JP2020065543A - エアロゾル生成装置の本体ユニット、エアロゾル生成装置及び非燃焼式吸引器 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、2018年10月26日に出願された中国特許出願第201811255607.9号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
吸引器では、蓄電池から供給される電力によって霧化ユニットに設けられた加熱部が発熱する。これにより、霧化ユニット内の内容物が霧化される。使用者は、霧化ユニットの吸口部を通じて、霧化したエアロゾルを空気とともに吸引できる。
本態様によれば、弾性変形する第1凸部が、第2凸部の径方向内側に配置されため、第1ユニットと第2ユニットが接続されている状態では、第1凸部は外部から覆われ保護される。したがって、落下や衝突などによって第1凸部が損傷するケースが少なくなる。これにより、組み立ての繰り返し使用に対する強度が確保され、回転接続機構のロックの信頼性も向上する。
本態様によれば、係止片が、回転接続機構の一部である係合溝部を形成すると共に、ロック機構の一部である第2凸部を形成しているため、接続状態の信頼性を比較的容易に向上することができる。
本態様によれば、第2凸部に係止した状態の第1凸部を凹部に配置し、係止片によって覆うことで、第1凸部を外部から保護し、接続状態の信頼性をさらに向上することができる。
本態様によれば、電源部と収容部の接続強度が向上するため、収容部から吸口部を取り外すときの、電源部と収容部の連れ回り(接続解除)を防止できる。
本態様によれば、カートリッジを交換することにより、本体ユニットを繰り返し使用することができる。
本態様によれば、吸引口を通過するエアロゾルに香味を添加することができる。
[吸引器]
図1は、吸引器の斜視図である。
図1に示す吸引器1は、いわゆる非燃焼式吸引器であり、加熱により霧化されたエアロゾルを、たばこ葉を通して吸引することで、たばこ葉の香味を味わうものである。
図2は、吸引器1の分解斜視図である。
図2に示すように、本体ユニット10は、電源ユニット21と、保持ユニット22と、マウスピース23と、を備えている。電源ユニット21、保持ユニット22及びマウスピース23は、それぞれ軸線Oを中心軸とする筒状に形成されるとともに、軸線O上に並んで配置されている。以下の説明では、軸線Oに沿う方向を軸方向(法線方向)という。この場合、軸方向において、マウスピース23から電源ユニット21に向かう側を反吸口側や第1側ということもでき、電源ユニット21からマウスピース23に向かう側を吸口側や第2側ということもできる。また、軸方向から見た平面視で軸線Oに交差する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という場合がある。本明細書において、「方向」とは2つの向きを意味し、「方向」のうち1つの向きを示す場合には「側」と記載する。
図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。
図3に示すように、電源ユニット21は、ハウジング31と、ハウジング31内に収容されたホルダアッセンブリ32と、を備えている。
図4は、電源ユニット21の分解斜視図である。
図3、図4に示すように、ホルダアッセンブリ32は、蓄電池33や、基板モジュール(第1基板モジュール34及び第2基板モジュール35)等が蓄電池ホルダ36に搭載されて構成されている。
蓄電池ホルダ36は、例えば樹脂材料により一体に形成されている。蓄電池ホルダ36は、ベース部40を備えている。ベース部40は、軸線Oを中心軸とする半円筒状に形成されている。なお、ベース部40は、蓄電池33等を受け入れる組付開口40a(図4参照)が径方向の外側に開口していれば、半円筒状以外の形状であってもよい。
ベース部40において、ボタン開口44よりも軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する部分には、ベース部40を軸方向に仕切る仕切壁46が形成されている。
図3〜図5に示すように、ベース部40のうち、軸方向で保持ユニット22側に位置する端部には、段差部47が連なっている。段差部47は、ベース部40と同軸に配置された半円筒状に形成されるとともに、軸線Oからの径方向の距離が軸方向で保持ユニット22に接近するに従い段々と縮小している。段差部47における軸方向で保持ユニット22側に位置する端縁には、接続台座48が連なっている。接続台座48は、軸線Oを中心軸とする円形状に形成されている。接続台座48には、一対の電極保持部50と、連通ポート51が形成されている。
図3、図4に示すように、連通ポート51は、接続台座48において、軸線Oに対して径方向の裏側に位置する部分から軸方向で保持ユニット22側に向けて突出している。
第1基板60は、表裏面方向を厚さ方向として配置されている。具体的に、第1基板60は、組付開口40aの開口端面上に載置された状態で、ビス等によってベース部40に固定されている。第1基板60は、第1接続配線(不図示)を介して蓄電池33に接続されている。なお、図3に示す例において、第1基板60は、軸線O上に位置している。
第2基板61は、上述した圧入筒部41内に径方向(表裏面方向)を厚さ方向として収容されている。図5に示すように、第2基板61は、圧入筒部41から径方向の内側に突出したボス部41aに載置された状態で、ビス等によりボス部41aに固定されている。第2基板61は、第2接続配線61aを介して第1基板60に接続されている。すなわち、第2接続配線61aは、蓄電池ホルダ36の外側において、蓄電池33の周囲を通して軸方向に引き回されている。
図3、図4に示すように、ハウジング31は、外装筒部71と、介装部材72と、接続機構73と、を有している。
外装筒部71は、軸線Oを中心軸とする円筒状に形成されている。外装筒部71内には、軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する開口部を通じてホルダアッセンブリ32が挿入されている。具体的に、ホルダアッセンブリ32は、蓄電池ホルダ36の圧入筒部41が外装筒部71における保持ユニット22とは反対側に位置する端部に圧入された状態で、外装筒部71内に組み付けられている。これにより、ホルダアッセンブリ32は、軸方向で保持ユニット22側に位置する端部が外装筒部71から突出した状態で、外装筒部71内に収容されている。なお、外装筒部71における軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する開口部は、蓄電池ホルダ36の閉塞部43によって閉塞されている。
図4、図5に示すように、接続機構73は、接続キャップ80と、第1連結部材81と、環状片82と、を備えている。
接続キャップ80は、シリコーン樹脂等、蓄電池ホルダ36よりも軟らかく、かつ弾性を有する樹脂材料により形成されている。接続キャップ80は、上述した接続台座48に対して軸方向の保持ユニット22側から装着されている。接続キャップ80は、ベース部91と、フランジ部92と、囲繞凸部93と、を有している。
図3に示すように、ベース部91のうち、平面視で連通ポート51と重なり合う位置には、ポート挿通孔99が形成されている。ポート挿通孔99は、ベース部91を軸方向に貫通している。
ベース筒部100は、軸線Oを中心として軸方向の保持ユニット22側に向かうに従い段々と縮径する多段筒状に形成されている。ベース筒部100における軸方向で保持ユニット22とは反対側に位置する端部は、介装部材72の内側に嵌め込まれている。この状態において、ベース筒部100における軸方向で保持ユニット22側の端部は、接続台座48との間にフランジ部92を軸方向で挟み込んだ状態で接続キャップ80の周囲を取り囲んでいる。ベース筒部100における軸方向の保持ユニット22側の端部には、径方向の外側に張り出す外フランジ部105が形成されている。
図5、図6に示すように、縦係合凸部101a〜101cは、ベース筒部100から軸方向の保持ユニット22側に突出している。各縦係合凸部101a〜101cは、周方向に間隔をあけて複数形成されている。本実施形態において、各縦係合凸部101a〜101cは、周方向に120°の間隔をあけて均等に配置されている。なお、縦係合凸部101a〜101cは、単数であっても複数であってもよい。また、縦係合凸部101a〜101cのピッチは適宜変更が可能である。この場合、複数の縦係合凸部101a〜101cが不均等に配置されていてもよい。
図7に示すように、上述した各縦係合凸部101a〜101cそれぞれにおいて、周方向の中心と軸線Oとを結ぶ仮想直線La〜Lc上に上述したピン電極49が配置されないように、各縦係合凸部101a〜101cが配置されている。具体的に、ピン電極49は、第1縦係合凸部101aと軸線Oとを結ぶ仮想直線Laに対して線対称となる位置に配置されている。すなわち、各ピン電極49同士を結ぶ仮想直線T1と仮想直線Laとが互いに直交するとともに、仮想直線Laから各ピン電極49までの距離が互いに等しくなっている。
図8は、保持ユニット22の分解斜視図である。
図8に示すように、保持ユニット22は、本体ユニット10に着脱可能に取り付けられる。具体的に、保持ユニット22は、容器保持筒120と、透過筒121と、第2連結部材122と、スリーブ123と、を備えている。
容器保持筒120は、軸線Oを中心軸とする円筒状に形成されている。容器保持筒120における軸方向の中央部には、観察孔130が形成されている。観察孔130は、容器保持筒120を径方向に貫通している。観察孔130は、軸方向を長手方向とする長円形状に形成されている。観察孔130は、容器保持筒120のうち、径方向で対向する部分に一対で形成されている。なお、観察孔130の数や位置、形状等は、適宜変更が可能である。
図8、図9に示すように、係止片142は、嵌合筒140から軸方向の電源ユニット21側に突出している。係止片142は、径方向から見た側面視でL字状に形成されている。具体的に、係止片142は、縦延在部150と、横延在部151と、を有している。
縦延在部150は、嵌合筒140から軸方向の電源ユニット21側に突出している。
図9、図10に示すように、横延在部151において、周方向の一方側端部には、径方向の外側に向けて窪む係合凹部155が形成されている。係合凹部155は、径方向の外側に向けて半円状に形成されている。
横係合凸部102は、周方向の一方側から他方側に向かうに従い軸方向の幅が漸次狭くなるテーパ状に形成されている。具体的に、上述した横係合凸部102における軸方向の保持ユニット22とは反対側を向く端面は、周方向の一方側から他方側に向かうに従い、軸方向のマウスピース23側に延びる傾斜面とされている。これにより、電源ユニット21と保持ユニット22の接続時において、横延在部151と横係合凸部102との干渉を抑制し、組付性を向上させることができる。
図11は、図1のXI−XI線に沿う断面図である。図12は、図1のXII−XII線に対応するマウスピース23の分解斜視図である。
図11、図12に示すように、マウスピース23は、マウスピース本体160と、滑り止め部材(第1滑り止め部材161及び第2滑り止め部材162)と、を備えている。
マウスピース23には、たばこカプセル12を収容可能な吸引口23aが形成されている。マウスピース本体160は、軸線Oを中心軸とする多段筒状に形成されている。マウスピース本体160における軸方向の保持ユニット22側の端部には、雄ねじ部160aが形成されている。マウスピース本体160の雄ねじ部160aは、上述したスリーブ123の雌ねじ部123aに着脱可能に螺着される。なお、マウスピース本体160は、螺着以外の方法(例えば、嵌合等)によりスリーブ123に着脱される構成であってもよい。
図2、図11に示すように、たばこカプセル12は、マウスピース本体160内に軸方向で保持ユニット22とは反対側から着脱可能に装着される。たばこカプセル12は、カプセル部180と、フィルタ部181と、を備えている。
フィルタ部181は、カプセル部180内に軸方向の保持ユニット22とは反対側から嵌合されている。カプセル部180とフィルタ部181とで画成された空間には、たばこ葉が封入されている。
図2に示すように、カートリッジ11は、液体のエアロゾル源を貯留するとともに、この液体のエアロゾル源を霧化する。カートリッジ11は、保持ユニット22の透過筒121内に収納されている。
図13、図14に示すように、カートリッジ11は、有底円筒状のタンク191と、タンク191内に収納された略円板状のガスケット(支持部材とも言う)192、略円板状のメッシュ体(仕切板とも言う)193、加熱部194、及び霧化容器(容器とも言う)195と、タンク191の開口部191aを閉塞するヒータホルダ196と、を備えている。
図13〜図15に示すように、タンク191の周壁191bには、開口部191aよりもやや底部191c側に、係合孔198が2つ形成されている。係合孔198は、タンク191にヒータホルダ196を固定するためのものである。係合孔198は、周方向に長くなるように、径方向からみて長方形状に形成されている。2つの係合孔198は、タンク191の軸線Qを挟んで両側に対向配置されている。なお、カートリッジ11が透過筒121内に収納された状態において、軸線Qは本体ユニット10の軸線Oと一致している。軸線Qは、カートリッジ11を構成する各部で共通する軸線である。以下では、軸線Qをタンク191の軸線Qに限らず、カートリッジ11を構成する各部の説明で使用するものとする。
メッシュ体193の一面193bと反対側の他面193cは、開口室203に露出されている。この開口室203に露出されたメッシュ体193の他面193cに接続されるように、加熱部194が設けられている。
より詳しくは、ウィック204は、軸方向に延びる2つの軸方向延出部204aと、2つの軸方向延出部204aの一端同士を、屈曲部204bを介して連結する径方向延出部204cと、により構成されている。そして、メッシュ体193に、軸方向延出部204aの他端を接続させている。これにより、メッシュ体193に吸収されたエアロゾル源がウィック204に吸い上げられる。
図13、図16に示すように、ヒータホルダ196は、略有底円筒状に形成されている。そしてヒータホルダ196の開口部196aをタンク191側に向けるようにして、タンク191の開口部191aを閉塞している。
係合片206は、タンク191の係合孔198に係合されてタンク191とヒータホルダ196とを一体化する。係合片206は、径方向に弾性変形可能に形成されている。係合片206の先端には、タンク191の係合孔198に挿入可能な係合爪207が径方向外側に突出形成されている。
このように形成された3つの係合凹部210には、それぞれ第1連結部材81の縦係合凸部(凸部)101a〜101cが挿入される。これにより、ヒータホルダ196(カートリッジ11)と第1連結部材81とが連結されるとともに、ヒータホルダ196(カートリッジ11)と第1連結部材81との周方向の位置決めが行われる。
さらに、ヒータホルダ196の底部196eには、2つのスリット212が形成されている。2つのスリット212は、接続壁211の板厚方向両面に沿うよう配置されている。
図13、図14、図17などに示す霧化容器195は、弾性を有する部材、例えばシリコーン樹脂等の樹脂材料により形成されている。霧化容器195は、軸方向でメッシュ体193の他面193cとヒータホルダ196の底部196eの近傍との間に設けられている。すなわち、霧化容器195は、加熱部194の周囲を取り囲むように略円筒状に形成され、タンク191における周壁191bの内周面に嵌合される筒部217と、ヒータホルダ196における周壁196bの内周面に嵌合される略ブロック状の嵌合部218とが一体成形されている。
収納凹部220には、加熱部194を構成するウィック204の屈曲部204bが載置される座面221が形成されている。座面221の径方向内側の面には、加熱部194を構成する電熱線205の端末部205bとの干渉を避けるための凹部221aが形成されている。
シール部222の外径は、タンク191の周壁191bの内径よりも若干大きい。このため、タンク191内に霧化容器195を収納した状態では、シール部222が径方向に圧縮される。これにより、シール部222のシール性が確保されるとともに、シール部222の摩擦抵抗によりタンク191からの霧化容器195の抜けが抑制される。
このように液溜まり部223が形成されているので、筒部217の突出部219付近では、この突出部219とタンク191の周壁191bとの間が微小隙間となる狭小部279が形成される。
ここで、筒部217における突出部219の端部は、メッシュ体193の他面193cに当接されている。また、メッシュ体193は、外周面がタンク191の内周面に接触している。このため、筒部217の突出部219とタンク191の周壁191bとの間に形成された狭小部279は、メッシュ体193の外周部で覆われている(塞がれている)。
図18は、吸引器1の正面図である。
図18に示すように、吸引器1の本体ユニット10は、電源ユニット21、保持ユニット22、及びマウスピース23を、軸線O(中心軸)が延びる軸方向に接続する接続部300を備えている。接続部300は、電源ユニット21と保持ユニット22とを接続する第1回転接続部301と、保持ユニット22とマウスピース23とを接続する第2回転接続部302と、を有する。
図19に示すように、吸引器1においては、本体ユニット10からマウスピース23を取り外すことで、カートリッジ11を軸方向において着脱することが可能となっている。なお、本体ユニット10からマウスピース23を取り外したものを、カートリッジ収容部320という。すなわち、カートリッジ収容部320は、保持ユニット22及び電源ユニット21を含む。
<吸引器の組立方法>
次に、上述した吸引器1の組立方法について説明する。
図2に示すように、本実施形態の吸引器1を組み立てるにあたっては、まず電源ユニット21に保持ユニット22を組み付ける。具体的には、横係合凸部102を係合溝158内に軸方向に差し込んだ後、電源ユニット21と保持ユニット22とを軸線O回りに相対回転させる。すると、電源ユニット21及び保持ユニット22は、上述した第1回転接続部301において、軸方向及び周方向での位置決めがなされた状態で、互いに組み付けられる。なお、電源ユニット21と保持ユニット22とを取り外す際は、上述した動作と逆の動作を行う。
以上により、吸引器1の組み立てが完了する。
図20に示すように、カートリッジ11の乗り上げ状態では、電源ユニット21に対するカートリッジ11の軸方向の電源ユニット21側への移動が規制される。そのため、ピン電極49と接続電極部213b,214bとが軸方向で離間し、電源ユニット21とカートリッジ11との導通が確保されない。乗り上げ状態において、仮にピン電極49と接続電極部213b,214bとが接触した場合であっても、ピン電極49と接続電極部213b,214bとが所望の周方向位置に配置されない可能性がある。
図21に示すように、カートリッジ11の乗り上げ状態のままでマウスピース23を回し、保持ユニット22に螺着すると、後述する図22に示すように、少なくとも螺着が完了する前に第1滑り止め部材161がカートリッジ11に当接する。具体的には、図21に示すように、マウスピース23の雄ねじ部160aが保持ユニット22の雌ねじ部123aにかかる瞬間は、第1滑り止め部材161はカートリッジ11に当接していないが、図22に示すように、雄ねじ部160aが雌ねじ部123aに螺合し、半回転から1、2回転ほどすると、第1滑り止め部材161がカートリッジ11に当接する。
図22に示すように、第1滑り止め部材161がカートリッジ11に当接した状態で、マウスピース23の螺着操作を継続すると、第1滑り止め部材161とカートリッジ11との間に作用する摩擦力によってマウスピース23とカートリッジ11が共回りする。すなわち、マウスピース23の螺着操作により、カートリッジ11は軸方向の電源ユニット21側に押さえ付けられながら、周方向(締め付け方向(回転方向M1))に回転する。
図23に示すように、縦係合凸部101と係合凹部210の周方向における位置決めにより、カートリッジ11の軸方向の移動が許容されると、さらなるマウスピース23のねじ込みが可能となる。マウスピース23を最後まで締め付けると、接続電極部213b,214bがピン電極49に押さえ付けられると共に、電源ユニット21に支持されたカートリッジ11とマウスピース本体160との間で第1滑り止め部材161が軸方向に圧縮され、カートリッジ11が軸方向において位置決めされる。このように、マウスピース23の螺着により、カートリッジ11の周方向及び軸方向における位置決め、さらにはカートリッジ11と電源ユニット21との電気的導通が行なわれる。加えて、第1滑り止め部材161の当接突起171が軸方向に圧縮されることで、カートリッジ11とマウスピース23との隙間がシールされる。
また、このように、カートリッジ11が正規の位置に組み付けられると、このカートリッジ11に、接続キャップ80の囲繞凸部93が当接される。このため、カートリッジ11のヒータホルダ196の底部196eと、接続キャップ80との間に、囲繞凸部93で周囲を取り囲まれたバッファ空間S3(図3参照)が形成される。
次に、上述したカートリッジ11の組立方法について説明する。
まず、タンク191の液体収容室202に液体のエアロゾル源を充填し、この後、タンク191の開口部191aから、ガスケット192、メッシュ体193をこの順で挿入する。このとき、タンク191の凸部201の端面201aにガスケット192の一面192bを当接させる。また、ガスケット192の他面192dにメッシュ体193の一面193bを重ね合わせる。これにより、タンク191内が、メッシュ体193によって液体収容室202と開口室203とに正しく区画される。メッシュ体193自体は柔らかいが、ガスケット192によって姿勢が保持されるとともに位置決めが行われる。
この状態でタンク191の開口部191aにヒータホルダ196を挿入していくと、まず、タンク191の周壁191bに、係合片206の係合爪207に形成されている傾斜面207aが当接される。この傾斜面207aによって、タンク191のガイド凹部198aに係合爪207が滑らかに当接される。
上述した吸引器1を使用する際、使用者はボタン78を押圧操作する。この際、例えばボタン78を複数回(例えば、5回)押圧することで、第1基板モジュール34に搭載された制御部に対してスイッチ素子52から起動準備信号が出力される。
ところで、カートリッジ11では、タンク191の液体収容室202に貯留されている液体のエアロゾル源が、メッシュ体193に吸収され、さらにウィック204に吸収される。メッシュ体193やウィック204が飽和すると(液保持力を超えると)、メッシュ体193の外周部とタンク191における周壁191bの内周面との間から、この内周面を伝って液体のエアロゾル源がヒータホルダ196側へと漏れ出るおそれがある。
具体的には、本実施形態では、液溜まり部223の容量(空間体積)は約53.4mm3である。そして、タンク191の液体収容室202内の液体残量を1/3とし、ヘッドスペース体積膨張率(液体収容室202内の残りの2/3の空間部分の空気の体積膨張率)を6%と仮定した場合、タンク191の液体収容室202内の空気膨張によって、この液体収容室202から約100mm3の液体のエアロゾル源が押し出される。この押し出された液体のエアロゾル源のうち、約20〜30mm3のエアロゾル源を、メッシュ体193やウィック204によって保持することが可能である。約100mm3の液体のエアロゾル源のうち、残りの70〜80mm3のエアロゾル源は、液溜まり部223に溜まる。
このように、本実施形態では、少なくとも電源ユニット21(第1ユニット)と保持ユニット22(第2ユニット)に分離可能な本体ユニット10であって、電源ユニット21(一方)に設けられた横係合凸部102(係合突部)を、保持ユニット22(他方)に設けられた係合溝158(係合溝部)に差し込み、本体ユニット10の軸線O(中心軸)回りの回転方向M2(第1の回転方向:係合溝158を基準にしたときの係合溝158に対する横係合突部102の回転方向)に回転させることで、電源ユニット21及び保持ユニット22を接続する回転接続機構310と、電源ユニット21(一方)に設けられ、軸心Oと直交する径方向の外側に向かって突出する撓み部106(第1凸部)と、保持ユニット22(他方)に設けられ、径方向の内側に向かって突出する係止片142の先端部142a(第2凸部)と、を備え、回転接続機構310における接続の際に、撓み部106(一方)が、径方向に弾性変形しながら係止片142の先端部142a(他方)を乗り越え、当該先端部142aと、回転方向M2と反対の回転方向M1(第2の回転方向)において係止する。
この構成によれば、回転接続機構310における電源ユニット21と保持ユニット22の接続の際に、撓み部106が、径方向に弾性変形しながら係止片142の先端部142aを乗り越え、当該先端部142aと、電源ユニット21と保持ユニット22の接続を解除する回転方向(回転方向M1)において係止する。これにより、回転接続機構310がロックされるため、電源ユニット21と保持ユニット22の接続状態の信頼性(接続強度)を確保することができる。また、電源ユニット21と保持ユニット22の接続と同時に、回転接続機構310のロックが行なわれるため、組み立ての利便性(ユーザビリティ)を向上させることができる。
なお、回転接続機構310においては、横係合凸部102が保持ユニット22に設けられ、係合溝158が電源ユニット21に設けられていてもよい。また、ロック機構311においては、撓み部106が保持ユニット22に設けられ、係止片142(先端部142a)が電源ユニット21に設けられていてもよい。また、撓み部106だけでなく係止係止片142の先端部142aも径方向に弾性変形してもよく、さらに、係止片142の先端部142aのみが径方向に弾性変形してもよい。
この構成によれば、弾性変形する撓み部106が、係止片142の先端部142aの径方向内側に配置されため、電源ユニット21と保持ユニット22が接続されている状態では、撓み部106は係止片142より外部から覆われ保護される。したがって、落下や衝突などによって撓み部106が損傷するケースが少なくなる。これにより、組み立ての繰り返し使用に対する強度が確保され、回転接続機構310のロックの信頼性も向上する。
この構成によれば、係止片142が、回転接続機構310の一部である係合溝158を形成すると共に、ロック機構311の一部である先端部142aを形成しているため、接続状態の信頼性を比較的容易に向上することができる。
この構成によれば、先端部142aに係止した状態の撓み部106を係合凹部155に配置し、係止片142によって覆うことで、撓み部106を外部から保護し、接続状態の信頼性をさらに向上することができる。
この構成によれば、電源ユニット21と保持ユニット22の接続強度が向上するため、保持ユニット22からマウスピース23を取り外すときの、電源ユニット21と保持ユニット22の連れ回り(接続解除)を防止できる。
この構成によれば、カートリッジ11を交換することにより、本体ユニット10を繰り返し使用することができる。
この構成によれば、吸引口23aを通過するエアロゾルに香味を添加することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
すなわち、上述した実施形態において、たばこカプセル12を備えず、本体ユニット10と、カートリッジ11と、を備えるものを、エアロゾル生成装置といってもよい。また、たばこカプセル12及びカートリッジ11を備えず、本体ユニット10のみを備えるものを、エアロゾル生成装置の本体ユニットといってもよい。
上述した実施形態では、蓄電池33や基板モジュール34,35が蓄電池ホルダ36に搭載された構成について説明したが、この構成のみに限られない。蓄電池33や基板モジュール34,35がハウジング31内に直接搭載されていてもよい。
上述した実施形態では、起動準備信号を出力するためのボタン78(スイッチ素子52)が搭載された構成について説明したが、ボタン78を有さない構成(圧力センサ53による検出により起動する構成)であってもよい。
円筒状の本体部と、
前記本体部の軸方向の一端部に設けられ、前記本体部の径方向の外側に向かって突出する係合突部と、
前記本体部の前記一端部に設けられ、前記径方向の外側に向かって突出すると共に前記径方向の内側に向かって弾性変形可能な凸部が形成されている弾性リングと、を備える、エアロゾル生成装置の分割ユニット。
円筒状の本体部と、
前記本体部の軸方向の一端部に形成され、前記一端部から軸方向に延びると共に前記本体部の周方向に曲がった係止片と、
前記係止片の前記周方向に曲がった部分の内周面に形成された凹部と、を備える、エアロゾル生成装置の分割ユニット。
本発明は、エアロゾル生成装置の本体ユニット、エアロゾル生成装置及び非燃焼式吸引器に関し、回転接続機構によるユニットの接続状態の信頼性(接続強度)を確保できる。
Claims (7)
- 少なくとも第1ユニットと第2ユニットに分離可能なエアロゾル生成装置の本体ユニットであって、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットのいずれか一方に設けられた係合突部を、他方に設けられた係合溝部に差し込み、前記本体ユニットの中心軸回りの第1の回転方向に回転させることで、前記第1ユニット及び前記第2ユニットを接続する回転接続機構と、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットのいずれか一方に設けられ、前記中心軸と直交する径方向の外側に向かって突出する第1凸部と、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットの他方に設けられ、前記径方向の内側に向かって突出する第2凸部と、を備え、
前記回転接続機構における接続の際に、前記第1凸部及び前記第2凸部の少なくともいずれか一方が、前記径方向に弾性変形しながら他方を乗り越え、当該他方と、前記第1の回転方向と反対の第2の回転方向において係止する、エアロゾル生成装置の本体ユニット。 - 前記回転接続機構における接続の際に、前記第1凸部が、前記径方向の内側に弾性変形しながら前記第2凸部を乗り越え、当該第2凸部と前記第2の回転方向において係止する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置の本体ユニット。
- 前記係合突部が設けられた前記第1ユニット及び前記第2ユニットのいずれか一方には、前記第1凸部を形成する弾性リングが装着され、
前記係合溝部が設けられた前記第1ユニット及び前記第2ユニットの他方には、前記係合溝部を形成する係止片に、前記第2凸部が形成されている、請求項1または2に記載のエアロゾル生成装置の本体ユニット。 - 前記係止片には、前記第2凸部に係止した前記第1凸部が配置される凹部が形成されている、請求項3に記載のエアロゾル生成装置の本体ユニット。
- 電源部と、
エアロゾル源を収容可能な筒状の収容部と、
前記エアロゾル源が霧化したエアロゾルを吸引する吸引口が形成された吸口部と、を備え、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットのいずれか一方は、前記電源部であり、
前記第1ユニット及び前記第2ユニットの他方は、前記収容部である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置の本体ユニット。 - 請求項5に記載の本体ユニットと、
前記エアロゾル源を収容すると共に、前記本体ユニットの前記収容部に対し着脱可能に挿入されたカートリッジと、を備える、エアロゾル生成装置。 - 請求項6に記載のエアロゾル生成装置と、
前記エアロゾル生成装置の前記吸口部に装着された香味源容器と、を備える非燃焼式吸引器。
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