JP2020068717A - 粒入りコーンスープ - Google Patents
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Abstract
Description
(1)液部のショ糖換算甘味成分濃度が35〜60g/Kgであり、且つこの液部のショ糖換算甘味成分濃度と粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差が7〜16である、粒入りコーンスープ。
(2)さらに、粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度に対する液部のショ糖換算甘味成分濃度の比が1.20〜1.40である、(1)に記載の粒入りコーンスープ。
(3)粒入りコーンスープが、常温流通可能な容器詰め粒入りコーンスープである、(1)または(2)に記載の粒入りコーンスープ。
(4)喫食時における液部のショ糖換算甘味成分濃度が35〜60g/Kgとなるように調整し、さらに、この液部のショ糖換算甘味成分濃度と喫食時における粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差が7〜16となるようにすることを特徴とする、粒入りコーンスープの製造方法。
(5)粒入りコーンスープにおいて、喫食時における液部のショ糖換算甘味成分濃度を35〜60g/Kgとし、且つ液部のショ糖換算甘味成分濃度と喫食時における粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差を7〜16とすることを特徴とする、粒入りコーンスープの粒コーン本来の甘味を感じやすくさせる方法。
本発明は、液部のショ糖換算甘味成分濃度が35〜60g/Kgであり、且つ液部のショ糖換算甘味成分濃度と粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差が7〜16である粒入りコーンスープ、ならびに、喫食時における液部のショ糖換算甘味成分濃度が35〜60g/Kgとなるように調整し、さらに、この液部のショ糖換算甘味成分濃度と喫食時における粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差が7〜16となるようにする粒入りコーンスープの製造方法および粒入りコーンスープの粒コーン本来の甘味を感じやすくさせる方法である。
本発明の粒入りコーンスープは、その喫食時において、具材である粒コーンと液部とを含むものである。そして、この液部のショ糖換算甘味成分濃度は35〜60g/Kg、好ましくは40〜55g/Kgであり、且つ液部のショ糖換算甘味成分濃度と粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差が7〜16、好ましくは10〜14である。なお、本発明における「ショ糖換算甘味成分濃度」とは、以下のように算出したものを意味する。
飲料用語事典(株式会社ビバリッジジャパン社)によると、甘味成分の甘味強度を示す尺度として「甘味度」があり、これは、砂糖(ショ糖、スクロース)の甘味度を1とした場合に、砂糖以外の甘味成分の甘味強度を砂糖の甘味に対する倍率で示したものであって、前記飲料用語事典の資11によると、ブドウ糖(グルコース)は0.6〜0.7、果糖(フルクトース)は1.3〜1.7、麦芽糖(マルトース)は0.4である。これを踏まえ、本発明におけるショ糖換算甘味成分濃度は、ショ糖、ブドウ糖、果糖及び麦芽糖の濃度(含有量)にそれぞれの甘味度を乗じた値を合計して算出する。なお、この算出において乗じる甘味度は、前記飲料用語事典の甘味度から、ショ糖は1.0、ブドウ糖は0.65、果糖は1.5、麦芽糖は0.4とする。
例えば、缶入り製品を製造する場合、コーンをすり潰してペースト状にし、ここに水、食塩、砂糖、調味料、乳製品などを加えて加熱撹拌し、必要であれば均質化処理を行ってからスチール缶などの缶容器に粒コーンとともに充填し密封(巻締め)を行う。そして、これを公知の殺菌条件、例えば127℃、40分間の条件などによりレトルト殺菌して常温流通可能な状態とすることもできる。レトルトパウチ製品も使用する容器以外は上記と同じ方法で製造できる。
下記表1の上段側に示す原料および配合量により、砂糖配合量のみが異なる7種類のコーンスープ液部を調製した。具体的には、冷凍スイートコーンをすり潰してペースト状とし、これに他の原料及び水を混合して加熱撹拌し、液部を調製した。そして、下記表1の下段側に示すように、得られた各液部175gと粒コーン(冷凍スイートコーン)15gをそれぞれスチール缶容器に充填して巻締めを行い、これを127℃、40分間の条件によってレトルト殺菌を行うことにより、サンプル1〜7の粒入りコーンスープ缶(内容量190g)を調製した。
実施例1で調製したサンプル1〜7の粒入りコーンスープ缶について、液部および粒コーンに含まれる甘味成分である糖の分析を行い、それぞれのショ糖換算甘味成分濃度を算出した。
そして、粒コーン5gをブレンダ―容器に量り採り、50%エタノール50mlを加えて粉砕した。さらに、50%エタノールで洗いこみながら、100mLのメスフラスコに定容した。このうち5mlを2000rpmの条件により遠心分離し、上清2mlを超純水で25mlに定容した後、0.45μmセルロース系フィルターでろ過したものを、測定用試料とした。
また、液部1gを20mLメスフラスコに量り採り、50%エタノールで定容した。そして、30分間超音波により抽出した後、このうち5mlを2000rpmの条件により遠心分離し、上清2mlを超純水で10mlに定容した後、0.45μmセルロース系フィルターでろ過したものを、測定用試料とした。
なお、原料の粒コーン(スープ配合前)のショ糖換算甘味成分濃度も同様に測定した結果、その値は56.7g/Kgであった。
検出器:コロナCAD検出器(Dionex社製)
カラム:Asahipak NH2P−50(4.6×250mm)(Shodex社製)
移動相A:超純水
移動相B:アセトニトリル
カラム温度:40℃
注入量:5μL
流速:1mL/min
グラジエントB:75%(0min)−75%(30min)−10%(45min)−10%(60min)
実施例1で調製したサンプル1〜7の粒入りコーンスープ缶について、以下に示す評価基準を用いて官能評価を行った。具体的には、充分に訓練され官能的識別能力を備えた6名の専門パネリスト(パネリストA〜F)により、粒コーンおよび液部を同時に喫食した際の「粒コーンの甘味」、「液部の甘味」および「総合評価」について、以下の評価基準に基づいて各サンプルを官能評価し、この平均値を算出した。得られた結果(各パネリストの個別データおよび平均値)を下記表3に示した。
5:とても強い甘みを感じる。
4:やや強い甘みを感じる。
3:甘みを感じる。
2:弱い甘みを感じる。
1:ほとんど甘みを感じない。
5:とても強い甘みを感じる。
4:やや強い甘みを感じる。
3:甘みを感じる。
2:弱い甘みを感じる。
1:ほとんど甘みを感じない。
5:粒入りコーンスープとしてとても美味しい。
4:粒入りコーンスープとして美味しい。
3:粒入りコーンスープとして普通。
2:粒入りコーンスープとしてやや美味しくない。
1:粒入りコーンスープとして美味しくない。
Claims (5)
- 液部のショ糖換算甘味成分濃度が35〜60g/Kgであり、且つ前記液部のショ糖換算甘味成分濃度と粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差が7〜16である、粒入りコーンスープ。
- さらに、前記粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度に対する前記液部のショ糖換算甘味成分濃度の比が1.20〜1.40である、請求項1に記載の粒入りコーンスープ。
- 前記粒入りコーンスープが、常温流通可能な容器詰め粒入りコーンスープである、請求項1または2に記載の粒入りコーンスープ。
- 喫食時における液部のショ糖換算甘味成分濃度が35〜60g/Kgとなるように調整し、さらに、前記液部のショ糖換算甘味成分濃度と喫食時における粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差が7〜16となるようにすることを特徴とする、粒入りコーンスープの製造方法。
- 粒入りコーンスープにおいて、喫食時における液部のショ糖換算甘味成分濃度を35〜60g/Kgとし、且つ前記液部のショ糖換算甘味成分濃度と喫食時における粒コーン部のショ糖換算甘味成分濃度との差を7〜16とすることを特徴とする、粒入りコーンスープの粒コーン本来の甘味を感じやすくさせる方法。
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US4564531A (en) * | 1984-01-17 | 1986-01-14 | Knorr Shokuhin Kabushiki Kaisha | Process for production of processed sweet corn |
JP2007068420A (ja) * | 2005-09-05 | 2007-03-22 | Ito En Ltd | 缶入りコーンポタージュスープ |
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