JP2020044865A - 熱媒体加熱装置及び車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液状ガスケットによって熱媒体とPTCヒータとの接触を抑える。【解決手段】熱媒体加熱装置は、ケーシング内における第一熱媒体流路48と第二熱媒体流路56との間に形成された収容空間に収容され、熱媒体を加熱するPTCヒータ33を備える。前記ケーシングは、第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56と、他の空間とを隔てるように、厚み方向Zに隣接する部材同士とを接合させる内側接合部S1を有する。内側接合部S1は、厚み方向Zに隣接する部材同士を接合させる液状ガスケット32Aを有するヒータ外周接合部J1と、ヒータ外周接合部J1よりも第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56から離れた位置に設けられ、厚み方向Zに隣接する部材同士を接合させる液状ガスケット32Bを有する連通部外周接合部J2とを隔てる空隙部100を、有する。【選択図】図6

Description

本発明は、熱媒体加熱装置及び車両用空調装置に関する。
従来の車両用空調装置を構成する熱媒体加熱装置には、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子を発熱要素とするPTCヒータを備えたものがある。
特許文献1には、PTCヒータと、PTCヒータの両面に密着し、それぞれ、内部に熱媒体流通経路が形成された第1、第2の熱媒体流通ボックスと、を備えた熱媒体加熱装置が開示されている。このような構成の熱媒体加熱装置では、PTCヒータからの放熱により、第1、第2の熱媒体流通ボックス内の熱媒体流通経路を流通する熱媒体が加熱されている。特許文献1に開示された熱媒体加熱装置では、熱媒体流通経路を流れる熱媒体がPTCヒータに直接触れないよう、第1、第2熱媒体流通ボックス同士の接合面を液状ガスケットでシールしている。
特許第5535740号公報
しかしながら、PTCヒータによって熱媒体の加熱が行われていくうちに、液状ガスケットが劣化する場合がある。液状ガスケットが劣化し、熱媒体がPTCヒータに接触することを防ぐため、液状ガスケットによるシールを、より確実に行うことが望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、液状ガスケットによるシールを、より確実に行い、熱媒体とPTCヒータとの接触を抑えることが可能な熱媒体加熱装置、車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係る熱媒体加熱装置は、複数の部材が厚み方向に積層されることで熱媒体が流れる第一熱媒体流路、及び前記第一熱媒体流路に対して前記厚み方向に離れた位置で前記熱媒体が流れる第二熱媒体流路を内部に形成するケーシングと、前記ケーシング内における前記第一熱媒体流路と前記第二熱媒体流路との間に形成された収容空間に収容され、前記熱媒体を加熱するPTCヒータと、を備え、前記ケーシングは、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と、他の空間とを隔てるように、前記厚み方向に隣接する部材同士とを接合させる接合部を有し、前記接合部は、前記厚み方向に隣接する部材同士を接合させる液状ガスケットを有する第一接合部と、前記第一接合部よりも前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路から離れた位置に設けられ、前記厚み方向に隣接する部材同士を接合させる液状ガスケットを有する第二接合部と、前記厚み方向に隣接する部材同士の少なくとも一方に形成され、前記第一接合部と前記第二接合部とを隔てる空隙部とを、有する。
このような構成とすることで、第一熱媒体流路及び第二熱媒体流路の少なくとも一方と、他の空間との間に形成された第一接合部と第二接合部とは、空隙部によって隔てられる。これにより、第一熱媒体流路及び第二熱媒体流路に近い位置に設けられた第一接合部において、液状ガスケットによるシールが損なわれても、第一熱媒体流路及び第二熱媒体流路を流れる熱媒体は、シールが損なわれた部分から空隙部に流れ込む。空隙部に流れ込んだ熱媒体は、第二接合部の液状ガスケットにより、他の空間への侵入が抑えられる。したがって、液状ガスケットによるシールを、より確実に行い、熱媒体とPTCヒータとの接触を抑えることができる。
また、本発明の第二態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様において、前記ケーシングは、前記収容空間の外側で、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路を連通させる連通部を有し、前記接合部は、前記他の空間としての前記収容空間と、前記連通部とを隔て、前記第一接合部は、前記収容空間と前記連通部とを仕切るように、前記収容空間及び前記連通部の間に設けられ、前記第二接合部は、前記収容空間と前記連通部とを仕切るように、前記収容空間及び前記連通部の間、かつ前記第一接合部よりも前記連通部に近い位置に設けられてもよい。
このような構成とすることで、収容空間と連通部との間に第一接合部と第二接合部とは、空隙部によって隔てられる。これにより、連通部に近い位置に設けられた第二接合部において、液状ガスケットによるシールが損なわれても、連通部を流れる熱媒体は、シールが損なわれた部分から空隙部に流れ込む。空隙部に流れ込んだ熱媒体は、第一接合部の液状ガスケットにより、収容空間への侵入が抑えられる。したがって、液状ガスケットによるシールを、より確実に行い、熱媒体とPTCヒータとの接触を抑えることができる。
また、本発明の第三態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様において、前記ケーシングは、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の外側で、前記PTCヒータの端子が挿入可能な挿入空間が形成された端子孔部を有し、前記接合部は、前記他の空間としての前記挿入空間と、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と、を隔て、前記第一接合部は、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間とを仕切るように、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間との間に設けられ、前記第二接合部は、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間とを仕切るように、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間との間、かつ前記第一接合部よりも前記挿入空間に近い位置に設けられてもよい。
このような構成とすることで、第一接合部において、液状ガスケットによるシールが損なわれても、第一熱媒体流路や前記第二熱媒体流路を流れる熱媒体は、シールが損なわれた部分から空隙部に流れ込む。空隙部に流れ込んだ熱媒体は、第二接合部の液状ガスケットにより、挿入空間への侵入が抑えられる。したがって、液状ガスケットによるシールを、より確実に行い、熱媒体とPTCヒータの端子との接触を抑えることができる。
また、本発明の第四態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様から第三態様において、前記空隙部は、前記ケーシングの外部と連通するように前記ケーシングの外周面で開口していてもよい。
このような構成とすることで、第二接合部において液状ガスケットによるシールが損なわれた場合、シールが損なわれた部分から空隙部に流れ込んだ熱媒体は、空隙部の開口から外部に流出する。これにより、熱媒体が、収容空間に侵入することを高い精度で抑えることができる。
また、本発明の第五態様に係る熱媒体加熱装置では、第四態様において、前記空隙部は、前記ケーシングの外周面に向かうにしたがって間隔が広がるように開口していてもよい。
このような構成とすることで、空隙部に流れ込んだ熱媒体が、開口からケーシングの外部に向かって流れやすくなる。これにより、熱媒体が収容空間に侵入することをより高い精度で抑えることができる。
また、本発明の第六態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様から第五態様のいずれかひとつにおいて、前記第一接合部は、前記厚み方向に隣接する部材の一方に形成された第一シール面と、前記厚み方向に隣接する部材の他方に形成され、前記第一シール面に対向する第二シール面と、前記第一シール面及び前記第二シール面の一方に連続して形成され、前記空隙部に近づくにしたがって、前記第一シール面及び前記第二シール面の他方から離れるように延びる第一空隙部側離間面と、を有していてもよい。
このような構成とすることで、第一接合部において、第一シール面と第二シール面との間から外側に押し出された液状ガスケットは、第一シール面及び第一シール面の一方に連続して形成された第一空隙部側離間面と、第一シール面及び第二シール面の他方との間に留まる。これにより、第一接合部において液状ガスケットの厚みをより確実に確保することができ、第一接合部におけるシール性を高めることができる。
また、本発明の第七態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様から第六態様のいずれか一つにおいて、前記第二接合部は、前記厚み方向に隣接する部材の一方に形成された第三シール面と、前記厚み方向に隣接する部材の他方に形成され、前記第三シール面に対向する第四シール面と、前記第三シール面及び前記第四シール面の一方に連続して形成され、前記空隙部に近づくにしたがって、前記第三シール面及び前記第四シール面の他方から離れるように延びる第二空隙部側離間面と、を有していてもよい。
このような構成とすることで、第二接合部において、第三シール面と第四シール面との間から外側に押し出された液状ガスケットは、第三シール面及び第四シール面の一方に連続して形成された第二空隙部側離間面と、第三シール面及び第四シール面の他方との間に留まる。これにより、第二接合部において液状ガスケットの厚みをより確実に確保することができ、第二接合部におけるシール性を高めることができる。
また、本発明の第八態様に係る車両用空調装置では、第一態様から第七態様のいずれか一つの熱媒体加熱装置と、外気または車室内の空気に流れを生じさせるブロアと、前記ブロアの下流側に設けられ、前記外気または前記空気を冷却する冷却器と、前記冷却器の下流側に設けられ、前記熱媒体加熱装置により加熱された前記熱媒体によって前記外気または前記空気を加熱する放熱器と、を備えるようにしてもよい。
本発明によれば、液状ガスケットによるシールを、より確実に行い、熱媒体とPTCヒータとの接触を抑えることが可能となる。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置の概要構成を示す模式図である。 上記熱媒体加熱装置の外観を示す斜視図である。 第一実施形態における上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図2におけるA−A矢視断面図である。 上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図3におけるB−B矢視断面図である。 第一実施形態における上記熱媒体加熱装置内に設けられたPTCヒータを示す平面図である。 第一実施形態における上記熱媒体加熱装置における第一流路形成部材と第二流路形成部材との接合部の構成を示す拡大断面図である。 第一実施形態における上記熱媒体加熱装置の第一流路形成部材に形成した溝を示す斜視図である。 第一実施形態における上記熱媒体加熱装置の第二流路形成部材に形成した溝を示す斜視図である。 第二実施形態における上記熱媒体加熱装置におけ基板収容部材と第一流路形成部材との接合部の構成を示す要部拡大断面図である。 第二実施形態における上記熱媒体加熱装置の基板収容部材に形成した溝を示す斜視図である。 第二実施形態における上記熱媒体加熱装置の第一流路形成部材に形成した溝を示す斜視図である。
《第一実施形態》
以下、添付図面を参照して、本発明による熱媒体加熱装置及び車両用空調装置の実施形態について説明する。なお、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置の概要構成を示す模式図である。
図1に示すように、車両用空調装置10は、ハウジング11と、ブロア13と、冷却器15と、放熱器16と、エアミックスダンパ17と、熱媒体循環回路19と、を備えている。車両用空調装置10は、例えば、ハイブリッド車両や電動車両等に適用可能な空調装置である。
ハウジング11は、取込口11Aと、吐出口11Bと、流路11Cと、を有している。取込口11Aは、ハウジング11の一方の端部に設けられている。取込口11Aは、外気または車室内の空気(以下、単に「空気」という)をハウジング11に取り込む。吐出口11Bは、ハウジング11の他方の端部に設けられている。吐出口11Bは、ハウジング11内の空気を吐出する。吐出口11Bは、車室内に設けられた複数の吹き出し口に接続されている。流路11Cは、取込口11Aと吐出口11Bとの間を連通する。流路11Cでは、取込口11Aから取り込まれた空気が、吐出口11Bに向かって流れる。
ブロア13は、流路11C内の取込口11Aに近い位置に設けられている。ブロア13は、取込口11Aから空気を流路11C内に吸い込み、吐出口11B側に向けて圧送する。流路11C内には、ブロア13によって、取込口11A側から吐出口11B側に向かう空気の流れが生じる。
冷却器15は、流路11C内でブロア13の下流側(吐出口11B側)に設けられている。冷却器15は、流路11Cの一部を塞ぐように配置されている。冷却器15は、図示していない圧縮機、凝縮器、及び膨張弁とともに冷媒回路を構成する。冷却器15は、膨張弁で断熱膨張された冷媒を蒸発させることで、冷却器15を通過する空気を冷却する。
放熱器16は、流路11C内で冷却器15の下流側に設けられている。放熱器16は、冷却器15で冷却された空気と、後述する熱媒体循環回路19から供給される熱媒体とを熱交換させることで空気を加熱する。放熱器16は、導入口16A及び導出口16Bを有する。導入口16A及び導出口16Bは、熱媒体循環回路19に接続されている。導入口16Aには、熱媒体循環回路19から熱媒体が導入される。放熱器16内を通過した熱媒体は、導出口16Bから熱媒体循環回路19に導出される。
エアミックスダンパ17は、流路11C内で放熱器16と並列に設けられている。エアミックスダンパ17は、放熱器16をバイパスして流れる空気の量を調整する。エアミックスダンパ17を経た空気は、放熱器16及びエアミックスダンパ17の下流側で、放熱器16を通過した空気と混合される。エアミックスダンパ17は、放熱器16を通過した空気と、放熱器16をバイパスして流れる空気との混合空気の温度を調節する。
熱媒体循環回路19は、循環ライン21と、タンク23と、ポンプ24と、熱媒体加熱装置25と、を備えている。循環ライン21は、ハウジング11の外側に配置されている。循環ライン21は、放熱器16の導入口16A及び導出口16Bと、タンク23と、ポンプ24と、熱媒体加熱装置25と、を接続する。循環ライン21は、放熱器16と、タンク23と、ポンプ24と、熱媒体加熱装置25との間で、熱媒体を循環させる。
ハイブリッド車両に車両用空調装置10を適用する場合、上記熱媒体としては、例えば、ハイブリッド車両のエンジン冷却水が用いられる。また、エンジンを備えない電動車両に車両用空調装置10を適用する場合、上記熱媒体としては、例えば、冷凍機用のブライン等として用いられる、塩化カルシウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液、エチレングリコール水溶液等が用いられる。
タンク23は、循環ライン21において放熱器16の下流側(導出口16B側)に設けられている。タンク23内には、熱媒体が貯留される。
ポンプ24は、循環ライン21において、タンク23の下流側に設けられている。ポンプ24は、タンク23内の熱媒体を熱媒体加熱装置25に供給する。
熱媒体加熱装置25は、循環ライン21において、ポンプ24と放熱器16との間に設けられている。熱媒体加熱装置25は、後述するPTCヒータ33で熱媒体を加熱する。
以下、熱媒体加熱装置25の構成について詳細に説明する。
図2は、本実施形態における熱媒体加熱装置の外観を示す斜視図である。図3は、第一実施形態における上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図2におけるA−A矢視断面図である。図4は、上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図3におけるB−B矢視断面図である。図5は、第一実施形態における上記熱媒体加熱装置内に設けられたPTCヒータを示す平面図である。
図2に示すように、熱媒体加熱装置25は、全体として略直方体状をなしている。以下の説明において、X方向は熱媒体加熱装置25の長手方向、Y方向はX方向に対して直交する熱媒体加熱装置25の短手方向、Z方向はX−Y平面(X方向及びY方向が通過する仮想平面)に対して直交する熱媒体加熱装置25の厚み方向を示している。図2〜図4に示すように、熱媒体加熱装置25は、ケーシング31と、PTCヒータ33(図3、図4参照)と、制御基板37(図3、図4参照)と、を有する。
ケーシング31は、複数の部材が厚み方向Zに積層されることで熱媒体が流れる第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56を内部に形成している。ケーシング31は、第一ケーシング部41と、第二ケーシング部42と、を有する。
図3、図4に示すように、第一ケーシング部41は、基板収容部材45と、第一流路形成部材46と、第一蓋部材47と、を有する。ケーシング31において、第一蓋部材47、基板収容部材45、及び第一流路形成部材46は、厚み方向Zに積層される部材の一部である。
基板収容部材45は、厚み方向Zにおいて第一流路形成部材46と第一蓋部材47との間に設けられている。基板収容部材45は、基板収容空間45Aと、第一流路形成凹部45Bと、熱媒体導入口45Cと、熱媒体導出口45Dと、を有する。
基板収容空間45Aは、基板収容部材45において第一蓋部材47と対向する側に形成されている。基板収容空間45Aは、板状の底板部45eと、底板部45eの外周部から第一蓋部材47側に立ち上がる収容外周壁部45fと、に囲まれて形成されている。底板部45eは、ケーシング31の内部でX−Y平面に沿って広がる部材である。収容外周壁部45fは、ケーシング31の側面の一部を形成する部材である。これにより、基板収容空間45Aは、第一蓋部材47に対向する側から第一流路形成部材46側に窪む凹部として形成されている。
図3に示すように、基板収容空間45A内には制御基板37が収容されている。制御基板37は、後述するPTCヒータ33の動作を制御する。制御基板37は、基板本体66と、電子部品68,69と、を有する。
基板本体66は、基板収容部材45に固定されている。基板本体66は、板状で、基板収容部材45の底板部45eと平行に配置されている。基板本体66は、PTCヒータ33に、接続部(図示無し)を介して電気的に接続されている。
電子部品69は、基板本体66において第一蓋部材47側を向く面66aに実装されている。電子部品68は、基板本体66において底板部45e側を向く面66bに実装されている。電子部品68は、底板部45eに接するように設けられている。電子部品68は、電子部品69よりも発熱しやすい電子部品である。電子部品68としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やFET(Field effect transistor:電界効果トランジスタ)等を例示することが可能である。
第一流路形成凹部45Bは、基板収容部材45において第一流路形成部材46側に形成されている。第一流路形成凹部45Bは、底板部45eと、底板部45eの外周部から第一流路形成部材46側に立ち上がる収容外周壁部45iと、に囲まれて形成されている。収容外周壁部45iは、収容外周壁部45fと共に、ケーシング31の側面の一部を形成する部材である。収容外周壁部45iは、収容外周壁部45fと一体に形成されて厚み方向Zに延びている。第一流路形成凹部45Bは、第一流路形成部材46に対向する側から第一蓋部材47側に窪んで形成されている。つまり、第一流路形成凹部45Bは、底板部45eを挟んで基板収容空間45Aに対して厚み方向Zにおける反対側に形成された凹部である。
熱媒体導入口45Cは、ケーシング31の長手方向Xの一方の端部側に設けられている。熱媒体導入口45Cは、熱媒体を循環する循環ライン21(図1参照)と接続される。図4に示すように、熱媒体導入口45Cと第一流路形成凹部45Bとの間には、導入側流路45pが形成されている。導入側流路45pは、熱媒体導入口45Cと第一流路形成凹部45Bとを連通する。熱媒体導入口45Cは、循環ライン21から導入側流路45pを介して第一流路形成凹部45B内に熱媒体を導入する。
図3に示すように、熱媒体導出口45Dは、ケーシング31の長手方向Xの他方の端部側に設けられている。熱媒体導出口45Dは、熱媒体を循環する循環ライン21(図1参照)と接続される。図4に示すように、熱媒体導出口45Dと第一流路形成凹部45Bとの間には、導出側流路45qが形成されている。熱媒体導出口45Dは、第一流路形成凹部45B内の熱媒体を、導出側流路45qを介して循環ライン21に導出させる。
図3、図4に示すように、第一流路形成部材46は、第一板状部46Aと、複数の第一フィン46Bと、ヒータ収容凹部46Cと、第一外周壁部46fとを有する。第一流路形成部材46は、第一外周壁部46fを収容外周壁部45iに突き当てて設けられている。第一外周壁部46fは、ケーシング31の側面の一部を形成する部材である。第一外周壁部46fは、厚み方向Zに延びている。
第一板状部46Aは、基板収容部材45の底板部45eに対して、厚み方向Zにおいて間隔をあけて設けられている。第一板状部46Aは、底板部45eと平行に、ケーシング31の内部でX−Y平面に沿って広がる部材である。第一板状部46Aの短手方向Yの両端は、第一外周壁部46fと繋がっている。第一板状部46Aの長手方向Xの両端は、第一外周壁部46fに対して間隔を空けるように離れている。第一板状部46Aと基板収容部材45の底板部45eとの間には、第一熱媒体流路(熱媒体流路)48が形成される。第一熱媒体流路48は、第一板状部46Aと、収容外周壁部45iと、底板部45eとによって区画された空間である。第一熱媒体流路48では、熱媒体導入口45Cから第一流路形成凹部45B内に導入された熱媒体が、長手方向Xに沿って熱媒体導出口45D側に向かって流れる。
複数の第一フィン46Bは、第一板状部46Aにおいて、基板収容部材45の底板部45eと対向する側に設けられている。複数の第一フィン46Bは、短手方向Yに間隔をあけて設けられている。各第一フィン46Bは、底板部45eに向かって突出している。各第一フィン46Bは、長手方向Xに延びている。複数の第一フィン46Bは、第一熱媒体流路48内に配置される。第一熱媒体流路48内で、熱媒体は、複数の第一フィン46Bに沿って長手方向Xに流れる。
図3に示すように、ヒータ収容凹部46Cは、第一板状部46Aに対して、基板収容部材45とは反対側である第二ケーシング部42側に形成されている。第一板状部46Aの長手方向Xの両端には、第二ケーシング部42側に立ち上がる周壁部46wが形成されている。周壁部46wは、第一外周壁部46fに対して長手方向Xに離れた位置で、第一外周壁部46fに対して平行に延びている。ヒータ収容凹部46Cは、第一板状部46Aと周壁部46wとに囲まれて形成されている。ヒータ収容凹部46Cは、第二ケーシング部42に対向する側から基板収容部材45側に窪む凹部として形成されている。
第一蓋部材47は、複数本のねじ(不図示)で収容外周壁部45fに固定されている。第一蓋部材47は、基板収容空間45Aを閉塞している。第一蓋部材47は、基板収容空間45Aに配置された制御基板37と対向している。
第二ケーシング部42は、第二流路形成部材53と、第二蓋部材54と、を有する。第二流路形成部材53及び第二蓋部材54は、厚み方向Zに積層して設けられている。
第二流路形成部材53は、第一流路形成部材46に、厚み方向Zに積層して設けられている。第二流路形成部材53は、第二板状部53Aと、第二流路形成凹部53Bと、複数の第二フィン53Cと、第二外周壁部53fとを一体に有する。
第二板状部53Aは、第一板状部46Aに対して、厚み方向Zに所定の間隔をあけて設けられている。第二板状部53Aにおいて、第一板状部46Aに対向する側には、周方向に連続する溝部53mが形成されている。溝部53mには、後述するPTCヒータ33の外周部に設けられる絶縁部材34が収容される。溝部53mは、第二板状部53Aの外周全域に渡って形成されている。
第二板状部53Aと第一板状部46Aとの間には、ヒータ収容凹部46C及び溝部53mにより、PTCヒータ33が収容される収容空間であるヒータ収容部50が形成されている。ヒータ収容部50は、第二板状部53Aと、第二外周壁部53fと、第一板状部46Aと、第一外周壁部46fとによって囲まれて隔離された空間である。これにより、ヒータ収容部50は、厚み方向Zにおいて、第一熱媒体流路48と第二熱媒体流路56との間に形成されている。
第二流路形成凹部53Bは、第二流路形成部材53において、第一ケーシング部41側とは反対側の第二蓋部材54側に形成されている。第二流路形成凹部53Bは、第二板状部53Aと、第二板状部53Aの外周部から第二蓋部材54側に立ち上がる第二外周壁部53fと、に囲まれて形成されている。第二流路形成凹部53Bは、第二流路形成部材53において第二蓋部材54側から第一ケーシング部41側に窪んで形成された凹部である。
図4に示すように、複数の第二フィン53Cは、第二板状部53Aにおいて、第二蓋部材54側に設けられている。複数の第二フィン53Cは、短手方向Yに間隔をあけて設けられている。各第二フィン53Cは、第二板状部53Aから第二蓋部材54側に突出して形成されている。各第二フィン53Cは、長手方向Xに延びている。
第二蓋部材54は、複数本のねじ(不図示)で第二外周壁部53fに固定されている。図3、図4に示すように、第二蓋部材54と第二流路形成凹部53Bとの間には、第二熱媒体流路56が形成される。第二熱媒体流路56は、第一熱媒体流路48に対して厚み方向Zに離れた位置に形成されている。複数の第二フィン53Cは、第二熱媒体流路56内に配置されている。第二熱媒体流路56は、第二板状部53Aと、第二外周壁部53fと、第二蓋部材54とによって区画された空間である。第二熱媒体流路56内で、熱媒体は、複数の第二フィン53Cに沿って、長手方向Xに流れる。
図3に示すように、第二熱媒体流路56は、上流連通部(連通部)43A及び下流連通部(連通部)43Bを通して、第一熱媒体流路48と連通している。上流連通部43Aは、第一上流連通口51Aと、第二上流連通口55Aとによって形成されている。下流連通部43Bは、第一下流連通口51Bと、第二下流連通口55Bとによって形成されている。
図3、図5に示すように、第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bは、第一板状部46Aの長手方向Xの両端部に形成されている。第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bは、長手方向Xにおける第一板状部46Aと第一外周壁部46fとの間の開口である。第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bは、厚み方向Zから見た際に短手方向Yに長く延びる長穴状をなしている。
図3に示すように、第二上流連通口55A及び第二下流連通口55Bは、第二板状部53Aの長手方向Xの両端部に形成されている。第二上流連通口55A及び第二下流連通口55Bは、長手方向Xにおける第二板状部53Aと第二外周壁部53fとの間の開口である。第二上流連通口55A及び第二下流連通口55Bは、厚み方向Zから見た際に、第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bと同じ位置に、同じ形状で形成されている。
これにより、熱媒体導入口45Cから第一熱媒体流路48に導入された熱媒体は、上流連通部43Aを通して第二熱媒体流路56に流れ込む。熱媒体は、第二熱媒体流路56内で、複数の第二フィン53Cに沿って長手方向Xに流れ、下流連通部43Bを通して、第一熱媒体流路48を経て熱媒体導出口45Dに向かって流れる。
PTCヒータ33は、ヒータ収容部50に収容されている。PTCヒータ33の外周部には絶縁部材34が設けられている。絶縁部材34は、溝部53mに嵌り込んでいる。
図3、図4に示すように、PTCヒータ33は、厚み方向Zにおいて、第一熱媒体流路48と第二熱媒体流路56との間に配置されている。PTCヒータ33は、長手方向Xにおいて、上流連通部43Aと下流連通部43Bとの間に配置されている。PTCヒータ33は、第一電極板62と、第二電極板63と、PTC素子61と、を有する。
第一電極板62は、PTC素子61における第一板状部46Aと対向する面側に積層されている。第一電極板62は、第一板状部46Aと平行な板状をなしている。第一電極板62と第一板状部46Aとの間には、絶縁シート(図示無し)が設けられている。
図5に示すように、本実施形態において、第一電極板62は、三分割(図示無し)されており、各電極板に端子62d〜62fを有する。端子62d〜62fは、第一電極板62の外周部から外方に突出している。端子62d〜62fは、制御基板37に電気的に接続されている。
図3に示すように、第二電極板63は、PTC素子61における第二板状部53Aと対向する面側に積層されている。第二電極板63は、第一電極板62と平行な板状をなしている。第二電極板63と第二板状部53Aとの間には、絶縁シート(図示無し)が設けられている。
図5に示すように、本実施形態において、第二電極板63は、端子63dを有する。端子63dは、第二電極板63の外周部から外方に突出している。端子63dは、制御基板37に電気的に接続されている。
図3に示すように、PTC素子61は、第一電極板62と第二電極板63との間に挟み込まれている。PTC素子61は、例えば、矩形の板状である。
PTCヒータ33は、制御基板37の制御により、端子62d〜62fを介して第一電極板62に電圧が印加される。第一電極板62に電圧が印加されると、PTC素子61が発熱する。PTC素子61で発生した熱は、第一板状部46A及び第二板状部53Aと、第一フィン46B及び第二フィン53Cとに伝達される。これにより、第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56を流れる熱媒体が加熱される。また、第一熱媒体流路48を流れる熱媒体は、基板収容部材45の底板部45eを介して、発熱しやすい電子部品68の熱によっても加熱される。このようにして熱媒体加熱装置25で加熱された熱媒体は、熱媒体導出口45Dを介して循環ライン21に排出される。その後、加熱された熱媒体は、放熱器16の導入口16Aを通じて、放熱器16に供給される。
図6は、第一実施形態における上記熱媒体加熱装置における第一流路形成部材と第二流路形成部材との接合部の構成を示す拡大断面図である。図7は、第一実施形態における上記熱媒体加熱装置の第一流路形成部材に形成した溝を示す斜視図である。図8は、第一実施形態における上記熱媒体加熱装置の第二流路形成部材に形成した溝を示す斜視図である。
図3、図6に示すように、熱媒体加熱装置25は、第一流路形成部材46と第二流路形成部材53との接合部分として、内側接合部(接合部)S1と、外側接合部J3とを備える。
内側接合部S1は、ケーシング31内において、第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56と、他の空間とを隔てるように、第一ケーシング部41と第二ケーシング部42とを接合している。内側接合部S1は、ケーシング31における厚み方向Zに隣接する部材として、第一流路形成部材46と第二流路形成部材53とを接合している。具体的には、内側接合部S1は、他の空間としてのヒータ収容部50と、上流連通部43A及び下流連通部43Bとを隔てている。内側接合部S1は、ヒータ外周接合部(第一接合部)J1と、連通部外周接合部(第二接合部)J2と、空隙部100とを備える。
ヒータ外周接合部J1は、ヒータ収容部50と上流連通部43Aとの間、及びヒータ収容部50と下流連通部43Bとの間を仕切っている。ヒータ外周接合部J1は、ヒータ収容部50と上流連通部43Aとの間、及びヒータ収容部50と下流連通部43Bと間にそれぞれ設けられている。ヒータ外周接合部J1は、長手方向Xにおいて、ヒータ収容部50に隣接するように設けられている。
ヒータ外周接合部J1は、ヒータ収容部50の外周部において、第一流路形成部材46と第二流路形成部材53とを液状ガスケット32Aによって接合している。図6に示すように、ヒータ外周接合部J1は、第一板状部46Aにおいてヒータ収容凹部46Cの外周部に沿って連続する周壁部46w1と、第二流路形成部材53において溝部53mの外周部に沿って連続する周壁部53w1と、液状ガスケット32Aとによって構成されている。
ヒータ外周接合部J1は、周壁部46w1の先端に、第一シール面461と、ヒータ側傾斜面462と、第一空隙部側傾斜面(第一空隙部側離間面)463と、を有している。また、ヒータ外周接合部J1は、周壁部53wの先端に、第二シール面531を有している。
第一シール面461は、厚み方向Zに対して直交する平面である。第一シール面461は、後述する第二流路形成部材53の第二シール面531と対向する。
ヒータ側傾斜面462は、第一シール面461に対し、ヒータ収容部50側で連続するように形成されている。ヒータ側傾斜面462は、第一シール面461からヒータ収容部50に近づくにしたがって、第二シール面531から離間するよう、傾斜している。これにより、ヒータ側傾斜面462は、第一シール面461と第二シール面531との間の間隔をヒータ収容部50に近づくにしたがって広げている。
第一空隙部側傾斜面463は、第一シール面461に対し、ヒータ収容部50から離間する側の空隙部100側で連続するように形成されている。第一空隙部側傾斜面463は、第一シール面461から空隙部100に近づくにしたがって、第二シール面531から離間するよう、傾斜している。これにより、第一空隙部側傾斜面463は、第一シール面461と第二シール面531との間の間隔を空隙部100に近づくにしたがって広げている。
第二シール面531は、厚み方向Zに対して直交する平面である。第二シール面531は、第一シール面461、ヒータ側傾斜面462、及び第一空隙部側傾斜面463に対し、厚み方向Zで対向するよう設けられている。本実施形態の第二シール面531は、第一シール面461に対して厚み方向Zに離れた位置で、第一シール面461と平行に形成されている。
なお、第二シール面531は、本実施形態のように第一シール面461に対して間隔を空けた位置に形成されることに限定されるものではない。第二シール面531は、第一シール面461に対して接触する位置に形成されていてもよい。
液状ガスケット32Aは、第一流路形成部材46の第一シール面461、ヒータ側傾斜面462、及び第一空隙部側傾斜面463と、第二流路形成部材53の第二シール面531との間に設けられている。ヒータ側傾斜面462、及び第一空隙部側傾斜面463と、第二シール面531との厚み方向Zの間隔は、第一シール面461から両側に離間するにしたがって拡大している。液状ガスケット32Aは、第一シール面461と第二シール面531との間に設けられている。さらに、液状ガスケット32Aは、第一シール面461と第二シール面531との間から両側にはみ出した部分が、ヒータ側傾斜面462と第二シール面531との間、及び第一空隙部側傾斜面463と第二シール面531との間に留まっている。
連通部外周接合部J2は、ヒータ外周接合部J1とともに、ヒータ収容部50と上流連通部43Aとの間、及びヒータ収容部50と下流連通部43Bとの間を仕切っている。連通部外周接合部J2は、ヒータ収容部50と上流連通部43Aとの間、及びヒータ収容部50と下流連通部43Bと間であって、ヒータ外周接合部J1よりも上流連通部43Aや下流連通部43Bに近い位置にそれぞれ設けられている。つまり、連通部外周接合部J2は、長手方向Xにおいてヒータ外周接合部J1よりも外側に設けられている。これにより、連通部外周接合部J2は、上流連通部43A及び下流連通部43Bに隣接するように設けられている。
連通部外周接合部J2は、上流連通部43A及び下流連通部43Bの外周部において、第一流路形成部材46と第二流路形成部材53とを液状ガスケット32Aによって接合している。連通部外周接合部J2は、第一流路形成部材46において第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bに沿って連続する周壁部46w2と、第二流路形成部材53において第二上流連通口55A及び第二下流連通口55Bに沿って連続する周壁部53w2と、液状ガスケット32Bとによって構成されている。
連通部外周接合部J2は、周壁部46w2の先端に、第三シール面465と、連通部側傾斜面466と、第二空隙部側傾斜面(第二空隙部側離間面)467と、を有している。また、連通部外周接合部J2は、周壁部53w2の先端に、第四シール面535を有している。
第三シール面465は、厚み方向Zに対して直交する平面である。第三シール面465は、後述する第二流路形成部材53の第四シール面535と対向する。
連通部側傾斜面466は、第三シール面465に対し、第一上流連通口51A及び第一下流連通口51B側で連続するように形成されている。連通部側傾斜面466は、第三シール面465から第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bに近づくにしたがって、第四シール面535から離間するよう傾斜している。これにより、連通部側傾斜面466は、第三シール面465と第四シール面535との間の間隔を第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bに近づくにしたがって広げている。
第二空隙部側傾斜面467は、第三シール面465に対し、空隙部100側で連続するように形成されている。第二空隙部側傾斜面467は、第三シール面465から空隙部100に近づくにしたがって、第四シール面535から離間するよう傾斜している。これにより、第二空隙部側傾斜面467は、第三シール面465と第四シール面535との間の間隔を空隙部100に近づくにしたがって広げている。
第四シール面535は、厚み方向Zに対して直交する平面である。第四シール面535は、第三シール面465、連通部側傾斜面466、及び第二空隙部側傾斜面467に対し、厚み方向Zで対向するよう設けられている。本実施形態の第四シール面535は、第三シール面465に対して厚み方向Zに離れた位置で第三シール面465と平行に形成されている。
なお、第四シール面535は、本実施形態のように第三シール面465に対して間隔を空けた位置に形成されることに限定されるものではない。第四シール面535は、第三シール面465に対して接触する位置に形成されていてもよい。
液状ガスケット32Bは、第一流路形成部材46の第三シール面465、連通部側傾斜面466、及び第二空隙部側傾斜面467と、第二流路形成部材53の第四シール面535との間に設けられている。連通部側傾斜面466、及び第二空隙部側傾斜面467と、第四シール面535との厚み方向Zの間隔は、第三シール面465から両側に離間するにしたがって拡大している。液状ガスケット32Bは、第三シール面465と第四シール面535との間に設けられている。さらに、液状ガスケット32Bは、第三シール面465と第四シール面535との間から両側にはみ出した部分が、連通部側傾斜面466と第四シール面535との間、及び第二空隙部側傾斜面467と第四シール面535との間に留まっている。
空隙部100は、長手方向Xにおいて、ヒータ外周接合部J1と連通部外周接合部J2とを隔てている空間である。つまり、空隙部100によってヒータ外周接合部J1と連通部外周接合部J2とはそれぞれ独立した状態で、第一流路形成部材46と第一流路形成部材46とを固定している。空隙部100は、第一流路形成部材46に形成された第一空隙溝(第一溝)101と、第二流路形成部材53に形成された第二空隙溝(第二溝)102と、から形成される。
図6、図7に示すように、第一空隙溝101は、第一流路形成部材46において、周壁部46wに形成された凹部である。第一空隙溝101は、第一板状部46A側に窪んで形成されている。第一空隙溝101は、周壁部46wを短手方向Yに横断するように延びている。つまり、第一空隙溝101は、第一流路形成部材46において、短手方向Yの両側で、外側に連通している。第一空隙溝101は、短手方向Yの外側に向かうにしたがって、長手方向Xに広がるように開口している。つまり、第一空隙溝101は、第一流路形成部材46の外周面に対して湾曲面を介して接続されるように形成されている。
周壁部46wは、第一空隙溝101によって、内側周壁部46w1と、外側周壁部46w2とに分かれている。
内側周壁部46w1は、ヒータ収容凹部46Cを形成するように、厚み方向Zから見た際に、環状をなしている。内側周壁部46w1の先端に、第一シール面461と、ヒータ側傾斜面462と、第一空隙部側傾斜面463とが形成されている。
外側周壁部46w2は、内側周壁部46w1に対して長手方向Xの外側に形成されている。外側周壁部46w2は、第一外周壁部46fと繋がることで、第一上流連通口51Aや第一下流連通口51Bを形成している。外側周壁部46w2の先端に、第三シール面465と、連通部側傾斜面466と、第二空隙部側傾斜面467とが形成されている。
図6、図8に示すように、第二空隙溝102は、第二流路形成部材53において、周壁部53wに形成された凹部である。第二空隙溝102は、第二板状部53A側に窪んで形成されている。第二空隙溝102は、周壁部53wを短手方向Yに横断するように延びている。つまり、第二空隙溝102は、第二流路形成部材53において、短手方向Yの両側で、外側に連通している。第二空隙溝102は、短手方向Yの外側に向かうにしたがって、長手方向Xに広がるように開口している。つまり、第二空隙溝102は、第二流路形成部材53の外周面に対して湾曲面を介して接続されるように形成されている。
周壁部53wは、第二空隙溝102によって、内側周壁部53w1と、外側周壁部53w2とに分かれている。
内側周壁部53w1は、溝部53mを形成するように、厚み方向Zから見た際に、環状をなしている。内側周壁部53w1の先端には、第二シール面531が形成されている。
外側周壁部53w2は、内側周壁部53w1に対して長手方向Xの外側に形成されている。外側周壁部53w2は、第二外周壁部53fと繋がることで、第二上流連通口55Aや第二下流連通口55Bを形成している。
第一空隙溝101及び第二空隙溝102によって、空隙部100は、ケーシング31の外周面で開口するように、ケーシング31を短手方向Yに貫通する貫通孔として形成されている。空隙部100は、ケーシング31の外周面に向かうにしたがって長手方向Xに広がるように形成されている。つまり、空隙部100は、短手方向Yにおける中央付近と、短手方向Yにおける外側である外周面に近い位置とでは、長手方向Xの間隔が異なっている。
外側接合部J3は、第一流路形成部材46と第二流路形成部材53とが互いに直接突き当たる部分のうち、ヒータ外周接合部J1及び連通部外周接合部J2以外の部分を液状ガスケット32Cによって接合している。外側接合部J3は、第一流路形成部材46における第一外周壁部46f及び短手方向Yの両側の周壁部46wと、第二流路形成部材53における第二外周壁部53f及び短手方向Yの両側の周壁部53wと、液状ガスケット32Cとによって構成されている。
液状ガスケット32A、32B、32Cとしては、例えば、有機溶剤タイプの液状ガスケット、無溶剤タイプの液状ガスケット、水性タイプの液状ガスケット等を用いることが可能である。有機溶剤タイプの液状ガスケットとしては、例えば、変性アルキッド系、繊維素エステル系、或いは合成ゴム系の液状ガスケットを用いること可能である。無溶剤タイプの液状ガスケットとしては、例えば、フェノール系、変性エステル系、シリコーン系、アクリル系等の液状ガスケットを用いること可能である。水性タイプの液状ガスケットとしては、例えば、水性アクリル系の液状ガスケットを用いること可能である。
上述したような熱媒体加熱装置25及び車両用空調装置10によれば、ヒータ収容部50に隣接して設けられたヒータ外周接合部J1と、上流連通部43A及び下流連通部43Bに隣接して設けられた連通部外周接合部J2とは、空隙部100によって隔てられている。これにより、上流連通部43A及び下流連通部43Bに隣接する連通部外周接合部J2において、液状ガスケット32Bによるシールが損なわれても、上流連通部43A及び下流連通部43Bを流れる熱媒体は、シールが損なわれた部分から空隙部100に流れ込む。空隙部100に流れ込んだ熱媒体は、ヒータ収容部50の外周部に設けられたヒータ外周接合部J1の液状ガスケット32Aにより、ヒータ収容部50への侵入が抑えられる。したがって、液状ガスケット32Aによるシールを、より確実に行い、熱媒体とPTCヒータ33との接触を抑えることができる。
また、空隙部100は、第一流路形成部材46および第二流路形成部材53の外部に向かって開口している。このような構成とすることで、連通部外周接合部J2において液状ガスケット32Bによるシールが損なわれた場合、シールが損なわれた部分から空隙部100に流れ込んだ熱媒体は、空隙部100の開口からケーシング31の外部に流出する。これにより、熱媒体が、ヒータ収容部50に侵入することを高い精度で抑えることができる。
また、空隙部100は、ケーシング31の外周面に向かうにしたがって長手方向Xに広がるように、ケーシング31の外周面で開口している。そのため、空隙部100に流れ込んだ熱媒体が、開口からケーシング31の外部に向かって流れやすくなる。これにより、熱媒体がヒータ収容部50に侵入することをより高い精度で抑えることができる。
また、ヒータ外周接合部J1において、第一シール面461と第二シール面531との間から外側に押し出された液状ガスケット32Aは、第一シール面461に連続して形成されたヒータ側傾斜面462及び第一空隙部側傾斜面463と、第二シール面531との間に留まる。これにより、ヒータ外周接合部J1において液状ガスケット32Aの厚みをより確実に確保することができ、ヒータ外周接合部J1におけるシール性を高めることができる。
また、連通部外周接合部J2において、第三シール面465と第四シール面535との間から外側に押し出された液状ガスケット32Bは、第三シール面465に連続して形成された連通部側傾斜面466及び第二空隙部側傾斜面467と、第四シール面535との間に留まる。これにより、連通部外周接合部J2において液状ガスケット32Bの厚みをより確実に確保することができ、連通部外周接合部J2におけるシール性を高めることができる。
また、連通部側傾斜面466と第四シール面535との間に液状ガスケット32Bが留まることで、液状ガスケット32Bが上流連通部43A及び下流連通部43B内にはみ出ることを抑えることができる。これにより、上流連通部43A及び下流連通部43Bにおける熱媒体の流れが液状ガスケット32Bによって阻害されてしまうことが抑えられる。
《第二実施形態》
次に、本発明の第二実施形態の熱媒体加熱装置について図9から図11を参照して説明する。第二実施形態で示す熱媒体加熱装置では、空隙部を有する接合部が設けられた位置が第一実施形態と異なっている。したがって、第二実施形態の説明においては、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに重複説明を省略する。
図9から図11に示すように、第二実施形態の熱媒体加熱装置25Aには、挿入空間接合部(接合部)S2が設けられている。挿入空間接合部S2は、ケーシング31における厚み方向Zに隣接する部材として、基板収容部材45と、第一流路形成部材46とを接合している。挿入空間接合部S2は、ケーシング31内に形成されて端子が挿入可能な挿入空間75と、第一熱媒体流路48と、を隔てるように形成されている。
挿入空間75は、端子孔部70に形成されている。端子孔部70は、ケーシング31の一部である。端子孔部70は、ケーシング31において、第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56の外側で、PTCヒータ33の端子62d、62e、62f、63dが挿入可能とされている。図9に示すように、端子孔部70では、挿入空間75の大きさが絶縁部材34に形成されたガイド部341が挿入可能な大きさで形成されている。
ガイド部341は、各端子62d、62e、62f、63dをそれぞれ囲むように筒状をなして形成されている。なお、図9では、第二電極板63の端子63dを例示しているが、第一電極板62の端子62d、62e、62fについても同様の構造となっている。ガイド部341は、各端子62d、62e、62f、63dの周囲に配置された導体と、各端子62d、62e、62f、63dとの間を絶縁している。
なお、各端子62d、62e、62f、63dは、対応するガイド部341に挿入された状態で端子孔部70に挿入される。端子孔部70にガイド部341が嵌め込まれた状態で、各端子62d、62e、62f、63dは、制御基板37に設けられた端子台等の接続部80にねじ止めされている。これにより、PTCヒータ33は制御基板37に電気的にも接続される。
端子孔部70は、基板収容部材45に形成された第一端子孔部71と、第一流路形成部材46に形成された第二端子孔部72とを有している。
図10に示すように、第一端子孔部71は、基板収容部材45において、収容外周壁部45iから短手方向Yの外側に突出するように形成されている。第一端子孔部71は、長手方向Xに離れて二つ設けられている。第一端子孔部71は、厚み方向Zから見た際に、矩形環状をなしている。
図11に示すように、第二端子孔部72は、第一流路形成部材46において、第一外周壁部46fから短手方向Yの外側に突出するように形成されている。第二端子孔部72は、長手方向Xに離れて二つ設けられている。第二端子孔部72は、厚み方向Zから見た際に、矩形環状をなしている。第二端子孔部72は、厚み方向Zから見た際に、第一端子孔部71と同じ大きさで形成されている。第二端子孔部72の長手方向X及び短手方向Yの位置は、厚み方向Zから見た際に、第一端子孔部71と重なっている。端子孔部70は、第一端子孔部71及び第二端子孔部72が厚み方向Zに重なることで、内部に挿入空間75が形成された矩形筒状をなしている。
具体的には、図9に示すように、挿入空間接合部S2は、他の空間としての挿入空間75と、第一熱媒体流路48とを隔てている。挿入空間接合部S2は、流路側接合部(第一接合部)J11と、孔部側接合部(第二接合部)J21と、孔側空隙部200とを備える。
流路側接合部J11は、挿入空間75と第一熱媒体流路48との間を仕切っている。流路側接合部J11は、挿入空間75と第一熱媒体流路48との間において、基板収容部材45と、第一流路形成部材46とを液状ガスケット32Dによって接合している。図9に示すように、流路側接合部J11は、基板収容部材45における収容外周壁部45iと、第一流路形成部材46における第一外周壁部46fと、液状ガスケット32Dとによって構成されている。
孔部側接合部J21は、流路側接合部J11とともに、挿入空間75と第一熱媒体流路48との間を仕切っている。孔部側接合部J21は、挿入空間75と第一熱媒体流路48との間であって、流路側接合部J11よりも挿入空間75に近い位置にそれぞれ設けられている。つまり、孔部側接合部J21は、短手方向Yにおいて流路側接合部J11よりも端子孔部70に近い位置に設けられている。孔部側接合部J21は、挿入空間75と第一熱媒体流路48との間において、基板収容部材45と、第一流路形成部材46とを液状ガスケット32Eによって接合している。孔部側接合部J21は、基板収容部材45における収容外周壁部45iと、第一流路形成部材46における第一外周壁部46iと、液状ガスケット32Eとによって構成されている。
孔側空隙部200は、短手方向Yにおいて、流路側接合部J11と孔部側接合部J21とを隔てている空間である。つまり、孔側空隙部200によって流路側接合部J11と孔部側接合部J21とはそれぞれ独立した状態で、基板収容部材45と第一流路形成部材46とを固定している。孔側空隙部200は、基板収容部材45に形成された第一孔側空隙溝(第一溝)201と、第一流路形成部材46に形成された第二孔側空隙溝(第二溝)202と、から形成される。
図10に示すように、第一孔側空隙溝201は、基板収容部材45において、収容外周壁部45iに形成された凹部である。第一孔側空隙溝201は、収容外周壁部45iにおいて、第一流路形成部材46を向く面(第一流路形成凹部45Bが形成されている側の面)に形成されている。第一孔側空隙溝201は、第一端子孔部71の輪郭に沿うように延びている。第一孔側空隙溝201の両側の端部は、短手方向Yにおける第一端子孔部71の外側で外部と連通している。
図11に示すように、第二孔側空隙溝202は、第一流路形成部材46において、第一外周壁部46fに形成された凹部である。第二孔側空隙溝202は、第一外周壁部46fにおいて、基板収容部材45を向く面(第一フィン46Bが形成されている側の面)に形成されている。第二孔側空隙溝202は、第二端子孔部72の輪郭に沿うように延びている。第二孔側空隙溝202の両側の端部は、短手方向Yにおける第二端子孔部72の外側で外部と連通している。
第一孔側空隙溝201及び第二孔側空隙溝202によって、孔側空隙部200は、ケーシング31の外周面で開口するように、ケーシング31内を貫通する貫通孔として形成されている。
上述したような熱媒体加熱装置25Aによれば、流路側接合部J11と、孔部側接合部J21とは、孔側空隙部200によって隔てられている。これにより、流路側接合部J11において、液状ガスケット32Dによるシールが損なわれても、第一熱媒体流路48を流れる熱媒体は、シールが損なわれた部分から孔側空隙部200に流れ込む。孔側空隙部200に流れ込んだ熱媒体は、孔部側接合部J21の液状ガスケット32Eにより、挿入空間75への侵入が抑えられる。したがって、液状ガスケットによるシールを、より確実に行い、熱媒体とPTCヒータ33の端子との接触を抑えることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上記実施形態では、空隙部100を、第一流路形成部材46に形成された第一空隙溝101と、第二流路形成部材53に形成された第二空隙溝102と、から形成したが、これに限らない。空隙部100は、第一流路形成部材46、及び第二流路形成部材53の一方のみに形成した溝から形成してもよい。また、空隙部100は、第一流路形成部材46及び第二流路形成部材53の少なくとも一方に、凹部や段部等を形成することで形成してもよい。
また、空隙部100は、第一流路形成部材46、第二流路形成部材53において、短手方向Y両側で外側に開口するようにしたが、これに限らない。空隙部100は、短手方向Yの一方側でのみ外側に開口するようにしてもよい。また、空隙部100は、短手方向Y以外の、長手方向Xや厚み方向Zにおいて、外側に開口するよう形成してもよい。加えて、空隙部100は、外側に開口しない構成とすることもできる。
同様に、孔側空隙部200についても、基板収容部材45及び第一流路形成部材46の一方のみに形成した溝から形成してもよい。さらに、孔側空隙部200は、基板収容部材45及び第一流路形成部材46の少なくとも一方に、凹部や段部等を形成することで形成してもよい。また、孔側空隙部200は、短手方向Y以外の、長手方向Xや厚み方向Zにおいて、外側に開口するよう形成してもよい。加えて、孔側空隙部200は、外側に開口しない構成とすることもできる。
ヒータ側傾斜面462及び第一空隙部側傾斜面463は、本実施形態のように平滑な傾斜面として形成されることに限定されるものではない。ヒータ側傾斜面462及び第一空隙部側傾斜面463は、第二シール面531に対する間隔を広げるような形状をなしていればよい。例えば、ヒータ側傾斜面462及び第一空隙部側傾斜面463は、湾曲面として形成されていてもよい。
また、ヒータ側傾斜面462及び第一空隙部側傾斜面463は第一シール面461に対して両方が形成されることに限定されるものではない。ヒータ側傾斜面462及び第一空隙部側傾斜面463は、第一シール面461に対して何れか片方のみが形成されていてもよく、両方が形成されていなくてもよい。
同様に、連通部側傾斜面466及び第二空隙部側傾斜面467は、本実施形態のように平滑な傾斜面として形成されることに限定されるものではない。連通部側傾斜面466及び第二空隙部側傾斜面467は、第四シール面535に対する間隔を広げるような形状をなしていればよい。例えば、連通部側傾斜面466及び第二空隙部側傾斜面467は、湾曲面として形成されていてもよい。
また、連通部側傾斜面466及び第二空隙部側傾斜面467は第三シール面465に対して両方が形成されることに限定されるものではない。連通部側傾斜面466及び第二空隙部側傾斜面467は、第三シール面465に対して何れか片方のみが形成されていてもよく、両方が形成されていなくてもよい。
また、第二実施形態の挿入空間接合部S2では、第一実施形態の内側接合部S1と異なり、第一空隙部側離間面及び第二空隙部側離間面等が形成されていないが、このような形状に限定されるものではない。したがって、挿入空間接合部S2においても、内側接合部S1の断面形状と同様に、第一空隙部側離間面及び第二空隙部側離間面等が形成されていてもよい。
また、熱媒体加熱装置は、第一実施形態の内側接合部S1及び第二実施形態の挿入空間接合部S2の何れか一方のみを有する構造に限定されるものではない。熱媒体加熱装置は、内側接合部S1及び挿入空間接合部S2の両方が形成されていてもよい。
10 車両用空調装置
11 ハウジング
11A 取込口
11B 吐出口
11C 流路
13 ブロア
15 冷却器
16 放熱器
16A 導入口
16B 導出口
17 エアミックスダンパ
19 熱媒体循環回路
21 循環ライン
23 タンク
24 ポンプ
25、25A 熱媒体加熱装置
31 ケーシング
32A、32B、32C、32D、32E 液状ガスケット
33 PTCヒータ
34 絶縁部材
341 ガイド部
37 制御基板
41 第一ケーシング部
42 第二ケーシング部
43A 上流連通部(連通部)
43B 下流連通部(連通部)
45 基板収容部材
45A 基板収容空間
45B 第一流路形成凹部
45C 熱媒体導入口
45D 熱媒体導出口
45e 底板部
45f、45i 収容外周壁部
45p 導入側流路
45q 導出側流路
46 第一流路形成部材
46A 第一板状部
46B 第一フィン
46C ヒータ収容凹部
46f 第一外周壁部
46w 周壁部
47 第一蓋部材
48 第一熱媒体流路(熱媒体流路)
50 ヒータ収容部
51A 第一上流連通口
51B 第一下流連通口
53 第二流路形成部材
53A 第二板状部
53B 第二流路形成凹部
53C 第二フィン
53f 第二外周壁部
53m 溝部
53w 周壁部
54 第二蓋部材
55A 第二上流連通口
55B 第二下流連通口
56 第二熱媒体流路(熱媒体流路)
61 PTC素子
62 第一電極板
62d、62e、62f 端子
63 第二電極板
63d 端子
66 基板本体
66a、66b 面
68、69 電子部品
70 端子孔部
71 第一端子孔部
72 第二端子孔部
75 挿入空間
80 接続部
100 空隙部
101 第一空隙溝
102 第二空隙溝
200 孔側空隙部
201 第一孔側空隙溝
202 第二孔側空隙溝
461 第一シール面
462 ヒータ側傾斜面
463 第一空隙部側傾斜面(第一空隙部側離間面)
465 第三シール面
466 連通部側傾斜面
467 第二空隙部側傾斜面(第二空隙部側離間面)
531 第二シール面
535 第四シール面
S1 内側接合部(接合部)
J1 ヒータ外周接合部(第一接合部)
J2 連通部外周接合部(第二接合部)
J3 外側接合部
S2 挿入空間接合部(接合部)
J11 流路側接合部
J21 孔部側接合部
X 長手方向
Y 短手方向
Z 厚み方向

Claims (8)

  1. 複数の部材が厚み方向に積層されることで熱媒体が流れる第一熱媒体流路、及び前記第一熱媒体流路に対して前記厚み方向に離れた位置で前記熱媒体が流れる第二熱媒体流路を内部に形成するケーシングと、
    前記ケーシング内における前記第一熱媒体流路と前記第二熱媒体流路との間に形成された収容空間に収容され、前記熱媒体を加熱するPTCヒータと、を備え、
    前記ケーシングは、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と、他の空間とを隔てるように、前記厚み方向に隣接する部材同士とを接合させる接合部を有し、
    前記接合部は、
    前記厚み方向に隣接する部材同士を接合させる液状ガスケットを有する第一接合部と、
    前記第一接合部よりも前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路から離れた位置に設けられ、前記厚み方向に隣接する部材同士を接合させる液状ガスケットを有する第二接合部と、
    前記厚み方向に隣接する部材同士の少なくとも一方に形成され、前記第一接合部と前記第二接合部とを隔てる空隙部とを、有する熱媒体加熱装置。
  2. 前記ケーシングは、前記収容空間の外側で、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路を連通させる連通部を有し、
    前記接合部は、前記他の空間としての前記収容空間と、前記連通部とを隔て、
    前記第一接合部は、前記収容空間と前記連通部とを仕切るように、前記収容空間及び前記連通部の間に設けられ、
    前記第二接合部は、前記収容空間と前記連通部とを仕切るように、前記収容空間及び前記連通部の間、かつ前記第一接合部よりも前記連通部に近い位置に設けられる請求項1に記載の熱媒体加熱装置。
  3. 前記ケーシングは、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の外側で、前記PTCヒータの端子が挿入可能な挿入空間が形成された端子孔部を有し、
    前記接合部は、前記他の空間としての前記挿入空間と、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と、を隔て、
    前記第一接合部は、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間とを仕切るように、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間との間に設けられ、
    前記第二接合部は、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間とを仕切るように、前記第一熱媒体流路及び前記第二熱媒体流路の少なくとも一方と前記挿入空間との間、かつ前記第一接合部よりも前記挿入空間に近い位置に設けられる請求項1に記載の熱媒体加熱装置。
  4. 前記空隙部は、前記ケーシングの外部と連通するように前記ケーシングの外周面で開口している請求項1から3の何れか一項に記載の熱媒体加熱装置。
  5. 前記空隙部は、前記ケーシングの外周面に向かうにしたがって間隔が広がるように開口している請求項4に記載の熱媒体加熱装置。
  6. 前記第一接合部は、
    前記厚み方向に隣接する部材の一方に形成された第一シール面と、
    前記厚み方向に隣接する部材の他方に形成され、前記第一シール面に対向する第二シール面と、
    前記第一シール面及び前記第二シール面の一方に連続して形成され、前記空隙部に近づくにしたがって、前記第一シール面及び前記第二シール面の他方から離れるように延びる第一空隙部側離間面と、を有する請求項1から5の何れか一項に記載の熱媒体加熱装置。
  7. 前記第二接合部は、
    前記厚み方向に隣接する部材の一方に形成された第三シール面と、
    前記厚み方向に隣接する部材の他方に形成され、前記第三シール面に対向する第四シール面と、
    前記第三シール面及び前記第四シール面の一方に連続して形成され、前記空隙部に近づくにしたがって、前記第三シール面及び前記第四シール面の他方から離れるように延びる第二空隙部側離間面と、を有する請求項1から6の何れか一項に記載の熱媒体加熱装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の熱媒体加熱装置と、
    外気または車室内の空気に流れを生じさせるブロアと、
    前記ブロアの下流側に設けられ、前記外気または前記空気を冷却する冷却器と、
    前記冷却器の下流側に設けられ、前記熱媒体加熱装置により加熱された前記熱媒体によって前記外気または前記空気を加熱する放熱器と、
    を備える車両用空調装置。
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