JP2020044045A - 超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラム - Google Patents

超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラム Download PDF

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【課題】穿刺針によって穿刺された組織を把握することができる超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラムを提供すること。【解決手段】本発明に係る超音波観測装置は、観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子から受信した超音波信号に基づく超音波画像を生成する超音波観測装置であって、超音波画像において穿刺針による穿刺対象の領域を設定する領域設定部と、超音波画像における穿刺針の像に基づいて、該穿刺針の像の先端位置を検出する先端位置検出部と、先端位置検出部が抽出した穿刺針の像の先端位置が、領域設定部が設定した穿刺対象の領域内に位置しているか否かを判定する判定部と、判定部による判定結果に基づいて、超音波画像における穿刺対象の領域の表示態様を変更する表示制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を用いて観測対象の組織を観測する超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラムに関する。
観測対象である生体組織または材料の特性を観測するために、超音波を適用することがある。具体的には、観測対象に超音波を送信し、その観測対象によって反射された超音波エコーに基づいて超音波画像を生成し、該生成した超音波画像を表示することで、観測対象の観測を行う。
また、超音波を用いて観測対象の組織を診断する際、穿刺針を用いて針生検を行うことがある。針生検では、超音波画像により、穿刺対象の組織を確認しながら、その組織に穿刺針を穿刺して、組織の採取が行われる。このような針生検を実施する場合に、過去の穿刺針の穿刺動作を確認する技術として、穿刺針の穿刺動作の履歴を超音波画像に重畳して表示する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2012−135394号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術は、穿刺針の位置情報が表示されるものの、この位置情報が、実際に穿刺した組織の位置と関連付けられていない。このため、穿刺針によって穿刺された組織であるか否かを把握することができない場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、穿刺針によって穿刺された組織を把握することができる超音波観測装置、超音波観測装置の作動方法および超音波観測装置の作動プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る超音波観測装置は、観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子から受信した超音波信号に基づく超音波画像を生成する超音波観測装置であって、前記超音波画像において穿刺針による穿刺対象の領域を設定する領域設定部と、前記超音波画像における前記穿刺針の像に基づいて、該穿刺針の像の先端位置を検出する先端位置検出部と、前記先端位置検出部が検出した前記穿刺針の像の先端位置が、前記領域設定部が設定した前記穿刺対象の領域内に位置しているか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定結果に基づいて、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更する表示制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記表示制御部は、前記判定部により前記穿刺対象の像の先端位置が、前記穿刺対象の領域内に位置していると判定された場合に、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更することを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記判定部は、前記超音波画像を形成する座標空間において、前記穿刺針の像の先端位置の座標が、前記穿刺対象の領域の外縁または内部に位置している場合に、前記穿刺対象の像の先端位置が前記穿刺対象の領域内に位置していると判定することを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記領域設定部は、前記超音波画像に写る組織の像を計測するための二つの端点が設定された場合に、その二つの端点を含む予め設定された形状の領域を前記穿刺対象の領域に設定することを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記領域設定部は、前記超音波画像上で操作されるカーソルの軌跡に基づいて前記穿刺対象の領域に設定することを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記超音波画像は、三次元空間を表す直交座標系により表現される三次元画像であり、前記観測対象に対する前記超音波振動子の位置情報を検出するセンサ部、をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記穿刺対象の領域は、前記三次元空間において、閉塞した領域であることを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置は、上記発明において、前記超音波画像は、二次元空間を表す直交座標系で表現される複数のスライス画像により構成され、各スライス画像は、前記三次元空間の直交座標系に関連付けられていることを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置の作動方法は、超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波観測装置の作動方法であって、領域設定部が、前記超音波画像において穿刺針による穿刺対象の領域を設定する領域設定ステップと、先端位置検出部が、前記超音波画像における前記穿刺針の像に基づいて、該穿刺針の像の先端位置を検出する先端位置検出ステップと、判定部が、前記先端位置検出ステップで抽出された前記穿刺針の像の先端位置が、前記領域設定ステップで設定された前記穿刺対象の領域内に位置しているか否かを判定する判定ステップと、表示制御部が、前記判定ステップによる判定結果に基づいて、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更する表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る超音波観測装置の作動プログラムは、超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波観測装置の作動プログラムであって、領域設定部が、前記超音波画像において穿刺針による穿刺対象の領域を設定する領域設定手順と、先端位置検出出部が、前記超音波画像における前記穿刺針の像に基づいて、該穿刺針の像の先端位置を検出する先端位置検出手順と、判定部が、前記先端位置検出手順で検出された前記穿刺針の像の先端位置が、前記領域設定手順で設定された前記穿刺対象の領域内に位置しているか否かを判定する判定手順と、表示制御部が、前記判定手順による判定結果に基づいて、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更する表示制御手順と、を前記超音波観測装置に実行させることを特徴とする。
本発明によれば、穿刺針によって穿刺された組織を把握することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置を備えた超音波診断システムの構成を模式的に示す図である。 図2は、超音波内視鏡の挿入部の先端部および硬質部先端の構成を模式的に示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置の構成例を示すブロック図である。 図4は、超音波画像の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う穿刺領域の設定を説明するための図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う穿刺針先端の軌跡抽出を説明するための図である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う穿刺針先端の軌跡抽出を説明するための図である。 図8は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う穿刺済みの穿刺対象領域の表示例を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う処理を示すフローチャートである。 図10は、本発明の実施の形態1の変形例に係る超音波観測装置が行う穿刺領域の設定を説明するための図である。 図11は、本発明の実施の形態2に係る超音波観測装置の構成例を示すブロック図である。 図12は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断システムが備えるセンサ部の構成例を示す模式図である。 図13は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断システムにおける穿刺針の穿刺空間を説明する図である。 図14は、本発明の実施の形態2に係る三次元画像の構造について説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置を備えた超音波診断システムの構成を模式的に示す図である。同図に示す超音波診断システム1は、超音波内視鏡2と、超音波観測装置3と、カメラコントロールユニット(CCU)4と、表示装置5と、光源装置6とを備える。
超音波内視鏡2は、観測対象である被検体へ超音波を送信し、該被検体で反射された超音波を受信する。超音波内視鏡2は、被検体に挿入される管状の挿入部21と、挿入部21の基端部に設けられ、ユーザに把持されてユーザからの操作入力を受け付ける操作部22と、操作部22から延びて複数の信号ケーブルおよび光源装置6が発生した照明光を伝送する光ファイバ等を含むユニバーサルコード23と、ユニバーサルコード23の操作部22と反対側の端部に設けられるコネクタ24とを有する。超音波内視鏡2は、例えば被検体の消化管(食道、胃、十二指腸、大腸)や呼吸器(気管、気管支)などを観測対象としており、観測対象に応じて様々なタイプのものが知られている。
挿入部21は、超音波振動子が設けられる先端部211と、先端部211の基端側に連結される硬質部材によって外装された硬質部212と、硬質部212の基端側に設けられ、操作部22が受け付ける操作入力に応じて湾曲可能な湾曲部213と、湾曲部213の基端側に設けられ、可撓性を有する部材によって外装された可撓管部214とを有する。挿入部21の内部には、穿刺針を含む処置具を挿通するための挿通路である処置具チャンネル215が形成されている(図1では破線で記載)。また、挿入部21の内部には、光源装置6から供給される照明光を伝送するライトガイドおよび各種信号を伝送する複数の信号ケーブルが設けられている(図示せず)。
図2は、挿入部21の先端部211および硬質部212先端の構成を模式的に示す斜視図である。先端部211は、コンベックス型の超音波振動子211aを有する。超音波振動子211aは、電子走査型でもよいし機械走査型でもよい。硬質部212の先端には、処置具チャンネル215に連通する処置具用開口部212a、外部からの光を集光して撮像光学系へ導く撮像用開口部212b、およびライトガイドの先端側に位置して照明光を出射する照明用開口部212cが形成されるとともに、送気送水用ノズル212dが設けられている。処置具用開口部212aには、処置具の外部への突出方向を変更可能に処置具を載置する起上台212eが設けられている。起上台212eは、操作部22の操作入力によって起上角度を変更可能である。撮像用開口部212bには対物レンズが装着され、照明用開口部212cには照明用レンズが装着される。
図2は、処置具用開口部212aから処置具の一種である穿刺針100を突出させた状態を示している。穿刺針100は、操作部22に形成される処置具挿入口221(図1参照)を介して処置具チャンネル215に挿入され、処置具用開口部212aから外部へ突出する。
引き続き図1を参照して、超音波診断システム1の構成を説明する。コネクタ24は、超音波観測装置3、カメラコントロールユニット4および光源装置6との接続を図る。コネクタ24からは、超音波観測装置3との間で信号を送受信する超音波ケーブル、カメラコントロールユニット4との間で信号を送受信する電気ケーブル、および光源装置6が発生した照明光を伝送するライトガイドがそれぞれ延びている。超音波ケーブルの先端には、超音波観測装置3に接続する超音波コネクタが設けられている。電気ケーブルの先端には、カメラコントロールユニット4に接続する電気コネクタが設けられている。
超音波観測装置3は、超音波ケーブルを介して超音波内視鏡2との間で電気的な信号を送受信する。超音波観測装置3は、超音波内視鏡2から受信した電気的なエコー信号に所定の処理を施して超音波画像等を生成する。超音波観測装置3の機能および構成の詳細については、図3のブロック図を参照して後述する。
カメラコントロールユニット4は、電気ケーブルを介して超音波内視鏡2から受信した画像信号に所定の処理を施して内視鏡画像を生成する。カメラコントロールユニット4は、CPU(Central Processing Unit)等の汎用プロセッサ、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)もしくはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の特定の機能を実行する専用の集積回路等を用いて構成される。
表示装置5は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)などを用いて構成され、超音波観測装置3によって生成された超音波画像や、カメラコントロールユニット4によって生成された内視鏡画像等のデータを受信して、それらの画像を表示する。
光源装置6は、被検体内を照明する照明光を生成し、ライトガイドを介してその照明光を超音波内視鏡2へ供給する。光源装置6は、水および空気を送るためのポンプも内蔵している。
図3は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置3の構成例を示すブロック図である。超音波観測装置3は、送受信部31と、信号処理部32と、画像処理部33と、領域設定部34と、軌跡抽出部35と、判定部36と、入力部37と、制御部38と、記憶部39とを備える。
送受信部31は、超音波内視鏡2と電気的に接続され、所定の波形および送信タイミングに基づいて高電圧パルスからなる送信信号(パルス信号)を超音波振動子211aへ送信するとともに、超音波振動子211aから電気的な受信信号であるエコー信号を受信してデジタルの高周波(RF:Radio Frequency)信号のデータ(以下、RFデータという)を生成、出力する。
送受信部31が送信するパルス信号の周波数帯域は、超音波振動子211aにおけるパルス信号の超音波パルスへの電気音響変換の線型応答周波数帯域をほぼカバーする広帯域にするとよい。
送受信部31は、制御部38が出力する各種制御信号を超音波内視鏡2に対して送信するとともに、超音波内視鏡2から識別用のIDを含む各種情報を受信して制御部38へ送信する機能も有する。
信号処理部32は、送受信部31から受信したRFデータをもとにデジタルのBモード用受信データを生成する。具体的には、信号処理部32は、RFデータに対してバンドパスフィルタ、包絡線検波、対数変換、減衰補正など公知の処理を施し、デジタルのBモード用受信データを生成する。対数変換では、RFデータを基準電圧で除した量の常用対数をとってデシベル値で表現する。Bモード用受信データは、超音波パルスの反射の強さを示す受信信号の振幅または強度が、超音波パルスの送受信方向(深度方向)に沿って並んだ複数のラインデータからなる。信号処理部32は、生成した1フレーム分のBモード用受信データを、画像処理部33へ出力する。信号処理部32は、CPU等の汎用プロセッサ、またはASICもしくはFPGA等の特定の機能を実行する専用の集積回路等を用いて構成される。
画像処理部33は、信号処理部32から受信したBモード用受信データに基づいてBモード画像データを生成する。画像処理部33は、信号処理部32から出力されたBモード用受信データに対して、スキャンコンバーター処理、ゲイン処理、コントラスト処理等の公知の技術を用いた信号処理を行うとともに、表示装置4における画像の表示レンジに応じて定まるデータステップ幅に応じたデータの間引き等を行うことによってBモード画像データを生成する。スキャンコンバーター処理では、Bモード用受信データのスキャン方向を、超音波のスキャン方向から表示装置4の表示方向に変換する。Bモード画像は、色空間としてRGB表色系を採用した場合の変数であるR(赤)、G(緑)、B(青)の値を一致させたグレースケール画像である。以下、Bモード画像の各画素位置における明るさを示す値を輝度という。
画像処理部33は、信号処理部32からのBモード用受信データに走査範囲を空間的に正しく表現できるよう並べ直す座標変換を施した後、Bモード用受信データ間の補間処理を施すことによってBモード用受信データ間の空隙を埋め、Bモード画像データを生成する。
また、画像処理部33は、上述したBモード画像に、後述する判定部36の判定結果に応じて、視覚情報を重畳する重畳部331を有する。重畳部331は、後述する表示制御部381の制御のもと、領域設定部34が設定した領域を、ほかの箇所と識別できる態様の視覚情報(例えば領域内を塗り潰す画像)を重畳する。視覚情報は、予め設定されて記憶部39に記憶されている。画像処理部33は、CPU等の汎用プロセッサ、またはASICもしくはFPGA等の特定の機能を実行する専用の集積回路等を用いて実現される。
領域設定部34は、入力部37を介して入力された設定指示に従ってBモード画像に対して穿刺対象領域を設定する。具体的に、本実施の形態1において、領域設定部34は、入力部37を介して入力された二つの指示点に基づいて、この指示点を結ぶ線分を長軸とする楕円を形成し、この楕円により囲まれる領域を穿刺領域に設定する。指示点の入力方法としては、例えば、組織の大きさを測定する際に、その組織の一端および他端に対応する点の入力と同様の方法が挙げられる。領域設定部34は、CPU等の汎用プロセッサ、またはASICもしくはFPGA等の特定の機能を実行する専用の集積回路等を用いて実現される。
軌跡抽出部35は、画像処理によって超音波画像(Bモード画像)に写っている穿刺針の像から先端位置を検出し、検出した穿刺針の像の先端位置の超音波画像における座標を、検出時刻等の情報とともに記憶部39に書き込んで記憶させる。軌跡抽出部35は、検出した時系列で異なる複数の先端位置を穿刺針の軌跡として抽出する。軌跡抽出部35は、例えばBモード画像の各画素の輝度を解析することにより、輝度の値が大きい領域を穿刺針として検出する。なお、軌跡抽出部35は、記憶部39が予め記憶している穿刺針の超音波画像を用いてパターンマッチングを行うことにより、穿刺針を検出するようにしてもよい。以下、検出した先端位置が一つの場合は、この一点を軌跡とよぶ。軌跡抽出部35は、CPU等の汎用プロセッサ、またはASICもしくはFPGA等の特定の機能を実行する専用の集積回路等を用いて実現される。軌跡抽出部35は、先端位置検出部に相当する。
判定部36は、Bモード画像において、軌跡抽出部35によって抽出された穿刺針の先端位置が、領域設定部34によって設定された穿刺対象領域内に位置しているか否かを判定する。判定部35は、穿刺対象領域の外縁または内部に、穿刺針の先端が位置しているか、複数の先端位置を繋ぐ軌跡が穿刺対象領域と交差していれば、穿刺針の先端位置が穿刺対象領域内に位置していると判定する。以下、軌跡が穿刺対象領域と交差しているか否かを判定する例を説明する。判定部35は、CPU等の汎用プロセッサ、またはASICもしくはFPGA等の特定の機能を実行する専用の集積回路等を用いて実現される。
ここで、領域設定部34による穿刺対象領域の設定から、重畳部331による重畳処理までについて、図4〜図8を参照して説明する。図4は、超音波画像の一例を示す図である。以下、一例として、互いに異なる位置に存在する組織M1、M2が写っているBモード画像W1が得られ(図4参照)、組織M1を穿刺対象として、穿刺針100によって穿刺動作を行った場合について説明する。図4〜図8に示すBモード画像は、二次元空間を表す直交座標において、輝度に応じた明るさを有する点を配列した二次元画像である。
図5は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う穿刺領域の設定を説明するための図である。ユーザが、入力部37を介して、指示点PM1、PM2を設定すると、領域設定部34は、図5に示すBモード画像W11のように、この指示点PM1、PM2を結ぶ線分を長軸とする楕円の穿刺対象領域R1を設定する。領域設定部34は、Bモード画像における穿刺対象領域R1の位置情報(座標情報)を生成する。この座標情報は、図5に示すBモード画像W11の場合、穿刺対象領域R1の外縁が通過する複数の位置(座標)により構成される。
図6および図7は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う穿刺針先端の軌跡抽出を説明するための図である。図6に示すBモード画像W12では、穿刺針100の動作により、穿刺針100の像N1が、破線矢印の方向に進む。穿刺対象領域(例えば図5に示す穿刺対象領域R1)が設定され、ユーザから入力部37を介して穿刺動作の開始指示が入力されると、軌跡抽出部35は、Bモード画像W12に写る穿刺針100の像N1を検出し、この像N1の先端位置(座標)を抽出する(図6参照)。例えば、時系列で異なるタイミングの抽出情報をBモード画像W13にプロットすると、穿刺針100の先端位置として、プロットPT1、PT2、PT3、PT4が表示される(図7参照)。
判定部36は、図7に示すような軌跡の抽出に基づいて、抽出されたプロット(先端位置)を通過する軌跡Lが、穿刺対象領域R1と交差しているか否かを判定する。図7に示す場合、判定部36は、プロットPT1〜PT3については、軌跡Lと穿刺対象領域R1とが交差していないと判定される。一方で、判定部36は、プロットPT4について、軌跡Lと穿刺対象領域R1とが交差していると判定する。すなわち、判定部36は、複数のプロットのうちのいずれかが、穿刺対象領域R1内に位置しているか否かを判定している。なお、判定部36は、最新のプロットのみを抽出し、このプロットが穿刺対象領域R1内にあるか否かを判定するようにしてもよい。
図8は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う穿刺済みの穿刺対象領域の表示例を示す図である。判定部36により、穿刺針100の軌跡Lと穿刺対象領域R1とが交差していると判定された場合、重畳部331が、Bモード画像W2において、視覚情報を重畳して、穿刺対象領域R1の表示態様を変更する。重畳部331は、図8に示すように、穿刺対象領域R1の内部を塗り潰す視覚画像C1を重畳して、穿刺対象領域R1の表示態様を変更する。
図3に戻り、入力部37は、キーボード、マウス、トラックボール、タッチパネル等のユーザインタフェースを用いて実現され、各種情報の入力を受け付ける。入力部37は、受け付けた情報を制御部38に出力する。
制御部38は、超音波診断システム1全体を制御する。制御部38は、演算および制御機能を有するCPUや各種演算回路等を用いて実現される。制御部38は、記憶部39が記憶、格納する情報を記憶部39から読み出し、超音波観測装置3の作動方法に関連した各種演算処理を実行することによって超音波観測装置3を統括して制御する。なお、制御部38を信号処理部32等と共通のCPU等を用いて構成することも可能である。
また、制御部38は、判定部36の判定結果に基づいて、超音波画像(Bモード画像)における穿刺対象領域の表示態様を変更する表示制御部381を有する。表示制御部381は、判定部36によって穿刺対象領域と、穿刺針100の像の先端の軌跡とが交差していると判定された場合に、重畳部331に、穿刺対象領域の表示態様を変更する制御を行う。
記憶部39は、超音波診断システム1を動作させるための各種プログラム、および超音波診断システム1の動作に必要な各種パラメータ等を含むデータなどを記憶する。記憶部39は、判定部35が判定処理に用いる閾値を記憶する。また、記憶部39は、穿刺対象の領域を設定するための設定情報を記憶する領域設定情報記憶部391を有する。この設定情報は、二つの指示点を結ぶ線分を長軸とする楕円を設定するための情報であって、長軸に対する短軸の長さなどの情報を含む。なお、設定情報において、長軸と短軸との長さを同じとして、円をなす領域を形成する設定としてもよい。
また、記憶部39は、超音波診断システム1の作動方法を実行するための作動プログラムを含む各種プログラムを記憶する。作動プログラムは、ハードディスク、フラッシュメモリ、CD−ROM、DVD−ROM、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して広く流通させることも可能である。なお、上述した各種プログラムは、通信ネットワークを介してダウンロードすることによって取得することも可能である。ここでいう通信ネットワークは、例えば既存の公衆回線網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などによって実現されるものであり、有線、無線を問わない。
以上の構成を有する記憶部39は、各種プログラム等が予めインストールされたROM(Read Only Memory)、および各処理の演算パラメータやデータ等を記憶するRAM(Random Access Memory)等を用いて実現される。
図9は、本発明の実施の形態1に係る超音波観測装置が行う処理の概要を示すフローチャートであって、穿刺対象領域の設定、および穿刺済み領域の表示処理を説明するフローチャートである。まず、超音波観測装置3は、超音波内視鏡2から超音波振動子211aによる観測対象のエコー信号を受信する(ステップS101)。その後、画像処理部33は、受信したエコー信号に基づいて画像を生成する(ステップS102)。具体的に、画像処理部33は、送受信部31が受信し、信号処理部32によって信号処理が施された受信したBモード用受信データに基づいて、超音波画像であるBモード画像を生成する。制御部38は、生成されたBモード画像を表示装置5に表示する。
ステップS102に続くステップS103において、領域設定部34は、入力部37が受け付けた穿刺対象領域の設定指示、および予め設定されている設定条件に応じて、穿刺対象領域の設定を行う(領域設定ステップ)。領域設定部34は、例えば、図5に示すように、指示点PM1、PM2の入力に応じて、指示点PM1、PM2を結ぶ線分を長軸とする楕円の穿刺対象領域R1を設定する。この際、指示点PM1、PM2を結ぶ長さの計測は、設定されているモードの条件に応じて行われる。例えば、穿刺対象の領域設定と、計測処理との両方を行うモードに設定されている場合、領域設定部34が穿刺領域を設定する一方、制御部38(または図示しない演算部)が指示点PM1、PM2間の長さを計測する。また、穿刺対象の領域設定のみを行うモードに設定されている場合、指示点PM1、PM2は領域設定用に設定されるものであり、領域設定部34が、この指示点PM1、PM2に基づいて穿刺領域を設定する。
ステップS103に続くステップS104において、制御部38は、ユーザから入力部37を介して穿刺動作の開始指示が入力されたか否かを判断する。制御部38は、穿刺動作の開始指示が入力されていないと判断した場合(ステップS104:No)、開始指示の入力確認を繰り返す。なお、確認処理を開始してから所定の時間経過しても開始指示が入力されない場合、処理を終了するようにしてもよい。一方、制御部38は、穿刺動作の開始指示が入力されたと判断した場合(ステップS104:Yes)、ステップS105に移行する。
ステップS105において、送受信部31が、超音波内視鏡2から超音波振動子211aによる観測対象のエコー信号を受信する。この際、画像処理部33が、受信したエコー信号に基づいて画像を生成するようにしてもよい。
ステップS105に続くステップS106において、軌跡抽出部35は、Bモード画像に写っている穿刺針の像を検出し、検出した穿刺針の像の先端位置の超音波画像における座標を、穿刺針の軌跡の構成要素として抽出する(軌跡抽出ステップ)。
ステップS106に続くステップS107において、判定部35は、Bモード画像において、領域設定部34が設定した穿刺対象領域と、軌跡抽出部35が抽出した穿刺針の先端位置(軌跡)とが交差したか否かを判定する(判定ステップ)。判定部35は、穿刺対象領域と軌跡とが交差していないと判断した場合(ステップS107:No)、穿刺針100による対象組織への穿刺が行われていないと判定し、ステップS105に戻り、上述した処理を繰り返す。これに対し、判定部35は、穿刺対象領域と軌跡とが交差していると判断した場合(ステップS107:Yes)、ステップS108に移行する。
ステップS108において、表示制御部381が、重畳部331に対して、穿刺対象領域R1の表示態様を変更させる(表示制御ステップ)。重畳部331は、Bモード画像において、視覚情報を重畳して、穿刺対象領域R1の表示態様を変更する(例えば、図8参照)。
ステップS108に続くステップS109において、制御部38は、新たな穿刺開始指示が入力されたか否かを判断する。制御部38は、新たな穿刺動作の開始指示が入力されていないと判断した場合(ステップS109:No)、穿刺対象領域の設定、および穿刺済み領域の表示処理を終了し、通常のBモード画像の表示処理を行う。一方、制御部38は、新たな穿刺動作の開始指示、例えば、図4の組織M2を穿刺対象とする穿刺動作の開始指示が入力されたと判断した場合(ステップS109:Yes)、上述したステップS103と同様にして、領域設定部34に穿刺対象領域の設定を行わせた後、ステップS105に移行して、上述した処理を繰り返す。
以上説明した本発明の実施の形態1では、領域設定部34が、入力部37を介して設定された位置に基づいて、穿刺針100による穿刺対象領域をBモード画像上で設定し、軌跡抽出部35が、Bモード画像に写る穿刺針100の像を検出して、穿刺針の先端位置の軌跡を抽出し、判定部36が、穿刺対象領域と軌跡とがBモード画像において交差したか否かを判定することによって、穿刺針100が穿刺対象の組織を穿刺したか否かを判定するようにした。判定部36により穿刺針100が穿刺対象の組織を穿刺したことと判定されると、重畳部331が、この穿刺対象領域に視覚情報を重畳することによって、穿刺対象の組織が穿刺済みであることを表示するようにした。本実施の形態1によれば、Bモード画像において、穿刺針100の穿刺対象の組織への穿刺を判定し、穿刺済みとなった場合に表示態様を変更するようにしたので、穿刺針によって穿刺された組織を把握することができる。
なお、上述した実施の形態1において、視覚情報は、穿刺対象領域の塗り潰しのほか、穿刺対象領域内部の網掛け表示や、穿刺対象領域の輪郭強調を行うようにしてもよい。
(実施の形態1の変形例)
続いて、本発明の実施の形態1の変形例について説明する。図10は、本発明の実施の形態1の変形例に係る超音波観測装置が行う穿刺領域の設定を説明するための図である。上述した実施の形態1では、指示点の設定によって穿刺対象領域を設定するものとして説明したが、本変形例では、カーソルの軌跡によって穿刺対象領域を設定する。
例えば、穿刺対象領域を設定するモードが設定された場合、領域設定部34は、Bモード画像において、入力部37を介して操作されるカーソルの先端の軌跡に沿って穿刺対象領域を設定する。具体的に、領域設定部34は、図10に示すBモード画像W14において、カーソルCTの先端の軌跡に沿って穿刺対象領域R2を設定する。図10の場合、穿刺対象領域R2は、組織M1を穿刺対象とする穿刺対象領域として設定される。
本変形例においても、上述した実施の形態1と同様に、Bモード画像において、穿刺針100の穿刺対象の組織への穿刺を判定し、穿刺済みとなった場合に表示態様を変更する。これにより、穿刺針によって穿刺された組織を把握することができる。
上述した実施の形態1や変形例のほか、エッジ検出などを用いてBモード画像における組織の像の輪郭抽出を行うことによって、穿刺対象領域の設定を、ユーザが入力することなく自動で行うようにしてもよい。
(実施の形態2)
続いて、本発明の実施の形態2について説明する。図11は、本発明の実施の形態2に係る超音波観測装置の構成例を示すブロック図である。図12は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断システムが備えるセンサ部の構成例を示す模式図である。
本実施の形態2に係る超音波診断システムは、上述した超音波診断システム1の超音波観測装置3に代えて超音波観測装置3Aを備えるとともに、センサ部10をさらに備える。超音波観測装置3Aは、上述した超音波観測装置3の構成に加えて、位置算出部40を備える。その他の構成は、超音波診断システム1と同様である。以下、センサ部10および位置算出部40に係る構成について説明する。本実施の形態2に係るBモード画像は、三次元空間を表す直交座標において、輝度に応じた明るさを有する点を配列した三次元画像である。以下、実施の形態2では、超音波振動子211aが、当該超音波振動子の走査方向に沿って圧電素子が一列に配列している1Dアレイであるものとして説明するが、走査方向(1Dアレイにおける圧電素子の配列方向)と略直交する方向(エレベーション方向)に複数の圧電素子が配列される1.25Dアレイや1.5Dアレイ、1.75Dアレイなどであっても適用できる。
センサ部10は、被検体Hに対する超音波振動子211aの相対的な位置関係を表す相対位置情報を取得する位置情報取得部として機能する。センサ部10は、被検体Hの位置や姿勢を取得する被検体位置情報取得部101と、超音波振動子211aの位置や姿勢を取得する振動子位置情報取得部102と、を有する。
図12に示すように、被検体位置情報取得部101は、例えば、2台の光学カメラ101aと、被検体Hの体表に装着された基準マーカ101bとによって構成される。基準マーカ101bとしては、例えば、目立つ色で彩色されたカラーボールやカラー円盤等、光学カメラ101aで写した画像内において容易に検出可能な物体が用いられる。基準マーカ101bは、被検体Hの体表の所定の少なくとも3か所に配置される。2台の光学カメラ101aは、これらの基準マーカ101bが各視野内に入り、且つ、互いに異なる方向からこれらの基準マーカ101bを撮像可能な位置に配置されている。
各光学カメラ101aは、基準マーカ101bを撮像することにより生成した画像データを出力する。これに応じて、位置算出部40は、基準マーカ101bが写った2つの画像の各々から基準マーカ101bの位置を検出し、公知のステレオビジョンの手法により各基準マーカ101bの位置を測定する。それによって得られた少なくとも3つの基準マーカ101bの位置情報を、当該検査における被検体Hの位置情報(基準位置情報)として記憶部39に記憶させる。
なお、被検体位置情報取得部101の構成は、上述した光学カメラ101a及び基準マーカ101bからなる構成に限定されない。例えば、磁石からなる少なくとも3つの基準マーカと、これらの基準マーカから発生する磁界を互いに異なる位置において検出する複数の磁気センサとによって被検体位置情報取得部101を構成しても良い。
振動子位置情報取得部102は、超音波振動子211aに設けられたマーカ部(図示略)に応じて構成される。例えばマーカ部が永久磁石やコイルによって形成される場合、振動子位置情報取得部102は、複数の磁気センサによって構成される。この場合、振動子位置情報取得部102は、マーカ部から発生した磁界を検出し、該磁界の強度を表す検出信号を出力する。これに応じて、位置算出部40は、マーカ部の位置座標を算出する。さらに、位置算出部40は、基準位置情報をもとに、マーカ部の位置座標を相対位置座標に変換し、その時点における超音波振動子211aの相対位置情報として出力する。
このようなセンサ部10と、上述した位置算出部40とが、被検体Hに対する超音波振動子211aの相対的な位置を表す相対位置情報を取得する相対位置情報取得手段を構成する。
位置算出部40は、被検体位置情報取得部101から出力された情報に基づいて被検体Hの位置座標を算出し、基準位置情報として記憶部39に記憶させると共に、振動子位置情報取得部102から出力された情報に基づいて超音波振動子211aの位置座標を算出し、さらに、基準位置情報をもとに超音波振動子211aの位置座標を被検体Hに対する相対位置座標に変換する。そして、この相対位置座標を、観測点の位置情報として記憶部39に記憶させる。
図13は、本発明の実施の形態2に係る超音波診断システムにおける穿刺針の穿刺空間を説明する図である。被検体Hにおいて、挿入部21(超音波振動子211a)を三次元的に操作することによって、図13に示す三次元空間を超音波により走査し、この三次元空間を描出した三次元画像SPに組織の像(以下、組織像ともいう)M11、M12、M13が写っているとする。図13に示す三次元画像SPは、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を有する直交座標系で表される。本実施の形態2では、Z軸が、被検体Hの体腔表面からの深さ方向に相当する。
図14は、本発明の実施の形態2に係る三次元画像の構造について説明する図である。超音波振動子211aにより走査される領域は、上述した三次元空間をスライスした領域となる。このため、図13に示す三次元画像SPは、位置関係が互いに対応付いた複数のスライス画像(スライス画像G1、G2、G3、・・・)を座標変換し、補間処理を施したものとなる。各スライス画像は、上述した位置算出部40によって算出された位置座標によって、互いに対応付けられている。画像処理部33は、これらのスライス画像をもとに、三次元画像SPを生成する。
本実施の形態2において、領域設定部34は、入力部37を介して、一つのスライス画像における組織像が選択された場合、他のスライス画像において、その選択された組織像に対応付けられている領域すべてが選択される。例えば、スライス画像G1に写る組織像M111が選択された場合、スライス画像G2、G3にそれぞれ写る組織像M112、M113が、組織像M111と対応付けられていれば、組織像M111とともに、組織像M112、M113が、穿刺対象領域として選択される。ここで、組織像M111、M112、M113は、例えば、組織像M11の像を構成する部分的な組織像である。ユーザにより直接的に選択されていない組織像M112、M113の領域は、公知のエッジ検出等によって領域が設定される。
この際、組織像M11、M12、M13のうち、三次元画像SP内において、閉塞した領域を形成する組織像が、穿刺対象領域として選択される。例えば、図13に示す三次元画像SPでは、組織像M11、M12が閉塞した領域を形成する一方、組織像M13は、三次元画像SPの外縁を含んでおり、閉塞した領域となっていない。領域設定部34は、スライス画像において、組織像M13の部分的な組織像が選択された場合、組織像M13の領域について、穿刺対象領域としての設定は行わない。
穿刺対象領域の設定、および穿刺済み領域の表示処理については、図9に示すフローチャートと同様の流れで行われる。例えば、ステップS103の穿刺対象領域の設定処理では、入力部37を介してスライス画像の組織像への選択指示があった場合に、領域設定部34が、この組織像と、対応する他のスライス画像の組織像とを抽出し、抽出した組織像の集合を穿刺対象領域に設定する。また、ステップS106の穿刺針100の先端の軌跡抽出処理では、軌跡抽出部35が、複数のスライス画像に写る穿刺針100の像に基づいて、先端位置(先端が写るスライス画像における位置)を検出する。その後のステップS107において、判定部35は、Bモード画像において、領域設定部34が設定した穿刺対象領域(スライス画像において設定される領域のいずれか)と、軌跡抽出部35が抽出した穿刺針の先端位置(軌跡)とが交差したか否かを判定する。ステップS108の重畳処理では、重畳部331が、穿刺対象領域の内部を塗り潰すようにしてもよいし、表面を強調、または網掛け表示するようにしてもよい。
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、超音波画像が三次元画像の場合でも、上述した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、上述した実施の形態2では、被検体Hに対して組織の位置を対応付けるようにしているため、挿入部21の操作によって、穿刺済みの組織が一旦Bモード画像上から消え、再度Bモード画像に写った場合でも、その組織が穿刺済みであることを表示することができ、無駄な重複穿刺動作を回避することができる。
なお、本実施の形態2において、超音波振動子211aの相対位置情報の生成は、センサ部10に限らず、例えば、被検体Hに、相対的な位置が既知の複数の受信アンテナを装着し、各受信アンテナに超音波振動子211aが発した無線信号を受信させ、位置算出部40が、その受信強度に基づいて超音波振動子211aの相対位置情報を算出するようにしてもよい。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。例えば、観測対象が生体組織であることを例に説明したが、材料の特性を観測する工業用の内視鏡であっても適用できる。本発明にかかる超音波観測装置は、体内、体外を問わず適用可能である。また、超音波のほか、赤外線などを照射して観測対象の信号を送受信するものであってもよい。
なお、上述した実施の形態1、2において、超音波観測装置が、各機能を有する回路同士をバスで接続することによって構成してもよいし、一部の機能が他の機能の回路構造に内蔵されるように構成してもよい。
また、本実施の形態では、超音波プローブとしてライトガイド等の光学系を有する超音波内視鏡を用いて説明したが、超音波内視鏡に限らず、撮像光学系および撮像素子を有しない超音波プローブであってもよい。さらに、超音波プローブとして、光学系のない細径の超音波ミニチュアプローブを適用してもよい。超音波ミニチュアプローブは、通常、胆道、胆管、膵管、気管、気管支、尿道、尿管へ挿入され、その周囲臓器(膵臓、肺、前立腺、膀胱、リンパ節等)を観察する際に用いられる。
また、超音波プローブとして、被検体の体表から超音波を照射する体外式超音波プローブを適用してもよい。体外式超音波プローブは、通常、腹部臓器(肝臓、胆嚢、膀胱)、乳房(特に乳腺)、甲状腺を観察する際に体表に直接接触させて用いられる。
また、超音波振動子は、リニア型の振動子でもラジアル型の振動子でもコンベックス型の振動子でも構わない。超音波振動子がリニア型の振動子である場合、その走査領域は矩形(長方形、正方形)をなし、超音波振動子がラジアル型の振動子やコンベックス型の振動子である場合、その走査領域は扇形や円環状をなす。
このように、本発明は、特許請求の範囲に記載した技術的思想を逸脱しない範囲内において、様々な実施の形態を含みうるものである。
1 超音波診断システム
2 超音波内視鏡
3、3A 超音波観測装置
4 CCU
5 表示装置
6 光源装置
10 センサ部
21 挿入部
31 送受信部
32 信号処理部
33 画像処理部
34 領域設定部
35 軌跡抽出部
36 判定部
37 入力部
38 制御部
39 記憶部
40 位置算出部
100 穿刺針
211 先端部
211a 超音波振動子

Claims (10)

  1. 観測対象へ超音波を送信し、該観測対象で反射された超音波を受信する超音波振動子から受信した超音波信号に基づく超音波画像を生成する超音波観測装置であって、
    前記超音波画像において穿刺針による穿刺対象の領域を設定する領域設定部と、
    前記超音波画像における前記穿刺針の像に基づいて、該穿刺針の像の先端位置を検出する先端位置検出部と、
    前記先端位置検出部が検出した前記穿刺針の像の先端位置が、前記領域設定部が設定した前記穿刺対象の領域内に位置しているか否かを判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更する表示制御部と、
    を備えることを特徴とする超音波観測装置。
  2. 前記表示制御部は、前記判定部により前記穿刺対象の像の先端位置が、前記穿刺対象の領域内に位置していると判定された場合に、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波観測装置。
  3. 前記判定部は、前記超音波画像を形成する座標空間において、前記穿刺針の像の先端位置の座標が、前記穿刺対象の領域の外縁または内部に位置している場合に、前記穿刺対象の像の先端位置が前記穿刺対象の領域内に位置していると判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波観測装置。
  4. 前記領域設定部は、前記超音波画像に写る組織の像を計測するための二つの端点が設定された場合に、その二つの端点を含む予め設定された形状の領域を前記穿刺対象の領域に設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波観測装置。
  5. 前記領域設定部は、前記超音波画像上で操作されるカーソルの軌跡に基づいて前記穿刺対象の領域に設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波観測装置。
  6. 前記超音波画像は、三次元空間を表す直交座標系により表現される三次元画像であり、
    前記観測対象に対する前記超音波振動子の位置情報を検出するセンサ部、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波観測装置。
  7. 前記穿刺対象の領域は、前記三次元空間において、閉塞した領域である
    ことを特徴とする請求項6に記載の超音波観測装置。
  8. 前記超音波画像は、二次元空間を表す直交座標系で表現される複数のスライス画像により構成され、
    各スライス画像は、前記三次元空間の直交座標系に関連付けられている
    ことを特徴とする請求項6に記載の超音波観測装置。
  9. 超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波観測装置の作動方法であって、
    領域設定部が、前記超音波画像において穿刺針による穿刺対象の領域を設定する領域設定ステップと、
    先端位置検出部が、前記超音波画像における前記穿刺針の像に基づいて、該穿刺針の像の先端位置を検出する先端位置検出ステップと、
    判定部が、前記先端位置検出ステップで検出された前記穿刺針の像の先端位置が、前記領域設定ステップで設定された前記穿刺対象の領域内に位置しているか否かを判定する判定ステップと、
    表示制御部が、前記判定ステップによる判定結果に基づいて、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更する表示制御ステップと、
    を含むことを特徴とする超音波観測装置の作動方法。
  10. 超音波信号に基づいて超音波画像を生成する超音波観測装置の作動プログラムであって、
    領域設定部が、前記超音波画像において穿刺針による穿刺対象の領域を設定する領域設定手順と、
    先端位置検出部が、前記超音波画像における前記穿刺針の像に基づいて、該穿刺針の像の先端位置を検出する先端位置検出手順と、
    判定部が、前記先端位置検出手順で検出された前記穿刺針の像の先端位置が、前記領域設定手順で設定された前記穿刺対象の領域内に位置しているか否かを判定する判定手順と、
    表示制御部が、前記判定手順による判定結果に基づいて、前記超音波画像における前記穿刺対象の領域の表示態様を変更する表示制御手順と、
    を前記超音波観測装置に実行させることを特徴とする超音波観測装置の作動プログラム。
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