(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施の形態における特徴部の説明)
次に、本実施の形態の特徴部について説明する。図8−1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域113SG002Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域113SG002Rに形成されている。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が変動表示される。この飾り図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rにて、飾り図柄の変動表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rにて変動表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、飾り図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア113SG005D、第2保留記憶表示エリア113SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア113SG005D、第2保留記憶表示エリア113SG005Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア113SG005D、第2保留記憶表示エリア113SG005Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア113SG005D、第2保留記憶表示エリア113SG005Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア113SG005D、第2保留記憶表示エリア113SG005Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
また、画像表示装置5の左端部には、飾り図柄の変動表示と連動して変動する「左」、「中」、「右」の小図柄を含む小図柄表示エリア113SG005Sも配置されている。尚、本実施の形態の特徴部における小図柄は、飾り図柄よりも小さく、且つ画像表示装置5の右下部に表示されているため、飾り図柄よりも視認性及び装飾性が低い図柄であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、小図柄は、飾り図柄よりも視認性及び装飾性のいずれか一方のみが低い図柄であればよい。
左遊技領域113SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域113SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域113SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路113SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域113SG002Lには、2つの一般入賞口113SG010A,113SG010Bが配置されており、右遊技領域113SG002Rには、該右遊技領域113SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート113SG041、可変入賞球装置113SG006B、一般入賞口113SG010C、特別可変入賞球装置113SG007が順番に配置されている。つまり、左遊技領域113SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口113SG010A,113SG010Bと入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域113SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置113SG006Bが形成する第2始動入賞口、113SG010C及び特別可変入賞球装置113SG007が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート113SG041を通過可能となっている。つまり、右遊技領域113SG002Rを流下する遊技球は、最初に通過ゲート113SG041を通過可能となっており、次いで第2始動入賞口、一般入賞口113SG010C、大入賞口の順に入賞可能となっている。
尚、図8−2に示すように、本実施の形態におけるスイッチ回路110には、通過ゲート113SG041を通過する遊技球を検出するためのゲートスイッチ21や、第1始動入賞口に入賞する遊技球を検出するための第1始動口スイッチ22A、第2始動入賞口に入賞する遊技球を検出するための第2始動口スイッチ22Bの他、大入賞口に入賞する遊技球を検出するための第1カウントスイッチ113SG023A、一般入賞口113SG010Aに入賞する遊技球を検出するための第2カウントスイッチ113SG023B、
一般入賞口113SG010Bに入賞する遊技球を検出するための第3カウントスイッチ113SG023C、一般入賞口113SG010Dに入賞する遊技球を検出するための第4カウントスイッチ113SG023Dが接続されている。
図8−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置113SG006B、一般入賞口113SG010C、特別可変入賞球装置113SG007の間には、複数の障害釘113SGK1が配設されている。このため、左遊技領域113SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口、一般入賞口113SG010C、大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域113SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口、一般入賞口113SG010A及び一般入賞口113SG010Bに入賞不能となっている。
このように、本実施の形態では、大当り遊技中や時短状態中に遊技者が遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出すことにより、これら右遊技領域113SG002Rを流下する遊技球が第2始動入賞口、一般入賞口113SG010C、大入賞口に入賞可能となっている。
更に、右遊技領域113SG002Rにおける普図始動入賞口113SG042の周囲には、複数の障害釘113SGK2,113SGK3が配設されている。つまり、本実施の形態では、大当り遊技中における一般入賞口113SG010Cへの入賞球数をこれら障害釘113SGK2,113SGK3によって調整可能となっている。
図8−3(A)は、本実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果指定コマンドでは、例えば図8−3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、変動表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア113SG005L,113SG005C,113SG005Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置113SG006Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC3XXHは、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドである。コマンドC401Hは、後述するスペシャルゾーンの開始を通知するためのスペシャルゾーン通知コマンドであり、コマンドC402Hは、後述するスペシャルゾーンの終了を通知するためのスペシャルゾーン通知コマンドである。
図8−4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−4に示すように、本実施の形態の特徴部では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えばRAM102が有する図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」、のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
図8−5は、本実施の形態の特徴部における変動パターンを示している。本実施の形態の特徴部では、確変大当りAの大当り遊技後から高確高ベース状態における32回の特図ゲーム(32回の変動表示)を実行するまでの期間であり、且つ変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別が確変大当りAとなる割合が非スペシャルゾーン中よりも高いスペシャルゾーン中であるか否かや、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
非スペシャルゾーン中における大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
尚、本実施の形態における変動パターンには、変動表示結果が「小当り」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PE1−1)も含まれている。
図8−5に示すように、非スペシャルゾーン中においてノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部では、非スペシャルゾーン中においては、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
次に、スペシャルゾーン中における変動パターンについては、変動表示結果が「ハズレ」の場合(PA1−4)と変動表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りA」である場合(PC1−1)とで特図変動時間が同一(どちらも3秒)に設定されている。つまり、スペシャルゾーン中に確変大当りAが発生する場合(確変大当りの大当り遊技終了後の32回の変動表示において「大当り」且つ大当り種別が「確変大当りA」となる場合)は、3秒間隔で変動表示が繰り返し実行されるととともに、画像表示装置5においてリーチ演出等が実行されることなく、飾り図柄が短時間(変動開始から3秒)で「確変大当りA」を示す組み合わせで導出表示される。
更に、スペシャルゾーン中における変動パターンについては、変動表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合の変動パターンとして、複数(図8−5に示す例ではPD1−1〜PD1−32までの32個)の変動パターンが設けられている。
これらスペシャルゾーン中の「確変大当りB」・「非確変大当り」用の変動パターンPD1−N(Nは1〜32の整数)は、それぞれ変動開始から3秒間隔で飾り図柄の仮停止を再変動を実行する擬似連演出をN回実行した後、飾り図柄を「確変大当りB」や「非確変大当り」を示す組み合わせで導出表示するための変動パターンである。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図8−6は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態の特徴部では、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
特図表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
図8−6に示す特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。図8−6に示す特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、図8−6に示す特図表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず、「小当り」に割り当てられている判定値数は同数となっている。つまり、本実施の形態の特徴部においては、変動表示結果が「大当り」となる確率は、遊技状態が通常状態や時短状態(低確状態)である場合よりも確変状態(高確状態)である場合の方が高く設定されているが、変動表示結果が「小当り」となる確率は、遊技状態が通常状態や時短状態(低確状態)である場合と確変状態(高確状態)である場合とで同一に設定されている。
図8−7は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本実施の形態の特徴部における大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施の形態における大当り種別について、図8−7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置113SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置113SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置113SG007を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本実施の形態における小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置113SG007を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、特別可変入賞球装置113SG007を極めて短い期間(例えば、0.1秒)に亘って開放する。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。特に、本実施の形態の特徴部においては、確変大当りAの大当り遊技終了後は、32回の特図ゲーム(32回の変動表示)が実行される迄、または、該32回の特図ゲーム中に変動表示結果が大当りとなる迄前述したスペシャルゾーンに制御され、該スペシャルゾーン中に3秒間の変動表示を経て確変大当りAの大当り遊技に制御される場合がある。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図8−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)が「確変大当りA」よりもラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合よりも少ない数の判定値が「確変大当りB」の大当り種別に対して割り当てられている。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」として「確変大当りA」よりもラウンド数の少ない通常開放大当り状態に制御すると決定される割合が少ないので、得られる賞球が少ない大当り遊技の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図8−7(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合には、判定値が「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられないようにしてもよい。このようにすることで、変動特図が第2特図である場合には、大当り種別が「確変大当りA」よりもランド数が少ない「確変大当りB」に決定されることが無くなるので、「確変大当りA」の大当り遊技よりも得られる賞球が少ない「確変大当りB」の大当り遊技の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できる。
また、本実施の形態の特徴部では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なるテーブルデータを参照して大当り種別を決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合とで共通のテーブルデータを参照して大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
本実施の形態におけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置113SG006Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート113SG041を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報と、普図始動入賞口113SG042に入賞した遊技球が普図始動口スイッチ113SG024によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報と、を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート113SG041や普図始動入賞口113SG042を通過(入賞)した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、図8−2に示すように、本実施の形態の特徴部における主基板11には、パチンコ遊技機1の背面側に設けられたターミナル基板113SG016を介して、該パチンコ遊技機1が設けられた遊技場の管理コンピュータ等の管理装置や、該パチンコ遊技機1に1対1で対応して設けられたデータランプ等に各種信号を出力するための情報出力回路113SG112も搭載されている。
ターミナル基板113SG016は、信号を出力するための端子を複数備えており、各端子からはそれぞれ異なる信号が出力されるようになっている。具体的には、図8−8に示すように、端子1からは賞球信号、端子2からは扉開放信号、端子3からは全図柄確定信号、端子4からは全始動入賞口信号、端子5からは大当り1信号、端子6からは大当り2信号、端子7からは大当り3信号、端子8からは特殊図柄確定信号、端子9からは入賞信号、端子10からはセキュリティ信号がそれぞれ出力されるようになっている。
これら信号のうち、賞球信号は賞球が10球払い出される毎に0.1秒間に亘って出力される信号であり、扉開放信号は遊技機用枠3の開放中に出力される(遊技機用枠3が開放されたタイミングから閉鎖されたタイミングまで出力される)信号であり、全図柄確定信号は特別図柄の停止毎に0.5秒間(高ベース状態の場合は0.8秒間)に亘って出力される信号であり、全始動入賞口信号は第1始動入賞口または第2始動入賞口への遊技球の入賞が発生する毎に0.1秒間に亘って出力される信号であり、大当り1信号は大当り遊技中に出力される(大当り遊技の開始タイミングから終了タイミングまで出力される)信号であり、大当り2信号は大当り中及び高ベース状態中に出力される(初当りの大当り遊技の開始タイミングから非確変大当りの大当り遊技終了後の100回の変動表示が終了したタイミングまで出力される)信号であり、大当り3信号は高ベース状態中に出力される(確変大当りの大当り遊技終了タイミングから次の大当り遊技が開始されるまでと、非確変大当りの大当り遊技終了タイミングから100回の変動表示が終了したタイミングまで出力される)信号である。
尚、本実施の形態の特徴部では、ターミナル基板113SG016における各端子からそれぞれ異なる信号を出力可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ターミナル基板113SG016における特定の端子から複数の信号(例えば、全図柄確定信号と特殊図柄確定信号)を出力可能としてもよい。
更に、特殊図柄確定信号は確変大当りAの大当り遊技終了後の32回の変動表示が終了するまでの変動表示結果がハズレとなる場合(つまり、スペシャルゾーン中に変動表示結果がハズレとなる場合)を除き特別図柄の停止毎に0.5秒間(高ベース状態の場合は0.8秒間)に亘って出力される信号であり、入賞信号は全入賞口への遊技球の入賞に応じた賞球10球毎に0.1秒間に亘って出力される信号である。
また、セキュリティ信号はパチンコ遊技機1に電源が投入されたタイミングから30秒間と、異常入賞を検知した時点から240秒間、磁気異常を検知した時点から電断までと該電断後からパチンコ遊技機1に電源が投入されたタイミングから240秒間、スイッチ異常を検知したタイミングから240秒間に亘ってそれぞれ出力される信号である。
尚、本実施の形態の特徴部における全図柄確定信号と特殊図柄確定信号とは、どちらも特別図柄が停止したことをパチンコ遊技機1の外部装置に通知するための信号であるが、これら全図柄確定信号と特殊図柄確定信号とは、通知対象の外部装置が異なっている。具体的には、全図柄確定信号は、該パチンコ遊技機1が設けられた遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力される信号であり、特殊図柄確定信号は、該パチンコ遊技機1に1対1で対応して設けられたデータランプに出力される信号である。
尚、本実施の形態では、ターミナル基板113SG016から賞球信号、扉開放信号、全図柄確定信号、全始動入賞口信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、特殊図柄確定信号、入賞信号、セキュリティ信号を出力可能とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ターミナル基板113SG016からは、例えば、各入賞口やアウト口に進入(入賞)したことによってパチンコ遊技機1から排出される遊技球が10球に達する毎に0.1秒間に亘ってアウト信号を出力可能としてもよい。
次に、本実施の形態の特徴部におけるパチンコ遊技機1の動作について説明する。図8−9は、本実施の形態の特徴部における遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御用タイマ割込み処理においてCPU103は、スイッチ処理(S21)、メイン側エラー処理(S22)の実行後、賞球を払い出すための賞球処理(113SGS22a)を実行する。該賞球処理では、CPU103は、スイッチ処理において第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ113SG023A、第2カウントスイッチ113SG023B、第3カウントスイッチ113SG023C、第4カウントスイッチ113SG023Dのうち検出信号を受信したスイッチに応じて賞球を払い出すとともに、払い出した賞球数に応じた賞球数通知コマンドの送信設定を行う。その後は、前述した情報出力処理(S23)、遊戯用乱数更新処理(S24)、特別図柄プロセス処理(S25)、普通図柄プロセス処理(S26)、コマンド制御処理(S27)を実行すればよい。
図8−10は、図5に示す変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、先ず、後述するスペシャルゾーンカウンタにセットされている値を参照し、スペシャルゾーン中であるか否かを判定する(113SGS161)。スペシャルゾーン中でない場合(113SGS161;N)は13SGS168に進み、スペシャルゾーン中である場合(113SGS161:Y)は、更に大当りフラグがセットされているか否かを判定する(113SGS162)。大当りフラグがセットされていない場合(113SGS162;N)は113SGS166に進み、大当りフラグがセットされている場合(113SGS162;Y)は、当該大当りの大当り種別が確変大当りAであるか否かを判定する(113SGS163)。
当該大当りの大当り種別が確変大当りAである場合(113SGS163;Y)は、スペシャルゾーン中確変大当りA用変動パターン判定テーブルを選択して113SGS180に進み(113SGS164)、当該大当りの大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りである場合(113SGS163;N)は、スペシャルゾーンカウンタの値に応じたスペシャルゾーン中確変大当りB・非確変大当り用変動パターン判定テーブルを選択して113SGS180に進む(113SGS165)。
また、113SGS162において大当りフラグがセットされていない場合(113SGS162;N)は、更に小当りフラグがセットされているか否かを判定する(113SGS166)。小当りフラグがセットされていない場合(113SGS166;N)は、スペシャルゾーン中ハズレ用変動パターン判定テーブルを選択して113SGS180に進み(113SGS167)、小当りフラグがセットされている場合は、113SGS171に進む。
一方、113SGS161においてスペシャルゾーン中でない場合、つまり、スペシャルゾーンカウンタに「0」がセットされている場合(113SGS161;N)は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(113SGS168)。大当りフラグがセットされている場合(113SGS168;Y)は、非スペシャルゾーン中大当り用変動パターン判定テーブルを選択して113SGS180に進み(113SGS169)、大当りフラグがセットされていない場合(113SGS168;N)は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(113SGS170)。小当りフラグがセットされている場合(113SGS170;Y)は113SGS171に進む。そして、113SGS171においては、小当り用変動パターン判定テーブルを選択して113SGS180に進む。
また、113SGS170において小当りフラグがセットされていない場合(113SGS170;N)は、時短フラグがセットされているか否かを判定する(113SGS172)。時短フラグがセットされている場合(113SGS172;Y)は、後述するハズレ用変動パターン判定テーブルDを選択して113SGS180に進み(113SGS173)、時短フラグがセットされていない場合(113SGS172;N)は、合算保留記憶数が2個以上であるか否かを判定する(113SGS174)。合算保留記憶数が1個以下である場合(113SGS174;N)は、後述するハズレ用変動パターン判定テーブルAを選択して113SGS180に進み(113SGS175)、合算保留記憶数が2個以上である場合(113SGS174;Y)は、更に合算保留記憶数が5個異常であるか否かを判定する(113SGS176)。
合算保留記憶数が4個以下である場合(113SGS176;N)は、後述するハズレ用変動パターン判定テーブルBを選択して113SGS180に進み(113SGS177)、合算保留記憶数が5個以上である場合(113SGS176;Y)は、後述するハズレ用変動パターン判定テーブルCを選択して113SGS180に進む。
そして113SGS180では、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択された変動パターン判定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(S170)。
尚、ハズレ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、非スペシャルゾーン中でのノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、非スペシャルゾーン中でのノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、非スペシャルゾーン中でのノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中(スペシャルゾーンを含む高ベース中)に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、非スペシャルゾーン中でのノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図8−5に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、非スペシャルゾーン中大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、非スペシャルゾーン中でのノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、非スペシャルゾーン中でのスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、特殊当り(小当り)の変動パターンPE1−1に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている。
また、スペシャルゾーン中確変大当りA用変動パターン判定テーブルにおいては、スペシャルゾーン中での大当りの変動パターン(PC1−1)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている。また、スペシャルゾーン中ハズレ用変動パターン判定テーブルにおいては、時短制御中(スペシャルゾーンを含む高ベース中)に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている。
そして、各スペシャルゾーン中確変大当りB・非確変大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、図8−11に示すように、擬似連演出を実行する複数の変動パターン(PD1−1〜PD1−32)のうち、スペシャルゾーン中の変動回数(スペシャルゾーンカウンタの値)に対応する1の変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている。
つまり、スペシャルゾーンカウンタの値が「32」の場合(スペシャルゾーン中の1回目の変動)のスペシャルゾーン中確変大当りB・非確変大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、擬似連演出を32回実行する大当りの変動パターン(PD1−32)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられており、スペシャルゾーンカウンタの値が「31」の場合(スペシャルゾーン中の2回目の変動)のスペシャルゾーン中確変大当りB・非確変大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、擬似連演出を31回実行する大当りの変動パターン(PD1−31)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられており、スペシャルゾーンカウンタの値が「30」の場合(スペシャルゾーン中の3回目の変動)のスペシャルゾーン中確変大当りB・非確変大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、擬似連演出を30回実行する大当りの変動パターン(PD1−30)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられており・・・スペシャルゾーンカウンタの値が「1」の場合(スペシャルゾーン中の32回目の変動)のスペシャルゾーン中確変大当りB・非確変大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、擬似連演出を1回実行する大当りの変動パターン(PD1−1)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち全ての乱数値が判定値として割り当てられている。
このため、スペシャルゾーン中の1回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には、画像表示装置5において32回の擬似連演出が実行された後に飾り図柄が確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせで導出表示され、スペシャルゾーン中の2回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には、画像表示装置5において31回の擬似連演出が実行された後に飾り図柄が確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせで導出表示され、スペシャルゾーン中の3回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には、画像表示装置5において30回の擬似連演出が実行された後に飾り図柄が確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせで導出表示され・・・スペシャルゾーン中の32回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には、画像表示装置5において1回の擬似連演出が実行された後に飾り図柄が確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせで導出表示されるようになっている。
以上のように、本実施の形態の特徴部においては、遊技状態が低確低ベース状態での変動表示において変動パターンを決定する場合は、非スペシャルゾーン中大当り用変動パターン判定テーブル、小当り用変動パターン判定テーブル、ハズレ用変動パターン判定テーブルA、ハズレ用変動パターン判定テーブルB、ハズレ用変動パターン判定テーブルCのいずれかを選択して変動パターンを決定する。
また、確変大当りAの大当り遊技終了後の高確高ベース状態では、大当り遊技終了後から1回目〜32回目の変動表示(スペシャルゾーン中)において変動パターンを決定する場合は、スペシャルゾーン中確変大当りA用変動パターン判定テーブル、スペシャルゾーンカウンタの値に応じたスペシャルゾーン中確変大当りB・非確変大当り用変動パターン判定テーブル、小当り用変動パターン判定テーブル、スペシャルゾーン中ハズレ用変動パターン判定テーブルを選択して変動パターンを決定し、大当り遊技終了後から33回目以降の変動表示(非スペシャルゾーン中)において変動パターンを決定する場合は、非スペシャルゾーン中大当り用変動パターン判定テーブル、小当り用変動パターン判定テーブル、ハズレ用変動パターン判定テーブルDのいずれかを選択して変動パターンを決定する。
また、確変大当りBの大当り遊技終了後の高確高ベース状態や非確変大当りの大当り遊技終了後の低確高ベース状態において変動パターンを決定する場合は、非スペシャルゾーン中大当り用変動パターン判定テーブル、小当り用変動パターン判定テーブル、ハズレ用変動パターン判定テーブルDのいずれかを選択して変動パターンを決定する。
つまり、本実施の形態の特徴部4における高ベース状態においては、当該高ベース状態の契機となった大当り遊技の大当り種別に応じて、変動パターンを決定するために選択可能な変動パターン判定テーブルが異なる場合がある。
尚、本実施の形態の特徴部4における確変大当りAの大当り遊技終了後から1回目〜32回目の変動表示(スペシャルゾーン中)においては、113SGS164の処理に示すように、スペシャルゾーンカウンタの値に応じて変動パターン判定テーブルを切り替える形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーンカウンタに替えて大当り遊技終了後からの変動回数をカウントするカウンタを設け、確変大当りAの大当り遊技終了後における113SGS164の処理では、該カウンタの値に応じて変動パターン判定テーブルを切り替えてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン中の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合は、当該変動表示において、スペシャルゾーン中の変動表示回数に応じた異なる回数の疑似連演出をそれぞれ実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中の予め定められた所定の範囲内の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には、必ず該変動表示において特定回数の疑似連演出を実行する(例えば、スペシャルゾーン中の1回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には当該変動表示において32回の疑似連演出を実行し、スペシャルゾーン中の2回目〜11回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には31回の疑似連演出を実行し、スペシャルゾーン中の12回目〜21回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には20回の疑似連演出を実行する等)ようにし、RAM122に記憶する疑似連演出用のデータ容量を抑えるようにしてもよい。
図8−10に戻り、113SGS180にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(113SGS181)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
113SGS181の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(113SGS182)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
113SGS182の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(113SGS183)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(113SGS184)、変動パターン設定処理を終了する。
図8−12は、特別図柄停止処理として、図5のS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S113の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(113SGS201)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(113SGS202)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(113SGS203)、大当りフラグがセットされていない場合(113SGS203;N)には、113SGS211に進む。
一方、大当りフラグがセットされている場合(113SGS203;Y)には、CPU103は、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアし(113SGS204)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(非確変大当り)のいずれかを送信するための設定を行う(113SGS205)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(113SGS206)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(113SGS207)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、確変大当りAの場合には16回、確変大当りBや非確変大当りの場合には5回)をセットする(113SGS208)。そして、情報出力回路113SG112を介してターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号を出力するための設定を行った後(113SGS209)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新して特別図柄停止処理を終了する(113SGS210)。
一方、113SGS211においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(113SGS211;Y)には、113SGS216に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(113SGS211;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(113SGS212)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(113SGS213)、「0」でない場合(113SGS213;N)には113SGS216に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(113SGS213;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアした後(113SGS214)、確変フラグまたは時短フラグのセット状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(113SGS215)、113SGS216に進む。
113SGS216では、スペシャルゾーンカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。スペシャルゾーンカウンタの値が1〜32のいずれかである場合(113SGS216;N)は、スペシャルゾーンカウンタの値を−1する(113SGS217)。そして、減算後のスペシャルゾーンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(113SGS218)、減算後のスペシャルゾーンカウンタの値が「0」である場合(113SGS218;Y)は、スペシャルゾーン終了通知コマンドの送信設定を行った後、113SGS220に進む(113SGS219)。減算後のスペシャルゾーンカウンタの値が「0」でない場合(113SGS218;N)は、113SGS219を実施せずに113SGS220に進む。
そして113SGS220においてCPU103は、情報出力回路113SG112を介してターミナル基板113SG016から全図柄確定信号を出力するための設定を行い(113SGS220)、113SGS22に進む。尚、113SGS216においてスペシャルゾーンカウンタの値が「0」である場合(113SGS216;Y)は、情報出力回路113SG112を介してターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号を出力するための設定を行い(113SGS221)、113SGS22に進む。
113SGS222においてCPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(113SGS222)。小当りフラグがセットされている場合(113SGS222;Y)は、当り開始4指定コマンド(小当り)を送信するための設定を行う(113SGS223)。そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(113SGS224)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、2回)をセットする(113SGS225)。特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S118)に対応した値である“8”に更新して特別図柄停止処理を終了する(113SGS226)。
尚、113SGS22において小当りフラグがセットされていない場合(113SGS22;N)は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S110)に対応した値である“0”に更新して特別図柄停止処理を終了する(113SGS228)。
以上のように特別図柄停止処理が実行されることによって、本実施の形態の特徴部においては、図8−13(A)に示すように、変動表示結果が大当りとなる場合は、スペシャルゾーン中であるか否かにかかわらず、特別図柄の変動が停止したタイミングにおいてターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号の両方が出力されるようになっている。
一方で、図8−13(B)及び図8−13(C)に示すように、スペシャルゾーン中に変動表示結果がハズレや小当りとなる場合は、特別図柄の変動表示が停止したタイミングにおいてターミナル基板113SG016から全図柄確定信号のみを出力するが、非スペシャルゾーン中(スペシャルゾーン外)に変動表示結果がハズレや小当りとなる場合は、特別図柄の変動表示が停止したタイミングにおいてターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号の両方が出力されるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部においては、スペシャルゾーン中に変動表示結果が小当りとなる場合は、特別図柄の変動表示が停止したタイミングにおいてターミナル基板113SG016から全図柄確定信号のみを出力する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中に変動表示結果が小当りとなる場合は、特別図柄の変動表示が停止したタイミングにおいてターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号の両方を出力するようにしてもよい。
図8−14は、大当り終了処理として、図5のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(113SGS231)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(113SGS231;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(113SGS232)、大当り終了処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(113SGS231;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(113SGS233)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(113SGS234)。経過していない場合(113SGS234;N)は、大当り終了処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(113SGS234;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであるかを判定する(113SGS235)。
大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(113SGS235;Y)には、確変フラグをセットし(113SGS238)、時短フラグをセットし(113SGS239)、時短回数カウンタに「0」をセットする(113SGS240)。更に、大当り種別が確変大当りAであるか否かを判定する(113SGS241)。大当り種別が確変大当りBである場合(113SGS241;N)は、113SGS244に進み、大当り種別が確変大当りAである場合(113SGS241;Y)は、スペシャルゾーンカウンタに「32」をセットするとともに(113SGS242)、スペシャルゾーン開始通知コマンドの送信設定を行って113SGS244に進む(133SGS243)。
一方、113SGS235において大当り種別が非確変大当りである場合(113SGS235;Y;N)には、時短フラグをセットするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、113SGS244に進む(113SGS236、113SGS237)。
そして、113SGS244では、大当りフラグをクリアし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(113SGS245)。そして、セットされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(113SGS246)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新して大当り終了処理を終了する(113SGS247)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図8−15は、コマンド解析処理として、図6のS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8−15に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(113SGS251)。このとき、受信コマンドがなければ(113SGS251;N)、コマンド解析処理を終了する。
113SGS251にて受信コマンドがある場合には(113SGS151;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(113SGS252)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(113SGS252;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(113SGS253)。例えば、113SGS253の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、RAM122等に設けられている演出制御タイマ設定部に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
113SGS252にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(113SGS252;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(113SGS254)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(113SGS254;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(113SGS255)。例えば、113SGS255の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、RAM122等に設けられているコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
113SGS254にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(113SGS254;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(113SGS256)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(113SGS256;Y)、例えばRAM122等に設けられているコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(113SGS257)。
113SGS256にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(113SGS256;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(113SGS258)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(113SGS258;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(113SGS259)。
そして、113SGS253、113SGS255、113SGS257、113SGS259の処理のいずれかを実行した後は、受信したコマンドをRAM122等に設けられている始動入賞時受信コマンドバッファに格納して113SGS251に進む。
一方、113SGS258にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(113SGS258;N)、受信コマンドがスペシャルゾーン開始通知コマンドであるか否かを判定する(113SGS260)。受信コマンドがスペシャルゾーン開始通知コマンドである場合(113SGS260;Y)は、スペシャルゾーン中であることを示すスペシャルゾーン中フラグをセットするとともに、画像表示装置5に表示されている第1保留記憶表示エリア113SG005D及び第2保留記憶表示エリア113SG005Uを非表示化し(113SGS261、113SGS262)、113SGS251に進む。
113SGS260にて受信コマンドがスペシャルゾーン開始通知コマンドでない場合(113SGS260;N)は、受信コマンドがスペシャルゾーン終了通知コマンドであるか否かを判定する(113SGS264)。受信コマンドがスペシャルゾーン終了通知コマンドである場合(113SGS264;Y)は、スペシャルゾーン中フラグをクリアするとともに、スペシャルゾーンが終了したことを示すスペシャルゾーン終了フラグをセットする(113SGS265、113SGS267)。また、画像表示装置5における第1保留記憶表示エリア113SG005D及び第2保留記憶表示エリア113SG005Uの表示を開始して113SGS251に進む(113SGS268)。
尚、113SGS264にて受信コマンドがスペシャルゾーン終了コマンドでない場合(113SGS264;N)は、受信コマンドに応じた設定を行って113SGS251に進む(113SGS271)。
図8−16は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S75)の一部を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先読予告設定処理(S161)を実行した後、第1保留記憶表示エリア113SG005Dや第2保留記憶表示エリア113SG005Uに表示されている保留記憶表示を更新するための保留表示更新処理(113SGS281)と、画像表示装置5に払い出された賞球を表示するための賞球数表示処理(113SGS282)と、払い出された賞球数が予め定められた数(例えば、5000球や10000球等)に達したことを報知する賞球数報知演出を実行するための賞球数報知演出実行処理(113SGS283)と、を実行した後、S170〜S177(図7参照)のいずれかの処理を実行する。
図8−17は、演出制御プロセス処理における賞球数表示処理(113SGS282)を示すフローチャートである。賞球数表示処理では、演出制御用CPU120は、先ず、連荘中における全ての賞球数(大入賞口や各始動入賞口、一般入賞口への入賞によって払い出された賞球)を集計するためのカウンタである第1賞球数カウンタの値が画像表示装置5にて表示中であるか否かを判定する(113SGS301)。第1賞球数カウンタの値が画像表示装置5にて表示していない場合(113SGS301;N)は、演出プロセスフラグの値が「6」であるか否か、つまり、大当り遊技中であるか否かを判定する(113SGS302)。演出プロセスフラグの値が「0」〜「5」、「7」のいずれかである場合(113SGS302;N)は賞球数表示処理を終了し、演出プロセスフラグの値が「6」である場合(113SGS302;Y)は、大当り種別が確変大当りAであるか否かを判定する(113SGS303)。大当り種別が確変大当りAである場合(113SGS303;Y)は、画像表示装置5における第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタの値の表示を開始して賞球数表示処理を終了する(113SGS304)。尚、第2賞球数カウンタとは、確変大当りAの大当り遊技中に払い出された賞球数(大入賞口や各始動入賞口、一般入賞口への入賞によって払い出された賞球)とスペシャルゾーン中に払い出された賞球数(大入賞口や各始動入賞口、一般入賞口への入賞によって払い出された賞球)を集計するためのカウンタである。
一方、大当り種別が確変大当りAではない場合(113SGS303;N)は、大当り種別が確変大当りBであるか否かを判定する(113SGS305)。大当り種別が確変大当りBである場合(113SGS305;Y)は、画像表示装置5における第1賞球数カウンタの値の表示を開始して賞球数表示処理を終了する(113SGS306)。尚、大当り種別が非確変大当りである場合(113SGS305;N)は、画像表示装置5における第1賞球数カウンタの値や第1賞球数カウンタの値の表示を開始せずに賞球数表示処理を終了する。
また、113SGS301において第1賞球数カウンタの値の表示中である場合(113SGS301;Y)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値が「6」または「7」であるか否か、つまり、確変大当りの大当り遊技中であるか否かを判定する(113SGS307)。演出プロセスフラグの値が「6」または「7」である場合(113SGS307;Y)、演出制御用CPU120は、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否か、つまり、賞球数通知コマンドを受信しているか否かを判定する(113SGS308)。賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(113SGS308;N)は賞球数表示処理を終了し、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(113SGS308;Y)は、該受信した賞球数通知コマンドから賞球数を特定する(113SGS309)。
そして、画像表示装置5において第2賞球数カウンタの値の表示中であるか否かを判定する(113SGS310)。画像表示装置5において第2賞球数カウンタの値の表示中である場合(113SGS310;Y)、演出制御用CPU120は、113SG309において特定した賞球数を第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタに加算するとともに、画像表示装置5に表示されている第1賞球数カウンタと第2賞球数カウンタとの値を更新表示する(113SGS311、113SGS312)。そして、113SGS315に進む。
尚、第2賞球数カウンタの値の表示中でない場合(113SGS310;N)、演出制御用CPU120は、113SGS309において特定した賞球数を第1賞球数カウンタに加算するとともに、画像表示装置5に表示されている第1賞球数カウンタの値を更新表示する(113SGS313、113SGS314)。そして、113SGS315に進む。
そして、113SGS315において演出制御用CPU120は、賞球数通知コマンド受信フラグをクリアして賞球数表示処理を終了する(113SGS315)。
また、113SGS307において演出プロセスフラグの値が「0」〜「5」のいずれかである場合(113SGS307;N)、演出制御用CPU120は、スペシャルゾーン中フラグがセットされているか否かを判定する(113SGS316)。スペシャルゾーン中フラグがセットされている場合(113SGS316;Y)は、113SG308〜113SG315の処理を実行し、スペシャルゾーン中フラグがセットされていない場合(113SGS316;N)は、遊技状態を特定する(113SGS317)。そして、113SGS317において特定した遊技状態が高ベース状態であるか否かを判定する(113SGS318)。
遊技状態が高ベース状態である場合(113SGS318;Y)は、画像表示装置5にて第2賞球数カウンタの値の表示中であるか否かを判定する(113SGS319)。画像表示装置5にて第2賞球数カウンタの値の表示中である場合(113SGS319;Y)は、画像表示装置5における第2賞球数カウンタの値の表示を終了するとともに、第2賞球数カウンタの値を「0」にリセットして113SG322に進む(113SGS320、113SGS321)。つまり、本実施の形態の特徴部においては、スペシャルゾーンが終了したタイミングで第2賞球数カウンタにおける賞球の集計を終了するとともに、画像表示装置5における第2賞球数カウンタの値113SG005Bの表示を終了するようになっている。尚、画像表示装置5にて第2賞球数カウンタの値の表示中でない場合(113SGS319;N)は、113SGS320及び113SGS321の処理を実行せずに113SGS322に進む。
つまり、本実施の形態における第2賞球数カウンタは、確変大当りAの大当り遊技開始タイミングから賞球の集計を開始し、スペシャルゾーン中に遊技状態が確変大当りの大当り遊技状態に制御された場合にはそのまま賞球の集計を継続する一方で、スペシャルゾーンが終了する場合(確変大当りAの大当り遊技後の32回の変動表示が終了する場合)には賞球の集計を終了するカウンタである。
113SGS322において演出制御用CPU120は、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(113SGS322)。賞球数通知コマンド受信フラグがセットされていない場合(113SGS322;N)は賞球数表示処理を終了し、賞球数通知コマンド受信フラグがセットされている場合(113SGS322;Y)は、該受信した賞球数通知コマンドから賞球数を特定する(113SGS323)。そして、演出制御用CPU120は、113SG323において特定した賞球数を第1賞球数カウンタに加算するとともに、画像表示装置5に表示されている第1賞球数カウンタの値を更新表示し(113SGS324、113SGS325)、賞球数通知コマンド受信フラグをクリアして賞球数表示処理を終了する(113SGS326)。つまり、本実施の形態の特徴部においては、高ベース状態が終了したタイミングで第1賞球数カウンタにおける賞球の集計を終了するとともに、画像表示装置5における第1賞球数カウンタの値113SG005Aの表示を終了するようになっている。
尚、113SGS318において遊技状態が高ベース状態でない場合(113SGS318;N)、つまり、遊技状態が非確変大当りの大当り遊技終了後の100回の変動表示終了にもとづいて低確低ベース状態となった場合は、画像表示装置5における第1賞球数カウンタの値の表示を終了するとともに第1賞球数カウンタの値を「0」にリセットして賞球数表示処理を終了する(113SGS327、113SGS328)。つまり、本実施の形態における第1賞球数カウンタは、初当り時の大当り遊技開始タイミングから、非確変大当りの大当り遊技終了後の100回の変動表示終了タイミングまで賞球数を集計するカウンタである。
図8−18は、演出制御プロセス処理における賞球数報知演出実行処理(113SGS283)を示すフローチャートである。賞球数報知演出実行処理では、演出制御用CPU120は、先ず、賞球数報知演出用プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(113SGS331)。賞球数報知演出用プロセスタイマの動作中でない場合(113SGS331;N)は、更に画像表示装置5において第1賞球数カウンタの値の表示中であるか否かを判定する(113SGS332)。画像表示装置5において第1賞球数カウンタの値の表示中でない場合(113SGS332;N)は、賞球数報知演出実行処理を終了し、画像表示装置5において第1賞球数カウンタの値の表示中である場合(113SGS332;Y)は、第1賞球数カウンタの値を特定する(113SGS333)。
そして、演出制御用CPU120は、113SGS333において特定した第1賞球数カウンタの値が予め設定されている所定値(報知開始閾値、例えば、5000や10000等)に到達しているか否かを判定する(113SGS334)。113SGS333において特定した第1賞球数カウンタの値が報知開始閾値に到達していない場合(113SGS334;N)は賞球数報知演出実行処理を終了し、113SGS333において特定した第1賞球数カウンタの値が報知開始閾値に到達している場合(113SGS334;Y)は、該報知開始閾値に応じた賞球数報知演出用プロセステーブルを選択する(113SGS334)。そして、賞球数報知演出用プロセスタイマをスタートさせる(113SGS335)。尚、本実施の形態の特徴部では、賞球数報知演出対応する賞球数報知演出用演出プロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした賞球数報知演出用プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R等)の制御を開始して賞球数報知演出実行処理を終了する(113SGS336)。
また、113SGS331において賞球数報知演出用プロセスタイマの動作中である場合(113SGS331;Y)は、賞球数報知演出用プロセスタイマの値を−1し(113SGS337)、賞球数報知演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(113SGS338)。賞球数報知演出プロセスタイマがタイマアウトした場合(113SGS338;Y)は、賞球数報知演出プロセスデータの切り替えを行う(113SGS339)。即ち、賞球数報知演出用プロセステーブルにおける次に設定されている賞球数報知演出用プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(113SGS340)。また、その次に設定されているプロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(113SGS341)、賞球数報知演出実行処理を終了する。
尚、113SGS338において賞球数報知演出用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(113SGS338;N)は、賞球数報知演出用プロセスタイマに対応するプロセスデータに従って演出装置を制御し(113SGS342)、賞球数報知演出実行処理を終了する。
図8−19は、演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(113SGS351)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(113SGS351;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(113SGS352)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、113SGS351において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(113SGS351;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(113SGS353)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(113SGS353;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(113SGS353;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(113SGS354)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
113SGS352または113SGS354の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(113SGS355)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄及び小図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(113SGS356)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄及び小図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄及び小図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施の形態の特徴部では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、ハズレに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄の組合せ(ハズレ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄及び小図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄及び小図柄の停止図柄を決定すれば良い。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄及び小図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、スペシャルゾーン終了フラグがセットされているか否かを判定する(113SGS357)。スペシャルゾーン終了フラグがセットされていない場合(113SGS357;N)は、更にスペシャルゾーン中フラグがセットされているか否かを判定する(113SGS358)。スペシャルゾーン中フラグがセットされている場合(113SGS358;Y)は、画像表示装置5において飾り図柄の表示中であれば、これら飾り図柄の非表示設定を行って113SGS360に進む(113SGS359)。尚、スペシャルゾーン中フラグがセットされていない場合(113SGS358;N)は、113SGS359の処理を実行せずに113SGS360に進む。
一方、113SGS357においてスペシャルゾーン終了フラグがセットされている場合(113SGS357;Y)は、該スペシャルゾーン終了フラグをクリアし(113SGS361)、変動パターンに応じたスペシャルゾーン終了報知用プロセステーブルを選択する(113SGS362)。そして、画像表示装置5における第1保留記憶表示エリア113SG005D、第2保留記憶表示エリア113SG005Uの表示を開始するとともに(113SGS363)、画像表示装置5にて非スペシャルゾーン(通常の高ベース状態)用の背景画像の表示を開始し(113SGS364)、113SGS360に進む。
次に、113SGS360において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(113SGS365)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各ランプの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(113SGS336)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施の形態の特徴部では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(113SGS367)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(113SGS368)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値にする(113SGS369)。
図8−20は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(S172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(113SGS371、113SGS372、113SGS373)。また、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(113SGS374)。プロセスタイマがタイマアウトしている場合(113SGS374)は、プロセスデータの切り替えを行う(113SGS375)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(113SGS376)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(113SGS377)、113SGS379に進む。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(113SGS374;N)は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行し(113SGS378)、113SGS379に進む。
次に、113SGS379において演出制御用CPU120は、小図柄の仮停止タイミングであるか否かを判定する(113SGS379)。小図柄の仮停止タイミングである場合は、擬似連演出の一部として、ハズレを示す組み合わせで小図柄を仮停止させて113SGS381に進む(113SGS380)。尚、小図柄の仮停止タイミングでない場合(113SGS379;N)は、113SGS380の処理を実行せずに113SGS381に進む。
113SGS381において演出制御用CPU120は、小図柄の再変動の開始タイミングであるか否かを判定する(113SGS381)。小図柄の再変動の開始タイミングである場合(113SGS381;Y)は、擬似連演出の一部として、仮停止している小図柄の再変動を開始する(113SGS382)。そして、該再変動が最後の再変動開始タイミングであるか否かを判定する(113SGS383)。最後の再変動開始タイミングである場合(113SGS383;Y)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における第1保留記憶表示エリア113SGS005D及び第2保留記憶表示エリア113SGS005Uの表示を開始するとともに(113SGS384)、画像表示装置5において非スペシャルゾーン(通常の高ベース状態)用の背景画像の表示を開始する(113SGS385)。また、画像表示装置5に表示されている第2賞球数カウンタの値の表示を終了するとともに(113SGS386)、第2賞球数カウンタの値を「0」にリセットして113SGS389に進む(113SGS387)。
尚、113SGS381において小図柄の再変動開始タイミングでない場合(113SGS381;N)や、113SGS383において最後の再変動開始タイミングでない場合(113SGS383;N)、演出制御用CPU120は、後述するスペシャルゾーン終了報知演出実行期間中であるか否かを判定する(113SGS388)。スペシャルゾーン終了報知演出実行期間中である場合(113SGS388;Y)は113SGS389に進み、スペシャルゾーン終了報知演出実行期間中でない場合(113SGS388;N)は、113SGS390に進む。
113SGS398において演出制御用CPU120は、スペシャルゾーンが終了したことを報知するスペシャルゾーン終了報知演出を実行するためのスペシャルゾーン終了報知演出実行処理を実行し(113SGS389)、113SGS390に進む。
113SGS390において演出制御用CPU120は、画像表示装置5における飾り図柄の表示開始タイミングであるか否かを判定する(113SGS390)画像表示装置5における飾り図柄の表示開始タイミングである場合(113SGS390;Y)は、画像表示装置5における飾り図柄の表示を開始して113SGS392に進み(113SGS391)、画像表示装置5における飾り図柄の表示開始タイミングでない場合(113SGS390;N)は、113SGS391の処理を実行せずに113SGS392に進む。
113SGS392において演出制御用CPU120は、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(113SGS392)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(113SGS392;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(113SGS393)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び飾り図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットし(113SGS394)、113SGS395に進む。
また、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合(1113SGS392;N)、または113SGS394の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(113SGS395)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S315)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S314;Y)、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(S173)に応じた値に更新する(113SGS397)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
尚、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、113SGS374の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
図8−21は、可変表示中演出処理におけるスペシャルゾーン終了報知演出実行処理(113SGS389)を示すフローチャートである。スペシャルゾーン終了報知演出実行処理において、演出制御用CPU120は、先ず、スペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマの動作中であるか否かを判定する(113SGS401)。スペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマの動作中でない場合(113SGS401;N)は、スペシャルゾーン終了報知演出用プロセステーブルを選択し(113SGS402)、選択したスペシャルゾーン終了報知演出用プロセステーブルのプロセスデータ1におけるスペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマをスタートさせる(113SGS403)。尚、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン報知演出に対応するスペシャルゾーン報知演出用プロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットしたスペシャルゾーン終了報知演出用プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始し(113SGS404)、スペシャルゾーン終了報知演出実行処理を終了する。
また、113SGS401においてスペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマの動作中である場合(113SGS401;Y)は、スペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマの値を−1し(113SGS405)、スペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(113SGS406)。
スペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマがタイマアウトした場合(113SGS406;Y)は、プロセスデータの切り替えを行う(113SGS407)。即ち、スペシャルゾーン終了報知演出用プロセステーブルにおける次に設定されているスペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(113SGS408)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(113SGS409)、スペシャルゾーン終了報知演出実行処理を終了する。一方、スペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマがタイマアウトしていない場合(113SGS406;N)は、スペシャルゾーン終了報知演出用プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行し(113SGS410)、スペシャルゾーン終了報知演出実行処理を終了する。
以上のようにスペシャルゾーン中に変動表示が実行されることで、図8−22(A)に示すように、確変大当りAの大当り遊技終了後の32回の変動表示(スペシャルゾーン中の32回の変動表示)のいずれの変動表示結果も大当りとならない場合は、スペシャルゾーン中において変動表示結果がハズレであれば3秒間の変動表示、変動表示結果が小当りであれば4秒間の変動表示が実行されるとともに、各変動表示の終了タイミングにおいては、ターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号のうち全図柄確定信号のみが出力される。また、スペシャルゾーン中における32回目の変動表示が終了したタイミングでは、画像表示装置5において非スペシャルゾーン用の背景画像の表示と飾り図柄の表示が開始され、第2賞球数カウンタの値の表示が終了する。
そして、確変大当りAの大当り遊技終了後の33回目の変動表示(スペシャルゾーン終了後1回目の変動表示)においては、スペシャルゾーン終了報知演出が実行され、遊技者に対してスペシャルゾーンが終了したことが報知される。更に、該確変大当りAの大当り遊技終了後の33回目の変動表示の終了タイミングにおいては、ターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号の両方が出力される。尚、確変大当りAの大当り遊技終了後の34回目以降の変動表示の終了タイミングにおいてもターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号の両方が出力される。
また、図8−22(B)に示すように、確変大当りAの大当り遊技終了後の32回の変動表示(スペシャルゾーン中の32回の変動表示)のうちn回目(32≧n≧1)の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなる場合は、n−1回目までの変動表示においては、変動表示結果がハズレであれば3秒間の変動表示、変動表示結果が小当りであれば4秒間の変動表示が実行されるとともに、各変動表示の終了タイミングにおいては、ターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号のうち全図柄確定信号のみが出力される。そしてn回目の変動表示は3秒間に亘って実行されるとともに、該n回目の変動表示の終了タイミングにおいては、ターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号との両方が出力される。
更に、図8−22(C)に示すように、確変大当りAの大当り遊技終了後の32回の変動表示(スペシャルゾーン中の32回の変動表示)のうちn回目(32≧n≧1)の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りとなる場合は、n−1回目までの変動表示においては、変動表示結果がハズレであれば3秒間の変動表示、変動表示結果が小当りであれば4秒間の変動表示が実行されるとともに、各変動表示の終了タイミングにおいては、ターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号のうち全図柄確定信号のみが出力される。
次いで、n回目の変動表示は3秒毎に擬似連演出(小図柄の仮停止と再変動)が33−n回に亘って繰り返し実行され、33−n回目の小図柄の仮停止タイミングにおいて、画像表示装置5において非スペシャルゾーン用の背景画像の表示と飾り図柄の表示が開始され、第2賞球数カウンタの値の表示が終了する。そして、33−n回目の小図柄の再変動が開始された後は、スペシャルゾーン終了報知演出が実行され、遊技者に対してスペシャルゾーンが終了したことが報知される。更に、該n回目の変動表示の終了タイミングにおいては、ターミナル基板113SG016から全図柄確定信号と特殊図柄確定信号の両方が出力される。
以上のように、本実施の形態における特徴部においては、スペシャルゾーン中の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなる場合には、該スペシャルゾーン中の変動表示において擬似連演出等を実行することなく小図柄を、確変大当りAを示す組み合わせで導出表示させる一方で、スペシャルゾーン中の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合には、スペシャルゾーンの残り変動回数に応じた擬似連演出を実行してスペシャルゾーンが終了したかのように見せかけた後に小図柄を確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせで導出表示させるようになっている。
更に、スペシャルゾーン中の変動表示結果がハズレとなる変動表示の終了タイミングにおいては、該パチンコ遊技機1に対応するデータランプに特殊図柄確定信号が出力されない、つまり、スペシャルゾーン中は変動表示結果が大当りとなるまでデータランプに表示される変動回数が加算更新されることがないので、実行中の変動表示が擬似連演出として小図柄を仮停止させているのか(当該変動表示が確変大当りBや非確変大当りの変動表示であるか)、本停止として小図柄がハズレを示す組み合わせで停止されているかが遊技者からは識別することが困難となっている。
更に、スペシャルゾーン中の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなる場合は、該スペシャルゾーン中において、確変大当りAとなる変動表示よりも以前の変動表示の実行に応じてデータランプに表示される変動回数が加算更新されないため、該データランプ上では大当り遊技終了後の1回目の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなり、遊技者に大当り遊技終了後の1回目の変動表示にて変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなったことによる特別感を与えることができる。
次に、大当り遊技中及びスペシャルゾーン中における画像表示装置5の表示態様について図8−23及び図8−24に基づいて説明する。先ず、図8−23(A)及び図8−23(B)に示すように、変動表示結果が大当りであり且つ大当り種別が確変大当りAである場合、飾り図柄及び小図柄が確変大当りAを示す組み合わせで導出表示され、確変大当りAの大当り遊技が開始される。このとき、画像表示装置5の左上部において、第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bの表示が開始される。そして該大当り遊技中は遊技球が大入賞口や始動入賞口、一般入賞口113SG010A、113SG010B、113SG010Cに入賞する毎にこれら第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bが更新表示されていく。
そして大当り遊技終了後は、図8−23(C)に示すように、スペシャルゾーンとして飾り図柄、第1保留記憶表示エリア113SG005D及び第2保留記憶表示エリア113SG005Uが非表示化され、特別図柄と動悸して小図柄の変動表示が開始される。尚、本実施の形態の特徴部においては、図8−23(B)及び図8−23(C)に示すように、大当り遊技中の画像113SG005Xがスペシャルゾーン中においても引き続き表示されるようになっている。尚、該大当り遊技中の画像113SG005Xは、スペシャルゾーン中において大当りの変動表示が終了するが32回の変動表示が終了するまで表示される。
該スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAである変動表示が実行される場合は、図8−23(D)及び図8−23(E)に示すように、変動表示結果として小図柄が確変大当りAを示す組み合わせで導出表示された後、確変大当りAの大当り遊技が開始される。このとき、第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bの表示は継続して更新表示されていく。
また、図8−23(E)に示すように、スペシャルゾーン中や大当り遊技中に第1賞球数カウンタの値が報知開始閾値に到達した場合は、賞球数報知演出として、画像表示装置5において賞球数が報知開始閾値に達したことを示す報知画像113SG005Hが表示される。尚、本実施の形態の特徴部では、賞球数報知演出として、画像表示装置5に報知画像113SG005Hを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、賞球数報知演出は、スピーカ8L、8Rからの音出力や遊技効果ランプ9の発光等によって実行してもよい。
また、該スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りである変動表示が実行される場合は、図8−24(F)〜図8−24(H)に示すように、小図柄表示エリア113SG005Sにおいてスペシャルゾーンの残り変動回数に応じた小図柄の仮停止と再変動(擬似連演出)とが繰り返し実行される。そして、最後の小図柄の再変動が実行されると、図8−24(I)に示すように、画像表示装置5においてスペシャルゾーン終了報知演出が実行され、遊技者に対してスペシャルゾーンが終了したことが報知される。
加えて、図8−24(J)及び図8−24(K)に示すように、画像表示装置5における第2賞球数カウンタの値113SG005Bの表示が終了される一方で、飾り図柄の表示と第1保留記憶表示エリア113SG005D及び第2保留記憶表示エリア113SG005Uの表示が再開される。以降は、所定の確変大当りBや非確変大当りを示唆する予告演出等が実行された後、演出図柄と小図柄とが確変大当りBまたは非確変大当りを示す組み合わせで導出表示される。
以上、本実施の形態の特徴部におけるパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120は、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中とスペシャルゾーンを含む高ベース中における賞球数を第1賞球数カウンタの値113SG005Aとして集計可能であるとともに、確変大当りAの大当り遊技中とスペシャルゾーン中における賞球数を第2賞球数カウンタの値113SG005Bとして集計可能であり、図8−23に示すように、これら第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bとを画像表示装置5において表示可能となっているので、確変大当りAの大当り遊技中、スペシャルゾーン中、スペシャルゾーンを除く高ベース中等における賞球数を適切に画像表示装置5に表示することができる。
尚、本実施の形態の特徴部では、本発明における特定期間である大当り遊技状態と、本発明における所定期間であるスペシャルゾーンを含む高確高ベース状態と、本発明における特別期間である低確高ベース状態と、小当り遊技状態と、を有利期間に含めている。つまり、本実施の形態における特徴部での有利期間とは、低確低ベース状態と比較して大入賞口に遊技球が入賞し易い期間、低確低ベース状態と比較して始動入賞が発生し易い期間、低確低ベース状態と比較して変動表示結果が大当りとなり易い期間、低確低ベース状態と比較して変動表示結果が大当りとなる場合に大当り種別が確変大当りAとなり易い期間、低確低ベース状態と比較して(または高確高ベース状態でのスペシャルゾーンを除く期間と比較して)変動表示結果が大当りであり且つ大当り種別が確変大当りAとなる場合の変動時間が短い期間が含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部では、第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bとを画像表示装置5に表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に画像表示装置5とは異なる表示装置を設け、該表示装置においてこれら第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bとを表示可能としてもよい。
また、演出制御用CPU120は、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中の賞球数と、スペシャルゾーンを含む高ベース中における賞球数と、合算した値を第1賞球数カウンタの値113SG005Aとして集計可能であるとともに、確変大当りAの大当り遊技中の賞球数と、スペシャルゾーン中の賞球数と、を合算した値を第2賞球数カウンタの値113SG005Bとして集計可能であるので、画像表示装置5において、確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技中の賞球数と、スペシャルゾーン中の賞球数と、スペシャルゾーンを除く賞球数と、を合算したより正確な各カウンタの値を表示することができる。
また、図8−23に示すように、演出制御用CPU120は、確変大当りAの大当り遊技中及びスペシャルゾーン中において、第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bとを同時に画像表示装置5に表示可能となっているので、遊技者は、これら第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bとを同時に確認することができるとともに、これら第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bとの増加状況も同時に確認することができるので、これら増加状況を強調できる。
尚、本実施の形態の特徴部では、確変大当りAの大当り遊技中及びスペシャルゾーン中において、第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bとを同時に画像表示装置5に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確変大当りAの大当り遊技中とスペシャルゾーン中とでは、第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bのいずれか一方のみを画像表示装置5に表示し、画像表示装置5に表示される情報量が過多となることにより遊技者の混乱を防止してもよい。
更に、第1賞球数カウンタの値113SG005Aと第2賞球数カウンタの値113SG005Bは、各値の集計を終了するタイミング(例えば、第1賞球数カウンタの値113SG005Aであれば非確変大当りの大当り遊技終了後100回の変動表示が終了したタイミング、第2賞球数カウンタの値113SG005Bであれば確変大当りAの大当り遊技終了後32回の変動表示が終了したタイミング)から所定期間のみ表示してもよい。
また、本実施の形態の特徴部では、大当り遊技中の賞球数と高ベース中の賞球数とを第1賞球数カウンタや第2賞球数カウンタの値として合算して画像表示装置5に表示する形態を例示しているが、これら大当り遊技中の賞球数と高ベース中の賞球数とは、画像表示装置5に個別に表示してもよい。また、このように大当り遊技中の賞球数と高ベース中の賞球数とを個別に表示する場合は、特定のタイミング(例えば、確変大当りAの大当り遊技終了後32回の変動表示が終了したタイミング等)において大当り遊技中の賞球数と高ベース中の賞球数とを合算表示し、該合算表示に遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、第1賞球数カウンタの値113SG005Aを非確変大当りの大当り遊技終了後の100回目の変動表示が終了するまで集計するとともに、該100回目の変動表示が終了することを条件に画像表示装置5における第1賞球数カウンタの値113SG005Aの表示を終了し、第2賞球数カウンタの値113SG005Bを確変大当りAの大当り遊技終了後の32回目の変動表示が終了するまで(スペシャルゾーンが終了するまで)集計するとともに、該32回目の変動表示が終了することを条件に画像表示装置5における第2賞球数カウンタの値113SG005Bの表示を終了するので、遊技者は、画像表示装置5における第2賞球数カウンタの値113SG005Bの表示が終了することによってスペシャルゾーンが終了したことを認識し易くできる。
尚、本実施の形態の特徴部では、確変大当りAの大当り遊技終了後の32回目の変動表示が終了することを条件に第2賞球数カウンタの値113SG005Bの集計及び画像表示装置5における表示を終了する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確変大当りAの大当り遊技終了後の32回目の変動表示が終了したタイミングにおいて第2賞球数カウンタの値113SG005Bの集計を終了する一方で、画像表示装置5における第2賞球数カウンタの値113SG005Bの表示は所定期間(例えば、2〜4回等の複数回の変動)に亘って維持してもよい。このようにすることで、確変大当りAの大当り遊技終了後の32回目の変動表示が終了したであっても、確変大当りAの大当り遊技中とスペシャルゾーン中に集計された賞球数を遊技者が認識し易くできる。
また、本実施の形態の特徴部における高確高ベース状態は、確変大当りAの大当り遊技終了後の32回の変動表示が終了するまでのスペシャルゾーンと、確変大当りAの大当り遊技終了後の33回目の変動表示以降である非スペシャルゾーンと、を含み、スペシャルゾーンにおいて変動表示結果が大当りとなる場合は、必ず大当り種別が確変大当りAとなるので、確変大当りAの大当り遊技終了後の高確高ベース状態がスペシャルゾーン中であるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
つまり、本実施の形態の特徴部におけるスペシャルゾーンは、本発明における第1所定期間、スペシャルゾーンを除く高確高ベース状態は、本発明における第1所定期間よりも有利度が低い第2所定期間をそれぞれ指す。また、ここで言う「有利度」とは、変動表示結果が大当りとなる場合に大当り種別が確変大当りAとなる割合を指す。
尚、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りとなる場合は、必ず大当り種別が確変大当りAとなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りとなる場合には、非スペシャルゾーン中よりも低い割合で大当り種別が確変大当りBや非確変大当りとなる場合を設けてもよい。
また、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りとなる場合は、該スペシャルゾーン後よりも高い割合で確変大当りAの大当り遊技状態に制御される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りとなる場合は、該スペシャルゾーン後よりも高い割合で確変大当りBや非確変大当りの大当り遊技状態に制御されるようにしてもよい。また、スペシャルゾーン中と該スペシャルゾーン後の非スペシャルゾーン中とでは画像表示装置5に表示される画像の表示態様、変動回数、演出図柄の変動速度、小当り遊技状態に制御される割合等が異なっていてもよい。このようにすることによって、スペシャルゾーン中と非スペシャルゾーン中において、演出制御用CPU120はゲーム性の異なる演出を実行することが可能となる。
また、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAの変動表示が実行される場合は、図8−22に示すように、該スペシャルゾーン中に3秒間の変動表示が実行されて小図柄が確変大当りAを示す組み合わせで導出表示される一方で、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りの変動表示が実行される場合は、該変動表示においてスペシャルゾーンの残り変動回数に応じた擬似連演出が実行されることによってスペシャルゾーンが終了した後に、小図柄及び飾り図柄が確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせで導出表示されるので、スペシャルゾーン中に小図柄が確変大当りAの示す組み合わせで導出表示されれば、ラウンド数が多い確変大当りAの大当り遊技状態に制御されることを遊技者が認識可能となるため、スペシャルゾーン中に小図柄が確変大当りAの示す組み合わせで導出表示されるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン中に小図柄が確変大当りAの示す組み合わせで導出表示されることによって確変大当りAの大当り遊技状態に制御されることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中は、画像表示装置5における小図柄以外の画像の表示や、スピーカ8L、8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光等を含む報知演出によって確変大当りAの大当り遊技状態に制御されることを報知してもよい。
また、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りであり且つ大当り種別が確変大当りAである場合、3秒間の短縮変動において小図柄を、確変大当りAを示す組み合わせで導出表示する(確変大当りAを報知する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りであり且つ大当り種別が確変大当りAである場合には、大当り種別が確変大当りBや非確変大当りである場合と同じく変動表示中に擬似連演出を実行し、スペシャルゾーン終了報知演出の実行中に確変大当りAを報知する演出パターンを設けてもよい。このようにすることで、スペシャルゾーン中に複数のタイミングで確変大当りAを報知することができ、遊技興趣を向上できる。
また、非スペシャルゾーンでは、画像表示装置5においてスペシャルゾーンとは異なる背景画像が表示されるので、遊技者は、画像表示装置5に表示されている背景画像を視認することによって、スペシャルゾーン中であるのか非スペシャルゾーン中であるのかを認識し易くできる。
尚、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン中と非スペシャルゾーン中とで画像表示装置5に表示する背景画像を異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中と非スペシャルゾーン中とでは、画像表示装置5に表示される小図柄の形状や表示されるキャラクタ等を異ならせること、スピーカ8L、8Rから出力されるBGMを異ならせること、遊技効果ランプ9の発光パターンを異ならせること、遊技機用枠3の形状を一部変化させること等の少なくともいずれか1つを実行することによって、遊技者がスペシャルゾーン中であるのか非スペシャルゾーン中であるのかを認識し易くしてもよい。
また、図8−23に示すように、高ベース中や大当り遊技中は、第1賞球数カウンタの値が予め設定されている所定値(報知開始閾値、例えば、5000や10000等)に到達したことにもとづいて、賞球数報知演出として画像表示装置5に賞球数が報知開始閾値に達したことを示す報知画像113SG005Hが表示されるので、第1賞球数カウンタの値を遊技者が把握しやすくできるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部では、第1賞球数カウンタの値に応じて賞球数報知演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、賞球数報知演出は、第2賞球数カウンタの値に応じて実行してもよい。
また、本実施の形態の特徴部では、賞球数報知演出として、画像表示装置5に報知画像113SG005Hを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、賞球数報知演出は、第1賞球数カウンタの値が予め定められた所定値(報知開始閾値)に達する毎に画像表示装置5に賞球数が報知開始閾値に達したことを示すアイコンを順次追加表示していく演出であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部では、スペシャルゾーン中においては、変動表示結果がハズレや小当りとなる変動表示については全図柄確定信号と特殊図柄確定信号のうち全図柄確定信号のみをターミナル基板113SG016から出力し、非スペシャルゾーン中においては、変動表示結果がハズレや小当りとなる変動表示にいて全図柄確定信号と特殊図柄確定信号との両方をターミナル基板113SG016から出力される、つまり、スペシャルゾーン中は変動表示結果が大当りとなるまでデータランプに表示される変動回数が加算更新されることがないので、実行中の変動表示が擬似連演出として小図柄を仮停止させているのか(当該変動表示が確変大当りBや非確変大当りの変動表示であるか)、本停止として小図柄がハズレを示す組み合わせで停止されているかが遊技者からは識別することが困難となるので、これら擬似連演出の実行に対応してターミナル基板113SG016から信号を出力できる。
尚、本実施の形態では、スペシャルゾーン中において変動表示結果が大当りとなる場合は、該変動表示の終了タイミングにおいて全図柄確定信号と特殊図柄確定信号との両方をターミナル基板113SG016から出力する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中において変動表示結果が大当りとなる場合は、該変動表示の終了タイミングにおいて全図柄確定信号のみをターミナル基板113SG016から出力するようにしてもよい。
また、スペシャルゾーン中である場合は、変動表示結果がハズレである変動表示の終了タイミングでは、ターミナル基板113SG016から該パチンコ遊技機1に1対1で対応して設けられたデータランプに対して特殊図柄確定信号が出力されない一方で、非スペシャルゾーン中である場合は、変動表示結果がハズレである変動表示の終了タイミングでは、ターミナル基板113SG016から該パチンコ遊技機1に1対1で対応して設けられたデータランプに対して特殊図柄確定信号が出力されるので、スペシャルゾーン中は変動表示結果が大当りとなるまでデータランプに表示される変動回数が加算更新されることがなく、実行中の変動表示が擬似連演出として小図柄を仮停止させているのか(当該変動表示が確変大当りBや非確変大当りの変動表示であるか)、本停止として小図柄がハズレを示す組み合わせで停止されているかが遊技者からは識別することが困難となるので、データランプに表示されている変動回数等から当該変動表示が確変大当りBや非確変大当りの変動表示であるか否かが遊技者に識別されてしまう等の事態を回避することができる。
また、本実施の形態の特徴部においては、全図柄確定信号を遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力し、特殊図柄確定信号をパチンコ遊技機1と1対1で設けられているデータランプに対して出力する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特殊図柄確定信号に替えて全図柄確定信号をデータランプに対して出力し、データランプにおいてスペシャルゾーン中の実際の変動表示回数を表示可能としてもよい。しかしながら、スペシャルゾーン中の演出効果をより高めることができるという点から、全図柄確定信号を遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力し、特殊図柄確定信号をデータランプに対して出力する方が好ましい。
また、図8−8に示すように、全図柄確定信号は、スペシャルゾーン中であるか否かにかかわらず、変動表示が終了したタイミングにてターミナル基板113SG016から該パチンコ遊技機1が設けられた遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対して出力されるので、遊技場の管理装置等において該パチンコ遊技機1における変動回数を正確に把握することができる。
また、演出制御用CPU120は、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りであり且つ大当り種別が確変大当りAである変動表示が実行される場合、該スペシャルゾーン中の変動表示において確変大当りAを示す組み合わせで小図柄を導出表示するが、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りであり且つ大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りである変動表示が実行される場合、該変動表示におけるスペシャルゾーン終了後において確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせで小図柄を導出表示する、つまり、スペシャルゾーン中は、確変大当りAの大当り遊技状態に制御されることが該スペシャルゾーン中に小図柄の組み合わせによって報知されるので、スペシャルゾーンにおける遊技興趣を向上できる。
また、確変大当りAの大当り遊技終了後のスペシャルゾーン中である最大32回までの変動表示においては、図8−23に示すように、画像表示装置5において大当り遊技中の画像113SG005Xが引き続き表示されるので、スペシャルゾーン中の興趣を向上できる。
また、演出制御用CPU120は、スペシャルゾーンが終了した場合(確変大当りAの大当り遊技後32回の変動表示が終了した場合)は、次の変動表示においてスペシャルゾーン終了報知演出を実行する。更に、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りであり且つ大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りである変動表示が実行される場合は、図8−24に示すように、当該変動表示中にスペシャルゾーン終了報知演出を実行した後に飾り図柄や小図柄を確変大当りBや非確変大当りの組み合わせで導出表示するので、画像表示装置5における大当り遊技中の画像113SG005Xの表示中に小図柄が確変大当りAを示す組み合わせで導出表示されることに期待させつつ、飾り図柄や小図柄が確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせでの導出表示がスペシャルゾーン終了報知演出を経て実行されるため、画像表示装置5における大当り遊技中の画像113SG005Xの表示中に図柄や小図柄が確変大当りBや非確変大当りを示す組み合わせでの導出表示が実行されないことから、画像表示装置5における大当り遊技中の画像113SG005Xの表示中に小図柄が確変大当りAを示す組み合わせで導出表示されるか否かに遊技者を注目させることができる。
また、演出制御用CPU120は、スペシャルゾーン中において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBや非確変大当りである変動表示を実行する場合は、スペシャルゾーンの残り変動回数に対応した回数の擬似連演出を実行した後にスペシャルゾーン終了報知演出を実行し、遊技者に確変大当りAの大当り遊技終了後の32回の変動表示が終了したと認識させることができるので、スペシャルゾーンが終了したこと(確変大当りAの大当り遊技終了後の32回の変動表示が終了したこと)について遊技者に違和感を与えてしまうことを防ぐことができる。
以上、本実施の形態の特徴部を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態の特徴部に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部においては、パチンコ遊技機1の遊技性として、主に大当り遊技中に遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出すことにより、大入賞口に遊技球が入賞することによって持ち玉(賞球)を増加させていく形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例1として、パチンコ遊技機1の右遊技領域113SG002Rの上流側から下流側にかけて通過ゲート113SG041、可変入賞球装置113SG006B、特別可変入賞球装置113SG007が形成する大入賞口を順番に配置するとともに、大当り遊技終了後の右打ち中に遊技球が通過ゲート113SG041や可変入賞球装置113SG006Bが形成する第2始動入賞口を通過することにより小当り遊技の実行が頻出するようにし、該小当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することによって持ち玉を増加させていくことが可能なようにしてもよい。なお、このような変形例1の構成において、特別可変入賞球装置113SG007に代えて、大当り用の特別可変入賞球装置と、小当り用の特別可変入賞球装置とを設け、大当り用の特別可変入賞球装置を可変入賞球装置113SG006Bの上流側に設けても良い。このように、大当り用の特別可変入賞球装置を可変入賞球装置113SG006Bの上流側に設けることによって、大当り遊技中においては、可変入賞球装置113SG006Bに遊技球が到達する前に大当り用の特別可変入賞球装置の大入賞口に遊技球が進入可能となるため、大当り遊技を円滑に進行することができる。
更に、このように小当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することによって持ち玉を増加させていくことを可能とする場合には、普通図柄の変動表示における当り確率を遊技状態にかかわらず同一とする(例えば、1/1の当り確率)とともに、第2特別図柄の変動表示における小当りの割合を第1特別図柄の変動表示における小当りの割合よりも高く設定する(例えば、第1特別図柄の変動表示における小当りの割合を0に設定し、第2特別図柄の変動表示における小当りの割合を299/300に設定する)。
そして、特定の大当り種別(例えば、確変大当りBや非確変大当り)の大当り遊技終了後に、遊技球が通過ゲート113SG041を通過したことにもとづいて実行される普通図柄の変動表示が「当り」となった場合の可変入賞球装置113SG006Bの開放期間を第1期間に設定することで、小当りが発生しても右遊技領域113SG002Rを流下する遊技球が第2始動入賞口に入賞してしまい大入賞口には遊技球が入賞困難となる第1KT状態(確変状態且つ第1KT状態または低確状態且つ第1KT状態)と、他の大当り種別(例えば、確変大当りA)の大当り遊技終了後に、遊技球が通過ゲート113SG041を通過したことにもとづいて実行される普通図柄の変動表示が「当り」となった場合の可変入賞球装置113SG006Bの開放期間を第1期間よりも短い第2期間に設定することで、小当りの発生により開放された大入賞口に第1KT状態よりも遊技球が入賞し易い第2KT状態(確変状態且つ第2KT状態)と、に制御可能とし、小当り遊技中の大入賞口への遊技球の入賞により過度に持ち玉が増加してしまうことを防止してもよい。
尚、KT状態(第1KT状態及び第2KT状態)は、遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出すことにより第2特別図柄の変動表示が実行されるので、遊技球を左遊技領域113SG002Lに向けて打ち出すことにより第1特別図柄の変動表示が実行される通常状態(低確状態且つ非KT状態)よりも変動表示結果が小当りとなり易い状態である。つまり、KT状態は、主に第2特別図柄の変動表示を実行することにより非KT状態よりも小当りを頻繁に発生されることができる遊技者にとって有利な状態である。
次に、前述したように第1KT状態、第2KT状態に制御可能なパチンコ遊技機1における遊技状態の遷移について説明する。先ず、通常状態(低確状態且つ非KT状態)では、遊技者は、遊技球を左遊技領域113SG002Lに向けて打ち出すことにより主に第1始動入賞口への始動入賞を狙う。このため、通常状態では、主に第1特別図柄の変動表示が実行される。該通常状態において変動表示結果が大当りとなった場合は、大当り遊技終了後の遊技状態が高確状態且つ第2KT状態、高確状態且つ第1KT状態、低確状態且つ第1KT状態のいずれかに制御される。例えば、確変大当りAの大当り遊技終了後は遊技状態が高確状態且つ第2KT状態に制御され、確変大当りBの大当り遊技終了後は遊技状態が高確状態且つ第1KT状態に制御され、非確変大当りの大当り遊技終了後は遊技状態が低確状態且つ第1KT状態に制御される。
これら大当り遊技終了後の遊技状態では、遊技者は、遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出すことにより第2始動入賞口への始動入賞や大入賞口への入賞を狙う。尚、遊技状態が高確状態且つ第2KT状態または高確状態且つ第1KT状態に制御された場合は、再び特別図柄の変動表示結果が大当りとなるまでこれら高確状態且つ第2KT状態または高確状態且つ第1KT状態が維持される。一方で、遊技状態が低確状態且つ第1KT状態に制御された場合は、大当り遊技終了後の100回の特別図柄の変動表示が終了したことにもとづいて遊技状態が通常状態(低確状態且つ非KT状態)に制御される。
そして、KT状態中は、主に第2特別図柄の変動表示が実行されることによって変動表示結果が高確率で小当りとなり、小当り遊技において大入賞口の開放が実施される。ここで、第1KT状態中である場合は、小当り遊技中においても大入賞口よりも上流側に配置されている可変入賞装置113SG006Bが高確率で第1期間に亘って開放中となっているため、遊技球の多くは第2始動入賞口に入賞し、大入賞口に入賞困難となる。一方、第2KT状態中である場合は、小当り遊技中において大入賞口よりも上流側に配置されている可変入賞装置113SG006Bが第1KT状態中よりも高い割合で閉鎖されているため、第1KT状態中よりも多くの遊技球が第2始動入賞口に入賞することなく大入賞口に入賞するようになっている。
尚、本変形例1では、変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなった場合には、必ず遊技状態を第2KT状態に制御する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常状態(低確状態且つ非KT状態)において第2特別図柄の変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなった場合、すなわち、遊技球を左遊技領域113SG002Lに向けて打ち出す遊技状態であったにもかかわらず遊技者が遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出したことにより第2特別図柄の変動表示が実行され、該変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなった場合は、大当り遊技終了後に遊技状態を第2KT状態に制御しない(高確状態且つ第1KT状態に制御する)ようにしてもよい。このようにすることで、一部の遊技者が通常状態において第2特別図柄の変動表示を実行させようと積極的に右遊技領域113SG002Rに向けて遊技球を打ち出すことにより本来の遊技性が損なわれてしまうことを防止できる。
尚、本変形例1では、第1KT状態と第2KT状態とで可変入賞球装置113SG006Bの開口期間を異ならせることによって小当り遊技中における大入賞口への遊技球の入賞割合を異ならせる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1KT状態と第2KT状態とで可変入賞球装置113SG006Bの開口回数を異ならせることによって、小当り遊技中における大入賞口への遊技球の入賞割合を異ならせてもよい。
尚、このように、パチンコ遊技機1を第2KT状態においても持ち玉を増加させていく遊技性とする場合は、図8−25〜図8−27に示すように、大当り遊技中、第1KT状態、第2KT状態において画像表示装置5に賞球数表示113SG300、113SG303、113SG305を表示してもよい。
更に、大当り遊技中においては、図8−25(A)〜図8−25(C)に示すように、画像表示装置5に、賞球数表示113SG300とともにキャラクタ1078SG301や「大当り中!」等の文字表示113SG302を表示し、大入賞口に遊技球が入賞した場合には、賞球数表示113SG300の表示を第1速度にて更新(例えば、賞球数表示113SG300の表示を0.1秒に亘って更新)してもよい。
また、第1KT状態においては、図8−26(A)〜図8−26(C)に示すように、画像表示装置5に、賞球数表示113SG303を表示するとともに、小当りが発生した場合には、「小当り発生!」等の文字表示113SG304を表示し、該第1KT状態における小当り遊技中において大入賞口に遊技球が入賞した場合は、賞球数表示113SG303の表示を大当り遊技中と同じく第1速度にて更新してもよい。
そして、第2KT状態においては、図8−27(A)〜図8−27(C)に示すように、画像表示装置5に、賞球数表示113SG305を表示するとともに、小当りが発生した場合には、「小当り発生!」等の文字表示113SG306を表示してもよい。更に、該第2KT状態における小当り遊技中において大入賞口に遊技球が入賞した場合は、入賞演出として、画像表示装置5にキャラクタ113SG308や賞球増加表示としての「+15」などの文字表示113SG309、及び賞球数表示113SG305の周囲にエフェクト画像113SG307を表示してもよい。そして、賞球数表示113SG305の表示を第1速度よりも低速である第2速度にて更新(例えば、賞球数表示113SG305の表示を0.5秒に亘って更新)する、つまり、大当り遊技中、第1KT状態、第2KT状態のいずれで遊技球が大入賞口に入賞したかに応じて賞球数表示113SG300、113SG303、113SG305の更新速度を異ならせることで遊技者をこれら賞球数表示113SG300、113SG303、113SG305の更新速度に注目させ、遊技興趣を向上させてもよい。
このように、本変形例1においては、賞球数表示113SG300、113SG303、113SG305を更新表示するパターンとして2つのパターン(賞球数表示113SG300、113SG303を第1速度で更新表示するパターンと、賞球数表示113SG305を第2速度で更新表示するパターン)を備えることで、賞球数の更新表示を行う場合に遊技に対する興趣を向上できる。特に、本変形例1において、第2KT状態における小当り確率を所定確率(例えば、50%等)とした場合、該第2KT状態中は大当り遊技中よりも大入賞口への遊技球の入賞頻度が低くなる。このため、第1速度よりも低速である第2速度において賞球数表示113SG305の表示を更新することによって、大入賞口への入賞頻度が大当り遊技中より低くとも遊技球が大入賞口に途切れなく入賞しているかのように遊技者を錯覚させることができるので、小当り間の間を持たせることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本変形例1においては、大当り遊技中と小当り遊技中とで共通の大入賞口を開放してもよいが、パチンコ遊技機1に複数の大入賞口を設け、大当り遊技中に開放する大入賞口と小当り遊技中に開放する大入賞口とを異ならせてもよい。
また、全実施の形態の特徴部や本変形例1のように、遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出す状態(大当り遊技状態や高確高ベース状態、第1KT状態、第2KT状態等)においては、画像表示装置5において遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出すよう遊技者に対して促す促進画像を表示するとともに、右遊技領域113SG002Rに設けられている一般入賞口113SG010Cに遊技球が入賞した場合は、スピーカ8L、8Rから遊技球が一般入賞口113SG010Cに入賞したことを報知するための入賞音を出力してもよい。一方で、全実施の形態の特徴部や本変形例1のように、遊技球を右遊技領域113SG002Rに向けて打ち出す状態(大当り遊技状態や高確高ベース状態、第1KT状態、第2KT状態等)において左遊技領域113SG002Lに設けられている一般入賞口113SG010A、113SG010Bに遊技球が入賞した場合は、スピーカ8L、8Rから前記入賞音を報知しないようにすることで、促進画像が表示されている大当り遊技状態や高確高ベース状態、第1KT状態、第2KT状態等であるときに、左遊技領域113SG002Lに遊技球が進入したことにもとづく違和感を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
尚、本変形例1のようにパチンコ遊技機1の遊技状態を第1KT状態や第2KT状態に制御可能とする場合は、本発明における有利期間に、大当り遊技状態、小当り遊技状態、第1KT状態、第2KT状態が含まれる。
また、前記実施の形態の特徴部では、確変大当りA大当り遊技終了後のスペシャルゾーン中に、画像表示装置5において大当り遊技中の画像113SG005Xを引き続き表示するとともに、飾り図柄を非表示化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例2として図8−28及び図8−29に示すように、スペシャルゾーン中においては、大当り遊技中の画像113SG005Xの画像に替えて、飾り図柄を通常状態(低確低ベース状態)やスペシャルゾーンを除く高確高ベース状態とは異なる態様で表示してもよい。
尚、このように飾り図柄を通常状態(低確低ベース状態)やスペシャルゾーンを除く高確高ベース状態とは異なる態様で表示する場合は、例えば、図8−28(A)〜図8−28(E)に示すように、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア113SG005L、113SG005Rにおいて複数の「7」の飾り図柄を画像表示装置5の手前側から奥側にかけて並列表示させるとともに、「中」の飾り図柄表示エリア113SG005Cにおいては、1の「6」の飾り図柄のみを表示させる。つまり、飾り図柄が確変大当りAのリーチハズレを示す組み合わせ(「767」の組み合わせ)で停止している状態から、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア113SG005L、113SG005Rに表示されている飾り図柄を前方に向けてシフトさせていくとともに、「中」の飾り図柄表示エリア113SG005Cに表示されている飾り図柄を水平方向に回転させることによって変動表示を実行してく。また、小図柄は飾り図柄に連動して前記実施の形態の特徴部と同一態様にて変動表示を実行すればよい。
尚、これらスペシャルゾーン中のハズレの変動表示においては、飾り図柄と小図柄とを確変大当りAのリーチハズレの組み合わせ(「767」の組み合わせ)で導出表示していく。このようにスペシャルゾーン中に飾り図柄と小図柄とを確変大当りAのリーチハズレの組み合わせで導出表示していくことによって、スペシャルゾーン中に飾り図柄と小図柄とが確変大当りAの組み合わせで導出表示されるか否か(飾り図柄と小図柄の組み合わせで確変大当りAの報知が実行されるか否か)に遊技者を注目させることが可能となる。
更に、スペシャルゾーン中のハズレの変動表示では、該変動表示が3秒間で終了する(図8−5に示すPA1−4の変動パターンにて変動表示が実行される)ので、飾り図柄と小図柄とが3秒毎に確変大当りAのリーチハズレの組み合わせで導出表示され、スペシャルゾーン中に飾り図柄と小図柄とが確変大当りAの組み合わせで導出表示されるか否かに遊技者をより効果的に注目させることが可能となっている。
尚、スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBまたは非確変大当りの変動表示が実行される場合は、図8−29(F)〜図8−29(K)に示すように、スペシャルゾーンの残り変動回数に応じた回数の擬似連演出を実行し、スペシャルゾーン終了報知演出を経由して飾り図柄と小図柄を確変大当りBまたは非確変大当りを示す組み合わせで導出表示すればよい。
以上のように、変形例2におけるスペシャルゾーン中においては、3秒間の短縮変動表示を連続して実行するとともに、変動表示結果がハズレである場合には、飾り図柄と小図柄とを確変大当りAのリーチハズレの組み合わせで導出表示することで、該スペシャルゾーンの契機となった確変大当りAの大当り遊技に連続して再び確変大当りAの大当り遊技が実行されるか否かに遊技者を注目させることが可能となっている。更に、該スペシャルゾーン中に変動表示結果が大当りとなる場合には、必ず飾り図柄と小図柄が確変大当りAを示す組み合わせで導出表示される(飾り図柄と小図柄の組み合わせによって大当り種別が確変大当りAであることが報知される)ので、スペシャルゾーン中に飾り図柄と小図柄が確変大当りAを示す組み合わせで導出表示されることに対して遊技者に特別感を与えることができる。
更に、スペシャルゾーン中における確変大当りAの変動表示においては、ハズレの変動表示と同様に3秒間で変動表示が終了する(図8−5に示すPC1−1の変動パターンにて変動表示が実行される)ので、唐突に飾り図柄と小図柄とが確変大当りAの組み合わせで導出表示されることによって遊技者に意外感を与えることができる上、連続した確変大当りAの大当り遊技間の間隔を短縮することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部では、画像表示装置5において大当り遊技中、スペシャルゾーン中、高ベース中等に付与された賞球数を表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5においては、これら大当り遊技中、スペシャルゾーン中、高ベース中等における遊技球の純増数を表示可能としてもよい。このようにすることで、遊技者は自身が獲得した遊技球数をより正確に把握することができる。
また、前記実施の形態の特徴部では、パチンコ遊技機1を特別図柄の変動表示を実行し、該変動表示結果に基づいて大当り遊技状態に制御可能な遊技機(所謂1種機)とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1は、特別図柄の変動表示に基づいて大当り遊技状態に制御可能であるとともに、小当り遊技中に大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球通過することに基づいて大当り遊技状態に制御可能な遊技機(所謂1種2種混合機)であってもよい。尚パチンコ遊技機1をこのような1種2種混合機とする場合は、通常状態においては、遊技球を左遊技領域に打ち出すことによって第1特別図柄の変動表示を実行し、該第1特別図柄の変動表示に基づいて大当り遊技状態に制御された場合は、該大当り遊技終了後の高ベース状態に遊技球を右遊技領域に打ち出すことによって第2特別図柄の変動表示に基づく小当り遊技状態中に遊技球を前記特定領域に進入させて大当り遊技状態に制御する遊技性とする。
そして、前記高ベース状態における第2特図の所定回数の変動表示を実行する第1特別期間と、残り時短回数が0回となり4個の第2特図保留記憶に基づいて第2特別図柄の変動表示を実行する第2特別期間とで、それぞれ変動表示結果が大当りや小当りとなるか否かに応じて異なる演出を実行してもよい。
例えば、前記第1特別期間の変動表示において変動表示結果が大当りや小当りとなる場合は、該変動表示において第1特別期間の残り変動回数に応じた回数の擬似連演出を実行し、第2特別期間の変動表示において演出図柄が大当りや小当りの組み合わせで導出表示されたように見せかけてもよい。
また、前記実施の形態と特徴部においては、スペシャルゾーン中の変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなる変動表示においては、該変動表示の終了タイミングにおいて全図柄確定信号と特殊図柄確定信号の両方を出力する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーン中の変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなる変動表示においては、該変動表示の終了タイミングにおいて全図柄確定信号のみを出力するようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部においては、CPU103から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に対してスペシャルゾーン開始通知コマンドやスペシャルゾーン終了通知コマンドを送信することによって、演出制御用CPU120がスペシャルゾーン中であるか否かを判定可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120は確変大当りAの大当り遊技終了後からの変動表示回数によってスペシャルゾーン中であるか否かを判定してもよい。尚、このように演出制御用CPU120が確変大当りAの大当り遊技終了後からの変動表示回数によってスペシャルゾーン中であるか否かを判定する場合は、CPU103がスペシャルゾーン開始通知コマンドやスペシャルゾーン終了通知コマンドを送信する必要がないので、これらスペシャルゾーン開始通知コマンドやスペシャルゾーン終了通知コマンドを演出制御コマンドから除外してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部においては、確変大当りAの大当り遊技終了後のみスペシャルゾーンに移行する形態を例示したが、確変大当りBの大当り遊技終了後においてもスペシャルゾーンに移行するようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部においては、スペシャルゾーンを、確変大当りAの大当り遊技後からの高確高ベース状態における32回の特図ゲーム(32回の変動表示)を実行するまでの期間とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スペシャルゾーンは、大当り遊技終了後からの高ベース状態(高確・低確を問わない)における32回の特図ゲームを実行するまでの期間としてもよい。つまり、非確変大当りの大当り遊技終了後にスペシャルゾーンに移行してもよい。
また、上述したように、複数の大当り遊技終了後にスペシャルゾーン移行可能な形態とする場合は、終了した大当り遊技に応じてスペシャルゾーンに制御される特図ゲーム数(変動表示回数)を異ならせてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部においては、スペシャルゾーン中の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りAとなる場合に、当該変動表示の変動パターンを特図変動時間が3秒であるPC1−1の変動パターンにて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述したように複数の大当り遊技終了後にスペシャルゾーン移行可能な形態とする場合は、終了した大当り種別に応じてスペシャルゾーン中にPC1−1の変動パターンの対象とする大当り種別を異ならせてもよい。例えば、確変大当りBの大当り遊技終了後にスペシャルゾーンに移行した場合は、該スペシャルゾーン中の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が確変大当りBとなる場合に、当該変動表示の変動パターンを特図変動時間が3秒であるPC1−1の変動パターンにて実行し、非確変大当りの大当り遊技終了後にスペシャルゾーンに移行した場合は、該スペシャルゾーン中の変動表示において変動表示結果が大当り且つ大当り種別が非確変大当りとなる場合に、当該変動表示の変動パターンを特図変動時間が3秒であるPC1−1の変動パターンにて実行すればよい。