JP2020048786A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性能、着用感に優れ、展開時の長手方向の寸法が大きく、かつ、個別包装した際にはコンパクトで携行性に優れる、吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性本体2と、吸収性本体2を包装する包装シート60と、を備える吸収性物品1において、吸収性本体2を4つ折りできるように3本の折曲線(第一の折曲線51、第二の折曲線52、第三の折曲線53)を設け、吸収性本体2の吸収層を所定の構造を有する上層吸収体30と下層吸収体40の2層構造とし、さらに、下層吸収体40の長手方向の略中央部にスリット41を設け、第二の折曲線52は、平面視において、スリット41と長手方向で重複する位置に配置され、第一の折曲線51と第三の折曲線53は、上層吸収体30と下層吸収体40が厚み方向に重複していない領域に配置される、吸収性物品1を提供する。【選択図】図6

Description

本発明は、軽失禁パッド等の吸収性物品に関する。
一般に、吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。この吸収性物品は、想定される使用状況における体液の排出量に応じて、様々な製品が存在する。これら吸収性物品のうち、比較的少量の尿を吸収するものとしては、軽失禁パッドや軽失禁ライナーが知られている。これら軽失禁パッドや軽失禁ライナーは、外出時に取り換えて予備を持ち歩くケースが多く、携行性を付与するために、長手方向に折り曲げられて個別包装された態様で上市されることが多い。
例えば、特許文献1には、トップシート、バックシート及びこれら両者間に配された実質的に縦長の吸収体を備え、該吸収体は、その長手方向の一部における幅方向中央部に、周囲より厚みが厚い肉厚部を有しており、肉厚部を、それぞれ幅方向に横切る相互に離間した2本の折曲線を有し、該折曲線に沿って長手方向に折り曲げられた状態で包装されている吸収性物品が開示されている。
また、特許文献2には、トップシートと、バックシート及び両シート間に介在された吸収体を有する吸収性物品において、吸収体には、高厚み領域と低厚み領域とが、それぞれ吸収性物品の長手方向又は幅方向に延びて形成され、該高厚み領域及び該低厚み領域は、それぞれが延びる長手方向又は幅方向に直交する直交方向に交互に配列されており、低厚み領域の直交方向の長さが、高厚み領域の直交方向の長さより長い吸収性物品が開示されている。さらに、特許文献2には、吸収体に高厚み領域と低厚み領域を配置することで、低厚み領域が、液を吸収性物品の長手方向又は幅方向に導く導水路として作用する。そのため、高厚み領域への吸収速度が速くなり溢れモレを防ぐことができ、低厚み領域の幅は高厚み領域の幅よりも広いため、高厚み領域が低厚み領域に折り返されて重なることができるため、製品をコンパクトに折り畳むことができると、記載されている。
特開2008−61761号公報 特開2009−125249号公報
ここで、軽失禁パッドや軽失禁ライナーのカテゴリーの中でも、吸収可能量に応じて様々なタイプがあるが、吸収可能量が大きいものについては、展開時の長手方向の寸法が大きくなる傾向にある。特許文献1の吸収性物品は、折曲線が2本で構成されており、3つ折りを想定したものであり、展開時の吸収性物品の長手方向の寸法が大きい場合には、折り曲げて個別包装したとしても、コンパクト性に劣り携行性が十分ではないことがあった。
また、特許文献2の吸収性物品では、吸収性に優れ、コンパクトに折り畳むことができたとしても、高厚み領域と低厚み領域の厚みの差により生じる凹凸が多数存在するため、着用感を損ねる場合があった。
したがって、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、吸収性能、着用感に優れ、展開時の長手方向の寸法が大きく、かつ、個別包装した際にはコンパクトで携行性に優れる、吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を行った。その結果、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収層と、を有する吸収性本体と、前記吸収性本体を包装する包装シートと、を備える、吸収性物品であって、
前記吸収性物品の長手方向の寸法は、100mm以下であり、かつ、長手方向に展開された状態における前記吸収性本体の長手方向の寸法に対して、30%以下であり、
前記吸収層は、前記トップシート側に位置する上層吸収体と、前記バックシート側に位置する下層吸収体と、を含み、
前記上層吸収体は、トウからなる繊維集合体と、前記トウからなる繊維集合体内に分散され、担持された第一の高吸収性ポリマーと、を有し、
前記下層吸収体は、前記トップシート側の表面が起毛した基体不織布と、前記基体不織布の起毛した部分の繊維間に分散され、担持された第二の高吸収性ポリマーと、を有し、
前記下層吸収体は、前記吸収性本体が長手方向に展開された状態で前記下層吸収体の長手方向の略中央部に幅方向に延在する間隙又はスリットを有し、
前記バックシートの衣類側表面には粘着材層が設けられ、
前記吸収性本体は、前記包装シートによる包装を開封すると、幅方向に延在する3本の折曲線を介して長手方向に4つ折りされた4つ折り状態から平面状態へと長手方向に展開するように前記包装シートにより個別包装される、吸収性物品である。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、長手方向に展開した平面状態における前記吸収性本体の、長手方向の寸法は300mm以上600mm以下であり、幅方向の寸法は30mm以上150mm以下であることを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(1)又は(2)に記載の吸収性物品であって前記吸収性物品の、長手方向の寸法は30mm以上100mm以下であり、幅方向の寸法は30mm以上160mm以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(1)から(3)のいずれかに記載の吸収性物品であって、長手方向に展開された前記吸収性本体の平面状態において、前記上層吸収体と前記下層吸収体が厚み方向に重複している領域における、前記吸収層の最大厚みは1mm以上10mm以下であり、3本の前記折曲線を前記吸収性本体の前方向端部側から順に第一の折曲線、第二の折曲線、第三の折曲線とした場合に、前記第一の折曲線、前記第二の折曲線、前記第三の折曲線が形成されていない領域の前記下層吸収体の厚みは、前記吸収層の最大厚みに対して、70%以下であることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)に記載の吸収性物品であって、前記吸収性本体は、前記包装シートと一体となって、前記包装シートとともに前記4つ折り状態を形成することを特徴とするものである。
(6)本発明の第6の態様は、(5)に記載の吸収性物品であって、3本の前記折曲線を前記吸収性本体の前方向端部側から順に第一の折曲線、第二の折曲線、第三の折曲線とした場合、前記4つ折り状態において、前記吸収性本体は、前記前方向端部から前記第一の折曲線までの領域の一方側の表面に、前記一の折曲線から前記第二の折曲線までの領域の一方側の表面が対向し、前記前方向端部から前記第一の折曲線までの領域の他方側の表面に、前記二の折曲線から前記第三の折曲線までの領域の一方側の表面が対向し、前記一の折曲線から前記第二の折曲線までの領域の他方側の表面に、前記第三の折曲線から後方向端部までの領域の一方側の表面が対向することを特徴とするものである。
(7)本発明の第7の態様は、(6)に記載の吸収性物品であって、前記粘着材層は、剥離シートにより被覆され、前記剥離シートと前記包装シートとが剥離不能に一体化されていることを特徴とするものである。
(8)本発明の第8の態様は、(6)に記載の吸収性物品であって、前記包装シートにおける前記粘着材層側の表面は、剥離処理され、前記粘着材層から剥離可能であることを特徴とするものである。
本発明によれば、吸収性能、着用感に優れ、展開時の長手方向の寸法が大きく、かつ、個別包装した際にはコンパクトで携行性に優れる、吸収性物品を提供することができる。
第1実施形態による吸収性物品の平面図である。 図1のY−Y断面図であり、吸収性本体が4つ折りされた態様例を示す図面である。 吸収性本体の展開平面図である。 図3のY−Y断面図である。 第一の高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率を測定する方法を説明するために用いる図面である。 第2実施形態による吸収性物品の吸収性本体を示す断面図である。 図6のQ1部の拡大図である。 個別梱包された吸収性物品1Aの状態を示す図である。 図8のラインX2−X2に沿った断面図である。
[第1実施形態]
<吸収性物品>
本発明の実施形態に係る吸収性物品1としては、軽失禁パッド、軽失禁ライナーが例示されるが、本発明の吸収性物品1はこれに限定されるものではなく、生理用ナプキン、その他の吸収性物品であってもよい。
図1は、本発明の吸収性物品1の平面図であり、図2は、図1のY−Y断面図であり、吸収性本体2が4つ折りされた態様例を示す図面である。また、図3は、吸収性本体2の展開平面図である。図4は、図3のY−Y断面図である。
吸収性物品1は、身体側表面に配置された液透過性のトップシート10と、トップシート10に対向し、衣類側表面に配置された液不透過性のバックシート20と、トップシート10及びバックシート20の間に配置された吸収層と、を有する吸収性本体2(図3及び図4参照)と、吸収性本体2を包装する包装シート60と、を備える。
吸収性本体2は、幅方向に延在する折曲線を3本有し、折曲線を介して長手方向に4つ折りされて包装シート60により個別包装されている。着用者は、吸収性本体2から包装シート60を取り外し、吸収性本体2を長手方向に展開して着用することができる。なお、本明細書において、吸収性本体2が長手方向に展開された状態とは、包装シート60を吸収性本体2から取り外し、吸収性本体2を長手方向に平坦になるように展開した状態(平面状態)をいう。
図2に開示されるように、吸収性本体2を4つ折りにする態様は特に限定されず、3つの折曲線を介して4つ折りにすることができる。各折曲線は、トップシート10側又はバックシート20側から圧力で圧縮した圧搾溝(厚みの低減された部位)により、形成することができる。
また、本明細書の説明において、吸収性本体2の長手方向とは、吸収性本体2が展開され着用されたときに着用者の前後に亘る方向であり、図中、符号Yで示す方向であり、着用者の前に亘る方向をY、後に亘る方向をYで表している。また、吸収性物品1又は吸収性本体2の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向であり、図中、符号Xで示す方向である。
さらに、本明細書の説明において、身体側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側に配される面を指し、衣類側表面とは、各部材の表裏両面のうち、着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面を指す。
また、吸収性物品1の長手方向の寸法(図1におけるAの矢印)は、100mm以下であり、かつ、長手方向に展開された状態における吸収性本体2の長手方向の寸法(図3におけるBの矢印)に対して、30%以下である。なお、吸収性物品1の長手方向の寸法は、吸収性本体2が折曲線を介して長手方向に4つ折りされて包装シート60により個別包装された状態における、吸収性本体2の展開時の長手方向と同一方向の寸法をいう。これにより、コンパクトで携行性に優れる吸収性物品1を得ることができる。同様の理由から、吸収性物品1の、長手方向の寸法は30mm以上100mm以下であり、幅方向の寸法は30mm以上160mm以下であることが好ましい。また、包装シート60を除く吸収性物品1の厚み(4つ折りにした吸収性本体2の厚み、図2におけるPの矢印)は、2mm以上20mm以下であることが好ましい。
<吸収性本体>
長手方向に展開した状態における吸収性本体2の長手方向の寸法は300mm以上600mm以下であり、幅方向の寸法は30mm以上150mm以下であることが好ましい。これにより、展開時の長手方向の寸法が大きく、吸収可能量が大きいタイプの吸収性物品を得ることができる。
[トップシート]
トップシート10は、吸収層に向けて体液を速やかに通過させるものであり、吸収層を挟んで、バックシート20に対向して配置される。トップシート10は、肌と当接するシートとなることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する、親水性不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム又はこれらを積層した複合シートから形成される。なお、トップシート10は、単層であっても、複数層積層していてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
また、上記のような性質を有する親水性不織布としては、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成繊維や、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、サーマルボンド法、エアスルー法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の加工法によって得られたものを用いることができる。
トップシート10の坪量は、加工性及び強度の点から、13g/m以上40g/m以下であることが好ましい。トップシート10には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を塗布してもよい。
[バックシート]
本発明に用いるバックシート20としては、液不透過性を有し、かつ、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート20の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。なお、バックシート20の坪量は、加工性及び強度の点から、15g/m以上60g/m以下であることが好ましい。なお、図示しないが、バックシート20の衣類側表面には、着用時に下着等に吸収性物品1を固着するための粘着材層と粘着材層を保護する剥離シートが設けられていてもよい。
[吸収層]
本発明の吸収性本体2に用いる吸収層は、図3に示すようにトップシート10側に位置する上層吸収体30と、バックシート20側に位置する下層吸収体40と、を含む構造となっている。
吸収性本体2が長手方向に展開された状態における、下層吸収体40の長手方向の寸法は、上層吸収体30の長手方向の寸法より大きく、少なくとも下層吸収体40の長手方向の両端部は、上層吸収体30と厚み方向に重複していない。このように、上層吸収体30と下層吸収体40の寸法及び位置を調整するとともに、後述するように、折曲線の位置を調整することにより、吸収性本体2の長手方向の寸法が大きくても、携行性に優れる吸収性物品1を得ることができる。
上層吸収体30の長手方向の寸法は100mm以上300mm以下、下層吸収体40の長手方向の寸法は250mm以上600mm以下、であることが好ましい。また、4つ折りされた際にコンパクトにするために、下層吸収体40の長手方向の寸法は、上層吸収体30の長手方向の寸法に対して1.5倍以上4倍以下であることが好ましく、上層吸収体30と厚み方向に重複しない下層吸収体40の長手方向の両端部の寸法は、それぞれ同一であることが好ましい。
(スリット、折曲線、吸収層の厚みについて)
下層吸収体40は、吸収性物品1が長手方向に展開された状態で、下層吸収体40の長手方向の略中央部に幅方向に延在する、スリット41を有し、3本の折曲線を吸収性物品1の前方向端部側Yから順に第一の折曲線51、第二の折曲線52、第三の折曲線53とした場合に、第二の折曲線52は、平面視において、スリット41と長手方向で重複する位置に配置され、第一の折曲線51と第三の折曲線53は、上層吸収体30と下層吸収体40が厚み方向に重複していない領域に配置される。スリット41の長手方向は、1mm以上10mm以下であることが好ましく、スリット41の幅方向の寸法は、30mm以上150mm以下であることが好ましい。スリット41は、下層吸収体40を厚み方向に貫通していてもよく、貫通していなくてもよいが、吸収性本体2を4つ折りにする際の折り曲げやすさ(操業性)の観点から貫通していることが好ましい。また、設けられたスリット41は、下層吸収体40の幅方向両端部同士を結ぶように横断して設けられることが好ましい。
ここで、吸収性本体2は幅方向に延在する第一の折曲線51、第二の折曲線52、第三の折曲線53を介して長手方向に4つ折りされて包装シート60により個別包装されているのであるが、各折曲線が設けられる領域の吸収層の厚みが大きいと、吸収性本体2を折り曲げにくく、また、折り曲げられて個別包装された後も嵩張りやすくなる。特に、本発明では、長手方向の寸法が大きい吸収性本体2を4つ折りにすることが重要となるため、吸収層が単純な2層構造であると、3つ折りに比べて嵩張りやすい傾向にあり、また、折り曲げにくくなるおそれがある。
そのため、本発明では、上層吸収体30と下層吸収体40が重複しない領域に第一の折曲線51と第三の折曲線53を配置させ、かつ、上層吸収体30と下層吸収体40が重複する領域であっても、下層吸収体40に設けたスリット41と長手方向で重複する位置に、第二の折曲線52を配置させることにより、製造時に吸収性本体2を折り曲げやすく、4つ折りした後も嵩張りにくく、4つ折りするのに適した構造とすることができる。加えて、吸収性本体2の凹凸は、少なく、小さいため、着用感も良好である。
各折曲線は、吸収性本体2が長手方向に展開された状態において、吸収性本体2を長手方向に略4等分する位置に配置されることが好ましい。これにより、無駄なくコンパクトにすることができる。
また、吸収性本体2が長手方向に展開された状態において、第一の折曲線51に近接する上層吸収体30の長手方向端部と、第一の折曲線51と、の長手方向の離間距離は1mm以上100mm以下であることが好ましく、第三の折曲線53に近接する上層吸収体30の長手方向端部と、第三の折曲線53と、の長手方向の離間距離は1mm以上100mm以下であることが好ましい。上記の離間距離が、それぞれ大きすぎると、吸収性本体2が折曲線を介して長手方向に4つ折りされて包装シート60により個別包装された状態における、吸収性物品1の長手方向の寸法が大きくなりすぎてしまい携行性が低下しやすく、一方で、上記の離間距離が、それぞれ小さすぎると、折り曲げにくく4つ折りしづらくなる。上記の離間距離を上記範囲とすることにより、製造時に吸収性本体2を折り曲げやすくすることができ、かつ、コンパクトで携行性に優れる吸収性物品1を得ることができる。
吸収性本体2が長手方向に展開された状態において、上層吸収体30と下層吸収体40が厚み方向に重複している領域における、吸収層の最大厚みは1mm以上10mm以下であり、第一の折曲線51、第二の折曲線52、第三の折曲線53が形成された領域の、吸収層の厚みが、吸収層の最大厚みに対して、20%以上70%以下であることが好ましい。
吸収性本体2が長手方向に展開された状態において、第一の折曲線51、第二の折曲線52、第三の折曲線53が形成されていない領域の下層吸収体40の厚みは、吸収層の最大厚みに対して、20%以上70%以下であることが好ましい。これにより、吸収性本体2を4つ折りにしても嵩張りづらく、コンパクトで携行性に優れる吸収性物品1を得ることができる。
[上層吸収体及び下層吸収体]
そして、上層吸収体30は、トウからなる繊維集合体と、トウからなる繊維集合体に分散された第一の高吸収性ポリマーと、を有し、下層吸収体40は、トップシート10側の表面が起毛した基体不織布と、基体不織布の起毛した部分の繊維間に分散され、担持された第二の高吸収性ポリマーと、を有する。
まず、上層吸収体30及び下層吸収体40はいずれもフラッフパルプを含有しないため、吸収層が厚くならず、薄型の吸収性物品1を得ることができる。
ここで、上層吸収体30は、トウからなる繊維集合体を含有するため、柔軟性及び可撓性に優れるが、体液(尿、血液、軟便)の拡散性や吸収速度という点では、従来のフラッフパルプを含有する吸収体よりも劣る。
一方、下層吸収体40は、基体不織布の起毛した部分の繊維間に、第二の高吸収性ポリマーが分散して担持されることにより、基体不織布の起毛した部分に体液が適度に拡散又は保持されることにより吸収性能が向上し、フラッフパルプを有さなくても十分な吸収性能を有する。そのため、柔軟性及び可撓性に優れる上層吸収体30よりもバックシート20側に吸収性能に優れる下層吸収体40を配置させることにより、フラッフパルプを用いなくても、吸収性能及び着用感に優れる吸収性物品1を得ることができる。
(上層吸収体)
上層吸収体30は、トウからなる繊維集合体と、トウからなる繊維集合体内に分散され、担持された第一の高吸収性ポリマーと、を有する。
(第一の高吸収性ポリマー)
なお、第一の高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。
(トウからなる繊維集合体)
トウからなる繊維集合体は、トウを開繊した長繊維フィラメントの集合体であり、長繊維の配向方向が揃うように収束されている。本発明においては、長繊維の配向方向が、吸収性物品1の長手方向となるように、配置することが好ましい。例えば、連続フィラメントのトウを開繊し、適当な長さに切断することで、長繊維の束から構成された繊維集合体を製造することができる。
トウからなる繊維集合体の基材としては、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等を用いることができ、これらの中でも、綿等に由来する天然セルロース、レーヨン等の再生セルロース、セルロースアセテートを用いることが好ましく、嵩高さを得やすく、上層吸収体30に柔軟性及び可撓性を付与できる、セルロースアセテートを用いることがより好ましい。
また、トウからなる繊維集合体の繊度は、特に限定されないが、上層吸収体30が所望の性能を発揮し、使用上十分な強度を有するようにする点から、例えば、0.1dtex以上10.0dtex以下であればよい。
また、トウからなる繊維集合体において、繊維間の絡みが弱いため、絡みを融着して固定させる目的で、バインダーを用いることが好ましい。バインダーとしては、トリアセチン等を用いることができる。
トウからなる繊維集合体の坪量は、20g/m以上100g/m以下である。トウからなる繊維集合体の坪量が上記の範囲であることにより、吸収性を担保できる程度に第一の高吸収性ポリマーを担持でき、柔軟性及び可撓性に優れる上層吸収体30を得ることができる。トウからなる繊維集合体の坪量が100g/mを超えると、上層吸収体30の厚みを薄くする際の圧縮の度合いが大きくなり、トウからなる繊維集合体の本来の柔軟性及び可撓性が損なわれるため好ましくない。
第一の高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m以上500g/m以下であり、第一の高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上5.0倍以下であることが好ましい。これにより、必要な吸収量を確保できるとともに、トウからなる繊維集合体が第一の高吸収性ポリマーを良好に担持することができ、着用時にざらざらとした違和感が生じることによる着用感の低下を避けることができる。トウからなる繊維集合体の坪量に対する、第一の高吸収性ポリマーの坪量が、5.0倍を超えると、トウからなる繊維集合体が第一の高吸収性ポリマーを良好に担持することができなくなる。
また、第一の高吸収性ポリマーの坪量は、60g/m以上300g/m以下であり、第一の高吸収性ポリマーの坪量は、トウからなる繊維集合体の坪量に対して、0.6倍以上3.0倍以下であることがより好ましい。
本発明において、第一の高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率は、70%以上であるため、着用時にざらざらとした違和感が生じることによる着用感の低下を避けることができる。以下、第一の高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率の測定方法について、図6を用いて説明する。
(1)まず、上層吸収体30を作製する前の、トウからなる繊維集合体に第一の高吸収性ポリマーを担持したシート(縦370mm、横110mm)と試験後に脱落する第一の高吸収性ポリマーを回収する容器を用意する。
(2)当該シートの縦方向の他方端部が下になるように、縦方向の一方端部の横方向両端部(図6における符号a)を把持する。このとき、当該シートの縦方向の他方端部が、上記容器の底面から約30cmの位置となるように調整する。
(3)その後、下方向(図6におけるbの矢印の方向)に約5cm変位させ、元の位置に戻す、という振るい操作を連続的に往復20回行う。
(4)容器に脱落した第一の高吸収性ポリマーの重量を測定し、{(振るい前の上記シートに担持させた第一の高吸収性ポリマーの重量−脱落した第一の高吸収性ポリマーの重量)/振るい前の上記シートに担持させた第一の高吸収性ポリマーの重量}×100の式で算出される数値を、第一の高吸収性ポリマーの、トウからなる繊維集合体への担持率(%)とする。
[下層吸収体]
下層吸収体40は、トップシート10側の表面が起毛した基体不織布と、基体不織布の起毛した部分の繊維間に分散され、担持された第二の高吸収性ポリマーと、を有する。
このように、基体不織布の起毛した部分の繊維間に第二の高吸収性ポリマーが分散して担持されることにより、基体不織布の起毛した部分に体液が適度に拡散又は保持されることにより吸収性能が向上し、フラッフパルプを有さなくても十分な吸収性能を有する。
(基体不織布)
基体不織布のトップシート10側は起毛している。そのため、不織布本来の嵩高さに加えて、下層吸収体40に適度な厚みと柔らかさが付与されることにより、適度なクッション性が発生し、着用時のフィット感を向上することができる。
また、基体不織布を上記のように起毛させることにより、基体不織布の起毛した部分の繊維間に第二の高吸収性ポリマーを分散させて担持させることができる。基体不織布の身体側表面を起毛させる方法としては、回転ノコ刃、ニードルパンチが挙げられ、インラインでの生産性やコストの観点から回転ノコ刃により毛羽立たせる方法を用いることが好ましい。
基体不織布としては、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等の不織布や、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布を積層した複合不織布を挙げることができる。これらの不織布のうち、嵩高さの得やすいエアスルー不織布を用いることが好ましい。
また、基体不織布の坪量は、20g/m以上200g/m以下であることが好ましく、30g/m以上160g/m以下であることがより好ましい。
さらに、基体不織布を構成する繊維の太さは、1.6dtex以上14.0dtex以下であることが好ましく、1.8dtex以上9.0dtex以下であることがより好ましく、2.0dtex以上6.0dtex以下であることが更に好ましい。このように上記の範囲で基体不織布を構成する繊維の太さを調整することにより、基体不織布の起毛した部分の繊維間に各高吸収性ポリマーを分散させて担持しやすくすることができる。
(第二の高吸収性ポリマー)
第二の高吸収性ポリマーとしては、体液を吸収し、かつ、逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系が好ましい。また、第二の高吸収性ポリマーの坪量は、吸収性能を確保するために、200g/m以上1200g/m以下とすることが好ましい。また、吸収性能、吸収後の肌触り及び着用者の動きやすさをより向上させる観点から、第二の高吸収性ポリマーの坪量は、300g/m以上900g/m以下とすることがより好ましい。
また、粉体としての流動性が悪い微粉末を避けることにより、吸収に関する基本性能を高め、かつ、下層吸収体40が硬くなることにより発生するごつごつとした触感を低減する観点から、第二の高吸収性ポリマーの中位粒子径は、50μm以上600μm以下であることが好ましく、100μm以上500μm以下であることがより好ましい。
第二の高吸収性ポリマーが、ホットメルト接着剤により、基体不織布の起毛した部分の繊維間にそれぞれ固着担持されていることが好ましく、基体不織布の坪量が比較的低い場合(20g/m以上100g/m以下)に、第二の高吸収性ポリマーの固着担持を補強するために、ホットメルト接着剤は特に有効に機能する。
なお、第二の高吸収性ポリマーの吸収性を阻害せず、かつ、着用時の肌触りを損なわないように、ホットメルト接着剤の含有量は、10g/m以下であることが好ましく、1g/m以上8g/m以下であることがより好ましい。ホットメルト接着剤としては、融点が100℃以上180℃以下の、スチレン−ブタジエン−スチレン系共重合体やスチレン−イソプレン−スチレン系共重合体など合成ゴム系、又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系のホットメルト接着剤を用いることができる。ホットメルト接着剤の塗布方法としては、ノズルから溶融状態のホットメルト接着剤を非接触式で塗布するカーテンコート法やスパイラル法、接触式で塗布するスロット法など公知の方法が利用できる。
(キャリアシート)
本発明の吸収性物品1は、キャリアシートを有していてもよい(図示しない)。キャリアシートは、上層吸収体30及び下層吸収体40を、一体的に全体を包むように覆っていてもよいし、上層吸収体30の身体側及び下層吸収体40の衣類側から一体的に挟持するように覆っていてもよい。
また、上層吸収体30と下層吸収体40を個別に、それぞれの全体を包むように覆っていてもよいし、上層吸収体30、下層吸収体40を、それぞれの上下から挟持するように覆っていてもよい。
このような態様でキャリアシートを設けることにより、上層吸収体30及び下層吸収体40の形状を維持することができ、加えて、第一の高吸収性ポリマー、第二の高吸収性ポリマーが各吸収体の外へ漏れることを防止することができる。キャリアシートとしては、ティシュ、吸収紙、スパンボンド不織布やエアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができ、液拡散性、保水性、コストの観点からティシュを用いることが好ましく、キャリアシートの坪量は、強度と装着感の観点から、10g/m以上40g/m以下とすることが好ましく、15g/m以上20g/m以下とすることがより好ましい。
[液拡散性シート]
吸収性本体2は、上層吸収体30の上面への体液の拡散を促進するため、トップシート10と上層吸収体30との間に、液拡散性シートを設けてもよい(図示しない)。かかる液拡散性シートとしては、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等の親水性不織布や、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布を挙げることができる。液拡散性シートの坪量は15g/m以上100g/m以下であることが好ましい。液拡散性シートの形状は、特に制限はないが、体液がくまなく上層吸収体30に拡散するよう、上層吸収体30の身体側表面を完全に覆うことができる形状であることが好ましい。
<包装シート>
包装シート60としては、吸収性物品に用いる従来公知の包装シートを用いることができる。包装シート60としては、紙、樹脂フィルム、不織布といった薄くかつ柔軟な基材から形成されている。かかる樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等があげられる。また、かかる不織布は、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンドやメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、強度及び加工性の点から、包装シート60の坪量は、15g/m以上30g/m以下であることが好ましい。
[立体ギャザー]
吸収性物品1の身体側表面には、立体ギャザーが設けられていてもよい(図示しない)。この立体ギャザーは、トップシート10とともに体液の閉じ込め空間を形成し、体液の漏れを防止できるようになっている。立体ギャザーは、立体ギャザーシートと、立体ギャザーシートの自由端部に沿って配された伸縮性弾性部材と、を備えていることが好ましい。伸縮性弾性部材としては、天然ゴム、合成ゴム、及びポリウレタン等からなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1の製造方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用することができる。
例えば、まず、衣類側から、粘着層とそれを覆う剥離シートを設けたバックシート20、下層吸収体40、上層吸収体30、トップシート10の順に積層し、トップシート10とバックシート20とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定し、さらに、吸収性本体2が第一の折曲線51、第二の折曲線52、第三の折曲線53にて長手方向に4つ折りされ、包装シート60の両側端縁部を熱シールや超音波シール等にて固着して、個別包装することにより、吸収性物品1を製造することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態による吸収性物品1Aは、上述した第1実施形態による吸収性物品1に対して、吸収性本体が2分割された点が異なる。他の構成は同様であってよく、同一の参照符号を付して説明を省略する場合がある。
図6は、第2実施形態による吸収性物品1Aの吸収性本体2Aを示す断面図であり、図3に対応する断面に沿った断面図である。図7は、図6のQ1部の拡大図である。
第2実施形態による吸収性物品1Aは、上述した第1実施形態による吸収性物品1に対して、吸収性本体2が吸収性本体2Aで置換された点が異なり、第2実施形態による吸収性本体2Aは、上述した第1実施形態による吸収性本体2に対して、スリット41が間隙41Aに置換された点が異なる。
間隙41Aは、幅方向の全幅にわたって延在する。従って、吸収性本体2Aは、長手方向に2つの本体部に2分割される。
図6には、バックシート20に設けられる粘着材層70及び剥離シート72が図示されている。すなわち、バックシート20は、衣類側から、粘着材層70と、粘着材層70を覆う剥離シート72とが設けられる。粘着材層70は、衣類に吸収性物品1Aを固定するために利用される。粘着材層70としては、例えば、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、スチレンーアクリル系共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体等のホットメルト系粘着材を用いることができる。また、粘着材層70としては、これらを、1種のみを使用しても、複数をブレンドして使用してもよい。粘着材層70は、剥離シート72により被覆される。吸収性本体2Aを個別包装する包装シート60(図6及び図7では図示せず)は、剥離シート72と剥離不能に粘着されることで一体化される。なお、図6に示す粘着材層70及び剥離シート72の構造は、上述した第1実施形態による吸収性物品1に対しても適用可能である。
次に、第2実施形態による吸収性物品1Aに好適な個別包装方法について説明する。ただし、以下の個別包装方法は、上述した第1実施形態による吸収性物品1に対しても適用可能である。
図8は、個別梱包された吸収性物品1Aの状態を示す図である。図9は、図8のラインX2−X2に沿った断面図である。
吸収性本体2Aは、上述のように、包装シート60により個別梱包される。包装シート60は、テープ(例えばタブテープ)等により内周側の包装シート60に固定されることで、包装状態が維持される。
なお、包装シート60は、包装状態では、幅方向の両端部がシール部60aとしてシールされる。シール部60aは、熱シールや超音波シール等により実現できる。
吸収性本体2Aは、包装シート60による包装を開封すると、幅方向に延在する3本の折曲線(すなわち第一の折曲線51、第二の折曲線52、及び第三の折曲線53)を介して長手方向に4つ折りされた4つ折り状態から平面状態へと長手方向に展開するように包装シート60により個別包装される。
具体的には、図9に示すように、4つ折り状態において、吸収性本体2Aは、前方向端部から第一の折曲線51までの領域S1の一方側の表面101に、第一の折曲線51から第二の折曲線52までの領域S2の一方側の表面201が対向し、前方向端部から第一の折曲線51までの領域S1の他方側の表面102に、第二の折曲線52から前記第三の折曲線53までの領域S3の一方側の表面301が対向し、第一の折曲線51から第二の折曲線52までの領域S2の他方側の表面202に、第三の折曲線53から後方向端部までの領域S4の一方側の表面401が対向する。この場合、包装シート60による包装を開封すると、吸収性本体2Aは、4つ折り状態から平面状態へと展開する。
なお、図9に示す4つ折り状態では、上述した図2に示す4つ折り状態とは異なり、吸収性本体2Aは、包装シート60と一体となって、包装シート60とともに4つ折り状態を形成する。すなわち、上述した図2に示す4つ折り状態では、吸収性本体2を4つ折りにしてから包装シート60で包装するが、図9に示す4つ折り状態では、包装シート60も吸収性本体2Aとともに4つ折り状態とすることができる。
なお、図2を参照して上述した寸法Pは、上述した第1実施形態と同様であってよい。
ここで、上述した第2実施形態では、粘着材層70と包装シート60との間に剥離シート72が設けられるが、剥離シート72は省略されてもよい。この場合、包装シート60における粘着材層70側の表面は、剥離処理され、粘着材層70から剥離可能である。この場合、剥離シート72を省略できる。剥離処理は、例えば剥離剤を塗布することで実現されてよい。
このように、本実施形態の吸収性本体2A(吸収性本体2についても同様)は、フラッフパルプレスにより、特定の構成とすることにより、薄型でありかつ吸収力もある程度確保される。更に、従来の3つ折りから4つ折りにすることが可能となるため、包装シート60により吸収性本体2Aを個別包装した時にコンパクト化が図れ、携行性にも優れた吸収性物品1A(吸収性物品1についても同様)が得られる。
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 吸収性物品
2 吸収性本体
10 トップシート
20 バックシート
30 上層吸収体
40 下層吸収体
41 スリット
51 第一の折曲線
52 第二の折曲線
53 第三の折曲線
60 包装シート
70 粘着材層
72 剥離シート

Claims (8)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置される吸収層と、を有する吸収性本体と、前記吸収性本体を包装する包装シートと、を備える、吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の長手方向の寸法は、100mm以下であり、かつ、長手方向に展開された状態における前記吸収性本体の長手方向の寸法に対して、30%以下であり、
    前記吸収層は、前記トップシート側に位置する上層吸収体と、前記バックシート側に位置する下層吸収体と、を含み、
    前記上層吸収体は、トウからなる繊維集合体と、前記トウからなる繊維集合体内に分散され、担持された第一の高吸収性ポリマーと、を有し、
    前記下層吸収体は、前記トップシート側の表面が起毛した基体不織布と、前記基体不織布の起毛した部分の繊維間に分散され、担持された第二の高吸収性ポリマーと、を有し、
    前記下層吸収体は、前記吸収性本体が長手方向に展開された状態で前記下層吸収体の長手方向の略中央部に幅方向に延在する間隙又はスリットを有し、
    前記バックシートの衣類側表面には粘着材層が設けられ、
    前記吸収性本体は、前記包装シートによる包装を開封すると、幅方向に延在する3本の折曲線を介して長手方向に4つ折りされた4つ折り状態から平面状態へと長手方向に展開するように前記包装シートにより個別包装される、吸収性物品。
  2. 長手方向に展開した平面状態における前記吸収性本体の、長手方向の寸法は300mm以上600mm以下であり、幅方向の寸法は30mm以上150mm以下である、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性物品の、長手方向の寸法は30mm以上100mm以下であり、幅方向の寸法は30mm以上160mm以下である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 長手方向に展開された前記吸収性本体の平面状態において、
    前記上層吸収体と前記下層吸収体が厚み方向に重複している領域における、前記吸収層の最大厚みは1mm以上10mm以下であり、
    3本の前記折曲線を前記吸収性本体の前方向端部側から順に第一の折曲線、第二の折曲線、第三の折曲線とした場合に、前記第一の折曲線、前記第二の折曲線、前記第三の折曲線が形成されていない領域の前記下層吸収体の厚みは、前記吸収層の最大厚みに対して、70%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性本体は、前記包装シートと一体となって、前記包装シートとともに前記4つ折り状態を形成する、請求項1に記載の吸収性物品。
  6. 3本の前記折曲線を前記吸収性本体の前方向端部側から順に第一の折曲線、第二の折曲線、第三の折曲線とした場合、
    前記4つ折り状態において、前記吸収性本体は、前記前方向端部から前記第一の折曲線までの領域の一方側の表面に、前記第一の折曲線から前記第二の折曲線までの領域の一方側の表面が対向し、前記前方向端部から前記第一の折曲線までの領域の他方側の表面に、前記第二の折曲線から前記第三の折曲線までの領域の一方側の表面が対向し、前記第一の折曲線から前記第二の折曲線までの領域の他方側の表面に、前記第三の折曲線から後方向端部までの領域の一方側の表面が対向する、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記粘着材層は、剥離シートにより被覆され、前記剥離シートと前記包装シートとが剥離不能に一体化されている、請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記包装シートにおける前記粘着材層側の表面は、剥離処理され、前記粘着材層から剥離可能である、請求項6に記載の吸収性物品。
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