JP2020036568A - 試験管用キャップ、熱可塑性樹脂 - Google Patents

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Takahiro Kubo
隆寛 久保
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Abstract

【課題】本発明は、液漏れ率を減少し得る新規な試験管用キャップ、及び前記試験管用キャプを成形するための熱可塑性樹脂を提供することを目的とする。【解決手段】 試験管用キャップ1につき、曲げ弾性率が640MPa以下の曲げ特性と、荷重たわみ温度が60℃を超える耐熱性と、を具備する熱可塑性樹脂の成形品とする。【選択図】図1

Description

本発明は、試験管の口部に装着されて蓋の用をなす試験管用キャップ、及び前記試験管用キャプを成形するための熱可塑性樹脂に関する。
試験管は、その中に入れられた少量の内容物(試料)を操作したり、反応させたりするために使用される実験器具である。多くの試験管の長さは、数cm〜20cmの範囲内であり、その口部の直径が数mmから数cmとなされている。
前記試験管は、内容物が汚染されて試験結果に影響が与えられないよう、前記口部に試験管用キャップが装着されることが多い。しかしながら、試験管用キャップを装着しても漏れが生じることがあった。この点に鑑み、下記特許文献1では、試験管用キャップの形状設計による液漏れ防止を行っている。
特開2007‐116906号公報
ところで、試験管に装着された試験管用キャップは、実験の必要に応じて、試験管と共に加熱されたり、冷却されたりする場合が多い。一般的な試験管用キャップは、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂の成形品であったため、加熱や冷蔵による変形が生じやすく、試験管用キャップの形状設計のみでは、熱変形による液漏れを抑制することが困難であった。
本発明は前記技術的課題に鑑みて開発されたものであり、液漏れ率を減少し得る新規な試験管用キャップ、及び前記試験管用キャップを成形するための熱可塑性樹脂を提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決する本発明の試験管用キャップは、試験管の口部に装着されて蓋の用をなす試験管用キャップであって、曲げ弾性率が640MPa以下の曲げ特性と、荷重たわみ温度が60℃を超える耐熱性と、を具備する熱可塑性樹脂の成形品であることを特徴とする(以下、「本発明キャップ」と称する。)。
前記本発明キャップにおいては、前記熱可塑性樹脂が、曲げ弾性率が486MPa以下の曲げ特性となされたものが好ましい態様となる。
前記本発明キャップにおいては、前記熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン系樹脂とエラストマーとの混合樹脂となされたものが好ましい態様となる。
前記技術的課題を解決するための本発明の熱可塑性樹脂は、前記本発明キャップを成形するための熱可塑性樹脂であって、曲げ弾性率が640MPa以下の曲げ特性と、荷重たわみ温度が60℃を超える耐熱性と、を具備してなることを特徴とする(以下、「本発明樹脂」と称する。)。
本発明によれば、試験管に液漏れ率の低い蓋をすることができる。
図1は、実施形態に係る本発明キャップを示す断面図である。 図2は、前記本発明キャップを試験管の口部に装着した状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
<本発明樹脂>
本発明樹脂は、「曲げ弾性率」が640MPa以下の曲げ特性と、「荷重たわみ温度」が60℃を超える耐熱性と、を具備する熱可塑性樹脂である。なお、本発明において、前記荷重たわみ温度は、ISO75‐1(プラスチック‐荷重たわみ温度の求め方)に準拠して測定された値を意味し、前記曲げ弾性率は、ISO178 (プラスチック−曲げ特性の求め方)に準拠して測定された値を意味する。本発明においては、前記本発明樹脂につき、ポリプロピレン系樹脂とエラストマーとの混合樹脂とすることが好ましい。
下記表1に、市販のポリプロピレン系樹脂(樹脂1、4、7、10、13)固有の曲げ弾性率と荷重たわみ温度とを示す。又、各ポリプロピレン系樹脂に、二種類の市販のエラストマーをそれぞれ1:1(w/w)の混合割合で配合した混合樹脂(樹脂2、3、5、6、8、9、11、12、14、15)の曲げ弾性率と荷重たわみ温度とを示す。
Figure 2020036568
表1を見ればわかるように、ポリプロピレン系樹脂にエラストマーを混合すると、曲げ弾性率及び荷重たわみ温度の両値が低下する傾向が認められる。従って、ポリプロピレン系樹脂に対するエラストマーの混合割合やエラストマーの種類を選択すれば、曲げ弾性率が640MPa以下の曲げ特性と、荷重たわみ温度が60℃を超える耐熱性と、を具備する本発明樹脂を作成することができる。表1中の樹脂1〜15のうち、樹脂6、8、11、12、14、15は、本発明樹脂の範疇に属する。
<本発明キャップ1>
図1に、本発明キャップ1の一実施形態を示す。本実施形態においては、前記本発明キャップ1の形態として、円盤状の「天板部(11)」と、前記天板部11の外周縁に沿って設けられた筒状の「外嵌部(12)」と、前記外嵌部12より内方に設けられた筒状の「内嵌部(13)」と、を具備するものを採用した。前記本発明キャップ1は、本発明樹脂の成形品である。
図2に示すように、前記本発明キャップ1は、試験管Tの口部T1に装着されて蓋の用をなすものである。更に詳しくは、前記本発明キャップ1は、容量9ml、口部の内径10.75mm、外径12.35mmの試験管(ガラス試験管)Tを閉栓するためのキャップであり、前記試験管Tの口部1に装着された際、前記内嵌部13の外側面が前記試験管Tの口部1の内縁に対して弾性的に当接することによって、密封性を高める仕組みとなされている。
<比較試験>
表1中の各樹脂を射出成形することによって、図1に示す構造の試験管用キャップを成形した。以下説明の便宜上、本発明樹脂(樹脂6、8、11、12、14、15)以外の樹脂(樹脂1〜5、7、9、10、11、13)を素材として成形された試験管用キャップを「比較キャップ」と称する。以下、本発明キャップ1と比較キャップとを下記試験条件による比較試験に供した。
‐試験条件‐
試験管Tに蒸留水3mlを入れ、本発明キャップ1又は比較キャップを半閉めする。この状態のまま121℃で15分間滅菌工程に供した後、完全に閉栓する(閉栓時温度97℃)。
閉栓後、25℃の温度条件下、12時間静置した後、閉栓状態の試験管Tを横倒しにし、2時間経過した後の液漏れの有無を目視にて確認する(以下、これを「常温液漏れ試験」と称する。)。
又、閉栓後、5〜10℃の温度条件下で12時間冷蔵した後、閉栓状態の試験管Tを横倒しにし、2時間経過した後の液漏れの有無を目視にて確認する(以下、これを「冷蔵液漏れ試験」と称する。)。
更に、閉栓後、5〜10℃の温度条件下で4日間静置する。初日から4日間経過後の試験管総重量の変化値を測定し、サンプル数5本の平均値を算出する(以下、これを「乾燥試験」と称する。)。
以上の比較試験の結果を下記表2に示す。なお、下記表2は、曲げ弾性率の高い樹脂を上から順に並べたものである。又、総合評価は、常温液漏れ試験の液漏れ率が50%未満のものを○、更に、冷蔵液漏れ試験の液漏れ率が50%未満のものを◎とし、その他を×と評価したものである。
Figure 2020036568
表2の結果より、曲げ弾性率が640Mpa以上の樹脂(樹脂4、7、9、10、13)を用いて作成された比較キャップは、常温液漏れ試験及び冷蔵液漏れ試験のいずれにおいても80〜100%の高い液漏れ率が確認された。これは、素材として用いた樹脂の柔軟性が乏しく、試験管Tの口部への追随が不十分であったと推測される。
しかしながら、曲げ弾性率が640MPaを超える樹脂であっても、荷重たわみ温度が60以下の樹脂(樹脂1、2、3、5)を用いて作成された比較キャップは、常温液漏れ試験及び冷蔵液漏れ試験のいずれにおいても80〜100%の高い液漏れ率が確認された。これは、素材として用いた樹脂の耐熱性が低く、滅菌工程における加熱によって変形が生じたものと推測される。
一方、曲げ弾性率が640MPa以下、且つ、荷重たわみ温度が60℃を超える本発明樹脂(樹脂6、8、11、12、14、15)を用いて作成された本発明キャップ1は、常温液漏れ試験おいて50%未満の低い液漏れ率が確認された。
特に、曲げ弾性率が486Mpa以下の本発明樹脂(樹脂8、11、14)を用いて作成された本発明キャップ1は、冷蔵液漏れ試験においても50%未満の低い液漏れ率が確認された。又、これらの本発明キャップ1は、乾燥試験においても低い値を示し、密封性が高いことが確認された。
ところで、本実施形態においては、図1に示す本発明キャップ1の形態によって比較試験を行っているが、本発明キャップ1の形態は特に限定されるものではない。本発明キャップ1の形態を変えて同様の比較試験を行った場合にも、同様の結果が得られることが確認されている。
本実施形態においては、ポリプロピレン系樹脂とエラストマーとを1対1の混合割合で混合することによって本発明樹脂を作成しているが、本発明樹脂は、ポリプロピレン系樹脂とエラストマーとの混合樹脂に限定されない。
又、本発明樹脂につき、ポリプロピレン系樹脂とエラストマーとの混合樹脂とする場合にあっても、その配合割合は特に限定されない。
なお、本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
本発明は、試験管の口部を閉栓する手段として、好適に用いられる。
1 本発明キャップ(試験管用キャップ)
11 天板部
12 外嵌部
13 内嵌部
T 試験管

Claims (4)

  1. 試験管の口部に装着されて蓋の用をなす試験管用キャップであって、
    曲げ弾性率が640MPa以下の曲げ特性と、
    荷重たわみ温度が60℃を超える耐熱性と、
    を具備する熱可塑性樹脂の成形品であることを特徴とする試験管用キャップ。
  2. 請求項1に記載の試験管用キャップにおいて、
    前記熱可塑性樹脂が、曲げ弾性率が486MPa以下の曲げ特性となされた試験管用キャップ。
  3. 請求項1又は2に記載の試験管用キャップにおいて、
    前記熱可塑性樹脂が、ポリプロピレン系樹脂とエラストマーとの混合樹脂となされた試験管用キャップ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の試験管用キャップを成形するための熱可塑性樹脂であって、
    曲げ弾性率が640MPa以下の曲げ特性と、
    荷重たわみ温度が60℃を超える耐熱性と、
    を具備してなることを特徴とする熱可塑性樹脂。

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Title
奈良県工業技術センター研究報告、2009、NO.35、P.7-10, JPN6022033985, ISSN: 0005002568 *

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