JP2020046222A - オフセット電圧測定装置およびオフセット電圧測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オフセット電圧を測定する場合に、充電時間が延びないようにし、かつ、急な温度変化に対応できる技術を提供する。【解決手段】オフセット電圧測定装置1であって、電流センサ11、14のオフセット電圧を測定するオフセット電圧測定部52と、電流センサ11、14の温度を推定する温度推定部51と、を備え、オフセット電圧測定部52は、バッテリ12への充電中に温度推定部51により推定された温度が所定値以上変化した場合には、オフセット電圧を測定する。【選択図】図1
Description
本発明は、オフセット電圧測定装置およびオフセット電圧測定方法に関する。
電流センサのゼロ点出力は、理想の値からずれているのが一般的である。このゼロ点出力のずれ量はオフセット電圧と呼ばれる。オフセット電圧は、電流センサの温度により変化するため、電流値を正しく計測するために、製品使用前に電流センサのオフセット電圧の測定が行われている。関連する技術として、例えば、特許文献1がある。
しかしながら、電気自動車(EV)や、プラグインハイブリッド車(PHEV)等の充電時間は長いため、充電開始時にオフセット電圧の測定を実施したとしても、電流センサを使い続けた結果、充電中に電流センサの温度が変化する可能性が高くなる。したがって、充電中は、充電開始前に計測したオフセット電圧と、充電中のオフセット電圧とが異なる事態が生じる。
このため、従来では充電中は、図7に示すように、電流センサの温度が変化することを想定して、所定時間(例えば、図7の時間tx0〜tx4)毎に電流センサのオフセット電圧を再測定している。図7は、従来技術の電流センサの温度と時間tとの関係および電流と時間tとの関係を示す図である。この場合、電流センサの温度がほとんど変化していないため、オフセット電圧の再計測が必要のないタイミング(例えば、図7の時間tx3、tx4)においても、オフセット電圧の再測定のために充電が停止するため、充電時間が延びるおそれがある。
また、所定時間毎にオフセット電圧を測定していたのでは、電流センサの温度変化が急な場合(例えば、図7の時間txa〜時間tx2間)には、オフセット電圧の変化に対応しきれないおそれがある。
本発明の一側面に係る目的は、オフセット電圧を測定する場合に、充電時間が延びないようにし、かつ、急な温度変化に対応できる技術を提供することである。
本発明に係る一つの形態であるオフセット電圧測定装置は、
電流センサのオフセット電圧を測定するオフセット電圧測定部と、
前記電流センサの温度を推定する温度推定部と、
を備え、
前記オフセット電圧測定部は、
バッテリへの充電中に前記温度推定部により推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記オフセット電圧を測定する
ことを特徴とする。
電流センサのオフセット電圧を測定するオフセット電圧測定部と、
前記電流センサの温度を推定する温度推定部と、
を備え、
前記オフセット電圧測定部は、
バッテリへの充電中に前記温度推定部により推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記オフセット電圧を測定する
ことを特徴とする。
これにより、推定したオフセット電圧が所定値以上変化した場合のみオフセット電圧が測定されるため、オフセット電圧の再計測が必要のないタイミングでのオフセット電圧の測定を抑止し、充電時間の短縮を図ることができる。
更に、推定したオフセット電圧が所定値以上変化した場合のみオフセット電圧が測定されるため、電流センサの温度が急激に変化した場合であっても、その電流センサの温度変化に追随して、オフセット電圧が測定されるため、電流センサの急な温度変化にも対応してオフセット電圧を測定することで、精度の高いオフセット電圧を測定することができる。
本発明に係る一つの形態であるオフセット電圧測定装置であって、
前記オフセット電圧測定部は、
前記バッテリへの充電中に前記温度推定部により推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記バッテリへの充電を停止させた後に、前記オフセット電圧を測定し、前記オフセット電圧の測定後、前記バッテリへの充電を再開させる
ことを特徴とする。
前記オフセット電圧測定部は、
前記バッテリへの充電中に前記温度推定部により推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記バッテリへの充電を停止させた後に、前記オフセット電圧を測定し、前記オフセット電圧の測定後、前記バッテリへの充電を再開させる
ことを特徴とする。
これにより、充電の影響を受けずにオフセット電圧を測定することができ、オフセット電圧の測定精度を向上することができる。
本発明に係る一つの形態であるオフセット電圧測定装置であって、
前記温度推定部は、前記電流センサに直列で接続されたリレーの温度を測定するリレー温度測定用サーミスタで測定された温度に基づき前記電流センサの温度を推定する
ことを特徴とする。
前記温度推定部は、前記電流センサに直列で接続されたリレーの温度を測定するリレー温度測定用サーミスタで測定された温度に基づき前記電流センサの温度を推定する
ことを特徴とする。
リレー温度測定用サーミスタと、電流センサとは直列に接続されているため、電流が流れると、リレー温度測定用サーミスタで測定される温度と、電流センサの温度とは相関関係(比例関係)がある。
これにより、オフセット電圧を測定する場合に、リレー温度測定用サーミスタで測定された温度に基づき精度の高い温度を測定することができる。
本発明に係る一つの形態であるオフセット電圧測定装置により実行されるオフセット電圧測定方法であって、
前記オフセット電圧測定装置は、
電流センサのオフセット電圧を測定し、
前記電流センサの温度を推定し、
バッテリへの充電中に前記推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記オフセット電圧を再測定する
ことを特徴とする。
前記オフセット電圧測定装置は、
電流センサのオフセット電圧を測定し、
前記電流センサの温度を推定し、
バッテリへの充電中に前記推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記オフセット電圧を再測定する
ことを特徴とする。
これにより、推定したオフセット電圧が所定値以上変化した場合のみオフセット電圧が再測定されるため、オフセット電圧の再計測が必要のないタイミングでのオフセット電圧の再測定を抑止し、充電時間の短縮を図ることができる。
更に、推定したオフセット電圧が所定値以上変化した場合のみオフセット電圧が再測定されるため、電流センサの温度が急激に変化した場合であっても、その電流センサの温度変化に追随して、オフセット電圧が再測定されるため、電流センサの急な温度変化にも対応してオフセット電圧を測定することで、精度の高いオフセット電圧を測定することができる。
オフセット電圧を測定する場合に、充電時間が延びないようにし、かつ、急な温度変化に対応できる。
以下図面に基づいて実施形態について詳細を説明する。
この発明の実施形態に係るオフセット電圧測定装置のオフセット電圧測定方法を説明する。図1は、実施形態のオフセット電圧測定装置の一例を示す図である。
この発明の実施形態に係るオフセット電圧測定装置のオフセット電圧測定方法を説明する。図1は、実施形態のオフセット電圧測定装置の一例を示す図である。
図1に示すように、車両等のオフセット電圧測定装置1は、電池パック10と、充電器30と、コンセント40と、制御部50と、記憶部60とを備えている。電池パック10は、電流センサ11、14と、抵抗R1と、リレーSW1、SW2、SW3、SW4と、バッテリ12とを備える。「リレーSW1、SW2、SW3、SW4」を特に区別して説明しない場合には、以下「リレーSW」と呼ぶ。
電流センサ11は、充電器30の負極に接続されている。電流センサ11の充電器30が接続されていない側には、抵抗R1、リレーSW2がそれぞれ並列で接続されている。また、抵抗R1の電流センサ11が接続されていない側には、リレーSW1が接続されている。つまり、抵抗R1とリレーSW1の組み合わせおよびリレーSW2が並列で電流センサ11に接続されている。更に、各リレーSW1、SW2からの結線が一点に接続されており、この接続点は、バッテリ12の負極に接続されている。バッテリ12は、複数の電池セル13を直列に接続したものである。
バッテリ12の正極には、リレーSW3が接続されている。また、リレーSW3のバッテリ12に接続されていない側には、電流センサ14が接続されている。更に、電流センサ14のリレーSW3が接続されていない側にはリレーSW4が接続されている。リレーSW4の電流センサ14が接続されていない側は、充電器30の正極に接続されている。バッテリ12は、例えば、1つの二次電池(例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、または電気二重層コンデンサなど)により構成されてもよいし、2つ以上の二次電池により構成されてもよい。また、各リレーSW1、SW2、SW3、SW4が導通しているとき、充電器30からバッテリ12へ電力が供給されると、または、バッテリ12が搭載される車両Ve(例えば、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、または電気自動車など)の図示しない負荷(例えば、走行用モータなど)からバッテリ12へ回生電力が供給されると、バッテリ12が充電される。また、リレーSWが導通しているとき、バッテリ12から負荷(例えば、走行用モータなど)へ電力が供給されると、バッテリ12が放電される。
電流センサ11、14は、例えば、ホール素子により構成されてもよいし、その他の電流センサにより構成されてもよい。また、電流センサ11、14は、少なくとも一方があれば良い。
各リレーSW2、SW3、SW4は、それぞれリレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3を備える。リレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3は、各リレーSW2、SW3、SW4の過熱による破損から保護するために、各リレーSW2、SW3、SW4の温度を測定する。リレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3は、各リレーSW2、SW3、SW4のうち少なくとも1つ以上のリレーSW2、SW3、SW4に備える。「リレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3」を特に区別して説明しない場合には、以下「リレー温度測定用サーミスタTH」と呼ぶ。
電流センサ11、14と、リレーSW1、SW2、SW3、SW4とは直列で接続されている。
充電器30からの電力の供給が開始され電流が流れると、電流センサ11、14の温度が上昇し始める。各リレーSW2、SW3、SW4に接続されているリレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3が同じ温度特性を有しているとすると、リレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3の温度も上昇し始める。同様に、充電器30からの電力の供給が停止され電流が止まると、電流センサ11、14の温度が下降し始める。そして、リレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3の温度も下降し始める。したがって、電流センサ11、14の温度と、各リレーSW2、SW3、SW4に接続されているリレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3の温度とは相関関係(比例関係)がある。リレー温度測定用サーミスタTH1、TH2、TH3の出力信号は、信号線(図1の点線)を通じて後述の温度推定部51へ入力される。
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マルチコアCPU、またはプログラマブルなデバイス(FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device)など)により構成され、温度推定部51と、オフセット電圧測定部52とを備える。例えば、CPU、マルチコアCPU、またはプログラマブルなデバイスが記憶部60などに記憶されているプログラムを実行することにより、温度推定部51およびオフセット電圧測定部52が実現される。記憶部60は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)により構成され、CPUが実行するプログラムなどを記憶する。
温度推定部51は、電流センサ11、14の温度を推定する。本実施形態において、温度を推定するとは、間接的に測定した温度に基づいて温度を推測することのみならず、直接的に推定した温度も含まれる。
温度推定部51は、リレーSWの温度を測定するリレー温度測定用サーミスタTHで測定された温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定する。
例えば、リレーSWに接続されているリレー温度測定用サーミスタTHの位置が、電流センサ11、14の位置と近い場合には、リレー温度測定用サーミスタTHの温度と、電流センサ11、14の温度とは略同じと考えられる。したがって、温度推定部51は、リレー温度測定用サーミスタTHで測定したリレーSWの温度を電流センサ11、14の温度として直接的に推定する。
リレーSWに接続されているリレー温度測定用サーミスタTHの位置が、電流センサ11、14の位置から遠い場合(離れている場合)には、リレー温度測定用サーミスタTHの温度と、電流センサ11、14の温度とは、その離間距離や周辺環境に応じて若干の温度差が生じると考えられる。したがって、温度推定部51は、リレー温度測定用サーミスタTHで測定したリレーSWの温度から離間距離や周辺環境に応じて電流センサ11、14の温度を推定する。
なお、温度推定部51は、電流センサ11、14の温度を直接測定した温度を推定した温度としても良い。この場合、電流センサ11、14はセンサ温度測定用サーミスタを備え、温度推定部51は、センサ温度測定用サーミスタから入力された温度情報を、電流センサ11、14の温度として推定する。しかし、リレー温度測定用サーミスタTHは、リレーSWにもともと備えられるサーミスタであるため、センサ温度測定用サーミスタではなくリレー温度測定用サーミスタTHを利用した場合は、電流センサ11、14のためのサーミスタを別途備える必要がなく、コストを低減することができる。
オフセット電圧測定部52は、電流センサ11、14のオフセット電圧を測定する。図2は、実際の電流センサのゼロ点出力dと理想のゼロ点出力iとの関係を示す図である。
図2に示すように、実際の電流センサ11、14のゼロ点出力dは、理想のゼロ点出力iからずれている。このゼロ点出力のずれ量をオフセット電圧と呼ぶ。図3は、オフセット電圧[V]と電流センサ温度[℃]との関係を示す図である。図3に示すように、オフセット電圧[V]は、電流センサ温度により変化する。したがって、オフセット電圧測定部52は、温度推定部51により推定された温度、すなわち、リレーSWの温度(以下、「リレー温度」と呼ぶ)が所定値以上変化した場合には、オフセット電圧を再測定する。
図4は、リレー温度と時間tとの関係および電流と時間tとの関係を示す図である。図4に示すように、はじめに、オフセット電圧測定部52は、時間t0において電流センサ11、14のオフセット電圧を測定する。
そして、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の開始指令を充電器30に対し指示し、バッテリ12への充電を開始させる。温度推定部51は、バッテリ12の充電中にリレー温度測定用サーミスタTHで測定したリレー温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定する。温度推定部51により推定された電流センサ11、14の温度が所定値以上変化した場合、例えば、図4に示すリレー温度が温度c1から温度c2に変化した場合には、オフセット電圧測定部52は、充電の停止指令を充電器30に対し指示し、リレーSWをオフにし、バッテリ12への充電を停止させる。バッテリ12への充電を停止させた後に、オフセット電圧測定部52は、オフセット電圧を再測定する。そして、オフセット電圧の再測定後、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の再開指令を充電器30に対し指示し、バッテリ12への充電を再開させる。
バッテリ12の充電中に温度推定部51により推定されたリレー温度が、例えば、温度c2から温度c3に変化した場合には、同様に、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオフにし、充電の停止指令を指示して、バッテリ12への充電を停止させた後に、オフセット電圧を再測定する。オフセット電圧の再測定後、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の開始指令を指示して、バッテリ12への充電を再開させる。
温度変化量(c2−c1)と温度変化量(c3−c2)は同じである必要はないが、図3に示すように、オフセット電圧[V]と電流センサ温度[℃]との関係が直線的に変化する関係の場合は、(c2−c1)と(c3−c2)は同じであるのがより好ましい。この場合、同じ温度変化量がある毎に、充電を停止し、オフセット電圧を測定し、充電を再開することを繰り返す。
これにより、充電器30から供給される充電電流の影響を受けずにオフセット電圧を測定することができ、オフセット電圧の測定精度を向上することができる。
なお、上述の実施形態においては、リレー温度が所定値以上変化した場合には、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオフにし、充電の停止指令を指示して、バッテリ12への充電を停止させた後に、オフセット電圧を再測定しているが、この限りではない。例えば、リレー温度が所定値以上変化した場合には、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオフにせずに、充電の停止指令を指示して、バッテリ12への充電を停止させた後に、オフセット電圧を再測定してもよい。この場合、オフセット電圧の再測定後、オフセット電圧測定部52は、リレーSWを変えずに、充電の開始指令のみを指示して、バッテリ12への充電を再開させてもよい。
また、リレー温度が所定値以上変化した場合には、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオフにし、充電の停止指令をださずに、バッテリ12への充電を停止させた後に、オフセット電圧を再測定してもよい。この場合、オフセット電圧の再測定後、オフセット電圧測定部52は、リレーSWのみをオンにし、充電の開始指令を出さずに、バッテリ12への充電を再開させてもよい。
図5は、制御部50の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の開始指令を充電器30に対し指示する(S1)。次に、オフセット電圧測定部52は、図4の時間t0において電流センサ11、14のオフセット電圧を測定する。そして、温度推定部51は、リレー温度測定用サーミスタTHで測定したリレー温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定し、推定した温度を記憶部60に記憶する。そして、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の開始指令を充電器30に対し指示し、バッテリ12への充電を開始させる(S2)。バッテリ12の充電が完了していない場合(S3:No)には、オフセット電圧測定部52は、オフセット電圧を測定した時に推定された温度が所定値以上変化したか否かを判定する(S4)。オフセット電圧を測定した時に推定された温度が所定値以上変化していない場合(S4:No)には、オフセット電圧測定部52は、推定された温度が所定値以上変化するか、または、充電が完了するまで処理を待機する。
まず、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の開始指令を充電器30に対し指示する(S1)。次に、オフセット電圧測定部52は、図4の時間t0において電流センサ11、14のオフセット電圧を測定する。そして、温度推定部51は、リレー温度測定用サーミスタTHで測定したリレー温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定し、推定した温度を記憶部60に記憶する。そして、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の開始指令を充電器30に対し指示し、バッテリ12への充電を開始させる(S2)。バッテリ12の充電が完了していない場合(S3:No)には、オフセット電圧測定部52は、オフセット電圧を測定した時に推定された温度が所定値以上変化したか否かを判定する(S4)。オフセット電圧を測定した時に推定された温度が所定値以上変化していない場合(S4:No)には、オフセット電圧測定部52は、推定された温度が所定値以上変化するか、または、充電が完了するまで処理を待機する。
オフセット電圧を測定した時に推定された温度が所定値以上変化した場合(S4:Yes)には、オフセット電圧測定部52は、充電の停止指令を充電器30に対し指示し、リレーSWをオフにし、バッテリ12への充電を停止させる。バッテリ12への充電を停止させた後に、オフセット電圧測定部52は、オフセット電圧を再測定する。そして、温度推定部51は、リレー温度測定用サーミスタTHで測定したリレー温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定し、推定した温度を記憶部60に記憶する(S5)。そして、オフセット電圧の再測定後、オフセット電圧測定部52は、リレーSWをオンにし、充電の再開指令を充電器30に対し指示し、バッテリ12への充電を再開させる。その後、充電が完了するまでの間、S3〜S5の処理が繰り返し実行される。これに対し、充電が完了した場合(S3;Yes)には、図5の処理は終了となる。
このように、実施形態のオフセット電圧測定装置1は、推定したオフセット電圧が所定値以上変化した場合のみオフセット電圧が再測定されるため、オフセット電圧の再計測が必要のないタイミングでのオフセット電圧の再測定を抑止し、充電時間の短縮を図ることができる。更に、推定したオフセット電圧が所定値以上変化した場合のみオフセット電圧が再測定されるため、電流センサの温度が急激に変化した場合であっても、その電流センサ11、14の温度変化に追随して、オフセット電圧が再測定されるため、電流センサ11、14の急な温度変化にも対応してオフセット電圧を測定することで、精度の高いオフセット電圧を測定することができる。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
上述の実施形態においては、温度推定部51は、リレーSWの温度を測定するリレー温度測定用サーミスタTHで測定された温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定しているが、この限りではない。
図6は、別実施形態のオフセット電圧測定装置の一例を示す図である。例えば、図6に示すように、オフセット電圧測定装置1に、電流センサ11、14等を冷却する冷却管70が備えられている場合について説明する。
冷却管70には、吸気温度センサ71、排気温度センサ72、冷却ファン73が備えられている。吸気温度センサ71は、冷却管70の吸気口に備えられ、冷却管70に吸気される気体の温度を測定する。排気温度センサ72は、冷却管70の排気口に備えられ、冷却管70から排気される気体の温度を測定する。冷却ファン73は、冷却管70内に気体を流入させることで、冷却管70に隣接する電池パック10を冷却する。
この場合、温度推定部51は、排気温度センサ72で測定された温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定することもできる。冷却管70から排気される気体の温度は、電流センサ11、14を含む周辺雰囲気温度の影響を受けるからである。したがって、温度推定部51は、排気温度センサ72で測定した温度から排気温度センサ72(または冷却管70)と電流センサ11、14との離間距離や周辺環境に応じて電流センサ11、14の温度を推定する。
これにより、電池パック10以外の構成部品に基づき測定された温度を用いてオフセット電圧を測定することができ、オフセット電圧測定方法のバリエーションを広げることができる。
また、オフセット電圧測定装置1が閉じた系(閉鎖系)の中にある場合には、温度推定部51は、吸気温度センサ71で測定された温度に基づき電流センサ11、14の温度を推定することもできる。冷却管70に吸気される気体の温度は、電流センサ11、14を含む周辺雰囲気温度の影響を受けるからである。したがって、温度推定部51は、吸気温度センサ71で測定した温度から吸気温度センサ71(または冷却管70)と電流センサ11、14との離間距離や周辺環境に応じて電流センサ11、14の温度を推定する。
これにより、電池パック10以外の構成部品に基づき測定された温度を用いてオフセット電圧を測定することができ、オフセット電圧測定方法のバリエーションを広げることができる。
1 :オフセット電圧測定装置
10 :電池パック
11 :電流センサ
12 :バッテリ
13 :電池セル
14 :電流センサ
30 :充電器
40 :コンセント
50 :制御部
51 :温度推定部
52 :オフセット電圧測定部
60 :記憶部
70 :冷却管
71 :吸気温度センサ
72 :排気温度センサ
73 :冷却ファン
R1 :抵抗
SW1、SW2、SW3、SW4 :リレー
TH1、TH2、TH3 :リレー温度測定用サーミスタ
10 :電池パック
11 :電流センサ
12 :バッテリ
13 :電池セル
14 :電流センサ
30 :充電器
40 :コンセント
50 :制御部
51 :温度推定部
52 :オフセット電圧測定部
60 :記憶部
70 :冷却管
71 :吸気温度センサ
72 :排気温度センサ
73 :冷却ファン
R1 :抵抗
SW1、SW2、SW3、SW4 :リレー
TH1、TH2、TH3 :リレー温度測定用サーミスタ
Claims (4)
- 電流センサのオフセット電圧を測定するオフセット電圧測定部と、
前記電流センサの温度を推定する温度推定部と、
を備え、
前記オフセット電圧測定部は、
バッテリへの充電中に前記温度推定部により推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記オフセット電圧を測定する
ことを特徴とするオフセット電圧測定装置。 - 請求項1に記載のオフセット電圧測定装置であって、
前記オフセット電圧測定部は、
前記バッテリへの充電中に前記温度推定部により推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記バッテリへの充電を停止させた後に、前記オフセット電圧を測定し、前記オフセット電圧の測定後、前記バッテリへの充電を再開させる
ことを特徴とするオフセット電圧測定装置。 - 請求項1または2に記載のオフセット電圧測定装置であって、
前記温度推定部は、前記電流センサに直列で接続されたリレーの温度を測定するリレー温度測定用サーミスタで測定された温度に基づき前記電流センサの温度を推定する
ことを特徴とするオフセット電圧測定装置。 - オフセット電圧測定装置により実行されるオフセット電圧測定方法であって、
前記オフセット電圧測定装置は、
電流センサのオフセット電圧を測定し、
前記電流センサの温度を推定し、
バッテリへの充電中に前記推定された温度が所定値以上変化した場合には、前記オフセット電圧を測定する
ことを特徴とするオフセット電圧測定方法。
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---|---|---|---|
JP2018172820A JP2020046222A (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | オフセット電圧測定装置およびオフセット電圧測定方法 |
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JP2018172820A JP2020046222A (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | オフセット電圧測定装置およびオフセット電圧測定方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018172820A Pending JP2020046222A (ja) | 2018-09-14 | 2018-09-14 | オフセット電圧測定装置およびオフセット電圧測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020046222A (ja) |
-
2018
- 2018-09-14 JP JP2018172820A patent/JP2020046222A/ja active Pending
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