JP2020065571A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上せること。【解決手段】遊技を行うことが可能な遊技機であって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段と、演出実行手段と、を備え、前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利な有利状態と、前記有利状態とは異なる特殊状態と、前記特殊状態に制御されやすい特別状態と、前記特別状態とは異なる非特別状態と、に制御可能であり、前記有利状態および前記特殊状態は、前記可変表示が行われない状態であり、前記演出実行手段は、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特殊状態の制御に対応した特別演出を実行可能であり、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特別演出とは異なる演出であって遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出を実行可能である。【選択図】図11−10

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来、遊技領域に発射された遊技球が所定の入賞口に入賞すると、識別情報を可変表示し、可変表示の表示結果が所定の表示結果となった場合に、表示結果に応じた遊技を発生させるパチンコ遊技機が知られている。所定の表示結果は、例えば、大当りを示す表示結果や、小当りを示す表示結果である。また、パチンコ遊技機は、遊技状態を、通常状態、時短状態、および確変状態などの複数の遊技状態のうち、いずれかに制御する。
例えば、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に可変表示可能であり、確変状態において小当りを高頻度で発生させるパチンコ遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)
特開2018−033787号公報
しかしながら、遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技が実行されると、小当り遊技中は可変表示が行われない期間となることから、円滑に遊技が進行していない印象を遊技者に与えてしまうおそれがある。このため、遊技者が違和感を抱いてしまい、遊技の興趣が低下するおそれがある。
この発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、遊技の興趣を向上せることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1)であって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、図6に示す、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS120〜S128を実行する部分)と、識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、図4に示す、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、を備え、前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、前記有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)と、非特別状態(第1KT状態)と、前記非特別状態よりも前記特殊状態に制御されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能であり、前記有利状態および前記特殊状態は、前記可変表示が行われない状態であり、前記演出実行手段は、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特殊状態の制御に対応した特別演出(例えば、図10−9に示す、小当り報知画像020SH202、小図柄020SH201、および入賞エフェクト画像020SH203)を実行可能であり、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特別演出とは異なる演出であって遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出(例えば、図11−11の(E)に示す保留変化示唆演出)を実行可能である。
このような構成によれば、非特別状態(例えば、第1KT状態)において特殊状態の制御(小当り遊技)が繰り返し実行されたとしても、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、非特別状態における特殊状態の制御によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。特に、このような構成によれば、示唆演出によって、非特別状態において特殊状態に制御される際の興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記演出実行手段は、前記識別情報の可変表示に対応して、装飾識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記装飾識別情報の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り遊技を示す組合せとなる確定図柄「1,3,5」)を表示し、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記装飾識別情報の表示結果として前記特殊表示結果とは異なる所定表示結果(ハズレを示す飾り図柄の組み合わせ)を表示する。
このような構成によれば、非特別状態においては、特殊状態に制御されたとしても遊技者に有利になりにくいため(小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できないため)、強制的に所定表示結果(例えば、ハズレ図柄)を停止表示することにより、遊技者を過度に期待させないようにすることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、未だ開始されていない可変表示について、可変表示の表示結果が前記有利状態に制御されることを示す表示結果となるか否かを判定(例えば、先読み判定)する開始前判定手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記開始前判定手段に関する示唆を行う前記示唆演出(例えば、先読み判定の判定結果に基づく示唆演出として、図11−10の(E)に示す保留変化示唆演出)を実行可能である。
このような構成によれば、開始前判定手段に関する示唆を行う示唆演出を行うことができるため、未だ開始されていない可変表示に対する期待感を高めることができる。したがって、非特別状態において特殊状態に制御される際の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する保留記憶手段を備え、前記演出実行手段は、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留記憶情報を保留表示(例えば、図11−10の(A)に示す保留表示020SH206)として表示し、前記示唆演出において、前記保留表示に作用する作用演出(例えば、図11−10の(E)に示す作用演出画像020SH213)を実行可能であり、前記保留表示の表示態様が変化するときと、前記保留表示の表示態様が変化しないときと、がある。
このような構成によれば、作用演出と、保留表示の表示態様を変化させる演出とを含む一連の演出を行うことができるため、保留表示に注目させ、保留記憶情報に対する期待感を高めることができる。したがって、非特別状態において特殊状態に制御される際の興趣を向上させることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段を備え、前記演出実行手段は、前記設定手段に関する示唆を行う前記示唆演出(例えば、図11−12の(E)に示す設定値示唆画像020SH220)を実行可能である。
このような構成によれば、非特別状態(例えば、第1KT状態)において特殊状態に制御される際に、遊技者に設定値を推測させることができる。したがって、非特別状態において特殊状態に制御される際の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、前記非特別状態には、第1非特別状態(例えば、非確変状態:低確率/第1KT状態)と、前記第1非特別状態よりも前記有利状態に制御されやすい第2非特別状態(例えば、確変状態:高確率/第1KT状態)と、があり、前記演出実行手段は、前記第1非特別状態に制御されているときと、前記第2非特別状態に制御されているときとで、共通演出(チャンスタイムモード)を実行可能であり、前記示唆演出は、前記第2非特別状態に制御されていることを示唆する(例えば、図11−13の(E)に示す確変示唆画像020SH230)。
このような構成によれば、第1非特別状態(例えば、高確率/第1KT状態)および第2非特別状態(例えば、低確率/第1KT状態)のいずれかに制御されているときに共通演出を実行し、特殊状態に制御される際に第2非特別状態に制御されていること示唆(例えば、確変示唆演出を実行)することができるため、第1非特別状態および第2非特別状態において特殊状態に制御される際に、遊技者に第2非特別状態で制御されているか否かを推測させることができる。したがって、非特別状態において特殊状態に制御される際の興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、前記演出実行手段は、前記示唆演出として、態様が異なる複数種類の示唆演出(例えば、図11−7の(B)に示した、奇数設定示唆、偶数設定示唆、および設定値4以上示唆)を実行可能であり、いずれの種類の前記示唆演出が実行されるかによって、遊技者にとって示唆される内容の有利度が異なる。
このような構成によれば、複数種類の示唆演出を実行可能とすることにより、示唆演出のバリエーションを増やすことができるため、示唆演出が単調な演出となることを抑えることができる。また、示唆演出によって有利度が異なるため、実行される示唆演出によって遊技者の注目度合いを異ならせることができる。したがって、非特別状態において特殊状態に制御される際の興趣をより向上させることができる。
(8)上記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、前記可変表示実行手段は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを、並行して実行可能であり、遊技媒体が始動領域(例えば、第2始動入賞口)を通過しやすい第1状態と、遊技媒体が始動領域を通過しにくい第2状態とに、変化可能な第1可変入賞手段(例えば、図1に示す可変入賞球装置6B)を備え、前記遊技状態制御手段は、前記第1可変入賞手段が前記第1状態に変化しやすい所定状態(例えば、第1KT状態)に制御可能であり、前記演出実行手段は、前記所定状態において前記特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御されるときに前記示唆演出を実行可能である。
このような構成によれば、所定状態において特殊状態の制御が繰り返し実行されたとしても(遊技球がほぼ入賞しない第1KT状態における小当り遊技が繰り返し実行されたとしても)、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、所定状態における特殊状態の制御によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。特に、このような構成によれば、所定状態において特殊状態に制御される際の興趣を向上させることができる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、遊技球が入賞容易な入賞容易状態(開放状態)と、遊技球が入賞困難な入賞困難状態(閉鎖状態)とに、変化可能な第2可変入賞手段(例えば、図1に示した特殊可変入賞球装置17)を備え、前記第2可変入賞手段は、前記特殊状態において前記入賞容易状態に変化可能であり、前記演出実行手段は、前記第2可変入賞手段が前記入賞容易状態に変化すること(例えば、特殊可変入賞球装置17開放タイミング)に対応して前記示唆演出を実行する。
このような構成によれば、第2可変入賞手段(特殊可変入賞球装置17)の開放に注目させにくくし、示唆演出に注目させることができる。したがって、非特別状態における特殊状態の制御を(遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技を)遊技者に気付かせにくくすることができ、特殊状態に制御されることによって遊技の興趣が低下することを抑えることができる。
(10)上記(1)から(9)のいずれかの遊技機において、前記遊技状態制御手段は、前記特殊状態において、遊技媒体が特定領域(例えば、特殊可変入賞球装置17内に特定領域:いわゆるV領域)を通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能である。
このような構成によれば、遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて有利状態に制御可能な遊技機において、非特別状態(例えば、小当り遊技中に遊技球がほぼ入賞しない通常状態)において特殊状態に制御されたとしても、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、非特別状態における特殊状態の制御によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。特に、非特別状態において特殊状態に制御される際の興趣を向上させることができる。
(11)上記(1)から(10)のいずれかの遊技機において、前記演出実行手段は、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、遊技媒体が特別領域(例えば、排出領域)を通過したこと(例えば、特殊入賞口内に設けられる第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出されたこと)に基づいて、遊技媒体の前記特別領域の通過に対応した所定演出(例えば、図11−11の(C)に示す入賞エフェクト画像020SH203)を実行可能であり、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、遊技媒体が前記特別領域を通過したか否かにかかわらず、前記所定演出を実行しない。
このような構成によれば、特別状態(例えば、第2KT状態)において特殊状態に制御されるときには、所定演出により、特別領域の通過(例えば、特殊可変入賞口への入賞)を遊技者に促し、特別状態における興趣を向上させることができる。一方で、非特別状態(例えば、第1KT状態)において特殊状態に制御されるときには、遊技媒体が稀に特別領域を通過することがあるものの、所定演出を実行しなようにするため、非特別状態におけいて特殊状態に制御される際の特別領域の通過を遊技者に期待させないようにすることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 役物制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 払出制御基板の回路構成を示すブロック図である。 パチンコ遊技機を示す背面図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 (1)〜(3)は、設定示唆演出の演出態様を示す説明図、(4)は、設定示唆演出の演出態様を決定するためのテーブルを示す説明図である。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 セキュリティ信号の出力期間を示すタイミング図である。 電源投入時に設定変更中フラグがセットされているときの報知例を示す説明図である。 電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。 (1)は、設定値確定前に電源断が発生した場合の制御、(2)は、設定値確定後に電源断が発生した場合の制御を示す説明図である。 特徴部052IWにおける特別可変入賞球装置の構成例を示す説明図である。 特徴部052IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。 大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 小当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 小当り用変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。 特別可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 役物制御通常処理を示すフローチャートである。 ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 大当り開放中処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 オーバー入賞時示唆演出処理を示すフローチャートである。 オーバー入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 小当り入賞時示唆演出処理を示すフローチャートである。 小当り入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 賞球数表示示唆演出処理を示すフローチャートである。 賞球数表示示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 賞球数強調演出処理を示すフローチャートである。 賞球数強調演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。 可変表示中演出処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 エンディング演出処理を示すフローチャートである。 設定値示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 右打ち報知の表示態様を説明するための説明図である。 オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例1における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例1における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例1における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例2における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例2における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例2における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例3における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例3における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。 変形例4における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 変形例4における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 特徴部020SHに係る大当り遊技後の遊技状態および演出モードの遷移の一例を示す説明図である。 特徴部020SHに係る演出モード設定処理の一例を示すフローチャートである。 特徴部020SHに係る可変表示対応表示制御処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示対応表示の初期色決定テーブルおよび最終色決定テーブルの一例を示す説明図である。 小当たり遊技状態に制御されている場合に演出制御用CPU120が行う示唆演出実行処理の一例を示すフローチャートである。 小当たり遊技状態に制御されている場合に演出制御用CPU120が行う示唆演出実行処理の一例を示すフローチャートである。 各種示唆演出の決定テーブルの一例を示す説明図である。 可変表示中に演出制御用CPU120が行う可変表示対応表示の変化演出実行処理の一例を示すフローチャートである。 小当りRUSHモード中における演出画面の遷移の一例を示す説明図である。 チャンスタイムモード中に保留表示の表示態様を変化させる演出の遷移の一例を示す説明図である。 チャンスタイムモード中に保留表示の表示態様を変化させる演出のガセ演出の遷移の一例を示す説明図である。 チャンスタイムモード中における設定値示唆演出の一例を示す説明図である。 チャンスタイムモード中における確変示唆演出の一例を示す説明図である。 小当り開放タイミングと、各種示唆演出の実行タイミングとの一例を示す説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、役物制御プロセス処理を実行する(ステップS25C)。CPU103がタイマ割込み毎に役物制御プロセス処理を実行することにより、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
役物制御プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S113Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S113A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には、大当り遊技を開始するための設定処理が行われる。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、小当り遊技を開始するための処理が行われる。そして、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理〜小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
図6は、役物制御プロセス処理として、図4に示すステップS25Cにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この役物制御プロセス処理において、CPU103は、RAM102に設けられた役物制御プロセスフラグの値に応じて、ステップS120〜S128の処理のいずれかを選択して実行する。なお、役物制御プロセス処理の各処理(ステップS120〜S128)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS120の役物制御通常処理は、役物制御プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この役物制御通常処理では、大当り遊技を開始するための設定が行われたか否かを監視し、大当り遊技を開始するための設定が行われれば、大当り遊技を開始するための処理が行われ、役物制御プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS121のゲート通過待ち処理は、役物制御プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには役物制御プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS122の大当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグが“2”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS123の大当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、役物制御プロセスフラグの値が“4”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS124の大当り開放後処理は、役物制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、役物制御プロセスフラグの値が“3”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、役物制御プロセスフラグの値が“5”に更新される。役物制御プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
ステップS125の大当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS126の小当り開放前処理は、役物制御プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、役物制御プロセスフラグの値が“7”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS127の小当り開放中処理は、役物制御プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、役物制御プロセスフラグの値が“8”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS128の小当り終了処理は、役物制御プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、役物制御プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
[特徴部21TMに関する説明]
次に、特徴部21TMに関して説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図9−1に示すような主基板11、演出制御基板12、ターミナル基板(情報出力基板)21TM016といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
なお、前述した図2に示すように、主基板11には、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、並びに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B等の各種部品が接続されており、演出制御基板12には、スピーカ8L、8R、枠LED9等の各種演出装置が接続されているが、図9−1では、これらを省略している。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、図9−3に示すように、基板ケース21TM201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載され、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、図9−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ21TM029が設けられており、該表示モニタ21TM029に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。尚、表示モニタ21TM029の左側方には表示切替スイッチ21TM030が設けられており、該表示切替スイッチ21TM030の操作によって表示モニタ21TM029に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号の他、電源断信号、クリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、ターミナル基板21TM016からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112が搭載されている。
また、図9−1に示す主基板11は、図9−3に示すように、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース21TM201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ21TM029(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ21TM029の右側には表示切替スイッチ21TM030が配置されている。表示モニタ21TM029及び表示切替スイッチ21TM030は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11の背面中央下部には、後述する設定変更モードまたは設定確認モードに切り替えるための錠スイッチ21TM051(図9−1参照)が設けられている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ21TM029に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。つまり、パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1では、当該パチンコ遊技機1において、設置後にどのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。
また、電源基板は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケースに封入されており、電源基板の背面右側下部には、後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052と、電源スイッチ21TM055が設けられている。遊技場の店員等が、パチンコ遊技機1に電源電圧が供給されていない状態で、電源スイッチ21TM055を操作することで、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板21TM037等の各基板に所定の動作電圧が供給される。さらに、電源スイッチ21TM055が操作されるタイミングで、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100にクリア信号が入力され、後述する初期化処理(RAMクリア)が実行される。同じ電源基板上において、電源スイッチ21TM055とクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を近くに配置することで、電源投入操作及び初期化操作を行い易いようにしている。
尚、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ21TM051はキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチ21TM051の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ21TM051は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるが、該切替操作を実行可能であると共に該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチであっても良い。
なお、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。即ち、遊技場の店員等により力を加えられなくても、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。また、錠スイッチ21TM051は、OFF状態でのみキーを挿抜可能な構成とする。このような構成によれば、遊技場の店員等は、キーを回収するために錠スイッチ21TM051をOFF状態としなければならないので、遊技場の店員等が錠スイッチ21TM051をON状態としたまま放置してしまうことを防ぐことができる。
尚、図9−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、該ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ21TM070が設けられている。該排出口スイッチ21TM070は、スイッチ回路110に接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、枠LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図9−2は、払出制御基板21TM037および球払出装置21TM097などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図9−2に示すように、払出制御基板21TM037には、払出制御用CPU21TM371を含む払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370、RAM(図示せず)、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御基板21TM037を構成する。すなわち、払出制御基板21TM037は、払出制御用CPU21TM371、RAMおよびROMを有する払出制御用マイクロコンピュータ21TM370と、I/Oポートとで実現される。また、I/Oポートは、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に内蔵されていてもよい。
球切れスイッチ21TM187、満タンスイッチ21TM048および払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される。なお、この実施の形態では、払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力されたあと、I/Oポート21TM372aおよび出力回路21TM373Bを介して主基板11に出力される。
また、払出制御基板21TM037には、図9−2に示すように、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3の開放を検知する遊技機枠開放センサと、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠3aの開放を検知する扉枠開放センサと、を備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。なお、遊技機用枠3の開放が検知されたときの検知信号と、ガラス扉枠3aの開放が検知されたときの検出信号とは、異なる端子に入力されることにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、区別して認識可能となっている。
また、払出モータ位置センサ21TM295からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372eに入力される。払出モータ位置センサ21TM295は、払出モータ21TM289の回転位置を検出するための発光素子(LED)と受光素子とによるセンサであり、遊技球が詰まったこと、すなわちいわゆる球噛みを検出するために用いられる。払出制御基板21TM037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、球切れスイッチ21TM187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。
さらに、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、打球発射装置からの球発射を停止させるために、発射基板21TM090に対してローレベルの満タン信号を出力する。発射基板21TM090のAND回路21TM091が出力する発射モータ21TM094への発射モータ信号は、発射基板21TM090から発射モータ21TM094に伝えられる。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの満タン信号は、発射基板21TM090に搭載されたAND回路21TM091の入力側の一方に入力され、駆動信号生成回路21TM092からの駆動信号(発射モータ21TM094を駆動するための信号であって、電源基板からの電源を供給する役割を果たす信号である。)は、AND回路21TM091の入力側の他方に入力される。そして、AND回路21TM091の発射モータ信号が発射モータ21TM094に入力される。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が満タン信号を出力している間は、発射モータ21TM094への発射モータ信号の出力が停止される。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370には、遊技制御用マイクロコンピュータ100とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路21TM380が内蔵されている。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370とは、シリアル通信回路21TM505,21TM380を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続確認を行うために、一定の間隔(例えば1秒)で信号(賞球要求信号、受信ACK信号)をやり取り(送受信)している。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路21TM505を介して、一定の間隔で接続確認を行うための信号(この実施の形態における賞球要求信号)を送信し、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの賞球要求信号を受信した場合、その旨を通知する信号(受信ACK信号)を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この実施の形態では、賞球要求信号や受信ACK信号に特定のデータを乗せることにより、賞球要求信号や受信ACK信号を送受信するタイミングにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間で特定のデータをやり取りするように構成している。例えば、入賞が発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、払い出すべき賞球個数を示すデータを、賞球要求信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた賞球要求信号を 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球払出動作が終了すると、賞球終了を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。また、所定のエラー(球貸し、満タン、球切れなどのエラー)が発生した場合には、エラーの内容を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)21TM160に出力する。なお、出力ポート21TM372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図9−2では記載省略されている。
また、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED21TM374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート21TM372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED21TM053および球切れLED21TM054に出力する。なお、払出制御基板21TM037の入力ポート21TM372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ21TM375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ21TM375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
さらに、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの払出モータ21TM289への駆動信号は、出力ポート21TM372aおよび中継基板21TM072を介して球払出装置21TM097の払出機構部分における払出モータ21TM289に伝えられる。なお、出力ポート21TM372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図9−3では記載省略されている。
遊技機に隣接して設置されているカードユニット21TM050には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット21TM050には、使用可表示ランプ、連結台方向表示器、カード投入表示ランプおよびカード挿入口が設けられている。インタフェース基板(中継基板)21TM066には、度数表示LED21TM060、球貸し可LED21TM061、球貸スイッチ21TM062および返却スイッチ21TM063が接続される。
インタフェース基板21TM066からカードユニット21TM050には、遊技者の操作に応じて、球貸スイッチ21TM062が操作されたことを示す球貸スイッチ信号および返却スイッチ21TM063が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット21TM050からインタフェース基板21TM066には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート21TM372fおよび出力ポート21TM372dを介して送受信される。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間には、インタフェース基板21TM066が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図9−2に示すように、インタフェース基板21TM066を介してカードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間で送受信されることになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板21TM037に搭載されている 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号の入力状態によってカードユニット21TM050の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチが操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。
そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット21TM050からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ21TM289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット21TM050からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。
カードユニット21TM050で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板21TM037から供給される。すなわち、カードユニット21TM050に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板21TM037およびインタフェース基板21TM066を介して行われる。この例では、インタフェース基板21TM066内に配されているカードユニット21TM050に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット21TM050を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット21TM050に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図9−4(A)〜(F)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図9−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(D)に示すように、設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(E)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(F)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9−4(A)〜(F)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図9−4(A)〜(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、本実施例では、CPU103は、図9−4(A)〜(F)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個、3個、4個、5個、または7個以上であってもよい。
(設定示唆演出)
設定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。図9−5(1)、(2)、及び(3)は、設定示唆演出の例を示している。図9−5(1)は、大当り終了画面において「晴れ」態様のエンディング画像が選択された例、図9−5(2)は、大当り終了画面において「曇り」態様のエンディング画面が選択された例、図9−5(3)は、大当り終了画面において「雨」態様のエンディング画像が選択された例を示している。また、図9−5(4)は、設定示唆演出の態様を、設定コマンドが指定した設定値に基づいて決定するためのテーブルの具体例を示す説明図である。
CPU103は、設定値を指定する設定コマンドを演出制御用CPU120に送信している。また、CPU103は、大当り遊技状態が終了したときに、画像表示装置5においてエンディング演出を実行するための演出制御用コマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドにより指定された設定値をRAM102に記憶することにより、記憶した設定値に基づいてエンディング演出の態様を決定可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに送信される演出制御用コマンドに基づいて、画像表示装置5に、大当り遊技状態が終了したことを報知する文字(「BONUS終了」の文字)と共に、記憶している設定値に基づいて決定された態様(晴れの態様、曇りの態様、雨の態様)のエンディング画像を表示することが可能となる。
図9−5(4)に示すテーブルには、設定コマンドで指定された設定値が「1,2」である場合、「3,4」である場合、及び「5,6」である場合について、それぞれ、設定示唆演出の態様を、図9−5(1)に示す「晴れ」態様に決定する場合、図9−5(2)に示す「曇り」態様に決定する場合、及び図9−5(3)に示す「雨」態様に決定する場合、の判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「1」又は「2」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「3」又は「4」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、高い割合(例えば50%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「5」又は「6」である場合には、高い割合(例えば50%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、低い割合(例えば20%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。
このように、設定値に応じて設定示唆演出の各態様の決定割合を異ならせることにより、遊技者は設定示唆演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。本例では、遊技者は、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、特に、「晴れ」態様でエンディング演出が実行されることに期待することになる。
(電源投入時処理)
次に、電源投入時処理について説明する。
図9−6〜図9−8は、パチンコ遊技機1の電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ100において実行される処理の一例を示す図である。
図9−6に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、電源が投入された後に、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS21TM4010)。この処理は、データチェックとしてパリティチェックを行う。
チェック結果が正常であれば(ステップS21TM4010でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値、例えば、0〜5の何れかに合致するか否かを確認する(ステップS21TM4020)。本例では設定値格納領域に格納されている設定値として、0、1、2、3、4、及び5の6つの数字を正規の値としており、大当り確率が異なる6段階の設定値を設けている。本例における設定値0は前述した図9−4等で示す設定値1に相当し、本例における設定値1は前述した図9−4等で示す設定値2に相当し、本例における設定値2は前述した図9−4等で示す設定値3に相当し、本例における設定値3は前述した図9−4等で示す設定値4に相当し、本例における設定値4は前述した図9−4等で示す設定値5に相当し、本例における設定値5は前述した図9−4等で示す設定値6に相当する。
ここで、本例では、パチンコ遊技機1が遊技機メーカから出荷される際(遊技場に設置される前)には、設定値格納領域に、上記正規の値のうち最も大当り確率が低い値(本例では0)が記憶されているものとする。なお、設定値格納領域のデータが壊れている場合には、正規の値となっていない場合がある。設定値が正規の値であれば(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS21TM4030)。設定変更中フラグは、後述する設定変更モードに移行したときにセットされ(ステップS21TM4580)、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられたときにクリアされる(ステップS21TM4720)。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップS21TM4030でNO)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4040)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4040でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4050)。RAMクリアフラグの値は、RAMクリア(遊技状態の初期化)が実行されることに決定されたか否かを示す値であり、値が1である場合にはRAMクリアが実行されることに決定されたことを示している。本例では、RAMクリアフラグが1にセットされた時点では実際にRAMクリアは実行されておらず、設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに関する処理が終了した後にRAMクリアが実行されることになる。
RAMクリアフラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域には含まれない。そのため電源断が発生した場合にはRAMクリアフラグの値は保持されず、電源復旧時のRAMクリアフラグの値は0(初期値が非セット状態)となっている。なお、遊技状態が初期化されることの報知は、設定変更モード又は設定確認モードに制御される前に行われるようにしても良く、後述するように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に行われるようにしても良い。
一方、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であれば(ステップS21TM4040でNO)、CPU103は、ステップS21TM4060に移行する。
次いで、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4060)。ここで、前述したように、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により検出可能となっており、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、遊技機用枠3の開放状態が検出された旨を通知し、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、ガラス扉枠3aの開放状態が検出された旨を通知することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となっている。
なお、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される構成とした場合(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300を備える場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、これらの検出信号の入力によって、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となる。
CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4060でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4070)。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4070でYES)、図9−7に示す、設定変更モード又は設定確認モードに関連したステップS21TM4510以降の処理、に移行する。設定変更モードに移行した場合には設定値の確認及び変更が可能となり、設定確認モードに移行した場合には設定値の確認が可能となる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値であり(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中に電源断が発生していない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、且つ、錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)ことを条件として、設定値の変更及び/又は確認が可能となる。一方、遊技機用枠3が閉鎖状態であるか(ステップS21TM4060でNO)、又は、錠スイッチ21TM051がOFF状態である(ステップS21TM4070でNO)場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
本実施形態では、設定値の変更を許可しないものの設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4060及びステップS21TM4070の判定処理によって、これら(1)及び(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)に移行可能としている。また、これら(1)及び(2)の条件に加えて、さらに、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(YES)と判定されたことに基づいてRAMクリアフラグがセットされていることを条件として、後述するように、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
前述したように、設定値を確認又は変更するために操作しなければならない錠スイッチ21TM051は、遊技盤2の裏面側に設けられており、遊技機用枠3を開放状態としなければ操作することができない。仮に、遊技機用枠3が開放状態となっていないにもかかわらず、錠スイッチ21TM051が操作されたということは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300に異常があるか、又は、何らかの不正な手段で設定値の確認又は変更が行われようとしている可能性がある。このような状態で、設定値の確認又は変更を許可することは不適切であるため、本実施形態では、遊技機用枠3が開放状態となっていないときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしている。
なお、本実施形態では、(1)の条件として、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの何れか一方が開放状態となっているときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード又は設定変更モードに制御可能としているが、このような形態に限らず、仮に、ガラス扉枠3aが開放状態となっていても、遊技機用枠3が開放状態となっていなければ、設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしても良い。
一方、ステップS21TM4060で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4060でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。また、ステップS21TM4070で、錠スイッチ21TM051がOFF状態であることが確認されると(ステップS21TM4070でNO)、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が異常であれば(ステップS21TM4010でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定値格納領域に格納されている値のチェックにおいて(ステップS21TM4020)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定変更中フラグのチェックにおいて(ステップS21TM4030)、設定変更中フラグがセットされていることが確認された場合には(ステップS21TM4030でYES)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。
ここで、仮に、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合であっても、バックアップRAM領域の一部が壊れている場合には、ステップS21TM4010でNOと判定されて、ステップS21TM4120に移行する。即ち、設定値格納領域に格納されている値が不適切である可能性がある場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、仮に、バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が正常であっても(ステップS21TM4010でYES)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、前回の電源断発生時に設定変更モードに制御されていた場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。
ステップS21TM4120において、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4120)。CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4120でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4130)。
錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4130でYES)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4140)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4140でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4150)。そして、図9−7に示す、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理が実行される。
一方、ステップS21TM4120で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4120でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合、ステップS21TM4130で、錠スイッチ21TM051がON状態となっていない場合(ステップS21TM4130でNO)、ステップS21TM4140において、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態となっていない場合(ステップS21TM4140でNO)には、CPU103は、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理を実行することなく、設定値格納領域に格納されている設定値が異常である可能性があることを示す設定値異常エラーコマンドを演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、設定値異常エラーコマンドを受信すると、画像表示装置5において、設定値が異常である可能性があることを報知する。例えば「設定値が異常である可能性があります」というメッセージを表示する。さらに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。例えば「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する。なお、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、同様の報知を行うようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、電源断となるまで所定のループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の繰り返し)を実行する。
このループ処理では、CPU103が、4msのウエイト(ステップS21TM4200)を行った後に、表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示すること等により、「設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140で全てYESと判定されること)が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと」を報知する(ステップS21TM4210)。そして、セキュリティ信号線の一端が接続されている出力端子(端子番号10)からセキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4220)。セキュリティ信号はセキュリティ信号線の他端が接続されている外部装置(例えば、複数の遊技機の情報を管理するホールコンピュータ、当該遊技機に対応して設けられるカードユニット又は呼出ランプ装置等)に入力される。
ループ処理の期間は、表示モニタ21TM029が備える7セグメント表示器に、4ms毎に「E」の文字が表示されることになる。4msのウエイトを設けることで7セグメント表示器に過度の熱が滞留して表示器にダメージを及ぼすことを防止するようにしている。また、ループ処理の期間はセキュリティ信号が継続して出力されている。セキュリティ信号を外部出力することで、ホールコンピュータ等の外部装置において、セキュリティ信号が入力されたことに基づいて当該パチンコ遊技機1で所定事象(本例では、設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと)が発生した可能性を特定可能となる。
ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理は、電力供給が停止するまで(電源スイッチ21TM055がOFFとされるまで)継続されることになる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、及び、設定変更中に電源断が発生した場合(即ち、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合であり、ステップS21TM4030でYESと判定される場合)、のいずれかに該当する場合には、この状態で遊技を行わせるべきではなく、通常遊技処理(例えば、賞球処理や特別図柄プロセス処理等を含む遊技制御用タイマ割込処理)に移行する前に、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させる必要がある。そのため、RAMクリアフラグをセットして設定変更モードに移行させるようにしている。
本実施形態では、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態であり、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理によって、これら(1)〜(3)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行可能としている。
仮に、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していなければ、設定値の変更が許可されないため、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させることができず、通常遊技処理に移行させることができない。そのため、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理のうち、何れかでNOと判定された場合には、前述したループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行する。
ループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行してしまうと通常遊技処理に移行することができなくなるため、遊技場の店員等は、一旦パチンコ遊技機1を電源断として再度電源を投入しなければならない。このように、設定変更モードに移行するための条件が成立していない場合には、一旦は電源断を行わせて、次の電源投入時に(1)〜(3)の条件を全て成立させるようにして、設定変更モードに移行させ、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させるようにしている。
なお、CPU103は、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していない場合には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを、予め定められた電源断指示態様で発光させることにより、電源をOFF状態とするように促すようにしても良い。
本実施形態では、設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップS21TM4030でNO)、設定値の変更を許可しないものの、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするために、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)、という2つの条件が必要となっている。
しかしながら、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)、という2つの条件が成立している場合であっても、設定確認モードに制御されることはない。これら(1)及び(2)の条件が成立している場合であっても、(3)ステップS21TM4140でクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態でない(NO)と判定された場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御されることになる。
次に、設定変更モード及び設定確認モードに関連する処理について、図9−7及び図9−8を用いて説明する。図9−7の処理において、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値(本例では0〜5の何れか)に合致するか否かを確認する(ステップS21TM4510)。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合には(ステップS21TM4510でYES)、ステップS21TM4530に移行する。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4510でNO)、CPU103は、設定値格納領域に、正規の値として、最も大当り確率が低い「0」を格納する(ステップS21TM4520)。そして、ステップS21TM4530に移行する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後に、電源断用処理を実行する(ステップS21TM4540)。電源断用処理において、CPU103は、不測の停電等を含む電源断に基づく電源断信号が入力されているか否かを確認して、電源断信号が入力されている場合には、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。即ち、電源断用処理では所定のバックアップ領域にチェックデータを格納する。
これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されているときに(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の繰返し処理、又は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の繰返し処理が行われているときに)、電源断が発生した場合、電源復旧後のステップS21TM4010で適切にデータチェックが実行されることになる。
次いで、CPU103は、設定値格納領域に格納されている設定値(本例では0〜5)に対応した値を、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM4550)。ここで、表示モニタ21TM029に表示される値は、設定値格納領域に格納されている値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)である。遊技場の店員は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しているため、設定値格納領域に格納されている値をそのまま表示モニタ21TM029に表示させてしまうと、遊技場の店員が実際の設定値を誤って認識してしまうおそれがある。従って、本例では[設定値格納領域に格納されている値+1]を、設定値として表示モニタ21TM029に表示させるようにしている。次いで、CPU103は、セキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4560)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグが0であるか否かを確認する(ステップS21TM4570)。RAMクリアフラグが0であれば(ステップS21TM4570でYES)、即ち、モード(ここでは設定確認モード)終了後にRAMクリアが実行されない場合には、CPU103は、設定確認モードに制御されたことを指定する設定確認モードコマンドを送信し(ステップS21TM4650)、ステップS21TM4680に移行する。演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
一方、RAMクリアフラグが1であれば(ステップS21TM4570でNO)、即ち、モード(ここでは設定変更モード)終了後にRAMクリアが実行される場合には、CPU103は、設定値の変更が行われている可能性があることを示す設定変更中フラグをセットする(ステップS21TM4580)。設定変更中フラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域に含まれるため、電源断の状態となっても、設定変更中フラグの値は保持される。そのため設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、次回の電源投入時に設定変更中フラグの値が1の状態(セット状態)となっている。
次いで、CPU103は、設定変更モードに制御されたことを指定する設定変更モードコマンドを送信する(ステップS21TM4590)。演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定変更モードに制御されていることを報知することが可能となる。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを示す設定切替スイッチ情報を入力し(ステップS21TM4600)、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを確認する(ステップS21TM4610)。
設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されていなければ(ステップS21TM4610でNO)、CPU103は、ステップS21TM4680に移行する。設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には(ステップS21TM4610でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を更新して(ステップS21TM4620)、ステップS21TM4680に移行する。更新された設定値は次回のステップS21TM4550で表示モニタ21TM029に表示される。
遊技場の店員が、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作する(ステップS21TM4610でYES)毎に、設定値格納領域に格納されている設定値が更新される(ステップS21TM4620)。例えば、正規の設定値が0〜5の範囲であり、設定変更モードに制御されたとき(電源投入時、前回の電源断発生時)に設定値格納領域に格納されていた設定値が3であったとすると、設定変更操作毎に、設定値格納領域に格納される設定値が、3→4→5→0→1→2→3の順序で更新され、これに応じて、表示モニタ21TM029に表示される情報が、4→5→6→1→2→3→4の順序で更新されることになる。
ここで、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)、並びに設定確認モードコマンドの送信(ステップS21TM4650)を実行可能であるが、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行できない状態は、設定値の確認は可能であるか設定値の変更はできない設定確認モードに相当する。設定確認モードに制御されている期間は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の処理が繰り返し実行されることになる。
設定確認モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であること(ステップS21TM4040でNOと判定されてRAMクリアフラグが0のままであること)に基づいて制御される。
また、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)を実行可能であると共に、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行可能な状態は、設定値の確認及び変更が可能な設定変更モードに相当する。
設定変更モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070又はステップS21TM4130でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でYESと判定されて、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150でRAMクリアフラグが1に設定されていること)に基づいて制御される。
なお、設定確認モードコマンドに関しては、設定確認モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定確認モードコマンドを送信したときに、設定確認モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定確認モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定確認モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定確認モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定確認モードコマンドを送信可能としても良い。同様に、設定変更モードコマンドに関しては、設定変更モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定変更モードコマンドを送信したときに、設定変更モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定変更モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定変更モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定変更モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定変更モードコマンドを送信可能としても良い。
CPU103は、ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であるか否かを確認する。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4680でNO)、再び4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後にステップS21TM4540以降の処理を繰り返す。即ち、RAMクリアフラグの値が0であれば設定確認モードの制御を継続し、RAMクリアフラグの値が1であれば設定変更モードの制御を継続する。
ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば(ステップS21TM4680でYES)、CPU103は、設定変更モード又は設定確認モードを終了させて、セキュリティ信号タイマの値として1000msを設定する(ステップS21TM4710)。セキュリティ信号タイマの値として所定時間が設定されることで、その後、通常遊技処理に移行した際の情報出力処理において、セキュリティ信号タイマの値が所定時間から0msになるまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。例えば、遊技制御用タイマ割込処理が2ms毎に実行される場合には、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、0msになった時点でセキュリティ信号の出力が停止される。従って、ステップS21TM4710の時点では、設定変更モードが終了したのか、あるいは、設定確認モードが終了したのかにかかわらず、セキュリティ信号の残り出力期間が1000msに設定されていることになる。
即ち、図9−9(1)に示すように、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し(ステップS21TM4560)、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了から少なくとも1secが経過するまでセキュリティ信号を継続して出力するようにセキュリティ信号タイマの値をセットする(ステップS21TM4710)。
ここで、ステップS21TM4560でセキュリティ信号の出力を開始する処理は、設定変更モードに制御されるか、あるいは設定確認モードに制御されるかにかかわらず(何れのモードに制御されるかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。また、ステップS21TM4710においてセキュリティ信号の残り出力期間をセットする処理も、設定変更モードに制御されたのか、あるいは設定確認モードに制御されたのかにかかわらず(何れのモードに制御されたかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。このように、設定変更モードに制御される場合と、設定確認モードに制御される場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を共通化することにより、セキュリティ信号の出力制御を簡素化し、制御負担を軽減させることができる。
また、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応してセキュリティ信号の出力を停止することにより、ホールコンピュータ等の外部装置に対して、当該遊技機が設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があることを適切に通知することができる。
ここで、設定変更モード又は設定確認モードの制御が終了した直後のステップS21TM4710では、設定変更モードに制御された場合と、設定確認モードに制御された場合とで共通の値(1000ms)をセキュリティ信号タイマにセットしている。しかしながら、設定変更モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を両方とも共通化してしまうと、外部装置側で何れのモードに制御されたのかを把握することが困難となってしまう。
そこで、本実施形態では、図9−9(2)に示すように、設定変更モードに制御された場合、即ちRAMクリアフラグが1にセットされている場合には、一旦はステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1000msをセットした後に、後述するステップS21TM4770でNOと判定されたことに基づいて、RAMクリア後のステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30000msを再セットする(上書きする)ようにしている。即ち、セキュリティ信号の残り出力期間を一旦は1secにセットした後に、セキュリティ信号の残り出力期間を30secに再セットする(上書きする)ようにしている。
以上に示した信号出力制御を行った場合、セキュリティ信号の最終的な出力停止タイミングは、図9−9(2)に示すように、設定確認モードに制御されていた場合には設定確認モード終了から1secが経過したタイミングとなり、設定変更モードに制御されていた場合には設定変更モード終了から30secが経過したタイミングとなる。
具体的には、設定確認モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われず、セキュリティ信号タイマの値が1秒から変更されなかった場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が1000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続し、設定変更モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われた場合であり、セキュリティ信号タイマの値が1秒から30秒に変更された場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が30000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続することになる。なお、設定確認モードに制御されていた場合、設定変更モードに制御されていた場合に、遊技制御用タイマ割込処理に移行する前のタイミングで、セキュリティ信号タイマの値が所定時間(1000ms又は30000ms)から0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続するようにして、セキュリティ信号の出力終了後に遊技制御用タイマ割込処理に移行するようにしても良い。
このように、設定確認モードの制御が終了した場合と、設定変更モードの制御が終了した場合とで、少なくとも1secはセキュリティ信号が継続して出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には、設定変更モードの制御が終了してから30secが経過するまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。このような構成により、セキュリティ信号の出力制御を共通化しつつ、設定確認モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力期間を異ならせることができる。
その結果、外部装置においては、初期化処理が実行されずに設定確認モードに制御されたのか、又は、初期化処理が実行されて設定変更モードに制御されたのかを把握することも可能となる。例えば、セキュリティ信号の出力期間が30秒未満であれば初期化処理が実行されることなく設定確認モードに制御されたことを特定可能であり、セキュリティ信号の出力期間が30秒以上であれば初期化処理が実行されて設定変更モードに制御された可能性があることを推定可能となる。
なお、磁気異常等の遊技停止対象エラーが異常検出センサにより検出された場合にも、セキュリティ信号が出力されることになる。この場合のセキュリティ信号は、遊技機の電源がOFFとなるまで継続して出力される。また、CPU103は、異常検出センサにより異常が検出されたことに基づいてRAM102のバックアップ領域(ただし初期化処理によりクリアされる領域)に異常検出フラグをセットする。そして、電源復旧時に異常検出フラグがセットされていることに基づいて、セキュリティ信号を4分間出力するものとする。
ここで、電源復旧時に設定確認モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されないため、信号出力処理において異常検出フラグの値が初期化されずにセットされたままの状態となっており、セキュリティ信号を電源ONから4分間継続して出力することが可能である。即ち、セキュリティ信号の出力期間を、設定確認モードの制御終了から1秒が経過するまでの期間に限定させないことが可能となる。一方で、電源復旧時に設定変更モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されることになるため、その後の信号出力処理において異常検出フラグがクリアされた状態となっており(電源断発生時に異常が検出されていたか否かが不明な状態となっており)、結果として、セキュリティ信号の出力期間は、設定変更モードの終了から30秒が経過するまでの期間(RAMクリアの実行に応じた期間)となる。
なお、図9−7のステップS21TM4710に示す例では、セキュリティ信号タイマの値として1秒を設定するようにしているが、このような形態に限らず、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に最初に設定するセキュリティ信号タイマの値は、少なくともセキュリティ信号が出力されたことを外部装置側で認識可能な期間であれば良く、例えば50ms以上であれば良い。即ち、設定変更モードが終了した場合と設定確認モードが終了した場合とで、共通の50msをセキュリティ信号タイマの値として設定しても良い。
ステップS21TM4710の処理の後、CPU103は、設定変更中フラグをクリアする(ステップS21TM4720)。ここで、設定変更中フラグがクリアされたことにより、これ以降に電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグがセットされていない(ステップS21TM4030でNO)と判定されることになる。
次いで、CPU103は、表示モニタ21TM029に表示している設定値を消去する(ステップS21TM4730)。そして、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5の何れか)を設定コマンドにセットして、その設定コマンドを送信する(ステップS21TM4760)。なお、電源投入時に設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されない場合であっても、ステップS21TM4760の処理は実行されることになり、設定コマンドが送信される。
ここで、遊技者は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しており、演出制御用CPU120側で、設定コマンドが指定する値(設定値格納領域に格納されている値)をそのまま画像表示装置5に表示してしまうと、遊技者が設定値を誤って理解してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、演出制御用CPU120側で、設定コマンドにより指定される値(0〜5)に1を加算した値を設定値(1〜6)として認識し、設定値1〜6の範囲で、設定値を示唆する演出を実行するようにしている。
なお、このような形態に限らず、CPU103が、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)を設定コマンドにセットして、演出制御用CPU120に送信するようにしても良い。これにより、設定コマンドが指定する設定値の範囲は1〜6となり、遊技者が通常認識している範囲と合致することになる。演出制御用CPU120側では、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)をそのまま画像表示装置5に表示したり、あるいは、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)を示唆する演出を実行することで、適切に設定値を報知又は示唆することができる。また、演出制御用CPU120側で、受信した設定コマンドが指定する設定値に対して加算処理を行うことも不要となり、演出制御用CPU120側の制御負担を軽減できる。
前述したように、演出制御用CPU120は、設定コマンドの受信により、設定確認モード又は設定変更モードが終了したことを特定可能である。また、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS21TM4770)。
ここで、RAMクリアフラグの値が0である(ステップS21TM4770でYES)ということは、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値である(ステップS21TM4020でYES)、と判定され、且つ、設定変更中に電源断が発生しておらず(ステップS21TM4030でNO)、さらに、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態である(ステップS21TM4040でNO)ということであるから、RAMクリアを伴わない電源断復旧時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が0である場合、電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。即ち、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されなかった場合、又は、設定確認モードの制御が終了した場合には、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であることに基づいてRAMクリアを実行することなく、電源断復旧時のコマンドとしてバックアップコマンドを送信して、通常遊技処理に移行することになる。
演出制御用CPU120では、このバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を受信したことに基づいて、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を認識する。演出制御用CPU120は、バックアップコマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、枠LED9等の演出装置において、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を報知することが可能である。
一方、RAMクリアフラグの値が1である(ステップS21TM4770でNO)ということは、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150で、RAMクリアが1に設定されており、RAMクリアを実行することに決定されているということであるから、RAMクリアを伴う電源投入時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が1である場合、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する処理、及び電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が異常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。
図9−8に示すように、CPU103は、RAMクリアフラグが1であることに基づいてRAMクリア処理を行う(ステップS21TM1410)。RAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する(ステップS21TM1420)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。
このRAMクリア処理において設定値格納領域に格納されている設定値をクリアさせない理由は、(a)設定変更モードに制御されなかった場合には、電源投入時に設定値格納領域には正規の値が格納されていたことになり(ステップS21TM4020でYES)、(b)設定変更モードに制御された場合には、設定値格納領域の値が0に設定されたか(ステップS21TM4520)又は設定変更モード中の操作によって正規の値が格納されている(ステップS21TM4610及びステップS21TM4620)ためである。さらに、RAMクリア処理以降は、設定変更モードに制御することができず、設定値格納領域に格納されている値を変更する機会がないためである。
次いで、CPU103は、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS21TM1430)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS21TM1440)。ステップS21TM1430およびステップS21TM1440の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
ステップS21TM1430、ステップS21TM1440の実行後、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出す(ステップS21TM1450)。後述する遊技制御用タイマ割込処理では、ここで読み出された設定値に基づいて特別図柄プロセス処理における大当り判定が実行される。次いで、CPU103は、電源投入時(あるいは設定変更モードの終了時)に初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信する(ステップS21TM1460)。演出制御用CPU120では、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、初期化処理が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を認識する。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、枠LED9等の演出装置において、遊技状態等の初期化が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を報知することが可能である。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する(ステップS21TM1465)。これにより、設定変更モード終了後のステップS21TM4710で設定されていたセキュリティ信号タイマの値(1秒)が、RAMクリアが実行されたことに対応した値(30秒)に変更(上書き)されることになる。また、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなくRAMクリアが実行された場合には、ステップS21TM4710が実行されることなく(セキュリティ信号タイマの値として1秒が設定されることなく)、セキュリティ信号タイマの値が、RAMクリアが実行されたことに対応した30秒に設定される。一方、RAMクリアが実行されなかった場合(設定確認モードに制御された場合を含む)には、このステップS21TM1465の処理は実行されないので、セキュリティ信号タイマの値はステップS21TM4710で設定された1秒のままである。
このステップS21TM1465又は前述したステップS21TM4710で、セキュリティ信号タイマの値が設定されたことにより、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理においてセキュリティ信号が出力されることになり(情報出力処理)、その後、割込許可により遊技制御用タイマ割込処理が実行される毎に、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、セキュリティ信号タイマの値が0となったタイミングでセキュリティ信号の出力が停止されることになる。
そして、CPU103は、シリアル通信回路21TM505の設定処理を実行する(ステップS21TM1480)。この設定処理では、主基板11の出力回路21TM067から払出制御基板21TM037の入力回路21TM373Aに接続確認信号が出力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100のシリアル通信回路21TM505と、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のシリアル通信回路21TM380との通信を実行可能な状態に設定する。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS21TM1490)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS21TM1500において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(ステップS21TM1520)および初期値用乱数更新処理(ステップS21TM1530)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS21TM1510)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS21TM1540)。これにより、遊技制御用タイマ割込み処理を実行可能な通常遊技処理に移行する。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源断復旧時の処理に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源断復旧時の処理に移行しても良い。
また、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しても良い。
以上に示したように、遊技場の店員等は、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定変更モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させること(RAMクリアを実行させること)ことが可能となる。また、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をOFF状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定確認モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させない(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でNOと判定させてRAMクリアフラグを1に設定させないこと)ことが可能となる。このように、遊技場の店員は、パチンコ遊技機1を設定変更モード及び設定確認モードの何れに制御させるのかを選択可能であると共に、遊技状態等を初期化させるか否かも選択可能となっている。
前述したように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされている場合には、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことになるため、設定値が不安定な状態となっており、遊技場側で確定させようとしている設定値が設定値格納領域に格納されていない可能性がある。図9−6〜図9−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、通常遊技処理に移行させず遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御可能なようにしており、遊技停止状態への制御に対応してセキュリティ信号を出力するようにしている(ステップS21TM4220)。
このような構成とすることにより、設定値が不安定な状態で遊技が開始される(遊技制御用タイマ割込処理が実行される)ことを防止するとともに、電源が投入されたときに、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことを外部装置に通知可能としている。
また、図9−6〜図9−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、設定変更モードに移行するための条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140が全てYESであること)が成立していない場合に、設定値異常エラーコマンドを送信する(ステップS21TM4190)とともに、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示するエラー表示を行う(ステップS21TM4210)。
図9−10に示す例では、表示モニタ21TM029を構成する各7セグメント表示器21TM029A〜21TM029Dに、それぞれ「E」の文字を表示することで、遊技場の店員に異常の発生(設定変更モードに制御されていた状態で電源断が発生した可能性があること)を明確に報知するようにしている。また、設定値異常エラーコマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示することにより、遊技場の店員等に、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。
本例では、(a)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立している場合、即ち、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、と判定された場合には、設定変更モードに制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)は実行されず、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われないことになる。
ここで、設定変更モードコマンド(ステップS21TM4590)を受信した演出制御用CPU120では、画像表示装置5に設定変更モードに制御されたこと、即ち、設定変更操作(設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作)に応じて設定値の変更が可能であることを報知できる。例えば、「設定変更モード中です」というメッセージや、「設定変更操作を行って設定値を変更して下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示させることができる。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されていることを把握可能であり、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
一方で、(b)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立していない場合、即ち、上記(i)〜(iii)のうちの何れかの条件が不成立の場合には、設定変更モードに制御されることなく、設定値異常エラーコマンド送信(ステップS21TM4190)後に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われることになる。
このように、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われる場合には、遊技機の状態として、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず電源復旧後に設定変更モードへの移行条件が成立していない状態であることが報知されることになる。この場合には、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されておらず、遊技停止状態となっていること(電源を再投入して設定変更モードに制御させる必要があること)を把握可能である。従って、一端電源をOFFにした後に、設定変更モードへの移行条件(i)〜(iii)が全て成立するように操作して電源を再投入する。そして、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
このように、設定変更モードにおいて電源断が発生した場合には、電源復旧時に遊技機の状態を適切に報知することができる。
ここで、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立している(a)の場合には、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることなく自動的に設定変更モードに移行されることになり、不要なエラー表示を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
一方で、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立していない(b)の場合には、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず、電源復旧時に設定変更モードに移行できない状態となっているため、強制的に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御され、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることになる。これにより、設定値が確定していない不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
なお、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための移行条件(i)〜(iii)が全て成立している場合と、移行条件(i)〜(iii)の何れかが成立していない場合とで、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドとして異なるコマンドを送信するようにしても良い。
例えば、移行条件が成立している場合には、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドであり且つ設定変更モードに移行されたこと(あるいは移行する条件が成立していること)を示すコマンドを送信し、このコマンドを受信した演出制御用CPU120では、「設定値が異常である可能性があります」というメッセージ及び「自動的に設定変更モードに制御されます」というメッセージを画像表示装置5に表示させるようにすると良い。一方、移行条件が成立していない場合には、前述したようにステップS21TM4190の設定値異常エラーコマンドを送信すると良い。
設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているときに、(1)錠スイッチ21TM051が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、錠スイッチ操作コマンドが送信され、(2)設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、設定切替スイッチ操作コマンドが送信されることになる。
そして、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、錠スイッチ操作コマンド、及び/又は、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず、設定値を変更させるための操作が行われたことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、錠スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5において「錠スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。また、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、「設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず設定値を変更させるための操作が行われたことを明確に把握して、不正が行われていないか等を確認することができる。
なお、このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、錠スイッチ21TM051が操作されたか否か、及び、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否か、を確認することなく、錠スイッチ操作コマンド及び設定切替スイッチ操作コマンドを送信しないようにしても良い。このように、通常遊技処理(遊技制御用タイマ割込処理)が実行されている期間は、設定値を変更するための操作及び設定値を確認するための操作の実行状況を確認しないようにすることで、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減することが可能になる。
(電源投入時処理の変形例)
図9−6に示した例では、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、という3条件が成立していることを確認した場合にのみ、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行した(ステップS21TM4570でNO)。
このような形態に限らず、図9−11に示すように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かを確認することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行する(ステップS21TM4570でNO)ようにしても良い。
図9−11に示す処理では、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)に、(i)〜(iii)の条件が成立しているか否かを判定することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに制御され(ステップS21TM4570でNO)、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に相当する処理)には制御されない部分が、図9−6に示した処理と異なる。それ以外の部分は、図9−6〜図9−8に示した処理と同様である。
このような形態とした場合であっても、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていることに基づいて、RAMクリアフラグが1に設定されて設定変更モードに移行されることになり、設定変更中に電源断が発生した場合の遊技機の状態を適切に定めることができる。
図9−11に示す例では、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3条件が成立していることに基づいて、設定変更モードに制御される(ステップS21TM4570でNOと判定されて、設定値格納領域の設定値を変更可能な状態となる)のに対して、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず、強制的に設定変更モードに制御されることになる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグが設定されていることに基づいて、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず自動的に設定変更モードに制御されることにより、設定値を確定させるための作業性を向上させることができる。
ここで、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)という条件が成立していない場合でも、設定変更モードに制御されることになる。その結果、設定変更モードにおいては、錠スイッチ21TM051がOFF状態のままで、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値が変更されることになる(図9−7のステップS21TM4610〜ステップS21TM4620)。
前述したように、設定変更モードを終了させる条件は、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替えることである(ステップS21TM4680でYESと判定させることである)。そのため、設定値の変更操作を行った遊技場の店員は、設定値を確定して設定変更モードを終了させるために、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば、一旦、錠スイッチ21TM051をOFF状態からON状態に切り替えた後に、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える(ステップS21TM4680でYESと判定させる)ことになる。
このように、設定変更中フラグがセットされていない場合と(ステップS21TM4030でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合とで(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードの制御を開始させる条件を異ならせる一方で、設定変更モードの制御を終了させる条件(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)は共通化することで、設定変更モードの制御を終了させる条件を明確にして、適切に通常遊技処理に移行させるようにしている。
ここで、設定変更中フラグがセットされている(ステップS21TM4030でYES)ことに基づいて設定変更モードに制御された場合に、錠スイッチ21TM051をON状態にするように促す報知を行うようにしても良い。例えば、CPU103は、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグを1に設定するとともに、設定値異常エラーコマンドを送信する(前述したステップS21TM4190に相当する処理を実行する)ようにしておき、設定値異常エラーコマンド(ステップS21TM4110)を受信した演出制御用CPU120が、「錠スイッチを一旦ONにして、設定値変更後にOFFに切り替えて下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示するようにしても良い。
なお、図9−6〜図9−8、並びに図9−11に示した処理においては、設定変更中フラグがセットされている状態では通常遊技処理に移行できないようになっている。そのため、遊技機メーカーが、パチンコ遊技機1を出荷する際(遊技場への設置前)に、予め設定変更中フラグをセットさせておくことで、その後、遊技場側では、設定変更モードを経て設定値を変更し、設定変更モードを終了させなければ、当該パチンコ遊技機1での遊技を行わせることができなくなる。これにより、遊技場でパチンコ遊技機1を設置する際に、確実に設定変更モードに制御させて設定変更操作を行わせ、設定値を確定させる措置をとるようにすることができる。
(設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御)
次に、設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御に関して、図9−12を用いて説明する。図9−7に示した例では、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されることで、設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになる。
まず、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられる前(設定変更モード終了前)に電源断が発生した場合の制御に関して、図9−12(1)を用いて説明する。
順番1に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。本例では、この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「0」が格納されている。次いで、順番2に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「0」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「1」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番3に示すように、設定変更モードにおいて、1回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「0」から「1」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「2」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。さらに、順番4に示すように、設定変更モードにおいて、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「1」から「2」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態のままで、即ち、設定変更モードを終了させる操作が行われる前に、電源断が発生したものとする。このとき、設定値格納領域には、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が格納された状態である。電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番6に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード中の電源断発生時に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番7に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
なお、順番6の電源投入時には、設定変更中フラグがセットされた状態であるため、前述した図9−11に示した制御を適用する場合、錠スイッチ21TM051がOFF状態であっても(又はクリアスイッチ21TM052がOFF状態であっても)、自動的に設定変更モードに制御されることになる。そのため、順番6及び順番7における錠スイッチ21TM051の状態は、OFF状態である場合がある。
このように、設定変更モードにおいて設定値の変更が行われて、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく(設定変更モードを終了させることなく)電源断が発生した場合には、電源復旧時に、前回の設定変更モードにおける変更後の設定値が設定値格納領域に保持された状態となっている。従って、電源復旧時には、既に予定していた設定値が設定されている場合もあり、この場合には、遊技場の店員は改めて設定値を変更する操作を行わずとも、設定変更モードを終了させて遊技機を通常遊技処理に移行させれば良いため、作業性を向上させることができる。
次に、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられた後(設定変更モード終了後)に電源断が発生した場合の制御に関して、図9−12(2)を用いて説明する。
順番1〜順番4に関しては、図9−12(1)に示した例と同様であり、説明を省略する。次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられたことにより、設定変更モードが終了する。これにより、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が、最終的な設定値として確定する。このとき設定値格納領域には設定値として「2」が格納されており、表示モニタ21TM029には、確定した設定値に1を加算した「3」が表示されている。
その後に、順番6に示すように、電源スイッチ21TM055をOFF状態とする操作が行われて、電力供給が停止された状態となったものとする。この電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番7に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード終了時に最終的に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番8に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
図9−12(1)及び(2)に示すように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合と、設定変更モードの制御が終了した後に電力供給が停止された場合とで、何れの場合にも、電源復旧時には、前回の設定変更モードにおける設定変更操作に応じて変更された後の設定値、即ち電源断直前に設定値格納領域に格納されていた設定値が、有効な設定値(電源復旧時に設定格納領域に格納されている設定値)となっている。
なお、図9−12に示した設定値の記憶制御に限られない。即ち、設定変更モードに制御されたときに設定値格納領域に格納されている設定値を設定情報一時記憶領域にコピーして、設定変更モードに制御されているときに設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には、設定値格納領域の設定値を変更せずに設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を変更し、設定変更モードを終了させる操作(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)が行われたことに基づいて、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して(上書きして)設定値を確定させるようにしても良い。なお、この場合に表示モニタ21TM029に表示させる設定値は、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)となり、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値が変更されることに応じて、表示モニタ21TM029に表示される設定値も変化することになる。
このような構成とすることで、電源投入に伴い設定変更モードに制御され、設定変更操作が行われた場合(表示モニタ21TM029に表示される設定値が変更された場合)であっても、設定変更モードを終了させる操作が完了することなく(錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられることなく)、電源断が発生した場合には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は、電源投入時(設定変更モードにおいて設定変更操作が行われる前)から変更されていないことになる。即ち、電力供給停止状態では、前回の電源投入時に設定値格納領域に格納されていた設定値が引き続き保持されていることになる。従って、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示される設定値は、前回の電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値に応じた値となる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合の設定値を適切に定めることができる。また、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
上記の実施形態に示した設定変更モード及び設定確認モードに関連した制御は、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられており、設定値に応じて大当り確率が異なる遊技機に対して適用可能であるが、これに限らず、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられているものの、設定値によらず大当り確率は共通である(例えば、設定値0〜5の全てに関して大当り確率が300分の1である)遊技機に対しても適用可能である。
また、本特徴部21TMでは、以下に示す発明が開示されている。
特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。また、特開2014−200506号公報(段落0102)に示すように、主制御基板の外部出力端子から、「大当たり信号」等が出力される遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機に関しては、設定値の変更等の際に、設定に関連する制御状態を外部装置側で把握することが必要となる場合があるが、特開2014−200506号公報(段落0102)に記載されている従来の遊技機の信号出力技術を適用しても、外部装置側でこれを把握することが困難であるという課題がある。手段O1〜手段O4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定に関連する制御状態を遊技機外部に適切に通知可能な遊技機を提供することにある。
手段O1の遊技機は、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、設定値を確認可能な設定確認モードに制御可能な設定確認モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モード及び前記設定確認モードの何れかの制御の開始に対応して特定信号(セキュリティ信号)を出力する特定信号出力手段(ステップS21TM4560でセキュリティ信号を出力する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、特定信号が出力される期間に関する値(セキュリティ信号タイマの値)を設定する設定手段(セキュリティ信号タイマの値をセットする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、前記設定手段は、前記設定変更モードに制御される場合と前記設定確認モードに制御される場合とで共通の所定値を設定可能であり(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定し)、前記特定信号出力手段は、前記設定変更モード及び前記設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、少なくとも前記所定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定確認モードの終了に伴い設定確認モードの終了から1秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力し、設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)ことを特徴とする。これによれば、設定に関連する遊技機の状態を外部装置に適切に通知できる。
手段O2の遊技機は、手段O1の遊技機であって、遊技状態を初期化する初期化手段(ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、前記初期化手段は前記設定変更モードの制御に伴い遊技状態を初期化し(設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに制御された後にRAMクリアが実行されており)、前記設定手段は、前記所定値を設定した後(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定した後)に、前記所定値に対応した期間よりも長い期間に対応した特定値を設定可能であり(RAMクリアが実行される場合にはステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30秒を設定可能であり)、前記特定信号出力手段は、前記設定変更モードの制御の終了に対応して、前記特定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モードの制御が終了した場合及び設定確認モードの制御が終了した場合の何れの場合にも少なくとも所定値に対応した期間は特定信号が出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には所定値に対応した期間よりも長い期間、特定信号が出力されることになるため、設定手段による設定処理を共通化しつつ設定変更モードと設定確認モードとで異なる出力期間を設定することが可能となる。
手段O3の遊技機は、手段O1又は手段O2の遊技機であって、前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされたことの検出)が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報(設定変更中フラグ)を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、遊技停止状態とするとともに特定信号を出力する(設定変更モードに移行するための条件が成立していないことに基づいてステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の処理を電源断まで繰り返し実行する)ことが可能であることを特徴とする。これによれば、設定変更モードの制御中に電力供給が停止された場合に、電力供給再開時に遊技機の状態を外部装置に適切に通知することができる。
手段O4の遊技機は、手段O1〜手段O3から選択される何れかの遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、前記遊技制御手段は、表示手段(表示モニタ21TM029)と、前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作が行われることなく(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされる操作が検出されることなく)当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を有し、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段においてエラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)ことを特徴とする。これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する必要がある。手段P1〜手段P4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する遊技機を提供することにある。
手段P1の遊技機は、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、エラー報知を実行可能なエラー報知手段(設定変更モードへの移行条件が成立していない場合にステップS21TM4210でエラー表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備えることを特徴とする。これによれば、設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に報知することができる。
手段P2の遊技機は、手段P1の遊技機であって、前記設定変更モード制御手段は、設定変更条件が成立していること(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること)に基づいて前記設定変更モードに制御可能であり、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更条件が成立していることに基づいて、前記エラー報知を実行することなく前記設定変更モードに制御可能である(電源投入時に、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、ステップS21TM4140ですべてYESと判定されたことに基づいて、ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行することなく設定変更モードに移行する)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モードに制御される条件が成立しているときにはエラー報知を実行することなく設定変更モードに制御されることになり、不要なエラー報知を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
手段P3の遊技機は、手段P1又は手段P2の遊技機であって、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記エラー報知を実行するとともに遊技停止状態とすることが可能である(電源投入時に、設定変更モードへの移行条件が成立していない場合には(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140の何れかでNOと判定された場合には)、設定変更モードに移行することなくステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行する)ことを特徴とする。これによれば、設定値が不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
手段P4の遊技機は、手段P1〜手段P3から選択される何れかの遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、前記遊技制御手段は、表示手段(表示モニタ21TM029)と、
前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記特定情報記憶手段と、を有し、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段において前記エラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)ことを特徴とする。これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める必要がある。手段Q1〜手段Q5に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める遊技機を提供することにある。
手段Q1の遊技機は、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)ことを特徴とする。これによれば、遊技状態の初期化を伴う設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に定めることができる。なお、手段Q1の遊技機が、前記設定変更モードの制御に対応して遊技状態を初期化する初期化手段(例えば、ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を更に備えていても良い。
手段Q2の遊技機は、手段Q1の遊技機であって、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されていないときには設定変更条件が成立していることに基づいて前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していることに基づいて設定変更モードに移行し)、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されている場合には前記設定変更条件が成立しているか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モード制御中に電源断が発生した場合には、電源復旧時に特定情報が記憶されていることに基づいて、設定変更条件が成立していないときにも設定変更モードに制御されることになるため、作業性を向上させることができる。
手段Q3の遊技機は、手段Q1又は手段Q2の遊技機であって、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合の移行操作(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていないときには(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していること)に基づいて前記設定変更モードに制御することが可能であり、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたこと)に基づいて前記設定変更モードを終了させることが可能であり、前記特定情報記憶手段は、前記設定変更モードに制御されるときに前記特定情報を記憶し(設定変更モードの制御が開始されたステップS21TM4580のタイミングで設定変更中フラグをセットし)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードが終了するときに前記特定情報を消去し(設定変更モードの制御が終了したステップS21TM4720のタイミングで設定変更中フラグをクリアし)、前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときには前記移行操作が行われたか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御し)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させる(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させる)ことを特徴とする。これによれば設定変更モードの制御を終了させる条件を適切に定めることができる。
手段Q4の遊技機は、手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、前記設定変更モードに制御されているときの変更操作に基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更し(ステップS21TM4610で設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値を変更し)、前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させ(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させ)、前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作により変更された後の設定値を継続して記憶する(設定値格納領域はRAM102のバックアップ領域に形成されており、設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されると設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになるため、設定変更モード中に電源断が発生した場合でも変更操作により変更された後の設定値が保持される)ことを特徴とする。これによれば、電力供給が再開されたときに、電源断発生前の設定変更モードにおいて変更操作により変更された後の設定値が設定値記憶手段に記憶されており、当該設定値に応じた制御が実行されることになるため作業性を向上できる。
手段Q5の遊技機は、手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの変更操作と(設定変更モードにおいて設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値ではなく設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値のみを変更し)、該変更操作後の特定操作とに基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更するとともに前記設定変更モードを終了させ(設定変更モードにおいて錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいてそのとき設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して有効な設定値として確定させるとともに設定変更モードを終了させ)、前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作が行われる前の設定値を記憶する(設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合でも錠スイッチ21TM051がOFFに切り替えられなければ設定値格納領域に格納されている設定値自体は変更されないため、設定変更モード中に電源断が発生した場合には設定変更モードに制御される前の設定値が保持される)ことを特徴とする。これによれば、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
(特徴部052IWに関する説明)
次に、特徴部052IWについて説明する。まず、本特徴部052IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部052IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部052IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部052IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部052IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部052IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
(特別可変入賞球装置)
図10−1は、本特徴部052IWにおける特別可変入賞球装置7の構成例を示す説明図である。図10−1に示すように、特別可変入賞球装置7には、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材052IW108が設けられ、大当り遊技状態において、底面部材052IW108を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材052IW108を後方に向けて後退移動させることにより、入賞領域となる大入賞口が開状態とされる。大入賞口内に入賞した遊技球は、第1カウントスイッチ23によって検出される。
本特徴部052IWでは、図10−1に示すように、大入賞口内に入賞した遊技球は、さらに特別可変入賞球装置7の右方に設けられた誘導経路052IW100に導かれる。誘導経路052IW100は、さらに2つの経路052IW102,103に分岐しており、誘導経路052IW100に導かれた遊技球は、左側経路052IW102または右側経路052IW103に導かれる。左側経路052IW102に導かれた場合には、遊技球はV領域052IW104に進入し、V領域スイッチ052IW106によって検出される。右側経路052IW103に導かれた場合には、遊技球は排出領域052IW105に進入し、排出領域スイッチ052IW107によって検出される。
図10−1に示すように、左側経路052IW102の入口付近には、V領域開閉板052IW101が設けられており、V領域開閉板052IW101が開状態であるときに、誘導経路052IW100に導かれた遊技球が左側経路052IW102に進入し、V領域052IW104に進入可能である。また、V領域開閉板052IW101が閉状態であるときには、誘導経路052IW100に導かれた遊技球が右側経路052IW103に進入し、排出領域052IW105から遊技領域の裏側に排出される。
なお、V領域開閉板052IW101は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、ソレノイド052IW109が駆動されることによって閉状態から開状態に制御される。
また、本特徴部052IWでは、大当り遊技に制御されると、その大当り遊技中に遊技球がV領域052IW104に進入し、V領域スイッチ052IW106によって検出されたことを条件として、その大当り遊技の終了後に確変状態に制御される。
なお、1ラウンド中にV領域スイッチ052IW106によって検出された遊技球数と排出領域スイッチ052IW107によって検出された遊技球数との合計数は、第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球数と一致する筈である。そのため、1ラウンド中にV領域スイッチ052IW106によって検出された遊技球数と排出領域スイッチ052IW107によって検出された遊技球数との合計数が、第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球数と一致しない場合には、大入賞口入排出不一致エラーと判定し、エラー報知するように構成してもよい。この場合、特別可変入賞球装置7が閉状態となる直前に入賞した遊技球がV領域052IW104や排出領域052IW105に到達するまでにはある程度時間がかかることから、特別可変入賞球装置7が閉状態となってから所定時間(例えば、30秒)が経過するまでに遊技球数が一致しなければ、大入賞口入排出不一致エラーと判定するように構成すればよい。
(制御基板の構成)
図10−2は、本特徴部052IWにおける各種の制御基板などを示す構成図である。本特徴部052IWでは、図10−2に示すように、スイッチ回路110は、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号に加えて、V領域スイッチ052IW106および排出領域スイッチ052IW107からの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。
また、本特徴部052IWでは、図10−2に示すように、ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に加えて、V領域開閉板052IW101用のソレノイド052IW109に伝送する。
(大当り確率、小当り確率)
図10−3および図10−4は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図10−3は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図10−4は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図10−3および図10−4に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図10−3を用いて、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図10−3(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図10−3(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図10−3(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図10−3(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図10−4を用いて、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図10−4(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図10−4(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図10−4(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図10−4参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図10−3参照)と比較すると、小当りの当選確率が約10倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図10−4(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、図10−3および図10−4に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(図10−3および図10−4に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図10−3および図10−4に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図10−3)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図10−3(A),(B)および図10−4(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
(大当り種別判定テーブル)
図10−5(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10−5(A)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図10−5(B)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部052IWでは、「10R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、この特徴部052IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図10−29参照)。
(小当り種別判定テーブル)
図10−6(A),(B)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、または「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10−6(A)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、100%の確率で「小当りA」と決定される。また、図10−6(B)に示すように、この特徴部052IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、70%の確率で「小当りB」と決定され、30%の確率で「小当りC」と決定される。
本例では、後述するように、「小当りA」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が極めて短い0.2秒間しか開放されず(図10−12参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。また、「小当りB」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が0.8秒間開放され(図10−13参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞をある程度期待できる。また、「小当りC」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が1.8秒間開放され(図10−14参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を最も期待できる。
(変動パターンテーブル)
図10−7〜図10−9は、この特徴部052IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図10−7〜図10−9に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図10−7〜図10−9に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#34の34種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または01〜34)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図10−7(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−7(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図10−7(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−7(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図10−8(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部052IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部052IWでは、図10−8(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部052IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部052IWでは、図10−8(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図10−8(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図10−8(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部052IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部052IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図10−8(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図10−8(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図10−8(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−8(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
この特徴部052IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図10−8(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図10−8(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部052IWでは、図10−7に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部052IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部052IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図10−9(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−9(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図10−9(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図10−9(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図10−9(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−9(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図10−9(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図10−9(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図10−9(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#34のいずれかに決定される。
なお、図10−9(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#29に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#30に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#31に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#32に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#33に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。図10−10は、図10−9(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルのうち、可変表示結果が小当りとなる場合の変動パターンを決定するための小当り用変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。
図10−10に示すように、この特徴部052IWでは、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の変動表示を実行する場合であって、小当りとなる変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、70%の確率で第2変動パターン#32と決定され、30%の確率で第2変動パターン#33と決定される。従って、本例では、第2KT状態の場合には、1.5秒の短縮変動の変動パターンが選択される確率が高い。
なお、図10−10では、一例として、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の小当り変動を実行する場合の変動パターンテーブルを示したが、図10−7〜図10−9に示した他の変動パターンテーブルも同様に構成され、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各変動パターンが決定される。
なお、図10−8〜図10−10に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
(特別可変入賞球装置7の開放パターン)
次に、特別可変入賞球装置7の開放パターンについて説明する。図10−11は、特別可変入賞球装置7の開放パターンを説明するための説明図である。まず、図10−11(1)を用いて、10R確変大当り、6R確変大当り、および2R確変大当り(以下、単に「確変大当り」ともいう)にもとづく大当り遊技に制御される場合の特別可変入賞球装置7の開放パターンについて説明する。図10−11(1)に示すように、大当り遊技の第1ラウンドが開始されると、大入賞口扉用のソレノイド82が駆動され、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が開状態に制御される。そして、大入賞口の開放中に遊技球が入賞すると、第1カウントスイッチ23によって検出される。
また、確変大当りにもとづく大当り遊技では、図10−11(1)に示すように、第1ラウンドにおいて大入賞口への2つ目の遊技球の入賞を検出すると、ソレノイド052IW109が駆動され、V領域開閉板052IW101が開状態に制御され、V領域052IW104に遊技球が進入可能となる。そして、第1ラウンドにおいて所定期間(例えば、29秒)を経過するか所定数(例えば、10個)の大入賞口への入賞を検出すると、図10−11(1)に示すように、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が再び閉状態に制御され、大入賞口が閉状態に制御されると、V領域開閉板052IW101も閉状態に制御される。
V領域052IW104に遊技球が進入し、所定の検出有効期間内にV領域スイッチ052IW106によって検出されると、大当り遊技の終了後に遊技状態が確変状態に制御される。図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、所定の検出有効期間は、V領域開閉板052IW101が開状態に制御されたタイミングで開始され、V領域開閉板052IW101が再び閉状態に制御された後、所定期間(本例では、500ms)を経過するまでの期間とされている。
次に、図10−11(2)を用いて、6R通常大当りおよび2R通常大当り(以下、単に「通常大当り」ともいう)にもとづく大当り遊技に制御される場合の特別可変入賞球装置7の開放パターンについて説明する。図10−11(2)に示すように、大当り遊技の第1ラウンドが開始されると、大入賞口扉用のソレノイド82が駆動され、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が開状態に制御される。そして、大入賞口の開放中に遊技球が入賞すると、第1カウントスイッチ23によって検出される。
また、通常大当りにもとづく大当り遊技では、図10−11(2)に示すように、第1ラウンドにおいて大入賞口への1つ目の遊技球の入賞を検出すると、ソレノイド052IW109が駆動され、V領域開閉板052IW101が極めて短い期間(本例では、0.02秒間)開状態に制御される。そして、第1ラウンドにおいて所定期間(例えば、29秒)を経過するか所定数(例えば、10個)の大入賞口への入賞を検出すると、図10−11(2)に示すように、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が再び閉状態に制御され、大入賞口が閉状態に制御される。
図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、所定の検出有効期間は、V領域開閉板052IW101の極めて短い開放期間(本例では、0.02秒間)の後、所定期間(本例では、500ms)を経過するまでの期間とされている。
図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が長い。そのため、所定の検出有効期間中にV領域052IW104に遊技球が進入しやすく、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されやすい。一方、図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が極めて短い。そのため、実質的に所定の検出有効期間中にV領域052IW104に遊技球が進入することは困難であり、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されることは極めて稀である。従って、本例では、確変大当りにもとづく大当り遊技では、通常大当りにもとづく大当り遊技と比較して、大当り遊技中に高い割合によりV領域052IW104に遊技球が進入する。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図10−12〜図10−14は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図10−12は、小当りAとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図10−13は、小当りBとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図10−14は、小当りCとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図10−12(1)〜図10−14(1)は、それぞれ、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図10−12(2)〜図10−14(2)は、それぞれ、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図10−12(1)〜図10−14(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部052IWでは、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図10−12(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図10−13(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図10−14(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる(ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、殆ど入賞は期待できない)。しかしながら、第1KT状態では、図10−12(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.2秒、0.8秒または1.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部052IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部052IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図10−12(2)〜図10−14(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部052IWでは、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図10−12(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図10−13(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図10−14(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部052IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、第2KT状態であっても、特殊入賞口への遊技球の入賞は殆ど期待できない。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の開放時間を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17の開放回数を異ならせるように構成してもよい。この場合、例えば、小当りAの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を1回のみ開放するのに対して、小当りBや小当りCの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を2回〜11回開放するように構成してもよい。また、例えば、特殊可変入賞球装置17の開放時間はある程度短くても、0.4秒間の特殊可変入賞球装置17の開放を4回実行することにより、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)にある程度遊技球が入賞可能な小当り種別を設けるように構成してもよく、様々な態様が考えられる。また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cの3種類である場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4種類以上の小当り種別を設けるように構成してもよい。
また、本特徴部052IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部052IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部052IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部052IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図10−12(1)〜図10−14(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図10−12(2)〜図10−14(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図10−12(1)〜図10−14(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図10−12(2)〜図10−14(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部052IWでは、図10−12〜図10−14に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部052IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
(演出制御コマンド)
図10−15および図10−16は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10−15に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果7指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部052IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部052IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
コマンドE1XX(H)は、現在設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定値コマンド)である。なお、「XX」に設定値が設定される。例えば、設定値「1」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE101(H)が送信される。また、例えば、設定値「6」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE106(H)が送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図10−15および図10−16に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図10−15および図10−16に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
(第1特別図柄通常処理)
図10−17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS50A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ052IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ052IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ052IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ052IWS55A)。なお、本例では、ステップ052IWS55Aの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
なお、設定値コマンドを送信するタイミングは、本例で示したものにかぎらず、例えば、変動表示の終了ごとに設定値コマンドを送信するように構成したり、変動表示中に設定値コマンドを送信するように構成したりしてもよい。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ052IWS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ052IWS58A以降の処理を行うことなくステップ052IWS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ052IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ052IWS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ052IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ052IWS58A〜S63Aの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ052IWS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ052IWS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ052IWS62A)、大当り種別を記憶し(ステップ052IWS63A)、ステップ052IWS69Aへ移行する。
また、ステップ052IWS60Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS64A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS65A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ052IWS66A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップ052IWS67A)、小当り種別を記憶する(ステップ052IWS68A)。なお、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りAと決定される(図10−6(A)参照)。そして、ステップ052IWS69Aへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ052IWS69A)、「0」である場合、ステップ052IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ052IWS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ052IWS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ052IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ052IWS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ052IWS73A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ052IWS74A)。そして、ステップ052IWS75Aに移行する。
この特徴部052IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を開始するときに、ステップ052IWS71A,S71BでYと判定されてステップ052IWS72A,S72Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ052IWS73A,S73Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの第1KT状態と共通の変動短縮状態としつつ、第1KT状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
なお、本例では、ステップ052IWS74Aの処理や後述するステップ052IWS74Bの処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示のいずれか一方の変動開始により高ベース状態の最終変動(本例では、50回目の変動表示)が開始されるときに、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされ変動短縮状態が延長される。この場合、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がセットされているときに、その第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示(本例では、50回目の変動表示)が終了するか、または他方の特別図柄の変動表示(本例では、51回目の変動表示)の開始に応じて、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)がリセットされ、変動短縮状態の延長が終了するように構成することが望ましい。
そして、ステップ052IWS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS75A)。なお、図示は省略したが、ステップ052IWS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ052IWS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
(第1変動パターン設定処理)
図10−18は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図10−7〜図10−9参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−7(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ052IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−7(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ052IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ052IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図10−7に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ052IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ052IWS1704A)。
また、ステップ052IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ052IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ052IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS1707A)。
(第1特別図柄変動処理)
図10−19は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS1120A)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS1121A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ052IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ052IWS1123A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS1127A)。なお、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当りまたは6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS1128A)。なお、10R確変大当りまたは6R確変大当りであるか否かは、例えば、ステップ052IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは6R確変大当りであれば、そのまま処理を終了する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1125AのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1126AのY)であって10R確変大当りおよび6R確変大当りのいずれともならない(すなわち、6R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ052IWS1127AのY、ステップ052IWS1128AのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、この場合、第1大当りフラグや第1小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第1大当りフラグや第1小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130A)。
ステップ052IWS1125A〜S1129Aの処理が実行されることによって、この特徴部052IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、6R通常大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ052IWS1129Aで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当りまたは6R確変大当り)となる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第1特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ052IWS1128AのY参照)、この場合、第2特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ052IWS1120AでNと判定されてステップ052IWS1121A〜S1130Aの処理はスキップされ、ステップ052IWS1122Aの第1変動時間タイマの更新も行われない。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第1特別図柄変動処理を終了する(ステップ052IWS1127AのN参照)。従って、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第1変動時間タイマの更新が再開される。
(第1特別図柄停止処理)
図10−20は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2010A)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ052IWS2011A)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS2012A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2013A)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ち表示器26が点灯されるのであるが、ステップ052IWS69A〜S74A,S69B〜S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップ052IWS2010A〜S2013A,S2010B〜S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ち表示器26が消灯される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ052IWS2014A)。なお、この場合、第1特別図柄変動処理のステップ052IWS1129Aで第1強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第1特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当りを開始することを示す大当り開始フラグをセットする(ステップ052IWS2016A)。また、CPU103は、第1大当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2017A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS2018A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2019A)。そして、ステップ052IWS2027Aに移行する。
ステップ052IWS2018A,S2019Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ052IWS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2020A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2021A)。また、CPU103は、第1小当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2022A)。そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2026A)。そして、ステップ052IWS2027Aに移行する。
なお、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって本来有利であるが、既に説明したように、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には小当り種別が小当りAとなる場合しかなく、特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。そのため、本例では、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には、右打ち表示器26を点灯せず、右打ち点灯開始指定コマンドの送信も行わない。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2027A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部052IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
(第2特別図柄通常処理)
図10−21は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態ある。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS50B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ052IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ052IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ052IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ052IWS55B)。なお、本例では、ステップ052IWS55Bの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ052IWS56B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS56Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ052IWS57B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ052IWS58B以降の処理を行うことなくステップ052IWS69Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ052IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ052IWS59Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ052IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ052IWS58B〜S63Bの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ052IWS58B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS59B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS60B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ052IWS61B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ052IWS62B)、大当り種別を記憶し(ステップ052IWS63B)、ステップ052IWS69Bへ移行する。
また、ステップ052IWS60Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ052IWS64B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ052IWS65B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ052IWS66B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップ052IWS67B)、小当り種別を記憶する(ステップ052IWS68B)。なお、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りBまたは小当りCと決定される(図10−6(B)参照)。そして、ステップ052IWS69Bへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ052IWS69B)、「0」である場合、ステップ052IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ052IWS70B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ052IWS71B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ052IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ052IWS72B)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ052IWS73B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ052IWS74B)。そして、ステップ052IWS75Bに移行する。
そして、ステップ052IWS75Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS75B)。なお、図示は省略したが、ステップ052IWS75Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ052IWS59Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図10−18に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図10−18に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ052IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−8(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図10−8(D)〜図10−9(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図10−8(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図10−8(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図10−8(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図10−9(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図10−9(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図10−9(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
(第2特別図柄変動処理)
図10−22は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっているか否かを確認する(ステップ052IWS1120B)。なお、役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっている場合とは、すなわち役物制御プロセスフラグの値がゲート通過待ち処理(ステップS121)〜小当り終了処理(ステップS128)を示す値となっていない場合であり、大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)を示す値となっていれば、CPU103は、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンド、表示結果5指定コマンド、表示結果6指定コマンド、表示結果7指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS1121B)。
次いで、CPU103は、第2変動時間タイマを1減算し(ステップ052IWS1122B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ052IWS1123B)、演出制御用CPU120に第2図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1124B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1125B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ052IWS1126B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していなければ、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS1127B)。なお、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かは、例えば、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、そのまま処理を終了する。
実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、その大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS1128B)。なお、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであるか否かは、例えば、ステップ052IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当りであれば、そのまま処理を終了する。
第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1125BのY)、または小当り図柄を導出表示した場合(ステップ052IWS1126BのY)であって10R確変大当り、6R確変大当り、および2R確変大当りのいずれともならない(すなわち、2R通常大当りとなる)第2特別図柄の変動表示の実行中である場合(ステップ052IWS1127BのY、ステップ052IWS1128BのN)には、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、この場合、第2大当りフラグや第2小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、それら第2大当りフラグや第2小当りフラグをリセットする。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS1130B)。
ステップ052IWS1125B〜S1129Bの処理が実行されることによって、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が大当りとなった場合や、小当りとなった場合であって通常大当り(本例では、2R通常大当り)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合に、第2特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ052IWS1129Bで送信された第2強制図柄確定指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、確変大当り(本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当り)となる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、そのまま第2特別図柄変動処理を終了するのであるが(ステップ052IWS1128BのY参照)、この場合、第1特別図柄の変動表示が小当りとなったことにもとづいて、役物制御プロセスフラグの値が小当り開放前処理(ステップS126)に対応した値に更新されて、小当り遊技に移行する。そのため、次回のタイマ割込以降では、ステップ052IWS1120BでNと判定されてステップ052IWS1121B〜S1130Bの処理はスキップされ、ステップ052IWS1122Bの第2変動時間タイマの更新も行われない。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中である場合にも、そのまま第2特別図柄変動処理を終了する(ステップ052IWS1127BのN参照)。従って、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であってはずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合にも、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となり、小当り遊技を終了すると、第2変動時間タイマの更新が再開される。
上記のように構成することによって、第1KT状態終了後(時短状態終了後)の通常状態において、残りの第2保留記憶を消化することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生を抑制することができる。
また、入賞球装置6A(第1始動入賞口)の下方に第1特別図柄用の可変入賞球装置を設けるように構成するとともに、遊技領域の右方に第2特別図柄用の入賞球装置(可変入賞球装置ではない始動入賞口)を設けるように構成し、第2KT状態(小当りRUSH)終了後に第1特別図柄の時短状態を経由して通常状態に移行するように構成した遊技機において、上記のように第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする構成を適用してもよい。この場合、第1特別図柄の変動効率が高くなることにより第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生の頻度も高くなるのであるが、それに伴って第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする頻度も高めて、通常状態での第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示の発生を抑制することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生をより一層抑制することができる。
(第2特別図柄停止処理)
図10−23は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2010B)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ052IWS2011B)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS2012B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2013B)。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ052IWS2014B)。なお、この場合、第2特別図柄変動処理のステップ052IWS1129Bで第2強制図柄確定指定コマンドを送信していた場合には、変動開始時の決定結果に関係なく、第2特別図柄の停止図柄として強制的にはずれ図柄を導出表示させる。
次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2015B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り開始フラグをセットする(ステップ052IWS2016B)。また、CPU103は、第2大当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2017B)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS2018B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2019B)。そして、ステップ052IWS2027Bに移行する。
ステップ052IWS2018B,S2019Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ052IWS2015BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ052IWS2020B)。第2小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2021B)。また、CPU103は、第2小当りフラグをクリアする(ステップ052IWS2022B)。
次いで、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2023B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS2024B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2025B)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2026B)。そして、ステップ052IWS2027Bに移行する。
ステップ052IWS2024B,S2025Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる場合であっても、KT状態中である場合には既に右打ち表示器26の点灯中である筈である。従って、本例では、ステップ052IWS2023Bの判定処理を行うことによって、KT状態中に第2特別図柄の変動表示において小当りとなった場合には、重複して右打ち表示器26の点灯を開始したり右打ち点灯開始指定コマンドを送信したりする処理を行わないようにしている。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2027B)。
(役物制御通常処理)
図10−24は、役物制御プロセス処理における役物制御通常処理(ステップS120)を示すフローチャートである。役物制御通常処理において、CPU103は、まず、大当り開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2101)。大当り開始フラグがセットされていなければ、そのまま処理を終了する。
大当り開始フラグがセットされていれば、CPU103は、その大当り開始フラグをリセットする(ステップ052IWS2102)。次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ052IWS2103)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ052IWS2104)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ052IWS2105)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2106)。
(ゲート通過待ち処理)
図10−25は、役物制御プロセス処理におけるゲート通過待ち処理(ステップS121)を示すフローチャートである。ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ052IWS2501)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ052IWS2502)。次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ052IWS2503)、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2504)。
この特徴部052IWでは、ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
(大当り開放中処理)
図10−26は、役物制御プロセス処理における大当り開放中処理(ステップS123)を示すフローチャートである。大当り開放中処理において、CPU103は、第1カウントスイッチ23がオン状態となっているか否かを確認する(ステップ052IWS2401)。第1カウントスイッチ23がオン状態となっていれば、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出していれば、CPU103は、大入賞口に入賞した遊技球の数をカウントするための入賞個数カウンタの値を1加算する(ステップ052IWS2402)。そして、CPU103は、大入賞口入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS2403)。
次いで、CPU103は、V領域スイッチ052IW106がオン状態となっているか否かを確認する(ステップ052IWS2404)。V領域スイッチ052IW106がオン状態となっていれば、すなわちV領域052IW104に進入した遊技球を検出していれば、CPU103は、V領域052IW104に遊技球が進入したことを示すV入賞フラグをセットする(ステップ052IWS2405)。
次いで、CPU103は、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップ052IWS2406)。入賞個数カウンタの値が10となっていれば、ステップ052IWS2409に移行する。入賞個数カウンタの値が10となっていなければ、CPU103は、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマの値を1減算し(ステップ052IWS2407)、減算後の開放時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ052IWS2408)。開放時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が10となっている場合(ステップ052IWS2406のY)、または開放時間タイマがタイムアウトした場合(ステップ052IWS2408のY)には、CPU103は、大入賞口扉用のソレノイド82の駆動を停止して、大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップ052IWS2409)。また、CPU103は、大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS2410)。また、CPU103は、ラウンド数カウンタの値を1減算する(ステップ052IWS2411)。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応した値に設定する(ステップ052IWS2412)。
(大当り終了処理)
図10−27は、役物制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS125)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ052IWS2200)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ052IWS2202に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ052IWS2201)、処理を終了する。
ステップ052IWS2202では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ052IWS2202)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ052IWS2203)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ052IWS2203のY)、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2204)。V入賞フラグがセットされていれば、CPU103は、そのV入賞フラグをクリアし(ステップ052IWS2205)、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ052IWS2206)。
次いで、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS2207)。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ052IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ052IWS2208)。そして、ステップ052IWS2215に移行する。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS2209)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS63Aや第2特別図柄通常処理のステップ052IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ052IWS2210)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ052IWS2211)。そして、ステップ052IWS2215に移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(ゲート通過待ち処理のステップ052IWS2502参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄通常処理のステップ052IWS69Aや第2特別図柄通常処理のステップ052IWS69BでYと判定されてステップ052IWS70Aやステップ052IWS70Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りまたは2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ052IWS2212)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ052IWS2213)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ052IWS2214)。そして、ステップ052IWS2215に移行する。従って、6R通常大当りまたは2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS2215)。
(小当り終了処理)
図10−28は、役物制御プロセス処理における小当り終了処理(ステップS128)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ052IWS2300)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ052IWS2302に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ052IWS2301)、処理を終了する。
ステップ052IWS2302では、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ052IWS2302)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ052IWS2303)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップ052IWS2303のY)、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS2304)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯中であるか否かを確認する(ステップ052IWS2305)。右打ち表示器26の点灯中であれば、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS2306)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS2307)。
本例では、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合には小当り遊技の開始時に右打ち表示器26の点灯が開始されるのであるが(ステップ052IWS2023B〜S2025B参照)、ステップ052IWS2304〜S2307の処理が実行されることによって、その小当り遊技の終了時に右打ち表示器26の点灯が終了する。
そして、CPU103は、役物制御プロセスフラグの値を役物制御通常処理に対応した値に更新する(ステップ052IWS2308)。
(遊技状態の遷移)
ここで、この特徴部052IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図10−29は、この特徴部052IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部052IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図10−29に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部052IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図10−29に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、6R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図10−5参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。
図10−29に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。なお、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図10−5(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図10−29に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ052IWS69A〜S73A,S69B〜S73B参照)。
図10−29に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2208参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。なお、この特徴部052IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、10R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図10−5(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2204〜S2206,S2209〜S2211参照)。ただし、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入しなければ、高確率状態には制御されない場合もある。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ052IWS2212〜S2214参照)。
なお、図10−29では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−29では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−29では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図10−29では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、大当り遊技中にV領域052IW104に遊技球が進入すれば、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
(普通図柄プロセス処理)
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS29)について説明する。図10−30は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(ステップ052IWS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ052IWS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(ステップ052IWS5113)を実行する。
この特徴部052IWでは、ステップ052IWS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、この特徴部052IWでは、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップ052IWS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、この特徴部052IWでは、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、ステップ052IWS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合にはステップ052IWS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の変動表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の変動表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の変動表示を実行しないように構成してもよい。
また、この特徴部052IWでは、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込処理内において特別図柄プロセス処理(ステップS25A,S25B参照)は普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(ステップ052IWS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普通図柄当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップ052IWS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ052IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップ052IWS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップ052IWS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップ052IWS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップ052IWS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップ052IWS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
(普通図柄通常処理)
図10−31は、普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ052IWS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップ052IWS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップ052IWS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップ052IWS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ052IWS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普通図柄当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普通図柄当り判定用乱数値)にもとづく抽選処理を行い、普通図柄当りとするか否かを決定する(ステップ052IWS5127)。なお、この特徴部052IWでは、ステップ052IWS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普通図柄当りとすることに決定する。
ステップ052IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(ステップ052IWS5128)、ステップ052IWS5130へ移行する。また、ステップ052IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップ052IWS5129)、ステップ052IWS5130へ移行する。
ステップ052IWS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ052IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップ052IWS5133)。
(普通図柄停止処理)
図10−32は、普通図柄停止処理(ステップ052IWS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ052IWS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ052IWS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ052IWS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップ052IWS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップ052IWS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップ052IWS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップ052IWS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップ052IWS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ052IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップ052IWS3708)。
ステップ052IWS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップ052IWS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ052IWS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3705)。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップ052IWS3707)。
(普通電動役物開放前処理)
図10−33は、普通電動役物開放前処理(ステップ052IWS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ052IWS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ052IWS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ052IWS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップ052IWS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ052IWS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ052IWS3804)。
このように、本特徴部052IWでは、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、この特徴部052IWで示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(ステップ052IWS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップ052IWS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップ052IWS3807)。
(コマンド解析処理)
次に、演出制御手段の動作について説明する。図10−34〜図10−37は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ052IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ052IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ052IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ052IWS614)、演出制御用CPU0120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ052IWS615)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ052IWS616)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ052IWS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ052IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ052IWS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド、第1強制図柄確定指定コマンド、第2強制図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ052IWS621)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS622)。例えば、第1図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第1強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第1強制確定コマンド受信フラグをセットする。また、例えば、第2強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、第2強制確定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンドであれば(ステップ052IWS623)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を開始する制御を行う(ステップ052IWS624)。また、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS625)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンドであれば(ステップ052IWS626)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を終了する制御を行う(ステップ052IWS627)。また、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS628)。
なお、本例では、ステップ052IWS624,S627の処理が実行されることによって、大当り遊技中に画像表示装置5の表示画面において右打ち表示が表示される。
なお、例えば、大当り遊技中に表示する右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させることによって、現在の設定値を示唆する設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。例えば、ステップ052IWS624で右打ち表示を開始するときに、通常は白色の表示色の右打ち表示を開始するのに対して、設定値示唆演出の実行を決定した場合には、設定値「1」である場合には比較的高い割合で青色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「2」である場合には比較的高い割合で緑色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「3」である場合には比較的高い割合で黄色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「4」である場合には比較的高い割合で橙色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「5」である場合には比較的高い割合で赤色の表示色の右打ち表示を開始したり、設定値「6」である場合には比較的高い割合で虹色の表示色の右打ち表示を開始したりしてもよい。
また、例えば、大当り遊技終了後のKT状態中も右打ち表示を継続して実行するように構成し、大当り遊技終了のタイミングで右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させて設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、低確率/第1KT状態において50回の変動表示を終了して通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するときに、左打ち表示を開始するように構成し、その左打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させて設定値示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で遊技状態の制御が切り替わるときに、設定値示唆演出を実行可能に構成すればよい。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップ052IWS629)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS630)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップ052IWS631)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ052IWS632)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中表示コマンドであれば(ステップ052IWS633)、演出制御用CPU120は、大当り遊技のラウンド中に大入賞口に入賞した遊技球の数をカウントするための入賞数カウンタの値をリセット(0にクリア)する(ステップ052IWS634)。また、演出制御用CPU120は、大入賞口の開放中であること(大当り遊技中のラウンド期間であること)を指定する大入賞口開放中フラグをセットする(ステップ052IWS635)。
なお、本例では、ステップ052IWS634の処理が実行されることによって、大入賞口開放中表示コマンドを受信するタイミング(ラウンドを開始するタイミング)で入賞数カウンタの値が0にクリアされるので、極まれにラウンド期間終了後のインターバル期間にオーバー入賞を検出した場合にも、入賞数カウンタに値がカウントされる。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後表示コマンドであれば(ステップ052IWS636)、演出制御用CPU120は、大入賞口の開放後のインターバル期間であることを指定する大入賞口開放後フラグをセットする(ステップ052IWS637)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯開始指定コマンドであれば(ステップ052IWS638)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を開始する制御を行う(ステップ052IWS639)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯終了指定コマンドであれば(ステップ052IWS640)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を終了する制御を行う(ステップ052IWS641)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS642)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/非KT状態に応じた背景画像(例えば、青色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS643)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS644)。また、演出制御用CPU120は、大当り遊技中および高確率/第2KT状態中に大入賞口および特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数をカウントするための賞球数カウンタがセットされていれば、その賞球数カウンタの値をリセット(0にクリア)する(ステップ052IWS645)。
本例では、大当り遊技中(ただし、2R確変大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技中を除く)に大入賞口に遊技球が入賞したり、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞したりした場合に賞球数カウンタの値が累積的に更新されていくのであるが(ステップ052IWS660,S667参照)、ステップ052IWS645の処理が実行されることによって、遊技状態が低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)となった後50回の変動表示を終了して低確率/低ベース状態となったときに、賞球数カウンタの値が0にクリアされる。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS646)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、緑色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS647)。また、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグをセットする(ステップ052IWS648)とともに、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS649)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS650)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、黄色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS651)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップ052IWS652)とともに、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS653)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定コマンドであれば(ステップ052IWS654)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第2KT状態に応じた背景画像(例えば、赤色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ052IWS655)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップ052IWS656)とともに、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップ052IWS657)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ052IWS658)、演出制御用CPU120は、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップ052IWS659)。なお、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が大当り中演出処理(ステップS176)〜エンディング演出処理(ステップS177)を示す値となっているか否かを確認するとともに、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果4指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。
10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中であれば、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値に15を加算する(ステップ052IWS660)。また、演出制御用CPU120は、加算後の賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5に表示されている賞球数表示を更新する(ステップ052IWS661)。なお、賞球数表示は、大当り遊技中および高確率/第2KT状態中に大入賞口および特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数の表示である。
ステップ052IWS658〜S661の処理が実行されることによって、本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生したことにもとづいて賞球数カウンタの値および賞球数表示が更新される。一方で、大当り遊技中であっても、2R確変大当りまたは2R通常大当りにもとづく大当り遊技中に大入賞口への入賞が発生した場合には、賞球数カウンタの値は更新されず、賞球数表示も更新されない。
次いで、演出制御用CPU120は、オーバー入賞時示唆演出の決定および実行を行うためのオーバー入賞時示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS662)。なお、「オーバー入賞時示唆演出」は、大入賞口へのオーバー入賞が発生したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
次いで、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出の決定および実行を行うための賞球数表示示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS663)。なお、「賞球数表示示唆演出」は、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中に大入賞口や特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数が所定数(本例では、456個、555個、666個、2456個、2555個、2666個)に達したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
次いで、演出制御用CPU120は、賞球数強調演出の決定および実行を行うための賞球数強調演出処理を実行する(ステップ052IWS664)。なお、「賞球数強調演出」は、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中に大入賞口や特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出された賞球数の累積数が所定数(本例では、1000個、2000個、3000個、4000個、5000個)に達したことを強調表示する演出である。
受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ052IWS665)、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS666)。第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、高確率/第2KT状態中であれば)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値に10を加算する(ステップ052IWS667)。また、演出制御用CPU120は、加算後の賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5に表示されている賞球数表示を更新する(ステップ052IWS668)。
ステップ052IWS665〜S668の処理が実行されることによって、本例では、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口への入賞が発生したことにもとづいて賞球数カウンタの値および賞球数表示が更新される。一方で、KT状態中であっても、高確率/第1KT状態中や低確率/第1KT状態中に特殊入賞への入賞が発生した場合には、賞球数カウンタの値は更新されず、賞球数表示も更新されない(ただし、賞球数カウンタの値の更新が行われないだけで、賞球数カウンタの値のリセットまでは行われない)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り入賞時示唆演出の決定および実行を行うための小当り入賞時示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS669)。なお、「小当り入賞時示唆演出」は、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口への入賞が発生したタイミングで実行され、現在設定されている設定値を示唆する演出である。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS663に移行し、賞球数表示示唆演出処理を実行する(ステップ052IWS663)。次いで、演出制御用CPU120は、賞球数強調演出処理を実行する(ステップ052IWS664)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ052IWS670)。そして、ステップ052IWS611に移行する。
(オーバー入賞時示唆演出処理)
図10−38は、オーバー入賞時示唆演出処理(ステップ052IWS662)を示すフローチャートである。オーバー入賞時示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞数カウンタの値に1を加算する(ステップ052IWS301)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の入賞数カウンタの値が11以上となっているか否かを確認する(ステップ052IWS302)。入賞数カウンタの値が11以上となっていれば(すなわち、大入賞口へのオーバー入賞が発生していれば)、演出制御用CPU120は、オーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定するためのオーバー入賞時示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、オーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定する(ステップ052IWS303)。
図10−39は、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−39に示すように、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルには、オーバー入賞時示唆演出なし、オーバー入賞時示唆演出A、オーバー入賞時示唆演出B、オーバー入賞時示唆演出C、オーバー入賞時示唆演出D、オーバー入賞時示唆演出E、およびオーバー入賞時示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図10−39に示すように、本例では、大入賞口に遊技球が入賞したときには、画像表示装置5において通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示(本例では、「+15」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される。
これに対して、図10−39に示すように、「オーバー入賞時示唆演出A」が実行される場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Aの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出B」が実行される場合には、画像表示装置5において緑色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Bの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出C」が実行される場合には、画像表示装置5において黄色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Cの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出D」が実行される場合には、画像表示装置5において橙色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Dの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出E」が実行される場合には、画像表示装置5において赤色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Eの入賞音が出力される。また、「オーバー入賞時示唆演出F」が実行される場合には、画像表示装置5において虹色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Fの入賞音が出力される。
図10−39に示すように、オーバー入賞時示唆演出決定テーブルには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて異なる判定値が割り振られている。ステップ052IWS303では、演出制御用CPU120は、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値にもとづいてオーバー入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。
図10−39に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Aの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「2」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Bの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「3」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Cの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「4」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Dの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「5」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Eの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「6」である場合には、オーバー入賞時示唆演出Fの実行が決定される割合が比較的高い。
また、図10−39に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、オーバー入賞時示唆演出A〜Fを合計したオーバー入賞時示唆演出の実行を決定する割合は、10%+8%+7%+5%+5%+5%=40%であり、設定値「2」である場合には45%であり、設定値「3」である場合には50%であり、設定値「4」である場合には55%であり、設定値「5」である場合には60%であり、設定値「6」である場合には65%である。このように、本例では、オーバー入賞は比較的稀にしか発生しないことから、後述する小当り入賞時示唆演出と比較すると、オーバー入賞時示唆演出の実行を決定する割合が比較的高くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS303でオーバー入賞時示唆演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS304)。オーバー入賞時示唆演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS305)。例えば、オーバー入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示を表示する制御を行う。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS306)。例えば、オーバー入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音を出力する制御を行う。
一方、入賞数カウンタの値が10以下である場合(ステップ052IWS302のN)、またはオーバー入賞時示唆演出なしと決定した場合(ステップ052IWS304のN)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS307)。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、通常音の入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS308)。
(小当り入賞時示唆演出処理)
図10−40は、小当り入賞時示唆演出処理(ステップ052IWS669)を示すフローチャートである。小当り入賞時示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定するための小当り入賞時示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定する(ステップ052IWS321)。
図10−41は、小当り入賞時示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−41に示すように、小当り入賞時示唆演出決定テーブルには、小当り入賞時示唆演出なし、小当り入賞時示唆演出A、小当り入賞時示唆演出B、小当り入賞時示唆演出C、小当り入賞時示唆演出D、小当り入賞時示唆演出E、および小当り入賞時示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図10−41に示すように、本例では、特殊入賞口に遊技球が入賞したときには、画像表示装置5において通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示(本例では、「+10」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される。
これに対して、図10−41に示すように、「小当り入賞時示唆演出A」が実行される場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Aの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出B」が実行される場合には、画像表示装置5において緑色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Bの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出C」が実行される場合には、画像表示装置5において黄色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Cの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出D」が実行される場合には、画像表示装置5において橙色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Dの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出E」が実行される場合には、画像表示装置5において赤色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Eの入賞音が出力される。また、「小当り入賞時示唆演出F」が実行される場合には、画像表示装置5において虹色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音とは異なる音Fの入賞音が出力される。
図10−41に示すように、小当り入賞時示唆演出決定テーブルには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて異なる判定値が割り振られている。ステップ052IWS321では、演出制御用CPU120は、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値にもとづいて小当り入賞時示唆演出の有無および種類を決定する。
図10−41に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、小当り入賞時示唆演出Aの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「2」である場合には、小当り入賞時示唆演出Bの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「3」である場合には、小当り入賞時示唆演出Cの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「4」である場合には、小当り入賞時示唆演出Dの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「5」である場合には、小当り入賞時示唆演出Eの実行が決定される割合が比較的高い。また、本例では、設定値「6」である場合には、小当り入賞時示唆演出Fの実行が決定される割合が比較的高い。
また、図10−41に示すように、本例では、設定値「1」である場合には、小当り入賞時示唆演出A〜Fを合計した小当り入賞時示唆演出の実行を決定する割合は、2%+1%+1%+1%=5%であり、設定値「2」である場合には6%であり、設定値「3」である場合には7%であり、設定値「4」である場合には8%であり、設定値「5」である場合には9%であり、設定値「6」である場合には10%である。このように、本例では、既に説明したオーバー入賞時示唆演出と比較すると、小当り入賞時示唆演出の実行を決定する割合が比較的低くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS321で小当り入賞時示唆演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS322)。小当り入賞時示唆演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS323)。例えば、小当り入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示を表示する制御を行う。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS324)。例えば、小当り入賞時示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音を出力する制御を行う。
一方、小当り入賞時示唆演出なしと決定した場合(ステップ052IWS322のN)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示を表示する制御を行う(ステップ052IWS325)。また、演出制御用CPU120は、スピーカ8L,8Rから、通常音の入賞音を出力する制御を行う(ステップ052IWS326)。
なお、オーバー入賞時示唆演出を実行する場合と小当り入賞時示唆演出を実行する場合とで、設定値示唆の信頼度を異ならせてもよい。例えば、オーバー入賞時示唆演出Fは設定値「1」〜「6」のいずれでも実行可能であるものの設定値「6」であるときに比較的高い割合で実行されるのに対して、小当り入賞時示唆演出Fが実行されれば設定値「6」であることが確定するように構成してもよい。また、逆に、例えば、小当り入賞時示唆演出Fは設定値「1」〜「6」のいずれでも実行可能であるものの設定値「6」であるときに比較的高い割合で実行されるのに対して、オーバー入賞時示唆演出Fが実行されれば設定値「6」であることが確定するように構成してもよい。
また、本例では、オーバー入賞時示唆演出および小当り入賞時示唆演出は、入賞表示の表示態様(本例では、表示色)を通常とは異ならせるとともに、通常とは異なる入賞音を出力する態様により実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、入賞表示の表示態様(本例では、表示色)と入賞音とのいずれか一方のみを通常とは異なる態様とすることにより、オーバー入賞時示唆演出や小当り入賞時示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、オーバー入賞の発生や特殊入賞口への入賞の発生のタイミングでエフェクト表示を表示したり、ランプやLEDの表示色を変化させたりする態様により、オーバー入賞時示唆演出や小当り入賞時示唆演出を実行するように構成してもよい。
(賞球数表示示唆演出処理)
図10−42は、賞球数表示示唆演出処理(ステップ052IWS663)を示すフローチャートである。賞球数表示示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、賞球数カウンタの値が456に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS341)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS341では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が465となっていれば、賞球数カウンタの値が456に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が456に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS342)。なお、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「4」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出の有無を決定するための賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Aの有無を決定する(ステップ052IWS343)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43は、賞球数表示示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Aが実行される場合には、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「4」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、3%の確率で賞球数表示示唆演出Aの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Aは設定値が設定値「4」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Aが実行されれば、少なくとも設定値「4」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が456に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS341のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が555に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS344)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS344では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が555となっていれば、賞球数カウンタの値が555に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が555に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS345)。なお、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「5」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Bの有無を決定する(ステップ052IWS346)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Bが実行される場合には、画像表示装置5において「555 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「5」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、2%の確率で賞球数表示示唆演出Bの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Bは設定値が設定値「5」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Bが実行されれば、少なくとも設定値「5」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が555に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS344のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が666に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS347)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS347では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が675となっていれば、賞球数カウンタの値が666に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が666に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「6」であるか否かを確認する(ステップ052IWS348)。なお、現在の設定値が設定値「6」であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「6」であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Cの有無を決定する(ステップ052IWS349)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Cが実行される場合には、画像表示装置5において「666 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「6」であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、1%の確率で賞球数表示示唆演出Cの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Cは設定値が設定値「6」であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Cが実行されれば、設定値「6」であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が666に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS347のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2456に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS350)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞すれば10個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15または10ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS350では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2460または2465となっていれば、賞球数カウンタの値が2456に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が2456に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS351)。なお、現在の設定値が設定値「4」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「4」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Dの有無を決定する(ステップ052IWS352)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Dが実行される場合には、画像表示装置5において「2456 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「4」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、5%の確率で賞球数表示示唆演出Dの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Dは設定値が設定値「4」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Dが実行されれば、設定値「4」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が2456に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS350のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2555に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS353)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞すれば10個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15または10ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS353では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2555または2560となっていれば、賞球数カウンタの値が2555に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が2555に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かを確認する(ステップ052IWS354)。なお、現在の設定値が設定値「5」以上であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「5」以上であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Eの有無を決定する(ステップ052IWS355)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Eが実行される場合には、画像表示装置5において「2555 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「5」以上であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、3%の確率で賞球数表示示唆演出Eの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Eは設定値が設定値「5」以上であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Eが実行されれば、設定値「5」以上であることが確定することになる。
賞球数カウンタの値が2555に最初に到達した場合でなければ(ステップ052IWS353のN)、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2666に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS356)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、高確率/第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞すれば10個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15または10ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS356では、演出制御用CPU120は、賞球数カウンタの値が2670または2675となっていれば、賞球数カウンタの値が2666に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が2666に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、現在の設定値が設定値「6」であるか否かを確認する(ステップ052IWS357)。なお、現在の設定値が設定値「6」であるか否かは、具体的には、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)の記憶内容を確認することにより判定できる。現在の設定値が設定値「6」であれば、演出制御用CPU120は、賞球数表示示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数表示示唆演出Fの有無を決定する(ステップ052IWS358)。そして、ステップ052IWS359に移行する。
図10−43に示すように、本例では、賞球数表示示唆演出Fが実行される場合には、画像表示装置5において「2666 OVER」などの文字表示が表示され、現在の設定値が設定値「6」であることが示唆される。図10−43に示すように、本例では、2%の確率で賞球数表示示唆演出Fの実行が決定される。なお、本例では、賞球数表示示唆演出Fは設定値が設定値「6」であるときにしか実行されないので、賞球数表示示唆演出Fが実行されれば、設定値「6」であることが確定することになる。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS343,S346,S349,S352,S355,S358で賞球数表示示唆演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS359)。賞球数表示示唆演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した種類の賞球数表示示唆演出を実行する制御を行う(ステップ052IWS360)。例えば、賞球数表示示唆演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示を表示する制御を行う。
なお、本例では、図10−43に示すように、大当り遊技中の期間に実行される賞球数表示示唆演出A〜Cで見ると、大当り遊技中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が3%、2%、および1%と低くなっていく一方で、設定値「4」以上確定、設定値「5」以上確定、および設定値「6」確定と設定値の示唆の精度が上昇している。また、本例では、図10−43に示すように、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中の期間に実行される賞球数表示示唆演出D〜Fで見ると、小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が5%、3%、および2%と低くなっていく一方で、設定値「4」以上確定、設定値「5」以上確定、および設定値「6」確定と設定値の示唆の精度が上昇している。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、大当り遊技中の期間や小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、賞球数表示示唆演出の実行確率が高くなっていくように構成してもよい。また、例えば、大当り遊技中の期間や小当りRUSH中の期間が長くなり賞球数が増加するに従って、設定値の示唆の精度が低くなっていくように構成してもよい。
また、本例では、図10−43に示すように、大当り遊技中の期間に実行される賞球数表示示唆演出A〜Cと、小当りRUSH中の期間に実行される賞球数表示示唆演出D〜Fとで、賞球数表示示唆演出の実行確率が異なる場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、同じ実行確率で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
(賞球数強調演出処理)
図10−44は、賞球数強調演出処理(ステップ052IWS664)を示すフローチャートである。賞球数強調演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、賞球数カウンタの値が1000毎の閾値(本例では、1000、2000、3000、4000、5000)に最初に到達したか否かを確認する(ステップ052IWS371)。本例では、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の賞球が得られ、賞球数カウンタの値が15ずつ加算されていくことから、ステップ052IWS371では、演出制御用CPU120は、例えば、賞球数カウンタの値が1000または1005となっていれば、賞球数カウンタの値が1000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が2000または2005となっていれば、賞球数カウンタの値が2000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が3000または3005となっていれば、賞球数カウンタの値が3000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が4000または4005となっていれば、賞球数カウンタの値が4000に最初に到達したと判定する。また、例えば、賞球数カウンタの値が5000または5005となっていれば、賞球数カウンタの値が5000に最初に到達したと判定する。
賞球数カウンタの値が1000毎の閾値に最初に到達していれば、演出制御用CPU120は、賞球数強調演出の有無を決定するための賞球数強調演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、賞球数強調演出の有無を決定する(ステップ052IWS372)。
図10−45は、賞球数強調演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図10−45に示すように、本例では、賞球数カウンタの値が1000に到達している場合には、50%の確率で賞球数強調演出Aの実行が決定される。賞球数強調演出Aが実行される場合には、画像表示装置5において「1000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が2000に到達している場合には、60%の確率で賞球数強調演出Bの実行が決定される。賞球数強調演出Bが実行される場合には、画像表示装置5において「2000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が3000に到達している場合には、70%の確率で賞球数強調演出Cの実行が決定される。賞球数強調演出Cが実行される場合には、画像表示装置5において「3000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が4000に到達している場合には、80%の確率で賞球数強調演出Dの実行が決定される。賞球数強調演出Dが実行される場合には、画像表示装置5において「4000 OVER」などの文字表示が表示される。また、本例では、賞球数カウンタの値が5000に到達している場合には、90%の確率で賞球数強調演出Eの実行が決定される。賞球数強調演出Eが実行される場合には、画像表示装置5において「5000 OVER」などの文字表示が表示される。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS372で賞球数強調演出の実行を決定したか否かを確認する(ステップ052IWS373)。賞球数強調演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した種類の賞球数強調演出を実行する制御を行う(ステップ052IWS374)。例えば、賞球数強調演出Aの実行を決定した場合であれば、画像表示装置5において「1000 OVER」などの文字表示を表示する制御を行う。
なお、本例では、賞球数が1000個、2000個、3000個、4000個、および5000個に到達したときに賞球数強調演出を実行可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、必ずしもこれら全ての場合に賞球数強調演出を実行可能とする場合にかぎらず、賞球数が1000個、2000個、および3000個に到達したときに賞球数強調演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、賞球数が6000個や7000個に到達したときにも賞球数強調演出を実行可能に構成したりしてもよく、様々な態様が考えられる。
図10−44および図10−45に示すように、賞球数強調演出は、図10−42および図10−43に示した賞球数表示示唆演出とは異なり、現在の設定値とは無関係に決定され実行される演出である。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、賞球数強調演出の表示態様を変化させることにより、現在の設定値を示唆する態様で賞球数強調演出を実行可能に構成してもよい。例えば、通常とは異なる表示色で「1000 OVER」や「2000 OVER」などの文字表示を表示させることにより、現在の設定値を示唆可能に構成してもよい。
(可変表示開始待ち処理)
図10−46は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ052IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ052IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ052IWS813)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#09を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ052IWS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ052IWS814)。なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#34を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ052IWS815)。
ステップ052IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部052IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
(可変表示開始設定処理)
図10−47は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ052IWS920)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが第1変動パターン#01〜#09を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、今回の変動表示が小当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS921)。なお、今回の変動表示が小当りとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果7指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。小当り変動であれば、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として非リーチはずれ図柄を決定する(ステップ052IWS922)。
既に説明したように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、小当りAとなる場合しかなく、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。そのため、ステップ052IWS920〜S922の処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示することにより、遊技者に過度の期待を抱かせないようにしている。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合(ステップ052IWS920のN)や、小当り変動でない場合(ステップ052IWS921のN)には、演出制御用CPU120は、変動表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ052IWS923)。ステップ052IWS923では、演出制御用CPU120は、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(10R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が奇数図柄のうち図柄「7」で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドを受信した場合(6R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が「7」以外の奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果5指定コマンドを受信した場合(2R確変大当りと決定されている場合)には、中の飾り図柄が特殊図柄(本例では、図柄「R」)を含む図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果4指定コマンドや表示結果6指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果7指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、今回の変動表示がはずれとなるものであるか否かを確認する(ステップ052IWS924)。なお、今回の変動表示がはずれとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。はずれ変動でなければ、そのままステップ052IWS928に移行する。はずれ変動であれば(ステップ052IWS924のY)、演出制御用CPU120は、現在設定されている設定値を示唆する設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出設定処理を実行する(ステップ052IWS925)。
ステップ052IWS925では、演出制御用CPU120は、設定値格納領域(ステップ052IWS615参照)に格納されている設定値を特定する。そして、演出制御用CPU120は、設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出決定テーブルとして、特定した設定値に対応するテーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、設定値示唆演出の有無および種類を決定する。
図10−48は、設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図10−48に示すように、設定値示唆演出決定テーブルには、設定値示唆演出なし、設定値示唆演出A、設定値示唆演出B、設定値示唆演出C、設定値示唆演出D、設定値示唆演出E、および設定値示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
設定値示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「1」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において緑色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「2」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Cは、例えば、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「3」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Dは、例えば、画像表示装置5において橙色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「4」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Eは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「5」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Fは、例えば、画像表示装置5において虹色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図10−48に示すように、設定値「6」である場合に最も実行割合が高い。
次いで、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS926)。第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、第2KT状態でなければ)、そのままステップ052IWS928に移行する。第2KT状態フラグがセットされていれば(ステップ052IWS926のY)、すなわち、第2KT状態であれば、演出制御用CPU120は、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することを示唆する小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定するための小当りRUSH継続示唆演出設定処理を実行する(ステップ052IWS927)。
図10−49は、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図10−49に示すように、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルには、小当りRUSH継続示唆演出なし、小当りRUSH継続示唆演出A、および小当りRUSH継続示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。小当りRUSH継続示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。また、小当りRUSH継続示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。
図10−49に示すように、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「2」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が次に高く、設定値「3」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「4」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「5」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっている。
また、図10−49に示すように、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Bの実行割合が最も高くなっている。
本例では、設定値「1」の場合に大当り確率が最も低く設定値「6」の場合に大当り確率が最も高くなっているのであるが、第2KT状態中である場合には大当りの発生を契機として第2KT状態が終了する場合があるのであるから、設定値「1」である場合が最も第2KT状態が継続しやすい(継続期待度が高い)設定状態であり、設定値「6」である場合が最も第2KT状態が継続しにくい(継続期待度が低い)設定状態であるといえる。従って、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっているのであるから、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感を高めることができる。
なお、上記に説明したように、第2KT状態(小当りRUSH)の継続期待度とは、大当りが発生せずに第2KT状態への制御期間が長くなることに対する期待度である。
また、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高くなっているのであるから、特に小当りRUSH継続示唆演出Aが実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感をさらに高めることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターン、および設定値示唆演出や小当りRUSH継続示唆演出の実行を決定している場合には、設定値示唆演出や小当りRUSH継続示唆演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ052IWS928)。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ052IWS928で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ052IWS929)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ052IWS930)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、設定値示唆演出の実行を決定した場合には、ステップ052IWS928で選択した設定値示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップ052IWS930おおよび可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中(はずれ変動中)に設定値示唆演出が実行される。
また、小当りRUSH継続示唆演出の実行を決定した場合には、ステップ052IWS928で選択した小当りRUSH継続示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップ052IWS930おおよび可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中(第2KT状態中のはずれ変動中)に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ052IWS931)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ052IWS932)。
(可変表示中演出処理)
図10−50は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ052IWS8101)、飾り図柄変動時間タイマの値を1減算する(ステップ052IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ052IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ052IWS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ052IWS8105)。
次いで、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS8106)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8107)。第1図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8110)。
第1図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第1強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第1強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8108)。第1強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ052IWS923で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ052IWS8109)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8110)。
ステップ052IWS8106で第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8111)。第2図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8114)。
第2図柄確定指定コマンドを受信していなければ、演出制御用CPU120は、第2強制図柄確定指定コマンドを受信したか否か(例えば、第2強制確定コマンド受信フラグがセットされているか否か)を確認する(ステップ052IWS8112)。第2強制図柄確定指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理のステップ052IWS923で決定した飾り図柄の停止図柄を、はずれ図柄に差し替える処理を行う(ステップ052IWS8113)。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ052IWS8114)。
ステップ052IWS8108で第1強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合、またはステップ052IWS8112で第2強制図柄確定指定コマンドも受信していなかった場合には、演出制御用CPU120は、飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ052IWS8115)。飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、待機演出用のプロセスデータに切り替える(ステップ052IWS8116)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマを再スタートさせる(ステップ052IWS8117)。
本例では、既に説明したように、第2特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。また、第1特別図柄の変動表示が小当りとなった場合であって、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中である場合には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。いずれかの図柄確定指定コマンドを受信することなく、ステップ052IWS8115で飾り図柄変動時間タイマがタイムアウトしたということは、このように第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合である。この場合、本例では、ステップ052IWS8116,S8117の処理が実行されることによって、待機演出に切り替えられ、その後、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、最終的に1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が終了するまで、待機演出が継続される。なお、「待機演出」は、例えば、画像表示装置5において左中右の飾り図柄を揺れ変動または微変動させた状態で仮停止状態とする演出である。
なお、例えば、画像表示装置5において、例えば、システム小図柄や第4図柄などの変動表示も実行する場合には、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行されている場合において、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も継続して実行される。そして、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が再開され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が最終的に停止表示されると、これらシステム小図柄や第4図柄の変動表示も停止表示される。
(特図当り待ち処理)
図10−51および図10−52は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ052IWS9706に移行する。この特徴部052IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ052IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ052IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ052IWS9706に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ052IWS9717に移行する。この特徴部052IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ052IWS9716で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ052IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ052IWS9717に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ052IWS9703)。なお、第1強制図柄確定指定コマンドや第2強制図柄確定指定コマンドを受信し、ステップ052IWS8109,S8113ではずれ図柄に差し替える処理を実行した場合には、ステップ052IWS9703において、演出制御用CPU120は、はずれ図柄を確定表示させる制御を行う。
ステップ052IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ052IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ052IWS9705)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ052IWS9706)。大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ052IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示中であるか否かを確認する(ステップ052IWS9708)。賞球数表示の表示中でなければ、演出制御用CPU120は、今回発生した大当りの大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りであるか否かを確認する(ステップ052IWS9709)。なお、大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りであるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果4指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りであれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示を開始する制御を行う(ステップ052IWS9710)。
ステップ052IWS9708〜S9710の処理が実行されることによって、本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りにもとづく大当り遊技を開始するときに賞球数表示の表示が開始される。一方、大当りであっても2R確変大当りまたは2R通常大当りにもとづく大当り遊技を開始する場合には賞球数表示の表示は開始されない。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ052IWS9711)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ052IWS9712)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ052IWS9713)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ052IWS9714)。
ステップ052IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ052IWS9704のN)、ステップ052IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ052IWS9715のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ052IWS9716)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ052IWS9717)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ052IWS9718)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ052IWS9719)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ052IWS9720)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ052IWS9721)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ052IWS9722)。
ステップ052IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ052IWS9704のN、且つステップ052IWS9715のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ052IWS9723)。
(エンディング演出処理)
図10−53は、図8に示された演出制御プロセス処理におけるエンディング演出処理(ステップS177)を示すフローチャートである。エンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップ052IWS951)。なお、演出期間計測タイマは、大当り中演出処理(ステップS176参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU120は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ052IWS952)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップ052IWS952のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ052IWS953)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R等)を制御する処理を実行する(ステップ052IWS954)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ052IWS955)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ052IWS956)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ052IWS957)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップ052IWS952のY)、演出制御用CPU120は、今回終了する大当り遊技が6R確変大当りまたは6R通常大当りにもとづく大当り遊技であるか否かを確認する(ステップ052IWS958)。なお、6R確変大当りまたは6R通常大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。6R確変大当りまたは6R通常大当りであれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示を終了する制御を行う(ステップ052IWS959)。
ステップ052IWS958〜S959の処理が実行されることによって、本例では、6R確変大当りや6R通常大当りにもとづく大当り遊技を実行する場合には、その大当り遊技中に賞球数表示が表示され、その大当り遊技を終了するときに賞球数表示が消去されて、大当り遊技終了後の高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態中には賞球数表示は表示されない。
次いで、演出制御用CPU120は、今回終了する大当り遊技が2R確変大当りにもとづく大当り遊技であるか否かを確認する(ステップ052IWS960)。なお、2R確変大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。2R確変大当りであれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示中であるか否かを確認する(ステップ052IWS961)。賞球数表示の表示中でなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において賞球数表示の表示を開始する制御を行う(ステップ052IWS962)。
ステップ052IWS960〜S962の処理が実行されることによって、本例では、2R確変大当りにもとづく大当り遊技を実行する場合には、その大当り遊技中には賞球数表示が表示されないのであるが(ただし、本例では、2R確変大当りとなる前から賞球数表示が表示されていた場合には、賞球数表示は継続して表示されるが表示の更新はされない)、大当り遊技終了後の高確率/第2KT状態中には賞球数表示が表示される。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ052IWS963)。
(演出例)
次に、本特徴部052IWにおいて実行される演出の演出態様について説明する。まず、設定値示唆演出の演出態様について説明する。図10−54は、設定値示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示において設定値示唆演出を実行可能である。図10−54(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、設定値示唆演出の実行タイミングとなると、図10−54(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に設定値示唆演出が実行される。
本例では、図10−54(B1)〜(B3)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像052IW001,052IW002,052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。この場合、例えば、設定値示唆演出Aを実行する場合には、図10−54(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW001を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Cを実行する場合には、図10−54(B2)に示すように、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW002を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Eを実行する場合には、図10−54(B3)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像052IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。
なお、図10−54に示す例では、設定値示唆演出Aや、設定値示唆演出C、設定値示唆演出Eを実行する場合を示したが、例えば、設定値示唆演出Bを実行する場合には緑色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Dを実行する場合には橙色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Fを実行する場合には虹色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示される。
本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示中に異なる表示色のキャラクタ画像が表示されて設定値示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して現在いずれの設定値に設定されているかに対して期待感をもたせることができる。
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図10−55は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、第2KT状態中(小当りRUSH中)のはずれとなる飾り図柄の変動表示において小当りRUSH継続示唆演出を実行可能である。
本例では、第2KT状態中である場合には、図10−55(A)に示すように、例えば、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示052IW004が表示され、第2KT状態中であることが認識可能に表示される。そして、図10−55(A)に示すように、第2KT状態中に画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、小当りRUSH継続示唆演出の実行タイミングとなると、図10−55(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、図10−55(B1),(B2)に示すように、画像表示装置5において所定の演出画像052IW005,052IW006を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。なお、本例では、所定の演出画像052IW005,052IW006として、レーシングカーの画像が表示される場合が示されている。この場合、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Aを実行する場合には、図10−55(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。また、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Bを実行する場合には、図10−55(B2)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像052IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、第2KT状態中のはずれとなる飾り図柄の変動表示中に、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、あるいはいずれの表示色の演出画像が表示されて小当りRUSH継続示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対して期待感をもたせることができる。
次に、右打ち報知の表示態様について説明する。図10−56は、右打ち報知の表示態様を説明するための説明図である。本例では、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなった場合であるかに関係なく、大当り遊技中である場合には、図10−56(1)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ち表示器26が点灯される(ステップ052IWS2018A,S2018B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図10−56(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップ052IWS2019A,S2019B,S639参照)。さらに、図10−56(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007が表示される(ステップ052IWS624参照)。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、小当り遊技中に、図10−56(2)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ち表示器26が点灯される(ステップ052IWS2024B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図10−56(2)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップ052IWS2025B,S639参照)。ただし、大当り遊技中とは異なり、図10−56(2)に示すように、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示052IW007の表示は行われない。
一方、本例では、第1特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、図10−56(3)に示すように、小当り遊技中に、右打ち表示器26の点灯および右打ち報知用LED37の点灯は行われず、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示052IW007の表示も行われない。
次に、オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様について説明する。図10−57および図10−58は、オーバー入賞時示唆演出、小当り入賞時示唆演出、および賞球数表示示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図10−57および図10−58では、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。また、図10−57および図10−58に示す例では、10R確変大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に制御される場合が示されている。
図10−57(A)に示すように、大当り遊技中においては、画像表示装置5において、「大当り中!」などの文字表示や、「ラウンド2」などのラウンド数表示が表示されるとともに、賞球数表示052IW008が表示される。また、大当り遊技中に大入賞口への通常の入賞(オーバー入賞でない入賞)が発生すると、図10−57(B)に示すように、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示052IW009(本例では、「+15」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される(ステップ052IWS307,S308参照)。
次いで、大当り遊技中にオーバー入賞が発生し、オーバー入賞が発生したことにもとづいてオーバー入賞時示唆演出の実行が決定されたものとする。この場合、図10−57(C)に示すように、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示052IW010(本例では、「+15」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから、決定したオーバー入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音が出力される(ステップ052IWS305,S306参照)。例えば、オーバー入賞時示唆演出Aを実行する場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音が出力される。
次いで、賞球数が456個に到達し、賞球数が456個に到達したことにもとづいて賞球数表示示唆演出Aの実行が決定されたものとする。この場合、図10−57(D)に示すように、画像表示装置5において「456 OVER」などの文字表示052IW011が表示され、賞球数表示示唆演出Aが実行される(ステップ052IWS360参照)。
なお、本例では、賞球数表示示唆演出Aを実行する場合が示されているが、例えば、賞球数表示示唆演出Bの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「555 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Bが実行される。また、例えば、賞球数表示示唆演出Cの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「666 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Cが実行される。
次いで、図10−58(E)に示すように、大当り遊技を終了すると、大当り遊技終了後に遊技状態が高確率/第2KT状態に制御される。また、高確率/第2KT状態に制御されると、図10−58(F)に示すように、「小当りRUSH中!」などの文字表示が表示されるとともに、賞球数表示052IW008が継続して表示される。
次いで、高確率/第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したが、小当り入賞時示唆演出の実行を決定しなかった場合には、図10−58(F)に示すように、通常の表示色(本例では、白色)で入賞表示052IW012(本例では、「+10」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから通常音の入賞音が出力される(ステップ052IWS325,S326参照)。
次いで、高確率/第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口への遊技球の入賞が発生し、特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したことにもとづいて小当り入賞時示唆演出の実行が決定されたものとする。この場合、図10−58(G)に示すように、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞表示052IW013(本例では、「+10」の文字表示)が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから、決定した小当り入賞時示唆演出の種類に応じた入賞音が出力される(ステップ052IWS323,S324参照)。例えば、小当り入賞時示唆演出Aを実行する場合には、画像表示装置5において青色の表示色で入賞表示が表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから音Aの入賞音が出力される。
次いで、高確率/第2KT状態中に賞球数が2666個に到達し、賞球数が2666個に到達したことにもとづいて賞球数表示示唆演出Fの実行が決定されたものとする。この場合、図10−58(H)に示すように、画像表示装置5において「2666 OVER」などの文字表示052IW014が表示され、賞球数表示示唆演出Fが実行される(ステップ052IWS360参照)。
なお、本例では、賞球数表示示唆演出Fを実行する場合が示されているが、例えば、賞球数表示示唆演出Dの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「2456 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Dが実行される。また、例えば、賞球数表示示唆演出Eの実行が決定された場合には、画像表示装置5において「2555 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数表示示唆演出Eが実行される。
また、図10−57および図10−58に示す例では、図示を省略しているが、例えば、賞球数が1000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Aの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「1000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Aが実行される。また、例えば、賞球数が2000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Bの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「2000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Bが実行される。また、例えば、賞球数が3000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Cの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「3000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Cが実行される。また、例えば、賞球数が4000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Dの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「4000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Dが実行される。また、例えば、賞球数が5000個に到達したことにもとづいて賞球数強調演出Eの実行が決定された場合には、画像表示装置5において、「5000 OVER」などの文字表示が表示され、賞球数強調演出Eが実行される。
なお、本例では、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したこと(言い換えれば、大当り遊技中や高確率/第2KT状態中の小当りにより付与された遊技価値の合計)に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
次に、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御について説明する。図10−59は、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄の変動表示が確変大当り(本例では、10R確変大当りまたは6R確変大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(A)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1128AのY参照)。
一方、第1特別図柄の変動表示が通常大当り(本例では、6R通常大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(B)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1128AのN、ステップ052IWS1129A参照)。
なお、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(C)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1127AのN参照)。
大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄の変動表示が確変大当り(本例では、10R確変大当り、6R確変大当り、または2R確変大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(D)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1128BのY参照)。
一方、第2特別図柄の変動表示が通常大当り(本例では、2R通常大当り)となる大当り変動であった場合には、図10−59(E)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1128BのN、ステップ052IWS1129B参照)。
なお、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(F)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1127BのN参照)。
一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法は、本例で示した態様にかぎられない。以下、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法の変形例について説明する。
(変形例1)
図10−60は、変形例1における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。図10−60において、ステップ052IWS1120A〜S1127Aの処理は、図10−19に示したそれらの処理と同様であるが、変形例1では、図10−19に示したステップ052IWS1128Aの判定処理が存在しない。
変形例1では、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、そのままステップS1129Aの処理に移行し、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、図10−60において、ステップ052IWS1130Aの処理は、図10−19に示した処理と同様である。
図10−61は、変形例1における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。図10−61において、ステップ052IWS1120B〜S1127Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様であるが、変形例1では、図10−22に示したステップ052IWS1128Bの判定処理が存在しない。
変形例1では、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、CPU103は、そのままステップS1129Bの処理に移行し、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、図10−61において、ステップ052IWS1130Bの処理は、図10−22に示した処理と同様である。
図10−62は、変形例1における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−62(A)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127AのN、ステップ052IWS1129A参照)。
一方、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−62(B)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1127AのN参照)。
大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−62(C)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127BのN、ステップ052IWS1129B参照)。
一方、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−62(D)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1127BのN参照)。
(変形例2)
図10−63は、変形例2における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。図10−63において、ステップ052IWS1120A〜S1126Aの処理は、図10−19に示したそれらの処理と同様であるが、変形例2では、図10−19に示したステップ052IWS1127A,S1128Aの判定処理に代えて、ステップ052IWS1127Cの処理を含む。
変形例2では、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、そのまま処理を終了する。一方、実行中の第1特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、図10−63において、ステップ052IWS1130Aの処理は、図10−19に示した処理と同様である。
図10−64は、変形例2における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。図10−64において、ステップ052IWS1120B〜S1126Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様であるが、変形例2では、図10−22に示したステップ052IWS1127B,S1128Bの判定処理に代えて、ステップ052IWS1127Dの処理を含む。
変形例2では、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであれば、そのまま処理を終了する。一方、実行中の第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものでなければ、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、図10−64において、ステップ052IWS1130Bの処理は、図10−22に示した処理と同様である。
図10−65は、変形例2における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−65(A)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第1変動時間タイマの更新が中断され第1特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第1変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120A、ステップ052IWS1127CのY参照)。
一方、はずれや小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−65(B)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127CのN、ステップ052IWS1129A参照)。
大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄の変動表示が確変大当りとなる大当り変動であるか通常大当りとなる大当り変動であるかに関係なく、図10−65(C)に示すように、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。具体的には、小当り遊技中に、第2変動時間タイマの更新が中断され第2特別図柄の変動表示が継続して実行される状態となる。そして、小当り遊技を終了すると、再び役物制御プロセスフラグの値が役物制御通常処理(ステップS120)に対応した値に更新され、第2変動時間タイマの更新が再開される(ステップ052IWS1120B、ステップ052IWS1127DのY参照)。
一方、はずれや小当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−65(D)に示すように、小当り図柄が停止表示されたときに、第2特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される(ステップ052IWS1127DのN、ステップ052IWS1129B参照)。
また、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法として、変形例1や変形例2で示したもの以外にも、例えば、はずれとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、小当りとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には変動継続するように構成してもよい。
また、例えば、10R確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、2R確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には変動継続するように構成してもよい。
また、例えば、通常状態(低確率/低ベース状態)中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示されたときに、実行中の第2特別図柄の変動表示がはずれ変動、小当り変動、または大当り変動のいずれであっても強制はずれ停止するように構成してもよい。そのように構成すれば、本例では、低確率/高ベース状態において50回の変動表示を終了すれば低確率/低ベース状態に移行するのであるが(図10−29参照)、50回の変動表示を終了して低確率/低ベース状態に移行したときに第2保留記憶が1〜4個溜まっており、その中に大当りとなる第2保留記憶がある場合に、強制はずれ停止とすることによって、意図しないタイミングで大当りとなることを防止することができる。また、特に、本例のようにKT状態に制御可能に構成した遊技機では、通常状態(低確率/低ベース状態)において右打ち操作を行うことにより、始動入賞しやすい第2始動入賞口に始動入賞させて第2特別図柄の変動表示を行わせながら、第1始動入賞口に始動入賞させて第1特別図柄の変動表示を行わせるような攻略方法も可能であることころ、そのような攻略方法の防止対策として有効である。
上記のように、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の制御方法として様々な態様が考えられる。
(変形例3)
また、本特徴部052IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで、同様の制御により強制的にはずれ図柄を停止表示させる制御を行う場合(図10−59参照)を示したが、異なる制御としてもよい。図10−66は、変形例3における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。なお、変形例3において、第1特別図柄変動処理は、図10−19に示した処理と同様である。図10−66において、ステップ052IWS1120B〜S1125Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様であるが、変形例3では、図10−22に示したステップ052IWS1126B〜S1128Bの判定処理が存在しない。従って、変形例3では、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップ052IWS1125BのN)、CPU103は、そのまま処理を終了する。
図10−67は、変形例3における一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合の変動表示の制御を説明するための説明図である。
図10−67(A),(C)に示すように、変形例3では、はずれや小当り、確変大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(A),(C)と同様に、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。また、図10−67(D),(F)に示すように、はずれや小当り、確変大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(D),(F)と同様に、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。
また、図10−67(B)に示すように、変形例3では、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(B)と同様に、小当り図柄が停止表示されたときに、第1特別図柄の変動表示もはずれ図柄で強制的に停止表示される。
一方、図10−67(E)に示すように、変形例3では、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合には、図10−59(E)とは異なり、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。
図10−67に示すように、変形例3では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで、特別図柄の変動表示をはずれ図柄で強制的に停止表示する制御が異なっている。
なお、変形例3では、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には変動表示を継続する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、逆に、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には変動表示を継続する一方で、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止するように構成してもよい。また、例えば、(確変大当りか通常大当りかは関係なく)大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には強制はずれ停止する一方で、(確変大当りか通常大当りかは関係なく)大当りとなる第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示で小当り図柄が停止表示された場合には変動表示を継続するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とで、強制はずれ停止とする制御を異ならせてもよい。
(変形例4)
図10−68は、変形例4における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。図10−68において、ステップ052IWS1120A〜S1128Aの処理は、図10−19に示したそれらの処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1128Aで10R確変大当りおよび6R確変大当りのいずれともならない(すなわち、6R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS1131A)。確変フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、そのまま処理を終了する。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129A)。なお、ステップ052IWS1130Aの処理は、図10−19に示した処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1131Aの判定処理が実行されることによって、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示中に、第2特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合に、一律に第1特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示されるのではなく、確変状態中である場合に第1特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される。一方、通常大当りとなる第1特別図柄の変動表示中であっても、確変状態中でなければ、小当り図柄が停止表示されても第2特別図柄の変動表示が継続される。
図10−69は、変形例4における第2特別図柄変動処理を示すフローチャートである。図10−69において、ステップ052IWS1120B〜S1128Bの処理は、図10−22に示したそれらの処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1128Bで10R確変大当り、6R確変大当り、および2R確変大当りのいずれともならない(すなわち、2R通常大当りとなる)第1特別図柄の変動表示の実行中である場合には、CPU103は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ052IWS1131B)。確変フラグがセットされていなければ(すなわち、確変状態でなければ)、そのまま処理を終了する。確変フラグがセットされていれば(すなわち、確変状態であれば)、CPU103は、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ052IWS1129B)。なお、ステップ052IWS1130Bの処理は、図10−22に示した処理と同様である。
変形例4では、ステップ052IWS1131Bの判定処理が実行されることによって、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示中に、第1特別図柄の変動表示において小当り図柄が停止表示された場合に、一律に第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示されるのではなく、確変状態中である場合に第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される。一方、通常大当りとなる第2特別図柄の変動表示中であっても、確変状態中でなければ、小当り図柄が停止表示されても第1特別図柄の変動表示が継続される。
なお、変形例4では、確変フラグがセットされているか否か(確変状態であるか否か)によって強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行う場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特図時短フラグがセットされているか否かによって強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成してもよい。また、例えば、高確率/低ベース状態(高確率フラグがオン、高ベースフラグがオフ)のときだけ、強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成してもよい。そのように何らかの形式で、現在の遊技状態に応じて強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成されたものであればよい。
なお、上記のように高確率/低ベース状態のときだけ強制的にはずれ図柄で停止表示させる制御を行うように構成した場合、一方の識別情報の変動表示で通常大当りとなることを防止し、第2KT状態(小当りRUSH)が途切れることを防止することができる。
以上に説明したように、本特徴部052IWによれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態により遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そして、特定領域(例えば、特殊入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことに対応して、設定示唆演出(例えば、小当り入賞時示唆演出)を実行可能である。そのため、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
具体的には、本例では、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて小当り入賞時示唆演出を実行可能に構成しているのであるが、小当りRUSH中は特に特殊入賞口への入賞頻度が高いので、設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出)に注目させることができ、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、特定領域として特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出)を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定領域として始動入賞口(入賞球装置6A、可変入賞球装置6B)や、一般入賞口10、大入賞口への遊技球の入賞にもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、特定領域としてアウト口への遊技球の進入にもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、特定領域として通過ゲート41などゲート類を遊技球が通過したことにもとづいて設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態により遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、設定示唆演出(例えば、賞球数表示示唆演出)を実行可能であり、特別状態に制御される期間の長さによって、設定示唆演出の実行されやすさが異なる(例えば、図10−43に示すように、賞球数が456個に達したときには3%の確率で賞球数表示示唆演出Aを実行可能であり、賞球数が555個に達したときには2%の確率で賞球数表示示唆演出Bを実行可能であり、賞球数が666個に達したときには1%の確率で賞球数表示示唆演出Cを実行可能であり、賞球数が2456個に達したときには5%の確率で賞球数表示示唆演出Dを実行可能であり、賞球数が2555個に達したときには3%の確率で賞球数表示示唆演出Eを実行可能であり、賞球数が2666個に達したときには2%の確率で賞球数表示示唆演出Fを実行可能である)。そのため、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、「特別状態に制御される期間の長さ」として、賞球数が456個や、555個、666個、2456個、2555個、2666個に到達したタイミング(言い換えれば、ある特定の遊技価値が付与されるまでの期間)で賞球数表示示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、「特別状態に制御される期間の長さ」は、有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御される期間の長さや、特殊状態(本例では、小当り遊技状態)に制御される期間の長さであってもよいし、これらの合計期間の長さであってもよい。
また、「特別状態に制御される期間の長さ」として有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御される期間の長さを用いる場合、大当り遊技のファンファーレからエンディングまでの期間の長さを用いてもよいし、大当り遊技中のラウンド遊技のみの期間の長さを用いてもよい。この場合、例えば、大当り遊技のファンファーレからエンディングまでの期間が長い大当りほど、高い割合で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、大当り遊技中のラウンド数が少ない大当りの場合には、ラウンド数が多い大当りと比較して、高い割合で賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、例えば、「特別状態に制御される期間の長さ」として、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、小当り回数が多いほど高い割合で賞球数表示示唆演出を実行したり、変動表示の実行回数が多いほど高い割合で賞球数表示示唆演出を実行したりしてもよい。また、例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)が終了するタイミングで高い割合で賞球数表示示唆演出を実行してもよく、「特別状態に制御される期間の長さ」として様々な態様が考えられる。
なお、一般に遊技機において、賞球数がある特定の数に達して「×××× OVER」などの表示を行う場合には、本例で示した賞球数強調演出の「1000 OVER」や「2000 OVER」などの表示のように賞球1000個単位で表示するなど、ある程度限がよい単位で表示される。これに対して、本例で示した賞球数表示示唆演出は、賞球数が456個や、555個、666個、2456個、2555個、2666個に到達したタイミングという通常とは異なるタイミングで実行されるので、賞球数表示示唆演出の発生タイミングに違和感を与えつつ、高設定を期待させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−3および図10−4参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特殊状態への制御に対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、特殊状態への制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出、賞球数表示示唆演出)を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り変動中や、特殊可変入賞球装置17を開状態に制御したとき、小当り遊技の開始時に設定示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、小当りが発生したときの小当り報知態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、小当りへの制御に対応して設定示唆演出を実行するものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態に制御されているときおよび特殊状態に制御されているときに、可変手段(例えば、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入容易な進入容易状態(例えば、開状態)と進入困難または不可能な進入非容易状態(例えば、閉状態)とに制御可能である。また、可変手段が進入容易状態に制御されたことに対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17が開状態となって、大入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、可変手段の制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、大入賞口や、特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて設定示唆演出(本例では、小当り入賞時示唆演出、賞球数表示示唆演出)を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17が開状態に制御されたときに開放演出を実行する場合に、その開放演出の演出態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように何らかの形式で、可変手段が進入容易状態に制御されたことに対応して、設定示唆演出を実行するものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、遊技状態の制御が切り替わるとき(例えば、大当り遊技の開始時や終了時、低確率/第1KT状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するとき)に、設定示唆演出を実行可能である(例えば、ステップ052IWS624で右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させる)。そのため、遊技状態の制御の切り替わりに関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、「遊技状態の制御が切り替わるとき」として、大当り遊技の開始時や終了時、低確率/第1KT状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するときに、設定示唆演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に大当り遊技に移行するときの演出期間や、大当り遊技から高ベース状態(高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態)に移行するときの演出期間において、設定示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、高ベース状態中に所定回数の変動表示を実行したり所定回数の小当りが発生したことにもとづいて高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行するように構成した遊技機において、高ベース状態から高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行するときの演出期間において、設定示唆演出を実行可能に構成してもよく、「遊技状態の制御が切り替わるとき」として様々な態様が考えられる。
また、本例では、右打ち表示や左打ち表示の表示態様を変化させることによって、設定示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り開始時のファンファーレ演出や、大当り終了時のエンディング演出の演出態様を変化させることにより、設定示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態中における特殊状態への制御回数、特別状態中における特殊状態により付与された遊技価値の合計、または特別状態中における可変表示の実行回数に応じて、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したことに応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する。または、例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよい。)。そのため、特殊状態への制御回数、遊技価値の合計、または可変表示の実行回数に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態として、有利特別状態(例えば、第2KT状態)と、該有利特別状態と比較して遊技者にとって不利な不利特別状態(例えば、第1KT状態)とに制御可能である。また、有利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときと、不利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときとで、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口に遊技球が入賞した場合のみ、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)。そのため、特別状態の種類に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、本例では、第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合のみ小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合にも小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成し、第2KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合であるか、第1KT状態中に特殊入賞口に遊技球が入賞した場合であるかに応じて、異なる割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、非KT状態中に特殊入賞口へのイレギュラーな遊技球の入賞が発生した場合にも、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能に構成してもよい。
上記のように構成した場合、第1KT状態(高ベース状態)中の特殊入賞口への入賞やイレギュラー入賞が発生した場合には、第2KT状態中に特殊入賞口への入賞が発生した場合と比較して、高い割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよいし、低い割合で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行するように構成してもよい。
なお、本特徴部052IWでは、10R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りにもとづく大当り遊技中と高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中に賞球数カウンタの値および賞球数表示を更新し、2R確変お当りおよび2R通常大当りにもとづく大当り遊技中と高ベース状態(高確率/第1KT状態、低確率/第1KT状態)中は賞球数カウンタの値を更新しない(ただし、賞球数カウンタのリセットまではしない)とともに、原則として賞球数表示を非表示とし、低確率/第1KT状態において50回の変動表示を終了して通常状態(低確率/低ベース状態)に移行したときに賞球数カウンタの値をリセットするように制御する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。2R確変大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技中も賞球数カウンタの値を更新するように構成してもよい。
なお、本例では、上記のように構成されていることによって、例えば、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)を終了して高ベース状態(高確率/第1KT状態、低確率/第1KT状態)に移行した後、その高ベース状態中に10R確変大当りや2R確変大当りが発生して再び高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行した場合に、前回の小当りRUSH中の賞球数を引き継いだ状態で賞球数カウンタの値を更新するとともに賞球数表示を表示することができる。
また、本例で示したような賞球数表示の態様にかぎらず、例えば、10R確変大当りとなって高確率/第2KT状態(小当りRUSH)に移行する場合に、高確率/第2KT状態(小当りRUSH)中とその直前の大当り遊技中とを一区間として、その区間中の賞球数を集計して集計値を表示するように構成してもよい。また、例えば、その集計値の表示態様(本例では、表示色)を変化させることによって、現在の設定値を示唆する設定示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部052IWでは、「設定示唆演出」として、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれかを示唆する態様で小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、現在の設定値を示唆するのではなく、遊技機への電源投入時に設定値を変更する設定変更が行われたか否かを示唆する態様により設定示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように、「設定示唆演出」とは、何らかの形式で設定に関する示唆を行うものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能であり、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高い(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)。また、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第1特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示の表示結果を導出表示しない(例えば、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行される)。また、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果(例えば、はずれ図柄)で導出表示する(例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される)。そのため、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる。
具体的には、第2KT状態(小当りRUSH)または確変状態に移行したにもかかわらず、一方の識別情報の残り保留に対応する変動表示で通常大当り(非確変大当り)となる場合には、第2KT状態(小当りRUSH)または確変状態が直ぐに終了してしまうことになり、遊技に対する興趣が低下してしまうおそれがある。一方で、その一方の識別情報の残り保留に対応する変動表示で一律に強制的にはずれ図柄を停止表示(強制はずれ)させてしまうと、確変大当りとなる変動表示であっても強制はずれとすることになり、有利状態(大当り遊技状態)において遊技者に付与される遊技価値が減少してしまい好ましくない。そこで、本特徴部052IWでは、通常大当り(非確変大当り)となる変動表示を対象に強制はずれとする一方で、確変大当りとなる変動表示については変動延長(変動時間の計測を中断)することにより、遊技者に付与される遊技価値の減少を抑えつつ、遊技に対する興趣を向上できるようにしている。
なお、本例では、「一方の識別情報の可変表示を停止しない」態様として、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新を中断し、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示を継続して実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を中断(一時停止)し、小当り遊技終了後に中断していた第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を再開するように構成してもよい。そのように何らかの形式で可変表示を完全には停止しないものであればよい。
また、本特徴部052IWによれば、特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能である。そのため、特殊状態による遊技価値が付与されやすい状況を設けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、第1特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特定状態に制御し(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御する)、第2特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて非特定状態に制御する(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御しない)。そのため、特定状態に制御されるか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、有利状態に制御されているときに特定領域(例えば、V領域052IW104)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、特定状態に制御可能である。そして、第1特定表示結果が導出表示された場合に、第2特定表示結果が導出表示された場合と比較して、有利状態に制御されているときに高い割合により特定領域を遊技媒体が通過する(図10−11参照)。そのため、特定領域を遊技媒体が通過しやすいか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合のいずれであっても、特殊表示結果を導出表示可能である(図10−3、図10−4参照)。また、第1識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第2識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、第1識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する(図10−67(B)参照)。また、第2識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第1識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、第2識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(図10−67(E)参照)。そのため、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、第1識別情報の可変表示であるか第2識別情報の可変表示であるかを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能である。また、可変表示実行手段は、特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する(図10−68、図10−69参照)。また、非特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(図10−68、図10−69参照)。そのため、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、特定状態に制御されているか否かを考慮した制御を実現できる。
また、本特徴部052IWによれば、第1始動領域(例えば、第1始動入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入したことにもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動領域(例えば、第2始動入賞口)を遊技媒体が進入したことにもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能である。また、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入困難または進入不可能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)を備える。また、第1識別情報および第2識別情報のいずれかの可変表示が実行された後に、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも有利度が低い特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とのいずれかに制御可能であり、特殊状態に制御されているときに可変手段を第1状態に制御する。また、第1始動領域は、遊技媒体が移動可能な移動経路のうち所定経路(例えば、遊技領域の左方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられ、可変手段は、移動経路のうち特定経路(例えば、遊技領域の右方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられている。また、特定経路への遊技媒体の発射を促進するための特定報知(例えば、図10−56(1),(2)に示す右打ち報知)を実行可能であり、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、特定報知を実行しない(例えば、図10−56(3)参照)。そのため、遊技媒体の発射の促進について適切な報知を行うことができる。
具体的には、本特徴部052IWに示したように、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行可能であり、第1特別図柄側の小当り種別の方が第2特別図柄側の小当り種別よりも特殊入賞口への入賞割合(有利度)が低くなるように構成され、第1特別図柄の変動表示において小当りとなったときに第2特別図柄の変動表示を強制的にはずれ停止させるように構成した場合に、入賞割合(有利度)が低い第1特別図柄側の小当りに対して右打ち報知を実行してしまうと、実質的に殆ど特殊入賞口への入賞が期待できないのに遊技者が遊技球を無駄打ちすることになり、却って不利な発射促進報知を行うことになってしまい好ましくない。そこで、本例では、第2特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行しないようにすることにより、遊技者の無駄打ちによる不利益の発生を抑制することができ、適切な報知を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ)とを備える。また、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行しているときに、一方の可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示させたことにもとづいて、他方の可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示させる。そのため、可変表示を強制的に終了させることができ、保留記憶を円滑に消化することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特殊状態に制御されたときに所定価値を付与可能(例えば、特殊入賞口への遊技球の入賞にもとづき10個の賞球を払い出す)であるとともに、有利状態に制御されたときに所定価値よりも高い価値を付与可能(例えば、大入賞口への遊技球の入賞にもとづき15個の賞球を払い出す)である。また、特定報知として、第1特定報知(例えば、図10−56(1),(2)に示す右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯)と、該第1特定報知よりも視認性が高い第2特定報知(例えば、図10−56(1)に示す右打ち表示052IW007の表示)とを実行可能である。また、有利状態に制御されるときには、第1特定報知および第2特定報知を実行し(図10−56(1)参照)、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第1特定報知を実行し、第2特定報知を実行しない(図10−56(2)参照)。そのため、付与可能な価値に対応した報知を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときと比較して、高い割合により有利度が低い種類の特殊状態(例えば、小当りA)に制御する。また、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときに、特定報知を実行する(図10−56(2),(3)参照)。そのため、遊技者の有利度を考慮した適切な報知を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、少なくとも第1識別情報の可変表示に対応して可変表示演出(例えば、飾り図柄の変動表示)を実行可能である。また、特殊状態に制御されるときと特殊状態に制御されないときとで共通態様の可変表示演出を実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示する)。そのため、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されることに対する遊技者への認識性を低下させることができる。また、その上で、第2保留記憶手段が記憶する保留記憶を円滑に消化することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特定経路における可変手段の上流側に、遊技媒体の移動を遅延させるための遅延手段(例えば、可変入賞球装置6Bに設けられた規制片)を備える。そのため、通常時に第2識別情報の可変表示が実行された後の特殊状態への制御が実行されるタイミングに対して狙い打ちされることを防止することができる。従って、遊技機に対する攻略対策を強化することができる。
なお、遅延手段は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、遊技領域の右方に設けられた可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の上流側に、遅延手段として、遊技球が左右に蛇行するように移動させる通路部材を設けるように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))と、遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)とを備える。また、遊技制御手段は、所定の報知を行う報知手段(例えば、右打ち表示器26)による報知の実行を制御する。また、演出制御手段は、報知手段による報知に対応して特定報知(例えば、右打ち報知用LED37の点灯)を実行する。そのため、演出制御手段の処理負担を軽減しつつ、適切な報知を実現することができる。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行された場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行された場合であるかに関係なく、大当り遊技中に右打ち報知を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技領域の左方に特別可変入賞球装置(左大入賞口)が設けられているとともに遊技領域の右方にも特別可変入賞球装置(右大入賞口)が設けられ、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左大入賞口を開放し、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右大入賞口を開放するように構成された遊技機に適用する場合には、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。また、このように構成した場合には、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行するように構成してもよい。すなわち、特定報知実行手段は、可変手段(この例では、右大入賞口)を制御対象とした種別の有利状態に制御されるときに、特定報知を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行することにより、遊技者が誤って右打ち操作を行うことを抑制することができ、遊技者の不利益の発生を抑えることができる。
また、本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられていることから、KT状態中も右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2始動入賞口が遊技領域の左方に設けられた遊技機に適用する場合には、KT状態中や高ベース状態中、時短状態中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。
また、本例では、大当り遊技中のみ右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007を表示することにより右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中(小当りRUSH中)であっても、大当り遊技終了後の最初の変動表示を実行する場合には、右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。または、この場合、例えば、大当り遊技終了時のエンディング期間において、右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示052IW007を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、本例では、画像表示装置5の表示画面において表示する右打ち表示は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、図10−56(1)で示したような比較的大きなサイズの右打ち表示052IW007とは別に、画像表示装置5において右打ちを示す記号表示(例えば、右向きの三角形表示)を表示することにより、右打ち報知を実行可能に構成してもよい。
また、小当り制御の仕方は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、複数の特殊可変入賞球装置を備え、小当り種別に応じて開放対象となる特殊可変入賞球装置(特殊入賞口)が異なるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなる場合と第2特別図柄の変動表示で小当りとなる場合とで小当り種別の選択割合が異なるように構成してもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が少ない特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が低い開放態様の小当り種別)が選択されやすく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が多い特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が高い開放態様の小当り種別)が選択されやすくなるように構成してもよい。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行い(図10−56(2)参照)、第1特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行わない(図10−56(3)参照)場合を示したが、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合にも右打ち報知を行わない場合があるように構成してもよい。例えば、通常状態中であり左打ち操作を行うべき状況において第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りが発生した場合には、その小当り遊技中に右打ち報知を行わないように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ非特定状態に制御されているときと特定状態に制御されているときとで共通である(図10−3および図10−4参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、設定値によって大当り当選確率以外の抽選確率や種別振り分けが変化すると、設定値によって有利度合いの差(出玉性能の差)が顕著になりすぎ、射幸性が過度に高くなるおそれがある。そこで、本特徴部052IWでは、特殊判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り当選確率を共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そのため、特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と該第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能である。そのため、第2特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部052IWによれば、特別状態の有利度に対応した特別示唆演出(例えば、図10−55に示す小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能である。そのため、特別状態の有利度が示唆されることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)および特殊表示結果(例えば、小当り図柄)とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図10−54に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本例では、はずれとなる変動表示において小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技中や小当り遊技中に小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部052IWによれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、特殊状態の種類を決定するための特殊種類判定値(例えば、小当り種別判定値)を用いて、特殊状態の種類を決定する。また、特殊種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−6参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部052IWでは、特殊種類判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図10−6に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて小当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、複数種類の有利状態(例えば、10R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能である。また、有利状態の種類を決定するための有利種類判定値(例えば、大当り種別判定値)を用いて、有利状態の種類を決定する。また、有利種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−5参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部052IWでは、有利種類判定値の数を設定値によらず共通とする(大当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図10−5に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、大当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて大当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示態様を決定するための可変表示態様判定値(例えば、変動パターン判定値)を用いて、可変表示態様を決定する。また、可変表示態様判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−10参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部052IWでは、可変表示態様判定値の数を設定値によらず共通とする(変動パターンの振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
特に、変動パターンの選択割合が設定値によって異なると、1の小当り制御から次の小当り制御までの期間が変化することになり、小当り当選確率を共通としても大当り抽選以外の要素で有利度合い(出玉性能の差)が大きく異なってしまい、好ましくないが、本特徴部052IWでは、設定値によらず変動パターンの選択割合を共通とすることにより、そのような問題が生じないようにしている。
なお、本例では、図10−10に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、変動パターンの割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、変動時間の差を設けることにより、設定値によって変動効率を異ならせるようにし、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部052IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値(例えば、はずれ判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−3および図10−4参照)。また、所定判定値は、全ての設定値に対応する判定値に含まれ、所定判定値の数は、設定値に応じて異なる(図10−3および図10−4参照)。そのため、設定値の推測の困難性を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、所定判定値は、全ての設定値の特定状態に対応する判定値に含まれる(図10−3および図10−4参照)。そのため、特定状態中における設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、第2識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数は、第1識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数よりも多く、特定状態中の第2識別情報の可変表示に対応する判定値には、所定判定値が含まれる(図10−3および図10−4参照)。そのため、特定状態中の第2識別情報の可変表示の表示結果を用いた設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部052IWによれば、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、特別状態に制御され、所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図10−54に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部052IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、第2識別情報の可変表示に対応する判定値のうち特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり(図10−4参照)、第1識別情報の可変表示に対応する判定値と第2識別情報の可変表示に対応する判定値とで、特殊判定値の数が異なる(図10−3および図10−4参照)。そのため、適切な遊技性を実現しつつ、遊技の単調さを解消することができる。
なお、特許文献(特開2017−148127号公報)に記載された遊技機では、識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示(強制はずれ停止)する制御に関して、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できなかった。そこで、本特徴部052IWには、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる遊技機を提供することを目的として、以下に示す(手段A1)〜(手段A6)に示す遊技機の特徴的構成も開示されている。
(手段A1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS126〜S128を実行する部分)とを備え、可変表示実行手段は、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示の表示結果を導出表示しない第1制御(例えば、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行される)と、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果(例えば、はずれ図柄)で導出表示する第2制御(例えば、はずれ図柄を表示して停止する(例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される))とを実行可能であり、一方の識別情報の可変表示において導出表示される表示結果によって第1制御と第2制御とのいずれが実行されるかが異なる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128A,S1128Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例1において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1127A,S1127Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例2において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1130C,S1130Dの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。)ことを特徴とする。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる。
(手段A2)手段A1において、特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2208を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊状態による遊技価値が付与されやすい状況を設けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段A3)手段A1または手段A2において、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第1特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特定状態に制御し(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御する)、第2特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて非特定状態に制御する(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定状態に制御されるか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段A4)手段A1から手段A3のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、有利状態に制御されているときに特定領域(例えば、V領域052IW104)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、特定状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS2404,S2405,S2204〜S2206を実行する)、第1特定表示結果が導出表示された場合に、第2特定表示結果が導出表示された場合と比較して、有利状態に制御されているときに高い割合により特定領域を遊技媒体が通過する(図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が長い。一方、図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が極めて短い。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過しやすいか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段A5)手段A1から手段A4のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合のいずれであっても、特殊表示結果を導出表示可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS64A,S64Bを実行する。図10−3、図10−4参照。)、第1識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第2識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、第1識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128AでNのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−67(B)参照。)、第2識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第1識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、第2識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1126B〜S1128Bの処理を行わない。図10−66、図10−67(E)参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、第1識別情報の可変表示であるか第2識別情報の可変表示であるかを考慮した制御を実現できる。
(手段A6)手段A1から手段A5のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、可変表示実行手段は、特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでYのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−68、図10−69参照。)、非特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでNのときステップ052IWS1129A,S1129Bに移行しない。図10−68、図10−69参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、特定状態に制御されているか否かを考慮した制御を実現できる。
なお、特許文献(特開2017−148127号公報)に記載された遊技機では、識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示(強制はずれ停止)する制御に関して、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できなかった。そこで、本特徴部052IWには、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる遊技機を提供することを目的として、以下に示す(手段B1)〜(手段B6)に示す遊技機の特徴的構成も開示されている。
(手段B1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS126〜S128を実行する部分)とを備え、可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示を実行する場合と第2識別情報の可変表示を実行する場合のいずれであっても、特殊表示結果を導出表示可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS64A,S64Bを実行する。図10−3、図10−4参照。)、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示の表示結果を導出表示しない第1制御(例えば、第1変動時間タイマまたは第2変動時間タイマの更新が中断され、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が継続して実行される)と、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果(例えば、はずれ図柄)で導出表示する第2制御(例えば、はずれ図柄を表示して停止する(例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示がはずれ図柄で強制的に停止表示される)とを実行可能であり、一方の識別情報の可変表示において導出表示される表示結果によって第1制御と第2制御とのいずれが実行されるかが異なる(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128A,S1128Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例1において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1127A,S1127Bの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。例えば、変形例2において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1130C,S1130Dの判定結果によってステップ052IWS1129A,S1130A,S1129B,S1130Bを実行する。)ことを特徴とする。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いを考慮した制御を実現できる。
(手段B2)手段B1において、特殊状態による遊技価値(例えば、賞球)が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2208を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊状態による遊技価値が付与されやすい状況を設けることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段B3)手段B1または手段B2において、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第1特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて特定状態に制御し(例えば、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御する)、第2特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて非特定状態に制御する(例えば、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に制御しない)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定状態に制御されるか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段B4)手段B1から手段B3のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、有利状態に制御されているときに特定領域(例えば、V領域052IW104)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、特定状態に制御可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS2404,S2405,S2204〜S2206を実行する)、第1特定表示結果が導出表示された場合に、第2特定表示結果が導出表示された場合と比較して、有利状態に制御されているときに高い割合により特定領域を遊技媒体が通過する(図10−11(1)に示すように、確変大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が長い。一方、図10−11(2)に示すように、通常大当りにもとづく大当り遊技では、V領域開閉板052IW101の開放期間が極めて短い。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特定領域を遊技媒体が通過しやすいか否かを考慮した制御を実現できる。
(手段B5)手段B1から手段B4のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第2識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、第1識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1128AでNのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−67(B)参照。)、第2識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、第1識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、第2識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例3において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1126B〜S1128Bの処理を行わない。図10−66、図10−67(E)参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、第1識別情報の可変表示であるか第2識別情報の可変表示であるかを考慮した制御を実現できる。
(手段B6)手段B1から手段B5のうちのいずれかにおいて、特定表示結果には、第1特定表示結果(例えば、確変大当り図柄)と第2特定表示結果(例えば、通常大当り図柄)とがあり、第1特定表示結果が導出表示される方が、第2特定表示結果が導出表示されるよりも、遊技者にとっての有利度が高く(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される)、有利状態とは異なる状態であって、非特定状態(例えば、低確率状態)と比較して有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、高確率状態(確変状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップ052IWS2206を実行する部分)を備え、可変表示実行手段は、特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示したことにもとづいて、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示し(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでYのときステップ052IWS1129A,S1130Aを実行する。図10−68、図10−69参照。)、非特定状態に制御されているときに、第1識別情報および第2識別情報のうちの一方の識別情報の可変表示であって第2特定表示結果に対応する可変表示の実行中に、他方の識別情報の可変表示において特殊表示結果を導出表示した場合には、該一方の識別情報の可変表示を所定表示結果で導出表示する制御を行わない(例えば、変形例4において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ステップ052IWS1131A,S1131BでNのときステップ052IWS1129A,S1129Bに移行しない。図10−68、図10−69参照。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変表示の表示結果の有利度合いに加えて、特定状態に制御されているか否かを考慮した制御を実現できる。
なお、この特徴部052IWで示した構成は、特徴部21TMで示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、特徴部21TMで示した設定値を変更可能とする構成を本特徴部052IWに適用し、設定値示唆演出を実行可能に構成したり、小当りRUSH継続示唆演出を実行可能に構成したり、右打ち報知を実行可能に構成したり、オーバー入賞時示唆演出を実行可能に構成したり、小当り入賞時示唆演出を実行可能に構成したり、賞球数表示示唆演出を実行可能に構成したりしてもよい。また、例えば、特徴部21TMで示した設定値を変更可能とする構成を本特徴部052IWに適用し、一方の特別図柄の変動表示の実行中に他方の特別図柄の変動表示において小当りとなった場合に、その一方の特別図柄の変動表示をはずれ図柄で強制的に停止表示させたり変動表示を継続させたりするように構成してもよい。
また、特徴部021TMで示した構成を適用する場合、図9−5に示すように、エンディング演出の態様を異ならせることによって、設定値を示唆するように構成してもよい。この場合、例えば、エンディング演出において、小当りRUSHやチャンスモードなどを含むモード移行報知を実行したり、プリペイドカードなどのカード取り忘れ防止報知を実行したり、メーカーロゴ表示を表示したりするように構成し、それらのモード移行報知や、カード取り忘れ防止報知、メーカーロゴ表示の表示態様を変化させたり、同時に表示する画像の表示態様を変化させたりすることにより、設定値を示唆するように構成してもよい。
なお、特許文献(特開2018−033787号公報)および特許文献(特開2010−200902号公報)に記載された遊技機を組み合わせれば、特別状態に制御可能に構成した遊技において設定示唆演出を実行可能に構成することができる。しかしながら、特別状態に制御可能に構成した遊技において設定示唆演出を実行するだけでは、遊技の興趣を十分に向上させることはできない。そこで、本特徴部052IWには、設定示唆演出の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的として、以下に示す(手段C1)〜(手段C7)に示す遊技機の特徴的構成も開示されている。
(手段C1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S125を実行する部分)と、有利状態とは異なる状態である特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS126〜S128を実行する部分)と、特殊状態により遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ052IWS2208,S2210,S2211,S2212,S2213を実行する部分)と、特定領域(例えば、特殊入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことに対応して、設定示唆演出(例えば、小当り入賞時示唆演出)を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120における052IWS323,S324を実行する部分)とを備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
(手段C2)手段C1において、有利状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態制御手段は、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する表示結果決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ026IWS59A,S64A,S59B,S64Bを実行する部分)を備え、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれ、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS21TM4530〜S21TM4620を実行する部分)を備え、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図10−3および図10−4参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、適切な遊技性を実現することができる。
(手段C3)手段C1または手段2Cにおいて、設定示唆演出実行手段は、特殊状態への制御に対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、高確率/第2KT状態中に小当りとなり特殊入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊状態への制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
(手段C4)手段C1から手段C3のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されているときおよび特殊状態に制御されているときに、可変手段(例えば、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入容易な進入容易状態(例えば、開状態)と進入困難または不可能な進入非容易状態(例えば、閉状態)とに制御可能な可変手段制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS122〜S124,S126,S127を実行する部分)を備え、設定示唆演出実行手段は、可変手段が進入容易状態に制御されたことに対応して、設定示唆演出を実行可能である(例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17が開状態となって、大入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞が発生したことにもとづいて、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、可変手段の制御に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
(手段C5)手段C1から手段C4のうちのいずれかにおいて、設定示唆演出実行手段は、遊技状態の制御が切り替わるとき(例えば、大当り遊技の開始時や終了時、低確率/第1KT状態から通常状態(低確率/低ベース状態)に移行するとき)に、設定示唆演出を実行可能である(例えば、ステップ052IWS624で右打ち表示の表示態様(例えば、表示色)を変化させる)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技状態の制御の切り替わりに関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
(手段C6)手段C1から手段C5のうちのいずれかにおいて、設定示唆演出実行手段は、特別状態中における特殊状態への制御回数、特別状態中における特殊状態により付与された遊技価値の合計、または特別状態中における可変表示の実行回数に応じて、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、賞球数が456個、555個、666個、2456個、2555個、または2666個に到達したことに応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行する。または、例えば、高確率/第2KT状態中に発生した小当り回数や、高確率/第2KT状態中に実行された変動表示の実行回数に応じて、異なる選択割合で賞球数表示示唆演出A〜Fを実行するように構成してもよい。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特殊状態への制御回数、遊技価値の合計、または可変表示の実行回数に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
(手段C7)手段C1から手段C6のうちのいずれかにおいて、特別状態制御手段は、特別状態として、有利特別状態(例えば、第2KT状態)と、該有利特別状態と比較して遊技者にとって不利な不利特別状態(例えば、第1KT状態)とに制御可能であり、設定示唆演出実行手段は、有利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときと、不利特別状態中に特定領域を遊技媒体が通過したときとで、異なる選択割合により設定示唆演出を実行可能である(例えば、第2KT状態中に小当りとなって特殊入賞口に遊技球が入賞した場合のみ、小当り入賞時示唆演出や賞球数表示示唆演出を実行可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態の種類に関連させて設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
(特徴部020SHに関する説明)
次に、特徴部020SHに係る遊技機について説明する。特徴部020SHに係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機である。この実施の形態では、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1を例にとって説明する。
特徴部020SHに係る遊技機は、遊技状態制御手段と、可変表示実行手段と、開始前判定手段と、保留記憶手段と、設定手段と、演出実行手段と、を備える。遊技状態制御手段と、可変表示実行手段と、開始前判定手段と、保留記憶手段と、設定手段とは、例えば、主基板11のCPU103によって実現される。演出実行手段は、例えば、演出制御基板12の演出制御用CPU120によって実現される。
遊技状態制御手段は、遊技状態を制御する。遊技状態制御手段は、有利状態と、特殊状態と、特別状態と、非特別状態と、に制御可能である。有利状態は、遊技者にとって有利な有利状態であり、例えば、大当り遊技状態である。特殊状態は、有利状態とは異なる遊技状態であり、例えば、小当り遊技状態である。
特別状態は、特殊状態に制御されやすい状態であり、例えば、第2KT状態である。第2KT状態は、小当りが発生しやすい遊技状態であり、また、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい遊技状態である。非特別状態は、特別状態よりも特殊状態に制御されにくい遊技状態であり、例えば、第1KT状態である。第1KT状態は、小当りが発生しやすい遊技状態であるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞しにくい遊技状態である。なお、第2KT状態と第1KT状態とを比較して、小当りが発生する頻度は同等であってもよいが、第2KT状態の方が、小当り遊技に制御される時間(例えば開放時間等)が長いため、小当り遊技に制御されやすい。
特徴部020SHに係る遊技機において、有利状態および特殊状態は、可変表示(「変動表示」ともいう)が行われない状態である。可変表示が行われない状態とは、具体的には、有利状態を示す識別情報(大当り図柄)が導出表示されて、識別情報が停止表示している状態や、特殊状態を示す識別情報(小当り図柄)が導出表示されて、識別情報が停止表示している状態である。例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行する構成において、可変表示が行われない状態とは、一方の図柄(特別図柄)については大当り図柄または小当り図柄が導出表示された停止表示中であり、他方の図柄については可変表示の中断中である場合も含む。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、演出実行手段は、特別状態(第2KT状態)において特殊状態(小当り遊技状態)に制御されるときには、特殊状態の制御に対応した特別演出を実行可能である。特別状態(第2KT状態)において特殊状態に制御された場合、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。このため、演出実行手段は、例えば、小当り遊技を報知する特別演出を実行する。
一方で、演出実行手段は、非特別状態(第1KT状態)において特殊状態に制御されるときには、特別演出とは異なる演出であって遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出を実行可能である。非特別状態(第1KT状態)において特殊状態に制御されたとしても、特殊入賞口に遊技球が入賞することはほとんどない。このため、非特別状態において、演出実行手段は、特別演出を実行しないこととする。
示唆演出は、例えば、後述するように、先読み判定に基づく保留変化示唆演出、設定値示唆演出、確変報知演出などである。ただし、示唆演出は、これらに限らず、例えば、パチンコ遊技機1における本日の最大連荘回数、総可変表示回数、総賞球数などでもよいし、パチンコ遊技機1における演出内容の説明などであってもよい。また、示唆演出によって示唆される、遊技者にとって有利な内容とは、遊技者が遊技を行う上で知りたい情報であればよく、例えば、遊技者にとって不利な状態であることを示唆する内容(例えば、低設定値であることの示唆など)も含む。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、演出実行手段は、識別情報の可変表示に対応して、装飾識別情報の可変表示を行うことが可能である。装飾識別情報は、例えば、飾り図柄である。また、演出実行手段は、特別状態において特殊状態に制御されるときには、装飾識別情報の表示結果として特殊表示結果を表示する。特殊表示結果は、例えば、小当りを示す飾り図柄の組み合わせ(例えば、「1,3,5」)である。なお、演出実行手段は、特別状態において特殊状態に制御されるときには、特殊状態に制御されることを示す特定のキャラクタを表示させてもよい。
また、演出実行手段は、非特別状態において特殊状態に制御されるときには、装飾識別情報の表示結果として特殊表示結果とは異なる所定表示結果を表示する。所定表示結果は、例えば、ハズレを示す飾り図柄の組み合わせである。ハズレ図柄の組み合わせは、可変表示ごとにランダムに決定されればよい。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、開始前判定手段は、未だ開始されていない可変表示について、可変表示の表示結果が有利状態に制御されることを示す表示結果となるか否かを判定する。開始前判定手段が行う判定は、例えば、先読み判定であり、具体的には、可変表示を開始する際に行われる各種判定と同様の内容の判定であり、当該各種タイミング以前に行われる判定である。各種判定は、例えば、大当りの判定、大当り種別判定、変動パターン判定などを含む。
演出実行手段は、開始前判定手段に関する示唆を行う示唆演出を実行可能である。開始前判定手段に関する示唆は、例えば、先読み判定の判定結果に基づいて行われる演出の示唆である。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、保留記憶手段は、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する。保留記憶情報は、例えば、開始前判定手段による判定が行われた情報であるが、当該判定が行われていない情報を含んでもよい。演出実行手段は、保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報を保留表示として表示する。例えば、演出実行手段は、保留記憶情報を、開始前判定手段による判定結果に応じた表示態様で保留表示する。保留表示の表示態様は、通常の表示態様と、通常の表示態様よりも高期待度の特殊表示態様とがある。
また、演出実行手段は、示唆演出において、保留表示に作用する作用演出を実行可能である。具体的には、演出実行手段は、保留変化示唆演出として、保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する作用演出を実行可能である。例えば、作用演出は、変化する可能性がある対象の保留表示を明らかにして、対象の保留表示に対して何らかのアクションを行う演出である。作用演出は、具体的には、例えば、対象の保留表示に物体が当たる演出や、対象の保留表示に雷が落ちる演出などである。特徴部020SHに係る遊技機においては、保留表示の表示態様が変化するときと、保留表示の表示態様が変化しないときとがある。作用演出が行われて保留表示の表示態様が変化しない演出は、いわゆるガセ演出(以下「ガセ保留変化示唆演出」という場合がある)である。なお、開始前判定手段に関する示唆を行う示唆演出としては、保留変化示唆演出に限らない。例えば、大当りであると先読み判定された保留記憶情報が記憶されている場合や、ハズレとなるSP(スーパー)リーチの変動パターンであると先読み判定された保留記憶情報が記憶されている場合に、大当りの期待度が高い保留記憶情報が記憶されていることを示唆する背景画像やキャラクタ画像を表示させる演出としてもよい。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、設定手段は、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能である。設定値は、大当りの当選確率に対応して設定される複数の値であり、例えば、「1」〜「6」のうちのいずれかに設定される値である。演出実行手段は、設定手段に関する示唆を行う示唆演出(以下「設定値示唆演出」という)を実行可能である。設定値示唆演出は、背景画像やキャラクタ画像により、例えば、設定値を遊技者に推測させる演出である。なお、設定値示唆演出は、設定値そのものを示す演出であってもよい。特徴部020SHにおいて、設定値示唆演出は、設定値が低い場合よりも設定値が高い場合に、実行されやすい。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、非特別状態には、第1非特別状態と、第1非特別状態よりも有利状態に制御されやすい第2非特別状態と、がある。第1非特別状態は、非確変状態(低確率状態)であり、例えば、低確率/第1KT状態である。第2非特別状態は、確変状態(高確率状態)であり、例えば、高確率/第1KT状態である。演出実行手段は、第1非特別状態に制御されているときと、第2非特別状態に制御されているときとで、共通演出を実行可能である。共通演出は、例えば、共通の演出モード(特徴部020SHに係る実施の形態では「チャンスタイムモード」)に制御される演出である。演出モードは、例えば、通常とは異なる特定の演出画像や特定のBGM等を一または複数の変動表示にわたって実行される演出である。ここでいう演出画像は、例えば、背景画像、キャラクタ画像、保留画像、アクティブ表示画像、インタフェース画像、表示態様の飾り図柄画像などである。
また、示唆演出は、第2非特別状態に制御されていることを示唆する演出(以下「確変示唆演出」という場合がある)である。確変示唆演出は、例えば、第2非特別状態に制御されていることを示唆する画像(例えば、特定の背景画像、特定のキャラクタ画像、文字画像など)を表示する演出である。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、演出実行手段は、示唆演出として、態様が異なる複数種類の示唆演出を実行可能である。複数種類の示唆演出は、上述したように、保留変化示唆演出、設定値示唆演出、確変示唆演出などである。また、複数種類の示唆演出は、示唆演出ごとに複数種類ある。例えば、保留変化示唆演出の場合、保留表示が変化する可能性が高い演出と、保留表示が変化する可能性が低い演出とがあってもよい。また、例えば、設定値示唆演出の場合、高設定である可能性が高いことを示唆する態様や、低設定である可能性が高いことを示唆する態様などがある。また、確変示唆演出の場合、確変状態に制御されている可能性が高いことを示唆する態様や、確変状態に制御されている可能性が低いことを示唆する態様などがある。
特徴部020SHにおいて、いずれの種類の示唆演出が実行されるかによって、遊技者にとって示唆される内容の有利度が異なる。例えば、設定値示唆演出において、高設定である可能性が高いことを示唆する設定値示唆演出が実行された場合には、低設定である可能性が高いことを示唆する設定値示唆演出が行われた場合に比べて、遊技者にとって有利度が高い。また、例えば、確変示唆演出において、確変状態に制御されている可能性が高いことを示唆する確変示唆演出が実行された場合には、確変状態に制御されている可能性が低いことを示唆する態様の確変示唆演出が実行された場合に比べて、遊技者にとって有利度が高い。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、可変表示実行手段は、第1識別情報の可変表示と、第2識別情報の可変表示とを、並行して実行可能である。特徴部020SHに係る遊技機は、第1可変入賞手段を備える。第1可変入賞手段は、例えば、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6B(図1参照)である。第1可変入賞手段は、遊技媒体が始動領域を通過しやすい第1状態(開状態)と、遊技媒体が始動領域を通過しにくい第2状態(閉状態)とに、変化可能である。
遊技状態制御手段は、第1可変入賞手段が第1状態に変化しやすい所定状態に制御可能である。所定状態は、例えば、非特別状態であり、具体的には、第1KT状態(遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技が繰り返し実行される遊技状態)である。演出実行手段は、所定状態において特殊状態に制御されるときに示唆演出を実行可能である。
また、特徴部020SHに係る遊技機は、第2可変入賞手段を備える。第2可変入賞手段は、例えば、小当り用の特殊入賞口を有する特殊可変入賞球装置17(図1参照)である。第2可変入賞手段は、遊技球が入賞容易な入賞容易状態(開放状態)と、遊技球が入賞困難な入賞困難状態(閉鎖状態)とに、変化可能である。第2可変入賞手段は、特殊状態(小当り遊技状態)において入賞容易状態に変化可能である。演出実行手段は、第2可変入賞手段が入賞容易状態に変化することに対応して示唆演出を実行する。具体的には、例えば、演出実行手段は、第2可変入賞手段の開放タイミングに合わせて、示唆演出を実行する。
また、特徴部020SHに係る遊技機において、演出実行手段は、特別状態(例えば第2KT状態)において特殊状態(小当り)に制御されるときには、遊技媒体が特別領域を通過したことに基づいて、遊技媒体の特別領域の通過に対応した所定演出を実行可能である。特別領域は、具体的には、特殊可変入賞装置7に入賞した遊技球が通過する領域(例えば、V領域や排出領域)である。特別領域を通過した遊技球は、特殊入賞口内に設けられる第2カウントスイッチ24によって検出される。これにより、賞球の払い出しが行われる。所定演出は、例えば、特殊可変入賞装置7への入賞を示す演出や、当該入賞によって払い出される賞球数を加算する演出である。
また、演出実行手段は、非特別状態(例えば第1KT状態)において特殊状態に制御されるときには、遊技媒体が特別領域を通過したか否かにかかわらず、所定演出を実行しないこととする。具体的には、演出実行手段は、非特別状態において特殊状態に制御されるときには、所定演出を実行せずに、示唆演出を実行する。
(特徴部020SHにおける大当り遊技後の遊技状態および演出モードの遷移について)
次に、図11−1を用いて、特徴部020SHにおける大当り遊技後の遊技状態の遷移、および、遊技状態に応じた演出モードの遷移について説明する。図11−1は、特徴部020SHに係る大当り遊技後の遊技状態および演出モードの遷移の一例を示す説明図である。図11−1に示すように、特徴部020SHにおいて、通常状態(低確率/低ベース状態)では、通常モードに制御される。また、高確率/低ベース状態では、小当りRUSHモードに制御される。また、高確率/高ベース状態および低確率/高ベース状態では、チャンタイムモードに制御される。すなわち、高確率/高ベース状態および低確率/高ベース状態では、共通の演出が実行される。
また、大当り遊技中の演出についても、6R確変大当りに基づく大当り遊技が実行される場合と、6R通常大当りに基づく大当り遊技が実行される場合とで、共通の演出が実行されればよい。すなわち、6R確変大当りと6R通常大当りとで、共通の飾り図柄の組み合わせが停止表示され、また、各大当り遊技中も共通の大当り演出が実行されればよい。これにより、6R確変大当りに基づく大当り遊技が実行されたのか(高確率/高ベース状態に制御されているのか)、6R通常大当りに基づく大当り遊技が実行されたのか(低確率/高ベース状態に制御されているのか)を遊技者が判別できないようにすることができる。
なお、特徴部020SHにおいては、KT状態(第1KT状態および第2KT状態)では、大当り種別判定において判定される通常大当りについては、原則、6R通常大当りとは判定されず、2R通常大当りと判定されるため、KT状態において、2Rの大当り遊技が実行された場合には、低確率/高ベース状態に遷移したこと、または、低確率/高ベース状態を継続したことが遊技者にわかってしまう。このため、KT状態において2R通常大当りに基づく大当り遊技が実行された場合には、低確率/高ベース状態を報知する演出(別途用意される大当り演出や演出モード)が実行されてもよい。
また、KT状態において6R確変大当りに基づく大当り遊技が実行された場合には、高確率/高ベース状態に遷移したこと、または、高確率/高ベース状態を継続したことが遊技者にわかってしまう。このため、KT状態において6R確変大当りに基づく大当り遊技が実行された場合には、高確率/高ベース状態を報知する演出(別途用意される大当り演出や演出モード)が実行されてもよい。言い換えれば、チャンスタイムモードに制御されるのは、いわゆる初当りの場合に限ってもよく、すなわち、通常状態から、高確率/高ベース状態に遷移した場合や、低確率/高ベース状態に遷移した場合に限ってもよい。
なお、大当り種別判定において、2R通常大当りと判定されることなく、6R通常大当りが判定されることとしてもよい。これにより、KT状態において、6R通常大当りに基づく大当り遊技が実行された場合と、6R確変大当りに基づく大当り遊技が実行された場合とで、共通の演出を行うことにより、いずれの種別の大当り遊技が実行されたのかを(高確率/高ベース状態に制御されているのか、低確率/高ベース状態に制御されているのかを)遊技者に判別できないようにすることができる。
(特徴部020SHに係る演出モード設定処理の一例)
次に、図11−2を用いて、特徴部020SHに係る演出モード設定処理の一例について説明する。図11−2は、特徴部020SHに係る演出モード設定処理の一例を示すフローチャートである。演出モード設定処理は、図8に示す演出制御プロセス処理におけるS173の特図当り待ち処理にて実行される処理である。
図11−2において、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信しているか否かを判断する(ステップ020SHS11)。大当り開始指定コマンド(第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンド)を受信している場合(ステップ020SHS11:YES)、すなわち、大当りが発生した場合には、演出制御用CPU120は、確変大当りであるか否かを判断する(ステップ020SHS12)。確変大当りではない場合(ステップ020SHS12:NO)、すなわち、2R通常大当り、または6R通常大当りである場合、演出制御用CPU120は、演出モードをチャンスタイムモードに制御することに決定し(ステップ020SHS14)、一連の処理を終了する。なお、2R通常大当りの場合に、演出制御用CPU120は、低確率/高ベース状態を報知する演出モード(別途用意される演出モード)を決定してもよい。
一方、ステップ020SHS12において、確変大当りである場合(ステップ020SHS12:NO)、演出制御用CPU120は、6R確変大当りであるか否かを判断する(ステップ020SHS13)。6R確変大当りである場合(ステップ020SHS13:YES)、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS14に移行することにより、演出モードをチャンスタイムモードに制御することに決定する。すなわち、演出制御用CPU120は、通常大当りの場合と、6R確変大当りの場合とで、共通の演出(チャンスモード)を実行する。一方、6R確変大当りではない場合(ステップ020SHS13:NO)、演出制御用CPU120は、演出モードを小当りRUSHモードに制御することに決定し(ステップ020SHS15)、一連の処理を終了する。
ステップ020SHS11において、大当り開始指定コマンドを受信していない場合(ステップ020SHS11:NO)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信しているか否かを判断する(ステップ020SHS16)。小当り開始指定コマンドを受信している場合(ステップ020SHS16:YES)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。一方、小当り開始指定コマンドを受信していない場合(ステップ020SHS16:NO)、演出制御用CPU120は、所定期間が経過したか否かを判断する(ステップ020SHS17)。ステップ020SHS17では、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間(ステップ020SHS17における「所定期間」に相当)が経過したか否かを判断する。
ステップ020SHS17において、所定期間が経過していない場合(ステップ020SHS17:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。所定期間が経過した場合(ステップ020SHS17:YES)、すなわち、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判断した場合、演出制御用CPU120は、演出用高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判断する(ステップ020SHS18)。演出用高ベース回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ020SHS18:YES)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。演出用高ベース回数カウンタの値が「0」ではない場合(ステップ020SHS18:NO)、演出制御用CPU120は、演出用高ベース回数カウンタの値を「1」減算する(ステップ020SHS19)。
次いで、演出制御用CPU120は、演出用高ベース回数カウンタの値が「0」になったか否かを判断する(ステップ020SHS20)。演出用高ベース回数カウンタの値が「0」になっていない場合(ステップ020SHS20:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。一方、演出用高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合(ステップ020SHS20:YES)、演出制御用CPU120は、演出モードを通常モードに制御することに決定し(ステップ020SHS21)、一連の処理を終了する。
図11−2に示す演出モード設定処理では、ステップ020SHS12〜14の処理によって、大当り遊技が実行された後に、高確率/高ベース状態または低確率/高ベース状態に制御される際には、共通演出であるチャンスタイムモードに制御される。このため、高確率/高ベース状態に制御されているのか、または低確率/高ベース状態に制御されているのかを遊技者が判別できないようにすることができる。
(特徴部020SHに係る可変表示対応表示制御処理の一例)
次に、図11−3を用いて、特徴部020SHに係る可変表示対応表示(保留表示およびアクティブ表示)制御処理の一例について説明する。図11−3は、特徴部020SHに係る可変表示対応表示制御処理の一例を示すフローチャートである。可変表示対応表示制御処理は、図8に示す演出制御プロセス処理におけるS161の先読み予告設定処理にて実行される処理である。
図11−3において、演出制御用CPU120は、始動入賞指定コマンドを受信しているか否かを判断する(ステップ020SHS31)。始動入賞指定コマンド(第1有効始動入賞指定コマンドまたは第2有効始動入賞指定コマンド)を受信していない場合(ステップ020SHS31:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。始動入賞指定コマンドを受信している場合(ステップ020SHS31:YES)、保留表示の開始する際の表示態様である初期色を決定するとともに(ステップ020SHS32)、可変表示対応表示(保留表示およびアクティブ表示)の最終的な表示態様である最終色を決定する(ステップ020SHS33)。初期色の決定および最終色の決定では、以下に説明する初期色決定テーブルおよび最終色決定テーブルが用いられる。
(可変表示対応表示の初期色決定テーブルおよび最終色決定テーブル)
図11−4は、可変表示対応表示の初期色決定テーブルおよび最終色決定テーブルの一例を示す説明図である。図11−4において、(A)は初期色決定テーブルを示し、(B)は最終色決定テーブルを示す。(A)において、表示態様は、可変表示対応表示(保留表示)を開始する際の表示態様を示す。また、(B)において、表示態様は、最終的に表示する可変表示対応表示(アクティブ表示)の表示態様を示す。
特徴部020SHにおいて、可変表示対応表示の表示態様は、可変表示の実行中や、可変表示が開始されるとき(いわゆる保留シフト時)や、チャンスタイムモード中においては小当り遊技の実行中などといった変化タイミングにおいて変化可能である。(A)および(B)において、表示態様は、「赤」、「緑」、「青」、「灰」の4種類を示す。「灰」の表示態様は、通常の表示態様である。また、「赤」、「緑」および「青」の表示態様は、通常の表示態様とは異なる特殊表示態様である。
また、(A)および(B)において、変動パターンは、「大当り」、「SP(スーパー)リーチハズレ」、「その他のハズレ」のいずれかを示す。ここで、特徴部020SHにおいては、主にチャンスタイムモード中(高確率/高ベース状態または低確率/高ベース状態)における演出を対象として説明するため、図11−4では、高確率/高ベース状態または低確率/高ベース状態において用いられる変動パターン(図10−8(E)および図10−9(H)に示した変動パターン)を例に挙げて説明する。
「大当り」の変動パターンは、例えば、変動時間が2分の、第2変動パターン#13,#28である。第2変動パターン#13,#28では、SPリーチ後に大当りを示す飾り図柄が停止表示される。「SPリーチハズレ」の変動パターンは、例えば、変動時間が2分の、第2変動パターン#09,#12,#24,#27である。第2変動パターン#09,#12,#24,#27では、SPリーチ後にハズレを示す飾り図柄が停止表示される。「その他のハズレ」の変動パターンは、例えば、変動時間が1秒または5秒の、第2変動パターン#07,#08,#22,#23である。
また、「その他のハズレ」変動パターンのは、変動時間が1秒または5秒であって、小当りと決定された場合に選択される、第2変動パターン#10,#11,#25,#26を含む。変動時間が1秒または5秒の、第2変動パターン#07,#08,#22,#23や、第2変動パターン#10,#11,#25,#26では、飾り図柄の可変表示の態様がSPリーチの態様とならずに、ハズレの組合せの確定飾り図柄が停止表示される。なお、変動時間が1秒または5秒の、第2変動パターン#07,#08,#22,#23や、第2変動パターン#10,#11,#25,#26では、ノーマルリーチの演出が行われて、リーチ態様のハズレの組合せの確定飾り図柄が停止表示されもよい。
(B)に示すように、「大当り」の変動パターンの場合、最終色の表示態様は、「赤」が最も選択されやすく、次いで「緑」が選択されやすく、次いで「青」が選択されやすく、「灰」が最も選択されにくくなっている。また、(B)に示すように、「SPリーチハズレ」の変動パターンの場合、最終色の表示態様は、「緑」が最も選択されやすく、次いで「赤」が選択されやすく、次いで「青」が選択されやすく、「灰」が最も選択されにくくなっている。また、(B)に示すように、「その他のハズレ」の変動パターンの場合、最終色の表示態様は、「灰」が最も選択されやすく、次いで「青」が選択されやすく、次いで「緑」が選択されやすく、「赤」が最も選択されにくくなっている。このため、表示態様の大当り期待度を不等号で表すと、「赤」>「緑」>「青」>「灰」となる。
一方で、(A)に示すように、いずれの変動パターンの場合でも、初期色の表示態様は、「灰」が最も選択されやすく、次いで「青」が選択されやすく、次いで「緑」が選択されやすく、「赤」が最も選択されにくくなっている。これにより、表示態様の変化タイミングにおいて、期待度の低い表示態様から、期待度の高い表示態様に段階的に変化させることが可能になっている。また、「その他のハズレ」の変動パターンについて、(A)および(B)を比較すると、(B)の方が、期待度の高い表示態様(「青」および「緑」)が選択されやすくなっている。これにより、「その他のハズレ」の変動パターンの場合でも、期待度の低い表示態様から、期待度の高い表示態様に段階的に変化させることが可能になっている。また、特徴部020SHにおいて、表示態様が期待度の低い表示態様に変化する、いわゆる演出の成り下がりが生じないようにしている。
図11−3に戻り、演出制御用CPU120は、初期色および最終色を決定すると、決定した初期色および最終色の表示態様の期待度を比較し、初期色の表示態様の期待度よりも最終色の表示態様の期待度が高いか否かを判断する(ステップ020SHS34)。初期色の表示態様が示す期待度よりも最終色の表示態様が示す期待度の方が低い場合(ステップ020SHS34:NO)、演出制御用CPU120は、初期色の表示態様による可変表示対応表示を開始する(ステップ020SHS37)。なお、初期色の表示態様が示す期待度よりも最終色の表示態様が示す期待度の方が低い場合、仮に、可変表示対応表示の表示態様を変化させる変化演出を行ったとすると、演出の成り下がりが生じるため、ステップ020SHS37に移行させることにより、変化演出を行わないようにしている。
一方、ステップ020SHS34において、初期色の表示態様が示す期待度よりも最終色の表示態様が示す期待度の方が高い場合(ステップ020SHS34:YES)、演出制御用CPU120は、最終色の表示態様を、RAM122に設けられた所定の記憶領域に記憶する(ステップ020SHS35)。
そして、演出制御用CPU120は、可変表示対応表示の表示態様を変化させる変化演出を行うことを示す変化フラグをセットする(ステップ020SHS36)。次いで、演出制御用CPU120は、初期色の表示態様による可変表示対応表示(保留表示)を開始し(ステップ020SHS37)、一連の処理を終了する。
(小当たり遊技状態に制御されている場合に演出制御用CPU120が行う示唆演出実行処理の一例)
次に、図11−5および図11−6を用いて、小当たり遊技状態に制御されている場合に演出制御用CPU120が行う示唆演出実行処理の一例について説明する。図11−5および図11−6は、小当たり遊技状態に制御されている場合に演出制御用CPU120が行う示唆演出実行処理の一例を示すフローチャートである。図11−5および図11−6に示す示唆演出実行処理は、図8に示す演出制御プロセス処理におけるS173の特図当り待ち処理にて実行される処理である。
図11−5において、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信しているか否かを判断する(ステップ020SHS51)。小当り開始指定コマンドを受信していない場合(ステップ020SHS51:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。小当り開始指定コマンドを受信している場合(ステップ020SHS51:YES)、演出モードがチャンスタイムモード(第1KT状態)に制御されているか否かを判断する(ステップ020SHS52)。演出モードがチャンスタイムモードに制御されている場合(ステップ020SHS52:YES)、演出制御用CPU120は、演出モードが小当りRUSHモードに制御されているか否かを判断する(ステップ020SHS53)。
演出モードが小当りRUSHモードに制御されている場合(ステップ020SHS53:YES)、演出制御用CPU120は、小当りRUSHモードに応じた演出(小当りを報知する演出)を実行するための設定を行い(ステップ020SHS54)、一連の処理を終了する。一方、演出モードが小当りRUSHモードに制御されていない場合(ステップ020SHS53:NO)、すなわち、演出モードが通常モードに制御されている場合、演出制御用CPU120は、通常モードに応じた演出(ハズレ演出:ハズレの組み合わせで停止表示した飾り図柄を継続して表示する)を実行するための設定を行い(ステップ020SHS55)、一連の処理を終了する。
ステップ020SHS52において、演出モードがチャンスタイムモードに制御されている場合(ステップ020SHS52:YES)、演出制御用CPU120は、可変表示対応表示の表示態様を変化させる変化演出を行うことを示す変化フラグがセットされているか否かを判断する(ステップ020SHS56)。変化フラグがセットされていない場合(ステップ020SHS56:NO)、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS63へ移行する。一方、変化フラグがセットされている場合(ステップ020SHS56:YES)、演出制御用CPU120は、現時点での保留表示の表示態様は最終色であるか否かを判断する(ステップ020SHS57)。
現時点での保留表示の表示態様は最終色である場合(ステップ020SHS57:YES)、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS63へ移行する。一方、現時点での保留表示の表示態様は最終色ではない場合(ステップ020SHS57:NO)、演出制御用CPU120は、保留変化示唆演出の有無を決定する(ステップ020SHS58)。保留変化示唆演出の有無の決定では、以下に説明する保留変化示唆演出決定テーブルが用いられる。
図11−7は、各種示唆演出の決定テーブルの一例を示す説明図である。図11−7(A)は、保留変化示唆演出決定テーブルを示す。保留変化示唆演出決定テーブルは、「保留変化示唆演出あり」と、「保留変化示唆演出なし」とのうちのいずれか一方を決定するためのテーブルである。「保留変化示唆演出あり」は、保留変化示唆演出を行った後に(例えば、次の可変表示の開始時に)、保留表示の表示態様が変化する一連の変化演出を行うことを示す。「保留変化示唆演出なし」は、保留変化示唆演出を行わず、また、保留表示の表示態様が変化しないこと(変化演出を行わないこと)を示す。
図11−7(A)において、「保留変化示唆演出あり」の決定割合は、「保留変化示唆演出なし」の決定割合よりも高い割合となっている。このため、小当り遊技状態において、保留表示が最終色の表示態様に変化していない場合には、保留変化示唆演出が行われやすくなっている。なお、保留変化示唆演出が行われることにより、保留表示の表示態様は、表示中の保留表示の表示態様が1段階高い期待度を示す表示態様に変化させることとする。具体的には、例えば、現時点での保留表示の表示態様が「灰」であれば「青」に変化し、現時点での保留表示の表示態様が「青」であれば「緑」に変化することとする。
なお、変化後の保留表示の表示態様は、期待度が1段階高くなる表示態様に限らず、期待度が2段階高くなる表示態様としてもよいし、期待度が3段階高くなる表示態様としてもよい。具体的には、保留表示の表示態様を変化させる表示態様は、最終色が示す期待度以下の表示態様であればよく、例えば、最終色の表示態様に至るまでに複数の表示態様がある場合には(例えば、初期色が「灰」、最終色が「赤」の場合には)、複数の表示態様(「青」、「緑」、「赤」)の中からいずれか一つを決定するようにしてもよい。
また、特徴部020SHに係る実施の形態では、可変表示対応表示の表示態様を変化させる変化演出を行うか否かについては、例えば、可変表示や小当り遊技を実行する際に、その都度、決定することとしたが、これに限らない。例えば、最終色に至るまでの変化演出を行うタイミングを示すシナリオ(ストーリ)を予め決定しておき、当該シナリオを参照することにより、変化演出を行うか否かを決定してもよい。また、当該シナリオに、表示態様の変遷を含ませることにより、当該シナリオを参照することにより、変化演出を行うか否か、および、変化後の色を決定してもよい。
図11−5に戻り、演出制御用CPU120は、保留変化示唆演出を行うか否かを判断する(ステップ020SHS59)。保留変化示唆演出を行わない場合(ステップ020SHS59:NO)、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS63に移行する。一方、保留変化示唆演出を行う場合(ステップ020SHS59:YES)、演出制御用CPU120は、保留表示の変化後の表示態様が最終色であるか否かを判断する(ステップ020SHS60)。具体的には、ステップ020SHS60では、演出制御用CPU120は、RAM122の所定の記憶領域に記憶されている最終色の表示態様を参照し、変化後の保留表示の表示態様が最終色であるか否かを判断する。
変化後の保留表示の表示態様が最終色ではない場合(ステップ020SHS60:NO)、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS62へ移行する。一方、変化後の保留表示の表示態様が最終色である場合(ステップ020SHS60:YES)、演出制御用CPU120は、変化フラグをリセットする(ステップ020SHS61)。そして、演出制御用CPU120は、保留変化示唆演出を実行するための設定を行い(ステップ020SHS62)、一連の処理を終了する。なお、保留変化示唆演出は、一例については、図11−10を用いて後述するが、第1煽り演出、第2煽り演出および作用演出を含む一連の演出である。
図11−6において、ステップ020SHS64では、演出制御用CPU120は、設定値示唆演出の有無を決定する(ステップ020SHS63)。設定値示唆演出の有無の決定では、以下に説明する設定値示唆演出決定テーブルが用いられる。
図11−7(B)は、設定値示唆演出決定テーブルを示す。設定値示唆演出決定テーブルは、設定値ごとに、設定値示唆演出の有無および設定値示唆演出の種類を決定するためのテーブルである。図11−7(B)において、「設定値」は、「1」〜「6」のいずれかを示す。
また、設定値示唆演出の「種類」は、設定値が奇数設定であることを示唆する「奇数設定示唆」と、設定値が偶数設定であることを示唆する「偶数設定示唆」と、設定値が「4」以上であることを示唆する「設定値4以上示唆」と、の3種類を示す。「奇数設定示唆」の演出は、設定値が奇数(「1」、「3」、「5」のいずれか)の場合に決定可能な演出である。「偶数設定示唆」の演出は、設定値が偶数(「2」、「4」、「6」のいずれか)の場合に決定可能な演出である。「設定値4以上示唆」の演出は、設定値が4以上(「4」、「5」、「6」のいずれか)の場合に決定可能な演出である。
また、設定値示唆演出は、種類ごとに演出態様が異なっており、例えば、背景画像が異なる。背景画像は、例えば、「奇数設定示唆」の演出の場合、朝を示す画像であり、「偶数設定示唆」の演出の場合、昼を示す画像であり、「設定値4以上示唆」の演出の場合、夜を示す画像である。
設定値示唆演出決定テーブルに示すように、「設定値」が「1」〜「6」のいずれであっても、「設定値示唆演出なし」が最も高い割合で決定される。これにより、設定値示唆演出が頻繁に行われないようにすることができ、遊技者が容易に設定値を推測できないようにすることができる。
また、「奇数設定示唆」の演出は、「設定値」が「1」、「3」、「5」と高くなるにしたがって、高い割合で決定される。このため、「奇数設定示唆」の演出が行われることにより、設定値が「5」である可能性が高いことを示唆することができる。同様に、「偶数設定示唆」の演出は、「設定値」が「2」、「4」、「6」と高くなるにしたがって、高い割合で決定される。このため、「偶数設定示唆」の演出が行われることにより、設定値が「6」である可能性が高いことを示唆することができる。また、「設定値4以上示唆」の演出は、「設定値」が「4」、「5」、「6」と高くなるにしたがって、高い割合で決定される。このため、「設定値4以上示唆」の演出が行われることにより、設定値が「6」である可能性が高いことを示唆することができる。
図11−6に戻り、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS63において設定値示唆演出の有無を決定した結果、設定値示唆演出を行うか否かを判断する(ステップ020SHS64)。設定値示唆演出を行う場合(ステップ020SHS64:YES)、演出制御用CPU120は、設定値示唆演出を実行するための設定を行い(ステップ020SHS65)、一連の処理を終了する。なお、設定値示唆演出は、一例については、図11−12を用いて後述するが、第1煽り演出および第2煽り演出を含む一連の演出である。一方、設定値示唆演出を行わない場合(ステップ020SHS64:NO)、演出制御用CPU120は、確変唆演出の有無を決定する(ステップ020SHS66)。確変唆演出の有無の決定では、以下に説明する確変唆演出決定テーブルが用いられる。
図11−7(C)は、確変示唆演出決定テーブルを示す。確変示唆演出決定テーブルは、高確率状態および低確率状態ごとに、確変示唆演出の有無および確変示唆演出の種類を決定するためのテーブルである。図11−7(C)において、「確率状態」は、確変状態(高確率/高ベース状態)である「高確率」と、非確変状態(低確率/高ベース状態)である「低確変」のいずれかを示す。また、確変示唆演出の種類は、高確率状態である可能性が高いことを示唆する「可能性大を示唆」と、高確率状態である可能性が「可能性大を示唆」よりも低いことを示唆する「可能性中を示唆」と、高確率状態である可能性が「可能性中を示唆」よりも低いことを示唆する「可能性小を示唆」とのの3種類を示す。
確変示唆演出決定テーブルに示すように、「確率状態」が「高確率」および「低確率」のいずれであっても、「確変示唆演出なし」が最も高い割合で決定される。これにより、確変示唆演出が頻繁に行われないようにすることができ、遊技者が、高確率状態に制御されているのか、低確率状態に制御されているのかを容易に推測できないようにすることができる。
また、確変示唆演出決定テーブルに示すように、「確率状態」が「高確率」の場合には、「低確率」の場合に比べて、「確変示唆演出なし」が決定される割合が低く、すなわち、いずれかの種類の確変示唆演出が決定される割合が高い。これにより、確変示唆演出が行われること自体で、高確率状態に制御されている可能性が高いことを示唆することができる。
また、「確率状態」が「高確率」の場合、「可能性大を示唆」の演出が最も決定されやすく、次いで「可能性中を示唆」の演出が決定されやすく、「可能性小を示唆」の演出が最も決定されにくい。また、「確率状態」が「低確率」の場合、「可能性小を示唆」の演出が最も決定されやすく、次いで「可能性中を示唆」の演出が決定されやすく、「可能性大を示唆」の演出が最も決定されにくい。これにより、「可能性大を示唆」の演出が行われた場合に、高確率状態に制御されている可能性が高いことを示唆することができる。また、「可能性中を示唆」の演出が行われた場合には、高確率状態に制御されているのか、低確率状態に制御されているのかを遊技者に判別しにくくすることができる。また、「可能性小を示唆」の演出が行われた場合に、低確率状態に制御されている可能性が高いことを示唆することができる。
図11−6に戻り、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS66において確変示唆演出の有無を決定した結果、確変示唆演出を行うか否かを判断する(ステップ020SHS67)。確変示唆演出を行う場合(ステップ020SHS68:YES)、演出制御用CPU120は、確変示唆演出を実行するための設定を行い(ステップ020SHS69)、一連の処理を終了する。なお、確変示唆演出は、詳細については図11−13を用いて後述するが、第1煽り演出および第2煽り演出を含む一連の演出である。一方、確変示唆演出を行わない場合(ステップ020SHS68:NO)、演出制御用CPU120は、保留表示中の保留記憶の最終色は全て灰色に決定されているか否かを判断する(ステップ020SHS69)。具体的には、ステップ020SHS69では、演出制御用CPU120は、RAM122の所定の記憶領域に記憶されている各保留記憶の最終色の表示態様を参照することにより、表示中の保留記憶の最終色が全て灰色に決定されているか否かを判断する。
保留表示中の保留記憶の最終色が全て灰色に決定されていない場合(ステップ020SHS69:NO)、すなわち、保留表示中の保留記憶のうち、少なくとも一の保留記憶が特殊表示態様である決定されている場合、演出制御用CPU120は、第1煽り演出(図11−10の(C)参照)を実行するための設定を行い(ステップ020SHS73)、一連の処理を終了する。一方、保留表示中の保留記憶の最終色が全て灰色に決定されている場合(ステップ020SHS69:YES)、演出制御用CPU120は、ガセ保留変化示唆演出の有無を決定する(ステップ020SHS70)。ガセ保留変化示唆演出は、保留表示の表示態様が変化しないにもかかわらず、実行される保留変化示唆演出であり、結果的に保留変化示唆演出がガセ演出となる一連の演出である。ガセ保留変化示唆演出の有無の決定では、以下に説明するガセ保留変化示唆演出決定テーブルが用いられる。
図11−7(D)は、ガセ保留変化示唆演出決定テーブルを示す。ガセ保留変化示唆演出決定テーブルは、「ガセ保留変化示唆演出あり」と、「ガセ保留変化示唆演出なし」とのうちのいずれか一方を決定するためのテーブルである。「ガセ保留変化示唆演出あり」は、保留変化示唆演出を行った後に(例えば、次の可変表示の開始時に)、保留表示の表示態様が変化しなことを示す。「ガセ保留変化示唆演出なし」は、保留変化示唆演出を行わず、また、保留表示の表示態様が変化しないこと(変化演出を行わないこと)を示す。
「ガセ保留変化示唆演出あり」の決定割合は、「ガセ保留変化示唆演出なし」の決定割合よりも高い割合となっている。このため、小当り遊技状態において、ガセ保留変化示唆演出により演出を賑やかにすることができる。
なお、特徴部020SHにおいて、ガセ演出としては、ガセ保留変化示唆演出を実行することとするが、設定値示唆演出を行うと見せかけて行わないガセ設定値示唆演出を実行可能としてもよいし、確変示唆演出を行うと見せかけて行わないガセ確変示唆演出を実行可能としてもよい。
図11−6に戻り、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS70においてガセ保留変化示唆演出の有無を決定した結果、ガセ保留変化示唆演出を行うか否かを判断する(ステップ020SHS71)。ガセ保留変化示唆演出を行う場合(ステップ020SHS71:YES)、演出制御用CPU120は、ガセ保留変化示唆演出を実行するための設定を行い(ステップ020SHS72)、一連の処理を終了する。なお、ガセ保留変化示唆演出は、詳細については図11−11を用いて後述するが、第1煽り演出、第2煽り演出および作用演出を含む一連の演出である。一方、ガセ保留変化示唆演出を行わない場合(ステップ020SHS71:NO)、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS74に移行する。
上述した処理により、チャンスタイムモード中(高確率/高ベース状態または低確率/高ベース状態)における小当り遊技状態において、保留変化示唆演出、設定値示唆演出、および確変示唆演出のうちのいずれかの示唆演出を実行することが可能になる。
(可変表示中に演出制御用CPU120が行う可変表示対応表示の変化演出実行処理の一例)
次に、図11−8を用いて、可変表示中に演出制御用CPU120が行う可変表示対応表示の変化演出実行処理の一例について説明する。図11−8は、可変表示中に演出制御用CPU120が行う可変表示対応表示の変化演出実行処理の一例を示すフローチャートである。図11−8に示す可変表示対応表示の変化演出実行処理は、図8に示す演出制御プロセス処理におけるS171の可変表示開始待ち処理にて実行される処理である。
図11−8において、演出制御用CPU120は、可変表示対応表示の表示態様を変化させる変化演出を行うことを示す変化フラグがセットされているか否かを判断する(ステップ020SHS101)。変化フラグがセットされていない場合(ステップ020SHS101:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。一方、変化フラグがセットされている場合(ステップ020SHS101:YES)、演出制御用CPU120は、現時点での可変表示対応表示の表示態様が最終色であるか否かを判断する(ステップ020SHS102)。
現時点での可変表示対応表示の表示態様は最終色である場合(ステップ020SHS102:YES)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。一方、現時点での可変表示対応表示の表示態様が最終色ではない場合(ステップ020SHS102:NO)、演出制御用CPU120は、対象の可変表示対応表示がアクティブ表示であるか否かを判断する(ステップ020SHS103)。対象の可変表示対応表示がアクティブ表示である場合(ステップ020SHS103:YES)、演出制御用CPU120は、アクティブ表示に対して、強制的に最終色の表示態様を実行するための設定を行う(ステップ020SHS107)。
ここで、ステップ020SHS107において、アクティブ表示の表示態様は、現在の表示態様から最終色の表示態様に変化することとなるため、期待度が1段階高くなる表示態様に変化する場合もあるし、期待度が2段階以上高くなる表示態様に変化する場合もある。一方、対象の可変表示対応表示がアクティブ表示ではない場合(ステップ020SHS103:NO)、保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定する(ステップ020SHS104)。なお、保留表示の表示態様を変化させると決定する割合は、例えば、小当り遊技中の保留変化示唆演出を伴って保留表示を変化させる決定割合(図11−7(A)に示す保留変化示唆演出の決定割合:70/100)と同様の割合とするが、異なる割合であってもよい。
そして、演出制御用CPU120は、ステップ020SHS104の決定の結果、保留表示の表示態様を変化させない場合(ステップ020SHS105:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。一方、保留表示の表示態様を変化させる場合(ステップ020SHS105:YES)、演出制御用CPU120は、保留表示の変化後の表示態様が最終色であるか否かを判断する(ステップ020SHS106)。具体的には、ステップ020SHS106では、演出制御用CPU120は、RAM122の所定の記憶領域に記憶されている最終色の表示態様を参照し、変化後の保留表示の表示態様が最終色であるか否かを判断する。
変化後の保留表示の表示態様が最終色である場合(ステップ020SHS106:YES)、保留表示に対して、最終色の表示態様に変化させる変化演出を実行するための設定を行う(ステップ020SHS107)。そして、演出制御用CPU120は、変化フラグをリセットし(ステップ020SHS108)、一連の処理を終了する。ステップ020SHS106において、変化後の保留表示の表示態様が最終色ではない場合(ステップ020SHS106:NO)、演出制御用CPU120は、保留表示の表示態様を1段階高い期待度の表示態様に変化させる変化演出を実行するための設定を行い(ステップ020SHS109)、一連の処理を終了する。
なお、可変表示中に保留表示の表示態様を変化させる変化演出と、小当り遊技中の保留変化示唆演出を伴って保留表示の表示態様を変化させる演出とは、異なる演出である。具体的には、可変表示中に保留表示の表示態様を変化させる演出では、保留変化示唆演出が行われない。
(小当りRUSHモード中における演出画面の遷移の一例)
次に、図11−9を用いて、小当りRUSHモード中における演出画面の遷移の一例について説明する。なお、図11−9においては、小当りRUSHモード中(高確率/第2KT状態中)に小当り遊技が実行された際の演出画面の遷移を示す。図11−9は、小当りRUSHモード中における演出画面の遷移の一例を示す説明図である。
図11−9の(A)は、小当りRUSHモード中における可変表示を示す。具体的には、画像表示装置5には、飾り図柄020SH200および小図柄020SH201が可変表示されている。なお、小当りRUSHモード中では、飾り図柄020SH200を表示させずに、小図柄020SH201のみを表示させてもよい。(A)に示す画面を表示するにあたり、演出制御用CPU120は、主基板11から受信した演出制御コマンドにより特定される、表示結果や変動パターン(例えば、図10−9の第2変動パターン#32)や遊技状態に基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出、遊技状態の応じた演出モードなどの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定し、その決定結果に基づいて、飾り図柄の可変表示を実行させる。
また、(A)には、総賞球数表示020SH204が表示されている。総賞球数表示020SH204は、小当りRUSHモードを含む連チャン中の総賞球数を示す。また、(A)では、画像表示装置5の表示領域の右上には、右打ち報知に対応する報知画像として「右打ち」の文字を含む報知画像が表示されている。なお、この報知画像には、右打ちを促すために、右向きの矢印を示す画像が含まれていてもよい。また、図11−9においては、保留表示およびアクティブ表示は、表示されていないが、こられは表示されていもよい。(A)に示す画面において、可変表示の停止タイミングになると、(B)の画面に遷移する。
図11−9の(B)は、小当りRUSHモード中に小当りであると判定された場合の変動停止時の画面を示す。具体的には、画像表示装置5には、小当りを示す小当り報知画像020SH202が表示され、また、小図柄020SH201が小当り遊技を示す組合せとなる確定図柄「1,3,5」で停止表示されている。(B)に示す画面を表示するにあたり、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御パターンから飾り図柄020SH200(および小図柄020SH201)の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、または、主基板11から確定飾り図柄020SH200を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄020SH200の表示結果となる確定飾り図柄020SH200を停止表示させる。(B)において、図柄確定期間が経過すると、(C)に示す画面に遷移する。
図11−9の(C)は、小当りRUSHモード中の小当り判定において小当り遊技中の画面を示す。具体的には、小当り遊技状態において、特殊入賞口への入賞があると、画像表示装置5には、賞球数(たとえば10球)を示す入賞エフェクト画像020SH203が表示される。また、総賞球数表示020SH204は、図11−9の(B)と比較して、10球分加算された数字を示す。
図11−9の(D)は、小当り遊技中における2球目の特殊入賞口への入賞時の画面を示す。小当り遊技状態において、2球目の特殊入賞口への入賞があると、画像表示装置5には、さらに、賞球数(たとえば10球)を示す入賞エフェクト画像020SH203(合計2つの画像)が表示される。また、総賞球数表示020SH204は、図11−9の(C)と比較して、10球分加算された数字を示す。なお、3球目以降も同様であり、特殊入賞口への入賞があると、画像表示装置5には、さらに、入賞エフェクト画像020SH203が加えて表示される。
(C)および(D)に示す画面を表示するにあたり、演出制御用CPU120は、特殊入賞口入賞指定コマンド(演出制御コマンド)を受信した際に、第2KT状態フラグがセットされていれば(すなわち、高確率/第2KT状態中であれば)、賞球数カウンタの値に10を加算するとともに、画像表示装置5に入賞エフェクト画像020SH203を表示させる。小当り遊技が終了すると、(E)に示す画面に遷移し、次の可変表示が開始される。
図11−9に示したように、小当りRUSHモードにおける小当り判定において小当り遊技を実行すると判定された場合には、小当りを示す小当り報知画像020SH202および小図柄020SH201が停止表示され、小当り遊技中には、特殊入賞口への入賞に応じて入賞エフェクト画像020SH203が表示される。すなわち、高確率/第2KT状態において、小当り遊技状態に制御されるときには、小当り遊技状態の制御に対応した小当り報知画像020SH202、小図柄020SH201、および入賞エフェクト画像020SH203が表示される。したがって、小当りRUSHモードにおける小当り遊技の興趣を向上させることができる。
(チャンスタイムモード中における示唆演出の遷移の一例)
次に、図11−10〜図11−13を用いて、チャンスタイムモード中における示唆演出の一例について説明する。なお、図11−10〜図11−13においては、チャンスタイムモード中(高確率/第1KT状態中または低確率/第1KT状態中)に小当り遊技が実行された際の演出画面の遷移を示す。なお、図11−10〜図11−13の説明において、図11−9で説明した内容と同様の内容については、同様の符号を付すとともに、説明を省略する。
(チャンスタイムモード中に保留表示の表示態様を変化させる演出の遷移の一例)
図11−10は、チャンスタイムモード中に保留表示の表示態様を変化させる演出の遷移の一例を示す説明図である。図11−11は、チャンスタイムモード中に保留表示の表示態様を変化させる演出のガセ演出の遷移の一例を示す説明図である。なお、図11−10および図11−11の(A)〜(E)は、同様の画面を示す。
図11−10および図11−11の(A)は、チャンスタイムモード中における可変表示を示す。具体的には、画像表示装置5には、飾り図柄020SH200および小図柄020SH201が可変表示されている。また、画像表示装置5には、可変表示対応表示として、アクティブ表示020SH205および保留表示020SH206が表示されている。なお、チャンスタイムモード中では、飾り図柄020SH200を表示させずに、小図柄020SH201のみを表示させてもよい。(A)において、可変表示対応表示は、いずれも、通常の表示態様(例えば「灰」)を示す。
(A)に示す画面を表示するにあたり、演出制御用CPU120は、主基板11から受信した演出制御コマンドにより特定される、表示結果や変動パターン(例えば、図10−8の第2変動パターン#11、または、図10−9の第2変動パターン#26)や遊技状態に基づいて、飾り図柄の可変表示を実行させる。また、可変表示対応表示を表示するにあたり、演出制御用CPU120は、例えば、先読み予告演出の判定結果に基づいて可変表示対応表示の表示態様を決定し、当該決定の結果に応じた表示態様で可変表示対応表示を表示させる。(A)に示す画面において、可変表示の停止タイミングになると、(B)の画面に遷移する。
図11−10および図11−11の(B)は、チャンスタイムモード中の小当り判定において小当りであると判定された場合の変動停止時の画面を示す。具体的には、画像表示装置5には、小当りであると判定されたものの、賞球を期待することができないため、飾り図柄020SH200および小当り報知画像020SH202がいずれもハズレの組み合わせを示す図柄で停止表示されており、小当り報知画像020SH202(図11−10の(B)参照)が表示されていない。(B)において、図柄確定期間が経過すると、(C)に示す画面に遷移する。
図11−10および図11−11の(C)は、チャンスタイムモードにおける小当り遊技中の画面(煽り演出1:ステップ1)を示す。具体的には、チャンスタイムモード中における小当り遊技状態では、示唆演出(保留変化示唆演出、設定値示唆演出および確変示唆演出)が行われる可能性があることを示唆する第1煽り演出画像020SH211が表示される。第1煽り演出画像020SH211は、例えば、キャラクタが登場することを示す画像である。また、飾り図柄020SH200は消去され、小当り報知画像020SH202がハズレの組み合わせを示す図柄でそのまま停止表示されている。なお、チャンスタイムモード中の小当り遊技状態では、特殊入賞口へ入賞することはほとんどない。また、仮に、チャンスタイムモード中の小当り遊技状態において特殊入賞口へ入賞したとしても、図11−9(C)に示した入賞エフェクト画像020SH203は表示されない。
図11−10および図11−11の(D)は、チャンスタイムモードにおける小当り遊技中の画面(煽り演出2:ステップ2)を示す。具体的には、画像表示装置5には、(C)の煽り演出1よりも、示唆演出(保留変化示唆演出、設定値示唆演出および確変示唆演出のうちのいずれかの演出)が行われる可能性があることを示唆する第2煽り演出画像020SH212が表示されている。第2煽り演出画像020SH212は、第1煽り演出画像020SH211が発展した画像であり、例えば、キャラクタが動作する画像(キャラクタが剣を振りかざす画像)である。
図11−10および図11−11の(E)は、保留変化示唆演出を示し、具体的には、チャンスタイムモードにおける小当り遊技中の画面(作用演出:ステップ3)を示す。具体的には、画像表示装置5には、作用演出画像020SH213が表示されている。作用演出画像020SH213は、第2煽り演出画像020SH212が発展した画像であり、例えば、キャラクタが保留表示020SH206に作用する(剣が保留表示020SH206に接触する)画像である。
図11−10の(F)は、チャンスタイムモードにおける保留表示の変化(ステップ4)を示す。具体的には、画像表示装置5には、飾り図柄020SH200の可変表示が開始される保留シフト020SH214のタイミングで、保留表示020SH206の表示態様が高期待度の表示態様に変化(例えば「灰」から「青」に変化)したが表示される。すなわち、(E)に示したように小当り遊技状態において作用演出画像020SH213が保留表示020SH206に作用したことによって、図11−10の(F)において、保留表示020SH206の表示態様が変化する、一連の変化演出が行われる。なお、図11−10においては、小当たり遊技が終了した後の次の可変表示が開始された際に保留表示020SH206の表示態様を変化させることとしたが、これに限らず、例えば、小当り遊技中(次の可変表示の開始前)に、保留表示020SH206の表示態様を変化させてもよい。
一方、図11−11の(F)は、チャンスタイムモードにおける保留表示の表示態様が変化しないガセ演出(ガセ保留変化示唆演出)を示す。具体的には、飾り図柄020SH200の可変表示が開始される保留シフト020SH214のタイミングになっても、保留表示020SH206の表示態様が高期待度の表示態様に変化しない場合を示す。すなわち、(E)に示したように小当り遊技状態において作用演出画像020SH213(弓矢を示す画像)が保留表示020SH206に作用したものの、図11−11の(F)において、保留表示020SH206の表示態様が変化しないこととなる(演出が発展しない)。
図11−10および図11−11に示したように、特徴部020SHでは、チャンスタイムモードにおける小当り判定において小当り遊技を実行すると判定された場合には、飾り図柄020SH200および小当り報知画像020SH202がいずれもハズレの組み合わせを示す図柄で停止表示され、小当り遊技中に、遊技者にとって有利な内容を示唆する保留変化示唆演出(作用演出画像020SH213の表示)を実行可能である。また、図11−10および図11−11に示した保留変化示唆演出またはガセ保留変化示唆演出により、保留表示の表示態様の変化を期待させることができ、チャンスタイムモード中の小当り遊技状態に制御される期間を有効活用することができる。したがって、興趣を向上させることができる。
なお、図11−11の(C)において、第1煽り演出画像020SH211を表示したものの、(D)に示す第2煽り演出画像020SH212や、(E)に示す作用演出画像020SH213を表示させないガセ演出を行う場合もある。また、(D)において、第2煽り演出画像020SH212を表示させたものの、作用演出画像020SH213を表示させないガセ演出を行う場合もある。また、(E)において、作用演出画像020SH213が保留表示020SH206に作用しないガセ演出(例えば、画像表示装置5の左上にキャラクタが飛んでいく画像を表示させる演出)を行う場合もある。
また、第1煽り演出画像020SH211と、第2煽り演出画像020SH212と、作用演出画像020SH213との、各画像(または少なくともいずれか1つの画像)については、複数の表示態様を用意しておき、これらの表示態様に応じて、保留表示020SH206の表示態様の変化のしやすさが異なっていてもよい。具体的には、各画像について、保留表示020SH206の表示態様の変化する場合に決定されやすい表示態様と、保留表示020SH206の表示態様が変化しない場合に決定されやすい表示態様と、を用意しておけばよい。また、作用演出画像020SH213を表示させずに、すなわち、保留変化示唆演出を行わずに、保留表示020SH206の表示態様の変化する場合があってもよい。
(チャンスタイムモード中における設定値示唆演出の遷移の一例)
図11−12は、チャンスタイムモード中における設定値示唆演出の一例を示す説明図である。なお、図11−12の(A)〜(D)は、図11−10およb図11−10の(A)〜(D)と同様であるため、説明を省略する。
図11−12の(E)は、チャンスタイムモードにおける小当り遊技中の画面(設定値示唆演出)を示す。具体的には、画像表示装置5には、背景画像が夜を示す設定値示唆画像020SH220が表示されている。設定値示唆画像020SH220における夜の背景画像は、設定値が4以上であることを示唆する画像である(図11−7の(B)参照)。
図11−12の(F)は、小当り遊技が終了し、次の可変表示が行われていることを示す。なお、図11−12に示した設定値示唆演出においては、小当たり遊技状態に制御されている期間内で設定値示唆画像020SH220を表示させることとしたが、これに限らず、例えば、次の可変表示の開始後も、設定値示唆画像020SH220を継続して表示させてもよい。
図11−12に示したように、特徴部020SHでは、チャンスタイムモードにおける小当り判定において小当り遊技を実行すると判定された場合には、飾り図柄020SH200および小当り報知画像020SH202がいずれもハズレの組み合わせを示す図柄で停止表示され、小当り遊技中に設定値示唆画像020SH220を表示させるようにした。すなわち、特徴部020SHでは、高確率/第1KT状態、または低確率/第1KT状態において、小当り遊技状態に制御されるときには、遊技者にとって有利な内容を示唆する設定値示唆演出(設定値示唆画像020SH220の表示)を実行可能である。図11−12に示した設定値示唆演出により、チャンスタイムモード中の小当り遊技状態に制御される期間を有効活用することができ、興趣を向上させることができる。
なお、設定値示唆演出においても、保留変化示唆演出と同様にガセ演出を行う場合もある。具体的には、図11−12の(C)において、第1煽り演出画像020SH211を表示したものの、(D)に示す第2煽り演出画像020SH212を表示させないガセ演出を行う場合もある。また、(D)において、第2煽り演出画像020SH212を表示させたものの、設定値示唆画像020SH220を表示させないガセ演出を行う場合もある。
また、第1煽り演出画像020SH211と、第2煽り演出画像020SH212と、作用演出画像020SH213との、各画像(または少なくともいずれか1つの画像)については、複数の表示態様を用意しておき、これらの表示態様に応じて、設定値示唆演出が実行されやすさが異なっていてもよい。具体的には、各画像について、設定値示唆演出が実行される場合に決定されやすい表示態様と、設定値示唆演出が実行されない場合に決定されやすい表示態様と、を用意しておけばよい。
(チャンスタイムモード中における確変示唆演出の遷移の一例)
図11−13は、チャンスタイムモード中における確変示唆演出の一例を示す説明図である。なお、図11−13の(A)〜(D)は、図11−10およb図11−10の(A)〜(D)と同様であるため、説明を省略する。図11−13の(E)は、チャンスタイムモードにおける小当り遊技中の画面(確変示唆演出)を示す。具体的には、画像表示装置5には、3人のキャラクタを出現させた確変示唆画像020SH230が表示されている。3人のキャラクタを出現させた確変示唆画像020SH230は、高確率状態に制御されている可能性が高いことを示す画像である(図11−7の(C)参照)。
図11−13の(F)は、小当り遊技が終了し、次の可変表示が行われていることを示す。なお、図11−13に示した確変示唆演出においては、小当たり遊技状態に制御されている期間内で確変示唆画像020SH230を表示させることとしたが、これに限らず、例えば、次の可変表示の開始後も、確変示唆画像020SH230を継続して表示させてもよい。
図11−13に示したように、特徴部020SHでは、チャンスタイムモードにおける小当り判定において小当り遊技を実行すると判定された場合には、飾り図柄020SH200および小当り報知画像020SH202がいずれもハズレの組み合わせを示す図柄で停止表示され、小当り遊技中に確変示唆画像020SH230を表示させるようにした。すなわち、特徴部020SHでは、高確率/第1KT状態、または低確率/第1KT状態において、小当り遊技状態に制御されるときには、遊技者にとって有利な内容を示唆する確変唆演出(確変示唆画像020SH230の表示)を実行可能である。図11−13に示した確変示唆演出により、チャンスタイムモード中の小当り遊技状態に制御される期間を有効活用することができ、興趣を向上させることができる。
なお、確変示唆演出においても、保留変化示唆演出と同様にガセ演出を行う場合もある。具体的には、図11−13の(C)において、第1煽り演出画像020SH211を表示したものの、(D)に示す第2煽り演出画像020SH212を表示させないガセ演出を行う場合もある。また、(D)において、第2煽り演出画像020SH212を表示させたものの、確変示唆画像020SH230を表示させないガセ演出を行う場合もある。
また、第1煽り演出画像020SH211と、第2煽り演出画像020SH212と、作用演出画像020SH213との、各画像(または少なくともいずれか1つの画像)については、複数の表示態様を用意しておき、これらの表示態様に応じて、確変唆演出が実行されやすさが異なっていてもよい。具体的には、各画像について、確変示唆演出が実行される場合に決定されやすい表示態様と、確変示唆演出が実行されない場合に決定されやすい表示態様と、を用意しておけばよい。
図11−10〜図11−13に示した各示唆演出により、チャンスタイムモード中の小当り遊技状態における興趣を向上させることができる。具体的には、主に1.5秒の可変表示が連続して実行されるチャンスタイムモードにおいて、1.8秒を超える小当り遊技が実行されたとしても、小当り遊技が実行されていることを遊技者に認識させにくくすることができるとともに、円滑に遊技が進行しているように見せることができる。これにより、第1KT状態における小当り遊技中に遊技が停止しているのではないかと、遊技者が違和感を抱いてしまうことを抑えることができ、第1KT状態において、軽快な遊技(テンポのよく、気持ちのよい遊技)を実現することができる。
(小当り開放タイミングと、各種示唆演出の実行タイミングとについて)
次に、図11−14を用いて、小当り遊技における特殊可変入賞球装置17の開放タイミングと、各種示唆演出の実行タイミングとについて説明する。図11−14は、小当り開放タイミングと、各種示唆演出の実行タイミングとの一例を示す説明図である。図11−14では、小当り判定において小当りと判定された特別図柄(第2特別図柄)の可変表示と、その後に実行される小当り遊技(特別可変入賞球装置17の開放)とを示す。
まず、特別図柄の可変表示と、小当り遊技とについて説明する。図11−14に示すように、第1KT状態においては、主に第2特別図柄の可変表示が実行される。第1KT状態における第2特別図柄の可変表示時間(変動時間)は、第2保留記憶数が「1以上」であれば1秒(図10−8の第2変動パターン#11、または、図10−9の第2変動パターン#26参照)であり、第2保留記憶数が「0」であれば5秒(図10−8の第2変動パターン#10、または、図10−9の第2変動パターン#25参照)である。第2特別図柄の可変表示が停止すると、0.5秒間の図柄確定期間(図柄確定期間ともいう)が経過するまで、第2特別図柄(例えば、小当り図柄)を確定表示させる。
そして、図柄確定期間が経過すると、小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態は、0.1秒のファンファーレ期間と、所定の開放期間と、小当りエンディング期間とを含む。具体的には、小当り遊技状態では、0.1秒の小当りファンファーレ期間の経過後に、特殊可変入賞球装置17が開放し、所定の開放期間(例えば1.8秒)が経過すると、特殊可変入賞球装置17が閉鎖して小当りエンディング期間に移行する。小当りエンディング期間が経過すると、次の第2特別図柄の可変表示が実行される。
次に、保留変化示唆演出(ガセ保留変化示唆演出を含む)の実行タイミングについて説明する。図11−14に示すように、小当りファンファーレ期間が経過し、特殊可変入賞球装置17の開放タイミングなると、第1煽り演出(図11−10の第1煽り演出画像020SH211の表示)、第2煽り演出(第2煽り演出画像020SH212の表示)、および作用演出(作用演出画像020SH213が保留表示020SH206に接触する画像の表示)が行われる。そして、保留表示を変化させる場合(保留変化示唆演出の場合)、次の第2特別図柄の可変表示が実行されるタイミング(保留シフトのタイミング)で保留表示が変化する。一方、ガセ保留変化示唆演出の場合、次の第2特別図柄の可変表示が実行されるタイミング(保留シフトのタイミング)で保留表示が変化せず、現在の保留表示の表示態様を保持する。
このように、特徴部020SHにおいては、小当り遊技と、可変表示と、にわたって保留表示の表示態様を変化させる演出を行うようにした。これにより、小当り遊技状態から、可変表示が実行される状態への移行を遊技者に判別させにくくすることができる。したがって、円滑に遊技が進行しているように見せることができ、遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。
次に、設定値示唆演出および確変示唆演出について説明する。なお、図11−14の説明において、設定値示唆演出および確変示唆演出を「設定値示唆演出等」という。図11−14に示すように、小当りファンファーレ期間が経過し、特殊可変入賞球装置17の開放タイミングなると、第1煽り演出(例えば、図11−12の第1煽り演出画像020SH211の表示)、第2煽り演出(第2煽り演出画像020SH212の表示)、および設定値示唆演出等(設定値示唆画像020SH220の表示等)が行われる。設定値示唆演出等は、例えば、特殊可変入賞球装置17の閉鎖タイミングまで実行される。
このように、特徴部020SHにおいては、特殊可変入賞球装置17の開放タイミングに対応して設定値示唆演出等を行うようにした。このため、特殊可変入賞球装置17の開放を注目させにくくし、設定値示唆演出等に注目させることができる。したがって、遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技を遊技者に気付かせにくくすることができ、円滑に遊技が進行しているように見せることができる。また、小当り遊技状態に制御される期間を、設定値示唆演出等によって有効活用することができ、小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHにおいては、各示唆演出を、特殊可変入賞球装置17の開放開始のタイミングに合わせて演出を開始させるようにした。したがって、小当り遊技状態に移行後に、すぐに各示唆演出を開始することができるため、小当り遊技が実行されていることを遊技者に認識させにくくすることができ、遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。
なお、各示唆演出が実行されるタイミングは、特殊可変入賞球装置17の開放タイミングに応じたタイミングであればよく、具体的には、特殊可変入賞球装置17の開放中を含むタイミングであればよい。例えば、各示唆演出の開始タイミングは、特殊可変入賞球装置17の開放開始のタイミングに限らず、小当りファンファーレ期間中のタイミングとしてもよい。これにより、小当り遊技状態に移行後に最も早いタイミングでこれらの演出を開始することができるため、小当り遊技が実行されていることを遊技者に、より認識させにくくすることができる。
また、各示唆演出の開始タイミングは、図柄確定期間中のタイミングとしてもよいし、第2特別図柄の可変表示中のタイミングとしてもよい。これにより、可変表示が実行される状態から小当り遊技状態への移行を遊技者に判別させにくくすることができる。したがって、円滑に遊技が進行しているように見せることができ、遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。
また、設定値示唆演出等の終了タイミングは、特殊可変入賞球装置17の閉鎖タイミングに限らず、小当りエンディング期間中のタイミングとしてもよい。これにより、小当り遊技状態の終了までこれらの演出を実行することができるため、小当り遊技状態に制御される期間を、より有効活用することができる。
また、各示唆演出の終了タイミングは、次の第2特別図柄の可変表示中のタイミングとしてもよい。これにより、小当り遊技状態から可変表示が行われる状態への移行を遊技者に判別させにくくすることができる。したがって、円滑に遊技が進行しているように見せることができ、遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。
以上説明したように、上述した実施の形態では、遊技の興趣を向上させることができる。ここで、興趣の向上について具体的に補足する。第1KT状態では、例えば、短縮変動(1秒変動)と、小当り遊技(飾り図柄はハズレ図柄で停止)とが、繰り返し実行される。小当り遊技状態において、特段演出が行われないとすると、小当り遊技状態では遊技の進行が停止しているかのように見える。このため、第1KT状態(高ベース状態)において迅速且つ軽快に遊技が進行するように見えず、遊技者が違和感を抱くおそれがある。また、第1KT状態において小当り遊技状態に制御される時間が遊技者にとって無駄な時間となるおそれがある。
以上説明したように、特徴部020SHに係る実施の形態では、第1KT状態(高確率/第1KT状態または低確率/第1KT状態)において小当り遊技状態に制御されるときには、遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出(例えば、保留変化示唆演出、設定値示唆演出、および確変示唆演出のうちのいずれかの演出)を実行可能とした。したがって、遊技球がほぼ入賞しない第1KT状態において小当り遊技が繰り返し実行されたとしても、遊技が円滑に進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、第1KT状態における小当り遊技によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。また、第1KT状態において小当り遊技が実行される期間を有効活用することができるため、当該期間が遊技者にとって無駄な時間となることを抑えることができる。
また、第2KT状態において小当り遊技状態に制御されるときには、小当り遊技状態の制御に対応した演出(例えば、図11−9に示した小当り報知画像020SH202や入賞エフェクト画像020SH203の表示)を実行可能とした。したがって、本実施形態によれば、第1KT状態および第2KT状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
(特徴部020SHの変形例1)
次に、特徴部020SHの変形例1について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、いわゆる一種タイプのパチンコ遊技機1に特徴部020SHを適用した構成について説明した。このような構成に代えて、いわゆる一種二種混合タイプのパチンコ遊技機に特徴部020SHを適用することも可能である。以下に、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機の一仕様例について説明する。
一種二種混合タイプのパチンコ遊技機では、通常状態(非特別状態:低ベース状態)において、左打ちにより、主に第1特別図柄の可変表示(第1特図ゲーム)が実行される。第1特別図柄の可変表示において大当り図柄が導出表示されると、大当り遊技が実行される。
第1始動入賞口への入賞に基づく判定において、小当り確率は、設定値にかかわらず一定であり、例えば、6298/65536(約1/100)である。なお、詳細については後述するが、第1始動入賞口への入賞に基づいて小当り遊技が実行されたとしても、遊技球が特殊可変入賞球装置17内の特定領域(V領域)を通過することは、ほとんど期待できないようになっている。
また、第1始動入賞口への入賞に基づく判定において、大当り確率は、設定値によって異なる。ここで、第1始動入賞口への入賞に基づく、設定値ごとの大当り確率の一例を以下に示す。
設定値が「1」の場合、329/65536(約1/199)。
設定値が「2」の場合、346/65536(約1/189)。
設定値が「3」の場合、366/65536(約1/179)。
設定値が「4」の場合、387/65536(約1/169)。
設定値が「5」の場合、412/65536(約1/159)。
設定値が「6」の場合、439/65536(約1/149)。
第1始動入賞口への入賞に基づく判定において、小当り確率は一定であることから、ハズレ確率を設定値「1」〜「6」に応じて異ならせることによって、設定値「1」〜「6」に応じた大当り確率を設定することができる。
例えば、第1特図ゲームにおいて、大当り遊技を実行すると判定されると、大当り種別に応じて(所定の確率で)、大当り遊技が実行された後に、特別状態(例えば、時短状態)に移行する。なお、大当り遊技が実行されると、大当り種別によっては、特別状態に移行せずに、例えば、通常状態に戻る場合もある。
特別状態では、例えば、遊技領域の右側に配置されるゲートおよび第2始動入賞口を狙って発射操作を行う右打ちによって遊技(主に第2特図ゲーム)が行われる。特別状態は、高ベース状態であり、具体的には、以下の(1)〜(4)の制御が行われる。
(1)普図当りの確率を通常状態よりも高くする制御が行われる。
(2)普通電動役物の開放時間を通常状態よりも長時間にする制御が行われる。
(3)普図ゲームの変動時間を通常状態よりも短縮させる制御が行われる。
(4)特別図柄の変動時間を通常状態よりも短縮させる制御が行われる。
これにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなり、第2特図ゲームが実行される頻度が高くなる。特別状態は、例えば、所定回数の可変表示が実行されるまで制御される。
一方で、通常状態では、上記(1)〜(4)の制御が行われない。仮に、通常状態において遊技者が右打ちをしたとしても、普図当りとなる確率が低く、普通電動役物の開放時間が短く、普図ゲームの変動時間も長いことから、第2始動入賞口へ入賞させることは、ほとんど期待できない。
また、第2始動入賞口への入賞に基づく判定において、小当り確率は、設定値にかかわらず一定であり、例えば、62986/65536(約96/100)である。なお、第2始動入賞口への入賞に基づく判定における小当り確率と、第1始動入賞口への入賞に基づく判定における小当り確率とは、異なっている。
また、第2始動入賞口への入賞に基づく判定において、大当り確率は、設定値によって異なる。ここで、第2始動入賞口への入賞に基づく、設定値ごとの大当り確率の一例を以下に示す。
設定値が「1」の場合、329/65536(約1/199)。
設定値が「2」の場合、346/65536(約1/189)。
設定値が「3」の場合、366/65536(約1/179)。
設定値が「4」の場合、387/65536(約1/169)。
設定値が「5」の場合、412/65536(約1/159)。
設定値が「6」の場合、439/65536(約1/149)。
第2始動入賞口への入賞に基づく判定において、小当り確率は一定であることから、ハズレ確率を設定値「1」〜「6」に応じて異ならせることによって、設定値「1」〜「6」に応じた大当り確率を設定することができる。
上述したように、第2始動入賞口への入賞に基づく判定において、小当り確率は96/100であるため、特別状態における可変表示(主に第2特図ゲーム)では、小当り図柄が導出表示されやすい。小当り遊技状態では、遊技領域の右側に配置される特殊可変入賞球装置17が開放し、遊技球が特殊可変入賞球装置17(小当りアタッカ)内に入賞し、特殊可変入賞球装置17に設けられている特定領域(いわゆるV領域)を通過すると、大当り遊技が実行される。なお、特別状態における小当り遊技状態では、通常状態に比べて、特殊可変入賞球装置17の開放時間が長いため、特殊可変入賞球装置17内に入賞しやすく、また、V領域を通過しやすくなっている。
特別状態(主に第2特図ゲーム)において、所定回数の可変表示が実行されるまでの間に、小当り遊技状態に制御されて遊技球がV領域を通過すると、特別状態を終了し、大当り遊技が実行される。また、特別状態において、所定回数の可変表示が実行されるまでの間に、大当り遊技を実行すると判定された場合も(大当り図柄が導出表示された場合も)、同様に、特別状態を終了し、大当り遊技が実行される。そして、大当り遊技が実行されると、大当り種別に応じて(所定の確率で)、再び特別状態に制御される。このように、特別状態において大当り遊技が実行されることにより(連荘により)、遊技者は多くの賞球を期待することができる。
一方で、特別状態において、所定回数の可変表示が実行されるまでの間に、大当り遊技を実行された場合でも、大当り種別によっては、特別状態に制御されずに、例えば、通常状態に移行する場合もある。また、特別状態において、所定回数の可変表示が実行された場合も、通常状態に移行する。具体的には、特別状態において、所定回数の可変表示が実行されるまでの間に、大当り遊技が実行されない場合には(例えば、小当り遊技状態に制御されたものの、遊技球が特殊可変入賞球装置17内に入賞しなかったり、V領域を通過しなかったりした場合や、大当り図柄が導出表示されない場合には)、通常状態に移行する。これにより、特別状態の制御が終了し、連荘が終了する。なお、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機においても、大当り遊技状態および小当り遊技状態では、例えば、特別図柄の可変表示は行われない。
このような、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機において、特別状態において小当り遊技状態に制御されるときには、小当り遊技状態(特殊状態)の制御に対応した特別演出(例えば、「小当りアタッカ(特殊可変入賞球装置17)を狙え!」の画像を表示)を実行可能である。これにより、特別状態における小当り遊技において、遊技者に大当りを期待させることができる。
また、通常状態(非特別状態:低ベース状態)における第1特図ゲームの可変表示において、小当り図柄が導出表示されることがある(小当り確率:約1/100)。通常状態における小当り遊技では左打ちによって遊技が行われており、また、特殊可変入賞球装置17が右側領域に配置されていることから、特殊可変入賞球装置17内に入賞しにくくなっている。仮に、右打ちを行ったとしても、特殊可変入賞球装置17の開放時間が短いため、特殊可変入賞球装置17内に入賞しにくく、また、特殊可変入賞球装置17内に入賞したとしてもV領域を通過しにくい構成となっているため、遊技球がV領域を通過することは、ほとんど期待できない。
変形例1では、このような一種二種混合タイプのパチンコ遊技機において、通常状態(非特別状態)において小当り遊技状態(特殊状態)に制御されるときに、特徴部020SHに係る示唆演出を実行可能としてもよい。示唆演出は、遊技者にとって有利な内容を示唆する演出であり、例えば、先読み判定の判定結果に基づく示唆演出や、設定値示唆演出などである。なお、先読み判定の判定結果に基づく示唆演出は、例えば、保留変化示唆演出であるが、これに限らず、大当りの期待度が高い保留記憶情報が記憶されていることを示唆する演出(例えば、高期待度の背景画像やキャラクタ画像等の表示)であってもよい。
なお、特別状態においても、第1保留記憶が記憶されている場合には、第1特図ゲームの可変表示において、小当り図柄が導出表示されることも起こり得る。この場合に、小当り遊技でV領域を通過しにくい構成としている場合には、当該小当り遊技に制御されるときに、特徴部020SHに係る示唆演出を実行可能としてもよい。
変形例1によれば、遊技球がほぼ入賞しない通常状態における小当り遊技が実行されたとしても、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、通常状態における小当り遊技によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。したがって、変形例1によれば、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機において、通常状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。なお、一種二種混合タイプのパチンコ遊技機は、上述した仕様に限らず、遊技球がほぼ入賞しない通常状態における小当り遊技が実行されるものであれば、他の仕様であってもよい。
なお、特徴部020SHの変形例1に係るパチンコ遊技機は、以下のように表現することができる。遊技を行うことが可能な遊技機(一種二種混合タイプのパチンコ遊技機)であって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段と、演出実行手段と、を備え、前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、前記有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)と、非特別状態(例えば、通常状態)と、前記非特別状態よりも前記特殊状態に制御されやすい特別状態(特徴部020SHの変形例1にかかる特別状態:例えば、時短状態)と、に制御可能であり、前記有利状態および前記特殊状態は、前記可変表示が行われない状態であり、前記演出実行手段は、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特殊状態の制御に対応した特別演出(例えば、「小当りアタッカ(特殊可変入賞球装置17)を狙え!」の画像を表示)を実行可能であり、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特別演出とは異なる演出であって遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出(例えば、先読み判定の判定結果に基づく示唆演出や、設定値示唆演出など)を実行可能である。
(特徴部020SHの変形例2)
次に、特徴部020SHの変形例2について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、小当り時に特殊可変入賞球装置17を1回開放する構成について説明した。変形例2では、このような構成に代えて、またはこのような構成に加えて、小当り種別に応じて、特殊可変入賞球装置17を複数回開放させてもよい。
具体的には、特殊可変入賞球装置17の開放パターンは、開放時間が最も長い小当りCの場合に1.8秒×1回としたが(図10−14参照)、これに限らない。開放パターンは、例えば、開放時間を最も長くした場合において、トータルの開放時間が1.8秒以内であればよく、0.9秒×2回、0.2秒×9回としてもよい。また、開放パターンに応じた内容の示唆演出を実行可能としてもよい。具体的には、例えば、0.9秒×2回の開放に対応した示唆演出を実行してもよい。このように、複数回開放する開放パターンとしたとしても、開放パターンに応じた示唆演出を行うことにより、特殊可変入賞球装置17の開放に注目させにくくし、各示唆演出に注目させることができる。
(特徴部020SHの変形例3)
次に、特徴部020SHの変形例3について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、第1KT状態において示唆演出を実行可能とした構成について説明した。変形例3では、このような構成に代えて、またはこのような構成に加えて、通常状態(低確率/低ベース状態)において示唆演出を実行可能としてもよい。
例えば、通常状態(低確率/低ベース状態)では、主に第1始動入賞口への入賞により第1特別図柄の可変表示が実行されるが、この場合の小当り判定における小当り確率は、図10−3に示したように「6298/65536」(約10%)である。なお、第1始動入賞口への入賞による小当り種別は、小当りA(開放時間:0.2秒)である。また、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当り(小当りA)となる場合には、強制的に非リーチハズレ図柄を停止表示することにより、遊技者に過度の期待を抱かせないようにしている。
そこで、変形例3では、通常状態において小当り遊技状態に制御されているときに、示唆演出を実行可能としてもよい。なお、示唆演出を実行する時間を確保するために、小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間を長く設定してもよい。これにより、通常状態における小当り遊技における演出を、遊技者にとって有益な演出とすることができる。したがって、通常状態において小当り遊技に制御される期間を有効活用することができ、通常状態における小当り遊技の興趣を向上させることができる。
なお、低確率/高ベース状態から通常状態に移行した後に、第2保留記憶に基づく可変表示が実行される場合がある。具体的には、低確率/高ベース状態から通常状態に移行した直後では、移行前の低確率/高ベース状態において記憶された第2保留記憶に基づく可変表示が実行されることがある。本実施の形態に係るパチンコ遊技機1は、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に可変表示可能であることから、通常状態における第2保留記憶に基づく可変表示において小当り図柄が導出表示されて、小当り遊技が実行される際に、第1特別図柄の可変表示が実行されていることある。この場合、小当り遊技状態に制御されている期間は第1特別図柄の可変表示が中断され、小当り遊技の終了後に第1特別図柄の可変表示が再開されることとなる。すなわち、小当り遊技状態に制御されている期間分、第1特別図柄の可変表示が伸びることとなる。変形例3においては、この第1特別図柄の可変表示が伸びた期間に、示唆演出を行うことも可能である。すなわち、通常状態(低確率/低ベース状態)において示唆演出を実行することが可能である。これにより、第1特別図柄の可変表示が伸びた期間を有効活用することができ、興趣を向上させることができる。
(特徴部020SHの変形例4)
次に、特徴部020SHの変形例4について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、先読み判定の判定結果に基づく示唆演出として、大当りの期待度を示唆する保留変化示唆演出を実行する構成について説明した。変形例4では、このような構成に代えて、またはこのような構成に加えて、先読み判定の判定結果に基づく示唆演出として、大当りであると先読み判定された場合に大当り種別を示唆する示唆演出を実行可能としてもよい。
例えば、高確率/第1KT状態における小当り遊技中に、2R通常大当りであると先読み判定された保留記憶が記憶されている場合、すなわち、高確率/第1KT状態から低確率/第1KT状態へ移行することが判明している場合、小当り遊技中に、遊技者にとって残念な演出(残念演出)を実行可能としてもよい。具体的には、例えば、2R通常大当りであると先読み判定された保留記憶に基づく可変表示が開始される前の小当り遊技において、背景画像を暗い表示としたり、背景画像にドクロマークの画像やエフェクト画像を表示したりする演出を行ってもよい。また、この場合、対象の保留記憶に対して、例えば、保留表示を、ドクロマークの画像を付した保留表示に変化させる保留変化示唆演出を行ってもよい。
一方、高確率/第1KT状態または低確率/第1KT状態における小当り遊技中に、10R確変大当りまたは2R確変大当りであると先読み判定された保留記憶が記憶されている場合、すなわち、高確率/第1KT状態または低確率/第1KT状態から、第2KT状態へ移行することが判明している場合、小当り遊技中に、遊技者にとって嬉しい演出(高期待度演出)を実行可能としてもよい。具体的には、例えば、10R確変大当りまたは2R確変大当りであると先読み判定された保留記憶に基づく可変表示が開始される前の小当り遊技において、背景画像を明るい(虹色の)表示としたり、背景画像に天使のマークの画像やエフェクト画像を表示したりする演出を行ってもよい。また、この場合、対象の保留記憶に対して、例えば、保留表示を、天使のマークの画像を付した保留表示に変化させる保留変化示唆演出を行ってもよい。
また、先読み判定された対象の保留記憶に対応する可変表示が実行されるまでに、複数回の小当り遊技が実行される場合には、複数回の小当り遊技において、同様の示唆演出(残念演出または高期待度演出)を行ってもよく、すなわち、示唆演出を複数回行ってもよい。また、対象の保留記憶に対応する可変表示が実行されるまでに、複数回の可変表示が実行される場合には、小当り遊技状態のほかに、複数回の可変表示においても、同様の示唆演出を行ってもよい。すなわち、このような示唆演出を、先読み判定された対象の保留記憶に基づく可変表示が開始されるまで、継続して実行されてもよい。
(特徴部020SHの変形例5)
次に、特徴部020SHの変形例5について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、図11−8における可変表示中に保留表示の表示態様を変化させると決定する割合(変形例5の説明において「可変表示中の変化決定割合」という)については、小当り遊技中の保留変化示唆演出を伴って保留表示を変化させる決定割合(保留変化示唆演出の決定割合)と同様の割合として説明した。変形例5は、可変表示中の変化決定割合と、保留変化示唆演出の決定割合とを、異なる割合としてもよい。
例えば、可変表示中の変化決定割合よりも、保留変化示唆演出の決定割合の方が、高い割合となるようにしてもよい。これにより、可変表示中の保留表示の変化よりも、保留変化示唆演出を伴う保留表示の変化を行いやすくし、小当り遊技状態に制御される期間を有効活用することができる。
また、対象の保留記憶情報に対する先読み判定(大当りの判定)結果に応じて、可変表示中の変化決定割合と、保留変化示唆演出の決定割合とを、異なる割合としてもよい。例えば、先読み判定により大当りを実行すると判定された場合に、可変表示中の変化決定割合よりも、保留変化示唆演出の決定割合が高い割合となるようにし、一方で、先読み判定によりハズレと判定された場合に、可変表示中の変化決定割合よりも、保留変化示唆演出の決定割合が低い割合となるようにしてもよい。これにより、可変表示中の保留表示の表示態様の変化よりも、保留変化示唆演出を伴う保留表示の変化を、期待度の高い演出とすることができる。したがって、小当り遊技中における保留変化示唆演出の興趣を向上させることができる。
なお、第1KT状態(高確率/第1KT状態または低確率/第1KT状態)では、他の遊技状態(通常状態や第2KT状態)に比べて、保留表示が変化されやすくてもよい。すなわち、チャンスタイムモードを保留表示の表示態様が最も変化しやすいモードとしてもよい。また、この場合に、可変表示中の変化決定割合よりも、保留変化示唆演出の決定割合の方が高い割合となるようにしてもよい。すなわち、保留表示の表示態様を変化させる演出のうち、小当り遊技中において保留変化示唆演出を伴って保留表示の表示態様を変化させる演出を最も実行されやすいものとしてもよい。これにより、チャンスタイムモード中の小当り遊技状態に制御される期間を有効活用することができる。
(特徴部020SHの変形例6)
次に、特徴部020SHの変形例6について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、小当り遊技中におけるガセ保留変化示唆演出は、保留表示中の保留記憶の最終色が全て灰色の場合に実行される構成(図11−6の020SHS70:YES参照)について説明した。変形例6は、このような構成に代えて、またはこのような構成に加えて、小当り遊技中におけるガセ保留変化示唆演出は、保留表示中の保留記憶に、最終色が灰色以外の特殊表示態様と決定された保留記憶が記憶されている場合にも実行可能としてもよい。
この場合、特殊表示態様と決定された保留記憶よりも、最終色が灰色の表示態様と決定された保留記憶の方が、ガセ保留変化示唆演出を行いやすくしてもよい。これにより、特殊表示態様と決定された保留記憶が記憶されている場合でも、最終色が灰色の表示態様と決定された保留記憶に対して、ガセ保留変化示唆演出を行うことができるため、小当り遊技中に演出を盛り上げることができる。
また、逆に、特殊表示態様と決定された保留記憶に対しては、最終色が灰色の表示態様と決定された保留記憶よりも、ガセ保留変化示唆演出を行いやすくしてもよい。例えば、最終色が特殊表示態様と決定された保留記憶に対して、ガセ保留変化示唆演出を強制的に実行することとし、保留変化示唆演出を実行しないようにしてもよい。この場合、アクティブ表示において、表示態様を最終色に変化させることとなる。これにより、保留表示の段階では敢えて遊技者の期待感を下げ、その分、アクティブ表示の段階で表示態様が変化した際の期待感をより高めることができる。したがって、保留変化示唆演出の興趣を向上させることができる。
(特徴部020SHの変形例7)
次に、特徴部020SHの変形例7について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、示唆演出として、保留変化示唆演出、設定値示唆演出、および確変示唆演出を行う構成について説明した。変形例7では、このような構成に代えて、またはこのような構成に加えて、示唆演出として、遊技の進行に関する説明示唆演出を実行可能としてもよい。
説明示唆演出は、例えば、チャンスタイムモードにおける遊技の進行に関する文字画像による演出であり、具体的には、「50回のゲームで通常モードに移行するかも?」といった説明示唆演出や、「小当りRUSHモードまでもうすぐ!」といった説明示唆演出や、初当り時のチャンスモードにおける高確率状態に制御されている可能性(62%=「56/56+35」%:図11−1参照)を示唆する「確変の確率は60%強?」といった説明示唆演出である。
ここで、特徴部020SHにおいては、遊技状態として、通常状態、高確率/第1KT状態、低確率/第1KT状態、および第2KT状態といった複数の遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御され、また、遊技状態が遷移するため、遊技者にとって遊技の内容を把握しにくいことがある。このため、変形例7の説明示唆演出を実行可能とすることにより、チャンスモード後に移行可能な遊技状態等を遊技者に容易に把握させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部020SHの変形例8)
次に、特徴部020SHの変形例8について説明する。上述した、特徴部020SHに係る実施の形態では、確変大当りに基づく大当り遊技が実行された場合に次回の大当りまで高確率状態に制御されるパチンコ遊技機1に特徴部020SHを適用した構成について説明した。このような構成に代えて、規定回数が経過するまで高確率状態に制御される遊技機(例えば、いわゆるST機)に特徴部020SHを適用することも可能である。ここで、ST機のパチンコ遊技機の一仕様例について説明する。
例えば、ST機では、確変大当りが実行された場合、規定回数(ST回数)の可変表示が実行されるまでの間、高確率状態に制御され、規定回数の可変表示が実行されると、高確率状態から低確率状態に移行する。
また、確変大当りが実行されると、確変大当り遊技後に高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御される。高確率/第1KT状態に制御される期間(可変表示回数)は、確変大当り図柄に応じた期間(移行変動回数)である。高確率/第1KT状態に制御されてから、移行変動回数が実行されると、高ベース状態(高確率/第1KT状態)から低ベース状態(第2KT状態)へ移行する。移行変動回数は、例えば、ST回数よりも少ない回数である。
これにより、移行変動回数が経過してから、ST回数が経過するまでの間、第2KT状態で制御可能になり、すなわち、入賞が期待できる小当り遊技が実行される。なお、第2KT状態においてST回数の可変表示が実行されるまでに1度も大当りに当選しなければ、ST回数の可変表示が実行されることにより通常状態に戻る。ここで、第2KT状態において小当り遊技状態に制御されるときには、小当り遊技状態の制御に対応した演出(例えば、図11−9に示した小当り報知画像020SH202や入賞エフェクト画像020SH203の表示)を実行可能とする。
また、ST機では、通常大当り図柄が実行されると、通常大当り遊技後に高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御される。低確率/第1KT状態に制御される期間(可変表示回数)は、通常大当り図柄に応じた期間(移行変動回数)である。低確率/第1KT状態に制御されてから、移行変動回数が実行されると、高ベース状態(低確率/第1KT状態)から低ベース状態(通常状態)へ移行する。
高確率/第1KT状態と、低確率/第1KT状態とでは、共通の演出(例えば、チャンタイムモード)を実行可能としてもよい。なお、第1KT状態では、小当りが発生しやすいものの、特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しにくく、すなわち、賞球を期待することができない。
変形例8においては、ST機における第1KT状態(高確率/第1KT状態または低確率/第1KT状態)において、小当り遊技状態に制御されるときには、遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出(例えば、保留変化示唆演出、設定値示唆演出、および確変示唆演出のうちのいずれかの演出)を実行可能とすればよい。
変形例8によれば、ST機において、遊技球がほぼ入賞しない第1KT状態における小当り遊技が繰り返し実行されたとしても、示唆演出を実行することによって、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができる。これにより、第1KT状態における小当り遊技によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。特に、ST機のパチンコ遊技機において、第1KT状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。なお、ST機のパチンコ遊技機は、上述した仕様に限らず、遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技が実行されるものであれば、他の仕様であってもよい。
(特徴部020SHに係る手段の説明)
上述した特徴部020SHに関連して、第1特別図柄と第2特別図柄とが同時に可変表示可能であり、確変遊技状態において小当りを高頻度で発生させるパチンコ遊技機が知られている(例えば、特開2018−033787号公報参照。)。しかしながら、遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技が実行されると、この期間は可変表示が行われない期間となることから、円滑に遊技が進行していない印象を遊技者に与えてしまうおそれがある。具体的には、例えば、遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技が繰り返し実行されたとすると、小当り遊技状態においては、その都度、特別図柄が停止表示されることになり、円滑に遊技が進行していない印象を遊技者に与えてしまいうおそれがある。このため、遊技者が違和感を抱いてしまい、遊技の興趣が低下するおそれがある。
そこで、特徴部020SHに係る手段1の遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1)であって、遊技状態を制御する遊技状態制御手段(例えば、図6に示す、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS120〜S128を実行する部分)と、識別情報(例えば、特別図柄)の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段(例えば、図4に示す、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)におけるステップS25A,S25Bを実行する部分)と、演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、を備え、前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、前記有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)と、非特別状態(第1KT状態)と、前記非特別状態よりも前記特殊状態に制御されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能であり、前記有利状態および前記特殊状態は、前記可変表示が行われない状態であり、前記演出実行手段は、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特殊状態の制御に対応した特別演出(例えば、図10−9に示す、小当り報知画像020SH202、小図柄020SH201、および入賞エフェクト画像020SH203)を実行可能であり、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特別演出とは異なる演出であって遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出(例えば、図11−11の(E)に示す保留変化示唆演出)を実行可能である。
このような構成によれば、非特別状態(例えば、第1KT状態)において小当り遊技が繰り返し実行されたとしても、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、非特別状態における小当り遊技によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。特に、このような構成によれば、示唆演出によって、非特別状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段2の遊技機として、手段1に記載の遊技機において、前記演出実行手段は、前記識別情報の可変表示に対応して、装飾識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を行うことが可能であり、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記装飾識別情報の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り遊技を示す組合せとなる確定図柄「1,3,5」)を表示し、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記装飾識別情報の表示結果として前記特殊表示結果とは異なる所定表示結果(ハズレを示す飾り図柄の組み合わせ)を表示する。
このような構成によれば、非特別状態においては、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できないため、強制的に所定表示結果(例えば、ハズレ図柄)を停止表示することにより、遊技者を過度に期待させないようにすることができる。
また、特徴部020SHに係る手段3の遊技機として、手段1または2に記載の遊技機において、未だ開始されていない可変表示について、可変表示の表示結果が前記有利状態に制御されることを示す表示結果となるか否かを判定(例えば、先読み判定)する開始前判定手段と、を備え、前記演出実行手段は、前記開始前判定手段に関する示唆を行う前記示唆演出(例えば、図11−10の(E)に示す保留変化示唆演出)を実行可能である。
このような構成によれば、先読み判定の判定結果に基づく示唆演出を行うことができるため、保留記憶に対する期待感を高めることができる。したがって、非特別状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段4の遊技機として、手段1から3のいずれかに記載の遊技機において、可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶する保留記憶手段を備え、前記演出実行手段は、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留記憶情報を保留表示(例えば、図11−10の(A)に示す保留表示020SH206)として表示し、前記示唆演出において、前記保留表示に作用する作用演出(例えば、図11−10の(E)に示す作用演出画像020SH213)を実行可能であり、前記保留表示の表示態様が変化するときと、前記保留表示の表示態様が変化しないときと、がある。
このような構成によれば、作用演出と、保留表示の表示態様を変化させる演出とを含む一連の演出を行うことができるため、保留表示に注目させ、保留記憶に対する期待感を高めることができる。したがって、非特別状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段5の遊技機として、手段1から4のいずれかに記載の遊技機において、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段を備え、前記演出実行手段は、前記設定手段に関する示唆を行う前記示唆演出(例えば、図11−12の(E)に示す設定値示唆画像020SH220)を実行可能である。
このような構成によれば、非特別状態(例えば、第1KT状態)における小当り遊技において、遊技者に設定値を推測させることができる。したがって、非特別状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段6の遊技機として、手段1から5のいずれかに記載の遊技機において、前記非特別状態には、第1非特別状態(例えば、非確変状態:低確率/第1KT状態)と、前記第1非特別状態よりも前記有利状態に制御されやすい第2非特別状態(例えば、確変状態:高確率/第1KT状態)と、があり、前記演出実行手段は、前記第1非特別状態に制御されているときと、前記第2非特別状態に制御されているときとで、共通演出(チャンスタイムモード)を実行可能であり、前記示唆演出は、前記第2非特別状態に制御されていることを示唆する(例えば、図11−13の(E)に示す確変示唆画像020SH230)。
このような構成によれば、高確率/第1KT状態および低確率/第1KT状態のいずれかに制御されているときに共通演出を実行し、チャンタイムモード中の小当り遊技において確変示唆演出を実行可能であるため、高確率/第1KT状態および低確率/第1KT状態における小当り遊技において、遊技者に確変状態であるか否かを推測させることができる。したがって、非特別状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段7の遊技機として、手段1から6のいずれかに記載の遊技機において、前記演出実行手段は、前記示唆演出として、態様が異なる複数種類の示唆演出(例えば、図11−7の(B)に示した、奇数設定示唆、偶数設定示唆、および設定値4以上示唆)を実行可能であり、いずれの種類の前記示唆演出が実行されるかによって、遊技者にとって示唆される内容の有利度が異なる。
このような構成によれば、複数種類の示唆演出を実行可能とすることにより、示唆演出のバリエーションを増やすことができるため、示唆演出が単調な演出となることを抑えることができる。また、示唆演出によって有利度が異なるため、実行される示唆演出によって遊技者の注目度合いを異ならせることができる。したがって、非特別状態における小当り遊技中の興趣をより向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段8の遊技機として、手段1から7のいずれかに記載の遊技機において、前記可変表示実行手段は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを、並行して実行可能であり、遊技媒体が始動領域(例えば、第2始動入賞口)を通過しやすい第1状態と、遊技媒体が始動領域を通過しにくい第2状態とに、変化可能な第1可変入賞手段(例えば、図1に示す可変入賞球装置6B)を備え、前記遊技状態制御手段は、前記第1可変入賞手段が前記第1状態に変化しやすい所定状態(例えば、第1KT状態)に制御可能であり、前記演出実行手段は、前記所定状態において前記特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御されるときに前記示唆演出を実行可能である。
このような構成によれば、遊技球がほぼ入賞しない第1KT状態における小当り遊技が繰り返し実行されたとしても、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、第1KT状態における小当り遊技によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。特に、このような構成によれば、第1KT状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段9の遊技機として、手段1から8のいずれかに記載の遊技機において、遊技球が入賞容易な入賞容易状態(開放状態)と、遊技球が入賞困難な入賞困難状態(閉鎖状態)とに、変化可能な第2可変入賞手段(例えば、図1に示した特殊可変入賞球装置17)を備え、前記第2可変入賞手段は、前記特殊状態において前記入賞容易状態に変化可能であり、前記演出実行手段は、前記第2可変入賞手段が前記入賞容易状態に変化すること(例えば、特殊可変入賞球装置17開放タイミング)に対応して前記示唆演出を実行する。
このような構成によれば、特殊可変入賞球装置17の開放に注目させにくくし、示唆演出に注目させることができる。したがって、遊技球がほぼ入賞しない小当り遊技を遊技者に気付かせにくくすることができ、当該小当り遊技によって遊技の興趣が低下することを抑えることができる。
また、特徴部020SHに係る手段10の遊技機として、手段1から9のいずれかに記載の遊技機において、前記遊技状態制御手段は、前記特殊状態において、遊技媒体が特定領域(例えば、特殊可変入賞球装置17内に特定領域:いわゆるV領域)を通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能である。
このような構成によれば、特徴部020SHを一種二種混合タイプのパチンコ遊技機において、遊技球がほぼ入賞しない通常状態(非特別状態)における小当り遊技が実行されたとしても、円滑に遊技が進行している印象を遊技者に与えることができ、すなわち、通常状態における小当り遊技によって遊技の進行に対して遊技者が違和感を抱くことを抑えることができる。特に、通常状態における小当り遊技中の興趣を向上させることができる。
また、特徴部020SHに係る手段11の遊技機として、手段1から10のいずれかに記載の遊技機において、前記演出実行手段は、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、遊技媒体が特別領域(例えば、排出領域)を通過したこと(例えば、特殊入賞口内に設けられる第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出されたこと)に基づいて、遊技媒体の前記特別領域の通過に対応した所定演出(例えば、図11−11の(C)に示す入賞エフェクト画像020SH203)を実行可能であり、前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、遊技媒体が前記特別領域を通過したか否かにかかわらず、前記所定演出を実行しない。
このような構成によれば、第2KT状態においては、特殊可変入賞口への入賞を遊技者に促し、第2KT状態における興趣を向上させることができる。一方で、第1KT状態における小当り遊技では、遊技球が稀に特殊可変入賞口に入賞することがあるものの、所定演出を実行しなようにするため、第1KT状態における小当り時の入賞を遊技者に期待させないようにすることができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 枠LED
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … LED制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
    識別情報の可変表示を行い、表示結果を導出表示する可変表示実行手段と、
    演出実行手段と、
    を備え、
    前記遊技状態制御手段は、遊技者にとって有利な有利状態と、前記有利状態とは異なる特殊状態と、非特別状態と、前記非特別状態よりも前記特殊状態に制御されやすい特別状態と、に制御可能であり、
    前記有利状態および前記特殊状態は、前記可変表示が行われない状態であり、
    前記演出実行手段は、前記特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特殊状態の制御に対応した特別演出を実行可能であり、
    前記非特別状態において前記特殊状態に制御されるときには、前記特別演出とは異なる演出であって遊技者にとって有利な内容を示唆する示唆演出を実行可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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