JP2020046331A - 橋梁評価システムおよび橋梁評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】橋梁の状態を精度良く判定すること。【解決手段】一実施形態に係る橋梁評価システムは、第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する物体を撮像した第2画像データとを取得する取得部と、第1画像データを解析することで物体の重量を第1重量として算出し、第2画像データを解析することで物体の重量を第2重量として算出する算出部と、第1重量と第2重量との差異に基づいて第2橋梁の状態を判定する判定部とを備える。【選択図】図2
Description
本発明の一側面は橋梁評価システムおよび橋梁評価方法に関する。
橋梁の状態を評価する手法が従来から知られている。例えば、特許文献1には、計測対象の剛性分布を測定する剛性測定装置が記載されている。この装置は変位算出部、荷重推定部、および剛性算出部を備える。変位算出部は、複数の時刻において計測対象が撮像された複数の撮像画像を用いて、計測対象に設定された複数の計測点のそれぞれについて時間経過に伴う空間的な変位を示す変位分布を算出する。荷重推定部は、その複数の撮像画像を用いて、時間経過に伴う計測対象に加わる荷重の空間的な分布を示す荷重分布を推定する。剛性算出部は、変位分布と荷重分布とを用いて計測対象の剛性分布を算出する。
しかし、或る一つの橋梁に掛かる荷重を精度良く推定することは困難であるため、荷重分布を前提とする上記の技術では橋梁の状態を評価することが難しい。そこで、橋梁の状態を精度良く判定することが望まれている。
本発明の一側面に係る橋梁評価システムは、第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する物体を撮像した第2画像データとを取得する取得部と、第1画像データを解析することで物体の重量を第1重量として算出し、第2画像データを解析することで物体の重量を第2重量として算出する算出部と、第1重量と第2重量との差異に基づいて第2橋梁の状態を判定する判定部とを備える。
本発明の一側面に係る橋梁評価方法は、コンピュータシステムにより実行される橋梁評価方法であって、第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する物体を撮像した第2画像データとを取得する取得ステップと、第1画像データを解析することで物体の重量を第1重量として算出し、第2画像データを解析することで物体の重量を第2重量として算出する算出ステップと、第1重量と第2重量との差異に基づいて第2橋梁の状態を判定する判定ステップとを含む。
このような側面においては、或る一つの物体の重量が第1画像データおよび第2画像データのそれぞれから算出され、算出された二つの重量の差異に基づいて第2橋梁の状態が判定される。状態を評価しようとする橋梁とは別の橋梁が基準として設定され、一つの物体の重量を二つの橋梁のそれぞれについて求めて二つの計算結果を比較することで橋梁の状態が相対的に判定される。この手法により、或る一つの橋梁に掛かる荷重そのものを正確に求めなくても、橋梁の状態を精度良く判定することが可能になる。
本発明の一側面によれば、橋梁の状態を精度良く判定することができる。
以下、添付図面を参照しながら本開示での実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
実施形態に係る橋梁評価システム10は、橋梁の状態を判定するコンピュータシステムである。橋梁評価システム10は1以上の橋梁のそれぞれについて状態を判定することができる。
橋梁とは、川、谷、海峡、他の通路などの下部空間を閉じることなく作られた、通路を支持する構造物である。この通路は交通路および輸送路の少なくとも一方として機能してもよく、例えば、道路、鉄道、水路、歩道として機能してもよい。橋梁の例として道路橋、水路橋、跨線橋、鉄道橋、および歩道橋が挙げられるが、橋梁の種類は何ら限定されない。
橋梁の状態とは、時間とともに変化する橋梁の様子のことをいう。例えば、橋梁の状態とは、橋梁の劣化の程度であってもよい。橋梁が劣化するとは、時間の経過によって橋梁の品質または性能が損なわれることをいう。橋梁が劣化していないということは、橋梁が健全であること(すなわち、橋梁の品質または性能が維持されていること)を意味する。したがって、橋梁が劣化しているか否かを判定することは、橋梁が健全であるか否かを判定することと実質的に同じであるといえる。
橋梁評価システム10は、或る一つの物体が第1橋梁を通過する場面を撮像した第1画像データと、その物体が第2橋梁を通過する場面を撮像した第2画像データとを取得し、これらの画像データに基づいて橋梁の状態を判定する。具体的には、橋梁評価システム10は第1画像データを解析することでその物体の重量を第1重量として求める。また、橋梁評価システム10は第2画像データを解析することでその物体の重量を第2重量として求める。そして、橋梁評価システム10は第1重量および第2重量の差異に基づいて第2橋梁の状態を判定する。第1橋梁とは判定基準として選択される橋梁のことをいい、第2橋梁とは状態が判定される橋梁のことをいう。例えば、橋梁評価システム10は、健全であることがわかっているかまたは健全であると判定された橋梁を第1橋梁として選択し、状態を判定しようとする橋梁を第2橋梁として選択する。本開示では、橋梁の状態を判定するために重量が算出される物体を「対象物体」ともいう。
図1は、橋梁評価システム10により状態が判定される橋梁の例を模式的に示す図である。図1は、或る1台の自動車90が、5個の橋梁81〜85を含む通行路70を通過する場面を示す。自動車90は橋梁81,82,83,84,85をこの順に通行するものとする。橋梁の種類および構造は限定されず、第1橋梁と第2橋梁とで橋梁の種類および構造が相異なる場合にも、橋梁評価システム10は第2橋梁の状態を判定することができる。
一例として、橋梁81が健全であることがわかっている場合には、橋梁評価システム10は橋梁81を第1橋梁として選択し、橋梁82を第2橋梁として選択することができる。橋梁評価システム10は、自動車90が橋梁81を通過する場面を撮像した第1画像データを解析することで自動車90の重量を第1重量として求める。また、橋梁評価システム10は、自動車90が橋梁82を通過する場面を撮像した第2画像データを解析することで自動車90の重量を第2重量として求める。そして、橋梁評価システム10は第1重量および第2重量の差異に基づいて橋梁82の状態を判定する。橋梁評価システム10は橋梁82を第1橋梁として選択し、橋梁83を第2橋梁として選択して、同様の手法で橋梁83の状態を判定することができる。同様に、橋梁評価システム10は橋梁81〜83のいずれか一つを第1橋梁として選択し、橋梁84または橋梁85を第2橋梁として選択して、同様の手法で橋梁84または橋梁85の状態を判定することができる。
第2橋梁として選択され且つ健全であると判定された橋梁が別の判定処理で第1橋梁として選択されてもよい。一例として、橋梁81が健全であることがわかっている場合には、橋梁評価システム10は橋梁81を第1橋梁として選択し、橋梁82を第2橋梁として選択し、橋梁82が健全であると判定することができる。その後、橋梁評価システム10は橋梁82を第1橋梁として選択し、橋梁83を第2橋梁として選択して、橋梁83が健全であると判定することができる。さらに、橋梁評価システム10は橋梁83を第1橋梁として選択し、橋梁84を第2橋梁として選択して、橋梁84が健全であると判定することができる。さらに、橋梁評価システム10は橋梁84を第1橋梁として選択し、橋梁85を第2橋梁として選択して、橋梁85が健全であると判定することができる。このように、橋梁評価システム10は橋梁が健全であることの確認を連鎖させることで、広い地理的範囲に存在する複数の橋梁(例えば、多数の橋梁)を判定することができる。
「第1橋梁」の用語「第1」および「第2橋梁」の用語「第2」は、物体が通過する順序とは関係ないことに留意されたい。図1の例では、自動車90は橋梁81,82,83,84,85をこの順に通過するが、橋梁評価システム10は、例えば、橋梁83を第1橋梁として選択し、橋梁81または橋梁82を第2橋梁として選択してもよい。
図2は、橋梁評価システム10の機能構成の一例を示す図である。橋梁評価システム10は機能要素として取得部11、特定部12、算出部13、判定部14、および出力部15を備える。
取得部11は、橋梁を通過する物体を撮像した画像データを取得する機能要素である。画像データとは、コンピュータで処理されることによって視認可能となる画像を示すデータである。物体の重量を算出できる限り、画像の形式は限定されない。例えば、画像は動画であってもよいし、連写により得られた複数の静止画の集合でもよいし、動画から抽出された複数フレームの静止画の集合であってもよい。取得部11は動画から複数フレームの静止画を抽出してもよい。取得部11は、第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する該物体を撮像した第2画像データとを取得する。
特定部12は、画像データを解析することで、橋梁を通過する物体を特定する機能要素である。「物体を特定する」とは、個々の物体を他の物体と区別して認識することをいう。
算出部13は、画像データを解析することで、橋梁を通過する物体の重量を算出する機能要素である。重量の具体的な計算方法は限定されず、算出部13は任意の手法を用いて重量を算出してよい。算出部13は、第1画像データを解析することで物体の重量を第1重量として算出し、第2画像データを解析することで該物体の重量を第2重量として算出する。
判定部14は、橋梁の状態を判定する機能要素である。判定部14は、第1橋梁に対応する第1重量と第2橋梁に対応する第2重量との差異に基づいて、第2橋梁の状態を判定する。
出力部15は、判定部14によって得られた判定結果を出力する機能要素である。判定結果の表現方法は限定されない。例えば、判定結果は、「劣化している」「劣化していない」という2段階で表現されてもよいし、「劣化なし」「劣化度=低」「劣化度=中」「劣化度=高」などの3段階以上のレベルで表現されてもよい。あるいは、判定結果は任意の指標で表現されてもよい。あるいは、判定結果はグラフまたはグラフィックを用いて表現されてもよい。いずれにしても、橋梁評価システム10のユーザは判定結果を参照することで橋梁(第2橋梁)の状態を確認することができ、さらに、橋梁(第2橋梁)を補強または改修すべきか否かを判断することもできる。
図2に示すように、橋梁を通過する物体の画像データはカメラ20により得られる。カメラ20は、橋梁を含む空間を撮像して画像データを生成する撮像装置である。カメラ20は橋梁評価システム10の一部として構築されてもよいし、橋梁評価システム10とは別の構成要素として構築されてもよい。カメラ20は、橋梁評価システム10を構成するコンピュータと一体化されてもよい。例えば、一つの橋梁に対して一つのカメラ20が固定的に設置される。複数の橋梁の位置関係によっては、2以上の橋梁が一つのカメラ20で撮像されてもよい。カメラ20は、橋梁の変位を検出することが可能な程度の解像度の画像を生成できる機能を有する。各橋梁の画像データは各カメラ20から通信ネットワークまたは記録媒体を経由して画像データベース22に送られ、画像データベース22に格納される。通信ネットワークの例として移動体通信網、インターネット、およびWAN(Wide Area Network)が挙げられる。記録媒体の例としてSDメモリカードおよびUSBメモリが挙げられる。しかし、通信ネットワークおよび記録媒体はこれらに限定されるものではなく、任意の手法が採用されてよい。
少なくとも二つの橋梁を通過する物体は、物体追跡システム21を用いて特定される。物体追跡システム21は、個々の物体がいつどこを通過するかを特定するために用いられるコンピュータシステムまたは装置である。図2は、物体追跡システム21が、二つの橋梁80を通過する1台の自動車90を追跡する例を示す。
物体追跡システム21の具体的な構成は限定されない。例えば、物体追跡システム21は、個々の橋梁を撮影する少なくとも一つのカメラを含んで構成されてもよい。カメラで得られた追跡画像は通信ネットワークまたは記録媒体を経由して通行履歴データベース23に送られ、通行履歴の少なくとも一部として通行履歴データベース23に格納される。上述したように、通信ネットワークおよび記録媒体の種類は何ら限定されず、任意の手法が採用されてよい。カメラ20が物体追跡システム21のために用いられてもよい。
あるいは、物体追跡システム21はGPS(全地球測位システム)を応用して構成されてもよい。例えば、物体追跡システム21は、車両に搭載されて且つGPS機能を有するドライブレコーダを含んで構成されてもよいし、通行人または運転者により携帯されて且つGPS機能を有する通信端末を含んで構成されてもよい。あるいは、物体追跡システム21は移動体通信網から得られる携帯端末の基地局情報を物体の位置情報として取得してもよい。GPS機能または基地局情報から得られた位置情報は、任意の通信ネットワークまたは任意の記録媒体を経由して通行履歴データベース23に送られ、通行履歴の少なくとも一部として通行履歴データベース23に格納される。
画像データベース22は画像データを一時的にまたは永続的に記憶する装置(記憶部)である。画像データベース22は橋梁評価システム10の一部として構築されてもよいし、橋梁評価システム10とは別の構成要素として構築されてもよい。取得部11は画像データベース22にアクセスして画像データを読み出すことができる。画像データベース22は必須の構成要素ではなく、橋梁評価システム10はカメラ20から直接に画像データを受信してもよい。一例では、それぞれの画像データは、撮影日時と、橋梁を一意に特定する識別子である橋梁IDと関連付けられてもよい。
通行履歴データベース23は、物体追跡システム21を用いて生成された通行履歴を一時的にまたは永続的に記憶する装置(記憶部)である。通行履歴は、物体がいつどの橋梁を通過したかを特定または推定するために用いられるデータである。通行履歴データベース23は橋梁評価システム10の一部として構築されてもよいし、橋梁評価システム10とは別の構成要素として構築されてもよい。特定部12は通行履歴データベース23にアクセスして通行履歴を読み出すことができる。通行履歴データベース23は必須の構成要素ではなく、橋梁評価システム10は物体追跡システム21から直接に通行履歴を受信してもよい。物体追跡システム21がカメラを備える場合には、通行履歴は、そのカメラから得られた追跡画像と、撮影日時と、橋梁IDとを含んでもよい。物体追跡システム21がGPSまたは基地局情報を用いる場合には、通行履歴は、装置(例えばドライブレコーダ、通信端末、または車両)を一意に特定する識別子と、位置情報と、その位置情報が記録された日時とを含んでもよい。
一例では重量データベース24が用いられてもよい。重量データベース24は、橋梁評価システム10により算出された物体の重量に関する重量データを一時的にまたは永続的に記憶する装置(記憶部)である。重量データベース24は橋梁評価システム10の一部として構築されてもよいし、橋梁評価システム10とは別のコンピュータシステムとして構築されてもよい。一例では、算出部13が重量データベース24にアクセスして重量データを重量データベース24に格納し、判定部14が橋梁の状態を判定するためにその重量データを読み出す。
一例では、重量データは、橋梁ID、物体ID、物体の重量、および通過日時を含むレコードで構成されてもよい。物体IDは物体を一意に特定するための識別子である。通過日時は物体が橋梁を通過した日時であり、物体の重量はその通過を映した画像データから算出される。
図3〜図5を参照しながら、橋梁の状態を判定する処理の一例を説明する。図3は、或る一つの橋梁を通過する物体の重量を算出する処理の一例を処理フローS1として示すフローチャートである。図4は橋梁の変形の一例を模式的に示す図である。図5は橋梁の状態を判定する処理の一例を処理フローS2として示すフローチャートである。
まず、処理フローS1について説明する。ステップS101では、取得部11が一つの橋梁と一つの対象物体とに対応する画像データを取得する。画像データの取得方法は限定されない。例えば、取得部11は画像データベース22からその画像データを取得してもよいし、カメラ20から直接にその画像データを受信してもよい。一例では、取得部11はその画像データから、対象物体の重量の算出に必要な部分のみを抽出してもよい。「対象物体の重量の算出に必要な部分」とは、或る時間幅の分の動画であってもよいし、該時間幅において連続的に撮影された複数の静止画の集合であってもよい。取得部11は対象物体のみが通過する場面を撮像した部分のみを画像データから抽出する。取得部11は画像から物体を検出または推定する既知の技術を用いて、物体が橋梁を通過する画面を画像データから自動的に抽出する事ができる。その既知の技術の例としてテンプレートマッチングおよび深層学習が挙げられるが、物体を検出または推定する技術はこれらに限定されない。このような特定の場面を画像データから抽出する処理は必須ではない。例えば、人手の処理によってその抽出が為された画像データが予め画像データベース22に格納され、取得部11がその編集済みの画像データを取得してもよい。
ステップS102では、特定部12がその画像データ中の対象物体を特定する。特定部12は画像データベース22内の画像データと通行履歴データベース23内の通行履歴とを参照し、これらのデータに基づいて、画像データベース22の画像データに記録された対象物体に物体IDを関連付ける。対象物体が物体IDに関連付けられることでその対象物体が特定される。したがって、特定部12は物体追跡システム21の一部である、ということもできる。
対象物体の特定方法は限定されない。例えば、通行履歴が追跡画像を含む場合には、特定部12はステップS101で取得された画像データ(以下では「取得済み画像データ」ともいう。)の橋梁および時間帯に対応する追跡画像を解析することで対象物体を特定してもよい。例えば、物体が車両であれば、物体追跡システム21は追跡画像に対して文字認識を実行してその車両のナンバプレートを認識することで、個々の車両を特定することができる。一つのカメラが複数の橋梁を撮影する場合には、物体追跡システム21は、取得済み画像データの橋梁および時間帯に対応する追跡画像を解析することで車両を特定することが可能である。通行履歴が位置情報を含む場合には、特定部12は、取得済み画像データの橋梁および時間帯に対応する位置情報を抽出することで対象物体を特定してもよい。
ステップS103では、算出部13が、取得済み画像データに映っている橋梁の変位を算出する。本開示では、変位とは、橋梁に設定された計測点が荷重を受けて変形した際の該計測点の移動量のことをいう。算出部13は橋梁の橋桁に対応させて少なくとも一つの計測点を設定し、対象物体が橋梁を通過する間に生ずる各計測点の変位の推移を算出する。変位の推移とは、時間の経過に伴って生ずる変位の変化のことをいう。算出部13は、ブロック・マッチング法、デジタル画像相関法などの既知の技術を用いて画像データを解析することで、その変位の推移を算出することができる。ブロック・マッチング法とは、二つの画像のうちの一方を複数のブロックに分割し、各ブロックについて、他方の画像上で対応する位置を探索することで変位を求める手法である。デジタル画像相関法とは、二つの画像の間で特定のランダムパターンの位置を比較することで変位を求める手法である。算出部13は得られた変位の推移に対してローパスフィルタを適用することで、振動成分を取り除いて計測点の静的な変化を求めてもよい。この場合には、ローパスフィルタを適用する前の変位は仮の変位であるということができ、ローパスフィルタを適用することで得られる値が求めるべき変位であるということができる。ローパスフィルタを用いることで、変位の推移をより正確に求めることができる。
ステップS104では、算出部13が、算出された変位に基づいて対象物体の重量を算出する。具体的には、算出部13はBWIM(Bridge Weigh−In−Motion)という手法を用いて変位の推移から対象物体の重量を算出する。BWIMとは、橋梁を秤に見立て、橋桁などの橋梁の部材に発生するひずみ応答またはたわみ応答を解析することにより、車両などの物体の重量を測定する技術である。BWIMを用いる場合には、初めに、重量が既知である第1物体(例えば車両)に橋梁を通過させることで、計測点でのひずみ応答またはたわみ応答が測定されて影響線が算出される。そして、その影響線と第1物体の荷重(例えば、車両であれば軸荷重)とに基づいてひずみまたはたわみの理論値が算出される。その後、重量が未知の第2物体(例えば車両)がその橋梁を通過してひずみまたはたわみの実測値が得られると、理論値と実測値との差が最小となるように第2物体の重量が算出される。算出部13はこのBWIMを用いて、算出された変位の推移(すなわち、ひずみ応答またはたわみ応答)から対象物体の重量を算出することができる。算出部13は、算出した対象物体の重量を示す重量データを重量データベース24に格納してもよい。例えば、算出部13は、対象物体の物体IDと、画像データに映された橋梁の橋梁IDと、対象物体が橋梁を通過した日時と、算出された重量とを含む重量データを格納する。
算出部13はたわみ応答に基づくBWIMを用いてもよい。たわみ応答に基づくBWIMの詳細は、例えば下記の参考文献1に記載されている。
(参考文献1)関屋英彦、他3名、「MEMS加速度センサを用いた変位計測に基づくPortable−Weigh−In−Motionシステムの提案」、土木学会論文集A1(構造・地震工学)、2016年、第72巻、第3号、p.364−379
(参考文献1)関屋英彦、他3名、「MEMS加速度センサを用いた変位計測に基づくPortable−Weigh−In−Motionシステムの提案」、土木学会論文集A1(構造・地震工学)、2016年、第72巻、第3号、p.364−379
図4を参照しながらステップS103,S104の一例を説明する。対象物体である自動車90が橋梁80を通過する場面を移した画像データが取得された場合には、算出部13はこの橋梁80に計測点80aを設定し、この計測点80aの変位xの推移を求める。そして、算出部13はBWIMを用いて、その変位xの推移から自動車90の重量を算出する。
算出部13は、少なくとも一つの計測点のそれぞれについて対象物体の重量を算出することができる。一つの橋梁について複数の計測点を設定した場合には、算出部13は個々の計測点について独立に対象物体の重量を算出することができる。したがって、算出部13が一つの橋梁の複数の計測点のそれぞれについて対象物体の重量を算出した場合には、一つの橋梁と一つの対象物体との組合せについて複数の重量が得られる。この場合には、算出部13は、複数の重量を含む重量データを生成する。
橋梁評価システム10は、一つの橋梁を一つの物体が通過する場面を撮像したそれぞれの画像データについて処理フローS1を実行することで、複数の橋梁について重量データを蓄積することができる。複数の橋梁を通過した一つの対象物体に対応して、それぞれの橋梁について少なくとも一つの重量が算出されるので、該対象物体に対応して重量データの複数のレコードが得られる。橋梁評価システム10はその重量データを用いて処理フローS2を実行することで橋梁を評価する。
その処理フローS2について説明する。ステップS201では、判定部14が第1橋梁および第2橋梁を選択する。例えば、判定部14は、健全であることがわかっている橋梁を第1橋梁として選択し、状態を判定しようとする橋梁を第2橋梁として選択する。
ステップS202では、判定部14が重量データベース24を参照して、第1橋梁および第2橋梁の双方を通過した一つの対象物体を選択する。
ステップS203では、判定部14がその対象物体と第1橋梁とに対応する重量データを第1重量データとして重量データベース24から取得する。第1重量データは対象物体の重量を第1重量として含む。第1重量は、第1橋梁に設定された第1計測点の第1変位に基づく値である。
ステップS204では、判定部14は、その対象物体と第2橋梁とに対応する重量データを第2重量データとして重量データベース24から取得する。第2重量データはその対象物体の重量を第2重量として含む。第2重量は、第2橋梁に設定された第2計測点の第2変位に基づく値である。
判定部14は、互いの通過日時の差が所与の範囲内である第1および第2の重量データを取得する。この理由は、対象物体の実際の重量が変化しないことを前提として二つの橋梁での重量の推定値を比較するためである。例えば、対象物体が車両であれば、乗車人数および積み荷が変化しないことが前提とされる。第1および第2の重量データを取得する際に設定される所与の時間範囲は、その前提を満たすことが期待できる時間幅に設定される。所与の時間範囲は、対象物体の特性と第1橋梁および第2橋梁間の距離との少なくとも一方に基づいて設定され、例えば、数分〜1時間の間で設定されてもよい。
第1重量データが複数の計測点についての複数の重量を含む場合には、判定部14は該複数の重量に基づいて第1重量を設定してもよい。例えば、判定部14は複数の重量から選択される一つの重量を第1重量として設定してもよく、具体的には、複数の重量の最小値または最大値を第1重量として設定してもよい。あるいは、判定部14は複数の重量の統計値を第1重量として設定してもよく、例えば、複数の重量の平均値または中央値を第1重量として設定してもよい。あるいは、判定部14は最小二乗法を用いて、複数の重量と推定重量との誤差の二乗和が最小になる推定重量を求め、この推定重量を第1重量として設定してもよい。
ステップS205では、判定部14が第1重量と第2重量とを比較することで第2橋梁の状態を判定する。一例として、判定部14は、第2重量が第1重量よりも大きい場合に第2橋梁が劣化していると判定し、第2重量が第1重量以下である場合に第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。あるいは、判定部14は、第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合に第2橋梁が劣化していると判定し、そうではない場合に第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。例えば、判定部14は、第2重量が第1重量よりも10%以上大きい場合(すなわち、第2重量≧第1重量×1.1である場合)に第2橋梁が劣化していると判定し、そうではない場合(すなわち、第2重量<第1重量×1.1である場合)に第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。第1橋梁および第2橋梁を通過する間に対象物体の実際の重量が変わらないという前提にもかかわらず第2重量が第1重量よりも大きいということは、第1橋梁よりも第2橋梁の方が対象物体の通過時に大きく歪んでおり、したがって、第2橋梁の剛性が低いことを意味し得る。したがって、第2重量が第1重量よりも大きいという事実から、第2橋梁が劣化していると判定することができる。あるいは、判定部14は第1重量に対する第2重量の増加率を判定結果として設定してもよい。
第2重量データが複数の計測点についての複数の重量を含む場合には、判定部14は該複数の重量に基づいて第2重量を設定してもよい。例えば、判定部14は複数の重量から選択される一つの重量を第2重量として設定してもよく、具体的には、複数の重量の最小値または最大値を第2重量として設定してもよい。あるいは、判定部14は複数の重量の統計値を第2重量として設定してもよく、例えば、複数の重量の平均値または中央値を第2重量として設定してもよい。あるいは、判定部14は最小二乗法を用いて、複数の重量と推定重量との誤差の二乗和が最小になる推定重量を求め、この推定重量を第2重量として設定してもよい。
あるいは、判定部14は第2重量データに含まれる複数の重量のそれぞれを第2重量として設定し、それぞれの第2重量を第1重量と比較することで第2橋梁の状態を判定してもよい。判定部14は、少なくとも一つの第2重量が第1重量よりも大きい場合(または、少なくとも一つの第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合)に第2橋梁が劣化していると判定し、そうではない場合に第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。あるいは、判定部14は、複数の第2重量が第1重量よりも大きい場合(または、第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合)に第2橋梁が劣化していると判定し、第1重量よりも大きい第2重量の個数(または、第1重量よりも所与の割合以上に大きい第2重量の個数)が1以下である場合に第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。あるいは、判定部14は、n個(n>1)以上の第2重量が第1重量よりも大きい場合(または、n個(n>1)以上の第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合)に第2橋梁が劣化していると判定し、そうではない場合に第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。あるいは、判定部14は第1重量に対する個々の第2重量の増加率を判定結果として設定してもよい。
あるいは、判定部14は、第2重量が第1重量よりも大きい計測点(または、第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きい計測点)に対応する位置が劣化していると判定してもよい。この判定を実行することで、第2橋梁のどこが劣化しているかを特定することが可能である。あるいは、判定部14は複数の第2重量の中で最も大きい値、すなわち最大の第2重量に対応する計測点が劣化していると判定してもよい。
ステップS206では、出力部15が判定結果を出力する。判定結果の出力方法は限定されない。例えば、出力部15は判定結果を、所定のデータベースに格納してもよいし、他のコンピュータに送信してもよいし、モニタ上に表示してもよい。
ステップS101は取得ステップの一例であり、ステップS102〜S104は算出ステップの一例であり、ステップS201〜S205は判定ステップの一例である。処理フローS1,S2によって、第2橋梁の状態を第1橋梁との相対評価で判定することで、橋梁に掛かる荷重そのもの、すなわち物体の重量そのものを正確に求めることなく、橋梁の状態を精度良く判定することができる。
処理フローS1,S2を実行する場合に、橋梁評価システム10は重量データをいったん重量データベース24に格納しなくてもよい。例えば、橋梁評価システム10は第1橋梁および第2橋梁のそれぞれについて重量データを生成した後に、重量データベース24を用いることなく、それらの重量データを用いて処理フローS2を実行してもよい。
橋梁評価システム10は、或る第2橋梁が劣化していないと判定した場合には、その後に、その第2橋梁を第1橋梁として選択して処理フローS1,S2を実行することで、別の橋梁(第3橋梁)の状態を判定することができる。図1を参照しながら上述したように、橋梁評価システム10は橋梁が健全であることの確認を連鎖させることで、広い地理的範囲に存在する複数の橋梁(例えば、多数の橋梁)を判定することができる。
処理フローS2に関して、判定部14は第1橋梁および第2橋梁の一つの組合せに対して、複数の対象物体のそれぞれで第1重量と第2重量とを比較することで、第2橋梁の状態を判定してもよい。例えば、判定部14は、複数の対象物体について第2重量が第1重量よりも大きい場合(または、第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合)に第2橋梁が劣化していると判定し、そうではない場合に第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。
判定部14は、一または複数の対象物体について第1重量に対する第2重量の比率が有意に1を超えているか否かを、t検定などの統計的検定を用いて検証してもよい。あるいは、判定部14は、その比率が有意に(1+α)を超えているか否かを、t検定などの統計的検定を用いて検証してもよい。値αは、対象物体の重量が変化する割合に基づいて設定されてもよい。例えば、値αを0.1に設定した場合には、判定部14は、統計的に第2重量が第1重量よりも10%を超えて大きくなった場合に、第2橋梁の状態が有意に変化したと判定する(例えば、第2橋梁が劣化したと判定する)。判定部14は、その比率が1または(1+α)を越えた場合に第2橋梁が劣化していると判定し、そうでない場合には第2橋梁が劣化していないと判定してもよい。あるいは、判定部14は、その比率を判定結果として設定してもよい。
t検定などの統計的検定の利用も、第1重量と第2重量との差異に基づいて第2橋梁の状態を判定する一例であり、より具体的には、第2重量が第1重量よりも大きい場合に(または、第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合に)第2橋梁が劣化していると判定する一例である。
上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態における橋梁評価システムは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図6は、橋梁評価システム10として機能するコンピュータ100のハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ100は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含んでもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。橋梁評価システム10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
橋梁評価システム10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、橋梁評価システム10の各機能要素は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、コンピュータ100は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
以上説明したように、本発明の一側面に係る橋梁評価システムは、第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する物体を撮像した第2画像データとを取得する取得部と、第1画像データを解析することで物体の重量を第1重量として算出し、第2画像データを解析することで物体の重量を第2重量として算出する算出部と、第1重量と第2重量との差異に基づいて第2橋梁の状態を判定する判定部とを備える。
本発明の一側面に係る橋梁評価方法は、コンピュータシステムにより実行される橋梁評価方法であって、第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する物体を撮像した第2画像データとを取得する取得ステップと、第1画像データを解析することで物体の重量を第1重量として算出し、第2画像データを解析することで物体の重量を第2重量として算出する算出ステップと、第1重量と第2重量との差異に基づいて第2橋梁の状態を判定する判定ステップとを含む。
このような側面においては、或る一つの物体の重量が第1画像データおよび第2画像データのそれぞれから算出され、算出された二つの重量の差異に基づいて第2橋梁の状態が判定される。状態を評価しようとする橋梁とは別の橋梁が基準として設定され、一つの物体の重量を二つの橋梁のそれぞれについて求めて二つの計算結果を比較することで橋梁の状態が相対的に判定される。この手法により、或る一つの橋梁に掛かる荷重そのものを正確に求めなくても、橋梁の状態を精度良く判定することが可能になる。
他の側面に係る橋梁評価システムでは、算出部が、第1画像データを解析することで、物体が第1橋梁を通過する際の第1橋梁の少なくとも一つの第1計測点の第1変位を算出し、該第1変位に基づいて第1重量を算出し、第2画像データを解析することで、物体が第2橋梁を通過する際の第2橋梁の少なくとも一つの第2計測点の第2変位を算出し、該第2変位に基づいて第2重量を算出してもよい。計測点の変位を求め、その変位に基づいて物体の重量を求めることで、物体の重量を正確に求めることができる。
他の側面に係る橋梁評価システムでは、算出部がBWIMを用いて、第1変位から第1重量を算出し、第2変位から第2重量を算出してもよい。BWIMという手法を用いることで物体の重量を正確に求めることができる。
他の側面に係る橋梁評価システムでは、算出部が、ローパスフィルタを用いて第1変位および第2変位を算出してもよい。この手法により、振動成分が除かれて計測点の静的な変化が得られるので、より正確な変位を得ることができる。
他の側面に係る橋梁評価システムでは、算出部が、第2橋梁の複数の第2計測点に対応する複数の第2重量を算出し、判定部が、複数の第2重量のそれぞれについて第1重量との差異を算出することで複数の差異を取得し、該複数の差異に基づいて第2橋梁の状態を判定してもよい。この手法により、第2橋梁の個々の場所の状態を判定することができ、したがって、例えば第2橋梁のどこが劣化しているかを判定することが可能である。
他の側面に係る橋梁評価システムでは、判定部が、第2重量が第1重量よりも大きい場合に、第2橋梁が劣化していると判定してもよい。第2重量が第1重量よりも大きいということは、第1橋梁よりも第2橋梁の方が物体の通過時に大きく歪んでおり、したがって、第2橋梁の剛性が低いことを意味し得る。したがって、第2重量が第1重量よりも大きいという事実から、第2橋梁が劣化していると判定することができる。
他の側面に係る橋梁評価システムでは、判定部が、第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合に、第2橋梁が劣化していると判定してもよい。第2重量が第1重量よりも所与の割合以上に大きいということは、第1橋梁よりも第2橋梁の方が物体の通過時に大きく歪んでおり、したがって、第2橋梁の剛性が低いことを意味し得る。したがって、第2重量が第1重量よりも大きいという事実から、第2橋梁が劣化していると判定することができる。
他の側面に係る橋梁評価システムでは、取得部がさらに、第3橋梁を通過する物体を撮像した第3画像データを取得し、算出部がさらに、第3画像データを解析することで物体の重量を第3重量として算出し、判定部がさらに、第2重量と第3重量との差異に基づいて第3橋梁の状態を判定してもよい。この場合には、状態が判定された第2橋梁を基準としてさらに別の橋梁(第3橋梁)の状態が判定される。この手法を用いることで、橋梁が健全であることの確認を連鎖させることが可能になり、ひいては、広い地理的範囲に存在する複数の橋梁(例えば、多数の橋梁)を判定することができる。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE−Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS−GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS−GW)であってもよい。
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、基地局が有する機能をユーザ端末が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、ユーザ端末が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
10…橋梁評価システム、11…取得部、12…特定部、13…算出部、14…判定部、15…出力部、20…カメラ、21…物体追跡システム、22…画像データベース、23…通行履歴データベース、24…重量データベース、80〜85…橋梁、90…自動車(物体)。
Claims (9)
- 第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する前記物体を撮像した第2画像データとを取得する取得部と、
前記第1画像データを解析することで前記物体の重量を第1重量として算出し、前記第2画像データを解析することで前記物体の重量を第2重量として算出する算出部と、
前記第1重量と前記第2重量との差異に基づいて前記第2橋梁の状態を判定する判定部と
を備える橋梁評価システム。 - 前記算出部が、
前記第1画像データを解析することで、前記物体が前記第1橋梁を通過する際の前記第1橋梁の少なくとも一つの第1計測点の第1変位を算出し、該第1変位に基づいて前記第1重量を算出し、
前記第2画像データを解析することで、前記物体が前記第2橋梁を通過する際の前記第2橋梁の少なくとも一つの第2計測点の第2変位を算出し、該第2変位に基づいて前記第2重量を算出する、
請求項1に記載の橋梁評価システム。 - 前記算出部がBWIMを用いて、前記第1変位から前記第1重量を算出し、前記第2変位から前記第2重量を算出する、
請求項2に記載の橋梁評価システム。 - 前記算出部が、ローパスフィルタを用いて前記第1変位および前記第2変位を算出する、
請求項2または3に記載の橋梁評価システム。 - 前記算出部が、前記第2橋梁の複数の前記第2計測点に対応する複数の前記第2重量を算出し、
前記判定部が、前記複数の第2重量のそれぞれについて前記第1重量との差異を算出することで複数の前記差異を取得し、該複数の差異に基づいて前記第2橋梁の状態を判定する、
請求項2〜4のいずれか一項に記載の橋梁評価システム。 - 前記判定部が、前記第2重量が前記第1重量よりも大きい場合に、前記第2橋梁が劣化していると判定する、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の橋梁評価システム。 - 前記判定部が、前記第2重量が前記第1重量よりも所与の割合以上に大きい場合に、前記第2橋梁が劣化していると判定する、
請求項6に記載の橋梁評価システム。 - 前記取得部がさらに、第3橋梁を通過する前記物体を撮像した第3画像データを取得し、
前記算出部がさらに、前記第3画像データを解析することで前記物体の重量を第3重量として算出し、
前記判定部がさらに、前記第2重量と前記第3重量との差異に基づいて前記第3橋梁の状態を判定する、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の橋梁評価システム。 - コンピュータシステムにより実行される橋梁評価方法であって、
第1橋梁を通過する物体を撮像した第1画像データと、第2橋梁を通過する前記物体を撮像した第2画像データとを取得する取得ステップと、
前記第1画像データを解析することで前記物体の重量を第1重量として算出し、前記第2画像データを解析することで前記物体の重量を第2重量として算出する算出ステップと、
前記第1重量と前記第2重量との差異に基づいて前記第2橋梁の状態を判定する判定ステップと
を含む橋梁評価方法。
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WO2022208805A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 太陽誘電株式会社 | 劣化検出装置、劣化検出システム、劣化検出方法、重量測定装置、重量測定方法およびプログラム |
CN117367716A (zh) * | 2023-09-25 | 2024-01-09 | 广州广检建设工程检测中心有限公司 | 一种大跨人行景观桥舒适度测试与评估方法 |
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2018
- 2018-09-20 JP JP2018175788A patent/JP2020046331A/ja active Pending
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