〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は少なくとも、ゲーム媒体を用いたゲームをユーザに提供する。また、ゲームシステム1は、少なくとも、通常パートと、セレクトパートと、抽選パートとを含むゲームをユーザに提供する。なお、抽選パートは、通常パートまたはセレクトパートの一部の機能として実現されてもよい。以降、特段の記載が無い限り、ゲームシステム1によって提供されるゲームを、「本ゲーム」と称する。
(ゲーム媒体)
ゲーム媒体とは、ユーザの入力操作に応じて動作、状態変化、およびパラメータ変化の少なくとも1つが引き起こされる対象を意味する。例えば、ゲーム媒体は、ユーザが操作可能なキャラクタ、カード、建物、またはアイテム等を示すオブジェクトである。なお、本ゲームにおいて、ゲーム媒体は、必ずしも画像化されてタッチスクリーン15等に表示されなくてもよい。しかしながら、ユーザに入力操作の結果を明確に示すためには、各ゲーム媒体は2Dまたは3Dの画像オブジェクトとして表現されることが好ましい。
ゲーム媒体は、抽選パートにおける抽選の結果に応じてユーザに付与される。また、ゲーム媒体は、通常パートおよびセレクトパートを含む本ゲームの各パートの進行状況、または、本ゲーム全体としてのゲームの進行状況に応じて、ユーザに付与されてもよい。ただし、抽選によって付与されるゲーム媒体と、ゲームの進行状況に応じて付与されるゲーム媒体とは、異なるゲーム媒体であることが望ましい。
また、ゲーム媒体にはパラメータが設定されていてもよい。そして、該パラメータの値は、ゲーム媒体の種類に応じて、またはゲーム媒体毎に異なっていてもよい。例えば、ゲーム媒体がキャラクタである場合、キャラクタの種類毎に、またはキャラクタ毎に、レベル、攻撃力、防御力、最大体力等のパラメータの値が異なっていてもよい。また、ゲーム媒体には、該ゲーム媒体の種類に応じて、またはゲーム媒体毎に、異なる機能が設定されていてもよい。例えば、ゲーム媒体がキャラクタである場合、キャラクタの種類毎に、またはキャラクタ毎に、使用可能なスキルが異なっていてもよい。
これにより、ゲーム媒体の種類毎に、またはゲーム媒体毎に、個性が生じる。したがって、ユーザに、より多様な種類の、またはより多数のゲーム媒体を収集する動機を与えることができる。また、上述の通り、ゲーム媒体は本ゲームをプレイしてゲームを進行させることで付与され得るものである。したがって、ゲーム媒体毎に個性を持たせることは、ユーザに、本ゲームをプレイする動機を与えることにもなる。
(通常パート)
通常パートは、本ゲームにおける第1のパートである。通常パートは、ユーザが保有しているゲーム媒体のうち少なくとも1つを、該ユーザの入力操作に応じて動作させることによって、進行する。
通常パートは、例えば、ゲーム媒体であるキャラクタを育成する育成パートを含んでいてもよい。また例えば、通常パートは、ユーザが保有しているゲーム媒体と、他のユーザが保有するゲーム媒体またはNPC(non player character)との対戦を実施する、対戦パートを含んでいてもよい。また例えば、通常パートは、例えば、ゲーム媒体である建物等をあるゲーム空間に配置していくことで、仮想的な街を創っていく街作りパートを含んでいてもよい。なお、通常パートに含まれる各パートは、それぞれ独立していてもよいし、あるパートの進行と他のパートの進行とが関連していてもよい。
(セレクトパート)
セレクトパートは、本ゲームにおける第2のパートである。セレクトパートでは、ユーザの入力操作に応じて、第1群のゲーム媒体から一部のゲーム媒体が、第2群のゲーム媒体として選抜される。
第1群のゲーム媒体とは、抽選パートにおける抽選を実行することによって、ユーザが保有し得るゲーム媒体の一群である。抽選については、抽選パートの説明で詳述する。なお、第1群のゲーム媒体には、現在の抽選の筐体を参照した抽選ではなく、将来的に抽選の筐体が変更された後の筐体を参照する抽選を実行した場合に、ユーザが保有し得るゲーム媒体も、含まれている。換言すると、第1群のゲーム媒体には、現在の抽選パートにおける抽選では排出されないが、将来的に抽選で排出されるようになるゲーム媒体が含まれている。一方、第2群のゲーム媒体とは、第1群のゲーム媒体から一部のゲーム媒体を、ユーザの入力操作により選抜したゲーム媒体の一群である。
なお、第1群のゲーム媒体には、抽選以外の方法でユーザが保有可能になるゲーム媒体が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。例えば、通常パートのゲームの進行状況に応じてユーザが保有可能になるゲーム媒体があると仮定する。この場合、該ゲーム媒体は、第1群のゲーム媒体に含まれてもよいし、含まれなくてもよい。
第1群のゲーム媒体および第2群のゲーム媒体の数は特に限定されない。しかしながら、第1群のゲーム媒体は、上述したような第1群のゲーム媒体となり得る条件を満たした全ゲーム媒体の中から、ランダム、またはゲームプログラム131に規定された基準で選抜された、所定数のゲーム媒体であることが望ましい。また、所定数は、2つ以上、かつ前述の条件を満たした全ゲーム媒体の数よりも小さい数であることが望ましい。
セレクトパートは、選抜された第2群のゲーム媒体のうち少なくとも1つを、ユーザの入力操作に応じて動作させることによって、進行する。例えば、セレクトパートは、第2群のゲーム媒体の少なくとも1つを用いた対戦を、実施および進行させてもよい。以降、セレクトパートで実施される対戦のことを、通常パートで実施され得る対戦と区別するため、「セレクト対戦」と称する。セレクト対戦は、PvP(Player vs Player)対戦であってもよいし、PvC(Player vs Computer)対戦であってもよい。例えば、セレクト対戦は、ユーザを含む1名以上の第1ユーザと、ゲームプログラム131で規定された動作を行う1名以上のNPCおよび1名以上の第2ユーザの少なくとも一方との、対戦を進行させる。
セレクト対戦を進行させることにより、ユーザに、自身の入力操作に応じて選抜された第2群のゲーム媒体を用いて、NPCまたは他のユーザと対戦を行わせることができる。したがって、ユーザに第2群のゲーム媒体の少なくとも1体の性能および挙動等を体感させることができる。これにより、ユーザに、使用したゲーム媒体に対する関心を抱かせることができるため、ユーザの、ゲーム媒体を収集する意欲を高めることができる。
(抽選パート)
抽選パートは、本ゲームにおける第3のパートである。抽選パートでは、ユーザの入力操作に応じて抽選が実行される。抽選とは、1つ以上のゲーム媒体を特定することを意味する。特定されたゲーム媒体は、ユーザに付与される。
抽選の具体的な方法は特に限定されない。例えば、抽選パートでは、複数のゲーム媒体が関連付けられた筐体を参照して、1つ以上のゲーム媒体を特定してもよい。なお、筐体とは物理的構造物ではなく、抽選に用いるデータテーブルまたは乱数表を示す。
抽選パートにおける抽選は、例えば、所定量の有価データを消費すること、および特定のアイテムを所定数消費すること、の少なくとも一方と引き換えに実行されることが望ましい。また、有価データおよび特定のアイテムは、本ゲームのいずれかのパートをプレイした際の、報酬としてユーザに付与されてもよい。
抽選パートでは、複数の筐体がユーザに提示されてもよい。そして、ユーザの入力操作によって指定された筐体を参照した抽選が実行されてもよい。以降、現在抽選で参照され得る筐体、すなわち、現在ユーザが抽選で指定可能な筐体を、「第1の筐体」と称する。また、詳しくは後述するが、抽選の筐体は、所定の第1の条件が満たされた場合に変更される。変更後の筐体は、第1の筐体と、一部または全部の筐体が異なる。以降、この変更後にユーザが利用可能となる筐体を「第2の筐体」と称する。なお、第1の筐体と第2の筐体は、それぞれ1つ以上の筐体を含んでいればよい。また、第1の筐体に含まれる筐体の数と、第2の筐体に含まれる筐体の数とは異なっていてもよい。
なお、第1の条件の内容は、特に限定されない。例えば、第1の条件とは、所定の期間が経過したことであってもよいし、ゲームのいずれかのパートが、ある進行度に達したことであってもよい。
<ゲームジャンル>
本ゲームは、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームであってよい。例えば、ゲームシステム1が実現するゲームは、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG(Role Playing Game)、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。
(テニスゲーム)
本実施形態では、本ゲームがテニスゲームである例について説明する。テニスゲームでは、ユーザはユーザ端末100に対し入力操作を行うことで、ゲーム内のキャラクタを操作してテニスをプレイする。すなわち、テニスゲームでは、キャラクタはゲーム媒体の一種である。なお、以降の説明では「入力操作に基づいて動作する操作可能なキャラクタ」を「操作キャラクタ」と称する。
各ユーザは、それぞれの操作キャラクタを動かして対戦する。ゲームシステム1は、実際のテニスのルールに基づく所定のルールに則ったテニスの試合を進行させる。以降の説明では、実際のテニスのルールについて詳細な説明は省略する。
ところで、テニスゲームにおける対戦とは、テニスの試合を意味する。したがって、本実施形態では、本ゲームにおける通常パートの対戦およびセレクト対戦は、いずれもテニスの試合である。例えば、本ゲームでは、PvPまたはPvCの、シングルスの試合が実施されてもよい。また例えば、本ゲームでは、2名のユーザのペアと、該ペア以外の他のユーザおよびNPCの少なくとも一方で構成されるペアとの、ダブルスの試合が実施されてもよい。以下では、本ゲームのセレクト対戦として、1名のユーザと、NPCとのシングルスの対戦が実施される例について説明する。
(テニスゲームにおけるセレクト対戦)
本実施形態に係るセレクトパートでは、第1群のゲーム媒体として、2体のキャラクタがユーザに提示される。そして、ユーザが選択した1体のキャラクタが、第2群のゲーム媒体として記憶される。本実施形態に係るセレクトパートでは、この提示および選択を3回繰り返すことで、合計3体のキャラクタが、第2群のゲーム媒体として選抜され記憶される。以降、本実施形態では、第1群のゲーム媒体と、第1群のキャラクタとは同義であることとし、第2群のゲーム媒体と、第2群のキャラクタも同義であることとする。
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム131、ゲーム情報132、およびユーザ情報133を格納する。記憶部120は、ユーザ端末100に対応するアカウントのユーザ情報133を記憶する。一方、記憶部220は、各ユーザ端末100から収集したユーザ情報133をまとめて記憶する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100およびサーバ200が実行するゲームプログラムである。
(ゲーム情報)
ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラム131を実行する際に参照するデータである。ゲーム情報132は、筐体情報132Aと、キャラクタリスト132Bとを含む。筐体情報132Aは、抽選の際に参照される筐体自体を示すデータである。
キャラクタリスト132Bは、キャラクタおよびキャラクタの特徴を示す情報である。本ゲームに登場するキャラクタには、そのキャラクタが有する特徴を示すキャラクタ属性が設定されている。キャラクタ属性とは、例えば、本実施形態に係るテニスゲームでは「利き手」、「プレイタイプ」、「打球エリアの広さ」、「得意なコート属性」、および「使用可能な特殊ショット」である。キャラクタの動作は、キャラクタ属性に基づいて制御される。
図3は、キャラクタリスト132Bのデータ構造の一例を示す図である。図3の例では、キャラクタリスト132Bは、1体のキャラクタに関する情報を、データテーブルの1レコードとして保持している。図3の例では、キャラクタリスト132Bは、「キャラクタ名」列と、「利き手」列と、「プレイタイプ」列と、「打球エリアの広さ」列と、「得意なコート属性」列と、を含む。
「キャラクタ名」列の情報は、キャラクタを一意に特定するための識別情報であるキャラクタ名を示す。
「利き手」列の情報は、テニスゲームにおいて操作キャラクタとして表示された場合にそのキャラクタがラケットを把持する手を示す。
「プレイタイプ」列の情報は、テニスゲームにおいてそのキャラクタが得意とするプレイスタイルを示す。プレイタイプには、例えば以下に示すようなタイプがあり得る。
(1)持久戦が得意であり、例えばスタミナの減少が遅かったり、スタミナの最大値が高かったりする傾向を有するスタミナタイプ、
(2)移動速度が速い傾向を有するスピードタイプ、
(3)ラリーが得意であり、回転のかかった打球のスピードが速い傾向を有するストロークタイプ、
(4)サーブとスマッシュに威力があり、特殊なサーブを打つことも可能な場合があるサーブタイプ、
(5)スライスボール、ボレー、ドロップが得意であり、特殊なドロップを打つことも可能な場合があるテクニックタイプ。
例えば、上記の(1)〜(5)のプレイタイプが設定されたテニスゲームの場合、図3に示すように、「サーブ」、「ストローク」、「テクニック」、「スタミナ」、および「スピード」の各項目に関するキャラクタ毎の能力を示す能力値が設定されていてもよい。例えば、キャラクタP1は、「サーブ」の能力値がsv1、「ストローク」の能力値がst1、「テクニック」の能力値がtc1、「スタミナ」の能力値がsm1、「スピード」の能力値がsp1である。これらの能力値に基づいて、キャラクタP1の動作が制御される。なお、プレイタイプは、(1)〜(5)に限定されない。例えば、他のキャラクタに比べてすべての項目の能力値が平均的である万能タイプ、および能力値が一定しない気まぐれタイプ、などを含んでいてもよい。
「打球エリアの広さ」列の情報は、そのキャラクタが操作キャラクタとして指定された場合に、画面に表示する打球エリアの広さを示す。打球エリアとは、テニスゲームにおいて、操作キャラクタ310の配置位置を基準として設けられる所定領域であって、その領域内にテニスボールがある場合に、打球を指示する入力操作を行った場合に、打球成功となるエリアを示す。打球エリアは、キャラクタによってその大きさおよび形状の少なくとも一方が異なっていてもよい。例えば、キャラクタP1は打球エリアが広く、キャラクタP2は打球エリアが狭く、キャラクタP3はキャラクタP1より狭くキャラクタP2より広い。
「得意なコート属性」列の情報は、相手キャラクタとの対戦を行う環境に対する各キャラクタの適性を示す。テニスゲームの場合、コート属性は、コート面、すなわちコートサーフェスの種類であり得る。例えば、実際のテニスにおいても、試合が行われる主なコートには、グラスコート、クレイコート、およびハードコートなどのバリエーションがある。グラスコートは、「芝のコート」、クレイコートは、「土のコート」とも呼称される。図3において、「G」はグラスコート、「C」はクレイコート、「H」はハードコートを意味する。例えば、キャラクタP1は、グラスコートを得意とし、ハードコートを苦手としている。
キャラクタ毎にキャラクタ属性を設定することにより、キャラクタに個性を持たせることができる。これにより、対戦相手のユーザまたはが使用するキャラクタ、またはNPCのキャラクタ属性、ならびに対戦環境に応じて、どのキャラクタを操作キャラクタとして選択するか、いつ操作キャラクタを交代させるか、といった戦術上の選択の幅をユーザに提供し、本ゲームの興趣性を向上させることができる。
なお、キャラクタリスト132Bには、各キャラクタが、抽選によってユーザが保有可能となるキャラクタであるか、ゲームの進行状況に応じてユーザが保有可能となるキャラクタであるかを示す情報が含まれていてもよい。また、キャラクタリスト132Bには、各キャラクタが、今後ユーザが保有可能になり得るキャラクタか否かを示す情報が含まれていてもよい。
(ユーザ情報)
ユーザ情報133は、ユーザのアカウント毎に管理される情報である。ユーザ情報133は、セレクト対戦情報133Aを含む。セレクト対戦情報133Aは、セレクトパートの進行に必要なデータをまとめた情報である。セレクト対戦情報133Aは少なくとも、第2群のキャラクタとして選抜されたキャラクタを示す情報を含んでいる。また、セレクト対戦情報133Aは、セレクト対戦の中断データを含んでいてもよい。中断データには、第2群のキャラクタとして選抜されたキャラクタを示す情報と、セレクト対戦の途中までの成績および対戦回数とが含まれる。また、セレクト対戦情報133Aには、過去の所定セット数のセレクト対戦で、第2群のキャラクタとして選抜されたキャラクタおよび各キャラクタの選抜回数を示す情報が含まれていてもよい。
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。制御部210は、あるユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信した場合、同期のためのデータを、該あるユーザ端末100、および他のユーザ端末100に送信してもよい。
制御部210は、ゲームプログラム131の記述に応じて、送受信部211、サーバ処理部212、および、データ管理部213として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
送受信部211は、ユーザ端末100から各種データおよびリクエストを受信する。例えば、送受信部211は、ゲーム情報132もしくはユーザ情報133の一部または全部を、ユーザ端末100から受信する。例えば、送受信部211は、ゲーム情報132の一部として、筐体情報132Aおよびキャラクタリスト132Bの少なくとも一方を、ユーザ端末100から受信してもよい。また例えば、送受信部211は、ユーザ情報133の一部として、セレクト対戦情報133Aを、ユーザ端末100から受信してもよい。
送受信部211は、ユーザ端末100に対し各種データおよびリクエストを送信する。例えば、送受信部211は、筐体情報132Aおよびキャラクタリスト132Bの少なくとも一方を、ユーザ端末100に送信してもよい。また例えば、送受信部211は、特定のユーザのユーザ情報133に含まれているセレクト対戦情報133Aを、ユーザ端末100に送信してもよい。
サーバ処理部212は、ゲームを提供するために必要な演算処理を行う。サーバ処理部212は送受信部211に対し、各種データの送信を指示する。サーバ処理部212は、データ管理部213に対し、ゲーム情報132、およびユーザ情報133に含まれる各種情報の追加、更新、または削除を指示する。
データ管理部213は、記憶部220に格納されているデータを管理する。データ管理部213は、サーバ処理部212からの指示に応じてゲーム情報132およびユーザ情報133に含まれる各種情報の、追加、更新、または削除を実行する。データ管理部213は、サーバ処理部212の指示に従って、記憶部220からゲーム情報132およびユーザ情報133のうち少なくとも一方の情報を読み出してもよい。データ管理部213は、ゲームプログラム131のうち、あるユーザ端末100で実行する分のプログラムを記憶部220から読み出して、該ユーザ端末100に送信してもよい。
同期処理部214は、複数のユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のデータのやりとりを仲介する。例えば、同期処理部214は、対戦を行うユーザのユーザ端末100同士の、該対戦に係る同期処理を仲介または実行する。同期処理部214は、対戦相手のマッチングに係る処理、および、対戦の進行状況の同期処理などを実行してもよい。
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、ゲーム進行部112、オブジェクト制御部113、表示制御部114、および通信部115として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
通信部115は、サーバ200に対し各種データおよびリクエストを送信する。例えば、通信部115はサーバ200に対し、ゲーム情報132もしくはユーザ情報133の一部または全部を送信する。通信部115は、ゲーム情報132の一部として、筐体情報132Aおよびキャラクタリスト132Bの少なくとも一方を、サーバ200に送信してもよい。通信部115は、ユーザ情報133の一部として、セレクト対戦情報133Aをサーバ200に送信してもよい。
通信部115は、サーバ200から各種データおよびリクエストを受信する。例えば、通信部115はサーバ200から、ゲーム情報132もしくはユーザ情報133の一部または全部を受信する。通信部115は、通信部115は、サーバ200から筐体情報132A、キャラクタリスト132B、およびセレクト対戦情報133Aのうち少なくとも1つを受信してもよい。
ゲーム進行部112は、ゲームの進行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部112は、操作受付部111が受け付けた入力操作の位置の座標と、操作の種類と、ゲームの進行状況とに基づいて、ユーザの指示内容を特定する。
例えば、ゲーム進行部112は、ユーザのゲームへのログインを受け付けて、ログインに係る一連の処理を実行する。例えば、操作受付部111がユーザのログインに係る一連の入力操作(ログイン操作)を受け付けると、ゲーム進行部112は、該操作に基づいて、ログイン要求を受けたと判定する。ゲーム進行部112はログイン要求を受けた場合、ログイン操作から特定可能な情報(例えば、ユーザ端末100の機種ID、ユーザID、パスワード等)に基づいて、ログイン認証を行う。
ゲーム進行部112は、ユーザIDおよびパスワードが特定のアカウントのものと一致する場合に、該アカウントについてログイン認証が成功したと判定してもよい。また、ユーザ端末100とアカウントとが対応付けされるゲームの場合、ゲーム進行部112は、特定した機種IDに対応付けされたアカウントが存在する場合に、該アカウントについてログイン認証が成功したと判定してもよい。ゲーム進行部112は、ログイン認証が成功したアカウントで、ユーザをゲームにログインさせる。
ゲーム進行部112は、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。また、ゲーム進行部112は、記憶部120に記憶されたゲーム情報132およびユーザ情報133に含まれる、各種情報の追加、更新、または削除を行う。また、ゲーム進行部112は、ユーザ端末100と、他のユーザ端末100とのマッチングに係る処理を実行してもよい。本実施形態においてマッチングとは、ホストユーザに対し、1名以上の参加ユーザを対応付けることを示す。
ゲーム進行部112は、通常パート進行部112A、セレクトパート進行部112B、および抽選パート進行部112Cを含む。
通常パート進行部112Aは、通常パートを進行させる。例えば、通常パート進行部112Aは、ユーザ端末100のユーザが保有するキャラクタの中から少なくとも1体をユーザの入力操作に応じて特定し、該特定したキャラクタを動作させることにより、通常パートを進行させる。なお、各ユーザが保有しているキャラクタを示す情報は、ユーザ情報133の一部として記憶部120および220に記憶されている。したがって、通常パート進行部112Aは、ユーザ情報133を参照することで、ユーザの保有しているキャラクタを特定することができる。
セレクトパート進行部112Bは、セレクトパートを進行させる。例えば、セレクトパート進行部112Bは、第1群のキャラクタをユーザに提示するための画面を作成するよう、表示制御部114に指示する。また、セレクトパート進行部112Bは、操作受付部111が、第2群のキャラクタを選択する入力操作を受け付けた場合、該入力操作により指定されたキャラクタを、第2群のキャラクタとして選抜する。また、セレクトパート進行部112Bは、選抜した第2群のキャラクタの少なくとも1つを、ユーザの入力操作に応じて動かすことで、セレクト対戦を進行させる。なお、セレクトパート進行部112Bは、セレクト対戦の成績等に応じて、ユーザに報酬を付与してもよい。
抽選パート進行部112Cは、抽選パートを進行させる。例えば、抽選パート進行部112Cは、操作受付部111がユーザの、筐体を指定する指示、および抽選を実行する指示を受け付けた場合、筐体情報132Aの指定された筐体を参照して、キャラクタ等のゲーム媒体を特定する。
オブジェクト制御部113は、ゲーム情報132に含まれるオブジェクトの設定情報に基づき、ゲーム画面における2Dまたは3Dのオブジェクトの配置を決定する。また、オブジェクト制御部113は、ゲーム画面に配置したオブジェクトを制御する。例えば、オブジェクト制御部113は、配置したオブジェクトの位置、向き、形状、色等を変更したり、該オブジェクトに所定の一連の動作を行わせたりする。例えば、オブジェクト制御部113は、キャラクタをゲーム進行部112が決定した移動方向、移動速度、および移動距離で移動させる。
表示制御部114は、表示部152にゲーム画面の画像を表示させる。表示制御部114は、例えば、オブジェクト制御部113が制御するオブジェクトと、該オブジェクトの背景となる背景画像とを含む画像を生成して、表示部152に表示させる。
なお、オブジェクト制御部113または表示制御部114は、UI(user interface)を構築するための2Dまたは3Dのオブジェクト(UIオブジェクト)を制御してもよい。例えば、表示制御部114は、背景画像にアイコン、ボタン、リスト、メニュー画面等、ゲームの種々の操作に必要なUIオブジェクトを重畳したゲーム画面を表示させてもよい。UIオブジェクトとは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツールである。また、UIオブジェクトとは、ユーザが、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。
なお、図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラム131を実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置のいずれであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
<アカウントとログイン>
ゲームシステム1は、1名のユーザに対して1つ以上のアカウントを割り当てる。本実施形態では、1名のユーザに対し、1つのアカウントが割り当てられることとする。つまり、ユーザとアカウントは1対1で対応していることとする。ユーザは、割り当てられたアカウントを用いてゲームにログインすることで、本ゲームをプレイすることができる。本ゲームのアカウントは、該アカウントでログイン可能な1台以上の装置と対応付けられていてもよい。本実施形態では、サーバ200が、1つのアカウントを1台のユーザ端末100と対応付けて記憶していることとする。したがって、本実施形態では、ユーザは、特定のユーザ端末100を介して、特定のアカウントで、本ゲームにログインする。
(トップ画面)
図4は、トップ画面の一例を示す図である。本ゲームへのログインが完了すると、ゲーム進行部112は、トップ画面を作成するよう、表示制御部114に指示する。表示制御部114は、図4に示すようなトップ画面300をゲーム画面として作成し、タッチスクリーン15に表示させる。ユーザ端末100およびサーバ200は、トップ画面300に含まれる種々のUIに対して入力操作が行われた場合、本ゲームにおける各パートおよび各機能をユーザに提供する。なお、トップ画面は、いずれかのパート、例えば通常パートの一部であってもよい。
トップ画面300は、少なくとも、セレクト対戦への参加を指示するためのオブジェクト301およびボタン303のいずれかを含む。また、トップ画面300には、通常パートにおける対戦への参加を指示するためのボタン302が含まれていてもよい。また、トップ画面300には、抽選パートへの移行を指示するためのボタン304が含まれていてもよい。また、トップ画面300には、ユーザの操作キャラクタ308が含まれていてもよい。また、トップ画面300には、メニューの表示を指示するためのボタン307が含まれていてもよい。また、トップ画面300には、ログインしたユーザのユーザ名を表示する欄305と、該ユーザの有価データの保有量を表示する欄306とが設けられていてもよい。
<ゲームの流れ>
図5は、本ゲームに係る典型的な処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS10において、操作受付部111がユーザのログインに係る入力操作を受け付けると、ゲーム進行部112は、該ユーザをゲームにログインさせる。また、ゲーム進行部112は、ユーザをゲームにログインさせるとともに、トップ画面を作成するよう、表示制御部114に指示する。
ステップS12において、表示制御部114はトップ画面を作成し、タッチスクリーン15に表示させる。
ステップS14において、操作受付部111は、例えば図4に示したトップ画面300において、入力操作を受け付ける。ステップS14において受け付けた入力操作が対戦参加操作であった場合、ゲーム進行部112は、ステップS16を実行する。
ステップS16において、ゲーム進行部112の通常パート進行部112Aは、通常パートの対戦を進行させる。
一方、ステップS14において受け付けた入力操作が、セレクト対戦参加操作であった場合、ゲーム進行部112のセレクトパート進行部112Bは、セレクトパートを進行させる。まず、セレクトパート進行部112Bは、セレクト対戦およびパーティー編成を開始するためのUIを含むゲーム画面である、セレクト対戦トップ画面を作成するよう、表示制御部114に指示する。
(セレクト対戦トップ画面)
図6は、セレクト対戦トップ画面の一例を示す図である。セレクト対戦トップ画面400は、セレクト対戦と、セレクト対戦のためのパーティー編成を開始または再開するためのUIを含むゲーム画面である。ここで、セレクト対戦のためのパーティー編成とは、セレクト対戦を進行させるときの、第2群のゲーム媒体を選抜することを意味する。すなわち、パーティーとは、第2群のゲーム媒体と同義である。
セレクトパート進行部112Bは、セレクト対戦トップ画面の作成を表示制御部114に指示するときに、記憶部120のセレクト対戦情報133Aを参照して、セレクト対戦の中断データが有るか否かを特定する。中断データが無い場合、ゲーム進行部112は、図6に示すセレクト対戦トップ画面400を表示制御部114に作成させる。
セレクト対戦トップ画面400は、セレクト対戦の実行を指示する入力操作を受け付けるためのボタン401および402の少なくとも一方を含む。ボタン401は、所定量の有価データの消費と引き換えに、1セット分のパーティー編成およびセレクト対戦の実行を指示することができるボタンである。ボタン402は、所定数のゲーム内アイテムの消費と引き換えに、1セット分のパーティー編成およびセレクト対戦の実行を指示することができるボタンである。
なお、セレクト対戦の中断データがある場合、表示制御部114は、ボタン401および402の代わりに、セレクト対戦の再開を指示するためのボタンを含むセレクト対戦トップ画面400を作成して表示させてもよい。この場合、セレクト対戦の再開を指示するためには、有価データまたは特定のアイテムが不要であってもよい。セレクト対戦の再開を指示するためのボタンに対する入力操作が行われた場合、セレクトパート進行部112Bは、後述するセレクト対戦待機画面を作成するよう表示制御部114に指示し、表示制御部114は、該セレクト対戦待機画面を作成および表示させる。
本実施形態では、編成した1パーティーに対して5回、セレクト対戦を実行することとする。そして、1回のパーティー編成と、5回のセレクト対戦とをまとめて、1セット分のセレクト対戦と称する。なお、1回のパーティー編成に対するセレクト対戦の回数は特に限定されない。
セレクト対戦トップ画面400において、ボタン401および402のいずれかに対する入力操作が行われると、セレクトパート進行部112Bは、第1選択画面500を作成するよう、表示制御部114に指示する。
(第1選択画面)
図7は、第1選択画面の一例を示す図である。第1選択画面500は、1回目の第1群のキャラクタとして提示されるキャラクタの、プレイタイプを選択するための画面である。本実施形態に係るセレクトパートでは、1回目に提示される第1群のキャラクタのプレイタイプを、ユーザが選択することができる。
第1選択画面500は、プレイタイプを指定するためのボタン501〜503を含む。なお、プレイタイプが多数存在する場合、第1選択画面500には、図示のように、スクロールボタン504が含まれていてもよい。そして、スクロールボタン504に対し入力操作が行われた場合、ボタン501〜503の代わりに、他のプレイタイプを指定するためのボタンが表示されてよい。第1選択画面500はまた、採用率ランキング画面を表示するためのボタン505を含んでいてもよい。採用率ランキング画面については後述する。
操作受付部111がボタン501〜503等に対する入力操作を受け付けると、セレクトパート進行部112Bは、ステップS18を行う。なお、セレクト対戦に係るパーティー編成において、上述したプレイタイプの指定は必須ではない。したがって、セレクトパート進行部112Bは表示制御部114に第1選択画面500の作成を指示せずに、以下説明するステップS18を実行してもよい。
ステップS18において、セレクトパート進行部112Bは、ユーザに提示する第1群のキャラクタを決定する。セレクトパート進行部112Bは、ゲーム情報132のキャラクタリスト132Bを参照して、第1群のキャラクタとしてユーザに提示するキャラクタを決定する。例えば、第1選択画面500において、第1群のキャラクタとして提示するキャラクタのプレイタイプを指定された場合、セレクトパート進行部112Bは、キャラクタリスト132Bにおいて、該プレイタイプに該当するキャラクタの中から、第1群のキャラクタとして提示するキャラクタを決定する。セレクトパート進行部112Bは決定した第1群のキャラクタを提示した第2選択画面を作成するよう、表示制御部114に指示する。
ステップS20において、表示制御部114は、第1群のキャラクタを提示した第2選択画面を作成し、タッチスクリーン15に表示させる。
(第2選択画面)
図8の状態(A)〜(C)は、第2選択画面の一例を示す図である。第2選択画面600は、第1群のキャラクタを提示するとともに、該第1群のキャラクタから第2群のキャラクタをユーザに選択させるための画面である。本実施形態に係るセレクトパートでは、1回に2体のキャラクタが第1群のキャラクタとして提示され、ユーザはこの2体のキャラクタのうち、1体のキャラクタを、第2群のキャラクタ、すなわちパーティーメンバーとして選択する。また、本実施形態に係るセレクトパートでは、第1群のキャラクタの提示およびパーティーメンバーの選択が、合計3回繰り返されて、最終的に3体のキャラクタがパーティーメンバーとしてユーザに選択される。図8の状態(A)は1回目の、状態(B)は2回目の、状態(C)は3回目のパーティーメンバーの選択の場合の第2選択画面600を示している。
図8の状態(A)の場合、第2選択画面600は、第1群のキャラクタを示すオブジェクト604Aおよび605Aと、パーティーメンバーを選択するためのボタン606および607とを含む。ボタン606は、オブジェクト604Aをパーティーメンバーとして選択するためのボタンであり、ボタン607は、オブジェクト605Aをパーティーメンバーとして選択するためのボタンである。
また、第2選択画面600は、第1群のキャラクタそれぞれの能力値等の詳細データを閲覧するためのボタン608および609を含んでいてもよい。ボタン608は、オブジェクト604Aの詳細を閲覧するためのボタンであり、ボタン607は、オブジェクト605Aの詳細を閲覧するためのボタンである。また、第2選択画面600は、パーティーメンバーとして選択したキャラクタのアイコンを表示する欄601〜603を含んでいてもよい。第2選択画面600はまた、採用率ランキング画面を表示するためのボタン505を含んでいてもよい。
ステップS22において、セレクトパート進行部112Bは、操作受付部111がいずれかのキャラクタを選択する入力操作を受け付けたか否かを判定する。例えば、セレクトパート進行部112Bは、操作受付部111が、第2選択画面600のボタン606または607に対する入力操作を受け付けたか否か判定する。ステップS22でNOの場合、キャラクタを選択する入力操作を受け付けていない場合、セレクトパート進行部112Bは該入力操作を受け付けるまで待機する。一方、ステップS22でYESの場合、セレクトパート進行部112BはステップS24を実行する。
ステップS24において、セレクトパート進行部112Bは、選択されたキャラクタを、パーティーメンバーとして選抜する。例えば、図8の状態(A)においてボタン606が選択された場合、セレクトパート進行部112Bは、オブジェクト604Aが示すキャラクタを、パーティーメンバーとして選抜する。
ステップS26において、セレクトパート進行部112Bは、パーティーメンバーが最大人数に達したか否かを判定する。ステップS26においてNOの場合、すなわち、パーティーメンバーが最大人数に達していない場合、セレクトパート進行部112Bは、再びステップS18〜ステップS24を実行する。本実施形態では、パーティーメンバーの最大人数は3人であるため、セレクトパート進行部112Bはあと2回、ステップS18〜ステップS24を繰り返す。
図8の状態(B)は、2回目のパーティーメンバーの選択の場合の第2選択画面600を示している。なお、セレクトパート進行部112Bは、2回目以降のステップS18においては、前回第1群のキャラクタとして決定したキャラクタは、決定候補から除外してもよい。また、セレクトパート進行部112Bは、パーティーメンバーとして選択されたキャラクタも、決定候補から除外してもよい。
図8の状態(B)では、第2選択画面600には、第1群のキャラクタを示すオブジェクト604Bおよび605Bが含まれる。ボタン606および608はオブジェクト604Bに、ボタン607および609はオブジェクト605Bにそれぞれ対応する。また、図示の通り、欄601には、1人目のパーティーメンバーとして選択されたキャラクタのアイコンが表示される。
図8の状態(C)は、3回目のパーティーメンバーの選択の場合の第2選択画面600を示している。図8の状態(C)では、第2選択画面600には、第1群のキャラクタを示すオブジェクト604Cおよび605Cが含まれる。ボタン606および608はオブジェクト604Cに、ボタン607および609はオブジェクト605Cにそれぞれ対応する。また、図示の通り、欄601およい欄602には、それぞれ1人目および2人目のパーティーメンバーとして選択されたキャラクタのアイコンが表示される。
ステップS26でYESの場合、すなわち、図8の状態(C)において、ボタン606または607に対する入力操作が受け付けられて、最後の3人目のパーティーメンバーが選抜されると、セレクトパート進行部112Bは、セレクト対戦待機画面を作成するよう、表示制御部114に指示する。表示制御部114は、パーティーメンバーを含むセレクト対戦待機画面を作成し、タッチスクリーン15に表示させる。
(セレクト対戦待機画面)
図9は、セレクト対戦待機画面の一例を示す図である。セレクト対戦待機画面700は、セレクト対戦の開始、中断、および終了の指示を受け付けるためのゲーム画面である。
ここで、セレクト対戦の開始とは、選抜されたパーティーメンバーで試合を開始することを示す。また、セレクト対戦の中断とは、1セットのセレクト対戦の途中で、セレクトパートを抜けて、通常パート等、本ゲームの別の機能をプレイすることを示す。セレクト対戦を中断した場合、パーティーメンバーおよび、該パーティーでの対戦回数は初期化されず、セレクト対戦情報133Aに記録される。また、セレクト対戦の終了とは、1セットのセレクト対戦の途中で、パーティーメンバーおよび該パーティーでの対戦回数を初期化して、セレクト対戦を終了することを示す。セレクト対戦を終了した場合、セレクト対戦のためのパーティー編成およびセレクト対戦を再度行うためには、有価データまたは特定のアイテムを消費する必要がある。
セレクト対戦待機画面700は、セレクト対戦の開始を指示するためのボタン702と、セレクト対戦の中断を指示するためのボタン706と、セレクト対戦の終了を指示するボタン707とを含む。また、セレクト対戦待機画面700は、パーティーメンバーの名称、アイコン、レベル等の情報を示す欄703を含んでいてもよい。セレクト対戦待機画面700は、1セットのセレクト対戦における対戦可能回数と、そのうちの対戦済みの回数とを示す欄701を含んでいてもよい。セレクト対戦待機画面700は、選抜されたパーティーメンバーで、セレクト対戦の対戦回数としてカウントされない対戦である、トレーニングを行うことを指示するためのボタン705を含んでいてもよい。セレクト対戦待機画面700は、採用率ランキング画面を表示するためのボタン704を含んでいてもよい。
ステップS28において、操作受付部111は、セレクト対戦の開始を指示する入力操作を受け付け、セレクトパート進行部112Bに伝える。
ステップS30において、セレクトパート進行部112Bは、ステップS28において受け付けた入力操作に応じて、セレクト対戦を実施する。
セレクト対戦が1回終了した後、ステップS32において、セレクトパート進行部112Bは、所定回数、対戦を行ったか否かを判定する。本実施形態において、所定回数とは5回である。つまり、セレクトパート進行部112Bは、5試合が終了したか否かを判定する。
ステップS32においてNOの場合、すなわち、まだ対戦が所定回数分終了していない場合、セレクトパート進行部112Bは表示制御部114にセレクト対戦待機画面700を作成するよう、再び指示する。表示制御部114はセレクト対戦待機画面700を表示させ、セレクトパート進行部112Bは、ステップS28において操作受付部111がセレクト対戦の開始を指示する入力操作を受け付けるまで、待機する。
一方、ステップS32においてYESの場合、すなわち、対戦が所定回数分終了した場合、セレクトパート進行部112Bは、ステップS34を実行する。
ステップS34において、セレクトパート進行部112Bは、ユーザに報酬を付与する。報酬は、対戦の戦績、例えば勝率または勝利回数に応じて決定されてもよい。これにより、パーティーメンバーの選択、および対戦試合のプレイにより戦略性を持たせることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
また、セレクトパート進行部112Bは、ユーザに報酬として、抽選に使用可能な有価データまたは特定のアイテムを付与してもよい。これにより、ユーザはセレクト対戦の報酬を用いた抽選で、セレクト対戦で試しに使用したキャラクタの獲得を試みることができる。したがって、ユーザに抽選パートをプレイする動機を与えることができる。
セレクトパートにおける処理は以上で終了する。その後、ユーザは報酬または他の特定のアイテム等を用いて、抽選パートをプレイし得る。
ステップS36において、抽選パート進行部112Cは、ユーザの入力操作に応じて抽選を実行する。これにより、ユーザに抽選結果に応じたキャラクタが付与される。
なお、抽選パート進行部112Cは、抽選を行う際に、セレクト対戦情報133Aを参照して、セレクト対戦において、直前の1セット、または過去のパーティーメンバーとして選抜されたキャラクタを特定してもよい。そして、抽選パート進行部112Cは、該特定したキャラクタが、抽選で特定される確率を上昇させてもよい。例えば、抽選パート進行部112Cは、直線の1セットで選抜された3体のキャラクタのうち、ユーザが未保有のキャラクタが抽選で特定される確率を上昇させてもよい。
また例えば、抽選パート進行部112Cは、セレクト対戦情報133Aを参照して、今までにパーティーメンバーとして選抜されたキャラクタと、各キャラクタが選抜された回数とを特定してもよい。そして、抽選パート進行部112Cは、選抜された回数が多いキャラクタほど、抽選で特定される確率を上昇させることとしてもよい。これにより、抽選において、ユーザが繰り返し選択したキャラクタ、すなわちユーザがよく使用しているキャラクタほど、獲得できる確率を上昇させることができる。したがって、ユーザがよく使用しているキャラクタを獲得できる可能性を上昇させることができるため、ユーザの抽選に対する満足度を高めることができる。したがって、ユーザのゲーム媒体を獲得する意欲を高めることができる。
なお、ステップS10〜ステップS34と、ステップS36とは、連続して行われなくてもよい。また、ステップS36は、ステップS10以降であれば、どのタイミングで実行されてもよい。
以上の処理によれば、ゲームシステム1は、セレクトパート進行部112Bが決定した第1群のキャラクタから、ユーザにパーティーメンバーを選択させる。そして、選択されたパーティーメンバーを選抜して、該選抜したメンバーを用いてセレクト対戦を進行させる。
ここで、第1群のキャラクタには、ユーザが保有しているキャラクタも、保有していないキャラクタも含まれ得る。そして、第1群のキャラクタは、現在、または将来、ユーザが保有可能になり得るキャラクタである。換言すると、第1群のキャラクタは、ユーザが獲得済み、またはこれから獲得できる可能性があるキャラクタである。
このような第1群のキャラクタからパーティーメンバーを選択させ、セレクト対戦をプレイさせることにより、ユーザに、自身が関心を持っていなかったキャラクタ、または、保有していないため使うことができなかったキャラクタを使う機会を与えることができる。したがって、ユーザの、キャラクタを収集する意欲を高めることができる。
(採用率ランキング画面)
なお、セレクトパート進行部112Bは、図7のボタン505、図8のボタン610、図9のボタン704に対する入力操作が受け付けられた場合に、全ユーザがパーティーメンバーに選択したキャラクタの採用率ランキングを示す、採用率ランキング画面を作成するよう、表示制御部114に指示してもよい。なお、ここで言う採用率は、例えば、第1群のキャラクタとしてユーザに提示した際に、ユーザがそのキャラクタを選択した割合である。採用率は、サーバ処理部212またはゲーム進行部112によって予め算出されて、ゲーム情報132またはユーザ情報133に記録されていてよい。
図10は、採用率ランキング画面の一例を示す図である。採用率ランキング画面550には、キャラクタが採用率順に表示される。採用率ランキング画面550には、例えば、各キャラクタのアイコン554、各キャラクタの採用率の順位を示す欄552、採用率を表示する欄555が含まれる。ユーザは採用率ランキング画面550を参照することにより、他のユーザの選択したキャラクタを参考にしながら、自身のパーティーメンバーを選択することができる。また、自分は関心を持っていなかったが、他のユーザによく選択されているキャラクタ等が存在する場合、ユーザに、該よく選択されているキャラクタに対する関心を抱かせることができる。
<報酬の提示と抽選>
なお、セレクトパート進行部112Bは、ユーザに与えた報酬の内容を通知する画面を表示させてもよい。セレクトパート進行部112Bは例えば、表示制御部114に報酬付与画面を作成させて、タッチスクリーン15に表示させてもよい。
(報酬付与画面)
図11の状態(A)は、報酬付与画面の一例を示す図である。報酬付与画面800は、ユーザに与えた報酬の内容を通知するためのゲーム画面である。報酬付与画面800には、報酬の内容および個数の少なくとも一方を示す画像またはテキスト801が含まれる。報酬付与画面800には、報酬を確認して、トップ画面300等の他の画面に戻るためのボタン802が含まれていてもよい。
また、図11の状態(A)に示す報酬付与画面800の表示直後に、または報酬付与画面800においてボタン802に対する入力操作を受け付けた場合に、セレクトパート進行部112Bは、図11の状態(B)に示すポップアップ画像を、タッチスクリーン15に自動的に表示させてもよい。
ポップアップ850は、パーティーメンバーに含まれる1体以上のキャラクタについて、抽選において該1体以上のキャラクタがそれぞれ特定され得る確率に関する情報を含んでいる。本実施形態では、セレクト対戦でパーティーメンバーに選抜されたキャラクタ全員の、抽選で特定される確率が上昇することとする。なお、パーティーメンバーの中に、ユーザが保有済みのキャラクタが存在する場合、該キャラクタの確率は上昇しないこととしてもよい。以降、抽選で特定される確率が上昇しているキャラクタのことを、確率上昇キャラクタと称する。
ポップアップ850には、例えば、確率上昇キャラクタのアイコン852と、確率上昇キャラクタがそれぞれ特定され得る確率に関する情報を示すラベル853が含まれている。なお、「確率に関する情報」とは、例えば、図示のように、抽選において特定される確率が上がったこと、およびその上がった値を示す情報であってもよいし、抽選において特定される確率そのものであってもよい。また、確率上昇キャラクタが抽選で特定される確率の上昇は、期間限定であってもよい。
また例えば、ポップアップ850には、後述するセレクト抽選画面の表示を指示するためのボタン851が含まれる。なお、該画面は、第1の筐体のうち、確率上昇キャラクタが特定され得るある筐体の、少なくとも一部の情報を示すための画面であってもよい。
本実施形態では、ある特定の筐体を参照した抽選において、セレクト対戦でパーティーメンバーに選抜されたキャラクタが特定される確率が上昇することとする。しかしながら、抽選パート進行部112Cは、第1の筐体の全てにおいて、該特定される確率を上昇させてもよい。
(セレクト抽選画面)
図12は、セレクト抽選画面の一例を示す図である。図11の状態(B)の場合の報酬付与画面800において、ボタン851に対する入力操作が行われると、操作受付部111は該入力操作を受け付ける。操作受付部111が該入力操作を受け付けた場合、抽選パート進行部112Cは、表示制御部114にセレクト抽選画面を作成するよう指示する。表示制御部114は、図12に示すようなセレクト抽選画面900を作成し、タッチスクリーン15に表示させる。
セレクト抽選画面900は、抽選の実行を指示するためのゲーム画面である。本実施形態では、セレクト抽選画面900は、確率上昇キャラクタが特定され得る、ある筐体を参照した抽選の実行を指示するための、ゲーム画面である。セレクト抽選画面900は、抽選の実行を指示するボタン901および902の少なくとも一方を含む。ボタン901は、所定量の有価データの消費と引き換えに、1回の抽選の実行を指示するためのボタンである。ボタン902は、所定数の特定のアイテムの消費と引き換えに、1回の抽選の実行を指示するためのボタンである。
セレクト抽選画面900は、参照される筐体において特定される確率が上昇しているキャラクタを示すオブジェクト903と、該特定される確率に関する情報を示すラベル904とを含んでいてもよい。操作受付部111がボタン901またはボタン902に対する入力操作を受け付けた場合、抽選パート進行部112Cは特定の筐体を参照して抽選を実行する。
〔実施形態2〕
セレクトパート進行部112Bは、パーティーメンバーに選抜されたキャラクタのうち、ユーザに保有させていないキャラクタを示す情報を、セレクト対戦情報133Aに記憶させてもよい。また、抽選パート進行部112Cは、筐体を変更するための第1の条件が満たされた場合、抽選において参照される筐体を、第1の筐体から第2の筐体に変更してもよい。また、抽選パート進行部112Cは、変更後の第2の筐体によって特定されるキャラクタに、セレクト対戦情報133Aに記憶されたキャラクタが含まれている場合、該キャラクタが保有可能になったことをユーザに通知してもよい。
なお、本実施形態では、セレクトパート進行部112Bは、パーティーメンバーに選抜されたキャラクタのうち、ユーザに保有させていないキャラクタの中から任意の個数のキャラクタをユーザに選択させ、該選択されたキャラクタを、セレクト対戦情報133Aに記録することとする。以降、該選択されたキャラクタを、「お気に入りキャラクタ」と称し、お気に入りキャラクタとしてセレクト対戦情報133Aに記録することを「お気に入り登録」と称する。
<お気に入り登録および通知の流れ>
図13は、お気に入り登録および通知の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS50において、操作受付部111は、ユーザのお気に入り登録を指示する入力操作を受け付ける。例えば、操作受付部111は、セレクト対戦待機画面700において該入力操作を受け付ける。
図14は、セレクト対戦待機画面の他の一例を示す図である。図14は、図9に示したセレクト対戦待機画面700に、さらにお気に入り登録ボタン706が含まれている場合のセレクト対戦待機画面700を示す。図示の通り、各キャラクタの下部に、該キャラクタのお気に入り登録を指示するためのボタン706が配置される。ユーザによって、ボタン706のいずれかに対する入力操作が行われると、操作受付部111はこれを受け付け、セレクトパート進行部112Bは、該ボタンに対応するキャラクタを、お気に入りキャラクタとしてセレクト対戦情報133Aに記録する。
なお、図示の例では3体のパーティーメンバー全てにボタン706が配置されているが、ユーザが保有済みであるキャラクタがパーティーメンバーに存在する場合、該キャラクタに対応するボタン706は配置されなくてよい。
操作受付部111が、図14のボタン706に対する入力操作等、ユーザのお気に入り登録を指示する入力操作を受け付けると、セレクトパート進行部112Bは、ステップS52を行う。
ステップS52において、セレクトパート進行部112Bは、ステップS50の指示によって指定されたキャラクタを、お気に入りキャラクタとしてセレクト対戦情報133Aに記録する。
ステップS54において、抽選パート進行部112Cは、第1条件が満たされて抽選の筐体を変更したか否かを判定する。ステップS54においてNOの場合、すなわち、筐体を変更していない場合、抽選パート進行部112Cは筐体を変更するまで待機する。一方、ステップS54においてYESの場合、すなわち、抽選パート進行部112Cが筐体を第2の筐体へ変更した場合、抽選パート進行部112Cは、ステップS56の処理を実行する。
ステップS56において、抽選パート進行部112Cは、変更後の筐体、すなわち第2の筐体を参照することで特定されるキャラクタに、セレクト対戦情報133Aに記録されているお気に入りキャラクタが含まれているか否かを判定する。ステップS56においてNOの場合、すなわち、第2の筐体にお気に入りキャラクタが含まれていない場合、抽選パート進行部112Cは処理を終了する。一方、ステップS56においてYESの場合、すなわち、第2の筐体にお気に入りキャラクタが含まれている場合、抽選パート進行部112Cは、ステップS58を行う。
ステップS58において、抽選パート進行部112Cは、お気に入りキャラクタが入手可能になったことを、ユーザに通知する。通知の方法およびタイミングは特に限定されない。例えば、抽選パート進行部112Cは、ステップS56においてYESと判定された場合で、トップ画面300に遷移したタイミングで、お気に入りキャラクタが入手可能になったことを、ポップアップ画像で通知してもよい。
図15は、トップ画面の他の一例を示す図である。図15に示すトップ画面300には、ポップアップ350が含まれる。ポップアップ350には、少なくとも、お気に入りキャラクタが入手可能になった旨の通知351が含まれている。なお、入手可能になったキャラクタの名称も併せて通知してよい。また、ポップアップ350には、該お気に入りキャラクタが入手可能な筐体を指定して抽選を指示するボタン352が含まれていてもよい。
このように、後にキャラクタが入手可能になった場合に、その旨をユーザに通知することで、ユーザに、以前使用したキャラクタを獲得する動機を与えることができる。したがって、ユーザのキャラクタの収集意欲を高めることができる。
なお、お気に入りキャラクタを登録している状態で、セレクト対戦のためのパーティー編成を行う場合、セレクトパート進行部112Bは、採用率ランキング画面550または第2選択画面600等において、他のユーザがお気に入り登録されたキャラクタと共にパーティーメンバーとして選択したキャラクタをユーザに通知してもよい。また、セレクトパート進行部112Bは、該通知したキャラクタをユーザが選択可能にしてもよい。これにより、ユーザは、自分のお気に入りキャラクタと、他のキャラクタとのパーティー編成を、他のユーザの選択を参考にして考えることができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック、ならびに、制御部110の制御ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
(項目1) ゲームプログラム(131、231)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10、20)およびメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100およびサーバ200の少なくとも一方)により実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて、複数のゲーム媒体が関連付けられた第1の筐体を参照して1つ以上のゲーム媒体を特定し、特定した1つ以上のゲーム媒体をユーザに保有させるステップと、ユーザに保有させたゲーム媒体の中から少なくとも1つをユーザの入力操作に応じて動作させることにより、ゲームの第1のパートを進行させるステップと、第1の筐体、または第1の条件を満たすことによりユーザが利用可能となる第2の筐体に関連付けられるゲーム媒体の一群であって、ユーザの保有対象となったゲーム媒体を含む一群である第1群のゲーム媒体から、ユーザの入力操作に応じて一部のゲーム媒体を第2群のゲーム媒体として選抜するステップと、ユーザの入力操作に応じて第2群のゲーム媒体の少なくとも1つを動作させることによって、ゲームの第2のパートを進行させるステップと、を実行させる。
以上の処理によれば、第1群のゲーム媒体から、ユーザの入力操作に応じて第2群のゲーム媒体を選抜する。そして、選抜した第2群のゲーム媒体の少なくとも1つを用いて、第2のパートを進行させる。ここで、第1群のゲーム媒体には、ユーザに保有させているゲーム媒体も、保有させていないゲーム媒体も含まれ得る。そして、第1群のゲーム媒体は、現在、または将来、ユーザが保有可能になり得るゲーム媒体である。
このような第1群のゲーム媒体から選抜された第2群のゲーム媒体で第2のパートをプレイさせることにより、ユーザに、自身が関心を持っていなかったゲーム媒体、または、保有していないため使うことができなかったゲーム媒体を使う機会を与えることができる。したがって、ユーザの、ゲーム媒体を収集する意欲を高めることができる。
(項目2) (項目1)において、第2のパートを進行させるステップは、ユーザを含む1名以上の第1ユーザと、ゲームプログラムで規定された動作を行う1名以上のNPC(non player character)および1名以上の第2ユーザの少なくとも一方との、対戦を進行させてもよい。
これにより、ユーザに、自身の入力操作に応じて選抜された第2群のゲーム媒体を用いて、NPCまたは他のユーザと対戦を行わせることができる。したがって、ユーザに、使用したゲーム媒体に対する関心を抱かせることができるため、ユーザのゲーム媒体を収集する意欲を高めることができる。
(項目3) (項目2)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、さらに、
対戦が終了した場合に、第2群のゲーム媒体に含まれる1つ以上のゲーム媒体について、保有させるステップにおいて該1つ以上のゲーム媒体がそれぞれ特定され得る確率に関する情報を含む画像を、自動的に表示部に表示させるステップを実行させてもよい。これにより、ユーザの、第2群のゲーム媒体として選抜されたゲーム媒体を獲得する意欲を高めることができる。
(項目4) (項目2)または(項目3)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、さらに、対戦が終了した場合に、ユーザに報酬を付与するステップを実行させてもよい。また、保有させるステップは、ユーザの入力操作に応じて、所定量の報酬と引き換えに、1つ以上のゲーム媒体を特定してユーザに保有させてもよい。
これにより、ユーザは対戦の報酬を用いて、対戦で使用したゲーム媒体の獲得を試みることができる。したがって、ユーザのゲーム媒体を獲得する意欲を高めることができる。
(項目5) (項目4)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、さらに、対戦が終了した場合に、ユーザの所定の入力操作を受け付けるUI(User Interface)画像を表示部に表示させるステップと、所定の入力操作を受け付けた場合、保有させるステップの実行を指示するためのゲーム画面を、表示部に表示させるステップと、を実行させてもよい。
これにより、対戦終了後に、ユーザがゲーム媒体の獲得を試みるよう誘導することができる。したがって、ユーザのゲーム媒体を獲得する意欲を高めることができる。
(項目6) (項目1)から(項目5)までのいずれか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、さらに、選抜するステップにおいて第2群のゲーム媒体として選抜されたゲーム媒体が、保有させるステップにおいて特定され得る確率を上昇させるステップを実行させてもよい。
これにより、ユーザは対戦で使用したゲーム媒体をより獲得し易くなる。したがって、ユーザのゲーム媒体を獲得する意欲を高めることができる。
(項目7) (項目6)において、確率を上昇させるステップは、ユーザによって第2群のゲーム媒体として選抜された回数が多いゲーム媒体ほど確率を上昇させてもよい。
これにより、繰り返し選抜された、すなわち、ユーザがよく使用しているキャラクタを獲得できる確率を上昇させることができる。したがって、ユーザのゲーム媒体を獲得する意欲を高めることができる。
(項目8) (項目1)から(項目7)までのいずれか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、さらに、選抜するステップで選抜された第2群のゲーム媒体のうち、ユーザに保有させていないゲーム媒体を示す情報を記憶部に記憶させるステップと、第1の条件が満たされた場合、保有させるステップにおいて参照される筐体を、第1の筐体から第2の筐体のいずれかに変更するステップと、変更するステップが変更した後の第2の筐体によって特定されるゲーム媒体に、記憶部に記憶されたゲーム媒体が含まれている場合、記憶されたゲーム媒体が保有可能になったことをユーザに通知するステップと、を実行させてもよい。
このように、後にゲーム媒体が入手可能になった場合に、その旨をユーザに通知することで、ユーザに、以前使用したゲーム媒体を獲得する動機を与えることができる。したがって、ユーザのゲーム媒体の収集意欲を高めることができる。
(項目9) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラム(131、231)は、プロセッサ(10、20)およびメモリ(11、21)を備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが(項目1)に記載の各ステップを実行する方法である。(項目9)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
(項目10) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムを記憶するメモリ(11、21)と、該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御するプロセッサ(10、20)とを備える。(項目10)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。