JP2020036433A - 原子力発電所のケーブルの耐火構造及びその改造方法 - Google Patents

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【課題】物量及び重量を抑えつつ必要十分な耐火能力を備えた原子力発電所のケーブルの耐火構造を提供する。【解決手段】原子力発電所におけるケーブル1の耐火構造において、ケーブルを内側に敷設しケーブルを直接支持する断熱材製の電路2を用いる。電路2は被覆部材で覆わず原子力発電所内で外壁面が露出している。電路2は電路サポート3で支持する場合もある。ケーブル1の上方に位置するように電路2の内部に設けたチューブ、及びチューブに消火剤を充填する充填装置を設けても良い。【選択図】 図1

Description

本発明は原子力発電所のケーブルの耐火構造及びその改造方法に関する。
原子力発電所の安全系設備は、ケーブルを含む構成機器の一部が故障しても機能が維持できるように構成機器の多重性と独立性が要求されている。そこで機能に応じて構成機器を区分し、各機能区分の構成機器を分離して配置することで安全系設備の多重性と独立性を確保する設計がなされている。ケーブルについては電路(電線管を含むケーブルトレイ)に敷設される。電路相互間の距離は、国際規格IEEE384 Standard Criteria for Independence of Class 1E Equipment and Circuits(以下、「IEEE384」)で規定されている。同規格によれば電路相互間に一定以上(例えば1m以上)の距離を確保することが義務付けられている。
しかし、原子力発電所の安全基準が見直され、更なる安全強化のために「実用発電用原子炉及びその附属施設の火災防護に係る審査基準」(以下、「新規制基準」と称する)が2013年7月8日に施行された。新規制基準では、同一区域に混在する異区分の電路に原子炉停止動作に関係するケーブル(以下、「防護対象ケーブル」と称する)が敷設されている場合、異区分のケーブルが同時に機能を喪失することがないような対策が義務付けられている。具体的には次の2つのいずれかの対策を講じる必要がある。第1の対策は、電路の周囲に3時間以上の耐火能力を有する隔壁等(以下、「3時間耐火層」)を構築することである。第2の対策は、電路の周囲に1時間以上の耐火能力を有する隔壁等(以下、「1時間耐火層」)を構築し、併せて火災検知及び消火設備を設けることである。既設の原子力発電所ではIEEE384に準拠していることから、同一区域に混在する異区分の電路に防護対象ケーブルが敷設されている場合、一般的に各電路の周囲に3時間耐火層を設置して新規制基準に適合させている。また電路とこれを支持する電路サポートが熱伝導率の高い鋼材で形成されているため、火災時の電路サポート及び電路を介した防護対象ケーブルへの伝熱を考慮し、電路サポートの周囲にも3時間耐火層を設置している。
ここで、国際規格ISO834−1(Fire-resistance tests -- Elements of building construction -- Part 1: General requirements)に加熱条件の規定がある。火災対策は同規格で規定された加熱条件に基づいて行うことが一般的である。その加熱条件は加熱曲線式(345log10(8t+1)+20)で定義され、1時間経過時に約934℃、3時間経過時に約1110℃に達する条件である。防護対象ケーブルの所望の電気特性を維持できる温度は約200℃であり、ISO834−1で定義された厳しい温度条件下でも防護対象ケーブルを200℃以下に抑える断熱能力が耐火層に求められる。
加えて、原子力発電所では、屈曲部、分岐部、上昇部、下降部の1つ以上が存在する種々の形状の電路が錯綜している。電路は壁や天井を貫通して設けられる場合もある。また電路の近傍には配管や空調ダクト等の障害物も多数存在する。このため、耐火層は電路の形状や設置スペースに柔軟に対応して施工できることが望まれる。また、耐火層を電路サポートで支持する場合、耐震条件を満たすために電路サポートの補強工事を要する。従って耐火層は軽量であることが望ましい。
特許文献1にはケーブルの耐火断熱装置及び耐火断熱方法が開示されている。同文献では、内側に断熱材層を設け外側を耐火塗料層で被覆した板金製のケーシングでケーブルトレイを覆う構造が提唱されている。また特許文献2には、電路サポートごと電路を断熱材で覆う耐火構造が開示されている。
特開2015−33172号公報 特開2015−171176号公報
特許文献1,2においてはケーブルトレイを覆う断熱材を追加する構造であるため、追加した断熱材が電路の周囲の障害物に干渉したり、追加した段熱材の重量を支えるために電路サポートの補強工事をしたりする必要がある。原子力発電所に数多く存在する既存の電路を全て耐火材で覆う工事は莫大な工数を要し、対策の遅れに繋がる。既存の電路にはスペースの制約から単純に耐火材で覆うことができない箇所も多数存在し、その場合には周囲構造物の改修工事を伴うことから工事の一層の遅れに繋がり得る。
本発明は、物量及び重量を抑えつつ必要十分な耐火能力を備えた原子力発電所のケーブルの耐火構造及びその改造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、原子力発電所におけるケーブルの耐火構造において、前記ケーブルを内側に敷設し前記ケーブルを直接支持する断熱材製の電路を用いる。
本発明によれば、物量及び重量を抑えつつ必要十分な耐火能力を備えた原子力発電所のケーブルの耐火構造を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図 本発明の第2実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図 本発明の第3実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図 本発明の第3実施形態に係るケーブルの耐火構造の模式図 本発明の第4実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図 本発明の第5実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図 本発明の第6実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。以下の各実施形態では、共通又は対応する要素について図面に同一符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(第1実施形態)
−構成−
図1は本発明の第1実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図である。同図に示した耐火構造は原子力発電所におけるケーブルの耐火構造であって、電路2及び電路サポート3を含んで構成されている。電路2は防護対象であるケーブル1の敷設経路を構成する容器状の部材である。ケーブル1は制御棒駆動装置等の安全系設備に給電するケーブル等であり、原子力発電所において安全系設備は機能に応じて幾つかに区分(グループ分け)されている。ケーブル1についても第1の機能区分の安全系設備のケーブル、第2の機能区分の安全系設備のケーブル…といったように区分されている。各区分に用いられる複数のケーブル1を一纏まりとして共通の電路2に敷設し、電路2で周囲をガードすることによりケーブル1を保護している。
電路2は本実施形態では上部が開口した断面U字型のトレイタイプのものを採用しており、電路2の床面(電路2の内側の壁面のうち上向きの面)でケーブル1を直接支持している。言うまでもないが、電路2の「断面」は、電路2の長手方向(ケーブル1の延びる方向)に直交する平面による電路2の切断面を指している。図1では電路2の底面(下面)を平坦面とした場合を例示している。電路2は一般的な鋼製のものと異なり、断熱材で形成されている。断熱材は前述したISO834−1に基づく3時間耐火層を構成し得る材料である。本願明細書ではISO834−1で規定された加熱条件で加熱後3時間経過時にケーブル1の温度を200℃以下に抑えられる耐熱層を「3時間耐火層」と定義する。例えば電路2の壁の厚さを50mmに設定し、3時間経過時に約1110℃に達する加熱条件(ISO834−1)で電路2を外側から加熱する。この場合に加熱開始後3時間経過時のケーブル1の温度が200℃以下に抑えられる熱伝導率の材料(ケイ酸カルシウム等)を採用する。但し、これより熱伝導率が大きくても、その分だけ電路2の壁を厚くすることで、同様の耐火能力を確保することができる。反対に電路2の壁の厚さが50mmより薄くても、より熱伝導率の小さな材料を用いることで同様の耐火能力を確保することができる。本実施形態では電路2を覆う被覆部材は存在せず、原子力発電所の建屋内で電路2は周囲を覆われることなく外壁面を露出させた状態で設置されている。
電路サポート3は電路2を支持する支持部材であり、電路2の長手方向に間隔を空けて複数設置され(図4も参照)、原子力発電所の建屋の壁や床に適宜固定されている。電路サポート3に特に構造上の限定はないが原子力発電所の耐震要求を満足するように構成されている。図1に例示した電路サポート3は、電路2の底面を支持する水平部分と、原子力発電所の建屋の壁や床に固定される支柱部分とからなる。電路サポート3は電路2と同様に断熱材製でも良いが、本実施形態では鋼製としてある。
−改造方法−
既存の原子力発電所に図1の耐火構造を適用する場合には、既存の電路を断熱材製の電路2に置換する。既存の電路と置換後の電路2は、電路2に所望の耐火能力が確保される限りにおいては同一形状でも良いが、異なっていても良い。電路サポート3は既存のものが活用できれば活用し、必ずしも新たに製作する必要はない。勿論必要に応じて新たな電路サポート3を設置しても良い。
−効果−
本実施形態では、ケーブル1は電路2の内面に直接敷設されているので、ケーブル1の温度上昇は電路2の温度上昇に依存する。そこで電路2そのものを断熱材で構成することにより、ISO834−1の加熱条件下で電路2の外壁面が例えば火炎で熱せられても電路2により断熱してケーブル1の昇温を抑制できる。電路2を包囲する耐火層の追加が不要であるため、既存の追加した耐火層が電路2の周囲の障害物に干渉することを回避するための工事を必要としない。また耐火層の追加設置が必要ないので電路サポート3の補強工事も不要である。原子力発電所には数多くの電路が存在するため、耐火層の追加設置や電路サポートの補強工事を省略できる効果は大幅な工期短縮やコスト低減に直結し、前述した新規制基準への適応の遅れの大幅な抑制にも期待できる。また本質的には既存の電路を断熱材製のものに置換するだけで足りるので、複雑な設計変更を伴わず既存の原子力発電所に容易にかつ効率良く適用できる。本実施形態によれば、物量及び重量を抑えつつ必要十分な耐火能力を備えた原子力発電所のケーブル1の耐火構造を提供することができる。
また、電路サポート3を設けた場合、電路サポート3からケーブル1への入熱も電路2により抑制できる。従って電路サポート3の昇温を抑制するために電路サポート3を包囲する耐火層を新たに設置する必要もない。なお、電路2は原子力発電所の建屋の壁や床に直接設置される場合もあり、ケーブル1の敷設経路には電路サポート3を持たない箇所も存在し得る。
また、電路2がトレイ状であってケーブル1の敷設部分が閉空間でないためケーブル1の周囲温度が上昇し難いメリットもある。
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図である。図2に示すように、本実施形態が第1実施形態(図1)と相違する点は電路2の構造にある。具体的には、第1実施形態ではトレイタイプの電路2を採用していたのに対し、本実施形態では電線管タイプの電路2を採用している。つまり電路2は筒状(本例では断面が四角形状の角筒)に形成されており、ケーブル1の外周を360度覆う構成である。電路2の壁面に開口は設置されていない。電路サポート3も必要箇所に設置されて電路2を支持する。電路2の材質や耐火能力を含め、電路2の形状以外の点について本実施形態は第1実施形態と同様である。
本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。またケーブル1の周囲が全周電路2で覆われているため、ケーブル1を例えば落下物や上方の加熱源から保護することができる。
(第3実施形態)
図3は本発明の第3実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図、図4は全体を表す模式図である。これらの図に示したように、本実施形態では第2実施形態(図2)と同様に電線管タイプ(例えば角筒型)の電路2が採用されている。本実施形態が第2実施形態と相違する点は、電路2が1時間耐火層を構成している点、並びにチューブ4、ボンベ5、センサ6及び制御装置7を備えている点である。本願明細書では、ISO834−1で規定された加熱条件で加熱後1時間経過時にケーブル1の温度を200℃以下に抑えられる耐熱層を「1時間耐火層」と定義する。他の点については第2実施形態と同様である。
電路2は第2実施形態のものと全く同じものでも良いが、本実施形態では前述したISO834−1に基づく1時間耐火層を構成している。つまり1時間経過時に約945℃に達する加熱条件(ISO834−1)で加熱後1時間経過時のケーブル1の温度が200℃以下に抑えられるように電路2の材質や壁の厚みが設定されている。
チューブ4はケーブル1の上方に位置するように電路2の内部(天井面)にケーブル1に沿って設けられている。チューブ4は少なくとも200℃未満(例えば100℃前後)で溶ける材質(ポリエチレン等)で形成されている。
ボンベ5はチューブ4に消火剤を充填する充填装置であり、このボンベ5をチューブ4に接続することでチューブ4の内部に消火剤が一定圧力で充填される。本例では消火剤の充填装置としてボンベを用いた場合を例示しているが、例えば一定の吐出圧力で消火剤を吐出するポンプ等を充填装置として用いることもできる。
センサ6はチューブ4の内圧を検出する圧力センサであり、電路2の外側でチューブ4(例えばボンベ5の近く)に設けられている。
制御装置7は例えばオペレータが駐在する中央制御室に設置されたPC等であり、センサ6の信号を基に消火剤の散布を検知する機能を持つ。例えば火災等により電路2の内部温度が上昇しチューブ4が溶けると、その溶けた箇所から消火剤が散布され、電路2の内部で発生した火炎が消し止められ、又は昇温したケーブル1等が冷却される。この消火剤の散布によりチューブ4の内圧が下がり、センサ6の検出圧力が低下する。制御装置7においては、チューブ4の内圧に対して予め設定された閾値が格納されており、センサ6による検出圧力が閾値を下回った場合に消火剤の散布が制御装置7により検知される。センサ6の検出圧力及び消火剤散布の検知情報(アラーム)は制御装置7から中央制御室内に設置されたモニタ8に出力される。オペレータはモニタ8によりチューブ4の内圧情報や消火剤散布の検知情報を確認することができ、アラームにより消火剤が散布されたことを知ることでオペレータは火災発生を推定することができる。
本実施形態においても、電路2が断熱材で構成されていて火災時等におけるケーブル1の昇温を抑制できる。その他、第2実施形態と同様の効果も得られる。加えて、チューブ4やボンベ5を設けたことにより、火災発生時等におけるケーブル1の消火或いは冷却も可能である。筒状の電路2においては内部で発火しても一般に発火を確認することができないが、本実施形態においてはチューブ4の内圧を基に火災発生を推定できる。電路2のエリアを数多く区画し、各区画にチューブ4、ボンベ5及びセンサ6のセットを設置することで、火災発生箇所の絞り込みも可能である。また消火剤の充填装置としてボンベ5を用いた場合には、消火剤の散布に動力を必要としない点も大きなメリットである。
(第4実施形態)
図5は本発明の第4実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図である。同図に示したように、本実施形態が第1実施形態(図1)と相違する点は、電路2の接地面に凹凸が設けられている点である。第1実施形態では電路2の底面が平坦であったが、本実施形態では電路2の底面に複数の凸部9が設けられており、これにより底面が凹凸になっている。凸部9は例えば電路2の延在方向に延びるバー状のものであり、電路2の幅方向(図5中の左右方向)に間隔を空けて複数配置されている。凸部9は電路2の延在方向に長く延びるものに限らず、電路2の延在方向に間欠的に配置されたものでも良い。これにより第1実施形態に比べて電路サポート3や建屋の床面等との電路2の接触面積が小さくなっている。本実施形態では消火剤の散布機構を採用していないので、電路2は3時間耐火層とする。その他の点について、本実施形態は第1実施形態と同様である。
本実施形態においても第1実施形態と同様の効果が得られる。また、電路2の電路サポート3等との接触面積が小さいので、電路サポート3等からの伝熱量が低減され、電路2への入熱量が抑制できるメリットがある。
なお、本実施形態ではトレイタイプの電路2を適用対象とした場合を例に挙げて説明したが、電路2は第2実施形態(図2)のような電線管タイプであっても良い。その場合、第3実施形態(図3及び図4)のように消火剤の散布機構や消火剤の散布検知機構を適用し、電路2を1時間耐火層とすることもできる。
(第5実施形態)
図6は本発明の第5実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図である。同図に示したように、本実施形態が第3実施形態(図3及び図4)と相違する点は、電路2の内部が複数の管路に間仕切りされている点である。本実施形態では、電路2の幅方向の中央辺りに隔壁10を設置し、電路2の内部を2つの管路に仕切った場合を例示している(隔壁10の位置や数は例示した態様に限られない)。隔壁10は電路2の内部の床面から天井面まで隙間なく存在し、隔壁10により仕切られた2つの管路は繋がっておらず、両者は互いに完全に独立した空間として形成されている。本実施形態では、これら2つの管路にそれぞれケーブル1やチューブ4等が第3実施形態(図3及び図4)と同じ要領でそれぞれ設置されている。消化機構を搭載しているので、電路2は1時間耐火層で良い(勿論3時間耐火層としても良い)。その他の点は第3実施形態と同様である。
本実施形態においても第3実施形態と同様の効果が得られる。また、独立性と多重性を確保した状態で異区分のケーブル1を1つの電路2に敷設することができ、更なる省スペース化も期待できる。
なお、本実施形態では電線管タイプの電路2を適用対象とした場合を例に挙げて説明したが、電路2は第1実施形態(図1)のようなトレイタイプであっても良い。第2実施形態(図2)のように消火剤の散布機構や消火剤の散布検知機構を省略した構成としても良い。また、第4実施形態のように電路2の底面を凹凸にすることもできる。第1実施形態や第2実施形態、或いは第4実施形態のように消火剤の散布機構を省略する場合、電路2は3時間耐火層とする。
(第6実施形態)
図7は本発明の第6実施形態に係るケーブルの耐火構造の要部を表す断面図である。同図に示したように、本実施形態が第4実施形態(図5)と相違する点は、電路が原子力発電所内のトレンチ11に収容されている点である。トレンチ11は例えば原子力発電所の建屋内の床等に適宜存在する溝である。本実施形態は、このトレンチ11を利用してトレンチ11の内部に電路2を配置した例である。その他の点は第4実施形態と同様である。
本実施形態においても第4実施形態と同様の効果が得られる。また、建屋内のトレンチを活用して電路2を設置できる点もメリットである。
なお、本実施形態では第4実施形態(図5)の電路2をトレンチ11に配置した場合を例に挙げて説明した。しかし、第1実施形態(図1)の電路2、第2実施形態(図2)の電路2、第3実施形態(図3及び図4)の電路2、第5実施形態(図6)の電路2も当然にトレンチ11に配置できる。
1…ケーブル、2…電路、3…電路サポート、4…チューブ、5…ボンベ(充填装置)、6…センサ、7…制御装置、8…モニタ、9…凸部、10…隔壁、11…トレンチ

Claims (9)

  1. 原子力発電所におけるケーブルの耐火構造であって、
    前記ケーブルを内側に敷設し前記ケーブルを直接支持する断熱材製の電路を備えた耐火構造。
  2. 請求項1の耐火構造において、
    前記ケーブルの上方に位置するように前記電路の内部に設けたチューブ、及び前記チューブに消火剤を充填する充填装置を備えている耐火構造。
  3. 請求項1の耐火構造において、
    前記電路がISO834−1に基づく3時間耐火層を構成している耐火構造。
  4. 請求項2の耐火構造において、
    前記電路がISO834−1に基づく1時間耐火層を構成している耐火構造。
  5. 請求項2の耐火構造において、
    前記チューブの内圧を検出するセンサと、
    前記センサの信号を基に前記消火剤の散布を検知する制御装置と
    を備えている耐火構造。
  6. 請求項1の耐火構造において、
    前記電路の接地面に凹凸が設けられている耐火構造。
  7. 請求項1の耐火構造において、
    前記電路の内部が複数の管路に間仕切りされている耐火構造。
  8. 請求項1の耐火構造において、
    前記電路が前記原子力発電所内のトレンチに収容されている耐火構造。
  9. 既存の原子力発電所において内部にケーブルを敷設する電路を断熱材製のものに置換する耐火構造の改造方法。
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