JP2020037520A - クエン酸含有炭酸飲料 - Google Patents

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Abstract

【目的】β−グルカン成分を要することなく、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を発揮できる炭酸飲料を提供する。【構成】有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水である炭酸飲料を用い、腸内フローラによる血糖値上昇を抑制する方法であって、前記溶解水は、クエン酸1に対し重炭酸ナトリウム2〜7の割合で含有しており、かかる溶解水に対し炭酸ガスが1,000〜10,000ppm量だけ圧入されていることを特徴とする腸内フローラによる血糖値上昇抑制方法及びかかる血糖値上昇抑制効果を得る炭酸飲料。【選択図】 図1

Description

本発明はクエン酸含有炭酸飲料に関し、詳しくは、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を最大限に発揮できるクエン酸含有炭酸飲料に関する。
水に炭酸水素イオンを含有させる方法は、例えば超純水に炭酸ガスを直接溶解する超純水の比抵抗制御装置による技術(特許文献1)、疎水性透過性膜による炭酸ガス浸透溶解法による技術(特許文献2)が以前から知られており、また、重曹(炭酸水素ナトリウム)にクエン酸などの有機酸を加える技術も提案されている(特許文献3)。
近時、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を発揮する炭酸飲料も提案された(特許文献4)。
特公昭63−2231号公報 特公平5−21841号公報 特開2002−291450号公報 特開2018−42521号公報
特許文献1〜3に記載の技術によれば、好味として適切なクエン酸を含有する炭酸飲料が得られるものの、健康にまで寄与することはできなかった。
一方、特許文献4に記載の技術によれば、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を期待できるものの、β−グルカンが必須成分であり、これは大麦類やオーツ麦類から得、β−グルカンシロップ等の形態で用いるに際し、仕込工程、液化工程、糖化工程、濾過/フィルタ処理/濃縮工程を得ることを要し、過大な設備投資が必須である。
そこで、本発明の課題は、β−グルカン成分を要することなく、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を発揮できる炭酸飲料を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
1.有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水である炭酸飲料を用い、腸内フローラによる血糖値上昇を抑制する方法であって、前記溶解水は、クエン酸1に対し重炭酸ナトリウム2〜7の割合で含有しており、かかる溶解水に対し炭酸ガスが1,000〜10,000ppm量だけ圧入されていることを特徴とする腸内フローラによる血糖値上昇抑制方法。
2.腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を得る炭酸飲料であって、有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水が、圧入された1,000〜10,000ppm量の炭酸ガスを含有することを特徴とする炭酸飲料。
3.クエン酸が、炭酸飲料1,000g中に0.3〜0.9g含有されていることを特徴とする上記2に記載の炭酸飲料。
4.腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を得る炭酸飲料の製造方法であって、有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水を得て、この溶解水に1,000〜10,000ppm量の炭酸ガスを圧入することを特徴とする炭酸飲料の製造方法。
前記1,2、3及び4に示す発明によれば、過大な設備投資を要することなく、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を発揮できる炭酸飲料、その製造方法及び血糖値上昇抑制方法を提供できる。
前記本発明の作用効果について、以下に詳述する。
従来、有機酸としてのクエン酸と重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを水に溶解すると、溶解しながら激しく中和反応が起き、炭酸ガスの泡が発生するものの腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果などは全く見出されなかった。
本発明者の研究によれば、この泡状炭酸ガスは水に溶解する量が少なく、溶解水中の炭酸ガス濃度が極めて低いことが突き止められた。
そこで、本発明者は、炭酸ガスの濃度について研究を継続した。
本発明者の研究によれば、クエン酸と炭酸水素ナトリウムとを酸性で激しく中和反応を起こさせ、目視可能なほどの泡径の炭酸ガスを発生させても、炭酸ガスの大半は水に溶解することなく液外に揮散してしまう性質がある。
そこで、本発明者は、溶解水のpH値に着目し、そのコントロール、即ち、クエン酸と炭酸水素ナトリウムとの混合比率が関係していることを突き止めた。
加えて、溶解炭酸ガス濃度が、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果に重要な要素となっていることも突き止めた。
本発明者は、かかる溶解炭酸ガス濃度を充足するため、特定混合比率を満足するクエン酸と炭酸水素ナトリウムの溶解水に、更に炭酸ガスの圧入手段を組み合わせることによって、本発明の課題を解決することに成功した。
本発明において、「量」とは特に断りのない限り「質量%」を表し、「%」は特に断りのない限り「質量%」を表し、「部」は特に断りのない限り「質量部」を表す。
実施例中の表2の結果をグラフIにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフIIにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフIIIにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフIVにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフVにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフVIにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフVIIにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフVIIIにまとめたものである。 実施例中の表2の結果をグラフIXにまとめたものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明に用いる炭酸飲料の製造装置としては、公知のものを特別の制限なく使用できる。
例えば、特開2013-212450号公報に記載の浴用又は飲用炭酸泉の効率的製造装置を挙げることができる。
即ち、下面に浮き輪を取り付けた基台の上面に酸性溶液を収容するタンクとアルカリ性溶液を収容するタンクとを隣接配置してセットしている装置であり、
酸性溶液を収容するタンクには、所定量の水に所定量のクエン酸を混合攪拌させて溶解した酸性溶液を入れて用い、アルカリ性溶液を収容するタンクには、所定量の水に所定量の重曹を混合攪拌させて溶解したアルカリ性溶液を入れる。
酸性溶液を収容するタンクとアルカリ性溶液を収容するタンクの形状は、半割り円錐台形となっており、その垂直平坦面となっている部分を背中合わせにセットすると合わせて円錐台形のものとなる。基台上にセットされた一対の酸性溶液を収容するタンクとアルカリ性溶液を収容するタンクは、基台下面の浮き輪により浴槽内では温水面上に浮揚した状態で旋回使用される。
酸性溶液とアルカリ性溶液との接触混合により得られる炭酸泉のpHが弱酸性のものから強アルカリ性のものまでとなるように,所定量の水に対する夫々のクエン酸の混合割合と重曹(炭酸水素ナトリウム)の混合割合の調整によって夫々それに適合する所定濃度の酸性溶液とアルカリ性溶液との各袋詰めパックがあらかじめ用意されているので、その中から所望のpHの炭酸水に適合する酸性溶液の袋詰めパックとアルカリ性溶液の袋詰めパックを選定し各パックに収容の酸性溶液とアルカリ性溶液を夫々酸性溶液の収容タンクとアルカリ性溶液の収容タンクに入れて使用する。
一対の酸性溶液の収容タンクとアルカリ性溶液の収容タンクは、基台下面に取り付けられた保護パイプを介して球体形状の内側タンクと外側タンクとを内外二重構造に一体成形となした炭酸ガス発生タンクと上下方向に連結されている。
基台上の酸性溶液を収容するタンクとアルカリ性溶液を収容するタンクとその下方の内外二重構造で球体形状の炭酸ガス発生タンクの内側タンクとは夫々保護パイプ内に配設された流量調整弁と下方に延びる酸性溶液の送出管とアルカリ性溶液の送出管とを介して連結されていると共に、その一対の酸性溶液の送出管とアルカリ性溶液の送出管の先端部は炭酸ガス発生タンクの内側タンク内の底面壁近くにまで臨んで屈曲対向近接配置されている。
内側タンクには、その上方壁面に炭酸ガス排出用の複数の小孔が形成されていると共に、そのタンク内部には、メッシュないしブラシ状のマットが張り巡らされている。
この例においては、炭酸ガス発生タンクの内側タンクには上方外部からエアーが送り込まれてくるようにエアー送出管が延出して挿入配設されている。
また炭酸ガス発生タンクの外側タンクには,その下方壁面に炭酸水流出用の複数の小孔が形成されており、そのタンク内部には上方外部より水又は温水流が送られてくるように水又は温水の送出管が延出して挿入配設されていると共に多数の樹脂製小球が配置されている。
酸性溶液の収容タンクとアルカリ性溶液の収容タンク内の酸性溶液とアルカリ性溶液は流量調整バルブと酸性溶液の送出管およびアルカリ性溶液の送出管を介して比較的に小容積で狭く閉じた空間の炭酸ガス発生タンクの内側タンク内奥深く即ちその下面壁に面するところまで運ばれ、その屈曲対向して近接配置されている各送出管の先端部から放出されて直接に触れ合うことで混合され炭酸ガスが発生する。
発生した炭酸ガスと水ないし温水はエアー送出管より内側タンク内に上方から圧送されるエアーにより混合攪拌されて上昇し、内側タンク内に配設されているメッシュないしブラシ状のマット内に絡みつく繊維内に押し込まれその中を通過して球形状若しくは円柱形状のタンク内壁面に沿って上方に送られ、その上壁面に開けられている複数の小孔より外側タンク内へ排出される。
外側タンク内には、外部から同タンク内上方に向かって配設され先端部が同タンク内周面に沿って屈曲している水又は温水の送出管を介して水又は温水が連続して送り込まれているので、同タンク内に排出された炭酸ガスと水又は温水はこの送り込まれてくる水流によって外側タンク内周面に沿って下方壁面に向かって押し流され、その際外側タンク内に敷き詰められている多数の樹脂製小球によってその間を通過する際にさらに混合攪拌されて下方壁面に開けられている複数の小孔へと案内される。
従って発生した炭酸ガスは、外側タンク下面の複数の小孔に案内されるまでに水と充分に接触して混合攪拌がなされるので、水に炭酸ガスが充分に吸収溶解されてその濃度が極めて高いものとなり、発泡炭酸ガスも超微細なものとなる。
また発泡効果も従来のものと比較して相当長時間持続させることができる。
この基台下面に浮き輪を付けたものにおいては、それを利用して装置を湯船に浮かせて使用することができるので、装置を槽内で回転させて使用することもでき、比較的に小容積で狭い閉じられた空間の炭酸ガス発生タンク内での発生した炭酸ガスとタンク内に滞留している水又は温水との接触攪拌混合を一層円滑に行うことができ、水又は温水中への炭酸ガスの溶解濃度の高揚等に更に寄与することができる。
酸性溶液とアルカリ性溶液との接触混合により得られる炭酸泉のpHは、所定量の水又は温水に対する夫々のクエン酸と重曹(炭酸水素ナトリウム)の混合割合を変える事により、容易に調整を行うことができる。
酸性溶液の収容タンク内に混合溶解させるクエン酸とアルカリ性溶液の収容タンク内に混合溶解させる重曹(炭酸水素ナトリウム)として食用添加物グレードのものを使用することにより飲用に適するものとなすことができる。
なお、重曹(炭酸水素ナトリウム)と共に炭酸ナトリウムを用いてもよい。
次に、本発明における炭酸ガスの圧入については、例えば、特開平10−136953号、特開2010−142129号、同2013−11号等に記載の公知の炭酸ガス圧入技術を特別の制限なく採用できる。その際、特開2010−142129号に記載(特に[0025]、[0026]参照)の如く、アセプティック充填方法及び充填装置を用いて行うことができる。
本発明における炭酸飲料の炭酸ガスを圧入する前のpHは、4.0〜9.3、特に6.0〜9.0とされることが好ましく、また、炭酸ガス圧入後のpHは、5.0〜8.7が好ましく、pH調整剤としては、リン酸二カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、コハク酸二ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、乳酸カルシウム、及びグルコン酸カルシウムからなるアルカリ性pH調整剤の1又は2以上を添加することにより行うことができる。また、必要な場合は、炭酸飲料原料液のpHの調整を、リン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、フマル酸、フィチン酸、ビタミンC等からなる酸性pH調整剤の1又は2以上を添加することにより行うことができる。
なお、本発明に係るクエン酸含有炭酸飲料は、ナトリウム成分等を含有していてもよい。
本発明に係る炭酸飲料は、クエン酸:重曹=1:2〜7とされる。
重曹の比率が2未満であると、クエン酸と炭酸水素ナトリウムとが激しく中和反応を起こして、目視可能なほどの泡径の炭酸ガスが発生し、炭酸ガスの大半は水に溶解することなく液外に揮散してしまうという不都合があり、一方、重曹の比率が7を超えると、発生した炭酸ガスの水への溶解度が落ちてしまうという不都合がある。
本発明において、水にクエン酸:重曹を1:2〜7の比率で含有する溶解水は、炭酸ガスが圧入される。この圧入される炭酸水は1,000〜10,000ppm濃度であり、1,000ppm未満の圧入量では、炭酸飲料水中に溶解している総炭酸ガス濃度が、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を生み出すには不十分であるという不都合があり、一方、圧入量が10,000を超えると、逆に腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果が低減するという不都合がある。
本発明に係る炭酸飲料中のクエン酸の濃度には特に制限は無いが、炭酸飲料1,000g中に0.3〜0.9gのクエン酸を含有する時に、血糖値上昇抑制効果が顕著に現れる。
本発明に係る炭酸飲料が発揮する腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を調べるには、血液中の血糖値の変化を測定する事が最も好ましく、実験例としては、前記特許文献4の[0070]〜[0080]、図1〜図3等を参照する事ができる。例えば、食事前、本発明の炭酸飲料を飲みながら食事を終えた直後、以下一定時間毎に採血して測定した血液中の血糖値の量変化を、本発明外の飲料を飲みながら食事をした時の血液中の血糖値の量変化と比較する事により、本発明の炭酸飲料の効果を確認する事ができる。
以下、本発明の作用効果を示す実験例を挙げ本発明を詳細に説明するが、本発明の態様は、これらに限定されるものではない。
[実施例]
容器に入れた食用添加物グレードのクエン酸Xgに、攪拌しながら純水を加えて溶解し、最終的に500gの酸性溶液Aを作製した。次に、別の容器に入れた食用添加物グレードの重炭酸ナトリウムYgに、攪拌しながら純水を加えて溶解し、最終的に500gのアルカリ性溶液Bを作製した。
酸性溶液Aとアルカリ性溶液Bを特開2013-212450号広報の実施例1(図3及び図4)に記載された飲用炭酸泉の効率的製造装置を使用して混合し、次いで特開2013-000011号に記載のアセブティック充填方法及び充填装置を用いる公知の炭酸ガス圧入技術を使用し、炭酸ガスをZppm圧入した後、150gずつ瓶詰めした合計9種の炭酸飲料各6本を作製した。
9種の炭酸飲料の成分表
9種の炭酸飲料1,000g中に含有されたクエン酸量Xg、重曹量Yg及び炭酸ガス量Zppmを下記の表1に纏めた。
Figure 2020037520
試験実施内容
次に健常な25〜60歳の男女計5名の被験者に、一晩絶食後午前9時に糖質50.0gを含む白米を少量摂取してもらい、その後自由に炭酸飲料1を飲みながら10分以内に全て飲食してもらった。各被験者から、飲食終了直後、終了15分後、30分後、45分後、60分後、90分後、120分後の計7回、7mLずつ血液を採取した。採取した血液から血糖値(mg/dL)を、生化学分析装置AU480(ベックマン・コールター社製)を用いたヘキソキナーゼ法によって測定した。
一週間後に同じ男女計5名の被験者を対象に同様の試験を行ったが、重炭酸飲料1に代わり、炭酸ガス2,000ppmのみを含有するプラセボ飲料を使用した
以下、異なる健常な25歳〜60歳の男女計5名の被験者を対象に、炭酸飲料2〜9を使用した同様の臨床試験を実施した。
それぞれ異なる男女計5名の被験者を対象とした計9種の試験結果
食事直後の血液中の血糖値を0とした時、それぞれの炭酸飲料を使用した時とプラセボ飲料を使用した時の被験者5名の血液中の平均血糖値の推移を、以下の表2に纏めた。
Figure 2020037520
上記結果から、クエン酸:重曹を1:2〜7の比率で含有し、且つ1,000〜10,000ppm濃度の炭酸ガスが圧入された炭酸飲料水は、本発明の効果である、腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を生み出す事が分かる。
本実施例では、炭酸飲料水中1,000g中のクエン酸量は一定量の0.6gに限定したが、クエン酸:重曹を1:4、炭酸ガスの圧入量を2,000ppmとし、炭酸飲料水1,000g中のクエン酸量を0.2〜1.0gに変化させた同様の試験に於いて、特に炭酸飲料1,000g中のクエン酸量が0.3〜0.9gの時、血糖値上昇抑制効果が顕著に現れる事が確認された。

本発明はクエン酸含有炭酸飲料に関し、詳しくは、血糖値上昇抑制効果を最大限に発揮できるクエン酸含有炭酸飲料に関する。
近時、血糖値上昇抑制効果を発揮する炭酸飲料も提案された(特許文献4)。
特許文献1〜3に記載の技術によれば、好味として適切なクエン酸を含有する炭酸飲料が得られるものの、健康にまで寄与することはできなかった。
一方、特許文献4に記載の技術によれば、血糖値上昇抑制効果を期待できるものの、β−グルカンが必須成分であり、これは大麦類やオーツ麦類から得、β−グルカンシロップ等の形態で用いるに際し、仕込工程、液化工程、糖化工程、濾過/フィルタ処理/濃縮工程を得ることを要し、過大な設備投資が必須である。
そこで、本発明の課題は、β−グルカン成分を要することなく、血糖値上昇抑制効果を発揮できる炭酸飲料を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、下記構成を有する。
1.有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水である炭酸飲料であり、該炭酸飲料1,000g中にクエン酸が0.3〜0.9g含有されている炭酸飲料であって、
前記溶解水は、クエン酸1に対し炭酸水素ナトリウム2〜7の割合(質量比)で含有しており、かつ、
前記溶解水に対し炭酸ガスが1,000〜10,000ppm含有されていることを特徴とする炭酸飲料
2.有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水である炭酸飲料であり、該炭酸飲料1,000g中にクエン酸が0.3〜0.9g含有されている炭酸飲料の製造方法であって、
前記溶解水は、クエン酸1に対し炭酸水素ナトリウム2〜7の割合(質量比)で含有しており、かつ、
前記溶解水に1,000〜10,000ppmの炭酸ガスを圧入することを特徴とする炭酸飲料の製造方法。
前記1及び2に示す発明によれば、過大な設備投資を要することなく、血糖値上昇抑制効果を発揮できる炭酸飲料及びその製造方法を提供できる。
従来、有機酸としてのクエン酸と重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを水に溶解すると、溶解しながら激しく中和反応が起き、炭酸ガスの泡が発生するものの血糖値上昇抑制効果などは全く見出されなかった。
加えて、溶解炭酸ガス濃度が、血糖値上昇抑制効果に重要な要素となっていることも突き止めた。
本発明に係る炭酸飲料は、クエン酸:重曹=1:2〜7(質量比)とされる。
本発明において、水にクエン酸:重曹を1:2〜7(質量比)の比率で含有する溶解水は、炭酸ガスが圧入される。この圧入される炭酸水は1,000〜10,000ppm濃度であり、1,000ppm未満の圧入量では、炭酸飲料水中に溶解している総炭酸ガス濃度が、血糖値上昇抑制効果を生み出すには不十分であるという不都合があり、一方、圧入量が10,000ppmを超えると、逆に血糖値上昇抑制効果が低減するという不都合がある。
本発明に係る炭酸飲料が発揮する血糖値上昇抑制効果を調べるには、血液中の血糖値の変化を測定する事が最も好ましく、実験例としては、前記特許文献4の[0070]〜[0080]、図1〜図3等を参照する事ができる。例えば、食事前、本発明の炭酸飲料を飲みながら食事を終えた直後、以下一定時間毎に採血して測定した血液中の血糖値の量変化を、本発明外の飲料を飲みながら食事をした時の血液中の血糖値の量変化と比較する事により、本発明の炭酸飲料の効果を確認する事ができる。
上記結果から、クエン酸:重曹を1:2〜7(質量比)の比率で含有し、且つ1,000〜10,000ppm濃度の炭酸ガスが圧入された炭酸飲料水は、本発明の効果である、血糖値上昇抑制効果を生み出す事が分かる。
本実施例では、炭酸飲料水中1,000g中のクエン酸量は一定量の0.6gに限定したが、クエン酸:重曹を1:4、炭酸ガスの圧入量を2,000ppmとし、炭酸飲料水1,000g中のクエン酸量を0.2〜1.0gに変化させた同様の試験に於いて、特に炭酸飲料1,000g中のクエン酸量が0.3〜0.9gの時、血糖値上昇抑制効果が顕著に現れる事が確認された。

Claims (4)

  1. 有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水である炭酸飲料を用い、腸内フローラによる血糖値上昇を抑制する方法であって、
    前記溶解水は、クエン酸1に対し重炭酸ナトリウム2〜7の割合で含有しており、
    かかる溶解水に対し炭酸ガスが1,000〜10,000ppm量だけ圧入されていることを特徴とする腸内フローラによる血糖値上昇抑制方法。
  2. 腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を得る炭酸飲料であって、
    有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水が、
    圧入された1,000〜10,000ppm量の炭酸ガスを含有することを特徴とする炭酸飲料。
  3. クエン酸が、炭酸飲料1,000g中に0.3〜0.9g含有されていることを特徴とする請求項2に記載の炭酸飲料。
  4. 腸内フローラによる血糖値上昇抑制効果を得る炭酸飲料の製造方法であって、
    有機酸としてのクエン酸及び重炭酸塩としての炭酸水素ナトリウムを含有する溶解水を得て、
    この溶解水に1,000〜10,000ppm量の炭酸ガスを圧入することを特徴とする炭酸飲料の製造方法。











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SHINNOSUKE MURAKAMI, ET AL.: "The Consumption of Bicarbonate-Rich Mineral Water Improves Glycemic Control", EVIDENCE-BASED COMPLEMENTARY AND ALTERNATIVE MEDICINE, vol. Vol.2015, Article ID 824395, JPN6019038157, 22 November 2015 (2015-11-22), pages 1 - 10, ISSN: 0004189924 *

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