JP2020028140A - 電機子及び電機子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バスバーを有するバスバー部材のコアに対する振動を小さく抑えることが可能な技術を実現する。【解決手段】バスバー20を有するバスバー部材10は、コイルエンド部42の軸方向Lの外側の端面42aに沿って配置された端面配置部10aを有する。コイルエンド部42の径方向第1側R1の側面42bを形成する導体群を対象導体群30として、バスバー20が、対象導体群30を構成する導体31に接合され、対象導体群30を構成する複数本の導体31が、コイルエンド部42の径方向第1側R1の側面42bに沿って配置された第1樹脂71によって固められている。【選択図】図1

Description

本発明は、スロットが周方向に複数形成されたコアと、スロットの内部に配置されるスロット収容部及びスロットから軸方向の外側に突出するコイルエンド部を有するコイルと、を備えた電機子、及び、そのような電機子の製造方法に関する。
上記のような電機子の一例が、国際公開第2017/026306号(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1には、電機子として、複数のコイル(2)を備えたステータ(100)が開示されている。特許文献1の図2に記載されているように、コイル(2)のそれぞれは、コイル導線(20)を複数回巻回した環形状(同芯巻形状)に形成されている。そして、特許文献1の段落0032及び図3に記載されているように、直列接続された複数のコイル(2)の列であるコイル列(L)の一端のリード線部(23)が、動力線(P)として外部回路に接続され、コイル列(L)の他端のリード線部(23)が、中性線(N)として中性点に接続されている。
ところで、特許文献1には明記されていないが、コイルと外部回路との接続やコイルと中性点との接続に、バスバーを用いる場合がある。この場合、バスバーは、コイルを構成する導体に対して溶接等により接合されるが、バスバーを有するバスバー部材がコアに対して大きく振動すると、バスバーとコイルを構成する導体との接合部に負荷がかかり、接合不良を生じるおそれがある。しかしながら、特許文献1にはこの点についての記載はない。
国際公開第2017/026306号
そこで、バスバーを有するバスバー部材のコアに対する振動を小さく抑えることが可能な技術の実現が望まれる。
本開示に係る電機子は、径方向の一方側である径方向第1側に開口するスロットが周方向に複数形成されたコアと、前記スロットの内部に配置されるスロット収容部及び前記スロットから軸方向の外側に突出するコイルエンド部を有するコイルと、前記コイルエンド部を構成する導体に電気的に接続されるバスバーを有するバスバー部材と、を備えた電機子であって、前記バスバー部材は、前記コイルエンド部の前記軸方向の外側の端面に沿って配置された端面配置部を有し、前記コイルエンド部の前記径方向第1側の側面を形成する導体群を対象導体群として、前記バスバーが、前記対象導体群を構成する導体に接合され、前記対象導体群を構成する複数本の導体が、前記コイルエンド部の前記径方向第1側の側面に沿って配置された第1樹脂によって固められている。
上記の構成では、コイルエンド部の径方向第1側の側面を形成する対象導体群を構成する複数本の導体が、当該側面に沿って配置された第1樹脂によって固められる。対象導体群を構成する導体は、スロットの内部において径方向第1側の開口部の近傍に配置されるために、他の導体に比べてコアに対する移動が生じやすくなる場合がある。しかし、このように第1樹脂によって対象導体群を構成する複数本の導体を互いに固定することで、対象導体群を構成する導体のコアに対する振動を小さく抑えることが可能となる。そして、上記の構成では、このようにコアに対する振動を小さく抑えることが可能な対象導体群を構成する導体に、バスバーが接合されるため、バスバーを有するバスバー部材のコアに対する振動も小さく抑えることが可能となる。
また、上記の構成では、バスバー部材が、コイルエンド部の軸方向の外側の端面に沿って配置される端面配置部を有する。そのため、バスバー部材をコイルエンド部に近づけて配置することができ、バスバーの長さを短く抑えることが可能になる。このことによっても、コアに対する振動が小さく抑えられる形態でバスバー部材をコアに対して配置しやすくなる。
以上のように、上記の構成によれば、バスバーを有するバスバー部材のコアに対する振動を小さく抑えることが可能となる。
本開示に係る電機子の製造方法は、径方向の一方側である径方向第1側に開口するスロットが周方向に複数形成されたコアと、前記スロットの内部に配置されるスロット収容部及び前記スロットから軸方向の外側に突出するコイルエンド部を有するコイルと、前記コイルエンド部を構成する導体に電気的に接続されるバスバーを有するバスバー部材と、を備えた電機子の製造方法であって、前記バスバー部材における端面配置部が前記コイルエンド部の前記軸方向の外側の端面に沿うように、前記バスバー部材を配置するバスバー部材配置工程と、前記コイルエンド部の前記径方向第1側の側面を形成する導体群を対象導体群として、前記バスバー部材配置工程の後、前記バスバーを、前記対象導体群を構成する導体に接合するバスバー接合工程と、前記対象導体群に沿うように第1樹脂を配置する第1樹脂配置工程と、前記第1樹脂配置工程の後、前記対象導体群を構成する複数本の導体を前記第1樹脂で固める第1樹脂固定工程と、を備える。
この構成によれば、バスバー部材配置工程、バスバー接合工程、第1樹脂配置工程、及び第1樹脂固定工程を実行することで、コイルエンド部の径方向第1側の側面を形成する対象導体群を構成する複数本の導体が、第1樹脂で固められた電機子を製造することができる。よって、バスバーを有するバスバー部材のコアに対する振動を小さく抑えることが可能な電機子を製造することができる。
電機子及び電機子の製造方法の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
実施形態に係る電機子の軸方向に沿った断面の模式図 実施形態に係る電機子の一部の軸方向に直交する断面図 実施形態に係るコイルの結線図 実施形態に係る同芯巻部の斜視図 実施形態に係る電機子の一部の斜視図 実施形態に係る電機子の一部のバスバー部材が取り付けられていない状態での斜視図 実施形態に係る電機子の一部の一部断面斜視図 実施形態に係る電機子の製造方法を示すフローチャート
電機子及び電機子の製造方法の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、「軸方向L」、「周方向C」、及び「径方向R」は、コア2の軸心を通る基準軸A(図1参照)を基準として定義している。また、以下の説明におけるコイル40やバスバー部材10についての各方向は、これらがコア2に対して配置された状態での方向である。また、本明細書では、寸法、配置方向、及び配置位置等に関する用語(例えば、「平行」等)は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態も含む概念として用いている。
図1に示すように、電機子1は、コア2、コイル40、及びバスバー部材10を備えている。電機子1は、回転電機用の電機子であり、コイル40に交流電力が供給された状態で回転磁界を形成する。そして、永久磁石や電磁石等を備えた界磁(図示せず)が、当該回転磁界によって電機子1に対して相対回転する。具体的には、電機子1は、回転界磁型の回転電機用の電機子である。そのため、電機子1は、ケース等の非回転部材に固定されるステータであり、界磁は、電機子1が形成する回転磁界によって回転するロータである。なお、本明細書では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
図1に示すように、電機子1が用いられる回転電機は、ラジアルギャップ型の回転電機である。そのため、コア2には、径方向Rの一方側である径方向第1側R1に開口するスロット3が周方向Cに複数形成されている。すなわち、スロット3は、径方向第1側R1の端部に開口部3aを有している。ここで、径方向第1側R1は、径方向Rにおけるコア2に対して界磁が配置される側である。本実施形態では、回転電機は、インナロータ型の回転電機であり、界磁はコア2に対して径方向Rの内側に配置される。すなわち、本実施形態では、径方向第1側R1は、径方向Rの内側であり、径方向Rにおける径方向第1側R1とは反対側である径方向第2側R2は、径方向Rの外側である。なお、電機子1を、アウタロータ型の回転電機に用いられる電機子とすることもできる。この場合、径方向第1側R1は、径方向Rの外側となり、径方向第2側R2は、径方向Rの内側となる。
図2に示すように、スロット3は、軸方向Lに直交する断面において、径方向Rに延びるように形成されている。ここでは、スロット3は、径方向Rに平行に延びるように形成されている。本実施形態では、スロット3の周方向Cの両側の側面部が、コア2の径方向第1側R1の周面(内周面又は外周面であり、本実施形態では内周面)まで連続する平面となるように形成されている。ここでは、スロット3の周方向Cの幅が、径方向第1側R1の端部の開口部3aも含めて、径方向Rに沿って均一に形成されている。このような構成とは異なり、開口部3aにおけるスロット3の周方向Cの幅が、コイル40(具体的には、後述するスロット収容部41)が配置される部分におけるスロット3の周方向Cの幅よりも狭い構成(すなわち、スロット3がセミオープンスロットである構成)とすることもできる。また、図1に示すように、スロット3は、軸方向Lに延びるように形成され、コア2を軸方向Lに貫通している。すなわち、スロット3は、軸方向Lの両側に開口するように形成されている。ここでは、スロット3は、軸方向Lに平行に延びるように形成されている。
コア2は、円筒状に形成されたヨーク部5と、ヨーク部5から径方向第1側R1に延びる複数のティース4とを備えている。ティース4は、周方向Cに複数形成されており、複数のティース4のそれぞれの径方向第1側R1の端面によって、コア2の径方向第1側R1の周面(基準軸Aを軸心とする周面)が形成されている。周方向Cに隣接する2つのティース4の間に、径方向第2側R2の端部に底部を有するスロット3が形成されている。コア2は、磁性材料を用いて形成される。例えば、複数枚の磁性体板(例えば、ケイ素鋼板等の電磁鋼板)を積層してコア2が形成され、或いは、磁性材料の粉体を加圧成形してなる圧粉材を主な構成要素としてコア2が形成される。
コイル40は、線状の導体31(線状導体)により構成される。導体31は、銅やアルミニウム等の導電性を有する材料により形成され、導体31の表面は、他の導体との接合部等の一部を除いて、樹脂等の電気的絶縁性を有する材料からなる絶縁皮膜により被覆されている。導体31として、例えば、延在方向に直交する断面形状が矩形状(正方形状を含む)の導体や、複数の細線を束ねた縒り線からなる導体を用いることができる。本実施形態では、導体31として、延在方向に直交する断面形状が長方形状の導体(平角線)を用いている。なお、導体31として、延在方向に直交する断面形状が矩形状以外の形状(例えば、円形状)の導体を用いることもできる。
図1に示すように、コイル40は、スロット3の内部に配置されるスロット収容部41と、スロット3から軸方向Lの外側に突出するコイルエンド部42とを有している。コイルエンド部42は、コア2に対して軸方向Lの両側に形成されている。図2に示すように、1つのスロット3の内部に配置される複数本(本例では14本)の導体31が、当該スロット3の内部に配置されるスロット収容部41を構成している。ここで、「複数本」とは、軸方向Lに直交する断面において複数本となっていることを意味する。すなわち、1つのスロット3の内部に配置された複数本の導体31が、1本の連続する導体(すなわち、継ぎ目なく延在方向に一体に形成されている導体)における延在方向の互いに異なる部分を構成する場合もあるが、本明細書では、このように1本の連続する導体における延在方向の互いに異なる部分を区別して、当該部分のそれぞれを別の導体31としている。コイルエンド部42を構成する複数本の導体31についても同様である。
1本の導体31のスロット3の内部での径方向Rの配置領域を1層とすると、1つのスロット3の内部には、スロット収容部41を構成する複数本の導体31が複数の層(本例では14層)に分かれて配置されている。スロット収容部41を構成する導体31は、軸方向Lに延びるようにスロット3の内部に配置され、本実施形態では、軸方向Lに平行に延びるようにスロット3の内部に配置されている。
本実施形態では、図1に簡略化して模式的に示すように、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31(図2参照)が、ワニス73によって固められている(すなわち、互いに固定されている)。本実施形態では、ワニス73として、流動性(ここでは、滴下可能な流動性)を有する熱硬化性接着剤(熱硬化性樹脂)を用いており、スロット3の内部に含浸された後に硬化された状態のワニス73(すなわち、硬化後のワニス73)によって、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31が固められている。すなわち、導体31同士の隙間や、導体31とスロット3の内面或いは後述する絶縁シート74との隙間に存在する硬化後のワニス73によって、これら複数本の導体31が固められている。
図1及び図2では省略しているが、図7に示すように、スロット3の内部には、電気的絶縁性を有する材料を用いてシート状に形成された絶縁シート74(絶縁紙)が配置されている。絶縁シート74は、スロット3の内面とスロット収容部41を構成する導体31と間に介在しており、これにより、コア2とコイル40とが絶縁シート74により電気的に絶縁されている。そして、スロット収容部41を構成する導体31と絶縁シート74とがワニス73により固定されると共に、絶縁シート74とスロット3の内面とがワニス73により固定されることで、スロット収容部41を構成する複数本の導体31がコア2に対して固定されている。このように、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31は、ワニス73によって固められた状態でコア2に対して固定されている。
コイルエンド部42は、互いに異なるスロット3の内部にそれぞれ配置された一対の導体31を接続する導体31や、スロット3の内部に配置された導体31と後述するバスバー20とを接続する導体31の群によって形成されている。本実施形態では、互いに異なるスロット3の内部にそれぞれ配置された一対の導体31を接続する導体31には、後述する渡り部63(図4参照)を構成する導体31と、後述する同芯巻部60同士を接続する導体31(具体的には、第1接続部61を構成する導体31、及び第2接続部62を構成する導体31)とが含まれる。
本実施形態では、コイル40は、一対又は複数対のスロット3間に複数回巻回される同芯巻部60(言い換えれば、単位コイル部又は重ね巻部)を複数用いて形成されている。同芯巻部60は、コア2に巻装される前に螺旋状に成形されるカセットコイルであり、電機子1の製造過程において、同芯巻部60のスロット収容部41は、スロット3に対して径方向第1側R1から挿入される。ここでは、一対のスロット3間に複数回巻回される同芯巻部60(図4参照)を複数用いて、コイル40を形成している。また、本実施形態では、1本の連続する導体を成形することで同芯巻部60のそれぞれを形成している。
図4に示すように、同芯巻部60は、周方向Cの一方側である周方向第1側C1に配置されるスロット収容部41と、周方向Cにおける周方向第1側C1とは反対側である周方向第2側C2に配置されるスロット収容部41と、を備えている。周方向第1側C1に配置されるスロット収容部41を構成する複数本の導体31は、スロット3の内部における最も径方向第1側R1の層を始点として、径方向第2側R2に向かって1層おきに(すなわち、径方向Rに隣接する導体31の間に1層分の隙間が形成されるように)配置されている。また、周方向第2側C2に配置されるスロット収容部41を構成する複数本の導体31は、スロット3の内部における最も径方向第1側R1の層に対して径方向第2側R2に隣接する層を始点として、径方向第2側R2に向かって1層おきに配置されている。そして、スロット3と同数の同芯巻部60を周方向Cにスロット3の配設ピッチ分ずつずらしながら配置することで、コイル40が形成されている。この際、1つのスロット3の内部には、1つの同芯巻部60の周方向第1側C1のスロット収容部41を構成する導体31と、別の1つの同芯巻部60の周方向第2側C2のスロット収容部41を構成する導体31とが、1本ずつ径方向Rに交互に配置される。
同芯巻部60は、更に、一対のスロット収容部41をコア2に対して軸方向Lの外側で接続する渡り部63(ターン部)を備えている。渡り部63を構成する導体31のそれぞれは、互いに異なるスロット3において互いに隣接する層に配置された一対の導体31を接続している。そして、渡り部63を構成する導体31のそれぞれには、径方向Rの位置を1層分オフセットさせるオフセット部64が形成されている。オフセット部64は、渡り部63におけるコア2から軸方向Lに最も離れた部位(ここでは、周方向Cの中央部)に形成されている。このようなオフセット部64を設けることで、互いに異なる同芯巻部60の渡り部63同士の干渉を避けつつ、複数の同芯巻部60を周方向Cにスロット3の配設ピッチ分ずつずらしながら配置することが可能となっている。
同芯巻部60は、更に、当該同芯巻部60を他の導体(他の同芯巻部60やバスバー20等)に接続するための第1接続部61及び第2接続部62を備えている。図4に示すように、第1接続部61は、周方向第1側C1のスロット収容部41を構成する複数の導体31の中の、最も径方向第1側R1に配置された導体31から軸方向Lの外側に延出するように設けられている。また、第2接続部62は、周方向第2側C2のスロット収容部41を構成する複数の導体31の中の、最も径方向第2側R2に配置された導体31から軸方向Lの外側に延出するように設けられている。第1接続部61及び第2接続部62は、コア2に対して軸方向第1側L1に配置されている。ここで、軸方向第1側L1は、軸方向Lの一方側であり、以下では、軸方向Lにおける軸方向第1側L1とは反対側を軸方向第2側L2という。
図6及び図7に示すように、同芯巻部60の第1接続部61の端部(第1端部61a)は、他の同芯巻部60の第2接続部62の端部(第2端部62a)に接合され、又は、後述するバスバー20のコイル接続端子20a(本実施形態では、後述する動力線接続端子21a又は中性線接続端子22a)に接合される。また、同芯巻部60の第2接続部62の第2端部62aは、他の同芯巻部60の第1接続部61の第1端部61aに接合され、又は、バスバー20のコイル接続端子20a(動力線接続端子21a又は中性線接続端子22a)に接合される。図4に示す同芯巻部60は、第1端部61a及び第2端部62aの双方が他の同芯巻部60に接合される同芯巻部60である。なお、ここでの接合は、例えば、アーク溶接、電子ビーム溶接、レーザビーム溶接、抵抗溶接、超音波溶接、蝋付け、半田付け等によって行うことができる。
図6に示すように、本実施形態では、第2接続部62に接合される第1接続部61は、スロット収容部41から軸方向第1側L1に延出した後、渡り部63に対して軸方向第1側L1を径方向第2側R2に向かって延びるように配置されている。よって、コイルエンド部42における同芯巻部60同士を接続する導体31(具体的には、第1接続部61を構成する導体31、及び第2接続部62を構成する導体31)によって形成される部分は、コイルエンド部42における渡り部63を構成する導体31によって形成される部分に対して軸方向第1側L1に配置されている。このように、異なる同芯巻部60同士の接合部である第3接合部83(図3参照)は、第1接続部61(第1端部61a)と第2接続部62(第2端部62a)とが接合されることで形成されている。本実施形態では図6に示すように、第3接合部83を覆うようにキャップ部材75が設けられている。ここでは、キャップ部材75は、周方向Cに隣り合う2つの第3接合部83を一体的に覆うように設けられている。
本実施形態では、電機子1は、3相交流(多相交流の一例)で駆動される回転電機に用いられる。そのため、図3に示すように、コイル40は、3相(U相、V相、及びW相)のそれぞれに対応して、U相コイル40u、V相コイル40v、及びW相コイル40wの3つの相コイルを備えている。これに対応して、コア2には、U相用、V相用、及びW相用のスロット3が、周方向Cに沿って繰り返し現れるように配置されている。本実施形態では、毎極毎相あたりのスロット数が“2”であり、コア2には、各相用のスロット3が周方向Cに沿って2つずつ繰り返し現れるように配置されている。
図3に示すように、本実施形態では、コイル40は、複数の相のそれぞれに対応する相コイル(本例では、U相コイル40u、V相コイル40v、及びW相コイル40w)がスター結線されて構成されている。また、本実施形態では、相コイル(40u,40v,40w)のそれぞれは、複数の同芯巻部60を互いに直列接続して形成される直列コイル部50を備えている。ここでは、相コイル(40u,40v,40w)のそれぞれは、互いに並列接続される複数(具体的には4つ)の直列コイル部50を備えている。なお、相コイル(40u,40v,40w)のそれぞれが、直列コイル部50を1つのみ備える構成としてもよい。
図1に簡略化して模式的に示すように、電機子1は、バスバー部材10を備えている。バスバー部材10は、コイルエンド部42を構成する導体31に電気的に接続されるバスバー20を有している。バスバー部材10は、コイルエンド部42の軸方向Lの外側の端面(以下、「外側端面42a」という)に沿って配置された端面配置部10aを有している。外側端面42aは、軸方向第1側L1のコイルエンド部42の軸方向第1側L1の端面によって形成されている。そして、コイルエンド部42の径方向第1側R1の側面(以下、「第1周面42b」という)を形成する導体群を対象導体群30として、バスバー20は、対象導体群30を構成する導体31に接合されている。具体的には、バスバー部材10が有する複数のバスバー20の中の少なくとも一部のバスバー20が、対象導体群30を構成する導体31に接合されている。対象導体群30を構成する導体31に接続されるバスバー20のコイル接続端子20a(本実施形態では、後述する動力線接続端子21a又は中性線接続端子22a)は、図5及び図7に示すように、端面配置部10aを構成する本体部から径方向第1側R1に突出するように設けられている。なお、本体部は、電気的絶縁性を有する材料により形成されてバスバー20を保持する機能を有する部分である。本実施形態では、第1周面42bは、コイルエンド部42の内周面である。以下では、バスバー20と対象導体群30を構成する導体31との接合部を第1接合部81とする。
本実施形態では、バスバー20は、コイルエンド部42の径方向第2側R2の側面(以下、「第2周面42c」という)を形成する導体31にも接合されている。具体的には、バスバー部材10が有する複数のバスバー20の中の少なくとも一部のバスバー20が、コイルエンド部42の第2周面42cを形成する導体31に接合されている。コイルエンド部42の第2周面42cを形成する導体31に接続されるバスバー20のコイル接続端子20a(動力線接続端子21a又は中性線接続端子22a)は、図5及び図7に示すように、端面配置部10aを構成する本体部から径方向第2側R2に突出するように設けられている。本実施形態では、第2周面42cは、コイルエンド部42の外周面である。以下では、バスバー20とコイルエンド部42の第2周面42cを形成する導体31との接合部を第2接合部82とする。
バスバー部材10は、コイル40を外部回路(例えば、インバータ回路)に接続するためのバスバー20である第1バスバー21を備えている。図3に示すように、本実施形態では、バスバー部材10は、3つの相コイル(40u,40v,40w)に対応して3つの第1バスバー21を備えている。第1バスバー21は、直列コイル部50の動力線Pが接続される動力線接続端子21aと、外部回路に電気的に接続される接続部材(バスバー等)が接続される外部接続端子21bとを備えている。本実施形態では、相コイル(40u,40v,40w)のそれぞれが4つの直列コイル部50を備えるため、第1バスバー21のそれぞれは、4つの動力線接続端子21aを備えている。なお、各相の相コイルは互いに同様に構成されると共に、各相の相コイルは互いに同様にバスバー20に接続されるため、図3ではU相コイル40u及びその周辺部分にのみ詳細に符号を付している。
また、図3に示すように、本実施形態では、バスバー部材10は、コイル40の中性点を形成するための第2バスバー22を備えている。第2バスバー22は、直列コイル部50の中性線Nが接続される中性線接続端子22aを備えている。本実施形態では、3つの相コイル(40u,40v,40w)のそれぞれが4つの直列コイル部50を備えるため、第2バスバー22は、12個の中性線接続端子22aを備えている。なお、ここでは、コイル40の中性点が1つのみ形成される場合を例示しているが、コイル40の中性点が複数(例えば、2つ)形成される構成とすることもできる。この場合、バスバー部材10は、中性点と同数の第2バスバー22を備える。例えば、図3に示す構成においてバスバー部材10が2つの第2バスバー22を備える場合、第2バスバー22のそれぞれは、6つの中性線接続端子22aを備える。
図6及び図7に示すように、本実施形態では、対象導体群30は、同芯巻部60の第1接続部61を構成する導体31の群である。そして、図7に示すように、第1接続部61の第1端部61aとバスバー20のコイル接続端子20aとが接合されることで、第1接合部81が形成されている。なお、図3に示すように、本実施形態では、バスバー20のコイル接続端子20aは、第1バスバー21の動力線接続端子21a又は第2バスバー22の中性線接続端子22aである。また、図6及び図7に示すように、本実施形態では、コイルエンド部42の第2周面42cを形成する導体31は、同芯巻部60の第2接続部62を構成する導体31である。そして、図7に示すように、第2接続部62の第2端部62aとバスバー20のコイル接続端子20a(動力線接続端子21a又は中性線接続端子22a)とが接合されることで、第2接合部82が形成されている。
本実施形態では、直列コイル部50における中性点とは反対側である反中性点側の端部に配置された同芯巻部60の第1接続部61又は第2接続部62が、動力線Pとして機能し、直列コイル部50における中性点側の端部に配置された同芯巻部60の第1接続部61又は第2接続部62が、中性線Nとして機能する。具体的には、各相の相コイル(40u,40v,40w)について、4つの直列コイル部50(図3参照)の中の2つの直列コイル部50については、反中性点側の端部に配置された同芯巻部60の第1接続部61が動力線Pとして機能し、中性点側の端部に配置された同芯巻部60の第2接続部62が中性線Nとして機能する。また、残りの2つの直列コイル部50については、反中性点側の端部に配置された同芯巻部60の第2接続部62が動力線Pとして機能し、中性点側の端部に配置された同芯巻部60の第1接続部61が中性線Nとして機能する。
よって、図3に示すように、複数の相のそれぞれについて、4つの第1接合部81の中の2つの第1接合部81は、動力線Pとして機能する第1接続部61の第1端部61aと第1バスバー21の動力線接続端子21aとの接合部(以下、「反中性点側接合部」という)であり、残りの2つの第1接合部81は、中性線Nとして機能する第1接続部61の第1端部61aと第2バスバー22の中性線接続端子22aとの接合部(以下、「中性点側接合部」という)である。また、複数の相のそれぞれについて、4つの第2接合部82の中の2つの第2接合部82は、反中性点側接合部であり、残りの2つの第2接合部82は、中性点側接合部である。
本実施形態では、図5及び図7に示すように、各相の第1接合部81や第2接合部82は、周方向Cの一部の領域(以下、「対象領域」という)に集中して配置されている。具体的には、周方向Cの対象領域に、6個の反中性点側接合部及び6個の中性点側接合部から構成される12個の第1接合部81(図3参照)が、周方向Cに並べて配置されると共に、6個の反中性点側接合部及び6個の中性点側接合部から構成される12個の第2接合部82(図3参照)が、周方向Cに並べて配置されている。そのため、図6に示すように、周方向Cの対象領域に、バスバー20に接合される12個の第1接続部61が周方向Cに並べて配置されると共に、バスバー20に接合される12個の第2接続部62が周方向Cに並べて配置されている。
本例では、反中性点側接合部である第1接合部81と中性点側接合部である第1接合部81とが周方向Cに沿って2つずつ交互に配置されることに対応して、図6に示すように、動力線Pとして機能する第1接続部61と中性線Nとして機能する第1接続部61とが周方向Cに沿って2つずつ交互に配置されている。なお、周方向Cに隣接するように配置される、動力線Pとして機能する2つの第1接続部61は、互いに同じ相の動力線Pとして機能する2つの第1接続部61である。また、反中性点側接合部である第2接合部82と中性点側接合部である第2接合部82とが周方向Cに沿って2つずつ交互に配置されることに対応して、図6に示すように、動力線Pとして機能する第2接続部62と中性線Nとして機能する第2接続部62とが周方向Cに沿って2つずつ交互に配置されている。なお、周方向Cに隣接するように配置される、動力線Pとして機能する2つの第2接続部62は、互いに同じ相の動力線Pとして機能する2つの第2接続部62である。
図1に簡略化して模式的に示すように、対象導体群30を構成する複数本の導体31は、コイルエンド部42の第1周面42bに沿って配置された第1樹脂71によって固められている(すなわち、互いに固定されている)。第1樹脂71は、対象導体群30を構成する複数本の導体31の中の、少なくともバスバー20に接合される複数本の導体31を固めるように設けられている。このように、バスバー20が接合される導体31を含む複数本の導体31を互いに固定することで、バスバー20を有するバスバー部材10のコア2に対する振動を小さく抑えることが可能となっている。
本実施形態では、電機子1の製造過程において、第1樹脂71として、加熱前の状態で固体状(具体的には、シート状)の熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)を用いており、コイルエンド部42の第1周面42bに沿って配置された第1樹脂71を加熱して、第1樹脂71を溶融させてから硬化させることで、対象導体群30を構成する複数本の導体31を第1樹脂71によって固めている。すなわち、対象導体群30を構成する複数本の導体31は、硬化後の第1樹脂71によって固められるが、本実施形態では、溶融硬化後の第1樹脂71によって固められている。図1に示すように、本実施形態では、第1樹脂71は、バスバー20と対象導体群30を構成する導体31との接合部である第1接合部81を覆うように設けられている。
第1樹脂71は、電機子1の製造過程において、対象導体群30を構成する導体31同士の隙間に流入した状態で硬化される。よって、対象導体群30を構成する導体31同士の隙間に存在する硬化後の第1樹脂71によって、対象導体群30を構成する複数本の導体31が固められている。なお、第1樹脂71によって、対象導体群30を構成する導体31と、対象導体群30を構成しない導体31(具体的には、コイルエンド部42における第1周面42bよりも径方向第2側R2に配置される導体31)とが互いに固定されていてもよい。また、第1樹脂71によって、対象導体群30を構成しない2つの導体31が互いに固定されていてもよい。
図1に示すように、本実施形態では、バスバー部材10の端面配置部10aとコイルエンド部42の外側端面42aとが、端面配置部10aに沿って配置された第2樹脂72によって固定されている。具体的には、端面配置部10aは、外側端面42aを形成する複数本の導体31に対して、第2樹脂72によって固定されている。第2樹脂72によって、外側端面42aを形成する複数本の導体31が互いに固定されていてもよい。また、第2樹脂72によって、外側端面42aを形成する導体31と、外側端面42aを形成しない導体31(具体的には、コイルエンド部42における外側端面42aよりも軸方向Lの内側(軸方向第2側L2)に配置される導体31)とが互いに固定されていてもよい。
本実施形態では、電機子1の製造過程において、第2樹脂72として、加熱前の状態で固体状(具体的には、シート状)の熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)を用いており、端面配置部10aに沿って配置された(言い換えれば、コイルエンド部42の外側端面42aに沿って配置された)第2樹脂72を加熱して、第2樹脂72を溶融させてから硬化させることで、端面配置部10aと外側端面42aとを第2樹脂72によって固定している。すなわち、端面配置部10aと外側端面42aとは、硬化後の第2樹脂72によって固定されるが、本実施形態では、端面配置部10aと外側端面42aとは、溶融硬化後の第2樹脂72によって固定されている。このように、端面配置部10aと外側端面42aとの間に存在する溶融状態の第2樹脂72を硬化させて、端面配置部10aと外側端面42aとを固定することで、端面配置部10aと外側端面42aとの隙間(クリアランス)を第2樹脂72によって埋めることができ、この結果、バスバー部材10の組み付け性を向上させることが可能となっている。
上述したように、本実施形態では、周方向Cの一部の領域である対象領域において、バスバー20に接合される複数(本例では12個)の第1接続部61が周方向Cに並べて配置されると共に、バスバー20に接合される複数(本例では12個)の第2接続部62が周方向Cに並べて配置されている。よって、図6に示すように、周方向Cの当該対象領域において、コイルエンド部42の外側端面42aは、渡り部63の軸方向Lの外側(軸方向第1側L1)の端面によって形成された部分(以下、「対象部分」という)を有している。そして、バスバー部材10は、コイルエンド部42の外側端面42aにおける対象部分に端面配置部10aが対向するように配置されている。すなわち、本実施形態では、端面配置部10aと外側端面42aにおける対象部分とが、第2樹脂72によって固定されている。
なお、第2樹脂72として、加熱により溶融した状態での粘度が、第1樹脂71として用いる樹脂の加熱により溶融した状態での粘度よりも高い樹脂を用いることができる。このように溶融状態での粘度が高粘度の樹脂を第2樹脂72として用いることで、第2樹脂72の硬化後の状態において端面配置部10aと外側端面42aとの間に多くの第2樹脂72を存在させて、端面配置部10aと外側端面42aとの固定強度を確保しやすくなる。なお、第1樹脂71や第2樹脂72の溶融状態での粘度は、例えば、揺変剤(酸化ケイ素等)の含有量を変えることで調整することができる。
ところで、電機子1が用いられる回転電機が、車輪の駆動力源等として車両に搭載される場合には、第1接合部81や第2接合部82にかかる負荷を低減するために、バスバー部材10の共振周波数(固有振動数)が、車両の走行時に車両に搭載された部材に発生する振動の周波数範囲外であることが望ましい。この点に関し、この電機子1では、コア2に対する振動が小さく抑えられるようにバスバー部材10がコア2に対して配置されるため、バスバー部材10の共振周波数を上記の周波数範囲よりも高い周波数として、第1接合部81や第2接合部82にかかる負荷を低減することが可能となっている。
次に、本実施形態に係る電機子1の製造方法について説明する。図8に示すように、本実施形態に係る電機子1の製造方法には、第1工程S1と、第2工程S2と、第3工程S3と、第4工程S4とが含まれる。第1工程S1、第2工程S2、第3工程S3、及び第4工程S4を記載の順に実行することで、上述したような構成の電機子1が製造される。ここでは省略するが、電機子1の製造方法には、当然ながら、各部品を準備する準備工程も含まれる。
第1工程S1には、バスバー部材配置工程S11と第2樹脂配置工程S12とが含まれる。ここで、バスバー部材配置工程S11は、バスバー部材10における端面配置部10aがコイルエンド部42の外側端面42aに沿うようにバスバー部材10を配置する工程である。バスバー部材配置工程S11は、図6に示すようにコイル40がコア2に対して配置された状態で行われる。そして、本実施形態では、バスバー部材配置工程S11では、端面配置部10aが外側端面42aにおける上述した対象部分(渡り部63の軸方向Lの外側の端面によって形成された部分)に沿うように、バスバー部材10を配置する(図5参照)。
第2樹脂配置工程S12は、図7に示すように、端面配置部10aと外側端面42aとの間に第2樹脂72を配置する工程である。第2樹脂配置工程S12では、硬化前の第2樹脂72を配置する。本実施形態では、第2樹脂72として、加熱前の状態で固体状(具体的には、シート状)の熱硬化性樹脂を用いており、第2樹脂配置工程S12では、溶融硬化前の第2樹脂72を配置する。すなわち、本実施形態では、第2樹脂72として、シート状に成形されたシート状部材70を用いる。
本実施形態では、第1工程S1において、バスバー部材配置工程S11と第2樹脂配置工程S12とが並行して行われる。具体的には、第1工程S1において、端面配置部10aにおける外側端面42aと対向するように配置される面(バスバー部材配置工程S11の実行後の状態で軸方向第2側L2を向く面)に、第2樹脂72を貼り付けた後、端面配置部10aが外側端面42aに沿うようにバスバー部材10を配置する。なお、このような構成とは異なり、第1工程S1において、外側端面42aにおける端面配置部10aが対向するように配置される部分に、第2樹脂72を貼り付けた後、端面配置部10aが外側端面42aに沿うようにバスバー部材10を配置することもできる。また、バスバー部材10として、端面配置部10aにおける外側端面42aと対向するように配置される面に第2樹脂72が設けられた部材を用い、バスバー部材配置工程S11の実行に付随して第2樹脂配置工程S12が実行される構成とすることもできる。
第2工程S2には、バスバー接合工程S21と第1樹脂配置工程S22とが含まれる。バスバー接合工程S21は、バスバー部材10が有するバスバー20を、対象導体群30を構成する導体31に接合する工程である。バスバー接合工程S21は、バスバー部材配置工程S11の後に実行される。本実施形態では、バスバー接合工程S21には、バスバー20を、対象導体群30を構成する導体31に接合する工程(すなわち、第1接合部81を形成する工程)に加えて、バスバー20を、コイルエンド部42の第2周面42cを形成する導体31に接合する工程(すなわち、第2接合部82を形成する工程)が含まれる。
第1樹脂配置工程S22は、対象導体群30に沿うように第1樹脂71を配置する工程である。本実施形態では、第1樹脂配置工程S22は、バスバー接合工程S21の後に実行される。第1樹脂配置工程S22では、後述する第1樹脂固定工程S31の実行後の状態で、対象導体群30を構成する複数本の導体31の中の少なくともバスバー20に接合される複数本の導体31が第1樹脂71によって固められるように、第1樹脂71を配置する。第1樹脂配置工程S22において、周方向Cの全域に亘って第1樹脂71を配置してもよい。
第1樹脂配置工程S22では、硬化前の第1樹脂71を配置する。本実施形態では、第1樹脂71として、加熱前の状態で固体状(具体的には、シート状)の熱硬化性樹脂を用いており、第1樹脂配置工程S22では、溶融硬化前の第1樹脂71を配置する。また、本実施形態では、第1樹脂配置工程S22では、後述する第1樹脂固定工程S31の実行後の状態で第1接合部81が第1樹脂71により覆われるように、第1樹脂71を配置する。
本実施形態では、第1樹脂配置工程S22では、第1樹脂71として、シート状に成形されたシート状部材70を用い、シート状部材70を、対象導体群30に接するように、第1周面42bに沿って配置する。図7では、このように配置された状態の第1樹脂71を簡略化して2点鎖線で示している。
第3工程S3には、第1樹脂固定工程S31と第2樹脂固定工程S32とが含まれる。第1樹脂固定工程S31は、対象導体群30を構成する複数本の導体31を第1樹脂71で固める工程である。第1樹脂固定工程S31は、第1樹脂配置工程S22の後に実行される。第1樹脂固定工程S31では、第1樹脂71を硬化させることで、対象導体群30を構成する複数本の導体31を第1樹脂71で固める。本実施形態では、第1樹脂固定工程S31では、第1樹脂71を加熱して、第1樹脂71を溶融させてから硬化させることで、対象導体群30を構成する複数本の導体31を第1樹脂71で固める。具体的には、第1樹脂固定工程S31では、第1樹脂71が溶融する温度範囲内の温度で第1樹脂71を加熱した後、第1樹脂71が硬化する温度範囲内の温度で第1樹脂71を加熱することで、第1樹脂71を溶融させてから硬化させる。なお、第1樹脂71の加熱や後述する第2樹脂72の加熱は、例えば、コイル40に電流を流すことにより行われ、或いは、電気炉等の炉の内部にコア2を配置して行われる。
第2樹脂固定工程S32は、バスバー部材10の端面配置部10aとコイルエンド部42の外側端面42aとを第2樹脂72で固定する工程である。第2樹脂固定工程S32は、第2樹脂配置工程S12の後に実行される。第2樹脂固定工程S32では、第2樹脂72を硬化させることで、端面配置部10aと外側端面42aとを第2樹脂72で固定する。本実施形態では、第2樹脂固定工程S32では、第2樹脂72を加熱して、第2樹脂72を溶融させてから硬化させることで、端面配置部10aと外側端面42aとを第2樹脂72で固定する。具体的には、第2樹脂固定工程S32では、第2樹脂72が溶融する温度範囲内の温度で第2樹脂72を加熱した後、第2樹脂72が硬化する温度範囲内の温度で第2樹脂72を加熱することで、第2樹脂72を溶融させてから硬化させる。なお、第2樹脂固定工程S32は、例えば、軸方向第1側L1が鉛直方向の下側を向くように電機子1が配置された状態で行われ、又は、軸方向第1側L1が鉛直方向の上側を向くように電機子1が配置された状態で行われる。
本実施形態では、第3工程S3において、第1樹脂固定工程S31と第2樹脂固定工程S32とを同時期に実行する。ここで、「同時期」とは、2つの工程のそれぞれの実行期間の少なくとも一部が重複することを意味する。具体的には、本実施形態では、第1樹脂71が溶融する温度範囲は、第2樹脂72が溶融する温度範囲と重なっており、第1樹脂71が硬化する温度範囲は、第2樹脂72が硬化する温度範囲と重なっている。そして、第3工程S3では、第1樹脂71が溶融する温度範囲内で且つ第2樹脂72が溶融する温度範囲内の温度で第1樹脂71及び第2樹脂72の双方を加熱した後、第1樹脂71が硬化する温度範囲内で且つ第2樹脂72が硬化する温度範囲内の温度で第1樹脂71及び第2樹脂72の双方を加熱することで、第1樹脂71及び第2樹脂72の双方を溶融させてから硬化させる。なお、第1樹脂71や第2樹脂72は、加熱により溶融した後、時間の経過と共にゲル化し、その後、硬化反応が進行して硬化されるが、このように第1樹脂固定工程S31と第2樹脂固定工程S32とを同時期に実行することで、比較的長い時間を要する硬化工程を第1樹脂固定工程S31と第2樹脂固定工程S32とで共通の工程とすることができ、電機子1の製造に要する時間の短縮を図ることが可能となっている。
第4工程S4には、ワニス含浸工程S41が含まれる。ワニス含浸工程S41は、スロット収容部41がスロット3の内部に配置された状態で、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31をワニス73で固める工程である。本実施形態では、ワニス含浸工程S41は、第1樹脂固定工程S31の後に実行される。ワニス含浸工程S41では、スロット3の内部にワニス73を含浸させた後に、ワニス73を加熱して硬化させることで、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31をワニス73で固める。
〔その他の実施形態〕
次に、電機子及び電機子の製造方法のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、第1樹脂71が、バスバー20と対象導体群30を構成する導体31との接合部である第1接合部81を覆うように設けられる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1樹脂71が第1接合部81を覆わないように設けられる構成とすることもできる。
(2)上記の実施形態では、バスバー部材10の端面配置部10aとコイルエンド部42の外側端面42aとが、端面配置部10aに沿って配置された第2樹脂72によって固定される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、バスバー部材10とコイルエンド部42とが結束部材によって固定される構成とすることもできる。
(3)上記の実施形態では、対象導体群30を構成する複数本の導体31が、溶融硬化後の第1樹脂71によって固められる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1樹脂71として、流動性(例えば、滴下可能な流動性)を有する熱硬化性樹脂を用い、対象導体群30を構成する複数本の導体31が、硬化後の第1樹脂71によって固められる構成とすることもできる。この場合に、第1樹脂71として、例えば、ワニス73として用いる樹脂(熱硬化性樹脂)よりも粘度の高い樹脂を用いることができる。このような高粘度の樹脂を第1樹脂71として用いることで、第1樹脂71の硬化後の状態において対象導体群30を構成する複数本の導体31の近傍に多くの第1樹脂71を存在させて、対象導体群30を構成する導体31同士の固定強度を確保しやすくなる。
(4)上記の実施形態では、第1樹脂固定工程S31と第2樹脂固定工程S32とを同時期に実行する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1樹脂固定工程S31及び第2樹脂固定工程S32の一方の実行後に他方を実行してもよい。また、上記の実施形態では、ワニス含浸工程S41を、第1樹脂固定工程S31の後に実行する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、ワニス含浸工程S41を、第1樹脂固定工程S31と同時期に実行し、或いは、第1樹脂固定工程S31の前に実行してもよい。
(5)上記の実施形態では、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31が、ワニス73によって固められる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、絶縁シート74として、加熱により膨張し(例えば、発泡して膨張し)、常温に戻した状態で膨張後の状態が維持される膨張性絶縁シートを用い、スロット収容部41を構成する複数本の導体31が、絶縁シート74の膨張による押し付け力によって、スロット3の内面に対して固定される構成とすることもできる。この場合、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31は、膨張後の絶縁シート74によって固められる。このような構成の電機子1の製造方法では、上述したワニス含浸工程S41に代えて、1つのスロット3の内部に配置されてスロット収容部41を構成する複数本の導体31を絶縁シート74で固める工程が実行される。この場合、当該複数本の導体31を絶縁シート74で固めるために絶縁シート74を加熱する工程を、第1樹脂固定工程S31及び第2樹脂固定工程S32の少なくとも一方と同時期に実行する構成としてもよい。
(6)上記の実施形態では、コイル40が、複数の相コイル(具体的には、U相コイル40u、V相コイル40v、及びW相コイル40w)がスター結線されて構成される場合を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、コイル40が、複数の相コイルがデルタ結線されて構成されてもよい。
(7)上記の実施形態では、コイル40が複数の同芯巻部60を用いて形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、コイル40が、複数のセグメント導体を接合して形成される構成とすることもできる。
(8)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した電機子及び電機子の製造方法の概要について説明する。
径方向(R)の一方側である径方向第1側(R1)に開口するスロット(3)が周方向(C)に複数形成されたコア(2)と、前記スロット(3)の内部に配置されるスロット収容部(41)及び前記スロット(3)から軸方向(L)の外側に突出するコイルエンド部(42)を有するコイル(40)と、前記コイルエンド部(42)を構成する導体(31)に電気的に接続されるバスバー(20)を有するバスバー部材(10)と、を備えた電機子(1)であって、前記バスバー部材(10)は、前記コイルエンド部(42)の前記軸方向(L)の外側の端面(42a)に沿って配置された端面配置部(10a)を有し、前記コイルエンド部(42)の前記径方向第1側(R1)の側面(42b)を形成する導体群を対象導体群(30)として、前記バスバー(20)が、前記対象導体群(30)を構成する導体(31)に接合され、前記対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)が、前記コイルエンド部(42)の前記径方向第1側(R1)の側面(42b)に沿って配置された第1樹脂(71)によって固められている。
上記の構成では、コイルエンド部(42)の径方向第1側(R1)の側面(42b)を形成する対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)が、当該側面(42b)に沿って配置された第1樹脂(71)によって固められる。対象導体群(30)を構成する導体(31)は、スロット(3)の内部において径方向第1側(R1)の開口部(3a)の近傍に配置されるために、他の導体(31)に比べてコア(2)に対する移動が生じやすくなる場合がある。しかし、このように第1樹脂(71)によって対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)を互いに固定することで、対象導体群(30)を構成する導体(31)のコア(2)に対する振動を小さく抑えることが可能となる。そして、上記の構成では、このようにコア(2)に対する振動を小さく抑えることが可能な対象導体群(30)を構成する導体(31)に、バスバー(20)が接合されるため、バスバー(20)を有するバスバー部材(10)のコア(2)に対する振動も小さく抑えることが可能となる。
また、上記の構成では、バスバー部材(10)が、コイルエンド部(42)の軸方向(L)の外側の端面(42a)に沿って配置される端面配置部(10a)を有する。そのため、バスバー部材(10)をコイルエンド部(42)に近づけて配置することができ、バスバー(20)の長さを短く抑えることが可能になる。このことによっても、コア(2)に対する振動が小さく抑えられる形態でバスバー部材(10)をコア(2)に対して配置しやすくなる。
以上のように、上記の構成によれば、バスバー(20)を有するバスバー部材(10)のコア(2)に対する振動を小さく抑えることが可能となる。
ここで、前記第1樹脂(71)が、前記バスバー(20)と前記対象導体群(30)を構成する導体(31)との接合部(81)を覆うように設けられていると好適である。
この構成によれば、対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)を互いに固定するための第1樹脂(71)を利用して、バスバー(20)と対象導体群(30)を構成する導体(31)との接合部(81)の電気的絶縁性を確保することができる。また、バスバー(20)と対象導体群(30)を構成する導体(31)との接合部(81)において、バスバー(20)と対象導体群(30)とが一体で固められているので、接合部(81)にかかる負荷を低減することが可能となる。
また、前記端面配置部(10a)と前記コイルエンド部(42)の前記軸方向(L)の外側の端面(42a)とが、前記端面配置部(10a)に沿って配置された第2樹脂(72)によって固定されていると好適である。
この構成によれば、バスバー部材(10)をコイルエンド部(42)に対して固定することができるため、バスバー部材(10)のコア(2)に対する振動を小さく抑えやすくなる。
また、1つの前記スロット(3)の内部に配置されて前記スロット収容部(41)を構成する複数本の導体(31)が、ワニス(73)によって固められていると好適である。
この構成によれば、対象導体群(30)を構成する導体(31)をスロット(3)の内部で他の導体(31)に対して固定することができるため、対象導体群(30)を構成する導体(31)のコア(2)に対する振動を小さく抑えて、バスバー部材(10)のコア(2)に対する振動を小さく抑えやすくなる。
径方向(R)の一方側である径方向第1側(R1)に開口するスロット(3)が周方向(C)に複数形成されたコア(2)と、前記スロット(3)の内部に配置されるスロット収容部(41)及び前記スロット(3)から軸方向(L)の外側に突出するコイルエンド部(42)を有するコイル(40)と、前記コイルエンド部(42)を構成する導体(31)に電気的に接続されるバスバー(20)を有するバスバー部材(10)と、を備えた電機子(1)の製造方法であって、前記バスバー部材(10)における端面配置部(10a)が前記コイルエンド部(42)の前記軸方向(L)の外側の端面(42a)に沿うように、前記バスバー部材(10)を配置するバスバー部材配置工程(S11)と、前記コイルエンド部(42)の前記径方向第1側(R1)の側面(42b)を形成する導体群を対象導体群(30)として、前記バスバー部材配置工程(S11)の後、前記バスバー(20)を、前記対象導体群(30)を構成する導体(31)に接合するバスバー接合工程(S21)と、前記対象導体群(30)に沿うように第1樹脂(71)を配置する第1樹脂配置工程(S22)と、前記第1樹脂配置工程(S22)の後、前記対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)を前記第1樹脂(71)で固める第1樹脂固定工程(S31)と、を備える。
この構成によれば、バスバー部材配置工程(S11)、バスバー接合工程(S21)、第1樹脂配置工程(S22)、及び第1樹脂固定工程(S31)を実行することで、コイルエンド部(42)の径方向第1側(R1)の側面(42b)を形成する対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)が、第1樹脂(71)で固められた電機子(1)を製造することができる。よって、バスバー(20)を有するバスバー部材(10)のコア(2)に対する振動を小さく抑えることが可能な電機子(1)を製造することができる。
ここで、前記第1樹脂配置工程(S22)では、前記第1樹脂(71)として、シート状に成形されたシート状部材(70)を用い、前記シート状部材(70)を、前記対象導体群(30)に接するように、前記コイルエンド部(42)の前記径方向第1側(R1)の側面(42b)に沿って配置すると好適である。
この構成によれば、第1樹脂配置工程(S22)において、第1樹脂(71)として流動性のある樹脂を用いる場合に比べて、第1樹脂(71)を配置する工程の作業性の向上を図ることができる。また、上記の構成によれば、第1樹脂配置工程(S22)において、対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)の近傍に多くの樹脂が存在するように第1樹脂(71)を配置することが容易となるため、第1樹脂固定工程(S31)の実行後においても対象導体群(30)を構成する複数本の導体(31)の近傍に多くの第1樹脂(71)を存在させて、対象導体群(30)を構成する導体(31)同士の固定強度を適切に確保することが容易となる。
また、前記端面配置部(10a)と前記コイルエンド部(42)の前記軸方向(L)の外側の端面(42a)との間に、第2樹脂(72)を配置する第2樹脂配置工程(S12)と、前記第2樹脂配置工程(S12)の後、前記端面配置部(10a)と前記コイルエンド部(42)の前記軸方向(L)の外側の端面(42a)とを前記第2樹脂(72)で固定する第2樹脂固定工程(S32)と、を更に備えると好適である。
この構成によれば、第2樹脂配置工程(S12)及び第2樹脂固定工程(S32)を更に実行することで、バスバー部材(10)がコイルエンド部(42)に対して固定される。これにより、バスバー部材(10)のコア(2)に対する振動が小さく抑えられた電機子(1)を製造することが可能となる。
また、前記第1樹脂固定工程(S31)の後、前記スロット収容部(41)が前記スロット(3)の内部に配置された状態で、1つの前記スロット(3)の内部に配置されて前記スロット収容部(41)を構成する複数本の導体(31)をワニス(73)で固めるワニス含浸工程(S41)を更に備えると好適である。
この構成によれば、ワニス含浸工程(S41)を更に実行することで、対象導体群(30)を構成する導体(31)がスロット(3)の内部で他の導体(31)に対して固定される。これにより、バスバー部材(10)のコア(2)に対する振動が小さく抑えられた電機子(1)を製造することが可能となる。
本開示に係る電機子及び電機子の製造方法は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。
1:電機子
2:コア
3:スロット
10:バスバー部材
10a:端面配置部
20:バスバー
30:対象導体群
31:導体
40:コイル
41:スロット収容部
42:コイルエンド部
42a:外側端面(コイルエンド部の軸方向の外側の端面)
42b:第1周面(コイルエンド部の径方向第1側の側面)
70:シート状部材
71:第1樹脂
72:第2樹脂
73:ワニス
81:第1接合部(バスバーと対象導体群を構成する導体との接合部)
C:周方向
L:軸方向
R:径方向
R1:径方向第1側
S11:バスバー部材配置工程
S12:第2樹脂配置工程
S21:バスバー接合工程
S22:第1樹脂配置工程
S31:第1樹脂溶融硬化工程
S32:第2樹脂溶融硬化工程
S41:ワニス含浸工程

Claims (8)

  1. 径方向の一方側である径方向第1側に開口するスロットが周方向に複数形成されたコアと、前記スロットの内部に配置されるスロット収容部及び前記スロットから軸方向の外側に突出するコイルエンド部を有するコイルと、前記コイルエンド部を構成する導体に電気的に接続されるバスバーを有するバスバー部材と、を備えた電機子であって、
    前記バスバー部材は、前記コイルエンド部の前記軸方向の外側の端面に沿って配置された端面配置部を有し、
    前記コイルエンド部の前記径方向第1側の側面を形成する導体群を対象導体群として、
    前記バスバーが、前記対象導体群を構成する導体に接合され、
    前記対象導体群を構成する複数本の導体が、前記コイルエンド部の前記径方向第1側の側面に沿って配置された第1樹脂によって固められている、電機子。
  2. 前記第1樹脂が、前記バスバーと前記対象導体群を構成する導体との接合部を覆うように設けられている、請求項1に記載の電機子。
  3. 前記端面配置部と前記コイルエンド部の前記軸方向の外側の端面とが、前記端面配置部に沿って配置された第2樹脂によって固定されている、請求項1又は2に記載の電機子。
  4. 1つの前記スロットの内部に配置されて前記スロット収容部を構成する複数本の導体が、ワニスによって固められている、請求項1から3のいずれか一項に記載の電機子。
  5. 径方向の一方側である径方向第1側に開口するスロットが周方向に複数形成されたコアと、前記スロットの内部に配置されるスロット収容部及び前記スロットから軸方向の外側に突出するコイルエンド部を有するコイルと、前記コイルエンド部を構成する導体に電気的に接続されるバスバーを有するバスバー部材と、を備えた電機子の製造方法であって、
    前記バスバー部材における端面配置部が前記コイルエンド部の前記軸方向の外側の端面に沿うように、前記バスバー部材を配置するバスバー部材配置工程と、
    前記コイルエンド部の前記径方向第1側の側面を形成する導体群を対象導体群として、前記バスバー部材配置工程の後、前記バスバーを、前記対象導体群を構成する導体に接合するバスバー接合工程と、
    前記対象導体群に沿うように第1樹脂を配置する第1樹脂配置工程と、
    前記第1樹脂配置工程の後、前記対象導体群を構成する複数本の導体を前記第1樹脂で固める第1樹脂固定工程と、を備える、電機子の製造方法。
  6. 前記第1樹脂配置工程では、前記第1樹脂として、シート状に成形されたシート状部材を用い、前記シート状部材を、前記対象導体群に接するように、前記コイルエンド部の前記径方向第1側の側面に沿って配置する、請求項5に記載の電機子の製造方法。
  7. 前記端面配置部と前記コイルエンド部の前記軸方向の外側の端面との間に、第2樹脂を配置する第2樹脂配置工程と、
    前記第2樹脂配置工程の後、前記端面配置部と前記コイルエンド部の前記軸方向の外側の端面とを前記第2樹脂で固定する第2樹脂固定工程と、を更に備える、請求項5又は6に記載の電機子の製造方法。
  8. 前記第1樹脂固定工程の後、前記スロット収容部が前記スロットの内部に配置された状態で、1つの前記スロットの内部に配置されて前記スロット収容部を構成する複数本の導体をワニスで固めるワニス含浸工程を更に備える、請求項5から7のいずれか一項に記載の電機子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023163089A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 ニデック株式会社 ステータ、およびモータ

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