JP2020039618A - 無機繊維マット用切断具及び無機繊維マットの切断方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、このようなマット材を切断するために、例えば特許文献1に記載されたようなカッターナイフが使用される。
また、カット刃が露出されていない安全性を考慮した切断具についても作業中のカット刃が折れた場合が考慮されておらず、折れたカット刃が切断具の外に飛び出し体の一部を切傷することがあった。
特許文献1においては切断具を直接手で保持する構造であり、折れたカット刃が手先に触れる可能性が高く安全性が充分とは言えなかった。
このような事情を踏まえ、本発明は、無機繊維マットの切断時及び刃の交換時の安全性の高い切断具を提供することを目的とする。
無機繊維マット挿入用のガイドスペースが設けられた二枚のパネルと、
上記二枚のパネルの間に挟持され、上記ガイドスペース内に刃が露出するように配置されたカット刃と、
上記二枚のパネルの間に挟持され、上記カット刃の長手方向を挟むことにより上記カット刃を固定する、一組のゴム製のマグネットシートと、からなることを特徴とする。
また、カット刃はマグネットシートに挟まれているので、カット刃が折れたとしてもカット刃はマグネットシートに吸着されて切断具外に飛び出すことは無く安全である。
マグネットシートはゴム製であり硬い無機繊維マットを切断する際に衝撃を緩和することが可能であり、カット刃の破断を抑制可能である。
パネルに取手部が設けられていると、カット刃に触れる必要がないので安全である。
パネルが透明であると、カット刃の破損状況を目視で確認することができ、安全性を高くすることができる。
このようにすると、カット刃の交換を容易にすることができ、カット刃とマグネットシートがしっかりと固定されるので好ましい。
このようにすることにより、安全に無機繊維マットを切断することができる。
[無機繊維マット用切断具]
本発明の無機繊維マット用切断具は、
無機繊維マット挿入用のガイドスペースが設けられた二枚のパネルと、
上記二枚のパネルの間に挟持され、上記ガイドスペース内に刃が露出するように配置されたカット刃と、
上記二枚のパネルの間に挟持され、上記カット刃の長手方向を挟むことにより上記カット刃を固定する、一組のゴム製のマグネットシートと、からなることを特徴とする。
図1に示す無機繊維マット用切断具1は、二枚のパネル(第1のパネル11及び第2のパネル12)が対向して配置されており、二枚のパネルの間にカット刃20が挟まれて(挟持されて)いる。
第1のパネル11及び第2のパネル12にはそれぞれガイドスペース15が設けられている。
そして、カット刃20の刃21がガイドスペース15から露出するようになっている。
また、第1のパネル11及び第2のパネル12とともにボルト(図示しない)及びナット52により固定される。
本発明の無機繊維マット用切断具では、二枚のパネルの少なくとも一面に取手部が設けられていることが好ましい。図1に示す無機繊維マット用切断具1では、第1のパネル11に取手部40が設けられている。
図2には、カット刃20の長手方向を挟む、一組のマグネットシート30(第1のマグネットシート31及び第2のマグネットシート32)を示している。
一組のマグネットシート30は、第1のパネル11及び第2のパネル12により挟まれ(挟持され)るので、一組のマグネットシート30により、カット刃20が固定される。
カット刃20、第1のマグネットシート31及び第2のマグネットシート32にはボルトを通すための穴が設けられており、第1のパネル11及び第2のパネル12とともにボルト(図示しない)及びナット52により固定される。
パネルは、プラスチック製の板材を所定形状に加工したものであることが好ましい。
パネルの寸法は、特に限定するものではないが、縦80〜300mm、横50〜200mm、厚さ2.0〜5.0mmであることが好ましい。
ガイドスペースの幅は特に限定されるものではないが、切断する無機繊維マットの厚さにより定めることが好ましい。
例えば、切断する無機繊維マットの厚さに対してガイドスペースの幅が小さいと無機繊維マットの反力により無機繊維マット用切断具の位置ずれが起こり難く、安定した切断が可能になる。無機繊維マットの厚さに対するガイドスペースの幅は95〜55%であることが好ましく、80〜65%であることがより好ましい。ガイドスペースの幅が95%より大きいと無機繊維マットの反力が足りなく、安定した切断が出来なくなる。また55%より小さいと無機繊維を圧壊することになり好ましくない。ガイドスペースの幅はガイドスペースの全域にわたって無機繊維マットの厚さより小さくする必要はなく、ガイドスペースの一部のみ小さくすることでもよい。ガイドスペースの一部のみ小さくすることにより無機繊維マットにかかる圧力負荷のトータル量を低減することが可能となる。
例えば、ガイドスペースのうち、無機繊維マットの入り口にあたる部分を、ガイドスペースの幅に対して広くしておき、ガイドスペースの幅が一定になる部分までに傾斜をつけるようにしておくことが好ましい。このようにするとガイドスペースへの無機繊維マットの挿入が容易になる。
カッターナイフの替え刃には根元に穴が空いているのでその穴にボルトを通すことでカット刃の位置決めを行うことができる。
マグネットシートでカット刃の長手方向を挟むことによりカット刃を固定することにより、カット刃の耐久性が向上する。
マグネットシートにはボルトを通すための穴を設けておくことが好ましい。
マグネットシートは、カット刃の刃が折れた際にカット刃が吸着される程度の磁力を有するシートであることが好ましく、折れたカット刃がマグネットシートに吸着されるようにすることで安全性を高めることができる。
図1にはコの字形状の取手部を示しているが、作業者が無機繊維マット用切断具を保持して、切断方向に力を加えることができるような形状であればその形状はコの字形状に限定されるものではない。
また、取手部の材質は特に限定されるものではない。
取手部は、パネルに対してボルト等で固定されてもよいし、接着剤等で固定されていてもよい。
図3は、パネルが透明である無機繊維マット用切断具の一例を模式的に示す斜視図である。
図3に示す無機繊維マット用切断具2は、第1のパネル13及び第2のパネル14が透明である。その他の構成は図1に示す無機繊維マット用切断具1と同様である。
第1のパネル13及び第2のパネル14が透明であるので、カット刃20の全体、一組のマグネットシート30(第1のマグネットシート31及び第2のマグネットシート32)が外から見えるようになっている。
パネルが透明であると、カット刃の破損状況を目視で確認することができ、安全性を高くすることができる。
本発明の無機繊維マットの切断方法では、本発明の無機繊維マット用切断具の無機繊維マット挿入用のガイドスペースに無機繊維マットを挿入し、無機繊維マット用切断具を移動させることを特徴とする。
抄造法の場合、例えば、以下の方法により製造することができる。
無機繊維を開繊し、開繊した無機繊維を溶媒中に分散させて混合液とする。底面にろ過用のメッシュが形成された成形器に混合液を流し込み、混合液中の溶媒を脱溶媒処理することで無機繊維集合体を得る。そして、無機繊維集合体を乾燥することにより無機繊維マットを得ることができる。
ニードリング法の場合、例えば、以下の方法により製造することができる。
塩基性塩化アルミニウム水溶液とシリカゾル等とを原料とする紡糸用混合物をブローイング法により紡糸して3〜10μmの平均繊維径を有する無機繊維前駆体を作製する。続いて、上記無機繊維前駆体を圧縮して所定の大きさの連続したシート状物を作製し、焼成処理を施すことにより無機繊維マットを得ることができる。この焼成処理の前後のいずれかにニードルパンチング処理を行い、無機繊維同士を交絡させる。
無機繊維マットの厚さが2mm未満であると、その厚さが薄すぎるため、断熱性能や防音性能が低下してしまう。一方、無機繊維マットの厚さが30mmを超えると、柔軟性が低下し、装着対象となる部材への装着性が低下する。
このようにすることにより、安全に無機繊維マットを切断することができる。
また、無機繊維マット用切断具に取手部が設けられている場合は、取手部を持って無機繊維マット用切断具を移動させることが好ましい。
図4では、ロールからその一端が垂れ下がった無機繊維マット100を無機繊維マット用切断具1を使用して切断する様子を示している。
図面左から右に向かって無機繊維マット用切断具1を動かすことによって、無機繊維マット100を切断することができる。
このようにして無機繊維マットを切断する場合に、下敷きは不要である。
2 無機繊維マット用切断具(透明)
11 パネル(第1のパネル)
12 パネル(第2のパネル)
13 パネル(透明な第1のパネル)
14 パネル(透明な第2のパネル)
15 ガイドスペース
20 カット刃
21 カット刃の刃
30 一組のマグネットシート
31 マグネットシート(第1のマグネットシート)
32 マグネットシート(第2のマグネットシート)
40 取手部
52 ナット
100 無機繊維マット
Claims (5)
- 無機繊維マット挿入用のガイドスペースが設けられた二枚のパネルと、
前記二枚のパネルの間に挟持され、前記ガイドスペース内に刃が露出するように配置されたカット刃と、
前記二枚のパネルの間に挟持され、前記カット刃の長手方向を挟むことにより前記カット刃を固定する、一組のゴム製のマグネットシートと、からなることを特徴とする、無機繊維マット用切断具。 - 前記二枚のパネルの少なくとも一面に取手部が設けられている請求項1に記載の無機繊維マット用切断具。
- 前記パネルが透明である請求項1又は2に記載の無機繊維マット用切断具。
- 前記カット刃及び前記マグネットシートは、それぞれ前記二枚のパネルとともにボルト及びナットで固定されている請求項1〜3のいずれかに記載の無機繊維マット用切断具。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の無機繊維マット用切断具の無機繊維マット挿入用のガイドスペースに無機繊維マットを挿入し、
無機繊維マット用切断具を移動させることにより、無機繊維マットを切断することを特徴とする、無機繊維マットの切断方法。
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