<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの7番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの4番目)、「黒BAR」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「白BAR」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「LUCKY」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の11種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、上記視認可能となる図柄のうち、各リール32L,32M,32Rそれぞれ1の図柄ずつ、計3つの図柄の組合せを利用して各ゲームの遊技結果が報知される。上記のように3×3=9個の図柄が視認可能となることから、これら3つの図柄の組合せとしては、例えば、図7に示すように、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2に停止する各図柄の組合せや、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3に停止する各図柄の組合せがある。また、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4に停止する各図柄の組合せや、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5に停止する各図柄の組合せがある。その他、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの中段図柄を結んだ折れ曲がりラインL6に停止する各図柄の組合せもある。上記のラインL1〜L5は各図柄を並べると一直線となるラインであり、折れ曲がりラインL6は各図柄を並べると途中で折れ曲がりが生じるラインである。なお、折れ曲がりが生じるラインに停止する各図柄の組合せとしては、折れ曲がりラインL6以外にもあるが、ここでは説明を省略する。
これらラインL1〜L6のうち、メダルのベット数によって有効化されるラインと有効化されないラインとが設定され、有効化されたライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。その一方で、有効化されないライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞は成立せず、上記特典は付与されない。
本スロットマシン10では、図8(a)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図8(b)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、図8(c)に示すように折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。また、1枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、折れ曲がりラインL6のみが有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、1枚のメダルがベットされて開始されたゲームを1ベットゲーム、ともいう。
図9〜図11は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第41小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞〜第26小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄、「赤7」図柄、「チェリー」図柄、「白ベル」図柄又は「LUCKY」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄、「青年」図柄、「白ベル」図柄、「赤7」図柄又は「第2リプレイ」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「白BAR」図柄が下段に停止した場合には、第8小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番)と上流側の隣接する位置(12番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「白BAR」図柄(18番)から上流側に1図柄分離れた位置(20番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第8小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞〜第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第27小役は、各リール32L,32M,32Rのうち所定のリールとして左リール32Lの停止図柄によって入賞か否かが決定される役であり、具体的には、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止することで第27小役入賞が成立する。この場合、中リール32M、右リール32Rの停止図柄は入賞判定には影響を及ぼさない。言い換えると、中リール32M、右リール32Rの停止図柄に関わらず、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は停止すること、すなわち、「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が有効ライン上に停止することで第27小役入賞が成立する。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第28小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する場合であって、右下がりラインL4に「チェリー」図柄が揃って停止する場合がある入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lに「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄、中リール32Mに「赤ベル」図柄、「白ベル」図柄又は「チェリー」図柄、右リール32Rに「チェリー」図柄、「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると第28小役入賞となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
なお、第27小役と第28小役との関係について補足説明すると、左リール32Lの「チェリー」図柄又は「第2リプレイ」図柄が停止すると中リール32Mと右リール32Rの停止図柄に関わらず第27小役入賞が成立するものの、中リール32Mと右リール32Rの停止図柄によっては第27小役入賞ではなく第28小役入賞が成立する場合がある。すなわち、第27小役入賞となる入賞態様に、第28小役入賞となる入賞態様が含まれる構成であるものの、第27小役入賞と第28小役入賞とは明確に区別されて入賞判定が行われる。
第29小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止する入賞態様である。つまり、右下がりラインL4が有効ラインとされる場合、「スイカ」図柄が右下がりに揃って停止することで第29小役入賞が成立する。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第30小役入賞は、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が上ラインL1上に停止する入賞態様である。より詳しくは、左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。第30小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「黒BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。第31小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第32小役入賞〜第35小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第36小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第36小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄,「スイカ」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄,「白ベル」図柄,「青年」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第37小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(7番)と下流側の隣接する位置(6番)に「第2リプレイ」図柄が配置されており、主な「白ベル」図柄(3番、12番、15番、20番)と下流側の隣接する位置(2番、11番、14番、19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、主な「赤ベル」図柄(2番,5番,12番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(10番)と上流側の隣接する位置(11番)に「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第37小役入賞が成立する場合には、主に、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第37小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「白BAR」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「第1リプレイ」図柄,「スイカ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第38小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が上段〜下段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第38小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第38小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第39小役入賞となる。第39小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第39小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第40小役入賞となる。第40小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第40小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「黒BAR」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第41小役入賞となる。第41小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、第11再遊技入賞又は第12再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第4RT状態に移行する。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、遊技状態が第1BB状態に移行する。また、各リール32L,32M,32Rの「白BAR」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となり、遊技状態が第2BB状態に移行する。左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄,「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白BAR」図柄,「LUCKY」図柄,「赤7」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「白BAR」図柄,「青年」図柄,「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「第2リプレイ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。
ストップスイッチ42〜44には、それぞれストップ検出センサ42a〜44a(図12)が接続されており、ストップ検出センサ42a〜44aと後述する主制御装置101とが接続されている。そして主制御装置101では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作が行われたことを把握する。具体的には、ストップスイッチ42〜44が操作されていない場合には、ストップ検出センサ42a〜44aからはLOW信号の検知信号が出力されており、ストップスイッチ42〜44が操作されることにより、当該検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。主制御装置101では、かかる信号の切り換わりを把握して、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握する。主制御装置101では、ストップスイッチ42〜44が操作されたことを把握した場合には、操作されたスイッチに対応するリールの回転を停止するように制御する。
すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられており、第1クレジット投入スイッチ56の左方には第3クレジット投入スイッチ58が設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを1枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56と第2クレジット投入スイッチ57との間には、演出発生時に操作される演出スイッチ66が設けられている。つまり、演出スイッチ66を挟んで左方には、第1クレジット投入スイッチ56及び第3クレジット投入スイッチ58が設けられており、演出スイッチ66の右方には第2クレジット投入スイッチ57が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
遊技パネル25における表示窓26L,26M,26R下方であって、払出枚数表示部62の右方には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する押し順表示器と、操作順序を報知することによって小役の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間を示すための区間表示器と、有する指示モニタ68が設けられている。指示モニタ68については、後に詳細に説明する。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
前面扉12において、遊技パネル25の下方であって、ストップスイッチ42〜44よりも下方には、遊技機の機種名が記載されたり、所定の表示画面を構成する下表示部69が設けられている。下表示部69には、演出用の操作手段の一種として、第1選択スイッチ87と第2選択スイッチ88が左右に並べて設置されている。第1選択スイッチ87と第2選択スイッチ88とは、いずれも下表示部69の前面よりも遊技機前方側に突出した位置である初期位置と、遊技機後方側に配置され、第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88の前面と下表示部69の前面とが略面一となる操作位置との間で変位可能となっている。第1選択スイッチ87及び第2選択スイッチ88は、操作位置から初期位置に向けて、所定の付勢手段(バネ等)により付勢されており、遊技者による後方への押し込み操作が行われることで、初期位置から操作位置に変位し、後方へ向けた押圧力が付与されなくなることで操作位置から初期位置に変位する。
上記の演出スイッチ66は、上方に配置される初期位置と、下方に配置される操作位置との間で変位可能となっていおり、所定の付勢手段(バネ等)により操作位置から初期位置に向けて付勢されている。そのため、演出スイッチ66は、遊技者による下方への押し込み操作が行われることで、初期位置から操作位置に変位し、下方に向けた押圧力が付与されなくなることで操作位置から初期位置に変位する。つまり、これら第1選択スイッチ87及び第2選択スイッチ88と、演出スイッチ66とは、設置位置の相違だけでなく、操作方向も相違している。
第1選択スイッチ87と、第2選択スイッチ88との設置位置について、より詳しくは、下表示部69における左端に第1選択スイッチ87が配置され、下表示部69における右端に第2選択スイッチ88が配置されており、両選択スイッチ87,88は左右に離れて配置されている。さらに、第1選択スイッチ87は左ストップスイッチ42よりも左方であり、第2選択スイッチ88は右ストップスイッチ44よりも右方となるように配置されている。そのため、例えば、第2選択スイッチ88を操作しようとして第1選択スイッチ87に触れてしまったり、逆に、第1選択スイッチ87を操作しようとして第2選択スイッチ88に触れてしまったりする誤操作や、ストップスイッチ42〜44を操作しようとして第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88に触れてしまう誤操作の発生が抑制されている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率(設定値)を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
主制御装置101には、遊技者にとって有利な遊技状態と、そうではない状態との比率を明示するための役比モニタ77が設けられている。役比モニタ77は、前面扉12を開放状態とすることで遊技機前方から視認可能となり、且つ、前面扉12を閉鎖状態とすることで遊技機前方から視認不可となるように、主制御装置101において遊技機前方を向く側に設置されており、より詳しくは、主制御装置101が収容される基板ボックスを介して役比モニタ77の表示面が視認可能となるように、基板ボックス内に収容されている。ちなみに、前面扉12が閉鎖状態とされている場合、役比モニタ77は表示窓26L〜26Rの隙間等のからも視認不可であり、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって施錠状態が解除されて前面扉12を開放状態としない限り、役比モニタ77を確認することが不可となっている。なお、役比モニタ77については、後に詳細に説明する。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図12及び図13のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、第1クレジット投入スイッチ56の操作を個別に検出する第1クレジット投入検出センサ56a、第2クレジット投入スイッチ57の操作を個別に検出する第2クレジット投入検出センサ57a、第3クレジット投入スイッチ58の操作を個別に検出する第3クレジット投入検出センサ58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、指示モニタ68、役比モニタ77、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図14参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
図13に示すように、表示制御装置81は、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置81には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置101が接続されており、出力側に上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65が接続されている。そして、主制御装置101から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ63、スピーカ64、及び補助表示部65を駆動制御する。つまり、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。
表示制御装置81の入力側には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)や、第1選択スイッチ87(より詳しくは当該第1選択スイッチ87の操作を検出するスイッチ検出センサ)、第2選択スイッチ88(より詳しくは当該第2選択スイッチ88の操作を検出するスイッチ検出センサ)等が接続されている。なお、各種表示部60〜62、68も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを説明する。
図14は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msec毎にタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可するとともに停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図12参照)の状態を読み込むとともに、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62,68に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図15のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS215に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。具体的には、例えば、3ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には3枚の仮想メダルを自動投入する処理を行い、1ベットゲームにて再遊技入賞が成立した場合には1枚の仮想メダルを自動投入する処理を行う。
なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。
メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,BB状態)における規定数として「1」及び「3」が設定されている。つまり、CB状態においては、ベット数が「2」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定し、CB状態以外ではベット数が「1」又は「3」となっていることを条件にステップS205にて肯定判定する。言い換えると、CB状態以外の遊技状態において、メダルがベットされていない場合、又は、ベットされていてもベット数が「2」である場合にはステップS205にて否定判定する。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてモード移行報知用処理を実行する。かかる移行報知用処理については後に詳細に説明する。
ステップS206の処理を行った後は、ステップS206の処理結果の情報及びステップS205にて肯定判定することとなったベット数の情報を含むベットコマンドをサブ側の制御装置としての表示制御装置81への出力対象としてセットする。ここでセットされたコマンドは、タイマ割込み処理におけるステップS110にて表示制御装置81へ出力される。ベットコマンドを受信した表示制御装置81の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS209にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。また、1ベットゲームでは折れ曲がりラインL6を有効ラインと設定する。ステップS210では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS211の抽選処理、ステップS212のリール制御処理、ステップS213のメダル払出処理、ステップS214のRT状態処理、ステップS215のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS211の抽選処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、遊技状態として、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有しており、抽選テーブルは、各遊技状態用にそれぞれ設定されている。
すなわち、ステップS302では、ベット数と状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグとに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、ベット数と遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、ベット数が「3」であって、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
ここで、当選確率の設定に関する処理について補足説明する。
当選確率の設定処理は、電源投入時に主制御装置101にて起動されるメイン処理にて実行される。より詳しくは、当選確率の設定処理は、設定キー挿入孔に設定キーが挿入されてON操作されていることを設定キー検出センサ73aにて検出している状態で、電源投入された場合に、初期化処理の後に起動される。当選確率の設定処理では、所定の操作として、スタートレバー41の操作毎に設定値を1ずつ更新し、例えば、スタートレバー41が1回操作される度に、「設定1」→「設定2」→「設定3」→「設定4」→「設定5」→「設定6」→「設定1」となるように設定値を更新する。なお、各設定値は、例えばクレジット表示部60にて表示され、上記設定値の更新毎にその表示も更新される。そして、設定キー検出センサ73aがOFF操作された状態でスタートレバー41が操作されたことを設定値の確定操作とし、その時点での設定値を今回の設定値として、当選確率の設定処理を終了する。当選確率の設定処理の終了に基づいて、クレジット表示部60の表示も終了する。当選確率の設定処理で設定された設定値は、次の当選確率の設定処理が起動されるまで、RAM106に記憶保持される。ステップS302では、この記憶されている設定値に基づいて、抽選テーブルを選択する処理を行うこととなる。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図17は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306にて、第1BB、第2BB、CBのいずれかに当選しているか否かを判定する。具体的には、第1BB、第2BB、CBのいずれかを含むインデックス値IV(IV=34〜54)にてステップS305で肯定判定したか否かを判定する。ステップS306にて肯定判定した場合には、ステップS307にて対応するボーナス当選フラグ(第1BB当選フラグ、第2BB当選フラグ、CB当選フラグ)を、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を行う。ステップS306にて否定判定した場合、又はステップS307の処理を行った後は、ステップS308にて、ステップS305にて肯定判定したインデックス値IVに応じた各小役の当選フラグを、当選フラグ格納エリア106aにセットする処理を実行する。例えば、IV=34のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS307にて第1BB当選フラグをセットするとともに、ステップS308にて第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、IV=17のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS308にて第30小役,第41小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(第1BB当選フラグ)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(第2BB当選フラグ)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームに亘って有効とされる場合がある。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306〜ステップS308では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していなければ対応する当選フラグをセットしない。
すなわち、例えば、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=34のときに判定値DVが65535を超えた場合、第1BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。また、第1BB当選フラグが持ち越された状態で、例えば、インデックス値IV=35の時に判定値DVが65535を超えた場合、第2BB当選フラグはセットせず、第28小役当選フラグ、第33小役当選フラグ、第35小役当選フラグをセットする。
なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態における抽選テーブルを別途用意しておき、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態では、当該別途用意した抽選テーブルにて抽選処理を行う構成としてもよい。この場合、当該別途用意した抽選テーブルにおいては、第1BB,第2BB,CBに当選しないように各インデックス値IVやポイント値PV値を設定するとよい。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS309にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS310ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図17に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約300分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約183分の1である。強スイカに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約300分の1、弱スイカに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約218分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=20の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=21の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=22の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=23〜26の際に当選となる確率)はそれぞれ約43.7分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=27〜30の際に当選となる確率)はそれぞれ約21.8分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約21800分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約21800分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約32800分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=37の際に当選となる確率)は約32800分の1である。強スイカ重複1に当選となる確率(IV=38の際に当選となる確率)は約32800分の1、強スイカ重複2に当選となる確率(IV=39の際に当選となる確率)は約32800分の1である。弱スイカ重複1に当選となる確率(IV=40の際に当選となる確率)は約65500分の1、弱スイカ重複2に当選となる確率(IV=41の際に当選となる確率)は約65500分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=42〜45の際に当選となる確率)はそれぞれ約32800分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=46,47の際に当選となる確率)はそれぞれ約21800分の1である。特リプA重複1に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)は約1010分の1、特リプA重複2に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)は約1310分の1である。特リプAB重複1に当選となる確率(IV=50の際に当選となる確率)は約1010分の1、特リプAB重複2に当選となる確率(IV=51の際に当選となる確率)は約1310分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=52,53の際に当選となる確率)はそれぞれ約32800分の1である。CBに当選となる確率(IV=54の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.96分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2〜14,31〜33,55〜58のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS308にて当選フラグをセットした後、又はステップS310にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS311に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。
続くステップS312では、抽選結果対応処理を行う。抽選結果対応処理では、ステップS301〜ステップS311の抽選の結果に応じて遊技状態を移行させるか否かの処理や、押し順役の報知用の処理等を行う。当該抽選結果対応処理については、後に詳細に説明する。
ステップS312の処理を実行した後は、ステップS313にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて行われる。
そして、ステップS314では、今回のゲームの抽選結果に基づいて各リール32L,32M,32Rに停止可能な図柄を設定する停止情報設定処理を実行する。停止情報設定処理では、ステップS306〜ステップS308にてセットされる当選フラグに基づいて、入賞可能な役に応じた停止図柄情報を設定する。例えば、強チェリーに当選(IV=15の際に当選)となり、強チェリー当選フラグがセットされた場合、第28小役、第32小役〜第35小役入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。また、強チェリー重複1に当選(IV=34の際に当選)となり、強チェリー当選フラグ及び第1BB当選フラグがセットされた場合、第28小役、第33小役、第35小役及び第1BB入賞に対応する図柄が各リール32L,32M,32Rに停止可能となるように停止図柄情報を設定する。
続くステップS315では、ステップS314にて複数の停止可能な図柄情報が設定された場合に、その優先順位を設定する優先設定処理を実行する。例えば、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するようにして、優先順位を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するようにして優先順位を設定する。
例えば、強チェリー重複1に当選し、第28小役、第33小役、第35小役及び第1BB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第28小役、第33小役、第35小役入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。また、特リプA重複1に当選し、第9再遊技及び第1BB入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第9再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。そして、例えば、第1BB当選が持ち越された状況で、通常リプレイに当選し、第1BB入賞及び第1再遊技入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、第1BB入賞よりも第1再遊技入賞が優先して成立するように優先順位を設定する。
ここで、再遊技に当選している場合、当選している再遊技のうちのいずれかの再遊技が必ず入賞するように、入賞となる図柄の組合せが設定されている。つまり、再遊技に当選している場合には再遊技入賞が必ず成立し、取りこぼしは発生しない。そのため、再遊技とボーナスとの停止図柄情報の設定が行われている場合、設定されている再遊技のいずれかの再遊技入賞が必ず成立し、ボーナス入賞が成立することがない。
また、複数の小役や複数の再遊技が重複して当選となる場合、いずれの小役又は再遊技に対応する図柄が有効ラインに停止するかは、停止操作が行われたタイミングによって異なる。例えば、強スイカに当選し、第30小役及び第41小役入賞に対応する停止図柄情報の設定が行われている場合、上記のとおり、第30小役と第41小役とで、左リール32Lの対象図柄は「スイカ」図柄で共通している。そのため、左リール32Lの停止操作のタイミングによっては、いずれの小役入賞が成立するかは決定されない。一方、中リール32M及び右リール32Rの対象図柄は、第30小役ではいずれも「赤ベル」図柄であり、第41小役では中リール32Mが「チェリー」図柄及び「黒BAR」図柄であり、右リール32Rが「スイカ」図柄である。例えば、3ベットゲームにおいて、中リール32Mでは、4番目の「スイカ」図柄から7番目の「赤ベル」図柄が中段に到達したタイミングで中ストップスイッチ43の停止操作が行われた場合、第30小役の対象図柄である7番目の「赤ベル」図柄と、第41小役の対象図柄である「黒BAR」図柄のいずれの図柄についても、有効ライン上である中段に停止させることが可能となる。この場合、本実施形態では、スベリ数の少ない図柄を優先して停止するように、停止図柄情報の設定が行われる。その結果、上記の場合、「赤ベル」図柄が中段に停止するように停止駆動制御が行われ、第41小役入賞は成立しないようになり、第30小役が入賞可能となる。
一方、中リール32Mにおいて、8番目の「黒BAR」図柄から12番目の「赤ベル」図柄が中段に到達したタイミングで中ストップスイッチ43の停止操作が行われた場合、第41小役の対象図柄である8番目の「黒BAR」図柄及び11番目の「チェリー」図柄と、第30小役の対象図柄である12番目の「赤ベル」図柄のいずれの図柄についても、中段に停止させることが可能となる。この場合も、スベリ数の少ない図柄を優先して停止するように停止図柄情報の設定が行われるため、8番目の「黒BAR」図柄又は11番目の「チェリー」図柄が中段に停止し、第30小役入賞は成立しないようになり、第41小役が入賞可能となる。
右リール32Rについても同様であり、右ストップスイッチ44の停止操作が行われたタイミングによって、第30小役の対象図柄である「赤ベル」図柄と第41小役の対象図柄である「スイカ」図柄とでスベリ数の少ない図柄が有効ラインである下段に停止するように停止図柄情報の設定が行われる。なお、右リール32Rにおいて、6番目の「第1リプレイ」図柄及び7番目の「黒BAR」図柄が有効位置に到達したタイミングで、右ストップスイッチ44の停止操作が行われた場合、「スイカ」図柄及び「赤ベル」図柄のいずれも停止させることができず、この場合、いずれの小役入賞も成立せずに所謂取りこぼしとなる。
ステップS315の処理を実行した後は、ステップS316にて区間表示第1処理を実行してから、抽選処理を終了する。区間表示第1処理は、指示モニタ68や役比モニタ77の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
次に、ステップS212のリール制御処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。回転演出処理は、上記ステップS311にて行ったフリーズ抽選処理の結果等に基づいて、無効期間中のリール制御を用いた演出を行うための処理である。続くステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理(ステップS106)にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=23〜30の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図17参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図19は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、CB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第7小役図柄としての機能も有しており、第9小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第7小役図柄同士、第9小役同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの4番の「チェリー」図柄が中段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図20(a)に示すように、7番の「赤ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞、第7小役入賞又は第9小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。中リール32Mには、「白BAR」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第7小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が14番の位置にのみ配置されている。そして、中リール32Mの第9小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番の位置にのみ配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄、第7小役図柄又は第9小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、13番の「第1リプレイ」図柄〜17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。9番の「第2リプレイ」図柄〜13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図20(b)に示すように、第7小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞の成立する余地が残る。6番の「白ベル」図柄〜10番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第9小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「LUCKY」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第7小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第7小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第7小役図柄は「白ベル」図柄である。右リール32Rには、「白ベル」図柄が10番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第7小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、6番の「第1リプレイ」図柄〜10番の「白ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図20(c)に示すように、第7小役図柄たる「白ベル」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第7小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。例えば、3番の「第2リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図20(d)に示すように、4番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「赤ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第9小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第9小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第9小役図柄は「青年」図柄である。右リール32Rには、「青年」図柄が15番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第9小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、11番の「第1リプレイ」図柄〜15番の「青年」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第9小役図柄たる「青年」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第9小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「チェリー」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「白BAR」図柄である。右リール32Rには、「白BAR」図柄が18番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄〜18番の「白BAR」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第2小役図柄たる「白BAR」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「白BAR」図柄,「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄、第7小役図柄及び第9小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「LUCKY」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄及び「第1リプレイ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄又は「第1リプレイ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄(「赤ベル」図柄),「LUCKY」図柄(「白ベル」図柄),「スイカ」図柄(「第1リプレイ」図柄)の組合せは、図11に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第7小役入賞が成立する場合と、第9小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第38小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。
払出判定処理を行った後は、ステップS414にて入賞結果対応処理を行う。入賞結果対応処理では、入賞結果に基づいて遊技状態を移行させる処理等を行う。当該入賞結果対応処理については、後に詳細に説明する。
入賞結果対応処理を行った後は、ステップS415にて区間表示第2処理を実行する。区間表示第2処理は、指示モニタ68の表示制御に関する処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。その後、ステップS416にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS213のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理(ステップS204)では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS214のRT状態処理を図21のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、RAM106の状態情報格納エリア106cに第4RT設定フラグがセットされているか否かを確認することで、遊技状態が第4RT状態か否かを判定する。第4RT状態である場合には、ステップS502へ進み、固定RTゲーム数の減算処理を行う。詳細な説明は後に行うが、第4RT状態は、実行可能なゲーム数が予め定められているRT状態であり、ステップS502の処理は、当該実行可能な残りのゲーム数を減算するための処理である。続くステップS503では、ステップS502の処理結果に基づいて、第4RT状態における実行可能な残りゲーム数が0となったか否かを判定する。0となった場合には、ステップS504にて第4RT設定フラグをクリアする処理を実行してから、本RT状態処理を終了する。ステップS504の処理を行うことで、遊技状態は通常遊技状態へ移行する。ステップS503にて否定判定した場合、そのまま本RT状態処理を終了する。この場合、第4RT状態が継続される。
ステップS501にて否定判定した場合、ステップS505にて、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS506に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS507にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS505にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS508に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS509にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS507にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、第4RT状態及び通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS509にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS507にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS507にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図17参照)と比較した場合、IV=1〜5,13,14のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6〜58の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約173分の1、IV=2〜5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1、IV=13の際に当選となる確率は約131分の1、IV=14の際に当選となる確率は約655分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図22に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となり、IV=13の際に当選となった場合には移行リプレイ1当選となり、IV=14の際に当選となった場合には移行リプレイ2当選となる。IV=1〜5,13,14のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、第4RT状態に移行する第11再遊技入賞又は第12再遊技入賞とが成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4や、移行リプレイ1,2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
なお、第1昇格リプレイ2〜4では、第1再遊技及び第3再遊技の他に、第6再遊技、第7再遊技、第8再遊技も当選役として振り分けられている。但し、これら第6再遊技〜第8再遊技は、上記6通りの操作順序のうちのいずれもが対応付けられていない。そのため、第6再遊技〜第8再遊技は、第1昇格リプレイ2〜4に当選していても、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず、入賞しない。
より具体的には、第1昇格リプレイ1〜4は、それぞれ、第1昇格リプレイ1は第1再遊技及び第3再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ2は第1再遊技及び第3再遊技の他に第6再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ3は第1再遊技及び第3再遊技の他に第7再遊技が振り分けられており、第1昇格リプレイ4は第1再遊技及び第3再遊技の他に第8再遊技が振り分けられているものの、いずれの第1昇格リプレイ1〜4であっても、入賞する再遊技は第1再遊技と第3再遊技のうちの何れかとなっている。これは、第3再遊技入賞が成立する操作順序をわかりにくくするためである。すなわち、例えば、第1昇格リプレイが1種類であると、第3再遊技入賞に対応する操作順序も1種類となってしまい、第1昇格リプレイ当選時に、意図的に第3再遊技入賞を成立させることが可能となり得るからである。なおこの関係は、第1昇格リプレイ1〜4の関係のみに限ったことではなく、他の重複役についても同様のことがいえる。
図23(d)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。移行リプレイ1,2に当選となった場合には、上記第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4と同様に、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第11再遊技入賞又は第12再遊技入賞が必ず成立する。移行リプレイ1,2には、6通りの操作順序のうち3通りの操作順序に第11再遊技が対応付けられており、残りの3通りの操作順序に第12再遊技が対応付けられている。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS508にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS510に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS511にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS512にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS512にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=1〜14のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=15〜58の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約11.0分の1、IV=2〜5の際に当選とならず、IV=6〜8の際に当選となる確率はそれぞれ約15.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約8.90分の1となる。また、IV=13,14の際には当選とならない。そして、いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、上述した第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1〜転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図11参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、赤7・赤7・黒BAR中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS510にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS513に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS514にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS515にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS515にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図25は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図24参照)と比較した場合、IV=9〜12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜8,13〜58の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理(ステップS409)では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23(c)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS513にて第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS516に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第11再遊技入賞又は第12再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第11再遊技入賞及び第12再遊技入賞のいずれも成立していない場合には、そのままRT状態処理を終了する。第11再遊技入賞又は第12再遊技入賞が成立した場合には、ステップS517にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS518にて第4RT設定フラグをセットし、ステップS519にて固定RTゲーム数設定処理を実行してから、本処理を終了する。ステップS519は、第4RT状態において実行可能なゲーム数を設定する処理である。具体的には、ステップS519では、各種カウンタエリア106eに設けられた固定RTカウンタに規定の値(例えば、第11再遊技入賞が成立している場合には10、第12再遊技入賞が成立している場合には15)を入力する。上記ステップS502では、当該固定RTカウンタの減算を行い、当該カウンタが0となることで、ステップS503にて第4RT状態終了用の処理を実行することとなる。
次に、ステップS215のボーナス状態処理を図26のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602〜ステップS613に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604〜S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄又は「黒BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS209)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜52のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=55〜58のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図17等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=55の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=56の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役3に当選となる確率(IV=57の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役4に当選となる確率(IV=58の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図27(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1〜CB中小役4のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第27小役入賞,第31小役入賞,第36小役入賞〜第38小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞〜第26小役入賞,第28小役入賞〜第30小役入賞,第32小役入賞〜第35小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
なお、当選役としてのCB、及び遊技状態としてのCB状態に代え又は加えて、当選役として1ゲームの遊技(JACゲーム)を実行可能となるシングルボーナス(SB)、及びそのシングルボーナス当選(入賞)に基づいて移行するSB状態を設けてもよい。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、CB以外のボーナス当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。
そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。その後、ステップS612にて、残払出数カウンタに216をセットし、残払出枚数表示部61に216を表示させる処理を行う。ステップS612でセットする数値は、BB状態における上限払出数に対応する数値であり、BB状態において当該数値以上のメダルの払い出しが行われたことを条件に当該BB状態が終了される。
ステップS610〜S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、対応するBB状態用抽選テーブルを選択する。
図28は、第1BB入賞により移行する第1BB状態で選択される第1BB状態用抽選テーブルと第2BB入賞により移行する第2BB状態で選択される第2BB状態用抽選テーブルとをまとめて示している。第1BB状態用抽選テーブルと第2BB状態抽選テーブルとは、IV=1〜14,22〜30,34〜58のポイント値PVとして「0」が設定されている。したがって、第1BB状態及び第2BB状態のいずれにおいても、これらIV=1〜14,22〜30,34〜58では当選とならない。また、第1BB状態用抽選テーブル及び第2BB状態用抽選テーブルでは、IV=19〜21,31〜33のポイント値が両抽選テーブルで共通のポイント値が設定されており、第1BB状態及び第2BB状態のいずれにおいても、IV=19のチャンスAに当選となる確率は約65.5分の1、IV=20のチャンスBに当選となる確率は約65.5分の1、IV=21の中段ベルに当選となる確率は約1310分の1、IV=31のBB中第1役に当選する確率は約2.12分の1、IV=32のBB中第2役に当選する確率は約13.1分の1、IV=33のBB中第3役に当選する確率は約13.1分の1である。
一方、第1BB状態用抽選テーブル及び第2BB状態用抽選テーブルにおいて、IV=15〜18のポイント値は異なるポイント値が設定されており、IV=15の強チェリーに当選となる確率は第1BB状態では約21.8分の1であるのに対して第2BB状態では約93.6分の1であり、第1BB状態の方が第2BB状態よりも強チェリーに当選し易い。また、IV=16の弱チェリーに当選となる確率は第1BB状態では約6.56分の1であるのに対して第2BB状態では約26.2分の1であり、第1BB状態の方が第2BB状態よりも弱チェリーに当選し易い。
IV=17の強スイカに当選となる確率は第1BB状態では約93.6分の1であるのに対して第2BB状態では約21.8分の1であり、第2BB状態の方が第1BB状態よりも強スイカに当選し易い。また、IV=18の弱チェリーに当選となる確率は第1BB状態では約26.2分の1であるのに対して第2BB状態では約6.56分の1であり、第2BB状態の方が第1BB状態よりも弱スイカに当選し易い。
つまり、第1BB状態や第2BB状態では、強チェリーや強スイカ等の所謂レア役と称させる抽選結果の当選確率が通常遊技状態や第1RT状態〜第3RT等の他の状態よりも高くなる。また、第1BB状態と第2BB状態とを比較すると、第1BB状態では第2BB状態よりも強チェリー又は弱チェリーに当選し易く、第2BB状態では第1BB状態よりも強スイカ又は弱スイカに当選し易くなるように設定されている。
また、強チェリーや弱チェリー、強スイカ、弱スイカ等は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって入賞が成立し、入賞に対応しないタイミングで操作されると入賞が成立せず、取りこぼしとなる。
図27(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中第1役に当選となった場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第39小役入賞,第40小役入賞のいずれかが必ず成立する。これに対して、BB中第2役とBB中第3役は、6通りの操作順序のうちの4通りの操作順序に第1小役が対応付けられており、2通りの操作順序に第40小役や第41小役が対応付けられている。つまり、BB中第2役やBB中第3役は、ストップスイッチ42〜44の操作順序が第1小役に合致したものであれば、第1小役入賞が成立し、第40小役や第41小役に合致したものであれば、第1小役ではなく第40小役入賞や第41小役入賞が成立する。BB状態における3ベットゲームにおいて、第1小役入賞又は第40小役入賞が成立すると9枚のメダル払出が行われ、第41小役入賞が成立すると3枚のメダル払出が行われる。つまり、BB中第1役に当選した場合には操作順序に関わらず第1小役入賞が成立して9枚のメダル払出が行われ、BB中第2役に当選した場合には操作順序によって第1小役入賞又は第40小役入賞が成立して9枚のメダル払出が行われる。そして、BB中第3役に当選した場合には操作順序によって第1小役入賞又は第41小役入賞が成立し、第1小役入賞が成立した場合には9枚のメダル払出が行われ、第41小役入賞が成立した場合には3枚のメダル払出が行われる。つまり、BB中第3役については、ストップスイッチ42〜44の操作順序によってメダル払出枚数が異なるようになる。
ステップS609にて否定判定し、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS613にて持ち越しコマンドをセットする処理を行う。持ち越しコマンドとは、ボーナス当選ゲームにて当該ボーナス入賞が成立せず、所謂持ち越し状態となったことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、かかる持ち越しコマンドはタイマ割り込み処理のコマンド出力処理(ステップS110)にて表示制御装置81へ出力される。
既に説明した通り、持ち越し状態において行われるゲームでは、他のボーナスに当選することが制限される。より詳しくは、通常遊技状態用の抽選テーブル(図17)において、IV=34〜51のボーナス(第1BB,第2BB,CB)との重複役等に当選した場合には、これらボーナスに対応する当選フラグはセットされない。そのため、例えば、IV=34〜51の各小役又は再遊技との重複役に当選した場合には、これら各小役や再遊技の当選フラグはセットされるものの、ボーナスに対応する当選フラグはセットされず、小役入賞のみが有効となる。すなわち、持ち越し状態とは、ボーナスの抽選が制限される状態ともいえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS614にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。なお、当該終了判定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS602〜ステップS614に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB、第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15−2)枚又は25(=14−2+15−2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に最大で144(=9×24−3×24)枚のメダル増加を期待できる。
上記のように、BB状態において強チェリーや強スイカ等に当選した場合、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては入賞が成立しない場合があり、入賞が成立しなければ当該ゲームでのメダル払出は生じない。また、BB中第3役に当選した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序によって、9枚又は3枚のメダル払出が生じる。つまり、BB状態において上限払出数が設定され(ステップS216)、毎ゲーム9枚の払出が生じた場合には、上記のように最大144枚のメダル増加が見込めるとともに、24ゲームでBB状態が終了するものの、BB状態の各ゲームの抽選結果や、そのゲームのストップスイッチ42〜44の操作タイミングや操作順序によっては、上限払出数に達した場合のメダル増加数は上記最大数よりも少なくなり得るし、上限払出数に達するまでのゲーム数が多くなり得るように設定されている。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞のいずれも成立しておらず持ち越しコマンドをセットした場合(ステップS613の処理を実行した場合)と、ステップS605、ステップS612にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS614にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
<遊技状態の移行と表示モードの概要>
ここで、遊技状態の移行について図29を用いて説明する。なお、CB状態については、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が216に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第2RT状態への移行契機となる第1昇格リプレイ1〜4や、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2、第4RT状態への移行契機となる移行リプレイ1,2は当選しないため、通常遊技状態からは、第2RT状態〜第4RT状態に移行しない(図17参照)。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(a)参照)。また、遊技状態が第1RT状態である場合、第11再遊技入賞や第12再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第4RT状態に移行する。既に説明した通り、第4RT状態はゲーム数が固定の固定RT状態である。そのため、第4RT状態において移行出目が停止しても第1RT状態には移行しない。第1RT状態用抽選テーブルを用いた抽選処理では、第3RT状態への移行契機となる第2昇格リプレイ1,2は当選しないため、第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各1BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図23(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、各当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、各BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第4RT状態である場合、規定ゲーム数を消化することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上記のとおり、第4RT状態においては、移行出目が有効ライン上に停止した場合であっても、遊技状態は第1RT状態に移行しない。図による詳細な説明は省略するが、本スロットマシン10において、第4RT状態では、通常遊技状態用の抽選テーブルにおける各ポイント値PVと同様のポイント値PVが設定された抽選テーブルを用いて各ゲームの抽選が行われる。そのため、第4RT状態において第1昇格リプレイ1〜第4昇格リプレイ4等の遊技状態の移行が生じる再遊技入賞も成立しない。第4RT状態は、後述するATモードの移行抽選が高確率で行われる高確率状態として機能する。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,ATモード(アシストタイムモード),VBモード(ヴァーチャルボーナスモード、疑似ボーナスモード),BBモードの5種類の表示モードを主制御装置101が管理するようになっている。
図30は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は最大で144枚のメダル増加を期待できる。
通常モードからBBモードに移行した場合、当該BBモードでは、ATモードへの移行抽選が行われる場合がある。ATモードへの移行抽選に当選した場合には、BBモードの終了後にATモードに移行する。ATモードへの移行抽選にも当選しなかった場合には、BBモードの終了後に通常モードに移行する。ATモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にATモードに復帰する。VBモードからBBモードに移行した場合には、BBモードの終了後にVBモードに復帰する。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2,移行リプレイ1,移行リプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、ATモードへの移行抽選が行われる。ATモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからATモードに移行する。通常モードからは、VBモードに移行しない。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態〜第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ通常遊技状態、第1RT状態又は第4RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態、第1RT状態又は第4RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態〜第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
ATモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。ATモードは、VBモードへの移行確率が異なるLV.1モード〜LV.4モードの4つのATモードによって構成されており、いずれのATモードであっても、通常モードと比してVBモードへの移行確率が高くなっている。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、ATモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、ATモードから通常モードに移行する。
LV.1モード〜LV.4モードは、VBモードへの移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。より具体的には、VBモードへの移行抽選に当選する確率が、LV.4モードが最も高く、LV.1モードが最も低くなるように設定されており、LV.1モード、LV.2モード、LV.3モード、LV.4モードの順でVBモードへの移行抽選に当選する確率が高くなるように設定されている。
ATモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、ATモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、第2RT状態及び第3RT状態と対応することとなる。ATモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態、第1RT状態又は第4RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。ATモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、ATモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、ATモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとATモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、ATモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図23(b)参照)。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態、第1RT状態又は第4RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
遊技者の所有メダルが増加する際の表示モードの移行について説明すると、通常モードからATモードに移行し、ATモードから通常モードに戻るという流れが一般的である。そして、ATモードではVBモードへの移行抽選が行われるため、ATモードからVBモードに移行し、VBモードからATモードに戻るというループが発生した場合、遊技者はより多くの所有メダル増加を期待できる。
また、ATモードにおいてLV.1モード〜LV.4モードが設定されており、各ATモードにおいてVBモードへの移行抽選の当選確率が異なっている。そして、通常モードからATモードへ移行する場合、基本的にはLV.1モードに移行する。LV.1モードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、LV.2モードへの移行抽選が行われる。LV.2モードへの移行抽選に当選すると、LV.2モードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。LV.2モードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、LV.3モードへの移行抽選が行われる。LV.3モードへの移行抽選に当選すると、LV.3モードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。そして、LV.3モードにおいては、VBモードへの移行抽選が行われるとともに、LV.4モードへの移行抽選が行われる。ATLV.4モードへの移行抽選に当選すると、LV.4モードに移行し、VBモードへの移行抽選の当選確率が上昇する。
したがって、ATモードに移行した場合、LV.1モード→LV.2モード→LV.3モード→LV.4モードとATモードの昇格が行われることで、VBモードへの移行確率が高くなり、ATモードとVBモードとのループが発生し易くなる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、ATモード,VBモード,BBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。そして、各表示モードと連動して、複数のRT状態と、BB状態、CB状態といった複数の状態が各再遊技の入賞又は移行出目の停止等によって行き来する構成となっている。上記のとおり、押し順リプレイ当選時や押し順ベル当選時のストップスイッチ42〜43の操作順序によって対応する再遊技入賞が成立したり移行出目が停止したりする。また、ATモードやVBモードにおいては、押し順ベル当選時に、第1小役入賞を成立させることが可能となる操作順序が報知されることで、所有メダル増加を期待できる。
ここで、表示モードがATモード及びVBモードである場合、上記のように押し順ベルや押し順リプレイ当選時にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され、通常モードである場合には、これら押し順ベルや押し順リプレイ当選時の操作順序の報知が行われない。そのため、これら押し順ベルや押し順リプレイ当選時の操作順序の報知の有無という観点で、ATモードやVBモードの方が通常モードよりも遊技者にとって有利なものである。つまり、ATモードやVBモードは、操作順序が報知されることによって小役等の入賞率を変化させ遊技者にとって有利な状況で遊技を進行可能となる区間である有利区間に含まれるものである。本スロットマシン10では、有利区間へ移行することでATモードへの移行抽選が行われ、ATモードやVBモードへの移行が生じ得るように構成されており、言い換えると、有利区間ではない通常区間においてATモードやVBモードへの移行は生じないように構成されている。
なお、有利区間においてATモードへの移行抽選が行われるのに対して、通常区間においてはATモードへの移行抽選が行われないことからして、有利区間であってATモードへの移行前の状態やATモード当選前の状態は、ATモードへの移行が生じ易くなっている状態として、チャンスゾーンモード(CZモード)とも称することが可能である。
以下、表示モードに関する構成について説明する。
表示モードに関する構成としては、大別して、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、(4)サブ側の報知演出に関する処理がある。以下、順番に説明する。
<表示モードの移行抽選に関する処理>
<抽選結果対応処理>
(1)の表示モードの移行抽選に関する処理は、主制御装置101による抽選処理(図16)の抽選結果対応処理(ステップS312)にて行われる。そこで、以下、抽選結果対応処理について、図31のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS701では、今回のゲームが有利区間であるか否かをRAM106の各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。有利区間フラグは、上記のATモードやVBモードを含む有利区間への移行抽選に当選したことに基づいてセットされ、有利区間が終了する際にクリアされるフラグである。有利区間フラグがセットされていない場合には、ステップS702へ進み、有利区間移行抽選処理を実行してから、本抽選結果対応処理を終了する。
有利区間移行抽選処理では、図32のフローチャートに示すように、先ず、ステップS801にて、今回のゲームの抽選結果を把握する。そしてステップS802にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから有利区間移行抽選テーブルを取得する。有利区間移行抽選テーブルは、図39に示すように、各ゲームの抽選結果に応じて、有利区間への移行率(有利区間移行抽選の当選確率)が異なるように設定されている。有利区間への移行抽選の契機役としては、図38にも示すように、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、チャンスA、チャンスB、中段ベルが設定されている(以下、これらをまとめて「移行契機役」とも称する)。これらの移行契機役は、いずれの設定値であっても設定されているポイント値PVが共通しており、当選確率に設定差がない。そして、有利区間移行抽選の当選確率についても、設定差がないように設定されている。つまり、出現率が共通している移行契機役にて当選確率に設定差のない有利区間移行抽選を行う構成とし、有利区間への移行率は共通なものとなっている。このようにすることで、遊技ホールに複数台設置され得る遊技機の設定値に関わらず、有利区間へ移行させるチャンスが同等なものとなり、遊技者間の不平等性を解消することが可能となる。
ステップS802にて抽選テーブルを取得した後は、ステップS803にて有利区間移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。有利区間移行抽選用の乱数は、各種カウンタエリア106eの専用のカウンタが用いられ、当該専用のカウンタは所定周期で更新され、ステップS803ではそのカウンタのうち最新の更新値を取得する。そして、ステップS804にて有利区間移行抽選を実行し、ステップS805にて、移行抽選に当選したか否かを判定する。移行抽選に当選している場合、ステップS806にて、上記の有利区間フラグをセットする処理を実行する。この処理により、次ゲーム以降の抽選結果対応処理(図31)のステップS702では肯定判定することが可能となる。続くステップS807では、各種フラグ格納エリア106dに有利区間当選ゲームフラグをセットする処理を実行する。有利区間当選ゲームフラグは、今回のゲームで有利区間への移行抽選に当選したことをCPU102が把握するためのフラグである。
続くステップS808では、各種フラグ格納エリア106dにCZモード当選フラグをセットする処理を実行する。CZモード当選フラグは、有利区間への移行抽選に当選することにより、ATモード移行抽選に当選前の状態であるCZモードに当選したことをCPU102が把握するためのフラグである。そして、ステップS809にて各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタを参照することにより、現状、前兆モード等に設定されており、そのゲーム数が0以上であるか否かを判定する。
ここで、前兆モードとは、CZモードやATモード等に当選したことを示唆する当選示唆演出が発生し易くなるモードであり、当該前兆モードの各ゲームを経てから、CZモードやATモード等に当選したことの当選報知が行われる。前兆モードは0ゲーム〜32ゲームに亘って継続し、当選したCZモード等の種類や、ボーナスとの同時当選の有無等によって、その前兆モードの継続ゲーム数が異なるように設定されている。なお、CZモード等がボーナスと同時当選している場合は、前兆モードを経てからボーナスの当選報知が行われ、そのボーナス状態が終了してから、CZモード等に当選していたことの報知が行われる。また、前兆ゲーム数が0ゲームとして設定される場合、前兆モードを介さずに当選報知が行われることになる。
更に、本スロットマシン10では、前兆モードに似た演出が行われるモードとして、疑似前兆モードが設けられている。疑似前兆モードは、CZモードやATモード等への移行抽選は行われたものの、これらCZモードやATモード等への移行抽選に当選とならなかった場合に設定されるモードである。そして、疑似前兆モードでは、前兆モードと同様に、上記の当選示唆演出が発生し易くなり、その後、前兆モードとは異なり、CZモードやATモード等に当選していないことの非当選報知が行われる。疑似前兆モードは0ゲーム〜32ゲームに亘って継続する。
これら、前兆モードと疑似前兆モードのゲーム数はいずれも各種カウンタエリア106eの前兆カウンタにより管理される。上記のステップS809にて前兆カウンタが0以上であるか否かを判定することにより、前兆モード又は疑似前兆モードであるか否かを判定することが可能である。但し、有利区間移行抽選処理は、既にCZモードに当選しており、有利区間フラグがセットされている状況では実施されないことから、ステップS809にて肯定判定する場合とは、前兆カウンタの入力が疑似前兆モードの設定に際して行われたことを示し、現状、疑似前兆モードであることを示している。
ステップS809にて否定判定し、疑似前兆モードではない場合、ステップS810にてROM105の各種テーブル記憶エリア105aから前兆ゲーム数テーブルを取得する処理を実行し、ステップS811にて前兆ゲーム数の抽選処理を実行する。
前兆ゲーム数テーブルは、図40に示すように、当選した表示モードによって、選択される前兆ゲーム数が異なるように設定されている。本実施形態においては、CZモードに当選した場合には、必ず10ゲームの前兆ゲーム数が選択されるように、前兆ゲーム数テーブルが設定されている。そのため、本実施形態におけるステップS811の前兆ゲーム数の抽選処理では、前兆ゲーム数を10ゲームとして設定する。
ステップS812では、ステップS811の処理にて決定された前兆ゲーム数を各種カウンタエリア106eの前兆カウンタにセットする処理を実行する。前兆カウンタは1ゲーム毎に1ずつ減算されるカウンタであり、前兆カウンタが0となることで前兆モードが終了し、上記の当選報知や非当選報知が行われる。そして、ステップS813にて、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本有利区間移行抽選処理を終了する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果や前兆モードの結果報知として報知される当選内容及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
ステップS809にて、前兆カウンタが0よりも大きく、疑似前兆モードであると判定した場合、ステップS810〜ステップS812の前兆ゲーム数の設定処理を行うことなく、ステップS813にて前兆コマンドをセットする処理を実行する。この場合、当該前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果や前兆モードの結果報知として報知される当選内容の情報が含まれている。
ステップS805にて有利区間移行抽選に非当選であったと判定した場合、ステップS814に進む。ステップS814では、各種テーブル記憶エリア105aから疑似前兆ゲーム数テーブルを取得する処理を実行し、続くステップS815にて、疑似前兆ゲーム数の抽選処理を実行する。本実施形態では、疑似前兆ゲーム数テーブルとして上記の前兆ゲーム数テーブルと同じテーブルを利用する(前兆ゲーム数テーブルを利用する)構成としており、CZモード非当選時(有利区間非当選時)の疑似前兆モードのゲーム数は、上記のCZモード当選時(有利区間当選時)の前兆モードのゲーム数と同じゲーム数として10ゲームとなるように設定される。
そして、ステップS816にて、疑似前兆モードのゲーム数を前兆カウンタに入力する処理を実行する。この処理により、疑似前兆モードのゲーム数が規定され、その規定されたゲーム数を消化する前では、ステップS809にて肯定判定することになる。その後、ステップS817にて、疑似前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行してから、本有利区間移行抽選処理を終了する。疑似前兆コマンドには、疑似前兆モードの契機となった抽選結果や疑似前兆モードの結果報知として報知される当選内容及び疑似前兆ゲーム数の情報が含まれている。疑似前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
抽選結果対応処理において、ステップS701にて有利区間フラグがセットされていると判定した場合、すなわち、前ゲーム以前にて、有利区間への移行抽選に当選している場合、ステップS703に進む。ステップS703では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグ及びATモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグは、ATモードへの移行抽選に当選している状態であることをCPU102が特定するためのフラグであり、ATモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、ATモードへ移行する際にクリアされるフラグである。ATモードフラグは、表示モードがATモードであることをCPU102が特定するためのフラグであり、ATモードへ移行する際にセットされ、ATモードが最終的に終了する際(ATモードからVBモードや特化ゾーン、BBモードへ移行する際は除く)にクリアされるフラグである。ステップS703にて否定判定した場合には、ステップS704にて、第1特定役処理を実行する。
<第1特定役処理>
第1特定役処理について、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
第1特定役処理では、表示モードをATモードに移行させるか否かの移行抽選が行われる。すなわち、ステップS901にて、今回のゲームの抽選結果を把握する。そしてステップS902にて、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからATモード移行抽選テーブルを取得する。ATモード移行抽選テーブルでは、抽選結果(当選役)の種類に応じてATモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。
具体的には、各種テーブル記憶エリア105aに記憶されている有利区間中のモード抽選テーブルでは、現状の表示モードと、抽選契機となる遊技結果の種類とによって、各モード移行抽選に当選する確率が異なるように設定されている。
ここで、有利区間中のモード移行抽選の抽選契機となる遊技結果としては、図39に示すように、上記の移行契機役に加えて、通常リプレイや押し順リプレイ及び押し順ベルが設定されている。すなわち、有利区間への移行抽選に関しては、設定値による移行率の差が生じないように設定され、特に当選確率の低い所謂レア役と称される遊技結果に基づいて移行抽選が行われる一方、有利区間に含まれるATモード等への移行抽選についてはこれらレア役以外にも抽選のチャンスが付与されており、各ゲームの期待感が高められている。以下の説明では、これら、通常リプレイ、押し順リプレイ、押し順ベル、移行契機役を、まとめて、有利区間中の指示機能に関する抽選の契機となる役として、「特定役」とも称する。
ATモードへの移行抽選テーブルでは、特定役の種類に応じてそれぞれ移行抽選の当選確率が設定されている。図39に示すように、例えば、特定役が強チェリーである場合は約51%の確率でATモードへの移行抽選に当選する一方、特定役が弱チェリーである場合は約15%の確率でATモードへの移行抽選に当選し、各ゲームでの当選確率(出現率)が低い結果ほどATモードへの移行抽選に当選し易くなるように設定されている。
ステップS902にてATモード移行抽選テーブルを取得した後は、ステップS903にてATモード移行抽選用の乱数を取得する処理を実行する。そして、ステップS904にてATモード移行抽選を実行し、ステップS905にて、ATモードへの移行抽選に当選したか否かの判定を行う。ATモードへの移行抽選に当選した場合には、ステップS906にて、各種フラグ格納エリア106dにATモード当選フラグをセットする処理を実行する。ATモード当選フラグをセットすることにより、上記抽選結果対応処理(図31)におけるステップS703にて肯定判定されることとなる。続くステップS907では、今回当選したATモードがSATモードか否かを判定する。SATモードとは、上乗せ特化ゾーンを経てから開始されるATモードである。例えば、通常のATモードの初期ゲーム数が50とすると、SATモードでは当該初期ゲーム数の50に対し、上乗せ特化ゾーンにて上乗せされたゲーム数を加えたゲーム数でATモードが開始される。そのため、通常のATモードとSATモードとでは遊技者にとっての有利度が異なり、ATモードよりもSATモードの方が遊技者にとって有利なものとなる。
SATモードへの移行抽選は、ATモードへの移行抽選にて当選した場合(ステップS904の抽選処理にて当選した場合)に実施され、この移行抽選は、移行契機役と表示モードの種類によって設定されているSATモード用の移行抽選テーブルに基づいて行われる。SATモード用の移行抽選テーブルは、図39に示すように、強スイカを契機としてATモードへの移行抽選に当選する確率は約51%であり、その移行抽選に当選した場合の約5%でSATモードに当選する。
ステップS907にて、SATモード当選であると判定した場合、ステップS908にて、特化ゾーン当選フラグをセットする処理を実行する。ステップS907にて否定判定した場合、又はステップS908の処理を実行した後は、ステップS906に進む。ステップS909〜ステップS912の処理は前兆モードの設定用の処理である。
具体的には、ステップS909では、前兆ゲーム数テーブルを取得する処理を行う。図40に示すように、ATモード当選時においては、0ゲームが30%で選択され、1ゲーム〜5ゲームが60%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが10%で選択される一方、SATモード当選時においては、0ゲームが10%で選択され、1ゲーム〜5ゲームが70%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが10%で選択され、11ゲーム〜20ゲームが10%で選択され、遊技者にとって有利なSATモードに当選している場合の方が前兆ゲーム数が多くなり易いように設定されている。
本実施形態では、ボーナスとATモード等との同時当選は規定していないが、同時当選する構成においては、同時当選の有無によって前兆ゲーム数を異ならせてもよい。また、当選契機となった遊技結果によって、前兆ゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS910では、ステップS909にて取得した前兆ゲーム数テーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得する抽選用のカウンタとに基づいて、今回の前兆モードのゲーム数を抽選する処理を行う。そして、ステップS911にて、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた前兆カウンタに前兆ゲーム数を入力する処理を行う。
ステップS912では、前兆コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を実行する。前兆コマンドには、前兆モードの契機となった抽選結果及び前兆ゲーム数の情報が含まれている。前兆コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。ステップS912の処理を実行した後は、第1特定役処理を終了する。
ステップS905にてATモードへの移行抽選に当選していないと判定した場合は、ステップS913〜ステップS916にて疑似前兆モードの設定用の処理を行う。ステップS913〜ステップS916の処理は、上記ステップS814〜ステップS817の処理と同様である。なお、本実施形態では、ATモード移行抽選に非当選となった場合の疑似前兆モードのゲーム数も、ATモード移行抽選に当選となった場合の前兆モードのゲーム数と同じゲーム数が選択されるように疑似前兆ゲーム数テーブルが設定されている。つまり、ATモード非当選時においては、疑似前兆ゲーム数として、0ゲームが30%で選択され、1ゲーム〜5ゲームが60%で選択され、6ゲーム〜10ゲームが10%で選択される。ステップS916の処理を実行した後は、そのまま第1特定役処理を終了する。
抽選結果対応処理の説明(図31)に戻り、ステップS703にて肯定判定した場合は、ステップS705に進む。ステップS705では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグ及びVBモードフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグは、VBモードの移行抽選に当選した場合にセットされ、VBモードへ移行する際にクリアされるフラグである。VBモードフラグは、表示モードがVBモードであることをCPU102が特定するためのフラグであり、VBモードへ移行する際にセットされ、VBモードが終了する際にクリアされるフラグである。ステップS705にて否定判定した場合には、ステップS706にて、第2特定役処理を実行する。また、ステップS705にて肯定判定した場合は、ステップS707にて、第3特定役処理を実行する。
<第2特定役処理>
第2特定役処理について、図34のフローチャートを参照しながら説明する。
第2特定役処理では、ATモードの上乗せ抽選を行ったり、表示モードをVBモードや上乗せ特化ゾーンに移行させるか否かの移行抽選を行う。なお、上乗せとは、ATモード等の継続ゲーム数(残数)を加算する(増加させる)ことをいい、上乗せゲーム数とは、当該継続ゲーム数に加算する値(増加させる値)に対応する。また、上乗せ特化ゾーンとは、複数回のゲームに亘って、ATモードの継続ゲーム数の上乗せが高確率で発生する状態を示す。また、第2特定役処理では、ATモードのレベルの昇格抽選を行うとともに、ATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1001では、ATモードのレベルを把握する処理を行う。既に説明したとおり、本実施形態では、LV.1モード〜LV.4モードの4つのATモードのレベルが設けられており、各レベルでVBモードへの移行確率が異なっている。そこで、ステップS1001は、現状のATモードのレベルがLV.1モード〜LV.4モードのいずれであるかを判定する。
ステップS1002では、ステップS1001で把握したATモードのレベルに応じたVBモード抽選テーブルを、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから取得する。VBモード抽選テーブルでは、抽選契機となる遊技結果の種類に応じてVBモードへの移行確率がそれぞれ設定されている。図39に示すように、例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりもVBモードへの移行確率が高く設定されている。また、各レベルのVBモード抽選テーブルでは、全体的にVBモードへの移行確率が異なっており、LV.1モードのものよりもLV.2モードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、LV.2モードのものよりもLV.3モードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように、LV.3モードのものよりもLV.4モードのものの方がVBモードへの移行確率が高くなるように設定されている。
ステップS1003では、ステップS1002にて取得したテーブルと、RAM106の各種カウンタエリア106eから取得した抽選用の乱数(カウンタ)とを用いて、VBモードの移行抽選を行う。そして、ステップS1004にて、ステップS1003の抽選結果が、VBモード当選に対応するものであったか否かの判定を行う。ステップS1004にて肯定判定した場合、ステップS1005にてRAM106の各種フラグ格納エリア106dにVBモード当選フラグをセットする処理を行う。その後、ステップS1006〜ステップS1009にて、前兆ゲーム数の設定用の処理を行う。すなわち、ステップS1006にて前兆ゲーム数テーブルを取得し、ステップS1007にて前兆ゲーム数を抽選し、ステップS1008にて前兆ゲーム数をセットし、ステップS1009にて前兆コマンドをセットしてから第2特定役処理を終了する。
ステップS1004にて、VBモード抽選処理の結果がVBモード当選ではないと判定した場合、ステップS1010に進む。ステップS1010〜ステップS1013は、ATモードレベルの昇格用の処理である。
ステップS1010では、ATモード昇格抽選処理を行う。かかる処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから、昇格抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから、抽選用の乱数(カウンタ)を取得する。昇格抽選用のテーブルは、ATモードのレベルに応じて複数設けられており、具体的にはLV.1モード用のテーブル、LV.2モード用のテーブル、LV.3モード用のテーブルと、計3つ(LV.4モードに滞在している状況では昇格抽選を行わない)設けられている。各テーブルでは、抽選契機となる遊技結果の種類に応じて昇格抽選の当選確率がそれぞれ設定されている。例えば、強チェリーと弱チェリーとでは、強チェリーの方が弱チェリーよりも昇格抽選の当選確率が高く設定されている。また、各ATモード用のテーブルでは、LV.1モード用のテーブルよりもLV.2モード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように、LV.2モード用のテーブルよりもLV.3モード用のテーブルの方が昇格確率が低くなるように設定されており、ATモードのレベルが昇格するにつれて、次のレベルに昇格しにくくなるように設定されている。
ステップS1011では、ステップS1010の抽選結果が、昇格当選であったか否かを判定する。昇格当選であった場合には、ステップS1012にて、ATモードの昇格処理を行う。かかる処理では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに設けられたレベルフラグを、現状のATモードのレベルに対応するレベルフラグから1つ上位のレベルフラグに書き換える処理を行う。その後、ステップS1013にて、昇格コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行う。昇格コマンドには、昇格先のATモードの情報が含まれている。昇格コマンドを受信した表示制御装置81では、昇格先のレベルのATモード用の演出を行うように、補助表示部65等を制御する。補助表示部65におけるATモード用の演出として、例えば、ATモードのレベルに応じて異なる背景色の演出が設定されており、表示制御装置81では、上記昇格コマンドを受信した場合に、ATモードのレベルが昇格したことの報知を行うとともに、昇格先のレベルに応じた背景色でATモード用の演出を行うように制御する。
ステップS1011にて昇格抽選に当選していないと判定した場合、又はステップS1013の処理を実行した後は、ステップS1014〜ステップS1021にてATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1014では、ATモードのゲーム数の上乗せ抽選処理を行う。かかる上乗せ抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからATモード上乗せ抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用の乱数(カウンタ)を取得する。ATモード上乗せ抽選用のテーブルは、図41に示すように、抽選結果の種類に応じて上乗せ抽選に当選する確率が異なるように設定されている。
ここで、本実施形態では、ATモードのゲーム数上乗せ抽選は、移行契機役に押し順ベルや押し順リプレイ、通常リプレイを含めた特定役が抽選契機となるように設定されている。図41に示すように、特定役のうち、押し順ベルや押し順リプレイ(以下、これらをまとめて「押し順役」とも称する)や通常リプレイは、移行契機役と比較してATモードのゲーム数上乗せ抽選の当選確率は低く設定されている。そのため、各ゲームの抽選結果として押し順役や通常リプレイが出現した場合よりも移行契機役が出現した場合のほうが、ATモードのゲーム数上乗せに期待が持てることになる。そうすると、遊技者は、それを前提として移行契機役当選となることに期待しながらゲームを進めると考えられる。その一方で、押し順役や通常リプレイは移行契機役と比較して各ゲームにおける当選確率が高く、比較的出現し易い遊技結果といえる。このような役構成とすることで、押し順役や通常リプレイを上乗せ契機役としての存在感を低くし、上乗せが発生した場合の意外性を高めることができる。しかも、これら押し順役や通常リプレイに基づく上乗せが行われる機会がATモード中に現実的に生じ得る程度のもの(より詳しくは初期ゲーム数である50ゲームを2〜3回実行すれば1回は発生するであろう程度の出現率)となっている。そのため、上記のような押し順役や通常リプレイを契機とする上乗せといった意外性のある上乗せを、好適に発生させることが可能となっている。
続くステップS1015では上乗せ抽選に当選しているか否かの判定を行う。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1016にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1017に進み、ATモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。かかる上乗せゲーム数の抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aからATモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルを取得するとともに、RAM106の各種カウンタエリア106eから抽選用の乱数(カウンタ)を取得する。ATモード上乗せゲーム数抽選用のテーブルは、図41に示すように特定役の種類に応じて上乗せゲーム数が異なるように設定されている。例えば、強チェリーでは20ゲームから200ゲームのATモードの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は30ゲームとなっている。また、弱チェリーでは5ゲームから300ゲームの上乗せを行い、その平均上乗せゲーム数は20ゲームとなっており、強チェリーの場合よりも弱チェリーのほうが多いゲーム数が選択される場合があるものの、その平均値としては強チェリーのほうが多いゲーム数となるように設定されている。
ステップS1018では、ATモードのゲーム数上乗せ処理を行う。かかる処理では、ATモードの継続ゲーム数を管理するカウンタ(より詳しくは、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたATモード継続カウンタ)に、ステップS1017により抽選された上乗せゲーム数に対応する値を加算する処理を行う。続くステップS1019では、上乗せ抽選に当選したことやそのゲーム数を報知するための上乗せ報知用処理を行う。
<上乗せ報知用処理>
ここで、本スロットマシン10では、ATモードの継続ゲーム数の上乗せが発生する場合の上乗せ報知の態様が複数設定されている。より詳しくは、上乗せ報知の態様として、上乗せ報知が行われるゲームが異なる複数の態様を有しており、上乗せが発生したゲーム又は上乗せが発生したゲームを契機とする一連のゲームにて上乗せ報知を行う場合(以下の説明では「即乗せ報知」とも称する)と、上乗せが発生したゲームよりも後のゲームであって報知ゲームが事後的に決定される上乗せ報知を行う場合(以下の説明では「後乗せ報知」とも称する)とが設定されている。
即乗せ報知において、上乗せが発生したゲームを契機とする一連のゲームとは、例えば、上乗せが発生したゲームを契機として、前兆モードが発生したり連続演出が発生したりする場合等を示し、当該上乗せが発生したゲームから複数のゲームに亘って継続し得るゲームを一連のゲームと称する。当該一連のゲームは、連続した演出が発生しない場合も含み、例えば、上乗せが発生したゲームにおいては対応する演出は発生せず、次のゲームや複数ゲーム後において上乗せ報知が発生する態様も、当該上乗せが発生したゲーム及び上乗せ報知が発生するまでの間のゲームを一連のゲームとし、かかる上乗せ報知の態様も即乗せ報知に含まれるものとする。
一方、後乗せ報知において、上乗せが発生したゲームよりも後のゲームであって事後的に決定される報知ゲームとは、上乗せが発生したゲームにおいて定められるのではなく、例えばATモードの終了間際のゲーム等、ATモードの進行に伴い事後的に報知タイミングが決定される点で、上記即乗せ報知における一連のゲームとは異なっている。言い換えるならば、上記報知ゲームは、上乗せが発生したゲームを契機とせずに設定されるゲームともいえる。
即乗せ報知と後乗せ報知について、図42を参照しながら、補助表示部65の表示内容の概要を説明する。
上記のとおり、即乗せ報知は、ATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)のうちの一部のゲーム数を報知するものであり、後乗せ報知は、ATモード等の残りゲーム数を後から報知するものである。先に報知する側のゲーム数を表示用残数カウンタHGとし、後から報知する側のゲーム数を後乗せカウンタBGとすると、ATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)は、表示用残数カウンタHGと後乗せカウンタBGとの合計値に等しくなる。表示用残数カウンタHGはゲームを消化する度に1ずつ減算され、後乗せカウンタBGはゲームを消化しても後乗せ報知が発生しない限り減算はなされない。
図42に示すように、本実施形態では、ATモードを消化している最中において、補助表示部65に表示される表示上の残りゲーム数(残りゲーム数表示ZGP)が所定数(1)となった場合に、すなわち、表示用残数カウンタHGが所定数(1)となった場合に、後乗せ報知が発生する。後乗せ報知では、後乗せカウンタBGに対応するゲーム数(図では150)の上乗せが行われたことが報知される。この場合、後乗せカウンタBGはその報知分減算される(図では0となる)とともに、表示用残数カウンタHGは後乗せ報知による報知分が上乗せされて更新され、補助表示部65における残りゲーム数表示ZGPも表示用残数カウンタHGに対応した値となる(図では1ゲーム消化して150)。
このように、上乗せ当選時において、後乗せ報知が選択されると表示用残数カウンタHGと実際のATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)とに差が生じ得る。その一方で、即乗せ報知が選択されると表示用残数カウンタHGと実際のATモード等の残りゲーム数(有利区間残りゲーム数ZG)とに差が生じない。本スロットマシン10では、上乗せ当選時に後乗せカウンタBGが参照され、現状の後乗せカウンタBGの値によって、後乗せ報知が選択されるか即乗せ報知が選択されるかが異なっている。
上記のステップS1019における上乗せ報知用処理では、上乗せ報知を行うゲームの設定を行うとともに、当該ゲームにて上乗せ報知を行う場合、その上乗せ報知の実行タイミングの設定を行う。すなわち、図35に示すように、先ずステップS1101にて各種カウンタエリア106eの後乗せカウンタBGを把握する処理を行う。続くステップS1102では、報知ゲーム抽選処理を実行する。報知ゲーム抽選処理は、今回の上乗せ報知を、後乗せ報知とするか即乗せ報知とするかの抽選処理である。報知ゲーム抽選処理では、各種テーブル記憶エリア105aから後乗せ抽選テーブルを取得し、ステップS1101にて把握した後乗せカウンタBGの値に応じて後乗せ報知とするか否かの抽選を行う。
後乗せ抽選テーブルは、図43に示すように、後乗せカウンタBGの値と、上乗せ当選の契機となった特定役の種類とによって、後乗せ報知が選択される確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーを契機とする上乗せ時においては、後乗せカウンタBGが30未満である場合には20%で後乗せ報知が選択される(80%で即乗せ報知が選択される)一方、後乗せカウンタBGが30以上100未満では10%で後乗せ報知が選択され、後乗せカウンタBGが100以上では5%で後乗せ報知が選択される、といったように、後乗せカウンタBGの値が大きいほど、後乗せ報知の選択率が低くなるように設定されている。
また、上乗せ当選の契機となった特定役の種類として、強チェリーや弱チェリー、強スイカ、弱スイカといった当選確率が比較的低い所謂レア役(低確率契機結果、低確率結果)よりも、各種押し順リプレイや各種押し順ベルといった当選確率が比較的高い所謂通常役(高確率契機結果、高確率結果)のほうが、後乗せカウンタBGの値が小さい場合の後乗せ選択率が高くなるように設定されている。より詳しくは、各種押し順リプレイや各種押し順ベルを契機とする報知ゲーム抽選処理では、後乗せカウンタBGが30未満である状況では100%の確率で後乗せ報知が選択される。
上記のように、後乗せカウンタBGは、表示用残数カウンタHGが所定数となってから上乗せ報知が行われて、その上乗せ報知分減算される。そのため、基本的には、ATモードの遊技が進行するにつれて、後乗せカウンタBGの値は大きくなる場合が多く、逆に、ATモードの遊技の序盤においては、後乗せカウンタBGの値は0又は小さい値である可能性が高い。
すなわち、ATモードの遊技の序盤において上乗せ当選した場合、後乗せ報知が選択される確率が高く、特に、押し順リプレイや押し順ベルのようなレア役ではない通常役を契機として上乗せ当選した場合には、ATモードの序盤であれば必ず後乗せ報知が選択される。その結果、ATモードの開始後、後乗せカウンタBGは比較的早期に溜まり易くなる。
ステップS1102にて報知ゲーム抽選処理を実行した後は、ステップS1103にて、後乗せ当選したか否かを判定する。後乗せ当選しておらず、即乗せ報知が選択された場合、ステップS1104にて、各種カウンタエリア106eに設けられた表示用残数カウンタHGに、今回の上乗せ当選ゲームを加算する処理を行う。そして、ステップS1105にて、今回のゲームにおいて、いずれのタイミングにて上乗せ報知を実行するかを設定するための、報知タイミング設定処理を実行する。報知タイミング設定処理では、今回のゲームにおけるどのタイミングで上乗せ報知を行うかを設定する処理である。
一のゲームにおいて上乗せ報知は、上乗せゲーム数に応じて実行タイミングが異なるように設定されている。具体的には、図44の実行タイミングテーブルに示すように、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングとして、各リール32L,32M,32Rの停止操作順に、第1リール、第2リール、第3リールとすると、第1リールの停止操作時、第2リールの停止操作時、第3リールの停止操作時が設定されている。そして、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたタイミングと、当該押圧操作を終了したとする停止OFF操作が行われたタイミングと、が設定されている。
ここで、ストップスイッチ42〜44の操作態様について、補足説明する。ストップスイッチ42〜44は最も手前側に配置される初期位置から、最も奥側に配置される操作位置まで変位可能となっている。初期位置に配置される状況では、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号はLOW状態となっており、初期位置から操作位置まで操作されることによって、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がLOW信号からHI信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われたとする停止ON操作が行われたと把握する。
また、ストップスイッチ42〜44は、バネ等によって初期位置に向けて付勢されている。そのため、ストップスイッチ42〜44から手を離して、操作位置に向けて押し込んだ操作力(押圧力)を付与しないようにすると、ストップスイッチ42〜44は、上記バネ等の付勢力によって、初期位置に復帰する。この場合、ストップ検出センサ42a〜44aからの検知信号は、HI信号からLOW信号に切り換わる。そして、主制御装置101では、検知信号がHI信号からLOW信号に切り換わったことに基づいて、ストップスイッチ42〜44の押圧操作が終了されたとする停止OFF操作が行われたと把握する。
上乗せ報知は、各ストップスイッチ42〜44の停止操作として、停止ON操作時と停止OFF操作時とのいずれでも発生し得るように設定されている。つまり、上乗せ報知が発生するゲームでは、ストップスイッチ42〜44を押圧操作したタイミングだけでなく、押圧操作を終了したタイミングでも当該上乗せ演出が発生し得る。
上乗せ報知の実行タイミングテーブルでは、上乗せゲーム数が比較的少ないゲーム数として、例えば5ゲーム〜10ゲームの上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは10%、第2リールの停止ON操作は15%、第2リールの停止OFF操作は20%、第3リールの停止ON操作は20%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は30%で、それぞれ選択される。この場合、各リールの停止ON操作時の方よりも、停止OFF操作時の方が選択され易くなっているとともに、後側の操作の方が選択され易くなっている。
一方、上乗せゲーム数が比較的多いゲーム数として、例えば100ゲーム以上の上乗せが発生する場合、第1リールの停止ON操作が行われたタイミングが5%で選択され、第1リールの停止OFF操作が行われたタイミングは10%、第2リールの停止ON操作は5%、第2リールの停止OFF操作は30%、第3リールの停止ON操作は5%、第3リールの停止OFF操作(全リール停止時)は45%で、それぞれ選択される。この場合も、各リールの停止OFF操作時の方が、停止ON操作時よりも選択され易くなっているとともに、後側の操作の方が比較的、選択され易くなっている。
つまり、本実施形態では、各リールの停止ON操作時よりも停止OFF操作時の方が、上乗せ報知が発生し易くなるように設定されている。また、第1〜第3リールを比較すると、第3リールの停止操作時(ON操作、OFF操作)が最も選択され易く、第2リールの停止操作時が次いで選択され易く、第1リールの停止操作時が最も選択されにくくなるように設定されている。
上乗せゲーム数との関係からすると、上乗せゲーム数が多いほど、特に第3リール停止OFF操作時のタイミングが選択され易くなっている。つまり、上乗せ報知が発生することを事前に察知している場合、第3リール停止ON操作時までに上乗せ報知が発生しなければ、遊技者は、多量のゲーム数の上乗せが発生することに大いに期待しながら、第3リール停止OFF操作を実行するものと考えられる。
ステップS1105では、上記上乗せ報知の実行タイミングテーブルに基づいて、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングを設定する。その後、本上乗せ報知用処理を終了する。この場合、今回の上乗せが即乗せ報知として、今回のゲームにて報知されることの情報、及び、今回のゲームにおける上乗せ報知の実行タイミングに関する情報は、本上乗せ報知用処理に続けて実行される上乗せコマンドのセット処理(ステップS1020)にて、上乗せコマンドに設定される。これらの情報を含む上乗せコマンドを受信した表示制御装置81では、これらの情報に基づいて、上乗せ報知演出の設定を行う。この処理については、後に説明する。
ステップS1103にて後乗せ抽選に当選したと判定した場合、ステップS1106に進む。ステップS1106では、各種カウンタエリア106eに設けられた後乗せカウンタBGに、今回の上乗せゲーム数を加算する処理を実行する。そして、ステップS1107にて各種フラグ格納エリア106dに後乗せフラグをセットする処理を行ってから、本上乗せ報知用処理を終了する。
後乗せフラグは、後乗せカウンタBGの値が0よりも大きく、表示用残数カウンタHGが所定値となった場合に後乗せ報知そ行うべき状況であることを、主制御装置101のCPU102が把握するためのフラグである。また、この場合、本上乗せ報知用処理に続けて実行される上乗せコマンドのセット処理では、今回のゲームにて上乗せ報知が発生しないことの情報が上乗せコマンドに設定される。この情報を含む上乗せコマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームでは上乗せ報知が発生しないように制御する。
第2特定役処理(図34)の説明に戻り、ステップS1019にて上乗せ報知用処理を実行した後は、ステップS1020にて上乗せ報知用処理の処理結果を含む上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第2特定役処理を終了する。上乗せコマンドには、上乗せが発生したこと、上乗せゲーム数及び上乗せを行う対象の情報が含まれている。
ステップS1016にてボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS1021に進む。ステップS1021では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにATモード上乗せフラグをセットしてから、本第2特定役処理を終了する。ATモード上乗せフラグは、ATモードのゲーム数の上乗せ条件が成立していることをCPU102が把握するためのフラグである。詳細は後述するが、ATモード上乗せフラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合に、ボーナス終了時にATモードの上乗せが行われる。すなわち、ボーナス同時当選か否かによって、上乗せ報知が行われるゲームが異なるように設定されている。
ステップS1015にて上乗せ抽選に非当選であると判定した場合、ステップS1022に進む。ステップS1022では、特化ゾーンへの移行抽選を実行する。すなわち、ATモード中に特定役に当選した場合において、VBモードへの移行抽選やATモードのゲーム数上乗せ抽選等に当選しなかった場合に、特化ゾーンへの移行抽選が行われる。特化ゾーン抽選処理では、ROM105の各種テーブル記憶エリア105aから特化ゾーン移行抽選用のテーブルを取得するとともに、抽選用の乱数(カウンタ)等によって、表示モードを特化ゾーンへ移行させるか否かの抽選を行う。特化ゾーン移行抽選用のテーブルは、図39に示すように、特定役の種類によって移行抽選の当選確率が異なるように設定されている。例えば、強チェリーに基づく特化ゾーン移行抽選では約5%の確率で当選し、弱チェリーに基づく特化ゾーン移行抽選では約0.8%の確率で当選する。一方、強スイカに基づく特化ゾーン移行抽選では約2%の確率で当選し、弱スイカに基づく特化ゾーン移行抽選では約0.8%の確率で当選する。
ステップS1023では、上記ステップS1022の処理結果に基づいて、特化ゾーンへの移行抽選に当選したか否かを判定する。当選している場合には、ステップS1024にて、各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーン当選フラグをセットする処理を行う。そして、ステップS1025にて前兆ゲーム数テーブルを取得する処理を行い、ステップS1026にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1027にて前兆ゲーム数をセットする処理を行い、ステップS1028にて前兆コマンドをセットする処理を行ってから、第2特定役処理を終了する。ステップS1025〜ステップS1028の処理は、例えばステップS1006〜ステップS1009の処理と同様であり、前兆モードを設定するための処理である。
ステップS1023にて否定判定し、VBモードへの移行抽選、ATモードのゲーム数上乗せ抽選、及び特化ゾーンへの移行抽選のいずれにも非当選であった場合、ステップS1029にて疑似上乗せ報知用処理を行ってから、第2特定役処理を終了する。疑似上乗せ報知用処理は、これら抽選に非当選であったとしても当選時と似た演出を発生させることによって期待感を持続させるための処理である。
<第3特定役処理>
次に、ステップS707にて実行される第3特定役処理について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
第3特定役処理では、ATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理や特化ゾーンに移行させるか否かの移行抽選を行う。すなわち、ステップS1201では、ATモードのゲーム数上乗せ抽選処理を行う。かかる処理は、ステップS1014の処理と同様である。なお、ステップS1014の抽選処理とステップS1201の抽選処理とで、上乗せ抽選の当選確率を異ならせてもよい。
ステップS1202では、ステップS1201の抽選結果が、上乗せ当選結果であったか否かを判定する。上乗せ抽選に当選していると判定した場合、ステップS1203にて、ボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされていない場合には、ステップS1204に進み、ATモードの上乗せゲーム数の抽選処理を行う。そして、ステップS1205にてATモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1206にて上乗せ報知用処理を行い、ステップS1207にて上乗せコマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本第3特定役処理を終了する。ステップS1203〜ステップS1207の処理は、ステップS1016〜ステップS1020の処理と同様である。なお、ステップS1016の抽選処理とステップS1204の抽選処理とで、上乗せゲーム数を異ならせてもよい。
ステップS1202にて否定判定した場合には、ステップS1209へ進む。ステップS1209では、特化ゾーンへの移行抽選を実行する。すなわち、VBモード中に特定役に当選した場合において、ATモードのゲーム数上乗せ抽選に当選しなかった場合にも、特化ゾーンへの移行抽選が行われる。特化ゾーン抽選処理は、上記ステップS1022の処理と同様であり、特化ゾーン移行抽選用のテーブルに基づいて行われる(図39)。ステップS1210〜ステップS1216の処理は、上記ステップS1023〜ステップS1029の処理と同様である。また、ステップS1203にてボーナス当選フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1207にてATモード上乗せフラグをセットしてから、第3特定役処理を終了する。ATモード上乗せフラグについては、上述したとおりである。
抽選結果対応処理(図31)の説明に戻る。ステップS704、ステップS706及びステップS707のいずれかの処理を実行した後は、ステップS708にて、今回の抽選処理の結果が押し順リプレイや押し順ベルの押し順役当選であったか否かを判定する。押し順役当選であった場合には、ステップS709にて押し順役処理を実行する。かかる押し順役処理については、後に詳細に説明する。
ステップS708にて否定判定した場合、又はステップS709の処理を実行した後は、ステップS710に進む。ステップS710では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに上乗せ特化ゾーンに対応する特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーンフラグは、上記のとおり、SATモードへの移行抽選や特化ゾーンへの移行抽選に当選することに基づいて特化ゾーン当選フラグがセットされた後、特化ゾーンへの移行が生じた場合(第7再遊技入賞が成立した場合)にセットされるフラグである。ステップS710にて特化ゾーンフラグがセットされている場合には、ステップS711にて特化ゾーン用処理を実行する。ステップS710にて否定判定した場合、又はステップS711の処理を実行した後は、本抽選結果対応処理を終了する。
<特化ゾーン用処理>
特化ゾーン用処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
特化ゾーン用処理では、先ず、ステップS1301にて今回の抽選処理の結果を把握する。続くステップS1302では、ATモードの上乗せゲーム数抽選処理を行う。続くステップS1303では、ATモードのゲーム数上乗せ処理を行う。そして、ステップS1304にて、上乗せ報知用処理を実行し、ステップS1305にて上乗せコマンドをセットしてから、特化ゾーン用処理を終了する。ステップS1302〜ステップS1305の処理は、ステップS1017〜ステップS1020の処理と同様である。但し、ステップS1302の上乗せゲーム数抽選処理の方が、ステップS1017の上乗せゲーム数抽選処理よりも、選択されるゲーム数が多くなっている(図41)。また、特化ゾーンにおいては、遊技結果に関わらず、必ずATモードのゲーム数上乗せが発生するように設定されている(図41)。
以上のように、抽選結果対応処理においては、有利区間中でなければ有利区間への移行抽選が行われ、有利区間中であれば、ATモードやVBモードへの移行抽選や、ATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等が行われる。言い換えると、特定役当選となった場合でも、有利区間ではなく通常区間であれば、ATモードやVBモードの移行抽選や、ATモードの継続ゲーム数の上乗せ用の処理等は基本的には行われず、その実施が制限される。つまり、通常区間は、有利区間と比較して、ATモード等の指示機能に関する処理の実行が制限される区間ともいえる。ATモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、前兆ゲームを経てから、当該移行抽選に当選したことの報知が行われる。そこで、以下、表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理について説明する。
<表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理>
(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理では、表示モードの移行抽選に当選したことの報知を行うための処理と、遊技状態を移行させるための報知を行うための処理と、が行われる。そこで、先ず、移行抽選に当選したことの報知に関する処理について説明する。
<モード移行報知用処理>
移行抽選に当選したことの報知は、通常処理(図15)におけるモード移行報知用処理(ステップS206)にて行われる。モード移行報知用処理は、所定のベット操作が行われた場合(ステップS205のベット数が規定数であると判定された場合)に実施される処理である。以下、モード移行報知用処理について、図45のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1401では、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数のカウントは、後述する入賞結果対応処理にて行われ、1ゲーム消化する度に前兆ゲーム数(前兆モードのゲーム数又は疑似前兆モードのゲーム数)が1ずつ減算される。前兆ゲーム数が0ではない場合は、そのままモード移行報知用処理を終了する。
前兆ゲーム数が0である場合、ステップS1402にてボーナス当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードがボーナス当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。ボーナス当選フラグがセットされている場合には、ステップS1403にてボーナス当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本モード移行報知用処理を終了する。ボーナス当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、例えば、補助表示部65にて「ボーナス確定!!」と表示することにより、ボーナスに当選していることの報知を行う。なお、当選しているボーナスの種類(第1BB及び第2BBのいずれか)を合わせて報知する構成としてもよい。
ちなみに、本実施形態では、ボーナスとATモード等が同時当選している場合、ステップS1403にて報知したボーナスの終了時にATモード等の当選報知が行われる構成としている。かかる当選報知に関する処理については後に詳細に説明するが、ボーナス当選報知に合わせてATモード等の当選報知を行う場合、ステップS1403にて設定するボーナス当選報知コマンドに合わせて、ATモード等の当選報知コマンドを設定する構成とするとよい。
ステップS1402にて否定判定した場合、ステップS1404に進む。ステップS1404では、CZモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、CZモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。CZモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1405にて、CZモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1406にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにCZモードフラグをセットする。CZモードフラグは、現状の表示モードがCZモードであることをCPU102が把握するためのフラグである。ステップS1407では、CZモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。CZモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、CZモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。
その後、ステップS1408にて、CZモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたCZモード継続カウンタにCZモードの継続ゲーム数の初期値(例えば10)をセットする。ステップS1408の処理を行った後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1404にてCZモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1409にてATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、ATモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。ATモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1410にて、ATモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1411にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにAT用報知フラグをセットする。AT用報知フラグは、ATモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第2RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1412にてATモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。ATモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、ATモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1412の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ちなみに、本実施形態では、SATモードの当選報知の態様は、ATモードの当選報知の態様と異なる態様としている。そのため、ステップS1407では、SATモードか否かの情報を含むように、ATモード当選報知コマンドを設定する構成とするとよい。ATモードの当選報知の態様と、SATモードの当選報知の態様とは、遊技者が識別可能な程度に異なる態様であればよく、より好ましくは、有利度の高いSATモードの当選報知の態様の方が、ATモードの当選報知の態様よりも派手な態様であるとよい。
なお、これらATモードとSATモードの当選報知の態様を共通化させる構成としてもよい。このようにすることで、ATモード当選報知ゲームから開始報知ゲームまでの間に、当選している内容が、ATモードからSATモードに昇格したかのように見せることが可能となり、ATモード当選報知ゲームと開始報知ゲームとが異なることによる間延びを解消することができる。
ステップS1409にてATモード当選フラグがセットされていないと判定した場合、ステップS1413にてVBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。すなわち、今回の前兆モードが、VBモード当選を契機とする前兆モードであったか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合、ステップS1414にて、VBモード当選フラグをクリアする。そして、ステップS1415にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグをセットする。VB用報知フラグは、VBモードの移行抽選に当選したことに伴って、遊技状態を第3RT状態へ移行させるためのフラグである。その後、ステップS1416にてVBモード当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、VBモード移行抽選に当選したことの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1416の処理を実行した後は、本モード移行報知用処理を終了する。
ステップS1413にてVBモード当選フラグがセットされていないと判定した場合は、ステップS1417に進む。ステップS1417では、特化ゾーン当選フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのままモード移行報知用処理を終了する。セットされている場合には、ステップS1418にて、当該特化ゾーン当選フラグをクリアする処理を行う。そして、ステップS1419にて、各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーン用報知フラグをセットする処理を行う。特化ゾーン用報知フラグは、第7再遊技入賞に対応する押し順報知を実行するためのフラグである。ステップS1419の処理を実行した後は、ステップS1420にて特化ゾーン当選報知コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットしてから、本モード移行報知用処理を終了する。特化ゾーン当選報知コマンドを受信した表示制御装置81は、特化ゾーンに当選したことの報知を行うように、補助表示部65やスピーカ64を制御する。
すなわち、前兆モードを経て移行するCZモード、ATモード、VBモード及び特化ゾーンのうち、CZモードについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて当該CZモードが開始される。一方、ATモード、VBモード及び特化ゾーンについては、前兆モードの前兆ゲーム数が0となった際のベット操作に基づいて、ATモード移行抽選やVBモード移行抽選に当選したことの報知だけが行われ、前兆ゲーム数が0となってもATモードやVBモード、特化ゾーンは開始されない。これは、表示モードとしてのCZモードは遊技状態の移行を伴わないものである一方、ATモードやVBモードは遊技状態の移行を伴い、具体的にはATモードは第2RT状態へ移行することで開始され、VBモードは第3RT状態へ移行することで開始されることの違いに起因するものである。なお、特化ゾーンについては遊技状態の移行を伴わない場合(第3RT状態→第3RT状態)もあるが、本実施形態では第3RT状態中の第7再遊技当選ゲームを開始ゲームとしているため、上記処理構成となる。
既に説明したとおり、第2RT状態へは第1昇格リプレイ1〜4に当選した場合であって、第3再遊技入賞が成立した場合に移行し、第3RT状態へは第2昇格リプレイ1,2に当選した場合であって、第4,第5再遊技入賞が成立した場合に移行する。そして、第1昇格リプレイ1〜4に当選し、第3再遊技入賞が成立する場合や、第2昇格リプレイ1,2に当選し、第4,第5再遊技入賞が成立する場合とは、これら昇格リプレイ当選時のストップスイッチ42〜44の操作順序が、第3再遊技入賞等に対応するものであった場合である。そこで、ATモードやVBモードへの移行抽選に当選した場合には、その後に、これら遊技状態を移行させることとなる役に当選したゲームにおいて、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知して、遊技状態を移行させることを可能とする構成としている。なお、ATモードやVBモードの移行抽選に当選したことの報知が行われてから、ATモードやVBモードが開始されるまで(遊技状態が移行するまで)は、準備状態としての報知(例えば「準備中」という報知)が行われる。
<表示モードの移行に関する説明>
遊技状態を移行させるための報知用の処理は、抽選結果対応処理(図31)における、押し順役処理(ステップS710)にて行われる。ここでは、押し順役処理の説明に先立って、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合の概要について図46を参照しながら説明する。
<押し順報知演出の概要>
押し順役当選時の操作順序の報知(押し順報知、押し順報知演出、順序報知、態様報知)は、主に補助表示部65及び指示モニタ68にて行われる。ここでは、今回報知する操作順序が、中→右→左である場合の押し順役に当選している場合を例として、補助表示部65での押し順報知演出を説明する。指示モニタ68における押し順報知については、後に詳細に説明する。
図46(a)に示すとおり、補助表示部65では、ストップスイッチ42〜44に対応して3つ並列したボタン表示のうち、最初に操作すべきストップスイッチに対応するボタン表示(図では中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示)に数字の1が付されて、他のボタン表示よりも大きく表示される。また、各ボタン表示は、当選役に対応する色(ベルなら黄色、再遊技なら青色等)にて表示される。これにより、遊技者は、今回のゲームにて当選している役と、最初に操作すべきストップスイッチが中ストップスイッチ43であることを認識することができる。また、補助表示部65では、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であり、最後に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを示すように、右のボタン表示に数字の2が付されて表示され、左のボタン表示に数字の3が付されて表示される。
遊技者が中ストップスイッチ43を操作すると、図46(b)に示すように、補助表示部65では、中ストップスイッチ43に対応する真ん中のボタン表示が消え、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、中ストップスイッチ43の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが右ストップスイッチ44であることを確認することができる。
遊技者が右ストップスイッチ44を操作すると、図46(c)に示すように、補助表示部65では、右ストップスイッチ44に対応する右のボタン表示が消え、左ストップスイッチ42に対応する左のボタン表示が大きく表示される。これにより、遊技者は、右ストップスイッチ44の操作が完了したこと、及び、次に操作すべきストップスイッチが左ストップスイッチ42であることを確認することができる。
押し順報知の実行タイミングについて説明すると、各リール32L,32M,32Rの回転が開始されてから、加速期間を経て定速回転に至るまでのストップスイッチ42〜44の無効期間中に、押し順報知が実行されるように設定されている。このようにストップスイッチ42〜44の操作が有効となるよりも前のタイミングで押し順報知を実行する構成とすることで、ストップスイッチ42〜44の操作順序を認識したうえでストップスイッチ42〜44の操作に望ませることが可能となり、テンポ良く遊技を進行させることができる。
<押し順役処理>
次に、抽選結果対応処理(図31)におけるステップS710にて実行される押し順役処理について、図47のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1501では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1501にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第3再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1502に進み、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにAT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、AT用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、ATモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
AT用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1503にて、第3再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第3再遊技のうち、第3再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(a)参照)。その後、ステップS1504にて、押し順報知コマンドをサブ側の制御装置である表示制御装置81への出力対象としてセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。押し順報知コマンドには、今回の表示モードの情報と、抽選結果の情報とが含まれている。押し順報知コマンドを受信したことに基づく表示制御装置81側の処理については、後に詳細に説明する。
なお、ステップS1503にて第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知を行う場合とは、基本的には、ATモードへの移行抽選に当選し、前兆モードを経てATモードの当選報知が行われた後であって、ATモードへの移行前が想定される。すなわち、第2RT状態や第3RT状態での抽選テーブルでは第1昇格リプレイ1〜4は当選しないようになっており、第1RT状態でのみ第1昇格リプレイ1〜4に当選する。但し、ATモード中であっても、誤操作等によって遊技状態が第2RT状態から第1RT状態へ転落してしまう場合もあり、このような場合であっても、第1昇格リプレイ1〜4に当選することで、早期に第2RT状態へ復帰させることが可能となっている。
ステップS1501にて否定判定した場合、ステップS1505にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1505にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技又は第2再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1506にて、上記AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1507にて、第1再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技及び第2再遊技のうち、第1再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1508にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
このように、ATモードへの移行抽選に当選している状況において第1昇格リプレイ1〜4に当選すると、第3再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第2RT状態に移行させることが可能となる。一方、ステップS1502にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、第1RT状態において、ATモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選しても、第1再遊技入賞が成立する場合と、第3再遊技入賞が成立する場合と、がある。
また、AT用報知フラグがセットされている状況で転落リプレイ1〜3に当選した場合に、第1再遊技入賞に対応する操作順序の報知が行われることにより、遊技状態を第1RT状態に移行させないようにすることが可能となる。一方、ステップS1506にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。そのため、例えば、ATモードが終了してAT用報知フラグがクリアされ、表示モードが通常モードに移行すると、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立する場合があり、RT状態が第2RT状態や第3RT状態から第1RT状態に移行することになる。
また、例えば、第1RT状態において、ATモードに当選することなく第1昇格リプレイ1〜4に当選し、たまたま操作順序が第3再遊技入賞に対応するものであって第3再遊技入賞が成立した場合であっても(第2RT状態に移行した場合であっても)、転落リプレイ1〜3の当選によって、第2再遊技入賞が成立し得る。そのため、上記のように、ATモードに当選することなくたまたま第2RT状態に移行した場合であっても、その後、速やかに第1RT状態に移行することとなる。
ステップS1505にて否定判定した場合、ステップS1509にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2のいずれかであるか否かを判定する。ステップS1509にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によって、第1再遊技、第4再遊技又は第5再遊技が入賞する場合である。この場合、ステップS1510にて、上記AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされている場合には、ステップS1511にて、RAM106の各種フラグ格納エリア106dにVB用報知フラグ又は特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明したとおり、VB用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、VBモードへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。また、特化ゾーン用報知フラグは、モード移行報知用処理(図45)において、特化ゾーンへの移行抽選に当選した後、前兆モードの前兆ゲーム数が0となることでセットされるフラグである。
VB用報知フラグ又は特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1512にて第4再遊技又は第5再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第4再遊技及び第5再遊技のうち、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(b)参照)。その後、ステップS1513にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1510にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1511にて否定判定した場合には、ステップS1507にて第1再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1508にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードや特化ゾーンに当選することなく、第2昇格リプレイ1,2に当選した場合において、ATモード中であれば第1再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われ、ATモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1509にて否定判定した場合、ステップS1514にて、今回の抽選結果がBARリプレイであるか否かを判定する。ステップS1514にて肯定判定する場合とは、今回のゲームの操作順序によっては、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のいずれかが入賞する場合である。この場合、ステップS1515にて、AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされている場合、ステップS1516にて特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT用報知フラグがセットされており、且つ特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1517にて、第7再遊技の押し順報知用の処理を実行する。具体的には、第1再遊技、第3再遊技及び第6再遊技〜第8再遊技のうち、第7再遊技入賞に対応する操作順序を報知する(図23(c)参照)。その後、ステップS1518にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。
ステップS1515にて否定判定した場合には、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま押し順役処理を終了する。一方、ステップS1516にて否定判定した場合には、ステップS1503にて第3再遊技の押し順報知用の処理を実行するとともに、ステップS1504にて押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。そのため、VBモードや特化ゾーンに当選することなく、BARリプレイに当選した場合において、ATモード中であれば第3再遊技入賞に対応する押し順報知演出が行われて第2RT状態への移行が生じ、ATモード中ではなければ押し順報知演出は行われない。
ステップS1514にて否定判定した場合、ステップS1519にて、今回の抽選結果が押し順ベル当選であるか否かを判定する。押し順ベル当選である場合、ステップS1520にて、AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、ステップS1521にて第1小役入賞に対応する操作順序を報知するための押し順報知用の処理を実行する(図19参照)。その後、ステップS1522にて、押し順報知コマンドをセットする処理を行ってから、本押し順役処理を終了する。ステップS1520にて否定判定した場合は、押し順報知用の処理を行うことなく、そのまま本押し順役処理を終了する。
なお、AT用報知フラグがセットされている状況で押し順ベル当選した場合(ステップS1520にて肯定判定した場合)、今回の遊技状態が通常遊技状態であれば、第1小役入賞に対応する押し順報知を行わないようにするとよい。このようにすることで、移行出目が停止することとなり、遊技状態を第1RT状態へ移行させること、すなわち、その後に第1昇格リプレイ1〜4当選となって高RT状態へ移行させることが可能となる。
ステップS1519にて否定判定した場合、ステップS1523にて今回の抽選結果が移行リプレイであるか否かを判定する。移行リプレイ当選である場合、ステップS1524にて特別報知用処理を実行してから、押し順役処理を終了する。また、ステップS1523にて否定判定した場合にも、押し順役処理を終了する。ステップS1524の特別報知用処理は、移行リプレイ当選時に第4RT状態へ移行させるための処理である。特別報知用処理では、例えば、第11再遊技入賞及び第12再遊技入賞のいずれを入賞させるかを抽選等により決定し、その抽選結果に応じた操作順序(図23(d))の押し順報知や押し順報知演出を発生させるための処理を行う。
<入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理>
<入賞結果対応処理>
次に、上記のように遊技状態を移行させるための報知を行った結果、遊技状態を移行させることに対応する役が入賞した場合の処理について説明する(3)。この処理は、リール制御処理(図18)における入賞結果対応処理(ステップS414)にて行われる。以下、入賞結果対応処理について、図48のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1601では、ゲーム数管理処理を実行する。詳細は後述するが、このゲーム数管理処理では、上記の前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントの他、ATモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウント等を行う。続くステップS1602では、後乗せ報知用処理を実行する。後乗せ報知用処理は、上記図42にて説明した後乗せ報知を行うための処理であり、表示用残数カウンタHGが所定値(1)となったことに基づいて後乗せフラグがセットされていることを条件として後乗せカウンタBGに対応する上乗せ報知(後乗せ報知)を実行する。そして、実行した上乗せ報知に対応する値を表示用残数カウンタHGに加算するとともに後乗せカウンタBGから減算し、後乗せカウンタBGが0であることを条件として後乗せフラグをクリアする。
続くステップS1603では、今回の停止結果が、第3再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第3再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第2RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1604にて、AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。AT報知用フラグがセットされていない場合とは、ATモードへの移行条件が成立することなく第3再遊技入賞が成立した場合であり、この場合、ATモード開始用の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。AT用報知フラグがセットされている場合、ステップS1605にて、現状の表示モードがATモード中であるか否かを判定する。具体的には、各種フラグ格納エリア106dにATモードフラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、ATモードフラグは、表示モードがATモードであることをCPU102が特定するためのフラグである。ちなみに、表示モードを特定するためのフラグとしては、ATモードフラグの他、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ、BBモードフラグが設けられている。なお、本実施形態では、表示モードがATモードよりも上位のRT状態に対応するモード(VBモード、上乗せ特化ゾーン)である場合、ATモードフラグがそのモードの対応するフラグ(VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ)と並存する構成としている。そのため、例えば、ステップS1605にて、ATモードフラグがセットされていると判定する場合とは、ATモード中である場合の他、VBモード中である場合や特化ゾーン中である場合が含まれる。
ステップS1605にて、ATモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがATモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、ATモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1606〜ステップS1609にてATモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1606では、ATモードフラグをセットする。続くステップS1607では、ATモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。ATモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからATモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。その後、ステップS1608にて、ATモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたATモード継続カウンタにATモードの継続ゲーム数の初期値(例えば50)をセットする。
ステップS1608の処理を行った後は、ステップS1609にて特化ゾーンフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS1609にて肯定判定する場合とは、今回当選したATモードがSATモードであることを意味し、この場合、ステップS1610にて特化ゾーン当選フラグをクリアしてから、上乗せ特化ゾーン開始用の処理(ステップS1619〜ステップS1621)に進む。上乗せ特化ゾーン開始用の処理については、後に説明する。ステップS1609にて否定判定した場合は、そのまま入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1603にて、第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1611に進む。ステップS1611では、今回の停止結果として、第4,第5再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。上記のとおり、第4,第5再遊技入賞が成立している場合、RT状態処理(図21)では、遊技状態を第3RT状態に移行するための処理が行われる。この場合、ステップS1612にて、VB用報知フラグがセットされているか否かを判定する。VB用報知フラグがセットされていない場合は、VBモードの移行抽選に当選することなく第4,第5再遊技入賞が成立した場合であり、この場合、VBモード開始威容の処理を行うことなく、そのまま入賞結果対応処理を終了する。VB用報知フラグがセットされている場合、ステップS1613にて、VBモードフラグがセットされているか否かを判定する。VBモードフラグがセットされている場合には、既に表示モードがVBモードであるため、そのまま、本入賞結果対応処理を終了する。一方、VBモードフラグがセットされていない場合には、ステップS1614〜ステップS1616にてVBモードの開始用の処理を行う。
すなわち、ステップS1614では、VBモードフラグをセットする処理を行う。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、ATモードフラグとVBモードフラグとが併存することになる。これは、VBモードがATモードを経て移行するモードであるとともに、VBモード終了後は、必ずATモードへ移行することによるものである。
その後、ステップS1615にてVBモード開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームからVBモードが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1616にて、VBモード継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられたVBモード継続カウンタにVBモードの継続ゲーム数の初期値(例えば25)をセットする。ステップS1616の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1611にて第4,第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合、ステップS1617に進む。ステップS1617では、今回の停止結果として第7再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、第7再遊技入賞が成立している場合、すなわち、左リール32Lの中段に「黒BAR」図柄、中リール32Mの中段に「黒BAR」図柄、右リール32Rの中段に「黒BAR」図柄が停止して、中段の組合せラインに「黒BAR」図柄が停止した場合、上乗せ特化ゾーンに移行する構成としている。なお、第7再遊技入賞が成立している場合とは、BARリプレイ1に当選した場合であって、且つ第7再遊技入賞に対応する操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合である(図23(c))。
第7再遊技入賞が成立している場合、ステップS1618にて、特化ゾーン用報知フラグがセットされているか否かを判定する。特化ゾーン用報知フラグがセットされている場合、ステップS1619〜ステップS1621にて特化ゾーン開始用の処理を行う。なお、既に説明したとおり、SATモードの開始時において、ステップS1609にて肯定判定してステップS1610の処理を行った場合にもステップS1619〜ステップS1621の処理が行われる。
具体的には、ステップS1619では、RAM106の各種フラグ格納エリア106dに特化ゾーンフラグをセットする処理を行う。特化ゾーンフラグは、上記の上乗せ特化ゾーンであることをCPU102が把握するためのフラグであり、当該特化ゾーンフラグがセットされることにより、ATモードやVBモードの継続ゲーム数のカウントが停止される。この場合、各種フラグ格納エリア106dには、ATモードフラグとVBモードフラグと特化ゾーンフラグとが併存する場合がある。
その後、ステップS1620にて、特化ゾーン開始コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン開始コマンドを受信した表示制御装置81は、次ゲームから特化ゾーンが開始されることの報知を、補助表示部65等により行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。そして、ステップS1621にて、特化ゾーン継続数のカウントを開始する。具体的には、RAM106の各種カウンタエリア106eに設けられた特化ゾーン継続カウンタに特化ゾーンの継続ゲーム数の初期値(例えば5)をセットする。ステップS1621の処理を行った後は、本入賞結果対応処理を終了する。
ステップS1617にて、第7再遊技入賞が成立していないと判定した場合、又はステップS1618にて否定判定した場合は、ステップS1622に進む。ステップS1622では、今回の停止結果として、第11,第12再遊技入賞が成立しているか否かを判定する。ステップS1622にて否定判定した場合、そのまま入賞結果対応処理を終了する。ステップS1622にて肯定判定した場合、ステップS1623にて遊技状態を第4RT状態へ移行させることに対応する第4RT移行用処理を実行してから、入賞結果対応処理を終了する。第4RT移行用処理では、入賞した第11再遊技や第12再遊技に対応する報知を行うための処理(例えば、固定RT状態のゲーム数を報知するための処理)を行う。
以上のように、特に、遊技状態を第2RT状態〜第4RT状態へ移行させることに対応する役の入賞に基づいて、RT状態処理(図21)とは別途、表示モードを移行させるための処理を行う。これは、表示モードの移行抽選に当選していないのにも関わらず、たまたま遊技状態を移行させることに対応する役が入賞したことに基づいてATモード等が開始されてしまうことを回避するためである。
また、表示モードの移行に際して、遊技状態の移行を伴うもののうち、上位のモードへの移行、すなわち、通常モードからATモードへ移行する場合や、ATモードからVBモードへ移行する場合、又はATモードやVBモードから特化ゾーンへ移行する場合には、対応する役の入賞結果に基づいて移行する構成としている。そのため、表示モードの移行と遊技状態の移行とが同じゲームにてセットで行われる。その一方で、下位のモードへの移行の場合、例えば転落リプレイとしての第2再遊技入賞や移行出目の停止によって遊技状態が移行する場合においては、表示モードの移行は行われない。このような下位のモードへ移行する場合、遊技状態は入賞結果によって管理される(RT状態用処理)一方、表示モードはゲーム数によって管理される。そのため、これらの下位のモードへ移行する場合には、遊技状態の移行と表示モードの移行とが別々のゲームにて行われる可能性がある。
<ゲーム数管理処理>
上記入賞結果対応処理のステップS1601にて実行される、ゲーム数管理処理について、図49のフローチャートを参照しながら説明する。ゲーム数管理処理では、前兆モードにおける前兆ゲーム数のカウントを行うとともに、ATモード、VBモード、特化ゾーンにおける継続ゲーム数のカウントを行い、これらの表示モードの継続ゲーム数が0となることに基づいて、対応する表示モードを終了させるための処理を行う。
ゲーム数管理処理では、先ず、ステップS1701にて、ベット数は特定数か否かを判定する。既に説明したとおり、本実施形態では、各遊技を1〜3のベット数にて実施可能となっており、ステップS1701では、このうち特定数として、3ベットであるか否かを判定する。3ベットではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。すなわち、1ベットや2ベットのゲームでは、前兆モードのゲーム数のカウントは行われない。なお、ベット数に関わらずカウントを行う構成としてもよい。
今回のゲームが3ベットゲームであった場合、ステップS1702に進む。ステップS1702では、ボーナス当選フラグがセットされている状態又はボーナス状態であるか否かを判定する。ステップS1702にて肯定判定した場合、ステップS1703にてATモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグの各種表示モード用のフラグをクリアする処理を行った後、本ゲーム数管理処理を終了する。つまり、ボーナス当選フラグがセットされている場合や、ボーナス中はATモード等のゲーム数のカウントは行わない。なお、ステップS1703にて、各フラグがセットされていない場合にはその状態を維持する。
ちなみに、ステップS1703では、ATモードフラグやVBモードフラグ等はクリアする一方で、AT用報知フラグやVB用報知フラグはクリアしない。そのため、ボーナス終了後は、ATモード等の準備状態を経てから、これらのフラグによって、遊技状態を移行させるための押し順報知が行われてボーナス前の遊技状態に復帰させることが可能となる。その一方で、特化ゾーン中にボーナス当選した場合には、ボーナス当選によって当該特化ゾーンは終了する構成としている。また、ステップS1703では、ATモード当選フラグ等についてもクリアしない。そのため、ATモード等とボーナスとに同時当選した場合、ボーナス終了後にこれら当選フラグに基づく当選報知が行われる。
ステップS1702にて否定判定した場合、ステップS1704にて、前兆ゲーム数が0であるか否かを判定する。0ではない場合には、ステップS1705にて前兆ゲーム数を1減算する処理を行う。ステップS1704にて前兆ゲーム数が0である場合(前兆モードではない場合)、又はステップS1705の処理を実行した後は、ステップS1706〜ステップS1728にて、各モードの継続ゲーム数のカウント処理を行う。
すなわち、ステップS1706では、現状の表示モードがCZモードであるか否かを判定する。CZモードである場合には、ステップS1707に進み、CZモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、CZモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1708にて、CZモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1709にてCZモードフラグをクリアし、ステップS1710にてCZモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。CZモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてCZモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。ステップS1710の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1706にてCZモードではないと判定した場合、ステップS1711に進む。ステップS1711では、現状の表示モードがATモードであるか否かを判定する。ATモードである場合には、ステップS1712に進み、ATモード中の特化ゾーンか否かを判定する。すなわち、SATモードのようにATモード開始時に特化ゾーンに移行する場合、ステップS1712にて肯定判定することになる。特化ゾーン中である場合には、ステップS1725〜ステップS1728にて特化ゾーン用のゲーム数管理処理を行う。これらの処理については、後に説明する。
ステップS1712にて特化ゾーンではないと判定した場合、ステップS1713にて、ATモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、ATモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1714にて、ATモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1715にてATモードフラグをクリアし、ステップS1716にてAT用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1717にてATモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。ステップS1717の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1711にてATモードではないと判定した場合、ステップS1718に進む。ステップS1718では、現状の表示モードがVBモードであるか否かを判定する。VBモードである場合には、ステップS1719に進み、上乗せ特化ゾーンであるか否かを判定する。上乗せ特化ゾーンではない場合には、ステップS1720にてVBモード継続カウンタを1減算する処理を行うことで、VBモード継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1721にて、VBモード継続カウンタが0であるか否かを判定する。0ではない場合には、そのままゲーム数管理処理を終了する。0である場合には、ステップS1722にてVBモードフラグをクリアし、ステップS1723にてVB用報知フラグをクリアする。その後、ステップS1724にてVBモード終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。VBモード終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにてVBモードが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知については、後に詳細に説明する。ステップS1724の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。
ステップS1719にて、上乗せ特化ゾーンであると判定した場合には、ステップS1725に進む。既に説明したとおり、ステップS1712にてATモード中の特化ゾーンであると判定した場合もステップS1725に進む。ステップS1725では、特化ゾーン継続カウンタを1減算する処理を行うことで、特化ゾーン継続ゲーム数の減算を行う。そして、ステップS1726にて、特化ゾーン継続カウンタが0であるか否かを判定する。0である場合には、ステップS1727にて特化ゾーンフラグをクリアし、ステップS1728にて特化ゾーン終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットする。特化ゾーン終了コマンドを受信した表示制御装置81では、今回のゲームにて特化ゾーンが終了することの報知を補助表示部65等にて行う。かかる報知としては、例えば、今回の特化ゾーンにてトータルで上乗せに成功したゲーム数の報知を行う。ステップS1728の処理を行った後は、ゲーム数管理処理を終了する。ステップS1718又はステップS1725にて否定判定した場合、そのままゲーム数管理処理を終了する。
<終了判定処理>
次に、ボーナス終了時の処理として、終了判定処理について、図50のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、終了判定処理は、ボーナス状態処理(図27)におけるステップS614にて実施される処理である。終了判定処理では、ボーナス終了条件の成否を判定するとともに、ボーナスを終了する場合には、ボーナス当選後であってボーナス入賞前に当選したATモード等や、ボーナス中に当選したATモード等の当選報知用の処理を行うとともに、ATモード等のゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
すなわち、ステップS1801では、小役入賞が成立したか否かを判定する。第1BBや第2BBのボーナス中はBB中第1役が高確率で成立し、一部、BB中第2役やBB中第3役や強チェリーや強スイカ等の所謂レア役が成立する(図28)。BB中第1役当選時には、主に第1小役入賞が成立して9枚のメダル払出が発生し、その他の場合、3枚〜9枚のメダル払出が発生するか、取りこぼしとなってメダル払出が発生しない。また、CB中においては、CB中小役1〜CB中小役4のいずれかに当選し、いずれに当選した場合であっても、主に第1小役入賞が成立して所定数(15枚)のメダル払出が発生する。ステップS1801は、これらボーナスやCB中に当選する役のうちメダル払出の発生する小役入賞が成立したか否かを判定する処理である。
ステップS1801にて小役入賞が成立したと判定した場合には、ステップS1802にて、残払出数から今回のゲームの払出数を減算する処理を行う。ステップS1801にて否定判定した場合、又はステップS1802の処理を実行した後は、ステップS1803にて、残払出数が0となったか否かを判定する。0ではない場合には、そのまま終了判定処理を終了する。0である場合には、ステップS1804にてボーナス終了コマンドを表示制御装置81への出力対象としてセットした後、ステップS1805〜ステップS1814にて、ATモード等の当選報知用の処理や、ATモード等の継続ゲーム数の上乗せ用の処理を行う。
ステップS1805では、ATモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。ATモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1806にて前兆ゲーム数の抽選処理を行い、ステップS1807にて前兆ゲーム数のセットを行い、ステップS1808にて前兆コマンドのセットを行う。ちなみに、本実施形態では、ステップS1806の前兆ゲーム数の抽選処理では、100%の確率で前兆ゲーム数が0となる抽選を行う。すなわち、ステップS1807では、必ず0ゲームの前兆ゲーム数をセットすることになり、ボーナス終了ゲームの次ゲームにてATモード等の当選報知が行われることになる。ステップS1808の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
ステップS1805にてATモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1809にて、VBモード当選フラグがセットされているか否かを判定する。VBモード当選フラグがセットされている場合には、ステップS1806〜ステップS1808の前兆モード用の処理を行ってから、終了判定処理を終了する。
なお、ATモード当選フラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合とは、ATモードとボーナスに同時当選した場合や、ボーナス当選後であってボーナス入賞前にATモードに当選した場合や、ボーナス中にATモードに当選した場合や、ATモードの当選報知の前兆モード中にボーナスに当選した場合である。一方、VBモード当選フラグがセットされている状況でボーナスが終了する場合とは、ATモード中においてVBモードとボーナスとに同時当選した場合や、ボーナス当選後であってボーナス入賞前にVBモードに当選した場合や、ボーナス中にVBモードに当選した場合や、VBモードの当選報知の前兆モード中にボーナスに当選した場合である。
ステップS1809にてVBモード当選フラグがセットされていない場合、ステップS1810に進む。ステップS1810では、ATモード上乗せフラグがセットされているか否かの判定を行う。ATモード上乗せフラグがセットされていない場合は、そのまま終了判定処理を終了する。ATモード上乗せフラグがセットされている場合、ステップS1811にてATモードの上乗せゲーム数抽選処理を行い、ステップS1812にてATモードのゲーム数上乗せ処理を行い、ステップS1813にて上乗せ報知用処理を行い、ステップS1814にて上乗せコマンドのセットを行う。これらステップS1811〜ステップS1814の処理は、ステップS1017〜ステップS1020の処理と同様である。ステップS1814の処理を実行した後は、終了判定処理を終了する。
以上のように、主制御装置101側において、(1)表示モードの移行抽選に関する処理、(2)表示モードの移行抽選の結果に基づいて遊技状態を移行させるための処理、(3)入賞結果に基づいて表示モードを移行させるための処理、の各処理が行われる結果、補助表示部65による押し順報知演出が発生して表示モードの移行に追従するように遊技状態も移行し、更に、補助表示部65による押し順報知演出により押し順ベル入賞を発生させることが可能となり、多量のメダル獲得が期待できるようになる。
ここで、押し順リプレイや押し順ベル当選時において、補助表示部65による押し順報知演出(表示制御装置81による押し順報知演出)が行われる場合、当該押し順報知演出の他に、主制御装置101に接続された指示モニタ68でも押し順報知が行われる。この指示モニタ68の構成について、図51を参照しながら説明する。図51(a)は、指示モニタ68の正面図であり、図51(b)は、指示モニタ68の表示態様と表示内容との関係を説明するための図である。
図51(a)に示すように、指示モニタ68には8個の表示用セグメントN1〜N8が設けられている。各表示用セグメントN1〜N8は、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、指示モニタ68では、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっている。なお、上記個別の光源はいずれも同一色の光を照射するものであるため、各表示用セグメントN1〜N8においてはいずれも同一の色が表示されることとなる。
各表示用セグメントN1〜N8について詳細には、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、いずれも直線状の表示用セグメントであり、これら第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、数字の「1」〜「6」を少なくとも表示することができるように配置されている。また、第8表示用セグメントN8は、円形状の表示用セグメントであり、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7が設けられた領域の右下部分の横方に配置されている。したがって、指示モニタ68では、「1」〜「6」と、「1.」〜「6.」と、「 .」と、を少なくとも表示することができる。
なお、指示モニタ68において、複数パターンの記号をそれぞれ個別に表示することが可能であれば、各表示用セグメントN1〜N8の形状や配置態様は任意であり、さらには8個のセグメントではなく7個のセグメント、又は9個のセグメント等を用いる構成としてもよい。また、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が同一であることは必須ではなく、各表示用セグメントN1〜N8において表示される色が適宜変更可能となる構成としてもよい。また、光源をオンオフ制御することで、各表示用セグメントN1〜N8の点灯又は消灯を制御する構成は必須のものではなく、各表示用セグメントN1〜N8において個別に表示制御が行えるのであれば、単一のバックライトと液晶ディスプレイとによりセグメント表示器を構成してもよい。さらには、各表示領域に対してセグメント表示を適用するのではなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって記号を表示する構成としてもよい。
第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7は、押し順役の操作順序の報知に用いられる表示用セグメントである。例えば、図51(b)に示すように、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「左」→「中」→「右」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第6表示用セグメントN6及び第7表示用セグメントN7が点灯表示されて「1」が表示される。また、各ストップスイッチ42〜44の操作順序として「右」→「左」→「中」の順で停止操作を行うことにより遊技者にとって有利な入賞態様となる場合、第1表示用セグメントN1、第2表示用セグメントN2、第3表示用セグメントN3、第5表示用セグメントN5及び第6表示用セグメントN6が点灯表示されて「5」が表示される。つまり、各表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)は、ストップスイッチ42〜44の操作順序と1対1で対応付けられており、表示用セグメントN1〜N7にて表示される数字(記号)に基づいて、ストップスイッチ42〜44を停止操作することで、遊技者にとって有利な態様にて入賞させることが可能となる。
第8表示用セグメントN8は、有利区間に移行し、ATモード当選報知が行われてAT用報知フラグがセットされる等、押し順報知が発生し得る状況となる報知条件を含む所定の開始条件が成立した場合に、その開始条件が成立したゲームにて点灯される。また、ATモードやSATモードが終了して有利区間から通常区間へ移行する場合に消灯される。
つまり、押し順ベルや押し順リプレイの操作順序が報知され易くなることによって遊技者にとって有利な態様にて入賞させ易くなるナビ状態(ATモードやSATモード、高頻度モード)、当該ナビ状態への移行抽選に当選し易くなるチャンス状態(CZモードや第1BB、高確率モード)、又はナビ状態やチャンス状態への移行抽選に当選しているもののこれらナビ状態やチャンス状態に移行していない当選状態(当選モード)を含む区間を有利区間(特定遊技状態、特定モード)とし、第8表示用セグメントN8は、当該有利区間において、押し順報知による恩恵が得られるようになる特定区間中は点灯し、有利区間ではない通常区間や、有利区間であっても特定区間ではない非特定区間中は消灯する区間表示器(特定報知手段)をなすものである。
既に説明したとおり、押し順表示器としての第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7、及び区間表示器としての第8表示用セグメントN8を有する指示モニタ68は、遊技パネル25において払出枚数表示部62の側方付近に配置されている。つまり、指示モニタ68は、遊技者が操作するストップスイッチ42〜44等よりも上方に配置されており、言い換えると、ストップスイッチ42〜44等が設けられている位置よりも下方において遊技機前面部である化粧パネルに配置されていない。そのため、ストップスイッチ42〜44等を操作する手等によって、第8表示用セグメントN8が隠されることが抑制され、遊技者が視認し易い位置に配置されているといえる。また、メダルの獲得を目指して遊技を進行させる遊技者が注視し易い払出枚数表示部62の近くに配置されていることからしても、遊技者による見逃しが抑制されているといえる。
さらに、指示モニタ68において特に第8表示用セグメントN8は、周囲の表示部(例えば払出枚数表示部62や、遊技パネル25のバックライト)の明度よりも高い明度となるように(より詳しくは、周囲の表示部の明度の2倍の明度となるように)、対応するLEDの明度が定められている。そのため、第8表示用セグメントN8と周囲の表示部とがいずれも発光制御されている場合(点灯状態となっている場合)であっても、第8表示用セグメントN8が一際目立つようになっている。遊技機前方に向けた照度についても、第8表示用セグメントN8の方が周囲の表示部より、遊技機前方に向けた照度が高くなるように(より詳しくは、周囲の表示部の照度の2倍の照度となるように)、対応するLEDの照度が定められている。このような構成からも、第8表示用セグメントN8の視認性が向上されており、当該第8表示用セグメントN8が点灯状態となった場合の見逃しが抑制されている。
以下、第8表示用セグメントN8の点灯/消灯に関する処理として、区間表示第1処理及び区間表示第2処理について説明する。
<区間表示第1処理>
先ず、区間表示第1処理について、図52を参照しながら説明する。区間表示第1処理は、抽選処理(図16)におけるステップS316にて実施される処理であり、スタートレバー41の操作に基づいて当該ゲームの抽選結果が決定されるとともに、当該抽選結果に基づいて表示モードの移行抽選等(抽選結果対応処理)が行われた後に実施される。
ステップS1901では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8が表示中であるか否か、より詳しくは、第8表示用セグメントN8を点灯中か否かを判定する。上記のように、第8表示用セグメントN8を点灯中である場合とは、有利区間のうち、少なくとも押し順報知が発生し得る報知条件が成立している特定区間である場合を示している。ステップS1901にて否定判定し、第8表示用セグメントN8を消灯中であると判定した場合、ステップS1902に進む。
ステップS1902では、各種フラグ格納エリア106dに有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明した通り、有利区間フラグは、有利区間移行抽選処理(図32)において、有利区間への移行抽選に当選した場合にセットされるフラグである。有利区間フラグがセットされている場合、ステップS1903にて、有利区間当選ゲームフラグがセットされているか否かを判定する。有利区間当選ゲームフラグは、上記有利区間移行抽選処理において有利区間移行抽選に当選した場合にセットされるフラグであり、その当選ゲームであることをCPU102が特定するためのフラグである。有利区間当選ゲームフラグがセットされている場合、ステップS1904にて有利区間当選ゲームフラグをクリアする処理を実行する。ステップS1903にて有利区間当選ゲームフラグがセットされていない場合、ステップS1905に進む。
ステップS1905では、有利区間中のゲーム数のカウント、より詳しくは、各種カウンタエリア106eの有利区間ゲーム数AGの計測が開始されている状況か否かを判定する。有利区間ゲーム数AGの計測が開始されていない場合、ステップS1906にて有利区間ゲーム数AGの計測を開始する処理を行う。有利区間ゲーム数AGは、有利区間の実行ゲーム数を把握する把握手段に相当するものであり、有利区間中の各ゲームにおいて1ずつ加算する処理が実行される。
ステップS1905にて既に計測を開始していると判定した場合、又はステップS1906の処理を実行した後は、ステップS1907に進む。ステップS1907では、AT用報知フラグがセットされているか否かを判定する。既に説明した通り、ATモード当選報知が行われてAT用報知フラグがセットされることにより、押し順役当選時の押し順報知が発生し得る状態となり、上記の報知条件が成立することとなる。ステップS1907にてAT用報知フラグがセットされていると判定した場合、ステップS1908にて、第8表示用セグメントN8を点灯させることにより区間表示器の表示を開始する。付け加えると、主制御装置101では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8を点灯状態として表示を開始する際には、スピーカ64から所定の効果音(例えば、機械音で「ガゴッ!」という音)が出力されるように表示制御装置81へ音出力用のコマンドを出力する。表示制御装置81は、当該音出力用のコマンドに基づいて、上記所定の効果音が発せられるようにスピーカ64を制御する。なお、第8表示用セグメントN8の表示開始に際して、補助表示部65や他の表示部において演出を発生させる構成としてもよく、この場合、表示制御装置81に対して対応するコマンドを出力するとともに、表示制御装置81にて対応する演出が行われるよう補助表示部65等の制御を行う構成とするとよい。
ステップS1901にて区間表示器としての第8表示用セグメントN8を表示中であると判定した場合、ステップS1909にて、有利区間中の表示を継続する処理を実行する。ステップS1909について具体的には、第8表示用セグメントN8が点灯状態である状況を継続させるための処理を行う。すなわち、区間表示器の表示を終了するための処理は、本区間表示第1処理では実施しない。
ステップS1902にて有利区間フラグがセットされていないと判定した場合と、有利区間フラグがセットされている場合であっても当選ゲームである場合(ステップS1904の処理を実行した後)と、当選ゲームではなくても押し順報知が発生し得る状況ではない場合(ステップS1907にてAT用報知フラグがセットされていないと判定した場合)は、ステップS1910に進む。ステップS1910では、各種カウンタエリア106eに設けらた役比第1カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第1カウンタは、押し順報知が発生しないゲーム数、すなわち、通常区間と非特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
また、ステップS1908にて区間表示器の表示開始処理を実行した後と、ステップS1909の表示継続処理を実行した後は、ステップS1911に進む。ステップS1911では、各種カウンタエリア106eに設けられた役比第2カウンタに1を加算する処理を実行する。役比第2カウンタは、押し順報知が発生可能なゲーム数、すなわち、特定区間のゲーム数をカウントするためのカウンタである。
ステップS1910又はステップS1911の処理を実行した後は、ステップS1912にて役比算出処理を実行する。かかる処理では、役比第2カウンタの値を役比第1カウンタと役比第2カウンタとの加算値(全ゲーム数)で除算する処理を行う。すなわち、役比算出処理は、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合を算出する処理である。そして、ステップS1913にて、ステップS1912の演算処理結果が役比モニタ77にて表示されるようにするための処理を実行する。
図5に示すように、役比モニタ77は、7つの表示用セグメントからなる7セグ表示部を複数有している。具体的には、役比モニタ77は、7セグ表示部としての第1表示部77a、第2表示部77b、第3表示部77c、第4表示部77d、第5表示部77eを有している。第1表示部77a〜第5表示部77eにおける表示用セグメントは、指示モニタ68の表示用セグメントN1〜N7と同様に、LEDからなる個別の光源を有しており、それら個別の光源がオンオフ制御されることで、任意の1個の表示用セグメントのみを点灯させることができるとともに、任意の組み合わせの表示用セグメントを点灯させることができる。これにより、役比モニタ77は、それぞれ個別に所定の記号(アルファベットや数字を含む)が表示されるようになっており、特に、役比モニタ77では、5桁の数字を表示可能となっている。
ステップS1913では、ステップS1912の演算処理の結果を役比モニタ77に出力するとともに、役比モニタ77にて、4桁の数字が表示されるように役比モニタ77における各表示部77a〜77eの表示制御を行う。具体的には、全ゲーム数のうち、押し順報知が発生し得るゲーム数の割合として、例えば、「0.5012」といったように、1よりも小さい数であって、小数点以下4桁までの数字が役比モニタ77にて表示される。ステップS1913の処理を実行した後は、区間表示第1処理を終了する。
なお、ステップS1912の演算処理において小数点以下第5桁の数字を四捨五入する処理を行ったうえで、役比モニタ77の表示制御を行う構成としてもよい。また、役比モニタ77のうち、第1表示部77aは、基本的には「0」が表示されるため、第1表示部77aを有さないようにしたり、第1表示部77aを印刷等によって「0」との表示が常にされる構成としてもよい。また、第1表示部77aと第2表示部77bとの間に、小数点が印刷等により表示される構成とするとよい。
<区間表示第2処理>
次に、区間表示第2処理について、図53のフローチャートを参照しながら説明する。既に説明したとおり、区間表示第2処理は、リール制御処理のステップS415にて実施される処理であり、1ゲームの終了に際して、メダルの払出(払出判定処理)及び入賞結果に基づく遊技状態の移行等(入賞結果対応処理)が行われてから実施される。
ステップS2001では、有利区間フラグがセットされているか否かを判定する。セットされていない場合には、そのまま区間表示第2処理を終了する。有利区間フラグがセットされている場合にはステップS2002にて、有利区間中のゲーム数をカウントする処理を実行する。具体的には、上記有利区間ゲーム数AGを1加算する処理を行う。ステップS2002の処理を実行した後は、ステップS2003にて、各種カウンタエリア106eに設けられた有利区間増減枚数ZMの更新処理を実行する。有利区間増減枚数ZMは、有利区間中のメダルの増減枚数(有利区間中の各ゲームでベットされた枚数と払い出された枚数との差枚数)をCPU102が把握するためのカウンタであり、ステップS2003では、今回のゲームの入賞結果(直前の入賞結果対応処理や払出判定処理)に基づいて、今回のゲームのメダル増減数(今回のゲームのメダル払出数−今回のゲームのベット数)を把握し、そのメダル増減数を有利区間増減枚数ZMに加算する処理を行う。例えば、今回のゲームが3ベットゲームであり9枚のメダル払出が行われた場合、メダル増減数は+6であり、ステップS2003では有利区間増減枚数ZMに+6を加算する処理を行う。また、今回のゲームが3ベットゲームでありメダル払出が行われなかった場合、メダル増減数は−3であり、ステップS2003では有利区間増減枚数ZMに−3を加算する処理を行う。
なお、本実施形態では、上記の更新処理におけるメダル増減数の算出に際して有利区間増減枚数ZMがマイナスとなる場合には、有利区間増減枚数ZMを0とする。つまり、減少分がマイナスとなった場合には、そのマイナス分は把握せず、プラスとなってからの増メダル減数を把握する構成としている。
ステップS2003の処理を実行した後は、ステップS2004にて、残ゲーム数管理処理を実行し、続くステップS2005にて、残枚数管理処理を実行する。残ゲーム数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限ゲーム数に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。残枚数管理処理は、ATモードの残りゲーム数等に基づき、現状の残りゲーム数で有利区間が上限増加数に達する状況となっているか否かの管理を行うための処理である。
残ゲーム数管理処理について、具体的には、図54のフローチャートに示すように、先ずステップS2101にて、前兆ゲーム数G1を把握する。前兆ゲーム数G1は、例えば現状が有利区間中における前兆モードである場合、残りの前兆モードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2102では、CZモード継続数G2を把握する。CZモード継続数G2は、例えば現状が有利区間におけるCZモードである場合、残りのCZモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2103では、ATモード継続数G3を把握する。ATモード継続数G3は、例えば現状が有利区間におけるATモードである場合、残りのATモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2104では、VBモード継続数G4を把握する。VBモード継続数G4は、例えば現状が有利区間におけるVBモードである場合、残りのVBモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2105では、特化ゾーン継続数G5を把握する。特化ゾーン継続数G5は、例えば現状が有利区間における特化ゾーンである場合、残りの特化ゾーンのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)にて1ゲーム毎に1ずつ減算される。ステップS2106では、BB残りゲーム数G6を把握する。BB残りゲーム数G6は、例えば現状が有利区間におけるBBモード(ボーナス状態)である場合、残りのBBモードのゲーム数を表しており、ゲーム数管理処理(図49)が1回起動されるごとに、BBモード中であることを条件に図示しない減算処理にて1ずつ減算される。
ここで、これら継続数G1〜G6は、現状が対応するモードやゾーンではない場合であっても0以上の値が入力されている場合がある。具体的には、例えば、VBモードや特化ゾーンやBBモードにおいては、ATモードの残りゲーム数のカウントが停止されるところ、ATモード中にこれらのVBモードや特化ゾーンやBBモードへの移行が生じた場合、ATモード継続数G2と、これら各モードの継続数とに0以上の値が入力されている。
ステップS2107では、上記ステップS2101〜ステップS2106の各処理で把握したG1〜G6を積算することで、有利区間の残りゲーム数ZGを算出する処理を行う。かかる処理を行うことにより、有利区間が後何ゲーム継続するかを把握することが可能となる。続くステップS2108では、これまでに実施してきた有利区間のゲーム数(有利区間ゲーム数AG)と上記残りゲーム数ZGとを加算することで、総有利区間ゲーム数SGを算出する処理を行う。そして、ステップS2109にて、有利区間の継続上限ゲーム数である1500Gから上記総有利区間ゲーム数SGを減算することで、空きゲーム数(上乗せ可能な空きゲーム数、残ゲーム数)FGを算出する処理を行う。
ステップS2109の処理を行った後は、ステップS2110にて、空きゲーム数FGが0よりも大きいか否か、すなわち、空きゲーム数があって上乗せ可能であるか否かを判定する。空きゲーム数FGが0よりも大きい場合には、そのまま残ゲーム数管理処理を終了する。一方、空きゲーム数FGが0以下である場合には、ステップS2111にて各種フラグ格納エリア106dに第1超過フラグをセットする処理を実行してから、残ゲーム数管理処理を終了する。第1超過フラグは、有利区間の第1の強制終了条件が成立することが特定されている状況であることをCPU102が把握するためのフラグである。
残枚数管理処理は、図55のフローチャートに示すように、先ずステップS2201にて、上記ステップS2003にて更新された有利区間増減枚数ZMを把握する。続くステップS2202では、上記ステップS2004の残ゲーム管理処理にて算出される有利区間残りゲーム数ZG(ステップS2107)と、ROM105に記憶されている有利区間の各ゲームにて期待できる純増枚数(期待増減枚数KM)とから、有利区間の残りゲーム数にて獲得できる残り増減期待枚数NMを算出する処理を実行する。本実施形態では、期待増減枚数KMは、有利区間が上記の押し順報知が発生する状況で高RT状態にて消化された場合であって、ボーナス状態を加味した純増枚数(約+2.46枚)を用いる構成としている。すなわち、例えば、有利区間残りゲーム数ZGが500ゲームであれば、残り増減期待枚数NMは、500ゲーム×2.46枚=1230枚となる。
ステップS2203では、ステップS2201にて把握した有利区間増減枚数ZMと、ステップS2202にて算出した残り増減期待枚数NMとから、現状の有利区間残りゲーム数を加味して今回の有利区間中に獲得することが期待できる枚数(総増減期待枚数SM)を算出する処理を行う。そして、ステップS2204にて、増加可能な空き枚数FMを算出する処理を行う。ステップS2204の処理は、残ゲーム数管理処理におけるステップS2108の加算可能な空きゲーム数FGを算出する処理に対応するものであり、ステップS2109の処理が、その後のゲームにて第1の強制終了条件にて有利区間が強制終了されることを事前に予測する処理であり、ステップS2204の処理は、その後のゲームにて第2の強制終了条件にて有利区間が強制終了されることを事前に予測する処理である。すなわち、ステップS2204では、有利区間の上限増加数である2400枚から、上記ステップS2203にて算出した総増減期待枚数SMを減算する処理を行う。
ステップS2205では、ステップS2204の処理結果に基づいて、増加可能な空き枚数FMが0以下となり、将来的に第2の強制終了条件にて強制終了されることとなるか否かを判定する。空き枚数FMが1以上である場合には、上限増加数に至らないものとして、そのまま残枚数管理処理を終了する。空き枚数FMが0以下である場合には、ステップS2206に進み、各種フラグ格納エリア106dに第2超過フラグをセットする処理を行ってから、残枚数管理処理を終了する。第2超過フラグは、第2の強制終了条件がその後に成立し得る状況であることをCPU102が把握するためのフラグである。
第1超過フラグや第2超過フラグがセットされることにより、本実施形態においては、有利区間中に特定役当選となったとしても、ATモード中のゲーム数上乗せ抽選等の実施が制限される。より具体的には、例えば、ステップS1014や、ステップS1201等のATモードのゲーム数上乗せ抽選処理において、第1超過フラグや第2超過フラグがセットされている場合には、かかる抽選処理の実施が制限され、上乗せ当選しなくなる(又は、当選しても0ゲームの上乗せが発生する)。これにより、継続し得ない分まで上乗せを行ってしまって、有利区間が上限ゲーム数以上継続するかのような誤解が生じてしまうことを抑制することが可能となる。
なお、一旦、第1超過フラグや第2超過フラグがセットされた後は、今回の有利区間においては残ゲーム数管理処理が実施されない構成としてもよい。
区間表示第2処理(図53)の説明に戻り、ステップS2005の処理を実行した後は、ステップS2006にて、上記有利区間ゲーム数AGが上限ゲーム数である1500に達したか否か、又は有利区間増減枚数ZMが上限増加数である2400以上となったか否かを判定する。これらいずれかの強制終了条件が成立している場合には、ステップS2007にて、有利区間ゲーム数AG及び有利区間増減枚数ZMを0にクリアする。続くステップS2008では、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示を終了させる処理を行う。そして、ステップS2009にて、有利区間中の各種フラグやカウンタ等のパラメータ、情報を初期化する処理を行ってから、本区間表示第2処理を終了する。
ステップS2009のデータ初期化処理について、より詳しくは、今回の有利区間への移行に際して設定されたフラグやカウンタ、及び、今回の有利区間中に設定されたフラグやカウンタを初期値に戻す処理である。例えば、有利区間への移行に際してCZモード当選フラグやATモード当選フラグ等がセットされたり、CZモード中にATモード当選フラグがセットされたり、ATモード中にVBモード当選フラグがセットされたりし、本初期化処理まで当該フラグがセットされたままであれば、これらの当選フラグをクリアする。また、初期化処理では、AT用報知フラグや、ATモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグ等がセットされていれば、これらのフラグもクリアする。さらに、前兆カウンタ、CZモードやATモード等の継続ゲーム数用のカウンタ等が0より大きければ、これらのカウンタを全て0にリセットする。つまり、初期化処理では、押し順報知を用いた有利な状態としての有利区間に関し、押し順報知に係る性能に及ぼす全ての変数乃至パラメータを初期化するものであり、かかる変数乃至パラメータに関してRAMクリアを行う処理である。
ステップS2006にて有利区間ゲーム数AGが上限値に達していないと判定した場合や有利区間増減枚数ZMが上限増加数に達していないと判定した場合は、ステップS2010に進み、有利区間の通常終了条件が成立したか否かを判定する。より詳しくは、CZモード当選フラグやCZモードフラグ、ATモード当選フラグ及びATモードフラグのいずれもセットされておらず、CZモードよりも上位のモードを含めて、残り継続ゲーム数が0となったか否かを判定する。これらの、CZモード当選フラグ、CZモードフラグ、ATモード当選フラグ及びATモードフラグのいずれもセットされていない場合、ステップS2007へ進み、ステップS2007〜ステップS2009の有利区間終了用の処理を行ってから、区間表示第2処理を終了する。ステップS2010にて否定判定した場合は、そのまま区間表示第2処理を終了する。この場合、区間表示器(第8表示用セグメントN8)の点灯表示は継続することになる。
<押し順表示器及び区間表示器の表示とゲームの進行について>
有利区間の開始及び終了と区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示との関係を、図56を参照しながら説明する。
本スロットマシン10では、図56に示すように、有利区間ではない通常区間においては、区間表示器としての第8表示用セグメントN8は消灯している(点灯していない)。この通常区間においては、押し順報知は行われない。つまり、押し順報知等の指示機能に係る性能を有する有利区間に対し、通常区間は当該指示機能に係る有さない区間といえる。表示モードが通常モードである状況が、主に通常区間に対応する。
通常区間において、例えば、弱スイカ役当選等によって有利区間への移行抽選に当選すると、当該当選契機となった遊技結果が成立するゲームの次ゲームから有利区間の実行ゲーム数の計測(有利区間ゲーム数AGのカウント)が開始される。そして、有利区間中においてATモードへの移行抽選に当選し、当選報知及びAT用報知フラグがセットされる等して押し順報知が発生し得る状況となると、区間表示器の表示の開始条件が成立したものとして、第8表示用セグメントN8が点灯する。
その後、第8表示用セグメントN8が点灯している状況で、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7を利用した押し順報知が発生する。この場合、上記のように第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7によって押し順情報(「1」〜「6」)の表示がなされ、かかる押し順情報に基づいて、遊技者は押し順を把握することができる。押し順報知において、押し順情報は、当該ゲームにおいてスタートレバー41の操作時に表示が開始され、当該ゲームにおいて第3リール停止ON操作時にその表示が終了する。かかるゲームが有利区間の最終ゲームではない場合には、第3リール停止ON操作時においては、第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7による押し順情報の表示のみ終了し、第8表示用セグメントN8による有利区間の表示は継続される。そして、次ゲーム以降において再度押し順役に当選すると、その押し順役に対応する押し順情報が第1表示用セグメントN1〜第7表示用セグメントN7にて表示される。
有利区間の継続ゲーム数が上限に達したり、有利区間のメダル増加数が上限増加数に達する等して、有利区間の最終ゲームとなると、第8表示用セグメントN8も消灯し、有利区間の報知が終了する。本実施形態では、有利区間の最終ゲームにおいて、メダル払出が終了したタイミングで(払出判定処理の後の処理である区間表示第2処理により)、第8表示用セグメントN8が消灯する。なお、最終ゲームにおいてメダル払出が行われない場合には、第3リール停止OFF操作時に第8表示用セグメントN8が消灯する。これにより、遊技者は、当該ゲームが有利区間の最終ゲームであったことを明確に把握することができる。
上記のように、有利区間のゲーム数のカウントは、有利区間への移行抽選に当選したゲームの次ゲームから行われる一方、押し順報知は第8表示用セグメントN8が点灯している期間においてのみ発生する。言い換えると、有利区間であっても第8表示用セグメントN8が消灯している区間(非特定区間)においては、押し順報知は発生しない。つまり、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の点灯の有無を確認することで、有利区間のうち、少なくとも押し順報知による恩恵を享受可能な状況(特定区間、実質増加区間)であることを明確に把握することが可能となっている。このようにすることで、押し順報知による恩恵を享受可能な状況であることを知らずにゲームを終了してしまう遊技者と、その後に着席する後任の遊技者との有利度に差を生じないようにすることができる。言い換えるならば、第8表示用セグメントN8が点灯していない状況においては、押し順報知は発生しないため、ゲームを潔く終了することも可能となる。
付け加えると、本スロットマシン10においては、押し順報知により有利度を変化させる遊技性に関し、特に、有利区間への移行抽選については、設定値による有利度の差がないよう構成されている。ATモード等の押し順報知が発生し得る状況は有利区間に含まれるものであり、有利区間において区間表示器が表示していない状況だけでなく、通常区間においても押し順報知は発生しない。つまり、押し順報知による恩恵を受けようとする遊技において、第1段階としての有利区間への移行抽選については、設定値による有利度の差がない。このようにすることで、各遊技台(設定値)や各ゲーム(状況)において一律の有利度となり、遊技者間の有利/不利を排除するとともに、絵柄を狙って特典を得るというスロットマシン10本来の遊技性を存分に楽しみつつ、そしてその付随する押し順報知による遊技性との関連性によりバランスのとれた遊技機とすることが可能となる。
<サブ側の報知演出に関する処理>
次に、(4)サブ側の報知演出に関する処理として、サブ側の表示制御装置81にて行われる各種報知用の処理を説明する。各種報知用の処理として、所定周期(1.49msec周期)で実行される演出設定処理が設けられている。そこで、当該演出設定処理について、図57のフローチャートを参照しながら説明する。
演出設定処理では、先ずステップS2301にて、主制御装置101から新たなコマンドを受信したか否かを判定する。新たなコマンドを受信している場合には、ステップS2302にて、受信したコマンドをRAM183に格納する処理を実行する。RAM183にはコマンド格納エリアが設けられており、当該コマンド格納エリアは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されている。
ステップS2301にて否定判定した場合、又はステップS2302の処理を実行した後は、ステップS2303にて、新たに受信したコマンドが、ベット時コマンドであったか否かを判定する。ベット時コマンドとは、ベット操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、通常処理のステップS207にてセットされるベットコマンドの他、モード移行報知用処理(図45)におけるATモード当選報知コマンド、VBモード当選報知コマンド、ボーナス当選報知コマンド等がある。これらのベット時コマンドである場合には、ステップS2304にてベット時演出設定処理を実行する。
ステップS2303にて否定判定した場合、又はステップS2304の処理を実行した後は、ステップS2305にて、新たに受信したコマンドが、開始時コマンドであったか否かを判定する。開始時コマンドとは、スタートレバー41の操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、抽選処理のステップS313にてセットされる抽選結果コマンドの他、第1〜第3特定役処理(図33〜図36)にて設定される前兆コマンドや上乗せコマンド、押し順役処理(図47)にて設定される押し順報知コマンド等がある。これらの開始時コマンドである場合には、ステップS2306にて開始時演出設定処理を実行する。
ステップS2305にて否定判定した場合、又はステップS2306の処理を実行した後は、ステップS2307にて、新たに受信したコマンドが、各停止操作時コマンドであったか否かを判定する。各停止操作時コマンドとは、各リール32L,32M,32Rのそれぞれの停止操作が行われたことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS405にてセットされる停止指令コマンドである。かかる各停止操作時コマンドとしての停止指令コマンドである場合には、ステップS2308にて各停止操作時演出設定処理を実行する。
ステップS2307にて否定判定した場合、又はステップS2308の処理を実行した後は、ステップS2309にて、新たに受信したコマンドが、全停止時コマンドであるか否かを判定する。全停止時コマンドとは、全リール32L,32M,32Rが停止したことに基づいて主制御装置101から出力されるコマンドであり、リール制御処理(図18)のステップS411にてセットされる入賞結果コマンドの他、入賞結果対応処理(図48)にてセットされるATモード開始コマンド、VBモード開始コマンド、特化ゾーン開始コマンド、ATモード終了コマンド、VBモード終了コマンド、特化ゾーン終了コマンド、第1固定RT開始コマンド、第2固定RT開始コマンド等がある。これらの全停止時コマンドである場合には、ステップS2310にて全停止時演出設定処理を実行する。
ステップS2309にて否定判定した場合、又はステップS2310の処理を実行した後は、ステップS2311にて操作対応処理を実行する。操作対応処理は、表示制御装置81に接続された演出用の操作手段が操作された場合の処理である。操作対応処理については、後に詳細に説明する。ステップS2311の処理を実行した後は、ステップS2312にて、その他の処理を実行してから、演出設定処理を終了する。ステップS2312では、ベット時、開始時、停止時以外の主制御装置101からの指令に基づく演出(例えば、精算スイッチ59の操作に基づく演出等)の設定や、主制御装置101を介さずに接続されたセンサ(演出スイッチ検出センサ等)からの信号に基づく演出の設定、エラー報知用の設定等を行う。
以下、ベット時演出設定処理、開始時演出設定処理、各停止操作時演出設定処理、全停止時演出設定処理について、説明する。なお、各演出設定処理の説明では、図66〜図77の表示演出の概要図等を参照しながら説明する。
<ベット時演出設定処理>
ベット時演出設定処理について、図58のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2401では、今回受信したベット時コマンドとしてCZモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。CZモード開始コマンドが含まれている場合、ステップS2402にて、CZモード開始演出を設定する処理を行う。CZモード開始演出では、例えば、補助表示部65にて、「チャンスゾーンスタート」という文字表示を行うとともに、移行する表示モードがATモード移行抽選に当選し易い状況であることを示唆する表示(例えば所定のキャラクタ表示)を行う。その他、CZモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男性の野太い声で「チャンスだぞ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2401にてCZモード開始コマンドが含まれていない場合、ステップS2403にて、今回受信したベット時コマンドとしてATモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。ATモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2404にて、ATモード当選報知演出を設定する処理を行う。ATモード当選報知演出では、例えば、図67(a)に示すように、補助表示部65にて、「AT確定」という文字表示を行う。その他、ATモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「やったわ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2403にてATモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2405にて、今回受信したベット時コマンドとしてVBモード当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2406にて、VBモード当選報知演出を設定する処理を行う。VBモード当選報知演出では、例えば、図67(b)に示すように、補助表示部65にて、「V−BONUS確定」という文字表示を行う。その他、VBモード当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「スーパーラッキー!」)が発せられるように制御する。
ステップS2405にてVBモード当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2407にて、今回受信したベット時コマンドとしてボーナス当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2408にて、ボーナス当選報知演出を設定する処理を行う。ボーナス当選報知演出では、例えば、補助表示部65にて、「やったぜ ボーナス確定」という文字表示を行う。その他、ボーナス当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「やったぜ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2407にてボーナス当選報知コマンドが含まれていない場合、ステップS2409にて、今回受信したベット時コマンドとして特化ゾーン当選報知コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン当選報知コマンドが含まれている場合、ステップS2410にて、特化ゾーン当選報知演出を設定する処理を行う。特化ゾーン当選報知演出では、例えば、補助表示部65にて、「乗せまくれ!!」という文字表示を行う。その他、特化ゾーン当選報知演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、恍惚とした男性の野太い声で「ノリノリィ!」)が発せられるように制御する。
ステップS2402、ステップS2404、ステップS2406、ステップS2408及びステップS2410のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2409にて否定判定した場合には、ステップS2411にて、その他のベット時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2411の処理では、例えば、ベットコマンドの受信に対応させて、対応するベット数のクレジット投入スイッチ56〜58周辺(又は内部)のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理や、例えば所定時間遊技が行われていないことを一の条件に移行するデモモードから復帰するための処理や、スタートレバー41周辺のランプを点灯させてその操作が有効となったことを報知する処理等を行う。
<開始時演出設定処理>
次に、開始時演出設定処理について、図59のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2501では、表示モード設定処理を行う。かかる処理では、現状、主制御装置101側で設定されている表示モードが、通常モード、ATモード、VBモード、特化ゾーンのいずれであるかを判定し、対応する表示モードにて、補助表示部65の表示演出が行われるように設定する。具体的には、表示制御装置81側のRAM183の各種フラグ格納エリア183aにおいても、表示モードを把握するためのフラグとして、ATモードフラグ、VBモードフラグ、特化ゾーンフラグをセットするエリアが設けられており、各モードの開始に際して対応するフラグがセットされ、終了に際して対応するフラグがクリアされる。ステップS2501では、これらの各種モード対応フラグを把握することで、現状の表示モードを特定し、対応する演出が行われるように補助表示部65やスピーカ64、上部ランプ63等を制御する。
続くステップS2502では、保留シフト用処理を実行する。保留シフト用処理は、ATモード移行抽選に関する保留情報の表示についての処理であり、かかる処理については後に詳細に説明する。
ステップS2503では、受信している抽選結果コマンドに基づいて、今回開始されるゲームの抽選結果が押し順役当選であるか否かを判定する。押し順役当選である場合には、ステップS2504にて、押し順報知用処理を行う。ここで、押し順報知用処理について、図60のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2601では、今回受信している開始時コマンドとして、押し順報知コマンドが含まれているか否かを判定する。押し順報知コマンドが含まれていない場合には、そのまま本押し順報知用処理を終了する。押し順報知コマンドが含まれている場合には、ステップS2602に進む。
ステップS2602では、今回の抽選結果が第1昇格リプレイ1〜4であるか否かを判定する。第1昇格リプレイ1〜4である場合には、ステップS2603にて、第3再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2602にて第1昇格リプレイ1〜4当選ではないと判定した場合、ステップS2604にて、今回の抽選結果が転落リプレイ1〜3であるか否かを判定する。転落リプレイ1〜3である場合には、ステップS2605に進み、第1再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2604にて転落リプレイ1〜3ではないと判定した場合、ステップS2606にて、今回の抽選結果が第2昇格リプレイ1,2であるか否かを判定する。第2昇格リプレイ1,2である場合には、ステップS2607にて、既にVBモード当選報知演出又は特化ゾーン当選報知演出を実行済みか否かを判定する。例えば、ステップS2404のVBモード当選報知演出やステップS2408の特化ゾーン当選報知演出の設定に際して、RAM183の各種フラグ格納エリア183aにVB当選や特化ゾーン当選の報知が行われたことを示す報知済みフラグをセットする。当該報知済みフラグは、VBモード又は特化ゾーンへ移行することに基づいてクリアする。そして、ステップS2607にて、当該報知済みフラグの有無を判定する構成とするとよい。VBモード又は特化ゾーンの当選報知済みである場合には、ステップS2608にて、第4,第5再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。VBモード又は特化ゾーンの当選報知済みではない場合には、ステップS2605に進み、第1再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2606にて第2昇格リプレイ1,2ではないと判定した場合、ステップS2609にて、今回の抽選結果がBARリプレイであるか否かを判定する。BARリプレイである場合には、ステップS2610にて、特化ゾーン当選報知演出を実行済みであるか否かを判定する。特化ゾーンの当選報知済みである場合には、ステップS2611にて第7再遊技入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。特化ゾーンの当選報知済みではない場合には、上記ステップS2603に進み、第3再遊技入賞用の押し順報知を行ってから、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2609にてBARリプレイではないと判定した場合、ステップS2612にて、今回の抽選結果がベルであるか否かを判定する。ベル当選である場合には、ステップS2613にて、第1小役としてベル入賞が成立する押し順報知を行うように補助表示部65等を制御して、その後、押し順報知用処理を終了する。
ステップS2612にて否定判定した場合、ステップS2614にて、今回の抽選結果が移行リプレイであるか否かを判定する。移行リプレイ当選である場合には、ステップS2615にて特別報知実行用処理を実行してから、押し順報知用処理を終了する。特別報知実行用処理では、移行リプレイ当選に基づいて第11再遊技入賞又は第12再遊技入賞を成立させるための押し順報知演出を行う。ステップS2614にて否定判定した場合には、そのまま、押し順報知用処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明(図59)に戻り、ステップS2503にて押し順役当選ではないと判定した場合、ステップS2505にて、移行契機役当選か否かを判定する。移行契機役当選である場合には、ステップS2506にて移行契機役報知用処理を行う。移行契機役報知用処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2505にて否定判定した場合、又はステップS2504若しくはステップS2506の処理を実行した後は、ステップS2507に進む。ステップS2507では、今回の開始時コマンドとして、上乗せコマンドを受信しているか否かを判定する。上乗せコマンドを受信している場合には、ステップS2508にて、上乗せコマンドに対応するゲーム数の上乗せ演出が、停止時に実行されるように、予め上乗せ演出を設定する処理を行う。上乗せ演出としては、例えば、図66(a)〜図66(c)に示すように、補助表示部65にて、上乗せゲーム数に対応する数値を表示する。その他、上乗せ演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。
ステップS2508の上乗せ演出の設定処理の詳細について、図61のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2701では、今回受信した上乗せコマンドに基づいて、報知する上乗せゲーム数を把握する処理を行う。続くステップS2702では、報知タイミングを把握する処理を実行する。報知タイミングとは、上乗せ演出を実行するタイミングであり、上記の主制御装置101側の処理(上乗せ報知用処理)にてそのタイミングが決定される。決定されたタイミングの情報は、上記上乗せコマンドに設定されて出力される。そのため、表示制御装置81側では、かかる上乗せコマンドを読み取ることで上乗せ演出を実行すべきタイミングを把握することが可能となる。報知タイミングとしては、上乗せ演出を実行すべきゲームと、各ストップスイッチ42〜44の停止操作に対応するタイミングと、が設定される。
ステップS2702にて、報知タイミングを把握した後は、ステップS2703にて、ステップS2702の把握結果が、今回のゲームで上乗せ演出を行うものであったか否かを判定する。今回のゲームにて上乗せ報知を行うものではない場合とは、後乗せ報知が選択された場合であり、この場合には、そのまま上乗せ演出の設定処理を終了する。今回のゲームで上乗せ演出を行うものである場合、ステップS2704にて、今回のゲームにおける上乗せ演出の実行タイミングとして、いずれかのリールの停止ON時であったか否かを判定する。停止ON時であった場合、ステップS2705にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止ON操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止ON操作時フラグ〜第3リール停止ON操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグは、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2705では、かかる停止ON操作時に発生させる上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。CPU181は、上記停止ON操作時フラグに対応するタイミングで上乗せ演出が発生することを把握した場合、上記演出データ設定エリアに一時記憶された演出データを読み出し、上乗せ演出が行われるようにする。
ステップS2704にて否定判定した場合、ステップS2706にて、第1リール又は第2リールの停止OFF操作時であったか否かを判定する。これらのリールの停止OFF操作時であった場合、ステップS2707にて、上乗せ演出を発生させる対象リールを設定し、当該対象リールの停止OFF操作時に上乗せ演出が発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第1リール停止OFF操作時フラグ、第2リール停止OFF操作時フラグのいずれかをセットする処理を行う。これらのフラグも、上乗せ演出発生タイミングをCPU181が把握するためのフラグである。また、ステップS2707でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データを、演出データ記憶エリア182bから読み出し、予め定められた演出データ設定エリアに当該データを一時記憶させる処理を行う。
ステップS2706にて否定判定した場合、ステップS2708にて、今回の上乗せ演出を全リール停止時(第3リールの停止OFF操作時)に発生するように設定する。具体的には、各種フラグ格納エリア183aに、第3リール停止OFF操作時フラグをセットする処理を行う。また、ステップS2708でも、上乗せゲーム数に対応する上乗せ演出の演出データの一時記憶処理を行う。ステップS2705、ステップS2707又はステップS2708の処理を実行した後は、上乗せ演出の設定処理を終了する。
開始時演出設定処理の説明に戻り、ステップS2507にて上乗せコマンドを受信していない場合、又はステップS2508の処理を実行した後は、ステップS2509にてボーナス中演出設定処理を実行する。ボーナス中演出設定処理では、第1BB状態や第2BB状態用の演出を補助表示部65等により行うための処理を実行する。この場合、第1BB状態用の演出と、第2BB状態用の演出とは、遊技者が識別可能な程度に異なっており、いずれのBB状態であるかを遊技者が明確に把握可能となっている。
続くステップS2510では、連続演出設定処理を実行する。連続演出設定処理については、後に詳細に説明する。その後、ステップS2511にて、その他の開始時演出を設定してから、開始時演出設定処理を終了する。ステップS2511の処理では、例えば、ゲーム開始に対応させて抽選結果を示唆する演出を設定したり、スタートレバー41周辺のランプを消灯させてその操作が受け付けられたことを報知する処理等を行う。
<各停止操作時演出設定処理>
次に、ステップS2308にて実施される各停止操作時演出設定処理について、図62のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS2801では、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止ON操作コマンドであるか否かを判定する。停止ON操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作が行われた場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2801にて肯定判定した場合、ステップS2802に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止ON操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2803にて、今回受信した停止ON操作コマンドが、設定されている停止ON操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止ON操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止ON操作である場合、ステップS2804にて、停止ON操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止ON操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図66(a)に示すように、ストップスイッチ42〜44を押圧操作(ON操作)したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
また、例えば今回のゲームが押し順役当選であって、押し順報知演出が設定されている場合、各停止ON操作に基づき対応するリールが停止することによって、押し順報知演出が次の操作対象となるリールを示す演出に変化する。具体的には、当該停止ON操作時演出前に全リール32L,32M,32Rが回転している状況であれば、図46(a)に示す第1リールを操作対象とする表示がなされている。そして、第1リールに対応する停止ON操作によって対応するリール(図では中リール32M)が停止すると、図46(b)に示す、次の操作対象となるリール(図では右リール32R)を示す演出に変化する。また、当該停止ON操作時演出前に2つのリールが回転している状況であれば、図46(b)に示す第2リールを停止対象とする表示がなされており、停止ON操作によって第2リールが停止することに基づき、第3リールを停止対象とする表示(図46(c))に変化する。
ステップS2801にて否定判定した場合、ステップS2805に進み、今回受信した各停止操作時コマンドが、停止OFF操作コマンドであるか否かを判定する。停止OFF操作コマンドは、各リールの停止操作のうちストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了した場合に主制御装置101から出力されるコマンドである。
ステップS2805にて肯定判定した場合、ステップS2806に進み、今回のゲームの演出として、リールの停止OFF操作時に発生する演出が設定されているか否かを判定する。設定されていなければ、そのまま本設定処理を終了する。設定されている場合、ステップS2807にて、今回受信した停止OFF操作コマンドが、設定されている停止OFF操作時の演出の対象となっているリールの停止操作のものか否かを判定する。対象リールの停止OFF操作ではない場合には、そのまま本設定処理を終了する。対象リールの停止OFF操作である場合、ステップS2808にて、停止OFF操作時演出が行われるように、補助表示部65等を制御して、その後、本設定処理を終了する。
例えば、今回の停止OFF操作時演出として、上乗せ演出が設定されている場合、図66(b)に示すように、ストップスイッチ42〜44の押圧操作を終了して、当該ストップスイッチ42〜44から手を離したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。ステップS2805にて否定判定した場合は、そのまま本演出設定処理を終了する。
<全停止時演出設定処理>
次に、全停止時演出設定処理について、図63のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、ステップS2901では、今回受信している停止時コマンドとしてCZモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。CZモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2902にて、CZモード終了演出が行われるように、補助表示部65等を制御する。CZモード終了演出では、例えば、補助表示部65にて、「チャンスゾーン 終了」という文字表示を行う。その他、CZモード終了演出では、CZモードが終了することに対応させた効果音(例えば、男性の野太い声で「もっと精進せい!」)がスピーカ64から発せられるように制御する。なお、CZモードにおいて連続演出が行われる場合の終了演出については、後に詳細に説明する。
ステップS2901にてCZモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2903にて、今回受信している停止時コマンドとしてATモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。ATモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2904にて、ATモード開始演出を設定する処理を行う。ATモード開始演出では、例えば、図68(a)に示すように、補助表示部65にて、「AT開始!! LV.1」という文字表示を行う。その他、ATモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「いくわよー!」)が発せられるように制御する。
ちなみに、ATモード開始演出における「LV.1」の表示は、ATモードのレベルに対応している。つまり、今回開始されるATモードがLV.1モードであることを示す表示である。そして、ATモードのレベルがLV.2モードに昇格すると(昇格コマンドを受信すると)、昇格演出として、補助表示部65にて、「LV.2」という文字表示が行われる。また、ATモードのレベルがLV.3モードに昇格すると、「LV.3」という文字表示が行われ、LV.4モードに昇格すると、「LV.4」という文字表示が行われる。
ステップS2903にてATモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2905にて、今回受信している停止時コマンドとしてATモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ATモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2906にて、ATモード終了演出を設定する処理を行う。ATモード終了演出では、例えば、図68(b)に示すように、補助表示部65にて、「AT END」という文字表示を行うとともに、今回のATモード(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のATモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ATモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、女性の高い声で「またね」)が発せられるように制御する。
ステップS2905にてATモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2907にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード開始コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2908にて、VBモード開始演出を設定する処理を行う。VBモード開始演出では、例えば、図69(a)に示すように、補助表示部65にて、「777 ラッキー!!」という文字表示を行う。その他、VBモード開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「ボーナス開始!!」)が発せられるように制御する。
ステップS2907にてVBモード開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2909にて、今回受信している停止時コマンドとしてVBモード終了コマンドが含まれているか否かを判定する。VBモード終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2910にて、VBモード終了演出を設定する処理を行う。VBモード終了演出では、例えば、図69(b)に示すように、補助表示部65にて、「V−BONUS END」という文字表示を行うとともに、今回のVBモード終了時のATモードの継続ゲーム数(VBモード、特化ゾーンを含む)の継続ゲーム数を表示し、また、今回のVBモード終了時のATモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、VBモード終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男女の声で「まだまだ続くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2909にてVBモード終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2911にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン開始コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン開始コマンドが含まれている場合には、ステップS2912にて、特化ゾーン開始演出を設定する処理を行う。特化ゾーン開始演出では、例えば、図70(a)に示すように、補助表示部65にて、「上乗せチャレンジ!!」という文字表示を行うとともに、ATモードの上乗せが発生し易い特殊なモードであることを示唆するキャラクタの表示を行う。その他、特化ゾーン開始演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、男の子の声で「行くぞ」)が発せられるように制御する。
ステップS2911にて特化ゾーン開始コマンドが含まれていない場合には、ステップS2913にて、今回受信している停止時コマンドとして特化ゾーン終了コマンドが含まれているか否かを判定する。特化ゾーン終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2914にて、特化ゾーン終了演出を設定する処理を行う。特化ゾーン終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回の特化ゾーンにて上乗せを行った総ゲーム数を表示する。その他、特化ゾーン終了演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュキュキュキュキュイーン!」)が発せられるように制御する。なお、総上乗せゲーム数に応じて補助表示部65の表示内容やスピーカ64から発せられる効果音を異ならせるとよい。
ステップS2913にて特化ゾーン終了コマンドが含まれていない場合には、ステップS2915にて、今回受信している停止時コマンドとしてボーナス終了コマンドが含まれているか否かを判定する。ボーナス終了コマンドが含まれている場合には、ステップS2916にて、ボーナス終了演出を設定する処理を行う。ボーナス終了演出では、例えば、補助表示部65にて、今回のボーナス中に獲得した総払出枚数を表示するとともに、ATモードやVBモード、特化ゾーン中に移行したボーナスであれば、ATモード(VBモード、特化ゾーン、ボーナスを含む)の総払出枚数を表示する。その他、ボーナス終了演出では、ATモードの当否、上乗せゲーム数に応じて、これらの内容を示唆するキャラクタ等による演出を行う。なお、ステップS2916のボーナス終了演出の設定処理については、後に詳細に説明する。
ステップS2902、ステップS2904、ステップS2906、ステップS2908、ステップS2910、ステップS2912、ステップS2914及びステップS2916のいずれかの処理を実行した後、又はステップS2915にて否定判定した後は、ステップS2917に進む。ステップS2917では、上乗せ演出が設定されている場合には上乗せ演出を実行するように、補助表示部65等を制御する。既に説明したとおり、上乗せ演出の設定は、開始時演出設定処理における、ステップS2508にて行われる。具体的には、上乗せ演出の設定処理(図61)にて、今回の上乗せ演出の発生タイミングが全停止時に設定された場合、図66(c)に示すように、全ての各リール32L,32M,32Rが停止したタイミングで、補助表示部65にて上乗せ演出が発生する。またこの場合、当該上乗せ演出に対応する効果音がスピーカ64から発せられる。
その後、ステップS2918にて、その他の停止時演出を設定してから、本演出設定処理を終了する。ステップS2918では、例えば、入賞役に対応させた色で上部ランプ63が点灯するように制御したり、入賞役の払出数に対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したり、リプレイ時の自動ベットに対応する効果音がスピーカ64から発せられるように制御したりする。
以上のように、主制御装置101からの各種コマンドに基づいて、表示モードの移行を報知するための各種処理が表示制御装置81側で行われ、その報知が補助表示部65等により行われる。その他、表示制御装置81側では、これら表示モードの移行の報知以外にも、各種ゲーム中の演出用処理が行われる。
<各種ゲーム中の演出用処理>
本実施形態では、各種ゲーム中の演出として、前兆モードにおいて行われる連続演出が設けられている。連続演出とは、遊技者にとって有利な結果(ボーナスやCZモード、ATモード、VBモード等に当選していること)を期待させる演出であって、複数回(本実施形態では10回)のゲームに亘って継続され得る演出であり、最終回のゲームにおいて当該有利な結果であったか否かの確定報知が行われる演出である。
<連続演出用の処理>
連続演出について、その概要を、図71〜図77を参照しながら説明する。
図71に示すように、連続演出は、複数のゲームとして10ゲームに亘って関連する演出が行われるように設定されている。本実施形態においては、味方のキャラクタが、敵キャラクタと戦う演出が設定されている。そして、最終回のゲームにて報知される確定報知として、味方のキャラクタが勝利する勝利演出が行われると、当該連続演出の契機となった遊技結果が遊技者にとって有利な結果であったことを示す有利結果報知となり、味方キャラクタが敗北する(敵キャラクタが勝利する)敗北演出が行われると、当該連続演出の契機となった遊技結果が遊技者にとって有利な結果ではなかったことを示す非有利結果報知となる。
連続演出について詳細には、1ゲーム目〜3ゲーム目では味方キャラクタと対戦する敵キャラクタの選択演出が行われ、4ゲーム目〜6ゲーム目では味方キャラクタが使用する武器を選択する使用武器選択演出が行われ、7ゲーム目〜9ゲーム目では味方キャラクタと敵キャラクタとが相互に攻撃を繰り広げるバトル演出が行われ、10ゲーム目の最終ゲームにて、上記の有利結果報知と非有利結果報知とのいずれかが報知されることとなる結果報知演出が行われる。
敵キャラクタ選択演出においては、1ゲーム目にて、例えば、図72(a)に示すように、複数の敵キャラクタの選択肢が示されるキャラクタ選択肢報知演出が補助表示部65にて行われる。本実施形態では、敵キャラクタの選択肢として、第1選択肢としての「ゾンビ」と、第2選択肢としての「忍者」と、第3選択肢としての「戦車」とが設定されており、いずれの選択肢が選択されるかによって、最終ゲームにて有利確定報知と非有利結果報知とのいずれが報知されるかの確率が異なっている。より詳しくは、図73に示すように、有利結果報知となる確率は、「ゾンビ」が選択された場合が最も高く、「忍者」、「戦車」の順で有利結果報知となる確率が低くなるように設定されている。
上記のように、1ゲーム目にてキャラクタ選択肢報知演出が行われる場合、例えば、補助表示部65の表示画面において、その選択肢をそれぞれ表示している表示領域が分割されて表示される。各表示領域は所定周期でそれぞれ別々に強調表示(例えば点滅表示)される。
2ゲーム目では、図72(a)に示すように、キャラクタ選択報知演出において、演出スイッチ66のキャラクタ選択操作演出(図72(a)において、演出スイッチ66を模したキャラクタと、「PUSH」の文字表示)が発生する。この場合、演出スイッチ66が操作されたことに基づいて、今回対戦する敵キャラクタに対応する表示領域が強調表示された状態で、上記の強調表示の切り替わりが停止する。つまり、2ゲーム目にて、演出スイッチ66が操作されると、今回の敵キャラクタとしてずれのキャラクタが選択されたかが判別される。なお、強調表示の切り替わり周期(所定周期)は比較的短い周期(例えば、1周で0.5sec)として設定されている。そのため、遊技者により演出スイッチ66が操作されたタイミングで強調表示されている表示領域と、今回の敵キャラクタに対応する表示領域と、が異なっている場合において、今回の敵キャラクタに対応する表示領域まで強調表示の切り替わりを行ってから当該強調表示の切り替わりを停止させても違和感が生じにくくなっている。
その後、3ゲーム目において、選択されたキャラクタの報知演出が行われる。この場合、例えば、図73(a1)〜図73(a3)に示すように、上記2ゲーム目にて操作に基づいて強調表示されている表示領域が拡大され、敵キャラクタのアニメーションが表示される。この場合、敵キャラクタに応じた効果音(各敵キャラクタの声)がスピーカ64から発せられる。
使用武器選択演出においては、4ゲーム目にて、例えば、図74(a)に示すように、複数の使用武器の選択肢が示される武器選択肢報知演出が補助表示部65にて行われる。本実施形態では、使用武器の選択肢として、第1選択肢としての「マシンガン」と、第2選択肢としての「ナイフ」と、第3選択肢としての「ハンマー」とが設定されており、いずれの選択肢が選択されるかによって、最終ゲームにて有利結果報知と非有利結果報知とのいずれが報知されるかの確率が異なっている。より詳しくは、図75に示すように、有利結果報知となる確率は、「マシンガン」が選択された場合が最も高く、「ナイフ」、「ハンマー」の順で有利結果報知となる確率が低くなるように設定されている。
上記のように、4ゲーム目にて武器選択肢報知演出が行われる場合、上記のキャラクタ選択肢報知演出と同様に、例えば、補助表示部65の表示画面において、その選択肢をそれぞれ表示している表示領域が分割されて表示される。各表示領域は所定周期でそれぞれ別々に強調表示(例えば点滅表示)される。
5ゲーム目では、図74(a)に示すように、武器選択報知演出において、演出スイッチ66のキャラクタ選択操作演出(図74(a)において、演出スイッチ66を模したキャラクタと、「PUSH」の文字表示)が発生する。この場合、演出スイッチ66が操作されたことに基づいて、今回使用する武器に対応する表示領域が強調表示された状態で、上記の強調表示の切り替わりが停止する。つまり、5ゲーム目にて、演出スイッチ66が操作されると、今回の使用武器としてずれの武器が選択されたかが判別される。なお、強調表示の切り替わり周期(所定周期)も比較的短い周期(例えば、1周で0.5sec)として設定されている。そのため、遊技者により演出スイッチ66が操作されたタイミングで強調表示されている表示領域と、今回の使用武器に対応する表示領域と、が異なっている場合において、今回の使用武器に対応する表示領域まで強調表示の切り替わりを行ってから当該強調表示の切り替わりを停止させても違和感が生じにくくなっている。
その後、6ゲーム目において、選択された使用武器の報知演出が行われる。この場合、例えば、図75(a1)〜図75(a3)に示すように、上記5ゲーム目にて操作に基づいて強調表示されている表示領域が拡大され、使用武器のアニメーションが表示される。この場合、使用武器に応じた効果音(それを装備した際の味方キャラクタの声)がスピーカ64から発せられる。
バトル演出においては、7ゲーム目と8ゲーム目とは、味方キャラクタが攻撃する場合と、敵キャラクタが攻撃する場合とがあり、9ゲーム目は、必ず相互に攻撃するように設定されている。すなわち、7ゲーム目と8ゲーム目とでいずれも味方キャラクタが攻撃するパターンと、7ゲーム目は味方キャラクタが攻撃して8ゲーム目は敵キャラクタが攻撃するパターンと、7ゲーム目は敵キャラクタが攻撃して8ゲーム目は敵キャラクタが攻撃するパターンと、7ゲーム目と8ゲーム目とでいずれも敵キャラクタが攻撃するパターンとがある。つまり、バトル演出において味方キャラクタの攻撃回数は、9ゲーム目に判別される。
例えば、図76(a)では、バトル演出の1ゲーム目(連続演出の7ゲーム目)において、味方キャラクタが攻撃する様子を示している。なお、図76においては、敵キャラクタとして「ゾンビ」が選択され、使用武器として「マシンガン」が選択された場合を示している。この場合、図76(a1)に示すように、味方キャラクタが攻撃する様子が表示された後、図76(a2)に示すように、敵キャラクタがダメージを負う様子(図では、敵キャラクタが後方に吹っ飛ぶ様子)が表示される。また、図76(b)では、バトル演出の2ゲーム目(連続演出の8ゲーム目)において、敵キャラクタが攻撃する様子を示している。この場合、図76(b1)に示すように、敵キャラクタが攻撃する様子が表示された後、図76(b2)に示すように、味方キャラクタがダメージを負う様子(図では、味方キャラクタの顔色が悪くなる様子)が表示される。そして、図76(c)では、バトル演出の3ゲーム目(連続演出の9ゲーム目)において、相互に攻撃を仕掛ける様子を示している。この場合、図76(c1)に示すように、味方キャラクタが最終攻撃に向けて気合を入れる様子(図では、味方キャラクタが炎に包まれる様子)が表示され、その後、図76(c2)に示すように、敵キャラクタが最終攻撃に向けて気合を入れる様子(図では、敵キャラクタがアップで表示される様子)が表示される。
その後、10ゲーム目の最終ゲームにおいて、図77に示すように、結果報知演出が行われる。この場合、今回の連続演出における結果報知演出が有利結果報知として味方キャラクタが勝利する場合、図77(a1)に示すように、味方キャラクタが武器を片手に雄たけびを挙げる様子が表示され、その後、図77(a2)に示すように、「CZ確定」と表示されて、今回の連続演出の契機となった遊技結果(図ではCZモード移行抽選に当選したこと)の報知が行われる。また、今回の連続演出における結果報知演出が非有利結果報知として味方キャラクタが敗北する場合、図77(b1)に示すように、味方キャラクタが突っ伏して起き上がれない様子が表示され、その後、図77(b2)に示すように、「残念!!またね」と表示されて、今回の連続演出の契機となった遊技結果が遊技者にとって有利なものではなかったこと(例えば、CZモード移行抽選に非当選であったこと)の報知が行われる。
以上のように、連続演出では、前ゲームの演出を引き継いで次のゲームの演出が設定され、各ゲームの演出が連続性を有している。また、現状のゲームが連続演出開始から何ゲーム目であるか(連続演出終了まで何ゲームあるか)が明確に認識可能となっている。
以下、上記連続演出に関する処理として、開始時演出設定処理(図59)における連続演出設定処理(ステップS2510)について説明する。なお、本実施形態では、主に、CZモード移行抽選(有利区間移行抽選)が行われた場合を想定して、その場合の連続演出に関して説明する。
<連続演出設定処理>
連続演出設定処理では、図64のフローチャートに示すように、ステップS3001にて、今回受信している開始時コマンドとして前兆コマンド又は疑似前兆コマンドが含まれているか否かを判定する。前兆コマンド又は疑似前兆コマンドが含まれている場合には、ステップS3002にて、チャンス演出の設定処理を実行する。
ここで、チャンス演出では、図70(b)に示すように、例えば、補助表示部65にて、「チャンス!!」という文字表示を行うとともに、ビックリマークが付されたキャラクタを各リール32L,32M,32Rに対応させてそれぞれ表示するようにする。その他、チャンス演出では、スピーカ64から対応する効果音(例えば、電子音で「キュイ」)が発せられるように制御する。チャンス演出の設定処理では、先ず、前兆コマンドや疑似前兆コマンドの出力契機となった移行契機役等の当選時において、チャンス演出を実行するか否かのチャンス演出抽選処理を行う。当該チャンス演出抽選処理では、例えば、移行契機役当選時の約2分の1でチャンス演出が発生するように抽選を行う。なお、チャンス演出抽選処理の当選確率が移行契機役の種類、表示モードや遊技状態、設定値等によって異なる構成としてもよい。そして、その抽選に当選したことを条件として、チャンス演出が行われるように補助表示部65等の制御を行う。
ここで、本スロットマシン10において、移行契機役を含めて各小役の入賞を成立させるために推奨される遊技態様について説明する。
各ゲームにて当選し得る役のうち、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって入賞させることができない所謂取りこぼしが発生する小役は、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカが設定されている。より詳しくは、既に説明したとおり、強チェリーは、第28小役、第32小役〜第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第28小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄は「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第28小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄たる「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強チェリー役の取りこぼしが発生する。
また、弱チェリーは、第27小役、第32小役〜第35小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第27小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄は「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄である。この場合においても、3ベットゲームにおいて、7番目の「赤ベル」図柄から20番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、上記第27小役図柄、第32小役図柄〜第35小役図柄たる「チェリー」図柄及び「第2リプレイ」図柄のいずれをも、有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱チェリー役の取りこぼしが発生する。
強スイカは、第30小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第30小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄である。この場合、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第30小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、強スイカ役の取りこぼしが発生する。
弱スイカは、第29小役及び第41小役のいずれかが入賞し得る役であるところ、左リール32Lについての第29小役図柄及び第41小役図柄は、「スイカ」図柄である。この場合においても、3ベットゲームにおいて、9番目の「赤7」図柄から3番目の「白ベル」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで左リール32Lの停止操作が行われた場合、第29小役図柄及び第41小役図柄たる「スイカ」図柄を有効ラインに停止させることができない。そのため、これらのタイミングで左リール32Lの停止操作が行われると、弱スイカ役の取りこぼしが発生する。
そうすると、これら取りこぼしが発生し得る役のいずれについても入賞可能性を残しながら左リール32Lを停止操作する場合、4番目の「チェリー」図柄から6番目の「第2リプレイ」図柄が左リール32Lの上段に到達したタイミングで停止操作する必要がある。なお、以下の説明では、かかる左リール32Lの操作態様を、取りこぼしを生じさせない操作態様として、特定操作態様(第1操作態様)とも称し、これに対する上記の取りこぼしが生じる各操作態様を非特定操作態様(第2操作態様)とも称する。
ステップS3002にて設定するチャンス演出では、今回の当選役が移行契機役のうちのいずれかであることが示唆されるものの、いずれの移行契機役であるかは判別できない又は判別しにくいように設定されている。すなわち、チャンス演出が行われた場合、今回のゲームの当選役として、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ等のいずれかである可能性が高いものの、強チェリー及び弱チェリーのいずれであるかの判別、強スイカ及び弱スイカのいずれであるかの判別、強チェリー及び強スイカのいずれであるかの判別等が行えないようになっている。そのため、遊技者としては、各移行契機役のいずれに当選している場合であっても取りこぼしを発生させないように、上記の特定操作態様にて左リール32Lの操作を行うこととなる。
また、チャンス演出は移行契機役の当選したゲームで必ず発生するわけではなく、チャンス演出抽選にて当選したことを条件として発生する。そうすると、移行契機役の取りこぼしを発生させないように、通常時から毎ゲーム、上記の特定操作態様にて左リール32Lの操作を行うことが推奨されることになる。
ステップS3002のチャンス演出の設定処理を行った後は、ステップS3003にて、前兆コマンドや疑似前兆コマンドに含まれる前兆モードの前兆ゲーム数を各種カウンタエリア183bに設けられている連続演出カウンタに入力する処理を行う。連続演出カウンタは、前兆モードにおいて連続演出を実行すべきゲームや、現状のゲームが連続演出において何ゲーム目かをCPU181が把握するためのカウンタである。例えば、前兆モードの残りゲーム数が連続演出開始に対応するもの(残り10ゲーム)となると、連続演出が開始されることとなる。なお、本実施形態における図71の連続演出では10ゲームが設定されているため、10ゲーム未満の前兆モードが選択された場合には、連続演出が実行されないようにしてもよい。この場合、ステップS3003にて、前兆コマンドや疑似前兆コマンドに含まれる前兆ゲーム数の情報が10ゲーム未満である場合には、連続演出カウンタへのゲーム数の入力処理を行わない構成とするとよい。
ステップS3003の処理を実行した後は、ステップS3004にて、各種フラグ格納エリア183aに連続演出フラグをセットする処理を実行する。そして、ステップS3005にて、各種フラグ格納エリア183aに疑似前兆フラグがセットされているか否かを判定する。疑似前兆フラグは、主制御装置101からの疑似前兆コマンドに基づいて前兆ゲーム数の設定や連続演出の設定が行われる場合にセットされるフラグである。疑似前兆フラグがセットされていない場合には、ステップS3006にて、ステップS3001にて受信したと判定したコマンドが疑似前兆コマンドであったか否かを判定する。疑似前兆コマンドであった場合、ステップS3007にて疑似前兆フラグをセットする処理を実行する。
一方、ステップS3005にて疑似前兆フラグがセットされていると判定した場合、ステップS3008に進む。ステップS3008では、ステップS3001にて受信したと判定したコマンドが疑似前兆コマンドであったか否かを判定する。疑似前兆コマンドではなく、前兆コマンドであった場合、ステップS3009にて疑似前兆フラグをクリアする処理を実行する。
ステップS3001若しくはステップS3006にて否定判定した場合、ステップS3008にて肯定判定した場合、ステップS3007若しくはステップS3009の処理を実行した場合、のいずれかの後は、ステップS3010に進む。ステップS3010では、連続演出フラグがセットされているか否かを判定する。連続演出フラグがセットされている場合には、ステップS3011にて連続演出カウンタから1減算する処理を行う。そして、ステップS3012にて、連続演出カウンタが連続演出に対応する数(1〜10)であるか否かを判定する。連続演出カウンタが連続演出に対応する数である場合には、ステップS3013にて、擬似フラグがセットされているか否かを判定する。擬似フラグがセットされていない場合には、ステップS3014に進み、各種テーブル記憶エリア182aから本前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS3015にて、本前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データの設定を行う。
ここで、本前兆用演出テーブルでは、連続演出カウンタに応じた演出を選択するうえでの各選択肢について、いずれの選択肢が選択されるかの選択率が設定されている。具体的には、図78に示すように、本前兆用演出テーブルでは、敵キャラクタ選択演出における敵キャラクタを選択肢とする各選択肢の選択率、使用武器選択演出における使用武器を選択肢とする各選択肢の選択率、バトル演出における味方キャラクタの攻撃回数を選択肢とする各選択肢の選択率、がそれぞれ設定されている(図においては、勝利時の選択率として記載されている)。そして、連続演出における後側の演出ほど、各選択肢の選択率の差が大きくなるように設定されている。
例えば、敵キャラクタ選択演出においては、第1選択肢としての「ゾンビ」が50%の確率で選択され、第2選択肢としての「忍者」が30%の確率で選択され、第3選択肢としての「戦車」が20%の確率で選択されるように設定されている。また、使用武器選択演出においては、第1選択肢としての「マシンガン」が60%で選択され、第2選択肢としての「ナイフ」が30%で選択され、第3選択肢としての「ハンマー」が10%で選択されるように設定されている。そして、バトル演出においては、第1選択肢としての「味方キャラクタが2回攻撃」が80%〜65%の確率で選択され、第2選択肢としての「味方キャラクタが1回攻撃」が18%〜25%の確率で選択され、第3選択肢としての「味方キャラクタが0回攻撃」が2%〜15%の確率で選択されるように設定されている。
ここで、本前兆用演出テーブルにおいて、各選択肢の選択率は異なるものの、いずれの選択肢も選択され得るようにその選択率が設定されている。つまり、各演出においてどの選択肢が選択されても、最終的に有利結果報知となる可能性が残される構成としている。
そして、ステップS3015では、上記の本前兆用演出テーブルと、連続演出カウンタとから、今回のゲームで実行すべき演出を把握したうえで、いずれの選択肢を選択するかを抽選用のカウンタを用いて決定する。そして、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出の演出データとして設定する。
ステップS3013にて擬似フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3016に進む。ステップS3016では、各種テーブル記憶エリア182aから擬似前兆用演出テーブルを取得する。そして、ステップS3017にて、擬似前兆用演出テーブルと連続演出カウンタとから、対応する連続演出の演出データを特定し、対応する連続演出の演出データの設定を行う。
疑似前兆用演出テーブルでは、本前兆用演出テーブルと同様に、連続演出カウンタに応じた演出を選択するうえでの各選択肢について、いずれの選択肢が選択されるかの選択率が設定されている。具体的には、図78に示すように、疑似前兆用演出テーブルでは、敵キャラクタ選択演出における敵キャラクタを選択肢とする各選択肢の選択率、使用武器選択演出における使用武器を選択肢とする各選択肢の選択率、バトル演出における味方キャラクタの攻撃回数を選択肢とする各選択肢の選択率、がそれぞれ設定されている(図においては、敗北時の選択率として記載されている)。そして、疑似前兆用演出テーブルでも、連続演出における後側の演出ほど、各選択肢の選択率の差が大きくなるように設定されている。
例えば、敵キャラクタ選択演出においては、第1選択肢としての「ゾンビ」が20%の確率で選択され、第2選択肢としての「忍者」が30%の確率で選択され、第3選択肢としての「戦車」が50%の確率で選択されるように設定されている。また、使用武器選択演出においては、第1選択肢としての「マシンガン」が10%で選択され、第2選択肢としての「ナイフ」が30%で選択され、第3選択肢としての「ハンマー」が60%で選択されるように設定されている。そして、バトル演出においては、第1選択肢としての「味方キャラクタが2回攻撃」が2%〜15%の確率で選択され、第2選択肢としての「味方キャラクタが1回攻撃」が18%〜25%の確率で選択され、第3選択肢としての「味方キャラクタが0回攻撃」が80%〜65%の確率で選択されるように設定されている。
つまり、本前兆用演出テーブルと、疑似前兆用演出テーブルとでは、各選択肢の選択率が真逆の関係となるように設定されており、本前兆用演出テーブルにおいて選択され易い選択肢が、疑似前兆用演出テーブルでは選択されにくくなるように設定されており、また、本前兆用演出テーブルにおいて選択されにくい選択肢が、疑似前兆用演出テーブルでは選択され易くなるように設定されている。
疑似前兆用演出テーブルにおいても、本前兆用演出テーブルと同様に、各選択肢の選択率は異なるものの、いずれの選択肢も選択され得るようにその選択率が設定されている。つまり、各演出においてどの選択肢が選択されても、最終的に非有利結果報知となる可能性が残される構成としている。
ステップS3017では、上記の疑似前兆用演出テーブルと、連続演出カウンタとから、今回のゲームで実行すべき演出を把握したうえで、いずれの選択肢を選択するかを抽選用のカウンタを用いて決定する。そして、ROM182の演出データ記憶エリア182bから対応する演出データを取得し、今回の連続演出の演出データとして設定する。
ステップS3015又はステップS3017の処理を行った後は、ステップS3018にて連続演出カウンタが0であるか否かを判定する。連続演出カウンタが0である場合には、ステップS3019にてポイント対応処理を実行する。ポイント対応処理については、後に詳細に説明する。そして、ステップS3020にて、連続演出フラグ及び擬似フラグをクリアする処理を行ってから、連続演出設定処理を終了する。また、ステップS3010、ステップS3012及びステップS3018のいずれかで否定判定した場合には、そのまま連続演出設定処理を終了する。
図79では、本前兆用演出テーブルと疑似前兆用演出テーブルとにおいて、各選択肢が選択された場合の、勝利期待度の差を示している。すなわち、敵キャラクタ選択演出において、「ゾンビ」が選択された場合と「戦車」が選択された場合とで、その演出が本前兆用演出テーブルに基づいて設定されたものであるか、それとも疑似前兆用演出テーブルに基づいて設定されたものであるかの差として、その連続演出が最終的に味方キャラクタの勝利にて終了する期待度の差は、「戦車」が選択された場合を1とすると「ゾンビ」が選択された場合は2.5である。連続演出が進行し、使用武器選択演出において、「マシンガン」が選択された場合と「ハンマー」が選択された場合とで、その連続演出が最終的に味方キャラクタの勝利にて終了する期待度の差は、「ハンマー」が選択された場合を1とすると「マシンガン」が選択された場合は3.2〜11.3であり、敵キャラクタ選択演出における差よりも大きくなる。更に、連続演出が進行し、バトル演出において、「味方キャラクタが2回攻撃」が選択された場合と「味方キャラクタが0回攻撃」が選択された場合とで、その連続演出が最終的に味方キャラクタの勝利にて終了する期待度の差は、「味方キャラクタが0回攻撃」が選択された場合を1とすると「味方キャラクタが2回攻撃」が選択された場合は3.7〜30.5であり、敵キャラクタ選択演出や使用武器選択演出における差よりも大きくなる。
つまり、本前兆用演出テーブルと疑似前兆用演出テーブルとにおいて、連続演出における後側の演出ほど各選択肢の選択率の差が大きくなるように設定されていることにより、連続演出が進行するほど、その連続演出が最終的に味方キャラクタの勝利にて終了する期待度の差が大きくなる。これにより、連続演出が進行するほど、その連続演出が最終的に味方キャラクタの勝利にて終了するか、それとも味方キャラクタの敗北にて終了するかが、わかりやすくなる構成となる。
<操作対応処理>
次に、演出設定処理におけるステップS2311にて実行される操作対応処理について、図65のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3101では、各種演出用の操作手段のうち、演出スイッチ66の操作が行われたか否かを判定する。演出スイッチ66の操作が行われた場合には、ステップS3102に進み、演出スイッチ66の操作有効期間であるか否かを判定する。操作有効期間は、例えば、演出スイッチ66の操作指示演出を行ううえで設定される、又は予め設定されている期間であり、その操作有効期間内の操作であれば、その操作に対応する演出を発生させ、操作有効期間外の操作であれば、その操作に対応する演出を発生させない。すなわち、ステップS3102にて操作有効期間内であると判定した場合、ステップS3103にて、操作対応演出を設定する処理を実行してから、本操作対応処理を終了する。また、ステップS3102にて操作有効期間外であると判定した場合には、操作対応演出を設定することなく、そのまま、操作対応処理を終了する。
ステップS3101にて、演出スイッチ66の操作が行われていないと判定した場合、ステップS3104に進む。ステップS3104では、第1選択スイッチ87又は第2選択スイッチ88の操作が行われたか否かを判定する。いずれの選択スイッチ87,88も操作されていない場合には、そのまま操作対応処理を終了し、いずれかの選択スイッチ87,88が操作されている場合には、ステップS3105にて選択対応処理を実行してから、操作対応処理を終了する。
<連続演出の成否を予測する遊技性>
ここで、本スロットマシン10における、第1選択スイッチ87,88を用いた遊技性を説明する。
上記のように、連続演出では、複数のゲームに亘って各種演出が実行され、最終ゲームにて結果報知演出として、有利結果報知又は非有利結果報知が行われる。本スロットマシン10では、この連続演出が、有利結果報知にて終了するか、それとも非有利結果報知にて終了するかを、遊技者に予測させる。第1選択スイッチ87は、この連続演出が有利結果報知として遊技者が予測した場合に操作されるものであり、第2選択スイッチ88は、連続演出が非有利結果報知として遊技者が予測した場合に操作されるものである。
そして、その予測が正しければ、すなわち、第1選択スイッチ87が操作されて、有利結果報知として連続演出が終了すると遊技者が予測した場合において、その連続演出が実際に有利結果報知として終了した場合や、第2選択スイッチ88が操作されて、非有利結果報知として連続演出が終了すると遊技者が予測した場合において、その連続演出が実際に非有利結果として終了した場合には、遊技者にポイントが付与される。一方、予測が正しくなかった場合、すなわち、第1選択スイッチ87が操作されて、有利結果報知として連続演出が終了すると遊技者が予測した場合において、その連続演出が実際には非有利結果報知として終了した場合や、第2選択スイッチ88が操作されて、非有利結果報知として連続演出が終了すると遊技者が予測した場合において、その連続演出が実際には有利結果として終了した場合には、遊技者にポイントが付与されない。
そして、連続演出における早いゲーム数にて、その予測を行ったほど、正解時に付与されるポイントが多くなるように設定されており、結果報知演出が行われる間近となると予測が正解となっても付与されるポイントが少なくなるように設定されている。
本実施形態では、これら付与されるポイントに応じて遊技者に特典が付与され、その特典としては設定値示唆演出が発生し得るようになる構成としている。
例えば、連続演出の開始に際して、より詳しくは、移行契機役当選ゲームや連続演出開始ゲームの前ゲームにおける第3停止OFF操作時の演出として、図80(a)に示すように、上記の予測を行わせる遊技性の操作説明表示を行う。具体的には、例えば、「ガセ演出を見極めろ!!」との表示を行い、これから行われる連続演出が、有利結果報知にて終了する本前兆に対応するものか、それとも、非有利結果報知にて終了する疑似前兆(ガセ演出)に対応するものか、を見極めさせることの報知を行う。また、操作説明表示としては、本前兆であると予測した場合には第1選択スイッチ87を操作すべきであることと、疑似前兆であると予測した場合には第2選択スイッチ88を操作すべきであることとを表示する。そして、これら第1選択スイッチ87又は第2選択スイッチ88の操作が早ければ早いほど(連続演出における早いゲームにて操作されるほど)、その後に付与される特典が多いことの説明も行う。
操作説明表示としては、図80(a)のように、補助表示部65の表示画面全体を用いた大表示と、図80(b)のように、補助表示部65の表示画面の一部を用いた小表示とが設定されている。小表示の操作説明表示が行われる場合、上記図72〜図77にて示した各種表示演出は、操作説明表示と表示領域が重ならないようにして実行される(図80(b)参照)。
大表示と小表示の操作説明表示が行われるタイミングとしては、図81に示すように、大表示としての操作説明表示は、連続演出が開始されるゲームの前ゲームにおいてわれるように設定されている。また、連続演出における2ゲーム目、5ゲーム目、8ゲーム目においては、小表示としての操作説明表示が行われるように設定されている。連続演出の1ゲーム目、3ゲーム目、4ゲーム目、6ゲーム目、7ゲーム目、9ゲーム目及び10ゲーム目ではいずれの操作説明表示も行われない。
予測が正解であった場合に付与されるポイントとしては、1ゲーム目〜3ゲーム目の敵キャラクタ選択演出が行われている状況で予測を行った場合(第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88が操作された場合)が最も多いポイントとして3ポイントが設定されており、4ゲーム目〜6ゲーム目の使用武器選択演出が行われている状況で予測を行った場合には2ポイントが設定され、7ゲーム目〜9ゲーム目のバトル演出が行われている状況で予測を行った場合には1ポイントが設定されている。そして、10ゲーム目の結果報知演出が行われている状況で予測を行ってもポイントが付与されない(0ポイントが付与される)ことが設定されている。また、いずれのゲーム数にて予測を行った場合においても、その予測が外れとなった場合には、ポイントが付与されない(0ポイントが付与される)ことが設定されている。
このように、本実施形態では、最終ゲームまで、有利結果報知と非有利結果報知とのいずれとなるかが確定しない連続演出において、その途中のゲームにて、いずれの結果報知となるかを予測させ、その予測が正解であれば遊技者に特典を付与する構成としている。これにより、遊技者にとって有利な結果が報知される有利結果報知となる連続演出だけでなく、有利な結果が報知されない非有利結果報知となる連続演出ですら、遊技者の関心を寄せさせることが可能となる。
以下、上記の予測遊技を行わせるうえでの各種処理構成について説明する。予測遊技用の処理としては、操作対応処理における選択対応処理(図65、ステップS3105)と、連続演出設定処理におけるポイント対応処理(図64、ステップS3019)とが設定されている。
<選択対応処理>
選択対応処理は、第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88が操作された場合に実施される処理であり(ステップS3104:YES)、第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88の操作タイミングを特定し、その特定したタイミングに応じて、正解時の付与ポイントを設定する処理である。
具体的には、図82のフローチャートに示すように、ステップS3201にて、今回の第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88の操作タイミングが連続演出中であるか否かを判定する。より詳しくは、連続演出カウンタが1〜10である場合に連続演出中であると判定する。連続演出中ではない場合には、第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88の操作が有効な期間ではないため、そのまま選択対応処理を終了する。連続演出中である場合には、ステップS3202にて、各種フラグ格納エリア183aに、第1選択操作済みフラグ及び第2選択操作済みフラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。第1選択操作済みフラグは、今回の連続演出において第1選択スイッチ87が操作されたことをCPU181が特定するためのフラグであり、第2選択操作済みフラグは、今回の連続演出において第2選択スイッチ88が操作されたことをCPU181が特定するためのフラグである。ステップS3202にて、いずれかの選択操作フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS3203以降の処理を行うことなく、そのまま選択対応処理を終了する。つまり、連続演出において、いずれの選択スイッチ87,88を操作するかの選択のチャンスは1回のみであり、いずれかの選択スイッチ87,88を操作した後は、仮に、その予測が間違っていることに気付いたとしても、予測を修正できないようにしている。
いずれの選択操作フラグもセットされていないと判定した場合、ステップS3203に進む。ステップS3203では、今回の操作が第1選択スイッチ87であったか否かを判定する。第1選択スイッチ87であった場合、すなわち、今回の連続演出が有利結果報知となると予測された場合、ステップS3204にて、上記の第1選択操作済みフラグをセットする処理を実行する。一方、ステップS3203にて、第1選択スイッチ87ではなく第2選択スイッチ88であると判定し、今回の連続演出が非有利結果報知となると予測された場合、ステップS3205にて、上記の第2選択操作済みフラグをセットする処理を実行する。
ステップS3204又はステップS3205の処理を実行した後は、ステップS3206〜ステップS3212にて正解時のポイントを設定する処理を行う。
すなわち、ステップS3206では、現状の連続演出カウンタを参照することで、連続演出における1ゲーム目から3ゲーム目にて選択操作が行われたか否かを判定する。ステップS3206にて肯定判定した場合、ステップS3207にて、今回の正解時付与ポイントとして、3を設定する処理を実行してから、本選択対応処理を終了する。正解時付与ポイントは、例えば、各種カウンタエリア183bに設けられた正解時カウンタに所定の値を入力する等してRAM183にて一時記憶される。
ステップS3206にて1ゲーム目から3ゲーム目ではないと判定した場合、ステップS3208にて4ゲーム目から6ゲーム目にて選択演出が行われたか否かを判定する。ステップS3208にて肯定判定した場合、ステップS3209にて、今回の正解時付与ポイントとして、2を設定する処理を実行してから、本選択対応処理を終了する。ステップS3208にて4ゲーム目から6ゲーム目ではないと判定した場合、ステップS3210にて7ゲーム目から9ゲーム目にて選択演出が行われたか否かを判定する。ステップS3210にて肯定判定した場合、ステップS3211にて、今回の正解時付与ポイントとして、1を設定する処理を実行してから、本選択対応処理を終了する。ステップS3210にて否定判定した場合とは、今回の選択操作が連続演出の10ゲーム目にて行われたことを意味する。この場合、ステップS3212にて、今回の正解時付与ポイントとして、0を設定する処理を実行してから、本選択対応処理を終了する。
<ポイント対応処理>
ポイント対応処理は、連続演出設定処理において連続演出が終了される場合に実施される処理であり、連続演出の最終ゲーム(10ゲーム目)の開始時に実施される。
図83のフローチャートに示すように、ステップS3301にて疑似フラグの有無を確認することで、今回終了する連続演出が非有利結果報知として終了するか否かを判定する。今回終了する連続演出が非有利結果報知ではなく有利結果報知として終了するものである場合、ステップS3302に進み、上記の第1選択操作済みフラグがセットされており、今回の連続演出が有利結果報知として終了するとの予測がなされていたかを判定する。つまり、ステップS3302では、今回の予測が正解であったか否かの判定を行う。第1選択操作済みフラグがセットされており、今回の予測が正解であった場合、ステップS3303に進み、上記設定済みの正解時付与ポイントを把握する処理を実行する。そして、ステップS3304にて、各種カウンタエリア183bに設けられた累積正解カウンタに今回の正解時付与ポイントを加算する処理を実行する。累積正解カウンタは、正解時付与ポイントの累積値をCPU181が把握するためのカウンタであり、本実施形態では、当該累積正解カウンタに基づいて、遊技者に特典が付与される構成としている。
ステップS3301にて疑似フラグがセットされており、今回の連続演出が非有利結果報知として終了する場合、ステップS3305に進む。ステップS3305では上記の第2選択操作済みフラグがセットされており、今回の連続演出が非有利結果報知として終了するとの予測がなされていたかを判定する。つまり、ステップS3305では、今回の予測が正解であったか否かの判定を行う。第2選択操作済みフラグがセットされており、今回の予測が正解であった場合、ステップS3306に進み、上記設定済みの正解時付与ポイントを把握する処理を実行する。そして、ステップS3307にて、累積正解カウンタに今回の正解時付与ポイントを加算する処理を実行する。
ステップS3304及びステップS3307のいずれかの処理を実行した後と、ステップS3302及びステップS3305のいずれかの処理にて否定判定した場合(今回の予測が不正解であった場合や、今回の予測が行われなかった場合)は、ステップS3308に進む。ステップS3308では、各選択操作済みフラグをクリアする処理を実行する。これにより、次の連続演出において、新たな選択操作が可能となる。ステップS3308の処理を実行した後は、ポイント対応処理を終了する。
<正解時付与ポイントに基づく特典付与>
次に、正解時付与ポイントを累積正解カウンタにて累積することで付与される特典について説明する。その特典としては、本実施形態では、上記の通り設定値の示唆演出が行われる構成としており、第1BB状態や第2BB状態の終了時のボーナス終了演出において、その設定値示唆が行われる構成としている。そこで、本実施形態におけるボーナス終了演出の設定処理について、図84のフローチャート等を参照しながら説明する。
ステップS3401では、今回終了するボーナス状態にて獲得したメダル数を把握する。そして、ステップS3402にて、上記の累積正解カウンタを把握する処理を実行する。ステップS3403では、各種テーブル記憶エリア182aから特別終了演出テーブルを取得する処理を実行する。
特別終了演出テーブルは、図85に示すように、ボーナス終了演出において特別演出の発生率が、累積正解カウンタの値と、当選確率の設定処理にて設定される設定値に応じて設定されている。特別演出としては、本実施形態では、特別演出Aと特別演出Bと特別演出Cと特別演出Dとが設定されており、図86に示すように、各特別演出A〜Dは補助表示部65による表示内容が互いに異なっており、いずれの特別演出A〜Dかを遊技者が明確に把握可能となっている。
図85に示すように、特別演出Aは、設定値が6である場合にのみ発生する演出であり、発生することで遊技者は設定値が6であること把握可能となる演出である。言い換えると、特別演出Aは、設定値が1〜5ではないことを把握可能とする演出である。特別演出Bは、設定値が4〜6である場合に発生する演出であり、発生することで遊技者は設定値が4以上であることを把握可能となる演出である。言い換えると、特別演出Bは、設定値が3以下ではないことを把握可能とする演出である。特別演出Cと特別演出Dとは、設定値の偶奇を示唆する演出である。具体的には、特別演出Cは、設定値が2,4,6で発生し易く、設定値が1,3,5で発生しにくい演出であり、発生することで遊技者は設定値が偶数である可能性が高いことを把握可能となる演出である。特別演出Dは、設定値が1,3,5で発生し易く、設定値が2,4,6で発生しにくい演出であり、発生することで遊技者は設定値が偶数である可能性が高いことを把握可能となる演出である。
特別終了演出テーブルでは、累積正解カウンタの値が大きいほど特別演出A〜Dの発生率が高くなるように設定されている。具体的には、設定値が6である場合において、特別演出Aの発生率は、累積正解カウンタが0〜29の場合には3%とされているのに対して、累積正解カウンタが60以上の場合には9%とされており、累積正解カウンタの値によって特別演出Aの発生率は3倍の差が生じ得るものとされている。また、特別演出Bでは、例えば、設定値が4である場合における発生率は、累積正解カウンタが0〜29の場合には5%とされているのに対して、累積正解カウンタが60以上の場合には15%とされており、累積正解カウンタの値によって特別演出Bの発生率は3倍の差が生じ得るものとされている。特別演出Cでは、例えば、設定値が2である場合における発生率は、累積正解カウンタが0〜29の場合には20%とされているのに対して、累積正解カウンタが60以上の場合には40%とされており、累積正解カウンタの値によって特別演出Cの発生率は2倍の差が生じ得るものとされている。特別演出Dでは、例えば、設定値が3である場合における発生率は、累積正解カウンタが0〜29の場合には15%とされているのに対して、累積正解カウンタが60以上の場合には35%とされており、累積正解カウンタの値によって特別演出Dの発生率は2倍以上の差が生じ得るものとされている。
ボーナス終了演出の設定処理において、ステップS3403にて特別終了演出テーブルを取得した後は、ステップS3404にて演出抽選処理を実行する。つまり、今回のボーナス終了演出として、上記の各特別演出A〜Dを発生させるか否かの抽選を、特別終了演出テーブルと、設定値と、累積正解カウンタと、抽選用のカウンタとに基づいて行う。そして、ステップS3405にて、ステップS3404の抽選結果に応じた終了演出を設定する処理を実行し、ボーナス終了演出の設定処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、CZモード移行抽選等に基づいて前兆モードや疑似前兆モードが設定されると連続演出が発生し、その連続演出においてCZモード移行抽選等の結果が報知される構成において、その結果が報知されるよりも前に、その結果を遊技者に予測させる。そして、その予測に正解すると、特典として設定値示唆が発生し得るようになる。この場合、CZモード移行抽選に非当選である旨の報知されること、すなわち、連続演出が非有利結果報知にて終了することを予測した場合であっても、その予測が正解であれば特典が付与される。そのため、非有利結果報知にて終了するような連続演出ですら意義あるものとし、遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
この場合、連続演出における各選択肢となる演出の選択率を、有利結果報知となる場合の選択率が高い選択肢は、非有利結果報知となる場合の選択率が低くなるようにし、有利結果報知となる場合の選択率が低い選択肢は、非有利結果報知となる場合の選択率が高くなるようにしていることから、連続演出における各選択肢から、いずれの結果報知となるかを予測することが可能となり、上記予測することの遊技を好適に実現することができる。
しかも、本実施形態では、各選択肢の選択率を、有利結果報知となる場合の選択率と、非有利結果報知となる場合の選択率とが、真逆の関係となるようにしている。具体的には、図78に示すように、例えば、敵キャラクタ選択演出において、有利結果報知となる場合に「ゾンビ」が選択される選択率は50%であるのに対して、非有利結果報知となる場合に「ゾンビ」が選択される選択率は20%であり、有利結果報知となる場合に「戦車」が選択される選択率は20%であるのに対して、非有利結果報知となる場合に「戦車」が選択される選択率は50%であり、「ゾンビ」が選択された場合に有利結果報知となる期待度と、「戦車」が選択された場合に非有利結果報知となる期待度とが同程度となる。仮に、上記のような各選択肢の選択率が、有利結果報知の場合と非有利結果報知の場合とで偏ったものである場合、すなわち、例えば、「ゾンビ」が選択された場合に有利結果報知となる期待度の方が、「戦車」が選択された場合に非有利結果報知となる期待度よりも高いといった構成であると、「ゾンビ」が選択された状況で有利結果報知であると予測した場合の正解率のほうが、「戦車」が選択された状況で非有利結果報知であると予測した場合の正解率よりも高くなる。つまり、有利結果報知の予測難易度と、非有利結果報知の予測難易度とが、各選択肢の選択率といった観点で異なるようになる。その点、本実施形態では、上記のように、「ゾンビ」が選択された場合に有利結果報知となる期待度と、「戦車」が選択された場合に非有利結果報知となる期待度とが同程度となるようにしており、有利結果報知の予測難易度と、非有利結果報知の予測難易度とが、各選択肢の選択率といった観点では同程度となるように設定したため、有利結果報知となることを予測する遊技も、非有利結果報知となることを予測する遊技も、同じように楽しませることが可能となる。
但し、既に説明した通り、CZモード移行抽選は強チェリー等の移行契機役に基づいて行われるところ、移行契機役の種類によって、CZモード移行抽選の当選確率は異なる。例えば、図39に示すように、強チェリーを契機とするCZモード移行抽選は60%で当選となる一方で、弱チェリーを契機とするCZモード移行抽選は5%で当選となり、強チェリーの方が弱チェリーよりもCZモード移行抽選に当選し易い。そうすると、強チェリーを契機として連続演出が発生した場合の方が、弱チェリーを契機として連続演出が発生した場合よりも、その連続演出が有利結果報知にて終了する可能性が高くなる。
具体的には、図87〜図89は、各移行契機役と連続演出の選択肢との関係を示している。
例えば、強チェリーを契機とする連続演出において、図87に示すように、敵キャラクタ選択演出にて「ゾンビ」が選択された場合に有利結果報知となる期待度は約79%であるのに対して、弱チェリーを契機とする連続演出において、「ゾンビ」が選択された場合に有利結果報知となる期待度は約12%である。そのため、このような連続演出の契機となった遊技結果との関係からも、有利結果報知となるか非有利結果報知となるかの予測を行わせることが可能となり、かかる遊技性の重厚化が図られている。
但し、上記のように、比較的、有利結果報知となる期待度の低い弱チェリーであっても、連続演出の各選択肢の組合せによっては、有利結果報知となることに期待させることも可能となっている。具体的には、図88に示すように、敵キャラクタとして「ゾンビ」が選択された後、使用武器として「マシンガン」が選択されると、弱チェリーを契機とする連続演出であっても、有利結果報知となる期待度は約44%となり、上記「ゾンビ」が選択された時点よりも高くなる。また、図89に示すように、敵キャラクタとして「ゾンビ」が選択された後、使用武器として「マシンガン」が選択され、バトル演出として「味方キャラクタが2回攻撃」が選択されると、弱チェリーを契機とする連続演出であっても、有利結果報知となる期待度は約97%となり、上記「ゾンビ」が選択された時点や、「マシンガン」が選択された時点よりも圧倒的に高くなる。このようにすることで、CZモード移行抽選の当選確率の高低に関わらず、各選択肢の組み合わせからその連続演出の結果を予測することが可能となり、上記予測する遊技性を好適に実現することが可能となる。
上記の予測遊技の結果としてポイントが累積された場合、ボーナス当選することで、そのポイントに応じた特典としての設定値示唆が発生する構成とした。このようにすることで、その都度、特典が付与される構成と比較して、特典付与の頻度を低くすることでその特典の希少性を高めることができ、当該特典としての設定値示唆への関心を高めることが可能となる。
上記の予測する遊技性において、選択スイッチ87,88の操作を1回に限定したことにより、予測操作をより慎重に行わせることが可能となる。そのうえで、連続演出において、早い段階でその操作が行われるほど、付与されるポイントが多くなる構成としていることから、早期の予測操作を行ったほうがよい一方、その予測操作がやり直しを行えない、といったバランスにより、予測操作を行う際のドキドキ感を強烈に高めることが可能となる。
<変形例1>
一の連続演出において、第1選択スイッチ87又は第2選択スイッチ88の操作が行われなかった場合、その連続演出におけるポイントを次回以降の連続演出に持ち越せる構成としてもよい。図90は、本変形例におけるポイント対応処理を示すフローチャートである。
ステップS3501では、各選択操作済みフラグの有無を確認することで、今回の連続演出の終了に際し、第1選択スイッチ87又は第2選択スイッチ88の操作が行われなかった否かを判定する。いずれかの選択スイッチ87,88の操作が行われていれば、ステップS3502〜ステップS3509にて、その選択操作の成否に基づくポイント付与用の処理を行う。ステップS3502〜ステップS3509の処理は、上記ステップS3301〜ステップS3308の処理と同様である。
ステップS3501にて、いずれの選択操作済みフラグもセットされておらず、今回の連続演出において、選択スイッチ87,88の操作が行われていないと判定した場合、ステップS3510に進む。ステップS3510では、各種カウンタエリア183bに設けられた持ち越しカウンタが0であるか否かを判定する。持ち越しカウンタは、選択スイッチ87,88の操作が行われなかった連続演出の連続回数をCPU181が把握するためのカウンタである。ステップS3510にて持ち越しカウンタが0であると判定する場合とは、主に、前回の連続演出では選択スイッチ87,88の操作が行われたことを意味する。持ち越しカウンタが0である場合、ステップS3511に進み、持ち越しカウンタに1を入力する処理を実行してから、本ポイント対応処理を終了する。
ステップS3510にて持ち越しカウンタが0ではないと判定した場合、ステップS3512に進む。ステップS3512では、持ち越しカウンタが1であるか否かを判定する。上記のステップS3511の処理が行われた連続演出の次の連続演出において、選択スイッチ87,88の操作が行われなかった場合は、ステップS3512にて肯定判定する。持ち越しカウンタが1である場合、ステップS3513に進み、持ち越しカウンタに2を入力する処理を実行してから、本ポイント対応処理を終了する。
ステップS3512にて持ち越しカウンタが1ではないと判定した場合、ステップS3514に進む。ステップS3514では、持ち越しカウンタが2であるか否かを判定する。上記のステップS3513の処理が行われた連続演出の次の連続演出において、選択スイッチ87,88の操作が行われなかった場合は、ステップS3514にて肯定判定する。持ち越しカウンタが2である場合、ステップS3515に進み、持ち越しカウンタに3を入力する処理を実行してから、本ポイント対応処理を終了する。
ステップS3514にて持ち越しカウンタが2ではないと判定した場合、ステップS3516に進む。上記のステップS3515の処理が行われた連続演出の次の連続演出において、選択スイッチ87,88の操作が行われなかった場合は、ステップS3516に進むことになる。この場合、ステップS3516では、持ち越しカウンタを0にクリアする処理を実行する。すなわち、選択スイッチ87,88の操作が行われなかった連続演出の連続回数は、最大で3回まで把握される。持ち越しカウンタが0とされることにより、次の連続演出において、再度、選択スイッチ87,88の操作が行われなかった場合には、ステップS3510にて肯定判定することになる。ステップS3516の処理を実行した後は、そのままポイント対応処理を終了する。
次に、本変形例における、選択対応処理を図91(a)のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS3601〜ステップS3612の処理は、上記のステップS3201〜ステップS3212の処理と同様である。本変形例では、ステップS3607、ステップS3609、ステップS3611又はステップS3612にて正解時付与ポイントの設定を行った後の処理が異なっている。すなわち、上記各処理にて正解時付与ポイントの設定を行った後は、ステップS3613に進む。
ステップS3613では、上記の持ち越しカウンタが1以上であるか否かを判定する。持ち越しカウンタが1以上である場合とは、前回の連続演出において選択スイッチ87,88の操作が行われなかった場合であって、選択スイッチ87,88の操作が行われなかった連続演出の連続回数が3回に達する以前の連続演出であることを意味する。この場合、ステップS3614に進み、持ち越しカウンタの値に応じて、正解時付与ポイントに所定のポイントを加算する処理を実行する。具体的には、ステップS3614では、各種テーブル記憶エリア182aから、持ち越し用加算ポイントテーブルを取得する。持ち越し用加算ポイントテーブルは、図91(b)に示すように、持ち越しカウンタの値と、正解時付与ポイントの設定が行われたゲーム、すなわち、連続演出において選択スイッチ87,88の操作が行われたゲーム数に応じて、正解時付与ポイントに加算するポイント数が設定されている。
具体的には、例えば、持ち越しカウンタが1であり、前回の連続演出において選択スイッチ87,88の操作が行われなかった場合において、連続演出の1ゲーム目〜3ゲーム目にて選択スイッチ87,88の操作が行われた場合、正解時付与ポイントに加算するポイント数として3が設定されている。そのため、例えば、連続演出において発生した各選択肢からではその予測が困難であると判断した場合には、次の連続演出にその予測を持ち越して、2倍のポイントを得ることも可能となる。
また、持ち越しカウンタが1である場合において、連続演出の4ゲーム目〜6ゲーム目にて選択スイッチ87,88の操作が行われた場合、正解時付与ポイントに加算するポイント数として1が設定されており、連続演出の7ゲーム目〜9ゲーム目にて選択スイッチ87,88の操作が行われた場合、正解時付与ポイントに加算するポイント数として0が設定されている。つまり、1ゲーム目〜3ゲーム目にて選択スイッチ87,88の操作が行われた場合の加算ポイントは、通常のポイント数(持ち越しカウンタが0の場合のポイント数)と同じポイントであるものの、4ゲーム目〜9ゲーム目にて選択スイッチ87,88の操作が行われた場合の加算ポイントは、通常のポイント数よりも少ないポイントが設定されている。そのため、連続演出における予測を持ち越した場合においては、早いゲーム数での予測を行えば多くのポイントを獲得可能であるものの、後側のゲーム数となると正規のポイント数よりも獲得ポイントは少なくなり、より一か八かの予測が推奨される。
また、持ち越し用加算ポイントテーブルにおいて、連続演出における同じゲーム数にて選択スイッチ87,88の操作が行われた場合であっても、持ち越しカウンタの値が大きいほうが、加算ポイントが大きくなるように設定されている。具体的には、例えば、持ち越しカウンタが1の場合と持ち越しカウンタが2の場合であって、1ゲーム目〜3ゲーム目にて選択スイッチ87,88の操作が行われた場合の加算ポイントを比較すると、持ち越しカウンタが1の場合の加算ポイントが3であるのに対して、持ち越しカウンタが2の場合の加算ポイントは5が設定されており、選択スイッチ87,88の操作を持ち越してから操作したほうが、多くのポイントが加算される。但し、持ち越しカウンタが1の場合の加算ポイント(3)と、持ち越しカウンタが2の場合の加算ポイント(5)とを比較すると、持ち越しカウンタが2の場合の加算ポイントは持ち越しカウンタが1の場合の加算ポイントの2倍よりも小さいポイント数として設定されている。つまり、選択スイッチ87,88の操作を持ち越してから操作したほうが、多くのポイントが加算されるものの、そのポイントがそっくりそのまま持ち越されるのではなく、若干少ないポイント数として持ち越される構成としている。しかも、上記の通り、持ち越しカウンタが3となってから、更に選択スイッチ87,88の操作を行わなければ、持ち越しカウンタは0にクリアされる。そのため、予測し易い連続演出を選んでその予測を行うことを可能としつつも、より早期の選択スイッチ87,88の操作が促されている。
ステップS3614にて持ち越し用加算ポイントテーブルに応じた正解時付与ポイントの加算を行った後は、ステップS3415にて持ち越しカウンタを0にクリアする処理を実行してから、本操作対応処理を終了する。
以上のように、本変形例では、連続演出の成否を予測する遊技において、その予測を持ち越せる構成としたことから、その成否の予測を行い易い連続演出を遊技者が選択することが可能となる。これにより、連続演出において、成否の予測を行い易い選択肢が選択されることへの楽しみだけでなく、成否の予測を行い易い選択肢が選択されなかった場合にも、その連続演出を楽しませることが可能となる。
また、連続演出の成否の予測を持ち越すと、連続演出における早い段階でその予測を行った場合と遅い段階でその予測を行った場合とのポイント数の差が大きくなる。そのため、連続演出の予測を持ち越すことで、その予測遊技におけるギャンブル性がより高められ、より強烈なドキドキ感を提供することが可能となる。
連続演出の成否の予測を持ち越した場合、持ち越さなかった場合のポイント数よりも少ないポイントが持ち越される構成としたことにより、その都度、予測を行っている遊技者の優位性を担保することが可能となる。また、連続演出の成否の予測持ち越しを、連続で3回までとしたことからも、その都度、予測を行っている遊技者の優位性を担保することが可能となり、より予測遊技への参加を促すことができる。
<変形例2>
本変形例では、遊技者の操作に基づいて発生する演出との関係を説明する。遊技者の操作に基づいて発生する演出としては、例えば、演出スイッチ66の操作として、操作対応処理(図65)における操作対応演出の設定処理(ステップS3103)にて設定される演出がある。図92は、かかる操作対応演出の設定処理を示すフローチャートである。上記のように、操作対応演出の設定処理は、演出スイッチ66の操作有効期間中に操作された場合に起動される処理である。
ステップS3701では、今回の演出スイッチ66の操作が、連続演出において設定されているカットイン演出用の操作であるか否かを判定する。カットイン演出とは、補助表示部65における所定の表示演出中に、主に演出スイッチ66の操作に基づいて、所定の画像を挿入させる演出である。
具体的には、連続演出中のカットイン演出としては、図93(a1)に示すように、補助表示部65等にて演出スイッチ66の操作指示演出が発生した後、図93(a2)〜図93(a4)に示すように、味方キャラクタの顔がアップで表示される表示画像が挿入される。図93(a2)では、味方キャラクタの目が炎となって気合の入った顔が表示される表示画像が挿入される場合を示しており、図93(a3)では、味方キャラクタの顔が通常の顔として表示される表示画像が挿入される場合を示しており、図93(a4)では、どんよりとした味方キャラクタの顔が表示される表示画像が挿入される場合を示している。そして、図93(b)に示すように、その挿入される表示画像の種類に応じて、連続演出が有利結果報知として終了する期待度が異なるように設定されており、図93(a2)の表示画像が挿入される演出が強カットイン演出として、最も有利結果報知となる期待度が高くなるように設定され、図93(a4)の表示画像が挿入される演出が弱カットイン演出として、最も非有利結果報知となる期待度が高くなるように設定されている。
ステップS3701にて、連続演出中のカットイン演出用の操作であると判定した場合、ステップS3702に進み、操作時の連続演出のゲーム数を連続演出カウンタに基づいて把握する。続くステップS3703では、疑似フラグの有無を確認することで、今回の連続演出が有利結果報知として終了するものか、非有利結果報知として終了するものかを把握する。そして、ステップS3704にて、各種テーブル記憶エリア182aから操作対応演出テーブルを取得して、ステップS3705にて、今回の操作対応演出として、発生させるカットイン演出の種類を抽選により決定する。
操作対応演出テーブルでは、図94に示すように、疑似フラグの有無と、操作時の連続演出におけるゲーム数とにより、発生させるカットイン演出の選択率が異なるように設定されている。例えば、疑似フラグがセットされておらず、有利結果報知として終了する連続演出においては、1ゲーム目から3ゲーム目では、強カットイン演出が20%で選択される一方、弱カットイン演出が10%で選択され、残りは中カットイン演出が選択される。また、4ゲーム目から6ゲーム目では、強カットイン演出が30%で選択される一方、弱カットイン演出が10%で選択され、強カットイン演出の選択率が1ゲーム目から3ゲーム目よりも高くなる。そして、7ゲーム目から9ゲーム目では、更に強カットイン演出の選択率が高くなる(40%)。
これに対して、疑似フラグがセットされており、非有利結果報知として終了する連続演出においては、1ゲーム目から3ゲーム目では、弱カットイン演出が20%で選択される一方、強カットイン演出が10%で選択され、残りは中カットイン演出が選択される。また、4ゲーム目から6ゲーム目では、弱カットイン演出が30%で選択される一方、強カットイン演出が10%で選択され、弱カットイン演出の選択率が1ゲーム目から3ゲーム目よりも高くなる。そして、7ゲーム目から9ゲーム目では、更に弱カットイン演出の選択率が高くなる(40%)。
つまり、カットイン演出の選択率においても、有利結果報知にて終了する連続演出と、非有利結果報知にて終了する連続演出とで、連続演出のゲームが進行するにつれてその選択率の差が大きくなるように設定されており、選択されるカットイン演出も、いずれ結果報知にて終了するかを予測するうえでの手助けとなる。
更に、本変形例においては、遊技状態によって、カットイン演出の選択率が異なるように設定されている。すなわち、図94に示すように、操作対応演出テーブルでは、上記の通常時の選択率の他に、ボーナス終了後50ゲーム目までを特別時とし、当該特別時の選択率も設定されている。
特別時の選択率としては、有利結果報知として終了する連続演出においては、1ゲーム目から3ゲーム目では、強カットイン演出が40%で選択され、通常時の20%よりも選択され易くなるように設定されている。また、4ゲーム目から6ゲーム目では、強カットイン演出は50%で選択され、通常時の30%よりも選択され易く、更に7ゲーム目から9ゲーム目においても、強カットイン演出は通常時よりも高い60%で選択される。
また、非有利結果報知として終了する連続演出においても、1ゲーム目から3ゲーム目では、弱カットイン演出が通常時よりも高い40%で選択され、4ゲーム目から6ゲーム目でも、弱カットイン演出が通常時よりも高い50%で選択され、7ゲーム目から9ゲーム目でも、弱カットイン演出が通常時よりも高い60%で選択される。
つまり、ボーナス終了後50ゲーム目までの特別時においては、カットイン演出の種類によって、いずれの結果報知となる連続演出かの予測を通常時よりも容易に行えるようになる。このようにすることで、特別時において連続演出が発生することへ期待させることが可能となる。しかも、このような特別時において、例えば、CZモード移行抽選の当選確率を高くしなくても、かかる連続演出の発生に対する期待感が高められるので、出玉率の高騰を回避しながら、遊技演出への注目度を好適に高めることが可能となる。
ステップS3701にて、連続演出において設定されているカットイン演出用の操作ではないと判定した場合、ステップS3707にて操作契機となった操作指示演出を把握したうえで、ステップS3708にて、操作指示演出に応じた操作対応演出を設定してから、本操作対応演出の設定処理を終了する。この場合の操作指示演出としては、例えば、連続演出においては、敵キャラクタ選択演出におけるキャラクタ選択操作(図72(a))や、使用武器選択演出における武器選択操作(図74(a))等の演出スイッチ66の操作指示演出が相当し、その操作対応演出としては、選択キャラクタ報知(図72(b)、図73)や、選択武器報知(図74(b)、図75)が相当する。
なお、上記の特定時は、ボーナス終了後50ゲーム目までに限定されず、CZモード終了後所定ゲーム目までやATモード終了後所定ゲーム目までであってもよい。また、電源投入後からの所定ゲーム目までであってもよいし、基点となるゲームから所定の終了抽選が行われる構成として、その終了抽選に当選するまでのゲームとしてもよいし、その終了抽選に当選してから所定ゲーム消化するまでのゲームとしてもよい。
また、特定時を遊技者が識別可能となっているとよく、例えば、補助表示部65による表示演出の全部又は一部(例えば背景色)が通常時と異なる構成とするとよい。
<変形例3>
本変形例では、CZモード移行抽選の契機となった移行契機役の種類によって、正解時付与ポイントを異ならせる。上記のとおり、移行契機役の種類によってCZモード移行抽選に当選となる確率が異なっており、例えば、強チェリーを契機とするCZモード移行抽選と弱チェリーを契機とするCZモード移行抽選とを比較すると、強チェリーを契機とした方が当選となり易い。そのため、強チェリーを契機とする連続演出においては、有利結果報知として終了する可能性が高く、弱チェリーを契機とする連続演出においては、非有利結果として終了する可能性が高い。
本変形例では、例えば、強チェリーを契機とする連続演出のように有利結果報知として終了する可能性が高い場合に、当該有利結果報知として終了することの予測ではなく、非有利結果報知として終了することの予測に成功した場合には、正解時付与ポイントが多くなり、また、弱チェリーを契機とする連続演出のように非有利結果報知として終了する可能性が高い場合に、当該非有利結果報知として終了することの予測ではなく、有利結果報知として終了することの予測に成功した場合には、正解時付与ポイントが多くなるように設定する。
具体的には、図95〜図97に示すように、例えば、敵キャラクタ選択演出において、「ゾンビ」が選択された場合、移行契機役を加味しない場合の勝利期待度(有利結果報知となる確率)は約71%である。そして、移行契機役を加味すると、特に、強チェリーの場合には、移行契機役を加味しない場合の勝利期待度よりも高くなり、弱チェリーや弱スイカの場合には、移行契機役を加味しない場合の勝利期待度よりも低くなる。また、敵キャラクタ選択演出において、「戦車」が選択された場合、移行契機役を加味しない場合の勝利期待度は約29%である。この場合も、移行契機役を加味すると、特に、強チェリーの場合には、移行契機役を加味しない場合の勝利期待度よりも高くなり、弱チェリーや弱スイカの場合には、移行契機役を加味しない場合の勝利期待度よりも低くなる。
つまり、敵キャラクタ選択演出において、いずれの選択肢が選択されようとも、強チェリーを契機としている場合には有利結果報知との予測は通常よりも容易である一方、弱チェリーや弱スイカを契機としている場合には有利結果報知との予測は通常よりも困難である。言い換えると、いずれの選択肢が選択されようとも、強チェリーを契機としている場合には非有利結果報知との予測は通常よりも困難である一方、弱チェリーや弱スイカを契機としている場合には非有利結果報知との予測は通常よりも容易である。
そこで、本変形例では、図95に示すように、強チェリーを契機とする連続演出において、敵キャラクタ選択演出にて非有利結果報知との予測が行われ(第2選択スイッチ88の操作が行われ)、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイント(3ポイント)よりも多いポイントとして5ポイントが付与され、有利結果報知との予測が行われ(第1選択スイッチ87の操作が行われ)、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも少ないポイントとして1ポイントが付与されるようにする。また、弱チェリーや弱スイカを契機とする連続演出において、敵キャラクタ選択演出にて有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも多いポイントとして5ポイントが付与され、非有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも少ないポイントとして1ポイントが付与されるようにする。
使用武器選択演出においても同様であり、図96に示すように、強チェリーを契機とする連続演出において、使用武器選択演出にて非有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイント(2ポイント)よりも多いポイントとして3ポイントが付与され、有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも少ないポイントとして1ポイントが付与されるようにする。また、弱チェリーや弱スイカを契機とする連続演出において、使用武器選択演出にて有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも多いポイントとして3ポイントが付与され、非有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも少ないポイントとして1ポイントが付与されるようにする。
バトル演出においても同様であり、図96に示すように、強チェリーを契機とする連続演出において、バトル演出にて非有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイント(1ポイント)よりも多いポイントとして2ポイントが付与され、有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも少ないポイントとして0ポイントが付与される(ポイントが付与されない)ようにする。また、弱チェリーや弱スイカを契機とする連続演出において、バトル演出にて有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも多いポイントとして2ポイントが付与され、非有利結果報知との予測が行われ、その予測が正解であった場合には、通常の正解時付与ポイントよりも少ないポイントとして0ポイントが付与されるようにする。
以上のように、正解しにくい連続演出においてその予測に正解した場合の重み付けを、正解時付与ポイントとして設定することで、予測が困難な連続演出においてこそ、その予測にチャレンジするように促すことができ、予測遊技の興趣性を高めることができる。つまり、弱チェリーや弱スイカのように、連続演出が有利結果報知となる可能性が低い状況において、あえて有利結果報知となることの予測にチャレンジさせることにより、有利結果報知となることへの期待感をもって連続演出を楽しませることが可能となる。また、強チェリーのように、演出の内容に関わらず有利結果報知となることの予測が容易に行えるような状況において、あえて非有利結果報知となることの予測にチャレンジさせることにより、仮にその連続演出が非有利結果報知となり、CZモード移行抽選に非当選であった場合であっても、その残念感を和らげることが可能である。
<変形例4>
本変形例では、連続演出が行われている状況で、再度、連続演出の契機となり得る遊技結果となった場合について説明する。より詳しくは、所定の移行契機役当選に基づいて連続演出が行われている状況で、再度、所定の移行契機役に当選した場合、連続演出が書き換えられる場合がある。
上記の連続演出の書き換えは、所定の移行契機役当選に基づいて疑似前兆モードとしての連続演出が行われている状況で、再度、所定の移行契機役当選により主制御装置101から前兆コマンドの出力が行われた場合に発生する。図98は、本変形例における連続演出設定処理を示すフローチャートである。
本変形例における連続演出設定処理では、ステップS3801にて前兆コマンド又は疑似前兆コマンドを受信しているか否かを判定し、受信している場合にはステップS3802に進む。なお、上記の連続演出の書き換えが生じる場合とは、ステップS3801にて前兆コマンドを受信していると判定する場合である。ステップS3802ではチャンス演出の設定処理を行い、ステップS3803では連続演出カウンタに今回の前兆ゲーム数に対応する値を入力する処理を実行し、ステップS3804にて連続演出フラグをセットする。なお、連続演出の書き換えが行われる場合には、連続演出フラグが既にセットされているため、ステップS3804ではその状態を維持する。ちなみに、これらステップS3801〜ステップS3804の処理は、ステップS3001〜ステップS3004の処理と同様である。
ステップS3805では、疑似前兆フラグがセットされているか否かを判定する。上記のとおり、連続演出の書き換えが行われる場合、既に疑似前兆フラグがセットされており、ステップS3805では肯定判定して、ステップS3808に進み、再選択用処理を実行する。その後、ステップS3809にて疑似前兆コマンドであるか否かの判定を行い、前兆コマンドである場合には、ステップS3810にて疑似前兆フラグをクリアすることにより、連続演出の書き換えを行う。本変形例の連続演出設定処理において、ステップS3808の再選択用処理が追加されている点を除いて、他の処理は、上記第1の実施形態における連続演出設定処理と同様である。
すなわち、上記ステップS3810の処理が、連続演出の書き換え用の処理であり、疑似前兆フラグがクリアされることにより、後の演出データの設定処理(ステップS3015、ステップS3017、ステップS3816及びステップS3818)が疑似前兆用演出テーブルではなく本前兆用演出テーブルにより行われるようになり、連続演出が有利結果報知にて終了するように修正される。
ステップS3808の再選択用処理は、既に第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88を操作することによる予測遊技が行われていた場合には、再度の予測遊技を可能とする処理である。すなわち、上記第1の実施形態では、一旦、予測遊技を行った後は、再度の予測遊技を許容していなかったが、本変形例では、上記の連続演出の書き換えに際し、再度の予測遊技を許容する。
再選択用処理では、図99(a)のフローチャートに示すように、先ず、ステップS3901にて、いずれかの選択操作済みフラグがセットされているか否かの判定を行う。いずれかの選択操作済みフラグがセットされている場合、ステップS3902に進み、補助表示部65にて再選択可能報知が行うための処理を実行する。
再選択可能報知は、連続演出の書き換えに際し、再度の予測遊技を許容することを遊技者に知らしめるための報知である。例えば、図99(b)に示すように、補助表示部65において、「再選択チャンス!!」と表示するとともに、再選択するか否かを遊技者に選択させるための選択報知を行う。再選択するか否かの選択報知としては、「YES」のアイコンと、「NO」のアイコンとを所定周期で交互に強調表示し、強調表示されているタイミングで演出スイッチ66を操作することにより、再選択の有無を選択させるとよい。
ステップS3903では、上記の再選択報知により、再選択が選択されたか否かを判定する。上記構成においては、例えば、「YES」のアイコンが強調表示されているタイミングで演出スイッチ66の操作が行われた場合に、ステップS3903にて肯定判定し、「NO」のアイコンが強調表示されているタイミングで演出スイッチ66の操作が行われた場合に、ステップS3903にて否定判定する。
ステップS3903にて否定判定した場合、すなわち、再選択を行わない旨の選択が行われた場合、ステップS3904に進み、設定済みの正解時付与ポイントを4倍に設定する処理を実行してから、再選択用処理を終了する。すなわち、例えば、正解時付与ポイントが3ポイントとして設定されている状況で、連続演出の書き換えが生じ得る再度の移行契機役当選が発生した場合に、再選択を行わなければ、正解時付与ポイントは12ポイントになる。
ステップS3903にて肯定判定した場合、すなわち、再選択を行う旨の選択が行われた場合、ステップS3905に進み、設定済みの正解時付与ポイントをクリアする処理を実行する。その後、ステップS3906にて、選択時の正解時付与ポイントを通常の3倍に設定する処理を実行する。具体的には、上記第1の実施形態に示すように、1ゲーム目から3ゲーム目では3ポイント、4ゲーム目から6ゲーム目では2ポイント、7ゲーム目から9ゲーム目では1ポイントの正解時付与ポイントが設定されるところ、ステップS3906の処理を行うことにより、1ゲーム目から3ゲーム目では9ポイント、4ゲーム目から6ゲーム目では6ポイント、7ゲーム目から9ゲーム目では3ポイントの正解時付与ポイントが設定されるようになる。この場合、例えば、各種フラグ格納エリア183aに再選択が選択されたことのフラグをセットし、選択対応処理において、第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88の操作を特定した際に、上記フラグの有無により設定する正解時付与ポイントを異ならせる構成とするとよい。ステップS3906の処理を実行した後は、再選択用処理を終了する。
ステップS3901にていずれの選択操作済みフラグもセットされていないと判定した場合、ステップS3907に進む。ステップS3907では、選択時の正解時付与ポイントを通常の2倍に設定する処理を実行する。具体的には、1ゲーム目から3ゲーム目では6ポイント、4ゲーム目から6ゲーム目では4ポイント、7ゲーム目から9ゲーム目では2ポイントの正解時付与ポイントが設定されるようになる。この場合、例えば、各種フラグ格納エリア183aに再選択のチャンスが生じた際に、未だ選択操作が行われていない状況であったことのフラグをセットし、選択対応処理において、第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88の操作を特定した際に、上記フラグの有無により設定する正解時付与ポイントを異ならせる構成とするとよい。ステップS3907の処理を実行した後は、再選択用処理を終了する。
以上のように、連続演出の実行中に再度の移行契機役当選が生じた場合、連続演出の予測遊技において、再度の予測遊技を許容する構成としたことにより、例えば、非有利結果報知として予測していたところで、有利結果報知となる可能性の高い移行契機役当選が生じた場合等、予測を修正したいといったニーズに応えることが可能となる。
この場合、再度の予測遊技を行う場合と行わない場合とで、行わない場合の方が遊技者にとって有利となるように正解時付与ポイントを設定したことにより、早期の選択操作を推奨している遊技において、当該早期の選択操作を行った遊技者の優位性を担保することが可能となる。
更に、連続演出の実行中に再度の移行契機役当選が生じた場合において、未だ選択操作が行われていなければ、既に選択操作が行われていた場合よりも遊技者にとって不利となるように正解時付与ポイントを設定したことによっても、早期の選択操作を行った遊技者の優位性を担保することが可能となる。
<変形例5>
本変形例では、連続演出における結果予測が正解となった場合に、当該連続演出が途中で終了する場合がある。図100(a)は、本変形例における選択対応処理の一部を示すフローチャートである。
本変形例における操作対応処理では、ステップS4001にて選択スイッチ87,88の操作が連続演出中であったか否かの判定を行う。連続演出中であると判定した場合、ステップS4002にて、連続演出において既に選択スイッチ87,88の操作が行われている状況か否かを判定する。
ステップS4002にて今回の選択スイッチ87,88の操作が連続演出において最初の操作であると判定した場合、ステップS4003に進む。ステップS4003では、第1選択スイッチ87の操作であるか否かの判定を行う。第1選択スイッチ87である場合には、ステップS4004にて第1選択操作済みフラグをセットする処理を実行する。第1選択スイッチ87ではなく、第2選択スイッチ88の操作であると判定した場合、ステップS4005にて、第2選択操作済みフラグをセットする。これら、ステップS4001〜ステップS4005の処理は、上記ステップS3201〜ステップS3205の処理と同様である。
本変形例では、ステップS4003にて第2選択スイッチ88の操作であると判定し、今回の連続演出が非有利結果報知となる連続演出であるとの予測が行われ、第2選択操作済みフラグをセットした後の処理が異なっている。すなわち、ステップS4005の処理を実行した後、本変形例では、ステップS4006にて、上記の非有利結果報知となる連続演出であるとの予測が正解であるか否かを判定する。より具体的には、疑似フラグがセットされている場合に、ステップS4006にて予測正解であると判定する。予測正解であると判定した場合、ステップS4007にて、連続演出終了抽選処理を実行する。かかる処理は、今回の予測操作が正解であり、その正解となる操作に基づいて、実行中の連続演出を最後まで行うことなく終了するか否かの抽選処理である。本変形例では、当該終了抽選処理にて当選する確率が2分の1として設定されているが、かかる確率は任意である。例えば、連続演出カウンタの値に応じて当選確率を異ならせてもよく、連続演出の終盤にて予測正解となる予測操作が行われた場合には終了抽選に当選しにくくなる構成としてもよい。
ステップS4008では、上記ステップS4007の終了抽選処理にて当選となったか否かを判定する。当選である場合には、ステップS4009にて連続フラグ及び疑似フラグをクリアする処理を実行する。そして、ステップS4010にて連続演出カウンタを0にリセットする処理を実行する。これらステップS4009及びステップS4010の処理により、実行中の連続演出が最終ゲームに至ることなく終了する。なお、例えば、ステップS4009やステップS4010の処理が実行される際に、上記のポイント対応処理が起動され、非有利結果報知となる連続演出であるとの予測に基づいて設定された正解時付与ポイントの付与が行われる構成とするとよい。
ステップS4004若しくはステップS4010の処理を実行した後、又はステップS4006若しくはステップS4008にて否定判定した場合は、上記のステップS3206〜ステップS3212にて操作時のゲーム数に応じて正解時付与ポイントの設定を行う。
例えば、非有利結果報知となる連続演出において、図100(b1)に示すように、連続演出カウンタが3であり、連続演出の7ゲーム目としてバトル演出の1ゲーム目にて味方キャラクタではなく敵キャラクタが攻撃する演出が行われた場合において、選択スイッチ87,88の操作が行われた場合を説明する。この操作が第1選択スイッチ87の操作であり、今回の連続演出が有利結果報知となる連続演出であると予測した場合、この予測は不正解であるし、そもそも、第1選択スイッチ87が操作された場合には、ステップS4003にてステップS4004側に進むため、連続演出の終了用の処理(ステップS4009及びステップS4010)は行われない。そうすると、上記の連続カウンタの続きの連続演出が行われる。
これに対して、この操作が第2選択スイッチ88の操作であり、今回の連続演出が非有利結果報知となる連続演出であると予測した場合、この予測は正解である。そうすると、上記の連続演出抽選を経て、当選となった場合は、連続演出の終了用の処理が行われる。この場合、図100(b)に示すように、連続演出中の演出が、予測に正解したことの正解報知に切り替わる。正解報知では、例えば、「ピンポーン」と正解音が発生られる様子が示されるとともに、「次ゲームから通常演出に戻るよ」との表示を行い、連続演出が途中で終了することの説明報知が行われる。
仮に上記の連続演出が有利結果報知となる連続演出であって、この連続演出を非有利結果報知として予測した場合、第2選択スイッチ88の操作が行われる。但し、この予測は上記のように不正解であり、そうすると、ステップS4006にて否定判定することになり、この場合も、連続演出の終了用の処理は行われない。また、非有利結果報知となる連続演出中に、第2選択スイッチ88の操作が行われて、予測に正解した場合であっても、連続演出終了抽選にて非当選となった場合には、当該連続演出は途中で終了することなく、最後まで行われる。
以上のように、予測に正解となった場合、実行中の連続演出が途中で終了する場合があるようにすることで、その連続演出における結果を認識しているのにもかかわらず、最後まで(結果報知まで)、その連続演出を見せられる、といった不条理感を解消することができる。また、このようにすることで、早期に予測操作を行うことの動機付けとすることも可能である。
予測に正解となった場合でも、有利結果報知となる連続演出における予測が正解となった場合には、連続演出を途中で終了させず、最後まで行う構成とした。有利結果報知となる連続演出においては、その有利結果報知として、例えばCZモード移行当選(有利区間当選)の報知が行われ、その後、CZモードへ移行するところ、仮に、連続演出を途中で終了すると、そのCZモードへの移行が早期に行われる構成ともなり得る。つまり、遊技者の予測操作によって、CZモード移行ゲームが異なるようになり、予測操作が出玉率に影響し得るものとなる。その点、上記構成のように、有利結果報知となる連続演出においては、予測正解しても最後まで連続演出を行う構成とすることで、出玉率に影響を及ぼさない範囲内で、予測遊技といった新たな面白みを提供することが可能となる。
非有利結果報知となる連続演出において、予測に正解であったとしても、連続演出終了抽選に非当選となった場合には、連続演出は継続する。このようにすることで、連続演出の予測の成否がわかりにくくなり、連続演出を最後まで楽しませることが可能となる。
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、連続演出において第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88が操作されたゲームに基づいて、正解時付与ポイントを設定する構成としたが、本実施形態では、連続演出において発生した演出に基づいて正解時付与ポイントを設定する。図101は、本実施形態における連続演出設定処理の一部を示すフローチャートである。
本実施形態における連続演出設定処理では、連続演出の開始ゲームにて規定の正解時付与ポイントを設定し、連続演出の各ゲームの演出を設定する際にその演出に応じて当該規定の正解時付与ポイントから減算を行う。
すなわち、上記のステップS3012にて肯定判定して、連続演出の実行タイミングであると判定した場合、ステップS4101にて、今回のゲームが連続演出の開始ゲームであるか否かを判定する。より詳しくは、ステップS4101では、連続演出カウンタが10であるか否かを判定する。ステップS4101にて開始ゲームであると判定した場合、ステップS4102にて正解時付与ポイントを10に設定する処理を実行する。
ステップS4101にて否定判定した場合、又はステップS4102の処理を実行した後は、ステップS4103〜ステップS4107にて演出データの設定処理を実行する。かかる処理は、上記ステップS3013〜ステップS3017の処理と同様であり、連続演出が前兆モードのものであるか否かや、連続演出のゲーム数に基づいて、今回のゲームの演出を設定する。
ステップS4105又はステップS4107の処理を実行した後は、ステップS4108にて、いずれかの選択操作済みフラグがセットされているか否かを判定する。いずれの選択操作済みフラグもセットされておらず、未だ、予測操作が行われていない場合には、ステップS4109に進み、各種テーブル記憶エリア182aから演算ポイントテーブルを取得する処理を実行する。そして、ステップS4110にて、今回の連続演出が有利結果報知又は非有利結果報知のいずれのものであるかと、ステップS4105又はステップS4107にて設定した今回の演出内容と、ステップS4109にて取得した演算ポイントテーブルとに基づいて、正解時付与ポイントの加減処理を実行する。ちなみに、上記のようにステップS4108にて予測操作が行われた時点で、ステップS4110の加減処理が行われなくなるので、本実施形態における選択対応処理では、予測操作が行われた時点での正解時付与ポイントを、今回の予測遊技において正解した場合に付与されるポイントとして設定することになる。
演算ポイントテーブルについて具体的には、図102に示すように、連続演出中の各演出の選択肢に応じて、正解時付与ポイントから減算する値が設定されている。例えば、敵キャラクタ選択演出において、「ゾンビ」が選択されて今回の演出データの設定処理が行われた場合、有利結果報知として終了する連続演出においては正解時付与ポイントから3を減算するように設定されており、非有利結果報知として終了する連続演出においては正解時付与ポイントから1を減算するように設定されている。一方、敵キャラクタ選択演出において、「戦車」が選択されて今回の演出データの設定処理が行われた場合、有利結果報知として終了する連続演出においては正解時付与ポイントから1を減算するように設定されており、非有利結果報知として終了する連続演出においては正解時付与ポイントから3を減算するように設定されている。
つまり、有利結果報知となる連続演出において、有利結果報知となる期待度が高い選択肢が選択された場合は、有利結果報知となる期待度がそれよりも低い選択肢が選択された場合よりも正解時付与ポイントから減算数を大きくしている。また、非有利結果報知となる連続演出において、非有利結果報知となる期待度が高い(有利結果報知となる期待度が低い)選択肢が選択された場合は、非有利結果報知となる期待度がそれよりも低い(有利結果報知となる期待度がそれよりも高い)選択肢が選択された場合よりも正解時付与ポイントから減算数を大きくしている。
なお、上記の減算は、敵キャラクタ選択演出において敵キャラクタ報知が行われる3ゲーム目で行われる。
使用武器選択演出やバトル演出においても同様であり、有利結果報知となる連続演出においては、有利結果報知となる期待度が高い選択肢が選択された場合の減算数を大きくし、非有利結果報知となる連続演出においては、非有利結果報知となる期待度が高い選択肢が選択された場合の減算数を大きくしている。また、使用武器選択演出やバトル演出における正解時付与ポイントからの減算は、使用武器選択演出では、選択武器報知が行われる6ゲーム目にその減算が行われ、バトル演出では、味方キャラクタの攻撃数が確定する8ゲーム目の後の9ゲーム目にその減算が行われるように設定されている。
例えば、有利結果報知となる連続演出において、各演出の選択肢の組み合わせが、「ゾンビ」→「マシンガン」→「味方攻撃2回」であった場合、9ゲーム目の減算が行われた時点での正解時付与ポイントは1ポイントとなる。一方、非有利結果報知となる連続演出において、同様に「ゾンビ」→「マシンガン」→「味方攻撃2回」であった場合、9ゲーム目の減算が行われた時点での正解時付与ポイントは7ポイントとなる。既に説明した通り、上記の選択肢の組み合わせが選択される場合には、有利結果報知となる可能性の方が、非有利結果報知となる可能性よりも圧倒的に高く、上記のように演算ポイントテーブルを設定することにより、かかる可能性が低い場合の予測に正解したほど正解時付与ポイントが多くなり、可能性が高い場合の予測に正解したほど正解時付与ポイントが少なくなるようにすることが可能となる。
また、例えば、有利結果報知となる連続演出において、各演出の選択肢の組み合わせが、「ゾンビ」→「ハンマー」→「味方攻撃1回」であった場合、9ゲーム目の減算が行われた時点での正解時付与ポイントは4ポイントとなる。これに対して、有利結果報知となる連続演出において、各演出の選択肢の組み合わせが、「戦車」→「ハンマー」→「味方攻撃1回」であった場合、9ゲーム目の減算が行われた時点での正解時付与ポイントは6ポイントとなる。つまり、選択肢の組み合わせによっては、同じ有利結果報知において同じゲーム数であっても、正解時付与ポイントが異なるようになる。
このように、本実施形態では、連続演出のゲーム数だけでなく、連続演出の各ゲームでの演出内容によって正解時に付与されるポイントを異ならせることで、例えば、予測を行い易い演出が発生していない状況では連続演出の終盤であってもポイントが多くなり、逆に予測を行い易い演出が発生している状況では連続演出の序盤であってもポイントが少なくなったりする。
ステップS4108にていずれかの選択操作済みフラグがセットされている場合、又はステップS4110の処理を実行した後は、ステップS4111〜ステップS4113にて、上記ステップS3018〜ステップS3020と同様に、連続演出の終了用の処理を実行してから連続演出設定処理を終了する。
次に、本実施形態における、操作対応演出の設定処理について、図103のフローチャートを参照しながら説明する。
本実施形態における操作対応演出の設定処理では、上記第1の実施形態におけるステップS3701〜ステップS3706と同様に、ステップS4201〜ステップS4206にて、連続演出におけるカットイン演出用の操作対応演出の設定を行う。そして、ステップS4207にて、いずれかの選択操作済みフラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合には、そのまま操作対応演出の設定処理を終了する。いずれの選択済み操作フラグもセットされてない場合には、ステップS4208にて演算ポイントテーブルを取得し、ステップS4209にて正解時付与ポイントの加減処理を実行してから、操作対応演出の設定処理を終了する。
操作対応演出における演算ポイントテーブルは、図104に示すように、有利結果報知となる連続演出においては、強カットイン演出が選択されると正解時付与ポイントからの減算数が多くなり、弱カットイン演出が選択されると正解時付与ポイントからの減算数が少なくなるように設定されており、より詳しくは、本実施形態では、例えば、1ゲーム目〜3ゲーム目であれば、強カットイン演出では2を減算し、弱カットインでは−2を減算、すなわち2を加算するように設定されている。これに対して、非有利結果報知となる連続演出においては、強カットイン演出が選択されると正解時付与ポイントからの減算数が少なくなり、弱カットイン演出が選択されると正解時付与ポイントからの減算数が多くなるように設定されており、より詳しくは、本実施形態では、例えば、1ゲーム目〜3ゲーム目であれば、強カットイン演出では2を加算し、弱カットイン演出では2を減算するように設定されている。
この他、本実施形態では、カットイン演出用の操作指示演出が発生した場合において、演出スイッチ66を操作したものの、いずれのカットイン演出も発生しない場合も演出の選択肢として設定されている。そして、かかる非発生の選択肢が選択された場合には、連続演出のゲーム数や、有利結果報知となるか非有利結果報知となるかに関わらず、一律で正解時付与ポイントに1が加算されるように設定されている。
また、本実施形態では、カットイン演出として他の選択肢よりも選択率が圧倒的に低い(例えば、強カットイン演出の100分の1)選択肢として、プレミアカットイン演出が設定されている。かかるプレミアカットイン演出の選択肢が選択された場合には、有利結果報知となるか非有利結果報知となるかに関わらず、連続演出のゲーム数に応じた値が正解時付与ポイントに加算されるように設定されている。
ステップS4201にて否定判定した場合、ステップS4210及びステップS4211にて今回の操作指示演出に対応する操作対応演出の設定処理を行う。ステップS4210及びステップS4211の処理は、上記ステップS3707及びステップS3708の処理と同様である。
以上のように、本実施形態では、連続演出において発生する演出に応じて、正解時付与ポイントの加減処理を行い、第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88が操作された際の正解時付与ポイントが、その予測が正解であった場合に付与されるポイントとなるようにしたため、発生した演出から連続演出の結果を予測するとともに、当該発生した演出から予測正解時に付与されるポイントを予測する遊技が追加され、予測遊技の興趣性が向上する。
しかも、予測し易い演出が発生するとポイントが減算され、予測しにくい演出が発生すると予測し易い演出の場合よりも減算ポイントが少なかったりポイントの加算が行われたりする構成としたことから、予測を行い易い演出が発生することが、予測が正解となる可能性を高めるといった観点では好ましいものの、多くのポイントを得たいといった観点では好ましくない。このように、一の演出に対して複数の観点でのメリットやデメリットが明確に設定されることを通じて、遊技演出による演出効果を好適に高めることが可能となる。
<変形例1>
本変形例では、演算ポイントテーブルにおいて、非有利結果報知となる場合の減算値を変更する。図105は、本変形例における演算ポイントテーブルを示している。
上記のように、連続演出では、例えば、敵キャラクタとして「ゾンビ」が選択されたり、使用武器として「マシンガン」が選択されると、当該連続演出が非有利結果報知ではなく有利結果報知となる可能性が高くなる。また、敵キャラクタとして「戦車」が選択されたり、使用武器として「ハンマー」が選択されると、当該連続演出が有利結果報知ではなく非有利結果報知となる可能性が高くなる。そして、これらの演出の選択肢のバランスにより、非有利結果報知と有利結果報知との予測の容易性と困難性とのバランスが調整される。
本変形例では、図105に示すように、非有利結果報知となる連続演出において、有利結果報知として予測され易い選択肢ほど、正解時付与ポイントからの減算数を多くし、非有利結果報知として予測され易い選択肢ほど、正解時付与ポイントからの減算数を少なくする。具体的には、上記第2の実施形態では、非有利結果報知となる連続演出において、「ゾンビ」が選択された場合には正解時付与ポイントから1を減算し、「戦車」が選択された場合には正解時付与ポイントから3を減算していたところを、本変形例では、「ゾンビ」では3を減算し、「戦車」では1を減算するように変更する。また、上記第2の実施形態において、非有利結果報知となる連続演出にて「マシンガン」では1を減算し、「ハンマー」では3を減算していたところを、本変形例では、「マシンガン」では3を減算し、「ハンマー」では1を減算する。バトル演出に関しても同様であり、上記第2の実施形態における減算数と選択肢との関係を、逆の関係となるように変更する。
例えば、非有利結果報知となる連続演出において、「ゾンビ」→「マシンガン」→「味方2回攻撃」がそれぞれ選択された場合において、上記第2の実施形態では正解時付与ポイントからの減算数は合計で3となり、バトル演出時で非有利結果報知である旨の予測を行った場合の正解時付与ポイントは7である。これに対し、本変形例では、上記の選択肢がそれぞれ選択された場合において、正解時付与ポイントからの減算数は合計で9となり、バトル演出時で非有利結果報知である旨の予測を行った場合の正解時付与ポイントは1である。一方、非有利結果報知となる連続演出において、「戦車」→「ハンマー」→「味方0回攻撃」がそれぞれ選択された場合において、上記第2の実施形態では正解時付与ポイントからの減算数は合計で9となり、バトル演出時で非有利結果報知である旨の予測を行った場合の正解時付与ポイントは1である。これに対し、本変形例では、上記の選択肢がそれぞれ選択された場合において、正解時付与ポイントからの減算数は合計で3となり、バトル演出時で非有利結果報知である旨の予測を行った場合の正解時付与ポイントは7である。
つまり、本変形例では、非有利結果報知となることの予測が困難な選択肢の演出が発生した場合において、その予測に正解した場合に多くポイントが付与されるのではなく、非有利結果報知となることの予測が容易な選択肢の演出が発生した場合において、その予測に正解した場合に多くのポイントが付与されるようになる。非有利結果報知となることの予測が容易な選択肢の演出が発生する場合とは、言い換えると、有利結果報知となることへの期待感が極度に低くなる場合である。つまり、有利区間(CZモード)移行抽選を目指す遊技性においては、当該連続演出への注目度が極端に低くなる場合であり、このような場合において、非有利結果報知となることの予測に正解すれば、多くのポイントを付与する構成とすることで、有利区間移行抽選に当選となることへの期待感の低下を、設定値示唆といった別の特典によってうまく補填することが可能となる。
<変形例2>
演算ポイントテーブルの別の変形例を図106に示す。
本変形例における演算ポイントテーブルでは、連続演出における後側の演出ほど、正解時付与ポイントからの減算数が多くなるように設定されている。具体的には、例えば、有利結果報知となる連続演出において、敵キャラクタとして「ゾンビ」が選択された場合には1減算される一方、「忍者」や「戦車」が選択された場合には減算されない。また、使用武器として「マシンガン」が選択された場合には2減算され、「ナイフ」では1減算され、「ハンマー」では減算されない。そして、バトル演出として「味方2回攻撃」が選択された場合には3減算され、「味方1回攻撃」では2減算され、「味方0回攻撃」では1減算されるように、演算ポイントテーブルが設定されている。このようにすることで、連続演出において早い段階で予測を行うほど、正解時付与ポイントが多くなる構成をより際立たせることができる。
なお、図106では、上記変形例1のように、非有利結果報知となる連続演出において、有利結果報知と予測され易い選択肢の演出ほど減算数が多くなる構成において、後側の演出ほど減算数が多くなる構成とした場合の例を示しているが、上記第2の実施形態のように、非有利結果報知となる連続演出において、非有利結果報知と予測され易い選択肢の演出ほど減算数が多くなる構成において、後側の演出ほど減算数が多くなる構成に適用してもよい。
<第3の実施形態>
本実施形態では、連続演出において予測操作が行われた情報を記憶し、その記憶情報に基づいて、連続演出のパラメータを修正する。
図107は、本実施形態における選択対応処理を示すフローチャートである。
ステップS4301では、連続演出中であるか否かを判定し、ステップS4302にて、いずれかの選択操作済みフラグがセットされているか否かを判定する。連続演出中ではない場合や、いずれかの選択操作済みフラグがセットされている場合には、そのまま選択対応処理を終了する。今回の予測操作が、連続演出における最初の予測操作である場合、ステップS4303にて、第1選択スイッチ87の操作が行われたか否かを判定し、第1選択スイッチ87の操作である場合には、ステップS4304にて第1選択操作済みフラグをセットする。その後、本実施形態では、ステップS4305にて、各種カウンタエリア183bに設けられた第1選択カウンタに1を加算する処理を実行する。第1選択カウンタは、第1選択スイッチ87の有効操作(連続演出において予測操作として特定される操作)の回数をCPU181が特定するためのカウンタである。
続くステップS4306では、今回の連続演出が有利結果報知となる連続演出であり、今回特定した予測操作が正解であったか否かを判定する。正解であった場合には、各種カウンタエリア183bに設けられた第1正解カウンタに1を加算する処理を実行する。第1正解カウンタは、有利結果報知となる連続演出において予測操作が行われ、その予測操作が正解であった回数をCPU181が特定するためのカウンタである。
ステップS4303にて第2選択スイッチ88の操作であると判定した場合、ステップS4308にて、第2選択操作済みフラグをセットする。その後、本実施形態では、ステップS4309にて、各種カウンタエリア183bに設けられた第2選択カウンタに1を加算する処理を実行する。第2選択カウンタは、上記第1選択カウンタに対応するものであり、第2選択スイッチ88の有効操作の回数をCPU181が特定するためのカウンタである。
続くステップS4310では、今回の連続演出が非有利結果報知となる連続演出であり、今回特定した予測操作が正解であったか否かを判定する。正解であった場合には、各種カウンタエリア183bに設けられた第2正解カウンタに1を加算する処理を実行する。第2正解カウンタは、上記の第1正解カウンタに対応するものであり、非有利結果報知となる連続演出において予測操作が行われ、その予測操作が正解であった回数をCPU181が特定するためのカウンタである。
ステップS4306若しくはステップS4310にて否定判定した場合、又は、ステップS4307若しくはステップS4311の処理を実行した後は、ステップS4312〜ステップS4318にて、連続演出におけるゲーム数に応じた正解時付与ポイントの設定処理を実行する。かかる処理は、上記のステップS3206〜ステップS3212の処理と同様である。
次に、上記の各選択カウンタや各正解カウンタを用いた、各演出のパラメータの調整用の処理について、図108のフローチャートを参照しながら説明する。本実施形態では、かかる調整用の処理として、表示制御装置81のCPU181にて行われる演出調整処理が設定されている。演出調整処理は、例えば、演出設定処理のその他の処理(ステップS2312)にて実行される。
演出調整処理では、先ず、ステップS4401にて演出調整条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、演出調整条件を、選択スイッチ87,88の操作が予め定められた所定回数(20回、30回、40回、以降10回ずつ)に至ったこととしている。具体的には、ステップS4401では、各選択カウンタの総数(第1選択カウンタと第2選択カウンタの合計)を把握し、その総数が所定回数である場合に、演出調整条件が成立したと判定する。演出調整条件が成立していない場合には、そのまま演出調整処理を終了する。演出調整条件が成立している場合にはステップS4402に進む。
ステップS4402では、第1選択カウンタと第1正解カウンタとから算出される正解率、すなわち、第1選択スイッチ87を操作して有利結果報知となる連続演出であるとの予測を行った場合の正解率と、第2選択カウンタと第2正解カウンタとから算出される正解率、すなわち、第2選択スイッチ88を操作して非有利結果報知となる連続演出であるとの予測を行った場合の正解率と、のいずれかの正解率が第1調整条件としての70%以上となっているか否かを判定する。すなわち、いずれかの結果報知に関し70%以上の正解率であり、各演出の選択肢の選択率が、予測を行い易い(結果を予測し易い)パラメータとなっているか否かを判定する。
ステップS4402にて肯定判定した場合、ステップS4403に進む。ステップS4403では、有利結果報知となる連続演出の各演出のパラメータが、予測を行い易くなっているか否かの判定を行う。ステップS4403にて肯定判定した場合、ステップS4404にて、有利結果報知となる連続演出の各選択肢の選択率のうち、強演出側の選択肢の選択率を低く(例えば5%)、弱演出側の選択肢の選択率を高く(例えば5%)するように調整する処理を行う。なお、強演出側の選択肢とは、勝利期待度が比較的高い選択肢であり、例えば敵キャラクタ選択演出においては「ゾンビ」が相当し、使用武器選択演出においては「マシンガン」が相当し、バトル演出においては「味方2回攻撃」が相当する。また、弱演出側の選択肢としては、勝利期待度が比較的低い選択肢であり、例えば敵キャラクタ選択演出においては「戦車」が相当し、使用武器選択演出においては「ハンマー」が相当し、バトル演出においては「味方0回攻撃」が相当する。
ステップS4404の処理を実行した後は、ステップS4405に進み、非有利結果報知となる連続演出の各演出のパラメータが予測を行い易くなっているか否かの判定を行う。ステップS4405にて肯定判定した場合、ステップS4406にて、非有利結果報知となる連続演出の各選択肢の選択率のうち、強演出側の選択肢の選択率を高く(例えば5%)、弱演出側の選択肢の選択率を低く(例えば5%)するように調整する処理を行う。
ステップS4403にて否定判定した場合は、ステップS4407にて、非有利結果報知となる連続演出の各選択肢の選択率のうち、強演出側の選択肢の選択率を高く(例えば5%)、弱演出側の選択肢の選択率を低く(例えば5%)するように調整する処理を行う。
ステップS4407の処理は、ステップS4406の処理と同様である。
ステップS4406又はステップS4407の処理を実行した後と、ステップS4405にて否定判定した後とは、ステップS4408に進む。ステップS4408では、第1選択スイッチ87を操作して有利結果報知となる連続演出であるとの予測を行った場合の正解率と、第2選択スイッチ88を操作して有利結果報知となる連続演出であるとの予測を行った場合の正解率と、のいずれかの正解率が第2調整条件としての30%以下となっているか否かを判定する。すなわち、いずれかの結果報知に関し30%以下の正解率であり、各演出の選択肢の選択率が、予測を行いにくい(結果を予測しにくい)パラメータとなっているか否かを判定する。ステップS4408にて否定判定した場合、そのまま演出調整処理を終了する。
ステップS4402にて否定判定した場合、ステップS4409に進む。ステップS4409では、上記ステップS4408と同様に、各演出の選択肢の選択率が予測を行いにくい(結果を予測しにくい)パラメータとなっているか否かを判定する。
ステップS4408又はステップS4409にて肯定判定した場合、ステップS4410に進む。ステップS4410では、有利結果報知となる連続演出の各演出のパラメータが、予測を行いにくくなっているか否かの判定を行う。ステップS4410にて肯定判定した場合、ステップS4411にて、有利結果報知となる連続演出の各選択肢の選択率のうち、強演出側の選択肢の選択率を高く(例えば5%)、弱演出側の選択肢の選択率を低く(例えば5%)するように調整する処理を行う。
ステップS4411の処理を実行した後は、ステップS4412に進み、非有利結果報知となる連続演出の各演出のパラメータが、予測を行いにくくなっているか否かの判定を行う。ステップS4412にて肯定判定した場合、ステップS4413にて、非有利結果報知となる連続演出の各選択肢の選択率のうち、強演出側の選択肢の選択率を低く(例えば5%)、弱演出側の選択肢の選択率を高く(例えば5%)するように調整する処理を行う。
ステップS4410にて否定判定した場合は、ステップS4414にて、非有利結果報知となる連続演出の各選択肢の選択率のうち、強演出側の選択肢の選択率を低く(例えば5%)、弱演出側の選択肢の選択率を高く(例えば5%)するように調整する処理を行う。
ステップS4414の処理は、ステップS4413の処理と同様である。
ステップS4413若しくはステップS4414の処理を実行した後、又はステップS4409若しくはステップS4412にて否定判定した後は、そのまま演出調整処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、連続演出において行われた予測操作の情報を、各選択カウンタや各正解カウンタとして記憶し、その記憶情報に基づいて、連続演出の各選択肢の選択率といったパラメータを修正する。つまり、遊技者が行った予測操作の情報が、連続演出にフィードバックされて、連続演出の再調整が行われる。このようにすることで、連続演出の結果報知を予測させる遊技性において、あまりにも予測が容易であったり、予測が困難であったりする、といった不都合の発生を、遊技者の操作によって回避することができる。よって、予測遊技を好適に行わせることができる。
特に、予測遊技といった、連続演出の各選択肢の演出内容がいずれの結果報知に結び付き易いかを理解させていなければ成立しにくい遊技性においては、遊技の序盤においては予測が容易であることが好ましいと考えられる。一方で、予測遊技が繰り返されて、遊技の理解度が向上していくにつれ、予測は容易なものとなっていく可能性が高く、いつまでも予測が容易なものであると、予測遊技への参加率が低下してしまう可能性もある。しかも、その理解度の変化は、遊技者の熟練度や癖によっても変化するものであり、一律に、序盤は容易なパラメータで、終盤になるにつれて困難なパラメータとする、といった構成では、遊技者によっては設計通りの演出効果が期待できない可能性も生じ得る。
その点、上記構成のように、遊技者の予測操作を、各パラメータにフィードバックする構成としたため、遊技者の熟練度や癖に応じて演出を調整することができ、演出効果をより好適に期待することが可能となる。
<演出調整が行われる様子と、そのパラメータについて>
図109〜図112は、演出調整が行われる場合の各選択肢のパラメータを示している。
この例では、遊技開始に際して、図109に示すように、各選択肢のパラメータとして、有利結果報知の場合における弱演出に対する強演出の割合が40倍の選択率となるようにし、非有利結果報知の場合における弱演出に対する強演出の割合が1.6分の1の選択率となるように設定した場合を示している。この場合、予測操作の総数が20回に達するまでの有利結果報知時の予測正解率は約80%であり、非有利結果報知時の予測正解率は約13%であり、有利結果報知時に関しては予測難易度が低いパラメータであるのに対して、非有利結果報知時に関しては予測難易度が高いパラメータであることが推定される。
図110では、上記の演出調整処理が行われた結果、各選択肢の選択率のパラメータの調整が行われ、予測操作の総数が40回に達した時点での各選択肢のパラメータを示している。この場合、予測操作の総数が40回に達するまでの有利結果報知時の予測正解率は約83%であり、非有利結果報知時の予測正解率は約29%であり、未だ、有利結果報知時に関しては予測難易度が低いパラメータであるのに対して、非有利結果報知時に関しては予測難易度が高いパラメータであることが推定される。
図111では、上記の演出調整処理が行われた結果、各選択肢の選択率のパラメータの調整が行われ、予測操作の総数が60回に達した時点での各選択肢のパラメータを示している。この場合、予測操作の総数が60回に達するまでの有利結果報知時の予測正解率は約75%であり、非有利結果報知時の予測正解率は約30%であり、未だ、有利結果報知時に関しては予測難易度が低いパラメータであるのに対して、非有利結果報知時に関しては予測難易度が高いパラメータであることが推定されるものの、上記の20回、40回の場合と比較して、徐々にではあるが、予測正解率が高すぎたり低すぎたりする状態が解消されていることがわかる。
図112では、上記の演出調整処理が行われた結果、各選択肢の選択率のパラメータの調整が行われ、予測操作の総数が80回に達した時点での各選択肢のパラメータを示している。この場合、予測操作の総数が80回に達するまでの有利結果報知時の予測正解率は約64%であり、非有利結果報知時の予測正解率は約44%であり、各利結果報知時の予測難易度が丁度よいパラメータとなったことがわかる。
図113は、上記の各予測正解率と、予測操作の面白みを示す指標との関係を、示している。
本実施形態では、予測操作の面白みを示す指標として、有利結果報知時において予測操作が行われた場合の連続演出中のゲーム数の平均値と、非有利結果報知時において予測操作が行われた場合のゲーム数の平均値と、の差(絶対値)を、用いて表している。各結果報知時において予測操作が行われたゲーム数の平均値は、その値が小さいほど、早期に予測操作が行われたことを示し、大きいほど、なかなか予測操作が行われなかったことを示している。そうすると、これら各結果報知における予測操作の平均ゲーム数の差が大きいほど、いずれか一方の結果報知については予測が容易であり、他方の結果報知については予測が困難であったことが把握され、その差が小さいほど、予測難易度に差がないことが把握される。つまり、その差が小さいほど、いずれの結果報知かを予測するうえで遊技者を大いに悩ませ、その予測遊技を十分に楽しませることが可能なパラメータであるといえる。
その点、上記予測操作の総数が20回の時点でのパラメータでは、予測操作の平均ゲーム数の差は約6.2ゲームであり、その差が大きいこと、すなわち、予測遊技の興趣性が低いことがわかる。これに対して、40回の時点でのパラメータでは、予測操作の平均ゲーム数の差は約4.2ゲームであり、20回の時点での差よりも小さくなり、予測遊技の興趣性が高まったことがわかる。60回の時点でのパラメータでは、予測操作の平均ゲーム数の差は約1.8ゲームであり、40回の時点での差よりも更に小さくなり、予測遊技の興趣性が更に高まったことがわかる。そして、80回の時点でのパラメータでは、予測操作の平均ゲーム数の差は約0.9ゲームであり、予測遊技の興趣性が更に高められている。
ここで、70回までのパラメータでは、予測操作の平均ゲーム数の差が徐々に小さくなっているのに対して、70回から80回にかけてはその差が大きくなっている。つまり、上記のようにパラメータを調整・改善することにより、平均ゲーム数の差が小さくなって予測遊技の興趣性が高められる。そして、調整・改善が繰り返されることにより、その興趣性は一定以上のものとなる。上記の70回の時点で調整されたパラメータは、図112に示すものであり、有利結果報知となる場合の強演出の選択率は、弱演出の約1.8倍(1.5倍以上、2倍以下)である。これに対して、非有利結果報知となる場合の弱演出の選択率は、強演出の約1.6倍(1.5倍以上、2倍以下)である。また、有利結果報知となる場合の強演出の選択率は、非有利結果報知となる場合の強演出の選択率の約2.4倍(2倍以上、2.5倍以下)である。つまり、各選択肢の選択率をこれらの値に設定することにより、興趣性が高められた予測遊技が実現されるといえる。
<その他の実施形態>
なお、上述した各実施形態や各変形例の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施形態や各変形例に対して適用してもよい。また、上記各実施形態や各変形例に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施形態や変形例の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施形態においては、有利区間移行抽選が行われることに基づくCZモードの当選の有無を予測させる遊技性を説明したが、各ゲームの遊技結果に基づいて、又は別の判定契機に基づいて各ゲームの遊技結果とは異なる特典が付与される判定の結果を予測させる構成であればよく、例えば、ATモード移行抽選における当否を予測させる構成としてもよいし、VBモード移行抽選や特化ゾーン移行抽選における当否を予測させる構成としてもよいし、上乗せ抽選の当否を予測させる構成としてもよい。
(2)CZモード移行抽選の当否を予測させる構成としたが、当選結果が複数種類存在するような抽選においては、その当選結果の種類を予測させる構成としてもよい。例えば、上乗せ当選時の上乗せゲーム数を予測させる構成としてもよいし、ATモード移行抽選に当選した場合の特化ゾーンへの移行の有無を予測させる構成としてもよい。
(3)CZモード移行抽選の当否を予測させる構成とし、当選(有利結果報知となる連続演出)との予測であれば第1選択スイッチ87を操作させ、非当選(非有利結果報知となる連続演出)との予測であれば第2選択スイッチ88を操作させる構成としたが、少なくとも非当選との予測が可能であればよく、第1選択スイッチ87を備えていない構成としてもよい。
(4)第1選択スイッチ87と第2選択スイッチ88とを設け、予測内容によって操作するスイッチを異ならせたが、兼用のスイッチによりいずれの予測操作も行えるようにしてもよい。例えば、補助表示部65等において、有利結果報知となる予測を行うための選択アイコンと非有利結果報知となる予測を行うための選択アイコンとを表示し、それぞれ交互に強調表示し、その強調表示されているタイミングで所定の操作手段が操作された場合に、その強調表示されている側の結果報知の予測が行われたものとして、後の処理(正解時付与ポイントの設定等)を行う構成としてもよい。
(5)第1選択スイッチ87と第2選択スイッチ88とを、予測遊技専用の操作手段としたが、他の遊技に用いられる操作手段としてもよく、これら第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88が他の遊技に用いられるようにしてもよい。他の遊技に用いられる操作手段として、演出スイッチ66や、各ストップスイッチ42〜44であってもよい。ストップスイッチ42〜44を用いる場合、左右に離間したスイッチ同士であると好ましく、例えば、第1選択スイッチ87の代わりを左ストップスイッチ42とし、第2選択スイッチ88の代わりを右ストップスイッチ44としてもよい。
(6)連続演出の継続ゲーム数や演出内容、各演出における選択肢の種類や選択肢の数は上記のものに限定されない。例えば、敵キャラクタや使用武器の選択肢として、上記の3種類よりも多い選択肢が設定されていてもよいし、それよりも少ない選択肢(2種類)であってもよい。
(7)連続演出において、1ゲーム目〜3ゲーム目(3)と、4ゲーム目〜6ゲーム目(2)と、7ゲーム目〜9ゲーム目(1)と、10ゲーム目(0)とで、正解時付与ポイントを異ならせたり、正解時付与ポイントの減算数を異ならせたが、その境のゲームは上記のものに限定されない。例えば、1ゲーム目〜2ゲーム目と、3ゲーム目〜5ゲーム目と、6ゲーム目〜8ゲーム目と、9ゲーム目〜10ゲーム目とで、正解時付与ポイントを異ならせたり、正解時付与ポイントの減算数を異ならせてもよい。特に、各演出における選択肢が決定される(報知される)前のタイミングや前のゲームと、各演出における選択肢が決定される(報知される)後のタイミングや後のゲームとで、予測正解時に付与されるポイントが異なる構成であると好ましい。
(8)連続演出における結果報知として、有利結果報知と非有利結果報知とがある例を説明したが、これら有利結果報知と非有利結果報知との他にも結果報知が含まれる連続演出であってもよい。例えば、ATモード移行抽選が行われるCZモード中に連続演出が発生した場合、有利結果報知としてのATモード移行当選の報知が行われるものと、非有利結果報知としてのATモード移行非当選の報知が行われるものと、継続結果報知としてのCZモード継続報知が行われるものと、非継続結果報知としてのCZモード終了報知が行われるものと、がある連続演出に対して、上記各発明を適用してもよい。
(9)連続演出における結果報知を予測する遊技において、予測に正解したら特典として正解時付与ポイントが付与されて、そのポイントの累積値によって設定値の示唆演出(ボーナス終了時の特別演出)が発生し得るようになる構成を説明したが、予測正解の特典として正解時付与ポイントの付与や累積を行うことなく、その都度、設定値の示唆演出を発生させる構成としてもよい。この場合、早期の予測操作を行ったうえで、その予測が正解であった場合等、上記の正解時付与ポイントが多く設定される場面ほど、設定値の示唆演出が発生し易い構成とするとよい。
(10)予測が正解であった場合に、予測正解である旨を報知しをそれを祝福する祝福演出を行う構成としてもよく、予測が不正解であった場合に、予測不正解である旨を報知しその残念感を煽る残念演出を行う構成としてもよく、その両方の演出を行う構成としてもよい。これらの祝福演出や残念演出は、連続演出の結果報知後に行う構成とするとよい。但し、非有利結果報知との予測が正解であった場合に、連続演出を終了させる構成においては、その終了に際して上記の祝福演出を行う構成としてもよい。
また、予測に正解した結果報知の種類に応じて上記の祝福演出の有無や種類、演出内容を異ならせてもよく、有利結果報知との予測に正解した場合には祝福報知を行う一方、非有利結果報知との予測に正解した場合には祝福報知を行わない構成としてもよい。
更に、祝福報知を行うとともに、正解時付与ポイントを付与する構成としてもよいし、祝福報知だけを行う構成としてもよい。
(11)正解時付与ポイントを、連続演出の終了ゲームで付与する構成としたが、予測操作時に付与する構成としてもよいし、連続演出の終了ゲームよりも後のゲームで付与する構成としてもよい。
(12)CZモード移行当選と第1BBや第2BBのボーナスとの同時当選が発生し得る構成としてもよい。具体的には、第1BBとの重複役である強チェリー重複1や、第2BBとの重複役である強チェリー重複2、第1BBや第2BBの単独役を契機としても、CZモード移行抽選を行う構成としてもよく、この場合であっても連続演出が発生し得る構成としてもよい。この場合、ボーナス当選の前兆ゲーム数が少ない(10ゲーム未満)場合には連続演出を発生させず、前兆ゲーム数が多い(10ゲーム以上)場合には連続演出を発生させて、上記の予測遊技を行わせる構成としてもよい。
(13)ボーナスとの重複当選の可能性がある連続演出を予測させる構成において、リーチ目が出現する等、連続演出における結果報知とは別の結果報知が行われた(発生した)場合には、連続演出を中止する構成としてもよい。この場合、その中止までに予測操作が行われていれば、その予測操作に基づく正解時付与ポイントを有効なものとして付与する一方、中止までに予測操作が行われていなければ、正解時付与ポイントを付与しない構成としてもよいし、予測操作の有無に関わらず一律でポイントを付与しない構成としたり、一律でポイントを付与する構成としてもよい。
(14)正解時付与ポイントの累積値に応じて設定値示唆の発生率が高くなる構成としたが、例えば、レア画像が表示され易くなったり、そのレア画像を携帯端末等にて取得可能とする読み取り用の画像が表示され易くなったり、ATモード高確率状態かどうかなどの滞在している遊技状態がわかり易くなったりする(遊技状態別の状態演出が発生し易くなる等)構成としてもよい。
(15)連続演出において第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88のいずれもが操作されなかった場合、次回以降の操作時において、持ち越しカウンタに応じたポイントが正解時付与ポイントに加算される構成としたが、次回以降の操作時において、操作されなかった回の正解時付与ポイントがそのまま加算される構成としてもよい。
(16)連続演出において第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88のいずれもが操作されなかった場合、次回以降の操作時において、操作ゲーム数に応じたポイントが正解時付与ポイントに加算される構成としたが、次回以降の操作時の操作ゲーム数によって、操作されなかった回でその操作ゲーム数にて操作されたものとして正解時付与ポイントが加算される構成としてもよい。
(17)規定回数(3回)の連続演出において第1選択スイッチ87や第2選択スイッチ88のいずれもが操作されなかった場合、持ち越しカウンタを0として、正解時付与ポイントへの加算を一旦リセットする構成としたが、規定回数に亘って予測操作を行わなければ、以降は、終了条件が成立するまで、予測操作の有無に関わらず、持ち越しカウンタが0のままとなる構成としてもよい。終了条件とは、電源OFFであってもよいし、所定ゲーム数の消化であっても良いし、ボーナス当選、ボーナス終了、CZモード移行当選等であってもよい。また、ゲームが行われていない待機期間、遊技停止期間(例えばデモ画面が行われている期間)が所定期間以上となった場合に、終了条件が成立する構成としてもよい。
(18)連続演出において予測操作が行われなかった連続回数が規定回数(3回)に達する前に、CZモード移行当選となった場合等、所定のリセット条件が成立した場合に、持ち越しカウンタを0とする構成としてもよい。他のリセット条件としては、電源OFFであってもよいし、所定ゲーム数の消化であっても良いし、ボーナス当選、ボーナス終了であってもよい。また、ゲームが行われていない待機期間、遊技停止期間(例えばデモ画面が行われている期間)が所定期間以上となった場合に、リセット条件が成立する構成としてもよい。
(19)連続演出を補助表示部65にて発生させる構成としたが、別の表示装置を設ける等して、他の報知手段にて行う構成としてもよい。この場合、連続演出において敵キャラクタ選択演出と、バトル演出とが別々の表示部(報知手段)にて行われるといった構成も許容される。
(20)連続演出において、一旦、予測操作が行われた後は、移行契機役に再度当選するといった例外事象が生じた場合を除き、再度の予測操作が行われても、対応する処理を行わない構成としたが、再度の予測操作が行われたこと自体は特定し、その操作情報を記憶する構成としてもよい。このようにすることで、何らかの演出に基づいて、心変わりをし、思わず操作したといった、遊技者の操作を遊技機側で特定することが可能であり、その特定した情報により、各選択肢の選択率等の演出調整を行ったりするフィードバックが可能となる。
(21)連続演出において、一旦、予測操作が行われた後は、移行契機役に再度当選するといった例外事象が生じた場合を除き、再度の予測操作が行われても、対応する処理を行わない構成としたが、再度の予測操作が可能な構成としてもよい。この場合、再度の予測操作に基づく正解時付与ポイントは、正規なポイントと同じポイントであってもよいし、正規なポイントよりも少ないポイントとしてもよい。
(22)連続演出における各選択肢やカットイン演出に応じて正解時付与ポイントから減算等する構成において、予測難易度が高い選択肢の演出やカットイン演出が発生した場合には、正解時付与ポイントからの減算数を多くする構成としてもよい。
(23)有利結果報知となる連続演出において、結果報知を経てからCZモードへの移行が生じる構成としたが、有利結果報知となる連続演出の全部又は一部で、当該連続演出中にCZモード(有利区間)への移行が生じ得る構成としてもよい。この場合、CZモードへの移行が生じた時点で予測操作が行われていなければ、以降の予測操作が有利結果報知前であっても正解時付与ポイントが付与されない構成としてもよいし、例えば、区間表示器としての第8表示用セグメントN8の表示が開始された時点で予測操作が行われていなければ、以降の予測操作が有利結果報知前であっても正解時付与ポイントが付与されない構成としてもよい。
(24)連続演出における予測操作が行われ、その予測操作が正解であった場合に、当該連続演出が非有利結果報知となる連続演出であった場合には、当該連続演出を終了可能とする構成において、当該連続演出が有利結果報知となる連続演出であった場合にも、当該連続演出を終了可能とする構成としてもよい。この場合、CZモード当選報知自体は、当該連続演出の終了に際して行ってもよく、CZモードへの移行が、連続演出が継続していたならば最終ゲームとなるゲームよりも後に生じる構成であればよい。
(25)連続演出中に再度の移行契機役に当選した場合、遊技者にとって有利となるように、正解時付与ポイントが多くなる構成としたが、連続演出における各選択肢の選択率が、再度の移行契機役に当選するよりも前の状態と異なることにより、連続演出の予測難易度が異なる(容易となる)構成としてもよい。
(26)連続演出中に再度の移行契機役に当選した場合、正解時付与ポイントが多くなる構成としたが、再度の移行契機役当選に基づいて連続演出が行われる期間が長くなることで、予測可能期間が長くなる構成としてもよい。この場合、当選した移行契機役の種類や、実行中の連続演出の契機となった移行契機役の種類に応じて、延長される期間の長さが異なる構成としてもよい。
(27)連続演出中に再度の移行契機役に当選した場合、正解時付与ポイントが多くなる構成としたが、再度の移行契機役当選に基づいて正解時付与ポイントが加算される構成としてもよい。この場合、当選した移行契機役の種類や、実行中の連続演出の契機となった移行契機役の種類に応じて、加算される正解時付与ポイント数が異なる構成としてもよい。
(28)連続演出において、正解時付与ポイントの初期ポイントを10ポイントとしたが、連続演出の契機となった移行契機役の種類によって初期ポイントが異なる構成としてもよい。例えば、有利結果報知となることの予測が容易な強チェリーでは初期ポイントが少なく、有利結果報知となることの予測が困難な弱チェリーでは初期ポイントが多くなる構成としてもよい。この場合、強チェリー当選に基づく連続演出では、非有利結果報知となることの予測は困難であり、弱チェリー当選に基づく連続演出では、非有利結果報知となることの予測は容易であることから、予測操作の種類(いずれの結果報知となるかの予測)に応じて、それぞれの初期ポイントから減算をおこなった正解時付与ポイントを設定するとよい。
(29)移行契機役の種類に応じて、連続演出の発生の有無が異なる構成としてもよいし、移行契機役の種類に応じて、発生した連続演出において予測操作(予測遊技)が可能となるか否かが異なる構成としてもよいし、発生した連続演出において予測操作(予測遊技)が可能となるか否かが別の抽選等により決定される構成としてもよい。
(30)有利結果報知となるか非有利結果報知となるかを予測させる構成としたが、例えば、有利結果報知となる連続演出において、有利結果報知と有利結果報知とのいずれかを選択させる、といったようにプレミア演出が設定されていてもよい。
(31)予測操作が行われた回数の情報や予測正解数等を記憶し、その情報が所定の外部装置へ出力される構成としてもよい。所定の外部装置としては、例えば、遊技ホールのホールコンピュータ等であり、このようにすることで、予測操作が行われた回数の情報や予測正解数等をホールコンピュータで管理することができ、その情報を遊技機の開発等に役立てることができる。
(32)連続演出の各選択肢の調整を、演出調整条件として予測操作の回数が規定数に達したことに基づいて行う構成としたが、演出調整条件は上記のものに限定されない。例えば、連続演出の発生回数が所定数となった場合に、演出調整条件が成立する構成としてもよい。また、有利結果報知時の予測正解率(数)と、非有利結果報知時の予測正解率(数)との差が、所定数となった場合に演出調整条件が成立する構成としてもよい。また、遊技時間やゲーム数が所定以上となった場合に、演出調整条件が成立する構成としてもよい。更に、ゲームが行われていない待機期間、遊技停止期間(例えばデモ画面が行われている期間)が所定期間以上となった場合に、演出調整条件が成立する構成としてもよい。
(33)演出調整処理にて、調整を行うか否かの第1調整条件(いずれかの結果報知に関し70%以上の正解率)と第2調整条件(いずれかの結果報知に関し30%以下の正解率)とは一例であり、上記のものに限定されない。例えば、調整回数によって、第1調整条件や第2調整条件が異なる構成としてもよいし、成立した演出調整条件に応じて、第1調整条件や第2調整条件も異なる構成としてもよい。
(34)演出調整処理において、第1調整条件や第2調整条件が成立した場合に選択率を高くしたり低くしたりする場合の数値は上記のもの(5%)に限定されない。例えば、第1調整条件と第2調整条件とで異なる構成としてもよいし、第1調整条件や第2調整条件との差によって異なる構成としてもよい。
(35)演出調整処理において、第1調整条件や第2調整条件が成立した場合に選択率を高くしたり低くしたりする場合、各選択肢の選択率の差が大きいパラメータからスタートすることを前提とし、その選択率の差が小さくなるように徐々に調整する構成を説明したが、選択率の差が大きくなるように調整する構成としてもよく、選択率の差がない又は小さいパラメータからスタートする構成としてもよい。
(36)各設定値によって出玉率が変化する構成とし、設定1が最も出玉率が低く、設定6が最も出玉率が高くなる構成としたが、設定値によって出玉(遊技媒体)の増減率や増減態様が変化する構成であればよい。例えば、設定1と設定2との出玉率が同じであるなど、一部の設定値の出玉率が同じであって、他の設定値の出玉率が異なる構成としてもよい。また、設定1,3,5は出玉の増減率が高く、設定2,4,6は出玉の増減率が低い構成としてもよい。また、設定1,5は短時間で出玉が所定量増加し長時間で出玉が所定量減少し、設定2,3,4は所定量の増加に設定1,5よりも長時間要するとともに所定量の減少に設定1,5よりも短時間で済み、設定6は出玉の増減がほとんど発生しない構成としてもよい。これらの場合、各設定値の出玉率は同じであってもよい。
(37)リール及びそれに対応するストップスイッチを3つ並列して備えるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリール及びそれに対応するストップスイッチを5つ並列して備えたスロットマシンであってもよい。リールの停止操作における誤操作を抑制するという観点からすると、リール及びそれに対応するストップスイッチは少なくとも2つあればよい。また、ベット数が3である状況で有効ラインが1ラインに設定されるスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば、有効ラインは5ラインであってもよい。
(38)スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機(所謂、球使用回胴式遊技機)としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
例えば、パチンコ機や球使用回胴式遊技機において、出玉率等に変化を与える設定値を複数段階有する構成とし、これらの設定値の示唆や教示演出として、上記各発明を適用してもよい。この場合、大当たり確率が高低となる高確率状態と低確率状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高確率状態として適用してもよく、所定の入球部への入球率が高低となる高入球状態と低入球状態とを有するパチンコ機においては、上記スロットマシン10における有利区間を高入球状態として、上記各発明を適用してもよい。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される特徴的な構成について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下の各特徴群に示す発明は、「遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機では、所定の抽選条件が成立したことに基づいて内部抽選が行われ、当該内部抽選の結果に応じて遊技者に特典が付与される構成が知られている。スロットマシンについて具体的には、遊技媒体としてのメダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されると、内部抽選が実施されるとともに、リールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップスイッチが操作された場合には、リールの回転が停止する。そして、リールの停止結果が内部抽選の結果に対応したものである場合には、結果に応じた特典が付与される(例えば特開2008−295707号公報参照)。」という背景技術について、「ここで、上記例示等した遊技機においては遊技の興趣向上を図る必要があり、この点について、未だ改良の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
<特徴A群>
特徴A1.所定の始動操作(スタートレバー41の操作)に基づき一の遊技が開始され、所定の終了操作(ストップスイッチ42〜44の操作)に基づき当該一の遊技の結果に応じた特典が付与される遊技機であって、
前記遊技の結果に基づき又は当該遊技の結果とは異なる予め定められた判定契機に基づき、遊技者に第1特定特典(有利区間への移行)を付与するか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置101による有利区間移行抽選を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応する第1結果(有利区間移行当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与することが可能である一方、前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応しない第2結果(有利区間移行非当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与しないようにする第1特定特典付与手段(主制御装置101による有利区間への移行を生じさせるための処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定が行われたことに基づき、所定演出(連続演出における、例えば敵キャラクタ選択演出)を実行した後、当該付与判定の結果が前記第1結果であることに対応する第1結果演出(有利結果報知)と、当該付与判定の結果が前記第2結果であることに対応する第2結果演出(非有利結果報知)と、を含む複数の結果演出のうちからいずれかの結果演出を行う特定演出(連続演出)が、所定の演出手段(補助表示部65)にて行われるようにする特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記特定演出実行手段により前記第2結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第2結果演出が行われるよりも前のタイミングで、予め定められた第1特定操作(第2選択スイッチ88の操作)が行われた場合、遊技者に前記第1特定特典とは異なる第2特定特典(例えば、設定値示唆)が付与されるようにする一方、前記特定演出実行手段により前記第2結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第2結果演出が行われるよりも前のタイミングで、前記第1特定操作とは異なる第2特定操作(第1選択スイッチ87の操作)が行われた場合、遊技者に前記第2特定特典が付与されないようにする第2特定特典付与手段(表示制御装置81によるポイント対応処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技者が所定の始動操作を行って遊技を開始し、所定の終了操作を行うことでその遊技が終了するとともにその遊技における特典が付与される遊技機において、その遊技の結果やそれとは異なる判定契機に基づいて、第1特定特典が付与されるか否かの付与判定が行われる場合があるため、単に、各遊技でその遊技に応じた特典を受けるといった従来の遊技性に第1特定特典を得るといった遊技が追加され、遊技の重厚化が図られている。この場合、第1特定特典を得ることが可能か否かは、所定の報知手段による特定演出により報知される。すなわち、特定演出は、所定演出後に、第1特定特典を得ることが可能となる(第1結果に対応する)第1結果演出と、第1特定特典を得ることができない(第2結果に対応する)第2結果演出とを含む複数の結果演出のうちのいずれかの結果演出が発生して、その付与判定の結果が報知されるため、特定演出が、第1結果演出となれば第1特定特典を得ることが可能であることを、遊技者は明確に把握できる。
ここで、このような遊技性においては、特定演出にて第1結果演出となることへの期待感が高められる一方で、仮に第2結果演出となることが事前に察知されてしまうと、特定演出への関心が急激に薄れ、遊技演出による演出効果をうまく享受できなくなる可能性がある。
そこで、上記構成では、第2結果演出となる特定演出において、当該第2結果演出が行われるよりも前に、遊技者により第1特定操作が行われた場合には、第2特定特典が付与される一方で、第1特定操作とは異なる第2特定操作が行われた場合には、第2特定特典が付与されないようにしたため、第2特定特典を得るといった遊技においては、第2結果演出が発生するよりも前にそれを察知したうえで、第1特定操作を行う必要が生じることになる。よって、第2特定特典を得る遊技においては、特定演出において第2結果演出が行われることを事前に察知乃至予測することが重要視されるようになる。
このように、第1特定特典を得る遊技においては、第2結果演出となることを早期に察知乃至予測してしまうことが好ましくない一方で、第2特定特典を得る遊技においては、第2結果演出となることを早期に察知乃至予測することが好ましいようになり、第1特定特典を得られない第2結果となる付与判定の特定演出ですら、遊技者の注目度を好適に高めることが可能となる。
しかも、単に第2結果演出となれば第2特定特典が付与されるのではなく、遊技者の操作が介在するようにしたため、自らの操作で第2特定特典を勝ち取ったように感じさせることもでき、当該第2結果演出となることの察知や予測する遊技の興趣性を好適に向上させることができる。
特徴A2.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第1結果演出が行われるよりも前のタイミングで前記第1特定操作が行われた場合、遊技者に前記第2特定特典が付与されないようにする一方、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第1結果演出が行われるよりも前のタイミングで前記第2特定操作が行われた場合、遊技者に前記第2特定特典が付与されるようにすることが可能であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2結果演出となる特定演出が行われている状況では、第1特定操作を行うと第2特定特典が付与される一方で、第2特定操作を行うと第2特定特典が付与されないような特徴A1の構成において、第1結果演出となる特定演出が行われている状況では、第2特定操作を行うと第2特定特典が付与される一方で、第1特定操作を行うと第2特定特典が付与されないようになる。つまり、第1結果演出や第2結果演出が行われるよりも前にタイミングにおいて、第1結果演出となることを予測している場合には第2特定操作を行うべきであり、第2結果演出となることを予測している場合には第1特定操作を行うべきであり、所定演出を経て結果演出が行われる一連の特定演出において、その結果演出を予測するといった遊技を実現することが可能となる。このようにすることで、単に、遊技の結果に応じて特典を得たり、付与判定の結果により第1特定特典を得るといった、遊技機任せの遊技性とは全く異なる、遊技者が自らの予測によって第2特定特典を得るといった斬新な遊技性が実現される。
特徴A3.前記所定演出として、前記第1結果演出となる前記特定演出である第1特定演出において実行され得る第1所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1所定演出及び前記第2所定演出は、前記第2結果演出となる前記特定演出である第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1所定演出よりも前記第2所定演出のほうが実行され易い構成であることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定演出が第1所定演出となるか第2所定演出となるかによって、その後、第1結果演出となる特定演出であるか、それとも第2結果演出となる特定演出であるか、の予測を行うことができ、第1所定演出であれば第1結果演出となり易く、第2所定演出であれば第2結果演出となり易い。そのため、第1特定特典を得たい遊技者としては、第1所定演出となることに期待する一方、第2所定演出となるとその特定演出への関心が低下し得る。その点、上記のように、第2特定特典を得たい遊技者としては、第2結果演出となることを察知乃至予測したいのであるから、第2所定演出となることに基づく注目度の低下が回避されるし、逆に第2所定演出となることへ期待感を寄せさせることが可能となる。
特徴A4.前記特定演出における実行タイミングが異なる前記所定演出として、先所定演出(例えば、敵キャラクタ選択演出)とそれよりも後のタイミングで実行される後所定演出(例えば、使用武器選択演出)とが設定されており、
前記先所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1先所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1先所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2先所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1先所定演出及び前記第2先所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1先所定演出よりも前記第2先所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記後所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1後所定演出(例えば、使用武器としてのマシンガン)と、当該第1後所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2後所定演出(例えば、使用武器としてのハンマー)と、が設定されており、
前記第1後所定演出及び前記第2後所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1後所定演出よりも前記第2後所定演出のほうが実行され易い構成であることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
上記構成によれば、実行タイミングが異なる先所定演出と後所定演出とが設定されており、第1結果演出となる特定演出で実行され易い第1先所定演出と第1後所定演出とが設定されているとともに、第2結果演出となる特定演出で実行され易い第2先所定演出と第2後所定演出とが設定されている。このようにすることで、特徴A3にて示した所定演出により結果演出を予測可能とする機会を、先所定演出と後所定演出との少なくとも2回は生じさせることが可能となるし、例えば、後所定演出においては、それよりも前に実行されている先所定演出との関係性を加味したうえで、結果演出を予測することも可能となり、予測する遊技がより重厚化され、興趣性が高められる。
特徴A5.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出において、前記第1特定操作又は前記第2特定操作が行われたタイミングが早いほど、遊技者にとって有利となり得る前記第2特定特典を付与可能となる、又は前記第2特定特典を付与し易くなる構成であることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定操作や第2特定操作の実行タイミングによって、付与される第2特定特典の有利度や第2特定特典の付与され易さが異なり、実行タイミングが早いほど有利であったり付与され易くなる。つまり、より早期に第2結果演出となることを予測したり察知したりできれば、有利なものとなる。このようにすることで、予測遊技の楽しみが増し、それを通じて、第2結果演出となる特定演出への注目度を劇的に高めることが可能となる。
特徴A6.前記第1特定操作及び前記第2特定操作のいずれかが行われたことを特定可能な操作特定手段(表示制御装置81による操作対応処理を実行する機能)を備え、
前記第2特定特典付与手段は、前記操作特定手段により特定された特定操作に基づいて、前記第2特定特典を付与可能となる構成であり、
前記操作特定手段は、一の前記特定演出において、前記第1特定操作及び前記第2特定操作のいずれか一方が行われたことを特定した場合、その後、当該一の前記特定演出において、前記第1特定操作及び前記第2特定操作のいずれが行われた場合であっても、その操作を特定しない又はその操作を無効化することを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、一の特定演出において、第1特定操作を行うか第2特定操作を行うかのチャンスは1回限りとなる。このようにすることで、第2結果演出となることの予測を行ううえで、より慎重な予測が促され、当該予測遊技の興趣性が高められるし、それを通じて第2結果演出となる特定演出への注目度を好適に高めることが可能となる。
また、上記構成を特徴A5に適用すると、早期の特定操作が促されながらも、その特定操作のやり直しがきかない構成となり、特定操作に際してさらに強烈なドキドキ感を提供することが可能となる。
特徴A7.前記特定演出実行手段により前記特定演出が実行されている状況で、前記付与判定手段による前記付与判定が行われることに基づいて、前記操作特定手段により前記第1特定操作及び前記第2特定操作のいずれか一方が行われたことが特定されていても、当該特定演出において、再度、前記第1特定操作及び前記第2特定操作のいずれが行われた場合にその操作を特定可能とする再特定手段(表示制御装置81による再選択用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
上記構成では、特徴A6のように特定演出中の特定操作を1回限りのものとする構成を前提としつつも、付与判定が再度行われた場合には、例外的に、再度の特定操作を許容する。このようにすることで、再度の付与判定により、既に予測していた内容と異なる内容となった場合に、第2特定特典を得るチャンスが付与され、遊技者の心変わりや遊技の進行にマッチした遊技性とすることができる。
特徴A8.前記再特定手段により再度の操作の特定が可能となる場合、当該再度の操作が特定された場合の前記第2特定特典よりも、既に特定されている操作に基づく前記第2特定特典の方が遊技者にとって有利となり易い又は前記第2特定特典が付与され易い構成であることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴A7の構成において、再度の操作を行う場合よりも、それよりも前に行った操作を維持する場合(再度の操作を行わない場合)の方が、遊技者にとって有利な第2特定特典が付与されたり、第2特定特典が付与され易くなる。つまり、再度の予測のチャンスが得られても、それよりも前の予測を維持したほうが有利となる構成であり、このようにすることで、一の特定演出において予測に基づく特定操作を行ったことの優位性を担保することが可能となる。
特徴A9.前記特定演出実行手段により前記特定演出が実行されている状況で、前記付与判定手段による前記付与判定が行われた場合であって、それまでに前記操作特定手段による操作の特定が行われていなかった場合において、その前記付与判定よりも後で前記操作特定手段により操作が特定された場合よりも、前記再特定手段により再度の操作の特定が可能とされて、当該再度の操作が特定された場合のほうが、遊技者にとって有利となり易い前記第2特定特典が付与される又は前記第2特定特典が付与され易い構成であることを特徴とする特徴A7又は特徴A8に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出中に再度の付与判定が行われて再度の予測操作が可能となる場合において、その再度の付与判定が行われるよりも前に予測操作が行われておらず、その後、予測操作を行った場合よりも、再度の予測操作が行われる場合の方が遊技者にとって有利な第2特定特典が付与されたり、第2特定特典が付与され易くなる。つまり、再度の予測のチャンスが得られるとしても、それよりも前に予測を行っていない場合には、再度の予測の方が有利となる構成であり、このようにすることで、再度の付与判定が行われ得るよりも前に予測を行うことの優位性が担保され、早期の予測が促される。
特徴A10.前記第2特定特典付与手段は、
前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第1結果演出が行われるよりも前のタイミングで前記第1特定操作が行われた場合、遊技者に前記第2特定特典が付与されないようにする一方、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第1結果演出が行われるよりも前のタイミングで前記第2特定操作が行われた場合、遊技者に前記第2特定特典が付与されるようにすることが可能であり、
前記特定演出実行手段により前記特定演出が行われている状況において、前記第1特定操作及び前記第2特定操作のいずれもが行われることなく、前記第1結果演出及び前記第2結果演出のいずれかが実行された場合、前記第2特定特典を付与しないことを特徴とする特徴A1乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出が行われている状況にて、第1特定操作及び第2特定操作のいずれもが行われないまま、第1結果演出や第2結果演出が行われた場合には、第2特定特典が付与されない。このようにすることで、第2特定特典を得る遊技においては、第1特定操作や第2特定操作のいずれかの操作が必須となり、特定操作を促すことを通じて、かかる遊技へ関心を持たせることが可能となる。
特徴A11.前記特定演出実行手段により前記特定演出が行われている状況において、前記第1特定操作及び前記第2特定操作のいずれもが行われることなく、前記第1結果演出及び前記第2結果演出のいずれかが実行された場合、前記第2特定特典を付与せず、当該付与しなかった前記第2特定特典に対応する特典を、次回以降の前記特定演出において前記第2特定特典が付与される場合に付与することが可能な第3特定特典付与手段(表示制御装置81による持ち越しカウンタに基づく正解時付与ポイントの加算を行う処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定操作及び第2特定操作のいずれもが行われることなく結果演出が実行された場合においては、第2特定特典に対応する特典が次回以降に持ち越される。このようにすることで、仮に、いずれの結果演出となるかがわかりにくい特定演出であった場合には、そのような困難な予測を避け、その第2特定特典を持ち越しながらわかり易い特定演出まで待つことも可能となる。これにより、予測遊技の遊技性が高められ、且つ、複数回の特定演出から予測を行う特定演出を選択させることが可能となり、より長期にわたって注目度を高めることができる。
特徴A12.前記第3特定特典付与手段は、前記第2特定特典に対応する特典を、前記次回以降の前記特定演出として、予め定められた特定回数(3回)の前記特定演出が行われるまで付与可能であることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定特典に対応する特典が持ち越される回数に制限が生じる。このようにすることで、少なくとも、その制限回数である特定回数に1回は、予測操作を行うことが促され、かかる遊技を好適に行わせることが可能となる。
特徴A13.前記付与判定手段は、前記遊技の結果が第1契機結果(例えば、強チェリー)又は前記第1契機結果とは異なる第2契機結果(例えば、弱チェリー)となったことに基づいて前記付与判定を実行可能であり、
前記第1契機結果に基づいて前記付与判定が行われた場合の方が、前記第2契機結果に基づいて前記付与判定が行われた場合よりも前記第1結果となり易い構成であり、
前記第1契機結果を契機とする前記付与判定に基づいて前記特定演出実行手段による前記特定演出が行われている場合と、前記第2契機結果を契機とする前記付与判定に基づいて前記特定演出実行手段による前記特定演出が行われている場合とで、前記第2特定特典付与手段により付与され得る前記第2特定特典の有利度が異なる、又は前記第2特定特典の付与され易さが異なることを特徴とする特徴A1乃至A12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成においては、特定演出が行われる場合の付与判定の契機となる結果として第1契機結果と第2契機結果とが設けられており、いずれの契機結果に基づいて特定演出が行われるかによって、第2特定特典の有利度が異なったり、第2特定特典の付与され易いさが異なる。第1契機結果を契機とする付与判定と、第2契機結果を契機とする付与判定では、第1結果となる確率が異なるところ、第2結果演出を予測・察知する遊技においては、第1契機結果に基づく特定演出なのか、それとも第2契機結果に基づく特定演出なのかによって、その予測難易度が異なり得る。そこで、上記構成では、その予測難易度の相違に応じて、第2特定特典の有利度等を設定することで、予測難易度が高い場合に正解したのにも関わらず、予測難易度が低い場合に正解した場合の特典と同じような特典が付与される、といった不条理を解消することが可能となる。
特徴A14.前記特定演出は複数のゲームに亘って実行され得るものであり、
前記特定演出実行手段により、前記所定演出が行われるゲームと、前記結果演出とが行われるゲームと、が異なり得ることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、複数のゲームに亘って行われる特定演出において、第2結果演出となることの予測を行わせることを通じて、結果演出が行われるまでの当該複数のゲームの注目度を好適に高めることができる。よって、各ゲームの注目度が比較的高い状態を維持することが可能となる。
特徴A15.前記第2特定特典付与手段は、前記第2特定特典を、当該第2特定特典の付与契機となった前記特定演出が行われた後で、付与することが可能であることを特徴とする特徴A1乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出においては第1特定特典が付与されるか否かの演出が行われているところ、このような特定演出が行われている期間に、第2特定特典までもが付与されることが制限され、第1特定特典が付与されるタイミングと第2特定特典が付与されるタイミングとがバッティングしにくくなる。よって、それぞれの特定特典の付与タイミングにおける遊技への注目度をそれぞれ好適に高めることが可能となる。
特徴A16.前記特定演出実行手段により前記第2結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第2結果演出が行われるよりも前のタイミングで、前記第1特定操作が行われた場合、当該特定演出において前記第2結果演出が行われることなく当該特定演出を終了させる終了手段(表示制御装置81による、非有利結果報知となる連続演出において予測正解となる操作が行われた場合に連続演出フラグや疑似フラグをクリアする処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定特典が付与されない特定演出が行われている状況で、第2特定特典が付与されることとなる第1特定操作が行われると、当該特定演出は結果演出まで行われることなく終了する。このようにすることで、その特定演出の結果が第1特定特典が付与されない結果であることを予測・察知しているのにもかかわらず、最後まで残念な演出を見せられる遊技者のやるせない気持ちを解消することが可能となる。
特徴A17.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第1結果演出が行われるよりも前のタイミングで前記第1特定操作が行われた場合、遊技者に前記第2特定特典が付与されないようにする一方、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第1結果演出が行われるよりも前のタイミングで前記第2特定操作が行われた場合、遊技者に前記第2特定特典が付与されるようにすることが可能であり、
前記終了手段は、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が行われている状況において、当該第1結果演出が行われるよりも前のタイミングで、前記第2特定操作が行われた場合、当該特定演出において前記第1結果演出が行われるまで当該特定演出を実行することを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴A16の構成において、遊技者にとって嬉しい演出に関しては、その結果の予測・察知を行っている場合であっても終了せずに最後まで行う。このようにすることで、特定演出を十分に楽しませることができるし、特定操作を行うことによって、嬉しい演出が見れなくなってしまう、といった不都合も解消することができる。
<特徴B群>
特徴B1.所定の始動操作に基づき一の遊技が開始され、所定の終了操作に基づき当該一の遊技の結果に応じた特典が付与される遊技機であって、
前記遊技の結果に基づき又は当該遊技の結果とは異なる予め定められた判定契機に基づき、遊技者に第1特定特典を付与するか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置101による有利区間移行抽選を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応する第1結果(有利区間移行当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与することが可能である一方、前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応しない第2結果(有利区間移行非当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与しない第1特定特典付与手段(主制御装置101による有利区間への移行を生じさせるための処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定が行われたことに基づき、所定演出(連続演出における、例えば敵キャラクタ選択演出)を実行した後、当該付与判定の結果が前記第1結果であることに対応する第1結果演出(有利結果報知)と、当該付与判定の結果が前記第2結果であることに対応する第2結果演出(非有利結果報知)と、を含む複数の結果演出のうちからいずれかの結果演出を行う特定演出(連続演出)が、所定の演出手段(補助表示部65)にて行われるようにする特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定演出として、前記第1結果演出となる前記特定演出である第1特定演出において実行され得る第1所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1所定演出及び前記第2所定演出は、前記第2結果演出となる前記特定演出である第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1所定演出よりも前記第2所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記特定演出実行手段により前記第1所定演出が実行された場合において、当該特定演出における前記結果演出が実行されるよりも前に、予め定められた特定操作(第1選択スイッチ87の操作)が行われた第1特定事象が生じた場合、前記第1特定特典とは異なる第2特定特典を遊技者に付与可能であり、且つ、前記特定演出実行手段により前記第2所定演出が実行された場合において、当該特定演出における前記結果演出が実行されるよりも前に、前記特定操作(第1選択スイッチ87の操作)が行われた第2特定事象が生じた場合、前記2特定特典を遊技者に付与可能な第2特定特典付与手段(表示制御装置81によるポイント対応処理を実行する機能)を備え、
前記第2特定特典付与手段は、前記第1特定事象が生じた場合よりも前記第2特定事象が生じた場合の方が、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(例えば、有利結果報知となる連続演出において、ゾンビが選択された状況で有利結果報知となることの予測を行った場合よりも、戦車が選択された状況で有利結果報知となることの予測を行った場合の方が、正解時付与ポイントが多い)ことを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技者が所定の始動操作を行って遊技を開始し、所定の終了操作を行うことでその遊技が終了するとともにその遊技における特典が付与される遊技機において、その遊技の結果やそれとは異なる判定契機に基づいて、第1特定特典が付与されるか否かの付与判定が行われる場合があるため、単に、各遊技でその遊技に応じた特典を受けるといった従来の遊技性に第1特定特典を得るといった遊技が追加され、遊技の重厚化が図られている。
この場合、第1特定特典を得ることが可能か否かは、所定の報知手段による特定演出により報知される。すなわち、特定演出は、所定演出後に、第1特定特典を得ることが可能となる(第1結果に対応する)第1結果演出と、第1特定特典を得ることができない(第2結果に対応する)第2結果演出とを含む複数の結果演出のうちのいずれかの結果演出が発生して、その付与判定の結果が報知されるため、特定演出が、第1結果演出となれば第1特定特典を得ることが可能であり、第2結果演出となれば第1特定特典を得ることができないことを、遊技者は明確に把握できる。第1結果演出や第2結果演出は、所定演出を経由して行われるところ、所定演出としては、第1所定演出と第2所定演出とが設定されており、第1所定演出が行われた場合には、その後、第1結果演出となり易く、逆に、第2所定演出が行われた場合には、その後、第2結果演出となり易い。
ここで、このような遊技性においては、特定演出にて第1結果演出となることへの期待感が高められる一方で、仮に第2結果演出となることが事前に察知されてしまうと、特定演出への関心が急激に薄れ、遊技演出による演出効果をうまく享受できなくなる可能性がある。その点、上記のように、第1結果演出や第2結果演出よりも前の第1所定演出や第2所定演出によって、いずれの結果演出となるかがある程度予測可能な構成においては、所定演出が行われた時点で、より詳しくは、第2所定演出が行われた時点で、第2結果演出となることが事前に察知され、当該特定演出への注目度が大いに低下してしまう可能性がある。
そこで、上記構成においては、第1所定演出が行われた場合と、第2所定演出が行われた場合とで、結果演出が行われるよりも前に特定操作が行われたことを条件として、第2特定特典を付与する構成とし、第2所定演出が行われた場合の方が、第1所定演出が行われた場合よりも第2特定特典が有利なものとなり易かったり、第2特定特典が付与され易かったりする構成としたことにより、第1特定特典への期待感が低下する状況であっても、第2特定特典が付与されることへの期待感により、その注目度の低下を補うことが可能となる。
しかも、上記構成においては、単に第2所定演出が行われればよいだけでなく、その第2所定演出が行われている状況において、結果報知が行われるよりも前に、遊技者による特定操作が介在するようにしたため、自らの操作で第2特定特典を勝ち取ったように感じさせることができる。よって、例えば、第1特定特典を得る代わりに、第2特定特典を得ることを、自ら選択した、とも思わせることも可能であり、第1特定特典が付与されないことへのフォローをより好適に行うことが可能となる。
そのうえで、第2所定演出が行われても第1結果演出への望みが完全に断たれるわけではないため、上記のようにすることで、第2所定演出が行われ、且つ第1結果演出が行われた場合には、なかなか発生しない演出を経由して第1特定特典が付与されることを、第2特定特典を付与することを通じて祝福することも可能となる。よって、遊技の興趣性を好適に向上させることができる。
特徴B2.前記第2特定特典付与手段は、前記第2所定演出が前記特定演出における第1のタイミングで実行された場合において前記第2特定事象が生じた場合よりも、前記第2所定演出が前記特定演出における前記第1のタイミングよりも先の第2のタイミングで実行された場合において前記第2特定事象が生じた場合の方が、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(敵キャラクタ選択演出において戦車が選択された時点で予測操作が行われた場合の方が、使用武器選択演出においてハンマーが選択された時点で予測操作が行われた場合よりも正解時付与ポイントが多い)ことを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
第2所定演出が早いタイミングで発生した場合の方が、遊技者は、その特定演出が第2結果演出となることの予測を早期に行うものと考えられ、そうすると、当該特定演出への関心も早期に薄れてしまう可能性がある。その点、上記構成においては、早期に第2所定演出が行われた場合ほど、第2特定事象を契機として、有利な第2特定特典が付与される等の構成としたことにより、第2特定特典を望む遊技者としては、逆に早期の第2所定演出の発生を期待することとなり、遊技演出への期待感を好適に高めたり維持したりすることが可能となる。
特徴B3.前記特定演出における実行タイミングが異なる前記所定演出として、先所定演出(例えば、敵キャラクタ選択演出)とそれよりも後のタイミングで実行される後所定演出(例えば、使用武器選択演出)とが設定されており、
前記先所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1先所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1先所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2先所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1先所定演出及び前記第2先所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1先所定演出よりも前記第2先所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記後所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1後所定演出(例えば、使用武器としてのマシンガン)と、当該第1後所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2後所定演出(例えば、使用武器としてのハンマー)と、が設定されており、
前記第1後所定演出及び前記第2後所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1後所定演出よりも前記第2後所定演出のほうが実行され易い構成であることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
上記構成の場合、所定演出として、先所定演出と後所定演出とがあることが前提となるため、どちらの所定演出にて第2結果演出となることの察知を行うかによって期待感が低下するタイミングが異なる。つまり、例えば、先所定演出において第1先所定演出が発生していれば、その時点での期待感の低下は生じにくく、先所定演出において第2先所定演出が発生していれば、その時点で期待感は大きく低下する。このような構成においては、後所定演出に至るまでに期待感が既に低下していると、当該後所定演出において第1後所定演出を行っても、期待感の大幅な回復は見込みにくいことが考えられる。このような構成のもと、第2所定演出(第2先所定演出、又は第2後所定演出)が行われる場合に第1所定演出(第1先所定演出、又は第1後所定演出)が行われる場合よりも有利な第2特定特典が付与され得る等としておけば、期待感が低下するタイミングに応じて、その期待感の補填を好適に行うことが可能となる。
特徴B4.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2先所定演出が実行された場合において前記第2特定事象が生じた場合の方が、前記特定演出実行手段により前記第2後所定演出が実行された場合において前記第2特定事象が生じた場合よりも、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(敵キャラクタ選択演出において戦車が選択された時点で予測操作が行われた場合の方が、使用武器選択演出においてハンマーが選択された時点で予測操作が行われた場合よりも正解時付与ポイントが多い)ことを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
上記構成によれば、先側の先所定演出として第1先所定演出ではなく第2先所定演出が行われることによって、早々に期待感が低下してしまうことを好適に抑制することが可能となる。
特徴B5.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2先所定演出が実行され、且つ前記第2後所定演出が実行される場合において前記第2特定事象が生じた場合の方が、前記特定演出実行手段により前記第1先所定演出が実行され、且つ前記第2後所定演出が実行された場合において前記第2特定事象が生じた場合よりも、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(戦車が選択され、その後、ハンマーが選択された時点で予測操作が行われた場合の方が、ゾンビが選択され、その後、ハンマーが選択された時点で予測操作が行われた場合よりも有利結果報知となった場合の正解時付与ポイントが多い)ことを特徴とする特徴B3又は特徴B4に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1先所定演出と第2後所定演出との組み合わせよりも、第2先所定演出と第2後所定演出との組み合わせの方が、第2特定特典による補填を厚くしたことにより、先所定演出と後所定演出とのいずれにおいても第2所定演出が行われた場合の期待感の低下を第2特定特典により好適にフォローすることが可能となる。
特徴B6.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2先所定演出が実行され、且つ前記第2後所定演出が実行される場合において、前記第2先所定演出が実行され且つ前記第2後所定演出の実行前に前記第2特定事象が生じた場合の方が、前記第2先所定演出が実行され且つ前記第2後所定演出の実行後に前記第2特定事象が生じた場合よりも、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(戦車が選択された時点で予測操作が行われ、その後、ハンマーが選択された場合の方が、戦車が選択され、その後、ハンマーが選択された時点で予測操作が行われた場合よりも有利結果報知となった場合の正解時付与ポイントが多い)ことを特徴とする特徴B3乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じように第2先所定演出と第2先後所定演出とが行われる場合であっても、特定操作が行われるタイミングによって、第2特定特典の有利度等が異なり、第2後所定演出が行われるよりも前に特定操作が行われた場合(第2特定事象が生じた場合)のほうが、第2後所定演出が行われてから特定操作が行われた場合よりも、第2特定特典が有利なものとなったり、第2特定特典が付与され易くなったりする。このように、遊技者による操作タイミングによって、第2特定特典を異ならせることで、遊技者による操作の重要度を高め、遊技への積極参加を促すことを通じて、演出効果を高めることが可能となる。
特徴B7.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2先所定演出が実行され、且つ前記第2後所定演出が実行される場合であって、前記第2先所定演出が実行され且つ前記第2後所定演出の実行前に前記第2特定事象が生じた場合において、その後、前記第2後所定演出の実行後に前記第2特定事象が生じた場合と、前記第2後所定演出の実行後に前記第2特定事象が生じなかった場合とで、遊技者にとっての有利度が同じ前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易さが同程度(戦車が選択された時点で予測操作が行われ、その後、ハンマーが選択された場合、ハンマーが選択された際に再度予測操作を行っても正解時付与ポイントは同じ)ことを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2先所定演出と第2後所定演出とが行われるような構成において、一旦、特定操作を行った後は、その後、再度特定操作を行っても、第2特定特典の有利度等が変化しない。このようにしておけば、特定操作の操作タイミングの重要性がより際立ち、自ら参加した遊技への関心がおのずと高められる。
特徴B8.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2先所定演出が実行され、且つ前記第2後所定演出が実行された場合において、前記第2特定事象が生じなかった場合、前記第2特定特典を付与しないことを特徴とする特徴B6又は特徴B7に記載の遊技機。
上記構成は、第2特定特典が、特定操作が行われることを条件に付与される点をより明確化したものである。このようにしておけば、特定操作の重要性がより高められる。
特徴B9.所定の操作指示演出に応じて、遊技者により所定操作が行われることに基づいて、操作対応演出を実行可能な操作対応演出実行手段(表示制御装置81によるカットイン演出を行うための処理を実行する機能)を備え、
前記操作対応演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1操作対応演出(強カットイン演出)と、当該第1操作対応演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2操作対応演出(弱カットイン演出)と、が設定されており、
前記第1操作対応演出及び前記第2操作対応演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1操作対応演出よりも前記第2操作対応演出のほうが実行され易い構成であり、
前記第2特定特典付与手段は、前記操作対応演出実行手段により前記第2操作対応演出が実行された場合において前記第1特定事象又は前記第2特定事象が生じた場合の方が、前記操作対応演出実行手段により前記第1操作対応演出が実行された場合において前記第1特定事象又は前記第2特定事象が生じた場合のよりも、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(弱カットイン演出が発生した場合の方が、強カットイン演出が発生した場合よりも正解時付与ポイントが多い)ことを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じように特定事象が生じた場合であっても、操作指示演出に応じて遊技者が所定操作を行った場合に生じる操作対応演出によって、第2特定特典の有利度等が異なり得る。より詳しくは、第2結果演出となり易い第2操作対応演出が行われた場合の方が、第1操作対応演出が行われた場合よりも、遊技者にとって有利な第2特定特典が付与され易くなる。このように、特定操作だけでなく、遊技機側とのやり取りが発生する所定操作も第2特定特典に影響し得るようにしたことで、第2特定特典を得る遊技性の興趣を好適に高めることが可能となる。
特徴B10.前記特定演出における実行タイミングが異なる前記所定演出として、先所定演出(例えば、敵キャラクタ選択演出)とそれよりも後のタイミングで実行される後所定演出(例えば、使用武器選択演出)とが設定されており、
前記先所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1先所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1先所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2先所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1先所定演出及び前記第2先所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1先所定演出よりも前記第2先所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記後所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1後所定演出(例えば、使用武器としてのマシンガン)と、当該第1後所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2後所定演出(例えば、使用武器としてのハンマー)と、が設定されており、
前記第1後所定演出及び前記第2後所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1後所定演出よりも前記第2後所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2先所定演出が実行され且つ前記第2後所定演出が実行された場合において、当該第2後所定演出の実行後に前記第2特定事象が生じた場合よりも、前記第2後所定演出の実行前に前記第2操作対応演出が実行され、その後、前記第2後所定演出の実行前に前記第2特定事象が生じた場合の方が、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(戦車が選択され且つハンマーが選択される場合において、ハンマーが選択された後で予測操作が行われるよりも、戦車が選択されて、弱カットインが発生した時点で予測操作が行われるほうが正解時付与ポイントが多い)ことを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
上記構成の場合、所定演出として、先所定演出と後所定演出とがあることが前提となるため、どちらの所定演出にて第2結果演出となることの察知を行うかによって期待感が低下するタイミングが異なる。つまり、例えば、先所定演出において第1先所定演出が発生していれば、その時点での期待感の低下は生じにくく、先所定演出において第2先所定演出が発生していれば、その時点で期待感は大きく低下する。このような構成においては、後所定演出に至るまでに期待感が既に低下していると、当該後所定演出において第1後所定演出を行っても、期待感の大幅な回復は見込みにくいことが考えられる。このような構成のもと、第2所定演出(第2先所定演出、又は第2後所定演出)が行われる場合に第1所定演出(第1先所定演出、又は第1後所定演出)が行われる場合よりも有利な第2特定特典が付与され得る等としておけば、期待感が低下するタイミングに応じて、その期待感の補填を好適に行うことが可能となる。
しかも、このような構成において、第2先所定演出と第2後所定演出とがセットで行われる場合に、第2後所定演出の後で特定操作が行われる場合よりも、第2後所定演出よりも前に、操作対応演出として第2操作対応演出が行われて、その際に特定操作が行われた場合のほうが、有利な第2特定特典が付与され得るようになる。つまり、第2先所定演出と第2後所定演出とを見た後で特定操作が行われた場合よりも、第2先所定演出と第2操作対応演出とを見た後で特定操作が行われた場合の方が、有利な第2特定特典が付与され得る。
ここで、第2操作対応演出は、遊技者の所定操作を条件として発生するものであり、その操作によって、第2操作対応演出ではなく第1操作対応演出も生じ得るものである。そうすると、操作対応演出においては、基本的には、第1操作対応演出が行われることへの期待感を込めて所定操作が行われるものと考えられ、その点、第2操作対応演出が発生した場合の方が、遊技機側で一方的に行う第2所定演出よりも第1特定特典が付与されることへの期待感が大きく低下し得るものと考えられる。そこで、上記構成においては、そのような期待感の低下を、第2特定特典により補填することで、遊技演出への関心低下を好適に回避することが可能となる。
特徴B11.前記第2特定特典付与手段は、前記操作指示演出に基づいて前記所定操作が行われることなく前記操作対応演出実行手段による前記操作対応演出が実行されなかった場合の方が、前記操作対応演出実行手段により前記第1操作対応演出が実行された場合よりも、遊技者にとって有利となる前記第2特定特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易い(カットイン演出を発生させないよりも強カットイン演出発生によりポイント減算された方が正解時付与ポイントが少なくなる)ことを特徴とする特徴B9又は特徴B10に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1操作対応演出を発生させた場合よりも、いずれの操作対応演出も発生させない場合の方が、有利な第2特定特典が付与され得る。つまり、所定操作を介して、第1操作対応演出と第2操作対応演出とのいずれかを発生させるといった行為が行われた場合には、第2特定特典の有利度を低くしても、そもそも十分にその特定演出を楽しんでいるのであるから、演出への期待感の低下は小さいものと考えられる。よって、第2特定特典がむやみに付与されることを回避し、第2特定特典の希少性を高めることができる。
特徴B12.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が実行されている場合であって、前記第1所定演出が実行された場合において、前記第1結果演出が実行されるよりも前に、前記1特定事象が生じた場合、前記第2特定特典を遊技者に付与可能であり、且つ、前記特定演出実行手段により前記第1結果演出となる前記特定演出が実行されている場合であって、前記第2所定演出が実行された場合において、前記第1結果演出が実行されるよりも前に、前記2特定事象が生じた場合、前記第2特定特典を遊技者に付与可能であることを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2所定演出を介して第1特定特典が付与される場合の希少性を、第2特定特典付与により祝福可能な構成となる。このようにすることで、第1特定特典付与に期待の持てない第2所定演出が発生した場合にも、その特定演出への期待感の低下を抑制することが可能となる。
特徴B13.前記第2特定特典付与手段は、前記特定演出実行手段により前記第2結果演出となる前記特定演出が実行されている場合であって、前記第1所定演出が実行された場合において、前記第1結果演出が実行されるよりも前に、前記1特定事象が生じた場合、前記第2特定特典を遊技者に付与可能であり、且つ、前記特定演出実行手段により前記第2結果演出となる前記特定演出が実行されている場合であって、前記第2所定演出が実行された場合において、前記第1結果演出が実行されるよりも前に、前記2特定事象が生じた場合、前記第2特定特典を遊技者に付与可能であることを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第1特定特典が付与されないことを、第2特定特典により補填することが可能となる。よって、第1特定特典付与に期待の持てない第2所定演出が発生した場合にも、その特定演出への期待感の低下を抑制することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.所定の始動操作に基づき一の遊技が開始され、所定の終了操作に基づき当該一の遊技の結果に応じた特典が付与される遊技機であって、
前記遊技の結果に基づき又は当該遊技の結果とは異なる予め定められた判定契機に基づき、遊技者に第1特定特典を付与するか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置101による有利区間移行抽選を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応する第1結果(有利区間移行当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与することが可能である一方、前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応しない第2結果(有利区間移行非当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与しないようにする第1特定特典付与手段(主制御装置101による有利区間への移行を生じさせるための処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定が行われたことに基づき、所定演出(連続演出における、例えば敵キャラクタ選択演出)を実行した後、当該付与判定の結果が前記第1結果であることに対応する第1結果演出(有利結果報知)と、当該付与判定の結果が前記第2結果であることに対応する第2結果演出(非有利結果報知)と、を含む複数の結果演出のうちからいずれかの結果演出を行う特定演出(連続演出)が、所定の演出手段(補助表示部65)にて行われるようにする特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
前記所定演出として、前記第1結果演出となる前記特定演出である第1特定演出において実行され得る第1所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1所定演出及び前記第2所定演出は、前記第2結果演出となる前記特定演出である第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1所定演出よりも前記第2所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記特定演出実行手段により前記特定演出における前記第2所定演出が実行された場合であって、当該特定演出の前記結果演出が実行されるよりも前である特定状況において、予め定められた特定操作(第2選択スイッチ88の操作)が行われた場合、前記第1特定特典とは異なる第2特定特典を遊技者に付与する一方、前記特定状況において、前記特定操作が行われなければ、前記第2特定特典を付与しないようにする第2特定特典付与手段(表示制御装置81によるポイント対応処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技者が所定の始動操作を行って遊技を開始し、所定の終了操作を行うことでその遊技が終了するとともにその遊技における特典が付与される遊技機において、その遊技の結果やそれとは異なる判定契機に基づいて、第1特定特典が付与されるか否かの付与判定が行われる場合があるため、単に、各遊技でその遊技に応じた特典を受けるといった従来の遊技性に第1特定特典を得るといった遊技が追加され、遊技の重厚化が図られている。
この場合、第1特定特典を得ることが可能か否かは、所定の報知手段による特定演出により報知される。すなわち、特定演出は、所定演出後に、第1特定特典を得ることが可能となる(第1結果に対応する)第1結果演出と、第1特定特典を得ることができない(第2結果に対応する)第2結果演出とを含む複数の結果演出のうちのいずれかの結果演出が発生して、その付与判定の結果が報知されるため、特定演出が、第1結果演出となれば第1特定特典を得ることが可能であり、第2結果演出となれば第1特定特典を得ることができないことを、遊技者は明確に把握できる。第1結果演出や第2結果演出は、所定演出を経由して行われるところ、所定演出としては、第1所定演出と第2所定演出とが設定されており、第1所定演出が行われた場合には、その後、第1結果演出となり易く、逆に、第2所定演出が行われた場合には、その後、第2結果演出となり易い。
ここで、このような遊技性においては、特定演出にて第1結果演出となることへの期待感が高められる一方で、仮に第2結果演出となることが事前に察知されてしまうと、特定演出への関心が急激に薄れ、遊技演出による演出効果をうまく享受できなくなる可能性がある。その点、上記のように、第1結果演出や第2結果演出よりも前の第1所定演出や第2所定演出によって、いずれの結果演出となるかがある程度予測可能な構成においては、所定演出が行われた時点で、より詳しくは、第2所定演出が行われた時点で、第2結果演出となることが事前に察知され、当該特定演出への注目度が大いに低下してしまう可能性がある。
そこで、上記構成においては、第2所定演出が行われた場合に、結果演出が行われるよりも前に特定操作が行われたことを条件として、第2特定特典を付与する構成としたことにより、第2特定特典が付与されることへの期待感でその注目度の低下を補うことが可能となる。
しかも、上記構成においては、単に第2所定演出が行われればよいだけでなく、その第2所定演出が行われている状況において、結果報知が行われるよりも前に、遊技者による特定操作が介在するようにしたため、自らの操作で第2特定特典を勝ち取ったように感じさせることができる。よって、例えば、第1特定特典を得る代わりに、第2特定特典を得ることを、自ら選択した、とも思わせることも可能であり、第1特定特典が付与されないことへのフォローをより好適に行うことが可能となる。
そのうえで、第2所定演出が行われても第1結果演出への望みが完全に断たれるわけではないため、上記のようにすることで、第2所定演出が行われ、且つ第1結果演出が行われた場合には、なかなか発生しない演出を経由して第1特定特典が付与されることを、第2特定特典を付与することを通じて祝福することも可能となる。よって、遊技の興趣性を好適に向上させることができる。
特徴C2.前記第2特定特典付与手段は、前記特定状況において前記特定操作が行われた後、当該特定演出において予め定められた特定条件が成立した場合(予測操作に合致した結果報知が発生)は前記第2特定特典を付与する一方、前記特定状況において前記特定操作が行われた後、当該特定演出において前記特定条件が成立しなかった場合は前記第2特定特典を付与しないことを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定演出において、第2特定特典を得るためには、第2所定演出が行われており結果演出前の特定状況において特定操作を行えばよいだけではなく、その特定操作の後、当該特定演出において特定条件が成立する必要が生じる。このようにすることで、特定操作後において、特定演出への注目度が低下することを抑制し、特定演出を最後まで楽しませることが可能となる。
特徴C3.前記特定条件は、前記特定状況において前記特定操作が行われた場合に成立し得るものである一方、前記特定状況において前記特定操作が行われなかった場合には、前記特定演出の内容に関わらず成立しないことを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定特典付与に関与する特定操作と特定条件とは、特定操作の方が優位であり、特定条件が成立するためには特定操作が行われることが必須となる。このようにすることで、第1特定特典を得ることへの期待感を抱きにくい第2所定演出において、遊技者の操作を介して別の第2特定特典を得る機会を付与する、といった遊技性を好適に実現することができる。
特徴C4.前記特定状況の後に前記特定条件が成立することとなる場合の前記特定操作と、前記特定状況の後に前記特定条件が成立しないこととなる場合の前記特定操作とは、同じ操作であることを特徴とする特徴C2又は特徴C3に記載の遊技機。
上記構成によれば、同じ特定操作により、特定条件の成否が異なることがより明確化される。このように明確化することにより、遊技者の特定操作のやり方によって特定条件の成否が異なる、といった複雑化を生じさせることなく、その後に特定条件が成立するか否かについて、純粋に特定演出を楽しませることができる。
特徴C5.前記第2特定特典付与手段は、所定の特定演出にて前記特定操作が行われない場合、当該所定の特定演出よりも後に前記特定演出実行手段により実行される別の特定演出にて前記特定操作が行われたことに基づいて、前記所定の特定演出にて前記特定操作が行われ且つ当該別の特定演出にて前記特定操作が行われたことに基づいて付与する前記第2特定特典とは、遊技者にとっての有利度が異なる前記第2特定特典を付与可能である、又は前記第2特定特典の付与し易さが異なり得ることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、所定の特定演出にて特定操作が行われないと、当該所定の特定演出では第2特定特典を付与しないものの、その所定の特定演出よりも後に実行される別の特定演出において特定操作を行った場合に付与される第2特定特典の有利度や第2特定特典の付与され易さが、所定の特定演出にて特定操作が行われたか否かによって異なり得る。このように、特定操作の有無が特定演出を跨いで影響するようにすることで、複数の特定演出に亘る遊技全体の注目度を高めることが可能となるし、例えば、特定操作を行わなかった場合に、別の特定演出において特定操作を行った場合に有利となるような構成とすると、少なくともその別の特定演出が発生するまでは遊技を終了させにくくすることができる。
特徴C6.前記第2特定特典付与手段は、所定の特定演出にて前記特定操作が行われない場合、当該所定の特定演出にて前記特定操作が行われた場合に付与する前記第2特定特典に対応する対応特典(持ち越しカウンタに応じた正解時付与ポイントの加算数)を、当該所定の特定演出よりも後に前記特定演出実行手段により実行される別の特定演出にて前記特定操作が行われたことに基づいて、前記第2特定特典とともに付与することが可能であることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定操作を行わなかった場合の第2特定特典が対応特典として持ち越される。このようにすることで、例えば、第2所定演出を見逃してしまったり、逆に特定演出に集中するあまり、特定操作を行う機会を逃してしまった場合等、遊技者の救済を行うことができる。
特徴C7.前記第2特定特典付与手段は、前記第2特定特典に対応する対応特典を予め定められた特定回数(3回)の前記特定演出が行われるまで付与可能であることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定特典に対応する対応特典が持ち越される回数に制限が生じる。このようにすることで、少なくとも、その制限回数である特定回数に1回は、特定操作を行うことが促され、かかる遊技性を好適に行わせることが可能となる。
特徴C8.前記第2特定特典付与手段は、前記第2特定特典に対応する対応特典として、前記第2特定特典よりも遊技者にとって不利な特典を付与する、又は、前記第2特定特典を付与しにくくなることを特徴とする特徴C6又は特徴C7に記載の遊技機。
上記構成によれば、特定操作が行われることなく第2特定特典が持ち越される場合、通常よりも不利な特典として持ち越される。このようにすることで、正規に(持ち越すことなく)特定操作を行うことの優位性を高めることが可能となり、各特定演出における特定状況において特定操作を促すことができる。
特徴C9.前記第2特定特典付与手段は、前記第2特定特典に対応する対応特典を付与する場合、当該特定演出の前記特定状況における第1のタイミングで前記特定操作が行われた場合の方が、前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングで前記特定操作が行われた場合よりも遊技者にとって有利な特典を付与する、又は前記第2特定特典を付与し易くなることを特徴とする特徴C6乃至C8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定特典を持ち越した場合には、早期の特定操作を行ったほうが有利なものとなる。よって、第2所定演出が発生することを今か今かと期待させることができ、興趣性が向上する。
特徴C10.前記特定演出が行われている状況において、再度、前記付与判定が行われた場合、当該特定演出において当該付与判定が行われるよりも前であって前記特定状況にて前記特定操作が行われなかった場合よりも、当該特定演出において当該付与判定が行われるよりも前であって前記特定状況にて前記特定操作が行われた場合の方が、遊技者にとって有利となる構成であることを特徴とする特徴C1乃至C9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、付与判定に基づいて特定演出が行われる構成において、当該特定演出中に再度の付与判定が行われた場合、その再度の付与判定よりも前に特定操作を行っていれば、特定操作を行っていなかった場合よりも有利な扱いを受けることができる。このようにすることで、特定操作を促し、せっかく用意した第2特定特典が付与されない(特定操作による遊技が実施されない)といった事象を生じさせにくくすることができる。
特徴C11.前記第1特定特典付与手段は、前記特定操作の有無に関わらず、前記第1特定特典を付与することを特徴とする特徴C1乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、第2特定特典が第1特定特典とは別の独立した特典であることがより明確化される。このようにすることで、第2特定特典を設けたことの意義を高めることが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.所定の始動操作(スタートレバー41の操作)に基づき一の遊技が開始され、所定の終了操作(ストップスイッチ42〜44の操作)に基づき当該一の遊技の結果に応じた特典が付与される遊技機であって、
前記遊技の結果に基づき又は当該遊技の結果とは異なる予め定められた判定契機に基づき、遊技者に第1特定特典(有利区間への移行)を付与するか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置101による有利区間移行抽選を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応する第1結果(有利区間移行当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与することが可能である一方、前記付与判定手段による前記付与判定の結果が、遊技者に前記第1特定特典を付与することに対応しない第2結果(有利区間移行非当選)であることに基づいて、遊技者に前記第1特定特典を付与しないようにする第1特定特典付与手段(主制御装置101による有利区間への移行を生じさせるための処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による前記付与判定が行われたことに基づき、所定演出(連続演出における、例えば敵キャラクタ選択演出)を実行した後、当該付与判定の結果が前記第1結果であることに対応する第1結果演出(有利結果報知)と、当該付与判定の結果が前記第2結果であることに対応する第2結果演出(非有利結果報知)と、を含む複数の結果演出のうちからいずれかの結果演出を行う特定演出(連続演出)が、所定の演出手段(補助表示部65)にて行われるようにする特定演出実行手段(表示制御装置81による連続演出設定処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定演出として、前記第1結果演出となる前記特定演出である第1特定演出において実行され得る第1所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1所定演出及び前記第2所定演出は、前記第2結果演出となる前記特定演出である第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1所定演出よりも前記第2所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記特定演出実行手段により前記特定演出が行われ当該特定演出における前記結果演出が行われるよりも前である特定状況において、当該結果演出が前記第1結果演出であるとする第1特定操作(第1選択スイッチ87)と、当該結果演出が前記第2結果演出であるとする第2特定操作(第2選択スイッチ88)と、のいずれかの操作を受け付ける操作受付手段(表示制御装置81による選択対応処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
上記構成によれば、遊技者が所定の始動操作を行って遊技を開始し、所定の終了操作を行うことでその遊技が終了するとともにその遊技における特典が付与される遊技機において、その遊技の結果やそれとは異なる判定契機に基づいて、第1特定特典が付与されるか否かの付与判定が行われる場合があるため、単に、各遊技でその遊技に応じた特典を受けるといった従来の遊技性に第1特定特典を得るといった遊技が追加され、遊技の重厚化が図られている。
この場合、第1特定特典を得ることが可能か否かは、所定の報知手段による特定演出により報知される。すなわち、特定演出は、所定演出後に、第1特定特典を得ることが可能となる(第1結果に対応する)第1結果演出と、第1特定特典を得ることができない(第2結果に対応する)第2結果演出とを含む複数の結果演出のうちのいずれかの結果演出が発生して、その付与判定の結果が報知されるため、特定演出が、第1結果演出となれば第1特定特典を得ることが可能であり、第2結果演出となれば第1特定特典を得ることができないことを、遊技者は明確に把握できる。第1結果演出や第2結果演出は、所定演出を経由して行われるところ、所定演出としては、第1所定演出と第2所定演出とが設定されており、第1所定演出が行われた場合には、その後、第1結果演出となり易く、逆に、第2所定演出が行われた場合には、その後、第2結果演出となり易い。
ここで、このような遊技性においては、特定演出にて第1結果演出となることへの期待感が高められる一方で、仮に第2結果演出となることが事前に察知されてしまうと、特定演出への関心が急激に薄れ、遊技演出による演出効果をうまく享受できなくなる可能性がある。その点、上記のように、第1結果演出や第2結果演出よりも前の第1所定演出や第2所定演出によって、いずれの結果演出となるかがある程度予測可能な構成においては、所定演出が行われた時点で、より詳しくは、第2所定演出が行われた時点で、第2結果演出となることが事前に察知され、当該特定演出への注目度が大いに低下してしまう可能性がある。
そこで、上記構成においては、特定演出において結果演出が行われるよりも前に、当該結果演出が第1結果演出であるとする第1特定操作や、当該結果演出が第2結果演出であるとする第2特定操作が、遊技者により行われることを可能としたことにより、第1結果演出であるかそれとも第2結果演出であるかの予測や察知が遊技者により行われたことを、遊技機側で把握することが可能となる。このようにすることで、例えば、その予測や察知の結果に基づいて遊技者に別の特典を付与するといった遊技性も実現可能となるし、例えば、その予測や察知が行われたタイミングや、その予測や察知の精度を、遊技機側で把握し、特定演出や後の遊技機設計にフィードバックすることも可能である。よって、特定演出による演出効果が好適に発揮されるようにすることが可能となる。
特徴D2.前記第1特定操作が行われたことを記憶可能な第1記憶手段(第1操作済みフラグ、第1選択カウンタ)と、
前記第2特定操作が行われたことを記憶可能な第2記憶手段(第2操作済みフラグ、第2選択カウンタ)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者による予測や察知の内容を遊技機側で管理するうえでその管理の容易化が図られるし、その予測や察知に基づいて何らかの特典を付与したりフィードバックする等する処理を行う場合に、その予測や察知が行われたタイミングよりも後のタイミングでその処理を行うようにすることが可能となる。
特徴D3.前記第1結果演出が行われる場合の前記第1所定演出と前記第2所定演出との発生率が、前記第2所定演出に対して前記第1所定演出が1.5倍以上となるように設定されていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
上記構成の割合で第1結果演出における第1所定演出と第2所定演出との発生率を設定することにより、第1結果演出となる特定演出において、第1結果演出であることの予測としての第1特定操作が行われる精度が高くなり、第2結果演出であることの予測としての第2特定操作が行われない確率が高くなる。このようにすることで、第1結果演出となる特定演出であることを、安心しながら楽しませることができる。
特徴D4.前記第1結果演出が行われる場合の前記第1所定演出と前記第2所定演出との発生率が、前記第2所定演出に対して前記第1所定演出が2倍以下となるように設定されていることを特徴とする特徴D3に記載の遊技機。
上記構成の割合で第1結果演出における第1所定演出と第2所定演出との発生率を設定することにより、特徴D3の効果をより好適に期待できる。特に、第1所定演出の発生率の上限を上記のように設定することにより、第1結果演出となる特定演出であることがあまりにわかり易くなり過ぎないようにし、演出バランスの好適化が図られる。
特徴D5.前記第2結果演出が行われる場合の前記第1所定演出と前記第2所定演出との発生率が、前記第1所定演出に対して前記第2所定演出が2倍以下となるように設定されていることを特徴とする特徴D1乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成の割合で第2結果演出における第1所定演出と第2所定演出との発生率を設定することにより、第2結果演出となる特定演出において、第2結果演出であることの予測としての第2特定操作が行われる精度が低くなり、すなわち、第1結果演出であることの予測としての第1特定操作が行われる確率が高くなる。このようにすることで、第2結果演出となる特定演出であっても、もしかすると第1結果演出となる特定演出ではないか、と期待させながら楽しませることができる。
特徴D6.前記第2結果演出が行われる場合の前記第1所定演出と前記第2所定演出との発生率が、前記第1所定演出に対して前記第2所定演出が1.5倍以上となるように設定されていることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
上記構成の割合で第2結果演出における第1所定演出と第2所定演出との発生率を設定することにより、特徴D5の効果をより好適に期待できる。特に、第2所定演出の発生率の上限を上記のように設定することにより、第2結果演出となる特定演出であることがあまりにわかりにくくなり過ぎないようにし、演出バランスの好適化が図られる。
特徴D7.前記第1結果演出が行われる場合の前記第1所定演出の発生率が、前記第2結果演出が行われる場合の前記第1所定演出の発生率に対して2倍以上となるように設定されていることを特徴とする特徴D1乃至D6のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成の割合で第1結果演出となる特定演出において選択され易い第1所定演出の発生率を設定することにより、第1所定演出が発生した場合の第1結果演出となることへの期待感や安心感を好適に提供することができる。
特徴D8.前記第1結果演出が行われる場合の前記第1所定演出の発生率が、前記第2結果演出が行われる場合の前記第1所定演出の発生率に対して2.5倍以下となるように設定されていることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
上記構成の割合で第1結果演出となる特定演出において選択され易い第1所定演出の発生率を設定することにより、特徴D7の効果をより好適に期待できる。特に、第1結果演出となる特定演出中の第1所定演出の発生率の上限や、第2結果演出となる特定演出中の第1所定演出の発生率の下限を上記のように設定することにより、第1所定演出に基づいて第1結果演出となる特定演出であることがあまりにわかりにくくなり過ぎないようにし、演出バランスの好適化が図られる。
特徴D9.前記特定演出における実行タイミングが異なる前記所定演出として、先所定演出(例えば、敵キャラクタ選択演出)とそれよりも後のタイミングで実行される後所定演出(例えば、使用武器選択演出)とが設定されており、
前記先所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1先所定演出(例えば、敵キャラクタとしてのゾンビ)と、当該第1先所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2先所定演出(例えば、敵キャラクタとしての戦車)と、が設定されており、
前記第1先所定演出及び前記第2先所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1先所定演出よりも前記第2先所定演出のほうが実行され易い構成であり、
前記後所定演出として、前記第1特定演出において実行され得る第1後所定演出(例えば、使用武器としてのマシンガン)と、当該第1後所定演出よりも前記第1特定演出において実行されにくい第2後所定演出(例えば、使用武器としてのハンマー)と、が設定されており、
前記第1後所定演出及び前記第2後所定演出は、前記第2特定演出において実行され得るものであり、且つ、前記第2特定演出において、前記第1後所定演出よりも前記第2後所定演出のほうが実行され易い構成であることを特徴とする特徴D1乃至D8のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成の場合、所定演出として、先所定演出と後所定演出とがあることが前提となるため、結果演出の予測や察知が可能となるタイミングが複数あるようになるし、これら先所定演出と後所定演出との組み合わせによっても結果演出の予測や察知が可能となり、その予測や察知に基づく遊技性を重厚化することができるし、より詳細なデータに基づいてその予測や察知を特定演出や遊技機設計にフィードバックすることも可能となる。
特徴D10.前記第1特定操作が行われたことを記憶可能な第1記憶手段(第1操作済みフラグ、第1選択カウンタ)と、
前記第2特定操作が行われたことを記憶可能な第2記憶手段(第2操作済みフラグ、第2選択カウンタ)と、
前記第1記憶手段及び前記第2記憶手段の少なくとも一方を用いて、前記第1所定演出と前記第2所定演出との発生率を変更することが可能な変更手段(表示制御装置81による演出調整処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D1乃至D9のいずれか1に記載の遊技機。
上記構成によれば、遊技者による予測や察知の操作に基づいて、第1所定演出と第2所定演出との発生率を変更することができるので、例えば、第1結果演出となる特定演出であることがあまりにわかり易すぎたり、あまりにわかりにく過ぎたりする場合に、発生率を調整することが可能となる。このようにすることで、第1所定演出と第2所定演出のバランスを遊技者の感覚にマッチさせることができ、特定演出による演出効果を好適に発揮させることができる。
特徴D11.前記変更手段は、予め定められた操作(規定数に達する選択操作)が行われたことを一の条件として前記発生率の変更を行うことを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
上記構成によれば、特徴D10における第1所定演出や第2所定演出の発生率の変更についても、遊技者の操作によって行われる構成となる。このようにすることで、第1所定演出と第2所定演出の発生率の変更が遊技機側で自動的に行われる構成と比較して、遊技機側で自動的に変更される構成と比較して、演出の透明化が図られる。
なお、以上詳述した特徴A群乃至特徴D群の各構成に対して、他の特徴A群乃至特徴D群の各構成にて示した技術的思想をそれぞれ個別に適用することも可能であるし、それぞれの技術的思想を組合せて適用することも可能である。各技術的思想を組み合わせて適用する場合、特徴群を跨いで組み合わせることも可能である。
以下に上述した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。