JP2020053603A - 融雪機能付きの太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、太陽電池モジュール内に配置する電熱部材の存在に起因する、発電効率、安全性及び意匠性低下のリスクをいずれも同時に回避することができて、尚且つ、電熱部材から太陽電池モジュール表面の積雪面までの熱伝導効率と電熱部材と太陽電池素子との間の絶縁性とを、高い水準で両立させることができる融雪機能付きの太陽電池モジュールを提供すること。【解決手段】透明前面基板2、受光面側の封止材シート3、太陽電池素子4、非受光面側の封止材シート5、絶縁性樹脂基材11の片面に金属によって構成されている発熱回路12が形成されてなる発熱シート1、密着樹脂シート6、及び、裏面保護シート7が、この順で積層されていて、発熱シート1は、発熱回路12が形成されている側の面が密着樹脂シート6と対面する向きで配置されている、太陽電池モジュール10とする。【選択図】図1

Description

本発明は、融雪機能付きの太陽電池モジュールに関する。詳しくは、太陽電池モジュールの受光面側の表面に付着した雪を融雪することができる融雪機能付きの太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。現在、種々の形態の太陽電池モジュールが開発され、提案されている。一般的に、太陽電池モジュールは、受光面側から順に、透明前面基板、受光側の封止材シート、太陽電池素子、非受光面側の封止材シート、及び、裏面保護シートが、この順で積層されている構成である。
ところで、このような太陽電池モジュールが降雪量の多い地域に設置される場合、太陽電池モジュールの受光面側の表面に雪が付着した状態が続くと、発電効率が著しく低減してしまう。そこで、モジュール表面に付着した雪を除去することができる融雪機能付きの太陽電池モジュールの開発が進んでいる。
例えば、太陽電池モジュールの受光面側の透明前面基板の直上や直下に融雪用の電熱部材が配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュール(特許文献1、2)や、或いは、太陽電池モジュールの太陽電池素子と裏面保護シートとの間に融雪用のヒータが配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュール(特許文献3)等が開示されている。
一方、近年、太陽電池モジュールにおいては、その外観を、黒色等の暗色とすることにより、意匠性を高めたものが求められるようになっている。発熱シートが配置されていない従来の一般的な太陽電池モジュールにおいては、例えば、太陽電池モジュールの非受光面側に、赤外線透過性の暗色層を有する裏面保護シートを配置することにより、太陽モジュール全体の統一感のある暗色の外観によって発現する優れた意匠性を付与した太陽電池モジュール等が提案されている(特許文献4)。
このように従来構成の太陽電池モジュールにおいては、非受光面側の最外層に赤外線透過性の暗色の保護シートを配置することにより、赤外線の蓄熱によるモジュール内部の温度上昇や発電に寄与しうる近赤外線の吸収に起因する発電効率の低下を最小限に抑えながら、太陽モジュール全体として統一感のある暗色の外観を太陽電池モジュールに付与することができる。しかしながら、特許文献1から3に開示されているモジュールのように、非受光面側の保護シートよりも受光面側のいずれかの層に発熱回路を備える発熱シートが配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュールにおいては、暗色の外観を有する裏面保護シートを上記同様に配置したとしても、意匠性を向上させる効果を上記同様に享受することはできない。
モジュール内に発熱シートが配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュールにおいても、従来の一般的な太陽電池モジュール同様に、太陽モジュール全体として統一感のある暗色の外観を付与して意匠性を向上させる手段が求められていた。
特開2017−153195号公報 特開2007−153196号公報 特開2001−250973号公報 特開2010−199555号公報
本発明は、モジュールの内に発熱シートが配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュールに、発電効率の低下を抑制しながら、太陽モジュール全体として統一感のある暗色の外観を付与することを目的とする。
本発明者らは、発熱シートを形成する絶縁性樹脂基材に赤外線透過暗色層を形成することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(1) 受光面側から順に、透明前面基板、受光面側の封止材シート、太陽電池素子、非受光面側の封止材シート、発熱シート、密着樹脂シート、及び、裏面保護シートが、積層されていて、前記発熱シートは、絶縁性樹脂基材の片面に金属製の発熱回路が形成されていて、前記発熱シートを構成する前記絶縁性樹脂基材が、受光面側から視認可能な態様で配置されている赤外線透過暗色層を含んでなる、単層又は多層の樹脂基材であって、前記赤外線透過暗色層は、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する有機系暗色顔料を含有する赤外線透過暗色層である、融雪機能付きの太陽電池モジュール。
(1)の発明は、発熱シートがモジュール内に配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュールにおいて、発熱シートを構成する絶縁性樹脂基材の表面、或いは、視認可能な内層に、可視光は吸収し発電に寄与する近赤外線は透過する赤外線透過暗色層を配置した。これによれば、赤外線の蓄熱による発電効率の低下を回避しながら、太陽電池素子の色味との統一性の強い暗色の外観を有する太陽電池モジュールを求める意匠性に係る要求を満たしながら、尚且つ、暗色層が配置されていることに起因する太陽電池モジュールの発電効率の低下を抑制することができる。
(2) 前記有機系暗色顔料が、茶色系顔料と、フタロシアニン系顔料と、を含有してなり、前記茶色系顔料は、ベンズイミダゾロン系顔料、4−[(2,5−ジクロロフェニル)アゾ]−3−ヒドロキシ−N−(2,5−ジメトキシフェニル)−2−ナフタレンカルボキサミド、1−[(4−ニトロフェニル)アゾ]−2−ナフタレノール、ビス[3−ヒドロキシ−4−(フェニルアゾ)−2−ナフタレンカルボン酸]銅塩、C.I.PigmentBrown7、N,N’−ビス(2,4−ジニトロフェニル)−3,3’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、Δ2,2’(1H,1’H)−ビナフト[2,1−b]チオフェン−1,1’−ジオン及びN、N’−(10,15,16,17−テトラヒドロ−5,10,15,17−テトラオキソ−5H−ジナフト[2,3−a:2’3’−i]カルバゾール−4,9−ジイル)ビス(ベンズアミド)からなる群より選ばれた少なくとも一種以上の顔料である、(1)に記載の融雪機能付きの太陽電池モジュール。
(2)の発明は、(1)の融雪機能付きの太陽電池モジュールにおいて、赤外線透過暗色層の形成に用いる有機系暗色顔料を「茶色系顔料とフタロシアニン系顔料との混合物からなる有機系暗色顔料」(以下、この混合顔料のことを、「ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料」とも言う)を、用いるものとした。この「ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料」は、シリコン結晶系の太陽電池素子を初め、多くの太陽電池素子の色味に近い暗色の外観を有し、又、高い赤外線透過性を有する。よって、これによれば(1)の発明の効果をより高い水準で享受することができる。
(3) 前記裏面保護シートは、受光面側において波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射する赤外線反射層である、(1)又は(2)に記載の融雪機能付きの太陽電池モジュール。
(3)の発明は、(1)又は(2)の発明において、非受光面側の最表面に配置される裏面保護シートを、その受光面側において、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射することができる赤外線反射層とした。例えば、裏面保護シートを、白色顔料を含む白色樹脂により構成することにより上記の反射性を備えさせることができる。これによれば、反射シートの近赤外線透過層を透過して裏面保護シートに達した近赤外線を含む光を受光面側に反射して再び太陽電池素子に向かわせることができるので、暗色層の配置に起因する発電効率の低下を更に抑制することができる。
(4) 前記発熱シートは、前記発熱回路が形成されている側の面が前記密着樹脂シートと対面する向きで配置されていて、前記絶縁性樹脂基材が、受光面側から順に、透明樹脂層、前記赤外線透過暗色層、白色樹脂層が積層されている多層の樹脂基材であって、前記赤外線透過暗色層は、近赤外線を透層する暗色接着剤からなる接着剤層である、(1)から(3)のいずれかに記載の融雪機能付きの太陽電池モジュール。
(4)の発明は、(3)の融雪機能付きの太陽電池モジュールにおいて、赤外線透過暗色層を、透明樹脂層と白色樹脂層とを、接着する暗色の接着剤層として形成した。これによれば、赤外線透過層によって意匠性を維持しつつ、同層を透過した近赤外線を含む光を直下に配置されている白色樹脂層で反射することができるため、(1)から(3)の発明同様の好ましい暗色の外観を維持しつつ、発電効率の低化を更に抑制することができる。
本発明によれば、モジュールの内に発熱シートが配置されている融雪機能付きの太陽電池モジュールに、発電効率の低下を抑制しながら、太陽モジュール全体として統一感のある暗色の外観を付与することができる。
本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールの層構成を模式的に示す断面図である。 本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール用の発熱シートと、これを構成する樹脂基材及び発熱回路の平面構成を模式的に示す平面図である。 本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール用の発熱シートを構成する絶縁性樹脂基材の層構成を模式的に示す断面図である。 本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール用の発熱シートを構成する絶縁性樹脂基材の他の実施形態における層構成を模式的に示す断面図である。 本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール用の発熱シートを構成する絶縁性樹脂基材の更なる他の実施形態における層構成を模式的に示す断面図である。 図1の部分拡大図であり、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール内での入射光の反射の態様の説明に供する図面である。
以下、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールの詳細について説明する。本発明は、以下に例示する実施形態に限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<融雪機能付きの太陽電池モジュール>
先ず、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュールの全体構成について説明する。図1に示すように、本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール10(以下、単に「太陽電池モジュール10」とも言う)は、受光面側から、透明前面基板2、受光面側の封止材シート3、太陽電池素子4、非受光面側の封止材シート5、発熱シート1、密着樹脂シート6、裏面保護シート7が順に積層された構成である。
[全体構成]
太陽電池モジュール10には、主としてモジュールの受光面側表面に付着した雪を除去するための融雪機能を発揮するための熱源となる発熱シート1が配置されている。発熱シート1は、絶縁性樹脂基材11の片面に金属製の発熱回路12が形成されてなる電熱部材である。図1に示す通り、発熱シート1は、太陽電池モジュール10において、太陽電池素子4の非受光面側の下方に配置される。よって、この発熱シート1の配置によって、太陽電池素子4の受光面側への入光が阻害されることはない。
又、この発熱シート1は、発熱回路12が形成されている側の面を、密着樹脂シート6と対面する向きで配置することが好ましい。特許文献2、3にも例示されている通り、通常、樹脂基板に発熱回路が成形されてなる発熱シートは、その両面のうち、当然に発熱回路の側を、加熱対象、即ち、太陽電池モジュールの受光面側の表面に向けて配置される。しかしながら、太陽電池モジュール10において、発熱シート1を、発熱回路12が太陽電池モジュール10の受光面側の表面に向けられた配置ではなく、密着樹脂シート6と対面する向き、即ち、非受光面側の表面に向けられた配置とすることにより、太陽電池モジュール10を、主に透明前面基板2の側から見た場合に金属製の発熱回路12を絶縁性樹脂基材11によって隠蔽することも可能であり、発熱回路の視覚的な露出による意匠性の低下も回避しやすい。
[透明前面基板]
太陽電池モジュール10を構成する透明前面基板2としては、通常、透明なガラス板が用いられる。又、透明前面基板2は、その他の耐候性を有する透明な樹脂シートであってもよい。この樹脂シートは、フレキシブルタイプのモジュールを構成可能な可撓性を有する樹脂シートであってもよい。太陽電池モジュール10においては、発熱シート1が太陽電池素子4の非受光面側に配置されているので、例えば、透明前面基板2としてガラス板等と比較して耐衝撃性に劣る樹脂シートを用いた場合でも、降雪による衝撃や加重による発熱シートの故障リスクを十分に低く抑えることができる。
[封止材シート]
受光面側の封止材シート3及び非受光面側の封止材シート5(以下、これらをまとめて、単に「封止材シート」とも言う)としては、従来公知の太陽電池モジュール同様、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、或いは、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂、或いは、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)をベース樹脂とし、透明性を有する樹脂シートが用いられる。封止材シートの厚さは、特に限定されないが、300μm以上600μm以下であることが好ましい。
尚、太陽電池モジュール10は、受光面側の封止材シート3と非受光面側の封止材シート5、及び、密着樹脂シート6からなる3つの層を、いずれも、同一種類の樹脂をベース樹脂とする樹脂シート等で構成することができる。具体的には、上述した、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、ポリエチレン、又は、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)から封止材シートのベース樹脂として選択される樹脂と同一種類の樹脂をベース樹脂として、密着樹脂シート6を形成することができる。このように上記の3つの層をいずれも、同一種類の樹脂で形成することにより、太陽電池モジュールの製造全体における材料の入手容易性が高まり調達コストを下げることも可能となる。
又、例えば、上記の3つの層をいずれも、EVA樹脂をベース樹脂とし形成する場合、EVA樹脂のJIS C2151による体積抵抗率は、1.5×10程度であるが、太陽電池モジュール10においては、発熱シート1が絶縁性樹脂基材11の発熱回路12が形成されていない側の面を太陽電池素子4に向ける態様で配置されているため、太陽電池素子4の非受光面側の封止材シートを形成するEVAの絶縁性が上記程度であっても、太陽電池素子4と発熱回路12との間の絶縁性について、十分に高い信頼性を保持することができる。
[密着樹脂シート]
密着樹脂シート6は、発熱シート1の発熱回路12が形成されている面と、裏面保護シート7との間に配置されて、両者を十分な強度で接着することを主たる目的とする層である。このような密着樹脂シート6を形成する材料は、EVA、アイオノマー、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、シリコン樹脂、ポリウレタン、等の熱硬化性樹脂、或いは、熱可塑性樹脂に架橋剤等を含有させた樹脂であることが好ましい。但し、上述の通り、封止材シートと同一の樹脂をベース樹脂とすることにより、上述の効果を享受することができるので、例えば、封止材シートがEVAをベース樹脂とする場合であれば、密着樹脂シート6についても、同様にEVA樹脂をベース樹脂とすることが好ましい。
密着樹脂シート6の厚さは、特に限定されないが、発熱回路12の凹凸にも追従して、十分な接着性と接着耐久性を保持する観点から、300μm以上600μm以下であることが好ましい。
[裏面保護シート]
裏面保護シート7としては、従来公知の太陽電池モジュール同様、PETフィルム又はフッ素系樹脂フィルム等が用いられる。このPETフィルムとしては、透明ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、白色PETフィルム、耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート(HR−PET)フィルム等が、必要に応じて選択される。これらのなかでも、耐加水分解性ポリエチレンテレフタレート((例えば、東洋紡社製シャインビーム(耐加水分解性ポリエステルフィルム)等))が好ましい。フッ素系樹脂フィルムとしては、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニル・エステル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(四フッ化エチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等が用いられる。裏面保護シート7の厚さは、特に限定されないが、50μm以上600μm以下であることが好ましい。
又、上記の中でも裏面保護シート7を白色PETフィルム等、白色の樹脂からなる白色樹脂層或いは、アルミニウム箔層等の金属層を含む構成とし、受光面側において「波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射する」赤外線反射層とすることが好ましい。これにより、太陽電池素子に直接入射しなかった透過光を反射することができる光反射性を付与することによって、太陽電池モジュールの発電効率の維持向上に寄与することができる。
裏面保護シート7を白色樹脂層とするには、光反射機能を発揮するための白色顔料の添加が有効であり、この白色顔料としては、酸化チタン等の公知の無機白色顔料を適宜選択して用いることができる。中でも、その粒径が0.2μm以上1.5μm以下の酸化チタンであることがより好ましい。酸化チタンの粒径をこのような範囲に調整することにより、白色樹脂層に、「近赤外線を効率よく反射する機能」を備えさせることができる。
尚、白色顔料の粒径は、日本電子社製の透過型電子顕微鏡(JEM−1230)を用いて白色顔料の一次粒径を写真に撮影した後、その画像をマウンテック社製の画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(MAC−View Ver.3)にて統計処理を行い算出して得られる値を採用する。粒径の算出にあたっては体積基準の円相当径を採用する。尚、本明細書における各種の樹脂や無機フィラーの粉末材料の粒径は、いずれも上記方法によって測定した粒径のことを言うものとする。
又、上述の「波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射する」とは、より具体的には、同波長領域において、積分反射率が75%以上である機能を意味する。又、上記の反射率については、通常比較標準試料との相対反射率を使用する。本発明においては、比較標準試料として硫酸バリウムを使用している。本発明における反射率は、分光光度計(例えば、(株)島津製作所UV2450)に積分球付属装置(例えば、(株)島津製作所製ISR2200)を取り付け、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を測定した値とする。
[太陽電池素子]
太陽電池素子4は、アモルファスシリコン型の太陽電池素子、結晶型シリコン型の太陽電池素子等を用いてなる従来公知の各種の太陽電池素子が特に制限なく用いられる。但し、それらの中でも、その表面の色味が、純粋な黒味から青色、又は青紫色に近づく方向へシフトしている単結晶型の太陽電池素子、具体的には、その表面におけるa値が2.0以上3.0以下、b値が−6.0以上−4.0以下である単結晶型の太陽電池素子への適用が、統一感のある暗色の外観を構成できる点において特に好ましい。
[発熱シート]
図1及び図2に示す通り、発熱シート1は、絶縁性樹脂基材11の片面に金属製の発熱回路12が形成されてなる電熱部材である。発熱回路12は、絶縁性樹脂基材11の一方の表面に直接又は接着剤層を介して形成されている。又、図2に示す通り、発熱シート1の発熱回路12(12A、12B)は、電源121(121A、121B)に接続されていて、この電源121から、発熱回路12に発熱のために必要な電気が供給される。
(絶縁性樹脂基材)
発熱シート1を構成する絶縁性樹脂基材11は、赤外線透過暗色層からなる単層の樹脂基材であるか、或いは、少なくとも一方の表面からは視認可能な態様で配置されている赤外線透過暗色層を含んでなる多層の樹脂基材である。
発熱シート1を構成する絶縁性樹脂基材11の層構成として、図3から図5の各図に示す層構成を好ましい実施形態の具体例として挙げることができる。これらの図に例示されるように、発熱シートには、受光面側から視認可能な暗色層として、赤外線透過暗色層(暗色接着剤層113又は暗色易接着層114)が配置される。発熱シート1を構成する絶縁性樹脂基材11を赤外線を透過する層とすることにより、発電に寄与しうる光の減衰を最小限に止めながら、太陽電池モジュールの意匠性を向上させることができる。この赤外線透過暗色層の組成、物性及び機能の詳細については後述する。
絶縁性樹脂基材が多層の樹脂基材である場合、絶縁性樹脂基材中における赤外線透過暗色層の配置は、上記に例示したいずれの層構成にも限定されないが、図3に示す絶縁性樹脂基材11、或いは、図4に示す絶縁性樹脂基材11Aのように、透明樹脂層112と白色樹脂層111とが積層されてなる多層の樹脂基材からなるであることが好ましい。
発熱シート1を構成する絶縁性樹脂基材11が、上記いずれの層構成である場合においても、絶縁性樹脂基材11が、白色樹脂層111を含んでなる白色樹脂基材であることが好ましく、尚且つ、太陽電池モジュール10との一体化時において、このような発熱シート1を、発熱回路12が形成されている側の面を密着樹脂シート6と対面する向きで配置することがより好ましい。これにより、受光面側に向けられた絶縁性樹脂基材11の発熱回路12が形成されていない側の面によって、上記の透過光を反射して太陽電池素子4に向かわせることができる。白色樹脂層111の組成、物性及び機能の詳細については後述する。
絶縁性樹脂基材11は、上記いずれの層構成からなる場合であっても、太陽電離モジュールにおいて求められる必須の絶縁性を保持するために、所定の体積抵抗率と厚さを併せ持つ樹脂基材であることが要求される。絶縁性樹脂基材11の体積抵抗率は、JIS C2151による体積抵抗率が、1.0×1016Ω・m以上であることが好ましく、1.0×1017Ω・m以上であることがより好ましい。又、このような絶縁性に関する要求を満たした上で、絶縁性樹脂基材11の厚さは、150μm以上200μm以下であることが好ましい。尚、本明細書における体積抵抗率(Ω・m)とは、JIS C2151による体積抵抗率の値のことを言うものとする。
絶縁性樹脂基材11の体積抵抗率が1.0×1016Ω・m以上である場合、その厚さが125μm以上であれば、太陽電池モジュール10において必要とされる絶縁性を確保することができる。又、この絶縁性樹脂基材11の厚さを200μm以下に維持することで、太陽電池モジュール表面への熱伝導効率を好ましい水準に維持することができる。尚、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも、絶縁性樹脂基材11の厚さは、上記範囲内であることが好ましい。
体積抵抗率に係る上記要件を満たして絶縁性樹脂基材11を形成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)を好ましい樹脂として挙げることができる。一例として、PETフィルム(「ルミラー(商品名)」東レ社製)の体積抵抗率は、1.0×1017Ω・m(製品カタログ値)である。一方、特許文献1、2にも開示されているように、従来、発熱回路用の樹脂基板として広く用いられてきたポリエチレンナフタレート(PEN)系の樹脂フィルムは、通常、体積抵抗率が1.0×1016Ω・mに満たない。参考として、「テオネックス(登録商標):2軸延伸ポリエチレンナフタレート」の体積抵抗率は1.8×1015である。よって、太陽電池モジュール10の奏する効果を最大限に享受することを必須とする限りにおいては、PENフィルムは発熱シート1の絶縁性樹脂基材11としての適性に劣り、PETフィルムの方がより好ましいものとなる。
尚、絶縁性樹脂基材11の熱伝導率は、0.1W/m・K以上0.5W/m・K以下であることが好ましく、0.15W/m・K以上0.3W/m・K以下であることが更に好ましい。絶縁性樹脂基材11の熱伝導率を0.1W/m・K以上とすることで、発熱回路12から発生した熱を効率よく太陽電池モジュール10の受光面側の表面に伝えることができる。絶縁性樹脂基材11の熱伝導率を0.5W/m・K以下とすることで発熱回路12から発生した熱を外部に逃がすことなく、太陽電池モジュールの受光面側に伝えることができる。尚、本明細書における熱伝導率とは、レーザーフラッシュ法に基づき測定された25℃における熱伝導率のことを言い、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置(真空理工社製「TC−7000」)等を用いることにより測定することができる値のことを言う。尚、一般的なPETの熱伝導率は、0.20−0.33W/m・Kの範囲にある。
ここで、本発明の太陽電池モジュール10においては、上述の通り、発熱シート1の発熱回路12の形成面を、敢えて、熱を伝えるべき方向(透明前面基板2の側)とは反対側に向けて配置するものとしている。発熱シート1の配置態様を上記の通りとする場合、発熱シート1を構成する絶縁性樹脂基材11について、先ず、材料樹脂毎の固有の物性値である体積抵抗率が所定範囲内にあることを保証した上で、各モジュールにおいて、求められる絶縁性に併せてシート厚さを決定すればよい。絶縁性樹脂基材11の最も好ましい選択の一例として、JIS C2151による体積抵抗率が1.0×1017で、厚さが75μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムで構成する透明樹脂層112と、同一の体積抵抗率と厚さを有する白色のポリエチレンテレフタレートフィルムで構成する白色樹脂層111との積層体からなる厚さ150μm程度の多層樹脂基材を挙げることができる。
(赤外線透過暗色層)
赤外線透過暗色層は、暗色の外観により太陽電池モジュール10の意匠性の向上に寄与する樹脂層である。そして、尚且つ、太陽電池モジュール10の発電効率の向上に寄与する波長750nm以上1500nm以下の近赤外線については、これを吸収せずに透過させることができる樹脂層である。尚、本明細書において「波長750nm以上1500nm以下の光線を透過する」とは、波長750nm以上1500nm以下の光線を15%以上透過、好ましくは50%以上透過、更に好ましくは60%以上透過することを意味するものとする。このように「波長750nm以上1500nm以下の光線を透過する」赤外線透過暗色層は、暗色層における近赤外線の吸収に起因する太陽電池モジュール10の温度上昇や、発電に寄与しうるこの波長域の光の減衰による太陽電池モジュール10の発電効率の低下を低減させることができる。
尚、本発明における「暗色」とは、色座標におけるL値、a値及びb値の範囲が下記の特定範囲にある「色」のことを言い、黒色は当然にこれに含まれる。特定範囲とは、具体的には、L値については、マンセル表色系で明度4.0以下であり、JISZ8722に準拠して測定した、標準光源D65によるCIE系色座標が、−1≦a≦2.5且つ−2≦b≦0.5の範囲のことを言い、この範囲にある色味を、本明細書においては「暗色」と言うものとする。
赤外線透過暗色層は、絶縁性樹脂基材11において、接着層(易接着層、或いは、接着剤層)としての機能も発揮する層としてこれを配置することが好ましい。図3に示す絶縁性樹脂基材11においては、赤外線透過暗色層は暗色接着剤層113として配置されている。この場合、この赤外線透過暗色層(暗色接着剤層113)は、透明樹脂層112と白色樹脂層111とを接合し両層間の必要十分な接着性を維持する役割を果たしながら、併せて、意匠性を向上させ発電効率の低化は抑制するという上述の赤外線透過暗色層としての機能を発揮する。尚、図3に示す層構成からなる絶縁性樹脂基材11においては、暗色接着剤層113が透明樹脂層112を通して視認されることにより、発熱シート1が組込まれてなる太陽電池モジュール10に暗色の好ましい意匠性を発現させる。
尚、赤外線透過暗色層は、図4に示す絶縁性樹脂基材11A又は図5に示す絶縁性樹脂基材11Bのように、絶縁性樹脂基材の一方の最表面に、例えば、暗色接着剤層113同様に近赤外線を透過する暗色易接着層114として配置することもできる。
上記の各形態の赤外線透過暗色層を、暗色の外観を呈するものでありながら、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する層とするためには、各赤外線透過暗色層を形成する樹脂組成物中に赤外線透過性を有する有機系暗色顔料を添加すればよい。
赤外線透過暗色層に含有させる暗色顔料としては、暗色の外観を呈するものであって、上述した近赤外線の透過性を有するものであれば特定の顔料に限定はされない。但し、「茶色系顔料とフタロシアニン系顔料との混合物からなる有機系暗色顔料」(以下、この混合顔料のことを、「ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料」とも言う)を、好ましく用いることができる。この「ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料」は、赤外線透過暗色層に優れた暗色の外観と、高い赤外線透過性を備えさせることができる。尚、「茶色系顔料とフタロシアニン系顔料との混合物からなる顔料(ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料)」が、近赤外線、特には、波長800nm以上900nm以下付近での赤外線透過性について、特に優れた光学特性を有すものであることは、例えば、国際公開第2016/052641号等においても実証されている通りである。
上述の、「茶色系顔料とフタロシアニン系顔料との混合物からなる顔料(ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料)」に含有される顔料成分のうち、「茶色系顔料」としては、ベンズイミダゾロン系顔料、4−[(2,5−ジクロロフェニル)アゾ]−3−ヒドロキシ−N−(2,5−ジメトキシフェニル)−2−ナフタレンカルボキサミド、1−[(4−ニトロフェニル)アゾ]−2−ナフタレノール、ビス[3−ヒドロキシ−4−(フェニルアゾ)−2−ナフタレンカルボン酸]銅塩、N,N’−ビス(2,4−ジニトロフェニル)−3,3’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、Δ2,2’(1H,1’H)−ビナフト[2,1−b]チオフェン−1,1’−ジオン及びN、N’−(10,15,16,17−テトラヒドロ−5,10,15,17−テトラオキソ−5H−ジナフト[2,3−a:2’3’−i]カルバゾール−4,9−ジイル)ビス(ベンズアミド)からなる群より選ばれる少なくとも一種以上の顔料を用いることができる。
「茶色系顔料とフタロシアニン系顔料との混合物からなる顔料(ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料)」に用いる「茶色系顔料」として、上記の中でも、「ベンズイミダゾロン系顔料」を、特に好ましく用いることができる。ベンズイミダゾロン系顔料とは、下記一般式(1)で表されるベンズイミダゾロン骨格を有する顔料である。具体的には、C.I.PigmentYellow120、C.I.PigmentYellow151、C.I.PigmentYellow154、C.I.PigmentYellow175、C.I.PigmentYellow180、C.I.PigmentYellow181、C.I.PigmentYellow194、C.I.PigmentRed175、C.I.PigmentRed176、C.I.PigmentRed185、C.I.PigmentRed208、C.I.PigmentViolet32、C.I.PigmentOrange36、C.I.PigmentOrange62、C.I.PigmentOrange72、C.I.PigmentBrown25等が挙げられるが、これに限るものではない。色域の観点からC.I.PigmentBrown25がより好ましい。
Figure 2020053603
上述の、「茶色系顔料とフタロシアニン系顔料との混合物からなる顔料(ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料)」に含有される顔料成分のうち、「フタロシアニン系顔料」とは、フタロシアニン骨格を有する顔料であり、各種金属が配位されたフタロシアニンをも含む概念である。具体的には、C.I.PigmentGreen7、C.I.PigmentGreen36、C.I.PigmentGreen37、C.I.PigmentBlue16、C.I.PigmentBlue75、又は、C.I.PigmentBlue15等が挙げられる。
尚、上述の通り、赤外線透過暗色層は、発熱シート1の絶縁性樹脂基材11を構成する白色樹脂層111と透明樹脂層112とを接合する暗色接着剤層113として配置されている構成とすることが好ましい。赤外線透過暗色層を接着剤層とする場合、同層を形成する暗色の接着剤は、水酸基を有する主剤樹脂と、イソシアネート基を有する硬化剤と、上述の有機系暗色顔料とを、を含有してなる暗色の接着剤であることが好ましい。
この暗色の接着剤の主剤樹脂は、具体的には、ポリウレタンジオールと、脂肪族ポリカーボネートジオール、との混合物を含むものであることが好ましい。主剤樹脂を構成するポリウレタンジオール、及び、脂肪族ポリカーボネートジオールは、ともに水酸基を有するポリオールであり、イソシアネート基を有する硬化剤と反応して、接着剤層を構成する。主剤をポリウレタンジオールと脂肪族ポリカーボネートジオールとを所定量配合した混合物とすることによって、接着剤層の接着性及び耐候性を向上させることができる。
又、上記の暗色の接着剤の硬化剤は、ポリイソシアネート化合物を主成分とするものであることが好ましい。このポリイソシアネート化合物は、1分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物であり、このイソシアネート基が主剤のポリウレタンジオール化合物中の水酸基と反応することにより、ポリウレタンジオール化合物を架橋する。このようなポリイソシアネート化合物としては、上記において説明した主剤のポリウレタンジオール化合物を架橋することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリウレタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」)、イソシアヌレート変性のイソホロンジイソシアネート(以下、「ヌレート変性IPDI」)等を好ましい硬化剤として例示することができる。
尚、上記の暗色の接着剤の接着成分である主剤及び硬化剤には、良好な塗布性及びハンドリング適正を得るために、溶剤成分を添加することが好ましい。このような溶剤成分としては、上記酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等のカルボン酸エステルを挙げることができるがこれに限定されない。
上記の暗色の接着剤、即ち、水酸基を有する主剤樹脂と、イソシアネート基を有する硬化剤と、上述の有機系暗色顔料(「ベンズイミダゾロン・フタロシアニン顔料」)とを含有する接着剤を用いる場合、その樹脂成分100質量部に対する有機系暗色顔料の含有量は20質量部以上40質量部以下とすることが好ましい。顔料の含有量をこの範囲とすることにより、5g/m以上7g/m以下の範囲の塗布量で、色調の安定性に優れる暗色の意匠性、発電効率に寄与する近赤外線の透過性、及び、必要な接着性を全て兼ね備える接着層とすることができる。
(白色樹脂層)
絶縁性樹脂基材11に光反射機能を付与するために白色樹脂層111を配置する構成とする場合には、光反射機能を発揮するための白色顔料を含有させればよい。この白色顔料としては、裏面保護シートを白色樹脂層とする場合に用いることができるものとして、上記において説明したものと同様の酸化チタン等の公知の無機白色顔料を適宜選択して用いることができる。この白色樹脂層111に、光反射性を付与することにより、例えば、図6に示すように、太陽電池モジュール10において、入射光のうち、赤外線透過暗色層(この場合、暗色接着剤層113)を透過した波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を含む光Lを、この白色樹脂層111でより効率よく反射して再び太陽電池素子4に向かわせることができる。
尚、絶縁性樹脂基材11に光反射機能を付与するために白色樹脂層111を配置する構成とする場合には、絶縁性樹脂基材を、光反射性を担保するに足るだけの厚さを有する白色樹脂層111と、更に、白色樹脂層と積層されてなる絶縁性樹脂基材全層として必要な絶縁性を担保するに足るものとするために必要な厚さを有する透明樹脂層112とを積層した多層構成の樹脂基材とすることが好ましい。絶縁性樹脂基材11をこのような多層構成とすることにより、白色顔料の使用を最小限に抑えることができるため、透明樹脂層112の表面における密着性低下のリスクの低減や、材料コストの節約が望めるのみならず、両層の間に形成される接着剤層に特定の耐光性等を有する添加剤を含有させて、同層に任意の好ましい機能を発現させることもできる。
(発熱回路)
発熱回路12は、通電時に、太陽電池モジュール10の受光面側に付着した雪を溶かすための熱を発する電熱回路であるが、このような発熱回路12を構成する金属として、銅、アルミニウム、ステンレス、金、銀、等を、好ましい金属として挙げることができる。中でも、電気伝導性や熱伝導性の観点から銅を用いることが好ましい。以下、発熱回路12が銅により形成されているものとしてその詳細を説明する。
図2は、発熱回路12の平面構成を模式的に示す図であるが、発熱回路12の平面構成、即ち回路パターンは、これに限定されるものではない。発熱回路12の回路パターンは、図2に示されるような折り返しの連続パターンでもよいし、並置又は対面して配置される複数の櫛状のプレートが連続する櫛形パターン、単純な格子状パターン、或いは、ボロノイ形状パターンであってもよい。いずれの回路パターンとする場合であっても、各パターン間での短絡の危険が十分に抑えられていて、十分な熱が発生する回路パターンであればよい。
ここで、太陽電池モジュール10において、太陽電池素子4の非受光面側に配置されることが想定されている発熱シート1は、太陽電池素子4の受光面側に発熱シートを配置する場合(例えば、特許文献1、2に開示されている融雪機構)ほどの、光透過性は要求されない。例えば、特許文献1、2に開示されている発熱シート(融雪機構)においては、絶縁性樹脂基材の面積に対する発熱回路の面積の割合である金属被覆率が0.2%以上5.0%以下とすることが好ましいことが記載されているが、このような制約から解放される発熱シート1においては、発熱回路12の回路設計の自由度は各段に大きくなる。
発熱シート1においては、絶縁性樹脂基材11の発熱回路12の形成領域内における絶縁性樹脂基材11の金属被覆率が、10%を超えて25%以下であることが好ましい。絶縁性樹脂基材11の金属被覆率が10%未満であると、太陽電池モジュール10の層構成において、モジュール表面にまで融雪に必要な十分な熱を伝えることが困難となる。この金属被覆率が25%を超えると、表面に露出する樹脂面の面積の減少により、対面する部材との接着性が、要求される接着強度の下限を下回るほどに低下する畏れがあるため好ましくない。尚、金属被覆率を上記の上限値以下の範囲内でできるだけ高めることにより、発熱の均一性を高めることができる。
ここで、「絶縁性樹脂基材の金属被覆率」とは、絶縁性樹脂基材の両表面のうち、発熱回路が形成されている面における発熱回路の形成領域の総面積に対する、発熱回路を形成する金属箔又は金属線により絶縁性樹脂基材が被覆されている部分の面積の割合(%)のことを言う。具体的な例として、図2に示す発熱回路12の場合においては、発熱回路12が形成されている全領域の面積(x×y)に対する、発熱回路12を構成する金属箔(図2では黒で塗りつぶされているパターン部分)の総面積の割合(%)のことを言う。
又、発熱シート1は、発熱回路12の形成領域を、同領域の中心部を含む内側領域と、この内側領域を取り囲んで発熱回路12の形成領域の外縁を含んでなる外側領域とに仮想的に区画分けした場合において、内側領域内における金属被覆率よりも、外側領域内の金属被覆率の方が大きくなるような回路パターンにより構成されていることがより好ましい。
このように、発熱回路12の形成領域のうち、上記の外側領域において、発熱原である金属の存在密度が相対的に大きい回路パターンとすることにより、例えば、並列回路毎の電流の調整による等、何等かのその他の手段で発熱回路の特定領域の電力密度(W/m)のみを高めた場合と同様に、上記の外側領域における発熱量のみを他の領域から独立して容易に増加させることができる。そして、これにより、太陽電池モジュール10の受光面側の表面においては、その外縁部近傍に、中心部よりも多くの熱を供給することができる。太陽電池モジュール10は、通常、例えば切り妻造りの住宅屋根上等、傾斜した状態で設定されているため、例えば、上記の回路構成によって、傾斜面に設置されている太陽電池モジュール10の下方寄りの端部により多くの熱が届けば、先ずその部分に付着する雪を優先的に溶かすことにより、傾斜した状態で配置されている太陽電池モジュール10の表面からの落雪を効率よく促進することができる。つまり、発熱回路12の回路パターンを外側領域に発熱原がより多く偏在するパターンとすることにより、より少ない熱量、即ち電気消費で、効率よく、太陽電池モジュールの表面全体の除雪を行うことができる。尚、図2においては一点鎖線で発熱回路の形成領域の境界線が記載されているが、実際には境界線が形成されていることはなく、境界線は仮想線である。
発熱回路12への通電方法は特に限定されないが、外部に設置される電源121から制御部を介して通電する方法を例示することができる。例えば、降雪時や融雪機能付きの太陽電池モジュールの受光面側の表面の着雪時に、外部電源から発熱回路12に通電して透明融雪機構の受光面側の表面の温度を制御できるような制御部を備えることにより、融雪機能付きの太陽電池モジュールの融雪機能に必要な消費電力を最小限にすることができる。
尚、絶縁性樹脂基材11の表面に発熱回路12を形成する方法としては、従来周知の回路形成方法によることができる。例えば、PETフィルムの表面に銅箔を接着した後、マスキングとエッチング処理により発熱回路12を形成する方法が代表的である。
[太陽電池モジュールの製造方法]
(積層工程)
太陽電池モジュール10の製造においては、先ず、発熱シート1及び、上記においてその詳細を説明した各構成部材を、透明前面基板2、受光面側の封止材シート3、太陽電池素子4、非受光面側の封止材シート5、発熱シート1、密着樹脂シート6、裏面保護シート7の順に積層する積層工程を行う。この積層工程においては、発熱シート1は、一般的な載置態様と異なり、発熱回路12が形成されている側の面を密着樹脂シート6に対面させる向きで配置することが好ましい。
(一体化工程)
次に、積層工程において上記順序で積層された積層体を、真空熱ラミネート加工等の熱ラミネーション処理により加熱圧着して一体化する工程を行う。この加熱圧着時の加熱温度は、110℃以上190℃以下の範囲内とすることが好ましく、130℃以上であることがより好ましい。又、加熱時間は、5分〜60分の範囲内が好ましい。この真空熱ラミネート加工は、裏面保護シート7と発熱シート1の発熱回路12の形成面とを密着樹脂シート6を介して加熱圧着する態様で行う。例えば、密着樹脂シート6のベース樹脂がEVAである場合、これにより、裏面保護シート7と発熱シート1の間に介在する密着樹脂シート6の高い接着性を十分に発現させることができる。
以上、説明した本発明の融雪機能付きの太陽電池モジュール10は、図3〜5に例示されるような赤外線透過暗色層を備える発熱シートを、太陽電池素子4の非受光面側の封止材シート直下に配置することにより、太陽電池モジュール内に配置する発熱シートの存在に起因する、発電効率低下のリスクを回避しながら、太陽モジュール全体として統一感のある暗色の外観を付与することができる。
1 発熱シート
11 絶縁性樹脂基材
111 白色樹脂層
112 透明樹脂層
113 暗色接着剤層
114 暗色易接着層
115 透明接着剤層
12 発熱回路
121 電源
2 透明前面基板
3 受光面側の封止材シート
4 太陽電池素子
5 非受光面側の封止材シート
6 密着樹脂シート
7 裏面保護シート
10 融雪機能付きの太陽電池モジュール

Claims (4)

  1. 受光面側から順に、透明前面基板、受光面側の封止材シート、太陽電池素子、非受光面側の封止材シート、発熱シート、密着樹脂シート、及び、裏面保護シートが、積層されていて、
    前記発熱シートは、絶縁性樹脂基材の片面に金属製の発熱回路が形成されていて、
    前記発熱シートを構成する前記絶縁性樹脂基材が、受光面側から視認可能な態様で配置されている赤外線透過暗色層を含んでなる、単層又は多層の樹脂基材であって、
    前記赤外線透過暗色層は、波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を透過する有機系暗色顔料を含有する赤外線透過暗色層である、
    融雪機能付きの太陽電池モジュール。
  2. 前記有機系暗色顔料が、茶色系顔料と、フタロシアニン系顔料と、を含有してなり、
    前記茶色系顔料は、ベンズイミダゾロン系顔料、4−[(2,5−ジクロロフェニル)アゾ]−3−ヒドロキシ−N−(2,5−ジメトキシフェニル)−2−ナフタレンカルボキサミド、1−[(4−ニトロフェニル)アゾ]−2−ナフタレノール、ビス[3−ヒドロキシ−4−(フェニルアゾ)−2−ナフタレンカルボン酸]銅塩、C.I.PigmentBrown7、N,N’−ビス(2,4−ジニトロフェニル)−3,3’−ジメトキシ−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸ジイミド、Δ2,2’(1H,1’H)−ビナフト[2,1−b]チオフェン−1,1’−ジオン及びN、N’−(10,15,16,17−テトラヒドロ−5,10,15,17−テトラオキソ−5H−ジナフト[2,3−a:2’3’−i]カルバゾール−4,9−ジイル)ビス(ベンズアミド)からなる群より選ばれた少なくとも一種以上の顔料である、請求項1に記載の融雪機能付きの太陽電池モジュール。
  3. 前記裏面保護シートは、受光面側において波長750nm以上1500nm以下の近赤外線を反射する赤外線反射層である、請求項1又は2に記載の融雪機能付きの太陽電池モジュール。
  4. 前記発熱シートは、前記発熱回路が形成されている側の面が前記密着樹脂シートと対面する向きで配置されていて、
    前記絶縁性樹脂基材が、受光面側から順に、透明樹脂層、前記赤外線透過暗色層、白色樹脂層が積層されている多層の樹脂基材であって、
    前記赤外線透過暗色層は、近赤外線を透層する暗色接着剤からなる接着剤層である、請求項1から3のいずれかに記載の融雪機能付きの太陽電池モジュール。
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