JP2020022042A - MEMS microphone - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、MEMSマイクロフォンに関する。 The present invention relates to a MEMS microphone.
近年、MEMSマイクロフォンを含む超小型のマイクロフォンモジュールの需要が高まっている。たとえば下記特許文献1〜3には、シリコン基板上に、エアギャップを介してメンブレンとバックプレートとが対向配置された構成のMEMSマイクロフォンが開示されている。このようなMEMSマイクロフォンでは、メンブレンとバックプレートとでキャパシタ構造が形成されており、音圧を受けてメンブレンが振動するとキャパシタ構造における容量が変化する。その容量変化が、ASICチップにおいて電気信号に変換されるとともに増幅処理される。 In recent years, demand for ultra-small microphone modules including MEMS microphones has been increasing. For example, Patent Documents 1 to 3 below disclose a MEMS microphone having a configuration in which a membrane and a back plate are arranged to face each other via an air gap on a silicon substrate. In such a MEMS microphone, a capacitor structure is formed by the membrane and the back plate. When the membrane vibrates under the sound pressure, the capacitance of the capacitor structure changes. The change in capacitance is converted into an electric signal and amplified in the ASIC chip.
上述したMEMSマイクロフォンでは、MEMSマイクロフォンの使用時(特に、継続的な使用時)の温度上昇に伴い、メンブレンやバックプレートの表面が酸化し得る。そのような酸化によりメンブレンやバックプレートの物性が変わり、MEMSマイクロフォンの特性が変化し得る。特に、メンブレンやバックプレートの対向領域が酸化した場合には、MEMSマイクロフォンの特性が顕著に変化する。 In the above-described MEMS microphone, the surface of the membrane or the back plate may be oxidized with an increase in the temperature when the MEMS microphone is used (in particular, during continuous use). Such oxidation changes the physical properties of the membrane and the back plate, and may change the characteristics of the MEMS microphone. In particular, when the facing region of the membrane or the back plate is oxidized, the characteristics of the MEMS microphone change significantly.
本発明は、特性の安定化が図られたMEMSマイクロフォンを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to provide a MEMS microphone whose characteristics are stabilized.
本発明の一態様に係るMEMSマイクロフォンは、貫通孔を有する基板と、基板の一方面側において貫通孔を覆うメンブレンと、基板の一方面側において貫通孔を覆い、かつ、メンブレンとエアギャップを介して対面するバックプレートと、メンブレンおよびバックプレートに設けられた一対の端子部とを備え、メンブレンが、バックプレートに対して対向する対向面に露出する第1の不動態化金属層を含む複数層構造を有し、バックプレートが、メンブレンに対して対向する対向面に露出する第2の不動態化金属層を含む複数層構造を有し、メンブレンの対向面およびバックプレートの対向面に不動態膜が形成されている。 A MEMS microphone according to one embodiment of the present invention includes a substrate having a through hole, a membrane that covers the through hole on one surface side of the substrate, and a through hole that covers the through hole on one surface side of the substrate. A plurality of layers including a back plate facing the back plate, a membrane, and a pair of terminal portions provided on the back plate, wherein the membrane includes a first passivation metal layer exposed on a facing surface facing the back plate. And the backplate has a multi-layer structure including a second passivating metal layer exposed on an opposing surface opposing the membrane, the passivation being on the opposing surface of the membrane and the opposing surface of the backplate. A film is formed.
上記MEMSマイクロフォンにおいては、第1の不動態化金属層で構成されたメンブレンの対向面に不動態膜が形成されており、かつ、第2の不動態化金属層で構成されたバックプレートの対向面に不動態膜が形成されている。そのため、MEMSマイクロフォンを使用して温度が上昇した場合であっても、メンブレンの対向面およびバックプレートの対向面が酸化される事態が抑制される。上記MEMSマイクロフォンでは、メンブレンの対向面およびバックプレートの対向面における酸化が抑制されることで、特性の安定化が図られている。 In the above MEMS microphone, a passivation film is formed on a facing surface of the membrane composed of the first passivation metal layer, and a back plate composed of the second passivation metal layer is opposed to the passivation film. A passive film is formed on the surface. Therefore, even when the temperature rises using the MEMS microphone, the situation where the facing surface of the membrane and the facing surface of the back plate are oxidized is suppressed. In the MEMS microphone, the oxidation is suppressed on the facing surface of the membrane and the facing surface of the back plate, thereby stabilizing characteristics.
他の態様に係るMEMSマイクロフォンは、第1の不動態化金属層および第2の不動態化金属層が、アルミニウム、クロム、チタンおよびタンタルからなる群から選ばれる金属、または、群から選ばれる少なくとも1種を含む合金で構成されている。 In a MEMS microphone according to another aspect, the first passivation metal layer and the second passivation metal layer are a metal selected from the group consisting of aluminum, chromium, titanium, and tantalum, or at least one selected from the group. It is composed of an alloy containing one type.
本発明によれば、特性の安定化が図られたMEMSマイクロフォンが提供される。 According to the present invention, a MEMS microphone whose characteristics are stabilized is provided.
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。 Hereinafter, embodiments for carrying out the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. Note that the same or equivalent elements are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted if the description is duplicated.
図1に示すように、実施形態に係るマイクロフォンモジュール1は、少なくともモジュール基板2と、制御回路チップ3(ASIC)と、キャップ6と、MEMSマイクロフォン10とを備えて構成されている。
As shown in FIG. 1, the microphone module 1 according to the embodiment includes at least a
モジュール基板2は、平板状の外形形状を有し、たとえばセラミック材料で構成されている。モジュール基板2は、単層構造であってもよく、内部配線を含む複数層構造であってもよい。モジュール基板2の一方面2aおよび他方面2bにはそれぞれ端子電極4、5が設けられており、端子電極4、5同士は図示しない貫通導体や内部配線を介して互いに接続されている。
The
MEMSマイクロフォン10は、モジュール基板2の一方面2a上に搭載されている。MEMSマイクロフォン10は、音圧を受けるとその一部が振動する構成を有しており、具体的には図2および図3に示す構造を有する。すなわち、MEMSマイクロフォン10は、少なくとも基板20と、メンブレン30と、バックプレート40と、一対の端子部50A、50Bとを備えて構成されている。
The MEMS microphone 10 is mounted on one
基板20は、矩形平板状の外形形状を有し、たとえばSiや石英ガラス(SiO2)で構成されている。基板20の厚さは、一例として500μmである。基板20は、図3に示すように、平面視において略正方形状(一例として、1500μm×1500μm)を有することができる。基板20は、基板20の厚さ方向において貫通する貫通孔21を有する。貫通孔21は、平面視において、たとえば真円形状を有し、基板20の中央領域に設けられている。貫通孔21の直径は、一例として1000μmである。
The
メンブレン30は、ダイヤフラムとも呼ばれ、音圧によって振動する膜である。メンブレン30は、基板20の一方面側である上面20a側に位置しており、上面20aに直接重ねられている。メンブレン30は、基板20の貫通孔21全体を覆うように設けられている。メンブレン30は、複数層構造を有しており、本実施形態では2層構造を有する。
The
下側に位置するメンブレン30の第1層31は、絶縁体材料(本実施形態ではSiN)で構成されている。第1層31の厚さは、一例として200nmである。第1層31は、貫通孔21を含む基板20の上面20aの全面に亘って設けられている。上側に位置するメンブレン30の第2層32は、不動態化金属(本実施形態ではCr)で構成されている。第2層32の厚さは、一例として100nmである。第2層32は、基板20の貫通孔21に対応する領域、および、貫通孔21の縁領域であって一対の端子部50A、50Bの一方(本実施形態では端子部50A)の形成領域に、一体的に設けられている。
The
基板20の貫通孔21をメンブレン30によって完全に塞ぐと、メンブレン30の上側と下側とで気圧差が生じ得る。このような気圧差を低減するため、本実施形態では、メンブレン30に小さな貫通孔33を設けている。メンブレン30に複数の貫通孔33を設けることもできる。
When the
バックプレート40は、基板20の上面20a側に位置しており、かつ、メンブレン30の上側に位置している。バックプレート40は、メンブレン30同様、基板20の貫通孔21全体を覆うように設けられている。バックプレート40は、エアギャップGを介してメンブレン30と対面している。より詳しくは、バックプレート40の対向面40a(図2における下面)が、基板20の貫通孔21が形成された領域において、メンブレン30の対向面30a(図2における上面)と対面している。バックプレート40は、メンブレン30同様、複数層構造を有しており、本実施形態では2層構造を有する。
The
下側に位置するバックプレート40の第1層41は、不動態化金属(本実施形態ではCr)で構成されている。第1層41の厚さは、一例として300nmである。上側に位置するバックプレート40の第2層42は、絶縁体材料(本実施形態ではSiN)で構成されている。第2層42の厚さは、一例として50nmである。バックプレート40の第1層41および第2層42は、基板20の貫通孔21に対応する領域、および、貫通孔21の縁領域であって一対の端子部50A、50Bの他方(本実施形態では端子部50B)の形成領域に、一体的に設けられている。バックプレート40の第2層42は、一対の端子部50A、50Bの形成領域には設けられておらず、一対の端子部50A、50Bの形成領域においてメンブレン30の第2層32およびバックプレート40の第1層41が露出している。バックプレート40は、複数の孔43を有する。複数の孔43は、図3に示すように、いずれもたとえば真円状の開口形状を有し、規則的に配置(本実施形態では千鳥配置)されていることが好ましい。
The
一対の端子部50A、50Bは、導電体材料で構成されており、本実施形態ではCuで構成されている。一対の端子部50A、50Bのうち、一方の端子部50Aは、貫通孔21の縁領域に設けられたメンブレン30の第2層32上に形成され、他方の端子部50Bは、貫通孔21の縁領域に設けられたバックプレート40の第1層41上に形成されている。
The pair of
MEMSマイクロフォン10は、上述したとおり、メンブレン30が導電層として第2層32を有し、かつ、バックプレート40が導電層として第1層41を有する。そのため、MEMSマイクロフォン10では、メンブレン30とバックプレート40とで平行平板型のキャパシタ構造が形成されている。そして、メンブレン30が音圧により振動すると、メンブレン30とバックプレート40との間のエアギャップGの幅が変化し、キャパシタ構造における容量が変化する。MEMSマイクロフォン10は、その容量変化を一対の端子部50A、50Bから出力する静電容量型のマイクロフォンである。
As described above, in the
制御回路チップ3は、MEMSマイクロフォン10に近接するようにして、モジュール基板2の一方面2a上に搭載されている。制御回路チップ3には、MEMSマイクロフォン10の一対の端子部50A、50Bから上述した容量変化が入力される。本実施形態では、制御回路チップ3とMEMSマイクロフォン10とはワイヤボンディングによって接続されている。制御回路チップ3は、MEMSマイクロフォン10のキャパシタ構造の容量変化を、アナログまたはデジタルの電気信号に変換する機能および増幅機能を有する。制御回路チップ3は、モジュール基板2の一方面2aに設けられた端子電極4に接続されており、制御回路チップ3の信号は端子電極4、5を介して外部に出力される。
The
キャップ6は、基板20の上面20a側に中空構造を形成している。具体的には、キャップ6は、基板20との間に空洞Hを画成しており、その空洞Hの内部にMEMSマイクロフォン10や制御回路チップ3が収容されている。本実施形態では、キャップ6は、金属材料で構成されたメタルキャップである。キャップ6には、外部と空洞Hとをつなぐサウンドホール6aが設けられている。
The cap 6 has a hollow structure on the
次に、上述したMEMSマイクロフォン10を製造する手順について、図4および図5を参照しつつ説明する。
Next, a procedure for manufacturing the above-described
MEMSマイクロフォン10を製造する際には、まず、図4(a)に示すように、貫通孔21が形成されていない平板状の基板20の上面20a上に、メンブレン30の第1層31および第2層32を順次成膜する。第1層31は、絶縁体材料(本実施形態ではSiN)のCVDにより形成される。第2層32は、不動態化金属(本実施形態ではCr)のスパッタリングにより形成される。第1層31および第2層32は、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。
When manufacturing the
次に、図4(b)に示すように、メンブレン30に貫通孔33を設ける。貫通孔33は、たとえば貫通孔33の領域に開口が設けられたフォトレジストを用いたRIEにより形成することができる。RIEに用いるガス種は、メンブレン30を構成する層の材料に応じて適宜選択される。このあと、全体を酸素プラズマ中に、所定時間の間、放置し、酸素プラズマ処理することで、メンブレン30の第2層32の表面が不動態化される。
Next, as shown in FIG. 4B, a through
さらに、図4(c)に示すように、上述したエアギャップGとなるべき領域に犠牲層60を形成する。犠牲層60は、たとえばSiO2のCVDにより形成される。犠牲層60の厚さは、一例として2μmである。犠牲層60は、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。
Further, as shown in FIG. 4C, a
続いて、図5(a)に示すように、バックプレート40の第1層41および第2層42を順次成膜する。第1層41は、不動態化金属(本実施形態ではCr)のスパッタリングにより形成される。第2層42は、絶縁体材料(本実施形態ではSiN)のCVDにより形成される。第1層41および第2層42は、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。
Subsequently, as shown in FIG. 5A, a
また、図5(b)に示すように、一対の端子部50A、50Bを形成する。具体的には、メンブレン30の第2層32上に端子部50Aを形成するとともに、バックプレート40の第1層41上に端子部50Bを形成する。端子部50A、50Bは、導電体材料(本実施形態ではCu)のスパッタリングにより形成される。端子部50A、50Bは、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。
In addition, as shown in FIG. 5B, a pair of
さらに、図5(c)に示すように、基板20に貫通孔21をエッチングにより形成する。貫通孔21は、バッファードフッ酸(BHF)を用いたウェットエッチングにより形成される。貫通孔21は、フッ化水素(HF)の蒸気を用いたドライエッチングにより形成することもできる。エッチングの際、基板20の上面20a全体および貫通孔21が形成される領域以外の下面20bは、フォトレジスト等によって被覆される。また、エッチングのストッパ膜として、50nm厚さ程度のSiN層を、基板20の上面20a(メンブレン30の下側)に形成してもよい。このSiN層は、貫通孔21を形成した後、貫通孔21から露出した部分がエッチング除去され得る。
Further, as shown in FIG. 5C, a through
そして、犠牲層60をエッチングにより除去する。犠牲層60は、バッファードフッ酸(BHF)を用いたウェットエッチングにより除去される。犠牲層60は、フッ化水素(HF)の蒸気を用いたドライエッチングにより除去することもできる。エッチングの際、犠牲層60が形成された領域以外の基板20の上面20aおよび下面20b全体は、フォトレジスト等によって被覆される。このあと、全体を酸素プラズマ中に、所定時間の間、放置し、酸素プラズマ処理することで、バックプレート40の第1層41の表面が不動態化される。
Then, the
以上で説明した手順により、上述したMEMSマイクロフォン10が製造される。
According to the procedure described above, the above-described
MEMSマイクロフォン10においては、メンブレン30が、バックプレート40に対して対向する対向面30aに露出する第2層(第1の不動態化金属層)32を含む2層構造を有し、図6に示すように対向面30a側に不動態膜32aが形成されている。また、バックプレート40が、メンブレン30に対して対向する対向面40aに露出する第1層(第2の不動態化金属層)41を含む2層構造を有し、かつ、対向面40a側に不動態膜32aと同様の不動態膜が形成されている。
In the
MEMSマイクロフォン10は、その使用時に温度が上昇し、メンブレン30の対向面30aおよびバックプレート40の対向面40aが酸化されやすい状況下になり得る。ただし、MEMSマイクロフォン10では、メンブレン30の対向面30aおよびバックプレート40の対向面40aにおける酸化が上述の不動態膜により抑制されるため、酸化に起因するメンブレン30およびバックプレート40の物性変化が抑制されており、その結果、特性の安定化が実現されている。
The temperature of the
なお、不動態化金属層(すなわち、メンブレン30の第2層32およびバックプレート40の第1層)を構成する不動態化金属としては、クロムの他に、アルミニウム、チタン、タンタル、または、これらの少なくとも1種を含む合金が挙げられる。
The passivation metal constituting the passivation metal layer (that is, the
また、本実施形態では、メンブレン30の第2層32およびバックプレート40の第1層41が、キャパシタ構造を構成する導電層として機能するため、酸化を抑制する層を別途に設けた構成に比べて、メンブレン30やバックプレート40の薄型化が図られている。
Further, in the present embodiment, since the
MEMSマイクロフォン10では、メンブレン30とバックプレート40との上下位置を反対にして、基板20の上面20a上にバックプレート40を直接重ねた構成にすることができる。
In the
MEMSマイクロフォン10では、メンブレン30とバックプレート40との上下位置を反対にして、基板20の上面20a上にバックプレート40を直接重ねた構成にすることができる。
In the
上述した実施形態では、1つのバックプレート40を備えたMEMSマイクロフォン10について説明したが、図7に示すように、MEMSマイクロフォン10Aが2つのバックプレート40A、40Bを備える態様であってもよい。
In the above-described embodiment, the
MEMSマイクロフォン10Aにおいては、基板20上に、第1のバックプレート40A、メンブレン30、および、第2のバックプレート40Bが設けられている。MEMSマイクロフォン10Aにおける第1のバックプレート40Aおよびメンブレン30は、上述したMEMSマイクロフォン10におけるバックプレート40およびメンブレン30の構成および位置関係と同様である。MEMSマイクロフォン10Aは、主に、基板20とメンブレン30との間に第2のバックプレート40Bが介在する点においてMEMSマイクロフォン10と異なる。第2のバックプレート40Bは、第1のバックプレート40Aを上下逆さにした層構造を有する。すなわち、第2のバックプレート40Bでは、下側に位置する第2層42が絶縁体材料(本実施形態ではSiN)で構成されており、上側に位置する第1層41が不動態化金属(本実施形態ではCr)で構成されている。そして、第2のバックプレート40Bの第1層41上に、端子部50Cが形成されている。
In the
MEMSマイクロフォン10Aでは、メンブレン30は、エアギャップG1を介して第2のバックプレート40Bと対面しており、エアギャップG1を介して第1のバックプレート40Aと対面している。
In the
MEMSマイクロフォン10Aでは、メンブレン30と、2つのバックプレート40A、40Bとで平行平板型のキャパシタ構造が2つ形成されている。そして、メンブレン30が音圧により振動すると、メンブレン30と第1のバックプレート40Aとの間のエアギャップGの幅が変化するとともに、メンブレン30と第2のバックプレート40Bとの間のエアギャップG1の幅が変化する。MEMSマイクロフォン10Aでは、エアギャップG1、G2の幅の変化に伴うキャパシタ構造の容量変化を、3つの端子部50A、50B、50Cから出力する。このようなMEMSマイクロフォン10Aによれば、上述したMEMSマイクロフォン10に比べて、高いSN比を実現することができる。
In the
MEMSマイクロフォン10Aにおいても、MEMSマイクロフォン10同様、メンブレン30の対向面30aに露出する第2層32およびバックプレート40Aの対向面40aに露出する第1層41が不動態化金属で構成されているため、MEMSマイクロフォン10の上述した効果と同様の効果を奏する。
Also in the
次に、上述したMEMSマイクロフォン10Aを製造する手順について、図8および図9を参照しつつ説明する。
Next, a procedure for manufacturing the above-described
MEMSマイクロフォン10Aを製造する際には、まず、図8(a)に示すように、貫通孔21が形成されていない平板状の基板20の上面20a上に、第2のバックプレート40Bの第2層42および第1層41を順次形成する。第1層41は、不動態化金属(本実施形態ではCr)のスパッタリングにより形成される。第2層42は、絶縁体材料(本実施形態ではSiN)のCVDにより形成される。第1層41および第2層42は、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。このあと、全体を酸素プラズマ中に、所定時間の間、放置し、酸素プラズマ処理することで、第2のバックプレート40Bの第1層41の表面が不動態化される。なお、表面平坦化のため、第2のバックプレート40Bが形成された領域の残余領域には絶縁体膜34が形成される。絶縁体膜34は、絶縁体材料(本実施形態ではSiN)のCVDにより形成される。絶縁体膜34についても、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。
When the
次に、図8(b)に示すように、第2のバックプレート40Bの各孔43が、絶縁体61(本実施形態ではSiO2)で埋められる。絶縁体61は、SiO2をCVDにより堆積させた後、CMPにより表面研磨することで得られる。
Next, as shown in FIG. 8B, each
さらに、図8(c)に示すように、上述したエアギャップG1となるべき領域に犠牲層62を形成する。犠牲層62は、たとえばSiO2のCVDにより形成される。犠牲層62の厚さは、一例として3μmである。犠牲層62は、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。なお、表面平坦化のため、犠牲層62が形成された領域の残余領域には絶縁体膜35が形成される。絶縁体膜35は、絶縁体材料(本実施形態ではSiN)のCVDにより形成される。絶縁体膜35についても、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。犠牲層62および絶縁体膜35の表面平坦化のため、犠牲層62および絶縁体膜35を形成した後、CMPにより表面研磨することができる。
Further, as shown in FIG. 8C, a
そして、犠牲層62および絶縁体膜35の上に、メンブレン30および第1のバックプレート40Aを、MEMSマイクロフォン10のメンブレン30およびバックプレート40と同様に形成する。メンブレン30および第1のバックプレート40Aを形成した後は、図9(a)に示すように、端子部50A、50B、50Cが形成される領域のメンブレン30の第2層32およびバックプレート40A、40Bの第1層41を露出させる。
Then, on the
そして、図9(b)に示すように、各端子部50A、50B、50Cを形成する。具体的には、メンブレン30の第2層32上に端子部50Aを形成するとともに、バックプレート40A、40Bの第1層41上に端子部50B、50Cをそれぞれ形成する。端子部50Cは、端子部50A、50B同様、導電体材料(本実施形態ではCu)のスパッタリングにより形成される。端子部50A、50B、50Cは、図示しないフォトレジストおよびRIEによりパターニングされ得る。
Then, as shown in FIG. 9B, the respective
さらに、図9(c)に示すように、基板20に貫通孔21をエッチングにより形成するとともに、犠牲層60、62および絶縁体61をエッチングにより除去する。犠牲層60、62および絶縁体61は、バッファードフッ酸(BHF)を用いたウェットエッチング、または、フッ化水素(HF)の蒸気を用いたドライエッチングにより除去され得る。このあと、全体を酸素プラズマ中に、所定時間の間、放置し、酸素プラズマ処理することで、メンブレン30の第2層32の表面と第1のバックプレート40Aの第1層41の表面とが不動態化される。
Further, as shown in FIG. 9C, the through
以上で説明した手順により、上述したMEMSマイクロフォン10Aが製造される。
According to the procedure described above, the above-described
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態に限定されず、種々の変更をおこなうことができる。 The embodiments of the present invention have been described above. However, the present invention is not limited to the above embodiments, and various modifications can be made.
たとえば、メンブレンは、不動態化金属層と絶縁体層とを含む2層構造に限らず、導体層や非導体層(半導体層、絶縁体層)を含む3層以上の複数層構造であってもよい。バックプレートについても、導体層や非導体層を含む3層以上の複数層構造であってもよい。メンブレンおよびバックプレートにおける導体層と非導体層との積層順序は、対向面に不動態化金属層が露出する限りにおいて、MEMSマイクロフォンに求める特性に応じて適宜変更することができる。 For example, the membrane is not limited to a two-layer structure including a passivation metal layer and an insulator layer, and has a multilayer structure of three or more layers including a conductor layer and a non-conductor layer (semiconductor layer, insulator layer). Is also good. The back plate may have a multilayer structure of three or more layers including a conductive layer and a non-conductive layer. The order of lamination of the conductor layer and the non-conductor layer in the membrane and the back plate can be appropriately changed according to the characteristics required for the MEMS microphone as long as the passivation metal layer is exposed on the facing surface.
MEMSマイクロフォンのメンブレン、バックプレートおよび貫通孔の平面形状は、円形に限らず、多角形状であってもよく、角丸四角形であってもよい。 The planar shape of the membrane, the back plate, and the through-hole of the MEMS microphone is not limited to a circle, and may be a polygonal shape or a rounded square shape.
メンブレンとバックプレートとが接触して離れない現象(いわゆるスティッキング)を防止するため、バックプレートの対向面側に、メンブレンに向かって延びる突起を設けてもよい。 In order to prevent a phenomenon in which the membrane and the back plate do not come into contact with each other (so-called sticking), a projection extending toward the membrane may be provided on the facing surface side of the back plate.
1…マイクロフォンモジュール、2…モジュール基板、3…制御回路チップ、6…キャップ、10、10A…MEMSマイクロフォン、20…基板、21…貫通孔、30…メンブレン、31…第1層、32…第2層、40、40A、40B…バックプレート、41…第1層、42…第2層、50A、50B、50C…端子部、60、62…犠牲層、G、G1、G2…エアギャップ、H…空洞。
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Microphone module, 2 ... Module board, 3 ... Control circuit chip, 6 ... Cap, 10A ... MEMS microphone, 20 ... Substrate, 21 ... Through hole, 30 ... Membrane, 31 ... First layer, 32 ... Second Layers, 40, 40A, 40B: Back plate, 41: First layer, 42: Second layer, 50A, 50B, 50C: Terminal portion, 60, 62: Sacrificial layer, G, G1, G2: Air gap, H: cavity.
Claims (2)
前記基板の一方面側において前記貫通孔を覆うメンブレンと、
前記基板の一方面側において前記貫通孔を覆い、かつ、前記メンブレンとエアギャップを介して対面するバックプレートと、
前記メンブレンおよび前記バックプレートに設けられた一対の端子部と
を備え、
前記メンブレンが、前記バックプレートに対して対向する対向面に露出する第1の不動態化金属層を含む複数層構造を有し、
前記バックプレートが、前記メンブレンに対して対向する対向面に露出する第2の不動態化金属層を含む複数層構造を有し、
前記メンブレンの対向面および前記バックプレートの対向面に不動態膜が形成されている、MEMSマイクロフォン。 A substrate having a through hole;
A membrane that covers the through hole on one side of the substrate,
A back plate that covers the through-hole on one surface side of the substrate, and faces the membrane via an air gap,
A pair of terminal portions provided on the membrane and the back plate,
The membrane has a multi-layer structure including a first passivation metal layer exposed on a facing surface facing the back plate;
The back plate has a multi-layer structure including a second passivation metal layer exposed on a facing surface facing the membrane,
A MEMS microphone, wherein a passivation film is formed on a facing surface of the membrane and a facing surface of the back plate.
The first passivation metal layer and the second passivation metal layer are made of a metal selected from the group consisting of aluminum, chromium, titanium, and tantalum, or an alloy containing at least one selected from the group. The MEMS microphone of claim 1, wherein the MEMS microphone is configured.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018143627A JP2020022042A (en) | 2018-07-31 | 2018-07-31 | MEMS microphone |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018143627A JP2020022042A (en) | 2018-07-31 | 2018-07-31 | MEMS microphone |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020022042A true JP2020022042A (en) | 2020-02-06 |
Family
ID=69589987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018143627A Pending JP2020022042A (en) | 2018-07-31 | 2018-07-31 | MEMS microphone |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020022042A (en) |
-
2018
- 2018-07-31 JP JP2018143627A patent/JP2020022042A/en active Pending
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