(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部048AKに関する説明)
以下、本実施の形態に係る特徴部048AKについて説明する。
本実施の形態の特徴部048AKにおける主基板11は、図示は省略しているが、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース207SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、何れも図示は省略しているが、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ207SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ207SG052と、遊技機用枠の開放を検知する開放センサ207SG090と、が設けられている。なお、本実施の形態の特徴部048AKにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース207SG201内に収容されており、錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052は、基板ケース207SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース207SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ207SG051及び設定切替スイッチ207SG052を有する基板ケース207SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ207SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ207SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、図示は省略しているが、基板ケース207SG201には、設定値やベース値を表示可能な表示モニタ207SG029が配置されている。該表示モニタ207SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース207SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ207SG029は、基板ケース207SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
図示は省略しているが、表示モニタ207SG029は、第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dを備えている。第1表示部207SG029A〜第4表示部207SG29Dは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部207SG029A〜第4表示部207SG29Dは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
また、図示は省略しているが、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器207SG131、時短状態(低確高ベース状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域207SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ207SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ207SG133、時短状態において点灯する時短ランプ207SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部207SG200が設けられている。ラウンド表示器207SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。
本実施の形態の特徴部048AKのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。なお、設定値に応じて出玉率が変われば、例えば、大当りの確率が設定値によって変わっていてもよいし、大当り確率は一定であるものの大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値によって変わっていてもよい。また、設定されている設定値は、主基板11の側から設定値指定コマンドとして演出制御基板12の側へ送信される。
図8−1(A)〜図8−6(B)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部048AKでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8−1(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−1(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値1)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−2(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−2(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値2)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−3(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−3(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値3)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−4(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−4(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−5(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−5(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値5)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−6(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合に用いる第1特図用表示結果判定テーブル(設定値6)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−6(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合に用いる第2特図用表示結果判定テーブル(設定値4)においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)は、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて高くなる。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、図8−1〜図8−6に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−1(A)、図8−2(A)、図8−3(A)、図8−4(A)、図8−5(A)、図8−6(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−1(B)、図8−2(B)、図8−3(B)、図8−4(B)、図8−5(B)、図8−6(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
なお、本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部048AKでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、図8−7に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図8−8に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
なお、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
図8−9に示すように、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
なお、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、図8−10に示すように、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部048AKにおいては、図8−7〜図8−10に示すように、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、特図表示結果判定用の乱数値MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることを決定する。また、特図表示結果判定用の乱数値MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8−1(A)〜図8−6(B)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。また、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
次に、本実施の形態の特徴部048AKにおける遊技制御メイン処理について説明する。図8−11は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(207SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(207SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(207SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(207SGSa004;N)は、207SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(207SGSa003;Y、207SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(207SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかではない場合(207SGSa005;N)は、207SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(207SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(207SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(207SGSa006;Y)は、207SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(207SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(207SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(207SGSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットして207SGSa011に進み(207SGSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(207SGSa008;N)は、207SGSa010を実行せずに207SGSa011に進む。
207SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ207SG051がONであるか否かを判定する(207SGSa011)。錠スイッチ207SG051がONである場合(207SGSa011;Y)は、更に開放センサ207SG090がONであるか否かを判定する(207SGSa012)。開放センサ207SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ207SG051がON且つ遊技機用枠が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(207SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(207SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(207SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(207SGSa013b)を実行して207SGSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(207SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(207SGSa013c)を実行して207SGSa013dに進む。
尚、錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(207SGSa012;N)は、207SGSa013a〜207SGSa013cの処理を実行せずに207SGSa013dに進む。
207SGSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(207SGSa013e)を実行するか)否かを判定する(207SGSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(207SGSa013d;Y)はRAMクリア処理(207SGSa013e)を実行した後に207SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(207SGSa013d;N)はRAMクリア処理(207SGSa013e)を実行せずに207SGSa014に進む。
207SGSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(207SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(207SGSa014;Y)は207SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(207SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(207SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、207SGSa028に進む(207SGSa016)。
また、207SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(207SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(207SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ207SG051がONであるか否か(207SGSa018)や、開放センサ207SG090がONであるか否かを判定する(207SGSa019)。
錠スイッチ207SG051がONであり(207SGSa018;Y)、且つ開放センサ207SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠を開放し、錠スイッチ207SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(207SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(207SGSa021)。そして、前述した207SGSa010〜207SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(207SGSa017;N)、錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa018;N)、開放センサ207SG090がOFFである場合(207SGSa019;N)は、207SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(207SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(207SGSa023)、表示モニタ207SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(207SGSa024)。
207SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(207SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa026;N)は、207SGSa025と207SGSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(207SGSa026;Y)は、表示モニタ207SG029における全セグメントの点滅を終了し(207SGSa027)、207SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ207SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ207SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ207SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、207SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(207SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(207SGSa029)、割込みを許可する(207SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、207SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(207SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(207SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(207SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa034;N)は、207SGSa033と207SGSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGSa034;Y)は、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰したことの報知(エラー報知)として、表示モニタ207SG029を構成する第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(207SGSa035)。
また、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(207SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し207SGSa032に進む(207SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)207SGSa032〜207SGSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ207SG029、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ207SG029、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部048AKの遊技制御メイン処理では、図8−11に示すように、207SGSa013dにおいてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(207SGSa013d;Y)に、RAMクリア処理(207SGSa013e)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、207SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(207SGSa008;Y)や207SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後に実行してもよい。
図8−12(A)は、CPU103が遊技制御メイン処理において実行するRAMクリア処理(207SGSa013e)を示すフローチャートである。RAMクリア処理では、CPU103は、先ず、RAM102における先頭から2番目のアドレスを指定する(207SGSa041)。次いで、指定したアドレスに「00H」をセット(格納)する(207SGSa042)。そして、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレス(後述するFXXX)であるか否かを判定する(207SGSa043)。指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスでない場合(207SGSa043;N)は、RAM102における次のアドレスを指定し(207SGSa044)、該指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレス(F002)であるか否かを判定する(207SGSa45)。
指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスでない場合(207SGSa045;N)は207SGSa042に進み、指定したアドレスがRAMクリアフラグを格納しているアドレスである場合(207SGSa045;N)は、更に次のアドレスを指定して207SGSa042に進む(207SGSa046)。尚、指定されたアドレスがRAM102の最後のアドレスである場合(207SGSa043;Y)は、RAMクリア処理を終了する。
尚、本実施の形態の特徴部048AKにおけるRAM102は、図8−12(B)に示すように、格納領域毎にアドレス(F000〜FXXX)が割り当てられている。これら格納領域のうち、RAM102の先頭のアドレス(F000)には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が格納されており、RAM102の先頭から2番目のアドレス(F001)には、後述する仮設定値が格納されている。更に、3番目のアドレス(F002)には、RAMクリアフラグが格納されている。その他のアドレス(F003以降)には、特図保留記憶や普図保留記憶、各種カウンタの値、各種タイマ、各種フラグ、パチンコ遊技機1にて発生したエラー情報を含む遊技情報、前回の特別図柄通常処理において可変表示結果を判定する際に表示結果判定テーブルをセットするために読み出した設定値(判定使用済設定値)と、が格納されている。尚、バックアップデータ(バックアップフラグを含む)は、その他の情報が記憶される領域のうち、特定のバックアップデータ記憶領域に記憶される。また、工場出荷時におけるRAM102の先頭のアドレス(F000)には、工場出荷状態を示す値(例えば、設定値「0」)がセットされている。尚、RAM102の先頭のアドレス(F000)に工場出荷状態を示す値がセットされている状態においてパチンコ遊技機1を起動した場合は、必ず設定変更処理が実行されるようにしてもよいし、画像表示装置5での表示等によって設定変更処理を実行するためのパチンコ遊技機1を再起動するように促してもよい。
つまり、本実施の形態の特徴部048AKにおけるRAMクリア処理とは、設定値を除くアドレスに「00H」を格納することによって設定値とRAMクリアフラグ以外のデータをクリアする処理である。
尚、本実施の形態における特徴部048AKでは、RAMクリア処理において設定値以外のデータをクリアする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAM102の所定のアドレス(本実施の形態の特徴部048AKではアドレスF003以降)に格納されている遊技情報のみをクリアするようにしてもよい。
また、本実施の形態における特徴部048AKでは、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、RAMクリアフラグを、遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタ(例えば、演算の中心となるアキュームレータ、アキュームレータの状態を記憶するフラグレジスタ、汎用レジスタのいずれか)に記憶することで、RAM102にRAMクリアフレアグを記憶したり読み出したりする処理を省略し、CPU103の処理負荷を軽減できるようにしてもよい。尚、RAM102にRAMクリアフラグを記憶する場合は、RAMクリアフラグを遊技制御用マイクロコンピュータ100のレジスタに記憶する場合よりも該レジスタの自由度を向上できるので、RAMクリアフラグがCPU103の処理によって他の情報(データ)に上書きされてしまうことを防ぐことができる。
図8−13は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値変更処理(207SGSa013b)を示すフローチャートである。設定値変更処理においてCPU103は、先ず、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(207SGSa051)、右打ちランプ207SG132及び第1保留表示器25A、第2保留表示器25Bの点滅を開始する(207SGSa052)。更にCPU103は、設定値変更処理に応じた態様として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(207SGSa052a)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更開始通知コマンドを送信し(207SGSa053)、RAM102のアドレスF000に設定値として1〜6のいずれかの値が記憶されているか否かを判定する(207SGSa053a)。RAM102に設定値として1〜6以外の値が記憶されている場合や、RAM102に設定値が記憶されていない場合(207SGSa020において設定値がクリアされている場合)は、RAM102におけるアドレスF000に設定値として「1」をセット(設定値を「1」にリセット)して207SGSa054に進む(207SGSa053b)。尚、RAM102に設定値として1〜6のいずれかの値が記憶されている場合(207SGSa053a;Y)は、207SGSa053bの処理を実行せずに207SGSa054に進む。
207SGSa054においてCPU103は、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を−1し(207SGSa055)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa056)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa056;N)は、207SGSa055と207SGSa056の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGSa056;Y)は、電源断検出処理を実行する(207SGSa057)。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ207SG029において開始し(207SGSa058)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(207SGSa059)。
そしてCPU103は、設定値変更中フラグをセットし(207SGSa061)、設定切替スイッチ207SG052の操作が有りか否かを判定する(207SGSa062)。設定切替スイッチ207SG052の操作が無い場合(207SGSa062;N)は207SGSa065に進み、設定切替スイッチ207SG052の操作が有る場合(207SGSa062;Y)は、該設定切替スイッチ207SG052の操作にもとづいてRAM102におけるアドレスF001の内容を更新する(207SGSa063)。
具体的には、表示モニタ207SG029に表示されている設定値が「1」である場合は、該「1」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「2」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納し、表示モニタ207SG029に表示されている設定値が「2」である場合は、該「2」よりも遊技者にとって1段階有利な設定値である「3」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納する等、表示モニタ207SG029に表示されている設定値よりも1大きい数値を借りの設定としてRAM102のアドレスF001に格納する。尚、表示モニタ207SG029に表示されている設定値が「6」である場合は、「1」を仮の設定値としてRAM102のアドレスF001に格納すればよい。
そして、CPU103は、RAM102におけるアドレスF001格納されている設定値(仮の設定値)を表示モニタ207SG029に表示し(207SGSa064)、錠スイッチ207SG051がONであるか否かを判定する(207SGSa065)。
錠スイッチ207SG051がONである場合(207SGSa065;Y)、CPU103は、207SGSa062〜207SGSa065の処理を繰り返し実行することによってRAM102のアドレスF001に新たな仮の設定値を格納する処理や、アドレスF001に格納されている設定値を表示モニタ207SG029に表示する処理を実行する。
また、207SGSa065において錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa065;N)は、CPU103は、設定値変更中フラグをクリアする(207SGSa066)とともに、表示モニタ207SG029における設定値(または仮の設定値)の表示を終了し(207SGSa067)、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントを消灯する(207SGSa067a)。更に、CPU103は、右打ちランプ207SG132、第1保留表示器25A及び第2保留表示器25Bの点滅と、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントの点灯を終了する(207SGSa068、207SGSa068a)。
そしてCPU103は、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されているか否かを判定する(207SGSa069)。RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されていない場合(207SGSa069;N)は207SGSa072に進み、RAM102におけるアドレスF001に仮の設定値が格納されている場合(207SGSa069;Y)は、更にRAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっているか否かを判定する(207SGSa070)。
RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが同一である場合(207SGSa070;N)は207SGSa072に進み、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の値とアドレスF001に格納されている仮の設定値の値とが異なっている場合(207SGSa070;Y)は、RAM102におけるアドレスF001に格納されている仮の設定値をアドレスF000に格納し(207SGSa071)、207SGSa072に進む。つまり、207SGSa071の処理では、仮の設定値を実際の設定値としてRAM102に更新記憶する。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値変更終了通知コマンドを送信し(207SGSa073)、設定値変更処理を終了する。
図8−14は、CPU103が遊技制御メイン処理で実行する設定値確認処理(207SGSa013c)を示すフローチャートである。設定値確認処理においてCPU103は、先ず、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントの点灯を開始するとともに(207SGSa101)、右打ちランプ207SG132及び第1保留表示器25A、第2保留表示器25Bの点滅を開始する(207SGSa102)。更にCPU103は、設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうち、1のセグメントのみの点灯を開始する(207SGSa103)。
また、CPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認開始通知コマンドを送信し(207SGSa104)、電源断検出処理を実行するまで待機するための電源断検出処理実行開始待ちタイマをセットする(207SGSa105)。そして、該電源断検出処理実行開始待ちタイマの値を−1し(207SGSa106)、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGSa107)。電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトしていない場合(207SGSa107;N)は、207SGSa106と207SGSa107の処理を繰り返し実行し、電源断検出処理実行開始待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGSa107;Y)は、電源断検出処理を実行する(207SGSa108)。尚、本電源断検出処理(207SGSa108)は、前述した設定値変更処理の電源断検出処理(207SGSa057)と同一の処理である。
電源断検出処理の実行後、CPU103は、RAM102におけるアドレスF000に格納されている設定値の表示を表示モニタ207SG029において開始し(207SGSa109)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力する(207SGSa110)。
そしてCPU103は、錠スイッチ207SG051がONであるか否かを判定する(207SGSa111)。錠スイッチ207SG051がONである場合(207SGSa111;Y)、CPU103は、207SGSa111の処理を繰り返し実行することによって錠スイッチ207SG051がOFFとなるまで待機する。また、207SGSa111において錠スイッチ207SG051がOFFである場合(207SGSa111;N)は、表示モニタ207SG029における設定値の表示を終了するとともに(207SGSa112)、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを構成する全セグメントを消灯する(207SGSa112a)。更に、CPU103は、右打ちランプ207SG132、第1保留表示器25A及び第2保留表示器25Bの点滅と、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントの点灯を終了する(207SGSa113、207SGSa114)。
そしてCPU103は、演出制御基板12に対して設定値確認終了通知コマンドを送信し(207SGSa115)、設定値確認処理を終了する。
このように、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時から第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B及びラウンド表示器207SG131の点灯と、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B及び右打ちランプ207SG232の点滅とを開始することによって、遊技者や遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側から該パチンコ遊技機1が設定値の変更中または設定値の確認中であることを認識可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントのうち1のLEDのみを点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントの点灯パターンは、特にその点灯態様は問わない。
また、本実施の形態の特徴部048AKでは、設定値変更処理や設定値確認処理の開始時に、設定値変更処理や設定値確認処理に応じた態様として、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントが同一態様にて点灯する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ラウンド表示器207SG131を構成するセグメントは、設定値変更処理の開始時と設定値確認処理の開始時とで異なる態様にて点灯してもよい。
以上のように本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチ207SG051とクリアスイッチとをONとすることで設定値変更処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ207SG029では、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dを用いた表示(ベース値の表示)が終了する。つまり、本実施の形態における表示モニタ207SG029は、起動時に設定値変更処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値変更処理を開始すると、第4表示部207SG029Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。そして、このように第4表示部207SG029Dにおいて設定値が表示されている状態で設定切替スイッチ207SG052が操作されると、第4表示部207SG029Dでの表示が更新されていくようになっている。尚、この状態にて錠スイッチ207SG051がOFFとなった場合は、第4表示部207SG29Dに表示されている数値が新たな設定値として設定される。
また、本実施の形態の特徴部048AKでは、パチンコ遊技機1の電源を一旦OFF(電断)した後に再起動する際に、遊技機用枠が開放されている状態で錠スイッチ207SG051をON(クリアスイッチはOFF)とすることで設定値確認処理を実行するようになっている。
このとき、表示モニタ207SG029では、パチンコ遊技機1の電源をOFFとすることによって第1表示部207SG029A、第2表示部207SG029B、第3表示部207SG029C、第4表示部207SG029Dを用いた表示(ベース値の表示)が終了する。つまり、本実施の形態における表示モニタ207SG029は、起動時に設定値確認処理を実行する場合と、起動が終了した後にベース値を表示する場合とでは、使用する表示部数が異なっている。
次に、パチンコ遊技機1の再起動によってCPU103が設定値確認処理を開始すると、第4表示部207SG029Dにおいてパチンコ遊技機1に設定されている設定値の表示が開始される。尚、該第4表示部207SG029Dにける設定値の表示は、錠スイッチ207SG051がOFFとなることによって終了し、パチンコ遊技機1が遊技可能な状態となる。
本実施の形態の特徴部048AKにおける遊技制御用タイマ割込処理では、図8−15に示すように、CPU103は、前述した207SGSa057及び207SGSa108と同一の電源断検出処理(207SGS200)を実行した後にS21〜S27(図4参照)を実行するようになっている。
以上、本実施の形態の特徴部048AKにおけるパチンコ遊技機1においては、図8−7〜図8−10に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が大当り判定値の共通数値範囲として設定されている。そして、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合(パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1以外の場合)は、1238から各設定値に応じた値までの範囲が大当り判定値の非共通数値範囲として設定されている。つまり、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2〜6のいずれかである場合は、当たり判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
特に本実施の形態の特徴部048AKにおいては、0〜65535の範囲内において大当り判定値の数値範囲が1020を基準値とした1箇所に設定されているので、有利状態判定値の数値範囲が複数設けられている場合と比較して乱数値MR1の値が大当り判定値の数値範囲内の値であるか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)の判定を複数回実行する必要が無いため、CPU103が有利状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
また、図8−7〜図8−10に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態や時短状態、確変状態のいずれかであるかにかかわらず、前述した当り判定値の1020を大当り基準値として、大当り判定値の共通数値範囲と非共通数値範囲とが連続した数値範囲となるように設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、1020から通常状態や時短状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否か、及び1020から確変状態に応じた非共通数値範囲の最大値までの範囲内であるか否を判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
更に、図8−7〜図8−10に示すように、表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。このため、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1の値が、32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
尚、図8−7〜図8−10に示すように、表示結果判定テーブルにおいて小当り判定値の数値範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合の大当りの判定値の数値範囲とは異なる数値範囲(32767〜33094または、32767〜33421)に設定されているので、大当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が1020から各設定値に応じた非共通数値範囲の最大値までの数値範囲内であるか否かを判定すればよく、小当り遊技状態に制御されるか否かの判定を行う際は、乱数値MR1が32767から変動特図に応じた小当り判定値の数値範囲の最大値までの範囲内であるか否かを判定すればよいので、CPU103が大当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷並びに小当り遊技状態に制御するか否かの判定を行う処理負荷を低減することができる。
(特徴部051AKに関する説明)
以下、本実施の形態に係る特徴部051AKについて説明する。
特徴部051AKでは、設定値に応じて大当りの当選確率(大当り確率)が変わるように構成されている。大当りの当選確率は、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御すると決定される確率(割合)である。具体的に、特徴部051AKでは、上述した特徴部048AKと同様に、遊技を進行可能な遊技制御手段としてのCPU103が、設定値に応じた表示結果判定テーブルを用いて図5のステップS110にて特別図柄通常処理を実行することにより、設定値に応じて大当りの当選確率が変わるように構成されている。
上述した特徴部048AKでは、設定値は1〜6の6段階からなっていたのに対し、特徴部051AKでは、設定値は1〜3の3段階からなっている。設定値1〜3のうち、3が最も大当りの当選確率が高く、2、1の順に値が小さくなるほど大当りの当選確率が低くなる。すなわち、設定値として3が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である3が最も遊技場にとって不利な値であり、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。尚、設定されている設定値は、主基板11の側から設定値指定コマンドとして演出制御基板12の側へ送信される。
図9−1(A)〜図9−3(B)は、特徴部051AKに関し、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。特徴部051AKでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
尚、特徴部051AKでは、図9−1(A)〜図9−3(B)に示すように、各設定値に応じて通常状態(低確低ベース状態)や時短状態(低確高ベース状態)における大当り確率に対する確変状態(高確高ベース状態)における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、10倍)に設定してもよい。
上述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、特図表示結果判定用の乱数値MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図9−1(A)〜図9−3(B)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否かを決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否かを決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否かを決定するということでもある。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個以下や4個以上であってもよい。
また、特徴部051AKでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にっって有利となる(大当り確率が高まる)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
次に、特徴部051AKにおける大当り種別について、図9−4を用いて説明する。図9−4は、特徴部051AKに関し、大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図9−4に示す大当り種別判定テーブルは、ROM101に予め記憶されていればよい。特徴部051AKでは、大当り種別を決定するために参照される大当り種別判定テーブルとして、図9−4(A)に示す第1特図大当り種別判定テーブルと、図9−4(B)に示す第2特図大当り種別判定テーブルと、が予め用意されている。図9−4(A)に示す第1特図大当り種別判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定された場合に、大当り種別を決定するために参照されるテーブルである。図9−4(B)に示す第2特図大当り種別判定テーブルは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定された場合に、大当り種別を決定するために参照されるテーブルである。
特徴部051AKにおいて、CPU103は、図5のステップS110の特別図柄通常処理において、大当り種別を決定するための使用テーブルとして図9−4の大当り種別判定テーブルを選択してセットし(207SGS562)、セットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定する(207SGS563)。CPU103は、決定された大当り種別に対応して、例えばRAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(207SGS564)、決定された大当り種別を記憶する。
図9−4に戻り、特徴部051AKでは、第1特図を用いた特図ゲームにおける大当り種別として、図9−4(A)に示すように、「10R確変大当り」と「10R非確変大当り」とが設定されている。また、特徴部051AKでは、第2特図を用いた特図ゲームにおける大当り種別として、図9−4(B)に示すように、「15R確変大当り」が設定されている。
「10R確変大当り」及び「15R確変大当り」は、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される確変大当りであり、「10R非確変大当り」は、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない非確変大当りである。以下、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別を確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」に決定することを、「確変大当りに制御すると決定する」と称する。また、以下、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別を非確変大当りとしての「10R非確変大当り」に決定することを、「非確変大当りに制御すると決定する」と称する。
パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、時短状態または確変状態であるときに、大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、非確変大当りに制御すると決定された場合、当該大当り遊技状態が終了した後に、時短状態に制御される。この時短状態は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されるまで継続してから終了し、通常状態へ移行する。
パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態であるときに、大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、確変大当りに制御すると決定された場合、当該大当り遊技状態が終了した後に、確変状態に制御される。この確変状態は、大当り遊技状態の終了後に再び大当り遊技状態に制御される(次の大当り遊技状態に制御される)まで継続してから終了し、通常状態へ移行する。以下、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態であるときに、大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、確変大当りに制御すると決定されることを、「初回確変大当りの発生」と称し、当該大当り遊技状態を「初回確変大当り」と称する。また、以下、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるときに、大当り遊技状態に制御されることを、「初当りの発生」と称し、該大当り遊技状態を「初当り」と称する。
パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であり、かつ、当該確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が所定の上限値としてのリミット値(特徴部051AKでは3回)に達していないとき(リミット到達前)に、大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、確変大当りに制御すると決定された場合、当該大当り遊技状態が終了した後に、確変状態に制御される。この確変状態は、大当り遊技状態の終了後に再び大当り遊技状態に制御されるまで継続してから終了し、通常状態へ移行する。
特徴部051AKでは、初当りが確変大当りだった場合、大当り遊技状態の終了後に高ベース状態となるため、第2特図の可変表示を主として遊技が進行される。そのため、誤って第1特図の可変表示において「大当り」とならない限り、リミット到達まで15R確変大当りとなることが保証される。また、高ベース状態は、初当りが非確変大当りであった場合や、リミット到達後も100回の特図ゲームが実行されるまで継続するため、この期間中に第2特図の可変表示において大当り遊技状態に制御すると決定されれば(いわゆる「引き戻し」が発生すれば)、15R確変大当りとなるため、その後もリミット到達まで15R確変大当りとなる(引き戻しの場合、連チャンが継続する)。特徴部051AKに係るパチンコ遊技機1では、このような遊技性で興趣の向上を図っている。
パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であり、かつ、当該確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が上述したリミット値に達しているとき(リミット到達後)に、大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、確変大当りに制御すると決定された場合、当該大当り遊技状態が終了した後に、当該確変状態が終了し、時短状態に制御される。この時短状態は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されるまで継続してから終了し、通常状態へ移行する。
このように、確変状態において、当該確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が所定の上限値としてのリミット値に達したことに基づいて、当該確変状態が終了することを、リミット到達による確変リミッターの作動ともいう。確変リミッターが作動したときには、確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が初期化(クリア)されて「0」となり、再びリミット値に達するまでは、大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、確変大当りに制御すると決定されたときに、当該大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるようになる。
特徴部051AKでは、図9−4(A)及び図9−4(B)に示すように、特図ゲームの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、大当り種別が「10R非確変大当り」に決定された場合、当該特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す特別図柄のうち何れかが停止表示される。また、特図ゲームの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、大当り種別が「10R確変大当り」に決定された場合、当該特図ゲームにおける確定特別図柄として、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のうち何れかが停止表示される。また、特図ゲームの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定され、かつ、大当り種別が「15R確変大当り」に決定された場合、当該特図ゲームにおける確定特別図柄として、「1」〜「9」の数字を示す特別図柄のうち何れかが停止表示される。即ち、特徴部051AKでは、第1特図の変動においては、大当り図柄が奇数であるか偶数であるかにより確変大当りであるか否かを特定としている。一方、第2特図の変動では、必ず確変大当りとなるため、そのような制御は実行しない。即ち、特徴部051AKでは、第2特図の変動においては、確変リミッターが作動したとき以外は、大当り図柄が何れの数字であっても確変大当りに制御される。尚、後述するように、特徴部051AKでは、第2特図の大当り図柄に応じたビンゴゲーム演出に基づいて設定に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能に構成されている。
特徴部051AKにおいて、「10R非確変大当り」または「10R確変大当り」の大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口を、大入賞口扉により、遊技媒体としての遊技球が進入可能(進入容易)な開放状態(遊技者にとって有利な第1状態)に制御するラウンド遊技が10回繰り返して実行され、「15R確変大当り」の大当り遊技状態では、ラウンド遊技が15回繰り返して実行される。
特徴部051AKでは、図示は省略するものの、特別可変入賞球装置7の内部に、大入賞口扉により開放状態となった大入賞口に進入した遊技球が、所定の確変領域を通過して特別可変入賞球装置7から排出される第1排出経路と、当該確変領域を通過せずに特別可変入賞球装置7から排出される第2排出経路と、が設けられている。
特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に進入した遊技球は、第1排出経路と第2排出経路との分岐点に到達(流下)する。分岐点に到達した遊技球が、第1排出経路を流下すると、この遊技球が、図示しない確変領域スイッチによって検出されて、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御するための確変制御条件が成立する。一方、分岐点に到達した遊技球が、第2排出経路を流下すると、この遊技球は、確変領域スイッチによって検出されず、確変制御条件は成立しない。即ち、確変領域スイッチの設置箇所を確変領域とし、この確変領域を遊技球が通過したことに基づいて、確変制御条件が成立する。確変領域は、特別可変入賞球装置7の内部にあるので、特別可変入賞球装置7に入賞した遊技球のみが通過可能である。
確変領域は、図示しない確変領域蓋用のソレノイドによって駆動される図示しない確変領域蓋によって、遊技球が通過可能な開放状態と、遊技球が通過不可能な閉鎖状態と、に変化する。特徴部051AKでは、確変領域蓋用のソレノイドがオフ状態であるときには、確変領域蓋が確変領域を塞ぐ位置(遊技球が確変領域を通過できないようにする位置)に移動し、確変領域を閉鎖状態にする。その一方で、確変領域蓋用のソレノイドがオン状態であるときには、確変領域蓋が確変領域を塞がない位置(遊技球が確変領域を通過できるようにする位置)に移動し、確変領域を開放状態にする。遊技球が分岐点に到達したときに、確変領域が開放状態となっていれば、当該遊技球は確変領域を通過できるので確変領域スイッチによって検出される。一方、遊技球が分岐点に到達したときに、確変領域が閉鎖状態となっていれば、当該遊技球は確変領域を通過できないので確変領域スイッチによって検出されない。
特徴部051AKでは、遊技球が分岐点に到達したときに、確変領域が開放状態となっていれば、当該遊技球は、100%の確率で第1排出経路を流下し、確変領域を通過して確変領域スイッチによって検出されるように構成されている。一方、遊技球が分岐点に到達したときに、確変領域が閉鎖状態となっていれば、当該遊技球は、100%の確率で第2排出経路を流下し、確変領域を通過せず確変領域スイッチによって検出されないように構成されている。
特徴部051AKでは、確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」の大当り遊技状態においてラウンド遊技が実行されており、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態に制御されている期間には、確変領域が必ず開放状態となるように制御される。これに対し、非確変大当りとしての「10R非確変大当り」の大当り遊技状態においてラウンド遊技が実行されており、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が閉鎖状態に制御されている期間には、確変領域が必ず閉鎖状態となるように制御される。そのため、「10R非確変大当り」の大当り遊技状態において遊技球が確変領域を通過することはない。
尚、特徴部051AKでは、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達しているとき(リミット到達後)に、遊技球が確変領域スイッチによって検出されて確変制御条件が成立した場合、確変制御条件が成立しているにも関わらず、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御せず、時短状態に制御されるように構成されている。これに対し、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達していないとき(リミット到達前)に、遊技球が確変領域スイッチによって検出されて確変制御条件が成立した場合、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されるように構成されている。
図9−5は、特徴部051AKに関し、図5のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。
尚、特徴部051AKでは、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が、図9−5の特別図柄停止処理ではなく、図5のステップS112にて実行される特別図柄変動処理にて実行される。例えば、特別図柄変動処理にて、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときに、確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が実行されればよい。尚、本実施の形態では、確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が特別図柄変動処理にて実行されるものとして説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理を図9−5の特別図柄停止処理において実行するようにしてもよい。例えば、図9−5の特別図柄停止処理において、ステップ051AKS101の処理に先だって、確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が実行されればよい。
図9−5に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップ051AKS101)。大当りフラグは、例えばRAM102の所定領域に設けられ、図5のステップS110の特別図柄通常処理において、特図ゲームの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたことに基づいてオン状態にセットされる(207SGS561)一方、特図ゲームにおいて確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことに基づいてクリアされてオフ状態となる。
図9−5に戻り、ステップ051AKS101の処理にて大当りフラグがオンであると判定した場合には(ステップ051AKS101;Yes)、CPU103は、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップ051AKS102)。ステップ051AKS102の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、例えばRAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップ051AKS102の処理を実行した後、CPU103は、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12へ送信するための設定を行う(ステップ051AKS103)。当り開始指定コマンドは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定するコマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)であり、主基板11から演出制御基板12へ供給される演出制御コマンドに含まれている。当り開始指定コマンドでは、可変表示結果や大当り種別の決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。ステップ051AKS103の処理では、当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップ051AKS104)。
ステップ051AKS104の処理を実行した後、CPU103は、大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」であるか否かを判定する(ステップ051AKS105)。大当り種別は、大当り種別バッファ値を参照することなどにより特定されればよい。
ステップ051AKS105の処理にて、大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」であると判定した場合には(ステップ051AKS105;Yes)、CPU103は、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値を、1加算することにより更新する(ステップ051AKS106)。
所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値は、確変大当り発生カウンタの格納値である。確変大当り発生カウンタは、例えばRAM102の所定領域に設けられ、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数を特定可能にカウントする。
一例として、特徴部051AKでは、確変大当り発生カウンタには、初期状態として「0」のカウント初期値が設定されており、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定されるごとに、格納値である確変大当り発生カウント値が1加算されることにより更新される。そして、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が所定の上限値としてのリミット値(特徴部051AKでは3回)に達したとき(リミット到達時)には、確変大当り発生カウンタがクリアされて、確変大当り発生カウント値が「0」に初期化される。その後、再びリミット値に到達するまで、初回確変大当りを含めて確変状態において確変大当りに制御すると決定されるごとに、確変大当り発生カウント値が1加算される。
ステップ051AKS106の処理を実行した後や、ステップ051AKS105の処理にて大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」ではないと判定した場合(ステップ051AKS105;No)、CPU103は、高確フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップ051AKS107)、高ベースフラグをクリアしてオフ状態にする(ステップ051AKS108)。
高確フラグは、例えばRAM102の所定領域に設けられ、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確状態に制御されることに基づいてオン状態にセットされる一方、高確状態が終了することに基づいてクリアされてオフ状態となる。高ベースフラグは、例えばRAM102の所定領域に設けられ、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態に制御されることに基づいてオン状態にセットされる一方、高ベース状態が終了することに基づいてクリアされてオフ状態となる。
これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態を、高確フラグ及び高ベースフラグの状態に基づいて特定することができる。即ち、高確フラグがオフであり高ベースフラグがオフであれば遊技状態は通常状態であり、高確フラグがオフであり高ベースフラグがオンであれば遊技状態は時短状態であり、高確フラグがオンであり高ベースフラグがオンであれば遊技状態は確変状態である。
ステップ051AKS108の処理を実行した後、CPU103は、高ベース中カウンタをクリアして、その格納値である高ベース中カウント値を「0」に初期化する(ステップ051AKS109)。
高ベース中カウンタは、例えばRAM102の所定領域に設けられ、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態であるときに、当該高ベース状態の終了条件が成立するまでに実行可能な特図ゲームの残り回数を特定可能にカウントする。
一例として、特徴部051AKでは、高ベース状態の終了条件が、大当り遊技状態の終了後に所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されることである場合、高ベース中カウンタに、当該終了条件で示される特図ゲームの回数に対応したカウント初期値(特徴部051AKでは「100」)を示すデータが、高ベース中カウント値として設定される。その後、特図ゲームが終了するごとに、高ベース中カウント値が1減算することにより更新される。そして、高ベース中カウント値が「0」に達したときには、高ベースフラグをクリアしてオフ状態とすることにより、高ベース状態を終了して低ベース状態へ移行する制御が行われる。
ステップ051AKS109の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップ051AKS110)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップ051AKS101の処理にて大当りフラグがオフであると判定した場合には(ステップ051AKS101;No)、CPU103は、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化する(ステップ051AKS111)。
次に、CPU103は、高ベース中カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップ051AKS112)。ここで、高ベース中カウント値は、遊技状態が低ベース状態である場合や、遊技状態が高ベース状態であり、当該高ベース状態の終了条件が、大当り遊技状態の終了後に再び大当り遊技状態に制御されることである場合に、「0」となる。一方、遊技状態が高ベース状態であり、当該高ベース状態の終了条件が、大当り遊技状態の終了後に所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されることである場合には、当該終了条件が成立するまで高ベース中カウント値が「0」以外の値となる。
ステップ051AKS112の処理にて高ベース中カウント値が「0」であると判定した場合には(ステップ051AKS112;Yes)、CPU103は、特別図柄停止処理を終了する。
これに対し、ステップ051AKS112の処理にて高ベース中カウント値が「0」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS112;No)、CPU103は、高ベース中カウント値を1減算することにより更新する(ステップ051AKS113)。次に、CPU103は、ステップ051AKS113の処理にて更新された後の高ベース中カウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップ051AKS114)。
ステップ051AKS114の処理にて高ベース中カウント値が「0」であると判定した場合には(ステップ051AKS114;Yes)、高ベース状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達したことに基づいて当該高ベース状態の終了条件が成立したことから、CPU103は、高ベースフラグをクリアした後に(ステップ051AKS115)、特別図柄停止処理を終了する。高ベースフラグがクリアされてオフ状態とされることにより、高ベース状態が終了して低ベース状態へ移行する。
これに対し、ステップ051AKS114の処理にて高ベース中カウント値が「0」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS114;No)、高ベース状態の終了条件が未だ成立していないことから、CPU103は、ステップ051AKS115の処理を実行することなく、特別図柄停止処理を終了する。
図9−6は、特徴部051AKに関し、図5のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図9−6に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップ051AKS201)。一例として、特徴部051AKでは、図5に示すステップS116の大当り開放後処理において、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。ステップ051AKS201の処理では、遊技制御プロセスタイマの格納値である遊技制御プロセスタイマ値を1減算することにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(特徴部051AKでは「0」)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。
ステップ051AKS201の処理にて大当り終了時演出待ち時間が経過していないと判定した場合には(ステップ051AKS201;No)、CPU103は、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対し、ステップ051AKS201の処理にて大当り終了時演出待ち時間が経過したと判定した場合には(ステップ051AKS201;Yes)、CPU103は、大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」であるか否かを判定する(ステップ051AKS202)。大当り種別は、大当り種別バッファ値を参照することにより特定されればよい。
ステップ051AKS202の処理にて大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」であると判定した場合には(ステップ051AKS202;Yes)、CPU103は、確変大当り発生カウント値が、所定の上限値としてのリミット値(特徴部051AKでは3回)に対応して予め定められた特定値としてのリミット到達判定値(特徴部051AKでは「3」)に達したか否かを判定する(ステップ051AKS203)。
ステップ051AKS203の処理にて確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値に達していないと判定した場合には(ステップ051AKS203;No)、CPU103は、高確フラグをオン状態にセットした後に(ステップ051AKS208)、高ベースフラグをオン状態にセットする(ステップ051AKS206)。これにより、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達していないとき(リミット到達前)に、確変大当りに制御すると決定された場合、大当り遊技状態が終了した後に、確変状態に制御される。
これに対し、ステップ051AKS203の処理にて確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値に達したと判定した場合には(ステップ051AKS203;Yes)、CPU103は、確変大当り発生カウンタをクリアして、その格納値である確変大当り発生カウント値を「0」に初期化した後(ステップ051AKS204)、高ベース中カウンタに「100」をカウント初期値として設定し(ステップ051AKS205)、高ベースフラグをオン状態にセットする(ステップ051AKS206)。これにより、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達しているとき(リミット到達後)に、確変大当りに制御すると決定された場合、確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が初期化(クリア)されて「0」となると共に、大当り遊技状態が終了した後に、確変状態が終了し、時短状態に制御される。この時短状態は、大当り遊技状態の終了後に100回の特図ゲームが実行されるまで継続してから終了し、通常状態へ移行する。
ステップ051AKS202の処理にて大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS202;No)、CPU103は、高ベース中カウンタに「100」をカウント初期値として設定し(ステップ051AKS205)、高ベースフラグをオン状態にセットする(ステップ051AKS206)。これにより、非確変大当りに制御すると決定された場合、大当り遊技状態が終了した後に、時短状態に制御される。この時短状態は、大当り遊技状態の終了後に100回の特図ゲームが実行されるまで継続してから終了し、通常状態へ移行する。
ステップ051AKS206の処理を実行した後、CPU103は、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化し(ステップ051AKS207)、大当り終了処理を終了する。
次に、特徴部051AKに係る設定示唆演出について説明する。特徴部051AKでは、少なくともパチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態に制御されてから当該確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達するまでの特定期間において実行された特定演出としての大当り組合せとなる飾り図柄の停止表示(導出)に応じて、現在設定されている設定値を示唆する演出を設定に関する示唆を行う設定示唆演出として実行可能に構成されている。以下、大当り組合せとなる飾り図柄を、「大当り図柄」と称する。これにより、遊技者に特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
特徴部051AKでは、少なくとも特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示の態様に応じて、設定示唆演出を実行可能に構成されている。これにより、遊技者に特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示の態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。確変状態に制御されてから確変リミッターが作動するまでの間、大当り遊技状態に制御すると決定される確率も高く必ず確変大当りとなるため、遊技が単調になりやすい。特徴部051AKでは、その間に大当り図柄に応じた設定示唆演出を実行するので、遊技が単調になることを防止しつつ、遊技の興趣を向上させている。
具体的に、特徴部051AKでは、少なくとも特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に関する状況を示唆する状況表示として、図9−7に示すビンゴカード画像AK1を、例えば画像表示装置5において表示可能に構成されている。即ち、ビンゴカード画像AK1により、停止表示された大当り図柄の履歴を表示できるようになっている。これにより、特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に関する状況を遊技者が把握することを可能にすることができる。そして、特徴部051AKでは、状況表示としてのビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて、設定示唆演出を実行可能に構成されている。これにより、遊技者に状況表示としてのビンゴカード画像AK1の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
より具体的に、ビンゴカード画像AK1には、図9−7に示すように、表示領域としての9個のマス目が、3行3列の行列状に配置されている。特徴部051AKでは、確定飾り図柄として「1」〜「9」の数字を示す飾り図柄のうち何れかが停止表示されることに対応して、各マス目(表示領域)に「1」〜「9」の数字のうち何れかが表示されている。特徴部051AKでは、各マス目において、数字が、数字が黒色で表示され当該数字の背景領域が白色で表示される第1表示態様と、数字が黒色で表示され当該数字の背景領域が黒色で表示される第2表示態様と、の何れかで表示される。図9−7に示すビンゴカード画像AK1では、「1」〜「6」、「8」、「9」の数字が第1表示態様にて表示されている一方、「7」の数字が第2表示態様にて表示されている。
ビンゴカード画像AK1の表示が開始された時点において、当該ビンゴカード画像AK1では、「1」〜「9」の数字が何れも第1表示態様にて表示されている。
特徴部051AKにおいて、ビンゴカード画像AK1は、特定期間が開始されることに対応して表示が開始された後、当該特定期間が終了したことに対応して表示が終了されるまで継続して表示される。即ち、ビンゴカード画像AK1は、特定期間において、特図または飾り図柄の可変表示が実行されている期間や、大当り遊技状態に制御されている期間にも表示されている。
ビンゴカード画像AK1の表示態様は、特定期間において、特定演出としての大当り図柄の停止表示を実行し(「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄を揃って停止表示し)大当り遊技状態に制御すると決定されるごとに、更新される。
具体的に、特徴部051AKでは、特定期間において、大当り図柄として「1」〜「9」の数字の何れかを揃って停止表示し大当り遊技状態に制御すると決定されたことに対応して、ビンゴカード画像AK1において、停止表示された数字が表示されているマス目を抜き、当該数字の表示態様を第1表示態様から第2表示態様へ変化させるビンゴゲーム演出が実行されることにより、ビンゴカード画像AK1の表示態様が更新される。尚、特徴部051AKでは、初回確変大当りが発生した際にも、ビンゴゲーム演出が実行される。以下、ビンゴゲーム演出が実行されることにより、ビンゴカード画像AK1においてマス目に表示されている数字の表示態様が第1表示態様から第2表示態様へ変化することを、当該マス目を抜くと称する。
このように、ビンゴゲーム演出により、特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示の態様に応じてビンゴカード画像AK1の表示態様が更新されることにより、特定期間において実行された特定演出に関する状況が、状況表示としてのビンゴカード画像AK1によって示唆されることになる。詳細は後述するものの、特徴部051AKでは、ビンゴゲーム演出により更新されたビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて、設定示唆演出が実行される。
特徴部051AKでは、図示は省略するものの、例えばRAM122の所定領域に、ビンゴカード画像AK1を表すビンゴカード情報を記憶可能なビンゴカード情報記憶部が設けられており、当該ビンゴカード情報記憶部に記憶(格納)されたビンゴカード情報に基づいてビンゴカード画像AK1が画像表示装置5にて表示される。
特徴部051AKでは、状況表示としてのビンゴカード画像AK1は複数種類あり、各種類のビンゴカード画像AK1には、「1」〜「9」の数字が、ビンゴカード画像AK1の種類に応じて異なるマス目に表示されている。特徴部051AKでは、複数種類のビンゴカード画像AK1のうち遊技者によって選択された種類のビンゴカード画像AK1を表示可能に構成されている。これにより、遊技興趣を向上させることができる。具体的に、特徴部051AKでは、遊技者の動作(操作)を検出可能な検出手段としてのスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bが、遊技者による複数種類のビンゴカード画像AK1のうち何れかを選択する動作を検出した後に、選択を確定する動作を検出したことに基づいて、遊技者によって選択された種類のビンゴカード画像AK1を画像表示装置5に表示可能に構成されている。
特徴部051AKでは、初回確変大当りが発生したことにより確変状態に制御され特定期間が開始されることに対応して、遊技者によるビンゴカード画像AK1の種類の選択を受け付け、選択された種類のビンゴカード画像AK1を当該特定期間において表示する。
具体的に、特徴部051AKでは、初回確変大当りの終了を報知(示唆)するエンディング演出において、複数種類のビンゴカード画像AK1を遊技者に提示し、当該複数種類のビンゴカード画像AK1のうち何れかを選択する動作を実行した後に選択を確定する動作を実行するように遊技者に促すビンゴカード選択演出が、予め定められた有効期間(特徴部051AKでは10秒)にわたって実行される。ビンゴカード選択演出が実行されている有効期間において、検出手段としてのスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bが、遊技者による複数種類のビンゴカード画像AK1のうち何れかを選択する動作を検出した後に、遊技者による選択を確定する動作を検出すると、選択された種類のビンゴカード画像AK1の表示が開始される。有効期間において、検出手段としてのスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bが、遊技者による選択を確定する動作を検出しなかった場合、当該有効期間が終了した時点で選択されていた種類のビンゴカード画像AK1の表示が開始される。
上述したビンゴカード選択演出にて、複数種類のビンゴカード画像AK1のうち何れかが遊技者によって選択されると、選択された種類のビンゴカード画像AK1に対応するビンゴカード情報がビンゴカード情報記憶部に格納され、当該ビンゴカード情報に基づいてビンゴカード画像AK1の表示が開始される。尚、ビンゴカード選択演出が実行されている有効期間において、遊技者による選択を確定する動作が検出されなかった場合には、当該有効期間が終了した時点で選択されていた種類のビンゴカード画像AK1に対応するビンゴカード情報がビンゴカード情報記憶部に格納され、当該ビンゴカード情報に基づいてビンゴカード画像AK1の表示が開始される。
ビンゴカード情報記憶部に格納されたビンゴカード情報は、特定期間において大当り図柄を停止表示し大当り遊技状態に制御すると決定されるごとに、停止表示された確定飾り図柄に応じて更新される。具体的に、ビンゴカード情報は、特定期間において大当り図柄を停止表示し大当り遊技状態に制御すると決定されるごとに、当該ビンゴカード情報が表すビンゴカード画像AK1において確定飾り図柄として停止表示された数字が表示されたマス目であり、当該確定飾り図柄に応じてビンゴゲーム演出が実行されることにより抜かれるマス目を特定可能に更新される。更新されたビンゴカード情報に基づいて、ビンゴゲーム演出が実行されることにより、ビンゴカード画像AK1の表示態様が更新される。
特徴部051AKでは、ビンゴカード画像AK1において、図9−7に示すように、8本のラインL1〜L8が予め設定されており、各ライン上には3個のマス目が配置されている。以下、一のライン上に配置された3個のマス目が抜かれることを、当該一のラインでビンゴが成立すると称する。
特徴部051AKでは、ビンゴゲーム演出が実行されたことにより、既にビンゴが成立しているラインに加えて新たに1本のラインでビンゴが成立すると、100%の確率で、1回の設定示唆演出が実行される。また、ビンゴゲーム演出が実行されたことにより、既にビンゴが成立しているラインに加えて新たに複数のラインでビンゴが成立すると、100%の確率で、新たにビンゴが成立したラインの本数と同一の回数の設定示唆演出が実行される。例えば、1本のラインでビンゴが成立した状態においてビンゴゲーム演出が実行されたことにより、新たに2本のラインでビンゴが成立すると、100%の確率で、設定示唆演出が2回実行される。
このように、ビンゴゲーム演出により、少なくとも特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示の態様に応じて状況表示としてのビンゴカード画像AK1の表示態様が更新され、表示態様が更新されたビンゴカード画像AK1においてビンゴが成立することに対応して、設定示唆演出が実行される。すなわち、状況表示としてのビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて、設定示唆演出が実行される。換言すれば、少なくとも特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示の態様に応じて、設定示唆演出が実行される。これにより、設定示唆演出が、少なくとも特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に応じて実行されることになる。
特徴部051AKでは、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間において未だに停止表示されていない大当り図柄が停止表示されるように構成されている。これにより、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定されるごとに、ビンゴゲーム演出が実行され、ビンゴカード画像AK1において未だ抜かれていないマス目が抜かれることになる。このため、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定されたときに、当該特定期間において既に停止表示された大当り図柄を再び停止表示可能である構成に比べて、ビンゴカード画像AK1にてビンゴが成立しやすくなり、設定示唆演出が実行されやすくなる。従って、遊技興趣を向上させることができる。
尚、特定期間において、ビンゴゲーム演出によりビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた後(特定期間において「1」〜「9」の数字が全て確定飾り図柄として停止表示された後)には、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定され場合に、当該特定期間において既に停止表示された大当り図柄を停止表示可能となる。
具体的に、特徴部051AKでは、例えばRAM122の所定領域に、図9−8に示す図柄履歴情報記憶部051AK001が設けられている。図柄履歴情報記憶部051AK001は、停止表示された大当り図柄を示す図柄履歴情報を記憶可能に構成されている。一例として、図柄履歴情報記憶部051AK001は、図9−8に示すように、停止表示された順に番号と関連付けて、停止表示された大当り図柄を示すデータを図柄履歴情報として記憶(格納)する。
特徴部051AKでは、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間において既に停止表示された大当り図柄を、図柄履歴情報記憶部051AK001に記憶された図柄履歴情報を参照することによって特定し、当該特定期間において未だに停止表示されていない大当り図柄を確定飾り図柄として決定する。
図柄履歴情報記憶部051AK001は、特定期間において、ビンゴゲーム演出によりビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれたことに対応してクリアされ、図柄履歴情報記憶部051AK001に記憶された図柄履歴情報が消去される。これにより、ビンゴゲーム演出によりビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた後には、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定され場合に、当該特定期間において既に停止表示された大当り図柄を停止表示可能となる。
特徴部051AKにおいて、ビンゴゲーム演出及び設定示唆演出は、大当り遊技状態の終了を報知(示唆)するエンディング演出において実行される。即ち、特定演出としての大当り図柄の停止表示を実行し大当り遊技状態に制御することに対応し、当該大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出にて、当該大当り図柄に応じてビンゴゲーム演出が実行され、当該ビンゴゲーム演出により更新されたビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて、設定示唆演出が、当該エンディング演出にて実行される。
特徴部051AKでは、エンディング演出が実行される期間が、従来技術に係る遊技機におけるエンディング演出が実行される期間に比べて長く設定されている。これにより、特徴部051AKでは、大当り遊技状態に制御される期間が、従来技術に係る遊技機における大当り遊技状態に制御される期間に比べて長くなっている。このため、特徴部051AKでは、大当り遊技状態に制御されてから、当該大当り遊技状態が終了した後に再び大当り遊技状態に制御されるまでの時間間隔である大当り時間間隔が、従来技術に係る遊技機における大当り時間間隔に比べて長くなっている。これにより、特徴部051AKでは、従来技術に係る遊技機に比べて射幸性が抑制されている。即ち、特徴部051AKでは、エンディング演出が実行される期間を、従来技術に係る遊技機におけるエンディング演出が実行される期間に比べて長く設定することにより、過度に射幸心を煽ることが抑制されている。
特徴部051AKでは、従来技術に係る遊技機に比べて長い期間にわたってエンディング演出を実行することにより過度に射幸心を煽ることを抑制しつつ、当該エンディング演出にてビンゴゲーム演出及び設定示唆演出を実行することにより、当該エンディング演出中に遊技者が退屈することを防止し、遊技興趣の低下を抑制できる。
尚、特徴部051AKでは、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したとき(リミット到達時)には、ビンゴカード画像AK1にてビンゴが成立したか否かに関わらず、設定示唆演出を実行可能に構成されている。これにより、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したことに基づいて当該確変状態が終了するときに、設定示唆演出を実行することによって、遊技興趣の低下を抑制することができる。
上述したように、特徴部051AKにおいて、設定示唆演出は、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出にて実行される。一方、上述したように、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値は、大当り遊技状態が開始される前に実行される図9−5の特別図柄停止処理にて更新される。このため、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したことに基づいて設定示唆演出が実行される場合、当該設定示唆演出は、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が更新されて特定値としてのリミット到達判定値に達した後に実行されることになる。換言すれば、特徴部051AKでは、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となったときに(確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値に達した後に)、設定示唆演出が実行される。即ち、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したことに基づいて当該確変状態が終了するときに、設定示唆演出を実行することによって、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となったときの遊技興趣の低下を抑制することができる。
初回確変大当りが発生したことにより確変状態に制御され特定期間が開始されることに対応して開始されたビンゴカード画像AK1の表示は、当該初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したことにより当該特定期間が終了し当該確変状態が終了することに対応して終了する。
上述したように、特徴部051AKでは、特定期間が終了し確変状態が終了した後、所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されるまでの期間にわたって時短状態に制御される。特徴部051AKでは、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定される(いわゆる「引き戻し」が発生する)と、当該特定期間において表示されていたビンゴカード画像AK1が、当該特定期間が終了した時点における表示態様にて表示される。そして、その後、このビンゴカード画像AK1の表示態様が、特定演出としての大当り図柄の停止表示が実行されると決定されるごとにビンゴゲーム演出が実行されて更新され、更新されたビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて設定示唆演出が実行される。即ち、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されると、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様が引き継がれる。
一方、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了して通常状態に制御された後、当該通常状態において初回確変大当りとしての確変大当りに制御すると決定された場合には、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様は引き継がれず、ビンゴカード選択演出が実行されて新たなビンゴカード画像AK1が選択される。
具体的に、上述したビンゴカード情報記憶部は、特定期間が終了し時短状態に制御されたときにはクリアされない一方で、当該時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了したことに対応してクリアされ、当該ビンゴカード情報記憶部に記憶されたビンゴカード情報が消去される。これにより、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定された場合には、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様が引き継がれる一方、当該時短状態が終了した後に制御される通常状態において確変大当りに制御すると決定された場合には、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様は引き継がれないことになる。
尚、特徴部051AKでは、特定期間が終了した後に制御される時短状態において、大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間及び当該時短状態において未だに停止表示されていない大当り図柄が停止表示される。
一方、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了して通常状態に制御され、当該通常状態において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間及び当該時短状態において既に停止表示された大当り図柄が停止表示可能となる。
具体的に、特定期間が終了した後に制御される時短状態において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、図柄履歴情報記憶部051AK001に記憶された図柄履歴情報を参照することによって、当該特定期間及び特定時短状態において既に停止表示された大当り図柄を特定し、当該特定期間及び当該時短状態において未だに停止表示されていない大当り飾り図柄を確定飾り図柄として決定する。
図柄履歴情報記憶部051AK001は、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了したことに対応してクリアされ、図柄履歴情報記憶部051AK001に記憶された図柄履歴情報が消去される。これにより、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了して通常状態に制御され、当該通常状態において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間及び当該時短状態において既に停止表示された大当り図柄が停止表示可能となる。
特徴部051AKでは、特定期間において、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が既に抜かれている状態(ビンゴカード画像AK1の表示態様が特定態様である状態)で、大当り図柄を停止表示し大当り遊技状態に制御すると決定された場合、ビンゴゲーム演出を実行することなく、100%の確率で1回の設定示唆演出を実行可能に構成されている。特徴部051AKでは、9個あるビンゴカード画像AK1のマス目を全て抜くためには、少なくとも2回は引き戻しを発生させることにより、9連チャンを発生させる必要がある。このため、ビンゴカード画像AK1のマス目が全て抜かれた状態が発生する頻度は低い。そこで、特徴部051AKでは、発生頻度が低い、ビンゴカード画像AK1のマス目が全て抜かれた状態が発生した場合に、100%の確率で設定示唆演出を実行することにより、特別感ある演出を実行できる。
即ち、特徴部051AKでは、特定期間において、ビンゴカード画像AK1にて未だ抜かれていないマス目がある状態(ビンゴカード画像AK1の表示態様が特定態様ではない状態)においては、設定示唆演出が、ビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて設定示唆演出が実行される演出態様にて実行される一方、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が既に抜かれた状態においては、設定示唆演出が、大当り図柄を停止表示すると決定された場合には100%の確率で実行される演出態様にて実行される。
次に、特徴部051AKに関し、演出制御用CPU120が実行する処理について説明する。
図9−9は、特徴部051AKに関し、図7に示すステップS171にて実行される可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。この可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップ051AKS301)。可変表示結果通知コマンドは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示結果を指定するコマンドであり、主基板11から演出制御基板12へ供給される演出制御コマンドに含まれている。可変表示結果通知コマンドでは、可変表示結果が「ハズレ」と「大当り」との何れになるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が何れになるかの決定結果などに対応して異なるEXTデータが設定される。
ステップ051AKS301の処理にて可変表示結果が「大当り」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS301;No)、演出制御用CPU120は、可変表示結果に応じて確定飾り図柄を決定する(ステップ051AKS310)。
一例として、ステップ051AKS310の処理では、可変表示結果が「ハズレ」であり、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンである場合には、非リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄の組合せを決定し、可変表示結果が「ハズレ」であり、指定された変動パターンが非リーチ変動パターンでない場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を決定すればよい。尚、指定された変動パターンは、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより特定されればよい。変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動パターンを指定するコマンドであり、主基板11から演出制御基板12へ供給される演出制御コマンドに含まれている。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに対応して異なるEXTデータが設定される。
ステップ051AKS301の処理にて可変表示結果が「大当り」であると判定した場合には(ステップ051AKS301;Yes)、演出制御用CPU120は、特定演出カウンタの格納値である特定演出カウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップ051AKS302)。
特定演出カウンタは、例えばRAM122の所定領域に設けられ、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて、当該確変状態に制御されて特定期間が開始してから通常状態へ制御されるまでの期間において大当り図柄を停止表示すると決定された回数を特定可能にカウントする。
一例として、特徴部051AKでは、特定演出カウンタには、初期状態としての「0」のカウント初期値が設定されており、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて、当該確変状態に制御されたことに対応して開始された特定期間や、当該特定期間が終了した後に制御される時短状態において大当り図柄を停止表示すると決定されるごとに、格納値である特定演出カウント値が1加算されることにより更新される。さらに、一の特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されたことに基づいて確変状態に制御されて他の特定期間が開始された場合、当該他の特定期間や、当該他の特定期間が終了した後に制御される時短状態において大当り図柄を停止表示すると決定されるごとに、格納値である特定演出カウント値が1加算されることにより更新される。一方、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了し通常状態へ制御されることに対応して、特定演出カウンタがクリアされて、特定演出カウント値が「0」に初期化される。
ステップ051AKS302の処理にて特定演出カウント値が「0」であると判定した場合には(ステップ051AKS302;Yes)、特定期間ではなく、特定期間が終了した後に時短状態に制御されている期間でもない期間において、大当り図柄を停止表示すると決定されたことから、演出制御用CPU120は、大当り種別に基づいて大当り図柄を決定する(ステップ051AKS308)。大当り種別は、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより特定されればよい。
一例として、特徴部051AKでは、ステップ051AKS308の処理において、大当り種別が「10R非確変大当り」である場合、特図ゲームにて確定特別図柄として「2」、「4」、「6」、「8」の数字を示す特別図柄のうち何れかが停止表示されることに対応して、「2」、「4」、「6」、「8」の何れかの数字を表す飾り図柄が確定飾り図柄として決定される。また、ステップ051AKS308の処理において、大当り種別が「10R確変大当り」である場合、特図ゲームにて確定特別図柄として「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のうち何れかが停止表示されることに対応して、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のうち何れかの数字を表す飾り図柄が確定飾り図柄として決定される。
尚、ステップ051AKS302の処理にて特定演出カウント値が0であると判定された場合には(ステップ051AKS302;Yes)、高ベース状態ではなく、第1特図の特図ゲームが実行されることから、ステップ051AKS308の処理において第2特図の大当り種別である「15R確変大当り」に対応する確定飾り図柄を決定する必要はない。
ステップ051AKS308の処理が終了した後、演出制御用CPU120は、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」であるか否かを判定する(ステップ051AKS309)。
尚、ステップ051AKS302の処理にて特定演出カウント値が0であると判定された場合には(ステップ051AKS302;Yes)、高ベース状態ではなく、第1特図の特図ゲームが実行されることから、ステップ051AKS309の処理において大当り種別が第2特図の大当り種別である確変大当りとしての「15R確変大当り」であるか否かを判定する必要はない。
ステップ051AKS302の処理にて特定演出カウント値が「0」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS302;No)、特定期間または特定期間が終了した後に制御される時短状態において、大当り図柄を停止表示すると決定されたことから、演出制御用CPU120は、大当り種別と、図柄履歴情報記憶部051AK001にて記憶されている図柄履歴情報と、に基づいて大当り図柄を決定する(ステップ051AKS303)。大当り種別は、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより特定されればよい。
一例として、特徴部051AKでは、ステップ051AKS303の処理において、大当り種別が「15R確変大当り」である場合、特図ゲームにて確定特別図柄として「1」〜「9」の数字を示す特別図柄のうち何れかが停止表示されることに対応して、「1」〜「9」の数字を表す飾り図柄のうち未だ停止表示されていない飾り図柄を図柄履歴情報に基づいて特定し、特定された未だ停止表示されていない飾り図柄のうち何れかが確定飾り図柄として決定される。これにより、特定期間または当該特定期間が終了した後に制御される時短状態において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間及び時短状態において未だに停止表示されていない大当り図柄が確定飾り図柄として決定される。
尚、ステップ051AKS302の処理にて特定演出カウント値が0ではないと判定された場合には(ステップ051AKS302;No)、高ベース状態であり、第2特図の特図ゲームが実行されることから、ステップ051AKS303の処理において第1特図の大当り種別である「10R非確変大当り」及び「10R確変大当り」に対応する確定飾り図柄を決定する必要はない。
ステップ051AKS303の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、図柄履歴情報記憶部051AK001にて記憶された図柄履歴情報を、ステップ051AKS303の処理にて決定された大当り図柄に応じて更新する(ステップ051AKS304)。一例として、ステップ051AKS304の処理では、ステップ051AKS303の処理にて決定された大当り図柄を示すデータを、図柄履歴情報として図柄履歴情報記憶部051AK001に格納することにより、図柄履歴情報を更新すればよい。
ステップ051AKS304の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ビンゴカード情報記憶部にて記憶されたビンゴカード情報を、ステップ051AKS303の処理にて決定された大当り図柄に応じて更新する(ステップ051AKS305)。一例として、ステップ051AKS305の処理では、ビンゴカード情報が、当該ビンゴカード情報が表すビンゴカード画像AK1においてステップ051AKS303の処理にて決定された大当り図柄の数字が表示されたマス目であり、当該大当り図柄に応じてビンゴゲーム演出が実行されることにより抜かれるマス目を特定可能に更新される。
ステップ051AKS305の処理を実行した後や、ステップ051AKS309の処理にて大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」であると判定した場合には(ステップ051AKS309;Yes)、特定期間または特定期間が終了した後に制御される時短状態において大当り図柄を停止表示すると決定されたか、初回確変大当りが発生したことから、演出制御用CPU120は、特定演出カウント値を、1加算することにより更新する(ステップ051AKS306)。
ステップ051AKS306の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、サブ側確変大当り発生カウンタの格納値であるサブ側確変大当り発生カウント値を、1加算することにより更新する(ステップ051AKS307)。
サブ側確変大当り発生カウンタは、例えばRAM122の所定領域に設けられ、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数を特定可能にカウントする。
一例として、特徴部051AKでは、サブ側確変大当り発生カウンタには、初期状態として「0」のカウント初期値が設定されており、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定されるごとに、格納値であるサブ側確変大当り発生カウント値が1加算されることにより更新される。そして、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が所定の上限値としてのリミット値(特徴部051AKでは3回)に達したとき(リミット到達時)には、サブ側確変大当り発生カウンタがクリアされて、サブ側確変大当り発生カウント値が「0」に初期化される。その後、再びリミット値に到達するまで、初回確変大当りを含めて確変状態において確変大当りに制御すると決定されるごとに、サブ側確変大当り発生カウント値が1加算される。
ステップ051AKS307の処理を実行した後や、ステップ051AKS310の処理を実行した後、またはステップ051AKS309の処理にて大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS309;No)、演出制御用CPU120は、可変表示中の演出動作を設定する(ステップ051AKS311)。一例として、ステップ051AKS311の処理では、擬似連演出などの可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄を決定したり、可変表示演出に伴って実行される各種の演出動作における演出パターンを決定したり、予告演出の有無や予告演出における予告演出パターンを決定したりといった、演出制御基板12の側で決定される可変表示中の各種演出動作に関する設定が行われればよい。
ステップ051AKS311の処理に続いて、演出制御用CPU120は、予め用意された複数種類の演出制御パターンのうち何れかを演出制御パターンとして決定する(ステップ051AKS312)。一例として、ステップ051AKS312の処理では、変動パターン指定コマンドにより示された変動パターンや、ステップ051AKS311の処理にて設定された可変表示演出や予告演出といった各種の演出動作などに対応して演出制御パターンが決定されればよい。
ステップ051AKS312の処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより示された変動パターンに対応して、例えばRAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定し(ステップ051AKS313)、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始するための設定を行う(ステップ051AKS314)。その後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ051AKS315)、可変表示開始設定処理を終了する。
図9−10は、特徴部051AKに関し、図7に示すステップS173にて実行される特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップ051AKS401)。一例として、特徴部051AKでは、図7に示すステップS172の可変表示中演出処理にて、飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに応じて、予め定められた時間が当り開始コマンド受信待ち時間として設定される。
ステップ051AKS401の処理にて当り開始コマンド受信待ち時間が経過していないと判定した場合には(ステップ051AKS401;No)、演出制御用CPU120は、主基板11から供給される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップ051AKS402)。当り開始指定コマンドを受信していないと判定した場合には(ステップ051AKS402;No)、演出制御用CPU120は、特図当り待ち処理を終了する。
これに対し、当り開始指定コマンドを受信したと判定した場合には(ステップ051AKS402;Yes)、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態において実行される大当り演出を決定する(ステップ051AKS403)。一例として、特徴部051AKでは、ステップ051AKS403の処理にて、大当り遊技状態の開始を報知(示唆)する大当り報知演出(「ファンファーレ演出」とも呼ばれる)などの大当り遊技状態において実行される演出に係る決定が行われればよい。
次に、演出制御用CPU120は、ステップ051AKS403の決定に応じた大当り報知演出用の演出制御パターンである大当り報知演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップ051AKS405)。その後、演出制御用CPU120は、ステップ051AKS405の処理にて使用パターンとしてセットされた大当り報知演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、大当り報知演出動作の制御を開始するための設定を行う(ステップ051AKS405)。
ステップ051AKS405の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、サブ側時短回数カウンタをクリアし、その格納値であるサブ側時短回数カウント値を「0」に初期化する(ステップ051AKS406)。
サブ側時短回数カウンタは、例えばRAM122の所定領域に設けられ、パチンコ遊技機1における遊技状態が高ベース状態であるときに、当該高ベース状態の終了条件が成立するまでに実行可能な特図ゲームの残り回数を特定可能にカウントする。
一例として、特徴部051AKでは、高ベース状態の終了条件が、大当り遊技状態の終了後に所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されることである場合、サブ側時短回数カウンタに、当該終了条件で示される特図ゲームの回数に対応したカウント初期値(特徴部051AKでは「100」)を示すデータが、サブ側時短回数カウント値として設定される。その後、特図ゲームが終了するごとに、サブ側時短回数カウント値が1減算することにより更新される。そして、サブ側時短回数カウント値が「0」に達したときに、高ベース状態は終了して低ベース状態へ制御される。
ステップ051AKS406の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新してから(ステップ051AKS407)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップ051AKS401の処理にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したと判定した場合には(ステップ051AKS401;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側時短回数カウント値が「0」あるか否かを判定する(ステップ051AKS408)。ここで、サブ側時短回数カウント値は、遊技状態が低ベース状態である場合や、遊技状態が高ベース状態であり、当該高ベース状態の終了条件が、大当り遊技状態の終了後に再び大当り遊技状態に制御されることである場合に、「0」となる。一方、遊技状態が高ベース状態であり、当該高ベース状態の終了条件が、大当り遊技状態の終了後に所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されることである場合には、当該終了条件が成立するまでサブ側時短回数カウント値が「0」以外の値となる。
ステップ051AKS408の処理にてサブ側時短回数カウント値が「0」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS408;No)、演出制御用CPU120は、サブ側時短回数カウント値を1減算することにより更新する(ステップ051AKS409)。次に、演出制御用CPU120は、ステップ051AKS409の処理にて更新された後のサブ側時短回数カウント値が「0」となったか否かを判定する(ステップ051AKS410)。
ステップ051AKS410の処理にてサブ側時短回数カウント値が「0」であると判定した場合には(ステップ051AKS410;Yes)、高ベース状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達したことに基づいて当該高ベース状態の終了条件が成立したことから、演出制御用CPU120は、特定演出カウンタをクリアし、その格納値である特定演出カウント値を「0」に初期化する(ステップ051AKS411)。その後、演出制御用CPU120は、ビンゴカード情報記憶部をクリアし、ビンゴカード情報記憶部に記憶されているビンゴカード情報を消去し(ステップ051AKS412)、図柄履歴情報記憶部051AK001をクリアし、図柄履歴情報記憶部051AK001に記憶されている図柄履歴情報を消去する(ステップ051AKS413)。
ステップ051AKS413の処理を実行した後や、ステップ051AKS408の処理にてサブ側時短回数カウント値が「0」であると判定した場合(ステップ051AKS408;Yes)、又はステップ051AKS410の処理にてサブ側時短回数カウント値が「0」であると判定した場合(ステップ051AKS410;Yes)には、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化し(ステップ051AKS414)、特図当り待ち処理を終了する。
図9−11は、特徴部051AKに関し、図7のステップ177にて実行されるエンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、エンディング演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ051AKS501)。エンディング演出中フラグは、例えばRAM122の所定領域に設けられ、後述するステップ051AKS503の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方、後述するステップ051AKS506の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップ051AKS501の処理にてエンディング演出中フラグがオンではないと判定した場合には(ステップ051AKS501;No)、演出制御用CPU120は、エンディング演出開始処理を実行する(ステップ051AKS502)。
図9−12(A)は、特徴部051AKに関し、図9−11のステップ051AKS502にて実行されるエンディング演出開始処理の一例を示すフローチャートである。このエンディング演出開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、サブ側確変大当り発生カウンタの格納値であるサブ側確変大当り発生カウント値を読み出す(ステップ051AKS601)。次に、演出制御用CPU120は、特定演出カウンタの格納値である演出カウント値を読み出し(ステップ051AKS602)、ビンゴカード情報記憶部に記憶されたビンゴカード情報を読み出す(ステップ051AKS603)。
ステップ051AKS603の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、エンディング演出の演出態様(演出内容)の決定などのエンディング演出を実行するための設定を行う(ステップ051AKS604)。
一例として、ステップ051AKS604の処理では、ステップ051AKS601の処理で読み出されたサブ側確変大当り発生カウント値と、ステップ051AKS602の処理で読み出された特定演出カウント値と、ステップ051AKS603の処理で読み出されたビンゴカード情報と、に応じて、図9−12(B)に示すとおりエンディング演出の演出態様を決定する。
具体的に、特定演出カウント値が「0」であり、サブ側確変大当り発生カウント値が「0」である場合、特定期間でもなく、特定期間の終了後に時短状態に制御されている期間でもない期間において非確変大当りに制御すると決定されたことから、エンディング演出の演出態様は、ビンゴゲーム演出、設定示唆演出、及びビンゴカード選択演出の何れも実行されない演出態様に決定される。尚、ビンゴカード画像AK1において未だに抜かれていないマス目があるか否かは、ビンゴカード情報に基づいて特定されればよい。
特定演出カウント値が「1」であり、サブ側確変大当り発生カウント値が「1」である場合、初回確変大当りが発生したことから、エンディング演出の演出態様は、ビンゴカード選択演出が実行され、当該ビンゴカード選択演出にて選択された種類のビンゴカード画像AK1を用いたビンゴゲーム演出が実行される演出態様に決定される。
ビンゴカード画像AK1において未だに抜かれていないマス目があり、特定演出カウント値が「2」以上であり、サブ側確変大当り発生カウント値が「1」である場合、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定された(いわゆる「引き戻し」が発生した)ことから、エンディング演出の演出態様は、当該特定期間が終了した時点における表示態様を引き継いだビンゴカード画像AK1を用いたビンゴゲーム演出が実行される演出態様に決定される。
ビンゴカード画像AK1において未だに抜かれていないマス目があり、サブ側確変大当り発生カウント値が「2」以上であり、かつ、リミット到達判定値(特徴部051AKでは「3」)とは異なる場合、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定されたことから、エンディング演出の演出態様は、ビンゴゲーム演出が実行される演出態様に決定される。そして、このビンゴゲーム演出が実行されることにより、ビンゴカード画像AK1において少なくとも1本以上のラインでビンゴが新たに成立する場合には、エンディング演出の演出態様は、ビンゴゲーム演出に加えて、ビンゴが新たに成立したラインの本数と同一の回数の設定示唆演出が実行される演出態様に決定される。一方、このビンゴゲーム演出が実行されることにより、ビンゴカード画像AK1においてビンゴが新たに成立しない場合には、エンディング演出の演出態様は、当該ビンゴゲーム演出は実行されるものの設定示唆演出は実行されない演出態様に決定される。
ビンゴカード画像AK1において未だに抜かれていないマス目があり、サブ側確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値と一致している場合、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したことから、エンディング演出の演出態様は、ビンゴゲーム演出が実行されると共に、設定示唆演出が実行される演出態様に決定される。
ビンゴカード画像AK1において全てのマス目が抜かれている場合、エンディング演出の演出態様は、ビンゴゲーム演出が実行されることなく設定示唆演出が実行される演出態様に決定される。尚、ステップ051AKS604の処理において、ビンゴカード画像AK1において全てのマス目が抜かれていると判定した場合には、図柄履歴情報記憶部051AK001をクリアし、図柄履歴情報記憶部051AK001に記憶された図柄履歴情報を消去する処理が実行される。
特徴部051AKでは、設定示唆演出として、第1画像、第2画像、または第3画像のうち何れかを画像表示装置5に表示することによって、現在設定されている設定値を示唆する演出が実行される。尚、ビンゴカード画像AK1における複数のラインにおいてビンゴが成立したことに基づいて、エンディング演出の演出態様が、複数回の設定示唆演出が実行される演出態様に決定された場合、当該エンディング演出において、複数回の設定示唆演出が順次実行され、各設定示唆演出において第1画像、第2画像、または第3画像のうち何れかが画像表示装置5に表示される。
ステップ051AKS604の処理では、エンディング演出の演出態様を設定示唆演出が実行される演出態様に決定した場合、当該設定示唆演出において第1画像、第2画像、または第3画像のうち何れを表示するかを、図9−13に示す画像決定テーブルを参照することによって決定する処理が実行される。尚、ステップ051AKS604の処理では、ビンゴカード画像AK1における複数のラインにおいてビンゴが成立したことに基づいて、エンディング演出の演出態様が、複数回の設定示唆演出が実行される演出態様に決定された場合、各回の設定示唆演出にて第1画像、第2画像、または第3画像のうち何れを表示するかが、図9−13に示す画像決定テーブルを参照することによって個別に決定される。
図9−13に示す画像決定テーブルでは、設定値ごとに第1画像、第2画像、及び第3画像に対応する判定値が割り当てられているが、図9−13においては、理解を容易にするため、割り当てられた判定値の割合が示されている。ステップ051AKS604の処理において、演出制御用CPU120は、例えば、画像決定用の乱数値を抽出し、抽出された乱数値に一致する判定値が割り当てられている画像を設定示唆演出にて表示される画像として決定する。即ち、図9−13において、各設定値における第1画像、第2画像、及び第3画像に対応する数値は、各画像が設定示唆演出にて表示される画像として決定される割合(%)を示している。
図9−13に示す画像決定テーブルでは、設定値が3である場合には設定値が2である場合に比べて高い割合で第3画像が設定示唆演出にて表示される画像として決定され、設定値が2である場合には設定値が1である場合に比べて高い割合で第3画像が設定示唆演出にて表示される画像として決定されるように設定されている。また、図9−13に示す画像決定テーブルでは、設定値が3である場合には設定値が2である場合に比べて高い割合で第2画像が設定示唆演出にて表示される画像として決定され、設定値が2である場合には設定値が1である場合に比べて高い割合で第2画像が設定示唆演出にて表示される画像として決定されるように設定されている。また、図9−13に示す画像決定テーブルでは、設定値が3である場合には設定値が2である場合に比べて低い割合で第1画像が設定示唆演出にて表示される画像として決定され、設定値が2である場合には設定値が1である場合に比べて低い割合で第1画像が設定示唆演出にて表示される画像として決定されるように設定されている。
このような構成により、設定示唆演出において第3画像が表示された場合には、設定示唆演出において第2画像が表示された場合に比べて、設定値1よりも遊技者にとって有利度が高い設定値2、3が現在設定されている設定値である確率が高く、設定示唆演出において第2画像が表示された場合には、設定示唆演出において第1画像が表示された場合に比べて、設定値1よりも遊技者にとって有利度が高い設定値2、3が現在設定されている設定値である確率が高くなる。即ち、第3画像の遊技者にとっての有利度は、第2画像の遊技者にとっての有利度に比べて高く、第2画像の遊技者にとっての有利度は、第1画像の遊技者にとっての有利度に比べて高く設定されている。
図9−11に戻り、ステップ051AKS502にてエンディング演出開始処理を実行した後、演出制御用CPU120は、エンディング演出中フラグをオン状態にセットし(ステップ051AKS503)、エンディング演出処理を終了する。
ステップ051AKS501の処理にてエンディング演出中フラグがオンであると判定された場合には(ステップ051AKS501;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマ値と演出制御パターンにより示される演出終了判定値とが一致するか否かなどに応じて、エンディング演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップ051AKS504)。
ステップ051AKS504の処理にてエンディング演出の終了タイミングではないと判定した場合には(ステップ051AKS504;No)、演出制御用CPU120は、ステップ051AKS502のエンディング演出開始処理における演出態様の決定結果などに応じて、エンディング演出となる演出動作を制御するための設定を行い(ステップ051AKS505)、エンディング演出処理を終了する。
これに対し、ステップ051AKS504の処理にてエンディング演出の終了タイミングであると判定した場合には(ステップ051AKS504;Yes)、演出制御用CPU120は、例えばエンディング演出中フラグをクリアしてオフ状態にする処理などを含むエンディング演出を終了するための設定を行う(ステップ051AKS506)。
ステップ051AKS506の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」であるか否かを判定する(ステップ051AKS507)。大当り種別は、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより特定されればよい。
ステップ051AKS507の処理にて大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」であると判定した場合には(ステップ051AKS507;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側確変大当り発生カウント値が、所定の上限値としてのリミット値(特徴部051AKでは3回)に対応して予め定められたリミット到達判定値(特徴部051AKでは「3」)に達したか否かを判定する(ステップ051AKS508)。
ステップ051AKS508の処理にてサブ側確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値に達したと判定した場合には(ステップ051AKS508;Yes)、演出制御用CPU120は、サブ側確変大当り発生カウンタをクリアして、その格納値であるサブ側確変大当り発生カウント値を「0」に初期化する(ステップ051AKS509)。
ステップ051AKS509の処理を実行した後や、ステップ051AKS507の処理にて大当り種別が確変大当りとしての「10R確変大当り」または「15R確変大当り」ではないと判定した場合には(ステップ051AKS507;No)、演出制御用CPU120は、サブ側時短回数カウント値に「100」をカウント初期値として設定する(ステップ051AKS510)。
ステップ051AKS510の処理を実行した後や、ステップ051AKS508の処理にてサブ側確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値に達していないと判定した場合には(ステップ051AKS508;No)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化し(ステップ051AKS511)、エンディング演出処理を終了する。
次に、特徴部051AKに係る演出動作例について、図9−14及び図9−15を参照して説明する。
図9−14(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、大当り図柄として「7」の飾り図柄が停止表示されている状態を示している。以下、図9−14(A)に示す大当り図柄が停止表示されたことに基づいて初回確変大当りとしての確変大当りに制御される場合を例に用いて説明する。
図9−14(B)は、図9−14(A)に示す大当り図柄が停止表示されたことに基づいて制御された大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行されている状態を示している。
図9−14(B)に示す状態において、画像表示装置5の左下隅に、図9−14(A)に示す状態において停止表示された大当り図柄を示唆する図柄画像AK2が表示されている。特徴部051において、図柄画像AK2は、図9−14(A)に示す状態において大当り図柄が停止表示されたことに基づいて大当り遊技状態が開始されてから当該大当り遊技状態が終了するまで表示される。即ち、図柄画像AK2は、大当り遊技状態においてラウンド遊技が実行されている期間においても画像表示装置5にて表示されている。これにより、停止表示された大当り図柄を遊技者が把握することを可能にすることができる。
図9−14(B)に示す状態では、設定示唆演出が実行される可能性を報知(示唆)する演出として、「ビンゴ大会」というメッセージを表す画像と、「ビンゴ1ライン毎に特典付与!」というメッセージを表す画像と、を画像表示装置5にて表示する演出が実行されている。
図9−14(C)は、初回確変大当りが発生したことに基づいて、エンディング演出において、ビンゴカード選択演出が実行されている状態を示している。図9−14(C)に示すように、ビンゴカード選択演出では、複数種類のビンゴカード画像AK1を遊技者に提示する演出が実行されると共に、当該複数種類のビンゴカード画像AK1のうち何れかを選択する動作を実行した後に選択を確定する動作を実行するように遊技者に促す演出として、「好きなビンゴカードを選んでね!」というメッセージを表す画像、「選択」というメッセージを表す画像、及び検出手段としてのスティックコントローラ31Aを表す画像を、画像表示装置5にて表示する演出が実行される。さらに、図9−14(C)に示す状態では、ビンゴカード選択演出が実行される有効期間の残り時間を示すメーター画像AK3が表示されている。これにより、遊技者が、有効期間の残り時間を把握することができる。
以下、検出手段としてのスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bが、ビンゴカード選択演出が実行される有効期間において、遊技者による複数種類のビンゴカード画像AK1のうち何れかを選択する動作を検出した後、遊技者による選択を確定する動作を検出した場合を例に用いて説明する。
図9−14(D)は、エンディング演出において、遊技者によって選択された種類のビンゴカード画像AK1が画像表示装置5にて表示されている状態を示している。図9−14(D)に示す状態では、ビンゴカード画像AK1の種類が選択されたことを報知(示唆)する演出として、「決定!」というメッセージを表す画像を画像表示装置5にて表示する演出が実行されている。
図9−14(E)は、エンディング演出において、ビンゴゲーム演出が実行されている状態を示している。具体的に、図9−14(E)に示す状態では、ビンゴゲーム演出として、図9−14(A)にて停止表示された大当り図柄である「7」が表示されたビンゴカード画像AK1のマス目を打ち抜く演出と、ビンゴカード画像AK1における「7」の表示態様が第1表示態様(数字が黒色で表示され数字の背景領域が白色で表示される表示態様)から第2表示態様(数字が黒色で表示され数字の背景領域が黒色で表示される表示態様)へ変化させる演出と、が実行されている。マス目を打ち抜く演出では、図9−14(E)に示すように、停止表示された大当り図柄としての「7」を示唆する図柄画像AK2が画像表示装置5の左下隅から移動して、ビンゴカード画像AK1の「7」が表示されたマス目を打ち抜く演出が実行される。これにより、遊技者が、停止表示された大当り図柄とビンゴゲーム演出との関連性を直感的に把握することを可能にすることができる。
図9−14(E)に示すビンゴゲーム演出によってビンゴカード画像AK1の表示態様が更新された後、図9−14(F)に示すように、エンディング演出において、当該ビンゴカード画像AK1を縮小して画像表示装置5の右下隅へ移動させる演出が実行される。以後、ビンゴカード画像AK1は、ビンゴゲーム演出が実行されない期間には、図9−14(F)に示す縮小された表示態様にて、画像表示装置5の右下隅に表示され続ける。
図9−14(G)は、初回確変大当りが発生したことに対応して、大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御されている状態を示している。図9−14(G)に示す状態では、確変状態に制御されることを報知(示唆)する演出として、「スペシャルタイム突入!」というメッセージを表す画像を画像表示装置5にて表示する演出が実行されている。
図9−15は、特徴部051AKに関し、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値(特徴部051AKでは3回)に達したとき(リミット到達後)における演出動作例を示している。
図9−15(A)は、大当り遊技状態において10回目のラウンド遊技が実行されている状態を示している。図9−15(A)に示すように、ビンゴカード画像AK1は、ラウンド遊技が実行されている期間においても、縮小された表示態様にて、画像表示装置5の右下隅に表示されている。さらに、図9−15(A)に示す状態では、停止表示された大当り図柄である「5」を表す図柄画像AK2が、画像表示装置5の左下隅に表示されている。
図9−15(B)は、エンディング演出において、設定示唆演出が実行される可能性を報知する演出として、「ビンゴ大会」というメッセージを表す画像と、「ビンゴ1ライン毎に特典付与!」というメッセージを表す画像と、を画像表示装置5にて表示する演出が実行されている状態を示している。
図9−15(C)は、エンディング演出において、ビンゴゲーム演出が実行されている状態を示している。図9−15(C)に示す状態では、縮小された表示態様にて画像表示装置5の右下隅に表示されていたビンゴカード画像AK1を、拡大した上で画像表示装置5の中央に表示する演出が実行された後、ビンゴゲーム演出が実行される。図9−15(C)に示す状態では、ビンゴゲーム演出において、停止表示された大当り図柄である「5」を示唆する図柄画像AK2が画像表示装置5の左下隅から移動して、ビンゴカード画像AK1の「5」が表示されたマス目を打ち抜く演出が実行され、ビンゴカード画像AK1における「5」の表示態様が第1表示態様から第2表示態様へ変化させる演出が実行されている。
図9−15(D)は、エンディング演出において、図9−15(C)に示すビンゴゲーム演出が実行されたことにより、ビンゴカード画像AK1における1本のラインにおいてビンゴが成立したことを報知する演出が実行されている状態を示している。具体的に、図9−15(D)に示す状態では、ビンゴカード画像AK1における1本のラインにおいてビンゴが成立したことを報知する演出として、「1ラインビンゴ!」というメッセージを表す画像を画像表示装置5にて表示する演出が実行される。
図9−15(E)は、エンディング演出において、ビンゴカード画像AK1における1本のラインにてビンゴが成立したことに対応して、1回の設定示唆演出が実行されることを報知する演出が実行されている状態を示している。図9−15(E)に示す状態では、1回の設定示唆演出が実行されることを報知する演出として、カプセル自動販売機から1個のカプセルが放出される様子を表す画像を画像表示装置5にて表示する演出が実行される。
尚、ビンゴカード画像AK1における複数のラインにてビンゴが成立したことに対応して、ビンゴが成立したラインの本数と同一の回数の設定示唆演出が実行された場合には、実行される設定示唆演出の回数と同一の個数のカプセルがカプセル自動販売機から放出される様子を表す画像を画像表示装置5に表示する演出を実行することにより、設定示唆演出が実行される旨と、実行される設定示唆演出の回数と、を報知すればよい。
図9−15(F)は、エンディング演出において、設定示唆演出が実行されている状態を示している。図9−15(F)に示す状態では、設定示唆演出として、図9−15(E)に示す状態においてカプセル自動販売機から放出されたカプセルが割れ、内部から第3画像AK4が出現する演出が実行されている。また、図9−15(F)に示す状態では、第1画像、第2画像、及び第3画像それぞれの遊技者にとっての有利度の高低関係を示唆する特定画像AK5が画像表示装置5にて表示されている。図9−15(F)に示す特定画像AK5は、第3画像の有利度が第2画像の有利度よりも高く、第2画像の有利度が第1画像の有利度よりも高いことを示唆している。これにより、遊技者が設定示唆演出にて表示された画像の有利度を把握することを可能にすることができる。
尚、複数回の設定示唆演出が実行される場合には、図9−15(E)の状態において複数のカプセルがカプセル自動販売機から放出される演出が実行された後、図9−15(F)の状態において各カプセルが順次割れて、内部から第1画像、第2画像又は第3画像のうち何れかが出現する演出が実行されればよい。
図9−15(G)は、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値(特徴部051AKでは3回)に達したことに対応して、大当り遊技状態が終了した後に、当該確変状態が終了して時短状態へ制御された状態を示している。図9−15(G)に示す状態では、時短状態に制御されることを報知する演出として、「チャンスタイム突入!」というメッセージを表す画像を画像表示装置5にて表示する演出が実行されている。
以上説明したように、特徴部051AKでは、パチンコ遊技機1において、遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値(特徴部051AKでは1〜3)のうち何れかの設定値に設定可能に構成されている。また、特徴部051AKでは、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数が所定のリミット値(特徴部051AKでは3回)に達したとき(リミット到達後)には、当該確変状態を終了して時短状態へ制御される。即ち、特徴部051AKでは、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定されたことに基づいて所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が更新され(ステップ051AKS106)、確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となったことに基づいて(ステップ051AKS203;Yes)、当該確変状態を終了して時短状態へ制御される(ステップ051AKS206)。そして、特徴部051AKでは、少なくとも確変状態に制御されてから確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達するまでの特定期間において実行された、特定演出としての大当り図柄の停止表示に応じて、設定に関する示唆を行う設定示唆演出としての現在設定されている設定値を示唆する演出を実行可能である。即ち、特徴部051AKでは、少なくとも確変状態に制御されてから確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値となるまでの特定期間において実行された大当り図柄の停止表示に応じて、設定示唆演出を実行可能である。
このような構成によれば、遊技者に特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部051AKでは、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したときに、設定示唆演出を実行可能に構成されている。即ち、特徴部051AKでは、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となったときに(確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値に達した後に)、設定示唆演出が実行される。
このような構成によれば、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となったときの遊技興趣の低下を抑制することができる。
また、特徴部051AKでは、少なくとも特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示の態様に応じて、設定示唆演出を実行可能に構成されている。
このような構成によれば、遊技者に特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示の態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部051AKでは、少なくとも特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に関する状況を示唆する状況表示としてのビンゴカード画像AK1を表示可能に構成されている。
このような構成によれば、特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に関する状況を遊技者が把握することを可能にすることができる。
また、特徴部051AKでは、状況表示としてのビンゴカード画像AK1が複数種類あり、複数種類のビンゴカード画像AK1のうち遊技者によって選択された種類のビンゴカード画像AK1を表示可能に構成されている。
このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
また、特徴部051AKでは、状況表示としてビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて、設定示唆演出を実行可能に構成されている。
このような構成によれば、遊技者に状況表示としてのビンゴカード画像AK1の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が、大当り遊技状態が開始される前に実行される図9−5の特別図柄停止処理にて更新されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、確変大当り発生カウント値は、確変大当り遊技状態に制御すると決定されたことに応じて、任意のタイミングにて更新することができる。例えば、確変大当り発生カウント値を、確変大当り遊技状態に制御すると決定されたことに応じて、大当り遊技状態が開始するときに更新してもよい。具体的に、図5のステップS114にて実行される大当り開放前処理において、確変大当り遊技状態に制御すると決定されたことに応じて、確変大当り発生カウント値を更新すればよい。或いは、確変大当り発生カウント値を、確変大当り遊技状態に制御すると決定されたことに応じて、大当り遊技状態が終了するときに更新してもよい。具体的に、図5のステップS117にて実行される大当り終了処理において、確変大当り遊技状態に制御すると決定されたことに応じて、確変大当り発生カウント値を更新すればよい。
上記実施の形態では、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となったときに(確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値に達した後に)、設定示唆演出が実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となるときに(確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値に達する前に)、設定示唆演出を実行してもよい。このような構成によれば、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が特定値としてのリミット到達判定値となるときの遊技興趣の低下を抑制することができる。
具体的に、設定示唆演出が実行されるタイミングよりも後のタイミングにて確変大当り発生カウント値を更新するようにすればよい。例えば、設定示唆演出をエンディング演出にて実行する一方、確変大当り発生カウント値を、確変大当りに制御すると決定されたことに応じて、エンディング演出が終了後に更新するようにすればよい。この構成によれば、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したとき(リミット到達時)には、サブ側確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値に一致したことに基づいて設定示唆演出がエンディング演出にて実行され、当該エンディング演出の終了後に所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が更新されて特定値としてのリミット到達判定値に達することになる。
上記実施の形態では、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了して通常状態へ制御されるときに、ビンゴカード情報記憶部がクリアされてビンゴカード情報が消去されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了して通常状態へ制御されるときに、ビンゴカード情報記憶部をクリアせず、ビンゴカード情報を保持するようにしてもよい。このような構成によれば、保持されたビンゴカード情報に基づいて、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されることなく当該時短状態が終了した後の任意のタイミングにおいて、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様を引き継いだビンゴカード画像AK1を表示できる。
例えば、特定期間が終了した後に制御される時短状態が終了し、通常状態に制御された後、当該通常状態において初回確変大当りとしての確変大当りに制御されると決定された場合に、当該初回確変大当りに基づいて開始される特定期間において、保持されたビンゴカード情報に基づき、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様を引き継いだビンゴカード画像AK1を表示してもよい。このような態様によれば、ビンゴカード画像AK1の表示態様を引き継がない形態に比べてビンゴが成立しやすくなり、設定示唆演出が実行されやすくなるため、遊技興趣を向上させることができる。
尚、ビンゴカード画像AK1の表示態様を引き継ぐか否かを遊技者が選択可能に構成してもよい。具体的に、例えば初回確変大当りの開始を報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)において、遊技者による表示態様を引き継ぐか否かを選択する操作(動作)を受け付け可能に構成されればよい。そして、大当り報知演出が実行されている期間において、表示態様を引き継ぐことを選択する操作をスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどの検出手段が検出した場合や、表示態様を引き継ぐことを選択する操作と表示態様を引き継がないことを選択する操作との何れもスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどの検出手段によって検出することなく大当り報知演出が終了した場合には、表示態様が引き継がれればよい。一方、大当り報知演出が実行されている期間において、表示態様を引き継がないことを選択する操作をスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどの検出手段が検出した場合には、表示態様を引き継がなければよい。このような構成によれば、遊技者の意図に反して表示態様が引き継がれる可能性を抑制し、遊技興趣の低下を抑制できる。
或いは、特定期間が終了した後に制御される時短状態が終了し、通常状態に制御された後、当該通常状態において、保持されたビンゴカード情報に基づき、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様を引き継いだビンゴカード画像AK1を画像表示装置5に表示してもよい。即ち、状況表示としてのビンゴカード画像AK1を、通常状態において遊技者に視認可能としてもよい。
具体的に、特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様を引き継いだビンゴカード画像AK1を、通常状態において、特図または飾り図柄の可変表示が実行されているときや、客待ちデモ演出が実行されているとき、遊技者がメニュー画面においてビンゴカード画像AK1の表示を指示する操作を行ったときなどに表示するようにしてもよい。このような構成によれば、未だ遊技を開始していない遊技者の関心を惹き、遊技を開始する意欲を煽ることによってパチンコ遊技機1の稼働率の向上を図ることができる。
上記実施の形態では、ビンゴカード画像AK1は、特図または飾り図柄の可変表示が実行されている期間や、大当り遊技状態に制御されている期間を含む、特定期間が開始されてから当該特定期間が終了するまでの期間にわたって継続して画像表示装置5に表示されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、ビンゴカード画像AK1は、任意の期間において画像表示装置5に表示することができる。
例えば、ビンゴカード画像AK1を、特定期間のうち大当り遊技状態に制御されている期間において画像表示装置5に表示する一方、特定期間のうち大当り遊技状態に制御されている期間以外の期間においては画像表示装置5に表示しないようにしてもよい。この構成によれば、遊技者が、大当り遊技状態に制御されている期間において画像表示装置5に表示されるビンゴカード画像AK1を目視することによって特定期間において実行された特定演出としての大当り図柄の停止表示に関する状況を把握できると共に、大当り遊技状態に制御されている期間以外の期間において画像表示装置5にて実行される画像を用いた演出がビンゴカード画像AK1によって妨げられて遊技興趣が低下する可能性を抑制できる。
或いは、上述したように、ビンゴカード画像AK1を、通常状態において表示してもよい。
上記実施の形態では、ビンゴゲーム演出及び設定示唆演出が、エンディング演出において実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、ビンゴゲーム演出及び設定示唆演出は、任意のタイミングにて実行することができる。
例えば、ビンゴゲーム演出及び設定示唆演出を、ラウンド遊技が実行されている期間において実行するようにしてもよい。或いは、ビンゴゲーム演出及び設定示唆演出を、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの期間であるインターバル期間において実行するようにしてもよい。或いは、ビンゴゲーム演出及び設定示唆演出を、ラウンド遊技が実行されている期間と、当該ラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでのインターバル期間と、にわたって実行するようにしてもよい。
尚、ラウンド遊技が実行されている期間には、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態に制御されるため、ラウンド遊技が実行されていない期間に比べて、遊技者が多数の賞球を極めて容易に獲得できる。一方、インターバル期間には、大入賞口が閉鎖状態に制御されるため、ラウンド遊技が実行されている期間に比べて、遊技者が多数の賞球を獲得することが極めて困難である。このため、インターバル期間をより長く設定するほど、一のラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの時間間隔をより長く設定し、射幸性をより抑制することができる。
このため、従来技術に係る遊技機におけるインターバル期間に比べてインターバル期間を長く設定し、かつ、少なくともインターバル期間においてビンゴゲーム演出及び設定示唆演出を実行可能に構成することにより、過度に射幸性を煽ることを抑制しつつ、インターバル期間中に遊技者が退屈することを防止し、遊技興趣の低下を抑制できる。
或いは、ビンゴゲーム演出及び設定示唆演出を、大当り遊技状態の開始を報知する大当り報知演出において実行するようにしてもよい。
尚、大当り報知演出が実行される期間をより長く設定するほど、大当り遊技状態に制御される期間がより長くなり、一の大当り遊技状態に制御されてから次の大当り遊技状態に制御されるまでの時間間隔である大当り時間間隔がより長くなり、射幸性がより抑制される。
このため、従来技術に係る遊技機における大当り報知演出が実行される期間に比べて大当り報知演出が実行される期間を長く設定し、かつ、少なくとも大当り報知演出実行される期間においてビンゴゲーム演出及び設定示唆演出を実行可能に構成することにより、過度に射幸性を煽ることを抑制しつつ、大当り報知演出中に遊技者が退屈することを防止し、遊技興趣の低下を抑制できる。
或いは、設定示唆演出を、大当り遊技状態に制御されていない期間における任意のタイミングにて実行してもよい。例えば、特定期間が終了した後に制御される時短状態が、大当り遊技状態が終了した後に所定回数(特徴部051AKでは100回)の特図ゲームが実行されたことに基づいて終了するタイミングで、設定示唆演出を実行してもよい。この構成によれば、時短状態が終了して通常状態へ移行するタイミングにて設定示唆演出を実行することにより、遊技興趣の低下を抑制することができる。
或いは、設定示唆演出を、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が1以上である状態において特図または飾り図柄の可変表示が実行されているとき(確変状態において特図または飾り図柄の可変表示が実行されているとき)に実行してもよい。このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
尚、所定の数値データとしての確変大当り発生カウント値が0であるとき(パチンコ遊技機1の遊技状態が通常状態または時短状態であるとき)に、確変大当り発生カウント値が1以上であるとき(パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であるとき)とは異なる割合で設定示唆演出を実行してもよい。このような構成によれば、遊技者に、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
例えば、確変大当り発生カウント値が0であるときに、確変大当り発生カウント値が1以上であるときよりも低い割合で設定示唆演出を実行してもよい。この構成によれば、確変大当たり発生カウント値が0である状態に比べて遊技者にとっての有利度が高い確変大当り発生カウント値が1以上である状態の遊技者にとっての有利度をさらに高め、遊技興趣を向上させることができる。
或いは、確変大当り発生カウント値が0であるときに、確変大当り発生カウント値が1以上であるときよりも高い割合で設定示唆演出を実行してもよい。この構成によれば、確変大当り発生カウント値が1以上である状態に比べて遊技者にとっての有利度が低い確変大当り発生カウント値が0である状態の遊技者にとっての有利度を高め、遊技興趣を向上させることができる。
尚、確変大当り発生カウント値が多いほど高い割合で設定示唆演出を実行するようにしてもよい。即ち、確変大当り発生カウント値と特定値としてのリミット到達判定値との差が小さいほど高い割合で設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達するまでの残り回数が少ないほど高い割合で設定示唆演出が実行されるため、遊技興趣の低下を抑制することができる。
上記実施の形態では、リミット値が3回であるものとして説明したが、これは一例に過ぎず、リミット値は任意の回数であってよい。尚、リミット値が大きいほど、ビンゴゲーム演出によりビンゴカード画像AK1にてビンゴが成立しやすく、設定示唆演出が実行されやすいため、遊技者にとって有利となる。
上記実施の形態では、ビンゴカード画像AK1には表示領域としてのマス目が9個配置されているものとして説明したが、これは一例に過ぎず、任意の個数のマス目をビンゴカード画像AK1に配置することができる。
尚、遊技者による停止表示された確定飾り図柄を変更する操作(動作)を受け付け、変更された後の確定飾り図柄に応じてビンゴゲーム演出を実行するようにしてもよい。具体的に、大当り図柄が停止表示されてから大当り遊技状態に制御されるまでの期間に含まれる所定の変更受付期間において、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどの検出手段によって遊技者による当該確定飾り図柄を変更する操作を受け付け、変更された後の確定飾り図柄に応じてビンゴゲーム演出を実行するようにすればよい。この構成によれば、遊技者は、ビンゴカード画像AK1においてビンゴが成立するように確定飾り図柄を変更し、遊技を自らに有利に進行させることができるため、遊技興趣を向上させることができる。
尚、上述した変更受付期間であれば100%の確率で確定飾り図柄を変更する操作を受け付けるようにしてもよいし、上述した変更受付期間において確定飾り図柄を変更する操作を受け付けるか否かを、100%より低い所定の確率(例えば50%)で抽選により決定するようにしてもよい。変更受付期間において確定飾り図柄を変更する操作を受け付けるか否かを抽選により決定する構成によれば、遊技者に、確定飾り図柄を変更する操作が受け付けられるか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間において未だに停止表示されていない飾り図柄が確定飾り図柄として決定されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、特定期間において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間において既に停止表示された飾り図柄を確定飾り図柄として決定可能であるようにしてもよい。この構成によれば、停止表示された大当り図柄を示す図柄履歴情報を図柄履歴情報記憶部051AK001にて記憶する必要がないため、特定期間において未だに停止表示されていない飾り図柄を確定飾り図柄として決定する構成に比べて、パチンコ遊技機1の記憶負荷を軽減できる。さらに、この構成によれば、特定期間において既に停止表示された飾り図柄を特定する処理を実行しないため、特定期間において未だに停止表示されていない飾り図柄を確定飾り図柄として決定する構成に比べて、パチンコ遊技機1の処理負荷を軽減できる。
上記実施の形態では、特定期間の終了後に制御される時短状態において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間及び当該時短状態において未だに停止表示されていない飾り図柄が確定飾り図柄として決定されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、特定期間の終了後に制御される時短状態において大当り図柄を停止表示すると決定された場合、当該特定期間及び当該時短状態において既に停止表示された飾り図柄を確定飾り図柄として決定可能であるようにしてもよい。この構成によれば、停止表示された大当り図柄を示す図柄履歴情報を図柄履歴情報記憶部051AK001にて記憶する必要がないため、特定期間及び時短状態において未だに停止表示されていない飾り図柄を確定飾り図柄として決定する構成に比べて、パチンコ遊技機1の記憶負荷を軽減できる。さらに、この構成によれば、特定期間及び時短状態において既に停止表示された飾り図柄を特定する処理を実行しないため、特定期間及び時短状態において未だに停止表示されていない飾り図柄を確定飾り図柄として決定する構成に比べて、パチンコ遊技機1の処理負荷を軽減できる。
上記実施の形態では、ビンゴカード画像AK1にて少なくとも1本以上のラインでビンゴが成立した場合、100%の確率で設定示唆演出が実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、ビンゴカード画像AK1にて少なくとも1本以上のラインでビンゴが成立した場合に、設定示唆演出を実行するか否かを、100%より低い所定の確率(例えば50%)で抽選により決定するようにしてもよい。この構成によれば、遊技者に、ビンゴが成立した場合に設定示唆演出が実行されるか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
尚、ビンゴカード画像AK1にて少なくとも1本以上のラインでビンゴが成立した場合に、設定示唆演出を実行するか否かを、ビンゴが成立したラインの本数に応じて異なる確率にて決定するようにしてもよい。具体的に、ビンゴカード画像AK1にて少なくとも1本以上のラインでビンゴが成立した場合に、ビンゴが成立したラインの本数が多いほど高い確率で設定示唆演出を実行すると決定するようにしてもよい。例えば、ビンゴカード画像AK1にて1本のラインでビンゴが成立した場合には10%の確率で設定示唆演出を実行すると決定し、ビンゴカード画像AK1にて2本のラインでビンゴが成立した場合には20%の確率で設定示唆演出を実行すると決定し、ビンゴカード画像AK1にて3本のラインでビンゴが成立した場合には30%の確率で設定示唆演出を実行すると決定し、ビンゴカード画像AK1にて4本のラインでビンゴが成立した場合には40%の確率で設定示唆演出を実行すると決定し、ビンゴカード画像AK1にて5本のラインでビンゴが成立した場合には50%の確率で設定示唆演出を実行すると決定し、ビンゴカード画像AK1にて6本のラインでビンゴが成立した場合には60%の確率で設定示唆演出を実行すると決定し、ビンゴカード画像AK1にて7本のラインでビンゴが成立した場合には70%の確率で設定示唆演出を実行すると決定し、ビンゴカード画像AK1にて8本のラインでビンゴが成立した場合には100%の確率で設定示唆演出を実行すると決定すればよい。このような構成によれば、遊技者に状況表示としてのビンゴカード画像AK1の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
尚、ビンゴカード画像AK1にて少なくとも1本以上のラインでビンゴが成立したことに基づいて設定示唆演出を実行する場合に、ビンゴが成立したラインの本数に応じて当該設定示唆演出にて示唆される内容の信頼度(精度)が異なるようにしてもよい。具体的に、ビンゴカード画像AK1にてビンゴが成立したラインの本数が多いほど、示唆される内容の信頼度が高い設定示唆演出が実行されるようにすればよい。このような構成によれば、遊技者に状況表示としてのビンゴカード画像AK1の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、設定に関する示唆を行う設定示唆演出として、現在設定されている設定値を示唆する演出が実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、設定示唆演出は、設定に関する示唆を行う任意の演出であってよい。例えば、設定示唆演出として、設定値が前回設定された設定値から変更された旨を示唆する演出を実行するようにしてもよい。
上記実施の形態では、特定演出は、大当り組合せとなる確定図柄の停止表示であるものとして説明した。しかし、特定演出は、任意の演出であってよい。例えば、特定演出は、大当り遊技状態に制御される可能性を示唆する大当り予告演出であってもよい。
具体的に、大当り予告演出として、複数種類の画像のうち何れかを画像表示装置5にて表示する演出を実行し、ビンゴカード画像AK1の各マス目に、当該複数種類の画像のうち何れかを表示するようにすればよい。特定期間において特定演出としての大当り予告演出が実行されるごとに、ビンゴカード画像AK1において、当該大当り予告演出にて表示された画像が表示されているマス目を抜き、当該画像の表示態様を変化させるビンゴゲーム演出を実行することにより、当該ビンゴゲーム画像AK1の表示態様を更新すればよい。これにより、特定期間において実行された特定演出としての大当り予告演出に関する状況が、状況表示としてのビンゴカード画像AK1によって示唆されることになる。そして、ビンゴカード画像AK1において設定された8本のラインL1〜L8のうち少なくとも1本のラインにおいてビンゴが成立した(ライン上に配置された3個のマス目が全て抜かれた)ことに対応して、設定示唆演出を実行すればよい。
尚、大当り予告演出として、文字、記号などの画像以外の任意の情報を画像表示装置5にて表示する演出を実行することとしてもよい。この場合、ビンゴカード画像AK1の各マス目に、大当り予告演出にて表示される文字、記号などの情報を表示し、特定期間において特定演出としての大当り予告演出が実行されるごとに、当該大当り予告演出にて表示された情報が表示されているマス目を抜き、当該画像の表示態様を変化させるビンゴゲーム演出を実行することにより、当該ビンゴゲーム画像AK1の表示態様を更新すればよい。
上記実施の形態では、ビンゴゲーム演出を実行することよりビンゴカード画像AK1の表示態様を更新し、更新されたビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて設定示唆演出が実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、設定示唆演出は、少なくとも特定期間において実行された特定演出に応じて、ビンゴカード画像AK1の表示態様に依らない任意の方法により実行することができる。例えば、特定演出として上述した大当り予告演出を、複数種類の演出態様のうち何れかにて実行することとし、少なくとも特定期間において実行された大当り予告演出の演出態様に応じて、設定示唆演出を実行するようにしてもよい。具体的に、特定期間において複数回の特定演出としての大当り予告演出が実行され、各回の特定演出の演出態様の組合せが、予め定められた演出態様の組合せと一致した場合に、設定示唆演出を実行するようにすればよい。この構成によれば、遊技者に、特定期間において実行された特定演出としての大当り予告演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
尚、特定期間において複数回の特定演出としての大当り予告演出が実行された場合に、各回の特定演出の演出態様の組合せに応じて設定示唆演出にて示唆される内容の信頼度が異なるようにしてもよい。
上記実施の形態では、特定期間において、ビンゴカード画像AK1にて未だ抜かれていないマス目がある状態においては、設定示唆演出が、ビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて設定示唆演出が実行される演出態様にて実行される一方、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が既に抜かれた状態においては、設定示唆演出が、大当り図柄を停止表示すると決定された場合には100%の確率で実行される演出態様にて実行されるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた状態においては、設定示唆演出を、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が未だ抜かれていない状態における設定示唆演出の演出態様とは異なる任意の演出態様にて実行することができる。
例えば、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた状態において、大当り図柄を停止表示すると決定された場合、設定示唆演出が、遊技者によるプッシュボタン31Bに対する操作に応じて実行されるリズムゲームが行われ、当該リズムゲームの結果に応じて設定示唆演出が実行される演出態様にて実行するようにしてもよい。この構成によれば、遊技者を遊技に参加させ、遊技興趣を向上させることができる。
或いは、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた状態において、大当り図柄を停止表示すると決定された場合、設定示唆演出が、遊技者による介入がないミニゲームが行われ、当該ミニゲームの結果に応じて設定示唆演出が実行される演出態様にて実行するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者をミニゲームに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた状態においては、設定示唆演出を、ビンゴカード画像AK1にて未だ抜かれていないマス目がある状態における設定示唆演出の演出態様とは異なる演出態様にて実行するものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた状態において、設定示唆演出を、ビンゴカード画像AK1にて未だ抜かれていないマス目がある状態における設定示唆演出の演出態様と同一の演出態様にて実行してもよい。具体的に、ビンゴカード画像AK1の全てのマス目が抜かれた場合、ビンゴカード選択演出を実行することにより、新たなビンゴカード画像AK1を遊技者に選択させ、選択されたビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、設定示唆演出の演出態様が変化することにより遊技者が混乱する可能性を抑制し、遊技興趣の低下を抑制できる。
上記実施の形態では、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されると(いわゆる「引き戻し」が発生すると)、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様が引き継がれるものとして説明した。しかし、これは一例に過ぎず、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定された場合に、当該特定期間が終了した時点におけるビンゴカード画像AK1の表示態様を引き継がないようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特定期間が終了したか否かに注目させ、遊技興趣を向上させることができる。具体的に、特定期間が終了し時短状態に制御されることに対応してビンゴカード情報記憶部をクリアし、ビンゴカード情報記憶部に記憶されたビンゴカード情報を消去するようにすればよい。尚、この場合、特定期間が終了した後に制御される時短状態において確変大当りに制御すると決定されたことに対応してビンゴカード選択演出を実行し、遊技者によるビンゴカード画像AK1の選択を受け付ければよい。
上記実施の形態では、エンディング演出において実行されたビンゴゲーム演出によりビンゴカード画像AK1にて少なくとも1本以上のラインでビンゴが成立した場合、当該エンディング演出において必ず設定示唆演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、これは一例に過ぎず、所定条件が満たされている場合には、エンディング演出にて設定示唆演出を実行する一方、当該所定条件が満たされていない場合には、ビンゴカード画像AK1の表示態様に関わらず、エンディング演出にて設定示唆演出を実行しないようにしてもよい。
例えば、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したとき(確変大当り発生カウント値がリミット到達判定値となったとき)にはエンディング演出にて設定示唆演出を実行する一方、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達していないときにはエンディング演出にて設定示唆演出を実行しない(実行を制限する)ようにしてもよい。このような構成によれば、確変リミッターが作動し確変状態が終了するときにエンディング演出にて設定示唆演出を実行することにより遊技興趣の低下を抑制することができると共に、確変リミッターが作動していないときにはエンディング演出にて設定示唆演出を実行しないことにより演出が煩雑になることを防止し、遊技興趣の低下を抑制することができる。
尚、上述の構成において、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したときには、ビンゴカード画像AK1の表示態様に応じて(例えばビンゴが成立しているか否かに応じて)エンディング演出にて設定示唆演出を実行すればよい。このような構成によれば、遊技者に、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したときのビンゴカード画像AK1の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。或いは、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したときには、ビンゴカード画像AK1の表示態様に関わらずエンディング演出にて設定示唆演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、確変リミッターが作動し確変状態が終了するときに、ビンゴカード画像AK1の表示態様に関わらず、エンディング演出にて設定示唆演出を実行することにより遊技興趣の低下を抑制できる。具体的に、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したときには、ビンゴカード画像AK1の表示態様に関わらず、エンディング演出にて必ず(100%の割合で)、図9−15(E)及び図9−15(F)に示す第1画像、第2画像又は第3画像の何れかを表示する演出を設定示唆演出実行として実行すればよい。
尚、上述の構成において、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達していないときには、エンディング演出が実行されている期間以外の任意の期間(例えばファンファーレン演出が実行されている期間など)にて設定示唆演出を実行するようにしてもよい。即ち、設定示唆演出を、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達したときにはエンディング演出にて実行する一方、確変状態への制御の契機となった初回確変大当りを含めて当該確変状態において確変大当りに制御すると決定された回数がリミット値に達していないときにはエンディング演出が実行されている期間以外の期間にて実行してもよい。このような構成によれば、遊技者に、設定示唆演出の実行タイミングに注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
特徴部051AKに関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
(特徴部051AKに係る手段の説明)
(1)特徴部051AKに係る遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数の設定値(例えば遊技者にとって最も不利な設定値である1から遊技者にとって最も有利な設定値である3までの値など)のうち何れかの設定値に設定可能な設定手段(例えば図8−13の設定値変更処理を実行するCPU103など)と、
遊技を進行可能な遊技制御手段(例えばCPU103など)と、
設定に関する示唆を行う設定示唆演出を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば図9−11のエンディング演出処理や図9−12のエンディング演出開始処理を実行する演出制御用CPU120など)と、
前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば図5のステップS110にて特別図柄通常処理を実行するCPU103など)と、
前記有利状態の終了後に、前記決定手段が前記有利状態に制御すると決定する割合が低確率状態(例えば通常状態、時短状態など)よりも高い高確率状態(例えば確変状態など)に制御可能な遊技状態制御手段(例えば大当り遊技状態が終了した後に、大当り種別に応じて、確変状態に制御するCPU103など)と、
前記高確率状態において、前記決定手段が前記有利状態に制御すると決定したことに基づいて所定の数値データ(例えば確変大当り発生カウント値など)を更新可能な数値更新手段(例えばステップ051AKS106の処理を実行するCPU103など)と、
前記所定の数値データが特定値(例えばリミット到達判定値など)となったことに基づいて、前記低確率状態に制御可能であり(例えば図9−6の大当り終了処理を実行するCPU103など)、
少なくとも前記高確率状態に制御されてから前記所定の数値データが前記特定値となるまでの特定期間において実行された特定演出(例えば大当り図柄の停止表示など)に応じて、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば図9−11のエンディング演出処理や図9−12のエンディング演出開始処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技者に特定期間において実行された特定演出に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(2)特徴部051AKに係る上記(1)の遊技機において、
前記所定の数値データが前記特定値となったときに、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば図9−11のエンディング演出処理や図9−12のエンディング演出開始処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、所定の数値データが特定値となったときの遊技興趣の低下を抑制することができる。
(3)特徴部051AKに係る上記(1)の遊技機において、
前記所定の数値データが前記特定値となるときに、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば図9−11のエンディング演出処理や図9−12のエンディング演出開始処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、所定の数値データが特定値となるときの遊技興趣の低下を抑制することができる。
(4)特徴部051AKに係る上記(1)〜(3)の何れかの遊技機において、
少なくとも前記特定期間において実行された前記特定演出の態様に応じて、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば図9−11のエンディング演出処理や図9−12のエンディング演出開始処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に特定期間において実行された特定演出の態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(5)特徴部051AKに係る上記(1)〜(4)の何れかの遊技機において、
少なくとも前記特定期間において実行された前記特定演出に関する状況を示唆する状況表示(例えばビンゴカード画像AK1など)を表示可能な状況表示手段(例えば図9−7、図9−14、図9−15など)をさらに備える、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、特定期間において実行された特定演出に関する状況を遊技者が把握することを可能にすることができる。
(6)特徴部051AKに係る上記(5)の遊技機において、
前記状況表示は複数種類あり(例えば図9−14(C)など)、
複数種類の前記状況表示のうち遊技者によって選択された種類の前記状況表示を表示可能である(例えば図9−14(D)など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技興趣を向上させることができる。
(7)特徴部051AKに係る上記(5)又は(6)の遊技機において、
前記状況表示の表示態様に応じて、前記設定示唆演出を実行可能である(例えば図9−11のエンディング演出処理や図9−12のエンディング演出開始処理を実行する演出制御用CPU120など)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技者に状況表示の表示態様に注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
(8)特徴部051AKに係る上記(5)〜(7)の何れかの遊技機において、
前記状況表示を、前記有利状態とは異なる通常状態において遊技者に視認可能とする、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、未だ遊技を開始していない遊技者の関心を惹き、遊技を開始する意欲を煽ることによって遊技機の稼働率の向上を図ることができる。