JP2020027089A - 癌の診断用モノクローナル抗体及び癌診断キット - Google Patents

癌の診断用モノクローナル抗体及び癌診断キット Download PDF

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Koji Matsuoka
浩司 松岡
隆彦 松下
Takahiko Matsushita
隆彦 松下
幡野 健
Takeshi Hatano
健 幡野
根本 直人
Naoto Nemoto
直人 根本
秀直 新井
Hidenao Arai
秀直 新井
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Hiroshi Nomura
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Abstract

【課題】 ヒト由来ミッドカインに対して特異的に結合する癌診断用モノクローナル抗体、及びそれを使用した癌の診断用キットを提供することを目的とする。【解決手段】 前立腺癌、悪性リンパ腫、肝臓癌、食道癌、十二指腸癌、結腸癌、胆管癌、胆嚢癌、膵臓癌、甲状腺癌、肺癌及び乳癌等で発現増大しているヒト由来ミッドカインに対する親和性が高く、これらに特異的に結合する、抗ミッドカインモノクローナル抗体、及びそれを用いた免疫学的測定法を利用した、信頼性の高い癌の診断用キットを提供する。【選択図】 図2

Description

本発明は、癌の診断用モノクローナル抗体及び癌診断キットに係り、より詳しくは、ヒトミッドカインにヒト由来ミッドカインに特異的に結合する癌の診断用モノクローナル抗体、及び、当該癌の診断用モノクローナル抗体を用いた癌診断キットに関する。
ミッドカイン(midkine:以下、「MK」ともいう)は、塩基性アミノ酸とシステインに富む分子量約13 kDaのヘパリン結合性成長因子で、胚性癌細胞のレチノイン酸による分化誘導の過程で一過性に発現する遺伝子の産物として発見された。MKのアミノ酸配列と50%の相同性を示すプレイオトロフィンは、ヘパリン結合性のファミリータンパク質と考えられている。
MKは、細胞の増殖・分化に関係し、細胞保護及び成長作用、マクロファージや好中球等の炎症性細胞の遊走促進、アポトーシスの抑制などの作用を有する。また、癌細胞の生存及び遊走、並びに血管新生を促し、癌の進展に関与している。
MKは、様々な生物学的機能を有していることが知られている。例えば癌に関しては、胃癌、食道癌、甲状腺癌、膵臓癌、肝臓癌、膀胱癌、肺癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、神経芽腫、神経膠芽腫などの多くの腫瘍において、癌の種類によらず70%以上でMKの発現増大が認められている(非特許文献1〜4)。
また、MKは、マクロファージや好中球等の炎症性細胞の遊走を促進させる機能を有すること、破骨細胞の分化を引き起こすこと、及びMKを欠損させたノックアウトマウスにおいて、手術後の癒着が軽減されること等も知られている。このように、MKは自己免疫疾患、リウマチ性関節炎、多発性硬化症、変形性関節症、手術後の癒着、炎症性大腸炎、乾癬、狼瘡、喘息、好中球機能異常等の炎症性疾患に関与することが知られている(特許文献1)。
MKは発癌において重要な役割を果たしていると考えられており、MK遺伝子をプローブとしたノーザンブロットによる癌の診断法(特許文献1:以下、「従来技術1」という)、および抗MKタンパク質抗体を含む癌の診断薬(特許文献2:以下、「従来技術2」という)が開示されている。
また、様々なタイプの癌において、早い段階で血中や尿中のMK値が健常者の基準値と比較して上昇していることが知られており、MKを早期癌のマーカーとして使用する技術が開示されている(特許文献3:以下、「従来技術3」という)。
MKを測定する免疫学的測定方法として、1-ステップサンドイッチ法が知られている(特許文献4)。この方法では、固相化抗体(以下、「1次抗体」ということがある)及び標識抗体(以下、「2次抗体」ということがある)共に異なる動物由来のポリクローナル抗体が使用されている(以下、「従来技術4」という)。
一方、海外の試薬メーカーから、1次抗体にモノクローナル抗体、及び標識抗体にポリクローナル抗体を使用した、ヒトMK用ELISA(Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay)キットが市販されている。例えば、Boster Biological Technology 社から、1次抗体にマウス由来のモノクローナル抗体、及び標識抗体にヤギ由来のポリクローナル抗体を使用した、ヒトMK用ELISAキット「Human Midkine PicoKine」が販売されている(以下、「従来技術5」という)。
ヒトMK遺伝子は既にクローニングされている(非特許文献5)。また、MK遺伝子をノックアウトしたマウスについては、129/Sv系マウスのエクソン2の一部とエクソン3の一部を破壊したノックアウトマウスが既に作製されている(非特許文献6)。
また、抗ヒトMKの遺伝子及びアミノ酸配列は既に知られているものもあり、様々な方法によって抗ヒトMK抗体を作製することができる(非特許文献7)。
WO2010/074218 特開平6-172218号公報 特開2010-139293号公報 特開平10-160735号公報 特許第5663137号公報
Tsutsui, J. et al. Cancer Res. 53. 1281-1285, 1993 Garver, R. I. et al. Am. J. Respir. Cell Mol. Biol. 9. 463-466, 1993 Aridome, K. et al. Jap. J. Cancer Res. 86. 655-661, 1995 O'Brien, T. et al. Cancer Res. 56, 2515-2518, 1996
Uehara, K. et al.: J. Biochem., 111: 563-567, 1992 Nakamura , E. et al.: Genes to Cells, 3: 811-822, 1998 Tsutsui, J., et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 176, 792-797, 1991
従来技術1は、MK遺伝子をプローブとしてノーザンブロットを行うことで、生体組織の癌化状態にあるか否かを診断することができる点では優れた発明である。しかし、組織からRNAを抽出して電気泳動用サンプルを調製する際に手間と時間を要し、簡便で迅速な結果を得るには課題が残っていた。
従来技術2は、MK抗原を動物に免疫して抗体を作製した後、アフィニティー精製することにより、精製された抗MK抗体を調製し、得られた抗体を用いて癌の診断薬及び治療薬を提供する点では優れた発明である。しかし、抗体の性能評価がin vitroの実験に留まり、ヒトにおける癌の診断効果は開示されていないため、診断精度に課題が残っていた。
従来技術3は、MKを早期の胃癌、肝細胞癌及び肺癌等を検出するマーカーとして使用している点で優れた発明である。しかし、使用しているMK抗体のアミノ酸配列が全く開示されていないため、一定の品質を有する腫瘍マーカーを得ることができるかという点で課題が残っていた。
従来技術4は、1次抗体にポリクローナル抗体を使用しているため、高いアビディテイを有するが、免疫原に混在する検出対象外の生体分子との交差反応が生じる問題がある。また、従来技術5は、1次抗体にモノクローナル抗体を使用していることから、抗原の一部の特定のエピトープ部位を認識する点で特異的に認識できるという点で優れた発明である。しかし、同時に他のエピトープとも反応し、健常者で発現しているMKも検出してしまうため、感度と信頼性について課題が残っていた。
以上から、感度と信頼性が高く特定の配列を有する抗MK抗体、及びそれを使用した迅速で簡便な分析キットに関する強い社会的要請があった。
このような状況に鑑み、本発明の発明者等は、癌患者における血清中のMKを検出する抗体の研究を行い、所定のアミノ酸配列及び所定の分子量を有する抗MKモノクローナル抗体が、ヒト由来のMKと感度よく及び特異的に結合することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、第1の観点からすると、ゲル電気泳動における完全長抗体の分子量が250 kDa以上である、ヒト由来MKに特異的に結合する癌の診断用モノクローナル抗体である。
本発明の癌の診断用モノクローナル抗体では、重鎖がGYTFTSYWMH(配列表の配列番号1)、NINPHNGGTNYNE(配列表の配列番号2)、及びGGHYDEGYFEY(配列表の配列番号3)の3種類のCDR配列を有するものである、とすることができる。
この場合には、軽鎖がRASGNIHNYLA(配列表の配列番号4)、NAKTLAD(配列表の配列番号5)、及びQHFWSTPFT(配列表の配列番号6)の3種類のCDR配列を有するものであることが好ましい。
また、本発明の別の癌の診断用モノクローナル抗体では、重鎖がGYSFTGYFMN(配列表の配列番号7)、RINPYNGDTFYNQQF(配列表の配列番号8)、EAGGSSFDWLAY(配列表の配列番号9)という3種類のCDR配列を有するものであるとすることができる。
この場合には、軽鎖が、RASGNIHNFLA(配列表の配列番号10)、NAKTLAD(配列表の配列番号5)、QHFWSTPPT(配列表の配列番号11)という3種類のCDR配列を有するものであることが好ましい。
また、本発明の癌の診断用モノクローナル抗体では、標的となるヒト由来MKと特異的に結合する点という観点からは、前記ヒト由来MKとの解離定数(Kd)が、0.5×10-7M〜1.5×10-7Mを確保できることが好ましい。そして、前記ヒト由来MKとの解離定数(Kd)が、1.0×10-9M〜5.0×10-9Mを確保できることがより好ましい。
また、本発明の癌の診断用モノクローナル抗体で検出できる前記癌は、前立腺癌、悪性リンパ腫、肝臓癌、食道癌、十二指腸癌、結腸癌、胆管癌、胆嚢癌、膵臓癌、甲状腺癌、肺癌及び乳癌からなる群から選ばれるいずれかであることが、上記モノクローナル抗体がこれらに発現しているMKと特異的に結合できる点で好ましい。前立腺癌又は悪性リンパ腫であることがMKを高感度に検出できる点でより好ましい。
本発明は、第2の観点からすると、上述した癌診断用モノクローナル抗体を用いた、癌診断キットである。
本発明によれば、前立腺癌、悪性リンパ腫、肝臓癌、食道癌、十二指腸癌、結腸癌、胆管癌、胆嚢癌、膵臓癌、甲状腺癌、肺癌及び乳癌等で発現が増大しているMKに対して、本発明の抗ヒトMKモノクローナル抗体が感度よく特異的に結合することができるため、信頼性の高い癌診断を行うことができる。
図1は、抗ヒトMKモノクローナル抗体の、SDS-PAGE電気泳動写真である。 図2は、抗ヒトMKモノクローナル抗体#12の表面プラズモン共鳴法による分子間相互作用を測定した結果を示したグラフである。 図3は、抗ヒトMKモノクローナル抗体#13の表面プラズモン共鳴法による分子間相互作用を測定した結果を示したグラフである。
図4は、抗ヒトMKモノクローナル抗体#12の重鎖のヌクレオチド配列、及び、アミノ酸配列を示す図である。 図5は、抗ヒトMKモノクローナル抗体#12の軽鎖のヌクレオチド配列、及び、アミノ酸配列を示す図である。
図6は、抗ヒトMKモノクローナル抗体#13の重鎖のヌクレオチド配列、及び、アミノ酸配列を示す図である。 図7は、抗ヒトMKモノクローナル抗体#13の軽鎖のヌクレオチド配列、及び、アミノ酸配列を示す図である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
モノクローナル抗体は、(1)抗原の調製、(2)抗原による動物の免疫、(3)細胞融合、(4)モノクローナル抗体のスクリーニング、及び(5)抗体産生細胞の増殖の工程に従って作製される。本願の抗ヒトMKモノクローナル抗体もこの工程によって作製される。
(1)抗原の調製
感作抗原として使用される抗ヒトMK抗体は、以下のように調製することができる。
MKをコードする遺伝子は、公知の方法によって得ることができる。例えば所定の培養株細胞、例えばウィルムス腫瘍由来の培養株細胞よりヒトMK mRNAを調製し、EcoRI等の所定の制限酵素で消化される配列を含むように設計されたフォワードプライマー及びリバースプライマーを用いて、上記mRNAを鋳型としてPCRを行い、得られたPCR産物を精製した後逆転写を行って、ヒトMK cDNAを得ることができる。
このようにして得られたヒトMK cDNAと、例えば宿主細胞に用いることができる発現ベクターを、所定の制限酵素で消化した後、市販のライゲーションキット等を用いて組換え発現ベクターを作製する。エレクトロポレーション法、ポリエチレングリコール法、マイクロインジェクション法、パーティクルガン法等を用いて、上記の発現ベクターで宿主細胞を形質転換させる。宿主細胞としては、大腸菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞等を挙げることができ、発現ベクターとしては、pHIL301等を挙げることができる。例えば、pHIL301を発現ベクターとして使用して、ピキア酵母を形質転換させることができる。
その後、所定の選択培地で培養し、目的のMK遺伝子を有するクローンを得る。得られたクローンを、所定の培地で培養し、細胞中又は培養上清中を採取して、例えばウサギ抗マウスMKポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロット解析を行い、当該クローンのMK分泌の有無を確認する。得られたクローンを培養して得られたMKを、公知の方法、例えばイオン交換クロマトグラフィー等を用いて精製し、感作抗原として使用する抗ヒトMK抗体を得ることができる。
化学合成によっても調製したMKタンパク質を感作抗原として使用することもできる。例えば、MKのC末端のアミノ酸をポリスチレン担体に固定化し、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基又はtert-ブトキシカルボニル基で保護されたアミノ酸を、ジイソプロピルカルボジイミド等の縮合剤を用いて結合させることで、所望の配列を有するMKを得ることができる。
また、PSSM-S((株)島津製作所製)、ABI433Aペプチドシンセサイザー(アプライドバイオシステム社製)及びACT396Apex(アドバンストケムテック社製)等の、ペプチドシンセサイザーを用いて、MKを合成することもできる。
(2)抗原による動物の免疫
免疫される動物は特に限定されないが、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ニワトリ、アヒル等のハイブリドーマを作製することが比較的容易な動物を使用することが好ましく、一般的には、マウス、ラット、ハムスター等の齧歯類を使用することが好ましい。抗体産生能の観点から、C57BL/6等のMK欠損のノックアウトマウス等を、好適に使用することができる。
感作抗原としてのMKの動物への投与は、例えば、腹腔内、皮下、静脈内、皮内等の一般的な投与ルートを介して行うことができる。投与時の抗原量は動物の体重によって変動するが、投与された動物が抗体を産生できる量であれば特に限定されない。例えば、PBSや生理食塩水等で希釈した感作抗原を、例えばフロイントの完全アジュバント(FCA、Freund's complete adjuvant)等のアジュバントを加えて乳化した混合液を、1回当たり0.1〜1,000 μg程度の量で適当な間隔をあけて投与する。例えば、1〜5週間に1回の割合で、合計2〜5回程度投与する。最終免疫から1〜2週間後に、免疫した動物の眼窩又は尾静脈から採血を行い、血清を分離して、抗体価を測定する。
抗体価の測定は、酵素免疫測定法(ELISA法)、蛍光抗体法、放射免疫測定法(RIA法)等を用いて行うことができる。
例えば、ELISA法で抗体価を測定する場合には、PBS(pH 7.2〜7.4)等を用いて、MKの抗原溶液を0.5〜1.5 μg/mlに調製する。これを40〜60 μL/ウェルとなるようにプレートに分注し、3〜5℃で一晩静置してMKを固相化させる。0.04%〜0.06% Tween PBSで数回洗浄した後、市販のブロッキング剤、例えば、ブロックエース(大日本製薬(株)製)等の3〜5倍希釈液を、90〜110 μL/ウェルとなるように加え、37℃で数時間静置してブロッキング処理を行う。その後、0.04%〜0.06% Tween PBSで数回洗浄した後、培養上清原液を40〜60 μL/ウェルとなるよう加え、37℃で約30分〜約90分間静置する。
再度、0.04%〜0.06% Tween PBSで数回洗浄した後、ブロッキング剤、例えばブロックエース等で8〜12倍に希釈した標識抗体、例えばヤギ抗マウスIgG+IgM HRP標識抗体を2次抗体として、40〜60 μ/ウェルとなるよう加え、37℃で30分〜1時間半静置する。0.04%〜0.06% Tween PBSで数回洗浄した後、HRP基質液を40 μL〜60 μL/ウェルとなるように加え、室温にて、遮光して15〜30分間静置する。その後、約0.5〜1.5 Nの硫酸を加えて反応を停止させ、所望の波長、例えば、約492 nmで測定する。
こうして、血清中の所望の抗体レベルの上昇を確認後、免疫した動物から抗体産生細胞を取り出し、細胞融合に使用する。
(3)細胞融合
細胞融合は、上述したような方法によって十分な抗体価を示した免疫感作動物から得られる抗体産生細胞とミエローマ細胞とを用いて行う。抗体産生細胞は、免疫感作動物の脾臓、膵臓、リンパ節及び末梢血から採取することができる。
マウスの脾臓を用いる場合、摘出した脾臓を、所望の培地、例えば、RPMI1640 S.P培地を用いて複数回洗浄する。洗浄後、脾臓をガラス棒ですり潰し、所望の大きさの遠沈管に脾臓細胞を集め、約1,000〜約1,400 rpmで約10分間遠心分離する。上清を除いた後、RPMI1640 S.P培地を加えて、再度1,000〜1,400 rpmで約10分間遠心分離する。上清を除いた後、30〜50 mLのRPMI1640 S.P培地を加えて、血球計算盤で細胞数を計測しておく。
ミエローマ細胞は、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ又はヒト等の哺乳動物由来の細胞であって、in vitroで増殖可能な細胞であり、公知の細胞株を使用することができる。例えば、マウス骨髄腫由来P3X63Ag8.653(ECACC85011420)、マウス骨髄腫由来P3X63Ag8U.1 (P3U1)(JCRB9085)、マウス骨髄腫由来NS-1(JCRB9107)、マウス骨髄腫由来MPC-11(NCACC91031103)、マウス骨髄腫由来SP2/0(ECACC85072401)等を入手して使用することできる。
例えば、マウス骨髄腫由来のミエローマ細胞(P3U1)を使用する場合、これを50 mLの遠沈管に集め、800〜1,200 rpm(約120〜270 xg)で3〜7分間遠心分離する。上清を除いた後、RPMI 1640 S.P培地を30〜50 mL加え、再度800〜1,200 rpmで3〜7分間遠心分離する。上清を除いた後、RPMI1640 S.P培地を30〜50 mL加え、血球計算盤で細胞数を計測しておく。
上記抗体産生細胞及びミエローマ細胞は、PBS等で洗浄後、センダイウィルス及びポリエチレングリコール(PEG)等の細胞融合促進剤の存在下、栄養培養液中で融合させることができる。融合効率を高めたい場合、ジメチルスルフォキシド等の補助剤を任意に添加する。抗体産生細胞とミエローマ細胞の比率は、例えば、抗体産生細胞とミエローマ細胞の割合を10対1〜1対1とする。細胞融合に用いる培養液は、RPMI1640培養液及びMEM培養液等のミエローマ細胞の培養に用いられる通常の培養液が使用でき、ウシ胎児血清(FCS)等の血清を併用することもできる。
所定量の抗体産生細胞とミエローマ細胞とを上記の培地中でよく混合し、平均分子量1,000〜6,000程度のPEG溶液を、10〜80%(w/v)の濃度でここに添加して混合液とする。この混合液を約20〜40℃で約1〜10分間インキュベートすることにより、効率よくハイブリドーマが形成される。その後、上記の培地を加えて遠心操作を行い、上清を除去するという操作を繰り返して、細胞融合剤等を除去する。
例えば、脾臓細胞とミエローマ細胞の細胞融合を行う場合、予め血球計算盤で各細胞の含有液中の細胞数を求める。その後、所定の割合になるように脾臓細胞とミエローマ細胞とを遠沈管に入れてよく混合し、1,000 rpm(約200 xg)で約10分間遠心分離し、上清を除く。次いで、数mLのPEG溶液を混合しながら数分かけて添加する。添加後、そのまま数分間混合を続け、予めウォーターバスで37℃に温めておいた数mLのRPMI1640 S.P培地を、混合しながら数分間かけてゆっくりと添加する。この操作を3〜5回繰り返し、37℃に温めておいた5〜15 mLのRPMI1640 S.P培地を、混合しながら3〜5分かけてゆっくりと添加する。5%CO2インキュベーター中、37℃にて3〜7分間インキュベートし、800〜1,200 rpm(約120〜270 xg)で3〜7分間遠心する。遠心後、上清を除去してハイブリドーマを得ることができる。
(4)抗体産生ハイブリドーマのスクリーニング
抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングは、マイクロプレート等の固相に免疫原として使用した抗原を直接又は担体とともに吸着させ、ハイブリドーマの培養上清を添加し、酵素等で標識した抗体又はプロテインAを加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する方法等が使用できる。
例えばHAT培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン及びチミジンを含む培地)等を添加した動物細胞培地でハイブリドーマを培養することにより、選択的に増殖させることができる。上記培地としては、RPMI 1640培地、GIT培地(富士フィルム和光純薬工業(株)製)又はSFM-101培地(ニッスイ製薬(株)製)等を用いることができる。培養は、目的のハイブリドーマ以外の非融合細胞が死滅するのに必要な時間行う。通常20〜40℃で、数日〜数週間行う。培養後、ELISA等により、培養上清中から抗原に結合し非抗原に結合しないサンプルを選択する。その後、限界希釈法により、目的とする抗体を産生するハイブリドーマを選択する。
例えば、HAT培地を含むRPMI1640 S.P培地を入れた96ウェルプレートにハイブリドーマを播種し、37℃、5%CO2インキュベーター内で1〜2週間培養する。その後ELISA法で抗体産生能をスクリーニングする。その後、例えば、吸光度の高いウェル中の細胞をクローニング用サンプルとして選び、3列に5個/ウェル及び1個/ウェル、並びに2列に0.5個/ウェルとなるように、フィーダー細胞と共にハイブリドーマを播種する。
クローニング後3〜7日後に、コロニーが1であるウェルを確認し、数日毎に培地を交換する。その後、コロニーが4分の1〜2分の1を占めるようになったところで、例えばELISA法により、陽性反応を示すウェルを選択する。こうして、得られたハイブリドーマを樹立株とすることができる。
(5)抗MKモノクローナル抗体のスクリーニング
作製したハイブリドーマからは、in vitroで培養し、培養上清を精製することで抗MKモノクローナル抗体を得ることができる。また、ハイブリドーマと適合性がある同系動物又は免疫不全動物にハイブリドーマを移植し、腹水化させ、採取した腹水を精製することで得ることもできる。
抗MKモノクローナル抗体の精製は、通常のポリクローナル抗体と同様に、例えば、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体による脱吸着法、塩析法、アルコール沈殿法、超遠心法、ゲルろ過法により行うことができる。また、抗原結合固相、プロテインA又はプロテインG等の吸着剤により抗体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る方法により行うこともできる。
例えば、プロテインAカラムやプロテインGカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーにより行い、IgG画分を回収することで得ることができる。プロテインAカラムに用いる担体には、HyperD(ポールコーポレーション社製)、POROS(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)及びSepharose Fast Flow(GEヘルスケア・ジャパン(株)製)が使用される。
抗体の抗原に対する親和性は、ELISA法、放射免疫測定法(Radioimmunoassay; RIA)、酵素免疫測定法(Enzyme Immuno Assay; EIA)、蛍光免疫測定法(Fluorescence Immuno Assay; FIA)、ELISPOT法(Enzyme-Linked Immuno-Spot)、表面プラズモン共鳴法(Surface plasmon resonance; SPR)、水晶振動子法(Quartz Crystal Microbalance; QCM)等の、公知の方法によって確認することができる。表面プラズモン共鳴法を応用したBiacoreシステムによる測定が、少ないサンプルで迅速に測定できる点から好ましい。
本発明の抗MKモノクローナル抗体を用いた癌診断用キットは、ヒトMKを検出する試薬を含み、必要に応じて、発色試薬、反応停止試薬、洗浄試薬、基質試薬、蛍光試薬、標準抗原試薬、前処理試薬、ブロッキング試薬等が含まれる。検出試薬の形状は特に限定されず、固体状、ゲル状又は液状であってよく、膜、フィルム又は樹脂等に固定されていてもよい。例えば、抗ヒトMKモノクローナル抗体が96ウェル等のプレートに固定されていてもよい。
本願キットとしては、抗MKモノクローナル抗体固定化プレート、ビオチン標識抗MKポリクローナル抗体、ストレプトアビジン-ペルオキシダーゼ混合溶液、TMB試薬、標準MK試薬、洗浄バッファーを備えるキット等が挙げられる。
(実施例1)マウス抗ヒトMKモノクローナル抗体の調製
(1)MK遺伝子ノックアウトマウス
8−10週齢の野生型及びMK欠損のC57BL6マウスは、名古屋大学村松教授より提供されたものを使用した。
(2)抗原の作製
ウィルムス腫瘍由来の培養株細胞G-401より、以下のようにして、ヒトMK mRNAを調製した。すなわち、ヒト胎児腎から構築されたλgt10 cDNA ライブラリ (妊娠20〜24週) 及びEMBL-3ヒト胎盤ゲノムライブラリを、クロンテックラボラトリ(Clontech Laboratories (Palo Alto,C A))から購入した。
(2−1)cDNAクローニング
cDNAライブラリを、ランダムオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、[32P]-dCTPでラベルしたマウスMK2 cDNAライブラリのMspl断片(ヌクレオチド数 -38〜444)でスクリーニングした。
Plaque hybridization was performed overnight at 42 ℃ in 50 mM Tris-HCI buffer, pH 7.5, containing 1 M NaCl、10 mM EDTA、0.1% ラウリルサルコシンナトリウム、0. 2% ポリビニルピロリドン、0. 2% フィコール及び0.2% ウシ血清アルブミンを含む、50 mM Tris-HCIバッファー(pH 7.5)中にて、42 ℃で終夜プラーク愛ブリダイゼーションを行なった。フィルターを0.1% ラウリルサルコシンナトリウムを含む2 x SSC (SSC; 0.015 M クエン酸ナトリウムリムを含む0.15 M NaCI)で室温にて2回、30分間洗浄し、0.1% SDSを含む0.5 x SSCで、56℃にて30分間、2回洗浄した。
(2−2)ゲノムDNAクローニング
ゲノムDNAライブラリを、[32P]標識ヒトMK cDNA (ヌクレオチド番号75-562)のEcoRI断片でスクリーニングした。プラークハイブリダーゼ―ションを、cDNAクローニングと実施素敵に同様に行った。
(2−3)DNA配列分析
制限断片をPUC8又は18中にサブクローニング―ニングした後に、DNA配列を、変性したプラスミド鋳型に適合させたジデオキシ法で決定した。
(2−4)RNA調製及びRNA分析
全細胞RNAを、グアニジン-塩化セシウム法で抽出した。RNAブロット分析のために、全細胞RNAを、グリオキサールで変性させ、1%アガロースゲル電気泳動で分画し、ニトロセルロースペーパーにトランスファーした。RNAブロットを、ランダムオリゴヌクレオチドを用いて調製した[32P]標識プローブとハイブリダイズさせた。RNAのソースは、外科的に摘出された成人の腎臓の検体であった。千葉大学の高見沢教授からご提供いただいたヒトPA 1 テラトカルシノーマ細胞を、通常の条件で培養した。
制限酵素EcoRIに消化される配列を含むように設計した、フォワードプライマー(配列番号10)、及びリバースプライマー(配列番号11)を用いて、上記ヒトMK mRNAを鋳型としてPCRを行った。PCRのプログラムは、93℃、次いで37℃、その後72℃を1サイクルとして、30サイクル行った。その後、得られたPCR産物を精製した後逆転写を行い、MKコーディング領域の両端にEcoRI配列部位を有するヒトMK cDNAを調製した。
[配列番号12]
フォワードプライマー:5'-GCGGAATTCATGCAGCACCGAGGCTTCCTC-3'
[配列番号13]
リバースプライマー:5'-GCGGAATTCCTAGTCCTTTCCCTTCCCTTT-3'
ピキア・パトリスGS115(NRRL Y-15851:以下、「GS115」という)用発現ベクターpHIL301と上記ヒトMK cDNAとを、制限酵素EcoRIで消化した後、ライゲーションキット(タカラバイオ(株)製)を用いて結合させ、組換え発現ベクターを作製した。
上記のように作製した上記組換え発現ベクターを、エレクトロポレーション法を用いて、GS115へ導入した。その後、ヒスチジンを含まないG418含有培地で培養し、目的のMK遺伝子を有する複数のクローンを得た。得られたクローンを、メタノールで誘導しながら培養を行った。培養上清を採取し、ウサギ抗マウスMKポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロット解析を行い、当該クローンのMK分泌の有無を確認した。
MKを分泌するクローンの一つを培養し、培養上清からMKの分泌産物を回収し、イオン交換クロマトグラフィー、ヘパリンカラムを使用したアフィニティークロマトグラフィーによる精製を行い、高純度のMKを得た。
(3)動物の免疫
得られた抗原でMKノックアウトマウスを免疫した。10 μgのMKを生理食塩水で0.1 mLに希釈したものをマウス一匹当たりの抗原溶液として調製した。この抗原溶液に、0.1 mLのFCAを加えて乳化させた混合溶液をマウスの背部皮下に投与した。2週間おきに8回免疫操作を行った。8回目の免疫は、10 μgの抗原溶液を0.1 mLの生理食塩水に溶解した溶液を、マウス尾静脈から投与した。
4回免疫後6日目及び6回免疫後8日目に、マウスの眼底から血液を採取して血清を分離した。この血清を用いて、血中抗体価を、ELISA法により定量した。
先ず、上記の抗原溶液を、PBS(pH 7.2〜7.4)を用いて1.0 μg/mlに調製した。これを、50 μL/ウェルとなるよう96ウェルプレート(Falcon社製)に分注して、4℃で一晩静置して抗原を固相化させた。0.05% Tweenを含むPBSで抗体を固相化した96ウェルプレートを3回洗浄し、その後、ブロックエース(大日本製薬(株)製)を4倍希釈して100 μL/ウェルとなるように加え、37℃で2時間静置してブロッキング処理を行った。0.05% Tweenを含むPBSで3回洗浄した後に、血清の原液を50 μL/ウェルとなるよう加え、37℃で1時間静置して反応させた。
ヤギ抗マウスIgG+IgM HRP標識(BIOSOUSE社製)をブロックエースで10倍希釈して、2次抗体を調製した。0.05% Tweenを含むPBSで3回洗浄した後、上記2次抗体を50 μL/ウェルとなるよう加え、37℃で1時間静置した。0.05% Tweenを含むPBSでこのプレートを3回洗浄し、その後、HRP基質(25 mLのHRP基質液(10.206 mg/mLのクエン酸一水和物、36.82 mg/mLのリン酸水素二ナトリウム12水和物を含む滅菌水)を50 μL/ウェルとなるように加え、遮光して、室温にて20分間静置した。
その後、1N 硫酸を50 μL/ウェルとなるよう加えて反応を停止させ、492 nmの波長で吸光度を測定した。6回免疫後8日目のサンプルで十分な抗体価があることが判明したため、2回の追加免疫を行なった3日後に細胞融合を行った。
(4)細胞融合
マウスから脾臓を摘出し、予めシャーレ5枚に分注しておいた200 mLのRPMI 1640 S.P培地を用いて各1回ずつ計5回洗浄した。洗浄後、脾臓をメッシュに乗せて、ハサミで数回切り込みを入れ、ガラス棒ですり潰し、RPMI 1640 S.P培地でメッシュを洗って、40 mLのガラス製遠沈管に脾臓細胞を集めた。集めた脾臓細胞を1,200 rpm(270 x g)で10分間遠心し、上清を吸引ピペットで除いた。その後、RPMI1640 S.P培地を40 mL加え、1,200 rpm(270 x g)で10分間遠心して上清を除いた。得られた脾臓細胞に40 mLのRPMI1640 S.P培地を加えてよく撹拌し、血球計算盤で細胞数を計数した。
ミエローマ細胞(P3U1)を50 mLの遠沈管に集め、1,000 rpm(200 x g)で5分間遠心分離した。上清を吸引ピペットで除き、40 mLのRPMI1640 S.P培地を加え、再度、1,000 rpm( 200 x g)で5分間遠心分離した。上清を除き、得られたミエローマ細胞に40 mLのRPMI1640 S.P培地を加えてよく撹拌し、血球計算盤で細胞数を計数した。
上記の計数結果から、脾臓細胞とミエローマ細胞の割合が5対1となるように、脾臓細胞が入っていた50 mLの遠沈管にミエローマ細胞を加えて混合した。その後、この細胞混合液を1,200 rpm(270 x g)で10分間遠心分離し、上清を吸引ピペットで除いてタッピングした。タッピング後、1 mLのPEG(ポリエチレングリコール)を、混合しながら1分間かけてゆっくりと添加し、そのまま2分間混合を続けた。その後、予めウォーターバスで37℃に温めておいた1 mLのRPMI 1640 S.P培地を混合しながら1分間かけてゆっくりと添加した。この操作を3回繰り返した。その後、37℃に温めておいた10 mLのRPMI 1640 S.P培地を、混合しながら3分間かけてゆっくりと添加した。37℃、5%CO2インキュベーターで5分間加温した後、1,000 rpm(200 x g)で5分間遠心分離し、上清を吸引ピペットで除いて、ハイブリドーマを得た。
(5)抗MK陽性抗体産生ハイブリドーマのスクリーニング
15%FCS含有HAT培地を含むPMI1640 S.P培地を96ウェルプレートに入れ、上記で得られたハイブリドーマを播種した。37℃、5%CO2インキュベーター中で、得られたハイブリドーマを7日〜14日培養し、コロニーの成長具合を見てELISA法で抗体産生能をスクリーニングした。
細胞融合から10日後に行ったELISA法でのスクリーニングから、吸光度の高いウェル中のハイブリドーマをクローニング用サンプルとした。96ウェルプレートのうち、3列に5個/ウェル及び1個/ウェル、並びに2列に0.5個/ウェルとなるように、ハイブリドーマを播種した。各ウェルには、1×106個/ウェルとなるようにフィーダー細胞を播種した。
クローニング後5日目にコロニーカウントを行い、コロニーが1個であるウェルを確認し、2〜3日毎に培地を交換した。その後、コロニーがウェルの3分の1を占めてきたところで、ELISA法を用いてコロニー1個で陽性反応を示すウェルを選択した。こうして、2つのウェルから、ELISA法で陽性反応を示し、かつ細胞の状態が良好なハイブリドーマを得た。得られた2つのハイブリドーマを樹立株とした。これらを、ヌードマウスを用いた腹水化法により、2種類抗ヒトMKモノクローナル抗体作製し、得られた抗体をプロテインGカラムで精製した。
(実施例2)SDS-PAGE電気泳動による解析
上記で調製した2種類の抗ヒトMKモノクローナル抗体のサンプル名を#12及び#13として、SDS-PAGE電気泳動を行った。
先ず、上記2種類の抗体(1 mg/mL)をそれぞれ1 μLずつ取り、4 μLの水を加えて総量5 μLとした。10 % 2-メルカプトエタノール含有2 x SDS サンプルバッファー(125 mM Tris-HCl(pH 6.8)、4 % SDS、10 %グリセロール、0.004 % ブロモフェノールブルーを含む)、又は2 x SDS サンプルバッファーのみのいずれかを等量で加えた。その後、95℃で約10分加熱して、#12及び#13を変性・還元条件、又は変性・非還元条件のいずれかで処理した抗体サンプル溶液を調製した。
続いて、上記のように調整したサンプル溶液を濃縮ゲル(4% アクリルアミド、125 mM Tris-HCl(pH 6.8)、0.1% SDS)を用いて、10 mAの定電圧下で濃縮した。次いで、分離ゲル(12% アクリルアミド、375 mM Tris-HCl(pH 8.8)、0.1% SDS)を用いて、20 mAの定電圧下で抗体を分離した。電気泳動後のポリアクリルアミドゲル上のタンパク質を、CBB溶液(0.25% クマシーブリリアントブルーR250、5% メタノール、7.5% 酢酸を含む)で染色した。その後、脱色液(25% メタノール、7.5% 酢酸を含む)を用いてバックグラウンドとなっているゲルの部分を脱色した。
電気泳動の結果を図1に示した。上記抗体を変性・還元条件下(2-メルカプトエタノール含有2 x SDS サンプルバッファー中で処理)すると、#12及び#13のいずれの抗体においても、約50 kDaの重鎖(H鎖)及び約25 kDa程度の軽鎖(L鎖)のバンドが確認された(図1のレーン(i)及び(ii)参照)。
また、変性・非還元条件(2-メルカプトエタノールを含まない2 x SDS サンプルバッファー中で処理)した抗体(非還元抗体)では、#12及び#13のいずれにおいても、250 kDa以上の完全長抗体のバンドが確認された(図1のレーン(iii)及び(iv)参照)。レーン(iii)及び(iv)では、抗体のY字型構造から推定される、完全長抗体の分子量(約150 kDa)よりも大きな分子量の分子の存在が確認された。
(実施例3)表面プラズモン共鳴法による分子間相互作用解析
(1)ヒトMKのセンサーチップ上への固相化
リガンド分子であるヒトMK(ATgen社製)を、Biacore control software(GEヘルスケア社製)のワークフローに従い、以下のようにしてBiacore Sensor Chip CM5(GEヘルスケア社製)に固相化した。先ず、10 mM 水酸化ナトリウム溶液でBiacore Sensor Chipの金表面を洗浄した後、等量の0.4 M EDC(エチル(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)と0.1 M NHS(N-ヒドロキシスクシンイミド)を混合して、カルボン酸をNHSエステルで活性化させた。
続いて、ランニングバッファー(HBS-EP、10 mM Hepes-NaOH [pH 7.4], 150 mM塩化ナトリウム, 0.05% Tween 20を含む)を、0.4 μg/mLに希釈したヒトMKを注入ターゲットレベルである50RUに達するまで加えた。ここで、「RU」はResonance Unit(RU、レゾナンスユニット)を意味し、0.1 度のシフトが1,000 RUと定義される。その後、1M エタノールアミン-HCl(pH 8.5)を用いて、未反応の活性化エステルをブロッキングした。これにより、42RUのヒトMKが固相化されたBiacore Sensor Chip CM5を作製した。
(2)ヒトMKモノクローナル抗体の分子間相互作用解析
上記ランニング緩衝液を用いて、アナライト分子である抗ヒトMKモノクローナル抗体の#12及び#13の以下の希釈系列サンプルを調製した。
#12:2.58 x 10-6 M (387 μg/ml)、2.58 x 10-7 M (38.7 μg/ml)、2.58 x 10-8 M (3.87 μg/ml)、2.58 x 10-9 M (0.387 μg/ml)、2.58 x 10-10 M (0.0387 μg/ml)
#13:800 x 10-9 M (120 μg/ml)、400 x 10-9 M (60 μg/ml)、200 x 10-9 M (30 μg/ml)、100 x 10-9 M (15 μg/ml)、50 x 10-9 M (7.5 μg/ml)、25 x 10-9 M (3.75 μg/ml)、12.5 x 10-9 M (1.875 μg/ml)
上記Sensor Chipと希釈サンプルを用いて、Biacore control softwareのワークフローに従って、マルチサイクルカイネティックス法によりヒトMKと抗MKモノクローナル抗体の分子間相互作用を測定した。測定はBiacore X100(GEヘルスケア社製)を用いて、以下の条件で行った。
Flow Rate:30 μL/分
Contact time:60秒
Dissociation time:600秒
再生条件:10 mM Glycine HCl(pH 1.5)を30秒注入
#12及び#13の測定結果をそれぞれ図2及び図3に示した。得られた数値から、Biacore Evaluation softwareによる速度論解析を行い、結合速度定位数(ka)、解離速度定数(kd)及び解離定数(Kd=kd/ka)を算出し、以下の表1に示した。
Figure 2020027089
(実施例4)抗ヒトMKモノクローナル抗体のCDRの配列決定
上記実施例2で得られたMKモノクローナル抗体の#12及び#13の抗体可変領域及びCDR配列の決定をバイオピーク社に依頼した。
(1)MKモノクローナル抗体の#12について
得られた各抗体可変領域(VH、VL)の遺伝子配列、CDR1〜3を含むアミノ酸配列との関係を、図4及び図5に示す。
MKモノクローナル抗体の#12のVH及びVLの遺伝子配列及びアミノ酸配列を以下の配列番号12〜15に示す。また、VH及びVL中のCDR1〜3の各配列を、下記の表2,3に示す。
[配列番号14]
CAGGTCCAACTGCAGCAGCCTGGGACTGAGCTGGTGAAGCCTGGGGCTTCAGTGAAGCTGTCCTGCAAGGCTTCTGGCTACACCTTCACCAGCTACTGGATGCACTGGGTGAAGCAGAGGCCTGGACATGGCCTTGACTGGATTGGAAATATTAATCCTCACAATGGTGGTACTAACTACAATGAGAAGTTCAACAACAGGGCCACACTGACTGTCGACAAATCCTCCACCACAGCCTACATGCAGCTCAGCAGCCTGACATCTGAGGACTCTGCGGACTATTATTGTGTAAGAGGGGGTCACTACGACGAGGGTTACTTTGAATACTGGGGCCAAGGCACCACTCTCACAGTCTCCTCA
[配列番号15]
QVQLQQPGTELVKPGASVKLSCKASGYTFTSYWMHWVKQRPGHGLDWIGNINPHNGGTNYNEKFNNRATLTVDKSSTTAYMQLSSLTSEDSADYYCVRGGHYDEGYFEYWGQGTTLTVSS
[配列番号16]
GACATCCAGATGACACAGTCTCCAGCCTCCCTATCTGCATCTGTGGGAGAAACTGTCACCATCACATGTCGAGCAAGTGGGAATATTCACAATTATTTAGCATGGTATCAGCAGAAACAGGGAAAATCTCCTCAGTTCCTGGTCTATAATGCAAAAACCTTAGCAGATGGTGTGCCATCGAGGTTCAGTGGCAGCGGATCAGGAACACAATTTTCTCTCAAGATCAACAGTCTGCAGCCTGAAGATTTTGGGAATTATTACTGTCAACATTTTTGGAGTACTCCATTCACGTTCGGCTCGGGGACAAAGTTGGAAATAAAA
[配列番号17]
DIQMTQSPASLSASVGETVTITCRASGNIHNYLAWYQQKQGKSPQFLVYNAKTLADGVPSRFSGSGSGTQFSLKINSLQPEDFGNYYCQHFWSTPFTFGSGTKLEIK
Figure 2020027089
Figure 2020027089
得られた各抗体可変領域(VH、VL)の遺伝子配列、CDR1〜3を含むアミノ酸配列との関係を、図6及び図7に示す。
MKモノクローナル抗体の#13のVH及びVLの遺伝子配列及びアミノ酸配列を以下の配列番号16〜19に示す。また、VH及びVL中のCDR1〜3の各配列を、下記の表3,4に示す。
[配列番号18]
GAGGTTCGGCTGCAACAGTCTGGACCTGAGCTGGTGAAGCCTGGGGATTCAGTGAAGATATCCTGCAAGGCTTCTGGTTACTCATTCACTGGCTACTTTATGAACTGGGTGATGCAGAGCCATGGAAAGAGCCTTGAGTGGATTGGACGTATTAATCCTTACAATGGTGATACTTTCTACAACCAGCAGTTCAAGGGCAAGGCCACATTGACTGTAGACAAATCCTCTAGCACAGCCCACATGGAGCTCCGGAGCCTGACATCTGAGGACTCTGCAGTCTTTTATTGTGCAAGAGAAGCGGGCGGTAGTAGTTTCGACTGGCTTGCTTACTGGGGCCGAGGGACTCTGGTCACTGTCTCTGCA
[配列番号19]
EVRLQQSGPELVKPGDSVKISCKASGYSFTGYFMNWVMQSHGKSLEWIGRINPYNGDTFYNQQFKGKATLTVDKSSSTAHMELRSLTSEDSAVFYCAREAGGSSFDWLAYWGRGTLVTVSA
[配列番号20]
GATGTCCAGATGACCCAGTCTCCAGCCTCCCTATCTGCTTCTGTGGGAGAAGCTGTCACCATCACATGTCGAGCAAGTGGGAATATTCACAATTTTTTAGCATGGTATCAGCAGAAACAGGGAAAATCTCCTCAGCTCCTGGTCTATAATGCAAAAACCTTAGCAGATGGTGTGCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCAGGAACACAATATTCTCTCAAGATCAACAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGGGAGTTATTACTGTCAACATTTTTGGAGTACTCCTCCGACGTTCGGTGGAGGCACCAAACTGGAAATCAAA
[配列番号21]
DVQMTQSPASLSASVGEAVTITCRASGNIHNFLAWYQQKQGKSPQLLVYNAKTLADGVPSRFSGSGSGTQYSLKINSLQPEDFGSYYCQHFWSTPPTFGGGTKLEIK
Figure 2020027089
Figure 2020027089
(比較例)公知のミッドカインのC-ドメイン認識抗体のCDR1〜3との対比
特許第5663137号(特許文献5)に記載されたミッドカインのC-ドメイン認識抗体のCDR1〜3の配列と、MKモノクローナル抗体の#12及び#13のそれらとを対比した結果を下記表6及び7に示す。
Figure 2020027089
Figure 2020027089
以上の結果から、本発明の抗ヒトMKモノクローナル抗体は、精度の良いキットに使用することができる。
本願発明は、医薬分野、特に診断薬の分野において有用である。
配列番号1:診断用モノクローナル抗体#12の重鎖CDR1
配列番号2:診断用モノクローナル抗体#12の重鎖CDR2
配列番号3:診断用モノクローナル抗体#12の重鎖CDR3
配列番号4:診断用モノクローナル抗体#12又は13の軽鎖CDR1
配列番号5:診断用モノクローナル抗体#12又は13の軽鎖CDR2
配列番号6:診断用モノクローナル抗体#12又は13の軽鎖CDR3
配列番号7:診断用モノクローナル抗体#13の重鎖CDR1
配列番号8:診断用モノクローナル抗体#13の重鎖CDR2
配列番号9:診断用モノクローナル抗体#13の重鎖CDR3
配列番号10:診断用モノクローナル抗体#13の軽鎖CDR1
配列番号11:診断用モノクローナル抗体#13の軽鎖CDR3
配列番号12:PCR用フォワードプライマー
配列番号13:PCR用リバースプライマー
配列番号14:診断用モノクローナル抗体#12のVHのヌクレオチド配列
配列番号15:診断用モノクローナル抗体#12のVHのアミノ酸配列
配列番号16:診断用モノクローナル抗体#12のVLのヌクレオチド配列
配列番号17:診断用モノクローナル抗体#12のVLのアミノ酸配列
配列番号18:診断用モノクローナル抗体#13のVHのヌクレオチド配列
配列番号19:診断用モノクローナル抗体#12のVHのアミノ酸配列
配列番号20:診断用モノクローナル抗体#13のVLのヌクレオチド配列
配列番号21:診断用モノクローナル抗体#12のVLのアミノ酸配列
配列番号22:公知のミッドカインCSM-1のVHのC-ドメイン認識抗体のCDR1
配列番号23:公知のミッドカインCSM-1のVHのC-ドメイン認識抗体のCDR2
配列番号24:公知のミッドカインCSM-1のVHのC-ドメイン認識抗体のCDR3
配列番号25:公知のミッドカインCSM-2のVHのC-ドメイン認識抗体のCDR1
配列番号26:公知のミッドカインCSM-2のVHのC-ドメイン認識抗体のCDR2
配列番号27:公知のミッドカインCSM-2のVHのC-ドメイン認識抗体のCDR3
配列番号28:公知のミッドカインCSM-1のVLのC-ドメイン認識抗体のCDR1
配列番号29:公知のミッドカインCSM-1のVLのC-ドメイン認識抗体のCDR2
配列番号30:公知のミッドカインCSM-1のVLのC-ドメイン認識抗体のCDR3
配列番号31:公知のミッドカインCSM-2のVLのC-ドメイン認識抗体のCDR1
配列番号32:公知のミッドカインCSM-2のVLのC-ドメイン認識抗体のCDR2
配列番号33:公知のミッドカインCSM-2のVLのC-ドメイン認識抗体のCDR3

Claims (10)

  1. ゲル電気泳動における完全長抗体の分子量が250kDa以上である、ヒト由来ミッドカインに特異的に結合する癌の診断用モノクローナル抗体。
  2. 重鎖に下記の配列番号1〜3の3種類のCDR配列を有するものであることを特徴とする、請求項1に記載の癌の診断用モノクローナル抗体。
    [配列番号1]
    GYTFTSYWMH
    [配列番号2]
    NINPHNGGTNYNE
    [配列番号3]
    GGHYDEGYFEY
  3. 軽鎖に下記の配列番号4〜6の3種類のCDR配列を有するものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の癌の診断用モノクローナル抗体。
    [配列番号4]
    RASGNIHNYLA
    [配列番号5]
    NAKTLAD
    [配列番号6]
    QHFWSTPFT
  4. 重鎖に下記の配列番号7〜9の3種類のCDR配列を有するものであることを特徴とする、請求項1に記載の癌の診断用モノクローナル抗体。
    [配列番号7]
    RASGNIHNYLA
    [配列番号8]
    RINPYNGDTFYNQQF
    [配列番号9]
    EAGGSSFDWLAY
  5. 軽鎖に下記の配列番号10〜12の3種類のCDR配列を有するものであることを特徴とする、請求項1又は4に記載の癌の診断用モノクローナル抗体。
    [配列番号10]
    RASGNIHNFLA
    [配列番号11]
    NAKTLAD
    [配列番号12]
    QHFWSTPPT
  6. 前記ヒト由来ミッドカインとの解離定数(Kd)は、0.5×10-7M〜1.5×10-7Mであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の癌の診断用モノクローナル抗体。
  7. 前記ヒト由来ミッドカインとの解離定数(Kd)は、1.0×10-9M〜5.0×10-9Mであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の癌診断用モノクローナル抗体。
  8. 前記癌が、前立腺癌、悪性リンパ腫、肝臓癌、食道癌、十二指腸癌、結腸癌、胆管癌、胆嚢癌、膵臓癌、甲状腺癌、肺癌及び乳癌からなる群から選ばれるいずれかであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の癌の診断用モノクローナル抗体。
  9. 前記癌が、前立腺癌又は悪性リンパ腫であることを特徴とする、請求項8に記載の癌の診断用モノクローナル抗体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の癌の診断用モノクローナル抗体を用いた、癌診断キット。
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