JP2020027881A - 電力伝送装置、送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム - Google Patents

電力伝送装置、送電装置及び受電装置並びに電力伝送システム Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤレス電力伝送としての伝送効率を向上させつつ、それによって生じる電磁波から保護対象たる人体等を有効に保護することが可能な電力伝送装置を提供する。【解決手段】非接触型の電力伝送を行う送電コイルTCを備える送電装置Tにおいて、電力伝送により生じる電磁波から保護すべき搭乗者等と送電コイルTCとの間に配置された遮断板STと、遮蔽板STと送電コイルTCとの間に配置された磁性板MTと、を備え、遮蔽板ST及び磁性板MTの面積が送電コイルTCの巻回面の面積以上であるように構成される。【選択図】図2

Description

本発明は、電力伝送装置、送電装置及び受電装置並びに電力伝送システムの技術分野に属する。より詳細には、非接触型電力伝送用の電力伝送装置並びに当該電力伝送装置を用いた非接触型の送電装置及び受電装置並びに電力伝送システムの技術分野に属する。
近年、例えばリチウムイオン電池等からなる蓄電池を搭載した電気自動車が普及しつつある。このような電気自動車では、蓄電池に蓄えた電力を使ってモータを駆動して移動することとなるため、蓄電池への効率のよい充電が求められる。そこで、電気自動車に対して充電用プラグ等を物理的に接続することなくそれに搭載されている蓄電池を充電する方法として、互いに離隔して対向された受電コイルと送電コイルを用いる、いわゆるワイヤレス電力伝送に関する研究が行われている。現在のワイヤレス電力伝送の方式としては、一般には、電界結合方式、電磁誘導方式及び磁界共鳴方式等がある。これらの方式を、例えば使用周波数、水平及び垂直それぞれの方向の位置自由度並びに伝送効率等の観点から比較した場合、電気自動車に搭載されている蓄電池を充電するためのワイヤレス電力伝送の方式としては、コンデンサを使った電界結合方式、又はコイルを使った磁界共鳴方式が有望視されており、これらに対する研究開発も活発に行われている。一方、上述したようなワイヤレス電力伝送自体は、屋外や駐車場等で、搭乗者が乗車している状態で行われることが多いと想定される。このため、当該ワイヤレス電力伝送による漏洩磁界により、例えば当該搭乗者等の人体やペット等の動物に対する影響が生じないように留意が必要である。
ここで、上記磁界共鳴方式のワイヤレス電力伝送では、それに用いられる受電コイル又は送電コイルの巻回面に平行な方向(通常は水平方向となる)の漏洩磁界は小さいが、当該巻回面に垂直な方向(通常は鉛直方向となる)に強い漏洩磁界が発生するため、当該漏洩磁界から上記人体等を保護する必要がある。また、上記受電コイルを搭載した電気自動車を構成する鋼材等が上記漏洩磁界の到達範囲内にあると、当該漏洩磁界による誘導電流が当該鋼材等内に発生し、その影響でワイヤレス電力伝送における伝送効率自体にも悪影響を与えることが判っている。そして、このような漏洩磁界の低減に関する背景技術を開示した先行技術文献としては、例えば下記特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、ワイヤレス充電用のコイルと被充電対象たる電池の間に磁性体シートを配置する構成が開示されている。
国際公開第2013/095036公報(第13図及び第16図等)
しかしながら上記特許文献1では、磁界共鳴方式を前提とした上記巻回面に垂直な方向の漏洩磁界についての言及や検討についての記載は見当たらない。よって上記特許文献1に記載された技術は、上記磁界共鳴方式における漏洩磁界の低減には寄与しない。また上記特許文献1では、上記誘導電流によるワイヤレス充電の伝送効率の低下についても、その言及や検討についての記載が見当たらない。よって上記特許文献1に記載された技術は、上記誘導電流による伝送効率の向上には寄与しない。
そこで本発明は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、ワイヤレス電力伝送としての伝送効率を向上させつつ、それによって生じる電磁波から保護対象たる人体等を有効に保護することが可能な電力伝送装置並びに当該電力伝送装置を用いた非接触型の送電装置及び受電装置並びに電力伝送システムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、非接触型の電力伝送を行う伝送手段を備える電力伝送装置において、前記伝送手段の位置から見て、電力送電時における当該伝送手段の送電側と反対の側、又は電力受電時における当該伝送手段の受電側と反対の側に配置され、前記電力伝送により生じる電磁波を遮蔽する遮蔽手段と、前記遮蔽手段と前記伝送手段との間に配置され且つ磁性体からなる磁性手段と、を備え、前記伝送手段の位置から前記遮蔽手段及び前記磁性手段に向かう直線に垂直な面内における当該遮蔽手段及び当該磁性手段の面積が、当該面内における前記伝送手段の面積以上であるように構成される。
請求項1に記載の発明によれば、伝送手段の位置から見てその送電側と反対の側又は受電側と反対の側に配置された遮蔽手段と、遮蔽手段と伝送手段との間に配置され且つ磁性体からなる磁性手段と、を備え、伝送手段の位置から遮蔽手段及び磁性手段に向かう直線に垂直な面内における遮蔽手段及び磁性手段の面積が、当該面内における伝送手段の面積以上とされているので、電力伝送装置としての伝送効率を向上させつつ、電力伝送より生じる電磁波から保護すべき保護対象を有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電力伝送装置において、前記伝送手段は、巻回線が複数回巻回されてなるコイルからなり、前記直線は、前記コイルの中心を足として前記遮蔽手段及び前記磁性手段に向かう方向に立てた垂線であり、それぞれが板状の前記遮蔽手段及び前記磁性手段の前記垂線に垂直な面の面積が、前記コイルにおける前記巻回線の巻回面の面積以上であるように構成される。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、伝送手段がコイルからなり、板状の遮蔽手段及び磁性手段の、当該コイルの中心を足として遮蔽手段及び磁性手段に向かう方向に立てた垂線に垂直な面の面積が、コイルにおける巻回線の巻回面の面積以上であるので、電力伝送装置としての伝送効率を向上させつつ、当該電力伝送により生じる電磁波から保護対象を有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電力伝送装置において、前記磁性手段は、前記コイルの大きさよりも小さい複数の磁性体片が同一面上に並置されて構成されており、且つ隣接する各前記磁性体片の境界部が前記コイルの径方向のそれぞれに平行な直線状に形成されている。
請求項3の記載によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、磁性手段が伝送手段を構成するコイルの大きさよりも小さい複数の磁性体片が同一面上に並置されて構成されており、且つ隣接する各磁性体片の境界部が、コイルの径方向のそれぞれに平行な直線状に形成されているので、磁性手段としての機能を維持しつつ、磁性手段の破損を防止できる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の電力伝送装置において、前記磁性手段の厚さが0.5ミリメートル以上であるように構成される。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は請求項3に記載の発明の作用に加えて、板状の磁性手段の厚さが0.5ミリメートル以上であるので、保護対象を電磁波から有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、前記磁性体の比透磁率が100以上であるように構成される。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、磁性体の比透磁率が100以上であるので、保護対象を電磁波から有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、前記遮蔽手段の導電率が10ジーメンス/メートル以上であるように構成される。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、遮蔽手段の導電率が10ジーメンス/メートル以上であるので、保護対象を電磁波から有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、前記遮蔽手段が、前記電磁波から保護すべき保護対象の利用に供される物の一部であって、前記磁性手段の位置から見て前記伝送手段と反対の側にある当該一部であるように構成される。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、遮蔽手段が、保護対象の利用に供される物の一部であって、磁性手段の位置から見て伝送手段と反対の側にある当該一部であるので、電力伝送装置として遮蔽手段を別部材として備える必要がなく、電力伝送装置として小型化できる。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、前記伝送手段が、前記電力伝送としての電力の送電又は受電を行う第1コイルと、送電時には当該送電すべき電力が供給され、受電時には受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して同心に積層された第2コイルと、からなるように構成される。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、伝送手段が、第1コイルと、第1コイルに対して同心に積層された第2コイルと、からなるので、伝送効率を向上させつつ、保護対象を電磁波から有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の電力伝送装置において、前記伝送手段において、第1コイルが前記第2コイルと前記磁性手段との間に配置されている。
請求項9に記載の発明によれば、請求項8に記載の発明の作用に加えて、磁性手段が第2コイルから離されることで、第2コイルに流れる渦電流の影響を低減し、磁性手段としての効果を向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、請求項8又は請求項9に記載の電力伝送装置において、前記第1コイルは、当該第1コイルの外周側から内周側に向けて同心に巻回された外内巻回線と、当該第1コイルの内周側から外周側に向けて同心に且つ前記外内巻回線に対して反対の巻回方向に巻回された内外巻回線と、を備え、前記第1コイルにおいて、前記外内巻回線の巻回の中心と、前記内外巻回線の巻回の中心と、が一致するように、当該外内巻回線と当該内外巻回線とが積層されている。
請求項10に記載の発明によれば、請求項8又は請求項9に記載の発明の作用に加えて、第1コイルが、外内巻回線と内外巻回線とを備え、第1コイルにおいては、外内巻回線の巻回の中心と内外巻回線の巻回の中心とが一致するように、当該外内巻回線と当該内外巻回線とが絶縁部を挟んで重ねられているので、共振周波数の調整を低減させながら伝送効率を向上させつつ、保護対象を電磁波から有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、前記第2コイルは、巻回線が前記第1コイルに対して同心に複数回巻回されてなるように構成される。
請求項11に記載の発明によれば、請求項8から又は請求項10のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、第2コイルが、巻回線が第1コイルに対して同心に複数回巻回されてなるので、電力の伝送効率を更に向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記送電装置において、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置と、伝送すべき電力を当該電力伝送装置の前記コイルに出力する出力手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記受電装置において、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置と、当該電力伝送装置の前記コイルに接続された入力手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の送電装置と、当該送電装置から離隔し、且つ前記コイルに対向して配置される受電装置であって、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項15に記載の発明は、送電装置と、請求項13に記載の受電装置であって、前記送電装置から離隔し且つ前記コイルが当該送電装置に対向して配置され、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、を備える。
請求項12から請求項15のいずれか一項に記載の発明によれば、送電装置又は受電装置が請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の電力伝送装置を備えるので、電力伝送システムとして、伝送手段から生じる電磁波から保護対象を有効に保護することができる。
上記の課題を解決するために、請求項16に記載の発明は、送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する非接触型の電力伝送システムにおいて、前記送電装置が請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置を送電用として含み、前記受電装置が請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置を受電用として含み、前記送電用の前記電力伝送装置の前記伝送手段と、前記受電用の前記電力伝送装置の前記伝送手段と、が対向して配置されるように構成される。
請求項16に記載の発明によれば、送電装置及び受電装置が請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の電力伝送装置を備えるので、電力伝送システムとしての伝送効率を向上させつつ、伝送手段から生じる電磁波から保護対象を有効に保護することができる。
本発明によれば、伝送手段から生じる電磁波からの保護対象と伝送手段との間に配置された遮蔽手段と、遮蔽手段と伝送手段との間に配置され且つ磁性体からなる磁性手段と、を備え、伝送手段の位置から保護対象に向かう直線に垂直な面内における遮蔽手段及び磁性手段の面積が、当該面内における伝送手段の面積以上とされている。
従って、電力伝送装置としての伝送効率を向上させつつ、伝送手段から生じる電磁波から保護対象を有効に保護することができる。
実施形態の電力伝送システムの概要構成を示すブロック図である。 実施形態の電力伝送システムの構造を概念的に示す斜視図である。 実施形態のコイルの構造を示す平面図(i)である。 実施形態のコイルの構造を示す平面図(ii)である。 実施形態のコイルの構造を示す平面図(iii)である。 実施形態のコイルの構造を示す部分断面図である。 実施形態の電力伝送システムの構造による漏洩磁界の状態を示す図であり、(a)は第1実施例としての漏洩磁界の状態を示す図であり、(b)は第3実施例としての漏洩磁界の状態を示す図であり、(c)は第1比較例としての漏洩磁界の状態を示す図であり、(d)は第3比較例としての漏洩磁界の状態を示す図であり、(e)は第5比較例としての漏洩磁界の状態を示す図である。 第1変形形態に係る磁性板を説明する図であり、(a)は当該磁性板に発生する磁束の方向を示す平面図であり、(b)は当該磁性板の構造を説明する平面図である。 第7変形形態に係る位置と電流密度との関係を示すグラフ図である。
次に、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお以下に説明する実施形態及び変形形態は、電気自動車に搭載されている充電池を充電するための電力を、当該充電池を備えた電気自動車に対して磁界共鳴方式により非接触で電送する電力伝送システムに対して、本発明をそれぞれ適用した場合の実施形態である。
ここで実施形態及び変形形態の磁界共鳴方式による電力伝送システムは、電力を送る送電コイルと、当該送電コイルから離隔して向き合うように(即ち対向するように)配置され且つ送電コイルから送られた電力を受電する受電コイルと、を備える。そして上記送電コイルは、後述する送電ループコイルと、後述する送電オープンコイルと、が、積層されてそれぞれ構成されている。また上記受電コイルは、後述する受電オープンコイルと、後述する受電ループコイルと、が、積層されてそれぞれ構成されている。
(I)実施形態
初めに、本発明の実施形態について、図1乃至図7を用いて説明する。
(i)実施形態の電力伝送システムの全体構成及び動作について
先ず、実施形態の電力伝送システムの全体構成及び動作について、図1及び図2を用いて説明する。なお、図1は実施形態の電力伝送システムの概要構成を示すブロック図であり、図2は当該電力伝送システムの構造を概念的に示す斜視図である。
図1にブロック図として示すように、実施形態の電力伝送システムSは、受電部RV及び上記受電コイルRCを備えた受電装置Rと、送電部TR及び上記送電コイルTCを備えた送電装置Tと、により構成されている。このとき受電装置Rは上記電気自動車に搭載され、且つ当該電気自動車に搭載されている図示しない蓄電池に接続されている。一方送電装置Tは、当該電気自動車が移動又は停車する位置の地面に設置されている。そして、当該蓄電池を充電する場合、受電装置Rの受電コイルRCと送電装置Tの送電コイルTCとが対向するように電気自動車が運転又は停車される。なお、実施形態の電力伝送システムSによる上記蓄電池の充電に際しては、停車している電気自動車に搭載されている受電装置Rに対して、その停車位置の下方の地面に設置された送電装置Tの送電コイルTCを介して、当該送電装置Tから電力を伝送するように構成することができる。またこの他、移動中の電気自動車に搭載されている受電装置Rに対して、その電気自動車が移動している道路の一定距離の区間に設置された複数の送電装置Tの送電コイルTCを介して、当該送電装置Tから連続的に電力を伝送するように構成してもよい。そして、上記送電装置T又は上記受電装置Rが本発明の「電力伝送装置」の一例に相当し、上記送電コイル及び上記受電コイルRCが本発明の「伝送手段」の一例に相当し、上記送電部TRが本発明の「出力手段」の一例に相当し、上記受電部RVが本発明の「入力手段」の一例に相当する。更に図1において、送電コイルTCにおける受電コイルRCの側が当該送電コイルTCにおける「送電側」に相当し、受電コイルRCにおける送電コイルTCの側が当該受電コイルRCにおける「受電側」に相当する。
一方上記送電コイルTCは、送電ループコイルTLと、送電オープンコイルTOと、を備えている。また上記受電コイルRCは、受電オープンコイルROと、受電ループコイルRLと、を備えている。このとき送電ループコイルTLには、送電すべき電力が送電部TRから入力される。そして送電オープンコイルTOは、送電ループコイルTLに対して同心に積層され且つその両端が開放端とされている。他方受電オープンコイルROは、送電オープンコイルTOに対向するように配置され且つその両端が開放端とされている。そして受電ループコイルRLは、受電オープンコイルROに対して同心に積層され、且つ受電オープンコイルROを介して磁界共鳴方式により送電コイルTCから受電した電力を受電部RVに出力する。このとき、送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルROが本発明の「第1コイル」の一例に相当し、送電ループコイルTL又は受電ループコイルRLが本発明の「第2コイル」の一例に相当する。
以上の構成において、送電装置Tの送電部TRは、例えば電力伝送システムSが用いられる国における電波法等の法規等に対応しつつ、受電装置Rに伝送すべき電力を送電コイルTCに出力する。このとき上記法規等は、例えば人体への影響を考慮して漏洩磁界が予め決められた所定のレベル以下になるように規制している。このような漏洩磁界の規制に関する法記等としては、例えば国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP(International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection))により定められているガイドラインが挙げられる。また、全ての送電装置Tと上記受電装置Rとの間における相互接続利用が可能となるためには、結果的に、両者が予め決められた所定範囲の周波数を利用する必要があり、このため上記所定範囲の周波数又は周波数帯域は、上記法規等としてのISO(International Organization for Standardization)又はIEC(International Electrotechnical Commission)等の国際機関の推奨に従う必要がある。更に、送電コイルTCと受電コイルRCとの間の所定の位置ずれも考慮した伝送効率の下限値も上記国際機関により規定されているため、高い電力伝送効率が要求される。
一方、上記磁界共鳴方式により送電コイルTCからの電力を受電した受電装置Rの受電コイルRCは、当該受電した電力を受電部RVに出力する。これにより受電部RVは、当該電力に対応した出力(例えば85キロヘルツの高周波電力となる)を、例えば図示しない電力変換ユニットによりDC(直流)電流に変換し、電気自動車の蓄電池に出力する。これにより当該蓄電池には、必要量の電力が充電される。
これらに加えて図2の上部に示すように、実施形態の電力伝送システムSの上記受電装置Rには、当該受電装置Rが搭載されている電気自動車の車体下面と上記受電装置Rと間に、受電コイルRCからの上記漏洩磁界を低減するための磁性板MR及び遮蔽板SRが、受電コイルRCの上方(図2における上方)に積層されて備えられている。このとき遮蔽板SRは、上記電気自動車の車体下面の当該受電コイルRCが備えられる位置の外装板又は部品を兼ねて備えられていてもよい。また、受電コイルRC、磁性板MR及び遮蔽板SRそれぞれの積層における間隔は、それぞれが密着して積層されていてもよいし、予め最適化された距離だけ離されて積層されていてもよい。また、磁性板MR及び遮蔽板SRの受電コイルRCに対向する面の面積は、当該受電コイルRCに含まれる後述のコイルの巻回面の面積以上で、その四倍(即ち、図2に例示する方形の一辺に換算すると二倍)以下とされるのが好ましい。
一方図2の下部に示すように、実施形態の電力伝送システムSの上記送電装置Tには、当該送電装置Rが設置されている位置の地面と上記送電装置Tと間に、送電コイルTCからの上記漏洩磁界を低減するための磁性板MT及び遮蔽板STが、送電コイルTCの下方(図2における下方)に積層されて備えられている。このとき、送電コイルTC、磁性板MT及び遮蔽板STそれぞれの積層における間隔は、それぞれが密着して積層されていてもよいし、予め最適化された距離だけ離されて積層されていてもよい。また、磁性板MT及び遮蔽板STの送電コイルTCに対向する面の面積は、当該送電コイルTCに含まれる後述のコイルの巻回面の面積以上で、その四倍(即ち、図2に例示する方形の一辺に換算すると二倍)以下とされるのが好ましい。
更に、上記磁性板MR及び上記磁性板MTそれぞれの材質としては、その比透磁率が例えば100以上の材質が用いられることが好ましい。この場合に、比透磁率が100以上の材質としては、例えば鉄、ニッケル、コバルト、又はこれらを含む合金(例えば、ニッケル−亜鉛系軟磁性材料)等が挙げられる。なお破損防止の観点から、磁性板MR及び磁性板MT自体に柔軟性を持たせるべく、材質としての磁性体を粉砕し、それを樹脂等に混ぜて固定したものを磁性板MR及び磁性板MTとするのが好ましい。更に誘導電流の低減の観点からは、磁性板MR及び磁性板MTの材質としては導電率が例えば10ジーメンス/メートル(S/m)以下の材質が用いられることが好ましい。また、磁性板MR及び磁性板MTそれぞれ自体の厚さは、例えば0.5ミリメートル以上であることが好ましい。これに対し、上記遮蔽板SR及び上記遮蔽板STそれぞれの材質としては、その導電率が例えば10ジーメンス/メートル(S/m)以上の材質が用いられることが好ましい。この場合に、導電率が10ジーメンス/メートル以上の材質としては、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP(carbon fiber reinforced plastic))や、銅、アルミニウム又は鉄(例えば、電気自動車の外装材としてのステンレス鋼)などが挙げられる。
そして以上の構成において、磁性板MR及び磁性板MTが本発明に係る「磁性手段」の一例に相当し、遮蔽板SR及び遮蔽板STが本発明に係る「遮蔽手段」の一例に相当する。
(ii)送電コイルTC(受電コイルRC)の構成について
次に、上述した実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCの構成について、図3乃至図6を用いてその詳細を説明する。なお、実施形態の送電コイルTCと受電コイルRCとは、基本的に同じ構成を備える。即ち、上記送電ループコイルTLの構成と上記受電ループコイルRLの構成とは基本的に同一である。また、上記送電オープンコイルTOの構成と上記受電オープンコイルROの構成とは基本的に同一である。更に、上記送電ループコイルTLと上記送電オープンコイルTOとの送電コイルTC内における位置関係と、上記受電ループコイルRLと上記受電オープンコイルROとの受電コイルRC内における位置関係と、は基本的に同一である。よって以下の説明では、送電コイルTCについて、その構造を説明する。また、図3乃至図5は実施形態の送電コイルTCの構造を示す平面図であり、図6は実施形態の送電コイルTCの構造を示す部分断面図である。このとき図3乃至図5は、送電装置Tにおいて、送電部TR側(図2における遮蔽板ST又は磁性板MTの側)から送電コイルTCを見た場合の平面図である。
図3にその平面図を示すように、実施形態の送電コイルTCは、送電ループコイルTLと、その一部であるコイルCL1が図3において破線で示されている送電オープンコイルTOと、が、絶縁性のフィルムBF(詳細は後述する)を介して図3の紙面方向に積層されて構成されている。なお、上記送電ループコイルTLとコイルCL1とは、図3に示すように、送電コイルTCにおける同じ層内に形成されている。一方送電オープンコイルTOは、図3において破線で示す上記コイルCL1と、図3に図示されないコイルCL2と、が、上記フィルムBFを介して図3の紙面方向に積層されて構成される。なお実施形態では、送電ループコイルTL及び送電オープンコイルTOのコイルCL1と、送電オープンコイルTOのコイルCL2との間の絶縁のためにフィルムBFを用いているが、この他に、ガラスエポキシ材料等の絶縁性の材料を用いることもできる。また、送電コイルTCとして発生した熱を効率良く放熱するため、例えばセラミック粒子等を分散した薄膜化材料を用いることもできる。更に、送電ループコイルTL、コイルCL1及びコイルCL2をそれぞれ構成する後述の銅薄膜線の巻回の中心は、相互に同一又は略同一とされている。更にまた、図3に示す送電ループコイルTL及びコイルCL1が形成されている面は、図2においては、送電コイルTCの下面に相当する。
そして図3に示すように、送電ループコイルTLは、その最外周部の一辺に、送電部TRに接続される接続用端子O1及び接続用端子O2を有している。また送電ループコイルTLは、例えば銅薄膜線がコイルCL1と同じ送電コイルTCの層内で三回転(3ターン)巻回されて構成されており、その両端部(図3に示す場合は右辺部の中央)が上記接続用端子O1及び上記接続用端子O2とされている。なお送電ループコイルTLを構成する上記銅薄膜線は、送電ループコイルTLの全周に渡って同一幅及び同一厚さとされている。更に送電ループコイルTLでは、図3におけるその上辺部、下辺部、左辺部及び右辺部それぞれに直線部が設けられており、それぞれの直線部が曲線部により接続されている。なお、図3において送電ループコイルTLとコイルCL1とが交差する位置における相互の絶縁、及び送電ループコイルTLを構成する銅薄膜線自体が相互に交差する位置における相互の絶縁は、それぞれ、例えばジャンパ線を用いて一方が他方を越えるように形成することで維持されている。
一方、上記送電ループコイルTL、上記コイルCL1及び上記コイルCL2をそれぞれ構成する銅薄膜線同士の関係としては、送電ループコイルTLを構成する銅薄膜線の幅とコイルCL1の巻回における一辺全体の幅とを加えた幅と、コイルCL2の巻回における対応する一辺全体の幅と、が、第1実施形態の場合と同様に略同一となるように形成されている。
一方、上記送電ループコイルTLと同じ送電コイルTCの層に形成されている、送電オープンコイルTOを構成するコイルCL1は、図3に示すように、その最外周部が開放端T1とされている。そしてコイルCL1は、当該開放端T1から始まる反時計回りに、その最外周部から最内周部に向けて、例えば銅薄膜線が渦巻き状に二回転半(2.5ターン)巻回されて構成されている。またその最内周部には、図3の紙面方向においてその直下に積層されているコイルCL2との間の電気的接続を構成するためのビアVが接続されている。なおコイルCL1を構成する上記銅薄膜線は、コイルCL1の全周に渡って同一厚さとされている。これに対して当該銅薄膜線の幅は、図3に示すように、コイルCL1の最外周端部にある開放端T1から最内周端部においてビアVが接続されている部分にかけて広くなっている。更にコイルCL1では、図3におけるその上辺部、下辺部、左辺部及び右辺部それぞれに、互いに平行な直線部が設けられており、各直線部が、略同心円弧状の曲線部によりそれぞれ接続されている。そして、コイルCL1を構成する銅薄膜線の幅は、各直線部では一定となっている一方、それらを接続する各曲線部において、その最内周端部に向けて広くなっている。このとき、コイルCL1を構成する銅薄膜線の幅は、コイルCL1全体としてその最外周端部から最内周端部に向けて広くなっていればよく、当該最外周端部から当該最内周端部にかけて例えば一時的に(部分的に)狭くなっていても、実施形態の電力伝送システムSを用いた電力伝送による効果に対する影響はない。このコイルCL1が、本発明に係る「外内巻回線」の一例に相当する。
次に、上記フィルムBFを介して上記送電ループコイルTL及びコイルCL1の直下に積層されている、送電オープンコイルTOを構成するコイルCL2の構成について、図4を用いて説明する。なお図4は、当該コイルCL2のみを取り出して示す平面図である。
図4に示すように、上記コイルCL1と共に送電オープンコイルTOを構成するコイルCL2は、その最内周部に、上記コイルCL1との電気的接続を構成するための上記ビアVが接続されている。即ち、コイルCL1とコイルCL2との接続は、送電コイルTCの送を跨いた直列接続とされている。そしてコイルCL2は、当該ビアVから始まる時計回りに(即ち、コイルCL1と反対の方向に)、その最内周部から最外周部に向けて、例えば銅薄膜線が渦巻き状に十回転半(10.5ターン)巻回されて構成されている。またその最外周部が開放端T2とされている。なお図4に示すように、コイルCL2におけるビアVが接続された位置は、コイルCL1との位置合わせのために、コイルCL2の径方向の内側にずらされている。またコイルCL2を構成する上記銅薄膜線は、コイルCL2の全周に渡って同一幅及び同一厚さとされている。更にコイルCL2では、コイルCL1と同様に、図3におけるその上辺部、下辺部、左辺部及び右辺部それぞれに互いに平行な直線部が設けられており、各直線部が、略同心円弧状の曲線部によりそれぞれ接続されている。
ここで、上記送電ループコイルTL、上記コイルCL1及び上記コイルCL2をそれぞれ構成する銅薄膜線同士の関係としては、送電ループコイルTLと同じ層内で上記反時計方向に巻回されているコイルCL1の銅薄膜線の巻回数(二回転半(2.5ターン))と、上記時計方向に巻回されているコイルCL2の銅薄膜線の巻回数(十回転半(10。5ターン))と、が異なるように、それぞれの銅薄膜線が巻回されている。また、送電ループコイルTLを構成する銅薄膜線の幅とコイルCL1の巻回における一辺全体の幅とを加えた幅(図3において符号「W1」で示す)と、コイルCL2の巻回における対応する一辺全体の幅(図4において符号「W2」で示す)と、が略同一となるように、コイルCL2の銅薄膜線の幅は、コイルCL1の銅薄膜線の幅より全体的に狭くなっている。そして、それぞれの最内周部に接続されているビアVにより、コイルCL1とコイルCL2とが直列に接続されている。これにより、コイルCL1の最外周部から最内周部への巻回を当該最内周部で反対方向に切り返す(折り返す)ことで、コイルCL2が最内周部から最外周部へ巻回されていることになる。このコイルCL2が、本発明に係る「内外巻回線」の一例に相当する。
次に、上記送電ループコイルTL並びに上記送電オープンコイルTO(即ち上記コイルCL1及び上記コイルCL2)をそれぞれ構成する銅薄膜線同士の位置関係について、図5を用いて説明する。なお図5は、送電ループコイルTL及びコイルCL1と、コイルCL2と、の重なり状況を示す平面図であり、送電ループコイルTL及びコイルCL1を実線で、その直下にフィルムBF(図5において図示を省略している)を介して積層されているコイルCL2を破線で、それぞれ示している。
図5に実線で示すように、外周から内周に向けて巻回され且つその最内周部でビアVによりコイルCL2と接続されるコイルCL1では、その四分の一周ごとに、銅薄膜線の巻回におけるピッチ(即ち、各辺において隣り合う銅薄膜線の中心線の、巻回における径方向の距離。以下、同様。)の四分の一ずつその直線部の位置が内周側にずれるように、各曲線部が形成されて銅薄膜線が巻回されている。
一方図5に実線で示すように、送電ループコイルTLはコイルCL2の外縁に沿って積層されており、接続用端子O1及び接続用端子O2がそれぞれ巻回の外側に突出する形状とされている。更に図5に破線で示すように、内周から外周に向けて巻回され且つその最内周部でビアVによりコイルCL1と直列に接続されるコイルCL2でも、その四分の一周ごとに、銅薄膜線の巻回におけるピッチの四分の一ずつその直線部の位置が外周側にずれるように、各曲線部が形成されて銅薄膜線が巻回されている。そして図5に示すように、上記コイルCL1がその内周側に巻回されている送電ループコイルTLは、コイルCL2の外縁に沿って積層されている。
以上の図5に示したとおり、送電ループコイルTL及びコイルCL1とコイルCL2とが積層されている送電コイルTCでは、上下左右それぞれの辺では、送電ループコイルTLと送電オープンコイルTO(コイルCL1及びコイルCL2)を構成する各銅薄膜線がそれぞれ略重なるように積層されている。
次に、上記送電ループコイルTL及びコイルCL1とコイルCL2との積層状態、及びコイルCL1とコイルCL2との接続状態について、図5に示すA−A’部分の断面図として、図6を用いて説明する。
図6に示すように、図3乃至図5における左辺部では、コイルCL1とコイルCL2とがフィルムBFを挟んで積層されており、それぞれがビアVにより電気的に接続されている。このビアVの位置で、コイルCL1の上記反時計方向の巻回が切り返されて(折り返されて)、コイルCL2の上記時計方向の巻回が形成されている。一方、図6には図示されていないが、送電ループコイルTLは、コイルCL1と同じ層内に積層されており、当該コイルCL1と送電ループコイルTLとは絶縁されている。
(iii)実施例
次に、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCを含む実施形態の電力伝送システムSを用いて電力伝送を行った場合の漏洩磁界の低減及び伝送効率の低下の抑制に関する効果等について、本願の発明者による実験結果(シミュレーション結果)を踏まえて、下記の表及び図7を用いて説明する。なお下記表は、磁性板MR及び磁性板MTの有無及びその厚さ、並びに遮蔽板SR及び遮蔽板STの有無及びその材質を種々変えた場合における、共振周波数、反射率を示すSパラメータS11の値、伝送効率を示すSパラメータS21の値、当該SパラメータS11及びSパラメータS21を踏まえた伝送効率の値、並びに漏洩磁界の遮蔽効果の有無を纏めて示す表である。この表の「構成」の欄においては、実施形態の遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)及び磁性板MT(又は磁性板MR)を備える場合を「コイル+磁性板+遮蔽板」と示している。また、実施形態の遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)が除かれている場合を「コイル+磁性板」と示し、実施形態の磁性板MT(又は磁性板MR)が除かれている場合を「コイル+遮蔽板」と示している。更に遮蔽板ST及び遮蔽板SRの材質については、それがアルミニウムである場合を「Al」と示している。更にまた「磁性板」の欄においては、磁性板MT及び磁性板MRそれぞれにおける比透磁率と厚さ(単位:ミリメートル)を、それぞれ例えば「200/1」と示している。なお、伝送効率としては、それが80パーセント以上であることが上記法規等により求められている。
上記表に示すように、実施形態に対応する第1実施例乃至第3実施例では、遮蔽板ST及び遮蔽板SRの材質としてアルムニウムを用い、磁性板MT及び磁性板MRの比透磁率を変えて共振周波数及び伝送効率等について実験を行った。また、これらの実施例に対する比較例としては、実施形態の送電コイルTC(又は受電コイルRC)のみの場合(第1比較例)、磁性板MT及び磁性板MRを除いた場合(第2比較例)、遮蔽板ST及び遮蔽板SRを除いた場合(第3比較例)、並びに、磁性板MT及び磁性板MRそれぞれの比透磁率及び厚さと、遮蔽板ST及び遮蔽板SRの材質と、の組み合わせを変えた場合(第4比較例乃至第7比較例)のそれぞれについて、共振周波数及び伝送効率等について実験を行った。このとき第5比較例の遮蔽板ST及び遮蔽板SRを構成する銅の厚さは35マイクロメートルである。
また図7において、図7(a)は表における第1実施例についての漏洩磁界の様子を示し、図7(b)は表における第3実施例について漏洩磁界の様子を示し、図7(c)乃至図7(e)は表における第1比較例、第3比較例及び第5比較例についてそれぞれの漏洩磁界の様子を順次示している。そして図7では、図7水平方向の実直線が各実施例及び比較例における送電コイルTC等及び受電コイルRC等を示しており、例えば図7(a)に示す第1実施例では、送電コイルTC及び受電コイルRCと共に、それぞれに対応する遮蔽板ST及び磁性板MT並びに遮蔽板SR及び磁性板MRを備えていることが、「(RC,MR,SR)」及び「(TC、MT、ST)」と表されている(以下、図7(b)乃至図7(e)において同様)。また図7では、送電コイルTC等と受電コイルRC等の周囲に拡がっている曲線が、強度ごとの漏洩磁界の様子を示している。なお、当該曲線が濃いほど、漏洩磁界が強いことを示している。
上記表及び図7から判る通り、第1比較例及び第3比較例の構成の場合(図7(c)及び図7(d)参照)は、受電コイルRCが備えられた電気自動車の搭乗者の位置まで、漏洩磁界が到達している。これに対して、第1実施例乃至第3実施例並びに第2比較例及び第4比較例乃至第7比較例の構成の場合(上記表、並びに図7(a)、図7(b)及び図7(e)参照)は、漏洩磁界が遮蔽板ST及び遮蔽板SRに遮蔽されることで、上記搭乗者の漏洩磁界からの安全は確保されていると考えられる。これらにより、上記搭乗者の漏洩磁界からの安全を確保するためには、アルミニウム又は銅を材質とする遮蔽板ST及び遮蔽板SRを備えることが有効であることが判る。なお、本願の発明者の別の実験によれば、遮蔽板ST及び遮蔽板SRの材質としては、上記アルミニウム又は銅の他、その導電率が10ジーメンス/メートル(S/m)以上である鉄又は上記炭素繊維強化プラスチックが有効であることが判っている。
一方、上記表の第2比較例を見ると、磁性板MT及び磁性板MRを用いずに送電コイルTCと遮蔽板ST(及び受電コイルRCと遮蔽板SR)を直接積層すると、伝送効率が極端に低下することが判る。これは、遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)が導電性を有するため、当該遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)内に送電コイルTC(又は受電コイルRC)からの電磁波による誘導電流が発生することによると考えられる。また第2比較例では、その共振周波数が8.4メガヘルツと極端に遷移していることも判る。以上のことから、磁性板MT及び磁性板MRの比透磁率は伝送効率に影響しないことが判る。また、磁性板MT及び磁性板MRの厚さが0.5ミリメートル以上の場合には、概ね伝送効率の低下を抑制する機能を発揮するが、その厚さが0.5ミリメートル未満の場合には伝送効率の低下が予測される。
なお、上記表及び図7に示す実験結果は受電コイルRCについて適用されるものであり、地面に設置されている送電コイルTCについては、必ずしも導電性の遮蔽層STが設けられているとは限らず、更に漏洩磁界の影響を受ける人等も近くには存在しないので、送電コイルTCについては、磁性板MT及び遮蔽板STが不要であるとも言い得る。しかしながら、上記表の内容から判るように、磁性板MT及び磁性板MRが設けられて有効に機能することで、共振周波数の低周波数化の効果があることが判る。そして、この低周波数化の効果により、送電コイルTC又は受電コイルRCとしての共振周波数を調整する場合に、各コイルCL1等の銅薄膜線自体の長さを短くすることができ、当該銅薄膜線の電気抵抗による電力損失や発熱を抑制することができる。このため、送電コイルTCについても、受電コイルRCと同様に、遮蔽板ST及び磁性板MTを設けることが望ましいといえる。
以上説明したように、実施形態の送電コイルTC及び受電コイルRCを含む実施形態の電力伝送システムSを用いた電力伝送によれば、送電コイルTC(又は受電コイルRC)から生じる電磁波(特に漏洩磁界)からの保護対象たる搭乗者等と当該送電コイルTC(又は受電コイルRC)との間に配置された遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)と、遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)と送電コイルTC(又は受電コイルRC)との間に配置され且つ磁性体からなる磁性板MT(又は磁性板MR)と、を備え、遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)及び磁性板MT(又は磁性板MR)の面積(即ち、送電コイルTC(又は受電コイルRC)の位置から搭乗者等に向かう直線に垂直な面内における遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)及び磁性板MT(又は磁性板MR)の面積が、送電コイルTC(又は受電コイルRC)の巻回面の面積以上とされているので、送電装置T(又は受電装置R)としての伝送効率を向上させつつ、送電コイルTC(又は受電コイルRC)から生じる電磁波から搭乗者等を有効に保護することができる。
また、遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)及び磁性板MT(又は磁性板MR)における送電ループコイルTL等の巻回面に平行な面の面積が、当該巻回面の面積以上であるので、送電装置T(又は受電装置R)としての伝送効率を向上させつつ、電力伝送により生じる電磁波から搭乗者等を有効に保護することができる。
更に、磁性板MT(又は磁性板MR)の厚さが0.5ミリメートル以上である場合、又はその比透磁率が100以上である場合、或いは、遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)の導電率が10ジーメンス/メートル以上である場合は、それぞれに、搭乗者等を電磁波から有効に保護することができる。
更にまた、遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)が、搭乗者等の利用に供される電気自動車の一部品であって、搭乗者等と磁性板MT(又は磁性板MR)との間にある当該一部品である場合(例えば、電気自動車の下面の車体外装板の一部である場合)には、送電装置T(又は受電装置R)として遮蔽板ST(又は遮蔽板SR)を別部材として備える必要がなく、送電装置T(又は受電装置R)として小型化できる。
また、送電コイルTC(又は受電コイルRC)が、送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)と、送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)に対して同心に積層された送電ループコイルTL(受電ループコイルRL)と、からなるので、伝送効率を向上させつつ、搭乗者等を電磁波から有効に保護することができる。
更に、送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)が、コイルCL1とコイルCL2とがその最内周部で接続されてなる直列接続を備え、送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)においては、コイルCL1の巻回の中心とコイルCL2の巻回の中心とが一致するように、当該コイルCL1及びコイルCL2がフィルムBFを挟んで重ねられているので、共振周波数の調整を低減させながら伝送効率を向上させつつ、搭乗者等を電磁波から有効に保護することができる。
更にまた、送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)が、銅薄膜線が送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)に対して同心に複数回巻回されてなるので、電力の伝送効率を更に向上させることができる。
(II)変形形態
次に、本発明の変形形態について説明する。なお、以下に説明する第1変形形態及び第7変形形態については、それぞれ図8及び図9を用いて説明する。
上述した実施形態の電力伝送システムSの構成については、以下の(A)乃至(I)に示すような変形を加えてもよい。本発明の発明者は、当該各変形を加えても、上記電力伝送システムSと同等の効果を奏し得ることを確認している。
(A)第1変形形態
先ず第1変形形態について図8を用いて説明する。なお図8は、第1変形形態に係る磁性板を説明する図である。
上述した実施形態の磁性板MR及び磁性板MTは、送電コイルTC及び受電コイルRCそれぞれを構成するコイルの形状(図3乃至図5参照)に合わせて、例えば角形ドーナツ形状の一枚板として形成することができる。そしてこの場合、実施形態の電力伝送によって磁性板MR及び磁性板MTそれぞれに発生する磁束の方向は、図8(a)に破線矢印で示すように、その中心に向かう放射状の方向となる。そこで第1変形形態の磁性板MT1(送電コイルTC用)及び磁性板MR1(受電コイルRC用)を、図8(b)に例示するように、上記時速の方向を横切らない(即ち磁束を遮らない)方向の分割線により分割された磁性片M1乃至磁性片M12を平面状に並置して形成してもよい。この場合の磁性板M1乃至磁性板M12は、例えば相互に接着されることなく、互いに独立させて並置するのが好ましい。このような磁性片M1乃至磁性片M12の組み合わせにより第1変形形態の磁性板MR1及び磁性板MT1を形成することで、磁性板としての効果を維持しつつ、磁性板MR1及び磁性板MT1の破損を抑制できる。
(B)第2変形形態
次に第2変形形態として、実施形態の送電ループコイルTL又は受電ループコイルRLでは、それぞれの巻回数を三回転(3ターン)としたが、これ以外に、それぞれの巻回数を二回転(2ターン)又は四回転(4ターン)以上としてもよいし、一回転(1ターン)のみとしてもよい。
(C)第3変形形態
次に第3変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、それぞれを構成するコイルCL1及びコイルCL2それぞれの巻回数を二回転半(2.5ターン)及び十回転半(10.5ターン)としたが、これら以外に、それぞれの巻回数が異なった値でもよいし、コイルCL1の巻回数とコイルCL2の巻回数とが同じであってもよい。
(D)第4変形形態
次に第4変形形態として、実施形態の送電オープンコイルTO(又は受電オープンコイルRO)では、送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを同じ層内に形成したが、これを異なる層に形成し、且つ送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)とコイルCL1とを同心に積層してもよい。
(E)第5変形形態
次に第5変形形態として、実施形態のコイルCL1とコイルCL2とは、それぞれの最内周部でビアVにより接続されていたが、これ以外に、コイルCL1とコイルCL2とが相互に絶縁されていてもよい。
(F)第6変形形態
次に第6変形形態として、送電ループコイルTL(又は受電ループコイルRL)の側から見た実施形態のコイルCL1及びコイルCL2の順番を入れ換えてもよい。
(G)第7変形形態
次に第7変形形態について図9を用いて説明する。なお図9は、第7変形形態に係る遮蔽板上の位置と電流密度との関係を示すグラフ図である。
第7変形形態として、実施形態の送電コイルTCにおける送電ループコイルTLの位置と送電オープンコイルTOの位置とを入れ換え、また、実施形態の受電コイルRCにおける受電ループコイルRLの位置と受電オープンコイルROの位置とを入れ換えてもよい。この第7変形形態の場合、第7変形形態の電力伝送システム全体としては、送電コイルの送電ループコイルTLと受電コイルの受電ループコイルRLとが相互に対向して配置されることになる。このような第7変形形態によれば、送電コイルTC(受電コイルRC)の中心を通って各コイルを横切る直線に平行な遮蔽板ST(遮蔽板SR)上の直線上の位置(例えば、送電コイルTC(受電コイルRC)の図3中下端を基準(原点)とした、図3における上下方向の遮蔽板ST(遮蔽板SR)上の位置)と、遮蔽板ST(遮蔽板SR)内の電流密度と、の関係について図9に例示するように、当該電流密度は、第7変形形態の送電コイル(受電コイル)の方が小さくなり、よって当該電流による遮蔽板ST(遮蔽板SR)としての発熱も抑制できる。
(H)第8変形形態
次に第8変形形態として、実施形態のコイルCL1では、その幅を、その外周から内周にかけて広くする構成としたが、これ以外に、コイルCL1の幅が全周に渡って同じでもよい。
(I)第9変形形態
最後に第9変形形態として、実施形態において、開放端とされている送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルTOの端部に対して直列又は並列に、又は送電ループコイルTL又は受電ループコイルRLに対して並列に、それぞれコンデンサを更に接続して、送電ループコイルTO又は受電ループコイルRO、或いは送電オープンコイルTL又は受電オープンコイルRLとしての寄生容量を調整することで、共振周波数の低周波数化を図るように構成してもよい。このとき、送電オープンコイルTO又は受電オープンコイルROにおけるいずれかの開放端に対して直列にコンデンサを接続する場合は、当該開放端のいずれかに接続されていないコンデンサの端子を開放端とすればよい。
以上それぞれ説明したように、本発明は非接触の電力伝送の分野に利用することが可能であり、特に電気自動車に搭載された蓄電池を充電するための電力伝送の分野に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
S 電力伝送システム
T 送電装置
R 受電装置
V ビア
BF フィルム
TR 送電部
RV 受電部
TC 送電コイル
RC 受電コイル
MR、MR1、MT、MT1 磁性板
SR、ST 遮蔽板
TL 送電ループコイル
TO 送電オープンコイル
RL 受電ループコイル
RO 受電オープンコイル
O1、O2 接続用端子
T1、T2 開放端
CL1、CL2 コイル
M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7、M8、M9、M10、M11、M12 磁性片

Claims (16)

  1. 非接触型の電力伝送を行う伝送手段を備える電力伝送装置において、
    前記伝送手段の位置から見て、電力送電時における当該伝送手段の送電側と反対の側、又は電力受電時における当該伝送手段の受電側と反対の側に配置され、前記電力伝送により生じる電磁波を遮蔽する遮蔽手段と、
    前記遮蔽手段と前記伝送手段との間に配置され且つ磁性体からなる磁性手段と、
    を備え、
    前記伝送手段の位置から前記遮蔽手段及び前記磁性手段に向かう直線に垂直な面内における当該遮蔽手段及び当該磁性手段の面積が、当該面内における前記伝送手段の面積以上であることを特徴とする電力伝送装置。
  2. 請求項1に記載の電力伝送装置において、
    前記伝送手段は、巻回線が複数回巻回されてなるコイルからなり、
    前記直線は、前記コイルの中心を足として前記遮蔽手段及び前記磁性手段に向かう方向に立てた垂線であり、
    それぞれが板状の前記遮蔽手段及び前記磁性手段の前記垂線に垂直な面の面積が、前記コイルにおける前記巻回線の巻回面の面積以上であることを特徴とする電力伝送装置。
  3. 請求項2に記載の電力伝送装置において、
    前記磁性手段は、前記コイルの大きさよりも小さい複数の磁性体片が同一面上に並置されて構成されており、且つ隣接する各前記磁性体片の境界部が前記コイルの径方向のそれぞれに平行な直線状に形成されていることを特徴とする電力伝送装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の電力伝送装置において、
    前記磁性手段の厚さが0.5ミリメートル以上であることを特徴とする電力伝送装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、
    前記磁性体の比透磁率が100以上であることを特徴とする電力伝送装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、
    前記遮蔽手段の導電率が10ジーメンス/メートル以上であることを特徴とする電力伝送装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、
    前記遮蔽手段が、前記電磁波から保護すべき保護対象の利用に供される物の一部であって、前記磁性手段の位置から見て前記伝送手段と反対の側にある当該一部であることを特徴とする電力伝送装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、
    前記伝送手段が、
    前記電力伝送としての電力の送電又は受電を行う第1コイルと、
    送電時には当該送電すべき電力が供給され、受電時には受電された電力が出力される第2コイルであって、前記第1コイルに対して同心に積層された第2コイルと、
    からなることを特徴とする電力伝送装置。
  9. 請求項8に記載の電力伝送装置において、
    前記伝送手段において、第1コイルが前記第2コイルと前記磁性手段との間に配置されていることを特徴とする電力伝送装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の電力伝送装置において、
    前記第1コイルは、
    当該第1コイルの外周側から内周側に向けて同心に巻回された外内巻回線と、
    当該第1コイルの内周側から外周側に向けて同心に且つ前記外内巻回線に対して反対の巻回方向に巻回された内外巻回線と、
    を備え、
    前記第1コイルにおいて、前記外内巻回線の巻回の中心と、前記内外巻回線の巻回の中心と、が一致するように、当該外内巻回線と当該内外巻回線とが積層されていることを特徴とする電力伝送装置。
  11. 請求項8から請求項10のいずれか一項に記載の電力伝送装置において、
    前記第2コイルは、巻回線が前記第1コイルに対して同心に複数回巻回されてなることを特徴とする電力伝送装置。
  12. 送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記送電装置において、
    請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置と、
    伝送すべき電力を当該電力伝送装置の前記コイルに出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする送電装置。
  13. 送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する電力伝送システムに含まれる前記受電装置において、
    請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置と、
    当該電力伝送装置の前記コイルに接続された入力手段と、
    を備えることを特徴とする受電装置。
  14. 請求項12に記載の送電装置と、
    当該送電装置から離隔し、且つ前記コイルに対向して配置される受電装置であって、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、
    を備えることを特徴とする非接触型の電力伝送システム。
  15. 送電装置と、
    請求項13に記載の受電装置であって、前記送電装置から離隔し且つ前記コイルが当該送電装置に対向して配置され、前記送電装置から送信された電力を受電する受電装置と、
    を備えることを特徴とする非接触型の電力伝送システム。
  16. 送電装置と、当該送電装置から離隔した受電装置と、により構成され、前記送電装置から非接触で前記受電装置に電力を伝送する非接触型の電力伝送システムにおいて、
    前記送電装置が請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置を送電用として含み、
    前記受電装置が請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の前記電力伝送装置を受電用として含み、
    前記送電用の前記電力伝送装置の前記伝送手段と、前記受電用の前記電力伝送装置の前記伝送手段と、が対向して配置されることを特徴とする電力伝送システム。
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