JP2020020564A - 冷凍機の管理システム、冷凍機の管理方法、及び端末ユニット用のプログラム - Google Patents

冷凍機の管理システム、冷凍機の管理方法、及び端末ユニット用のプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】管理対象の冷凍機を第三者が操作する可能性を低減する冷凍機の管理システム、冷凍機の管理方法、及び端末ユニット用のプログラムを提供する。【解決手段】それぞれが輸送用コンテナ5に取り付けられた複数の冷凍機10を、管理システム30によって管理する。管理システムの無線LANアダプタ31は、各冷凍機に一つずつ設けられる。管理システムの管理者端末機32は、許可エリアの内側だけにおいて、全ての無線LANアダプタと無線通信できる。【選択図】図1

Description

本開示は、冷凍機の管理システム、冷凍機の管理方法、及び端末ユニット用のプログラムに関するものである。
特許文献1には、冷凍コンテナの管理システムが開示されている。この管理システムでは、冷凍コンテナに設けられた冷凍機のコントローラと、作業者が操作する携帯端末機との間で無線通信が行われる。携帯端末機には、コントローラから送信された庫内温度や設定温度などの情報が表示される。また、作業者が携帯端末機を操作して設定温度などを入力すると、入力された設定温度が携帯端末機から冷凍機のコントローラへ送信される。
特開2016−217621号公報
ここで、冷凍機と無線通信する携帯端末機は、冷凍コンテナの管理に従事する当事者以外の第三者の手に渡るおそれがある。そして、管理システムを構成する携帯端末機が、冷凍機に対する操作(例えば、設定温度の変更など)を無条件で実行できる場合は、第三者が、入手した携帯端末機を使って冷凍コンテナの冷凍機を操作する可能性がある。
本開示の目的は、管理対象の冷凍機を第三者が操作する可能性を低減することにある。
本開示の第1の態様は、貯蔵庫(5)に取り付けられた冷凍機(10)を管理する管理システムを対象とする。そして、上記冷凍機(10)に設けられる無線通信ユニット(31)と、 上記無線通信ユニット(31)と無線通信する端末ユニット(32)とを備え、上記端末ユニット(32)は、上記無線通信ユニット(31)に対して、該無線通信ユニット(31)に対応した上記冷凍機(10)を操作するための操作指令を送信できるように構成され、上記無線通信ユニット(31)は、該無線通信ユニット(31)に対応する上記冷凍機(10)の制御器(11)に、受信した上記操作指令を伝送するように構成される一方、上記端末ユニット(32)は、予め設定された許可エリア(90)の内側だけにおいて、上記無線通信ユニット(31)に上記操作指令を送信できるように構成されるものである。
第1の態様の管理システム(30)において、端末ユニット(32)は、無線通信ユニット(31)に対して操作指令を送信できるエリアが、許可エリアの内側に制限される。つまり、端末ユニット(32)は、操作指令を送信できるエリアが制限される。このため、冷凍機(10)の管理に従事する当事者以外の第三者が端末ユニット(32)を入手した場合でも、その第三者が入手した端末ユニット(32)を使って冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記端末ユニット(32)は、上記端末ユニット(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、該基準位置に基づいて上記許可エリア(90)を定めるように構成されるものである。
第2の態様の管理システム(30)において、端末ユニット(32)は、端末ユニット(32)の使用者が指定した基準位置に基づいて許可エリア(90)を定める。そして、端末ユニット(32)は、許可エリア(90)の内側だけにおいて、無線通信ユニット(31)に操作指令を送信する。
本開示の第3の態様は、上記第2の態様において、上記端末ユニット(32)は、上記基準位置の変更を禁止するように構成されるものである。
第3の態様の管理システム(30)において、端末ユニット(32)は、基準位置の変更を受け付けない。このため、端末ユニット(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
本開示の第4の態様は、上記第2の態様において、上記端末ユニット(32)は、上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記基準位置を変更できるように構成されるものである。
第4の態様の管理システム(30)において、端末ユニット(32)は、使用者識別情報が入力された場合にだけ、基準位置の変更を受け入れる。このため、端末ユニット(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
本開示の第5の態様は、上記第1〜第4のいずれか一つの態様において、上記端末ユニット(32)は、上記端末ユニット(32)が予め設定された許可エリア(90)の内側に存在し、且つ上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記無線通信ユニット(31)に上記操作指令を送信できるように構成されるものである。
第5の態様の管理システム(30)において、端末ユニット(32)は、端末ユニット(32)が許可エリア(90)の内側に存在し、且つ端末ユニット(32)に使用者識別情報が入力された場合にだけ、無線通信ユニット(31)に操作指令を送信する。つまり、端末ユニット(32)は、操作指令を送信できるエリアが制限されると共に、操作指令を送信するために端末ユニット(32)を操作できる者が特定人物に制限される。このため、端末ユニット(32)を使って第三者が冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
本開示の第6の態様は、貯蔵庫(5)に取り付けられた冷凍機(10)を、該冷凍機(10)に設けられる無線通信ユニット(31)と、上記無線通信ユニット(31)と無線通信する端末ユニット(32)とを用いて管理する管理方法を対象とする。そして、上記端末ユニット(32)に、上記無線通信ユニット(31)に対して、該無線通信ユニット(31)に対応した上記冷凍機(10)を操作するための操作指令を送信させ、上記無線通信ユニット(31)に、受信した上記操作指令を、上記無線通信ユニット(31)に対応する上記冷凍機(10)の制御器(11)に伝送させる一方、上記端末ユニット(32)には、予め設定された許可エリア(90)の内側だけにおいて、上記無線通信ユニット(31)に対する上記操作指令の送信を認めるものである。
第6の態様の管理方法において、端末ユニット(32)は、複数の無線通信ユニット(31)に対して操作指令を送信できるが、操作指令を送信できるエリアが許可エリア(90)の内側に制限される。つまり、端末ユニット(32)は、操作指令を送信できるエリアが制限される。このため、端末ユニット(32)を使って第三者が冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
本開示の第7の態様は、上記第6の態様において、上記端末ユニット(32)に、上記端末ユニット(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、該基準位置に基づいて上記許可エリア(90)を定めさせるものである。
第7の態様の管理方法において、端末ユニット(32)は、端末ユニット(32)の使用者が指定した基準位置に基づいて許可エリア(90)を定める。そして、端末ユニット(32)は、許可エリア(90)の内側だけにおいて、無線通信ユニット(31)に操作指令を送信する。
本開示の第8の態様は、上記第7の態様において、上記端末ユニット(32)に、上記基準位置の変更を禁止させるものである。
第8の態様の管理方法において、端末ユニット(32)は、基準位置の変更を受け付けない。このため、端末ユニット(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
本開示の第9の態様は、上記第7の態様において、上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が上記端末ユニット(32)に入力された場合にだけ、上記基準位置の変更を認めるものである。
第9の態様の管理方法において、端末ユニット(32)は、使用者識別情報が入力された場合にだけ、基準位置の変更を受け入れる。このため、端末ユニット(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
本開示の第10の態様は、上記第6〜第9のいずれか一つの態様において、上記端末ユニット(32)が予め設定された許可エリア(90)の内側に存在し、且つ上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記端末ユニット(32)に上記無線通信ユニット(31)への上記操作指令の送信を認めるものである。
第10の態様の管理方法において、端末ユニット(32)は、第5の態様の管理システム(30)と同様に、操作指令を送信できるエリアが制限されると共に、操作指令を送信するために端末ユニット(32)を操作できる者が特定人に制限される。このため、端末ユニット(32)を使って第三者が冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
本開示の第11の態様は、貯蔵庫(5)に取り付けられた冷凍機(10)を管理する管理システム(30)を構成し、上記冷凍機(10)に設けられた無線通信ユニット(31)と無線通信する端末ユニット(32)にインストールされるプログラムを対象とする。そして、上記冷凍機(10)を操作するための操作指令を、上記冷凍機(10)に対応した上記無線通信ユニット(31)へ送信する送信処理と、上記プログラムがインストールされた上記端末ユニット(32)の位置が、予め設定された許可エリア(90)の内側であるか否かを判定する位置判定処理と、上記送信処理の実行を、上記位置判定処理において上記端末ユニット(32)の位置が上記許可エリア(90)の内側であると判定された場合だけに制限するエリア制限処理とを、上記端末ユニット(32)に実行させるものである。
第11の態様のプログラムがインストールされた端末ユニット(32)は、エリア制限処理を実行する。このため、端末ユニット(32)は、無線通信ユニット(31)に対して操作指令を送信できるエリアが、許可エリア(90)の内側に制限される。従って、第1の態様と同様に、第三者が端末ユニット(32)を使って冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
本開示の第12の態様は、上記第11の態様において、上記端末ユニット(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、該基準位置に基づいて上記許可エリア(90)を定めるエリア設定処理を、上記端末ユニット(32)に実行させるものである。
第12の態様のプログラムがインストールされた端末ユニット(32)は、端末ユニット(32)の使用者が指定した基準位置に基づいて許可エリア(90)を定める。そして、端末ユニット(32)は、許可エリア(90)の内側だけにおいて、無線通信ユニット(31)に操作指令を送信する。
本開示の第13の態様は、上記第12の態様において、上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報の入力を、上記端末ユニット(32)の使用者に要求する使用者識別情報要求処理と、上記使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記基準位置の変更を認める基準位置変更処理とを、上記端末ユニット(32)に実行させるものである。
第13の態様のプログラムがインストールされた端末ユニット(32)は、使用者識別情報が入力された場合にだけ、基準位置の変更を受け入れる。このため、端末ユニット(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
本開示の第14の態様は、上記第11又は第12の態様において、上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報の入力を上記端末ユニット(32)の使用者に要求する使用者識別情報要求処理を、上記端末ユニット(32)に実行させると共に、上記送信処理の実行を、上記端末ユニット(32)が予め設定された許可エリアの内側に存在し、且つ上記使用者識別情報が入力された場合だけに制限する処理を、上記エリア制限処理として上記端末ユニット(32)に実行させるものである。
第14の態様のプログラムがインストールされた端末ユニット(32)は、第5の態様の管理システム(30)と同様に、操作指令を送信できるエリアが制限されると共に、操作指令を送信するために端末ユニット(32)を操作できる者が特定人に制限される。このため、端末ユニット(32)を使って第三者が冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
図1は、実施形態の管理システムと、管理システムの管理対象である冷凍機が設けられたトレーラとを示すシステム構成図である。 図2は、実施形態の管理システムの管理対象である冷凍機が設けられたトレーラ、及びトレーラを牽引するトラクタの概略側面図である。 図3は、許可エリアの一例を示す地図である。 図4は、実施形態の管理システムの構成と、管理システムの管理対象である冷凍機の制御器の構成とを示すブロック図である。 図5は、実施形態の無線LANアダプタの構成を示すブロック図である。 図6は、実施形態の管理者端末機の構成を示すブロック図である。 図7は、実施形態のドライバー端末機の構成を示すブロック図である。 図8は、実施形態の管理者端末機の動作を示すフロー図である。 図9は、実施形態の管理者端末機が表示するGPS情報取得画面を示す図である。 図10は、実施形態の管理者端末機が表示するパスワード入力画面を示す図である。 図11は、実施形態の管理者端末機が表示するトレーラ選択画面を示す図である。 図12は、冷凍機の作動中に実施形態の管理者端末機が表示するモニター画面を示す図である。 図13は、冷凍機の停止中に実施形態の管理者端末機が表示するモニター画面を示す図である。 図14は、実施形態の管理者端末機が表示する運転履歴取得画面を示す図である。 図15は、実施形態の管理者端末機が表示するドライバー認証画面を示す図である。 図16は、実施形態のドライバー端末機の動作を示すフロー図である。 図17は、実施形態のドライバー端末機が表示する許可情報取得画面を示す図である。 図18は、実施形態のドライバー端末機が表示するモニター画面を示す図である。
本実施形態は、複数台の冷凍機(10)を管理する管理システム(30)である。この管理システム(30)は、複数台の冷凍機(10)を管理するための管理方法を実行する。
−管理システムの管理対象−
図1に示すように、本実施形態の管理システム(30)は、四台の冷凍機(10a〜10d)を管理対象とする。なお、管理システム(30)によって管理される冷凍機(10)の台数は、単なる一例である。
〈冷凍機、輸送用コンテナ、トレーラ〉
図1に示すように、各冷凍機(10a〜10d)は、輸送用コンテナ(5a〜5d)に一台ずつ取り付けられる。つまり、第1冷凍機(10a)は第1輸送用コンテナ(5a)に取り付けられ、第2冷凍機(10b)は第2輸送用コンテナ(5b)に取り付けられ、第3冷凍機(10c)は第3輸送用コンテナ(5c)に取り付けられ、第4冷凍機(10d)は第4輸送用コンテナ(5d)に取り付けられる。輸送用コンテナ(5a〜5d)は、物品を貯蔵する貯蔵庫の一種である。
各輸送用コンテナ(5a〜5d)は、対応するトレーラ(2a〜2d)の車台に固定される。つまり、第1輸送用コンテナ(5a)は第1トレーラ(2a)に取り付けられ、第2輸送用コンテナ(5b)は第2トレーラ(2b)に取り付けられ、第3輸送用コンテナ(5c)は第3トレーラ(2c)に取り付けられ、第4輸送用コンテナ(5d)は第4トレーラ(2d)に取り付けられる。輸送用コンテナ(5a〜5d)は、トレーラ(2a〜2d)の車台に対して、容易には着脱できない状態で固定される。
各トレーラ(2a〜2d)には、ナンバープレート(3a〜3d)が取り付けられる。各トレーラ(2a〜2d)のナンバープレート(3a〜3d)には、そのトレーラ(2a〜2d)に固有の車両登録情報が記載される。
図2に示すように、各トレーラ(2a〜2d)は、個別にトラクタ(1)に連結され、トラクタ(1)に牽引されて走行する。
〈冷凍機の構成〉
図示は省略するが、各冷凍機(10a〜10d)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路を備える。冷媒回路には、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器とが設けられる。また、冷凍機(10)は、凝縮器へ庫外空気を送る庫外ファンと、蒸発器へ庫内空気を送る庫内ファンとを備える。圧縮機を作動させると、冷媒回路において冷媒が循環し、蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。冷凍機(10)は、輸送用コンテナ(5)の庫内空気を吸い込んで蒸発器において冷却し、冷却した空気を輸送用コンテナ(5)の庫内空間へ吹き出す。
各冷凍機(10a〜10d)は、制御器(11)を備える。図4に示すように、各冷凍機(10a〜10d)の制御器(11)は、演算処理ユニット(12)と、メモリーユニット(16)と、通信ユニット(19)とを備える。各冷凍機(10a〜10d)の制御器(11)は、輸送用コンテナ(5)の庫内温度(庫内の気温)が設定温度となるように、対応する冷凍機(10a〜10d)の運転を制御する。
演算処理ユニット(12)は、例えば集積回路から成るマイクロプロセッサである。演算処理ユニット(12)は、圧縮機制御部(13)、膨張弁制御部(14)、及びファン制御部(15)として機能する。圧縮機制御部(13)は、冷凍機(10)の冷媒回路に設けられた圧縮機の回転速度を制御する。膨張弁制御部(14)は、冷凍機(10)の冷媒回路に設けられた膨張弁の開度を制御する。ファン制御部(15)は、冷凍機(10)に設けられた庫内ファン及び庫外ファンの回転速度を制御する。
メモリーユニット(16)は、例えば集積回路から成る半導体メモリーである。メモリーユニット(16)は、設定温度記憶部(17)及び運転履歴記憶部(18)として機能する。設定温度記憶部(17)は、輸送用コンテナ(5)の庫内温度の設定値(設定温度)を記憶する。運転履歴記憶部(18)は、輸送用コンテナ(5)の庫内温度に関するデータログを記憶する。このデータログは、冷凍機(10)の運転中における輸送用コンテナ(5)の庫内温度を所定の時間毎(例えば、30分毎)に記録して得られたデータである。
また、メモリーユニット(16)は、そのメモリーユニット(16)を有する制御器(11)が設けられた冷凍機(10)を特定するための冷凍機識別情報を記憶する。このメモリーユニット(16)は、対応する冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)に付与されたコンテナ識別記号を、冷凍機識別情報を記憶する。コンテナ識別記号は、国際規格ISO6346に基づいて、輸送用コンテナ(5)毎に個別に付与される記号である。
通信ユニット(19)は、後述する管理システム(30)の無線LANアダプタ(31)と通信するためのユニットである。通信ユニット(19)は、信号線を介して無線LANアダプタ(31)に接続し、無線LANアダプタ(31)との間で有線通信を行う。
−管理システムの概要−
図1に示すように、管理システム(30)は、冷凍機(10)と同数の無線LANアダプタ(31a〜31d)と、一台の管理者端末機(32)と、冷凍機(10)と同数のドライバー端末機(35a〜35d)とを備える。管理システム(30)は、複数台の冷凍機(10)を管理するための管理方法を、無線LANアダプタ(31a〜31d)と、管理者端末機(32)と、ドライバー端末機(35a〜35d)とを用いて実行する。
〈無線LANアダプタ〉
無線LANアダプタ(31)は、管理者端末機(32)及びドライバー端末機(35)と無線通信を行う無線通信ユニットである。無線LANアダプタ(31a〜31d)は、各冷凍機(10a〜10d)に一つずつ設けられる。つまり、第1無線LANアダプタ(31a)は第1冷凍機(10a)に設けられ、第2無線LANアダプタ(31b)は第2冷凍機(10b)に設けられ、第3無線LANアダプタ(31c)は第3冷凍機(10c)に設けられ、第4無線LANアダプタ(31d)は第4冷凍機(10d)に設けられる。
各無線LANアダプタ(31a〜31d)は、対応する冷凍機(10a〜10d)の制御器(11)と有線通信を行う。詳しくは後述するが、各無線LANアダプタ(31a〜31d)は、対応する冷凍機(10a〜10d)を操作するための操作指令を、管理者端末機(32)または対応するドライバー端末機(35a〜35d)から受信し、対応する冷凍機(10a〜10d)の制御器(11)へ伝送する。
〈管理者端末機〉
管理者端末機(32)は、無線LANアダプタ(31)と無線通信を行う主端末ユニットである。この管理者端末機(32)は、管理者端末機用のアプリケーションプログラム(33)がインストールされたスマートフォンまたはタブレット端末である。管理者端末機(32)は、表示装置と入力装置を兼ねたタッチパネルディスプレイ(34)を備える。
管理者端末機(32)は、トレーラ(2)への荷物の積み込みやトレーラ(2)からの荷下ろしが行われる配送センター(91)において、トレーラ(2)の運行を管理する管理者によって使用されることが想定された端末機である。
管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、管理者端末機(32)を全ての無線LANアダプタ(31a〜31d)と無線通信可能とするように構成される。このため、管理者端末機(32)は、管理システム(30)が管理対象とする全ての冷凍機(10)に設けられた無線LANアダプタ(31a〜31d)と無線通信できる。そして、管理者端末機(32)は、全ての無線LANアダプタ(31a〜31d)に対して、各無線LANアダプタ(31a〜31d)に対応する冷凍機(10a〜10d)を操作するための操作指令を送信可能である。
管理者端末機(32)は、各冷凍機(10a〜10d)を起動させる指令と、各冷凍機(10a〜10d)を停止させる指令と、各冷凍機(10a〜10d)の制御器(11)が記憶する設定温度を変更する指令とを、操作指令として無線LANアダプタ(31a〜31d)に送信できる。
また、管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、管理者端末機(32)が所定の許可エリア(90)内に位置している場合にだけ、管理者端末機(32)に所定の処理を実行させるように構成される。図3に示すように、通常は、配送センター(91)の全体を含むエリアが、許可エリア(90)に設定される。このため、管理者端末機(32)は、無線LANアダプタ(31a〜31d)が発した通信用の電波を受信でき、更には管理者端末機(32)が許可エリア(90)内に位置する場合にだけ、無線LANアダプタ(31a〜31d)との通信を行うことができる。
〈ドライバー端末機〉
ドライバー端末機(35)は、無線LANアダプタ(31)と無線通信を行う副端末ユニットである。このドライバー端末機(35)は、ドライバー端末機用のアプリケーションプログラム(36)がインストールされたスマートフォンまたはタブレット端末である。ドライバー端末機(35)は、表示装置と入力装置を兼ねたタッチパネルディスプレイ(37)を備える。また、ドライバー端末機(35)は、レンズ部と撮像素子とを有するカメラユニット(38)を備える。カメラユニット(38)は、そのレンズ部がドライバー端末機(35)の背面(即ち、ディスプレイ(37)とは逆側の面)に露出する。
ドライバー端末機(35)は、トレーラ(2)を牽引するトラクタ(1)の運転者によって使用されることが想定された端末機である。
ドライバー端末機(35)にインストールされたアプリケーションプログラム(36)は、ドライバー端末機(35)を、そのドライバー端末機(35)に対応する一つの無線LANアダプタ(31)とだけ無線通信可能とするように構成される。このため、各ドライバー端末機(35a〜35d)は、そのドライバー端末機(35a〜35d)を使用する運転者が担当するトレーラ(2)の冷凍機(10)に設けられた無線LANアダプタ(31a〜31d)だけと無線通信できる。そして、各ドライバー端末機(35a〜35d)は、対応する一つの無線LANアダプタ(31a〜31d)に対して、各無線LANアダプタ(31a〜31d)に対応する冷凍機(10a〜10d)を操作するための操作指令を送信可能である。
従って、第1ドライバー端末機(35a)は、第1無線LANアダプタ(31a)だけに対して、第1トレーラ(2a)の第1冷凍機(10a)を操作するための操作指令を送信可能である。また、第2ドライバー端末機(35b)は、第2無線LANアダプタ(31b)だけに対して、第2トレーラ(2b)の第2冷凍機(10b)を操作するための操作指令を送信可能である。また、第3ドライバー端末機(35c)は、第3無線LANアダプタ(31c)だけに対して、第3トレーラ(2c)の第3冷凍機(10c)を操作するための操作指令を送信可能である。また、第4ドライバー端末機(35d)は、第4無線LANアダプタ(31d)だけに対して、第4トレーラ(2d)の第4冷凍機(10d)を操作するための操作指令を送信可能である。
各ドライバー端末機(35a〜35d)は、“対応する冷凍機(10a〜10d)の制御器(11)が記憶する設定温度”を変更する指令を、操作指令として無線LANアダプタ(31a〜31d)に送信できる。管理者端末機(32)とは異なり、ドライバー端末機(35a〜35d)は、対応する冷凍機(10a〜10d)を起動させる指令と、冷凍機(10a〜10d)を停止させる指令とを、操作指令として無線LANアダプタ(31a〜31d)に送信することができない。
また、ドライバー端末機(35)にインストールされたアプリケーションプログラム(36)は、管理者端末機(32)から許可を受けた後の所定の許可期間においてだけ、ドライバー端末機(35)を対応する無線LANアダプタ(31)と通信可能とするように構成される。
ここで、トラクタ(1)の運転者によって使用されるドライバー端末機(35)は、トレーラ(2)を牽引するトラクタ(1)と共に、配送センター(91)から遠く離れた場所にまで移動する。このため、ドライバー端末機(35)にインストールされたアプリケーションプログラム(36)は、ドライバー端末機(35)が対応する無線LANアダプタ(31)と無線通信できるエリアを限定しないように構成される。
−無線LANアダプタ−
図5に示すように、無線LANアダプタ(31)は、演算処理ユニット(40)と、メモリーユニット(45)と、通信ユニット(48)とを備える。無線LANアダプタ(31)は、管理者端末機(32)及び対応するドライバー端末機(35)と、対応する冷凍機(10)の制御器(11)との間の情報の授受を仲介する。
演算処理ユニット(40)は、例えば集積回路から成るマイクロプロセッサである。演算処理ユニット(40)は、無線LANアダプタ(31)にインストールされたプログラムを実行することによって、通信対象特定部(41)、操作指令伝送部(42)、運転情報伝送部(43)、及び運転履歴伝送部(44)として機能する。
メモリーユニット(45)は、例えば集積回路から成る半導体メモリーである。メモリーユニット(45)には、無線LANアダプタ(31)にインストールされたプログラムが記録される。また、メモリーユニット(45)は、冷凍機識別情報記憶部(46)及び通信用情報記憶部(47)として機能する。
通信ユニット(48)は、管理者端末機(32)及び対応するドライバー端末機(35)と無線通信を行う通信モジュールである。また、通信ユニット(48)は、無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)と有線通信を行うことができる。
〈通信対象特定部〉
通信対象特定部(41)は、通信ユニット(48)を、管理者端末機(32)とドライバー端末機(35)のうち管理者端末機(32)と優先的に通信させる。
具体的に、通信対象特定部(41)は、通信ユニット(48)が管理者端末機(32)と通信中にドライバー端末機(35)から接続要求を受けた場合、通信ユニット(48)にドライバー端末機(35)からの接続要求を拒否させる。また、通信対象特定部(41)は、通信ユニット(48)がドライバー端末機(35)と通信中に管理者端末機(32)から接続要求を受けた場合、通信ユニット(48)にドライバー端末機(35)との通信を遮断させて管理者端末機(32)と通信させる。
このように、通信対象特定部(41)は、通信ユニット(48)が管理者端末機(32)と通信していないときと、通信ユニット(48)に対して管理者端末機(32)が接続要求を送信していない状態において、通信ユニット(48)に対してドライバー端末機(35)との通信を許可する。
〈操作指令伝送部〉
操作指令伝送部(42)は、管理者端末機(32)又は対応するドライバー端末機(35)から受信した操作指令を、通信ユニット(48)から対応する冷凍機(10)の制御器(11)に対して送信する。
〈運転情報伝送部〉
運転情報伝送部(43)は、所定の時間(例えば、1分間)が経過する毎に、対応する冷凍機(10)の運転状態に関する運転情報を、対応する冷凍機(10)の制御器(11)から取得して管理者端末機(32)又は対応するドライバー端末機(35)へ送信する。本実施形態において、運転情報伝送部(43)は、対応する冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度と、対応する冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とを、運転情報として取得する。
〈運転履歴伝送部〉
運転履歴伝送部(44)は、管理者端末機(32)によって指定された冷凍機(10)から、その冷凍機(10)の制御器(11)の運転履歴記憶部(18)に記録された“輸送用コンテナ(5)の庫内温度に関するデータログ”を取得し、取得したデータログを管理者端末機(32)へ送信する。
〈冷凍機識別情報記憶部〉
冷凍機識別情報記憶部(46)は、無線LANアダプタ(31)が取り付けられた冷凍機(10)を特定するための冷凍機識別情報を記憶する。冷凍機識別情報は、無線LANアダプタ(31)を冷凍機(10)に取り付ける際に、冷凍機識別情報記憶部(46)に記録される。
本実施形態の冷凍機識別情報記憶部(46)は、無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)に付与されたコンテナ識別記号と、その輸送用コンテナ(5)が搭載されたトレーラ(2)のナンバープレート(3)に記載された車両登録情報とを、冷凍機識別情報として記憶する。コンテナ識別記号は、冷凍機(10)の制御器(11)から無線LANアダプタ(31)によって取得される。車両登録情報は、管理者端末機(32)から無線LANアダプタ(31)によって取得される。
〈通信用情報記憶部〉
通信用情報記憶部(47)は、無線LANアダプタ(31)を特定するための通信用情報を記憶する。この通信用情報は、管理者端末機(32)及びドライバー端末機(35)が無線LANアダプタ(31)と通信するために必要な情報である。
具体的に、通信用情報記憶部(47)は、SSID(Service Set Identifier)および暗号化キーを通信用情報として記憶する。SSIDは、無線LANのアクセスポイントを識別するための文字列である。通信用情報記憶部(47)は、その通信用情報記憶部(47)を有するメモリーユニット(45)を備えた無線LANアダプタ(31)を識別するためのSSIDを記憶する。暗号化キーは、管理者端末機(32)及びドライバー端末機(35)が無線LANアダプタ(31)と通信する際に必要なパスワードである。通信用情報記憶部(47)は、その通信用情報記憶部(47)を有するメモリーユニット(45)を備えた無線LANアダプタ(31)について設定された暗号化キーを記憶する。
−管理者端末機の構成−
図6に示すように、管理者端末機(32)は、演算処理ユニット(50)と、メモリーユニット(60)と、通信ユニット(68)とを備える。管理者端末機(32)は、管理システム(30)を構成する全ての無線LANアダプタ(31)と無線通信を行う。
演算処理ユニット(50)は、例えば集積回路から成るマイクロプロセッサである。演算処理ユニット(50)は、管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)を実行することによって、位置情報取得部(51)、許可エリア設定部(52)、位置判定部(53)、使用者識別部(54)、操作指令部(55)、許可付与部(56)、運転情報取得部(57)、情報表示部(58)、及び運転履歴取得部(59)として機能する。
メモリーユニット(60)は、例えば集積回路から成る半導体メモリーである。メモリーユニット(60)には、管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)が記録される。また、メモリーユニット(60)は、許可エリア記憶部(61)、位置情報記憶部(62)、通信用情報記憶部(63)、使用者識別情報記憶部(64)、冷凍機識別情報記憶部(65)、運転情報記憶部(66)、及び運転履歴記憶部(67)として機能する。
通信ユニット(68)は、無線LANアダプタ(31)と無線通信を行う通信モジュールである。通信ユニット(68)は、管理者端末機(32)が通信可能な複数の無線LANアダプタ(31)の中から、無線通信を行う一つの無線LANアダプタ(31)を、メモリーユニット(60)が記憶するSSIDを用いて特定する。
〈位置情報取得部〉
位置情報取得部(51)は、管理者端末機(32)の位置を示す位置情報を取得する。この位置情報取得部(51)は、GPS(Global Positioning System)衛星から受信した情報を利用して、管理者端末機(32)の位置(具体的には、管理者端末機(32)が存在する地点の緯度と経度)を特定する。このように、位置情報取得部(51)は、“管理者端末機(32)が存在する地点の緯度と経度”を“管理者端末機(32)の位置情報”として取得する。
位置情報取得部(51)は、所定の時間(例えば、1分間)が経過する毎に、“管理者端末機(32)の位置情報”を取得してメモリーユニット(60)の位置情報記憶部(62)に記録する。位置情報記憶部(62)に記録された“管理者端末機(32)の位置情報”は、位置情報取得部(51)が“管理者端末機(32)の位置情報”を取得する毎に更新される。
〈許可エリア設定部〉
許可エリア設定部(52)は、許可エリア(90)を定めるエリア設定処理を行う。許可エリア(90)は、管理者端末機(32)がアプリケーションプログラム(33)に基づく処理を実行できるエリアである。図3に示すように、本実施形態の許可エリア設定部(52)は、基準位置CPを中心とする半径が基準半径Raの円形の領域を、許可エリア(90)とする。
許可エリア設定部(52)は、管理者端末機(32)の使用者に対して、基準位置の特定を要求する。例えば、許可エリア設定部(52)は、「現在位置を基準位置に設定しますか?」というメッセージをディスプレイ(34)に表示する。そして、そのメッセージと共にディスプレイ(34)に表示された「OK」ボタンを管理者端末機(32)の使用者がタップすると、許可エリア設定部(52)は、その時点における管理者端末機(32)の位置を、基準位置として取得する。つまり、許可エリア設定部(52)は、その時点で位置情報取得部(51)が取得している“管理者端末機(32)が存在する地点の緯度と経度”を、“基準位置の緯度と経度”として取得する。
また、許可エリア設定部(52)は、管理者端末機(32)の使用者に対して、基準半径の入力を要求する。例えば、許可エリア設定部(52)は、ディスプレイ(34)に“基準半径の入力を管理者端末機(32)の使用者に促すメッセージ”を表示し、管理者端末機(32)の使用者によって入力された数値(例えば、50m)を基準半径として取得する。
許可エリア設定部(52)は、取得した基準位置および基準半径を、許可エリア(90)を特定するための許可エリア特定情報として、メモリーユニット(60)の許可エリア記憶部(61)に記録する。
〈位置判定部〉
位置判定部(53)は、“管理者端末機(32)の位置が許可エリア(90)の内側であるか否か”を判定する位置判定処理を行う。位置判定部(53)は、位置情報取得部(51)が“管理者端末機(32)の位置情報”を取得する毎に、位置判定処理を行う。
具体的に、位置判定部(53)は、メモリーユニット(60)の許可エリア記憶部(61)から許可エリア特定情報を読み出し、メモリーユニット(60)の位置情報記憶部(62)から“管理者端末機(32)の位置情報”を読み出す。そして、位置判定部(53)は、“管理者端末機(32)の位置”が“許可エリア特定情報によって特定した許可エリア(90)”の内側か否かを判断する。
また、位置判定部(53)は、エリア制限処理を行う。具体的に、位置判定部(53)は、“管理者端末機(32)の位置”が許可エリア(90)の内側であると判断した場合、管理者端末機(32)にアプリケーションプログラム(33)の実行を継続させる。一方、位置判定部(53)は、“管理者端末機(32)の位置”が許可エリア(90)の外側であると判断した場合、管理者端末機(32)にアプリケーションプログラム(33)の実行を終了させる。
〈使用者識別部〉
使用者識別部(54)は、“管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報”の入力を“管理者端末機(32)の使用者”に要求する使用者識別情報要求処理を行う。具体的に、使用者識別部(54)は、後述するパスワード入力画面(105)をディスプレイ(34)に表示させ、管理者端末機(32)の使用者に対して、使用者識別情報であるパスワードの入力を促す。
使用者識別部(54)は、パスワード入力画面(105)において使用者が入力したパスワード(入力パスワード)と、メモリーユニット(60)の使用者識別情報記憶部(64)が記憶するパスワード(登録済みパスワード)とを比較する。入力パスワードが登録済みパスワードと一致する場合、使用者識別部(54)は、演算処理ユニット(50)にアプリケーションプログラム(33)の実行を継続させる。一方、入力パスワードが登録済みパスワードと一致しない場合、使用者識別部(54)は、演算処理ユニット(50)にアプリケーションプログラム(33)の実行を中断させ、登録済みパスワードと一致するパスワードが使用者によって入力されるまで待機する。
〈操作指令部〉
操作指令部(55)は、送信処理を行う。つまり、操作指令部(55)は、“冷凍機(10)を操作するための操作指令”を管理者端末機(32)の使用者が入力した場合に、入力された操作指令を無線LANアダプタ(31)に送信する。
操作指令部(55)は、管理者端末機(32)の使用者によって指定された冷凍機(10)に対応する無線LANアダプタ(31)に対し、その指定された冷凍機(10)についての操作指令を送信する。具体的に、操作指令部(55)は、各冷凍機(10a〜10d)を起動させる指令と、各冷凍機(10a〜10d)を停止させる指令と、各冷凍機(10a〜10d)の制御器(11)が記憶する設定温度を変更する指令とを、操作指令として無線LANアダプタ(31a〜31d)に送信できる。
〈許可付与部〉
許可付与部(56)は、許可情報(95)をドライバー端末機(35)に与えるための許可処理を行う。許可情報(95)は、ドライバー端末機(35)に対して、一つの無線LANアダプタ(31)との無線通信を許可するための情報である。許可付与部(56)は、許可情報(95)を作成してディスプレイ(34)に表示させる処理を、許可処理として行う。
許可付与部(56)は、管理者端末機(32)の使用者によって特定された冷凍機(10)に設けられた無線LANアダプタ(31)について、その無線LANアダプタ(31)との通信をドライバー端末機(35)に許可するための許可情報を作成する。許可付与部(56)は、“管理者端末機(32)の使用者によって特定された冷凍機(10)”に設けられた無線LANアダプタ(31)についての通信用情報を、メモリーユニット(60)から読み出す。
通信用情報は、メモリーユニット(60)の通信用情報記憶部(63)が記憶するSSIDおよび暗号化キーである。この通信用情報は、“管理者端末機(32)によって許可情報(95)を与えられるドライバー端末機(35)”が対応する無線LANアダプタ(31)と無線通信を行うために必要な情報である。
許可付与部(56)は、メモリーユニット(60)から読み出した一つの無線LANアダプタ(31)についての通信用情報と、その時の時刻とを並べることによって、許可情報(95)を作成する。許可情報(95)は、一つの無線LANアダプタ(31)についてのSSID及び暗号化キーと、許可付与部(56)が許可情報(95)を作成する処理を行った時刻とを、所定の順番で並べた情報である。
許可付与部(56)は、作成した許可情報を暗号化し、暗号化した許可情報(95)をマトリックス型二次元コードに変換する。本実施形態の許可付与部(56)は、暗号化した許可情報(95)を、国際規格ISO/IEC18004に規定されたQRコード(登録商標)に変換する。そして、許可付与部(56)は、QRコードに変換した許可情報(95)を、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)に表示する。
〈運転情報取得部〉
運転情報取得部(57)は、運転情報取得処理を行う。この運転情報取得部(57)は、管理者端末機(32)が通信可能な全ての無線LANアダプタ(31)から、各無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の運転情報を取得する。
具体的に、運転情報取得部(57)は、各無線LANアダプタ(31)の運転情報伝送部(43)を介して、各無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)から、その冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度と、その冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とを、運転情報として取得する。運転情報取得部(57)は、取得した運転情報を、メモリーユニット(60)の運転情報記憶部(66)に記録する。
運転情報取得部(57)は、所定の時間(例えば、1分間)が経過する毎に、各冷凍機(10)に関する運転情報を取得する。運転情報取得部(57)は、運転情報を取得する毎に、運転情報記憶部(66)に記録された運転情報を更新する。
〈情報表示部〉
情報表示部(58)は、運転情報表示処理を行う。この情報表示部(58)は、メモリーユニット(60)の運転情報記憶部(66)に記録された各冷凍機(10)の運転情報を、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)に表示する。更に、情報表示部(58)は、メモリーユニット(60)の冷凍機識別情報記憶部(65)に記録された各冷凍機(10)の冷凍機識別情報を、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)に表示する。
〈運転履歴取得部〉
運転履歴取得部(59)は、無線LANアダプタ(31)に設けられた演算処理ユニット(40)の運転履歴伝送部(44)を介して、冷凍機(10)の制御器(11)の運転履歴記憶部(18)に記録された“輸送用コンテナ(5)の庫内温度に関するデータログ”を取得する。運転履歴取得部(59)は、取得したデータログを、メモリーユニット(60)の運転履歴記憶部(67)に記録する。
〈許可エリア記憶部〉
許可エリア記憶部(61)は、許可エリア設定部(52)が取得した基準位置および基準半径を、許可エリア(90)を特定するための許可エリア特定情報として記憶する。
なお、本実施形態の管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、許可エリア記憶部(61)に記録された許可エリア特定情報を変更する処理を管理者端末機(32)に実行させない。従って、アプリケーションプログラム(33)を管理者端末機(32)から一旦消去してインストールし直さない限り、許可エリア記憶部(61)に記録された許可エリア特定情報を変更することはできない。
〈位置情報記憶部〉
位置情報記憶部(62)は、位置情報取得部(51)が取得した“管理者端末機(32)の位置情報”を記憶する。上述したように、位置情報記憶部(62)に記録された“管理者端末機(32)の位置情報”は、位置情報取得部(51)が“管理者端末機(32)の位置情報”を取得する毎に、最新の“管理者端末機(32)の位置情報”に更新される。
〈通信用情報記憶部〉
通信用情報記憶部(63)は、管理者端末機(32)が通信可能な各無線LANアダプタ(31)に関するSSIDおよび暗号化キーを、通信用情報として記憶する。この通信用情報は、通信相手の無線LANアダプタ(31)を特定するための情報である。
管理者端末機(32)は、各無線LANアダプタ(31)からSSIDおよび暗号化キーを取得する。通信用情報記憶部(63)は、管理者端末機(32)が取得したSSIDおよび暗号化キーを、そのSSIDおよび暗号化キーが付与された無線LANアダプタ(31)と関連づけて記憶する。
〈使用者識別情報記憶部〉
使用者識別情報記憶部(64)は、管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報を記憶する。本実施形態の使用者識別情報記憶部(64)は、予め登録されたパスワードを記憶する。
〈冷凍機識別情報記憶部〉
冷凍機識別情報記憶部(65)は、管理者端末機(32)が通信可能な各無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の冷凍機識別情報を記憶する。
ここで、管理者端末機(32)の演算処理ユニット(50)は、各無線LANアダプタ(31)のメモリーユニット(45)の冷凍機識別情報記憶部(46)から、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)に付与されたコンテナ識別記号を取得する処理を行う。
また、管理者端末機(32)の演算処理ユニット(50)は、各輸送用コンテナ(5)が搭載されたトレーラ(2)のナンバープレート(3)に記載された車両登録情報を、管理者端末機(32)の使用者に入力させることによって取得する処理を行う。演算処理ユニット(50)が取得した車両登録情報は、各トレーラ(2)に対応する無線LANアダプタ(31)に送信され、無線LANアダプタ(31)のメモリーユニット(45)の冷凍機識別情報記憶部(46)に記録される。
冷凍機識別情報記憶部(65)は、演算処理ユニット(50)の上述した処理(冷凍機識別情報取得処理)によって取得されたコンテナ識別記号および車両登録情報を、そのコンテナ識別記号および車両登録情報によって特定される冷凍機(10)に対応した無線LANアダプタ(31)と関連づけて記憶する。
〈運転情報記憶部〉
運転情報記憶部(66)は、運転情報取得部(57)が取得した各冷凍機(10)の運転情報を記憶する。運転情報記憶部(66)は、管理者端末機(32)が通信可能な各無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)と、各冷凍機(10)に関する運転情報とを関連づけて記憶する。上述したように、運転情報記憶部(66)に記録された“冷凍機(10)の運転情報”は、運転情報取得部(57)が“冷凍機(10)の運転情報”を取得する毎に、最新の“冷凍機(10)の運転情報”に更新される。
〈運転履歴記憶部〉
運転履歴記憶部(67)は、運転履歴取得部(59)が取得した“輸送用コンテナ(5)の庫内温度に関するデータログ”を取得する。運転履歴記憶部(67)は、取得した“輸送用コンテナ(5)の庫内温度に関するデータログ”を、そのデータログの取得先である冷凍機(10)と関連づけて記憶する。
−管理者端末機の動作−
管理者端末機(32)の動作について、図8のフロー図を参照しながら説明する。
〈ステップST11〉
管理者端末機(32)の使用者によってアプリケーションプログラム(33)の実行指示が入力されると、ステップST11において、管理者端末機(32)がアプリケーションプログラム(33)の実行を開始する。
〈ステップST12〉
次のステップST12において、管理者端末機(32)は、図9に示すGPS情報取得画面(100)をディスプレイ(34)に表示する。また、管理者端末機(32)では、位置情報取得部(51)が“管理者端末機(32)の位置情報”を取得する。具体的に、位置情報取得部(51)は、GPS衛星から受信した情報を利用して、管理者端末機(32)の位置を特定する。位置情報取得部(51)による“管理者端末機(32)の位置情報”の取得が完了するまでの間、ディスプレイ(34)にはGPS情報取得画面(100)が表示され続ける。
位置情報取得部(51)が“管理者端末機(32)の位置情報”を取得すると、位置判定部(53)が位置判定処理を行う。そして、“管理者端末機(32)の位置”が許可エリア(90)の内側であると位置判定部(53)が判断した場合、管理者端末機(32)は、次のステップST13へ移行する。一方、“管理者端末機(32)の位置”が許可エリア(90)の外側であると位置判定部(53)が判断した場合、管理者端末機(32)は、アプリケーションプログラム(33)の実行を終了する。
〈ステップST13〉
次のステップST13において、管理者端末機(32)は、使用者識別部(54)が使用者識別情報要求処理を行う。具体的に、使用者識別部(54)は、図10に示すパスワード入力画面(105)をディスプレイ(34)に表示し、管理者端末機(32)の使用者に対して、パスワード(使用者識別情報)の入力を促す。また、使用者識別部(54)は、メモリーユニット(60)の使用者識別情報記憶部(64)が記憶するパスワード(登録済みパスワード)を読み出す。
管理者端末機(32)の使用者が管理者端末機(32)にパスワードを入力すると、使用者識別部(54)は、使用者が入力したパスワード(入力パスワード)を、登録済みパスワードと対比する。そして、入力パスワードが登録済みパスワードと一致した場合に限り、使用者識別部(54)は、アプリケーションプログラム(33)の実行継続を許可する。つまり、管理者端末機(32)は、入力パスワードが登録済みパスワードと一致した場合にだけステップST13からステップST14へ移行し、それ以外の場合はステップST13に留まる。
〈ステップST14〉
ステップST14において、管理者端末機(32)は、図11に示すトレーラ選択画面(110)をディスプレイ(34)に表示する。このトレーラ選択画面は、管理者端末機(32)の使用者が、管理者端末機(32)が無線通信を行う無線LANアダプタ(31)を特定するための画面である。
図11に示すように、トレーラ選択画面(110)には、複数のトレーラ表示領域(111)と、一つの接続ボタン(113)とが設けられる。各トレーラ表示領域(111)には、各トレーラ(2)に対応する冷凍機(10)の冷凍機識別情報が表示される。つまり、各トレーラ表示領域(111)には、対応するトレーラ(2)の車両登録情報と、対応するトレーラ(2)に取り付けられた輸送用コンテナ(5)のコンテナ識別記号とが表示される。また、各トレーラ表示領域(111)には、チェックボックス(112)が一つずつ表示される。
管理者端末機(32)の使用者が、選択しようとするトレーラ(2)に関する冷凍機識別情報が表示されたトレーラ表示領域(111)のチェックボックス(112)にチェックマークを入れて接続ボタン(113)をタップすると、管理者端末機(32)は、次のステップST15に移行する。
〈ステップST15〉
ステップST15では、管理者端末機(32)の通信ユニット(68)が、管理者端末機(32)の使用者によって選択されたトレーラ(2)に対応する冷凍機(10)に設けられた無線LANアダプタ(31)との無線通信を開始する。その際、管理者端末機(32)では、演算処理ユニット(50)が、メモリーユニット(60)の通信用情報記憶部(63)から、管理者端末機(32)の使用者によって選択されたトレーラ(2)に対応する無線LANアダプタ(31)に関するSSIDおよび暗号化キーを読み出す。そして、演算処理ユニット(50)は、通信用情報記憶部(63)から読み出したSSIDおよび暗号化キーを用いて、通信ユニット(68)に無線LANアダプタ(31)との無線通信を開始させる。
〈ステップST16〉
次のステップST16では、管理者端末機(32)の運転情報取得部(57)が、運転情報取得処理を行う。
運転情報取得処理において、運転情報取得部(57)は、ステップST15において無線通信を開始した無線LANアダプタ(31)から、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の運転情報を取得する。具体的に、運転情報取得部(57)は、ステップST15において無線通信を開始した無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度と、その冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とを、運転情報として取得する。
運転情報取得部(57)は、取得した運転情報を、メモリーユニット(60)の運転情報記憶部(66)に記録する。
〈ステップST17〉
次のステップST17において、管理者端末機(32)は、図12に示すモニター画面(120)をディスプレイ(34)に表示する。
図12に示すように、モニター画面(120)には、トレーラ表示領域(121)と、運転情報表示領域(122)と、アラーム表示領域(123)とが設けられる。また、モニター画面(120)には、設定温度変更ボタン(124)が表示されると共に、冷凍機停止ボタン(125)と冷凍機起動ボタン(126)の一方が選択的に表示される。
トレーラ表示領域(121)には、トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)に対応する冷凍機(10)の冷凍機識別情報が表示される。つまり、トレーラ表示領域(121)には、トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)の車両登録情報と、そのトレーラ(2)に取り付けられた輸送用コンテナ(5)のコンテナ識別記号とが表示される。
運転情報表示領域(122)には、トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)に対応する冷凍機(10)の運転情報が表示される。つまり、運転情報表示領域(122)には、トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度と、その冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とが表示される。
アラーム表示領域(123)には、冷凍機(10)の運転状態について管理者端末機(32)の使用者に報知することが必要な情報(警告情報)が表示される。この警告情報としては、例えば、冷凍機(10)が停止中である旨の表示、輸送用コンテナ(5)の庫内温度が設定範囲(例えば、設定温度±0.5℃の範囲)を外れている旨の表示などが挙げられる。
図13は、アラーム表示領域(123)に“冷凍機(10)が停止中である旨の表示”が表示されているモニター画面(120)を示す。この場合、このモニター画面(120)には、冷凍機停止ボタン(125)に代えて、冷凍機起動ボタン(126)が表示される。
管理者端末機(32)の使用者が設定温度変更ボタン(124)をタップすると、管理者端末機(32)は、設定温度の変更値の入力を受け付ける状態となる。管理者端末機(32)の使用者によって設定温度の変更値が入力されると、管理者端末機(32)の操作指令部(55)は、入力された設定温度の変更値を、“冷凍機(10)を操作するための操作指令”として無線LANアダプタ(31)に送信する。その際、操作指令部(55)は、“トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)”に取り付けられた冷凍機(10)に対応する無線LANアダプタ(31)に対して、操作指令を送信する。
無線LANアダプタ(31)の操作指令伝送部(42)は、管理者端末機(32)から受信した操作指令を、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)へ送信する。
無線LANアダプタ(31)から操作指令を受信した冷凍機(10)の制御器(11)は、操作指令として受信した“設定温度の変更値”を、更新後の設定温度としてメモリーユニット(16)の設定温度記憶部(17)に記録する。そして、制御器(11)は、冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値が、設定温度記憶部(17)に記録された“更新後の設定温度”となるように、冷凍機(10)の運転を制御する。
管理者端末機(32)の使用者が冷凍機停止ボタン(125)をタップすると、管理者端末機(32)は、冷凍機を停止させるための信号(停止信号)を、“冷凍機(10)を操作するための操作指令”として無線LANアダプタ(31)に送信する。また、管理者端末機(32)の使用者が冷凍機起動ボタン(126)をタップすると、管理者端末機(32)は、冷凍機を起動させるための信号(起動信号)を、“冷凍機(10)を操作するための操作指令”として無線LANアダプタ(31)に送信する。
無線LANアダプタ(31)の操作指令伝送部(42)は、管理者端末機(32)から受信した操作指令を、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)へ送信する。
冷凍機(10)の制御器(11)は、無線LANアダプタ(31)から停止信号を操作指令として受信した場合、冷凍機(10)を停止させる。また、冷凍機(10)の制御器(11)は、無線LANアダプタ(31)から起動信号を操作指令として受信した場合、冷凍機(10)を起動させる。
〈ステップST18〉
管理者端末機(32)は、ステップST17とステップST18とステップST19の間を相互に移行できる。ステップST18において、管理者端末機(32)は、図14に示す運転履歴取得画面(130)をディスプレイ(34)に表示する。
図14に示すように、運転履歴取得画面(130)には、トレーラ表示領域(121)と、運転履歴選択領域(131)とが設けられる。また、運転履歴取得画面(130)には、運転履歴取得ボタン(132)が表示される。
トレーラ表示領域(121)には、モニター画面(120)と同様に、トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)に対応する冷凍機(10)の冷凍機識別情報が表示される。運転履歴選択領域(131)には、取得する運転履歴の対象となる期間を選択するための選択肢が表示される。
管理者端末機(32)の使用者が、運転履歴選択領域(131)において“運転履歴の対象期間”を選択して運転履歴取得ボタン(132)をタップすると、運転履歴取得部(59)が所定の処理を行う。つまり、運転履歴取得部(59)は、運転履歴選択領域(131)において選択された“運転履歴の対象期間”における冷凍機(10)の運転履歴を、“トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)”に対応する冷凍機(10)の制御器(11)から取得する。運転履歴取得部(59)は、取得した冷凍機(10)の運転履歴を、メモリーユニット(60)の運転履歴記憶部(67)に記録する。
〈ステップST19〉
ステップST19において、管理者端末機(32)は、図15に示すドライバー認証画面(135)をディスプレイ(34)に表示する。ドライバー認証画面(135)は、ドライバー端末機(35)に許可情報(95)を与えるための画面である。
図15に示すように、ドライバー認証画面(135)には、トレーラ表示領域(121)と、許可情報表示領域(136)とが設けられる。また、ドライバー認証画面(135)には、トレーラ選択ボタン(137)が表示される。
トレーラ表示領域(121)には、モニター画面(120)と同様に、“トレーラ選択画面(110)において管理者端末機(32)の使用者が選択したトレーラ(2)”に対応する冷凍機(10)の冷凍機識別情報が表示される。許可情報表示領域(136)には、許可付与部(56)によって作成されてQRコードに変換された許可情報(95)が表示される。
管理者端末機(32)の使用者がトレーラ選択ボタン(137)をタップすると、管理者端末機(32)は、ステップST14に戻って処理を継続する。
−ドライバー端末機の構成−
図7に示すように、ドライバー端末機(35)は、演算処理ユニット(70)と、メモリーユニット(80)と、通信ユニット(85)とを備える。ドライバー端末機(35)は、そのドライバー端末機(35)に対応する一つの無線LANアダプタ(31)と無線通信を行う。
演算処理ユニット(70)は、例えば集積回路から成るマイクロプロセッサである。演算処理ユニット(70)は、管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(36)を実行することによって、許可取得部(71)、許可期間設定部(72)、許可期間判定部(73)、操作指令部(74)、運転情報取得部(75)、及び情報表示部(76)として機能する。
メモリーユニット(80)は、例えば集積回路から成る半導体メモリーである。メモリーユニット(80)には、ドライバー端末機(35)にインストールされたアプリケーションプログラム(36)が記録される。また、メモリーユニット(80)は、許可情報記憶部(81)、許可期間記憶部(82)、運転情報記憶部(83)、及び冷凍機識別情報記憶部(84)として機能する。
通信ユニット(68)は、無線LANアダプタ(31)と無線通信を行う通信モジュールである。通信ユニット(68)は、メモリーユニット(60)が記憶するSSIDを有する無線LANアダプタ(31)(即ち、ドライバー端末機(35)に対応する一つの無線LANアダプタ(31))だけと無線通信を行う。
〈許可取得部〉
許可取得部(71)は、管理者端末機(32)から許可情報を取得するための許可取得処理を行う。
上述したように、管理者端末機(32)の許可付与部(56)は、QRコードに変換した許可情報(95)を、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)に表示させる。許可取得部(71)は、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)に表示された許可情報(95)を読み取って取得する処理を、許可取得処理として行う。
具体的に、許可取得部(71)は、ドライバー端末機(35)のカメラユニット(38)を起動させ、ドライバー端末機(35)の使用者に対して、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)に表示されたQRコード(許可情報(95))の読み取りを促す。ドライバー端末機(35)の使用者が、ドライバー端末機(35)のカメラユニット(38)のレンズ部を管理者端末機(32)のディスプレイ(34)にかざすと、カメラユニット(38)の撮像素子が、管理者端末機(32)に表示されたQRコードを撮像する。そして、許可取得部(71)は、カメラユニット(38)から取得したQRコードを復号することによって、許可情報(95)を取得する。
上述したように、許可情報(95)は、通信用情報であるSSID及び暗号化キーと、管理者端末機(32)が許可情報(95)を作成する処理を行った時刻とを、所定の順番で並べた情報である。許可取得部(71)は、取得した許可情報(95)を、メモリーユニット(80)の許可情報記憶部(81)に記録する。
〈許可期間設定部〉
許可期間設定部(72)は、ドライバー端末機(35)が無線LANアダプタ(31)と通信できる許可期間を設定する。本実施形態の許可期間設定部(72)は、ドライバー端末機(35)が許可情報(95)を取得した時刻から24時間を、許可期間とする。なお、本実施形態に示す許可期間の長さ(24時間)は、単なる一例である。
具体的に、許可期間設定部(72)は、許可取得部(71)が許可情報(95)を取得した時刻を、許可期間の開始時刻としてメモリーユニット(80)の許可期間記憶部(82)に記録する。また、許可期間設定部(72)は、許可期間の開始時刻から24時間経過後の時刻を、許可期間の終了時刻としてメモリーユニット(80)の許可期間記憶部(82)に記録する。
〈許可期間判定部〉
許可期間判定部(73)は、期間制限処理を行う。期間制限処理は、ドライバー端末機(35)と無線LANアダプタ(31)の間の無線通信を許可期間内にだけ認める処理である。
具体的に、許可期間判定部(73)は、現在時刻を取得する。また、許可期間判定部(73)は、メモリーユニット(80)の許可期間記憶部(82)から、許可期間の終了時刻を読み出す。そして、許可期間判定部(73)は、現在時刻を“許可期間の終了時刻”と比較する。許可期間判定部(73)は、現在時刻が“許可期間の終了時刻”よりも前であると判断した場合、ドライバー端末機(35)にアプリケーションプログラム(36)の実行を継続させる。一方、許可期間判定部(73)は、現在時刻が“許可期間の終了時刻”よりも後であると判断した場合、ドライバー端末機(35)によるアプリケーションプログラム(36)の実行を終了させる。
〈操作指令部〉
操作指令部(74)は、送信処理を行う。つまり、操作指令部(74)は、“冷凍機(10)を操作するための操作指令”をドライバー端末機(35)の使用者が入力した場合に、入力された操作指令を無線LANアダプタ(31)に送信する。この操作指令部(74)は、ドライバー端末機(35)が通信可能な一つの無線LANアダプタ(31)に対し、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)についての操作指令を送信する。
操作指令部(74)は、冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度を変更する指令を、操作指令として無線LANアダプタ(31)に送信できる。管理者端末機(32)の操作指令部(55)とは異なり、ドライバー端末機(35)の操作指令部(74)は、冷凍機(10)を起動させる指令と、冷凍機(10)を停止させる指令とを、無線LANアダプタ(31)に送信できない。
〈運転情報取得部〉
運転情報取得部(75)は、運転情報取得処理を行う。この運転情報取得部(75)は、ドライバー端末機(35)が通信可能な一つの無線LANアダプタ(31)から、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の運転情報を取得する。
具体的に、運転情報取得部(75)は、無線LANアダプタ(31)の運転情報伝送部(43)を介して、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)から、その冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度と、その冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とを、運転情報として取得する。運転情報取得部(75)は、取得した運転情報を、メモリーユニット(80)の運転情報記憶部(83)に記録する。
運転情報取得部(75)は、所定の時間(例えば、1分間)が経過する毎に、冷凍機(10)に関する運転情報を取得する。運転情報取得部(75)は、運転情報を取得する毎に、運転情報記憶部(83)に記録された運転情報を更新する。
〈情報表示部〉
情報表示部(76)は、識別情報表示処理を行う。情報表示部(76)は、メモリーユニット(80)の冷凍機識別情報記憶部(84)に記録された冷凍機(10)の冷凍機識別情報を、ドライバー端末機(35)のディスプレイ(37)に表示する。
また、情報表示部(76)は、運転情報表示処理を行う。情報表示部(76)は、メモリーユニット(80)の運転情報記憶部(83)に記録された冷凍機(10)の運転情報を、ドライバー端末機(35)のディスプレイ(37)に表示する。
〈許可情報記憶部〉
許可情報記憶部(81)は、許可取得部(71)が取得した許可情報(95)を記憶する。具体的に、許可情報記憶部(81)は、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に関する通信用情報であるSSIDおよび暗号化キーと、管理者端末機(32)が許可情報(95)を作成する処理を行った時刻とを記憶する。許可情報記憶部(81)が記憶する通信用情報は、ドライバー端末機(35)が通信可能な一つの無線LANアダプタ(31)を特定するための情報である。
〈許可期間記憶部〉
許可期間記憶部(82)は、許可期間設定部(72)によって設定された許可期間を記憶する。具体的に、許可期間記憶部(82)は、許可期間設定部(72)が設定した許可期間の開始時刻と終了時刻とを記憶する。
〈運転情報記憶部〉
運転情報記憶部(83)は、運転情報取得部(75)が取得した冷凍機(10)の運転情報を記憶する。具体的に、運転情報記憶部(83)は、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)に関する設定温度と、その冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とを、運転情報として記憶する。上述したように、運転情報記憶部(83)に記録された“冷凍機(10)の運転情報”は、運転情報記憶部(83)が“冷凍機(10)の運転情報”を取得する毎に、最新の“冷凍機(10)の運転情報”に更新される。
〈冷凍機識別情報記憶部〉
冷凍機識別情報記憶部(84)は、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の冷凍機識別情報を記憶する。
ここで、ドライバー端末機(35)の演算処理ユニット(70)は、冷凍機情報取得処理を行う。具体的に、この演算処理ユニット(70)は、対応する無線LANアダプタ(31)のメモリーユニット(45)の冷凍機識別情報記憶部(46)から、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)に付与されたコンテナ識別記号と、その輸送用コンテナ(5)が取り付けられたトレーラ(2)に付与された車両登録情報とを取得する。
冷凍機識別情報記憶部(84)は、演算処理ユニット(70)の冷凍機情報取得処理によって取得されたコンテナ識別記号および車両登録情報を記憶する。
−ドライバー端末機の動作−
ドライバー端末機(35)の動作について、図16のフロー図を参照しながら説明する。
〈ステップST21〉
ドライバー端末機(35)の使用者によってアプリケーションプログラム(36)の実行指示が入力されると、ステップST21において、ドライバー端末機(35)がアプリケーションプログラム(36)の実行を開始する。
ドライバー端末機(35)がアプリケーションプログラム(36)の実行を開始すると、まず最初に、許可期間判定部(73)が期間制限処理を行う。現在時刻が“許可期間の終了時刻”よりも前であると許可期間判定部(73)が判断した場合、ドライバー端末機(35)は、ステップST22へ移行する。一方、現在時刻が“許可期間の終了時刻”よりも後であると許可期間判定部(73)が判断した場合、ドライバー端末機(35)は、アプリケーションプログラム(36)の実行を終了する。
〈ステップST22〉
次のステップST22において、ドライバー端末機(35)は、管理者端末機(32)から許可情報(95)を取得しているか否かを判断する。許可情報(95)を既に取得している場合、ドライバー端末機(35)は、ステップST23へ移行する。一方、許可情報(95)を未だ取得していない場合、ドライバー端末機(35)は、ステップST24へ移行する。
〈ステップST23〉
ステップST23において、ドライバー端末機(35)の演算処理ユニット(70)は、メモリーユニット(80)の許可情報記憶部(81)が記憶する許可情報(95)を読み出す。つまり、この演算処理ユニット(70)は、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に関する通信用情報であるSSIDおよび暗号化キーを、許可情報記憶部(81)から取得する。その後、ドライバー端末機(35)は、ステップST26へ移行する。
〈ステップST24〉
ステップST24において、ドライバー端末機(35)は、カメラユニット(38)を起動させ、図17に示す許可情報取得画面(140)をディスプレイ(37)に表示する。許可情報取得画面(140)は、ドライバー端末機(35)のカメラユニット(38)が撮像している画像に、矩形状の読み取り枠(141)を重ねて表示した画面である。ドライバー端末機(35)の使用者が、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)をドライバー端末機(35)のカメラユニット(38)で撮影し、管理者端末機(32)のディスプレイ(34)に表示されたQRコードが読み取り枠(141)の内側に入ると、許可取得部(71)がQRコードを読み込む。
〈ステップST25〉
次のステップST25において、許可取得部(71)は、ステップST24において読み込んだQRコードを復号することによって、許可情報(95)を取得する。上述したように、この許可情報(95)には、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に関する通信用情報であるSSIDおよび暗号化キーが含まれる。許可取得部(71)は、取得した許可情報(95)を、メモリーユニット(80)の許可情報記憶部(81)に記録する。その後、ドライバー端末機(35)は、ステップST26へ移行する。
〈ステップST26〉
ステップST26では、ドライバー端末機(35)の通信ユニット(85)が、そのドライバー端末機(35)が取得した許可情報(95)によって特定された無線LANアダプタ(31)との無線通信を開始する。つまり、ドライバー端末機(35)では、演算処理ユニット(70)が、許可情報記憶部(81)から読み出したSSIDおよび暗号化キーを用いて、通信ユニット(85)に無線LANアダプタ(31)との無線通信を開始させる。
無線LANアダプタ(31)との無線通信を開始したドライバー端末機(35)では、演算処理ユニット(70)が冷凍機情報取得処理を行う。つまり、演算処理ユニット(70)は、対応する無線LANアダプタ(31)から、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)に付与されたコンテナ識別記号と、その輸送用コンテナ(5)が取り付けられたトレーラ(2)に付与された車両登録情報とを取得する。
〈ステップST27〉
次のステップST27では、ドライバー端末機(35)の運転情報取得部(75)が、運転情報取得処理を行う。
運転情報取得処理において、運転情報取得部(75)は、ステップST26において無線通信を開始した無線LANアダプタ(31)から、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の運転情報を取得する。具体的に、運転情報取得部(75)は、ステップST26において無線通信を開始した無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度と、その冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とを、運転情報として取得する。
運転情報取得部(75)は、取得した運転情報を、メモリーユニット(80)の運転情報記憶部(83)に記録する。
〈ステップST28〉
ステップST28において、ドライバー端末機(35)は、演算処理ユニット(70)が冷凍機識別情報表示処理と運転情報表示処理とを行う。そして、ドライバー端末機(35)は、図18に示すモニター画面(150)をディスプレイ(37)に表示する。
図18に示すように、モニター画面(150)には、トレーラ表示領域(151)と、運転情報表示領域(152)と、アラーム表示領域(153)とが設けられる。また、モニター画面(150)には、設定温度変更ボタン(154)が表示される。管理者端末機(32)のモニター画面(120)とは異なり、ドライバー端末機(35)のモニター画面(150)には、冷凍機停止ボタン(125)と冷凍機起動ボタン(126)のどちらも表示されない。
トレーラ表示領域(151)には、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の冷凍機識別情報が表示される。つまり、トレーラ表示領域(151)には、ドライバー端末機(35)に対応する冷凍機(10)が設けられた輸送用コンテナ(5)のコンテナ識別記号と、その輸送用コンテナ(5)が取り付けられたトレーラ(2)の車両登録情報とが表示される。この冷凍機識別情報は、ドライバー端末機(35)の演算処理ユニット(70)が冷凍機識別情報表示処理を行うことによって、トレーラ表示領域(151)に表示される。
運転情報表示領域(152)には、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の運転情報が表示される。つまり、運転情報表示領域(152)には、ドライバー端末機(35)が通信可能な無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)が記憶する設定温度と、その冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値とが表示される。この運転情報は、ドライバー端末機(35)の演算処理ユニット(70)が運転情報表示処理を行うことによって、運転情報表示領域(152)に表示される。
アラーム表示領域(153)には、冷凍機(10)の運転状態について管理者端末機(32)の使用者に報知することが必要な情報(警告情報)が表示される。この警告情報としては、例えば、冷凍機(10)が停止中である旨の表示、輸送用コンテナ(5)の庫内温度が設定範囲(例えば、設定温度±0.5℃の範囲)を外れている旨の表示などが挙げられる。
ドライバー端末機(35)の使用者が設定温度変更ボタン(154)をタップすると、ドライバー端末機(35)は、設定温度の変更値の入力を受け付ける状態となる。ドライバー端末機(35)の使用者によって設定温度の変更値が入力されると、ドライバー端末機(35)の操作指令部(74)は、入力された設定温度の変更値を、“冷凍機(10)を操作するための操作指令”として無線LANアダプタ(31)に送信する。
無線LANアダプタ(31)の操作指令伝送部(42)は、ドライバー端末機(35)から受信した操作指令を、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)へ送信する。
無線LANアダプタ(31)から操作指令を受信した冷凍機(10)の制御器(11)は、操作指令として受信した“設定温度の変更値”を、更新後の設定温度としてメモリーユニット(16)の設定温度記憶部(17)に記録する。そして、制御器(11)は、冷凍機(10)が取り付けられた輸送用コンテナ(5)の庫内温度の測定値が、設定温度記憶部(17)に記録された“更新後の設定温度”となるように、冷凍機(10)の運転を制御する。
−実施形態の特徴(1)−
本実施形態の管理システム(30)は、貯蔵庫である輸送用コンテナ(5)に取り付けられた冷凍機(10)を管理する管理システムであって、冷凍機(10)に設けられる無線LANアダプタ(31)と、無線LANアダプタ(31)と無線通信する管理者端末機(32)とを備える。管理者端末機(32)は、無線LANアダプタ(31)に対して、その無線LANアダプタ(31)に対応した冷凍機(10)を操作するための操作指令を送信できるように構成される。無線LANアダプタ(31)は、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)に、受信した操作指令を伝送するように構成される。管理者端末機(32)は、予め設定された許可エリア(90)の内側だけにおいて、無線LANアダプタ(31)に操作指令を送信できるように構成される。
本実施形態の管理システム(30)によって行われる管理方法は、貯蔵庫である輸送用コンテナ(5)に取り付けられた冷凍機(10)を、その冷凍機(10)に設けられる無線LANアダプタ(31)と、無線LANアダプタ(31)と無線通信する管理者端末機(32)とを用いて管理する管理方法である。この管理方法では、管理者端末機(32)に、無線LANアダプタ(31)に対して、その無線LANアダプタ(31)に対応した冷凍機(10)を操作するための操作指令を送信させる。また、この管理方法では、無線LANアダプタ(31)に、受信した操作指令を、その無線LANアダプタ(31)に対応する冷凍機(10)の制御器(11)に伝送させる。また、この管理方法において、管理者端末機(32)には、予め設定された許可エリア(90)の内側だけにおいて、無線LANアダプタ(31)に対する操作指令の送信が認められる。
本実施形態の管理システム(30)及び管理方法において、管理者端末機(32)は、無線LANアダプタ(31)に対して操作指令を送信できるエリアが、許可エリアの内側に制限される。つまり、管理者端末機(32)は、操作指令を送信できるエリアが制限される。このため、冷凍機(10)の管理に従事する当事者以外の第三者が管理者端末機(32)を入手した場合でも、その第三者が入手した管理者端末機(32)を使って冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
−実施形態の特徴(2)−
本実施形態の管理システム(30)において、管理者端末機(32)は、管理者端末機(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、この基準位置に基づいて許可エリア(90)を定めるように構成される。
本実施形態の管理システム(30)によって行われる管理方法は、管理者端末機(32)に、管理者端末機(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、この基準位置に基づいて許可エリア(90)を定めさせる。
本実施形態の管理システム(30)及び管理方法において、管理者端末機(32)は、管理者端末機(32)の使用者が指定した基準位置に基づいて許可エリア(90)を定める。そして、管理者端末機(32)は、許可エリア(90)の内側だけにおいて、無線LANアダプタ(31)に操作指令を送信する。
−実施形態の特徴(3)−
本実施形態の管理システム(30)において、管理者端末機(32)は、基準位置の変更を禁止するように構成される。
本実施形態の管理システム(30)によって行われる管理方法は、管理者端末機(32)に、基準位置の変更を禁止させる。
本実施形態の管理システム(30)及び管理方法において、管理者端末機(32)は、基準位置の変更を受け付けない。このため、盗難等によって管理者端末機(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
−実施形態の特徴(4)−
本実施形態の管理システム(30)において、管理者端末機(32)は、管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、基準位置を変更できるように構成される。
本実施形態の管理システム(30)によって行われる管理方法は、管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が管理者端末機(32)に入力された場合にだけ、基準位置の変更を認める。
本実施形態の管理システム(30)及び管理方法において、管理者端末機(32)は、使用者識別情報が入力された場合にだけ、基準位置の変更を受け入れる。このため、盗難等によって管理者端末機(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
−実施形態の特徴(5)−
本実施形態の管理システム(30)において、管理者端末機(32)は、管理者端末機(32)が予め設定された許可エリア(90)の内側に存在し、且つ管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、無線LANアダプタ(31)に操作指令を送信できるように構成される。
本実施形態の管理システム(30)によって行われる管理方法は、管理者端末機(32)が予め設定された許可エリア(90)の内側に存在し、且つ管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、管理者端末機(32)に無線LANアダプタ(31)への操作指令の送信を認める。
本実施形態の管理システム(30)及び管理方法において、管理者端末機(32)は、管理者端末機(32)が許可エリア(90)の内側に存在し、且つ管理者端末機(32)に使用者識別情報が入力された場合にだけ、無線LANアダプタ(31)に操作指令を送信する。つまり、管理者端末機(32)は、操作指令を送信できるエリアが制限されると共に、操作指令を送信するために管理者端末機(32)を操作できる者が特定人物に制限される。このため、管理者端末機(32)を使って第三者が冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
−実施形態の特徴(6)−
本実施形態のアプリケーションプログラム(33)は、貯蔵庫である輸送用コンテナ(5)に取り付けられた冷凍機(10)を管理する管理システム(30)を構成し、冷凍機(10)に設けられた無線LANアダプタ(31)と無線通信する管理者端末機(32)にインストールされるプログラムである。このアプリケーションプログラム(33)は、冷凍機(10)を操作するための操作指令を、冷凍機(10)に対応した無線LANアダプタ(31)へ送信する送信処理と、プログラムがインストールされた管理者端末機(32)の位置が、予め設定された許可エリア(90)の内側であるか否かを判定する位置判定処理と、送信処理の実行を、位置判定処理において管理者端末機(32)の位置が許可エリア(90)の内側であると判定された場合だけに制限するエリア制限処理とを、管理者端末機(32)に実行させる。
本実施形態のアプリケーションプログラム(33)がインストールされた管理者端末機(32)は、エリア制限処理を実行する。このため、管理者端末機(32)は、無線LANアダプタ(31)に対して操作指令を送信できるエリアが、許可エリア(90)の内側に制限される。従って、本実施形態によれば、第三者が管理者端末機(32)を使って冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
−実施形態の特徴(7)−
本実施形態の管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、管理者端末機(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、この基準位置に基づいて許可エリア(90)を定めるエリア設定処理を、管理者端末機(32)に実行させる。
本実施形態のアプリケーションプログラム(33)がインストールされた管理者端末機(32)は、管理者端末機(32)の使用者が指定した基準位置に基づいて許可エリア(90)を定める。そして、管理者端末機(32)は、許可エリア(90)の内側だけにおいて、無線LANアダプタ(31)に操作指令を送信する。
−実施形態の特徴(8)−
本実施形態の管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報の入力を、管理者端末機(32)の使用者に要求する使用者識別情報要求処理と、使用者識別情報が入力された場合にだけ、基準位置の変更を認める基準位置変更処理とを、管理者端末機(32)に実行させる。
本実施形態のアプリケーションプログラム(33)がインストールされた管理者端末機(32)は、使用者識別情報が入力された場合にだけ、基準位置の変更を受け入れる。このため、盗難等によって管理者端末機(32)を入手した第三者が基準位置を変更する可能性を低減できる。
−実施形態の特徴(9)−
本実施形態の管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、“管理者端末機(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報”の入力を“管理者端末機(32)の使用者”に要求する使用者識別情報要求処理を、管理者端末機(32)に実行させる。また、このアプリケーションプログラム(33)は、送信処理の実行を、“管理者端末機(32)が予め設定された許可エリアの内側に存在し、且つ使用者識別情報が入力された場合”だけに制限する処理を、エリア制限処理として管理者端末機(32)に実行させる。
本実施形態のアプリケーションプログラム(33)がインストールされた管理者端末機(32)は、操作指令を送信できるエリアが制限されると共に、操作指令を送信するために管理者端末機(32)を操作できる者が特定人に制限される。このため、管理者端末機(32)を使って第三者が冷凍機(10)を操作する可能性を低減でき、管理システム(30)のセキュリティを高めることができる。
−実施形態の変形例−
〈第1変形例〉
本実施形態の管理システム(30)において、管理者端末機(32)の使用者識別部(54)が用いる使用者識別情報は、パスワードに限定されない。つまり、管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、パスワード以外の情報を使用者識別情報として用いるように構成されていてもよい。
本変形例の使用者識別部(54)は、例えば使用者の指紋の形状または虹彩のパターン(模様)を、使用者識別情報として用いるように構成されていてもよい。この場合、使用者識別情報記憶部(64)は、予め登録された特定人物の指紋の形状または虹彩のパターン(模様)を“登録済み使用者識別情報”として記憶する。そして、使用者識別部(54)は、使用者の指紋の形状または虹彩のパターン(模様)を取得し、取得した指紋の形状または虹彩のパターン(模様)が“登録済み使用者識別情報”と一致するか否かを判断する。
〈第2変形例〉
本実施形態の管理システム(30)において、管理者端末機(32)の許可エリア設定部(52)は、許可エリア(90)の変更を許容するように構成されていてもよい。つまり、管理者端末機(32)にインストールされたアプリケーションプログラム(33)は、許可エリア(90)を変更する処理を管理者端末機(32)に実行させるように構成されていてもよい。
本変形例の管理者端末機(32)は、許可エリア設定部(52)が許可エリア(90)の変更を受け付ける前に、使用者識別部(54)に使用者識別情報要求処理を実行させる。この場合、許可エリア設定部(52)は、入力された使用者識別情報が登録済みの使用者識別情報と一致する場合にだけ、許可エリア(90)を変更するための処理を実行する。
〈第3変形例〉
本実施形態の管理者端末機(32)の許可付与部(56)は、“トレーラ(2)の車両登録情報”と“輸送用コンテナ(5)のコンテナ識別記号”のどちらか一方だけを、冷凍機識別情報として許可情報(95)に含めるように構成されていてもよい。
〈第4変形例〉
本実施形態の管理者端末機(32)は、トレーラ選択画面(110)の各トレーラ表示領域(111)と、モニター画面(120)、運転履歴取得画面(130)、及びドライバー認証画面(135)のトレーラ表示領域(121)との少なくとも一つにおいて、“トレーラ(2)の車両登録情報”と“輸送用コンテナ(5)のコンテナ識別記号”のどちらか一方だけを表示するように構成されていてもよい。
〈第5変形例〉
本実施形態の管理者端末機(32)の位置情報取得部(51)は、GPS衛星が発信する情報以外の情報に基づいて、管理者端末機(32)の位置を特定するように構成されていてもよい。本変形例の位置情報取得部(51)は、例えば、無線通信網(例えば、携帯電話網や公衆無線LAN)の基地局が発信する位置情報を用いて、管理者端末機(32)の位置を特定するように構成されていてもよい。
〈第6変形例〉
本実施形態の管理者端末機(32)の許可エリア設定部(52)が設定する許可エリア(90)の形状は、円形に限定されない。許可エリア(90)の形状は、例えば、矩形状であってもよいし、楕円形であってもよい。また、許可エリア設定部(52)は、管理者端末機(32)の使用者が冷凍機(10)を操作する必要のあるエリアそのもの(上記の実施形態では、配送センター(91)の敷地)を、許可エリア(90)に設定できるように構成されていてもよい。
〈第7変形例〉
本実施形態の管理者端末機(32)の許可エリア設定部(52)は、基準半径を取得する処理が省略されていてもよい。この場合、許可エリア設定部(52)は、取得した基準位置に基づいて、予め定められた広さの許可エリア(90)を設定するように構成される。
〈第8変形例〉
本実施形態の管理システム(30)において、管理者端末機(32)及びドライバー端末機(35)は、アプリケーションプログラムがインストールされた「コンピュータ」であればよく、スマートフォンまたはタブレット端末に限定されない。なお、この「コンピュータ」は、「計算の手順(アルゴリズム)を記述したプログラムを記憶し、記憶するプログラムに従って計算を実行する機械」を指す。従って、管理者端末機(32)及びドライバー端末機(35)は、例えばアプリケーションプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータであってもよい。
〈第9変形例〉
本実施形態の管理システム(30)および管理方法が管理対象とする冷凍機(10)の設置対象は、輸送用コンテナ(5)に限定されない。
本実施形態の管理システム(30)および管理方法は、例えば、スーパーマーケットに設置された冷蔵ショーケース等の冷蔵庫を冷却する冷凍機や、冷蔵倉庫の庫内空気を冷却する冷凍機を管理対象としてもよい。この場合は、冷凍機に取り付けられた無線LANアダプタ(31)と管理者端末機(32)とによって管理システム(30)を構成することができる。
本実施形態の管理システム(30)および管理方法の管理対象が、スーパーマーケットに設置された冷蔵庫を冷却する冷凍機である場合、管理者端末機(32)が所定の処理を実行できる許可エリアは、例えばスーパーマーケットの店内に設定される。
また、本実施形態の管理システム(30)および管理方法の管理対象が、冷蔵倉庫の庫内空気を冷却する冷凍機である場合、管理者端末機(32)が所定の処理を実行できる許可エリアは、例えば冷蔵倉庫の敷地内に設定される。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、冷凍機の管理システム、冷凍機の管理方法、及び端末ユニット用のプログラムについて有用である。
5 輸送用コンテナ(貯蔵庫)
10 冷凍機
11 制御器
30 管理システム
31 無線LANアダプタ(無線通信ユニット)
32 管理者端末機(端末ユニット)
90 許可エリア
95 許可情報

Claims (14)

  1. 貯蔵庫(5)に取り付けられた冷凍機(10)を管理する管理システムであって、
    上記冷凍機(10)に設けられる無線通信ユニット(31)と、
    上記無線通信ユニット(31)と無線通信する端末ユニット(32)とを備え、
    上記端末ユニット(32)は、上記無線通信ユニット(31)に対して、該無線通信ユニット(31)に対応した上記冷凍機(10)を操作するための操作指令を送信できるように構成され、
    上記無線通信ユニット(31)は、該無線通信ユニット(31)に対応する上記冷凍機(10)の制御器(11)に、受信した上記操作指令を伝送するように構成される一方、
    上記端末ユニット(32)は、予め設定された許可エリア(90)の内側だけにおいて、上記無線通信ユニット(31)に上記操作指令を送信できるように構成される
    ことを特徴とする管理システム。
  2. 請求項1において、
    上記端末ユニット(32)は、上記端末ユニット(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、該基準位置に基づいて上記許可エリア(90)を定めるように構成される
    ことを特徴とする管理システム。
  3. 請求項2において、
    上記端末ユニット(32)は、上記基準位置の変更を禁止するように構成される
    ことを特徴とする管理システム。
  4. 請求項2において、
    上記端末ユニット(32)は、上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記基準位置を変更できるように構成される
    ことを特徴とする管理システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    上記端末ユニット(32)は、上記端末ユニット(32)が予め設定された許可エリア(90)の内側に存在し、且つ上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記無線通信ユニット(31)に上記操作指令を送信できるように構成される
    ことを特徴とする管理システム。
  6. 貯蔵庫(5)に取り付けられた冷凍機(10)を、該冷凍機(10)に設けられる無線通信ユニット(31)と、上記無線通信ユニット(31)と無線通信する端末ユニット(32)とを用いて管理する管理方法であって、
    上記端末ユニット(32)に、上記無線通信ユニット(31)に対して、該無線通信ユニット(31)に対応した上記冷凍機(10)を操作するための操作指令を送信させ、
    上記無線通信ユニット(31)に、受信した上記操作指令を、上記無線通信ユニット(31)に対応する上記冷凍機(10)の制御器(11)に伝送させる一方、
    上記端末ユニット(32)には、予め設定された許可エリア(90)の内側だけにおいて、上記無線通信ユニット(31)に対する上記操作指令の送信を認める
    ことを特徴とする管理方法。
  7. 請求項6において、
    上記端末ユニット(32)に、上記端末ユニット(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、該基準位置に基づいて上記許可エリア(90)を定めさせる
    ことを特徴とする管理方法。
  8. 請求項7において、
    上記端末ユニット(32)に、上記基準位置の変更を禁止させる
    ことを特徴とする管理方法。
  9. 請求項7において、
    上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が上記端末ユニット(32)に入力された場合にだけ、上記基準位置の変更を認める
    ことを特徴とする管理方法。
  10. 請求項6乃至9のいずれか一つにおいて、
    上記端末ユニット(32)が予め設定された許可エリア(90)の内側に存在し、且つ上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記端末ユニット(32)に上記無線通信ユニット(31)への上記操作指令の送信を認める
    ことを特徴とする管理方法。
  11. 貯蔵庫(5)に取り付けられた冷凍機(10)を管理する管理システム(30)を構成し、上記冷凍機(10)に設けられた無線通信ユニット(31)と無線通信する端末ユニット(32)にインストールされるプログラムであって、
    上記冷凍機(10)を操作するための操作指令を、上記冷凍機(10)に対応した上記無線通信ユニット(31)へ送信する送信処理と、
    上記プログラムがインストールされた上記端末ユニット(32)の位置が、予め設定された許可エリア(90)の内側であるか否かを判定する位置判定処理と、
    上記送信処理の実行を、上記位置判定処理において上記端末ユニット(32)の位置が上記許可エリア(90)の内側であると判定された場合だけに制限するエリア制限処理とを、上記端末ユニット(32)に実行させるプログラム。
  12. 請求項11において、
    上記端末ユニット(32)の使用者が指定した位置を基準位置とし、該基準位置に基づいて上記許可エリア(90)を定めるエリア設定処理を、上記端末ユニット(32)に実行させるプログラム。
  13. 請求項12において、
    上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報の入力を、上記端末ユニット(32)の使用者に要求する使用者識別情報要求処理と、
    上記使用者識別情報が入力された場合にだけ、上記基準位置の変更を認める基準位置変更処理とを、上記端末ユニット(32)に実行させるプログラム。
  14. 請求項11又は12において、
    上記端末ユニット(32)の使用者が特定人物であることを示す使用者識別情報の入力を上記端末ユニット(32)の使用者に要求する使用者識別情報要求処理を、上記端末ユニット(32)に実行させると共に、
    上記送信処理の実行を、上記端末ユニット(32)が予め設定された許可エリアの内側に存在し、且つ上記使用者識別情報が入力された場合だけに制限する処理を、上記エリア制限処理として上記端末ユニット(32)に実行させるプログラム。
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