(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、図2は、パチンコ遊技機1の背面斜視図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓を有するガラス扉枠3aが左側辺を中心として遊技機用枠3の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠3aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠3aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠3は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを開放することはできないようになっている。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左下方位置)には、遊技情報表示部200が設けられ、当該遊技情報表示部200には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示が行われる。なお、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するためのアクティブ表示エリアが設けられてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技情報表示部200には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
また、遊技情報表示部200には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
また、遊技情報表示部200には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
また、遊技情報表示部200には、上記した第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄表示器20、普図保留表示器25C以外にも、図保留表示器25C大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域2Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ134が設けられている(後述の図9参照)。
パチンコ遊技機(遊技機)1の遊技盤2における画像表示装置5の左側は、遊技球が流下可能な左遊技領域2Lに形成されており、遊技盤2における画像表示装置5の右側は、遊技球が流下可能な右遊技領域2Rに形成されている。
左遊技領域2Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域2Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域2Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路2Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域2Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域2Rには、該右遊技領域2Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域2Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域2Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘K1が配設されている。このため、左遊技領域2Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域2Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図2に示すように、主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ51と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ52と、遊技機用枠3の開放を検知する開放センサ90(後述する図3参照)と、が設けられている。なお、詳細は後述するが、本実施形態における設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ51及び設定切替スイッチ52といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース201内に収容されており、錠スイッチ51及び設定切替スイッチ52は、基板ケース201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ51及び設定切替スイッチ52を有する基板ケース201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ51は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ51は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。なお、本実施形態では、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、図2に示すように、基板ケース201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ29が配置されている。該表示モニタ29は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ29は、基板ケース201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
(遊技の進行の概略)
本実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技場側の者(遊技場の店員等)による所定のスイッチ等の操作手段等を用いた設定変更操作により設定値に応じた大当りの当選確率が変わる構成とされている。このように大当りの当選確率を変更可能とすることに応じて出球率(単位時間あたりの出球数(賞球数))が変化するため、設定値を変更することは出玉率を変更するとも言える。
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図3に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図4に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図5のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図5に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理として、図5に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図7のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図7に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図8は、演出制御プロセス処理として、図7のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(遊技情報表示部の各種表示装置)
次に、遊技情報表示部200に設けられる各種表示装置について図9を参照して説明する。
図9に示すように、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組合せで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置4Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置4Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。
なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置4Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置4Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
図9に示すように、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施形態では左方向)に向けて消灯していく。
なお、本実施形態では、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため、例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器25Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、図9に示すように、ラウンド表示器131は5個のセグメント(LED)から構成されている。なお、本実施形態における大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(第1の実施形態)
まず、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に係る第1の実施形態について説明する。第1の実施形態では、設定値を設定可能な設定機能を備えたパチンコ遊技機1において、設定機能を備えたことによる主基板11(メイン側の制御基板)の容量の圧迫を軽減するための特徴等について説明する。
図10(A)は、第1の実施形態において用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図10(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図10(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。なお、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図10(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図10(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1において設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値確認状態で起動したこと)を通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図11は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図11に示すように、第1の実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
なお、本実施形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図11に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図12は、第1の実施形態における変動パターンを示している。第1の実施形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。なお、第1の実施形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図12に示すように、第1の実施形態におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、第1の実施形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
なお、第1の実施形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
なお、第1の実施形態においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、図12に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図13〜図26などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図13(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値1)、図13(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)、図14(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値2)、図14(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)、図15(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値3)、図15(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値3)、図16(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)、図16(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)、図17(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値5)、図17(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値5)、図18(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル(設定値6)、図18(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル(設定値6)、図23(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図23(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
第1の実施形態のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図13(A)〜図18(B)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。第1の実施形態では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図13(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図13(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図14(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図14(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図15(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図15(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図16(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図17(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図17(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値5)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図18(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値6)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図18(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(第1の実施形態では、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(第1の実施形態では、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
なお、第1の実施形態では、図13〜図18に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であればば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図13(A)、図14(A)、図15(A)、図16(A)、図17(A)、図18(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図13(B)、図14(B)、図15(B)、図16(B)、図17(B)、図18(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
なお、第1の実施形態では、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、第1の実施形態では、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図19に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、第1の実施形態では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図20に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、第1の実施形態では、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図21に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、第1の実施形態では、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図22に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、第1の実施形態では、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、第1の実施形態においては、図19〜図22に示すように、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。なお、図13(A)図18(B)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、第1の実施形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図23(A)及び図23(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図23(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図23(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、第1の実施形態における大当り種別について、図24を用いて説明する。第1の実施形態では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(第1の実施形態では100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
なお、第1の実施形態においては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図23(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜229までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜209までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜189までが大当りBに割り当てられており、190〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜169までが大当りBに割り当てられており、170〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第1特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっている。
一方で、図23(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜179までが大当りBに割り当てられており、180〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜159までが大当りBに割り当てられており、160〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜139までが大当りBに割り当てられており、140〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜119までが大当りBに割り当てられており、120〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている(大当りBには判定値が割り当てられていない)。
このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第2特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっている。
なお、第1の実施形態では、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合には、大当り種別を大当りBに決定しない形態を例示している、つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)ことを含んでいるが、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合においても、大当り種別を大当りBに決定する場合を設けてもよい。
このように、第1の実施形態では、設定されている設定値に応じて可変表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
なお、第1の実施形態では、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、第1の実施形態では、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図25(A)及び図25(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図25(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、設定値が「1」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜380までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、381〜835までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、836〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜360までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、361〜820までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、821〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜340までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、341〜805までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、806〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜320までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、321〜790までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、791〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜300までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、301〜775までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、776〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図25(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜180までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、181〜510までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、511〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜160までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、161〜470までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、471〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜140までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、141〜430までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、431〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜120までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、121〜390までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、391〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜100までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、101〜350までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、351〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
このように、特図ゲームにおいて大当りAが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りBまたは大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるようになっている。
つまり、第1の実施形態では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図25(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が1〜6のいずれである場合でも、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。なお、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値1〜6で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図26(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜430までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、431〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜410までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、411〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜390までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、391〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜370までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、371〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜350までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、351〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図26(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜480までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、481〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、1〜460までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、461〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜440までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、441〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜420までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、421〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜400までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、401〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図26(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜530までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、531〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜510までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、511〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜490までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、491〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜470までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、471〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図26(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、設定値が「1」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「2」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜530までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、531〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「3」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜510までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、511〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「4」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜490までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、491〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「5」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜470までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、471〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。また、設定値が「6」である場合、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高く、ノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるように設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
なお、第1の実施形態においては、はずれ用変動パターンとしてスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とが各設定値間にて完全に同一の形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とは、各設定値間において僅差(例えば、1%程度)で異なっていてもよい。
なお、第1の実施形態では、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
また、第1の実施形態では、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
また、第1の実施形態では、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
なお、第1の実施形態では、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。
なお、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図12参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、第1の実施形態では、図26(A)〜図26(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、第1の実施形態の各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2及びPA2−3)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。なお、第1の実施形態では、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図27に示す遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された可変表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲートを通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲートを通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR1〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
次に、第1の実施形態における表示モニタ29の表示について説明する。
図28(A)に示すように、表示モニタ29は、第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29Dを備えている。第1表示部29A〜第5表示部29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部29A〜第5表示部29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
なお、第1の実施形態における表示モニタ29の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ29には、図28(B)及び図28(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ29に表示される。
実際に表示モニタ29にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部29Aに「b」、第2表示部29Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部29Cと第4表示部29Dとにおいて表示される。また、表示モニタ29にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部29Aに「b」、第2表示部29Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部29Cと第4表示部29Dとにおいて表示される。また、表示モニタ29にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部29Aに「b」、第2表示部29Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部29Cと第4表示部29Dとにおいて表示される。また、表示モニタ29にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部29Aに「b」、第2表示部29Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部29Cと第4表示部29Dとにおいて表示される。
第1の実施形態の表示モニタ29では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、図8−29に示すように、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ29の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。なお、これら表示モニタ29における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、図8−28に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ29における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ29における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ29における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ29における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ29における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ29における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ29の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
次に、第1の実施形態における遊技制御メイン処理について説明する。図29は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(ステップSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(ステップSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(ステップSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(ステップSa003;N)やRAM102が正常でない場合(ステップSa004;N)は、ステップSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(ステップSa003;Y、ステップSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(ステップSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかではない場合(ステップSa005;N)は、ステップSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(ステップSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(ステップSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(ステップSa006;Y)は、ステップSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(ステップSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップSa008)。
クリアスイッチがONである場合(ステップSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットしてステップSa011に進み(ステップSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(ステップSa008;N)は、ステップSa010を実行せずにステップSa011に進む。
ステップSa011においてCPU103は、錠スイッチ51がONであるか否かを判定する(ステップSa011)。錠スイッチ51がONである場合(ステップSa011;Y)は、更に開放センサ90がONであるか否かを判定する(ステップSa012)。開放センサ90がONである場合、つまり、錠スイッチ51がON且つ遊技機用枠3が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(ステップSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(ステップSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(ステップSa013b)を実行してステップSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(ステップSa013c)を実行してステップSa013dに進む。
なお、錠スイッチ51がOFFである場合(ステップSa011;N)や開放センサがOFFである場合(ステップSa012;N)は、ステップSa013a〜ステップSa013cの処理を実行せずにステップSa013dに進む。
ステップSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(ステップSa009)を実行するか)否かを判定する(ステップSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップSa013d;Y)はRAMクリア処理(ステップSa013e)を実行した後にステップSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップSa013d;N)はRAMクリア処理(ステップSa013e)を実行せずにステップSa014に進む。
ステップSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(ステップSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(ステップSa014;Y)はステップSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(ステップSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(ステップSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、ステップSa028に進む(ステップSa016)。
また、ステップSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(ステップSa017)。クリアスイッチがONである場合(ステップSa017;Y)は、更に錠スイッチ51がONであるか否か(ステップSa018)や、開放センサ90がONであるか否かを判定する(ステップSa019)。
錠スイッチ51がONであり(ステップSa018;Y)、且つ開放センサ90がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠3を開放し、錠スイッチ51をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(ステップSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(ステップSa021)。そして、前述したステップSa009〜ステップSa016の処理を実行する。
なお、クリアスイッチがOFFである場合(ステップSa017;N)、錠スイッチ51がOFFである場合(ステップSa018;N)、開放センサ90がOFFである場合(ステップSa019;N)は、ステップSa031に進む。
また、ステップSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(ステップSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(ステップSa023)、図35(A)に示すように、表示モニタ29を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(ステップSa024)。
ステップSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(ステップSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(ステップSa026;N)は、ステップSa025とステップSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(ステップSa026;Y)は、表示モニタ29における全セグメントの点滅を終了し(ステップSa027)、ステップSa028に進む。
なお、第1の実施形態では、パチンコ遊技機1のコールドスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ29を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールドスタート時には、表示モニタ29を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ29を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、ステップSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(ステップSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップSa029)、割込みを許可する(ステップSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、ステップSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(ステップSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(ステップSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(ステップSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(ステップSa034;N)は、ステップSa033とステップSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップSa034;Y)は、図35(B)に示すように、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ29を構成する第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(ステップSa035)。
また、CPU103は、図36(B)に示すように、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(ステップSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力しステップSa032に進む(ステップSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)ステップSa032〜ステップSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ29、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、第1の実施形態におけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ29、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
なお、第1の実施形態の遊技制御メイン処理では、図29に示すように、ステップSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(ステップSa008;Y)やステップSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(ステップSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、ステップSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(ステップSa008;Y)やステップSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、ステップSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(ステップSa014;Y)に実行してもよい。
図30(A)は、CPU103が遊技制御面処理において実行するRAMクリア処理(ステップSa009)を示すフローチャートである。RAMクリア処理では、CPU103は、先ず、RAM102における先頭から2番目のアドレスを指定する(ステップSa041)。次いで、指定したアドレスに「00H」をセット(格納)する(ステップSa042)。そして、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレス(後述するFXXX)であるか否かを判定する(ステップSa043)。指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスでない場合(ステップSa043;N)は、RAM102における次のアドレスを指定し(ステップSa044)、該指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレス(F002)であるか否かを判定する(ステップSa45)。
指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスでない場合(ステップSa045;N)はステップSa042に進み、指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスである場合(ステップSa045;N)は、更に次のアドレスを指定してステップSa042に進む(ステップSa046)。なお、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスである場合(ステップSa043;Y)は、RAMクリア処理を終了する。
なお、第1の実施形態におけるRAM102は、図30(B)に示すように、格納領域毎にアドレス(F000〜FXXX)が割り当てられている。これら格納領域のうち、RAM102の先頭のアドレス(F000)には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納されており、RAM102の先頭から2番目のアドレス(F001)には、後述する仮設定値が格納されている。更に、3番目のアドレス(F002)には、RAMクリアフラグが格納されている。その他のアドレス(F003以降)には、特図保留記憶や普図保留記憶、各種カウンタの値、各種タイマ、各種フラグ、パチンコ遊技機1にて発生したエラー情報を含む遊技情報、前回の特別図柄通常処理において可変表示結果を判定する際に表示結果判定テーブルをセットするために読み出した設定値(判定使用済設定値)と、が格納されている。なお、バックアップデータ(バックアップフラグを含む)は、その他の情報が記憶される領域のうち、特定のバックアップデータ記憶領域に記憶される。また、工場出荷時におけるRAM102の先頭のアドレス(F000)には、工場出荷状態を示す値(例えば、設定値「0」)がセットされている。なお、RAM102の先頭のアドレス(F000)に工場出荷状態を示す値がセットされている状態においてパチンコ遊技機1を起動した場合は、必ず設定変更処理が実行されるようにしてもよいし、画像表示装置5での表示等によって設定変更処理を実行するためのパチンコ遊技機1を再起動するように促してもよい。
つまり、第1の実施形態におけるRAMクリア処理とは、設定値を除くアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理である。
なお、第1の実施形態では、RAMクリア処理において設定値以外のデータをクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(第1の実施形態ではアドレスF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
また、第1の実施形態では、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリアフラグを、遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタ(例えば、演算の中心となるアキュームレータ、アキュームレータの状態を記憶するフラグレジスタ、汎用レジスタのいずれか)に記憶することで、RAM102にRAMクリアフレアグを記憶したり読み出したりする処理を省略し、CPU103の処理負荷を軽減できるようにしてもよい。なお、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する場合は、RAMクリアフラグを遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタに記憶する場合よりも該レジスタの自由度を向上できるので、RAMクリアフラグがCPU103の処理によって他の情報(データ)に上書きされてしまうことを防ぐことができる。
図31は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値変更処理(ステップSa013b)を示すフローチャートである。設定値変更処理においてCPU103は、先ず、遊技停止開始処理を実行する(ステップSb001)。なお、遊技停止開始処理の詳細については後述する。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(ステップSa051)、右打ちランプ132及び第1保留表示器25A、第2保留表示器25Bの点滅を開始する(ステップSa052、図36(A)参照)。更にCPU103は、設定値変更処理に応じた態様として、ラウンド表示器131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(ステップSa052a)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信し(ステップSa053)、RAM102のアドレスF000に設定値として1〜6のいずれかの値が記憶されているか否かを判定する(ステップSa053a)。RAM102に設定値として1〜6以外の値が記憶されている場合や、RAM102に設定値が記憶されていない場合(ステップSa020において設定値がクリアされている場合)は、RAM102におけるアドレスF000に設定値として「1」をセット(設定値を「1」にリセット)してステップSa054に進む(ステップSa053b)。なお、RAM102に設定値として1〜6のいずれかの値が記憶されている場合(ステップSa053a;Y)は、ステップSa053bの処理を実行せずにステップSa054に進む。
ステップSa054においてCPU103は、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を−1し(ステップSa055)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップSa056)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(ステップSa056;N)は、ステップSa055とステップSa056の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップSa056;Y)は、電源断検出処理を実行する(ステップSa057)。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ29において開始し(ステップSa058)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(ステップSa059)。
そしてCPU103は、設定値変更中フラグをセットし(ステップSa061)、設定切替スイッチ52の操作が有りか否かを判定する(ステップSa062)。設定切替スイッチ52の操作が無い場合(ステップSa062;N)はステップSa065に進み、設定切替スイッチ52の操作が有る場合(ステップSa062;Y)は、該設定切替スイッチ52の操作にもとづいてRAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(ステップSa063)。
具体的には、表示モニタ29に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ29に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する等、表示モニタ29に表示されている設定値よりも1大きい数値を借りの設定としてRAM102のアドレスF001に格納する。なお、表示モニタ29に表示されている設定値が「6」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ29に表示し(ステップSa064)、錠スイッチ51がONであるか否かを判定する(ステップSa065)。
錠スイッチ51がONである場合(ステップSa065;Y)、CPU103は、ステップSa062〜ステップSa065の処理を繰り返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ29に表示する処理を実行する。
また、ステップSa065において錠スイッチ51がOFFである場合(ステップSa065;N)は、CPU103は、設定値変更中フラグをクリアする(ステップSa066)処理を実行した後に、遊技停止終了処理を実行する(ステップSb002)。なお、遊技停止終了処理の詳細については後述する。
次いで、CPU103は、表示モニタ29における設定値(または仮の設定値)の表示を終了し(ステップSa067)、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントを消灯する(ステップSa067a)。更に、CPU103は、右打ちランプ132、第1保留表示器25A及び第2保留表示器25Bの点滅と、ラウンド表示器131を構成するセグメントの点灯を終了する(ステップSa068、ステップSa068a)。
そしてCPU103は、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されているか否かを判定する(ステップSa069)。RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されていない場合(ステップSa069;N)はステップSa072に進み、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されている場合(ステップSa069;Y)は、更にRAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっているか否かを判定する(ステップSa070)。
RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが同一である場合(ステップSa070;N)はステップSa072に進み、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっている場合(ステップSa070;Y)は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている仮の設定値をアドレスF000に格納し(ステップSa071)、ステップSa072に進む。つまり、ステップSa071の処理では、仮の設定値を実際の設定値としてRAM102に更新記憶する。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信し(ステップSa073)、設定値変更処理を終了する。
図32は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値確認処理(ステップSa013c)を示すフローチャートである。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、遊技停止開始処理を実行する(ステップSb001)。なお、遊技停止開始処理の詳細については後述するが、この遊技停止開始処理は、図31の遊技停止開始処理と共通の処理である。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(ステップSa101)、右打ちランプ132及び第1保留表示器25A、第2保留表示器25Bの点滅を開始する(ステップSa102、図36(A)参照)。更にCPU103は、設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(ステップSa103)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信し(ステップSa104)、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする(ステップSa105)。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を−1し(ステップSa106)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(ステップSa107)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(ステップSa107;N)は、ステップSa106とステップSa107の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(ステップSa107;Y)は、電源断検出処理を実行する(ステップSa108)。なお、本電源断検出処理(ステップSa108)は、前述した設定値変更処理の電源断検出処理(ステップSa057)と同一の処理である。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ29において開始し(ステップSa109)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(ステップSa110)。
そしてCPU103は、錠スイッチ51がONであるか否かを判定する(ステップSa111)。錠スイッチ51がONである場合(ステップSa111;Y)、CPU103は、ステップSa111の処理を繰り返し実行することによって錠スイッチ51がOFFとなるまで待機する。また、ステップSa111において錠スイッチ51がOFFである場合(ステップSa111;N)は、遊技停止終了処理を実行する(ステップSb002)。なお、遊技停止終了処理の詳細については後述するが、この遊技停止終了処理は、図31の遊技停止終了処理と共通の処理である。
次いで、CPU103は、表示モニタ29における設定値の表示を終了するとともに(ステップSa112)、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントを消灯する(ステップSa112a)。更に、CPU103は、右打ちランプ132、第1保留表示器25A及び第2保留表示器25Bの点滅と、ラウンド表示器131を構成するセグメントの点灯を終了する(ステップSa113、ステップSa114)。
そしてCPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信し(ステップSa115)、設定値確認処理を終了する。
このように、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時から第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B及びラウンド表示器131の点灯と、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B及び右打ちランプ232の点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっている。
なお、第1の実施形態では、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器131を構成するセグメントのうち1のLEDのみを点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器131を構成するセグメントの点灯パターンは、大当りA、大当りB、大当りCのいずれにも該当しない態様であれば特にその点灯態様は問わない。
また、第1の実施形態では、図36(A)に示すように、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器131を構成するセグメントが同一態様にて点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器131を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
以上のように、第1の実施形態では、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠3が開放されている状態で錠スイッチ51とクリアスイッチとをONとすることで設定値変更処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ29では、図34(A)〜図34(E)に示すように、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29Dを用いた表示(図28に示すベース値の表示)が終了する。つまり、本実施形態における表示モニタ29は、起動時に設定値変更処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値変更処理を開始すると、第4表示部29Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。そして、このように第4表示部29Dにおいて設定値が表示されている状態で設定切替スイッチ52が操作されると、第4表示部29Dでの表示が更新されていくようになっている。なお、この状態にて錠スイッチ51がOFFとなった場合は、第4表示部29Dに表示されている数値が新たな設定値として設定される。
また、第1の実施形態では、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠3が開放されている状態で錠スイッチ51をON(クリアスイッチはOFF)とすることで設定値確認処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ29では、図34(A)、図34(B)及び図34(E)に示すように、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部29A、第2表示部29B、第3表示部29C、第4表示部29Dを用いた表示(図28に示すベース値の表示)が終了する。つまり、第1の実施形態における表示モニタ29は、起動時に設定値確認処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値確認処理を開始すると、第4表示部29Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。なお、該第4表示部29Dにける設定値の表示は、錠スイッチ51がOFFとなることによって終了し、パチンコ遊技機1が遊技可能な状態となる。
図33は、CPU103が設定値変更処理や設定値確認処理で実行する電源断検出処理(ステップSa013c)を示すフローチャートである。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、先ず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力が有るか否かを判定する(ステップS081)。電源断信号の入力が無い場合は(ステップS081;N)、処理を終了し、電源断信号の入力が有る場合は(ステップS081;Y)、RAM122に記憶されている設定値情報を含むバックアップデータを特定し(ステップS082)、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する(ステップS083)。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後(ステップS084)、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
なお、第1の実施形態における遊技制御用タイマ割込み処理(図5参照)において、CPU103は、前述したステップSa057及びステップSa108と同一の電源断検出処理(ステップS200)を実行した後にステップS21〜S27の処理を実行するものとしてもよい。
次に、図6のステップS101において実行される第1の実施形態に係る始動入賞判定処理について、図37にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS501a)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS501a;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS502)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS502にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS502;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS503)。
ステップS501aにて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS501a;N)、ステップS502にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS502;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS501b)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS501b;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS505)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS505にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS505;N)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS506)。
ステップS503,ステップS506の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS507)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS508)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS508の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出して特定する(ステップS509)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS510)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップS509の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出するとともに、後述する可変表示結果判定モジュール(ステップS525)において可変表示結果を判定するために特定する。
ステップS510の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS511)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS511の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS512)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS513)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図5に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS513の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップS514)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS514;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS515)、ステップS504の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS514;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS516)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図38(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図37のステップS512にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。第1の実施形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図6のステップS22、図39)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定や特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS512の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄や小当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出等の先読予告演出が実行されるようになる。
図38(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS521)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS521の処理に続いて、CPU103は、RAM102における先頭のアドレス(図30(B)参照)を参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップS522)。次いで、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(ステップS524)。その後、図40に示す可変表示結果判定モジュール(ステップS525)において、特図表示結果が「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれになるかを判定する処理を行う。
図40に示すように、可変表示結果判定モジュールにおいて、CPU103は、セットした特図表示結果判定テーブルにおける大当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(ステップS571)、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS572)。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップS572にて大当り判定範囲内であると判定された場合(ステップS572;Y)、可変表示において大当りとなると判定する(ステップS576)。一方、ステップS572にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップS572;N)、セットした特図表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲と特定した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データとを比較し(ステップS573)、図37のステップS509にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS574)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であると判定された場合(ステップS574;Y)、可変表示において小当りとなると判定する(ステップS577)。一方、ステップS574にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において小当りとならないと判定された場合には(ステップS574;N)、可変表示においてはずれとなると判定する(ステップS575)。
図38(A)に戻って、ステップS575にて可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(ステップS526)、大当りとならないと判定した場合(ステップS526;N)、ステップS525において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認し(ステップS527)、小当りとならないと判定した場合、つまり、可変表示においてはずれとなると判定した場合には(ステップS526;N)、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップS527a)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップS528)。
ステップS526にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(ステップS526;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2と大当り種別判定テーブルとに基づいて、大当り種別を判定する(ステップS533)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、大当りCである場合には第4図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップS534)、その後、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り種別に応じた大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップS535)、ステップS536に進む。
また、ステップS527にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(ステップS527;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップS531)、小当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップS532)、ステップS536に進む。
また、ステップS528にて時短フラグがセットされていない場合は(ステップS528;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(ステップS529)、時短フラグがセットされている場合は(ステップS528;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップS530)。なお、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
なお、では、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合算保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合算保留記憶数が5個以上である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図26に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値1が1の場合は1〜450、設定値が2の場合は1〜430、設定値が3の場合は1〜410、設定値が4の場合は1〜390、設定値が5の場合は1〜370、設定値が6の場合は1〜350がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1〜500、設定値が2の場合は1〜480、設定値が3の場合は1〜460、設定値が4の場合は1〜440、設定値が5の場合は1〜420、設定値が6の場合は1〜400がそれぞれ割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルC及びはずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、非リーチの変動パターンに対しては変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、設定値が1の場合は1〜550、設定値が2の場合は1〜530、設定値が3の場合は1〜510、設定値が4の場合は1〜490、設定値が5の場合は1〜470、設定値が6の場合は1〜450がそれぞれ割り当てられている。
一方で、いずれのはずれ用変動パターン判定テーブルにおいても、スーパーリーチの変動パターンに対して動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち、701〜997までが設定値にかかわらず割り当てられている。
このため、ステップS529においてはずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAまたははずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンを判定するようになっている。
ステップS529,ステップS530,ステップS532,ステップS535の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップS536)。では、図38(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップS536の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS537)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
なお、図柄指定コマンドや変動カテゴリ指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
図39は、特別図柄通常処理として、図6のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図39に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS541)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS541の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS541にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS541;N)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(ステップS542)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS542の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bのデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS543)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップS544)、ステップS549に移行する。
一方、ステップS541にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS541;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS545)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS545の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS545の処理は、ステップS541にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップS545にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS545;N)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出して特定する(ステップS546)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS546の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aのデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS547)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップS548)、ステップS549に移行する。
ステップS549においては、例えば、遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS549)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップS549の処理に続いて、CPU103は、RAM102の先頭のアドレス(図30(B)参照)を参照し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定する(ステップS550)。
次いで、CPU103は、RAM102に記憶されている遊技情報(図30(B)参照)を参照し、判定使用済設定値の記憶があるか否かを判定する(ステップS551)。判定使用済設定値の記憶があると判定した場合には(ステップS551:Y)、ステップS550にて特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とを比較し(ステップS552)、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであるか否かを判定する(ステップS553)。
ステップS553において、特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じでないと判定した場合は(ステップS553:N)、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信するための設定を行うとともに(ステップS554)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力して(ステップS555)、ループ処理に入る。以降、CPU103は、他の処理を実行することが無くなるので、該ループ処理によってパチンコ遊技機は遊技不能な状態(遊技不能状態)となる。なお、エラー指定コマンドは、CPU103がコマンド制御処理を実行することで送信される。
このように、第1の実施形態におけるパチンコ遊技機1は、前回の可変表示を実行する際に参照した設定値(判定使用済設定値)と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合に、遊技場の管理装置において判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている旨を認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
なお、第1の実施形態では、CPU103がループ処理を実行することにより他の処理を実行しないことでパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、遊技球の発射を制限すること、各入賞口への遊技球が入賞したとしても賞球の払い出しや特別図柄の可変表示を行わないこと等の処理を実行することによりパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御してもよい。
また、第1の実施形態の特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっていることを異常として、該異常を遊技場の管理装置において認識可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、表示モニタ29、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bを図35(B)や図36(B)に示すような表示態様(点灯態様)とすることによって、該異常を遊技者や遊技場の店員等に報知してもよい。
また、第1の実施形態の特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、演出制御基板12に対するエラー指定コマンドの送信と遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力をそれぞれ1回のみ実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらエラー指定コマンドの送信やセキュリティ信号の出力は、前述した遊技不能状態において所定期間毎に繰り返し実行してもよい。
また、第1の実施形態の特別図柄通常処理では、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合は、CPU103がパチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合、CPU103は、パチンコ遊技機1を遊技不能状態に制御せずともよい。
更に、判定使用済設定値と現在RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値が異なっている場合にCPU103によるパチンコ遊技機1の遊技不能状態への制御を実行しない場合は、例えば、遊技場の管理装置に向けてのセキュリティ信号の出力のみを実行してもよいし、また、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値を再設定指定してもよい。なお、RAM102の先頭アドレスに格納されている設定値の再設定を行う場合は、例えば、判定使用済設定値をRAM102の先頭アドレスに格納してもよいし、最も遊技者にとって不利な値(第1の実施形態では1)を設定することによって、パチンコ遊技機1が遊技場の意図に反して過度に遊技者にとって有利となることを防止してもよい。
ステップS551において判定使用済設定値の記憶がないと判定した場合、つまり、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動して1回目の可変表示を実行する場合(ステップS551:N)またはステップS553において特定した設定値と記憶されている判定使用済設定値とが同じであると判定した場合は(ステップS553:Y)、現在の遊技状態、始動口バッファ値及び設定値に応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(ステップS556)。その後、図38(A)に示すステップS525における可変表示結果判定モジュールにおいて実行する処理と同じ処理、つまり、図40に示すステップS571〜ステップS577の処理を行う(ステップS557)。
続いて、ステップS557において可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(ステップS558)、大当りとならないと判定した場合(ステップS558;N)、ステップS557において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認する(ステップS559)。
ステップS558にて可変表示において大当りとなると判定した場合には(ステップS558;Y)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS561)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図23(A)(B)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップS562)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「大当りA」、「大当りB」、「大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS563)。
ステップS563の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS564)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が「大当りA」であれば「1」とし、「大当りB」であれば「2」とし、「大当りC」であれば「3」とすればよい。
一方、ステップS559にて可変表示において小当りとなると判定した場合には(ステップS559;Y)、ステップS560に進んで、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS560)。
一方、ステップS559にて可変表示において小当りとなると判定しなかった場合、つまり、可変表示においてはずれとなる場合には(ステップS559;N)、ステップS565に進む。
ステップS565においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS558にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS563における大当り種別が「大当りA」である場合には「1」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「大当りB」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS559にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合(ステップS560において小当りフラグがセットされた場合)には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。なお、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップS565にて確定特別図柄を設定した後には、ステップS553において特定した設定値を判定使用済設定値としてRAM102に更新記憶した後(ステップS566)、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS567)、特別図柄通常処理を終了する。
なお、ステップS545にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS545;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS568)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
なお、第1の実施形態では、判定使用済み設定値をRAM102に遊技情報の1つとして記憶しているため(図30(B)参照)、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合には、最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値が存在しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、判定使用済み設定値をRAM102におけるRAMクリア処理にてクリアされてない領域に格納することによって、パチンコ遊技機1をコールドスタートにて起動した場合においても最初の可変表示を実行する際に判定使用済設定値とRAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を比較できるようにしてもよい。
なお、第1の実施形態では、図38及び図39に示すように、共通の処理を実行する可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果判定モジュールには、CPU103が特定した設定値(RAM102の先頭のアドレスに格納されている設定値)と判定使用済設定値とを比較する処理(図39に示すステップS551〜ステップS553)や、該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理(ステップS554〜ステップS555)等を含めてもよい。このようにすることで、入賞時乱数値判定処理を実行する場合においてもCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とを比較する処理や該処理結果としてCPU103が特定した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合にパチンコ遊技機1を遊技停止状態に制御する処理を実行することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性をより一層向上させることができる。
(各種タイマについて)
次に、遊技停止開始処理について説明する。遊技中には、複数のタイマにより遊技に関する時間や期間が計時されている。CPU103は、遊技停止状態となるとこれら複数のタイマの計時を停止する。これら複数のタイマについて順に説明する。アタッカー開放時間タイマは、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7の大入賞口扉の開放時間を計時するためのタイマである。CPU103は、アタッカー開放時間タイマにより、大入賞口扉が開放状態となってから閉鎖状態となるまでの時間を計時する。ラウンド間インターバル期間タイマは、大当り遊技状態中のラウンド間のインターバル期間を計時するためのタイマである。CPU103は、ラウンド間インターバル期間タイマにより、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの時間を計時する。
V蓋開放時間タイマは、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御するV確変の遊技機において、所定スイッチ(V確変を検知するセンサ)の手前に設けられた開放状態と閉鎖状態とに制御されるV蓋の開放時間を計時するためのタイマである。V確変の遊技機においては、複数のラウンドの内の所定のラウンドにおいてV蓋が開放状態となる。このようなV蓋が開放状態となる領域をV入賞領域という。CPU103は、V蓋開放時間タイマにより、V蓋が開放状態となってから閉鎖状態となるまでの時間を計時する。V通過待ち時間タイマは、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過する遊技球を有効と判定するV入賞の時間を計時するためのタイマである。CPU103は、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が開放状態から閉鎖状態となった後にも遅れて所定スイッチを通過した遊技球(大入賞口扉の閉鎖間際で大入賞口内に入賞し所定スイッチを通過した遊技球)についても有効期間内のV入賞と判定する。CPU103は、V通過待ち時間タイマにより、V入賞が有効に判定されるV入賞の有効期間を計時する。
電チュー開放時間タイマは、可変入賞球装置6B(普通電動役物)である一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物が開放状態に制御されているときの開放時間を計時するタイマである。可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するが、CPU103は、電チュー開放時間タイマにより、可変入賞球装置6Bが開放状態となってから閉鎖状態となるまでの時間を計時する。
特図変動時間タイマは、特別図柄の可変表示の実行時間を計時するためのタイマである。CPU103は、特図変動時間タイマにより、特別図柄の可変表示が開始されてから特別図柄の可変表示が終了するまでの時間を計時する。普図変動時間タイマは、普通図柄の可変表示の実行時間を計時するためのタイマである。CPU103は、普通変動時間タイマにより、普通図柄の可変表示が開始されてから普通図柄の可変表示が終了するまでの時間を計時する。
ファンファーレ時間タイマは、大当り開始時に大当りに制御されることを報知する期間であるファンファーレ演出が実行される期間を計時するタイマである。ファンファーレ期間とは、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。CPU103は、ファンファーレ時間タイマにより、ファンファーレ演出が開始されてからファンファーレ演出が終了するまでの時間を計時する。
エンディング時間タイマは、大当り終了時に大当りの終了を報知する期間であるエンディング演出が実行される期間を計時するタイマである。エンディング期間とは、大当り終了処理が実行される期間であり、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。CPU103は、エンディング時間タイマにより、エンディング演出が開始されてからエンディング演出が終了するまでの時間を計時する。
CPU103は、上記したタイマ以外のその他のタイマとして、特図変動停止期間タイマ、普図変動停止期間タイマ等がある。特図変動停止期間タイマとは、特別図柄の可変表示が導出表示されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間(例えば、0.5秒)を計時するタイマである。CPU103は、特図変動停止期間タイマにより、特別図柄の可変表示が導出表示されてから次の特別図柄の可変表示が開始されるまでの時間を計時する。普図変動停止期間タイマとは、普通図柄の可変表示が導出表示されてから次の普通図柄の可変表示が開始されるまでの時間(例えば、0.4秒)を計時するタイマである。CPU103は、普図変動停止期間タイマにより、普通図柄の可変表示が導出表示されてから次の普通図柄の可変表示が開始されるまでの時間を計時する。
(遊技停止開始処理)
次に、図31、32における遊技停止開始処理(ステップSb001の処理)について説明する。図41は、遊技停止開始処理を示すフローチャートである。CPU103は、まず遊技停止開始処理において、アタッカー開放時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb010)。ステップSb010において、アタッカー開放時間タイマが作動中であれば(ステップSb010;Y)、作動中のアタッカー開放時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。アタッカー開放時間タイマが作動中でなければ(ステップSb010;N)、ラウンド間インターバル期間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb011)。ステップSb011において、ラウンド間インターバル期間タイマが作動中であれば(ステップSb011;Y)、作動中のラウンド間インターバル期間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。
ラウンド間インターバル期間タイマが作動中でなければ(ステップSb011;N)、V蓋開放時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb012)。ステップSb012において、V蓋開放時間タイマが作動中であれば(ステップSb012;Y)、作動中のV蓋開放時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。V蓋開放時間タイマが作動中でなければ(ステップSb012;N)、V通過待ち時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb013)。ステップSb013において、V通過待ち時間タイマが作動中であれば(ステップSb013;Y)、作動中のV通過待ち時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。
V通過待ち時間タイマが作動中でなければ(ステップSb013;N)、電チュー開放時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb014)。ステップSb014において、電チュー開放時間タイマが作動中であれば(ステップSb014;Y)、作動中の電チュー開放時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。電チュー開放時間タイマが作動中でなければ(ステップSb014;N)、特図変動時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb015)。ステップSb015において、特図変動時間タイマが作動中であれば(ステップSb015;Y)、作動中の特図変動時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。
特図変動時間タイマが作動中でなければ(ステップSb015;N)、普図変動時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb016)。ステップSb016において、普図変動時間タイマが作動中であれば(ステップSb016;Y)、作動中の普図変動時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。普図変動時間タイマが作動中でなければ(ステップSb016;N)、ファンファーレ時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb017)。ステップSb017において、ファンファーレ時間タイマが作動中であれば(ステップSb017;Y)、作動中のファンファーレ時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。
ファンファーレ時間タイマが作動中でなければ(ステップSb017;N)、エンディング時間タイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb018)。ステップSb018において、エンディング時間タイマが作動中であれば(ステップSb018;Y)、作動中のエンディング時間タイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。エンディング時間タイマが作動中でなければ(ステップSb018;N)、その他のタイマとして特図変動停止期間タイマ等のタイマが作動中であるか否かを判定する(ステップSb019)。ステップSb019において、その他のタイマが作動中であれば(ステップSb019;Y)、作動中のその他のタイマを停止し(ステップSb020)、処理を終了する。その他のタイマが作動中でなければ(ステップSb019;N)、その他処理(ステップSb021)を実行し、その後に処理を終了する。
ここで、その他処理(ステップSb021)においては、以下のような処理が含まれる。例えば、打球操作ハンドル30の発射を無効にする処理、始動口、一般入賞口10、アウト口、通過ゲート41に設けられた各種センサを無効にする処理、各種エラーの検知を無効にする処理、賞球の払出しを無効にする処理等が含まれる。その他処理(ステップSb021)により、各種の処理が無効とされ遊技が正常に実行されない状態となる。
(遊技停止終了処理)
次に、図31、32における遊技停止終了処理(ステップSb002)について説明する。図42は、遊技停止終了処理を示すフローチャートである。CPU103は、まず遊技停止終了処理において、アタッカー開放時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb030)。ステップSb030において、アタッカー開放時間タイマが停止中であれば(ステップSb030;Y)、停止中のアタッカー開放時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。アタッカー開放時間タイマが停止中でなければ(ステップSb030;N)、ラウンド間インターバル期間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb031)。ステップSb031において、ラウンド間インターバル期間タイマが停止中であれば(ステップSb031;Y)、停止中のラウンド間インターバル期間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。
ラウンド間インターバル期間タイマが停止中でなければ(ステップSb031;N)、V蓋開放時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb032)。ステップSb032において、V蓋開放時間タイマが停止中であれば(ステップSb032;Y)、停止中のV蓋開放時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。V蓋開放時間タイマが停止中でなければ(ステップSb032;N)、V通過待ち時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb033)。ステップSb033において、V通過待ち時間タイマが停止中であれば(ステップSb033;Y)、停止中のV通過待ち時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。
V通過待ち時間タイマが停止中でなければ(ステップSb033;N)、電チュー開放時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb034)。ステップSb034において、電チュー開放時間タイマが停止中であれば(ステップSb034;Y)、作動中の電チュー開放時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。電チュー開放時間タイマが停止中でなければ(ステップSb034;N)、特図変動時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb035)。ステップSb035において、特図変動時間タイマが停止中であれば(ステップSb035;Y)、停止中の特図変動時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。
特図変動時間タイマが停止中でなければ(ステップSb035;N)、普図変動時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb036)。ステップSb036において、普図変動時間タイマが停止中であれば(ステップSb036;Y)、停止中の普図変動時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。普図変動時間タイマが停止中でなければ(ステップSb036;N)、ファンファーレ時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb037)。ステップSb037において、ファンファーレ時間タイマが停止中であれば(ステップSb037;Y)、停止中のファンファーレ時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。
ファンファーレ時間タイマが停止中でなければ(ステップSb037;N)、エンディング時間タイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb038)。ステップSb038において、エンディング時間タイマが停止中であれば(ステップSb038;Y)、停止中のエンディング時間タイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。エンディング時間タイマが停止中でなければ(ステップSb038;N)、その他のタイマとして特図変動停止期間タイマ等のタイマが停止中であるか否かを判定する(ステップSb039)。ステップSb039において、その他のタイマが停止中であれば(ステップSb039;Y)、停止中のその他のタイマを作動させ(ステップSb040)、処理を終了する。その他のタイマが停止中でなければ(ステップSb039;N)、その他処理(ステップSb041)を実行し、その後に処理を終了する。
ここで、その他処理(ステップSb041)においては、以下のような処理が含まれる。例えば、打球操作ハンドル30の発射を有効にする処理、始動口、一般入賞口10、アウト口、通過ゲート41に設けられた各種センサを有効にする処理、各種エラーの検知を有効にする処理、賞球の払出しを有効にする処理等が含まれる。その他処理(ステップSb041)により、各種の処理が有効とされ遊技が正常に実行される状態となる。
(遊技停止開始処理及び遊技停止終了処理による効果等)
以上のように、図31〜図42に示すように、CPU103は、特別可変入賞球装置7が開状態に変化しているときに設定確認状態に制御されたことに基づいてアタッカー開放時間タイマの期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいてアタッカー開放時間タイマの期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において特別可変入賞球装置7が開状態に変化している期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、ラウンド間インターバル期間に設定確認状態に制御されたことに基づいてラウンド間インターバル期間タイマの期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいてラウンド間インターバル期間タイマの期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態においてラウンド間インターバル期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、V入賞の有効期間に設定確認状態に制御されたことに基づいてV通過待ち時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいてV通過待ち時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態においてV入賞の有効期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて電チュー開放時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて電チュー開放時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において可変入賞球装置6Bが進入可能な状態となっているとき遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、特別図柄の可変表示が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて特図変動時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて特図変動時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において特別図柄の可変表示が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、普通図柄の可変表示が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて普図変動時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて普図変動時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において普通図柄の可変表示が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、ファンファーレ演出が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて、ファンファーレ時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて、ファンファーレ時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態においてファンファーレ演出が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、エンディング演出が実行されているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて、エンディング時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて、エンディング時間タイマの有効期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができると
ともに、設定確認状態においてエンディング演出が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
図31〜図42に示すように、CPU103は、特別図柄の可変表示が停止した後から次の可変表示が開始されるまでに設定確認状態に制御されたことに基づいて特図変動停止期間タイマの期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて特図変動停止期間タイマの期間の計時を再開させる。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において特別図柄の可変表示が停止した後から次の可変表示が開始される期間が減算されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
なお、第1の実施形態では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果にもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第一種の遊技機)について説明したが、遊技領域に設けられた特殊可変入賞球装置(いわゆる役物)内の特殊入賞口(V入賞口)に遊技球が入賞(V入賞)したことにもとづいて大当り遊技状態に移行する遊技機(いわゆる第二種の遊技機)や、第一種と第二種とを組み合わせた遊技機(一種二種混合機)において適用してもよい。第2始動入賞口への始動入賞が検出されると、大当り判定が実行され、大当りとする判定結果となったときには、第2特図の変動表示が実行されて大当り表示結果となって大当り遊技状態に制御される等、第1始動入賞口への始動入賞に基づく大当りと同様の遊技制御が実行される。一方、大当りとしない判定結果となったときには、小当り判定が実行され、小当りとする判定結果となれば、第2特図の変動表示が実行されて小当り表示結果となって小当り遊技状態に制御され、小当り用の特殊可変入賞球装置が所定時間開放状態に制御される。小当り遊技状態で小当り用の特殊可変入賞球装置に遊技球が受け入れられ、かつ、その遊技球が特殊入賞口(V領域)に進入して所定スイッチにより検出されると、大当り用の可変入賞球装置が所定ラウンド回数に亘り開放される大当り遊技状態となる第二種大当り遊技制御が遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103により実行される。
このような一種二種混合機において、特殊入賞口(V領域)に進入した遊技球を有効と判定する有効期間を計時する小当り時間タイマを設けてもよい。CPU103は、小当り時間タイマにより特殊可変入賞球装置が開放状態から閉鎖状態となった後にも遅れて所定スイッチを通過した遊技球についても有効期間内の入賞と判定する。CPU103は、小当り時間タイマにより、特殊入賞口への入賞が有効に判定される期間を計時する。そして、CPU103は、小当り遊技状態となっているときに設定確認状態に制御されたことに基づいて、小当り時間タイマの有効期間の計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて、小当り時間タイマの有効期間の計時を再開させるようにしてもよい。このようにすれば、設定確認をすぐに行うことができるとともに、設定確認状態において小当り遊技状態での制御が実行されて遊技が進行してしまうことにより遊技者が不利になってしまうことを防止することができる。
前述した第1の実施形態では、設定確認状態について各種の制御が実行されていたが、図31〜図42に示すように、設定変更状態においても同様の制御が実行されるようにしてもよい。例えば、CPU103は、遊技者に有利な状態になっているとき等に設定変更状態に制御されたことに基づいて各種タイマの計時を停止させ、設定変更状態が終了したことに基づいて、各種タイマの計時を再開させるようにしてもよい。
特別図柄の可変表示が大当り表示結果となる場合と、はずれ表示結果となる場合とでタイマの制御を変えてもよい。具体的には、特別図柄の可変表示が大当り表示結果となる場合、設定確認状態に制御されたことに基づいて特図変動時間タイマの計時を停止させ、設定確認状態が終了したことに基づいて特図変動時間タイマの計時を再開させ、特別図柄の可変表示がはずれ表示結果となる場合には、設定確認状態に制御されたとしても特図変動時間タイマの計時を停止させないようにしてもよい。このようにすれば、遊技者にとって有利な状態となる大当り表示結果に関しては、遊技者に不利益を与えるためタイマを停止するが、はずれ表示結果に関しては遊技者に不利益とならないため、タイマを停止させないようにすることができる。制御の方法としては、設定値確認処理に伴う遊技停止開始処理が実行される前に現在の遊技状態が大当り表示結果となるかはずれ表示結果となるかを判定するようにすればよい。そして、はずれ表示結果の可変表示の実行中に設定確認が実行された場合には、はずれの可変表示の実行中は、特図変動時間タイマの計時を停止させずに、図柄停止期間となったときに、特図変動停止期間タイマを停止させるようにしてもよい。
遊技者にとって有利な設定値となる場合と、遊技者にとって不利な設定値となる場合とでタイマの制御を変えてもよい。例えば、遊技者に有利な設定値のときに設定確認状態となった場合には各種タイマを停止するが、遊技者に不利な設定値のときに設定確認状態となった場合には各種タイマを停止しないようにしてもよい。
(第1の実施形態による効果等)
以上、第1の実施形態におけるパチンコ遊技機1においては、図19〜図22に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が大当り判定値の共通数値範囲として設定されている。そして、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1以外の場合)は、1238から各設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合は、当たり判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、第1の実施形態においては、0〜65535の範囲内において大当り判定値の数値範囲が1020を基準値とした1箇所に設定されているので、有利状態判定値の数値範囲が複数設けられている場合と比較して乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲内の値であるか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)の判定を複数回実行する必要が無いため、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図19〜図22に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれかであるかにかかわらず、前述した当り判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、1020から通常状態や時短状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否か、及び1020から確変状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの範囲内であるか否を判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
更に、図19〜図22に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。このため、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
なお、図19〜図22に示すように、表示結果判定テーブルにおいて小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当りの判定値の数値範囲とは異なる数値範囲(32767〜33094または、32767〜33421)に設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよく、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、第1の実施形態におけるRAM102は、パチンコ遊技機1に設定された設置値を記憶可能となっている。そして、図39に示すように、第1の実施形態におけるCPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に対応する大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを設定し(設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定し)、大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う。つまり、CPU103は、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定するので、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。
なお、第1の実施形態では、可変表示を実行する毎にRAM102から設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1が起動した時点でCPU103がRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定してもよい。なお、このようにパチンコ遊技機1が起動した時点でRAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する場合は、パチンコ遊技機1に電断が発生するまでの期間において該設定された表示結果判定テーブルを用いて全ての可変表示結果を判定すればよい。
また、CPU103は、可変表示を開始する毎(開始する可変表示の可変表示結果を決定する毎)に該RAM102に記憶されている設定値を読み出すとともに、該読み出した設定値と前回可変表示結果を判定するためにRAM102から読み出した設定値(判定使用済設定値)とを比較し、該比較結果として今回RAM102から読み出した設定値と判定使用済設定値とが一致しなかった場合には、演出制御基板12に対してエラー指定コマンドを送信し、演出制御用CPU120は、CPU103から該エラー指定コマンドを受信したことにもとづいて、設定値情報が異常である旨のエラー報知を行なう(例えば、画像表示装置5にエラーに応じた報知画像を表示する)ものとしてもよい。このようにエラー報知を実行することで、不適切な設定値が読み出されることによって不適切な可変表示結果の判定が行われることを防ぐことができる。更に、RAM102に不適切な設定値が設定されていることをより的確に特定することができるばかりか、RAM102に設定されている設定値が異常である旨を遊技機の周囲に認識させることができるので、遊技場の店員等が異常な設定値への対処を迅速に行うことができる。
なお、第1の実施形態では、可変表示を実行する毎にRAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とを比較する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAM102に記憶されている設定値と判定使用済設定値とは、可変表示の所定回数の実行や、所定時間の経過にもとづいて実行してもよい。
また、CPU103は、図38〜図40に示すように、入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで共通の可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定するので、これら入賞時乱数値判定を実行するときと特別図柄通常処理を実行するときとで処理の一部を共通化することができ、CPU103の処理負荷を抑えることができる。
また、第1の実施形態では、図19〜図22に示すように、変動特図が同一であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一となっているが、CPU103は、可変表示を実行する際にRAM102から読み出した設定値に応じた小当り判定値の数値範囲を設定する(RAM102から読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルを設定する)ので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かを判定するための処理負荷を低減できる、更に、第1の実施形態のように、RAM102から読み出した設定値に応じた大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲を設定する場合は、RAM102から読み出す設定値に対応する表示結果判定テーブルを設定するための処理を共通化することができるので、処理プログラムの容量も削減することができる。
また、図19〜図22に示すように、パチンコ遊技機1に設定値として1(最も大当り確率が低い設定値)が設定されている場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていないので、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定されている場合は、大当り判定値の数値範囲として共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
なお、第1の実施形態においては、図19〜図22に示すように、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り基準値を大当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。つまり、第1の実施形態においては、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最大値から連続するように設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の非共通数値範囲を大当り判定値の共通数値範囲の最小値から連続するように設定してもよい。
また、第1の実施形態においては、図19〜図22に示すように、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最低値に設定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当り基準値を小当り判定値の共通数値範囲の最大値に設定してもよい。
以上、第1の実施形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、第1の実施形態では、遊技情報表示部200を、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普通図柄表示器20、普図保留表示器25C、ラウンド表示器131、右打ちランプ132、確変ランプ133、時短ランプ134から構成する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技情報表示部200は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとを少なくとも含んでいればよい。
また、第1の実施形態では、CPU103が設定値変更処理を実行中(設定値変更状態)である場合と設定値確認処理を実行中(設定値確認状態)である場合とで第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとを同一態様にて点灯させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103が設定値変更処理を実行中である場合と設定値確認処理を実行中である場合とで、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとを異なる態様で点灯または点滅させるようにしてもよい。このようにすることで、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとの点灯態様または点滅態様によりパチンコ遊技機1が設定値変更状態と設定値確認状態とのどちらの状態であるのかを分かり易く報知できる。
また、第1の実施形態では、設定値変更状態や設定値確認状態では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントを点灯させることによって、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bの表示態様(点灯態様)を第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bが可変表示結果を導出表示する場合の表示態様と異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更状態や設定値確認状態における第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bの表示態様(点灯態様)は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bが可変表示結果を導出表示する場合の表示態様と異なっていれば、これら第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントのうち一部のセグメントを点灯させなくともよい。
また、第1の実施形態において、設定値変更状態や設定値確認状態では、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bと構成する全セグメント及びラウンド表示器131を構成する1のセグメントの点灯、右打ちランプ132及び第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとを構成する全セグメントの点滅を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値変更状態や設定値確認状態では、ラウンド表示器131を構成する1のセグメントの点灯、右打ちランプ132の点滅、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとを構成する全セグメントの点滅については、実行しない、もしくは一部のみ実行してもよい。
また、第1の実施形態において、設定値変更状態や設定値確認状態では、ラウンド表示器131を構成するセグメントのうち1のセグメントのみを点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りA、大当りB、大当りCのいずれにも該当しない組み合わせであれば、設定値変更状態や設定値確認状態におけるラウンド表示器131を構成するセグメントの点灯数は複数であってもよい。
また、第1の実施形態では、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを用いて設定値異常エラーの報知を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1にエラー報知用のLEDを個別に設け、該LEDを点灯または点滅させることによって設定値異常エラーが発生したことを報知してもよい。
また、第1の実施形態においては、パチンコ遊技機1にベース値を表示するための表示モニタ29を備える形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1には表示モニタ29を備えないようにしてもよい。なお、このようにパチンコ遊技機1に表示モニタ29を備えない場合は、設定値変更状態や設定値確認状態において設定値(または仮の設定値)を表示する表示手段を新たに備えればよい。
また、第1の実施形態では、遊技情報表示部200を構成する第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、ラウンド表示器131、右打ちランプ132等を、遊技中とは異なる態様とすることによってパチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技情報表示部200を構成する第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、ラウンド表示器131、右打ちランプ132等は、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であることを報知可能であれば遊技中において表示(点灯または点滅)される態様であってもよい。
また、第1の実施形態では、遊技情報表示部200を構成する第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、ラウンド表示器131、右打ちランプ132等を、遊技中とは異なる態様とすることによってパチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、『遊技中とは異なる態様』には、点滅周期が異なることや輝度、各セグメントの発光色が異なること等を含んでいてもよい。
また、第1の実施形態では、遊技情報表示部200を構成する第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、ラウンド表示器131、右打ちランプ132を点灯または点滅させることによってパチンコ遊技機1が設定値変更状態または設定値確認状態であることを報知する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態であるときに第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、ラウンド表示器131、右打ちランプ132の点灯や点滅が実行されることの説明書きをパチンコ遊技機1の所定箇所(例えば、遊技情報表示部200の近傍位置)に設けてもよい。このようにすることで、当該パチンコ遊技機1について熟知していない遊技場の店員等が、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、ラウンド表示器131、右打ちランプ132の点灯や点滅をパチンコ遊技機1の故障等と誤認してしまうことを防ぐことができる。
なお、第1の実施形態の遊技制御メイン処理では、図29に示すように、ステップSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(ステップSa008;Y)やステップSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(ステップSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、ステップSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(ステップSa008;Y)やステップSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、ステップSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(ステップSa014;Y)に実行してもよい。
(変形例A:大当り判定値と小当り判定値の数値範囲に関する変形例)
また、第1の実施形態では、図19〜図22に示すように、遊技状態や設定値にかかわらず、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)を大当り判定値の数値範囲とは連続しない異なる範囲に設けたが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に、第1の実施形態における大当り判定値と小当り判定値の数値範囲に関する変形例Aについて、図43−図44を参照して説明する。
変形例Aでは、図43(A)及び図43(B)に示すように、遊技状態や設定値にかかわらず大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲とを連続して設けてもよい。
なお、このように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値との数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とを連続して設ける場合は、大当り判定値の非共通数値範囲の増加に応じて小当り判定値の基準値をシフトすることによって、小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数を維持しつつ、小当り判定値の数値範囲を変更すればよい。
具体的には、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、図43(A)に示すように、設定値が1である場合は、大当り判定値の共通数値範囲を1020〜1237に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の共通数値範囲に連続するように1238〜1565(1238が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が2である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1237)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1238〜1253に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1254〜1581(1254が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が3である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1237)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1238〜1272に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1273〜1600(1273が小当り判定値の基準値)に設定する。以降、設定値が4〜6である場合においても同様に小当り判定値の共通数値範囲を設定すればよい。
遊技状態が確変状態である場合は、図43(B)に示すように、設定値が1である場合は、大当り判定値の共通数値範囲を1020〜1346に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を、大当り判定値の共通数値範囲が通常状態または時短状態から増加した分シフトし、該大当り判定値の共通数値範囲に連続するように1347〜1674(1347が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が2である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1346)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1347〜1383に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1384〜1711(1384が小当り判定値の基準値)に設定する。また、設定値が3である場合は、大当り判定値の共通数値範囲(1020〜1346)に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を1347〜1429に設定するとともに、小当り判定値の共通数値範囲を該大当り判定値の非共通数値範囲に連続するように1430〜1757(1430が小当り判定値の基準値)に設定する。以降、設定値が4〜6である場合においても同様に小当り判定値の共通数値範囲を設定すればよい。
また、このように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とを連続するように設定する形態としては、図44に示すように、小当り判定値の数値範囲を65308〜65535の範囲(当り判定値が取り得る数値の後端部の範囲)に設定するとともに、該小当り判定値の数値範囲に連続するように大当り判定値の共通数値範囲(64990〜65207)を設定してもよい。更にこの場合は、大当り判定値の共通数値範囲に連続するように大当り判定値の非共通数値範囲を設定し、設定値に応じて該大当り判定値の非共通数値範囲の最小値を異ならせることにより大当り確率を設定値に応じて異ならせればよい。
なお、図44に示すように大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲とを設定する場合は、可変表示結果を判定する際に、先ず、CPU103は、乱数値MR1の値が大当り判定値の最小値の値(図44に示す例であれば、設定値1では64990、設定値2では64974、設定値3では64954)以上であるか否かを判定し、乱数値MR1の値が大当り判定値の最小値の値以上であると判定した場合には、更に乱数値MR1が小当り判定値の基準値である65208以上であるか否かを判定することによって可変表示結果が大当りであるか小当りであるかを判定すればよい。このように可変表示の判定を行うことによって、可変表示結果が大当りとなるか否かの判定とか変表示結果が小当りとなるか否かの判定の両方を実行することなく可変表示結果を判定することができるので、CPU103の可変表示結果の判定に関する処理負荷を低減することができる。
以上、図43及び図44にあっては、大当り判定値の数値範囲と小当り判定値の数値範囲(パチンコ遊技機1に設定値として1が設定されている場合は大当り判定値の共通数値範囲と小当り判定値の共通数値範囲、パチンコ遊技機1に設定値として2〜6が設定されている場合は大当り判定値の共通数値範囲及び非共通数値範囲と小当り判定値の共通数値範囲)が大当り判定値の基準値である1020から連続する数値範囲として設定されているとともに、小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定される設定値にかかわらず大当り判定値の数値範囲から連続した範囲において同一数の判定値を含むように設定されている。このため、CPU103は、乱数値MR1が1020と設定値に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値との範囲内であるか否かを判定することによって、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御するか否かを判定することができる。更に、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御すると判定した場合は、乱数値MR1が設定値に応じた小当り判定値の数値範囲の最小値以上であるか否かを判定することによって大当り遊技状態と小当り遊技状態のどちらに制御するかを判定することができるので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図43に示すように、CPU103によって遊技状態が確変状態に制御された場合は、大当り判定値が大当り基準値である1020から連続する数値範囲として増加するとともに、増加した大当り判定値の数値範囲に応じて小当り判定値の数値範囲がシフトするので、CPU103は、該大当り判定値数が増加した数値範囲内で大当り遊技状態に制御するか否かの判定や小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図43及び図44に示す形態においても、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていないので、CPU103は、大当り判定値の共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
なお、図43及び図44に示す形態では、大当り判定値の数値範囲の最大値に連続するように小当り判定値の数値範囲を設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の数値範囲の最小値に連続するように小当り判定値の数値範囲を設定してもよい。
また、第1の実施形態では、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを連続して設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図45及び図46に示すように、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを異なる数値範囲に設定してもよい。
なお、このように大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを異なる数値範囲に設定する場合は、図45及び図46に示すように、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)を、大当り判定値の共通数値範囲とは異なる数値範囲であるとともに大当り判定値の設定値が6の場合の非共通数値範囲(非共通数値範囲に含まれる判定値数が最も多い数値範囲)とは異なる数値範囲において、小当り判定値の基準値から連続する数値範囲(図45では32767〜33094、図46では32767〜33421、いずれの場合も小当り判定値の基準値は32767)に設定すればよい。
なお、図45及び図46に示す形態においては、変動特図に応じて小当り判定値の基準値は共通である一方で小当り判定値の数値範囲に含まれている判定値数が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず小当り判定値の基準値と小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数とは同一であってもよい。
(変形例Aによる効果等)
以上のように、図45及び図46に示す形態にあっては、大当り判定値の共通数値範囲は、設定値にかかわらず1020を基準値とした1020〜1237の範囲に設定されている。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6の場合において、大当り判定値の共通数値範囲と小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)とは異なる数値範囲において、60000を基準値とした設定値に応じた範囲(設定値2であれば60000〜60016、設定値3であれば60000〜60035・・・設定値6であれば60000〜60109)が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。このため、パチンコ遊技機1の開発環境において、設定値の変更に応じて大当り判定値の非共通数値範囲を変更するのみで大当り確率を異ならせることができるので、設定値に関するパチンコ遊技機の開発負荷を軽減することができる。更に、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、CPU103は、大当り判定値の非共通数値範囲について、設定値にかかわらず同一値である60000を基準値として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図45及び図46に示す形態にあっては、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合は大当り判定値の非共通数値範囲が設定されないので、CPU103は、大当り判定値の共通数値範囲のみを対象として大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、CPU103による大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図45及び図46に示す形態にあっては、小当り判定値の数値範囲(小当り判定値の共通数値範囲)は、設定値にかかわらず大当り判定値の共通数値範囲や非共通数値範囲とは異なる数値範囲において、32767を基準値(小当り基準値)として連続した数値範囲(32767〜33094)となるように設定されている。つまり、小当り判定値の数値範囲には、設定値にかかわらず同一数の設定値が含まれているので、CPU103は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一値である32767を小当り基準値として小当り遊技状態に制御するか否かを判定できるので、CPU103の小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
なお、図45及び図46に示す形態にあっては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず大当り判定値の共通数値範囲が設定されている一方で、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合は大当り判定値の非共通数値範囲を設定せず、パチンコ遊技機1に設定値として2以上の値が設定される場合は各設定値に応じた大当り判定値の非共通数値範囲を設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合においても大当り判定値の非共通数値範囲を設定してもよい。なお、このようにパチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合においても大当り判定値の非共通数値範囲を設定する場合は、例えば、図45及び図46と同様に基準値である1238〜各設定値に応じた値までの範囲を大当り判定値の非共通数値範囲とすればよい。そして、パチンコ遊技機1に設定値として1が設定される場合の大当り判定値の非共通数値範囲を最も小さく設定するとともに、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きくなるにしたがって大当り判定値の非共通数値範囲を拡大していくことによって、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り遊技状態に制御される確率を異ならせればよい。
更に、図45及び図46に示す形態にあっては、変動特図が第1特図である場合は、32767〜33094の範囲が小当り判定値の共通数値範囲に設定されている一方で、変動特図が第2特図である場合は、32767〜33421の範囲が小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。すなわち、小当り判定値の数値範囲は、変動特図に応じて含まれる判定値数は異なるが同一値を基準とした連続する数値範囲として設定されているので、CPU103は、変動特図が第1特図である場合と第2特図である場合とで同一値である32767を基準値として小当り遊技状態に制御するか否かを判定できるので、CPU103による小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
なお、図45及び図46に示す形態にあっては、大当り判定値の非共通数値範囲の基準値を該非共通数値範囲の最低値として設定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り判定値の非共通数値範囲の基準値を該非共通数値範囲の最大値として設定してもよい。
また、第1の実施形態においては、CPU103は、0〜65535の範囲で値を取り得る特図表示結果判定用の乱数値MR1の値が大当り判定値の共通数値範囲内または非共通数値範囲内の値であるか否かにもとづいて大当り遊技状態に制御するか否かを判定するとともに、前記乱数値MR1の値が小当り判定値の共通数値範囲内の値であるか否かにもとづいて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103は、第1の実施形態に示した以外の方法によって大当り遊技状態に制御するか否かや小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。例えば、乱数値MR1の値に対して演算を行い、該演算結果の値にもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。更に、乱数値MR1の値に対して演算を行い、該演算結果の値が所定値(例えば、当り判定値の最大値である65535)を超えたか否かにもとづいて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かを判定してもよい。
(変形例B:乱数値の数値データの復元に関する変形例)
次に、第1の実施形態における乱数値の数値データの復元に関する変形例Bについて、図47−図51を参照して説明する。変形例Bでは、遊技制御側(メイン側とも称する)のCPU103が抽出した変動パターン判定用の乱数値MR3の数値データに基づいて、演出制御側(サブ側とも称する)の演出制御用CPU120が可変表示を実行可能である場合において、CPU103が乱数値MR3の数値データを加工した特定コマンドを演出制御用CPU120に出力し、演出制御用CPU120が、受信した特定コマンドから乱数値MR3の数値データを復元し、復元された乱数値MR3の数値データに基づいて可変表示に対応した演出を制御する例を主に説明する。
主基板11の側においては、CPU103が遊技制御に用いる乱数値として、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5等がカウント可能に制御される。乱数値MR1〜MR5は、CPU103により、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、カウンタとしての乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミング、および、第2始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミングで、特図表示結果判定用の乱数値MR1の数値データをカウンタから抽出し、抽出した数値データに基づいて、大当り判定、小当り判定等の当否判定等(小当り決定時の停止図柄、ハズレ決定時の停止図柄の決定も含む)を行うことが可能である。CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミング、および、第2始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミングで、大当り種別判定用の乱数値MR2の数値データをカウンタから抽出し、抽出した数値データに基づいて、大当りの種別を複数種類の大当り種別から選択決定する大当り種別判定等(大当り種別毎の停止図柄の決定も含む)を行うことが可能である。CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミング、および、第2始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミングで、変動パターン判定用の乱数値MR3をカウンタから抽出し、抽出した乱数値MR3を加工して演出制御用CPU120へ送信することが可能である。
始動入賞が検出されたタイミングで抽出された乱数値MR1、乱数値MR2、および、乱数値MR3は、保留情報(保留データ)としてRAM102に保留記憶される。そして、CPU103では、乱数値MR1による当否判定、および、乱数値MR2による大当り種別判定のそれぞれが、演出制御用CPU120での保留先読み予告演出等の演出の実行のために、始動入賞が検出されたタイミングで実行される。始動入賞が検出されたタイミングでの乱数値MR3による変動パターン判定は、CPU103では実行されず、演出制御用CPU120において、加工された乱数値MR3を復元して実行される。その後、変動表示の開始タイミングにおいては、変動表示を実行するために、このような乱数値MR1、乱数値MR2、および、乱数値MR3の保留情報に基づいて、当否判定等、大当り種別判定等、および、変動パターン判定が実行される。
変形例Bでは、大当りとすることが決定されたときに、大当り種別が「非確変」(通常大当り)、「確変」(確変大当り)のいずれかの大当りに選択決定される設定を一例として説明する。
通常大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、低確率状態(非確変状態)で所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されるまでの間、時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、低確高ベース状態と呼ばれる。そのような時短状態が終了した後は、低確率状態(非確変状態)で低ベース状態(第2始動入賞口に遊技球が進入しにくくなる制御状態)に制御される。このような遊技状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。パチンコ遊技機1の電源投入時における起動当初の状態は、基本的に低確低ベース状態である。
確変大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されるまでの間、高確率状態(確変状態)かつ時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。そのような高確高ベース状態が終了した後は、低確低ベース状態に制御される。小当りの場合は、小当り遊技状態の終了前後で遊技状態が変化しない。
図47は、変形例Bにおける演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。変形例Bでは、図10(A)を参照して説明した演出制御コマンドの内容に、コマンドC3XXH、コマンドF0XX、コマンドF1XX、コマンドF2XX、及びコマンドF3XXが追加されている。
コマンドC3XXHは、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。
コマンドF0XX、コマンドF1XX、コマンドF2XXおよびコマンドF3XXは、始動入賞時において、変動パターン判定用の乱数値MR3の乱数値情報を通知(送信)する乱数値送信用コマンド1〜4である。乱数値送信用コマンド1〜4は、乱数値MR3の数値データを4分割して送信するために用いられる。コマンドF4XXは、始動入賞時において、変動パターン(可変表示パターン)の振分け状態を指定する変動パターン振分け状態指定コマンド(可変表示パターンの区分を特定可能な区分コマンド)である。
図48は、変形例Bにおける変動パターン判定用乱数値MR3の変換および復元に関する処理を説明するための図である。変形例Bにおいては、CPU103によるメイン側の処理において、変動パターン判定用乱数値MR3の変換処理が実行される。CPU103により変換処理が実行されることにより複数のコマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送信される。そして、演出制御用CPU120によるサブ側の処理において、複数のコマンドから乱数値MR3の復元処理が実行される。以下に、これらの処理について具体例を示し説明する。
図48に示すように、変動パターン判定用乱数値MR3(0〜65535の範囲)として「60000」が抽出されたとする。このような場合、CPU103によるメイン側の処理において、(60000)Dから(EA60)Hへと10進数の数値を16進数へと変換する。そして、16進数への変換後に(EA60)Hという4桁の数値データとなった乱数値MR3の各桁の値を、複数(4つ)に分けて、乱数値送信用コマンド1〜4として送信する。例えば、(EA60)Hという4桁の数値データとなった乱数値MR3の各桁を、F0−00h、F1−06h、F2−0Ah、F3−0Ehというように加工することにより、複数(4つ)の乱数値送信用コマンド1〜4に分けて、送信する。
複数の乱数値送信用コマンド1〜4を受信したサブ側では、演出制御用CPU120により、下位bit(図48の下線部)を取出し、(EA60)Hを(60000)Dと判断する。具体的には、図48に示すように、取出した下位bitの数値から0×160+6×161+A×162+E×163=0×1+6×16+10×256+14×4096=60000とし、乱数値送信用コマンド1〜4から乱数値MR3が60000として復元される。このように、乱数値MR3は、複数の乱数値送信用コマンド1〜4を所定の順序で解析することにより復元される。
先読み予告を実行する際に、細かい変動パターンに関する情報の方が変動パターン種別のみの粗い情報よりも多くの種類の先読み予告を実行することが可能となる。しかし、変動パターンを決定するための細かい情報をメイン側で決めてしまうとサブ側よりも容量の少ないメイン側の容量が圧迫され、処理負担が高くなってしまう。そこで、抽出した変動パターン判定用乱数値をメイン側で変換後にサブ側に送信し、サブ側で変動パターン判定用乱数値を復元した後に先読み予告を実行することにより、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、変動パターンコマンドは、変動パターン(可変表示パターン)を特定するためのコマンドである。よって、サブ側で変動パターンコマンドを特定できるようになるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、抽出された変動パターン判定用乱数値MR3は、10進数から16進数に変換され、変換された値を複数の乱数値送信用コマンド1〜4に分けられる。そして、複数の乱数値送信用コマンド1〜4が一括で、メイン側からサブ側へと出力される。これにより、サブ側で変動パターンコマンドを特定できるようになるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
図49は、変形例Bにおいて、図37に示す入賞時乱数値判定処理(ステップS512)として実行される処理の一例を示すフローチャートである。図49に示す変形例Bの入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部等に設けられた確変フラグ等の状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップSc021)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定すればよい。
ステップSc021の処理に続いて、変動パターン振分状態を特定する処理を実行する(ステップSc022)。変動パターン振分状態とは、以下に説明するような変動パターンの振分を選択する状態をいう。
CPU103が可変表示を実行するときには、複数種類の変動パターンのそれぞれに対応して変動パターン判定用乱数値MR3の数値データが振分けられた変動パターンテーブルを用い、始動入賞時に抽出されて保留データとして記憶され、可変表示開始時に読出されたMR3の数値データに対応する変動パターンが、実行する変動パターンとして選択決定される。
変動パターンテーブルについては、可変表示結果および保留記憶数等の所定のテーブル選択条件に基づいてデータ内容(選択可能な変動パターンの種類および変動パターンの選択の割振り等)が異なる複数のテーブルがRAM102に記憶される態様で設けられている。例えば変動パターンテーブルとしては、大当り決定時かつ確変決定時に用いる確変大当り時テーブル、大当り決定時かつ非確変決定時に用いる非確変大当り時テーブル、ハズレ決定時かつ保留記憶数少数時(例えば特図1または特図2の保留データが1〜3個)に用いる保留少数ハズレ時テーブル、ハズレ決定時かつ保留記憶数多数時(例えば特図1または特図2の保留データが4個)に用いる保留多数ハズレ時テーブル、ハズレ決定時に保留記憶数少数に関係なく用いる基本ハズレ時テーブル、および、小当り決定時に用いる小当り時テーブルが含まれている。
このような変動パターンテーブルは、大当り確率の状態、ベースの状態、および、時短制御の進行状態等の遊技状態に応じて、複数のカテゴリ(区分)に分類されてRAM102に記憶されている。例えば、変動パターンテーブルのカテゴリとしては、第1低確低ベースカテゴリ、第2低確低ベースカテゴリ、第1低確高ベースカテゴリ、第2低確高ベースカテゴリ、第1高確高ベースカテゴリ、および、第2高項確高ベースカテゴリが設けられている。
第1低確低ベースカテゴリは、低確低ベース状態が継続している期間中(大当りが発生すると初期化される期間)に実行された可変表示回数が所定回数(例えば200回)未満のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。第2低確低ベースカテゴリは、低確低ベース状態が継続している期間中(大当りが発生すると初期化される期間)に実行された可変表示回数が所定回数(例えば200回)以上のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。
第1低確高ベースカテゴリは、低確高ベース状態(非確変大当り後の時短状態)が所定回数(例えば50回)未満のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。第2低確高ベースカテゴリは、低確高ベース状態(非確変大当り後の時短状態)が所定回数(例えば50回)以上のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。
第1高確高ベースカテゴリは、高確高ベース状態(確変大当り後の確変状態および時短状態)が所定回数(例えば50回)未満のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。第2高確高ベースカテゴリは、高確高ベース状態(確変大当り後の確変状態および時短状態)が所定回数(例えば50回)以上のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。
変形例Bでは、前述の各種変動パターンテーブルについて、低ベース状態(非時短状態)と高ベース状態(時短状態)とで選択可能なテーブルとして設定されたテーブルが異なる例を説明する。なお、低ベース状態(非時短状態)と高ベース状態(時短状態)とで選択可能なテーブルとして設定されたテーブルが同じであってもよい。
第1低確低ベースカテゴリ、および、第2低確低ベースカテゴリのそれぞれは、確変大当り時テーブル、非確変大当り時テーブル、保留少数ハズレ時テーブル、および、小当り時テーブルよるなるテーブルの組合せにより構成され、遊技状態に応じて、変動パターンの決定に用いられるテーブルが選択される。
第1低確高ベースカテゴリ、第2低確高ベースカテゴリ、第1高確高ベースカテゴリ、および、第2高確高ベースカテゴリのそれぞれは、確変大当り時テーブル、非確変大当り時テーブル、基本ハズレ時テーブル、および、小当り時テーブルよりなるテーブルの組合せにより構成され、遊技状態に応じて、変動パターンの決定に用いられるテーブルが選択される。
以上に説明したように、可変表示を実行するときの変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルは、遊技状態に応じたカテゴリ別に設けられている。したがって、可変表示を実行するときに変動パターンを選択決定するためには、可変表示を実行するときの遊技状態に基づいて、前述のように分類(区分)された遊技状態に応じた変動パターンテーブルのカテゴリを特定する。そして、特定したカテゴリに対応して記憶されている複数の変動パターンテーブルのうちから、大当り判定結果、大当り種別判定結果、小当り判定結果、および、保留記憶数を含む遊技状態に応じた変動パターンテーブルを選択し、選択した変動パターンテーブルを用い、保留データから読出した変動パターン判定用乱数値MR3の数値データに基づいて、可変表示に用いる変動パターンを決定する。
ステップSc022では、変動パターン振分状態を特定する処理として、ステップSc021で特定された現在の遊技状態に含まれており、変動パターンテーブルのカテゴリを特定するために用いる遊技状態のデータに基づいて、変動パターンテーブルのカテゴリを特定する処理が行われる。
次に、ステップSc022で特定した変動パターン振分状態としての変動パターンテーブルのカテゴリを指定するために、変動パターン振分け状態指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップSc023)。始動入賞時において、変動パターン振分け状態指定コマンドを受信することにより、演出制御用CPU120では、始動入賞時において、当該始動入賞に対応する保留データに含まれる変動パターン判定用乱数値MR3のカテゴリを認識することができる。
次に、第1特図表示結果決定テーブルまたは第2特図表示結果決定テーブルを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(ステップSc024)。第1特図表示結果決定テーブルは、第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブルは、第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブルおよび第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、乱数値MR1と比較される数値(判定値)の範囲が、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブルおよび第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるときに、通常状態(低確率状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態では、通常状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
図37のステップS509で抽出された乱数値MR1を示す数値データが大当りの判定の範囲内(大当り判定範囲内)であるか否かを判定する(ステップSc025)。これにより、保留データに基づく可変表示に基づいて「大当り」とするか否かが判定される。
ステップSc025にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップSc025;No)、図37のステップS509で抽出された乱数値MR1を示す数値データが小当りの判定の範囲内(小当り判定範囲内)であるか否かを判定する(ステップSc026)。これにより、保留データに基づく可変表示に基づいて「小当り」とするか否かが判定される。
ステップSc026にて乱数値MR1が小当り判定範囲内でない場合には(ステップSc026;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップSc027)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。図柄指定コマンドは、始動入賞時において、大当り判定および小当り判定のような当否判定による判定結果に基づいて、大当り、小当り、ハズレのような当否判定の判定結果に加え、大当り種別の判定結果を示すことが可能なコマンドである。
ステップSc026にて乱数値MR1が小当り判定範囲内である場合には(ステップSc026;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップSc006)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
ステップSc025にて大当りである場合には(ステップSc025;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップSc028)。このとき、CPU103は、始動入賞時の保留データ記憶時において「第1特図」と「第2特図」とのどちらの始動入賞であるかを区別可能なデータである始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブルを構成するテーブルデータから変動特図に対応する大当り種別決定用テーブルデータを選択する。大当り種別決定用テーブルは、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき大当り種別を「非確変」、「確変」のような複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルであり、「第1特図」に対応するテーブルデータと「第2特図」に対応するテーブルデータとが設けられており、「始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(可変表示をする特図)に対応して、いずれかのデータテーブルが選択されて、大当り種別判定のために用いられる。
次に、ステップSc028の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(ステップSc029)。一例として、ステップSc028にて大当り種別が「確変」の大当りに決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」の大当りに決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とすればよい。
ステップSc027、ステップSc030、ステップSc029の処理のいずれかを実行した後には、図37のステップS509で抽出した保留データから乱数値MR3を示す数値データを読出し、図48で説明したように、当該MR3の数値データを10進数から16進数に変換し、変換後の16進数の数値データの各桁の値を複数の乱数値送信用コマンド1〜4に分ける処理(数値データを加工する処理)をする(ステップSc031)。そして、ステップSc031で分けた乱数値送信用コマンド1〜4を、一括して演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップSc032)。これにより、MR3の数値データから加工された乱数値送信用コマンド1〜4が図5のステップS27のコマンド制御処理により送信される。
図50は、変形例Bにおいて、図7に示すコマンド解析処理(ステップS75)として、先読み演出に関する特定条件が成立したときに実行される先読み変動パターンコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、先読み変動パターンコマンド解析処理において、CPU103が図49のステップSc032により送信した乱数値送信用コマンド1〜4を解析する処理をする。
先読み変動パターンコマンド解析処理を実行する先読み演出に関する特定条件とは、次のような条件である。始動入賞が発生したときには、図47に示す演出制御コマンドのうち、第1始動入賞口入賞指定コマンドまたは第2始動入賞口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動パターン振分け状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド、および、乱数値送信用コマンド1〜4という複数種類のコマンドが同時期に送信される。演出制御用CPU120では、図7のステップS75のコマンド解析処理において、このような始動入賞が発生したときに送信されてくる複数種類のコマンドのうち、少なくともいずれかが受信されたことを、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータに基づいて確認したことを条件として、図50の先読み変動パターンコマンド解析処理が実行される。このように、先読み変動パターンコマンド解析処理は、始動入賞が発生した時期に実行される解析処理である。
先読み変動パターンコマンド解析処理においては、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータを確認することにより、ステップSc032により一括で送信されてくる乱数値送信用コマンド1〜4について、すべてのコマンドが受信されたか否かを判定する(ステップSc041)。乱数値送信用コマンド1〜4のすべてのコマンドが受信されたと判定されたときには、乱数値送信用コマンド1〜4により分割送信された変動パターンコマンドを所定の順序で解析することにより復元する乱数解析モジュール(サブルーチン)を実行する(ステップSc042)。乱数解析モジュールにおいては、図48にサブ側で変動パターン判定用乱数値MR3を復元する処理として説明した復元処理が実行されることにより、分割送信されてきた乱数値送信用コマンド1〜4から変動パターン判定用乱数値MR3が復元可能となる。
次に、乱数解析モジュール(ステップSc042)により乱数値MR3が正常に復元されたか否かを判定する(ステップSc043)。ステップSc043では、例えば、復元された乱数値MR3の数値データが、乱数値MR3が予め定められた取り得る数値範囲(0〜65535)の数値データとなった場合に数値MR3が正常に復元されたと判定される。つまり、予め定められた取り得る数値範囲以外の異常態様の数値となった場合には、異常であると判定される。
ステップSc043で乱数値MR3が正常に復元されたと判定されたときは、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータを確認することにより、図49のステップSc023により送信設定される変動パターン振分け状態指定コマンドが受信されたか否かを判定する(ステップSc044)。ステップSc044で変動パターン振分け状態指定コマンドが受信されたと判定されたときは、受信された変動パターン振分け状態指定コマンドが指定する変動パターンテーブルのカテゴリを特定する(ステップSc045)。これにより、RAM122に記憶された変動パターンテーブルのカテゴリ(第1低確低ベースカテゴリ、第2低確低ベースカテゴリ、第1低確高ベースカテゴリ、第2低確高ベースカテゴリ、第1高確高ベースカテゴリ、および、第2高項確高ベースカテゴリ)のうちから、先読み演出関して変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルのカテゴリが選択される。
次に、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータを確認することにより、始動入賞の発生に応じて主基板11から送信されてくるべき図柄指定コマンドが受信されたか否かを判定する(ステップSc046)。ステップSc046で図柄指定コマンドが受信されたと判定されたときは、送信されてきた保留記憶数を確認しステップSc045で特定された変動パターンテーブルのカテゴリ内の変動パターンテーブルのうちから、先読み演出に関する変動パターンの選択決定に用いられる変動パターンテーブルが選択される。
次に、ステップSc046で特定された変動パターンテーブルを用い、乱数値解析モジュール(ステップSc042)により復元された乱数値MR3の数値データに基づいて、先読み演出に関する変動パターンを選択決定することにより特定する(ステップSc047)。そして、ステップSc047で特定された変動パターンを、先読み演出に関する変動パターンとして演出制御用CPU120に対して指定するコマンドとして、先読み変動コマンドをRAM122の先読み変動コマンド記憶領域に記憶することによりセットし(ステップSc048)、処理を終了する。
また、ステップSc041で乱数値送信用コマンド1〜4の少なくともいずれかのコマンドが受信されてないと判定されたとき(一部のコマンドのみ受信した場合、いずれのコマンドも受信していない場合等)(ステップSc041)、ステップSc043で乱数値MR3が正常に復元されなかったと判定されたとき、および、ステップSc046で図柄指定コマンドが受信されていないと判定されたときのそれぞれの場合には、始動入賞時に送信されてくる演出制御コマンドに異常が生じた場合であるので、当該異常が生じたことを演出制御用CPU120に対して指定するコマンドとして、先読み変動エラーコマンドをRAM122の先読み変動エラーコマンド記憶領域に記憶することによりセットし(ステップSc049)、処理を終了する。
図51は、変形例Bにおいて、図8に示す先読み予告設定処理(ステップS161)として実行される処理の一例を示すフローチャートである。図51に示す先読み予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み変動パターンコマンド解析処理でセットされたRAM122の記憶領域のコマンドをチェックする(ステップステップSc061)。そして、今回セットされた記憶領域、およびそれ以外のRAM122の記憶領域内全体をチェックし、先読み変動エラーコマンドがあるか否かを判定する(ステップSc062)。先読み変動エラーコマンドは、図50のステップSc049においてセットされるコマンドであり、コマンドを正常に受信できなかった場合や乱数値を正常に復元できなかった場合にセットされるコマンドである。RAM122の記憶領域内に先読み変動エラーコマンドがあった場合(ステップSc062;Y)には、先読み予告エラーコマンドの記憶情報に対応した可変表示が終了するまで先読み予告を実行しないように設定し(ステップSc067)、処理を終了する。
なお、先読み予告エラーコマンドが記憶されている場合には、その記憶情報よりも後に発生した記憶情報が正常であったとしても先読み予告エラーコマンドの記憶情報に対応した可変表示が終了するまで先読み予告を実行しないように設定すればよい。そして、先読み予告エラーコマンドの記憶情報に対応した可変表示が終了した後の正常なコマンドの受信により、先読み予告が許可されるようにすればよい。また、RAM122の記憶領域内全体をチェックするのではなく、今回セットされたコマンドがエラーか否かのみにより判定してもよい。その場合にもエラーとなるコマンドの記憶情報に対応する可変表示が終了するまでは先読み予告を制限すればよい。
ステップSc062において、先読み変動エラーコマンドがなかった場合(ステップSc062;N)には、先読み予告を実行可能であるか否かを判定する(ステップSc063)。例えば、RAM122の記憶領域を確認し、既に先読み予告演出が実行されている場合や大当り遊技状態である場合には、先読み予告が実行可能ではないと判定される。なお、これらの場合にも先読み予告演出を実行するようにしてもよい。ステップSc063において、先読み予告を実行可能でない場合にはステップSc067において先読み予告を実行しないように設定し、処理を終了する。
ステップSc063において、先読み予告を実行可能であると判定した場合(ステップSc063;Y)には、図50で説明した先読み変動パターンコマンド解析処理によってセットされた先読み変動コマンドに基づいて先読み予告を抽選する(ステップSc064)。例えば、先読み変動コマンドにより先読み予告を実行するか否か、および先読み予告を実行する場合には、先読み予告演出の演出内容の詳細が決定される。
次いで、ステップSc065の処理においては、先読み読み予告の実行がありと決定されたか否かが判定される。ステップSc065において、先読み予告の実行なしと判定された場合(ステップSc065;N)には、処理を終了する。ステップSc065において先読み予告の実行ありと判定された場合(ステップSc065;Y)には、決定された先読み予告を実行し(ステップSc066)、処理を終了する。これにより、変動パターン判定用の乱数値MR3を加工した乱数値送信用コマンド1〜4からステップSc042により復元された乱数値MR3に基づいて可変表示に対応した演出制御が実行されることとなる。なお、ステップSc066では、決定された先読み予告をすぐに実行するのではなく、所定のタイミング(例えば、変動開始時のタイミングや変動中のタイミング)で実行することも含まれる。
なお、RAM122の記憶領域内に先読み変動エラーコマンドがあった場合(ステップSc062;Y)に先読み予告を実行しないように設定する場合について説明したが、先読み予告を抽選(ステップSc064)した後に、先読み変動エラーコマンドがあるか否かを判定し、先読み変動エラーコマンドがある場合には、抽選により決定された先読み予告の実行を制限するように設定してもよい。
(変形例Bによる効果等)
以上のように、図49のステップSc031により変動パターン判定用の乱数値MR3の数値データから加工された乱数値送信用コマンド1〜4が、図49のステップSc032、図5のステップS27のコマンド制御処理により送信される。そして、図50のステップSc042により、MR3を加工した乱数値送信用コマンド1〜4から乱数値MR3が復元され、図51のステップSc066により、その復元された乱数値MR3に基づいて、可変表示に対応した演出制御が実行される。これにより、CPU103のような遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、CPU103により図49のステップSc031で加工された後送信され、演出制御用CPU120により図50のステップSc042で復元されて可変表示に対応した演出制御に用いられる演出制御コマンドが、乱数値送信用コマンド1〜4という変動パターンを特定可能なコマンドである。これにより、CPU103のような遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、乱数値送信用コマンド1〜4は、図48に示すように、抽出された乱数値M3を10進数から16進数に変換し、変換した値を複数のコマンドに分けて構成されるコマンドであり、図49のステップSc032および図5のステップS27により複数のコマンドが一括で出力される。このように、複数のコマンドを一括で出力することにより演出制御用CPU120のような演出制御手段としてのサブ側で可変表示パターンが特定されるため、CPU103のようなメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、図48に示すように、乱数値MR3は、図50のステップSc043により複数の乱数値送信用コマンド1〜4を所定の順序で解析することにより復元される。そして、図50のステップSc048に示すように、復元された乱数値MR3に基づいた変動パターンコマンドに相当する先読み変動コマンドが記憶される。これにより、演出制御用CPU120のようなサブ側で復元された乱数値MR3に基づいた可変表示パターンコマンドを用いてサブ側で可変表示パターンが特定されるため、CPU103のようなメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、図49のステップSc022、ステップSc023、および、図5のステップS27により、CPU103のようなメイン側では、変動パターンテーブルのカテゴリのような可変表示パターンの区分を特定可能な変動パターン振分け状態指定コマンドを演出制御用CPU120のようなサブ側に出力する。これにより、変動パターンテーブルのカテゴリ(可変表示パターンの区分)を特定可能なコマンドが出力されることでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、図49のステップSc027、ステップSc029、ステップSc030に示すように、CPU103のようなメイン側では、大当り遊技状態のような遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを特定可能な図柄指定コマンドを変動パターン振分け状態指定コマンドとは別のコマンドとして出力する。これにより、最重要な当否結果(大当り判定結果、小当り判定結果)に関する情報はCPU103のようなメイン側で特定し、演出制御用CPU120のようなサブ側に出力するため安全性を高くすることができる。また、図柄指定コマンドを送信することでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、演出制御用CPU120では、図50のステップSc045、ステップSc047に示すように、変動パターン振分け状態指定コマンドと、図柄指定コマンドとに基づいて、可変表示パターンを決定するためのテーブルを特定し、図50のステップSc048、図51のステップSc066に示すように、当該特定されたテーブルと復元された変動パターン判定用乱数値MR3とに基づいて可変表示に対応した演出を制御する。これにより、変動パターン振分け状態指定コマンドと図柄指定コマンドとに基づいて設定されたテーブルと復元された乱数値MR3とから可変表示に対応した演出が制御されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、演出制御用CPU120では、図51のステップSc066に示すように、可変表示に対応した演出として、変動パターン振分け状態指定コマンドを送信する契機となった可変表示に関する先読み演出を実行する。これにより、演出制御用CPU120のようなサブ側で可変表示パターンが特定されることにより可変表示に関する先読み演出が実行されるため、CPU103のようなメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
なお、変形例Bでは、図49のステップSc032において乱数値送信用コマンド1〜4が一括して送信される場合を説明した。しかし、乱数値送信用コマンド1〜4は、一括で送信されるのではなく、1つずつ送信されるようにしてもよい。また、送信の途中で何等かの異常が発生しコマンドを全て送信できない場合には、エラー情報に関するコマンドを送信してもよいし、遊技を停止する処理に移行するようにしてもよい。
また、変形例Bでは、図50のステップSc048において先読み変動コマンドがセットされ、ステップSc049において先読み変動エラーコマンドがセットされることについて説明した。しかしながら、一のデバイスにおいて解析した変動パターンによる先読み変動コマンドを他のデバイスに送信することにより、送信されたデバイスにおいて先読み予告を実行が決定されるようにしてもよい。
また、変形例Bでは、図51のステップSc063において先読み予告を実行可能か否かについて判定する場合について説明した。しかし、ステップSc063においては、当該判定が実行される前に記憶されている保留情報にリーチとなる可変表示の保留情報がある場合には、先読み予告を実行しないように判定してもよい。また、リーチとなる可変表示の保留情報が記憶されている場合であっても実行される先読み予告の種類により先読み予告が実行されるようにしてもよい。例えば、実行される先読み予告が保留変化によるものであれば、リーチとなる可変表示の保留情報が記憶されている場合であっても保留変化による先読み予告を実行してもよい。
また、変形例Bでは、変動パターン判定用乱数値MR3の加工方法を複数設けてもよい。そして、変動パターン判定用乱数値MR3の加工方法の情報をメイン側からサブ側に送信することにより、MR3を復元するようにしてもよい。
また、変形例Bでは、変動パターン判定用乱数値MR3が0〜65535の範囲で設定されていた。しかし、変動パターン判定用乱数値MR3の範囲は、これよりも少ない範囲や多い範囲であってもよい。
また、変形例Bでは、特別図柄通常処理時において始動入賞時と同様の変動パターン判定用乱数値MR3の加工をして、メイン側から乱数値送信用コマンド1〜4を送信し、サブ側で乱数の復元処理をすることにより変動パターンを特定可能としてもよい。
(変形例C:大当りフラグと小当りフラグが共通記憶領域に記憶される変形例)
また、第1の実施形態では、遊技制御フラグ設定部152には、大当りフラグと小当りフラグとが別々にセットされる(すなわち、大当りフラグと小当りフラグとが別々の記憶領域にセットされる)ものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、大当りフラグと小当りフラグとを別々の記憶領域にセットせず、共通の記憶領域にセットすることで、メイン側(主基板11)の容量の圧迫を軽減するものとしてもよい。以下に、第1の実施形態における変形例Cとして、大当りフラグと小当りフラグとが共通の記憶領域に記憶される実施例について、図52を参照して説明する。
図52は、変形例Cにおける特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。なお、図52では、図39で説明した第1の実施形態の特別図柄通常処理と異なる部分を抜粋して説明する。また、変形例Cにおいては、大当りフラグがセットされるときにも小当りフラグがセットされるときにも、遊技制御フラグ設定部152の共通の記憶領域にセットされるが、この共通の記憶領域のことを共通バッファと称し、共通バッファにセットされるフラグ(大当りフラグまたは小当りフラグ)を共通フラグと称することにする。変形例Cでは、共通バッファにセットされる共通フラグの値(「1」または「2」)により、大当りフラグか小当りフラグかが判別される。
図39を参照して前述したステップS557の処理を実行した後、CPU103は、共通バッファの記憶内容をリセット(消去)する(ステップS557A)。具体的には、共通バッファにセットされる共通フラグの値として「0」を示す値に上書きする。なお、後述するが、共通フラグの値「0」は、「はずれ」であることを示す値でもある。
次いで、CPU103は、ステップS557の処理において可変表示において大当りとなると判定したか否かを確認し(ステップS557B)、大当りとなると判定した場合には(ステップS557B;Y)、共通バッファにセットされる共通フラグの値として「1」を示す値に上書きする(ステップS557C)。したがって、共通フラグの値が「1」であることは「大当り」であることを示し、共通フラグ「1」が大当りフラグであるということもできる。
大当りではないと判定した場合には(ステップS557B;N)、CPU103は、ステップS557の処理において可変表示において小当りとなると判定したか否かを確認し(ステップS557D)、小当りとなると判定した場合には(ステップS557D;Y)、共通バッファにセットされる共通フラグの値として「2」を示す値に上書きする(ステップS557E)。したがって、共通フラグの値が「2」であることは「小当り」であることを示し、共通フラグ「2」が小当りフラグであるということもできる。
小当りではないと判定した場合には(ステップS557D;N)、CPU103は、共通バッファにセットされる共通フラグの値として「0」を示す値に上書きする(ステップS557F)。したがって、共通フラグの値が「0」であることは「はずれ」であることを示す。なお、ステップS557Aにおいて共通バッファがリセットされることにより共通フラグの値には「0」がセットされているので、再度「0」をセットしない(すなわちステップS557Fの処理を実行しない)ものとしてもよい。
ステップS557Eの処理を実行した後、ステップS557Fの処理を実行した後、またはステップS557Cの処理を実行してから図39を参照して前述したステップS562〜S564の処理を実行した後に、CPU103は、確定特別図柄を遊技制御バッファ設定部155における所定の記憶領域に記憶する(ステップS557G)。このとき、CPU103は、共通バッファに記憶された共通フラグの値が「0」のときには、確定特別図柄として「はずれ図柄」の情報を記憶し、共通バッファに記憶された共通フラグの値が「1」のときには、確定特別図柄として「大当り図柄」の情報を記憶し、共通バッファに記憶された共通フラグの値が「2」のときには、確定特別図柄として「小当り図柄」の情報を記憶するが、いずれの場合であっても遊技制御バッファ設定部155における共通の記憶領域(同一の領域)にいずれかの確定特別図柄の情報を記憶する。なお、確定特別図柄の情報は、「はずれ図柄」、「大当り図柄」、「小当り図柄」という図柄種別の情報に限らず、図柄乱数の情報であってもよいし、図柄乱数に基づく抽選結果の情報であってもよいし、セグ表示(遊技情報表示部200における表示)に用いられる表示用の乱数であってもよい。
CPU103は、ステップS557Gの処理を実行した後は、図39を参照して前述したステップS566、S567の処理を実行して特別図柄通常処理を終了する。
(変形例Cによる効果等)
以上のように、変形例Cでは、大当りフラグと小当りフラグは共通フラグの値によって判別されて共通バッファに記憶されるので、大当りフラグと小当りフラグとを別々に設けて別々の記憶領域に記憶するよりもメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。また、別々の大当りフラグと小当りフラグとをLD(ロード)するよりもLD命令等を少なくできるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。特に、第1の実施形態で説明した設定機能を備えたパチンコ遊技機1においては、設定機能を備えたことによりメイン側(主基板11)の容量が圧迫される。このため、変形例Cは、このような設定機能を備えたパチンコ遊技機1に適用することでより効果的となる。
また、変形例Cでは、大当りフラグ(共通フラグ「1」)と小当りフラグ(共通フラグ「2」)は共通フラグの値によって判別されて共通バッファに記憶されるので、両者が同時に設定されることが起こり得ない。このため、遊技機のバグやゴト行為のリスクを軽減することができる。
また、変形例Cでは、ステップS557Gの処理に示すように、確定特別図柄の情報も共通の記憶領域に記憶されるので、別々に記憶されている場合と比べて、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
なお、変形例Cにおいて、特別図柄通常処理において、可変表示の結果が大当りとなるか小当りとなるかに応じて、共通バッファ大当りフラグ(共通フラグ「1」)または小当りフラグ(共通フラグ「2」)が設定されるものとしたが、図6に示すステップS101の始動入賞判定処理において可変表示の結果を先読み判定する処理(先読み判定処理)を実行する場合には、先読み判定結果を共通バッファに格納しないものしてもよい。つまり、先読み判定処理では、可変表示の結果を先読み判定しても当該判定結果に基づく共通フラグ(大当りフラグや小当りフラグ等)を共通バッファに設定することなく、先読み判定結果の情報を演出制御基板12(サブ側)に送信するものとしてもよい。このようにすることで、特別図柄通常処理と先読み判定処理とで共通フラグが混在して設定されるリスクが軽減されるため、バグやイレギュラーのリスクを低減することができる。
また、変形例Cでは、ステップステップS557Aに示すように、可変表示の結果が大当りとなるか小当りとなるかの判定に基づいて共通フラグの値がセットされる前に、共通バッファに記憶される共通フラグの値がリセットされる(はずれを示す値「0」にリセットされる)。このため、共通バッファに意図しない値が設定されるリスクを軽減することができる。
また、変形例Cでは、ステップS557B、S557Dに示すように、先に大当りとなるか否かを判定し、大当りとなると判定した場合には小当りとなるか否かを判定しない。このため、無駄な処理を割愛することでプログラムの圧縮を図ることが可能となる。なお、変形例Cでは、先に大当りとなるか否かを判定し、大当りとなると判定した場合には小当りとなるか否かを判定しないものとしたが、先に小当りとなるか否かを判定し、小当りとなると判定した場合には大当りとなるか否かを判定しないものとしてもよい。
なお、変形例Cでは、共通バッファに記憶された共通フラグ(大当りを示す値「1」、小当りを示す値「2」、またはハズレを示す値「0」)は、特別図柄通常処理において用いられる(例えば、ステップS557Gにおいて確定特別図柄の種別を決定する際に用いられる)ものとしたが、他の処理にも用いることができる。例えば、図6に示すステップS111の変動パターン設定処理では、可変表示の結果が大当りとなるか小当りとなるかの判定に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理が含まれているが、この判定の際に、共通バッファが参照されるものとすればよい。同様に、図6に示すステップS113の特別図柄停止処理では、可変表示の結果が大当りとなるか小当りとなるかの判定に基づいて、遊技状態を更新する(例えば、大当り遊技や小当り遊技を開始させたり、時短状態や確変状態を終了させる)処理が含まれているが、この判定の際に共通バッファが参照されるものとすればよい。このように、共通バッファに設定された共通フラグの情報を複数の処理において用いることができるので、メイン側の容量の圧縮効果を更に高めることが可能となる。
なお、パチンコ遊技機1は、第1の実施形態で説明したように設定値を設定可能な設定機能を備えているが、いわゆる1種2種タイプのスペックの遊技機に設定機能を追加した構成であってもよい。なお、1種2種タイプのスペックの遊技機とは、通常状態(低ベース状態)において第1特図ゲームの結果として大当りとなる(いわゆる初当りする)ことで大当り遊技終了後に時短状態(高ベース状態)に制御され、時短状態において第2特図ゲームの結果として小当りとなり、小当り遊技状態において遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当りとなる(いわゆる連荘する)遊技性を備えた遊技機である。また、このとき、設定値に応じて特図ゲーム(第1特図ゲーム及び第2特図ゲーム)における大当りの当選確率を異ならせる一方で、設定値にかかわらず特図ゲーム(少なくとも第2特図ゲーム)の小当りの当選確率は同一であるものとしてもよい。このようにすると、初当り時には、設定値の違いにより大当りとなる確率に影響が出るが、小当りの当選確率は設定値にかかわらず同一であるため、連荘時には、設定値の違いによって大当りとなる(小当り中に所定スイッチを通過する)確率に影響が出ない。このため、設定機能付きのパチンコ遊技機1において低設定の可能性が高くても、設定値の差異による影響を少なくし、遊技の興趣を維持することが可能となる。また、このような設定機能を備えた1種2種タイプのスペックの遊技機では、初当り後の時短状態において小当りの発生頻度が高くなる。このため、このような1種2種スペックタイプの遊技機に、変形例Cを適用することで、小当りの頻度が高くても、その都度、大当りフラグとは別の小当りフラグをLD(ロード)する必要が無いので、LD命令等を少なくすることができ、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
なお、変形例Cは、第1の実施形態におけるパチンコ遊技機1に適用するものとしたが、変形例Aや変形例Bのパチンコ遊技機1に適用するものとしてもよい。また、後述する第2の実施形態におけるパチンコ遊技機1に適用することもできる。
(変形例D:タイマ更新処理を共通化する変形例)
また、第1の実施形態では、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマ値を示すデータが記憶されるが、セットされたタイマ値を更新(減算)処理するタイマ更新処理は、複数の処理で利用可能となるように共通化された処理として実行されるものとしてもよい。以下に、第1の実施形態における変形例Dとして、タイマ更新処理を共通化した実施例について、図53−図57を参照して説明する。
図53は、変形例Dにおける遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。なお、図53では、図5で説明した遊技制御用タイマ割込み処理と異なる部分を抜粋して説明する。
図5を参照して前述したステップS21〜S24の処理を実行した後、CPU103は、設定されているタイマ値を減算するタイマ更新処理を実行する(ステップS25A)。なお、タイマ値を示すデータは、後述する各処理(例えば、変動パターン設定処理や特別図柄変動処理や特別図柄停止処理)において設定されることにより、複数種類のタイマ値が遊技制御タイマ設定部153に設定されるが、タイマ値を減算するタイマ更新処理は、いずれのタイマ値であってもステップS25Aのタイマ更新処理によって共通化されて実行される。CPU103は、ステップS25Aの処理を実行した後は、図5を参照して前述したステップS25〜S27の処理を実行して遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図54は、変形例Dにおける特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。なお、図54では、図6で説明した特別図柄プロセス処理と異なる部分を抜粋して説明する。
図54に示すように、CPU103は、図6を参照して説明したステップS101の処理を実行する前に、第2ゼロフラグ更新処理を実行する(ステップS100)。具体的には、CPU103は、図53のタイマ更新処理(ステップS25A)で更新されたタイマ値を読み込むことで第2ゼロフラグを更新する。ここで、第2ゼロフラグは読み込まれた値(データ)が「0」であるときに「1」に更新されるフラグであり、第2ゼロフラグの中身はCall命令で読み出したサブルーチンで更新した後、元の処理に戻ってもその中身は保持される。したがって、タイマ更新処理で更新(減算)されたタイマ値が「0」になることで、第2ゼロフラグが「1」に更新される。なお、変形例Dでは、タイマ値を読み込むことでゼロフラグではなく第2ゼロフラグを更新することとしているが、これは以下の理由による。すなわち、ゼロフラグは演算結果が「0」であるか否かを示すフラグであるため、ゼロフラグを更新する演算は、第2ゼロフラグを更新するLD(ロード)命令よりもコードが多くなる。このため、変形例Dでは、ゼロフラグに代え第2ゼロフラグを更新することで処理の圧縮を行うものとしている。なお、圧縮効果は低減するものの、タイマ値を読み込むことで第2ゼロフラグを更新することに代え、演算によりゼロフラグを更新するものとしてもよい。
図55は、変形例Dにおける変動パターン設定処理(図6のステップS111参照)を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1111)。大当りフラグがセットされている場合(ステップS1111;Y)には、CPU103は、大当り用の変動パターン決定テーブルを用いて、大当り用の変動パターンを決定する(ステップステップS1112)。
大当りフラグがセットされていない場合(ステップS1111;N)には、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1113)。小当りフラグがセットされている場合(ステップS1113;Y)には、CPU103は、小当り用の変動パターン決定テーブルを用いて、小当り用の変動パターンを決定する(ステップS1114)。小当りフラグがセットされていない場合(ステップS1113;N)には、CPU103は、はずれ用の変動パターン決定テーブルを用いて、はずれ用の変動パターンを決定する(ステップS1115)。
ステップS1112、S1114、またはS1115の処理の後に、CPU103は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の可変表示を開始することを示す図柄変動指定コマンド(演出制御コマンド)を演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップS1116)。
次いで、CPU103は、ステップS1112、S1114、またはS1115の処理において決定された変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンド(演出制御コマンド)を演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップS1117)。
そして、CPU103は、特図変動時間タイマのタイマ値を示すデータとして変動時間をセットする(ステップS1118)。そして、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(図6のステップS112参照)に対応した値である“2”に更新し(ステップS1119)、変動パターン設定処理を終了する。
図56は、変形例Dにおける特別図柄変動処理(図6のステップS112参照)を示すフローチャートである。
特別図柄変動処理において、CPU103は、第2ゼロフラグの値が1であるか否かを判定する(ステップS1121)。なお、第2ゼロフラグは、前述したように、タイマ更新処理(図53のステップS25A)で更新されたタイマ値が「0」になると、第2ゼロフラグ更新処理(図54のステップS100)が実行されることで「1」に更新される。したがって、第2ゼロフラグの値が「1」であることは、タイマ値が「0」になった(タイムアウトした)ことを意味する。
なお、特別図柄変動処理のステップS1121の処理において「0」になった(タイムアウトした)か否かが判定されるタイマ値は、特別図柄変動処理に移行する前の処理(特図プロセスフラグが2に更新される前の処理)である変動パターン設定処理(図55参照)においてセットされるタイマ値(変動時間)である(ステップS1118参照)。しかし、このタイマ値(変動時間)は、特別図柄変動処理ではなく、遊技制御用タイマ割込み処理(図53参照)においてタイマ更新処理(ステップS25A参照)が実行されることにより更新(減算)される。このため、いずれの処理(例えば、特別図柄変動処理)で用いられるタイマ値であるか(すなわち、タイマの種類)にかかわらず、共通化されたタイマ更新処理でタイマ値を更新することができる。また、第2ゼロフラグを更新する第2ゼロフラグ更新処理(ステップS100参照)は、特別図柄変動処理をサブルーチンとして呼び出すことが可能な特別図柄プロセス処理(図6、図54参照)において実行される。このため、特別図柄プロセス処理で呼び出される各サブルーチン(例えば、特別図柄変動処理)において第2ゼロフラグを更新するよりも処理を圧縮することができる。
第2ゼロフラグが1である場合(すなわち、タイマ値(変動時間)がタイムアウトした場合(ステップS1121;Y))、CPU103は、特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行い(ステップS1122)、第2ゼロフラグが1でない場合(すなわち、タイマ値(変動時間)がタイムアウトしていない場合(ステップS1121;N))、CPU103は、特別図柄変動処理を終了する。
ステップS1122の処理の後、CPU103は、特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の可変表示を停止することを示す図柄確定指定コマンド(演出制御コマンド)を演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップS1123)。
そして、CPU103は、特図変動停止時間タイマのタイマ値を示すデータとして図柄確定時間(例えば、0.5秒)をセットする(ステップS1124)。そして、特図プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(図6のステップS113参照)に対応した値である“3”に更新し(ステップS1125)、特別図柄変動処理を終了する。
図57は、変形例Dにおける特別図柄停止処理(図6のステップS113参照)を示すフローチャートである。
特別図柄停止処理において、CPU103は、第2ゼロフラグの値が1であるか否かを判定する(ステップS1131)。なお、第2ゼロフラグは、前述したように、タイマ更新処理(図53のステップS25A)で更新されたタイマ値が「0」になると、第2ゼロフラグ更新処理(図54のステップS100)が実行されることで「1」に更新される。したがって、第2ゼロフラグの値が「1」であることは、タイマ値が「0」になった(タイムアウトした)ことを意味する。
なお、特別図柄停止処理のステップS1131の処理において「0」になった(タイムアウトした)か否かが判定されるタイマ値は、特別図柄停止処理に移行する前の処理(特図プロセスフラグが3に更新される前の処理)である特別図柄変動処理(図56参照)においてセットされるタイマ値(図柄確定時間)である(ステップS1124参照)。しかし、このタイマ値(図柄確定時間)は、特別図柄停止処理ではなく、遊技制御用タイマ割込み処理(図53参照)においてタイマ更新処理(ステップS25A参照)が実行されることにより更新(減算)される。このため、いずれの処理(例えば、特別図柄停止処理)で用いられるタイマ値であるか(すなわち、タイマの種類)にかかわらず、共通化されたタイマ更新処理でタイマ値を更新することができる。また、第2ゼロフラグを更新する第2ゼロフラグ更新処理(ステップS100参照)は、特別図柄停止処理をサブルーチンとして呼び出すことが可能な特別図柄プロセス処理(図6、図54参照)において実行される。このため、特別図柄プロセス処理で呼び出される各サブルーチン(例えば、特別図柄停止処理)において第2ゼロフラグを更新するよりも処理を圧縮することができる。
第2ゼロフラグが1である場合(すなわち、タイマ値(変動時間)がタイムアウトした場合(ステップS1131;Y))、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを確認し(ステップS1132)、第2ゼロフラグが1でない場合(すなわち、タイマ値(変動時間)がタイムアウトしていない場合(ステップS1131;N))、CPU103は、特別図柄停止処理を終了する。
大当りフラグが設定されている場合(ステップS1132;Y)には、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態(高ベース状態)であることを示す時短フラグがセットされていれば当該フラグをリセットし(ステップS1133)、大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンド(演出制御コマンド)を演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップステップS1134)。
S1134の処理の後、CPU103は、ファンファーレ時間タイマのタイマ値を示すデータとしてファンファーレ演出が実行される時間をセットする(ステップS1135)。そして、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理(図6のステップS114参照)に対応した値である“4”に更新し(ステップS1136)、特別図柄停止処理を終了する。
大当りフラグが設定されていない場合(ステップS1132;N)には、CPU103は、小当りフラグが設定されているか否かを確認し(ステップS1137)、小当りフラグが設定されている場合(ステップS1137;Y)には、CPU103は、小当り遊技状態の開始を指定する小当り開始指定コマンド(演出制御コマンド)を演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップステップS1138)。
S1138の処理の後、CPU103は、小当り遊技のファンファーレ時間タイマのタイマ値を示すデータとして小当り遊技のファンファーレ演出が実行される時間をセットする(ステップS1139)。そして、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理(図6のステップS118参照)に対応した値である“8”に更新し(ステップS1140)、特別図柄停止処理を終了する。
小当りフラグが設定されていない場合(ステップS1137;N)には、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップステップS1141)。確変フラグがセットされている場合(ステップS1141;Y)には、処理はステップS1147に移り、確変フラグがセットされていない場合(ステップS1141;N)には、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1142)。時短フラグがセットされていない場合(ステップS1142;N)には、処理はステップS1147に移り、時短フラグがセットされている場合(ステップS1142;Y)には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS1143)。そして、CPU103は、時短回数カウンタの値が0になったか否かを確認し(ステップS1144)、時短回数カウンタの値が0になっていない場合(ステップS1144;N)には、処理はステップS1147に移り、時短回数カウンタの値が0になった場合(ステップS1144;Y)には、時短フラグをリセットし(ステップS1145)、時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンド(演出制御コマンド)を演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップS1146)。次いで、ステップS1147の処理において、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(図6のステップS110参照)に対応した値である“0”に更新し、特別図柄停止処理を終了する。
(変形例Dによる効果等)
以上のように、変形例Dでは、特別図柄変動処理と特別図柄停止処理の異なる複数の処理では、いずれも第2ゼロフラグに基づいて処理が実行され、当該第2ゼロフラグが更新される基となるタイマ値は複数の処理でそれぞれ異なるが、いずれも、当該複数の処理よりも先に実行される共通のタイマ更新処理によって更新される。すなわち、変形例Dでは、複数の処理で利用されるタイマ値を1つの共通化した処理(図53のタイマ更新処理)によって更新できるので、処理を圧縮することができ、メイン側(主基板11)の容量の圧迫を軽減することができる。
なお、変形例Dでは、共通化されたタイマ更新処理によって更新されたタイマ値(あるいは、タイマ値に基づいて更新される第2ゼロフラグ)が利用される複数の処理として、特別図柄変動処理と特別図柄停止処理の例を説明したが、これに限られるものではなく、図6に示す大当り開放前処理(S114)や、大当り開放中処理(S115)等においても利用されるものとしてもよい。この場合にも、変形例Dと同様に、各処理において「0」になった(タイムアウトした)か否かが判定されるタイマ値は、各処理に移行する前の処理(例えば、大当り開放前処理であれば、特別図柄停止処理)においてセットされ、当該タイマ値が1つの共通化した処理(図53のタイマ更新処理)によって更新されることに基づいて、各処理が実行される。
また、変形例Dでは、図53のタイマ更新処理によって更新されるタイマ値として、特図変動時間タイマや、特図停止時時間タイマ等を挙げたが、これに限られるものではない。具体的には、普通図柄の可変表示の実行時間を計時するため普図変動時間タイマや、セキュリティ信号の出力時間を計時するためのセキュリティ信号出力用タイマや、払出し制御通信用タイマや、常時駆動されるモータの監視用タイマ等の複数種類のタイマ値が、共通のタイマ更新処理によって更新されるものとしてもよい。このように、複数種類のタイマ値を共通のタイマ更新処理で更新することで、更新された複数種類のタイマ値が複数の処理で利用可能となるので、処理をより圧縮することができ、メイン側(主基板11)の容量の圧迫を軽減することができる。
また、変形例Dでは、特別図柄変動処理と特別図柄停止処理とをそれぞれサブルーチンとして呼び出し可能な特別図柄プロセス処理(図6、図54参照)において、タイマ更新処理(図53参照)で更新されたタイマ値を読み込むことで第2ゼロフラグを更新し(図54の第2ゼロフラグ更新処理を実行し)、第2ゼロフラグの値が「1」となっているか否かに応じて異なる処理(例えば、特別図柄変動処理において停止図柄を導出表示したり、処理をループ(待機)したりする)。このように、サブルーチンによって呼び出される各処理(特別図柄変動処理や特別図柄停止処理)において第2ゼロフラグを更新するのではなく、呼び出し元の処理(特別図柄プロセス処理)によって第2ゼロフラグを更新し、当該更新された第2ゼロフラグの情報が、サブルーチンによって呼び出される複数の処理において利用されるので、処理を圧縮することができ、メイン側(主基板11)の容量の圧迫を軽減することができる。
なお、変形例Dは、1種2種タイプのスペックの遊技機に適用するものとしてもよい。前述したように、1種2種タイプのスペックの遊技機では、初当り後の時短状態において小当りの発生頻度が高くなるので、特別図柄プロセス処理において小当りに関するサブルーチン(小当り開放前処理、小当り開放中処理、小当り終了処理)が呼び出される頻度が高くなる(図6参照)。このため、このような1種2種スペックタイプの遊技機に、変形例Dを適用することで、小当りに関するサブルーチンの呼び出し頻度が高くても、当該サブルーチンで利用されるタイマ値は、1つのタイマ更新処理で更新されるので、処理の圧縮効率が高くなり、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
なお、変形例Cは、第1の実施形態におけるパチンコ遊技機1に適用するものとしたが、変形例Aや変形例Bのパチンコ遊技機1に適用するものとしてもよい。また、後述する第2の実施形態におけるパチンコ遊技機1に適用することもできる。
(第2の実施形態)
次に、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、設定値を設定可能な設定機能を備え、かつ、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)に制御可能なパチンコ遊技機1について説明する。
まず、第2の実施形態のパチンコ遊技機1の構成について図58−1を参照して説明する。第2の実施形態のパチンコ遊技機1は、図1を参照して前述した基本説明のパチンコ遊技機1と比較して、特別可変入賞球装置7と可変入賞球装置6Bの構成が異なるとともに新たに特殊可変入賞球装置17が設けられている点が異なる。以下、異なる点について説明する。
第2の実施形態のパチンコ遊技機1において、通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図58−1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図58−1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図58−1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図58−1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図58−1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチが設けられている。当該スイッチによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチが設けられている。当該スイッチによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
次に、第2の実施形態における遊技状態について説明する。第2の実施形態における遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、第2の実施形態では、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、第2の実施形態では、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
(大当り確率、小当り確率)
図58−2および図58−3は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図58−2は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図58−3は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図58−2および図58−3に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図58−2を用いて、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図58−2(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図58−2(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図58−2(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図58−2(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図58−3を用いて、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図58−3(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図58−3(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図58−3(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図58−3参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図58−2参照)と比較すると、小当りの当選確率が約10倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図58−3(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、図58−2および図58−3に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(図58−2および図58−3に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図58−2および図58−3に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図58−2)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図58−2(A),(B)および図58−3(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
(大当り種別判定テーブル)
図58−4(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、「9R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図58−4(A)に示すように、第2の実施形態では、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「16R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図58−4(B)に示すように、第2の実施形態では、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「16R確変大当り」と決定され、50%の確率で「9R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「9R確変大当り」とは、9ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
第2の実施形態では、「16R確変大当り」、「9R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、第2の実施形態では、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図58−29参照)。
(小当り種別判定テーブル)
図58−5(A),(B)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、または「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図58−5(A)に示すように、第2の実施形態では、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、100%の確率で「小当りA」と決定される。また、図58−5(B)に示すように、第2の実施形態では、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、70%の確率で「小当りB」と決定され、30%の確率で「小当りC」と決定される。
本例では、後述するように、「小当りA」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が極めて短い0.2秒間しか開放されず(図58−10参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。また、「小当りB」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が0.8秒間開放され(図58−11参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞をある程度期待できる。また、「小当りC」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が1.8秒間開放され(図58−12参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を最も期待できる。
(変動パターンテーブル)
図58−6〜図58−8は、第2の実施形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図58−6〜図58−8に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図58−6〜図58−8に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#34の34種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または01〜34)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図58−6(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−6(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図58−6(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−6(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図58−7(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−7(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
第2の実施形態では、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、第2の実施形態では、図58−7(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、第2の実施形態において、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、第2の実施形態では、図58−7(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図58−7(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−7(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図58−7(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。第2の実施形態では、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、第2の実施形態では、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図58−7(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−7(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図58−7(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図58−7(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−7(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
第2の実施形態では、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図58−7(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図58−7(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、第2の実施形態では、図58−6に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、第2の実施形態では、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、第2の実施形態とは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図58−8(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−8(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図58−8(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図58−8(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図58−8(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−8(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図58−8(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図58−8(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図58−8(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#34のいずれかに決定される。
なお、図58−8(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#29に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#30に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#31に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#32に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#33に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。図58−9は、図58−8(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルのうち、可変表示結果が小当りとなる場合の変動パターンを決定するための小当り用変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。
図58−9に示すように、第2の実施形態では、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の変動表示を実行する場合であって、小当りとなる変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、70%の確率で第2変動パターン#32と決定され、30%の確率で第2変動パターン#33と決定される。従って、本例では、第2KT状態の場合には、1.5秒の短縮変動の変動パターンが選択される確率が高い。
なお、図58−9では、一例として、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の小当り変動を実行する場合の変動パターンテーブルを示したが、図58−6〜図58−8に示した他の変動パターンテーブルも同様に構成され、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各変動パターンが決定される。
なお、図58−7〜図58−9に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図58−10〜図58−12は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図58−10は、小当りAとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図58−11は、小当りBとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図58−12は、小当りCとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図58−10(1)〜図58−12(1)は、それぞれ、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図58−10(2)〜図58−12(2)は、それぞれ、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図58−10(1)〜図58−12(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図58−10(1)〜図58−12(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。第2の実施形態では、図58−10(1)〜図58−12(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図58−10(1)〜図58−12(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図58−10(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図58−11(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図58−12(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる(ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、殆ど入賞は期待できない)。しかしながら、第1KT状態では、図58−10(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.2秒、0.8秒または1.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図58−10(1)〜図58−12(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、第2の実施形態では、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、第2の実施形態では、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図58−10(2)〜図58−12(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図58−10(2)〜図58−12(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。第2の実施形態では、図58−10(2)〜図58−12(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図58−10(2)〜図58−12(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図58−10(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図58−11(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図58−12(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、第2の実施形態では、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図58−10(2)〜図58−12(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、第2KT状態であっても、特殊入賞口への遊技球の入賞は殆ど期待できない。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の開放時間を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17の開放回数を異ならせるように構成してもよい。この場合、例えば、小当りAの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を1回のみ開放するのに対して、小当りBや小当りCの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を2回〜11回開放するように構成してもよい。また、例えば、特殊可変入賞球装置17の開放時間はある程度短くても、0.4秒間の特殊可変入賞球装置17の開放を4回実行することにより、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)にある程度遊技球が入賞可能な小当り種別を設けるように構成してもよく、様々な態様が考えられる。また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cの3種類である場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4種類以上の小当り種別を設けるように構成してもよい。
また、第2の実施形態では、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、第2の実施形態では、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、第2の実施形態では、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
第2の実施形態では、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図58−10(1)〜図58−12(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図58−10(2)〜図58−12(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図58−10(1)〜図58−12(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図58−10(2)〜図58−12(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、第2の実施形態では、図58−10〜図58−12に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、第2の実施形態では、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図58−13および図58−14は、第2の実施形態において用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図58−13に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を9R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(9R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、第2の実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/9R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ちランプ132の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ちランプ132の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、第2の実施形態では、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
コマンドE1XX(H)は、現在設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定値コマンド)である。なお、「XX」に設定値が設定される。例えば、設定値「1」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE101(H)が送信される。また、例えば、設定値「6」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE106(H)が送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図58−13および図58−14に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図58−13および図58−14に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
次に、第2の実施形態における特別図柄プロセス処理について説明する。第2の実施形態の特別図柄プロセス処理では、図6を参照して前述した特別図柄プロセス処理における各処理に加えて、ゲート通過待ち処理が設けられる。このゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御が行われるが、その詳細については後述する。なお、第2の実施形態では、特別図柄プロセス処理の説明として、第1特別図柄に関する第1特別図柄プロセス処理と、第2特別図柄に関する第2特別図柄プロセス処理とを区別して説明することにする。したがって、特別図柄プロセス処理における各処理(例えば、特別図柄通常処理等)も、第1特別図柄に関する処理と、第2特別図柄に関する処理と区別して説明する。以下の説明では、第1…処理は、第1特別図柄に関する処理を示し、第2…処理は、第2特別図柄に関する処理を示すものとする。
図58−15は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄通常処理に対応した値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄通常処理に対応した値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップS55A)。なお、本例では、ステップS55Aの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
なお、設定値コマンドを送信するタイミングは、本例で示したものにかぎらず、例えば、変動表示の終了ごとに設定値コマンドを送信するように構成したり、変動表示中に設定値コマンドを送信するように構成したりしてもよい。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS58A以降の処理を行うことなくステップS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS58A〜S63Aの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS62A)、大当り種別を記憶し(ステップS63A)、ステップS69Aへ移行する。
また、ステップS60Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップS64A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップS65A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップS66A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップS67A)、小当り種別を記憶する(ステップS68A)。なお、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りAと決定される(図58−5(A)参照)。そして、ステップS69Aへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS69A)、「0」である場合、ステップS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップS73A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ちランプ132の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップS74A)。そして、ステップS75Aに移行する。
第2の実施形態では、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を開始するときに、ステップS71A,S71BでYと判定されてステップS72A,S72Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップS73A,S73Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの第1KT状態と共通の変動短縮状態としつつ、第1KT状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
そして、ステップS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS75A)。なお、図示は省略したが、ステップS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図58−16は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図58−6〜図58−8参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図58−6(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図58−6(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図58−6に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップS1704A)。
また、ステップS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップS1707A)。
図58−17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果5指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップS1120A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1122A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1123A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップS1127A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップS1124A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していれば(ステップS1124AのY)、または小当り図柄を導出表示していれば(ステップS1125AのY)、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1126A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理に対応した値に更新する(ステップS1127A)。
ステップS1124A,S1125Aの処理が実行されることによって、第2の実施形態では、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りまたは小当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップS1124Aで送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄および小当り図柄のいずれも導出表示していなければ(ステップS1124AのN、ステップS1125AのN)、そのまま処理を終了する。
図58−18は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2010A)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップS2011A)。また、CPU103は、右打ちランプ132の点灯を終了する制御を行う(ステップS2012A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2013A)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ちランプ132が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ちランプ132が点灯されるのであるが、ステップS69A〜S74A,S69B〜S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップS2010A〜S2013A,S2010B〜S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ちランプ132が消灯される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップS2014A)。次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップS2017A)。第2の実施形態では、ステップS2017Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップS2018A)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップS2019A)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップS2020A)。
次いで、CPU103は、右打ちランプ132の点灯を開始する制御を行う(ステップS2021A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2022A)。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップS2023A)。
ステップS2021A,S2022Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ちランプ132の点灯が開始される。すなわち、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ちランプ132が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ちランプ132の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2024A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2025A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップS2029A)。
なお、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって本来有利であるが、既に説明したように、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には小当り種別が小当りAとなる場合しかなく、特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。そのため、本例では、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には、右打ちランプ132を点灯せず、右打ち点灯開始指定コマンドの送信も行わない。
第1小当りフラグもセットされていなければ(ステップS2024AのN)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップS2030A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、通過ゲート41での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口や特殊入賞口での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、第2の実施形態では特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図58−19は、第1特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS2501A)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップS2504A)。次いで、CPU103は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップS2505A)、第1特図プロセスフラグの値を第1大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップS2506A)。
第2の実施形態では、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図58−20および図58−21は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2203A)、処理を終了する。
ステップS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2204A)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2205AのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2207A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップS2208A)。そして、ステップS2223Aに移行する。なお、16R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2212A)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップS2213A)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップS2214A)。そして、ステップS2223Aに移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第1ゲート通過待ち処理のステップS2504A参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄停止処理のステップS2010AでYと判定されてステップS2011Aの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップS2219A)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップS2220A)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップS2221A)。そして、ステップS2223Aに移行する。従って、6R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップS2223A)。
図58−22は、第1特別図柄プロセス処理における第1小当り終了処理を示すフローチャートである。第1小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2300A)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2304Aに移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1小当りフラグをリセットし(ステップS2301A)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2302A)。そして、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2303A)、処理を終了する。
ステップS2304Aでは、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2304A)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2305A)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2305AのY)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップS2309A)。
図58−23は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理に対応した値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理に対応した値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップS55B)。なお、本例では、ステップS55Bの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップS56B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップS56Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップS57B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップS58B以降の処理を行うことなくステップS69Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップS59Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップS58B〜S63Bの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップS58B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS59B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS60B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップS61B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップS62B)、大当り種別を記憶し(ステップS63B)、ステップS69Bへ移行する。
また、ステップS60Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップS64B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップS65B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップS66B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップS67B)、小当り種別を記憶する(ステップS68B)。なお、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りBまたは小当りCと決定される(図58−5(B)参照)。そして、ステップS69Bへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS69B)、「0」である場合、ステップS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップS70B)、「0」になったか否かを判定する(ステップS71B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップS72B)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップS73B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップS74B)。そして、ステップS75Bに移行する。
そして、ステップS75Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS75B)。なお、図示は省略したが、ステップS75Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップS59Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図58−16に示した第1変動パターン設定処理と同様である。すなわち、図58−16に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図58−7(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図58−7(D)〜図58−8(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図58−7(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図58−7(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図58−7(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図58−8(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図58−8(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図58−8(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
第2特別図柄変動処理は、図58−17に示した第1特別図柄変動処理と同様である。すなわち、図58−17に示す第1特別図柄変動処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動処理が説明されたことになる。
なお、第2特別図柄変動処理においても、第1特別図柄変動処理のステップS1124A〜S1126Aと同様の処理が実行されて、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄または小当り図柄を導出表示していれば、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとなるように制御される。そのように構成することによって、第1KT状態終了後(時短状態終了後)の通常状態において、残りの第2保留記憶を消化することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生を抑制することができる。
また、入賞球装置6A(第1始動入賞口)の下方に第1特別図柄用の可変入賞球装置を設けるように構成するとともに、遊技領域の右方に第2特別図柄用の入賞球装置(可変入賞球装置ではない始動入賞口)を設けるように構成し、第2KT状態(小当りRUSH)終了後に第1特別図柄の時短状態を経由して通常状態に移行するように構成した遊技機において、上記のように第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする構成を適用してもよい。この場合、第1特別図柄の変動効率が高くなることにより第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生の頻度も高くなるのであるが、それに伴って第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする頻度も高めて、通常状態での第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示の発生を抑制することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生をより一層抑制することができる。
図58−24は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2010B)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップS2011B)。また、CPU103は、右打ちランプ132の点灯を終了する制御を行う(ステップS2012B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2013B)。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップS2014B)。次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2015B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2016B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、そのままステップS2018Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態中であれば)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップS2017B)。第2の実施形態では、ステップS2017Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップS2018B)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップS2019B)、ラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップS2020B)。
次いで、CPU103は、右打ちランプ132の点灯を開始する制御を行う(ステップS2021B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2022B)。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップS2023B)。
ステップS2021B,S2022Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ちランプ132の点灯が開始される。すなわち、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ちランプ132が点灯される。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS2015BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2024B)。第2小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2025B)。
次いで、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2026B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ちランプ132の点灯を開始する制御を行う(ステップS2027B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2028B)。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップS2029B)。
ステップS2027B,S2028Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなったときに右打ちランプ132の点灯が開始される。すなわち、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ちランプ132が点灯される。
ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる場合であっても、KT状態中である場合には既に右打ちランプ132の点灯中である筈である。従って、本例では、ステップS2026Bの判定処理を行うことによって、KT状態中に第2特別図柄の変動表示において小当りとなった場合には、重複して右打ちランプ132の点灯を開始したり右打ち点灯開始指定コマンドを送信したりする処理を行わないようにしている。
第2小当りフラグもセットされていなければ(ステップS2024BのN)、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップS2030B)。
図58−25は、第2特別図柄プロセス処理における第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第2ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS2501B)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2502B)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、そのままステップS2504Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態中でなければ)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップS2503B)。第2の実施形態では、ステップS2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップS2504B)。次いで、CPU103は、第2大当り開始指定コマンドを送信し(ステップS2505B)、第2特図プロセスフラグの値を第2大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップS2506B)。
第2の実施形態では、第2ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図58−26および図58−27は、第2特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2203B)、処理を終了する。
ステップS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2204B)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2205BのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2206B)。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2207B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップS2208B)。そして、ステップS2223Bに移行する。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が9R確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2209B)。なお、9R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。9R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップS2212B)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップS2213B)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップS2214B)。そして、ステップS2223Bに移行する。従って、9R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、9R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第2ゲート通過待ち処理のステップS2504B参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、9R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第2特別図柄停止処理でステップS2010BでYと判定されてステップS2011Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
9R確変大当りでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップS2219B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップS2220B)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップS2221B)。そして、ステップS2223Bに移行する。従って、2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップS2223B)。
図58−28は、第2特別図柄プロセス処理における第2小当り終了処理を示すフローチャートである。第2小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2300B)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2304Bに移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2小当りフラグをリセットし(ステップS2301B)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2302B)。そして、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2303B)、処理を終了する。
ステップS2304Bでは、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS2304B)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2305B)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2305BのY)、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2306B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ちランプ132の点灯を終了する制御を行う(ステップS2307B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2308B)。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップS2309B)。
ここで、第2の実施形態における遊技状態の遷移について説明する。図58−29は、第2の実施形態における遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、第2の実施形態では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図58−29に示すように、低確率/低ベース状態において16R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップS2206A〜S2208A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップS2209A,S2212A〜S2214A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップS2219A〜S2221A参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、第2の実施形態では、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図58−29に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップS2206B〜S2208B参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップS2209B,S2212B〜S2214B参照)。なお、第2の実施形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、9R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図58−4参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップS2219B〜S2221B参照)。
図58−29に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップS2206B〜S2208B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップS2219B〜S2221B参照)。なお、第2の実施形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図58−4(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図58−29に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップS2010A〜S2014A参照)。
図58−29に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップS2206B〜S2208B参照)。なお、第2の実施形態では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、16R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図58−4(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップS2219B〜S2221B参照)。
なお、図58−29では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、9R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図58−29では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図58−29では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図58−29では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS29)について説明する。図58−30は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(ステップS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(ステップS5113)を実行する。
第2の実施形態では、ステップS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、第2の実施形態では、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、第2の実施形態では、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、ステップS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合にはステップS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の変動表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の変動表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の変動表示を実行しないように構成してもよい。
また、第2の実施形態では、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込み処理内において特別図柄プロセス処理(図5のステップS25参照)は普通図柄プロセス処理(図5のステップS26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(ステップS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普通図柄当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図58−31は、普通図柄通常処理(ステップS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普通図柄当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普通図柄当り判定用乱数値)にもとづく抽選処理を行い、普通図柄当りとするか否かを決定する(ステップS5127)。なお、第2の実施形態では、ステップS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普通図柄当りとすることに決定する。
ステップS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(ステップS5128)、ステップS5130へ移行する。また、ステップS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップS5129)、ステップS5130へ移行する。
ステップS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップS5133)。
図58−32は、普通図柄停止処理(ステップS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS3708)。
ステップS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3705)。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップS3707)
図58−33は、普通電動役物開放前処理(ステップS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップS3804)。
このように、第2の実施形態では、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、第2の実施形態で示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(ステップS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップS3807)。
(設定示唆演出)
第2の実施形態において、演出制御基板12(サブ側)では、主基板11(メイン側)から送信される設定値コマンド(演出制御コマンド)に基づいて設定値を特定し、設定値を示唆する設定示唆演出の有無及び種類を決定する。
図58−34は、設定示唆演出の有無及び種類を決定するための設定値示唆演出決定テーブルの一例を示す図である。図58−34に示すように、設定値示唆演出決定テーブルには、設定値示唆演出なし、設定値示唆演出A、設定値示唆演出B、設定値示唆演出C、設定値示唆演出D、設定値示唆演出E、および設定値示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
設定値示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図58−34に示すように、設定値「1」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において緑色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図58−34に示すように、設定値「2」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Cは、例えば、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図58−34に示すように、設定値「3」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Dは、例えば、画像表示装置5において橙色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図58−34に示すように、設定値「4」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Eは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図58−34に示すように、設定値「5」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Fは、例えば、画像表示装置5において虹色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図58−34に示すように、設定値「6」である場合に最も実行割合が高い。
次に、設定値示唆演出の演出態様について説明する。図58−35は、設定値示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示において設定値示唆演出を実行可能である。図58−35(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、設定値示唆演出の実行タイミングとなると、図58−35(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に設定値示唆演出が実行される。
本例では、図58−35(B1)〜(B3)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像CH1,CH2,CH3を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。この場合、例えば、設定値示唆演出Aを実行する場合には、図58−35(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像CH1を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Cを実行する場合には、図58−35(B2)に示すように、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像CH2を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Eを実行する場合には、図58−35(B3)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像CH3を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。
なお、図58−35に示す例では、設定値示唆演出Aや、設定値示唆演出C、設定値示唆演出Eを実行する場合を示したが、例えば、設定値示唆演出Bを実行する場合には緑色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Dを実行する場合には橙色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Fを実行する場合には虹色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示される。
本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示中に異なる表示色のキャラクタ画像が表示されて設定値示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して現在いずれの設定値に設定されているかに対して期待感をもたせることができる。
(小当りRUSH継続示唆演出)
第2の実施形態において、演出制御基板12(サブ側)では、主基板11(メイン側)から送信される演出制御コマンド(例えば、高確/第2KT背景指定コマンド)に基づいて第2KT状態であるか否かを判定し、第2KT状態であれば、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することを示唆する小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定する。
図58−36は、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図58−36に示すように、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルには、小当りRUSH継続示唆演出なし、小当りRUSH継続示唆演出A、および小当りRUSH継続示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。小当りRUSH継続示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。また、小当りRUSH継続示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。
図58−36に示すように、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「2」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が次に高く、設定値「3」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「4」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「5」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっている。
また、図58−36に示すように、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Bの実行割合が最も高くなっている。
本例では、設定値「1」の場合に大当り確率が最も低く設定値「6」の場合に大当り確率が最も高くなっているのであるが、第2KT状態中である場合には大当りの発生を契機として第2KT状態が終了する場合があるのであるから、設定値「1」である場合が最も第2KT状態が継続しやすい(継続期待度が高い)設定状態であり、設定値「6」である場合が最も第2KT状態が継続しにくい(継続期待度が低い)設定状態であるといえる。従って、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっているのであるから、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感を高めることができる。
なお、上記に説明したように、第2KT状態(小当りRUSH)の継続期待度とは、大当りが発生せずに第2KT状態への制御期間が長くなることに対する期待度である。
また、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高くなっているのであるから、特に小当りRUSH継続示唆演出Aが実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感をさらに高めることができる。
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図58−37は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、第2KT状態中(小当りRUSH中)のはずれとなる飾り図柄の変動表示において小当りRUSH継続示唆演出を実行可能である。
本例では、第2KT状態中である場合には、図58−37(A)に示すように、例えば、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示Im4が表示され、第2KT状態中であることが認識可能に表示される。そして、図58−37(A)に示すように、第2KT状態中に画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、小当りRUSH継続示唆演出の実行タイミングとなると、図58−37(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、図58−37(B1),(B2)に示すように、画像表示装置5において所定の演出画像Im5,Im6を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。なお、本例では、所定の演出画像Im5,Im6として、レーシングカーの画像が表示される場合が示されている。この場合、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Aを実行する場合には、図58−37(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像Im5を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。また、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Bを実行する場合には、図58−37(B2)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像Im5を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、第2KT状態中のはずれとなる飾り図柄の変動表示中に、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、あるいはいずれの表示色の演出画像が表示されて小当りRUSH継続示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対して期待感をもたせることができる。
(右打ち報知)
次に、第2の実施形態における右打ち報知について説明する。第2の実施形態では、図58−38に示すように、例えば画像表示装置5の右方に、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられる。この右打ち報知用LED37は、主基板11(メイン側)から送信される演出制御コマンド(右打ち点灯終了開始コマンド、右打ち点灯終了指定コマンド)に基づいて、演出制御基板12(サブ側)により点灯制御される。
本例では、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなった場合であるかに関係なく、大当り遊技中である場合には、図58−38(1)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ちランプ132が点灯される(ステップS2021A,S2021B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58−38(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップS2022A,S2022B,S634参照)。さらに、図58−38(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示Im7が表示される(ステップS624参照)。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、小当り遊技中に、図58−38(2)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ちランプ132が点灯される(ステップS2027B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図58−38(2)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップS2028B,S634参照)。ただし、大当り遊技中とは異なり、図58−38(2)に示すように、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示Im7の表示は行われない。
一方、本例では、第1特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、図58−38(3)に示すように、小当り遊技中に、右打ちランプ132の点灯および右打ち報知用LED37の点灯は行われず、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示Im7の表示も行われない。
(第2の実施形態の効果等)
以上に説明したように、第2の実施形態によれば、第1始動領域(例えば、第1始動入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入したことにもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動領域(例えば、第2始動入賞口)を遊技媒体が進入したことにもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能である。また、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入困難または進入不可能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)を備える。また、第1識別情報および第2識別情報のいずれかの可変表示が実行された後に、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも有利度が低い特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とのいずれかに制御可能であり、特殊状態に制御されているときに可変手段を第1状態に制御する。また、第1始動領域は、遊技媒体が移動可能な移動経路のうち所定経路(例えば、遊技領域の左方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられ、可変手段は、移動経路のうち特定経路(例えば、遊技領域の右方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられている。また、特定経路への遊技媒体の発射を促進するための特定報知(例えば、図58−38(1),(2)に示す右打ち報知)を実行可能であり、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、特定報知を実行しない(例えば、図58−38(3)参照)。そのため、遊技媒体の発射の促進について適切な報知を行うことができる。
具体的には、第2の実施形態に示したように、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行可能であり、第1特別図柄側の小当り種別の方が第2特別図柄側の小当り種別よりも特殊入賞口への入賞割合(有利度)が低くなるように構成され、第1特別図柄の変動表示において小当りとなったときに第2特別図柄の変動表示を強制的にはずれ停止させるように構成した場合に、入賞割合(有利度)が低い第1特別図柄側の小当りに対して右打ち報知を実行してしまうと、実質的に殆ど特殊入賞口への入賞が期待できないのに遊技者が遊技球を無駄打ちすることになり、却って不利な発射促進報知を行うことになってしまい好ましくない。そこで、本例では、第2特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行しないようにすることにより、遊技者の無駄打ちによる不利益の発生を抑制することができ、適切な報知を実現することができる。
また、第2の実施形態によれば、第1識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ)とを備える。また、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行しているときに、一方の可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示させたことにもとづいて、他方の可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示させる。そのため、可変表示を強制的に終了させることができ、保留記憶を円滑に消化することができる。
また、第2の実施形態によれば、特殊状態に制御されたときに所定価値を付与可能(例えば、特殊入賞口への遊技球の入賞にもとづき10個の賞球を払い出す)であるとともに、有利状態に制御されたときに所定価値よりも高い価値を付与可能(例えば、大入賞口への遊技球の入賞にもとづき15個の賞球を払い出す)である。また、特定報知として、第1特定報知(例えば、図58−38(1),(2)に示す右打ちランプ132および右打ち報知用LED37の点灯)と、該第1特定報知よりも視認性が高い第2特定報知(例えば、図58−38(1)に示す右打ち表示Im7の表示)とを実行可能である。また、有利状態に制御されるときには、第1特定報知および第2特定報知を実行し(図58−38(1)参照)、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第1特定報知を実行し、第2特定報知を実行しない(図58−38(2)参照)。そのため、付与可能な価値に対応した報知を実現することができる。
また、第2の実施形態によれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときと比較して、高い割合により有利度が低い種類の特殊状態(例えば、小当りA)に制御する。また、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときに、特定報知を実行する(図58−38(2),(3)参照)。そのため、遊技者の有利度を考慮した適切な報知を実現することができる。
また、第2の実施形態によれば、少なくとも第1識別情報の可変表示に対応して可変表示演出(例えば、飾り図柄の変動表示)を実行可能である。また、特殊状態に制御されるときと特殊状態に制御されないときとで共通態様の可変表示演出を実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示する)。そのため、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されることに対する遊技者への認識性を低下させることができる。また、その上で、第2保留記憶手段が記憶する保留記憶を円滑に消化することができる。
また、第2の実施形態によれば、特定経路における可変手段の上流側に、遊技媒体の移動を遅延させるための遅延手段(例えば、可変入賞球装置6Bに設けられた規制片)を備える。そのため、通常時に第2識別情報の可変表示が実行された後の特殊状態への制御が実行されるタイミングに対して狙い打ちされることを防止することができる。従って、遊技機に対する攻略対策を強化することができる。
なお、遅延手段は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、遊技領域の右方に設けられた可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の上流側に、遅延手段として、遊技球が左右に蛇行するように移動させる通路部材を設けるように構成してもよい。
また、第2の実施形態によれば、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))と、遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)とを備える。また、遊技制御手段は、所定の報知を行う報知手段(例えば、右打ちランプ132)による報知の実行を制御する。また、演出制御手段は、報知手段による報知に対応して特定報知(例えば、右打ち報知用LED37の点灯)を実行する。そのため、演出制御手段の処理負担を軽減しつつ、適切な報知を実現することができる。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行された場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行された場合であるかに関係なく、大当り遊技中に右打ち報知を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技領域の左方に特別可変入賞球装置(左大入賞口)が設けられているとともに遊技領域の右方にも特別可変入賞球装置(右大入賞口)が設けられ、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左大入賞口を開放し、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右大入賞口を開放するように構成された遊技機に適用する場合には、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。また、このように構成した場合には、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行するように構成してもよい。すなわち、特定報知実行手段は、可変手段(この例では、右大入賞口)を制御対象とした種別の有利状態に制御されるときに、特定報知を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行することにより、遊技者が誤って右打ち操作を行うことを抑制することができ、遊技者の不利益の発生を抑えることができる。
また、本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられていることから、KT状態中も右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2始動入賞口が遊技領域の左方に設けられた遊技機に適用する場合には、KT状態中や高ベース状態中、時短状態中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。
また、本例では、大当り遊技中のみ右打ちランプ132および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示Im7を表示することにより右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中(小当りRUSH中)であっても、大当り遊技終了後の最初の変動表示を実行する場合には、右打ちランプ132および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示Im7を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。または、この場合、例えば、大当り遊技終了時のエンディング期間において、右打ちランプ132および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示Im7を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、本例では、画像表示装置5の表示画面において表示する右打ち表示は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、図58−38(1)で示したような比較的大きなサイズの右打ち表示Im7とは別に、画像表示装置5において右打ちを示す記号表示(例えば、右向きの三角形表示)を表示することにより、右打ち報知を実行可能に構成してもよい。
また、小当り制御の仕方は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、複数の特殊可変入賞球装置を備え、小当り種別に応じて開放対象となる特殊可変入賞球装置(特殊入賞口)が異なるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなる場合と第2特別図柄の変動表示で小当りとなる場合とで小当り種別の選択割合が異なるように構成してもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が少ない特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が低い開放態様の小当り種別)が選択されやすく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が多い特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が高い開放態様の小当り種別)が選択されやすくなるように構成してもよい。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行い(図58−38(2)参照)、第1特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行わない(図58−38(3)参照)場合を示したが、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合にも右打ち報知を行わない場合があるように構成してもよい。例えば、通常状態中であり左打ち操作を行うべき状況において第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りが発生した場合には、その小当り遊技中に右打ち報知を行わないように構成してもよい。
また、第2の実施形態によれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ非特定状態に制御されているときと特定状態に制御されているときとで共通である(図58−2および図58−3参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、設定値によって大当り当選確率以外の抽選確率や種別振り分けが変化すると、設定値によって有利度合いの差(出玉性能の差)が顕著になりすぎ、射幸性が過度に高くなるおそれがある。そこで、第2の実施形態では、特殊判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り当選確率を共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
また、第2の実施形態によれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そのため、特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、第2の実施形態によれば、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と該第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能である。そのため、第2特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、第2の実施形態によれば、特別状態の有利度に対応した特別示唆演出(例えば、図58−37に示す小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能である。そのため、特別状態の有利度が示唆されることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、第2の実施形態によれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)および特殊表示結果(例えば、小当り図柄)とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図58−35に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本例では、はずれとなる変動表示において小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技中や小当り遊技中に小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、第2の実施形態によれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、特殊状態の種類を決定するための特殊種類判定値(例えば、小当り種別判定値)を用いて、特殊状態の種類を決定する。また、特殊種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図58−5参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、第2の実施形態では、特殊種類判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図58−5に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて小当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、第2の実施形態によれば、複数種類の有利状態(例えば、16R確変大当り、9R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能である。また、有利状態の種類を決定するための有利種類判定値(例えば、大当り種別判定値)を用いて、有利状態の種類を決定する。また、有利種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図58−4参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、第2の実施形態では、有利種類判定値の数を設定値によらず共通とする(大当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図58−4に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、大当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて大当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、第2の実施形態によれば、可変表示態様を決定するための可変表示態様判定値(例えば、変動パターン判定値)を用いて、可変表示態様を決定する。また、可変表示態様判定値の数は、設定値によらず共通である(図58−9参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、第2の実施形態では、可変表示態様判定値の数を設定値によらず共通とする(変動パターンの振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
特に、変動パターンの選択割合が設定値によって異なると、1の小当り制御から次の小当り制御までの期間が変化することになり、小当り当選確率を共通としても大当り抽選以外の要素で有利度合い(出玉性能の差)が大きく異なってしまい、好ましくないが、第2の実施形態では、設定値によらず変動パターンの選択割合を共通とすることにより、そのような問題が生じないようにしている。
なお、本例では、図58−9に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、変動パターンの割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、変動時間の差を設けることにより、設定値によって変動効率を異ならせるようにし、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、第2の実施形態によれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値(例えば、はずれ判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図58−2および図58−3参照)。また、所定判定値は、全ての設定値に対応する判定値に含まれ、所定判定値の数は、設定値に応じて異なる(図58−2および図58−3参照)。そのため、設定値の推測の困難性を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、第2の実施形態によれば、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、所定判定値は、全ての設定値の特定状態に対応する判定値に含まれる(図58−2および図58−3参照)。そのため、特定状態中における設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、第2の実施形態によれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、第2識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数は、第1識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数よりも多く、特定状態中の第2識別情報の可変表示に対応する判定値には、所定判定値が含まれる(図58−2および図58−3参照)。そのため、特定状態中の第2識別情報の可変表示の表示結果を用いた設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、第2の実施形態によれば、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、特別状態に制御され、所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図58−35に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、第2の実施形態によれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、第2識別情報の可変表示に対応する判定値のうち特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり(図58−3参照)、第1識別情報の可変表示に対応する判定値と第2識別情報の可変表示に対応する判定値とで、特殊判定値の数が異なる(図58−2および図58−3参照)。そのため、適切な遊技性を実現しつつ、遊技の単調さを解消することができる。
(パチンコ遊技機の演出実施例A)
次に、上述した第1の実施形態または第2の実施形態で説明した設定値を設定可能な設定機能を備えたパチンコ遊技機1において実行される演出実施例Aとして、実施例1〜4について説明する。演出実施例A(実施例1〜4)では、設定値を示唆する設定示唆に優先度が設けられて実行される。
(実施例1)
まず、演出実施例Aの実施例1における設定示唆演出を実現するために実行される演出制御プロセス処理について説明する。
図59−1は、図8に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップS272)。なお、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(ステップS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(ステップS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップS274)。なお、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップS272またはステップS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
なお、本実施例1では、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、図59−2に示す可変表示中演出決定処理を実施して、当該可変表示において可変表示中演出を実行するか否かを決定する(ステップS277)。
(可変表示中演出)
可変表示中演出は、演出結果として、大当り遊技状態に制御されることに関する示唆となる有利状態示唆結果と、CPU103が設定値変更処理にて行う設定値の設定に関する示唆となる設定示唆結果と、のいずれかとなることが可能な演出(所定演出)である。実施例1では、演出制御用CPU120は、演出結果が有利状態示唆結果となる演出として、可変表示態様がリーチとなって大当りとなる可能性を示唆するリーチ予告(予告演出)を実行可能である。また、演出結果が設定示唆結果となる演出として、設定値が設定値1〜6のいずれであるかを示唆する設定示唆を実行可能である。また、演出制御用CPU120は、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれにもなることが可能であるとき、つまり、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な可変表示中演出を実行可能であるときには、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告を、演出結果が設定示唆結果となる設定示唆よりも優先して実行可能である。
図59−3に示すように、可変表示中演出は、パターンPT−1〜PT−9の複数種類の演出パターン(演出態様)を有しており、演出制御用CPU120は、可変表示中演出の実行を決定した場合には、パターンPT−1〜PT−9のうちいずれの演出パターンに基づいて可変表示中演出を実行するか、つまり、パターンPT−1〜PT−9のうちいずれの演出態様に基づく可変表示中演出を実行するかを抽選により決定する。
図59−5(A)〜(C)に示すように、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング)で可変表示中演出が開始されると、搭乗者が乗ったパラグライダーを示す複数(例えば、8体)の画像Z1が、画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動していき、表示領域の右側へフェードアウトすることで可変表示中演出が終了する。また、複数の画像Z1が右側に向けて移動している途中にて所定個数のグライダーが破壊して落下することを示す画像Z2を表示することがあり、この落下したパラグライダーの個数により、設定値またはリーチが示唆される。
具体的には、パターンPT−1の場合は1体が破壊して落下し、パターンPT−2の場合は2体が破壊して落下し、パターンPT−3の場合は3体が破壊して落下し、パターンPT−4の場合は4体が破壊して落下し、パターンPT−5の場合は5体が破壊して落下し、パターンPT−6の場合は6体が破壊して落下し、パターンPT−7の場合は7体が破壊して落下し、パターンPT−8及びパターンPT−9の場合は8体が破壊して落下する。
また、図59−5(B)や図59−6(A)に示すように、パターンPT−1〜PT−8は、パラグライダーが破壊されるタイミングは全て同じであり、各パターンPT−1〜PT−8に応じた個数のパラグライダーが一斉(または所定個数ずつでもよい)に破壊される。一方、図59−6(B)に示すように、パターンPT−9は、パターンPT−8と同様に計8体のパラグライダーが落下するパターンであるが、パラグライダーが破壊される態様がパターンPT−8とは異なっている。詳しくは、7体のパラグライダーについてはパターンPT−7と同じタイミングで破壊されるが、残りの1体は他の7体が破壊される第1タイミングよりも後の第2タイミングにて破壊される。
このような可変表示中演出の演出期間は、パターンPT−1〜PT−9のいずれに基づいて実行されるか、つまり、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告または演出結果が設定示唆結果となる設定示唆のいずれとなるかにかかわらず、共通態様の演出(例えば、画像Z1が画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動する態様の演出)が実行される共通演出期間と、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれであるかを特定可能な非共通態様の演出(例えば、演出パターンに応じた個数の画像Z2が画像表示装置5の表示領域の下方に移動していく態様の演出)が実行される非共通演出期間とで構成されている。
なお、こられ可変表示中演出として画像Z1、Z2が表示されている背景では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示されているが、飾り図柄を通常よりも縮小表示した小図柄を所定箇所にて可変表示してもよい。また、可変表示中演出の実行期間において、該可変表示中演出とは異なる他の予告演出等が実行されていてもよい。
また、図59−3に示すように、パターンPT−1〜PT−9のうち、パラグライダーが破壊される数が1〜7体であるパターンPT−1〜PT−7については、設定値が1〜6のうちのいずれに設定されるかを示唆する設定示唆に対応する特定パターン(特定態様)とされ、パラグライダーが破壊される数が8体であるパターンPT−8及びPT−9については、リーチになる可能性を示唆するリーチ予告に対応する特別パターン(特別態様)とされている。つまり、可変表示中演出は、共通演出期間における演出態様は同じであるが、非共通演出期間での演出態様の違い(破壊されるパラグライダーの個数)によって示唆対象が異なり、パラグライダーが1〜7体破壊された場合は設定示唆、8体破壊された場合はリーチ予告となる。
具体的には、パターンPT−1、PT−3は、設定値が奇数(例えば、1,3,5)である可能性を示唆し、パターンPT−2、PT−4は、設定値が偶数(例えば、2,4,6)である可能性を示唆し、パターンPT−5は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンPT−6は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンPT−7は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンPT−1〜PT−4については、設定値が1〜4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5,6(高設定)のいずれかであることの期待度が低い第1特定パターン{設定示唆(低)、第1特定態様}とされ、パターンPT−5〜PT−6については、設定値が5,6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5,6であることの期待度が高い第2特定パターン{設定示唆(高)、第2特定態様}とされている。
なお、実施例1では、設定値1〜4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1〜3を低設定、設定値4〜6を高設定としてもよいし、設定値1,2を低設定、設定値3,4を中間設定、設定値5,6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
一方、パターンPT−8は、図柄の可変表示がリーチ以上(例えば、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ)となる可能性ことを示唆し、パターンPT−9は、図柄の可変表示がスーパーリーチとなる可能性を示唆する。
パターンPT−8については、図柄の可変表示態様がノーマルリーチとなる場合に高い割合で決定されることで、スーパーリーチとなることの期待度が低い第1特別パターン{リーチ予告(低)、第1特定態様}とされ、パターンPT−9については、図柄の可変表示態様がスーパーリーチとなる場合に高い割合で決定されることで、スーパーリーチとなることの期待度が高い第2特別パターン{リーチ予告(高)、第2特別態様}とされている。
このように、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御されることの示唆となる特別態様(例えば、パターンPT−8及びPT−9)及び設定に関する示唆となる特定態様(例えば、パターンPT−1〜PT−7)を含む複数種類の演出態様のうちいずれかに基づく可変表示中演出を実行可能であり、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告(特別態様の所定演出)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合には、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行可能である。
なお、本実施例1では、パターンPT−8やパターンPT−9は、可変表示結果が大当りとなるか否かにかかわらず、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチとなる場合に決定されるが、ノーマルリーチ変動パターンは、可変表示結果がはずれとなるときに、大当りとなるときよりも高い割合で決定されるものであるため、パターンPT−8は、スーパーリーチとなること、つまり、大当り期待度がパターンPT−9よりも低いパターンである一方で、スーパーリーチ変動パターンは、可変表示結果が大当りとなるときに、はずれとなるときよりも高い割合で決定されるものであるため、パターンPT−9は、スーパーリーチとなること、つまり、大当り期待度がパターンPT−8よりも高いパターンである。
また、本実施例1では、可変表示中演出において、パラグライダーが破壊された個数により、大当りの可能性または何れの設定値に設定されているかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パラグライダーが破壊されずに所定個数(例えば、8体)以上のパラグライダーが出現することで大当りや高設定であることが示唆されるようにしてもよい。さらに、大当りの可能性の示唆と、何れの設定値に設定されているかの示唆とが可能であれば、演出態様は種々に変更可能であり、例えば、キャラクタの出現数や出現するキャラクタ種別等によって大当りや設定値を示唆できるもの等でもよい。
また、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)やパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)においては、各パターンに対応する個数のうち最後のパラグライダーが破壊されて落下する際に、特定音を出力したり遊技効果ランプ9等を発光させることで、大当りまたは高設定の期待度が高いパターンであることを報知可能としてもよい。
図59−2に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップS291)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、非確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。
そして、リーチ予告種別決定用乱数を抽出するとともに、図59−4(A)に示す演出(リーチ予告)種別決定用テーブルAを用いて、可変表示中演出におけるリーチ予告の実行の有無と、実行する場合のリーチ予告の種別とを決定するための抽選を行う(ステップS292)。
図59−4(A)に示す演出(リーチ予告)種別決定用テーブルAでは、変動パターンがスーパーリーチである場合には、非実行に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−9に60個の判定値が割り当てられている。つまり、変動パターンがスーパーリーチである場合は、変動パターンがスーパーリーチ以外である場合よりも高い割合でPT−9に当選するようになっている。
変動パターンがノーマルリーチである場合には、非実行に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8に60個の判定値が割り当てられ、パターンPT−9に20個の判定値が割り当てられている。つまり、変動パターンがノーマルリーチである場合は、変動パターンがノーマルリーチ以外である場合よりも高い割合でPT−8に当選するようになっている。
また、変動パターンが非リーチまたは小当り変動パターンである場合には、非実行に100個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8及びPT−9には判定値が割り当てられていない。つまり、変動パターンが非リーチまたは小当り変動パターンである場合は、リーチ予告に当選しないようになっている。
このように判定値が設定されていることにより、変動パターンがノーマルリーチの場合は、ノーマルリーチ変動パターン以外の場合よりも高い割合でパターンPT−8が当選しやすく、変動パターンがスーパーリーチの場合は、スーパーリーチ変動パターン以外の場合よりも高い割合でパターンPT−9が当選しやすくなっている。
よって、パターンPT−8に基づく演出が出現した場合は、スーパーリーチ変動パターンよりもノーマルリーチ変動パターンとなる可能性が高く、パターンPT−9に基づく演出が出現した場合は、ノーマルリーチ変動パターンよりもスーパーリーチ変動パターンである可能性が高い。つまり、パターンPT−8は、リーチ変動パターンとなることは確定するがノーマルリーチとなる可能性が高いため、大当り期待度が低いリーチ予告(低)とされ、パターンPT−9は、スーパーリーチ変動パターンとなる可能性が高いため、大当り期待度が高いリーチ予告(高)のパターンとされる。
図59−2に戻って、演出制御用CPU120は、ステップS292においてリーチ予告の実行の有無と種別の抽選を行った結果、パターンPT−9{リーチ予告(高)}が当選したか否かを判定する(ステップS293)。パターンPT−9が当選したと判定した場合、パターンPT−9に基づくリーチ予告の実行を、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して決定し(ステップS294)、ステップS304に進む。
ステップS292においてパターンPT−9が当選していないと判定した場合、つまり、リーチ予告の非実行またはパターンPT−8が当選した場合は、リーチ予告の非実行またはパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選したことに基づいて、RAM102に記憶されている設定値を読み出して、パチンコ遊技機1に設定されている現在の設定値を特定する(ステップS295)。次いで、設定示唆種別決定用乱数を抽出するとともに、ステップS295にて特定した設定値に対応する演出(設定示唆)種別決定用テーブルBを用いて、可変表示中演出における設定示唆の実行の有無と、実行する場合の設定示唆の種別とを決定するための抽選を行う(ステップS296)。
図59−4(B)に示す演出(設定示唆)種別決定用テーブルBでは、設定値が1である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に4個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に1個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が2である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に1個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に4個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が3である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が4である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が5である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が6である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に5個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が設定されていることにより、設定値が奇数である1または3の場合は、設定値が1または3以外の場合よりも高い割合でパターンPT−1、PT−3が当選しやすく、設定値が偶数である2または4の場合は、設定値が2または4以外の場合よりも高い割合でパターンPT−2、PT−4が当選しやすく、設定値が5である場合は、設定値が5以外の場合よりも高い割合でパターンPT−5が当選しやすく、設定値が6である場合は、設定値が6以外の場合よりも高い割合でパターンPT−6が当選しやすくなっている。また、設定値が6である場合にのみ、パターンPT−7が当選することがあるため、パターンPT−7に基づく設定示唆が出現した場合は設定値6であることが確定する。
よって、パラグライダーが破壊される数が4体以下のパターンPT−1〜PT−4に基づく演出が出現しやすい場合は、設定値が1〜4のいずれかである可能性が高く、パラグライダーが破壊される数が5体以上のパターンPT−5〜PT−7に基づく演出が出現しやすい場合は、設定値が5,6のいずれかである可能性が高い。つまり、パターンPT−1〜PT−4は高設定(設定値5または6)である可能性が低い設定示唆(低)とされ、パターンPT−5〜PT−7は高設定(設定値5または6)である可能性が高い設定示唆(高)とされている。
なお、本実施例1では、リーチ予告種別決定用乱数や設定示唆種別決定用乱数は、1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、各決定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各決定用乱数の範囲等は適宜に決定すればよい。また、これら各決定用乱数を生成するための各決定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、各決定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
図59−2に戻って、演出制御用CPU120は、ステップS296において設定示唆の実行の有無と種別の抽選を行った結果、パターンPT−5〜PT−7{設定示唆(高)}のいずれかが当選したか否かを判定する(ステップS297)。パターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選したと判定した場合は、ステップS293においてリーチ予告の非実行が当選しているときには、当選しているパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行を一義的に決定し、ステップS293においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選しているときには、当選しているパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定し(ステップS298)、ステップS304に進む。
ステップS297においてパターンPT−5〜PT−7{設定示唆(高)}のいずれかが当選しなかった、つまり、設定示唆の非実行またはパターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選した場合は、ステップS297において設定示唆の非実行またはパターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選したことに基づいて、ステップS293においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選しているか否かを判定する(ステップS300)。
ステップS300においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選していたと判定した場合は、ステップS297において設定示唆の非実行が当選しているときには、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を一義的に決定し、ステップS297においてパターンPT−1〜PT−4{設定示唆(低)}のいずれかが当選していれば、当選しているパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を、パターンPT−1〜PT−4に基づく設定示唆(低)よりも優先して決定し(ステップS301)、ステップS304に進む。
ステップS300においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選していないと判定した場合は、パターンPT−1〜PT−4{設定示唆(低)}のいずれかが当選しているか否かを判定し(ステップS302)、パターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選していれば、パターンPT−1〜PT−4に基づく設定示唆(低)の実行を決定し、ステップS304に進む。また、パターンPT−1〜PT−4のいずれも当選していない、つまり、リーチ予告及び設定示唆双方の非実行が当選した場合は、可変表示中演出の実行を決定することなく、可変表示中演出決定処理を終了する。
ステップS304においては、ステップS294、ステップS298、ステップS301、ステップS303のいずれかにおいて決定した演出種別(パターンPT−1〜PT−9のいずれか)をRAM122の所定領域に記憶し(ステップS304)、可変表示中演出の実行が決定されたことを示す可変表示中演出実行決定フラグをセットして(ステップS305)、可変表示中演出決定処理を終了する。
図59−1に戻り、ステップS277の可変表示中演出決定処理の後に、ステップS278において演出制御用CPU120は、可変表示中演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、ステップS277の可変表示中演出決定処理においてパターンPT−1〜PT−9のいずれかの可変表示中演出の実行が決定されたか否かを判定する。
可変表示中演出実行決定フラグがセットされている場合には、ステップS279に進んで、可変表示中演出開始待ちタイマに、可変表示中演出開始までの期間を設定し(ステップS279)、可変表示中演出実行決定フラグをクリアして(ステップS280)、ステップS281に進む。一方、可変表示中演出実行決定フラグがセットされていない場合には、ステップS279とステップS280とを経由することなくステップS281に進む。
可変表示中演出開始までの期間としては、本実施例1では、パラグライダーが登場するタイミングが可変表示中演出の開始タイミングとされ、可変表示中演出の開始から実行される可変表示中演出のプロセステーブルに基づいて特定されて可変表示中演出が開始されるようになっているため、可変表示中演出の開始タイミングまでの期間を可変表示中演出開始待ちタイマに設定している形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示中演出が開始されるタイミングの前に前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングを可変表示中演出の開始タイミングとする場合は、可変表示中演出を開始するまでの期間よりも短い期間を可変表示中演出開始待ちタイマに設定してもよい。
ステップS281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS282)。
なお、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップS283)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、本実施例1では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップS284)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップS285)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップS286)。
このように、本実施例1において、演出制御用CPU120は、リーチ変動パターンに基づく図柄の可変表示を実行する際に、可変表示を開始してから可変表示態様がリーチ態様となる前の所定の演出タイミングにて、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれかを実行可能であり、可変表示中演出の実行の有無を決定するときに、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告(特別態様の演出)を、演出結果が設定示唆結果となる設定示唆(特定態様の演出)よりも優先して実行することが可能である。
具体的には、図59−2の可変表示中演出決定処理にて示すように、演出制御用CPU120は、リーチ予告の実行の有無及び種別の抽選を、設定示唆の実行の有無及び種別の抽選よりも優先して行う。
すなわち、演出制御用CPU120は、リーチ予告の抽選において、変動パターンがスーパーリーチの場合は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を60%の割合で決定するため(ステップS294)、リーチ予告(高)を設定示唆よりも高い割合で(優先して)実行することになる。一方、変動パターンがノーマルリーチの場合は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行は20%の割合でしか決定しないが、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)が60%の割合で当選(仮決定)するため、リーチ予告(低)の当選に基づき、ステップS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしても、ステップS297にてパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、ステップS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を決定することになるため、リーチ予告を設定示唆よりも高い割合で(優先して)実行することになる。
また、リーチ予告は、リーチ予告(低)と、該リーチ予告(低)よりも大当りに制御される割合が高いことを示唆するリーチ予告(高)とを含み、演出制御用CPU120は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)を、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して実行する(ステップS294)。一方、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して実行することが可能である(ステップS298)。このようにすることで、過度にリーチ予告が優先され設定示唆の実行が制限されることによって、可変表示中演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、設定示唆は、設定示唆(低)と、該設定示唆(低)よりも高設定である可能性が高いことを示唆する設定示唆(高)とを含み、演出制御用CPU120は、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)とパターンPT−8〜PT−9のいずれかに基づくリーチ予告のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して実行する(ステップS298)。一方、パターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)とパターンPT−8〜PT−9のいずれかに基づくリーチ予告のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)を、パターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して実行することが可能である(ステップS301)。よって、過度に設定示唆が優先されリーチ予告の実行が制限されることによって、可変表示中演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
このように演出制御用CPU120は、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行する。詳しくは、リーチ予告(高)を設定示唆(高)よりも優先して実行し、設定示唆(高)をリーチ予告(低)よりも優先して実行し、リーチ予告(低)を設定示唆(低)よりも優先して実行する。すなわち、各々の演出パターンの実行の優先度が「リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)」の関係となるように設定されている。
実施例1では、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなるように設定されていればよい。すなわち、可変表示中演出は、図柄の可変表示期間中に実行される演出であって、リーチ予告は当該可変表示結果が大当りとなる可能性を示唆するものであるのに対し、設定示唆は少なくとも営業期間中において変更されるものではない設定値が何れであるかを示唆するものである。また、遊技場にとって、設定示唆が頻出して設定値が何れであるかを遊技者が容易に推測できることは好ましくない。よって、スーパーリーチ変動パターンで、かつ、設定値が高設定であるときに可変表示中演出を実行する場合、遊技者にとってはいずれが示唆されても好ましいが、設定値については別のタイミングでも示唆できるものであるのに対し、大当りの示唆は当該可変表示中にしかできないため、リーチ予告が設定示唆よりも高い割合で出現する方が遊技者にとって好ましい。
また、可変表示中演出は、非リーチ変動パターンよりも大当り期待度が高いスーパーリーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンに基づく図柄の可変表示期間においてのみ実行される演出であるため、可変表示態様がリーチとなる場合、リーチとならない場合よりも遊技者の大当りに対する期待感が高まるものである。よって、特に大当りリーチ変動パターンである場合に設定示唆がリーチ予告よりも優先して実行されると、遊技者の大当りに対する期待感が低下してしまい、演出が不適切となってしまうため、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにすることで、演出が不適切となってしまうことを抑制できる。
また、本実施例1においては、可変表示中演出の傾向として、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようになっていれば、例えば、非リーチやノーマルリーチ変動パターンで、かつ、高設定である場合などの一部の状況において、設定示唆がリーチ予告よりも優先して実行されるように実行割合を設定してもよい。
また、本実施例1においては、リーチ予告の抽選と設定示唆の抽選とが別個に実行され、かつ、リーチ予告の抽選が設定示唆の抽選よりも優先して(先に)実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなれば、設定示唆の抽選がリーチ予告の抽選より先に行われてもよく、順序は任意である。また、演出種別決定用テーブルA,Bにおける判定値数は、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなるように設定されていれば、図59−4(A)(B)に記載のものに限定されるものではない。
なお、本実施例1においては、可変表示中演出の演出種別(演出パターン)として、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定示唆としては、前回パチンコ遊技機1が起動したときから該パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変化したか否かを示唆してもよい。
なお、本実施例1において、リーチ予告(特別態様の所定演出)と設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合とは、例えば、一の可変表示の表示結果についての示唆が可能なタイミングであって、かつ、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の示唆が可能なタイミングであれば、種々のタイミングであってもよい。詳しくは、リーチ予告にて当該可変表示の表示結果についての示唆をするのであれば、当該可変表示の実行期間における任意のタイミングでリーチ予告を実行可能であり、また、保留記憶に対応する可変表示の表示結果についての示唆をするのであれば、保留記憶に対応する可変表示が実行されるまでの複数の可変表示にわたる期間及び該可変表示の実行期間における任意のタイミングでリーチ予告を実行可能である。また、設定示唆については、営業期間中において変更されることはないので、一の営業期間中における任意のタイミングで設定示唆を実行可能である。
また、リーチ予告(特別態様の所定演出)と設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合にリーチ予告を設定示唆よりも優先して実行可能であるとは、リーチ予告の抽選を設定示唆の抽選よりも優先して実行すること、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告の実行をパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆の実行よりも先に決定すること、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告をパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも高い割合で実行することを含む。なお、リーチ予告を設定示唆よりも高い割合で実行するとは、リーチ予告を100%の割合で実行し、設定示唆を実行しない、つまり、リーチ予告の実行割合が100%の場合を含む。
また、前記実施例1においては、破壊されたパラグライダーの個数によって大当りまたは設定値の可能性が示唆される、つまり、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な場合に実行される可変表示中演出として、演出結果が有利状態示唆結果または設定示唆結果のいずれかとなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な場合に実行される可変表示中演出として、演出結果として有利状態示唆結果及び設定示唆結果の双方を含むようにしてもよい。
すなわち、前記実施例1では、可変表示中演出は、リーチ予告と設定示唆とで共通の共通演出期間を有していたが、リーチ予告と設定示唆とを演出態様が異なる(前記共通演出期間に対応する期間を有しない)別個の演出としてもよい(具体的には、リーチ予告はキャラクタを用いた示唆、設定示唆はパラグライダーによる示唆とするなど)。そして、これら演出態様が異なるリーチ予告と設定示唆とを同一期間(同一タイミング)において一緒に実行する場合でも、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにしてもよい。
(実施例1の変形例1)
次に、演出実施例Aの実施例1における変形例1について、図59−7に基づいて説明する。図59−7は、(A)は変形例1としての可変表示中演出決定処理を示すフローチャート、(B)はリーチ予告と設定示唆の実行割合を示す図である。
前記実施例1では、リーチ予告の実行の有無及び種別の抽選を、設定示唆の実行の有無及び種別の抽選よりも優先して行うことで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告と設定示唆の抽選を一の演出種別判定テーブルC(図示略)を用いて行うようにしてもよい。
具体的には、図59−7(A)に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップS311)。次いで、演出種別決定用乱数を抽出するとともに、演出(リーチ予告・設定示唆)種別決定用テーブルC(図示略)を用いて、可変表示中演出(リーチ予告・設定示唆)の実行の有無と、実行する場合のリーチ予告または設定示唆の種別とを決定するための抽選を行う(ステップS312)。
演出(リーチ予告・設定示唆)種別決定用テーブルC(図示略)は、特に図示しないが、変動パターンの種別及び設定値数に応じて演出パターンPT−1〜PT−9の決定割合が設定されている。つまり、変動パターンの種別及び設定値1〜6に応じて演出パターンPT−1〜PT−9の決定割合は各々異なるが、図59−7(B)に示すリーチ予告と設定示唆の実行割合の傾向図に示すように、全体としては、リーチ予告が設定示唆よりも高い割合で(優先して)決定される、つまり、リーチ予告、設定示唆、非実行の順に決定割合が高くなるように設定されていることが好ましい(例えば、リーチ予告を50%、設定示唆を40%、非実行を10%の割合で決定する)。
また、例えば、変動パターンがスーパーリーチである場合は、リーチ予告(高)をリーチ予告(低)よりも高い割合(例えば、リーチ予告(高)を40%、リーチ予告(低)を10%)で決定することが好ましい。また、設定値が高設定値5,6である場合は、設定示唆(高)を設定示唆(低)よりも高い割合(例えば、設定示唆(高)を35%、設定示唆(低)を5%)で決定することが好ましい。つまり、演出制御用CPU120は、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定すればよい。
また、前記実施例1及び変形例1では、リーチ予告と設定示唆の実行割合を、変動パターン及び設定値に基づいて決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンと設定値及び可変表示結果に応じてリーチ予告と設定示唆の実行割合が異なるようにしてもよい。詳しくは、変動パターンがスーパーリーチとノーマルリーチ変動パターンのいずれであっても、大当りになるときは、はずれとなるときよりも高い割合でリーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するようにすることが好ましい。
また、前記実施例1及び変形例1では、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれも実行可能であるときに、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれか一方を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれも実行可能であるときに、可変表示中演出の演出結果が、有利状態示唆結果となるとともに設定示唆結果ともなる特定結果となる特定演出を実行可能としてもよい。
なお、特定演出としては、例えば、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、図59−5に示すように、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像を表示するなど)を表示したり、パラグライダーの表示態様(例えば、色、大きさ、移動速度、軌道など)を通常態様とは異なる態様とした画像等を表示したり、背景色を異ならせたり、エフェクト画像を表示したりするものであってもよい。あるいは、パラグライダーの画像表示に合わせて特殊効果音を出力したり、特殊な発光態様で発光体を発光させたりするものでもよい。
また、前記実施例1及び変形例1では、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれにもなるとき、つまり、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれか一方を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出においてリーチ予告と設定示唆とのいずれかを実行可能とする一方で、リーチ予告と設定示唆とを、可変表示中演出とは異なる演出タイミングにて各々単独で実行可能としてもよい。
具体的には、例えば、図59−5にて示したリーチ予告とは異なる態様のリーチ予告(例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告など)を、可変表示中演出とは異なる演出タイミングで実行可能とする一方で、図59−5にて示した設定示唆とは異なる態様の設定示唆(例えば、大当りのエンディング画像など)を、可変表示中演出とは異なるタイミング(例えば、大当りの終了後など)で実行可能としてもよい。
(実施例2)
演出実施例Aの実施例1では、一の可変表示中に可変表示中演出を1回のみ実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可変表示中に可変表示中演出を複数回実行可能としてもよい。
例えば、実施例2として図59−8(A)に示すように、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間である第1期間と該第1期間よりも後の第2期間とで可変表示中演出を実行可能とする。
なお、非リーチや小当りの変動パターンは可変表示中演出を2回以上実行するには可変表示時間が短いので、本実施例2では可変表示中演出の実行対象をノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンに限定しているが、可変表示中演出の実行対象として非リーチや小当りの変動パターンを含むようにしてもよい。
また、本実施例2では、前述した可変表示中演出決定処理において、図59−8(B)に示す可変表示中演出実行決定テーブルを用いて可変表示中演出の実行の有無を変動パターンに応じた異なる割合にて決定する。具体的には、図59−8(B)に示すように、変動パターンがノーマルリーチである場合、可変表示中演出実行決定テーブルには、100個の可変表示中演出実行決定用乱数のうち40個が可変表示中演出の実行に割り当てられており、60個が可変表示中演出の非実行に割り当てられている。また、変動パターンがスーパーリーチである場合、可変表示中演出実行決定テーブルには、100個の可変表示中演出実行決定用乱数のうち60個が可変表示中演出の実行に割り当てられており、40個が可変表示中演出の非実行に割り当てられている。
なお、本実施例2において可変表示中演出の実行が決定された場合は、図59−8(A)に示す第1期間と第2期間の両方で可変表示中演出を実行する。
変動パターンがノーマルリーチやスーパーリーチである場合に可変表示中演出の実行が決定された場合は、図59−9(A)及び図59−9(B)に示すように、第1期間にて実行する可変表示中演出と第2期間にて実行する可変表示中演出とで、それぞれ異なる割合で設定示唆とリーチ予告との実行を決定する。なお、同一期間においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず設定示唆とリーチ予告との実行割合は同一に設定されている。
具体的には、図59−10に示すように、変動パターンがノーマルリーチであるときに可変表示中演出の実行が決定された場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず60%の割合でパターンPT−1〜PT−7(設定示唆(低)または設定示唆(高))のいずれかに決定し、40%の割合でパターンPT−8またはパターンPT−9(期待度(低)または期待度(高))に決定する。また、図59−11に示すように、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず40%の割合でパターンPT−1〜PT−7(設定示唆(低)または設定示唆(高))のいずれかに決定し、60%の割合でパターンPT−8またはパターンPT−9(期待度(低)または期待度(高))に決定する。
ここで、図59−10及び図59−11に示すように、変動パターンがノーマルリーチである場合について注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、59%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、38%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、56.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、55%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
また、図59−12及び図59−13に示すように、変動パターンがスーパーリーチの場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、59%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、38%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.8%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、37%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、56.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.5%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、55%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、15%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜PT−4のいずれか{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT−5〜PT−7のいずれか{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
以上のように、本実施例2では、可変表示中演出の実行が決定された場合は、第2期間に実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合(60%)が、第1期間に実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合(40%)よりも高く設定されている。
よって、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれて有利状態示唆結果となるリーチ予告が実行され易くなるため、一の遊技結果、つまり、当該可変表示の可変表示結果が導出されるタイミングに近いタイミングで大当りに対する期待感を高めることができる。
特に、図59−10〜図59−13に示すように、第1期間に実行される可変表示中演出の演出種別については、パターンPT−1〜PT−7のいずれか{設定示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合がパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合よりも高く設定されている一方で、第2期間に実行される可変表示中演出の演出種別については、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}の実行が決定される割合がパターンPT−1〜PT−7のいずれか{設定示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合よりも高く設定されている。
つまり、リーチ予告に対応するパターンPT−8やパターンPT−9は、第2期間において第1期間よりも高い割合で決定され、設定示唆に対応するパターンPT−1〜PT−7は、第2期間において第1期間よりも低い割合で決定されることで、第1期間では設定示唆がリーチ予告よりも高い割合で実行され、第2期間ではリーチ予告が設定示唆よりも高い割合で実行される。
このため、例えば、第1期間の可変表示中演出としてリーチ予告(高)が実行された後に、第2期間の可変表示中演出としてリーチ予告(低)が実行されること、つまり、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれてリーチ予告の期待度が低下するようにリーチ予告が実行されてしまうこと(所謂成り下がり)や、第1回目においてリーチ予告(高)が実行されることにより、当該可変表示がスーパーリーチになる可能性が高いことを遊技者がリーチ予告が2回実行される前に予測できてしまうことによって、当該可変表示がスーパーリーチであることに対する遊技者の期待感を低下させてしまうことを抑制できるようになっている。
また、本実施例2では、図59−10〜図59−13に示すように、第1期間にて実行される可変表示中演出よりも第2期間にて実行される可変表示中演出の方が、演出種別としてパターンPT−5〜パターンPT−8のいずれか{設定示唆(高)}が決定される割合が高く設定されている。つまり、可変表示中演出が実行されるにつれて可変表示中演出がパターンPT−9にて実行され易くなるので、可変表示中演出がパターンPT−5〜パターンPT−8にて実行されることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
なお、本実施例2では、可変表示中演出の実行を決定した場合は該可変表示中演出を第1期間と第2期間とで2回実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出の実行を決定した場合に、該可変表示中演出を3回以上実行してもよい。なお、このように可変表示中演出を3回以上実行する場合については、可変表示中演出を実行する毎にパターンPT−9が決定され易くなるように演出種別の決定割合を設定することで、より長期間に亘って技者の期待感を持続させることができるようにしてもよい。
また、図59−10〜図59−13に示すように、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでは、演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合が異なっているため、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とで設定示唆が連続して実行され難くなっている。つまり、これら2回の可変表示中演出においてどちらも設定示唆が実行されることにより可変表示中演出が単調となってしまうことにより遊技興趣が低下してしまうことを抑制できるようになっている。
更に、図59−10〜図59−13に示すように、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでは、演出種別としてパターンPT−8やPT−9{リーチ予告(低)またはリーチ予告(高)}が決定される割合が異なっているため、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでリーチ予告が連続して実行され難くなっている。つまり、これら2回の可変表示中演出においてどちらもリーチ予告が実行されることにより可変表示中演出が単調となってしまうことにより遊技興趣が低下してしまうことを抑制できるようになっている。
また、本実施例2では、図59−10〜図59−13に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とでは、これら可変表示中演出としてリーチ予告が実行される割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とでは、これら可変表示中演出としてリーチ予告が実行される割合を同一としてもよい。このようにすることで、第1期間と第2期間とで可変表示中演出が実行される場合、これら可変表示中演出としてリーチ予告が実行されることに対して第1期間と第2期間とで同じように遊技者を期待させることができる。
なお、本実施例2では、図59−10〜図59−13に示すように、同一期間に実行される可変表示中予告演出であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず可変表示中演出としてリーチ予告の実行が決定される割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、同一期間に実行される可変表示中予告演出において、可変表示中演出としてリーチ予告の実行が決定される割合がパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっていてもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて、第1期間や第2期間にて可変表示中演出としてリーチ予告が実行される割合が変化するので、可変表示中演出が単調となってしまうことを防ぐことができる。
更に、本実施例2では、図59−9〜図59−13に示すように、第1期間に実行する可変表示中演出について着目すると、設定示唆の実行を決定する割合(パターンPT−1〜パターンPT−7のいずれかの実行を決定する割合)がパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合である60%に設定されているとともに、リーチ予告を決定する割合(パターンPT−8またはパターンPT9の実行を決定する割合)がパチンコ遊技機に設定されている設定値にかかわらず同一割合である40%に設定されている。同様に第2期間に実行する可変表示中演出について着目すると、設定示唆の実行を決定する割合(パターンPT−1〜パターンPT−7のいずれかの実行を決定する割合)がパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合である40%に設定されているとともに、リーチ予告を決定する割合(パターンPT−8またはパターンPT9の実行を決定する割合)がパチンコ遊技機に設定されている設定値にかかわらず同一割合である60%に設定されている。
このため、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれかである場合であっても、第1期間に実行する可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)では必ず60%の割合で設定示唆が実行されるとともに40%の割合でリーチ予告が実行され、第2期間に実行する可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)では必ず40%の割合で設定示唆が実行されるとともに60%の割合でリーチ予告が実行されるため、遊技者に対して設定示唆が実行されることに対して同じように期待させることができる。
また、本実施例2では、一の可変表示において可変表示中演出を複数回実行可能であることで、一の可変表示においてリーチ予告や設定示唆が提供される機会が増えるため、興趣が向上する。
より詳しくは、一の可変表示の表示結果に関連してリーチ予告のみを単独で実行可能とする場合、設定示唆については、可変表示中以外のタイミング(例えば、大当り遊技状態のエンディングや可変表示を実行していないとき)にて単独で実行することが可能であるが、遊技者が遊技を行っているときに最も注目するのは可変表示の実行期間中である。よって、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な可変表示中演出では、遊技者が最も注目する可変表示の実行期間において設定示唆を実行することが可能となるだけでなく、本実施例2のように、一の可変表示において可変表示中演出を複数回実行可能とすることで、より設定示唆を実行する機会を増加させることができるだけでなく、上記したように第1期間にて第2期間よりも高い割合で実行すれば、大当りの変動パターンにおいてもリーチ予告の実行を阻害することなく、設定示唆とリーチ予告とをバランスよく実行することが可能となる。
また、本実施例2では、可変表示中演出の実行を決定した場合、第1期間と第2期間のいずれにおいても、リーチ予告と設定示唆のいずれかが実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間と第2期間のうち少なくとも一方において、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行しない非実行を決定するようにしてもよい。
このように非実行を決定可能とした場合、設定示唆の実行割合を第1期間と第2期間とで同一に設定しても、リーチ予告の実行割合を第1期間と第2期間とで異ならせることができる。また、リーチ予告の実行割合を第1期間と第2期間とで同一に設定しても、設定示唆の実行割合を第1期間と第2期間とで異ならせることができる。
(実施例3)
演出実施例Aの実施例2では、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能とするとともに、同一回数の可変表示中演出であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行と設定示唆の実行とを同一割合にて決定する形態を例示した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例3として図59−14(A)及び図59−14(B)に示すように、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能とする場合については、同一回数の可変表示中演出であってもリーチ予告の実行と設定示唆の実行とをパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた異なる割合にて決定してもよい。
なお、可変表示中演出の実行が決定された場合は、図59−14(A)及び図59−14(B)に示すように、第1期間にて実行する可変表示中演出と第2期間にて実行する可変表示中演出とで、それぞれ同一の割合で設定示唆とリーチ予告との実行を決定する。
ここで、図59−15及び図59−16に示すように、変動パターンがノーマルリーチである場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、64%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、30%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、63%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、30%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、57.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、35%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、53.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、52.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、48%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、45%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、47%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、45%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、41.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、50%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、41.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、50%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
また、図59−17及び図59−18に示すように、変動パターンがスーパーリーチである場合について注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、64%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、1%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、17.5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、17.5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、63%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、30%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、58.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、1.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、20%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、20%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、57.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、35%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、53.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、1.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、22.5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、22.5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、52.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、40%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、48%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、25%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、25%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、47%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、3%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、45%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、41.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、3.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、27.5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、27.5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、40.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、50%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、30%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、30%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。また、第2期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、34%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}のいずれかに決定し、6%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}のいずれかに決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
以上のように、本実施例3では、可変表示中演出の実行が決定された場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれであっても、第1期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合と第2期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定示唆(高)}が決定される割合とが同一に設定されている。よって、設定示唆が第1期間と第2期間のいずれで実行された場合でも、遊技者は設定示唆結果に対して同じように期待することができる。
更に、第1期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合と第2期間にて実行される可変表示中演出の演出種別としてパターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合とが同一に設定されている。よって、リーチ予告が第1期間と第2期間のいずれで実行された場合でも、遊技者は有利状態示唆結果に対して同じように期待することができる。
一方で、第1期間または第2期間で可変表示中演出を実行する場合において、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が第1設定値(例えば、設定値1)であるときと第2設定値(例えば、設定値6)であるときとで、演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が異なることで、第1設定値と第2設定値のいずれに設定されているかによって、第1期間または第2期間における設定示唆の出現状況が変わるため、可変表示中演出が単調となることを抑制できる。
また、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が大きくなる毎に演出種別としてパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が減少し、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合が増加する。このため、パチンコ遊技機1に高設定値(例えば、5,6)が設定されている場合は、パチンコ遊技機1に低設定値(例えば1〜4)が設定されている場合よりも設定示唆が実行され難くなるので、可変表示中演出を認識する遊技者によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値が特定され難くなっている。
また、実施例2と同じく、実施例3においても第1期間にて実行される可変表示中演出よりも第2期間にて実行される可変表示中演出の方が、演出種別としてパターンPT−9{設定示唆(高)}が決定される割合が高く設定されている。つまり、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれてパターンPT−9に基づくリーチ予告が実行され易くなるので、可変表示中演出がパターンPT−9にて実行されることに対する遊技者の期待感を持続させることができる。
なお、本実施例3では、図59−14に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれである場合でも、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が同一であるとともに、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が同一であっても、第1期間にて実行される可変表示中演出と第2期間にて実行される可変表示中演出とでパターンPT−1〜PT−7{設定値示唆(低)または設定値示唆(高)}が決定される割合が異なっていてもよいし、パターンPT−8やパターンPT−9{リーチ予告(低)やリーチ予告(高)}が決定される割合が異なっていてもよい。
なお、本実施例3では、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、これら可変表示中演出として同一割合にて設定示唆を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、これら可変表示中演出として異なる割合にて設定示唆を実行してもよい。このようにすることで、第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで設定示唆が実行される割合(出現率)が変化するので、可変表示中演出が単調となってしまうことを抑制できる。
また、本実施例3では、図59−14に示すように、演出制御用CPU120が第1期間に実行する可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)や第2期間に実行する可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)としてリーチ予告を実行する場合は、同一回数において、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なる割合にてリーチ予告を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間に実行する可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)や第2期間に実行する可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)としてリーチ予告を実行する場合は、同一回数の可変表示中演出であれば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合にてリーチ予告を実行してもよい。このようにすることで、同一回数の可変表示中演出であれば、リーチ予告が実行される割合(出現状況)がパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて変化することがないので、第1期間で実行される可変表示中演出と第2期間で実行される可変表示中演出とでリーチ予告が実行されることに対して遊技者を変わらず期待させることができる。
(実施例4)
演出実施例Aの実施例2及び実施例3では、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能であり、可変表示中演出の実行を決定した場合、第1期間と第2期間各々において変動パターン及び設定値に基づいてリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間については、変動パターンにかかわらず設定値に基づいてリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかを決定する一方で、第2期間については、変動パターンと設定値とに基づいてリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかを決定する、つまり、第1期間と第2期間のいずれで実行する演出を各々異なる判断基準で実行するかを決定するようにしてもよい。
例えば、実施例4として図59−19に示すように、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間である第1期間と該第1期間よりも後の第2期間とで可変表示中演出を実行可能とする。なお、非リーチや小当りの変動パターンは可変表示中演出を2回以上実行するには可変表示時間が短いので、本実施例4では可変表示中演出の実行対象をノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンに限定している。
また、本実施例4では、前述した可変表示中演出決定処理において、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合は、第1期間については設定値に基づいて可変表示中演出の種別を決定し、第2期間については変動パターンに基づいて可変表示中演出の種別を決定する処理を実行する。以下においては、本実施例4における可変表示中演出決定処理について、図59−20に基づいて説明する。
図59−20に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンを特定する(ステップS311)。変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。次いで、特定した変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであるかを判定し(ステップS312)、ノーマルリーチまたはスーパーリーチの場合は313に進み、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ以外の場合、つまり、非リーチまたは小当り変動パターンの場合は、可変表示中演出の対象外なので可変表示中演出決定処理を終了する。
ステップS312において変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチの場合、RAM102に記憶されている設定値を読み出して、パチンコ遊技機1に設定されている現在の設定値を特定する(ステップS313)。次いで、ステップS313にて特定した設定値に基づいて、第1期間における可変表示中演出の実行の有無と、実行する場合の演出種別(演出パターン)とを、図示しない可変表示中演出実行決定テーブル(ノーマルリーチ・スーパーリーチ共通)を用いて決定する(ステップS314)。
図59−21(A)に示すように、ステップS314において、演出制御用CPU120は、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチで共通の可変表示中演出実行決定テーブルを用いて、リーチ予告、設定示唆、非実行のいずれかに決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、設定値1の場合、リーチ予告(低)の実行を40%の割合で決定し、設定示唆を40%の割合で決定し、非実行を10%の割合で決定する。また、設定値6の場合、リーチ予告(低)の実行を40%の割合で決定し、設定示唆を55%の割合で決定し、非実行を5%の割合で決定する。なお、ここでは設定値2〜5に対応する実行割合については省略するが、設定値が1〜6のいずれであってもリーチ予告は共通の実行割合にて決定し、設定示唆については、設定値が大きくなるほど設定示唆の実行割合及び設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定されている。
具体的には、図59−22に示すように、第1期間における可変表示中演出種別決定割合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、20%の割合で非実行を決定し、39%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、18%の割合で非実行を決定し、40.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、15%の割合で非実行を決定し、43.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、1.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、12.5%の割合で非実行を決定し、45.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、10%の割合で非実行を決定し、46.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、50%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、40%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定する。
図59−20に戻って、ステップS314において第1期間における可変表示中演出の実行が決定されたか否かを判定し(ステップS315)、実行を決定した場合は決定した演出種別(パターンPT−1〜PT−9のいずれか)をRAM122の所定領域に記憶し(ステップS316)、第1期間における可変表示中演出の実行が決定されたことを示す可変表示中演出実行決定フラグをセットして(ステップS317)、ステップS318に進む。ステップS315において実行を決定しなかった場合、つまり、非実行を決定した場合はステップS318に進む。
次いで、ステップS318において、演出制御用CPU120は、変動パターンがノーマルリーチであるか否かを判定し(ステップS318)、ノーマルリーチであると判定した場合は、特定した変動パターンと設定値とに基づいて、第2期間における可変表示中演出の実行の有無と、実行する場合の演出種別(演出パターン)とを、図示しない可変表示中演出実行決定テーブル(ノーマルリーチ用)を用いて決定する(ステップS319)。
図59−21(B)に示すように、ステップS319において、演出制御用CPU120は、ノーマルリーチ用の可変表示中演出実行決定テーブルを用いて、リーチ予告、設定示唆、非実行のいずれかに決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、設定値1の場合、リーチ予告(低)の実行を60%の割合で決定し、設定示唆を35%の割合で決定し、非実行を5%の割合で決定する。また、設定値6の場合、リーチ予告(低)の実行を60%の割合で決定し、設定示唆を35%の割合で決定し、非実行を5%の割合で決定する。なお、ここでは設定値2〜5に対応する実行割合については省略するが、設定値が1〜6のいずれであってもリーチ予告及び設定示唆は共通の実行割合にて決定し、設定示唆(高)については、設定値が大きくなるほど実行割合が高くなるように設定されている。
具体的には、図59−23に示すように、第2期間における可変表示中予告演出種別決定割合についてノーマルリーチの場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、33%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、32.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、32.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、2.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、32%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、3%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、30.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、5%の割合で非実行を決定し、29%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、6%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、55%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
また、ステップS318において変動パターンがノーマルリーチではない、つまり、スーパーリーチであると判定した場合は、特定した変動パターンと設定値とに基づいて、第2期間における可変表示中演出の実行の有無と、実行する場合の演出種別(演出パターン)とを、図示しない可変表示中演出実行決定テーブル(スーパーリーチ用)を用いて決定する(ステップS320)。
図59−21(C)に示すように、ステップS320において、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ用の可変表示中演出実行決定テーブルを用いて、リーチ予告、設定示唆、非実行のいずれかに決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、設定値1及び設定値6の場合、リーチ予告(低)の実行を60%の割合で決定し、設定示唆を40%の割合で決定し、非実行を決定しない。なお、ここでは設定値2〜5に対応する実行割合については省略するが、設定値が1〜6のいずれであってもリーチ予告及び設定示唆は共通の実行割合にて決定し、設定示唆(高)については、設定値が大きくなるほど実行割合が高くなるように設定されている。
具体的には、図59−23に示すように、第2期間における可変表示中予告演出種別決定割合についてスーパーリーチの場合に注目すると、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、36%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.8%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.2%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、4.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、35%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、33.5%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、6.5%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、第1期間に実行する可変表示中演出の演出種別(演出パターン)を、32%の割合でパターンPT−1〜パターンPT−4{設定示唆(低)}に決定し、8%の割合でパターンPT5〜パターンPT−8{設定示唆(高)}に決定し、5%の割合でパターンPT−8{リーチ予告(低)}に決定し、55%の割合でパターンPT−9{リーチ予告(高)}に決定する。
図59−20に戻って、ステップS319またはステップS320において第2期間における可変表示中演出の実行が決定されたか否かを判定し(ステップS321)、実行を決定した場合は決定した演出種別(パターンPT−1〜PT−9のいずれか)をRAM122の所定領域に記憶し(ステップS322)、第2期間における可変表示中演出の実行が決定されたことを示す可変表示中演出実行決定フラグをセットして(ステップS323)、可変表示中演出を終了する。ステップS321において実行を決定しなかった場合、つまり、非実行を決定した場合は可変表示中演出を終了する。
以上のように、本実施例4では、複数回のうちの第1期間において可変表示中演出を実行するときは、変動パターンがノーマルリーチであるかスーパーリーチであるかによらず設置値が1〜6のいずれであるかに基づいて設定示唆を実行するか否かを決定し、第2期間において可変表示中演出を実行するときは、変動パターンがノーマルリーチであるときとスーパーリーチであるときとで別個の判定テーブルに基づいてリーチ予告または設定示唆を決定する。つまり、第1期間と第2期間とでリーチ予告と設定示唆のいずれを実行するかについての判断基準が異なるため、可変表示中演出が単調になることを抑制できる。
また、第1期間における設定示唆の実行割合は、第2期間における設定示唆の実行割合よりも高くなっているので、第1期間では設定示唆は実行されやすいのに対し、第2期間ではリーチ予告の方が実行されやすくなっているので、第2期間においてノーマルリーチまたはスーパーリーチになるにもかかわらず、第1期間と第2期間の双方で設定示唆が実行されやすくなってしまうことがなく、また、第1期間でリーチ予告が実行され、第2期間で設定示唆が実行されやすくなってしまうこともないので、設定示唆とリーチ予告とがバランスよく実行させることが可能となる。
また、第2期間におけるリーチ予告の実行割合は、第1期間におけるリーチ予告の実行割合よりも高くなっているので、第1期間と第2期間の双方でリーチ予告が実行されることにより可変表示中演出が単調となることを抑制できる。しかしながら、図59−22〜図59−24に示すように、各設定値について注目すると、第1期間において可変表示中演出を実行するときは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行を同一割合(40%)にて決定し、第2期間において可変表示中演出を実行するときは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行を同一割合(60%)にて決定するようになっている。このため、第1期間に実行する可変表示中演出と第2期間に実行する可変表示中演出とでは、それぞれパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、リーチ予告の実行に対して同じように遊技者を注目させることができる。
また、設定値が高設定(例えば、設定値5,6など)であっても、ノーマルリーチやスーパーリーチの場合、第2期間においてはリーチ予告が設定示唆よりも実行されやすいばかりか、スーパーリーチの場合はリーチ予告(高)が実行されやすいので、遊技者の大当りに対する期待感を低下させることを抑制できる。
さらに、第2期間において設定示唆の実行が決定された場合でも、第1期間において設定示唆の実行が決定された場合に比べて設定示唆(高)が実行されやすいため、スーパーリーチにて設定示唆が実行された場合でも、高設定に対する遊技者の期待感を高めることができる。
また、第1期間では、設定値1である場合はリーチ予告と設定示唆の実行を同一の割合で決定しているのに対し、設定値6である場合、つまり、設定値が1,2,3,4,5,6の順に高くなるほど設定示唆の実行をリーチ予告よりも高い割合で決定していることで、高設定であるほど設定示唆が出現しやすくなるので、遊技者が設定値を予測しやすくなる。
なお、本実施例4では、図59−21に示すように、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出(1回目の可変表示中演出)を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出(2回目の可変表示中演出)を実行する場合とで、リーチ予告の実行を異なる割合にて決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が第1期間にて可変表示中演出を実行する場合と第2期間にて可変表示中演出を実行する場合とで、リーチ予告の実行を同一割合にて決定してもよい。このようにすることで、1回目の可変表示中演出と2回目の可変表示中演出とでリーチ予告の実行に対して遊技者を同じように期待させることができる。
また、本実施例4では、図59−21に示すように、同一回数の可変表示中演出であればパチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらずリーチ予告の実行を同一割合にて決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、同一回数の可変表示中演出においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じてリーチ予告の実行を異なる割合にて決定してもよい。このようにすることで、1回目の可変表示中演出と2回目の可変表示中演出とで同一の演出種別の実行が決定されてしまうことを抑えることができるので、可変表示中演出が単調となることを抑制できる。
(実施例2〜4の変形例2)
演出実施例Aの実施例2〜4では、一の可変表示中に可変表示中演出を2回実行可能であるとともに、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間である第1期間と該第1期間よりも後の第2期間とで可変表示中演出を実行可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可変表示中に可変表示中演出を3回以上実行可能としてもよい。また、これら複数回の可変表示中演出を、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を伴う変動パターンにおける飾り図柄の再変動に応じたタイミングで実行するようにしてもよい。
例えば、変形例2として図59−25に示すように、非リーチ・小当り、ノーマルリーチ及びスーパーリーチの変動パターン全てを対象として、可変表示の開始タイミングからノーマルリーチのリーチ演出の開始タイミングまでの間であって、1回目の飾り図柄の仮停止前の第1期間と、該第1期間よりも後であって1回目の飾り図柄の仮停止後における再可変表示期間に該当する第2期間と、該第2期間よりも後であって3回目の飾り図柄の仮停止後における再可変表示期間に該当する第3期間とで可変表示中演出を実行可能とする。
なお、本変形例2では、第1期間は1回目の飾り図柄の仮停止前に実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間を1回目の飾り図柄の仮停止における再可変表示に応じて実行し、第2期間を2回目の飾り図柄の仮停止における再可変表示に応じて実行し、第3期間を3回目の飾り図柄の仮停止における再可変表示に応じて実行するようにしてもよい。
本変形例2では、前述した可変表示中演出決定処理において、第1期間については、変動パターンがいずれであるかにかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値1〜6のうちいずれに設定されているかに応じて可変表示中演出の演出種別を決定し、第2期間及び第3期間については、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合にのみ、設定値に基づいて可変表示中演出の種別を決定する処理を実行する。
具体的には、演出制御用CPU120は、第1期間においては、変動パターンによらず設定示唆の実行を100%の割合で決定する(リーチ予告の実行を決定しない)。なお、設定値が1、2、3、4、5、6の順に大きくなるほど設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定する。第2期間においては、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合にのみ、リーチ予告の実行を40%の割合で決定し、設定示唆の実行を60%の割合で決定する。なお、設定値が1、2、3、4、5、6の順に大きくなるほど設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定する。第3期間においては、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチである場合にのみ、リーチ予告の実行を100%の割合で決定し、設定示唆の実行を決定しない。なお、設定値が1、2、3、4、5、6の順に大きくなるほど設定示唆(高)の実行割合が高くなるように設定する。
また、第1期間において設定示唆を決定する割合よりも第2期間や第3期間において設定示唆を決定する割合の方が低くなるように設定される一方で、第1期間においてリーチ予告を決定する割合よりも第2期間や第3期間においてリーチ予告を決定する割合の方が高くなるように設定されることで、可変表示中演出が繰返し実行されるにつれて設定示唆よりもリーチ予告が実行されやすくなる。
以上のように本変形例2では、第1期間において可変表示中演出を実行するときは、設定示唆に対応する演出パターンPT−1〜PT−7のいずれかを決定し、第2期間や第3期間において可変表示中演出を実行するときは、少なくとも変動パターンに基づいて演出パターンPT−1〜PT−9のいずれかを決定する。つまり、第1期間と第2期間や第3期間とで、演出制御用CPU120が所定演出の演出態様を決定する際の判断基準が異なるため、可変表示中演出が単調になることを抑制できる。
詳しくは、擬似連演出を伴う変動パターンは、再可変表示の回数が1、2、3・・の順に多くなるほど大当り期待度が高くなる変動パターンとされている。よって、第1回目の再可変表示に対応する第1期間においては、変動パターンがスーパーリーチではない可能性も高いため、設定示唆をリーチ予告よりも優先して実行し、第2回目の再可変表示に対応する第2期間においては、変動パターンが非リーチではない可能性が高くなるがノーマルリーチの可能性もあるため、設定示唆をリーチ予告よりも優先して実行し、第3回目の再可変表示に対応する第3期間においては、変動パターンがスーパーリーチの可能性が高くなるため、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行している。
このようにすることで、1回や2回の擬似連演出を伴う変動パターンの場合にリーチ予告が頻発してリーチ予告の信頼度が低下してしまうことを抑制しつつ、設定示唆を行うことができる一方で、3回の擬似連演出を伴う変動パターンの場合に設定示唆が頻発して大当りに対する遊技者の期待感が低下してしまうことを抑制することができる。
また、本変形例2では、大当り信頼度が最も低い第1期間では、変動パターンによらず、設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定するため、設定示唆を好適に行うことができる一方で、大当り信頼度が第1期間よりも高くなる第2期間及び第3期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定するため、大当りに対する遊技者の期待感を好適に高めることができる。
なお、本変形例2では、第1期間では設定示唆の実行を100%の割合で決定する形態を例示したが、第1期間では設定示唆の実行をリーチ予告よりも高い割合で決定するものであれば、設定示唆の実行を100%の割合で決定するものでなくてもよい。また、第2期間では設定示唆の実行をリーチ予告よりも高い割合で決定する形態を例示したが、リーチ予告の実行を設定示唆よりも高い割合で決定するようにしてもよい。また、第3期間ではリーチ予告の実行を100%の割合で決定する形態を例示したが、第3期間ではリーチ予告の実行を設定示唆よりも高い割合で決定するものであれば、リーチ予告の実行を100%の割合で決定するものでなくてもよい。
また、本変形例2では、第1期間では、変動パターンによらず、設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定し、第2期間及び第3期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1期間及び第2期間では、変動パターンによらず、設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定し、第3期間では、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチであることに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定するようにしてもよい。
また、本変形例2では、第1期間では設定値に応じて設定示唆の実行をリーチ予告よりも優先して決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数回のうち第1回数(例えば、第1期間や第2期間)では、少なくとも設定値に応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するものであれば、設定値と変動パターンとに応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するようにしてもよい。
また、本変形例2では、第2期間及び第3期間では、設定値及び変動パターンに応じてリーチ予告の実行を設定示唆よりも優先して決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数回のうち第1回数よりも後の第2回数(例えば、第2期間や第3期間)では、少なくとも変動パターンに応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するものであれば、設定値と変動パターンとに応じて設定示唆またはリーチ予告を決定するようにしてもよい。
また、実施例2〜実施例4では、第1期間にて実行する可変表示中演出として、設定示唆の実行が決定される割合をリーチ予告が決定される割合よりも高くすることによって設定示唆の実行を優先して決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例1として図59−2に示すように、第1期間にて実行する可変表示中演出としては、演出種別を決定する処理の順番によって設定示唆の実行を優先して決定してもよい。
また、実施例2〜実施例4では、第2期間にて実行する可変表示中演出として、リーチ予告の実行が決定される割合を設定示唆が決定される割合よりも高くすることによってリーチ予告の実行を優先して決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、実施例1として図59−2に示すように、第2期間にて実行する可変表示中演出としては、演出種別を決定する処理の順番によってリーチ予告の実行を優先して決定してもよい。
以上、演出実施例Aを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、演出実施例Aでは、一の可変表示において可変表示中演出を複数回実行可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告や設定示唆を複数の可変表示にわたり実行可能としてもよい。
具体的には、CPU103は、始動入賞が発生したときに実行が保留された可変表示に関する情報(例えば、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値など)を保留記憶として記憶可能とし、抽出した乱数値に基づいて表示結果や変動パターンを先読み判定し、該判定結果を始動入賞時の演出制御コマンドとして演出制御基板12に送信することで、演出制御用CPU120が、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出を実行可能とした場合、先読み予告の対象となった保留記憶に基づく可変表示(ターゲット変動)が開始されるまでの複数回の可変表示にわたり、ターゲット変動に対する先読み予告としてのリーチ予告または設定示唆を実行するようにしてもよい。
また、演出実施例Aでは、演出制御用CPU120は、可変表示中演出において画像表示装置5の表示領域に表示したパラグライダーを示す複数の画像Z1を、予め定められたタイミングにて、277の可変表示中演出決定処理にて決定した演出パターンPT−1〜PT−9に対応する個数の画像Z1を破壊して落下することを示す画像Z2に変化させる処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者によるプッシュボタン31B(またはスティックコントローラ31Aでもよい)の操作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合には、該操作に応じたタイミングで画像Z2に変化させるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、可変表示中演出において上記のように遊技者による操作に応じたタイミングで画像Z2に変化させる場合、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出として、操作促進画像(例えば、「連打!」なる文字画像やボタン画像など)を画像表示装置5の表示領域に表示するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作する特定動作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示しているか否かにかかわらず、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像Z1を画像Z2に変化させる(パラグライダーを破壊して落下させる)演出を実行可能とし、プッシュボタン31Bの操作が検出されなかった場合にはパラグライダーを破壊させずにフェードアウトさせる、つまり、リーチ予告や設定示唆を行わずに可変表示中演出を終了するようにしてもよい。
このようにすることで、特定動作を知っている遊技者は、特定動作を行うことにより所望のタイミングにて画像Z1を画像Z2に変化させる演出を実行させることができるので、遊技興趣を向上できる。
なお、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出として、画像表示装置5の表示領域に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出が実行される画像表示装置5の表示領域に操作促進画像を表示せずに、例えば、可変表示中演出が実行され遊技者が注目する画像表示装置5の表示領域とは異なる位置に設けられたプッシュボタン31Bに内蔵またはその周囲に設けられた発光部などを発光させること等により操作促進演出を実行してもよい。このようにすることで、特定動作を知っている遊技者や発光に気が付いた遊技者のみがリーチ予告や設定示唆を見ることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、演出実施例Aでは、演出結果が有利状態示唆結果となる所定演出として、リーチになる可能性を示唆するリーチ予告を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、有利状態示唆結果となる所定演出は、可変表示中の図柄が何れの図柄で停止するかを示唆する停止図柄予告や、キャラクタが登場するキャラクタ予告や、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等、大当りの可能性を示唆する示唆演出であれば種々の予告演出を適用することができる。
また演出実施例Aでは、可変表示中演出は、リーチ予告と設定示唆とで共通の共通演出期間を有していたが、リーチ予告と設定示唆とを演出態様が異なる(前記共通演出期間に対応する期間を有しない)別個の演出としてもよい(具体的には、リーチ予告はキャラクタを用いた示唆、設定示唆はパラグライダーによる示唆とするなど)。そして、これら演出態様が異なるリーチ予告と設定示唆とを同一期間(同一タイミング)において一緒に実行する場合でも、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにしてもよい。
例えば、リーチ予告に対応する第1演出画像と該第1演出画像とは異なり設定示唆に対応する第2演出画像とを、画像表示装置5の表示領域に同一期間(同タイミング)において一緒に表示する場合に、例えば、第1演出画像の表示領域を第2演出画像の表示領域よりも大きくしたり、発光色、輝度、コントラストなどの表示態様を異ならせることによって、第1演出画像の視認性を第2演出画像の視認性よりも高くしたりすることで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、演出制御用CPU120が、複数の描画レイヤーにて画像を描画可能な場合、例えば、リーチ予告に対応する第1演出画像を複数の描画レイヤーのうち第1描画レイヤーにて描画するとともに、設定示唆に対応する第2演出画像を、第1描画レイヤーよりも下位の第2描画レイヤーにて描画する場合は、画像表示装置5において第1描画レイヤーに描画された画像と第2描画レイヤーに描画された画像とを合成して重複表示すると、第1演出画像が第2演出画像に重複して表示されることによって、第1演出画像の視認性が第2演出画像の視認性よりも高くなることで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。さらに、第2演出画像を上位の第1描画レイヤーに描画し、第1演出画像を下位の第2描画レイヤーに描画する場合、第2演出画像の不透明度を第1演出画像の不透明度よりも低くする(第2演出画像の透過率を第1演出画像の透過率よりも高くする)ことで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、スピーカ8L,8Rから出力される効果音の音量や音質といった音態様をリーチ予告と設定示唆とで異ならせることで、リーチ予告に対応する効果音の可聴性が設定示唆に対応する効果音の可聴性よりも高くなる、つまり、リーチ予告に対応する効果音が設定示唆に対応する効果音よりも聞こえやすくなるようにしてもよい。リーチ予告に対応する効果音の可聴性を高める方法としては、例えば、効果音の音量を大きくするだけでなく、BGM等の他の音の音量を小さくすること等により可聴性を高めるようにしてもよい。なお、リーチ予告に対応する効果音は出力するが設定示唆に対応する効果音は出力しないものも含む。
さらに、演出制御用CPU120が、複数の再生チャンネル(例えば、再生チャンネル0〜31)を有し、いずれかの再生チャンネルを使用してスピーカ8L,8Rから演出音を出力する制御を実行可能な場合において、例えば、リーチ予告に対応する第1演出音を第1再生チャンネルにて再生可能とし、設定示唆に対応する第2演出音を第1再生チャンネルとは異なる第2再生チャンネルにて再生可能とするとともに、第1演出音と第2演出音とを異なる再生チャンネル(第1再生チャンネルと第2再生チャンネル)から同タイミングで再生する場合、第1再生チャンネルにて再生される第1演出音の音量や音質を第2再生チャンネルにて再生される第2演出音の音量や音質と異ならせる(向上させる)ことによって第1演出音の可聴性を第2演出音の可聴性よりも高くし、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、遊技効果ランプ9の発光色や点灯態様や輝度といった発光態様をリーチ予告と設定示唆とで異ならせることで、リーチ予告に対応する発光態様の視認性が設定示唆に対応する効果音の視認性よりも高くなる、つまり、リーチ予告に対応する発光態様が設定示唆に対応する発光態様よりも視認しやすくなるようにしてもよい。なお、リーチ予告に対応して光は点灯するが設定示唆に対応して光を点灯せずに消灯するものも含む。
つまり、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するとは、前記演出実施例A1〜4や変形例1、2で説明したように、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のうちいずれかとなる場合においてリーチ予告の実行割合を高めることだけでなく、演出結果が有利状態示唆結果及び設定示唆結果双方となる場合において、リーチ予告の表示、音、光といった演出態様が設定示唆の演出態様よりも優先されること等を含む。更に、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するとは、リーチ予告が遊技者に対して与える演出効果が設定示唆が遊技者に対して与える演出効果より高まるように、実行割合、表示、音、光、可動体の動作といった演出態様を異ならせて実行することも含む。
また、演出実施例Aでは、設定示唆では、CPU103における設定に関する示唆として、設定されている設定値が1〜6のいずれであるかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103における設定に関する示唆として、例えば、設定値が変更された可能性または設定値が変更されていない(据え置き)可能性を示唆するものであってもよい。
また、演出実施例Aでは、遊技者にとって有利な有利状態の一例として大当り遊技状態を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、大当り遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や、高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等を含む。
また、演出実施例Aでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。なお、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、演出実施例Aでは、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
(パチンコ遊技機の演出実施例B)
次に、上述した第1の実施形態または第2の実施形態で説明した設定値を設定可能な設定機能を備えたパチンコ遊技機1において実行される演出実施例Bについて説明する。演出実施例Bでは、可変表示の実行中に表示結果が大当りとなること(大当り遊技状態に制御されることを)を予告・示唆する予告演出を実行可能であり、その出現率が適切に調整される。なお、演出実施例Bでは、説明を簡単にするために、設定値として1〜3の3段階が設けられているものとする。
予告演出は、可変表示を開始するときに、図8に示すステップS171の可変表示開始設定処理において、表示結果が大当りとなるか否かに応じて実行の有無が決定される。設定変更可能なパチンコ遊技機1においては、設定値が大きい程、大当りとなる確率が高くなる。予告演出(特に大当りとなる信頼度の高い予告演出)は、表示結果が大当りとなる場合には実行されやすくなっているため、設定値によらず均等な割合で実行有無を決定すると、設定値が高い程予告演出の出現率、及び、信頼度が高くなる。なお、信頼度とは、この実施例では、大当り信頼度のことをいい、当該予告演出が実行された場合に大当りとなる割合のことをいう。
そのため、設定値によるブレにより予告演出の出現率や信頼度が意図していたものと異なってしまったり、信頼度が変化して遊技者が困惑してしまうおそれがあった。そこで、演出実施例Bでは、設定値に応じて予告演出の実行割合を調整(変更)することで、予告演出の出現率、及び、信頼度の少なくとも一方を同一または略同一の範囲内に調整している。これにより、予告演出の出現率や信頼度を意図したものとすることができ、予告演出により遊技者を困惑させてしまうことを防止できる。また、予告演出の実行頻度によりむやみに設定値を示唆してしまうことを防止できる。
なお、予告演出の出現率、及び、信頼度の調整する場合において、小数点以下の割合を完全一致させることが困難な場合がある。そのため、演出実施例Bに係る発明は、予告演出の出現率や信頼度の同一とするもの加えて、略同一の範囲内に調整したものも含む。なお、略同一の範囲内であれば同一である場合と同様の効果を奏することができる。略同一の範囲内とは、予め定められた範囲内であればよく、所定の誤差範囲内(例えばプラスマイナス5%等)であったり、遊技者の体感的に予告演出の出現率や信頼度が同一と感じられるような実質同一の範囲内であってもよい。
図60−1は、演出実施例Bにおける予告演出として予告Xの実行割合、出現率、信頼度の一例を示す図である。図60−1(A)は、予告Xの出現率、信頼度が未調整の場合の例を示している。この実施例では、設定値として「1」〜「3」の3段階が設けられている。図60−1(A)に示すように、この実施例では、大当り確率aは、設定値「1」の場合「1/300」、設定値「2」の場合「1/250」、設定値「3」の場合「1/200」となっている。そして、大当り時の予告Xの実行割合bは、設定値によらず「50/100」となっている。従って、予告Xが実行されて大当りとなる割合(全変動に占める割合)A(=大当り確率a×実行割合b)は、設定値「1」の場合「1/600」、設定値「2」の場合「1/500」、設定値「3」の場合「1/400」となっている。
また、ハズレ確率c(=1−大当り確率a)は、設定値「1」の場合「299/300」、設定値「2」の場合「249/250」、設定値「3」の場合「199/200」となっている。そして、ハズレ時の予告Xの実行割合dは、「1/100」となっている。従って、予告Xが実行されてハズレとなる割合(全変動に占める割合)B(=ハズレ確率c×実行割合d)は、いずれの設定値でも約「1/100」となっている。
全変動における予告Xの出現率C(=A+B)は、設定値「1」の場合「7/600」、設定値「2」の場合「6/500」、設定値「3」の場合「5/400」となっている。また、予告Xの信頼度D(=A/C)は、設定値「1」の場合「1/7」(約14%)、設定値「2」の場合「1/6」(約17%)、設定値「3」の場合「1/5」(20%)となっている。
このように、設定値によらず調整せずに予告演出(予告X)の実行割合を同一とした場合、高設定値程、予告演出の出現率及び信頼度が高くなる。特に、信頼度は設定値「2」の場合を基準とした場合、プラスマイナス3%程度の誤差が生じてしまう。
図60−1(B)は、予告Xの出現率、信頼度を同一となるように調整した場合の例を示している。図60−1(B)に示す例では、図60−1(A)に示す例とは異なり、大当り時の予告Xの実行割合bは、設定値「1」の場合「60/100」、設定値「2」の場合「50/100」、設定値「3」の場合「40/100」となっている。また、ハズレ時の予告Xの実行割合dは、設定値「1」の場合「3/299」、設定値「2」の場合「2.5/249」、設定値「3」の場合「2/199」となっている。
このようにすることで、全変動における予告Xの出現率Cは、設定値によらず「6/500」となる。また、予告Xの信頼度Dは、設定値によらず「1/6」となる。これにより、設定値に応じて予告演出の出現率や信頼度が変化してしまって意図しない割合となってしまうことを防止でき、好適に予告演出を実行できる。また、予告演出により遊技者を困惑させてしまうことを防止できる。
なお、この実施例では、予告演出として予告Xの出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整しているが、複数種類の予告演出のうち予告Xのような比較的高信頼度な予告演出や、目玉となる特別な予告演出(即ち一部の予告演出)についてはそのような調整を行い、他の予告演出については実行割合を調整せずに、設定値によって出現率や信頼度が変化するようにしてもよい。即ち、他の予告演出については設定値によらず同一の実行割合で実行するようにしてもよい。このようにすることで、全ての予告演出について出現率や信頼度を調整する場合に比べて、出現率や信頼度を調整する負担が発生することや、予告演出の実行有無を決定する処理負担の増大を防止できる。
なお、図60−1(B)に示す例では、ハズレ時の予告Xの実行割合dを異ならせているが、図60−1(A)に示すように同一とした場合でも、予告Xが実行されてハズレとなる割合Bは、いずれの設定値でも略同一である「1/100」となり、予告Xの出現率Cも略同一(約1.17%〜1.25%)となるため、ハズレ時の予告Xの実行割合dは設定値によらず同一としてもよい。
この場合、大当り時の予告Xの実行割合bのみを調整することで、予告Xの出現率Cや信頼度Dを同一または略同一の範囲内とすることができる。このように、全変動においてほとんどの割合を占めるハズレ時の予告演出の実行割合を共通とすることで、ハズレの変動毎に設定値を判定して実行割合を異ならせる必要がなくなるので、予告演出を実行するための制御負担を軽減できる。
図60−1(C)は、予告Xの出現率を同一となるように調整した場合の例を示している。図60−1(C)に示す例では、図60−1(A)に示す例とは異なり、ハズレ時の予告Xの実行割合dは、設定値「1」の場合「2.5/299」、設定値「2」の場合「2/149」、設定値「3」の場合「1.5/199」となっている。大当り時の予告Xの実行割合bは、設定値によらず「50/100」のままである。
このようにすることで、全変動における予告Xの出現率Cは、設定値によらず「6/500」となる。このようにすることで、予告演出の実行頻度によって遊技者に違和感を与えたり、むやみに設定値を示唆してしまうことを防止できる。また、大当りとなる場合の予告Xの占有率を共通とすることができ、大当り時の好適な出現率を維持することができる。
なお、この場合、予告Xの出現率Cは、設定値によらず共通となるが、図60−3(C)に示すように、予告Xの信頼度は設定値に応じて変化するようになる。このようにすることで、設定値に応じた遊技性を提供することができる。また、予告Xの出現数が多くなる程、信頼度を推測することができ、設定値も推測することができるようになるため、パチンコ遊技機1の稼働率の向上を期待できる。なお、出現率を合わせることで、設定値に応じた信頼度が30%〜50%というように比較的大きく(プラスマイナス10%程度)変化するようにしてもよい。これにより、設定値をより推測しやすくなる。
図60−1(D)は、予告Xの信頼度を同一となるように調整した場合の例を示している。図60−1(D)に示す例では、図60−1(A)に示す例とは異なり、ハズレ時の予告Xの実行割合dは、設定値「1」の場合「2.5/299」、設定値「2」の場合「2.5/249」、設定値「3」の場合「2.5/199」となっている。大当り時の予告Xの実行割合bは、設定値によらず「50/100」のままである。
このようにすることで、予告Xの信頼度Dは、設定値によらず「1/6」となる。このようにすることで、予告Xにより設定値によらず同一の信頼度を報知することができる。また、大当りとなる場合の予告Xの占有率を共通とすることができ、大当り時の好適な出現率を維持することができる。
なお、この場合、予告Xの信頼度Dは、設定値によらず共通となるが、図60−3(D)に示すように、予告Xの出現率は設定値に応じて変化するようになる。このようにすることで、設定値に応じた遊技性を提供することができる。また、予告Xの出現数が多くなる程、設定値も推測することができるようになるため、パチンコ遊技機1の稼働率の向上を期待できる。
なお、図60−1(D)では、ハズレ時の予告Xの実行割合を設定値に応じて異ならせることで、予告Xの信頼度を設定値によらず同一となるように調整していたが、ハズレ時の予告Xの実行割合を設定値によらず同一として、大当り時の予告Xの実行割合を設定値に応じて異ならせることで、予告Xの信頼度を設定値によらず同一となるように調整してもよい。このように、全変動においてほとんどの割合を占めるハズレ時の予告演出の実行割合を共通とすることで、ハズレの変動毎に設定値を判定して実行割合を異ならせる必要がなくなるので、予告演出を実行するための制御負担を軽減できる。
図60−1(A)〜(D)に示した大当り確率aや、予告の実行割合b、dの調整例は一例である。設定値によらず出現率Cと信頼度Dとの少なくともいずれかを同一(略同一)とするためには、設定値によらず出現率Cや信頼度Dが同一(略同一)となるように、予告の実行割合b、dの少なくとも一方が設定値に応じて変更されていればよい。即ち、出現率Cを同一(略同一)とする場合には、設定値によらず出現率C=a×b+(1−a)×dが同一(略同一)となるように予告の実行割合b、dの少なくとも一方が調整されればよい。また、予告演出の信頼度Dを同一(略同一)とする場合には、設定値によらず予告演出の信頼度D=(a×b)/(a×b+(1−a)×d)が同一(略同一)となるように予告の実行割合b、dの少なくとも一方が調整されればよい。
図60−1に示した実行割合では、大当り種別に応じた実行割合は考慮されていなかったが、大当り種別が複数ある場合には、大当り種別に応じて予告演出(予告X)の実行割合を異ならせてもよい。例えば、大当り確率aは、図60−1に示したものと同一であり、大当り種別として通常大当りと確変大当りとがあり、大当り時に均等割合(50%)でいずれかの大当り種別となる場合について説明する。
この場合、図60−2(A)に示すように、通常大当り確率a1と確変大当り確率a2は、それぞれ図60−1の大当り確率aの半分となる。そして、この例では、通常大当り時の予告Xの実行割合b1は、設定値「1」の場合「60/100」、設定値「2」の場合「50/100」、設定値「3」の場合「40/100」となっている。従って、予告Xが実行されて通常大当りとなる割合(全変動に占める割合)A1(=通常大当り確率a1×実行割合b1)は、設定値によらず「1/1000」となっている。
また、図60−2(A)に示すように、確変大当り時の予告Xの実行割合b2は、設定値によらず50/100(未調整)となっている。従って、予告Xが実行されて確変大当りとなる割合(全変動に占める割合)A2(=確変大当り確率a2×実行割合b2)は、設定値「1」の場合「1/1200」、設定値「2」の場合「1/1000」、設定値「3」の場合「1/800」となっている。そして、予告Xが実行されて大当りとなる割合(全変動に占める割合)A(=A1+A2)は、設定値「1」の場合「44/24000」、設定値「2」の場合「48/24000」、設定値「3」の場合「54/24000」となっている。
そして、図60−2(B)に示すように、ハズレ時の予告Xの実行割合dは、設定値「1」の場合「196/(299×80)」、設定値「2」の場合「192/(249×96)」、設定値「3」の場合「186/(199×120)」となっている。従って、予告Xが実行されてハズレとなる割合(全変動に占める割合)は、設定値「1」の場合「196/24000」、設定値「2」の場合「192/24000」、設定値「3」の場合「186/24000」となっている。
以上の結果、図60−2(D)に示すように、全変動における予告Xの出現率C(=A+B)は、設定値によらず「1/100」となっている。このように、大当り種別が複数ある場合に、大当り種別毎に、予告演出の実行割合を異ならせることで、設定値によらず予告演出の出現率を同一または略同一の範囲内に調整するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の実行割合を同一または略同一の範囲内としつつ、予告演出が実行された場合、設定値によっていずれの大当り種別となるかの割合が異なるので、設定値によって予告演出が実行されたことで特定の大当り(例えば確変大当り)となることを期待するようになる。
なお、図60−2に示す例では、通常大当り時の予告Xの実行割合を異ならせることで、予告Xの出現率を同一(略同一)に調整していたが、他の大当り種別やハズレ時の実行割合を異ならせることで、予告Xの出現率Cを同一(略同一)に調整してもよい。即ち、予告Xの出現率C=a1×b1+a2×b2+c×dが同一(略同一)となるように予告の実行割合b1、b2の少なくともいずれかとdが調整されればよい。
また、大当り種別に応じて予告Xの実行割合を異ならせることで、予告Xの信頼度Dを同一(略同一)としてもよい。この場合には、設定値によらず予告演出の信頼度D=(a1×b1+a2×b2)/(a1×b1+a2×b2+((1−a1−a2)×d)が同一(略同一)となるように予告の実行割合b1、b2の少なくともいずれかとdが調整されればよい。このようにすることで、予告演出の信頼度を同一または略同一の範囲内としつつ、予告演出が実行された場合、設定値によっていずれの大当り種別となるかの割合が異なるので、設定値によって予告演出が実行されたことで特定の大当り(例えば確変大当り)となることを期待するようになる。
また、予告演出のうち一部の予告演出については、特定の大当り種別の実行割合は設定値によらず同一の実行割合で実行するようにしてもよい。例えば、大当り種別として通常大当りと確変大当り(大当り種別の振分50%)とがあり、予告演出として、確変大当りとなることを報知する予告Yを実行するようにしてもよい。この場合、図60−3に示すように、通常大当りやハズレとなる場合には、設定値によらず予告Yの実行割合は0/100(0%)となる。一方、確変大当り時の予告Yの実行割合b2は、設定値「1」の場合「60/100」、設定値「2」の場合「50/100」、設定値「3」の場合「40/100」となっている。大当り確率は、図60−1に示した例と同様である。従って、全変動の予告Yの出現率は、設定値によらず「1/1000」となっている。このようにすることで、確変大当り時には確変大当りとなることを報知する予告Yを設定値によらず同じ出現率で実行できる。また、設定値によらず確変大当りとなることを予告できる。また、通常大当りのときには、設定値によらず予告Yを実行しないので、処理負担が軽減できる。なお、図示していないが、予告Yは確変大当り時にしか実行されないため、信頼度は100%となる。
確変大当りとなることを予告する予告演出をハズレのときに実行するようにしてもよい。例えば、予告演出として、確変大当りとなることを予告する予告Zを実行する場合、図60−4に示すように、通常大当りとなる場合には、設定値によらず予告Zの実行割合は0/100(0%)となる。一方、確変大当り時の予告Zの実行割合b2は、図60−3に示した予告Yの実行割合と同一であり、予告Zが実行されて大当りとなる割合は、設定値によらず「1/1000」となっている。そして、ハズレ時の予告Zの実行割合dは、設定値「1」の場合「3/2990」、設定値「2」の場合「2.5/2490」、設定値「3」の場合「2/1990」となっている。予告Yが実行されてハズレとなる割合Bは、いずれの設定値でも「1/1000」となっている。
このようにすることで、全変動における予告Zの出現率Cは、設定値によらず「2/1000」となる。また、予告Zの信頼度Dは、設定値によらず「1/2」となる。これにより、設定値に応じて予告Zの出現率や信頼度が変化してしまって意図しない割合となってしまうことを防止でき、大当りとなった場合には確変大当りとなることを予告する予告Zを好適に実行できる。また、通常大当りのときには、設定値によらず予告Zを実行しないので、処理負担が軽減できる。なお、予告Zの出現率と信頼度のうちのいずれかが設定値によって異なるようにしてもよい。
続いて、における予告演出の演出動作例を説明する。図60−5(A)の下側矢印は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。予告演出として予告Xを実行することが決定された場合、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの実行中に、図60−5(B)に示すようなキャラクタ画像CHαが「チャンス」というセリフを発する予告Xが実行される。これにより、遊技者は有利状態に制御される可能性が高いことを認識できる。特に、信頼度が設定値によらず同一または略同一範囲内に調整されている場合には、設定値を意識することなく、遊技者は有利状態に制御される可能性が高いことを認識できる。
その後、図60−5(C)に示すように、各飾り図柄表示エリア5L、5Rに7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチが成立する。そして、図60−5(D)に示すように、「スーパーリーチ!」という文字が表示されて、例えば、図60−5(E)に示すように、キャラクタが対決するスーパーリーチのリーチ演出が開始される。スーパーリーチのリーチ演出中、例えば、図60−5(E)に示すように、飾り図柄の可変表示は画像表示装置5の右下部分で縮小して実行される。
そして、例えば、可変表示の表示結果が導出表示される直前に、図60−5(F)に示すように、キャラクタ画像CHβが「確変!?」というセリフを発する予告Yまたは予告Zが実行される。これにより、遊技者は確変大当りとなることを期待するようになる。特に、予告Yであった場合は、確変大当りとなることが確定するので、興趣が向上する。
なお、予告Yと予告Zとの双方を実行可能とする場合には、共に確変大当りとなることを予告・示唆する演出であるが、遊技者が判別可能なように、セリフの表示色やセリフ内容といった一部の演出態様を異ならせることが好ましい。
その後、表示結果が大当りである場合には、図60−5(G)に示すように、味方のキャラクタが勝利した旨が表示され、図60−5(H)に示すように、大当り組合せとなる飾り図柄が導出表示される。なお、図60−5に示した予告演出の演出態様は一例であり、大当りとなるや確変大当りとなることを示唆・予告できる演出であれば任意の演出態様でよい。
(演出実施例Bの変形例)
上記した演出実施例Bは、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記演出実施例Bで説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、演出実施例A等の他の特徴を適宜組み合わせてもよい。
演出実施例Bでは設定値として1〜3の3段階が設けられていたが、設定値は2段階以下や4段階以上(例えば6段階)であってもよい。また、設定値は大きい値である程遊技者にとって有利な大当り確率となっていたが、設定値は小さい値である程遊技者にとって有利な大当り確率となっていてもよい。また、図60−1等に示した設定値に応じた大当り確率も一例であり、設定値に応じた段階的な大当り確率となっていればよい。
演出実施例Bでは、全ての設定値(設定値1〜3)の予告演出の出現率、信頼度のうち少なくとも一方を同一または略同一範囲内となるように、予告演出の実行割合を設定値に応じて変更(調整)するようにしていたが、複数種類の設定値のうち、一部の設定値の予告演出の出現率、信頼度のうち少なくとも一方を同一または略同一範囲内となるようしてもよい。例えば、第1設定値(例えば設定値1)と第2設定値(例えば設定値2)との予告演出の出現率、信頼度のうち少なくとも一方を同一または略同一範囲内となるようしてもよい。また、設定値が6段階である場合に、第1設定値群(例えば設定値1〜3)の予告演出の出現率、信頼度のうち少なくとも一方を同一または略同一範囲内となるようして、第2設定値群(例えば設定値4〜6)の予告演出の出現率、信頼度のうち少なくとも一方を同一または略同一範囲内となるようしてもよい。
演出実施例Bでは、特定演出として、少なくとも一部の予告演出の出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内となるようにしていたが、特定演出は有利状態に制御されることを示唆する他の演出であってもよい。例えば、演出制御基板12の側でリーチ演出の種類や擬似連回数を決定する場合には、設定値に応じてリーチ演出の種類や擬似連回数の決定割合を異ならせることで、設定値によらず各リーチ演出の出現率や信頼度、各擬似連回数の出現率や信頼度が設定値によらず同一または略同一範囲内となるように制御されればよい。
また、予告演出の実行有無を決定する際に、設定値毎に異なる実行割合が割り当てられたテーブルを使用して、予告演出の実行有無を決定してもよいし、予告演出を決定するための基準となるテーブルを設けて、当該テーブルに設定値に応じたパラメータにより演算して設定値に応じたテーブルを生成し、生成したテーブルを使用して予告演出の実行有無を決定してもよい。
図60−1〜図60−4で示した予告演出の実行割合、出現率、信頼度は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、予告演出として、演出実施例Bに示した予告演出以外の他の予告演出が実行可能であってもよい。そのような他の予告演出においても、設定値によらず出現率や信頼度が同一または略同一範囲内となるようにしてもよいし、他の予告演出の一部または全部においては設定値によらず同一の実行割合として出現率や信頼度は設定値に応じて変化するようにしてもよい。例えば、予告演出の内、比較的信頼度の高い予告演出については設定値によらず出現率や信頼度が同一または略同一範囲内となるようにして、比較的信頼度が低かったり出現率の高い予告演出については設定値によらず同一の実行割合としてもよい。このようにすることで、全部の予告演出について設定値によらず出現率や信頼度が同一または略同一範囲内となるようにする場合と比較して、予告演出の実行有無決定に関する制御負担を軽減することができる。
また、複数種類の予告演出のうち特定の予告演出について、一部の設定値ではハズレとなる場合にも実行され、その他の設定値である場合ではハズレとなる場合には実行されない(あるいは実行されづらい)ようにしてもよい。例えば、高信頼度(例えば大当り確率90%以上等)の特定の予告演出は、低設定値(例えば6段階の場合の1〜3)の場合にはハズレ時に実行されず、高設定値(例えば6段階の場合の4〜6)の場合にはハズレ時に実行され得るようにしてもよい。このようにすることで、当該特定の予告演出が実行されたにも関わらずハズレとなることで意外性のある演出が実行できるとともに、高設定値であることを示唆・報知することができる。
図60−1、図60−2に示す図では、予告演出として予告Xの実行割合を示していたが、表示結果に応じて予告演出の実行有無を決定した後に、予告演出の種類(演出パターン)を決定するようにしてもよい。この場合において、予告演出の種類を決定する際にも各予告演出の出現率や信頼度が設定値によらず同一または略同一範囲内となるように、各予告演出の実行割合を設定値に応じて異ならせてもよい。
演出実施例Bでは、ハズレ時の変動パターンによらず予告の実行有無が決定されるようになっていたが、ハズレ時に変動パターン(リーチの有無や種類、擬似連の有無や回数)に応じて、予告演出の実行割合を異ならせてもよい。
演出実施例Bでは、確変状態における大当り確率は考慮されていなかったが、確変状態においても、予告演出の出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整してもよい。また、遊技状態に応じて、予告演出の出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整してもよい。例えば、大当りとなる確率が高く、予告演出も実行されやすい確変状態(高確状態)においては、予告演出の出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整して、通常状態(低確状態)ではそのような調整をしないようにしてもよい。また、異なる遊技状態間で、予告演出(特定の予告演出)の出現率や信頼度が異なっていてもよいし、同一または略同一範囲内に調整してもよい。例えば、高確高ベース状態と低確高ベース状態とで背景を共通する等により見分けが付かないようにした場合、高確高ベース状態と低確高ベース状態とで予告演出(特定の予告演出)の出現率や信頼度を同一または略同一範囲内に調整してもよい。さらに、設定値によらず予告演出(特定の予告演出)の出現率や信頼度を同一または略同一範囲内に調整してもよい。このようにすることで、予告演出の出現率や信頼度により見た目状見分けの付かない遊技状態を認識されてしまうことを防止できる。
演出実施例Bでは、大当り種別として通常大当りと確変大当りとがある場合において、大当り種別に応じて、予告演出の出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整するようになっていた。大当り種別の相違は、大当りのラウンド数の大小であったり、大当り遊技状態に制御される時短状態や確変状態の長さの相違であってもよい。
表示結果として小当りを設け、小当りとなる場合にも予告演出を実行する場合、演出実施例Bのように、大当り時、ハズレ時の予告演出の実行割合を設定値に応じて異ならせることに加えて、小当り時の予告演出の実行割合を設定値に応じて異ならせることで、当該予告演出の出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整してもよい。例えば、小当り遊技状態において開放する入賞口内に特定領域を設けて、小当り遊技状態において特定領域を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技機においては、小当りとなることを予告する予告演出は大当りとなることの予告ともいえるため、小当りとなることを予告する予告演出について、出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整してもよい。この場合において、設定値に応じて小当り確率を変化させる場合には、当該設定値に応じた小当り確率を考慮して予告演出の実行割合を変更することで、予告演出の出現率や信頼度を調整すればよい。具体的には、設定値に応じた大当り確率、小当り確率、ハズレ確率を考慮して、大当り時、小当り時、ハズレ時の予告演出の実行割合を設定値に応じて異ならせることで、当該予告演出の出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整すればよい。
擬似連の複数回の変動の各々において、予告演出を実行可能である場合、擬似連の最終変動における予告演出についてのみ、出現率や信頼度を設定値によらず同一または略同一範囲内に調整してもよい。このようにすることで、擬似連の全ての変動について、出現率や信頼度を調整する場合に比べて、予告演出の設計に容易にでき処理負担も軽減できる。
演出実施例Bでは、設定値によって変化するものは大当り確率だけであったが、演出制御基板12の側で設定値に応じて、演出態様や演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、同じ変動パターンであっても設定値に基づいて異なるリーチ演出や擬似連等の可変表示中の演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出態様は演出の実行割合によって設定値を示唆することができる。
(複数の実施例の関連付けに係る説明)
以上のように、種々の実施形態(実施例及び変形例)について説明したが、各実施形態に係る構成は、他の実施形態に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた構成、あるいは、組み合わせられていない個別の構成について、他の実施形態に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
例えば、変形例Cに係る構成(大当りフラグと小当りフラグとが共通の記憶領域に記憶される構成)及び/又は変形例Dに係る構成(タイマ更新処理を共通化する構成)を、変形例Bに係る構成(数値データを加工した特定コマンドを演出制御側で復元する構成)に組み合わせてもよい。このようにすることで、メイン側の容量の圧迫をより軽減することができる。
また、変形例Cに係る構成(大当りフラグと小当りフラグとが共通の記憶領域に記憶される構成)を第2の実施形態の構成(設定機能を備え、かつKT状態に制御可能なパチンコ遊技機1)に組み合わせてもよい。具体的には、設定機能を備え、かつKT状態に制御可能なパチンコ遊技機1においては、設定機能を備えたことによりメイン側(主基板11)の容量が圧迫されることに加えて、小当りの発生頻度が高くなる。このため、変形例Cに係る構成は、このような第2の実施形態のパチンコ遊技機1に適用することでより効果的となる。すなわち、設定機能を備えたことによりメイン側(主基板11)の容量が圧迫され、かつ、小当りの発生頻度が高くても、その都度、大当りフラグとは別の小当りフラグをLD(ロード)する必要が無いので、LD命令等を少なくすることができ、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、変形例Dに係る構成(タイマ更新処理を共通化する構成)を第2の実施形態の構成(設定機能を備え、かつKT状態に制御可能なパチンコ遊技機1)に組み合わせてもよい。具体的には、設定機能を備え、かつKT状態に制御可能なパチンコ遊技機1においては、設定機能を備えたことによりメイン側(主基板11)の容量が圧迫されることに加えて、小当りの発生頻度が高くなる。このため、変形例Dに係る構成は、このような第2の実施形態のパチンコ遊技機1に適用することでより効果的となる。すなわち、設定機能を備えたことによりメイン側(主基板11)の容量が圧迫され、かつ、小当りの発生頻度が高いことにより、小当りに関するサブルーチンの呼び出し頻度が高くても、当該サブルーチンで利用されるタイマ値は、1つのタイマ更新処理で更新されるので、処理の圧縮効率が高くなり、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、変形例Cの構成と変形例Dの構成を併せて、第1の実施形態または第2の実施形態の構成(設定機能を備えたパチンコ遊技機1)に組み合わせるものとしてもよい。このように、変形例Cと変形例Dを組み合わせることで、設定機能を備えることによりメイン側の容量が圧迫される遊技機において、その圧迫を軽減することができる。
(本発明の課題解決手段等に関する説明)
以上のように種々の実施形態について説明したが、上記で説明した実施形態には、以下に示す手段に記載の遊技機が含まれる。
手段A1に記載の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されている(例えば、図19及び図20に示すように、大当りの数値範囲は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず1020を大当り基準値とした連続した数値範囲として設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A2の遊技機は、手段A1に記載の遊技機であって、
前記設定手段にて設定された設定値を特定可能な設定値情報を記憶可能な記憶手段(例えば、RAM102)を備え、
前記有利状態判定手段は、前記有利状態に制御するか否かを判定する毎に前記記憶手段に記憶されている設定値情報を読み出すとともに(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理のステップS550の処理を実行する部分)、該読み出した設定値情報から特定される設定値に対応した非共通数値範囲に含まれる有利状態判定値を、前記共通数値範囲に含まれる有利状態判定値とともに、前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が一致するか否かを判定する有利状態判定値として設定する(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理のステップS556の処理において、ステップS550の処理にて読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルをセットする部部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、設定値に対応した有利状態判定値が、有利状態判定手段によって有利状態に制御するか否かが判定される毎に繰り返し設定されるので、不適切な有利状態判定値によって不適切な判定が行われてしまうことを防ぐことができる。
手段A3の遊技機は、手段A2に記載の遊技機であって、
前記記憶手段は、前記有利状態判定手段によって前記記憶手段から読み出された設定値情報を判定使用済設定値情報として記憶可能であって(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理のステップS566の処理にて、ステップS550の処理においてした設定値を判定使用済設定値として更新記憶する部分)、
前記記憶手段に記憶されている設定値情報が、前記有利状態判定手段による直前の判定において記憶された前記判定使用済設定値情報と同一であるか否かを、所定期間毎に照合可能な照合手段(例えば、CPU103が図39に示すステップS552の処理において、ステップS550の処理において特定した設定値と判定使用済設定値を比較する部分)を更に備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、不適切な設定値情報によって不適切な有利状態判定値が設定されていることを特定できる。
手段A4の遊技機は、手段A3に記載の遊技機であって、
前記照合手段は、前記所定期間として、前記有利状態判定手段が前記有利状態に制御するか否かを判定する毎に照合を行う(例えば、図39に示すように、CPU103が可変表示を実行する毎にステップS552の処理を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態判定手段によって有利状態に制御するか否かが判定される毎に照合を行うので、不適切な有利状態判定値が設定されていることをより的確に特定できる。
手段A5の遊技機は、手段A3または手段A4に記載の遊技機であって、
前記照合手段の照合結果が同一ではないとの結果である場合に前記設定値情報が異常である旨のエラー報知を実行可能なエラー報知手段(例えば、演出制御用CPU120がエラー報知処理を実行することで画像表示装置5にエラーに応じた報知画像を表示する部分)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、設定値情報が異常である旨を遊技機の周囲に認識させることができ、異常な設定値情報の対処を迅速に行うことができる。
手段A6の遊技機は、手段A5に記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記照合手段の照合結果が同一ではないとの結果である場合に遊技を不能な遊技不能状態に制御するとともに、前記設定値情報が異常である旨を示すエラー報知情報を前記エラー報知手段に対して出力し(例えば、図39に示すように、CPU103がステップS552の比較結果として設定値と判定使用済設定値とが一致しないと判定した場合に、ループ処理に移行する部分とステップS554の処理を実行して演出制御基板12に対してエラー指定コマンドを送信する部分)、
前記エラー報知手段は、前記遊技制御手段により前記エラー報知情報が出力されたことにもとづいて前記エラー報知を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、エラー報知処理において、CPU103からエラー指定コマンドを受信したか否かを判定し、エラー指定コマンドを受信した場合に該受信したエラー指定コマンドに応じたエラー報知を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、不適切な設定値情報にもとづく判定によって不適切な遊技が実行されることを防ぐことができる。
手段A7の遊技機は、手段A1〜手段A6のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態判定手段は、前記有利状態に制御するか否かを可変表示毎に判定し(例えば、図39に示すように、CPU103が可変表示を実行する毎に可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定する部分)、
可変表示の実行条件が成立したときに前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、CPU103が図37に始動入賞判定処理においてステップS510の処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段による判定前に、前記有利状態に制御されることが判定されるか否かを保留記憶にもとづいて事前判定可能な事前判定手段(例えば、CPU103が図38に示す入賞時乱数値判定処理を実行する部分)と、
を更に備え、
前記事前判定手段は、前記有利状態判定手段が前記有利状態に制御するか否かを判定するための処理と共通の処理を実行することで前記事前判定を行う(例えば、CPU103が入賞時乱数値判定処理においても可変表示結果判定モジュールを用いて可変表示結果を判定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態判定手段と事前判定手段の処理の一部を共通化することができるので、処理負荷を低減することができる。
手段A8の遊技機は、手段A1〜手段A7のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記設定手段にて設定された設定値を特定可能な設定値情報を記憶可能な記憶手段(例えば、RAM102)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
を更に備え、
前記遊技制御手段は、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能であり(例えば、可変表示結果が小当りとなったことにもとづいて特図プロセスフラグの値を8”に更新し、小当り遊技状態に制御する部分)、
前記特殊状態判定値は、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは異なる範囲において、前記所定基準値とは異なる特殊基準値から連続した共通数値範囲となるように同一の数が設定されており(例えば、図19に示すように、設定値にかかわらず、32767を小当り基準値として該32767から33094までの範囲が小当り判定値の共通数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定手段は、前記設定手段にて設定されている設定値にかかわらず前記共通数値範囲に含まれる特殊状態判定値により前記特殊状態に制御するか否かを判定するが、該判定する毎に前記記憶手段に記憶されている設定値情報を読み出すとともに、該読み出した設定値情報から特定される設定値に対応した前記共通数値範囲に含まれる特殊状態判定値を設定する(例えば、図19〜図22に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲は設定値にかかわらず32767〜33094の範囲であり、変動特図が第2特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲は設定値にかかわらず32767〜33421の範囲であるが、CPU103は、可変表示を実行する際に必ずRAM102から設定値を読み出し、該読み出した設定値に応じた表示結果判定テーブルをセットして可変表示結果が小当たりとなるか否かを判定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴よれば、特殊状態に制御するか否かを判定するための処理負荷を低減できるとともに、有利状態判定手段が設定値情報から特定される設定値に対応した有利状態判定値を設定する場合にあっては、これら設定値情報から特定される設定値に対応する有利状態判定値や特殊状態判定値を設定する処理を共通化できるので、処理プログラムの容量も削減できる。
手段A9の遊技機は、手段A1〜手段A8のいずれかに記載の遊技機であって、
前記有利状態に制御される確率が最も低い設定値については、前記有利状態判定値の非共通数値範囲が設定されていない(例えば、図19〜図22に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、大当り判定値の非共通数値範囲が設定されていない部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者にとって最も不利な設定値については、共通数値範囲と非共通数値範囲のうち共通数値範囲のみを対象として有利状態に制御するか否かの判定を行えばよいので、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A10の遊技機は、手段A1〜手段A9のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部207SG154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されている(例えば、図19及び図20に示すように、大当りの数値範囲は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず1020を大当り基準値とした連続した数値範囲として設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の各数値範囲にもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、有利状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを含む連続した数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A11の遊技機は、手段A1〜手段A10のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記有利状態に制御すると判定される確率が、設定値に対応する有利状態判定値の数である通常数に対応した通常状態または前記有利状態となることにもとづいて前記通常数に対して増加された有利状態判定値の数である特別数に対応した特別状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記有利状態判定値は、前記所定の数値範囲において、前記通常状態であるか前記特別状態であるかにかかわらず、前記所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されている(例えば、図19及び図20に示すように、大当りの数値範囲は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず1020を大当り基準値とした連続した数値範囲として設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の各数値範囲にもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、有利状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを含む連続した数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が有利状態判定値の最小値と最大値との間の値であるか否か(判定用乱数値が有利状態判定値の数値範囲内の値であるか否か)にもとづいて有利状態に制御することを判定する場合には、有利状態判定値の最小値と最大値との一方が所定基準値となるので、有利状態判定手段は、通常状態であるか特別状態であるかに応じて最小値と最大値のうち所定基準値ではない方の値を特定するのみで有利状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A12の遊技機は、手段A1〜手段A11のいずれかに記載の遊技機であって、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定された場合に前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定された場合に前記特殊状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の第1共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記第1共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値として、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは異なる範囲において前記第1基準値とは異なる第2基準値から連続した第2共通数値範囲となるように同一の数が設定されており、(例えば、図19に示すように、設定値にかかわらず、32767を小当り基準値として該32767から33094までの範囲が小当り判定値の共通数値範囲として設定されている部分)
前記特殊状態判定手段は、第1識別情報の可変表示を実行するときには第1識別情報の可変表示に対応する第1特殊状態判定値にて前記特殊状態に制御するか否かを判定し(例えば、図19及び図20に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲に含まれる328個の判定値にて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する部分)、第2識別情報の可変表示を実行するときには第2識別情報の可変表示に対応する第2特殊状態判定値にて前記特殊状態に制御するか否かを判定し(例えば、図21及び図22に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲に含まれる655個の判定値にて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する部分)、
前記第1特殊状態判定値と前記第2特殊状態判定値の数は異なるが、共通の前記第2基準値から連続した数値範囲となるように設定されている(例えば、図19〜図22に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であり、変動特図が第2特別図柄である場合は小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個であるが、変動特図にかからず小当り判定値の数値範囲は共通の値である32767を小当り基準値として設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の各数値範囲にもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、有利状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とを含む連続した数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が特殊状態判定値の最小値と最大値との間の値であるか否か(判定用乱数値が特殊状態判定値の数値範囲内の値であるか否か)にもとづいて特殊状態に制御することを判定する場合には、特殊状態判定値の最小値と最大値との一方が第2基準値となるので、特殊状態判定手段は、変動特図に応じて最小値と最大値のうち第2基準値ではない方の値を特定するのみで特殊状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A13の遊技機は、手段A1〜手段A12のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の第1共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記第1共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値は、最も前記有利状態に制御される確率が高い設定値に対応する前記有利状態判定値の範囲とは異なる範囲において前記第1基準値とは異なる第2基準値から連続した第2共通数値範囲となるように、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず同一の数が設定されている(例えば、図19及び図20に示すように、小当りの数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当り判定値の数値範囲とは異なる範囲において、変動特図が第1特別図柄であれば常に32767を小当り基準値として3267〜33094の連続した数値範囲として設定されており、変動特図が第2特別図柄であれば常に32767を小当り基準値として3267〜33421の連続した数値範囲として設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、設定される設定値に応じて変化する有利状態判定値の数値範囲に影響されて特殊状態判定値の数値範囲が変化することがないので、設定される設定値に応じて特殊状態判定値の数値範囲を常に同一の範囲で特定することができるので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の各数値範囲にもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、有利状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とを含む連続した数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、特殊状態判定値の共通数値範囲が複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の各数値範囲にもとづいて特殊状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、特殊状態判定値の共通数値範囲が第2基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、特殊状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の共通数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A14の遊技機は、手段A1〜手段A13のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利判定値と不利判定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能であり、前記有利状態に制御すると判定される確率が、設定値に対応する有利状態判定値の数である通常数に対応した通常状態(例えば、通常状態や時短状態)または前記有利状態となることにもとづいて前記通常数に対して増加された有利状態判定値の数である特別数に対応した特別状態(例えば、確変状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の第1共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記第1共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記有利状態判定値は、前記所定の数値範囲において、前記通常状態であるか前記特別状態であるかにかかわらず、前記第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19及び図20に示すように、大当りの数値範囲は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず1020を大当り基準値とした連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値は、最も前記有利状態に制御される確率が高い設定値における前記特別状態に対応する前記有利状態判定値の範囲とは異なる範囲において前記第1基準値とは異なる第2基準値から連続した第2共通数値範囲となるように、前記設定手段によって設定される設定値及び前記通常状態であるか前記特別状態であるかにかかわらず同一の数が設定されている(例えば、図19〜図22に示すように、小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定値として6が設定されている場合の大当り判定値の数値範囲である1020〜1346や1020〜1674の数値範囲とは異なる範囲において、変動特図が第1特別図柄であれば設定値や遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであるかにかかわらず常に32767を小当り基準値として3267〜33094の連続した数値範囲として設定されており、変動特図が第2特別図柄であれば設定値や遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであるかにかかわらず常に32767を小当り基準値として3267〜33421の連続した数値範囲として設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、設定される設定値に応じて変化する有利状態判定値の数値範囲に影響されて特殊状態判定値の数値範囲が変化することがないので、特殊状態判定手段は、設定される設定値に応じて特殊状態判定値の数値範囲を常に同一の範囲で特定することができるので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
更に、設定される設定値に応じて特殊状態判定値の数値範囲が変化することがないので、特殊状態判定手段は、設定値されている設定値にかかわらず特殊状態判定値の数値範囲として常に同一の数値範囲を特定すればよいので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の各数値範囲にもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、有利状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とを含む連続した数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、特殊状態判定値の第2共通数値範囲が複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の各数値範囲にもとづいて特殊状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、特殊状態判定値の第2共通数値範囲が第2基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、特殊状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の第2共通数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A15の遊技機は、手段A1〜手段A14のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値(1を除く2〜6の値)に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記共通数値範囲は、所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図45及び図46に示すように、1020を大当り基準値として、1020〜1237の範囲が大当り判定値の共通数値範囲に設定されている部分)、
前記非共通数値範囲は、前記共通数値範囲とは異なる範囲において、前記所定基準値とは異なる特定基準値から連続した数値範囲となるように設定されている(例えば、図45及び図46に示すように、設定値が2〜6の場合において、60000を基準値として、60000〜設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態判定値の数値範囲として共通数値範囲と非共通数値範囲とが設定されており、このうち非共通数値範囲のみを変更するのみで各設定値毎に有利状態に制御される確率を異ならせることができるので、設定値に関する遊技機の開発負荷を軽減することができる。特に本発明では、有利状態判定値の非共通数値範囲の基準値を、該非共通数値範囲の最小値とするとともに有利状態判定値の共通数値範囲の最大値よりも大きな値とする、或いは、有利状態判定値の非共通数値範囲の基準値を、該非共通数値範囲の最大値とするとともに有利状態判定値の共通数値範囲の最小値よりも小さな値とすることで、設定値に応じて該非共通数値範囲に含まれる有利状態判定値数が増加したとしても有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが重複することがないので、設定値に関する遊技機の開発負荷を一層軽減することができる。
手段A16の遊技機は、手段A1〜手段A14のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御される確率が異なる複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値として、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な各設定値で共通の共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)と、前記設定手段にて設定可能な各設定値で異なる非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値(1〜6全ての値)に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とが設定されており、
前記共通数値範囲は、所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図45及び図46に示すように、1020を大当り基準値として、1020〜1237の範囲が大当り判定値の共通数値範囲に設定されている部分)、
前記非共通数値範囲は、前記共通数値範囲とは異なる範囲において、前記所定基準値とは異なる特定基準値から連続した数値範囲となるように設定されている(例えば、図45及び図46に示すように、設定値が2〜6の場合において、60000を基準値として、60000〜設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態判定値の数値範囲として共通数値範囲と非共通数値範囲とが設定されており、このうち非共通数値範囲のみを変更するのみで各設定値毎に有利状態に制御される確率を異ならせることができるので、設定値に関する遊技機の開発負荷を軽減することができる。特に本発明では、有利状態判定値の非共通数値範囲の基準値を、該非共通数値範囲の最小値とするとともに有利状態判定値の共通数値範囲の最大値よりも大きな値とする、或いは、有利状態判定値の非共通数値範囲の基準値を、該非共通数値範囲の最大値とするとともに有利状態判定値の共通数値範囲の最小値よりも小さな値とすることで、設定値に応じて該非共通数値範囲に含まれる有利状態判定値数が増加したとしても有利状態判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが重複することがないので、設定値に関する遊技機の開発負荷を一層軽減することができる。
手段A17の遊技機は、手段A1〜手段A16のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値を含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な各設定値で共通の共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値は、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、前記有利状態判定値の範囲から連続した範囲において同一の数が設定されている(例えば、図43及び図44に示すように、小当り判定値の数値範囲は、設定されている設定値にかかわらず、大当り判定値の数値範囲に連続して328個の判定値を含む数値範囲に設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に本発明においては、有利状態判定値の数値範囲と特殊状態判定値の数値範囲とが連続して設定されるので、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が有利状態判定値や特殊状態判定値の最小値と最大値との間の値であるか否か(有利状態判定値の数値範囲内の値であるか否かや特殊状態判定値の数値範囲内の値であるか否か)にもとづいて有利状態や特殊状態に制御することを判定する場合には、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が有利状態判定値の数値範囲の最小値と特殊状態判定値の数値範囲の最大値との間の値であるか否か、または、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が有利状態判定値の数値範囲の最大値と特殊状態判定値の数値範囲の最大値との間の値であるか否かを判定することによって有利状態または特殊状態に制御するか否かを一度に判定することができるので、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A18の遊技機は、手段A1〜手段A17のいずれかに記載の遊技機であって、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の第1共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記第1共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値として、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは異なる範囲において前記第1基準値とは異なる第2基準値から連続した第2共通数値範囲となるように同一の数が設定されており、
前記有利状態判定値は、前記所定の数値範囲において、前記第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値にかかわらず、32767を小当り基準値として該32767から33094までの範囲が小当り判定値の共通数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定手段は、第1識別情報の可変表示を実行するときには第1識別情報の可変表示に対応する第1特殊状態判定値にて前記特殊状態に制御するか否かを判定し(例えば、図19及び図20に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲に含まれる328個の判定値にて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する部分)、第2識別情報の可変表示を実行するときには第2識別情報の可変表示に対応する第2特殊状態判定値にて前記特殊状態に制御するか否かを判定し(例えば、図21及び図22に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲に含まれる655個の判定値にて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する部分)、
前記第1特殊状態判定値と前記第2特殊状態判定値の数は異なるが、共通の前記第2基準値から連続した数値範囲となるように、最も前記有利状態に制御される確率が高い設定値における前記有利状態判定値の範囲とは異なる範囲に設定されている(例えば、図19〜図22に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であり、変動特図が第2特別図柄である場合は小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個であるが、小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定値として6が設定されている場合の確変状態での大当り判定値の数値範囲である1020〜1346の数値範囲とは異なる範囲において、32767を小当り基準値として、変動特図が第1特別図柄である場合は32767〜33094の数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄である場合は32767〜33421の数値範囲に設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、設定される設定値に応じて変化する有利状態判定値の数値範囲に影響されて特殊状態判定値の数値範囲が変化することがないので、特殊状態判定手段は、設定される設定値に応じて特殊状態判定値の数値範囲を常に同一の範囲で特定することができるので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の各数値範囲にもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、有利状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とを含む連続した数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、特殊状態判定値の共通数値範囲が複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の各数値範囲にもとづいて特殊状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、特殊状態判定値の共通数値範囲が第2基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、特殊状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の共通数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が有利状態判定値の最小値と最大値との間の値であるか否か(判定用乱数値が有利状態判定値の数値範囲内の値であるか否か)にもとづいて有利状態に制御することを判定する場合には、有利状態判定値の最小値と最大値との一方が第1基準値となるので、有利状態判定手段は、通常状態であるか特別状態であるかに応じて最小値と最大値のうち第1基準値ではない方の値を特定するのみで有利状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が特殊状態判定値の最小値と最大値との間の値であるか否か(判定用乱数値が特殊状態判定値の数値範囲内の値であるか否か)にもとづいて特殊状態に制御することを判定する場合には、特殊状態判定値の最小値と最大値との一方が第2基準値となるので、特殊状態判定手段は、変動特図に応じて最小値と最大値のうち第2基準値ではない方の値を特定するのみで特殊状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A19の遊技機は、手段A1〜手段A18のいずれかに記載の遊技機であって、
第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値を含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能であり、前記有利状態に制御すると判定される確率が、設定値に対応する有利状態判定値の数である通常数に対応した通常状態(例えば、通常状態や時短状態)または前記有利状態となることにもとづいて前記通常数に対して増加された有利状態判定値の数である特別数に対応した特別状態(例えば、確変状態)に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の第1共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値として、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、前記第1共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは異なる範囲において前記第1基準値とは異なる第2基準値から連続した第2共通数値範囲となるように同一の数が設定されており(例えば、図19に示すように、設定値にかかわらず、32767を小当り基準値として該32767から33094までの範囲が小当り判定値の共通数値範囲として設定されている部分)、
前記有利状態判定値は、前記所定の数値範囲において、前記通常状態であるか前記特別状態であるかにかかわらず、前記第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19及び図20に示すように、大当りの数値範囲は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず1020を大当り基準値とした連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値の数は、前記設定手段によって設定される設定値及び前記通常状態であるか前記特別状態であるかにかかわらず同一の数であり(例えば、図19〜図22に示すように、小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定値として6が設定されている場合の大当り判定値の数値範囲である1020〜1346や1020〜1674の数値範囲とは異なる範囲において、変動特図が第1特別図柄であれば設定値や遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであるかにかかわらず常に32767を小当り基準値として3267〜33094の連続した数値範囲として設定されており、変動特図が第2特別図柄であれば設定値や遊技状態が通常状態、時短状態、確変状態のいずれであるかにかかわらず常に32767を小当り基準値として3267〜33421の連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定値の数は、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、同一の数であり(例えば、図19〜図22に示すように、小当りの数値範囲は、変動特図が第1特別図柄であれば、設定される設定値にかかわらず、常に32767を小当り基準値として3267〜33094の連続した数値範囲として設定されており、変動特図が第2特別図柄であれば、設定される設定値にかかわらず、常に32767を小当り基準値として3267〜33421の連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記特殊状態判定手段は、第1識別情報の可変表示を実行するときには第1識別情報の可変表示に対応する第1特殊状態判定値にて前記特殊状態に制御するか否かを判定し(例えば、図19及び図20に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲に含まれる328個の判定値にて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する部分)、第2識別情報の可変表示を実行するときには第2識別情報の可変表示に対応する第2特殊状態判定値にて前記特殊状態に制御するか否かを判定し(例えば、図21及び図22に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は、小当り判定値の数値範囲に含まれる655個の判定値にて小当り遊技状態に制御するか否かを判定する部分)、
前記第1特殊状態判定値と前記第2特殊状態判定値の数は異なるが、共通の前記第2基準値から連続した数値範囲となるように、最も前記有利状態に制御される確率が高い設定値における前記特別状態に対応する前記有利状態判定値の範囲とは異なる範囲に設定されている(例えば、図19〜図22に示すように、変動特図が第1特別図柄である場合は小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であり、変動特図が第2特別図柄である場合は小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個であるが、小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定値として6が設定されている場合の確変状態での大当り判定値の数値範囲である1020〜1346の数値範囲とは異なる範囲において、32767を小当り基準値として、変動特図が第1特別図柄である場合は32767〜33094の数値範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄である場合は32767〜33421の数値範囲に設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に、設定される設定値に応じて変化する有利状態判定値の数値範囲に影響されて特殊状態判定値の数値範囲が変化することがないので、特殊状態判定手段は、設定される設定値に応じて特殊状態判定値の数値範囲を常に同一の範囲で特定することができるので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の各数値範囲にもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とが第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、有利状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と有利状態判定値の第1共通数値範囲と非共通数値範囲とを含む連続した数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、特殊状態判定値の共通数値範囲が複数の数値範囲にわたって設けられている場合は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の各数値範囲にもとづいて特殊状態に制御するか否かの判定を複数回実行する必要がある一方で、本発明では、特殊状態判定値の共通数値範囲が第2基準値から連続した数値範囲となるように設定されているので、特殊状態判定手段は、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と特殊状態判定値の共通数値範囲とにもとづいて有利状態に制御するか否かの判定を1度のみ実行すればよいため、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が有利状態判定値の最小値と最大値との間の値であるか否か(判定用乱数値が有利状態判定値の数値範囲内の値であるか否か)にもとづいて有利状態に制御することを判定する場合には、有利状態判定値の最小値と最大値との一方が所定基準値となるので、有利状態判定手段は、通常状態であるか特別状態であるかに応じて最小値と最大値のうち所定基準値ではない方の値を特定するのみで有利状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、例えば、判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値が特殊状態判定値の最小値と最大値との間の値であるか否か(判定用乱数値が特殊状態判定値の数値範囲内の値であるか否か)にもとづいて特殊状態に制御することを判定する場合には、特殊状態判定値の最小値と最大値との一方が第2基準値となるので、特殊状態判定手段は、変動特図に応じて最小値と最大値のうち第2基準値ではない方の値を特定するのみで特殊状態に制御するか否かの判定を行うことができるので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
手段A20の遊技機は、手段A1〜手段A19のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の第1共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記第1共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値(1を除く2〜6の値)に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記第1共通数値範囲は、第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記非共通数値範囲は、前記第1共通数値範囲とは異なる範囲において、前記第1基準値とは異なる特定基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図45及び図46に示すように、設定値が2〜6の場合において、60000を基準値として、60000〜設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている部分)、
前記特殊状態判定値は、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、前記有利状態判定値の共通数値範囲及び非共通数値範囲とは異なる範囲において、前記第1基準値及び前記特定基準値とは異なる第2基準値から連続した第2共通数値範囲となるように同一の数が設定されている(例えば、図45及び図46に示すように、小当り判定値の数値範囲が、大当り判定値の共通数値範囲や非共通数値範囲とは異なる範囲において、設定されている設定値にかかわらず、変動特図が第1特別図柄であれば常に32767〜33094の範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であれば常に3267〜33421の範囲に設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。特に本発明では、常に同一の小当り判定値の数値範囲にもとづいて特殊状態に制御するか否かを判定するので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる上、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理に関するデータ量を抑えることができる。
手段A21の遊技機は、手段A1〜手段A19のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも遊技者にとって不利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御される確率が異なる複数段階の設定値(例えば、1〜6)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否か及び前記特殊状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する特殊状態判定値とにもとづいて、前記特殊状態に制御するか否かを判定する特殊状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能であり、前記特殊状態判定手段によって前記特殊状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記特殊状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値として、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な各設定値で共通の第1共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)と、前記設定手段にて設定可能な各設定値で異なる非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値(1〜6全ての値)に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とが設定されており、
前記共通数値範囲は、第1基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図19に示すように、設定値が2の場合は、1020を大当り基準値として該1020から大当り判定値の非共通数値範囲の最大値である1253までの範囲が連続した数値範囲として設定されている部分)、
前記非共通数値範囲は、前記共通数値範囲とは異なる範囲において、前記第1基準値とは異なる特定基準値から連続した数値範囲となるように設定されており(例えば、図45及び図46に示すように、設定値が2〜6の場合において、60000を基準値として、60000〜設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている部分)、
前記特殊状態判定値は、前記設定手段によって設定される設定値にかかわらず、前記有利状態判定値の共通数値範囲及び非共通数値範囲とは異なる範囲において、前記第1基準値及び前記特定基準値とは異なる第2基準値から連続した共通数値範囲となるように同一の数が設定されている(例えば、図45及び図46に示すように、小当り判定値の数値範囲が、大当り判定値の共通数値範囲や非共通数値範囲とは異なる範囲において、設定されている設定値にかかわらず、変動特図が第1特別図柄であれば常に32767〜33094の範囲に設定されており、変動特図が第2特別図柄であれば常に3267〜33421の範囲に設定されている部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。特に本発明では、常に同一の小当り判定値の数値範囲にもとづいて特殊状態に制御するか否かを判定するので、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる上、特殊状態に制御するか否かの判定を行う処理に関するデータ量を抑えることができる。
手段B1の遊技機は、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU103)と、
前記遊技制御手段から出力されたコマンドに基づいて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)と、
乱数値(例えば、MR1〜MR3)を抽出する抽出手段(例えば、図6のS101)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記抽出手段から抽出された前記乱数値に基づいて可変表示を実行可能であり(例えば、図6のS112)、
前記乱数値を加工した(例えば、図49のステップSc031)特定コマンド(例えば、乱数値送信用コマンド1〜4)を前記演出制御手段に出力し(例えば、図49のステップSc032、図4のS27)、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記特定コマンドから前記乱数値を復元し(例えば、図50のステップSc042)、復元された前記乱数値に基づいて可変表示に対応した演出(例えば、先読み予告演出)を制御する(例えば、図51のステップSc066)。
このような構成によれば、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段B2の遊技機は、手段B1に記載の遊技機であって、
前記特定コマンドは、可変表示を実行するための可変表示パターンを先読みで特定するためのコマンド(例えば、乱数値送信用コマンド1〜4)である。
このような構成によれば、メイン側で可変表示パターンを先読み判定することなく演出制御手段としてのサブ側で可変表示パターンが先読みにより特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段B3の遊技機は、手段B1または手段B2に記載の遊技機であって、
前記特定コマンドは、前記抽出手段から抽出された前記乱数値を10進数から16進数に変換し、変換した値を複数のコマンドに分けて構成されるコマンドであり(例えば、図11−3)、
前記遊技制御手段は、前記複数のコマンドを一括で出力する(例えば、図49のステップSc032および図4のS27)。
このような構成によれば、複数のコマンドを一括で出力することにより演出制御手段としてのサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段B4の遊技機は、手段B3に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記複数のコマンドを所定の順序で解析する(例えば、図11−3)ことにより前記乱数値を復元し(例えば、図50のステップSc042)、
復元された前記乱数値に基づいた可変表示パターンコマンドを記憶する記憶手段(例えば、図50のステップSc048)をさらに備える。
このような構成によれば、サブ側で復元された乱数値に基づいた可変表示パターンコマンドを用いてサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段B5の遊技機は、手段B2〜手段B4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、可変表示パターンの区分(例えば、変動パターンテーブルのカテゴリ)を特定可能な区分コマンド(例えば、変動パターン振分け状態指定コマンド)を前記演出制御手段に出力する(例えば、図49のステップSc022、ステップSc023、および、図4のS27)。
このような構成によれば、可変表示パターンの区分を特定可能な区分コマンドが出力されることでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段B6の遊技機は、手段B2〜手段B5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御するか否かを特定可能な有利状態コマンド(例えば、図柄指定コマンド)を前記特定コマンドとは別のコマンドとして前記演出制御手段に出力する(例えば、図49のステップSc027、ステップSc029、ステップSc030)。
このような構成によれば、最重要な当否結果に関する情報はメイン側で特定しサブ側に出力するため安全性を高くすることができる。また、有利状態コマンドを送信することでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段B7の遊技機は、手段B5または手段B6に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、前記区分コマンドと、前記有利状態コマンドとに基づいて、可変表示パターンを決定するためのテーブルを設定し(例えば、図50のステップSc045、ステップSc047)、当該設定されたテーブルと復元された前記乱数値とに基づいて可変表示に対応した演出を制御する(例えば、図50のステップSc048、図51のステップSc066)。
このような構成によれば、区分コマンドと有利状態コマンドとに基づいて設定されたテーブルと復元された乱数値とから可変表示に対応した演出が制御されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段B8の遊技機は、手段B1〜手段B7のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示に対応した演出として、前記特定コマンドを送信する契機となった可変表示に関する先読み演出を実行する(例えば、図51のステップSc066)。
このような構成によれば、サブ側で可変表示パターンが特定されることにより可変表示に関する先読み演出が実行されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段C1の遊技機は、
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、可変表示の表示結果として前記特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、前記有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)と、
保留記憶に基づいて、前記有利状態に制御するか否かと、前記特殊状態に制御するか否かとを決定する決定手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
前記決定手段による決定結果に応じて所定のフラグ情報を設定するフラグ情報設定手段(例えば、CPU103)と、
前記決定手段による決定結果に応じて所定の処理を実行する実行手段(例えば、CPU103)と、を備え、
前記フラグ情報設定手段は、前記有利状態に制御されることを示すフラグ情報と前記特殊状態に制御されることを示すフラグ情報とを、共通のフラグ記憶領域に設定し(例えば、CPU103が図52に示すステップS557E、557F、557Cの処理を実行する部分)、
前記実行手段は、前記共通のフラグ記憶領域に設定されたフラグ情報に基づいて所定の処理を実行する(例えば、CPU103が図52に示すステップS557Gの処理を実行する部分)、ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御されることを示すフラグ情報と特殊状態に制御されることを示すフラグ情報とが別々に設定されている場合と比べてLD命令等を少なくできるため、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、手段C2の遊技機は、手段C1の遊技機であって、
前記フラグ情報設定手段は、前記有利状態に制御されることを示すフラグ情報と前記特殊状態に制御されることを示すフラグ情報とを同時に設定しない(例えば、CPU103が図52に示すステップS557E、557F、557Cの処理を実行する部分)、ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御されることを示すフラグ情報と特殊状態に制御されることを示すフラグ情報とは、同じ共通のフラグ記憶領域に設定されるので、同時に両者が設定されることが起こり得ない。このため、遊技機のバグやゴト行為のリスクを軽減することができる。
また、手段C3の遊技機は、手段C1または手段C2の遊技機であって、
前記決定手段による決定結果に基づいて、可変表示の表示結果として導出表示させる図柄に関する情報を、図柄の種類にかかわらず共通の図柄記憶領域に記憶する図柄情報記憶手段(例えば、CPU103が図52に示すステップS557Gの処理を実行する部分)を備える。
この特徴によれば、図柄に関する情報も共通の図柄記憶領域に記憶されるので、別々に記憶されている場合と比べてLD命令等を少なくできるため、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、手段C4の遊技機は、手段C1〜手段C3のいずれかの遊技機であって、
前記決定手段による決定の前に、保留記憶に基づいて、前記有利状態に制御するか否かと、前記特殊状態に制御するか否かとを判定する判定手段(例えば、CPU103が図6に示す始動入賞判定処理を実行する部分)を備え、
前記フラグ情報設定手段は、前記判定手段による判定結果に基づいたフラグ情報を前記共通のフラグ記憶領域に設定しない、ことを特徴としている。
この特徴によれば、判定手段による判定結果(例えば、先読み結果)に基づいたフラグ情報は共通のフラグ記憶領域に設定しないので、遊技機のバグやイレギュラーのリスクを軽減することができる。
また、手段C5の遊技機は、手段C1〜手段C4のいずれかの遊技機であって、
前記フラグ情報設定手段は、前記決定手段による決定が行われる前に前記共通のフラグ記憶領域に設定されたフラグ情報を消去する(例えば、CPU103が図52に示すステップS557Aの処理を実行する部分)。
この特徴によれば、共通のフラグ記憶領域に意図しない値が設定されるリスクを軽減することができる。
また、手段C6の遊技機は、手段C1〜手段C5のいずれかの遊技機であって、
前記決定手段は、
前記有利状態に制御するか否かを決定した後に、前記特殊状態に制御するか否かを決定し、
前記有利状態に制御すると決定した場合には、前記特殊状態に制御するか否かを決定しない(例えば、CPU103が図52に示すステップS557B、557Dの処理を実行する部分)。
この特徴によれば、有利状態に制御すると決定した場合には特殊状態に制御するか否かを決定せずに済むので、プログラムの圧縮を図ることが可能となる。
また、手段C7の遊技機は、手段C1〜手段C6のいずれかの遊技機であって、
可変表示の表示結果が導出表示されたときに、前記共通のフラグ記憶領域に設定されたフラグ情報に基づいて、遊技に関する状態を更新する更新手段(例えば、図6に示すステップS113の特別図柄停止処理では、可変表示の結果が大当りとなるか小当りとなるかの判定に基づいて、遊技状態を更新する(例えば、大当り遊技や小当り遊技を開始させたり、時短状態や確変状態を終了させる)が、CPU103が、この際に、共通バッファを参照する部分)を備える。
この特徴によれば、共通のフラグ記憶領域に設定されたフラグ情報を用いて、有遊技に関する状態を更新できる(すなわち、他の処理にも利用できる)ので、メイン側の容量の圧縮効果を高めることが可能となる。
また、手段C8の遊技機は、手段C1〜手段C7のいずれかの遊技機であって、
可変表示を行い前記有利状態に制御可能であるとともに、前記特殊状態に制御されているときに遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて前記有利状態に制御可能であり(例えば、1種2種スペックの遊技機)、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能であり、
設定値がいずれであるかに応じて可変表示の表示結果として前記有利状態に制御される割合は異なる一方、設定値がいずれであるかにかかわらず前記特殊状態に制御される割合は同一である(例えば、設定値に応じて大当り確率は異なるが小当り確率は同一である)、ことを特徴としている。
この特徴によれば、設定値が不利な(低設定の)可能性が高い遊技機であっても、遊技の興趣を維持することが可能となる。また、特殊状態に制御される頻度が高くても、その都度、大当りフラグとは別の小当りフラグをLD(ロード)する必要が無いので、LD命令等を少なくすることができ、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段D1に記載の遊技機は、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU103)と、
前記遊技制御手段から出力されたコマンドに基づいて演出を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、
乱数値(例えば、MR1〜MR3)を抽出する抽出手段(例えば、図6のS101)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記抽出手段から抽出された前記乱数値に基づいて可変表示を実行可能であり(例えば、図6のS112)、
前記乱数値を加工した(例えば、図49のステップSc031)特定コマンド(例えば、乱数値送信用コマンド1〜4)を前記演出制御手段に出力し(例えば、図49のステップSc032、図5のS27)、
タイマ値に応じて第1処理(例えば、図56の特別図柄変動処理)を実行する第1処理実行手段(例えば、CPU103)と、
タイマ値に応じて第2処理(例えば、図57の特別図柄停止処理)を実行する第2処理実行手段(例えば、CPU103)と、
前記第1処理及び前記第2処理よりも先に実行され、前記第1処理で用いられるタイマ値と前記第2処理で用いられるタイマ値とを更新する第3処理(例えば、図53のタイマ更新処理)を実行する第3処理実行手段(例えば、CPU103)と、を有し、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記特定コマンドから前記乱数値を復元し(例えば、図50のステップSc042)、復元された前記乱数値に基づいて可変表示に対応した演出(例えば、先読み予告演出)を制御し(例えば、図51のステップSc066)、
前記第1処理実行手段は、前記第3処理において更新されたタイマ値の情報に基づいて前記第1処理を実行し、
前記第2処理実行手段は、前記第3処理において更新されたタイマ値の情報に基づいて前記第2処理を実行する、ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、手段D2の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
少なくとも前記有利状態に制御される確率が異なる有利設定値と不利設定値とを含む複数段階の設定値(例えば、最も遊技者にとって不利な設定値である1から最も遊技者にとって有利な設定値である6までの値)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31に示す設定値変更処理を実行する部分)と、
前記有利状態に制御するか否かを判定するための判定用乱数値を生成可能な判定用乱数値生成手段(例えば、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154)と、
前記判定用乱数値生成手段にて生成された判定用乱数値と、前記設定手段にて設定されている設定値に対応する有利状態判定値とにもとづいて、前記有利状態に制御するか否かを判定する有利状態判定手段(例えば、CPU103が図39に示す特別図柄通常処理を実行する部分)と、
前記有利状態判定手段によって前記有利状態に制御すると判定されたことにもとづいて前記有利状態に制御可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図6に示す特別図柄プロセス処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態判定値の数が設定値に応じて異なることにより、前記有利状態に制御される確率が異なり(例えば、図13〜図22に示すように、設定されている設定値に応じて大当り判定値の数が異なることにより、大当り遊技状態に制御される確率が異なる部分)、
前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記設定手段にて設定可能な前記複数段階の設定値で共通の共通数値範囲(例えば、1020〜1237の範囲である大当り判定値の共通数値範囲)が少なくとも設定されており、
前記有利設定値の前記有利状態判定値は、所定の数値範囲において、前記共通数値範囲と、前記不利設定値の前記有利状態判定値では設定されていない非共通数値範囲(例えば、1238〜各設定値に応じた値までの範囲である大当り判定値の非共通数値範囲)とを含んで設定されており、
前記共通数値範囲と前記非共通数値範囲とは、所定基準値から連続した数値範囲となるように設定されている(例えば、図19及び図20に示すように、大当りの数値範囲は、通常状態であるか確変状態であるかにかかわらず1020を大当り基準値とした連続した数値範囲として設定されている部分)、ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができるので、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、手段D2の遊技機において、
タイマ値に応じて第1処理(例えば、図56の特別図柄変動処理)を実行する第1処理実行手段(例えば、CPU103)と、
タイマ値に応じて第2処理(例えば、図57の特別図柄停止処理)を実行する第2処理実行手段(例えば、CPU103)と、
前記第1処理及び前記第2処理よりも先に実行され、前記第1処理で用いられるタイマ値と前記第2処理で用いられるタイマ値とを更新する第3処理(例えば、図53のタイマ更新処理)を実行する第3処理実行手段(例えば、CPU103)と、を有し、
前記第1処理実行手段は、前記第3処理において更新されたタイマ値の情報に基づいて前記第1処理を実行し、
前記第2処理実行手段は、前記第3処理において更新されたタイマ値の情報に基づいて前記第2処理を実行する、ことを更なる特徴としてもよい。
この特徴によれば、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を更に軽減することができる。
また、手段D3の遊技機は、
可変表示を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、CPU103がステップS114〜S117を実行する部分)と、
可変表示の表示結果として前記特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、前記有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、CPU103がステップS118〜S120を実行する部分)と、
可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する表示結果決定手段(例えば、CPU103がステップS59A,S64A,S59B,S64Bを実行する部分)と、
非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも前記有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能な特定状態制御手段(例えば、CPU103がステップS2207A,S2212A,S2207B,S2212Bを実行する部分)とを備え、
前記判定値には、可変表示の表示結果として前記特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として前記特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれ、
前記特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31の設定値変更処理を実行する部分)を備え、
前記特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ前記非特定状態に制御されているときと前記特定状態に制御されているときとで共通である(図58−2および図58−3参照)、ことを特徴としている。
この特徴によれば、適切な遊技性を実現することができるとともに、特殊判定値の数を共通とすることで容量の圧縮が図れるので、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、手段D3の遊技機において、
タイマ値に応じて第1処理(例えば、図56の特別図柄変動処理)を実行する第1処理実行手段(例えば、CPU103)と、
タイマ値に応じて第2処理(例えば、図57の特別図柄停止処理)を実行する第2処理実行手段(例えば、CPU103)と、
前記第1処理及び前記第2処理よりも先に実行され、前記第1処理で用いられるタイマ値と前記第2処理で用いられるタイマ値とを更新する第3処理(例えば、図53のタイマ更新処理)を実行する第3処理実行手段(例えば、CPU103)と、を有し、
前記第1処理実行手段は、前記第3処理において更新されたタイマ値の情報に基づいて前記第1処理を実行し、
前記第2処理実行手段は、前記第3処理において更新されたタイマ値の情報に基づいて前記第2処理を実行する、ことを更なる特徴としてもよい。
この特徴によれば、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を更に軽減することができる。
また、手段D4の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合(例えば、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング))には、前記特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図59−2に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、ステップS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を設定示唆よりも優先して決定する部分や、ステップS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしてもパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、ステップS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分など。/演出制御用CPU120が、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定する部分など(変形例1の図59−7参照))、ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御される場合に、特定態様の所定演出が実行されてしまい、演出が不適切となってしまうことを防ぐことができる。
また、手段D4の遊技機は、手段D1〜手段D3の遊技機に適用するものとしてもよい。このようにすることで、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減したうえで、設定値に関する演出を適切に実現することが可能となる。
また、手段D5の遊技機は、
複数の設定値(例えば設定値1〜3あるいは設定値1〜6等)のうちいずれかに設定可能であり、設定された設定値に応じて異なる割合で遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば予告X、予告Y、予告Z等)を実行可能な特定演出実行手段を備え、
前記特定演出実行手段は、設定値が第1設定値であるときの前記特定演出の出現率と、設定値が前記第1設定値とは異なる第2設定値であるときの前記特定演出の出現率と、が同一または略同一の範囲内となるように前記特定演出を実行する(例えば図60−1(B)、(C)、図60−2〜図60−3)、ことを特徴としている。
この特徴によれば、設定値によらず共通の出現率で特定演出を実行できるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、手段D5の遊技機は、手段D1〜手段D3の遊技機に適用するものとしてもよい。このようにすることで、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減したうえで、設定値にかかわらず特定演出を適切に実行することが可能となる。
また、手段D6の遊技機は、手段D1の遊技機であって、
前記第3処理実行手段は、前記第3処理において複数種類のタイマ値(例えば、特図変動時間タイマや普図変動時間タイマのタイマ値)を更新する、ことを特徴としている。
この特徴によれば、複数の処理において圧縮を図れるので、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
また、手段D7の遊技機は、手段D1または手段D6の遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記第1処理と前記第2処理とをそれぞれ呼び出し可能な第4処理(例えば、図54の特別図柄プロセス処理)を実行する第4処理実行手段(例えば、CPU103)を有し、
前記第4処理実行手段は、前記第4処理において、前記第3処理において更新されたタイマ値の情報に基づいて特定フラグ情報を更新し(例えば、CPU103が図54のステップS100を実行する部分)、
前記第1処理実行手段及び前記第2処理実行手段は、前記第4処理において更新された前記特定フラグ情報が所定の値となっているか否かに応じて異なる処理を実行可能である、ことを特徴としている。
この特徴によれば、効率的な圧縮が可能となるので、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
手段E1の遊技機は、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、CPU103がステップS114〜S117を実行する部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、CPU103がステップS118〜S120を実行する部分)と、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する表示結果決定手段(例えば、CPU103がステップS59A,S64A,S59B,S64Bを実行する部分)と、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能な特定状態制御手段(例えば、CPU103がステップS2207A,S2212A,S2207B,S2212Bを実行する部分)とを備え、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれ、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が図31の設定値変更処理を実行する部分)を備え、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ非特定状態に制御されているときと特定状態に制御されているときとで共通である(図58−2および図58−3参照)ことを特徴とする。そのような構成によれば、適切な遊技性を実現することができる。
手段E1の遊技機は、手段E2に記載の遊技機であって、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)な可変表示実行手段(例えば、CPU103が第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aおよび第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)のステップS110A〜S113Aに相当する処理を実行する部分)と、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、CPU103がステップS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)とを備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
手段E3の遊技機は、手段E2に記載の遊技機であって、特別状態制御手段は、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と該第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能であるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
手段E3の遊技機は、手段E2または手段E3に記載の遊技機であって、特別状態の有利度に対応した特別示唆演出(例えば、図58−37に示す小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能な特別示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップS928で選択した小当りRUSH継続示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップS930および可変表示中演出処理(ステップS172)を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、特別状態の有利度が示唆されることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
手段E5の遊技機は、手段E1〜手段E4のいずれかに記載の遊技機であって、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)および特殊表示結果(例えば、小当り図柄)とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図58−35に示す設定値示唆演出)を実行可能な設定値示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップS928で選択した設定値示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップS930および可変表示中演出処理(ステップS172)を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
手段E6の遊技機は、手段E1〜手段E5のいずれかに記載の遊技機であって、特殊状態制御手段は、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能であり、特殊状態の種類を決定するための特殊種類判定値(例えば、小当り種別判定値)を用いて、特殊状態の種類を決定する特殊種類決定手段(例えば、CPU103がステップS67A,S67Bを実行する部分)を備え、特殊種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図58−5参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、より適切な遊技性を実現することができる。
手段E7の遊技機は、手段E1〜手段E6のいずれかに記載の遊技機であって、有利状態制御手段は、複数種類の有利状態(例えば、16R確変大当り、9R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能であり、有利状態の種類を決定するための有利種類判定値(例えば、大当り種別判定値)を用いて、有利状態の種類を決定する有利種類決定手段(例えば、CPU103がステップS62A,S62Bを実行する部分)を備え、有利種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図58−4参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、より適切な遊技性を実現することができる。
手段E8の遊技機は、手段E1〜手段E7のいずれかに記載の遊技機であって、可変表示態様を決定するための可変表示態様判定値(例えば、変動パターン判定値)を用いて、可変表示態様を決定する可変表示態様決定手段(例えば、CPU103が第1変動パターン設定処理(ステップS111A)のステップS1703Aおよび第2変動パターン設定処理のステップS1703Aに相当する処理を実行する部分)を備え、可変表示態様判定値の数は、設定値によらず共通である(図58−9参照)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、より適切な遊技性を実現することができる。
手段F1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合(例えば、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング))には、前記特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図59−2に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、ステップS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を設定示唆よりも優先して決定する部分や、ステップS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしてもパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、ステップS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分など。/演出制御用CPU120が、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定する部分など(変形例1の図59−7参照))
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御される場合に、特定態様の所定演出が実行されてしまい、演出が不適切となってしまうことを防ぐことができる。
手段F2の遊技機は、手段F1に記載の遊技機であって、
前記特別態様は、第1特別態様(例えば、リーチ予告(低))と、該第1特別態様よりも前記有利状態に制御される割合が高いことを示唆する第2特別態様(例えば、リーチ予告(高))とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記第2特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記第2特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも優先して実行し(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図59−2に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、ステップS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を、パターンPT−1〜パターンPT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して決定する部分)、
前記第1特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記特定態様の所定演出を前記第1特別態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図59−2に示す可変表示中演出決定処理において、設定示唆の抽選においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選した場合、ステップS298においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行をパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、過度に特定態様の所定演出の実行が制限されることによって、所定演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
手段F3の遊技機は、手段F1または手段F2に記載の遊技機であって、
前記特定態様は、第1特定態様(例えば、設定示唆(低))と、該第1特定態様よりも有利度が高い設定値の設定に関する示唆を行う第2特定態様(例えば、設定示唆(高))とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記第2特定態様の所定演出と前記特別態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記第2特定態様の所定演出を前記特別態様の所定演出よりも優先して実行し(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図59−2に示す可変表示中演出決定処理において、設定示唆の抽選においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選した場合、ステップS298においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行をパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定する部分)、
前記第1特定態様の所定演出と前記特別態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記特別態様の所定演出を前記第1特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図59−2に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−8が当選している場合、ステップS301においてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜パターンPT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、過度に特別態様の所定演出の実行が制限されることによって、所定演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
手段F4の遊技機は、手段F1〜手段F3のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者による動作の実行を促す動作促報知を実行可能な動作促報知手段(例えば、演出制御用CPU120が、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出を実行可能な部分)と、
前記動作促報知手段による動作促進報知が実行されているか否かに係わらず、遊技者による特定動作(例えば、プッシュボタン31Bを操作する動作)を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ35B)と、
を備え、
前記所定演出実行手段は、前記動作検出手段によって特定動作が検出されたことにもとづいて所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、プッシュボタン31Bの操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作する特定動作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示しているか否かにかかわらず、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像Z1を画像Z2に変化させる(パラグライダーを破壊して落下させる)演出を実行可能な部分。変形例)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定動作を知っている遊技者は、特定動作を行うことにより所望のタイミングにて所定演出を実行させることができるので、遊技興趣を向上できる。
手段F5の遊技機は、手段F1〜手段F4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出は、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれが実行されるかにかかわらず共通の演出が実行される共通演出期間(例えば、リーチ予告または設定示唆のいずれであるかにかかわらず、画像Z1が画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動する態様の演出が実行される共通演出期間)と、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれであるかを特定可能な非共通演出期間(例えば、リーチ予告と設定示唆のいずれであるかを特定可能、つまり、演出パターンに応じた個数の画像Z2が画像表示装置5の表示領域の下方に移動していく態様の演出が実行される非共通演出期間)とで構成されている(図59−5参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、共通演出期間を有することで、特別態様の所定演出と特定態様の所定演出とのいずれが実行されるかに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
手段F6の遊技機は、手段F1〜F5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記有利状態に制御されることの示唆となるとともに設定に関する示唆ともなる特殊態様の所定演出を実行可能である(例えば、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能であるときに、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像など)を表示する部分など)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様や特定態様とは異なる特殊態様の所定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
手段G1の遊技機は、
複数の設定値(例えば設定値1〜3あるいは設定値1〜6等)のうちいずれかに設定可能であり、設定された設定値に応じて異なる割合で遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する特定演出(例えば予告X、予告Y、予告Z等)を実行可能な特定演出実行手段を備え、
前記特定演出実行手段は、設定値が第1設定値であるときの前記特定演出の出現率と、設定値が前記第1設定値とは異なる第2設定値であるときの前記特定演出の出現率と、が同一または略同一の範囲内となるように前記特定演出を実行する(例えば図60−1(B)、(C)、図60−2〜図60−3)。
このような構成によれば、設定値によらず共通の出現率で特定演出を実行できるので、遊技の興趣が向上する。
手段G2の遊技機は、手段G1に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、前記有利状態に制御されないときの前記特定演出の実行割合を設定値に応じて異ならせる(例えば図60−1(B)、(C)、図60−2、図60−4)ようにしてもよい。
このような構成によれば、有利状態に制御されるときの特定演出の出現率を維持した上で、特定演出の出現率を好適に調整できる。
手段G3の遊技機は、手段G1または手段G2に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、前記有利状態に制御されるときの前記特定演出の実行割合を設定値に応じて異ならせる(例えば図60−1(B)、図60−2〜図60−4)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定演出の出現率を好適に調整できる。
手段G4の遊技機は、手段G1〜手段G3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出が実行されたときに前記有利状態に制御される割合(例えば信頼度)が、設定値によらず同一または略同一の範囲内となる(例えば図60−1(B)、図60−3、図60−4)ようにしてもよい。
このような構成によれば、設定値によらず同一の出現率、信頼度で特定演出が実行され、有利状態に制御されることが示唆されるので、興趣が向上する。
手段G5の遊技機は、手段G1〜手段G4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定演出が実行されたときに前記有利状態に制御される割合が、設定値によって変化する(例えば図60−1(C)、図60−2)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定演出の出現率は調整されるが、信頼度が変化するので、信頼度を推測する遊技性を提供でき、興趣が向上する。
手段G6の遊技機は、手段G1〜手段G5のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとっての有利度合いの異なる複数種類の前記有利状態があり、
前記特定演出実行手段は、制御される前記有利状態の種類毎に前記特定演出の実行割合を設定値に応じて異ならせる(例えば図60−2〜図60−4)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定演出が実行されることで、設定値に応じて特定の有利状態となることを期待でき、興趣が向上する。また、特定演出の種類により設定値の示唆が可能になり興趣が向上する。
手段G7の遊技機は、手段G1〜手段G6のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者にとっての有利度合いの異なる複数種類の前記有利状態があり、
前記特定演出実行手段は、特定の前記有利状態に制御されるときの前記特定演出の実行割合を設定値によらず変化させない(例えば図60−2〜図60−4)ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定演出が実行されることで、設定値によらず特定の有利状態となることを期待でき、興趣が向上する。
また、設定機能付き遊技機において、設定差とは一般的に大当りとなる確率を指すものであるとともに、大当りとなる確率が変化することに伴い、大当りとなるまでの期間(時間)が変化することなどを指す言葉として用いられる。大当りとなる確率の変化に伴い演出の実行状況が変化する場合などは、当該演出の実行状況についても設定差という言葉が用いられることもある。