JP2020038492A - 生体情報認証装置 - Google Patents

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直幸 ▲高▼田
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Daisuke Ogawa
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Abstract

【課題】生体認証の不正を抑制することができる生体情報認証装置を提供する。【解決手段】生体認証装置としてのスタートスイッチ装置1は、複数の保存領域を有し、登録者の生体情報に基づいて生成された登録生体情報51を保存領域に記憶する不揮発性メモリ5aと、登録生体情報51を不揮発性メモリ5aに記憶させる際、保存領域が並ぶ順番に格納せずに不規則に並び変えて記憶させる制御部5と、を備えて概略構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、生体情報認証装置に関する。
従来の技術として、駆動源の始動や停止を指令する始動スイッチと、駆動源を始動させる始動手段と、指紋を読み取る指紋センサと、指紋センサ、始動スイッチからの入力に基づいて始動手段の作動を制御する始動処理を実行する制御手段と、を備えた始動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この始動制御装置の制御手段は、始動スイッチにより始動が指令されたときに、始動手段による始動を実行する前に、指紋センサが読み取った指紋と予め登録された登録指紋とによる指紋照合を行い、一致判定がなされると、利用者が正当な利用者であると認証して始動手段による始動を許可する。なお制御手段は、RAM(Random Access Memory)を有し、このRAMに登録指紋が記憶されている。
特開2008−174095号公報
このような従来の始動制御装置は、登録指紋がRAMに規則正しく順番に配置されているので、RAMが不正にコピーされると、生体認証の不正が容易となる問題がある。
従って本発明の目的は、生体認証の不正を抑制することができる生体情報認証装置を提供することにある。
本発明の一態様は、複数の保存領域を有し、登録者の生体情報に基づいて生成された登録生体情報を保存領域に記憶する記憶部と、登録生体情報を記憶部に記憶させる際、保存領域が並ぶ順番に格納せずに不規則に並び変えて記憶させる制御部と、を備えた生体情報認証装置を提供する。
本発明によれば、生体認証の不正を抑制することができることができる。
図1(a)は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置の一例が配置された車両内の概略図であり、図1(b)は、スタートスイッチ装置の一例を示す概略図である。 図2(a)は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置のブロック図の一例であり、図2(b)は、車両のブロック図の一例であり、図2(c)は、生体情報センサで読み取られた読取画像の一例を示す概略図である。 図3(a)は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置の不揮発性メモリの構造の一例を示す概略図であり、図3(b)は、登録生体情報の構成の一例を示す概略図であり、図3(c)は、登録生体情報を不規則に記憶した一例を示す概略図であり、図3(d)は、ダミーデータと登録生体情報を不規則に記憶した一例を示す概略図であり、図3(e)は、メインモニタに表示されたメッセージの一例を示す概略図である。 図4は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置の登録に関する動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置の生体認証に関する動作の一例を示すフローチャートである。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る生体情報認証装置は、複数の保存領域を有し、登録者の生体情報に基づいて生成された登録生体情報を保存領域に記憶する記憶部と、登録生体情報を記憶部に記憶させる際、保存領域が並ぶ順番に格納せずに不規則に並び変えて記憶させる制御部と、を備えて概略構成されている。
この生体情報認証装置は、生体認証の際の比較対象である登録生体情報が記憶部に不規則な順番で記憶されているので、順番に記憶される場合と比べて、記憶部の内容をコピーしても使用することが困難となり、生体認証の不正を抑制することができる。
[実施の形態]
(スタートスイッチ装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置の一例が配置された車両内の概略図であり、図1(b)は、スタートスイッチ装置の一例を示す概略図である。図2(a)は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置のブロック図の一例であり、図2(b)は、車両のブロック図の一例であり、図2(c)は、生体情報センサで読み取られた読取画像の一例を示す概略図である。図3(a)は、実施の形態に係るスタートスイッチ装置の不揮発性メモリの構造の一例を示す概略図であり、図3(b)は、登録生体情報の構成の一例を示す概略図であり、図3(c)は、登録生体情報を不規則に記憶した一例を示す概略図であり、図3(d)は、ダミーデータと登録生体情報を不規則に記憶した一例を示す概略図であり、図3(e)は、メインモニタに表示されたメッセージの一例を示す概略図である。
なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また図2(a)及び図2(b)では、主な信号や情報などの流れを矢印で示している。
生体情報認証装置としてのスタートスイッチ装置1は、例えば、図1(a)に示すように、運転席に着座するユーザの前方であってステアリング84の周囲のパネル80、運転席と助手席の間に位置するフロアコンソール81、及びステアリング84などに配置される。このスタートスイッチ装置1は、プッシュ操作(オン操作)により、車両8の駆動装置の始動、又は始動準備を車両8の車両制御部89に指示し、その後になされたプッシュ操作(オフ操作)により、駆動装置の停止を指示することができる。
なお車両8の駆動装置の始動や車両8の電源遷移は、例えば、スタートスイッチ装置1から出力された指示信号Sと、シフト装置などの操作条件と、に基づいて車両制御部89が判断するものとする。また生体情報認証装置は、スタートスイッチ装置1に限定されず、ログイン、ロック解除や決済などを生体認証で行う装置に搭載可能である。
スタートスイッチ装置1は、例えば、図2(a)及び図3(c)に示すように、複数の保存領域5cを有し、登録者の生体情報に基づいて生成された登録生体情報51を保存領域5cに記憶する記憶部としての不揮発性メモリ5aと、登録生体情報51を不揮発性メモリ5aに記憶させる際、保存領域5cが並ぶ順番に格納せずに不規則に並び変えて記憶させる制御部5と、を備えて概略構成されている。
またスタートスイッチ装置1は、一例として、図1(b)及び図2(a)に示すように、生体情報センサ2と、抽出部3と、スイッチ部4と、を備えている。
このスタートスイッチ装置1は、例えば、図1(b)に示すように、円筒形の本体10と、操作ボタン12と、を備えている。この操作ボタン12は、本体10の開口102に挿入されている。
また車両8は、一例として、図2(b)に示すように、メインモニタ86と、サブモニタ87と、認証装置88と、車両制御部89と、を備えて概略構成されている。
メインモニタ86は、一例として、図1(a)に示すように、センターコンソール82に配置されているがこれに限定されない。このメインモニタ86は、例えば、液晶モニタであり、車両制御部89から出力される表示信号Sに基づいて表示を行う。
サブモニタ87は、一例として、図1(a)に示すように、運転席から見て正面のインストルメントパネル83に配置されている。このサブモニタ87は、例えば、液晶モニタであり、車両制御部89から出力される表示信号Sに基づいて表示を行う。このサブモニタ87は、例えば、インストルメントパネル83に限定されず、ヘッドアップディスプレイなどのように他の場所に配置されても良い。
認証装置88は、ユーザが携帯する電子キー88aと無線によって認証を行う。ユーザが電子キー88aを携帯して車両8に接近すると、電子キー88aと認証装置88との間で通信が行われ、電子キー88aのID(identifier)と認証装置88に登録されたIDとの認証が開始される。認証装置88は、認証の成立、不成立の情報である認証結果情報Sを生成して車両制御部89に出力する。認証が成立した場合、車両制御部89は、認証結果情報Sに基づいて電子キー88aに登録されているユーザの情報をユーザ情報Sとしてスタートスイッチ装置1に出力する。
車両制御部89は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。この車両制御部89は、例えば、CAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)といった車両LAN(Local Area Network)を介してスタートスイッチ装置1と電磁気的に接続されている。
(生体情報センサ2の構成)
生体情報センサ2は、例えば、図1(b)及び図2(c)に示すように、生体情報23として操作指9の指紋を読み取るように構成されている。なお生体情報23は、操作指9の指紋に限定されず、操作指9の静脈などでも良い。
この生体情報センサ2は、例えば、操作指9の指紋を読み取る場合、光学式、静電容量式、電界強度測定式、感圧式及び感熱式などの指紋を読み取るように構成されたセンサが用いられる。
また生体情報センサ2は、例えば、操作指9の静脈を読み取る場合、照射した近赤外線の反射に基づいて静脈を読み出すように構成されたセンサが用いられる。
また生体情報センサ2は、例えば、指紋と静脈の両方を読み取る場合、可視光を照射して撮像した画像を画像処理して指紋と静脈を抽出するように構成されたセンサが用いられる。
本実施の形態の生体情報センサ2は、例えば、生体情報23として指紋を読み取る静電容量式のセンサである。この生体情報センサ2は、操作者が操作ボタン12の操作面120に接触すると、読取面20に接触した操作指9から生体情報23を読み取るように構成されている。
なお読取面20は、操作面120に露出せず、操作面120の下方に配置されても良い。また読取面20は、例えば、矩形に限定されず、円形や楕円形であっても良い。
生体情報センサ2は、例えば、読取面20の下方に、格子状に行と列に並ぶ複数の検出電極を備えている。この複数の検出電極は、一例として、数万から数十万個形成されると共に、数μmから数十μmの間隔で配置されている。
生体情報センサ2は、例えば、列を変えながら行に並ぶ検出電極の静電容量を読み出し、続いて行を変えて検出電極の静電容量を読み出すことを繰り返して全ての検出電極を走査するように構成されている。この走査の周期は、一例として、100ms程度である。
生体情報センサ2は、例えば、走査して読み出した複数の静電容量に基づいて形成される静電容量情報Sを制御部5に出力する。この静電容量情報Sは、例えば、1周期分の静電容量に基づいて形成される。
具体的には、生体情報センサ2は、例えば、予め設けられたしきい値以上の静電容量を「1」、しきい値より低い静電容量を「0」に分けると共に、検出電極の位置と関連付けて静電容量情報Sを生成する。
図2(c)に示す読取画像22は、一例として、静電容量情報Sに基づいて上述の「1」の検出電極の位置を黒、「0」の検出電極の位置を白として得られるものである。なお図中の丸は、後述する特徴点6の一部を示すために付したものである。
静電容量が高い位置は、指紋の山の位置であって検出電極までの距離が近いので、静電容量が高くなる。そして低い位置は、指紋の谷の位置であって検出電極までの距離が遠く、静電容量が低くなる。従って静電容量の高い位置を黒、低い位置を白とすると、一例として、図2(c)に示すような読取画像22が得られる。この読取画像22において黒で示した画像は、読み取られた生体情報23である。
なお制御部5は、例えば、読取面20に対する操作指9の接触後に、周期的に読み取られた複数の読取画像22から特徴点6を抽出するのに適した読取画像22を選択するように構成されても良い。
(抽出部3の構成)
抽出部3は、例えば、静電容量情報Sに対して抽出処理を行って特徴点6を抽出する。この抽出処理は、例えば、隆線の抽出処理などである。
特徴点6とは、例えば、図2(c)に示すように、中心点、分岐点、端点及び三角州などであるがこれに限定されない。中心点とは、指紋の中心となる点である。分岐点とは、指紋の隆線が分岐している点である。端点とは、隆線が切れている点である。三角州とは、三方向から隆線が集まった点である。
抽出部3は、例えば、これらの特徴点6を抽出し、抽出した特徴点6の画像である抽出画像30を生成し、制御部5に出力する。
(スイッチ部4の構成)
スイッチ部4は、一例として、操作ボタン12の操作面120とは反対側となる端部と接触するラバードームスイッチとして概略構成されている。このラバードームスイッチは、例えば、弾性力を生成すると共に可動接点を有するラバードームと、ラバードームが配置され、可動接点と対向する固定接点を有するスイッチ基板と、を備えている。
そしてプッシュ操作によって操作ボタン12が本体10に押し込まれると、ラバードームが変形して可動接点が固定接点と導通し、スイッチがオンしたことを示すスイッチ信号Sが制御部5に出力される。そしてスタートスイッチ装置1は、例えば、プッシュ操作が終了すると、ラバードームの弾性力によって操作ボタン12が初期の位置に復帰するように構成されている。
(制御部5の構成)
制御部5は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部5が動作するためのプログラムが格納されている。RAMは、例えば、演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。また制御部5は、その内部にクロック信号を生成する手段を有し、このクロック信号に基づいて動作を行う。
不揮発性メモリ5aは、例えば、図3(a)に示すように、登録生体情報51、認証しきい値52を有している。そして不揮発性メモリ5aは、例えば、複数の単位領域5bを備えている。この単位領域5bとは、例えば、データを格納可能な最小の領域である。不揮発性メモリ5aは、例えば、複数の単位領域5bを連結して保存領域5cとして区画し、この保存領域5cに登録生体情報51を格納する。
なお本実施の形態では、不揮発性メモリ5aを記憶部として使用するがこれに限定されず、制御部5に接続される他の半導体メモリやHDD(hard disk drive)などであっても良い。また記憶部は、例えば、書き換え可能であっても良いし、一度書き込んだ後、書き換え不可能であっても良い。従って不揮発性メモリ5aは、例えば、制御部5のRAM又はROMとして構成される。なお本実施の形態の不揮発性メモリ5aは、一例として、RAMである。
登録生体情報51は、一例として、図3(b)に示すように、少なくとも登録番号51a、登録者名51b及びテンプレート51cを関連付けた情報である。登録番号51aは、制御部5が不揮発性メモリ5aに登録生体情報51を記憶させる際に付与する識別番号である。登録者名51bは、登録生体情報51を登録する登録者を識別するものであり、車両8から取得するユーザ情報Sに基づいて生成される。テンプレート51cは、抽出された抽出画像30に基づいて作成されるものであり、主に特徴点6から構成される。なお登録生体情報51は、ユーザが登録した指の生体情報23ごとに生成される。
制御部5は、例えば、不揮発性メモリ5aに記憶された登録生体情報51のテンプレート51cと、特徴点6が抽出された抽出画像30と、を比較し、特徴点6の位置、特徴点6間の距離などに基づいて類似度を算出する。そして制御部5は、類似度が認証しきい値52以上であった場合、生体認証が成立したとして指示信号Sを出力する。
この認証しきい値52は、一例として、認証に使用する特徴点6の数の80%として定義される。つまり制御部5は、例えば、認証に使用する抽出画像30の特徴点6の数が80個である場合、64個以上の特徴点6がテンプレート51cの特徴点6と一致すれば、ユーザが登録者であると判定する。なお一致とは、特徴点6の位置、特徴点6間の距離などの一致を含んでいる。
なお生体認証は、例えば、特徴点6の類似度を用いた認証方法に限定されず、パターンマッチングなどの認証方法であっても良い。
制御部5は、一例として、スイッチ部4から出力されたスイッチ信号Sをトリガとして読取面20を走査するように生体情報センサ2を制御する。この場合、操作面120に対してプッシュ操作が行われているので、読取面20に対する操作指9の接触面積がプッシュ操作前において操作面120にタッチしている場合より大きく、より多くの特徴点6の抽出が可能となる。
制御部5は、生体認証が不成立だったことを示す通知信号Sを車両制御部89に出力する。車両制御部89は、例えば、入力した通知信号Sに基づいてメインモニタ86及びサブモニタ87の少なくとも一方に認証が不成立だったことを示すメッセージ画像861を表示させる。
図3(e)は、一例として、メインモニタ86の表示画面860にメッセージ画像861を表示した場合を示している。このメッセージ画像861は、一例として、生体認証が成立したことを通知する「認証が成立しました。」である。このメッセージ画像861は、例えば、生体認証が成立して出力される指示信号Sに基づいて表示される。
・登録生体情報51の記憶方法について
制御部5は、例えば、図3(c)に示すように、登録生体情報51を不揮発性メモリ5aに記憶させる際、保存領域5cが並ぶ順番に格納せずに不規則に並び変えて記憶させる。また制御部5は、登録生体情報51のサイズを不規則に変えて記憶させる。さらに制御部5は、登録生体情報51に登録番号51aを付与した後、不規則に並び変えて保存領域5cに記憶させ、登録番号51aに基づいて登録生体情報51を不揮発性メモリ5aから読み出すように構成されている。
図3(c)及び図3(d)では、一例として、不揮発性メモリ5aの一部の保存領域5cの並ぶ順番を数字の1〜15で示している。そして保存領域5cに格納される登録生体情報51は、例えば、図3(c)及び図3(d)に示すように、データ1〜データ15などと表記されている。
制御部5は、登録生体情報51を不揮発性メモリ5aに記憶する際、保存領域5cが並ぶ順、つまり数字の1から順番に記憶させるのではなく、不規則に並び変えて記憶させる。なお登録生体情報51を規則的に記憶する場合、例えば、「1」に「データ1」、「2」に「データ2」、そして「15」に「データ15」などと順番に格納される。
しかし本実施の形態では、例えば、図3(c)では、「1」に「データ12」、「2」に「データ3」、そして「3」に「データ7」が格納される。制御部5は、不規則に保存領域5cを選択して登録生体情報51を格納する際、読み出しが可能となるように登録番号51aを付記する。
制御部5は、例えば、生体認証の際、ユーザ情報Sに基づいて電子キー88aのユーザを特定し、特定したユーザに関連して付与された登録番号51aに基づいて保存領域5cを特定すると共に登録生体情報51を読み出し、生体認証を行う。
また制御部5は、登録生体情報51にダミーデータを追加して登録生体情報51のサイズを不規則に変えて記憶させる。図3(c)及び図3(d)の保存領域5cの幅は、登録生体情報51のサイズを示している。
ここで制御部5は、例えば、制御部ごとに固有の関数が付与され、この関数を使用して登録生体情報51を不規則に並び変えたり、登録生体情報51のサイズを変えたりするように構成される。また変形例として制御部5は、例えば、制御部ごとに固有の数字が設定され、この数字を使用して不規則に並び変えたり、大きさを変えたりしても良い。また制御部5は、例えば、固有の関数や数字などを組み合わせて使用するようにしても良い。
このように登録生体情報51のサイズが不規則に異なると共に、格納される登録生体情報51の登録順が不規則である場合、不揮発性メモリ5aの内容を他の生体認証装置の記憶部にコピーしても生体認証を成立させることは難しい。
例えば、第三者が自身の車両のスタートスイッチ装置の不揮発性メモリの内容をコピーし、他者の車両のスタートスイッチ装置の不揮発性メモリにコピーした場合、順序よく並んでいると他者の車両において生体認証が成立する可能性がある。
しかし本実施の形態のスタートスイッチ装置1は、少なくとも登録生体情報51が不規則に並んで記憶されているので、他の制御部によって読み出そうとしても読み取った生体情報23と比較するための登録生体情報51がどこに格納されているのかが分からず、生体認証が不成立となる。
さらに変形例として制御部5は、例えば、図3(d)に示すように、登録生体情報51ではないダミーデータ510を保存領域5cに記憶させても良い。この場合、登録生体情報51とダミーデータ510が不規則に並び変えて保存領域5cに格納されるので、より不正利用が困難となる。
以下に本実施の形態のスタートスイッチ装置1の動作の一例について図4及び図5のフローチャートに従って説明する。まず図4では、登録生体情報51を生成して記憶させるまでの動作の一例を説明する。
(動作)
スタートスイッチ装置1の制御部5は、新たに登録生体情報51を登録する際、まず生体情報センサ2が読み取った静電容量情報Sに基づいて抽出画像30を抽出部3に生成させる。そして制御部5は、抽出部3が生成した抽出画像30に基づいてテンプレート51cを生成する(Step1)。
次に制御部5は、登録する登録生体情報51を格納する保存領域5cを不規則に選択する(Step2)。制御部5は、例えば、固有の関数に基づいて保存領域5cを選択する。
次に制御部5は、特定したユーザのユーザ名と、選択した保存領域5cと、に基づいてユーザを識別すると共に保存領域5cを指定する登録番号51aを生成する(Step3)。
次に制御部5は、登録番号51a、登録者名51b及びテンプレート51cを関連付けて登録生体情報51を生成する(Step4)。制御部5は、さらに登録生体情報51のサイズを不規則に変える。
次に制御部5は、生成した登録生体情報51を選択した保存領域5cに格納し(Step5)、登録動作を終了する。
続いて以下では、スタートスイッチ装置1の生体認証の一例について図5のフローチャートに従って説明する。
制御部5は、ステップ10の「Yes」が成り立つ、つまりスイッチ部4から出力されたスイッチ信号Sに基づいて操作ボタン12にプッシュ操作がなされたと判定した場合(Step10:Yes)、生体情報センサ2から取得した静電容量情報Sを抽出部3に出力し、抽出画像30を生成させる。
次に制御部5は、取得したユーザ情報Sに基づいてユーザを特定し、特定したユーザに対して付した登録番号51aに基づいて不揮発性メモリ5aから当該ユーザが登録した登録生体情報51を読み出す(Step11)。
次に制御部5は、抽出画像30と読み出した登録生体情報51のテンプレート51cとを比較して類似度を算出して生体認証を行う。制御部5は、類似度が認証しきい値52以上であって生体認証が成立した場合(Step12;Yes)、プッシュ操作の検出と生体認証の成立とを示す指示信号Sを生成して出力して駆動装置を駆動させ(Step13)、生体認証を終了する。車両制御部89は、入力した指示信号Sに基づいて駆動装置を駆動すると共に、メインモニタ86に生体認証が成立したことを示すメッセージ画像861を表示させる。
ここでステップ12において制御部5は、生体認証が不成立だった場合(Step12:No)、不成立を示す通知信号Sを出力して不成立だったことを示すメッセージ画像861を表示させる(Step14)。車両制御部89は、入力した通知信号Sに基づいてメインモニタ86に生体認証が不成立だったことを示すメッセージ画像861を表示させる。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係るスタートスイッチ装置1は、生体認証の不正を抑制することができる。具体的には、スタートスイッチ装置1は、生体認証の際の比較対象である登録生体情報51が不揮発性メモリ5aに不規則な順番で記憶されているので、順番に記憶される場合と比べて、不揮発性メモリ5aの内容をコピーしても使用することが困難となり、生体認証の不正を抑制することができる。
スタートスイッチ装置1は、登録生体情報51のサイズを不規則に変えているので、この構成を採用しない場合と比べて、登録生体情報51を読み出すことがより困難となり、生体認証の不正を抑制することができる。
スタートスイッチ装置1は、不揮発性メモリ5aの内容をコピーされても、生体認証を行う装置ごとに、不規則に登録生体情報51などが記憶されているので、他の装置で使用することができず、セキュリティが高い。
スタートスイッチ装置1は、ダミーデータと登録生体情報51を不規則に並べて不揮発性メモリ5aに記憶させるので、この構成を採用しない場合と比べて、不揮発性メモリ5aの内容をコピーしても使用することがより困難となり、生体認証の不正をより抑制することができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…スタートスイッチ装置、2…生体情報センサ、3…抽出部、4…スイッチ部、5…制御部、5a…不揮発性メモリ、5b…単位領域、5c…保存領域、6…特徴点、8…車両、9…操作指、10…本体、12…操作ボタン、20…読取面、22…読取画像、23…生体情報、30…抽出画像、51…登録生体情報、51a…登録番号、51b…登録者名、51c…テンプレート、52…認証しきい値、80…パネル、81…フロアコンソール、82…センターコンソール、83…インストルメントパネル、84…ステアリング、86…メインモニタ、87…サブモニタ、88…認証装置、88a…電子キー、89…車両制御部、102…開口、120…操作面、510…ダミーデータ、860…表示画面、861…メッセージ画像

Claims (4)

  1. 複数の保存領域を有し、登録者の生体情報に基づいて生成された登録生体情報を前記保存領域に記憶する記憶部と、
    前記登録生体情報を前記記憶部に記憶させる際、前記保存領域が並ぶ順番に格納せずに不規則に並び変えて記憶させる制御部と、
    を備えた生体情報認証装置。
  2. 前記制御部は、前記登録生体情報のサイズを不規則に変えて記憶させる、
    請求項1に記載の生体情報認証装置。
  3. 前記制御部は、前記登録生体情報に登録番号を付与した後、不規則に並び変えて前記保存領域に記憶させ、前記登録番号に基づいて前記登録生体情報を前記記憶部から読み出す、
    請求項1又は2に記載の生体情報認証装置。
  4. 前記制御部は、前記登録生体情報ではないダミーデータを前記保存領域に記憶させる、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の生体情報認証装置。
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