JP2020065582A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐこと。【解決手段】遊技機において動作可能に設けられた可動体を動作させるための駆動手段と、駆動手段の駆動制御を、クロック信号と複数の異なる制御信号との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段と、可動体の動作を伴う可動体演出の制御を行う演出制御手段と、演出制御手段から出力されるシリアル信号によるシリアル制御データを複数の異なる制御信号に変換して駆動制御手段に出力可能であるとともに、演出制御手段から出力されるシリアル信号によるシリアルクロックデータをクロック信号に変換して駆動制御手段に出力可能な信号変換手段と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
従来、遊技機が備えるリールを回転動作させるための駆動モータの駆動制御を、リールによる可変表示演出を制御する演出制御装置(サブ基板)からの制御指示にもとづいて行う駆動制御回路となるドライバICにおいて、ドライバICに対応して個別に設けられた動作クロック発生回路にて生成された動作クロックをドライバICに入力し、該入力された動作クロックにもとづいてドライバICが駆動モータの駆動制御を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−100771号公報
しかしながら、特許文献1にあっては、動作クロック発生回路が生成した動作クロックにもとづいてドライバIC(駆動制御回路)が動作するため、該動作クロックを演出制御装置(サブ基板)が直接管理できないとともに、演出制御装置(サブ基板)が制御処理に使用しているクロックとドライバIC(駆動制御回路)の動作クロックとの周期が異なることによって、不適切な駆動制御が実行されて駆動モータが誤動作してしまう場合があるという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU90120)と、
前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU90120)と、を備え、
前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図45(D)、(F))
ことを特徴としている。
この特徴によれば、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。また、示唆演出に応じたタイトルの報知を実行できるので演出効果が向上する。
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段(例えば、演出制御基板80)は、前記シリアルクロックデータに対応したクロックデータを記憶可能であって、該記憶しているクロックデータを読み出して前記シリアルクロックデータを送信可能である(例えば、最短周期の制御用クロック信号(A)に対応する「00110011…」のデータ列や、最短周期の倍周期の制御用クロック信号(B)に対応する「00110011…」のデータ列や、最短周期の3倍周期の制御用クロック信号(C)に対応する「000111000111…」のデータ列がROMに記憶されており、該データ列をROMから読み出してモータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データとして送信する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、シリアルクロックデータの送信毎にクロックデータを生成する必要がないので、シリアルクロックデータの送信に伴う処理負荷を低減できる。
本発明の手段3の遊技機は、手段1または手段2に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、該演出制御手段が有する動作クロック発生回路にて生成される動作クロックにもとづいて前記シリアルクロックデータを生成して送信可能である(例えば、変形例にて示すクロック信号データ変換処理において、演出制御用CPUが、該演出制御用CPUに入力されるクロック信号にもとづいて、該クロック信号を演算によって、シリアル信号回路89から出力させる周期に対応するクロック信号データのデータ列に変換して送信する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、動作クロックにもとづいてシリアルクロックデータが生成されるので、演出制御手段とシリアルクロックにもとづくクロック信号との同期を保つことが容易となる。
本発明の手段4の遊技機は、手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)から出力されるクロック信号(例えば、最短周期の制御用クロック信号(A))を、分周によって周期の異なる分周クロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な分周手段(例えば、図7に示すように、分周によって基準波、2分周波、3分周波、…n分周波に変換してモータ駆動回路85、86、87に出力可能なパルスカウンタ90)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出制御手段の処理負荷の増大を抑えつつ、周期の異なる分周クロック信号を駆動制御手段に出力することができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段5に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2016−101428号公報に示されているような、リーチ演出の開始時に、リーチ演出の種類を報知するタイトル表示を行うものがあった。上記した従来の遊技機では、演出効果を高めることが望まれており、この点に鑑み、演出効果を高めることができる遊技機の提供が求められている。
前記課題を解決するために、本発明の手段5の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機901)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU90120)と、
前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU90120)と、を備え、
前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図45(D)、(F))。
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
本発明の手段6の遊技機は、手段5に記載の遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、複数種類の前記示唆演出を実行可能であって、
複数種類の前記示唆演出において、前記所定期間内の演出の少なくとも一部は共通の態様で実行可能であるようにしてもよい(例えば図45(C))。
このような構成によれば、いずれの示唆演出が実行されるかに注目させることができ、興趣が向上する。
本発明の手段7の遊技機は、手段5または手段6に記載の遊技機であって、
前記示唆演出実行中の複数の実行タイミングにおいて、前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば発展演出や予告演出)を実行可能であり、
前記所定期間中には前記特定演出の実行タイミングが設けられないようにしてもよい。
このような構成によれば、タイトルの報知後でも遊技者の期待感を維持することができる。
本発明の手段8の遊技機は、手段5〜手段7のいずれかに記載の遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、前記示唆演出として少なくとも第1示唆演出(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチBのリーチ演出)と第2示唆演出(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチEのリーチ演出)とを実行可能であり、
前記タイトル報知手段は、前記第2示唆演出では、当該第2示唆演出の開始時から当該第2示唆演出に対応したタイトルを報知するようにしてもよい。
このような構成によれば、示唆演出に応じたタイトルの報知を実行できるので演出効果が向上する。
本発明の手段9の遊技機は、手段8に記載の遊技機であって、
前記第2示唆演出が実行された場合よりも前記第1示唆演出が実行された場合の方が前記有利状態に制御される割合が高いようにしてもよい。
このような構成によれば、演出効果が向上する。
本発明の手段10の遊技機は、手段5〜手段9のいずれかに記載の遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、前記所定期間において報知されるタイトルに関連する演出態様で前記示唆演出を実行可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、演出効果が向上する。
本発明の手段11の遊技機は、手段5〜手段10のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えばスティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031B)と、
前記検出手段に対応した特定表示(例えば小ボタン画像31AK043、大ボタン画像31AK047、スティック画像31AK051)を行う特定表示実行手段(例えば演出制御用CPU90120)と、をさらに備え、
前記特定表示実行手段は、
前記特定表示として、第1特定表示(例えば小ボタン画像31AK043)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度が高い第2特定表示(例えば、大ボタン画像31AK047、スティック画像31AK051)を表示可能であり、
前記検出手段による検出の非有効期間において、前記第1特定表示を表示した後に当該第1特定表示を前記第2特定表示に変化させ(例えば図53(E)、図54(I))、
前記検出手段による検出の有効期間において、変化後の前記第2特定表示を用いた動作演出が実行されるようにしてもよい(例えば図54(J)、(K))。
このような構成によれば、演出効果が向上する。
本発明の手段12の遊技機は、手段5〜手段11のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示として、表示サイズが第1サイズである第1示唆表示(図55(a)に示すシャッター演出時に表示する第1サイズのシャッター画像31AK061による表示等)と、表示サイズが第2サイズである第2示唆表示(図55(d)に示すリーチタイトル演出時に表示する第2サイズのリーチタイトル画像31AK062等)とを表示可能な表示手段(例えば画像表示装置905、演出制御用CPU90120)をさらに備え、
前記表示手段は、
態様の異なる複数種類の要素(図55(a)、(d)に示す要素E1(バナナ)、要素E2(メロン)、要素E3(リンゴ)、要素E4(スイカ)、要素E5(イチゴ)等)を含んで構成された特定画像(図55(a)、(d)に示すフルーツ柄等)を表示可能であり、
前記特定画像を含むパターンにて前記第1示唆表示および前記第2示唆表示のいずれを表示するときにも、複数種類の要素が前記第1示唆表示および前記第2示唆表示のいずれにも含まれるように表示する(図55(a)、(d)に示すシャッター画像31AK061、リーチタイトル画像31AK062のいずれにも要素E1〜E5が含まれるように表示する等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、示唆表示の表示サイズに関わらず特定画像を好適に表示することができる。これにより、特定画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであってもよい。
実施例1における遊技機を示す斜視図である。 主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。 電源基板と演出制御基板、リール駆動制御基板及び演出表示装置における回路構成の一例を示すブロック図である。 モータ駆動回路における回路構成の一例を示すブロック図である。 シリアル信号回路における接続状態と信号の入出力状態を示す説明図である。 シリアル信号回路における信号変換状況を示す説明図である。 パルスカウンタによる分周信号を使用する変形例を示す図である。 励磁モードの設定例を示す説明図である。 各励磁モードにおいて電気角信号がLowの場合の電流値及び電気角を示す説明図である。 励磁モード変更処理の一例を示すフローチャートである。 演出用変動表示ユニットを示す斜視図である。 演出用変動表示ユニットの内部構造を示す分解斜視図である。 リールを斜め前から見た状態を示す斜視図である。 リールを示す分解斜視図である。 リール保持枠とリールステッピングモータの取付構造を示す図である。 各相における電流値の割合と回転角度を示す模式図である。 各相における電流値の割合を示す原理図である。 2相励磁設定における駆動を示す説明図である。 1−2相励磁(Aタイプ)設定における駆動を示す説明図である。 W1−2相励磁設定における駆動を示す説明図である。 2W1−2相励磁設定における駆動を示す説明図である。 各リールステッピングモータにおける駆動停止タイミング及び電流値を示すタイミングチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作例を示す説明図である。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作速度例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。 リール変動処理の一例を示すフローチャートである。 リール変動処理の一例を示すフローチャートである。 リール変動処理の一例を示すフローチャートである。 励磁パターンの一例を示す図である。 リールの変動制御の一例を示すタイミングチャートである。 変形例1における非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作例を示す説明図である。 リールモータとしてDCブラシレスモータを使用した変形例を示す図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 予告演出決定処理における決定割合を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 変形例の演出動作例を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 パチンコ遊技機の背面斜視図である。 遊技機用枠を開放した状態のパチンコ遊技機の背面斜視図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 特徴部150IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 特徴部150IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 特徴部150IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。 電源投入時に実行される処理を示す説明図である。 設定変更処理における表示モニタの表示態様を示す説明図である。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 初期出目決定テーブルを示す説明図である。 可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。 遊技前示唆演出決定テーブルを示す説明図である。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 遊技中示唆演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図である。 パズル演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 パズル演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 パズル演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 パズル演出態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。 大当り中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り中示唆演出決定テーブル、役物演出決定テーブルおよび導光板演出決定テーブルを示す説明図である。 演出動作例を示す図である。 演出動作例を示す図である。 パズル演出の演出態様の一例を示す説明図である。 パズル演出の演出態様の一例を示す説明図である。 パズル演出の演出態様の一例を示す説明図である。 変形例1におけるセキュリティカバーを示す図である。 変形例1における遊技機用枠の開閉を示す図である。 変形例2におけるセキュリティカバーを示す図である。 変形例2における遊技機用枠の開閉を示す図である。 変形例3におけるパチンコ遊技機を示す説明図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例にもとづいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、縦長の方形枠状に形成された外枠100と、外枠100に開閉可能に取り付けられた前面枠101と、で主に構成されている。前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及び下扉枠103がそれぞれ左側辺を中心に開閉可能に設けられている。
下扉枠103の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4(下皿)や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠102の背面には、遊技盤6が前面枠101に対して着脱可能に取り付けられている。
遊技盤6は、遊技領域7が前面に形成された所定板厚を有するベニヤ板からなり、該遊技盤6の背面側には、演出表示装置9及び演出制御基板80等が一体的に組み付けられている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の演出図柄(飾り図柄)を変動表示する複数の変動表示部を含む演出表示装置9を構成する演出用変動表示ユニット300(図11参照)が設けられている。演出用変動表示ユニット300は、略水平に設けられた回動軸(図示略)を中心として回動可能に設けられ、該回動軸(図示略)の軸心方向(水平方向)に並設された複数のリール301L、301C、301R(左リール、中リール、右リールとも言う)からなる(図12参照)。各リールの外周(周面)には、各々が識別可能な複数種類の演出図柄(図1参照)が配列されており、図1に示すように、これらリールに配列された図柄のうち連続する3つの図柄がガラス扉枠102に設けられた透視窓102aを通して視認できるように配置されている。「左」、「中」、「右」のリール301L、301C、301Rは、互いに所定の隙間を隔てて並設され、ガラス扉枠102に形成された透視窓(図示略)を通して図柄を視認可能な変動表示部(図柄表示エリア)を有する。
このように演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示期間中にリール301L、301C、301Rを回転させることにより、演出図柄の変動表示による変動表示演出を行う。演出図柄の変動表示を行う演出表示装置9は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
遊技盤6における右側下部位置には、第1識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)8aが設けられている。本実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器8aの上方位置には、第2識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
本実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば2つの7セグメントLED等を用いて00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13aに入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。尚、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13aを有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13aに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14a(例えば、近接スイッチ)及び第1入賞確認スイッチ14b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13aを有する入賞装置の下側には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口13bを有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)13bに入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ15a及び入賞確認スイッチ15bによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13aよりも、第2始動入賞口13bに遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口13bに入賞しない。尚、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
また、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14bの検出結果及び第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。
以下、第1始動入賞口13aと第2始動入賞口13bとを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口13bに極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13aは演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13aとの間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13aの周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13aの周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13aに導きづらくして、第2始動入賞口13bの入賞率の方を第1始動入賞口13aの入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上部には、第1始動入賞口13aに入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する第1特別図柄保留記憶表示部と、該第1特別図柄保留記憶表示部とは別個に設けられ、第2始動入賞口13bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示部と、が設けられた例えば7セグメントLEDからなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示部は、第1保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄保留記憶表示部は、第2保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。尚、この例では、第1始動入賞口13aへの入賞による始動記憶数及び第2始動入賞口13bへの入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
また、演出表示装置9の下方位置には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部9aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部9bとが設けられている。尚、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
尚、本実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口13bに対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13aおよび第2始動入賞口13bのいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口扉を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって大入賞口扉が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことにもとづき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置20において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13bといった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置20において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置20において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第1特別図柄表示器8aの右側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、例えば2つのLEDからなる。遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。本実施例では、上下のLED(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に下側のLEDが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10の下側のLEDが点灯して当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、下側のLEDが点灯して当りである場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口13bに遊技球が入賞可能な状態)に変化する。特別図柄保留記憶表示器18の上部には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(例えば、7セグメントLEDのうち4つのセグメント)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示部を1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯する表示部を1減らす。
尚、7セグメントLEDからなる普通図柄保留記憶表示器41には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(セグメント)とともに、例えば大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(大当りラウンド数)を示す2つの表示部(セグメント)、及び遊技状態を示す2つの表示部(セグメント)が設けられているが、これら表示部を普通図柄保留記憶表示部とは別個の表示器にて構成してもよい。また、普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を変動表示可能なセグメントLED等にて構成してもよい。
特別可変入賞球装置20の周辺には普通入賞装置の入賞口29a〜29dが設けられ、入賞口29a〜29dに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30によって検出される。各入賞口29a〜29dは、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。尚、第1始動入賞口13a、第2始動入賞口13bや大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
遊技領域7の左側には、遊技中に点滅表示される装飾LED25aを有する装飾部材25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上下部には、効果音を発する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25aは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
図1および図2では、図示を省略しているが、左枠LED28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LEDが設けられ、天枠LED28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLEDが設けられている。尚、賞球LEDおよび球切れLEDは、賞球の払出中である場合や球切れが検出された場合に、演出制御基板に搭載された演出制御用マイクロコンピュータによって点灯制御される。さらに、特に図示はしないが、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。
遊技者の操作により、図示しない打球発射装置から発射された遊技球は、発射球案内通路(図示略)を通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13aへの入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口13bに入り第2始動口スイッチ15aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口13bへの入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示は、変動時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると「大当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
リール301L、301C、301Rでは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、これらリール301L、301C、301Rを回転させることにより演出図柄の変動表示(可変表示)が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてからリール301L、301C、301Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて仮停止表示された演出図柄が大当り組み合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、リール301L、301C、301Rにおける一部(例えばリール301Lとリール301Rなど)では予め定められた大当り組み合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りのリール(例えばリール301Cなど)においては未だ演出図柄が変動している表示状態、あるいは、リール301L、301C、301Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
尚、本実施例のリール301L、301C、301Rは、演出図柄の変動表示において共に回転するとともに、演出図柄の変動表示が終了する際には、リール301L→リール301R→リール301Cの順に回転が停止する場合と、リール301Lとリール301Rの回転が同時に停止し、最後にリール301Cの回転が停止する場合がある。尚、演出図柄の変動表示においては、リール301Lとリール301Cとが同時に停止することは無い。
パチンコ遊技機1には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板31)、演出表示装置9等の演出装置を制御する演出制御用マイクロコンピュータが搭載された演出制御基板80、音声制御基板70、LEDドライバ基板35、および球払出制御を行なう払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37等の各種基板が搭載されている。
さらに、パチンコ遊技機1背面側には、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5V等の各種電源電圧を作成する電源回路が搭載された電源基板82(図3参照)等が設けられている。電源基板82には、パチンコ遊技機1における主基板31および各電気部品制御基板(演出制御基板80および払出制御基板37)やパチンコ遊技機1に設けられている各電気部品(電力が供給されることによって動作する部品)への電力供給を実行あるいは遮断するための電力供給許可手段としての電源スイッチ、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ156のRAM55をクリアするためのクリアスイッチが設けられている。さらに、電源スイッチの内側(基板内部側)には、交換可能なヒューズが設けられている。
尚、本実施例では、主基板31は遊技盤側に設けられ、払出制御基板37は遊技枠側に設けられている。このような構成であっても、主基板31と払出制御基板37との間の通信をシリアル通信で行うことによって、遊技盤を交換する際の配線の取り回しを容易にしている。
各制御基板には、制御用マイクロコンピュータを含む制御手段が搭載されている。制御手段は、遊技制御手段等からのコマンドとしての指令信号(制御信号)に従って遊技機に設けられている電気部品(遊技用装置:球払出装置97、演出表示装置9、LEDなどの発光体、スピーカ27等)を制御する。以下、主基板31を制御基板に含めて説明を行うことがある。その場合には、制御基板に搭載される制御手段は、遊技制御手段と、遊技制御手段等からの指令信号に従って遊技機に設けられている電気部品を制御する手段とのそれぞれを指す。また、主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板をサブ基板ということがある。尚、球払出装置97は、遊技球を誘導する通路とステッピングモータ等により駆動されるスプロケット等によって誘導された遊技球を上皿や下皿に払い出すための装置であって、払い出された賞球や貸し球をカウントする払出個数カウントスイッチ等もユニットの一部として構成されている。尚、本実施例では、払出検出手段は、払出個数カウントスイッチによって実現され、球払出装置97から実際に賞球や貸し球が払い出されたことを検出する機能を備える。この場合、払出個数カウントスイッチは、賞球や貸し球の払い出しを1球検出するごとに検出信号を出力する。
パチンコ遊技機1の背面には、各種情報をパチンコ遊技機1の外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板91が設置されている。ターミナル基板91には、例えば、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号(始動口信号、図柄確定回数1信号、大当り1信号、大当り2信号、大当り3信号、時短信号、セキュリティ信号、賞球信号1、遊技機エラー状態信号)を外部出力するための情報出力端子が設けられている。尚、遊技機エラー状態信号に関しては必ずしもパチンコ遊技機1の外部に出力しなくてもよく、該情報出力端子から、この遊技機エラー状態信号の替わりに遊技枠が開放状態であることを示すドア開放信号等を出力するようにしてもよい。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レールを通り、カーブ樋を経て払出ケースで覆われた球払出装置97に至る。球払出装置97の上方には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ43が設けられている。球切れスイッチ43が球切れを検出すると、球払出装置97の払出動作が停止する。球切れスイッチ43が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構からパチンコ遊技機1に対して遊技球の補給が行なわれる。
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払出されて打球供給皿3が満杯になると、遊技球は、余剰球誘導通路を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払出されると、感知レバー(図示略)が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ(図示略)を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチがオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに打球発射装置の駆動も停止する。
図2に示すように、主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)156が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ156は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含み、該I/Oポート部57を介して払出制御基板37や演出制御基板80に対して各種コマンドを送信可能となっている。本実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ156に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ156は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。尚、払出制御基板37や演出制御基板80にも遊技制御用マイクロコンピュータ156から各種コマンドを受け付けるためのI/Oポート部が内蔵されているが、これらI/Oポート部は、払出制御基板37や演出制御基板80に外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ156には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路60が内蔵されている。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ156においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ156(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ156には、乱数回路60が内蔵されている。乱数回路60は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路60は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路60は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路60は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路60は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ156は、乱数回路60が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ156のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ156の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路60が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路60が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ156は、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ15aへの始動入賞が生じたときに乱数回路60から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板82において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータ(具体的には、後述する賞球コマンド出力カウンタの値)は、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。尚、本実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ156のリセット端子には、電源基板82からのリセット信号が入力される。電源基板82には、遊技制御用マイクロコンピュータ156等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。尚、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ156等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ156等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ156等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ156等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。尚、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートには、電源基板82からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板82には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。尚、電源監視回路を電源基板82に搭載するのではなく、バックアップ電源によって電源バックアップされる基板(例えば、主基板31)に搭載するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ156の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ14a、第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15a、第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ23、第3入賞確認スイッチ23aおよび各入賞口スイッチ30、30bからの検出信号を基本回路に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21と、基本回路からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ156をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板91を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
本実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ156から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
尚、本実施例では、中継基板77を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、後述する中継基板77の機能を演出制御基板80や主基板31に設けるようにして、中継基板77を有しない構成としてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPUおよびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ(図示略)を搭載している。尚、RAMは外付けであってもよい。また、演出制御基板80には電源基板82が接続されており(図3参照)、該電源基板82から供給される電力によって演出制御基板80に搭載されているRAMやROM、演出制御用CPU(図示略)等が動作可能となっている。演出制御基板80において、演出制御用CPU(図示略)は、内蔵または外付けのROM(図示略)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバおよび入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU(図示略)は、所定の出力指示情報(シリアル信号)をリール駆動制御基板81に対して出力することによって、リール301L、301C、301Rの回転・停止やリールライト310a、310b、310cの点灯・消灯の制御を、リール駆動制御基板81に実行させることができるようになっている。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路(図示略)が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。さらに、単方向性回路であるI/Oポート部を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ156側)に入り込まない。
さらに、演出制御用CPU(図示略)は、演出制御基板80に搭載されている図示しないシリアル信号回路から、モータ駆動回路85、86、87に入力される駆動用高周波信号(クロック信号)や各種制御信号(図4、図5参照)や、リールライト駆動回路88に入力される信号であって、第1リールライト310a、第2リールライト310b及び第3リールライト310cの点灯・消灯を制御するためのリールライト制御信号に対応する出力指示情報(シリアル信号)をシリアル信号回路89に対して出力することにより、シリアル信号回路89からモータ駆動回路85、86、87に対して第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを駆動させるための各種信号や、第1リールライト310a、第2リールライト310b、第3リールライト310cを点灯・消灯させるためのリールライト制御信号がリールライト駆動回路88に出力される。
尚、演出制御用CPUが有する出力ポートからは、音声制御基板70に対して音番号データを出力する。音声制御基板70において、音番号データは、入力ドライバ(図示略)を介して音声合成用IC(図示略)に入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路(図示略)に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM(図示略)には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
LEDドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ(図示略)を介してLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25aに駆動信号を供給する。尚、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がLEDドライバ基板35に搭載される。
ここで、リール駆動制御基板81及び演出表示装置9について、図3及び図4にもとづいて説明する。
演出表示装置9には、リール301Lを回転させるための第1リールステッピングモータ307L、リール301Cを回転させるための第2リールステッピングモータ307C、リール301Rを回転させるための第3リールステッピングモータ307Rが設けられている。また、演出表示装置9には、リール301Lを該リール301Lの内側から照らすための第1リールライト310a、リール301Cを該リール301Cの内側から照らすための第2リールライト310b、リール301Rを該リール301Rの内側から照らすための第3リールライト310cと、リール301Lの原点位置(初期位置)を検出するための第1リール原点検出センサ309a、309b、リール301Cの原点位置(初期位置)を検出するための第2リール原点検出センサ309c、309d、リール301Rの原点位置(初期位置)を検出するための第3リール原点検出センサ309e、309fがそれぞれ設けられている。
尚、本実施例における第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは、それぞれが内部に回転子と該回転子を包囲する固定子A(以下、A相)と固定子B(以下、B相)を備え、回転子の回転方向の全周に亘って複数の磁極が配置されていることによって基本ステップ角度が1.8°に設定されている2相ステッピングモータである。尚、本実施例では、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rとして、基本ステップ角度が1.8°である2相ステッピングモータを使用する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rとして使用するステッピングモータは、5相ステッピングモータ等の2相以外のステッピングモータでもよいし、または、基本ステップ角度が1.8°以外のステッピングモータであってもよい。
リール駆動制御基板81には、モータ駆動用電源回路83(モータ駆動用電源回路1)、モータ駆動用電源回路84(モータ駆動用電源回路2)、モータ駆動回路85(モータ駆動回路1)、モータ駆動回路86(モータ駆動回路2)、モータ駆動回路87(モータ駆動回路3)、リールライト駆動回路88、シリアル信号回路89等が搭載されている。
このうちモータ駆動用電源回路83は、演出制御基板80、モータ駆動回路85及びモータ駆動回路86と接続されており、モータ駆動用電源回路84は、演出制御基板80及びモータ駆動回路87と接続されている。尚、モータ駆動用電源回路83及びモータ駆動用電源回路84は、図3に示すように、電源基板82から演出制御基板80を介して供給された電力にもとづいてモータ駆動回路85、86、87に供給するための電力を生成する(例えば、電源基板82からDC30Vの電力が供給される場合は、DC20Vの電力を生成する)ための電源回路であり、モータ駆動用電源回路83は、モータ駆動回路85とモータ駆動回路86とに接続されており、モータ駆動用電源回路84は、モータ駆動回路87に接続されている。そして、モータ駆動回路85は、モータ駆動用電源回路83にて生成された電圧の電力にて第1リールステッピングモータ307Lを駆動可能となっており、モータ駆動回路86は、モータ駆動用電源回路83にて生成された電圧の電力にて第2リールステッピングモータ307Cを駆動可能となっており、モータ駆動回路87は、モータ駆動用電源回路84にて生成された電圧の電力にて第3リールステッピングモータ307Rを駆動可能となっている。
つまり、前述したように、リール301L、301C、301Rは、演出図柄の変動表示が終了する際に、リール301L→リール301R→リール301Cの順に回転が停止する場合だけではなく、リール301Lとリール301Rの回転が同時に停止し、最後にリール301Cの回転が停止する場合があるので、本実施例では、同時に停止する可能性があるリール301Lの第1リールステッピングモータ307Lを駆動するモータ駆動回路85と、リール301Rの第3リールステッピングモータ307Rを駆動するモータ駆動回路87とを異なる電源回路に接続し、同時に停止する可能性が少ないリール301Lの第1リールステッピングモータ307Lを駆動するモータ駆動回路85と、リール301Cの第2リールステッピングモータ307Cを駆動するモータ駆動回路86とを同一のモータ駆動用電源回路83に接続している。
よって、リール301Lとリール301Rの回転が同時に停止する場合にあっては、第1リールステッピングモータ307Lと第3リールステッピングモータ307Rに供給される電力(電流)が大きく変化して、電源回路に大きな負担や過電流が流れる可能性があるが、本実施例では、リール301Lを回転させるための第1リールステッピングモータ307L及びモータ駆動回路85と、リール301Rを回転させるための第3リールステッピングモータ307R及びモータ駆動回路87に電力を供給する電源回路(モータ駆動用電源回路83とモータ駆動用電源回路84)を、上記したように、異なる電源回路としているので、モータ駆動回路85とモータ駆動回路87とが、同一の電源回路、例えば、モータ駆動用電源回路83に接続されている場合に比較して、リール301Lとリール301Rの回転が同時に停止した場合であっても1つの電源回路あたりの使用電力の変化量を小さく抑えることができるので、保護回路等を設ける必要がなく、保護回路等を設けるためのコスト増を抑えることができるようになっている。
尚、本実施例では、同時に停止する可能性があるリール301Lの第1リールステッピングモータ307Lを駆動するモータ駆動回路85と、リール301Rの第3リールステッピングモータ307Rを駆動するモータ駆動回路87とを異なる電源回路に接続するだけではなく、同時に停止する可能性が少ないリール301Lの第1リールステッピングモータ307Lを駆動するモータ駆動回路85と、リール301Cの第2リールステッピングモータ307Cを駆動するモータ駆動回路86とを同一のモータ駆動用電源回路83に接続することによって、各モータ駆動回路85、86、87の各々にモータ駆動用電源回路を個別に設けた場合に比較して、モータ駆動用電源回路の数を少なくすることにより、コストを削減できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各モータ駆動回路85、86、87をそれぞれ個別の電源回路に接続するようにしてもよい。
リールライト駆動回路88は、第1リールライト310a、第2リールライト310b及び第3リールライト310cに接続されている。また、リール駆動制御基板81に搭載されているモータ駆動回路85、86、87、リールライト駆動回路88と、演出表示装置9に搭載されている第1リールライト310a、第2リールライト310b、第3リールライト310c、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d及び第3リール原点検出センサ309e、309fは、シリアル信号回路89を介して演出制御基板80とシリアル通信により通信可能に接続されている。よって、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d及び第3リール原点検出センサ309e、309fから出力された信号は、シリアル信号回路89に入力され、該シリアル信号回路89から演出制御基板80に対しては、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d及び第3リール原点検出センサ309e、309fの信号出力状態を通知するシリアルデータが送信されることにより、演出制御基板80が第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d及び第3リール原点検出センサ309e、309fの検出状況、つまり、リール301L、リール301C、リール301Rが初期位置に位置しているか否かを把握することができるようになっている。
このように本実施例では、リール駆動制御基板81と演出制御基板80とがシリアル通信にて接続されていることで、リール駆動制御基板81と演出制御基板80とを、各信号を個別に送受するパラレル通信により接続する場合に比較して、演出制御基板80に接続する配線数を少なくできることで、電源線からのノイズ防止対策を容易にできることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、リール駆動制御基板81と演出制御基板80とを、シリアル通信以外の形態で接続するようにしてもよい。
尚、本実施例では、シリアル信号回路89を介して各モータ駆動回路85、86、87、リールライト駆動回路88、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fと演出制御基板80との間で通信可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、該シリアル信号回路89は、各モータ駆動回路85、86、87と演出制御基板80との間で通信可能とするための第1シリアル信号回路、リールライト駆動回路88と演出制御基板80との間で通信可能とするための第2シリアル信号回路、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fと演出制御基板80との間で通信可能とするための第3シリアル信号回路に分かれていてもよい。更にこれら第1シリアル信号回路、第2シリアル信号回路及び第3シリアル信号回路は、演出制御基板80との間での通信間隔が異なるもの(例えば、第1シリアル信号回路は各モータ駆動回路85、86、87と演出制御基板80との間で、例えば0.5ms或いは1msの比較的短い間隔で通信可能であり、第2シリアル信号回路はリールライト駆動回路88と演出制御基板80との間で、例えば10msの比較的長い間隔で通信可能であり、第3シリアル信号回路は第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fと演出制御基板80との間で、例えば、5msの中間的な間隔で通信可能)であってもよく、このようにすることで、高速回転することにより、きめ細かな制御が必要となるモータ駆動回路85、86、87による第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの制御頻度と、きめ細かな制御が不要なリールライト駆動回路88による第1リールライト310a、第2リールライト310b、第3リールライト310cの制御とで、制御の頻度を異なるものとすることができるので、演出制御基板80側において、制御処理の処理負荷が無用に大きくなってしまうことを防ぐことができる。
また、は第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fを、シリアル信号回路89を介さずに演出制御基板80に接続することで、これら第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fの検出状態・非検出状態を直接演出制御基板80に通知可能なようにしてもよい。
また、本実施例では、シリアル信号回路89を介して各モータ駆動回路85、86、87、リールライト駆動回路88、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fと演出制御基板80との間で通信可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各モータ駆動回路85、86、87、リールライト駆動回路88、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fと演出制御基板80との間ではシリアル信号にて通信可能としてもよい。このようにすることで、演出制御基板80とリール駆動制御基板81との間で送受信する信号をシリアル信号からパラレル信号またはパラレル信号からシリアル信号に変換するためのコンバータを設けなくともよくなるので、パチンコ遊技機1を安価に製造することができる。
次に、モータ駆動回路85、86、87について説明する。図4に示すように、モータ駆動回路85、86、87は、主に、コントローラ401、励磁モード設定回路402、電気角監視回路403、チョッピング信号生成回路404、ステップ信号生成回路405、過熱検出回路406、過電流検出回路407、内部駆動電力生成回路409、電源投入時リセット回路408、駆動用パルス生成回路410、駆動電流設定回路411、パルス出力制御回路412、出力パルス生成回路415、416、駆動電流比較回路413、414等が含まれている。
このうちコントローラ401は、各モータ駆動回路85、86、87の制御を行う回路であって、主に、演出制御基板80からの受信によってシリアル信号回路89から出力される各種信号(正転・逆転信号、電気角初期化信号、出力制御信号)並びに制御用クロック信号にもとづいて、主にステップ信号生成回路405の制御を行う。
励磁モード設定回路402は、演出制御基板80から受信した励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2にもとづいて励磁モードを後述するスタンバイモード、2相励磁、1−2相励磁(Aタイプ)、W1−2相励磁、1−2相励磁(Bタイプ)、2W1−2相励磁、4W1−2相励磁、8W1−2相励磁のいずれかに設定するための回路である。励磁モード設定回路402は、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2にもとづいて設定した励磁モードをコントローラ401と電気角監視回路403、ステップ信号生成回路405に通知する機能も有している。
電気角監視回路403は、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの電気角を監視するための回路である。この電気角監視回路403は、A相とB相とに異なる強さの電流値が印加されているときには電気角信号をHighで継続して出力し、A相とB相に同一の強さの電流値が印加されているときには電気角信号Lowで継続して出力する。尚、図9に示すように、本実施例において電気角信号がLowで出力されている場合とは、各リールステッピングモータ307L、307C、307RにおけるA相とB相とに、モータ駆動回路85、86、87に供給されている電流の100%の電流値または71%の電流値が印加されている場合であるとともに、電気角が45°となるときである。
つまり、本実施例の電気角監視回路403は、A相とB相とに印加されている電流値の大きさが同一であり且つこれらA相とB相に印加されている電流値が正の値である期間において電気角信号をLowで継続して出力することで、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回転子が電気的に安定した位置に配置されていることを示すとともに、A相とB相に印加されている電流値の大きさが異なっている場合や、A相とB相に印加されている電流値の大きさが同一ではあるが、A相とB相に印加されている電流値の少なくとも一方が負の値である期間において電気角信号をHighで継続して出力することで、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回転子が電気的に安定した位置に配置されていないことを示す回路である。そして、電気角信号がLowで出力されている場合は、励磁モードにかかわらず、電気角は必ず45°となる。
尚、本実施例の電気角監視回路403は、各リールステッピングモータ307L、307C、307RにおけるA相とB相に印加されている電流値にもとづいて電気角信号の出力状態を変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電気角監視回路403は、各リールステッピングモータ307L、307C、307RにおけるA相とB相とに生じている磁力の大きさや、制御用クロック信号等にもとづいて電気角信号の出力状態を変化させてもよい。尚、本実施例では、モータ駆動回路85、86、87内に電気角監視回路403を設けることによって電気角信号を出力可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、モータ駆動回路85、86、87は、電気角信号を出力しないものであってもよい。
チョッピング信号生成回路404は、後述する駆動用パルス生成回路410にて生成された三角波の駆動用パルス信号を矩形波に調整することでチョッピング信号を生成する回路である。尚、チョッピング信号とは、該矩形波の16カウント分を1周期とする信号である。ステップ信号生成回路405は、チョッピング信号生成回路404において生成されたチョッピング信号と、シリアル信号回路89からの制御用クロック信号にもとづいてコントローラ401から出力される信号によりステップ信号を生成する回路である。
過熱検出回路406は、パルス出力制御回路412の発熱を監視し、該パルス出力制御回路412の温度が規定温度に達した場合にコントローラ401に対して過熱検出信号を出力することによって該パルス出力制御回路412の温度が規定温度に達したことを通知するための回路である。過電流検出回路407は、パルス出力制御回路412に印加されている電流が規定電流に達した場合にコントローラ401に対して過電流検出信号を出力することによって該パルス出力制御回路412に印加されている電流が規定電流に達したことを通知するための回路である。コントローラ401は、過熱検出信号や過電流検出信号を受信した場合、励磁モードをスタンバイモードに設定することによって各ステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動を停止するとともに、パルス出力制御回路412の温度が規定温度に達したことやパルス出力制御回路412に印加されている電流が規定電流に達したことを示す異常検知信号を演出制御基板80やパチンコ遊技機1の外部に対して出力する。
内部駆動電力生成回路409は、モータ駆動電力からモータ駆動回路85、86、87内にて使用される内部駆動電力を生成するための回路であり、生成された内部駆動電力は、コントローラ401等に供給されており、コントローラ401は、該内部駆動電力によって動作する。尚、モータ駆動電力は、駆動用パルス生成回路410等の複数の回路に供給されており、これら駆動用パルス生成回路410等の複数の回路は、該モータ駆動電力によって動作する。電源投入時リセット回路408は、モータ駆動回路85、86、87に電源(モータ駆動電力)が投入されたことにもとづいて、これらモータ駆動回路85、86、87が正常に立ち上がるようにモータ駆動回路85、86、87の状態をリセットするための回路である。
駆動用パルス生成回路410は、外部から入力される駆動用高周波信号にもとづいて三角波である駆動用パルス信号を生成する回路である。尚、生成された駆動用パルス信号は、前述したように、チョッピング信号生成回路404において矩形波に調整されてチョッピング信号として用いられる。駆動電流設定回路411は、演出制御基板80からシリアル信号回路89を介して入力されるA相出力設定信号とB相出力設定信号とにもとづいて各ステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動するための設定電流値(上限電流値)を設定するための回路である。尚、駆動電流設定回路411は、A相出力設定信号とB相出力設定信号とにもとづいて設定された設定電流値にもとづく電流値を駆動電流比較回路413、414に通知する機能を有している。
パルス出力制御回路412は、出力パルス生成回路415、416から各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに対して電流の印加タイミングを制御するための回路である。出力パルス生成回路415、416は、パルス出力制御回路412の制御にもとづいてA相やB相へ印加するための電流の蓄電及び放電(出力)を行うための回路である。本実施例では、出力パルス生成回路415は、各リールステッピングモータ307L、307C、307RにおけるA相に対して電流を印加するための回路であり、出力パルス生成回路416は、各リールステッピングモータ307L、307C、307RにおけるB相に対して電流値を印加するための回路である。また、出力パルス生成回路415は、蓄電されている電流値を駆動電流比較回路413に通知する機能を有しており、出力パルス生成回路416は、蓄電されている電流値を駆動電流比較回路414に通知する機能を有している。
駆動電流比較回路413は、出力パルス生成回路415に蓄電されている電流値と駆動電流設定回路411から通知された電流値とを比較するための回路であり、パルス出力制御回路412と相互通信可能に接続されている。駆動電流比較回路414は、出力パルス生成回路416に蓄電されている電流値と駆動電流設定回路411から通知された電流値とを比較するための回路であり、パルス出力制御回路412と相互通信可能に接続されている。
本実施例の出力パルス生成回路415、416は、パルス出力制御回路412の制御にもとづいて、クロック信号の入力が1回実行される毎に各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相・B相に電流を印加するための蓄電と放電(出力)を繰り返す回路である。このクロック信号の入力において、パルス出力制御回路412は、出力パルス生成回路415、416において蓄電を行うよう制御する。このときパルス出力制御回路412は、駆動電流比較回路413、414と通信することによって出力パルス生成回路415、416に蓄電されている電流値がそれぞれ駆動電流設定回路411から通知された電流値に達しているか否かを監視しており、出力パルス生成回路415、416に蓄電されている電流値が駆動電流設定回路411から通知された電流値に達したことにもとづいて、各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相及びB相にパルス信号の出力(放電、電流値の印加)を行うように出力パルス生成回路415、416を制御する。
ここで、本実施例に用いたシリアル信号回路89における信号変換について、図5、図6を用いて説明する。本実施例のシリアル信号回路89は、前述したように、リール駆動制御基板81に、モータ駆動回路85、86、87やリールライト駆動回路88とともに実装されている。
シリアル信号回路89は、前述したように、演出制御基板80に実装されている演出制御基板側のシリアル信号回路とシリアル信号線にて接続されて、演出制御基板80との間において双方向のシリアルデータ通信を行う。
尚、本実施例のシリアル信号回路89は、シリアル通信用のクロック信号をデータ信号とともに送信する同期方式のシリアル通信を行う形態としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、所定長のデータの前後にスタートビットとストップビットとを付加することによる調歩同期方式のシリアル通信を行うものであってもよく、これらシリアル通信の方式は、シリアル通信が可能なものであればいずれの方式であってもよい。
シリアル信号回路89は、図5に示すように、モータ駆動回路85、86、87のぞれぞれと、前出したように、モータ駆動回路85、86、87に入力される各制御信号である、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号、制御用クロック信号の各信号を出力するための9本の信号配線にて接続されており、演出制御基板80から受信した制御指示のシリアルデータ信号を、上記した各制御信号に変換して出力する。
具体的には、図6に示すように、演出制御基板80からは、データの種別を特定可能な所定のヘッダが先頭に付加されて、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用制御データ、モータ駆動回路3用クロック信号データ、リールライト駆動回路用データ、が1単位の制御指示として繰り返し送信される。尚、1単位の制御指示が送信されてから次ぎに1単位の制御指示が送信されるまでの間において、第1リール原点検出センサ309a、309bや、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fの検出結果を示す検出シリアルデータが、シリアル信号回路89から演出制御基板80へ送信される。
モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データには、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号として、どのような信号を出力するかの指示データが含まれており、これらの指示データによって指示された形態の信号が、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号として、モータ駆動回路85、86、87に出力される。よって、同じ種類の制御信号、例えば、同じ出力制御信号であっても、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データを異ならせることにより、モータ駆動回路85、86、87に対して、異なる形態の信号を個別に出力することが可能である。
また、モータ駆動回路1用クロック信号データは、モータ駆動回路85に対して制御用クロック信号を出力するためのシリアルデータであり、モータ駆動回路2用クロック信号データは、モータ駆動回路86に対して制御用クロック信号を出力するためのシリアルデータであり、モータ駆動回路3用クロック信号データは、モータ駆動回路87に対して制御用クロック信号を出力するためのシリアルデータである。
これらクロック信号データとしては、図6に示すように、出力される制御用クロック信号の形態に対応した複数種類のデータが設定されている。具体的には、例えば、クロック信号データが「010101…」のデータであれば、シリアル信号回路89は、最も周期の短い最短周期の制御用クロック信号(A)を出力し、クロック信号データが「00110011…」のデータであれば、シリアル信号回路89は、最短周期の倍周期の制御用クロック信号(B)を出力し、クロック信号データが「000111000111…」のデータであれば、シリアル信号回路89は、最短周期の3倍周期の制御用クロック信号(C)を出力するように、クロック信号データに対応した異なる周期の制御用クロック信号をモータ駆動回路85、86、87に対して出力する。
尚、これらクロック信号データとして、シリアル信号回路89からの制御用クロック信号の出力を停止するクロック信号データを設定しておき、該出力を停止するクロック信号データを送信することで、シリアル信号回路89からモータ駆動回路85、86、87に対する制御用クロック信号の出力を停止させるようにして、これらクロック信号によるノイズを低減できるようにしてもよい。
このように、各モータ駆動回路85、86、87に対して入力される制御用クロック信号の周期を変更することで、モータ駆動回路85、86、87によって駆動される第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの駆動速度等を、電気角等に関係なく適宜に変更することができる。
また、各モータ駆動回路85、86、87に入力される制御用クロック信号は、演出制御基板80から送信されるクロック信号データが変換されて出力されるため、各モータ駆動回路85、86、87に入力される制御用クロック信号を、演出制御基板80がクロック信号データによって直接管理することができるようになるとともに、例えば、リール駆動制御基板81に、個別のクロック信号発生回路を設けて、該クロック信号発生回路にて生成した制御用クロック信号を各モータ駆動回路85、86、87に入力する場合に比較して、これら個別のクロック信号発生回路から入力されるクロック信号の周期とシリアルデータ通信の周期との違いによって、不適切な駆動制御が行われてしまうことも防ぐことができる。
尚、本実施例では、演出制御基板80側において、各周期に対応するクロック信号データのデータ列が、予め演出制御基板80に実装されたROMの所定領域に記憶されており、演出制御基板80に実装された演出制御用CPUは、クロック信号データを送信する際に、シリアル信号回路89から出力させる周期に対応するクロック信号データのデータ列を、ROMから読み出して使用することで、クロック信号データの送信に際して、逐次、出力させる周期に対応するクロック信号データのデータ列を生成する処理を実行することなくクロック信号データを送信できるようになっており、これらクロック信号データの送信に関する処理負荷を低減できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPUが、該演出制御用CPUに入力されるクロック信号にもとづいて、該クロック信号を演算によって、シリアル信号回路89から出力させる周期に対応するクロック信号データのデータ列に変換するクロック信号データ変換処理を実行することにより、クロック信号データのデータ列を、逐次、変換によって生成するようにしてもよい。つまり、演出制御手段である演出制御基板80(演出制御用CPU)は、演出制御基板80(演出制御用CPU)が有する動作クロック発生回路にて生成される動作クロックにもとづいて、シリアルクロックデータであるモータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを生成して送信可能としてもよい。このようにクロック信号データ変換処理にてクロック信号データを、演出制御用CPUに入力されるクロック信号から生成(変換)するようにすることで、クロック信号データの送信に関する処理負荷は増えるものの、演出制御用CPUにおける動作周期との同期も得られるようになるので、より一層、周期の違いによって、不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
また、本実施例では、図6に示すように、周期の異なる制御用クロック信号に対応した複数種類のクロック信号データを演出制御基板80が送信する形態を例示しているが、該形態は、例えば、周期の数が少ない場合にはよいが、これら周期の数が多くなった場合には、演出制御基板80の処理負荷等が増大してしまうとともに、クロック信号データのデータ容量も大きくなってシリアル通信のデータ量が増大してしまうことから、例えば、周期の数が多数であるn(n分周)である場合には、図7に示すように、シリアル信号回路89と各モータ駆動回路85、86、87との間に、分周手段となるパルスカウンタ90を設けるとともに、演出制御基板80からは、基準となる制御用クロック信号、例えば、上述した最短周期の制御用クロック信号(A)に対応したクロック信号データと、パルスカウンタ90に出力される分周を制御するための分周制御信号に対応した分周制御データとを送信することで、該クロック信号データと分周制御データとを受信したシリアル信号回路89が、パルスカウンタ90に対して、基準制御用クロック信号となる最短周期の制御用クロック信号(A)と分周制御信号を出力することにより、パルスカウンタ90が、基準制御用クロック信号を、分周制御信号にて特定される周期に分周した分周波(分周パルス)を、モータ駆動回路85、86、87に出力するようにすることで、周期の数の増大による演出制御基板80の処理負荷の増大を抑えるとともに、シリアル通信のデータ量の増大も抑えることができるようにしてもよい。
以上のように本実施例のシリアル信号回路89やモータ駆動回路85、86、87が構成されている。次に、これらモータ駆動回路85、86、87を用いて各リールステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動する場合の動作について説明する。
先ず、モータ駆動回路85、86、87にモータ駆動電力が供給されると、内部駆動電力生成回路409は、電源投入時リセット回路408を用いてモータ駆動回路85、86、87が正常に立ち上がるようにモータ駆動回路85、86、87の状態をリセットする。そして、駆動用パルス生成回路410等の回路へのモータ駆動電力の供給を開始するとともに、コントローラ401への内部駆動電力の供給を開始する。
次に、コントローラ401は、内部駆動電力の供給を受けることで立ち上がると、励磁モード設定回路402から設定されている励磁モードの通知を受信して記憶する。尚、電気角監視回路403やステップ信号生成回路405も励磁モード設定回路402から設定されている励磁モードの通知を受信して記憶する。また、チョッピング信号生成回路404は、駆動用パルス生成回路410が駆動用高周波信号から生成した三角波の駆動用パルス信号を矩形波に調整することでチョッピング信号に調整し、ステップ信号生成回路405に出力する。
そして、コントローラ401は、演出制御基板80から制御用クロック信号、正転・逆転信号等の信号が入力されると、ステップ信号生成回路405に対してリールステッピングモータ307L、307C、307Rを正転・逆転信号が示す方向を通知する。このとき、駆動電流設定回路411には、演出制御基板80からA相出力設定信号とB相出力設定信号が入力されており、駆動電流設定回路411は、A相出力設定信号にもとづいて出力パルス生成回路415にて蓄電する電流値を駆動電流比較回路413に通知するとともに、B相出力設定信号とにもとづいて出力パルス生成回路416にて蓄電する電流値を駆動電流比較回路414に通知する。
次いで、ステップ信号生成回路405は、コントローラ401から入力された正転・逆転信号とチョッピング信号生成回路404から入力されたチョッピング信号にもとづいて、パルス出力制御回路412に対して出力パルス生成回路415の蓄電・放電を指示するためのステップ信号と、出力パルス生成回路416の蓄電・放電を指示するためのステップ信号とを出力する。また、ステップ信号生成回路405は、これらステップ信号を出力するごとに電気角監視回路403に対して励磁モードに応じたステップ角度を特定可能な信号を通知する。
パルス出力制御回路412は、ステップ信号生成回路405からのステップ信号の入力にもとづいて出力パルス生成回路415における蓄電を開始する。該蓄電中において、出力パルス生成回路415は該出力パルス生成回路415にて蓄電されている電流値を駆動電流比較回路413に対して通知するようになっている。また、駆動電流比較回路413は、該出力パルス生成回路415にて蓄電されている電流値が駆動電流設定回路411から通知された電流値に達したことにもとづいて、パルス出力制御回路412に対して出力パルス生成回路415に駆動電流設定回路411から通知された電流値の電流の蓄電が完了したことを通知する。
そして、パルス出力制御回路412は、出力パルス生成回路415に駆動電流設定回路411から通知された電流値の電流の蓄電が完了したことにもとづいて、出力パルス生成回路415から各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相への放電(パルス信号の出力)を行うように出力パルス生成回路415を制御する。
同様に、パルス出力制御回路412は、ステップ信号生成回路405からのステップ信号の入力にもとづいて出力パルス生成回路416における蓄電を開始する。該蓄電中において、出力パルス生成回路416は該出力パルス生成回路416にて蓄電されている電流値を駆動電流比較回路414に対して通知するようになっている。また、駆動電流比較回路414は、該出力パルス生成回路415にて蓄電されている電流値が駆動電流設定回路411から通知された電流値に達したことにもとづいて、パルス出力制御回路412に対して出力パルス生成回路416に駆動電流設定回路411から通知された電流値の電流の蓄電が完了したことを通知する。
そして、パルス出力制御回路412は、出力パルス生成回路415、416に駆動電流設定回路411から通知された電流値の電流の蓄電が完了したことにもとづいて、出力パルス生成回路415、416から各リールステッピングモータ307L、307C、307RのB相への放電(パルス信号の出力)を行うように、出力パルス生成回路415、416を制御する。尚、後述するように、出力パルス生成回路415、416から出力されるパルス信号の電流値は、励磁モードに応じて異なっているが、設定電流値を超えることはない。
以上のように出力パルス生成回路415、416にて蓄電された電流の放電が行われることによって、各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相には、駆動電流設定回路411に入力されたA相出力設定信号にもとづく電流値が印加され、各リールステッピングモータ307L、307C、307RのB相には、駆動電流設定回路411に入力されたB相出力設定信号にもとづく電流値が印加されるようになっている。また、演出制御基板80(演出制御用CPU)から駆動電流設定回路411に入力されるA相出力設定信号とB相出力設定信号によって各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動中であっても各出力パルス生成回路415、416から出力されるパルス信号の電流値を変更することによって、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rのトルク及び発熱量を変更することが可能となっている。尚、本実施例における各リールステッピングモータ307L、307C、307Rにおいては、A相とB相に印加される電流値が増加することによってトルクと発熱量が増大する一方で、A相とB相に印加される電流値が低下することによってトルクと発熱量が減少するようになっている。
次に、励磁モード設定回路402が演出制御基板80から入力された励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2の組み合わせに応じて設定可能な励磁モードについて説明する。励磁モード設定回路402において励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2が全てLowである場合は、励磁モードがスタンバイモードに設定される。スタンバイモードとは、駆動用パルスの生成や出力パルス生成回路415、416からのパルス信号の生成を停止するモードである。また、励磁モード設定回路において励磁設定信号0と励磁設定信号1がLowであり励磁設定信号2がHighである場合は、励磁モードが2相励磁設定に設定され、励磁設定信号0と励磁設定信号2がLowであり励磁設定信号1がHighである場合は、励磁モードが1−2相励磁(Aタイプ)設定に設定され、励磁設定信号0がHIghであり励磁設定信号1と励磁設定信号2がHighである場合は励磁モードがW1−2相励磁設定に設定され、励磁設定信号0がHighであり励磁設定信号1と励磁設定信号2がLowである場合は励磁モードが1−2相励磁(Bタイプ)設定に設定され、励磁設定信号0と励磁設定信号2がHighであり励磁設定信号1がLowである場合は励磁モードが2W1−2相励磁設定に設定され、励磁設定信号0と励磁設定信号1がHighであり励磁設定信号2がLowである場合は励磁モードが4W1−2相励磁設定に設定され、励磁設定信号0〜2が全てHighである場合は励磁モードが8W1−2相励磁設定に設定される。
尚、図18及び図19に示すように、2相励磁設定と1−2層励磁(Aタイプ)設定は、これら励磁設定にもとづく0%、+100%、−100%の電流値をA相とB相とに印加することで第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを駆動させるフルステップ駆動を実行する設定である。つまり、これらフルステップ駆動は、図16〜図19に示すように、A相とB相のうち、A相のみまたはB相のみに常に同一電流値が印加される場合と、A相とB相とに同一電流値が印加される場合のみが設けられているため、ステップ角度が大きく設定されている。また、これらフルステップ駆動は、A相のみまたはB相のみに同一電流値が印加される場合と、A相とB相とに同一電流値が印加される場合が設けられているため、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは定電流にて駆動する。
一方、図20及び図21に示すように、1−2相励磁(Bタイプ)設定、W1−2相励磁設定、2W1−2相励磁設定、4W1−2相励磁設定、8W1−2相励磁設定は、各励磁設定にもとづく0%、+100%、−100%の電流値に加えて、+71%、+38%、−38%、−71%等のより細分化された電流値をA相とB相とに印加することで第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rをフルステップ駆動よりも細かく駆動させる(基本ステップ角を小さくする)マイクロテップ駆動を実行する設定である。つまり、これらマイクロテップ駆動は、図16、図17、図20及び図21に示すように、A相・B相に印加される電流値がフルステップ駆動よりも細かく設定されていることによって、フルステップ駆動よりもステップ角度が小さく設定されている(1−2相励磁(Bタイプ)設定、W1−2相励磁設定、2W1−2相励磁設定、4W1−2相励磁設定、8W1−2相励磁設定の順に基本ステップ角度が小さくなっていく)。
これらマイクロステップ駆動を実行する設定においては、フルステップ駆動を実行する設定とは異なり各相に100%未満の電流値が印加される場合があるので、設定されている設定電流値がフルステップ駆動を実行する設定を同一である場合は、1相に印加される電流値がフルステップ駆動を実行する場合よりも小さくなってしまう。そこで、本実施例のマイクロステップ駆動を実行する設定においては、フルステップ駆動を実行する設定よりも設定電流値を大きくすることによって、1相に印加される電流値がフルステップ駆動を実行する設定が同等となるように設定されている。つまり、マイクロステップ駆動を実行する設定においては、1−2相励磁(Bタイプ)設定、W1−2相励磁設定、2W1−2相励磁設定、4W1−2相励磁設定、8W1−2相励磁設定の順に各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回転が滑らかとなっていく一方で、消費電力が増加し、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回転速度が低下していく。また、これらマイクロステップ駆動は、A相とB相とに異なる電流値が印加されることがあるため、フルステップ駆動とは異なり、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは定電流にて駆動しない。更に、図17に示すように、マイクロステップ駆動では、A相に38%、B相に100%の電流値が印加される等、フルステップ駆動よりも多くの場合でA相とB相とに印加される合計電流値が大きくなる、つまり、マイクロステップ駆動は、フルステップ駆動よりも消費電力が大きくなっている。
尚、本実施例において演出制御基板80(演出制御基板80に搭載されている演出制御用CPU)が励磁モードを変更する場合は、図10の励磁モード変更処理に示すように、先ず、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの動作状態(例えば、駆動中であるか停止中であるか、いずれの励磁モードに設定されているか等)を確認する(S601)。そして、演出制御基板80は、各モータ駆動回路85、86、87に対して電気角初期化信号の出力状態を特定し(S602)、各モータ駆動回路85、86、87から出力される電気角信号がLowとなっているか否かを判定する(S603)。電気角信号がLowとなっていない場合(S603;N)は、S602とS603の処理を繰り返し実行し、電気角信号がLowとなっている場合(S603;Y)は、変更後の励磁モード(図8参照)に応じて各励磁設定信号(励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2)の出力を変更することによって、励磁モード設定回路402において励磁モードを変更させる(S604)。
尚、本実施例の励磁モード変更処理では、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回転が停止していること(停止状態であること)を確認した後(S601)、電気角初期化信号の出力と電気角信号がLowとなっているかを繰り返し判定し(S602とS603)、電気角信号がLowとなったことにもとづいて励磁モードの変更を行う(S604)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回転が停止していること(停止状態であること)を確認した時点で既に電気角信号がLowとなっている場合は、電気角初期化信号を出力することなく励磁モードの変更を行うようにしてもよいし、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rが回転しているときに、電気角信号がLowとなっていることを確認して、電気角信号がLowとなったことにもとづいて励磁モードの変更を行うことで、回転中においても励磁モードの変更を行うようにしてもよい。
以上のように構成されたモータ駆動回路85、86、87(リール駆動制御基板81)に接続された第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは、図22に示すように、演出図柄の変動表示として回転するリール301L、301C、301Lを回転させるために駆動する。尚、これら第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは、駆動している間は電流値I1が印加されることによって各リール301L、301C、301Rを回転速度V1にて回転させる。尚、本実施例における電流値I1は、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの全ての回転速度においてこれら第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rに振動が発生し易い振動領域外の電流値である。
つまり、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは、電流値I1の印加にて駆動している場合は、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの回転速度にかかわらず振動が発生し難くなっている。このように、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを全ての回転速度で振動領域とならない電流値I1にて駆動させることによって、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの駆動を制御するためのプログラムの設計を容易とすることができる。
尚、本実施例では、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを電流値I1の印加によって駆動する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは、駆動する速度に応じて異なる電流値が印加されてもよい。このように、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rに異なる複数の電流値を印加可能とする場合は、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの振動領域に対応する電流値とは異なる電流値を印加することによって、リール301L、301C、301Rが遊技者から振動しているように視認されてしまうことを防止することが望ましい。
そして、これら第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは、電流値I1よりも低い電流値I2(I1>I2>0)が各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相とB相とに印加されることによって、駆動が停止(各リール301L、301C、301Rの回転速度0)した後も各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相とB相とに発生した磁力(A相とB相とに同一の大きさの電流値が印加されたことにより生じた大きさが同一の磁力)によって各リール301L、301C、301Rを保持する。
尚、詳細は後述するが、図22に示すように、本実施例における各リールステッピングモータ307L、307C、307Rは、共に駆動開始から期間Tが経過したタイミングで駆動を停止する場合がある。このとき、第1リールステッピングモータ307Lは、駆動停止から期間T1(例えば、100ms)が経過したことにもとづいて印加されている電流値がI1からI2に変化し、第2リールステッピングモータ307Cは、駆動停止から期間T2(例えば、200ms)が経過したことにもとづいて印加されている電流値がI1からI2に変化し、第3リールステッピングモータ307Rは、駆動停止から期間T3(例えば、150ms)が経過したことにもとづいて印加されている電流値がI1からI2に変化する。つまり、これら第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rは、演出図柄の変動表示において駆動停止タイミングが同一である場合、電流値が変化するタイミングが異なっている。
特に、本実施例では、前述したように、マイクロステップ駆動を実行する設定においては、フルステップ駆動を実行する設定よりも大きな設定電流値が設定されるため、印加されている電流値を変化させずに各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動を停止させると、これらリールステッピングモータ307L、307C、307Rからの発熱が大きくなってしまい、モータ駆動回路85、86、87の誤動作(例えば、モータ駆動回路85、86、87が誤ってリセットされてしまう等)が発生する虞がある。そこで、本実施例では、図22に示すように、マイクロステップ駆動を実行する設定においては、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動を停止させる際には、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに印加されている電流値を変化(I1からI2に低下)させることによって、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの発熱を抑えるようになっている。
このように、本実施例では、演出図柄の変動表示中において各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに印加されている電流値の変化タイミングをずらすことによって、モータ駆動用電源回路83、84にて供給電力量が変化することにより発生する負荷を低減している一方で、演出図柄の変動表示として各リール301L、301C、301Rの回転を開始させる場合は、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに印加する電流値がI2からI1に変化して駆動させるタイミングが同一となっている。しかしながら本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、1の演出図柄の変動表示が終了して新たな演出図柄の変動表示が開始される場合、つまり、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動が停止している状態で再び各リールステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動させる場合は、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに電流値I1を印加するタイミング、つまり、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動させるタイミングを異ならせることによって、モータ駆動用電源回路83、84にて供給電力量が変化することにより発生する負荷を低減してもよい。
次に、本実施例の演出用変動表示ユニット300について、図面にもとづいて説明する。図11は、演出用変動表示ユニットを示す斜視図である。図12は、図11の演出用変動表示ユニットの内部構造を示す分解斜視図である。図13は、リールを斜め前から見た状態を示す斜視図である。図14は、リールを示す分解斜視図である。図15は、リール保持枠とリールステッピングモータの取付構造を示す図である。尚、以下の説明においては、パチンコ遊技機1の正面に対峙した状態での上下左右方向を基準として説明する。
図11及び図12に示すように、演出用変動表示ユニット300(演出表示装置9)は、前面が開口するケース体302と、ケース体302の前面開口を閉塞する透明板303と、ケース体302内部に左右方向に並設されるリール301L、301C、301Rと、から主に構成される。尚、透明板303の背面には、リール301L、301C、301Rの変動表示部を視認可能とする透視窓304a(図11の網点領域参照)を形成する印刷シート枠304が配設されている。透明板303は、リール301L、301C、301Rの周面に沿うように側面視円弧状に形成されている。
図11〜図13に示すように、各リール301L、301C、301Rは、互いに左右方向に並設された状態で一体化され、該一体化された状態でケース体302に組み付けられる。尚、各リール301L、301C、301Rはそれぞれ同様に構成されているため、以下においては、リール301Lを一例として説明し、他のリール301C、301Rについての詳細な説明は省略することとする。
図14及び図15に示すように、リール301Lは、前後方向に向けて立設される支持板306L、306Cに対し回動可能に支持されている。具体的には、リール301Lは、隣接するリール301Cの支持板306C(図11中2点鎖線参照)に組み付けられる。尚、右側のリール301Rだけは、その右側に立設される支持板306S(図13参照)により支持される。
リール301Lは、第1リールステッピングモータ307Lと、外周面に複数種類の図柄が配列されたリールシート308と、リールモータ307の回動軸(図示略)に固着され、リールシート308を円形に保持するリール保持枠309と、を備えている。また、図14及び図15には特に図示しないが、リール保持枠309の内側には、リール301L(リールシート308)に対して光を照射可能なように第1リールライト310aが配置されている。
第1リールステッピングモータ307Lは、内部に前述した回転子と固定子を備えるモータ本体321と、該モータ本体321から延設された回動軸323に取り付けられた回動板322と、を備えている。第1リールステッピングモータ307Lは、回動軸323が左右方向を向く状態でモータ本体321が支持板306Cの左側面に固定されており、回動板322は、モータ本体321の左側方に配置されている。そして、回動板322は、リール保持枠309の内側において該リール保持枠309に接続されている。つまり、リール301Lは、第1リールステッピングモータ307Lのモータ本体321にて生じた駆動力が回動軸323と回動板322及びリール保持枠309に伝達されることによって回動するようになっている。
回動板322の周端縁部には、スリット322a、322bが該回動板322の回転方向に沿って離間して形成されている。また、モータ本体321の左端部には、第1リール原点検出センサ309a、309bが配置されており、スリット322a、322bを同時に検出可能に配置されている。尚、本実施例では、第1リール原点検出センサ309aがスリット322aを検出するとともに、第1リール原点検出センサ309bがスリット322bを検出する位置をリール301Lの原点位置(初期位置)とする。
尚、本実施例では、図15に示すように、リール301L内にスリットと該スリットを検出するための第1リール原点検出センサとを2つずつ設けることによって、リール301Lの原点位置(初期位置)をリール301L内の2点で検出可能とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リール301L内にスリットと第1リール原点検出センサとをそれぞれ1つずつ設けることによって、リール301Lの原点位置(初期位置)をリール301L内の1点のみで検出可能としてもよい。また、リール301L内にスリットと第1リール原点検出センサとをそれぞれ3つ以上ずつ設けることによって、リール301Lの原点位置(初期位置)をリール301L内の3点以上で検出可能としてもよい。
次に、演出制御基板80の動作を説明する。図23は、演出制御基板80に搭載されている図示しない演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPUは、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための第1初期化処理(S50)と、各リール301L、301C、301Rの原点位置への復帰と動作確認を行うための第2初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPUは、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPUは、タイマ割込処理によりタイマ割込フラグをセットする。メイン処理で、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPUは、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPUは、まず、コマンド解析処理を行う(S54)。コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されている主基板31から送信されてきたコマンド(図示略)が、どのコマンドであるのか解析する。尚、主基板31から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。そして、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う。
次いで、演出制御用CPUは、スイッチ検出処理を行う(S55)。スイッチ検出処理では、第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309fの検出状況、モータ駆動回路85〜87からの異常検知信号、電気角信号、A相電流検出信号、B相電流検出信号の出力状況を特定する。特に、リール原点検出センサの検出状況及び電気角信号の出力状況は、スイッチ検出処理で2回連続同じ出力状態(ON(Low)またはOFF(High))が特定されることで確定し、確定した出力状態にもとづいて出力状態が変化したこと(ON(Low)からOFF(High)、OFF(High)からON(Low))が特定されるようになっており、ノイズなどによって出力状態に変化があっても誤って出力状態の変化が特定されることがないようになっている。
次いで、演出制御用CPUは、演出制御プロセス処理を行う(S56)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPUは、演出用乱数更新処理を行う(S57)。演出用乱数更新処理では、演出制御用CPUが行う各種抽選に用いられる乱数カウンタを更新する。
図24及び図25は、本実施例の第2初期化処理(S51)を示すフローチャートである。第2初期化処理において演出制御用CPUは、先ず、設定データにもとづいて最初に動作させる可動役物(リール301L、301C、301R)を特定してS103に進む(S101)。設定データには、リール301L、301C、301Rの順序データが含まれており、本実施例では、該順序としてリール301L→リール301C→リール301Rの順が予め設定されている。よって、最初にS101が実行されるときには、リール301Lが対象のリールとして特定されることになる。
S103において演出制御用CPUは、動作対象リールに対応する原点検出センサの検出状態を特定し、2つの原点検出センサが検出状態であるか否か、つまり、動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定する(S104)。つまり、S103及びS104においては、動作対象リールが第1リール301Lである場合は、第1リール原点検出センサ309a、309bがいずれもスリット322a、322bを検出しているか否かを判定し、動作対象リールが第2リール301Cである場合は、第2リール原点検出センサ309c、309dがいずれもスリット322a、322bを検出しているか否かを判定し、動作対象リールが第3リール301Rである場合は、第3リール原点検出センサ309e、309fがいずれもスリット322a、322bを検出しているか否かを判定する。
原点位置(初期位置)に位置していない場合(S104;N)には、S105に進んで、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットする(S105)。そして、演出制御用CPUは、動作対象リールに対応するリールステッピングモータ(例えば、動作対象リールがリール301Lであれば、第1リールステッピングモータ307L)を駆動させるために、対応するモータ駆動回路に対して正転・逆転信号や出力制御信号、A相出力設定信号、B相出力設定信号等の出力状態を変化させることによって、動作対象リールを動作させる制御速度を、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図26、図27参照)に設定する(S106)。
そして、演出制御用CPUは、前述した出力制御信号等をモータ駆動回路に対して出力したことによって、動作対象リールの原点位置に向けての動作(回転)を開始させるとともに(S107)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S108)。尚、非検出時動作期間タイマのタイマカウントは、例えば、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、2つの原点検出センサが検出状態となるか否かとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S109、S110)。
動作対象リールのリールステッピングモータを原点位置方向に駆動させることで動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置して2つの原点検出センサが検出状態となった場合(S109;Y)には、演出制御用CPUは、出力制御信号等のモータ駆動回路に出力している信号の出力状況を変化させることによって動作対象リールに対応するリールステッピングモータの駆動を停止してS130に進む。尚、このとき、図26に示すように、動作対象リールに対応するリールステッピングモータを駆動するモータ駆動回路(電気角監視回路403)は、動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置したことにもとづいて電気角信号の出力をLowにて開始する。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置しなかった場合(S110;Y)には、S112に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S112)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S113)。
S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合(S113:Y)には、演出制御用CPUは、出力制御信号等のモータ駆動回路に出力している信号の出力状況を変化させることによって動作対象リールに対応するリールステッピングモータの駆動を停止し、当該動作対象リールの原点復帰エラーを記憶し(S114)、S130に進む。つまり、非検出時動作制御において動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象リールについて後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象リールをデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施例では、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象リールをデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板80(演出制御用CPU)が起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象リールをデッドエンド状態とした場合、演出制御基板80(演出制御用CPUなど)は起動するが、例えば、演出制御用CPUは、遊技制御用マイクロコンピュータ156から特別図柄の変動表示が開始されたことを示す信号を受信してもリール301L、301C、301Rを動作(回転)させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、出力制御信号等のモータ駆動回路に出力している信号の出力状況を変化させることによって動作対象リールに対応するリールステッピングモータの駆動を停止してS106に戻り、再度、S106〜S108の処理を行うことにより、動作対象リールを、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置に向けて回転させる動作(非検出時動作制御)を開始して、前述したS109、S110の監視状態に移行する。
よって、S110にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し動作対象リールを原点位置(初期位置)に向けて回転させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に動作対象リールが原点位置(初期位置)にて検出した場合には、S114に進むことなく、S130に進むことになる。
一方、上記したS104において「Y」と判定されてS120に進んだ場合には、検出時動作回数カウンタに0をセットした後、検出時動作プロセスデータをセットし(S121a)、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S121b)。尚、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。また、本実施例の検出時動作プロセスデータには、動作対象リールを動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図26、図27参照)と同じ動作速度で動作対象リールを動作させるための最低制御速度が記述(設定)されている。
次いで、演出制御用CPUは、動作対象リールに対応するリールステッピングモータ(例えば、動作対象リールがリール301Lであれば、第1リールステッピングモータ307L)を駆動させるために、対応するモータ駆動回路に対して正転・逆転信号や出力制御信号、A相出力設定信号、B相出力設定信号等の出力状態を変化させることによって、動作対象リールを動作させる制御速度を、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図26、図27参照)に設定し、動作対象リールを動作(回転)させる(S122)。
次いで、演出制御用CPUは、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S123)、プロセスデータが完了していない場合には、S122に戻り、動作対象リールを検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度にもとづいて動作させる。
このように、検出時動作制御においては、検出時動作プロセスデータが完了するまで、検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度にもとづく最低速度、つまり、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて、動作対象リールを原点位置(初期位置)から一旦動作(回転)させ、該原点位置(初期位置)から離れた位置から原点位置(初期位置)に戻すという動作を行う(図26参照)。尚、原点位置から離れた位置とは、原点位置の近傍位置、つまり、各原点検出センサにより各リールステッピングモータの被検出部(スリット322a、322b)を検出不能な位置である。
S123の判定において、セットされている検出時動作プロセスデータが完了したと判定した場合には、出力制御信号等のモータ駆動回路に出力している信号の出力状況を変化させることによって動作対象リールに対応するリールステッピングモータの駆動を停止してS124に進んで、2つの原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する。
2つの原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置している場合にはS130に進む。尚、このとき、図26に示すように、動作対象リールに対応するリールステッピングモータを駆動するモータ駆動回路(電気角監視回路403)は、動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置したことにもとづいて電気角信号の出力をLowにて開始する。
一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置していない場合には、検出時動作回数カウンタに1を加算して(S126)、該加算後の検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S127)。検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S128に進んで当該動作対象リールの原点復帰エラーを記憶し(S128)、S130に進む。つまり、検出時動作制御において動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象リールについて後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象役物をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施例では、S127において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板80が起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象リールをデッドエンド状態とした場合、演出制御基板80(演出制御用CPUなど)は起動するが、例えば、演出制御用CPUは、遊技制御用マイクロコンピュータ156から特別図柄の変動表示が開始されたことを示す信号を受信してもリール301L、301C、301Rを動作(回転)させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
S102で「N」と判定された場合、S109で「Y」と判定された場合、もしくはS124で「Y」と判定された場合に実行するS130においては、リール301C、301Rのうちで未だ動作対象としていない残りのリールが存在するか否かを判定し、残りの動作対象リールが存在しない場合には、図25に示す実動作確認用動作制御を行う処理(S200以降の処理)に移行する。一方、残りの動作対象リールが存在する場合には、S131に進んで、次に動作させるリールを特定した後、S102に戻って、該特定したリール(動作対象リール)について、S102以降の上記した処理を同様に実行する。
次に図25に示す処理について説明すると、図25に示すS200において演出制御用CPUは、先ず、前述のS101と同様に、設定データにもとづいて最初に動作確認するリール(確認対象リール)を特定する(S200)。次いで、当該確認対象リールの原点復帰エラーの記憶が有るか否かを判定する(S201)。
確認対象リールの原点復帰エラーの記憶が有る場合は、S202a〜S213までの処理を実行することなくS220に進む。このようにすることで、本実施例では、これら非検出時動作制御や検出時動作制御において原点復帰エラーと判定された各リール301L、301C、301Rについては実動作確認用動作制御を行わないようになっている。
一方、確認対象リールの原点復帰エラーの記憶が無い場合は、S202aに進んで、確認対象リールに対応する実動作確認用プロセスデータをセットする。つまり、確認対象リールがリール301Lであれば、リール301Lの実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象リールがリール301Cであれば、リール301Cの実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象リールがリール301Rであれば、リール301Rの実動作確認用プロセスデータをセットする。尚、これら各実動作確認用プロセスデータには、演出図柄の変動表示として各リール301L、301C、301Rが実際に行う動作と同一の動作を行うように制御速度等が記述(設定)されている。
次いで、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S202b)。尚、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、演出制御用CPUは、シリアル信号回路89を介して、確認対象リールに対応するモータ駆動回路に対して正転・逆転信号や出力制御信号、A相出力設定信号、B相出力設定信号等の出力状態を変化させることによって、セットされた実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象リールを動作させるとともに(S203)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S204)、プロセスデータが完了していない場合には、S203に戻り、確認対象リールを、その時点の実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にもとづいて動作させる。
このように、実動作確認用プロセスデータが完了するまで、実動作確認用プロセスデータに実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象リールを動作させることにより、確認対象リールの制御速度を、時系列的に順次変更して、演出図柄の変動表示中においてリール301L、301C、301Rを実際に動作させる際に設定する制御速度と同一の加速または減速を行うことができる。
そして、S204の判定において、セットされている実動作確認用プロセスデータが完了したと判定した場合には、演出制御用CPUは、シリアル信号回路89を介して、出力制御信号等のモータ駆動回路に出力している信号の出力状況を変化させることによって確認対象リールに対応するリールステッピングモータの駆動を停止し、2つの原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、確認対象リールが原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する(S205)。
2つの原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、確認対象リールが原点位置(初期位置)に位置している場合にはS220に進む。尚、このとき、図26に示すように、動作対象リールに対応するリールステッピングモータを駆動するモータ駆動回路(電気角監視回路403)は、動作対象リールが原点位置(初期位置)に位置したことにもとづいて電気角信号の出力をLowにて開始する。一方、2つの原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、確認対象リールが原点位置(初期位置)に位置していない場合には、前述した非検出時動作制御を(図26参照)を行って確認対象リール物を原点位置(初期位置)に位置させるためにS206〜S213の処理を行う。
具体的には、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S206)、確認対象リールに対応するリールステッピングモータ(例えば、確認対象リールがリール301Lであれば、第1リールステッピングモータ307L)を駆動させるために、対応するモータ駆動回路85に対して正転・逆転信号や出力制御信号、A相出力設定信号、B相出力設定信号等の信号を、シリアル信号回路89を介して出力することによって、確認対象リールを動作させる制御速度を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図26、図27参照)に設定し、確認対象リールを原点位置に向けて動作(回転)させる(S208)。更に非検出時動作期間タイマのカウントを開始する(S209)
そして、2つの原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S210、S211)。
2つの原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、確認対象リールが原点位置(初期位置)に位置している場合にはS220に進む。一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、確認対象リールが原点位置(初期位置)に位置していない場合には、前述した非検出時動作制御を(図26参照)を行って確認対象リールを原点位置(初期位置)に位置させるためにS206〜S213の処理を行う。
具体的には、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S206)、確認対象リールに対応するリールステッピングモータ(例えば、動作対象リールがリール301Lであれば、第1リールステッピングモータ307L)を駆動させるために、対応するモータ駆動回路85に対して、シリアル信号回路89を介して、正転・逆転信号や出力制御信号、A相出力設定信号、B相出力設定信号等の出力状態を変化させることによって、動作対象リールを動作させる制御速度を、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図26、図27参照)に設定する(S207)。
そして、演出制御用CPUは、シリアル信号回路89を介して、前述した出力制御信号等をモータ駆動回路に対して出力したことによって、確認対象リールの原点位置に向けての動作(回転)を開始させるとともに(S208)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S209)。尚、非検出時動作期間タイマのタイマカウントは、例えば、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、2つの原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S210、S211)。
確認対象リールを原点位置(初期位置)に向けて駆動させることで確認対象リールが原点位置(初期位置)に位置して2つの原点検出センサが検出状態となった場合には、S210にて「Y」と判定されてS220に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても確認対象リールが原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S212に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S212)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S213)。
非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S220に進む。尚、本実施例では、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し、当該動作対象役物について以後は実動作を実行しないようにするようにしてもよい。あるいは、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板80が起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、確認対象リールをデッドエンド状態とした場合、演出制御基板80(演出制御用CPUなど)は起動するが、例えば、演出制御用CPUは、遊技制御用マイクロコンピュータ156から特別図柄の変動表示が開始されたことを示す信号を受信してもリール301L、301C、301Rを動作(回転)させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、S207に戻り、再度、S207、S208、S209の処理を行うことにより、確認対象リールを、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置(初期位置)に移動させる動作(原点復帰時動作)を開始して、前述したS210、S211の監視状態に移行する。
よって、S211にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に対象役物が原点位置(初期位置)にて検出された場合には、S220に進むことになる。
S201で「Y」と判定された場合、S204aで「N」と判定された場合、S205で「Y」と判定された場合、もしくはS210で「Y」と判定された場合に実行するS220においては、リール301L、301C、301Rのうちで未だ動作確認の確認対象としていない残りのリール301L、301C、301Rが存在するか否かを判定し、残りのリール301L、301C、301Rが存在しない場合には、S114やS128で記憶したエラーの記録をクリア(S222)して、当該処理を終了する一方、残りのリール301L、301C、301Rが存在する場合には、S221に進んで、次に動作確認するリール301L、301C、301Rを特定した後、S201に戻って、該特定したリール301L、301C、301Rについて、S201以降の上記した処理を同様に実行する。
以上のように、本実施例のパチンコ遊技機1では、該パチンコ遊技機1に電源が投入された際に第2初期化処理を実行することにより、各リール301L、301C、301Rを電気角信号がLowにて出力される原点位置(初期位置)まで移動させる。そして、各リール301L、301C、301Rが原点位置(初期位置)まで移動した後は、各リール301L、301C、301Rを該原点位置(初期位置)と所定位置との間で往復移動(回動)させることで、各リール301L、301C、301Rを原点位置(初期位置)にて停止させ、電気角信号がLowにて出力されるようにしている。つまり、本実施例における各リール301L、301C、301Rは、パチンコ遊技機1に電源が投入されることによって第2初期化処理が実行されると、各リール301L、301RC、301Rに対応するリールステッピングモータのA相とB相とに同一の強さの電流値が印加され、電気角が45°となる。
ここで、これら図24、図25に示す第2初期化処理が実行されることによるリール301L、301C、301Rの動作態様及び制御内容について、図26、図27を用いて説明する。図26は、演出制御用CPUが行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図27は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
図26に示すように、リール301L、301C、301Rは、それぞれ原点位置(初期位置)とこれら原点位置(初期位置)から所定量回動した所定位置との間で往復可能に設けられており、原点位置から所定位置への往動作や所定位置から原点位置への復動作は、演出図柄の変動表示として実際に行う実動作とされている。
演出制御用CPUは、第2初期化処理を実行したときに2つの原点検出センサが検出状態でない場合、つまり、リール301L、301C、301Rが何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどによりリール301L、301C、301Rの原点復帰が確認できなかったり動作できなくなるといった役物エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、各リール301L、301C、301Rは原点位置から離れた位置にあるため、動作としては各リール301L、301C、301Rを原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPUは、第2初期化処理を実行したときに2つの原点検出センサが検出状態である場合、検出時動作制御を実行する。
例えば、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回動板322に形成されたスリット322a、322bが2つの原点検出センサ(第1リール原点検出センサ309a、309b、第2リール原点検出センサ309c、309d、第3リール原点検出センサ309e、309f)により確実に検出されるように、スリット322a、322bが2つの原点検出センサにより検出されたときから各リール301L、301C、301Rの原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(例えば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して2つの原点検出センサにより検出された位置(原点位置)からずれた位置に停止することがある。よって、スリット322a、322bが2つの原点検出センサにより検出されていても、各リール301L、301C、301Rをより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行う。
この検出時動作制御は、2つの原点検出センサによるスリット322a、322bの検出状態を一旦解除するために各リール301L、301C、301Rを原点位置から所定位置に向けて回転させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、所定位置まで移動させる必要はないので、各リール301L、301C、301Rを原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、実動作よりも短い距離で往復動作させる。
また、演出制御用CPUは、第2初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、各リール301L、301C、301Rが演出図柄の変動表示として実際に行う実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPUが非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図27(A)、図27(B)、図27(C)にて示す速度は、演出制御用CPUが各リール301L、301C、301Rを動作させるために設定する制御速度であって、各リール301L、301C、301Rの実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、所定のリールを動作させる場合において、原点位置と所定位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合や、同一の移動区間でも各リール301L、301C、301Rが正転する場合と逆転する場合においては、各リール301L、301C、301Rを実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、各リール301L、301C、301Rに対し同一の制御速度を設定しても、各リール301L、301C、301Rの大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各各リール301L、301C、301Rの実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数のリール301L、301C、301Rを同一性能のリールステッピングモータにて動作させる場合において、各リール301L、301C、301Rに対し同一の制御速度を設定しても、各リール301L、301C、301Rの大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各リール301L、301C、301Rの実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図27(A)に示すように、演出制御用CPUは、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にもとづいて確認対象リールを動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して所定位置に停止させるとともに、所定位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、各リール301L、301C、301Rが正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と所定位置との間において、各リール301L、301C、301Rの制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPUは、各リール301L、301C、301Rを演出図柄の変動表示として回転させる場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各リール301L、301C、301Rが動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各リール301L、301C、301Rが動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、各リール301L、301C、301Rの実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度にもとづいて各リール301L、301C、301Rを動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度にもとづいて各リール301L、301C、301Rを動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、各リール301L、301C、301Rの加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、所定位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、所定位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、各リール301L、301C、301Rを確実に減速させてから2つの原点検出センサによりスリット322a、322bが検出されるようにしている。
図27(B)に示すように、演出制御用CPUは、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から所定位置まで移動させる期間及び所定位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて各リール301L、301C、301Rが動作するように制御する。つまり、演出制御用CPUは、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度にもとづいて各リール301L、301C、301Rを動作させる制御を行う。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて各リール301L、301C、301Rの動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、2つの原点検出センサにてスリット322a、322bを確実に検出できない虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図27(C)に示すように、演出制御用CPUは、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と所定位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPUは、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度にもとづいて各リール301L、301C、301Rを動作させる制御を行う。
この場合、各リール301L、301C、301Rは原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、各リール301L、301C、301Rが原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、各リール301L、301C、301Rが原点位置に復帰したときに2つの原点検出センサにてスリット322a、322bを確実に検出できない虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
このように本実施例では、演出制御用CPUは、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度にもとづいて常に単一(一定)の動作速度で各リール301L、301C、301Rが動作するように制御を行う。
尚、本実施例では、電源投入時において非検出時動作制御または検出時動作制御、実動作確認用動作制御を実行するようにしており、これら非検出時動作制御または検出時動作制御、実動作確認用動作制御が実行されているとき、つまり、非検出時動作や検出時動作や実動作確認用動作の実行中に始動入賞が発生した場合には、該始動入賞の発生にもとづいて可変表示の開始を指示するコマンドが主基板31から演出制御基板80に送信されてくるが、これら非検出時動作や検出時動作や実動作確認用動作の実行中で、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rが動作しているときに、可変表示の動作を開始しようとすると、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rが脱調して、意図しない図柄の組合せにてリール301L、301C、301Rが停止してしまい、ハズレ図柄の停止表示が大当り図柄の停止表示になってしまう可能性があるので、このように第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rが既に動作しているときに、該動作とは異なる動作を指示するコマンドが主基板31から送信されてきた場合には、該コマンドを無視して既に動作している動作を継続するか、或いは、該コマンドに対応する動作制御を留保し、既に実行中の動作を変更可能なタイミング、例えば、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rが停止した状態となった場合に、保留していた動作制御を開始するようにしてもよい。つまり、駆動手段である第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rが、動作していること等によって、励磁モードやステップレート等を変更できない状態にあるときに、これらの変更を伴う動作変更を指示するコマンドを主基板31から受信した場合には、演出制御基板80は、これらコマンドを無視または留保して既に動作している動作を継続する。但し、これらコマンドを無視したりコマンドに対応する動作制御を留保する場合にあって、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307R以外に、特別図柄の可変表示が実行されていることを示す特殊図柄(例えば、所謂第4図柄等)の表示装置を備えている場合には、これら特殊図柄の可変表示については、無視或いは留保することなく、コマンドの受信に応じて特殊図柄の可変表示を実行すればよい。
図28は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S56)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPUは、先ず、第1保留記憶表示部9a及び第2保留記憶表示部9bにおける保留記憶表示を、演出制御バッファ設定部の記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPUは、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):主基板31から変動パターンを特定可能なコマンド(変動パターン指定コマンド)を受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動(各リール301L、301C、301Rの回転)が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):各リール301L、301C、301Rの回転を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全リール301L、301C、301Rの停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動(各リール301L、301C、301Rの回転)を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、特別可変入賞球装置20が開放中であることを特定可能な大入賞口開放中指定コマンドや特別可変入賞球装置20が閉鎖されたことを特定可能な大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
図29は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S75)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPUは、プロセスタイマ及び変動時間タイマの値を−1する(S301、S302)。
そして、演出制御用CPUは、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S303)。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行い(S304)、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせて(S305)、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(LED制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行し(S307)、さらにプロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(リール制御実行データ)に従ってリール301Lの変動制御を行うリール変動処理1、リール301Cの変動制御を行うリール変動処理2、リール301Rの変動制御を行うリール変動処理3を実行する(S308〜S310)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、S307に進み、演出装置の制御を実行し(S307)、リール変動処理1〜3を実行する(S308〜S310)。
尚、本実施例におけるS308〜S310の処理においては、リール制御実行データにもとづいて後述する励磁パターンを設定することでモータ駆動回路85〜87に対する制御用クロック信号の出力間隔の変更や正転・逆転信号の出力状態を変更することによって、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの回転速度や回転方向を変更する制御を実行可能である。尚、前述した実動作確認用プロセスデータによる実動作確認用動作制御や、検出時動作制御についても、プロセスデータによるリール変動処理と同じく、リール制御実行データにもとづいて速度の制御が実行される。
S308〜S310のリール変動処理1〜3の後、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S311)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新して演出図柄変動中処理を終了する(S313)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、演出図柄の変動表示が終了することを特定可能なコマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S312;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新して演出図柄変動中処理を終了する(S313)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御(各リール301L、301C、301Rの回転)に用いられているプロセステーブルには、リール301L、301C、301Rの回転中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演リール301L、301C、301Rの回転時間(変動時間)に相当する。よって、S304の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(リール制御実行データやLED制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御(各リール301L、301C、301Rの変動制御)は終了する。
図30〜図32は、図柄変動中処理におけるリール変動処理1(S308)を示すフローチャートである。尚、リール変動処理2(S309)、リール変動処理3(S310)では、対象とするリールが異なるのみで他は同一の処理が行われるようになっている。また、以下では、リール301L、301C、301Rを単にリールと呼ぶことがあり、リールステッピングモータ307L、307C、307Rを単にリールステッピングモータと呼ぶことがあり、リール原点検出センサ309a〜fを単にリール原点検出センサと呼ぶことがあり、モータ駆動回路85〜87を単にモータ駆動回路と呼ぶことがある。
リール変動処理1において、演出制御用CPUは、対応するリールが停止中か否かを判定する(S401)。対応するリールが停止中か否かは、対応するリールのリール変動制御の状態を示す状態フラグとして「停止」が設定されているか否かにより判定する。尚、状態フラグは、後述する各状態(「原点確認1」、「原点確認2」、「原点確認3」…「停止」)に対応する各値とされることで、いずれの状態であるのかを特定することができる状態特定データである。
S401において対応するリールの停止中と判定された場合には、プロセスデータ(リール制御実行データ)を参照し、対応するリールの回転開始時期であるか判定し(S402)、対応するリールの回転開始時期でなければ図柄変動中処理に復帰する。
S401において対応するリールの停止中でないと判定された場合には、対応するリールステッピングモータのステップレートを計測するステップレートカウンタの値を1減算し(S411)、ステップレートカウンタの値が0か否か、すなわちステップレートに対応する期間が経過したか否かを判定し(S412)、ステップレートカウンタの値が0でなければ図柄変動中処理に復帰する。
S412においてステップレートカウンタが0であれば、シリアル信号回路89を介して制御用クロック信号を対応するモータ駆動回路に対して出力する(S413)。これに伴いモータ駆動回路においてステップが進行することとなる。
次いで、励磁パターンが切り替わるまでの期間を計測する励磁パターン切替カウンタの値を1減算し(S414)、励磁パターン切替カウンタの値が0か否か、すなわち励磁パターンを切り替えるタイミングか否かを判定し(S415)、励磁パターン切替カウンタの値が0でなければS434に進む。
S402において対応するリールの回転開始時期であると判定された場合、S415において励磁パターン切替カウンタの値が0であると判定された場合には、プロセスデータ(リール制御実行データ)を参照し、当該タイミングにおいて適用する励磁パターンを設定し(S416)、設定した励磁パターンの総ステップ数を励磁パターン切替カウンタに設定し(S417)、励磁パターンが変更されてからのステップ数を計数するステップカウンタを初期化して0を設定する(S418)。
励磁パターンとは、リールの変動状況に応じたリールステッピングモータの励磁内容が設定されたデータであり、図33に示すように、ステップ数毎に適用される励磁モードとステップレートが設定されている。
また、励磁パターンは、定速回転させるための励磁パターン、加速させるための励磁パターン、減速させるための励磁パターンを含む。定速回転させるための励磁パターンは、励磁モードの異なる励磁パターンを含み、異なる励磁モードの励磁パターンを用いることにより異なる回転速度に制御できるようになっている。さらに励磁モードが同じ励磁パターンであっても、ステップレートが異なる励磁パターンを含み、異なるステップレートの励磁パターンを用いることにより励磁モードが同じでも異なる回転速度に制御できるようになっている。加速させるための励磁パターンは、停止状態から定速回転の励磁パターンへ移行させるための励磁パターンまたは回転速度の遅い励磁パターンから回転速度の速い励磁パターンへ移行させるための励磁パターンであり、減速させるための励磁パターンは、回転速度の速い励磁パターンから回転速度の遅い励磁パターンへ移行させるための励磁パターンである。これらの加速または減速に用いる励磁パターンは、ステップレートを徐々に変更することにより、回転を開始する場合や回転速度を変更することに伴って励磁パターンが変更される場合に、変更前の励磁パターンから変更後の励磁パターンにスムーズに移行させるための励磁パターンである。また、加速または減速に用いる励磁パターンは、変化前後の速度の違い、励磁モードの違いに応じて複数の励磁パターンを含む。
尚、本実施例において一の励磁パターンに適用される励磁モードは常に同一であり、励磁パターンが変更されるタイミングでのみ励磁モードが変更されることとなるが、一の励磁パターンに適用される励磁モードとして複数の励磁モードを切り替えることによりリールの加速または減速を行うものであってもよい。
次いで、励磁パターンの変更により加速または減速から定速に変化したか否かを判定し(S419)、加速または減速から定速に変化した場合には、状態フラグを「待機」に変更し(S420)、待機ステップ数を設定し(S421)、S431に進む。
待機ステップ数は、加速または減速後にリールの回転が安定するまでの待機期間を計測するための値であり、変化前後の励磁モード、速度変化の大きさ、加速であるか減速であるか、に応じてリールの回転が安定するまでに要する期間が異なるため、S421では、複数の期間から速度変化の状況に応じた最適な期間となる値が待機ステップ数として設定されるようになっている。
S419において加速または減速から定速に変化していない場合には、励磁パターンの変更により停止または定速から加速または減速に変化したか否かを判定し(S422)、停止または定速から加速または減速に変化していない場合には、S431に進み、停止または定速から加速または減速に変化した場合には、状態フラグを「加速」または「減速」に変更し(S423)、S431に進む。
S431では、変更後の励磁パターンに応じた励磁モードを設定し、励磁パターンの変更により励磁モードが変更されたか否かを判定し(S432)、励磁モードが変更されていない場合にはS434に進み、励磁モードが変更されている場合には、励磁モード変更処理(図10参照)を実行し(S433)、対応するリールステッピングモータの励磁モード設定を変更して、S434に進む。
S434では、対応するリールのステップカウンタの値を1加算し、ステップレートカウンタに現在の励磁パターンにおけるステップカウンタ値に応じたステップレートを設定し(S435)、S441に進む。
S441では、状態フラグを参照して対応するリールが加速または減速中かを判定し、加速中または減速中であれば演出図柄変動中処理に復帰し、加速中または減速中でなければ、加速または減速から定速に変更された後の待機中か否かを判定する(S442)。
S442において待機中であれば、待機ステップ数を1減算し(S443)、待機ステップ数が0か否か、すなわちリールの回転が安定するまでの待機期間が経過したか否かを判定し(S444)、待機ステップ数が0でなければ演出図柄変動中処理に復帰し、待機ステップ数が0であれば、状態フラグを「原点確認1」に変更し(S445)、演出図柄変動中処理に復帰する。
S442において待機中でなければ、状態フラグを参照して対応するリールの状態が原点確認開始待ちを示す「原点確認1」か否かを判定し(S446)、「原点確認1」であれば、対応するリール原点検出センサにより対応するリールの原点位置が検出されたか否か判定し(S447)、対応するリールの原点位置が検出された場合には、さらに対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであるか否か、すなわち対応するリールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されているか否かを判定し(S448)、対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであれば、原点位置の通過と判断し、対応するリールの原点位置からのステップ数を計数するステップ数カウンタを初期化して0を設定し(S449)、状態フラグを、原点確認中を示す「原点確認2」に変更し(S451)、演出図柄変動中処理に復帰する。
S447において対応するリールの原点位置が検出されていない場合、S448において対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowでない場合には、演出図柄変動中処理に復帰する。
S446において「原点確認1」でなければ、「原点確認2」か否かを判定し(S452)、「原点確認2」であれば、対応するリールのステップ数カウンタを1加算し(S453)、対応するリール原点検出センサにより対応するリールの原点位置が検出されたか否か判定し(S454)、対応するリールの原点位置が検出された場合には、さらに対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであるか否かを判定する(S455)。
S455において対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであれば、原点位置の通過と判断し、ステップ数カウンタの値、すなわちS447、S448において検出された原点位置からのステップ数がリール1周分のステップ数と一致するか否かを判定し(S456)、ステップ数カウンタの値がリール1周分のステップ数と一致する場合には状態フラグを、原点確認中を示す「原点確認3」に変更し(S458)、演出図柄変動中処理に復帰する。
S455において対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowでない場合、S456においてステップ数カウンタの値がリール1周分のステップ数と一致しない場合、すなわち原点位置がずれている場合にはS445に進み、状態フラグを「原点確認1」に変更することで、最初から原点確認をやり直す。
S454において対応するリールの原点位置が検出されていない場合には、演出図柄変動中処理に復帰する。
S452において「原点確認2」でなければ、「原点確認3」か否かを判定し(S459)、「原点確認3」であれば、対応するリールのステップ数カウンタを1加算し(S460)、対応するリール原点検出センサにより対応するリールの原点位置が検出されたか否か判定し(S461)、対応するリールの原点位置が検出された場合には、さらに対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであるか否かを判定する(S467)。
S467において対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであれば、原点位置の通過と判断し、ステップ数カウンタの値、すなわちS447、S448において検出された原点位置からのステップ数がリール2周分のステップ数と一致するか否かを判定し(S468)、ステップ数カウンタの値がリール2周分のステップ数と一致する場合には原点位置の検出が正常と判断し、状態フラグを「定速」に変更し(S470)、演出図柄変動中処理に復帰する。
S467において対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowでない場合、S468においてステップ数カウンタの値がリール2周分のステップ数と一致しない場合、すなわち原点位置がずれている場合にはS445に進み、状態フラグを「原点確認1」に変更することで、最初から原点確認をやり直す。
S461において対応するリールの原点位置が検出されていない場合には、演出図柄変動中処理に復帰する。
S459において「原点確認3」でない場合、すなわち対応するリールが定速回転している場合には、対応するリールのステップ数カウンタを1加算し(S479)、対応するリール原点検出センサにより対応するリールの原点位置が検出されたか否か判定し(S480)、対応するリールの原点位置が検出されていない場合には、演出図柄変動中処理に復帰する。
S480において対応するリールの原点位置が検出された場合には、さらに対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであるか否かを判定する(S481)。
S481において対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowでない場合、すなわち原点位置がずれている場合にはS445に進み、状態フラグに「原点確認1」を設定することで、最初から原点確認をやり直す。
S481において対応するリールステッピングモータの電気角信号がLowであれば、原点位置の通過と判断し、対応するリールのステップ数カウンタを初期化して0を設定し(S482)、対応するリールステッピングモータにおける電気角度が45°(図16(C)参照)となる位置、すなわち、対応するリールステッピングモータにおけるA相とB相とに同一の相電流が印加されている位置(図9参照)に向けてリールを回転中であることを示す電気角度修正中フラグがセットされているか否かを判定する(S483)。電気角度修正中フラグがセットされていない場合は、更に、対応するリールの停止タイミングが経過したか否かを判定する(S484)。
S484において対応するリールの停止タイミングが経過している場合は、セットされているプロセスデータを参照し、対応するリールのステップ数カウンタが停止位置のステップ数となったか否かを判定する(S485)。S484において対応するリールの停止タイミングが経過していない場合、S485において対応するリールのステップ数カウンタが停止位置のステップ数となっていない場合には、演出図柄変動中処理に復帰する。
S485において対応するリールのステップ数カウンタが停止位置のステップ数となった場合には、モータ駆動回路から出力されている電気角信号の出力状態がLowであるか否か、つまり、対応するリールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されているか否かを判定する(S487)。S487において電気角信号の出力状態がHighである場合は、演出制御用CPUは、対応するモータ駆動回路に対して電気角初期化信号を出力することによって、モータ駆動回路にリールステッピングモータを初期電気角となる状態まで駆動させる制御を開始させる(S488)。そして、対応するリールステッピングモータの電気角度修正中フラグをセットし(S489)、演出図柄変動中処理に復帰する。
S487において電気角信号の出力状態がLowである場合は、対応するリールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されるとして、対応するモータ駆動回路に対してリールステッピングモータの停止を指示する出力制御信号を、シリアル信号回路89を介して出力し(S496)、リールステッピングモータを停止させるとともに、印加される相電流に応じたA相出力設定信号やB相出力設定信号を出力することによって対応するリールステッピングモータに供給する電流値を停止時用の電流値に変更することで(S497)、リール停止制御を実行し、状態フラグをリールの停止状態を示す「停止」に変更し(S499)、演出図柄変動中処理に復帰する。
S483において電気角度修正中フラグがセットされている場合は、モータ駆動回路から出力されている電気角信号の出力状態がLowであるか否かを判定する(S494)。S494において電気角信号の出力状態がHighである場合は、演出図柄変動中処理に復帰する。S494において電気角信号の出力状態がLowである場合は、リールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されるとして、対応するリールステッピングモータの電気角度修正中フラグをクリアし(S495)、前述したリール停止制御(S496、S497)を実行し、状態フラグをリールの停止状態を示す「停止」に変更し(S499)、演出図柄変動中処理に復帰する。
このようにリール変動中処理では、現在の励磁パターンに対して励磁モードの異なる励磁パターン、ステップレートの異なる励磁パターン、励磁モード及びステップレート双方の異なる励磁パターンに変更することによりリールの回転速度を変更することができる。リールの回転速度を変更する場合、例えば、図34に示すように、速度1の定速パターンから速度1よりも回転速度の速い速度2の定速パターンに変更させる場合には、速度1の定速パターンと速度2の定速パターンとの間に回転速度を加速させる加速パターンにもとづいてリールステッピングモータの制御を行うようになっている。一方、速度2の定速パターンから速度2よりも回転速度の遅い速度2の定速パターンに変更させる場合には、速度2の定速パターンと速度2の定速パターンとの間に回転速度を減速させる減速パターンにもとづいてリールステッピングモータの制御を行うようになっている。
また、リール変動処理では、リール原点検出センサの検出状況とモータ駆動回路からの電気角信号の出力状況にもとづいてリールの原点位置を検出するとともに、原点位置から計数したステップ数によりリールの位置を特定し、特定した位置にもとづいてリールを変動させる位置特定制御を行うことが可能である。上記のリール変動処理では、位置特定制御として指定した位置にリールを停止させる停止制御を例示しているが、位置特定制御としては、例えば、リールが指定した位置となったときに回転速度を変更する制御、他のリールとの位置関係を特定の位置関係とする制御(同じ図柄同士が一直線上に揃える制御など)を行ってもよい。
また、上記のようにリールの回転速度を加速させたり減速させたりする場合には、ステップレートの変化や励磁モードの変化にリールが追従できず、演出制御用CPUが特定しているリールの位置と実際のリールの位置とが一致しなくなることがあるが、図34に示すように、励磁パターンとして加速パターンや減速パターンが設定されている期間、すなわちリールの回転速度を変更している期間においては位置特定制御を行わないようになっている。
また、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、すなわちリールの回転速度を変更している期間が終了した後も、リールの回転速度が安定せず、演出制御用CPUが特定しているリールの位置と実際のリールの位置とが一致しなくなる可能性があることから、図34に示すように、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、待機期間及び原点確認期間が経過するまでの期間においても位置特定制御を行わないようになっている。
待機期間とは、リールの加速または減速後、リールの回転速度が安定するまで待機する期間であり、変化前後の励磁モード、速度変化の大きさ、加速であるか減速であるか、に応じてリールの回転が安定するまでに要する期間が異なるため、上記のリール変動処理では、予め設定されている複数の期間(例えば、40、80、160、240ステップ)から速度変化の状況に応じた最適な期間が、選択されるようになっている。具体的には、変化前の励磁モードが8W1−2相(マイクロステップ)から4W1−2相(マイクロステップ)に変化する場合よりも8W1−2相(マイクロステップ)から2W1−2(マイクロステップ)相に変化する場合や、4W1−2相(マイクロステップ)からW1−2相(マイクロステップ)に変化する場合よりも1−2相(フルステップ)に変化する場合、つまり、変化前後の励磁モードにおけるステップ数の変化が大きい方が、長い期間が選択される。また、励磁モードの変化を伴わない速度変化であっても、速度変化の大きさが大きい、つまり、ステップレートの変化の度合いが大きい方が、長い期間が選択される。また、加速である場合よりも減速(停止)の方が、相対的により多くの力が必要となることから長い期間が選択される。よって、例えば、変化前後の励磁モードにおけるステップ数の変化が大きく、ステップレートの変化の度合いも大きく、且つ減速である速度変化の場合には、相対的に最も長い期間が選択され、逆に、変化前後の励磁モードにおけるステップ数の変化が小さく(または変化なし)、ステップレートの変化の度合いも小さく、且つ増速である速度変化の場合には、相対的に最も短い期間が選択される。
尚、励磁モードの変化については、1の励磁モードから他の全ての励磁モードに移行させるのではなく、予め各励磁モード毎に、当該励磁モードから安定的に移行可能な励磁モードを設定しておき、設定されていない移行不能な励磁モードへの移行を制限(禁止)するようにすることで、これら待機期間が不適切に長くなってしまうことを防ぐことができるようにすればよい。
原点確認期間とは、原点位置が正常に検出されているか確認する期間であり、上記のリール変動処理では、待機期間の経過後に原点位置が検出されてから2回原点位置を検出するまでのステップ数が正常と判定され、正常に原点位置が検出されていると判断されるまで原点確認期間に制御されるようになっている。
本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPUがリールの回転速度を変更させる場合に、リールステッピングモータの励磁パターンとして加速パターンまたは減速パターンを用いて回転速度を変更するとともに、加速パターンや減速パターンが設定されている期間、すなわちリールの回転速度を変更している期間においては、原点位置から計数したステップ数によりリールの位置を特定し、特定した位置にもとづいてリールを変動させる位置特定制御を行わないようになっている。
このため、リールの回転速度を加速させたり減速させたりする場合に、ステップレートの変化や励磁モードの変化にリールが追従できず、演出制御用CPUが特定しているリールの位置と実際のリールの位置とが一致しなくなることがあるが、リールの回転速度を変更している期間においては位置特定制御を行わないため、リールの誤動作による興趣の低下を防ぐことができる。
つまり、本実施例では、遊技が可能な遊技機であるパチンコ遊技機1であって、動作可能に設けられた可動体であるリール301L、301C、301Rと、可動体であるリール301L、301C、301Rを動作させるための駆動力を発生するステッピングモータであるリールステッピングモータ307L、307C、307Rと、リールステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動させることによりリール301L、301C、301Rを動作させる制御を行うことが可能な制御手段である演出制御用CPUと、リール301L、301C、301Rが所定位置である原点位置に位置しているか否かを特定可能な検出情報である原点位置の検出信号を演出制御用CPUに出力可能な検出手段であるリール原点検出センサ309a〜fと、を備え、演出制御用CPUは、リール301L、301C、301Rを異なる速度である速度1、速度2にて動作させる制御を行うことが可能であり、リール301L、301C、301Rの動作速度を変化させていない期間である定速パターンで制御されている期間において検出情報である原点位置の検出信号にもとづく前記可動体の制御である位置特定制御を行うことを特徴としている。これにより、可動体であるリール301L、301C、301Rの動作速度を変化させている期間においては検出情報にもとづくリール301L、301C、301Rの制御を行わないため、リール301L、301C、301Rの誤動作による興趣の低下を防ぐことができる。
また、本実施例では、遊技が可能な遊技機であるパチンコ遊技機1であって、動作可能に設けられた可動体であるリール301L、301C、301Rと、リール301L、301C、301Rを動作させるための駆動力を発生するステッピングモータであるリールステッピングモータ307L、307C、307Rと、リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動制御を少なくともマイクロステップ励磁方式にて実行可能な駆動制御手段であるモータ駆動回路85〜87と、モータ駆動回路85〜87によるリールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動制御を制御することによりリール301L、301C、301Rの動作を制御可能な制御手段である演出制御用CPUと、を備え、モータ駆動回路85〜87は、リールステッピングモータ307L、307C、307Rが有する複数の励磁相のうち、隣接する励磁相であるA相、B相に同一の相電流が印加されていることを特定可能な特定情報である電気角信号のLowを演出制御用CPUに出力可能であり、演出制御用CPUは、リール301L、301C、301Rを異なる速度である速度1、速度2にて動作させることが可能であり、リール301L、301C、301Rの動作速度を変化させていいない期間である定速パターンで制御されている期間において電気角信号のLowにもとづくリール301L、301C、301Rの位置特定制御を行う。これによれば、可動体であるリール301L、301C、301Rの動作速度を変化させている期間においては、電気角信号のLowにもとづくリール301L、301C、301Rの制御を行わないため、リール301L、301C、301Rの誤動作による興趣の低下を防ぐことができる。
また、本実施例では、制御手段である演出制御用CPUは、ステッピングモータであるリールステッピングモータ307L、307C、307Rのステップレートを変化させることで可動体であるリール301L、301C、301Rの動作速度を変化させる。これにより、ステッピングモータのステップレートの変化にリール301L、301C、301Rの動作が追従できない状況が生じてもリール301L、301C、301Rの誤動作を防止できる。
また、本実施例では、制御手段である演出制御用CPUは、ステッピングモータであるリールステッピングモータ307L、307C、307Rの励磁モードを変化させることで可動体であるリール301L、301C、301Rの動作速度を変化させる。これにより、ステッピングモータの励磁モードの変化にリール301L、301C、301Rの動作が追従できない状況が生じても可動体の誤動作を防止できる。
尚、本実施例では、原点位置が検出されてからのステップ数を計数し、その計数値に応じてリールの位置を特定し、特定したリールの位置にもとづいて位置特定制御を行う構成であるが、原点位置が検出されてから電気角信号がLowとなった回数を計数し、その計数値に応じてリールの位置を特定し、特定したリールの位置にもとづいて位置特定制御を行う構成でもよい。
また、本実施例では、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、リールの回転速度が安定するまでに要する待機期間が経過するまで位置特定制御を行わないようになっており、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、すなわちリールの回転速度を変更している期間が終了した後も、リールの回転速度が安定せず、演出制御用CPUが特定しているリールの位置と実際のリールの位置とが一致しない場合であっても、その期間においては位置特定制御を行わないため、より確実にリールの誤動作を防止することができる。
つまり、本実施例では、制御手段である演出制御用CPUは、可動体であるリール301L、301C、301Rの動作速度を変化させている期間が終了して動作速度が定速となった後も所定期間である待機期間が経過するまでは検出情報である原点位置の検出信号にもとづくリール301L、301C、301Rの位置特定制御を行わない。これによって、より確実に誤動作を防止できる。
尚、本実施例では、変化前後の励磁モード、速度変化の大きさ、加速であるか減速であるか、に応じてリールの回転が安定するまでに要する期間が異なるため、複数の期間から速度変化の状況に応じた最適な期間が待機期間として選択されるようになっており、リールの回転速度が安定した後、位置特定制御を行うことが可能となるまでの期間を極力短くできることから好ましいが、速度変化の状況に応じてリールの回転が安定するまでに要する期間のうち最も長い期間を待機期間として常時適用するようにしても良く、このような構成とすることで、待機期間を設定するためのデータ容量を削減することができる。
また、本実施例では、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が正常に検出されているか確認する原点確認期間が経過するまで位置特定制御を行わないようになっており、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、すなわちリールの回転速度を変更している期間が終了した後も、リールの回転速度が安定せず、演出制御用CPUが特定しているリールの位置と実際のリールの位置とが一致しない場合であっても、原点位置が正常に検出されていると判断されるまでは特定位置制御を行わないため、より確実にリールの誤動作を防止することができる。
また、本実施例では、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が検出されてから2回原点位置を検出するまでのステップ数が正常と判定されること、すなわち複数回にわたり正常に原点位置が検出されたときに、正常に原点位置が検出されていると判断するようになっており、原点位置が正常に検出されていないにも関わらず特定位置制御が行われることがなく、より確実にリールの誤動作を防止することができる。
つまり、本実施例では、制御手段である演出制御用CPUは、可動体であるリール301L、301C、301Rの動作速度を変化させている期間が終了して動作速度が定速となった後、検出情報である原点位置の検出信号を複数回確認したときに、これら原点位置の検出信号にもとづくリール301L、301C、301Rの位置を正しい位置として特定する。これによって、より確実に誤動作を防止できる。
尚、本実施例では、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が検出されてから2回原点位置を検出するまでのステップ数が正常と判定されることで、原点位置が正常に検出されていると判断し、特定位置制御を行うことが可能となる構成であるが、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が検出されることのみでステップ数カウンタの値を初期化し、ステップ数カウンタの計数を開始するとともに、当該原点位置が検出されたときから特定位置制御を行うことが可能となる構成でも良く、このような構成とすることで特定位置制御を可能とするための制御を簡素化できる。また、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が2回以上の規定回数検出されることでステップ数カウンタの値を初期化し、ステップ数カウンタの計数を開始するとともに、原点位置が規定回数検出されたときから特定位置制御を行うことが可能となる構成でも良く、このような構成とすることで、原点位置が正常に検出されていないにも関わらず特定位置制御が行われることがなく、より確実にリールの誤動作を防止しつつ、特定位置制御を可能とするための制御を簡素化できる。
また、前述のように原点位置が検出されてから電気角信号がLowとなった回数を計数し、その計数値に応じてリールの位置を特定する構成であれば、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が検出されることのみで電気角信号がLowとなった回数の計数値を初期化し、電気角信号がLowとなった回数の計数を開始するとともに、当該原点位置が検出されたときから特定位置制御を行うことが可能となる構成でもよいし、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が2回以上の規定回数検出されることで電気角信号がLowとなった回数の計数値を初期化し、電気角信号がLowとなった回数の計数を開始するとともに、原点位置が規定回数検出されたときから特定位置制御を行うことが可能となる構成でもよい。
また、本実施例では、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点位置が正常に検出されているか確認する待機期間及び原点位置が正常に検出されているか確認する原点確認期間の双方が経過するまで位置特定制御を行わない構成であるが、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、待機期間のみが経過するまで位置特定制御を行わない構成でもよいし、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点確認期間のみが経過するまで位置特定制御を行わない構成でもよい。励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、待機期間のみが経過するまで位置特定制御を行わない構成では、励磁パターンに応じた待機期間を計時するのみで済むため、特定位置制御を可能とするための制御を簡素化できる。一方、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、原点確認期間のみが経過するまで位置特定制御を行わない構成では、原点位置が正常と判断されてから特定位置制御を行うことが可能となるため、原点位置が正常に検出されていないにも関わらず特定位置制御が行われてしまうことを確実に防止することができる。尚、これら待機期間及び原点確認期間の双方を設けない形態としてよい。
また、本実施例では、演出制御用CPUが、シリアル信号回路89介してモータ駆動回路に対して制御用クロック信号、出力制御信号、励磁設定信号等を出力することによりリールステッピングモータを間接的に制御する構成であるが、演出制御用CPUが直接リールステッピングモータを制御する構成でもよい。
本実施例では、マイクロステップ駆動にてリールステッピングモータを駆動しており、ステップによってはリールステッピングモータのA相とB相とに異なる相電流が印加される場合もあり、このような状況は、リールステッピングモータのA相とB相とに異なる相電流が印加されている状況よりも不安定であり、リールステッピングモータのA相とB相とに異なる相電流が印加されるステップを起点として位置特定制御を行うと動作が不安定となってしまう。このため、演出制御用CPUは、位置特定制御を行うにあたり、原点位置から計数したステップ数により特定されるリールの位置だけでなく、モータ駆動回路からリールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されている旨を示す電気角信号のLowが検出されていることにもとづいて位置特定制御を行うようになっている。前述のようにリールの回転速度を加速させたり減速させたりする場合には、ステップレートの変化や励磁モードの変化にリールが追従できない可能性があり、電気角信号のLowが検出され、リールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されていることが特定されても、実際はA相とB相とに異なる相電流が印加されている状態である可能性があるが、本実施例では、リールの回転速度を変更している期間においてはA相とB相とに同一の相電流が印加されている旨を示す電気角信号のLowが検出されていることにもとづく位置特定制御を行わないため、リールの誤動作による興趣の低下を防ぐことができる。
尚、本実施例では、リールの回転速度を変更している期間においてはA相とB相とに同一の相電流が印加されている旨を示す電気角信号のLowが検出されていることにもとづく位置特定制御を行わない構成であるが、リールの回転速度を変更している期間においてA相とB相とに同一の相電流が印加されている旨を示す電気角信号のLowが検出されていることにもとづく他の制御、例えば、励磁パターンや励磁モードを変更する制御を行わない構成としても良く、このような構成とした場合でも、電気角信号のLowが検出され、リールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されていることが特定されているにも関わらず、実際はA相とB相とに異なる相電流が印加されている状態で励磁モードを変更する制御が行われてしまうことがなく、このような構成においてもリールの誤動作による興趣の低下を防ぐことができる。
また、本実施例では、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、リールの回転速度が安定するまでに要する待機期間が経過するまでA相とB相とに同一の相電流が印加されている旨を示す電気角信号のLowが検出されていることにもとづく位置特定制御を行わないようになっており、励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、すなわちリールの回転速度を変更している期間が終了した後も、リールの回転速度が安定せず、電気角信号のLowが検出され、リールステッピングモータのA相とB相とに同一の相電流が印加されていることが特定されているにも関わらず、実際はA相とB相とに異なる相電流が印加されている状態であっても、その期間においては位置特定制御を行わないため、より確実にリールの誤動作を防止することができる。励磁パターンが加速パターンや減速パターンから定速パターンに変更された後、リールの回転速度が安定するまでに要する待機期間が経過するまでA相とB相とに同一の相電流が印加されている旨を示す電気角信号のLowが検出されていることにもとづく他の制御を行わない構成とした場合でも同様の効果を得られる。
また、本実施例では、演出制御用CPUが行うスイッチ検出処理において、モータ駆動回路から出力される電気角信号の出力状況は、2回連続同じ出力状態(LowまたはHigh)が特定されることで確定し、確定した出力状態にもとづいて出力状態が変化したこと(LowからHigh、HighからLow)が特定されるようになっており、ノイズなどによって出力状態に変化があっても誤って出力状態の変化が特定されることがないようになっており、誤って電気角信号のLowが検出されてしまうことがないため、誤った電気角信号の検出によって位置特定制御や、電気角信号のLowが検出されていることにもとづく他の制御が行われてしまうことがなく、確実にリールの誤動作を防止できる。
本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、演出図柄の変動中において、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとが同時に停止する場合には、第1リールステッピングモータ307Lに印加されている電流値が変化するタイミングと第2リールステッピングモータ307Cに印加されている電流値が変化するタイミングとが異なっていることによって、第1リールステッピングモータ307Lに印加される電流値が変化するタイミングと第2リールステッピングモータ307Cに印加される電流値が変化するタイミングとが同一タイミングである場合と比較して、第1リールステッピングモータ307Lや第23リールステッピングモータ307Cに供給される電力量が変化することによるモータ駆動用電源回路83にかかる負荷を低減することができるので、リール駆動制御基板81に保護回路を設けるためのコスト等を削減できる。
特に、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとが同時に駆動している際に、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとが同時に停止する場合は、モータ駆動用電源回路83に突入電流や回生電流が発生することで、モータ駆動回路85、86内の内部駆動電力生成回路409にて過電流保護機能がはたらき、モータ駆動回路85、86への電力供給が遮断される。その結果、電力供給が途絶えたモータ駆動回路85、86にリセットがかかり、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとが初期電気角(45°)となる位置まで移動する誤動作が発生するが、本発明によって第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとに印加されている電流値が同時に停止することが回避されるので、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとが初期電気角(45°)となる位置まで移動する誤動作の発生も回避されるようになっている。
また、演出図柄の変動中において、第1リールステッピングモータ307Lと第3リールステッピングモータ307Rは、同時に停止する可能性があるが、第1リールステッピングモータ307Lはモータ駆動用電源回路83から電力供給を受けている一方で、第3リールステッピングモータ307Rはモータ駆動用電源回路84から電力供給を受けている、つまり、同時に駆動が停止することによって使用電力が変化し易い第1リールステッピングモータ307Lと第3リールステッピングモータ307Rは、個別のモータ駆動用電源回路から電力が供給されるため、使用電力の変化が同時に発生して変化が大きくなることによるモータ駆動用電源回路83、84の負荷を低減できるので、保護回路等を設けるためのコスト等を削減できる。
尚、本実施例では、モータ駆動用電源回路83、84の負荷を低減するために、1のモータ駆動用電源回路83に接続されている第1リールステッピングモータ307Lに印加されている電流値が変化するタイミングと第2リールステッピングモータ307Cに印加されている電流値が変化するタイミングとを異ならせることと、同時に駆動停止する可能性のある第1リールステッピングモータ307Lと第3リールステッピングモータ307Rとを異なるモータ駆動用電源回路に接続することの2つの対策を実行することによって、パチンコ遊技機1の制御面とリール駆動制御基板81の構造面の双方からモータ駆動用電源回路83、84の負荷を低減する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、モータ駆動用電源回路83、84の負荷を低減するためには、これら2つの対策のうち一方のみを実行するようにしてもよい。尚、第1リールステッピングモータ307Lに印加されている電流値が変化するタイミングと第2リールステッピングモータ307Cに印加されている電流値が変化するタイミングとを異ならせるのみの場合は、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rを同一のモータ駆動用電源回路83からの電力の供給によって駆動させるようにしてもよい。
また、本実施例では、本発明における可動体をリール301L、301C、301Rの3個とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における可動体数は、2個以下または4個以上であってもよい。
また、第1リールステッピングモータ307Lは、リール301Lを回転させるために駆動するモータであり、第2リールステッピングモータ307Cは、リール301Cを回転させるために駆動するモータであるので、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとで異なるリール301L、301Cを回転させることができるとともに、異なるリール301L、301Cを回転させる場合であっても保護回路等を設けるためのコスト等を削減することができる。
尚、本実施例では、モータ駆動用電源回路83から電力の供給を受けている第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとで異なるリール301L、301Cを回転させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとによって1のリールを回転させるようにしてもよいし、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとでリールとは異なる可動体を個別に動作させるようにしてもよい。また、これら第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとによってリールとは異なる1の可動体を動作させるようにしてもよい。尚、このように第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cとによって1の可動体を動作させる場合は、例えば、第1リールステッピングモータ307Lの駆動によって該可動体を遊技者から視認困難な退避位置と該退避位置よりも視認容易な演出位置との間で移動可能とするとともに、第2リールステッピングモータ307Cの駆動によって該可動体を演出位置において回転や伸縮、分離等、第1リールステッピングモータ307Lの駆動とは異なる動作をさせるようにしてもよい。
更に、本発明の可動体は、本実施例に示したリール301L、301C、301Rのように遊技領域7の中央付近に設けられるものの他、前面枠101やガラス扉枠102に設けられるものであってもよい。
また、モータ駆動用電源回路83、84は、演出制御基板80を介して電源基板82から電力の供給を受けているとともに、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを駆動するための電力を生成し、該生成した電力を第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを駆動するためのモータ駆動回路85、86、87に供給しているので、パチンコ遊技機1における電力供給の配線を簡略化することができる。また、モータ駆動用電源回路83、84が演出制御基板80とモータ駆動回路85、86、87の間に設けられているため、電源基板82から供給される電力の送電によるロスを抑えることができる。
尚、本実施例では、モータ駆動用電源回路83、84において、電源基板82から供給されている電力から第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを駆動するための電力を生成する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電源基板82から供給される電力を、モータ駆動用電源回路83、84を介さずに、モータ駆動回路85、86、87に直接供給することによって第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを駆動させてもよい。
尚、本実施例の電源基板82は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられた電源基板であり、パチンコ遊技機1の機種にかかわらず使用される共通の電源基板である。このため、電源基板82は、外枠100及び前面枠101の仕様が変化しない限り機種にかかわらず共通して使用されるので、本実施例に示すように、パチンコ遊技機1の機種に応じて設けられる可動体(本実施例のリール301L、301C、301R)を動作させるために電力を供給する電源基板(電源回路)を該電源基板82とは個別に設けることにより電源基板82の機種毎の仕様変更が発生してしまうことを防ぎ、パチンコ遊技機1の機械原価を抑えることができる。
また、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rに印加される電流値を第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの回転速度に応じて異ならせることによって、これら第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを各回転速度にて安定して作動させることができる。
また、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動が停止している状態においてこれら各リールステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動させる場合は、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに印加されている電流値を変化させるタイミングを異ならせることによって、モータ駆動用電源回路83、84にて供給電力量が変化することにより発生する負荷をより一層低減でき、保護回路等を設けるためのコスト等を削減できる。
尚、本実施例では、演出図柄の変動表示を開始する際と演出図柄の変動表示を終了する際に各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動開始に伴う電流値の変化タイミングと駆動停止に伴う電流値の変化タイミングを異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出図柄の変動表示として各リール301L、301C、301Rの回転速度を変化させる演出を実行可能とする場合は、該演出図柄の変動表示中においても各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに印加される電流値が変化するタイミングを異ならせてもよい。
また、本発明における可動体は、外周面に複数種類の演出図柄が表示されており、外外周面に沿って回転可能なリール301L、301C、301Rであるので、モータ駆動用電源回路83、84にかかる負荷が低減されることによって、リール301L、301C、301Rを安定して動作させることが可能となるので、リール301L、301C、301Rの動作が不安定となることによって不適切な演出図柄表示、特に、変動表示結果がはずれであるにもかかわらず大当りを示す組み合わせで演出図柄が導出表示されてしまうことや、リール301L、301C、301Rの回転がなんらかの示唆であると遊技者に思い込ませてしまうこと等が行われてしまうことを防ぐことができる。
また、演出図柄の変動中においては、図29〜図32に示すように、各リール301L、301C、301Rの停止タイミングが経過した場合は、各リール301L、301C、301Rに対応した電気角信号の出力がLowとなったこと、つまり、第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307RにおけるA相とB相とに同一の強さの電流値が印加されたことにもとづいて第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rの駆動を停止し、各リール301L、301C、301Rの回転を停止するので、次に各リール301L、301C、301Rの回転が開始される際に、変動表示結果がはずれであるにもかかわらず大当りを示す組み合わせで演出図柄が導出表示されてしまうことや、リール301L、301C、301Rの回転がなんらかの示唆であると遊技者に思い込ませてしまうこと等の不適切な動作が発生してしまうことを防ぐことができる。
また、本実施例では、パチンコ遊技機1に電源が投入された際に第2初期化処理が実行されることによって第2初期化処理が実行されると、各リール301L、301RC、301Rに対応するリールステッピングモータのA相とB相とに同一の強さの電流値が印加され、電気角が45°となる、つまり、各モータ駆動回路85、86、87の電気角監視回路403から電気角信号がLowで出力されるので、各リール301L、301RC、301Rが回転していない停止状態で電断や初期化(リセット)が発生しても、各リール301L、301RC、301Rが原点位置(初期位置)に向けて回転するといった不自然な動作が発生してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に電源が投入された際に第2初期化処理を実行することによって、各リール301L、301RC、301Rを電気角信号がLowで出力される原点位置(初期位置)まで回転させて停止させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に電源が投入された際には、第2初期化処理を実行せずともよい。
また、図29〜図32に示すように、演出図柄の変動中において演出制御用CPUは、各リール301L、301C、301Rの回転を停止させる際に、電気角信号がLowであり且つ各リール301L、301C、301Rに対応するリール検出センサが検出状態であれば各リール301L、301C、301Rの回転を停止させる一方で、電気角信号がHighである場合や、各リール301L、301C、301Rに対応する少なくとも1のリール検出センサが検出状態でない場合には、各リールを電気角信号がLowであり且つ各リール301L、301C、301Rに対応するリール検出センサが検出状態とない位置まで回転させてから停止させるので、各リール301L、301C、301Rの不適切な回転が継続してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例では、演出図柄の変動中において、本発明における可動体としてのリール301L、301C、301Rに対応する電気角度とリール検出センサの検出状態に応じてリール301L、301C、301Rの停止位置を修正する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における可動体をリール301L、301C、301R以外の演出図柄の変動中以外のタイミングにおいても動作可能な可動体とする場合は、該可動体に対応する電気角度とリール検出センサの検出状態に応じて該可動体の停止位置を修正するタイミングは、演出図柄の変動中以外のタイミング(例えば、パチンコ遊技機1に電源が投入されたときや、大当り遊技中)であってもよい。
また、本実施例におけるモータ駆動回路85、86、87には、電源基板82から供給されるモータ駆動電力からモータ駆動回路85、86、87を動作させるための電力(内部駆動電力)を生成するための内部駆動電力生成回路409が設けられているので、モータ駆動回路85、86、87にモータ駆動電力が供給されている場合には、該モータ駆動電力から内部駆動電力生成回路409が生成した内部駆動電力によってモータ駆動回路85、86、87も動作するので、モータ駆動電力が供給されているにも拘わらずに不安定な動作電力がモータ駆動回路85、86、87に供給されてしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施例のモータ駆動回路85、86、87は、これらモータ駆動回路85、86、87に内蔵されている内部駆動電力生成回路409が電源基板82から供給されるモータ駆動電力からモータ駆動回路85、86、87を動作させるための内部駆動電力を生成する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、電源基板82とは個別に内部駆動電力を供給可能な電源基板を設け、該電源基板からモータ駆動回路85、86、87に内部駆動電力を供給するようにしてもよい。尚、このように、モータ駆動回路85、86、87が電源基板82とは異なる電源基板から内部駆動電力の供給を受ける場合は、該電源基板によってリール駆動制御基板81に搭載されている他の回路にも駆動電力を供給することによって、リール駆動制御基板81に搭載されている回路の動作を安定させることができる。
また、本実施例のモータ駆動回路85、86、87は、駆動電流設定回路411に入力されたA相出力設定信号とB相出力設定信号とにもとづいて、出力パルス生成回路415から各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相に出力されるパルス信号の電流値と、出力パルス生成回路416から各リールステッピングモータ307L、307C、307RのB相に出力されるパルス信号の電流値とを変更することができるので、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの作動状態に応じた適切なパルス信号を出力することができ、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの出力を安定させることができる。
また、演出図柄の変動表示において、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rには、駆動停止時に継続して相電流が印加されることによって各リール301L、301C、301Rの停止位置を固定し、振動等によって各リール301L、301C、301Rが変動表示結果が「はずれ」であるにもかかわらず「大当り」の組み合わせで演出図柄を導出表示する等の動作の不具合を防止している。
特に図22に示すように、駆動停止中の各リールステッピングモータ307L、307C、307Rには、駆動停止時の電流値I1よりも低い電流値I2が印加されているため、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動停止時においてこれら各リールステッピングモータ307L、307C、307Rにおける発熱を抑えることができる。
尚、本実施例では、駆動停止時の各リールステッピングモータ307L、307C、307Rに駆動時の電流値I1よりも低い電流値I2を印加することによって、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rにおける発熱を抑える形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動停止時の各リールステッピングモータ307L、307C、307Rには、電流を印加しないようにして各リールステッピングモータ307L、307C、307Rや各モータ駆動回路85、86、87における発熱を抑えてもよい。また、リールステッピングモータ307L、307C、307Rに電流が印加された際の発熱が十分に小さい場合や、発熱しても正常に動作可能なリールステッピングモータにおいては、駆動停止時に駆動時の電流値I1よりも大きな電流値I3を印加することによって、各リール301L、301C、301Rを停止位置に対して強力に保持してもよい。
尚、本実施例では、各リール301L、301C、301Rを回転させるための各リールステッピングモータ307L、307C、307Rについて、駆動停止中は動停止時の電流値I1よりも低い電流値I2を印加することによりリールステッピングモータ307L、307C、307Rの発熱を抑える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各リール301L、301C、301R以外の可動体をパチンコ遊技機1に設ける場合は、該可動体を動作させるためのモータについても、駆動停止時よりも低い電流値を印加することによって該モータの発熱を抑えるようにしてもよい。
また、図10に示すように、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rが停止している状態において演出制御基板80(演出制御用CPU)が各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの励磁モードを変更する際には、電気角初期化信号を出力することによって各リールステッピングモータ307L、307C、307RのA相に印加されている電流値とB相に印加されている電流値が釣り合う状態となるまで駆動させ、A相に印加されている電流値とB相に印加されている電流値が釣り合っていることを電気角信号の出力状態がLowとなったことにもとづいて励磁モードを変更するので、A相とB相に印加されている電流値が釣り合っていない(A相とB相とに発生している磁力が釣り合っていない)状態にて励磁モードが変更されることによる不具合の発生を防ぐことができる。更に本実施例では、図29のS307及びS308の処理において励磁モード変更処理を実行するとともに各相に印加される電流値の切替も行われる。このため、S307及びS308においては、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rが停止しているときと同じく、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rが駆動している状態においても、電気角信号の出力状態がLowとなったことにもとづいて各リールステッピングモータ307L、307C、307Rの励磁モードを変更することで、各リールステッピングモータ307L、307C、307Rにオーバーシュートやアンダーシュートが発生する等の不具合の発生を防ぐことができる。
特に本実施例のモータ駆動回路85、86、87は、従来のモータ駆動回路(例えば、東芝製のマイクロステップモータドライバTB62209)と比較して、電気角信号の出力状態がLowとなる位置が2相励磁位置と重複するため、励磁モードの切り替え(図10参照)を容易に実行することが可能となっている。
また、本実施例では、演出図柄の変動表示中において各リール301L、301C、301Rの回転を停止させる際には、対応する電気角信号の出力状態がLowとなっているとき、つまり、対応するリールステッピングモータのA相とB相とに印加されている電流値が釣り合っている場合のみとすることで、次回の演出図柄の変動開始時には、各リール301L、301C、301Rに対応する電気角信号の出力状態がLowである状態にて各リール301L、301C、301Rの回転を開始するように演出図柄の変動表示実行用のプログラムを作成すればよいので、該プログラムを簡略化できる。
また、本実施例では、遊技が可能な遊技機であるパチンコ遊技機1であって、動作可能に設けられた可動体であるリール301L、301C、301Rと、リール301L、301C、301Rを動作させるための駆動力を発生する駆動手段であるリールステッピングモータ307L、307C、307Rと、駆動手段であるリールステッピングモータ307L、307C、307Rの駆動制御を、クロック信号である制御用クロック信号と複数の異なる制御信号である出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段であるモータ駆動回路85、86、87と、リール301L、301C、301Rの動作を伴う可動体演出である演出図柄の変動表示による演出(変動表示演出)の制御を行う演出制御手段である演出制御基板80(演出制御用CPU)と、演出制御基板80(演出制御用CPU)から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データであるモータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データを複数の異なる制御信号である出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号に変換してモータ駆動回路85、86、87に出力可能であるとともに、演出制御基板80(演出制御用CPU)から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータであるモータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号に変換してモータ駆動回路85、86、87に出力可能な信号変換手段となるシリアル信号回路89とを備える。これにより、駆動制御手段となるモータ駆動回路85、86、87に入力される制御用クロック信号を、演出制御手段である演出制御基板80(演出制御用CPU)が、シリアルクロックデータであるモータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データをシリアル信号回路89に送信することによって直接管理することができるばかりか、個別のクロック信号発生回路から、シリアルデータの信号と同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
尚、本発明の演出制御手段は、可動体の動作を伴う可動体演出の制御を行う手段であるので、演出制御基板80に実装されている演出制御用CPUの単体が演出制御手段を構成していると見ることもできるし、演出制御基板80全体が演出制御手段を構成していると見ることもできる。更には、可動体を動作させる駆動手段の動作を制御している駆動制御手段に対して制御信号を出力するシリアル信号回路89やパルスカウンタ90やシリアル信号回路89’を含めて演出制御手段を構成していると見ることもできる。この場合には、シリアル信号回路89やパルスカウンタ90やシリアル信号回路89’は、演出制御手段と信号変換手段の双方を構成することになる。
また、本実施例では、演出制御基板80は、最も周期の短い最短周期の制御用クロック信号(A)に対応する「00110011…」のデータ列や、最短周期の倍周期の制御用クロック信号(B)に対応する「00110011…」のデータ列や、最短周期の3倍周期の制御用クロック信号(C)に対応する「000111000111…」のデータ列等が記憶されたROMを有し、演出制御基板80は、ROMに記憶しているデータ列を読み出してモータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを送信可能である。これにより、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データの送信毎に、送信するデータ列を生成する必要がないので、シリアルクロックデータの送信に伴う演出制御基板80側の処理負荷を低減できる。
また、図7に示す変形例では、信号変換手段であるシリアル信号回路89から出力される基準となる制御用クロック信号である最短周期の制御用クロック信号(A)を、分周によって周期の異なる分周クロック信号である基準波、2分周波、3分周波、…n分周波に変換してモータ駆動回路85、86、87に出力可能な分周手段となるパルスカウンタ90を備える。これによれば、演出制御基板80(演出制御用CPU)の処理負荷の増大を抑えつつ、周期の異なる分周クロック信号をモータ駆動回路85、86、87に出力することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、可動体であるリール301L、301C、301Rを動作させるための駆動手段として、ステッピングモータを使用した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら駆動手段をその他の駆動方式のモータ、例えば、図36に示すように、ブラシレスモータ(第1リールブラシレスモータBLM1、第2リールブラシレスモータBLM2、第3リールブラシレスモータBLM3)を用いてもよい。尚、このように、ブラシレスモータを使用する場合には、ブラシレスモータの駆動制御を行うモータ駆動回路は、ブラシレスモータの内部に設けられているものが一般的であるので、シリアル信号回路89’は、第1リールブラシレスモータBLM1、第2リールブラシレスモータBLM2、第3リールブラシレスモータBLM3と直接接続され、これら第1リールブラシレスモータBLM1、第2リールブラシレスモータBLM2、第3リールブラシレスモータBLM3に対して、図36に示すように、前述したステッピングモータにおける制御用クロック信号に相当するSTEP信号(速度用パルス信号)と、CW/CCW信号(正転/逆転)と、STEP信号並びにCW/CCW信号の入力可否を指定するSTART信号と、モータの動作可否を指定するREST信号との4つの信号、つまり、1のクロック信号と3つの制御信号とを、演出制御基板80(演出制御用CPU)から受信したシリアルデータを変換して出力する。よって、本発明における駆動制御手段となるモータ駆動回路は、駆動手段であるモータの内部に設けられていてもよいし、モータの外部に設けられていてもよいし、モータの内部とモータの外部の双方に分散して設けられているものであってもよい。
尚、図36においては、パルスカウンタを設けていない形態を例示しているが、図7を用いて前述したように、パルスカウンタ90をシリアル信号回路89’と第1リールブラシレスモータBLM1、第2リールブラシレスモータBLM2、第3リールブラシレスモータBLM3との間に設けて、分周したSTEP信号(速度用パルス信号)を第1リールブラシレスモータBLM1、第2リールブラシレスモータBLM2、第3リールブラシレスモータBLM3に入力するようにしてもよい。
また、前記実施例では、可動体を、変動表示演出を実行するリール301L、301C、301Rとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可動体は、変動表示が実行されている期間中の特定のタイミング、例えば、大当りの図柄が揃う確率が高いスーパーリーチの変動パターンにおいて、スーパーリーチの演出に発展するタイミング等において動作するものであってもよいし、変動表示に関係しない可動体、例えば、大当り遊技中において動作するキャラクタのギミック(役物可動体)であってもよい。尚、可動体が、速い動作速度が必要とされるものや、大きな動作トルクが必要とされるもの、連続動作が必要とされるものである場合には、ブラシレスモータを用いることが好ましい。
また、前記実施例では、実動作確認動作制御として、リール301L、301C、301Rを原点位置と所定位置との間で往復させる(リール301L、301C、301Rを原点位置から所定位置まで正転させた後、該所定位置から原点位置に逆転させる)形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例1として図32に示すように、実動作確認動作制御としては、リール301L、301C、301Rを原点位置から一回転させるようにしてもよい。
また、前記実施例では、本発明における複数の可動体をリール301L、301C、301Rとする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の可動体は、これらリール301L、301C、301Rとは異なる動作を実行可能なものであってもよい。特に、変形例2として、本発明における複数の可動体を、共に動作することによって互いに干渉するものとしてもよい。このように、共に動作することによって互いに干渉するものを本発明における複数の可動体とする場合は、実動作においてこれら複数の可動体が同時に動作することは考え難い。しかしながら、複数の可動体を共に動作した場合、これら複数の可動体が同時に動作した場合に電力が過剰に消費された結果、モータ駆動回路85、86、87等に負荷がかかることによってモータ駆動用電源回路83、84がリセットされてしまう等といった不具合の発生が考えられるので、本発明における複数の可動体を、共に動作することによって互いに干渉するものとすることによって過剰な電力消費によりモータ駆動用電源回路83、84に不具合が生じてしまうことを防止することができる。更に、このように、本発明における複数の可動体を、共に動作することによって互いに干渉するものとすることによって電力の供給が安定するので、これら複数の可動体の動作が不安定となり互いの干渉が発生してしまうことも防ぐことができる。
また、前記実施例では、演出図柄の変動表示中において各リール301L、301C、301Rの回転を停止させる際には、対応する電気角信号の出力状態がLowとなっているとき、つまり、対応するリールステッピングモータのA相とB相とに印加されている電流値が釣り合っている場合のみとする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出図柄の変動中に各リール301L、301C、301Rのうち少なくとも1のリールの回転を一旦停止(仮停止)させた後に再回転させる演出(例えば、擬似連演出)を実行可能とする場合には、電気角信号の出力状態がLowとなっていない(Highである)ときに各リール301L、301C、301Rを仮停止させてもよい。このように、1の変動表示中に各リール301L、301C、301Rの仮停止と再回転を実行する場合は、演出図柄の変動表示が終了する際にのみ各リール301L、301C、301Rに対応する電気角信号の出力状態がLowとなっているか否かを判定し、該判定結果にもとづいて各リール301L、301C、301Rの回転を停止させればよいので、各リール301L、301C、301Rが仮停止した位置が電気角信号の出力状態がLowとなっていない位置であったとしても電気角信号の出力状態を判定せずにプロセスデータに従って予め決められた通り各リール301L、301C、301Rの回転を制御すればよいので、演出図柄の変動表示実行用のプログラムの作成が容易となる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な演出表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。尚、このようなスロットマシンにおいて本発明を適用する場合は、可動体を該スロットマシンのリールとすればよい。更に、このようにスロットマシンにおいて本発明を適用する場合は、可動体としてのリールをステッピングモータの2相励磁モードのみで回転させることによって、疑似遊技等のリールによる演出を実行する際に、リールを演出用リールのように制御することが可能となる。
また、前記実施例では、各リール301L、301C、301Rの初期位置を、電気角信号がLowで出力される位置、すなわち、対応するリールステッピングモータのA相とB相とに印加されている電流値が釣り合っている位置(電気角度が45°となる位置)とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各リール301L、301C、301Rの初期位置は、例えば、対応するリールステッピングモータのA相とB相とのうち、一方の相のみに電流値が印加されている位置(図16(A)参照)であってもよい。
また、前記実施例では、各リール301L、301C、301Rを対象として非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認動作制御を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらリール301L、301C、301R以外にもパチンコ遊技機1に可動体が設けられている場合は、該可動体を対象として非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認動作制御を実行してもよいし、各リール301L、301C、301Rとこれらリール301L、301C、301R以外の可動体とで非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認動作制御を順番に実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1リールステッピングモータ307Lと第2リールステッピングモータ307Cを駆動させるための電力を供給するためのモータ駆動用電源回路83と、第3リールステッピングモータ307Rを駆動させるための電力を供給するためのモータ駆動用電源回路84と、の2つのモータ駆動用電源回路をリール駆動制御基板81に設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リール駆動制御基板81にモータ駆動用電源回路を1つのみ設け、該モータ駆動用電源回路から第1リールステッピングモータ307L、第2リールステッピングモータ307C、第3リールステッピングモータ307Rを駆動するための電力を供給するようにしてもよい。
また、前記実施例では、演出制御基板80(演出制御用CPU)から各モータ駆動回路85、86、87に対してA相出力設定信号、B相出力設定信号、電気角初期化信号等に対応するコマンドを送信することによって各リールステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御基板80(演出制御用CPU)から各モータ駆動回路85、86、87に対してA相出力設定信号、B相出力設定信号、電気角初期化信号等に対応する信号を送信することによって各リールステッピングモータ307L、307C、307Rを駆動してもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU90120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU90120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図45(D)、(F))遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。また、示唆演出に応じたタイトルの報知を実行できるので演出効果が向上する。
さらに、不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができ、また、演出効果が向上する遊技機の形態の一例として、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機901)であって、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えばリーチ演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば演出制御用CPU90120)と、前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段(例えば演出制御用CPU90120)と、を備え、前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である(例えば図45(D)、(F))遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例について説明する。
(パチンコ遊技機901の構成等)
図37は、パチンコ遊技機901の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。遊技盤902には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置(図37に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置904A及び第2特別図柄表示装置904Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置905は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置905には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置905の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置905の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤902の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられ、第1保留表示器9025Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器9025Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置905の下方には、入賞球装置906Aと、可変入賞球装置906Bとが設けられている。
入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置906B(普通電動役物)は、ソレノイド9081(図38参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置906Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置906Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置906Bは、ソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置906Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤902の所定位置(図37に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口9010が設けられる。この場合には、一般入賞口9010のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置906Aと可変入賞球装置906Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、ソレノイド9082(図38参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口9010に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口9010を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤902の所定位置(図37に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置905の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート9041が設けられている。遊技球が通過ゲート9041を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ909が設けられている。遊技効果ランプ909は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤902の所定位置(図37では図示略)には、演出に応じて動作する可動体9032が設けられている。
遊技機用枠903の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)9030が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ9031Aが取り付けられている。スティックコントローラ9031Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ9031Aに対する操作は、コントローラセンサユニット9035A(図38参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン9031Bが設けられている。プッシュボタン9031Bに対する操作は、プッシュセンサ9035B(図38参照)により検出される。
パチンコ遊技機901では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機901が備える打球操作ハンドル9030への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート9041を通過すると、普通図柄表示器9020による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート9041を通過した場合(遊技球が通過ゲート9041を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置906Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置904Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置904Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置907により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置907により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機901が、パチンコ遊技機901の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機901では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置905に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ908L、908Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ909の点等/消灯、可動体9032の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置905の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機901では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機901が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置905において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置905にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機901には、例えば図38に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014、中継基板9015などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板9011は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100、スイッチ回路90110、ソレノイド回路90111などを有する。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)90101と、RAM(Random Access Memory)90102と、CPU(Central Processing Unit)90103と、乱数回路90104と、I/O(Input/Output port)90105とを備える。
CPU90103は、ROM90101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM90101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM90102がメインメモリとして使用される。RAM90102は、その一部または全部がパチンコ遊技機901に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM90101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM90102に展開して、RAM90102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路90104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O90105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路90110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ9021、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ9022Aおよび第2始動口スイッチ9022B)、カウントスイッチ9023)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路90111は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド9081やソレノイド9082をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送する。
主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板9012に供給する。主基板9011から出力された演出制御コマンドは、中継基板9015により中継され、演出制御基板9012に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板9011における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体9032の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板9012には、演出制御用CPU90120と、ROM90121と、RAM90122と、表示制御部90123と、乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
演出制御用CPU90120は、ROM90121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部90123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板9012の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM90121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM90122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU90120は、コントローラセンサユニット9035Aやプッシュセンサ9035Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部90123に指示することもある。
表示制御部90123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU90120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部90123は、演出制御用CPU90120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置905に供給することで、演出画像を画像表示装置905に表示させる。表示制御部90123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ909の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板9013に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板9014に供給したりする。また、表示制御部90123は、可動体9032を動作させる信号を当該可動体9032又は当該可動体9032を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板9013は、スピーカ908L、908Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ908L、908Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ908L、908Rから出力させる。
ランプ制御基板9014は、遊技効果ランプ909を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ909を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ909を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部90123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体9032の制御(可動体9032を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU90120が実行するようにしてもよい。
乱数回路90124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU90120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014といった、主基板9011以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機901のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機901の動作(作用)を説明する。
(主基板9011の主要な動作)
まず、主基板9011における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機901に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理が実行される。図39は、主基板9011におけるCPU90103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図39に示す遊技制御メイン処理では、CPU90103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS901)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS902)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM90102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS903)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS903;Yes)、初期化処理(ステップS908)を実行する。初期化処理では、CPU90103は、RAM90102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU90103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板9012に送信する(ステップS909)。演出制御用CPU90120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置905において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS903;No)、RAM90102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS904)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機901への電力供給が停止したときには、CPU90103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM90102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM90102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS904では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM90102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS904;No)、初期化処理(ステップS908)を実行する。
RAM90102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS904;Yes)、CPU90103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS905)。ステップS905では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM90102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM9002のデータが正常であると判定する。
RAM90102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS905;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS908)を実行する。
RAM90102のデータが正常であると判定された場合(ステップS905;Yes)、CPU90103は、主基板9011の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS906)を行う。復旧処理では、CPU90103は、RAM90102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU90103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板9012に送信する(ステップS907)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU90120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置905において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU90120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板9012に演出制御コマンドを送信した後には、CPU90103は、乱数回路90104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS9010)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS9011)、割込みを許可する(ステップS9012)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU90103へ送出され、CPU90103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU90103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図40のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図40に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU90103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS9021)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS9022)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS9023)。
情報出力処理に続いて、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS9024)。この後、CPU90103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS9025)。CPU90103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS9026)。CPU90103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ9021からの検出信号に基づく(通過ゲート9041に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置906Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器9020を駆動することにより行われ、普図保留表示器9025Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU90103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS9027)。CPU90103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS9027のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板9012などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図41は、特別図柄プロセス処理として、図40に示すステップS9025にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM90102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板9012に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図40に示すステップS9027のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される。
S90101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS90110〜S90120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板9012に送信するための送信設定が行われる。
ステップS90110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM90101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板9011における他の決定、演出制御基板9012における各種の決定についても同じである。演出制御基板9012においては、各種のテーブルがROM90121に格納されている。
ステップS90111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS90112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS90113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置904Aや第2特別図柄表示装置904Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS90114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド9082に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS90115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ9023によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド9082に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS90116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS90117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS90118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS90119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS90120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機901における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板9012の主要な動作)
次に、演出制御基板9012における主要な動作を説明する。演出制御基板9012では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU90120が起動して、図42のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図42に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS9071)、RAM90122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板9012に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS9072)。初期動作制御処理では、可動体9032を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体9032の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS9073)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS9073;No)、ステップS9073の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板9012の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板9011からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板9011からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU90120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU90120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O90125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板9015を介して主基板9011から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM90122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU90120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS9073にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS9073;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS9074)、コマンド解析処理を実行する(ステップS9075)。コマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM90122の所定領域に格納したり、RAM90122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部90123に指示してもよい。
ステップS9075にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS9076)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ909及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体9032の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板9011から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS9076の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS9077)、演出制御基板9012の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS9073の処理に戻る。ステップS9073の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図43は、演出制御プロセス処理として、図42のステップS9076にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図43に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU90120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS90161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板9011から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS90161の処理を実行した後、演出制御用CPU90120は、例えばRAM90122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS90170〜S90177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS90170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板9011から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置905における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置905における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS90171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部90123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部90123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部90123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置905において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS90172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU90120は、表示制御部90123を指示することで、ステップS90171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置905の表示画面に表示させることや、可動体9032を駆動させること、音声制御基板9013に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ908L、908Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板9014に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ909や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板9011から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS90173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU90120は、主基板9011から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS90174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板9011から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS90175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS90176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板9011から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS90177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU90120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機901に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機901は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機901を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機901に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図44は、本実施の形態のパチンコ遊技機901における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図44(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1´−1、PA1´−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2´−1〜PA2´−6、PA3´−1〜PA3´−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2´−1〜PB2´−6、PB3´−1〜PB3´−4等が用意されている。
また、図44(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図44(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図44(A)に示す変動パターンPA3´−1〜PA3´−4等、変動パターンPB3´−1〜PB3´−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図44(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図44(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板9011から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU90120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図45、図46は、本実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図45(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図45(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図45(C)に示すように、画像表示装置905に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図45(D)に示すように、画像表示装置905の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ908からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図45(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置905にセリフを表示するときに、スピーカ908からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図45(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置905の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図45(C)に示すように、画像表示装置905にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図45(F)に示すように、画像表示装置905の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ908からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図45(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図45(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図45(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図45(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図45(H)に示すように、画像表示装置905の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ908からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図45(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図45(I)に示すように、画像表示装置905にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置905の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図45(I)では、図45(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図45(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図46(A)に示すように、画像表示装置905の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図45(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置905の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置905の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置905の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図45(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図45(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図46(B)に示すように、画像表示装置905に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図46(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図46(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図45、図46に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置905の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置905に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図47(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図47(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図47(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図47(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるので、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図47に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図47(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図45(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図48(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図48(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図48(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ908から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図48(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ908から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図48(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図48(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置905、スピーカ908、遊技効果ランプ909といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板9011から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置905に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ908から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図48(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図48(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図48(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ908からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図48(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図48(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ908から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図48(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図48(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図48では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図49(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図49(B)に示すように、画像表示装置905にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン9031Bへの操作が検出されると、図49(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体9032が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図50(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図50(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図50に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図51は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU90120が図43のステップS90171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU90120は、先ず、主基板9011から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図52(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図52(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図50に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図52(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図52(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図52(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図52(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM90122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図52に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置905に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機901に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置905とは異なるサブ表示装置として、遊技盤902または遊技機用枠903にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置905の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置905においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置905におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置905における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図46(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図53、図54は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図53(A)に示すように、画像表示装置905においてリーチ態様となった後、例えば図53(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図53(C)〜(F)、図54(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図53(C)に示すように、画像表示装置905の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン9031Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図53(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図53(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図54(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図54(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図54(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図54(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ9031Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ9031Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ9031Aを引く操作が検出されると、図54(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図54(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図54(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図53、図54に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図53、図54に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図51のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ908による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ909の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ909の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図55は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図55(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置905において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ908による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ909の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図55(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図55(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図55(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ908による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ909の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図55(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図55(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図55(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図55(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図55(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図55(a)に示すシャッター画像31AK061と図55(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図51のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図51のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図51のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部150IWに関する説明)
次に、特徴部150IWについて説明する。先ず、図56−1及び図56−2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠150IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902(図37参照)と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)150IW003とから構成されている。遊技盤902には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠150IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠150IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠150IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠150IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠150IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠150IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠150IW003及びガラス扉枠150IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板9011は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース150IW201に収納された状態でパチンコ遊技機901の背面に搭載されている。また、主基板9011には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー150IW051が設けられている。
これら設定キー150IW051といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板9011とともに基板ケース150IW201内に収容されており、設定キー150IW051は、基板ケース150IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース150IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー150IW051を有する基板ケース150IW201は、パチンコ遊技機901の背面に設けられているため、遊技機用枠150IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機901の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠150IW003を開放することで操作が可能となる。また、設定キー150IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー150IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部150IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース150IW201には、表示モニタ150IW029と、該表示モニタ150IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ150IW030が配置されている。これら表示モニタ150IW029及び表示切替スイッチ150IW030は、主基板9011に接続されているとともに、基板ケース150IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ150IW029及び表示切替スイッチ150IW030は、基板ケース150IW201における主基板9011を視認する際の正面に配置されている。主基板9011は、遊技機用枠150IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板9011を視認する際の正面とは、遊技機用枠150IW003を開放した状態における遊技盤902の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機901の正面とは異なる。ただし、主基板9011を視認する際の正面とパチンコ遊技機901の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部150IWにおける設定キー150IW051は、遊技機用枠150IW003を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機901の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機901が設置される遊技島の内側等から設定キー150IW051が操作される虞がある。そこで本特徴部150IWでは、図56−2及び図56−3に示すように、外枠150IW001aの右端部には、遊技機用枠150IW003の閉鎖時に、設定キー150IW051を含む基板ケース150IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー150IW500Aが取り付けられている。このキュリティーカバー150IW500Aは、前後方向を向く短片150IW500Aaと、該短片150IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機901の左側方に向けて伸びる長片150IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片150IW500Aaの上下寸法は、基板ケース150IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー150IW500Aは、短片150IW500Aaの前端部を介して外枠150IW001aの右端部に固定されている。
尚、図56−2に示すように、長片150IW500Abは、遊技機用枠150IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース150IW201の右部にパチンコ遊技機901の後方から当接(または近接)することによって設定キー150IW051を含む基板ケース150IW201の右側部をパチンコ遊技機901の背面側から被覆する。このため、設定キー150IW051は、長片150IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図56−3に示すように、遊技機用枠150IW003が開放されている状態においては、設定キー150IW051は、遊技機用枠150IW003とともに移動して長片150IW500Abから離間することによって長片150IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部150IWにおけるパチンコ遊技機901は、遊技機用枠150IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー150IW500Aによって設定キー150IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠150IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー150IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー150IW051の操作が許容される許容状態となる。
基板ケース150IW201は、パチンコ遊技機901の背面側に設けられているため、遊技機用枠150IW003が閉鎖されている状態において、設定キー150IW051にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠150IW003を開放しない限り設定キー150IW051を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機901が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠150IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機901に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機901との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機901の背面側にある設定キー150IW051を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠150IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー150IW500Aによって設定キー150IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠150IW003が閉鎖され、セキュリティカバー150IW500Aによって設定キー150IW051を含む基板ケース150IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー150IW500Aを通して、基板ケース150IW201に収容されている主基板9011等を透視することができるため、主基板9011におけるCPU90103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行し、RAM90102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU90103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板9011の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部150IWでは、主基板9011の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU90103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路90104によって更新されてもよい。乱数回路90104は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ90100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定を行うために用意された、図56−4及び図56−5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM90101が記憶する判定テーブルには、例えば図56−4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図56−4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図56−4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図56−5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図56−6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部150IWにおけるパチンコ遊技機901は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部150IWでは、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図56−4(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM90101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図56−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図56−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図56−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU90103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図56−4(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。また、MR1が図56−4(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図56−4(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器904Aまたは第2特別図柄表示器904Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器904Aまたは第2特別図柄表示器904Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図56−4に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部150IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部150IWでは、CPU90103は、図56−4(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部150IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図56−4に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部150IWでは、パチンコ遊技機901に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機901に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図56−5(A)は、ROM90101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部150IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図56−5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図56−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図56−7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図56−5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部150IWにおける大当り種別について、図56−5(B)を用いて説明すると、本特徴部150IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板9011側において、ステップS90114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板9012側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板9011側において、ステップS90116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板9012側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板9011側において、ステップS90117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板9012側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図56−5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部150IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部150IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部150IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部150IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部150IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部150IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部150IWでは、パチンコ遊技機901に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部150IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部150IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部150IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部150IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部150IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部150IWでは、パチンコ遊技機901に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機901に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部150IWでは、パチンコ遊技機901に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機901に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機901に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機901に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置907内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機901に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置907内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機901に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機901に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置907内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置907内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(小当り種別判定テーブル)
図56−5(C)は、ROM90101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。図56−5(C)に示すように、本特徴部150IWでは、小当り種別として小当り種別A〜Cが設けられている。図56−5(C)に示すように、本特徴部150IWでは、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに関係なく、小当り種別A〜Cの決定割合は同じである。
また、本特徴部150IWでは、小当り種別A〜Cのいずれであるかに関係なく、小当り遊技中の大入賞口の開放期間や開放回数は同じであり、遊技における有利度合いは同じである。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM90101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図56−6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部150IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図56−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図56−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部150IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図56−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図56−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図56−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図56−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図56−6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図56−6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部150IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部150IWでは、図56−6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置905において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置905において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部150IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、飾り図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図56−7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部150IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図56−6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図56−7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部150IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部150IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部150IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、飾り図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部150IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部150IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部150IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部150IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部150IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(設定確認処理、設定変更処理)
次に、本特徴部150IWにおけるパチンコ遊技機901の設定値の変更について説明する。図56−8〜図56−10は、特徴部150IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部150IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図39で示したステップS901〜S902の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU90103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU90120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ150IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU90120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU90103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ150IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ150IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ150IWS004に戻り、ステップ150IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ150IWS006に移行する。
ステップ150IWS003〜S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU90120が起動するまで待ってからステップ150IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU90120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU90103は、遊技機への電源投入時にクリアスイッチが押下されたことを示すRAMクリアフラグをリセットする(ステップ150IWS006)。
なお、本例では、後述する電源断処理(ステップ150IWS031参照)ではRAMクリアフラグをクリアせず、遊技機への電源投入時にステップ150IWS006により一旦RAMクリアフラグをクリアして、その後、クリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットする(ステップ150IWS016,S022参照)ように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源断処理を実行するときにRAMクリアフラグもクリアしてしまい、その後、遊技機への電源投入時にクリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットするように構成してもよい。
次いで、CPU90103は、ステップS904と同様の処理により、RAM90102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ150IWS007)。具体的には、ステップ150IWS007では、CPU90103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM90102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ150IWS007;No)、ステップ150IWS012に移行する。
RAM90102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ150IWS007;Yes)、CPU90103は、ステップS905と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ150IWS008)。ステップ150IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM90102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM90102のデータが正常であると判定する。RAM90102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ150IWS008;No)、ステップ150IWS010に移行する。
RAM90102のデータが正常であると判定された場合(ステップ150IWS008;Yes)、CPU90103は、RAM90102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」以外の値であるか否かを確認する(ステップ150IWS009)。RAM90102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかであれば、ステップ150IWS011に移行する。
RAM90102のデータが正常でないと判定した場合(ステップ150IWS008のN)またはRAM90102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」以外の値であると判定した場合(ステップ150IWS009のY)には、CPU90103は、RAM90102に異常が発生していることを示すRAM異常フラグをセットする(ステップ150IWS010)。そして、ステップ150IWS012に移行する。
RAM90102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかであった場合(ステップ150IWS009のN)には、CPU90103は、設定値を変更するための設定変更処理の実行中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS011)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ150IWS011;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ150IWS012に移行する。
ステップ150IWS012では、CPU90103は、扉開放センサ150IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ150IWS012)。扉開放センサ150IW090からの出力信号がオンであれば、CPU90103は、設定キー150IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ150IWS013)。設定キー150IW051がオンであれば、CPU90103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ150IWS014)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU90103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ150IWS015)。
本例では、RAMクリア処理として、RAMクリア1処理(ステップ150IWS051参照)と、RAM異常発生時などに実行されるRAMクリア2処理(ステップ150IWS015参照)とがある。
RAMクリア1処理では、CPU90103は、RAM90102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM90102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。以下、RAMクリア1処理でクリアされるRAM90102の記憶領域をクリア記憶領域1という。
RAMクリア2処理では、CPU90103は、RAM90102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM90102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア2処理では、RAM90102に記憶される設定値の値もクリアされる。以下、RAMクリア2処理でクリアされるRAM90102の記憶領域をクリア記憶領域2という。従って、本例では、RAMクリア2処理でクリアされるRAM90102のクリア記憶領域2は、RAMクリア1処理でクリアされるRAM90102のクリア記憶領域1よりも広くなっている。
そして、CPU90103は、RAMクリアフラグをセットし(ステップ150IWS016)、ステップ150IWS025に移行する。なお、RAMクリアフラグは、RAM90102のクリア記憶領域2にセットされる。
一方、扉開放センサ150IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ150IWS012のN)、設定キー150IW051がオフである場合(ステップ150IWS013のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ150IWS014のN)には、CPU90103は、設定値異常エラーコマンドを演出制御用CPU90120に対して送信する制御を行う(ステップ150IWS017)。
次いで、CPU90103は、ステップ150IWS018〜S020のループ処理に移行する。ループ処理では、CPU90103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ150IWS018)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU90103は、ステップ150IWS019に移行し、所定のエラー表示を行う(ステップ150IWS019)。例えば、CPU90103は、表示モニタ150IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行う。また、CPU90103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ150IWS020)。そして、ステップ150IWS018以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ150IWS007〜S020の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ150IWS007,S008のN、ステップ150IWS009のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ150IWS011のY)には、遊技機用枠150IW003が開放された状態で設定キー150IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ150IWS025以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠150IW003が開放され、設定キー150IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ150IWS011;No)、CPU90103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ150IWS021)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU90103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ150IWS022)。
本例では、ステップ150IWS022やステップ150IWS016の処理が実行されることによって、遊技機への電源投入時に最初にクリアスイッチのオンが検出されたときにRAMクリアフラグがセットされる。そして、以降、タイマ割込が設定されてタイマ割込処理(遊技制御処理)が開始されるまでの間に、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かを確認する場面が複数回存在するのであるが、クリアスイッチの状態を直接確認するのではなく、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認することにより、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かが判定される(ステップ150IWS025,S034,S048参照)。
次いで、CPU90103は、扉開放センサ150IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ150IWS023)。扉開放センサ150IW090からの出力信号がオンであれば、CPU90103は、設定キー150IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ150IWS024)。設定キー150IW051がオンであれば、CPU90103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS025)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、CPU90103は、設定値を確認するための設定確認処理を実行することを示す設定確認コマンドを演出制御用CPU90120に対して送信する制御を行う(ステップ150IWS026)。そして、ステップ150IWS030に移行する。
一方、RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU90103は、設定値を変更するための設定変更処理を実行することを示す設定変更コマンドを演出制御用CPU90120に対して送信する制御を行う(ステップ150IWS027)。次いで、CPU90103は、RAM異常フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS028)。RAM異常フラグがセットされていれば(すなわち、RAM90102の異常が検出されている場合であれば)、CPU90103は、設定値確定バッファ(RAM90102に設けられた現在の設定値を格納する格納領域)に設定値「1」に設定する(ステップ150IWS029)。そして、ステップ150IWS030に移行する。なお、この際に、CPU90103は、RAM異常フラグをリセットする。
なお、演出制御基板9012側では、設定確認コマンドや設定変更コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置905において所定の画像を表示したり、スピーカ908L、908Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。なお、この場合、演出制御基板9012側において、プッシュボタン9031Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、リアルタイムクロックの日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。なお、設定キー150IW051がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU90103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ150IWS030)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU90103は、ステップ150IWS031に移行し、電源断処理を実行する(ステップ150IWS031)。ステップ150IWS031の電源断処理では、CPU90103は、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する処理を実行する。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断処理において、CPU90103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータ(例えば、バックアップフラグ、チェックサム)をバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。
次いで、CPU90103は、設定値確定バッファに格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ150IW029に表示する(ステップ150IWS032)。また、CPU90103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ150IWS033)。
次いで、CPU90103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS034)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、そのままステップ150IWS043に移行する。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU90103は、設定変更中フラグをセットし(ステップ150IWS035)、設定変更処理を開始する。次いで、遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われたことを示す初回設定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS036)。なお、クリアスイッチバッファは、RAM90102に設けられ、クリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、クリアスイッチバッファは、クリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。初回設定済フラグがセットされていれば(遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていれば)、そのままステップ150IWS039に移行する。
初回設定済フラグがセットされていなければ(すなわち、遊技機が電源投入されてからまだ一度もクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていなければ)、CPU90103は、クリアスイッチバッファにオン状態を示す値(例えば、「1」)を設定する(ステップ150IWS037)。また、CPU90103は、初回設定済フラグをセットする(ステップ150IWS038)。
次いで、CPU90103は、クリアスイッチバッファに現在設定されている値を前回クリアスイッチバッファに設定する(ステップ150IWS039)。なお、前回クリアスイッチバッファは、RAM90102に設けられ、前回(本例では、4ms前)確認したクリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、前回クリアスイッチバッファは、前回確認したクリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。
次いで、CPU90103は、クリアスイッチの現在の入力状態を確認し、クリアスイッチの現在の入力状態をクリアスイッチバッファに設定する(ステップ150IWS040)。次いで、CPU90103は、前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態(例えば、「0」)であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態(例えば、「1」)となっているか否かを確認する(ステップ150IWS041)。
前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態となっていれば、CPU90103は、表示モニタ150IW029に表示されている設定値を更新表示するとともに、設定値確定バッファに記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ150IWS042)。例えば、表示モニタ150IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ150IW029の表示を「2」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「2」を記憶させる。また、表示モニタ150IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ150IW029の表示を「3」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「3」を記憶させる。また、表示モニタ150IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ150IW029の表示を「1」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「1」を記憶させる。
次いで、CPU90103は、設定キー150IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ150IWS043)。設定キー150IW051がオンのままであれば、ステップ150IWS030に移行し、ステップ150IWS030〜S043の処理を繰り返し実行し、設定確認処理や設定変更処理を繰り返し実行する。一方、設定キー150IW051がオフとなっていれば、CPU90103は、設定確認処理や設定変更処理を終了し、ステップ150IWS044に移行する。
以上のステップ150IWS025〜S043の処理が実行されることによって、RAMクリアフラグがセットされていない場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作されなかった場合)には(ステップ150IWS025,S034のN)、設定確認コマンドを送信する(ステップ150IWS026)とともに、設定確認処理(特にステップ150IWS032)を行うのみで、設定変更処理までは行わない。一方、RAMクリアフラグがセットされている場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作された場合)には(ステップ150IWS025,S034のY)、設定変更コマンドを送信する(ステップ150IWS027)とともに、設定確認処理(特にステップ150IWS032)および設定変更処理(特に150IWS035〜S042)を行う。
次いで、CPU90103は、セキュリティ信号の出力期間を設定するためのセキュリティ情報タイマに所定値(例えば、30秒に相当する値)を設定する(ステップ150IWS044)。本例では、遊技機への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理が実行された場合には、ステップ150IWS033の処理が実行されることによってセキュリティ信号の外部出力が開始されるのであるが、その後、ステップ150IWS044でセキュリティ情報タイマが設定され、そのセキュリティ情報タイマの値にもとづいて情報出力処理(ステップS9023)が実行されることによって、所定期間(例えば、30秒)が経過するまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
一方、本例では、ステップ150IWS020の処理が実行されることによって、RAM異常などが発生した場合にもセキュリティ信号が外部出力されるのであるが、この場合には、遊技機への電源供給がリセットされるまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
次いで、CPU90103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ150IWS045)。また、CPU90103は、表示モニタ150IW029に表示されている設定値を消去する(ステップ150IWS046)。また、CPU90103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御用CPU90120に対して送信する制御を行う(ステップ150IWS047)。
次いで、CPU90103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS048)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、ステップ150IWS049の復旧処理に移行する。なお、本特徴部150IWにおいてステップ150IWS049,S050の処理は、図39で示したステップS906,S907の処理と同様である。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU90103は、RAMクリア1処理を実行し、RAM90102のクリア記憶領域1をクリアする処理を行う(150IWS051)。なお、本特徴部150IWにおいてステップ150IWS052〜S055の処理は、図39で示したステップS909〜S9012の処理と同様である。
図56−11は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部150IWでは、図56−11に示すように、電源投入時に設定キー150IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ150IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定確認処理(特にステップ150IWS032)および設定変更処理(特に150IWS035〜S042)が実行されるとともに初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ150IWS051))が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(特にステップ150IWS032)のみが実行されるるとともに復旧処理(ステップ150IWS049)が実行される。また、電源投入時に設定キー150IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ150IWS051))のみが実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップ150IWS049)のみが実行される。
次に、設定確認処理および設定変更処理における表示モニタ150IW029の表示態様について説明する。先ず、図56−12(A)及び図56−12(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機901への電力の供給が停止することによって表示モニタ150IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド9082への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図56−12(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー150IW051がONとなっていることを条件にCPU90103によって設定確認処理が実行され、表示モニタ150IW029においてRAM90102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ150IW029にて設定値が表示されている状態において、図56−12(D)に示すように、CPU90103は、設定変更処理において、遊技場の店員等によるクリアスイッチの操作を検出する毎に表示モニタ150IW029に表示している数値を順次更新(例えば、クリアスイッチが操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。また、表示モニタ150IW029に表示されている設定値をRAM90102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
次いで、図56−12(E)に示すように、CPU90103は、設定キー150IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ150IW029を消灯させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM90102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。
また、RAM90102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図56−12(A)のタイミング(パチンコ遊技機901の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU90103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部150IWにおける設定変更処理では、表示モニタ150IW029に表示する初期表示として、RAM90102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ150IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部150IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部150IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
また、図56−12に示す例では、設定値の確認時や変更時に表示モニタ150IW029の4桁の表示のうち1つ目の表示を用いて設定値を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、表示モニタ150IW029の2つ目以降の表示を用いて設定値を表示するように構成してもよい。また、例えば、表示モニタ150IW029において専用の4桁表示を行うことによって設定値を表示するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値「1」であれば表示モニタ150IW029において「−S−1」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ150IW029において「−S−2」の4桁の表示を行ったり、設定値「3」であれば表示モニタ150IW029において「−S−3」の4桁の表示を行ったりしてもよい。また、例えば、例えば、表示モニタ150IW029の4桁の全ての表示に設定値を表示するように構成してもよい。例えば、設定値「1」であれば表示モニタ150IW029において「1111」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ150IW029において「2222」の4桁の表示を行ったりしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部150IWにおける特別図柄通常処理(ステップS90110)の処理について説明する。図56−13および図56−14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS90110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU90103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ150IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU90103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ150IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU90103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ150IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU90103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ150IWS104)。
ステップ150IWS102〜S104の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU90103は、RAM90102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM90102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ150IWS105)。具体的には、CPU90103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM90102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU90103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM90102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU90103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ150IWS106)。具体的には、CPU90103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU90103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM90102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM90102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU90103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ150IWS107)。なお、CPU90103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM90102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU90103は、RAM90102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板9012に送信する(ステップ150IWS108)。本特徴部150IWでは、既に説明したように、ステップ150IWS047の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ150IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、本例では、ステップ150IWS047で設定値コマンドを送信するときと、ステップ150IWS108で設定値コマンドを送信するときとで、同じ設定値コマンドを送信する場合を示しているが、設定値コマンドとして異なるコマンドを送信するように構成してもよい。例えば、ステップ150IWS047では設定値を直接指定するコマンド(例えば、設定値「1」〜「3」に応じて、コマンド9E01(H)〜9E03(H))を送信する一方、ステップ150IWS108では設定値を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、変動パターンコマンドを設定値の数分用意するように構成してもよい(例えば、設定値「1」では変動パターンコマンドとしてコマンド1C00(H)〜を用意し、設定値「2」では変動パターンコマンドとしてコマンド2C00(H)〜を用意し、設定値「3」では変動パターンコマンドとしてコマンド3C00(H)〜を用意するように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ150IWS047参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ150IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ90100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU90120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU90103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板9012に送信する制御を行う(ステップ150IWS109)。この場合、CPU90103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU90103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図56−4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ150IWS110のN)、CPU90103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ150IWS111)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ150IWS111のY)、CPU90103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ150IWS112)、ステップ150IWS116に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップ150IWS111のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ150IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ150IWS110のY)、CPU90103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップIWS113)。次いで、CPU90103は、大当り種別判定テーブル(図56−5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ150IWS114)。
また、CPU90103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM90102における大当り種別バッファに設定する(ステップ150IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU90103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ150IWS116)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU90103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS90111)に対応した値に更新する(ステップ150IWS117)。
(演出モード変更処理)
次に、本特徴部150IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図56−15は、特徴部150IWにおける演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。本特徴部150IWでは、演出制御メイン処理において、演出制御用CPU90120は、ステップS9077の演出制御用乱数更新処理を実行すると、演出モードを変更する演出モード変更処理を実行し(ステップ150IWS201)、その後、ステップS9073の処理に戻る。
本特徴部150IWでは、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置905の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステップ150IWS201の演出モード変更処理では、演出制御用CPU90120は、所定の演出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御を行う。例えば、演出制御基板9012にリアルタイムクロックが搭載されている場合には、リアルタイムクロックからの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
ステップ150IW201では、演出制御用CPU90120は、演出モードを変更すると、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグをリセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出モードA〜Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
(コマンド解析処理)
図56−16および図56−17は、コマンド解析処理(ステップS9075)の具体例を示すフローチャートである。主基板9011から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU90120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU90120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ150IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU90120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ150IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ150IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ150IWS304)、演出制御用CPU90120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM90122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ150IWS305)。また、演出制御用CPU90120は、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくとも1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ150IWS306)。
なお、本特徴部150IWでは、演出制御基板9012に搭載されているRAM90122は電源バックアップされていないので、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマンド受信フラグは、遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされる。従って、遊技機への電源供給が開始されたときには、RAM90122の設定値格納領域には何も設定値が格納されていない状態であり、設定値コマンド受信フラグもクリアされた状態で処理が開始される。なお、演出制御基板9012側では設定値が格納されていない状態で起動されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、設定確認処理や復旧処理を実行した場合であっても設定値コマンドを送信するように構成し、電源投入時に必ず設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本特徴部150IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われたときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどにより設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ150IWS305の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部150IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごとに設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステップ150IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにすることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値である場合も考えられることから、演出制御用CPU90120側で設定値コマンドを読み出すときに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成してもよい。例えば、本例では、設定値は「1」〜「3」のいずれかの値に設定されるように構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合には、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。また、例えば、演出制御用CPU90120側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常に受信できていないものとして、本特徴部150IWで示した処理方法に従って演出を制限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部150IWでは、演出制御基板9012側において、コマンド解析処理にて、主基板9011から初期化指定コマンドおよび復旧時のコマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置905において、所定の初期出目(具体的には、飾り図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画像表示装置905において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出ともいう)。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドであれば(ステップ150IWS307)、演出制御用CPU90120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の飾り図柄の組み合わせである偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の飾り図柄の組み合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例えば、星図柄)を含む飾り図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(ステップ150IWS309)。そして、ステップ150IWS314に移行する。
図56−18は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ150IWS309では、図56−18(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、初期出目を決定する。図56−18(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。そのため、遊技開始前の画像表示装置905において、奇数初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、図56−18(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊技開始前の画像表示装置905において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機901の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ150IWS310)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU90120は、設定値「1」であるものとして、図56−18(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ150IWS311)。そして、ステップ150IWS314に移行する。
ステップ150IWS310〜S311の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される。図56−18(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定される割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ150IWS312)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU90120は、演出モードC用の初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ150IWS313)。そして、ステップ150IWS314に移行する。
図56−18(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。図56−18(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ150IWS312〜S313の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU90120は、画像表示装置905において、ステップ150IWS309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ150IWS314)。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU90120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置905において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ150IWS315)。
ステップ150IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図56−18(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納できていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ150IWS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが設定値異常エラーコマンドであれば(ステップ150IWS316)、演出制御用CPU90120は、設定値異常エラー報知を実行する(ステップ150IWS317)。例えば、演出制御用CPU90120は、画像表示装置905において「設定値異常エラーが発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ908L,908Rから設定値異常エラーを示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ909やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、設定値異常エラー報知を行う際に、スピーカ908L,908Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ909やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ150IWS320)、演出制御用CPU90120は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ150IWS321)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ150IWS322)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否かや小当りとするか否か、大当り種別、小当り種別を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ150IWS323)、演出制御用CPU90120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ150IWS324)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(飾り図柄の停止図柄を確定表示することを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ150IWS325)、演出制御用CPU90120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ150IWS326)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ150IWS327)、演出制御用CPU90120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ150IWS328)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ150IWS329)、演出制御用CPU90120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ150IWS330)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU90120は、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ150IWS331)。そして、ステップ150IWS301に移行する。
なお、本特徴部150IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合には、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得るようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値である可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目などを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部150IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する設定示唆演出として、遊技開始前に実行される遊技前示唆演出や上述した初期出目演出、遊技中(例えば、飾り図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出や上述した変動パターンの決定傾向による設定示唆、大当り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されている。なお、本特徴部150IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能であるが、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン9031B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
(可変表示開始待ち処理)
図56−19は、可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU90120は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップ150IWS501)。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU90120は、客待ちデモ演出の実行中であれば、終了させる制御を行う(ステップ150IWS502,ステップ150IWS503)とともに、画像表示装置905に表示されているパズル表示の表示を終了させる制御を行う(ステップ150IWS504)。なお、パズル表示は、後述するステップ150IWS518の処理が実行されることによって開始される。
そして、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップ150IWS505)とともに、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し(ステップ150IWS506)、可変表示開始待ち処理を終了する。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU90120は、客待ちデモ演出の実行中でなければ(ステップ150IWS507のN)、計時手段による計時結果が所定条件に合致するか否かを確認する(ステップ150IWS508)。ステップ150IWS508では、例えば、前回の可変表示(表示結果「ハズレ」)が終了したときにセットされたタイマ(例えば、30秒間にセットされる)がタイムアウトした場合に、所定条件に合致すると判断する。また、タイマがセットされていない場合(つまり電源投入後、変動表示が1回も実行されておらず、遊技開始前である場合)にも、所定条件に合致すると判断する。すなわち、可変表示が実行されずに所定期間経過した場合(かつ大当り遊技状態に制御されなかった場合)、または遊技開始前である場合に、所定条件が成立し、後述する処理により客待ちデモ演出が実行されることになる。
計時手段による計時結果が所定条件に合致すれば、演出制御用CPU90120は、電源投入後の変動回数が0回であるか否かを判定する(ステップ150IWS509)。すなわち、ステップ150IWS509では、未だ遊技が開始されていないか確認する。
電源投入後の変動回数が0回であれば、演出制御用CPU90120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS510)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値に応じて、遊技前示唆演出の実行の有無と、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ150IWS511)。そして、ステップ150IWS516に移行する。
本特徴部150IWでは、第1演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが通常色(例えば、白色)とは異なる第1特別色(青色)に制御され、第2演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第2特別色(赤色)に制御され、第3演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第3特別色(虹色)に制御される。
図56−20は、遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ150IWS511では、図56−20(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する。図56−20(A)の遊技前示唆演出決定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技前示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、設定値「1」<「2」<「3」の順に第2演出態様に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技前示唆演出が実行されること、また第1演出態様よりも第2演出態様により実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、遊技前示唆演出が実行されることで、電源投入時に設定変更が行われたことが示唆されることになる。また、図56−20(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されることで、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ150IWS512)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU90120は、設定値「1」であるものとして、図56−20(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ150IWS513)。そして、ステップ150IWS516に移行する。
ステップ150IWS512〜S513の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図56−20(A)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ150IWS514)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU90120は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ150IWS515)。そして、ステップ150IWS516に移行する。
図56−20(B)は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図56−20(B)に示すように、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルでは、設定値「2」や「3」の場合と比較して、遊技前示唆演出を実行すると決定される割合自体が低く、第1演出態様や第2演出態様と決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ150IWS514〜S515の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS511,S513,S515で実行決定した遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ150IWS516)。そして、ステップ150IWS518に移行する。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU90120は、そのままステップ150IWS517に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ150IWS514の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技前示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図56−20(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技前示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技前示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図56−20(A)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部150IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技前示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技前示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部150IWでは、電源投入時に設定変更が行われず、未だ設定値コマンドを受信していない場合には、遊技前示唆演出を実行しないように構成されているが、このような構成に限らず、設定変更が行われていないときにも、遊技前示唆演出を実行可能としてもよい。この場合、設定変更が行われたときと、行われていないときとで、異なる割合で遊技前示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定するようにしてもよい。
例えば、図56−20(C)は、復旧時のコマンドを受信したときに用いられる遊技前示唆演出決定テーブルである。図56−20(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルと、図56−20(C)に示す遊技前示唆演出決定テーブルとを比較すると、復旧時のコマンドを受信したとき、すなわち設定変更が行われていないときには、設定変更が行われたときに比べて、遊技前示唆演出が実行される割合が低く、設定値間の実行割合の差も小さくなっている。このようにすることにより、設定変更が行われたときと、行われなかったときとで、遊技前示唆演出による示唆の信頼度を異ならせることができる。
電源投入後の変動回数が0回でなければ、CPU90120は、設定示唆演出(遊技前示唆演出を除く)の実行履歴情報を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ150IWS517)。その後、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップ150IWS517の処理が実行されると、例えば、画像表示装置905において、設定示唆演出(遊技中示唆演出や大当り中示唆演出)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)等を示す実行履歴情報が表示される態様の客待ちデモ演出が実行される。なお、ステップ150IWS517の処理が実行されると、客待ちデ演出が実行され、当該客待ちデモ演出の実行中に所定の操作(例えば、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bの操作)が行われると、画像表示装置905において、設定示唆演出の実行履歴情報が表示されるようにしてもよい。また、演出制御基板9012の側において、設定示唆演出(初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出など)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)を示す情報を記憶しておき、これらの情報から設定値を推測して報知する演出を実行可能としてもよい。なお、この演出は、設定示唆演出の実行状況から所定の基準にもとづいて算出した設定期待度(または推測される設定値)を報知するものであって、実際の設定値を報知するものではない。
本特徴部150IWでは、ステップ150IWS509〜150IWS516の処理により、遊技が開始される前にのみ遊技前示唆演出が実行されることになる。また、ステップ150IWS517の処理により客待ちデモ演出中に設定示唆演出の実行履歴情報が示されるが、遊技前示唆演出に関する情報は除かれる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機901の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうちの早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部150IWの例に限らず、例えば、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)にのみ遊技前示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出の実行履歴情報には、特別期間における遊技中示唆演出に関する情報も含まれないようにしてもよい。
本特徴部150IWの構成に加えて、設定示唆演出の実行回数や実行内容について、実行履歴情報として蓄積し、遊技終了時などに画像表示装置905において、実行履歴情報を含む2次元コードなどを表示するように構成してもよい。また、遊技者がカメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバに送信すると、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行うようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いてWebサーバにアクセスする(または2次元コードを解析する)ことにより、実行履歴情報を取得し、携帯端末が備える表示装置において表示できるようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いて実行履歴情報を含む2次元コードを読み込むことで、携帯端末が備える表示装置において設定値を示唆する設定示唆画像が表示されるようにしてもよい。例えば、実行履歴情報から所定の基準にもとづいて推測される設定値を算出し、算出した設定値(あくまで推測であって実際の設定値とは異なる)を示唆する設定示唆画像を表示するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU90120は、第1ピースカウンタ〜第3ピースカウンタの値にもとづいて、画像表示装置905においてパズル表示の表示を開始する制御を行う(ステップ150IWS518)。
本例では、飾り図柄の変動表示中に、ジグソーパズルのピースが徐々に揃っていくような態様のパズル演出が実行される場合がある。パズル演出が実行される場合、パズル演出が1回実行されるごとに、パズル1〜パズル3のうちいずれか1つのピースが1つずつ揃っていくような演出が実行される。そして、複数回のパズル演出が実行された後に、最終的にパズル1が全てピースが揃って完成すると設定値「1」であることが示唆され、パズル2が全てピースが揃って完成すると設定値「2」であることが示唆され、パズル3が全てピースが揃って完成すると設定値「3」であることが示唆される。
また、本例では、毎回の飾り図柄の変動表示で常にパズルが表示されているのではなく、パズル演出を実行すると決定された変動表示のみ(すなわち、いずれかのパズルのピースが増加する変動表示のみ)パズルが表示される。一方で、飾り図柄の変動表示が実行されず客待ちデモンストレーション表示の表示中となった場合には、ステップ150IWS518の処理が実行されることにより、画像表示装置905においてパズル表示が表示され、パズル1〜3の各々のピースの集まり状態が確認できるようになっている。
第1ピースカウンタは、パズル1で集まっているピースの数をカウントするためのカウンタである。また、第2ピースカウンタは、パズル2で集まっているピースの数をカウントするためのカウンタである。また、第3ピースカウンタは、パズル3で集まっているピースの数をカウントするためのカウンタである。なお、本例では、演出制御基板9012に搭載されるRAM90122は電源バックアップされていないので、RAM90122に記憶された第1ピースカウンタ〜第3ピースカウンタの値は遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされ、遊技機に電源投入されたときには第1ピースカウンタ〜第3ピースカウンタの値が0である状態から始まるものとする。
ステップ150IWS518では、第1ピースカウンタの値に応じた数のピースが集まったパズル1の画像を表示し、第2ピースカウンタの値に応じた数のピースが集まったパズル2の画像を表示し、第3ピースカウンタの値に応じた数のピースが集まったパズル3の画像を表示することにより、パズル表示を表示する。
(可変表示開始設定処理)
図56−21は、図43に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS90171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ150IWS601)。次いで、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS601で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ150IWS602)。すなわち、演出制御用CPU90120によってステップ150IWS602の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU90120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ150IWS602において、演出制御用CPU90120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ150IWS602では、例えば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には、演出制御用CPU90120は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当り(非確変大当り)を示している場合には、演出制御用CPU90120は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが小当りを示している場合には、演出制御用CPU90120は、表示結果指定コマンドで指定される小当り種別に応じた小当り図柄の飾り図柄の組み合わせを決定する。本例では、小当り種別Aである場合には小当り図柄として「135」の組み合わせを決定し、小当り種別Bである場合には小当り図柄として「357」の組み合わせを決定し、小当り種別Cである場合には小当り図柄として「579」の組み合わせを決定するものとする。
また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS602において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。
演出制御用CPU90120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組み合わせを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組み合わせを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU90120は、遊技機に電源投入されてからの飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするための変動回数カウンタの値を1加算する(ステップ150IWS603)。なお、本例では、演出制御基板9012に搭載されるRAM90122は電源バックアップされていないので、RAM90122に記憶された変動回数カウンタの値は遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされ、遊技機に電源投入されたときには変動回数カウンタの値が0である状態から始まるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、遊技中示唆演出の有無および演出態様を決定する遊技中示唆演出決定処理を実行する(ステップ150IWS604)。
次いで、演出制御用CPU90120は、パズル演出の有無および演出態様を設定するためのパズル演出設定処理を実行する(ステップ150IWS605)。
次いで、演出制御用CPU90120は、変動パターン、および遊技中示唆演出やパズル演出の実行が決定されている場合であれば、遊技中示唆演出やパズル演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ150IWS606)。そして、演出制御用CPU90120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ150IWS607)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU90120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU90120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置905等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置905の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU90120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板9012におけるROM90121に格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、ステップ150IWS604の遊技中示唆演出決定処理で遊技中示唆演出の実行が決定された場合には、ステップ150IWS606で遊技中示唆演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ150IWS608および可変表示中演出処理(ステップS90172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に遊技中示唆演出が実行される。
また、ステップ150IWS605のパズル演出設定処理でパズル演出の実行が決定された場合には、ステップ150IWS606でパズル演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ150IWS608および可変表示中演出処理(ステップS90172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にパズル演出が実行される。
また、演出制御用CPU90120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置905、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ908L,908R)の制御を実行する(ステップ150IWS608)。
なお、この特徴部150IWでは、演出制御用CPU90120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU90120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU90120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ150IWS609)。そして、演出制御用CPU90120は、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し(ステップ150IWS610)、可変表示開始設定処理を終了する。
(遊技中示唆演出決定処理)
図56−22は、遊技中示唆演出決定処理(ステップ150IWS604)の一例を示すフローチャートである。遊技中示唆演出決定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS90171)内において実行される。遊技中示唆演出決定処理において、演出制御用CPU90120は、特別期間中である場合(ステップ150IWS701のY)には、第1遊技中示唆演出決定テーブルを選択し(ステップ150IWS702)、特別期間中ではない場合(ステップ150IWS701のN)には、第2遊技中示唆演出決定テーブルを選択する(ステップ150IWS703)。例えば、設定変更終了コマンドや設定値コマンドを受信したときに、特別期間フラグをセットし、変動表示が所定回(本例では30回)実行されると、特別期間フラグをリセットするように構成すれば、特別期間フラグの状態を確認することにより、ステップ150IWS701において、特別期間中であるか否かを確認することができる。
次いで、演出制御用CPU90120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS704)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ150IWS705)。
図56−23(A)は、特別期間において用いられる第1遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図であり、図56−23(B)は、非特別期間において用いられる第2遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図である。
図56−23(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様(ミニキャラクタA,B登場)については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、かつ第1演出態様(ミニキャラクタA登場)よりも設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、第2演出態様は、第1演出態様よりも有利な設定値に設定されていることに対する信頼度が高い。
また、図56−23(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルでは、特別期間にのみ、信頼度が高い第2演出態様の遊技中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
また、図56−23(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様(キャラクタC登場)に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ150IWS706)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU90120は、設定値「1」であるものとして、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ150IWS707)。
ステップ150IWS706〜S707の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図56−23(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、遊技中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低いとともに、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ150IWS708)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU90120は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ150IWS709)。
図56−23(C)は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図56−23(C)に示すように、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルでは、設定値「3」の場合と比較して、遊技中示唆演出を実行すると決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ150IWS708〜S709の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU90120は、そのまま処理を終了する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ150IWS708の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図56−23(A),(B)に示す遊技中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図56−23(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部150IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部150IWでは、特別期間と非特別期間とで、共通の態様(例えば、第1演出態様)の遊技中示唆演出を実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、異なる態様の遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。例えば、特別期間と非特別期間とで、ミニキャラAのサイズや色等が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部150IWでは、特別期間と非特別期間とのいずれであるかと、設定値とに応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、例えば、変動パターンにより特定される変動時間やリーチ演出の有無、リーチ演出の種類、擬似連演出の有無、擬似連演出の種類、表示結果が大当りとなるか否か等に応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるようにしてもよい。
例えば、少なくとも、リーチ演出を含む変動パターン(すなわち、非リーチの変動パターンよりも変動時間が長い)であるときにのみ、遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。また、例えば、スーパーリーチBを含む変動パターンと、スーパーリーチBよりも期待度が高いスーパーリーチAを含む変動パターンとでは、後者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、擬似連演出を含む変動パターンと、擬似連演出を含まない(または前者よりも擬似連回数が少ない)変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、表示結果が大当りとなる変動パターンと、表示結果が大当りとならない変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
(パズル演出設定処理)
図56−24および図56−25は、パズル演出設定処理(ステップ150IWS605)の一例を示すフローチャートである。パズル演出設定処理において、演出制御用CPU90120は、まず、パズル1〜3のいずれかのパズルが完成済みであることを示すパズル完成フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS801)。パズル完成フラグがセットされていれば、パズル演出設定処理を終了する。
ステップ150IWS801の処理が実行されることによって、本例では、遊技機に電源投入されてからパズル1〜3のいずれかのパズルが完成するまでパズル演出が実行される場合があり、パズル1〜3のいずれか1つのパズルが完成すると、以降はパズル演出が実行されない(すなわち、いずれか1つのパズルが完成するのみで、2以上のパズルが完成することがない)ように制御される。
なお、本例で示した態様にかぎらず、2以上のパズルが完成する場合があるように構成してもよい。
パズル完成フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU90120は、パズル演出を実行するか否かを決定するためのパズル演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、パズル演出を実行するか否かを決定する(ステップ150IWS802)。図56−26は、パズル演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図56−26に示すように、本例では、飾り図柄の変動表示を実行するときに1%の確率でパズル演出を実行すると決定される。
一般に遊技店において、遊技店が開店してから閉店するまでの間に継続して遊技が行われた場合に、概ね最大で3000回程の飾り図柄の変動表示が実行可能である(ただし、遊技機の機種によって差がある)。本例では、パズル1〜3のピースの最大数はそれぞれ5ピースであり、パズル1〜3のうちのいずれかのパズルが5ピースまで揃うと、そのパズルが完成する。本例では、ピースが全部揃わなかったパズルであっても概ね3〜4ピースまでは揃いやすくなるように判定値が割り振られているので、パズル1〜3のいずれかのパズルが完成するまでには概ねパズル演出が11回〜13回実行されるまでかかり、パズル演出実行の決定割合が1%であることから、概ね飾り図柄の変動表示が1100回〜1300回実行されるまでかかる。従って、本例では、遊技店が開店した後、いずれかのパズルが完成するのが概ね午後くらいになるように設計されている。なお、そのような態様にかぎらず、午前中にパズルが完成する場合があるように構成してもよい。
なお、本例では、図56−26に示す1種類のパズル演出決定テーブルを用いる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、時間帯や変動表示の実行回数、遊技店員による設定に応じて、異なるパズル演出決定テーブルを用いるようにして、パズル演出の実行割合が変化するように構成してもよい。
また、本例では、パズル1〜3のピースの最大数がそれぞれ5ピースである場合を示したが、そのような態様に限らず、例えば、3ピースや4ピースであったり、6ピース以上であったりするように構成してもよい。また、必ずしもパズル1〜3のピースの最大数は同じ数である必要はなく、例えば、パズル1のピースの最大数が4ピースである一方、パズル3のピースの最大数が5個であるなど、パズルごとにピースの最大数が異なっていてもよい。
次いで、演出制御用CPU90120は、パズル演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップ150IWS803)。パズル演出を実行しないことに決定した場合には、そのままパズル演出設定処理を終了する。パズル演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU90120は、変動回数カウンタの値が1000以下となっているか否かを確認する(ステップ150IWS804)。変動回数カウンタの値が1000以下であれば(すなわち、遊技機の電源投入からの飾り図柄の変動表示の実行回数が1000回以下であれば)、演出制御用CPU90120は、パズル演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、パズル演出態様決定テーブルAを選択する(ステップ150IWS805)。
変動回数カウンタの値が1000以下でなければ(すなわち、遊技機の電源投入からの飾り図柄の変動表示の実行回数が1000より多ければ)、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値が設定値「1」であるか否かを確認する(ステップ150IWS806)。設定値「1」であれば、演出制御用CPU90120は、パズル演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、パズル演出態様決定テーブルBを選択する(ステップ150IWS807)。
設定値「1」でなければ、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値が設定値「2」であるか否かを確認する(ステップ150IWS808)。設定値「2」であれば、演出制御用CPU90120は、パズル演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、パズル演出態様決定テーブルCを選択する(ステップ150IWS809)。
設定値「2」でもなければ(すなわち、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値が設定値「3」であれば、演出制御用CPU90120は、パズル演出の演出態様を決定するためのテーブルとして、パズル演出態様決定テーブルDを選択する(ステップ150IWS810)。
次いで、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS805,S807,S809,S810で選択されたパズル演出態様決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、パズル演出の演出態様を決定する(ステップ150IWS811)。
図56−27は、パズル演出態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図56−27(A)は、ステップ150IWS805で選択されるパズル演出態様決定テーブルAの具体例を示している。また、図56−27(B)は、ステップ150IWS807で選択されるパズル演出態様決定テーブルBの具体例を示している。また、図56−27(C)は、ステップ150IWS809で選択されるパズル演出態様決定テーブルCの具体例を示している。また、図56−27(D)は、ステップ150IWS810で選択されるパズル演出態様決定テーブルDの具体例を示している。
図56−27に示すように、各パズル演出態様決定テーブルA〜Dには、パズル演出の演出態様(種類)として、パズル演出1、パズル演出2、およびパズル演出3に対して、それぞれ判定値が割り振られている。パズル演出1は、パズル1〜3のうちパズル1のピースが1つ増加する態様で行われるパズル演出である。また、パズル演出2は、パズル1〜3のうちパズル2のピースが1つ増加する態様で行われるパズル演出である。また、パズル演出3は、パズル1〜3のうちパズル3のピースが1つ増加する態様で行われるパズル演出である。
図56−27(A)に示すように、パズル演出態様決定テーブルAでは、パズル演出3の決定割合が他のパズル演出1,2の決定割合と比較して2〜3%高くなっている。従って、本例では、遊技機の電源投入後、飾り図柄の変動表示を1000回実行するまでは、パズル演出3が実行されてパズル3のピースが1つ増加する割合が若干高い。従って、本例では、例えば、設定されている設定値が有利度が低い設定値「1」などであっても、有利度が高いパズル3のピースが所定数(例えば、3〜4個)までは集まりやすくなっている。
また、図56−27(B)に示すように、パズル演出態様決定テーブルBでは、パズル演出1の決定割合が他のパズル演出2,3の決定割合と比較して1%高くなっている。従って、本例では、遊技機の電源投入後、飾り図柄の変動表示を1000回実行した後であって、設定値「1」に設定されている場合には、パズル演出1が実行されてパズル1のピースが1つ増加する割合が若干高い。
また、図56−27(C)に示すように、パズル演出態様決定テーブルCでは、パズル演出2の決定割合が他のパズル演出1,3の決定割合と比較して1%高くなっている。従って、本例では、遊技機の電源投入後、飾り図柄の変動表示を1000回実行した後であって、設定値「2」に設定されている場合には、パズル演出2が実行されてパズル2のピースが1つ増加する割合が若干高い。
また、図56−27(D)に示すように、パズル演出態様決定テーブルDでは、パズル演出3の決定割合が他のパズル演出1,2の決定割合と比較して1%高くなっている。従って、本例では、遊技機の電源投入後、飾り図柄の変動表示を1000回実行した後であって、設定値「3」に設定されている場合には、パズル演出3が実行されてパズル3のピースが1つ増加する割合が若干高い。
なお、本例では、図56−27に示すように、いずれのパズル演出態様決定テーブルA〜Dにおいても、パズル演出1〜3のいずれかの実行割合が他のパズル演出よりも精々1〜3%高いだけであるので、パズル1〜3のいずれのピースもある程度集まりやすく、パズル1〜3のうち最終的に最大数(本例では、5枚)のピースが揃ったパズル以外のパズルであっても、少なくとも3〜4枚のピースまでは揃いやすくなるように構成されている。
なお、パズル演出態様決定テーブルの構成の仕方は、本例で示したものにかぎられない。例えば、遊技店員の設定に応じて異なるパズル演出態様決定テーブルを用いてパズル演出の演出態様を決定するように構成して、パズル演出の演出態様の選択割合を変化させることができるように構成してもよい。例えば、設定によって、パズル1〜3がある程度万遍なくピースが揃うようにしたり、特定のパズルが他のパズルよりピースが揃いやすいようにしたり変更できるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU90120は、パズル演出の演出態様としてパズル演出1を決定した場合であるか否かを確認する(ステップ150IWS812)。パズル演出1を決定した場合であれば、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値が設定値「1」であるか否かを確認する(ステップ150IWS813)。設定値「1」であれば、そのままステップ150IWS815に移行する。
設定値「1」でなければ、演出制御用CPU90120は、第1ピースカウンタの値が4となっているか否かを確認する(ステップ150IWS814)。第1ピースカウンタの値が4となっていれば、ステップ150IWS815〜S818の処理に移行せず、ステップ150IWS819に移行する。すなわち、この場合、第1ピースカウンタの値が4であるということはパズル1のピースが4つまで集まっている状態であり、パズル演出1を実行すると5つ目のピースが揃ってパズル1が完成することになるが、設定されている設定値が設定値「1」ではなく、完成したパズルで示唆される設定値と実際に設定されている設定値とが一致しないことから、ステップ150IWS815〜S818の処理に移行せず、パズル演出の実行をキャンセルするように構成している。
設定値「1」である場合(ステップ150IWS813のY)、または第1ピースカウンタの値が4でない場合(ステップ150IWS814のN)には、演出制御用CPU90120は、パズル演出1を実行することを示すパズル演出1実行フラグをセットする(ステップ150IWS815)。なお、本例では、可変表示開始設定処理のステップ150IWS606で、パズル演出1実行フラグがセットされていることにもとづいて、パズル演出1を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ150IWS608および可変表示中演出処理(ステップS90172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にパズル演出1が実行される。なお、パズル演出1実行フラグは、飾り図柄の変動表示を終了するときにリセットされるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、第1ピースカウンタの値を1加算し(ステップ150IWS816)、加算後の第1ピースカウンタの値が5となっているか否かを確認する(ステップ150IWS817)。第1ピースカウンタの値が5となっていれば、演出制御用CPU90120は、パズル完成フラグをセットする(ステップ150IWS818)。
次いで、演出制御用CPU90120は、パズル演出の演出態様としてパズル演出2を決定した場合であるか否かを確認する(ステップ150IWS819)。パズル演出2を決定した場合であれば、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値が設定値「2」であるか否かを確認する(ステップ150IWS820)。設定値「2」であれば、そのままステップ150IWS822に移行する。
設定値「2」でなければ、演出制御用CPU90120は、第2ピースカウンタの値が4となっているか否かを確認する(ステップ150IWS821)。第2ピースカウンタの値が4となっていれば、ステップ150IWS822〜S825の処理に移行せず、ステップ150IWS826に移行する。すなわち、この場合、第2ピースカウンタの値が4であるということはパズル2のピースが4つまで集まっている状態であり、パズル演出2を実行すると5つ目のピースが揃ってパズル2が完成することになるが、設定されている設定値が設定値「2」ではなく、完成したパズルで示唆される設定値と実際に設定されている設定値とが一致しないことから、ステップ150IWS822〜S825の処理に移行せず、パズル演出の実行をキャンセルするように構成している。
設定値「2」である場合(ステップ150IWS820のY)、または第2ピースカウンタの値が4でない場合(ステップ150IWS821のN)には、演出制御用CPU90120は、パズル演出2を実行することを示すパズル演出2実行フラグをセットする(ステップ150IWS82)。なお、本例では、可変表示開始設定処理のステップ150IWS606で、パズル演出2実行フラグがセットされていることにもとづいて、パズル演出2を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ150IWS608および可変表示中演出処理(ステップS90172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にパズル演出2が実行される。なお、パズル演出2実行フラグは、飾り図柄の変動表示を終了するときにリセットされるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、第2ピースカウンタの値を1加算し(ステップ150IWS823)、加算後の第2ピースカウンタの値が5となっているか否かを確認する(ステップ150IWS824)。第2ピースカウンタの値が5となっていれば、演出制御用CPU90120は、パズル完成フラグをセットする(ステップ150IWS825)。
次いで、演出制御用CPU90120は、パズル演出の演出態様としてパズル演出3を決定した場合であるか否かを確認する(ステップ150IWS826)。パズル演出3を決定した場合であれば、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値が設定値「3」であるか否かを確認する(ステップ150IWS827)。設定値「3」であれば、そのままステップ150IWS829に移行する。
設定値「3」でなければ、演出制御用CPU90120は、第3ピースカウンタの値が4となっているか否かを確認する(ステップ150IWS828)。第3ピースカウンタの値が4となっていれば、ステップ150IWS829〜S832の処理に移行せず、パズル演出設定処理を終了する。すなわち、この場合、第3ピースカウンタの値が4であるということはパズル3のピースが4つまで集まっている状態であり、パズル演出3を実行すると5つ目のピースが揃ってパズル3が完成することになるが、設定されている設定値が設定値「3」ではなく、完成したパズルで示唆される設定値と実際に設定されている設定値とが一致しないことから、ステップ150IWS829〜S832の処理に移行せず、パズル演出の実行をキャンセルするように構成している。
設定値「3」である場合(ステップ150IWS827のY)、または第3ピースカウンタの値が4でない場合(ステップ150IWS828のN)には、演出制御用CPU90120は、パズル演出3を実行することを示すパズル演出3実行フラグをセットする(ステップ150IWS829)。なお、本例では、可変表示開始設定処理のステップ150IWS606で、パズル演出3実行フラグがセットされていることにもとづいて、パズル演出3を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ150IWS608および可変表示中演出処理(ステップS90172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にパズル演出3が実行される。なお、パズル演出3実行フラグは、飾り図柄の変動表示を終了するときにリセットされるものとする。
次いで、演出制御用CPU90120は、第3ピースカウンタの値を1加算し(ステップ150IWS830)、加算後の第3ピースカウンタの値が5となっているか否かを確認する(ステップ150IWS831)。第3ピースカウンタの値が5となっていれば、演出制御用CPU90120は、パズル完成フラグをセットする(ステップ150IWS832)。
なお、本例では、ステップ150IWS813,S814,S820,S821,S827,S828の処理が実行されることによって、完成したパズルで示唆される設定値と実際に設定されている設定値とが一致しないこととなる場合には、パズル演出をキャンセルして、そのような事態が生じないようにする場合を示しているが、そのような処理態様にかぎられない。例えば、ステップ150IWS811を再度実行して、そのような不一致な状態とならないパズル演出の演出態様が決定されるまで、パズル演出の演出態様を決定し直すように構成してもよい。また、例えば、そのような不一致な状態となるパズル演出の演出態様を除外したテーブルを用いて、パズル演出の演出態様を決定し直すように構成してもよい。
また、本例では、完成したパズルで示唆される設定値と実際に設定されている設定値とが一致しないこととなる場合がないように制御する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、完成したパズルで示唆される設定値と実際に設定されている設定値とが必ずしも一致しない場合があるように構成してもよい。例えば、設定値「3」である場合、パズル3が完成する割合が最も高くなるが、パズル1やパズル2が完成する場合もあるように構成してもよい。
また、パズル演出についても、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否か(設定値コマンドを正常に受信しているか否か)を確認し、設定値コマンドを正常に受信していなければ、遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出の決定と同様に、パズル演出の実行を制限するように構成してもよい。
(大当り中演出決定処理)
図56−28は、大当り中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。大当り中演出決定処理は、大当り開放前処理(ステップS90114)内において実行される。大当り中演出決定処理において、演出制御用CPU90120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ150IWS901)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ150IWS902)。そして、ステップ150IWS907に移行する。
ステップS150IWS902では、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間(以下、所定期間ともいう)である場合には、図56−29(A)に示す第1大当り中示唆演出決定テーブルを選択し、所定期間中ではない場合には、図56−29(B)に示す第2大当り中示唆演出決定テーブルを選択する。そして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルと、設定値とにもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する。なお、ここでの「遊技開始時点」とは、電源投入後、最初の変動表示が開始された時点を指しているが、これに限らず、例えば、前回の連荘の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよいし、客待ちデモ演出の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよい。また、この特徴部150IWでは、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を所定期間としているが、電源投入時に設定変更が行われた場合の、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を所定期間とするようにしてもよい。また、例えば、所定期間を複数の期間に区分し、第1所定期間(遊技開始時点から変動表示が50回実行されるまでの期間)と、第2所定期間(遊技開始後、51回目の変動表示から100回目の変動表示が実行されるまでの期間)とで、大当り中示唆演出の有無や演出態様の決定割合が異なる大当り中示唆演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。
図56−29(A),(B)に示す第1,第2大当り中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、大当り中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、大当り中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様および第3演出態様については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、所定期間と非所定期間とで設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、所定期間においては、非所定期間よりも、信頼度が高い大当り中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部150IWの構成に限らず、大当り中示唆演出(またはそのうちの特定の演出態様)は、所定期間にのみ実行され、非所定期間には実行されないようにしてもよい。
また、図56−29(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第4演出態様に決定される場合がある。そのため、第4演出態様により大当り中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
本特徴部150IWでは、大当り中示唆演出が第3演出態様により実行されると、例えば、図56−30(A1)に示すように、画像表示装置905において、大当りとなる飾り図柄が停止表示された後に、図56−30(B1)に示すように、セリフC画像(「高設定!?」)150IW102が表示される。
また、大当り中示唆演出が第4演出態様により実行されると、例えば、図56−30(A1)に示すように、画像表示装置905において、大当りとなる飾り図柄が停止表示された後に、図56−31(C1)に示すように、セリフD画像(「高設定確定」)150IW105が表示される。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ150IWS903)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU90120は、設定値「1」であるものとして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ150IWS904)。そして、ステップ150IWS907に移行する。
ステップ150IWS903〜S904の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図56−29(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が最も低く、第4演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU90120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ150IWS905)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU90120は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ150IWS906)。そして、ステップ150IWS907に移行する。
図56−29(C)は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図56−29(C)に示すように、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルでは、大当り中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低く、設定値「2」や「3」の場合と比較して、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が低く、第4演出態様と決定される場合もない。
ステップ150IWS905〜S906の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU90120は、そのままステップ150IWS907に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ150IWS905の処理が実行されることによって、本特徴部150IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で大当り中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図56−29(A),(B)に示す大当り中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に大当り中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、大当り中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図56−29(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、図56−29(A)に示す例では、所定期間に大当りとなったときには、必ず大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、低い割合で実行されない場合があるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。また、図56−29(B)に示す例では、設定値に関わらず、大当り中示唆演出が実行されない割合は同じとなるように構成されているが、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。
また、本特徴部150IWでは、所定期間に大当りとなったときに、設定示唆演出として大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、所定期間に所定条件が成立したことにもとづいて、設定示唆演出(例えば、所定条件が成立したときに、設定値を示唆するセリフ画像が表示される)が実行されるようにしてもよい。この場合、所定条件は、例えば、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したことや、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等により成立するようにしてもよい。
本特徴部150IWでは、設定値に応じて異なる割合で大当り中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて大当り中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ実行割合が異なることを含む概念である。
次いで、演出制御用CPU90120は、役物演出の実行の有無を決定する(ステップ150IWS907)。
ここでは、例えば、図56−30(A1)に示すように、画像表示装置905の上方に、可動部材150IW101が設けられているものとする。このような構成において、役物演出が実行されると、図56−30(B2)に示すように、可動部材150IW101が画像表示装置905の前面に移動する制御が行われる。
図56−30(A1),(B2)に示すように、役物演出が実行されると、可動部材150IW101が画像表示装置905の前面に移動するため、画像表示装置905において大当り中示唆演出によりセリフ画像が表示される位置が視認しづらくなる。本特徴部150IWでは、大当り中示唆演出と役物演出とは、大当り遊技におけるファンファーレ期間のうちの異なるタイミングで実行されるため、実際に画像表示装置905の前面に移動した可動部材150IW101が、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を覆い隠すことはない。しかし、ファンファーレ期間中に、役物演出により可動部材150IW101が動作すると、可動部材150IW101に遊技者の注意が向いて、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を見落としてしまうおそれがある。そこで、ステップ150IWS907では、図56−29(D)に示す役物演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出が実行されないように構成されている。このような構成により、大当り中示唆演出が認識しづらくなって興趣を低下させてしまうことを防止することができる。また、このような構成により、大当り中示唆演出と役物演出とが同じタイミングで実行されるものであっても、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止することができる。
なお、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、大当り中示唆演出と役物演出とのいずれかの実行タイミングを変えて(例えば、役物演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、可動部材150IW101の動作態様を変化させて(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御して)、または大当り中示唆演出によるセリフ画像の表示位置を変更して、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されている場合には、役物演出の実行割合を低下させることにより、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、所定期間のみ、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、図56−29(D)に示す例に限らず、大当り中示唆演出が実行されるときにも、低い割合で役物演出が実行されることがあるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU90120は、役物演出を実行しない場合には(ステップ150IWS908のN)、導光板演出の有無を決定する(ステップ150IWS909)。
ここでは、画像表示装置905の前面に、光を透過可能な透光性を有する導光板150IW103と、導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とが設けられ、導光板150IW103は、発光体によって導光板150IW103の端面から導光板150IW103の内部に入射された光を反射して遊技機の前面に出射させる反射部が設けられているものとする。そして、発光体を発光させることにより導光板150IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光を出射させる導光板演出を実行可能である。このような構成において、導光板演出が実行されると、図56−30(B3)に示すように、導光板150IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光が出射され、「大当り」の文字が現れる。また、導光板演出の実行中は、画像表示装置905に表示されている画像を視認しづらくなる。
ステップ150IWS909では、図56−29(E)に示す導光板演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出の有無、実行される場合の演出態様に応じて、異なる割合により導光板演出が実行される。具体的には、第1演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が高く、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が低くなるように構成されている。すなわち、有利な設定値であることが示唆されない演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、導光板演出が実行される割合が高く、大当り中示唆演出が視認しづらくするように構成されている。例えば、図56−30(B4)に示すように、第1演出態様の大当り中示唆演出によりセリフA画像(「設定は・・・」)150IW104が表示されているときに、導光板演出が実行されると、セリフA画像が視認しづらくなる。このような構成により、遊技者にとって望ましくない演出態様の大当り中示唆演出により、却って遊技興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。なお、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、大当り中示唆演出と導光板演出とのいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、導光板演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)ようにしてもよい。
次に、パズル演出の演出態様について説明する。図56−32〜図56−34は、パズル演出の演出態様の一例を示す説明図である。図56−32(A)に示すように、パズル演出の実行を決定しなかった飾り図柄の変動表示においては、画像表示装置905においてパズル演出の演出表示は表示されず、左中右の飾り図柄の変動表示が表示される。次いで、図56−32(B)に示すように、変動時間を終了して飾り図柄の停止図柄が停止表示され、さらに、図56−32(C)に示すように、次の飾り図柄の変動表示が開始されたものとする。図56−32(C)に示す例では、飾り図柄の変動表示を開始するときに、パズル演出の実行が決定されたとともに、パズル演出の演出態様としてパズル演出2が決定されたものとする。そして、図56−32(C)に示すように、例えば、画像表示装置905の表示画面の左下方においてパズル演出の演出画面(パズル演出画面)150IW106が表示され、パズル演出が開始される。
図56−32(D)は、図56−32(C)に示したパズル演出画面150IW106を拡大して示したものである。図56−32(D)に示すように、パズル演出画面150IW106には、パズル150IW107(パズル1)、パズル150IW108(パズル2)、およびパズル150IW109(パズル3)が表示されている。また、図56−32(D)に示す例では、パズル150IW107(パズル1)には既に1つのピース150IW107−1が集まった状態であり、パズル150IW108(パズル2)にはまだ1つもピースが集まっておらず、パズル150IW109(パズル3)には既に2つのピースが集まった状態である場合が示されている。
次いで、パズル演出2が決定されていることにもとづいて、図56−33(E)に示すように、パズル演出画面150IW106内において、新たなピース150IW108−1が1つ飛んできて、パズル150IW107(パズル1)〜パズル150IW109(パズル3)のいずれに新しいパズルがはまるかを煽るような演出が実行される。そして、図56−33(F)に示すように、最終的にパズル150IW108(パズル2)内にその新たなピース150IW108−1がはまり、パズル150IW108(パズル2)のピースが1つ増加するような演出が実行される。そして、その飾り図柄の変動表示を終了すると、パズル演出画面150IW106が消去され、パズル演出が終了する。
次いで、図56−33(G)に示すように、次の飾り図柄の変動表示では、パズル演出の実行が決定されなかったものとし、図56−33(G)に示すように、画像表示装置905においてパズル演出の演出表示は表示されず、左中右の飾り図柄の変動表示が表示される。
次いで、その後、パズル演出が実行されることなく、飾り図柄の変動表示が実行されない状態となり、図56−33(H)に示すように、画像表示装置905において客待ちデモンストレーション表示が表示されている状態になったものとする。本例では、客待ちデモンストレーション表示中となると、図56−33(H)に示すように、例えば、画像表示装置905の表示画面の左下方においてパズル表示の表示画面(パズル表示画面)150IW110が表示され、パズル表示の表示が開始されて、パズル150IW107(パズル1)、パズル150IW108(パズル2)、およびパズル150IW109(パズル3)それぞれの現在のピースの集まり具合が表示される。
その後、再び遊技が開始され、複数回の飾り図柄の変動表示が実行され、パズル演出も複数回実行されたものとする。そして、その後のある飾り図柄の変動表示を開始するときに、パズル演出の実行が決定されたとともに、パズル演出の演出態様としてパズル演出2が決定されたものとし、パズル演出画面150IW106が表示されてパズル演出が開始されたものとする。図56−34(I)は、その飾り図柄の変動表示において表示されるパズル演出画面150IW106を拡大して示したものである。図56−34(I)に示す例では、パズル150IW107(パズル1)には既に3つのピース150IW107−1が集まった状態であり、パズル150IW108(パズル2)には既に4つのピースが集まった状態であり、パズル150IW109(パズル3)には既に4つのピースが集まった状態である場合が示されている。
次いで、パズル演出2が決定されていることにもとづいて、図56−34(J)に示すように、パズル演出画面150IW106内において、新たなピース150IW108−5が1つ飛んできて、パズル150IW107(パズル1)〜パズル150IW109(パズル3)のいずれに新しいパズルがはまるかを煽るような演出が実行される。そして、図56−34(K)に示すように、最終的にパズル150IW108(パズル2)内にその新たなピース150IW108−5がはまり、パズル150IW108(パズル2)のピースが1つ増加するような演出が実行される。この場合、図56−34(K)に示すように、パズル150IW108(パズル2)内のピースが最大数である5つまで揃い、パズル150IW108(パズル2)が完成したことから、画像表示装置905において「パズル2完成!」などの文字表示が表示される。そして、例えば、図56−34(L)に示すように、完成したパズル150IW108(パズル2)内に「2」も文字が浮かび上がり、設定されている設定値が設定値「2」であることが示唆される。
なお、図56−34(L)に示す例では、「2」という数字が表示されることによって、設定値「2」であることが直接示唆される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、そのような直接的な表現ではなく、パズルが完成することによって設定値「2」に対応した絵(設定値「2」を連想させるような絵)が浮かび上がって表示されるようなものであってもよい。
なお、図56−32〜図56−34では、パズル2が完成して設定値「2」であることが示唆される場合を示したが、設定値「1」や設定値「3」を示唆する場合も同様の演出態様によってパズル演出が実行される。
なお、本特徴部150IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行されるが、例えば、エラーが発生したときに画像表示装置905において表示されるエラー表示も、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行される。すなわち、エラー表示は、大当り中示唆演出(または遊技前示唆演出や遊技中示唆演出)よりも優先して表示される。このような構成により、エラーの発生を適切に報知することができる。また、大当り中示唆演出と同時に実行され得る所定の演出(例えば、ファンファーレ演出のうち特定の演出態様のもの)が設けられ、当該所定の演出が大当り中示唆演出を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出を優先するようにしてもよい。具体的には、当該所定の演出により画像表示装置905に表示される画像が、大当り中示唆演出により表示される画像を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出により表示される画像を優先的に表示するようにしてもよい。このような構成により、大当り中示唆演出を認識しやすくすることができる。
また、本特徴部150IWでは、画像表示装置905の表示領域にて飾り図柄を可変表示させているが、表面に飾り図柄を配したドラム状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ドラム型の遊技機にも適用してもよい)。あるいは、表面に飾り図柄を配したベルト状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ベルトリール型の遊技機にも適用してもよい)。このような、ドラム型またはベルトリール型の遊技機では、設定変更を行った後の初回変動開始時に、ドラム状またはベルト状の可動体が通常時とは異なる特徴的な動作を行う(または特徴的な動作が発生してしまう)場合がある。そこで、設定変更を行った後の初回変動においては、変動開始時に可動体を視認しづらくする導光板演出を実行する(または実行する割合を高くする)ようにしてもよい。このような構成により、設定変更を行ったことを遊技者に気付かれにくくすることができる。
また、本特徴部150IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出の視認性を低下させることができるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、例えば、役物演出や導光板演出が実行されることにより、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させることができるようにしてもよい。また、この場合にも、遊技者にとって望ましくない示唆がなされる場合に、高い割合で視認性を低下させるようにしてもよい。例えば、偶数初期出目が表示される場合や、第1演出態様の遊技前示唆演出が実行される場合、第1演出態様の遊技中示唆演出が実行される場合に、これらの視認性を低下させるように、可動部材が動作する役物演出や、導光板により文字や絵を表示する導光板演出を実行する割合を高くするようにしてもよい。また、役物演出や導光板演出に限らず、所定音を出力する制御や、可動部材やスティックコントローラ31Aを振動させる制御、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させる制御を含む演出を行うことにより、遊技者の注意を他に向けて、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させる(または気づきにくくする)ようにしてもよい。
また、本特徴部150IWの設定示唆演出に加えて、計測結果(電源投入時にセットした計測タイマやリアルタイムクロックを用いた計測結果)にもとづいて実行される一斉演出を、特定の態様により実行することにより、設定を示唆するようにしてもよい。
また、保留記憶が0になることなく連続して変動表示が実行された回数や、上限保留記憶数を超える始動入賞が発生した回数に応じて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
また、所定の操作有効期間において、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bの操作が検出されたことにもとづいて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
以上、特徴部150IWを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(変形例1)
例えば、前記特徴部150IWでは、セキュリティカバー150IW500Aを外枠150IW001aに固定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティカバーは遊技機用枠150IW003側に設けてもよい。具体的には、変形例1として図56−35(A)及び図56−35(B)に示すように、短片150IW500Baと長片150IW500Bbとから成るセキュリティカバー150IW500Bを、例えば、基板ケース150IW201に対して、長片150IW500Bbの右端部が設定キー150IW051を含む基板ケース150IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置よりも右側の被覆解除位置との間で左右方向にスライド移動可能に設ける。
一方、遊技機用枠150IW003を開放した際には、基板ケース150IW201に対してセキュリティカバー150IW500Bを右側方にスライド移動させることによって、長片150IW500Bbの左部に形成された貫通口150IW500Bcを介して設定キー150IW051を操作可能とすればよい。つまり、本変形例1においては、遊技機用枠150IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー150IW500B(長片150IW500Bb)が設定キー150IW051を被覆した状態で基板ケース150IW201に対する左右方向へのスライド移動が規制されることによってパチンコ遊技機901が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠150IW003が開放されているときには、基板ケース150IW201に対してセキュリティカバー150IW500Bを右方向にスライド移動させて設定キー150IW051を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機901が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図56−35(A)及び図56−35(B)に示すように、遊技機用枠150IW003の閉鎖時は、セキュリティカバー150IW500Bの基板ケース150IW201からの突出寸法が長さL1である一方で、遊技機用枠150IW003を開放した際には、基板ケース150IW201に対してセキュリティカバー150IW500Bをスライド移動させることによってセキュリティカバー150IW500Bの基板ケース150IW201からの突出寸法が長さL2に伸長される(L2>L1)。
つまり、図56−36(A)に示すように、遊技機用枠150IW003を所定の回動軸を中心に回動して開放した際には、セキュリティカバー150IW500Bを基板ケース150IW201からの突出寸法が長さL2となるまで基板ケース150IW201に対してスライド移動させる(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー150IW051を操作することによってパチンコ遊技機901の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機901が許容状態である場合は、図56−36(B)に示すように、セキュリティカバー150IW500Bを基板ケース150IW201からの突出寸法が長さL1となるまで基板ケース150IW201に対してスライド移動させなければ(パチンコ遊技機901を規制状態に変化させなければ)セキュリティカバー150IW500Bが外枠150IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠150IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例1では、パチンコ遊技機901が許容状態のまま遊技機用枠150IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー150IW500Bによる設定キー150IW051の被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠150IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、遊技機用枠150IW003を閉鎖している状態では、短片150IW500Baの前端部が外枠150IW001aと遊技機用枠150IW003との間に配置されることで被覆位置から左右方向への移動が規制されるようになっているが、セキュリティカバー150IW500Bにより設定キー150IW051を被覆している状態が維持される範囲でセキュリティカバー150IW500Bが左右方向に移動されるようになっていてもよい。
(変形例2)
更に、セキュリティカバーを遊技機用枠150IW003側に設ける形態としては、変形例2として図56−37(A)及び図56−37(B)に示すように、セキュリティカバー150IW500Cの左端部を遊技機用枠150IW003の背面側に設けられた上下方向を向く枢軸150IW500Cdを中心として、設定キー150IW051を含む基板ケース150IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置から回動した被覆解除位置との間で回動可能に枢支されていてもよい。このような場合は、遊技機用枠150IW003の閉鎖時には、短片150IW500Caの前端部が外枠150IW001aの右側辺に設けられた係止部150IW500Ccに係止され、長片150IW500Cbが設定キー150IW051を背面側から被覆している状態から背面側への回動が規制されるようにすればよい。
そして、遊技機用枠150IW003を開放した際には、基板ケース150IW201に対してセキュリティカバー150IW500Cを枢軸150IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させることによって設定キー150IW051を被覆した状態を解除して操作可能とすればよい。つまり、本変形例2においては、遊技機用枠150IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー150IW500C(長片150IW500Cb)が設定キー150IW051を被覆した状態で回動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠150IW003が開放されているときには、基板ケース150IW201に対してセキュリティカバー150IW500Cを枢軸150IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させて設定キー150IW051を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機901が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図56−38(A)に示すように、本変形例2におけるセキュリティカバー150IW500Cは、枢軸150IW500Cd周りに回動する(パチンコ遊技機901を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー150IW051を操作することによってパチンコ遊技機901の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機901が許容状態である場合は、図56−38(B)に示すように、セキュリティカバー150IW500Cを平面視で時計回り方向に回動して該セキュリティカバー150IW500Cによって設定キー150IW051を被覆しなければ(パチンコ遊技機901を規制状態に変化させなければ)、セキュリティカバー150IW500Cが外枠150IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠150IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例2では、パチンコ遊技機901が許容状態のまま遊技機用枠150IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー150IW500Cによる設定キー150IW051の被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠150IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
(変形例3)
また、前記特徴部150IWでは、遊技機用枠150IW003を開放することによってパチンコ遊技機901の設定値を変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス扉枠150IW003aを開放することによってパチンコ遊技機901の設定値を変更可能としてもよい。尚、このようにガラス扉枠150IW003aを開放することによってパチンコ遊技機901の設定値を変更可能とする場合は、変形例3として図56−39(A)〜図56−39(C)に示すように、遊技機用枠150IW003下部に貫通口150IW003bを形成し、該貫通口150IW003bを介して設定キー150IW051を操作可能とすればよい。尚、この場合は、主基板9011におけるIC等の実装面がパチンコ遊技機901の背面側に向けて配置され、設定キー150IW051は主基板9011における前記実装面とは反対側の面に配置される。
このように貫通口150IW003bを介して設定キー150IW051を操作可能とする場合には、貫通口150IW003bを開閉可能な扉体150IW003cを設け、該扉体150IW003cが閉鎖されている状態ではて設定キー150IW051の操作規制されるようにすればよい。尚、図56−39(B)及び図56−39(C)に示すように、扉体150IW003cを遊技機用枠150IW003の正面側に設ける場合は、ガラス扉枠150IW003aを閉鎖することによって扉体150IW003cがガラス扉枠150IW003aと遊技機用枠150IW003との間で開閉可能に挟持されることとなるので、ガラス扉枠150IW003aの閉鎖時に設定キー150IW051が不正に操作されてしまうことを強力に防ぐことができ、セキュリティ性を向上することができる。
以上に説明したように、本特徴部150IWには、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、設定値にもとづく演出の表示制御を行い、キリン、ゾウ、ライオンの各キャラクタ画像を表示させる処理を所定のタイミングで実行することが記載されている。また、所定のタイミングとは、例えば特別図柄の変動時などが考えられるが、さらに定期的(全変動時、所定変動回数ごとなど)でもよいし、不定期(乱数抽選で当選した場合など)であってもよいことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、必ずしも演出効果を高めることはできない。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第1発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
示唆演出(例えば、パズル演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS606でパズル演出を含むプロセステーブルを選択してステップ150IWS608および可変表示中演出処理(ステップS90172)を実行する部分)を備え、
前記示唆演出実行手段は、
複数の特定構成要素(例えば、パズル150IW107(パズル1)の各ピース)が集まる表示を行った場合に、前記示唆演出として特定示唆演出(例えば、パズル150IW107(パズル1)において最大数(例えば、5個)までのピースが全て集まってパズル150IW107(パズル1)が完成することにより、設定値「1」が示唆される演出)を実行可能であり、
複数の特別構成要素(例えば、パズル150IW109(パズル3)の各ピース)が集まる表示を行った場合に、前記示唆演出として特別示唆演出(例えば、パズル150IW109(パズル3)において最大数(例えば、5個)までのピースが全て集まってパズル150IW109(パズル3)が完成することにより、設定値「3」が示唆される演出)を実行可能であり、
設定されている設定値に応じて異なる態様により、前記特定構成要素と前記特別構成要素とが集まる表示を行う(例えば、図56−27(B)に示すように、設定値「1」の場合には、パズル演出1の実行割合が若干高く、パズル150IW107(パズル1)のピースが若干集まりやすい。また、例えば、図56−27(D)に示すように、設定値「3」の場合には、パズル演出3の実行割合が若干高く、パズル150IW109(パズル3)のピースが若干集まりやすい。)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、演出効果を高めることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第1発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
示唆演出(例えば、パズル演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS606でパズル演出を含むプロセステーブルを選択してステップ150IWS608および可変表示中演出処理(ステップS90172)を実行する部分)を備え、
前記示唆演出実行手段は、
複数の特定構成要素(例えば、パズル150IW107(パズル1)の各ピース)が集まる表示を行った場合に、前記示唆演出として特定示唆演出(例えば、パズル150IW107(パズル1)において最大数(例えば、5個)までのピースが全て集まってパズル150IW107(パズル1)が完成することにより、設定値「1」が示唆される演出)を実行可能であり、
複数の特別構成要素(例えば、パズル150IW109(パズル3)の各ピース)が集まる表示を行った場合に、前記示唆演出として特別示唆演出(例えば、パズル150IW109(パズル3)において最大数(例えば、5個)までのピースが全て集まってパズル150IW109(パズル3)が完成することにより、設定値「3」が示唆される演出)を実行可能であり、
設定されている設定値に応じて異なる態様により、前記特定構成要素と前記特別構成要素とが集まる表示を行い(例えば、図56−27(B)に示すように、設定値「1」の場合には、パズル演出1の実行割合が若干高く、パズル150IW107(パズル1)のピースが若干集まりやすい。また、例えば、図56−27(D)に示すように、設定値「3」の場合には、パズル演出3の実行割合が若干高く、パズル150IW109(パズル3)のピースが若干集まりやすい。)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、演出効果を高めることができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
なお、本例では、特定構成要素や特別構成要素としてパズルのピースなどの画像を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定構成要素や特別構成要素として様々な楽器の音を音出力して、音出力された音が揃うことにより設定されている設定値を示唆可能に構成してもよい。
また、本例では、「設定されている設定値に応じて異なる態様により、前記特定構成要素と前記特別構成要素とが集まる表示を行う」態様の具体例として、図56−27に示すように、設定値に対応したパズルのピースが若干集まりやすいように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値に応じて、パズルが最大値(本例では、5)まで集まってパズルが完成するか否かを異ならせたり、途中までのパズルのピースの集まり方を異ならせたり、パズルのピースの獲得しやすさを異ならせたりするなど、様々な態様が考えられる。
また、本例では、飾り図柄の変動表示中にパズル演出が実行されてパズルのピースが集まっていく演出を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技中に何らかのパズル演出を実行してパズルのピースが集まっていく演出を行うように構成してもよい。
更には、第1発明の手段2の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値が特定設定値(例えば、設定値「1」)である場合に、特定示唆演出を実行可能である一方、特別示唆演出は実行不能である(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS813でYの場合には、ステップ150IWS815〜S818を実行してパズル演出1を実行可能であるが、ステップ150IWS813でNおよびステップ150IWS814でYの場合には、ステップ150IWS815〜S818に移行せず、パズル演出をキャンセルする)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、設定値「1」である場合にはパズル1以外が完成する場合はないようにし、設定値「2」である場合にはパズル2以外が完成する場合はないようにし、設定値「3」である場合にはパズル3以外が完成する場合はないように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特に有利度が低い設定値「1」である場合に、有利度が高い設定値「3」に対応したパズル3が完成する場合がないように制限し、それ以外のケースについては実際に設定されている設定値に対応したパズル以外のパズルが完成する場合があるように構成してもよい。
更には、第1発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、所定条件が成立したこと(例えば、ステップ150IWS802のパズル演出の有無の抽選処理に当選したこと)にもとづいて、特定構成要素または特別構成要素を集める表示を行うか否かの演出(例えば、図56−33(E)および図56−34(J)に示すように、新たなピースが1つ飛んできて、パズル150IW107(パズル1)〜パズル150IW109(パズル3)のいずれに新しいパズルがはまるかを煽るような演出)を実行する
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、演出効果を高めることができる。
なお、本例では、新たなピースが1つ飛んできて、パズル150IW107(パズル1)〜パズル150IW109(パズル3)のいずれに新しいパズルがはまるかを煽るような演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、ピースを獲得できるか否かを煽るような演出を実行したり、複数のピースを表示した上でそれらのピースのうちのいずれを獲得できるかを煽るような演出を実行したりしてもよく、様々な態様が考えられる。
また、本例では、「所定条件」として、変動表示ごとに抽選処理を行い、抽選処理に当選したことにもとづいて所定条件が成立する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りとなったことにもとづいて所定条件が成立したものとしてパズル演出を実行したり、所定の予告演出の出現にもとづいて所定条件が成立したものとしてパズル演出を実行したりしてもよく、所定条件として様々な態様が考えられる。
更には、第1発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値がいずれの設定値であっても、特定構成要素および特別構成要素を集める表示を行うことが可能である(例えば、図56−27に示すように、いずれのパズル演出態様決定テーブルA〜Dにおいても、パズル演出1〜3のいずれかの実行割合が他のパズル演出よりも精々1〜3%高いだけであるので、パズル1〜3のいずれのピースもある程度集まりやすい)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、演出効果を高めることができる。
更には、第1発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、集めている途中の特定構成要素および特別構成要素の状態を確認可能な表示(例えば、図56−33(H)に示すパズル表示画面150IW110)を行う(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ150IWS518を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技機の稼働を促進することができる。すなわち、本例では、集めている途中のパズルのピースの状態を見せることによって、遊技機の稼働を促進することができる。特に、本例では、変動回数が1000回以下である場合には、有利度が高い設定値「3」に対応したパズルのピースが集まりやすいので、遊技者に対して有利度が高い設定であると期待させることができ、遊技機の稼働を促進することができる。
なお、本例では、客待ちデモンストレーション表示中にパズル表示画面150IW110を表示して、各パズルのピースの獲得状況を確認したり、完成したパズルの状況を確認したりできるように構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、各パズルのピースの獲得状況や、完成したパズルの状況をインタフェース画面に組み込んで常時表示することにより、常時確認できるように構成してもよい。
更には、第1発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値が有利度が低い設定値であっても、高い有利度に対応した特別構成要素が所定数(例えば、3〜4個)まで集まる表示を行うことが可能である(例えば、図56−27(A)に示すように、パズル演出態様決定テーブルAでは、パズル演出3の決定割合が他のパズル演出1,2の決定割合と比較して2〜3%高くなっており、遊技機の電源投入後、飾り図柄の変動表示を1000回実行するまでは、パズル演出3が実行されてパズル3のピースが1つ増加する割合が若干高い)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技機の稼働を促進することができる。
更には、第1発明の手段7の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)を備え、
示唆演出実行手段は、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS515,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
なお、本特徴部150IWでは、例えば、演出制御用基板9012に搭載されたRAM90122は電源バックアップされていないものとし、各ピースカウンタの値などは遊技機の電源オフでリセットされてしまい、電源が再投入されるときには各パズルがリセットされた状態で起動するものとする。なお、RAM90122の少なくとも一部を電源バックアップして各ピースカウンタの値などをバックアップするように構成してもよいし、この場合、遊技店員のリセット操作に応じてRAM90122に記憶された各ピースカウンタの値などをリセットできるように構成してもよい。
また、上記の場合、例えば、遊技店の開店時に一部のパズルの一部のピースが集まっている状態で遊技機が起動するように構成してもよい。また、この場合、いずれのパズルのピースが集まっている状態で起動するかに応じて、設定値が示唆されるように構成してもよい。また、遊技店の開店時にいずれかのパズルが既に完成している状態で遊技機が起動するパターンもあるように構成してもよい。
なお、上記した第1発明の手段1の遊技機に適用できる第1発明の手段2〜手段7の遊技機は、上記した第1発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、前枠を開いて設定キースイッチをON側に操作した状態で電源スイッチがON側に操作された場合に設定変更処理が実行されることが記載されている。また、設定変更処理では、設定値記憶手段以外のRAM領域がクリアされることが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、必ずしも適切に処理を行うことができないおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作されたことにもとづいて初期化処理(例えば、RAMクリア1処理、RAMクリア2処理)を実行可能に設けられた操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM90122)と、
設定値を変更するための設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS025,S034,S048を実行する部分)とを備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。特に、設定値の変更というある程度処理時間がかかる処理において、特定情報(本例では、RAMクリアフラグ)を記憶しておき、そのRAMクリアフラグを確認して処理を実行することによって、好適に処理を行うことができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第2発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作されたことにもとづいて初期化処理(例えば、RAMクリア1処理、RAMクリア2処理)を実行するために設けられた操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM90122)と、
設定値を変更するための設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS025,S034,S048を実行する部分)とを備え、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。特に、設定値の変更というある程度処理時間がかかる処理において、特定情報(本例では、RAMクリアフラグ)を記憶しておき、そのRAMクリアフラグを確認して処理を実行することによって、好適に処理を行うことができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
なお、可動体の動作を伴う可動体演出の態様によって設定値を示唆するようにしてもよい。例えば、可動体演出の態様を複数種類の中から抽選等により選択するとともに、設定されている設定値によって可動体演出の各態様の選択割合を異ならせることにより、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、特定種類の態様による可動体演出が行われやすくなるようにしてもよい。そのようにすれば、可動体演出の態様が変化に富み、しかも、可動体演出の各態様の出現割合によって設定値を推測する機会を遊技者に与えることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、演出表示装置として、演出用変動表示ユニット300とは別に画像表示装置を設け、当該画像表示装置によって設定値示唆演出を行うようにしてもよい。例えば、画像表示装置にキャラクタを表示させ、当該キャラクタを所定の演出条件の成立毎に複数種類の中から抽選等により選択するとともに、設定されている設定値によって各キャラクタの選択割合を異ならせることにより、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、特定種類のキャラクタによる演出が行われやすくなるようにしてもよい。そのようにすれば、各キャラクタの出現割合によって設定値を推測する機会を遊技者に与えることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
なお、本例では、「特定情報を複数回用いて」実行する処理として、ステップ150IWS025でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ150IWS026,S027で設定確認コマンドまたは設定変更コマンドを送信する処理を実行したり、ステップ150IWS034でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ150IWS035〜S042の設定値を変更する処理を実行するか否かを制御したり、ステップ150IWS048でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ150IWS049,S051の復旧処理またはRAMクリア1処理を実行したりする場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定情報(RAMクリアフラグ)がセットされているか否かに応じて設定値を変更する操作の直前に操作スイッチを有効にするか否かを制御したりしてもよい。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
処理実行手段は、設定値変更処理において、操作手段の操作にもとづいて設定値を変更する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS039〜S042を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、操作手段を兼用できるので、コストの増加を抑えることができる。すなわち、本例では、RAM90102の初期化のための操作を行う操作手段と、設定値の変更操作を行うための操作手段としてクリアスイッチを兼用で用いることができるので、コストの増加を抑えることができる。
なお、本例では、クリアスイッチを兼用で用いることによって、遊技機への電源投入時にクリアスイッチの状態を複数回確認する必要があるので、遊技機への電源投入時に最初にクリアスイッチのオンを検出したときにRAMクリアフラグをセットし、以降はRAM90102の初期化のためのクリアスイッチの操作が行われたか否かはRAMクリアフラグがセットされているか否かを確認するようにし、設定値の変更操作のためのクリアスイッチの操作はクリアスイッチ自体の状態を確認するようにすることによって、好適に処理を行うことができるようにしている。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことにもとづいて通常の初期化処理(例えば、RAMクリア1処理)を実行する一方、遊技機への電源供給が開始されたときに異常を検出したことにもとづいて異常時の初期化処理(例えば、RAMクリア2処理)を実行する初期化処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS015,S051を実行する部分)と、
前記通常の初期化処理において記憶内容がクリアされる第1記憶領域(例えば、RAM90102のクリア記憶領域1)と、
前記異常時の初期化処理において記憶内容がクリアされる第2記憶領域(例えば、RAM90102のクリア記憶領域2)とを備え、
特定情報記憶手段は、特定情報を前記第2記憶領域に記憶可能である(例えば、RAMクリアフラグは、RAM90102のクリア記憶領域2にセットされる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS041を実行する部分)を備え、
処理実行手段は、設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS041でYのとき、ステップ150IWS042を実行する)、
前記判定手段は、遊技機への電源供給が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS036でNのとき、ステップ150IWS037を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
所定のタイマ割込が発生するごとにタイマ割込処理を実行可能なタイマ割込処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS9021〜S9027を実行する部分)を備え、
処理実行手段は、遊技機への電源供給が開始されたあと前記タイマ割込処理が実行されるまでにおいて、特定情報を複数回用いて処理を実行する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS025,S034,S048を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)を備え、
示唆演出実行手段は、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS515,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
なお、上記した第2発明の手段1の遊技機に適用できる第2発明の手段2〜手段6の遊技機は、上記した第2発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第3発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2017−60546号公報に記載されたものがある。特開2017−60546号公報には、RAMクリアスイッチが操作され、設定キースイッチがオン状態であれば、初期設定2が実行され、抽選確率を変更することが記載されている。また、設定キースイッチは、設定スイッチを有効するために使用され、設定スイッチが示す設定1〜3に対応した特図の当り抽選確率が設定されることが記載されている。しかしながら、特開2017−60546号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、必ずしも適切に処理を行うことができないおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことにもとづいて、設定値を変更するための設定値変更処理を実行可能な処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS039〜S042を実行する部分)と、
前記操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS041を実行する部分)とを備え、
前記処理実行手段は、前記設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS041でYのとき、ステップ150IWS042を実行する)、
前記判定手段は、前記設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS036でNのとき、ステップ150IWS037を実行する)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。すなわち、操作手段(本例では、クリアスイッチ)が継続して押下されている状態であるにもかかわらず、意図せず設定値を変更してしまう事態を防止することができ、好適に処理を行うことができる。
また、特開2017−60546号公報に記載の遊技機の問題を解決する第3発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことにもとづいて、設定値を変更するための設定値変更処理を実行可能な処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS039〜S042を実行する部分)と、
前記操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS041を実行する部分)とを備え、
前記処理実行手段は、前記設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS041でYのとき、ステップ150IWS042を実行する)、
前記判定手段は、前記設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS036でNのとき、ステップ150IWS037を実行する)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。すなわち、操作手段(本例では、クリアスイッチ)が継続して押下されている状態であるにもかかわらず、意図せず設定値を変更してしまう事態を防止することができ、好適に処理を行うことができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM90122)を備え、
処理実行手段は、設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS025,S034,S048を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことにもとづいて通常の初期化処理(例えば、RAMクリア1処理)を実行する一方、遊技機への電源供給が開始されたときに異常を検出したことにもとづいて異常時の初期化処理(例えば、RAMクリア2処理)を実行する初期化処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS015,S051を実行する部分)と、
前記通常の初期化処理において記憶内容がクリアされる第1記憶領域(例えば、RAM90102のクリア記憶領域1)と、
前記異常時の初期化処理において記憶内容がクリアされる第2記憶領域(例えば、RAM90102のクリア記憶領域2)とを備え、
特定情報記憶手段は、特定情報を前記第2記憶領域に記憶可能である(例えば、RAMクリアフラグは、RAM90102のクリア記憶領域2にセットされる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
前回の操作手段の状態を記憶する第1状態記憶手段(例えば、前回クリアスイッチバッファ)と、
今回の前記操作手段の状態を記憶する第2状態記憶手段(例えば、クリアスイッチバッファ)とを備え、
判定手段は、前記第1状態記憶手段の記憶内容がオフ状態であり且つ前記第2状態記憶手段の記憶内容がオン状態であることにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS041を実行する)、
前記第1状態記憶手段は、設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態としてオン状態を記憶する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS037を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)を備え、
示唆演出実行手段は、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS515,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
なお、上記した第3発明の手段1の遊技機に適用できる第3発明の手段2〜手段5の遊技機は、上記した第3発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第4発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS90114〜S90117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS513,S707,S904を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第4発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS90114〜S90117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS513,S707,S904を実行する部分)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第4発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS047,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第4発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS511,S513,S515,S705,S707,S709,S902,S904,S906を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ150IWS511,S705,S902を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、所定の設定値(例えば、設定値「1」)に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、演出制御用CPU90120は、設定値「1」にもとづいて、ステップ150IWS513,S707,S904を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、データ容量の増加を防止することができる。
なお、本特徴部150IWにおいて、「示唆演出の実行態様を決定する」とは、示唆演出を実行するか否かを決定することを含むとともに、示唆演出の演出態様を決定することも含む概念である。
更には、第4発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図56−6(A),(B)、図56−23(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図56−29(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−5参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第4発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−7参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第4発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、セキュリティカバー150IW500A/セキュリティカバー150IW500B/セキュリティカバー150IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠150IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー150IW500Aによって設定キー150IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠150IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー150IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー150IW051の操作が許容される許容状態となる。図56−2、図56−3、図56−35〜図56−38)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、上記した第4発明の手段1の遊技機に適用できる第4発明の手段2〜手段12の遊技機は、上記した第4発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS90114〜S90117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出の実行を制限する(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS514でN,S708でN,S905でNのとき、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第5発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS90114〜S90117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出の実行を制限し(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS514でN,S708でN,S905でNのとき、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行しない)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第5発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS047,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図56−6(A),(B)、図56−23(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図56−29(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段8の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段9の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−5参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第5発明の手段10の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−7参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第5発明の手段11の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、セキュリティカバー150IW500A/セキュリティカバー150IW500B/セキュリティカバー150IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠150IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー150IW500Aによって設定キー150IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠150IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー150IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー150IW051の操作が許容される許容状態となる。図56−2、図56−3、図56−35〜図56−38)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、上記した第5発明の手段1の遊技機に適用できる第5発明の手段2〜手段11の遊技機は、上記した第5発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS90114〜S90117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS515,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第6発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップS90114〜S90117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100におけるステップ150IWS047,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS510〜S516,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU90120は、ステップ150IWS515,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第6発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、ステップ150IWS047,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第6発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、演出制御用CPU90120におけるステップ150IWS511,S513,S515,S705,S707,S709,S902,S904,S906を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、演出制御用CPU90120は、RAM90122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ150IWS511,S705,S902を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、専用の決定データ(例えば、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、演出制御用CPU90120は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、ステップ150IWS515,S709,S906を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図56−6(A),(B)、図56−23(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図56−29(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−5参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第6発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−7参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第6発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、セキュリティカバー150IW500A/セキュリティカバー150IW500B/セキュリティカバー150IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠150IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー150IW500Aによって設定キー150IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠150IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー150IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー150IW051の操作が許容される許容状態となる。図56−2、図56−3、図56−35〜図56−38)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、上記した第6発明の手段1の遊技機に適用できる第6発明の手段2〜手段12の遊技機は、上記した第6発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
なお、本特徴部150IWでは、3種類の演出モードA〜Cに変更可能であるように構成し、演出モードAに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第4発明の構成)し、演出モードBに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第5発明の構成)し、演出モードCに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第6発明の構成)する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技状態に応じて上記の第4発明〜第6発明のいずれの制御方法により示唆演出を実行するかを切り替えてもよい。この場合、例えば、遊技状態が通常状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第4発明の構成)し、遊技状態が時短状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第5発明の構成)し、遊技状態が確変状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第6発明の構成)するようにしてもよい。
また、上記に示した第4発明〜第6発明の全ての制御方法により示唆演出を実行可能に構成する必要はなく、いずれか1つの制御方法のみを用いて示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部150IWでは、取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンド自体を受信できなかった場合に、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドは受信したが、受信した設定値コマンドが不整合である場合に示唆演出を制限するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値コマンドを受信するごとに演出制御手段側で受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ようにしてもよい。
また、各設定値「1」〜「3」における遊技の異ならせ方は、本例で示したものにかぎられない。例えば、設定値「1」や「3」など奇数番号の設定値の場合には、連荘(確変状態中などに大当りが連続して発生すること)が発生しやすいときと連荘が発生しにくいときとの差が大きいように構成し、設定値「2」など偶数番号の設定値の場合には、連荘の発生しやすさが比較的一定で変化しないように構成し、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出を実行可能に構成してもよい。そして、この場合、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ように構成してもよい。
また、上記の第4発明〜第6発明で示した設定値コマンドを正常に受信できなかった場合の示唆演出の実行の制御方法は、示唆演出としてのパズル演出に適用することも可能である。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第7発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値の示唆が変動表示中のみにしか行われず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第7発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第7発明の手段Aの遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能であり、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第7発明の手段2の遊技機として、
演出用識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる演出用識別情報が表示される示唆演出(例えば、奇数初期出目の表示)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が復旧したときに、設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能である(例えば、図56−20(A),(B)に示すように、判定値が異なる遊技前示唆演出決定テーブルが用いられる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、可変表示が開始された後に、設定されている設定値を示唆する特定示唆演出(例えば、遊技中示唆演出や大当り中示唆演出など)を実行可能であり、
特定示唆演出は、示唆演出よりも示唆される設定値に対する信頼度が高い
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU90103が賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ150IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ150IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第7発明の手段1の遊技機に適用できる第7発明の手段2〜手段5の遊技機は、上記した第7発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第8発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技を行う動機を効果的に与えることができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第8発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図56−6(A),(B)、図56−23(A),(B)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第8発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−6(A),(B)、図56−23(A),(B)参照)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第8発明の手段2の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図56−6(A),(B)参照)、
前記可変表示実行手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段3の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図56−6(A),(B)等参照)、
前記可変表示実行手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、所定期間内に所定条件が成立したこと(例えば、所定期間に大当りとなることや、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したこと、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等)にもとづいて、示唆演出を実行可能である(例えば、所定期間内に大当りが発生した場合に、大当り中示唆演出を実行可能である。図56−29(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU90103が賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ150IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ150IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第8発明の手段1の遊技機に適用できる第8発明の手段2〜手段5の遊技機は、上記した第8発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第9発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、過去に実行された示唆演出を確認することができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第9発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第9発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)をさらに備え、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第9発明の手段2の遊技機として、
報知手段は、示唆演出が実行された回数を報知可能である(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段3の遊技機として、
報知手段は、実行された示唆演出の内容を報知可能である(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段4の遊技機として、
報知手段は、可変表示が実行されていない客待ち中に、実行された示唆演出に関する情報を報知可能である(例えば、演出制御用CPU90120がステップS150IWS517を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段5の遊技機として、
実行された示唆演出に関する情報(例えば、実行履歴情報)を生成する情報生成手段と、
撮像装置によって前記情報を読み込み可能な特定画像(例えば、実行履歴情報を含む2次元コード)を生成する画像生成手段と、
前記特定画像を前記撮像装置によって撮像可能な態様で表示する表示手段(例えば、画像表示装置905)とを備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU90103が賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ150IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ150IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第9発明の手段1の遊技機に適用できる第9発明の手段2〜手段6の遊技機は、上記した第9発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第10発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定示唆演出が他の演出により認識しづらくなると、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第10発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段とをさらに備えた(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図56−29(D)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第10発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段とをさらに備え(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図56−29(D)参照)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第10発明の手段2の遊技機として、
制限手段は、示唆演出と所定演出とで実行タイミングが重なる場合に、示唆演出と所定演出との少なくともいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、いずれか一方をファンファーレ期間に実行し、他方をエンディング期間に実行するように変更する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段3の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、所定演出の実行を禁止する(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が禁止される。図56−29(D)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段4の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、該示唆演出が認識しづらくならない演出態様により所定演出を実行する(例えば、通常とは異なる動作態様により可動部材150IW101を動作させる(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御する))
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段5の遊技機として、
示唆演出および所定演出(例えば、画像表示装置905に所定の画像を表示するファンファーレ演出など)は、いずれも一の表示手段(例えば、画像表示装置905)における表示を含み、
前記一の表示手段は、示唆演出に関する表示を所定演出に関する表示よりも優先して表示する
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU90103が賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ150IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ150IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第10発明の手段1の遊技機に適用できる第10発明の手段2〜手段6の遊技機は、上記した第10発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第11発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって好ましくない設定示唆演出実行されることにより、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第11発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する設定示唆(例えば、設定示唆演出)を実行可能な設定示唆実行手段とを備え、
前記設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第11発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する設定示唆(例えば、設定示唆演出)を実行可能な設定示唆実行手段とを備え、
前記設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図56−29(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備え、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第11発明の手段2の遊技機として、
所定報知手段は、可動部材(例えば、可動部材150IW101)を動作させる所定報知(例えば、役物演出)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第11発明の手段3の遊技機として、
光を透過可能な透光性を有する導光板(例えば、導光板150IW103)と、
前記導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とを備え、
前記導光板は、前記発光体によって該導光板の端面から該導光板の内部に入射された光を反射して該遊技機の前面に出射させる反射部が設けられ、
所定報知手段は、前記発光体を発光させることにより前記導光板に設けられた前記反射部から遊技機の前面に光を出射させる所定報知(例えば、導光板演出)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第11発明の手段4の遊技機として、
所定報知手段は、エラー表示を行う所定報知を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、適切にエラーを報知することができる。
更には、第11発明の手段5の遊技機として、
設定示唆実行手段は、第1設定値に設定されていることを示唆する第1設定示唆(例えば、第1演出態様の大当り中示唆演出。図56−29(A),(B)参照)と、該第1設定値よりも遊技者にとって有利度が高い第2設定値に設定されていることを示唆する第2設定示唆(例えば、第3演出態様の大当り中示唆演出。図56−29(A),(B)参照)とを実行可能であり、
所定報知手段は、第1設定示唆が実行されるときには、第2設定示唆が実行されるときに比べて高い割合で所定報知を実行可能である(例えば、図56−29(E)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段6の遊技機として、
設定示唆の実行割合を設定可能な設定示唆設定手段を備える(例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン9031B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようする)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段7の遊技機として、
識別情報の可変表示を行う遊技機であって、
識別情報が配された可変表示部材(例えば、ドラム状やベルト状の可動体)を回転動作させて識別情報を可変表示可能な可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、特定動作を行い、
所定報知手段は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、高い割合で所定報知を実行する
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段8の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU90103が賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ150IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ150IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第11発明の手段1の遊技機に適用できる第11発明の手段2〜手段8の遊技機は、上記した第11発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第12発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第12発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−5参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第12発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図56−5参照)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第12発明の手段2の遊技機として、
有利状態におけるファンファーレ制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−5(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段3の遊技機として、
有利状態におけるインターバル制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−5(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段4の遊技機として、
有利状態におけるエンディング制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−5(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段5の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
有利状態における所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図56−5(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段6の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段を備えた
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第12発明の手段7の遊技機として、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値に関わらず、共通の演出(例えば、共通のファンファーレ演出やインターバル演出、エンディング演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第12発明の手段8の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段9の遊技機として、
複数種類の有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御手段は、設定されている設定値にもとづいて異なる割合により複数種類の前記有利状態(例えば、大当り種別A〜C)のいずれかに制御可能であり、
前記有利状態における所定の制御期間は、前記有利状態の種類に応じて異なる(例えば、図56−5(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段10の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU90103が賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ150IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ150IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第12発明の手段1の遊技機に適用できる第12発明の手段2〜手段10の遊技機は、上記した第12発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部150IWには、以下に示す第13発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第13発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−7参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第13発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機901)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU90103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU90103が図41に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図56−7参照)、
さらに、
動作可能に設けられた可動体(例えば、リール301L、301C、301R)と、
前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段(例えば、リールステッピングモータ307L、307C、307R)と、
前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号(例えば、制御用クロック信号)と複数の異なる制御信号(例えば、出力制御信号、電気角初期化信号、正転・逆転信号、励磁設定信号0、励磁設定信号1、励磁設定信号2、A相出力設定信号、B相出力設定信号)との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段(例えば、モータ駆動回路85、86、87)と、
前記可動体の動作を伴う可動体演出(例えば、変動表示演出)の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御基板80)と、
前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアル制御データ(例えば、モータ駆動回路1用制御データ、モータ駆動回路2用制御データ、モータ駆動回路3用制御データ)を複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から送信されるシリアル信号によるシリアルクロックデータ(例えば、モータ駆動回路1用クロック信号データ、モータ駆動回路2用クロック信号データ、モータ駆動回路3用クロック信号データを制御用クロック信号)をクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段(例えば、シリアル信号回路89)と、を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、駆動制御手段に入力されるクロック信号を、演出制御手段がシリアルクロックデータによって直接管理することができ、個別のクロック信号発生回路からのシリアル信号に同期していない不適切なクロック信号が駆動制御手段に入力されることにより不適切な駆動制御が行われてしまうことを防ぐことができる。
更には、第13発明の手段2の遊技機として、
可変表示期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図56−7参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段3の遊技機として、
可変表示の表示結果が表示される期間は、設定されている設定値に応じて異なる
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段4の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
可変表示に関する所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図56−7参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段5の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段6の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により可変表示期間が異なる複数の可変表示パターンのいずれかに決定する(例えば、図56−7参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段7の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU90103が賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ150IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ150IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第13発明の手段1の遊技機に適用できる第13発明の手段2〜手段7の遊技機は、上記した第13発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
なお、この特徴部150IWでは、設定値「1」〜「3」の3段階に設定値を設定可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4段階以上の設定値に設定可能に構成したり、2段階の設定値に設定可能に構成したりしてもよい。この場合、例えば、6段階の設定値に設定可能に構成し、設定値「1」の場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も低く、設定値「6」の場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように構成してもよい。
また、この特徴部150IWで示した構成は、特徴部31AKなど他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、この特徴部150IWで示したパズル演出や、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行する場合に、パズル演出や、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出の開始から所定期間経過したときに、特徴部31AKと同様の態様でパズル演出や、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出に対応したタイトルを報知可能に構成してもよい。
1 パチンコ遊技機
80 演出制御基板
83、84 モータ駆動用電源回路
85、86、87 モータ駆動回路
89、89’ シリアル信号回路
301L リール
301C リール
301R リール
307L 第1リールステッピングモータ
307C 第2リールステッピングモータ
307R 第3リールステッピングモータ
BLM1 第1リールブラシレスモータ
BLM2 第2リールブラシレスモータ
BLM3 第3リールブラシレスモータ
901 パチンコ遊技機
902 遊技盤
903 遊技機用枠
904A 特別図柄表示装置(第1特別図柄表示装置)
904B 特別図柄表示装置(第2特別図柄表示装置)
905 画像表示装置
906A 入賞球装置
906B 可変入賞球装置
907 特別可変入賞球装置
908L、908R スピーカ
909 遊技効果ランプ
9010 一般入賞口
9011 主基板
9012 演出制御基板
9013 音声制御基板
9014 ランプ制御基板
9015 中継基板
9020 普通図柄表示器
9021 ゲートスイッチ
9022A、9022B 始動口スイッチ
9023 カウントスイッチ
9030 打球操作ハンドル
9031A スティックコントローラ
9031B プッシュボタン
9032 可動体
90100 遊技制御用マイクロコンピュータ
90101、90121 ROM
90102、90122 RAM
90103 CPU
90104、90124 乱数回路
90105、90125 I/O
90120 演出制御用CPU
90123 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    動作可能に設けられた可動体と、
    前記可動体を動作させるための駆動力を発生する駆動手段と、
    前記駆動手段の駆動制御を、クロック信号と複数の異なる制御信号との入力にもとづいて実行可能な駆動制御手段と、
    前記可動体の動作を伴う可動体演出の制御を行う演出制御手段と、
    前記演出制御手段から出力されるシリアル信号によるシリアル制御データを複数の異なる制御信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能であるとともに、前記演出制御手段から出力されるシリアル信号によるシリアルクロックデータをクロック信号に変換して前記駆動制御手段に出力可能な信号変換手段と、
    遊技者にとって有利な有利状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、
    前記示唆演出に対応したタイトルを報知可能なタイトル報知手段と、を備え、
    前記タイトル報知手段は、前記示唆演出の開始から所定期間経過したときに当該示唆演出に対応したタイトルを報知可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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