JP2020054048A - 車両の充電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動車両側の冷媒流路と充電装置側の冷媒流路との接続部からの冷媒漏れおよび当該接続部の損傷を抑制できる充電装置を提供する。【解決手段】電動車両10の外部より電力供給可能な外部電源から電動車両10に搭載されたバッテリ11を充電する充電装置において、電動車両10の外部に設けられるとともに冷媒が流通する装置側冷媒流路51と、装置側冷媒流路51を減圧する減圧ポンプ55とを有するとともに、バッテリ11を充電している間にバッテリ11を冷却するバッテリ冷却部50と、電動車両10に設けられるとともに冷媒が流通する車両側冷媒流路14に装置側冷媒流路51を介して冷媒を循環させる冷媒循環モード、および、冷媒循環モード実行後に減圧ポンプ55によって装置側冷媒流路51を減圧することにより車両側冷媒流路14から冷媒を回収する冷媒回収モードを実行可能に構成された制御装置22と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、車両の充電装置に関するものである。
従来、電動車両の急速充電装置の大出力化に対応するため、電動車両の外部から冷媒を供給してバッテリを冷却する充電装置が、特許文献1に開示されている。
この特許文献1の充電装置では、充電装置側に、液相冷媒を循環させる冷媒流路および冷媒ポンプ等の冷却部が設けられている。そして、給電コネクタおよび受電コネクタを接続すると同時に、車両側と充電装置側の冷媒流路を接続することにより、充電装置側の冷却部によってバッテリを冷却する。
また、特許文献1の充電装置では、バッテリの充電完了後、車両側の冷媒流路にコンプレッサで圧縮空気を供給することにより、車両側の冷媒流路に存在する冷媒を充電装置側の冷媒流路に移送する。これにより、車両側から冷媒を回収することができる。
しかしながら、上記特許文献1の充電装置では、冷媒回収時に冷媒流路に対してコンプレッサで圧縮空気を供給するため、冷媒流路を構成する冷媒配管内部の圧力が上昇する。これにより、車両側冷媒流路と充電装置側冷媒流路との接続部からの冷媒漏れや、当該接続部の損傷が発生する恐れがある。
本発明は上記点に鑑みて、電動車両側の冷媒流路と充電装置側の冷媒流路との接続部からの冷媒漏れおよび当該接続部の損傷を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両(10)の外部より電力供給可能な外部電源から車両に搭載されたバッテリ(11)を充電する充電装置において、車両の外部に設けられるとともに冷媒が流通する外部冷媒流路(51)と、外部冷媒流路を減圧する減圧部(55)とを有するとともに、バッテリを充電している間にバッテリを冷却するバッテリ冷却部(50)と、車両に設けられるとともに冷媒が流通する車両側冷媒流路(14)に外部冷媒流路を介して冷媒を循環させる冷媒循環モード、および、冷媒循環モード実行後に減圧部によって外部冷媒流路を減圧することにより車両側冷媒流路から冷媒を回収する冷媒回収モードを実行可能に構成された制御部(22)と、を備える。
これによれば、冷媒回収モードにおいて、減圧部(55)によって外部冷媒流路(51)を減圧することにより車両側冷媒流路(14)から冷媒を回収するので、車両側冷媒流路(14)と外部冷媒流路(51)との接続部(500)内部の圧力が上昇することを抑制できる。したがって、車両(10)からの冷媒回収時において、車両側冷媒流路(14)と外部冷媒流路(51)との接続部(500)からの冷媒漏れおよび当該接続部(500)の損傷を抑制できる。
また、請求項7に記載の発明では、車両(10)の外部より電力供給可能な外部電源から車両に搭載されたバッテリ(11)を充電する充電装置において、車両の外部に設けられるとともに冷媒が流通する外部冷媒流路(51)と、外部冷媒流路を減圧する外部減圧部(73)と、を有するとともに、バッテリを充電している間に冷媒によりバッテリを冷却するバッテリ冷却部(50)と、車両に設けられるとともに冷媒が流通する車両側冷媒流路(14)と外部冷媒流路とが接続された状態で、外部減圧部によって外部冷媒流路を減圧することにより、車両側冷媒流路に冷媒を供給する冷媒供給モードを実行可能に構成された制御部(22)と、を備える。
これによれば、冷媒供給モードにおいて、車両側冷媒流路(14)と外部冷媒流路(51)とが接続された状態で外部減圧部(73)によって外部冷媒流路(51)を減圧することにより、車両側冷媒流路(14)に冷媒を供給するので、車両側冷媒流路(14)と外部冷媒流路(51)との接続部(500)内部の圧力が上昇することを抑制できる。したがって、車両(10)への冷媒供給時において、車両側冷媒流路(14)と外部冷媒流路(51)との接続部(500)からの冷媒漏れおよび当該接続部(500)の損傷を抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図1〜図9に基づいて説明する。本実施形態に係る充電装置20は、電動車両10に搭載されたバッテリ11を充電するための装置である。
本発明の第1実施形態について図1〜図9に基づいて説明する。本実施形態に係る充電装置20は、電動車両10に搭載されたバッテリ11を充電するための装置である。
まず、本実施形態における充電装置20によって充電を行う電動車両10について説明する。図1に示すように、電動車両10は、電気自動車、プラグインハイブリッド車等のように、バッテリ11によって駆動源としての電気モータ(図示せず)を駆動することにより走行するものである。
図2に示すように、電動車両10におけるバッテリ11の図示しない正極端子および負極端子は、充電制御部12を介して受電コネクタ13に接続されている。充電制御部12は、電動車両10の外部から供給された電力をバッテリ11の充電回路に出力する装置であり、充電開始、終了、出力電力制御等の制御を行う。したがって、バッテリ11は、受電コネクタ13から充電制御部12を介して充電がなされるように構成されている。
電動車両10は、バッテリ11を冷却する冷媒が循環する車両側冷媒流路14を備えている。車両側冷媒流路14は、バッテリ11の有する熱を車両側冷媒流路14を循環する冷媒に吸熱させることにより、バッテリ11を冷却するように構成されている。なお、本実施形態では、冷媒として水を採用している。
車両側冷媒流路14の一端部は、第1冷媒接続開口15に接続されている。車両側冷媒流路14の他端部は、第2冷媒接続開口16に接続されている。冷媒接続開口15および第2冷媒接続開口16は、充電装置20における装置側冷媒流路51と接続可能に構成されている。なお、第1冷媒接続開口15、第2冷媒接続開口16および装置側冷媒流路51の詳細については後述する。
電動車両10は、車両側冷媒流路14とは独立して、バッテリ11を冷却する車両側冷却部110を備えている。本実施形態では、車両側冷却部110は、冷却水をバッテリ11に導くとともに、バッテリ11の熱を冷却水に吸熱させることによりバッテリ11を冷却するように構成されている。
図1に示すように、電動車両10のボディを構成する外板には、凹部17が形成されている。この凹部17の底面(図示せず)に、受電コネクタ13、第1冷媒接続開口15および第2冷媒接続開口16が設けられている。
次に、本実施形態における充電装置20について説明する。充電装置20は、電動車両10の外部から電力供給可能な外部電源から電動車両10に搭載されたバッテリ11を充電するものである。
図1および図2に示すように、充電装置20は、装置本体200と、充電ガン30と、装置本体200および充電ガン30を接続する充電ケーブル40と、バッテリ冷却部50とを含んで構成されている。
バッテリ冷却部50は、電動車両10の外部から車両側冷媒流路14に冷媒を循環させ、循環後に冷媒を車両側冷媒流路14から回収するものである。本実施形態では、バッテリ冷却部50は、冷媒が循環する装置側冷媒流路51を有している。このバッテリ冷却部50の詳細な構成については後述する。
充電ガン30は、ガン本体部300と、給電コネクタ31と、第1冷媒接続管32と、第2冷媒接続管33とを備えている。
ガン本体部300は、電動車両10の凹部17に挿入可能に形成されている。ガン本体部300は、凹部17の底面に対向する端面(図示せず)を有している。
給電コネクタ31は、電動車両10に設けられた受電コネクタ13と接続可能に形成されている。給電コネクタ31は、充電ケーブル40を介して後述する充電部21に接続されている。
第1冷媒接続管32および第2冷媒接続管33は、バッテリ冷却部50の装置側冷媒流路51に連通している。第1冷媒接続管32および第2冷媒接続管33は、車両側冷媒流路14と装置側冷媒流路51とを接続可能な接続部500を構成している。
第1冷媒接続管32および第2冷媒接続管33は、ガン本体部300の上述した端面から突出するように設けられている。第1冷媒接続管32および第2冷媒接続管33は、第1冷媒接続開口15および第2冷媒接続開口16のそれぞれと対応する位置に設けられている。第1冷媒接続管32および第2冷媒接続管33は、第1冷媒接続開口15および第2冷媒接続開口16のそれぞれに挿入されることで接続可能に形成されている。
このように構成された充電ガン30を凹部17に挿入すると、以下のように接続が同時になされる。
(1)給電コネクタ31と受電コネクタ13とが接続される。(2)第1冷媒接続管32が第1冷媒接続開口15に挿入され、第1冷媒接続管32と第1冷媒接続開口15とが接続される。(3)第2冷媒接続管33が第2冷媒接続開口16に挿入され、第1冷媒接続管33と第2冷媒接続開口16とが接続される。
したがって、上記(1)により、バッテリ11と充電部21とが接続される。また、上記(2)、(3)により、車両側冷媒流路14と装置側冷媒流路51とが接続される。すなわち、接続部500は、受電コネクタ13に給電コネクタ31が接続されると同時に車両側冷媒流路14と装置側冷媒流路51とを接続する。
また、充電ガン30を凹部17から引き抜くと、上記(1)、(2)、(3)の接続がそれぞれ解除される。
充電ケーブル40は、給電コネクタ31における給電用の正負の接続端子(図示せず)と後述する充電部21とを電気的に接続するものである。また、充電ケーブル40は、第1冷媒接続管32と接続される第1通路61、および第2冷媒接続管33と接続される第2通路62を含んで構成されている。なお、第1通路61および第2通路62の詳細については後述する。
図2に示すように、装置本体200は、充電部21、バッテリ冷却部50、制御装置22、表示部23、および操作部24等を備えている。
充電部21は、充電装置20の外部から供給される交流電力に基づいてバッテリ11を充電するための直流電力を生成する。充電部21は、制御装置22から出力される制御信号に基づいて、当該直流電力を充電ケーブル40と給電コネクタ31とを介して受電コネクタ13に供給するものである。
バッテリ冷却部50は、バッテリ11を充電している間にバッテリ11を冷却するように構成されている。バッテリ冷却部50は、装置側冷媒流路51および減圧ポンプ55等を有している。装置側冷媒流路51は、電動車両10の外部である充電装置20の装置本体200内に設けられるとともに、冷媒が流通する外部冷媒流路である。減圧ポンプ55は、装置側冷媒流路51を減圧する減圧部である。
ここで、本実施形態におけるバッテリ冷却部50について詳細に説明する。バッテリ冷却部50における装置側冷媒流路51には、冷媒ポンプ52、冷媒タンク54、減圧ポンプ55等が配置されている。
冷媒ポンプ52は、冷媒を第1冷媒接続管32の入口側(すなわち充電装置20側)へ圧送する水ポンプである。冷媒ポンプ52は、制御装置22から出力される制御電圧によって、回転数(すなわち、圧送能力)が制御される電動ポンプである。
冷媒ポンプ52の吐出側には、第1通路61が接続されている。第1通路61は、冷媒ポンプ52と第1冷媒接続管32とを接続する冷媒流路である。
第2冷媒接続管33の出口側(すなわち、充電装置20側)には、第2通路62が接続されている。第2通路62は、第2冷媒接続管33と冷媒タンク54とを接続する冷媒流路である。
第2通路には、当該第2通路62を開閉する第2通路開閉弁53が設けられている。第2通路開閉弁53は、制御装置22から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
冷媒タンク54は、装置側冷媒流路51に接続されるとともに、装置側冷媒流路51を循環する冷媒を収容するタンクである。第2通路62は、冷媒タンク54の上方側に接続されている。本実施形態では、第2通路62は、冷媒タンク54の上面に接続されている。
冷媒タンク54には、第3通路63が接続されている。第3通路63は、冷媒タンク54と冷媒ポンプ52の吸入側とを接続する冷媒配管である。本実施形態では、第3通路63は、冷媒タンク54の下方側に接続されている。
さらに、装置側冷媒流路51には、バイパス通路64が設けられている。バイパス通路64は、冷媒ポンプ52を迂回させて第3通路63と第1通路61とを接続する通路である。
バイパス通路64には、当該バイパス通路64を開閉するバイパス通路開閉弁56が設けられている。バイパス通路開閉弁56は、制御装置22から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
また、冷媒タンク54の上方側には、減圧通路65の一端部が接続されている。減圧通路65の他端部は、大気に開放されている。
減圧通路65には、冷媒タンク54の内部空間を減圧する減圧ポンプ55が設けられている。減圧ポンプ55の吸入側は、減圧通路65を介してタンクに接続されている。減圧ポンプ55は、冷媒タンク54の内部空間を減圧することにより、装置側冷媒流路51を減圧する減圧部である。減圧ポンプ55は、制御装置22から出力される制御電圧によって、回転数(すなわち、減圧能力)が制御される電動ポンプである。
次に、本実施形態の電気制御部の概要について説明する。制御装置22は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている制御部である。そして、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、その出力側に接続された各種制御対象機器の作動を制御する。
図3のブロック図に示すように、制御装置22によって制御される制御対象機器は、冷媒ポンプ52、第2通路開閉弁53、減圧ポンプ55、バイパス通路開閉弁56、および後述する表示部23等である。
また、制御装置22の入力側には、バッテリ11の発熱量を検出する発熱量検出部25、および後述する操作部24等が接続されている。
表示部23は、制御装置22の制御に基づいて、充電状態の表示(例えば、充電中、充電終了)や故障発生などの警告表示などの充電動作にまつわる種々の情報を表示するものである。
操作部24は、使用者による、バッテリ11に対する充電のスタートや緊急停止などの操作を入力するものであり、入力結果は制御装置22によって受け付けられる。
制御装置22は、冷媒循環モードおよび冷媒回収モードを実行可能に構成されている。冷媒循環モードは、車両側冷媒流路14に装置側冷媒流路51を介して冷媒を循環させる運転モードである。冷媒回収モードは、冷媒循環モード実行後に、減圧ポンプ55によって装置側冷媒流路51を減圧することにより、車両側冷媒流路14から冷媒を回収する運転モードである。
また、制御装置22は、バッテリ11の充電を制御する充電制御部を構成している。この充電制御部は、図示しない充電切替部および監視部を有している。充電切替部は、バッテリ11の電圧が予め定められた所定電圧に到達するまでは定電流充電を行い、バッテリ11の電圧が所定電圧に到達したら定電流充電を終了して定電圧充電に切り替える。監視部は、充電切替部により定電流充電が行われているか定電圧充電が行われているかを監視する。
制御装置22は、電動車両10の急速充電を行う際に、図4のフローチャートに示す充電制御処理を行う。本実施形態では、制御装置22は、充電部21によってバッテリ11が満充電となるまで充電を行うとともに、満充電となった場合は、充電動作を終了する。
まずステップS100では、充電ガン30が電動車両10に接続されたか否かを判定する。ここで、充電ガン30が電動車両10に接続されると、給電コネクタ31と受電コネクタ13とが接続されると同時に、車両側冷媒流路14と装置側冷媒流路51とが接続される。
ステップS100にて充電ガン30が電動車両10に接続されていないと判定した場合は、ステップS100を繰り返す。
一方、ステップS100にて充電ガン30が電動車両10に接続されていると判定した場合、ステップS110へ進み、使用者により充電スタートの操作がなされたか否かを判定する。具体的には、使用者が、充電装置20の操作部24を操作することにより、充電のスタートが指示される。
ステップS110にて使用者により充電スタートの操作がなされていないと判定された場合は、ステップS110を繰り返す。
一方、ステップS110にて使用者により充電スタートの操作がなされたと判定した場合は、ステップS120へ進み、冷媒循環モードを実行する。すなわち、ステップS120では、バイパス通路開閉弁56を閉弁し、第2通路開閉弁53を開弁し、減圧ポンプ55を停止させ、冷媒ポンプ52を作動させる。
これにより、充電装置20および電動車両10、すなわち車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51においては、図5の矢印に示すように、冷媒ポンプ52→第1通路61→第1冷媒接続管32→第1冷媒接続開口15→車両側冷媒流路14→第2冷媒接続開口16→第2冷媒接続管33→第2通路62→冷媒タンク54→第3通路63→冷媒ポンプ52の順に冷媒が循環する。
このように、冷媒循環モードを実行することで、バッテリ11の熱を、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51を循環する冷媒に対して放熱することができる。これにより、バッテリ11を冷却することができる。
続いて、ステップS130では、定電流充電を開始する。具体的には、ステップS130では、制御装置22は、操作部24の操作入力に対応して充電部21を制御して充電動作を開始させる。充電部21は、バッテリ11の電圧が予め定められた基準電圧に至るまでは一定の電流で充電を行う、いわゆる定電流制御による充電動作を実施する。
続いて、ステップS140では、充電部21による定電流制御が終了したか否かを判定する。ステップS140にて充電部21による定電流制御が終了していないと判定した場合は、ステップS140を繰り返して、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51における冷媒の循環を継続する。
一方、ステップS140にて充電部21による定電流制御が終了したと判定した場合は、ステップS150に進み、充電部21により、一定の電圧で充電を行う定電圧制御による充電動作を開始する。これにより、充電部21において、バッテリ11の電圧が基準電圧に到達したときに定電流制御を終了し、一定の電圧で充電を行う定電圧制御に切り替えることができる。
続いて、ステップS160では、発熱量検出部25にて検出されたバッテリ11の発熱量が車両側の冷却能力以下か否かを判定する。具体的には、ステップS160では、バッテリ11の発熱量が車両側冷却部110の冷却能力以下になっているか否かを判定する。
ステップS160にてバッテリ11の発熱量が車両側の冷却能力以下になっていないと判定した場合は、ステップS160を繰り返して、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51における冷媒の循環を継続する。
一方、ステップS160にてバッテリ11の発熱量が車両側の冷却能力以下になっていると判定した場合は、ステップS170へ進み、冷媒回収モードを実行する。すなわち、ステップS170では、バイパス通路開閉弁56を開弁し、第2通路開閉弁53を閉弁し、減圧ポンプ55を作動させ、冷媒ポンプ52を停止させる。
減圧ポンプ55を作動させることで、図6の破線矢印に示すように、冷媒タンク54内の空気が大気へ吸い出される。このため、冷媒タンク54の内部の圧力が低下して、装置側冷媒流路51の内部が減圧される。
これにより、充電装置20および電動車両10、すなわち車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51においては、図6の実線矢印に示すように、第2通路62→第2冷媒接続管33→第2冷媒接続開口16→車両側冷媒流路14→第1冷媒接続開口15→第1冷媒接続管32→第1通路61→バイパス通路64→第3通路63→冷媒タンク54の順に冷媒が流れる。
このように、冷媒回収モードを実行することで、装置側冷媒流路51内部が減圧されることにより、車両側冷媒流路14内の冷媒が装置側冷媒流路51に移送されて、冷媒タンク54に回収される。
続いて、ステップS180では、接続部500における冷媒の漏れの有無を検出し、ステップS190へ進む。なお、接続部500における冷媒漏れがあったと検出された場合には、表示部23にその旨を警告表示してもよい。
ステップS190では、充電部21における定電圧制御による充電動作が完了したか否かを判定する。ステップS190にて定電圧制御による充電動作が完了していないと判定した場合は、ステップS190を繰り返して、充電操作を継続する。
一方、ステップS190にて定電圧制御による充電動作が完了したと判定した場合は、充電制御処理を終了する。
次に、図4のフローチャートに示す充電制御処理を行った場合におけるバッテリ11の蓄電残量SOCの変化、充電電流の変化、バッテリ11の発熱量の変化、および車両側冷媒流路14における冷媒流量の変化を、図7のタイムチャートに示す。
ステップS120にて冷媒循環モードを実行することにより、充電装置20(すなわち装置側冷媒流路51)から車両側冷媒流路14に冷媒が供給される。
ステップS130にて定電流充電が開始されると、バッテリ11の充電が開始され、SOCが増加する。定電流充電においては、バッテリ11の発熱量が一定である。
定電流制御による充電時には、バッテリ11に流入する電流が大きいことからバッテリ11の発熱量が大きい。一方、定電圧制御による充電時には、定電流制御による充電時に比較してバッテリ11に流入する電流は小さいことから、バッテリ11の発熱量が小さくなる。
このため、ステップS150にて定電圧充電が開始されると、SOCの単位時間当たりの増加率が緩やかになるとともに、バッテリ11の発熱量が徐々に低下する。
そして、ステップS160にてバッテリ11の発熱量が車両側の冷却能力以下になったと判定した場合は、ステップS170にて冷媒回収モードを実行する。これにより、車両側冷媒流路14から充電装置20(すなわち装置側冷媒流路51)に冷媒が回収される。
続いて、図4のフローチャートに示す充電制御処理を行った場合における接続部500の内圧の変化を、図8のタイムチャートに示す。
冷媒供給モードでは、冷媒ポンプ52により圧送された冷媒が装置側冷媒流路51から接続部500を介して車両側冷媒流路14に供給される。このため、冷媒供給モードでは、接続部500の内圧は、大気圧より高い正圧となる。
一方、冷媒回収モードでは、減圧ポンプ55により冷媒タンク54の内部空間を減圧することで、装置側冷媒流路51を減圧する。これにより、車両側冷媒流路14の冷媒を、接続部500を介して装置側冷媒流路51に引き抜く(すなわち吸引する)。このため、冷媒回収モードでは、接続部500の内圧は、大気圧より低い負圧となる。
以上説明したように、本実施形態の充電装置20では、冷媒循環モードおよび冷媒回収モードを切り替えることができる。そして、冷媒回収モードでは、減圧ポンプ55によって装置側冷媒流路51内部を減圧することにより、車両側冷媒流路14から冷媒を回収する。これにより、接続部500内部の圧力は大気圧より低い負圧となる。したがって、冷媒回収時に、接続部500内部の圧力が上昇することを抑制できるので、接続部500からの冷媒漏れおよび当該接続部500の損傷を抑制できる。
図9は、比較例における接続部500の内圧の変化を示すタイムチャートである。比較例は、上記背景技術の欄に記載の問題の解決のために、特許文献1の従来技術を採用したものである。
比較例では、車両側冷媒流路14にコンプレッサで圧縮空気を供給することにより、車両側冷媒流路14に存在する冷媒を装置側冷媒流路51に移送する。このため、図9に示すように、冷媒回収時において、接続部500の内圧が大気圧より高くなる。その結果、接続部500からの冷媒漏れおよび当該接続部500の損傷が発生するおそれがある。
これに対し、本実施形態では、図8に示すタイムチャートからわかるように、冷媒回収時において、接続部500内部の圧力は大気圧より低くなる。このため、接続部500からの冷媒漏れおよび当該接続部500の損傷を抑制できる。
また、本実施形態では、図8に示すタイムチャートからわかるように、充電の終了が近づくと充電電流が小さくなるので、車両側のシステムである車両側冷却部110の冷却能力でバッテリ11の冷却が賄えるようになる。
これに対し、本実施形態の充電装置20では、バッテリ11の発熱量が車両側冷却部110の冷却能力を下回ったときに冷媒回収モードを実行している。これにより、車両側冷却部110の冷却能力でバッテリ11の冷却が賄える状態になった段階で、冷媒の回収を開始することができるので、冷媒の回収を充電の完了よりも早く終わらせることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図10〜図13に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態と比較して、バッテリ冷却部50の構成が異なるものである。
次に、本発明の第2実施形態について図10〜図13に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態と比較して、バッテリ冷却部50の構成が異なるものである。
図10に示すように、本実施形態のバッテリ冷却部50における装置側冷媒流路51では、第2通路開閉弁53を廃止している。
本実施形態の第2通路62は、接続部500を構成する第2冷媒接続管33と冷媒タンク54とを接続する。また、第2通路62は、装置側冷媒流路51の一部を構成している。したがって、本実施形態の第2通路62が、本発明の接続流路に相当している。
また、本実施形態の第2通路62は、冷媒循環モード時に車両側冷媒流路14から流出した冷媒を冷媒タンク54に導くとともに、冷媒回収モード時に冷媒を車両側冷媒流路14側へ導くように構成されている。したがって、本実施形態の第2通路62が、本発明の導出入流路に相当している。
バッテリ冷却部50は、一端部が大気に開放された大気通路66を備えている。大気通路66の他端部は、第2通路62に接続されている。したがって、本実施形態の大気通路66が、本発明の大気開放流路に相当している。
第2通路62と大気通路66との接続部には、三方弁57が配置されている。三方弁57は、1つの流入口と、2つの流出口とを有し、2つの流出口の通路面積比を連続的に調整可能な電気式の三方流量調整弁である。
三方弁57の流入口には、第2通路62を介して第2冷媒接続管33が接続されている。三方弁57の一方の流出口には、第2通路62を介して冷媒タンク54が接続されている。三方弁57の他方の流出口には、大気通路66の他端部が接続されている。
三方弁57は、第2通路62と冷媒タンク54とが接続された第1状態と、第2通路62と大気通路66とが接続された第2状態とを切替可能な切替部である。三方弁57は、制御装置22から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
第2通路62おける三方弁57の流入口側には、第2通路62内の圧力(以下、通路内圧力という)を検出する圧力検出部である通路内圧センサ26が設けられている。通路内圧センサ26の検出信号は、制御装置22に入力される。
冷媒タンク54の上方側には、均圧通路67の一端部が接続されている。均圧通路67の他端部は、大気に開放されている。
均圧通路67には、当該均圧通路67を開閉する均圧弁58が設けられている。均圧弁58を開閉することにより、冷媒タンク54内の圧力が調整される。したがって、本実施形態の均圧弁58は、本発明の圧力調整部に相当している。均圧弁58は、制御装置22から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
冷媒タンク54内部における減圧通路65との接続部には、バッフルプレート541が設けられている。換言すると、冷媒タンク54内部における減圧ポンプ55の吸入側との接続部には、バッフルプレート541が設けられている。バッフルプレート541は、冷媒が減圧ポンプ55の吸入側に流入すること抑制する機能を果たす。
冷媒タンク54には、冷媒タンク54内の冷媒を冷却する冷媒冷却部59が設けられている。本実施形態の冷媒冷却部59は、冷媒タンク54内に配置された冷媒熱交換器591を有している。冷媒熱交換器591は、冷媒と、冷媒より低温の低温熱媒体との間で熱交換を行う熱交換器である。冷媒冷却部59は、冷媒熱交換器591に対して低温熱媒体を循環させることにより冷媒の冷却を行う。
本実施形態の制御装置22は、冷媒循環モードおよび冷媒回収モードに加えて、循環前減圧モードを実行可能に構成されている。循環前減圧モードは、車両側冷媒流路14と装置側冷媒流路51とが接続された場合に、冷媒循環モードを実行する前に、減圧ポンプ55により装置側冷媒流路51を減圧する運転モードである。
本実施形態の制御装置22は、電動車両10の急速充電を行う際に、図11のフローチャートに示す充電制御処理を行う。
なお、図11に示すステップS100、S110、S130〜S160、S180、S190の制御処理は、第1実施形態における同一符号のステップにそれぞれ対応する。したがって、ステップS100、S110、S130〜S160、S180、S190の処理内容に関する詳細な説明は省略する。
本実施形態では、ステップS110にて使用者により充電スタートの操作がなされたと判定した場合は、ステップS111へ進み、各種制御対象機器を以下のように制御する。すなわち、ステップS111では、バイパス通路開閉弁56を閉弁し、三方弁57を第2通路62と冷媒タンク54とが接続された第1状態に切り替え、均圧弁58を閉弁し、冷媒ポンプ52を停止させる。
続いて、ステップS112では、減圧ポンプ55を作動させて、循環前減圧モードを実行する。これにより、装置側冷媒流路51に冷媒が循環していない状態で、装置側冷媒流路51が減圧される。
続いて、ステップS113では、通路内圧センサ26により検出された通路内圧力が予め定めた基準圧力以下であるか否かを判定する。ステップS113にて通路内圧力が基準圧力以下でない(すなわち、基準圧力を上回っている)と判定した場合は、ステップS114へ進み、接続部500の接続不良が生じているとして、充電制御処理を終了する。なお、ステップS114では、接続部500の接続不良が生じている旨を表示部23に警告表示してもよい。
一方、ステップS113にて通路内圧力が基準圧力以下であると判定した場合は、ステップS115へ進み、減圧ポンプ55を停止して、ステップS116へ進む。
ステップS116では、ステップS115にて減圧ポンプ55を停止させてから予め定めた基準時間経過後に、通路内圧センサ26により検出された通路内圧力が基準圧力以下であるか否かを判定する。ステップS116にて基準時間経過後の通路内圧力が基準圧力以下でないと判定した場合は、ステップS114へ進む。
一方、ステップS163にて基準時間経過後の通路内圧力が基準圧力以下であると判定した場合は、ステップS117へ進み、均圧弁58を開弁するとともに、冷媒ポンプ52を作動させて、冷媒循環モードを実行する。
これにより、充電装置20および電動車両10、すなわち車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51においては、図12の矢印に示すように、冷媒ポンプ52→第1通路61→第1冷媒接続管32→第1冷媒接続開口15→車両側冷媒流路14→第2冷媒接続開口16→第2冷媒接続管33→第2通路62→冷媒タンク54→第3通路63→冷媒ポンプ52の順に冷媒が循環する。
このように、冷媒循環モードを実行することで、バッテリ11の熱を、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51を循環する冷媒に対して放熱することができる。これにより、バッテリ11を冷却することができる。
また、本実施形態では、ステップS160にてバッテリ11の発熱量が車両側の冷却能力以下になっていると判定した場合は、ステップS171へ進み、冷媒回収モードを実行する。すなわち、ステップS171では、バイパス通路開閉弁56を開弁し、三方弁57を第2通路62と大気通路66とが接続された第2状態に切り替え、均圧弁58を閉弁し、冷媒ポンプ52を停止させ、減圧ポンプ55を作動させる。
減圧ポンプ55を作動させることで、図13の破線矢印に示すように、冷媒タンク54内の空気が大気へ吸い出される。このため、冷媒タンク54の内部の圧力が低下して、装置側冷媒流路51の内部が減圧される。
これにより、充電装置20および電動車両10、すなわち車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51においては、図13の実線矢印に示すように、第2通路62→第2冷媒接続管33→第2冷媒接続開口16→車両側冷媒流路14→第1冷媒接続開口15→第1冷媒接続管32→第1通路61→バイパス通路64→バイパス通路開閉弁56→第3通路63→冷媒タンク54の順に冷媒が流れる。
このとき、三方弁57により第2通路62と大気通路66とを接続させているので、図13の一点鎖線矢印に示すように、空気が大気通路66を介して第2通路62に流入する。
このように、冷媒回収モードを実行することで、装置側冷媒流路51内部が減圧されることにより、車両側冷媒流路14内の冷媒が装置側冷媒流路51に移送され、冷媒タンク54に回収される。
以上説明したように、本実施形態の充電装置20では、冷媒回収モード時に、三方弁57を第2通路62と大気通路66とが接続された第2状態に切り替える。このため、冷媒回収時に、空気が大気通路66を介して第2通路62に流入する。これにより、大気圧により、第2通路62内の冷媒を、車両側冷媒流路14を介して第1通路61側に押し出すことができる。したがって、冷媒回収を早期に終了させることができる。
また、上述したように、本実施形態の充電装置20では、冷媒タンク54に冷媒冷却部59を設けている。これによれば、冷媒循環モードにおいて、低温の冷媒を車両側冷媒流路14に循環させることができるので、バッテリ11の冷却性能を向上させることができる。
また、上述したように、本実施形態の充電装置20は、冷媒タンク54内の圧力を調整する均圧弁58を備えている。これによれば、冷媒循環モード時に冷媒タンク54内の液面が変化した場合でも、均圧弁58を開弁することにより冷媒タンク54の内圧を調整することができる。なお、冷媒回収モード時には、均圧弁58を閉弁することにより、減圧ポンプ55によって冷媒タンク54内の減圧を行うことができる。
また、上述したように、本実施形態の充電装置20では、冷媒タンク54内部における減圧ポンプ55の吸入側との接続部に、バッフルプレート541を設けている。これによれば、冷媒が減圧ポンプ55に吸引されて漏れ出すことを抑制できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図14〜図19に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第2実施形態と比較して、バッテリ冷却部50の構成が異なるものである。
次に、本発明の第3実施形態について図14〜図19に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第2実施形態と比較して、バッテリ冷却部50の構成が異なるものである。
図14に示すように、本実施形態のバッテリ冷却部50は、第1接続通路610〜第3接続通路630、バッファ通路640、大気接続通路650、冷媒ポンプ52、バッファタンク71、第3通路開閉弁72、バッファポンプ73、大気接続弁74等を備えている。
第1接続通路610は、冷媒タンク54と第1冷媒接続管32とを接続する冷媒通路である。本実施形態では、第1接続通路610は、冷媒タンク54における下方側に接続されている。
第2接続通路620は、第2冷媒接続管33とバッファタンク71とを接続する冷媒通路である。本実施形態では、第2接続通路620は、バッファタンク71における下方側に接続されている。なお、バッファタンク71の詳細については後述する。
第3接続通路630は、バッファタンク71と冷媒タンク54とを接続する冷媒通路である。換言すると、第3接続通路630は、バッファタンク71から流出した冷媒を、冷媒タンク54へ導く冷媒通路である。
本実施形態では、第2接続通路620は、冷媒タンク54における上方側に接続されている。第3接続通路630は、バッファタンク71における下方側に接続されている。
第2接続通路620および第3接続通路630は、ともに装置側冷媒流路51の一部を構成している。そして、第2接続通路620および第3接続通路630は、接続部500を構成する第2冷媒接続管33と冷媒タンク54とを接続する冷媒流路を構成している。したがって、本実施形態の第2接続通路620および第3接続通路630は、本発明の接続流路に相当している。
第3接続通路630におけるバッファタンク71の出口側には、冷媒ポンプ52の吸入側が接続されている。第3接続通路630における冷媒ポンプ52の吐出側には、第3接続通路630を開閉する第3通路開閉弁72が接続されている。冷媒ポンプ52および第3通路開閉弁53は、それぞれ、制御装置22から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
バッファタンク71は、装置側冷媒流路51内の冷媒を一時的に蓄える容器である。バッファタンク71の内容積は、冷媒タンク54の内容積より小さい。
バッファタンク71の内部には、バッファタンク71に蓄えられた冷媒の水位(以下、バッファ液面高さという)を検出する液面センサ711が設けられている。液面センサ711の検出信号は、制御装置22に入力される。
バッファ通路640は、バッファタンク71と冷媒タンク54とを接続する空気通路である。換言すると、バッファ通路640は、バッファタンク71から流出した空気を、冷媒タンク54へ導く空気通路である。本実施形態では、バッファ通路640の一端部は、バッファタンク71における上面に接続されている。バッファ通路640の他端部は、冷媒タンク54における上面に接続されている。
バッファ通路640におけるバッファタンク71の出口側には、バッファポンプ73の吸入側が接続されている。バッファポンプ73は、バッファタンク71を減圧することにより、外部冷媒流路としての第2接続通路620を減圧する減圧部である。なお、本実施形態のバッファポンプ73が、本発明の外部減圧部およびバッファ減圧部に相当している。
バッファポンプ73は、空気を冷媒タンク54側へ圧送するエアポンプである。バッファポンプ73は、制御装置22から出力される制御電圧によって、回転数(すなわち、圧送能力)が制御される電動ポンプである。
バッファタンク71の上面には、大気接続通路650の一端部が接続されている。大気接続通路650の他端部は、大気に開放されている。
大気接続通路650には、当該大気接続通路650を開閉する大気接続弁74が設けられている。大気接続弁74は、制御装置22から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
本実施形態の制御装置22は、冷媒循環モードおよび冷媒回収モードに加えて、冷媒供給モードを実行可能に構成されている。冷媒供給モードは、装置側冷媒流路51から車両側冷媒流路14に冷媒を導入する(すなわち、冷媒を供給する)運転モードである。
また、本実施形態の制御装置22は、電動車両10の急速充電を行う際に、図15のフローチャートに示す充電制御処理を行う。
なお、図15に示すステップS100、S110、S130、S140〜S160、S180、S190の制御処理は、第1実施形態における同一符号のステップにそれぞれ対応する。したがって、S100、S110、S130、S140〜S160、S180、S190の処理内容に関する詳細な説明は省略する。
本実施形態では、ステップS110にて使用者により充電スタートの操作がなされたと判定した場合は、ステップS121へ進み、冷媒供給モードを実行する。すなわち、ステップS121では、冷媒ポンプ52を停止させ、第3通路開閉弁72を閉弁し、大気接続弁74を閉弁し、減圧ポンプ55を停止させ、均圧弁58を開弁し、バッファポンプ73を作動させる。
第3通路開閉弁72および大気接続弁74が閉弁し、かつ、冷媒ポンプ52が停止した状態で、バッファポンプ73を作動させることで、図16の破線矢印に示すように、バッファタンク71内の空気がバッファ通路640を介して冷媒タンク54に圧送される。これにより、バッファタンク71の内部が減圧され、冷媒タンク54内の冷媒が、第1接続通路610、車両側冷媒流路14および第2接続通路620を介してバッファタンク71内に吸引される。
これにより、充電装置20および電動車両10、すなわち車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51においては、図16の実線矢印に示すように、冷媒タンク54→第1接続通路610→第1冷媒接続管32→第1冷媒接続開口15→車両側冷媒流路14→第2冷媒接続開口16→第2冷媒接続管33→第2接続通路620→バッファタンク71の順に冷媒が流れる。
したがって、冷媒供給モードでは、バッファタンク71を減圧することにより、装置側冷媒流路51から車両側冷媒流路に冷媒を導入することができる。このとき、均圧弁58が開弁しているので、バッファタンク71から冷媒タンク54内に空気が圧送された場合でも、均圧弁58から空気を大気中に流出させることができる。これにより、冷媒タンク54内の圧力を一定に保つことができる。
続くステップS130にて定電流充電を開始した後、ステップS131では、液面センサ711で検出されたバッファ液面高さが、予め定めた基準高さ以上であるか否かを判定する。ステップS131にてバッファ液面高さが基準高さ以上でないと判定した場合は、ステップS131を繰り返して、冷媒供給モードを継続する。
一方、ステップS131にてバッファ液面高さが基準高さ以上であると判定した場合は、ステップS132へ進み、冷媒循環モードを実行する。すなわち、ステップS132では、冷媒ポンプ52を作動させ、第3通路開閉弁72を開弁し、バッファポンプ73を停止させる。
これにより、充電装置20および電動車両10、すなわち車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51においては、図17の実線矢印に示すように、冷媒ポンプ52→第3接続通路630→冷媒タンク54→第1接続通路610→第1冷媒接続管32→第1冷媒接続開口15→車両側冷媒流路14→第2冷媒接続開口16→第2冷媒接続管33→第2接続通路620→バッファタンク71→冷媒ポンプ52の順に冷媒が循環する。
このように、冷媒循環モードを実行することで、バッテリ11の熱を、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51を循環する冷媒に対して放熱することができる。これにより、バッテリ11を冷却することができる。
また、本実施形態では、ステップS160にてバッテリ11の発熱量が車両側の冷却能力以下になっていると判定した場合は、ステップS172へ進み、冷媒回収モードを実行する。すなわち、ステップS172では、冷媒ポンプ52を停止させ、第3通路開閉弁72を閉弁し、大気接続弁74を開弁し、減圧ポンプ55を作動させ、均圧弁58を閉弁する。
減圧ポンプ55を作動させることで、図18の破線矢印に示すように、冷媒タンク54内の空気が大気へ吸い出される。このため、冷媒タンク54の内部の圧力が低下して、装置側冷媒流路51の内部が減圧される。
これにより、充電装置20および電動車両10、すなわち車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51においては、図18の実線矢印に示すように、バッファタンク71→第2接続通路620→第2冷媒接続管33→第2冷媒接続開口16→車両側冷媒流路14→第1冷媒接続開口15→第1冷媒接続管32→第1接続通路610→冷媒タンク54の順に冷媒が流れる。
このとき、大気接続弁74を開弁することにより、図18の一点鎖線矢印に示すように、空気が大気接続通路650を介してバッファタンク71に流入する。
このように、冷媒回収モードを実行することで、装置側冷媒流路51内部が減圧されることにより、車両側冷媒流路14内の冷媒が装置側冷媒流路51に移送されて、冷媒タンク54に回収される。
次に、図15のフローチャートに示す充電制御処理を行った場合における車両側冷媒流路14における冷媒流量の変化および接続部500の内圧の変化を、図19のタイムチャートに示す。
本実施形態の冷媒供給モードでは、バッファポンプ73によりバッファタンク71の内部空間を減圧することで、バッファタンク71に接続された第1接続通路610、車両側冷媒流路14および第2接続通路620を減圧する。これにより、冷媒タンク54内の冷媒を、第1接続通路610、車両側冷媒流路14および第2接続通路620を介してバッファタンク71内に引き抜く(すなわち吸引する)。
このため、冷媒供給モードでは、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51の内圧は、それぞれ、大気圧より低い負圧となる。したがって、冷媒供給モードでは、接続部500の内圧も、大気圧より低い負圧となる。
続いて、本実施形態の冷媒循環モードでは、冷媒供給モードの運転状態から冷媒ポンプ52を作動させることで、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51に冷媒を循環させる。このため、冷媒循環モードにおいても、冷媒供給モードと同様、車両側冷媒流路14および装置側冷媒流路51の内圧は、それぞれ負圧のままとなる。
続いて、冷媒回収モードでは、減圧ポンプ55により冷媒タンク54の内部空間を減圧することで、装置側冷媒流路51の第1接続通路610を減圧する。これにより、車両側冷媒流路14の冷媒を、接続部500を介して装置側冷媒流路51側(具体的には、第1接続通路610側)に引き抜く。このため、冷媒回収モードでは、接続部500の内圧は、大気圧より低い負圧となる。
なお、本実施形態の冷媒回収モードでは、大気接続弁74を開弁している。このため、冷媒回収モードにおける接続部500の内圧は、冷媒循環モードにおける接続部500の内圧より高くなる。
以上説明したように、本実施形態の充電装置20では、冷媒供給モード、冷媒循環モードおよび冷媒回収モードを切り替えることができる。そして、冷媒供給モードでは、車両側冷媒流路14と装置側冷媒流路51とが接続された状態で、バッファポンプ73によってバッファタンク71を減圧して、装置側冷媒流路51の一部である第2接続通路620を減圧する。
これにより、冷媒タンク54内の冷媒を、第1接続通路610を介して車両側冷媒流路14に吸引して供給することができる。このとき、接続部500内部の圧力は大気圧より低い負圧となるので、接続部500内部の圧力が上昇することを抑制できる。したがって、冷媒供給時に、接続部500からの冷媒漏れおよび当該接続部500の損傷を抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、例えば以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、例えば以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態では、本発明の冷媒として水を採用した例について説明したが、冷媒はこれに限定されない。すなわち、冷媒として、従来公知の種々の液体を採用することができる。
10 電動車両(車両)
11 バッテリ
14 車両側冷媒流路
22 制御装置(制御部)
50 バッテリ冷却部
51 装置側冷媒流路(外部冷媒流路)
55 減圧ポンプ(減圧部)
11 バッテリ
14 車両側冷媒流路
22 制御装置(制御部)
50 バッテリ冷却部
51 装置側冷媒流路(外部冷媒流路)
55 減圧ポンプ(減圧部)
Claims (11)
- 車両(10)の外部より電力供給可能な外部電源から前記車両に搭載されたバッテリ(11)を充電する充電装置であって、
前記車両の外部に設けられるとともに冷媒が流通する外部冷媒流路(51)と、前記外部冷媒流路を減圧する減圧部(55)と、を有するとともに、前記バッテリを充電している間に前記バッテリを冷却するバッテリ冷却部(50)と、
前記車両に設けられるとともに前記冷媒が流通する車両側冷媒流路(14)に前記外部冷媒流路を介して冷媒を循環させる冷媒循環モード、および、前記冷媒循環モード実行後に前記減圧部によって前記外部冷媒流路を減圧することにより前記車両側冷媒流路から前記冷媒を回収する冷媒回収モードを実行可能に構成された制御部(22)と、を備える充電装置。 - 前記バッテリ冷却部は、前記車両の外部に設けられるとともに、前記外部冷媒流路に接続されて前記冷媒を収容する冷媒タンク(54)を有しており、
前記減圧部は、前記冷媒タンクの内部空間を減圧するように構成されている請求項1に記載の充電装置。 - 前記車両は、前記バッテリを冷却する車両側冷却部(110)を備えており、
前記制御部は、前記バッテリの発熱量が前記車両側冷却部の冷却能力を下回ったときに前記冷媒回収モードを実行する請求項1または2に記載の充電装置。 - 前記バッテリ冷却部は、
前記車両の外部に設けられるとともに、前記外部冷媒流路に接続されて前記冷媒を収容する冷媒タンク(54)と、
前記冷媒循環モード時に前記車両側冷媒流路から流出した冷媒を前記冷媒タンクに導くとともに、前記冷媒回収モード時に前記冷媒を前記車両側冷媒流路側へ導く導出入流路(62)と、
一端が大気に開放されるとともに、他端が前記冷媒流路に接続された大気開放流路(66)と、
前記冷媒流路と前記大気開放流路との接続部に設けられるとともに、前記冷媒流路と前記冷媒タンクとが接続された第1状態と、前記冷媒流路と前記大気開放流路とが接続された第2状態とに切替可能な切替部(57)と、を有しており、
前記制御部は、前記冷媒循環モード時に前記第1状態に切り換えるとともに、前記冷媒回収モード時に前記第2状態に切り換えるように、前記切替部の作動を制御する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の充電装置。 - 前記バッテリ冷却部は、
前記車両の外部に設けられるとともに、前記外部冷媒流路に接続されて前記冷媒を収容する冷媒タンク(54)と、
前記車両側冷媒流路と前記外部冷媒流路とを接続可能な接続部(500)と、
前記接続部と前記冷媒タンクとを接続するとともに、前記外部冷媒流路の一部を構成する接続流路(62)と、
前記接続流路内の圧力を検出する圧力検出部(26)と、を有しており、
前記制御部は、
前記車両側冷媒流路と前記外部冷媒流路とが接続された場合に、前記冷媒循環モードを実行する前に、前記減圧部により前記外部冷媒流路を減圧する循環前減圧モードを実行可能に構成されているとともに、
前記循環前減圧モード時に、前記圧力検出部により検出された前記接続流路内の圧力に基づいて前記接続部の接続不良を判定する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の充電装置。 - 前記制御部は、前記循環前減圧モード時に、前記圧力検出部により検出された前記接続流路内の圧力が予め定めた基準圧力を上回っている場合に、前記接続部の接続不良が生じていると判定する請求項5に記載の充電装置。
- 車両(10)の外部より電力供給可能な外部電源から前記車両に搭載されたバッテリ(11)を充電する充電装置であって、
前記車両の外部に設けられるとともに冷媒が流通する外部冷媒流路(51)と、前記外部冷媒流路を減圧する外部減圧部(73)と、を有するとともに、前記バッテリを充電している間に前記冷媒により前記バッテリを冷却するバッテリ冷却部(50)と、
前記車両に設けられるとともに前記冷媒が流通する車両側冷媒流路(14)と前記外部冷媒流路とが接続された状態で、前記外部減圧部によって前記外部冷媒流路を減圧することにより、前記車両側冷媒流路に前記冷媒を供給する冷媒供給モードを実行可能に構成された制御部(22)と、を備える充電装置。 - 前記バッテリ冷却部は、
前記車両の外部に設けられるとともに、前記外部冷媒流路に接続されて前記冷媒を収容する冷媒タンク(54)と、
前記接続部と前記冷媒タンクとを接続するとともに、前記外部冷媒流路の一部を構成する接続流路(620、630)と、
前記接続流路に設けられるとともに、前記冷媒を収容するバッファタンク(71)と、
前記バッファタンク内を減圧するバッファ減圧部(73)と、を有しており、
前記制御部は、前記冷媒循環モード時に、前記バッファ減圧部によって前記バッファタンク内を減圧することにより前記外部冷媒流路を減圧し、
前記外部減圧部は、前記バッファ減圧部を含んでいる請求項7に記載の充電装置。 - 前記バッテリ冷却部は、
前記車両の外部に設けられるとともに、前記外部冷媒流路に接続されて前記冷媒を収容する冷媒タンク(54)と、
前記冷媒タンク内の前記冷媒を冷却する冷媒冷却部(59)と、を有している請求項1ないし8のいずれか1つに記載の充電装置。 - 前記バッテリ冷却部は、
前記車両の外部に設けられるとともに、前記外部冷媒流路に接続されて前記冷媒を収容する冷媒タンク(54)と、
前記冷媒タンク内の圧力を調整する圧力調整部(58)と、を有している請求項1ないし9のいずれか1つに記載の充電装置。 - 前記バッテリ冷却部は、
前記車両の外部に設けられるとともに、前記外部冷媒流路に接続されて前記冷媒を収容する冷媒タンク(54)と、
前記冷媒タンクの内部空間を減圧する減圧部(55)と、を有しており、
前記減圧部の吸入側は、前記冷媒タンクに接続されており、
前記冷媒タンク内部における前記減圧部との接続部には、バッフルプレート(541)が設けられている請求項1ないし10のいずれか1つに記載の充電装置。
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JP2018179073A JP2020054048A (ja) | 2018-09-25 | 2018-09-25 | 車両の充電装置 |
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