JP2020052208A - 光学フィルム、偏光板および画像表示装置 - Google Patents

光学フィルム、偏光板および画像表示装置 Download PDF

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聡一 鷲見
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Abstract

【課題】本発明は、耐ブロッキング性に優れた光学異方性層を有する光学フィルム、偏光板および画像表示装置を提供することを課題とする。【解決手段】支持体と、支持体上に設けられる光学異方性層とを有する光学フィルムであって、光学異方性層が、逆波長分散性を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物を重合して得られる層であり、光学異方性層の支持体と反対側の表面の表面エネルギーの分散力成分が28.5〜30mN/mであり、かつ、極性成分が0.03〜0.20mN/mである、光学フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、光学フィルム、偏光板および画像表示装置に関する。
光学補償シートや位相差フィルムなどの光学フィルムは、画像着色解消や視野角拡大のために、様々な画像表示装置で用いられている。
光学フィルムとしては延伸複屈折フィルムが使用されていたが、近年、延伸複屈折フィルムに代えて、液晶性化合物からなる光学異方性層を有する光学フィルムを使用することが提案されている。
このような光学フィルムとして、所定の重合性化合物および重合開始剤を含有する組成物を用いて形成される光学フィルムが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2010−031223号公報 国際公開第2014/010325号 特開2016−081035号公報
本発明者らは、特許文献1〜3について検討したところ、保管時などに、形成された光学異方性層と他の部材(例えば、支持体の光学異方性層が形成されていない面、他の光学異方性層など)とが重ね合ってしまうと、これらが互いに張り付いてしまう現象(ブロッキング)が生じることを明らかとした。
そこで、本発明は、耐ブロッキング性に優れた光学異方性層を有する光学フィルム、偏光板および画像表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、光学異方性層の表面エネルギーについて、分散力成分および極性成分を所定の範囲に調整することにより、形成される光学異方性層の耐ブロッキング性が良好となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 支持体と、支持体上に設けられる光学異方性層とを有する光学フィルムであって、
光学異方性層が、逆波長分散性を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物を重合して得られる層であり、
光学異方性層の支持体と反対側の表面の表面エネルギーの分散力成分が28.5〜30mN/mであり、かつ、極性成分が0.03〜0.20mN/mである、光学フィルム。
[2] 重合性液晶化合物が、後述する式(I)で表される化合物である、[1]に記載の光学フィルム。
[3] [1]または[2]に記載の光学フィルムと、偏光子とを有する、偏光板。
[4] [1]もしくは[2]に記載の光学フィルム、または、[3]に記載の偏光板を有する、画像表示装置。
本発明によれば、耐ブロッキング性に優れた光学異方性層を有する光学フィルム、偏光板および画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、各成分は、各成分に該当する物質を1種単独でも用いても、2種以上を併用してもよい。ここで、各成分について2種以上の物質を併用する場合、その成分についての含有量とは、特段の断りが無い限り、併用した物質の合計の含有量を指す。
また、本明細書において、表記される二価の基(例えば、−O−CO−)の結合方向は、結合位置を明記している場合を除き、特に制限されず、例えば、後述する式(I)中のDが−CO−O−である場合、シクロヘキサン環に結合している位置を*1、Ar側に結合している位置を*2とすると、Dは、*1−CO−O−*2であってもよく、*1−O−CO−*2であってもよい。
[光学フィルム]
本発明の光学フィルムは、支持体と、支持体上に設けられる光学異方性層とを有する光学フィルムである。
また、本発明の光学フィルムは、光学異方性層が、逆波長分散性を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物を重合して得られる層である。
更に、本発明の光学フィルムは、光学異方性層の支持体と反対側の表面の表面エネルギー(以下、単に「光学異方性層の表面エネルギー」とも略す。)の分散力成分が28.5〜30mN/mであり、かつ、極性成分が0.03〜0.20mN/mである。
本発明においては、上述した通り、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分を28.5〜30mN/mとし、かつ、極性成分を0.03〜0.20mN/mとすることにより、耐ブロッキング性が良好となる。
これは、詳細には明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
すなわち、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分が28.5〜30mN/mであることにより、光学異方性層の表層(表面からの深さが10nm以下の領域)における分子構造(例えば、液晶化合物の配向状態)がランダム化し、他の固体表面との相互作用を小さくすることができたためと推測される。この知見は、表面エネルギーが小さい方がブロッキングが生じ難いという従来の知見と相違する知見であるため、極めて意外な知見であると言える。
〔支持体〕
本発明の光学フィルムが有する支持体は、後述する光学異方性層を形成するための基材である。
このような支持体は、透明であるのが好ましく、具体的には、光透過率が80%以上であるのが好ましい。
このような支持体としては、例えば、ガラス基板やポリマーフィルムが挙げられ、ポリマーフィルムの材料としては、セルロース系ポリマー;ポリメチルメタクリレート、ラクトン環含有重合体等のアクリル酸エステル重合体を有するアクリル系ポリマー;熱可塑性ノルボルネン系ポリマー;ポリカーボネート系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー;ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系ポリマー;、塩化ビニル系ポリマー;ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー;イミド系ポリマー;スルホン系ポリマー;ポリエーテルスルホン系ポリマー;ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー;ポリフェニレンスルフィド系ポリマー;塩化ビニリデン系ポリマー;ビニルアルコール系ポリマー;ビニルブチラール系ポリマー;アリレート系ポリマー;ポリオキシメチレン系ポリマー;エポキシ系ポリマー;またはこれらのポリマーを混合したポリマーが挙げられる。
また、後述する偏光子がこのような支持体を兼ねる態様であってもよい。
本発明においては、上記支持体の厚みについては特に限定されないが、5〜60μmであることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましい。
〔光学異方性層〕
本発明の光学フィルムが有する光学異方性層は、上述した通り、逆波長分散性を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物(以下、形式的に「本発明の重合性液晶組成物」とも略す。)を重合して得られる層であり、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分が28.5〜30mN/mとなり、かつ、極性成分が0.03〜0.20mN/mとなる層である。
以下、本発明の重合性液晶組成物の各成分について詳細に説明する。
<重合性液晶化合物>
本発明の重合性液晶組成物が含有する重合性液晶化合物は、逆波長分散性を有する重合性液晶化合物である。
ここで、「逆波長分散性を示す重合性液晶化合物」とは、これを用いて作製された位相差フィルムの特定波長(可視光範囲)における面内のレターデーション(Re)値を測定した際に、測定波長が大きくなるにつれてRe値が同等または高くなるものをいう。
重合性液晶化合物の種類は特に制限されないが、その形状から、棒状タイプ(棒状液晶化合物)と円盤状タイプ(円盤状液晶化合物)に分類できる。さらにそれぞれ低分子タイプと高分子タイプがある。高分子とは一般に重合度が100以上のものを指す(高分子物理・相転移ダイナミクス,土井 正男 著,2頁,岩波書店,1992)。
本発明では、いずれの液晶化合物を用いることもできる。2種以上の棒状液晶化合物、2種以上の円盤状液晶化合物、または、棒状液晶化合物と円盤状液晶化合物との混合物を用いてもよい。
本発明においては、得られる光学異方性層の耐ブロッキング性がより良好となる理由から、重合性液晶化合物が、下記式(I)で表される化合物であることが好ましい。
上記式(I)中、D、D、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、または、−CO−、−O−、−S−、−C(=S)−、−CR−、−CR=CR−、−NR−、もしくは、これらの2つ以上の組み合わせからなる2価の連結基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
また、上記式(I)中、SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、置換基を表す。
また、上記式(I)中、LおよびLは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、LおよびLの少なくとも一方は重合性基を表す。ただし、Arが、下記式(Ar−3)で表される芳香環である場合は、LおよびLならびに下記式(Ar−3)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
また、上記式(I)中、Arは、後述する式(Ar−1)〜(Ar−5)で表される基からなる群から選択されるいずれかの芳香環を表す。
上記式(I)中、D〜Dが示す2価の連結基としては、例えば、−CO−O−、−C(=S)O−、−CR−、−CR−CR−、−O−CR−、−CR−O−CR−、−CO−O−CR−、−O−CO−CR−、−CR−O−CO−CR−、−CR−CO−O−CR−、−NR−CR−、および、−CO−NR−などが挙げられる。なかでも、−CO−O−であることが好ましい。
上記式(I)中、SPおよびSPが示す炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、メチルヘキシレン基、へプチレン基等が好適に挙げられる。なお、SPおよびSPは、上述した通り、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基であってもよく、Qで表される置換基としては、後述する式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
上記式(I)中、LおよびLが示す1価の有機基としては、例えば、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基などを挙げることができる。アルキル基は、直鎖状、分岐状または環状であってもよいが、直鎖状が好ましい。アルキル基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10が更に好ましい。また、アリール基は、単環であっても多環であってもよいが単環が好ましい。アリール基の炭素数は、6〜25が好ましく、6〜10がより好ましい。また、ヘテロアリール基は、単環であっても多環であってもよい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子の数は1〜3が好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子は、窒素原子、硫黄原子、酸素原子が好ましい。ヘテロアリール基の炭素数は6〜18が好ましく、6〜12がより好ましい。また、アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基は、無置換であってもよく、置換基を有していてもよい。置換基としては、後述する式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
上記式(I)中、LおよびLの少なくとも一方が示す重合性基は、特に限定されないが、ラジカル重合またはカチオン重合可能な重合性基が好ましい。
ラジカル重合性基としては、一般に知られているラジカル重合性基を用いることができ、好適なものとして、アクリロイル基またはメタクリロイル基を挙げることができる。この場合、重合速度はアクリロイル基が一般的に速いことが知られており、生産性向上の観点からアクリロイル基が好ましいが、メタクリロイル基も重合性基として同様に使用することができる。
カチオン重合性基としては、一般に知られているカチオン重合性を用いることができ、具体的には、脂環式エーテル基、環状アセタール基、環状ラクトン基、環状チオエーテル基、スピロオルソエステル基、および、ビニルオキシ基などを挙げることができる。中でも、脂環式エーテル基、または、ビニルオキシ基が好適であり、エポキシ基、オキセタニル基、または、ビニルオキシ基が特に好ましい。
特に好ましい重合性基の例としては下記が挙げられる。なお、下記式中、*は、重合性基の結合位置を表す。
上記式(I)中のLおよびLは、得られる光学異方性層の耐久性が良好となる理由から、いずれも重合性基であることが好ましく、アクリロイル基またはメタクリロイル基であることがより好ましい。
一方、上記式(I)中、Arは、下記式(Ar−1)〜(Ar−5)で表される基からなる群から選択されるいずれかの芳香環を表す。なお、下記式(Ar−1)〜(Ar−5)中、*は、上記式(I)中のDまたはDとの結合位置を表す。
上記式(Ar−1)中、Qは、NまたはCHを表し、Qは、−S−、−O−、または、−N(R)−を表し、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、Yは、置換基を有してもよい、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、または、炭素数3〜12の芳香族複素環基を表す。
が示す炭素数1〜6のアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、および、n−ヘキシル基などが挙げられる。
が示す炭素数6〜12の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、ナフチル基などのアリール基が挙げられる。
が示す炭素数3〜12の芳香族複素環基としては、例えば、チエニル基、チアゾリル基、フリル基、ピリジル基などのヘテロアリール基が挙げられる。
また、Yが有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。
アルキル基としては、例えば、炭素数1〜18の直鎖状、分岐鎖状または環状のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等)がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが更に好ましく、メチル基またはエチル基であるのが特に好ましい。
アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜18のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜8のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、メトキシエトキシ基等)がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基であることが更に好ましく、メトキシ基またはエトキシ基であるのが特に好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも、フッ素原子、塩素原子であるのが好ましい。
また、上記式(Ar−1)〜(Ar−5)中、Z、ZおよびZは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OR、−NR、または、−SRを表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、ZおよびZは、互いに結合して芳香環を形成してもよい。
炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ペンチル基(1,1−ジメチルプロピル基)、tert−ブチル基、1,1−ジメチル−3,3−ジメチル−ブチル基が更に好ましく、メチル基、エチル基、tert−ブチル基が特に好ましい。
炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等の単環式飽和炭化水素基;シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロデセニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロオクタジエニル基、シクロデカジエン等の単環式不飽和炭化水素基;ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、トリシクロ[3.3.1.13,7]デシル基、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデシル基、アダマンチル基等の多環式飽和炭化水素基;等が挙げられる。
炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基としては、具体的には、例えば、フェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられ、炭素数6〜12のアリール基(特にフェニル基)が好ましい。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子であるのが好ましい。
一方、R〜Rが示す炭素数1〜6のアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、および、n−ヘキシル基などが挙げられる。
また、上記式(Ar−2)および(Ar−3)中、AおよびAは、それぞれ独立に、−O−、−N(R)−、−S−、および、−CO−からなる群から選択される基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。
が示す置換基としては、上記式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
また、上記式(Ar−2)中、Xは、水素原子または置換基が結合していてもよい第14〜16族の非金属原子を表す。
また、Xが示す第14〜16族の非金属原子としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、置換基を有する窒素原子、置換基を有する炭素原子が挙げられ、置換基としては、具体的には、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキル置換アルコキシ基、環状アルキル基、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基など)、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、アルキルカルボニル基、スルホ基、水酸基等が挙げられる。
また、上記式(Ar−3)中、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、または、−CO−、−O−、−S−、−C(=S)−、−CR−、−CR=CR−、−NR−、もしくは、これらの2つ以上の組み合わせからなる2価の連結基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
ここで、2価の連結基としては、上記式(I)中のD〜Dにおいて説明したものと同様のものが挙げられる。
また、上記式(Ar−3)中、SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、置換基を表す。置換基としては、上記式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
また、上記式(Ar−3)中、LおよびLは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、LおよびLならびに上記式(I)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
1価の有機基としては、上記式(I)中のLおよびLにおいて説明したものと同様のものが挙げられる。
また、重合性基としては、上記式(I)中のLおよびLにおいて説明したものと同様のものが挙げられる。
また、上記式(Ar−4)〜(Ar−5)中、Axは、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
また、上記式(Ar−4)〜(Ar−5)中、Ayは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、または、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選択される少なくとも1つの芳香環を有する、炭素数2〜30の有機基を表す。
ここで、AxおよびAyにおける芳香環は、置換基を有していてもよく、AxとAyとが結合して環を形成していてもよい。
また、Qは、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
AxおよびAyとしては、特許文献2(国際公開第2014/010325号)の[0039]〜[0095]段落に記載されたものが挙げられる。
また、Qが示す炭素数1〜6のアルキル基としては、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、および、n−ヘキシル基などが挙げられ、置換基としては、上記式(Ar−1)中のYが有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
このような重合性液晶化合物としては、例えば、下記式(1)〜(12)で表される化合物が好適に挙げられ、具体的には、下記式(1)〜(12)中のK(側鎖構造)として、下記表1および表2に示す側鎖構造を有する化合物がそれぞれ挙げられる。
なお、下記表1および表2中、Kの側鎖構造に示される「*」は、芳香環との結合位置を表す。
また、以下の説明においては、下記式(1)で表され、かつ、下記表1中の1−1に示す基を有する化合物を「化合物(1−1−1)」と表記し、他の構造式および基を有する化合物についても同様の方法で表記する。例えば、下記式(2)で表され、かつ、下記表2中の2−3に示す基を有する化合物は「化合物(2−2−3)」と表記できる。
また、下記表1中の1−2および下記表2中の2−2で表される側鎖構造において、それぞれアクリロイルオキシ基およびメタクリロイル基に隣接する基は、プロピレン基(メチル基がエチレン基に置換した基)を表し、メチル基の位置が異なる位置異性体の混合物を表す。
<重合開始剤>
本発明の重合性液晶組成物は、重合開始剤を含有していることが好ましい。
使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であるのが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)、アシルフォスフィンオキシド化合物(特公昭63−40799号公報、特公平5−29234号公報、特開平10−95788号公報、特開平10−29997号公報記載)等が挙げられる。
また、本発明においては、重合開始剤がオキシム型の重合開始剤であることも好ましく、その具体例としては、国際公開第2017/170443号の[0049]〜[0052]段落に記載された開始剤が挙げられる。
<溶媒>
本発明の重合性液晶組成物は、光学異方性層を形成する作業性等の観点から、溶媒を含有するのが好ましい。
溶媒としては、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなど)、エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサンなど)、脂環式炭化水素類(例えば、シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンなど)、ハロゲン化炭素類(例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロトルエンなど)、エステル類(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、水、アルコール類(例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノールなど)、セロソルブ類(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシドなど)、アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<レベリング剤>
本発明の重合性液晶組成物は、光学異方性層の表面を平滑に保ち、配向制御を容易にする観点から、レベリング剤を含有することが好ましい。
このようなレベリング剤としては、添加量に対するレベリング効果が高い理由から、フッ素系レベリング剤またはケイ素系レベリング剤であることが好ましく、泣き出し(ブルーム、ブリード)を起こしにくい観点から、フッ素系レベリング剤であることがより好ましい。
レベリング剤としては、具体的には、例えば、特開2007−069471号公報の[0079]〜[0102]段落の記載に記載された化合物、特開2013−047204号公報に記載された一般式(I)で表される化合物(特に[0020]〜[0032]段落に記載された化合物)、特開2012−211306号公報に記載された一般式(I)で表される化合物(特に[0022]〜[0029]段落に記載された化合物)、特開2002−129162号公報に記載された一般式(I)で表される液晶配向促進剤(特に[0076]〜[0078]および[0082]〜[0084]段落に記載された化合物)、特開2005−099248号公報に記載された一般式(I)、(II)および(III)で表される化合物(特に[0092]〜[0096]段落に記載された化合物)などが挙げられる。なお、後述する配向制御剤としての機能を兼ね備えてもよい。
<配向制御剤>
本発明の重合性液晶組成物は、必要に応じて、配向制御剤を含有することができる。
配向制御剤により、ホモジニアス配向の他、ホメオトロピック配向(垂直配向)、傾斜配向、ハイブリッド配向、コレステリック配向等の種々の配向状態を形成することができ、また、特定の配向状態をより均一かつより精密に制御して実現することができる。
ホモジニアス配向を促進する配向制御剤としては、例えば、低分子の配向制御剤や、高分子の配向制御剤を用いることができる。
低分子の配向制御剤としては、例えば、特開2002−20363号公報の[0009]〜[0083]段落、特開2006−106662号公報の[0111]〜[0120]段落、および、特開2012−211306公報の[0021]〜[0029]段落の記載を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
また、高分子の配向制御剤としては、例えば、特開2004−198511号公報の[0021]〜[0057]段落、および、特開2006−106662号公報の[0121]〜[0167]段落を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
また、ホメオトロピック配向を形成または促進する配向制御剤としては、例えば、ボロン酸化合物、オニウム塩化合物が挙げられ、具体的には、特開2008−225281号公報の[0023]〜[0032]段落、特開2012−208397号公報の[0052]〜[0058]段落、特開2008−026730号公報の[0024]〜[0055]段落、特開2016−193869号公報の[0043]〜[0055]段落などに記載された化合物を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
一方、コレステリック配向は、本発明の重合性組成物にキラル剤を加えることにより実現することができ、そのキラル性の向きによりコレステリック配向の旋回方向を制御できる。なお、キラル剤の配向規制力に応じてコレステリック配向のピッチを制御することができる。
配向制御剤の含有する場合の含有量は、重合性液晶組成物中の全固形分質量に対して0.01〜10質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましい。含有量がこの範囲であると、望む配向状態を実現しつつ、析出や相分離、配向欠陥等が無く、均一で透明性の高い光学異方性層を得ることができる。
これらの配向制御剤は、さらに重合性官能基、特に、本発明の重合性液晶組成物を構成する重合性液晶化合物と重合可能な重合性官能基を付与することができる。
<その他の成分>
本発明の重合性液晶組成物は、上述した成分以外の成分を含有してもよく、例えば、上述した重合性液晶化合物以外の液晶化合物、界面活性剤、チルト角制御剤、配向助剤、可塑剤、および、架橋剤などが挙げられる。
<形成方法>
上述した本発明の重合性液晶組成物を用いた光学異方性層の形成方法は特に限定されず、例えば、上述した本発明の重合性液晶組成物を用いて、所望の配向状態とした後に、重合により固定化する方法などが挙げられる。
ここで、重合条件は特に限定されないが、光照射による重合においては、紫外線を用いることが好ましい。照射量は、10mJ/cm〜50J/cmであることが好ましく、20mJ/cm〜5J/cmであることがより好ましく、30mJ/cm〜3J/cmであることが更に好ましく、50〜1000mJ/cmであることが特に好ましい。また、重合反応を促進するため、加熱条件下で実施してもよい。
本発明においては、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分が28.5〜30mN/mであり、かつ、極性成分が0.03〜0.20mN/mである。
また、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分は、28.5〜29.5mN/mであることが好ましく、極性成分は、0.03〜0.15mN/mであることが好ましい。
ここで、「表面エネルギー(γs:単位、mN/m)」の分散力成分(γs:単位、mN/m)および極性成分(γs:単位、mN/m)は、D.K.Owens:J.Appl.Polym.Sci.,13,1741(1969)を参考に、測定対象となる光学異方性層の表面で、純水HOとヨウ化メチレンCHを用いて実験的に求めることができる。
具体的には、純水およびヨウ化メチレンのそれぞれの接触角をθH2OおよびθCH2I2として、下記の連立方程式(SA)および(SB)により、γsおよびγsが求められ、その和で表される値γs(=γs+γs)を表面エネルギーと定義する。
また、接触角は、温度20℃〜27℃、相対湿度50〜65%の環境下で、2時間以上調湿させた後に、温度25℃、相対湿度60%の環境下で測定した値を採用し、接触角計(例えば、Dropmaster(協和界面科学株式会社製))を用いて測定することができる。
1+cosθH2O=2√γs(√γH2O /γH2O )+2√γs(√γH2O /γH2O ) ・・・(SA)
1+cosθCH2I2=2√γs(√γCH2I2 /γCH2I2 )+2√γs(√γCH2I2 /γCH2I2 ) ・・・(SB)
(ただし、γH2O =21.8、γH2O =51.0、γH2O =72.8、γCH2I2 =49.5、γCH2I2 =1.3、γCH2I2 =50.8とする。)
また、光学異方性層の表面エネルギー(特に、分散力成分)の調整方法は特に限定されないが、例えば、上述した本発明の重合性液晶組成物を塗布して塗膜を形成した後、塗膜に対して所定の温度で配向処理を施すまで静置する時間(以下、「初期乾燥時間」とも略す。)を調整する方法;上述した本発明の重合性液晶組成物を塗布して塗膜を形成した後、塗膜に対して所定の温度で配向処理を施すまで静置する空間の密閉度を調整する方法;所定の温度で配向処理を施した塗膜を固定化する際の紫外線照射量を調節する方法;などが挙げられる。
本発明においては、光学異方性層の厚みについては特に限定されないが、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがより好ましい。
本発明においては、光学異方性層が、下記式(II)を満たしていることが好ましい。
0.50<Re(450)/Re(550)<1.00 ・・・(II)
ここで、上記式(II)中、Re(450)は、光学異方性層の波長450nmにおける面内レターデーションを表し、Re(550)は、光学異方性層の波長550nmにおける面内レターデーションを表す。なお、本明細書において、レターデーションの測定波長を明記していない場合は、測定波長は550nmとする。
また、面内レターデーションおよび厚み方向のレターデーションの値は、AxoScan OPMF−1(オプトサイエンス社製)を用い、測定波長の光を用いて測定した値をいう。
具体的には、AxoScan OPMF−1にて、平均屈折率((Nx+Ny+Nz)/3)と膜厚(d(μm))を入力することにより、
遅相軸方向(°)
Re(λ)=R0(λ)
Rth(λ)=((nx+ny)/2−nz)×d
が算出される。
なお、R0(λ)は、AxoScan OPMF−1で算出される数値として表示されるものであるが、Re(λ)を意味している。
本発明においては、光学異方性層が、ポジティブAプレートまたはポジティブCプレートであることが好ましく、ポジティブAプレートであることがより好ましい。
ここで、ポジティブAプレート(正のAプレート)とポジティブCプレート(正のCプレート)は以下のように定義される。
フィルム面内の遅相軸方向(面内での屈折率が最大となる方向)の屈折率をnx、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnzとしたとき、ポジティブAプレートは式(A1)の関係を満たすものであり、ポジティブCプレートは式(C1)の関係を満たすものである。なお、ポジティブAプレートはRthが正の値を示し、ポジティブCプレートはRthが負の値を示す。
式(A1) nx>ny≒nz
式(C1) nz>nx≒ny
なお、上記「≒」とは、両者が完全に同一である場合だけでなく、両者が実質的に同一である場合も包含する。
「実質的に同一」とは、ポジティブAプレートでは、例えば、(ny−nz)×d(ただし、dはフィルムの厚みである)が、−10〜10nm、好ましくは−5〜5nmの場合も「ny≒nz」に含まれ、(nx−nz)×dが、−10〜10nm、好ましくは−5〜5nmの場合も「nx≒nz」に含まれる。また、ポジティブCプレートでは、例えば、(nx−ny)×d(ただし、dはフィルムの厚みである)が、0〜10nm、好ましくは0〜5nmの場合も「nx≒ny」に含まれる。
光学異方性層がポジティブAプレートである場合、λ/4板として機能する観点から、Re(550)が100〜180nmであることが好ましく、120〜160nmであることがより好ましく、130〜150nmであることが更に好ましく、130〜140nmであること特に好ましい。
ここで、「λ/4板」とは、λ/4機能を有する板であり、具体的には、ある特定の波長の直線偏光を円偏光に(または円偏光を直線偏光に)変換する機能を有する板である。
〔配向膜〕
本発明の光学フィルムは、上述した支持体と光学異方性層との間に、配向膜を有しているのが好ましい。なお、上述した支持体が配向膜を兼ねる態様であってもよい。
配向膜は、一般的にはポリマーを主成分とする。配向膜用ポリマー材料としては、多数の文献に記載があり、多数の市販品を入手することができる。
本発明において利用されるポリマー材料は、ポリビニルアルコール又はポリイミド、及びその誘導体が好ましい。特に変性又は未変性のポリビニルアルコールが好ましい。
本発明に使用可能な配向膜については、例えば、国際公開第01/88574号の43頁24行〜49頁8行に記載された配向膜;特許第3907735号公報の段落[0071]〜[0095]に記載の変性ポリビニルアルコール;特開2012−155308号公報に記載された液晶配向剤により形成される液晶配向膜;等が挙げられる。
本発明においては、配向膜の形成時に配向膜表面に接触しないことで面状悪化を防ぐことが可能となる理由から、配向膜としては光配向膜を利用することも好ましい。
光配向膜としては特に限定はされないが、国際公開第2005/096041号の段落[0024]〜[0043]に記載されたポリアミド化合物やポリイミド化合物などのポリマー材料;特開2012−155308号公報に記載された光配向性基を有する液晶配向剤により形成される液晶配向膜;Rolic Technologies社製の商品名LPP−JP265CPなどを用いることができる。
また、本発明においては、上記配向膜の厚さは特に限定されないが、支持体に存在しうる表面凹凸を緩和して均一な膜厚の光学異方性層を形成するという観点から、0.01〜10μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがより好ましく、0.01〜0.5μmであることがさらに好ましい。
〔ハードコート層〕
本発明の光学フィルムは、フィルムの物理的強度を付与するために、ハードコート層を有しているのが好ましい。具体的には、支持体の配向膜が設けられた側とは反対側にハードコート層を有していてもよく、光学異方性層の配向膜が設けられた側とは反対側にハードコート層を有していてもよい。
ハードコート層としては特開2009−98658号公報の段落[0190]〜[0196]に記載のものを使用することができる。
〔紫外線吸収剤〕
本発明の光学フィルムは、外光(特に紫外線)の影響を考慮して、紫外線(UV)吸収剤を含むことが好ましい。
紫外線吸収剤は、本発明の光学フィルムを構成する光学異方性層に含有されてしてもよいし、本発明の光学フィルムを構成する光学異方性層以外の部材に含有されていてもよい。光学異方性層以外の部材としては、例えば、支持体が好適に挙げられる。
紫外線吸収剤としては、紫外線吸収性を発現できる従来公知のものがいずれも使用できる。このような紫外線吸収剤のうち、紫外線吸収性が高く、画像表示装置で用いられる紫外線吸収能(紫外線カット能)を得る観点から、ベンゾトリアゾール系またはヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤を用いることが好ましい。
また、紫外線の吸収幅を広くするために、最大吸収波長の異なる紫外線吸収剤を2種以上併用することができる。
紫外線吸収剤としては、具体的には、例えば、特開2012−18395公報の[0258]〜[0259]段落に記載された化合物、特開2007−72163号公報の[0055]〜[0105]段落に記載された化合物などが挙げられる。
また、市販品として、Tinuvin400、Tinuvin405、Tinuvin460、Tinuvin477、Tinuvin479、および、Tinuvin1577(いずれもBASF社製)等を用いることができる。
[偏光板]
本発明の偏光板は、上述した本発明の光学フィルムと、偏光子とを有するものである。
また、本発明の偏光板は、上述した光学異方性層がλ/4板(ポジティブAプレート)である場合、円偏光板として用いることができる。
また、本発明の偏光板は、上述した光学異方性層がλ/4板(ポジティブAプレート)である場合、λ/4板の遅相軸と後述する偏光子の吸収軸とのなす角が30〜60°であることが好ましく、40〜50°であることがより好ましく、42〜48°であることが更に好ましく、45°であることが特に好ましい。
ここで、λ/4板の「遅相軸」は、λ/4板の面内において屈折率が最大となる方向を意味し、偏光子の「吸収軸」は、吸光度の最も高い方向を意味する。
〔偏光子〕
本発明の偏光板が有する偏光子は、光を特定の直線偏光に変換する機能を有する部材であれば特に限定されず、従来公知の吸収型偏光子および反射型偏光子を利用することができる。
吸収型偏光子としては、ヨウ素系偏光子、二色性染料を利用した染料系偏光子、およびポリエン系偏光子などが用いられる。ヨウ素系偏光子および染料系偏光子には、塗布型偏光子と延伸型偏光子があり、いずれも適用できるが、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸して作製される偏光子が好ましい。
また、基材上にポリビニルアルコール層を形成した積層フィルムの状態で延伸および染色を施すことで偏光子を得る方法として、特許第5048120号公報、特許第5143918号公報、特許第4691205号公報、特許第4751481号公報、特許第4751486号公報を挙げることができ、これらの偏光子に関する公知の技術も好ましく利用することができる。
反射型偏光子としては、複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子、ワイヤーグリッド型偏光子、選択反射域を有するコレステリック液晶と1/4波長板とを組み合わせた偏光子などが用いられる。
なかでも、密着性がより優れる点で、ポリビニルアルコール系樹脂(−CH−CHOH−を繰り返し単位として含むポリマー。特に、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1つ)を含む偏光子であることが好ましい。
本発明においては、偏光子の厚みは特に限定されないが、3μm〜60μmであるのが好ましく、5μm〜30μmであるのがより好ましく、5μm〜15μmであるのが更に好ましい。
〔粘着剤層〕
本発明の偏光板は、本発明の光学フィルムにおける光学異方性層と、偏光子との間に、粘着剤層が配置されていてもよい。
光学異方性層と偏光子との積層のために用いられる粘着剤層としては、例えば、動的粘弾性測定装置で測定した貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”との比(tanδ=G”/G’)が0.001〜1.5である物質のことを表し、いわゆる、粘着剤やクリープしやすい物質等が含まれる。本発明に用いることのできる粘着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール系粘着剤が挙げられるが、これに限定されない。
[画像表示装置]
本発明の画像表示装置は、本発明の光学フィルムまたは本発明の偏光板を有する、画像表示装置である。
本発明の画像表示装置に用いられる表示素子は特に限定されず、例えば、液晶セル、有機エレクトロルミネッセンス(以下、「EL」と略す。)表示パネル、プラズマディスプレイパネル等が挙げられる。
これらのうち、液晶セル、有機EL表示パネルであるのが好ましく、液晶セルであるのがより好ましい。すなわち、本発明の画像表示装置としては、表示素子として液晶セルを用いた液晶表示装置、表示素子として有機EL表示パネルを用いた有機EL表示装置であるのが好ましく、液晶表示装置であるのがより好ましい。
〔液晶表示装置〕
本発明の画像表示装置の一例である液晶表示装置は、上述した本発明の偏光板と、液晶セルとを有する液晶表示装置である。
なお、本発明においては、液晶セルの両側に設けられる偏光板のうち、フロント側の偏光板として本発明の偏光板を用いるのが好ましく、フロント側およびリア側の偏光板として本発明の偏光板を用いるのがより好ましい。
以下に、液晶表示装置を構成する液晶セルについて詳述する。
<液晶セル>
液晶表示装置に利用される液晶セルは、VA(Vertical Alignment)モード、OCB(Optically Compensated Bend)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、又はTN(Twisted Nematic)であることが好ましいが、これらに限定されるものではない。
TNモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向し、更に60〜120゜にねじれ配向している。TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of tech.Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)及び(4)SURVIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。また、PVA(Patterned Vertical Alignment)型、光配向型(Optical Alignment)、及びPSA(Polymer−Sustained Alignment)のいずれであってもよい。これらのモードの詳細については、特開2006−215326号公報、及び特表2008−538819号公報に詳細な記載がある。
IPSモードの液晶セルは、棒状液晶分子が基板に対して実質的に平行に配向しており、基板面に平行な電界が印加することで液晶分子が平面的に応答する。IPSモードは電界無印加状態で黒表示となり、上下一対の偏光板の吸収軸は直交している。光学補償シートを用いて、斜め方向での黒表示時の漏れ光を低減させ、視野角を改良する方法が、特開平10−54982号公報、特開平11−202323号公報、特開平9−292522号公報、特開平11−133408号公報、特開平11−305217号公報、特開平10−307291号公報などに開示されている。
〔有機EL表示装置〕
本発明の画像表示装置の一例である有機EL表示装置としては、例えば、視認側から、偏光子と、光学異方性層からなるλ/4板(ポジティブAプレート)と、有機EL表示パネルとをこの順で有する態様が好適に挙げられる。
また、有機EL表示パネルは、電極間(陰極および陽極間)に有機発光層(有機エレクトロルミネッセンス層)を挟持してなる有機EL素子を用いて構成された表示パネルである。有機EL表示パネルの構成は特に制限されず、公知の構成が採用される。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
<光配向性基を有する重合体PA−1の合成>
Langmuir,32(36),9245−9253,(2016年)に記載された方法に従い、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(東京化成試薬)と下記桂皮酸クロリド誘導体を用いて、以下に示すモノマーm−1を合成した。
桂皮酸クロリド誘導体
モノマーm−1
冷却管、温度計、および撹拌機を備えたフラスコに、溶媒として2−ブタノン5質量部を仕込み、フラスコ内に窒素を5mL/min流しながら、水浴加熱により還流させた。ここに、モノマーm−1を5質量部、サイクロマーM100(ダイセル社製)5質量部、重合開始剤として2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を1質量部と、溶媒として2−ブタノン5質量部を混合した溶液を、3時間かけて滴下し、さらに3時間還流状態を維持したまま撹拌した。反応終了後、室温まで放冷し、2−ブタノン30質量部を加えて希釈することで約20質量%の重合体溶液を得た。得られた重合体溶液を大過剰のメタノール中へ投入して重合体を沈殿させ、回収した沈殿物をろ別し、大量のメタノールで洗浄した後、50℃において12時間送風乾燥することにより、光配向性基を有する重合体PA−1を得た。
重合体PA−1
<配向膜P−1の作製>
配向膜P−1形成用塗布液を#2.4のワイヤーバーで連続的に市販されているトリアセチルセルロースフィルム「Z−TAC」(富士フイルム社製)上に塗布した。塗膜が形成された支持体を140℃の温風で120秒間乾燥し、続いて偏光紫外線照射(10mJ/cm、超高圧水銀ランプ使用)することで、配向膜P−1を形成した。
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(配向膜P−1成用塗布液)
─────────────────────────────────
・上記重合体PA−1 100.00質量部
・サンエイドSI−B2A(三新化学工業社製) 8.30質量部
・イソプロピルアルコール 16.50質量部
・酢酸ブチル 1072.00質量部
・メチルエチルケトン 268.00質量部
─────────────────────────────────
<光学異方性層A−1の形成>
国際公開第2017/170443号に記載されている方法を参照し、光学異方性層A−1を作製した。
具体的には、下記組成物A−1を、配向膜P−1上にスピンコート法によって塗布し、液晶組成物層を形成した。形成した液晶組成物層を室温で18秒乾燥させた後、ホットプレートにて120℃まで加熱し、その後60℃に冷却した後に、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて波長365nmにて100mJ/cmの紫外線を塗膜に照射し、続いて120℃に加熱しながら500mJ/cmの紫外線を塗膜に照射することで光学異方性層A−1を有する光学フィルムS−1を作製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
(組成物A−1)
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・下記重合性液晶化合物L−1 39.00質量部
・下記重合性液晶化合物L−2 39.00質量部
・下記重合性液晶化合物L−3 17.00質量部
・下記重合性液晶化合物L−4 5.00質量部
・下記重合開始剤PI−1 0.50質量部
・下記レベリング剤T−1 0.20質量部
・シクロペンタノン 235.00質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
重合性液晶化合物L−1
重合性液晶化合物L−2
重合性液晶化合物L−3
重合性液晶化合物L−4
重合開始剤PI−1
レベリング剤T−1
[実施例2]
形成した液晶組成物層をホットプレート上に静置する時間を下記表3に示す時間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、光学フィルムを作製した。
[比較例1]
形成した液晶組成物層をホットプレート上に静置する時間を下記表3に示す時間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、光学フィルムを作製した。
[比較例2]
組成物A−1に代えて、下記組成物A−2を用いた以外は、比較例1と同様の方法で、光学フィルムを作製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
(組成物A−2)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
・下記重合性液晶化合物L−5 42.00質量部
・下記重合性液晶化合物L−6 42.00質量部
・上記重合性液晶化合物L−4 16.00質量部
・上記重合開始剤PI−1 0.50質量部
・上記レベリング剤T−1 0.20質量部
・ハイソルブMTEM(東邦化学工業社製) 2.00質量部
・NKエステルA−200(新中村化学工業社製) 1.00質量部
・メチルエチルケトン 424.8質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――
なお、下記重合性液晶化合物L−5およびL−6のアクリロイルオキシ基に隣接する基は、プロピレン基(メチル基がエチレン基に置換した基)を表し、下記重合性液晶化合物L−5およびL−6は、メチル基の位置が異なる位置異性体の混合物を表す。
重合性液晶化合物L−5
重合性液晶化合物L−6
[比較例3]
形成した液晶組成物層をホットプレート上に静置する時間を下記表3に示す時間に変更した以外は、比較例2と同様の方法で、光学フィルムを作製した。
[評価]
実施例1〜4および比較例1〜2で作製した光学フィルムについて、以下に示す評価を行った。結果を下記表3に示す。
〔分散力成分および極性成分の測定〕
分散力成分(γs:単位、mN/m)および極性成分(γs:単位、mN/m)を上述した方法で測定した。
〔配向性〕
2枚の偏光板をクロスニコルに配置し、作製した各光学フィルムを2枚の偏光板の間に入れて回転させ、黒輝度の濃淡ムラを目視で観察した。黒輝度に濃淡ムラがなければ、光軸ずれやリターデーションの変化がなく、配向層に部分的な配向不良が生じていないものと評価した。
A:配向不良なし
B:配向不良あり
〔耐ブロッキング性〕
光学異方性層同士を貼り合わせた際の貼り付き性を下記基準で評価した。
具体的には、例えば、実施例1の光学フィルムS−1の評価については、2枚の光学フィルムS−1を用意し、光学異方性層A−1同士が貼り合わせた際の貼り付き性を評価した。このように同じ実施例または比較例のフィルム同士を貼り合わせて評価を行うことにより、他の表面と貼り合わせてブロッキング性を評価する場合と比べて、フィルムのアンチブロッキング性を、貼り合わせる他の表面の物性の影響を受けることなく、より正確に評価することができる。
A:貼り付き感がまったくない。
B:貼り付き感がほとんどない。
C:貼り付き感が強い。
上記表1に示す結果から、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分が28.5mN/m未満であると、配向性は良好であるが、耐ブロッキング性に劣ることが分かった(比較例1〜3)。
これに対し、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分が28.5〜30mN/mであると、配向性および耐ブロッキング性がいずれも良好となることが分かった(実施例1〜2)。
また、実施例1〜2および比較例1〜3の結果から、光学異方性層の表面エネルギーの分散力成分は、液晶化合物の種類や初期乾燥時間が寄与していることが分かった。

Claims (4)

  1. 支持体と、前記支持体上に設けられる光学異方性層とを有する光学フィルムであって、
    前記光学異方性層が、逆波長分散性を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物を重合して得られる層であり、
    前記光学異方性層の前記支持体と反対側の表面の表面エネルギーの分散力成分が28.5〜30mN/mであり、かつ、極性成分が0.03〜0.20mN/mである、光学フィルム。
  2. 前記重合性液晶化合物が、下記式(I)で表される化合物である、請求項1に記載の光学フィルム。

    ここで、前記式(I)中、
    、D、DおよびDは、それぞれ独立に、単結合、または、−CO−、−O−、−S−、−C(=S)−、−CR−、−CR=CR−、−NR−、もしくは、これらの2つ以上の組み合わせからなる2価の連結基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、置換基を表す。
    およびLは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、LおよびLの少なくとも一方は重合性基を表す。ただし、Arが、下記式(Ar−3)で表される芳香環である場合は、LおよびLならびに下記式(Ar−3)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
    Arは、下記式(Ar−1)〜(Ar−5)で表される基からなる群から選択されるいずれかの芳香環を表す。

    ここで、前記式(Ar−1)〜(Ar−5)中、
    *は、DまたはDとの結合位置を表す。
    は、NまたはCHを表す。
    は、−S−、−O−、または、−N(R)−を表し、Rは、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。
    は、置換基を有してもよい、炭素数6〜12の芳香族炭化水素基、または、炭素数3〜12の芳香族複素環基を表す。
    、ZおよびZは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−OR、−NR、または、−SRを表し、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、ZおよびZは、互いに結合して芳香環を形成してもよい。
    およびAは、それぞれ独立に、−O−、−N(R)−、−S−、および、−CO−からなる群から選択される基を表し、Rは、水素原子または置換基を表す。
    Xは、水素原子または置換基が結合していてもよい第14〜16族の非金属原子を表す。
    およびDは、それぞれ独立に、単結合、または、−CO−、−O−、−S−、−C(=S)−、−CR−、−CR=CR−、−NR−、もしくは、これらの2つ以上の組み合わせからなる2価の連結基を表し、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、または、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    SPおよびSPは、それぞれ独立に、単結合、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、または、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基を構成する−CH−の1個以上が−O−、−S−、−NH−、−N(Q)−、もしくは、−CO−に置換された2価の連結基を表し、Qは、置換基を表す。
    およびLは、それぞれ独立に1価の有機基を表し、LおよびLならびに前記式(I)中のLおよびLの少なくとも1つが重合性基を表す。
    Axは、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも1つの芳香環を有する炭素数2〜30の有機基を表す。
    Ayは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、または、芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選択される少なくとも1つの芳香環を有する炭素数2〜30の有機基を表す。
    AxおよびAyにおける芳香環は、置換基を有していてもよく、AxとAyとが結合して環を形成していてもよい。
    は、水素原子、または、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
  3. 請求項1または2に記載の光学フィルムと、偏光子とを有する、偏光板。
  4. 請求項1もしくは2に記載の光学フィルム、または、請求項3に記載の偏光板を有する、画像表示装置。
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