JP2020042230A - 画像投射装置およびその制御方法 - Google Patents

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亀井 正文
Masabumi Kamei
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Abstract

【課題】色度の変動を抑制する。【解決手段】CPU101は、各光源(LED121、119、117)に供給する制御電流を設定し、該設定した制御電流で前記各光源を制御する。CPU101は、R−LED121の点灯開始時には、目標電流より小さい値をR−LED121に供給する制御電流として設定すると共に、制御電流が目標電流に到達するまで制御電流を徐々に大きくする。【選択図】図12

Description

本発明は、光量制御が可能なプロジェクタ装置等の画像投射装置およびその制御方法に関する。
従来、光量制御が可能な画像投射装置が知られている。例えば、画像投射装置としてのプロジェクタ装置には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3つのLED光源が用いられる。赤色、緑色、青色の各LED光源を、以下、各色のアルファベットの頭文字を用い、R−LED、G−LED、B−LEDと記す。これらの各LED光源は、周囲の温度変化に対する光量変化が色毎に異なる。
特開2007−96113号公報
そのため、各LED光源に点灯当初から一定の制御電流を供給した場合、各LED光源の昇温に起因して光量が色ごとに変化し、その結果、温度が安定するまで色度が変動するという問題があった。なお、特許文献1には、各LED光源に固有の情報を格納した記憶装置を具備し、固有の情報に基づいて決定した駆動条件で各LED光源の駆動制御を行う装置が提案されている。
本発明は、色度の変動を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、色ごとの光源を有する光源ユニットと、前記光源ユニットの前記各光源から発せられた光から画像を形成する形成手段と、前記形成手段により形成された画像を投射する投射手段と、前記光源ユニットの前記各光源に供給する制御電流を設定し、該設定した制御電流で前記各光源を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記色ごとの光源のうち少なくとも1つである対象光源の点灯開始時には、目標電流より小さい値を前記対象光源に供給する制御電流として設定すると共に、前記制御電流が前記目標電流に到達するまで、前記制御電流を徐々に大きくすることを特徴とする。
本発明によれば、色度の変動を抑制することができる。
プロジェクタ装置の概略ブロック図である。 各LEDの温度特性を示す図である。 光学ユニット構成を示す図である。 光量制御部のブロック図である。 各LEDに供給される点灯制御信号(制御電流)の一例を示す図である。 定電流制御回路の概略構成を示す図である。 各LEDの温度特性と制御電流の関係を示す図、R−LEDの放熱構造を示す図である。 色度の時間変化を示す図である。 XYZ表色系色度図である。 R−LEDに供給する制御電流曲線の例、電流制御の違いによる温度変化の推移、色度xの推移を示す図である。 制御信号とR−LEDの制御電流曲線の一例とを示す図である。 光量制御処理のフローチャートである。 R−LEDに供給する制御電流曲線の例を示す図である。 光量制御処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像投射装置としてのプロジェクタ装置の概略ブロック図である。このプロジェクタ装置100は、プロジェクタ装置100の全体を制御するCPU101を有する。プロジェクタ制御部102はCPU101と接続され、CPU101からの指示によって、接続されている各部を制御する。
プロジェクタ装置100は動作設定を行うための操作パネル105を有する。操作パネル105は、例えばLCD(液晶)表示パネルやEL(自発光)パネル等で構成される。操作パネル105によって入力された情報は、プロジェクタ制御部102によって処理され、制御に反映される。CPU101は、ROM103に格納された制御プログラムをRAM104に展開し、当該制御プログラムに応じた操作パネル105の表示設定やプロジェクタ制御部102に入力された各種情報に対する処理制御を実行する。
プロジェクタ制御部102には、R電流制御部120、G電流制御部118、B電流制御部116が接続されている。R電流制御部120、G電流制御部118、B電流制御部116にはそれぞれ、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3つのLED光源が接続される。これら赤色、緑色、青色の各LED光源を個別に特定するときは、以下、各色のアルファベットの頭文字を用い、R−LED121、G−LED119、B−LED117と記す。LED冷却部122は、LED121、119、117の温度上昇を抑制するための放熱用のファン(FAN)である。
プロジェクタ装置100は、画像や音声を入力するための、画像入力I/F106と音声入力I/F111とを有する。不図示の外部装置(DVDプレーヤやビデオカメラ等)から画像入力I/F106を通じて入力された画像信号は、画像信号処理部107により、ホワイトバランス、入力γ特性、カラーバランス等の処理を施され、プロジェクタ装置100に最適化される。画像信号は、画像信号処理部107によって信号処理が施された後、画像変換部108によって、DMD素子110の画角に合うように画角変換が施される。DMD素子110は、TI(Texas Instruments)社が提案するDLPチップ(登録商標)である。DMD素子110は、電気制御によって電気信号を光信号に高速で効率よく変換可能なデジタル・マイクロミラー・デバイス(Digital Micromirror Device)である。即ち、DMD素子110は、デジタルライトプロセッシング(Digital Light Processing)方式により再生映像を形成する素子である。DMD素子110は、LED121、119、117から同期出力される照射光を、後述する投影レンズ311(図3、図4)に向けて反射させることで画像を投影可能としている。
DMD駆動部109は、DMD素子110の個々のミラー動作を制御する。DMD駆動部109は、LED121、119、117の各々の発光量を制御すべく、プロジェクタ制御部102を介してR電流制御部120、G電流制御部118、B電流制御部116に供給すべき電流値を設定する。不図示の外部装置(DVDプレーヤやビデオカメラ等)から音声入力I/F111を通じて入力された音声信号は、音声出力部112でS/N比が改善され、さらに増幅される。増幅された信号は、音声切替部114を介して内部スピーカ115に出力されるか、若しくは、音声出力I/F113を介して不図示の外部スピーカに出力される。
プロジェクタ装置100は、サーミスタ1101を有する。サーミスタ1101はプロジェクタ装置100の内部温度(機内温度)、若しくは、LED121、119、117からなる光源ユニット301の温度を測定する。なお、サーミスタ1101はLED121、119、117の個々の温度を検出できる構成であってもよい。なお、サーミスタ1101は第2の実施の形態で用いられるが、本実施の形態で設けることは必須でない。
図2(a)、(b)、(c)は、LED121、119、117の温度特性を示す図である。LED121、119、117として選定されるLEDは、大電流制御が可能ないわゆるパワーLEDである。図2(a)は、R−LED121の温度特性を示し、縦軸204に、R−LED121の温度が約25°のときの光量202を1と規定した場合のR光量比をとり、横軸205にR−LED121の温度をとっている。曲線201は、R−LED121に供給される制御電流の値が一定であるとして、温度変化に伴うR光量比の変動特性をプロットした曲線である。収束線203は、R−LED121を不図示の放熱部にセットした状態における温度上昇が収束する温度(温度収束点)を示している。
図2(b)は、G−LED119の温度特性を示し、縦軸209に、G−LED119の温度が約25°のときの光量207を1と規定した場合のG光量比をとり、横軸210にG−LED119の温度をとっている。曲線206は、G−LED119に供給される制御電流の値が一定であるとして、温度変化に伴うG光量比の変動特性をプロットした曲線である。収束線208は、G−LED119を不図示の放熱部にセットした状態における温度上昇が収束する温度(温度収束点)を示している。
図2(c)は、B−LED117の温度特性を示し、縦軸214に、B−LED117の温度が約25°のときの光量212を1と規定した場合のB光量比をとり、横軸215にB−LED117の温度をとっている。曲線211は、B−LED117に供給される制御電流の値が一定であるとして、温度変化に伴うB光量比の変動特性をプロットした曲線である。収束線213は、B−LED117を不図示の放熱部にセットした状態における温度上昇が収束する温度(温度収束点)を示している。
各LEDの温度変化に伴うR光量比の変動率(図2(a))は、G光量比、B光量比の変動率に比べると大きい。R−LED121の点灯開始からR−LED121の温度が安定するまでの間に数10%の光量低下が生じ、色度変化も大きなものとなる。特に、R−LED121の光量変動は、色を数値化する際に一般的に用いられているXYZ(Yxy)表色系(Y:反射率(明度)、xy:色度)におけるx軸の数値に影響を及ぼす(詳細は図9で説明する)。従って、温度変化に伴う色度変動を抑制する上ではR光量比の変動を少なくすることが効果的である。
図3は、プロジェクタ装置100の光学ユニット構成を示す図である。光学ユニットは複数の光学素子を有する。光源ユニット301は、LED121、119、117からなる。光源ユニット301からの光は、コンデンサレンズ(Condenser Lens)302を介してフライアイレンズ(Fly Eye Lens)303に導光される。フライアイレンズ303は複数枚の縦横マトリクス状に配列したレンズ体からなり、光源が点光源として扱える程度に小さい場合には多数の点光源に変換し、照射面を均一な照度分布にする際に用いられるレンズである。
フライアイレンズ303を介した光は再度、コンデンサレンズ304を介してプリズムレンズ(Prism Lens)305に導光される。コンデンサレンズ304は、球面収差や色収差を補正し照射光を照射対象物に有効的に集光するための複数枚のレンズで構成される。プリズムレンズ305における面306には鏡面状にアルミ蒸着加工が施されている。
コンデンサレンズ304を透過した、光源ユニット301からの照射光307は、プリズムレンズ305、308を介してDMD素子110に導光される。DMD駆動部109(図1)によってDMD素子110の個々のミラーが投影レンズ311側に反射しない方向に傾けられた時、照射光307は、DMD素子110のOFF光309として反射する。OFF光309が到達する位置に不図示の光吸収材が配置される。一方、照射光307のうち、DMD素子110によって投影レンズ311側に反射する光は、DMD素子110のON(オン)光310としてプリズムレンズ308を通過する。プリズムレンズ308を通過したON光310は、左右反転した鏡像として投影レンズ311に導光され、スクリーン312に投影光313として照射される。
図4は、光量制御部のブロック図である。図4において、図1や図3で説明したものと同じ構成要素には同じ符号が付してある。画像入力I/F106から入力された画像信号401および同期信号は、画像信号処理部107とプロジェクタ制御部102とに入力される。なお、画像信号401の有無に関わらず、プロジェクタ装置100を使用する際には、プロジェクタ制御部102は、光源ユニット301のLED121、119、117の点灯制御を行う。そして、光源ユニット301の光量が、プロジェクタ装置100として画像信号401を投影可能な光量に達すると、プロジェクタ制御部102は、DMD駆動部109の制御を開始する。すると、光源ユニット301からの照射光はレンズユニット(レンズ302、303、304、305、308)を介してDMD素子110に照射され、DMD素子110のON光が投影レンズ311を介してスクリーン312に画像として投影(投射)される。DMD素子110は、光源ユニット301から発せられた光から画像を形成する形成手段に該当する。投影レンズ311は、形成された画像を投射する投射手段に該当する。
プロジェクタ制御部102は、R電流制御部120、G電流制御部118、B電流制御部116に制御電流を設定する。R電流制御部120、G電流制御部118、B電流制御部116は、各々設定された制御電流をLED121、119、117に供給する。
図5は、LED121、119、117に供給される点灯制御信号(制御電流)の一例を示す図である。R−LED121の制御信号501においては、点灯区間505と消灯区間506とが交互に訪れる。G−LED119の制御信号502においては、点灯区間508と消灯区間507とが交互に訪れる。B−LED117の制御信号503においては、点灯区間511と消灯区間510とが交互に訪れる。図5の例では、LED121、119、117の点灯制御周期tは1/60秒である。
図6は、LED121、119、117に制御電流を供給する定電流制御回路の概略構成を示す図である。図6では代表としてR−LED121に関する定電流制御回路を示す。G−LED119、B−LED117に関する定電流制御回路は、図示を省略するが、図6に示すものと同様に構成される。R電流制御部120は、D/Aコンバータ602およびPWM制御回路601を有する。
R電流制御部120は、プロジェクタ制御部102からの指示に基づきD/Aコンバータ602を用いてオペアンプ(AMP)603の入力端子604(+)のVref電圧を制御する。オペアンプの性質上、他方の入力端子(−)もVref電圧となるため、電源(Vcc)607によってR−LED121に供給される電流(Io)611は、抵抗(Rs)610と接続点606の電圧Vrefとから決まる。この定電流制御回路は、FET609、ゲート抵抗(Rb)605の不帰還回路を含め、一般的な電流吸い込みタイプの定電流回路となる。R−LED121の点灯制御信号に従って光源のON/OFF制御が行われる。従って、R電流制御部120は、PWM制御回路601によって生成された制御信号501をFET608のON/OFF制御信号として用いることで、R−LED121の点灯、消灯を制御する。
図7(a)、(b)、(c)は、それぞれ、LED121、119、117の温度特性と制御電流の関係を示す図である。図7(d)は、R−LED121の放熱構造を示す図である。図7(d)では代表してR−LED121の放熱構造を示すが、G−LED119、B−LED117の放熱構造も図7(d)に示すものと同様である。図7(a)〜(c)において、横軸と左側の縦軸は図2(a)〜(c)のものと同じである。
図7(d)に示すように、大電流制御が可能なパワーLEDの自己発熱を抑制するために、大きな放熱用ヒートシンク713にR−LED121が取り付けられ、LED冷却部122によって冷却が行われる。このような放熱構造であるため、時間経過に伴い、LED121、119、117の温度は各々、収束線203、208、213で示す、発熱と放熱のバランスが取れた温度で一定となる。
図7(a)では、R−LED121の温度特性に第1曲線702が追記されている。第1曲線702は、色度変動が無く安定した光量を得るための理想の制御電流をプロットして得られた曲線である。右側の縦軸701は、R−LED121の第1曲線702に対応した軸であり、温度がほぼ一定となる収束線203と曲線201との交点703を1とした場合の電流比を示している。図7(a)から、R−LED121の温度が約25°のときの光量202に対応する制御電流の値は値704であることがわかる。
同様に、図7(b)では、G−LED119の温度特性に第2曲線706が追記されている。第2曲線706は、色度変動が無く安定した光量を得るための理想の制御電流をプロットして得られた曲線である。右側の縦軸705は、第2曲線706に対応した軸であり、収束線208と曲線206との交点707を1とした場合の電流比を示している。図7(b)から、G−LED119の温度が約25°のときの光量207に対応する制御電流の値は値708であることがわかる。
同様に、図7(c)では、B−LED117の温度特性に第3曲線710が追記されている。第3曲線710は、色度変動が無く安定した光量を得るための理想の制御電流をプロットして得られた曲線である。右側の縦軸709は、第3曲線710に対応した軸であり、収束線213と曲線211との交点711を1とした場合の電流比を示している。図7(c)から、B−LED117の温度が約25°のときの光量212に対応する制御電流の値は値712であることがわかる。
図8(a)、(b)は、色度x、色度yの時間変化を示す図である。図8(a)では縦軸に色度x、横軸に時間(単位はmin)をとる。図8(b)では縦軸に色度y、横軸に時間(単位はmin)をとる。
図8(a)において、曲線803は、色度調整(補正処理)をしない場合の色度xの変化を示す。図8(b)において、曲線807は、色度調整(補正処理)をしない場合の色度yの変化を示す。色度調整を実施しない場合、色度x、y共に、点灯開始から17分程経過した時点での変動は0.002〜0.003程度である。この変化量は、数値の上では小さいが、特に色度xに関しては見た目にわかる程度の変化量となるため、色度変動のない投影光を得る上では色度の変動が小さくなるような光量制御を行う必要がある。
XYZ表色系は、RGB表色系、即ち赤(RED:R)、緑(GREEN:G)、青(BLUE:B)の3原色の加法混色で全ての色が表現されることを前提としたにも拘らず、3原色の混色で等色できない色が存在したために作り出された表色系である。X、Y、Zは3刺激値と呼ばれ、R、G、Bから換算できる。以下に換算式(1)(2)(3)を示す。
X=2.7689R+1.7517G+1.1302B・・・(1)
Y=R+4.5907G+0.0601B・・・(2)
Z=0.0565G+5.5943B・・・(3)
これらの換算式で求められる3刺激値は実際にある色では無いが、意味合いとしては次のように表現され用いられている。「X」は赤の量であり、明度を持たない。「Y」は緑の量であり、唯一明度を持つ。「Z」は青の量であり、明度を持たない。XYZ表色系とXYZ(Yxy)表色系とは表記の仕方が異なるが同じものである。X、Y、Zをグラフ化すると3軸で表記することになり直感的に解り難いことから2軸表記が可能なY、x、y表記が考案され、一般的に使用されている。上述した3刺激値は以下の式(4)(5)(6)(7)によりx、y、zに変換される。
x=X/(X+Y+Z)・・・(4)
y=Y/(X+Y+Z)・・・(5)
z=Z/(X+Y+Z)・・・(6)
x+y+z=1・・・(7)
これらの式により、x、yが決まれば必然的にzの値は定まる。しかし、この表記では、X=Y=Z=1のときと、X=Y=Z=10のときとでx,y,zが同じになるという問題があるため、X、Y、Zの内の1つを明示して色を特定するルールが定められている。従って、明度を示すYとx,yで示す色度とを用いたYxy表色系が一般的に用いられている。
図9は、XYZ表色系色度図である。この色度図は、3刺激値を基にXYZ表色系で求まる色を表記したものである。図9において、横軸にx、縦軸にyをとっている。この色度図において、「視感反射率(明度):Y」は一定として表記されており、xの値が大きいと赤みが大きくなり、yの値が大きくなると縁みが大きくなり、zの値が大きいと青みが大きくなる。スペクトル軌跡916と純紫軌跡917とで囲まれた領域が色相と呼ばれる。スペクトル軌跡916には380nm(青)から、700〜780nm(赤)までスペクトルとして存在する色がプロットされている。純紫軌跡917はスペクトルでは存在しない色で、スペクトルの混色によって作ることのできる色を示す。色度図において、領域913がRED、領域914がGREEN、領域915がBLUEであり、x、y、zが0.33となる座標918が白色点である。
図10(a)は、R−LED121に供給する制御電流曲線の例を示す図である。図縦軸に制御電流、横軸に時間(min)をとっている。本実施の形態では、供給する制御電流を目標電流より小さい値から徐々に大きくしていく対象光源を、R−LED121であるとする。CPU101は、R−LED121の点灯開始時には、目標電流より小さい値をR−LED121に供給する制御電流(初期制御電流)として設定すると共に、目標電流に到達するまで制御電流を徐々に大きくする。ここで、目標電流は、対象光源の温度上昇が収束した以降に供給する一定の値である。R−LED121の温度が収束線203(図7(a))で収束した以降、R−LED121には16Aという値の制御電流が定電流制御にて供給される。従って、目標電流は16Aである。
通常(従来)のR−LED121の点灯制御においては、点線903で示すように、R−LED121に定電流制御で供給される16Aまで一気に電流を立ち上げ、電流値が変動しないように制御される。これに対し、本実施の形態では、CPU101は、R−LED121の点灯開始時に供給する制御電流(初期制御電流)として、目標電流(16A)より小さい値(例えば、約10A)を設定する。それと共に、CPU101は、用いる制御情報として制御電流曲線904(詳細は図11で説明する)を設定する。そしてCPU101は、制御電流曲線904に従い、R−LED121に供給する制御電流を、初期制御電流から収束線203に向けて少しずつ増やしていく。従って、供給される制御電流は目標電流に向けて徐々に大きくなる。なお、制御電流曲線904の例では、制御電流の変化度合いは時間経過とともに徐々に小さくなる。
図10(b)は、R−LED121への電流制御の違いによるR−LED121の温度変化の推移を示す図である。縦軸にR−LED121の温度、横軸に時間(min)をとっている。通常のR−LED121の点灯制御(点線903)で制御電流を供給した場合、R−LED121の温度変化は点線907で示すようになる。R−LED121の温度は、点灯当初は発熱により急激に上昇するが、収束温度(収束線203)の80%程度の温度を超えると収束温度に向けて緩やかに収束する。これに対し、本実施の形態では、制御電流曲線904に従ってR−LED121の制御電流を供給した場合、R−LED121の温度変化は実線908で示すようになる。実線908では、R−LED121の温度の初期の上昇は点線907に比べて緩やかとなり、収束温度に向けてさらに緩やかに上昇していくのがわかる。このように制御する理由は、図10(c)で説明するように色度変化を小さくするためである。
図10(c)は、R−LED121への電流制御の違いによる色度xの推移を示す図である。縦軸に色度x、横軸に時間(min)をとっている。通常のR−LED121の点灯制御(点線903)で制御電流を供給した場合、色度xは、点線911で示すようになる(図8(a)の曲線803に相当する)。これに対し、本実施の形態では、制御電流曲線904に従ってR−LED121の制御電流を供給すると、色度xは実線912で示すようになる。
点灯時にはR−LED121の温度が低いことが多い。R−LED121は温度変化が大きいと光量変化度合いも大きくなる。そのため、通常のR−LED121の点灯制御(点線903)で制御電流を供給した場合、点線911で示すように、点灯開始時に一気に大きな制御電流が供給されるのでR−LED121の光量は多くなる。しかし、直ぐにR−LED121の温度が上昇することで光量が急激に低下し、色度xが大きく変動してしまう。
一方、本実施の形態では、制御電流曲線904に従ってR−LED121の制御電流を供給することで、実線912で示すように、点線911に比べれば色度xの変動は小さくなる。すなわち、R−LED121は自己発熱に伴い光量低下を伴うものであり、制御電流が大きくなれば自己発熱も上昇する。制御電流曲線904に従って電流を供給することで、R−LED121の温度上昇と光量変動のバランスを取った制御が可能となる。従って、点灯開始からのR−LED121の温度が収束温度(収束線203)に到達するまでの間における、色度xの変動を小さくすることが可能となる。
図11は、制御信号501とR−LED121の制御電流曲線904の一例とを示す図である。横軸に時間(min)をとり、縦軸に制御電流(A)をとっている。制御電流曲線904は予め電流制御テーブルとしてROM103に格納されている。この電流制御テーブルでは、時刻と電流値とが時刻ごとに対応付けられている。例えば、(時刻、電流値)として、(0、10)、(0.2、10.5) 、(0.5、11)・・・(20、16)が対応付けられている。初期制御電流には、時刻0に対応する電流値が該当する。
各時刻において、対応する電流値を制御電流として設定すると、制御電流曲線904に従った電流が供給される。なお、厳密には、制御信号501に同期して、定電流制御回路(図6)によって、R−LED121に供給される制御電流は、ON/OFF制御の繰り返しにより少しずつ増加するように制御される。制御電流波形は、電流波形1003に示すようなパルス状の波形となる。なお、点灯制御周期tは1/60秒であるとしたが、実際の電流制御では20分程度の時間をかけて電流値を徐々に増やしていく。従って、1/60秒を電流値変更の1サイクルとして制御を行うことは必須でない。例えば、600サイクルといった複数サイクル毎、あるいは10秒といった所定時間毎に電流値を段階的に増やす制御であってもよい。従って、制御電流曲線904は段階的に増加していく曲線となってもよい。
なお、対象光源であるR−LED121の温度上昇が収束する以前に制御電流が目標電流に到達するように、制御曲線を設定するのが望ましいが、温度上昇が収束する時点と制御電流が目標電流に到達する時点とが一致することは必須でない。また、R−LED121の点灯開始時には制御電流の変更間隔を長めに設定し、R−LED121の収束温度に近づくと制御電流の変更間隔を短く設定し、且つ電流変更値を小さく抑えた制御によって少しずつ電流値を上げていってもよい。
図12は、光量制御処理のフローチャートである。この処理は、プロジェクタ装置100の不図示のパワースイッチがオンにされると開始される。この処理は、CPU101が、ROM103に格納されたプログラムをRAM104に読み出して実行することにより実現される。この処理において、CPU101は、本発明における制御手段に該当する。
ステップS101では、CPU101は、LED121、119、117の点灯制御を開始する。ここでCPU101は、G−LED119に対して供給する初期制御電流として、G−LED119の温度上昇が収束線208(図7(b))に収束した以降に供給する一定の値をG電流制御部118に設定する。同様に、CPU101は、B−LED117に対して供給する初期制御電流として、B−LED117の温度上昇が収束線213(図7(c))に収束した以降に供給する一定の値をB電流制御部116に設定する。
ステップS102では、CPU101は、ROM103に格納されている電流制御テーブルを読み出す。ステップS103では、CPU101は、LED冷却部122による冷却制御を開始する。ステップS104では、CPU101は、R−LED121の電流制御を実行するための光量制御タイマを設定する。例えば、CPU101は、判定値を設定すると共に、光量制御タイマの計時を開始する。ここで、判定値は、タイマ処理によって制御電流値を切り替える時間間隔を規定する値である。CPU101は、図11で説明したような、点灯制御周期tを1サイクルとして複数サイクル分に相当する時間、あるいは所定時間を判定値として設定する。
ステップS105では、CPU101は、読み出した電流制御テーブルを基に、R−LED121の初期制御電流をR電流制御部120に設定する。初期制御電流は10A等の固定値であるので、処理が簡単である。ステップS106では、CPU101は、ステップS105で設定した初期制御電流をR−LED121に供給する。ステップS107、S108では、CPU101は、ステップS101で設定した初期制御電流を、G−LED119、B−LED117に供給する。これらにより、光源ユニット301が点灯される。
ステップS109では、CPU101は、光量制御タイマが判定値以上となったか否かを判別する。そして、光量制御タイマが判定値未満である場合は、CPU101は、処理をステップS111に進める。ステップS111では、各LED光源のOFF(消灯)制御の指示が入力されているか否かを判別する。そして、各LED光源のOFF(消灯)制御の指示が入力されていない場合は、CPU101は、処理をステップS112に進める。
ステップS112では、CPU101は、R−LED121に供給する制御電流が目標電流に到達したか否かを判別する。そしてCPU101は、R−LED121に供給する制御電流が目標電流に到達していない場合は、処理をステップS109に戻す。ステップS109で、光量制御タイマが判定値以上となった場合は、CPU101は、ステップS110で、R−LED121の電流設定を変更する。すなわち、CPU101は、電流制御テーブルを参照し、現在時刻に対応する制御電流をR電流制御部120に設定することで、当該制御電流をR−LED121に供給する。なお、ステップS109で、光量制御タイマが判定値以上となった場合、CPU101は、光量制御タイマをリセットして再度、計時を開始する。ステップS110が実行される度に、R−LED121に供給される制御電流は目標電流に向かって徐々に増加していく。その後CPU101は、処理をステップS111に進める。ステップS112で、R−LED121に供給する制御電流が目標電流に到達した場合は、CPU101は、処理をステップS111に戻す。従って、これ以降、R−LED121に供給される制御電流は目標電流に維持され、その後の光量変動が抑制される。
ステップS111で、各LED光源のOFF(消灯)制御の指示が入力されている場合は、CPU101は、ステップS113で、光源の消灯制御を実施する。すなわち、CPU101は、LED121、119、117に供給している制御電流を0とするように電流を絞る制御を行うと共に、FET608をOFF制御することで電流がLED121、119、117に供給されないように制御する。その後、ステップS114では、CPU101は、冷却停止処理を実行する。すなわち、CPU101は、LED121、119、117の消灯後、予め定めた冷却時間(10分あるいは15分)が経過するとプロジェクタ装置100内部の機内温度が適度に下がるので、LED冷却部122を停止させる。その後、CPU101は、図12の処理を終了する。
なお、ステップS112では、CPU101は、R−LED121の点灯開始後、安定時間が経過したか否かを判別し、安定時間が経過した場合に、制御電流が目標電流に到達したと見なしてもよい。安定時間は、R−LED121の点灯開始後、R−LED121の温度が収束温度(収束線203)に収束するのに充分な時間であり、例えば20分である。CPU101は、電流制御テーブルから、初期制御電流と安定時間とを取得できる。なお、安定時間を示す情報は、制御電流曲線とは別に、予めROM103に格納されていてもよい。
本実施の形態によれば、CPU101は、R−LED121の点灯開始時には、目標電流より小さい値をR−LED121に供給する制御電流として設定すると共に、制御電流が目標電流に到達するまで制御電流を徐々に大きくする。これにより、色度の変動を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、対象光源はR−LED121であるとしたが、対象光源は少なくとも1つであればよく、G−LED119またはB−LED117を対象光源としてもよい。その場合、G−LED119またはB−LED117に関する制御電流曲線を予めROM103に格納すればよい。R−LED121を対象光源とすると効果的である理由は以下である。
まず、図1でも説明したように、G−LED119、B−LED117に対して、R−LED121は温度変化による光量変動が大きい。そのため、R−LED121の点灯開始からR−LED121の温度が安定するまでの間に数10%の光量低下が生じ、色度変化も大きなものとなる。特に、R−LED121の光量変動は色度xに影響を及ぼす。そこで、光量変動の大きいR−LED121を対象光源とし、制御電流を徐々に大きくする制御を行うことで、光量センサを必要とすることなく、色度変動を抑制したプロジェクタ装置を実現できる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態では、サーミスタ1101が用いられる。例えば、CPU101は、対象光源(R−LED121)の点灯制御を開始する際に、サーミスタ1101の検出温度に応じた制御電流をR電流制御部120に設定する。本実施の形態のその他の構成は第1の実施の形態と同様である。第1の実施の形態に対し、図12に代えて図14を加え、さらに図13を加えて本実施の形態を説明する。
図13は、R−LED121に供給する制御電流曲線の例を示す図である。横軸、縦軸、制御電流曲線904は、図10(a)のものと同じである。本実施の形態では、CPU101は、サーミスタ1101による光源ユニット301の温度(検出温度)に応じて、基準となる電流制御テーブルに基づいて、光量制御に用いる電流制御テーブル(乃至、制御電流曲線)を作成する。例えば、CPU101は、検出温度に応じて初期制御電流を設定する。さらにCPU101は、対象光源の温度上昇が収束する以前に制御電流が目標電流に到達するような制御電流曲線となるテーブルを、電流制御テーブルと上記安定時間とを用いて作成する。
具体例を挙げる。CPU101は、検出温度が所定温度(例えば、25°C)未満である場合、R−LED121の光量を下げるべく、初期制御電流を、10Aより低い所定値A1に設定する。さらにCPU101は、R−LED121の温度上昇が収束する時刻Taで制御電流が目標電流に到達するような第1テーブルを、電流制御テーブルを基準とし、さらに安定時間(20分)を用いて作成する。その結果、制御電流曲線1302が得られる。制御電流曲線1302では、制御電流曲線904に比し、時間経過に対する電流増加率が高くなっている。
一方、検出温度が所定温度以上である場合、R−LED121の光量を上げるべく、初期制御電流を、10Aより高い所定値A2に設定する。さらにCPU101は、R−LED121の温度上昇が収束する時刻Ta以前で制御電流が目標電流に到達するような第2テーブルを、電流制御テーブルと安定時間(20分)とを用いて作成する。その際、制御電流曲線904に対し、10Aと初期制御電流との差分だけ制御電流曲線904を上側にシフトすることで、制御電流曲線1301が得られる。この制御電流曲線1301は、制御電流曲線904に比し、時間経過に対する電流増加率が同じであるので、制御電流が目標電流に到達する時刻は時刻Taより早い時刻Tbとなる。なお、時刻Taで制御電流が目標電流に到達するようなテーブル乃至制御電流曲線(不図示)を作成してもよい。この場合の制御電流曲線は、制御電流曲線904に比し、時間経過に対する電流増加率が低くなる。
なお、所定値A1、A2はいずれも、目標電流より小さい値である。CPU101は、初期制御電流を、目標電流より小さい値であって、検出温度に応じた値に設定する。その際、CPU101は、特に、検出温度が第1の温度の場合よりも、第1の温度より高い第2の温度の場合の方が、初期制御電流を高い値に設定する。
図14は、光量制御処理のフローチャートである。この処理の開始条件、実行条件は図12に示す光量制御処理と同様である。ステップS201〜S203では、CPU101は、図12のステップS101〜S103と同様の処理を実行する。ステップS204では、CPU101は、サーミスタ1101によって検出された機内温度(LED121、119、117近傍の温度)を検出温度として取得する。ステップS205では、CPU101は、取得した検出温度に応じて、検出温度が所定温度(例えば、25°C)以上であるか否かを判別する。所定温度は例示の25°Cに限定されない。
そして、CPU101は、検出温度が所定温度未満である場合、R−LED121の光量を下げるべく、ステップS208で、初期制御電流を、10Aより低い所定値A1に設定する。そしてステップS209で、CPU101は、R−LED121の温度上昇が収束する時刻Taで制御電流が目標電流に到達するような第1テーブルを、ステップS202で読み出した電流制御テーブルと安定時間(20分)とを用いて作成する。これにより、第1テーブルに基づく制御電流曲線1302に従って電流制御がなされる。その後、CPU101は、処理をステップS210に進める。
一方、検出温度が所定温度以上である場合、CPU101は、R−LED121の光量を上げるべく、ステップS206で、初期制御電流を、10Aより高い所定値A2に設定する。そしてステップS207で、CPU101は、R−LED121の温度上昇が収束する時刻Ta以前で制御電流が目標電流に到達するような第2テーブルを、電流制御テーブルと安定時間(20分)とを用いて作成する。その際、CPU101は、制御電流曲線904に対し、10Aと初期制御電流との差分だけ制御電流曲線904を上側にシフトすることに相当する第2テーブルを作成する。これにより、第2テーブルに基づく制御電流曲線1301に従って電流制御がなされる。その後、CPU101は、処理をステップS210に進める。
ステップS210〜S219では、CPU101は、図12のステップS105〜S114と同様の処理を実行する。ただし、ステップS215で参照される制御情報は、ステップS209またはS207で作成された第1または第2テーブルである。従って、ステップS209を経由した場合は、ステップ215が実行される度に、R−LED121に供給される制御電流は、制御電流曲線1302に従って目標電流に向かって徐々に増加していく。また、ステップS207を経由した場合は、ステップ215が実行される度に、R−LED121に供給される制御電流は、制御電流曲線1301に従って目標電流に向かって徐々に増加していく。
本実施の形態によれば、制御電流を、目標電流より小さい値から目標電流に到達するまで徐々に大きくするので、色度の変動を抑制することに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、検出温度に応じて初期制御電流が設定されるので、点灯開始時の光量をより適切な量にすることができる。また、温度上昇が収束する以前に制御電流が目標電流に到達するので、色度の変動を安定させるまでの時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態において、制御電流曲線904、1301、1302として例示される複数の制御電流曲線の各々を示す複数の電流制御テーブルを、予めROM103に格納しておき、検出温度に応じた電流制御テーブルを読み出して用いてもよい。また、基準となる電流制御テーブルから作成され得るテーブルの数は3つ以上でもよく、その場合、ステップS205での判別による分岐を3段階以上とし、複数の温度域に応じてテーブルを作成してもよい。例えばCPU101は、20°未満であれば制御電流曲線1302、20°〜30°であれば制御電流曲線904、30°以上であれば制御電流曲線1301が設定されるようなテーブルを作成してもよい。
なお、上記各実施の形態において、電流制御のための制御情報は制御電流曲線に限定されず、関数乃至演算式を用いた情報であってもよい。また、制御電流の時間的変化は曲線的や段階的であることは必須でなく、初期制御電流から目標電流に向かってリニアに変化するものであってもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。
101 CPU
102 プロジェクタ制御部
110 DMD素子
121、119、117 LED
301 光源ユニット
311 投影レンズ

Claims (11)

  1. 色ごとの光源を有する光源ユニットと、
    前記光源ユニットの前記各光源から発せられた光から画像を形成する形成手段と、
    前記形成手段により形成された画像を投射する投射手段と、
    前記光源ユニットの前記各光源に供給する制御電流を設定し、該設定した制御電流で前記各光源を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記色ごとの光源のうち少なくとも1つである対象光源の点灯開始時には、目標電流より小さい値を前記対象光源に供給する制御電流として設定すると共に、前記制御電流が前記目標電流に到達するまで、前記制御電流を徐々に大きくすることを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記光源ユニットの前記光源は、赤色、緑色および青色の3つのLED光源であり、
    前記対象光源は赤色のLED光源であることを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
  3. 前記制御手段は、前記制御電流が前記目標電流に到達した後、前記制御電流を前記目標電流に維持することを特徴とする請求項1または2に記載の画像投射装置。
  4. 前記制御手段は、前記対象光源の点灯開始時に前記対象光源に供給する制御電流を、予め定めた固定値に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像投射装置。
  5. 前記光源ユニットの温度を測定する測定手段を有し、
    前記制御手段は、前記測定手段により測定された温度に基づいて、前記対象光源の点灯開始時に前記対象光源に供給する制御電流を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像投射装置。
  6. 前記制御手段は、前記測定された温度が第1の温度の場合よりも、前記測定された温度が前記第1の温度より高い第2の温度の場合の方が、前記対象光源の点灯開始時に前記対象光源に供給する制御電流を高い値に設定することを特徴とする請求項5に記載の画像投射装置。
  7. 前記制御手段は、前記対象光源の点灯開始から、前記制御電流が前記目標電流に向かって徐々に大きくなるような制御情報を設定し、該制御情報に従って前記制御電流を変更することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像投射装置。
  8. 前記制御手段は、前記対象光源の温度上昇が収束する以前に前記制御電流が前記目標電流に到達するように、前記制御情報を設定することを特徴とする請求項7に記載の画像投射装置。
  9. 前記目標電流は、前記対象光源の温度上昇が収束した以降に供給する一定の値であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像投射装置。
  10. 前記形成手段は、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像投射装置。
  11. 色ごとの光源を有する光源ユニットと、前記光源ユニットの前記各光源から発せられた光から画像を形成する形成手段と、前記形成手段により形成された画像を投射する投射手段と、を有する画像投射装置の制御方法であって、
    前記光源ユニットの前記各光源に供給する制御電流を設定し、該設定した制御電流で前記各光源を制御し、
    前記色ごとの光源のうち少なくとも1つである対象光源の点灯開始時には、目標電流より小さい値を前記対象光源に供給する制御電流として設定すると共に、前記制御電流が前記目標電流に到達するまで、前記制御電流を徐々に大きくすることを特徴とする画像投射装置の制御方法。
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