JP2020047529A - 組電池 - Google Patents

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麻奈美 小田原
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武 伊藤
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Abstract

【課題】従来よりもサイクル寿命特性に優れる組電池を提供する。【解決手段】組電池2は、少なくとも3個の単電池4が組み合わされて形成されており、中央部分に位置する少なくとも1個の単電池4(6)を第1の単電池群10とし、中央部分を挟む両側の部分に位置する複数の単電池4(8)を第2の単電池群12とした場合に、第1の単電池群10に含まれる単電池4(6)に注入されている電解液の量は、第2の単電池群12に含まれる単電池4(8)に注入されている電解液の量よりも、5質量%以上、30質量%以下の量だけ多い。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の単電池を組み合わせて形成される組電池に関し、詳しくは、単電池としてアルカリ蓄電池を用いた組電池に関する。
昨今、太陽光発電などの再生可能エネルギーの有効活用、あるいは、緊急時の停電対策を目的として、蓄電・バックアップシステムのニーズが拡大している。このようなニーズに応えるため、大容量の蓄電池の需要が高まっており、アルカリ蓄電池においても大容量の製品の開発が進められている。ここで、蓄電池において大容量化を図る場合、例えば、複数の単電池を組み合わせて組電池を形成することが行われる。
ところで、蓄電池においては、充放電にともなって、電池反応による反応熱やジュール熱が発生し、温度が上昇する。組電池において大容量化を図るべく単電池の個数を増やすと発生する熱量が増加するので、組電池は、単電池1個の場合に比べて温度が上昇し易く高温にさらされる頻度が高い。蓄電池は高温にさらされて熱影響を受けると、活物質の腐食反応が促進されて活物質が劣化するとともに、アルカリ電解液の消費が進む。その結果、放電容量の低下が起こるとともに、アルカリ電解液の枯渇が起こり、電池のサイクル寿命が早期に尽きてしまう。このため、単電池を単独で使用する場合に比べて温度が上昇し易い組電池は、熱影響による短寿命化が起こり易いといった問題がある。
また、単電池として角形の単電池を複数個準備し、かかる複数の角形の単電池を組み合わせて組電池を形成した場合、複数個の円筒形電池を組み合わせて形成した組電池に比べ、単電池同士の接触面積が大きくなるので熱が発散し難く、特に中央部分は、熱が蓄積し易いので高温状態になり易い。一方、中央部分から両端の部分にいくにしたがって熱は発散し易くなる。このため、中央部分から離れた部分は、中央部分よりは高温状態になり難い。このように、組電池においては、部位によって温度に差が生じる。このため、より高温になる部分に位置する単電池は、他の部分に位置する単電池に比べ高温にさらされる頻度が高く熱影響を受け易い。このように、組電池内においては、熱影響を受けた単電池と、熱影響をあまり受けていない単電池とが混在しており、寿命に到達する期間にアンバランスが生じる傾向がある。このような傾向は、組電池が室温(25℃程度)よりも温度が高い高温環境で使用される場合や、単電池自体の発熱量が大きくなる高率充放電が行われる場合に、より顕著に現れる。
ここで、組電池のサイクル寿命については、放電容量の低下の度合いが大きい単電池に依存する。つまり、熱影響を受けて放電容量の低下の度合いが大きくなった単電池ほど放電容量の下限値を早期に下回るので、放電容量の低下の度合いが大きい単電池を含む組電池ほど短寿命となる。
従来の組電池においては、熱影響による放電容量の低下やアルカリ電解液の枯渇を抑制するため、冷却機構を設けることが行われている。このような冷却機構としては、例えば、特許文献1に示すような、隣り合う単電池の間を仕切る放熱用仕切板が知られている。この放熱用仕切板は、通風孔を有しており、この通風孔内に冷却風を流通させることにより、単電池の冷却を行う。
特開2010−199089号公報
しかしながら、上記したような放熱用仕切板を用いた場合の冷却効果は、未だ十分ではなく、熱影響による放電容量の低下やアルカリ電解液の枯渇を十分に抑制するまでには至っていない。また、各単電池の間に放熱用仕切板を介在させた場合、組電池全体としては、大型化してしまう。このような組電池は、近年の省スペース化を図るための小形化のニーズに十分に応えられない。
特許文献1のような冷却機構を用いない場合、アルカリ電解液の枯渇を防ぐため、予めアルカリ電解液の注入量を増加させる態様も考えられる。
しかしながら、アルカリ電解液の量が増えると、充電末期に電池の内圧が高まり易くなり、電池の内圧が、上限値へ到達する頻度が増える。電池の内圧が上限値に到達すると、安全弁が作動し、電池内部で発生したガスを電池の外に放出する。それにともないアルカリ電解液も放出されてしまうので、逆に、電池の寿命が切れるのを早めてしまうおそれがある。
本発明は、上記の事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、従来よりも寿命特性に優れる組電池を提供することにある。
本発明によれば、少なくとも3個の単電池が直線状に配設されて形成された組電池において、前記直線状に延びる方向における中央部分に位置する少なくとも1個の前記単電池を含む第1の単電池群と、前記第1の単電池群を挟む部分に位置する複数の前記単電池を含む第2の単電池群と、を備え、前記第1の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量は、前記第2の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量よりも、5質量%以上、30質量%以下の量だけ多い、組電池が提供される。
また、前記単電池のそれぞれは、扁平な箱形状をなしており、前記箱形状における各面のうち最も面積の大きい面同士が合致して接触するように組み合わされて直線状に配置され連結されている構成とすることが好ましい。
また、前記第1の単電池群を構成する前記単電池の数が、前記組電池に含まれる前記単電池の総数の33%以上、50%以下である構成とすることが好ましい。
また、前記単電池の総数は、10個以上である構成とすることが好ましい。
本発明の組電池は、少なくとも3個の単電池が直線状に配設されて形成された組電池において、前記直線状に延びる方向における中央部分に位置する少なくとも1個の前記単電池を含む第1の単電池群と、前記第1の単電池群を挟む部分に位置する複数の前記単電池を含む第2の単電池群と、を備え、前記第1の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量は、前記第2の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量よりも、5質量%以上、30質量%以下の量だけ多い構成をとる。これにより、熱影響を受けやすい中央部分の電解液を枯渇し難くすることができる。それにともない組電池のサイクル寿命を長くすることができる。このため、本発明によれば、従来よりもサイクル寿命の長い組電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る組電池を概略的に示した斜視図である。 温度分布測定用の組電池を概略的に示した斜視図である。 各熱電対により測定された温度と時間経過との関係を示したグラフである。
以下、本発明が適用される組電池2について図面を参照して説明する。
組電池2は、例えば、図1に示すように、直方体形状の単電池4が組み合わされて形成されている。
ここで、図1において、矢印X、矢印Y及び矢印Zで3方向を示した場合に、矢印Xの基端側を左とし、矢印Xの先端側を右とし、矢印Yの基端側を下とし、矢印Yの先端側を上とし、矢印Zの基端側を前とし、矢印Zの先端側を後とする。なお、後述する組電池を描いた他の図についても、上下左右前後の関係は同様とする。
上記のように規定した場合、単電池4は、左側に位置する左側面、右側に位置する右側面、下側に位置する下面、上側に位置する上面、前側に位置する前面及び後側に位置する後面の各面を有している。ここで、左側面、上面、右側面及び下面の前後方向の幅は、前面及び後面の上下方向や左右方向の幅に比べて小さく、単電池4は全体として扁平な箱形状をしている。
より具体的には、単電池4は、矢印Z方向の長さを単位長さUとした場合、矢印X方向の長さWは単位長さUの5〜6倍の長さであり、矢印Y方向の長さLは単位長さUの7〜8倍の長さである、箱形状をなしていることが好ましい。
単電池4は、いわゆる角形のアルカリ蓄電池であり、その内部には、正極と負極とがセパレータを介して重ね合わされた電極群と、アルカリ電解液とを含んでいる。
正極は、アルカリ蓄電池の正極として一般的なものが用いられる。例えば、正極活物質として水酸化ニッケルを含む正極が用いられる。
負極は、アルカリ蓄電池の負極として一般的なものが用いられる。例えば、負極活物質としての水素を吸蔵及び放出可能な水素吸蔵合金を含む負極が用いられる。
セパレータとしては、アルカリ蓄電池のセパレータとして一般的なものが用いられる。例えば、ポリアミド繊維製不織布に親水性官能基を付与したもの、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したもの等が用いられる。
アルカリ電解液としては、アルカリ蓄電池用のアルカリ電解液として一般的なものが用いられる。例えば、アルカリ成分の溶質として、NaOH及びKOHのうちの少なくとも1種を含んでいる水溶液を用いることが好ましい。
なお、上記したアルカリ電解液においては、必要に応じてLiOHを添加することが好ましい。
単電池4においては、第1の単電池6と、第2の単電池8とがそれぞれ複数個準備される。それぞれの単電池4は、箱形状における各面のうち最も面積の大きい面同士が合致して接触するように組み合わされて直線状に連結される。具体的には、一方の単電池4の後面と他方の単電池4の前面とが接触するような態様で組み合わされる。このようにして組電池2が形成される。ここで、組電池2は、少なくとも3個の単電池を組み合わせることにより形成される。そして、組電池2の中央部分に位置する単電池4を第1の単電池6とし、この第1の単電池6を挟んで前後に位置する単電池4を第2の単電池8とする。つまり、第2の単電池8で第1の単電池6を挟む態様となる。
本実施形態では、組電池2の中央部分に第1の単電池6を4個配置し、この中央部分を挟む前後に第2の単電池8を3個ずつ配置する。ここで、中央部分に位置する4個の第1の単電池6を第1の単電池群10とし、この第1の単電池群10の両側に位置する合計6個の第2の単電池8を第2の単電池群12とする(図1参照)。
組電池2においては、第1の単電池群10に含まれる第1の単電池6に注入されているアルカリ電解液の量は、第2の単電池群12に含まれる第2の単電池8に注入されているアルカリ電解液の量よりも、5質量%以上、30質量%以下の量だけ多い値に設定されている。
このように、熱の蓄積し易い中央部分に位置する第1の単電池群10に含まれる第1の単電池のアルカリ電解液の量を、熱が発散し易く中央部分に比べて高温とならない両端部に位置する第2の単電池群12に含まれる第2の単電池8のアルカリ電解液の量よりも5質量%以上、30質量%以下の量だけ多くしているので、中央部分に熱が蓄積し、アルカリ電解液の消費量が増えたとしても、予め多目にアルカリ電解液が注入されていることから、アルカリ電解液の枯渇を抑制することができる。また、第2の単電池群12に含まれる第2の単電池8のアルカリ電解液の量は、通常の適切な注入量であるので、充電末期に電池内圧を過度に高めることはない。このため、組電池2は従来の組電池よりもサイクル寿命を延ばすことができる。
ここで、組電池における充放電時の温度分布を以下のようにして求めた。
まず、温度測定用の組電池として、図2に示すような、箱型の単電池4が12個組み合わされた組電池42を準備した。この組電池42は、従来から用いられている一般的な組電池である。この組電池42において、両端間の中間の位置を中心位置Cとする。そして、この中心位置Cの前側に位置する単電池を中心位置Cから近い順に、前側第1電池a1、前側第2電池a2、前側第3電池a3、前側第4電池a4、前側第5電池a5、前側第6電池a6とする。また、この中心位置Cの後側に位置する単電池を中心位置Cから近い順に、後側第1電池b1、後側第2電池b2、後側第3電池b3、後側第4電池b4、後側第5電池b5、後側第6電池b6とする。
次いで、前側第1電池a1と後側第1電池b1との間、つまり中心位置Cに第1熱電対t1を配設し、前側第1電池a1と前側第2電池a2との間に第2熱電対t2を配設し、前側第2電池a2と前側第3電池a3との間に第3熱電対t3を配設し、前側第3電池a3と前側第4電池a4との間に第4熱電対t4を配設し、前側第4電池a4と前側第5電池a5との間に第5熱電対t5を配設し、前側第5電池a5と前側第6電池a6との間に第6熱電対t6を配設した。このようにして、上記した単電池間の温度を測定できるようにした。なお、中心位置Cを挟んで前後に位置する各単電池においては、中心位置Cからの距離が同じ電池同士(例えば、前側第3電池a3と後側第3電池b3)は温度がほぼ同じになると想定し、中心位置C及び前側の各単電池間の温度についてのみ測定することとして後側の各単電池間の温度については測定を省略した。
熱電対がセットされた組電池42について、充電電流が25Aで10時間の充電を行った後、1時間休止させた。次いで、休止後の組電池42について、放電電流が50Aで放電を行った。この放電は、組電池42の電圧が1.0Vに到達した段階で終了させた。その後、組電池42を1時間休止させた。以上のような条件で充放電操作を行い、その際の各単電池間の温度を測定した。各単電池間の温度と経過時間との関係を表したグラフを図3に示した。なお、図3中において、参照符号t1は第1熱電対t1の温度、参照符号t2は第2熱電対t2の温度、参照符号t3は第3熱電対t3の温度、参照符号t4は第4熱電対t4の温度、参照符号t5は第5熱電対t5の温度、参照符号t6は第6熱電対t6の温度をそれぞれ示している。
一方、各熱電対が測定した最高温度を表1に示した。
ここで、上記した第1熱電対t1により測定される温度は、前側第1電池a1の温度を表している。なお、前側第1電池a1と対称となる後側第1電池b1の温度も、この第1熱電対t1により測定される温度とほぼ同じであると考えられる。また、上記した熱電対t2により測定される温度は、前側第2電池a2の温度を表している。なお、前側第2電池a2と対称となる後側第2電池b2の温度も、この第2熱電対t2により測定される温度とほぼ同じであると考えられる。また、上記した熱電対t3により測定される温度は、前側第3電池a3の温度を表している。なお、前側第3電池a3と対称となる後側第3電池b3の温度も、この第3熱電対t3により測定される温度とほぼ同じであると考えられる。また、上記した第4熱電対t4により測定される温度は、前側第4電池a4の温度を表している。なお、前側第4電池a4と対称となる後側第4電池b4の温度も、この第4熱電対t4により測定される温度とほぼ同じであると考えられる。また、上記した熱電対t5により測定される温度は、前側第5電池a5の温度を表している。なお、前側第5電池a5と対称となる後側第5電池b5の温度も、この第5熱電対t5により測定される温度とほぼ同じであると考えられる。また、上記した熱電対t6により測定される温度は、前側第6電池a6の温度を表している。なお、前側第6電池a6と対称となる後側第6電池b6の温度も、この第6熱電対t6により測定される温度とほぼ同じであると考えられる。
表1における第1熱電対t1が測定した最高温度は、前側第1電池a1及び後側第1電池b1を含む領域を第1領域とした場合に、当該第1領域が少なくとも到達する温度を示している。また、表1における第2熱電対t2が測定した最高温度は、中心位置Cから前側第2電池a2までの領域及び中心位置Cから後側第2電池b2までの領域を含む領域を第2領域とした場合に、当該第2領域が少なくとも到達する温度を示している。また、表1における第3熱電対t3が測定した最高温度は、中心位置Cから前側第3電池a3までの領域及び中心位置Cから後側第3電池b3までの領域を含む領域を第3領域とした場合に、当該第3領域が少なくとも到達する温度を示している。また、表1における第4熱電対t4が測定した最高温度は、中心位置Cから前側第4電池a4までの領域及び中心位置Cから後側第4電池b4までの領域を含む領域を第4領域とした場合に、当該第4領域が少なくとも到達する温度を示している。また、表1における第5熱電対t5が測定した最高温度は、中心位置Cから前側第5電池a5までの領域及び中心位置Cから後側第5電池b5までの領域を含む領域を第5領域とした場合に、当該第5領域が少なくとも到達する温度を示している。また、表1における第6熱電対t6が測定した最高温度は、中心位置Cから前側第6電池a6までの領域及び中心位置Cから後側第6電池b6までの領域を含む領域を第6領域とした場合に、当該第6領域が少なくとも到達する温度を示している。
次に、上記した各領域に含まれる単電池の個数及び各領域が組電池42の全体に占める比率を表1に併せて示した。具体的には、上記した第1領域に含まれる単電池の個数は、2個であり、組電池42の全体の単電池12個中17%を占めている。また、上記した第2領域に含まれる単電池の個数は、4個であり、組電池42の全体の単電池12個中33%を占めている。また、上記した第3領域に含まれる単電池の個数は、6個であり、組電池42の全体の単電池12個中50%を占めている。また、上記した第4領域に含まれる単電池の個数は、8個であり、組電池42の全体の単電池12個中67%を占めている。また、上記した第5領域に含まれる単電池の個数は、10個であり、組電池42の全体の単電池12個中83%を占めている。また、上記した第6領域に含まれる単電池の個数は、12個であり、組電池42の全体の単電池12個中100%を占めている。
Figure 2020047529
図3のグラフより、充電時の組電池42の各部の温度は、中心位置Cが最も高く、この中心位置Cから離れるにしたがって低くなっていることがわかる。ここで、中心位置Cに配設された第1熱電対t1の温度変化の挙動と第2熱電対t2の温度変化の挙動とはほぼ同じであり、温度もほぼ同じであることがわかる。
表1より、第1熱電対t1は33.1℃を示しており、第2熱電対t2は32.9℃を示しており、組電池においては中央部分の33%の範囲がほぼ同じ温度で最も発熱するといえる。
このことから、組電池の長手方向の全体に対し少なくとも中央部分を含む33%の領域は、熱が蓄積し易いので、電解液の量を増やすことが、組電池のサイクル寿命特性の改善には有効であると考えられる。このため、組電池2においては、第1の単電池群10に含まれている単電池の数は、組電池2に含まれる単電池の総数の33%以上とすることが好ましい。第1の単電池群10に含まれている単電池の数を、組電池2に含まれる単電池の総数の33%以上とすることにより、電解液を多く含む第1の単電池6が、組電池2の中央部分において、最も発熱する部分をカバーできる領域を占めるようになるからである。
一方、組電池の長手方向の全体に対し中央部分を含む50%の領域を超えると、熱の蓄積量も減ってくる。上記したような50%を超える領域においても単電池の電解液の量を多くすると、電解液はあまり消耗せず、逆に、充電末期における電池の内圧の上昇を招くおそれがある。よって、第1の単電池群10に含まれている単電池の数は、組電池2に含まれる単電池の総数の50%以下とすることが好ましい。
なお、組電池2に含まれる単電池4の総数は、特に限定されるものではないが、単電池4が10個以上であれば、蓄電・バックアップシステムのニーズに十分応えられるので、10個以上とすることが好ましい。また、組電池2に含まれる単電池4の総数は、多いほど大容量化が図れるので、なるべく多い個数とすることが好ましいが、組電池2の取り回し等を考慮すると、30個以下とすることが好ましい。
なお、図1では、組電池2について概略的に表現してあり、リードや端子は図示を省略している。また、図2についても同様である。
[実施例]
1.組電池の製造
(実施例1)
(1)単電池の製造
一般的なニッケル水素蓄電池に用いられるニッケル正極、水素吸蔵合金負極及びセパレータを準備した。準備したニッケル正極と、水素吸蔵合金負極とをセパレータを間に介在させた状態で重ね合わせ、電極群を製造した。この電極群は10個製造した。
一方、単電池用容器を10個準備した。この単電池用容器は、図1における矢印X方向の長さが180mm、矢印Y方向の長さが240mm、矢印Z方向の長さが30mmの扁平な箱形状をなしている。
更に、溶質としてNaOH及びLiOHを含んでいるアルカリ電解液を準備した。このアルカリ電解液において、NaOHの濃度は7.50mol/l、LiOHの濃度は0.50mol/lに調整されている。なお、このアルカリ電解液のアルカリ成分の濃度の総和は8.00mol/lである。
上記のようにして準備した電極群を単電池用容器に収容した。
電極群を収容した単電池用容器10個のうち6個につきアルカリ電解液を所定量注入にした。このときの注入量を100質量%とする。その後、かかる単電池用容器を密閉し、単電池4を6個製造した。この電池を第2の単電池8とする。
一方、得られた電極群を収容した単電池用容器10個のうち4個につき、上記した第2の単電池8よりも9質量%多い、109質量%に相当する量のアルカリ電解液を注入した。その後、かかる単電池用容器を密閉し、単電池4を4個製造した。この電池を第1の単電池6とする。
(2)組電池の組立
4個の第1の単電池6につき、それぞれ、箱形状における各面のうち最も面積の大きい面同士が合致して接触するように組み合わせて直線状に連結した。
更に、連結された4個の第1の単電池6を挟むように両側に第2の単電池8を3個ずつ同様に連結させた。これにより、図1に示すような、中央部分に第1の単電池6が4個配置され、この中央部分を挟む両側に第2の単電池8が3個ずつ配置された態様の組電池2を得た。
なお、各単電池4は、正極端子及び負極端子を有しており(共に図示せず)、これら正極端子及び負極端子は、リード(図示せず)により適切に電気的に直列に接続されている。
(3)初期活性化処理
組電池2を、25℃の環境下に1日間放置後、0.1Cの充電電流で16時間の充電を行った。その後、当該組電池2を25℃の環境下で12時間放置した。その後、0.2Cの放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させた。このような充放電作業を2回繰り返すことにより初期活性化処理を行った。このようにして、組電池2を使用可能状態とした。
(実施例2)
第1の単電池6として、第2の単電池8よりも30質量%多い、130質量%に相当する量のアルカリ電解液が注入された単電池を用いたことを除いて、実施例1と同様にして、組電池を製造した。
(実施例3)
第1の単電池6として、第2の単電池8よりも5質量%多い、105質量%に相当する量のアルカリ電解液が注入された単電池を用いたことを除いて、実施例1と同様にして、組電池を製造した。
(比較例1)
第1の単電池6に第2の単電池8と同量(100質量%)のアルカリ電解液を注入したことを除いて、実施例1と同様にして、組電池を製造した。
(比較例2)
第1の単電池6として、第2の単電池8よりも35質量%多い、135質量%に相当する量のアルカリ電解液が注入された単電池を用いたことを除いて、実施例1と同様にして、組電池を製造した。
(比較例3)
第1の単電池6として、第2の単電池8よりも3質量%多い、103質量%に相当する量のアルカリ電解液が注入された単電池を用いたことを除いて、実施例1と同様にして、組電池を製造した。
2.組電池の評価
(1)サイクル寿命試験
初期活性化処理済みの実施例1〜3、比較例1〜3の各組電池について、40℃の環境下にて、1.0Itで1時間充電を行い、その後、20分間放置した。その後、同一の環境下にて1.0Itで組電池の電圧が1.0Vになるまで放電した後、10分間放置した。
上記した充放電のサイクルを1サイクルとして充放電を繰り返し、各サイクルにおける放電容量を測定した。ここで、1サイクル目の充放電での放電容量を初期容量とし、以下の(I)式から各サイクルにおける容量維持率を算出した。
容量維持率[%]=(各サイクルにおける放電容量/初期容量)×100・・・(I)
そして、各組電池につき容量維持率が60%に到達するまでのサイクル数を数えた。その回数をサイクル寿命とした。ここで、比較例1の組電池を基準品とし、この基準品のサイクル数を100とした場合の各組電池のサイクル数の比を求めた。この比をサイクル寿命特性比として表2に示した。なお、このサイクル寿命特性比の値が大きいほどサイクル寿命特性に優れていることを示している。
Figure 2020047529
(2)考察
実施例1の組電池は、最も長寿命であった。これは、組電池の位置毎のアルカリ電解液の量が最もバランスよく揃えられたためであると考えられる。
実施例2及び3の組電池も実施例1の組電池には劣るが、従来品でもある比較例1の組電池よりも長寿命の結果となり、注入したアルカリ電解液量の調整による長寿命化の効果がみられた。
比較例2の組電池は、比較例1の組電池よりもサイクル寿命が短くなっている。これは、比較例2の組電池では、中心部の第1の単電池においてアルカリ電解液過多による内圧上昇が起こり、両端部の第2の単電池においてアルカリ電解液の減少による内部抵抗の上昇が起こり、これらの影響によりサイクル寿命が短くなったと考えられる。
比較例3の組電池は、比較例1の組電池よりもサイクル数はわずかに改善しただけである。これは、比較例3の組電池では、中央部の第1の単電池のアルカリ電解液の量が、両端部の第2の単電池のアルカリ電解液の両よりも多いが、その増量幅が少ないため、サイクル寿命を延ばす効果は限定的であったためと考えられる。つまり、アルカリ電解液の量の調整が不十分であったためと考えられる。
以上より、実施例の組電池のように、熱が蓄積し易い中央部分では、熱の蓄積が起こり難い両端部よりもアルカリ電解液の注入量を増やし、その注入量のバランスを所定範囲に調整すると、従来よりも優れたサイクル寿命特性を示す組電池が得られるといえる。
なお、本発明は、上記した実施形態及び実施例に記載したニッケル水素蓄電池に限定されるものではなく、種々の変更が可能であり、組電池を構成する単電池は、ニッケルカドミウム蓄電池等の他のアルカリ蓄電池であってもよい。
<本発明の態様>
本発明の第1の態様は、少なくとも3個の単電池が直線状に配設されて形成された組電池において、前記直線状に延びる方向における中央部分に位置する少なくとも1個の前記単電池を含む第1の単電池群と、前記第1の単電池群を挟む部分に位置する複数の前記単電池を含む第2の単電池群と、を備え、前記第1の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量は、前記第2の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量よりも、5質量%以上、30質量%以下の量だけ多い、組電池である。
本発明の第2の態様は、前述した本発明の第1の態様において、前記単電池のそれぞれは、扁平な箱形状をなしており、前記箱形状における各面のうち最も面積の大きい面同士が合致して接触するように組み合わされて直線状に配置され連結されている、組電池である。
本発明の第3の態様は、前述した本発明の第1の態様又は本発明の第2の態様において、前記第1の単電池群を構成する前記単電池の数が、前記組電池に含まれる前記単電池の総数の33%以上、50%以下である、組電池である。
本発明の第4の態様は、前述した本発明の第1の態様〜本発明の第3の態様の何れかにおいて、前記単電池の総数は、10個以上である、組電池である。
2 組電池
4 単電池
6 第1の単電池
8 第2の単電池
10 第1の単電池群
12 第2の単電池群

Claims (4)

  1. 少なくとも3個の単電池が直線状に配設されて形成された組電池において、
    前記直線状に延びる方向における中央部分に位置する少なくとも1個の前記単電池を含む第1の単電池群と、
    前記第1の単電池群を挟む部分に位置する複数の前記単電池を含む第2の単電池群と、を備え、
    前記第1の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量は、前記第2の単電池群に含まれる前記単電池に注入されている電解液の量よりも、5質量%以上、30質量%以下の量だけ多い、組電池。
  2. 前記単電池のそれぞれは、扁平な箱形状をなしており、前記箱形状における各面のうち最も面積の大きい面同士が合致して接触するように組み合わされて直線状に配置され連結されている、請求項1に記載の組電池。
  3. 前記第1の単電池群を構成する前記単電池の数が、前記組電池に含まれる前記単電池の総数の33%以上、50%以下である、請求項1又は2に記載の組電池。
  4. 前記単電池の総数は、10個以上である、請求項1〜3の何れかに記載の組電池。
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