JP2020068667A - 石油増進回収用栄養剤 - Google Patents
石油増進回収用栄養剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020068667A JP2020068667A JP2018203059A JP2018203059A JP2020068667A JP 2020068667 A JP2020068667 A JP 2020068667A JP 2018203059 A JP2018203059 A JP 2018203059A JP 2018203059 A JP2018203059 A JP 2018203059A JP 2020068667 A JP2020068667 A JP 2020068667A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- microorganisms
- nutrient
- oil recovery
- enhanced oil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Zoology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Virology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
【課題】石油貯留層内から石油増進回収できる石油増進回収用栄養剤を提供すること。【解決手段】プロテアーゼ処理された酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスを含有する。【選択図】なし
Description
本発明は、石油貯留層から回収される石油の回収量を増加させる微生物を利用した石油増進回収方法に用いられる石油増進回収用栄養剤(以下単に栄養剤という場合もある)に関する。
地下の岩石層等の石油貯留層中に存在する石油は、一般に、油井を掘削し、油田内の圧力で原油を油井の試錐孔まで押し上げることにより、取り出すことができる。このような場合、存在する油田内の圧力が減少すれば、石油の産出限界となるが、その地層中に水を注入するなどの方法により、人工的に油田内の圧力を復元すれば石油の増進回収を図ることができることも知られている。
さらに、油田内の圧力を復元する技術として微生物を用いた石油の増進回収技術(MEOR)が注目されている。MEORは、石油貯留層から追加の原油を得るために、微生物を栄養液と共に注入井に導入する技術である(特許文献1参照)。また、微生物を注入することなく栄養液を注入井に導入することによっても、同様の効果が得られるものと考えられている(特許文献2参照)。
すなわち、石油貯留層中において微生物に石油貯留層内の炭素源を代謝させ、石油貯留層内の石油の粘性を下げ、表面張力を下げることにより石油の流動性を高めるとともに、石油貯留層内でメタン等の低分子ガスを生成させることにより油田内の圧力を高め、石油の回収量を高めることが期待されるものである。
すなわち、石油貯留層中において微生物に石油貯留層内の炭素源を代謝させ、石油貯留層内の石油の粘性を下げ、表面張力を下げることにより石油の流動性を高めるとともに、石油貯留層内でメタン等の低分子ガスを生成させることにより油田内の圧力を高め、石油の回収量を高めることが期待されるものである。
しかしMEORは、1926年に提唱されて以降研究が進められているのにもかかわらず、基礎データに乏しく実用化に至っていないという実情にある(非特許文献1、2参照)。
Beckman, J. W.:Ind. Eng. Chem., November, 10, 3 (1926).
藤原和弘他:生物工学,第92巻 第4号 194頁(2014).
そこで、石油貯留層中において微生物に石油貯留層内の炭素源を代謝させ、石油の回収量を高めるために、石油を資化し、石油貯留層内の石油の粘性を下げ、表面張力を下げることにより石油の流動性を高めたり、石油貯留層内でメタン等の低分子ガスを生成させることにより石油の流動性をより一層高めたりできる微生物が求められ、かつ、そのような微生物を効率的に増殖可能な方法が研究されており、これにより、石油増進回収する方法が求められている。
たとえば、特許文献1では、ビタミン、リン酸塩および多様な電子供与体などの多様な栄養素を微生物とともに石油貯留槽に注入する石油増進回収方法が提案されている。また、特許文献2では、ペプトンもしくはプロテインおよび/またはそれらの消化物もしくはエキスを石油貯留槽に注入する石油増進回収方法が提案されている。
しかし、これらの従来の方法は現実的には実用化に遠く、また、栄養源として多様な成分を調製する必要がある点から、改良の余地があった。
したがって、本発明は上記実状に鑑み、石油貯留層内で微生物により、さらに効率よく石油増進回収する方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の石油増進回収用栄養剤の特徴構成は、
石油貯留層から回収される石油の回収量を増加させる、微生物を利用した石油増進回収方法に用いられる石油増進回収用栄養剤であって、
プロテアーゼ処理された酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスを含有する点にある。
石油貯留層から回収される石油の回収量を増加させる、微生物を利用した石油増進回収方法に用いられる石油増進回収用栄養剤であって、
プロテアーゼ処理された酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスを含有する点にある。
本発明者らによると、石油貯留層には、通常石油常在微生物が生育しており、石油貯留層に含まれる油層および油層水のいずれにも嫌気性のメタン菌や水素生成菌など、種々の微生物が生育していることが確認されている。
そこで、このような微生物を優先的に増殖可能な栄養源として、酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスを含有する石油増進回収用栄養剤を、石油貯留層に含まれる油層および油層水に添加した液体培地中で、石油貯留層内に生息する微生物を増殖させると、供給された栄養剤により、石油増進回収に有利であるといわれている界面張力の低下が観測されることを実験的に明らかにした。
すなわち、石油貯留層内に、上記栄養剤を注入すると、メタン菌をはじめとする種々の石油常在微生物の生育が活発になり(活性化し)、石油貯留層に含まれる種々の物質を資化して他の物質に変換すること等により、石油貯留層内の界面張力が低下して、回収される石油の回収量を増加が期待できることが明らかになった。
ここで、酵素処理脱脂粉乳は、脱脂粉乳を酵素分解にて低分子化したものであればよく、たとえば、脱脂粉乳をペプシンやトリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、カルボキシペプチダーゼなどのタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)で処理したものが好適である。このような酵素処理は、通常20℃〜40℃において、5〜60分作用させることで、十分酵素分解された脱脂粉乳が期待できる。
さらに、通常脱脂粉乳は、乳中に存在するラクトフェリンや血清アルブミン、カゼイン、ラクトフォリン、ケラチンなどのタンパク質と脂質が会合した、大きさが直径50〜100nmの小胞あるいは粒子状のタンパク質・脂質複合体が存在しているため、微細なフィルタを通過せず、目詰まりしやすいことから、地中の石油貯留層に圧入しても、十分石油貯留層中に浸入せず、増油効果が期待されないものと考えられているが、この酵素処理脱脂粉乳は、脱脂粉乳に含まれるたんぱく質が低分子化し、タンパク質・脂質複合体が分解されたものとなっているため、微細なフィルタを通過して目詰まりしにくいため、コア掃攻試験におけるコアに対して圧入性が高いものとなっている。
さらに、酵素処理脱脂粉乳のみでは石油貯留層にて界面張力を低下させる効果がほとんどないのに対して、大麦エキスを組み合わせて含有していることにより、脱脂粉乳の持つ界面張力を低下させる効果が復元される。そのため、プロテアーゼ処理された酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスを含有することにより、高い圧入性と高い界面張力を低下させる効果が両立されることが実験的に明らかになった。
また、栄養剤の具体的成分比率としては、前記酵素処理脱脂粉乳を0.1〜10g/L含有するとともに、大麦エキスを1〜20g/L含有するものが好適に用いられる。
尚、栄養剤は、酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスのほか、グルコース、カゼインペプトン、魚エキス、トウモロコシエキス等の他の栄養成分を含有していてもよい。
したがって、石油貯留層内で微生物により界面張力を低下させるなどの効果により、効果的に石油増進回収できるようになった。
以下に、本発明の実施形態にかかる石油増進回収用栄養剤を説明する。尚、以下に好適な実施例を記すが、これら実施例はそれぞれ、本発明をより具体的に例示するために記載されたものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能であり、本発明は、以下の記載に限定されるものではない。
地下の岩石層等の石油貯留層中に存在する石油は、注入井および注出井を有する油田から産出される。注入井および注出井は、いずれも、地表から、岩盤層の地表側に形成される石油貯留層に達している。そして、このような油田において本発明の石油増進回収用栄養剤を適用した実施形態においては、各種石油増進回収用栄養剤を添加した培地を注入する。石油増進回収用栄養剤は、プロテアーゼ処理された酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスを含有するものとする。すると、石油貯留層内部において微生物にメタン生成を促し、生成するメタンや副生する種々のガス成分により油田内の圧力を高める等の効果により、石油増進回収を図ることができる。
〔石油貯留層中の微生物の解析〕
油田から採取した油層(原油)および油層水を試料として強化クロストリジア培地(RCM)で培養したところ、メタンガスの発生量は、図1のようになった。なお、培養条件は以下の通りである。
油田から採取した油層(原油)および油層水を試料として強化クロストリジア培地(RCM)で培養したところ、メタンガスの発生量は、図1のようになった。なお、培養条件は以下の通りである。
試料:原油10mL+油層水10mL+強化クロストリジア培地20mL
温度:40℃(実線)、50℃(破線)
容器:バイアル瓶(容量100mL)ラバーゴム、アルミキャップによる密栓を行い容器内気相部分はアルゴン置換(嫌気培養)
温度:40℃(実線)、50℃(破線)
容器:バイアル瓶(容量100mL)ラバーゴム、アルミキャップによる密栓を行い容器内気相部分はアルゴン置換(嫌気培養)
強化クロストリジア培地(基本培地):
ペプトン 10g/L
酵母エキス 3g/L、
肉エキス 10g/L、
ブドウ糖 5g/L、
可溶性でんぷん 1g/L、
塩化ナトリウム 5g/L、
酢酸ナトリウム 3g/L、
システイン塩酸塩 0.5g/L、
寒天 0.5g/L、
の比率で含有し、pH6.6〜7.0の液体培地
ペプトン 10g/L
酵母エキス 3g/L、
肉エキス 10g/L、
ブドウ糖 5g/L、
可溶性でんぷん 1g/L、
塩化ナトリウム 5g/L、
酢酸ナトリウム 3g/L、
システイン塩酸塩 0.5g/L、
寒天 0.5g/L、
の比率で含有し、pH6.6〜7.0の液体培地
〔各種分析方法〕
各種分析結果については、下記要領にて分析を行った。
各種分析結果については、下記要領にて分析を行った。
(微生物数の分析)
微生物の培養された試料を1〜10mlフィルタ濾過し微生物をフィルタ上に補足した。その後SYBRGreen溶液(Ronza社製)で5分間染色した。滅菌水で余分な染色液を洗い流したのち、染色したフィルタをスライドガラス上にのせ、蛍光顕微鏡(Olympus製,IX−7)で観察し微生物の計数をおこなった。
微生物の培養された試料を1〜10mlフィルタ濾過し微生物をフィルタ上に補足した。その後SYBRGreen溶液(Ronza社製)で5分間染色した。滅菌水で余分な染色液を洗い流したのち、染色したフィルタをスライドガラス上にのせ、蛍光顕微鏡(Olympus製,IX−7)で観察し微生物の計数をおこなった。
(ガス成分)
二酸化炭素、メタンおよび水素の各ガス濃度は、島津社製ガスクロマトグラフィー(GC2014)を用いて分析した。キャリアーはアルゴンガスを用い、分離カラムはshincarbonSTを用いた。オーブン温度は200℃にて分析を行った。
二酸化炭素、メタンおよび水素の各ガス濃度は、島津社製ガスクロマトグラフィー(GC2014)を用いて分析した。キャリアーはアルゴンガスを用い、分離カラムはshincarbonSTを用いた。オーブン温度は200℃にて分析を行った。
(界面張力の測定)
原油の種々の培養液に対する界面張力は、接触角計(株式会社あすみ技研、モデルB100)を用いて、ペンダントドロップ法によって測定した。計測は室温で行い、液相と原油の比重をそれぞれ1.0、0.85とした。付属の解析ソフトウエアを用いてYoung−Laplace法によって界面張力を計算した。
原油の種々の培養液に対する界面張力は、接触角計(株式会社あすみ技研、モデルB100)を用いて、ペンダントドロップ法によって測定した。計測は室温で行い、液相と原油の比重をそれぞれ1.0、0.85とした。付属の解析ソフトウエアを用いてYoung−Laplace法によって界面張力を計算した。
図1より、油田から採取した油層(原油)および油層水を試料とした場合、試料中には、強化クロストリジア培地で増殖してメタンを生産するメタン生産菌が含まれていることが明らかになった。これは、複数種の原油試料について共通して確認することができ、油田の形成メカニズムとも関連して一般的な油田には、共通して強化クロストリジア培地で増殖してメタンを生産するメタン生産菌が含まれていると推定できるものである。
油田から採取した油層(原油)および油層水に含まれる微生物について、微生物の生息数を調べたところ図2のようになった。図2より、油田から採取した油層および油層水にはいずれも微生物が含まれており、試料によって生息数のばらつきはあるものの、メタン生産菌が含まれていることがわかった。また、検出された微生物について16Sr遺伝子解析を行ったところ、メタノバクテリウム、メタノサーモバクター等、メタノサルキナ目、メタノミクロビウム目に属する多様なメタン生産菌が生育していることが分かった。
また、50℃におけるメタン生産量が優れていることを受け、この試料を強化クロストリジア培地で50℃にて35日間継代培養し、生成微生物数を調べたところ、試料に含まれるメタン生産菌の量がきわめて少ない場合であっても、35日間の培養後には1000万個/g程度の実用的なレベルに増殖できることが明らかになった。また、増殖後のメタン生産菌中における優占種は、好熱菌のメタノサーモバクターであることが明らかになった。
〔培地のコア圧入性〕
油田から採取した油層(原油)および油層水に、石油増進回収用栄養剤として種々の添加剤を種々の割合で含む培地を添加した試料について、0.2μmのフィルタを用いてコア掃攻試験におけるコア圧入性を評価した。また、得られた培地添加試料をバイアルにて4週間培養した時の界面張力および増油効果を求めた。
油田から採取した油層(原油)および油層水に、石油増進回収用栄養剤として種々の添加剤を種々の割合で含む培地を添加した試料について、0.2μmのフィルタを用いてコア掃攻試験におけるコア圧入性を評価した。また、得られた培地添加試料をバイアルにて4週間培養した時の界面張力および増油効果を求めた。
尚、表中における酵素処理脱脂粉乳とは、10%脱脂粉乳溶液にプロテアーゼを3%(w/v)添加して40℃にて2時間作用させたものを熱失活処理したものである。尚、酵素処理の程度は、40℃において120分程度行ったものについて比較したが、下記コア圧入性、界面張力の測定に関して大きな差は見られなかった。
その結果、表1に示すように、脱脂粉乳は、培地の炭素源として有用であるが、0.2μmのフィルタ通過性が低く、コア掃攻試験を行うための圧入性が十分ではない(試料2、コア圧入性×)ことがわかった。しかし、脱脂粉乳を酵素処理すると界面張力が低下してコア圧入性が改善している(試料6、コア圧入性○)。つまり、コア掃攻試験に利用でき、石油貯留層へも適用できるものと期待できることがわかった。
一方、カゼインペプトンは、増油効果が低いものの(試料1)、大麦エキスを添加することで界面張力が大きく低下し(試料4)、増油効果が改善することが、本発明者らの研究により明らかになっている。そこで、酵素処理脱脂粉乳に大麦エキスを加えて界面張力の低下効果についても調べ(試料7)、増油効果との相関を調べた。その結果、増油効果の改善(界面張力の低下)は、添加剤として大麦エキスを含有している場合に顕著であることが分かった(試料7)。
〔ガス生成量比較試験〕
表1の試料2と試料7を油層水に添加して、培養を行ったところ、各試料を用いた場合のガス生成量(メタン、二酸化炭素)は、図3のようになった。図3より、酵素処理の有無によって、ガス生成量に大きな変化はなく、酵素処理の有無はガス発生による増油効果に影響がないことが分かった。
表1の試料2と試料7を油層水に添加して、培養を行ったところ、各試料を用いた場合のガス生成量(メタン、二酸化炭素)は、図3のようになった。図3より、酵素処理の有無によって、ガス生成量に大きな変化はなく、酵素処理の有無はガス発生による増油効果に影響がないことが分かった。
〔まとめ〕
脱脂粉乳は、カゼインペプトンに比べて、微生物の育成に関して炭素源として働く安価で汎用的な栄養素であることが知られているが、MEORに用いるためにはコア圧入性が低く利用性に乏しいことがわかっている(試料2)。これに対して脱脂粉乳を酵素処理すると、コア圧入性が改善するため(試料6)、石油貯留層へも適用可能になるものと考えられるが、増油効果の改善(界面張力の低下)までは期待できない。しかし、大麦エキスを添加すれば、比較的少ない添加量で充分な界面張力の低下が観測され、増油効果の改善(界面張力の低下)が期待できる(試料7)ことが明らかになった。
脱脂粉乳は、カゼインペプトンに比べて、微生物の育成に関して炭素源として働く安価で汎用的な栄養素であることが知られているが、MEORに用いるためにはコア圧入性が低く利用性に乏しいことがわかっている(試料2)。これに対して脱脂粉乳を酵素処理すると、コア圧入性が改善するため(試料6)、石油貯留層へも適用可能になるものと考えられるが、増油効果の改善(界面張力の低下)までは期待できない。しかし、大麦エキスを添加すれば、比較的少ない添加量で充分な界面張力の低下が観測され、増油効果の改善(界面張力の低下)が期待できる(試料7)ことが明らかになった。
本発明の石油増進回収用栄養剤は、石油貯留層から回収される石油の回収量を増加させるのに利用することができる。
Claims (2)
- 石油貯留層から回収される石油の回収量を増加させる、微生物を利用した石油増進回収方法に用いられる石油増進回収用栄養剤であって、
プロテアーゼ処理された酵素処理脱脂粉乳および大麦エキスを含有する石油増進回収用栄養剤。 - 前記酵素処理脱脂粉乳を0.1〜10g/L含有するとともに、大麦エキスを1〜20g/L含有する石油増進回収用栄養剤。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018203059A JP2020068667A (ja) | 2018-10-29 | 2018-10-29 | 石油増進回収用栄養剤 |
PCT/JP2019/042177 WO2020090740A1 (ja) | 2018-10-29 | 2019-10-28 | 石油増進回収用栄養剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018203059A JP2020068667A (ja) | 2018-10-29 | 2018-10-29 | 石油増進回収用栄養剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020068667A true JP2020068667A (ja) | 2020-05-07 |
Family
ID=70464512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018203059A Pending JP2020068667A (ja) | 2018-10-29 | 2018-10-29 | 石油増進回収用栄養剤 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020068667A (ja) |
WO (1) | WO2020090740A1 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4971151A (en) * | 1988-04-19 | 1990-11-20 | B.W.N. Live-Oil Pty. Ltd. | Recovery of oil from oil reservoirs |
JP2018076714A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 大阪瓦斯株式会社 | 石油増進回収用栄養剤 |
JP2018076715A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 大阪瓦斯株式会社 | 石油増進回収方法 |
-
2018
- 2018-10-29 JP JP2018203059A patent/JP2020068667A/ja active Pending
-
2019
- 2019-10-28 WO PCT/JP2019/042177 patent/WO2020090740A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2020090740A1 (ja) | 2020-05-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2531963C (en) | A process for enhanced recovery of crude oil from oil wells using novel microbial consortium | |
US9434872B2 (en) | Biogenic fuel gas generation in geologic hydrocarbon deposits | |
Myhr et al. | Inhibition of microbial H 2 S production in an oil reservoir model column by nitrate injection | |
US6543535B2 (en) | Process for stimulating microbial activity in a hydrocarbon-bearing, subterranean formation | |
FI91662C (fi) | Öljyn talteenottaminen öljyesiintymistä | |
Myhr et al. | Denitrovibrio acetiphilus, a novel genus and species of dissimilatory nitrate-reducing bacterium isolated from an oil reservoir model column. | |
Siegert et al. | Starting up microbial enhanced oil recovery | |
US8067223B2 (en) | Thermacetogenium phaeum consortium for the production of materials with enhanced hydrogen content | |
Gao et al. | An exogenous surfactant-producing Bacillus subtilis facilitates indigenous microbial enhanced oil recovery | |
Zhang et al. | Bacterial degradation of crude oil using solid formulations of Bacillus strains isolated from oil-contaminated soil towards microbial enhanced oil recovery application | |
CN107387044A (zh) | 一种利用煤层本源真菌提高生物煤层气产量的方法 | |
CN104593298A (zh) | 一株新型嗜热耐盐降解原油产乳化剂的菌株及其应用 | |
JP2018076715A (ja) | 石油増進回収方法 | |
Li et al. | Effect of exogenous inoculants on enhancing oil recovery and indigenous bacterial community dynamics in long-term field pilot of low permeability reservoir | |
WO2020090740A1 (ja) | 石油増進回収用栄養剤 | |
WO2018069934A2 (en) | Methane production from underground coalbed methane wells | |
CN107523517A (zh) | 一种油藏本源微杆菌及其在石油开采中的应用 | |
Sugai et al. | Experimental studies on indigenous hydrocarbon-degrading and hydrogen-producing bacteria in an oilfield for microbial restoration of natural gas deposits with CO2 sequestration | |
Halim et al. | Profiling of indigenous microbial community dynamics and metabolic activity during enrichment in molasses-supplemented crude oil-brine mixtures for improved understanding of microbial enhanced oil recovery | |
AU2011261306B2 (en) | Methods to stimulate biogenic methane production from hydrocarbon-bearing formations | |
CN110656070B (zh) | 一株嗜热兼性厌氧微生物菌株及其应用 | |
Lin et al. | Profile control and plugging ability of extracellular polymeric substances (EPS) produced by E. cloacae strain ZL-02 under Ba2+ in reservoir | |
JP2018076714A (ja) | 石油増進回収用栄養剤 | |
US9139780B2 (en) | Methods for obtaining clean energy from coal | |
JP2021193884A (ja) | 微生物混合物、メタン産生用組成物、及びメタン産生方法 |