JP2020053601A - 光半導体装置用金属材料、及びその製造方法、及びそれを用いた光半導体装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで本発明の一態様は、樹脂材料との密着性を高めた光半導体装置用金属材料、及びその製造方法、及びそれを用いた光半導体装置を提供することを目的とする。
光半導体装置
図1A及び図1Bに、実施形態1の光半導体装置100の構造を示す。本実施形態の光半導体装置100は、平面視において矩形である発光素子2と、一対の板状の光半導体装置用金属材料1からなるリードフレーム10(以下、単に「リードフレーム10」ともいう。)と、リードフレーム10の一部が埋め込まれた樹脂成形体3と、を備える。
光半導体装置用金属材料
図2Aは、リードフレーム10又は基板を構成する光半導体装置用金属材料1の一実施形態を示す概略断面図である。
光半導体装置用金属材料1は、例えば銅合金からなる導電性の基体1aと、基体1a上に、ニッケル又はニッケル合金めっき層1bと、厚さが0.01μm以上0.5μm以下、金含有率が80質量%以上95質量%以下の金銀合金めっき層1dとをこの順に有する。
光半導体装置用金属材料1の表面は、厚さが0.01μm以上0.5μm以下、金含有率が80質量%以上95質量%以下の金銀合金めっき層1dで被覆されている。光半導体装置用金属材料の450nmに発光ピーク波長を有する光に対する反射率は、表層の金銀合金めっき層の主として金の含有率によって変化する。光半導体装置用金属材料の反射率が25%未満であると、金の含有率が高いことを示し、反射率が45%を超えると金の含有率が低いことを示す。光半導体装置用金属材料の反射率が25%以上45%以下であれば、樹脂材料と光半導体装置用金属材料からなるリードフレームの密着性が良好となり、光半導体装置を半田リフロー実装する工程において、半田が光半導体装置内に浸入することや封止材料が外部に漏れるのを抑制することができる。また、光半導体装置用金属材料1の反射率が25%以上45%以下であると、硫化を抑制して、光束を維持することができる。
金銀合金めっき層1dは、光半導体装置用金属材料1の表面に設けられる。金銀合金めっき層1dの厚さは、0.01μm以上0.5μm以上であり、好ましくは0.02μm以上0.4μm以下である。金銀合金めっき層1dの厚さが0.01μm未満と薄くなると、樹脂材料との密着性が低下し、光半導体装置用金属材料1をリードフレーム又は基板として用いた光半導体装置100は、封止部材5及び樹脂成形材3との密着性が低下する場合がある。また、金銀合金めっき層1dの厚さが0.5μmを超えて厚くなると、高価な貴金属の使用量が多くなり、コストが高くなるため、好ましくない。
光半導体装置用金属材料1は、表層に金銀合金めっき1dがその上に積層される基体1aを有する。本実施形態においては、基体1aは、光半導体装置用金属材料1のおおまかな形状を決定する材料として用いられる。
本実施形態の光半導体装置用金属材料1は、基体1a上にニッケル又はニッケル合金めっき層1bを有する。
光半導体装置用金属材料
図2Bは、リードフレーム10を構成する光半導体装置用金属材料1の他の実施形態を示す概略断面図である。光半導体装置用金属材料1は、ニッケル又はニッケル合金めっき層1bと、金銀合金めっき層1dとの間に、下地層1cとして、ロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっき層1cを有することが好ましい。
本実施形態の光半導体装置用金属材料1は、ニッケル又はニッケル合金めっき層1bに接触する下地層として、ロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっき層1cを有することが好ましい。銅を含む材料からなる基体1aを用いた場合、基体1aの上にニッケル又はニッケル合金めっき層1bを設け、その上に第2の下地層としてロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっき層1cを設け、表層として金銀合金めっき層1dをこの順に積層させることが好ましい。このような構成とすることで、例えば基体1aに銅が含まれる場合、基体1aに含まれる銅が、金銀合金めっき層1dに拡散するのを抑制することができ、積層された各めっき層の密着性を高めることができる。また、基体1aに含まれる銅の拡散が抑制されることで、光半導体装置用金属材料1をリードフレーム10として用いた場合に、ワイヤボンディング性を高めることができる。
光半導体装置
図3A及び図3Bは、実施形態4の光半導体装置200の構造を示す。本実施形態の光半導体装置200は、屈曲部を有さないリードフレーム10を有する。実施形態1の光半導体装置100と、共通する部材には、同一の符号を付した。
次に、実施形態1の光半導体装置100及び実施形態4の光半導体装置用200を構成する各部材について説明する。
発光素子2は、発光素子2は、任意の波長の半導体発光素子を選択することができる。例えば、青色、緑色発光の発光素子2としては、InGaN、GaN、AlGaNなどの窒化物系半導体やGaPを用いたものを用いることができる。また、赤色の発光素子としては、GaAlAs、AlInGaPなどを用いることができる。さらに、これ以外の材料からなる発光素子2を用いることもできる。用いる発光素子2の組成や発光色、大きさや、個数などは目的に応じて適宜選択することができる。
樹脂成形体3は、一対のリードフレーム10を一体的に保持する樹脂組成物からなる部材である。樹脂成形体3の平面視形状は、図1Aに示すような一対の対向する辺が他の対向する辺よりも長い、平面が略長方形状であってもよく、図3Aに示すような四角形であってもよい。その他、樹脂成形体3は、多角形、更にそれらを組み合わせたような形状とすることができる。樹脂成形体3が凹部を有する場合、凹部の側壁部31は、その内側面は図3Bに示すような底面に対して傾斜した角度で設けた傾斜面を有してもよく、略垂直な角度であってもよく、段差面を有していてもよい。また、その高さや開口部の形状などについても、目的や用途に応じて適宜選択することができる。凹部の内部にはリードフレーム10が設けられることが好ましい。一対のリードフレーム10の間は、樹脂成形体3を構成する樹脂組成物によって埋められ、樹脂成形体3の底面の一部32を構成する。
接合部材4は、発光素子2をリードフレーム10に固定し実装する部材である。導電性の接合部材4の材料として、銀、金、パラジウムを含む導電性ペースト、金−スズ、スズ−銀−銅などの共晶はんだ材料、低融点金属などのろう材、銅、銀、金粒子、銀又は銀合金めっき層と同様の材料を用いることができる。絶縁性の接合部材4としては、エポキシ樹脂組成物、シリコーン樹脂組成物、ポリイミド樹脂組成物やその変性樹脂、ハイブリッド樹脂などを用いることができる。これらの樹脂を用いる場合は、発光素子2からの光や熱による劣化を考慮して、発光素子2の実装面にアルミニウム膜や銀膜などの反射率の高い金属層や誘電体反射膜を設けることができる。
封止部材5は、発光素子2、リードフレーム10、ワイヤ6、後述する保護膜の各部材を被覆するよう設けられる。光半導体装置は、封止部材5を備えることで、被覆した部材を塵芥や水分、更には外力などから保護することができ、光半導体装置の信頼性を高めることができる。特に、保護膜を形成した後に封止部材5を保護膜上に設けることで、保護膜を保護することができるため、光半導体装置の信頼性が高まる。
ワイヤ6は発光素子2とリードフレーム10などの導電部材とを接続する。ワイヤ6の材料は、金、アルミニウム、銅など及びこれらの合金が好適に用いられる。また、ワイヤ6は、コアの表面にコアと別の材料で被覆層を設けたもの、例えば、銅のコアの表面にパラジウムやパラジウム金合金などを被覆層として設けたものを用いることができる。なかでも、ワイヤ6の材料は、信頼性の高い金、銀、銀合金のいずれか1種から選ばれることが好ましい。また、特に、光反射率の高い銀または銀合金であることが好ましい。この場合は特に、ワイヤ6は保護膜によって被覆されることが好ましい。これにより、銀を含むワイヤの硫化や断線を防止し、光半導体装置の信頼性を高めることができる。また、リードフレーム10を構成する光半導体装置用金属材料の基体1aが銅からなる、ワイヤ6が銀又は銀合金からなる場合、光半導体装置用金属材料1が、ニッケル又はニッケル合金めっき層1bを備えることによって、銅と銀での間の局部電池の形成を抑制することができる。これにより、リードフレーム10及びワイヤ6の劣化が抑制され、信頼性の高い光半導体装置とすることができる。
光半導体装置はさらに、保護膜を備えてもよい。保護膜は、リードフレーム10を構成する光半導体装置用金属材料1の表面に設けられた金銀合金めっき層1dを少なくとも被覆する。保護膜は、主としてリードフレーム10を構成する光半導体装置用金属材料1の表面の金銀合金めっき層1dの変色または腐食を抑制する部材である。さらに、任意に、発光素子2、接合部材4、ワイヤ6、基体(樹脂成形体3)などのリードフレーム10以外の部材の表面や、金銀合金めっき層1dが設けられていない光半導体装置用金属材料1の表面を被覆してもよい。ワイヤ6が銀又は銀合金である場合、保護膜はワイヤ6を被覆するよう設けられることが好ましい。これにより、銀を含むワイヤの硫化や断線を防止し、光半導体装置の信頼性を高めることができる。
保護膜は、原子層堆積法(以下、ALD(Atomic Layer Deposition)ともいう)によって形成されることが好ましい。ALD法によれば、非常に均一な保護膜を製膜することができるとともに、形成された保護膜が他の成膜方法で得られる保護膜に比較して緻密であるため、例えばリードフレーム10を構成する光半導体装置用金属材料1のインジウム又はインジウム合金めっき層1dの硫化を非常に有効に防止することができる。
次に、光半導体装置の製造方法の一例として、実施形態4の光半導体装置200の製造方法を図4A乃至図4Dに基づき説明する。
図4Aに示すように、本発明の実施形態2又は3の光半導体装置用金属材料1からなるリードフレーム10を準備する。具体的には、光半導体装置用金属材料1の基体1aを構成する例えば銅の金属板をパンチングし、後述する光半導体装置用金属材料1の製造方法で説明するように、ニッケル又はニッケル合金めっき層1b、必要に応じてロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっき層1c、さらに金銀合金めっき層1dを形成し、リードフレームであるリードフレーム10を形成する。
光半導体装置用金属材料の製造方法
次に、光半導体装置用金属材料の製造方法について説明する。
実施形態5の光半導体装置金属材料の製造方法は、基体上に、ニッケル又はニッケル合金めっきの層を形成する工程と、必要に応じてロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金のめっきの層を形成する工程と、厚さが0.01μm以上0.5μm以下であり、金含有率が80質量%以上95質量%以下の金銀合金めっきの層を形成する工程の各工程をこの順に含む。
図2Aに示すように、以下の基体1aを表面に、ニッケル又はニッケル合金めっき層1b、その上に表層である金銀合金めっき層1dを、この順で、以下に示す浴組成を有する各めっき液を用いて、各条件で電解めっきにて光半導体装置用金属材料1を形成した。この光半導体装置用金属材料1を用いて、一対のリードフレームであるリードフレーム10を用意した。実施例における各層の厚さは表1に記載した。めっき時間は5秒間以上10分間以内に調整した。
銅の基体:三菱伸銅株式会社製のTAMAC194材をプレス金型でリードフレーム形状にしたものを使用した。
ニッケルめっき層1bは、標準的なスルファミン酸電解めっき浴として、以下の浴組成のめっき液を用いた。
ニッケル又はニッケル合金めっき液
硫酸スルファミン酸ニッケル:450g/L
塩化ニッケル:10g/L
ほう酸:30g/L
pH4.0
前記めっき液を用いて、めっき時間を調整し液温55℃、陰極電流密度5A/dm2で電解めっきしてニッケルめっき層を形成した。陽極は硫黄添加のニッケル板を使用した。
金銀合金めっき液1
シアン化金カリウム:金として9g/L
シアン化銀カリウム:銀として1g/L(金90質量%、銀10質量%)
シアン化カリウム:120g/L
炭酸カリウム:15g/L
前記めっき液を用いて、めっき時間を調整し、液温30℃、陰極電流密度0.8A/dm2で電解めっきして金銀合金めっき層を形成した。陽極は金含有率90質量%の可溶性金銀合金電極を用いた。
図2Bに示すように、以下の基体1aを表面に、ニッケル又はニッケル合金めっき層1b、その上に下地層であるロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっき層1c、その上に表層である金銀合金めっき層1dを、この順で、以下に示す浴組成を有する各めっき液を用いて、各条件で電解めっきにて光半導体装置用金属材料1を形成した。この光半導体装置用金属材料1を用いて、一対のリードフレームであるリードフレーム10を用意した。
基体1aと、ニッケルめっき層を形成するめっき液は、実施例1と同じものを用いた。
実施例2のパラジウムめっき層1cは、以下の浴組成のめっき液を用いた。
パラジウム又はパラジウム合金めっき液
テトラアンミンパラジウム塩化物:パラジウムとして5g/L
硝酸アンモニウム:150g/L
3−ピリジンスルホン酸ナトリウム:5g/L
pH8.5
前記めっき液を用いて、めっき時間を調整し、液温50℃、陰極電流密度1A/dm2で電解めっきしてパラジウムめっき層を形成した。陽極は白金被覆チタン電極を用いた。
実施例2の金銀合金めっき層1dは、以下の浴組成のめっき液を用いた。
金銀合金めっき液2
シアン化金カリウム:金として4.25g/L
シアン化銀カリウム:銀として0.75g/L(金85質量%、銀15質量%)
シアン化カリウム:30g/L
クエン酸カリウム:80g/L
リン酸カリウム:50g/L
pH9.5
前記めっき液を用いて、めっき時間を調整し液温30℃、陰極電流密度1A/dm2で電解めっきして金銀合金めっき層を形成した。陽極は白金被覆チタン電極を使用した。
図2Bに示すように、以下の基体1aを表面に、ニッケル又はニッケル合金めっき層1b、その上に下地層であるロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっき層1c、その上に表層である金銀合金めっき層1dを、この順で、以下に示す浴組成を有する各めっき液を用いて、各条件で電解めっきにて光半導体装置用金属材料1を形成した。この光半導体装置用金属材料1を用いて、一対のリードフレームであるリードフレーム10を用意した。
基体1aと、ニッケルめっき層を形成するめっき液は、実施例1と同じものを用いた。
実施例3のロジウムめっき層1cは、以下の浴組成のめっき液を用いた。
ロジウ又はロジウム合金ムめっき液
硫酸ロジウム:ロジウムとして2g/L
硫酸:50g/L
硫酸鉛:鉛として10mg/L
前記めっき液を用いて、めっき時間を調整し、液温45℃、陰極電流密度1A/dm2で電解めっきしてロジウムめっき層を形成した。陽極は白金被覆チタン電極を用いた。
実施例3の金銀合金めっき層1dは、以下の浴組成のめっき液を用いた。
金銀合金めっき液3
シアン化金カリウム:金として4.75g/L
シアン化銀カリウム:銀として0.25g/L(金95量%、銀5質量%)
シアン化カリウム:1g/L
クエン酸カリウム:120g/L
リン酸カリウム:50g/L
pH6.5(クエン酸で調整)
前記めっき液を用いて、めっき時間を調整し液温45℃、陰極電流密度1A/dm2で電解めっきして金銀合金めっき層を形成した。陽極は白金被覆チタン電極を使用した。
以下のようにして、各実施例の光半導体装置用金属材料1を形成した。この光半導体装置用金属材料1を用いて、一対のリードフレームであるリードフレーム10を用意した。
基体として実施例1と同様の銅の基体、又は以下に示す基体を使用した。
42アロイ合金の基体:DOWAメタニクス株式会社製42%Ni-Feの鉄ニッケル合金(Fe−42%Ni)をプレス金型でリードフレーム形状にしたものを使用した。鉄材:新日鐵住金株式会社製のSPCE−SBをプレス金型でリードフレーム形状にしたものを使用した。
ニッケル合金めっき層を形成するめっき液は、実施例1と同じめっき液か、実施例1の浴組成を有するめっき液にスルファミン酸スズ、又は、スルファミン酸コバルトを適量添加しためっき液を用いて、ニッケルめっき層1b、ニッケルスズ合金めっき層1b、又は、ニッケルコバルトめっき層を形成した。
パラジウム又はパラジウム合金めっき層1cを形成する場合には、実施例2と同じパラジウムめっき層を形成する浴組成を有するめっき液か、実施例2の浴組成を有するめっき液に適量の硫酸ニッケルを添加して、めっき時間を調整し、実施例2と同様の条件で、パラジウムめっき層1c又はパラジウムニッケル合金めっき層1を形成した。
また、ロジウム又はロジウム合金めっき層1cを形成する場合には、実施例3と同じロジウムめっき層を形成する浴組成を有するめっき液か、実施例3の浴組成を有するめっき液に適量の硫酸コバルトを添加して、めっき時間を調整し、実施例3と同様の条件で、ロジウムめっき層1c、又はロジウムニッケル合金めっき層1cを形成した。
金銀濃度比率が、表1に示す各比率となるようにしたこと以外は、実施例2と同様のめっき液を用いて、めっき時間を調整し、他は実施例2と同様の条件で、金銀合金めっき層を形成した。
比較例1として、実施例1と同様の構造で、金銀濃度比率及び金銀合金めっき層1dの厚さが表1に示す比率となるようにした金属材料を用意した。比較例2、3として、実施例2と同様の構造で、金銀濃度比率及び金銀合金めっき層1dの厚さが表1に示す比率となるようにした金属材料を用意した。この金属材料を用いて一対のリードフレームであるリードフレーム10を用意した。
実施例及び比較例の光半導体装置用金属材料について、大塚電子株式会社製の微小部反射率測定装置MCPDを使用して、450nmに発光ピーク波長を有する光を照射し、反射率を測定した。さらに、日本電色工業株式会社製の色差計VSS−400を使用して、L*a*b*表色系におけるb*値を測定した。その結果を表1に示した。
次に、実施例及び比較例の光半導体装置用金属材料をリードフレームとして用いて、図1A及び1Bに示す光半導体装置と実質的に同様の構造の各光半導体装置を製造した。半導体装置100が個片化されるまでは、一対のリードフレーム1が複数連結された状態のリードフレーム1に、複数の樹脂成形体3が成形された集合体の状態で各工程を経るが、便宜上、図1A及び1Bに示す1つの光半導体装置100(単数)で説明する。このリードフレーム10を用いて、図1A及び図1Bに示す光半導体装置と実質的に同様の構造の各実施例及び比較例の光半導体装置を製造した。
各実施例及び比較例の光半導体装置を鉛フリー半田(Sn−0.3Ag−0.7Cu)ペーストを塗布したプリント基板に設置し、リフロー温度260℃で10秒間実装した後、リフロー後の光半導体装置を剥し、実体顕微鏡を用いて40倍で樹脂成形体3内に半田浸入があるか評価するとともに、封止樹材料(封止樹脂)漏れの有無についても評価した。その評価結果を表1に示した。
耐硫化信頼性を評価するため、各実施例及び比較例の光半導体装置を温度40℃湿度75%RHの環境下でH2Sを2ppm及びNO2を4ppm含む混合ガスにて500時間暴露処理前後の光半導体装置から発せられる光の全光束を測定し、暴露処理後の全光束を暴露処理前の全光束で除した割合を全光束の維持率として測定した。その結果を表1に示した。
1 光半導体装置用金属材料
1a 基体
1b ニッケル又はニッケル合金めっき層
1c 下地層 ロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっき層
1d 表層、金銀合金めっき層
2 発光素子
3 樹脂成形体
31 側壁部
32 底面の一部
4 接合部材
5 封止部材
6 ワイヤ
10 リードフレーム
Claims (14)
- 導電性の基体上に、
ニッケル又はニッケル合金めっきの層と、
厚さが0.01μm以上0.5μm以下、金含有率が80質量%以上95質量%以下である金銀合金のめっきの層とを、この順に有する、光半導体装置用金属材料。 - 前記ニッケル又はニッケル合金のめっき層と、前記金銀合金めっきの層との間に、ロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっきの層を有する、請求項1に記載の光半導体装置用金属材料。
- 前記ニッケル又はニッケル合金めっきの層の厚さが0.5μm以上10μm以下である、請求項1又は2に記載の光半導体装置用金属材料。
- 前記ロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金めっきの層の厚さが0.01μm以上0.3μm以下である、請求項2又は3に記載の光半導体装置用金属材料。
- 450nmに発光ピーク波長を有する光に対する反射率が25%以上45%以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載の光半導体装置用金属材料。
- L*a*b*表色系におけるb*値が20以上30以下である、請求項1から5のいずれか1項に記載の光半導体装置用金属材料。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の光半導体装置用金属材料からなるリードフレーム又は基板上に発光素子が搭載された光半導体装置。
- 前記光半導体装置用金属材料からなるリードフレーム又は基板の表面の一部に樹脂材料を用いて形成された部材と接触する部位を有する、請求項7に記載の光半導体装置。
- 導電性の基体上に、
ニッケル又はニッケル合金めっきの層を形成する工程と、
必要に応じて、ロジウム、パラジウム、ロジウム合金又はパラジウム合金のめっきの層を形成する工程と、
厚さが0.01μm以上0.5μm以下、金含有率が80質量%以上95質量%以下である金銀合金のめっきの層を形成する工程と、をこの順に含む、光半導体装置用金属材料の製造方法。 - 200℃以上450℃以下の温度、5分以上2時間以内の処理時間で、熱処理する工程をさらに含む、請求項9に記載の光半導体装置用金属材料の製造方法。
- 前記層を形成する工程は、電解めっき法又は無電解めっき法により行う、請求項9又は10に記載の光半導体装置用金属材料の製造方法。
- 前記金銀合金めっきの層を形成する工程において、
シアン化金カリウム又はシアン化金を金属金濃度で0.5g/L以上10g/L以下含み、シアン化銀カリウム又はシアン化銀を金属銀濃度で0.05g/L以上2g/L以下含み、金属金と金属銀(金/銀)の質量濃度比率が95/5から80/20であり、シアン化塩を0.5g/L以上150g/L以下含む、めっき液を用いる、請求項9から11のいずれか1項に記載の光半導体装置用金属材料の製造方法。 - 前記めっき液が、シアン塩、炭酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩及び硫酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の電気伝導塩を5g/L以上150g/L以下含む、請求項12に記載の光半導体装置用金属材料の製造方法。
- 前記金銀合金めっきの層を形成する工程において、前記めっき液を用いて、前記めっき液の液温が20℃以上70℃以下、陽極に金又は金銀合金からなる可溶性電極、あるいは、ステンレス又は白金、白金被覆チタン電極を使用して、導電性の基体の陰極電流密度が0.1A/dm2以上2A/dm2以下とし、めっき時間が5秒間以上10分間以内の条件で、電解めっきを行う、請求項13に記載の光半導体装置用金属材料の製造方法。
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