(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに
対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマ
ンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時
のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現
される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留記憶数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう
)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測
する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置
に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設
定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信
待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(特徴部60AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部60AKについて説明する。
(変動パターン)
特徴部60AKでは、主に、図8−1に示す変動パターンが使用される。ここでは、ハズレ時の変動パターンとして、PA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4が用意されている。また、大当り時の変動パターンとして、PB3−2〜PB3−4が用意されている。なお、特徴部60AKでは、小当り等を省略してもよい。
PA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する。PA2−1は、特図変動時間が通常(PA1−1)よりも短くなっている短縮有りのパターン(時短制御時に選択されるパターン)である。PA3−2〜PA3−4、PB3−2〜PB3−4は、リーチを指定する。PA3−2、PB3−2は、リーチ時に実行するリーチ演出としてノーマルリーチ(発展無し)を指定し、PA3−3、PB3−3は、リーチ演出としてスーパーリーチAを指定し、PA3−4、PB3−4は、リーチ演出としてスーパーリーチBを指定する。
CPU103は、図5のステップS111の変動パターン設定処理において、変動パタ
ーン決定用の乱数値(遊技用乱数のうちの1つ)と、ROM101に用意された変動パターン決定用のテーブルとによる抽選により、これから実行する特図ゲームの可変表示の変動パターンを上記変動パターンのいずれかに決定(選択)する。変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA1−1又はPA2−1(時短制御時のみ選択される)>PA3−2>PA3−3>PA3−4の順で高くなるように設定されている。大当り時は、PB3−4>PB3−3>PB3−2の順で高くなるように設定されている。非リーチの変動パターン(PA1−1又はPA2−1)は、ハズレ確定である。また、リーチ演出の大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチ(発展無し)の順で高く設定されている。また、時短制御のときには、特図変動時間が短いPA2−1が選択されやすく、平均的な特図変動時間が時短制御を行っていないときよりも短くなる。CPU103は、変動パターンを決定したときには、決定した変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)を演出制御基板12に送信する。
詳しい処理については後述するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドが変動パターンPA3−2又はPB3−2を指定しているときには、ノーマルリーチを実行する。演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドが変動パターンPA3−3、PB3−3、PA3−3、PB3−3のいずれかを指定しているときには、ノーマルリーチを実行したあと、ノーマルリーチをスーパーリーチA又はBに発展させる。
(メータ演出及びメータ示唆演出)
図8−1に示すように、ノーマルリーチからスーパーリーチA又はBに発展するとき(変動パターンがPA3−3、PB3−3、PA3−3、PB3−3のいずれかのとき)には、メータ演出が実行される(図8−2(B)及び(C))。メータ演出は、リーチ演出の一部として実行され、ノーマルリーチから発展するスーパーリーチがスーパーリーチBとなるか否かを煽る演出である。メータ演出は、画像表示装置5に表示されるメータ画像60AK002(図8−9、図8−10)にポイント(Pt)を貯めていく(加算していく)演出である(図8−9、図8−10参照)。ポイントが上限(ここでは、100Pt)まで貯まりメータ画像60AK002が満タンになると、メータ演出は成功となり、スーパーリーチBへの発展がなされる(図8−2(B))。一方、ポイントが上限(ここでは、100Pt)まで貯まらずメータ画像60AK002が満タンにならないと、メータ演出は失敗となり、スーパーリーチAへの発展がなされる(図8−2(C))。スーパーリーチBの方が、大当り期待度が高いのでメータ演出が成功となる方が遊技者にとってはうれしい。ノーマルリーチからスーパーリーチに発展しないとき(変動パターンがPA3−2又はPB3−2のとき)には、メータ演出は実行されない(図8−2(A))。
この特徴部60AKでは、メータ演出が実行されるか否かを示唆するメータ示唆演出(図8−11)も実行される。メータ示唆演出は、ノーマルリーチ実行時に実行されるので、スーパーリーチへの発展がないときも実行され得る(図8−2)。
(メータ演出)
メータ演出では、メータ画像60AK002にポイントを貯めるタイミング(ここでは、期間の概念を含んでいる)として、図8−3に示すように、第1タイミング〜第4タイミングが設定されている。メータ演出のうち各タイミングで実行され得る演出として、「自動加算」、「小ボタン連打」、「中ボタン」、「大ボタン」の各演出が用意されている。なお、メータ演出は、味方キャラ60AK003と敵キャラ60AK004とが戦うバトル演出であり、バトルの進行(第1タイミングから第4タイミングでの各演出の進行)に応じてポイントが貯まる(図8−9及び図8−10)。
「自動加算」は、遊技者からの操作を受け付けずにポイントを自動で貯める演出である(ポイントは、バトルの進行に応じて徐々に貯まる)(図8−9(D)−(F))である
。「自動加算」では、当該「自動加算」で貯められた合計ポイント(ここでは、加算されたポイント数の合計)も報知される(図8−9(F)の「+5Pt!」の画像)。
「小ボタン連打」は、「連打しろ!」の画像と、プッシュボタン31Bを模した小サイズのボタン画像60AK005とを、操作促進のための演出画像として表示し、プッシュボタン31Bへの連打回数が所定回数に達したときにメータ画像60AK002にポイントを貯める演出である(図8−9(B)−(C))。「小ボタン連打」では、ポイントが貯まったときに、その旨(ここでは、加算されたポイント数)も報知される(図8−9(C)の「+10Pt!」の画像)。連打回数が所定回数に達しなかったときについては後述する。
「中ボタン」は、「押せ!」の画像と、プッシュボタン31Bを模した中サイズのボタン画像60AK005とを、操作促進のための演出画像として表示し、プッシュボタン31Bへの押圧操作があったときにメータ画像60AK002にポイントを貯める演出である(図8−10(A)−(B))。「中ボタン」では、ポイントが貯まったときは、その旨(ここでは、加算されたポイント数)も報知される(図8−10(B)の「+35Pt!」の画像)。なお、プッシュボタン31Bへの押圧操作がなかったときについては後述する。
「大ボタン」は、「押せ!」の画像と、プッシュボタン31Bを模した大サイズのボタン画像60AK005とを、操作促進のための演出画像として表示し、プッシュボタン31Bへの押圧操作があったときにメータ画像60AK002にポイントを貯める演出である(図8−10(D)−(F))。「大ボタン」では、ポイントが貯まったときは、その旨(ここでは、加算されたポイント数)も報知される(図8−10(E)の「+50Pt!」の画像)。なお、プッシュボタン31Bへの押圧操作がなかったときについては後述する。
上記各演出のうち、「小ボタン連打」、「中ボタン」、「大ボタン」は、操作に応じてポイントを加算するので、操作系演出ということがある。「自動加算」は、ポイントを自動加算するので(操作が不要なので)、非操作系演出ということがある。
メータ演出において、メータ画像60AK002が満タンになった場合、満タンになった旨が報知され(図8−10(E)の「メータMAX!!」の画像)、その後に、スーパーリーチBへの発展の演出がメータ演出の一部として行われる。メータ演出において、メータ画像60AK002が満タンにならなかった場合、その旨が報知され(例えば「残念。。。」の画像)、その後に、スーパーリーチAへの発展の演出がメータ演出の一部として行われる。
第1タイミングから第4タイミングそれぞれで実行される演出は、メータ演出の実行パターンにより予め設定されており(図8−6)、可変表示の開始時に一括で決定される。
(メータ示唆演出)
メータ示唆演出は、メータ演出が実行されるかを示唆する示唆画像60AK011を表示し、遊技者の操作(プッシュボタン31Bへの押圧操作)を促しながらメータ演出の開始を示唆する(図8−11)。メータ示唆演出では、プッシュボタン31Bへの操作により、メータ演出が開始されることを示唆する画像(「メータ演出の開始可能性有り!」等)を表示する。操作がなかったときには、示唆画像60AK011が消去される。なお、メータ演出が実行される場合(スーパーリーチが実行される場合)、プッシュボタン31Bへの操作があれば、その後にメータ演出が実行されることを報知する画像(「メータ演出実行!!」等)を表示してもよい。メータ演出が実行されない場合(ノーマルリーチ(
発展なし)の場合)、プッシュボタン31Bへの操作があれば、その後にメータ演出が実行されないことを報知する画像(「残念・・・」等)を表示してもよい。
(可変表示開始設定処理)
演出制御用CPU120は、図7の可変表示開始設定処理(ステップS171)にて、図8−4に示す処理を実行する。
まず、演出制御用CPU120は、これから実行する可変表示の変動パターン(以下、今回の変動パターン)及びこれから実行する可変表示の可変表示結果(以下、今回の可変表示結果)に基づいて、最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップ60AKS101)。変動パターン及び可変表示結果は、可変表示開始時に主基板11から伝送され、コマンド解析処理で解析された演出制御コマンド(ここでは、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド)によって特定される。最終停止図柄は、変動パターンと可変表示結果との組み合わせに応じてROM121に予め用意されており、抽選等により決定される。抽選は、ここでは、乱数値及びROM121に予め用意されたテーブルによる決定方法をいう(以下同じ)。乱数値は、乱数回路124又は演出用乱数更新処理で更新される演出用乱数の1つを使用する(以下、抽選について同じ)。
その後、今回の変動パターンがリーチを指定するもの(PA3−2〜PA3−4、PB3−2〜PB3−4)であるかを判定する(ステップ60AKS102)。リーチを指定している場合(ステップ60AKS102;Yes)、メータ示唆演出の実行の有無を抽選により決定する(ステップ60AKS103)。実行する/しないの決定割合は、図8−5に示す割合に設定されている。つまり、演出制御用CPU120は、今回の変動パターンがノーマルリーチ(発展なし)を指定するもの(PA3−2、PB3−2)であるか、スーパーリーチを指定するもの(PA3−3〜PA3−4、PB3−3〜PB3−4)であるかに応じて異なる割合で、メータ示唆演出の実行の有無を決定する。ここでは、スーパーリーチの場合に、メータ示唆演出を実行しやすい。つまり、メータ演出が実行される場合の方が、実行されない場合よりも、メータ示唆演出の実行割合が高い。
その後、今回の変動パターンがスーパーリーチを指定するものであるかを判定する(ステップ60AKS104)。スーパーリーチを指定している場合(ステップ60AKS104;Yes)、これからの可変表示でスーパーリーチが実行されるためメータ演出を実行することになる。このときには、メータ演出の実行パターンを抽選により決定する(ステップ60AKS105)。
メータ演出の各実行パターンの内容、各実行パターンの決定割合を図8−6に示す。
図8−6における第1タイミング〜第4タイミングの各欄には、そのときのタイミングで実行される演出名(「自動加算」、「小ボタン連打」、「中ボタン」、「大ボタン」)が記載されている。各演出は、上記で説明した通りである。
第1タイミング〜第4タイミングの各欄の括弧書きのポイント(Pt)は、そのタイミングで加算されるポイントである(操作系演出の場合には、操作があったときに加算されるポイント。加算ポイントについて以下同じ)。図8−6のように、第1タイミングから第4タイミングそれぞれで実行される演出において加算されるポイントは、実行パターンにより予め定められている。
合計ポイントの覧は、第1タイミング〜第4タイミングで実行される各演出で加算されるポイントの合計である。合計ポイントが100ポイントに達する実行パターンME01、ME03、ME05、ME07、ME09は、メータ画像60AK002が満タン(1
00ポイントが満タン)になるので、成功のメータ演出の実行パターンである。合計ポイントが100ポイント未満の実行パターンME02、ME04、ME06、ME08、ME10)は、メータ画像60AK002が満タン(100ポイントが満タン)に達しないので、失敗のメータ演出の実行パターンである。
「自動加算」では、5ポイントが加算される(ポイントは徐々(例えば、0.1ポイントごと)に加算され、合計で5ポイント加算される)。「小ボタン連打」では、連打操作があったときに10ポイントが加算される。「中ボタン」では、操作があったときに35ポイントが加算される。第4タイミングで実行される「中ボタン」では、そのメータ演出が成功の場合には、操作があったときに50ポイントが加算され、それ以前の操作系演出について全て操作があった場合にメータ画像60AK002が満タンになるようになっている(ME05、ME06参照)。メータ演出が成功の場合の「大ボタン」では、操作があったときに50ポイント、又は、80ポイントが加算され、それ以前の操作系演出について全て操作があった場合にメータ画像60AK002が満タンになるようになっている(50ポイントについては、ME01、ME03参照。80ポイントについては、ME09参照)。メータ演出が失敗の場合の「大ボタン」では、操作があったときに45ポイントが加算される。
操作系演出が実行されたにもかかわらず操作がなかった場合、そのメータ演出が成功のメータ演出であっても、メータ画像60AK002を満タンにできない。その場合には、第4タイミングの後の所定タイミングにおいて、メータ画像60AK002の上限ポイント(ここでは、100Pt)から現在のポイント数を減算したポイントを、メータ画像60AK002に貯め(つまり、メータ画像60AK002を満タンにし)、その後にスーパーリーチBに発展する発展演出(以下、ポイント満タン用特別演出という。)をメータ演出の一部として行う。そのメータ演出が失敗のメータ演出のとき(つまり、メータ画像60AK002を満タンにする必要がないとき)には、特別な演出は実行されない。
例えば、実行パターンME01でメータ演出を実行する場合、第1タイミングで「小ボタン連打」の演出を実行し、第2タイミングで「自動加算」の演出を実行し、第3タイミングで「中ボタン」の演出を実行し、第4タイミングで「大ボタン」の演出を実行する。全ての操作系演出にて操作があった場合、メータ画像60AK002に貯まるポイントは、10ポイント→15ポイント→50ポイント→100ポイントと増えていく。少なくとも1つの操作系演出で操作がなかった場合、第4タイミング終了後にメータ画像60AK002の上限ポイント(ここでは、100Pt)から現在のポイント数を減算したポイントを、メータ画像60AK002に貯める。その後、スーパーリーチBへの発展演出を実行する。これら一連の演出により、メータ演出が構成される。
実行パターンME02でメータ演出を実行する場合、第1タイミングで「小ボタン連打」の演出を実行し、第2タイミングで「自動加算」の演出を実行し、第3タイミングで「中ボタン」の演出を実行し、第4タイミングで「大ボタン」の演出を実行する。全ての操作系演出にて操作があった場合、メータ画像60AK002に貯まるポイントは、10ポイント→15ポイント→50ポイント→95ポイントと増えていく。少なくとも1つの操作系演出で操作がなかった場合であっても、当該実行パターンでのメータ演出は失敗のメータ演出なので、特別な演出は実行されない。その後、スーパーリーチAへの発展演出を実行する。これら一連の演出により、メータ演出が構成される。
ステップ60AKS105では、演出制御用CPU120は、今回の変動パターンがスーパーリーチAのとき、失敗のメータ演出の実行パターンME02、ME04、ME06、ME08、ME10のいずれかを今回のメータ演出の実行パターンとして決定(選択)する。各実行パターンの決定割合は、図8−6に示す割合に設定されている。
ステップ60AKS105では、演出制御用CPU120は、今回の変動パターンがスーパーリーチBのとき、成功のメータ演出の実行パターンME01、ME03、ME05、ME07、ME09のいずれか(失敗のメータ演出の実行パターン)を今回のメータ演出の実行パターンとして決定(選択)する。各実行パターンの決定割合は、図8−6に示す割合に設定されている。
図8−6に示すように、実行パターンME02、ME04、ME06、ME08、ME10(失敗のメータ演出の実行パターン)の各決定割合は、均等となっている(それぞれ20/100)。その一方で、実行パターンME01、ME03、ME09(成功のメータ演出の実行パターンであって、第4タイミングで「大ボタン」が実行される実行パターン)の各決定割合ないし決定割合の合計は、実行パターンME05、ME07(成功のメータ演出の実行パターンであって、第4タイミングで「中ボタン」が実行される実行パターン)の各決定割合ないし決定割合の合計よりも低い。さらに、第4タイミングで「自動加算」が実行される実行パターンは、失敗のメータ演出の実行パターンしかない(ME10)。このようなことから、第4タイミングにおいて、「自動加算」が実行される場合には、スーパーリーチBに発展することはなく(スーパーリーチAのみに発展する)、「中ボタン」が実行される場合よりも、「大ボタン」が実行される場合の方が、スーパーリーチBに発展する割合は高い。また、「大ボタン」が実行される場合よりも、「中ボタン」が実行される場合の方が、スーパーリーチAに発展する割合は高い。スーパーリーチAよりもスーパーリーチBの方が、大当り期待度は高いので、「大ボタン」の方が、「中ボタン」、「自動加算」よりも大当り期待度が高い。「中ボタン」と「自動加算」とでは、「中ボタン」の方が大当り期待度が高い。
また、第1タイミングにて操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチA、スーパーリーチBのいずれのときも、40/100であり、非操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチA、スーパーリーチBのいずれのときも、60/100である。第2タイミングにて操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチA、スーパーリーチBのいずれのときも、60/100であり、非操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチA、スーパーリーチBのいずれのときも、40/100である。第3タイミングにて操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチA、スーパーリーチBのいずれのときも、80/100であり、非操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチA、スーパーリーチBのいずれのときも、20/100である。第4タイミングにて操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチAのときに80/100であり、スーパーリーチBのときに100/100であり、非操作系演出が実行される割合は、変動パターンがスーパーリーチAのときに20/100であり、スーパーリーチBのときに0/100である。以上のことから、第1タイミング〜第4タイミングの各タイミングでは、操作系演出と非操作系演出とのいずれが実行されるかの割合が異なっている。
また、操作系演出で加算されるポイントは、少なくとも10ポイント以上であり、非操作系演出で加算されるポイント(5ポイント)よりも高い。
図8−4に戻り、今回の変動パターンがリーチを指定していない場合(ステップ60AKS104;No)、今回の変動パターンがスーパーリーチを指定していない場合(ステップ60AKS104;No)、又は、ステップ60AKS105を実行したあと、演出制御用CPU120は、リーチ演出等の実行の有無や、実行する演出の態様等を決定する(ステップ60AKS106)。具体的には、抽選により予告演出(大当り期待度を予告する演出であり、高ベースのときと、低ベースのときとで、演出態様を異ならせてもよい。)等の各種演出の実行の有無やその態様等を決定する。このとき、今回の可変表示結果
や今回の変動パターン等に応じて抽選での決定割合を異ならせることにより、予告演出等の実行の有無やその態様に応じて大当り期待度(スーパーリーチの実行期待度等も含む)を異ならせる。また、今回の変動パターンがリーチを指定するものである場合には、その変動パターンが指定するリーチ演出(最終停止図柄に応じて態様を異ならせてもよい)を実行すると決定する(スーパーリーチの実行の決定の場合、上記で決定した実行パターンでのメータ演出を実行するとも決定される)。
その後、演出制御用CPU120は、上記で実行すると決定した演出(リーチ演出(メータ演出を含む)、メータ示唆演出、予告演出等)の開始タイミング(実行する演出と変動パターンとの関係で予め決められている)を設定する(ステップ60AKS107)。具体的に、演出制御用CPU120は、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、演出制御プロセスタイマ(RAM122に設けられ、可変表示の実行開始からの経過時間等を計測するためのタイマ)に初期値として設定するとともに、実行すると決定した演出の種類や態様(メータ演出の実行パターンを含む)等を特定する演出特定データと、当該演出の実行開始タイミングを演出制御プロセスタイマのタイマ値との比較により示す実行タイミング特定タイマ値(実行する演出と変動パターン(特図変動時間)との関係で予め設定されている。)と、を、対応付けてRAM122のタイマ値格納領域に格納する(ここでは、これらデータが演出制御パターンとして機能する)。演出制御用CPU120は、実行すると決定した演出が複数有る場合には、各演出について、演出特定データと実行タイミング特定タイマ値とをタイマ値格納領域に格納する。
その後、演出制御用CPU120は、今回の変動パターンが指定する態様かつ上記で決定した最終停止図柄を導出する飾り図柄の可変表示の実行開始の指示を表示制御部123に供給する(ステップ60AKS108)。表示制御部123は、当該指示を受け、飾り図柄の可変表示を開始させる。なお、このとき、可変表示対応表示の表示を更新してもよい(保留表示のシフト等)。
その後、演出プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップ60AKS109)、可変表示開始設定処理を終了する。
(可変表示中処理)
演出制御用CPU120は、図7の可変表示中演出処理(ステップS172)にて、図8−7に示す処理を実行する。
演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたあとのタイマ値が0であるか否かを判定することで、今回の変動パターンに対応した特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップ60AKS201)。
タイマ値が0でない場合、つまり、特図変動時間(飾り図柄の可変表示の実行期間でもある)が経過していない場合(ステップ60AKS201;No)、演出制御用CPU120は、現在がメータ示唆演出の実行開始タイミングであるかを判定する(ステップ60AKS202)。ここでは、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が上記のタイマ値格納領域に格納されており、かつ、当該実行タイミング特定タイマ値に対応する演出特定データがメータ示唆演出を特定しているときに、現在がメータ示唆演出の開始タイミングであると判定する(演出の実行開始タイミングの判定について、以下同様)。メータ示唆演出の開始タイミングである場合(ステップ60AKS202;Yes)、演出特定データが特定する態様のメータ示唆演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップ60AKS203)。この指示により、表示制御部123は、メータ示唆演出の実行を開始する。
ステップ60AKS203のあと、現在がメータ示唆演出の実行開始タイミングでない場合(ステップ60AKS202;No)、演出制御用CPU120は、現在がメータ演出の実行開始タイミングであるかを判定する(ステップ60AKS204)。メータ演出の開始タイミングである場合(ステップ60AKS204;Yes)、演出特定データが特定する態様(実行パターンME01〜ME10のいずれか)のメータ演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップ60AKS205)。この指示により、表示制御部123は、メータ演出の実行を開始する。
ステップ60AKS205のあと、現在がメータ演出の実行開始タイミングでない場合(ステップ60AKS204;No)、現在がメータ示唆演出における操作受付期間内であるかを判定する(ステップ60AKS206)。例えば、メータ示唆演出を実行すると決定した際に、当該操作受付期間に対応したタイマ値の集まり(変動パターン等との関係から予め定められているものとする)と、当該タイマ値の集まりがメータ示唆演出に関するものであることを特定する特定データとを、対応付けてRAM122に格納しておく。演出制御用CPU120は、ステップ60AKS206において、RAM122に前記特定データが格納してあり、かつ、当該特定データに対応するタイマ値の集まりのうちのいずれかが演出制御プロセスタイマのタイマ値と合致するかを判定し、合致する場合には、現在がメータ示唆演出における操作受付期間内であると判定する(ステップ60AKS206;Yes)。合致しない場合には、当該操作受付期間内でないと判定する(ステップ60AKS206;No)。
操作受付期間内の場合(ステップ60AKS206;Yes)、プッシュボタン31Bへの押圧操作があったかを判定する(ステップ60AKS207)。プッシュセンサ35Bから供給される、プッシュボタン31Bに対する操作を検出したことを示す検出信号が供給された場合に、押圧操作があったと判定する。この場合(ステップ60AKS207;Yes)、表示制御部123に、プッシュボタン31Bへの操作により、メータ演出が開始されることを示唆する画像(「メータ演出の開始可能性有り!」等)等を表示する指示を供給する(ステップ60AKS208)。当該指示により表示制御部123は、前記画像を画像表示装置5に表示する。このときには、上記操作受付期間が終了するので、前記タイマ値の集まりと、前記特定データとを消去する。
なお、操作受付期間の判定(ステップ60AKS206)については、演出制御用CPU120が、表示制御部123に現在が操作受付期間であるかを問い合わせることによって行ってもよい(他の操作受付期間についても同様)。
ステップ60AKS208のあと、現在がメータ示唆演出の操作受付期間でない場合(ステップ60AKS206;No)、操作がなかった場合(ステップ60AKS207;No)、現在がメータ演出における操作受付期間内であるかを判定する(ステップ60AKS209)。例えば、メータ演出の実行パターン等を決定した際に、今回の実行パターンに含まれる操作系演出全てについて、操作受付期間に対応するタイマ値の集まりと、当該操作受付期間が設けられた操作系演出の種類(「小ボタン連打」であるか、「中ボタン」であるか、「大ボタン」であるか等)を特定する特定データと、を対応付けてRAM122に格納しておく。演出制御用CPU120は、ステップ60AKS206において、RAM122に前記特定データが格納してあり、かつ、当該特定データに対応するタイマ値の集まりのうちのいずれかが演出制御プロセスタイマのタイマ値と合致するかを判定し、合致する場合には、現在が操作受付期間内であると判定する(ステップ60AKS209;Yes)。合致しない場合には、当該操作受付期間内でないと判定する(ステップ60AKS209;No)。
操作受付期間内の場合(ステップ60AKS209;Yes)、操作系演出の種類に応
じた操作があったかを判定する(ステップ60AKS210)。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値と合致するタイマ値を含む前記タイマ値の集まりに対応した前記特定データが「小ボタン連打」を特定する場合には、プッシュボタン31Bに所定回数の連打があったかを判定する。例えば、プッシュセンサ35Bから供給される、プッシュボタン31Bに対する操作を検出したことを示す検出信号の供給回数を、当該検出信号が供給するたびにカウントしておき、カウントしたカウント値が所定回数に達したときに、前記操作があったと判定する。前記特定データが「中ボタン」、「大ボタン」を特定する場合には、プッシュセンサ35Bから供給される、プッシュボタン31Bに対する操作を検出したことを示す検出信号が供給された場合に、当該操作があったと判定する。
操作があった場合(ステップ60AKS210;Yes)、表示制御部123に、操作の受付に対応した演出の開始指示を供給する(ステップ60AKS211)。当該演出は、バトルにおいて、味方キャラ60AK003の攻撃が敵キャラ60AK004にヒットし、メータ画像60AK002にポイントが貯まり(加算され)、加算されたポイント数を報知する演出であって、操作系演出の種類等に応じて異なる演出であればよい。表示制御部123は、前記開始指示を受け、現在実行中の操作系演出について、前記演出を実行する(当然実行中の操作系演出に応じて演出態様は異なる)。なお、操作があった場合、当該操作受付期間は終了するので、今回使用した前記特定データ、前記タイマ値を消去する。
第1タイミング〜第4タイミングの各期間は、可変表示開始時に設定されたもので固定なので、操作タイミングにかかわらず、前記操作の受付に対応した演出の終了タイミングは同じである(第1タイミング〜第4タイミングの終了タイミングが演出の終了タイミング。図8−8参照)。このため、当該演出では、加算されたポイント数を報知する演出等については、演出終了タイミングまでループ再生等するとよい。
なお、上記ステップ60AKS209〜60AKS211の処理では、演出制御用CPU120が、表示制御部123に、現在が、操作受付期間であるか、操作受付期間である場合に当該期間が第1タイミング〜第4タイミングのいずれのタイミングでの期間であるか及び操作系演出の種類等を問い合わせて、操作受付期間についての情報を取得し、取得した情報に基づいて上記各種処理を行ってもよい。
ステップ60AKS211のあと、現在がメータ演出の操作受付期間でない場合(ステップ60AKS209;No)、操作がなかった場合(ステップ60AKS210;No)、現在が上記で設定した演出(今回の可変表示で実行すると決定した演出)の開始タイミングであるかを判定する(ステップ60AKS212)。ここでは、当該判定を、上記のタイマ値格納領域に格納されている実行タイミング特定タイマ値が、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致するか判定することにより行う。上記のタイマ値格納領域に、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が格納されている場合には、対応する演出(スーパーリーチなどを含む)の開始タイミングであるので(ステップ60AKS212;Yes)、当該タイマ値に対応して当該タイマ値格納領域に格納されている演出特定データが特定する演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップ60AKS213)。表示制御部123は、当該実行開始指示を受け、演出特定データが特定する演出を開始させる。
演出の実行開始タイミングでない場合(ステップ60AKS212;No)、ステップ60AKS213のあとは、可変表示中処理を終了する。
ステップ60AKS201において、タイマ値が0である場合、つまり、特図変動時間が経過した場合(ステップ60AKS201;Yes)、特図ゲームにおいて可変表示結
果を導出表示する際に主基板11から伝送される、確定飾り図柄を停止表示させることを指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップ60AKS214)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップ60AKS214;No)、可変表示中演出処理を終了する。
図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップ60AKS214;Yes)、最終停止図柄の導出タイミングとなったので、表示制御部123に最終停止図柄(確定飾り図柄)の導出(図柄の停止)を指示する(ステップ60AKS215)。表示制御部123は、当該指示を受け、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示を終了させて確定飾り図柄(可変表示結果)を導出させる。その後、主基板11からの、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド)の受信待ち時間に対応するタイマ値をRAM122に設けられた所定のタイマに設定する(ステップ60AKS216)。これにより、受信待ち時間が設定される。その後、演出プロセスフラグの値を 「3」に更新し(ステップ60AKS217)、可変表示中演出処理を終了する。
(メータ演出の演出画面例)
メータ演出の演出画面例について図8−9及び図8−10を参照して説明する。図8−9及び図8−10は、実行パターンME01でのメータ演出の演出画面例である。図8−9(A)のように、メータ演出が開始すると、味方キャラ60AK003と敵キャラ60AK004とが戦うバトルが開始する。このとき、プッシュボタン31Bを模したボタン画像60AK005を表示開始する。なお、表示開始されるボタン画像60AK005は、まだ小サイズであり、この時点では暗く又は半透明で表示されている。暗く又は半透明で表示されることで、現在が操作受付期間でないことを報知できる。以下、ボタン画像60AK005は、操作有効期間でないときには、暗く又は半透明で表示されるものとする。なお、ボタン画像は、操作受付期間以外表示しないようにしてもよい。
その後、第1タイミングの到来とともに、「小ボタン連打」の演出が開始される(図8−9(B))。当該演出では、「連打しろ!」の画像と、メータ演出開始時よりも明瞭(明るく又は非透明)に表示した小サイズのボタン画像60AK005(これ以降でも操作有効期間では、非操作有効期間よりも明瞭に表示される。)と、を、操作促進のための演出画像として表示する。プッシュボタン31Bへの連打が所定回数に達すると、味方キャラ60AK003の攻撃が敵キャラ60AK004にヒットし、メータ画像60AK002にポイントが貯まる(図8−9(C))。この場合、メータ画像60AK002では、10ポイントが貯まる(メータ画像60AK002のメータレベル(ドットで塗りつぶした画像の上端)が10ポイント分上昇する)。そして、「+10Pt!」の画像により、10ポイントが貯まった(加算された)ことが報知される。連打が所定回数に達しなかった場合等では、上記攻撃のヒット及びポイントの加算がなく、「小ボタン連打」の演出がそのまま終了する。
第1タイミングの終了後、第2タイミングが到来すると、「自動加算」の演出が開始される(図8−9(D))。「自動加算」では、遊技者からの操作を受け付けずにポイントを自動で貯める。具体的には、味方キャラ60AK003と敵キャラ60AK004とが移動したり攻撃しあったりして、味方キャラ60AK003の攻撃(弱い攻撃)のたびに、ポイントを少しずつ(例えば、0.1ポイントずつ)貯めていく(メータ画像60AK002のメータレベルが徐々に上昇する)(図8−9(E))。第2タイミングの終了時、今回の「自動加算」で貯まった合計ポイントが、5ポイントに達する。このとき、「+5Pt!」の画像を表示し、5ポイントが新たに貯まった(加算された)ことが報知される(図8−9(F))。
第2タイミングの終了後、第3タイミングが到来すると、「中ボタン」の演出が開始される(図8−10(A))。「中ボタン」では、「押せ!」の画像と、プッシュボタン31Bを模した中サイズのボタン画像60AK005とを、操作促進のための演出画像として表示する。プッシュボタン31Bへの押圧操作(1回操作)があると、味方キャラ60AK003の攻撃が敵キャラ60AK004にヒットし、メータ画像60AK002にポイントが貯まる(図8−10(B))。この場合、メータ画像60AK002では、35ポイントが貯まる(メータ画像60AK002のメータレベルが35ポイント分上昇する)。そして、「+35Pt!」の画像により、35ポイントが新たに貯まった(加算された)ことが報知される。前記操作がなかった場合、上記攻撃のヒット及びポイントの加算がなく、「中ボタン」の演出がそのまま終了する。
第3タイミングの終了後、第4タイミングの到来の前に、中サイズのボタン画像60AK005(操作有効期間外なので、暗く又は半透明で表示されている)に星の画像60AK009が作用(ここでは、接触)し、ボタン画像60AK005が大サイズに成長する(図8−10(C))。大サイズに成長したボタン画像60AK005は、操作有効期間が到来するまで、暗く又は半透明で表示される。
その後、第4タイミングが到来すると、「大ボタン」の演出が開始される(図8−10(D))。「大ボタン」では、「押せ!」の画像と、プッシュボタン31Bを模した大サイズのボタン画像60AK005とを、操作促進のための演出画像として表示する。プッシュボタン31Bへの押圧操作(1回操作)があると、味方キャラ60AK003の攻撃が敵キャラ60AK004にヒットし、メータ画像60AK002にポイントが貯まる(図8−10(B))。この場合、メータ画像60AK002では、50ポイントが貯まる(メータレベルが上昇する)。そして、「+50Pt!」の画像により、50ポイントが新たに貯まった(加算された)ことが報知される。ここでは、これにより、ポイントが上限値(満タン)となり、メータ画像60AK002のメータレベルも50ポイント分上昇して満タンとなる。そして、「メータMAX!!」の画像を表示することで、つまり、メータ演出が成功したことが報知され、その後、スーパーリーチBへの発展の演出が実行され、メータ演出が終了する。実行パターンがME02の場合には、ポイントが上限値に達しないので、その後、スーパーリーチAへの発展の演出が実行され、メータ演出が終了する。なお、上記各操作系演出で一度でも操作がなくポイント加算がなかった場合には、ポイントが上限値に達していないので、上記で説明したポイント満タン用特別演出を実行する。
(メータ示唆演出の演出画面例)
メータ示唆演出では、図8−11に示すように、メータ演出が実行されるかを示唆する示唆画像60AK011を表示し、遊技者の操作(プッシュボタン31Bへの押圧操作)を促しながらメータ演出の開始を示唆する(図8−11)。メータ示唆演出では、プッシュボタン31Bへの操作により、メータ演出が開始されることを示唆する画像(「メータ演出の開始可能性有り!」等)を表示する。操作がなかったときには、示唆画像60AK011が消去される。
(特徴部60AKの効果)
(1)特徴部60AKでは、メータ演出において、メータ画像60AK002を第1タイミング〜第4タイミングで変化させることができる。当該変化は、ここでは、メータの上昇である(図8−9、図8−10)。そして、当該変化のパターンとして、操作を必要としない非操作系演出(「自動加算」)と、操作を必要とする操作系演出(「小ボタン連打」、「中ボタン」、「大ボタン」)とを用意し、第1タイミング〜第4タイミングそれぞれで、操作系演出と非操作系演出とのいずれが実行されるかの割合を異ならせている(図8−6)。このようにして、メータ画像60AK002の変化パターンとして遊技者の操
作によらないパターンを用意しかつメータ画像60AK002がどの変化パターンで変化するかの割合を各タイミングで異ならせることで、メータ画像60AK002の変化を多様化させることができ、メータ画像60AK002に関して遊技の興趣が向上する。
(2)また、遊技者の操作を促進する表示として、「連打しろ!」の画像、「押せ!」の画像、ボタン画像60AK005などを表示し、異なるタイミングで実行される「小ボタン連打」、「中ボタン」、「大ボタン」についてボタン画像60AK005の態様を異ならせるなどすることで、演出を態様化でき、また、遊技者による操作が促進され、遊技の興趣が向上する。また、「小ボタン連打」は10ポイントの加算、「中ボタン」は35ポイント等の加算、「大ボタン」は50ポイント等の加算とすることで、ボタン画像60AK005の態様に応じて、メータ画像60AK002の変化度合い(加算ポイント)を異ならせているため、演出を態様化でき、また、遊技者による操作が促進され、遊技の興趣が向上する。
(3)また、メータ画像60AK002のメータレベルを変化させたときに、「+10Pt!」等の加算ポイントを報知する画像、「メータMAX!!」等のメータが満タンになったことを報知する画像などを表示することで、メータ画像60AK002に関する情報を遊技者に提供することができ、遊技の興趣が向上する。
(5)また、メータ示唆演出の実行の有無に応じてメータ演出の実行割合を変えているので、メータ演出の前についても遊技者が注目し、遊技の興趣が向上する。
(6)ボタン画像60AK005として、中サイズと、中サイズよりも大当り期待度が高い大サイズのボタン画像60AK005を用意し、中サイズのボタン画像60AK005に星の画像60AK009を作用させ、ボタン画像60AK005を大サイズに変化させることができるので、中サイズから大サイズへの変化についての演出効果が向上し、遊技の興趣が向上する。
(7)非操作系演出及び操作系演出を用意するとともに、操作系演出では、10ポイント以上のポイント加算を行い、非操作系演出では、5ポイントのポイント加算を行うことで、操作系演出と非操作系演出とで加算されるポイント(メータ画像60AK002のメータレベルの変化度、メータ画像60AK002に貯めるポイント)を異ならせたので、非操作系演出を用意しかつ非操作系演出と操作系演出とで加算されるポイントを異ならせたので、メータ画像60AK002の変化を多様化させることができ、メータ画像60AK002に関して遊技の興趣が向上する。
(8)また、非操作系演出よりも操作系演出の方が、加算されるポイントが大きいので、遊技者の操作系演出での操作の意欲を高めることができ、遊技の興趣が向上する。
(9)また、「自動加算」では、バトル演出の進行に応じてポイントを徐々に貯め、貯めたポイントを「+5Pt!」の画像で報知するので、メータ画像60AK002に関する情報(ポイントの情報)を遊技者に提供することができ、遊技の興趣が向上する。なお、ポイントが徐々に貯まるたびに、貯めたポイントを報知する画像(「+0.1Pt!」等)を連続的に表示してもよく、これによっても、メータ画像60AK002に関する情報(ポイントの情報)を遊技者に提供することができ、遊技の興趣が向上する。
(上記特徴部を一例とする構成)
上記特徴部を一例とする構成について、以下列挙する。なお、上記で開示している事項及び下記の構成は、どの事項及び構成であっても省略できる。
(1)遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31Bなど)と、
演出状態(例えば、メータ画像60AK002など)が特定状態(例えば、メータが満タンになった状態(図8−10(E))など)に変化したときに特定演出(例えば、スーパーリーチBなど)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)と、を備え、
前記演出状態は、所定期間における複数のタイミング(例えば、第1タイミング〜第4タイミングなど)で前記特定状態に向けて変化可能であるとともに、前記検出手段により遊技者の動作が検出されたことに基づいて変化する第1変化パターン(例えば、操作系演出など)と、前記検出手段による遊技者の動作の検出によらずに変化する第2変化パターン(例えば、非操作系演出など)と、で変化可能である(図8−6、図8−9、図8−10など)、
遊技機。
上記検出手段には、遊技者により操作される操作手段が含まれる。当該操作手段として、上記スティックコントローラ31Aを使用してもよい。例えば、上記メータ演出で、スティックコントローラ31Aの傾倒動作に基づいてポイントを加算する。操作手段として、十字キー、複数のボタンなどを採用してもよい。上記検出手段は、遊技者の動作を検出するためのカメラ、赤外線センサ等であってもよい。
演出状態は、画像表示装置5に表示される画像、ポイントに応じて点灯個数が変化する複数のLED等の発光手段などであってもよい。演出状態は、メータ状の他、1つの発光部又は画像(例えば、保留表示、アクティブ表示など)、爆弾に導火線が繋がった画像、卵の画像、カウントダウン/カウントアップされる数字の画像などであってもよい。1つの発光部又は画像は、その色が特定色(特定状態)までに順次変化していく。爆弾に導火線が繋がった画像では、導火線に火が付きどんどん短くなっていき爆弾が爆発する(特定状態)。卵の画像では、徐々にひびが入り、卵が割れると所定のキャラが誕生する(特定状態)。カウントダウン/カウントアップされる数字の画像では、0又は100(特定状態)まで数字がカウントダウン/カウントアップされる。
特定演出は、スーパーリーチの他、ノーマルリーチ等でもよい。また、予告演出(先読み予告演出を含む)等であってもよい。特定演出は、大当り期待度等の有利度が高いことを報知する演出であるとよい。有利度は、遊技者にとって有利な状態になる又はすでになっている度合い(可能性)などであり、大当り期待度等の期待度(これから有利な状態が到来する可能性)の他、確変状態、時短状態など、現在における有利さ(現在が有利な状態であるか否か。例えば、有利な状態である場合とない場合とで抽選の決定割合を変えることで実現できる)などを含む。
第1変化パターンで必要な操作は、長押し等であってもよい。第2変化パターンは、上記実施の形態では、ポイントを徐々に加算していくが、一度に所定ポイントを加算するもの(一度に演出状態を所定状態に変化させるもの)であってもよい。上記第1変化パターンと第2変化パターンとのいずれで変化させるかの決定は、予め抽選等により変動開始前、演出状態の表示開始前から行われるものであるとよい。また、複数のタイミングそれぞれについて、第1変化パターンと第2変化パターンとのいずれで変化させるかを抽選等で決定してもよい。複数のタイミングそれぞれで、第1変化パターンと第2変化パターンとのいずれでも変化させることが可能であるとよいが、一部のタイミングでは第1変化パターンと第2変化パターンとのいずれかのみで変化可能としてもよい(例えば、第4タイミングでは、操作系演出のみ実行可能とするなど)。片方の変化パターンのみで演出状態を変化させるパターンがあってもよい。
操作系演出、非操作系演出の各種類ごとに有利度を設定し、複数タイミングの後になるほど有利度が高い演出が実行されやすいようにしてもよい。例えば、メータ演出の実行パターンを一括に決める際、有利度が高い大ボタンが第4のタイミングで登場しやいよう各実行パターンや決定割合を設定する。また、上記特徴部60AKのように、複数タイミングの後になるほど、高いポイントが付与される種類の演出が実行されやすいようにするとよい。これらにより、遊技者の期待感が持続するので、遊技の興趣が向上する。
上記特徴部60AKでは、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも特徴部60AKを適用可能である。上記演出状態等をスロット機の演出で表示等すればよい。この場合、特定演出等は、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ等の期待度を報知する演出等とする。
(2)前記複数のタイミングのうちの少なくとも2つのタイミングで、前記演出状態が前記第1変化パターンと前記第2変化パターンとのいずれで変化するかの割合が異なる(例えば、第1タイミング〜第4タイミングそれぞれで操作系演出と非操作系演出とのいずれが実行されるかの割合が異なる(図8−6)など)。
上記特徴部60AKでは、演出状態(メータ画像60AK002)を変化させ得るすべてのタイミング(第1タイミング〜第4タイミング)において、第1変化パターンと第2変化パターンとのいずれで変化するかの割合を異ならせているが、少なくとも2つタイミングにおける前記割合を異ならせ、後のタイミングでの前記割合は同じにしてもよい。前記の割合は、特徴部60AKでは操作系演出又は非操作系演出とのいずれかが実行される割合などでもある。第1変化パターン又は第2変化パターンでの変化割合は、これらが複数種類ある場合には、複数種類それぞれの変化割合の合計でも平均値でもよい。上記特徴部60AKでは、第2変化パターンとして、「自動加算」のみがあるが、複数種類の演出を用意してもよい。例えば、徐々にポイントが加算されるものと、一度にポイントが加算されるものとの両者を用意してもよい。
演出状態の変化パターンとして遊技者の動作によらないパターンを用意しかつ演出状態がどの変化パターンで変化するかの割合を2つ以上のタイミングで異ならせることにより、演出状態の変化を多様化させることができ、演出状態に関して遊技の興趣が向上する。
(3)前記第1変化パターンと前記第2変化パターンとで、前記演出状態の変化量が異なる(例えば、操作系演出では、10ポイント以上のポイント加算があり、非操作系演出では、5ポイントのポイント加算など)。なお、当該構成は、前記第1変化パターンと前記第2変化パターンとで一部に共通の変化量がある場合を含む。
第1変化パターンが複数種類用意されている場合(上記の操作系演出等)、その演出状態の変化量は、各種類の変化量であってもよいし、当該各種類の変化量の平均値等であってもよい。第2変化パターンについても同様である。また、1つの第1変化パターン、1つの第2変化パターンについて、変化可能な変化量を複数用意してもよい(「大ボタン」の+50Pt、45Ptなど)。この場合の演出状態の変化量は、各変化量であってもよいし、当該各変化量の平均値等であってもよい。
このような構成によれば、演出状態の変化パターンとして遊技者の動作によらないパタ
ーンを用意しかつ変化パターンに応じて演出状態の変化量を異ならせたので、演出状態の変化を多様化させることができ、演出状態に関して遊技の興趣が向上する。
第1変化パターンと第2変化パターンとのいずれの変化量を大きくするかは任意であるが、前記第1変化パターンの方が前記第2変化パターンよりも前記演出状態の変化量が多い(例えば、操作系演出では、10ポイント以上のポイント加算があり、非操作系演出では、5ポイントのポイント加算など)、ようにするとよい。これにより、遊技者の操作意欲を高めることができ、遊技の興趣が向上する。なお、必ず多くするのではなく、一部で第2変化パターンでの変化量が多くてもよい。つまり、第1変化パターンの方が第2変化パターンよりも演出状態の変化量が多くなりやすいようにするとよい。
(4)前記演出状態が前記第1変化パターンで変化する際に、遊技者の動作を促進する促進演出(例えば、「連打しろ!」の画像、「押せ!」の画像、ボタン画像60AK005の表示(図8−9、図8−10)など)を実行する促進演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)をさらに備え、
前記促進演出実行手段は、前記複数のタイミングのうちの少なくとも2つの異なるタイミングで異なる促進演出(例えば、異なるタイミングで実行される「小ボタン連打」、「中ボタン」、「大ボタン」についてボタン画像60AK005の態様を異ならせるなど)を実行可能である。
なお、前記異なる促進演出それぞれで、前記演出状態の変化量が異なる(例えば、「小ボタン連打」は10ポイントの加算、「中ボタン」は35ポイント等の加算、「大ボタン」は50ポイント等の加算)ようにしてもよい。
促進演出は、画像により遊技者の動作を促すものの他、ランプなどで遊技者の動作を促すものであってもよい。促進演出が異なるとは、その演出態様が異なると、促進する(促す)遊技者の動作が異なると、のうちの少なくとも一方であればよい。例えば、動作は同じであるが、演出態様を異ならせもよい(「中ボタン」、「大ボタン」のとき(1回操作)のボタン画像60AK005の表示など)。
このような構成によれば、促進演出により遊技者による動作が促進され、遊技の興趣が向上する。
(5)前記演出状態は、前記特定演出が実行されるか否かに応じて、変化可能なタイミング数が異なる(例えば、図8−12参照)、ようにしてもよい。
例えば、メータ演出の実行パターンを決める際に、まず、メータ演出で実行する操作系演出/非操作系演出の実行回数(変化タイミングの数)を決定し、その後に実行パターンを抽選により決定する(前記の実行回数に応じた実行パターンを予め用意しておくものとする)。例えば、図8−12に示す決定割合で実行回数を抽選により決定する。回数が多い方が、成功となりやすくするとよい。なお、変化タイミングが3回の場合には、本来は4回の変化タイミングがあるはずなのに、メータ演出が途中で終わってしまうような態様(3回目での演出で、敵キャラ60AK004が勝って演出が失敗態様となる態様など)としてもよい。途中で終わる場合には、スーパーリーチへの発展がなくてもよい(ノーマルリーチ(発展無し)でもメータ演出を実行可能とし、ノーマルリーチ(発展無し)のときにはメータ演出が途中で終わるなど)。3回目未満の少ない回数で演出が終了するパターンを用意してもよい。
このような構成によれば、遊技者は演出状態の変化のタイミングにも注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
(6)前記演出状態を変化させたときの変化後の段階又は変化量に応じて異なる所定演出(例えば、「+10Pt!」等の加算ポイントを報知する画像、「メータMAX!!」等のメータが満タンになったことを報知する画像など)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)をさらに備える。
所定演出は、加算されたポイントなどを報知する態様であってもよいし、メータ画像60AK002に所定ポイントが貯まったことに応じて実行される演出であってもよい。メータ画像60AK002に所定ポイントが貯まったことに応じて実行される演出としては、例えば、メータ画像60AK002に所定ポイント(上限値やその半分、90%のポイントなど)が貯まったときにLED等を点灯させて、メータ画像60AK002に貯まったポイントが所定ポイントに達したことを報知する態様がある。
このような構成によれば、演出状態に関する情報を遊技者に提供することができ、遊技の興趣が向上する。
(7)特殊演出(例えば、味方キャラ60AK003と敵キャラ60AK004とが戦うバトル演出など)を実行する特殊演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)をさらに備え、
前記演出状態は、前記第2変化パターンで変化する際、前記特殊演出の進行に応じて変化し(例えば、バトル演出の進行に応じてポイントを徐々に貯めるなど)、
前記特殊演出は、前記演出状態が変化した際の変化量を報知可能である(例えば、「+5Pt!」等の加算ポイントを報知する画像)。
特殊演出は、味方キャラ60AK003と敵キャラ60AK004とが戦うものの他、所定のキャラが走り、障害物を超えていく演出等であってもよい。
演出状態は、上記特徴部60AKのように、第1変化パターンで変化する際に、特殊演出の進行に応じて変化してもよい。
なお、演出状態が変化する際、画像表示装置5にエフェクト画像(例えば、味方キャラ60AK003の攻撃(パンチ又はキック)が敵キャラ60AK004に当たった際にエフェクト画像を表示するなど)を表示してもよい(「自動加算」で、徐々にポイントを加算する際の各ポイント加算時を含む)。演出状態の変化量の報知(加算ポイントを報知する画像の表示等)は、当該エフェクトと同時であっても、当該エフェクトの後であってもよい(これらにより、遊技者の注目を集めることができ、遊技の興趣が向上する)。変化量の報知は、「自動加算」等で徐々にポイントを加算する場合において、各ポイントの加算ごとに行ってもよい(例えば、ポイント加算毎に、「+0.1Pt!」の画像を表示する)。
このような構成によれば、演出状態に関する情報を遊技者に提供することができ、遊技の興趣が向上する。
(8)前記所定期間に移行する前に前記検出手段を用いた特別演出(例えば、メータ示唆演出など)を実行する特別演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)をさらに備え、
前記特別演出が実行されるか否かに応じて、前記所定期間に移行する割合が異なる(例えば、図8−5など)。
特別演出は、例えば、メータ示唆演出などのメータ演出の実行(演出状態を変化させる演出)を示唆するようなものでなくてもよい。特別演出と演出状態とは直接関連がない演
出であってもよい。
このような構成によれば、所定期間の前についても遊技者が注目し、遊技の興趣が向上する。
(9)前記検出手段に対応した特定表示(例えば、ボタン画像60AK005など)を表示する特定表示手段(例えば、演出制御基板12など)をさらに備え、
前記特定表示として、第1特定表示(例えば、中サイズのボタン画像60AK005など)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度が高い第2特定表示(例えば、大サイズのボタン画像60AK005など)と、があり、
前記特定表示は、前記第1特定表示に作用する作用演出(例えば、中サイズのボタン画像60AK005に星の画像60AK009が作用する演出(図8−10(C))など)が実行されることにより前記第2特定表示に変化可能である(例えば、星の画像60AK009の作用によりボタン画像60AK005が大サイズに変化するなど)。
小サイズのボタン画像60AK005に星の画像60AK009を作用させて、ボタン画像60AK005のサイズを中サイズに変化させてもよい。
前記検出手段による検出の非有効期間(例えば、操作受付期間以外の期間など)において、前記第1特定表示を表示した後(上記のように暗く表示する等を含む。)に前記作用演出が実行されることにより当該第1特定表示を前記第2特定表示に変化させ、前記検出手段による検出の有効期間において、前記第2特定表示を用いた動作演出(例えば、「押せ!」の画像を表示する促進演出等)が実行される(図8−10(C))。これにより、有効期間前の期待感を高めることができる。
前記作用演出は、複数種類あり、いずれの前記作用演出が実行されるかに応じて、前記第2特定表示に変化する割合が異なるようにしてもよい。例えば、前記条件を満たすように決定割合を設定した抽選により前記種類を決定すればよい。これにより、作用演出に対する期待感を高めることができる。
前記作用演出は、複数種類あり、変化後の前記特定表示の表示態様は、複数種類あり、いずれの前記作用演出が実行されるかに応じて、いずれの前記特定表示に変化するかの割合が異なるようにしてもよい。例えば、前記条件を満たすように決定割合を設定した抽選により前記種類を決定すればよい。これにより、作用演出に対する期待感を高めることができる。
前記検出手段は、複数種類(例えば、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等)あり、変化後の前記特定表示(例えば、第1特定表示及び第2特定表示は、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等の異なる操作装置それぞれに対応するようにしてもよい)に対応した前記検出手段により検出される動作演出(例えば、「押せ!」の画像を表示する促進演出等。スティックコントローラ31Aの場合には、「レバーを引け」等の表示)を実行するようにしてもよい。
上記構成によれば、いずれの操作手段に対応した特定表示となるかに注目させることができる。
前記特定表示実行手段は、前記検出手段による検出の非有効期間において前記特定表示を表示するときには、前記非有効期間であることを示す態様により前記特定表示を表示する(例えば、暗く又は半透明に表示したり、「禁止」等の所定の画像を特定表示に重畳表示したりするなど)ようにしてもよい。
上記構成によれば、非有効期間であることが分かりやすい。
前記特定表示実行手段は、複数の可変表示にわたって前記特定表示を表示(例えば、擬似連変動として複数の(再)可変表示にわたって特定表示を表示、先読みにより複数の可変表示にわたって特定表示を表示等)し、変更可能であってもよい。複数の可変表示にわたり期待感を高めることができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御されることを予告する予告演出(例えば、カットイン演出、カウントダウン演出、役物落下演出等)を実行可能であり、前記予告演出が実行されることにより前記作用演出が実行されるようにしてもよい。上記構成によれば、特定の予告演出に対する期待感を高めることができる。
演出に関する設定状態を第1状態(例えば、オートボタン機能が無効に設定されている状態等)または第2状態(例えば、オートボタン機能が有効に設定されている状態等)に設定可能な設定手段(例えば、演出制御基板12など)と、演出実行条件が成立したときに特定演出(例えば、「小ボタン連打」、「中ボタン」、「大ボタン」におけるポイントの加算や加算ポイントの報知など)を実行可能な特定演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記第1状態において、前記検出手段の検出結果にもとづいて前記演出実行条件が成立したとして特定演出を実行可能である一方、前記第2状態において、前記検出手段の検出結果に関わらず前記演出実行条件が成立したとして特定演出を実行可能であり(例えば、オートボタン機能が有効に設定されているときには、プッシュボタン31Bの操作が行われなくても、ポイントの加算や加算ポイントの報知などが行われる)、前記設定手段は、可変表示の実行中に前記検出手段の検出結果にもとづいて前記第1状態から前記第2状態に設定を変更可能(例えば、演出の実行中に所定の操作により前記設定を変更可能)であってもよい。上記構成によれば、興趣が低下することを防止することができる。
(10)遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り状態等)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1等)であって、
遊技に対するのめり込み防止に関する注意喚起を実行可能な注意喚起手段(たとえば、図8−13の「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです」を画像表示装置5に表示する演出制御用CPU120など)を備え、
前記注意喚起手段は、
少なくとも非遊技状態(たとえば、客待ちデモ状態等)のときと、前記有利状態が終了したとき(たとえば、大当り遊技状態におけるエンディングの演出実行期間等)とでのめり込み防止に関する注意喚起を実行可能(たとえば、図8−13等)であり、
前記非遊技状態のとき(たとえば、図8−13(A)等)と、前記有利状態が終了したとき(たとえば、図8−13(B)等)とで異なる態様(大きさが異なる、表示時間が異なることを含む。)によりのめり込み防止に関する注意喚起を実行する(たとえば、図8−13等)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、好適にのめり込み防止に関する注意喚起を実行することができる。
前記注意喚起手段は、注意喚起として、前記非遊技状態のときと、前記有利状態が終了したときとで一部が共通の態様ののめり込み防止に関する注意喚起表示を表示手段に表示可能であり(たとえば、図8−13のように、客待ちデモ状態のときとエンディング期間のときとのいずれにおいても、表示される文字の内容が同じのめり込み防止画像を表示可
能である等)、
前記非遊技状態のときよりも前記有利状態が終了したときの方がのめり込み防止に関する注意喚起表示の表示期間が短い(たとえば、客待ちデモ状態のとき(図8−13(A))よりも大当り終了後のエンディング期間(図8−13(B))のときの方がのめり込み防止画像の表示期間が短い等)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、有利状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、好適に注意喚起表示を実行することができる。
前記注意喚起手段は、前記注意喚起として、前記非遊技状態のときと、前記有利状態が終了したときとで一部が共通の態様ののめり込み防止に関する注意喚起表示を表示手段に表示可能であり(たとえば、図8−13のように、客待ちデモ状態のときとエンディング期間のときとのいずれにおいても、表示される文字の内容が同じのめり込み防止画像を表示可能である等)、
前記非遊技状態のときよりも前記有利状態が終了したときの方がのめり込み防止に関する注意喚起表示の表示面積が小さい(たとえば、図8−13のように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像の表示面積が小さい等)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、有利状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、注意喚起表示を実行することができる。
前記注意喚起手段は、前記注意喚起として、前記非遊技状態のときと、前記有利状態が終了したときとで一部が共通の態様ののめり込み防止に関する注意喚起表示を表示手段に表示可能であり(たとえば、図8−13のように、客待ちデモ状態のときとエンディング期間のときとのいずれにおいても、表示される文字の内容が同じのめり込み防止画像を表示可能である等)、
前記非遊技状態のときよりも前記有利状態が終了したときの方がのめり込み防止に関する注意喚起表示が遊技者に対して目立たない位置に表示される(たとえば、図8−13のように、客待ちデモ状態のときよりも大当り終了後のエンディング期間のときの方がのめり込み防止画像が遊技者に対して目立たない画面の隅に表示される等)。
このような構成によれば、有利状態が終了したときに過度に注意喚起表示を行なうことにより遊技の興趣が低下してしまうことを防止しつつ、注意喚起表示を実行することができる。
前記注意喚起手段は、注意喚起として、のめり込み防止に関する注意喚起表示を他の注意喚起表示と同一の表示期間において表示可能であり、各注意喚起表示の表示開始タイミングを異ならせて表示する(たとえば、各注意喚起表示の表示タイミングを異ならせて表示する等)。
このような構成によれば、複数の注意喚起表示を同一の期間に表示するときに、一気に複数の情報を表示することで遊技者が情報を確認しきれなくなることを抑制できる。
前記注意喚起手段は、注意喚起として、のめり込み防止に関する注意喚起表示を他の注意喚起表示と同一の表示期間において表示可能であり、各注意喚起表示を順番にフェード
インさせ、共通のタイミングでフェードアウトさせる(たとえば、のめり込み防止の画像を他の注意喚起表示と同一の期間に表示可能であり、他の注意喚起表示をフェードインさせた後、のめり込み防止の画像をフェードインさせ、他の注意喚起表示とのめり込み防止の画像とが全て出そろった後、共通のタイミングでフェードアウトさせる等)。
このような構成によれば、見栄えの良い注意喚起表示の表示制御を実行することができる。
(11)メータ演出を経由してスーパーリーチA又はBが実行される第1パターンと、メータ演出を経由せずにスーパーリーチA又はBが実行される第2パターン(たとえば、ノーマルリーチから直接発展するパターン)と、を用意してもよい(この場合、メータ演出の実行の有無も抽選により決定する)。この場合、第1パターンと第2パターンとでスーパーリーチA又はBの演出態様を異ならせてもよい。また、第1パターンと第2パターンとでスーパーリーチA又はBの演出態様を同じとしてもよい。また、第1パターンと第2パターンとで期待度(有利度)等を異ならせてもよい。
(12)図8−14(A)に示すように、メータ演出では、メータ画像60AK002の上限ポイントや現在のポイントを示唆する画像60AK101(「10/100」のうちの「100」が上限ポイント、「10」が現在貯まっているポイント)を表示してもよい。図8−14(B)に示すように、メータ演出では、操作受付期間の残り時間を報知する画像(時間とともに短くなっていくバー状の画像60AK102等)を表示してもよい。図8−14(C)に示すように、第1タイミング〜第4タイミングそれぞれの開始時期に、これから実行される操作系演出又は非操作系演出に関する情報(題名や、操作方法等)を報知する画像60AK103を表示してもよい。画像60AK103は、表示中の他の画像(メータ画像60AK002等)の前面に重畳表示されてもよい。図8−14(D)に示すように、メータ画像60AK002にポイントが貯まる際、画像表示装置5に、味方キャラ60AK003及び敵キャラ60AK004等の他の演出画像に重畳させて、加算するポイントを報知するエフェクト画像60AK104(例えば、味方キャラ60AK003の攻撃(パンチ又はキック)が敵キャラ60AK004に当たってポイントが加算される際に表示される画像)を表示するようにしてもよい(その後、メータ画像60AK002のメータレベルが35ポイント分上昇する)。エフェクト画像60AK104は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて可変表示されている飾り図柄とは重畳しないようにする。これにより、飾り図柄の視認性を確保する。図8−14の各表示により、演出効果が向上し、遊技の興趣が向上する。
メータ演出において表示されるボタン画像60AK005(遊技者の操作(動作)を促進する画像)の表示位置は、固定でなくてもよい。例えば、連打のとき(「小ボタン連打」)と、一発操作のとき(「中ボタン」、「大ボタン」)とで、ボタン画像60AK005の表示位置を変えてもよい。このように、必要な操作(動作)の種類に応じてボタン画像60AK005の表示位置を変えてもよい。また、必要な操作の種類によらず、他の演出の種類やその演出態様に応じてボタン画像60AK005の表示位置を変えてもよい(例えば、他の演出の邪魔にならない位置にボタン画像60AK005を表示する)。必要な操作の種類と、他の演出の種類やその演出態様と、の組合せに応じて、ボタン画像60AK005の表示位置を変えてもよい。また、連打のときは、ボタン画像60AK005等を多数(例えば、必要な連打の回数分の数)表示してもよい(図8−15参照)。
大サイズのボタン画像60AK005(図8−10(D))のような特定画像(特に、大当り期待度が高い画像であって、操作を促進する画像)を表示する場合に、当該特定画像が表示されることを報知する報知演出(特定画像の表示がないガセのパターンがあってもよい)が実行されてもよい(小から中サイズのボタン画像60AK005等の表示の際
は実行しない)。これにより、特定画像の表示を盛り上げることができる。なお、暗い又は半透明のボタン画像60AK005(図8−10(C)等)の表示を前記報知演出で利用し、ボタン画像60AK005の色や大きさを順次変化させ、特定画像が表示されるか否か等を煽る報知演出を実行するようにしてもよい。例えば、半透明のボタン画像60AK005の色を、青→黄→緑→赤と変化させ、その次に半透明のボタン画像60AK005を、大サイズのボタン画像60AK005に変化させる報知演出を実行する。
(13)上記パチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を加算する封入式遊技機であってもよい。
(14)特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
(15)本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(その他)
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部177Fに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部177Fについて説明する。
(連打演出について)
本実施の形態の特徴部177Fでは、演出制御用CPU120によって遊技者にとって有利な有利状態である大当り遊技状態に制御されることを予告する演出の一つとしてリーチ状態後に連打演出が実行される。連打演出では、画像表示装置5にメータが表示され、プッシュボタン31Bの連打される回数に応じてメータのゲージが増えていき、ゲージがMAX(例えば、100回)になった場合に大当りとなる予告を行うという演出である。なお、演出制御用CPU120で実行される演出には、これら以外の演出が設けられていてもよく、また連打演出も複数種類設けられていてもよい。このような連打演出は、例えば確変状態中において実行されてもよいし、確変状態中ではなく通常の遊技状態中に実行
されるようにしてもよい。
図9−1は、連打演出を説明するためのタイミングチャートである。図9−1に示すタイミングチャートでは、可変表示されている飾り図柄がリーチ状態となり、連打演出が開始されメータ表示177F001の演出が開始される(時刻t1)。連打演出では、メータ表示177F001が行われるとともに、後述するように遊技者にプッシュボタン31Bの連打を促すボタン表示が行われる。遊技者は、当該表示を視認してプッシュボタン31Bを押下する操作を行うことで連打操作を行う。
なお、連打演出で行う連打操作には、操作受付期間において、遊技者が自力でプッシュボタン31Bを押下する操作を繰返してメータのゲージを増やす自力連打操作以外に、遊技者がオート連打機能を使ってメータのゲージを増やすオート連打操作がある。以下の説明では、連打演出において主にオート連打機能を使った連打操作を行なう場合について説明する。
(オート連打機能について)
本実施の形態の特徴部177Fに係るパチンコ遊技機1では、プッシュボタン31Bの長押しをすることで、連打したとみなすオート連打機能(自動連打機能)を備えている。オート連打機能とは、例えば、演出制御用CPU120がプッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間(例えば、1秒間)に亘り継続されたと判定した場合に、あたかもプッシュボタン31Bの連打が行なわれているものとして処理が実行される機能である。つまり、演出制御用CPU120は、連続した動作状態であるとの特定条件が成立したことを判定し、当該判定に基づき連打操作の処理を実行している。具体的に、オート連打による操作が開始されると、一定期間(例えば、0.1秒間)を経過するごとにプッシュボタン31Bの操作回数を1つずつカウントする。
図9−1に示す連打演出において、連打演出の操作受付期間(検出有効期間)は、例えばリーチ状態の開始時(時刻t1)から可変表示終了(時刻t7)までのような所定期間(たとえば、10秒間等)に設定されている。オート連打は、連打演出の操作受付期間の全期間に対応して行うことが可能である。
オート連打操作は、プッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間(例えば、1秒間)以上行ったことに基づいて連打操作が実行されたとみなされてオート連打操作が開始され、そのオート連打操作に応じてエフェクト演出177F002(確認演出)が開始される(時刻t2)。なお、エフェクト演出177F002は、プッシュボタン31Bの押下を検出したことで実行される確認演出であり、プッシュボタン31Bを1回押下したことに対応して1回実行される。そのため、オート連打操作を行なった場合、最初にプッシュボタン31Bの押下を検出したときにエフェクト演出177F002が実行され、次に所定期間(例えば、1秒間)経過後にオート連打操作に応じてエフェクト演出177F002が実行される。連打演出の操作受付期間以外では、プッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間以上行ったとしても連打操作が実行されたとみなされず、オート連打が開始されない。
図9−1に示す連打演出では、プッシュボタン31Bの操作が特定回数(例えば10回)に達した場合、例えば「10回達成!」などの表示と共に報知音を出力する特別演出177F003が実行される(時刻t3)。特別演出177F003は、メータ表示177F001の演出と共に実行される。しかし、エフェクト演出177F002は、オート連打操作が行われている場合であっても、特別演出177F003の実行時間中には実行されない。つまり、演出制御用CPU120は、エフェクト演出177F002が特定期間(例えば、プッシュボタン31Bの操作が10回行われる期間)行われたときに演出態様
を通常態様から特定態様に変化させて特別演出177F003を実行する。ここで、通常態様は、例えば、メータ表示177F001の演出が実行される態様であり、特定態様の演出は、例えば、メータ表示177F001の演出とは異なる特別演出177F003が実行される態様である。
演出制御用CPU120は、特別演出177F003が終了した場合、メータ表示177F001の演出と共にエフェクト演出177F002が実行される演出を再開する(時刻t4)。つまり、演出制御用CPU120は、演出が特定態様から通常態様に戻ったときに、エフェクト演出177F002を再度実行する。
連打演出では、プッシュボタン31Bの操作が特定回数に達する毎に、特別演出177F003が実行される。例えば、特定回数として10回毎に設定した場合には、プッシュボタン31Bの操作が20回、30回となる度に、特別演出177F003が実行されることになる。なお、実行される特別演出177F003は、後述するように特定回数ごと異なっても、同じであってもよい。
図9−1に示す連打演出では、プッシュボタン31Bの操作が90回に達した場合、例えば「90回達成!」などの特別演出177F003が実行される(時刻t5)。特別演出177F003は、メータ表示177F001の演出と共に実行されるが、プッシュボタン31Bの操作が10回に達した場合の特別演出177F003に比べて長い演出が行われる。エフェクト演出177F002は、オート連打操作が行われている場合であっても、特別演出177F003の実行時間中には実行されないが、特別演出177F003が終了した後に再開される。
図9−1に示す連打演出では、プッシュボタン31Bの操作が100回(MAX)に達し、特別演出177F004が実行される(時刻t6)。特別演出177F004では、後述するようにメータ表示177F001の演出が実行されず、特別演出177F003とは異なる演出が実行される(図9−3(g)参照)。特別演出177F004の終了後に可変表示が終了し、飾り図柄が停止する(時刻t7)。
(連打演出の制御について)
図9−1に示した連打演出の制御についてさらに詳しく説明する。演出制御用CPU120は、図7の可変表示中演出処理(ステップS172)にて、図9−2に示す処理を実行する。
演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたあとのタイマ値が0であるか否かを判定することで、今回の変動パターンに対応した特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップ177FS001)。
タイマ値が0でない場合、つまり、特図変動時間(飾り図柄の可変表示の実行期間でもある)が経過していない場合(ステップ177FS001;No)、演出制御用CPU120は、現在が連打演出の実行開始タイミングであるかを判定する(ステップ177FS002)。ここでは、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が上記のタイマ値格納領域に格納されており、かつ、当該実行タイミング特定タイマ値に対応する演出特定データが連打演出を特定しているときに、現在が連打演出の開始タイミングであると判定する(演出の実行開始タイミングの判定について、以下同様)。連打演出の開始タイミングである場合(ステップ177FS002;Yes)、演出特定データが特定する態様の連打演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップ177FS003)。この指示により、表示制御部123は、連打演出の実行を開始する。
ステップ177FS003のあと、現在が連打演出の実行開始タイミングでない場合(ステップ177FS002;No)、演出制御用CPU120は、現在が連打演出における操作受付期間内であるかを判定する(ステップ177FS004)。例えば、連打演出を実行すると決定した際に、当該操作受付期間に対応したタイマ値の集まり(変動パターン等との関係から予め定められているものとする)と、当該タイマ値の集まりが連打演出に関するものであることを特定する特定データとを、対応付けてRAM122に格納しておく。演出制御用CPU120は、ステップ177FS004において、RAM122に前記特定データが格納してあり、かつ、当該特定データに対応するタイマ値の集まりのうちのいずれかが演出制御プロセスタイマのタイマ値と合致するかを判定し、合致する場合には、現在が連打演出における操作受付期間内であると判定する(ステップ177FS004;Yes)。合致しない場合には、当該操作受付期間内でないと判定する(ステップ177FS004;No)。
操作受付期間内の場合(ステップ177FS004;Yes)、演出制御用CPU120は、連打フラグが設定されているかを判定する(ステップ177FS005)。ここで、連打フラグとは、オート連打機能が設定されているか否か示すフラグであり、当該フラグが設定されている場合オート連打機能による操作が行われる。連打フラグが設定されている場合(ステップ177FS005;Yes)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bへの押圧操作があったかを判定する(ステップ177FS006)。プッシュセンサ35Bから供給される、プッシュボタン31Bに対する操作を検出したことを示す検出信号が供給された場合に、操作があったと判定する。
さらに、操作があった場合(ステップ177FS006;Yes)、演出制御用CPU120は、連打タイマが所定期間(例えば、1秒間)以上であるかを判定する(ステップ177FS007)。ここで、連打タイマとは、プッシュボタン31Bへの押圧操作が継続されている期間を判定するためのタイマであり、連打フラグが設定されるタイミングで当該タイマもON状態となり計時を開始する。連打タイマが所定期間以上である場合(ステップ177FS007;Yes)、演出制御用CPU120は、オート連打操作を開始する(ステップ177FS008)。オート連打操作が開始されると、一定期間(例えば、0.1秒間)を経過するごとにプッシュボタン31Bの操作回数が1つずつカウントされる。この場合(ステップ177FS008)、表示制御部123に、オート連打操作により、メータ表示177F001の演出と共にエフェクト演出177F002を実行する指示を供給する(ステップ177FS009)。当該指示により表示制御部123は、前記画像を画像表示装置5に表示する。
ステップ177FS006に戻って、操作がなかった場合(ステップ177FS006;No)、演出制御用CPU120は、設定されている連打フラグを解除し、連打タイマをOFF状態とする(ステップ177FS010)。つまり、演出制御用CPU120は、遊技者がプッシュボタン31Bへの押圧操作を止めたので、設定されている連打フラグを解除して実行中のオート連打操作を停止する。なお、連打タイマは、OFF状態になるとそれまで計時していた期間がリセットされ”0”に戻る。
ステップ177FS005に戻って、連打フラグが設定されていない場合(ステップ177FS005;No)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bへの押圧操作があったかを判定する(ステップ177FS011)。プッシュセンサ35Bから供給される、プッシュボタン31Bに対する操作を検出したことを示す検出信号が供給された場合に、操作があったと判定する。操作があった場合(ステップ177FS011;Yes)、演出制御用CPU120は、連打フラグを設定し、連打タイマをON状態とする(ステップ177FS012)。つまり、演出制御用CPU120は、遊技者がプッシュボ
タン31Bへの押圧操作を開始したので、オート連打操作を行なうための特定条件が成立するか否かを判定するために、連打フラグを設定して連打タイマでの計時を開始する。
ステップ177FS004に戻って、操作受付期間外の場合(ステップ177FS004;No)、または操作がなかった場合(ステップ177FS011;No)、演出制御用CPU120は、設定されている連打フラグを解除し、連打タイマをOFF状態とする(ステップ177FS013)。つまり、演出制御用CPU120は、オート連打操作が行われている場合、操作受付期間外となった時点で設定されている連打フラグを解除して実行中のオート連打操作を停止する。演出制御用CPU120は、オート連打操作が行われていない場合でも、念のため連打フラグを解除し、連打タイマをOFF状態とする。なお、操作受付期間の判定(ステップ177FS004)については、演出制御用CPU120が、表示制御部123に現在が操作受付期間であるかを問い合わせることによって行ってもよい。
ステップ177FS009のあと、現在が連打演出の操作受付期間でない場合(ステップ177FS004;No)、連打フラグが設定されていない場合(ステップ177FS005;No)、操作がなかった場合(ステップ177FS006;No)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作回数が特定回数に達したかを判定する(ステップ177FS014)。つまり、演出制御用CPU120は、オート連打操作が行われエフェクト演出177F002が特定期間(プッシュボタン31Bの操作が特定回数に達するまでの期間)行われたかを判定する。例えば、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作回数をカウントしておき、当該カウントがRAM122に特定データが格納してある特定回数に達したか否かで判定する。または、演出制御用CPU120は、オート連打操作が行われている場合、一定期間(例えば、0.1秒間)を経過するごとにプッシュボタン31Bの操作回数が1つずつカウントされるので、特定回数に達するまでの期間を特定期間として判定を行ってもよい。
プッシュボタン31Bの操作回数が特定回数に達した場合(ステップ177FS014;Yes)、演出制御用CPU120は、表示制御部123に、エフェクト演出177F002を停止する指示を供給する(ステップ177FS015)。さらに、演出制御用CPU120は、表示制御部123に、現在の特定回数に応じた特別演出を実行する指示を供給する(ステップ177FS016)。
連打演出の実行パターン等を決定した際に、今回の実行パターンに含まれる操作系演出全てについて、特定回数(例えば、10回、20回、・・・、80回、90回)の集まりと、特別演出の種類(「10回達成!」、「90回達成!」等)を特定する特定データとを対応付けてRAM122に格納しておく。演出制御用CPU120は、177FS016において、RAM122に格納してある特定データに対応する特定回数の集まりのうち、いずれの特定回数が現在のプッシュボタン31Bの操作回数と合致するかを判定し、合致する特別演出の種類を実行する。
ステップ177FS016のあと、現在、プッシュボタン31Bの操作回数が特定回数に達していないと判定する場合(ステップ177FS014;No)、演出制御用CPU120は、現在が設定した他の演出(今回の可変表示で実行すると決定した演出)の開始タイミングであるかを判定する(ステップ177FS017)。ここでは、当該判定を、上記のタイマ値格納領域に格納されている実行タイミング特定タイマ値が、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致するか判定することにより行う。上記のタイマ値格納領域に、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が格納されている場合には、対応する他の演出(スーパーリーチなどを含む)の開始タイミングであるので(ステップ177FS017;Yes)、当該タイマ値に対応して当
該タイマ値格納領域に格納されている演出特定データが特定する演出の実行開始指示を表示制御部123に供給する(ステップ177FS018)。表示制御部123は、当該実行開始指示を受け、演出特定データが特定する他の演出を開始させる。なお、特別演出が実行される特定期間中は、他の演出が実行されないように制限してもよい。例えば、特別演出が実行される特定期間中に保留変化演出を実行する場合に、保留変化したときの報知音よりも特別演出の音を優先して出力する。
演出の実行開始タイミングでない場合(ステップ177FS017;No)、ステップ177FS018のあとは、可変表示中処理を終了する。
ステップ177FS001において、タイマ値が0である場合、つまり、特図変動時間が経過した場合(ステップ177FS001;Yes)、特図ゲームにおいて可変表示結果を導出表示する際に主基板11から伝送される、確定飾り図柄を停止表示させることを指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップ177FS019)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップ177FS019;No)、可変表示中演出処理を終了する。
図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップ177FS019;Yes)、最終停止図柄の導出タイミングとなったので、表示制御部123に最終停止図柄(確定飾り図柄)の導出(図柄の停止)を指示する(ステップ177FS020)。表示制御部123は、当該指示を受け、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の可変表示を終了させて確定飾り図柄(可変表示結果)を導出させる。その後、主基板11からの、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド)の受信待ち時間に対応するタイマ値をRAM122に設けられた所定のタイマに設定する(ステップ177FS021)。これにより、受信待ち時間が設定される。その後、演出プロセスフラグの値を「3」に更新し(ステップ177FS022)、可変表示中演出処理を終了する。
(連打演出の演出画面例)
連打演出の演出画面例について図9−3を参照して説明する。図9−3は、連打演出の演出画面例である。図9−3(a)〜(h)に示すように、連打演出はこの順番に実行され、時刻t1〜t7は、図9−1の時刻t1〜t7に対応するタイミングにおける演出画面を示している。また、図9−3(a)〜(h)の各図面の右側の表示は、各演出画面でのプッシュボタン31Bの状態を示す図である。
画像表示装置5において、可変表示が実行されるときに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が開始される。可変表示において連打演出が実行されるときには、図9−3(a)に示すように、飾り図柄がリーチ状態(左,右の飾り図柄が同じ図柄で揃い、中の飾り図柄が変動中である状態)となったタイミングで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが画面隅部に移動して縮小表示され、連打演出が開始される。
連打演出が開始すると、図9−3(a)のようにメータ表示177F001と、遊技者にプッシュボタン31Bの連打を促すボタン表示177F005とを画像表示装置5に表示させる(時刻t1)。なお、メータ表示177F001には複数のゲージが設けてあり、プッシュボタン31Bの操作回数に応じてゲージが点灯する。連打演出の開始時はプッシュボタン31Bの操作回数が”0”であるため、いずれのゲージも点灯していない状態である。
次に、プッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間(例えば、1秒間)以上行ったこ
とに基づいてオート連打が開始されると、そのオート連打操作に応じてエフェクト演出177F002(確認演出)が開始される(時刻t2)。エフェクト演出177F002は、図9−3(b)のようにメータ表示177F001の周りを囲むように表示され、オート連打操作が行われていることを遊技者に視認させている。
オート連打による操作が開始されると、一定期間(例えば、0.1秒間)を経過するごとにプッシュボタン31Bの操作回数が1つずつカウントされるので、オート連打による操作開始から1秒後には、プッシュボタン31Bの操作回数が10回までカウントされる。演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作回数が10回となり特定回数に達したので、図9−3(c)のように10回分のゲージが点灯しているメータ表示177F001と、特別演出177F003として「10回達成!」とを画像表示装置5に表示する(時刻t3)。特別演出177F003の実行中は、メータ表示177F001の周りのエフェクト演出177F002は停止している。なお、特別演出177F003は、エフェクト演出177F002よりも広い範囲を使用して実行される演出であり、エフェクト演出177F002とは異なる注目すべき特別演出177F003が実行されていることを遊技者に認識させることが容易となる。また、特別演出177F003の実行中においてもオート連打操作が継続中であるため、本来であればエフェクト演出177F002も実行されることになるが当該エフェクト演出177F002の実行を制限することで、エフェクト演出177F002によって特別演出177F003の実行が邪魔されないようにすることができる。なお、特別演出177F003の実行中は、オート連打操作に応じたエフェクト演出177F002が制限されるだけでなく、自力連打操作に応じたエフェクト演出を制限してもよい。
演出制御用CPU120は、特別演出177F003が終了すると、エフェクト演出177F002の制限を解除して、図9−3(d)のようにオート連打操作に応じたエフェクト演出177F002が再開される(時刻t4)。
オート連打による操作が継続されると、オート連打による操作開始から9秒後には、プッシュボタン31Bの操作回数が90回までカウントされる。演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作回数が90回となり特定回数に達したので、図9−3(e)のように90回分のゲージが点灯しているメータ表示177F001と、特別演出177F003として「90回達成!」とを画像表示装置5に表示する(時刻t5)。特別演出177F003の実行中は、メータ表示177F001の周りのエフェクト演出177F002は停止している。なお、操作回数が90回目に実行される特別演出177F003は、操作回数が10回目に実行される特別演出177F003と異なり、「90回達成!」と表示されるだけでなく、よりも広い範囲を使用して実行される演出である。さらに、操作回数が90回目に実行される特別演出177F003は、「90回達成!」と表示したあとに、図9−3(f)のように「あと少し!!」と表示される。そのため、操作回数が90回目に実行される特別演出177F003は、操作回数が10回目に実行される特別演出177F003に比べて演出時間が長い。
よって、エフェクト演出177F002の制限は、操作回数が10回目の場合に比べて操作回数が90回目の場合の方が長くなっている。つまり、特別演出177F003は、特定回数の回数に応じて複数種類の演出を有しており、この特別演出177F003の種類に応じてエフェクト演出177F002の実行を制限する期間も異なっている。エフェクト演出177F002の実行を制限する期間を異ならせることで、より特別演出177F003に注目させるとともに、特別演出の種類に応じてエフェクト演出177F002の実行を適切に制限することができる。なお、操作回数が10回目に実行される特別演出177F003など、広い範囲を使用して実行されないような注目度の低い特別演出の場合はエフェクト演出177F002の制限を行わないようにしてもよい。
連打演出が実行される際に、演出制御用CPU120によって遊技者が操作可能な操作手段としてのプッシュボタン31Bの状態を変化させてもよい。例えば、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bに設けたバイブレータ用モータ(図示略)を制御することにより、プッシュボタン31Bの状態を第1状態と第2状態とに変化させる。第1状態はプッシュボタン31Bが停止している通常状態であり、第2状態はプッシュボタン31Bが振動している振動状態である。例えば、図9−3(e)のようにプッシュボタン31Bの操作回数が90回となり特定回数に達した場合に、プッシュボタン31Bの状態を通状状態と振動状態とに変化させることが可能である。つまり、演出制御用CPU120は、操作回数が90回目に実行される特別演出177F003の中でプッシュボタン31Bを通常状態から振動状態に変化させてもよい。これにより、特別演出177F003が実行中であることを遊技者により認識させることができる。
演出制御用CPU120は、特別演出177F003が終了すると、エフェクト演出177F002の制限を解除して、オート連打操作に応じたエフェクト演出177F002が再開される。オート連打による操作が継続されプッシュボタン31Bの操作回数が100回(MAX)までカウントされると、演出制御用CPU120は、図9−3(g)のようにメータ表示177F001に代えて、キャラクタがピースをした画面の特別演出177F004が実行される(時刻t6)。このとき、プッシュボタン31Bの態様が通常状態から振動状態へと変化する。
演出制御用CPU120は、特別演出177F004が終了すると、図9−3(h)のように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて大当り表示結果の組合せで可変表示を停止する(時刻t7)。可変表示を停止するタイミングにおいて、プッシュボタン31Bの態様が振動状態から通常状態へと変化する。その後、遊技状態が大当り遊技状態へと移行する。
(オート連打による操作の継続について)
オート連打は、プッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間(例えば、1秒間)に亘り継続されたと判定された場合に実行される。そのため、途中でプッシュボタン31Bの押下を止めてしまうと、オート連打操作の実行も停止される。しかし、オート連打による操作を継続中に、特別演出177F003などが実行される等により遊技者が誤ってプッシュボタン31Bの押下を一時的に止めてしまう場合がある。この場合においてもオート連打操作の実行を停止していたのでは、遊技者に不利益を与えるとともに操作が煩雑になる問題があった。
そこで、本実施の形態の特徴部177Fでは、特別演出177F003中にプッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間に亘り継続する条件(特定条件)が成立しなくなった場合でも、一定期間内にプッシュボタン31Bの長押し操作を再開したときには、オート連打による操作が継続しているとみなすことができる。そのため、演出制御用CPU120は、特別演出177F003が終了すると、オート連打による操作が継続していた場合と同じように、エフェクト演出177F002の制限を解除して、オート連打操作に応じたエフェクト演出177F002が再開される。
具体的にタイミングチャートを用いて説明する。図9−4は、オート連打による操作の継続について説明するためのタイミングチャートである。図9−4に示すタイミングチャートでは、可変表示されている飾り図柄がリーチ状態となり、連打演出が開始されメータ表示177F001の演出が開始される(時刻t1)。連打演出では、メータ表示177F001が行われるとともに、図9−3に示すボタン表示177F005が行われる。遊技者は、当該表示を視認してプッシュボタン31Bを押下する操作(ボタン操作ON17
7F006)を行うことで、演出制御用CPU120がオート連打により処理を開始する。
ボタン操作ON177F006は、時刻t1に表示されるボタン表示177F005を見てから行われるため、時刻t1から少し遅れた時刻から開始される。当該ボタン操作ON177F006により、プッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間に亘り継続する条件(特定条件)が成立した時刻t2より、演出制御用CPU120はエフェクト演出177F002の実行を開始する。
操作(a)の場合、プッシュボタン31Bの操作が特定回数(例えば10回)に達しても(時刻t3)、ボタン操作ON177F006の状態が継続されている。一方、操作(b)の場合、プッシュボタン31Bの操作が特定回数(例えば10回)に達して(時刻t3)特別演出177F003の実行中に、遊技者が誤ってプッシュボタン31Bの押下を一時的に止めてしまいボタン操作OFF177F007の状態に変化している。
操作(a)の場合、特別演出177F003の実行中もボタン操作ON177F006の状態が継続されているので、特別演出177F003の終了後(時刻t4)にエフェクト演出177F002の制限を解除して、オート連打操作に応じたエフェクト演出177F002が再開される。一方、操作(b)の場合、特別演出177F003の実行中にボタン操作OFF177F007の状態に変化したが、特別演出177F003の終了前にボタン操作ON177F006の状態として特定条件が再度成立している。そのため、操作(a)の場合と同じように、特別演出177F003の終了後(時刻t4)にエフェクト演出177F002の制限を解除して、オート連打操作に応じたエフェクト演出177F002が再開される。
このように、演出制御用CPU120は、特別演出177F003中にボタン操作OFF177F007の状態となって特定条件が成立しなくなった場合でも、例えば特別演出177F003の終了までの一定期間内にボタン操作ON177F006の状態として特定条件が再度成立したと判定したとき、特別演出177F003の終了後にエフェクト演出177F002を継続して実行してもよい。エフェクト演出177F002の実行中に、一定期間ボタン操作OFF177F007の状態となっても、同様にエフェクト演出177F002を継続して実行してもよい。なお、ボタン操作ON177F006の状態に戻すまでの一定期間は、特別演出177F003中の期間に限られず、例えば1秒以内などとしてもよい。
(特徴部177Fの手段)
(1)上記目的を達成するため、特徴部177Fに係る遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、
検出有効期間に遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31Bなど)と、
前記検出手段が所定期間継続して遊技者の動作を検出したことにより、連続して遊技者の動作を検出したとみなす特定条件(例えば、演出制御用CPU120がプッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間に亘り継続されるなど)が成立したことを判定する判定手段(例えば、オート連打機能など)と、
前記特定条件が成立している場合に、動作を検出したことに対応して確認演出(例えば、エフェクト演出177F002など)を実行するとともに、前記確認演出が特定期間(例えば、プッシュボタン31Bの操作が特定回数(例えば10回)に達した場合)行われたときに演出態様を通常態様から特定態様(例えば、特別演出177F003の実行など)に変化させた演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御基板12など)とを備
え、
前記演出実行手段は、
前記演出態様が前記特定態様となったときに、前記特定条件が成立している場合であっても前記確認演出の実行を制限するとともに(例えば、エフェクト演出177F002は、特別演出177F003の実行時間中には実行されないなど)、該制限の後に前記確認演出を再度実行する(例えば、特別演出177F003が終了した場合、エフェクト演出177F002が実行される演出を再開する)。
このような構成によれば、確認演出の実行を一旦制限することで演出態様が特定態様となったことを注目させることができ、演出状態に関して遊技の興趣が向上する。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記確認演出が前記特定期間行われたときに、前記特定態様として特別演出を実行する(例えば、特別演出177F003の実行など)。
このような構成によれば、特別演出を実行することで遊技者に期待感を持たせる演出を行っている場合に、確認演出によって特別演出の実行が邪魔されないようにすることができ、演出の目的を達成することができる。
(3)上記(2)の遊技機において、
前記特別演出は、前記確認演出よりも広い範囲を使用して実行される(例えば、図9−3の特別演出177F003)。
このような構成によれば、確認演出とは異なる注目すべき特別演出が実行されていることを遊技者に認識させることが容易となる。
(4)上記(2)又は(3)の遊技機において、
前記判定手段が、前記特別演出中に前記特定条件が成立しなくなった場合(例えば、遊技者が誤ってプッシュボタン31Bの押下を一時的に止めてしまう場合など)でも、一定期間内に前記特定条件が再度成立したと判定したとき(例えば、一定期間内にプッシュボタン31Bの長押し操作を再開など)、
前記演出実行手段は、前記確認演出を継続して実行する(例えば、エフェクト演出177F002の制限の後に、エフェクト演出177F002が再開されるなど)。
このような構成によれば、確認演出が継続して実行されるので、検出手段による検出がなされていることを正確に遊技者に伝えることができる。
(5)上記(1)〜(4)の遊技機において、
前記特定態様は、複数種類の演出態様(例えば、特定回数の回数に応じて複数種類の演出を有しているなど)を含み、
前記演出実行手段は、前記特定態様の種類に応じて前記確認演出の実行を制限する期間が異なる(例えば、エフェクト演出177F002の制限は、操作回数が10回目の場合に比べて操作回数が90回目の場合の方が長くなっているなど)。
このような構成によれば、特定態様の種類に応じて確認演出の実行を適切に制限することができる。
(6)上記(2)〜(5)の遊技機において、
前記演出実行手段は、前記特別演出を実行中、前記確認演出以外の他の演出も実行を制限する(例えば、特別演出が実行される特定期間中は、他の演出が実行されないように制
限するなど)。
このような構成によれば、注目すべき特別演出の実行が邪魔されることなく遊技者に認識させることができる。
(特徴部177Fの変形例)
(1) 特徴部177Fで説明した構成では、特定態様として特別演出177F003が実行される態様であると説明したが、エフェクト演出177F002が実施されている通常態様とは異なる演出が実行される態様であれば特別演出177F003以外の演出が実行されてもよい。また、特徴部177Fで説明した構成では、オート連打操作が実行される特定条件として、プッシュボタン31Bの長押し操作を所定期間に亘り継続することを条件としておりますが、その他の条件、例えばプッシュボタン31B以外の連打ボタンの操作などを条件としてもよい。
(2) 特徴部177Fで説明した構成では、特別演出177F003が特定回数の回数に応じて複数種類の演出を有していると説明したが、これに限定されず、例えば、特定回数に到達する毎に同じ演出を行ってもよい。また、特徴部177Fで説明した構成では、連打演出としてメータが表示され、プッシュボタン31Bの連打される回数に応じてメータのゲージが増えていく演出を例示したが、これに限定されず、プッシュボタン31Bの連打される回数に応じて変化する演出であれば、例えば、爆弾に導火線が繋がった画像で、連打される回数に応じて導火線に火が付きどんどん短くなっていき爆弾が爆発する演出、卵の画像で、連打される回数に応じて徐々にひびが入り、卵が割れると所定のキャラが誕生する演出や、カウントダウン/カウントアップされる数字の画像で、連打される回数に応じて0又は100(特定状態)まで数字がカウントダウン/カウントアップされる演出などであってもよい。
(3) オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間よりも前から検出手段が遊技者の一の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする無効手段をさらに備えてもよい。
具体的に、演出制御用CPU120において、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から検出手段が遊技者のプッシュボタン31Bの動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行する無効化処理を実行する。このような制御を行なえば、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
(4) オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出を行なうか否かを設定可能(設定メニュー画面での設定等)な設定手段をさらに備えてもよい。
具体的に、演出制御用CPU120において、オート連打機能を設けた場合において、たとえば、客待ちデモンストレーション表示中である期間のような飾り図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とする設定処理を実行可能とする。このような設定を可能とすれば、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
(5) オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとしてもよい。
具体的に、演出制御用CPU120において、オート連打機能を用いる場合において、たとえば、演出が異なるエフェクト演出177F002と特別演出177F003とが選択的に実行可能なときに、エフェクト演出177F002の実行中に、オート連打による検出中は0.1秒が経過するごとにプッシュボタン31Bによる操作回数が1回ずつ増加したものとして扱い、特別演出177F003の実行中に、オート連打による検出中は1.0秒が経過するごとにプッシュボタン31Bによる操作回数が1回ずつ増加したものとして扱う処理を実行する。このような処理を行なえば、状況に合せた演出を行なうことができる。
(6) 特徴部177Fで説明した構成では、連打演出が予告する演出の一つとしてリーチ状態後に実行されると説明したが、これに限られず、リーチ状態以外で実行される演出でもよい。
(7) 検出手段は、複数種類(例えば、プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等)あり、連打演出に使用する検出手段の種類に応じて連打を促す演出を変更してもよい。具体的に、連打演出にプッシュボタン31Bを使用する場合は、連打を促すボタン表示177F005を画像表示装置5に表示させ、連打演出にスティックコントローラ31Aを使用する場合は、「レバーを引け」等の文字を画像表示装置5に表示させる。
(8) 上記パチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を加算する封入式遊技機であってもよい。
(9) 特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
(10) 本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。