JP2020061067A - 機器評価装置、機器評価方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、第1の実施形態に係る機器評価システムの概略図である。
図1に示す機器評価システム10は、機器評価装置1と、対象設備2と、通信回線5とを備える。
対象設備2は、複数の評価対象機器3と、制御装置4とを備える。対象設備2は、機器評価装置1が評価対象とする複数の評価対象機器3を備える設備であり、例えば火力発電設備等の設備である。
複数の評価対象機器3は、機器評価装置1が評価対象とする機器であり、例えば、燃料移送装置、乾灰排出シュート弁、灰処理真空ブロア弁、給水塔補給給水弁、排水処理装置出口弁、BFP(ボイラ給水ポンプ)ミニフロー弁、排水ピットポンプ等の機器である。
制御装置4は、複数の評価対象機器3を制御する装置であり、複数の評価対象機器3の制御に係るイベントが発生した場合に、発生したイベントを示すイベントメッセージを生成し、通信回線5を介して機器評価装置1へ順次、送信する。
なお、本実施形態の機器評価装置1が対象とする設備や機器はこれらに限定されない。
また、複数の評価対象機器3の制御に係るイベントとは、例えば、制御装置4等が、各評価対象機器3に係る警報を発したこと、各評価対象機器3に対して発停動作の指示(発停指示という)(ポンプやモータ、ファン等の発動指示(運転指示)や停止指示、弁設備の開指示や閉指示)を出力したこと、運転員(オペレータ)や保守員等が発停操作や調整操作をしたこと等である。また、本実施形態においてイベントは、例えば、評価対象機器3の所定の制御状態のオンまたはオフ(ON/OFF)の変化に対応する事象である。ここで、本実施形態における制御状態のオンまたはオフの変化とは、例えば、弁の開閉、機器の発停またはモード切替など、所定の第1の制御状態から第2の制御状態への変化または第2の制御状態から第1の制御状態への変化に対応する。本実施形態において制御状態の変化は、制御装置4から評価対象機器3への制御信号の変化、制御装置4からの制御信号に応じた評価対象機器3の動作状態の変化、制御装置4が監視している評価対象機器3の動作状態変化等を含む。
イベントメッセージは、例えば、イベントの発生時刻を示す時刻情報と、イベントの内容を特定するイベント識別番号を示す情報を含む。イベントの内容とは、イベントが発生した評価対象機器3と、イベントの種類を表す情報である。イベント識別番号は、例えば、イベントの種類と、イベントが発生した評価対象機器3や対象設備2あるいは制御装置4を特定する情報である。なお、イベントの種類は、イベントが、例えば、警報なのか、発停指示なのか、発停操作の指示なのか、調整操作の指示なのか、センサの出力変動なのか等の大きな分類と、警報であればどういう警報なのか、発停指示であれば発動指示、停止指示、開指示、閉指示等のどれなのかという小さな分類を含む。ただし、イベントメッセージは、例えば、イベント識別番号に代えて、イベントの内容を示す文字列等のデータを含んでいてもよい。
なお、制御装置4は、イベントが発生した場合にイベントメッセージを生成して、機器評価装置1へ順次、送信することに代えて、次のようにイベントの発生を機器評価装置1へ通知してもよい。すなわち、制御装置4は、例えば、評価対象機器3を構成する各機器へ制御信号を出力した場合にその履歴を所定のファイルに記録する機能を備え、制御装置4がその履歴を記録したファイルを機器評価装置1へ出力し、機器評価装置1が入力されたファイルを参照してイベントの発生を評価してもよい。
受信イベントメッセージログ192は、図5に示すように、発生時刻を示す情報とイベント識別番号を示す情報を対応づけて、時系列で複数組、記憶するファイルである。図5は、図2に示す受信イベントメッセージログ192の構成例を示す模式図である。なお、受信イベントメッセージログ192は、例えば、各イベント識別番号に対応した複数のファイルから構成し、各ファイルにイベントメッセージが含む時刻情報のみを記憶させるようにしてもよい。
図3および図4は、図2に示すイベントメッセージDB191の構成例を示す模式図である。図2に示すイベントメッセージDB191は、イベントメッセージの定義情報と実際の発生状況を示す情報を格納するDBであり、例えば、図3に示すDB191−1と図4に示すDB191−2の組み合わせから構成することができる。図3に示すDB191−1は、イベントを算出する所定の期間が1週間である場合の例である。また、図3に示すDB191−1は、最新(最後)の週である2018年6月24日から2018年6月30日までの期間のいずれかの時点での値の例を示す。
なお、所定の単位期間の発生回数に換算する場合、例えば、第1の期間を数週間、第2の期間を1週間として、第1の期間の発生回数を、数週間の発生回数の合計を1週間当たりの平均値に換算した値とする。その際、数週間の平均は、相加平均のほか、加重平均等としてもよい。例えば、第1の期間の数週間のうち、第2の期間に近い週の重みを大きくし、第2の期間に遠い週の重みを小さくして、加重平均値を求めることができる。
例えば、図3の例では第2の期間を評価対象の週とし、第1の期間を評価対象の週の前の週としている。また、第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数は、当該期間中(1週間中)に発生したイベントの回数を30日換算したもの(発生回数を期間中の経過日数で除して30を乗じた値)としている。図3の例では、最新の2018年6月24日から2018年6月30日までの1週間の経過時間は0時間より大きく7日間以下である。
また、本実施形態では、第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数の少なくとも一方が所定値(本例では「3」)以上である場合にのみ評価係数が算出される。すなわち、第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数の両方が所定値(本例では「3」)未満の場合、評価係数は算出されない(算出対象外「−」とされる)。
本実施形態の評価係数は発生頻度によらず算出される。したがって、本実施形態の評価係数を用いることで、正常動作に対応するイベントの発生頻度が大きい場合でも、発生頻度が小さい異常動作に対応するイベントの変化の傾向を利用者は容易に把握することができる。
なお、本実施形態において、係数算出部13は、上述したように、評価係数の算出対象を、第1の期間に係るイベントの発生回数または第2の期間に係るイベントの発生回数の少なくとも一方が所定値以上(本例では「3」以上)であるものに限定している。すなわち、係数算出部13は、第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数の両方が所定値(本例では「3」)未満の場合、評価係数を算出しない(算出対象外「−」とする)。両方の発生回数が所定値より小さい場合に評価係数を算出対象外とすることで、評価係数の統計的な信頼性(精度)を高めることができる。ただし、係数算出部13では対象外とする評価係数を設定せずに、後述する情報出力部14や情報判定部15で評価係数と発生回数に基づいて情報出力するか否かを判定するようにしてもよい。
情報出力部14は、係数算出部13が算出した評価係数が閾値を超えた場合、例えば、評価係数が閾値を超えた他のイベントとともに、その一覧を情報として、リスト出力部16から出力する。この場合、情報出力部14は、図3に示すDB191−1を参照し、評価係数が閾値を超えたイベントについて情報出力要否に「要」を設定する。そして、リスト出力部16は、図3に示すDB191−1内で情報出力要否に「要」と設定されている各イベントを一覧にして、所定の表示装置の画面に表示したり、オンラインや電子媒体で出力したり、紙媒体を用いて出力したり、電子メールやソーシャル・ネットワーキング・サービス等を用いて利用者が使用する端末に向けて出力したりする。
図3に示す例では、情報出力部14は、直近の4つの評価期間のいずれかで、係数算出部13が算出した評価係数が閾値「2」を超えた場合に情報出力要否を「要」に設定している。
なお、情報出力部14は、係数算出部13が算出した評価係数が閾値を超えた場合、情報の出力として、リスト出力部16を介さず、評価係数が閾値を超えた旨を示す情報を、例えば、所定の表示装置の画面に表示したり、音響信号で出力したり、照明器具を動作させることで出力したり、オンラインや電子媒体で出力したり、紙媒体を用いて出力したり、電子メールやソーシャル・ネットワーキング・サービス等を用いて利用者が使用する端末に向けて出力したりしてもよい。
運転ログデータは、図2に示す運転ログ193に記憶されるデータである。図6は、図2に示す運転ログ193の構成例を示す模式図である。図6に示す運転ログ193は、イベントの発生時刻とイベント識別番号と評価係数と情報出力要否と運転情報を対応づけて複数組、記憶するファイルである。運転情報は、当該イベントが発生した後に何らかの対処がなされた場合、その対処の内容を示す情報である。運転情報は、例えば、実施された調整作業や保守作業の内容を示す情報を含む。運転情報は、空白である場合もある。運転情報は、例えば図示していない調整作業や保守作業のログファイル等に記憶された内容に基づいて自動的にあるいは手動で記憶される。
情報判定部15は、例えば、図3に示すDB191−1内で評価係数が「9999」のイベント(当該イベントとする。)について、同一のイベント識別番号と評価係数「9999」をキーとして図6に示す運転ログ193を検索し、そのキーに適合するデータが抽出された場合、そのデータの情報出力要否が「要」であるとき、あるいは運転情報に作業等が実施された旨が記憶されていたとき、情報を出力すると判定し、DB191−1内で当該イベントの情報出力要否を「要」に設定する。
なお、イベントの一覧を出力する対象の期間が複数の期間にわたる場合、リスト出力部16は、同一重要度の複数のイベントを評価係数が高い順に並べる際に、例えば、複数期間の評価係数の合計値(平均値)が大きい順に各イベントを並べる。
また、リスト出力部16は、イベントの一覧に、各評価対象機器3に対する評価係数に基づく評価の内容を示す情報を対応づけて出力することができる。
リスト出力部16は、イベントの一覧を、解析リポートDB194に出力するとともに、所定の表示装置の画面に表示したり、オンラインや電子媒体で出力したり、紙媒体を用いて出力したり、電子メールやソーシャル・ネットワーキング・サービス等を用いて利用者が使用する端末に向けて出力したりする。
図7および図8に示す解析リポートDB194は、「1」〜「9」のイベント番号に対応づけて、イベントの内容、評価期間毎の発生回数および評価係数と、評価の内容を示すデータを含む。例えば、イベント番号が「1」のイベントは、図3に示すDB191−1内のイベント識別番号「E1001」のイベントに対応し、図7に示すように、イベントの内容が「燃料移送装置 運転中 ON」であり、評価期間が5月27日から6月9日までの評価係数が「対象外」、6月3日から6月16日までの評価係数が「5」、6月10日から6月23日までの評価係数が「2」、6月17日から6月30日までの評価係数が「2」である。なお、「対象外」は、評価係数が算出の対象外「−」であることを示す。
また、図8に示すように、イベント番号が「1」のイベントの評価の内容は「清掃作業による動作と推定します。」である。また、イベント番号が「2」のイベントの評価の内容は「乾灰払出しによる動作と推定します。」である。
イベント番号「1」の評価の内容「清掃作業による動作と推定します。」は、例えば、リスト出力部16が解析リポートDB194から過去の同種の評価を抽出して自動的に選択して決定したり、機器評価装置1の操作者が予め決められた複数のテンプレートから選択して決定したりすることができる。例えば、リスト出力部16は、解析リポートDB194から、イベント識別番号「E1001」または類似機器イベント識別番号「E2001」のイベントの評価係数が「対象外」→「5」→「2」→「2」と変化した場合(あるいは一定の誤差を持ち同様に変化した場合)に設定された過去の評価の内容を選択して、当該イベントの評価の内容に決定する。
また、イベント番号「2」の評価の内容「乾灰払出しによる動作と推定します。」は、例えば、リスト出力部16が運転ログ193から過去の同種の評価を抽出して自動的に選択して決定したり、機器評価装置1の操作者が予め決められた複数のテンプレートから選択して決定したりすることができる。例えば、リスト出力部16は、運転ログ193から、イベント識別番号「E1002」でイベントの評価係数が4週間連続して「9999」である場合に設定された運転情報の内容に基づき当該イベントの評価の内容に決定する。
例えば、図2に示す機器評価装置1が備える各部は、適宜、統合あるいは分離することができる。例えば、発生回数算出部12と係数算出部13と情報出力部14と情報判定部15の一部または全部を統合したり、記憶部19をネットワークを介して複数に分割して構成したり、2重化して構成したりすることができる。
図10は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ90は、プロセッサ91、メインメモリ92、ストレージ93、インタフェース94を備える。
上述の機器評価装置1は、コンピュータ90に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ93に記憶されている。プロセッサ91は、プログラムをストレージ93から読み出してメインメモリ92に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ92に確保する。
2 対象設備
3 評価対象機器
4 制御装置
5 通信回線
10 機器評価システム
11 メッセージ取得部
12 発生回数算出部
13 係数算出部
14 情報出力部
15 情報判定部
16 リスト出力部
19 記憶部
191 イベントメッセージDB
191−1、191−2 DB
192 受信イベントメッセージログ
193 運転ログ
194 解析リポートDB
Claims (9)
- 第1の期間および第2の期間に係る評価対象機器のイベントの発生回数を算出する発生回数算出部と、
前記第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数とに基づいて、発生回数の変化率を示す評価係数を算出する係数算出部と、
を備える機器評価装置。 - 前記イベントが、前記評価対象機器の制御状態のオンまたはオフの変化に対応する事象である
請求項1に記載の機器評価装置。 - 前記評価係数が所定値を超えた場合に所定の情報を出力する情報出力部
を備える請求項1または請求項2に記載の機器評価装置。 - 前記係数算出部は、前記第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数のうち大きい方を、前記第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数のうち小さい方で除算することで、前記評価係数を算出する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の機器評価装置。 - 前記第1の期間および前記第2の期間は、所定の周期に係る連続する2つの期間である
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の機器評価装置。 - 前記第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数の一方がゼロである場合、同じイベントにおいて前記発生回数がゼロになったときの運転ログデータに基づいて、前記所定の情報を出力するか否かを決定する情報判定部を備える
請求項2に記載の機器評価装置。 - 前記イベントに係る機器の重要度と前記評価係数とに基づいてソートした、前記イベントの一覧を出力するリスト出力部
を備える請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の機器評価装置。 - 第1の期間および第2の期間に係る評価対象機器のイベントの発生回数を算出するステップと、
前記第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数とに基づいて、発生回数の変化率を示す評価係数を算出するステップと、
を備える機器評価方法。 - コンピュータに、
第1の期間および第2の期間に係る評価対象機器のイベントの発生回数を算出するステップと、
前記第1の期間に係る発生回数と第2の期間に係る発生回数とに基づいて、発生回数の変化率を示す評価係数を算出するステップと、
を実行させるためのプログラム。
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