JP2020036913A - 使い捨て先端部と統合的な先端部カバーとを備える最使用可能な外科器具 - Google Patents

使い捨て先端部と統合的な先端部カバーとを備える最使用可能な外科器具 Download PDF

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Abstract

【課題】再使用可能な構成部品及び使い捨て可能な構成部品を含む外科器具の構造を提供する。【解決手段】外科器具が、再使用可能な器具部分204と、使い捨て可能な先端部アセンブリ205とを含む。使い捨て可能な先端部アセンブリエンドエフェクタを含む。使い捨て可能な先端部アセンブリを再使用可能な器具部分の先端部インターフェース245の係止インターフェース要素448Bに係止する係止先端部カバーも含む。再使用可能な器具部分の先端部インターフェースへの、使い捨て可能な先端部アセンブリの取付けを容易化するために、使い捨て可能な先端部アセンブリは、第1のクイック接続/切断要素409を含み、先端部インターフェースは、第2のクイック接続/切断要素447を含む。第2のクイック接続/切断要素は、腱に連結される。腱はプッシュ/プルアクチュエータアセンブリに連結される。【選択図】図4A

Description

(関連出願の参照)
この出願は、(William J.
Parkによる、「REUSABLE SURGICAL INSTRUMENT WITH SINGLE-USE TIP AND INTEGRATED TIP COVER」を開示する、2013年8月15日に出願された)米国特許出願第61/866,127号の優先権及び利益を主張する。
本発明は、一般的には、外科器具に関し、より具体的には、再使用可能な構成部品及び使い捨て可能な構成部品を含む外科器具に関する。
ロボット制御される外科器具は、最小侵襲的医療処置において頻繁に用いられる。(ここにおいて用いるとき、「ロボット」又は「ロボット式に」という用語並びに同等の用語は、遠隔操作又は遠隔ロボット式の特徴を含む。)外科器具は、全体的に再使用可能であり或いは全体的に使い捨て可能である。
そのような外科器具は、典型的には、エンドエフェクタを含む。エンドエフェクタの例は、鉗子、切断工具、又は焼灼工具のような、工具(ツール)を含む。エンドエフェクタを含むエンドエフェクタアセンブリは、典型的には、器具のメインチューブ(主チューブ)の遠位端にあるリスト機構(手首機構)に取り付けられる。
医療処置中、エンドエフェクタアセンブリ及びメインチューブの遠位端を直接的に又はカニューレを通じて患者の小さな切開部又は自然オリフィスに挿入して、エンドエフェクタを患者内の手術部位に位置付け得る。リスト機構は、手術部位で所望の処置を行うときに、エンドエフェクタを位置付け、方向付け、且つ移動させるために用いられる。器具のメインチューブを通じて延びる腱、例えば、ケーブル又は類似の構造は、典型的には、リスト機構を、マスタ制御システムを介して提供される医者の命令に応答してモータ駆動されるのが典型的である伝動装置又はバックエンド機構(後端機構)に接続する。最小侵襲的医療処置中に利用される再使用可能な外科器具は、一般的には、多くの別個の構成部品(例えば、ケーブル及び機械部材)を有する複雑な機械装置である。
1つの特徴において、使い捨て可能な先端部アセンブリ(チップアセンブリ)(tip assembly)と呼ぶときがある使い捨て可能な外科器具先端部アセンブリを含む。使い捨て可能な先端部アセンブリは、係止先端部カバー(係止チップカバー)(locking tip cover)と、エンドエフェクタアセンブリと、アクチュエータロッドアセンブリとを含む。アクチュエータロッドアセンブリは、エンドエフェクタアセンブリに連結される。
1つの特徴において、エンドエフェクタアセンブリとアクチュエータロッドアセンブリとの組み合わせが、再使用可能な器具部分の遠位端にある先端部インターフェース(チップインターフェース)(tip interface)に装着される。組み合わせが装着された後に、係止先端部カバーはエンドエフェクタアセンブリに装着され、先端部インターフェースに係止される。他の特徴において、係止先端部カバーは、エンドエフェクタアセンブリとアクチュエータロッドアセンブリとの組み合わせに装着されて、単一のアセンブリを形成する。次に、この単一のアセンブリは、再使用可能な器具部分の遠位端にある先端部インターフェースに装着される。よって、第1の実施例において、係止先端部カバーは事前装着されず、第2の実施例において、係止先端部カバーは事前装着される。
係止先端部カバーは、外部カバーと、係止装置とを含む。外部カバーは、近位端部分と、遠位端とを有する。係止装置は、外部カバーの近位端部分の内側に取り付けられる。係止装置は、中央管腔を定める内壁を有する。
エンドエフェクタアセンブリは、エンドエフェクタボディアセンブリ(エンドエフェクタ本体アセンブリ)と、エンドエフェクタとを含む。エンドエフェクタは、エンドエフェクタボディアセンブリに連結される。エンドエフェクタボディアセンブリは、外部カバーが装着されるときに、外部カバー内に取り囲まれる。外部カバーがエンドエフェクタアセンブリの上に先ず配置されるときに、エンドエフェクタボディアセンブリは、係止装置がエンドエフェクタボディアセンブリに対して2つの自由度を有するよう、係止装置の中央管腔内に取り付けられる。
アクチュエータロッドアセンブリは、エンドエフェクタアセンブリに接続される。アクチュエータロッドアセンブリは、アクチュエータロッドアセンブリの近位端に、第1のクイック接続/切断要素(迅速接続/切断要素)を含む。
1つの特徴において、エンドエフェクタは、ブレードセットである。この特徴において、エンドエフェクタボディアセンブリは、Uリンク(clevis)である。ブレードセットは、1つの実施態様において、モノポーラ湾曲ハサミ(単極湾曲ハサミ)である。
他の特徴において、装置は、再使用可能な外科器具を含む。再使用可能な外科器具は、先端部インターフェースを含む遠位端を含む。
先端部インターフェースは、器具先端部と、グリップアクチュエータ要素とを含む。器具先端部は、遠位端と、係止インターフェース要素と、中央管腔とを含む。グリップアクチュエータ要素は、器具先端部の中央管腔内に位置付けられる。グリップアクチュエータ要素は、第2のクイック接続/切断要素を含む。第2のクイック接続/切断要素は、第1のクイック接続/切断要素と噛み合う(対になる)ように構成される。1つの特徴において、第1のクイック接続/切断要素は、ボールを含み、第2のクイック接続/切断要素は、ボールを受け入れるように構成されるソケットを含む。
再使用可能な外科器具は、第2のクイック接続/切断要素に連結される第1の端を有する腱(テンドン)も含む。再使用可能な外科器具は、腱の第2の端に連結されるプッシュプル駆動アセンブリを更に含む。第1の状態において、プッシュプル駆動アセンブリは、第1の力を腱に適用して、第2のクイック接続/切断要素を第1の場所に動かす。第1の場所は、器具先端部の遠位端に対して遠位にある。第2の状態において、プッシュプル駆動アセンブリは、第2の力を腱に適用して、第2のクイック接続/切断要素を第1の場所から第2の場所に動かす。第2の場所において、第2のクイック接続/切断要素は、器具先端部の中央管腔内に位置付けられる。
1つの特徴において、先端部インターフェースは、器具先端部の近位端に取り付けられるシールを更に含む。他の特徴において、先端部インターフェースは、グリップアクチュエータ要素の外周面に取り付けられるシールを含む。
再使用可能な器具部分と使い捨て可能な器具先端部アセンブリとを含む外科システムを示す図である。
再使用可能な器具部分及び使い捨て可能な器具先端部アセンブリの第1の特徴を示す図である。
再使用可能な器具部分及び使い捨て可能な器具先端部アセンブリの第2の特徴を示す図である。
使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける初期ステップを示す図である。
図4Aの装置の切欠図である。
使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける第2の段階を示す図である。
図5Aの装置の切欠図である。
使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける第3の段階を示す図である。
図6Aの装置の切欠図である。
使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける第4の段階を示す図である。
図7Aの装置の切欠図である。
外部カバーが取り外された状態の図7Aの装置を示す図である。
近位方向からの図4Aの係止装置の端面図である。
図2の装置の切欠図である。
使い捨て可能な器具先端部アセンブリ及び再使用可能な器具部分の構成を示す図である。
図9Aの装置の切欠図である。
使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける段階を示す切欠図である。 使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける段階を示す切欠図である。 使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける段階を示す切欠図である。 使い捨て可能な器具先端部アセンブリを再使用可能な器具部分に取り付ける段階を示す切欠図である。
プッシュプル駆動アセンブリを示す図である。
図面において、1桁の図面番号について、ある要素の参照番号中の第1の桁は、その要素が最初に現れる図面の番号である。2桁の図面番号について、ある要素の参照番号中の最初の2桁は、その要素が最初に現れる図面の番号である。
本発明の特徴によれば、外科システム100(図1)は、複数の外科器具101,102,103を含む。外科器具103は、再使用可能な器具部分104と、使い捨て可能な先端部アセンブリ105(チップアセンブリ)(disposable tip assembly)と呼ぶときもある、使い捨て可能な外科器具先端部アセンブリ105とを含む。使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、エンドエフェクタアセンブリを含み、次に、エンドエフェクタアセンブリは、クランプ、グラスパ(把持器)、ハサミ、クリップアプライア(clip applier)、又はニードルホルダ(把針器)のような、エンドエフェクタを含む。
1つの特徴において、使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、使い捨て可能な先端部アセンブリ105を再使用可能な器具部分104に係止(ロック)する係止先端部カバー(係止チップカバー)(locking tip cover)を含む。図1において、使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、再使用可能な器具部分104の遠位端にある先端部インターフェース(チップインターフェース)(tip interface)に取り付けられて係止される。図1において、遠位方向は、使い捨て可能な先端部アセンブリ105を取り付ける外科器具の端に向かい、近位方向は、バックエンド機構120(後端機構)に向かう。
再使用可能な器具部分104の先端部インターフェースに使い捨て可能な先端部アセンブリ105を取り付けるのを容易化するために、使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、第1のクイック接続/切断要素を含み、先端部インターフェースは、第2のクイック切断/切断要素を含む。第2のクイック接続/切断要素は、腱(テンドン)に連結される。腱は、腱を押したり引いたり(プッシュプル)する力をもたらす、アクチュエータアセンブリにも連結される。
以下により完全に説明するように、腱は、第2のクイック接続/切断要素を、先端部インターフェースの遠位端を越えて押す。第1のクイック接続/切断要素は、露出される第2のクイック接続/切断要素に連結される(coupled)、例えば、噛み合わせられる(mated)。次に、腱は、噛み合あわせられた対の要素を、先端部インターフェース内の、中央管腔と呼ぶことがある通路内に引っ張る。
次に、係止先端部カバーは、ストップ(停止部)に達するまで近位に移動させられ、次に、係止先端部カバーは、先端部インターフェースに係止され、例えば、先端部カバーは、先端部インターフェースに対して回転させられる。1つの特徴において、係止先端部カバーは、2つの部品、即ち、外部カバー及び係止装置を含む。係止装置は、外部カバーの近位部分内に位置付けられる。
1つの特徴において、エンドエフェクタアセンブリ及びアクチュエータロッドアセンブリの組み合わせは、再使用可能な器具部分の遠位端で先端部インターフェースに装着される。組み合わせが装着された後に、係止先端部カバーは、エンドエフェクタアセンブリに装着され、先端部インターフェースに係止される。他の特徴において、係止先端部カバーは、エンドエフェクタアセンブリ及びアクチュエータロッドアセンブリの組み合わせに装着されて、単一のアセンブリを形成する。次に、この単一のアセンブリは、再使用可能な器具部分の遠位端で先端部インターフェースに装着される。よって、第1の実施例において、係止先端部カバーは事前装着されず、第2の実施例において、係止先端部カバーは事前装着される。
他の特徴において、係止先端部カバーは、単一の構成部品である。例えば、外部カバーは用いられず、よって、係止先端部カバーは、係止装置である。以下に記載するように、外部カバーは、1つの特徴において、電気絶縁をもたらす。電気絶縁が必要とされないならば、係止装置のみを係止先端部カバーとして用い得る。他の実施例において、係止先端部カバーは、外部カバーの機能性及び係止装置の機能性の両方をもたらす、単一の統合部品−一体成形部品−である。
エンドエフェクタアセンブリは、エンドエフェクタボディアセンブリ(エンドエフェクタ本体アセンブリ)と、エンドエフェクタとを含む。エンドエフェクタは、エンドエフェクタボディアセンブリに連結される。エンドエフェクタボディアセンブリは、外部カバー内に取り囲まれる。エンドエフェクタボディアセンブリは、係止装置がエンドエフェクタボディアセンブリに対して2つの自由度を有するよう、係止装置の中央管腔内に取り付けられる。
使い捨て可能な先端部アセンブリは、エンドエフェクタアセンブリに接続されるアクチュエータロッドアセンブリも含む。アクチュエータロッドアセンブリは、アクチュエータロッドアセンブリの近位端に第1のクイック接続/切断要素を含む。
使い捨て可能な先端部アセンブリ105の第1のクイック接続/切断要素と先端部インターフェースの第2のクイック接続/切断要素との噛み合わせ(mating)は、エンドエフェクタとアクチュエータ駆動アセンブリとの間の機械的な接続を構築する。アクチュエータ駆動アセンブリは、第2のクイック接続/切断要素に接続される腱を押す/引く力を生成する。また、電圧がエンドエフェクタに印可される特徴において、噛合させられるクイック接続/切断要素は、エンドエフェクタと供給電源との間の電気的な経路をもたらす。
内部シールと組み合わせられる使い捨て可能な先端部アセンブリ105の外部カバーは、アセンブリ内でアセンブリに入る如何なる流体をも封止する。これは、使い捨て可能な先端部アセンブリ105の電気的に通電される部分からの流路が、意図されないルートに沿って患者に達するのを防止し、流体が外科器具の他の部品に達するのを防止する。また、外部カバーは、電圧がエンドエフェクタに印可されるときにエネルギを供給することが意図されないアセンブリの部分のために、電気絶縁をもたらす。
モノポーラの湾曲したハサミを備える全体的に再使用可能な外科器具は、最も非常に利用されるロボット外科器具の種類のうちの1つである。電圧が湾曲したハサミに印可される。
残念なことに、再使用可能なモノポーラの湾曲したハサミの切断性能は、一回使用の(使い捨ての)腹腔鏡器具ほど良くない。何故ならば、主として、鋭利なブレードエッジを通じる電流密度はブレードを鈍くするからである。結果的に、ブレードの鋭利さは、再使用可能な器具の寿命に亘って低下する。再使用可能な器具の最大寿命は、鋭利なブレードを維持する能力によって決定される。
1つの特徴において、外科器具103は、使い捨て可能な先端部アセンブリ105を含み、次に、使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、使い捨て可能なブレードセットを含む。1つの特徴において、使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、単一の処置のために用いられ、次に、処分される、例えば、アセンブリ105は、一回使用(single-use)の使い捨て可能な(disposable)先端部アセンブリである。
しかしながら、幾つかの状況において、使い捨て可能なブレードセットは、単一の処置よりも多くのために満足に作動することがある。そのような状況において、使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、各処置の後に、先端部アセンブリが適切に洗浄され且つ殺菌されるならば、1回の処置よりも多くのために用いられてよい。使い捨て可能な先端部アセンブリ105が1回の処置よりも多くのために用いられるときには、新しい先端部カバーが各処置のために用いられる。この多使用用途において、使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、ブレードセットの性能が外科医にとって不満足になるまで使われ、次に、再使用可能な外科器具部分104から取り外され、廃棄される。
使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、使用者に鋭利なブレードをもたらすのみならず、再使用可能な器具部分104の寿命も延ばす。ブレードセットが鈍くなるときに外科器具103の再使用可能な部分が廃棄されなければならないことは最早ない。よって、使い捨て可能な先端部アセンブリ105の使用は、器具についての処置毎の費用を減少させることがある。何故ならば、均等な全体的に再使用可能な外科器具よりも多くの処置において器具部分104を用い得るからである。使い捨て可能な先端部アセンブリ105の増分費用は、外科器具部分104の寿命の延長によって相殺されることがある。
以下により完全に記載するように、使い捨て可能なブレードセットを備える使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、クイック接続/切断要素を用いて再使用可能な器具部分104に迅速且つ容易に装着され且つ再使用可能な器具部分104から迅速且つ容易に取り外される。クイック接続/切断は、係止先端部カバーが事前装着されているか否かと無関係に、効率的な使用者ワークフローを可能にする。
また、以下により完全に記載するように、統合先端部カバーは、使い捨て可能な先端部アセンブリ105を再使用可能な器具部分104に締め付け、焼灼エネルギがブレードの意図される部分によってのみ適用されることを保証する。これは使用者ワークフローも単純化し、使い捨て可能な先端部アセンブリ105における構成部品の数を最小限化することによって費用を削減する。この利点は係止先端部カバーが事前装着されているか否かと無関係に当て嵌まる。
1つの特徴において、システム100は、Intuitive Surgical, Inc.によって商品化されているda Vinci(登録商標)Surgical Systemである。複数の外科器具101,102,103中の各外科器具は、マニピュレータアーム111,112,113にあるドッキングポート(結合ポート)にそれぞれ取り付けられる。システム100のドッキングポートは、一般的には、器具101,102,103の動作のための機械的な動力をもたらす駆動モータを含む。これらの駆動モータをアクチュエータ駆動アセンブリと呼ぶときがある。各ドッキングポートは、そのドッキングポートに取り付けられる器具と通信するための電気的インターフェースを追加的に含んでよい。
システム100は例示的であるに過ぎず、この特定の実施に限定することを意図しない。例えば、使い捨て可能な先端部アセンブリ105を、図1に例示するシステム構成と異なるシステム構成を有する単一の入口ポートを備える遠隔操作される外科システムにおける外科器具にも用い得る。
外科器具103を一例として用いると、再使用可能な器具部分104は、電伝動装置又はバックエンド機構120と、バックエンド機構120から延びるメインチューブ130(主チューブ)と、メインチューブ130の遠位端にある手首機構140(手首機構)とを含む。使い捨て可能な先端部アセンブリ105は、リスト機構140に連結される。
外科器具103も例示的であり、限定的であることを意図しない。例えば、メインチューブ130の遠位端とリスト機構140との間に平行運動機構を含め得る。
駆動ケーブル又は腱及びリスト機構140に接続される導電体がメインチューブ130を通じて延び、バックエンド機構120に繋がる。バックエンド機構120は、典型的には、システム100内の駆動モータへの駆動腱の機械的な連結をもたらす。よって、システム100は、腱内の動き及び張力を所要に制御して、リスト機構140を動かし或いは位置付け、且つ使い捨て可能な先端部アセンブリ105内のエンドエフェクタを作動させ得る。
図1の実施例では、カメラシステム150がシステム100のマニピュレータアームに同様に取り付けられている。立体的又は三次元的であるかもしれないカメラシステム150からの眺望は、マスタ制御コンソール(図示せず)で見られる。システム100の処理システムは、医者又は他の医療関係者がカメラシステム150を見て、器具101,102,103を操作するのを可能にする、ユーザインターフェースをもたらす。
例えば、医療処置を受けている患者の小さな開口部内にカニューレを通じて外科器具103の端を挿入するためにアーム113を用い得る。代替的に、単一ポートシステムにおいて、外科器具103は、カニューレ内に取り付けられる進入ガイド(エントリーガイド)内の通路を通じて挿入される。バックエンド機構120は、リスト機構140及び患者の内側の手術部位にあるエンドエフェクタを作動させるために用いられる。メインチューブ130、リスト機構140、及び使い捨て可能な先端部アセンブリ105の直径又は複数の直径は、一般的には、器具130を共に用いるカニューレの大きさに従って選択され、例示的な実施態様において、リスト機構140及びメインチューブ130は、幾つかの既存のカニューレシステムの大きさに適合するよう、約4mm、5mm、又は8mmの直径である。
図2は、再使用可能な器具部分204と、再使用可能な器具部分204に付けられる使い捨て可能な先端部アセンブリ205とを含む、再使用可能な外科器具203の遠位端の1つの特徴をより詳細に例示している。再使用可能な器具部分204は、リスト240(手首部)に連結される遠位端を有するメインチューブ230を含む。リスト240の遠位端は、先端部インターフェース245に連結される。
使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、先端部インターフェース245に取り付けられ且つ接続される、例えば、この特徴では、再使用可能な器具部分204に付けられる。使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、使い捨て可能なブレードアセンブリ206を含む。エンドエフェクタとしてのブレードを備えるブレードアセンブリの使用は例示的であるに過ぎず、この特定のエンドエフェクタに限定することを意図しない。この開示に鑑みれば、当該技術分野に精通した者は、ここに記載する使い捨て可能な先端部アセンブリにおいて、人が選択するエンドエフェクタアセンブリを実施し得る。
先端部インターフェース245の一部のみが図2において見える。先端部インターフェース245の残部は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205内に収容されている。
1つの特徴において、使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、一回使用の(使い捨ての)アセンブリである。しかしながら、他の特徴における使い捨て可能な先端部アセンブリ105について上述したように、使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、限定的な数の外科処置において、即ち、要素の性能が不満足になるまで用いられ、そして、次に廃棄されてよい。使い捨て可能な先端部アセンブリ205の多使用の特徴では、各外科処置において新しい先端部カバーが用いられ、使い捨て可能な先端部アセンブリ205の他の部品が適切に洗浄され且つ殺菌される。使い捨て可能な先端部アセンブリ205が単一の外科処置において用いられるか或いは数回の外科処置において用いられるかと無関係に、使い捨て可能な先端部アセンブリ205の寿命は、外科器具の、例えば、リスト及びシャフトの寿命よりも少なく、よって、外科器具に対して使い捨て可能である。
先端部インターフェース245及び使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、リスト240内の最後の関節に対して遠位の長手方向長さを最小限化するように設計される。加えて、以下により完全に説明するように、先端部インターフェース245及び使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205への先端部インターフェース245の容易な接続及び切断を許容するように設計される。加えて、先端部インターフェース245及び使い捨て可能な先端部アセンブリ205の組み合わせは、使い捨て可能なブレードアセンブリ206内のブレードに印可されるあらゆる電圧のための電気絶縁をもたらす。電気的に「高温な」(“hot”)流体が意図されない方法において患者と接触せず、再使用可能な器具部分204内に近位に流入しないよう、先端部インターフェース245及び使い捨て可能な先端部アセンブリ205のこの組み合わせは、組み合わせ内のそのような電圧によって創り出されるあらゆる電気的に通電される流体を封止する。
使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、先端部インターフェース245を介して、少なくとも、外科器具203への機械的な接続を行う。幾つかの特徴では、電気的な接続も行われる。第1の機械的な接続は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205内の機械的なアクチュエータロッドアセンブリと先端部インターフェース245内のグリップアクチュエータ要素との間で行われる。機械的な接続が行われるとき、1つの特徴では、電圧、例えば、約3000ボルトをブレードに印可し得るよう、ブレードアセンブリ206内のブレードと外科器具203のバックエンド機構内の電気コネクタとの間の電気的な接続も構築される。最後に、使い捨て可能な先端部アセンブリ205が先端部インターフェース245に付けられるよう、係止可能な機械的な接続は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205を先端部インターフェース245に係止する。
1つの特徴において、係止可能な機械的な接続は、部分的な回転接続である、例えば、使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、先端部アセンブリ245に取り付けられ、次に、4分の1回転だけ回転させられて、使い捨て可能な先端部アセンブリ205を先端部インターフェース245に係止する。そのような部分的な回転接続の一例は、差込み接続である。他の特徴において、係止可能な機械的な接続は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205及び先端部インターフェース245にあるネジ山を用いて実施される。機械的な接続は、係止可能であると考えられる。何故ならば、使い捨て可能な先端部アセンブリ205が先端部アセンブリ245に付けられるとき、ブレードアセンブリ206は所定の場所において係止され、使用の準備ができているからである。
図2において、先端部インターフェース245の近位端には、先端部インターフェース245の外面から径方向に外向きに延びる2つのリブ245R1,245R2がある。リブ245R1,245R2は任意である。シースがリスト機構240の上に用いられるとき、シースの遠位端はリブ245R1,245R2と共にシールを形成する。また、1つの特徴では、リスト機構240を先端部インターフェース245に取り付けるに際して、ピンが先端部インターフェース245の近位端にある2つの開口245OPを通じて挿入される。
図3は、先端部インターフェース345に取り付けられ且つ接続されるように構成される使い捨て可能な先端部アセンブリ305の他の特徴を例示している。先端部インターフェース345は、図1及び2に示すような再使用可能な外科器具のリスト又は他の要素に接続可能である。
使い捨て可能な先端部アセンブリ305は、使い捨て可能なブレードアセンブリ306と、係止先端部カバー310と、アクチュエータロッドアセンブリ308(図10A乃至10Dを参照)とを含む。以下により完全に説明するように、使い捨て可能なブレードアセンブリ306は、一対のブレードと、Uリンク307(clevis)と、ピン307Pとを含む。
また、以下により完全に説明するように、1つの特徴において、係止先端部カバー310は、2つの部品、即ち、外部カバー311及び係止装置312を含む。図3において、外部カバー311は、外部カバー311内に収容される部品を見るのを許容するよう透明に作製される。これは例示の容易さのために過ぎず、外部カバー311が透明である或いは透明でなければならないことを暗示することを意図しない。
この特徴において、係止装置312は、円筒形の外面と、近位内面に形成されるネジ山312Tとを有する。1つの特徴において、係止装置312は、Uリンク上で回転自由であるナットである。係止装置312は、非導電性の合成材料で作製される。
外部カバー311は、シリコーン又は可撓な医療等級の熱可塑性エラストマのような、非導電性の可撓な材料で作製される。熱可塑性エラストマの一例は、The Upjohn Companyによって提供されるPellethane(登録商標)ポリウレタン熱可塑性エラストマ(Pellethane(登録商標)は、Kalamazoo, MichiganのThe Upjohn Companyの米国登録商標である)。
非導電性の可撓な材料は、所定の場所に外側被覆(オーバーモールド)され或いは結合され、非導電性の可撓な材料は、患者接触が意図されないアクティブ電極の部分を覆う絶縁バリアとして作用する。この材料はブレードの開放及び閉塞を許容するために可撓である。外部カバー311の近位端も、流体シールとして作用する構成を有し、電気的に高温な流体が意図されない場所で患者と接触するのを防止する。
使い捨て可能なブレードアセンブリ306の機械的な作動は、クイック接続/切断インターフェースの一例である、ボールアンドソケットインターフェース(ball and socket interface)を通じてもたらされる。アクチュエータロッド308Rの近位端にあるボール309が、グリップアクチュエータ要素346の遠位端に配置されるソケット347内に適合する。ボール309及びソケット347は、それぞれ、第1のクイック接続/切断要素及び第2のクイック接続/切断要素の一例である。ボール309及びソケット347の使用は例示に過ぎず、限定的であることを意図しない。この開示に鑑みれば、当該技術分野に精通した者は、クイック接続/切断インターフェースと関連付けられる他の構成、例えば、隅肉付きエッジを備えるシリンダ(cylinder with filleted edges)を維持しながら、ここに記載する接続/切断機能性をもたらす2つの要素を備えるクイック接続/切断インターフェースを実施し得る。
接続/切断インターフェースの1つの特徴は、インターフェースが回転自由度を有すること、例えば、ボール309をソケット347内で回転させ得ることである。メインチューブ230が回転させられると、接続/切断インターフェースに接続される腱は近位端に固定される。接続/切断インターフェースの回転自由度は、回転自由度を有さないインターフェースに接続される腱に比べて、腱のねじり剛性の減少を可能にする。
グリップアクチュエータ要素346は、器具先端部348(器具チップ)(instrument tip)の管腔内に位置付けられて長手に摺動し、腱352に連結される。リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ350(チップアダプタ)(tip adapter)が、器具先端部348の近位端に付けられる。シール(図3には示されていない)が、器具先端部348の近位端とリスト−使い捨て可能な先端部アダプタ350との間に位置付けられる。シールはリスト及びメインチューブを電気的に「高温な」流体から隔離する。さもなければ、流体は使い捨て可能な先端部アセンブリ305を通過して器具先端部348の中央管腔内に至ることがある。腱352が、リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ350の近位端で中央管腔内に取り付けられるガイド(図示せず)を通過する。1つの特徴において、ガイドは、可撓なブッシング(bushing)として実施される。腱352はリストを通過し、よって、可撓である。
器具先端部348の遠位端は、向き整列構成(向きアライメント構成)、この実施例では、平坦な表面349Aを含む。対応する向き整列構成が、Uリンク307の近位端に設けられる。2つの向き整列構成は、器具先端部348が使い捨て可能な先端部アセンブリ305に付けられるときに、使い捨て可能な先端部アセンブリ305が再使用可能な外科器具部分上で適切に方向付けられるよう噛み合う(対になる)。
単一の平坦な表面の使用は例示的であるに過ぎず、限定的であることを意図しない。他の特徴では、向き整列構成として、2つの対向する平坦な表面が用いられる。用いられる具体的な整列構成は、使い捨て可能な先端部(チップ)(tip)のエンドエフェクタの特徴に依存する。モノポーラの湾曲した剪断器(シャー)のためには、単一の平坦な表面が用いられる。何故ならば、エンドエフェクタは非対称的であり、特異な向きにおいて装着される必要があるからである。エンドエフェクタを2つの向きのうちの1つにおいて装着し得るならば、2つの対向する平坦な表面を向き整列構成として用い得る。この開示に鑑みれば、当該技術分野に精通した者は、向き整列構成に関してここに記載する機能性をもたらす如何なる向き整列構成をも用い得る。
器具先端部348は、係止インターフェース要素、例えば、ネジ山312Tと噛み合う該表面上のネジ山348Tも有する。ネジ山は、使い捨て可能な器具先端部305を先端部インターフェース345に係止するために用いられる。
図4A、5A、6A、7A、及び9Aは、使い捨て可能な先端部アセンブリ205を再使用可能な器具部分204に接続することを例示している。図4B、5B、6B、7B、8、及び9Bは、それぞれ、図4A、5A、6A、7A、2、及び9A中の要素の断面図である。
図4Aにおいて、使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、再使用可能な器具部分204への接続のために位置付けられている。図4Bは、対応する断面図である。ソケット447が器具先端部448の遠位端の遠位に位置付けられるよう、グリップアクチュエータ要素446が器具先端部448内の管腔457から押し出されている。図4A及び4Bでは、矢印490によって示すように、遠位方向は、使い捨て可能なブレードアセンブリ206におけるブレード406B1及び406B2の先端部に向かい、近位方向は、外科器具203のバックエンド機構に向かう。1つの特徴において、グリップアクチュエータ要素446は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205のボール409を受け入れるよう、グリップアクチュエータ要素446の通常閉塞位置(図2を参照)から約0.18インチ(4.5mm)だけ動かされる。
図4Bに示すように、使い捨て可能なブレードアセンブリ206は、第1のピン407PによってUリンク407に接続される2つのブレード406B1及び406B2を含む。アクチュエータロッドアセンブリ408の第2のピン408Pが、ブレード406B1及び406B2の近位端にあるスロット内に位置付けられる。第2のピン408Pがスロット内で動かされてブレードを作動させる。1つの特徴において、第2のピン408Pは、アクチュエータロッドアセンブリ408内の中実な円筒形ロッド408Rの遠位端を貫通し且つ遠位端内を浮動する。
1つの特徴において、ブレード406B1及び406B2は、ここでは17−4ステンレス鋼と呼ぶ、H900に調節された17−4PHステンレス鋼で作製される、モノポーラ湾曲ブレードである。1つの特徴において、ブレード406B1及び406B2は、放電加工(EDM)を用いて形成される。他の特徴において、ブレード406B1及び406B2は、301ステンレス鋼から打ち抜かれる。
ブレード406B1及び406B2は薄く、例えば、約0.020インチ(0.5mm)の厚さを有する。ブレード406B1及び406B2の切断表面は、1つの特徴において開放されるときに、約0.35インチ(8.9mm)の露出させられる切断表面の長さを有する。この特徴において、遠位端からUリンクピン407Pまでのブレードの長さは、約0.50インチ(12.7mm)である。ブレード406B1及び406B2は僅かに湾曲させられ、偏り(バイアス)をもたらすよう撓まされる。1つの特徴において、ブレード湾曲の半径は、約0.35インチ(8.9mm)である。
ブレードは通常は互いに干渉し合うが、ブレードを組み立てるために、ブレードは曲がらなければならない。ブレードを曲げるのに必要とされる力は、1つの特徴において、ブレードの間のバイアス力(偏り力)をもたらすものである。この力は、ブレード幾何学的構成(湾曲)、ブレード厚さ、及びスエージ加工処理中に構築されるブレード積重ねとUリンク407のアームとの間の間隙の関数である。このバイアス(偏り)は、外科ハサミにおいて典型的に見出されるバイアスばね(偏りばね)の必要を排除する。しかしながら、幾つかの特徴では、皿ばねのようなバイアスばねによってバイアスをもたらし得る。
非導電性材料及び導電性材料でUリンク407を作製し得る。Uリンク407に適した非導電性材料は、例えば、ガラス充填ポリフタルアミド(PPA)で作製される。ガラス充填材料は、十分な強度、生体適合性、殺菌適合性を有し、PPAは、極めて良好な耐アークトラッキング性(arc tracking resistance)を有し、それは高電圧モノポーラ焼灼において有利である。適切なPPAは、Amodel(登録商標)PPA A-1133 HSの下でSolvay Plasticsから入手可能である。(Amodel(登録商標)は、Alpharetta, GeorgiaのSolvay Advanced Polymers, L.L.C.の米国登録商標である。)非導電性Uリンク407は、電圧がブレード406B1及び406B2に印可されるときにブレード406B1及び406B2及び/又はアクチュエータロッドアセンブリ408から患者及び/又は器具の本体への如何なる意図されないアーク経路をも伸長させる。
しかしながら、幾つかの特徴では、Uリンク407を伝導性材料で作製し得る。導電性Uリンク407は、例えば、ステンレス鋼である。1つの特徴では、17−4ステンレス鋼が用いられる。しかしながら、金属射出模型製作(metal injection modeling)において用い得る如何なるステンレス鋼をも用い得る。
1つの特徴において、アクチュエータロッドアセンブリ408は、17−4ステンレス鋼で作製され、中実な円筒形ロッド408Rを含み、円筒形ロッド408Rの近位端にボール409を備える。1つの特徴において、アクチュエータロッドアセンブリ408の全長は、0.28インチ(7.1mm)である。円筒形ロッド408Rの直径は0.090インチ(2.28mm)であり、長さは0.28インチ(7.1mm)である。1つの特徴において、ボール409は、0.70インチ(17.8mm)の直径を有する。また、1つの特徴において、ボール409の裏側−近位側−は、部品の製造を助けるよう、小さな平坦領域を有する。ネック領域408Nとボール409との間には移行領域408Tがある。移行領域408Tは、直径を円筒形ロッド408Rの直径まで減少させる。
係止先端部カバー410は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205の電気的に高温のアクティブ構成部品と患者の意図されない接触との間の電気絶縁シール構成部品をもたらす。電気絶縁シール構成部品は、剛的な非導電性構成部品、即ち、係止装置412を含み、それは使い捨て可能な先端部アセンブリ205を器具先端部448及び外側被覆シール、例えば、外部カバー411内に配置する。このシールは、使い捨て可能な先端部アセンブリ205に入る流体のための絶縁バリア構成部品ももたらす。
1つの特徴において、係止装置412は、アモルファス熱可塑性ポリエーテルイミド(PEI)材料を用いて成形される。アモルファス熱可塑性PEI材料の一例は、Saudi Basic Industries Corporation (SABIC)によって製造されるULTEM(登録商標)アモルファス熱可塑性PEI材料である。(ULTEM(登録商標)は、SABIC Innovative Plastics, Inc. besloten vennootschap (b.v.) NETHERLANDS Plasticslaan 1 Bergen op Zoom NETHERLANDS 4612PXの米国登録商標である。)他の特徴において、係止装置412は、上述のようなガラス充填ポリフタルアミド(PPA)を用いて成形される。
1つの特徴において、外部カバー411は、高い引裂き強度を備えるシリコーンゴム、例えば、耐引裂き性シリコーンエラストマで作製される。シリコーンゴムは、生体適合性があり、少なくとも4kVに耐える。加えて、シリコーンの耐高温性は、エネルギがブレードに適用されるときに生成されることがある如何なる熱に関しても有利である。そのようなシリコーンゴムの一例は、Silastic(登録商標)Biomedical Grade ETR Elastomer
Q7-4750のようにDow Corning Corporationによって販売されている。(Silastic(登録商標)は、Midland, MichiganのDow Corning Corporationの米国登録商標である。)他の適切な材料は、Upjohn
Companyによって提供されるPellethane(登録商標)ポリウレタン熱可塑性エラストマのような、ポリウレタン熱可塑性エラストマを含む、可撓な医療等級のエラストマを含む。ここで提供される如何なる材料及び如何なる寸法も例示的であるに過ぎず、それらの特定の寸法及び材料に限定することを意図しない。
使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、長手軸491を有する。係止装置412は、長手軸491の周りで回転自在であり、よって、Uリンク407の周りで回転自在である。この特徴において、係止装置412は、図4Bの断面図において平坦である内周面412Aを有し、内周面412Aは、係止装置412の近位端から内周面412Aに対して垂直に形成されるショルダ412B(肩部)まで遠位に延びる。
長手軸491に対して実質的に平行な内面412A(内周面)の長さは、少なくとも2つの基準に基づき選択される。第1に、内面412Aの長さは、係止先端部カバー410が、近位ストップに当たるよう遠位に動かされるときに、ボール409が、図4A及び4Bに示すように、カバー411を越えて延びるような長さである。1つの特徴において、内周面412Aから延びる雄の差込み要素(図7Dの要素712を参照)は、係止先端部カバー410が捕らえられるよう、Uリンク407と干渉する。第2に、以下に記載するように、使い捨て可能な先端部アセンブリ205が再使用可能な器具部分204上に取り付けられ(mounted)且つ再使用可能な器具部分204に付けられる(affixed)よう、使い捨て可能な先端部アセンブリ205が近位に動かされるとき、その長さは、表面407Aの遠位縁にあるショルダ407Bがショルダ412Bに当接するような長さである(図8を参照)。
図4Bに示す表面412A及びショルダ412Bの構成は例示的であるに過ぎず、限定的であることを意図しないことが理解されるべきである。一般的には、係止装置412の内面412A(内側表面)及びショルダ412Bは、記載したばかりの機能性をもたらすよう、Uリンク407の外面407A及びショルダ407Bと協働するように選択される。一般的には、係止装置412及びUリンク407の両方にあるショルダは、2つの構成部品が共に引っ張られて、係止装置412が作動させられるときに、Uリンク407を所定の場所に係止するように設計される。
係止装置412は、以下により完全に記載するような4分の1回転式の構成又は差込式の取付具の使用を通じて使い捨て可能な先端部アセンブリ205を器具先端部448に掛止するために用いられる、内面412Aから径方向に内向きに延びる2つの突起712(図7D)を含む。4分の1回転係止機構の使用は、表面412Aの長さがネジ山付き構成に対して最小限化されることを可能にし、よって、最終の関節に対して遠位の使い捨て可能な先端部アセンブリ205の非関節接続される長さを最小限化するのに役立つ。加えて、4分の1係止機構の使用は、係止装置412の外径を減少させ、よって、使い捨て可能な先端部アセンブリ205の外側の最大外径を減少させるのに役立つ。
先端部インターフェース245は、器具先端部448を含む。器具先端部448は、中央管腔457を有し、グリップアクチュエータ要素446が、中央管腔457内に位置付けられる。器具先端部448の遠位端は、向き整列構成449を含み、この実施態様では、平坦な表面449Aを含む。対応する向き整列構成(図4Aでは見えない)が、Uリンク407の近位端に設けられる。器具先端部448が使い捨て可能な先端部アセンブリ205に付けられるときに、使い捨て可能な先端部アセンブリ205が再使用可能な器具部分204上で正しく方向付けられるよう、2つの向き整列構成は噛み合う。
この特徴において、器具先端部448にある平坦な表面449Aに対する近位には、係止インターフェース要素、例えば、雌の差込みレセプタクル448B(差込み受部)がある。1つの特徴において、器具先端部448は、上述のガラス充填ポリフタルアミドのような非導電性の剛性材料で作製される。電気アークトラッキングが懸念でないならば、代替的な材料は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のような有機ポリマ熱可塑性物質である。また、電気絶縁が必要とされないならば、器具先端部448を医療等級ステンレス鋼で作製し得る。
1つの特徴において、向き整列構成449の最大直径は、0.160インチ(4.06mm)であり、平坦な表面は、0.065インチ(1.65mm)の長手方向における長さと、0.068インチ(1.72mm)の長手方向に対して垂直な方向における長さとを有する。レセプタクル448の領域における器具先端部448の外径は、0.215インチ(5.45mm)である。管腔457は、0.10インチ(2.54mm)の内径を有する。上記のように、特定の材料及び大きさの引用は例示的であるに過ぎず、これらの特定の材料及び大きさに限定することを意図しない。
グリップアクチュエータ要素446は、要素458と呼ぶことがあるグリップ駆動要素458を含み、それはグリップアクチュエータ絶縁体453の管腔内に取り付けられる。グリップアクチュエータ絶縁体453は、器具先端部448の中央管腔457内で長手方向に摺動する。グリップアクチュエータ絶縁体453の外面は、ダンベル形状を有し、例えば、外面の中央部分は、外面の近位端部分及び遠位端部分に対して凹まされる。
シール454が、グリップアクチュエータ絶縁体453の外面の中央部分の周りに延在する。シール454は、器具先端部448の内壁とグリップアクチュエータ絶縁体との間のシールを形成する。よって、シール454は、リスト及びメインチューブを、使い捨て可能な先端部アセンブリ205を通過する電気的に高温な流体から隔離する。シール454は、器具先端部448の長手軸492と平行に動き、よって、最後の関節に対して遠位の非関節接続される長さを減少させるのに役立つ。1つの特徴において、シール454は、上述した耐引裂き性シリコーンエラストマで作製される。この特徴において、グリップアクチュエータ絶縁体453は、上述したガラス充填ポリフタルアミドで作製される。
この特徴において、グリップ駆動要素458は、上述した17−4ステンレス鋼で作製される。グリップ駆動要素458は、グリップ駆動要素458の近位端から延びる中央管腔を有する。要素458の近位部分は、ソケット447である。ソケット447は、ボール409と噛み合う(対になる)大きさ及び構成にされる。
ハイポチューブ455(hypotube)、例えば、アグレット(aglet)が、腱452の遠位端にクリンプされる(crimped)。ハイポチューブ及び腱の組み合わせは、グリップ駆動要素458の中央管腔内に挿入され、次に、後に、グリップアクチュエータ要素458に溶接される。代替的に、ハイポチューブを所定の場所にクリンプし得る。グリップアクチュエータ絶縁体453は、グリップ駆動要素458に結合される。他の特徴では、ハイポチューブ455がグリップ駆動要素458に固定された後に、グリップアクチュエータ絶縁体453は、グリップ駆動要素458の上に外側被覆される。
1つの特徴において、腱452は、電気絶縁シース(ジャケット)内に収容される編みタングステンケーブルである。1つの特徴において、シースはエチレン4フッ化エチレン(ETFE)のようなフルオロポリマ(フッ素重合体)のチューブである。絶縁特性に加えて、シースは腱452のプッシュ/プル剛性を増大させ、よって、腱452の座屈(バックリング)を減少させるのに役立つ。
リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ450が、器具先端部448の近位端に付けられる。シース456を備える腱452は、リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ450の中央管腔内に取り付けられるガイド451を通過する。1つの特徴において、ガイド451は、可撓なブッシングとして実施される。ガイド451は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はフッ素化エチレンプロピレン(FEP)のようなフルオロポリマを用いて成形される。
図4A及び4Bでは、ノブ(図11)又はレバーが動かされ、次いで、それは、ソケット447が器具先端部448の遠位端を越えて押されるよう、腱452を径方向において動かす。上記のように、係止先端部カバー410も、Uリンク407がストップ、例えば、外部カバー411の近位側面に接触するまで、径方向に動かされる。これはボール409を露出させる。使用者は、再使用可能な器具部分204への使い捨て可能な先端部アセンブリ205の取り付けを開始するために噛み合わされなければならない、2つのクイック接続/切断構成部品(迅速接続/切断構成部品)、即ち、ボール409及びソケット447を見ることができる。
図5A及び5Bにおいて、ボール409はソケット447内に配置されている。この実施例において、ボール409は、器具先端部448の長手軸492に対してある角度でソケット447内に位置付けられる。ボール409がソケット447内にある状態の図6A及び6Bにおいて、使い捨て可能な先端部アセンブリ205は、先端部205の長手軸491が器具先端部448の長手軸492と位置合わせされる(整列させられる)ように動かされている。
図6A中の腱452が近位方向に引っ張られるとき、使い捨て可能な先端部アセンブリ205は近位方向に引っ張られる。使い捨て可能な先端部アセンブリ205は近位方向に動くとき、向き整列構成449は、使い捨て可能な先端部アセンブリ205における対応する構成と位置合わせされる。使い捨て可能な先端部アセンブリ205における対応する構成との向き整列構成449の整列は、2つの構成部品が適切に方向付けられることを保証する。
故に、図7A及び7Bに例示するように、グリップアクチュエータ絶縁体453が中央管腔457の近位端に向かう進行の限界に達するとき、ボール409及びソケット447、ロッド408Rの近位部分、及びグリップアクチュエータ要素446は、中央管腔457の内側に位置付けられる。向き整列構成は、Uリンク407の近位端が器具先端部448の遠位端と噛み合った(対になった)と推定する。
図7Cは、係止先端部カバー410が取り外された状態の図7A及び7Bにおける構成の斜視図である。図7Cは、噛み合い後に、器具先端部448にある雌の差込みレセプタクル448Bの第1の部分と位置合わせされた、Uリンク407の差込み案内構成407Cを示している。係止装置412の1つの突起712(図7D)が、Uリンク407のショルダ407Bが係止装置412のショルダ412Bに当接するまで、Uリンク407の差込み案内構成407C及び雌の差込みレセプタクル448Bによって形成される通路を通じて摺動させられる。次に、この特徴において、係止装置412は時計回りに回転させられて、雌の差込みレセプタクル448Bの第2の部分に至る。その回転は、再使用可能な器具部分204の遠位端で、係止先端部カバー410を先端部インターフェース245に係止する。
上記のように、図2は、再使用可能な器具部分204に取り付けられ且つ係止される係止先端部カバー410の例示である。図8は、図2の断面の例示である。図8は、ブレード406B1,406B2と、アクチュエータロッドアセンブリ408と、グリップアクチュエータ要素446と、腱452との間の機械的な接続を示している。この機械的な接続は、腱452のプッシュプル作用による、以下により完全に記載するような、ブレード406B1,406B2の機械的な作動を許容する。
例えば、使い捨て可能なブレードアセンブリ206が、使い捨て可能なモノポーラ湾曲ハサミアセンブリであるときには、使い捨て可能な先端部アセンブリ205と再使用可能な器具部分204との間に電気的な接続が存在する。この電気的な接続は、機械的な接続及び作動のために用いられるボール及びソケット接続を通じて行われる。ブレード406B1,406B2と器具関節との間の絶縁を維持するために、器具先端部448は、非導電性材料で作製される。加えて、要求はされないが、Uリンク407を非導電性材料で作製することは、ブレード406B1,406B2の露出部分と器具関節との間の如何なる潜在的なアーク経路をも伸長させる。よって、使い捨て可能な先端部アセンブリ205と使い捨て可能な先端部インターフェース245の係止される組み合わせは、構成部品の間の電気的な接続及び電気的な絶縁の両方をもたらす。
使い捨て可能な先端部アセンブリ205及び使い捨て可能な先端部インターフェース245の係止される組み合わせは、電気的に高温なアクティブ電極と患者との間の流体のための絶縁バリアを創り出す絶縁シール454ももたらす。1つの特徴において、外部カバー411は、使い捨て可能な先端部インターフェース245の近位端で、外側被覆されるシール410Sをもたらす。シール410Sは、カバー411のリップ(lip)と器具先端部448の外周面との間に形成される。
図8では、腱ガイド451をより詳細に示している。図8は、腱ガイド451が、リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ450内の管腔からリスト240及びメインチューブ230を通じて近位に延びることを示している。1つの特徴において、腱ガイド451は、メインチューブ230の近位端に対して近位に延びる。
図9A及び9Bにおいて、腱452は、アクチュエータ駆動アセンブリ(図示せず)によって遠位に押される。腱452の動作は、グリップアクチュエータ要素446を器具先端部448の中央管腔457内で遠位に押す。グリップアクチュエータ要素446の動作は、アクチュエータロッドアセンブリ408を遠位に押す。ピン408Pは、ブレード406B1,406B2のスロット内で摺動し、次いで、それはブレード406B1,406B2をピン407Pについて旋回させ、図9A及び9Bに示すように、開放させる。腱452が近位に引っ張られるとき、ブレード406B1,406B2は閉塞する。
図10A乃至10Dは、先端部インターフェース345及び使い捨て可能な先端部アセンブリ305の断面図である。図10A乃至10Dは、使い捨て可能な先端部アセンブリ305への先端部インターフェース345の接続を例示している。これらの図面には示されていないが、先端部インターフェース345は、再使用可能な外科器具部分204と同様に、再使用可能な器具部分の遠位端に配置される。
図10Aにおいて、使い捨て可能な先端部アセンブリ305(図3)が、先端部インターフェース345への接続のために位置付けられる。ソケット347が器具先端部348の遠位端の遠位に位置付けられるよう、グリップアクチュエータ要素346(図10A)が器具先端部348の中央管腔357内に摺動させられる。図10A乃至10Dでは、矢印1090によって示すように、遠位方向は、使い捨て可能なブレードアセンブリ306におけるブレード306B1及び306B2の先端部に向かい、近位方向は、リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ350に向かう。1つの特徴において、グリップアクチュエータ要素346は、使い捨て可能な先端部アセンブリ305のボール309を受けるよう、グリップアクチュエータ要素346の通常の閉塞位置(図10Dを参照)から約0.18インチ(4.57mm)だけ動かされる。
図10Aに示すように、使い捨て可能なブレードアセンブリは、第1のピン307PによってUリンク307に接続される2つのブレード306B1及び306B2を含む。ピン308Pがスロット内で動かされてブレードを作動させるよう、第2のピン308Pがブレード306B1及び306B2の近位端にあるスロット内に位置付けられる。第2のピン308Pは、アクチュエータロッドアセンブリ308における中実な円筒形ロッド308Rの遠位端を貫通し且つ遠位端内を浮動する。
1つの特徴において、ブレード306B1及び306B2は、ブレード406B1及び406B2と均等なモノポーラ湾曲ブレードである。Uリンク307を非導電性材料又は導電性材料で作製し得る。Uリンク307に適する非導電性材料は、上述のガラス充填ポリフタルアミドである。非導電性材料のUリンク307は、電圧がブレード306B1及び306B2に印可されるときに、ブレード306B1及び306B2及び/又はアクチュエータロッドアセンブリ308から患者への如何なる可能な意図されないアーク経路をも伸長させる。導電性Uリンク307を17−4ステンレス鋼で作製し得る。しかしながら、金属射出模型製作において如何なるステンレス鋼をも用い得る。
アクチュエータロッドアセンブリ308は、17−4ステンレス鋼で作製され、中実な円筒形ロッド308を含み、円筒形ロッド308Rの近位端にボール309を備える。1つの特徴において、アクチュエータロッドアセンブリ308の全長は0.34インチ(8.6mm)である。円筒形ロッド308Rの直径は0.090インチ(2.28mm)であり、長さは0.34インチ(8.6mm)である。1つの特徴において、ボール309は0.070インチ(1.78mm)の直径を有する。ネック領域308Nとボール309との間には移行領域308Tがある。移行領域308Tは、ボール309の直径を円筒形ロッド308Rの直径まで減少させる。
係止先端部カバー310は、電気絶縁シール構成部品及び絶縁バリアの両方をもたらす。絶縁シール構成部品は、剛的な非導電性構成部品、即ち、係止装置312であり、係止装置312は、使い捨て可能な先端部アセンブリ305を、器具先端部348及び外側被覆されるシール、例えば、外部カバー311に係止する。
1つの特徴において、係止装置312は、上述のような、ガラス充填ポリフタルアミド(PPA)を用いて成形される。他の適切な材料は、上述のような、PEI(ULTEM(登録商標))を含む。1つの特徴において、外部カバー311は、高い引裂き強度を備えるシリコーンゴム、例えば、耐引裂き性シリコーンエラストマで作製される。シリコーンゴムは生体適合性があり、少なくとも4kVに耐える。そのようなシリコーンゴムの一例は、Silastic(登録商標)Biomedical Grade ETR Elastomer Q7-4750のように、Dow Corning Corporationによって販売さている。他の適切な材料は、The Upjohn
Companyによって提供されるポリウレタン熱可塑性エラストマを含む、可撓な医療等級エラストマを含む。ここで提供される如何なる材料及び如何なる寸法も例示的であるに過ぎず、それらの特定の寸法及び材料に限定されることを意図しない。
使い捨て可能な先端部アセンブリ305は、長手軸391を有する。係止装置312は、長手軸391の周りで回転自在であり、よって、Uリンク307の周りで回転自在である。係止装置312は、内周面312Aを有し、内周面312Aは、図10Aの断面図において平坦であり、係止装置312の近位ショルダ312Cから遠位ショルダ312Bに遠位に延びる。この特徴において、両方のショルダ312B及び312Cは、内面312A(内周面)に対して垂直に形成される。2つのショルダ及び平坦な表面は、係止装置312の内面に溝を定める。
長手軸391と実質的に平行な内面312Aの長さは、少なくとも2つの基準に基づき選択される。第1に、近位方向における長さは、係止先端部カバー310が遠位に動かされ且つUリンク307の外面にある突起307Bがショルダ312Cに当接するときに、図10A及び10Bに示すように、ボール309が外部カバー311の近位端を越えて延びるように選択される。第2に、外部カバーが、以下に記載するように、使い捨て可能な先端部アセンブリ305が再使用可能な外科器具部分304上に取り付けられ且つ再使用可能な外科器具部分304に付けられるよう、近位に動かされるとき、その長さは、突起307Bがショルダ312Bに当接するような長さである(図10Dを参照)。
図10Aに示す表面312A(内周面)並びにショルダ312B及び312Cの構成は例示的であるに過ぎず、限定的であることを意図しないことが理解されるべきである。一般的には、係止装置312の内面312A(内周面)並びにショルダ312B及び312Cは、記載したばかりの機能性をもたらすために、Uリンク307と協働するように選択される。一般的には、2つの構成部品が共に引き寄せられて、係止装置312が作動させられるときに、係止装置312及びUリンク307の両方にあるショルダは、適切な場所においてUリンク307を位置付ける。
先端部インターフェース345は、器具先端部348を含む。係止装置312は、使い捨て可能な先端部アセンブリ305を器具先端部348の外面にあるネジ山348Tに取り付けるために用いられるネジ山312Tを含む。器具先端部348は、中央管腔357を有し、グリップアクチュエータ要素346が中央管腔357内に位置付けられる。器具先端部348の遠位端は、向き整列構成349を含み、この実施例では、平坦な表面349A(図10Aでは見えない)を含む。対応する向き整列構成が、Uリンク307の近位端に設けられる。2つの向き整列構成は、器具先端部348が使い捨て可能な先端部アセンブリ305に付けられるときに、使い捨て可能な先端部アセンブリ305が再使用可能な外科器具部分上で正しく方向付けられるように噛み合う。
グリップアクチュエータ要素346は、器具先端部348の管腔357内で長手方向に摺動する。この特徴において、グリップアクチュエータ要素346は、17−4ステンレス鋼で作製される。要素346の遠位部分は、ソケット347である。ソケット347は、ボール309と噛み合うような大きさ及び構成とされる。
ハイポチューブ355(hypotube)、例えば、アグレット(aglet)が、腱352の遠位端にクリンプされる(crimped)。ハイポチューブ及び腱の組み合わせは、グリップ駆動要素346の中央管腔内に挿入され、次に、後に、グリップアクチュエータ要素346に溶接される。代替的に、ハイポチューブをグリップアクチュエータ要素346内の所定の場所にクリンプし得る。
1つの特徴において、腱352は、電気絶縁シース(ジャケット)内に収容される編みタングステンケーブルである。1つの特徴において、シースはETFEのようなフルオロポリマのチューブである。絶縁特性に加えて、シースは腱352のプッシュ/プル剛性を増大させ、よって、腱352の座屈(バックリング)を減少させるのに役立つ。
リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ350が、器具先端部348の近位端に付けられる。剛性の非導電性シール354が、先端部348の近位端とリスト−使い捨て可能な先端部アダプタ350との間に取り付けられて、中央管腔357を封止(シール)する。シース356を備える腱352は、リスト−使い捨て可能な先端部アダプタ350の中央管腔内に取り付けられるガイド351及びシール354を通過する。1つの特徴において、ガイド351は、可撓なブッシングとして実施される。ガイド351は、PTFE又はFEPのようなフルオロポリマを用いて成形される。
図10A及び10Bにおいて、ノブ(図11)又はレバーが動かされ、次いで、それは、ソケット347が器具先端部348の遠位端を越えて延びるよう、腱352を径方向において押す。上記のように、係止先端部カバー310も径方向に動かされて、ボール409を露出させる。よって、使用者が、再使用可能な器具部分への使い捨て可能な先端部アセンブリ305の取り付けを開始するために噛み合わされなければならない、2つのクイック接続/切断構成部品、即ち、ボール409及びソケット447を見ることを可能にする。
図10Bにおいて、ボール309はソケット347内に配置されている。ボール309がソケット347内にある状態の図10Cにおいて、腱352は近位方向において引っ張られ、次いで、それは使い捨て可能な先端部アセンブリ305を近位方向において引っ張る。使い捨て可能な先端部アセンブリ305が近位方向において動くとき、向き整列構成349Aが、使い捨て可能な先端部アセンブリ305における対応する構成と位置合わせされる。使い捨て可能な先端部アセンブリ305における対応する構成との向き整列構成349Aの整列は、2つの構成部品が適切に方向付けられることを保証する。
故に、図10Cに例示するように、グリップアクチュエータ要素346が、中央管腔357の近位端に向かう進行の限界に達するとき、ボール309及びソケット347、グリップアクチュエータ要素346、並びにアクチュエータロッドアセンブリ308の円筒形ロッド308Rの近位部分は、中央管腔357内に位置付けられる。Uリンク307の近位端は、器具先端部348の遠位端と噛み合う。
図10Dにおいて、係止装置312は、使い捨て可能な先端部アセンブリ305が先端部インターフェース345上に取り付けられ且つ先端部インターフェースに付けられるよう、器具先端部348の上に螺装される。これは使い捨て可能なブレードアセンブリ306を所定の場所において係止する。
この構成では、ブレード306B1,306B2と、アクチュエータロッドアセンブリ308と、グリップアクチュエータ要素346と、腱352との間に機械的な接続がある。この機械的な接続は、ブレード406B1,406B2について上述したのと類似の方法において、ブレード306B1,306B2の機械的な作動を許容する。
例えば、使い捨て可能なブレードアセンブリ306が、使い捨て可能なモノポーラ湾曲ハサミアセンブリであるときには、使い捨て可能な先端部アセンブリ305と再使用可能な器具部分との間に電気的な接続が存在する。この電気的な接続は、機械的な接続及び作動のために用いられるボール及びソケット接続を通じて行われる。ブレード306B1,306B2と器具関節との間の絶縁を維持するために、器具先端部348は、非導電性材料で作製される。加えて、要求はされないが、Uリンク307を非導電性材料で作製することは、ブレード306B1,306B2の露出部分と患者との間の如何なる潜在的なアーク経路をも伸長させる。よって、使い捨て可能な先端部アセンブリ305と使い捨て可能な先端部インターフェース345の係止される組み合わせは、構成部品の間の電気的な接続及び絶縁の両方をもたらす。
使い捨て可能な先端部アセンブリ305及び使い捨て可能な先端部インターフェース345の係止される組み合わせは、電気的に高温なアクティブ電極と患者との間の流体のための絶縁バリアを創り出す絶縁シール354ももたらす。1つの特徴において、外部カバー311は、使い捨て可能な先端部アセンブリ305の近位端で、外側被覆されるシール310Sをもたらす。シール310Sは、カバー311のリップと器具先端部348の外周面との間に形成される。
図11は、回転式のグリップ駆動アセンブリ1100の1つの特徴の例示であり、それはプッシュ−プル駆動アセンブリの一例である。ノブ1171を第1の方向(時計回り)に回転させることは、シース付き腱1152を第1の線形方向(図11における下方)において移動させる。ノブ1171を第1の方向と反対の第2の方向(反時計回り)に回転させることは、シース付き腱1152を第2の線形方向(図11における上方)において移動させる。第1の線形方向における腱1152の移動は、1つの特徴において、遠位方向に押されるグリップアクチュエータ要素346(図10A)をもたらし、他の特徴において、遠位方向に押されるグリップアクチュエータ要素446(図4B)をもたらす。逆に、第2の線形方向における腱1152の移動は、1つの特徴において、近位方向に引っ張られるグリップアクチュエータ要素346をもたらし、他の特徴において、近位方向に引っ張られるグリップアクチュエータ要素446をもたらす。
典型的には、ノブ1171はアクチュエータロッドアセンブリを使い捨て可能な先端部アセンブリに係合させ且つ切り離すためにグリップアクチュエータ要素を位置付けるために用いられる。使い捨て可能な先端部アセンブリが、再使用可能な器具部分に取り付けられ且つ係止されときに、アクチュエータ駆動アセンブリはマスタ制御ステーションでの使用者からの入力に応答してシース付き腱1152の動作を制御するために用いられる。
図11では、駆動シャフト1170が、アクチュエータ駆動アセンブリに連結されるように構成される第1の端を有する。アクチュエータ駆動アセンブリに連結するために用いられる具体的な構成は、回転式グリップ駆動アセンブリ1100を含むシステムに依存する。ノブ1171は駆動シャフト1170の第2の端に取り付けられる。2つのキャプスタンも駆動シャフト1170に取り付けられる。
第1のケーブル1161がキャプスタンに付けられる第1の端を有する。ケーブル1161がプーリ1174の周りを進み、ケーブル1161の第2の端がレバー1175の第1の端で第1のアーム1162に取り付けられる。第2のケーブル1164がキャプスタン1160に付けられる第1の端を有する。ケーブル1164がプーリ1174の上を進み、ケーブル1164の第2の端がレバー1175の第1の端で第2のアーム1165に取り付けられる。第1のアーム1162は反対側にあり、レバー1175の第1の端で第2のアーム1165から取り外される。
レバー1175は、レバー1175のための支点(旋回点)として機能するロッド1176の上に取り付けられる。シース付き腱1152がレバー1175の第2の端に付けられる。この実施例において、レバー1175はクラス1レバーである。何故ならば、支点は作用力(ケーブル1161及び1164によって供給される力)と負荷(シース付き腱1152)との間にあるからである。シース付き腱1152は、この特徴において、レバー1175の第1の端での力の方向に対して反対の方向に動く。
この実施例において、レバー1175はクラス1レバーとして実施されるが、これは例示であるに過ぎず、限定的であることを意図しない。他の特徴では、クラス2レバー又はクラス3レバーを用い得る。クラス2レバーのために、負荷は支点と作用力との間にあり、クラス3レバーのために、作用力は支点と負荷との間にある。
ここにおいて用いるとき、「第1」、「第2」、及び「第3」は、異なる構成部品又は要素の間を区別するために用いられる形容詞である。よって、「第1」、「第2」、及び「第3」は、構成部品又は要素の如何なる順序を暗示することも意図しない。
本発明の特徴及び実施態様を例示する上記の記述及び添付の図面は限定的であると理解されるべきでない−請求項が保護される発明を定める。この記述及び請求項の精神及び範囲から逸脱せずに、様々な機械的、組成的、構造的、電気的、及び動作的な変更を行い得る。ある場合には、本発明を曖昧にするのを避けるために、周知の回路、構造、及び技法を示しておらず、或いは記載していない。
更に、この記述の用語法は、本発明を限定することを意図しない。例えば、「下に」、「下の」、「下方の」、「上の」、「上方の」、「近位の」、「遠位の」、及び類似表現のような−空間的に相対的な用語は、図面中に例示されるような他の要素又は構成に対する1つの要素又は構成の関係を記載するために用いられることがある。これらの空間的に相対的な用語は、図面中に示す位置(即ち、場所)及び向き(即ち、回転的な配置)に加えて、使用中又は動作中の装置の異なる位置及び向きを包含することを意図する。例えば、図面中の装置がひっくり返されるならば、他の要素又は構成の「下」又は「下に」として記載した要素は、その他の要素又は構成の「上」又は「上に」なる。よって、例示的な用語「下」は、上及び下の位置及び向きの両方を包含し得る。装置はその他の方法において方向付けられ(90度又は他の向きに回転させられ)、ここにおいて用いる空間的に相対的な記述は相応して解釈される。同様に、様々な軸に沿う並びに様々な軸の周りの動きの記述は、様々な特定の装置位置及び向きを含む。
単数形の表現は、文脈がその他のことを示さない限り、複数の形態を同様に含むことを意図する。「含む」(“comprises”)、「含む」(“comprising”)、「含む」(“includes”)、及び類似表現は、述べている構成、ステップ、動作、要素、及び/又は構成部品の存在を特定するが、1つ又はそれよりも多くの他の構成、ステップ、動作、要素、構成部品、及び/又はグループの存在又は追加を排除しない。連結されるとして記載される構成部品は、電気的に又は機械的に直接的に連結されてよく、或いはそれらは1つ又はそれよりも多くの中間的な構成部品を介して間接的に連結されてよい。
全ての実施例及び例示的な参照は非限定的であり、請求項をここに記載する特定の実施及び実施態様並びにそれらの均等物に限定するよう用いられてならない。いずれの表題も体裁(formatting)のためであるに過ぎず、主題を如何様に限定するためにも用いられてならない。何故ならば、1つの表題の下での本文は相互参照し、或いは1つ又はそれよりも多くの表題の下の本文に当て嵌まるからである。最後に、この開示に鑑み、1つの特徴又は実施態様に関連して記載した特定の構成は、図面中に示されておらず或いは本文中に記載されていないとしても、本発明の他の開示の特徴又は実施態様に当て嵌まることがある。

Claims (15)

  1. 手術器具のエンドエフェクタアセンブリと、
    手術器具先端部アセンブリとを含み、
    前記エンドエフェクタアセンブリは、長手軸を含み、
    前記手術器具先端部アセンブリは、係止先端部カバーを含み、
    該係止先端部カバーは、外部カバーと、係止装置とを含み、
    前記外部カバーは、近位端部分を含み、
    前記係止装置は、前記外部カバーの前記近位端部分の内側に取り付けられ、
    前記外部カバー及び前記係止装置は、前記エンドエフェクタアセンブリ上に摺動可能に取り付けられるよう、前記エンドエフェクタアセンブリの一部が前記係止装置内にある位置に、前記長手軸に沿って移動するように構成される、
    装置。
  2. 前記エンドエフェクタアセンブリは、外面と、該外面上の突起とを更に含み、
    前記係止先端部カバーは、前記エンドエフェクタアセンブリの前記突起とインターフェース接続する溝を定める2つのショルダを更に含み、前記溝は、前記外部カバーが前記エンドエフェクタアセンブリに摺動可能に取り付けられる間に、前記エンドエフェクタアセンブリに対する前記外部カバーの限定的な軸方向の動きを許容するよう、前記突起のための境界を構築する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記エンドエフェクタアセンブリに接続されるアクチュエータアセンブリを更に含み、
    該アクチュエータアセンブリは、近位端と、前記アクチュエータアセンブリの前記近位端にある接続要素とを含み、
    前記エンドエフェクタアセンブリは、エンドエフェクタ本体アセンブリと、該エンドエフェクタ本体アセンブリに連結されるエンドエフェクタとを含み、
    前記エンドエフェクタ本体アセンブリは、前記外部カバー内に取り囲まれ、
    前記係止装置は、中央管腔を定める内壁を含み、
    前記エンドエフェクタ本体アセンブリは、前記係止装置が前記エンドエフェクタ本体アセンブリに対して2つの自由度を有するように、係止装置の前記中央管腔内に取り付けられる、
    請求項1に記載の装置。
  4. 前記エンドエフェクタは、クランプ、グラスパ、ハサミ、クリップアプライア、又はニードルホルダのうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の装置。
  5. 前記接続要素は、前記手術器具のソケットと適合するように構成されるボールを含む、請求項3に記載の装置。
  6. 前記アクチュエータアセンブリは、導電性材料を含む、請求項3に記載の装置。
  7. 前記係止先端部カバーは、非導電性材料を含む、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記外部カバーは、非導電性材料を含む、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記外部カバーは、前記係止装置の上に成形される材料を含む、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記手術器具は、遠位端部分を含み、
    前記手術器具の前記遠位端部分は、先端部インターフェースを含み、
    該先端部インターフェースは、器具先端部と、グリップアクチュエータ要素とを含み、
    前記器具先端部は、遠位端と、係止インターフェース要素と、中央管腔とを含み、
    前記グリップアクチュエータ要素は、前記器具先端部の前記中央管腔内に位置付けられ、
    前記アクチュエータアセンブリの前記接続要素は、第1の接続要素であり、
    前記グリップアクチュエータ要素は、前記第1の接続要素と適合するように構成される第2の接続要素を含む、
    請求項3、4又は6に記載の装置。
  11. 前記第1の接続要素は、ボールを含み、
    前記第2の接続要素は、前記ボールを受けるように構成されるソケットを含む、
    請求項10に記載の装置。
  12. 前記手術器具は、前記第2の接続要素に連結される第1の端を含む腱を更に含む、請求項10に記載の装置。
  13. 前記先端部インターフェースは、前記器具先端部の近位端に取り付けられるシールを更に含む、請求項12に記載の装置。
  14. 前記係止インターフェース要素は、差込み係止機構の雌部分を含む、請求項12に記載の装置。
  15. 前記外部カバーの近位端が、リップを含み、
    該リップは、前記手術器具先端部アセンブリが前記手術器具に係止されるときに前記器具先端部とシールを形成する、
    請求項12に記載の装置。
JP2019198561A 2013-08-15 2019-10-31 使い捨て先端部と統合的な先端部カバーとを備える最使用可能な外科器具 Active JP6949087B2 (ja)

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