JP2020034303A - 電子装置および距離測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コスト、低消費電力、高性能な電子装置および距離測定方法を提供する。【解決手段】本発明の実施形態としての電子装置は、パルスを出射する光源と、前記パルスの反射波を含む電磁波を検出し、検出された前記電磁波を第1電気信号に変換する検出器と、前記第1電気信号に対してビットシフト演算によってタップ係数の乗算を含む等化処理を実行し、第2電気信号を生成する、等化器とを備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電子装置および距離測定方法に関する。
一般に、測距における測定精度の向上や、無線信号に生じたひずみの補正などの行うために等化器が使われる。等化器の中には、信号処理で乗算を実行するために複数の乗算器を備えたものがある。複数の乗算器があると、等化器を実装するのに必要な回路規模が大きくなり、コストや消費電力を抑えるのが難しくなる。
また、複数の乗算器があると、回路を高速動作させることが難しくなるため、等化器の高性能化におけるボトルネックとなる。回路構成が簡略化され、低コスト、低消費電力、高速動作を実現する等化器の開発が求められている。
特願2007−203852号公報
本発明の実施形態は、低コスト、低消費電力、高性能な電子装置および距離測定方法を提供する。
本発明の実施形態としての電子装置は、パルスを出射する光源と、前記パルスの反射波を含む電磁波を検出し、検出された前記電磁波を第1電気信号に変換する検出器と、前記第1電気信号に対してビットシフト演算によってタップ係数の乗算を含む等化処理を実行し、第2電気信号を生成する、等化器とを備える。
第1の実施形態に係る電子装置の構成例を示すブロック図。 検出器から出力される波形の例を示した図。 サンプリングされた後の波形の例を示した図。 第1の実施形態に係る等化器の構成例を示す図。 演算器の構成例を示した図。 等化器から出力される波形の例を示した図。 乗算器を使って実装された等化器の構成例を示した図。 乗算結果の例を示した図。 乗算をビットシフト回路で実現した例を示す図。 ビットシフト回路の構成例を示した図。 第1の変形例に係る等化器の構成例を示した図。 光源によって生成されるパルス形状の例を示した図。 第2の実施形態に係る等化器の構成例を示した図。 第3の実施形態に係る電子装置の構成例を示すブロック図。 第4の実施形態に係る電子装置の構成例を示すブロック図。 処理回路を実現するハードウェアの構成例を示したブロック図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。また、図面において同一の構成要素は、同じ番号を付し、説明は、適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電子装置の構成例を示すブロック図である。図1の電子装置1は、物体2との間の距離を測定する、距離測定装置である。電子装置1は、光源10と、検出器11と、A/Dコンバータ(ADC)12と、処理回路13とを備えている。処理回路13は、内部の構成要素として等化器14と、演算部15と、制御部16とを含む。
光源10は、物体2に向けて電磁波のパルスを出射するデバイスである。光源10として、例えばレーザーダイオードなどのレーザー光源と、パルスを生成する回路(パルス生成回路)の組み合わせを使うことができる。また、LEDや、各種のランプをパルス生成回路と組み合わせてもよい。どのような種類のデバイスを使って電磁波を生成してもよい。また、光源10が出射する電磁波の周波数帯域については特に限定しない。光源10が出射する電磁波の例としては、赤外線、近赤外線、可視光、紫外線またはこれらの組み合わせなどが挙げられる。したがって、光源10として赤外線光源、近赤外線光源、紫外線光源(UV光源)などを使ってもよい。以下では、可視光成分を含む電磁波(以下、光とよぶ)が光源10から出射される場合を例に説明する。
光源10が出射する光のパルス形状に係る情報(パルス形状情報)は、等化器14と共有されるものとする。例えば、略矩形状のパルスに係る光が光源10によって出射される場合、パルス形状情報としてパルス幅(例えば、10nm)が等化器14と共有される。パルス形状情報を共有する方法については特に問わない。例えば、光源10が出射する光のパルス形状が固定されている場合には、電子装置1の製造時に固定値のパルス形状情報を等化器14に設定してもよい。
また、光源10と等化器14との間の電気的な接続または無線通信によって、等化器14が光源10のパルス形状情報を参照できるようにしてもよい。また、後述する制御部16が、光源10のパルス形状情報を等化器14に通知してもよい。これにより、光源10が出射する光のパルス形状が変更された場合に、等化器14は変更後のパルス形状情報を取得することができる。なお、以下では出射される光のパルス形状が略矩形状である場合を例に説明するが、出射される光のパルス形状については特に限定しない。
光源10から出射された出射光3は、物体2によって反射され、反射光4として検出器11に入射する。出射光3の一部が物体2によって吸収されてもよいし、出射光3の一部が物体2を透過してもよい。反射光4は、拡散反射光であってもよいし、鏡面反射光であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。反射光4は、光源10からの出射波が物体2によって反射された反射波の一例である。
検出器11は、入射する光を電気信号に変換するデバイスである。検出器11の例としては、フォトダイオード、光電子増倍管などの光検出器があるが、光(電磁波)の検出が可能であれば、どのような種類のデバイスを用いてもよい。測距対象の物体2が検出器11から遠距離にある場合、検出感度を向上させるために、アバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)をガイガーモードで使用することができる。なお、検出器として複数のAPDを含むAPDのアレイを用いることを妨げるものではない。
すなわち、検出器11は、パルスの反射波を含む電磁波を検出し、検出された電磁波を第1電気信号に変換する。以下では、検出器11として、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオードが使われる場合を例に説明する。
検出器11は、出射光3が物体2から反射された反射光4に限らず、測定環境中に存在する環境光5も検出する。検出される環境光5の量や種類は、電子装置1と、物体2が設置される環境に依存する。なお、光源10以外の光源(例えば、その他の照明機器、太陽など)に由来する光が、物体2に反射され、検出器11によって検出されることもある。このような光は光源10に由来しないため、反射光4ではなく、環境光5に分類される。
A/Dコンバータ12は、検出器11から出力されたアナログの電気信号をディジタル信号に変換する。A/Dコンバータ12を実装するのに使われる回路の種類については特に問わない。なお、A/Dコンバータ12の代わりにサンプラ回路を使ってもよい。
等化器14は、A/Dコンバータ12から出力されたディジタル信号の等化処理を行う。等化器14は、ビットシフト演算によってタップ係数の乗算を含む等化処理を実行し、第2電気信号を生成する。等化器14は、入力信号に対して時間遅れのある信号を出力する遅延器と、前記ビットシフト演算を行うビットシフト回路とを含む。なお、等化器14がディジタル信号に対して実行する等化処理の詳細については後述する。
等化器14が出力する等化後のディジタル信号(第2電気信号)は、演算部15に入力される。演算部15は、等化後のディジタル信号(第2電気信号)に基づき、電子装置1から物体2までの間の距離dを推定する。電子装置1から物体2までの間の距離を推定するために、ToF(Time of Flight)を使うことができる。
ToFでは、光源10の照射した光(出射光3)が対象の物体(物体2)に当たり、物体で反射した光(反射光4)が戻ってくるのに要する時間に基づいて物体までの距離を算出する。例えば、光の周波数の位相差を変換することにより、時間差ToFを求めることができる。下記の式(1)にしたがって時間差ToFに光の速度(約3×10m/s)を乗じ、2で割ると物体2までの距離を求めることができる。
Figure 2020034303
時間差ToFは、光が電子装置1と物体2との間を往復するのに要する時間である。式(1)では、片道の時間に換算するため2で割っている。
なお、第1の実施形態では電子装置1が距離測定装置である場合を例に説明をしているため、電子装置1の演算部15はToFを用いて物体までの距離を計算している。ただし、本発明の実施形態に係る電子装置は必ず演算部を備えていなくてもよいし、電子装置が演算部を備えていても、必ず距離の計算を行わなくてもよい。
制御部16は、光源10と等化器14の制御を行う。 制御部16は、光源10が出射する光のパルス形状、パルス幅、強度、パルスの出射タイミングなどを制御する。また、制御部16は、さらに光源10が出射する光の周波数、光が出射される方向を制御してもよい。制御部16は、光源10と電気的に接続されている。制御部16は光源10に制御信号を送信し、上述の制御処理を実行する。なお、制御部16は、電気的な接続に代わり無線通信を使って光源10に制御信号を送信してもよい。
また、制御部16は、等化器14とも電気的に接続されているものとする。制御部16は、電気的な接続を介して、光源10が出射する光のパルスに係る情報(以下、パルス情報とよぶ)を、等化器14に通知する。通知されるパルス情報の例としては、光源10で出射される光の時間軸波形のデータ、光源のパルス幅TLDPW、光源10で出射されるパルスに係る周波数特性HLD(f)、光源10から出射された光の出力値が挙げられる。光の出力値の例としては、正規化された値、電流、電圧、電力などがあるが、単位については特に問わない。等化器14は、通知されたパルス情報に基づいて等化に使うタップ係数w(k=0,1、・・・、N)を決定してもよい。なお、制御部16は、電気的な接続に代わり無線通信によって等化器14にパルス情報を送信してもよい。
図2は、検出器11で1フォトンが検出されたときに出力される第1電気信号の波形の例を示している。図2のグラフでは、横軸が時刻を示している。また、縦軸は第1電気信号に係る波形の振幅を示している。図2のグラフでは、振幅の最大値が1となるよう、振幅の値が正規化されている。なお、第1電気信号の波形(振幅)は例えば電流、電圧、電力などの測定を行うことによって得られるものとする。
ガイガーモードで動作するAPDは感度が高いため、それぞれのフォトン単位で光を検出することができる。ガイガーモードで動作するAPDがフォトンを検出すると、過渡応答が生ずる。したがって、検出器11でフォトンが検出されると、図2の例に示されたようなピークからなだらかに減衰する形状の波形が出力される。
検出器11が1フォトンを検出した場合の応答波形(時間軸波形)hPD(t)は、下記の式(2)のような時定数τの指数減衰関数を使ってモデル化することができる。なお、t=0はフォトンの検出時刻であるものとする。
Figure 2020034303
図2のグラフでは、式(2)の指数減衰関数がプロットされている。なお、指数減衰関数は検出器11が1フォトンを検出した場合の応答波形を近似的に表す方法の一例にしかすぎない。したがって、式(2)とは異なる式を使って検出器11が1フォトンを検出した場合の応答波形を表現してもよい。例えば、指数減衰関数の代わりにポアソン分布、対数関数、多項式などを用いて応答波形をモデル化してもよい。
図3は、図2に示した第1電気信号がA/Dコンバータ12によってサンプリングされた後の波形の例を示している。図4のグラフでも、横軸が時刻を示している。また、縦軸は第1電気信号に係る波形の振幅を示している。
なお、A/Dコンバータ12のサンプリング周期をTとすると、A/Dコンバータ12から出力された第1電気信号は下記の式(3)のように表される。
Figure 2020034303
ここで、kはインデックスである。サンプリング周期Tはどのような値に設定してもよく、設定値については特に限定しない。
図4は、等化器14の構成例を示している。等化器14は、N個の縦続接続された遅延器21と、ビットシフト回路22と、演算器23とを備えている。ここで、Nは正の整数であるものとする。それぞれの遅延器21(遅延器#1、#2、・・・、#N)は、入力信号に対して時間遅れのある信号を出力する。例えば、フリップフロップなどを使って遅延器21を形成することができる。ビットシフト回路22には、それぞれの遅延器21(遅延器#1、#2、・・・、#N)から出力された信号が入力される。ビットシフト回路22は、それぞれの遅延器21(遅延器#1、#2、・・・、#N)から出力された信号に対してjビットのビットシフト演算を行う。
演算器23には、時間遅れのない信号(遅延器#1に入力される前の信号)と、ビットシフト回路22から出力された信号と、遅延器#Nから出力された信号とが入力される。演算器23は、時間遅れのない信号(遅延器#1に入力される前の信号)と、ビットシフト回路22から出力された信号とを加算し、遅延器#Nから出力された信号を減算し、演算処理後の信号を出力する。演算器23から出力された信号は、等化器14の出力信号(第2電気信号)となる。
すなわち、等化器14は、縦続接続された遅延器21と、遅延器21の出力信号にビットシフト演算を行うビットシフト回路22と、遅延器21による時間遅れのない信号およびビットシフト回路22の出力信号の少なくとも一部を加算し、ビットシフト回路22の出力信号の一部または、最終段の遅延器21の出力信号を減算する演算器とを含む。そして、演算器23は、遅延器21による時間遅れのない信号と、ビットシフト回路22のすべての出力信号とを加算し、最終段の遅延器21の出力信号を減算する。
図5は、演算器23の構成例を示している。演算器23は、例えば、加算器23aと、減算器23bの組み合わせを含む。加算器23aは、複数の入力信号41を加算し、加算された信号を出力する。次に、減算器23bは、加算器23aから出力された信号から、信号42を減算する。減算器23bから出力された信号が演算器23の出力信号となる。なお、減算器23bは例えば、加算器と補数器との組み合わせを使って構成することができるが、減算器23bの回路構成については特に限定しない。
図6は、等化器14から出力される波形の例を示している。図6のグラフでは、横軸が時刻を示している。また、縦軸は第1電気信号に係る波形の振幅を示している。図6のグラフでは、振幅の最大値が1となるよう、振幅の値が正規化されている。なお、第2電気信号の波形(振幅)は電流、電圧、電力などの測定を行うことによって得られるものとする。図6に示されているように、等化器14によって第2電気信号は略矩形状のパルスを有する波形に等化される。
次に、等化器14のビットシフト回路22によるビットシフト数(jビット)の求め方について述べる。等化器14のタップ係数に基づいてビットシフト回路22が等化処理において行うべきビットシフト数を決めることができる。
図7は、乗算器を使って実装された等化器14aの構成例を示している。等化器14aは、M個の遅延器31と、M+1個の乗算器32と、加算器33とを備えている。ここで、Mは正の整数であるものとする。M個の遅延器31には、図7の左側から右側に向かって#1、#2、・・・、#Mの番号が割り当てられているものとする。また、M+1個の乗算器32には、図7の左側から右側に向かって#0、#1、・・・、#Mの番号が割り当てられているものとする。
それぞれの遅延器31は、入力信号に対して時間遅れのある信号を出力する。例えば、フリップフロップなどを使って遅延器31を形成することができる。乗算器32は、割り当てられた番号に対応するタップ係数で入力信号を乗算した信号を出力する。例えば、乗算器#0は入力信号をタップ係数wで乗算した信号を出力する。乗算器#1は入力信号をタップ係数wで乗算した信号を出力する。乗算器#2は入力信号をタップ係数wで乗算した信号を出力する。乗算器#M−1は入力信号をタップ係数wM−1で乗算した信号を出力する。乗算器#Mは入力信号をタップ係数wで乗算した信号を出力する。
加算器33は、複数の乗算器32(乗算器#0〜#M)の出力信号を加算した信号を出力する。加算器33が出力する信号は、等化器14aによる等化処理が行われた後の信号となる。
まず、複数の乗算器が実装された等化器が使われた場合におけるタップ係数を求める。等化器14aの出力信号を下記の式(4)のように表すことができる。
Figure 2020034303
等化処理後の第2電気信号におけるパルス幅をTLDPW=L*Tとすると、インデックスk=0、1、・・・、L−1において振幅が1、これ以外のインデックスにおいて振幅が0となればよい。ここで、Lは正の整数であるものとする。この関係より、下記の式(5)が求められる。
Figure 2020034303
さらに、上述の式(5)をタップ係数w〜wについて解くと、下記の式(6)が導かれる。
Figure 2020034303
上述の式(6)をまとめると、下記の式(7)のようになる。
Figure 2020034303
式(7)の関係より、等化器14aのタップ係数w〜wは、A/Dコンバータ12のサンプリング周期をTと、式(2)の時定数τと、光源10によって生成されるパルスの幅TLDPW=L*Tに基づいて決定されることがわかる。また、式(7)を参照すると、L個の遅延器31と、L+1個の乗算器32を備えた等化器14aを使えばよいこともわかる。
例えば、A/Dコンバータ12のサンプリング周期をT=2.5nsとし、式(2)の時定数をτ=10ns、光源10によって生成されるパルスの幅を10ns(L=4)
とすると、タップ係数は下記の式(8)のようになる。なお、ここで説明した等化器14のタップ係数wの値の決め方は一例にしか過ぎず、これとは異なる方法でタップ係数wの値を決めてもよい。
Figure 2020034303
式(7)に示されたタップ係数wを2(aは整数)によって近似すると、等化器14aの乗算器をビットシフト演算に置き換えることができる。図8のテーブルは、被乗数を12(2進数:001100)とし、乗数を2+2、2+1、2、2−1、2−2(a=+2、+1、0、−1、−2)としたときの計算結果を示している。ビットシフト演算では、aが正の整数である場合に被乗数が左にビットシフトされ、計算結果が求められる。aが負の整数である場合に被乗数が右にビットシフトされ、計算結果が求められる。
図9には、被乗数を12(2進数:001100)であり、乗数を2−2(a=−2)としたときのビットシフト回路22の計算結果を示している。図9の例を参照すると、2進数の000110が2ビット右にビットシフトされ、2進数の000011(10進数の3)が得られている。ビットシフト演算は、スイッチを使ったシンプルな回路構成で実現できる。このため、乗算器を使う場合と比べて必要な回路の規模を削減することができる。
式(7)は下記の式(9)のように書き換えられる。
Figure 2020034303
なお、式(9)では、下記の数式(10)を使った置き換えを行っている。
Figure 2020034303
式(9)、(10)のjは整数であるものとする。
上述の式(9)では、タップ係数wが1と2−jの組み合わせによって表現されている。このため、等化処理におけるタップ係数wの乗算をビットシフト演算に置き換えられることがわかる。
図10は、ビットシフト回路の構成例を示している。図10のビットシフト回路では、被乗数がDinであり、乗数がw=−(1−2−j)となっている。したがって、図10のビットシフト回路を使うことにより、乗算器を省略することができる。
なお、上述の数式(10)を使って、電子装置1の設計を行うことができる。例えば、式(2)の時定数τが10nsであるときに、ビットシフト回路が行うビットシフト数を2ビットとしたいならば、第1電気信号のサンプリング周期をT≒2.88nsに設定すればよいことがわかる。
なお、数式(10)に示した置き換えは一例にしか過ぎない。したがって、数式(10)とは異なる式を用いて2を使った式への近似を行ってもよい。数式(10)とは異なる式が用いられた場合にも、ビットシフト回路によるビットシフト数は、サンプリング周期Tと、検出器がフォトンを検出したときに得られる応答波形を近似した指数減数関数の時定数τに基づいて決定されてもよい。
すなわち、ビットシフト演算によるビットシフト数は、サンプリング周期と、検出器11がフォトンを検出したときに得られる応答波形に対応する減衰の度合いとの間の所定の関係を満たしていればよい。また、ビットシフト演算によるビットシフト数は、サンプリング周期と、検出器11がフォトンを検出したときに得られる応答波形に対応する指数減数関数の時定数との間で所定の関係を満たしていてもよい。所定の関係については、上述のような式で表現されるが、その内容については特に限定しない。
ここで述べた方法を使うことによって、複数の乗算器32を備えた等化器14a(例えば、図7)を、ビットシフト回路22を含む等化器14(例えば、図4)に置き換えることができる。なお、本発明の実施形態に係る等化器では、タップ係数の乗算処理がビットシフト演算によって実現されていればよく、必ずすべての等化器がビットシフト回路に置き換えられていなくてもよい。例えば、複数の種類の等化処理を行う等化器や、その他の処理も実行する等化器がある場合、当該等化器はビットシフト回路以外に乗算器を備えていてもよい。また、光源10から特定の形状のパルスを有する電磁波が出射される際には、ビットシフト演算を使って等化処理を行い、光源10からその他の形状のパルスを有する電磁波が出射された際には、乗算器を使って等化処理を行ってもよい。
(第1の変形例)
第1の実施形態では、ビットシフト回路と、遅延器を備えた等化器について説明した。ただし、第1の実施形態に係る等化器は一例にしかすぎない。本発明の実施形態に係る等化器は、第1の実施形態(図4)で説明した構成に限られない。以下では、第1の実施形態に係る電子装置との差異点を中心に、第1の変形例に係る電子装置を説明する。
図11は、第1の変形例に係る等化器の構成例を示している。等化器14bは、図3に示された時間軸波形を有する第1電気信号を、図6に示された幅TLDPWの略矩形状のパルスを有する第2電気信号に変換する。等化器14bは、N個の遅延器21a(遅延器#1、#2、・・・、#N−1、#N)と、ビットシフト回路24と、N個の加算器25(#1、#2、・・・、#N−1、#N)と、減算器26とを備えている。
遅延器21aは、入力信号に対して時間遅れのある信号を出力する。遅延器21aの遅延量は、A/Dコンバータ12のサンプリング周期Tに等しく設定されている。例えば、フリップフロップなどを使って遅延器21aを形成することができる。ビットシフト回路24は、等化器14bに入力された信号(第1電気信号)に対してjビット分のビットシフト演算を行い、ビットシフト後の信号を出力する。減算器26は、ビットシフト回路24から出力された信号から等化器14bに入力された信号を減算する。減算器26から出力された信号は遅延器#Nに入力される。遅延器#Nは入力された信号からサンプリング周期T遅延した信号を出力する。減算器26は、例えば、加算器と補数器との組み合わせを使って構成することができるが、減算器26の回路構成については特に限定しない。
加算器#Nは、ビットシフト回路24からの出力信号と、遅延器#Nからの出力信号とを加算する。加算器#Nから出力された信号は、遅延器#N−1に入力される。遅延器#N−1は入力された信号からサンプリング周期T遅延した信号を出力する。同様に、1<k≦N−1の範囲において、加算器#kは、ビットシフト回路24からの出力信号と、遅延器#kからの出力信号とを加算する。加算器#Nから出力された信号は、遅延器#k−1に入力される。
加算器#1は、等化器14bに入力された信号と、遅延器#1の出力した信号を加算する。加算器#1の出力は、等化器14bの出力する等化処理後の信号(第2電気信号)となる。等化器14bの出力する信号(第2電気信号)は、図6のグラフに示されたような略矩形状のパルスを有する信号となる。
すなわち、等化器14bは、等化器14bに入力された信号に対してビットシフト演算を行うビットシフト回路24と、ビットシフト回路24の出力信号から等化器14bに入力された信号を減算する減算器26と、複数の遅延器21aと、遅延器21aの後段に遅延器21aと交互に接続され、遅延器21aの出力信号およびビットシフト回路24の出力信号または等化器14bに入力された信号を加算する複数の加算器25とを含む。
上述では、光源10が略矩形状で幅10nsのパルスを有する光を出射する場合を例に、本実施形態に係る電子装置(距離測定装置)を説明した。ただし、光源10によって生成されるパルスの形状はこれとは異なっていてもよい。例えば、パルスの幅をこれとは異なる幅に設定してもよい。また、パルスの形状は必ず略矩形状(矩形波)でなくてもよい。
図12は、光源10によって生成されるパルス形状の例を示している。図12の上段に示されたような略三角波状のパルスが光源10によって生成されてもよい。また、図12の下段に示されたようなガウス曲線状のパルスが光源10によって生成されてもよい。図12の時間軸波形は例であり、これとは異なる波形のパルスが光源10によって生成されてもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態に係る電子装置の説明では、等化器に含まれるビットシフト回路が行うビットシフト数はjであり、jは整数であると述べた。第2の実施形態では、等化器に含まれるビットシフト回路が1ビットの右ビットシフト演算を行う場合を例に説明する。第2の実施形態に係る電子回路の等化器以外の構成要素は、第1の実施形態に係る電子回路と同様である。
図13は、第2の実施形態に係る等化器の構成例を示している。等化器14cも、図3に示された時間軸波形を有する第1電気信号を、図4に示された幅TLDPWの略矩形状のパルスを有する第2電気信号に変換する。等化器14cは、N個の遅延器21b(遅延器#1、#2、・・・、#N−1、#N)と、ビットシフト回路27と、演算器28とを備えている。遅延器21bは、入力信号に対して時間遅れのある信号を出力する。ビットシフト回路27には、それぞれの遅延器21b(遅延器#1、#2、・・・、#N)から出力された信号が入力される。ビットシフト回路27は、それぞれの遅延器21b(遅延器#1、#2、・・・、#N)から出力された信号に対して1ビットの右ビットシフト演算を行い、ビットシフト後の信号を出力する。
演算器28は、時間遅れのない信号(遅延器#1に入力される前の信号)と、遅延器#1〜#N−1から出力された信号に対して1ビットの右ビットシフト演算が行われた後の信号とを加算し、遅延器#Nから出力された信号に対して1ビットの右ビットシフト演算が行われた後の信号を減算する。演算器28から出力された信号は、等化器14cによる等化処理が行われた後の信号となる。
すなわち、演算器28は、遅延器21bによる時間遅れのない信号と、ビットシフト回路27の出力信号のうち、最終段の遅延器21b以外の遅延器21bの出力信号にビットシフト演算をした信号とを加算し、最終段の遅延器21bの出力信号にビットシフト演算をした信号を減算する。
演算器28として、例えば、図5に示した構成を有する演算器を用いることができる。ただし、演算器28の回路構成については特に限定しない。
第2の実施形態に係る等化器(等化器14c)は、上述の式(9)において、j=1とした場合に相当する。1ビットシフトを行うことにより、演算器の入力側信号線を減らすことが可能であるため、さらに回路規模を減らすことができる。
(第3の実施形態)
上述の各実施形態に係る電子装置は、A/Dコンバータを使って第1電気信号(検出器11の出力信号)をアナログ信号からディジタル信号に変換していた。ただし、第1電気信号は必ずディジタル信号に変換されなくてもよく、時間軸方向でサンプリング(標本化)された離散時間信号であればよい。例えば、等化器に入力される第1電気信号は、時間軸方向にサンプリング(標本化)が行われているが、振幅の値が量子化されていない信号であってもよい。以下では、第1の実施形態に係る電子装置との差異点を中心に、第3の実施形態に係る電子装置を説明する。
図14は、第3の実施形態に係る電子装置の構成例を示すブロック図である。電子装置1aは、A/Dコンバータ12の代わりにサンプラ回路17を備えている。サンプラ回路17は、検出器11から出力されたアナログ信号(第1電気信号)をサンプリング周期Tでサンプリング(標本化)し、離散時間信号を出力する。サンプラ回路17から出力された離散時間化された第1電気信号は、等化器14に入力される。その他の構成要素に係る機能と構成は、第1の実施形態に係る電子装置と同様である。
なお、A/Dコンバータとして動作するモードと振幅の値を量子化しないサンプラとして動作するモードが切り替えられる回路を用いることを妨げるものではない。すなわち、サンプラ回路は、A/Dコンバータに含まれるサンプラとして動作する回路ブロックであってもよい。
なお、上述では、ゼロフォーシング(ZF:Zero−Forcing)等化器が用いられた場合を例に、距離測定装置(電子装置)を説明したが、等化器の種類については特に限定しない。例えば、MMSE等化器(Minimum Mean Square Error Equalizer)を用いてもよい。
本発明の実施形態に係る電子装置および距離測定方法を用いることにより、等化処理で使われる乗算器の数を減らしたり、乗算器を省略したりすることができる。これにより、等化器の回路構成を簡略化し、電子装置の低コスト化、低消費電力化、高速動作を実現することができる。
(第4の実施形態)
上述の各実施形態および変形例に係る電子装置は、物体との間の距離を測定する装置(距離測定装置)であった。ただし、本発明の実施形態に係る電子装置は、距離測定装置に限られない。すなわち、上述の各実施形態および各変形例で説明した等化器を備える装置であれば、どのような種類の装置であってもよい。例えば、本発明の実施形態に係る電子装置は、光通信装置、レーザレーダ、蛍光計測装置、蛍光顕微鏡、光子数識別機、バーコードリーダ、撮像装置、γ線検出装置、X線検出装置などであってもよい。
第4の実施形態では、電子装置が電磁波の検出を行う計測装置である場合を説明する。図15は、第6の実施形態に係る電子装置の構成例を示している。図15の電子装置1bは、検出回路11aと、サンプラ回路12と、処理回路13とを備えている。処理回路13は、内部の構成要素として等化器14と、演算部15と、制御部16とを含んでいる。検出回路11aは、入射する電磁波4aを電気信号に変換する。検出回路11aが検出対象とする電磁波の周波数帯域については特に問わない。検出回路11aの機能と構成は、上述の各実施形態および各変形例に係る検出器と同様であってもよいし、光電変換を行う各種検出器の代わりにアンテナを備えたものであってもよい。サンプラ回路12の機能と構成は、第3の実施形態に係るサンプラ回路と同様である。サンプラ回路の代わりにA/Dコンバータを使ってもよい。なお、電子装置1bが実行する処理の内容によっては、サンプラ回路12を省略してもよい。
演算部15は、検出回路11またはサンプラ回路12から入力された電子信号に基づいて演算処理を実行する。例えば、演算部15はある期間に検出されたフォトン数を計算してもよいし、電磁波を使って伝播された信号の復調や復号処理を実行してもよい。また、入力された電気信号に基づいて静画像や動画像を構成してもよい。演算部15が実行する処理の内容については特に問わない。
制御部16は、検出回路11、等化器14、演算部15など電子装置1bの各構成要素を制御する。等化器14に対する制御処理は上述の各実施形態および変形例と同様である。例えば、制御部16は、検出回路11の動作モードや設定を変更したり、検出回路11のON/OFFを行ったりする。また、制御部16は、演算部15で実行される演算処理の内容を変更したり、演算部15の動作モードを変更したりする。これらの処理は例であり、制御部16はこれとは異なる処理を実行してもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、電子装置の各構成要素のハードウェア構成について説明する。例えば、上述の各実施形態における処理回路13の少なくとも一部を図16のコンピュータ100によって構成してもよい。また、光源10へパルスを生成させる指令をコンピュータ100に出させてもよい。コンピュータ100には、サーバ、クライアント端末、組み込み機器のマイコン、車載情報機器、タブレット、スマートフォン、フィーチャーフォン、パソコンなどの各種の情報処理装置が含まれる。コンピュータ100は、仮想計算機(VM:Virtual Machine)やコンテナなどによって実現されたものであってもよい。
図16は、コンピュータ100の一例を示す図である。図16のコンピュータ100は、プロセッサ101と、入力装置102と、表示装置103と、通信装置104と、記憶装置105とを備える。プロセッサ101、入力装置102、表示装置103、通信装置104、記憶装置105は、バス106によって相互に接続されている。
プロセッサ101は、コンピュータ100の制御装置と演算装置を含む電子回路である。プロセッサ101として、例えば、汎用目的プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態マシン、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能論理回路(PLD)またはこれらの組合せを用いることができる。
プロセッサ101は、バス106を介して接続された各装置(例えば、入力装置102、通信装置104、記憶装置105)から入力されたデータやプログラムに基づいて演算処理を行い、演算結果や制御信号を、バス106を介して接続された各装置(例えば、表示装置103、通信装置104、記憶装置105)に出力する。具体的には、プロセッサ101は、コンピュータ100のOS(オペレーティングシステム)や、制御プログラムなどを実行し、コンピュータ100に含まれるそれぞれの装置を制御する。
制御プログラムとは、コンピュータ100に、電子装置1の処理回路13の少なくとも一部の処理を実行させるプログラムである。制御プログラムが実行する処理の例としては、上述の光源10のパルス生成回路に向けてパルスの生成指令を送信する処理、上述の等化器が実行していた信号の等化処理、上述の制御部16が実行していた、光源10によって出射される電磁波の設定変更処理および出射される電磁波の設定に係る情報を等化器14に通知する処理、上述の演算部15が実行していた等化後の信号に基づき、電子装置1から物体2までの距離を計算する処理などが挙げられる。なお、これらの処理の一部を制御プログラムではなく、専用の電子回路などのハードウェアに実行させることを妨げるものではない。
制御プログラムは、一時的ではない有形のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶される。上記の記憶媒体は、例えば、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、半導体メモリであるが、これに限られない。プロセッサ101が制御プログラムを実行することによって、コンピュータ100は所望の処理を実行する装置として動作することができる。
入力装置102は、コンピュータ100に情報を入力するための装置である。入力装置102は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどであるが、これ以外の装置であってもよい。ユーザは、入力装置102を介して、ユーザは物体2に向けて照射する電磁波のパルス形状、パルス幅、強度、パルスの出射タイミング、周波数などを変更する操作、等化処理に使われる手法(周波数領域の演算、時間領域の演算)を選択する操作、する操作、測距処理を開始する操作、表示装置103に表示される内容を変更する操作などを求める指令をコンピュータ100に入力することができる。
表示装置103は、画像や映像を表示するための装置である。表示装置103は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管)、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、プロジェクタ、LEDディスプレイなどであるが、これに限られない。表示装置103には、物体2に向けて照射する電磁波のパルス形状、パルス幅、強度、パルスの出射タイミング、周波数などに関する情報(パルス情報)、物体2までの距離の測定結果などが表示される。
通信装置104は、コンピュータ100が外部装置と無線または有線で通信するために使用する装置である。通信装置104は、例えば、NIC(Network Interface Card)、通信モジュール、モデム、ハブ、ルータなどであるが、これに限られない。コンピュータ100は、通信装置104を介して、他の計算機、サーバ、端末とデータ通信をすることができる。コンピュータ100は通信装置104を介して、リモートの端末からの操作指令を受け付けたり、所望のテキストやグラフィックをリモートの端末に表示させたりしてもよい。
記憶装置105は、コンピュータ100のOSや、制御プログラム、制御プログラムの実行に必要なデータ、制御プログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する記憶媒体である。記憶装置105には、主記憶装置と外部記憶装置が含まれる。主記憶装置は、例えば、RAM、DRAM、SRAMであるが、これに限られない。また、外部記憶装置は、例えば、ハードディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、磁気テープなどであるが、これに限られない。
なお、コンピュータ100は、プロセッサ101、入力装置102、表示装置103、通信装置104、記憶装置105を、それぞれ1つずつまたは複数備えてもよい。また、コンピュータ100にプリンタやスキャナなどの周辺機器が接続されていてもよい。上述の処理回路13の機能を単一のコンピュータ100によって実現してもよい。また、上述の処理回路13の機能は、複数のコンピュータ100が相互に接続された情報システムによって実現されていてもよい。
さらに、制御プログラムは、コンピュータ100の記憶装置105に予め記憶されていてもよいし、コンピュータ100の外部の記憶媒体に記憶されていてもよいし、インターネット上にアップロードされていてもよい。いずれの場合にも、制御プログラムをコンピュータ100にインストールして実行することにより、所望の機能を実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 電子装置
2 物体
3 出射光
4 反射光
5 環境光
10 光源
11 検出器
12 A/Dコンバータ(ADC)
13 処理回路
14、14a、14b、14c 等化器
15 演算部
16 制御部
17 サンプラ回路
21、21a、21b、31 遅延器
22、24、27 ビットシフト回路
23、28 演算器
23a、25、33 加算器
23b、26 減算器
32 乗算器
41 入力信号
42 信号
100 コンピュータ
101 プロセッサ
102 入力装置
103 表示装置
104 通信装置
105 記憶装置
106 バス

Claims (15)

  1. パルスを出射する光源と、
    前記パルスの反射波を含む電磁波を検出し、検出された前記電磁波を第1電気信号に変換する検出器と、
    前記第1電気信号に対してビットシフト演算によってタップ係数の乗算を含む等化処理を実行し、第2電気信号を生成する、等化器とを備える
    電子装置。
  2. 前記第2電気信号に基づいて、前記パルスを反射した物体との間の距離を推定する演算部を備える、
    請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記等化器は、前記第1電気信号が入力され時間遅れのある信号を出力する遅延器と、前記時間遅れのある信号に対して前記ビットシフト演算を行うビットシフト回路とを含む、
    請求項1または2に記載の電子装置。
  4. 前記第1電気信号をサンプリング周期で標本化するサンプラ回路を備え、
    前記遅延器による時間遅れは前記サンプリング周期に等しく設定される、
    請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記ビットシフト演算によるビットシフト数は、前記サンプリング周期と、前記検出器がフォトンを検出したときに得られる応答波形に対応する減衰の度合いとの間の所定の関係を満たしている、
    請求項4に記載の電子装置。
  6. 前記ビットシフト演算によるビットシフト数は、前記サンプリング周期と、前記検出器がフォトンを検出したときに得られる応答波形に対応する指数減数関数の時定数との間で所定の関係を満たしている、
    請求項4または5に記載の電子装置。
  7. 前記ビットシフト演算によるビットシフト数(j)は、前記サンプリング周期(T)と、前記検出と器がフォトンを検出したときに得られる応答波形を近似した指数減数関数の時定数(τ)を含む、数式1−exp(−T/τ)=2−j
    に基づいて決定される、
    請求項6に記載の電子装置。
  8. 前記ビットシフト回路によるビットシフト数は1ビットである、
    請求項3ないし7のいずれか一項に記載の電子装置。
  9. 前記等化器は、縦続接続された前記遅延器と、前記遅延器の出力信号に前記ビットシフト演算を行う前記ビットシフト回路と、前記遅延器による時間遅れのない信号および前記ビットシフト回路の出力信号の少なくとも一部を加算し、前記ビットシフト回路の出力信号の一部または、最終段の前記遅延器の出力信号を減算する演算器とを含む、
    請求項3ないし8のいずれか一項に記載の電子装置。
  10. 前記演算器は、前記遅延器による時間遅れのない信号と、前記ビットシフト回路のすべての出力信号とを加算し、最終段の前記遅延器の出力信号を減算する、
    請求項9に記載の電子装置。
  11. 前記演算器は、前記遅延器による時間遅れのない信号と、前記ビットシフト回路の出力信号のうち、最終段の前記遅延器以外の前記遅延器の出力信号に前記ビットシフト演算をした信号とを加算し、最終段の前記遅延器の出力信号に前記ビットシフト演算をした信号を減算する、
    請求項9に記載の電子装置。
  12. 前記等化器は、前記等化器に入力された信号に対して前記ビットシフト演算を行う前記ビットシフト回路と、前記ビットシフト回路の出力信号から前記等化器に入力された信号を減算する減算器と、複数の前記遅延器と、前記遅延器の後段に前記遅延器と交互に接続され、前記遅延器の出力信号および前記ビットシフト回路の出力信号または前記等化器に入力された信号を加算する複数の加算器とを含む、
    請求項3ないし8のいずれか一項に記載の電子装置。
  13. 前記検出器は、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオードである、
    請求項1ないし12のいずれか一項に記載の電子装置。
  14. 前記等化器は、ゼロフォーシング等化器またはMMSE等化器である、
    請求項1ないし13のいずれか一項に記載の電子装置。
  15. 光源が電磁波のパルスを出射するステップと、
    検出器によって前記パルスが物体によって反射された反射波を検出し、検出された前記反射波を第1電気信号に変換するステップと、
    サンプラ回路が前記第1電気信号を一定のサンプリング周期で標本化するステップと、
    前記サンプリング周期と、前記検出器がフォトンを検出したときに得られる応答波形を近似した指数減数関数の時定数に基づいて等化器に含まれるビットシフト回路のビットシフト数を決定するステップと、
    前記第1電気信号に対して遅延器およびビットシフト回路を使った等化処理を実行し、第2電気信号を生成するステップと、
    前記第2電気信号に基づいて、前記物体との間の距離を推定するステップとを含む、
    距離測定方法。
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