部が実行されにくいが他の一部は実行されやすいように制限してもよい。
図9−10および図9−11に示された変形例の発射方向報知処理では、報知カウンタを用いて促進報知の実行回数を記憶可能なものに限定されず、例えば通過ゲート41を通過した遊技球の個数といった、特定領域を通過した遊技球の個数を記憶可能なものであってもよい。この場合には、記憶されている遊技球の通過個数を用いて、通過個数が第2報知判定値以上であれば第2報知の実行を可能にし、通過個数が第2報知判定値未満であれば第1報知の実行を可能にしてもよい。遊技球の通過個数は、通過ゲート41、可変入賞球装置6Bの第2始動入賞口、右打ち経路の一般入賞口や排出口、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、右打ち経路において任意の遊技球を検出して更新可能であればよい。
第1報知よりも遊技者が認識しやすい第2報知が実行される場合に、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が実行されるごとに、第2報知を実行することが可能にしてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態として、特別図柄の表示結果が「小当り」となる確率が高くなるKT(小当りタイム)状態に制御可能としてもよい。例えば、大当り遊技状態が終了した後に、所定割合(100%を含む)でKT状態に制御されるようにすればよい。なお、KT状態になっていない遊技状態を非KT状態ということがある。また、KT状態に制御される期間をKT期間と称し、KT状態に制御されていない期間を非KT期間と称することがある。非KT状態では、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示時間が非常に長い時間(例えば30分程度)に設定される。これに対し、KT状態では、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示時間が比較的に短い時間(例えば5秒)に設定される。このため、KT状態では、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞が続けて発生する場合、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が非KT状態のときよりも格段に高い実行頻度で実行可能になる。このようなKT状態に制御可能なパチンコ遊技機1において、非KT状態であるときには、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示が実行されるごとに、第2報知を実行することで、遊技球の発射に関する遊技者の適切な動作を促してもよい。
高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間では、第2通過条件が成立しても第2報知を実行しないこと、または、第2通過条件を成立させないことにより、第2報知が実行されないように制限する場合と、第2報知が実行されるように制限しない場合とを設けてもよい。例えば高ベース終了時には、第2報知を制限するか否かを所定割合で決定してもよい。このとき、第2報知を制限すると決定された場合には、高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間において、第2通過条件が成立しても第2報知を実行しないこと、または、第2通過条件を成立させないことにより、第2報知が実行されないように制限すればよい。これに対し、第2報知を制限すると決定された場合には、高ベース終了時に対応して第1報知が実行される期間でも、第2通過条件が成立し得る特定事象の発生に基づいて、第2報知を実行可能にすればよい。
発射方向報知処理のステップ69AKS29では、第1報知再実行条件を第1通過条件とは異なる条件としてもよい。例えば第1報知再実行条件は、第1通過条件よりも成立しにくい条件であってもよい。第1報知の実行中に第1通過条件が成立し得る事象が発生しても、第1報知の終了後には第1報知を再度実行しないように制御してもよい。発射方向報知処理のステップ69AKS38では、第2報知再実行条件を第1通過条件または第2通過条件とは異なる条件としてもよい。例えば第2報知再実行条件は、第2通過条件よりも成立しにくい条件であってもよい。第2報知の実行中に第1通過条件または第2通過条件が成立し得る事象が発生しても、第2報知の実行後には第2報知を再度実行しないように制御してもよい。
第1報知と第2報知の終了条件は、互いに共通の事象が発生したことに基づく条件を含んでいてもよいし、このような条件を含んでいなくてもよい。例えば第1報知の終了条件は第1始動入賞後の報知インターバルとなることを含む一方で、第2報知の終了条件は第1始動入賞後の報知インターバルとなることを含まず、一定期間が経過するまでは必ず第2報知が継続して実行されるようにしてもよい。あるいは、第1報知の終了条件は第1始動入賞が1回発生した後の報知インターバルとなることを含む一方で、第2報知の終了条件は第1始動入賞が3回発生した後の報知インターバルとなることを含んでいてもよい。
音量を含めた演出出力量は、遊技者とは異なる遊技場の係員などにより変更可能に設定されてもよい。例えば演出制御基板12の所定位置には、演出設定切替スイッチが搭載され、遊技場の係員などがパチンコ遊技機1の前面扉を開放したときには、演出設定切替スイッチの操作により演出出力量を変更可能にしてもよい。このように、演出設定切替スイッチは、遊技場用の操作部であり、通常、遊技者は操作できないものであればよい。演出設定切替スイッチは、例えば計16個のチャンネルを備え、ツマミを回動操作することでチャンネルを切り替えるスイッチであればよい。演出設定切替スイッチのスイッチ位置に応じて、演出出力量が6段階のいずれかに初期設定されたり、演出出力量における音量を「音量0」として無音に初期設定されたりしてもよい。演出設定切替スイッチのスイッチ位置に応じて、遊技者による動作の検出量に応じた演出出力量の変更を許容するか否かが切り替えられてもよい。このような演出設定切替スイッチを用いて演出出力量に関する設定が可能な場合にも、発射方向報知処理のステップ69AKS25では、第1報知出力量における音量として、遊技者選択出力量における音量と同じ音量が設定され、ステップ69AKS34では、第2報知出力量における音量として、遊技者選択出力量における音量にかかわらず所定の音量が設定されたり、遊技者選択出力量における音量と比較して大きな音量が設定されたりしてもよい。音量を含めた演出出力量は、変更できないように予め設定されていてもよい。この場合に、発射方向報知処理のステップ69AKS25では、第1報知出力量における音量として、演出出力量における音量と同じ音量が設定され、ステップ69AKS34では、第2報知出力量における音量として、演出出力量とは異なる所定の音量が設定されたり、演出出力量における音量と比較して大きな音量が設定されたりしてもよい。
第2報知出力量における音量は、パチンコ遊技機1において出力可能な最大の音量よりも小さな音量を設定可能であってもよい。設定例70AKC01の場合には遊技者選択出力量における音量にかかわらず所定の音量として「音量4」などが設定されてもよい。設定例70AKC02による第2報知は、最大の音量よりも小さい音量で実行する場合でも、音量に関する設定と比較すれば大きな音量で実行可能になればよい。
第2報知出力量における音量を第1報知出力量における音量の変更に応じて変更可能とした場合や、第1報知出力量における音量を第2報知出力量における音量の変更に応じて変更可能とした場合に、第2報知出力量における音量の設定幅は、第1報知出力量における音量の設定幅よりも広くなるようにしてもよい。例えば第2報知出力量における音量は、遊技者が選択可能な「音量1」から「音量6」とは別に、報知用に設定可能な複数段階の音量が予め用意されていてもよい。この場合に、報知用に設定可能な音量の変化幅は、遊技者が選択可能な音量の変化幅よりも大きくすればよい。
音量に関する設定として無音が設定された場合に、第1報知を無音とするか否かを切替可能にしてもよい。例えば高ベース終了時における状態切替からの報知制限期間となる所定期間では第1報知を無音とし、所定期間とは異なる低ベース状態の期間では第1報知を無音とは異なる音量で実行可能としてもよい。あるいは、高ベース終了時における状態切替からの報知制限期間となる所定期間では第1報知を無音とは異なる音量で実行可能とし、所定期間とは異なる低ベース状態の期間では第1報知を無音としてもよい。第1報知を無音とするか否かや、第1報知を無音とする期間について、演出出力量とは別に設定可能としてもよいし、パチンコ遊技機1における遊技や演出の制御に応じて、設定を異ならせてもよい。第1報知を無音とするか否かに応じて、第2報知を実行する場合の音量を異ならせてもよい。例えば第1報知を無音とは異なる音量で実行可能な場合には、第1報知を無音とする場合よりも大きな音量で、第2報知を実行可能にしてもよい。
各種の制限は、本願発明の達成目的や解決課題その他の趣旨を逸脱しないものであれば、任意の範囲や限界によるものであればよい。制限の範囲は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる条件であればよく、制限の限界は、処理や制御や動作の実行について、有無や割合その他の分量を異ならせる内容(例えば止める場合か減らす場合か、減らす程度など)であればよい。
〔特徴部69AKの課題解決手段および効果〕
遊技領域に例えば遊技球などの遊技媒体を発射して遊技を行う、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、遊技領域に発射された遊技媒体が流下可能な、例えば右側遊技領域などの第1経路、および第1経路とは異なる、例えば左側遊技領域などの第2経路と、第1経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば高ベース状態などの第1状態と、第2経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば低ベース状態などの第2状態とを含む複数の状態に制御可能な、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの制御手段と、例えば演出制御用CPU120、画像表示装置5、スピーカ8L、8Rなど、第2経路に向けた遊技媒体の発射を促す促進報知を実行可能な報知手段とを備え、報知手段は、第2状態であるときに、例えば第1報知画像の表示例69AKD11、第1報知出力量による音声出力など、第1態様の促進報知と、例えば第2報知画像の表示例69AKD12、第2報知出力量による音声出力など、第1態様よりも認識しやすい第2態様の促進報知とのいずれかを実行可能であり、例えば第1通過条件など、所定条件の成立に基づいて第1態様の促進報知を実行可能であり、所定条件が成立した後に、例えば第2通過条件など、特定条件の成立に基づいて第2態様の促進報知を実行可能であり、例えばステップ69AKS23、69AKS26などにより、第1状態から第2状態に制御される状態切替に対応して、所定条件が成立しなくても第1態様の促進報知を実行可能であり、例えば設定Bまたは設定Cによる第2報知制限設定などにより、状態切替からの所定期間において、特定条件が成立しても第2態様の促進報知を実行しない。
このような構成によれば、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
あるいは、遊技領域に例えば遊技球などの遊技媒体を発射して遊技を行う、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、遊技領域に発射された遊技媒体が流下可能な、例えば右側遊技領域などの第1経路、および第1経路とは異なる、例えば左側遊技領域などの第2経路と、第1経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば高ベース状態などの第1状態と、第2経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば低ベース状態などの第2状態とを含む複数の状態に制御可能な、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの制御手段と、例えば演出制御用CPU120、画像表示装置5、スピーカ8L、8Rなど、第2経路に向けた遊技媒体の発射を促す促進報知を実行可能な報知手段とを備え、報知手段は、第2状態であるときに、例えば第1報知画像の表示例69AKD11、第1報知出力量による音声出力など、第1態様の促進報知と、例えば第2報知画像の表示例69AKD12、第2報知出力量による音声出力など、第1態様よりも認識しやすい第2態様の促進報知とのいずれかを実行可能であり、例えば第1通過条件など、所定条件の成立に基づいて第1態様の促進報知を実行可能であり、所定条件が成立した後に、例えば第2通過条件など、特定条件の成立に基づいて第2態様の促進報知を実行可能であり、例えばステップ69AKS23、69AKS26などにより、第1状態から第2状態に制御される状態切替に対応して、所定条件が成立しなくても第1態様の促進報知を実行可能であり、例えば設定Aによる第2報知制限設定などにより、状態切替からの所定期間において、特定条件が成立し得る特定事象が発生しても特定条件を成立させない。
このような構成によれば、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
所定期間は、第1態様の促進報知を実行する期間であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
第2経路を流下する遊技媒体が通過可能な、例えば通過ゲート41などの特定領域を備え、報知手段は、特定領域を、例えば1個など、所定数の遊技媒体が通過したことにより、所定条件の成立に基づいて第1態様の促進報知を実行可能であり、特定領域を所定数よりも多い、例えば3個など、特定数の遊技媒体が通過したことにより、特定条件の成立に基づいて第2態様の促進報知を実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
報知手段は、第1態様の促進報知を実行中に所定条件が成立した場合に、該第1態様の促進報知が終了した後、例えばステップ69AKS30などにより、第1態様の促進報知を再度実行可能であり、第1態様の促進報知を実行中に特定条件が成立した場合に、例えばステップ69AKS35などにより、特定条件が成立したときに第2態様の促進報知を実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
報知手段は、第2態様の促進報知を実行中に所定条件または特定条件が成立した場合に、第2態様の促進報知が終了した後、例えばステップ69AKS39などにより、第2態様の促進報知を再度実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
報知手段は、例えば設定例69AKC01による第1報知や第2報知の終了条件など、第1態様または第2態様の促進報知を実行中に第2経路に向けた遊技媒体の発射が検出されたことに基づいて、実行中の促進報知を終了してもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
報知手段は、促進報知を複数の報知期間において実行可能であり、例えばタイミングT31など、1の報知期間における促進報知の実行中に第2経路に向けた遊技媒体の発射が検出されたことに基づいて、例えばタイミングT32など、1の報知期間が終了するときに実行中の促進報知を終了してもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
例えば報知カウンタが設けられたRAM122など、報知手段による促進報知の実行回数を記憶する記憶手段を備え、報知手段は、記憶手段に記憶された実行回数が所定値未満である場合に、例えばステップ69AKS80などにより、第1態様の促進報知を実行可能であり、記憶手段に記憶された実行回数が所定値以上である場合に、例えばステップ69AKS83などにより、第2態様の促進報知を実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
記憶手段に記憶された実行回数は、例えばステップ69AKS103などにより、制御手段により制御される状態の変更に基づいて初期化されてもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
例えば設定値1〜3など、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの有利度設定手段を備え、報知手段は、例えば設定変更示唆、設定示唆など、有利度設定手段に関する示唆に対応する態様により、例えば設定変更示唆右打ち演出、第1設定値示唆右打ち演出、第2設定値示唆右打ち演出、第3設定値示唆右打ち演出、設定値示唆左打ち演出などの促進報知を実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
〔特徴部70AKの課題解決手段および効果〕
遊技領域に例えば遊技球などの遊技媒体を発射して遊技を行う、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、遊技領域に発射された遊技媒体が流下可能な、例えば右側遊技領域などの第1経路、および第1経路とは異なる、例えば左側遊技領域などの第2経路と、第1経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば高ベース状態などの第1状態と、第2経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば低ベース状態などの第2状態とを含む複数の状態に制御可能な、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの制御手段と、例えば演出制御用CPU120、画像表示装置5、スピーカ8L、8Rなど、第2経路に向けた遊技媒体の発射を促す促進報知を実行可能な報知手段とを備え、報知手段は、第2状態であるときに、例えば第1報知画像の表示例69AKD11、第1報知出力量による音声出力など、第1態様の促進報知と、例えば第2報知画像の表示例69AKD12、第2報知出力量による音声出力など、第1態様よりも認識しやすい第2態様の促進報知とのいずれかを実行可能であり、例えば第1通過条件など、所定条件の成立に基づいて第1態様の促進報知を実行可能であり、所定条件が成立した後に、例えば第2通過条件など、特定条件の成立に基づいて第2態様の促進報知を実行可能であり、例えばステップ69AKS13、69AKS25、69AKS34を実行する演出制御用CPU120など、音量に関する設定が可能な設定手段をさらに備え、例えば設定例70AKC01による出力量設定など、設定手段による設定に対応した音量で第1態様の促進報知を実行可能であり、設定手段による設定にかかわらず所定の音量で第2態様の促進報知を実行可能である。
これにより、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
あるいは、遊技領域に例えば遊技球などの遊技媒体を発射して遊技を行う、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、遊技領域に発射された遊技媒体が流下可能な、例えば右側遊技領域などの第1経路、および第1経路とは異なる、例えば左側遊技領域などの第2経路と、第1経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば高ベース状態などの第1状態と、第2経路に遊技媒体を流下させることが有利な、例えば低ベース状態などの第2状態とを含む複数の状態に制御可能な、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの制御手段と、例えば演出制御用CPU120、画像表示装置5、スピーカ8L、8Rなど、第2経路に向けた遊技媒体の発射を促す促進報知を実行可能な報知手段とを備え、報知手段は、第2状態であるときに、例えば第1報知画像の表示例69AKD11、第1報知出力量による音声出力など、第1態様の促進報知と、例えば第2報知画像の表示例69AKD12、第2報知出力量による音声出力など、第1態様よりも認識しやすい第2態様の促進報知とのいずれかを実行可能であり、例えば第1通過条件など、所定条件の成立に基づいて第1態様の促進報知を実行可能であり、所定条件が成立した後に、例えば第2通過条件など、特定条件の成立に基づいて第2態様の促進報知を実行可能であり、例えばステップ69AKS13、69AKS25、69AKS34を実行する演出制御用CPU120など、音量に関する設定が可能な設定手段をさらに備え、例えば設定例70AKC02による出力量設定など、設定手段による設定に対応した音量で第1態様の促進報知を実行可能であり、設定手段による設定と比較して大きな音量で第2態様の促進報知を実行可能である。
これにより、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
例えばコントローラセンサユニット35Aなど、遊技者の動作を検出する検出手段を備え、設定手段は、例えばステップ69AKS13などにより、検出手段の検出結果に応じて音量に関する設定を変更可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
設定手段は、設定手段による設定にかかわらず、例えば「音量6」など、最大の音量で第2態様の促進報知を実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
設定手段は、演出音の音量を、例えば「音量0」など、無音に設定可能であり、報知手段は、例えば設定例70AKC11による出力量設定など、設定手段により演出音の音量を無音に設定された場合に、無音とは異なる音量で促進報知を実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
設定手段は、演出音の音量を、例えば「音量0」など、無音に設定可能であり、報知手段は、例えば設定例70AKC12による出力量設定など、設定手段により演出音の音量を無音に設定された場合に、第1態様の促進報知を無音とする一方で、無音とは異なる音量で第2態様の促進報知を実行可能であってもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
設定手段は、例えばステップ69AKS25を実行する演出制御用CPU120など、第1態様の促進報知を実行する場合の音量を設定可能な第1設定手段と、例えばステップ69AKS34を実行する演出制御用CPU120など、第2態様の促進報知を実行する場合の音量を設定可能な第2設定手段とを含み、第1設定手段および第2設定手段は、例えば設定例70AKC02による出力量設定など、いずれか一方による音量の変更に応じて、他方による音量が変更され、第2設定手段による音量の設定幅は、第1設定手段による音量の設定幅よりも狭くてもよい。
このような構成においては、適切な報知が可能となり、遊技興趣の低下を防止できる。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば特徴部69AKに関する構成や特徴部70AKに関する構成は、他の特徴部に関する構成などの一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。