JP2020057229A - 運転支援システム、運転支援装置、運転支援方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
これまで、火力機の高温部品などの部品の寿命消費は、等価運転時間で管理されてきた。タービン翼を例にすれば、主に定格運転時間に加え、起動停止回数およびトリップ回数などに重み付けをした運用時間を積算して寿命消費時間としていた。
また、再エネ電源の負荷変動状況に応じて、必要となるバックアップ電源の運転モードが異なるため、発電原価も異なる。このため、火力発電設備の運用の最適化またはバックアップ電源としての電源毎の価値を正しく評価することは、バックアップ電源の設備形成、電力安定供給および固定価格買い取り制度(FIT: Feed-in Tariff)のコスト低減の観点から重要となる。そのためには、再エネ発電の非化石価値などと同様に、火力機の発電機の慣性力や負荷変動による周波数調整力を如何に評価するかが重要となる。また、再エネのバックアップ電源として火力機の価値を評価し、設備形成を進めるためには、機動性や周波数調整価値を含めた電源別価値付けが重要となる。
本発明は、前述した点に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電設備に含まれる機器と、その機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方に関する情報を知らせることができる運転支援システム、運転支援装置、運転支援方法およびプログラムを提供することである。
本発明の一態様の運転支援システムにおいて、前記運転指標導出部は、前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での前記寿命消費率に基づいて、複数の前記基本運転モードの各々での単位発電量当たりの寿命消費率である寿命消費率原単位を導出し、前記出力部は、前記運転指標導出部が導出した前記寿命消費率原単位を、複数の前記基本運転モードの各々にさらに関連付けた情報を出力する。
本発明の一態様の運転支援システムにおいて、前記運転指標導出部は、前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での前記寿命消費率に基づいて、複数の前記基本運転モードの各々での単位発電量当たりの部品費である部品費原単位を導出し、前記出力部は、前記運転指標導出部が導出した前記部品費原単位を、複数の前記基本運転モードの各々にさらに関連付けた情報を出力する。
本発明の一態様の運転支援システムにおいて、前記基本運転モード導出部が導出した前記機器と前記部品とのいずれか一方又は両方の複数の前記基本運転モードの各々に基づいて、前記負荷変動をバックアップする電源を選択する電源選択部を備える。
発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する基本運転モード導出部と、
前記機器の複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率を導出する寿命消費率導出部と、前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、前記機器と前記機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出する運転指標導出部と、
前記運転指標導出部が導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の前記基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力する出力部と、
前記運転指標導出部が導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、中央給電指令装置へ送信する送信部とを備え、
前記中央給電指令装置は、複数の前記運転支援装置の各々が送信した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを基準として、複数の前記運転支援装置に設定されている運転モードの変更と、運転期間の調整とのいずれか一方又は両方を行うか否かを判定する運転モード判定部とを備える、運転支援システムである。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
(発電システム)
図1は、第1の実施形態の運転支援システムが適用される発電システムの一例を示すブロック図である。発電システム100は、電気を作り出すシステムである。
発電システム100は、プラント101と、プラント運転装置102と、運転データ管理装置103と、運転データ収集装置104と、運転モード分析装置105と、表示装置106とを備える。
プラント101は、原子力発電所、風力発電所、地熱発電所、火力発電所などの電気を作る発電所である。第1の実施形態では、プラント101の一例として、火力発電所を適用した場合について説明を続ける。火力発電所は、石油、石炭、天然ガス、廃棄物などの燃料の反応熱エネルギーを電力へ変換する。
運転データ管理装置103は、プラント運転装置102と接続される。運転データ管理装置103は、プラント運転装置102が出力した運転モードを示す情報などの運転データを取得し、取得した運転データに基づいて、プラント101の発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を管理する。運転データ管理装置103は、取得した運転データと、複数の機器の各々の負荷変動を示す情報とを含む運転管理データを、運転データ収集装置104へ出力する。
運転データ収集装置104は、運転データ管理装置103と接続される。運転データ収集装置104は、運転データ管理装置103が出力した運転管理データを収集する。また、運転データ収集装置104は、運転モード分析装置105が送信した運転管理データ要求を受信する。ここで、運転管理データ要求は、運転管理データを要求するために、運転モード分析装置105が送信する信号である。運転データ収集装置104は、受信した運転管理データ要求に対する応答信号である運転管理データ応答を作成する。運転データ管理応答には、運転データと、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報とが含まれる。運転データ収集装置104は、作成した運転データ管理応答を、運転モード分析装置105へ送信する。
運転モード分析装置105は、取得した発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報に基づいて、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する。運転モード分析装置105は、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を分解することによって得られた複数の基本運転モードの各々に基づいて、基本運転モードでの寿命消費率を導出する。ここで、寿命消費率とは、材料がダメージを受けたときのダメージ蓄積量の割合を示す。運転モード分析装置105は、導出した寿命消費率に基づいて、余寿命を導出する。ここで、余寿命とは、現在からそれぞれ定められた使用許容値に到達する期間をいう。運転モード分析装置105は、導出した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、機器と部品との補修費原単位と発電原価とを導出する。ここで、補修費原単位とは、補修に要する費用に対して、その機器および部品が次に更新するまでの生涯の発電量に対する割合である。発電原価は、単位量の電気の生産に必要な費用である。発電原価は、運転モードの各々の発電原価または全体の発電原価である。運転モード分析装置105は、導出した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とを、複数の運転モードの各々に関連付けた画像情報を作成し、作成した画像情報を、表示装置106へ出力する。
運転モード分析装置105は、取得した複数の基本運転モードと、寿命消費率を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とに基づいて、バックアップ電源を選択する。運転モード分析装置105は、バックアップ電源の選択結果を示す画像情報であるバックアップ電源選択結果画像情報を作成し、作成したバックアップ電源選択結果画像情報を、表示装置106へ出力する。
表示装置106は、運転モード分析装置105が出力した画像情報を取得し、取得した画像情報を処理することによって表示する。表示装置106は、運転モード分析装置105が出力したバックアップ電源選択結果画像情報を取得し、取得したバックアップ電源選択結果画像情報を処理することによって表示する。
以下、発電システム100に含まれる運転モード分析装置105について詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態の運転モード分析装置の一例を示すブロック図である。
運転モード分析装置105は、通信部210と、記憶部220と、情報処理部230と、I/F部240と、各構成要素を図2に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン250とを備える。
通信部210は、イーサネット(登録商標)などの通信規格にしたがって有線通信を行う通信モジュールによって実現される。通信部210は、運転データ収集装置104などの他の装置と通信を行う。
具体的には、通信部210は、運転データ収集装置104へ運転管理データ要求を送信する。通信部210は、送信した運転管理データ要求に対して、運転データ収集装置104が送信した運転管理データ応答を受信し、受信した運転管理データ応答を、情報処理部230へ出力する。
アプリ224は、運転モード分析装置105に、運転管理データ要求を作成させ、作成させた運転管理データ要求を、運転データ収集装置104へ送信させる。アプリ224は、運転モード分析装置105に、運転管理データ要求に対して、運転データ収集装置104が送信した運転管理データ応答を受信させ、受信させた運転管理データ応答に含まれる発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報を取得させる。
アプリ224は、運転モード分析装置105に、取得させた発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報に基づいて、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解させる。アプリ224は、運転モード分析装置105に、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を分解させることによって得られた複数の基本運転モードの各々に基づいて、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の寿命消費率と、各機器を構成する複数の部品の各々の寿命消費率とを導出させる。
アプリ224は、運転モード分析装置105に、導出させた複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の寿命消費率と、各機器を構成する複数の部品の各々の寿命消費率とに基づいて、発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命とを導出させる。アプリ224は、運転モード分析装置105に、導出させた複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の寿命消費率と、各機器を構成する複数の部品の各々の寿命消費率とに基づいて、発電設備に含まれる複数の機器の各々の補修費原単位と発電原価と、各機器を構成する複数の部品の補修費原単位と発電原価とを導出させる。
アプリ224は、運転モード分析装置105に、導出させた発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とを、複数の運転モードの各々に関連付けた画像情報を作成させ、作成させた画像情報を、表示装置106へ出力させる。
アプリ224は、運転モード分析装置105に、導出させた複数の基本運転モードの各々と、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命と、補修費原単位と、発電原価と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命と、補修費原単位と、発電原価とに基づいて、バックアップ電源を選択させる。アプリ224は、運転モード分析装置105に、バックアップ電源の選択結果を示した画像情報を作成させ、作成させた画像情報を、表示装置106へ出力させる。
図3は、基準寿命情報の一例を示す図である。基準寿命情報226は、発電設備に含まれる複数の機器毎に、複数の基本運転モードの各々と基準寿命とを関連付けた情報を含む。また、基準寿命情報226は、発電設備に含まれる複数の機器の各々を構成する複数の部品毎に、基本運転モードの各々と基準寿命とを関連付けた情報を含む。図3に示される例では、機器Aについて、各基本運転モードでの基準寿命が示される。図3に示される例では、基本運転モード1での基準寿命はw[h]であり、基本運転モード2での基準寿命はx[h]であり、基準運転モードでの基準寿命はy[h]である。図2に戻り説明を続ける。
図4は、バックアップ電源情報の一例を示す図である。図4に示される例では、基本運転モード1と、基本運転モード2と、基本運転モード3との各々に対して、成分率wa[%]と、xa[%]と、ya[%]とが関連付けられ、さらに、基本運転モード1と、基本運転モード2と、基本運転モード3との各々に対して、寿命消費率wbと、xbと、ybとが関連付けられ、さらに、寿命消費率原単位wd1[1/kWh]と、xd1[1/kWh]と、yd1[1/kWh]とが関連付けられ、さらに、補修費原単位wd2[円/kWh]と、xd2[円/kWh]と、yd2[円/kWh]とが関連付けられる。さらに、基本運転モード1と、基本運転モード2と、基本運転モード3との各々に対して、発電原価wd3[円/kWh]と、xd3[円/kWh]と、yd3[円/kWh]とが関連付けられ、さらに、対応できるバックアップ電源として、原子力、汽力、石炭ガス化複合発電(Integrated coal Gasification Combined Cycle: IGCC)、石炭ガス化燃料電池複合発電(Integrated coal Gasification Fuel cell Combined Cycle: IGFC)と、ガスタービン複合発電(Gas Turbine Combined Cycle: GTCC)、燃料電池、デマンドレスポンス(Demand Response : DR)と、水力、二次電池、GT(Gas Turbine)、GE(Gas Engine)とが関連付けられる。図2に戻り説明を続ける。
基本運転モード導出部232は、取得部231が出力した運転管理データ応答を取得し、取得した運転管理データ応答に含まれる発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報を取得する。基本運転モード導出部232は、取得した発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報に基づいて、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する。例えば、基本運転モード導出部232は、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を、高速フーリエ変換することによって、複数の基本運転モードへ分解する。つまり、基本運転モード導出部232は、発電設備に含まれる複数の機器各々の負荷変動を、複数の周波数レベルの基本運転モードの和に分解する。
基本運転モード導出部232は、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を取得する。発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動の一例は、運転時間と、発電負荷とによって表される。つまり、負荷変動の一例は、発電負荷の時系列データである。基本運転モード導出部232は、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を、高速フーリエ変換などによって、ある時間の運転の発電負荷を、複数の基本運転モードの和に分解する。
基本運転モード導出部232は、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を分解することによって得られた複数の基本運転モードを示す情報を、寿命消費率導出部233と、バックアップ電源選択部235とへ出力する。図2に戻り説明を続ける。
寿命消費率導出部233は、基本運転モード導出部232が出力した複数の基本運転モードを示す情報を取得し、取得した複数の基本運転モードに基づいて、複数の基本運転モードの各々での寿命消費率αを導出する。
寿命消費率導出部233は、記憶部220に記憶された基準寿命情報226に含まれる発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎に、基本運転モードの各々と基準寿命とを関連付けた情報を取得し、取得した発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎に、基本運転モードの各々と基準寿命とを関連付けた情報と、式(1)とから、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎に、寿命消費率αを導出する。
寿命消費率α=Δ消費寿命/基準寿命 (1)
式(1)において、Δ消費寿命は、式(2)で表される。また、基準寿命は、機器または部品の初期寿命である。
Δ消費寿命=各基本運転モードの寿命消費率×時間 (2)
各基本運転モードでの運転時間は、高速フーリエ変換で導出したものを使用してもよい。
寿命消費率導出部233は、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎に導出した寿命消費率αを示す情報を、運転指標導出部234へ出力する。
余寿命=基準寿命−Δ消費寿命 (3)
また、運転指標導出部234は、取得した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率αに基づいて、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の補修費原単位と、各機器を構成する複数の部品の各々の補修費原単位とを導出する。
具体的には、運転指標導出部234は、式(4)から、補修費原単位を導出する。
補修費原単位=補修費用×寿命消費率α/ΔkWh (4)
式(4)において、ΔkWhは、対象となる基本運転モードで運転した場合での発電量である。
また、運転指標導出部234は、取得した複数の基本運転モードの各々で、発電する発電量に対する各々の発電原価を導出する。
具体的には、運転指標導出部234は、式(5)から、発電原価を導出する。
発電原価=運用費用(固定費+変動費)/ΔkWh (5)
また、運転指標導出部234は、取得した複数の基本運転モードの各々で発電する発電量hとしての全体の発電量に対して、全体の発電原価を導出する。
具体的には、運転指標導出部234は、式(5’)から、全他の発電原価を導出する。
全体の発電原価=運用費用(固定費+変動費)/ΣΔkWh (5’)
運転指標導出部234は、導出した複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報とを関連付けた画像情報である運転モード画像情報を作成し、作成した運転モード画像情報を、表示装置106へ出力する。
また、運転指標導出部234は、導出した複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報とを、バックアップ電源選択部235へ出力する。
バックアップ電源選択部235は、取得した複数の基本運転モードと、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報とに基づいて、バックアップ電源を選択する。具体的には、バックアップ電源選択部235は、取得した複数の基本運転モードと、余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との組み合わせに該当するバックアップ電源を、記憶部220に記憶されたバックアップ電源情報228から選択する。バックアップ電源選択部235は、複数の基本運転モードの各々のバックアップ電源の選択結果を示す画像情報であるバックアップ電源選択結果画像情報を作成し、作成したバックアップ電源選択結果画像情報を、表示装置106へ出力する。
図6は、運転モード画像情報の一例を示す図である。運転モード画像情報は、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々について、運転モードと余寿命と補修費原単位と発電原価とモード成分とを関連付けたテーブル形式の情報である。図6に示される例では、機器Aについて、現在の運転モードと、余寿命「**h(時間)」と補修費原単位「**円/kWh」と発電原価「**円/kWh」とが関連付けられる。
また、表示装置106は、運転モード分析装置105が出力したバックアップ電源選択結果画像情報を取得し、取得したバックアップ電源選択結果画像情報を処理することによって、バックアップ電源選択結果画像情報を表示する。このように構成することによって、発電設備を操作するオペレータに、バックアップ電源の選択結果を通知できる。
図7は、第1の実施形態の発電システムの動作の一例を示すフローチャートである。図7には、運転モード分析装置105が、運転データ収集装置104から発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報を取得し、取得した発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報に基づいて、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命と補修費原単位と発電原価と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命と補修費原単位と発電原価とを導出する動作の一例が示される。
(ステップS1)
運転モード分析装置105の取得部231は、運転管理データ要求を作成し、作成した運転管理データ要求を、通信部210へ出力する。通信部210は、取得部231が出力した運転管理データ要求を取得し、取得した運転管理データを、運転データ収集装置104へ送信する。
運転データ収集装置104は、運転モード分析装置105が送信した運転管理データ要求を受信し、受信した運転管理データ要求に基づいて、運転管理データ応答を作成する。運転データ収集装置104は、作成した運転管理データ応答を、運転モード分析装置105へ送信する。
運転モード分析装置105の通信部210は、運転データ収集装置104が送信した運転管理データ応答を受信し、受信した運転管理データ応答を、情報処理部230へ出力する。情報処理部230の取得部231は、通信部210が出力した運転管理データ応答を取得し、取得した運転管理データ応答を、基本運転モード導出部232へ出力する。
(ステップS2)
基本運転モード導出部232は、取得部231が出力した運転管理データ応答を取得し、取得した運転管理データ応答に含まれる発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報を取得する。基本運転モード導出部232は、取得した発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を示す情報に基づいて、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する。基本運転モード導出部232は、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を分解することによって得られた複数の基本運転モードを示す情報を、寿命消費率導出部233と、バックアップ電源選択部235とへ出力する。
寿命消費率導出部233は、基本運転モード導出部232が出力した複数の基本運転モードを示す情報を取得し、取得した複数の基本運転モードに基づいて、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎に寿命消費率αを導出する。寿命消費率導出部233は、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎に導出した寿命消費率αを示す情報を、運転指標導出部234へ出力する。
(ステップS4)
運転指標導出部234は、寿命消費率導出部233が出力した複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎の寿命消費率αを示す情報を取得し、取得した複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎の寿命消費率αを示す情報に基づいて、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎の余寿命を導出する。
(ステップS5)
運転指標導出部234は、取得した複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎の寿命消費率αに基づいて、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の補修費原単位を導出する。
(ステップS6)
運転指標導出部234は、取得した複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、機器を構成する複数の部品の各々毎の寿命消費率αに基づいて、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の発電原価を導出する。運転指標導出部234は、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々毎に導出した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とを、バックアップ電源選択部235へ出力する。
(ステップS7)
運転指標導出部234は、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々毎に導出した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とを関連付けた画像情報である運転モード画像情報を作成し、作成した運転モード画像情報を、表示装置106へ出力する。表示装置106は、運転モード分析装置105が出力した運転モード画像情報を取得し、取得した運転モード画像情報を処理することによって、運転モード画像情報を表示する。
(ステップS8)
バックアップ電源選択部235は、基本運転モード導出部232が出力した複数の基本運転モードを示す情報を取得する。バックアップ電源選択部235は、運転指標導出部234が出力した複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とを取得する。
バックアップ電源選択部235は、取得した複数の基本運転モードと、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とに基づいて、バックアップ電源を選択する。
図7に示されるフローチャートにおいて、ステップS4とステップS5とステップS6との順序を入れ替えてもよいし、ステップS7とステップS8とを入れ替えてもよい。
前述した第1の実施形態では、運転モードの一例として、運転モード分析装置105が、運転モード1と、運転モード2と、運転モード3とを有する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、運転モードとして、2種類の運転モードを有するようにしてもよいし、4種類以上の運転モードを有するようにしてもよい。
前述した第1の実施形態では、運転モード分析装置105と、運転データ収集装置104とがイーサネット(登録商標)などの通信規格にしたがって有線通信を行う場合について説明したが、この限りでない。例えば、運転モード分析装置105と、運転データ収集装置104とが無線で通信を行うようにしてもよい。
前述した第1の実施形態では、運転モード分析装置105が、発電設備に含まれる複数の機器の各々の負荷変動を分解することによって得られた複数の基本運転モードを示す情報と、余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との組み合わせに基づいて、バックアップ電源を選択する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、運転モード分析装置105が、基本運転モードを示す情報と、余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とのいずれかに基づいて、バックアップ電源を選択するようにしてもよい。
前述した第1の実施形態では、運転モード分析装置105が、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と補修費原単位を示す情報と発電原価を示す情報とを関連付けた画像情報を表示する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、運転モード分析装置105は、複数の機器の各々と、複数の部品の各々とのいずれか一方について表示してもよいし、余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とのいずれかを表示するようにしてもよい。余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とのいずれかを表示する場合に、運転モード分析装置105は、余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報とのいずれかを導出してもよい。
機器又は部品について、ユーザグループの実機データと、統計補間をすることによって得られるデータと、試験片試験による実機データとの相関データとのいずれかを用いて、各基本運転モードでの寿命消費率を算出する。
図8によれば、基本運転モード1について、定格負荷温度の場合には、ユーザグループの実機データと、統計補間をすることによって得られるデータと、試験片試験による実機データとの相関データとを用いて、寿命消費率を導出する。中間負荷温度の中間負荷1の場合には、統計補間をすることによって得られるデータを用いて、寿命消費率を算出する。中間負荷温度の中間負荷2の場合には、統計補間をすることによって得られるデータと、試験片試験による実機データとの相関データとを用いて、寿命消費率を算出する。中間負荷温度の中間負荷3の場合には、統計補間をすることによって得られるデータを用いて、寿命消費率を算出する。最低負荷温度の場合には、ユーザグループの実機データと、統計補間をすることによって得られるデータと、試験片試験による実機データとの相関データとを用いて、寿命消費率を導出する。具体的には、クリープ破断延性に対する安全率を設定し、設定した安全率での許容ひずみを設定する。許容ひずみに到達する時間を寿命とする。ここで、許容ひずみは、弾性範囲となるように安全率が設定される。導出した各基本運転モードの寿命消費率と、運転モード履歴の高速フーリエ変換の解析データとに基づいて消費寿命を導出する。なお、図8は一例であり、適宜変更可能である。
前述した第1の実施形態において、運転モード分析装置105は、選択したバックアップ電源で発電したと仮定した場合に、そのバックアップ電源での発電原価を導出し、導出した発電原価を、バックアップ電源を示す情報と関連付けて、表示装置106に表示させてもよい。運転モード分析装置105は、導出した発電原価に基づいて、再エネなどの自然変動電源の発電量をバックアップするための費用を導出してもよい。ここで、自然変動電源の発電量の一例は、基本運転モードの発電量であってもよい。再エネなどの自然変動電源の保有事業者などは、自らの変動量に対応したバックアップ電力を、例えば、再エネの自然変動をバックアップするために必要な費用で電力市場などから調達する。さらに、各種バックアップ電源の適正な負荷変化スピードに応じて、負荷変動運転を実施してもよい。この場合、運転モード分析装置105は、火力機の運転モードと、発電原価とを関連付けて、表示装置106に表示させてもよい。このように構成することによって、バックアップ電源の負荷変動による寿命損耗を最小限に抑えつつ、バックアップコストを最小限に抑制できる。
前述した第1の実施形態において、運転モード分析装置105の運転指標導出部234は、導出した複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々の発電原価を示す情報と、各機器を構成する複数の部品の各々の発電原価を示す情報とに基づいて、発電原価が発電原価閾値以下となる運転モードを選択し、選択した運転モードを示す情報を、運転モード画像情報とともに、表示装置106へ出力してもよい。表示装置106は、運転モード分析装置105が出力した運転モードを示す情報と、運転モード画像情報とを表示する。このように構成することによって、発電原価が発電原価閾値以下となる運転モードを、発電設備を操作するオペレータに知らせることができる。
(発電システム)
第1の実施形態の変形例の運転支援システムが適用される発電システムの一例は、図1を適用できる。ただし、運転モード分析装置105の代わりに、運転モード分析装置105aを備える。
図9は、第1の実施形態の変形例の運転モード分析装置の一例を示すブロック図である。
運転モード分析装置105aは、通信部210と、記憶部220aと、情報処理部230aと、I/F部240と、各構成要素を図9に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン250とを備える。
記憶部220aは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部220aには、情報処理部230aにより実行されるプログラム222と、アプリ224aとが記憶される。
アプリ224aは、アプリ224に加えて、以下を、運転モード分析装置105aに、実行させる。アプリ224aは、運転モード分析装置105aに、寿命消費率原単位と、単位発電量当たりの部品原価である部品費原単位と、燃料費とを導出させる。アプリ224aは、運転モード分析装置105に、導出させた複数の基本運転モードの各々と、複数の基本運転モードの各々で、発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々毎に余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報と、寿命消費率原単位を示す情報と、部品費原単位を示す情報と、燃料費を示す情報とを関連付けた画像情報を作成させ、作成させた画像情報を、表示装置106へ出力させる。
寿命消費率導出部233は、導出したΔ消費寿命を示す情報と、複数の基本運転モードの各々での寿命消費率αを示す情報とを、運転指標導出部234aへ出力する。
運転指標導出部234aは、寿命消費率導出部233が出力したΔ消費寿命を示す情報と、複数の基本運転モードの各々での寿命消費率αを示す情報とを取得し、取得したΔ消費寿命を示す情報と、複数の基本運転モードの各々での寿命消費率αを示す情報とに基づいて、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を導出する。具体的には、運転指標導出部234aは、前述した式(3)から、余寿命を導出する。
また、運転指標導出部234aは、取得した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率αに基づいて、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の発電原価を導出する。具体的には、運転指標導出部234aは、前述した式(5)から、発電原価を導出する。
また、運転指標導出部234aは、取得したΔ消費寿命に基づいて、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の寿命消費率原単位を導出する。具体的には、運転指標導出部234は、式(6)から、寿命消費率原単位を導出する。
寿命消費率原単位=寿命消費率α/ΔkWh (6)
また、運転指標導出部234aは、取得した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率αに基づいて、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の部品費原単位を導出する。具体的には、運転指標導出部234aは、式(7)から、部品費原単位を導出する。
部品費原単位=機器又は部品の購入費用×寿命消費率α/ΔkWh (7)
また、運転指標導出部234aは、複数の基本運転モードの各々での燃料費を導出する。
運転指標導出部234aは、導出した複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報と、寿命消費率原単位を示す情報と、部品費原単位を示す情報と、燃料費を示す情報とを、複数の運転モードの各々に関連付けた画像情報である運転モード画像情報を作成し、作成した運転モード画像情報を、表示装置106へ出力する。
また、運転指標導出部234aは、導出した複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報と、寿命消費率原単位を示す情報と、部品費原単位を示す情報と、燃料費を示す情報とを、バックアップ電源選択部235へ出力する。
表示装置106は、運転モード分析装置105が出力した運転モード画像情報を取得し、取得した運転モード画像情報を処理することによって表示する。このように構成することによって、発電設備を操作するオペレータに、複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々に対して、余寿命と、補修費原単位と、発電原価と、寿命消費率原単位と、部品費原単位と、燃料費とを通知できる。
バックアップ電源選択部235は、基本運転モード導出部232が出力した複数の基本運転モードを示す情報を取得する。バックアップ電源選択部235は、運転指標導出部234が出力した複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報と、寿命消費率原単位を示す情報と、部品費原単位を示す情報と、燃料費を示す情報とを取得する。
バックアップ電源選択部235は、取得した複数の基本運転モードの各々での発電設備に含まれる複数の機器の各々と、各機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報と、寿命消費率原単位を示す情報と、部品費原単位を示す情報と、燃料費を示す情報とに基づいて、バックアップ電源を選択する。
第1の実施形態の変形例の発電システム100aによれば、運転モード分析装置105aは、導出した複数の運転モードの各々での消費寿命に基づいて、複数の運転モードの各々での寿命消費率原単位を導出し、導出した寿命消費率原単位を、複数の運転モードの各々にさらに関連付けた情報を出力する。このように構成することによって、消費寿命、補修、機器・部品などの損耗費用を導出できるため、保険査定に対する不確定な要素を低減し、保険査定金額を低減できる。
(発電システム)
図11は、第2の実施形態の運転支援システムが適用される発電システムの一例を示すブロック図である。発電システム200は、電気を作り出すシステムである。
発電システム200は、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2と、中央給電指令装置400とを備える。
運転モード分析装置105−1は発電システム100−1に含まれ、運転モード分析装置105−2は発電システム100−2に含まれる。図11において、発電システム100−1に含まれるプラント101と、プラント運転装置102と、運転データ管理装置103と、運転データ収集装置104と、表示装置106とは省略される。また、発電システム100−2に含まれるプラント101と、プラント運転装置102と、運転データ管理装置103と、運転データ収集装置104と、表示装置106とは省略される。
運転モード分析装置105−1と運転モード分析装置105−2とは、運転モード分析装置105と、運転モード分析装置105aとのいずれか一方を適用できる。ただし、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2との各々は、発電原価を導出し、導出した発電原価を示す情報と含み、中央給電指令装置400を宛先とする発電原価通知情報を作成し、作成した発電原価通知情報を、中央給電指令装置400へ送信する。
運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2との各々は、中央給電指令装置400へ送信した発電原価通知情報に対して中央給電指令装置400が送信した運転モード通知情報を受信した場合に、受信した運転モード通知情報に含まれる運転モードを表示する。
図12は、第2の実施形態の中央給電指令装置の一例を示すブロック図である。
中央給電指令装置400は、通信部410と、記憶部420と、情報処理部430と、各構成要素を図12に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバスなどのバスライン450とを備える。
通信部410は、イーサネット(登録商標)などの通信規格にしたがって有線通信を行う通信モジュールによって実現される。通信部410は、運転モード分析装置105−1、運転モード分析装置105−2などの他の装置と通信を行う。具体的には、通信部410は、運転モード分析装置105−1が送信した第1発電原価通知情報を受信し、受信した第1発電原価通知情報を、情報処理部430へ出力する。また、通信部410は、運転モード分析装置105−2が送信した第2発電原価通知情報を受信し、受信した第2発電原価通知情報を、情報処理部430へ出力する。通信部410は、情報処理部430が出力した第1運転モード通知情報を取得し、取得した第1運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−1へ送信する。また、通信部410は、情報処理部430が出力した第2運転モード通知情報を取得し、取得した第2運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−2へ送信する。
アプリ424は、中央給電指令装置400に、運転モード分析装置105−1が送信した第1発電原価通知情報を受信させる。アプリ424は、中央給電指令装置400に、運転モード分析装置105−2が送信した第2発電原価通知情報を受信させる。
アプリ424は、中央給電指令装置400に、受信させた第1発電原価通知情報に含まれる第1発電原価を示す情報と、第2発電原価通知情報に含まれる第2発電原価を示す情報とに基づいて(を基準として)、運転モードを変更させるか否かを判定させる。アプリ424は、運転モードを変更させると判定した場合に、中央給電指令装置400に、発電システム100−1と、発電システム100−2との各々に設定する運転モードを選択させる。
アプリ424は、中央給電指令装置400に、発電システム100−1に設定する運転モードを示す情報を含む第1運転モード通知情報を作成させる。アプリ424は、中央給電指令装置400に、作成させた第1運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−1へ送信させる。
アプリ424は、中央給電指令装置400に、発電システム100−2に設定する運転モードを示す情報を含む第2運転モード通知情報を作成させる。アプリ424は、中央給電指令装置400に、作成させた第2運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−2へ送信させる。
取得部431は、通信部410が出力した第1発電原価通知情報を取得し、取得した第1発電原価通知情報を、運転モード選択部434へ出力する。取得部431は、通信部410が出力した第2発電原価通知情報を取得し、取得した第2発電原価通知情報を、運転モード選択部434へ出力する。
運転モード選択部434は、取得部431が出力した第1発電原価通知情報と第2発電通知情報とを取得し、取得した第1発電原価通知情報に含まれる第1発電原価と第2発電通知情報に含まれる第2発電原価とを加重平均するなどの統計量を導出する。以下、統計量の一例として、第1発電原価と第2発電原価とを加重平均することによって得られる発電原価を使用する場合について説明を続ける。第1発電原価と第2発電原価とを加重平均した発電原価は、式(8)で示される。
運転モード選択部434は、第1発電原価と第2発電原価とを加重平均した発電原価が、発電原価閾値より大きいと判定した場合には、運転モードを変更すると判定する。運転モード選択部434は、運転モードを変更すると判定した場合に、運転モード分析装置105−1の第1運転モードと、運転モード分析装置105−2の第2運転モードとを選択する。運転モード選択部434は、運転モード1から変更する第1運転モードとして、運転モード2と運転モード3とのいずれか一方を選択する。運転モード選択部434は、運転モード1から変更する第2運転モードとして、運転モード2と運転モード3とのいずれか一方を選択する。運転モード選択部434は、第1運転モードを変更した場合の発電原価と、第2運転モードを変更した場合の発電原価とを加重平均した発電原価が、発電原価閾値以下となるように、第1運転モードと、第2発電モードとのいずれか一方又は両方を選択する。運転モード選択部434は、第1運転モードを示す情報を含み、運転モード分析装置105−1を宛先とする第1運転モード通知情報を作成し、作成した第1運転モード通知情報を、通信部410へ出力する。また、運転モード選択部434は、第2運転モードを示す情報を含み、運転モード分析装置105−2を宛先とする第2運転モード通知情報を作成し、作成した第2運転モード通知情報を、通信部410へ出力する。
図13は、第2の実施形態の発電システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。図13には、中央給電指令装置400が、運転モード分析装置105−1が送信した第1発電原価通知情報と、運転モード分析装置105−2が送信した第2発電原価通知情報とを受信し、受信した第1発電原価通知情報と第2発電原価通知情報とに基づいて、運転モード分析装置105−1の第1運転モードと、運転モード分析装置105−2の第2運転モードとを選択する。中央給電指令装置400は、第1運転モードを示す情報を含む第1運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−1へ送信し、第2運転モードを示す情報を含む第2運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−2へ送信する。
図13に示される例では、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2との各々の情報処理部230の取得部231が、取得した運転管理データ応答を基本運転モード導出部232へ出力した後の動作を説明する。
ステップS11−S14は、図7を参照して説明したステップS1−S6を適用できる。
(ステップS15)
運転モード分析装置105−1の運転指標導出部234は、導出した第1発電原価を示す情報を含み、中央給電指令装置400を宛先とする第1発電原価通知情報を作成し、作成した第1発電原価通知情報を、通信部210へ出力する。通信部210は、運転指標導出部234が出力した第1発電原価通知情報を取得し、取得した第1発電原価通知情報を、中央給電指令装置400へ送信する。
ステップS16−S19は、図7を参照して説明したステップS1−S6を適用できる。
(ステップS20)
運転モード分析装置105−2の運転指標導出部234は、導出した第2発電原価を示す情報を含み、中央給電指令装置400を宛先とする第2発電原価通知情報を作成し、作成した第2発電原価通知情報を、通信部210へ出力する。通信部210は、運転指標導出部234が出力した第2発電原価通知情報を取得し、取得した第2発電原価通知情報を、中央給電指令装置400へ送信する。
中央給電指令装置400の通信部410は、運転モード分析装置105−1が送信した第1発電原価通知情報と、運転モード分析装置105−2が送信した第2発電原価通知情報とを受信し、受信した第1発電原価通知情報と、第2発電原価通知情報とを、情報処理部430へ出力する。
取得部431は、通信部410が出力した第1発電原価通知情報と第2発電原価通知情報とを取得し、取得した第1発電原価通知情報と、第2発電原価通知情報とを、運転モード選択部434へ出力する。
運転モード選択部434は、取得部431が出力した第1発電原価通知情報に含まれる第1発電原価と第2発電原価通知情報に含まれる第2発電原価とを加重平均した発電原価を導出する。運転モード選択部434は、第1発電原価と第2発電原価とを加重平均した発電原価が発電原価閾値以下であるか否かを判定する。
(ステップS22)
運転モード選択部434は、第1発電原価と第2発電原価とを加重平均した発電原価が発電原価閾値以下であると判定した場合に、発電システム100−1の運転モードと、発電システム100−2の運転モードとを変更しないと判定する。
運転モード選択部434は、第1発電原価と第2発電原価とを加重平均した発電原価が発電原価閾値以下でないと判定した場合には、運転モードを変更する機器を選択する。運転モード選択部434は、選択した機器の運転モードとして、運転モード2と運転モード3とのいずれかを選択する。
(ステップS24)
運転モード選択部434は、運転モードを変更する機器を示す情報と、機器の運転モードを示す情報とを含み、運転モード分析装置105−1を宛先とする第1運転モード通知情報を作成し、作成した第1運転モード通知情報を通信部410へ出力する。通信部410は、運転モード選択部434が出力した第1運転モード通知情報を取得し、取得した第1運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−1へ送信する。
(ステップS25)
運転モード分析装置105−1の通信部210は、中央給電指令装置400が送信した第1運転モード通知情報を受信し、受信した第1運転モード通知情報を、情報処理部230へ出力する。
運転モード分析装置105−1において、取得部231は、通信部210が出力した第1運転モード通知情報を取得し、取得した第1運転モード通知情報を、運転指標導出部234へ出力する。運転指標導出部234は、取得部231が出力した第1運転モード通知情報を取得し、取得した第1運転通知情報に含まれる運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とを取得する。運転指標導出部234は、取得した運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とに基づいて、運転モード変更画像情報を作成し、作成した運転モード変更画像情報をI/F部240を経由して、表示装置106へ出力する。このように構成することによって、表示装置106に、運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とが表示されるため、発電システム100−1の発電設備を操作するオペレータに、運転モードを変更することを通知できる。
(ステップS27)
運転モード選択部434は、運転モードを変更する機器を示す情報と、機器の運転モードを示す情報を含み、運転モード分析装置105−2を宛先とする第2運転モード通知情報を作成し、作成した第2運転モード通知情報を通信部410へ出力する。通信部410は、運転モード選択部434が出力した第2運転モード通知情報を取得し、取得した第2運転モード通知情報を、運転モード分析装置105−2へ送信する。
運転モード分析装置105−2の通信部210は、中央給電指令装置400が送信した第2運転モード通知情報を受信し、受信した第2運転モード通知情報を、情報処理部230へ出力する。
(ステップS29)
運転モード分析装置105−2において、取得部231は、通信部210が出力した第2運転モード通知情報を取得し、取得した第2運転モード通知情報を、運転指標導出部234へ出力する。運転指標導出部234は、取得部231が出力した第2運転モード通知情報を取得し、取得した第2運転通知情報に含まれる運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とを取得する。運転指標導出部234は、取得した運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とに基づいて、運転モード変更画像情報を作成し、作成した運転モード変更画像情報をI/F部240を経由して、表示装置106へ出力する。このように構成することによって、表示装置106に、運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とが表示されるため、発電システム100−2の発電設備を操作するオペレータに、運転モードを変更することを通知できる。
前述した第2の実施形態では、表示装置106に、運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とが表示される場合について説明したがこの限りでない。例えば、運転モード分析装置105−1に、運転モードを変更する機器を示す情報と、選択させた運転モードを示す情報を含む制御信号を作成させ、作成させた制御信号を、発電システム100−1に含まれるプラント運転装置102へ送信させてもよい。この場合、発電システム100−1に含まれるプラント運転装置102は、運転モード分析装置105−1が送信した制御情報を受信し、受信した制御情報に含まれる運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とに基づいて、運転モードを変更する機器の運転モードを変更する。
また、運転モード分析装置105−2に、運転モードを変更する機器を示す情報と、選択させた運転モードを示す情報を含む制御信号を作成させ、作成させた制御信号を、発電システム100−2に含まれるプラント運転装置102へ送信させてもよい。この場合、発電システム100−2に含まれるプラント運転装置102は、運転モード分析装置105−2が送信した制御情報を受信し、受信した制御情報に含まれる運転モードを変更する機器を示す情報と、変更後の運転モードを示す情報とに基づいて、運転モードを変更する機器の運転モードを変更する。このように構成することによって、発電設備に含まれる機器の運転モードを変更する操作をオペレータに行わせることなく、自動的に、発電設備に含まれる機器の運転モードを変更できる。
前述した第2の実施形態では、中央給電指令装置400が、発電システム100−1の発電原価と、発電システム100−2の発電原価とを加重平均した発電原価が発電原価閾値より高い場合に、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2とのいずれか一方又は両方の運転モードを変更する場合について説明したが、この限りでない。例えば、中央給電指令装置400が、発電システム100−1の二酸化炭素の排出量と、発電システム100−2の二酸化炭素の排出量とを加重平均した排出量が、二酸化炭素排出量閾値より高い場合に、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2とのいずれか一方又は両方の運転モードを変更するようにしてもよい。また、中央給電指令装置400は、発電システム100−1の発電原価と、発電システム100−2の発電原価とを加重平均した発電原価が発電原価閾値より高い場合に、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2とのいずれか一方又は両方の運転期間を調整するようにしてもよい。具体的には、中央給電指令装置400は、発電システム100−1の発電原価と、発電システム100−2の発電原価とを加重平均した発電原価が発電原価閾値より高い場合に、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2とのいずれか一方又は両方の運転期間を短く調整するようにしてもよい。また、中央給電指令装置400は、発電システム100−1の発電原価と、発電システム100−2の発電原価とを加重平均した発電原価が発電原価閾値より高い場合に、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2とのいずれか一方又は両方の運転モードを変更するとともに、運転期間を調整するようにしてもよい。
また、例えば、中央給電指令装置400が、発電システム100−1と、発電システム100−2とが送信した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを受信し、受信した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを基準として、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2とのいずれか一方又は両方の運転モードの変更と、運転期間の調整とのいずれか一方又は両方を行うか否かを判定してもよい。
このように構成することによって、発電システム200は、複数の発電設備の各々に含まれる複数の機器を構成する複数の部品の各々の余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つに基づいて、複数の発電設備の各々に含まれる複数の機器の各々の運転モードの変更と、運転期間の調整とのいずれか一方又は両方を行わせることができるため、余寿命と、補修費原単位と、発電原価との少なくとも一つを最適化できる。
一構成例として、発電プラント(実施形態では、プラント101)の発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する基本運転モード導出部(実施形態では、基本運転モード導出部232)と、機器の複数の基本運転モードの各々での寿命消費率を導出する寿命消費率導出部(実施形態では、寿命消費率導出部233)と、寿命消費率導出部が導出した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、機器と機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出する運転指標導出部(実施形態では、運転指標導出部234、運転指標導出部234a)と、運転指標導出部が導出した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力する出力部(実施形態では、I/F部240)とを備える、運転支援システム(実施形態では、発電システム100)である。
一構成例として、運転指標導出部(実施形態では、運転指標導出部234a)は、寿命消費率導出部が導出した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、複数の基本運転モードの各々での単位発電量当たりの寿命消費率である寿命消費率原単位を導出し、出力部は、運転指標導出部が導出した寿命消費率原単位を、複数の基本運転モードの各々にさらに関連付けた情報を出力する。
一構成例として、運転指標導出部(実施形態では、運転指標導出部234a)は、寿命消費率導出部が導出した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、複数の基本運転モードの各々での単位発電量当たりの部品費である部品費原単位を導出し、出力部は、運転指標導出部が導出した部品費原単位を、複数の基本運転モードの各々にさらに関連付けた情報を出力する。
一構成例として、基本運転モード導出部が導出した機器と部品とのいずれか一方又は両方の複数の基本運転モードの各々に基づいて、負荷変動をバックアップする電源を選択する電源選択部(実施形態では、バックアップ電源選択部235)を備える。
一構成例として、複数の運転支援装置(実施形態では、運転モード分析装置105−1、運転モード分析装置105−2)と、複数の運転支援装置と通信を行う中央給電指令装置(実施形態では、中央給電指令装置400)とを含む運転支援システムであって、複数の運転支援装置の各々は、発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する基本運転モード導出部(実施形態では、基本運転モード導出部232)と、機器の複数の基本運転モードの各々での寿命消費率を導出する寿命消費率導出部(実施形態では、寿命消費率導出部233)と、寿命消費率導出部が導出した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、機器と機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出する運転指標導出部(実施形態では、運転指標導出部234、運転指標導出部234a)と、運転指標導出部が導出した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力する出力部と、運転指標導出部が導出した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを、中央給電指令装置へ送信する送信部(実施形態では、通信部210)とを備え、中央給電指令装置は、複数の運転支援装置の各々が送信した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを受信する受信部(実施形態では、通信部410)と、受信部が受信した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを基準として、複数の運転支援装置に設定されている運転モードの変更と、運転期間の調整とのいずれか一方又は両方を行うか否かを判定する運転モード判定部(実施形態では、運転モード選択部434)とを備える、運転支援システム(実施形態では、発電システム200)である。
一構成例として、発電プラント(実施形態では、プラント101)の発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する基本運転モード導出部(実施形態では、基本運転モード導出部232)と、機器の複数の基本運転モードの各々での寿命消費率を導出する寿命消費率導出部(実施形態では、寿命消費率導出部233)と、寿命消費率導出部が導出した複数の基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、機器と機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出する運転指標導出部(実施形態では、運転指標導出部234、運転指標導出部234a)と、運転指標導出部が導出した余寿命を示す情報と、補修費原単位を示す情報と、発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力する出力部(実施形態では、I/F部240)とを備える、運転支援装置である。
なお、上述したプラント運転装置102と、運転データ管理装置103と、運転データ収集装置104と、運転モード分析装置105と、運転モード分析装置105aと、運転モード分析装置105−1と、運転モード分析装置105−2と、表示装置106と、中央給電指令装置400とは、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、各機能ブロックの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPUが実行することで実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROMなどの可搬媒体のことをいう。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクなどの記憶装置を含む。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」には、サーバーやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上記プログラムは、プログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。プログラマブルロジックデバイスは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリなどをいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
Claims (9)
- 発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する基本運転モード導出部と、
前記機器の複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率を導出する寿命消費率導出部と、
前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、前記機器と前記機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出する運転指標導出部と、
前記運転指標導出部が導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の前記基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力する出力部と
を備える、運転支援システム。 - 前記運転指標導出部は、前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での前記寿命消費率に基づいて、複数の前記基本運転モードの各々での単位発電量当たりの寿命消費率である寿命消費率原単位を導出し、
前記出力部は、前記運転指標導出部が導出した前記寿命消費率原単位を、複数の前記基本運転モードの各々にさらに関連付けた情報を出力する、請求項1に記載の運転支援システム。 - 前記運転指標導出部は、前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での前記寿命消費率に基づいて、複数の前記基本運転モードの各々での単位発電量当たりの部品費である部品費原単位を導出し、
前記出力部は、前記運転指標導出部が導出した前記部品費原単位を、複数の前記基本運転モードの各々にさらに関連付けた情報を出力する、請求項1又は請求項2に記載の運転支援システム。 - 前記基本運転モード導出部が導出した前記機器と前記部品とのいずれか一方又は両方の複数の前記基本運転モードの各々に基づいて、前記負荷変動をバックアップする電源を選択する電源選択部
を備える、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の運転支援システム。 - 複数の運転支援装置と、複数の前記運転支援装置と通信を行う中央給電指令装置とを含む運転支援システムであって、
複数の前記運転支援装置の各々は、
発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する基本運転モード導出部と、
前記機器の複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率を導出する寿命消費率導出部と、
前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、前記機器と前記機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出する運転指標導出部と、
前記運転指標導出部が導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の前記基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力する出力部と、
前記運転指標導出部が導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、中央給電指令装置へ送信する送信部とを備え、
前記中央給電指令装置は、
複数の前記運転支援装置の各々が送信した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを基準として、複数の前記運転支援装置に設定されている運転モードの変更と、運転期間の調整とのいずれか一方又は両方を行うか否かを判定する運転モード判定部と
を備える、運転支援システム。 - 発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解する基本運転モード導出部と、
前記機器の複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率を導出する寿命消費率導出部と、
前記寿命消費率導出部が導出した複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、前記機器と前記機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出する運転指標導出部と、
前記運転指標導出部が導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の前記基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力する出力部と
を備える、運転支援装置。 - コンピュータが実行する運転支援方法であって、
発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解するステップと、
前記機器の複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率を導出するステップと、
導出した複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、前記機器と前記機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出するステップと、
導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の前記基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力するステップと
を有する、運転支援方法。 - 複数の運転支援装置と、複数の前記運転支援装置と通信を行う中央給電指令装置とを含む運転支援システムが実行する運転支援方法であって、
複数の前記運転支援装置の各々が、発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解するステップと、
複数の前記運転支援装置の各々が、前記機器の複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率を導出するステップと、
複数の前記運転支援装置の各々が、導出した複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、前記機器と前記機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出するステップと、
複数の前記運転支援装置の各々が、導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の前記基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力するステップと、
複数の前記運転支援装置の各々が、前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、中央給電指令装置へ送信するステップと、
前記中央給電指令装置が、複数の前記運転支援装置の各々が送信した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを受信するステップと、
前記中央給電指令装置が、前記受信するステップで受信した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを基準として、複数の前記運転支援装置に設定されている運転モードの変更と、運転期間の調整とのいずれか一方又は両方を行うか否かを判定するステップと
を有する、運転支援方法。 - コンピュータに、
発電プラントの発電設備に含まれる機器の負荷変動を、複数の基本運転モードに分解するステップと、
前記機器の複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率を導出するステップと、
導出した複数の前記基本運転モードの各々での寿命消費率に基づいて、前記機器と前記機器を構成する部品とのいずれか一方又は両方の余寿命と、単位発電量当たりの補修費である補修費原単位と、発電原価とのうち、少なくとも一つを導出するステップと、
導出した前記余寿命を示す情報と、前記補修費原単位を示す情報と、前記発電原価を示す情報との少なくとも一つを、複数の前記基本運転モードの各々に関連付けた情報を出力するステップと
を実行させるプログラム。
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