JP2020044287A - 臓器収容袋および移植方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レシピエントへの臓器の移植時に、臓器の温度上昇をより抑制でき、かつ、執刀者の作業の妨げにもなりにくい医療器具および移植方法を提供する。【解決手段】この臓器収容袋1は、臓器9を保持する袋状の断熱シート10を備える。断熱シート10は、一対の防水層と、前記一対の防水層の間に位置する断熱層と、を有する。臓器9の移植手術の際には、レシピエントの体腔内に、臓器収容袋1に収容された状態で臓器9を配置する。これにより、レシピエントの体温や外気温により臓器9の温度が上昇することを抑制しつつ、血管の吻合を行うことができる。その結果、臓器9が温虚血状態となることを抑制して、手術後における障害の発生を抑制できる。また、断熱シートは袋状とされているため、断熱シートの端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。【選択図】図1

Description

本発明は、臓器を収容する臓器収容袋と、臓器を移植する移植方法とに関する。
臓器の移植手術では、ドナーから摘出された臓器を、冷却した状態で保存する。これは、常温のまま血流が途絶える、いわゆる温虚血状態になると、臓器内の代謝によって、臓器の劣化が生じやすくなるためである。具体的には、摘出された臓器に対して低温の保存液を注入する、あるいは、臓器の周囲にアイス・スラッシュを投入した生理食塩水を直接ふりかける等の処置により、臓器の温度を低温に維持する。これにより、臓器の代謝を抑制する。
しかしながら、レシピエントへの臓器の移植時には、レシピエントの体腔内に臓器を配置して、血管吻合等の処置を行う。このとき、臓器の冷却を継続できないので、レシピエントの体温や外気温によって臓器の温度が上昇し、臓器が徐々に温虚血状態となる。このため、移植手術の執刀者は、可能な限り短時間で血管吻合等の処置を行うか、あるいは、腹腔内に氷等を入れることにより、移植される臓器を低温状態に維持しなければならなかった。後者の場合、臓器だけでなく、執刀者の手先も同時に冷却されることとなり、精密さを求められる血管吻合において不利となる。
そこで、本願の発明者は、特許文献1において、レシピエントへの臓器の移植時に、レシピエントと臓器との間に、断熱機能をもつシートを挿入することで、臓器の昇温を抑える技術を提案した。特許文献1のシートは、断熱層と、断熱層の両面に面接着された2枚の防水層とを有する。
特開2018−000309号公報
しかしながら、特許文献1のシートは、臓器を完全に覆うものではない。このため、臓器の表面のうち、シートに覆われていない部分は、昇温してしまうという問題があった。また、レシピエントと臓器との間に挿入されたシートの端部が、執刀者の作業の妨げとなるおそれもあった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、レシピエントへの臓器の移植時に、臓器の温度上昇をより抑制でき、かつ、執刀者の作業の妨げにもなりにくい医療器具および移植方法を提供することを目的とする。
本願の第1発明は、臓器を収容する臓器収容袋であって、臓器が通過可能な開口部と、前記開口部を介して挿入された臓器を保持する袋状の断熱シートと、を備え、前記断熱シートは、一対の防水層と、前記一対の防水層の間に位置する断熱層と、を有する。
本願の第2発明は、第1発明の臓器収容袋であって、前記開口部を少なくとも部分的に開閉する開閉部材をさらに備える。
本願の第3発明は、第2発明の臓器収容袋であって、前記開閉部材は、前記開口部を収縮させる操作紐である。
本願の第4発明は、第2発明の臓器収容袋であって、前記開閉部材は、前記開口部に設けられた伸縮可能な弾性部材である。
本願の第5発明は、第2発明の臓器収容袋であって、前記開閉部材は、互いに固定および離間が可能な一対の留め具を有する。
本願の第6発明は、第1発明から第5発明までのいずれか1発明の臓器収容袋であって、前記断熱層は、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、軟質ウレタンフォーム、ポリスチレン、または不織布からなり、前記防水層は、ポリフッ化ビニリデン、シリコン樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂、フッ素ゴム、ウレタンゴム、塩化ビニル、ナイロン、ポリエチレン、またはポリウレタンエラストマーからなる。
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1発明の臓器収容袋であって、前記断熱シートの内側に設けられた防水性の内袋をさらに備える。
本願の第8発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1発明の臓器収容袋であって、前記断熱シートの外側に設けられた防水性の外袋をさらに備える。
本願の第9発明は、非ヒト動物であるドナーから摘出された臓器を、非ヒト動物であるレシピエントへ移植する移植方法であって、a)袋状の断熱シートを有する臓器収容袋に前記臓器を収容する工程と、b)前記工程a)の後に、前記臓器が収容された前記臓器収容袋を、前記レシピエントの体腔内に配置する工程と、c)前記工程b)の後に、前記レシピエントの血管と、前記臓器の血管とを吻合する工程と、d)前記工程c)の後に、前記臓器収容袋から前記臓器を取り出して、前記臓器収容袋を除去する工程と、を有する。
本願の第10発明は、第9発明の移植方法であって、前記断熱シートは、一対の防水層と、前記一対の防水層の間に位置する断熱層と、を有する。
本願の第1発明〜第10発明によれば、レシピエントの体腔内に臓器を配置するときに、臓器収容袋に臓器を収容することによって、臓器の表面の全体を、断熱シートで覆うことができる。これにより、レシピエントの体温や外気温により臓器の温度が上昇することを抑制しつつ、血管の吻合を行うことができる。その結果、臓器が温虚血状態となることを抑制して、手術後における障害の発生を抑制できる。また、断熱シートは袋状とされているため、断熱シートの端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
特に、本願の第2発明によれば、開口部を閉じることにより、臓器収容袋から臓器が脱落することを防止できる。
特に、本願の第4発明によれば、開口部を容易に開閉できる。また、開閉動作により臓器を傷つけるおそれが小さい。
特に、本願の第5発明によれば、開口部を容易に開閉できる。また、開閉動作により臓器を傷つけるおそれが小さい。
特に、本願の第7発明によれば、内袋内に、臓器とともに低温の保存液を入れることができる。これにより、臓器の温度が上昇することを、より抑制できる。
第1実施形態に係る臓器収容袋の外観図である。 断熱シートの部分断面図である。 移植手術において執刀者が行う作業の流れを示したフローチャートである。 第2実施形態に係る臓器収容袋の外観図である。 第3実施形態に係る臓器収容袋の外観図である。 第4実施形態に係る臓器収容袋の外観図である。 第5実施形態に係る臓器収容袋の展開図である。 第6実施形態に係る臓器収容袋の展開図である。 第7実施形態に係る臓器収容袋の外観図である。 第8実施形態に係る臓器収容袋の外観図である。 腎臓を低温保存した後、疑似腹腔内に置いたときの温度変化を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本願において「ドナー」および「レシピエント」は、ヒトであってもよいし、非ヒト動物であってもよい。すなわち、本願において、「臓器」は、ヒトの臓器であってもよいし、非ヒト動物の臓器であってもよい。また、非ヒト動物は、マウスおよびラットを含む齧歯類、ブタ、ヤギおよびヒツジを含む有蹄類、チンパンジーを含む非ヒト霊長類、その他の非ヒトほ乳動物であってもよいし、ほ乳動物以外の動物であってもよい。
<1.第1実施形態>
<1−1.臓器収容袋について>
図1は、第1実施形態に係る臓器収容袋1の外観図である。この臓器収容袋1は、ドナーから摘出された臓器9をレシピエントへ移植する移植手術において、臓器9を一時的に収容するための容器である。すなわち、臓器収容袋1は、臓器9の移植手術に使用されることを目的とした医療器具である。
臓器収容袋1に収容される臓器9としては、例えば、腎臓、心臓、肺、脾臓を挙げることができる。これらの臓器9は、移植手術において吻合すべき血管91が、臓器9の片側に集中している。本実施形態の臓器収容袋1の構造は、これらの臓器9に対して特に好適である。しかしながら、本発明の臓器収容袋は、肝臓等の他の臓器を収容するものであってもよい。
図1に示すように、臓器収容袋1は、臓器9を保持する袋状の断熱シート10を有する。臓器収容袋1は、2枚以上の断熱シート10を縫合、接着、または溶着することによって袋状に構成されたものであってもよく、あるいは、1枚のシームレスな断熱シート10により構成されるものであってもよい。臓器収容袋1のサイズは、臓器9の挿入および取り出しが容易で、かつ、内部において臓器9が容易に移動しないように、対象となる臓器9よりもやや大きいサイズとされる。臓器収容袋1の底部または側部には、マチが設けられていてもよい。
また、臓器収容袋1は、開口部20と、開口部20を開閉するための操作紐30とを有する。開口部20は、開放状態において、臓器9が通過可能な大きさを有する。操作紐30は、伸縮性のない紐であってもよく、ゴム等の弾性材料からなる伸縮可能な紐であってもよい。操作紐30は、開口部20の縁に沿って設けられた環状の挿通孔21に通されている。操作紐30を引くと、巾着袋のように、臓器収容袋1の開口部20が収縮する。これにより、開口部20が閉鎖される。すなわち、本実施形態では、操作紐30が、開口部20を開閉するための開閉部材となる。なお、操作紐30は、一端のみを引くことにより開口部20を収縮させるものであってもよく、両端を引くことにより開口部20を収縮させるものであってもよい。
図2は、断熱シート10の部分断面図である。図2に示すように、断熱シート10は、 一対の防水層12と、一対の防水層12の間に位置する断熱層11と、を有する。一対の防水層12は、断熱層11の両面に、例えば、接着や融着によって面固定される。これにより、断熱層11の両面が、防水層12に覆われる。高い断熱性を得るために、断熱層11の厚みは、防水層12の厚みよりも大きいことが好ましい。
断熱層11には、柔軟に変形可能であり、かつ、断熱性を有する多孔質材または布帛が用いられる。具体的には、断熱層11として、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、軟質ウレタンフォーム、ポリスチレン、または不織布を用いることができる。なお、断熱層11は、一層で構成されていてもよく、複数層で構成されていてもよい。複数層で構成される場合、複数層の全体が、本発明における「断熱層」となる。
防水層12には、柔軟に変形可能であり、防水性を有し、かつ、生体適合性および滅菌保持性を有するフィルムが用いられる。具体的には、防水層12として、ポリフッ化ビニリデン、シリコン樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂、フッ素ゴム、ウレタンゴム、塩化ビニル、ナイロン、ポリエチレン、またはポリウレタンエラストマーを用いることができる。
また、防水層12は、ファンデルワールス力、静電的結合、または減圧吸着の作用により、臓器9に密着する性能を有していることが好ましい。防水層12が臓器9に密着すれば、臓器収容袋1の内部における臓器9の移動が抑制される。したがって、臓器9の損傷を抑制できるとともに、後述する臓器9の温度上昇を抑制する効果を、より高めることができる。
<1−2.臓器移植の流れについて>
続いて、上記の臓器収容袋1を用いた移植手術の流れについて、説明する。図3は、移植手術において、執刀者が行う作業の流れを示したフローチャートである。
移植手術を行うときには、まず、ドナーから臓器9を摘出する(ステップS1)。具体的には、ドナーの臓器9から延びる血管を切断し、ドナーの体腔内から臓器9を取り出す。取り出された臓器9は、低温の保存液に浸漬された状態で、保存される(ステップS2)。保存液には、例えば、4℃に維持された生理食塩水が用いられる。臓器9は、常温のまま血流が途絶える、いわゆる温虚血状態になると、臓器9内の代謝によって、劣化が生じやすくなる。このため、ステップS2では、臓器9を常温より低い温度で保存することにより、臓器9の劣化を抑制する。
なお、ステップS2では、臓器9の血管91に配管を接続し、臓器9内に保存液を灌流させた状態で、臓器9を保存してもよい。なお、保存液の灌流は、後述するステップS5まで、継続してもよい。
続いて、低温保存された臓器9を、臓器収容袋1に収容する(ステップS3)。具体的には、臓器収容袋1の開口部20を開き、開口部20を介して、袋状の断熱シート10の内部へ、臓器9を挿入する。これにより、袋状の断熱シート10の内部に、臓器9が保持される。その後、操作紐30を引いて、臓器収容袋1の開口部20を閉鎖する。これにより、臓器収容袋1から臓器9が脱落することを防止する。ただし、後述するステップS5において、レシピエントの血管と吻合すべき臓器9の血管91のみは、開口部20から外部へ露出した状態としておく。
続いて、レシピエントの腹部を開き、臓器9が収容された臓器収容袋1を、レシピエントの体腔内に配置する(ステップS4)。そして、レシピエントの血管と、臓器収容袋1の開口部20から外部へ露出した臓器9の血管91とを、吻合する(ステップS5)。その後、臓器収容袋1の開口部20を開き、血管吻合後の臓器9を、臓器収容袋1から取り出す。そして、レシピエントの体腔内から臓器収容袋1を除去する(ステップS6)。
ステップS4〜S5の作業の間、臓器9の内部には、まだ血液が流れていない。しかしながら、臓器収容袋1に収容された臓器9は、断熱シート10に覆われているため、外部の温度の影響を受けにくい。このため、レシピエントの体温または外気温により、臓器9の温度が上昇することが、抑制される。したがって、臓器9が温虚血状態となって、代謝による劣化が進むことを抑制できる。その結果、手術後における障害の発生を抑制できる。
特に、この臓器収容袋1は、臓器9の表面の全体を覆う。このため、臓器9の表面の一部分のみを覆う場合よりも、臓器9の昇温を抑制する効果が大きい。また、手術中における臓器9の損傷も抑制できる。また、断熱シート10は袋状とされているため、断熱シート10の端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
また、本実施形態では、操作紐30を引くことによって、臓器収容袋1の開口部20を収縮させる。この構造により、執刀者は、開口部20を容易に開閉できる。また、開閉動作により臓器9を傷つけてしまうおそれも小さい。
<2.第2実施形態>
続いて、本発明の他の実施形態について、説明する。なお、以下の第2実施形態〜第8実施形態では、上記の第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同等の点については、重複説明を省略する。
図4は、第2実施形態に係る臓器収容袋1の外観図である。本実施形態の臓器収容袋1は、開口部20を開閉する開閉部材の構造が、上記の第1実施形態と相違する。
図4中に破線で示したように、第2実施形態の臓器収容袋1は、開閉部材としての弾性部材40を有する。弾性部材40は、臓器収容袋1の開口部20の縁に沿って設けられた環状の挿通孔に通されている。弾性部材40には、例えば、弾性伸縮可能な天然ゴムまたは合成ゴムが用いられる。外力が作用していないときには、弾性部材40により、開口部20が収縮した状態に維持される。ただし、移植手術の執刀者は、弾性部材40を引き伸ばすことにより、開口部20を開くことが可能である。そして、開いた開口部20を介して、臓器収容袋1の内部へ臓器9を挿入したり、臓器収容袋1から臓器9を取り出したりすることができる。
本実施形態の臓器収容袋1も、図3と同様の手順で行う移植手術において、用いることができる。そして、図3のステップS4〜S5において、臓器9の表面の全体を断熱シート10で覆うことによって、臓器9の温度上昇を抑制できるとともに、臓器9の損傷も抑制できる。また、断熱シート10が袋状とされているため、断熱シート10の端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
特に、本実施形態の構造では、臓器収容袋1へ臓器9を挿入した後、弾性部材40の収縮力によって、臓器収容袋1の開口部20が自動的に閉鎖する。このため、第1実施形態のように、開口部20を閉じるために操作紐30を引く必要がない。したがって、移植手術の作業を、より迅速に行うことができる。また、第1実施形態と同様に、開口部20の開閉動作によって、臓器9を傷つけてしまうおそれも小さい。
なお、弾性部材40は、開口部20の周囲に環状に設けられていてもよく、あるいは、開口部20の周囲に部分的に設けられていてもよい。
<3.第3実施形態>
図5は、第3実施形態に係る臓器収容袋1の外観図である。本実施形態の臓器収容袋1は、開口部20を開閉する開閉部材の構造が、上記の第1実施形態と相違する。
図5に示すように、第3実施形態の臓器収容袋1は、開閉部材としての線ファスナー50を有する。線ファスナー50は、開口部20に設けられた一対の務歯列(留め具)51と、スライダ52とを有する。スライダ52を務歯列51に沿って一方側へ移動させると、一対の務歯列51が互いに係合して、務歯列51同士が固定される。これにより、開口部20が閉鎖状態となる。また、スライダ52を務歯列51に沿って他方側へ移動させると、一対の務歯列51の係合が解けて、開口部20が開放される。
本実施形態の臓器収容袋1も、図3と同様の手順で行う移植手術において、用いることができる。そして、図3のステップS4〜S5において、臓器9の表面の全体を断熱シート10で覆うことによって、臓器9の温度上昇を抑制できるとともに、臓器9の損傷も抑制できる。また、断熱シート10が袋状とされているため、断熱シート10の端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
<4.第4実施形態>
図6は、第4実施形態に係る臓器収容袋1の外観図である。本実施形態の臓器収容袋1は、開口部20を開閉する開閉部材の構造が、上記の第1実施形態と相違する。
図6に示すように、第4実施形態の臓器収容袋1は、開閉部材としてのジッパー60を有する。ジッパー60は、開口部20に設けられた一対のジップ部材(留め具)61を有する。一対のジップ部材61は、互いに嵌合する微小な凹凸部62を有する。一対のジップ部材61を接触させて圧力を加えると、一方のジップ部材61の凹凸部62と、他方のジップ部材61の凹凸部62とが弾性嵌合して、ジップ部材61同士が固定される。これにより、開口部20が閉鎖状態となる。また、一対のジップ部材61を互いに引き離すと、凹凸部62の嵌合が解けて、開口部20が開放される。
本実施形態の臓器収容袋1も、図3と同様の手順で行う移植手術において、用いることができる。そして、図3のステップS4〜S5において、臓器9の表面の全体を断熱シート10で覆うことによって、臓器9の温度上昇を抑制できるとともに、臓器9の損傷も抑制できる。また、断熱シート10が袋状とされているため、断熱シート10の端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
<5.第5実施形態>
図7は、第5実施形態に係る臓器収容袋1の展開図である。本実施形態の臓器収容袋1は、断熱シート10の形状および開閉部材の構造が、上記の第1実施形態と相違する。
図7に示すように、第5実施形態の臓器収容袋1は、1枚の平らな断熱シート10を折ることによって、袋状に形成される。断熱シート10は、折目線13を対象軸として線対象な第1片14および第2片15を有する。また、本実施形態の臓器収容袋1は、開閉部材としての面ファスナー70を有する。面ファスナー70は、第1片14および第2片15に設けられた複数の係合部材(留め具)71を有する。断熱シート10を折目線13で折ると、第1片14の係合部材71と、第2片15の係合部材71とが接触する。
すなわち、この臓器収容袋1は、断熱シート10を折目線13で折ったときに、互いに接触する一対の係合部材71を、複数組有する。互いに接触する一対の係合部材71の一方は、多数の微細なフックを有する。また、互いに接触する一対の係合部材71の他方は、フックが係合可能な多数の微細なループを有する。このため、一対の係合部材71が接触すると、フックとループとの係合によって、2つの係合部材71が互いに固定される。これにより、断熱シート10が袋状に維持されるとともに、開口部20が部分的に閉鎖される。また、一対の係合部材71を互いに引き離すと、両部材の係合が解けて、開口部20が開放される。
本実施形態の臓器収容袋1も、図3と同様の手順で行う移植手術において、用いることができる。そして、図3のステップS4〜S5において、臓器9の表面の全体を断熱シート10で覆うことによって、臓器9の温度上昇を抑制できるとともに、臓器9の損傷も抑制できる。また、断熱シート10が袋状とされているため、断熱シート10の端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
特に、本実施形態の構造では、断熱シート10が平らな状態となるまで、開口部20を大きく開くことができる。このため、臓器収容袋1への臓器9の挿入および臓器収容袋1からの臓器9の取り出しの作業を行いやすい。また、臓器収容袋1への臓器9の挿入および臓器収容袋1からの臓器9の取り出しの際に、臓器9を傷つけてしまうおそれも小さい。
<6.第6実施形態>
図8は、第6実施形態に係る臓器収容袋1の外観図である。本実施形態の臓器収容袋1は、断熱シート10の形状および開閉部材の構造が、上記の第1実施形態と相違する。
図8に示すように、第6実施形態の臓器収容袋1は、1枚の平らな断熱シート10を折ることによって、袋状に形成される。断熱シート10は、折目線13を対象軸として線対象な第1片14および第2片15を有する。また、本実施形態の臓器収容袋1は、開閉部材としてのスナップボタン80を有する。スナップボタン80は、第1片14および第2片15に設けられた複数のボタン(留め具)81を有する。断熱シート10を折目線13で折ると、第1片14のボタン81と、第2片15のボタン81とが接触する。
すなわち、この臓器収容袋1は、断熱シート10を折目線13で折ったときに、互いに接触する一対のボタン81を、複数組有する。互いに接触する一対のボタン81の一方は、凸部を有する雄ボタンである。また、互いに接触する一対のボタン81の他方は、凹部を有する雌ボタンである。このため、一対のボタン81を接触させて圧力を加えると、凸部と凹部との嵌合によって、2つのボタン81が互いに固定される。これにより、断熱シート10が袋状に維持されるとともに、開口部20が部分的に閉鎖される。また、一対のボタン81を互いに引き離すと、これらのボタン81の嵌合が解けて、開口部20が開放される。
本実施形態の臓器収容袋1も、図3と同様の手順で行う移植手術において、用いることができる。そして、図3のステップS4〜S5において、臓器9の表面の全体を断熱シート10で覆うことによって、臓器9の温度上昇を抑制できるとともに、臓器9の損傷も抑制できる。また、断熱シート10が袋状とされているため、断熱シート10の端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
特に、本実施形態の構造では、断熱シート10が平らな状態となるまで、開口部20を大きく開くことができる。このため、臓器収容袋1への臓器9の挿入および臓器収容袋1からの臓器9の取り出しの作業を行いやすい。また、臓器収容袋1への臓器9の挿入および臓器収容袋1からの臓器9の取り出しの際に、臓器9を傷つけてしまうおそれも小さい。
<7.第7実施形態>
図9は、第7実施形態に係る臓器収容袋1の外観図である。本実施形態の臓器収容袋1は、開口部20を開閉する開閉部材を有していない点が、上記の第1実施形態と相違する。
本実施形態のように、臓器収容袋1自体に開閉部材が設けられていなくても、別体のクリップやテープなどの固定部材を用いることによって、臓器収容袋1の開口部20を閉じることができる。また、当該固定部材を取り外すことによって、臓器収容袋1の開口部20を開くことができる。
本実施形態の臓器収容袋1も、図3と同様の手順で行う移植手術において、用いることができる。そして、図3のステップS4〜S5において、臓器9の表面の全体を断熱シート10で覆うことによって、臓器9の温度上昇を抑制できるとともに、臓器9の損傷も抑制できる。また、断熱シート10が袋状とされているため、断熱シート10の端部が、執刀者の作業の妨げとなりにくい。
<8.第8実施形態>
図10は、第8実施形態に係る臓器収容袋1の外観図である。本実施形態の臓器収容袋1は、袋状の断熱シート10の内側に、防水性の内袋90を有する点が、上記の第1実施形態と相違する。
内袋90には、柔軟に変形可能であり、防水性を有し、かつ、生体適合性および滅菌保持性を有する材料が用いられる。具体的には、内袋90の材料として、ポリフッ化ビニリデン、シリコン樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂、フッ素ゴム、ウレタンゴム、塩化ビニル、ナイロン、ポリエチレン、またはポリウレタンエラストマーを用いることができる。また、内袋90は、1枚のシームレスなフィルムにより形成され、液体を内部に保持することができる。
複数の断熱シート10が縫合されて袋状となっている場合には、縫合部を完全に密閉することが難しい。しかしながら、図10のように防水性の内袋90を設ければ、内袋90の内部は密閉空間とすることができる。
本実施形態の臓器収容袋1も、図3と同様の手順で行う移植手術において、用いることができる。特に、本実施形態では、内袋90の内部に、臓器9とともに低温の保存液を入れることができる。また、図3のステップS5の途中で、内袋90の内部に、低温の保存液を追加で流し込むこともできる。これにより、臓器9の温度上昇をより抑制できる。
なお、上記の第5実施形態や第6実施形態の構造において、内袋90を設ける場合、断熱シート10の第1片14の内側の面と第2片15の内側の面とに、それぞれ内袋90を固定してもよい。また、第1片14側の内袋90と、第2片14側の内袋90とは、折目線13付近で繋がっていてもよい。
また、臓器収容袋1は、袋状の断熱シート10の外側に、防水性の外袋を有していてもよい。外袋には、上記の内袋90と同様の材料を用いることができる。外袋は、袋状の断熱シート10に対して接着・溶着等により固定されていてもよく、あるいは、断熱シート10と別体であってもよい。断熱シート10と別体であれば、上記の第1実施形態〜第4実施形態および第7実施形態の構造だけではなく、第5実施形態および第6実施形態にも、外袋を適用することができる。
<9.実験例>
図11は、ブタから摘出した腎臓を、4℃の保存液で24時間保存した後に、37℃の環境(疑似腹腔内)に置いたときの、腎臓の温度変化の様子を示したグラフである。グラフ中の折れ線C1は、臓器収容袋に収容しない場合(ケース1)の腎臓の温度変化を示している。また、グラフ中の折れ線C2は、臓器収容袋に収容した場合(ケース2)の腎臓の温度変化を示している。実験は、ケース1とケース2とで、それぞれ2回ずつ行った。図11の折れ線C1,C2は、それぞれ、2回の結果の平均値を示している。
図11の結果より、臓器収容袋に収容された腎臓は、臓器収容袋に収容されない腎臓よりも、疑似腹腔内における温度上昇が抑えられている。したがって、臓器収容袋を用いることにより、移植手術時における臓器の温度上昇を抑制できることが分かる。特に、血管吻合の平均的な所要時間は30分程度であるが、図11の結果によると、疑似腹腔内において30分が経過した時点で、ケース1では、腎臓の温度が35°となっているのに対し、ケース2では、腎臓の温度が30°に抑えられている。この5°の温度差は、腎臓内の代謝の進行に大きな影響を及ぼす。すなわち、臓器収容袋を用いることにより、臓器内の代謝の進行を大幅に抑えることができると言える。
なお、図11の実験では、上記の第7実施形態のような、開閉部材の無い臓器収容袋を用いた。開閉部材を有する臓器収容袋を用いた場合には、より腎臓の温度上昇を抑制できると考えられる。
<10.変形例>
以上、本発明の主たる実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、断熱シート10の断熱効果をより高めるために、断熱層11と防水層12との間に、他の層を設けてもよい。他の層としては、例えば、金属膜が蒸着されたフィルムを用いることができる。具体的には、アルミニウムを蒸着したポリエチレンシートを用いることができる。このようにすれば、レシピエントの体から臓器9へ向かう近赤外線などの放射線が、金属膜によって反射される。したがって、臓器収容袋1に収容された臓器9の温度が上昇することを、より抑制できる。
また、断熱シート10の防水層12に、温度によって色が変化する示温部材を用いてもよい。例えば、上記の実施形態出示した生体適合性を有する材料に、温度に応じて変色する化合物を混合することにより、示温部材を形成することができる。示温部材を用いれば、その色によって、臓器9の温度を推定することができる。したがって、臓器9の温度上昇に応じた対処を行うことができる。
また、臓器収容袋の細部の構造については、本願の各図に示された構造と、完全に一致していなくてもよい。また、上記の第1実施形態〜第8実施形態および変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 臓器収容袋
9 臓器
10 断熱シート
11 断熱層
12 防水層
13 折目線
14 第1片
15 第2片
20 開口部
21 挿通孔
30 操作紐
40 弾性部材
50 線ファスナー
51 務歯列
52 スライダ
60 ジッパー
61 ジップ部材
62 凹凸部
70 面ファスナー
71 係合部材
80 スナップボタン
81 ボタン
90 内袋
91 血管

Claims (10)

  1. 臓器を収容する臓器収容袋であって、
    臓器が通過可能な開口部と、
    前記開口部を介して挿入された臓器を保持する袋状の断熱シートと、
    を備え、
    前記断熱シートは、
    一対の防水層と、
    前記一対の防水層の間に位置する断熱層と、
    を有する、臓器収容袋。
  2. 請求項1に記載の臓器収容袋であって、
    前記開口部を少なくとも部分的に開閉する開閉部材
    をさらに備える、臓器収容袋。
  3. 請求項2に記載の臓器収容袋であって、
    前記開閉部材は、前記開口部を収縮させる操作紐である、臓器収容袋。
  4. 請求項2に記載の臓器収容袋であって、
    前記開閉部材は、前記開口部に設けられた伸縮可能な弾性部材である、臓器収容袋。
  5. 請求項2に記載の臓器収容袋であって、
    前記開閉部材は、互いに固定および離間が可能な一対の留め具を有する、臓器収容袋。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の臓器収容袋であって、
    前記断熱層は、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、軟質ウレタンフォーム、ポリスチレン、または不織布からなり、
    前記防水層は、ポリフッ化ビニリデン、シリコン樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂、フッ素ゴム、ウレタンゴム、塩化ビニル、ナイロン、ポリエチレン、またはポリウレタンエラストマーからなる、臓器収容袋。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の臓器収容袋であって、
    前記断熱シートの内側に設けられた防水性の内袋
    をさらに備える、臓器収容袋。
  8. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の臓器収容袋であって、
    前記断熱シートの外側に設けられた防水性の外袋
    をさらに備える、臓器収容袋。
  9. 非ヒト動物であるドナーから摘出された臓器を、非ヒト動物であるレシピエントへ移植する移植方法であって、
    a)袋状の断熱シートを有する臓器収容袋に前記臓器を収容する工程と、
    b)前記工程a)の後に、前記臓器が収容された前記臓器収容袋を、前記レシピエントの体腔内に配置する工程と、
    c)前記工程b)の後に、前記レシピエントの血管と、前記臓器の血管とを吻合する工程と、
    d)前記工程c)の後に、前記臓器収容袋から前記臓器を取り出して、前記臓器収容袋を除去する工程と、
    を有する、移植方法。
  10. 請求項9に記載の移植方法であって、
    前記断熱シートは、
    一対の防水層と、
    前記一対の防水層の間に位置する断熱層と、
    を有する、移植方法。
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