JP2020060719A - 水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物 - Google Patents

水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物 Download PDF

Info

Publication number
JP2020060719A
JP2020060719A JP2018193023A JP2018193023A JP2020060719A JP 2020060719 A JP2020060719 A JP 2020060719A JP 2018193023 A JP2018193023 A JP 2018193023A JP 2018193023 A JP2018193023 A JP 2018193023A JP 2020060719 A JP2020060719 A JP 2020060719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
water
negative resist
resist composition
soluble negative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018193023A
Other languages
English (en)
Inventor
憲司 原
Kenji Hara
憲司 原
入沢 正福
Masafuku Irisawa
正福 入沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Adeka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Adeka Corp filed Critical Adeka Corp
Priority to JP2018193023A priority Critical patent/JP2020060719A/ja
Publication of JP2020060719A publication Critical patent/JP2020060719A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

【課題】高精細なパターンでかつ耐熱性、耐水生および耐湿熱性に優れる硬化物が得られる水溶性ネガレジスト用組成物、これを用いた硬化物の製造方法および硬化物を提供する。【解決手段】感光基および水酸基を有する水溶性感光重合体(A)、水溶感光重合体(A)以外であって、下記一般式(I)で表される構成単位を有する化合物(B)および架橋剤(C)を含有する水溶性ネガレジスト用組成物である。(式中、*は結合手を意味する。)【選択図】なし

Description

本発明は、感光性を有し、光により高精細なパターンの硬化物を形成でき、得られる硬化物が耐湿熱性に優れることを特徴とする水溶性ネガレジスト用組成物に関する。
ポリビニルアルコールは、塗料、インキ、接着剤、光学フィルム等、種々の用途に用いられている。例えば、特許文献1では、ポリビニルアルコール等の樹脂とチタン有機化合物、ジルコニウム有機化合物等の金属有機化合物を含有する、ガスバリア性及び耐水性に優れた樹脂組成物が提案されている。また、特許文献2では、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール及び架橋剤としてアミノ基を有するシランカップリング剤を含有する、耐薬品性、スティッキング性に優れた感熱記録材料が提案されている。さらに、特許文献3では、アセト酢酸エステル基含有ポリビニルアルコール系樹脂をグリオキシル酸塩で架橋してなる、紫外線による経時変色が少なく、耐候性に優れたポリビニルアルコール系樹脂架橋物の製造方法が提案されている。
特開平11−310712号公報 特開2009−039874号公報 特開2013−028697号公報
パターン形成剤及び各種レジスト等の用途において、高精細なパターンでかつ耐熱、耐水及び耐湿熱性に優れる硬化物が得られる水溶性ネガレジスト用組成物が要求されるが、市場が求める高いレベルで、これらを両立する水溶性ネガレジスト用組成物がないという問題があった。
従って、本発明の目的は、高精細なパターンでかつエッチング性及びエッチング後の硬化物除去性に優れる水溶性ネガレジスト用組成物を提供することにある。
本発明は、下記〔1〕〜〔9〕を提供することにより、上記目的を達成したものである。
[1]感光基及び水酸基を有する水溶性感光重合体(A)[以下、重合体(A)とも記載]、重合体(A)に該当しない下記一般式(I)で表される構成単位を有する化合物(B)[以下、成分(B)とも記載]及び架橋剤(C)を含有する水溶性ネガレジスト用組成物。
Figure 2020060719
(式中、*は結合手を意味する。)
[2]重合体(A)が下記一般式(IIα)、(IIβ)及び(IIγ)からなる群より選ばれる構成単位を一つ以上有する[1]に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
Figure 2020060719
(式中、Y1、Y及びYは、それぞれ独立に直接結合又は2価の連結基を表し、
、Q及びQは、それぞれ独立に感光基を表し、
*は結合手を意味する。)
[3]感光基が、スチルバゾリウム基、シンナモイル基、アクリル基、メタクリル基、アクリルアミド基又はメタアクリルアミド基である[1]又は[2]に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
[4]重合体(A)が、下記一般式(IIδ)又は(IIε)で表される構成単位を含有する[1]〜[3]の何れか1項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
Figure 2020060719
(式中、Anq−はq価のアニオンを表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表し、
*は結合手を意味する。)
[5]成分(B)が、更に下記一般式(III)で表される構成単位を有する化合物である[1]〜[4]の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
Figure 2020060719
(式中、*は結合手を意味する。)
[6]更に重合体(A)に該当しない下記一般式(IV)で表される基を一つ以上有する化合物(D)[以下、成分(D)とも記載]を含有する[1]〜[5]の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
Figure 2020060719
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、
は酸素原子又は−NR−を表し、
は、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、
は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表し、
で表される炭素原子数1〜6のアルキレン基の水素原子は、ハロゲン原子又は水酸基で置換される場合もあり、
nは、0〜30の数を表し、
*は結合手を意味する。
一般式(IV)で表される基を複数有する化合物(D)において、複数存在するR、X、X、nは、それぞれ同一の場合も異なる場合もある。)
[7]架橋剤(C)が、ジルコニウム化合物又はチタン化合物である[1]〜[6]の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
[8][1]〜[6]の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物に光を照射する工程を有する硬化物の製造方法。
[9][1]〜[6]の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物から得られる硬化物。
本発明によれば、高精細なパターンでかつ、エッチング性及びエッチング後の硬化物除去性に優れる水溶性ネガレジスト用組成物を提供することができる。
以下、本発明の水溶性ネガレジスト用組成物について詳細に説明する。本発明の水溶性ネガレジスト用組成物は、パターン成形剤、フラットパネルディスプレイ向けの光学フィルム、光学フィルムのコーティング材料又は、接着剤等の用途に適用できる。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物は、重合体(A)、成分(B)及び架橋剤(C)を含有する。また、保存安定性に優れ、一液で存在できる為、硬化物を簡便に作成することができる。以下、各成分について順に説明する。
<重合体(A)>
本発明に係る重合体(A)とは、感光基及び水酸基を有していればよく、特に限定されない。
重合体(A)として好ましいものとして、硬化物の耐熱、耐水及び耐湿熱性が高いことから上記一般式(IIα)〜(IIε)を構成単位として有する化合物が挙げられ、中でも、(IIδ)及び(IIε)を構成単位として有する化合物は、LED光源(365nm)を用いた場合においても硬化性に優れる水溶性ネガレジスト用組成物並びに耐熱、耐水及び耐湿熱性に優れる硬化物が得られることからより好ましい。
上記一般式(IIα)、(IIβ)及び(IIγ)中のY、Y及びYで表される2価の連結基としては、特に制限はないが、例えば、炭素数1〜10のアルキレン基(メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基など)、炭素数6〜30のアリーレン基(フェニレン基、ナフタレン基等)、ヘテロ環連結基、−CH=CH−、−O−、−S−、−C(=O)−、−CO−、−NR−、−CONR−、−OC−、−SO−、−SO−及びこれらを2以上組み合わせた連結基を好ましく挙げることができる。ここで、Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。
上記一般式(IIα)、(IIβ)及び(IIγ)中のQ、Q及びQで表される感光基としては、例えば、シンナミル基、シンナモイル基、シンナミリデン基、シンナミリデンアセチル基、カルコン基、クマリン基、イソクマリン基、2,5−ジメトキシスチルベン基、マレイミド基、α−フェニルマレイミド基、2−ピロン基、アジド基、チミン基、キノン基、ウラシル基、ピリミジン基、スチルバゾリウム基、スチリルピリジニウム基、チリルキノリウム基、エポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基、アリルエーテル基、アクリル基、メタクリル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ビニル基、アリル基、スチリル基等が挙げられ、
上記の中でも、重合体(A)として水溶性ネガレジスト用組成物に含有させた場合、感光性が高く、液安定性(増粘、ゲル化、析出などを伴わない)が高い水溶性ネガレジスト用組成物が得られることからスチルバゾリウム基、シンナモイル基、アクリル基、メタアクリル基、アクリルアミド基又はメタアクリルアミド基を好ましく用いることができる。
上記感光基の中でも、スチルバゾリウム基は、水への溶解性が高く、また365nm付近に吸収帯があるため、LED光源(365nm)等の波長が長い光源においても感光性を発現する水溶性ネガレジスト用組成物が得られ、該水溶性ネガレジスト用組成物から耐熱、耐水及び耐湿熱性に加えて高精細なパターンな硬化物が得られるため特に好ましく用いることができる。
上記好ましい重合体(A)の具体的な例として、下記一般式(V)及び下記一般式(VI)で表される水溶性感光重合体が挙げられる。
Figure 2020060719
(式中、X及びQは上記一般式(IIα)と同一であり、X及びQは上記一般式(IIγ)と同一であり、
a、b、c、及びdは0〜5000までの数であり、a及びdは、同時に0となることは無く、100<a+b+c+d<5000であり、*は結合手を意味する。)
Figure 2020060719
(式中、a、b、c及びdは、上記一般式(V)と同一であり、a及びdは、同時に0となることは無く、100<a+b+c+d<5000であり、*は結合手を意味する。)
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物より得られる硬化物の耐熱性及び密着性が良好なことから、上記一般式(V)および(VI)においてa、b、c及びd(モル比)の好ましい値は、a:b:c:d=0.1〜4:5〜30:5〜70:0.1〜4であり、重量平均分子量が1.5万〜500万、好ましくは10万〜100万であるものが好ましい。
上記一般式(VI)で表される重合体は、ブテンジオール・ポリビニルアルコール共重合体に感光基を有するアルデヒドをpH1〜4の条件下でアセタール化反応させることにより得られる。また、市販品を用いることによって製造することもでき、例えば、日本合成化学社製のGポリマー(ブテンジオールビニルアルコールコポリマー)OKS−1081、OKS−1083、OKS−1109に感光基を有するアルデヒドをpH1〜4の条件下でアセタール化反応させることにより得ることもできる。)
重合体(A)は、重合体(A)と成分(B)の総和100質量部に対し、固形分換算で1〜99質量部が好ましく、より好ましくは、5〜95質量部であり、10〜50質量部が最も好ましい。高精細なパターンでかつ耐熱、耐水及び耐湿熱性に優れる硬化物が得られることから好ましい。
<成分(B)>
本発明に係る成分(B)とは、上記感光基を構造中に有さず、かつ上記一般式(I)で表される構成単位を有していればよく、特に限定されない。
上記成分(B)は、主鎖としては従来公知のポリビニルアルコールと同様で、一般的にポバールと呼ばれるビニルアルコールを重合させたポリビニルアルコール、部分けん化ポリビニルアルコール、完全けん化ポリビニルアルコール、または酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のけん化物等が挙げられる。なお、成分(B)を構成するポリビニルアルコールは、ビニルアルコールを必須の単量体とするホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。
成分(B)の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコールとジケテンを反応させる方法、ポリビニルアルコールとアセト酢酸エステルを反応させてエステル交換する方法、酢酸ビニルとアセト酢酸ビニルの共重合体をケン化する方法等を挙げることができる。これらの中でも、製造工程が簡略で、品質の良いアセト酢酸エステル基を有するポリビニルアルコールが得られることから、ポリビニルアルコールとジケテンを反応させる方法で製造するのが好ましい。
酢酸ビニルと共重合性を有する単量体としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、アリルスルホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸ソーダ、スルホン酸ソーダ、スルホン酸ソーダモノアルキルマレート、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられ、これら単量体は全構造単位の10モル%以下、特に5モル%であるのが好ましく、多すぎると水溶性が低下したり、後述する架橋剤(C)との相溶性が低下したりするおそれがある。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が、10,000〜200,000、けん化度(加水分解率)が、85〜100である成分(B)は、耐水性が向上し、膜の耐久性が向上するので好ましく、けん化度が95〜100である成分(B)は、耐水性がさらに向上するのでより好ましい。
上記成分(B)としては、上記一般式(III)で表される構成単位を有する化合物を用いた場合、本発明の水溶性ネガレジスト用組成物より得られる硬化物の耐熱、耐水及び耐湿熱性が特に優れることからより好ましい。
上記一般式(III)で表される構成単位の含有量は、通常、0.1〜20モル%であり、さらには0.2〜15モル%、特には0.3〜10モル%であるものが、硬化物の耐水性、架橋速度、水溶性、水溶液の安定性の観点から好ましい。
成分(B)としては、市販品を用いることもでき、例えば、ゴーセネックスZ−100、Z−200、Z−220、Z−300及びZ−410(日本合成化学工業社製)等が挙げられる。
成分(B)は、重合体(A)と成分(B)の総和100質量部に対し、1〜99質量部が好ましく、より好ましくは、5〜95質量部であり、50〜90質量部が最も好ましい。成分(B)の含有量である場合、高精細なパターンでかつ耐熱、耐水及び耐湿熱性に優れる硬化物が得られることから好ましい。
<架橋剤(C)>
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物に含有される架橋剤(C)は、上記成分(B)を架橋し得るものであれば、制限なく用いることができる。
上記架橋剤(C)としては、例えば、従来既知の有機系架橋剤、キレート化剤を有している金属キレート錯体、ジルコニウム化合物及びチタン化合物を好ましく用いることができる。
上記有機系架橋剤としては、架橋剤として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができ、例えば、ビスジアジド化合物、ヒドロキシル基またはアルコキシル基を有するアミノ樹脂、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂などを挙げることができる。これらはメラミン、尿素、グアナミン、グリコールウリル、スクシニルアミド、エチレン尿素を沸騰水中でホルマリンと反応させてメチロール化、あるいはこれにさらに低級アルコールを反応させてアルコキシル化したものを用いることができる。
上記キレート化剤としては、ヒドロキシカルボン酸またはその塩、グリオキシル酸またはその塩、アミノアルコール、アミノカルボン酸、アラニン、アルギニン、ロイシン、イソロイシン、ジヒドロキシプロピルグリシン、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ニトリロ三酢酸、β−ジケトン、ジメチルグリオキシム、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、ポリヒドラジド、リン酸エステルが挙げられ、これらは一種または二種以上を組み合わせて用いることができる。
1つの金属原子に対して、共有結合や水素結合等により2座またはそれ以上の多座で配位することが可能なキレート化剤を有している金属キレート錯体を用いた場合、架橋反応速度が適度に調節されるため好ましい。キレート型配位子としては具体的には、ヒドロキシカルボン酸またはその塩、アミノアルコール、β−ジケトン等が挙げられる。
上記ジルコニウム化合物としては、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム等のハロゲン化ジルコニウム;硫酸ジルコニウム、塩基性硫酸ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコニウム、オキシ炭酸ジルコニウム等の鉱酸のジルコニウム塩;ギ酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、プロピオン酸ジルコニウム、カプリル酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、オクチル酸ジルコニウム、クエン酸ジルコニウム、リン酸ジルコニウム等の有機酸のジルコニウム塩;炭酸ジルコニウムアンモニウム、硫酸ジルコニウムナトリウム、酢酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、炭酸ジルコニウムカリウム、シュウ酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジルコニウムアンモニウム、ジルコニウムラクテートアンモニウム等のジルコニウム錯塩の他、一種または二種以上のキレート化剤を配位子とするジルコニウムキレート錯体が挙げられる。これらの中でも、水溶性ジルコニウムが好ましく、オキシハロゲン化ジルコニウム、オキシ酢酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム及びオキシ硝酸ジルコニウムがより好ましい。
上記ジルコニウムキレート錯体としては、例えば、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、オキシハロゲン化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、ジルコニウムラクテートアンモニウム、硫酸ジルコニウム及びオキシ酢酸ジルコニウム、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムモノエチルアセトアセテート、ジルコニウムアセテート等が挙げられる。
上記ジルコニウム化合物の中でも、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、オキシハロゲン化ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム、ジルコニウムラクテートアンモニウム、硫酸ジルコニウム及びオキシ酢酸ジルコニウム等が、安定性、水溶性、反応性が高いので好ましい。これらは、一種または二種以上の混合物として使用することができる。
上記ジルコニウム化合物としては市販品を用いることもでき、例えば、酸塩化ジルコニウム、ジルコゾールZC、ジルコゾールZC−20、ジルコゾールZN、ジルコゾールHA、ジルコゾールAC−7、ジルコゾールZK−10、ジルコゾールZN、ジルコゾールZA−10、ジルコゾールZA−20、オクチル酸ジルコニル、炭酸ジルコニル、(第一希元素化学工業社製)、オルガチックスZA−45、オルガチックスZA−65、オルガチックスZB−126、オルガチックスZC−126、オルガチックスZC−150、オルガチックスZC−200、オルガチックスZC−300、オルガチックスZC−320、オルガチックスZC−540、オルガチックスZC−580、オルガチックスZC−700、ZC−300(マツモトファインケミカル社製)等が挙げられる。
上記チタン化合物としては、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラノルマルプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラ−t−ブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラメチルチタネート等のチタンアルコキシド;チタンブチルダイマー、チタンブチルテトラマー等のチタンアルコキシドの加水分解分解反応により得られるオリゴマーやポリマー及びそれらの誘導体;チタンアセチルアセトナート、チタンオクチレングリコレート、チタンテトラアセチルアセトナート、チタンエチルアセトアセテート、チタントリエタノールアルミネート、シュウ酸チタン等のチタンキレート錯体;ポリヒドロキシチタンステアレート等のチタンアシレート;四塩化チタン、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、ジイソプロポキシチタンビス(トリエタノールアミネート)等が挙げられ、これらは、一種または二種以上の混合物として使用することができる。
上記チタン化合物としては市販品を用いることもでき、例えば、オルガチックスTA−8、オルガチックスTA−10、オルガチックスTA−12、オルガチックスTC−100、オルガチックスTC−120、オルガチックスTC−300、オルガチックスTC−310、オルガチックスTC−315、オルガチックスTC−335、オルガチックスTC−401、オルガチックスTC−800、オルガチックスWS−700(マツモトファインケミカル社製)等が挙げられる。
該水溶性ネガレジスト用組成物より得られる硬化物の耐湿熱性が良好なことから、架橋剤(C)の中でもジルコニウム化合物又はチタン化合物が特に好ましい。
架橋剤(C)は、成分(B)100質量部に対し、0.01〜5質量部であるのが、析出や増粘等の変化が無く、水溶性ネガレジスト用組成物が安定なため好ましい。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物には架橋剤(C)成分由来の金属分が含まれるが、金属含有量は、水溶性ネガレジスト用組成物の溶剤を除いた成分中、0.01〜3質量%が好ましく、より好ましくは0.01〜1質量%である。
<成分(D)>
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物に含有される場合がある成分(D)は、上記一般式(IV)で表される化合物であれば、制限なく用いることができる。
上記一般式(IV)中のRで表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、特に限定されるものではないが、好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基及び炭素原子数7〜20のアリールアルキル基等を表し、重合性化合物(B)として用いた場合の感度が良好なことから、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数1〜10のアルカンジイル基、炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、炭素原子数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基及び炭素原子数7〜10のアリールアルキル基等がより好ましい。
上記炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル及びイコシル等が挙げられ、上記炭素原子数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル及びイソデシル等が挙げられる。
上記炭素原子数2〜20のアルケニル基としては、例えば、ビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、4−ペンテニル、3−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、4−ヘプテニル、3−オクテニル、3−ノネニル、4−デセニル、3−ウンデセニル、4−ドデセニル、3−シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニル−1−メチル、及び4,8,12−テトラデカトリエニルアリル等が挙げられ、上記炭素原子数2〜10のアルケニル基としては、例えば、ビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、4−ペンテニル、3−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、4−ヘプテニル、3−オクテニル、3−ノネニル及び4−デセニル等が挙げられる。
上記炭素原子数3〜20のシクロアルキル基とは、3〜20の炭素原子を有する、飽和単環式又は飽和多環式アルキル基を意味する。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル、デカハイドロナフチル、オクタヒドロペンタレン、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル及びテトラデカヒドロアントラセニル等が挙げられ、上記炭素原子数3〜10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル、デカハイドロナフチル、オクタヒドロペンタレン及びビシクロ[1.1.1]ペンタニル等が挙げられる。
上記炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基とは、アルキル基の水素原子が、シクロアルキル基で置換された4〜20の炭素原子を有する基を意味する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロノニルメチル、シクロデシルメチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、2−シクロヘプチルエチル、2−シクロオクチルエチル、2−シクロノニルエチル、2−シクロデシルエチル、3−シクロブチルプロピル、3−シクロペンチルプロピル、3−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘプチルプロピル、3−シクロオクチルプロピル、3−シクロノニルプロピル、3−シクロデシルプロピル、4−シクロブチルブチル、4−シクロペンチルブチル、4−シクロヘキシルブチル、4−シクロヘプチルブチル、4−シクロオクチルブチル、4−シクロノニルブチル、4−シクロデシルブチル、3−3−アダマンチルプロピル及びデカハイドロナフチルプロピル等が挙げられ、上記炭素原子数4〜10のシクロアルキルアルキル基としては、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロノニルメチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、2−シクロヘプチルエチル、2−シクロオクチルエチル、3−シクロブチルプロピル、3−シクロペンチルプロピル、3−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘプチルプロピル、4−シクロブチルブチル、4−シクロペンチルブチル及び4−シクロヘキシルブチル等が挙げられる。
上記炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、ナフチル、アンスリル、フェナントレニル等や、上記アルキル基、上記アルケニル基やカルボキシル基、ハロゲン原子等で1つ以上置換されたフェニル、ビフェニリル、ナフチル、アンスリル等、例えば、4−クロロフェニル、4−カルボキシルフェニル、4−ビニルフェニル、4−メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル等が挙げられ、上記炭素原子数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル及びナフチル等や、上記アルキル基、上記アルケニル基やカルボキシル基、ハロゲン原子等で1つ以上置換されたフェニル、ビフェニリル、ナフチル、アンスリル等、例えば、4−クロロフェニル、4−カルボキシルフェニル、4−ビニルフェニル、4−メチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル等が挙げられる。
上記炭素原子数7〜20のアリールアルキル基とは、アルキル基の水素原子が、アリール基で置換された7〜30の炭素原子を有する基を意味する。例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジル、フェニルエチル及びナフチルプロピル等が挙げられ、上記炭素原子数7〜20のアリールアルキル基とは、アルキル基の水素原子が、アリール基で置換された7〜20の炭素原子を有する基を意味する。例えば、ベンジル、α−メチルベンジル、α、α−ジメチルベンジル及びフェニルエチル等が挙げられる。
上記一般式(IV)中のRで表される炭素原子数1〜6のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等の直鎖状のアルキレン基並びにイソプロピレン基及びイソブチレン基等の分岐鎖状のアルキレン基等が挙げられる。
上記成分(D)としては、例えば、アルキレンオキサイド変性アクリレート化合物、アルキレンオキサイド変性メタクリレート化合物、アクリルアミド化合物及びメタクリルアミド化合物を好ましく用いることができる。
上記アルキレンオキサイド変性アクリレート化合物とは、上記一般式(IV)中、Rが水素原子、Xが酸素原子、nが、1〜30の化合物であり、上記アルキレンオキサイド変性メタクリレート化合物とは、上記一般式(IV)中、Rがメチル基、Xが酸素原子、nが、1〜30の化合物である。
上記アルキレンオキサイド変性アクリレート化合物としては、例えばジエチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられ、
上記アルキレンオキサイド変性メタクリレート化合物としては、例えばジエチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジエチレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジプロピレンオキサイド変性1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート等が挙げられる。
上記アルキレンオキサイド変性アクリレート化合物及び上記アルキレンオキサイド変性メタクリレート化合物としては、市販品も好ましく用いることができ、例えば、NKエステル A−600、A−GLY−20E、NKエコノマー A−PG5054E(以上、新中村化学工業製)等が挙げられる。
上記アルキレンオキサイド変性アクリレート化合物及びアルキレンオキサイド変性メタクリレート化合物において、上記一般式(IV)中のXがエチレン基、又はプロピレン基であるものは、水溶性に優れるので好ましく、エチレン基が特に水溶性に優れることから好ましい。
上記アルキレンオキサイド変性アクリレート化合物及びアルキレンオキサイド変性メタクリレート化合物が、上記一般式(IV)で表される基を一つ有する場合、水溶性にすぐれることから、nが6以上である場合が特に好ましい。
上記アルキレンオキサイド変性アクリレート化合物及びアルキレンオキサイド変性メタクリレート化合物が、上記一般式(IV)で表される基を複数有する場合、水溶性にすぐれることから、複数存在するnの総和が10以上である場合が特に好ましい。
上記アクリルアミド化合物とは、上記一般式(IV)中、Rが水素原子、XがNR−、nが、1〜0の化合物であり、上記メタクリルアミド化合物とは、上記一般式(IV)中、Rがメチル基、XがNR−、nが、0の化合物である。
上記アクリルアミド化合物としては、ヒドロキシアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、アクリルロイルモルホリン、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミドなどが挙げられ、
上記メタクリルアミド化合物としては、ヒドロキシメタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジプロピルメタクリルアミド、メタクリルロイルモルホリン、N−n−ブトキシメチルメタクリルアミド、N−イソブトキシメチルメタクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
上記アクリルアミド化合物及び上記メタクリルアミド化合物としては、市販品も好ましく用いることができ、例えば、FAM−401、FAM−301、FFM−402およびFFM−201(富士フィルム社製(富士フィルム社製)が挙げられる。
成分(D)を含有する場合、成分(D)の含有量は、重合体(A)、成分(B)及び成分(D)の総和100質量部に対し、1〜50質量部であり、成分(D)の含有量がこの範囲にある場合、硬化性が良好な水溶性ネガレジスト用組成物が得られ、該水溶性ネガレジスト用組成物より高精細なパターンでかつ耐熱、耐水及び耐湿熱性に優れる硬化物が得られることから好ましい。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物は、溶剤として水を含有することが好ましい。有機溶剤と併用することも可能だが、溶剤として水のみの一液であることが環境低負荷並びに有機材料上に塗布する場合、有機材料を侵さないことから好ましい。
上記有機溶剤としては、水と併用することで、上記の各成分[重合体(A)、成分(B)、架橋剤(C)及び成分(D)]等を溶解又は分散しえる溶剤、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン及び2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン及びジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル及びテキサノール等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル及びエチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール及びアミルアルコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル(PGM)、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート及びエトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン及びキシレン等のBTX系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤;テレピン油、D−リモネン及びピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(以上、コスモ松山石油製);及びソルベッソ#100(以上、エクソン化学製);等のパラフィン系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン及び1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶剤;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤;カルビトール系溶剤、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド及び水等が挙げられ、水との相溶性がよいのでアルコール系溶剤が好ましい。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物は、溶剤として水を含有する。有機溶剤と併用することも可能だが、溶剤として水のみの一液であることが環境低負荷並びに有機材料上に塗布する場合、有機材料を侵さないことから好ましい。
本発明の硬化性組成物において、上記溶剤の使用量は、特に限定されるものではないが、硬化性組成物全量に対して70〜95質量%になることが好ましい。
溶剤の含有量が上記範囲の場合、ハンドリング性(硬化性組成物の粘度や濡れ性)及び液安定性(組成物に含まれる成分の析出や沈降を伴わない)に優れる硬化性組成物並びに硬化物の厚さを適切にコントロールできることから好ましい。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物には、必要に応じて、(A)成分及び(B)成分に属さない水溶性重合体、有機酸、カップリング剤、増感剤、界面活性剤、塩基性化合物、着色剤、ラジカル開始剤、水溶性防腐剤及び導電性物質等を加えることもできる。
上記(A)成分及び(B)成分に属さない水溶性重合体としては、酸化澱粉、エーテル化・エステル化・グラフト化された変性澱粉、ゼラチン・カゼイン・カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、水溶性ポリエステル樹脂、2−ヒドロキシプロピルアクリレートポリマー・4−ヒドロキシブチルアクリレートポリマー等の水溶性ポリアクリル酸エステル樹脂、水溶性ポリカーボネート樹脂、水溶性ポリ酢酸ビニル樹脂、水溶性スチレンアクリート樹脂、水溶性ビニルトルエンアクリレート樹脂、水溶性ポリウレタン樹脂、ポリビニルアミド・ポリアクリルアミド、変性アクリルアミド等の水溶性ポリアミド樹脂、水溶性尿素樹脂、水溶性ポリカプロラクトン樹脂、水溶性ポリスチレン樹脂、水溶性ポリ塩化ビニル樹脂、水溶性ポリアクリレート樹脂、水溶性ポリアクリロニトリル樹脂等の水溶性樹脂及びスチレン・ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
上記有機酸としては、カルボキシル基を有する弱酸性の化合物なら制限なく用いることができ、例えば、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、グリコール酸、乳酸、炭酸、蟻酸、シュウ酸、プロピオン酸、オクチル酸、カプリル酸、グルクロン酸、ステアリン酸、安息香酸、マンデル酸等が挙げられる。これらの中でも、乳酸、酢酸、クエン酸、グリコール酸またはリンゴ酸が好ましい。
カップリング剤としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等のアルキル官能性アルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン等のアルケニル官能性アルコキシシラン、3−メタクリロキシブロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシブロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン及びγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシラン等を用いることができる。
上記増感剤は、光照射により硬化する場合の、光の適応可能な波長範囲を拡大することができる化合物であり、増感剤としては、例えば、ベンゾフェノン、3−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,5−ジメチルベンゾフェノン、3,4−ジメチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4,4−ジメトキシベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、アセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、2,4−ジメトキシアセトフェノン、2,5−ジメトキシアセトフェノン、2,6−ジメトキシアセトフェノン、4,4−ジメトキシアセトフェノン、4−エトキシアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−エトキシ−2−フェニルアセトフェノン、4−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン類、アントラキノン、ヒドロキシアントラキノン、1−ニトロアントラキノン、アミノアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、アントラキノンスルホン酸、1,2−ベンズアントラキノン、1,4−ヒドロキシアントラキノン(キニザリン)等のアントラキノン類、アントラセン、1,2−ベンゾアントラセン、9−シアノアントラセン、9,10−ジシアノアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ビス(フェニルエチル)アントラセン等のアントラセン類、2,3−ジクロロ−6−ジシアノ−p−ベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−5−メチル−1,4−ベンゾキノン、メトキシベンゾキノン、2,5−ジクロロ−p−ベンゾキノン、2,6−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、9,10−フェナンスレキノン、カンファ−キノン、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、キサントン等のキノン類、チオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−イソプロピルチオキサンソン等のチオキサン類、ジベンゾスベロン、ジベンゾスベレン、ジベンゾスベレノール、ジベンゾスベラン等のシクロヘプタン類、2−メトキシナフタレン、ベンゾインイソプロピルエーテル、4−ベンゾイルジフェニル、o−ベンゾイル安息香酸、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4−メチル−ジフェニルスルフィド、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル等の芳香族化合物、及び色素系増感性物質であるクマリン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、キサンテン系化合物等が挙げられる。
上記界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素界面活性剤、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができ、これらは組み合わせて用いてもよい。
上記塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、エチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、ポリエチレンイミン等が挙げられ、これらは一種または二種以上を組み合わせて用いることができ、pH調整等の目的で塩基性化合物を添加する場合がある。
上記着色剤としては、顔料及び染料を用いることができる。顔料及び染料としては、それぞれ、無機色材又は有機色材を用いることができ、これらを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。ここで、顔料とは、後述の溶剤に不溶の着色剤を指し、無機又は有機色材の中でも溶剤に不溶であるもの、或いは無機又は有機染料をレーキ化したものも含まれる。
上記顔料としては、ファーネス法、チャンネル法又はサーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック、上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整又は被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶剤中で樹脂に分散処理し、20〜200mg/gの樹脂で被覆したもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のカーボンブラック、950℃における揮発分中のCO及びCOから算出した全酸素量が、表面積100m当たり9mg以上であるカーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、黒鉛、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン、アニリンブラック、ピグメントブラック7、チタンブラック等に代表される黒色顔料、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、合成鉄黒、アンバー、レーキ顔料等の有機又は無機顔料が挙げられ、遮光性が高いことから黒色顔料を用いることが好ましく、黒色顔料としてカーボンブラックを用いることが更に好ましい。
上記顔料としては、市販品を用いることもでき、例えば、MICROPIGMO WMYW−5、MICROPIGMO WMRD−5、MICROPIGMO WMBN−5、MICROPIGMO WMGN−5、MICROPIGMO WMBK−5、MICROPIGMO WMBE−5、MICROPIGMO WMVT−5、MICROPIGMO WMWE−1、BONJET BLACK CW−1(以上、オリエント化学工業社製)ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、254、228、240及び254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65及び71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180及び185;ピグメントグリ−ン7、10、36及び58;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62及び64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40及び50等が挙げられる。
上記染料としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸、アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物等が挙げられる。
上記ラジカル開始剤として従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、特開昭57−197289、特開平6−228218、特開2009−102455、特開2012−007071、特表2016−510314、WO2014/050551、特開平06−239910、特開2003−192712、特開2016−185929に記載されているものの他、ベンゾフェノン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン等の水素引抜型の光重合開始剤;フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン(α―ヒドロキシアルキルフェノン)、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4’−モルホリノベンゾイル)プロパン、2−モルホリル−2−(4’−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4’−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1,7−ビス(9’−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2’−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,2−ビス(2−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1−2’−ビイミダゾール、アシルホスフィンオキサイド、ビスアシルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイド等の光分解型光重合開始剤を用いることができ、光分解型光重合開始剤が、反応性の点から好ましい。
光分解型光重合開始剤の中でも、Irg2959、Irg819DW(BASF社製)、ESACURE ONE、ESACURE 1001M、ESACURE KIP 150、ESACURE DP 250(Lamberti社)等の水溶性開始剤等が、水への親和性が高いので好ましい。
上記染料としては、市販品を用いることもでき、水溶性染料としては、例えば、WATER YELLOW 1、WATER YELLOW 2、WATER YELLOW 6C、WATER YELLOW 6CL、WATER ORANGE 18、WATER ORANGE 25、WATER RED 1、WATER RED 2S、WATER RED 3、WATER RED 9、WATER RED 27、WATER PINK 2S、WATER BROWN 16、WATER GREEN 8、WATER BLUE 3、WATER BLUE 9、WATER BLUE 105S、WATER BLUE 106、WATER BLUE 117−L、WATER VIOLET 7、WATER BLACK 31、WATER BLACK 191−L、WATER BLACK 256−L、WATER BLACK R−455、WATER BLACK R−510、BONJET YELLOW 161−L、BONJET MAGENTA XXX、BONJET CYAN XXX、BONJET BLACK 891−L(以上、オリエント化学工業社製)等が挙げられ、
油溶性染料としては、VALIFAST YELLOW 1101、VALIFAST YELLOW 3150、VALIFAST RED 1308、VALIFAST RED 2320、VALIFAST PINK 1364、VALIFAST PINK 2310N、VALIFAST VIOLET 1701、VALIFAST BLACK 1815、VALIFAST BLACK 1807、VALIFAST BLACK 3804、VALIFAST BLACK 3810、VALIFAST BLACK 3820、VALIFAST BLACK 3830、VALIFAST BLACK 3840、VALIFAST BLACK 3866、VALIFAST BLACK 3870、VALIFAST ORANGE 2210、VALIFAST BROWN 3402、VALIFAST BLUE 1613及びVALIFAST BLUE 1605(以上、オリエント化学工業社製)等が挙げられる。
上記水溶性防腐剤としては、水への溶解度が高く、室温での溶解度が1%以上のものを挙げることができ、具体的には、メチルパラベン、安息香酸、安息香酸塩、サリチル酸、サリチル酸塩、フェノキシエタノール、水溶性カチオン抗菌剤、有機硫黄化合物、ハロゲン化化合物、環状有機窒素化合物、低分子量アルデヒド、パラベン、プロパンジオール物質、イソチアゾリノン、四級化合物、ベンゾエート、低分子量アルコール、デヒドロ酢酸、ACQ(銅・第四級アンモニウム化合物)、CUAZ(銅・アゾール化合物)、AAQ(第4級アンモニウム化合物)、亜硫酸水素ナトリウム、硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アスコルビン酸塩、ベンザルコニウムクロリド、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、パラベン、メチルパラベン、ポリビニルアルコール、ベンジルアルコール、イソチアゾロン、トリアジン、ブロノポール、チアベンダゾール、ジンクピリチオン、カルベンダジム、ピリジンオキサイドチオールナトリウム塩及びフェニルエタノール等が挙げられる。
上記水溶性防腐剤としては、市販品を用いることもでき、サンアイバックP、サンアイバック300K、サンアイバックIT−15SA、サンアイバックAS−30、サンアイバックT−10、サンアイバックM−30、サンアイバックソジウムオマジン(いずれも三愛石油製)等が挙げられる。
上記導電性物質としては、例えば、金属、金属の酸化物、導電性カーボン及び導電性ポリマー等が挙げられる。
上記金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金及び錫−鉛−銀合金等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。なかでも、ニッケル、銅、銀又は金が好ましい。
上記導電性カーボンとしては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、グラフェン、無定形炭素、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化ケッチェンブラック及びメソポーラス炭素等が挙げられる。
上記導電性ポリマーとしては、例えば、ポリアセチレン、ポリピロ−ル、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−オクトキシピロール)、ポリ(3−カルボキシルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルピロール)、ポリN−メチルピロール、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−オクトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(2−オクチルアニリン)、ポリ(2−イソブチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)及びポリチオフェン誘導体(PEDOT:ポリ(3,4)−エチレンジオキシチオフェン)にポリスチレンスルホン酸(PSS)をドーピングしたもの等が挙げられる。
また、本発明の効果を損なわない限り、上記以外にも必要に応じて、光重合開始剤、熱重合開始剤、光塩基開始剤、酸発生剤、無機フィラー、有機フィラー、顔料、染料等の着色剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤、有機金属カップリング剤、チクソ剤、炭素化合物、金属微粒子、金属酸化物、難燃剤、可塑剤、光安定剤、熱安定剤、老化防止剤、エラストマー粒子、連鎖移動剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、静電防止剤、離型剤、流動調整剤、密着促進剤、不飽和モノマー、エポキシ化合物・オキセタン化合物・ビニルエーテル等のカチオン重合性化合物等の各種樹脂添加物等を添加することができる。
本発明のパターン形成剤とは、フォトリソ性を有するものであり、具体的には、マスクを介して光照射した後、現像液(水、有機溶剤及びアルカリ水溶液等)を用いて現像することにより、1000μm以下のパターンを±10%以内の精度で再現良く形成できるものである。
本発明の硬化性組成物を用いた硬化物の製造方法について、好ましい塗布方法、硬化条件を下記に示す
好ましい塗布方法は、スピンコーター、バーコーター、ロールコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ガラス、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用される。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
透明支持体の材料としては、例えば、ガラス等の無機材料;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース、ニトロセルロース等のセルロースエステル;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリスチレン;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリエーテルイミド;ポリオキシエチレン、ノルボルネン樹脂等の高分子材料が挙げられる。透明支持体の透過率は80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。ヘイズは、2%以下であることが好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。屈折率は、1.45〜1.70であることが好ましい。
好ましい硬化条件は、本発明の水溶性ネガレジスト用組成物を透明支持体上に塗布した後で光照射を行う場合、照射される光の波長、強度及び照射時間等の照射条件は、光開始剤の活性、使用される光重合性樹脂の活性等により適宜調整されるが、光波長としては、通常は内部にまで充分に光を進入させるために波長ピーク300〜500nmのものが好ましく、より好ましくは波長ピーク350〜450nmであり、最も好ましくは波長ピーク360〜380nmのものである。また、光強度としては10〜300mW/cmが好ましく、より好ましくは25〜100mW/cmであり、照射時間は5〜500秒が好ましく、より好ましくは10〜300秒である。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物を透明支持体上に塗布した後で加熱することにより、架橋反応を進行させることもできる。加熱は、50〜200℃、好ましくは70〜150℃で10〜1時間行う。50℃より低いと架橋反応が進行しないおそれがあり、200℃より高いと、(A)〜(D)成分の分解が起こったり、光学フィルムの透明性が下がったりするおそれがある。
フォトリソにより、硬化物のパターンを作成する場合、本発明の水溶性ネガレジスト用組成物をガラス基板上に、触針式形状測定器(アルバック製Dektak150)により、膜厚で5.0〜5.5μmとなるように条件を調整したスピンコーターを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで10分間プリベークを行なった。その後、室温まで冷却し、フォトマスク(LINE/SPACE=50μm/50μm)を介し、高圧水銀ランプを用い、365nmの波長を含む光を500mJ/cm照射し、23℃のイオン交換水に1分間浸漬した後、エアーガンで付着した水を除去し、基板を140℃のオーブン内で30分乾燥させるものである。好ましい硬化条件は上記と同様である。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物の具体的な用途としては、メガネ、撮像用レンズに代表される光学材料、塗料、各種コーティング剤、ライニング剤、インク、レジスト、液状レジスト、接着剤、液晶滴下工法用シール剤、画像形成材料、パターン形成材料、回路形成材料、印刷版、絶縁ワニス、絶縁シート、積層板、プリント基盤、半導体装置用・LEDパッケージ用・液晶注入口用・有機EL用・光素子用・電気絶縁用・電子部品用・分離膜用等の封止剤、成形材料、パテ、建材、サイディング、ガラス繊維含浸剤、目止め剤、半導体用・太陽電池用等のパッシベーション膜、層間絶縁膜、保護膜、液晶表示装置のバックライトに使用されるプリズムレンズシート、プロジェクションテレビ等のスクリーンに使用されるフレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート等のレンズシートのレンズ部、またはこのようなシートを用いたバックライト等、液晶カラーフィルターの保護膜やスペーサー、DNA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバイオデバイス、ハードディスク用記録材料、固体撮像素子、太陽電池パネル、発光ダイオード、有機発光デバイス、ルミネセントフィルム、蛍光フィルム、MEMS素子、アクチュエーター、ホログラム、プラズモンデバイス、偏光板、偏光フィルム、マイクロレンズ等の光学レンズ、光学素子、光コネクター、光導波路、光学的造形用注型剤等を挙げることができ、例えばコーティング剤として適用できる基材としては金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス、セラミック製品等を挙げることができる。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物は、金属表面の加工において有用であり、金属銘版、プリント基板の回路形成材料として使用することが特に好ましい。
上記、回路形成材料とは、金属表面にパターニング後に、エッチング液で金属を処理することにより、金属銘版、プリント配線板などに微細なパターンを付与できる材料を意味する。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物をプリント配線板の製造に用いる場合、金属基材の片面に液状レジストを用いて膜厚6μmのネガレジストを形成し、エッチングで銅層を除去し、線間/線幅が20μm/15μmの微細線を含むプリント配線板が製造できる。このような、プリント配線板は、LCDドライバ搭載用途などに好適である。
本発明の水溶性ネガレジスト用組成物を金属銘版の製造方法に用いる場合、金属板に模様等を本発明の水溶性ネガレジスト用組成物を所定のマスクを用いてパターニング後に、金属露出部に長時間電着を施すことにより所望のパターンを有する金属銘版を作成することができる。このような金属銘版はネームプレートなどを製造するのに好適である。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、本実施例に記載されている固形分とは、溶剤を除いた成分が占める重量%を意味する。
[製造方法:重合体(A)水溶液No.1及びNo.2]
1000 部のイオン交換水を入れた反応フラスコに[表1]に示す水酸基含有ポリマー138部をゆっくり投入し、1時間攪拌した後、90 ℃ まで加温して完全に溶解させた。50℃まで冷却し、感光性付与剤として水酸基の2mol%分のN -メチロールアクリルアミドとp−トルエンスルホン酸0 . 1 部を投入し、50 ℃ で3 時間攪拌を継続した。溶液を室温まで冷却後、固形分が15%となるよう、イオン交換水を追加し、室温で更に1時間攪拌を行ない、5μmフィルターでろ過した後、イオン交換水を加えて固形分を10wt%に調整し、重合体(A)水溶液No.1及びNo.2を得た。得られた重合体(A)水溶液No.1及びNo.2について、それぞれ用いた水酸基含有ポリマー及び感光基付与剤の組み合わせを[表1]に纏めた。
[製造方法:重合体(A)水溶液No.3〜6]
1000 部のイオン交換水を入れた反応フラスコに[表1]に示す水酸基含有ポリマー138部をゆっくり投入し、1時間攪拌した後、90 ℃ まで加温して完全に溶解させた。40℃まで冷却し、水酸基の2mol%分の[表1]に示す感光基付与剤とリン酸0.7部を投入し、40℃で2時間攪拌を継続した。溶液を室温まで冷却後、固形分が15%となるよう、イオン交換水を追加し、室温で更に1時間攪拌を行ない、5μmフィルターでろ過した後、イオン交換水を加えて固形分を10wt%に調整し、重合体(A)水溶液No.3〜No.6を得た。得られた重合体(A)水溶液No.3〜No.6について、それぞれ用いた水酸基含有ポリマー及び感光基付与剤の組み合わせを[表1]に纏めた。
Figure 2020060719
上記重合体(A)水溶液No.1〜No.6の構成について[表2]に纏めた。
Figure 2020060719
(表中の○は該当する構成単位を有することを意味し、−は該当する構成単位を有さないことを意味する。)
実施例で用いた成分(B)について[表3]に纏めた。
[製造方法:成分(B)水溶液]
水酸基含有ポリマー10.0gを、攪拌しているイオン交換水90.0gにゆっくり添加し、
そのまま室温で1時間攪拌した。その後、内温を85から90℃に調整し、2時間攪拌を継続した。溶解を確認した後に、室温まで冷却し、1μmフィルターでろ過し、
成分(B)水溶液No.1〜No.3を得た。得られた成分(B)水溶液No.1〜
No.3と用いた水酸基含有ポリマーの組み合わせを[表3]に纏めた。
Figure 2020060719
実施例で用いた成分(B)水溶液の構成について[表4]に纏めた。
Figure 2020060719
(表中の○は該当する構成単位を有することを意味し、−は該当する構成単位を有さないことを意味する。)
[実施例1〜12及び比較例1〜5]水溶性ネガレジスト用組成物の調製
[表5]〜[表7]の配合に従って各成分を室温で1時間撹拌後、1μmフィルターでろ過し、水溶性ネガレジスト用組成物(実施例1〜12及び比較例1〜5)を得た。尚、表中の配合の数値は質量部を表す。
また、表中の各成分の符号は、下記の成分を表す。
A−1 重合体(A)水溶液No.1 [重合体(A)水溶液]
A−2 重合体(A)水溶液No.2 [重合体(A)水溶液]
A−3 重合体(A)水溶液No.3 [重合体(A)水溶液]
A−4 重合体(A)水溶液No.4 [重合体(A)水溶液]
A−5 重合体(A)水溶液No.5 [重合体(A)水溶液]
A−6 重合体(A)水溶液No.6 [重合体(A)水溶液]
B−1 成分(B)水溶液No.1 [成分(B)水溶液]
B−2 成分(B)水溶液No.2 [成分(B)水溶液]
B−3 成分(B)水溶液No.3 [成分(B)水溶液]
C−1 オルガチックスTC−335
(チタンラクテートアンモニウム塩水溶液:成分濃度75%、Ti含有量5%;
マツモトファインケミカル製 )
C−2 オルガチックスZC−126
(塩化ジルコニル水溶液:成分濃度30%、Zr含有量11%;
マツモトファインケミカル製 )
C−3 ジルコゾールZN
(硝酸ジルコニル:水溶液、成分濃度 46%、Zr含有量25%;
第一稀元素化学工業製 )
C−4 オルガチックスWS−700
(有機チタン変性ポリエチレンイミン、成分濃度10%水溶液;
マツモトファインケミカル製)
D−1 NKエステル A−600
(アルキレンオキサイド変性アクリレート;新中村化学工業製)
D−2 NKエステル A−GLY−20E
(アルキレンオキサイド変性アクリレート;新中村化学工業製)
D−3 NKエコノマー A−PG5054E
(アルキレンオキサイド変性アクリレート;新中村化学工業製)
D−4 FAM-301 (多官能アクリルアミド化合物;富士フィルム製)
D−5 アクリロイルモルフォリン
D−6 ヒドロキシアクリルアミド
E−1 メガファックF−444 (フッ素系レベリング剤;DIC製)
E−2 KP−112(シリコン系レベリング剤;信越化学工業製)
E−3 サンアイバックIT−15SA (防腐剤;三愛石油製)
E−4 DL−乳酸
E−5 N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ブタン−1―アミニウム=フェニル
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィネート (ラジカル開始剤)
[水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物の評価]
上記水溶性ネガレジスト用組成物No.1〜12及び比較水溶性ネガレジスト用組成物1〜5について下記評価を行った。結果を[表5]〜[表7]に記載する。
(相溶性)
上記水溶性ネガレジスト用組成物の状態を目視で確認し、均一であるものを○、相溶しない、ゲル化又は不溶物が見られるものを×と評価した。評価が○であるものは、好ましく使用でき、評価が×のものは使用に適さない。
(塗布性)
上記水溶性ネガレジスト用組成物をガラス基板上に触針式形状測定器(アルバック製Dektak150)により膜厚が5.0〜5.5μmとなるように条件を調整したスピンコーターを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで10分間プリベークを行なった。このときの膜の状態を目視で確認し、塗布膜が均一であるものを○、表面にムラがあるなど不均一な状態又は析出物が確認されたものを×と評価した。評価が○であるものは、好ましく使用でき、評価が×のものは使用に適さない。
(フォトリソ性)
上記水溶性ネガレジスト用組成物をガラス基板上に、触針式形状測定器(アルバック製Dektak150)により膜厚が5.0〜5.5μmとなるように条件を調整したスピンコーターを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで10分間プリベークを行なった。その後、室温まで冷却し、フォトマスク(LINE/SPACE=50μm/50μm)を介し、高圧水銀ランプを用い、365nmの波長を含む光を500mJ/cm照射し、23℃のイオン交換水に1分間浸漬した後、エアーガンで付着した水を除去し、基板を140℃のオーブン内で30分乾燥させた。
乾燥後のパターンをレーザー顕微鏡で確認し、パターンが50±3μm以内のものを○、
50±10μm以内のものを△、50±10μm以上あるいはパターンが無くなるものを×と評価した。評価結果が、○又は△のものは、水溶性ネガレジスト用組成物として使用でき、その中でも○のものは特に好ましく使用でき、×のものは水溶性ネガレジスト用組成物として適さない。
(エッチング性)
上記水溶性ネガレジスト用組成物をガラス上に銅膜厚さ200nmを形成した基板上に、触針式形状測定器(アルバック製Dektak150)により膜厚が5.0〜5.5μmとなるように条件を調整したスピンコーターを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで10分間プリベークを行なった。その後、室温まで冷却し、フォトマスク(LINE/SPACE=50μm/50μm)を介し、高圧水銀ランプを用い、365nmの波長を含む光を500mJ/cm照射し、23℃のイオン交換水に1分間浸漬した後、エアーガンで付着した水を除去し、基板を140℃のオーブン内で30分乾燥させた後、25℃で塩化鉄水溶液(37%)に5分浸漬をして、パターニング部分以外の銅を取り除くエッチング工程を行った。
パターン幅に対して±3μmで銅のパターンが残存したものを〇、パターンが一部剥離をして、±3〜10μmのパターンが形成したものを△、パターンが剥離もしくはエッチングができずに銅のパターンが±10μm以上もしくはエッチング不可、銅膜がすべて消失したものを×とした。
評価結果が、○又は△のものは、水溶性ネガレジスト用組成物として使用でき、その中でも○のものは特に好ましく使用でき、×のものは水溶性ネガレジスト用組成物として適さない。
(除去性)
40℃の5%NaOH水溶液に、エッチング性を評価後の基材を5分浸漬し、水溶性ネガレジスト用組成物の硬化物を除去した。水溶性ネガレジスト用組成物の硬化物が溶解したものを〇、剥離して除去したものを△、基板に硬化物が残ったものを×とした。
評価が〇又は△のものは、水溶性ネガレジスト用組成物として使用でき、評価が〇のものが特に好ましい。評価が×のものは、水溶性ネガレジスト用組成物として使用できない。
Figure 2020060719
Figure 2020060719
Figure 2020060719
[表5]〜[表7]より、本発明の水溶性ネガレジスト用組成物は、相溶性が高く、塗布性、フォトリソ性、エッチング性及び除去性に優れることが明らかである。したがって、本発明の水溶性ネガレジスト用組成物は、回路形成材料として好適に用いることができる。

Claims (9)

  1. 感光基及び水酸基を有する水溶性感光重合体(A)、重合体(A)に該当しない下記一般式(I)で表される構成単位を有する化合物(B)及び架橋剤(C)を含有する水溶性ネガレジスト用組成物。
    Figure 2020060719
    (式中、*は結合手を意味する。)
  2. 重合体(A)が下記一般式(IIα)、(IIβ)及び(IIγ)からなる群より選ばれる構成単位を一つ以上有する請求項1に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
    Figure 2020060719
    (式中、Y1、Y及びYは、それぞれ独立に直接結合又は2価の連結基を表し、
    、Q及びQは、それぞれ独立に感光基を表し、
    *は結合手を意味する。)
  3. 感光基が、スチルバゾリウム基、シンナモイル基、アクリル基、メタクリル基、アクリルアミド基又はメタアクリルアミド基である請求項1又は2に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
  4. 重合体(A)が、下記一般式(IIδ)又は(IIε)で表される構成単位を含有する請求項1〜3の何れか1項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
    Figure 2020060719
    (式中、Anq−はq価のアニオンを表し、qは1又は2を表し、pは電荷を中性に保つ係数を表し、
    *は結合手を意味する。)
  5. 成分(B)が、更に下記一般式(III)で表される構成単位を有する化合物である請求項1〜4の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
    Figure 2020060719
    (式中、*は結合手を意味する。)
  6. 更に重合体(A)に該当しない下記一般式(IV)で表される基を一つ以上有する化合物(D)を含有する請求項1〜5の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
    Figure 2020060719
    (式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、
    は酸素原子又は−NR−を表し、
    は、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、
    は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表し、
    で表される炭素原子数1〜6のアルキレン基の水素原子は、ハロゲン原子又は水酸基で置換される場合もあり、
    nは、0〜30の数を表し、
    *は結合手を意味する。
    一般式(IV)で表される基を複数有する化合物(D)において、複数存在するR、X、X、nは、それぞれ同一の場合も異なる場合もある。)
  7. 架橋剤(C)が、ジルコニウム化合物又はチタン化合物である請求項1〜6の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物に光を照射する工程を有する硬化物の製造方法。
  9. 請求項1〜7の何れか一項に記載の水溶性ネガレジスト用組成物から得られる硬化物。
JP2018193023A 2018-10-12 2018-10-12 水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物 Pending JP2020060719A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018193023A JP2020060719A (ja) 2018-10-12 2018-10-12 水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018193023A JP2020060719A (ja) 2018-10-12 2018-10-12 水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020060719A true JP2020060719A (ja) 2020-04-16

Family

ID=70218983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018193023A Pending JP2020060719A (ja) 2018-10-12 2018-10-12 水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020060719A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110337454B (zh) 水溶性组合物、其固化物的制造方法及其固化物、以及酰基次膦酸盐
KR102478397B1 (ko) 수용성 조성물, 패턴 형성제, 이들을 사용한 경화물의 제조 방법 및 경화물
JPWO2018117138A6 (ja) 水溶性組成物、パターン形成剤、これらを用いた硬化物の製造方法および硬化物
JP6934865B2 (ja) 水溶性組成物およびこれからなる硬化物
CN103885293A (zh) 感光性树脂组合物和由其制成的绝缘层
TWI751228B (zh) 硬化性組成物、其硬化物及其硬化方法
JP6545506B2 (ja) 重合体及び光硬化性組成物
JPWO2018097147A6 (ja) 硬化性組成物、その硬化物およびその硬化方法
JP2020060719A (ja) 水溶性ネガレジスト用組成物及び硬化物
WO2020040094A1 (ja) 重合体、これを含有する組成物、その硬化方法、およびその硬化物、並びに重合体の製造方法
JP2019001927A (ja) インク組成物
CN107924006A (zh) 装置的制造方法及组合物