JP2020056854A - 撮像システムにおける防振時の絞り制御手段 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像部の位置を移動する防振手法においては、防振中にピントずれを起こし、ユーザーに鮮明な画像を提供できない。【解決手段】被写体像を光電変換して電気信号を出力する撮像素子100−4と、前記撮像素子へ光を結像させるレンズ100−1と、前記レンズに含まれ前記撮像素子が得る光量を調整する絞り部と、前記絞りを制御する絞り制御部100−3と、前記レンズに含まれる焦点距離を調整するフォーカス部と、前記フォーカスを制御するフォーカス制御部と、前記撮像素子の振動量を検出する振動検出部100−8と、前記撮像部の位置を移動する移動部と、前記振動検出部で検出した振動に応じて移動部を制御し撮像素子に結像する像の振動を補正する振動補正部と、前記振動補正部の有効無効を切り換える選択部を備え、前記選択部が有効である場合に、前記フォーカスの位置に応じて絞り量を制御することを特徴とする絞り制御手段を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、撮像システム、特に防振機能を有する映像監視ビデオカメラにおける絞り制御手段に関する。
映像監視ビデオカメラには、遠隔操作により、撮像部をパン(水平)方向及びチルト(垂直)方向に移動する機構を有するPT(パンチルト)モデルがある。このようなモデルでは、撮影方向や撮影画角をリモートから自在に変更することが可能となっている。また、設置環境の振動によって発生する撮影画像の揺れを低減するための防振機能を有したものもある。防振の手法としては、画像処理による補正を用いた電子防振やレンズ駆動により光学的に補正を行う光学防振等がある。また、前述したパンチルト機構を用いて、揺れに応じてレンズ、撮像素子を含む鏡筒ユニットを駆動し防振を実現するPT防振と呼ばれる手法もある。PT防振は振幅の大きい揺れに対しても補正可能であり、船上等大きな揺れが発生する設置環境において有効である特徴を持つ。
また、従来、映像監視ビデオカメラは、被写界深度が深い構成が主流であったが、レンズ交換式で大口径のレンズを搭載した映像監視ビデオカメラも普及しつつある。
特許文献1には、ズーム倍率が大きい場合において、撮像装置の、ぶれ及び撮影画面内の被写体の動きがないとき、ぶれまたは撮影画面内の被写体の動きがあるときよりも、絞り値を大きくする技術が開示されている。
前述のPT防振のように、撮像部の位置を移動することで、揺れに起因する撮影画像のぼけを低減する防振手法においては、撮像面の位置移動により被写体と撮像面との距離間隔が伸びる場合がある。この防振機構を前述の大口径レンズを搭載した映像監視ビデオカメラに適用した場合、深度が浅くなり、注目被写体からピントが外れやすく、ピント合わせが困難になる。そのため、被写界深度が浅い構成においては、防振前に被写体にピントがあっていても、防振中に被写体距離が伸びることでピントずれを起こす。そのため、防振処理によって画揺れの補正ができる一方で、振動に連動して注目被写体にピントが合ったり合わなかったりを繰り返す。これにより、ユーザーに提供する映像の品位を低下させる。
上記の特許文献1に開示された従来技術では、ズーム倍率が高いときに、ぶれに応じて絞りを絞ることで被写界深度を深くし、撮影画像のぼけを防いでいる。しかしながら、ズーム倍率が高いときは、遠方の被写体を撮影している場合が多く、その場合は絞ることによって被写界深度を広げても被写体ぼけを低減する効果は極めて小さい。また、撮影環境における被写体照度に応じて絞りを自動制御する機能(AE)に不要な制約を与えるデメリットを生じる。
上記の課題を解決するために、本発明に係る撮像システムは、
被写体像を光電変換して電気信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子へ光を結像させるレンズと、前記レンズに含まれ前記撮像素子が得る光量を調整する絞り部と、前記絞りを制御する絞り制御部と、前記レンズに含まれる焦点距離を調整するフォーカス部と、前記フォーカスを制御するフォーカス制御部と、前記撮像素子の振動量を検出する振動検出部と、前記撮像部の位置を移動する移動部と、前記振動検出部で検出した振動に応じて移動部を制御し撮像素子に結像する像の振動を補正する振動補正部と、前記振動補正部の有効無効を切り換える選択部を備え、前記選択部が有効である場合に、前記フォーカスの位置に応じて絞り量を制御することを特徴とする絞り制御手段を備える。
被写体像を光電変換して電気信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子へ光を結像させるレンズと、前記レンズに含まれ前記撮像素子が得る光量を調整する絞り部と、前記絞りを制御する絞り制御部と、前記レンズに含まれる焦点距離を調整するフォーカス部と、前記フォーカスを制御するフォーカス制御部と、前記撮像素子の振動量を検出する振動検出部と、前記撮像部の位置を移動する移動部と、前記振動検出部で検出した振動に応じて移動部を制御し撮像素子に結像する像の振動を補正する振動補正部と、前記振動補正部の有効無効を切り換える選択部を備え、前記選択部が有効である場合に、前記フォーカスの位置に応じて絞り量を制御することを特徴とする絞り制御手段を備える。
本発明に係る撮像システムによれば、被写体距離の変動する防振手法を用いても、振動により被写体にピントが合ったり合わなかったりを繰り返すことなく、ユーザーに鮮明な映像を提供できる。また、フォーカス位置が無限遠側の場合、絞りを調整しないことで、撮影環境における被写体照度に応じて絞りを自動制御する機能(AE)に不要な制約を与えることもない。
以下、添付図面に従って本発明の最良の実施形態について説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
[全体構成]
まず、図1を用い、防振制御手段と絞り制御手段を備える撮像システムの全体構成について説明する。
まず、図1を用い、防振制御手段と絞り制御手段を備える撮像システムの全体構成について説明する。
本実施形態における撮像システムは、撮像装置100、表示部101、入力部102を有する。撮像装置100は、撮像レンズ100−1、フォーカス100−1−1、絞り100−1−2、フォーカス制御部100−2、絞り制御部100−3、撮像素子100−4、撮像素子制御部100−5、映像信号処理部100−6、映像信号配信部100−7、振動検出部100−8、振動補正量算出部100−9、移動部100−10、移動制御部100−11、CPU100−12、I/F部100−13、記憶部100−14、撮像素子情報取得部100−15、レンズ情報取得部100−16を有する。
撮像レンズ100−1は、被写体を撮像するためのレンズと、焦点距離を調整するフォーカス100−1−1と、光量を調整する絞り100−1−2を有し、焦点距離および入射光量、被写界深度を決定する光学装置である。フォーカス制御部100−3は焦点距離を調整する光学系の位置制御を行う。絞り制御部100−4は、絞り開口径の大きさの制御を行う。撮像素子100−5は、撮像レンズ100−1を通った入射光を受光し画像信号を生成する。撮像素子制御部100−6は、撮像素子100−5の画像信号の増幅量及び露光時間の制御を行う。
映像信号処理部100−7は、生成された画像信号に対して、色成分ゲイン調整(カラーをモノクロにする)等、映像に対して信号処理を行う。映像信号配信部100−8は、画像信号を特定の画像圧縮フォーマット(例えばJPEG、H.264)に変換し、画像を外部の表示部101に送出する配信部である。振動検出部100−8はジャイロセンサ等により構成され撮像装置100の振動量を検出する。振動補正量算出部100−9は振動検出部100−8から取得した振動情報から振動補正量を算出する。移動部100−10は、パンチルト機構等により構成され、振動による被写体の揺れを撮像装置100の位置を移動することで揺れを補正するための駆動装置である。
移動制御部100−11は、振動補正量算出部100−9が算出する補正値に応じて移動部100−10の移動量の制御を行う。CPU100−12は、制御フローに基づき周辺のブロックに指示を行う。I/F部100−13は、撮像装置100の外部の入力部102から防振の有効無効等の指示をCPU100−12に伝達する。記憶部100−14は、検出した振動量を記憶する。撮像素子情報取得部100−15は、撮像素子の画素ピッチ情報などの情報を取得する。レンズ情報取得部100−16は、レンズの絞り値や焦点距離の情報を取得する。
[実施形態1]
実施形態1は、撮像システムにおいて撮像した防振の有効無効とフォーカス位置の情報に応じて絞りを制御する方法を示す実施形態である。本実施形態では、移動部100−10にPT駆動装置を使用した実施形態を述べる。以下、図2のフローチャートに従って、具体的な実行手順を述べる。
実施形態1は、撮像システムにおいて撮像した防振の有効無効とフォーカス位置の情報に応じて絞りを制御する方法を示す実施形態である。本実施形態では、移動部100−10にPT駆動装置を使用した実施形態を述べる。以下、図2のフローチャートに従って、具体的な実行手順を述べる。
<ステップS101>
ステップS101では、画像の取得を行う。CPU100−12から、撮像素子制御部100−5、映像信号処理部100−6、フォーカス制御部100−2、絞り制御部100−3、移動制御部100−11の設定を行い、撮像素子100−4から画像を取得する。
ステップS101では、画像の取得を行う。CPU100−12から、撮像素子制御部100−5、映像信号処理部100−6、フォーカス制御部100−2、絞り制御部100−3、移動制御部100−11の設定を行い、撮像素子100−4から画像を取得する。
<ステップS102>
ステップS102では、防振の有効無効の判定を行う。入力部102からの防振の有効無効の指示をCPU100−12にて判定する。防振が無効の場合、防振機能による移動部100−10の移動が行われないため、絞りを調整する必要がない。そのため、絞りを調整することなく処理を終了する。
ステップS102では、防振の有効無効の判定を行う。入力部102からの防振の有効無効の指示をCPU100−12にて判定する。防振が無効の場合、防振機能による移動部100−10の移動が行われないため、絞りを調整する必要がない。そのため、絞りを調整することなく処理を終了する。
<ステップS103>
ステップS103では、フォーカス位置と閾値の大小関係を判定する。入力部102からのフォーカス指示位置より現在の閾値が大きいかをCPU100−12にて判定する。閾値よりも大きい場合は、遠方の被写体を撮影しているため、絞りを調整することによって被写界深度を広げても、被写体ぼけを低減する効果は小さい。そのため、絞りを調整することなく処理を終了する。
ステップS103では、フォーカス位置と閾値の大小関係を判定する。入力部102からのフォーカス指示位置より現在の閾値が大きいかをCPU100−12にて判定する。閾値よりも大きい場合は、遠方の被写体を撮影しているため、絞りを調整することによって被写界深度を広げても、被写体ぼけを低減する効果は小さい。そのため、絞りを調整することなく処理を終了する。
<ステップS104>
ステップS104では、絞りの調整を行う。絞り100−1−2の開口経が小さくなる方向に制御し、被写界深度を広げる。
ステップS104では、絞りの調整を行う。絞り100−1−2の開口経が小さくなる方向に制御し、被写界深度を広げる。
なお、撮像レンズ100―1は、同じ、または異なる種類のレンズに交換可能であり、レンズ情報取得部100−16より取得したレンズ情報に従って絞り量の調整量を変更しても良い。なお、絞り量の調整は、レンズの情報が更新された場合、更新情報に従って絞り量を再度補正しても良い。例えば、交換前レンズと比較して交換後レンズの、絞り値がより小さく、焦点距離がより長い場合は絞り値をより小さくする。なお、このときレンズ情報を取得できない場合は絞りの調整を無効にしても良い。
なお、撮像素子100−4は、同じ、または異なる種類の撮像素子に交換可能であり、撮像素子情報取得部100−15より取得した撮像素子情報に従って絞り量の調整量を変更しても良い。なお、絞り量の調整は、撮像素子の情報が更新された場合、更新情報に従って絞り量を再度補正しても良い。例えば、交換前の撮像素子と比較して交換後の撮像素子の画素ピッチが、より小さい場合は絞り値をより小さくする。なお、このとき撮像素子情報を取得できない場合は絞りの調整を無効にしても良い。
なお、振動検出部100−9の検出振動量を保持する記憶部100−14から、過去の振動量を取得し、過去情報も考慮して絞り調整量を補正してもよい。
このフローを防振有効無効設定時または、フォーカス位置設定時等に実施することで、振動に応じて注目被写体へのピントが合ったり合わなかったりの繰り返しを防止出来る。
次に、本実施例の構成をとることの効果を説明する。
まず、本実施例の構成をとらない場合について、図3、4、5、6、7、8を用いて説明する。図3は、撮像装置の振動が生じていない時の撮像装置301と、撮像装置301の被写界深度内範囲304と、注目被写体303と、撮像装置301と注目被写体303との撮像装置301の光軸方向における距離302、についての例である。
図4は、図3における撮影画像例である。この例では画像中心に注目被写体401が映っている。図5は、図3における防振無効かつ撮像装置振動時の、撮像装置501と、撮像装置501の被写界深度内の範囲504と、注目被写体503と、撮像装置501と注目被写体503との撮像装置501の光軸方向における距離502、についての例である。この例では撮像装置501が振動により下方向に動いている。この場合においても、被写界深度内範囲304、504は一致する。同様に距離302、502は一致する。
図6は、図5における撮影画像例である。撮像装置501が下方向に動いているため、図4と比較して相対的に注目被写体601が上方向に映っている。
図7は、図3における防振有効かつ撮像装置振動時の、撮像装置701と、撮像装置701の被写界深度内の範囲704と、注目被写体703と、撮像装置701と注目被写体703との撮像装置701の光軸方向における距離702、についての例である。撮像装置701が防振有効のため、移動部を制御し注目被写体703に追従している。この場合において、被写界深度内範囲304、704の幅は一致する。一方で、距離302、702は一致せず、距離702は相対的に距離が長くなる。そのため、被写界深度内範囲704から注目被写体703が外れてしまい、ピントが合わなくなる。図8は、図7における撮影画像例である。図6と異なり、注目被写体801は画面中央に映るが、図4と異なり、注目被写体801がぼけてしまう。
本実施例の構成をとる場合について、図9、10を用いて説明する。図9は、図3における防振有効により絞り調整を実施した時の撮像装置901と、撮像装置901の被写界深度内範囲904と、注目被写体903と、撮像装置901と注目被写体903との撮像装置901の光軸方向における距離902、についての例である。被写界深度内範囲304、704より904は、絞りの調整により深度が広がっている。この時の、撮影画像は図4と同様になる。図10は、図7における絞り調整実施時の撮像装置1001と、撮像装置1001の被写界深度内範囲1004と、注目被写体1003と、撮像装置1001と注目被写体1003との撮像装置1001の光軸方向における距離1002、についての例である。被写界深度内範囲1004内に注目被写体1003が収まっている。この時の、撮影画像は図4と同様になる。
以上のように、揺れに起因する撮影画像のぼけを撮像面の位置移動で補正した結果、被写体と撮像面の距離が伸びる場合においても、防振中にピントずれを起こさず、ユーザーに鮮明な画像を提供することができる。また、フォーカス位置を考慮し、フォーカス位置が無限遠側の場合、絞りを調整しないことで、撮影環境における被写体照度に応じて絞りを自動制御する機能(AE)に不要な制約を与えることもなくなる。
100 撮像装置、100―1 撮像レンズ、100―1−1 フェーカス、
100―1−2 絞り、100―2 フェーカス制御部、100―3 絞り制御部、
100−4 撮像素子、100−5 撮像素子制御部、
100−6 映像信号処理部、100−7 映像信号配信部、
100−8 振動検出部、100−9 振動補正算出部、100−10移動部、
100−11 移動制御部、100−12 CPU、100−13 I/F部、
100−14 記憶部、100−15 撮像素子情報取得部、
100−16 レンズ情報取得部、101 表示部、102 入力部
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Claims (8)
- 被写体像を光電変換して電気信号を出力する撮像素子と、
前記撮像素子へ光を結像させるレンズと
前記レンズに含まれ前記撮像素子が得る光量を調整する絞り部と、
前記絞りを制御する絞り制御部と、
前記レンズに含まれる焦点距離を調整するフォーカス部と、
前記フォーカスを制御するフォーカス制御部と、
前記撮像素子の振動量を検出する振動検出部と、
前記撮像部の位置を移動する移動部と、
前記振動検出部で検出した振動に応じて移動部を制御し撮像素子に結像する像の
振動を補正する振動補正部と、
前記振動補正部の有効無効を切り換える選択部と
を備える撮像装置であって、
前記選択部が有効である場合に、前記フォーカスの位置に応じて絞り量を制御することを特徴とする絞り制御方法。 - 前記レンズは、同じ、または異なる種類のレンズに交換可能であり、レンズ情報に従ってフォーカス位置に応じた絞り量を補正することを特徴とした請求項1に記載の絞り制御方法。
- 前記レンズの情報が更新された場合、更新情報に従って絞り量を再度補正することを特徴とする請求項2に記載の絞り制御方法。
- 前記レンズの情報を取得できない場合、絞り量の補正を無効にすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の絞り制御方法。
- 前記撮像素子は、同じ、または異なる種類の撮像素子に交換可能であり、撮像素子の情報に従って絞り量を補正することを特徴とした請求項1に記載の絞り制御方法。
- 前記撮像素子の情報が更新された場合、更新情報に従って絞り量を再度補正することを特徴とする請求項5に記載の絞り制御方法。
- 前記撮像素子の情報を取得できない場合、絞り量の補正を無効にすることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の絞り制御方法。
- 前記振動検出部の検出した振動量を保持する記憶部を持ち、記憶した振動量に応じてピントがはずれない絞り量に補正する請求項1に記載の絞り制御方法。
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