JP2020048963A - 遊技機 - Google Patents

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Takashi Iwata
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Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に向上させることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機には、遊技に関する主たる制御を実行する主制御装置が設けられている。主制御装置のMPUにおいては、遊技領域に設けられた作動口への入賞に基づいて大当たり抽選を実行する。報知・演出制御装置のMPUでは主制御装置からのコマンドに基づいて各遊技回における図柄の変動表示態様の詳細を決定する。第2通常遊技状態にて実行される特別演出は、オープニングパート、メインパート、エンディングパートの3つのパートで構成されている。16R確変大当たり結果である場合には「設定1」〜「設定3」の何れにおいてもエンディングパートにて復活演出が実行される場合がある。一方、8R確変大当たり結果である場合には「設定2」〜「設定3」に限りエンディングパートにて復活演出が実行される場合がある。【選択図】 図58

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。
特開2005−074175号公報
近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に向上させることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
遊技領域に設けられた始動入球部と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段と、
遊技回用動作が開始されてから前記抽選手段の抽選結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了され、当該報知結果が所定期間に亘って維持されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別遊技状態への移行に対応する当選結果となった場合に、前記報知手段にて抽選結果が報知された後に遊技状態を前記特別遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段と、
前記抽選手段による抽選結果に対応した演出を実行する演出実行手段と
を備えている遊技機であって、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段と
を備え、
前記設定値として第1設定値と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値とが設けられており、
前記演出実行手段は、前記演出として第1特別演出及び第2特別演出を含む複数種の特別演出の何れかを実行可能な構成となっており、
前記演出実行手段は、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により第1当選結果又は当該第1当選結果よりも遊技者に有利な第2当選結果となった場合に、前記演出として前記第1特別演出を実行する第1特別演出実行手段と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第2当選結果となった場合に前記演出として前記第2特別演出を実行し、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第1当選結果となった場合に前記演出として前記第2特別演出を実行する第2特別演出実行手段と
を有していることを特徴とする。
本発明によれば、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を前方から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットを後方から見た斜視図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面図である。 裏パックユニットを示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための概略図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 設定値毎の当選確率を示す概略図である。 低確率モード用の当否テーブルを示す概略図である。 高確率モード用の当否テーブルを示す概略図である。 (a),(b)振分テーブルを示す概略図、(c)当たり種別とサポートモードとの関係を示す概略図である。 主制御装置のMPUによるメイン処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUによるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 作動口用の入賞処理を示すフローチャートである。 情報取得処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUによる通常処理を示すフローチャートである。 遊技回制御処理を示すフローチャートである。 データ設定処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 変動表示時間の設定処理を示すフローチャートである。 第1通常遊技状態用の設定処理を示すフローチャートである。 第2通常遊技状態用の設定処理を示すフローチャートである。 遊技状態移行処理を示すフローチャートである。 設定変更用処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置及び表示制御装置に係る電気的構成を示すブロック図である。 報知・演出制御装置のMPUによる変動表示制御処理を示すフローチャートである。 第1変動表示制御処理を示すフローチャートである。 第1変動開始処理を示すフローチャートである。 (a)変動表示時間と変動表示態様との関係を示す概略図、(b)各変動表示態様の概要を示す概略図である。 (a),(b)設定値毎の演出振分用テーブルを示す概略図、(c)変動表示態様毎の出現率及び大当たり期待度の関係を示す概略図である。 (a),(b)第2の実施の形態における設定値毎の演出振分用テーブルを示す概略図である。 第3の実施の形態における特殊表示演出設定用処理を示すフローチャートである。 ノーマルリーチBが実行される場合に特殊表示が発生する確率を対比した概略図である。 特殊表示A対応のノーマルリーチBの流れを示す概略図である。 特殊表示B対応のノーマルリーチBの流れを示す概略図である。 (a)特殊図柄を例示した概略図、(b)特殊図柄と設定値との関係を示す概略図である。 特殊表示B対応のノーマルリーチBにて停止表示される図柄組合せを例示した概略図である。 第4の実施の形態における第2変動表示制御処理を示すフローチャートである。 第2通常遊技状態用変動表示時間テーブルを示す概略図である。 第2通常遊技状態における遊技の流れを示すタイミングチャートである。 第2通常遊技状態における演出の流れを例示した概略図である。 第2通常遊技状態における演出の流れを例示した概略図である。 エンディングパートにおける表示の流れを示す概略図である。 主制御装置のMPUにて実行される保留コマンド用の確認処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにて実行される保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される特別演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 バトルパートにおける演出パターンを示す概略図である。 (a)演出パターンA1の流れを示す概略図、(b)演出パターンD4の流れを示す概略図である。 (a)設定示唆非対応のエンディング画像を示す概略図、(b)設定示唆対応のエンディング画像を示す概略図である。 エンディングパートにおける復活演出の流れを示す概略図である。 設定値と復活演出の可否との関係を示す概略図である。 特別遊技状態中の演出の流れを示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とにより構成されている。
図2に示すように、外枠11は長尺状のフレーム材を四辺に連結し構成されるものであって全体として矩形枠状をなすように形成されている。この外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備等に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が各々設けられている(図3参照)。スピーカ部29においては、遊技状態に応じてBGM等の切り替えを行うことにより、遊技の単調化を抑制している。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能及び遊技球発射機構によって発射された遊技球のうち遊技領域PE(図3参照)に到達しなかった遊技球が遊技者に戻された場合に当該排出された遊技球を貯留する受け皿としての機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)が大きくなるに従って速くなり、この操作量が遊技者により調整されて所定の量となった場合に遊技球が遊技領域PEへ到達することとなる。また、この操作量を遊技者が調整することで、後述する右ルートと左ルートへの遊技球の打ち分けが可能となる。
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。
次に、図5を参照して内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においても図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
(内枠13)
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす内枠ベース体50を主体に構成されている。内枠ベース体50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、内枠ベース体50は外枠11の上枠部に寄せて配置され、外枠11の下枠部と内枠ベース体50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、内枠ベース体50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では内枠ベース体50が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と内枠ベース体50との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
内枠ベース体50の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
内枠ベース体50の回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は内枠ベース体50の右端部(後述する縦フレーム部材)に沿うようにして上下に延びており、その長手方向(上下方向)に散在して配置された前扉用鉤部材76を有している。内枠ベース体50には前扉枠14の背面に設けられた鉤受け部材49(図3参照)内枠13の正面側に突出させるためのスリットが各前扉用鉤部材76にそれぞれ対応するようにして形成されている。それらスリットを通じて突出した前扉用鉤部材76が、前扉枠14に各前扉用鉤部材76に1対1で対応させて設けられた鉤受け部材49に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
内枠ベース体50(施錠装置75)には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75の主要部分を構成する施錠ユニット(各鉤部材76,77や連動杆等)とは別体で設けられており、当該施錠ユニットと隣接して配置されている。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右(時計回り)に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り)に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように構成されている。
内枠ベース体50の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部51が形成されている。収容凹部は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部51に遊技機前方から嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部51の底部には、略矩形状の窓孔52が形成されており、この窓孔52を通じて遊技盤ユニット80の背面構成(後述する背面ブロック80b)が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔52については、内枠ベース体50に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
(遊技盤ユニット80)
遊技盤ユニット80は、前面に遊技球が流下する遊技領域PEが形成され遊技領域形成体80aと、遊技領域形成体80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技部品(例えば可変表示ユニット、制御装置、可動式の演出機構、装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなる。遊技領域形成体80aは透明な合成樹脂材料からなり、背面ブロック80bの前面部分が当該遊技領域形成体80aを通じて視認可能となっている。
既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技領域形成体80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。
以下、図6〜図8に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技領域形成体80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図、図7は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。
遊技領域形成体80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。図6に示すように、各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技領域形成体80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83bへの遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技領域形成体80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘部材93が植設されているとともに、風車94等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘部材93や風車94等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技領域形成体80aの中央には中央開口85が形成されており、この中央開口85を遊技領域形成体80aの背面側から覆うようにして透明な開口カバー86が取り付けられている。この中央開口85の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口85(開口カバー86)を通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。なお、図6においては説明の便宜上、開口カバー86を二点鎖線によって表示し、可変表示ユニット252が視認可能な状態を示している。
中央開口85の周辺に作動口83a,83bやスルーゲート84等が配設されている。作動口83a,83bは、可変表示ユニット252の下方に配設された上作動口83aと、上作動口83aの直下に配設された下作動口83bとによって構成されており、特に下作動口(抽選契機入球部)83bには、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、可動片と同可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、可動片の位置が駆動部によって変更されることにより、下作動口83bへの入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
遊技領域PEにおいてこの下作動口83bよりも上流側(詳しくは可変表示ユニット252の側方)となる位置には上記スルーゲート84が配置されており、遊技球のスルーゲート84の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
なお、上作動口83aへの入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口83bへの入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、例えば上作動口83aに対する下作動口83bの有利性を高める上では、上作動口83aに係る払出個数よりも下作動口83bに係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82には、遊技領域形成体80aの背面側へと通じる大入賞口が形成されているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉が設けられている。開閉扉は、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉は、遊技領域形成体80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉は閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に(大当たり:通常の遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行結果となった場合に)開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば4,8,16ラウンド)を上限とした開閉扉の開放が繰り返されるように設定されている。
ここで、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技領域形成体80aには、中央開口85を囲むようにしてセンターフレーム95が設けられている。センターフレーム95は、遊技領域形成体80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技領域形成体80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム95と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム95)を右側から迂回する左ルートと、左側から迂回する右ルートに大別されている。
上述した作動口83aは左ルートに配設されており、右ルートへ発射された遊技球については作動口83aへの入球が回避される構成となっている。スルーゲート84、可変入賞装置82は右ルートに配設されており、左ルートへ発射された遊技球についてはそれらスルーゲート84、可変入賞装置82への入球が回避される構成となっている。なお、作動口83bについては左ルートへ発射された遊技球及び右ルートへ発射された遊技球の何れについても入球可能となっているものの、左ルートを流下する遊技球と比べて右ルートを流下する遊技球の入球確率が高くなるように差別化されている。なお、左ルートへ発射された遊技球については作動口83bへの入球が不可となるように、当該作動口83bを左ルートへ配設することも可能である。
センターフレーム95の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム95の左右の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム95に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的上作動口83aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。
ここで、本実施の形態においては上述したように透明な開口カバー86によって中央開口85を覆っており、ステージ部上に到達した遊技球が背面ブロック80b(可変表示ユニット252)側へ移動しないように規制されている。
またセンターフレーム95の下部を構成している枠部の前面には、第1保留ランプ部98a及び第2保留ランプ部98bが設けられている。左側の第1保留ランプ部98aは、上作動口83aに対応しており遊技球が上作動口83aを通過した回数は最大4回まで保留され第1保留ランプ部98aの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。右側の第2保留ランプ部98bは、下作動口83bに対応しており、遊技球が下作動口83bを通過した回数は最大4回まで保留され第2保留ランプ部98bの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。
作動口83a,83bは、中央開口85(可変表示ユニット252)寄りとなる位置に配置されている。作動口83a,83bへの入賞をトリガとして特別遊技状態に移行し得るため、遊技者は作動口83a,83bに入賞するか否かに注目するとともに、特別遊技状態に移行するか否かを把握するため図柄表示装置253に注目するものと考えられる。作動口83a,83bを可変表示ユニット252寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット252周辺に集中させるための工夫である。
遊技領域形成体80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材99が配設されている。遊技領域区画部材99には、主表示ユニット87や誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突するストッパ部材が配設されている。ストッパ部材は誘導レール100の先端付近に配置された緩衝部材であり、当該ストッパ部材に衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、遊技領域PEを流下することとなる。つまり、ストッパ部材には衝突した遊技球の勢いを弱める減勢機能が付与されている。
ここで、主表示ユニット87について補足説明する。主表示ユニット87は遊技領域区画部材99に埋設されており、その一部がガラスユニット22と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部が設けられている。主表示ユニット87については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部の表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部は、上作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上作動口用表示部と、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下作動口用表示部とを有してなる。上作動口用表示部では、上作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下作動口用表示部では、下作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が大当たりに対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、抽選結果に対応する絵柄が停止表示された後、当該絵柄が停止表示されたまま所定の停止表示時間(停止表示期間又は確定表示期間)が経過するまで(確定表示が終了するまで)が遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止された後確定表示が終了するまでを遊技回の1回とすることも可能である。
また、主表示ユニット87の主表示部には上記両表示部以外に、スルーゲート84への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口83bに設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部にはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
以上詳述した主表示部については、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されているため、その視認性が担保されている。
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、内枠ベース体50における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
(遊技球発射機構110)
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が内枠ベース体50に固定されることで、同内枠ベース体50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技領域形成体80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技領域形成体80a側、詳しくは遊技領域形成体80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域形成体80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材99とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技領域形成体80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
同図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技領域形成体80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技領域形成体80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技領域形成体80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技領域形成体80aの左端部には外レール102を側方から覆うようにしてレールカバー107が設けられている。遊技盤ユニット80については、製造時やメンテナンス作業時に単体で取り扱われることが多く、この際に外レール102が遊技台等に衝突し得る。レールカバー107はこのような事情に鑑みて搭載された部材であり、外レール102が上記要因等によって変形することを防止する保護機能が付与されている。
内枠ベース体50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体50に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
内枠ベース体50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
次に、図7及び図8に基づき内枠13(内枠ベース体50及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
図8に示すように内枠ベース体50の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体50の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体50に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように内枠ベース体50における収容凹部(遊技盤収容部)51の底部分には内枠ベース体50の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体50の背面側に開放された窓孔52が形成されており、その窓孔52が収容凹部51に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔52を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
既に説明したように遊技領域形成体80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。背面ブロック80bは、遊技領域形成体80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技領域形成体80aの背面に固定されることで、遊技領域形成体80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている。
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体50の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図6参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体50の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置140が搭載されている。
報知・演出制御装置140は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置140の下方には、ベース体96を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
主制御装置162の正面部(遊技機後方を向いている部分)にて後述する裏パック201との重なりが回避されている部分には、設定変更キーが挿通されるキー穴167と、設定変更スイッチ166と、設定値表示部168とが設けられている。詳細については後述するが、本実施の形態におけるパチンコ機10においては、大当たり確率が複数段階(詳しくは3段階)設けられており、上記キー穴167に挿通された設定変更キーがON位置に配置された状態(ON状態)にて、設定変更スイッチ166が操作されることで設定値が変更される構成となっている。設定変更キーがON位置に配置されている間は、現在選択されている設定値が設定値表示部168に表示され、作業者が設定値を目視にて確認しながら設定変更を行うことが可能となっている。
ベース体251の前面部において遊技領域形成体80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82、作動口83a,83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図9及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図9はパチンコ機10の背面図、図10は裏パックユニット15の正面図である。
図9に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図10に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図9参照)。
ベース部211の上部には、外部出力端子板213が設けられている。外部出力端子板213には各種の出力端子が設けられており、それら出力端子に遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)とパチンコ機10とを繋ぐ配線WH1が接続されている。パチンコ機10の外部出力端子板213(出力端子)から出力された各種信号は、配線WH1を通じてホールコンピュータHCに伝わり、ホールコンピュータHCではこれら各種信号に基づいてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握する構成となっている。
また、図10に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ(図示略)を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
これら各種スイッチや上述した設定変更スイッチ166等については、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれらスイッチ等を操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
(パチンコ機10の電気的構成)
次に、図11のブロックを参照してパチンコ機10の電気的構成について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板401には、MPU402が搭載されている。MPU402は、当該MPU402により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM403と、そのROM403内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM404と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU402が有する機能の一部、例えば、ROM403の機能やRAM404の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU402には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU402の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板405、払出制御装置242及び各種検知センサなどが接続されている。停電監視基板405には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU402には停電監視基板405を介して電力が供給される。
各種検知センサの一部として、一般入賞口81への入球(入賞)を検知する入賞検知センサ391a、可変入賞装置82への入球(入賞)を検知する入賞検知センサ391b、可変入賞装置82(大入賞口)への入球(入賞)を検知する入賞検知センサ391c、上作動口83aへの入球(入賞)を検知する入賞検知センサ391d、下作動口83bへの入球(入賞)を検知する入賞検知センサ391e、スルーゲート84への入球(入賞)を検知する入賞検知センサ391fが接続されており、主制御装置162のMPU402において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU402では、上作動口83a及び下作動口83bへの入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート84への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU402の出力側には、停電監視基板405、払出制御装置242及び報知・演出制御装置140が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上述した作動口83a,83b等の入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82への入賞を特定した場合には15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口83aへの入賞を特定した場合には3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口83bへの入賞を特定した場合には4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置140には、主制御装置162から変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM403のコマンド情報記憶エリア425が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU402の出力側には、可変入賞装置82の開閉体(例えばシャッタ部材88)を開閉動作させる可変入賞駆動部、下作動口83bの電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部及び主表示ユニット87が接続されている。主制御基板401には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU402は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置82が開閉されるように、MPU402において可変入賞駆動部の駆動制御が実行される。また、電動役物91のサポート抽選に当選した場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU402において電動役物駆動部の駆動制御が実行される。また、MPU402によって主表示ユニット87の主表示部の表示制御が実行される。
さらには、MPU402の出力側に外部出力端子板213が接続されており、この外部出力端子板213を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータHC)に対して各種入球部への入球情報や大当たり等の抽選結果に関する情報が出力される。これにより、ホールコンピュータHCにてパチンコ機10の状態や遊技状況等を把握することが可能となっている。
停電監視基板405は主制御基板401と電源・発射制御装置243とを中継しており、同停電監視基板405には電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する機能が付与されている。払出制御装置242は、主制御装置162から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板401や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置140には、MPUが搭載された報知・演出制御基板が設けられている。MPUには、当該MPUにより実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMと、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPUに対してROM及びRAMが1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。報知・演出制御装置140のMPUは、主制御装置162から入力された各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられたランプ部26〜28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置410を制御するものである。
表示制御装置410では、報知・演出制御装置140から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置253の表示制御を実行する。この場合に、報知・演出制御装置140では、主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置253における図柄の変動表示態様(例えばリーチ発生の有無及びリーチ演出の内容等)や図柄の停止表示態様(変動表示の終了に伴い最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類)を決定する。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る構成及び同変動表示の内容について説明する。なお、以下の説明においては適宜図12及び図13を参照する。図12及び図13は図柄表示装置253の表示画面253aにおける表示内容を説明するための概略図である。
表示制御装置410にはキャラクタROMが設けられている。このキャラクタROMには、「1」〜「9」の数字部と「タコ」や「フグ」等を模したキャラクタからなる装飾部とが複合されてなる9種類の主図柄のデータ(図12(a)〜(i)参照)と、数字が付されていない副図柄のデータ(図12(j)参照)と、「1」〜「9」の数字からなる9種類の簡易図柄のデータとが予め記憶されている。
図13に示すように、図柄表示装置253の表示画面253aには、上述した各種図柄の変動表示を行う変動表示領域MEが設けられている。この変動表示領域MEは、第1変動表示領域ME1、第2変動表示領域ME2、第3変動表示領域ME3の3つに大別される。第1変動表示領域ME1は表示画面253aの左上、第2変動表示領域ME2は表示画面253aの右上、第3変動表示領域ME3は表示画面253aの中央に配されている。
第1変動表示領域ME1には、左・中・右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は上記簡易図柄が所定の順序で配列されてなり、各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、上から下)にスクロールするように変動表示される。第1変動表示領域ME1については、上記主表示部の上作動口用表示部における絵柄表示に連動しており、上作動口用表示部にて絵柄の変動表示が開始されたタイミングにて図柄の変動表示が開始され、絵柄の変動表示が終了したタイミング(確定表示が開始されたタイミング)にて図柄の変動表示が終了する(確定表示が開始される)構成となっている。そして、上作動口83aに係る当否抽選の結果に対応した図柄組合せが停止表示されることで遊技者に遊技結果が報知される。本実施の形態においては、大当たり結果となった場合には同じ数字の簡易図柄の組み合わせが停止表示され、外れ結果となった場合には3つの図柄列のうち少なくとも1つの数字が他の図柄列の数字と異なる簡易図柄の組み合わせが停止表示される。
第2変動表示領域ME2には、左・中・右の3つの図柄列が表示される。各図柄列は上記簡易図柄が所定の順序で配列されてなり、各図柄列の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、上から下)にスクロールするように変動表示される。第2変動表示領域ME2については、上記主表示部の下作動口用表示部における絵柄表示に連動しており、下作動口用表示部にて絵柄の変動表示が開始されたタイミングにて図柄の変動表示が開始され、絵柄の変動表示が終了したタイミング(確定表示が開始されたタイミング)にて図柄の変動表示が終了する(確定表示が開始される)構成となっている。そして、下作動口83bに係る当否抽選の結果に対応した図柄組合せが停止表示されることで遊技者に遊技結果が報知される。本実施の形態においては、例えば大当たり結果となった場合には同じ数字の簡易図柄の組み合わせが停止表示され、外れ結果となった場合には3つの図柄列のうち少なくとも1つの数字が他の図柄列の数字と異なる簡易図柄の組み合わせが停止表示される。
第3変動表示領域ME3には、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面253aでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。
上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図13(b)に示すように、表示画面253aは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面253aには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに所定の図柄の組み合わせ(例えば同一の数字が付された図柄の組み合わせ)が形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
なお、図柄表示装置253における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
(各種カウンタについて)
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU402は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット87(主表示部)の表示の設定、図柄表示装置253の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図14に示すように、大当たり発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置253が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット87の作動口用表示部及び図柄表示装置253における変動表示時間(変動表示期間)を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口83bの電動役物91を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM404の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ431に適宜格納される。RAM404には、上作動口用保留エリアRaと、下作動口用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア432が設けられている。そして、この保留球格納エリア432に、上作動口83a又は下作動口83bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM403における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア421に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。これら、低確率モード用の当否テーブル及び高確率モード用の当否テーブルは設定値毎に各々設けられており、設定値によって大当たり確率に差が設けられている(図15参照)。具体的には、「設定1」対応の低確率モード用当否テーブル及び高確率モード用当否テーブルと、「設定2」対応の低確率モード用当否テーブル及び高確率モード用当否テーブル、「設定3」対応の低確率モード用当否テーブル及び高確率モード用当否テーブルとが設けられている。
上記抽選に際して「設定1」対応の低確率モード用の当否テーブル(図16(a))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「107」,「307」,「507」の4個である。つまり、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「307」,「507」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/150となっている(図15参照)。
上記抽選に際して「設定2」対応の低確率モード用の当否テーブル(図16(b))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「107」,「307」,「407」,「507」の5個である。つまり、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/120となっている(図15参照)。
上記抽選に際して「設定3」対応の低確率モード用の当否テーブル(図16(a))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」の6個である。つまり、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「107」,「207」,「307」,「407」,「507」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/100となっている(図15参照)。
このように、「設定1」 < 「設定2」 < 「設定3」の順に遊技者に有利となるように差が設けられており、遊技を少しでも有利に進めたい遊技者は「設定3」であることに期待して遊技を行うものと想定される。
上記抽選に際して「設定1」対応の高確率モード用の当否テーブル(図17(a))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の40個である。つまり、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が約1/15となっている(図15参照)。
上記抽選に際して「設定2」対応の高確率モード用の当否テーブル(図17(b))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の50個である。つまり、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が1/12となっている(図15参照)。
上記抽選に際して「設定3」対応の高確率モード用の当否テーブル(図17(c))が参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」の60個である。つまり、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「7」,「36」,「107」,「207」,「307」・・・「407」,「507」.「598」が大当たり結果に対応しており、それらの乱数の値以外は外れ結果に対応している。これにより、大当たり確率が約1/10となっている(図15参照)。
因みに、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
作動口83a,83b等への入球確率については遊技機メーカにて予め設定された範囲に収まるように製造されており、入球確率が当該範囲に収まっている場合には「設定1」では遊技者よりも遊技ホールが有利、「設定2」では遊技ホールよりも遊技者に有利、「設定3」では「設定2」よりも更に遊技者に有利となるように構成されている。以下の説明では便宜上、「設定3」を「高設定」ともいう。
なお、高確率モードにおける有利不利の関係を低確率モードにおける有利不利の関係とは逆にすることも可能である。すなわち、「設定3」 < 「設定2」 < 「設定1」の順に大当たり確率が高くなるように設定することも可能である。この場合、「設定1」が上述した「高設定」に該当する。
当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード中のラウンド数、(2)開閉実行モード終了後の電動役物91によるサポートモードという2つの条件に差異が設けられている。
下作動口83bの電動役物91におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口83bの電動役物91が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物91が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口83bよりも上作動口83aへの入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口83aよりも下作動口83bへの入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口83bへの入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとの設定を行う構成としてもよい。
当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が、上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM403における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア422に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図18の概略図を用いて説明する。振分テーブルとしては、図18(a)に示す上作動口用の振分テーブル(第1振分情報群)と、図18(b)に示す下作動口用の振分テーブル(第2振分情報群)とが設定されている。
上作動口用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果が設定されている。具体的には、上作動口用の振分テーブルでは、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜14」が8R確変大当たり結果に対応しており、「15〜29」が4R確変大当たり結果に対応している。
下作動口用の振分テーブルでは、遊技結果の振分先として、16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果が設定されている。具体的には、下作動口用の振分テーブルでは、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が16R確変大当たり結果に対応しており、「10〜19」が8R確変大当たり結果に対応しており、「20〜29」が4R確変大当たり結果に対応している。
16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードとなり且つサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。本実施の形態における通常遊技状態は、低頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第1通常遊技状態と、8R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果を契機として移行する低頻度サポートモード又は高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の第2通常遊技状態と、16R確変大当たり結果を契機として移行する高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の第3通常遊技状態とに大別される。
図18(c)に示すように、16R確変大当たり結果を契機として高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第3通常遊技状態へ移行した場合には、当該第3通常遊技状態への移行後に実行された遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合又は当該終了基準回数到達前に大当たり結果となった場合(詳しくは開閉実行モードが開始された場合)にサポートモードが低頻度サポートモード且つ抽選モードが低確率モードへ切り替わる。
これに対して、8R確変大当たり結果又は4R確変大当たり結果を契機として高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の第2通常遊技状態へ移行した場合には、当該第2通常遊技状態への移行後に実行された遊技回数が終了基準回数(具体的には、1回)に達した場合にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに切り替わる。そして、第2通常遊技状態への移行後に実行された遊技回数が終了基準回数(具体的には、5回)に達した場合又は当該終了基準回数到達前に大当たり結果となった場合(詳しくは開閉実行モードが開始された場合)に抽選モードが高確率モードから低確率モードへ切り替わる。
つまり、本実施の形態では、何れの大当たり結果となった場合であっても高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の通常遊技状態へ移行するものの、大当たり結果の種類によって当該通常遊技状態の継続条件に差が設けられている。このような差によって、上作動口83aへの入球に基づく抽選よりも下作動口83bへの入球に基づく抽選の方が遊技者に有利となるように優遇されている。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口83a又は下作動口83bに入賞したタイミングでRAM404の保留球格納エリア432に格納される。より詳しくは、上作動口83aに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の上作動口用保留エリアRaに格納され、下作動口83bに遊技球が入賞したタイミングでRAM404の下作動口用保留エリアRbに格納される。そして、ROM403のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。
但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU402では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
なお、詳細については後述するが、本実施の形態における第1通常遊技状態では上記構成によってリーチ表示の可否が決定される構成となっているものの、第2通常遊技状態では実行される遊技回によってリーチ表示の可否が決定される構成となっている。つまり、第2通常遊技状態ではリーチ表示の可否を決定する上でリーチ乱数カウンタC3の値は参照されない構成となっている。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置253(表示画面253a)を備え、遊技結果が開閉実行モード対応の遊技結果となった遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となり得る遊技機において、図柄表示装置253における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置253の表示画面253a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
表示画面253aにおける表示内容について更に詳しく説明すると、最初に上図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中図柄列Z2にて図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、大当たり発生時には、リーチラインを形成している主図柄とともに当たり図柄の組み合わせを構成する数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面253aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87(主表示部)の上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間と、図柄表示装置253における図柄の変動表示時間とをMPU402において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示の開始時及び図柄表示装置253による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート84に遊技球が入賞したタイミングでRAM404の電役保留エリア433に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって下作動口83bの電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜190であれば、電動役物91を開放状態に制御し、C4=191〜250であれば、電動役物91を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU402では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423が用いられる。また、MPU402では、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、上作動口用表示部及び下作動口用表示部における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM403の停止結果テーブル記憶エリア424が用いられる。
(主制御装置162にて実行される各種処理について)
次に、主制御装置162のMPU402にて実行される各種処理について説明する。主制御装置162のMPU402にて実行される処理については、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とに大別される。以下、図19のフローチャートを参照して、メイン処理について説明する。
(メイン処理)
メイン処理においては先ず、ステップS101にて電源投入(電源ON操作)に伴う立ち上げ処理を実行する。具体的には、従側の各種制御基装置(払出制御装置242等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば500msec程度待機する。
続くステップS102では、ステップS101の立ち上げ処理後から許可禁止用期間である1secが経過したか否かを判定する。1sec経過していない場合にはステップS102の処理を再度実行する。この時間の測定は、ステップS102の処理回数をカウントすることにより行われる。例えば、ステップS102にて否定判定してから再度ステップS102の処理を実行するまでに要する時間が0.1msecである場合には、カウント値が10000回となることで、ステップS101の立ち上げ処理後から1sec経過したと判定する。なお、時間の測定の具体的な構成は任意であり、例えばリアルタイムクロックを用いて時間の測定を行うようにしてもよい。ステップS102にて1sec経過したと判定した場合には、ステップS103に進む。
ステップS103では、RAM404へのアクセスを許可する。その後、ステップS104では、電源・発射制御装置243に設けられたRAM消去スイッチがオンとなっているか否かを判定し、続くステップS105ではRAM404の停電フラグ格納エリアに停電フラグが格納されているか否かを判定する。また、ステップS106ではRAM判定値を算出し、続くステップS107では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。RAM判定値は、例えばRAM404の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM404の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かにより記憶保持されたデータの有効性を判断することも可能である。
本パチンコ機10では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合には主制御装置に設けられたRAM消去スイッチを押しながら電源が投入される。RAM消去スイッチが押されていれば、ステップS108〜S109の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)により記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS108〜S109の処理に移行する。
ステップS108では、RAM404の使用領域を0にクリアし、ステップS109ではRAM404の初期化処理を実行する。その後、ステップS110にて払出制御装置242に初期コマンドを出力すべく初期コマンド設定処理を実行し、ステップS111にて割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。払出制御装置242のMPUでは主制御装置162から初期コマンドを入力することで、主制御装置162との通信が正常に行われていることを認識する。
一方、RAM消去スイッチが押されていない場合には、停電フラグが格納されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、ステップS112にて停電フラグ格納エリアに格納されている停電フラグをクリアする。その後、ステップS110にて初期コマンドを出力するとともにステップS111にて割込み許可を設定し、後述する通常処理に移行する。これにより、電源遮断前の状態に復帰する。
(タイマ割込み処理)
次に、図20のフローチャートを参照し、タイマ割込み処理について説明する。本処理はMPU402により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS201では、各種入賞検知センサ(例えば上記検知センサ391a〜391f)の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置162に接続されている各種入賞検知センサの状態を読み込み、当該入賞検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS202では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントするとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS204では、スルーゲート84への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、RAM404の各種フラグ格納エリア435にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されているか否かを判定し、同フラグが格納されている場合には電役保留エリア433に記憶されている役物保留記憶数が4未満であることを条件として、前記ステップS203にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリアに格納する。そして、各種フラグ格納エリア435にスルーゲート用の入賞検知フラグが格納されている場合には、同入賞検知フラグを消去して当該スルーゲート用の入賞処理を終了する。
ステップS204のスルーゲート用の入賞処理を実行した後はステップS205に進み、当該ステップS205にて作動口83a,83bへの入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行する。その後は、ステップS206にて大入賞口用の入賞処理、ステップS207にて一般入賞口用の入賞処理を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
大入賞口用の入賞処理においては、払出制御装置242及び報知・演出制御装置140に大入賞口用の賞球コマンドを送信する。払出制御装置242では大入賞口用の賞球コマンドを受信したことに基づいて大入賞口への入賞に対応した数(15個)の賞球を払い出す処理を行う。本実施の形態においては、開閉実行モード中は当該開閉実行モード中に獲得した賞球の総数を図柄表示装置253に表示する構成となっており、報知・演出制御装置140では大入賞口用の賞球コマンドを受信したことに基づいて払出総数等の表示処理を行う。
一般入賞口用の入賞処理においては、払出制御装置242及び報知・演出制御装置140に一般入賞口用の賞球コマンドを送信する。払出制御装置242では一般入賞口用の賞球コマンドを受信したことに基づいて一般入賞口81への入賞に対応した数(10個)の賞球を払い出す処理を行う。本実施の形態においては、開閉実行モード中は当該開閉実行モード中に獲得した賞球の総数を図柄表示装置253に表示する構成となっており、報知・演出制御装置140では一般入賞口用の賞球コマンドを受信したことに基づいて払出総数等の表示処理を行う。
(作動口用の入賞処理)
ここで、図21及び図22のフローチャートを参照して作動口用の入賞処理について説明する。
ステップS301では、遊技球が上作動口83aに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が上作動口83aに入球したと判定した場合には、ステップS302に進み、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンド(上作動口用の賞球コマンド)をセットする。
続くステップS303では、上作動口83aに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、上作動口83aへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS304では、当たり乱数カウンタC1や当たり種別カウンタC2等の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS301にて遊技球が上作動口83aに入賞していないと判定した場合にはステップS305に進む。ステップS305では、遊技球が下作動口83bに入球(入賞)したか否かを判定する。遊技球が下作動口83bに入球したと判定した場合には、ステップS306に進み、払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンド(下作動口用の賞球コマンド)をセットする。なお、ステップS302,S306にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理S401にて払出制御装置242に対して送信される。
続くステップS307では、下作動口83bに遊技球が入球した旨を示す情報を遊技ホール側のホールコンピュータHCに対して信号出力すべく外部信号設定処理を行う。これにより、下作動口83bへの入球が発生した旨がホールコンピュータHCにて把握される。その後、ステップS304にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
なお、ステップS301,S305の両処理にてそれぞれ否定判定をした場合、すなわち上作動口83a及び下作動口83bのいずれにも入球がなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
ここで、図22を参照して、ステップS304の情報取得処理について説明する。
(情報取得処理)
情報取得処理においては先ずステップS401にて、保留球格納エリア432の保留数記憶領域に格納された作動保留記憶数N、詳しくは上作動口83a及び下作動口83bのうち当該情報取得処理の契機となった入球部に係る作動保留記憶数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。作動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し、上限値未満である場合には、ステップS402にて対応する作動口の作動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS403にて保留数記憶領域に格納された総保留数(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS404では、上記ステップS203にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSの各値を、作動口用の保留エリアREの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS402にて1インクリメントした共通保留数CRNと対応する記憶エリアに格納する。格納処理を実行した後は、ステップS405に進む。
ステップS405では、保留数表示部としての第1保留ランプ部98a及び第2保留ランプ部98bの表示更新処理を実行する。表示更新処理では、今回の入球先(入賞先)が上作動口83aの場合には第1保留ランプ部98aの表示を更新し、今回の入球先(入賞先)が下作動口83bの場合には第2保留ランプ部98bの表示を更新する。
第1保留ランプ部98aは4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と上作動口83aに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって上作動口83aに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。第2保留ランプ部98bについても同様に4つのLEDによって構成されており、点灯しているLEDの数と下作動口83bに係る保留数とが一致する構成となっている。今回の入賞によって下作動口83bに係る保留数が増加した場合にはそれに応じて点灯しているLEDの数を増やす処理を行う。
続くステップS406では、作動口83a,83bへの入賞が発生したことをサブ側(副側)の制御装置である報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に認識させるための処理である保留コマンドの設定処理を実行し、本情報取得処理を終了する。なお、保留コマンドには上作動口83a及び下作動口83bのうちいずれの入球部への入賞に基づくものであるかの情報が含まれる。
ステップS407の保留コマンドの設定処理にて設定された保留コマンドは後述する通常処理の外部出力処理(ステップS501)にて報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信されることとなる。
(通常処理)
次に、通常処理の流れを図23のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は上記メイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S507の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS509,S510のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理においては先ず、ステップS501にて外部信号出力処理を実行する。ステップS501の外部信号出力処理では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置及びホールコンピュータHCに送信する。
具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242及び報知・演出制御装置140に対して送信する。また、変動開始コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドや保留コマンドや後述するシフトコマンド等の各種コマンドが設定されている場合にはそれを報知・演出制御装置140に対して送信する。また、例えば主表示部の作動口用表示部にて図柄の変動表示が終了する毎にホールコンピュータHCに図柄確定を示す外部信号を出力し、開閉実行モード中は開閉実行モード中であることを示す外部信号をホールコンピュータHCに出力し、高頻度サポートモード中である場合には高頻度サポートモード中であることを示す外部信号をホールコンピュータHCに出力する。
次に、ステップS502では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS503では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置253による図柄の変動表示の設定、主表示ユニット87の表示制御などを行う。
ステップS503の遊技回制御処理を実行した後は、ステップS504に進み、遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。なお、ステップS503の遊技回制御処理及びステップS504の遊技状態移行処理についての詳細は後述する。
続くステップS505では、下作動口83bに併設された電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM404の電役保留エリア433に格納されている電動役物開放カウンタC4から取得した数値情報を用いて電動役物91を開放状態とするか否かの電役開放抽選を行うとともに、電役開放状態当選となった場合には電動役物91の開閉処理を実行する。また、電役開放抽選の抽選結果を教示するように、主表示部におけるスルーゲート用表示部の表示制御などを行う。
既に説明したとおり、電動役物91によるサポートの態様として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとが設定されており、遊技状態移行処理にていずれかのサポートモードへの移行が行われる。この処理を経てRAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされている場合は高頻度サポートモードとなり、当該フラグがセットされていない場合には低頻度サポートモードとなる。
電役サポート用処理では、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされているか否かを判定することで、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。そして、高頻度サポートモードである場合には低頻度サポートモードの場合よりも、電役開放状態当選となった際に、電動役物91が開放状態となる回数を多く設定するとともに、1回の開放時間を長く設定する。また、高頻度サポートモードである場合は、電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間が、1回の開放時間よりも短くなるように設定する。
ちなみに、開閉実行モードに移行した場合には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高頻度サポートフラグがセットされていたとしても、サポートモードは強制的に低頻度サポートモードに設定される。
続くステップS506では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置243から発射許可信号を入力していることを条件として、所定のインターバル期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域PEに向けて打ち出される。
その後は、ステップS507にて設定変更用処理を実行する。設定変更用処理ではホール管理者等により選択された設定値に対応した抽選テーブルが参照されるように、参照対象とする抽選テーブルの切り替えを行う。この設定変更用処理についての詳細は後述する。
続くステップS508にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から1周期(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS509では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM404の該当するエリアに格納する。また、ステップS510では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算するとともに、それらのカウンタ値が最大値に達した際に0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM404の該当するエリアに格納する。
ステップS501〜S507の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
(遊技回制御処理)
次に、ステップS503の遊技回制御処理を図24〜図29を参照して説明する。
遊技回制御処理においては先ず、図24のフローチャートに示すように、ステップS601にて開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS602以降の処理、すなわちステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理及びステップS606〜ステップS609の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS602にて遊技回中であるか否かを判定する。具体的には、主表示ユニット87の作動口用表示部にて変動表示又は確定表示を実行中であるか否かを判定する。遊技回中ではない場合には、ステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS603にて、始動保留球の総数(共通保留数CRN)が「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、保留球格納エリア432に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
一方、共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS604にて保留球格納エリア432の保留エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS605にて主表示ユニット87における作動口用表示部の変動表示及び図柄表示装置253の変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS604のデータ設定処理及びステップS605の変動開始処理について詳細に説明する。先ず、ステップS604のデータ設定処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。
(データ設定処理)
データ設定処理では、先ずステップS701にて、保留数記憶領域FEに記憶されている作動保留記憶数Nのうち今回の設定処理の対象となっているもの及び共通保留数CRNを1ディクリメントする。そして、下作動口用保留エリアRb(図14参照)に保留記憶されている保留情報の数、すなわち作動保留記憶数N(下作動口用保留記憶数RbN)が「0」か否かを判定する。下作動口用保留記憶数RbNが「0」である場合には上作動口用表示部に係るデータ設定処理を実行し、下作動口用保留記憶数RbNが「0」でない場合には下作動口用表示部に係るデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数が1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、下作動口用保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち下作動口用表示部について変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、上作動口用保留エリアRa(図14参照)に保留記憶されている保留情報の数、すなわち作動保留記憶数N(上作動口用保留記憶数RaN)が1以上であるか否かに関係なく、下作動口用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として実行エリアAEへ移動させる。すなわち、ステップS702においては、上作動口用保留エリアRa及び下作動口用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口83bに対応した保留情報が優先されることとなる。
続くステップS703では、上作動口用保留エリアRa及び下作動口用保留エリアRbのうち実行エリアAEへの移動させたデータが記憶されていた一方について、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。これにより、例えば第1エリアのデータの実行エリアAEへの移動に伴って、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS704では、保留エリアREのデータのシフトが行われたことを報知・演出制御装置140に認識させるための情報であるシフトコマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS704にて設定されたシフトコマンドは、通常処理(図23)におけるステップS501にて、報知・演出制御装置140に送信される。そして、このシフトコマンドについては報知・演出制御装置140を経由して表示制御装置410に送信されることとなる。
(変動開始処理)
次に、ステップS605の変動開始処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS801にて、今回の変動開始処理にて参照した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1から取得した乱数値を把握する。そして、現在の設定値及び抽選モードに対応した抽選テーブルを参照して上記取得した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。例えば、設定値が「1」且つ当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM403の当否テーブル記憶エリア421に記憶された「設定1」対応の低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記取得した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、設定値が「1」且つ当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM403の当否テーブル記憶エリア421に記憶された「設定1」対応の高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記取得した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS802では、ステップS801における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS803にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2から取得した乱数値を把握する。また、ROM403の振分テーブル記憶エリア422に記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。詳しくは、当該保留情報が上作動口83aへの入球に対応している場合には上作動口83a用の振分テーブルを参照し、当該保留情報が下作動口83bへの入球に対応している場合には下作動口83b用の振分テーブルを参照して種別判定を行う。
続くステップS804では、上記ステップS803における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が16R確変大当たり結果であるか否かを判定する。16R確変大当たり結果である場合には、ステップS805にて16R確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。今回の大当たり当選の種別が8R確変大当たり結果である場合には、ステップS804にて否定判定且つステップS806にて肯定判定し、ステップS807にて8R確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。今回の大当たり当選の種別が8R確変大当たり結果である場合には、ステップS804及びステップS806にて否定判定し、ステップS808にて4R確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS802にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS809にて外れ用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS805,S807〜S809の各停止結果設定処理では、主表示ユニット87に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM403の停止結果テーブル記憶エリア424に記憶されている停止結果テーブルを参照して特定し、その特定した情報をRAM404に記憶する。また、ステップS805及びステップS806では、今回の遊技回の当否判定結果が、16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果であることをMPU402にて特定するための情報をRAM404の各種フラグ格納エリア435に格納する。具体的には、ステップS805では16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグのいずれかを格納する。
ステップS805,S807〜ステップS809のいずれかの処理を実行した後は、ステップS810にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
(変動表示時間の設定処理)
変動表示時間の設定処理では、図27のフローチャートに示すように、遊技状態に応じた設定処理を実行する。具体的には、現在の遊技状態が第1通常遊技状態である場合にはステップS901にて肯定判定をしてステップS902に進み、第1通常遊技状態用の設定処理を実行する。現在の遊技状態が第2通常遊技状態である場合にはステップS901にて否定判定且つステップS903にて肯定判定をしてステップS904に進み、第2通常遊技状態用の設定処理を実行する。現在の遊技状態が第3通常遊技状態である場合にはステップS901及びステップS903にて否定判定をしてステップS905に進み、第3通常遊技状態用の設定処理を実行する。
(第1通常遊技状態用の設定処理)
ここで、図28のフローチャートを参照して、第1通常遊技状態用設定処理について説明する。第1通常遊技状態用の設定処理においては先ず、ステップS1001にて上記当否抽選に当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。
ステップS1001にて否定判定をした場合、すなわち上記当否抽選の結果が外れ結果である場合には、ステップS1002に進む。ステップS1002では、今回の遊技回において図柄表示装置253にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS802にて肯定判定をする。リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM403のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS1001及びステップS1002の何れか一方にて肯定判定をした場合にはステップS1003に進み、ROM403の変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値等に対応した変動表示時間情報を取得し、続くステップS1004にてその変動表示時間情報をRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
つまり、本実施の形態においては、当否抽選の結果が大当たり当選結果である場合又は同当否抽選の結果が外れ結果となり且つリーチ発生用の抽選に当選した場合に、リーチ表示を実行する構成となっている。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示(詳しくはノーマルリーチA〜B)とスーパーリーチ表示(詳しくはスーパーリーチA〜C)とが設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
なお、より詳細には、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、大当たり結果の場合に、大当たり結果に対応した図柄組合せを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
一方、ステップS1002にて否定判定をした場合には、ステップS1005にて変動表示時間テーブル記憶エリア423に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS1006にてその変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
リーチ非発生時における変動表示時間情報は、共通保留数CRNの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、共通保留数CRNの数に依存しない構成としてもよく、共通保留数CRNの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタCSの値等をパラメータとして決定される。
(第2通常遊技状態用の設定処理)
次に、図29のフローチャートを参照して第2通常遊技状態用の設定処理について説明する。
第2通常遊技状態用の設定処理においては先ず、ステップS1101にて、今回の遊技回が第2通常遊技状態への移行後に実行される1回目の遊技回であるか否かを判定する。ステップS1101にて肯定判定をした場合には、ステップS1102にて第1設定処理を実行する。第1設定処理では、作動口用表示部における絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置253における図柄の変動表示時間として「30sec」を設定する(図29参照)。
ステップS1101にて否定判定をした場合にはステップS1103に進む。ステップS1103では今回の遊技回が第2通常遊技状態への移行後に実行される2〜5回目の遊技回であるか否かを判定する。ステップS1102にて肯定判定をした場合には、ステップS1104にて第2設定処理を実行する。第2設定処理では、作動口用表示部における絵柄の変動表示時間及び図柄表示装置253における図柄の変動表示時間として「0.2sec」を設定する(図29参照)。
このように、第2通常遊技状態においては、抽選結果や保留数等に関係なく変動表示時間が何回目の遊技回であるかによって決まる構成となっている。
変動開始処理(図26)の説明に戻り、ステップS810にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS811にて、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、16R確変大当たり結果の情報、8R確変大当たり結果の情報、4R確変大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS811にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図23)におけるステップS501にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回におけるランプ部26の発光パターンやスピーカ部29からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるようにランプ部26及びスピーカ部29を制御する。また、報知・演出制御装置140は、上記変動開始コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置410に送信する。
表示制御装置410では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置253での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置253を表示制御する。その後、ステップS812にて主表示ユニット87の上作動口用表示部及び下作動口用表示部のうち該当する一方にて絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図24)の説明に戻り、主表示ユニット87の作動口用表示部が変動表示中である場合には、ステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS606にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM404の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図27)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図20)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS607にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、主表示ユニット87の入上作動口用表示部及び下作動口用表示部のうち該当する一方における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS608にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS805〜ステップS807のいずれかの処理にてRAM404に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄が上作動口用表示部及び下作動口用表示部のうち該当する一方にて停止表示されるように当該作動口用表示部を制御する。
続くステップS609では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS609にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図23)におけるステップS501にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置410に送信する。表示制御装置410では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
(遊技状態移行処理)
次に、ステップS504の遊技状態移行処理を図30のフローチャートを参照して説明する。
遊技状態移行処理においては先ず、ステップS1201にて開閉実行モード中であるか否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1202に進み、1の遊技回の上作動口用表示部又は下作動口用表示部における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了している場合には、より詳しくは変動表示が終了してから予め設定された停止表示時間(インターバル時間:確定表示時間)が経過している場合には、ステップS1203に進み、今回の遊技回の遊技結果(上記当否抽選の結果)が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、4R確変大当たりフラグの何れかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1204にて開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理により、ロック装置による可変入賞装置82の動作規制が解除され、開閉実行モードが終了するまで当該可変入賞装置82の開閉動作が許容されることとなる。また、ステップS1204の開始処理においてはRAM404の各種フラグ格納エリア435に開閉実行モード開始フラグをセットする。詳細については後述するが、これにより、ホールコンピュータHCへ開閉実行モードへ移行したことを示す外部信号の出力が開始されることとなる。
続くステップS1205ではRAM404の各種カウンタエリア434に設けられた開放数カウンタOCに「4」,「8」,「16」の何れかをセットする。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「16」をセットし、RAM404の各種フラグ格納エリア435に8R確変大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「8」をセットし、RAM404の各種フラグ格納エリア435に4R確変大当たりフラグが格納されている場合には開放数カウンタOCに「4」をセットする。開放数カウンタOCは、可変入賞装置82が開放された回数を把握する手段として機能する。ステップS1205の処理を実行した後はステップS1206に進み、オープニングコマンドを設定する。
この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図23)におけるステップS501にて、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に送信される。報知・演出制御装置140では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置253における表示態様が含まれており、この決定された表示態様は報知・演出制御装置140から表示制御装置410に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置410では、主制御装置162から受信したオープニングコマンドや報知・演出制御装置140から受信した表示内容コマンドに基づいて、今回の開閉実行モードに対応した表示、例えば大当たりに対応する表示内容としてのキャラクタ等の動画表示、背景画像等の切り替えがなされるように図柄表示装置253の表示制御を実行する。ステップS1206の処理を実行した後は、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップS1201の説明に戻り、当該ステップS1201にて開閉実行モード中であると判定した場合には、ステップS1207に進む。ステップS1207では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1208にて大入賞口開閉処理を実行する。
大入賞口開閉処理においては先ず、可変入賞装置82の大入賞口が開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞装置82の可変入賞駆動部の駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口が開放中でない場合には、開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」である場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCは、大入賞口の開放期間及び閉鎖期間(インターバル期間)を把握する際に参照されるカウンタであり、タイマ割込み処理(図20)が実行される度にその値が「1」づつ減算される。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には本大入賞口開閉処理を終了する。
開放数カウンタOCの値が「0」ではなく且つ開放タイマカウンタTCの値が「0」である場合には、大入賞口の開放処理を実行する。具体的には、大入賞口を開放すべく可変入賞駆動部を駆動状態とする。その後、可変入賞装置82(大入賞口)対応の閉鎖条件の設定処理(開放時用設定処理)を行う。具体的には、開放タイマカウンタTCに「15000」(30secに相当)をセットし、入賞カウンタPCに「10」をセットする。この設定処理を実行した後は、可変入賞装置82(大入賞口)が開放されたことを示す開放コマンド設定して、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図23)におけるステップS501にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140においては、開放コマンドを受信したことに基づいて、開放に対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
一方、可変入賞装置82の大入賞口が開放中であると判定した場合には、開放タイマカウンタTCの値が「0」か否かを判定する。開放タイマカウンタTCの値が「0」でない場合には、大入賞口に遊技球が入賞したか否かを可変入賞装置82に対応した入賞検知センサ391cからの検知信号に基づいて(詳しくは上記ステップS206の結果に基づいて)判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
なお、大入賞口への入賞が発生している場合には、上記賞球コマンドが払出制御装置242及び報知・演出制御装置140に出力される。払出制御装置242では当該賞球コマンドを受信したことに基づいて予め設定された数の遊技球を払い出す処理を行う。報知・演出制御装置140では、開閉実行モード中に賞球コマンドした場合には入賞発生を教示すべく例えば図柄表示装置253の表示画面253aにて実行される開閉実行モード中の演出を変化させる処理を行う。
大入賞口への入賞が発生した場合には、入賞カウンタPCの値を1ディクリメントした後に、入賞カウンタPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。入賞カウンタPCの値が「0」である場合、又は開放タイマカウンタTCの値が「0」であると判定した場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。この場合には、大入賞口を閉鎖すべく可変入賞駆動部を非駆動状態とする。
続いて開放数カウンタOCの更新処理を実行する。具体的には、開放数カウンタOCの値が「0」でない場合には同開放数カウンタOCを1ディクリメントするとともに開放数カウンタOCの値が「0」である場合には同開放数カウンタOCの値を「0」のまま維持する。その後、更新された開放数カウンタOCの値が「0」であるか否かを判定する。
開放数カウンタOCの値が「0」でないと判定した場合には、開放タイマカウンタTCに「1000」(2.0secに相当)をセットし、閉鎖コマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図23)におけるステップS501にて、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、閉鎖コマンドを受信した場合に、当該閉鎖コマンドに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。
一方、開放数カウンタの値が「0」であると判定した場合には、エンディングの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのエンディング用に次の遊技回を開始することなく待機するためのエンディング用待機時間を設定する。具体的には、RAM404の各種カウンタエリア434に設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM403に予め記憶されているエンディング用の待機時間情報をセットする。
その後、エンディングコマンドを設定した後に、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図23)におけるステップS501にて、報知・演出制御装置140に送信される。
遊技状態移行処理(図28)の説明に戻り、ステップS1208にて大入賞口開閉処理を実行した後は、ステップS1209にて開放数カウンタOCの値が「0」か否かを判定し、ステップS1210にてエンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。開放数カウンタOCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、開放数カウンタOCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、ステップS1211にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理においては先ず、今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が16R確変大当たり結果であるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に16R確変大当たりフラグが格納されているか否かを判定する。
今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が16R確変大当たり結果である場合には、16R確変大当たり結果に対応した遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずRAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては抽選モードが高確率モードに切り替わり、サポートモードが高頻度サポートモードに切り替わる。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(詳しくは2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(詳しくは5.0secに設定される)。また、第3通常遊技状態への移行に伴って、RAM404の各種カウンタエリア434に格納されている遊技回数カウンタに「100」をセットする。これにより、開閉実行モード終了後に遊技回が100回行われるまで第3通常遊技状態(高確率モード且つ高頻度サポートモード)が維持され、「100」回に達したことを契機として第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード)へ移行することとなる。
今回の開閉実行モードの契機となった大当たり結果が8R確変大当たり結果又は4R確変大当たり結果である場合には、8R確変大当たり結果及び4R確変大当たり結果に対応した遊技状態の設定処理を実行する。具体的には、先ずRAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグをセットする。このようにしてセットされた高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の遊技回における当否抽選においては抽選モードが高確率モードに切り替わり、サポートモードが高頻度サポートモードに切り替わる。このようにしてセットされた高頻度サポートモードフラグに基づいて、その後の電役サポート処理においてはサポート抽選にて高頻度サポートモード用の当否テーブルが参照され、サポート抽選時の絵柄の変動表示時間が短縮され(詳しくは2.0secに設定され)、更には1度の開放により開放状態となる期間が延長される(詳しくは5.0secに設定される)。また、第2通常遊技状態への移行に伴って、RAM404の各種カウンタエリア434に格納されている遊技回数カウンタに「5」をセットする。これにより、開閉実行モード終了後に遊技回が5回行われるまで第2通常遊技状態(高確率モード)が維持され、「5」回に達したことを契機として第1通常遊技状態(低確率モード且つ低頻度サポートモード)へ移行することとなる。
ここで、本実施の形態に示す第2通常遊技状態においては、抽選モードの切り替えタイミングとサポートモードの切り替えタイミングとが相違しており、サポートモードの低頻度サポートモードへの切り替えが抽選モードの低確率モードへの切り替えに先行する構成となっている。具体的には、上記遊技回数カウンタが「4」となった場合にサポートモードが低頻度サポートモードに切り替わる構成となっている。
遊技状態の設定処理を行った後は、ステップS1212にて開閉実行モードの終了処理を行う。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に格納されている開閉実行モードフラグや大当たりフラグ等を消去し、大当たりに対応した外部信号の出力を停止する。
次に、図31のフローチャートを参照して、主制御装置162のMPU402にて通常処理の一環として実行される上記設定変更用処理(ステップS507)について説明する。
(設定変更用処理)
設定変更用処理においては先ず、ステップS1301にて設定変更モード中であるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に設定変更モードが格納されているか否かを判定する。ステップS1301にて否定判定をした場合には、ステップS1302に進む。ステップS1302では設定変更キーが上記キー穴167に挿通されON状態に切り替えられているか否かを判定する。ステップS1302にて否定判定をした場合にはそのまま本設定変更用処理を終了する。
ステップS1302にて肯定判定をした場合には、ステップS1303に進む。ステップS1303では上記検知センサ701〜703からの情報に基づいて、遊技領域PEに遊技球が残存しているか否かを判定する。ステップS1302にて否定判定をした場合にはそのまま本設定変更用処理を終了する。ステップS1302にて肯定判定をした場合には、ステップS1304に進む。
ステップS1304では、払出制御装置242からの払出情報に基づいて、払出し待ちの賞球が存在しているか否かを判定する。ステップS1304にて否定判定をした場合には、そのまま本設定変更用処理を終了する。ステップS1304にて肯定判定をした場合には、ステップS1305に進む。ステップS1305では払出しを完了してから所定の待機時間を経過したタイミングであるか否かを判定する。
払出装置224から払い出された遊技球は払出通路を通過して上皿33又は下皿34に向かう。この際、遊技球が遊技者の手元に届くまでにはある程度の時間(本実施の形態においてはおよそ2sec)を要する。上記待機時間は、この所要時間よりも僅かに長くなるようにして決定された時間であり、ステップS1305では払い出された遊技球が遊技者の手元に届いているか否かを推定している。
ステップS1305にて否定判定をした場合にはそのまま本設定変更用処理を終了する。ステップS1305にて肯定判定をした場合には、ステップS1306に進む。ステップS1306では遊技回中であるか否かを判定する。すなわち、作動口表示部にて絵柄の可変表示又は確定表示が実行されている最中であるか否かを判定する。ステップS1306にて肯定判定をした場合には、そのまま本設定変更用処理を終了する。ステップS1306にて否定判定をした場合には、ステップS1307に進む。
ステップS1307では保留情報が記憶されているか否か、すなわち次の遊技回が控えているか否かを判定する。ステップS1307にて否定判定をした場合、すなわち次の遊技回が控えている場合には、そのまま本設定変更用処理を終了する。ステップS1307にて肯定判定をした場合にはステップS1308に進む。
ステップS1308では開放検知センサ706からの検知情報に基づいて、内枠13が開放されているか否かを判定する。ステップS1308にて否定判定をした場合には、そのまま本設定変更用処理を終了する。ステップS1308にて肯定判定をした場合には、ステップS1309に進む。
ステップS1309では、設定変更モード開始処理を実行する。つまり、本実施の形態では、(1)遊技領域PEに遊技球が残存していないこと、(2)払出し待ちの遊技球が存在していないこと、(3)払出終了後の待機時間を経過していること、(4)遊技回中でないこと、(5)後続の保留情報が存在していないこと、(6)内枠13が開放されていること、(7)設定変更キーがON状態となっていることを条件として、設定変更が許可される構成となっている。
設定変更モード開始処理では、現在選択されている設定値を設定値表示部168に表示するとともに、設定変更操作の受付けを許可する。そして、遊技進行に係る各種処理(例えば通常処理における遊技回制御処理、遊技状態移行処理、電役サポート用処理、遊技球発射制御処理等の処理)を禁止し、RAM404の各種フラグ格納エリア435に設定変更モードフラグを格納する。設定変更モード用フラグが格納されることで、以降はステップS1301にて肯定判定されることとなる。なお、設定変更モード用フラグが消去されることで、上記遊技進行に係る各種処理が再開される。
ステップS1301の説明に戻り、当該ステップS1301にて肯定判定をした場合、すなわち設定変更モード中である場合には、ステップS1310に進む。ステップS1310では設定変更スイッチ166の操作(設定変更操作)が行われたか否かを判定する。ステップS1310にて肯定判定をした場合には、ステップS1311に進み、変更操作対応処理を実行する。具体的には、設定変更操作によって新たに選択された設定値を記憶するとともに、その記憶した設定値が設定値表示部168に表示されるように表示内容を更新する。
ステップS1310にて否定判定をした場合、すなわち設定変更操作が行われていない場合には、ステップS1312に進む。ステップS1312では、設定変更キーがOFF状態となるように切り替えられたか否かを判定する。ステップS1312にて否定判定をした場合には、そのまま本設定変更用処理を終了する。ステップS1312にて肯定判定をした場合には、ステップS1313に進む。ステップS1313では設定変更処理を実行する。具体的には、設定変更キーがOFF状態となるように切り替えられた時点で選択されていた設定値に対応したフラグをRAM404の各種フラグ格納エリア435に格納する。具体的には、「設定1」が選択されている場合には「設定1」対応フラグを格納し、「設定2」が選択されている場合には「設定2」対応フラグを格納し、「設定3」が選択されている場合には「設定3」対応フラグを格納する。以降の処理では、例えば「設定1」対応フラグが格納されている場合には「設定1」対応の当否抽選テーブルが参照され、「設定2」対応フラグが格納されている場合には「設定2」対応の当否抽選テーブルが参照され、「設定3」対応フラグが格納されている場合には「設定3」対応の当否抽選テーブルが参照されることとなる。
続くステップS1314にて設定変更モード終了処理を実行した後、本設定変更用処理を終了する。設定変更モード終了処理においては、RAM404の各種フラグ格納エリア435に格納されている設定変更モードフラグを消去し、上述した設定値表示部168の表示を終了し、禁止されていた上記各種処理を再開させる。
(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に係る電気的構成について)
次に、図32のブロック図を参照して、報知・演出制御装置140及び表示制御装置410に係る電気的構成について補足説明する。
報知・演出制御装置140に設けられた報知・演出制御基板441には、MPU442が搭載されている。MPU442には、当該MPU442により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM443と、そのROM443内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM444と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等の各種回路等が内蔵されている。なお、MPU442に対してROM443及びRAM444が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU442には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU442の入力側には主制御装置162が接続されており、当該主制御装置162から上述した変動開始コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、シフトコマンドや保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)、更には、オープニングコマンドやエンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)等を受信する。
MPU442の出力側には、既に説明したように、前扉枠14に設けられた表示ランプ部26〜28及びスピーカ部29、表示制御装置410が接続されている。主制御装置162から報知・演出制御装置140に入力された各種コマンドの一部は、情報形態をそのまま維持した状態で表示制御装置410に送信される。
表示制御装置410は、プログラムROM473及びワークRAM474が複合的にチップ化された素子であるMPU472と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)475と、キャラクタROM476と、ビデオRAM477とがそれぞれ搭載された表示制御基板471を備えている。なお、MPU472に対してプログラムROM473及びワークRAM474が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
表示制御装置410のMPU472は、報知・演出制御装置140を経由して主制御装置162から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP475の制御(具体的にはVDP475に対する内部コマンドの生成)を実施する。より具体的には、MPU472では、報知・演出制御装置140から送信されたコマンドに基づいて図柄表示装置253における各遊技回の変動表示パターンを特定する処理を実行するとともに後述する保留予告に係る処理を実行し、その処理結果に対応してVDP475に対する描画処理を実行する。これにより、図柄表示装置253の表示画面253aにて各種画像が表示されることとなる。
プログラムROM473は、MPU472により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。ワークRAM474は、MPU472による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。これらワークデータやフラグ等はワークRAM474の各エリアに記憶される。
VDP475は、図柄表示装置253に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP475はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP475は、MPU472、ビデオRAM477等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM477に記憶させる画像データを、キャラクタROM476から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置253に表示させる。
キャラクタROM476は、図柄表示装置253に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM476には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM476を複数設け、各キャラクタROM476に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM473に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM476に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM477は、図柄表示装置253に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM477の内容を書き替えることにより図柄表示装置253の表示内容が変更される。
既に説明したように本実施の形態では、表示画面253aにおける図柄の変動表示態様の概要が主制御装置162からのコマンドを参照して報知・演出制御装置140により特定され、その特定結果に基づいて変動表示態様の詳細が表示制御装置410によって決定される構成となっている。具体的には、報知・演出制御装置140のMPU442では、所定の周期(例えば2msec)で起動される定期処理の一環として変動表示制御処理が実行され、この変動表示制御処理にて図柄の変動表示態様の概要等が特定される。ここで、図33のフローチャートを参照して変動表示制御処理について説明する。
(変動表示制御処理)
変動表示制御処理においては、遊技状態が第1通常遊技状態である場合にはステップS1401にて肯定判定をし、ステップS1402にて第1通常遊技状態用の第1変動表示制御処理を実行する。遊技状態が第2通常遊技状態である場合にはステップS1401にて否定判定且つステップS1403にて肯定判定をし、ステップS1404にて第2通常遊技状態用の第2変動表示制御処理を実行する。遊技状態が第3通常遊技状態である場合には、ステップS1401及びステップS1403にて否定判定をし、ステップS1405にて第3通常遊技状態用の第3変動表示制御処理を実行する。
(第1変動表示制御処理)
ここで、図34のフローチャートを参照して、第1変動表示制御処理について説明する。
第1変動表示制御処理においては先ず、ステップS1501にて1遊技回の実行中であるか否か、すなわち図柄表示装置253にて1遊技回分の図柄の変動表示又は確定表示が実行されているか否かを判定する。遊技回中でないと判定した場合にはステップS1502に進み、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップS1502にて否定判定をした場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。一方、ステップS1502にて肯定判定をした場合には、ステップS1503にて後述の第1変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
ステップS1501の説明に戻り、当該ステップS1501にて肯定判定をした場合、すなわち遊技回中であると判定した場合には、ステップS1504に進む。ステップS1504では主制御装置162から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップS1504にて否定判定をした場合には、ステップS1505にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動中用処理は、変動開始用処理によって開始された遊技回において各種演出の実行や決定された演出の変更を行う処理である。
ステップS1504にて肯定判定をした場合にはステップS1506に進み、当該ステップS1506にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了用処理では、図柄の変動表示や実行されている演出を当該遊技回に係る保留情報に対応するようにして終了させる(確定停止させる)。かかる処理では、スピーカ部29やランプ部26を駆動制御することで確定停止に対応する演出を行う。そして、確定コマンドを表示制御装置410に出力してから、本変動終了用処理を終了する。表示制御装置410のMPU472では、受信した確定コマンドに基づき図柄表示装置253にて図柄を確定停止させるよう制御する。
(第1変動開始用処理)
ここで、図35のフローチャートを参照して、ステップS1503の第1変動開始用処理について補足説明する。第1変動開始用処理は、主制御装置162から送信された変動開始コマンドを受信したことに基づき、遊技回用の演出を開始させるための処理である。第1変動開始用処理では、遊技回用の演出としてリーチ表示等の設定を行う。
第1変動開始処理においては、先ずステップS1601にて今回受信した変動開始コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置162から変動開始コマンドが送信される場合には種別コマンドも併せて送信される。ステップS1601では、今回受信した変動開始コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1601では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU442のレジスタに記憶する。
続くステップS1602では、ステップS1601にて把握した情報に基づいて、今回開始する遊技回の遊技結果が大当たり結果に対応する遊技結果であるか否かを判定する。大当たり結果である場合、すなわち16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果、4R確変大当たり結果である場合には、続くステップS1603にて、大当たり用の演出設定処理を実行する。
大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の停止結果を決定する(停止結果決定処理を行う)。停止結果決定処理においては、一の有効ラインL1〜L5上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果を、本遊技回の停止結果として決定する。大当たり結果となった場合に停止表示される主図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によってランダムに決定される。ROM443の各種テーブルエリアに記憶された最終停止ラインテーブルには、各有効ラインL1〜L5とアドレス情報とが記憶されており、上記処理にて決定された最終停止ラインはRAM444に設けられた最終停止ラインアドレス記憶エリアにアドレス情報として記憶される。またこの際、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下の説明でも各種停止結果決定処理にて決定した停止結果のアドレス情報がRAM444の停止結果アドレス記憶エリアに記憶される。
また、大当たり用の演出設定処理では大当たり用の図柄の変動表示態様を決定する(変動表示態様決定処理(演出パターン決定処理)を行う)。既に説明したとおり、大当たり結果となった場合、その結果はリーチ表示を経て報知される構成となっている。リーチ表示用の変動表示態様決定処理では、ROM443の各種テーブルエリアに記憶されているリーチ表示用の変動表示パターンテーブルを取得し、今回受信している変動開始コマンドの変動表示時間及び種別コマンドにおける遊技結果に対応したノーマルリーチ表示又はスーパーリーチ表示の演出パターンを決定する。また、決定した変動表示態様のアドレス情報をRAM444のパターンアドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。なお、以下に示す変動表示態様決定処理においてもROM443の変動表示パターンテーブル記憶エリアから対応する変動表示パターンテーブルを取得して変動表示時間及び遊技結果に対応した演出パターンを決定する。そして、演出パターン決定処理にて決定した演出パターンのアドレス情報をRAM444のパターンアドレス記憶エリアに記憶する。
ステップS1602にて大当たり結果ではないと判定した場合にはステップS1604に進む。ステップS1604では、今回の遊技回にてリーチが発生するか否かを把握する。リーチが発生する場合にはステップS1605に進み、リーチ発生用の演出設定処理を実行する。リーチ発生用の演出設定処理では演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。前者については、上記ステップS1603の処理と同様であるため説明を援用する。本処理は外れリーチに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せとならないように停止図柄を決定する。すなわち、一の有効ラインL1〜L5上に外れリーチ図柄の組合せが成立する停止結果を、今回の停止結果として決定する。この場合、外れリーチ図柄の組み合わせの種類や有効ラインL1〜L5は抽選などによってランダムに決定される。また、この決定に際しては、いずれの有効ラインL1〜L5上にも同一の図柄の組合せが成立することなく、且つ、リーチラインを形成する図柄と同じ中図柄列Z2の図柄をリーチラインに対して前又は後にずれた停止位置で最終停止させるように有効ライン上の停止結果を決定する。その後、決定した停止結果の情報を停止結果アドレス記憶エリアに記憶する処理を実行する。
ステップS1604にてリーチ発生ではないと判定した場合は、ステップS1606に進む。ステップS1606では、完全外れ用の演出の概要と最終停止させる図柄の組み合わせ等を決定する。本処理は完全外れに対応するものなので、大当たり結果に対応する図柄組合せが形成されないようにして停止図柄を決定する。
ステップS1603、ステップS1605、ステップS1606のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1607に進む。ステップS1607では、ステップS1603、ステップS1605、ステップS1606にて決定した停止結果及び演出パターンの情報を含むコマンドを、それぞれ停止結果コマンド、パターンコマンドとして表示制御装置410へ出力する処理を実行する。表示制御装置410のMPU472では、その受信した停止結果コマンド及びパターンコマンドに基づき、今回の遊技回における演出を実行するべく図柄表示装置253の表示制御を行う。
ステップS1607の処理を実行した後は、続くステップS1608にて、遊技回用の演出を開始する処理を実行した後、本変動開始用処理を終了する。具体的には、上記ステップS1603、ステップS1605、ステップS16066にて決定した演出パターンに基づいてスピーカ部29やランプ部26の駆動制御を開始して、遊技回用の演出を開始する。
ここで、図36に基づき図柄表示装置253の表示画面253a(詳しくは上記第3変動表示領域ME3)にて表示される図柄の変動表示態様について補足説明する。図36(a)は変動表示態様の種類を示す概略図、図36(b)群は各変動表示態様の概要を示す概略図である。
(変動表示態様)
図36(a)に示すように、表示画面253aの第3変動表示領域ME3にて実行される図柄の変動表示態様は、完全外れ,ノーマルリーチA,ノーマルリーチB,スーパーリーチA,スーパーリーチB,スーパーリーチCの5つに大別される。これら変動表示態様については、変動表示時間が異なるように設定されており、主制御装置162からのコマンドに付与され変動表示時間に係る情報に基づいて遊技回毎の変動表示態様の概要を把握可能となっている。
具体的には、完全外れの変動表示時間については「3sec〜8sec」(保留数に応じて差が設定されている)、ノーマルリーチAの変動表示時間については「10sec」、ノーマルリーチBの変動表示時間についてはノーマルリーチAの変動表示時間よりも長い「15sec」、スーパーリーチA〜Cの変動表示時間についてはノーマルリーチA,Bの変動表示時間よりも長い「16sec」となっている。例えば、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「10sec」である場合には、報知・演出制御装置140にてノーマルリーチAを実行すべき旨が把握され、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「15sec」である場合には、報知・演出制御装置140にてノーマルリーチBを実行すべき旨が把握されることとなる。これに対して、主制御装置162からのコマンドに付与された変動表示時間に関する情報が「16sec」である場合には、スーパーリーチA〜Cの何れを実行するかについての決定は報知・演出制御装置140に委ねられることとなる。当該決定についての詳細については後述するが、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチAの順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、スーパーリーチA > スーパーリーチB > スーパーリーチCの順に選択されやすい構成となっている。つまり、大当たり結果に対応する遊技回では、スーパーリーチC > スーパーリーチB > スーパーリーチA > ノーマルリーチB > ノーマルリーチA の順に選択されやすくなるようになっており、外れ結果に対応する遊技回では、完全外れ > ノーマルリーチA > ノーマルリーチB > スーパーリーチA > スーパーリーチB > スーパーリーチC の順に選択されやすい構成となっている。つまり、変動表示時間が長くなるにつれて大当たりの当選期待度が高くなるように設定されており、且つ当該期待度については、スーパーリーチA < スーパーリーチB < スーパーリーチCの順に高くなるように設定されている。
ここで、図36(b1)を参照してノーマルリーチA,Bの変動表示態様について説明する。ノーマルリーチA,Bが選択された場合には、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列(上図柄列Z1)において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列(下図柄列Z3)において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図13(a)参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列(中図柄列Z2)の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知され、同リーチライン上にそれ以外の図柄が停止することで大当たりに当選していない旨が報知されることとなる。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間に亘ってそのまま維持される。つまり、停止表示期間が経過するまでは今回の遊技回が続いており、当該停止表示期間が経過することにより次の遊技回への移行が許容されることとなる。
本実施の形態においてはリーチラインが形成された後の中図柄列Z2の変動表示時間に差を設定することにより、ノーマルリーチAとノーマルリーチBとの変動表示時間の差が確保されているが、両者の差の設定の仕方については任意である。例えば、変動表示が開始されてからリーチラインが形成されるまでの時間に差を設定することにより、上記変動表示時間の差を確保することも可能である。
次に、上述したノーマルリーチA,Bの変動表示態様を踏まえてスーパーリーチA,B,Cの変動表示態様について説明する。図32(b2)〜(b4)に示すように、スーパーリーチA,B,Cについては、ノーマルリーチA,Bと同様の過程を経て上述したリーチラインを形成する。そして、リーチラインを形成した後、中図柄列Z2の変動表示に併せて、所定のキャラクタを動画として表示することによりリーチ演出を行う構成となっている。具体的には、スーパーリーチAにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に妖精を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチBにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に男の子を模したキャラクタが表示され、スーパーリーチCにおいてはリーチラインが形成された後、中図柄列Z2の変動表示領域の中央(変動表示領域MEの中央)に女の子を模したキャラクタが表示されることとなる。
本実施の形態においては、スーパーリーチB〜Cの出現率(発生確率)に差を設けることで設定値の示唆がなされる。以下、図37を参照して、演出と設定値との関係について説明する。図37(a)は外れ結果となる遊技回の変動表示時間として16secが設定された場合に報知・演出制御装置140のMPU442にて参照される演出振分用テーブルを示す概略図、図37(b)は大当たり結果となる遊技回の変動表示時間として16secが設定された場合に報知・演出制御装置140のMPU442にて参照される演出振分用テーブルを示す概略図、図37(c)は各スーパーリーチの出現率と大当たり期待度との関係を示す概略図である。
図37(a)に示すように、外れ結果となる遊技回の変動表示時間として16secが設定された場合には、「設定3」では、60/100の割合でスーパーリーチAが選択され、35/100の割合でスーパーリーチBが選択され、5/100の割合でスーパーリーチCが選択される。「設定2」では、60/100の割合でスーパーリーチAが選択され、39/100の割合でスーパーリーチBが選択され、1/100の割合でスーパーリーチCが選択される。「設定1」では、60/100の割合でスーパーリーチAが選択され、40/100の割合でスーパーリーチBが選択され、スーパーリーチCについて選択候補から外れている。
つまり、スーパーリーチAについては「設定1」〜「設定3」にて発生確率が共通となっているものの、スーパーリーチBについては「設定3」 < 「設定2」 < 「設定1」の順に発生確率が高くなっており、スーパーリーチCについては「設定2」 < 「設定3」の順に発生確率が高くなっている。特に、外れ結果に対応するスーパーリーチCについては、発生した時点で「設定1」が否定され(「設定2」又は「設定3」であることが確定し)、出現回数が多くなることで「設定3」への期待が高まるように構成されている。
ここで、「設定1」については各種入球部への入球確率が予め設定された範囲内となっている場合に遊技者よりも遊技ホールに有利となる設定であり、「設定2」及び「設定3」については各種入球部への入球確率が上記範囲内となっている場合に遊技ホールよりも遊技者に有利となる設定である。このため、遊技を少しでも有利に進めたい遊技者にとっては外れ結果に対応したスーパーリーチCが発生することへ期待が向くと想定される。
但し、図37に示すように、外れ結果に対応するスーパーリーチCについては他のスーパーリーチと比べて出現率が低く且つ「設定1」では選択候補から除外される点に鑑みた場合には、めったに発生しない演出となる。このようにめったに発生しない演出用のデータによってキャラクタROM476の記憶領域が占有されることで、遊技機に搭載される演出の種類が制約を受けることは好ましくない。そこで、本実施の形態においてはこのような不都合の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図37(b)を参照して、当該工夫について説明する。
図37(b)に示すように、大当たり結果となる遊技回の変動表示時間として16secが設定された場合に参照される「設定1」用の演出振分用テーブルにおいては、20/100の割合にてスーパーリーチCが選択される構成となっている。つまり、「設定2」又は「設定3」示唆用のスーパーリーチCについては、「設定1」においては大当たり結果であることが確定する確定演出として利用されている。このように、「設定1」においてはスーパーリーチCを確定演出として用いることで、スーパーリーチCの発生機会を確保している。これは、発生機会の極めて少ない演出用データによって上記不都合が発生することを抑制する上で好ましい。
設定変更機能を有する遊技機においては設定値によって有利度合いが変化するため、設定値を推測しながら遊技を行うことが楽しみの1つとなる。ここで、リーチ表示が実行される場合には、遊技に対する遊技者の注目が高くなりやすい。遊技者の注目が高くなっている場合に設定値の示唆(設定示唆)を行う構成とすることにより、当該設定示唆が見逃される機会を減らすことができる。
本実施の形態に示した構成によれば、遊技者側に有利な「設定2」及び「設定3」においては大当たり結果及び外れ結果の何れに係る遊技回においてもスーパーリーチCが実行される。外れ結果に係る遊技回にてスーパーリーチCが実行されることにより遊技者側に有利な設定値となっていることが示唆される。遊技機の設定値については遊技ホールの営業形態等の様々な事情を考慮して選定されるものであり、必ずしも「設定2」や「設定3」になるとは限らない。スーパーリーチCを「設定2」や「設定3」専用とした場合には、「設定1」では当該スーパーリーチCの発生機会がなくなること、更にはスーパーリーチCは実行頻度が低い演出であることに鑑みた場合、実行頻度が極めて低い又は実質的に発生しないスーパーリーチCの演出用データによってデータ等の記憶領域が圧迫されることは演出の多様化を実現する上で妨げになり得る。この点、上述したように高設定示唆用のスーパーリーチCを「設定1」においては大当たりが確定する確定演出として用いることにより、スーパーリーチCの実行機会を好適に確保できる。スーパーリーチCの演出用データ等によって演出の多様化が妨げられることを抑制することにより、遊技への注目度の向上を好適に実現できる。
大当たり結果となる期待度が高く且つ実行頻度が低いスーパーリーチC(所謂激レア演出)については発生した時点で遊技者の期待が大きく膨らむと想定される。このように遊技者の期待を煽った挙句大当たりとならなかった場合には、当該遊技機の調子や当該遊技機との相性が悪いとの印象を遊技者に与え、遊技者の遊技意欲を急激に低下させる可能性が高くなる。この点、スーパーリーチCを経て外れとなった場合には、遊技者に有利な設定値(特に「設定3」)への期待が高まる構成とすることにより、スーパーリーチCを経て外れとなることが遊技意欲を低下させる要因になることを好適に回避できる。
スーパーリーチCによって大当たり結果であることを報知する構成においては、当該スーパーリーチCが大当たり結果でない場合(外れ結果である場合)に多発することで、スーパーリーチCへの信頼度が低下すると懸念される。これでは、遊技者の注目が向きやすいスーパーリーチCを用いて設定示唆を行うことで見逃しの機会を減らす効果が上手く発揮されなくなると想定される。そこで、上述したように、少なくとも「設定2」及び「設定3」においては大当たり結果に対応するスーパーリーチCの発生頻度が外れ結果に対応するスーパーリーチCの発生頻度よりも高くなるように差を設けることにより、スーパーリーチCを用いて設定示唆を行う構成を実現しつつも、上記見逃しの機会を減らす効果を好適に発揮させることができる。
<変形例1>
上記第1の実施の形態では「設定2」にて外れ結果となる遊技回の一部にてスーパーリーチCが発生し得る構成としたが、これに限定されるものではない。「設定2」においても「設定1」と同様に外れ結果となる遊技回ではスーパーリーチCが発生しない構成とすることも可能である。
また、本実施の形態では、各種入球部への入球確率が予め設定された基準範囲内である場合には「設定1」は遊技ホール側に有利、「設定2」及び「設定3」は遊技者側に有利となる構成となっており、遊技者側に有利な設定値である「設定2」及び「設定3」について外れ結果となる遊技回の一部にてスーパーリーチCが発生し得る構成とした。各種入球部への入球確率が予め設定された基準範囲内である場合には「設定1」及び「設定2」は遊技ホール側に有利、「設定3」は遊技者側に有利となる構成とする場合には、遊技者側に有利な設定値である「設定3」について外れ結果となる遊技回の一部にてスーパーリーチCが発生し得る構成とするとよい。
<変形例2>
スーパーリーチCへの発展後に表示画面253aの中央に表示される女の子のキャラクタ画像(「所定の演出用画像」に相当)の表示を確定表示中も継続する構成とすることも可能である。女の子のキャラクタ画像が変動表示〜確定表示に亘って表示されることで、遊技結果と変動表示態様(演出の種類)との両方を同時に把握することが可能となる。これにより、設定示唆の見逃しの機会を減らすことができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、設定示唆に関する構成が上記第1の実施の形態と一部相違している。以下、図38を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における設定示唆に係る構成について説明する。図38(a)は大当たり結果となる遊技回の変動表示時間として「16sec」が設定された場合に報知・演出制御装置140のMPU442にて参照される演出振分用テーブルを示す概略図、図38(b)は外れ結果となる遊技回の変動表示時間として「16sec」が設定された場合に報知・演出制御装置140のMPU442にて参照される演出振分用テーブルを示す概略図である。
図38(a)に示すように、大当たり結果となる遊技回の変動表示時間として「16sec」が設定された場合には、「設定3」では、40/100の割合でスーパーリーチAが選択され、42/100の割合でスーパーリーチBが選択され、18/100の割合でスーパーリーチCが選択される。「設定2」では、40/100の割合でスーパーリーチAが選択され、41/100の割合でスーパーリーチBが選択され、19/100の割合でスーパーリーチCが選択される。「設定1」では、40/100の割合でスーパーリーチAが選択され、40/100の割合でスーパーリーチBが選択され、20/100の割合でスーパーリーチCが選択される。
上記第1の実施の形態に示したように(図37(c)参照)、スーパーリーチBとスーパーリーチCとを比較した場合、スーパーリーチBの方がスーパーリーチCよりも出現率が高いものの大当たり結果となる期待度は低くなるように差が設けられている。このため、遊技者はスーパーリーチBよりもスーパーリーチCが発生することへ期待すると想定され、スーパーリーチCと比べてスーパーリーチBへの注目度は低くなると考えられる。
但し、本実施の形態においては大当たり結果となる遊技回では「設定1」 < 「設定2」 < 「設定3」の順にスーパーリーチBが選択される割合が高くなっている。つまり、大当たりとなる遊技回ではスーパーリーチBを経由するほど遊技者に有利な設定(「設定2」や「設定3」)への期待が高まるように構成である。このような構成とすることで、スーパーリーチBが発生した場合の注目度の低下を抑制している。
上述した演出用振分テーブルにおいてはスーパーリーチBが選択される割合を「設定1」〜「設定3」間で相違させたが、スーパーリーチCが選択される割合に差を設けることで帳尻を合わせている。ここで、スーパーリーチCについては当該スーパーリーチCが発生した時点で大当たりへの期待が一気に高くなるため、遊技者の注目度が高くなる。スーパーリーチCを経て大当たりとなることは、「高設定」への期待は低くなるものの、大当たりによって持ち球を増やすことができる点で遊技者の満足度を高めることができる。故に、スーパーリーチCを経て大当たり結果となることが遊技意欲を低下させる要因になることを抑制できる。
図38(b)に示すように、外れ結果となる遊技回の変動表示時間として「16sec」が設定された場合には、「設定3」では、60/100の割合でスーパーリーチAが選択され、35/100の割合でスーパーリーチBが選択され、5/100の割合でスーパーリーチCが選択される。「設定2」では、60/100の割合でスーパーリーチAが選択され、37/100の割合でスーパーリーチBが選択され、3/100の割合でスーパーリーチCが選択される。「設定1」では、60/100の割合でスーパーリーチAが選択され、39/100の割合でスーパーリーチBが選択され、1/100の割合でスーパーリーチCが選択される。
大当たり結果となる期待度が最も高く且つ出現率が最も低いスーパーリーチCでは、当該スーパーリーチCへ発展した時点で大当たり濃厚となる(図37(c)参照)。大当たり結果となる期待度が高い演出の発生時には遊技者の注目度が高まると想定される一方、注目度が引き上げられた後に外れ結果である旨が報知されることは遊技者の遊技意欲を一気に低下させる要因になると懸念される。この点、外れ結果対応のスーパーリーチCの出現率については「設定1」 < 「設定2」 < 「設定3」となるように差が設けられているため、スーパーリーチCを経て外れ結果となった場合には「高設定」への期待が飛躍的に高まる。つまり、スーパーリーチCを経て外れ結果となった場合には、開閉実行モードへ移行しないため直後にまとまった出球を得られないものの、中長期的には出球を増やすチャンスが巡ってくる可能性が高くなる。このような構成とすれば、遊技者の遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
大当たり結果となる期待度が高いスーパーリーチC(所謂、激熱演出)が実行される場合には、当該スーパーリーチCよりも期待度が低いスーパーリーチAやスーパーリーチBが実行される場合よりも遊技者の注目度が高くなると想定される。このようにして遊技者の注目度が引き上げられた後に大当たり結果以外の結果(外れ結果)であることが報知された場合には、当該遊技機の調子や当該遊技機との相性が悪いとの印象を遊技者に与え、遊技者の遊技意欲を急激に低下させる可能性が高くなる。つまり、遊技演出にメリハリを付与して遊技への注目度の向上を図ろうとしても、それが遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、スーパーリーチCを経て外れとなった場合には、遊技者に有利な設定値(特に「設定3」)への期待が高まる構成とすることにより、スーパーリーチCが遊技意欲を低下させる要因になることを好適に回避できる。これにより、期待度の相違する複数のリーチ演出を併用する構成における上記懸念を払拭し、遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
スーパーリーチCと比べて大当たり結果となる期待度が低いスーパーリーチBについてはスーパーリーチCと比べて遊技者の注目度が低くなる。このスーパーリーチBについても「設定1」〜「設定3」で実行頻度(出現頻度)に差を設けることで設定値の判別要素として機能することとなり遊技者の注目度の低下を抑制できる。ここで、上述したように外れ結果である場合のスーパーリーチCの実行頻度(出現頻度)に設定値間で差を設けることは、遊技の進行速度を「設定1」〜「設定3」で統一する上で妨げになり得る。この点、スーパーリーチA〜スーパーリーチCの変動表示時間を統一した上で実行対象とするスーパーリーチの振り分けを行う構成とし、外れ結果対応のスーパーリーチBが選択される割合(実行頻度)を外れ結果対応のスーパーリーチCが選択される割合(実行頻度)と高低逆となるように構成することで、スーパーリーチBへの注目度の低下を抑えつつ遊技の進行速度の統一を実現することができる。
報知・演出制御装置140は主制御装置162からの指示(コマンド)に基づいて変動表示態様(演出)の詳細を決定する。設定示唆を行うか否かについては主制御装置162から所定の指示(変動表示時間が「16sec」であることを示す変動開始コマンド)を受信した場合に報知・演出制御装置140にて決定される。設定値の示唆に関する制御、すなわちスーパーリーチCの可否決定に関する制御を報知・演出制御装置140に委ねる構成とすることにより、設定示唆機能の追加によって主制御装置162における制御負荷が増大することを抑制できる。これは、遊技進行の円滑さを担保する上で好ましい。
<変形例1>
上記第2の実施の形態では、大当たり結果となる遊技回の変動表示時間として「16sec」が設定された場合に参照される演出用振分テーブルについては、「設定1」〜「設定3」間でスーパーリーチBが選択される割合が相違しており、その相違分をスーパーリーチCが選択される割合に差を設けることで埋め合わせる構成としたが、埋め合わせの対象についてはスーパーリーチCに限定されるものではない。例えば、スーパーリーチAが選択される割合に差を設けることで埋め合わせてもよいし、スーパーリーチA及びスーパーリーチCが選択される割合に差を設けることで埋め合わせてもよい。
また、外れ結果となる遊技回の変動表示時間として「16sec」が設定された場合に参照される演出用振分テーブルについては、「設定1」〜「設定3」間でスーパーリーチCが選択される割合が相違しており、その相違分をスーパーリーチBが選択される割合に差を設けることで埋め合わせる構成としたが、埋め合わせの対象についてはスーパーリーチBに限定されるものではない。例えば、スーパーリーチAが選択される割合に差を設けることで埋め合わせてもよいし、スーパーリーチA及びスーパーリーチBが選択される割合に差を設けることで埋め合わせてもよい。
<変形例2>
上記第2の実施の形態では、低頻度サポートモード且つ低確率モード対応の通常遊技状態となっている場合に実行される演出に設定値間での差を設けたが、当該通常遊技状態よりも遊技者に有利な通常遊技状態(例えば高頻度サポートモード且つ高確率モード対応の通常遊技状態や高頻度サポートモード且つ低確率モード対応の通常遊技状態)となっている場合に実行される演出に設定値間での差を設けてもよい。
<変形例3>
上記第2の実施の形態に示したように、スーパーリーチA〜Cについてはその途中まではノーマルリーチと挙動が統一されており、予め設定されたタイミングにて各スーパーリーチ固有の演出(妖精のキャラクタ画像、男の子のキャラクタ画像、女の子のキャラクタ画像の表示)へ分岐するように構成されている。スーパーリーチB〜Cによって設定示唆を行う上では、スーパーリーチB〜Cにて上記キャラクタ画像が表示される期間をスーパーリーチAにて上記キャラクタ画像が表示される期間よりも長くなるように構成することも可能である。
<第3の実施の形態>
上記第1及び第2の実施の形態では、第3変動表示領域ME3にて実行されるスーパーリーチの種類等によって設定示唆を行う構成とした。本実施の形態では、当該設定示唆機能に加えてノーマルリーチを用いて設定示唆を行う機能を有している点で第1及び第2の実施の形態と構成が相違している。具体的には、ノーマルリーチBを経て大当たり結果が報知される場合の一部においては外れ結果に対応する図柄組合せを一旦停止表示させた後、一部の図柄を再変動させて大当たり結果に対応する図柄組合せを最終停止表示させる表示演出が実行される場合がある。本実施の形態では、ノーマルリーチBを経て外れ結果となる遊技回の一部にて上記表示演出を模した演出によって設定示唆が行われる構成となっている点で第1及び第2の実施の形態と構成が相違している。以下、第1及び第2の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における設定示唆に係る構成について説明する。先ず図39のフローチャートを参照て、報知・演出制御装置140のMPU442にて第1変動開始用処理(詳しくはステップS1603,S1605の演出設定処理)の一環として実行される特殊表示演出用設定処理について説明する。なお、以下の説明においては便宜上、上記再変動表示を「特殊表示A」、それを模した設定示唆表示を「特殊表示B」として区別する。
(特殊表示演出設定用処理)
特殊表示演出設定用処理においては先ずステップS1701にて、今回実行される遊技回がノーマルリーチBに対応しているか否かを判定する。すなわち、主制御装置162から受信した変動開始コマンドにより指定された変動表示時間が「15sec」であるか否かを判定する。ステップS1701にて否定判定をした場合には、そのまま本特殊表示演出設定用処理を終了する。ステップS1701にて肯定判定をした場合には、ステップS1702に進む。
なお、大当たり結果に係る遊技回にてノーマルリーチBが選択される割合は「設定1」〜「設定3」の何れにおいても1/20となっており、リーチ表示対応の外れ結果に係る遊技回にてノーマルリーチBが選択される割合は「設定1」〜「設定3」の何れにおいても1/4、すなわち外れ結果に係る遊技回にてノーマルリーチBが選択される割合は「設定1」〜「設定3」の何れにおいても1/80となっている(図40の概略図参照)。
ステップS1702では今回実行される遊技回が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。ステップS1702にて肯定判定をした場合にはステップS1703に進む。ステップS1703では特殊表示Aを実行するか否かの抽選処理を行う。この抽選処理においては「設定1」〜「設定3」の何れにおいても1/2の確率で特殊表示Aが選択されるように構成されている。つまり、特殊表示Aの実質的な発生確率は「設定1」においては1/6000、「設定2」においては1/4800、「設定3」においては1/4000となっている。
ステップS1704の抽選処理にて特殊表示A非当選となった場合には、ステップS1704にて否定判定をしてステップS1705に進み、特殊表示A非対応のノーマルリーチBの設定処理を実行した後、本特殊表示演出用設定処理を終了する。
ステップS1705の設定処理が実行されることで、今回実行される遊技回においては通常のノーマルリーチBが実行されることとなる。通常のノーマルリーチBについては、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列(上図柄列Z1)において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列(下図柄列Z3)において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図13(a)参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列(中図柄列Z2)の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチラインを構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知される(図36(b1)参照)。このようにして最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間(確定表示期間又は最終停止表示期間)に亘ってそのまま維持される。
ステップS1704の抽選処理にて特殊表示A当選となった場合には、ステップS1704にて肯定判定をしてステップS1706に進み、特殊表示A対応のノーマルリーチBの設定処理を実行した後、本特殊表示演出用設定処理を終了する。
ステップS1706の設定処理が実行されることで、今回実行される遊技回においては特殊表示A対応のノーマルリーチBが実行されることとなる。ここで、図41のタイミングチャートを参照して、特殊表示A対応のノーマルリーチBの流れについて説明する。
特殊表示A対応のノーマルリーチBに係る遊技回においては先ず、停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始する(ta1のタイミング)、その後、上段の図柄列(上図柄列Z1)において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列(下図柄列Z3)において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図13(a)参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される(ta2のタイミング)。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列(中図柄列Z2)の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。
リーチ表示となってから所定の期間を経過した際に、中図柄列Z2を一旦停止表示(一時停止表示)させる(ta3のタイミング)。この際、リーチライン上には当該リーチラインを構成している図柄とは異なる図柄が停止されることで外れ結果に対応する図柄組合せが表示される。その後、上記確定表示期間と同じ長さの期間が経過したことを契機として、中図柄列Z2の変動表示が再開され(ta4のタイミング)、再び中図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチ表示を構成している図柄と同一の図柄が停止することで大当たりに当選した旨が報知される(ta5のタイミング)。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては所定期間(確定表示期間又は最終停止表示期間)に亘ってそのまま維持される。
ノーマルリーチBについて通常表示と特殊表示Aとを併用することには以下の技術的意義がある。すなわち、外れ結果であるように見せた上で大当たり結果に対応する図柄組合せが形成される構成とすることにより、外れ結果に対応する他の遊技回にて外れ結果に対応する図柄組合せが最終停止表示された場合であっても大当たりへの期待が急速に低下することを抑制できる。
図39のステップS1702の説明に戻り、当該ステップS1702にて否定判定をした場合、すなわち今回の遊技回が外れ結果に対応している場合には、ステップS1707に進む。ステップS1707では特殊表示B(設定示唆)を実行するか否かの抽選処理を行う。この抽選処理にて使用される抽選テーブルについては、「設定1」では1/200の確率で特殊表示Bが選択され、「設定2」では1/150の確率で特殊表示Bが選択され、「設定3」では1/100の確率で特殊表示Bが選択されるように構成されている。つまり、特殊表示Bの実質的な発生確率は「設定1」においては1/16000、「設定2」においては1/12000、「設定3」においては1/8000となっている。
ステップS1707の抽選処理にて特殊表示A非当選となった場合には、ステップS1708にて否定判定をしてステップS1709に進み、特殊表示B非対応のノーマルリーチBの設定処理を実行した後、本特殊表示演出用設定処理を終了する。
ステップS1709の設定処理が実行されることで、今回実行される遊技回においては通常のノーマルリーチBが実行されることとなる。通常のノーマルリーチBについては、先ず停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始し、その後、上段の図柄列(上図柄列Z1)において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列(下図柄列Z3)において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図13(a)参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列(中図柄列Z2)の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。リーチ表示となった後、中図柄列Z2を停止表示することにより、変動表示が終了する。そして、リーチライン上に当該リーチラインを構成している図柄とは異なる図柄が停止することで外れ結果である旨が報知される。このようにして最終停止表示された図柄組合せについては所定期間(確定表示期間又は最終停止表示期間)に亘ってそのまま維持される。
ステップS1707の抽選処理にて特殊表示B当選となった場合には、ステップS1708にて肯定判定をしてステップS1710に進み、特殊表示B対応のノーマルリーチBの設定処理を実行した後、本特殊表示演出用設定処理を終了する。
ステップS1710の設定処理が実行されることで、今回実行される遊技回においては特殊表示B対応のノーマルリーチBが実行されることとなる。ここで、図42のタイミングチャートを参照して、特殊表示B対応のノーマルリーチBの流れについて説明する。
特殊表示B対応のノーマルリーチBに係る遊技回においては先ず、停止表示されている全ての図柄列の変動表示(スクロール表示)を開始する(tb1のタイミング)、その後、上段の図柄列(上図柄列Z1)において図柄の変動表示を終了し(停止表示させ)、さらに下段の図柄列(下図柄列Z3)において図柄の変動表示を終了する(停止表示させる)。このようにして上下の図柄列Z1,Z3を停止表示した状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5(図13(a)参照)に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成される(tb2のタイミング)。そして、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列(中図柄列Z2)の変動表示が行われることでリーチ表示(リーチ変動表示)となる。
リーチ表示となってから所定の期間を経過した際に、中図柄列Z2を一旦停止表示(一時停止表示)させる(tb3のタイミング)。この際、リーチライン上には当該リーチラインを構成している図柄とは異なる図柄が停止されることで外れ結果に対応する図柄組合せが表示される。その後、上記確定表示期間と同じ長さの期間が経過したことを契機として、中図柄列Z2の変動表示が再開される(tb4のタイミング)。
変動表示が開始された後の所定のタイミング、詳しくは、リーチラインを構成している図柄とは異なる図柄が表示画面253aに表示されるタイミングにて主図柄が通常図柄から設定示唆用の特殊図柄に変換されている(tb5のタイミング)。図42に示す例では、「7&ジュゴン」図柄と「6&アンコウ」図柄によってリーチラインが形成されており、上記所定のタイミングで表示画面253aに表示される「4&サメ」図柄が「星&サメ」図柄に変換されている。以降は、当該特殊図柄に後続となる他の主図柄についても「星&サメ」図柄に変換される。そして、中図柄列Z2を構成する全ての主図柄が「星&サメ」図柄に変換されることにより、再変動表示によって大当たりになることがない旨、すなわち外れ結果である旨が作動口用表示部にて外れ結果に対応する絵柄が停止表示される前に遊技者に報知されることとなる。
そして、リーチライン上に上記特殊図柄の何れかが停止することで外れである旨が明示される(tb6のタイミング)。このようにして、最終停止表示された図柄の組み合わせについては作動口用表示部にて絵柄が停止表示され、且つ上記確定表示期間が経過するまでそのまま維持される。本実施の形態では停止表示された特殊図柄によって設定値が示唆される構成となっている。作動口用表示部にて絵柄が停止表示される前に図柄組合せを停止表示させて停止表示期間を稼ぐことにより、設定示唆の見逃しを抑制している。
ここで、図43及び図44を参照して、設定示唆用の特殊図柄について補足説明する。図43(a)は特殊図柄を示す概略図、図43(b)は選択される特殊図柄と設定値との関係を示す概略図、図44は設定値示唆に係る図柄組合せを示す概略図である。
図43(a)に例示しているように、特殊図柄についてはキャラクタからなる装飾部が通常図柄と共通となっており、数字部が星型の模様に変換されている点で異なっている。敢えて図柄の大部分を占める装飾部を通常図柄と共通としたのは、特殊図柄の採用によってデータ量が増えることを抑制し、更には遊技者の困惑を抑制する工夫である。
特殊図柄は、星型の模様部の色が「白」となる第1種特殊図柄(図43(a1)参照)と、星型の模様部の色が「赤」となる第1種特殊図柄(図43(a2)参照)と、星型の模様部の色が「金」となる第1種特殊図柄(図43(a3)参照)とに大別される。なお、図43(a)には「サメ」図柄を例示しているが、「ジュゴン」図柄、「アンコウ」図柄等の他の図柄についても同様に第1特殊図柄〜第3特殊図柄が各々設けられている。
特殊表示Bが実行される場合には、最終停止される特殊図柄の色が特殊図柄決定用テーブルを参照して決定される。特殊図柄決定用テーブルは、「設定1」用の特殊図柄決定テーブルと、「設定2」用の特殊図柄決定テーブルと、「設定3」用の特殊図柄決定テーブルとに大別される。
図43(b)に示すように、「設定1」用の特殊図柄決定テーブルでは、80%の確率で星型の模様部の色が「白」となる第1種特殊図柄が停止対象として決定され、20%の確率で星型の模様部の色が「赤」となる第2種特殊図柄が停止対象として決定される。「設定2」用の特殊図柄決定テーブルでは、60%の確率で星型の模様部の色が「白」となる第1種特殊図柄が停止対象として決定され、30%の確率で星型の模様部の色が「赤」となる第2種特殊図柄が停止対象として決定され、10%の確率で星型の模様部の色が「金」となる第3種特殊図柄が停止対象として決定される。「設定3」用の特殊図柄決定テーブルでは、40%の確率で星型の模様部の色が「白」となる第1種特殊図柄が停止対象として決定され、40%の確率で星型の模様部の色が「赤」となる第2種特殊図柄が停止対象として決定され、20%の確率で星型の模様部の色が「金」となる第3種特殊図柄が停止対象として決定される。
つまり、特殊表示Bにて特殊図柄が停止される場合には、図44(a)に示すように星型の模様部の色が「赤」となる第2種特殊図柄が停止されることで、遊技機の設定値が「設定2」又は「設定3」では可能性が高くなる。また、図44(b)に示すように星型の模様部の色が「金」となる第3種特殊図柄が停止されることで、遊技機の設定値が「設定1」であることが否定され且つ「設定3」である可能性が高くなる。
なお、特殊表示Bにおいては、これら第1種特殊図柄〜第3種特殊図柄が予め設定された順序で並ぶようにしてスクロール表示されることとなる。基本的には、第1特殊図柄→第2特殊図柄→第3特殊図柄→第1特殊図柄となるように並ぶ構成となっているが、有効ライン上に第3特殊図柄が停止表示される場合の一部では全ての特殊図柄が第3特殊図柄に変換される場合もある。
以上詳述した第3の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
既に説明したように、設定変更機能を有する遊技機においては設定値によって有利度合いが変化するため、設定値を推測しながら遊技を行うことが楽しみの1つとなる。ここで、リーチ表示が実行される場合には、遊技に対する遊技者の注目が高くなりやすい。遊技者の注目が高くなっている場合に設定示唆を行う構成とすることにより、当該設定示唆が見逃される機会を減らすことができる。より詳しくは、リーチ表示中は遊技者の注目が最終停止図柄に向きやすくなると想定される。ここで、本実施の形態に示したように、遊技者の注目が向きやすい最終停止図柄(中図柄)を設定値に対応づけられた他の絵柄(設定値示唆用図柄)に変換することにより、上記見逃し抑制効果を一層好適に発揮させることができる。以上の理由から、リーチ表示によって遊技への注目度を向上させる効果を担保しつつ、設定示唆機能を好適に発揮させることが可能となる。
また、最終停止に先行して設定示唆用の図柄を表示させる構成によれば、最終停止後に図柄を変換して設定示唆を行う場合と比較して、設定示唆の実行期間を長くする上でも有利となる。
数字部及び装飾部によって図柄が形成されている場合、それら数字部及び装飾部のうち占有領域が小さい一方(上記実施の形態では数字部)を変更対象として上記変換を行うことにより、リーチ表示の流れが崩れる等して遊技者が困惑することを抑制できる。なお、図柄の一部を流用して設定示唆用の図柄を形成することは、設定示唆用の画像データの容量を削減する上でも好ましい。
リーチ表示を経て抽選結果に対応する図柄組合せが停止表示される構成では、最終停止図柄(中図柄列)である各種絵柄のうち当選結果に対応する図柄組合せを形成し得る特定の図柄への注目が他の図柄よりも高くなると想定される。そこで、少なくとも当該特定の図柄を変換の対象とすることにより、上述した見逃し抑制効果を一層好適に発揮させることができる。
リーチ表示中に最終停止図柄を大当たり結果に対応した図柄組合せを形成不可となる図柄に変換することにより、遊技者の注目が抽選結果(当否)ではなく設定示唆に向くように促すことができる。
保留情報を複数記憶可能な構成とすることは遊技進行の円滑化を図る上で好ましい。但し、このような構成では抽選結果に対応した図柄組合せが停止表示された後は次の遊技回への移行に伴って図柄の変動表示が開始されるため、停止表示された図柄組合せによって設定示唆を行う際に、停止表示された図柄組合せを確認できる期間が限られることとなる。このような期間に係る制約によって設定示唆の見逃しが生じやすくなることは設定示唆による遊技への注目度の向上効果を発揮させる上で好ましくない。この点、本実施の形態に示す構成によれば設定示唆に対応した図柄組合せを最終停止表示させる場合には、遊技回用動作の終了タイミングに先行するようにして当該図柄組合せが停止表示される。設定示唆に対応した図柄組合せの表示期間を長くすることで、上述した見逃し等が発生することを抑制し、設定示唆による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることが可能となる。
<変形例1>
上記第3の実施の形態では、ノーマルリーチによる設定示唆機能と、上記第1及び第2の実施の形態と同様のスーパーリーチによる設定示唆機能とを併有する構成としたが、これに限定されるものではない。スーパーリーチによる設定示唆に代えてノーマルリーチによる設定示唆を行う構成とすることも可能である。
<変形例2>
最終停止図柄の一部(数字部)を変更するようにして図柄を変換させる場合には、変換前後の図柄の関連性を維持することができるという技術的意義があるものの、例えば完全に別の図柄に変換する場合と比較して見落しの可能性が高くなると想定される。そこで、再変動表示時の図柄のスクロール速度を低速とし、図柄の識別が比較的容易な状況下(低速変動表示中)に図柄の変換を行う構成とすれば上記懸念を払拭できる。より詳しくは、図柄のスクロール表示態様として、目視による図柄の識別が困難となる低識別態様(高速変動表示)及び目視による図柄の識別が容易となる高識別態様(低速変動表示)とが設けられている場合には、再変動表示を行う際のスクロール表示態様として高識別態様が適用される構成とするとよい。
<変形例3>
リーチ表示における最終停止絵柄のスクロール表示態様として、目視による図柄の識別が困難となる低識別態様(高速変動表示)及び目視による図柄の識別が容易となる高識別態様(低速変動表示)とを設け、リーチ表示中(詳しくは再変動表示中)に最終停止図柄のスクロール表示態様を低識別態様から高識別態様に切り替える構成とすることも可能である。終停止図柄全体が変更されるようにして図柄の変換を行う場合には、変換前後での差が顕著となるため設定示唆が見逃される可能性が低くなる。そこで、図柄の識別が比較的困難な状況下(低識別態様での変動表示中)に図柄の変換を行うことで、早期から設定示唆用の図柄を表示することができ、設定示唆が実行される期間を長くすることができる。これは、遊技者に示唆内容の理解を促す上で好ましい。
<変形例4>
大当たり結果に対応した図柄組合せとして、4R確変大当たり結果及び8R確変大当たり結果に対応する第1図柄組合せと、16R確変大当たり結果に対応する第2図柄組合せとを個別とし、第2図柄組合せが成立する可能性があるリーチ表示が行われている場合に上記変換が行われるように制限することも可能である。比較的有利度の高い第2図柄組合せに係るリーチ表示では比較的有利度の低い第1図柄組合せに係るリーチ表示と比べて遊技者の注目度が高くなると想定される。このように遊技者の注目度が引き上げられた後に、外れ結果である旨が報知されることは遊技者の遊技意欲を急激に低下させる要因になると懸念される。そこで、第2図柄組合せが成立する可能性があるリーチ変動表示が行われている場合に図柄の変換を行う構成とすることにより、外れ結果となった場合であっても遊技意欲が急激に低下することを抑制できる。
<第4の実施の形態>
上記第1〜第3の実施の形態では、低頻度サポートモード且つ低確率モード対応の第1通常遊技状態にて設定示唆が行われる構成とした。本実施の形態は、第1通常遊技状態における当該設定示唆に加え、第2通常遊技状態にて設定示唆が行われる構成となっている点で第1〜第3の実施の形態と構成が相違している。具体的には、第2通常遊技状態においては、当該第2通常遊技状態にて実行される複数の遊技回に亘って一連となる特別演出が実行される構成となっているが、この特別演出については複数の演出パートに分かれており、遊技結果とそれら演出パートにて実行される演出の組合せとによって設定示唆が行われる構成となっている点で第1〜第3の実施の形態と構成が相違している。以下、第1〜第3の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における設定示唆に係る構成について説明する。先ず図45のフローチャートを参照て、報知・演出制御装置140のMPU442にて変動表示制御処理の一環として実行される第2変動表示制御処理(ステップS1404)を図45のフローチャートを参照して説明する。第2変動表示制御処理は、遊技状態が第2通常遊技状態となっている場合に実行される処理である。
(第2変動表示制御処理)
第2変動表示制御処理においては先ず、ステップS1801にて上記特別演出を実行している最中であるか否かを判定する。具体的には、RAM444の各種フラグ格納エリア466に特別演出フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS1801にて否定判定をした場合にはステップS1802に進む。
ステップS1802では主制御装置162から第2通常遊技状態における1回目の遊技回に係る変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS1802にて否定判定をした場合には、そのまま本第2変動表示制御処理を終了する。ステップS1802にて肯定判定をした場合には、ステップS1803に進む。
ステップS1803では特別演出開始処理を実行する。これにより、図柄表示装置253の表示画面253aの中央部分(第3変動表示領域ME3)にて特別演出のオープニングパート用動画の表示が開始される。また、当該特別演出開始処理では、RAM444の各種フラグ格納エリア466には上述した特別演出フラグをセットする。
続くステップS1804では第2変動開始処理を実行する。第2変動開始処理が実行されることにより、表示画面253aにおける第1変動表示領域ME1又は第2変動表示領域ME2にて図柄の変動表示が開始される。具体的には、下作動口83bに係る保留情報が記憶されている場合には第2変動表示領域ME2にて図柄の変動表示が開始され、上作動口83aに係る保留情報のみが記憶されている場合には第1変動表示領域ME1にて図柄の変動表示が開始される。
ステップS1801の説明に戻り、当該ステップS1801にて肯定判定をした場合、すなわち特別演出を実行している最中である場合には、ステップS1805に進む。ステップS1805では、主制御装置162から第2通常遊技状態における2回目〜5回目の遊技回に係る変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS1805にて肯定判定をした場合には、ステップS1804にて第2変動開始処理を実行した後、本第2変動表示制御処理を終了する。
第1の実施の形態にて説明したように、第2通常遊技状態には実行される遊技回が最大で5回となるように上限が設けられている。これらの遊技回においては、当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCSの各値や保留数に関係なく変動表示時間が一義的に決まる構成となっている。具体的には、図46に示すように、第2通常遊技状態となっている場合に参照される変動表示時間テーブルについては、1回目の遊技回では変動表示時間が「30sec」、2回目〜5回目の各遊技回では変動表示時間が「0.2sec」となるように定められている。因みに第2通常遊技状態における各遊技回では確定表示時間が第1通常遊技状態における確定表示時間「1sec」→「0.5sec」となるように短縮される。
1回目の遊技回については高頻度サポートモードに対応しており、この遊技回については変動表示時間を「30sec」とすることで、右ルートへ向けた遊技球の発射を継続してさえいれば、そのほとんどにて1回目の遊技回中に、下作動口83bに係る保留数が上限である「4」に達する構成となっている。このようにして1回目の遊技回中に保留数あ上限に達した場合には、第2通常遊技状態における特別演出の実行時間は「30.5sec」〜「33.3sec」となる。
ここで、図47を参照して第2通常遊技状態にて実行される特別演出の概要について説明する。図47は特別演出の流れを示すタイミングチャートである。
本実施の形態に示す特別演出においては、味方となる飛行機と敵となるヘリコプタとが戦いの勝敗によって大当たりであるか否かが報知される構成となっている。具体的には味方である飛行機がヘリコプタを撃破することで(勝利することで)大当たりである旨が報知され、味方である飛行機が撃破されることで(敗北することで)外れである旨が報知される構成となっている。
特別遊技状態(開閉実行モード)が終了した後は、作動口用表示部にて絵柄の可変表示が開始されるタイミングに合わせて特別演出が開始される。この特別演出は、第2通常遊技状態にて5回目の遊技回が終了するタイミング又は当該タイミングよりも前に大当たり結果となった場合に終了する。特別演出は、オープニング動画が表示されるオープニングパートと、上記飛行機とヘリコプタとのバトルの過程が表示されるメインパートと、勝敗の結果が報知されるエンディングパートとの3つパートに大別される。
オープニングパートについては表示時間が固定となる固定パートと当該固定パートの終了タイミング(決定タイミング)における保留数に応じて表示時間が「0sec」〜「2.8sec」の間で可変する可変パートとで構成されている。具体的には、決定タイミングにて記憶されている保留数が「0」の場合には可変パートの表示時間が「0sec」となり可変パートが省略される。保留数が「1」の場合には可変パートの表示時間が「0.7sec」となり固定パートにて最後に表示された画像(詳しくは「BATTLE開始 ヘリコプタを撃墜しろ」の文字)の表示が「0.7sec」延長される。保留数が「2」の場合には可変パートの表示時間が「1.4sec」となり固定パートにて最後に表示された上記画像の表示が「1.4sec」延長される。保留数が「3」の場合には可変パートの表示時間が「2.1sec」となり固定パートにて最後に表示された上記画像の表示が「2.1sec」延長される。保留数が「4」の場合には可変パートの表示時間が「2.8sec」となり固定パートにて最後に表示された上記画像の表示が「2.8sec」延長される。なお、図47においては、決定タイミングにて記憶されている保留数が「4」の場合を例示している。
メインパートについては、複数(本実施の形態では2つ)のバトルパートが組み合わされてなり、各バトルパートでは上記飛行機及びヘリコプタの一方が他方を攻撃する表示が行われる。エンディングパートについては、上記飛行機及びヘリコプタの一方により最終攻撃が実行される第3バトルパートと勝敗結果が明示される決着パートとで構成されている。大当たり対応の特別演出においては第3バトルパートにて飛行機が攻撃側となり、外れ対応の特別演出においては第3バトルパートにてヘリコプタが攻撃側となる。第3バトルパートについては実質的に決着パートと対になっており、攻撃側に回った対象によって特別演出の結果が明示される。
ここで、図48及び図49を参照して特別演出の流れについて例示する。図48及び図49は大当たり対応の特別演出を例示しており、図48(a)→図48(b)→図48(c)→図48(d)→図48(e)→図48(f)→図49(g)→図49(h)→図48(i)→図48(j)→図48(k)の順に演出が進行する。
特別演出が開始されると、表示画面253aに上記飛行機及びヘリコプタを登場させる動画が表示される。登場用の動画を表示した後は、図48(a)に示すように「BATTLE開始 ヘリコプタを撃墜しろ」のメッセージが表示される(固定パート)。このメッセージの表示が所定期間に亘って継続された後にメインパートへ移行する。
メインパートでは、図48(b)に示すように、表示画面253aの中央を左右から挟むようにして飛行機とヘリコプタとが対峙している画像が表示され、飛行機及びヘリコプタの上方には残存体力を示すゲージが各々表示される。これらのゲージについては、以降の戦闘にて攻撃を受けることで減り、当該ゲージが0になることで撃墜されることとなる。
図48(c)及び図48(d)に示すように、第1バトルパートでは飛行機が先制攻撃を行っている。具体的には、ヘリコプタに向けてミサイルを発射し、それらミサイルがヘリコプタに当たることでヘリコプタがダメージを負った画像が表示される。
飛行機による先制攻撃が終了した後は、図48(e)に示すように、再び飛行機とヘリコプタとが対峙した画像が表示される。この画像では、ヘリコプタ及びゲージの表示態様が先制攻撃を受けたことに対応した態様となり、ヘリコプタがダメージを負っている旨が明示される。
図48(f)及び図49(g)に示すように、第2バトルパートでは飛行機が再攻撃を行っている。具体的には、ヘリコプタに向けてミサイルを発射し、それらミサイルがヘリコプタに当たることでヘリコプタがダメージを負った画像が表示される。
飛行機による先制攻撃が終了した後は、図49(h)に示すように、再び飛行機とヘリコプタとが対峙した画像が表示される。この画像では、ヘリコプタ及びゲージの表示態様が先制攻撃及び再攻撃を受けたことに対応した態様となり、ヘリコプタがダメージを負っている旨が明示される。
図49(i)及び図49(j)に示すように、エンディングパートを構成する第3パートでは飛行機が最終攻撃を行っている。具体的には、ヘリコプタに向けてミサイルを発射し、それらミサイルがヘリコプタが撃墜された画像が表示される。
その後は、図49(k)に示すように、エンディングパートを構成する決着パートへ移行し、飛行機が勝利したエンディング画像(詳しくは「WIN」の文字)が表示され、大当たりとなった旨が遊技者に明示される。
図45のステップS1805の説明に戻り、当該ステップS1805にて否定判定をした場合には、ステップS1806に進む。ステップS1806では主制御装置162から変動終了コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS1806にて否定判定をした場合にはステップS1807に進む。ステップS1807では第2変動中用処理を実行する。これにより、第1変動表示領域ME1及び第2変動表示領域ME2のうち実行中の遊技回に対応するものについて図柄の変動表示を行う。
続くステップS1808では特殊演出用処理を実行する。特殊演出用処理においては、事前に設定された態様にて特殊演出が進行するように表示画面253aに表示される画像及びスピーカ部29から出力されるBGMや効果音が制御されることとなる。
ステップS1808の特殊演出用処理を実行した後は、ステップS1809にて特別演出パターンの決定タイミングであるか否かを判定する。具体的には、特別演出が開始してから所定の待機期間が経過したタイミング、すなわち固定パートが終了したタイミング(図47参照)であるか否かを判定する。ステップS1809にて否定判定をした場合には、そのまま本第2変動表示制御処理を終了する。ステップS1809にて肯定判定をした場合にはステップS1810に進む。
ステップS1810ではメインパートへの移行タイミングを決定すべく移行タイミング決定処理を実行する。この移行タイミング決定処理においては、記憶されている保留情報の数(保留数)に基づいて固定パート後の可変パートの実行時間を決定する。具体的には、決定タイミングにて記憶されている保留数が「0」の場合には可変パートを省略して、速やかにメインパートへ移行させる。保留数が「1」の場合には可変パートを「0.7sec」実行した後にメインパートへ移行するように移行タイミングを決定する。保留数が「2」の場合には可変パートを「1.4sec」実行した後にメインパートへ移行するように移行タイミングを決定する。保留数が「3」の場合には可変パートを「2.1sec」実行した後にメインパートへ移行するように移行タイミングを決定する。保留数が「4」の場合には可変パートを「2.8sec」実行した後にメインパートへ移行するように移行タイミングを決定する。
続くステップS1811では特殊演出パターン決定処理を実行する。本実施の形態ではこの特殊演出パターンに設定示唆に対応するものが含まれている。この特殊演出パターン決定処理についての詳細は後述する。
ステップS1806の説明に戻り、当該ステップS1806にて肯定判定をした場合、すなわち主制御装置162から変動終了コマンドを受信した場合には、ステップS1812に進む。ステップS1812では第2変動終了用処理を実行する。これにより、第1変動表示領域ME1及び第2変動表示領域ME2のうち実行中の遊技回に対応するものについて図柄の確定表示を行う。続くステップS1813では今回受信した変動終了コマンドが大当たり結果対応の遊技回又は5回目の遊技回に係る変動終了コマンドであるか否かを判定する。ステップS1813にて否定判定をした場合にはそのまま本第2変動表示制御処理を終了する。ステップS1813にて肯定判定をした場合にはステップS1814にて特別演出終了処理を実行した後に本第2変動表示制御処理を実行する。
本実施の形態においては第2通常遊技状態においては複数の遊技回に亘って特別演出が実行される構成となっているが、上述した決定タイミングにて上限分の保留が確保されているとは限らない、このような事情に配慮して、エンディングパートについては上限分の保留が確保されている場合に実行されるパターンと、上限分の保留が確保されていない場合に実行されるパターンとが設けられている。以下、図50を参照してエンディングパートにおける演出の概要について補足説明する。図50(a)は決定タイミングにて上限分の保留が確保されている場合のエンディングパートにおける演出の流れを示した概略図、図50(b)は決定タイミングにて上限分の保留が確保されていない場合のエンディングパートにおける演出の流れを示した概略図である。なお、図50(a),(b)については何れも外れとなって第2通常遊技状態が終了する場合について例示している。また、図50(b)については、決定タイミングにて1回目の遊技回に続く保留が1つも確保されていない場合について例示している。
上述した決定タイミングにて上限分の保留が確保されている場合には、図50(a)に示すように、決着パートにて外れである旨を示すメッセージとして「LOSE」の文字が表示される。このメッセージについてはその後に実行される2回目〜5回目の遊技回に亘って表示が継続され、その間に第2変動表示領域ME2では2回目〜5回目の遊技回に対応した図柄の変動表示→確定表示が繰り返されることとなる。
このパターンでは決着パートにて表示される結果が1回目〜5回目の5回分の遊技回の抽選結果を包括することとなる。なお、5回分の遊技回の少なくとも何れかにて大当たりとなっていれば決着パートでは大当たりである旨を示すメッセージとして「WIN」の文字が表示される。
上述した決定タイミングにて上限分の保留が確保されていない場合には、図50(b)に示すように、決着パートにて外れである旨を示すメッセージとして「LOSE」の文字が表示される。このメッセージについては、決定タイミングにて記憶されていた保留について作動口用表示部における絵柄の確定表示が終了するまで継続される。当該確定表示が終了するタイミングに表示画面253aに閉じたシャッタを模したが画像が表示され、上記「LOSE」の文字に代えて、特別演出が終了する旨を示すメッセージとして「END」の文字が表示される。このメッセージについては第2通常遊技状態が終了するまで表示が継続されることとなる。
上記決定タイミングよりも後に保留が確保された場合には、上記メッセージが表示されている最中に当該保留に係る遊技回が進行する。これにより、第1変動表示領域ME1及び第2変動表示領域ME2のうち当該遊技回に対応する一方にて図柄の変動表示が繰り返されることとなる。なお、後続の保留に係る遊技回の何れかにて大当たりとなった場合には、シャッタ模した画像が閉→開となり、「END」の文字に代えて大当たりである旨を示すメッセージとして「WIN」の文字が表示される。
次に、メインパートのバトルパートを利用した設定示唆に関する構成について説明する。先ず、図51及び図52のフローチャートを参照して主制御装置162のMPU402にて実行される情報取得処理(図22)について補足説明する。図51は情報取得処理を構成する保留コマンド用の確認処理(ステップS406)を示すフローチャート、図52は情報取得処理を構成する保留コマンドの設定処理(ステップS407)を示すフローチャートである。
(保留コマンド用の確認処理)
図51に示すように、保留コマンド用の確認処理では、ステップS1901にて、保留球格納エリア432の保留数記憶領域に記憶された作動保留記憶数Nと共通保留数CRNとを読み出し、かかる保留個数の情報をMPU402のレジスタに記憶する。その後、ステップS1902〜S1906にて今回の入賞によって取得された保留情報に大当たり当選の情報が含まれているか否かを確認する。具体的には、先ずステップS1902にて、作動口83a,83bへの今回の入賞に基づき上記ステップS404にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち取得済みの当たり乱数カウンタC1の値を把握する。
続くステップS1903では、低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM404の各種フラグ格納エリア435に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合にはステップS4204に進み、低確率モード用の当否テーブル(図16)を参照してステップS1902にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応する情報群に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合にはステップS1905に進み、高確率モード用の当否テーブル(図17)を参照して、上記ステップS404にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1904又はステップS1905の後はステップS1906に進み、ステップS1902にて把握した大当たり判定用の情報(当たり乱数カウンタC1の値)が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS1907にてMPU402のレジスタに大当たり情報を記憶し、そのまま本保留予告用の確認処理を終了する。
なお、ステップS1907の処理においては、今回の入賞に基づき上記ステップS404にて取得した保留情報のうち大当たり種別判定用の情報、すなわち取得済みの当たり種別カウンタC2の値を把握し、振分テーブルを参照して大当たりの種別を判定する。ステップS1907にてMPU402のレジスタに記憶される情報には大当たりの種別に係る情報が含まれることとなる。
一方、ステップS1906にて否定判定をした場合には、ステップS1908に進む。ステップS1908では、作動口83a,83bへの今回の入賞に基づき上記ステップS404にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわち取得済みのリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。
続くステップS1909では、ROM403のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS4208にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS1909の処理を実行した後はステップS1910に進み、ステップS1908にて把握したリーチ判定用の情報(リーチ乱数カウンタC3の値)がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS1911にて、MPU402のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。一方、リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
ステップS1906の保留予告用の確認処理を実行した後は、ステップS1907に進み、保留コマンドの設定処理を実行する。次に、図52を参照して保留コマンドの設定処理について説明する。
(保留コマンドの設定処理)
保留コマンドの設定処理においては先ず、ステップS2001にて、MPU402のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留コマンド用の確認処理(図51)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。大当たり情報が記憶されている場合にはステップS2002に進み、大当たり対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM404に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。なお、大当たり対応保留コマンドには、大当たりの種別に関する情報が含まれる。
一方、ステップS2001にて否定判定をした場合、すなわちMPU402のレジスタに大当たり情報が記憶されていないと判定した場合には、ステップS2003に進み、MPU402のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留コマンド用の確認処理(図51)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS2004にて外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS2005にて完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS2002,S2004,S2005にて保留コマンドの設定を行う場合には、変動種別カウンタCSの値等を参照して変動表示時間を決定し、同変動表示時間にかかる情報を当該保留コマンドに格納する。変動表示時間の決定に際しては、上記ステップS810に示した変動表示時間の設定処理と同じように、変動表示時間テーブルが参照される。このようにして設定された保留コマンドが報知・演出制御装置140に送信され、同報知・演出制御装置140においては同保留コマンドに基づいて図柄の変動表示態様等を把握可能となる。なお、既に説明したように完全外れの場合には、当該保留情報にかかる遊技回を開始する際に記憶されている保留情報の数に応じて変動表示時間が変化し得る。そこで、完全外れ対応保留コマンドを設定する場合には、変動表示時間の仮設定が行われる。
ステップS2002、ステップS2004、ステップS2005のいずれかのコマンド設定処理を実行した後は、ステップS2006にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。
ステップS2006では、先ず直前の保留コマンド用の確認処理(図51)におけるステップS1901にてMPU402のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS2002、ステップS2004、ステップS2005のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれることとなる。以上詳述したステップS2006の処理を実行した後に、本保留コマンド設定処理を終了する。
ステップS2006にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図23)におけるステップS501の外部出力処理により、報知・演出制御装置140に送信される。報知・演出制御装置140では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、報知・演出制御装置140では、保留コマンドに後述する保留予告用の情報を追加して表示制御装置410に送信する。表示制御装置410では、その受信した保留コマンドに基づいて保留表示、保留予告(予告演出)、上記特別演出用の処理を実行する。
また、保留コマンドの設定の仕方は、報知・演出制御装置140において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無等、言い換えれば図柄の変動表示態様を特定することができるのであれば任意である。例えば、大当たり対応保留コマンド,外れリーチ対応保留コマンド,完全外れ対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、保留コマンドの設定処理では、保留コマンド用の確認処理(図51)における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成とすることも可能である。
報知・演出制御装置140については、上記保留コマンドを受信した場合に、保留コマンドに含まれる上記各種情報を読み出してRAM444の保留情報格納エリア467に記憶する。以降の処理においては保留情報格納エリア467に記憶された情報に基づいて、保留の数を特定したり、該当保留に係る遊技回が開始される前に大当たりに対応しているか否かを把握したりすることが可能となっている。
次に、図53及び図54を参照して、メインパートにおける特別演出パターン及び報知・演出制御装置140のMPU442にて実行される特別演出パターン決定処理(ステップS1811)について説明する。図53は特別演出パターン決定処理を示すフローチャート、図54はメインパートにおける演出パターンを示す概略図である。
(演出パターン)
先ず図54を参照して、メインパートにおける演出パターンについて補足説明する。本実施の形態においては、各バトルパート(1回目及び2回目)にて実行される演出として有利度の異なる4種の演出が設けられている。具体的には、上記飛行機による攻撃演出としてのミサイルによる攻撃を行う特殊攻撃演出X(第1演出)とマシンガンによる攻撃を行う通常攻撃演出Y(第2演出)とが設けられている。特殊攻撃演出Xが実行された場合にヘリコプタに与えるダメージは通常攻撃演出Yが実行された場合にヘリコプタに与えるダメージよりも大きくなるように構成されており、飛行機側がバトルに勝利する可能性が高くなるように差が設けられている。つまり、通常攻撃演出Yが実行される場合よりも特殊攻撃演出Xが実行される場合の方が大当たりとなる期待度が高くなるように設定されている。また、上記ヘリコプタによる攻撃演出としてミサイルによる攻撃を行う特殊攻撃演出X(第3演出)とマシンガンによる攻撃を行う通常攻撃演出Y(第4演出)とが設けられている。特殊攻撃演出Xが実行された場合に飛行機に与えるダメージは通常攻撃演出Yが実行された場合に飛行機に与えるダメージよりも大きくなるように構成されており、飛行機側がバトルに敗北する可能性が高くなるように差が設けられている。つまり、通常攻撃演出Yが実行される場合よりも特殊攻撃演出Xが実行される場合の方が大当たりとなる期待度が低くなるように設定されている。
バトルパートにおける演出パターンとしては、演出パターンA1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4が設けられている。
演出パターンA1は、第1バトルパート及び第2バトルパートの両方にて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンA1が実行された場合の大当たり期待度は上記各演出パターンの中で最も高くなるように設定されている。
演出パターンA2は、第1バトルパートにて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行され、第2バトルパートにて飛行機による通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンA2が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA1に次いで高く、およそ90%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンA3は、第1バトルパートにて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行され、第2バトルパートにてヘリコプタによる通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンA3が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA2よりも低く、およそ60%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンA4は、第1バトルパートにて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行され、第2バトルパートにてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンA4が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA3よりも低く、およそ50%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンB1は、第1バトルパートにて飛行機による通常攻撃演出Yが実行され、第2バトルパートにて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンB1が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA2と同様であり、およそ90%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンB2は、第1バトルパート及び第2バトルパートの両方にて飛行機による通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンB2が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA3よりも高く、およそ70%の確率で大当たりとなるように設定されている。
いる。
演出パターンB3は、第1バトルパートにて飛行機による通常攻撃演出Yが実行され、第2バトルパートにてヘリコプタによる通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンB3が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA4と同様であり、およそ50%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンB4は、第1バトルパートにて飛行機による通常攻撃演出Yが実行され、第2バトルパートにてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンB4が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンB3よりも低く、およそ30%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンC1は、第1バトルパートにてヘリコプタによる通常攻撃演出Yが実行され、第2バトルパートにて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンC1が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA3と同様であり、およそ60%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンC2は、第1バトルパートにてヘリコプタによる通常攻撃演出Yが実行され、第2バトルパートにて飛行機による通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンC2が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA4,B3と同様であり、およそ50%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンC3は、第1バトルパート及び第2バトルパートの両方にてヘリコプタによる通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンC3が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンC2よりも低く、およそ30%の確率で大当たりとなるように設定されている。
いる。
演出パターンC4は、第1バトルパートにてヘリコプタによる通常攻撃演出Yが実行され、第2バトルパートにてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンC4が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンC3よりも低く、およそ10%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンD1は、第1バトルパートにてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行され、第2バトルパートにて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンD1が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンA4,B3,C2と同様であり、およそ50%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンD2は、第1バトルパートにてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行され、第2バトルパートにて飛行機による通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンD2が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンD1よりも低く、およそ30%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンD3は、第1バトルパートにてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行され、第2バトルパートにてヘリコプタによる通常攻撃演出Yが実行される構成となっている。当該演出パターンD3が実行された場合の大当たり期待度は上記演出パターンD2よりも低く、およそ10%の確率で大当たりとなるように設定されている。
演出パターンD4は、第1バトルパート及び第2バトルパートの両方にてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行される構成となっている。当該演出パターンD4が実行された場合の大当たり期待度は上記各演出パターンの中で最も低くなるように設定されている。
次に、図53を参照して特別演出パターン決定処理について説明する。
(特別演出パターン決定処理)
特別演出パターン決定処理においては先ず、ステップS2101にて演出パターン決定タイミングにて後続の保留の確認処理を実行する。後続の保留の数(保留数)が上限(本実施の形態においては「4」)となっている場合には、ステップS2102にて肯定判定をしてステップS2103に進む。
ステップS2103では特別演出の開始契機となった保留及び後続の保留の何れかに大当たり結果に対応するものが含まれているか否かを判定する。ステップS2103にて肯定判定をした場合には、ステップS2104に進む。ステップS2104では大当たり結果であることに考慮して演出パターンを決定すべく第1決定処理を実行する。
第1決定処理では、「設定1」である場合には大当たり対応の「設定1」用パターン決定テーブルを参照し、「設定2」である場合には大当たり対応の「設定2」用パターン決定テーブルを参照し、「設定3」である場合には大当たり対応の「設定3」用パターン決定テーブルを参照して演出パターンを決定する。大当たり対応の「設定1」用パターン決定テーブルでは上記各種演出パターンのうち演出パターンD4を除く全てが選択候補となるように構成されている。大当たり対応の「設定2」用パターン決定テーブルでは演出パターンD4を含む全ての演出パターンが選択候補となるように構成されている。大当たり対応の「設定3」用パターン決定テーブルについても演出パターンD4を含む全ての演出パターンが選択候補となるように構成されている点では大当たり対応の「設定2」用パターン決定テーブルと同様である。但し、演出パターンD4で比較した場合には大当たり対応の「設定2」用パターン決定テーブルよりも大当たり対応の「設定3」用パターン決定テーブルの方が当該演出パターンD4が選択される可能性が高くなるように差が設けられている。
「設定2」及び「設定3」においては、大当たり対応の特別演出の一部にて上述したように演出パターンD4が選択され得る。この演出パターンD4が選択された場合には、図55(b)に示すように、第1バトルパート及び第2バトルパートの両方にてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xが実行されて大当たりの期待度が極めて低くなった状態から、第3バトルパートにて飛行機による特殊攻撃演出Xに転じ、外れ濃厚の状態から大当たりである旨が明示されることとなる。このような演出パターンについては「設定1」では発生せず、「設定2」よりも「設定3」の方が発生確率が高くなるように差別化されている(図54参照)。このため、演出パターンD4が発生した時点で「設定1」であることが否定され、「設定2」又は「設定3」であること、更には「設定3」濃厚であることが示唆されることとなる。
図53のステップS2103の説明に戻り、当該ステップS2103にて否定判定をした場合、すなわち特別演出の開始契機となった保留及び後続の保留に大当たり結果に対応するものが含まれていない場合には、ステップS2105に進む。ステップS2105では外れ結果であることに考慮して演出パターンを決定すべく第2決定処理を実行する。
第2決定処理では、「設定1」である場合には外れ対応の「設定1」用パターン決定テーブルを参照し、「設定2」である場合には外れ対応の「設定2」用パターン決定テーブルを参照し、「設定3」である場合には外れ対応の「設定3」用パターン決定テーブルを参照して演出パターンを決定する。外れ対応の「設定1」用パターン決定テーブルでは上記各種演出パターンのうち演出パターンA1を除く全てが選択候補となるように構成されている。外れ対応の「設定2」用パターン決定テーブルでは演出パターンA1を含む全ての演出パターンが選択候補となるように構成されている。外れ対応の「設定3」用パターン決定テーブルについても演出パターンA1を含む全ての演出パターンが選択候補となるように構成されている点では外れ対応の「設定2」用パターン決定テーブルと同様である。但し、演出パターンA1で比較した場合には外れ対応の「設定2」用パターン決定テーブルよりも外れ対応の「設定3」用パターン決定テーブルの方が当該演出パターンA1が選択される可能性が高くなるように差が設けられている。
「設定2」及び「設定3」においては、外れ対応の特別演出の一部にて上述したように演出パターンA1が選択され得る。この演出パターンA1が選択された場合には、図55(a)に示すように、第1バトルパート及び第2バトルパートの両方にて飛行機による特殊攻撃演出Xが実行されて大当たりの期待度が極めて高くなった状態から、第3バトルパートにてヘリコプタによる特殊攻撃演出Xに転じ、大当たり濃厚の状態から外れである旨が明示されることとなる。このような演出パターンについては「設定1」では発生せず、「設定2」よりも「設定3」の方が発生確率が高くなるように差別化されている(図54参照)。このため、演出パターンA1が発生した時点で「設定1」であることが否定され、「設定2」又は「設定3」であること、更には「設定3」濃厚であることが示唆されることとなる。
図53のステップS2102の説明に戻り、当該ステップS2102にて否定判定をした場合、すなわち決定タイミングにて保留数が上限に達していない場合には、ステップS2106に進む。ステップS2106では特別演出の開始契機となった保留及び後続の保留に大当たり結果に対応するものが含まれているか否かを判定する。ステップS2106にて肯定判定をした場合にはステップS2107に進み第3決定処理を実行する。
第3決定処理では、大当たり対応のパターン決定テーブルを参照して演出パターンを決定する。この大当たり対応のパターン決定テーブルについて「設定1」〜「設定3」で共通となっており、上記各種演出パターンのうち演出パターンA,Dを除いたものが選択候補となるように構成されている。
図53のステップS2106の説明に戻り、当該ステップS2106にて否定判定をした場合、すなわち特別演出の開始契機となった保留及び後続の保留に大当たり結果に対応するものが含まれていない場合には、ステップS2108に進む。ステップS2108では外れ結果であることに考慮して演出パターンを決定すべく第4決定処理を実行する。
第4決定処理では、外れ対応のパターン決定テーブルを参照して演出パターンを決定する。この外れ対応のパターン決定テーブルについて「設定1」〜「設定3」で共通となっており、上記各種演出パターンのうち演出パターンA,Dを除いたものが選択候補となるように構成されている。
以上詳述したようにバトルパートにおける演出パターンと遊技結果との組合せによって設定示唆が行われる構成においては、バトルパートにおける演出パターンを見逃してしまった場合には遊技結果のみを見ても設定示唆が行われたことを把握することは困難となる。このような見逃しを回避する上で、常時表示画面253aへの注視を強いることは、遊技領域PEにおける遊技球の動きを目で追うことへの楽しみが損なわれる要因となるため好ましくない。本実施の形態では、このような不都合を解消するための工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図48及び図49を参照して、当該工夫について補足説明する。
(見逃し抑制)
既に説明したように、特別演出においては味方側の飛行機と敵側のヘリコプタとが表示されることとなるが、表示画面253aの上部には飛行機用の体力ゲージとヘリコプタ用の体力ゲージとが表示される。上記通常攻撃演出Yが実行された場合の体力ゲージの減少量は一定(およそ30%)となっており、特殊攻撃演出Xが実行された場合の体力ゲージの減少量(およそ45%)についても一定となっている。メインパート及びエンディングパートの冒頭においては体力ゲージを参照することにより、第1バトルパート及び第2バトルパートにてどのような演出が実行されたかを特定することが可能となっている。
ここで、第3バトルパートにおいては味方側の飛行機による特殊攻撃演出X及び敵側のヘリコプタによる特殊攻撃演出Xの何れかが実行されることとなるが、これらの攻撃演出が実行された場合には相手側の体力ゲージについて残り分の全てがなくなる。つまり、第3バトルパート終了時には体力ゲージのみから演出パターンを推測することが困難となる。
この点、表示画面253aにおける各体力ゲージの下方には、演出の履歴を表示する履歴表示部が設けられている。第1バトルパート及び第2バトルパートにおいては攻撃演出が実行される度に当該攻撃の主体となったキャラクタに付随する履歴表示部に星型のマーカが表示(追加)される。星型のマーカとして、特殊攻撃演出Xに対応する星型のマーカと、通常攻撃演出Yに対応する星型のマーカとが設けられており、これらのマーカについてはエンディングパート終了まで表示が継続される構成となっている。これにより、エンディングパートにおいても星型のマーカを確認することで演出パターンを事後的に把握することが可能となっている。
以上詳述した構成によれば、メインパート終了後も演出パターンを把握できるため、メインパート中に表示画面253aへの注視を強いる必要がなく、上述した不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、本実施の形態においては、第2通常遊技状態への移行後は右ルートへの遊技球の発射を継続してさえいればオープニングパート中に上記保留数が上限に達する構成となっている。つまり、バトルパートへの移行前に遊技球の発射が不要となるように構成されている。これは、メインパートにて遊技球の発射を不要とし、上記設定示唆の見逃しの機会を減らす工夫である。
次に、図56の概略図を参照してエンディングパートの決着パートにて表示される画像について説明する。エンディングパートの決着パートにて表示される画像として、バトル勝利(ヘリコプタ撃墜)を示すメッセージ(「WIN」の文字)が表示される勝利用画像と、バトル敗北(飛行機撃墜)を示すメッセージ(「LOSE」の文字)が表示される敗北用画像とが設けられている。このうち敗北用画像は、図56(a)に示すように飛行機が第1表示態様となっている第1画像(図56(a)参照)と、図56(b)に示すように飛行機が第2表示態様となっている第2画像(図56(b)参照)とに大別される。
「設定1」にて外れ対応の特別演出が実行される場合には、上記第1画像及び前記第2画像のうち前記第2画像が選択候補から外れる構成となっている。「設定2」及び「設定3」にて外れ対応の特別演出が実行される場合には、上記第1画像及び第2画像の両方が選択候補となるものの、そのほとんどにて第2画像が選択される。但し、「設定2」及び「設定3」では、第1画像が選択される割合に差が設けられている。詳しくは、「設定2」よりも「設定3」の方が第1画像が選択される割合が高くなるように差別化されている。つまり、外れ対応の特別演出のエンディングパートにて第1画像が表示された場合には、「設定1」であることが否定され且つ「設定3」への期待が高くなる。
以上詳述した第4の実施の形態によれば以下の優れた効果を奏する。
本実施の形態に示したように設定値に応じて特別演出における各バトルパートの演出候補が限定される構成とすれば、遊技者は特別演出の流れから設定値を推測することが可能となる。このように、抽選手段による抽選結果及び設定値に応じて各バトルパートの演出の組合せが決定されることにより、設定示唆を既存の演出に上手く融合させることができる。故に、設定示唆機能の追加に起因して特別演出による遊技への注目度の向上効果が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
設定値が「設定1」でなく且つ外れ結果である場合には演出パターンA1が設定候補に含まれる一方、設定値が「設定1」である場合又は大当たり結果である場合には当該演出パターンA1が設定候補から外れることとなる。このような構成とすることにより、演出パターンA1を経て外れ結果であることが報知された場合には「設定1」である可能性が否定されることとなり、特別演出の流れと抽選結果から設定値の推測が可能となる。第1バトルパート及び第2バトルパートにて大当たり期待度の高い味方側の特殊攻撃演出Xが実行された場合には、「設定1」である可能性が否定される。これにより、期待度の高い演出の流れを経て外れ結果となったことが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを抑制できる。
<変形例1>
上記第4の実施の形態では、第1バトルパートにて実行される演出と第2バトルパートにて実行される演出とを共通とすることで、演出パターンの多様化に伴う記憶データ量の増加を抑える構成としたが、第1バトルパートにて実行される演出と、第2バトルパートにて実行される演出とを個別に設けてもよい。
<変形例2>
上記第4の実施の形態では、「設定1」にて外れ結果となった場合には演出パターンA1が選択候補から外れる構成としたが、「設定1」にて外れ結果となった場合であっても演出パターンA1が選択候補に含まれる構成としてもよい。但し、演出パターンA1が多発することで「設定3」である可能性が高い旨を示唆する点に鑑みれば、「設定1」にて外れ結果となった場合に演出パターンA1が選択される割合は、「設定2」や「設定3」にて外れ結果となった場合には演出パターンA1が選択される割合よりも少なくすることが好ましい。
<変形例3>
上記第4の実施の形態では、「設定1」にて大当たり結果となった場合には演出パターンD4が選択候補から外れる構成としたが、「設定1」にて大当たり結果となった場合であっても演出パターンD4が選択候補に含まれる構成としてもよい。但し、演出パターンD4が多発することで「設定3」である可能性が高い旨を示唆する点に鑑みれば、「設定1」にて大当たり結果となった場合に演出パターンD4が選択される割合は、「設定2」や「設定3」にて大当たり結果となった場合には演出パターンD4が選択される割合よりも少なくすることが好ましい。
<変形例4>
「設定2」にて外れ結果となった場合には演出パターンA1が選択候補から外れる構成とし、演出パターンA1を経て外れ結果となった場合には「設定3」であることが明らかとなるように構成してもよい。
また、「設定2」にて大当たり結果となった場合には演出パターンD4が選択候補から外れる構成とし、演出パターンD4を経て大当たり結果となった場合には「設定3」であることが明らかとなるように構成してもよい。
<変形例5>
上記第4の実施の形態では、オープニングパートの決定タイミングにて保留数が所定数(詳しくは上限)に達していない場合には、上記演出パターンA1,D4を選択候補から強制的に外す構成とし、決定タイミングにて保留数が所定数に達していることを上記演出パターンA1,D4の実行条件の1つとしたが、これに限定されるものではない。上記所定数を上限以外の数とすることも可能である。例えば、高確率モードがN回(N<保留数の上限)に亘って継続される構成においては、上記所定数をNとすることも可能である。なお、保留数を上記演出パターンA1,D4の実行条件から外すことも可能である。
<変形例6>
メインパートにおける演出パターンをエンディングパートにて事後的に把握可能とするための具体的構成については任意であり、図柄表示装置253の表示画面253aに表示される体力ゲージや星型のマークに代えて演出パターン(攻防の履歴)を示すメッセージ(例えば「飛行機の特殊攻撃→ヘリコプタの通常攻撃」)を表示してもよい。
<第5の実施の形態>
本実施の形態では、特別演出のエンディングパートにて設定示唆を行う点で上記第4の実施の形態と同様であるものの、エンディングパートにて設定示唆を行うための具体的構成が第4の実施の形態と相違している。詳しくは、本実施の形態においては外れ対応の特別演出のエンディングパートにて表示されるエンディング画像の候補から上記第2画像(図56(b)参照)が削除されており、外れ対応の特別演出のエンディングパートにおいては何れも上記第1画像(図56(a)参照)が表示される構成となっている。これに対して、大当たりに対応する特別演出のエンディングパートのほとんどでは上記勝利用画像が表示されるものの、大当たりに対応する特別演出の一部では上記第1画像が表示され得る。具体的には、オープニングパートの決定タイミングにて保留数が上限に達しており且つ1回目の遊技回が外れ2回目〜5回目の遊技回の何れかが大当たりに対応している場合に特別演出のエンディングパートにおいては第1画像が表示される場合がる。そして、大当たりに対応する特別演出にて第1画像が表示された場合には、当該第1画像の表示後(エンディングパート中)に復活演出を経て大当たりである旨が報知される。以下、第4の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における設定示唆に係る構成について説明する。先ず、図57の概略図を参照して復活演出を含む特別演出の流れについて説明する。図57に示す例では、上述した決定タイミングにて保留数が上限に達しており且つ2回目の遊技回が大当たりに対応している場合について例示している。
(復活演出)
大当たり対応の特別演出のエンディングパートにおいては、1回目の遊技回が終了するタイミングにて外れであることを示す第1画像が表示される。このタイミングにて第2変動表示領域ME2には外れ結果に対応した図柄組合せが停止表示される。第1画像が表示されている状況下にて、第2変動表示領域ME2では2回目以降の遊技回に対応した図柄の変動表示が実行される。表示画面253aにおいては第2変動表示領域ME2にて図柄の変動表示が再開された後に上記第1画像に代えて女の子のキャラクタが表示され、第2変動表示領域ME2にて大当たり結果に対応した図柄組合せが停止表示されるのに合わせて上記勝利画像が表示されることとなる。これにより、大当たりとなった旨が遊技者に報知される。このように、一旦は外れであるかのように見せた後で大当たりである旨を表示させる演出である復活演出を行うことにより、外れ対応の特別演出にて上記第1画像が表示された場合であっても直後に大当たりとなる可能性を残すことができる。これにより、特別演出が完全に終了するまで遊技者の注目度の低下を抑制できる。
本実施の形態における上記特別演出パターン決定処理(ステップS1811)では、エンディングパートにて上記復活演出を実行するか否かが決定される。復活演出の可否の決定に際しては、(1)大当たりの種類、(2)設定値の2つの条件が考慮される。具体的には、図58の概略図に示すように、今回の大当たり結果が16R確変大当たり結果である場合には「設定1」〜「設定3」の何れにおいても復活演出が実行され得る構成となっており、8R確変大当たり結果である場合には「設定2」〜「設定3」に限って復活演出が実行され得る構成となっており、4R確変大当たり結果である場合には「設定1」〜「設定3」の何れにおいても復活演出が実行されない構成となっている。
ここで、16R確変大当たり結果においては復活演出が発生するものの当該復活演出が設定される割合に設定値による差はなく、4R確変大当たり結果においてはそもそも復活演出が設定されないため設定値による差はない。これに対して、8R確変大当たり結果且つ「設定2」である場合と8R確変大当たり結果且つ「設定3」である場合とを比較した場合、前者よりも後者の方が復活演出が選択される割合が高くなるように差別化されている。つまり、8R確変大当たり結果となった場合には、復活演出が設定される割合に設定値による差が設けられている。
但し、エンディングパートにて復活演出が発生したとしても当該エンディングパート中は表示画面253aにて16R確変大当たり結果及び8R確変大当たり結果の何れであるかについては非明示となる。つまり、復活演出が発生したことにより遊技者の注目度を向上させつつも、その時点ではそれが設定示唆に係るものであるか否かを明らかとはしない構成となっている。
今回の大当たり結果が16R確変大当たり結果及び8R確変大当たり結果の何れに対応しているか及び設定示唆に係るものであるかについては特別遊技状態への移行後に明らかとなる。ここで、図59の概略図を参照して、復活演出を経由して特別遊技状態へ移行した場合に当該特別遊技状態にて実行される分岐演出について説明する。当該分岐演出によって今回の特別遊技状態が16R確変大当たり結果及び8R確変大当たり結果の何れに対応しているかが明示される。
特別遊技状態への移行後は第8ラウンドが開始されるまで、表示画面253aにおいては飛行機やヘリコプタが上下左右に移動する動画が表示される。第8ラウンドへ移行したタイミングにて表示画面253aの中央に女の子の画像が表示される。その後は上記分岐演出として女の子によるポージング演出が実行される。女の子のポーズには16R確変大当たり結果に対応するポーズと8R確変大当たり結果に対応するポーズとが設けられている。今回の大当たり結果が16R確変大当たり結果である場合には女の子のポーズが16R確変大当たり結果に対応するポーズに変化し、その後、表示画面253aには16R確変大当たり結果である旨を明示するメッセージ(詳しくは「SUPER LUCKY」の文字)が表示される。今回の大当たり結果が8R確変大当たり結果である場合には女の子のポーズが8R確変大当たり結果に対応するポーズに変化し、その後、表示画面253aには8R確変大当たり結果である旨を明示するメッセージ(詳しくは「See You」の文字)が表示される。
以上詳述した第5の実施の形態によれば、復活演出は設定値及び当選結果の種類によって可否が分かれる。具体的には、16R確変大当たり結果である場合には「設定1」〜「設定3」の何れであっても復活演出が実行され得るのに対して、8R確変大当たり結果である場合には「設定2」〜「設定3」では復活演出が実行され得る一方、「設定1」では復活演出が実行されない。つまり、8R確変大当たり結果を契機として復活演出が発生した場合には遊技者に有利な設定値(特に「設定3」)への期待が高まることとなる。これにより、復活演出が発生した場合であっても、その後の遊技の進み方によって上記2つの有利なパターン(16R確変又は高設定)の何れになるかについて遊技者に推測を促すことが可能となり、復活演出の発生タイミング以降も当該復活演出を契機とした遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
復活演出が実行される場合には当該復活演出の契機となった抽選結果が16R確変大当たり結果及び8R確変大当たり結果の何れであるかは明示されず、当該抽選結果(当選結果)を契機とした特別遊技状態(開閉実行モード)への移行後に当選結果の種類が明示されることとなる。つまり、遊技者は、復活演出を経て移行した特別遊技状態中に当該復活演出が遊技者に有利な設定値(特に「設定3」)及び有利度が大当たり結果の何れを契機としたものであるかを把握可能となる。このような構成とすれば、復活演出による注目度向上効果が早期に低下することを抑制できる。
大当たり結果の種類は遊技者の利益に直結するため、多くの遊技者は復活演出を経て特別遊技状態へ移行した場合には8R確変大当たり結果よりも16R確変大当たり結果に期待すると想定される。ここで8R確変大当たり結果であることが明示されることは遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得るが、8R確変大当たり結果であることはすなわち「設定2」又は「設定3」であること(特に「設定3」)を意味し、その後の遊技への期待が高まることとなる。これにより、16R確変大当たり結果に期待する遊技者の遊技意欲の低下を緩和できる。
<変形例1>
上記第5の実施の形態では、復活演出を経由して特別遊技状態(開閉実行モード)へ移行した場合には、当該特別遊技状態中に復活演出の契機となった大当たり結果の種類(16R確変大当たり結果、8R確変大当たり結果)を明示する構成とした。特別遊技状態への移行後に大当たり結果の種類を明示する構成とする上では、当該明示のタイミングについては任意である。例えば大当たり結果の種類として16R確変大当たり結果と、特別遊技状態への移行後に低確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態へ移行する16R通常大当たり結果が設けられており、16R通常大当たり結果である場合に復活演出が発生することで「設定3」への期待が高まる構成においては、特別遊技状態終了後、すなわち通常遊技状態への移行後に先の復活演出の契機となった大当たり結果の種類を明示する構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第5の実施の形態では、先の復活演出の契機となった大当たり結果が16R確変大当たり結果及び8R確変大当たり結果の何れであるかを第8ラウンドにて明示する構成としたが、特別遊技状態におけるどのタイミングにて先の復活演出の契機となった大当たり結果の種類を明示するかについては任意である。
<変形例3>
上記復活演出を経由して特別遊技状態へ移行した場合には、その旨を示す情報を当該特別遊技状態にて表示する構成とすることも可能である。このような構成とする場合、少なくとも当該情報の表示期間については上記分岐演出が発生する期間を含むように設定することが好ましい。
<変形例4>
上記第4の実施の形態では、「設定1」にて8R確変大当たり結果となった場合には復活演出が発生しない構成としたが、「設定1」にて8R確変大当たり結果となった場合であっても復活演出が発生する構成としてもよい。但し、8R確変大当たり結果を契機とした復活演出に設定差を設けて高設定であることを示唆する上では、「設定1」にて8R確変大当たり結果となった場合に復活演出が選択される割合を「設定2」及び「設定3」にて8R確変大当たり結果となった場合に復活演出が選択される割合よりも少なくなるように差を設けることが好ましい。
<変形例5>
上記第5の実施の形態では、図柄表示装置253にて復活演出を経由して大当たり結果が報知される場合には、当該図柄表示装置253では大当たり結果の種類を非明示となるように各大当たり結果にて表示内容を共通となるように構成したが、復活演出を経由して大当たり結果を報知する場合に、大当たり結果の種類を明示する構成を否定するものではない。
<変形例6>
上記第5の実施の形態では、「設定2」及び「設定3」にて復活演出が発生する構成とした上で復活演出の割合については「設定2」よりも「設定3」の方が多くなるように差を設けたが、これに限定されるものではない。例えば、「設定2」及び「設定3」について復活演出の割合を統一してもよい。また、「設定2」においては復活演出が発生しない構成とすることも可能である。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、大当たり確率の異なる「設定1」〜「設定3」の3つの設定値を選択可能な構成としたが、設定値の数については任意である。例えば大当たり確率の異なる「設定1」〜設定6の6つの設定値を選択可能な構成としてもよい。
(2)上記各実施の形態では、遊技領域PEにおける右ルートへ発射された遊技球については上作動口83aへの入球が回避される構成としたが、これに限定されるものではない。右ルートに発射された遊技球についても上作動口83aへの入球が許容される構成とすることも可能である。
(3)上作動口83aへの入球に基づく遊技回と、下作動口83bへの入球に基づく遊技回とを並行して行う構成としてもよい。例えば、上作動口83aへの入球に基づく保留情報と下作動口83bへの入球に基づく保留情報とが併存している場合には、上作動口83aにかかる保留情報に対応した図柄の変動表示領域と、下作動口83bにかかる保留情報に対応した図柄の変動表示領域とを表示画面253a中にそれぞれ形成し、それら各変動表示領域にて両変動表示を並行して行う構成としてもよい。
(4)上記各実施の形態では、主制御装置162にて作動口83a,83bに係る保留情報に基づいて抽選を行う場合に当該抽選と同時(詳しくは抽選の直後)に主表示ユニット87の作動口用表示部における絵柄の変動表示及び図柄表示装置253における図柄の変動表示を開始する構成としたが、これに限定されるものではない。当該抽選に先立って作動口用表示部における絵柄の変動表示や図柄表示装置253における図柄の変動表示を開始する構成とすることも可能である。
(5)上記各実施の形態では、上作動口83a(「入球部」に相当)に係る保留情報と下作動口83b(「入球部」に相当)に係る保留情報とを消化する上で下作動口83bに係る保留情報を優先的に消化する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、上作動口83aに係る保留情報と下作動口83bに係る保留情報とを消化する上で上作動口83aに係る保留情報を優先的に消化する構成としてもよい。また、入球が発生した順番で保留情報を消化する構成とすることも可能である。
なお、上記各実施の形態では、「入球部」として上作動口83a及び下作動口83bを有する構成としたが、作動口の数については必ずしも複数である必要はなく、1つであってもよい。
また、作動口83a,83bに係る保留機能については省略することも可能である。
(6)上記各実施の形態においては、上作動口83aに係る抽選と、下作動口83bに係る抽選とに有利度の差を設けたが、各抽選に有利度の差を設けない構成としてもよい。また、下作動口83bに係る抽選よりも上作動口83aに係る抽選の方が遊技者に有利となるように有利不利の関係を逆とすることも可能である。
(7)上記各実施の形態では、特別遊技状態終了後に回数制限付の高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態へ移行する構成(所謂ST機)について例示したが、これに限定されるものではない。上記各実施の形態に示した技術的思想を特別遊技状態終了後に回数制限のない高確率モード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態又は回数制限のある低頻度サポートモード且つ高頻度サポートモード対応の通常遊技状態へ移行する構成(所謂確変機)に適用することも可能である。
(8)上記各実施の形態では、主制御装置162にて図柄表示装置253における変動表示態様(演出)の概要を決定し、報知・演出制御装置140にて変動表示態様(演出)の詳細を決定する構成としたが、これに限定されるものではない。変動表示態様(演出)の詳細を決定する機能を報知・演出制御装置140から主制御装置162に移すことも可能である。
(9)上記各実施の形態では、報知・演出制御装置140と表示制御装置410とを別々に設けたが、これら各制御装置140,410の機能を統合した1の制御装置を設けてもよい。
(10)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(例えば当選情報)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定結果に対応した演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410にてスーパーリーチを実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて抽選テーブルの切り替えを行う機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備え、
前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定3」)とが設けられており、
前記演出実行手段は、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果となった場合に前記演出として特別演出(例えばスーパーリーチC)を実行することにより、当該第2設定値であることを遊技者に示唆する第1実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合に前記演出として前記特別演出を実行する第2実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて当たりスーパーリーチCを実行する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
設定変更機能を有する遊技機においては設定値によって有利度合いが変化するため、設定値を推測しながら遊技を行うことが楽しみの1つとなる。ここで、リーチ変動表示が実行される場合には、遊技に対する遊技者の注目が高くなりやすい。遊技者の注目が高くなっている場合に設定値の示唆(設定示唆)を行う構成とすることにより、当該設定示唆が見逃される機会を減らすことができる。
ここで、本特徴に示す構成によれば、相対的に遊技者に有利な第2設定値においては、演出の1つとして特別演出が実行され、移行対応結果とならない遊技回にて当該特別演出が実行されることにより第2設定値であることが示唆される。遊技機の設定値については遊技ホールの営業形態等の様々な事情を考慮して選定されるものであり、必ずしも第2設定値になるとは限らない。つまり、特別演出を第2設定値専用とした場合には、第1設定値では当該特別演出の発生機会がなくなる。実質的に発生しない演出用の画像データによってデータ等の記憶領域が圧迫されることは演出の多様化を実現する上で妨げになり得る。
この点、本特徴に示すように設定示唆用の特別演出を第1設定値においては移行対応結果が確定する確定用の演出として用いることにより、特別演出の実行機会を好適に確保できる。特別演出用の画像データ等によって演出の多様化が妨げられることを抑制することにより、遊技への注目度の向上を好適に実現できる。
特徴A2.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(例えば当選情報)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、
複数の遊技演出用データを記憶する演出用データ記憶手段(報知・演出制御装置140のROM443や表示制御装置410のROM)と、
前記演出用データ記憶手段に記憶されている前記遊技演出用データの何れかを参照して、前記移行判定手段による判定結果に対応した遊技演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410にてスーパーリーチを実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて抽選テーブルの切り替えを行う機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備え、
前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定2」)とが設けられており、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている場合に実行される前記遊技演出として、第1特別演出(例えばスーパーリーチA)と当該第1特別演出よりも実行頻度が低い第2特別演出(例えばスーパーリーチC)とが設けられており、
前記演出実行手段は、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行することにより、当該第2設定値であることを遊技者に示唆する第1実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第2実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
設定変更機能を有する遊技機においては設定値によって有利度合いが変化するため、設定値を推測しながら遊技を行うことが楽しみの1つとなる。ここで、リーチ変動表示が実行される場合には、遊技に対する遊技者の注目が高くなりやすい。遊技者の注目が高くなっている場合に設定値の示唆(設定示唆)を行う構成とすることにより、当該設定示唆が見逃される機会を減らすことができる。
ここで、本特徴に示す構成によれば、相対的に遊技者に有利な第2設定値においては、演出の1つとして第2特別演出が実行され、移行対応結果とならない遊技回にて当該第2特別演出が実行されることにより第2設定値であることが示唆される。遊技機の設定値については遊技ホールの営業形態等の様々な事情を考慮して選定されるものであり、必ずしも第2設定値になるとは限らない。特別演出を第2設定値専用とした場合には、第1設定値では当該特別演出の発生機会がなくなること、更には第2特別演出は実行頻度が低い演出であることに鑑みた場合、発生頻度が低い又は実質的に発生しない演出用の画像データによってデータ等の記憶領域が圧迫されることは演出の多様化を実現する上で妨げになり得る。
この点、本特徴に示すように設定示唆用の第2特別演出を第1設定値においては移行対応結果が確定する確定用の演出として用いることにより、第2特別演出の実行機会を好適に確保できる。第2特別演出用の画像データ等によって演出の多様化が妨げられることを抑制することにより、遊技への注目度の向上を好適に実現できる。
特徴A3.前記演出実行手段は、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて当たりスーパーリーチCを実行する機能)を有していることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3に示すように第1設定値及び第2設定値の何れにおいても移行対応結果に係る遊技回にて第2特別演出が発生する構成とすれば、第2特別演出を経て移行対応結果となった場合に第1設定値及び第2設定値の何れであるかを特定することが困難となる。これにより、特別演出を経て移行対応結果となることが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを好適に回避できる。
特徴A4.前記演出実行手段は、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果となった場合の前記遊技演出として前記第2特別演出を実行しない構成となっていることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4に示すように、第1設定値では移行対応結果専用の演出(所謂確定演出)として第2特別演出を用いることにより、第2特別演出の希少価値を好適に担保することができる。
特徴A5.前記演出用データ記憶手段には、前記第1特別演出用の演出用データと、前記第2特別演出用の演出用データとが各々記憶されていることを特徴とする特徴A2又は特徴A2乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A5に示すように、第1特別演出用データと第2特別演出用データとが個別に記憶されている構成においては、上記特徴A2に示したような不都合(第2特別演出用データが演出の多様化の妨げになること)が発生する。このような構成に特徴A2に示した技術的思想を適用することで実用上好ましい構成が実現できる。
特徴A6.前記第2特別演出は、当該第2特別演出が実行される場合に前記移行対応結果となる期待度が前記第1特別演出よりも高くなっていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
移行対応結果となる期待度が高く且つ実行頻度が低い第2特別演出(所謂激レア演出)については発生した時点で遊技者の期待が大きく膨らむと想定される。このように遊技者の期待を煽った挙句移行対応結果とならなかった場合には、当該遊技機の調子や当該遊技機との相性が悪いとの印象を遊技者に与え、遊技者の遊技意欲を急激に低下させる可能性が高くなる。この点、特徴A2に示したように、当該第2特別演出を経て外れとなった場合には、遊技者に有利な第2設定値への期待が高まる構成とすることにより、第2特別演出が遊技意欲を低下させる要因になることを好適に回避できる。
特徴A7.前記演出実行手段は、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて実行される前記第2特別演出は、前記移行対応結果以外の判定結果に対応する第2特別演出よりも前記移行対応結果に対応する第2特別演出の方が発生頻度が高くなるように構成されていることを特徴とする請求項A2乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A2に示したように第2特別演出によって移行対応結果であることを報知する構成においては、この第2特別演出が移行対応結果でない場合(外れである場合)に多発することで、第2特別演出への信頼度が低下すると懸念される。これでは、遊技者の注目が向きやすい第2特別演出を用いて設定示唆を行うことで見逃しの機会を減らす効果が上手く発揮されなくなると想定される。そこで、本特徴に示すように、第2設定値においては移行対応結果に対応する第2特別演出の発生頻度が移行対応結果に非対応の第2特別演出の発生頻度よりも高くなるように差を設けることにより、第2特別演出を用いて設定示唆を行う構成を実現しつつも、上記見逃しの機会を減らす効果を好適に発揮させることができる。
特徴A8.前記第2特別演出は、当該第2特別演出における所定のタイミングにて所定の演出用画像が表示され、前記遊技回制御手段による遊技回動作が終了した後も当該演出用画像の表示を継続するように構成されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、所定の演出用画像は遊技回動作中〜遊技回動作終了後に亘って表示されるため、移行判定結果と第2特別演出との両方を同時に把握することができる。故に、設定値の示唆の見逃しの機会を減らすことができる。
なお、以上詳述した特徴A2〜特徴A8に示す各技術的思想を特徴A1に適用してもよい。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が特定遊技状態に移行する(例えば特許文献1参照)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(例えば当選情報)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果(大当たり結果)となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定結果に対応した遊技演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410にてスーパーリーチを実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて抽選テーブルの切り替えを行う機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備え、
前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定3」)とが設けられており、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている場合に実行される前記遊技演出として、第1特別演出(例えばスーパーリーチA)と当該第1特別演出よりも前記移行対応結果となる期待度が高い第2特別演出(例えばスーパーリーチC)とが設けられており、
前記演出実行手段は、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果(外れ結果)となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第1実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果(外れ結果)となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第2実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と
を有し、
前記第2実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度は、前記第1実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度よりも高くなっていることを特徴とする遊技機。
移行対応結果となる期待度が相対的に高い第2特別演出(所謂、激熱演出)が実行される場合には、期待度が相対的に低い第1特別演出が実行される場合よりも遊技者の注目度が高くなると想定される。このようにして遊技者の注目度が引き上げられた後に移行対応結果以外の判定結果(以下、外れ結果という)であることが報知された場合には、当該遊技機の調子や当該遊技機との相性が悪いとの印象を遊技者に与え、遊技者の遊技意欲を急激に低下させる可能性が高くなる。つまり、遊技演出にメリハリを付与して遊技への注目度の向上を図ろうとしても、それが遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。この点、本特徴に示すように、第2特別演出を経て外れとなった場合には、遊技者に有利な第2設定値への期待が高まる構成とすることにより、第2特別演出が遊技意欲を低下させる要因になることを好適に回避できる。これにより、期待度の相違する複数の特別演出を併用する構成における上記懸念を払拭し、遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
特徴B2.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(例えば当選情報)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果(大当たり結果)となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、
前記移行判定手段による判定結果に対応した遊技演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410にてスーパーリーチを実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて抽選テーブルの切り替えを行う機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備え、
前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定2」)とが設けられており、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている場合に実行される前記遊技演出として、第1特別演出(例えばスーパーリーチA)と当該第1特別演出よりも前記移行対応結果となる期待度が高い第2特別演出(例えばスーパーリーチC)とが設けられており、
前記演出実行手段は、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第1実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて当たりスーパーリーチCを実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第2実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて当たりスーパーリーチCを実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果(外れ結果)となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第3実行手段(報知・演出制御装置140にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果(外れ結果)となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第4実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と
を有し、
前記第4実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度は、前記第3実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度よりも高くなっていることを特徴とする遊技機。
移行対応結果となる期待度が相対的に高い第2特別演出(所謂、激熱演出)が実行される場合には、期待度が相対的に低い第1特別演出が実行される場合よりも遊技者の注目度が高くなると想定される。このようにして遊技者の注目度が引き上げられた後に移行対応結果以外の判定結果(以下、外れ結果という)であることが報知された場合には、当該遊技機の調子や当該遊技機との相性が悪いとの印象を遊技者に与え、遊技者の遊技意欲を急激に低下させる可能性が高くなる。つまり、遊技演出にメリハリを付与して遊技への注目度の向上を図ろうとしても、それが遊技意欲を低下させる要因になると懸念される。この点、本特徴に示すように、第2特別演出を経て外れとなった場合には、遊技者に有利な第2設定値への期待が高まる構成とすることにより、第2特別演出が遊技意欲を低下させる要因になることを好適に回避できる。これにより、期待度の相違する複数の特別演出を併用する構成における上記懸念を払拭し、遊技への注目度を向上させる効果を好適に発揮させることができる。
なお、特徴B2に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が所定の移行情報(例えば当選情報)と対応しているか否かを判定する移行判定手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、前記移行判定手段による判定の結果が前記所定の移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(開閉実行モード)に移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、遊技回用動作が開始されてから前記移行判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、前記移行判定手段による判定結果に対応した遊技演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にてスーパーリーチを実行する機能)とを備えている遊技機であって、遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて抽選テーブルの切り替えを行う機能)と、前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)とを備え、前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定2」)とが設けられており、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている場合に実行される前記遊技演出として、第1特別演出(例えばスーパーリーチA)と当該第1特別演出よりも前記移行対応結果となる期待度が高い第2特別演出(例えばスーパーリーチC)とが設けられており、前記演出実行手段は、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第1実行手段(報知・演出制御装置140にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第2実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れスーパーリーチCを実行する機能)と、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第3実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて当たりスーパーリーチCを実行する機能)と、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値となっている状況下にて前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果となった場合に前記遊技演出として前記第2特別演出を実行する第4実行手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて当たりスーパーリーチCを実行する機能)とを有し、前記第2実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度は、前記第1実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度よりも高くなっていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴B3.前記演出実行手段は、前記移行判定手段による判定結果が前記移行対応結果以外の判定結果(外れ結果)である場合に実行される前記第1特別演出については、前記第2設定値よりも前記第1設定値の方が実行頻度が高くなるように構成されていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
移行対応結果となる期待度が相対的に低い第1特別演出については第2特別演出と比べて遊技者の注目度が低くなる。この第1特別演出についても第1設定値と第2設定値とで実行頻度(出現頻度)に差を設けることで設定値の判別要素として機能することとなり遊技者の注目度の低下を抑制できる。ここで、特徴B2に示したように、外れ結果である場合の第2特別演出の実行頻度(出現頻度)に差を設けることは、遊技の進行速度を第1設定値及び第2設定値で統一する上で妨げになり得る。この点、本特徴に示すように外れ結果対応の第1特別演出の実行頻度を外れ結果対応の第2特別演出の実行頻度と高低差を逆となるように構成することで、第1特別演出への注目度の低下を抑えつつ遊技の進行速度の統一を実現することができる。
特徴B4.前記第1特別演出及び前記第2特別演出はリーチ状態への移行後に実行される演出であり、前記遊技演出として前記第1特別演出が実行される場合と前記遊技演出として前記第2特別演出が実行される場合とではリーチ状態へ移行するまでの演出概要からそれら第1特別演出及び第2特別演出の何れの特別演出へ移行するかを遊技者が識別困難又は識別不可となるように構成されており、
前記第2特別演出は、前記第1特別演出よりもリーチ状態への移行後の実行期間が長いことを特徴とする特徴B2又は特徴B3に記載の遊技機。
第1特別演出と第2特別演出とでそもそもの実行頻度に差が設けられている場合には、第2特別演出による設定値の示唆が見逃されることは好ましくない。そこで、第2特別演出では第1特別演出よりもリーチ状態への移行後の実行期間が長くなるように構成することで、そのような見逃しの機会を減らすことができる。
特徴B5.前記情報取得手段、前記移行判定手段、前記遊技状態移行手段及び前記遊技回制御手段を有する主制御手段(主制御装置162)を備え、前記演出実行手段は前記主制御手段からの指示(コマンド)に基づいて前記遊技演出を実行する構成となっており、
前記主制御手段は、前記第1特別演出及び前記第2特別演出を含む複数の特別演出に対応する所定の指示(変動表示時間が15secである情報を含む変動開始コマンド)を前記演出実行手段へ送信する手段を有し、
前記演出実行手段は、前記主制御手段から前記所定の指示を受けた場合に、前記複数の特別演出のうち実行対象とするものを決定する手段を有していることを特徴とする特徴B2乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B5によれば、演出実行手段は主制御手段からの指示に基づいて演出の詳細を決定する。設定示唆を行うか否かについては主制御手段から所定の指示を受けた場合に演出制御手段にて決定される。設定値の示唆に関する制御、すなわち特別演出の決定に関する制御を演出実行手段に委ねる構成とすることにより、設定示唆機能の追加によって主制御手段における制御負荷が増大することを抑制できる。これは、遊技進行の円滑さを担保する上で好ましい。
特徴B6.前記通常遊技状態として第1通常遊技状態及び第2通常遊技状態が設けられており、
前記演出実行手段は、前記第1通常遊技状態においては、前記第4実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度と前記第3実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度とが同一となり、前記第2通常遊技状態においては、前記第4実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度が前記第3実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度よりも高くなるように構成されていることを特徴とする特徴B2乃至特徴B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B2に示した設定示唆が発生する通常遊技状態を第2通常遊技状態に限定することにより、設定示唆を期待する遊技者に対して先ずは第2通常遊技状態への移行を促すことができる。
特徴B7.第1状態及び当該第1状態よりも前記始動入球への入球が容易となる第2状態に切替可能な可変手段(電動役物91)と、
前記可変手段を前記第1状態及び前記第2状態に切り替える切替手段(主制御装置162のMPU402にて電役サポート用処理を実行する機能)と
を備え、
前記切替手段による前記可変手段の切替モード(サポートモード)として、前記第2状態となる期間が相対的に短くなるように設定された第1切替モード(低頻度サポートモード)と、前記第2状態となる期間が相対的に長くなるように設定された第2切替モード(高頻度サポートモード)とが設けられており、
前記移行判定手段による判定モードとして、相対的に前記移行対応結果となりにくい第1判定モードと、相対的に前記移行対応結果となりやすい第2判定モードとが設けられており、
前記通常遊技状態として、前記切替モードが前記第1切替モード且つ前記判定モードが前記第1判定モードとなる第1通常遊技状態と、前記切替モードが前記第2切替モード且つ前記判定モードが前記第2判定モードとなる第2通常遊技状態であり、
前記演出実行手段は、前記第1通常遊技状態においては、前記第4実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度と前記第3実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度とが同一となり、前記第2通常遊技状態においては、前記第4実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度が前記第3実行手段によって前記第2特別演出が実行される頻度よりも高くなるように構成されていることを特徴とする特徴B2乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B2に示した設定示唆が発生する通常遊技状態を第2通常遊技状態に限定することにより、設定示唆を期待する遊技者に対して先ずは第2通常遊技状態への移行を促すことができる。
第2通常遊技状態においては、遊技者にとって遊技が有利に進むこととなるため、第2特別演出を経て外れ結果が報知された場合(設定示唆)であっても、その後に移行対応結果となる期待が大きいため、移行対応結果とならなかったことが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを抑制できる。つまり、外れ結果対応の第2特別演出について実行頻度(出現頻度)を高くしたとしても、それによる弊害を小さくすることができる。故に、第2特別演出を用いて設定示唆を行う機能を好適に発揮させることができる。
なお、以上詳述した特徴B群に特徴A群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面にて複数の絵柄(図柄列Z1〜Z3)を表示可能な絵柄表示装置(図柄表示装置253)と、
前記絵柄を変動表示させた後、前記抽選手段による抽選結果に対応した絵柄組合せとなるようにして前記絵柄を停止表示させる表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別遊技状態への移行に対応する当選結果となった場合に、前記表示制御手段によって前記絵柄が停止表示された後に遊技状態を前記特別遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて設定変更処理を実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備え、
前記表示制御手段は、
絵柄の変動表示を開始した後に、前記当選結果に対応した絵柄組合せが成立する可能性のある各絵柄のうち最終停止絵柄を除く他の絵柄を停止表示させている状況下にて同最終停止絵柄を変動表示させるリーチ変動表示を経て前記抽選手段による抽選結果に対応した絵柄組合せを停止表示させる変動表示手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて当たりリーチを実行する機能)と、
前記リーチ変動表示にて変動表示中の最終停止絵柄を前記設定値に対応付けられた他の絵柄に変換する変換手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて特殊図柄への変換を行う機能)を有し、当該変換手段により変換した絵柄を含んだ絵柄組合せを停止表示させることにより前記設定値を示唆する示唆手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて設定示唆を行う機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
設定変更機能を有する遊技機においては設定値によって有利度合いが変化するため、設定値を推測しながら遊技を行うことが楽しみの1つとなる。ここで、リーチ変動表示が実行される場合には、遊技に対する遊技者の注目が高くなりやすい。遊技者の注目が高くなっている場合に設定値の示唆(設定示唆)を行う構成とすることにより、当該設定示唆が見逃される機会を減らすことができる。より詳しくは、リーチ変動表示中は遊技者の注目が最終停止絵柄に向きやすくなると想定される。ここで、本特徴に示すように、遊技者の注目が向きやすい最終停止絵柄を設定値に対応づけられた他の絵柄(設定値示唆用絵柄)に変換することにより、上記見逃し抑制効果を一層好適に発揮させることができる。以上の理由から、リーチ変動表示によって遊技への注目度を向上させる効果を担保しつつ、設定示唆機能を好適に発揮させることが可能となる。
また、最終停止に先行して設定示唆用の絵柄を表示させる構成によれば、最終停止後に絵柄を変換して設定示唆を行う場合と比較して、設定示唆の実行期間を長くする上でも有利となる。
特徴C2.前記リーチ変動表示における前記最終停止絵柄の変動表示態様として、第1変動表示態様(低速スクロール)と、当該第1変動表示態様よりも変動表示速度が遅い第2変動表示態様(高速スクロール)とが設けられており、
前記変動表示手段は、前記リーチ変動表示中に前記最終停止絵柄の変動表示態様を前記第1変動表示態様から前記第2変動表示態様に切り替える手段を有し、
前記変換手段は、前記第2変動表示態様によるリーチ変動表示の最中に前記最終停止絵柄の所定部分を変更するようにして前記変換を行うことを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2に示すように最終停止絵柄の一部を変更するようにして絵柄を変換させる場合には、変換前後の絵柄の関連性を維持することができるという技術的意義があるものの、例えば完全に別の絵柄に変換する場合と比較して見落しの可能性が高くなると想定される。そこで、本特徴に示すように、絵柄の識別が比較的容易な状況下(第2変動表示態様での変動表示中)に絵柄の変換を行うことで上記懸念を払拭できる。
特徴C3.前記絵柄は、数字部及び模様部を有してなり、
前記変換手段は、前記絵柄を構成する前記数字部及び前記模様部のうち当該絵柄における占有領域が小さい一方を変更対象として前記変換を行うように構成されていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3に示すように数字部及び模様部によって絵柄が構成されている場合、それら数字部及び模様部のうち占有領域が小さい一方を変更対象として上記変換を行うことにより、リーチ変動表示の流れが崩れる等して遊技者が困惑することを抑制できる。
なお、絵柄の一部を流用して設定示唆用の絵柄を形成することは、設定示唆用の画像データの容量を削減する上でも好ましい。
例えば模様部よりも数字部の方が小さい場合には、当該数字部を記号や他の模様に変換(置換)して設定示唆用の絵柄を形成するとよい。
特徴C4.前記リーチ変動表示における前記最終停止絵柄の変動表示態様として、第1変動表示態様(低速スクロール)と、当該第1変動表示態様よりも変動表示速度が遅い第2変動表示態様(高速スクロール)とが設けられており、
前記変動表示手段は、前記リーチ変動表示中に前記最終停止絵柄の変動表示態様を前記第1変動表示態様から前記第2変動表示態様に切り替える手段を有し、
前記変換手段は、前記最終停止絵柄の全体を変更するようにして前記変換を行うものであり、前記第1変動表示態様による変動表示の最中に前記変換を実行する構成となっていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C4に示すように、最終停止絵柄全体が変更されるようにして上記変換を行う場合には、変換前後での差が顕著となるため設定示唆が見逃される可能性が低くなる。そこで、このような変換を絵柄の識別が比較的困難な状況下(第1変動表示態様での変動表示中)に絵柄の変換を行うことで、早期から設定示唆用の絵柄を表示することができ、設定示唆が実行される期間を長くすることができる。これは、遊技者に示唆内容の理解を促す上で好ましい。
特徴C5.前記表示制御手段は、前記抽選手段による抽選にて前記特別遊技状態への移行に対応しない非当選結果(外れ結果)となっている場合に、絵柄の変動表示を開始した後に、当該当選結果に対応した絵柄組合せが成立する可能性のある各絵柄のうち最終停止絵柄を除く他の絵柄を停止表示させている状況下にて同最終停止絵柄を変動表示させるリーチ変動表示を経て前記非当選結果に対応した絵柄組合せを停止表示させることにより前記特別遊技状態へ移行しないことを報知する手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れリーチを実行する機能)を有し、
前記変換手段は、前記非当選結果に対応した前記リーチ変動表示にて変動表示中の最終停止絵柄のうち既に停止表示されている他の絵柄とともに前記当選結果に対応した絵柄組合せを形成する特定の絵柄を前記変換の対象とするように構成されていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C4のいずれか1つに記載の遊技機。
リーチ変動表示を経て抽選結果に対応する絵柄組合せが停止表示される構成では、最終停止絵柄である各種絵柄のうち当選結果に対応する絵柄組合せを形成し得る特定の絵柄への注目が他の絵柄よりも高くなると想定される。そこで、当該特定の絵柄を変換の対象とすることにより、上述した見逃し抑制効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴C6.前記表示制御手段は、前記抽選手段による抽選にて前記特別遊技状態への移行に対応しない非当選結果(外れ結果)となっている場合に、絵柄の変動表示を開始した後に、当該当選結果に対応した絵柄組合せが成立する可能性のある各絵柄のうち最終停止絵柄を除く他の絵柄を停止表示させている状況下にて同最終停止絵柄を変動表示させるリーチ変動表示を経て前記非当選結果に対応した絵柄組合せを停止表示させることにより前記特別遊技状態へ移行しないことを報知する手段(報知・演出制御装置140のMPU442にて外れリーチを実行する機能)を有し、
前記変換手段は、前記非当選結果に対応した前記リーチ変動表示にて変動表示中の最終停止絵柄を、前記当選結果に対応した絵柄組合せが成立する可能性のない絵柄となるように変換させる手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
リーチ変動表示中に最終停止絵柄を当選結果に対応した絵柄組合せを形成不可となる絵柄に変換することにより、遊技者の注目が抽選結果(当否)ではなく設定示唆に向くように促すことができる。
特徴C7.前記当選結果に対応した絵柄組合せとして、第1絵柄組合せ(例えば4R確変大当たり結果に対応する図柄組合せ)と当該第1絵柄組合せよりも遊技者に有利な第2絵柄組合せ(例えば16R確変大当たり結果に対応する図柄組合せ)とが設けられており、
前記変換手段は、前記第2絵柄組合せが成立する可能性があるリーチ変動表示が行われている場合に前記変換を行うように構成されていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
比較的有利度の高い第2絵柄組合せに係るリーチ変動表示では比較的有利度の低い第1絵柄組合せに係るリーチ変動表示と比べて遊技者の注目度が高くなると想定される。このように遊技者の注目度が引き上げられた後に、非当選結果(外れ結果)である旨が報知されることは遊技者の遊技意欲を急激に低下させる要因になると懸念される。そこで、第2絵柄組合せが成立する可能性があるリーチ変動表示が行われている場合に上記変換を行う構成とすることにより、非当選結果となった場合であっても遊技意欲が急激に低下することを抑制できる。
特徴C8.前記抽選手段による抽選結果が当選結果である場合の前記リーチ変動表示の1つとして、非当選結果に対応する絵柄組合せを一旦停止表示させた後、一旦停止表示させた最終停止絵柄を再び変動表示させ、当選結果に対応した絵柄組合せとなるようにして最終停止絵柄を停止表示させる第1特殊変動表示が設けられており、
前記示唆手段は、前記抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合に、非当選結果に対応する絵柄組合せを一旦停止表示させた後、一旦停止表示させた最終停止絵柄を再び変動表示させ、非当選結果に対応した絵柄組合せとなるようにして最終停止絵柄を停止表示させる第2特殊変動表示を行うものであり、
前記変換手段は、前記第2特殊変動表示にて前記最終停止絵柄が再び変動表示される場合に当該変動表示中の最終停止絵柄を対象として前記変換を行うように構成されていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C8に示すように、非当選結果に対応する絵柄組合せを一旦停止表示させた後、一旦停止表示させた最終停止絵柄を再び変動表示させ、当選結果に対応した絵柄組合せとなるようにして最終停止絵柄を停止表示させる第1特殊変動表示(所謂、再変動演出)が実行される構成では、リーチ変動表示→外れ結果の報知となった後も停止表示された絵柄への注目を促すことができる。このような第1特殊変動表示に似せて設定示唆用の第2特殊変動表示を設け、再変動した最終停止絵柄を設定示唆用の絵柄に変換する構成とすれば、絵柄の変換が見逃される機会を好適に減らすことができる。
特徴C9.前記示唆手段は、前記変換手段によって変換された絵柄を含む絵柄組合せが停止表示された状態で維持される期間は、前記変換手段による変換を伴わなずに絵柄組合せが停止表示された場合に当該絵柄組合せが停止表示された状態で維持される期間よりも長くなるように構成されていることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、絵柄の変換が発生した場合の絵柄組合せの表示期間(確定表示期間)は、絵柄の変換が発生しない場合の絵柄組合せの表示期間(確定表示期間)よりも長くなる。これにより、設定示唆の見逃しの抑制に寄与できる。
なお、以上詳述した特徴CF群に特徴A群〜特徴B群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を複数記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させるか否かの抽選を順次行う抽選手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記抽選手段の抽選結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了され、当該報知結果が所定期間に亘って維持されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別遊技状態への移行に対応する当選結果(大当たり結果)となった場合に、前記表示制御手段によって前記絵柄が停止表示された後に遊技状態を前記特別遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて設定変更処理を実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備えている遊技機であって、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面にて複数の絵柄(図柄列Z1〜Z3)を表示可能な絵柄表示装置(図柄表示装置253)と、
前記絵柄を変動表示させた後、前記抽選手段による抽選結果に対応した絵柄組合せとなるようにして前記絵柄を最終停止表示させ、最終停止表示させた絵柄組合せを所定期間に亘って維持する表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記抽選手段の抽選結果に基づいて、前記遊技回用動作の実行期間を決定する実行期間設定手段(主制御装置162のMPU402にて変動表示時間を決定する機能)を有し、
前記表示制御手段は、
前記実行期間設定手段により設定された前記実行期間に基づいて前記絵柄表示装置における前記絵柄の変動表示期間を設定する変動表示期間設定手段と、
前記最終停止表示させた絵柄組合せによって前記設定値を示唆する示唆手段と
を有し、
前記表示制御手段は、前記設定値の示唆に対応した絵柄組合せを最終停止表示させる場合に、前記遊技回用動作の終了タイミングに先行させて当該絵柄組合せを停止表示させるように構成されていることを特徴とする遊技機。
取得情報記憶手段により特別情報を複数記憶可能(所謂、保留機能)な遊技機においては、遊技進行の円滑化が実現される。このような構成では、抽選結果に対応した絵柄組合せが停止表示された後は次の遊技回への移行に伴って絵柄の変動表示が開始される。このため、停止表示された絵柄組合せによって設定値の示唆(以下、設定示唆という)を行う場合には、停止表示された絵柄組合せを確認できる期間が限られることとなる。このような期間に係る制約によって設定示唆の見逃しが生じやすくなることは設定示唆による遊技への注目度の向上効果を発揮させる上で好ましくない。
この点、本特徴に示す構成によれば設定示唆に対応した絵柄組合せを最終停止表示させる場合には、遊技回用動作の終了タイミングに先行するようにして当該絵柄組合せが停止表示される。設定示唆に対応した絵柄組合せの表示期間を長くすることで、上述した見逃し等が発生することを抑制し、設定示唆による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴D2.前記表示制御手段は、前記示唆手段によって前記設定値の示唆を行う場合には、前記遊技回用動作の終了タイミングに先行させて停止表示させた絵柄組合せを少なくとも前記遊技回用動作の終了タイミングまで維持する構成となっていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
先行停止された設定示唆対応の絵柄組合せについては遊技回動作の終了タイミングまで停止表示のまま維持される。このような構成とすれば特徴D1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴D3.前記表示制御手段は、前記抽選手段による抽選結果が前記当選結果である場合に、前記遊技回用動作の終了タイミングに先行させて非当選結果に対応する絵柄組合せを一旦停止表示させる手段を有していることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、当選結果に係る遊技回においては絵柄の再変動表示が発生し得る。このような構成を特徴D1等に示した設定示唆機能と併用することにより、遊技者に絵柄組合せの停止表示期間が間延びしているかのような印象を与えにくくすることができる。
特徴D4.前記表示制御手段は、
前記一旦停止表示を行う場合に、該当遊技回中に前記絵柄の変動表示が再開される可能性があることを示唆する特殊表示(煽り動作)を行う手段と、
前記示唆手段によって前記設定値の示唆を行う場合に先行させて停止表示させた絵柄組合せを少なくとも前記遊技回用動作の終了タイミングまで維持する場合に、当該維持中に前記特殊表示を行う手段と
を有していることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
設定示唆に対応した絵柄組合せを先行停止表示させる構成によれば停止表示期間を長くして設定示唆の見逃しを抑制できる。しかしながら、停止表示期間が間延びすることは遊技進行が無駄に遅延されているとの印象を遊技者に与える要因になり得る。この点、本特徴に示すように、先行停止時には再変動演出時に実行される特殊表示(絵柄の変動表示が再開される可能性があることを示唆する表示)と同じ表示を行うことにより、設定示唆を行うべく先行停止表示された絵柄組合せに新たな動きが加わることとなり、上記懸念を払拭できる。
特徴D5.前記表示制御手段は、前記設定値の示唆に対応した絵柄組合せを前記遊技回用動作の終了タイミングに先行させて停止表示させる場合の先行停止期間が、前記所定期間よりも短くなるように構成されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D4のいずれか1つに記載の遊技機。
停止表示された絵柄組合せによる設定示唆の見逃しを抑制する上では、先行停止期間を所定期間(確定表示期間)よりも短くして遊技の間延びを抑えることが好ましい。
なお、以上詳述した特徴D群に特徴A群〜特徴C群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴E群>
以下の特徴E群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴E1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記抽選手段の抽選結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了され、当該報知結果が所定期間に亘って維持されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別遊技状態への移行に対応する当選結果となった場合に、前記報知手段にて抽選結果が報知された後に遊技状態を前記特別遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて設定変更処理を実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備えている遊技機であって、
表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面にて複数の絵柄(図柄列Z1〜Z3)を表示可能な絵柄表示装置(図柄表示装置253)と、
前記絵柄を変動表示させた後、前記抽選手段による抽選結果に対応した絵柄組合せとなるようにして前記絵柄を最終停止表示させ、最終停止表示させた絵柄組合せを所定期間に亘って維持する表示制御手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410)と
を備え、
前記表示制御手段によって実行される特別演出は、第1パートと当該第1パートの後に実行される第2パートとを含む複数のパートによって構成されており、
前記第1パートでは複数の第1パート用演出の何れかが実行され、前記第2パートでは複数の第2パート用演出の何れかが実行される構成となっており、
前記表示制御手段は、前記設定値が所定の設定値(例えば「設定1」)である場合には、前記第1パート用演出及び前記第2パート用演出の組み合わせのうち特定の組み合わせ(例えばパターンA1やパターンD1)を設定候補から外す構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴E1に示すように設定値に応じて特別演出における各パートの演出候補が限定される構成とすれば、遊技者は特別演出の流れから設定値を推測することが可能となる。このように、抽選手段による抽選結果及び設定値に応じて各パートの演出の組合せが決定されることにより、設定値の示唆(以下、設定示唆という)を既存の演出に上手く融合させることができる。故に、設定示唆機能の追加に起因して特別演出による遊技への注目度の向上効果が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
特徴E2.前記表示制御手段は、前記設定値が前記所定の設定値でなく且つ前記抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合には前記特定の組み合わせである第1特定組合せ(パターンA1)を設定候補に含み、前記設定値が前記所定の設定値である場合又は前記抽選手段による抽選結果が当選結果である場合には前記第1特定組合せを設定候補から外すように構成されていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、設定値が所定の設定値でなく且つ非当選結果である場合には第1特定組合せが設定候補に含まれる一方、設定値が前記所定の設定値である場合又は当選結果である場合には第1特定組合せが設定候補から外れることとなる。このような構成とすることにより、第1特定組合せ対応の特別演出を経て非当選結果であることが報知された場合には所定の設定値である可能性が否定されることとなり、特別演出の流れと抽選結果から設定値の推測が可能となる。これにより、特徴E1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴E3.前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定3」)とが設けられており、
前記所定の設定値は前記第1設定値であり、
前記第1パート用演出として第1演出と当該第1演出よりも前記当選結果となる期待度が高い第2演出とが設けられており、
前記第2パート用演出として第3演出と当該第3演出よりも前記当選結果となる期待度が高い第4演出とが設けられており、
前記第1特定組合せは、前記第2演出と前記第4演出とが組み合わされてなることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3によれば、第1パートにて期待度の高い第2演出が実行され、第2パートにて期待度の高い第4演出が実行されたにも関わらず非当選結果となった場合には、所定の設定値(第1設定値)である可能性が否定される。言い換えれば、獲得期待値の大きい第2設定値への期待が高まることとなる。これにより、期待度の高い演出の流れを経て非当選結果となったことが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを抑制できる。
特徴E4.前記表示制御手段は、前記設定値が前記所定の設定値でなく且つ前記抽選手段による抽選結果が当選結果である場合には前記特定の組み合わせである第2特定組合せ(パターンD4)を設定候補に含み、前記設定値が前記所定の設定値である場合又は前記抽選手段による抽選結果が前記非当選結果である場合には前記第2特定組合せを設定候補から外すように構成されていることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
特徴E4によれば、設定値が所定の設定値でなく且つ当選結果である場合には第2特定組合せが設定候補に含まれる一方、設定値が所定の設定値である場合又は非当選結果である場合には第2特定組合せが設定候補から外れることとなる。このような構成とすることにより、第2特定組合せ対応の特別演出を経て当選結果であることが報知された場合には所定の設定値である可能性が否定されることとなり、特別演出の流れと抽選結果から設定値の推測が可能となる。これにより、特徴E1に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴E5.前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定3」)とが設けられており、
前記所定の設定値は前記第1設定値であり、
前記第1パート用演出として第1演出と当該第1演出よりも前記当選結果となる期待度が高い第2演出とが設けられており、
前記第2パート用演出として第3演出と当該第3演出よりも前記当選結果となる期待度が高い第4演出とが設けられており、
前記第2特定組合せは、前記第1演出と前記第3演出とが組み合わされてなることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
特徴E5によれば、第1パートにて期待度の低い第1演出が実行され、第2パートにて期待度の低い第3演出が実行されたにも関わらず当選結果となった場合には、所定の設定値(第1設定値)である可能性が否定される。言い換えれば、獲得期待値の大きい第2設定値への期待が高まることとなる。これにより、期待度の低い演出の流れが発生した場合であっても遊技者の注目度が低下することを抑制できる。
特徴E6.前記特別演出が実行される場合に、前記第1パートの後に当該第1パートで実行された第1パート用演出に対応する第1情報を表示し、前記第2パートの後に当該第2パートで実行された第2パート用演出に対応する第2情報を表示する対応情報表示手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E5のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したように、特別演出の流れと抽選結果との関係によって設定示唆が行われる構成においては、特別演出の流れの一部を見逃した場合に上記設定示唆の把握が困難になる可能性がある。このような事情から設定示唆に期待する遊技者に対して特別演出の一部始終を見逃さないように注視を強いることとなれば、遊技者の負担が大きくなる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。ここで、本特徴に示す構成においては、第1パートの後に当該第1パートで実行された第1パート用演出に対応する第1情報が表示され、第2パートの後に当該第2パートで実行された第2パート用演出に対応する第2情報が表示される。このようにして演出の流れを事後的に把握可能な構成とすることにより上記懸念を払拭できる。
特徴E7.前記対応情報表示手段は、前記抽選手段による抽選結果が非当選結果である場合には、前記第1情報及び前記第2情報が抽選結果の報知中に表示された状態に維持されるように構成されていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E7に示すように、抽選結果の報知中に第1情報及び第2情報が表示された状態に維持されることにより、特徴E6に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴E8.前記対応情報表示手段は、前記抽選手段による抽選結果が当選結果である場合には、前記第1情報及び前記第2情報が前記特別遊技状態中に表示された状態に維持されるように構成されていることを特徴とする特徴E6又は特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8に示すように、特別遊技状態中に第1情報及び第2情報が表示された状態に維持されることにより、特徴E6に示した効果を好適に発揮させることができる。
特徴E9.前記通常遊技状態として、第1通常遊技状態と当該第1通常遊技状態よりも遊技者に有利な第2通常遊技状態とが設けられており、
前記第2通常遊技状態にて実行された遊技回数が上限に達した場合に前記第1通常遊技状態へ移行させる手段を備え、
前記特別演出は、前記第2通常遊技状態から前記特別遊技状態へ移行する場合又は前記第1通常遊技状態へ移行する場合に実行される演出であることを特徴とする特徴E1乃至特徴E8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E9によれば、第2通常遊技状態へ移行することで少なくとも1回は特別演出が発生することとなる。このようにして特別演出の発生機会を確保することにより、特別演出自体が発生せず、上記設定示唆機能が上手く発揮されなくなることを回避できる。
特徴E10.前記特別演出は前記第2通常遊技状へ移行した場合に前記上限分の遊技回に亘って一連となるように実行される演出であることを特徴とする特徴E9に記載の遊技機。
非当選結果であるにも関わらず第1特定組合せが発生しない機会が多くなることで高設定への期待が低下し得る。そこで、複数の遊技回に亘って1の特別演出が実行される構成とすれば非当選結果→示唆なしとなる機会を減らし上記不都合の発生を抑制できる。
なお、以上詳述した特徴E群に特徴A群〜特徴D群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
<特徴F群>
以下の特徴F群は、「パチンコ機等の遊技機には、表示画面にて絵柄を変動表示する絵柄表示装置を備えているものがある。この種の遊技機では、例えば遊技領域に設けられた作動口への入賞を契機として、当たり状態等の遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるとともに、絵柄の変動表示が開始される。抽選に当選した場合には、表示画面に特定の絵柄組合せ等が最終停止表示されるとともに、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態に移行する(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「近年では、遊技への注目度を高めるべく様々な工夫がなされている。しかしながら、遊技機の構成においては遊技への注目度の向上を実現する上では未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴F1.遊技領域(遊技領域PE)に設けられた始動入球部(作動口83a,83b)と、
前記始動入球部への入球に基づいて特別情報(保留情報)を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を取得する機能)と、
前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段(主制御装置162のMPU402にて保留情報を記憶する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば開閉実行モード)に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置162のMPU402にて当否判定処理等を実行する機能)と、
遊技回用動作が開始されてから前記抽選手段の抽選結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了され、当該報知結果が所定期間に亘って維持されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(主表示ユニット87の作動口用表示部)を制御する遊技回制御手段(主制御装置162のMPU402にて表示制御を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果が前記特別遊技状態への移行に対応する当選結果となった場合に、前記報知手段にて抽選結果が報知された後に遊技状態を前記特別遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段(主制御装置162のMPU402にて遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果に対応した演出を実行する演出実行手段(報知・演出制御装置140及び表示制御装置410にて遊技回演出を実行する機能)と
を備えている遊技機であって、
遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階(「設定1」〜「設定3」)備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置162のMPU402にて設定変更処理を実行する機能)と、
前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段(主制御装置162に付属の設定変更スイッチ166)と
を備え、
前記設定値として第1設定値(例えば「設定1」)と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値(例えば「設定3」)とが設けられており、
前記演出実行手段は、前記演出として第1特別演出(勝利演出)及び第2特別演出(復活演出)を含む複数種の特別演出の何れかを実行可能な構成となっており、
前記演出実行手段は、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により第1当選結果(8R確変大当たり結果)又は当該第1当選結果よりも遊技者に有利な第2当選結果(16R確変大当たり結果)となった場合に、前記演出として前記第1特別演出(勝利演出)を実行する第1特別演出実行手段と、
前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第2当選結果(16R確変大当たり結果)となった場合に前記演出として前記第2特別演出(復活演出)を実行し、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第1当選結果(8R確変大当たり結果)となった場合に前記演出として前記第2特別演出を実行する第2特別演出実行手段と
を有していることを特徴とする遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1特別演出は設定値(第1設定値、第2設定値)及び当選結果(第1当選結果、第2当選結果)に関係なく実行されるため、第1特別演出が発生した際に当該第1特別演出から設定値や当選結果の種類を把握することは困難である。これに対して、第2特別演出は設定値及び当選結果の種類によって可否が分かれる。具体的には、第2当選結果である場合には第1設定値及び第2設定値の何れであっても第2特別演出が実行され得るのに対して、第1当選結果である場合には第2設定値に限って第2特別演出が実行され得る。つまり、第2特別演出が発生した場合には有利度が相対的に高い第2当選結果であること、又は有利度が相対的に高い第2設定値であることへの期待が高まることとなる。これにより、第2特別演出が発生した場合であっても、その後の遊技の進み方によって上記2つの有利なパターンの何れになるかについて遊技者に推測を促すことが可能となり、第2特別演出の発生タイミング以降も当該第2特別演出を契機とした遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴F2.前記演出実行手段は、前記第2特別演出が実行される場合には、前記抽選手段による抽選結果について前記第1当選結果及び前記第2当選結果の何れであるかは非明示とする構成となっており、
前記第2特別演出実行手段により前記第2特別演出が実行された場合に、前記特別遊技状態への移行後に前記第1当選結果及び前記第2当選結果の何れであるかが明示する手段を備えていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
第2特別演出が実行される場合には当該第2特別演出の契機となった抽選結果が第1当選結果及び第2当選結果の何れであるかは明示されず、当該抽選結果(当選結果)を契機とした特別遊技状態への移行後に当選結果の種類が明示されることとなる。つまり、遊技者は、第2特別演出を経て移行した特別遊技状態中に当該第2特別演出が有利度が相対的に高い第2当選結果及び有利度が相対的に高い第2設定値の何れを契機としたものであるかを把握可能となる。このような構成とすれば、第2特別演出による注目度向上効果が早期に低下することを抑制できる。
特徴F3.前記第2特別演出は、第1パートと当該第1パートの後に実行される第2パートとが組み合わされてなり、
前記第1パートは前記第1特別演出によって構成されていることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第2特別演出の第1パートを第1特別演出によって構成することで、特別演出による設定示唆を行う上で演出用画像データ等のデータ量が嵩むことを抑制できる。
また、第1特別演出及び第2特別演出はその冒頭部分では何れの特別演出かを識別することは困難となる。第2特別演出においては第1パートから第2パートに移ることで第2特別演出であることが明らかとなり、第1当選結果及び第2当選結果の何れかとなることが明示される。当選結果であることが明らかとなれば、遊技者の注目が向きやすい。このようにして遊技者の注目が高まった状況にて設定示唆が行われることにより、設定示唆が見逃される機会を減らすことができる。
特徴F4.前記第2特別演出実行手段は、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第1当選結果(8R確変大当たり結果)となった場合に前記第2特別演出を実行する割合よりも、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により第2当選結果(16R確変大当たり結果)となった場合に前記第2特別演出を実行する割合の方が高くなるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F3のいずれか1つに記載の遊技機。
当選結果の種類は遊技者の利益に直結するため、多くの遊技者は第2特別演出を経て特別遊技状態へ移行した場合には第1当選結果よりも第2当選結果に期待すると想定される。ここで第1当選結果であることが明示されることは遊技者の遊技意欲を低下させる要因になり得るが、特徴F1との組み合わせによれば、第1当選結果であることはすなわち第2設定値であることを意味し、その後の遊技への期待が高まることとなる。これにより、第2当選結果に期待する遊技者の遊技意欲の低下を緩和できる。
特徴F5.前記第2特別演出を経由して前記特別遊技状態へ移行した場合に、当該特別遊技状態が前記第2特別演出を経由したものである旨を示す情報を当該特別遊技状態にて表示する手段を備えていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F4のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したように、第2特別演出によって設定示唆が行われる構成においては、第2特別演出を見逃した場合に上記設定示唆の把握が困難になる可能性がある。このような事情から設定示唆に期待する遊技者に対して演出を見逃さないように注視を強いることとなれば、遊技者の負担が大きくなる。これは、遊技への注目度の向上を図る上で好ましくない。ここで、本特徴に示す構成においては、特別遊技状態においては第2特別遊技状態を経由したものであることを示す情報が表示される。このようにして第2特別演出が実行されたことを事後的に把握可能な構成とすることにより上記懸念を払拭できる。
なお、以上詳述した特徴F群に特徴A群〜特徴E群に示した各技術的思想を適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導通路103)と、遊技領域(遊技領域PE)内に配置された各遊技部品(遊技釘38等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、80…遊技盤ユニット、80a…遊技領域形成体、81…一般入賞口、82…可変入賞装置、83a…上作動口、83b…下作動口、87…主表示ユニット、91…電動役物、140…報知・演出制御装置、162…主制御装置、253…図柄表示装置、243a…表示画面、401…MPU、403…ROM、404…RAM、410…表示制御装置、442…MPU、443…ROM、444…RAM、472…MPU、473…プログラムROM、474…ワークRAM、476…キャラクタROM、477…ビデオRAM、PE…遊技領域。

Claims (5)

  1. 遊技領域に設けられた始動入球部と、
    前記始動入球部への入球に基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された特別情報を記憶可能な取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う抽選手段と、
    遊技回用動作が開始されてから前記抽選手段の抽選結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了され、当該報知結果が所定期間に亘って維持されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    前記抽選手段による抽選結果が前記特別遊技状態への移行に対応する当選結果となった場合に、前記報知手段にて抽選結果が報知された後に遊技状態を前記特別遊技状態へ移行させる遊技状態移行手段と、
    前記抽選手段による抽選結果に対応した演出を実行する演出実行手段と
    を備えている遊技機であって、
    遊技球の獲得期待値に対応した設定値を複数段階備え、それら設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段と、
    前記設定値決定手段により決定される設定値を変更すべく操作される設定値変更手段と
    を備え、
    前記設定値として第1設定値と当該第1設定値よりも前記獲得期待値が大きい第2設定値とが設けられており、
    前記演出実行手段は、前記演出として第1特別演出及び第2特別演出を含む複数種の特別演出の何れかを実行可能な構成となっており、
    前記演出実行手段は、
    前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により第1当選結果又は当該第1当選結果よりも遊技者に有利な第2当選結果となった場合に、前記演出として前記第1特別演出を実行する第1特別演出実行手段と、
    前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第2当選結果となった場合に前記演出として前記第2特別演出を実行し、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第1当選結果となった場合に前記演出として前記第2特別演出を実行する第2特別演出実行手段と
    を有していることを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出実行手段は、前記第2特別演出が実行される場合には、前記抽選手段による抽選結果について前記第1当選結果及び前記第2当選結果の何れであるかは非明示とする構成となっており、
    前記第2特別演出実行手段により前記第2特別演出が実行された場合に、前記特別遊技状態への移行後に前記第1当選結果及び前記第2当選結果の何れであるかが明示する手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第2特別演出は、第1パートと当該第1パートの後に実行される第2パートとが組み合わされてなり、
    前記第1パートは前記第1特別演出によって構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第2特別演出実行手段は、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第2設定値である状況下にて前記抽選により前記第1当選結果となった場合に前記第2特別演出を実行する割合よりも、前記設定値決定手段により決定された設定値が前記第1設定値又は前記第2設定値である状況下にて前記抽選により第2当選結果となった場合に前記第2特別演出を実行する割合の方が高くなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の遊技機。
  5. 前記第2特別演出を経由して前記特別遊技状態へ移行した場合に、当該特別遊技状態が前記第2特別演出を経由したものである旨を示す情報を当該特別遊技状態にて表示する手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の遊技機。
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