JP2020041948A - 放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出器の製造方法 - Google Patents

放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】防湿部の信頼性を向上させることができる放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出器の製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態に係る放射線検出モジュールは、基板と、前記基板の一方の面側に設けられた複数の光電変換素子と、を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータと、前記シンチレータの上面に対峙する表面部と、前記表面部の周縁に設けられ前記シンチレータの側面に対峙する周面部と、前記周面部の前記表面部側とは反対側の端部に設けられ前記アレイ基板に対峙するつば部と、を有する防湿部と、前記つば部と前記アレイ基板との間に設けられた第1の接合部と、前記つば部の、前記アレイ基板側とは反対側の面と、前記アレイ基板と、に密着する保持部と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出器の製造方法に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器には、X線を可視光すなわち蛍光に変換するシンチレータと、蛍光を信号電荷に変換する複数の光電変換部を有するアレイ基板と、が設けられている。また、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために、シンチレータの上に反射層を設ける場合もある。
ここで、水分などに起因する解像度特性の劣化を抑制するために、シンチレータと反射層は、外部雰囲気から隔離する必要がある。この場合、シンチレータが、CsI(ヨウ化セシウム):Tl(タリウム)やCsI:Na(ナトリウム)などからなる場合には、水分などによる解像度特性の劣化が大きくなるおそれがある。
そのため、高い防湿性能を得られる構造として、シンチレータと反射層をアルミニウムなどの金属からなるハット形状の防湿部で覆い、防湿部のつば(鍔)部をアレイ基板と接着する技術が提案されている。
ここで、X線検出器が航空機などにより搬送される場合には、X線検出器が、大気圧よりも低い圧力の環境に置かれることになる。この場合、ハット形状の防湿部の内部の圧力が大気圧となっていると、防湿部が膨らんでアレイ基板が破損するおそれがある。そのため、大気圧よりも減圧された環境において防湿体のつば部とアレイ基板とを接着し、防湿部の内部の圧力が大気圧よりも低くなるようにしている。
ところが、防湿部の内部の圧力が大気圧よりも低くなっていると、X線検出器が大気圧の環境に置かれた場合に、防湿部が、シンチレータと反射層に押し付けられる。この際、防湿部が変形することでつば部とアレイ基板との接着が剥がれたり、接着部分にリークパスが生じたりする場合がある。
すなわち、防湿部の信頼性が低下するおそれがある。
そこで、防湿部の信頼性を向上させることができる技術の開発が望まれていた。
特開2010−286447号公報 特開2017−187424号公報
本発明が解決しようとする課題は、防湿部の信頼性を向上させることができる放射線検出モジュール、放射線検出器、および放射線検出器の製造方法を提供することである。
実施形態に係る放射線検出モジュールは、基板と、前記基板の一方の面側に設けられた複数の光電変換素子と、を有するアレイ基板と、前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータと、前記シンチレータの上面に対峙する表面部と、前記表面部の周縁に設けられ前記シンチレータの側面に対峙する周面部と、前記周面部の前記表面部側とは反対側の端部に設けられ前記アレイ基板に対峙するつば部と、を有する防湿部と、前記つば部と前記アレイ基板との間に設けられた第1の接合部と、前記つば部の、前記アレイ基板側とは反対側の面と、前記アレイ基板と、に密着する保持部と、を備えている。
本実施の形態に係るX線検出器を例示するための模式斜視図である。 X線検出モジュールを例示するための模式断面図である。 (a)は、防湿部の模式正面図である。(b)は、防湿部の模式側面図である。 X線検出器のブロック図である。 X線検出器が大気圧の環境に置かれた場合に、防湿部に作用する外力を例示するための模式断面図である。 本実施の形態に係る接着部を例示するための模式断面図である。 他の実施形態に係る接着部を例示するための模式断面図である。 (a)、(b)は、接着部18の形成を例示するための模式工程断面図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
また、本発明の実施形態に係る放射線検出器(放射線検出モジュール)は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
また、以下に例示をするX線検出器1(X線検出モジュール10)は、放射線画像であるX線画像を検出するX線平面センサである。X線検出器1は、例えば、一般医療などに用いることができる。ただし、X線検出器1の用途は、一般医療に限定されるわけではない。
(X線検出器1およびX線検出モジュール10)
図1は、本実施の形態に係るX線検出器1を例示するための模式斜視図である。
なお、煩雑となるのを避けるために、図1においては、保護層2f、反射層6、防湿部7、および接着部8などを省いて描いている。
図2は、X線検出モジュール10を例示するための模式断面図である。
図3(a)は、防湿部7の模式正面図である。
図3(b)は、防湿部7の模式側面図である。
図4は、X線検出器1のブロック図である。
図1および図2に示すように、X線検出器1には、X線検出モジュール10、および回路基板11が設けられている。また、X線検出器1には、図示しない筐体を設けることができる。筐体の内部には、X線検出モジュール10、および回路基板11を設けることができる。例えば、筐体の内部に板状の支持板を設け、支持板のX線の入射側の面にはX線検出モジュール10を設け、支持板のX線の入射側とは反対側の面には回路基板11を設けることができる。
X線検出モジュール10には、アレイ基板2、シンチレータ5、反射層6、防湿部7、および接着部8が設けられている。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、配線パッド2d1、配線パッド2d2および保護層2fを有する。
なお、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2の数などは例示をしたものに限定されるわけではない。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどのガラスから形成されている。基板2aの平面形状は、四角形とすることができる。基板2aの厚みは、例えば、0.7mm程度とすることができる。
光電変換部2bは、基板2aの一方の面側に複数設けられている。
光電変換部2bは、矩形状を呈し、制御ライン2c1とデータライン2c2とにより画された領域に設けられている。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べられている。なお、1つの光電変換部2bは、X線画像の1つの画素(pixel)に対応する。
複数の光電変換部2bのそれぞれには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2が設けられている。
また、光電変換素子2b1において変換した信号電荷を蓄積する蓄積キャパシタを設けることができる。蓄積キャパシタは、例えば、矩形平板状を呈し、各薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタを兼ねることができる。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタへの電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ドレイン電極2b2b及びソース電極2b2cを有している。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2bは、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタとに電気的に接続される。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタは、グランドに接続することができる。
制御ライン2c1は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。制御ライン2c1は、例えば、行方向に延びている。
1つの制御ライン2c1は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d1のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d1には、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、回路基板11に設けられた読み出し回路11aとそれぞれ電気的に接続されている。
データライン2c2は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。データライン2c2は、例えば、行方向に直交する列方向に延びている。
1つのデータライン2c2は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d2のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d2には、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、回路基板11に設けられた信号検出回路11bとそれぞれ電気的に接続されている。
制御ライン2c1、およびデータライン2c2は、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、第1層2f1および第2層2f2を有する。第1層2f1は、光電変換部2b、制御ライン2c1、およびデータライン2c2を覆っている。第2層2f2は、第1層2f1の上に設けられている。
第1層2f1および第2層2f2は、絶縁性材料から形成することができる。絶縁性材料は、例えば、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、酸窒化物絶縁材料、および樹脂などとすることができる。
シンチレータ5は、複数の光電変換素子2b1の上に設けられ、入射するX線を可視光すなわち蛍光に変換する。シンチレータ5は、基板2a上の複数の光電変換素子2b1が設けられた領域(有効画素領域A)を覆うように設けられている。
シンチレータ5は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、ヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)、あるいは臭化セシウム(CsBr):ユーロピウム(Eu)などを用いて形成することができる。シンチレータ5は、真空蒸着法を用いて形成することができる。真空蒸着法を用いてシンチレータ5を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ5が形成される。シンチレータ5の厚みは、例えば、600μm程度とすることができる。
なお、真空蒸着法を用いてシンチレータ5を形成する際には、開口を有するマスクが用いられる。この場合、アレイ基板2上の開口に対峙する位置(有効画素領域Aの上)にシンチレータ5が形成される。また、蒸着による膜は、マスクの表面にも形成される。そして、マスクの開口の近傍においては、膜は、開口の内部に徐々に張り出すように成長する。開口の内部に膜が張り出すと、開口の近傍において、アレイ基板2への蒸着が抑制される。そのため、図1および図2に示すように、シンチレータ5の周縁近傍は、外側になるに従い厚みが漸減している。
また、シンチレータ5は、例えば、テルビウム賦活硫酸化ガドリニウム(GdS/Tb、又はGOS)などを用いて形成することもできる。この場合、複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ5が設けられるように、マトリクス状の溝部を設けることができる。
反射層6は、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために設けられている。すなわち、反射層6は、シンチレータ5において生じた蛍光のうち、光電変換部2bが設けられた側とは反対側に向かう光を反射させて、光電変換部2bに向かうようにする。
ただし、反射層6は、必ずしも必要ではなく、X線検出モジュール10に求められる感度特性などに応じて設けるようにすればよい。
以下においては、一例として、反射層6が設けられている場合を説明する。
反射層6は、シンチレータ5のX線の入射側に設けられている。反射層6は、少なくともシンチレータ5の上面5aを覆っている。反射層6は、シンチレータ5の側面5bをさらに覆うこともできる。
例えば、酸化チタン(TiO)などからなる光散乱性粒子と、樹脂と、溶媒とを混合した材料をシンチレータ5上に塗布し、これを乾燥することで反射層6を形成することができる。
また、例えば、銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなる層をシンチレータ5上に成膜することで反射層6を形成することができる。
また、例えば、表面が銀合金やアルミニウムなどの光反射率の高い金属からなるシートや、光散乱性粒子を含む樹脂シートなどをシンチレータ5上に接合することで反射層6とすることもできる。
防湿部7は、空気中に含まれている水分により、反射層6の特性やシンチレータ5の特性が劣化するのを抑制するために設けられている。
防湿部7は、シンチレータ5の上方、および、アレイ基板2上のシンチレータ5が設けられた領域の周囲を覆っている。
例えば、反射層6が設けられる場合には、防湿部7は、反射層6、反射層6から露出するシンチレータ5の側面5b、および、アレイ基板2上のシンチレータ5が設けられた領域の周囲を覆っている。
例えば、反射層6が設けられない場合には、防湿部7は、シンチレータ5の上面5a、シンチレータ5の側面5b、および、アレイ基板2上のシンチレータ5が設けられた領域の周囲を覆っている。
図3(a)、(b)に示すように、防湿部7は、ハット形状を呈し、表面部7a、周面部7b、および、つば(鍔)部7cを有する。
防湿部7は、表面部7a、周面部7b、および、つば部7cが一体成形されたものとすることができる。
表面部7aは、シンチレータ5の上面5aと対峙している。
周面部7bは、表面部7aの周縁を囲むように設けられている。周面部7bは、表面部7aの周縁からアレイ基板2側に向けて延びている。周面部7bは、表面部7aの周縁に設けられシンチレータ5の側面5bと対峙している。
つば部7cは、周面部7bの、表面部7a側とは反対側の端部を囲むように設けられている。つば部7cは、周面部7bの端部から外側に向けて延びている。つば部7cは、環状を呈している。つば部7cは、周面部7bの表面部7a側とは反対側の端部に設けられアレイ基板2と対峙している。
ハット形状の防湿部7とすれば、剛性を高めることができる。
また、防湿部7をアレイ基板2に接着する際に、表面部7aおよび周面部7bからなる立体形状を利用して位置決めを行うことができる。
そのため、防湿部7をアレイ基板2の表面に接着する際の作業性や接着精度を向上させることができる。
防湿部7(表面部7a、周面部7b、および、つば部7c)は、透湿係数の小さい材料から形成することができる。
防湿部7は、例えば、金属材料を含むものとすることができる。
防湿部7は、例えば、銅を含む金属、アルミニウムを含む金属、ステンレス、コバール材などの金属材料から形成することができる。防湿部7は、例えば、樹脂膜と金属膜とが積層された積層膜から形成することもできる。この場合、樹脂膜は、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、テフロン(登録商標)、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、弾性ゴムなどから形成されたものとすることができる。金属膜は、例えば、銅を含む金属、アルミニウムを含む金属、ステンレス、コバール材などの金属材料から形成されたものとすることができる。
この場合、実効的な透湿係数がほとんどゼロである金属材料を用いて防湿部7を形成すれば、防湿部7を透過する水分をほぼ完全になくすことができる。
また、防湿部7の厚みは、X線の吸収や剛性などを考慮して決定することができる。この場合、防湿部7の厚みを厚くしすぎるとX線の吸収が大きくなりすぎる。防湿部7の厚みを薄くしすぎると剛性が低下して破損しやすくなる。防湿部7は、例えば、厚みが0.1mmのアルミニウム箔を用いて形成することができる。
接着部8は、防湿部7のつば部7cとアレイ基板2とを接着している。
接着部8は、例えば、紫外線硬化型接着剤、遅延硬化型接着剤(紫外線照射後に一定の時間をおいて硬化反応が顕在化する紫外線硬化型接着剤)、自然(常温)硬化型接着剤、加熱硬化型接着剤、および、熱可塑性樹脂のいずれかが硬化することで形成されたものとすることができる。また、接着部8は、無機材料からなるフィラーを含んでいてもよい。無機材料からなるフィラーが接着部8に含まれていれば、接着部8の透湿係数を小さくすることができる。そのため、水分が接着部8を透過するのを抑制することができる。
なお、接着部8に関する詳細は後述する。
図1に示すように、回路基板11は、アレイ基板2の、シンチレータ5が設けられる側とは反対側に設けられている。回路基板11は、X線検出モジュール10(アレイ基板2)と電気的に接続されている。
図4に示すように、回路基板11には、読み出し回路11aおよび信号検出回路11bが設けられている。なお、これらの回路を1つの基板に設けることもできるし、これらの回路を複数の基板に分けて設けることもできる。
読み出し回路11aは、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替える。 読み出し回路11aは、複数のゲートドライバ11aaと行選択回路11abとを有する。
行選択回路11abには、X線検出器1の外部に設けられた図示しない画像処理部などから制御信号S1が入力される。行選択回路11abは、X線画像の走査方向に従って、対応するゲートドライバ11aaに制御信号S1を入力する。
ゲートドライバ11aaは、対応する制御ライン2c1に制御信号S1を入力する。
例えば、読み出し回路11aは、フレキシブルプリント基板2e1を介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次入力する。制御ライン2c1に入力された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、蓄積キャパシタからの電荷(画像データ信号S2)が受信できるようになる。
信号検出回路11bは、複数の積分アンプ11ba、複数の選択回路11bb、および複数のADコンバータ11bcを有している。
1つの積分アンプ11baは、1つのデータライン2c2と電気的に接続されている。積分アンプ11baは、光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。そして、積分アンプ11baは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を選択回路11bbへ出力する。この様にすれば、所定の時間内にデータライン2c2を流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することが可能となる。すなわち、積分アンプ11baは、シンチレータ5において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換する。
選択回路11bbは、読み出しを行う積分アンプ11baを選択し、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次読み出す。
ADコンバータ11bcは、読み出された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、配線を介して、X線検出器1の外部に設けられた画像処理部に入力される。なお、デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、無線により画像処理部に送信されるようにしてもよい。
画像処理部は、デジタル信号に変換された画像データ信号S2に基づいてX線画像を構成する。なお、画像処理部は、回路基板11と一体化することもできる。
次に、接着部8についてさらに説明する。
X線検出器1は、航空機などにより搬送される場合がある。この様な場合には、X線検出器1が、大気圧よりも低い圧力の環境に置かれることになる。ここで、防湿部7の内部の圧力が大気圧となっていると、X線検出器1の外部の圧力が大気圧よりも低くなった際に、防湿部7が膨らんでアレイ基板2(基板2a)が破損するおそれがある。そのため、防湿部7の内部の圧力は、大気圧よりも低くなっている。防湿部7の内部の圧力は、例えば、0.7atm以下とすることが好ましい。この場合、例えば、チャンバの内部の圧力を大気圧よりも低くし、チャンバの内部において防湿体7のつば部7cとアレイ基板2とを接着すれば、防湿部7の内部の圧力が大気圧よりも低くなるようにすることができる。なお、防湿部7の内部の圧力は、防湿部7とアレイ基板2により囲まれた空間の圧力である。
ところが、防湿部7の内部の圧力が大気圧よりも低くなっていると、X線検出器1が大気圧の環境に置かれた場合に、防湿部7が、シンチレータ5と反射層6に押し付けられる。
図5は、X線検出器1が大気圧の環境に置かれた場合に、防湿部7に作用する外力を例示するための模式断面図である。
大気圧よりも低い圧力の環境においては、防湿部7とシンチレータ5との間、防湿部7と反射層6との間には隙間がある。そのため、X線検出器1が大気圧の環境に置かれた場合には、これらの隙間が小さくなる方向に防湿部7が変形する。
この場合、図5に示すように、周面部7bの表面部7a側の端部の近傍には、反射層6の周縁部分や、シンチレータ5の周縁部分が設けられている。そのため、例えば、表面部7aに外力F1が加わると、表面部7aが内側に向けて変形した際に、反射層6の周縁部分などと周面部7bとが接触しやすくなる。反射層6の周縁部分などと周面部7bとが接触すると、この接触部分を支点として、周面部7bが回転する方向の力が発生する。すなわち、周面部7bが梃子となり、つば部7cが接着部108から剥がれる方向の力F2が発生する。力F2が発生すると、つば部7cが接着部108から剥がれたり、接着部108にリークパスが生じたりするおそれがある。つば部7cが接着部108から剥がれたり、接着部108にリークパスが生じたりすると、空気中に含まれている水分が防湿部7の内部に侵入しやすくなる。
図6は、本実施の形態に係る接着部8を例示するための模式断面図である。
図6に示すように、接着部8は、第1の接合部8aおよび保持部8bを有している。
第1の接合部8aは、つば部7cとアレイ基板2との間に設けられている。第1の接合部8aは、つば部7cとアレイ基板2とに密着している。つば部7cは、主に、第1の接合部8aによりアレイ基板2に接合されている。
保持部8bは、防湿部7(つば部7c)の外側に設けられ、第1の接合部8aと接続されている。保持部8bは、第1の接合部8aと一体に形成することもできる。
保持部8bは、アレイ基板2に密着している。
また、保持部8bは、つば部7cの、アレイ基板2側とは反対側の面7c1に密着している。保持部8bは、面7c1の周縁の近傍に密着させることができる。また、保持部8bは、つば部7cの面7c1と端面7c2に密着させることもできる。
すなわち、保持部8bは、少なくともつば部7cの面7c1とアレイ基板2とに密着している。そのため、保持部8bは、つば部7cを保持することができる。
保持部8bが設けられていれば、力F2が発生したとしても、つば部7cが第1の接合部8aから離れるのを抑制することができる。すなわち、保持部8bが設けられていれば、つば部7cが第1の接合部8aから剥がれたり、第1の接合部8aにリークパスが生じたりするのを抑制することができる。そのため、防湿部7の信頼性を向上させることができる。
この場合、平面視において(防湿部7をX線の入射側から見て)、保持部8bは、少なくともつば部7cの外周縁の一部の領域に設けられていればよい。ただし、保持部8bがつば部7cの外周縁の全領域に設けられていれば、つば部7cが第1の接合部8aから離れるのをより確実に抑制することができる。例えば、保持部8bは、つば部7cの外周縁に沿って設けることが好ましい。
ここで、図6に示すように、アレイ基板2の面に平行な方向における、保持部8bの外側面8b1とつば部7cの端面7c2との間の距離をW1とする。また、アレイ基板2の面に垂直な方向における、保持部8bの頂部とつば部7cの面7c1との間の距離をHとする。
距離W1が小さくなり過ぎると、保持部8bの強度が小さくなるので、つば部7cが第1の接合部8aから離れやすくなる。一方、距離W1を大きくしすぎると、防湿部7の外側に必要となるスペースが大きくなる。そのため、X線検出モジュール10の小型化が図れなくなるおそれがある。
本発明者の得た知見によれば、「0.1mm≦W1≦1.0mm」とすることが好ましい。この様にすれば、保持部8bの強度が適切なものとなるようにすることができる。また、防湿部7の外側に必要となるスペースを小さくすることができるので、X線検出モジュール10の小型化が容易となる。
また、距離Hが小さくなり過ぎると、保持部8bの強度が小さくなるので、つば部7cが第1の接合部8aから離れやすくなる。一方、距離Hを大きくしすぎると、保持部8bの頂部が筐体などに干渉するおそれがある。
本発明者の得た知見によれば、「0.2mm≦H≦0.9mm」とすることが好ましい。この様にすれば、保持部8bの強度が適切なものとなるようにすることができる。また、保持部8bの頂部が筐体などに干渉するのを抑制することができる。
図7は、他の実施形態に係る接着部18を例示するための模式断面図である。
図7に示すように、接着部18は、第1の接合部8a、保持部8b、および第2の接合部8cを有している。
第2の接合部8cは、防湿部7(つば部7c)の内側に設けられ、第1の接合部8aと接続されている。第2の接合部8cは、第1の接合部8aと一体に形成することもできる。また、第1の接合部8a、保持部8b、および第2の接合部8cを一体に形成することもできる。
第2の接合部8cは、アレイ基板2に密着している。
また、第2の接合部8cは、周面部7bの、アレイ基板2側の面7b1に密着している。
そのため、周面部7bは、第2の接合部8cによりアレイ基板2に接合されている。
第2の接合部8cが設けられていれば、周面部7b、ひいてはつば部7cが第1の接合部8aから離れるのを抑制することが容易となる。すなわち、第2の接合部8cが設けられていれば、つば部7cが第1の接合部8aから剥がれたり、第1の接合部8aにリークパスが生じたりするのを抑制することが容易となる。また、第2の接合部8cが設けられていれば、第1の接合部8aにリークパスが発生したとしても、リークパスが成長して防湿部7の内部に繋がるのを抑制することができる。そのため、防湿部7の信頼性をさらに向上させることができる。
この場合、平面視において(防湿部7をX線の入射側から見て)、第2の接合部8cは、少なくとも周面部7bの外周縁の一部の領域に設けられていればよい。ただし、第2の接合部8cが周面部7bの外周縁の全領域に設けられていれば、周面部7b、ひいてはつば部7cが第1の接合部8aから離れるのをより確実に抑制することができる。例えば、第2の接合部8cは、周面部7bの外周縁に沿って設けることが好ましい。
ここで、図7に示すように、アレイ基板2の面に平行な方向における、第2の接合部8cの内側面8c2とアレイ基板2との接続位置と、つば部7cと周面部7bとの接続位置との間の距離をW2とする。
距離W2が小さくなり過ぎると、第2の接合部8cと周面部7bとの接合強度が小さくなるので、つば部7cが第1の接合部8aから離れやすくなる。一方、距離W2を大きくしすぎると、第2の接合部8cとシンチレータ5が接触して、シンチレータ5の特性が劣化するおそれがある。
本発明者の得た知見によれば、「0.1mm≦W2≦1.0mm」とすることが好ましい。この様にすれば、第2の接合部8cと周面部7bとの接合強度が適切なものとなるようにすることができる。また、第2の接合部8cとシンチレータ5が接触するのを抑制することができるので、シンチレータ5の特性が劣化するのを抑制することができる。
(X線検出モジュール10の製造方法、およびX線検出器1の製造方法)
まず、基板2aの上に、制御ライン2c1、データライン2c2、配線パッド2d1、配線パッド2d2、光電変換部2b、および保護層2fなどを順次形成してアレイ基板2を製造する。アレイ基板2は、例えば、半導体製造プロセスを用いて製造することができる。なお、アレイ基板2の製造には既知の技術を適用することができるので詳細な説明は省略する。
次に、基板2a上の有効画素領域Aを覆うようにシンチレータ5を形成する。
例えば、シンチレータ5は、真空蒸着法を用いて形成することができる。真空蒸着法を用いてシンチレータ5を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ5が形成される。シンチレータ5の厚みは、X線検出器1に求められるDQE特性、感度特性、解像度特性などに応じて適宜変更することができる。シンチレータ5の厚みは、例えば、600μm程度とすることができる。
また、発光物質とバインダ材とを混合し、混合された材料を有効画素領域Aを覆うように塗布し、これを焼成し、焼成された材料にマトリクス状の溝部を形成して複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ5が設けられるようにしてもよい。
次に、シンチレータ5の上に反射層6を形成する。
例えば、反射層6は、複数の光散乱性粒子、樹脂、および溶媒を混合した塗布液をシンチレータ5上に塗布し、これを乾燥させることで形成することができる。
光散乱性粒子は、例えば、TiO,Al、SiOなどを含むものとすることができる。光散乱性粒子の平均粒径は、例えば、サブミクロン程度とすることができる。
樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂、あるいは、熱可塑性樹脂とすることができる。熱硬化性樹脂は、例えば、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などのとすることができる。熱可塑性樹脂は、例えば、アクリル等のメタクリル系樹脂、ブチラール系等のポリビニルアセタール系樹脂などとすることができる。
また、複数の光散乱性粒子を含む樹脂シートをシンチレータ5の上に貼り付けることもできる。複数の光散乱性粒子を含む樹脂シートは、例えば、ポリエステル樹脂に複数のTiO粒子を分散させたシートとすることができる。この場合、樹脂シートとシンチレータ5との間に隙間があると、隙間においてシンチレータ5からの蛍光が散乱してしまう。そのため、X線画像の解像度が低下するおそれがある。樹脂シートを用いる場合には、樹脂シートをシンチレータ5に押し付けるようにして接合させることが好ましい。
次に、シンチレータ5および反射層6にハット形状の防湿部7を被せ、防湿部7のつば部7cをアレイ基板2に接着する。
この場合、接着および接着剤の硬化は、大気圧以上の環境において行うことができる。環境の圧力は、例えば、0.3atm以下とすることができる。接着剤は、例えば、紫外線硬化型接着剤、遅延硬化型接着剤、自然(常温)硬化型接着剤、加熱硬化型接着剤等とすることができる。また、接着剤には、無機材料からなるフィラーを含ませることもできる。
接着剤が硬化することで、前述した接着部8、18が形成される。
以下においては、一例として、接着部18を形成する場合を説明する。
図8(a)、(b)は、接着部18の形成を例示するための模式工程断面図である。
まず、図8(a)に示すように、凹部100aを有する板状の治具100に防湿部7をセットする。この際、表面部7aと周面部7bが、凹部100aの内部に収納される。治具100の凹部100aが開口する面100cには、つば部7cが載置される。
治具100の外形寸法は、防湿部7の外形寸法とほぼ同じとすることができる。そのため、つば部7cの端面7c2は、治具100の外側面100bのほぼ真上に位置する。また、面100cの外周縁には、面取りまたは凹部を設けることができる。図8(a)、(b)に例示をした治具100の場合にはR面取り100dが設けられている。面取りまたは凹部により形成される空間は、保持部8bを形成するための空間となる。また、面取りまたは凹部の形状や大きさを変えることで、保持部8bの形状や大きさを変化させることができる。
続いて、図8(a)に示すように、つば部7cに接着剤18aを塗布する。接着剤18aの塗布は、例えば、ディスペンサなどを用いて行うことができる。
次に、図8(b)に示すように、治具100とアレイ基板2との間の距離が所定の値となるようにする。例えば、治具100をアレイ基板2側に移動させる。
つば部7cに塗布された接着剤18aがアレイ基板2に接触すると、接着剤18aがつば部7cとアレイ基板2との間に行き渡る。また、接着剤18aの一部は、つば部7cの外側および内側に流出する。つば部7cの外側に流出した接着剤18aは、R面取り100dにより形成された空間に充填される。つば部7cの内側に流出した接着剤18aは、つば部7cと周面部7bとの接続位置の近傍の空間に充填される。つば部7cの外側および内側に流出する接着剤18aの量は、塗布する接着剤18aの量や接着剤18aの粘度などにより制御することができる。接着剤18aの粘度は、例えば、500Pa・sec程度とすることができる。また、接着剤18aの塗布位置により、第1の接合部8aの大きさと、第2の接合部8cの大きさを制御することができる。例えば、つば部7cの端面7c2側に接着剤18aを塗布することで接着部8を形成し、つば部7cの中央部分に接着剤18aを塗布することで接着部18を形成することができる。
なお、接着剤18aの量、粘度、塗布位置などは、実験やシミュレーションを行うことで適宜決定することができる。
続いて、接着剤18aを硬化させる。接着剤18aの硬化方法は、接着剤18aの種類に応じて適宜変更することができる。例えば、紫外線硬化型接着剤の場合には、接着剤18aに紫外線を照射することで接着剤18aを硬化させることができる。この場合、アレイ基板2に設けられた基板2aは、無アルカリガラスなどのガラスから形成されている。そのため、アレイ基板2を介して接着剤18aに紫外線を照射することができる。
接着剤18aが硬化することで接着部18(8)が形成され、防湿部7(つば部7c)がアレイ基板2に接着される。
次に、防湿部7が接着されたアレイ基板2を大気圧の環境に搬出する。すると、大気圧により、表面部7aおよび周面部7bが、シンチレータ5及び反射層6に押し付けられる。この際、つば部7cが第1の接合部8aから剥がれる方向の力F2が発生するが、接着部18(8)には保持部8bが設けられているので、つば部7cが第1の接合部8aから離れるのを抑制することができる。
次に、必要に応じて、保持部8bを補強することができる。例えば、保持部8bが途切れた部分や保持部8bの大きさが小さい部分に接着剤18aを塗布し、これを硬化させることで保持部8bを補強することができる。保持部8bの補強は、大気圧の環境で行うようにしてもよい。
以上の様にして、X線検出モジュール10を製造することができる。
次に、フレキシブルプリント基板2e1、2e2を介して、アレイ基板2と回路基板11を電気的に接続する。
その他、回路部品などを適宜実装する。
次に、図示しない筐体の内部にアレイ基板2、回路基板11などを格納する。
そして、必要に応じて、光電変換素子2b1の異常の有無や電気的な接続の異常の有無を確認する電気試験、X線画像試験などを行う。
以上のようにして、X線検出器1を製造することができる。
なお、製品の防湿信頼性や温度環境の変化に対する信頼性を確認するために、高温高湿試験、冷熱サイクル試験などを実施することもできる。
ここで、保持部8bが設けられておらず、第1の接合部8aのみが設けられている場合には、防湿部7が接着されたアレイ基板2を大気圧の環境に搬出した際にリークが発生する場合がある。
一方、保持部8bが設けられている場合には、防湿部7が接着されたアレイ基板2を大気圧の環境に搬出した際にリークが発生するのをほぼ無くすことができた。またさらに、70℃の環境に1時間滞在させる工程と、20℃の環境に1時間滞在させる工程とを100サイクル繰り返す冷熱サイクル試験を行ったとしても、リークが発生するのをほぼ無くすことができた。冷熱サイクル試験を行えば、防湿部7の熱膨張量とアレイ基板2の熱膨張量との差に基づく熱応力が接着部8(18)に作用することになる。しかしながら、保持部8bが設けられていれば、熱応力が発生したとしてもリークが発生するのをほぼ無くすことができた。
以上に説明したように、本実施の形態に係るX線検出器1の製造方法は以下の工程を含むことができる。
複数の光電変換素子2b1を有するアレイ基板2の上に、シンチレータ5を形成する工程。
大気圧よりも減圧された環境において、シンチレータ5にハット形状の防湿部7を被せ、防湿部7のつば部7cをアレイ基板2に接着する工程。
シンチレータ5にハット形状の防湿部7を被せ、防湿部7のつば部7cをアレイ基板2に接着する工程において、つば部7cのアレイ基板2側の面に接着剤を塗布し、つば部7cとアレイ基板2との間の距離を所定の値とする。そして、つば部7cの外側に接着剤を流出させる。そして、接着剤を硬化させることで、つば部7cとアレイ基板2との間に第1の接合部8aを形成し、つば部7cの、アレイ基板2側とは反対側の面と、アレイ基板2と、に密着する保持部8bを形成する。
また、シンチレータ5にハット形状の防湿部7を被せ、防湿部7のつば部7cをアレイ基板2に接着する工程において、つば部7cの内側に接着剤をさらに流出させる。そして、接着剤を硬化させることで、周面部7bの、アレイ基板2側の面と、アレイ基板2と、に密着する第2の接合部8cをさらに形成することもできる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、2b1 光電変換素子、5 シンチレータ、6 反射層、7 防湿部、7a 表面部、7b 周面部、7c つば部、8 接着部、8a 第1の接合部、8b 保持部、8c 第2の接合部、10 X線検出モジュール、11 回路基板、18 接着部、100 治具

Claims (10)

  1. 基板と、前記基板の一方の面側に設けられた複数の光電変換素子と、を有するアレイ基板と、
    前記複数の光電変換素子の上に設けられ、放射線を蛍光に変換するシンチレータと、
    前記シンチレータの上面に対峙する表面部と、前記表面部の周縁に設けられ前記シンチレータの側面に対峙する周面部と、前記周面部の前記表面部側とは反対側の端部に設けられ前記アレイ基板に対峙するつば部と、を有する防湿部と、
    前記つば部と前記アレイ基板との間に設けられた第1の接合部と、
    前記つば部の、前記アレイ基板側とは反対側の面と、前記アレイ基板と、に密着する保持部と、
    を備えた放射線検出モジュール。
  2. 前記保持部は、前記第1の接合部と一体に形成されている請求項1記載の放射線検出モジュール。
  3. 前記周面部の、前記アレイ基板側の面と、前記アレイ基板と、に密着する第2の接合部をさらに備えた請求項1または2に記載の放射線検出モジュール。
  4. 前記第2の接合部は、前記第1の接合部と一体に形成されている請求項3記載の放射線検出モジュール。
  5. 前記アレイ基板の面に平行な方向における、前記保持部の外側面と、前記つば部の端面との間の距離をW1とした場合に、以下の式を満足する請求項1〜4のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
    0.1mm≦W1≦1.0mm
  6. 前記アレイ基板の面に垂直な方向における、前記保持部の頂部と、前記つば部の、前記アレイ基板側とは反対側の面との間の距離をHとした場合に、以下の式を満足する請求項1〜5のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
    0.2mm≦H≦0.9mm
  7. 前記アレイ基板の面に平行な方向における、前記第2の接合部の内側面と前記アレイ基板との接続位置と、前記つば部と前記周面部との接続位置との間の距離をW2とした場合に、以下の式を満足する請求項3〜6のいずれか1つに記載の放射線検出モジュール。
    0.1mm≦W2≦1.0mm
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の放射線検出モジュールと、
    前記放射線検出モジュールと電気的に接続された回路基板と、
    を備えた放射線検出器。
  9. 複数の光電変換素子を有するアレイ基板の上に、シンチレータを形成する工程と、
    大気圧よりも減圧された環境において、前記シンチレータにハット形状の防湿部を被せ、前記防湿部のつば部を前記アレイ基板に接着する工程と、
    を備え、
    前記防湿部は、前記シンチレータの上面に対峙する表面部と、前記表面部の周縁に設けられ前記シンチレータの側面に対峙する周面部と、前記周面部の前記表面部側とは反対側の端部に設けられ前記アレイ基板に対峙する前記つば部とを有し、
    前記防湿部のつば部を前記アレイ基板に接着する工程において、前記つば部の前記アレイ基板側の面に接着剤を塗布し、前記つば部と前記アレイ基板との間の距離を所定の値とすることで前記つば部の外側に前記接着剤を流出させ、前記接着剤を硬化させることで、前記つば部と前記アレイ基板との間に第1の接合部を形成し、前記つば部の、前記アレイ基板側とは反対側の面と、前記アレイ基板と、に密着する保持部を形成する放射線検出器の製造方法。
  10. 前記防湿部のつば部を前記アレイ基板に接着する工程において、
    前記つば部の内側に前記接着剤をさらに流出させ、前記接着剤を硬化させることで、前記周面部の、前記アレイ基板側の面と、前記アレイ基板と、に密着する第2の接合部をさらに形成する請求項9記載の放射線検出器の製造方法。
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