JP2020053367A - 電池モジュール、及び電池モジュールの製造方法 - Google Patents

電池モジュール、及び電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力調整弁の弁体の開弁圧のばらつきを低減することができる電池モジュールを提供する。【解決手段】弁体34は、底壁部36とカバー35とが対向する軸方向D1へ延びる本体部100と、本体部100から、軸方向D1と直交する径方向D2へ延びるフランジ部102と、を有する。フランジ部102は、カバー35がケース33に固定された状態において、カバー35と接触すると共に、壁部44に受け面44bと接触する。この場合、カバー35が底壁部36に対して弁体34を押し付けた状態にて、フランジ部102がカバー35及び受け面44bと接触することで、弁体34の押し付けに対して反力を発生する。【選択図】図7

Description

本発明は、電池モジュール、及び電池モジュールの製造方法に関する。
ニッケル水素二次電池及びリチウムイオン二次電池といった電池モジュールはモジュール本体を備える。モジュール本体には、電極を含む電池要素が収容されている。モジュール本体には、その内部でのガス発生により内圧が所定圧より上昇した際に内圧を調整するための圧力調整弁が取り付けられている。上記圧力調整弁の例として、特許文献1に記載された圧力調整弁装置が知られている。特許文献1に記載の圧力調整弁(圧力調整弁装置)は、モジュール本体に連通する連通孔を、収容部に収容された弾性体で塞いでいる。この場合、モジュール本体内の圧力が設定圧より上昇した際、弾性体が弾性変形して、弾性体による上記孔のシールが解除され、モジュール本体内のガスが排出される。一方、モジュール本体内の圧力が設定圧以下になると、弾性体によって上記連通孔が再度塞がれる。
特開平7−230799号公報
特許文献1に記載されているように、弾性体を圧力調整のための弁体に使用している場合、弁体の開弁圧は、組付け時における弁体の圧縮率に依存する。従って、弁体の圧縮率にばらつきが生じる場合、弁体の開弁圧にばらつきが生じるという問題がある。
本発明の一側面は、圧力調整弁の弁体の開弁圧のばらつきを低減することができる電池モジュール、及び電池モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る電池モジュールは、複数の電極が積層された電極積層体と、電極積層体を取り囲むように配置され、電極積層体に設けられた複数の内部空間とそれぞれ連通された複数の第1連通孔を有する枠体とを有するモジュール本体と、モジュール本体に取り付けられ、複数の第1連通孔とそれぞれ連通された複数の第2連通孔を有する圧力調整弁と、を備え、圧力調整弁は、第2連通孔が形成された底壁部を有するケースと、弾性体で形成され、底壁部に対して押し付けられた状態で配置されることで、第2連通孔を塞ぐ弁体と、弁体を底壁部へ押し付け、ケースに固定される蓋部と、を備え、ケースは、底壁部から蓋部側に突出した壁部と、壁部及び底壁部によって形成され、弁体を収容する凹部と、を有し、弁体は、底壁部と蓋部とが対向する第1の方向へ延びる本体部と、本体部から、第1の方向と直交する第2の方向へ延びるフランジ部と、を有し、フランジ部は、蓋部がケースに固定された状態において、蓋部と接触すると共に、壁部に形成された受け面と接触する。
このような電池モジュールにおいて、圧力調整弁は、第2連通孔が形成された底壁部と、弾性体で形成され、底壁部に対して押し付けられた状態で配置されることで、第2連通孔を塞ぐ弁体と、を備える。従って、弁体は、底壁部に対して押し付けられた状態で接触することで、第2連通孔を塞ぎ、電極積層体の内部空間の圧力が開弁圧に達したら、底壁部から離間して開弁することができる。このような構成において、弁体は、底壁部と蓋部とが対向する第1の方向へ延びる本体部と、本体部から、第1の方向と直交する第2の方向へ延びるフランジ部と、を有する。フランジ部は、蓋部がケースに固定された状態において、蓋部と接触すると共に、壁部に形成された受け面と接触する。この場合、蓋部が底壁部に対して弁体を押し付けた状態にて、フランジ部が蓋部及び受け面と接触することで、弁体の押し付けに対して反力を発生する。例えば、弁体を底壁部に対して押し付けすぎた場合、フランジ部が当該押し付けに対して反力を発生する。従って、弁体の底壁部に対する面圧が大きくなりにくくなるため、弁体の開弁圧の上昇を抑制することができる。また、弁体がフランジ部を有することで、弁体の圧縮率の変化に対する反力の感度が大きくなる。従って、弁体に対する押し付け力を管理して圧力調整弁を製造する場合、弁体の反力を所定の範囲内におさまるように管理することで、弁体の圧縮率のばらつきを小さい範囲内におさめることができる。以上より、圧力調整弁の弁体の開弁圧のばらつきを低減することができる。
受け面は、前記壁部の先端面に形成されてよい。この場合、弁体を収容するための凹部を形成する壁部の先端面をそのまま受け面として利用することができる。
弁体は、フランジ部よりも蓋部側へ突出する突出部を有し、蓋部は、突出部を受け入れる受容部を有してよい。このような構造により、蓋部が弁体を底壁部へ押し付けるときに、蓋部と弁体との間の位置合わせを行う事ができる。
本発明の一側面に係る電池モジュールの製造方法は、複数の電極が積層された電極積層体と、電極積層体を取り囲むように配置され、電極積層体に設けられた複数の内部空間とそれぞれ連通された複数の第1連通孔を有する枠体とを有するモジュール本体と、モジュール本体に取り付けられ、複数の第1連通孔とそれぞれ連通された複数の第2連通孔を有する圧力調整弁とを備えた電池モジュールの製造方法であって、モジュール本体及び圧力調整弁を用意する工程と、モジュール本体と圧力調整弁とを接合する工程と、を含み、圧力調整弁は、第2連通孔が形成された底壁部と、弾性体で形成され、底壁部に対して押し付けられた状態で配置されることで、第2連通孔を塞ぐ弁体と、弁体を底壁部へ押し付ける蓋部と、を備え、ケースは、底壁部から蓋部側に突出した壁部と、壁部及び底壁部によって形成され、弁体を収容する凹部と、を有し、弁体は、底壁部と蓋部とが対向する第1の方向へ延びる本体部と、本体部から、第1の方向と直交する第2の方向へ延びるフランジ部と、を有し、フランジ部は、蓋部がケースに固定された状態において、蓋部と接触すると共に、壁部に形成された受け面と接触し、用意する工程では、弁体の底壁部に対する押し付け力を測定しながら、当該測定結果に基づいて蓋部で弁体を底壁部に押し付け、ケースに蓋部を固定する。
このような電池モジュールの製造方法において、圧力調整弁は、第2連通孔が形成された底壁部と、弾性体で形成され、底壁部に対して押し付けられた状態で配置されることで、第2連通孔を塞ぐ弁体と、を備える。また、底壁部の弁体と対向する底面には、底面から突出して、底面で開口する第2連通孔を囲むシール部が形成される。従って、弁体は、底壁部に対して押し付けられた状態で接触することで、第2連通孔を塞ぎ、電極積層体の内部空間の圧力が開弁圧に達したら、底壁部から離間して開弁することができる。このような構成において、弁体は、底壁部と蓋部とが対向する第1の方向へ延びる本体部と、本体部から、第1の方向と直交する第2の方向へ延びるフランジ部と、を有する。また、フランジ部は、蓋部がケースに固定された状態において、蓋部と接触すると共に、壁部に形成された受け面と接触する。ここで、圧力調整弁を用意する工程では、弁体の底壁部に対する押し付け力を測定しながら、当該測定結果に基づいて蓋部で弁体を底壁部に押し付け、ケースに蓋部を固定する。弁体の底壁部への押し付けを行っているときに、フランジ部が蓋部及び受け面と接触することで反力が急激に増加した場合、測定結果から当該状況を把握することができる。例えば、弁体を底壁部に対して押し付けすぎた場合、フランジ部が当該押し付けに対して反力を発生する。従って、弁体のシール部に対する面圧が大きくなりにくくなる。また、測定結果から押し付けすぎを把握することができる。これにより、弁体の開弁圧の上昇を抑制することができる。また、弁体がフランジ部を有することで、弁体の圧縮率の変化に対する反力の感度が大きくなる。従って、測定結果に基づいて、弁体に対する押し付け力を管理して圧力調整弁を製造する場合、弁体の反力を所定の範囲内におさまるように管理することで、弁体の圧縮率のばらつきを小さい範囲内におさめることができる。以上より、圧力調整弁の弁体の開弁圧のばらつきを低減することができる。
本発明の一側面によれば、圧力調整弁の弁体の開弁圧のばらつきを低減することができる電池モジュール及び電池モジュールの製造方法を提供できる。
一実施形態に係る電池モジュールを備えた蓄電装置を示す概略断面図である。 電池モジュールの概略断面図である。 電池モジュールの概略斜視図である。 電池モジュールの一部を示す分解斜視図(一部断面を含む)である。 接合前の圧力調整弁の接合用突起を示す斜視図である。 モジュール本体の接合用突起と圧力調整弁の接合用突起とを接合する方法を示す断面図である。 弁体及び収容凹部の様子を示す断面図である。 カバーと外壁部との接合部付近の拡大図である。 収容凹部を上側から見た図である。 弁体の圧縮率と反力の関係を示すグラフである。 (a)は弁体の圧縮量とシール面反力との関係を示すグラフであり、(b)は弁体の圧縮量とカバー押し付け力との関係を示すグラフである。 (a)は弁体の圧縮量とカバー押し付け力との関係を示すグラフであり、(b)は弁体の圧縮量とシール面反力との関係を示すグラフである。 変形例に係る電池モジュールの弁体を示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
図1は、本発明の一実施形態に係る電池モジュールを備えた蓄電装置を示す概略断面図である。図1において、蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の車両のバッテリとして使用される。蓄電装置1は、複数(ここでは3つ)の電池モジュールとしてのバイポーラ電池2を備えている。バイポーラ電池2は、例えばニッケル水素二次電池である。
複数のバイポーラ電池2は、金属製の導電板3を介して積層されている。導電板3は、積層方向(Z軸方向)の両端に位置するバイポーラ電池2の外側にも配置されている。バイポーラ電池2及び導電板3は、例えば積層方向から見て矩形状(平面視矩形状)である。導電板3は、隣り合うバイポーラ電池2と電気的に接続されている。これにより、複数のバイポーラ電池2が積層方向に直列接続されている。
積層方向の一端(ここでは下端)に位置する導電板3には、正極端子4が接続されている。積層方向の他端(ここでは上端)に位置する導電板3には、負極端子5が接続されている。正極端子4及び負極端子5は、積層方向に垂直な方向(X軸方向)に延在している。このような正極端子4及び負極端子5を設けることにより、蓄電装置1の充放電を実施することができる。
導電板3は、バイポーラ電池2において発生した熱を放出するための放熱板としても機能し得る。導電板3には、積層方向と正極端子4及び負極端子5の延在方向とに垂直な方向(Y軸方向)に延在した複数の空隙3aが設けられている。これらの空隙3aを空気等の冷媒が通過することにより、バイポーラ電池2からの熱を効率的に外部に放出することができる。
また、蓄電装置1は、バイポーラ電池2及び導電板3を積層方向に拘束する拘束ユニット6を備えている。拘束ユニット6は、バイポーラ電池2及び導電板3を積層方向に挟む1対の拘束プレート7と、これらの拘束プレート7同士を締結する複数組のボルト8及びナット9とを有している。
拘束プレート7は、鉄等の金属で形成されている。各拘束プレート7と導電板3との間には、樹脂フィルム等の絶縁フィルム10がそれぞれ配置されている。拘束プレート7及び絶縁フィルム10は、例えば平面視矩形状を有している。ボルト8の軸部8aが各拘束プレート7に設けられた挿通孔7aを挿通した状態で、軸部8aの先端部にナット9が螺合することで、バイポーラ電池2、導電板3及び絶縁フィルム10に積層方向の拘束荷重が付与される。
図2は、バイポーラ電池2の概略断面図である。図3は、バイポーラ電池2の概略斜視図である。図2及び図3において、バイポーラ電池2は、複数のセル(例えば24セル)が積層された構造(複数セル構造)を有している。バイポーラ電池2は、モジュール本体11と、このモジュール本体11の一側面に取り付けられた複数(ここでは4つ)の圧力調整弁12とを備えている。
モジュール本体11は、複数のバイポーラ電極13がセパレータ14を介して積層されてなる電極積層体15と、この電極積層体15を取り囲むように配置された枠体16とを備えている。
バイポーラ電極13及びセパレータ14は、例えば平面視矩形状を有している。セパレータ14は、積層方向に隣り合うバイポーラ電極13の間に配置されている。バイポーラ電極13は、集電体であるニッケル箔17と、このニッケル箔17の上面17a(一方面)に形成された正極18と、ニッケル箔17の下面17b(他方面)に形成された負極19とを有している。
バイポーラ電極13の正極18は、セパレータ14を挟んで積層方向に隣り合う一方のバイポーラ電極13の負極19と対向している。バイポーラ電極13の負極19は、セパレータ14を挟んで積層方向に隣り合う他方のバイポーラ電極13の正極18と対向している。
電極積層体15の最下層には、正極側終端電極20が配置されている。正極側終端電極20は、ニッケル箔17と、このニッケル箔17の上面17aに形成された正極18とを有している。電極積層体15の最上層には、負極側終端電極21が配置されている。負極側終端電極21は、ニッケル箔17と、このニッケル箔17の下面17bに形成された負極19とを有している。正極側終端電極20の正極18は、セパレータ14を挟んで最下層のバイポーラ電極13の負極19と対向している。負極側終端電極21の負極19は、セパレータ14を挟んで最上層のバイポーラ電極13の正極18と対向している。正極側終端電極20及び負極側終端電極21のニッケル箔17は、積層方向に隣り合う導電板3(図1参照)に接続されている。
正極18は、ニッケル箔17の一方面に正極活物質を塗工することにより形成されている。正極活物質としては、例えばコバルト(Co)酸化物コートが施された水酸化ニッケルが用いられる。負極19は、ニッケル箔17の他方面に負極活物質を塗工することにより形成されている。負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が用いられる。ニッケル箔17の縁部17cは、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。
セパレータ14は、正極18と負極19との間に配置され、正極18と負極19とを隔離する。セパレータ14は、積層方向から見てニッケル箔17よりも小さく且つ正極18及び負極19よりも大きい。セパレータ14は、例えばシート状に形成されている。セパレータ14は、ポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、もしくはPE、PP、またはメチルセルロース等からなる不織布または織布等で形成されている。また、セパレータ14は、フッ化ビニリデン樹脂化合物等で補強されていてもよい。なお、セパレータ14の形状としては、特にシート状に限られず、袋状であってもよい。
枠体16は、電極積層体15の周囲に配置され、各ニッケル箔17の縁部17cをそれぞれ保持する複数の一次シール部22と、これらの一次シール部22の周囲に配置された二次シール部23とを有している。
各一次シール部22は、積層方向に沿ってニッケル箔17毎に配置されている。一次シール部22は、枠状に形成されている。一次シール部22は、ニッケル箔17の縁部17cに熱溶着により接合されている。
積層方向に隣り合うニッケル箔17間には、ニッケル箔17、正極18、負極19及び一次シール部22によって画成された内部空間Vが設けられている。従って、電極積層体15には、複数の内部空間Vが設けられている。セパレータ14内を含む内部空間Vには、アルカリ性の電解液が注入されている。アルカリ性の電解液としては、例えば水酸化カリウム水溶液等を含むアルカリ溶液が用いられている。一次シール部22は、内部空間Vを封止する。バイポーラ電池2の各セルは、2つのニッケル箔17、2つのニッケル箔17の一方の正極18、2つのニッケル箔17の他方の負極19、セパレータ14及び一次シール部22により構成され、内部空間Vを有している。
二次シール部23は、角筒状を有している。二次シール部23は、内部空間Vを更に封止する。二次シール部23は、各一次シール部22に接合されている。二次シール部23は、例えば射出成形等により形成されている。
一次シール部22及び二次シール部23は、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)または変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)等の樹脂で形成されている。
枠体16を構成する一の壁部16aには、圧力調整弁12が取り付けられる複数(ここでは4つ)の圧力調整弁取付領域24が設けられている。一次シール部22の各圧力調整弁取付領域24には、図4に示されるように、複数(ここでは6つ)の連通孔25(第1連通孔)がそれぞれ設けられている。連通孔25は、各圧力調整弁取付領域24において2列3段(Y軸方向に2列、Z軸方向に3段)に配列されている。従って、連通孔25は、壁部16aにおいて8列3段に配列されている。各連通孔25は、異なるセルの内部空間Vとそれぞれ連通されている。
二次シール部23の各圧力調整弁取付領域24には、図4に示されるように、各連通孔25と連通された複数(ここでは6つ)の連通孔26(第1連通孔)がそれぞれ設けられている。連通孔26は、一次シール部22側から二次シール部23の外側面に向かって徐々に幅広となるようにテーパ状に形成されている。連通孔26は、各圧力調整弁取付領域24において2列3段に配列されている。
連通孔25,26は、内部空間Vに電解液を注入するための注液孔として機能する。また、連通孔25,26は、電解液が注入された後は、内部空間Vで発生したガスが流れる流路となる。
二次シール部23の各圧力調整弁取付領域24の外側面には、略枠状の接合用突起27がそれぞれ設けられている。接合用突起27は、モジュール本体11と圧力調整弁12とを接合すると共に、各内部空間Vからのガスがそれぞれ流れる複数(ここでは6つ)の流路28を連通孔26と協働して形成する。従って、流路28は、各圧力調整弁取付領域24において2列3段に配列されている。流路28は、X軸方向に垂直な方向に切った断面で矩形状を有している。一方の列の流路28は、他方の列の流路28に対して積層方向(Z軸方向)にずれている。
接合用突起27は、一方の列の流路28を形成する枠部29と、他方の列の流路28を形成する枠部30とを有している。枠部29,30は同じ形状を有しており、Z軸方向において互いにずれている。枠部29,30間にはZ軸方向に延在する隙間が形成されている。
圧力調整弁12は、図4に示されるように、ケース33と、複数(ここでは6つ)の弁体34と、カバー35(蓋部)とを有している。ケース33は、例えばPP、PPSまたは変性PPE等の樹脂で形成されている。ケース33は、底壁部36を有している。底壁部36には、モジュール本体11側の面からカバー35側の面に向けて貫通した複数(ここでは6つ)の連通孔37(第2連通孔)が設けられている。これらの連通孔37は、モジュール本体11の各連通孔26とそれぞれ連通されている。連通孔37は、X軸方向に垂直な方向に切った断面で円形状を呈している(図5参照)。なお、弁体34は後述のようにフランジ部102を有するものであるが、一対のフランジ部102が互いに反対方向に延びるように形成されている(図9参照)。フランジ部102は、ケース33の長手方向(X軸方向)に延びるように配置されるため、図4にはフランジ部102が表れない。フランジ部102は、図6にも同様に表れない。
ケース33の底壁部36のモジュール本体11側の面には、略枠状の接合用突起38がそれぞれ設けられている(図5参照)。接合用突起38は、モジュール本体11と圧力調整弁12とを接合すると共に、各内部空間Vからのガスがそれぞれ流れる複数(ここでは6つ)の流路39を形成する。接合用突起38は、モジュール本体11の接合用突起27と接合される。接合用突起38は、接合用突起27に対応する形状及び寸法を有している。従って、流路39は、X軸方向に垂直な方向に切った断面で矩形状を有している。一方の列の流路39は、他方の列の流路39に対してZ軸方向にずれている。
接合用突起38は、図5に示されるように、一方の列の流路39を形成する枠部40と、他方の列の流路39を形成する枠部41とを有している。枠部40,41は同じ形状を有しており、Z軸方向において互いにずれている。枠部40,41間にはZ軸方向に延在する隙間が形成されている。なお、図5は、圧力調整弁12の斜視図である。
また、ケース33は、図4に示されるように、底壁部36からカバー35側に突出した壁部44と、壁部44及び底壁部36によって形成され、弁体34を収容する収容凹部44a(凹部)と、を有する。収容凹部44aは、複数(ここでは6つ)形成される。収容凹部44aは上側に開口した円柱状の空間である。壁部44は、底壁部36と一体化されている。収容凹部44aは、X軸方向に垂直な方向に切った断面で円形状を呈している。収容凹部44aは、連通孔37と連通可能となっている。なお、壁部44のうち、底壁部36の外周縁部の全周にわたって形成される外壁部44Aは、ケース33の外壁を構成する。外壁部44Aは、ケース33内側に形成される他の壁部44よりも、底壁部36からの高さが高い位置まで延びている。ケース33に対してカバー35を取り付けた場合、カバー35は外壁部44Aの先端部と接し、カバー35とケース33内側の壁部44との間には隙間が形成される(図6参照)。
弁体34は、連通孔37を塞ぐように収容凹部44aに収容されている。弁体34は、ゴム等の弾性体で形成された円柱状部材である。弁体34は、底壁部36に対して押し付けられた状態で配置されることで、連通孔37を塞ぐ。弁体34は、内部空間Vの圧力に応じて、連通孔37を開閉させる。弁体34の外側面と壁部44の内壁面との間には、隙間Gが設けられている(図6参照)。
カバー35は、ケース33の開口を塞ぐ板状部材である。カバー35は、例えばPP、PPSまたは変性PPE等の樹脂で形成されている。カバー35は、ケース33の開口端面に熱溶着により接合されている。カバー35は、複数の弁体34をケース33の底壁部36に押し付ける押圧部材としても機能する。カバー35は、弁体34を底壁部36に押し付けた状態を維持しつつ、外壁部44Aの先端部に固定される。ケース33の壁部44とカバー35との間には、収容凹部44aと連通した収容空間Sが設けられている。また、カバー35には、複数(ここでは2つ)の排気口45が設けられている。排気口45は、収容空間Sと連通されている。
このような圧力調整弁12において、ケース33の連通孔37は、二次シール部23の連通孔26及び一次シール部22の連通孔25を通してモジュール本体11の内部空間Vと連通されている。内部空間Vの圧力が設定圧よりも低いときは、連通孔37が弁体34によって塞がれた閉弁状態に維持される。内部空間Vの圧力が上昇して設定圧以上になると、弁体34が底壁部36から離間するように弾性変形し、連通孔37の閉塞が解除された開弁状態となる。その結果、内部空間Vからのガスが弁体34の外側面と壁部44の内壁面との隙間及び収容空間Sを通って排気口45から排出されるようになる(図6参照)。
次に、図7〜図9を参照して、圧力調整弁12の構成について更に詳細に説明する。図7(a)は、弁体34を底壁部36に対して押し付ける直前の状態における、弁体34及び収容凹部44aの様子を示す断面図である。図7(b)は、押し付けが完了した状態における、弁体34及び収容凹部44aの様子を示す断面図である。図8(a)は、弁体34を底壁部36に対して押し付ける直前の状態における、ケース33と外壁部44Aとの接合部の拡大断面図である。図8(b)は、押し付けが完了した状態における、ケース33と外壁部44Aとの接合部の拡大断面図である。図9は、収容凹部44aを上側から見た図である。図7〜図8の断面図は、中心軸線CLを通過し径方向に延びる仮想面にて切断した場合の断面を示しており、各構成を周方向から見た断面に相当する。また、以降の位置関係の説明では、弁体34の中心軸線がずれることなく、中心軸線CLと一致しているものとして説明を行う。また、以降の説明において、中心軸線CLが延びる軸方向D1(第1の方向)のうち、底壁部36側を「下」とし、底壁部36と反対側を「上」とする。
底壁部36は、弁体34と対向する底面36a(カバー35側の面)を有する。底面36aは、収容凹部44aの底側において、当該収容凹部44aの中心軸線CL(図7参照)と直交する方向に広がる平面である。連通孔37は、中心軸線CLに沿って真っ直ぐに延びる円筒状の形状を有している。従って、連通孔37は、中心軸線CLを中心とする円を描くように、底面36aの中央位置にて開口している。底面36aの外周側の縁部は、壁部44によって規定されており、中心軸線CLを中心とする円を描く。
底面36aには、当該底面36aから突出するシール部101が形成される。シール部101は、押し付けられた弁体34と接触することで、連通孔37と隙間Gとの間を開閉可能に封止する。シール部101は、底面36aで開口する連通孔37を囲むように形成される。シール部101は、連通孔37の外周側の位置において、中心軸線CLを中心とする円環状に形成される(図9参照)。シール部101は、連通孔37の全周を隙間無く囲むように形成される。これにより、シール部101は、押し付けられた弁体34と隙間無く接触することができ、気密性を確保することができる。
壁部44は、底壁部36の底面36aから上方へ向かって真っ直ぐに立ち上がる。壁部44は、外壁部44A(図4参照)の内部において、円筒状に形成される。壁部44の先端面は、後述のフランジ部102を受ける受け面44bとして構成される。カバー35をケース33に固定した状態、すなわち、弁体34の押し付けが完了した状態(図7(b)に示す状態)では、受け面44bは、カバー35の下面35bから下方に離間した位置に配置される。
図9に示すように、収容凹部44aの内周面には、弁体34の位置合わせをするための突出部104が形成されている。突出部104は、収容凹部44aの内周面から内周側へ突出する。突出部104は、弁体34の中心位置が中心軸線CLからずれて配置された場合に、弁体34の周面34cと接触する。これにより、突出部104は、弁体34のずれを一定の範囲内に抑えることができる。突出部104は、中心軸線CL回りに等ピッチで複数個(ここでは6個)形成されている。
弁体34は、軸線方向の両端に形成された端面34a,34bと、端面34aと端面34bとの間で延びる周面34cと、を有する。端面34a,34b及び周面34cで構成される部分は、弁体34の本体部100を構成する。本体部100は、底壁部36とカバー35とが対向する軸方向D1へ延びる円柱状の部分である。弁体34が収容凹部44aに収容された状態では、端面34aが底面36a側に配置され、端面34bが底面36aとは反対側に配置される。当該状態では、端面34aは底壁部36の底面36aと対向する。また、端面34bは、壁部44の上面よりも高い位置に配置される。なお、端面34aと底壁部36の底面36aとを対向させ、且つ、弁体34の底壁部36に対する押し付けを行う前の状態は、以降の説明においては「押し付け直前の状態」と称される場合がある。押し付け直前の状態では、端面34a及び端面34bは、底面36aと略平行になるような平面となる。周面34cは、収容凹部44aの内周面と対向するように配置される。
図7(a)に示すように、弁体34は、フランジ部102を有する。フランジ部102は、本体部100から、軸方向D1と直交する径方向D2(第2の方向)へ延びる部分である。ここでの径方向D2は、ケース33の長手方向(図4でのY軸方向に対応する)に対応する。フランジ部102は、本体部100の端面34b側の端部において、周面34cから径方向D2へ突出するように、一対形成される。図9に示すように、一対のフランジ部102は、中心軸線CLを挟んで互いに反対側の位置において、反対側へ突出するように形成されている。また、フランジ部102の先端部は、軸方向D1から見て、矩形状に形成される。フランジ部102の突出量は、本体部100と収容凹部44aの内周面との間の隙間の大きさよりも、大きい。従って、フランジ部102は、壁部44の受け面44bの位置まで延びている。本体部100の端面34b側の端部のフランジ部102以外の領域は周面34cとなっている。従って、フランジ部102は、収容凹部44aの開口部を塞がないような構成となっている。
フランジ部102は、カバー35及び受け面44bと接触することで、弁体34の押し付けに対して反力を発生する。フランジ部102の軸方向D1における底壁部36側の下面102aは、端面34a,34bと平行な平面となる。フランジ部102の軸方向D1におけるカバー35側の上面102bは、端面34a,34bと平行な平面となる。また、上面102bは、端面34bと連続した平面を形成する。フランジ部102は、弁体34の本体部100と同じ材料で構成され、周面34c及び端面34bを構成する弾性体と一体的に形成されている。
フランジ部102は、押し付け直前の状態においては、受け面44bから上側へ離間した位置にて、当該受け面44bと対向するように配置される。すなわち、軸方向D1における端面34aとフランジ部102との間の距離は、シール部101の頂部と受け面44bとの間の距離よりも大きい。フランジ部102は、弁体34の押し付けが完了した状態において、カバー35の下面35bと接触し、底壁部36側において、受け面44bと接触している(図8(b))。本明細書にて、弁体34の押し付けが完了した状態とは、弁体34の底壁部36に対する押し付け量の調整が完了し、ケース33に対してカバー35を固定した状態であるものとする。
カバー35は、弁体34を挟んで底壁部36とは反対側の位置に配置される。カバー35は、押し付け直前から、押し付け完了に至るまで、下面35bを弁体34の端面34b及びフランジ部102の上面102bに接触させた状態で、弁体34を底壁部36側へ押し付ける。ここで、図8に示すように、カバー35はカバー35の外周縁部の厚みを小さくすることで、外周縁部に下面35bよりも上側に位置する段差面35aが形成される。図8(a)に示すように、取り付け直前の状態において、段差面35aには、下方へ突出する突出部35cが形成されている。この突出部35cは、外壁部44Aの上面に載置される。これにより、カバー35の段差面35aは、外壁部44Aの上面から上方へ離間した状態となる。また、突出部35cにより、カバー35の下面35bと壁部44の受け面44bとの間の隙間が大きい状態が維持される。図8(b)に示すように、弁体34の押し付けが完了した状態においては、突出部35cは段差面35aと外壁部44Aの上面との間で潰されて溶着された状態となっている。従って、カバー35の下面35bと壁部44の受け面44bとの間の隙間が小さくなり、フランジ部102がカバー35の下面35bと壁部44の受け面44bと接触し、かつ挟まれた状態となる。また、カバー35は、突出部35cを介して外壁部44Aに固定される。
次に、バイポーラ電池2の製造方法について説明する。製造方法は、モジュール本体11及び圧力調整弁12を用意する工程と、モジュール本体11と圧力調整弁12とを接合する工程と、を備える。
圧力調整弁12を用意する工程は、弁体34を底壁部36へ押し付けるための準備工程と、弁体34を底壁部36へ押し付ける工程と、を備える。弁体34を底壁部36へ押し付けるための準備工程では、図7(a)に示すように、弁体34が収容凹部44aに収容される。ケース33の全ての収容凹部44aに弁体34が収容される。このとき、弁体34の端面34aがシール部101と接触し、フランジ部102は壁部44の受け面44bから離間した位置に配置される。次に、弁体34を底壁部36へ押し付けるための準備工程では、カバー35の下面35bと弁体34の端面34b及びフランジ部102の上面102bとを接触させ、カバー35による弁体34の押し付け準備を行う。
次に、カバー35で弁体34を底壁部36に押し付ける工程が実行される。ここでは、カバー35に超音波を与えて振動させながら、カバー35に下方へ向かう力を付与する。これにより、超音波によって突出部35c(図8参照)の先端が溶融することで、カバー35全体が少しずつ沈み込む。カバー35は、下面35bにて弁体34の端面34b及びフランジ部102の上面102bと接触し、下方へ向かって弁体34に徐々に押し付け力を付与する。このとき、弁体34からカバー35へ与える押し付け力(すなわち、弁体34からの反力)を測定しながら、押し付けが行われる。当該測定結果に基づいてカバー35で弁体34を底壁部36に押し付ける。カバー35による押し付けは、測定した押し付け力(弁体34からの反力)が予め定められた目標値に到達するまで、継続される。
図7(a)に示す状態から更に弁体34が底壁部36に押し付けられると、弁体34は、端面34aに対してシール部101が入り込むように変形する。これにより、端面34aとシール部101との接触面積が徐々に増加していく。その状態から更に弁体34を押し付けると、図7(b)に示すように、フランジ部102の下面102aが、壁部44の受け面44bと接触する。更に弁体34を押し付けると、フランジ部102がカバー35の下面35bと受け面44bとで圧縮されるため、当該押し付けに対して反力を発生する。図10に示すように、フランジ部102が反力を発生する前段階(グラフG1のP1よりも左側)においては、弁体34は、シール部101のみと接触しているため、押し付けによる弁体34の圧縮率の増加に対して、弁体34の反力がなだらかに増加する。それに対し、フランジ部102が受け面44bと接触した以降(グラフG1のP1よりも右側)は、弁体34の反力にフランジ部102が発生した反力が加算されるため、弁体34の反力は、圧縮率の増加に対して急激に増加する。
測定によって得られた弁体34の反力が目標値まで到達したら、カバー35による弁体34の押し付けを停止する。また、超音波によるカバー35の振動も停止する。これにより、弁体34の圧縮率が維持された状態で、カバー35がケース33に固定される。以上により、圧力調整弁12の準備が完了する。なお、弁体34の反力の目標値はどのように設定されてもよい。例えば、図10に示すように、反力の測定値が目標範囲TGの範囲内におさまったことを検知して、押し付けが停止されてよい。または、反力の測定値がP1付近で急速に立ち上がったことを検知して、押し付けが停止されてもよい。
モジュール本体11及び圧力調整弁12を用意した後、熱溶着の一つである熱板溶着によってモジュール本体11と圧力調整弁12とを接合する工程を実施する。具体的には、まず図6(a)に示されるように、接合用突起27,38同士が対向するようにモジュール本体11及び圧力調整弁12を配置すると共に、モジュール本体11と圧力調整弁12との間に熱板46を配置した状態で、熱板46により接合用突起27,38の先端27a,38aを溶融させる。続いて、図6(b)に示されるように、熱板46により接合用突起27,38の先端27a,38aを溶融させる。その後、図6(c)に示されるように、接合用突起27,38が溶融している間に、モジュール本体11の接合用突起27と圧力調整弁12の接合用突起38とを押し付けることにより、接合用突起27,38同士が溶着される。これにより、接合用突起27,38同士が接合される。以上により、バイポーラ電池2が完成する。
次に、本実施形態に係るバイポーラ電池2の作用・効果について説明する。
圧力調整弁12は、連通孔37が形成された底壁部36と、弾性体で形成され、底壁部36に対して押し付けられた状態で配置されることで、連通孔37を塞ぐ弁体34と、を備える。また、底壁部36の弁体34と対向する底面36aには、底面36aから突出して、底面36aで開口する連通孔37を囲むシール部101が形成される。従って、弁体34は、シール部101に対して押し付けられた状態で接触することで、連通孔37を塞ぎ、電極積層体15の内部空間Vの圧力が開弁圧に達したら、シール部101から離間して開弁することができる。このような構成において、弁体34は、底壁部36とカバー35とが対向する軸方向D1へ延びる本体部100と、本体部100から、軸方向D1と直交する径方向D2へ延びるフランジ部102と、を有する。フランジ部102は、カバー35がケース33に固定された状態において、カバー35と接触すると共に、壁部44に形成された受け面44bと接触する。この場合、カバー35が底壁部36に対して弁体34を押し付けた状態にて、フランジ部102がカバー35及び受け面44bと接触することで、弁体34の押し付けに対して反力を発生する。
例えば、弁体34を底壁部36に対して押し付けすぎた場合、フランジ部102が当該押し付けに対して反力を発生する。従って、弁体34のシール部101に対する面圧が大きくなりにくくなるため、弁体34の開弁圧の上昇を抑制することができる。図10の一点鎖線で示すグラフG2は、第1の比較例に係る弁体の圧縮率と反力の関係を示すグラフである。第1の比較例に係る弁体は、弁体34からフランジ部102を除いた構成を有する。当該グラフで示すように、第1の比較例では、全領域において、弁体の反力が、圧縮率の増加に従って緩やかに増加している。これに対し、本実施形態に係る弁体34を用いた場合、実線のグラフG1で示すように、フランジ部102が受け面44bとの接触を開始した時点(「P1」で示す時点)から、圧縮率の増加に対して急激に反力が増加する。例えば、弁体34の圧縮率の目標値を「P1」付近の値である「S1」に設定した場合に、カバー35で弁体34を押し付け過ぎた場合について考慮する。このときの反力を「F1」とすると、当該反力「F1」に対応する圧縮率は、実施形態に係る弁体34では「S2」となり、第1の比較例に係る弁体では「S3」となる。第1の比較例に係る弁体の圧縮率「S3」は、目標値である「S1」から大きく離れているため、開弁圧が目標値から大きくずれてしまう。これに対し、実施形態に係る弁体34の圧縮率「S2」は、目標値である「S1」から若干大きな値となっているにとどまっている。このように、弁体34を押し付け過ぎた場合であっても、フランジ部102の反力により、弁体34の開弁圧の上昇を抑制することができる。
また、弁体34がフランジ部102を有することで、弁体34の圧縮率の変化に対する反力の感度が大きくなる。従って、弁体34に対する押し付け力を管理して圧力調整弁12を製造する場合、弁体34の反力を所定の範囲内におさまるように管理することで、弁体34の圧縮率のばらつきを小さい範囲内におさめることができる。
例えば、図10に示すように、弁体の反力を「TG」の範囲内におさまるように管理するものとする。この場合、第1の比較例においては、弁体の圧縮率は、「A2」の範囲内の何れかの値となる。弁体の圧縮率の変化に対する反力の感度が小さいため、「A2」の範囲が大きく、弁体の圧縮率のばらつきが大きくなる。これに対し、実施形態においては、弁体34の圧縮率は、「A1」の範囲の何れかの値となる。弁体34の圧縮率の変化に対する反力の感度が大きいため、「A1」の範囲が小さく、弁体34の圧縮率のばらつきを小さい範囲におさめることができる。
また、本実施形態に係る圧力調整弁12は、上述の第1の比較例の弁体の硬度を単に上げたような構成(第2の比較例とする)に比して、開弁圧のばらつきを抑えることができる。当該効果について、図11及び図12のグラフを参照して説明する。図11(a)及び図12(b)の実線で示すグラフG3は、実施形態に係る圧力調整弁12の弁体34の圧縮量とシール面反力との関係を示すグラフである。図11(a)及び図12(b)の一点鎖線で示すグラフG4は、第1の比較例に係る圧力調整弁の弁体の圧縮量とシール面反力との関係を示すグラフである。図11(a)及び図12(b)の二点鎖線で示すグラフG5は、第2の比較例に係る圧力調整弁の弁体の圧縮量とシール面反力との関係を示すグラフである。シール面反力は、シール部101の湾曲面101aからの反力であり、弁体34の開弁圧とほぼ等しいものとみなしてよい。図11(b)及び図12(a)の実線で示すグラフG6は、実施形態に係る圧力調整弁12の弁体34の圧縮量とカバー35を押し付けるカバー押し付け力との関係を示すグラフである。図11(b)及び図12(a)の一点鎖線で示すグラフG7は、第1の比較例に係る圧力調整弁の弁体の圧縮量とカバー押し付け力との関係を示すグラフである。図11(b)及び図12(a)の二点鎖線で示すグラフG8は、第2の比較例に係る圧力調整弁の弁体の圧縮量とカバー押し付け力との関係を示すグラフである。
図11(a)に示すように、まず、狙いとなる開弁圧を「TP」とした場合、当該開弁圧「TP」を得られるような弁体の狙いの圧縮量を決める。第2の比較例の狙いの圧縮量は「TA1」となり、実施形態及び第1の比較例の狙いの圧縮量は「TA2」となる。次に、図11(b)に示すように、狙いの圧縮量となるときのカバー押し付け力を求める。このときのカバー押し付け力が、カバー35を組み付ける時の管理値となる。第1の比較例及び第2の比較例でのカバー押し付け力の管理値は「PF1」となり、本実施形態でのカバー押し付け力の管理値は「PF2」となる。
図12(a)に示すように、カバー押し付け力の管理値を基準としたばらつきを考慮して、カバー押し付け力の管理範囲を設定する。カバー押し付け力の管理値「PF1」に対する管理範囲として「TG1」が設定される。また、その管理範囲「TG1」に対する第1の比較例の圧縮量のばらつきは「CE2」となり、第2の比較例の圧縮量のばらつきは「CE3」となる。カバー押し付け力の管理値「PF2」に対する管理範囲として「TG2」が設定される。また、その管理範囲「TG2」に対する実施形態の圧縮量のばらつきは「CE1」となる。
図12(b)に示すように、圧縮量のばらつきから、開弁圧のばらつきを確認する。実施形態において、圧縮量のばらつき「CE1」に対する開弁圧のばらつきは「PE1」となる。第1の比較例において、圧縮量のばらつき「CE2」に対する開弁圧のばらつきは「PE2」となる。第2の比較例において、圧縮量のばらつき「CE3」に対する開弁圧のばらつきは「PE3」となる。図12(b)から理解されるように、比較例の開弁圧のばらつき「PE2,PE3」に比して、実施形態の開弁圧のばらつき「PE1」は小さくなっている。このように、第2の比較例のように、単に弁体のゴムの硬度を高めただけでは、開弁圧のばらつきを抑えることはできず、一方、実施形態に係る構成を採用することで、開弁圧のばらつきを抑えることができる。
受け面44bは、壁部44の先端面に形成されている。この場合、弁体34を収容するための収容凹部44aを形成する壁部44の先端面をそのまま受け面44bとして利用することができる。
本実施形態に係るバイポーラ電池2の製造方法において、圧力調整弁12を用意する工程では、弁体34の底壁部36に対する押し付け力を測定しながら、当該測定結果に基づいてカバー35で弁体34を底壁部36に押し付け、ケース33にカバー35を固定する。弁体34の底壁部36への押し付けを行っているときに、フランジ部102がカバー35及び受け面44bと接触することで反力が急激に増加した場合、測定結果から当該状況を把握することができる。例えば、弁体34を底壁部36に対して押し付けすぎた場合、フランジ部102が当該押し付けに対して反力を発生する。従って、弁体34のシール部101に対する面圧が大きくなりにくくなる。また、測定結果から押し付けすぎを把握することができる。これにより、弁体34の開弁圧の上昇を抑制することができる。また、弁体34がフランジ部102を有することで、弁体34の圧縮率の変化に対する反力の感度が大きくなる。従って、測定結果に基づいて、弁体34に対する押し付け力を管理して圧力調整弁を製造する場合、弁体34の反力を所定の範囲内におさまるように管理することで、弁体34の圧縮率のばらつきを小さい範囲内におさめることができる。以上より、圧力調整弁12の弁体34の開弁圧のばらつきを低減することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、図13に示すように、弁体34は、フランジ部102よりもカバー35側へ突出する突出部106を有してよい。この場合、本体部100の端面34bは、フランジ部102の上面102bよりも高い位置に配置される。これに対し、カバー35は、突出部106を受け入れる受容部107を有する。受容部107は、カバー35の下面35bに形成された凹部によって構成される。このような構造により、カバー35が弁体34を底壁部36へ押し付けるときに、カバー35と弁体34との間の位置合わせを行う事ができる。
また、上述の実施形態では、押し付け力を測定しながら弁体34を底壁部36に押し付け、当該測定結果に基づいてカバー35で弁体34を底壁部36に押し付けていた。これに代えて、押し付け力の測定を行わずに、弁体34を底壁部36に押し付けてもよい。例えば、カバー35による押し付け量を寸法で管理してもよい。なお、当該方法を採用した場合、弁体34の圧縮率の変化に対する反力の感度が大きくなることによる効果は得られないが、弁体34のシール部101に対する面圧が大きくなりにくくなることで、弁体34の開弁圧の上昇を抑制する効果は得られる。すなわち、当該方法を採用した場合は、開弁圧のばらつきのうち、高圧側のばらつきを抑えることができる。
また、上述の実施形態では、収容凹部44aを構成する壁部44の先端面が受け面44bとして機能していた。ただし、受け面44bは必ずしも壁部44の先端面によって構成されていなくともよい。例えば、壁部44の上端面をカバー35の下面35bと弁体34を介さずに対向させ、壁部44の内壁面から収容凹部44aの内周側に突出させた突出部の上面に受け面44bを設けてもよい。この場合、突出部は底壁部36の底面36aと軸方向D1に連続して形成されていてもよいし、不連続に形成されていてもよい。すなわち、当該突出部の下面(受け面44bと反対側の面)が底壁部36の底面36aと離間して対向していてもよい。
また、上述の実施形態では、一対のフランジ部102がケース33の長手方向に、互いに反対側へ向かって延びていた。ただし、フランジ部102が延びる方向は特に限定されず、ケース33の短手方向に延びてもよい。また、一つの本体部に対するフランジ部102の数も特に限定されず、収容凹部44aの開口を塞がない限り、3個以上であってもよい。
上記実施形態では、電池モジュールとしてのバイポーラ電池2はニッケル水素二次電池であるが、本発明は、特にニッケル水素二次電池には限られず、リチウムイオン二次電池等にも適用可能である。また、本発明は、バイポーラ電池2以外にも、複数の電極が積層された電極積層体と電極積層体を取り囲むように配置された枠体とを有するモジュール本体を備えた電池モジュールであれば適用可能である。
2…バイポーラ電池(電池モジュール)、11…モジュール本体、12…圧力調整弁、13…バイポーラ電極(電極)、15…電極積層体、16…枠体、25,26…連通孔(第1連通孔)、33…ケース、34…弁体、35…カバー、36…底壁部、37…連通孔(第2連通孔)、44…壁部、44a…収容凹部(凹部)、44b…受け面、100…本体部、102…フランジ部、106…突出部、107…受容部、V…内部空間。

Claims (4)

  1. 複数の電極が積層された電極積層体と、前記電極積層体を取り囲むように配置され、前記電極積層体に設けられた複数の内部空間とそれぞれ連通された複数の第1連通孔を有する枠体とを有するモジュール本体と、
    前記モジュール本体に取り付けられ、前記複数の第1連通孔とそれぞれ連通された複数の第2連通孔を有する圧力調整弁と、
    を備え、
    前記圧力調整弁は、
    前記第2連通孔が形成された底壁部を有するケースと、
    弾性体で形成され、前記底壁部に対して押し付けられた状態で配置されることで、前記第2連通孔を塞ぐ弁体と、
    前記弁体を前記底壁部へ押し付け、前記ケースに固定される蓋部と、を備え、
    前記ケースは、前記底壁部から前記蓋部側に突出した壁部と、前記壁部及び前記底壁部によって形成され、前記弁体を収容する凹部と、を有し、
    前記弁体は、
    前記底壁部と前記蓋部とが対向する第1の方向へ延びる本体部と、
    前記本体部から、前記第1の方向と直交する第2の方向へ延びるフランジ部と、を有し、
    前記フランジ部は、前記蓋部が前記ケースに固定された状態において、前記蓋部と接触すると共に、前記壁部に形成された受け面と接触する、電池モジュール。
  2. 前記受け面は、前記壁部の先端面に形成される、請求項1に記載の電池モジュール。
  3. 前記弁体は、前記フランジ部よりも前記蓋部側へ突出する突出部を有し、
    前記蓋部は、前記突出部を受け入れる受容部を有する、請求項1又は2に記載の電池モジュール。
  4. 複数の電極が積層された電極積層体と、前記電極積層体を取り囲むように配置され、前記電極積層体に設けられた複数の内部空間とそれぞれ連通された複数の第1連通孔を有する枠体とを有するモジュール本体と、
    前記モジュール本体に取り付けられ、前記複数の第1連通孔とそれぞれ連通された複数の第2連通孔を有する圧力調整弁とを備えた電池モジュールの製造方法であって、
    前記モジュール本体及び前記圧力調整弁を用意する工程と、
    前記モジュール本体と前記圧力調整弁とを接合する工程と、を含み、
    前記圧力調整弁は、
    前記第2連通孔が形成された底壁部を有するケースと、
    弾性体で形成され、前記底壁部に対して押し付けられた状態で配置されることで、前記第2連通孔を塞ぐ弁体と、
    前記弁体を前記底壁部へ押し付け、前記ケースに固定される蓋部と、を備え、
    前記ケースは、前記底壁部から前記蓋部側に突出した壁部と、前記壁部及び前記底壁部によって形成され、前記弁体を収容する凹部と、を有し、
    前記弁体は、
    前記底壁部と前記蓋部とが対向する第1の方向へ延びる本体部と、
    前記本体部から、前記第1の方向と直交する第2の方向へ延びるフランジ部と、を有し、
    前記フランジ部は、前記蓋部が前記ケースに固定された状態において、前記蓋部と接触すると共に、前記壁部に形成された受け面と接触し、
    前記用意する工程では、前記弁体の前記底壁部に対する押し付け力を測定しながら、当該測定結果に基づいて前記蓋部で前記弁体を前記底壁部に押し付け、前記ケースに前記蓋部を固定する、電池モジュールの製造方法。
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