JP2020039421A - 身体洗浄用ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】同一の入力荷重であっても基部の向きを変えるようにブラシを回転させて使用することにより身体表面に異なる研磨力を作用させることが可能な構成を備えた身体洗浄用ブラシを得る。【解決手段】身体洗浄用ブラシ1は、基部10と複数の毛部20とを備え、複数の毛部20の各々は、基部10から起立するように設けられた軸部21と、軸部21の先端部側に設けられた研磨部22とを含む。軸部21の軸方向に対して直交する面方向における軸部21の断面形状は、楕円形状、長円形状もしくは長方形状であるか、または、長方形部と当該長方形部の長手方向における少なくとも一方端部に連設された円形状部もしくは多角形状部とを含む形状であり、複数の軸部21の各々は、断面形状における長手方向が同一の方向を指向して延びるように配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、身体洗浄用ブラシに関する。
特開2012−217544号公報(特許文献1)には身体洗浄用ブラシに関する発明が開示されている。この身体洗浄用ブラシは、基部と、可撓性を有しこの基部に多数立設された毛部とを備えており、毛部の先端部には研磨性を有する研磨部が設けられている。
特開2012−217544号公報
特開2012−217544号公報(特許文献1)に開示された複数の毛部の各々は、軸方向に対して直交する面方向の断面形状が軸方向の全域に亘って正円形または正多角形などとなるように形成されている。第1方向に毛部が撓むために必要な力と、第1方向に対して直交する方向である第2方向に毛部が撓むために必要な力とは同一である。
たとえば足の裏面を第1方向に沿って往復移動させて複数の毛部に対して足の裏面を所定圧で摺接させた場合であっても、足の裏面を第2方向(第1方向に直交する方向)に沿って往復移動させて複数の毛部に対して足の裏面を所定圧で摺接させた場合であっても、足の裏面が複数の毛部から受ける力(洗浄力あるいは研磨力)は同じになる。すなわち、従来の身体洗浄用ブラシにおいては、同一の入力荷重の場合には基部の向きを変えるようにブラシを回転させて使用したとしても身体表面に対して同一の研磨力が作用するのみであった。
したがってたとえば製造業者としては、研磨力の強い研磨部を毛部の先端に設けていわゆるハードタイプのブラシとして構成したり、ハードタイプのブラシとは別に、研磨力の弱い研磨部を毛部の先端に設けていわゆるソフトタイプのブラシとして構成したりする必要があり、在庫管理などの点で改善の余地が存在していた。ユーザーにとっても、異なる研磨力が欲しい場合にはハードタイプおよびソフトタイプの両方を購入する必要があり、経済性といった点においても従来の身体洗浄用ブラシには改善の余地が存在していた。
本発明は、上述のような実情に鑑みて創作されたものであって、同一の入力荷重であっても基部の向きを変えるようにブラシを回転させて使用することにより身体表面に異なる研磨力を作用させることが可能な構成を備えた身体洗浄用ブラシを提供することを目的とする。
本発明の或る局面に基づく身体洗浄用ブラシは、基部と、上記基部上に設けられた複数の毛部とを備え、複数の上記毛部の各々は、可撓性を有し、上記基部の表面から起立するように設けられた軸部と、上記軸部の先端部側に設けられた研磨部と、を含み、上記軸部の軸方向に対して直交する面方向における上記軸部の断面形状は、楕円形状、長円形状もしくは長方形状であるか、または、長方形部と当該長方形部の長手方向における少なくとも一方端部に連設された円形状部もしくは多角形状部とを含む形状であり、複数の上記軸部の各々は、上記断面形状における長手方向が同一の方向を指向して延びるように配置されている。
本発明の他の局面に基づく身体洗浄用ブラシは、基部と、上記基部上に設けられた複数の毛部とを備え、複数の上記毛部の各々は、可撓性を有し、上記基部の表面から起立するように設けられた軸部と、上記軸部の先端部側に設けられた研磨部と、を含み、複数のうちの1つの上記軸部の軸方向に対して直交する方向を第1基準方向と規定し、上記軸方向および上記第1基準方向の双方に対して直交する方向を第2基準方向とを規定したとすると、複数の上記軸部の各々は、上記軸方向における少なくとも根元側の3分の1の領域の範囲内に、上記第1基準方向に平行な第1中立軸の周りに規定される第1断面係数と、上記第2基準方向に平行な第2中立軸の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるような部分が設けられている。
上記身体洗浄用ブラシにおいて好ましくは、複数の上記軸部の各々は、上記軸部の外形形状が、上記軸部の軸線の周りで90°の回転非対称になり且つ上記軸部の軸線の周りで180°の回転対称になる形状を有している。
上記身体洗浄用ブラシにおいて好ましくは、上記基部の外形形状は、8角形である。
上記構成を備えた身体洗浄用ブラシによれば、同一の入力荷重であっても基部の向きを変えるようにブラシを回転させて使用することにより身体表面に異なる研磨力を作用させることが可能となる。
実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の表面(表面11a)側の外観構成を示す斜視図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の表面(表面11a)側の外観構成を示す平面図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の裏面(裏面11b)側の外観構成を示す斜視図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の裏面(裏面11b)側の外観構成を示す平面図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1を示す側面図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1に備えられる毛部20を示す斜視図である。 図6中のVII−VII線に沿った矢視断面図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の毛部20に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の毛部20に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の毛部20に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1の毛部20に備えられる軸部21を示す平面図である。 図11中のXII−XII線に沿った矢視断面図である。 図9中のXIII−XIII線に沿った矢視断面図である。 実施の形態2の身体洗浄用ブラシ(毛部20A)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態2の身体洗浄用ブラシ(毛部20A)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態2の身体洗浄用ブラシ(毛部20A)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態2の身体洗浄用ブラシ(毛部20A)に備えられる軸部21を示す平面図である。 図17中のXVIII−XVIII線に沿った矢視断面図である。 図15中のXIX−XIX線に沿った矢視断面図である。 実施の形態3の身体洗浄用ブラシ(毛部20B)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態3の身体洗浄用ブラシ(毛部20B)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態3の身体洗浄用ブラシ(毛部20B)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態3の身体洗浄用ブラシ(毛部20B)に備えられる軸部21を示す平面図である。 図23中のXXIV−XXIV線に沿った矢視断面図である。 図21中のXXV−XXV線に沿った矢視断面図である。 実施の形態4の身体洗浄用ブラシ(毛部20C)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態4の身体洗浄用ブラシ(毛部20C)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態4の身体洗浄用ブラシ(毛部20C)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態4の身体洗浄用ブラシ(毛部20C)に備えられる軸部21を示す平面図である。 図29中のXXX−XXX線に沿った矢視断面図である。 図27中のXXXI−XXXI線に沿った矢視断面図である。 実施の形態5の身体洗浄用ブラシに備えられる毛部20Dを示す断面図である。 実施の形態5の身体洗浄用ブラシ(毛部20D)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態5の身体洗浄用ブラシ(毛部20D)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態5の身体洗浄用ブラシ(毛部20D)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態5の身体洗浄用ブラシ(毛部20D)に備えられる軸部21を示す平面図である。 実施の形態6の身体洗浄用ブラシ(毛部20E)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態6の身体洗浄用ブラシ(毛部20E)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態6の身体洗浄用ブラシ(毛部20E)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態6の身体洗浄用ブラシ(毛部20E)に備えられる軸部21を示す平面図である。 図40中のXLI−XLI線に沿った矢視断面図である。 実施の形態7の身体洗浄用ブラシ(毛部20F)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態7の身体洗浄用ブラシ(毛部20F)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態7の身体洗浄用ブラシ(毛部20F)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態7の身体洗浄用ブラシ(毛部20F)に備えられる軸部21を示す平面図である。 実施の形態8の身体洗浄用ブラシ(毛部20G)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態8の身体洗浄用ブラシ(毛部20G)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態8の身体洗浄用ブラシ(毛部20G)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態8の身体洗浄用ブラシ(毛部20G)に備えられる軸部21を示す平面図である。 実施の形態9の身体洗浄用ブラシ(毛部20H)に備えられる軸部21を示す斜視図である。 実施の形態9の身体洗浄用ブラシ(毛部20H)に備えられる軸部21を示す正面図である。 実施の形態9の身体洗浄用ブラシ(毛部20H)に備えられる軸部21を示す側面図である。 実施の形態9の身体洗浄用ブラシ(毛部20H)に備えられる軸部21を示す平面図である。 図53中のLIV−LIV線に沿った矢視断面図である。 図53中のLV−LV線に沿った矢視断面図である。
実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。同一の部品および相当部品には同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
[実施の形態1]
(身体洗浄用ブラシ1)
図1〜図13を参照して、実施の形態1における身体洗浄用ブラシ1について説明する。図1および図2はそれぞれ、身体洗浄用ブラシ1の表面(表面11a)側の外観構成を示す斜視図および平面図である。図3および図4はそれぞれ、身体洗浄用ブラシ1の裏面(裏面11b)側の外観構成を示す斜視図および平面図である。図5は、身体洗浄用ブラシ1を示す側面図である。
図示上の便宜のため、図1〜図5中の毛部20に関しては、毛部20の構成要素の1つである軸部21(図6,図7等参照)のみを図示しており、毛部20の構成要素の他の1つである研磨部22(図6,図7等参照)については図示していない。毛部20の詳細構成については図6〜図13を参照して後述する。
身体洗浄用ブラシ1は、人や動物の身体(たとえば足の裏面)を洗浄するために用いられる。使用者はたとえば、身体洗浄用ブラシ1を床面上に載置し、その後、洗浄剤を身体洗浄用ブラシ1(基部10)の上に供給する。複数の毛部20を身体(足の裏面など)に接触させながら移動させることで、身体の表面上に付着している汚れなどを除去することができる。
図1〜図5に示すように、具体的には、身体洗浄用ブラシ1は、基部10と複数の毛部20とを備える。基部10は、平板部11、外周リブ12、中間リブ13(図1,図2)、中間リブ14(図3,図4)、および、複数の吸盤15(図3,図4)を有する。平板部11は表面11aと裏面11bとを有し、外周リブ12は平板部11の外縁を環状に取り囲んでいる。
外周リブ12は、平板部11に対して表面11a側に突出して平板部11の表面11aの周囲に環状の外周壁を形成するとともに、平板部11に対して裏面11b側に突出して平板部11の裏面11bの周囲に環状の外周壁を形成している。平板部11の表面11aと、表面11aの周囲に外周壁として形成された外周リブ12とは、平板部11の表面11a上に供給された洗浄液等を保持することを助けることができる。
本実施の形態の外周リブ12は、辺12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12hを含み、これらの辺はこの記載順に並んで形成され、全体として8角形の形状を呈している。すなわち、本実施の形態の基部10の外形形状は8角形である。辺12a,12eが平行であり、辺12b,12fが平行であり、辺12c,12gが平行であり、辺12d,12hが平行である。
図1〜図13には、矢印Z,A1,A2を説明の便宜上のために示している。矢印Zは平板部11の表面11aに対して直交する方向を示している。矢印A1は、矢印Zに対して直交する方向であり、ここでは辺12a,12eに対して平行な方向を示している。矢印A2は、矢印Zおよび矢印A1の双方に対して直交する方向であり、ここでは辺12c,12gに対して平行な方向を示している。これらについては後述する図14〜図55においても同様である。
中間リブ13(図1,図2)は、平板部11の表面11a上に設けられ、辺12bと辺12hとを接続するように延びている。中間リブ13と、辺12bの一部と、辺12c,12d,12e,12f,12gと、辺12hの一部とは、全体として略正8角形の形状を呈している。
中間リブ14(図3,図4)は、平板部11の裏面11b上に設けられ、辺12bと辺12hとを接続するように延びている。中間リブ14と、辺12bの一部と、辺12c,12d,12e,12f,12gと、辺12hの一部とは、全体として略正8角形の形状を呈している。
平板部11には開口部16が設けられている。開口部16は、平板部11のうちの中間リブ13,14と辺12aとの間に位置する部分を貫通するように形成されている。開口部16にフック等を通すことにより、身体洗浄用ブラシ1を吊るして干しておくことができる。複数の吸盤15は、平板部11の裏面11b上に設けられている。複数の吸盤15を利用して身体洗浄用ブラシ1の全体を浴室の壁面等に貼り付けて干しておくことができる。
(複数の毛部20)
図6〜図13を参照して、身体洗浄用ブラシ1に設けられた複数の毛部20について説明する。複数の毛部20の各々は略同一の構成を有しているため、ここでは図6〜図13に示す1つの毛部20に基づいてその説明を行なう。
図6は、毛部20を示す斜視図であり、図7は、図6中のVII−VII線に沿った矢視断面図である。図8〜図11はそれぞれ、毛部20に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。図12は、図11中のXII−XII線に沿った矢視断面図であり、図13は、図9中のXIII−XIII線に沿った矢視断面図である。
図6および図7に示すように、毛部20は、軸部21と研磨部22とを含む。軸部21は、可撓性を有し、基部10(平板部11)の表面11aから起立するように設けられている。軸部21は略平板形状を有しており、軸部21の軸線G(中心軸)は根元部21bから先端部21aに向けて直線状に延びている。ここでは、軸線Gは矢印Zに示す方向(すなわち平板部11の表面11aに対して直交する方向)と平行である。
軸部21の軸線Gが延びる方向(軸方向ともいう)における根元部21bが平板部11に接続しており、軸部21は根元部21bの位置で平板部11に対して立設されている。軸部21は、樹脂成形によって基部10(平板部11)と一体的に形成されている。基部10と軸部21とは、たとえば可撓性(或いは弾力性)を有する素材であって、合成樹脂からなる樹脂成形体(たとえば、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン系エラストマー樹脂など)から一体的に成形される。
軸部21の軸方向における長さはたとえば20mm以上40mm以下であり、軸部21を構成している樹脂の硬度はたとえば30度〜40度(JIS−K6253のデュロメータータイプA(ショアA)硬度)である。図1〜図5に示すように、身体洗浄用ブラシ1においては、複数の毛部20(軸部21)が平板部11の表面11aの略全体に亘って互いに離間して立設されている。
研磨部22は、軸部21の先端部21a側に設けられる。研磨部22は、軸部21の先端部21a側の部分を少なくとも覆うように設けられていればよく、軸部21の全体を覆うように設けられていてもよい。研磨部22には、研磨性を有する粒子が含まれている。研磨粒子としては、たとえば、炭化ケイ素、トルマリン、アルミナ、およびガラスのうちのいずれか1つ或いは複数を利用することができる。研磨粒子の粒径は、たとえば1μm〜100μmである。
以上のような構成を有する身体洗浄用ブラシ1を製造するためには、たとえば、インジェクション成形(射出成型)を利用できる。所定の金型に、注入口を介して溶融樹脂(合成樹脂)を注入して充填する。溶融樹脂が硬化することによって、平板部11および複数の軸部21などを含む母材が準備される。その後、この母材を、複数の軸部21側が下向きとなるように、ウレタン系やアクリル系の液状の接着剤(研磨部22)の中に浸漬させ、複数の軸部21の各々の先端部21aに研磨粒子を含有した接着剤が付着して乾燥することで身体洗浄用ブラシ1が得られる。
(軸部21の詳細構成)
本実施の形態の軸部21は、軸方向に対して直交する面方向の断面形状が根元部21b側から先端部21a側に向けて徐々に小さくなるような先細り形状(テーパー形状)を有している(図8〜図10参照)。
図11〜図13(特に図13)に示すように、軸部21の軸方向(軸線Gが延びる方向)に対して直交する面方向における軸部21の断面形状は、長円形状である。ここで言う長円形状とは、矢印A1方向に短手方向を規定し且つ矢印A2方向に長手方向を規定する1つの長方形を基本とし、この1つの長方形の長手方向(矢印A2方向)における両端にそれぞれ半割の正円形または半割の楕円形を結合した形状を言う。軸部21の上記断面形状は全体として矢印A2方向に長尺状に延びている。
図1〜図5(特に図2)に示すように、身体洗浄用ブラシ1においては複数の軸部21の各々が、長円形状を有する上記断面形状における長手方向が同一の方向(ここでは矢印A2に示す方向)を指向して延びるように配置されている。本実施の形態においては、複数の軸部21の各々が、軸方向に対して直交する面方向の断面形状が軸方向の全域に亘って長円形状となるように形成されている。
矢印A1方向(第1方向)に毛部20が撓むために必要な力と、矢印A2方向(第1方向に対して直交する方向である第2方向)に毛部20が撓むために必要な力とは、互いに異なっており、具体的には、毛部20は矢印A1方向には比較的撓みやすく、毛部20は矢印A2方向には比較的撓みにくい。
言い換えれば(図13参照)、複数のうちの1つの軸部21の軸方向に対して直交する方向を第1基準方向(矢印A1方向)と規定し、軸方向および第1基準方向(矢印A1方向)の双方に対して直交する方向を第2基準方向(矢印A2方向)とを規定したとすると、複数の軸部21の各々は軸方向の全域に亘って、第1基準方向に平行な第1中立軸G1の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向に平行な第2中立軸G2の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるように形成されており、具体的には第1断面係数が第2断面係数よりも大きい。
(作用および効果)
冒頭で述べたように、従来の身体洗浄用ブラシにおいては、第1方向に毛部が撓むために必要な力と、第1方向に対して直交する方向である第2方向に毛部が撓むために必要な力とは同一であった。これに対して本実施の形態の身体洗浄用ブラシ1においては、矢印A1方向(第1方向)に毛部20が撓むために必要な力と、矢印A2方向(第1方向に対して直交する方向である第2方向)に毛部20が撓むために必要な力とは、互いに異なっており、具体的には、毛部20は矢印A1方向には比較的撓みやすく、毛部20は矢印A2方向には比較的撓みにくい。
たとえば、身体洗浄用ブラシ1の使用初期の段階では、足のかかとなどに多くの角質が形成されており、足の裏面を第2方向(矢印A2方向)に沿って往復移動させて複数の毛部20(軸部21および研磨部22)に対して足の裏面を所定圧で摺接させる。この場合は、身体洗浄用ブラシ1を浴室の床面上に載置した状態で、たとえば基部10の辺12eを手前側に配置し、辺12aを向こう側に配置し、辺12cを右手側に配置し、辺12gを左手側に配置する。この状態で、足の裏面を第2方向(矢印A2方向)に沿って往復移動させて、すなわち足の裏面が辺12a側と辺12e側との間を行き来するような形式で、複数の毛部20に対して足の裏面を所定圧で摺接させるとよい。複数の吸盤15(図3,図4)が床面に吸着していると当該作業を容易に行なうことが可能である。
日々の使用を経て角質が徐々に減ってきた後は、足の裏面を第1方向(矢印A1方向)に沿って往復移動させて複数の毛部20(軸部21および研磨部22)に対して足の裏面を所定圧で摺接させる。この場合は、身体洗浄用ブラシ1を浴室の床面上に載置した状態で、たとえば基部10の辺12cを手前側に配置し、辺12gを向こう側に配置し、辺12aを右手側に配置し、辺12eを左手側に配置する。この状態で、足の裏面を第1方向(矢印A1方向)に沿って往復移動させて、すなわち足の裏面が辺12c側と辺12g側との間を行き来するような形式で、複数の毛部20に対して足の裏面を所定圧で摺接させるとよい。足の裏面を第2方向(矢印A2方向)に沿って往復移動させる場合に比べて当該使用態様によればソフトな洗浄効果(研磨効果)を得ることが可能である。
身体洗浄用ブラシ1によればさらに上記ハードと上記ソフトとの間の中間的な洗浄効果(研磨効果)を得ることも可能である。身体洗浄用ブラシ1を浴室の床面上に載置した状態で、基部10の辺12dを手前側に配置し、辺12hを向こう側に配置し、辺12bを右手側に配置し、辺12fを左手側に配置する。この状態で、足の裏面が辺12d側と辺12h側との間を行き来するような形式で、複数の毛部20に対して足の裏面を所定圧で摺接させるとよい。当該使用態様によれば、上記ハードと上記ソフトとの間の中間的な洗浄効果(研磨効果)を得ることができる。
身体洗浄用ブラシ1によれば、基部10の外形形状が8角形であるという視覚的作用により、以上のようなソフト、ハードおよび中間の認識、選択および使用を、ユーザーが即座かつ容易に実施することが可能となっている。
(実施の形態1に関する他の構成1)
実施の形態1においては、複数の軸部21の各々が、軸方向に対して直交する面方向の断面形状が軸方向の全域に亘って長円形状となるように形成されている。このような構成に限られず、次のような構成が実施の形態1に変形例として採用されてもよい。すなわち、軸部21はいわゆる片持ち梁状の形状を有しており、軸部21が撓み変形する際に生じる弾性復元力は、軸部21の先端部側の断面係数に比べて軸部21の根元部側の断面係数が支配的となる。
したがって(図9および図13参照)、複数の軸部21の各々は、軸方向における少なくとも根元側の3分の1の領域の範囲内に、第1基準方向(矢印A1方向)に平行な第1中立軸G1(図13)の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向(矢印A2方向)に平行な第2中立軸G2(図13)の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるような部分が設けられるように構成されてもよい。
すなわち、軸部21の軸方向における表面11aからの高さをH(図9)とすると、高さが0よりも大きくH/3以下となる領域内の少なくとも一部に、第1断面係数と第2断面係数とが互いに異なる部分が設けられる。このような構成であっても、たとえば第1断面係数が第2断面係数よりも大きい場合には、毛部20は矢印A1方向には比較的撓みやすく、毛部20は矢印A2方向には比較的撓みにくくなり、同一の入力荷重であっても基部10の向きを変えるように身体洗浄用ブラシを回転させて使用することにより身体表面に異なる研磨力を作用させることが可能となる。
(実施の形態1に関する他の構成2)
実施の形態1においては、複数の軸部21の各々は、軸部21の外形形状が、軸部21の軸線Gの周りで90°の回転非対称になり、且つ、軸部21の軸線Gの周りで180°の回転対称になる形状を有している。ここで言う回転対称とは、軸線Gの周りに軸部21の一部分を回転させたとき、2π/nラジアン(nは正の整数)の回転角度で同じ図形が繰り返される性質を意味する。
図11,図13等に示すように、実施の形態1の軸部21は、軸線Gよりも長手方向における一方側(たとえば右側)の部分を軸線Gの周りで180°回転させると、同一の図形が繰り返される(他の部位にぴったりと一致する)形状を有しており、一方で、軸線Gよりも長手方向における一方側(たとえば右側)の部分を軸線Gの周りで90°回転させたとしても同一の図形が繰り返されない(他の部位に重ならない)形状を有している。
これらの構成は必須ではないが、基部10の外形形状(たとえば8角形)と組み合わせて実施されることで、ソフト、ハードおよび中間といった洗浄効果(洗浄効果)の認識、選択および使用を、ユーザーが即座かつ容易に実施することを助けることが可能となる。基部10の外形形状は8角形に限られず、4角形、6角形など、任意の多角形もしくは正多角形であってもよいし、角部が湾曲するように形成された略多角形もしくは略正多角形であってもよい。
[実施の形態2]
図14〜図19を参照して、実施の形態2における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,2は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。
図14〜図17はそれぞれ、実施の形態2の身体洗浄用ブラシ(毛部20A)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。図18は、図17中のXVIII−XVIII線に沿った矢視断面図であり、図19は、図15中のXIX−XIX線に沿った矢視断面図である。
図14〜図18(特に図17)に示すように、軸部21の軸方向(軸線Gが延びる方向)に対して直交する面方向における軸部21の断面形状は、楕円形状である。軸部21の上記断面形状は全体として矢印A2方向に長尺状に延びている。身体洗浄用ブラシの全体としては、複数の軸部21の各々が、楕円形状を有する上記断面形状における長手方向が同一の方向(ここでは矢印A2に示す方向)を指向して延びるように配置されている。複数の軸部21の各々が、軸方向に対して直交する面方向の断面形状が軸方向の全域に亘って楕円形状となるように形成されている。
本実施の形態においても、矢印A1方向(第1方向)に毛部20Aが撓むために必要な力と、矢印A2方向(第1方向に対して直交する方向である第2方向)に毛部20Aが撓むために必要な力とは、互いに異なっており、具体的には、毛部20Aは矢印A1方向には比較的撓みやすく、毛部20Aは矢印A2方向には比較的撓みにくい。
言い換えれば(図19参照)、複数のうちの1つの軸部21の軸方向に対して直交する方向を第1基準方向(矢印A1方向)と規定し、軸方向および第1基準方向(矢印A1方向)の双方に対して直交する方向を第2基準方向(矢印A2方向)とを規定したとすると、複数の軸部21の各々は軸方向の全域に亘って、第1基準方向に平行な第1中立軸G1の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向に平行な第2中立軸G2の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるように形成されており、具体的には第1断面係数が第2断面係数よりも大きい。以上のような実施の形態2の構成であっても、上述の実施の形態1と同様の作用および効果を得ることができる。実施の形態1では長円形状が採用され、実施の形態2では楕円形状が採用されているが、これらの他にも長方形状や、長手方向および短手方向を有する他の形状が採用されてもよい。
複数の軸部21の各々は、軸方向における少なくとも根元側の3分の1の領域の範囲内に、第1基準方向(矢印A1方向)に平行な第1中立軸G1(図19)の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向(矢印A2方向)に平行な第2中立軸G2(図19)の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるような部分が設けられるように構成されてもよい。すなわち、軸部21の軸方向における表面11aからの高さをH(図15)とすると、高さが0よりも大きくH/3以下となる領域内の少なくとも一部に、第1断面係数と第2断面係数とが互いに異なる部分が設けられる。以上のような構成であっても、上述と同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態3]
図20〜図25を参照して、実施の形態3における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,3は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。
図20〜図23はそれぞれ、実施の形態3の身体洗浄用ブラシ(毛部20B)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。図24は、図23中のXXIV−XXIV線に沿った矢視断面図であり、図25は、図21中のXXV−XXV線に沿った矢視断面図である。
図20〜図24(特に図23)に示すように、軸部21の軸方向(軸線Gが延びる方向)に対して直交する面方向における軸部21の断面形状は、長方形部と当該長方形部の長手方向における両方端部に連設された6角形状部とを含む形状である。軸部21の上記断面形状は全体として矢印A2方向に長尺状に延びている。身体洗浄用ブラシの全体としては、複数の軸部21の各々が、上記のような形状を有する上記断面形状における長手方向が同一の方向(ここでは矢印A2に示す方向)を指向して延びるように配置されている。複数の軸部21の各々が、軸方向に対して直交する面方向の断面形状が軸方向の全域に亘って上記形状となるように形成されている。
本実施の形態においても、矢印A1方向(第1方向)に毛部20Bが撓むために必要な力と、矢印A2方向(第1方向に対して直交する方向である第2方向)に毛部20Bが撓むために必要な力とは、互いに異なっており、具体的には、毛部20Bは矢印A1方向には比較的撓みやすく、毛部20Bは矢印A2方向には比較的撓みにくい。
言い換えれば(図25参照)、複数のうちの1つの軸部21の軸方向に対して直交する方向を第1基準方向(矢印A1方向)と規定し、軸方向および第1基準方向(矢印A1方向)の双方に対して直交する方向を第2基準方向(矢印A2方向)とを規定したとすると、複数の軸部21の各々は軸方向の全域に亘って、第1基準方向に平行な第1中立軸G1の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向に平行な第2中立軸G2の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるように形成されており、具体的には第1断面係数が第2断面係数よりも大きい。以上のような実施の形態3の構成であっても、上述の実施の形態1,2と同様の作用および効果を得ることができる。軸部21の軸方向(軸線Gが延びる方向)に対して直交する面方向における軸部21の断面形状は、長方形部と当該長方形部の長手方向における一方端部に連設された多角形状部とを含む形状であってもよい。
複数の軸部21の各々は、軸方向における少なくとも根元側の3分の1の領域の範囲内に、第1基準方向(矢印A1方向)に平行な第1中立軸G1(図25)の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向(矢印A2方向)に平行な第2中立軸G2(図25)の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるような部分が設けられるように構成されてもよい。すなわち、軸部21の軸方向における表面11aからの高さをH(図21)とすると、高さが0よりも大きくH/3以下となる領域内の少なくとも一部に、第1断面係数と第2断面係数とが互いに異なる部分が設けられる。以上のような構成であっても、上述と同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態4]
図26〜図31を参照して、実施の形態4における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,4は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。
図26〜図29はそれぞれ、実施の形態4の身体洗浄用ブラシ(毛部20C)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。図30は、図29中のXXX−XXX線に沿った矢視断面図であり、図31は、図27中のXXXI−XXXI線に沿った矢視断面図である。
図26〜図30(特に図29)に示すように、軸部21の軸方向(軸線Gが延びる方向)に対して直交する面方向における軸部21の断面形状は、長方形部と当該長方形部の長手方向における両方端部に連設された円形状部とを含む形状である。軸部21の上記断面形状は全体として矢印A2方向に長尺状に延びている。身体洗浄用ブラシの全体としては、複数の軸部21の各々が、上記のような形状を有する上記断面形状における長手方向が同一の方向(ここでは矢印A2に示す方向)を指向して延びるように配置されている。複数の軸部21の各々が、軸方向に対して直交する面方向の断面形状が軸方向の全域に亘って上記形状となるように形成されている。
本実施の形態においても、矢印A1方向(第1方向)に毛部20Cが撓むために必要な力と、矢印A2方向(第1方向に対して直交する方向である第2方向)に毛部20Cが撓むために必要な力とは、互いに異なっており、具体的には、毛部20Cは矢印A1方向には比較的撓みやすく、毛部20Cは矢印A2方向には比較的撓みにくい。
言い換えれば(図31参照)、複数のうちの1つの軸部21の軸方向に対して直交する方向を第1基準方向(矢印A1方向)と規定し、軸方向および第1基準方向(矢印A1方向)の双方に対して直交する方向を第2基準方向(矢印A2方向)とを規定したとすると、複数の軸部21の各々は軸方向の全域に亘って、第1基準方向に平行な第1中立軸G1の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向に平行な第2中立軸G2の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるように形成されており、具体的には第1断面係数が第2断面係数よりも大きい。以上のような実施の形態4の構成であっても、上述の実施の形態1〜3と同様の作用および効果を得ることができる。軸部21の軸方向(軸線Gが延びる方向)に対して直交する面方向における軸部21の断面形状は、長方形部と当該長方形部の長手方向における一方端部に連設された円形状部(正円形状部または楕円形状部など)とを含む形状であってもよい。
複数の軸部21の各々は、軸方向における少なくとも根元側の3分の1の領域の範囲内に、第1基準方向(矢印A1方向)に平行な第1中立軸G1(図31)の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向(矢印A2方向)に平行な第2中立軸G2(図31)の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるような部分が設けられるように構成されてもよい。すなわち、軸部21の軸方向における表面11aからの高さをH(図27)とすると、高さが0よりも大きくH/3以下となる領域内の少なくとも一部に、第1断面係数と第2断面係数とが互いに異なる部分が設けられる。以上のような構成であっても、上述と同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態5]
図32〜図36を参照して、実施の形態5における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,5は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。図32は、実施の形態5の身体洗浄用ブラシに備えられる毛部20Dを示す断面図である。図33〜図36はそれぞれ、実施の形態5の身体洗浄用ブラシ(毛部20D)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。
図32〜図36に示すように、毛部20Dの構成要素の1つである軸部21においては、軸部21の先端部21aに凹部21gが形成されている。凹部21gは、矢印A2方向における先端部21aの丁度中央に形成されており、軸部21の一方側の側面から他方側の側面に到達するように矢印A1方向に沿って溝状に延びている。凹部21gの存在は研磨部22を軸部21の先端部21aに接着させるのに役立つ。以上のような実施の形態5の構成であっても上述の実施の形態1〜4と同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態6]
図37〜図41を参照して、実施の形態6における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,6は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。図37〜図40はそれぞれ、実施の形態6の身体洗浄用ブラシ(毛部20E)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。図41は、図40中のXLI−XLI線に沿った矢視断面図である。
図37〜図41に示すように、毛部20Eの構成要素の1つである軸部21においては、軸部21の先端部21aに凹部21gが形成されている。凹部21gは、軸部21の先端部21aが環状に残存する形式で、先端部21aの丁度中央に凹設されている。凹部21gの存在は研磨部22を軸部21の先端部21aに接着させるのに役立つ。以上のような実施の形態6の構成であっても上述の実施の形態1〜5と同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態7]
図42〜図45を参照して、実施の形態7における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,7は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。図42〜図45はそれぞれ、実施の形態7の身体洗浄用ブラシ(毛部20F)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。
図42〜図45に示すように、毛部20Fの構成要素の1つである軸部21においては、軸部21の先端部21aに凹部21gが形成されている。凹部21gは、軸部21の一方側の側面(正面)から他方側の側面(背面)に到達するように矢印A1方向に沿って溝状に延びている部分と、軸部21の一方側の側面(左側面)から他方側の側面(右側面)に到達するように矢印A2方向に沿って溝状に延びている部分とから構成される。凹部21gの存在は研磨部22を軸部21の先端部21aに接着させるのに役立つ。以上のような実施の形態7の構成であっても上述の実施の形態1〜6と同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態8]
図46〜図49を参照して、実施の形態8における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,8は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。図46〜図49はそれぞれ、実施の形態8の身体洗浄用ブラシ(毛部20G)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。
図46〜図49に示すように、毛部20Gの構成要素の1つである軸部21においては、軸部21の先端部21aに一対の凹部21gが形成されている。一方の凹部21gは、軸部21の一方側の側面(正面)側に所定深さで形成されており、他方の凹部21gは、軸部21の他方側の側面(背面)側に所定深さで形成されている。凹部21gの存在は研磨部22を軸部21の先端部21aに接着させるのに役立つ。以上のような実施の形態8の構成であっても上述の実施の形態1〜7と同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態9]
図50〜図55を参照して、実施の形態9における身体洗浄用ブラシについて説明する。実施の形態1,9は、身体洗浄用ブラシに備えられる軸部21の構成が異なるという点で相違している。
図50〜図53はそれぞれ、実施の形態9の身体洗浄用ブラシ(毛部20H)に備えられる軸部21を示す斜視図、正面図、側面図および平面図である。図54は、図53中のLIV−LIV線に沿った矢視断面図であり、図55は、図53中のLV−LV線に沿った矢視断面図である。
上述の各実施の形態においては、軸部21の軸方向に対して直交する断面形状を見た場合、軸部21の断面形状の外縁は非正円形状(楕円形、長円形、長方形等)である。一方で本実施の形態においては、軸部21の軸方向に対して直交する断面形状を見た場合、軸部21の断面形状の外縁は正円形状である(図53参照)。
図50〜図55に示すように、毛部20Hの構成要素の1つである軸部21においては、軸部21の先端部21aに凹部21gが形成されている。凹部21gは、軸部21の先端部21aが環状に残存する形式で、先端部21aの丁度中央に凹設されている。軸方向に対して平行な方向から凹部21gを見た場合、凹部21gは長円形の形状を呈しており、矢印A2方向に沿って延びている。すなわち凹部21gは矢印A1方向に短手方向を規定し且つ矢印A2方向に長手方向を規定するような凹形状を呈している。
矢印A1方向(第1方向)に毛部20Hが撓むために必要な力と、矢印A2方向(第1方向に対して直交する方向である第2方向)に毛部20Hが撓むために必要な力とは、互いに異なっており、具体的には、毛部20Hは矢印A1方向には比較的撓みやすく、毛部20Hは矢印A2方向には比較的撓みにくい。
言い換えれば、複数のうちの1つの軸部21の軸方向に対して直交する方向を第1基準方向(矢印A1方向)と規定し、軸方向および第1基準方向(矢印A1方向)の双方に対して直交する方向を第2基準方向(矢印A2方向)とを規定したとすると、複数の軸部21の各々は凹部21gが形成されている領域において、第1基準方向に平行な第1中立軸の周りに規定される第1断面係数と、第2基準方向に平行な第2中立軸の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるように形成されており、具体的には第1断面係数が第2断面係数よりも大きい。以上のような実施の形態9の構成であっても上述の実施の形態1〜8と同様の作用および効果を得ることができる。
以上、実施の形態について説明したが、上記の開示内容はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 身体洗浄用ブラシ、10 基部、11 平板部、11a 表面、11b 裏面、12 外周リブ、12a,12b,12c,12d,12e,12f,12g,12h 辺、13,14 中間リブ、15 吸盤、16 開口部、20,20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H 毛部、21 軸部、21a 先端部、21b 根元部、21g 凹部、22 研磨部、A1,A2,Z 矢印、G 軸線、G1 第1中立軸、G2 第2中立軸。

Claims (4)

  1. 基部と、前記基部上に設けられた複数の毛部とを備え、
    複数の前記毛部の各々は、
    可撓性を有し、前記基部の表面から起立するように設けられた軸部と、
    前記軸部の先端部側に設けられた研磨部と、を含み、
    前記軸部の軸方向に対して直交する面方向における前記軸部の断面形状は、楕円形状、長円形状もしくは長方形状であるか、または、長方形部と当該長方形部の長手方向における少なくとも一方端部に連設された円形状部もしくは多角形状部とを含む形状であり、
    複数の前記軸部の各々は、前記断面形状における長手方向が同一の方向を指向して延びるように配置されている、
    身体洗浄用ブラシ。
  2. 基部と、前記基部上に設けられた複数の毛部とを備え、
    複数の前記毛部の各々は、
    可撓性を有し、前記基部の表面から起立するように設けられた軸部と、
    前記軸部の先端部側に設けられた研磨部と、を含み、
    複数のうちの1つの前記軸部の軸方向に対して直交する方向を第1基準方向と規定し、前記軸方向および前記第1基準方向の双方に対して直交する方向を第2基準方向とを規定したとすると、
    複数の前記軸部の各々は、前記軸方向における少なくとも根元側の3分の1の領域の範囲内に、前記第1基準方向に平行な第1中立軸の周りに規定される第1断面係数と、前記第2基準方向に平行な第2中立軸の周りに規定される第2断面係数とが、互いに異なるような部分が設けられている、
    身体洗浄用ブラシ。
  3. 複数の前記軸部の各々は、前記軸部の外形形状が、前記軸部の軸線の周りで90°の回転非対称になり且つ前記軸部の軸線の周りで180°の回転対称になる形状を有している、
    請求項2に記載の身体洗浄用ブラシ。
  4. 前記基部の外形形状は、8角形である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の身体洗浄用ブラシ。
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