JP2020068247A - シャワーヘッドおよび基板処理装置 - Google Patents

シャワーヘッドおよび基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020068247A
JP2020068247A JP2018198920A JP2018198920A JP2020068247A JP 2020068247 A JP2020068247 A JP 2020068247A JP 2018198920 A JP2018198920 A JP 2018198920A JP 2018198920 A JP2018198920 A JP 2018198920A JP 2020068247 A JP2020068247 A JP 2020068247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shower head
diffusion chamber
gas
diffusion
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2018198920A
Other languages
English (en)
Inventor
飯塚 八城
Yashiro Iizuka
八城 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2018198920A priority Critical patent/JP2020068247A/ja
Priority to PCT/JP2019/040299 priority patent/WO2020085128A1/ja
Publication of JP2020068247A publication Critical patent/JP2020068247A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/455Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for introducing gases into reaction chamber or for modifying gas flows in reaction chamber
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/31Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to form insulating layers thereon, e.g. for masking or by using photolithographic techniques; After treatment of these layers; Selection of materials for these layers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】温度変化を抑えてガスを供給できるシャワーヘッドおよび基板処理装置を提供する。【解決手段】シャワーヘッド3において、ヘッド本体部50は、基板処理に用いるガスを拡散する拡散室が内部に形成され、拡散室に連通する複数の噴出孔56が基板と対向する対向面に設けられている。断熱部60は、拡散室の対向面53a側に対する反対側に配置され、給排気機構と接続される中空部が内部に形成され、中空部の対向面側に温調機構が設けられている。【選択図】図2

Description

本開示は、シャワーヘッドおよび基板処理装置に関するものである。
特許文献1には、ガス噴出ヘッド内部に区画部材により区画して複数の拡散空間を設けて、各拡散空間に供給されたガスを処理空間に供給する技術が提案されている。
特開2004−158499号公報
本開示は、温度変化を抑えてガスを供給できる技術を提供する。
本開示の一態様によるシャワーヘッドは、ヘッド本体部と、断熱部とを有する。ヘッド本体部は、基板処理に用いるガスを拡散する拡散室が内部に形成され、拡散室に連通する複数の噴出孔が基板と対向する対向面に設けられている。断熱部は、拡散室の対向面側に対する反対側に配置され、給排気機構と接続される中空部が内部に形成され、中空部の対向面側に温調機構が設けられている。
本開示によれば、温度変化を抑えてガスを供給できる。
図1は、第1実施形態に係る成膜装置の概略構成の一例を示す断面図である。 図2は、第1実施形態に係るシャワーヘッド全体の構成の一例を示す断面図である。 図3Aは、第1実施形態に係るシャワーヘッドの一部を拡大した拡大図である。 図3Bは、第1実施形態に係るシャワーヘッドの一部を拡大した拡大図である。 図4は、第1実施形態に係るシャワーヘッドの噴出孔付近を拡大した拡大図である。 図5は、第2実施形態に係るシャワーヘッド全体の構成の一例を示す断面図である。 図6Aは、第2実施形態に係るシャワーヘッドの一部を拡大した拡大図である。 図6Bは、第2実施形態に係るシャワーヘッドの一部を拡大した拡大図である。 図7は、第2実施形態に係るシャワーヘッドの噴出孔付近を拡大した拡大図である。
以下、図面を参照して本願の開示するシャワーヘッドおよび基板処理装置の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態により、開示するシャワーヘッドおよび基板処理装置が限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
ところで、半導体ウエハ等の基板を処理容器に配置し、基板に対向して配置されたシャワーヘッドからガスを供給して、成膜やエッチングなどの各種の基板処理を実施する基板処理装置が知られている。ガスには、基板処理に適した温度範囲がある。基板処理装置では、基板処理に適した温度範囲の温度でガスをシャワーヘッドのガス導入孔に供給する。シャワーヘッドは、ガス拡散室と、ガス拡散室に連通する多数の噴出孔が形成され、供給されたガスをガス拡散室で拡散して各噴出孔から処理容器内部へ向けて噴出する。しかし、シャワーヘッドでは、放熱などにより、シャワーヘッドのガス導入孔からガス拡散室を通り噴出孔から噴出するまでの間にガスの温度が変化してしまう場合がある。この結果、例えば、シャワーヘッドでは、中央部分と周辺部分で噴出されるガスの温度が異なってしまう場合がある。そこで、温度変化を抑えてガスを供給できる技術が期待されている。
(第1実施形態)
[装置の構成]
次に、実施形態に係る基板処理装置の構成について説明する。以下では、基板処理装置を、基板に対して成膜を行う成膜装置とした場合を例に説明する。図1は、第1実施形態に係る成膜装置の概略構成の一例を示す断面図である。成膜装置100は、処理容器1と、載置台2と、シャワーヘッド3と、排気部4と、ガス供給機構5と、制御部6とを有している。
処理容器1は、アルミニウム等の金属により構成され、略円筒状を有している。
処理容器1の側壁には、半導体ウエハ等の基板Wを搬入又は搬出するための搬入出口11が形成されている。搬入出口11は、ゲートバルブ12により開閉される。処理容器1の本体の上には、断面が矩形状をなす円環状の排気ダクト13が設けられている。排気ダクト13には、内周面に沿ってスリット13aが形成されている。排気ダクト13の外壁には、排気口13bが形成されている。排気ダクト13の上面には、処理容器1の上部開口を塞ぐようにシャワーヘッド3が設けられている。排気ダクト13とシャワーヘッド3の間は、シール15で気密に封止されている。
載置台2は、処理容器1内で基板Wを水平に支持する。載置台2は、基板Wに対応した大きさの円板状に形成されており、支持部材23に支持されている。載置台2は、窒化アルミニウム(AlN)等のセラミックス材料や、アルミニウムやニッケル合金等の金属材料で形成されており、内部に基板Wを加熱するためのヒータ21と静電吸着電極29とが埋め込まれている。ヒータ21は、ヒータ電源(図示せず)から給電されて発熱する。そして、載置台2の上面の近傍に設けられたファイバー温度計(図示せず)の温度信号によりヒータ21の出力を制御し、これにより、基板Wが所定の温度に制御される。
静電吸着電極29には、処理容器1の外側に配置したON/OFFスイッチ20を介して吸着電源40に接続され、吸着電源40から所定の直流電圧が印加される。静電吸着電極29は、直流電圧が印加されることによって生じるクーロン力によって基板Wを吸着する。
シャワーヘッド3は、載置台2の上部に、載置台2と対向するように配置されている。シャワーヘッド3には、ガス供給機構5が接続されている。ガス供給機構5は、成膜に用いる各種のガスのガス供給源に、それぞれ不図示のガス供給ラインを介して接続されている。各ガス供給ラインは、成膜のプロセスに対応して適宜分岐し、開閉バルブ、流量制御器が設けられている。ガス供給機構5は、各ガス供給ラインに設けられた開閉バルブや流量制御器を制御することにより、各種のガスの流量の制御が可能とされている。ガス供給機構5は、成膜に用いる各種のガスをシャワーヘッド3に供給する。
シャワーヘッド3は、内部にガス流路が形成され、ガス供給機構5から供給された各種のガスを載置台2シャワーヘッド3との間の処理空間38にシャワー状に供給する。シャワーヘッド3の詳細な構成は、後述する。
なお、成膜装置100は、シャワーヘッド3からガスを供給すると共にプラズマ放電させたプラズマ処理により基板Wに成膜を行ってもよい。プラズマ放電させる場合は、シャワーヘッド3を上部電極として、高周波を印加してもよい。例えば、成膜装置100は、シャワーヘッド3に整合器を介して、高周波電源を接続し、高周波電源からプラズマの生成用に所定周波数の電力をシャワーヘッド3に印加してもよい。また、プラズマ放電させる場合は、載置台2を下部電極として、高周波を印加してもよい。例えば、成膜装置100は、載置台2の内部に高周波用電極をさらに埋め込み、高周波用電極に整合器を介して高周波電源を接続し、高周波電源からイオン引き込み用に所定周波数の電力を高周波用電極に印加してもよい。
載置台2には、上面の外周領域および側面を覆うようにアルミナ等のセラミックスにより形成されたカバー部材22が設けられている。載置台2の底面には、シャワーヘッド3と載置台2の間のギャップを調整する調整機構30が設けられている。調整機構30は、支持部材23と昇降機構24とを有する。支持部材23は、載置台2の底面の中央から載置台2を支持する。また、支持部材23は、処理容器1の底壁に形成された孔部を貫通して処理容器1の下方に延び、下端が昇降機構24に接続されている。載置台2は、昇降機構24により、支持部材23を介して昇降する。調整機構30は、図1の実線で示す処理位置と、その下方の二点鎖線で示す基板Wの搬送が可能な搬送位置の間で昇降機構24を昇降させ、基板Wの搬入および搬出を可能にする。
支持部材23の処理容器1の下方には、鍔部25が取り付けられており、処理容器1の底面と鍔部25の間には、処理容器1内の雰囲気を外気と区画し、載置台2の昇降動作にともなって伸縮するベローズ26が設けられている。
処理容器1の底面の近傍には、昇降板27aから上方に突出するように3本(2本のみ図示)のウエハ支持ピン27が設けられている。ウエハ支持ピン27は、処理容器1の下方に設けられた昇降機構28により昇降板27aを介して昇降する。
ウエハ支持ピン27は、搬送位置にある載置台2に設けられた貫通孔2aに挿通されて載置台2の上面に対して突没可能となっている。ウエハ支持ピン27を昇降させることにより、搬送機構と載置台2の間で基板Wの受け渡しが行われる。載置台2が処理位置に存在した状態で、載置台2とシャワーヘッド3の間に、処理空間38が形成される。
排気部4は、処理容器1の内部を排気する。排気部4は、排気口13bに接続された排気配管41と、排気配管41に接続された真空ポンプや圧力制御バルブ等を有する排気機構42とを有する。処理に際しては、処理容器1内のガスがスリット13aを介して排気ダクト13に至り、排気ダクト13から排気配管41を通って排気機構42により排気される。
次に、シャワーヘッド3の詳細な構成について説明する。図2は、第1実施形態に係るシャワーヘッド全体の構成の一例を示す断面図である。図3Aおよび図3Bは、第1実施形態に係るシャワーヘッドの一部を拡大した拡大図である。図3Aは、図2の右側を拡大した拡大図である。図3Bは、図2の左側を拡大した拡大図である。図4は、第1実施形態に係るシャワーヘッドの噴出孔付近を拡大した拡大図である。
シャワーヘッド3は、ヘッド本体部50と、支持部51とを有する。
ヘッド本体部50は、支持部51により周囲が支持されて載置台2の上部に配置される。支持部51と排気ダクト13の間、および、ヘッド本体部50と支持部51の間は、不図示のシールで気密に封止されている。
ヘッド本体部50は、複数のパーツが組み合わされて構成されている。例えば、本実施形態に係るヘッド本体部50は、主なパーツとして、シャワーヘッドベース52と、シャワープレート53と、リング54とを有する。シャワーヘッドベース52、シャワープレート53およびリング54は、例えば、アルミナ等の誘電体やアルミニウム、ステンレス等の導電性材料などにより形成されている。
シャワーヘッドベース52およびシャワープレート53は、基板Wの直径と同程度の円盤状とされている。リング54は、シャワーヘッドベース52およびシャワープレート53と同程度の外径の円環状とされ、下部の内径が小さくされた取付部54aが形成されている。リング54の上部にはシャワーヘッドベース52が締結されている。リング54の下部の取付部54aの下面にはシャワープレート53が締結されている。ヘッド本体部50は、リング54を介してシャワーヘッドベース52とシャワープレート53と締結することで、内部に内部空間55が形成されている。ヘッド本体部50は、シャワープレート53が基板Wと対向するように配置される。シャワープレート53の下面は、基板Wと対向する対向面53aとなる。シャワープレート53は、対向面53aに複数の噴出孔56が設けられている。
ヘッド本体部50は、内部空間55に断熱部60が配置され、断熱部60により内部空間55が遮蔽されて複数の拡散室61が重なるように形成されている。例えば、ヘッド本体部50は、取付部54aの上面と接触するように断熱部60aが配置されている。取付部54aと断熱部60aの間は、不図示のシールで気密に封止されている。断熱部60aとシャワープレート53との間には、隙間が形成されており、当該隙間が拡散室61aとして機能する。断熱部60aの上部には、断熱部60bが配置されている。断熱部60bは、下面の縁部62が下側に突出しており、当該縁部62が断熱部60aに接触するように配置されている。縁部62と断熱部60aの間は、不図示のシールで気密に封止されている。断熱部60aと断熱部60bの間には、隙間が形成されており、当該隙間が拡散室61bとして機能する。このように、第1実施形態に係るヘッド本体部50は、内部空間55に2つの断熱部60a、60bが配置されており、内部空間55が断熱部60aにより遮蔽されて2つの拡散室61a、61bが重なるように形成されている。断熱部60aは、内部空間55の底面と同程度のサイズの平板部60a1が形成され、平板部60a1の中央に円筒状の円筒部60a2が形成されている。断熱部60bも、内部空間55の底面と同程度のサイズの平板部60b1が形成され、平板部60b1の中央に、円筒部60b2が形成されている。
また、断熱部60a、60bは、平板部60a1、60b1のそれぞれの側面63に凹部が設けられ、拡散室61が重なる方向に対して側面63が屈曲されて形成されている。
シャワーヘッドベース52は、平板部60b1の上面を覆うように平板部52aが形成され、円筒部60b2を覆うように円筒部52bが形成されている。断熱部60aの円筒部52bには、ガスを導入するためのガス導入孔64a、ガス導入孔64bが形成されている。円筒部60a2の上部は、ガス導入孔64aと連通する開口65aが形成されており、内部に中心軸に沿ってガス流路65bが形成されている。
円筒部60b2の内径は、円筒部60a2の外径よりも若干大きいため、円筒部60b2の内面と円筒部60a2の外面の間には、隙間空間66が形成されている。隙間空間66は、ガス導入孔64bと連通している。
ガス導入孔64aおよびガス導入孔64bには、ガス供給機構5から各種のガスが供給される。ガス導入孔64aに供給されたガスは、ガス流路65bを介して拡散室61aに流れる。ガス導入孔64bに供給されたガスは、隙間空間66を介して拡散室61bに流れる。
シャワープレート53の各噴出孔56は、拡散室61a、61bの何れかと連通している。例えば、シャワープレート53は、各噴出孔56の位置に貫通穴57が形成されている。拡散室61a、61bのうち、最も対向面側の拡散室61aは、貫通穴57を介して噴出孔56と連通している。拡散室61a、61bのうち、対向面側に拡散室61aがある拡散室61bは、貫通穴57に連通管58が配置され、連通管58および貫通穴57を介して噴出孔56と連通している。例えば、噴出孔56aは、拡散室61aと導通している。噴出孔56bは、連通管58を介して拡散室61bと導通している。拡散室61aに流れたガスは、噴出孔56aから噴出される。拡散室61bに流れたガスは、噴出孔56bから噴出される。連通管58は、熱伝導率の低い材料であって金属、脆性材、樹脂材などから形成されている。例えば、連通管58は、ステンレスにより形成されている。
断熱部60aは、拡散室61bと噴出孔56とを連通する連通管58の配置位置に貫通穴67が形成されている。拡散室61aは、連通管58の配置位置にそれぞれシール管68が配置されている。シール管68は、中央に貫通穴68aが形成され、連通管58が貫通穴68aを通過する。シール管68は、拡散室61aの厚さと同程度の高さに形成されて、拡散室61aの上面および下面と接触している。また、シール管68は、上面および下面に貫通穴68aを囲むようにシール68bを設けてガスが漏洩することを抑制している。
断熱部60a、60bは、それぞれ内部に中空の中空部70a、70bが拡散室61a、61bと並列に形成されている。例えば、断熱部60a、60bは、それぞれ所定の容器厚の中空の容器とされており、中空部70a、70bとして機能する空間が内部に形成されている。
断熱部60aは、中空部70a内を給排気するための給排気部71aが設けられている。断熱部60bは、給排気部71aが通過する部分に給排気部71aを通過させるための通過穴72が形成されている。給排気部71aは、通過穴72を通過してヘッド本体部50の上面まで到達している。
断熱部60bは、中空部70b内を給排気するための給排気部71bが円筒部52bに対して給排気部71aと対称な位置に設けられている。給排気部71bは、ヘッド本体部50の上面まで到達している。
給排気部71a、71bには、給排気を行う不図示の給排気機構が接続されている。例えば、給排気部71a、71bには、真空ポンプなどの排気機器が接続されている。また、給排気部71a、71bには、所定の種類のガスを供給するガス供給機器が接続されている。断熱部60a、60bは、排気機器により排気を行うことで中空部70a、70b内を真空とすることが可能とされている。また、断熱部60a、60bは、ガス供給機器から所定の種類のガスを供給することで中空部70a、70b内を所定の種類のガスで満たすことが可能とされている。なお、排気部4が給排気部71a、71bから中空部70a、70b内を真空排気してもよい。また、ガス供給機構5が給排気部71a、71bに所定の種類のガスを供給してもよい。
中空部70a、70bには、それぞれ対向面53a側に温調機構が設けられている。例えば、第1実施形態に係るヘッド本体部50は、中空部70a、70bの対向面53a側に、温調機構として、シースヒータなどのヒータ73a、73bがそれぞれ設けられている。ヒータ73a、73bは、それぞれ管状とされ、中空部70a、70bの底面の全面に湾曲させて配置されている。第1実施形態に係る成膜装置100では、ヒータ73a、73bによる加熱により、拡散室61a、61bに供給されるガスの温度をそれぞれ個別に調整する。
中空部70aには、遮蔽板74aが配置されている。中空部70bには、遮蔽板74bが配置されている。遮蔽板74a、74bは、輻射を遮蔽できる部材であればよい。遮蔽板74a、74bとしては、例えば、積層マイカ(雲母)などを用いることができる。遮蔽板74aは、中空部70aの底面と同程度のサイズまたは若干小さいサイズとされている。遮蔽板74aは、中空部70aの内壁に形成された突起部に保持され、対向面側および反対側の内壁と間隔を空けて配置されている。例えば、遮蔽板74aは、中空部70aの内壁の側面や貫通穴67部分の内壁の側面に形成された突起部75aに保持され、対向面側および反対側の内壁に接触しないように配置されている。遮蔽板74bは、中空部70bの底面と同程度のサイズまたは若干小さいサイズとされている。遮蔽板74bは、中空部70bの内壁に形成された突起部に保持され、対向面側および反対側の内壁と間隔を空けて配置されている。例えば、遮蔽板74bは、中空部70bの内壁の側面に形成された突起部75bに保持され、対向面側および反対側の内壁に接触しないように配置されている。遮蔽板74a、74bは、長時間のうちには加熱され、反対側の内壁に接触していた場合、熱伝導経路が構成される可能性がある。このため、断熱部60a、60bは、遮蔽板74a、74bを中空部70a、70b内に対向面側および反対側の内壁に接触しないように配置することで熱伝導経路による伝熱を防ぐことができる。なお、遮蔽板74a、74bは、複数設けられてもよい。
図1に戻る。上記のように構成された成膜装置100は、制御部6によって、動作が統括的に制御される。制御部6は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、補助記憶装置等を備える。CPUは、ROM又は補助記憶装置に格納されたプログラムや、プラズマ処理のプロセス条件に基づいて動作し、装置全体の動作を制御する。例えば、制御部6は、ガス供給機構5からの各種のガスの供給動作、昇降機構24の昇降動作、排気機構42による処理容器1内の排気動作、ヒータ73a、73bの温度を制御する。なお、制御に必要なコンピュータに読み取り可能なプログラムは、記憶媒体に記憶されていてもよい。記憶媒体は、例えばフレキシブルディスク、CD(Compact Disc)、CD−ROM、ハードディスク、フラッシュメモリ或いはDVD等よりなる。また、制御部6は、成膜装置100の内部に設けられていてもよく、外部に設けられていてもよい。制御部6が外部に設けられている場合、制御部6は、有線又は無線等の通信手段によって、成膜装置100を制御することができる。
次に、制御部6の制御により成膜装置100が実行する成膜処理の流れを簡単に説明する。成膜装置100は、排気機構42により、処理容器1内を真空雰囲気に減圧する。成膜装置100は、基板Wを搬入する際、載置台2を基板Wの受け渡し位置まで降下させ、ゲートバルブ12を開放する。搬入出口11を介してウエハ搬送機構により基板Wが載置台2に搬入される。成膜装置100は、ゲートバルブ12を閉じ、載置台2を処理位置まで上昇させる。
成膜装置100は、処理容器1内の圧力調整を行った後、シャワーヘッド3から処理容器1内に各種のガスを供給して基板Wに成膜を行う。
ここで、成膜手法には、一般には各種のガスをシャワーヘッドから分けて噴出させるポストミックス方式や、各種のガスをシャワーヘッド内で混合させた後に噴出させるプリミックス方式などがある。本実施形態に係る成膜装置100は、シャワーヘッド3から各種のガスを分けて噴出させてポストミックス方式で成膜を行う。
ところで、ガスには、基板処理に適した温度範囲がある。例えば、液体材料及び固体材料を気化した成膜材料ガスと反応ガスとにより成膜を行う場合、成膜材料ガスおよび反応ガスには、それぞれ成膜に適した温度範囲がある。ガス供給機構5は、成膜材料ガスおよび反応ガスをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度で、シャワーヘッド3のガス導入孔64a、ガス導入孔64bに分けて供給する。しかし、シャワーヘッド3では、放熱などにより、噴出孔56から噴出するまでにガスの温度が変化してしまう場合がある。
そこで、本実施形態に係る成膜装置100は、シャワーヘッド3の断熱部60a、60bの中空部70a、70b内を真空とする。例えば、制御部6は、成膜を開始する際に事前処理として、給排気機構により給排気部71a、71bから排気を行い、中空部70a、70bを所定の真空度の真空雰囲気とする。
また、本実施形態に係る成膜装置100では、断熱部60a、60bのヒータ73a、73bから加熱により、それぞれガスが成膜に適した温度範囲の温度を維持するように制御する。例えば、制御部6は、成膜を開始する際に事前処理として、拡散室61aに流すガスの温度範囲の温度にヒータ73aの温度を制御し、拡散室61bに流すガスの温度範囲の温度にヒータ73bの温度を制御する。これにより、成膜装置100は、拡散室61a、61bの温度を、流すガスの温度範囲の温度に制御できる。例えば、シャワープレート53に近い拡散室61aを200℃程度とし、拡散室61bを100℃程度とすることができる。
ガス供給機構5は、各種のガスをシャワーヘッド3のガス導入孔64a、ガス導入孔64bに供給する。例えば、ガス供給機構5は、成膜材料ガスと反応ガスとをシャワーヘッド3のガス導入孔64a、ガス導入孔64bに分けて供給する。例えば、ガス供給機構5は、ガス導入孔64aに成膜材料ガスを供給し、ガス導入孔64bに反応ガスを供給する。ガス導入孔64aに供給された成膜材料ガスは、ガス流路65bを介して拡散室61aに流れ、噴出孔56aから噴出される。ガス導入孔64bに供給された反応ガスは、隙間空間66を介して拡散室61bに流れ、噴出孔56bから噴出される。これにより、第1実施形態に係るシャワーヘッド3は、成膜材料ガスおよび反応ガスをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度で噴出できる。
ここで、例えば、シャワーヘッド3に、中空部70a、70bに変えて断熱部材を断熱部60a、60bに設けることが考えられる。しかし、断熱部材は、温度変化が遅いものの熱が伝播し、長時間経過した定常状態では周囲と同様の温度になってしまう。また、シャワーヘッド3は、断熱のために利用できるスペース(厚さ)が限られており、断熱部材を厚く配置できない。このため、断熱部材では、十分に断熱できず、拡散室61a、61bのガスの温度が変化してしまう。
一方、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、断熱部60a、60bに真空に排気することが可能な中空部70a、70bを設けている。これにより、シャワーヘッド3は、中空部70a、70bにより熱の伝播を抑制される。例えば、拡散室61aを温めるために加熱されたヒータ73aの熱が拡散室61bに伝播することを抑制できる。また、拡散室61bを温めるために加熱されたヒータ73bの熱がシャワーヘッド3の上方に放熱されることを抑制できる。これにより、シャワーヘッド3は、拡散室61a、61bのガスの温度が変化してしまうことを抑制できる。
また、シャワーヘッド3は、断熱部60a、60bの中空部70a、70bに遮蔽板74a、74bを設けている。これにより、シャワーヘッド3は、ヒータ73a、73bや中空部70a、70bのヒータ73a、73bの配置側の面などから発生する輻射を遮蔽板74a、74bで遮蔽できるため、輻射による熱の伝播を抑制できる。
このように、成膜装置100は、各種のガスをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度でシャワーヘッド3から分けて噴出させて成膜を行うことができる。例えば、不揮発性メモリー用の薄膜の成膜では、三元系材料と酸化還ガスをそれぞれの温度範囲の温度で基板Wに向け噴出させて成膜を行うことで、基板Wに薄膜を成膜できる。また、例えば、SiO膜の成膜では、水を気化した水蒸気と材料ガスとをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度でシャワーヘッド3から分けて噴出させて成膜を行うことで、基板WにSiO膜を成膜できる。
ここで、不揮発性メモリー用の薄膜には、PZT膜、SBT膜、RRAM膜などがある。PZT膜、SBT膜、RRAM膜の成膜で用いるガスの一例と温度範囲の一例を以下に示す。
Pb(dpm)2:(蒸気圧:130℃/0.1Torr)
Zr(o−iPro)(dpm)3:(蒸気圧:210℃/0.1Torr)
Ti(o−iPro)2(dpm)2:(蒸気圧:123℃/0.1Torr)
Sr(dpm)2:(蒸気圧:231℃/0.1Torr)
Ba(dpm)2:(蒸気圧:239℃/0.1Torr)
また、SiO膜の成膜で用いるガスの一例と温度範囲の一例を以下に示す。
SiO膜: 水蒸気(温度範囲:100℃)+ シラン系ガス
また、成膜装置100は、装置が所定の温度状態となるように温度制御が行われる。例えば、成膜装置100は、成膜など基板処理を開始する際、シャワーヘッド3が成膜に適した所定の温度状態となるように温度制御が行われる。このような場合、成膜装置100は、共通の温度域内までは中空部70a、70bに不活性ガスなどを供給して熱伝達または熱移動しやすい恒温層として温度制御を行うことで、シャワーヘッド3を速やかに所定の温度状態に温度制御できる。すなわち、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、中空部70a、70b内を給排気可能として中空部70a、70b内の状態を制御することにより、伝熱特性を変えることができる。
以上のように、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、ヘッド本体部50と、断熱部60a、60bとを有する。ヘッド本体部50は、基板処理に用いるガスを拡散する拡散室61a、61bが内部に形成され、拡散室61a、61bに連通する複数の噴出孔56が基板Wと対向する対向面53aに設けられている。断熱部60aは、拡散室61aの対向面53a側に対する反対側に配置され、給排気機構と接続される中空部70aが内部に真空に形成され、中空部70aの拡散室61a側にヒータ73aが設けられている。断熱部60bは、拡散室61bの対向面53a側に対する反対側に配置され、給排気機構と接続される中空部70bが内部に形成され、中空部70bの拡散室61b側にヒータ73bが設けられている。これにより、シャワーヘッド3は、温度変化を抑えて最適な温度範囲でガスを供給できる。
また、本実施形態に係る中空部70aは、拡散室61a側からの輻射を遮蔽する遮蔽板74aが配置されている。本実施形態に係る中空部70bは、拡散室61b側からの輻射を遮蔽する遮蔽板74bが配置されている。これにより、シャワーヘッド3は、輻射による熱の伝播を抑制できるため、ガスの温度変化をより抑制できる。
また、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、遮蔽板74a、74bが中空部70a、70bの内壁に形成された突起部に保持され、対向面53a側および反対側の内壁と間隔を空けて配置されている。これより、シャワーヘッド3は、遮蔽板74a、74bからの伝熱を抑制できる。
また、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、中空部70a、70bに連通し、給排気機構と接続され、中空部70a、70b内を給排気するための給排気部71a、71bを有する。これにより、シャワーヘッド3は、中空部70a、70b内を給排気することで、伝熱特性を変えることができる。
また、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、拡散室61a、61bが重なるように形成されている。断熱部60a、60bは、拡散室61a、61bの対向面53a側に対する反対側にそれぞれ配置されている。これにより、シャワーヘッド3は、拡散室61a、61bとの間の伝熱、および拡散室61bの対向面53a側に対する反対側からの伝熱を抑えることができ、拡散室61a、61bから温度変化を抑えてガスを供給できる。
また、本実施形態に係る断熱部60a、60bは、拡散室61a、61bが重なる方向に対して側面が屈曲されて形成されている。これにより、断熱部60a、60bの側面は、伝熱経路となるため、側面を屈曲させることで伝熱経路を長くでき、熱の伝播を抑制できる。
また、本実施形態に係るシャワーヘッド3では、拡散室61a、61bのうち、対向面53a側に拡散室61aがある拡散室61bは、連通管58を介して噴出孔56bと連通している。対向面53a側に対する反対側に拡散室61bがある断熱部60aは、当該拡散室61bと噴出孔56bを連通する連通管58の配置位置に貫通穴67が形成されている。これにより、シャワーヘッド3は、拡散室61a、61bが重なるように配置された場合でも、対向面53a側に対する反対側に配置された拡散室61bのガスを噴出孔56bから噴出させることができる。
また、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、拡散室61a、61bに、成膜に用いる温度範囲が異なるガスがそれぞれ供給され、それぞれ対応するヒータ73a、73bによりガスの温度が調整される。これにより、シャワーヘッド3は、各種のガスをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度で噴出させて成膜を行うことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、3種類のガスを分けて噴出可能なシャワーヘッド3について説明する。第2実施形態に係る成膜装置100は、第1実施形態に係る成膜装置100と同様の構成であるため、説明を省略する。
図5は、第2実施形態に係るシャワーヘッド全体の構成の一例を示す断面図である。図6Aおよび図6Bは、第2実施形態に係るシャワーヘッドの一部を拡大した拡大図である。図6Aは、図5の右側を拡大した拡大図である。図6Bは、図5の左側を拡大した拡大図である。図7は、第2実施形態に係るシャワーヘッドの噴出孔付近を拡大した拡大図である。第2実施形態に係るシャワーヘッド3は、第1実施形態に係るシャワーヘッド3と一部同様の構成であるため、同一部分に同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分について主に説明する。
第2実施形態に係る断熱部60bは、縁部62が上下に突出しており、当該縁部62の上面がシャワーヘッドベース52に接触し、当該縁部62の下面が断熱部60aに接触するように配置されている。縁部62と断熱部60aの間および縁部62とシャワーヘッドベース52の間は、不図示のシールで気密に封止されている。断熱部60aと断熱部60bの間には、隙間が形成されており、当該隙間が拡散室61bとして機能する。また、断熱部60bとシャワーヘッドベース52の間には、隙間が形成されており、当該隙間が拡散室61cとして機能する。このように、第2実施形態に係るヘッド本体部50は、内部空間55に2つの断熱部60a、60bが配置されており、内部空間55が断熱部60a、60bにより遮蔽されて3つの拡散室61a、61b、61cが重なるように形成されている。
シャワーヘッドベース52の円筒部52bは、円筒部60a2の外径よりも内径が若干大きくされている。円筒部52bには、ガスを導入するためのガス導入孔64cがさらに形成されている。円筒部52bの内径は、円筒部60b2の外径よりも若干大きいため、円筒部52bの内面と円筒部60b2の外面の間には、隙間空間80が形成されている。隙間空間80は、ガス導入孔64cと連通している。
ガス導入孔64a、ガス導入孔64b、ガス導入孔64cには、ガス供給機構5から各種のガスが供給される。ガス導入孔64aに供給されたガスは、ガス流路65bを介して拡散室61aに流れる。ガス導入孔64bに供給されたガスは、隙間空間66を介して拡散室61bに流れる。ガス導入孔64cに供給されたガスは、隙間空間80を介して拡散室61cに流れる。
シャワープレート53の各噴出孔56は、拡散室61a、61b、61cの何れかと連通している。例えば、シャワープレート53は、各噴出孔56の位置に貫通穴57が形成されている。拡散室61a、61b、61cのうち、最も対向面側の拡散室61aは、貫通穴57を介して噴出孔56と連通している。拡散室61b、61cは、貫通穴57に連通管58が配置され、連通管58および貫通穴57を介して噴出孔56と連通している。例えば、噴出孔56aは、拡散室61aと導通している。噴出孔56bは、連通管58を介して拡散室61bと導通している。噴出孔56cは、連通管58を介して拡散室61cと導通している。拡散室61aに流れたガスは、噴出孔56aから噴出される。拡散室61bに流れたガスは、噴出孔56bから噴出される。拡散室61cに流れたガスは、噴出孔56cから噴出される。
断熱部60aは、拡散室61b、61cと噴出孔56とを連通する連通管58の配置位置に貫通穴67が形成されている。断熱部60bは、拡散室61cと噴出孔56とを連通する連通管58の配置位置に貫通穴83が形成されている。拡散室61a、61bは、連通管58の配置位置にそれぞれシール管68が配置されている。
断熱部60a、60bは、それぞれ内部に中空の中空部70a、70bが形成されている。例えば、断熱部60a、60bは、それぞれ所定の容器厚の中空の容器とされており、中空部70a、70bとして機能する空間が内部に形成されている。
中空部70aには、それぞれ対向面53a側および対向面53aに対する反対側に温調機構が設けられている。例えば、第2実施形態に係るヘッド本体部50は、中空部70aの対向面53a側に、シースヒータなどのヒータ73aがそれぞれ設けられ、中空部70aの反対側に、シースヒータなどのヒータ73bがそれぞれ設けられている。また、第2実施形態に係るシャワーヘッド3は、シャワーヘッドベース52の上面に、シート状のヒータ73cが設けられ、ヒータ73cを覆うように断熱部材による断熱部82が設けられている。第1実施形態に係る成膜装置100では、ヒータ73a、73b、73cによる加熱により、拡散室61a、61b、61cに供給されるガスの温度をそれぞれ個別に調整する。制御部6は、ヒータ73cの温度をさらに制御する。
次に、制御部6の制御により成膜装置100が実行する成膜処理の流れを簡単に説明する。成膜装置100は、排気機構42により、処理容器1内を真空雰囲気に減圧する。また、成膜装置100は、シャワーヘッド3の断熱部60a、60bの中空部70a、70bを真空とする。例えば、制御部6は、給排気機構により給排気部71a、71bから排気を行い、中空部70a、70bを所定の真空度の真空雰囲気とする。また、成膜装置100では、ヒータ73a、73b、73cの加熱により、それぞれガスが成膜に適した温度範囲の温度を維持するように制御する。例えば、制御部6は、拡散室61aに流すガスの温度範囲の温度にヒータ73aの温度を制御し、拡散室61bに流すガスの温度範囲の温度にヒータ73bの温度を制御し、拡散室61cに流すガスの温度範囲の温度にヒータ73cの温度を制御する。これにより、成膜装置100は、拡散室61a、61b、61cの温度を、流すガスの温度範囲の温度に制御できる。例えば、シャワープレート53に近い拡散室61aを200℃程度とし、拡散室61bを100℃以上とし、拡散室61cを100℃以下とするができる。
成膜装置100は、基板Wを搬入する際、載置台2を基板Wの受け渡し位置まで降下させ、ゲートバルブ12を開放する。搬入出口11を介してウエハ搬送機構により基板Wが載置台2に搬入される。成膜装置100は、ゲートバルブ12を閉じ、載置台2を処理位置まで上昇させる。
成膜装置100は、処理容器1内の圧力調整を行った後、シャワーヘッド3から処理容器1内に各種のガスを供給して基板Wに成膜を行う。
成膜装置100は、シャワーヘッド3から各種のガスを分けて噴出させてポストミックス方式で成膜を行う。ガス供給機構5は、各種のガスをシャワーヘッド3のガス導入孔64a、ガス導入孔64b、ガス導入孔64cに供給する。ガス導入孔64aに供給されたガスは、ガス流路65bを介して拡散室61aに流れ、噴出孔56aから噴出される。ガス導入孔64bに供給されたガスは、隙間空間66を介して拡散室61bに流れ、噴出孔56bから噴出される。ガス導入孔64cに供給されたガスは、隙間空間80を介して拡散室61cに流れ、噴出孔56cから噴出される。これにより、第1実施形態に係るシャワーヘッド3は、各種のガスをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度で噴出できる。
このように、成膜装置100は、各種のガスをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度でシャワーヘッド3から分けて噴出させて成膜を行うことができる。例えば、リチウム固体二次電池用の薄膜の成膜では、反応性ガス、リチウム系ガス、リン系ガスをそれぞれの温度範囲の温度で基板Wに向け噴出して成膜を行うことができる。
ここで、リチウム固体二次電池用の薄膜の成膜に使用する反応性ガス、リチウム系ガス、リン系ガスの一例と温度範囲の一例を以下に示す。
・反応性ガス: (温度範囲:200℃)
酸化系ガス(O、HO、NO)、窒化系ガス(NH)など
・リチウム系ガス:
リチウムターシャリーブトキシド(Li(t−O Bu))(温度範囲: 70−230℃)、リチウム2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート(Li(TMHD))(温度範囲:200−310℃) 、ヘキサメチルジシラザンリチウム(Li(HMDS))(温度範囲:90−180℃)など
・リン系ガス:
リン酸トリメチル(TMP)、トリメチルホスフェート(TMOP)(温度範囲:30−110℃)、トリエチルホスフェート(TEOP)、リン酸トリエチル(TEP)(温度範囲:25−60℃)、トリス(ジメチルアミノ)ホスフィン(TDMAP) (温度範囲:25−120℃) 、トリス (ジメチルアミノ)ホスフィンオキシド(TDMAPO)(温度範囲:80−160℃)など。
以上のように、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、断熱部60a、60bにより遮蔽されて拡散室61a、61b、61cが重なるように形成され、最も対向面53a側に対する反対側となる拡散室61cの反対側にヒータ73cがさらに設けられている。これにより、シャワーヘッド3は、断熱部60a、60bにより拡散室61a、61b、61cの伝熱を抑えることができ、ヒータ73a、73b、73cにより拡散室61a、61b、61cのガスの温度を制御できる。
また、本実施形態に係るシャワーヘッド3は、拡散室61a、61b、61cに、成膜に用いる温度範囲が異なるガスがそれぞれ供給され、それぞれ対応するヒータ73a、73b、73cによりガスの温度が調整される。これにより、シャワーヘッド3は、各種のガスをそれぞれ成膜に適した温度範囲の温度で噴出させて成膜を行うことができる。
以上、実施形態について説明してきたが、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は、多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、実施形態では、基板Wを半導体ウエハとした場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。基板Wは、ガラス基板など、他の基板であってもよい。
また、実施形態では、温調機構として、ヒータ73a、73b、73cを設けてガスの加熱を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。温調機構として、チラーなどの熱伝導体が流れる配管や流路を設けて、熱伝導体により加熱または冷却を行うことでガスの温度調整を行ってもよい。
また、実施形態では、基板処理装置を成膜装置100とし、基板処理として、シャワーヘッド3からガスを供給して成膜を行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。基板処理は、成膜以外の他の基板処理であってもよい。例えば、基板処理装置は、エッチング装置とし、シャワーヘッド3からガスを供給してエッチングを行ってもよい。例えば、エッチング装置では、水を気化した水蒸気と反応性ガスとをそれぞれエッチングに適した温度範囲でシャワーヘッド3からそれぞれ基板に向けて噴出すると共に、プラズマで解離させることで、基板上の酸化シリコン系材料膜をエッチングできる。プラズマ放電させる場合は、シャワーヘッド3を上部電極として、高周波を印加してもよい。また、プラズマ放電させる場合は、載置台2を下部電極として、高周波を印加してもよい。
ここで、酸化シリコン系材料膜をエッチングする場合の一例と温度範囲の一例を以下に示す。
・水蒸気(温度範囲:100℃以上) + フッ化炭素ガス + プラズマアシスト
また、実施形態では、シャワーヘッド3に拡散室を2つまたは3つ設けた場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。シャワーヘッド3に拡散室を4つ以上設けてもよい。
1 処理容器
2 載置台
3 シャワーヘッド
6 制御部
50 ヘッド本体部
60a、60b 断熱部
61a、61b、61c 拡散室
53a 対向面
70a、70b 中空部
56 噴出孔
67 貫通穴
58 連通管
71a、71b 給排気部
73a、73b、73c ヒータ
74a、74b 遮蔽板
100 成膜装置
W 基板

Claims (10)

  1. 基板処理に用いるガスを拡散する拡散室が内部に形成され、前記拡散室に連通する複数の噴出孔が基板と対向する対向面に設けられたヘッド本体部と、
    前記拡散室の前記対向面側に対する反対側に配置され、給排気機構と接続される中空部が内部に形成され、前記中空部の前記拡散室側に温調機構が設けられた断熱部と、
    を有することを特徴とするシャワーヘッド。
  2. 前記中空部は、前記拡散室側からの輻射を遮蔽する遮蔽板が配置された
    ことを特徴とする請求項1に記載のシャワーヘッド。
  3. 前記遮蔽板は、前記中空部の内壁に形成された突起部に保持され、前記対向面側および前記反対側の内壁と間隔を空けて配置された
    ことを特徴とする請求項2に記載のシャワーヘッド。
  4. 前記中空部に連通し、給排気機構と接続され、前記中空部内を給排気するための給排気部
    をさらに有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のシャワーヘッド。
  5. 前記ヘッド本体部は、複数の前記拡散室が重なるように形成され、
    前記断熱部は、各拡散室の前記反対側にそれぞれ配置された
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のシャワーヘッド。
  6. 前記ヘッド本体部は、前記断熱部により遮蔽されて複数の前記拡散室が重なるように形成され、最も前記反対側となる拡散室の前記反対側に温調機構がさらに設けられた
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のシャワーヘッド。
  7. 前記断熱部は、前記拡散室が重なる方向に対して側面が屈曲されて形成された
    ことを特徴とする請求項5または6に記載のシャワーヘッド。
  8. 前記複数の前記拡散室のうち、前記対向面側に他の拡散室がある拡散室は、管を介して噴出孔と連通し、
    前記反対側に前記拡散室がある断熱部は、当該拡散室と前記噴出孔を連通する前記管の配置位置に貫通穴が形成された
    ことを特徴とする請求項5〜7の何れか1つに記載のシャワーヘッド。
  9. 複数の前記拡散室は、前記基板の加工に用いる温度範囲が異なるガスがそれぞれ供給され、それぞれ対応する前記温調機構によりガスの温度が調整される
    ことを特徴とする請求項5〜8の何れか1つに記載のシャワーヘッド。
  10. 基板処理に用いるガスを拡散する拡散室が内部に形成され、前記拡散室に連通する複数の噴出孔が基板と対向する対向面に設けられたヘッド本体部および、前記拡散室の前記対向面側に対する反対側に配置され、給排気機構と接続される中空部が内部に形成され、前記中空部の前記拡散室側に温調機構が設けられた断熱部を有することを特徴とするシャワーヘッドと、
    前記ガスの温度が前記基板の加工に用いる温度範囲の温度となるように温調機構を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする基板処理装置。
JP2018198920A 2018-10-23 2018-10-23 シャワーヘッドおよび基板処理装置 Withdrawn JP2020068247A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018198920A JP2020068247A (ja) 2018-10-23 2018-10-23 シャワーヘッドおよび基板処理装置
PCT/JP2019/040299 WO2020085128A1 (ja) 2018-10-23 2019-10-11 シャワーヘッドおよび基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018198920A JP2020068247A (ja) 2018-10-23 2018-10-23 シャワーヘッドおよび基板処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020068247A true JP2020068247A (ja) 2020-04-30

Family

ID=70331145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018198920A Withdrawn JP2020068247A (ja) 2018-10-23 2018-10-23 シャワーヘッドおよび基板処理装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020068247A (ja)
WO (1) WO2020085128A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022215680A1 (ja) * 2021-04-06 2022-10-13 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置及び電極機構

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000252270A (ja) * 1999-03-01 2000-09-14 Ebara Corp ガス噴射ヘッド
JP2000313961A (ja) * 1999-03-03 2000-11-14 Ebara Corp ガス噴射ヘッド
US20140235069A1 (en) * 2013-02-15 2014-08-21 Novellus Systems, Inc. Multi-plenum showerhead with temperature control

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022215680A1 (ja) * 2021-04-06 2022-10-13 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置及び電極機構

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020085128A1 (ja) 2020-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6245643B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
KR101991574B1 (ko) 성막 장치, 및 그것에 이용하는 가스 토출 부재
US20120211164A1 (en) Systems for plasma enhanced chemical vapor deposition and bevel edge etching
JP6318139B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム
US20120251737A1 (en) Plasma-nitriding method
JP6124477B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置および記録媒体
US9546422B2 (en) Semiconductor device manufacturing method and substrate processing method including a cleaning method
JP6838010B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム
JP7011033B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム
WO2018163386A1 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム
US20140242810A1 (en) Substrate processing apparatus and method of supplying and exhausting gas
WO2020085128A1 (ja) シャワーヘッドおよび基板処理装置
TWI761039B (zh) 處理基板的方法、基板舟以及熱處理系統
KR102204253B1 (ko) 발열체, 기판 처리 장치 및 반도체 장치의 제조 방법
JP2023530438A (ja) 半導体処理チャンバ用の非対称排気ポンピングプレート設計
JP2017034013A (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム
JP2014192484A (ja) 半導体装置の製造方法及び基板処理装置
TWI849358B (zh) 半導體處理系統和半導體處理的方法
JP2006278619A (ja) 半導体製造装置
WO2014148490A1 (ja) 基板処理装置、及び半導体装置の製造方法
WO2017056149A1 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法およびプログラム
WO2021100107A1 (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
WO2019181438A1 (ja) 成膜装置およびそれに用いる載置台
KR20230140485A (ko) 기판 처리 장치, 반도체 장치의 제조 방법 및 프로그램
KR20230085166A (ko) 기판 처리 방법 및 기판 처리 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210705

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20211228