(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部132IWに関する説明)
次に、特徴部132IWについて説明する。特徴部132IWが備えるパチンコ遊技機1は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作に関連する特定表示と、該特定表示に作用可能な特別表示とを表示可能であり、有利状態に制御されることを示唆する特別演出として、特別表示が特定表示に作用する演出を実行可能であり、特別演出が実行される可変表示が開始されるよりも前に特別表示を表示可能であるよう構成されている。
また、特徴部132IWが備えるパチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段を備え、遊技者の動作に関連する特定表示を表示可能であり、特定表示の表示後に、所定条件が成立したことにもとづいて特定演出を実行可能であり、検出手段による検出結果にもとづいて所定条件が成立したこととする第1状態と、検出手段による検出結果にもとづかずに所定条件が成立したこととする第2状態とに制御可能であり、第2状態において特定表示に作用する態様の特別演出を実行可能であるよう構成されている。
具体的に、特徴部132IWが備えるパチンコ遊技機1においては、図8−1に示す変動パターンが設けられている。
図8−1は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図8−1に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図8−1に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる飾り図柄を仮停止させた後に飾り図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図8−1に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図8−1において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図8−1に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りや確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図8−2(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図8−2(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図8−2(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブルを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図8−2(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブルおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブルの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブルでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図8−2(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8−2(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図8−3(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図8−3(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が5未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図8−3(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が5以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図8−3(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図8−3に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が5以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が5以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図8−3(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が5未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルと、合算保留記憶数が5以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば5以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図8−3(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図8−3(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図8−3(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図8−2に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態や時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が5以上である場合に、図8−3(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図8−4(A),(B)は、ROM101に記憶されている当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブルが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブルが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図8−4(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図8−4(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図8−4(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図8−5は、ROM101に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図8−6および図8−7は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−6および図8−7に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8−1に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用CPU120は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」や「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A20A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」や「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図8−12参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図8−8は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−8に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図8−9および図8−10は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−9および図8−10に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や飾り図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用CPU120は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用CPU120は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図8−3(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9〜10,21〜29についても同様であり、図8−2(A)〜(D)や図8−3(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップ132IWS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップ132IWS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU103は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくともスーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図8−2、図8−3参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、スーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して後述する先読み予告演出を実行することとしてもよい。なお、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図8−9および図8−10に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、非リーチCA2−1の変動パターン種別についても合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図8−3参照)、先読み予告演出(いわゆるガセの先読み予告演出)を実行するように構成してもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、後述するように、保留表示の表示態様を変化させる先読み予告演出を実行する場合を説明する。
なお、この実施の形態では、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、図8−8に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図8−9および図8−10に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する先読み予告を実行する。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると、図8−6および図8−7に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声制御基板13に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞があり第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図8−6および図8−7に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置5などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図8−11は、ステップS101の始動入賞判定処理を示すフローチャートである。始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(ステップ132IWS1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、ステップ132IWS1222に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ132IWS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップ132IWS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1214)。また、CPU103は、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップ132IWS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口または第2始動入賞口への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ132IWS1216)。なお、ステップ132IWS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動入賞判定処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップ132IWS1217)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1219)。
次いで、CPU103は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1221)。
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(ステップ132IWS1222)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ132IWS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1225)。また、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップ132IWS1226)。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ132IWS1227)。なお、ステップ132IWS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動入賞判定処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、入賞時演出処理を実行する(ステップ132IWS1228)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1230)。
次いで、CPU103は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1232)。
図8−12は、ステップ132IWS1217,132IWS1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU103は、まず、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ132IWS220)。この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、飾り図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用CPU120によって先読み予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップ132IWS220のN)、CPU103は、遊技状態が高確率状態(確変状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ132IWS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU103は、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ132IWS222)。なお、始動入賞時にステップ132IWS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップ132IWS222のN)、CPU103は、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ132IWS223)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップ132IWS223のN)、CPU103は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS224)。
次いで、CPU103は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップ132IWS225)。この実施の形態では、CPU103は、ステップ132IWS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップ132IWS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU103は、ステップ132IWS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップ132IWS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図8−9および図8−10に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU103は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。
また、例えば、CPU103は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図8−9参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップ132IWS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップ132IWS223のY)、CPU103は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS227)。
次いで、CPU103は、小当り用の閾値を設定する(ステップ132IWS228)。なお、この実施の形態では、CPU103は、閾値251を設定するものとし、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図8−10参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップ132IWS220またはステップ132IWS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU103は、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップ132IWS229)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU103は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU103は、ステップ132IWS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップ132IWS231)。
例えば、CPU103は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。
また、例えば、CPU103は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。
また、例えば、CPU103は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図8−10参照)。
次いで、CPU103は、ステップ132IWS226,132IWS228,132IWS231で設定した閾値と、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップ132IWS232)。
なお、ステップ132IWS226,132IWS228,132IWS231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図8−2、図8−3参照)を設定するようにし、ステップ132IWS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU103は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS233)。具体的には、CPU103は、ステップ132IWS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図8−9および図8−10に示すような「00(H)」〜「09(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用CPU120は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
図8−13〜図8−14は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ132IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ132IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ132IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ132IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ132IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ132IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ132IWS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップ132IWS619)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001〜A002(H))であれば(ステップ132IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS622)。この場合、例えば、大当り開始1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り開始2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))であれば(ステップ132IWS623)、演出制御用CPU120は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS624)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301〜A302(H))であれば(ステップ132IWS625)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS626)。この場合、例えば、大当り終了1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り終了2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))であれば(ステップ132IWS627)、演出制御用CPU120は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS628)。
また、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップ132IWS673)、演出制御用CPU120は、30秒後に演出表示装置5に客待ちデモ画面を表示するよう制御をおこなう(ステップ132IWS674)。具体的には、30秒を計測するタイマをセットし、該タイマがタイムアウトした際に客待ちデモ画面を画像表示装置5に表示する。なお、計測中に変動パターンコマンドなどを受信した場合には、該タイマをリセットし、計測を終了する。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップ132IWS651)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域に一時格納する(ステップ132IWS652)。
図8−15は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図8−15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図8−11の始動入賞判定処理のステップ132IWS1218〜132IWS1221,132IWS1229〜132IWS1232で示したように、入賞球装置6Aまたは可変入賞球装置6Bへの始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図8−15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図8−15に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図8−15では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図8−15に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図8−15に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごと(合算保留記憶数減算指定コマンドを受信するごと)に、後述するステップ132IWS663で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図8−15に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている内容(各コマンドおよび後述する変化パターンおよび変化タイミングパターン)が削除され、格納領域2に格納されている内容が格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている内容が格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている内容が格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている内容が格納領域4にシフトされる。なお、内容が削除されるタイミングは、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理中であってもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図8−12参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップ132IWS653)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する(ステップ132IWS654A)。そして、変動カテゴリコマンドを受信したことを示す変動カテゴリ受信フラグをセットする(ステップ132IWS654B)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップ132IWS655)、演出制御用CPU120は、合算保留記憶数表示を更新し(ステップ132IWS656A)、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ132IWS656B)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップ132IWS657)、演出制御用CPU120は、合算保留記憶数表示を更新し(ステップ132IWS658A)、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ132IWS658B)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップ132IWS659)、演出制御用CPU120は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)が格納されている格納領域に格納する(ステップ132IWS660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ132IWS661)、演出制御用CPU120は、合算保留記憶表示部における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている変化パターンおよび変化タイミングパターンにもとづいて、合算保留記憶表示部における合算保留記憶数表示を更新する(ステップ132IWS662)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップ132IWS684)。例えば、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば、客待ちデモ指定コマンドを受信したことを示す客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップ132IWS611に移行する。
図8−16は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8−16に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、ステップS161の後に、演出モードに関する制御を行うモード制御処理を行い(ステップ132IWS800)、ステップS170〜S177へ移行する。
本実施の形態では、演出モードとして、オートボタン機能が原則として無効とされている通常モード(詳細は後述するが、通常モードであっても第2通常先読予告を行うときには例外的にオートボタン機能が有効とされることがある)と、オートボタン機能が有効とされているオートモードとが設けられている。「オートボタン機能」とは、実際には遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されていないのであるが、恰もプッシュボタン31Bが操作されているものとして処理を実行する機能である。この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にボタン予告演出が実行され、ボタン予告演出においてプッシュボタン31Bの単発操作を検出したことにもとづいて予告表示を表示するのであるが、オートボタンの機能が有効に設定されている場合には、プッシュボタン31Bが操作されなくても、ボタン予告演出においてプッシュボタン31Bが単発操作されているものとして処理を実行し、予告表示を表示する。なお、この実施の形態において、単発操作とは、プッシュボタン31Bが一回操作されることである。
また、本実施の形態では、先読み予告演出としてボタン予告演出を実行可能に構成されている。本実施の形態における先読み予告演出は、オートモードおよび通常モードのいずれに制御されているかに応じて異なる態様にて行われるものである。オートモードに制御されているときには第1オート先読予告〜第3オート先読予告を先読み予告演出として実行可能であり、通常モードに制御されているときには第1通常先読予告〜第2通常先読予告を先読み予告演出として実行可能である。
第1オート先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタの半身が表示され、予告対象の変動において該キャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出(画像表示装置5において「チャンス?」といった文字表示を行う演出)が行われる先読み予告演出である。
第2オート先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタの半身が表示され、予告対象の変動において該キャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するようは表示されずに特定演出は行われない先読み予告演出である。
第3オート先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタの半身が表示されるが、予告対象の変動において該キャラクタは全身表示さないとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示は表示されない先読み予告演出である。
第1通常先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからチャンス表示が表示され、予告対象の変動においてプッシュボタン31Bを模したボタン表示およびプッシュボタン31Bへの操作を有効とする有効期間の残り期間を示す有効期間ゲージが表示され、該有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または該有効期間が終了した場合に特定演出が行われる先読み予告演出である。
第2通常先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからチャンス表示が表示され、予告対象の変動においてキャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われる先読み予告演出である。すなわち、第2通常先読予告は、通常モードにて行われる先読み予告演出ではあるものの、オートボタン機能が一時的に有効とされて行われる演出である。
また、オートモードにおいて先読み予告演出が行われる場合には、該先読み予告演出の予告対象の変動が開始される前に行われる変動において、連続押下表示を実行可能に構成されている。「連続押下表示」とは、キャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われる演出である。すなわち、連続押下表示が行われる場合には、ボタン予告演出が連続した変動にて行われることとなる。
本実施の形態では、プッシュボタン31bへの操作を有効とする有効期間として、第1オート先読予告、第1通常先読予告および第2通常先読予告において設定される第1有効期間と、先読み予告演出において表示するボタン表示の色が青から赤に変化する態様である場合に設定される第2有効期間と、連続押下表示が行われる際に予告対象の変動よりも前の変動で設定される第3有効期間とが設けられている。
第1有効期間においてプッシュボタン31bへの操作を受け付けた場合(オートボタン機能により操作を受け付けたものとされた場合も含む)、特定演出が行われる。第2有効期間においてプッシュボタン31bへの操作を受け付けた場合(オートボタン機能により操作を受け付けたものとされた場合も含む)、表示されていたボタン表示の色が青から赤に変化される。第3有効期間においてプッシュボタン31bへの操作を受け付けた場合(オートボタン機能により操作を受け付けたものとされた場合も含む)、特定演出が行われる。
図8−17は、先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図8−17に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、新たな始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定し(ステップ132IWS3801)、受信していない場合には先読み予告設定処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドを受信した場合、先読み予告演出の実行中であることを示す先読フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS3802)、セットされている場合には先読予告設定処理を終了する。これにより、複数の先読み予告演出を並行して実行しないようにしている。
先読フラグがセットされていない場合、すなわち先読み予告演出の実行中でない場合、新たな保留記憶(新たな始動入賞時コマンドに対応する保留記憶)を予告対象とする先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読予告実行抽選を行う(ステップ132IWS3803)。具体的に、図8−18(A)に示す先読予告実行抽選テーブルを用いて先読予告実行抽選を行う。
図8−18(A)は、先読予告実行抽選テーブルを示す説明図である。図8−18(A)に示す先読予告実行抽選テーブルでは、入賞時判定結果毎に先読み予告演出の実行の有無の決定割合が対応づけられている。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)〜C404(H)のいずれかである場合)、先読み予告演出を実行することが70%の割合で、先読み予告演出を実行しないことが30%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、先読み予告演出を実行することが40%の割合で、先読み予告演出を実行しないことが60%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果が非リーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC600(H)またはC608(H)である場合)、先読み予告演出を実行することが2%の割合で、先読み予告演出を実行しないことが98%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がその他である場合、先読み予告演出を実行しないことが100%の割合で決定される。
先読み予告演出を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、オートモード中であることを示すオートモードフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ132IWS3805)。オートモードフラグがセットされている場合、半身のキャラクタの表示を開始し(ステップ132IWS3806)、連続押下表示を行うか否かを決定するための連続押下表示実行抽選を行う(ステップ132IWS3807)。具体的に、図8−18(B)に示す連続押下表示実行抽テーブルを用いて連続押下表示実行抽選を行う。
図8−18(B)は、連続押下表示実行抽テーブルを示す説明図である。図8−18(B)に示す連続押下表示実行抽テーブルでは、入賞時判定結果毎に連続押下表示の実行の有無の決定割合が対応づけられている。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)〜C404(H)のいずれかである場合)、連続押下表示を実行することが80%の割合で、連続押下表示を実行しないことが20%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、連続押下表示を実行することが20%の割合で、連続押下表示を実行しないことが80%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果が非リーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC600(H)またはC608(H)である場合)、連続押下表示を実行することが0%の割合で、連続押下表示を実行しないことが100%の割合で決定される。
なお、入賞時判定結果がその他である場合、先読み予告演出を実行しないことが100%の割合で決定されることから、連続押下表示実行抽選は行われないものである。
このように、本実施の形態では、大当りであるかスーパーリーチはずれである場合にのみ連続押下表示が行われ得る構成となっているが、非リーチはずれである場合にも連続押下表示が行われ得る構成としてもよい。
連続押下表示を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、連続押下表示を実行することを示す連続押下フラグをセットし(ステップ132IWS3809)、先読み予告演出の残余変動回数Kに合算保留記憶数をセットし(ステップ132IWS3810)、先読フラグをセットする(ステップ132IWS3811)。連続押下表示を実行しないことが決定された場合、ステップ132IWS3809を行わずにステップ132IWS3810へ移行する。
また、ステップ132IWS3805において、オートモードフラグがセットされていない場合、すなわち通常モードである場合、演出制御用CPU120は、チャンス表示を開始し(ステップ132IWS3812)、ステップ132IWS3810へ移行する。
図8−19は、モード制御処理(ステップ132IWS800)を示すフローチャートである。モード制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、プッシュボタン31Bへの2秒間に亘る長押し操作を受け付けたか否かを判定し(ステップ132IWS3851)、受け付けた場合には先読フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ132IWS3852)。セットされている場合にはステップ132IWS3862へ移行する。
このように、本実施の形態では、先読み予告演出の実行中は演出モードの切替を一時的に禁止しているが、これに限るものではなく、先読み予告演出の実行中にもプッシュボタン31Bへの2秒間の長押し操作を受け付けた場合には演出モードを切り替えることとしてもよい。先読み予告演出の実行中にも演出モードを切替可能である構成とした場合には、先読み予告演出の実行中に演出モードを切り替えた際に、先読み予告演出の演出内容が変化可能であることとしてもよい。例えば、オートモードにて先読み予告演出を開始し、該先読み予告演出の実行中に通常モードへ切り替えた場合には、半身表示されていたキャラクタがチャンス表示に切り替わることとしてもよい。また、逆に、通常モードにて先読み予告演出を開始し、該先読み予告演出の実行中にオートモードへ切り替えた場合には、表示されていたチャンス表示が半身のキャラクタ表示に切り替わることとしてもよい。
ステップ132IWS3852において、先読フラグがセットされていない場合、演出モードを切り替えるための処理(ステップ132IWS3853〜132IWS3861)を行う。演出モードを切り替えるための処理では、演出制御用CPU120は、オートモードフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS3853)、セットされていなければ、オートモードフラグをセットしてオートモードに制御し(ステップ132IWS3854)、オートモードに制御したことを示すオートモード有効表示を画像表示装置5に表示し(ステップ132IWS3855)、オートモードに制御したことを示すオートモード有効効果音をスピーカ8L、8Rから出力し(ステップ132IWS3856)、プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDを特別発光態様に制御する(ステップ132IWS3857)。
また、演出制御用CPU120は、オートモードフラグがされていれば、オートモードフラグをリセットして通常モードに制御し(ステップ132IWS3854)、通常モードに制御したことを示すオートモード無効表示を画像表示装置5に表示し(ステップ132IWS3855)、通常モードに制御したことを示すオートモード無効効果音をスピーカ8L、8Rから出力し(ステップ132IWS3856)、プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDを通常発光態様に制御する(ステップ132IWS3857)。
また、演出制御用CPU120は、客待ちデモ表示を開始してから5分が経過した場合に、セットされていればオートモードフラグをリセットして通常モードに制御する(ステップ132IWS3862のY,132IWS3863)。これにより、新たな遊技者が遊技を開始する際には通常モードに制御されやすくなっている。
図8−20は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ132IWS8000)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ132IWS8001)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ132IWS8001の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ132IWS8001において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
例えば、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として「135」などの飾り図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、画像表示装置5に導出表示される3図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動表示中に画像表示装置5において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出や、キャラクタ予告演出、群予告演出、ボタン予告演出。)を実行するか否かを決定する予告演出設定処理を実行する(ステップ132IWS8002)。
そして、演出制御用CPU120は、先読フラグがセットされている場合には、先読み予告演出の実行を設定するための先読み予告実行処理を行う(ステップ132IWS8002AのY、132IWS8002B)。
演出制御用CPU120は、変動パターンおよび予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ132IWS8003)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ132IWS8004)。
プロセステーブルは、演出制御基板12におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU120は、予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップ132IWS8003において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ132IWS8005)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ132IWS8006)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ132IWS8010)。
図8−21は、先読予告実行処理の一例を示すフローチャートである。図8−21に示す先読予告実行処理において、演出制御用CPU120は、残余変動回数Kから1減算した値を新たな残余変動回数Kとしてセットし(ステップ132IWS101)、減算後の残余変動回数Kが0であるか否かを判定する(ステップ132IWS102A)。
減算後の残余変動回数Kが0でない場合、すなわち実行中の先読み予告演出の最終変動でない場合、連続押下フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ132IWS115)。セットされている場合には連続押下表示を設定する(ステップ132IWS116)。連続押下表示が設定された変動においては、第3有効期間が設けられている。
減算後の残余変動回数Kが0である場合、すなわち実行中の先読み予告演出の最終変動である場合、該先読み予告演出の種別を決定するための先読予告種別決定抽選を行う(ステップ132IWS102B)。具体的に、図8−22(A)、(B)に示す先読予告種別決定抽選テーブルを用いて先読予告種別決定抽選を行う。
図8−22(A)、(B)は、先読予告種別決定抽選テーブルを示す説明図である。図8−22(A)、(B)に示す先読予告種別決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎に演出態様の決定割合が対応づけられている。
図8−22(A)に示す先読予告種別決定抽選テーブルは、オートモードフラグがセットされているときに用いられるオートモード用先読予告種別決定抽選テーブルであり、図8−22(B)に示す先読予告種別決定抽選テーブルは、通常モードフラグがセットされているときに用いられる先読予告種別決定抽選テーブルである。
まず、図8−22(A)に示すオートモード用先読予告種別決定抽選テーブルが用いられる場合における先読予告種別決定抽選について説明する。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、第1オート先読予告であることが80%の割合で、第2オート先読予告であることが20%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、第1オート先読予告であることが95%の割合で、第2オート先読予告であることが5%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、第1オート先読予告であることが10%の割合で、第3オート先読予告であることが90%の割合で決定される。
このように、本実施の形態では第1オート先読予告よりも第2オート先読予告の方が大当りに対する信頼度が高く構成されている。
次に、図8−22(B)に示す通常モード用先読予告種別決定抽選テーブルが用いられる場合における先読予告種別決定抽選について説明する。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、第1通常先読予告であることが80%の割合で、第2通常先読予告であることが20%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、第1通常先読予告であることが95%の割合で、第2通常先読予告であることが5%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、第1通常先読予告であることが100%の割合で決定される。
ステップ132IWS102Bの後、演出制御用CPU120は、オートモードフラグがセットされている場合、第3オート先読予告が決定されていれば第3オート先読予告を設定する(ステップ132IWS104のY,132IWS105)。第3オート先読予告が設定された場合には、上述したように、全身のキャラクタおよびボタン表示は行われることなく変動が終了するものである。従って、第3オート先読予告が設定された変動においては、いずれの有効期間も設けられていない。
第3オート先読予告が決定されていなければ、演出制御用CPU120は、ボタン表示の色とキャラクタの色を決定するためのボタン/キャラ色決定抽選を行う(ステップ132IWS106)。具体的に、図8−22(C)に示すボタン色決定抽選テーブルと、図8−22(D)に示すキャラ色決定抽選テーブルを用いてボタン/キャラ色決定抽選を行う。
まず、図8−22(C)は、ボタン色決定抽選テーブルを示す説明図である。図8−22(C)に示すボタン色決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎にボタン表示の色の決定割合が対応づけられている。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、青色のボタン表示を表示することが20%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが30%の割合で、青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが50%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが40%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが30%の割合で、青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが30%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが95%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが5%の割合で決定される。
次に、図8−22(D)は、キャラ色決定抽選テーブルを示す説明図である。図8−22(D)に示すキャラ色決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎にキャラクタの色の決定割合が対応づけられている。なお、ここで決定されるキャラクタの色は、先読み予告演出の予告対象である変動が開始されて表示される全身のキャラクタの色を示すものである。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、青色のボタン表示を表示することが20%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが80%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが40%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが60%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが95%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが5%の割合で決定される。
ステップ132IWS106の後、第1オート先読予告の実行が決定されている場合には(ステップ132IWS107のN)、演出制御用CPU120は、キャラクタがボタン表示を押下する際の動作態様を決定するためのキャラ動作態様決定抽選を行う(ステップ132IWS108)。具体的に、図8−22(E)に示すキャラ動作態様決定抽選テーブルを用いてキャラ動作態様決定抽選を行う。
まず、図8−22(E)は、キャラ動作態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図8−22(E)に示すキャラ動作態様決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎にキャラクタがボタン表示を押下する際の動作態様の決定割合が対応づけられている。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、両手でボタン表示を押下することが80%の割合で、片手でボタン表示を押下することが20%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、両手でボタン表示を押下することが60%の割合で、片手でボタン表示を押下することが40%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、両手でボタン表示を押下することが5%の割合で、片手でボタン表示を押下することが95%の割合で、決定される。
その後、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS106にて決定されたボタン表示の色およびキャラクタの色と、ステップ132IWS108にて決定されたキャラクタの動作態様とに応じた第1オート先読予告を設定する(ステップ132IWS109)。第1オート先読予告が設定された場合には、上述したように、全身のキャラクタおよびボタン表示が表示されて該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われるものである。また、第1オート先読予告が設定された変動においては、第1有効期間が設けられているとともに、ステップ132IWS106において青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが決定されていた変動においては第2有効期間が設けられている。
なお、第2有効期間は第1有効期間の直前の期間として設けられており、第2有効期間において青色から赤色に変化したボタン表示は、そのまま第1有効期間においても継続して表示されることとなる。なお、第1有効期間が開始される際に、赤色に変化していたボタン表示が青色に戻るものであってもよい。
ステップ132IWS107において、第2オート先読予告の実行が決定されている場合には(ステップ132IWS107のY)、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS106にて決定されたボタン表示の色およびキャラクタの色に応じた第2オート先読予告を設定する(ステップ132IWS110)。第2オート先読予告が設定された場合には、上述したように、全身のキャラクタおよびボタン表示が表示されるが該キャラクタが該ボタン表示を押下せずに変動が終了するものである。
また、第2オート先読予告が設定された変動においては、ボタン表示およびキャラクタ表示はされるものの、第1有効期間については設けられていない。なお、第1有効期間は設けられているものの、オートボタン機能を一時的に無効とすることにより、本実施の形態のように第1有効期間を設けない場合と同様の表示を行うこととしてもよい。また、ステップ132IWS106において青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが決定されていた変動においては第2有効期間が設けられている。
ステップ132IWS103において、オートモードフラグがセットされていない場合、すなわち通常モードである場合、演出制御用CPU120は、ボタン表示の色を決定するためのボタン色決定抽選を行う(ステップ132IWS111)。具体的に、図8−22(C)に上述したボタン色決定抽選テーブルを用いてボタン色決定抽選を行う。
なお、オートモードである場合と通常モードである場合とで、それぞれボタン色の選択割合の異なるボタン色決定抽選テーブルを用いてボタン色決定抽選を行うこととしてもよい。その際、オートモードでのみ選択され得るボタン色や、通常モードでのみ選択され得るボタン色が設けられていてもよい。
第1通常先読予告の実行が決定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS111にて決定されたボタン表示の色に応じた第1通常先読予告を設定する(ステップ132IWS113)。第1通常先読予告が設定された場合には、上述したように、ボタン表示および有効期間ゲージが表示され、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または該第1有効期間が終了した場合に特定演出が行われるものである。また、ステップ132IWS111において青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが決定されていた変動においては第2有効期間が設けられている。
なお、本実施の形態では、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けずに該第1有効期間が終了した場合にも特定演出を実行することとしたが、そういった場合には特定演出を実行しないこととしてもよい。
第2通常先読予告の実行が決定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS111にて決定されたボタン表示の色に応じた第2通常先読予告を設定する(ステップ132IWS114)。第2通常先読予告が設定された場合には、上述したように、キャラクタが全身表示されるとともにボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われるものである。本実施の形態では、第2通常先読予告が設定された場合のキャラクタの動作態様は片手押しであることとするが、これに限るものではなく、図8−22(E)に示したキャラ動作態様決定抽選テーブルを用いて決定するものであってもよい。またはオートモードである場合と通常モードである場合とで、それぞれキャラクタの動作態様の選択割合の異なるキャラクタ動作態様決定抽選テーブルを用いてキャラクタ動作態様決定抽選を行うこととしてもよい。その際、オートモードでのみ選択され得るキャラクタの動作態様や、通常モードでのみ選択され得るキャラクタの動作態様が設けられていてもよい。
図8−23〜図8−25は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、第1有効期間であることを示す第1有効期間フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS4501)、セットされている場合にはステップ132IWS4509へ移行する。
第1有効期間フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、第1有効期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ132IWS4502)。具体的に、第3オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている変動中の特定のタイミングを第1有効期間の開始タイミングとする。第1有効期間の開始タイミングである場合、設定された色にてボタン表示を開始する(ステップ132IWS4503)。
なお、第1有効期間の開始タイミングについては変動パターンに応じて異なることとしてもよいし、変動パターンにかかわらず一律のタイミング(例えば、変動開始から5秒後)であってもよい。
また、第1有効期間は第2有効期間よりも後の期間であるため、青色から赤色へ変化するボタン色が設定されている変動においては第1有効期間の開始タイミングでは既にボタン色が赤色に変化されているものである。従って、ステップ132IWS4503においてはそのまま赤色のボタン表示を継続して表示することとする。
そして、演出制御用CPU120は、第2オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている場合(上述したように、第3オート先読予告が設定されている場合についてはステップ132IWS4503〜132IWS4508の処理は行われないことから、ここで第2オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている場合とは、第1オート先読予告、第1通常先読予告または第2通常先読予告が設定されている場合である)、第1有効期間フラグをセットし(ステップ132IWS4505)、第1通常先読予告が設定されているか否かを判定する(ステップ132IWS4506)。第1通常先読予告が設定されている場合には、有効期間ゲージの表示を開始する(ステップ132IWS4507)。
演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4506において第1通常先読予告以外の先読み予告演出(すなわち、第1オート先読予告、第2通常先読予告)が設定されている場合、設定された色(青色または赤色)にてキャラクタの全身表示を行う(ステップ132IWS4508)。
なお、本実施の形態では、先読み予告演出の予告対象の変動よりも前の変動において表示される半身のキャラクタの色については、いずれの先読み予告演出を実行する場合にも青色であることとするが、これに限るものではなく、全身のキャラクタを表示する際と同様に、大当りに制御することに対する信頼度の異なる表示態様にて表示するものであってもよい。
また、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4504において第2オート先読予告が設定されている場合、第1有効期間フラグをセットすることなくステップ132IWS4508へ移行する。これにより、第2オート先読予告が設定されている場合にはボタン表示とキャラクタの全身表示は行うものの、プッシュボタン31Bが操作されたこととして処理されることはなく、その場合には特定演出が行われることもない。なお、その際に表示されたボタン表示とキャラクタは所定のタイミングにおいて消去されることとする。
ステップ132IWS4509において、演出制御用CPU120は、第1有効期間フラグがセットされていない場合はステップ132IWS4521へ移行する。第1有効期間フラグがセットされている場合、第1通常先読予告以外の先読み予告演出(第1オート先読予告または第2通常先読予告)が設定されていれば第1有効期間を開始してから所定期間が経過したか否かを判定し(ステップ132IWS4511)、経過してなければステップ132IWS4521へ移行する。第1有効期間を開始してから所定期間が経過した場合には、設定された動作態様にてキャラクタをボタン表示に作用(押下)させ(ステップ132IWS4512)、ステップ132IWS4516へ移行する。これにより、第1オート先読予告または第2通常先読予告が設定された場合には、第1有効期間が開始されてから所定期間が経過した時点で自動的にプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるようになっている。なお、本実施の形態では、第1有効期間が開始されてからプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるまでの期間の長さは、第1有効期間の長さの半分の長さとする。
ステップ132IWS4510において第1通常先読予告が設定されている場合、演出制御用CPU120は、有効期間ゲージを更新(減算)表示し(ステップ132IWS4513)、プッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または第1有効期間の終了タイミングになった場合(ステップ132IWS4514のY、またはステップ132IWS4514のNであってステップ132IWS4515のY)、第1有効期間フラグをリセットし(ステップ132IWS4516)、ボタン表示、キャラクタ表示および有効期間ゲージ表示を終了し(ステップ132IWS4517)、特定演出を実行する(ステップ132IWS4518)。
なお、本実施の形態では単一の種類の特定演出を実行可能であることとしたが、演出態様の異なる複数の特定演出のうちいずれかを実行可能であることとしてもよい。例えば、大当りに対する信頼度が異なる複数種類の特定演出が設けられていることとしてもよい。
また、本実施の形態では先読み予告演出を実行しているときに制御されている演出モードがオートモードであっても通常モードであっても共通する特定演出を実行可能であることとしたが、これに限るものではなく、オートモードにおいて実行される特定演出と通常モードにおいて実行される特定演出とで演出態様が異なることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、第2有効期間であることを示す第2有効期間フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS4521)、セットされている場合にはステップ132IWS4529へ移行する。
第2有効期間フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、第2有効期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ132IWS4522)。具体的に、第3オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている変動中であって、ボタン表示の色が青から赤へ変化することが設定されている変動中の所定のタイミングを第2有効期間の開始タイミングとする。第2有効期間の開始タイミングである場合、青色にてボタン表示を開始する(ステップ132IWS4523)。
なお、第2有効期間の開始タイミングについては変動パターンに応じて異なることとしてもよいし、変動パターンにかかわらず一律のタイミング(例えば、変動開始から2秒後)であってもよい。
そして、演出制御用CPU120は、第2有効期間フラグをセットし(ステップ132IWS4525)、第1通常先読予告が設定されているか否かを判定する(ステップ132IWS4526)。第1通常先読予告が設定されている場合には、有効期間ゲージ表示を開始する(ステップ132IWS4527)。
演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4526において第1通常先読予告以外の先読み予告演出(すなわち、第1オート先読予告、第2オート先読予告、第2通常先読予告)が設定されている場合、青色にてキャラクタの全身表示を行う(ステップ132IWS4528)。
ステップ132IWS4529において、演出制御用CPU120は、第2有効期間フラグがセットされていない場合はステップ132IWS4541へ移行する。第2有効期間フラグがセットされている場合、第1通常先読予告以外の先読み予告演出(すなわち、第1オート先読予告、第2オート先読予告、第2通常先読予告)が設定されていれば第2有効期間を開始してから所定期間が経過したか否かを判定し(ステップ132IWS4531)、経過してなければステップ132IWS4541へ移行する。第2有効期間を開始してから所定期間が経過した場合には、片手押しの動作態様にてキャラクタをボタン表示に作用(押下)させ(ステップ132IWS4532)、ステップ132IWS4536へ移行する。これにより、第1オート先読予告、第2オート先読予告、または第2通常先読予告が設定された場合には、第2有効期間が開始されてから所定期間が経過した時点で自動的にプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるようになっている。なお、本実施の形態では、第2有効期間が開始されてからプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるまでの期間の長さは、第2有効期間の長さの半分の長さとする。
ステップ132IWS4530において第1通常先読予告が設定されている場合、演出制御用CPU120は、有効期間ゲージを更新(減算)表示し(ステップ132IWS4533)、プッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または第2有効期間の終了タイミングになった場合(ステップ132IWS4534のY、またはステップ132IWS4534のNであってステップ132IWS4535のY)、第2有効期間フラグをリセットし(ステップ132IWS4536)、有効期間ゲージ表示を終了し(ステップ132IWS4537)、ボタン表示の色を青から赤に変更させるボタン色変化表示を行う(ステップ132IWS4538)。ここで色が変化されたボタン表示は、第1有効期間においても継続して表示されるものである。すなわち、上述したステップ132IW4503では、そのまま赤色のボタン表示が表示されるものである。
その後、演出制御用CPU120は、第3有効期間であることを示す第3有効期間フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS4541)、セットされている場合にはステップ132IWS4545へ移行する。
第3有効期間フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、第3有効期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ132IWS4542)。具体的に、連続押下表示が設定されている変動の特定のタイミングを第3有効期間の開始タイミングとする。第3有効期間の開始タイミングである場合、第3有効期間フラグをセットし(ステップ132IWS4543)、ボタン表示およびキャラクタの全身表示を開始する(ステップ132IWS4544)。ここでは、ボタン表示の色とキャラクタの色とは共に青色であることとする。
なお、第3有効期間の開始タイミングについては変動パターンに応じて異なることとしてもよいし、変動パターンにかかわらず一律のタイミング(例えば、変動開始から1秒後)であってもよい。
また、ステップ132IWS4545において、第3有効期間フラグがセットされている場合、演出制御用CPU120は、第3有効期間を開始してから所定期間が経過したか否かを判定し(ステップ132IWS4546)、経過してなければステップ132IWS8101へ移行する。第3有効期間を開始してから所定期間が経過した場合には、片手押しにてキャラクタをボタン表示に作用(押下)させる(ステップ132IWS4547)。これにより、連続押下表示が設定された場合には、第3有効期間が開始されてから所定期間が経過した時点で自動的にプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるようになっている。なお、本実施の形態では、第3有効期間が開始されてからプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるまでの期間の長さは、第3有効期間の長さの半分の長さとする。
その後、演出制御用CPU120は、第3有効期間フラグをリセットし(ステップ132IWS4548)、ボタン表示およびキャラクタ表示を終了し(ステップ132IWS4549)、特定演出を行う(ステップ132IWS4550)。
ステップ132IWS8101において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ132IWS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ132IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ132IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ132IWS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ132IWS8105)。
そして、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップ132IWS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8112)。
図8−26および図8−27は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、まず、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ132IWS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップ132IWS8305に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ132IWS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ132IWS8302の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ132IWS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ132IWS8302)。
その後、演出制御用CPU120は、先読フラグがセットされており、残余変動回数Kが0であれば、先読フラグをリセットする(ステップ132IWS8314のY,132IWS8315のY,132IWS8316)。
その後、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ132IWS8303のN)、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8311に移行する。
ステップ132IWS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップ132IWS8303のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップ132IWS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップ132IWS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップ132IWS8306)。
そして、演出制御用CPU120は、大当り図柄を停止表示した場合(ステップ132IWS8306AのN)、大当り前演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ132IWS8307)。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ132IWS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ8L,8R、および演出用部品としての可動体32)の制御を実行する(ステップ132IWS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップ132IWS8303のN)、演出制御用CPU120は、所定のフラグをリセットする(ステップ132IWS8311)。例えば、演出制御用CPU120は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU120は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に特図当り待ち処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8312)。
また、演出制御用CPU120は、小当り図柄を停止表示した場合(ステップ132IWS8306AのY)、小当り前演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ132IWS8321)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ132IWS8322)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ8L,8R、および演出用部品としての可動体32)の制御を実行する(ステップ132IWS8323)。その後、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8335)。
図8−28〜図8−34は、本実施の形態における画像表示装置5の表示例を示す説明図である。
図8−28には、第1オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。例えば、まず、図8−28(A),(B)に示すように、保留記憶が記憶されていない状態で、変動の実行中に始動入賞が発生して新たな保留記憶が記憶され、該保留記憶に対応する保留表示132IW01が表示される。このとき、オートモードに制御されており、該保留記憶に対する先読み予告演出を実行することが決定されることにより、キャラクタ132IW02が半身表示される。
そして、図8−28(C),(D)に示すように、実行していた変動が終了するとともに先読み予告演出の予告対象である変動が開始される。すると、図8−28(E)に示すように、ボタン表示132IW03が表示されるとともに、キャラクタ132IW02が全身表示される。
ここで、キャラクタの動作態様が片手押しに決定されていた場合には、図8−28(F)に示すように、キャラクタ132IW02が片手でボタン表示132IW03を押下するように表示する一方、キャラクタの動作態様が両手押しに決定されていた場合には、図8−28(G)に示すように、キャラクタ132IW02が両手でボタン表示132IW03を押下するように表示する。いずれの場合についても、実際にプッシュボタン31Bが遊技者によって押下されているか否かにはもとづかずに行われるものである。その後、図8−28(H)に示すように、「チャンス?」といった文字が表示されることにより特定演出が行われる。その後、リーチに発展するか、またはそのままはずれとなる。
図8−29には、第2オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。図8−29(A)〜(E)については、図8−28(A)〜(E)と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図8−29(E)において、ボタン表示132IW03が表示されるとともに、キャラクタ132IW02が全身表示された後、図8−29(F)に示すように、キャラクタ132IW02はボタン表示132IW03に作用しない。本実施の形態では、大当りまたはリーチはずれである場合のみ第2オート先読予告が実行され得る構成としたため、図8−29(F)の後はリーチが発生することとなる。
このように、キャラクタ表示がボタン表示に作用する(押下する)パターンの演出(第1オート先読予告)とともに、キャラクタ表示がボタン表示に作用しない(押下しない)パターンの演出(第2オート先読予告)が設けられていることにより、意外性を有する演出を行うことができ、興趣を向上させることができる。
図8−30には、第3オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。図8−30(A)〜(D)については、図8−28(A)〜(D)と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図8−30(D)において先読み予告演出の予告対象である変動が開始された後、図8−30(E)に示すように、ボタン表示132IW03は表示されないとともにキャラクタ132IW02は消去される。本実施の形態では、はずれである場合のみ第3オート先読予告が実行され得る構成としたため、図8−30(E)の後にははずれとなる。
なお、図8−30(E)においては、表示範囲外へ移動する態様にてキャラクタ132IW02を表示することにより、ボタン予告演出を行わないことを遊技者に認識させることとしてもよい。
図8−31には、連続押下表示を行うパターンにおける第1オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。例えば、まず、図8−31(A),(B)に示すように、1個の保留記憶が既に記憶されている状態で、変動の実行中に始動入賞が発生して新たな保留記憶が記憶され、該保留記憶に対応する保留表示132IW01が表示される。このとき、オートモードに制御されており、該保留記憶に対する先読み予告演出を実行することが決定されることにより、キャラクタ132IW02が半身表示される。
そして、図8−31(C),(D)に示すように、実行していた変動が終了するとともに、先読み予告演出の予告対象である保留記憶の一つ前に記憶された保留記憶に対応する変動が開始される。すると、図8−31(E)に示すように、ボタン表示132IW03が表示されるとともに、キャラクタ132IW02が全身表示される。
そして、図8−31(F)に示すように、キャラクタ132IW02が片手でボタン表示132IW03を押下するように表示し、図8−31(G)に示すように、「チャンス?」といった文字が表示されることにより特定演出が行われて変動が終了する。その後、先読み予告演出の予告対象である変動が開始され、図8−28(D)に示した表示例に移行することとなる。
図8−32には、第1通常先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。例えば、まず、図8−32(A),(B)に示すように、保留記憶が記憶されていない状態で、変動の実行中に始動入賞が発生して新たな保留記憶が記憶され、該保留記憶に対応する保留表示132IW11が表示される。このとき、通常モードに制御されており、該保留記憶に対する先読み予告演出を実行することが決定されることにより、チャンス表示132IW12が表示される。
そして、図8−32(C),(D)に示すように、実行していた変動が終了するとともに先読み予告演出の予告対象である変動が開始される。すると、図8−32(E)に示すように、ボタン表示132IW13と有効期間ゲージ132IW14とが表示される。そして、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けるか、または第1有効期間が終了したことにもとづいて、「チャンス?」といった文字が表示されることにより特定演出が行われる。その後、リーチに発展するか、またはそのままはずれとなる。
図8−33には、第2通常先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。図8−33(A)〜(D)については、図8−32(A)〜(D)と同様であるため、詳細な説明を省略する。図8−33(D)の後、図8−29(E)に示した表示例に移行することにより、第2通常先読予告が行われることとなる。なお、上述したように、第2通常先読予告におけるキャラクタの動作態様としては片手押しが決定されるものであるから、図8−29(E)に示した表示例に移行した後は、図8−29(F)に示した表示例に移行することとなる。
図8−34(1)、(2)は、演出モードを切り替える際の表示例を示す説明図である。
通常モードからオートモードに切り替えた際には、図8−34(1)に示すように、、「オートモード機能を有効としました」といった文字表示をおこなう(ステップS132IWS3855参照)。この文字表示は数秒が経過することにもとづいて消去される。
また、オートモードから通常モードに切り替えた際には、図8−34(2)に示すように、、「オートモード機能を無効としました」といった文字表示をおこなう(ステップS132IWS3859参照)。この文字表示は数秒が経過することにもとづいて消去される。
図8−34(3)は、オートモードにおいて、青から赤に変化するボタン色が決定された場合において第1オート先読予告を行う場合の表示例を示す説明図である。まず、第2有効期間中にキャラクタ132IW02がボタン表示132IW03を片手で押下するように表示することにもとづいてボタン表示132IW03の色が青色から赤色に変化する。次に、第1有効期間中にキャラクタ132IW02がボタン表示132IW03を押下するように表示することにもとづいて特定演出が行われる。本実施の形態では、大当りまたはリーチはずれである場合のみ、ボタン表示の色が青から赤へ変化することが決定され得る構成としたため、その後はリーチが発生することとなる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作に関連する特定表示(本例では、ボタン表示)と、該特定表示に作用可能な特別表示(本例では、キャラクタ表示)とを表示可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS3806,132IWS4508,132IWS4528,132IWS4544を実行することによりキャラクタ表示を表示する部分、およびステップ132IWS4503,132IWS4523を実行することによりボタン表示を表示する)、有利状態に制御されることを示唆する特別演出として、特別表示が特定表示に作用する演出を実行可能であり(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS4512,132IWS4532を実行することによりボタン表示を押下するような態様にてキャラクタ表示を表示する)、特別演出が実行される可変表示が開始されるよりも前に特別表示を表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS3806を行うことにより、先読み予告演出の予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタ表示を表示可能である)こととした。これにより、特別演出の実行を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、「特別表示が特定表示に作用する」とは、特別表示が特定表示に何かしらの影響を与えることである。従って、特別表示および特定表示の表示範囲が接触するか否かは問わないものである。例えば、特別表示として表示されたキャラクタが矢を放ち、特定表示として表示されたボタン表示に対して該矢が命中するような場合についても、特別表示が特定表示に作用しているものである。
また、「遊技者の動作」とは、プッシュボタン31Bへの押下に限るものではない。例えば、スティックコントローラ31A等の他の操作部材に対する遊技者の操作であってもよいし、赤外線センサや光センサ等の非接触型のセンサが検出可能な遊技者の動作や、押圧センサが検出可能な遊技者の動作であってもよい。
また、本実施の形態では、特定表示としてボタン表示を表示可能であることとしたが、遊技者の動作に関連する画像であればこれに限るものではない。例えば、スティックコントローラ31Aを模した画像や、タッチパネルを模した画像を特定表示として表示可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、特別表示として人を模したキャラクタ表示を表示可能であることとしたが、特定表示に作用可能な画像であればこれに限るものではない。例えば、動物を模した画像や、自動車などの機械を模した画像であってもよい。
また、本実施の形態では、単一のキャラクタ表示を表示可能であることとしたが、複数のキャラクタ表示を表示可能であることとしてもよい。また、本実施の形態では、単一のボタン表示を表示可能であることとしたが、複数のボタン表示を表示可能であることとしてもよい。また、キャラクタ表示の表示数とボタン表示の表示数とは同数でなくてもよく、例えば複数のボタン表示に対して単一のキャラクタ表示が作用することとしてもよい。また、キャラクタ表示の表示数やボタン表示の表示数にもとづいて大当りに対する信頼度が異なることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技者の動作を検出可能な検出手段(本例では、プッシュセンサ35B)を備え、所定条件が成立したことにもとづいて特定演出を実行可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS4518を行う)、検出手段による検出結果にもとづいて所定条件が成立したこととする第1状態(本例では、通常モード)と、検出手段による検出結果にもとづかずに所定条件が成立したこととする第2状態(本例では、オートモード)とに制御可能である(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS3854,132IWS3858を行う)こととした。これにより、遊技者の希望に応じた演出制御を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、所定条件が成立した場合(通常モードであれば第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けた場合、オートモードであれば第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたものとして処理を行う場合)、常に特定演出を実行することとしたが、これに限るものではなく、所定条件が成立した場合にも特定演出を実行しないパターンの演出を実行可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、「特定演出」として、「チャンス?」といった表示を行う演出を実行可能であることとしたがこれに限るものではない。例えば、カットイン予告、群予告、セリフ予告などの演出が「特定演出」として行われることとしてもよい。また、左右図柄が揃ってリーチに発展することを「特定演出」としてもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御することに対する期待度の異なる複数種類の演出態様にて特別演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、大当りに制御することに対する信頼度の高い両手押しと、大当りに制御することに対する信頼度の低い片手押しとのいずれかの動作態様にてキャラクタ表示を表示可能である)こととした。これにより、特別演出の演出態様に注目させることができる。
なお、キャラクタの動作態様としては、ボタン表示を押下する動作態様の他に、ボタン表示をひっかくような動作態様とが設けられており、大当りに制御することに対する信頼度にもとづいていずれの動作態様にてキャラクタを表示するかが異なることとしてもよい。また、キャラクタの動作態様以外にも、キャラクタ表示がボタン表示に作用するタイミング(リーチ発展前、リーチ発展後、スーパーリーチ演出中)や、先読み予告演出の予告対象の変動より前の変動においてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出(例えば、連続押下演出)を実行しているか否かが、大当りに制御することに対する信頼度にもとづいて異なることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示に作用可能な第1特別態様(本例では、半身のキャラクタ)と、特定表示に作用しない第2特別態様(本例では、全身のキャラクタ)とのいずれかにて特別表示を表示可能であることとした。これにより、特別表示の表示態様が第2特別態様から第1特別態様に変化することを期待させることができる。
なお、第1特別態様と第2特別態様の具体例としては、見た目で区別がつくものであれば上述したものに限るものではなく、例えば、キャラクタが所定の枠に囲われているか否かが異なるものであってもよいし、または同じ形状の画像であっても色や透明度が異なるものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御することに対する期待度の異なる複数種類の表示態様により特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、大当りに制御することに対する信頼度の高い赤と、大当りに制御することに対する信頼度の低い青とのいずれかの色にてボタン表示を実行可能である)こととした。これにより、特定表示の表示態様に注目させることができる。
本実施の形態では、ボタン表示の色が異なることとしたが、色に替えて、もしくは加えてボタン表示の点灯態様(点滅の有無、点滅間隔の長さ)が異なる表示態様のボタン表示を表示可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示と特別表示とが表示されたが特別演出が実行されない場合(本例では、第2オート先読予告が行われる場合)の方が、特定表示と特別表示とが表示されて特別演出が実行される場合(本例では、第1オート先読予告が行われる場合)よりも、高い割合で有利状態に制御する(図8−22(A)参照)こととした。これにより、遊技者に違和感を与えることにより、興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、第2オート先読予告が行われた場合には特定演出を実行しない構成としたが、これに限るものではなく、例えば、キャラクタ表示はボタン表示を押下しないものの特定演出については実行するものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(本例では、保留記憶バッファ)を備え、保留記憶にもとづいて有利状態に制御するか否かを決定し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS110を実行する)、該決定よりも前に、保留記憶にもとづいて有利状態に制御するか否かを判定し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ132IWS1217,132IWS1228を実行する)、該判定結果にもとづいて、特別演出が実行される可変表示が開始されるよりも前に特別表示が特定表示に作用する事前演出(本例では、連続押下表示)を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS116,132IWS4541〜132IWS4550を実行する)こととした。これにより、長期間にわたって遊技者を演出に注目させることができる。
なお、本実施の形態では、連続した変動において継続して連続押下表示を実行することとしたが、これに限るものではない。具体的に、先読み予告演出の予告対象の変動よりも前にキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を1回以上行うものであればよく、先読み予告演出の予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶された以降であって先読み予告演出の予告対象の変動よりも前の全ての変動においてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を行うものに限るものではない。
また、連続押下表示においても、キャラクタ表示がボタン表示に作用しても特定演出を必ずしも実行しないものであってもよいし、またはボタン表示の色が変化するものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、特別演出が行われることにもとづいて特定表示の表示態様を変化させることが可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4938を実行可能である)こととした。これにより、特定表示の表示態様が変化するか否かに注目させることができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(本例では、プッシュセンサ35B)を備え、遊技者の動作に関連する特定表示(本例では、ボタン表示)を表示可能であり(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS4503,132IWS4523,132IWS4544を実行することによりボタン表示を表示する)、特定表示の表示後に、所定条件が成立したことにもとづいて特定演出を実行可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS4518を行う部分)、検出手段による検出結果にもとづいて所定条件が成立したこととする第1状態(本例では、通常モード)と、検出手段による検出結果にもとづかずに所定条件が成立したこととする第2状態(本例では、オートモード)とに制御可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS3854,132IWS3858を行う)、第2状態において特定表示に作用する態様の特別演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS4512,132IWS4532を実行することによりボタン表示を押下するような態様にてキャラクタ表示を表示する)こととした。これにより、興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、第1特定態様(本例では、青)と第2特定態様(本例では、赤)とにより特定表示を表示可能であり、第2状態においては、第2特定態様の特定表示を用いた特別演出が行われた場合の方が、第1特定態様の特定表示を用いた特別演出が行われた場合よりも有利状態に制御することに対する期待度が高い(本例では、赤のボタン表示の方が、青のボタン表示よりも有利状態に制御することに対する信頼度が高い(図8−22(C)参照))こととした。これにより、第2特定態様の特定表示を用いて特別演出が実行されることを期待させることができる。
なお、本実施の形態では、表示色が異なる複数の表示態様にて特定表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、所定の画像(例えば、ミニキャラ)が付加されているか否かが異なる複数の表示態様にて特定表示を表示可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示に作用可能な特別表示(本例では、キャラクタ表示)を、第1特殊態様(本例では、青)と第2特殊態様(本例では、赤)とにより表示可能であり、第2状態においては、第2特殊態様の特別表示を用いた特別演出が行われた場合の方が、第1特殊態様の特別表示を用いた特別演出が行われた場合よりも有利状態に制御することに対する期待度が高い(本例では、赤のキャラクタ表示の方が、青のキャラクタ表示よりも有利状態に制御することに対する信頼度が高い(図8−22(D)参照))こととした。これにより、第2特別態様の特定表示を用いて特別演出が実行されることを期待させることができる。
また、この実施の形態によれば、特別表示が特定表示に作用することに対応して、特定演出が実行される場合(本例では、第1有効期間にてキャラクタ表示がボタン表示に作用する表示が行われて特定演出が実行される場合(図8−23参照))と、特定表示の表示態様を変化させる変化演出が実行される場合(本例では、第2有効期間にてキャラクタ表示がボタン表示に作用する表示が行われてボタン色変化表示が実行される場合(図8−24参照))とがあることとした。これにより、特別表示が特定表示に作用した際に実行される演出の種類に注目させることができる。
また、この実施の形態によれば、第1状態において、特別表示が特定表示に作用する特別演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、通常モードにおいて第2通常先読予告を実行可能である)こととした。これにより、制御されている状態にかかわらず特別演出の実行を期待させることができる。
また、本実施の形態では、オートモードにおける先読み予告演出ではプッシュボタン31Bへの操作を受け付けない構成とすることにより、ボタン予告演出の演出態様(例えば、キャラクタがボタン表示を表示するか否か)に注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、逆に、オートモード中であってもプッシュボタン31Bへの操作を受け付け可能としてもよい。例えば、第1オート先読予告の第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けた場合にはキャラクタがボタン表示を押下するよう表示し、特定演出を行うこととしてもよい。また、オートモードにおける先読み予告演出として、キャラクタがボタン表示を連打するように表示する演出を実行可能な遊技機においては、該演出中に受け付けたプッシュボタン31Bへの操作が、キャラクタがボタン表示を連打するスピードに反映されることとしてもよい。これにより、遊技者に驚きを与えることができ、興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、オートモードと通常モードとで共通の態様のボタン表示を表示することとしたが、これに限るものではなく、制御されている演出モードに応じて異なる態様のボタン表示を表示可能であることとしてもよい。これにより、制御されている演出モードを明確に示すことができる。
また、本実施の形態では、先読み予告演出の予告対象である保留記憶が記憶されたタイミングから該保留記憶に対応する変動までキャラクタが継続して表示されることとしたが、これに限るものではなく、表示されたキャラクタを一旦消去し、該キャラクタを再度表示可能であることとしてもよい。これにより、キャラクタが表示される度にボタン予告演出が実行されることに対する期待感を遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、ボタン表示に対してのみキャラクタ表示が作用することとしたが、キャラクタ表示が作用する対象はボタン表示に限るものではない。例えば、保留表示やアクティブ表示に対してキャラクタが作用可能であることとしてもよい。これにより、キャラクタを表示した際に、いずれの表示に作用する演出が行われるかを期待させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、キャラクタ表示の表示態様が変化可能であり、該変化に応じてボタン予告演出における信頼度が変化する構成としてもよい。例えば、キャラクタ表示の色が青から赤へ変化することにもとづいて、ボタン予告演出における信頼度が高くなることとしてもよい。これにより、キャラクタ表示の表示態様に注目させることができる。
また、本実施の形態では、複数回の変動に亘る演出としてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、擬似連を伴う変動において、複数回の再変動に亘る演出としてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を実行可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの1回の操作を受け付けることにもとづいて特定演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの複数回(例えば、10回)の操作を受け付けることにもとづいて特定演出を実行可能であることとしてもよい。その場合、オートモードに制御されているときには、所定期間(例えば、0.2秒)毎に1回プッシュボタン31Bへの操作を受け付けたこととして処理するものであってもよい。
また、本実施の形態では、オートモードにおいては、各有効期間(第1有効期間〜第3有効期間)のそれぞれ半分の期間が経過した時点でプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたこととして処理をすることとしたが、これに限るものではない。例えば、有効期間が開始された時点においてプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたこととして処理をすることとしてもよい。
また、プッシュボタン31Bへの長押しを受け付けることにもとづいて特定演出を実行可能な遊技機であれば、オートモードにおいては、有効期間が開始された時点からプッシュボタン31Bへの長押しが開始されたものとして処理するものであってもよい。
なお、本実施の形態では、第1有効期間と第2有効期間とを別々に設けることとしたが、単一の有効期間を設け、該単一の有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を1回目に検出したときにボタン表示の色を青色から赤色に変化させ、該単一の有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を2回目に検出したときに特定演出を実行する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、先読み予告演出の予告対象である変動において実行される演出と、先読み予告演出の予告対象である変動より前の変動において連続押下表示にもとづいて実行される演出とが共通の特定演出であることとしたが、これに限るものではない。例えば、先読み予告演出の予告対象である変動において特定演出を実行し、先読み予告演出の予告対象である変動より前の変動において連続押下表示にもとづいて信頼度の高い保留記憶が記憶されていることを示唆する演出(例えば、「チャンスが近い」といった文字表示を行う演出)を行うこととしてもよい。
また、本実施の形態では、オートモードにおける先読み予告演出では有効期間ゲージが表示されないこととしたが、これに限るものではなく、通常モードと同様に有効期間ゲージが表示されることとしてもよい。
また、本実施の形態では、実際には遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されていないが、恰もプッシュボタン31Bが操作されているものとして処理を実行するオートボタン機能が設けられていることとしたが、これに限るものではない。例えば、赤外線センサ等のタッチセンサが設けられている遊技機であれば、実際にはタッチセンサが遊技者の動作を検出していないが、タッチセンサが遊技者の動作を検出したものとして処理を実行する機能が設けられていることとしてもよい。
具体的に、有効期間中に1回の動作を検出したことにもとづいて所定の演出を実行する構成であれば、該有効期間の半分の期間が経過した時点でタッチセンサが遊技者の動作を検出したものとして処理する機能を有することとしてもよい。また、有効期間中に所定期間に亘る継続した動作を検出したことにもとづいて所定の演出を実行する構成であれば、該有効期間が開始された時点から遊技者の動作の検出を開始したものとして処理する機能を有することとしてもよい。
(特徴部16SHに関する説明)
次に、特徴部16SHに係る遊技機について説明する。特徴部16SHに係る遊技機は、所定条件の成立後に遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機である。この実施の形態では、大当り図柄が導出表示された後に遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1を例にとって説明する。
また、本特徴部16SHでは、CPU103は、特別図柄プロセス処理において、特別図柄停止処理(ステップS113)を実行して大当り図柄を導出表示させた後に直ちに大当り開始前処理(ステップS114)に移行するのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過したことを検出するゲート通過待ち処理に移行する。そして、ゲート通過待ち処理において通過ゲート41を遊技球が通過したことを検出したことにもとづいて大当り開始前処理(ステップS114)に移行する。
また、本特徴部16SHでは、KT状態に制御される場合がある。KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。この本特徴部16SHでは、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
また、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、本特徴部16SHでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、小当りが発生しやすく小当り用の可変入賞球装置である特殊可変入賞球装置が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
特徴部16SHに係る遊技機は、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段を備える。この実施のパチンコ遊技機1は、パチンコ遊技機1の電源投入時に実行される電源投入時処理における設定変更モードにおいて、大当りの当選確率が異なる6段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なCPU103を備える。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、設定手段に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能な演出実行手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当りの当選確率の設定値である1〜6の6段階の設定値のうち、現在の設定値を示唆するゲート通過待ち時示唆演出を実行可能な演出制御用CPU120を備える。
そして、特徴部16SHに係る演出実行手段は、所定条件の成立後から遊技媒体が特定領域を通過するまでの期間に、設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、所定条件の成立後から遊技媒体が特定領域を通過するまでの期間に、特定領域へ向けて遊技媒体を発射すべきことを報知する発射報知を実行可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを遊技者に促す右打ち報知を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、設定示唆演出として、通常態様とは異なる複数種類の特殊態様のうちのいずれかの特殊態様による発射報知を実行することにより、設定に関する示唆を行う。この実施の形態の演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時示唆演出として、背景色が「白色」とは異なる「緑色」、「赤色」、「虹色」のうちのいずれかの色となる特殊態様の右打ち報知を実行することにより、現在の設定値を示唆することにより、現在の設定値を示唆する。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、第1特図ゲームと第2特図ゲームとを並行して実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とのいずれかの可変表示に対応して、装飾識別情報の可変表示を実行可能な装飾可変表示実行手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのいずれかの特図ゲームに対応して、飾り図柄の可変表示を実行可能な演出制御用CPU120を備える。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、装飾識別情報の可変表示が実行されている可変表示に基づいて有利状態に制御される場合と、装飾識別情報の可変表示が実行されていない可変表示に基づいて有利状態に制御される場合とで、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示が実行されている特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合と、飾り図柄の可変表示が実行されていない特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合とで、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、複数種類の有利状態に制御可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、複数種類の大当り種別の大当り遊技状態に制御可能である。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、有利状態の種類に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り遊技状態の大当り種別に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、有利状態の種類によって遊技者に対する有利度が異なる。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当り種別によって大当り遊技状態におけるラウンド数が異なる。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、有利状態の有利度に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り遊技状態におけるラウンド数に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、有利状態の種類によって該有利状態の終了後の遊技状態が異なる。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、大当り種別によって大当り遊技状態の終了後の遊技状態が異なる。
また、特徴部16SHに係る演出実行手段は、有利状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り遊技状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
また、特徴部16SHに係る遊技機は、開始条件の成立に基づいて可変表示を実行可能である。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたこと等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の第1特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特図ゲームを実行可能である。また、この実施の形態のパチンコ遊技機1は、可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたこと等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の第2特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特図ゲームを実行可能である。
(ゲート通過待ち時示唆演出処理)
図9−1は、図7に示す演出制御プロセス処理におけるステップS173にて実行されるゲート通過待ち時示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。図9−1に示すゲート通過待ち時示唆演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、右打ち報知の実行中であるか否かを判定する(ステップ16SHS1)。ここで、演出制御用CPU120は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを遊技者に促す右打ち報知を実行する。ステップ16SHS1の処理では、例えば、右打ち報知を実行しているときにオン状態にセットされる右打ち報知フラグを設けておき、この右打ち報知フラグがオン状態であるか否かに基づいて判定すればよい。
ステップ16SHS1にて右打ち報知の実行中でない場合(ステップ16SHS1;No)、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ16SHS2)。ここで、ゲート通過待ち指定コマンドとは、大当り図柄を導出表示し、遊技球が通過ゲート41を通過することを待機するゲート通過待ち期間となったことを指定する演出制御コマンドである。例えば、CPU103は、図5に示す特別図柄プロセス処理において、特別図柄プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値に更新するときに、ゲート通過待ち指定コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定を行う。
ステップ16SHS2にてゲート通過待ち指定コマンドを受信していない場合(ステップ16SHS2;No)、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。このようにして、大当り図柄が導出表示されても、ゲート通過待ち指定コマンドを受信していないときには、右打ち報知は開始されない。
一方、ステップ16SHS2にてゲート通過待ち指定コマンドを受信している場合(ステップ16SHS2;Yes)、演出制御用CPU120は、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定する(ステップ16SHS3)。ステップ16SHS3の処理では、例えば、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるゲート通過待ち時示唆演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照すること等により、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定すればよい。
(ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブル)
図9−2、図9−3は、ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルの構成例を示している。図9−2、図9−3に示すように、ゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルでは、例えば、大当り当選確率の現在の設定値が「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、「ゲート通過待ち時示唆演出なし」、「ゲート通過待ち時示唆演出A」、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
この実施の形態では、図9−2、図9−3に示すように、ゲート通過待ち時示唆演出の種類として、「ゲート通過待ち時示唆演出A」、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」が設定されている。
ここで、ゲート通過待ち時示唆演出が実行されないときには、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知が実行される。
これに対し、ゲート通過待ち時示唆演出が実行されるときには、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知が実行される。例えば、「ゲート通過待ち時示唆演出A」が実行されるときには、右打ち報知時の背景が「緑色」で表示される。また、「ゲート通過待ち時示唆演出B」が実行されるときには、右打ち報知時の背景が「赤色」で表示される。また、「ゲート通過待ち時示唆演出C」が実行されるときには、右打ち報知時の背景が「虹色」で表示される。
ステップ16SHS3の処理では、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域の記憶内容を確認し、現在の設定値を特定する。そして、特定した設定値に対応した判定値に基づいて、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定する。
図9−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合、又はKT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
ここで、演出制御用CPU120は、通常状態のときには第1特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行し、KT状態のときには第2特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行する。したがって、図9−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
図9−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであっても「ゲート通過待ち時示唆演出A」を実行することに決定され得る。このような構成によれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、「ゲート通過待ち時示唆演出A」が実行され、右打ち報知時の背景が「緑色」で表示されたときには、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであるか確定的には示唆されない。
また、図9−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかである場合には「ゲート通過待ち時示唆演出B」を実行することに決定され得るが、現在の設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかである場合には「ゲート通過待ち時示唆演出B」を実行することには決定され得ない。このような構成によれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、「ゲート通過待ち時示唆演出B」が実行され、右打ち報知時の背景が「赤色」で表示されたときには、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることが確定的に示唆される。
また、図9−2に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「6」である場合には「ゲート通過待ち時示唆演出C」を実行することに決定され得るが、現在の設定値が「1」〜「5」のいずれかである場合には「ゲート通過待ち時示唆演出C」を実行することには決定され得ない。このような構成によれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、「ゲート通過待ち時示唆演出C」が実行され、右打ち報知時の背景が「虹色」で表示されたときには、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆される。
そして、演出制御用CPU120は、いずれの大当り種別の「大当り」となったかに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。換言すれば、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態におけるラウンド数と、その大当り遊技状態の終了後の遊技状態とに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。
図9−2(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−2(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、2ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図9−2(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−2(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図9−2(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合、又はKT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−2(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図9−2(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−2(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、2ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図9−2(E)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合、又はKT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−2(E)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、10ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
ここで、本特徴部16SHでは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、低確率/第1KT状態に移行する。したがって、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド数が多いことから、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図9−2(A)、(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合には、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R通常大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が同じ状態となる場合、その大当り遊技状態におけるラウンド数が多い方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、本特徴部16SHでは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行するのに対し、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、低確率/第1KT状態に移行する。したがって、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御されることから、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図9−2(B)、(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態におけるラウンド数が同じ数となる場合、その大当り遊技状態の終了後の遊技状態が高確率状態となる場合の方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、本特徴部16SHでは、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第2KT状態に移行するのに対し、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行する。したがって、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に、特殊入賞口に遊技球が入賞し易く賞球が得られ易い第2KT状態に制御されることから、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図9−2(C)、(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態におけるラウンド数が少ない場合であっても、その大当り遊技状態の終了後に、特殊入賞口に遊技球が入賞し易く賞球が得られ易い第2KT状態に制御される場合の方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、本特徴部16SHでは、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合と、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合とのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第2KT状態に移行する。したがって、常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド数が多いことから、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図9−2(D)、(E)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合には、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「2R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が同じ状態となる場合、その大当り遊技状態におけるラウンド数が多い方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
このように、この実施の形態では、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、換言すれば、飾り図柄の可変表示に対応する特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
ここで、演出制御用CPU120は、大当り種別が特定され得るように大当り図柄を導出表示する場合と、大当り種別が特定され得ないように大当り図柄を導出表示すると共に、大当り種別が特定され得るように大当り中演出を実行する場合とがある。
したがって、大当り種別が特定され得るように大当り図柄が導出表示された場合には、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」の大当り種別であるほど、ゲート通過待ち時示唆演出として、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆されることへの期待感を高めることができる。
一方、大当り種別が特定され得ないように大当り図柄が導出表示された場合には、ゲート通過待ち時示唆演出として、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆されることにより、遊技者にとって有利な度合いが大きい「大当り」の大当り種別であることへの期待感を高めることができる。
図9−3に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合、又はKT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
上述したように、演出制御用CPU120は、通常状態のときには第1特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行し、KT状態のときには第2特図ゲームに対応して飾り図柄の可変表示を実行する。したがって、図9−3に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、飾り図柄の可変表示に対応しない特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
図9−3(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、通常状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
図9−3(A)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、現在の設定値が設定値「1」〜「6」のいずれであってもゲート通過待ち時示唆演出を実行しないことに決定される。
KT状態に制御可能に構成した遊技機では、通常状態において右打ち操作を行うことにより、始動入賞し易い第2始動入賞口に始動入賞させて第2特図ゲームを行わせながら、第1始動入賞口に始動入賞させて第1特図ゲームを行わせるような攻略方法も可能であるところ、図9−3(A)に示すような構成によれば、通常状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となっても、ゲート通過待ち時示唆演出は実行されないため、ゲート通過待ち時示唆演出により現在の設定値が示唆されることに起因して、そのような攻略が促進されないようにすることができる。
図9−3(B)〜(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合に参照されるテーブルである。
ここで、本特徴部16SHでは、第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となる場合には、第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となる場合よりも、第2KT状態に移行する割合や、高確率状態に移行する割合が低い。また、本特徴部16SHでは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となる場合には、変動時間が「10秒」となっている。
この実施の形態では、図9−2、図9−3(B)〜(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。
そのため、通常状態よりも遊技者にとって有利なKT状態に制御されているにもかかわらず、第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、第2KT状態に移行する割合や、高確率状態に移行する割合が低いだけでなく、10秒でKT状態が終了してしまい、興趣を低下させてしまう可能性があるところ、図9−3(B)〜(D)に示すような構成によれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、通常状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合や、KT状態のときに第2特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合よりも、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易いので、現在の設定値が「4」以上の高設定であった場合には、遊技を継続することへの意欲を高めることができる。
そして、演出制御用CPU120は、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合にも、いずれの大当り種別の「大当り」となったかに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。換言すれば、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態におけるラウンド数と、その大当り遊技状態の終了後の遊技状態とに応じて、異なるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照する。
図9−3(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−3(B)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、10ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図9−3(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−3(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
図9−3(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合に参照されるテーブルである。換言すれば、図9−3(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルは、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となり、6ラウンドの大当り遊技状態に制御され、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行される場合に参照されるテーブルである。
ここで、本特徴部16SHでは、第1特図ゲームの表示結果が「10通常大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第2KT状態に移行するのに対し、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行する。したがって、第1特図ゲームの表示結果が「10通常大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に、特殊入賞口に遊技球が入賞し易く賞球が得られ易い第2KT状態に制御されることから、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図9−3(B)、(C)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「10R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、その大当り遊技状態におけるラウンド数が少ない方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
また、本特徴部16SHでは、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、高確率/第1KT状態に移行するのに対し、第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合、大当り遊技状態の終了後には、低確率/第1KT状態に移行する。したがって、第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後に、高確率状態に制御されることから、第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合よりも、遊技者にとって有利な度合いが大きいと言える。
この実施の形態では、図9−3(C)、(D)に示すゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルによれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R通常大当り」となった場合には、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「6R確変大当り」となった場合よりも、「ゲート通過待ち時示唆演出A」の決定割合が低く、「ゲート通過待ち時示唆演出B」、「ゲート通過待ち時示唆演出C」の決定割合が高くなっている。このような構成によれば、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される方が、換言すれば、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
このように、この実施の形態では、KT状態のときに飾り図柄の可変表示に対応しない第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」となった場合の方が、現在の設定値が設定値「4」〜「6」のいずれかであることや、現在の設定値が設定値「6」であることが確定的に示唆され易い。
したがって、KT状態のときに第1特図ゲームの表示結果が「大当り」となった場合には、大当り種別が特定され得るように大当り図柄が導出表示されたか否かにかかわらず、遊技者にとって有利な度合いが小さい「大当り」であるほど、現在の設定値が「4」以上の高設定であった場合には、遊技を継続することへの意欲を高めることができる。
図9−1の説明に戻り、ステップ16SHS3の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ステップ16SHS2の決定結果に基づいて、ゲート通過待ち時示唆演出を実行する否かを判定する(ステップ16SHS4)。
ステップ16SHS4にてゲート通過待ち時示唆演出を実行しない場合(16SHS4;No)、演出制御用CPU120は、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を実行し(ステップ16SHS5)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。このようにして、ゲート通過待ち時示唆演出を実行しない場合には、大当り図柄が導出表示された後に、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知が開始される。
一方、ステップ16SHS4にてゲート通過待ち時示唆演出を実行する場合(16SHS4;Yes)、演出制御用CPU120は、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知を実行し(ステップ16SHS6)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。このようにして、ゲート通過待ち時示唆演出を実行する場合には、大当り図柄が導出表示された後に、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知が開始される。
ステップ16SHS1にて右打ち報知の実行中である場合(ステップ16SHS1;Yes)、演出制御用CPU120は、特殊態様の右打ち報知の実行中であるか否かを判定する(ステップ16SHS7)。ステップ16SHS7の処理では、例えば、特殊態様の右打ち報知を実行しているときにオン状態にセットされる特殊態様右打ち報知フラグを設けておき、この特殊態様右打ち報知フラグがオン状態であるか否かに基づいて判定すればよい。
ステップ16SHS7にて特殊態様の右打ち報知の実行中でない場合(ステップ16SHS7;No)、即ち、通常態様の右打ち報知の実行中である場合、演出制御用CPU120は、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を引き続き実行し(ステップ16SHS5)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。
一方、ステップ16SHS7にて特殊態様の右打ち報知の実行中である場合(ステップ16SHS7;No)、演出制御用CPU120は、ゲート通過指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ16SHS8)。
ステップ16SHS8にてゲート通過指定コマンドを受信していない場合(ステップ16SHS8;No)、演出制御用CPU120は、背景が「白色」とは異なる色となる特殊態様の右打ち報知を引き続き実行し(ステップ16SHS6)、ゲート通過待ち時示唆演出処理を終了する。
一方、ステップ16SHS8にてゲート通過待ち指定コマンドを受信している場合(ステップ16SHS8;Yes)、演出制御用CPU120は、特殊態様の右打ち報知を終了し、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を実行する(ステップ16SHS5)。このようにして、ゲート通過待ち時示唆演出を実行した場合には、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて、通常態様の右打ち報知から通常態様の右打ち報知に切り替わる。
(ゲート通過待ち時示唆演出の演出動作例)
図9−4は、この実施の形態におけるゲート通過待ち時示唆演出の演出動作例を示す図である。
特図当り待ち処理にて、演出制御用CPU120は、図9−4(A)に示すように、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に仮停止表示されている同一の飾り図柄を確定表示させる。
ここで、演出制御用CPU120は、可変表示中の演出に伴い、視認困難となった飾り図柄の種類を遊技者が認識可能となるよう、図9−4(A)に示すように、画像表示装置5の表示領域における右下部分に、視認困難となった飾り図柄に対応する画像として小図柄16SH1を表示することがある。その場合、演出制御用CPU120は、飾り図柄を確定表示させるときには、小図柄も確定表示させる。
このように大当り図柄を導出表示した後、図9−1に示すゲート通過待ち時示唆演出処理にて、ゲート通過待ち時示唆演出を実行しないことに決定された場合、演出制御用CPU120は、図9−4(B1)に示すように、背景が「白色」となる通常態様の右打ち報知を開始する。このときに実行される右打ち報知において、演出制御用CPU120は、例えば、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知画像16SH2A、右打ち報知画像16SH2Bを表示する。また、演出制御用CPU120は、例えば、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射することを促す発射促進表示16SH3を表示する。
一方、大当り図柄を導出表示した後、図9−1に示すゲート通過待ち時示唆演出処理にて、例えば「ゲート通過待ち時示唆演出C」のゲート通過待ち時示唆演出を実行することに決定された場合、演出制御用CPU120は、図9−4(B2)に示すように、背景が「虹色」となる通常態様とは異なる特殊態様の右打ち報知を開始する。このときに実行される右打ち報知においても、演出制御用CPU120は、右打ち報知画像16SH2A、右打ち報知画像16SH2B、発射促進表示16SH3を表示する。
このように右打ち報知を行っているときに、図9−4(C)に示すように遊技球が通過ゲート41を通過すると、演出制御用CPU120は、図9−4(D)に示すように、大当り開始時のファンファーレ演出を開始する。
また、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出を開始した後には、通常態様の右打ち報知を実行する。このときに実行される右打ち報知において、演出制御用CPU120は、例えば、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知画像16SH2Bを表示する。
即ち、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に通常態様の右打ち報知を実行していた場合、演出制御用CPU120は、ファンファーレ演出を開始した後も、通常態様の右打ち報知を継続して実行する。一方、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に特殊態様の右打ち報知を実行していた場合、演出制御用CPU120は、遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて、特殊態様の右打ち報知を終了し、通常態様の右打ち報知を実行する。
ところで、実行割合が極めて低い演出や、信頼度が極めて高い演出が実行されたときに、演出が実行されている様子を撮影した写真が雑誌やSNS(Social Networking Service)に投稿されることがある。そして、投稿された写真が多くの人の目にとまれば、遊技機や、遊技機を設置している遊技店の宣伝効果にもつながる。
例えば、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機の場合、遊技者の意思によって、操作レバーの操作やストップボタンの操作等を行わないことにより、遊技を進行させないようにすることができる。そのため、スロット機において、例えば現在の設定値が高いことを示唆する示唆演出が実行された場合、遊技者が自分自身の意思によって遊技を進行させないことにより、演出が実行されている様子を撮影することができる。
一方、パチンコ遊技機の場合、可変表示の実行中や大当り遊技状態においては、時間経過により遊技が進行してしまうことから、遊技者の意思によって遊技を進行させないようにすることができない。そのため、パチンコ遊技機において、例えば現在の設定値が高いことを示唆する示唆演出が実行されても、演出が実行されている様子を撮影することが困難である。
このような背景に関連して、この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である。
ここで、上述したように、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。換言すれば、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、特図ゲームでの表示結果が「大当り」になっても、遊技球が通過ゲート41を通過しなければ、大当り遊技状態には制御されない。即ち、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、遊技者の意思によって、遊技球を発射させないことにより、遊技を進行させないようにすることができる。そのため、この実施の形態のパチンコ遊技機1において、大当り図柄が導出表示された後に、例えば現在の設定値が高いことを示唆するゲート通過待ち時示唆演出として、特殊態様の右打ち報知が実行された場合、遊技者が自分自身の意思によって遊技を進行させないことにより、演出が実行されている様子を撮影することができる。
(特徴部16SHの変形例1)
上記実施の形態では、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能である構成について説明した。このような構成において、可変表示中や大当り中にも、現在の設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるようにしてもよい。その場合、図9−5に示すように、可変表示中と、ゲート通過待ち時間と、大当り中とのいずれの期間であるかによって、設定示唆演出の実行割合が異なっていてもよい。図9−5に示す例では、可変表示中のスーパーリーチ発展時において実行可能なスーパーリーチ発展時示唆演出の実行割合よりも、ゲート通過待ち時示唆演出の実行割合の方が高い。また、ゲート通過待ち時示唆演出の実行割合よりも、大当り中のオーバー入賞時において実行可能なオーバー入賞時示唆演出の実行割合の方が高い。また、図9−5に示すように、可変表示中と、ゲート通過待ち時間と、大当り中とのいずれの期間に実行されたかにより、設定示唆演出の信頼度が異なっていてもよい。図9−5に示す例では、スーパーリーチ発展時示唆演出よりも、ゲート通過待ち時示唆演出の方が、現在の設定値がより高設定であることの信頼度が高い。換言すれば、演出実行手段は、可変表示中と、遊技者にとって有利な有利状態において、設定示唆演出を実行可能であり、可変表示中と、所定条件の成立後から遊技媒体が特定領域を通過するまでの期間と、遊技者にとって有利な有利状態とのいずれの期間であるかによって、設定示唆演出の実行割合を異ならせ、いずれの期間に実行されたかにより、設定示唆演出の信頼度が異なっていてもよい。なお、可変表示中に実行される設定示唆演出は、スーパーリーチ発展時に実行されるものに限らず、種々の予告演出や先読み予告演出の特殊態様として実行可能である。また、大当り中に実行される設定示唆演出は、オーバー入賞時に実行されるものに限らず、ファンファーレ演出、エンディング演出、昇格演出といった、大当り中に実行される種々の演出の特殊態様として実行可能である。このような構成によれば、いずれの期間に設定示唆演出が実行されるかにも注目させることができる。
(特徴部16SHの変形例2)
上記実施の形態では、大当り図柄が導出表示された後に遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能である構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、特殊可変入賞球装置17に入賞した遊技球が通過可能に、又は特別可変入賞球装置7に入賞した遊技球が通過可能に、V領域を設け、小当り遊技状態において、遊技球がV領域を通過した後に、他の遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能としてもよい。このような構成によれば、様々な所定条件の成立後に遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、設定示唆演出の演出効果を高めることができる。
(特徴部16SHの変形例3)
上記実施の形態では、大当りの当選確率の設定値である1〜6の6段階の設定値のうち、現在の設定値を示唆するゲート通過待ち時示唆演出を実行可能な構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、電源投入時処理における設定変更モードにおいて設定変更された場合に、ゲート通過待ち時示唆演出として、設定変更されたことを示唆する演出を実行可能にしてもよい。このような構成によれば、高設定に変更されていることへの期待感を高めることができる。
(特徴部16SHの変形例4)
上記実施の形態において、大当り中の所定ラウンドにおいて実行され、確変大当りへの昇格に成功又は失敗したことを表示する確変昇格演出を実行可能としてもよい。そして、「非確変大当り」には、大当り中に確変昇格演出(失敗)が実行される非確変大当りと、確変昇格演出自体を実行しない非確変大当りの2種類があり、「確変大当り」には、大当り中に確変昇格演出(成功)が実行される確変大当りと、確変昇格演出自体を実行しない確変大当りの2種類があるようにすればよい。その場合、大当り種別が「非確変(確変昇格演出失敗)」のときには、同一の非確変図柄が揃って停止表示され、大当り中において確変昇格演出(失敗)が実行される。一方、大当り種別が「確変(確変昇格演出成功)」のときには、同一の非確変図柄が揃って停止表示され、大当り中において確変昇格演出(成功)が実行される。なお、確変昇格演出は、特定のラウンドに実行されるものの他、複数ラウンドにわたって実行されるものや、ファンファーレ演出、エンディング演出時に実行されるものであってもよい。そして、大当り種別が「確変(確変昇格演出成功)」のときには、ゲート通過待ち時示唆演出として、表示結果が「非確変大当り」となった場合に参照されるゲート通過待ち時示唆演出決定テーブルを参照して、ゲート通過待ち時示唆演出の有無及び種類を決定すればよい。このような構成によれば、大当り中に確変昇格演出(成功)が実行される予定であるにもかかわらず、例えば、「非確変大当り」の場合には実行割合が低い「ゲート通過待ち時示唆演出C」のゲート通過待ち時示唆演出が実行されることにより、大当り中に確変昇格演出(成功)が実行されることが先バレしてしまうことを防止することができる。
(特徴部16SHの変形例5)
上記実施の形態では、ゲート通過待ち時示唆演出として、大当り図柄が導出表示された後に特殊態様の右打ち報知を開始し、遊技球が通過ゲート41を通過したときに特殊態様の右打ち報知を終了する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、設定示唆演出として、大当り図柄が導出表示されているときに特殊態様の右打ち報知を開始してもよい。また、例えばファンファーレ演出の実行中等、遊技球が通過ゲート41を通過した後にも特殊態様の右打ち報知を継続してもよい。このような構成によれば、興趣を向上させることができる。
(特徴部16SHの変形例6)
上記実施の形態では、ゲート通過待ち時示唆演出として、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、同じ態様の演出が実行される構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、ゲート通過待ち時示唆演出として、ゲート通過待ち期間に、特定条件が成立したことに応じて、右打ち報知の態様が変化する演出を実行するようにしてもよい。その場合、変化前のゲート通過待ち時示唆演出よりも、変化後のゲート通過待ち時示唆演出の方が、信頼度の高くなるようにしてもよい。例えば、ゲート通過待ち時示唆演出として、特定時間が経過したことを特定条件として、右打ち報知の態様が変化する演出を実行するようにしてもよい。また、例えば、ゲート通過待ち時示唆演出として、遊技者による動作検出手段に対する動作が検出されたことを特定条件として、右打ち報知の態様が変化する演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、ゲート通過待ち時示唆演出に対する注目を高めることができる。
(特徴部16SHの変形例7)
上記実施の形態では、ゲート通過待ち時示唆演出として、1回のゲート通過待ち期間に実行される右打ち報知の態様により、現在の設定値を示唆する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、ゲート通過待ち時示唆演出として、複数回のゲート通過待ち期間に、それぞれ異なる特殊態様の右打ち報知を実行可能であり、複数回の右打ち報知の態様の組み合わせにより、現在の設定値を示唆するようにしてもよい。換言すれば、演出実行手段は、所定条件の成立後から遊技媒体が前記特定領域を通過するまでの期間毎に、それぞれ異なる特殊態様の設定示唆演出を実行可能であり、複数回の設定示唆演出の態様の組み合わせにより、設定に関する示唆を行ってもよい。このような構成によれば、遊技者にとって有利な度合いが低い有利状態に連続して制御された場合であっても、複数回の設定示唆演出の態様の組み合わせにより、設定に関する良い示唆が行われれば、興趣の低下を抑制することができる。
(特徴部16SHに係る手段の説明)
以上の特徴部16SHに関連して、遊技者に対する有利度が異なる複数種類の設定を行うことが可能な遊技機において、設定に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能な遊技機が提案されている(例えば、特開2010−200902号公報参照)。そして、特開2010−200902号公報に記載されているような遊技機において、設定示唆演出の演出効果を高めることが求められている。
そこで、設定示唆演出の演出効果を高めるための特徴部16SHに係る手段1の遊技機として、所定条件の成立後に遊技媒体が特定領域を通過したことに基づいて遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって(例えば、大当り図柄が導出表示された後に遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づいて大当り遊技状態に制御可能なパチンコ遊技機1等)、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段と(例えば、電源投入時処理における設定変更モードにおいて、大当りの当選確率が異なる6段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能なCPU103等)、前記設定手段に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能な演出実行手段と(例えば、現在の設定値を示唆するゲート通過待ち時示唆演出を実行可能な演出制御用CPU120等)、を備え、前記演出実行手段は、前記所定条件の成立後から遊技媒体が前記特定領域を通過するまでの期間に、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、ゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、設定示唆演出の演出効果を高めることができる。
特徴部16SHに係る手段2の遊技機として、前記所定条件の成立後から遊技媒体が前記特定領域を通過するまでの期間に、前記特定領域へ向けて遊技媒体を発射すべきことを報知する発射報知を実行可能である(例えば、大当り図柄が導出表示された後から遊技球が通過ゲート41を通過するまでのゲート通過待ち期間に、通過ゲート41へ向けて遊技球を発射すべきことを報知する右打ち報知を実行可能であること等)ことを特徴とする手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定条件が成立した場合に有利状態に制御されるには遊技媒体が特定領域を通過しなければならないことを知らない遊技者に対し、その旨を適切に報知することができる。
特徴部16SHに係る手段3の遊技機として前記演出実行手段は、前記設定示唆演出として、通常態様とは異なる複数種類の特殊態様のうちのいずれかの特殊態様による前記発射報知を実行することにより、前記設定に関する示唆を行う(例えば、ゲート通過待ち時示唆演出として、背景色が「白色」とは異なる「緑色」、「赤色」、「虹色」のうちのいずれかの色となる特殊態様の右打ち報知を実行することにより、現在の設定値を示唆すること等)ことを特徴とする手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定条件が成立した場合に有利状態に制御されるには遊技媒体が特定領域を通過しなければならないことを知っている遊技者にも、発射報知への注目を向上させることができる。
特徴部16SHに係る手段4の遊技機として、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能であり(例えば、第1特図ゲームと第2特図ゲームとを並行して実行可能であること等)、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とのいずれかの可変表示に対応して、装飾識別情報の可変表示を実行可能な装飾可変表示実行手段(例えば、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのいずれかの特図ゲームに対応して、飾り図柄の可変表示を実行可能な演出制御用CPU120等)を備え、前記演出実行手段は、装飾識別情報の可変表示が実行されている可変表示に基づいて前記有利状態に制御される場合と、装飾識別情報の可変表示が実行されていない可変表示に基づいて前記有利状態に制御される場合とで、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、飾り図柄の可変表示が実行されている特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合と、飾り図柄の可変表示が実行されていない特図ゲームに基づいて大当り遊技状態に制御される場合とで、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする手段1から手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、いずれの可変表示に基づいて有利状態に制御されるかに応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
特徴部16SHに係る手段5の遊技機として、複数種類の有利状態に制御可能であり(例えば、複数種類の大当り種別の大当り遊技状態に制御可能であること等)、前記演出実行手段は、前記有利状態の種類に応じて、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り遊技状態の大当り種別に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする手段1から手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の種類に応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
特徴部16SHに係る手段6の遊技機として、前記有利状態の種類によって遊技者に対する有利度が異なり(例えば、大当り種別によって大当り遊技状態におけるラウンド数が異なること等)、前記演出実行手段は、前記有利状態の有利度に応じて、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り遊技状態におけるラウンド数に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ようにしてもよい。ことを特徴とする手段5の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の有利度に応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
特徴部16SHに係る手段7の遊技機として、前記有利状態の種類によって該有利状態の終了後の遊技状態が異なり(例えば、大当り種別によって大当り遊技状態の終了後の遊技状態が異なること等)、前記演出実行手段は、前記有利状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、大当り遊技状態の終了後の遊技状態に応じて、異なる割合でゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であること等)ことを特徴とする手段5又は手段6の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、有利状態の終了後の遊技状態に応じて、好適な頻度で設定示唆演出を実行することができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部16SHに係る各構成は、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
(特徴部070IWに関する説明)
次に、特徴部070IWについて説明する。図10−1は、特徴部070IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。この特徴部070IWでは、図10−1に示すように、図1で示した通過ゲート41に代えて、画像表示装置5の右方に通過ゲート070IW041が設けられている。通過ゲート070IW041を通過した遊技球は、ゲートスイッチ070IW021(図10−2参照)によって検出される。
また、この特徴部070IWでは、図10−1に示すように、図1で示した特別可変入賞球装置7に代えて、遊技領域の右方に、第1大入賞口を構成する第1特別可変入賞装置070IW007aと、第2大入賞口を構成する第2特別可変入賞装置070IW007bとが設けられている。第1特別可変入賞装置070IW007aに入賞した遊技球は、第1カウントスイッチ070IW023a(図10−2参照)によって検出される。また、第2特別可変入賞装置070IW007bに入賞した遊技球は、第2カウントスイッチ070IW023b(図10−2参照)によって検出される。さらに、第2特別可変入賞装置070IW007b内には、いわゆるV入賞領域が設けられており、第2特別可変入賞装置070IW007b内のV入賞領域に入賞した遊技球は、V入賞スイッチ070IW024(図10−2参照)によって検出される。
なお、本例では、一般入賞口10に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ070IW010a(図10−2参照)によって検出される。
また、本例では、通過ゲート070IW041を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート070IW041は、普通ゲートとしての役割を果たしている。また、一方で、本例では、第1特別図柄表示装置4Aや、第2特別図柄表示装置4B、画像表示装置5で大当り図柄が停止表示された後直ちに大当り遊技に移行するのではなく、大当り図柄が停止表示された後、通過ゲート070IW041を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技に移行する。従って、本例では、通過ゲート070IW041は、いわゆる作動ゲートとしての役割も果たしている。
なお、本例では、普通ゲートと作動ゲートとを共通の通過ゲート070IW041を用いて兼用する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、普通ゲートと作動ゲートとを別々のゲートにより実現するように構成してもよい。
なお、本例では、通過ゲート070IW041が遊技領域の右方領域に設けられているので、遊技状態が高ベース状態に制御されている場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行った方が有利である。また、本例では、第1特別可変入賞装置070IW007aおよび第2特別可変入賞装置070IW007bが遊技領域の右方領域に設けられているので、大当り遊技中には遊技者は右打ち操作を行った方が有利である。
一方で、本例では、遊技状態が高ベース状態に制御されておらず(すなわち、低ベース状態に制御されており)、大当り遊技中でもない場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行った方が第1始動入賞口に遊技球が入賞しやすく、有利であるものとする。
(大当り種別判定テーブル)
図10−3(A),(B)は、大当り種別判定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−3(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。また、図10−3(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)である。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「16R確変大当り」、「10R確変大当り」、「7R確変大当り」、「10R通常大当り」、または「7R通常大当りのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
「16R確変大当り」は、16ラウンドの大当り遊技状態に制御する大当りである。また、「10R確変大当り」および「10R通常大当り」は、10ラウンドの大当り遊技状態に制御する大当りである。また、「7R確変大当り」および「7R通常大当り」は、10ラウンドの大当り遊技状態に制御する大当りである。
本例では、大当り遊技状態に制御されると、第1ラウンドから第5ラウンドまでは第1特別可変入賞装置070IW007aが開状態に制御され、第6ラウンドでは第2特別可変入賞装置070IW007bが開状態に制御され、第7ラウンド以降のラウンドでは第1特別可変入賞装置070IW007aが開状態に制御される。従って、本例では、第6ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置070IW007bが開状態に制御されるので、第2特別可変入賞装置070IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞すれば、その大当り遊技の終了後に確変状態(高確率状態)に制御される場合がある。
ただし、本例では、「16R確変大当り」、「10R確変大当り」または「7R確変大当り」である場合には、第6ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置070IW007bが29秒間と長い期間にわたって開状態に制御され、遊技者が第2特別可変入賞装置070IW007bを狙って発射操作をしていれば、概ねV入賞領域に遊技球が入賞して大当り遊技の終了後に確変状態に制御される。一方で、「10R通常大当り」または「7R通常大当り」である場合には、第6ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置070IW007bが開状態に制御されるものの0.1秒と極めて短い時間しか開状態に制御されず、殆どV入賞領域に遊技球が入賞して確変状態に制御される場合はない。
また、本例では、大当りの種類として、大当り遊技中に実行されるラウンド数によって分類して説明する場合がある。本例では、大当り遊技中に16ラウンド実行される「16R確変大当り」を「16R大当り」ともいう。また、大当り遊技中に10ラウンド実行される「10R確変大当り」および「10R通常大当り」を包括的に「10R大当り」ともいう。また、大当り遊技中に7ラウンド実行される「7R確変大当り」および「7R通常大当り」を包括的に「7R大当り」ともいう。
図10−3(C)は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当りの種類ごとの確変確率(大当り遊技終了後の確変状態に制御される確率)を示す説明図である。「16R大当り」には「16R確変大当り」しかないので、遊技者が第2特別可変入賞装置070IW007bを狙って発射操作をしていれば、図10−3(C)に示すように、確変確率は100%である。また、「10R大当り」には「10R確変大当り」と「10R通常大当り」とが含まれるので、確変確率は、「10R確変大当り」の判定値数/(「10R確変大当り」の判定値数+「10R通常大当り」の判定値数)=30/(30+11)≒73.17%である。また、「7R大当り」には「7R確変大当り」と「7R通常大当り」とが含まれるので、確変確率は、「7R確変大当り」の判定値数/(「7R確変大当り」の判定値数+「7R通常大当り」の判定値数)=10/(10+39)≒20.41%である。
一方、本例では、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、図10−3(B)に示すように、「16R確変大当り」、「10R確変大当り」、および「7R確変大当り」にしか判定値の割り振りがないので、遊技者が第2特別可変入賞装置070IW007bを狙って発射操作をしていれば、「16R大当り」、「10R大当り」、および「7R大当り」のいずれも確変確率は100%である。
(変動パターンテーブル)
図10−4は、変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−4(A)は、はずれ用の変動パターンテーブルの具体例を示している。また、図10−4(B)は、大当り用の変動パターンテーブルの具体例を示している。図10−4(A)に示すように、本例では、はずれとなる場合には、変動パターンとして、変動パターン1〜4のいずれかに決定される。また、図10−4(B)に示すように、本例では、大当りとなる場合には、変動パターンとして、変動パターン5〜8のいずれかに決定される。
本例では、変動パターン1は、通常変動を指定する変動パターンである。また、変動パターン2,5は、飾り図柄の変動表示中にノーマルリーチを実行することを指定する変動パターンである。また、変動パターン3,4,6,7は、飾り図柄の変動表示中にスーパーリーチを実行することを指定する変動パターンである。このうち、変動パターン3,6は、スーパーリーチのうちスーパーリーチAを実行することを指定する変動パターンである。また、変動パターン4,7は、スーパーリーチのうちスーパーリーチBを実行することを指定する変動パターンである。さらに、変動パターン8は、飾り図柄の変動表示中に全回転リーチを実行することを指定する変動パターンである。
本例では、図10−4に示すように、スーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)が実行される場合には、ノーマルリーチが実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。また、2種類のスーパーリーチのうちスーパーリーチBが実行される場合には、スーパーリーチAが実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。さらに、図10−4に示すように、全回転リーチは大当りとなる場合にしか判定値の割り振りがなく、飾り図柄の変動表示中に全回転リーチが実行されれば、大当りとなることが確定するようになっている。従って、本例では、全回転リーチが実行される場合が最も大当りに対する期待度(信頼度)が高い。
次に、遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))の動作について説明する。本特徴部070IWでは、CPU103は、特別図柄プロセス処理において、特別図柄停止処理(ステップS113)を実行して大当り図柄を導出表示させた後に直ちに大当り開始前処理(ステップS114)に移行するのではなく、通過ゲート070IW041を遊技球が通過したことを検出するゲート通過待ち処理に移行する。そして、ゲート通過待ち処理において通過ゲート070IW041を遊技球が通過したことを検出したことにもとづいて大当り開始前処理(ステップS114)に移行する。
(特別図柄停止処理)
図10−5は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS113)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ070IWS101)。この場合、第1特別図柄の変動表示を実行した場合であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる。また、第2特別図柄の変動表示を実行した場合であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる。次いで、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ070IWS102)。なお、大当りフラグは、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理(ステップS110)において大当りとすることを決定したことにもとづいてセットされる。大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値をゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ070IWS103)。
大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ070IWS102のN)、CPU103は、確変状態中に実行される変動表示の実行回数をカウントするための確変回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ070IWS104)。確変回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、確変回数カウンタの値を1減算し(ステップ070IWS105)、減算後の確変回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ070IWS106)。確変回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをリセットし(ステップ070IWS107)、確変状態を終了する制御を行う。
次いで、CPU103は、時短状態中に実行される変動表示の実行回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップ070IWS108)。時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU103は、時短回数カウンタの値を1減算し(ステップ070IWS109)、減算後の時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップ070IWS110)。時短回数カウンタの値が0となっていれば、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップ070IWS111)、時短状態を終了する制御を行う。
次いで、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ070IWS112)。なお、小当りフラグは、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理(ステップS110)において小当りとすることを決定したことにもとづいてセットされる。小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ070IWS113)。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ070IWS114)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップ070IWS112のN)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ070IWS115)。
(ゲート通過待ち処理)
図10−6は、特別図柄プロセス処理におけるゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ070IW021からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ070IWS151)。ゲートスイッチ070IW021からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ070IW021からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや時短フラグをリセットし、確変回数カウンタや時短回数カウンタの値を0クリアする(ステップ070IWS152)。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ070IWS153)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ070IWS154)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ070IWS155)。次いで、CPU103は、大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ070IWS156)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ070IWS157)。
この特徴部070IWでは、ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート070IW041を遊技球が通過し、ゲートスイッチ070IW021で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
(大当り開放中処理)
図10−7は、特別図柄プロセス処理における大当り開放中処理(ステップS115)を示すフローチャートである。大当り開放中処理において、CPU103は、第1カウントスイッチ070IW023aまたは第2カウントスイッチ070IW023bがオン状態となっているか否かを確認する(ステップ070IWS201)。第1カウントスイッチ070IW023aまたは第2カウントスイッチ070IW023bがオン状態となっていれば、すなわち第1大入賞口または第2大入賞口に入賞した遊技球を検出していれば、CPU103は、第1大入賞口および第2大入賞口に入賞した遊技球の数をカウントするための入賞個数カウンタの値を1加算する(ステップ070IWS202)。
次いで、CPU103は、V入賞スイッチ070IW024がオン状態となっているか否かを確認する(ステップ070IWS203)。V入賞スイッチ070IW024がオン状態となっていれば、すなわちV入賞領域に進入した遊技球を検出していれば、CPU103は、V入賞領域に遊技球が進入したことを示すV入賞フラグをセットする(ステップ070IWS204)。
次いで、CPU103は、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップ070IWS205)。入賞個数カウンタの値が10となっていれば、ステップ070IWS208に移行する。入賞個数カウンタの値が10となっていなければ、CPU103は、大入賞口の開放時間を計測するための開放時間タイマの値を1減算し(ステップ070IWS206)、減算後の開放時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ070IWS207)。開放時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。
入賞個数カウンタの値が10となっている場合(ステップ070IWS205のY)、または開放時間タイマがタイムアウトした場合(ステップ070IWS207のY)には、CPU103は、大入賞口扉用のソレノイド82の駆動を停止して、大入賞口を閉鎖状態に制御する(ステップ070IWS208)。また、CPU103は、大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ070IWS209)。また、CPU103は、ラウンド数カウンタの値を1減算する(ステップ070IWS210)。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放後処理に対応した値に設定する(ステップ070IWS211)。
(大当り終了処理)
図10−8は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS117)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ070IWS251)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ070IWS253に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、CPU103は、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ070IWS252)、処理を終了する。
ステップ070IWS253では、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ070IWS253)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ070IWS254)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ070IWS254のY)、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ070IWS255)。V入賞フラグがセットされていなければ、ステップ070IWS259に移行する。V入賞フラグがセットされていれば、CPU103は、そのV入賞フラグをクリアし(ステップ070IWS256)、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ070IWS257)。また、CPU103は、確変回数カウンタに「50」をセットする(ステップ070IWS258)。
次いで、CPU103は、時短フラグをセットして時短状態に移行する(ステップ070IWS259)。また、CPU103は、時短回数カウンタに「100」をセットする(ステップ070IWS260)。
ステップ070IWS255〜S260の処理が実行されることによって、本例では、「16R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「7R確変大当り」にもとづく大当り遊技を終了する場合には、大当り遊技中に遊技者が第2特別可変入賞装置070IW007bを狙って発射操作をしていれば、その大当り遊技終了後に確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される。そして、その大当り遊技終了後に50回の変動表示を終了するまで確変状態が継続されるとともに、その大当り遊技終了後に100回の変動表示を終了するまで時短状態が継続される。
一方、「10R通常大当り」や「7R通常大当り」にもとづく大当り遊技を終了する場合には、殆どV入賞領域に遊技球が入賞する可能性がないので、その大当り遊技終了後に時短状態のみに制御され、その大当り遊技終了後に100回の変動表示を終了するまで時短状態が継続される。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップ070IWS261)。
次に、演出制御手段(演出制御用CPU120)の動作について説明する。
(可変表示開始設定処理)
図10−9は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ070IWS301)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ070IWS301で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ070IWS302)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ070IWS302の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ070IWS302において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ070IWS302では、例えば、受信した表示結果指定コマンドが大当りを示している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。なお、本例では、確変大当り(16R確変大当り、10R確変大当り、7R確変大当り)の場合と通常大当り(10R通常大当り、7R通常大当り)の場合とで、特に区別することなく共通の大当り図柄を決定するものとする。ただし、そのような態様にかぎらず、確変大当りとなる場合には、停止図柄として3図柄が同じ確変図柄(例えば、奇数図柄)で揃った飾り図柄の組み合わせを決定したり、通常大当りとなる場合には、停止図柄として3図柄が同じ非確変図柄(例えば、偶数図柄)で揃った飾り図柄の組み合わせを決定したりするように構成してもよい。
また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組み合わせを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組み合わせを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動中に遊技者のボタン操作に応じて大当りとなる可能性を示唆する変動中示唆演出の有無および種類を設定するための変動中示唆演出設定処理を実行する(ステップ070IWS303)。
次いで、演出制御用CPU120は、遊技者のボタン操作に応じて大当りとなる可能性を予告するボタン予告演出の有無を設定するためのボタン予告演出設定処理を実行する(ステップ070IWS304)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当りの種別を予告する大当り種別予告演出の有無および種類を設定するための大当り種別予告演出設定処理を実行する(ステップ070IWS305)。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターン、および変動中示唆演出やボタン予告演出、大当り種別予告演出の実行が決定されている場合であれば、変動中示唆演出やボタン予告演出、大当り種別予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ070IWS306)。そして、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ070IWS307)。
プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、演出制御基板12におけるROM121に格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
また、ステップ070IWS303の変動中示唆演出設定処理で変動中示唆演出の実行が決定された場合には、ステップ070IWS306で変動中示唆演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ070IWS308および可変表示中演出処理(ステップS172)のステップ070IWS505の処理が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に変動中示唆演出が実行される。
また、ステップ070IWS304のボタン予告演出設定処理でボタン予告演出の実行が決定された場合には、ステップ070IWS306でボタン予告演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ070IWS308および可変表示中演出処理(ステップS172)のステップ070IWS505の処理が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中にボタン予告演出が実行される。
また、ステップ070IWS305の大当り種別予告演出設定処理で大当り種別予告演出の実行が決定された場合には、ステップ070IWS306で大当り種別予告演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ070IWS308および可変表示中演出処理(ステップS172)のステップ070IWS505の処理が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に大当り種別予告演出が実行される。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ070IWS308)。
なお、この特徴部070IWでは、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ070IWS309)。そして、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し(ステップ070IWS310)、可変表示開始設定処理を終了する。
(変動中示唆演出設定処理)
図10−10は、変動中示唆演出設定処理(ステップ070IWS303)を示すフローチャートである。変動中示唆演出設定処理では、演出制御用CPU120は、今回開始する飾り図柄の変動表示においてスーパーリーチAが実行されるか否かを確認する(ステップ070IWS351)。なお、スーパーリーチAが実行されるか否かは、例えば、ステップ070IWS301で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン3または変動パターン6であるか否かを確認することにより判定できる。スーパーリーチAが実行される場合でなければ、そのまま処理を終了する。
スーパーリーチAが実行される場合であれば、演出制御用CPU120は、変動中示唆演出としてのステップアップ示唆演出の種類を決定する(ステップ070IWS352)。「ステップアップ示唆演出」とは、飾り図柄の変動中に遊技者のボタン操作に応じて遊技効果ランプ9の発光色を段階的に変化させることにより、大当りとなる可能性を示唆する変動中示唆演出である。
ステップ070IWS352では、演出制御用CPU120は、ステップアップ示唆演出の種類を決定するためのステップアップ示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、ステップアップ示唆演出の種類を決定する。
図10−11(A),(B)は、ステップアップ示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−11(A)は、はずれ用のステップアップ示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−11(B)は、大当り用のステップアップ示唆演出決定テーブルの具体例を示している。図10−11(A),(B)に示すように、ステップアップ示唆演出決定テーブルには、ステップアップ示唆演出A、ステップアップ示唆演出B、ステップアップ示唆演出C、およびステップアップ示唆演出Dに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
「ステップアップ示唆演出A」は、遊技者のボタン操作に応じて遊技効果ランプ9を白色で発光させ、それ以上は遊技効果ランプ9の発光色を変化させない演出である。また、「ステップアップ示唆演出B」は、遊技者のボタン操作に応じて遊技効果ランプ9を白色で発光させた後、遊技効果ランプ9の発光色を青色に変化させ、それ以上は遊技効果ランプ9の発光色を変化させない演出である。また、「ステップアップ示唆演出C」は、遊技者のボタン操作に応じて遊技効果ランプ9を白色で発光させた後、遊技効果ランプ9の発光色を青色に変化させ、さらに遊技効果ランプ9の発光色を緑色に変化させ、それ以上は遊技効果ランプ9の発光色を変化させない演出である。また、「ステップアップ示唆演出D」は、遊技者のボタン操作に応じて遊技効果ランプ9を白色で発光させた後、遊技効果ランプ9の発光色を青色に変化させ、さらに遊技効果ランプ9の発光色を緑色に変化させ、さらに遊技効果ランプ9の発光色を赤色に変化させる演出である。
図10−11(A),(B)に示すように、本例では、ステップアップ示唆演出Dが実行される場合(すなわち、遊技効果ランプ9の発光色が赤色まで変化する場合)に、大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように判定値が割り振られている。また、ステップアップ示唆演出Cが実行される場合(すなわち、遊技効果ランプ9の発光色が緑色まで変化する場合)に、大当りに対する期待度(信頼度)が次に高くなるように判定値が割り振られている。また、ステップアップ示唆演出Bが実行される場合(すなわち、遊技効果ランプ9の発光色が青色まで変化する場合)に、大当りに対する期待度(信頼度)が次に高くなるように判定値が割り振られている。さらに、ステップアップ示唆演出Aが実行される場合(すなわち、遊技効果ランプ9が白色でしか発光されない場合)に、大当りに対する期待度(信頼度)が最も低くなるように判定値が割り振られている。
なお、本例では、図10−11(A),(B)に示すように、ステップアップ示唆演出において必ず遊技効果ランプ9の発光色が白色→青色→緑色→赤色と段階的に変化していく場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、段階的に変化していくのではなく、遊技効果ランプ9の発光色が白色から突然赤色に変化するパターンの示唆演出も実行可能に構成してもよい。また、例えば、遊技効果ランプの発光色が最初から最後まで赤色であるようなパターンの示唆演出も実行可能に構成してもよい。
また、例えば、複数種類のリーチでステップアップ示唆演出を実行可能に構成し、リーチの種類ごとに最終的に変化可能な遊技効果ランプ9の発光色が異なってもよい。例えば、スーパーリーチA〜Cの3種類のスーパーリーチでステップアップ示唆演出を実行可能に構成し、スーパーリーチAでは最終的に緑色まで遊技効果ランプ9の発光色が変化可能であり、スーパーリーチBでは最終的に赤色まで遊技効果ランプ9の発光色が変化可能であり、スーパーリーチCでは最終的に虹色まで遊技効果ランプ9の発光色が変化可能であるように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動中示唆演出としての最終示唆演出の種類を決定する(ステップ070IWS353)。「最終示唆演出」とは、変動中示唆演出における操作有効期間の最後のタイミングで、大当りとなる可能性を示唆する変動中示唆演出である。
ステップ070IWS353では、演出制御用CPU120は、最終示唆演出の種類を決定するための最終示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、最終示唆演出の種類を決定する。
図10−11(C),(D)は、最終示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−11(C)は、はずれ用の最終示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−11(D)は、大当り用の最終示唆演出決定テーブルの具体例を示している。図10−11(C),(D)に示すように、最終示唆演出決定テーブルには、セリフ示唆演出および役物示唆演出に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
「セリフ示唆演出」は、キャラクタのセリフ表示を表示する態様により実行される演出である。また、「役物示唆演出」は、可動体32を動作させる態様により実行される演出である。
図10−11(C),(D)に示すように、本例では、最終示唆演出として役物示唆演出が実行される場合、セリフ示唆演出が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように判定値が割り振られている。
なお、本例では、ステップ070IWS351の判定処理が実行されることによって、2種類のスーパーリーチのうち大当りに対する期待度(信頼度)が低い方のスーパーリーチAが実行される場合に、変動中示唆演出を実行可能であるように構成されている。そのような構成を備えることによって、本例では、大当りに対する期待度(信頼度)が低い方のスーパーリーチAが実行される場合であっても、変動中示唆演出の種類によって、そのスーパーリーチAに対する期待度がどの程度であるかを示唆することができる。
なお、本例では、スーパーリーチAが実行される場合には必ず変動中示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎらず、スーパーリーチAが実行される場合であっても変動中示唆演出が実行されない場合があるように構成してもよい。また、スーパーリーチBが実行される場合であっても、低い割合で変動中示唆演出を実行可能に構成してもよい。
(ボタン予告演出設定処理)
図10−12は、ボタン予告演出設定処理(ステップ070IWS304)を示すフローチャートである。ボタン予告演出設定処理では、演出制御用CPU120は、今回開始する飾り図柄の変動表示においてスーパーリーチAが実行されるか否かを確認する(ステップ070IWS401)。なお、スーパーリーチAが実行されるか否かは、例えば、ステップ070IWS301で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン3または変動パターン6であるか否かを確認することにより判定できる。スーパーリーチAが実行される場合であれば、そのまま処理を終了する。すなわち、本例では、スーパーリーチAが実行される場合には、変動中示唆演出が実行されることから、重ねてボタン予告演出を実行しないように構成している。
なお、スーパーリーチAが実行される場合に、変動中示唆演出とともにボタン予告演出も実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、1回の飾り図柄の変動表示中の異なるタイミングで変動中示唆演出とボタン予告演出とを実行するようにしてもよい。
スーパーリーチAが実行される場合でなければ、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出の有無を決定する(ステップ070IWS402)。ステップ070IWS402では、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出の有無を決定するためのボタン予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、ボタン予告演出の有無を決定する。
図10−13は、ボタン予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−13(A)は、はずれ用のボタン予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−13(B)は、大当り用のボタン予告演出決定テーブルの具体例を示している。図10−13に示すように、本例では、ボタン予告演出が実行される場合、ボタン予告演出が実行されない場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように判定値が割り振られている。
(大当り種別予告演出設定処理)
図10−14は、大当り種別予告演出設定処理(ステップ070IWS305)を示すフローチャートである。大当り種別予告演出設定処理では、演出制御用CPU120は、今回開始する飾り図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ070IWS451)。なお、大当り変動であるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)が大当りを示すものであるか否かを確認することにより判定できる。大当り変動でなければ、そのまま処理を終了する。
大当り変動であれば、演出制御用CPU120は、今回開始する飾り図柄の変動表示において全回転リーチが実行されるか否かを確認する(ステップ070IWS452)。なお、全回転リーチが実行されるか否かは、例えば、ステップ070IWS301で読み出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンが変動パターン8であるか否かを確認することにより判定できる。全回転リーチが実行される場合でなければ、ステップ070IWS455に移行する。
全回転リーチが実行される場合であれば、演出制御用CPU120は、今回開始する飾り図柄の変動表示で大当りとなる大当り種別が「16R確変大当り」であるか否かを確認する(ステップ070IWS453)。なお、「1 6R確変大当り」であるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)が「16R確変大当り」を示すものであるか否かを確認することにより判定できる。「16R確変大当り」でなければ、ステップ070IWS455に移行する。
「16R確変大当り」であれば、演出制御用CPU120は、大当り種別予告演出Fを実行することを決定する(ステップ070IWS454)。本例では、大当り種別予告演出として大当り種別予告演出A〜Fの6種類の演出を実行可能なのであるが、大当り種別予告演出Fが実行されれば、全回転リーチが発生し16R確変大当りとなることが確定することになる。なお、大当り種別予告演出A〜Fとしては、例えば、異なるキャラクタが登場する演出を実行したり、異なる表示色のキャラクタが登場する演出を実行したりするなど、何らかの形式で大当り種別予告演出の種類を区別可能な演出であればよい。
全回転リーチが実行される場合でなかった場合(ステップ070IWS452のN)、または「16R確変大当り」でなかった場合(ステップ070IWS453のN)には、演出制御用CPU120は、大当り種別予告演出の有無および種類を決定するための大当り種別予告演出決定テーブルとして、大当り種別に応じたテーブルを選択する(ステップ070IWS455)。そして、演出制御用CPU120は、選択した大当り種別予告演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、大当り種別予告演出の有無および種類を決定する(ステップ070IWS456)。
図10−15および図10−16は、大当り種別予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−15(A)は、7R通常大当り用の大当り種別予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−15(B)は、7R確変大当り用の大当り種別予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−15(C)は、10R通常大当り用の大当り種別予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−16(D)は、10R確変大当り用の大当り種別予告演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−16(E)は、16R確変大当り用の大当り種別予告演出決定テーブルの具体例を示している。図10−15および図10−16に示すように、大当り種別予告演出決定テーブルには、大当り種別予告演出なし、大当り種別予告演出A、大当り種別予告演出B、大当り種別予告演出C、大当り種別予告演出D、および大当り種別予告演出Eに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図10−15(A),(B)に示すように、本例では、7R通常大当りとなる場合には大当り種別予告演出Aが実行される割合が比較的高くなっており、7R確変大当りとなる場合には大当り種別予告演出Bが実行される割合が比較的高くなっている。従って、本例では、飾り図柄変動表示中に大当り種別予告演出Aや大当り種別予告演出Bが実行されれば、「7R大当り」となることが示唆されることになる。
また、図10−15(C)および図10−16(D)に示すように、本例では、10R通常大当りとなる場合には大当り種別予告演出Cが実行される割合が比較的高くなっており、10R確変大当りとなる場合には大当り種別予告演出Dが実行される割合が比較的高くなっている。従って、本例では、飾り図柄変動表示中に大当り種別予告演出Cや大当り種別予告演出Dが実行されれば、「10R大当り」となることが示唆されることになる。
また、図10−16(E)に示すように、本例では、16R確変大当りとなる場合には大当り種別予告演出Eが実行される割合が比較的高くなっている。従って、本例では、飾り図柄変動表示中に大当り種別予告演出Eが実行されれば、「16R大当り」となることが示唆されることになる。
さらに、本例では、飾り図柄変動表示中に大当り種別予告演出Bや大当り種別予告演出D、大当り種別予告演出Eが実行されれば、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されることが示唆されることになる。また、飾り図柄変動表示中に大当り種別予告演出Aや大当り種別予告演出Cが実行されれば、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されず時短状態のみに制御されることが示唆されることになる。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示では100%確変大当り(16R確変大当り、10R確変大当り、7R確変大当り)となるように構成されていることから、後述するように、通常状態である場合にのみ割合示唆演出や種類報知演出、遊技状態示唆演出を実行可能に構成しているのであるが、大当り種別予告演出についても、通常状態である場合にのみ実行可能に構成してもよい。
(可変表示中演出処理)
図10−17および図10−18は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ070IWS501)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ070IWS502)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ070IWS503)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ070IWS504)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ070IWS505)。
次いで、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(ステップ070IWS506)。なお、ボタン予告演出の実行を決定した場合であるか否かは、例えば、ボタン予告演出設定処理(ステップ070IWS304)でボタン予告演出の実行を決定したときにフラグをセットするようにし、ステップ070IWS506では、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。ボタン予告演出の実行を決定していなければ、ステップ070IWS517に移行する。
ボタン予告演出の実行を決定していれば、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出の実行中であることを示すボタン予告演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ070IWS507)。ボタン予告演出実行中フラグがセットされていれば(既にボタン予告演出の実行中であれば)、ステップ070IWS511に移行する。
ボタン予告演出実行中フラグがセットされていなければ(まだボタン予告演出を開始していなければ)、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出の開始タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ070IWS508)。なお、ボタン予告演出の開始タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップ070IWS309でセットされる変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。ボタン予告演出の開始タイミングとなっていなければ、ステップ070IWS517に移行する。ボタン予告演出の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、遊技者にプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進表示の表示を開始し(ステップ070IWS509)、ボタン予告演出を開始する。また、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出実行中フラグをセットする(ステップ070IWS510)。
次いで、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ070IWS511)。なお、ボタン予告演出の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップ070IWS309でセットされる変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。ボタン予告演出の終了タイミングとなっていなければ、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの押圧操作を検出したか否か(具体的には、プッシュセンサ35Bからの検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップ070IWS512)。プッシュボタン31Bの押圧操作を検出していれば、演出制御用CPU120は、まだ予告表示を表示していなければ、画像表示装置5において予告表示の表示を開始する制御を行う(ステップ070IWS514)。
プッシュボタン31Bの押圧操作を検出していなければ、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出における操作有効期間を終了したか否かを確認する(ステップ070IWS513)。なお、操作有効期間を終了したか否かは、例えば、ステップ070IWS309でセットされる変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。操作有効期間を終了していれば、演出制御用CPU120は、まだ予告表示を表示していなければ、画像表示装置5において予告表示の表示を開始する制御を行う(ステップ070IWS514)。なお、この場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている操作促進表示を消去する。そして、ステップ070IWS517に移行する。
なお、本例では、ステップ070IWS513の処理が実行されることによって、遊技者によって全くプッシュボタン31Bが操作されなかった場合であっても、操作有効期間が経過したことにもとづいて予告表示を表示する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、プッシュボタン31Bが操作されなかった場合には、全く予告表示が表示されないように構成してもよい。
ボタン予告演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている予告表示を消去し、ボタン予告演出を終了する制御を行う(ステップ070IWS515)。また、演出制御用CPU120は、ボタン予告演出実行中フラグをリセットする(ステップ070IWS516)。そして、ステップ070IWS517に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、スーパーリーチAの実行中であるか否かを確認する(ステップ070IWS517)。スーパーリーチAの実行中でなければ、ステップ070IWS536に移行する。スーパーリーチAの実行中であれば、演出制御用CPU120は、変動中示唆演出の操作有効期間中であるか否かを確認する(ステップ070IWS518)。なお、変動中示唆演出の操作有効期間中であるか否かは、例えば、ステップ070IWS309でセットされる変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。操作有効期間中でなければ、ステップ070IWS536に移行する。
変動中示唆演出の操作有効期間中であれば、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの押圧操作を検出したか否か(具体的には、プッシュセンサ35Bからの検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップ070IWS519)。プッシュボタン31Bの押圧操作を検出していれば、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作回数をカウントするための操作回数カウンタの値を1加算する(ステップ070IWS520)。
次いで、演出制御用CPU120は、操作回数カウンタの値が0〜10であるか否かを確認する(ステップ070IWS521)。操作回数カウンタの値が0〜10であれば、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9を白色に点灯する制御を行う(ステップ070IWS522)。そして、ステップ070IWS531に移行する。
操作回数カウンタの値が0〜10でなければ、演出制御用CPU120は、操作回数カウンタの値が11〜30であるか否かを確認する(ステップ070IWS523)。操作回数カウンタの値が11〜30であれば、演出制御用CPU120は、ステップアップ示唆演出の種類としてステップアップ示唆演出B以上を決定した場合であるか(すなわち、ステップアップ示唆演出B、ステップアップ示唆演出C、またはステップアップ示唆演出Dに決定した場合であるか)を確認する(ステップ070IWS524)。ステップアップ示唆演出B以上を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9を青色に点灯する制御を行う(ステップ070IWS525)。そして、ステップ070IWS531に移行する。
操作回数カウンタの値が11〜30でなければ、演出制御用CPU120は、操作回数カウンタの値が31〜49であるか否かを確認する(ステップ070IWS526)。操作回数カウンタの値が31〜49であれば、演出制御用CPU120は、ステップアップ示唆演出の種類としてステップアップ示唆演出C以上を決定した場合であるか(すなわち、ステップアップ示唆演出Cまたはステップアップ示唆演出Dに決定した場合であるか)を確認する(ステップ070IWS527)。ステップアップ示唆演出C以上を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9を緑色に点灯する制御を行う(ステップ070IWS528)。そして、ステップ070IWS531に移行する。
操作回数カウンタの値が31〜49でもなければ(すなわち、操作回数カウンタの値が50以上であれば)、演出制御用CPU120は、ステップアップ示唆演出の種類としてステップアップ示唆演出Dを決定した場合であるかを確認する(ステップ070IWS529)。ステップアップ示唆演出Dを実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9を赤色に点灯する制御を行う(ステップ070IWS530)。そして、ステップ070IWS531に移行する。
なお、複数種類のリーチにおいて変動中示唆演出を実行可能に構成する場合、リーチの種類ごとに遊技効果ランプ9の発光色を変化させる際の判定基準となる操作回数カウンタの閾値を異ならせてもよい。例えば、スーパーリーチAの実行中にステップアップ示唆演出を実行する場合には、操作回数カウンタの値が0〜10で白色に点灯し、操作回数カウンタの値が11〜30で青色に点灯し、操作回数カウンタの値が31〜49で緑色に点灯し、操作回数カウンタの値が50以上で赤色に点灯する一方で、スーパーリーチBの実行中にステップアップ示唆演出を実行する場合には、操作回数カウンタの値が0〜5で白色に点灯し、操作回数カウンタの値が6〜25で青色に点灯し、操作回数カウンタの値が26〜39で緑色に点灯し、操作回数カウンタの値が40以上で赤色に点灯するように構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動中示唆演出の操作有効期間の終了タイミングとなっているか否かを確認する(ステップ070IWS531)。なお、変動中示唆演出の操作有効期間の終了タイミングとなっているか否かは、例えば、ステップ070IWS309でセットされる変動時間タイマの値を確認することにより判定できる。なお、本例では、変動中示唆演出の操作有効期間を開始してから(言い換えれば、スーパーリーチAを開始してから)20秒を経過すると、操作有効期間が終了するものとする。操作有効期間の終了タイミングでなければ、ステップ070IWS536に移行する。
変動中示唆演出の操作有効期間の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU120は、遊技効果ランプ9の発光色が緑色以上となっているか(すなわち、緑色または赤色であるか)を確認する(ステップ070IWS532)。遊技効果ランプ9の発光色が緑色以上となっていなければ(すなわち、白色または青色であれば)、ステップ070IWS536に移行する。
遊技効果ランプ9の発光色が緑色以上となっていれば、演出制御用CPU120は、最終示唆演出としてセリフ示唆演出を決定した場合であるか否かを確認する(ステップ070IWS533)。セリフ示唆演出を決定した場合であれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、キャラクタのセリフ表示を表示する態様のセリフ示唆演出を実行する制御を行う(ステップ070IWS534)。セリフ示唆演出を決定した場合でなければ(役物示唆演出を決定した場合であれば)、演出制御用CPU120は、可動体32を動作させて役物示唆演出を実行する制御を行う(ステップ070IWS535)。
ステップ070IWS517〜S535の処理が実行されることによって、本例では、飾り図柄の変動表示中のスーパーリーチAの実行中の変動中示唆演出が実行可能なのであるが、ボタン予告演出とは異なり、ステップ070IWS509のような操作促進表示を表示する制御が実行されず、変動中示唆演出の実行中に操作促進表示は表示されない。従って、本例では、変動中示唆演出は、いわゆる隠れボタン演出となっている。
なお、本例では、ステップ070IWS532の判定処理が実行されることによって、ステップアップ示唆演出において遊技効果ランプ9の発光色が緑色以上まで変化しなければ(白色または青色までしか変化していなければ)、最終示唆演出としてのセリフ演出や役物示唆演出を実行しない場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技効果ランプ9の発光色が白色や青色までしか変化していなくても、最終示唆演出としてのセリフ演出や役物示唆演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ070IWS536)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU120は、操作回数カウンタの値をリセットする(ステップ070IWS537)。そして、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“3”に更新し(ステップ070IWS538)、可変表示中演出処理を終了する。
(特図当り待ち処理)
図10−19は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ070IWS551)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップ070IWS557に移行する。この特徴部070IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ070IWS554で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ070IWS552の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ070IWS557に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ070IWS552)。
ステップ070IWS552の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ070IWS553のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップ070IWS554)。次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄の停止表示時に確変状態または時短状態中であるか否かを確認する(ステップ070IWS555)。なお、飾り図柄の停止図柄の停止表示時に確変状態または時短状態中であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動表示の開始時に送信される背景指定コマンド(遊技状態に応じた背景画像を指定する演出制御コマンド)を確認することにより判定できる。確変状態または時短状態であれば、ステップ070IWS557に移行する。確変状態および時短状態のいずれでもなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU120は、大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合を示唆する割合示唆演出を実行するための割合示唆演出処理を実行する(ステップ070IWS556)。
ステップ070IWS556の処理が実行されることによって、本例では、通常状態である場合には、大当り図柄が導出表示された後通過ゲート070IW041を遊技球が通過するまでのゲート通過待ち状態において、画像表示装置5において割合示唆演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ070IWS557)。大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップ070IWS558)。次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄の停止表示時に確変状態または時短状態中であったか否かを確認する(ステップ070IWS559)。なお、飾り図柄の停止図柄の停止表示時に確変状態または時短状態中であったか否かは、例えば、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動表示の開始時に送信される背景指定コマンドを確認することにより判定できる。確変状態または時短状態であれば、ステップ070IWS561に移行する。確変状態および時短状態のいずれでもなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、いずれの種類の大当りとなるかを示唆する種類報知演出を実行する制御を行う(ステップ070IWS560)。
ステップ070IWS560では、例えば、大当りの種類が「16R大当り」であれば、演出制御用CPU120は、「16R大当り」となることを示唆する種類報知演出を実行する制御を行う。また、例えば、大当りの種類が「10R大当り」であれば、演出制御用CPU120は、「10R大当り」となることを示唆する種類報知演出を実行する制御を行う。また、例えば、大当りの種類が「7R大当り」であれば、演出制御用CPU120は、「7R大当り」となることを示唆する種類報知演出を実行する制御を行う。
本例では、既に説明したように、通過ゲート070IW041を遊技球が通過したことにもとづいて大当り開始指定コマンドが送信される(ステップ070IWS151,S156参照)ので、ステップ070IWS557でYの後にステップ070IWS560の処理が実行されることによって、本例では、通常状態である場合には、通過ゲート070IW041を遊技球が通過したことにもとづいて、画像表示装置5において種類報知演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ070IWS561)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ070IWS562)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ070IWS563)。
その後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“6”に更新し(ステップ070IWS564)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップ070IWS552の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ070IWS553のN)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“0”に更新し(ステップ070IWS565)、特図当り待ち処理を終了する。
(割合示唆演出処理)
図10−20は、割合示唆演出処理(ステップ070IWS556)を示すフローチャートである。割合示唆演出処理では、演出制御用CPU120は、大当りの種別に応じて割合示唆演出の種類を決定するための割合示唆演出決定テーブルを選択する(ステップ070IWS601)。次いで、演出制御用CPU120は、選択した割合示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、割合示唆演出の種類を決定する(ステップ070IWS602)。そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した種類の割合示唆演出を実行する制御を行う(ステップ070IWS603)。
図10−21は、割合示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−21(A)は、16R確変大当り用の割合示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−21(B)は、10R確変大当り/10R通常大当り用の割合示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−21(C)は、7R確変大当り/7R通常大当り用の割合示唆演出決定テーブルの具体例を示している。図10−21に示すように、割合示唆演出決定テーブルには、割合示唆演出Aおよび割合示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
「割合示唆演出A」は、「16R大当り」、「10R大当り」および「7R大当り」の全ての大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合を示唆する演出である。また、「割合示唆演出B」は、「16R大当り」および「10R大当り」の2種類のみの大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合を示唆する演出である。
図10−21(C)に示すように、7R大当り(7R確変大当り、7R通常大当り)となる場合には、割合示唆演出Aにしか判定値の割り振りがなく、割合示唆演出Bが実行される場合はない。また、図10−21(B)に示すように、10R大当り(10R確変大当り、10R通常大当り)となる場合には、90%の確率で割合示唆演出Aが実行され、10%の確率で割合示唆演出Bが実行される。また、図10−21(A)に示すように、16R大当り(16R確変大当り)となる場合には、70%の確率で割合示唆演出Aが実行され、30%の確率で割合示唆演出Bが実行される。従って、本例では、割合示唆演出Bが実行される場合には、割合示唆演出Aが実行される場合と比較して、「16R大当り」や「10R大当り」に制御される期待度が高く、ラウンド数が多い大当り遊技に制御される期待度が高くなる。
また、本例では、割合示唆演出Bが実行されれば、「16R大当り」および「10R大当り」の2種類のみの大当りの種類ごとの確変確率のみが表示されるので、ラウンド数が少ない「7R大当り」になる可能性はない(または低い)と認識させることができ、遊技者に安心感を与えることができる。
なお、本例では、割合示唆演出として割合示唆演出Aおよび割合示唆演出Bの2種類を実行可能に構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、「16R大当り」の1種類のみの確変状態に制御される割合を示唆する割合示唆演出の種類を設けるように構成してもよい。また、例えば、ラウンド数が少ない方の「10R大当り」および「7R大当り」の2種類のみの大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合を示唆する割合示唆演出の種類を設けるように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
(大当り中演出処理)
図10−22は、図7に示された演出制御プロセス処理における大当り中演出処理(ステップS176)を示すフローチャートである。大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、大当り終了指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ070IWS651)。大当り終了指定コマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ070IWS652)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9等)の制御を実行する(ステップ070IWS653)。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ070IWS654)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ070IWS655)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ070IWS656)。
次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄の停止表示時に確変状態または時短状態中であったか否かを確認する(ステップ070IWS657)。なお、飾り図柄の停止図柄の停止表示時に確変状態または時短状態中であったか否かは、例えば、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動表示の開始時に送信される背景指定コマンドを確認することにより判定できる。確変状態および時短状態のいずれでもなければ(すなわち、通常状態であれば)、演出制御用CPU120は、大当り遊技中の第5ラウンドとなっているか否かを確認する(ステップ070IWS658)。なお、第5ラウンドとなっているか否かは、例えば、大当り遊技中のラウンド開始ごとに送信される大入賞口開放中表示コマンドで示されるラウンド数を確認することによって判定できる。
次いで、演出制御用CPU120は、大当りの種別に応じて遊技状態示唆演出の種類を決定するための遊技状態示唆演出決定テーブルを選択する(ステップ070IWS659)。なお、「遊技状態示唆演出」とは、大当り遊技の終了後にいずれの遊技状態に制御されるかを示唆する演出である。次いで、演出制御用CPU120は、選択した遊技状態示唆演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、遊技状態示唆演出の種類を決定する(ステップ070IWS660)。そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、決定した種類の遊技状態示唆演出を実行する制御を行う(ステップ070IWS661)。
図10−23は、遊技状態示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図10−23(A)は、16R確変大当り用の遊技状態示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−23(B)は、10R確変大当り用の遊技状態示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−23(C)は、10R通常大当り用の遊技状態示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−23(D)は、7R確変大当り用の遊技状態示唆演出決定テーブルの具体例を示している。また、図10−23(E)は、7R通常大当り用の遊技状態示唆演出決定テーブルの具体例を示している。図10−23に示すように、遊技状態示唆演出決定テーブルには、遊技状態示唆演出Aおよび遊技状態示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
「遊技状態示唆演出A」は、例えば、キャラクタのセリフ表示を青色の表示色で表示する態様により実行される演出である。また、「遊技状態示唆演出B」は、例えば、キャラクタのセリフ表示を赤色の表示色で表示する態様により実行される演出である。
図10−23に示すように、本例では、16R確変大当り、10R確変大当りおよび7R確変大当りである場合には、遊技状態示唆演出Bが実行される割合が、遊技状態示唆演出Aが実行される割合よりも高くなっている。一方、10R通常大当りおよび7R通常大当りである場合には、遊技状態示唆演出Aが実行される割合が、遊技状態示唆演出Bが実行される割合よりも高くなっている。従って、本例では、大当り遊技中の第5ラウンドにおいて遊技状態示唆演出Bが実行されれば、大当り遊技終了後に確変状態に制御される可能性が高いことが示唆されることになる。また、大当り遊技中の第5ラウンドにおいて遊技状態示唆演出Aが実行されれば、大当り遊技終了後に確変状態に制御されず時短状態にのみ制御される可能性が高いことが示唆されることになる。
なお、本例では、大当り遊技中の第6ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置070IW007bが開状態に制御されV入賞領域に遊技球がV入賞可能となることから、それより前の第5ラウンドにおいて遊技状態示唆演出を実行可能に構成されている。そのように構成することによって、本例では、第6ラウンドにおいて確変状態に制御されるか否かがわかってしまう前に遊技状態示唆演出を実行することにより、遊技状態示唆演出を実行する上での不都合を防止することができる。
なお、本例で示した態様にかぎらず、V入賞が可能となる前であれば、例えば、第1ラウンドから第4ラウンドの間に遊技状態示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、V入賞したことを報知しないように構成するのであれば、第2特別可変入賞装置070IW007bが開状態に制御される第6ラウンド以降であっても遊技状態示唆演出を実行可能に構成してもよく、様々な態様が考えられる。
大当り終了指定コマンドを受信していれば(ステップ070IWS651のY)、演出制御用CPU120は、エンディング演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ070IWS662)。そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ070IWS663)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ070IWS664)。
そして、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を“7”に更新し(ステップ070IWS665)、大当り中演出処理を終了する。
(ボタン予告演出の演出例)
次に、ボタン予告演出の演出態様について説明する。図10−24は、ボタン予告演出の演出態様の具体例を説明するための説明図である。なお、図10−24において、(A)(B)(C)の順に表示画面が遷移する。ボタン予告演出の実行を決定した場合、図10−24(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行し、ボタン予告演出の開始タイミングとなると、図10−24(B)に示すように、画像表示装置5において操作促進表示070IW101の表示を開始し(ステップ070IWS509参照)、ボタン予告演出を開始する。図10−24(B)に示す例では、操作促進表示070IW101として、「押せ!」などの文字表示とともにプッシュボタン31Bを模した画像を表示する場合が示されている。なお、本例では、図10−24(B)に示すように、ボタン予告演出を開始すると、画像表示装置5の表示画面の左上端部に左中右の飾り図柄の変動表示が縮小表示される。
次いで、ボタン予告演出の操作有効期間中にプッシュボタン31Bの押圧操作が行われると、図10−24(C)に示すように、画像表示装置5において予告表示070IW102が表示される(ステップ070IWS514参照)。図10−24(C)に示す例では、予告表示070IW102として、「激熱!」などの文字表示を表示する場合が示されている。
(変動中示唆演出の演出例)
次に、変動中示唆演出の演出態様について説明する。図10−25および図10−26は、変動中示唆演出の演出態様の具体例を説明するための説明図である。なお、図10−25および図10−26において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。左中右の飾り図柄の変動表示中に、図10−25(A)に示すように、画像表示装置5において左および右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示しリーチ状態となった後、図10−25(B)に示すように、スーパーリーチAに発展したものとする。図10−25(B)に示す例では、画像表示装置5においてキャラクタ画像070IW201が表示されるとともに、キャラクタのセリフとして「スーパーリーチA突入」などの文字表示が表示されることによって、スーパーリーチAが開始される。なお、本例では、図10−25(B)に示すように、スーパーリーチAを開始すると、画像表示装置5の表示画面の左上端部に左中右の飾り図柄の変動表示が縮小表示される。
また、スーパーリーチAを開始すると、変動中示唆演出の操作有効期間も開始される。変動中示唆演出の操作有効期間中、プッシュボタン31Bの操作回数が0〜10回である場合には、図10−25(B)に示すように、遊技効果ランプ9が白色に点灯される(ステップ070IWS521,S522参照)。次いで、遊技者がプッシュボタン31Bを連打し、プッシュボタン31Bの操作回数が11〜30回となると、ステップアップ示唆演出B以上の実行が決定されていれば、図10−25(C)に示すように、遊技効果ランプ9が青色に点灯される(ステップ070IWS523〜S525参照)。次いで、遊技者がさらにプッシュボタン31Bを連打し、プッシュボタン31Bの操作回数が31〜49回となると、ステップアップ示唆演出C以上の実行が決定されていれば、図10−25(D)に示すように、遊技効果ランプ9が緑色に点灯される(ステップ070IWS526〜S528参照)。次いで、遊技者がさらにプッシュボタン31Bを連打し、プッシュボタン31Bの操作回数が50回以上となると、ステップアップ示唆演出Dの実行が決定されていれば、図10−26(E)に示すように、遊技効果ランプ9が赤色に点灯される(ステップ070IWS529,S530参照)。
なお、図10−25(B)〜図10−26に示すように、本例では、変動中示唆演出の操作有効期間が開始されても、図10−24(B)に示すような操作促進表示は表示されない。従って、本例では、変動中示唆演出は、いわゆる隠れボタン演出となっている。
次いで、変動中示唆演出の操作有効期間を終了すると、遊技効果ランプ9の発光色が緑色以上となっていれば(ステップ070IWS532参照)、最終示唆演出としてセリフ示唆演出を決定した場合であれば、図10−26(F1)に示すように、画像表示装置5においてセリフ示唆演出が実行される(ステップ070IWS534参照)。図10−26(F1)に示す例では、キャラクタのセリフとして「激熱!」などの文字表示070IW202を表示する態様によりセリフ示唆演出が実行される場合が示されている。または、最終示唆演出として役物示唆演出を決定した場合であれば、図10−26(F2)に示すように、可動体32が動作され役物示唆演出が実行される(ステップ070IWS535参照)。
なお、本例では、ステップアップ示唆演出や最終示唆演出(セリフ示唆演出、役物示唆演出)は、演出要素として画像表示装置5や、遊技効果ランプ9、可動体32を用いて実行されるのであるが、スピーカ8L,8Rから演出音も出力される。この場合、図10−25および図10−26に示したように、これらの演出要素のうち遊技効果ランプ9は、大当りに対する期待度(信頼度)に応じて、プッシュボタン32の操作に従って発光色が変化していくのであるが、ステップアップ示唆演出や最終示唆演出の実行中はスピーカ8L,8Rからは一定の演出音が継続して出力され変化しない。また、可動体32についても、役物示唆演出が実行されて可動体32が動作される場合以外は、ステップアップ示唆演出や最終示唆演出の実行中は可動体32が継続して微変動しており動作態様は変化しない。
(変動中示唆演出の実行タイミング)
次に、変動中示唆演出の実行タイミングについて説明する。図10−27は、変動中示唆演出の実行タイミングを説明するためのタイムチャートである。図10−27に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を開始した後、ノーマルリーチの実行タイミングとなると、左および右の飾り図柄が同じ図柄で停止表示しリーチ状態となる。次いで、スーパーリーチAへの発展タイミングとなると、図10−27に示すように、画像表示装置5においてスーパーリーチAが開始される。また、スーパーリーチAが開始されると、図10−27に示すように、変動中示唆演出の操作有効期間が開始される。そして、操作有効期間中にプッシュボタン31Bが連打されると、図10−27に示すように、その操作回数に応じて、遊技効果ランプ9の発光色が白色→青色→緑色→赤色に変化する。次いで、変動中示唆演出の操作有効期間が終了すると、図10−27に示すように、セリフ示唆演出が実行され、または可動体32が動作されて役物示唆演出が実行される。その後、変動時間を終了すると、図10−27に示すように、飾り図柄の変動表示を終了するとともに、スーパーリーチAも終了し、画像表示装置5において飾り図柄の停止図柄が導出表示される。
図10−27に示すように、本例では、変動中示唆演出の操作有効期間は、スーパーリーチAの演出期間に包含されるように構成されている。そのため、本例では、変動中示唆演出は隠れボタン演出として構成されているのであるが、スーパーリーチAが実行されていれば、遊技者に変動中示唆演出の操作有効期間かもしれないと気付かせることができる。
なお、本例では、図10−27に示すように、例えば、プッシュボタン31Bの50回目の操作信号の立ち上がりのエッジを検出したタイミングで遊技効果ランプ9の発光色が緑色から赤色に変化する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、プッシュボタン31Bの操作信号の立ち下がりのエッジを検出したタイミングで遊技効果ランプ9の発光色を変化させるように構成してもよい。
また、本例では、図10−27に示すように、スーパーリーチAの開始のタイミングで操作有効期間が開始され、スーパーリーチAを終了する前に操作有効期間が終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、スーパーリーチAの開始のタイミングで操作有効期間が開始された後、スーパーリーチAの終了まで操作有効期間が継続する(すなわち、スーパーリーチAの演出期間と操作有効期間とが同じである)ように構成してもよい。また、例えば、スーパーリーチ中の特定の期間(例えば、スーパーリーチ中の味方と敵のキャラクタがバトルを行うバトル演出の期間)のみ操作有効期間としてもよく(すなわち、スーパーリーチの途中から操作有効期間が始まって途中で操作有効期間が終わる)、様々な態様が考えられる。
(割合示唆演出、種類報知演出、および遊技状態示唆演出の演出例)
次に、割合示唆演出、種類報知演出、および遊技状態示唆演出の演出態様について説明する。図10−28〜図10−30は、割合示唆演出、種類報知演出、および遊技状態示唆演出の演出態様の具体例を説明するための説明図である。なお、図10−28〜図10−30において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。左中右の飾り図柄の変動表示中に、図10−28(A)に示すように、画像表示装置5において左および右の飾り図柄が同じ図柄(本例では、図柄「7」)で停止表示しリーチ状態となった後、図10−28(B)に示すように、左中右の飾り図柄として同じ図柄(本例では、図柄「7」)が揃った状態で停止表示され、大当り図柄が確定表示されたものとする。なお、本例では、確変大当りとなる場合と通常大当りとなる場合とで大当り図柄は共通であるものとする。
次いで、飾り図柄の停止図柄の停止表示時に通常状態であった場合には、大当り図柄が導出表示された後通過ゲート070IW041を遊技球が通過するまでのゲート通過待ち状態において、図10−28(C)に示すように、画像表示装置5において割合示唆演出が実行される(ステップ070IWS556参照)。図10−28(C)に示す例では、割合示唆演出Aを実行することに決定し、「16R大当り」、「10R大当り」および「7R大当り」の全ての大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合を示唆する割合示唆画像070IW301が表示される場合が示されている。また、図10−28(C)に示すように、割合示唆画像070IW301には、「16R大当り」に対応する第1割合示唆画像070IW301aと、「10R大当り」に対応する第2割合示唆画像070IW301bと、「7R大当り」に対応する第3割合示唆画像070IW301cとが含まれている。
本例では、図10−3(C)に示したように、「16R大当り」の確変確率が100%であり、「10R大当り」の確変確率が73.17%であり、「7R大当り」の確変確率が20.41%である。そのため、図10−28(C)に示す例では、割合示唆画像070IW301において、それらの確変確率を四捨五入して「16R大当り」の確変確率が100%であり、「10R大当り」の確変確率が73%であり、「7R大当り」の確変確率が20%である旨が示されている。
なお、本例では、図10−3(C)に示すように、割合示唆画像070IW301内の第1割合示唆画像070IW301a、第2割合示唆画像070IW301b、および第3割合示唆画像070IW301cの表示サイズが全て同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、確変確率に応じて表示サイズを異ならせるように構成してもよい。この場合、例えば、確変確率が100%と最も大きい第1割合示唆画像070IW301aを最も大きい表示サイズで表示し、確変確率が73.17%である第2割合示唆画像070IW301bの表示サイズを次に大きく表示し、確変確率が20.41%と最も小さい第3割合示唆画像070IW301cを最も小さい表示サイズで表示するようにしてもよい。
また、割合示唆画像070IW301の態様は、本例で示した態様にかぎらず、例えば、「16R大当り」、「10R大当り」および「7R大当り」の大当り種類ごとに確変確率を棒グラフによし示した割合示唆画像を表示するように構成してもよい。この場合、例えば、確変確率に応じて棒グラフ中の確変を示す領域の表示サイズを異ならせる態様により割合示唆画像を表示するようにすればよい。
また、本例では、大当り図柄が導出表示された後通過ゲート070IW041を遊技球が通過するまで割合示唆演出が継続して実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、通過ゲート070IW041を遊技球が通過するまで割合示唆演出を継続せず、ゲート通過待ち状態の途中で他の演出(例えば、大当りの種類を示唆する演出)に切り替えて実行するように構成してもよい。
次いで、通過ゲート070IW041を遊技球が通過すると、図10−28(D)に示すように、画像表示装置5において、「大当り開始」などの文字表示070IW302が表示されるとともに、種類報知演出が実行される(ステップ070IWS560参照)。図10−28(D)に示す例では、10R確変大当りまたは10R通常大当りと決定されていることにもとづいて、「10R大当り」であることを報知する種類報知画像070IW303が表示される態様により種類報知演出が実行される場合が示されている。
なお、本例では、図10−28(C),(D)に示すように、割合示唆演出や種類報知演出の実行中は、画像表示装置5の表示画面の左上端部に左中右の飾り図柄の変動表示が縮小表示される。
なお、本例では、図10−28(D)に示すように、10R大当り(10R確変大当り、10R通常大当り)と決定されていることにもとづいて、そのまま「10R大当り」であることを報知する種類報知演出を実行する場合が示されているが、そのような態様にかぎられない。例えば、種類報知演出として、一旦ラウンド数が少ない「7R大当り」であることを報知する演出を実行してから、「16R大当り」や「10R大当り」であることを報知する復活パターンの演出を実行可能に構成してもよい。
次いで、大当り遊技の第1ラウンドが開始されると、図10−29(E)に示すように、画像表示装置5において、ラウンド数表示070IW304の表示が開始されるとともに、獲得した賞球数を示す賞球数表示070IW305の表示が開始される。また、例えば、画像表示装置5において、キャラクタ画像070IW306の表示が開始されるとともに、キャラクタのセリフとして「大当り中」などの文字表示が表示される。
次いで、大当り遊技の第5ラウンドになると、図10−29(F)に示すように、画像表示装置5において遊技状態示唆演出が実行される(ステップ070IWS661参照)。図10−29(F)に示す例では、例えば、遊技状態示唆演出Aの実行が決定された場合には、キャラクタのセリフとして「確変になるかも!」などの文字表示070IW307が青色の表示色で表示され、大当り遊技終了後に確変状態に制御されず時短状態にのみ制御される可能性が高いことが示唆される。また、例えば、遊技状態示唆演出Bの実行が決定された場合には、キャラクタのセリフとして「確変になるかも!」などの文字表示070IW307が赤色の表示色で表示され、大当り遊技終了後に確変状態に制御される可能性が高いことが示唆される。
なお、本例では、図10−29(F)に示すように、遊技状態示唆演出Aおよび遊技状態示唆演出Bとして、同じキャラクタに対してセリフ表示の表示色が異なる演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技状態示唆演出Aおよび遊技状態示唆演出Bとして、そもそも異なるキャラクタ画像を表示したり異なる映像を表示したりする演出を実行してもよく、遊技状態示唆演出の演出態様として様々な態様が考えられる。
また、本例で示したような演出態様にかぎらず、例えば、本例では「16R確変大当り」となる場合は確変確率100%なのであるから、大当り遊技中に第1ラウンドから「10R大当り」や「7R大当り」とは異なる態様の演出を実行するように構成してもよい。
また、本例では、遊技状態示唆演出が実行されることによって、大当り遊技後に確変状態に制御される可能性を示唆する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技後に確変状態に制御されることが確定する態様により遊技状態示唆演出を実行可能に構成してもよい。例えば、図10−29(F)においてキャラクタのセリフとして「確変になるかも!」などの文字表示070IW307が金色や虹色で表示された場合には、大当り遊技後に確変状態に制御されることが確定するように構成してもよい。
なお、図10−28(C)に示す例では、割合示唆演出Aが実行されて、「16R大当り」、「10R大当り」および「7R大当り」の全ての大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合が示唆される場合を示しているが、割合示唆演出Bが実行される場合には、一部の大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合が示唆される態様により割合示唆演出が実行される。この場合、図10−30(C)に示すように、「16R大当り」および「10R大当り」の2種類のみの大当りの種類ごとの確変状態に制御される割合を示唆する割合示唆画像070IW308が表示されている。また、図10−30(C)に示すように、割合示唆画像070IW308には、「16R大当り」に対応する第1割合示唆画像070IW308aと、「10R大当り」に対応する第2割合示唆画像070IW308bとが含まれている。
また、図10−30(C)に示すように、割合示唆画像070IW308には、「16R大当り」の確変確率が100%であり、「10R大当り」の確変確率が73%である旨が示される。なお、図10−30において、図10−30(A),(B),(D)に示す表示態様は、図10−28(A),(B),(D)に示した表示態様と同様である。
以上に説明したように、本特徴部070IWによれば、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31B)を備え、動作有効期間(例えば、操作有効期間)中に遊技者の動作を促す促進演出(例えば、図10−24(B)に示す操作促進表示070IW101)を実行可能である。また、動作有効期間中に検出手段による検出にもとづいて所定条件(例えば、プッシュボタン31Bの操作を検出したこと)が成立したことに応じて、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御される期待度を示唆する示唆演出(例えば、図10−25および図10−26に示す変動中示唆演出)を実行可能であり、示唆演出に対応する動作有効期間中においては促進演出を実行しない(例えば、図10−25および図10−26に示すように、変動中示唆演出では操作促進表示は表示されず、いわゆる隠れボタン演出となっている)。また、一の動作有効期間中に示唆演出を複数回実行可能であり(例えば、図10−25および図10−26に示すように、変動中示唆演出として、ステップアップ示唆演出を実行して遊技効果ランプ9の発光色を段階的に変化させたり、操作有効期間の終了時に最終示唆演出を実行したりする)、示唆演出の実行回数に応じて有利状態に制御される期待度が異なる示唆演出を実行可能であり(例えば、ステップアップ示唆演出においてプッシュボタン31Bの操作回数に応じて遊技効果ランプ9の発光色を段階的に変化させる)、一の動作有効期間に実行する示唆演出のうち最後に実行する示唆演出として、特別態様の示唆演出(例えば、最終示唆演出)を実行可能である。そのため、示唆演出の終了タイミングを遊技者が把握できる。
なお、本例では、プッシュボタン31Bを連打し、プッシュボタン31Bの連打回数に応じて所定条件が成立して遊技効果ランプ9の発光色が変化していく場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、プッシュボタン31Bを長押し操作し、プッシュボタン31Bの長押し操作期間に応じて所定条件が成立して遊技効果ランプ9の発光色が変化していくように構成してもよい。
また、本例では、プッシュボタン31Bの操作に応じて変動中示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、スティックコントローラ31Aの操作に応じて変動中示唆演出を実行するように構成したり、十字キーやジョグダイヤル、操作レバーなどの操作手段を備える場合には、これら十字キーやジョグダイヤル、操作レバーの操作に応じて変動中示唆演出を実行するように構成したりしてもよい。また、例えば、赤外線センサや光センサなどの検出手段を備える場合には、これら赤外線センサや光センサにより遊技者の操作を検出したことに応じて変動中示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、本例では、ステップアップ示唆演出において、プッシュボタン31Bの操作に応じて遊技効果ランプ9の発光色が変化していく場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像表示装置9における表示(例えば、表示色(例えば、エフェクト表示の表示色)、キャラクタ)が変化していくような演出を実行してもよい。また、例えば、ステップアップ示唆演出の段階が上がるに従って、1段階目では遊技効果ランプ9の発光色のみを変化させ、2段階目では遊技効果ランプ9の発光色とエフェクト表示の表示色を変化させ、3段階目では遊技効果ランプ9の発光色とエフェクト表示の表示色の変化に加えてキャラクタを登場させるなど、演出要素が追加されていくように構成してもよい。
また、本例では、ステップアップ示唆演出において、プッシュボタン31Bの複数回の操作で遊技効果ランプ9の発光色が変化する場合を示したが、1回の操作で遊技効果ランプ9の発光色が変化するように構成してもよい。
また、本例では、示唆演出に対応する動作有効期間中においては促進演出を全く実行しない(本例では、変動中示唆演出では操作促進表示を全く表示しない)場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、通常のボタン予告演出などでは液晶表示装置上に操作促進表示が表示されるとともに操作ボタンのLEDやランプを発光する態様で促進演出が実行される場合に、示唆演出(本例では、変動中示唆演出)では液晶表示装置上での操作促進表示の表示は行わず操作ボタンのLEDやランプの発光のみを行う態様で促進演出が実行されるように構成してもよい。そのように何らかの形式で、示唆演出に対応する動作有効期間中においては促進演出の実行が制限されるものであればよい。
また、本特徴部070IWによれば、特別態様の示唆演出として、有利状態に制御される期待度が異なる複数種類の示唆演出(例えば、図10−26(F1)に示すセリフ示唆演出、図10−26(F2)に示す役物示唆演出)のうちのいずれかの示唆演出を実行可能である(例えば、図10−11(C),(D)に示すように、最終示唆演出として役物示唆演出が実行される場合、セリフ示唆演出が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い)。そのため、特別態様の示唆演出が実行されるまで、示唆演出を実行させるための動機付けとすることができる。
また、本特徴部070IWによれば、有利状態に制御される可能性を示唆する特定演出(例えば、スーパーリーチ)を実行可能であり、特定演出の実行中に示唆演出を実行可能である(例えば、図10−27に示すように、スーパーリーチAの実行中に変動中示唆演出を実行可能である)。また、特定演出の実行を開始してから所定期間が経過したタイミングにおいて特別態様の示唆演出を実行可能である(例えば、図10−27に示すように、操作有効期間を終了すると(例えば、スーパーリーチAを開始してから20秒を経過すると)、セリフ示唆演出や役物示唆演出を実行可能である)。そのため、所定期間が経過した後は、特定演出にのみ遊技者を注目させることができる。
なお、本例では、特定演出としてスーパーリーチの実行中に変動中示唆演出を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定演出として変動中に実行される予告演出の実行中に変動中示唆演出を実行するように構成したり、いわゆるミッション演出の実行中に変動中示唆演出を実行するように構成したりするなど、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部070IWによれば、特定演出として、第1特定演出(例えば、スーパーリーチA)と、該第1特定演出よりも有利状態に制御される期待度が高い第2特定演出(例えば、スーパーリーチB)とを実行可能である。また、第1特定演出の実行中に示唆演出を実行可能である(例えば、図10−27に示すように、スーパーリーチAの実行中に変動中示唆演出を実行可能である)。そのため、第1特定演出に対する期待度がどの程度であるかを示唆することができる。すなわち、示唆演出と組み合わせて実行することによって、期待度が低い方の第1特定演出に対する期待度がどの程度であるかを示唆することができる。
なお、本例では、期待度が低い方のスーパーリーチAにおいて変動中示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、逆に期待度が高い方のスーパーリーチBにおいて変動中示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部070IWによれば、第1演出要素(例えば、遊技効果ランプ9)と該第1演出要素とは異なる第2演出要素(例えば、スピーカ8L,8R、可動体32)とを用いて示唆演出を実行可能である。また、示唆演出を実行する場合に、有利状態に制御される期待度に応じて第1演出要素の態様を変化させ(例えば、ステップアップ示唆演出において、遊技効果ランプ9の発光色を段階的に変化させる)、第2演出要素の態様は変化させない(例えば、ステップアップ示唆演出や最終示唆演出を実行する場合にスピーカ8L,8Rから出力する演出音は変化させない。最終示唆演出として役物示唆演出を実行する場合以外は可動体32を動作させない)。そのため、示唆演出が継続して実行されていることを遊技者が認識することができる。
なお、本特徴部070IWでは、示唆演出における動作有効期間が一定(本例では、変動中示唆演出の操作有効期間は、スーパーリーチAを開始してから20秒を経過するまで)である場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、示唆演出によって示唆される有利状態に制御される期待度に応じて動作有効期間が異なるように構成してもよい。例えば、スーパーリーチAの実行中だけでなく、スーパーリーチAよりも大当りに対する期待度(信頼度)が高いスーパーリーチBの実行中も変動中示唆演出を実行可能に構成し、スーパーリーチAの実行中に変動中示唆演出を実行する場合とスーパーリーチBの実行中に変動中示唆演出を実行する場合とで、操作有効期間が異なる(例えば、スーパーリーチBの実行中の方が操作有効期間が長い)ように構成してもよい。そのように何らかの形式で、大当りに対する期待度(信頼度)が高い程、操作有効期間が長くなるように構成し、遊技効果ランプ9の発光色がステップアップするために必要な連打回数に相違が出るように構成されたものであればよい。そのように構成すれば、動作有効期間の長さを遊技者に認識させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部070IWによれば、特定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート070IW041)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態を終了した後に、特定条件が成立しやすい特別状態(例えば、確変状態)に制御可能である。また、ラウンド遊技を第1回数(例えば、16ラウンド)実行する第1有利状態(例えば、16R大当り(16R確変大当り))およびラウンド遊技を第2回数(例えば、10ラウンド)実行する第2有利状態(例えば、10R大当り(10R確変大当り、10R通常大当り))を含む複数種類の有利状態に制御可能であり、第1有利状態が終了した後と第2有利状態が終了した後とで、異なる割合により特別状態に制御可能である(例えば、図10−3(C)に示すように、16R大当りの確変確率は100%であり、10R大当りの確変確率は73.17%である)。また、少なくとも第1有利状態を終了した後に特別状態に制御される割合と第2有利状態を終了した後に特別状態に制御される割合とを示唆する割合示唆演出(例えば、図10−28(C)および図10−30(C)に示す割合示唆演出)を実行可能であり、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて、第1有利状態および第2有利状態を含むいずれの種類の有利状態に制御されるかを示唆する種類報知演出(例えば、図10−28(D)および図10−30(D)に示す種類報知演出)を実行可能である。また、有利状態中に、該有利状態を終了した後に特別状態を含むいずれの遊技状態に制御されるかを示唆する遊技状態示唆演出(例えば、図10−29(F)に示す遊技状態示唆演出)を実行可能である。また、種類報知演出において報知された有利状態の種類に応じて異なる実行態様により遊技状態示唆演出を実行可能である(例えば、キャラクタのセリフ表示を青色または赤色の表示色で表示する)。そのため、有利状態中のラウンド遊技の回数が示唆されるだけでなく、特別状態に制御されることに対する期待度も段階的に示唆されるので、有利状態に制御されることに対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部070IWによれば、遊技機において複数種類の有利状態それぞれに制御される割合にもとづいて、割合示唆演出を実行可能である(例えば、図10−3(C)に示すように、16R大当りの確変確率は100%であり、10R大当りの確変確率は73.17%であることにもとづいて、図10−28(C)および図10−30(C)に示すように、それらの確変確率を四捨五入して16R大当りの確変確率が100%であり、10R大当りの確変確率が73%である旨が示される)。そのため、制御される割合が少ない種類の有利状態に制御される場合に昂揚感を与えることができる。
また、本特徴部070IWによれば、第1有利状態および第2有利状態を含む複数種類の有利状態(例えば、16R大当り(16R確変大当り)、10R大当り(10R確変大当り、10R通常大当り)、7R大当り(7R確変大当り、7R通常大当り))に対応する所定画像(例えば、図10−28(C)に示す第1割合示唆画像070IW301a、第2割合示唆画像070IW301b、および第3割合示唆画像070IW301c、図10−30(C)に示す第1割合示唆画像070IW308a、および第2割合示唆画像070IW308b)を表示する態様により割合示唆演出を実行可能である。また、所定数(例えば、3)の所定画像を表示する第1パターン(例えば、図10−28(C)に示す割合示唆演出A)と所定数より少ない特定数(例えば、2)の所定画像を表示する第2パターン(例えば、図10−30(C)に示す割合示唆演出B)とのいずれかのパターンにより割合示唆演出を実行可能である。そのため、いずれのパターンにより割合示唆演出が実行されるかに遊技者を注目させることができる。
また、本特徴部070IWによれば、有利状態に制御される可変表示の実行中に、該有利状態の種類または該有利状態を終了した後に制御される遊技状態を示唆する予告演出(例えば、大当り種別予告演出)を実行可能である。そのため、可変表示の実行中から有利状態に至るまで一貫して遊技者を注目させることができる。
なお、本例では、変動表示中に大当りの種類や大当り後の遊技状態を示唆する演出として大当り種別予告演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、ステップアップ予告演出を実行して、大当りの種類や大当り後の遊技状態に応じて異なるステップまで発展する演出を実行するようにするなど、様々な態様の演出を実行可能である。
また、本例では、大当りが確定となる全回転リーチが実行される場合に大当り種別予告演出Fが実行されれば、ラウンド数が最も多い「16R大当り」となることが確定する場合を示しているが、この場合、例えば、割合示唆演出についても「16R大当り」の確変確率(本例では、100%)しか示唆しないように実行するように構成してもよい。または、割合示唆演出を実行せず、これに代えて特別な演出を実行するように構成してもよい。または、例えば、割合示唆演出において、一旦確変確率として50%のなどの低い確率を報知した後で確変確率100%を報知するなど、復活パターンの演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部070IWによれば、有利状態中の特定のラウンド遊技(例えば、第6ラウンド)において、可変入賞装置(例えば、第2特別可変入賞装置070IW007b)に設けられた特別領域(例えば、V入賞領域)に遊技媒体(例えば、遊技球)が進入したことにもとづいて特別状態に制御可能である。また、有利状態中の特定のラウンド遊技より前のラウンド遊技(例えば、第5ラウンド)において遊技状態示唆演出を実行可能である。そのため、特定のラウンド遊技において特別状態に制御されるか否かがわかってしまう前に遊技状態示唆演出を実行することにより、遊技状態示唆演出を実行する上での不都合を防止することができる。
なお、本特徴部070IWで示した構成は、特徴部132IWに示した構成や特徴部16SHに示した構成と適宜組み合わせて構成することが可能である。例えば、特徴部132IWに示したオートモードにおいて特別演出を実行可能であるように構成するとともに、本特徴部070IWで示した変動中示唆演出や、割合示唆演出、種類報知演出、遊技状態示唆演出を実行可能に構成してもよい。また、例えば、特徴部16SHに示したゲート通過待ち時示唆演出を実行可能であるように構成するとともに、本特徴部070IWで示した変動中示唆演出や、割合示唆演出、種類報知演出、遊技状態示唆演出を実行可能に構成してもよい。