JP2020020179A - タイル剥離装置及びそれを用いたタイル剥離方法 - Google Patents

タイル剥離装置及びそれを用いたタイル剥離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができるタイル剥離装置及びそれを用いたタイル剥離方法を提供する。【解決手段】一対のプレート(上プレート21,下プレート22)を有し、これらのプレートの間隔を回動ボルト20で調整自在な把持機構2を備え、把持機構2でタイルを把持して引き剥がすタイル剥離装置1において、把持機構2でタイルを把持する力が所定値に達したか否かを確認可能な把持力確認機構(トルクレンチ3)を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、破損することなく構造物の壁面等に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離装置及びそれを用いたタイル剥離方法に関するものである。
従来、意匠性や耐久性が向上することからマンションやビルなどの建物の外壁等には、タイルを貼り付けて仕上げることが行われている。しかし、このようなタイルは、磁器質タイルや陶器質タイルなどの土を高温で焼成したものであり、同じ品番でも焼成する窯が違うだけで色合いが違ってしまうという問題があった。このため、建物を改修する際には、色見本として既存の建物からタイルを剥がし、新しく焼成するタイルの色合いを調整するということが行われている。
また、歴史的・文化的に価値の高い既存建築物を改修したり移築したりする際には、建築物の外観の風合いを守るために、外壁タイルを剥がして再度使用するという要請が極めて高いものである。しかし、外壁タイルなどのタイルは、コンクリート構造物などの構造物にモルタルを介して貼り付けられるものであり、モルタルと接合する裏面が蟻足状となっていたりするため、タイルを破損することなく剥がすことが困難であるという問題があった。
このような問題を解決するべく、本願の出願人は、タイルを破損することなく剥がすことができるタイル剥離装置を提案した(特許文献1参照)。特許文献1に記載のタイル剥離装置は、上下一対のプレートの間隔を回動ボルトで調整自在な把持機構と、この回動ボルトの頭部に連結して締め付ける回動レバーと、を備え、前記把持機構でタイルの端面となる小口面を把持してタイルを剥がすものである。このため、タイルを破損することなく容易に剥がすことができるものである。
しかし、特許文献1に記載のタイル剥離装置がタイルを破損することなく容易に剥がすことができるのは、回動ボルトでの締付が適切な力で締め付けている場合であった。つまり、回動レバーで回動ボルトを回しすぎると、把持力が強くなり過ぎてタイルが欠けてしまうという問題が発生した。また、反対に、回動ボルトでの締付力が弱い場合であっても、把持機構でタイルを把持した状態で回転させた場合(こじった場合)、タイルが把持機構から滑り出してしまい、その際、タイルの角が欠けてしまうという問題も発生した。
それに加え、タイルを把持するときの適切な把持力は、タイルの材質やタイルの接着力で大きく異なるものであった。即ち、磁器質タイルであるか陶器質タイルであるかや、タイルを貼り付けるモルタルの強度などのタイルの接着力で大きく異なるものであり、熟練した者でなければ、回動レバーでどのくらい回動ボルトを締め付ければよいかわからないという問題もあった。
特許第6108255号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができるタイル剥離装置及びそれを用いたタイル剥離方法を提供することにある。
請求項1に係るタイル剥離装置は、一対のプレートを有し、これらのプレートの間隔を回動ボルトで調整自在な把持機構を備え、前記把持機構でタイルを把持して引き剥がすタイル剥離装置であって、前記把持機構でタイルを把持する力が所定値に達したか否かを確認可能な把持力確認機構を備えることを特徴とする。
請求項2に係るタイル剥離装置は、請求項1に記載のタイル剥離装置において、前記把持力確認機構は、前記回動ボルトに装着され、当該回動ボルトを回すトルクを確認可能なトルクレンチであることを特徴とする。
請求項3に係るタイル剥離装置は、請求項2に記載のタイル剥離装置において、前記トルクレンチは、予め設定したトルク値に達すると知らせるプレセット形トルクレンチであることを特徴とする。
請求項4に係るタイル剥離装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイル剥離装置において、前記一対のプレートが互いにずれないように各プレートの板面に対して垂直にガイドするガイド機構を備えることを特徴とする。
請求項5に係るタイル剥離装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載のタイル剥離装置において、前記回動ボルトは、ばね材を介して前記一対のプレートに装着されていることを特徴とする。
請求項6に係るタイル剥離装置は、請求項1ないし5のいずれかに記載のタイル剥離装置において、前記タイルが貼り付けられた面を押圧する押圧機構が前記把持機構に連結されていることを特徴とする。
請求項7に係るタイル剥離方法は、請求項1ないし6のいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離方法であって、前記把持機構で前記タイルを把持する力を前記把持力確認機構で確認することを特徴とする。
請求項8に係るタイル剥離方法は、請求項3ないし5のいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離方法であって、前記回動ボルトを回す適切なトルク値を予め前記トルクレンチに設定して前記把持機構で前記タイルを把持することを特徴とする。
請求項1〜6に記載の発明によれば、把持機構でタイルを把持する力が適切であるか否かを簡単に確認することができる。このため、作業員の熟練度によらず、タイルの材質や接着力に応じた適切な把持力で把持することができ、タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、トルクレンチのトルク値で把持機構でタイルを把持する力が適切か否を判断することができる。このため、適切な把持力の確認が容易であり、短時間で確認を完了させることができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、予め設定したトルク値に達したか否かをトルクレンチを確認しなくてもわかるようになり、タイルを剥離するのを短時間で行うことができ、タイル剥離の労務コストを低減することができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、ガイド機構を備えているので、把持機構がぶれて把持機構からタイルがずれるおそれが低減され、さらにタイルを破損するおそれが低減される。
特に、請求項5に記載の発明によれば、ばね材の反発力で回動ボルトとナットの供回り(空回り)を防いで把持機構の動作をより安定したものとすることができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、押圧機構を有するので、タイルを把持機構で把持した状態で回転させて梃子の原理を使ってタイルを剥離するのがさらに容易となる。このため、作業員の熟練度によらず、タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができる。
請求項7に記載の発明によれば、把持機構でタイルを把持する力を把持力確認機構で確認するので、タイルの材質や接着力に応じた適切な把持力で把持することができ、誰でも簡単に破損することなくタイルを剥離することができる。
請求項8に記載の発明によれば、回動ボルトを回す適切なトルク値予めトルクレンチに設定して把持機構でタイルを把持するので、予め設定したトルク値に達したか否かをトルクレンチを確認しなくてもわかるようになり、タイルを剥離するのを短時間で行うことができ、タイル剥離の労務コストを低減することができる。
本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置の各構成を示す分解斜視図である。 同上のタイル剥離装置の把持機構を主に説明する図であり、(a)がタイルを把持する前、(b)が把持後を示している。 同上のタイル剥離装置のトルクレンチを示す斜視図である。 同上のトルクレンチを軸方向に見た正面図である。 同上のトルクレンチを軸直交方向に見た側面図である。 同上のトルクレンチを示す平面図である。 同上のトルクレンチを示す軸方向に沿った鉛直断面図である。 同上のトルクレンチのギアの機構を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るタイル剥離方法の目地切削工程を示す工程説明図であり、(a)が目地切削前、(b)が目地切削後を示している。 同上のタイル剥離方法のタイル把持工程の把持前を示す工程説明図である。 (a)が同上のタイル剥離方法のタイル把持工程の把持後を示す工程説明図であり、(b)がA部詳細であり、(c)がB部詳細である。 同上のタイル剥離方法の回転工程を示す工程説明図である。 同上のタイル剥離方法のタイル剥離完了を示す工程説明図である。 本発明の第2実施形態に係るタイル剥離装置を示す側面図である。 同上のタイル剥離装置を示す正面図である。 同上のタイル剥離装置の押圧機構を示す部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るタイル剥離方法の回転工程を示す工程説明図である。
以下、本発明に係るタイル剥離装置及びタイル剥離方法を実施するための一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
<タイル剥離装置>
先ず、図1〜図8を用いて、本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置1の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置1の各構成を示す分解斜視図である。また、図2は、タイル剥離装置1の把持機構2を説明する図であり、(a)がタイルを把持する前、(b)が把持後を示している。
本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置1は、タイルを把持して既存構造物から引き剥がすための工具である。図1、図2に示すように、タイル剥離装置1は、一対のプレートの間隔を回動ボルト20で調整自在な把持機構2と、この把持機構2でタイルを把持する力が所定値に達したか否かを確認可能な把持力確認機構であるトルクレンチ3など、を備えている。また、タイル剥離装置1は、把持機構2に取り付けられた取っ手4も備えている。
なお、本発明の実施形態に係るタイル剥離装置1は、コンクリート構造物からなる建物の外壁から45二丁掛けの外壁タイルを引き剥がす(剥離する)ことを想定している。勿論、45二丁掛けの外壁タイルに限られず、剥離するタイルの大きさに応じて、後述の把持機構2の大きさを変更すればよい。
(把持機構)
把持機構2は、上下一対のプレートである上プレート21,下プレート22と、これらの上プレート21,下プレート22に螺合して両者の間隔を調整する回動ボルト20と、を備えている。この把持機構2は、上プレート21と下プレート22との間にタイルを挟んで把持(挟持)する機構である。また、この把持機構2は、これらの上プレート21及び下プレート22と回動ボルト20との進退動をガイドするガイド機構5も備えている。
上プレート21及び下プレート22は、それぞれ長方形(矩形)状の厚手の鋼鈑からなり、短手方向の一側端に沿ってタイルを挟持するためのクランプブレード23,24が六角穴付きボルトでそれぞれ接合されている。このように、上プレート21及び下プレート22と、クランプブレード23,24と別体としているのは、タイル目地に挿入可能な薄さと、必要な強度を確保するためである。例えば、45二丁掛けの外壁タイルの目地幅は、5mm程度であり、それに合わせて上プレート21及び下プレート22自体をあまり薄くし過ぎると、撓んでしまいタイルを上手く把持できないからである。
また、上プレート21の板面の中央には、回動ボルト20を挿通するボルト孔21aが穿設され、下プレート22の板面の中央には、回動ボルト20と螺合する溝を有した螺合部材25を装着する矩形の開口22aが形成されている。この螺合部材25は、回動ボルト20と同程度の耐摩耗性に優れた硬度の高い鋼材から構成されている。
なお、下プレート22に別部材である螺合部材25を装着するのではなく、回動ボルト20と螺合する溝を下プレート22に直接切削加工することも可能であり、下プレート22の上下に固着したナットで代替しても構わない。
そして、クランプブレード23,24は、上プレート21及び下プレート22より薄くて硬い長方形(矩形)状の薄手の鋼鈑からなり、挟持したタイルが滑り出さないないように、先端断面が増厚されて両者間の内側に張り出した先端刃部23a,24aが形成されている。
(回動ボルト)
回動ボルト20は、上プレート21のボルト孔21a及び下プレート22に装着された螺合部材25に挿通されて両者を繋ぐとともに、回転することで外周面に形成されたねじ山により両者の間隔を拡大又は縮小して調整する機能を有している。
また、図2に示すように、回動ボルト20の下端部となる位置には、ばね材であるコイルスプリングSがナットとワッシャーにより一端を止付けられて装着されている。つまり、下プレート22の下面にコイルスプリングSに当接してばねの反発力が付加された状態で回動ボルト20と下プレート22とが螺合されて接合されている。このため、コイルスプリングSによる適度な付勢力(押圧力)が付与され、回動ボルト20とナットが供回りして空回りすることを防止することができる。
(ガイド機構)
このガイド機構5は、上プレート21に下面に突設された左右一対のガイドポール50と、下プレート22の上面に固設され、ガイドポール50と摺接しつつ挿通して案内する左右一対のポール受け51など、から構成されている。また、図2に示すように、下プレート22には、ポール受け51が固設された位置に、ガイドポール50を挿通するポール孔22bが穿設されている。
ガイド機構5は、把持機構2の間隔調整の上下動作を円滑に行うためのガイド機構であり、上プレート21と下プレート22とが互いにずれないように、これらのプレートの板面に対して垂直にガイドする機能を有している。つまり、図2に示すように、ガイド機構5は、上プレート21と下プレート22の間隔が縮まったり、広がったりする際に、ガイドポール50とポール受け51とが摺接する。これにより、ガイド機構5は、上プレート21と下プレート22とが相対的に水平方向にずれたり、上プレート21と下プレート22とが相対的に回転したりすることを防いでいる。
(取っ手)
取っ手4は、取付プレート40と、この取付プレート40の下面に突設された取っ手本体41など、から構成されている。この取付プレート40は、上プレート21に六角穴付きボルトで接合されている。
取っ手本体41は、片手で握り易い直径(例えば、20mm〜40mm)からなる断面円形状又は楕円形状のパイプ材又は棒材であり、取付プレート40の下面に下方に向け突設されている。勿論、取っ手本体41は、取付プレート40の上面に上方に向け突設されていてもよく、その場合は、装置全体をコンパクトに収めるため、取付プレート40は、下プレート22に接合されていることが好ましい。
なお、取付プレート40が、上プレート21及び下プレート22にそれぞれ取り付けられており、取っ手本体41が2本のパイプが嵌合し合い伸縮可能に構成することも可能である。
(把持力確認機構)
次に、図3〜図8を用いて、本発明の実施形態に係る把持力確認機構について説明する。図3は、タイル剥離装置1の把持力確認機構であるトルクレンチ3を示す斜視図である。また、図4は、トルクレンチ3を軸方向に見た正面図であり、図5は、そのトルクレンチ3を軸直交方向に見た側面図、図6は、そのトルクレンチ3を示す平面図である。そして、図7は、トルクレンチ3を示す軸方向に沿った鉛直断面図であり、図8は、トルクレンチ3のギア34の機構を示す説明図である。
本発明に係る把持力確認機構は、把持機構2でタイルを把持する力が所定値に達したか否かを確認するための機構である。本実施形態に係る把持力確認機構は、図3〜図8に示すように、前述の回動ボルト20に装着され、回動ボルト20を回すトルクを確認可能なトルクレンチ3となっている。ここで、所定値とは、把持するタイルが磁器質タイルであるか否かのタイルの素材やタイルの接着力(貼付けモルタルの強度等)に応じて定められた力である。このため、この所定値は、タイルを把持してもタイルを破損することがなく、且つ、接着材であるモルタルと構造物とを剥離するのに支承がない程度に高い把持力であることを勘案して定められている。
本実施形態に係る把持力確認機構であるトルクレンチ3は、コイルバネでトルクを調整するコイルバネ式のトルクレンチであり、予め設定したトルク値に達すると「カチッ」という音や振動で使用者に知らせるプレセット形シグナル式トルクレンチである。
勿論、本発明に係るトルクレンチは、シグナル式に限られず、本体に目盛が無くトルクを設定するにはトルクレンチテスター等が必要となる単能形のものとすることもできる。また、本発明に係るトルクレンチは、プレセット形に限られず、梁(ビーム)のたわみによってトルク検出するプレート形、円柱のねじれ角によってトルクを検出するダイヤル形、センサによってトルクを検出するデジタル形など、直読式のトルクレンチとすることもできる。要するに、本発明に係るトルクレンチは、回動ボルト20に付加されるトルクが所定の値に到達したか否かを何等かの方法で確認できるものであればよい。
具体的には、図3〜図8に示すように、トルクレンチ3は、トルクレンチ3全体の筐体であるレンチ本体30を備えている。このレンチ本体30は、回動ボルト20が嵌着される側となる前部本体31と、反対側となる後部本体32と、から構成されている。
前部本体31には、回動ボルト20が嵌着又は接続される円筒状のスリーブ33と、このスリーブ33に固定されたて両方向に回転可能なギア34など、が設けられている。図8に示すように、このギア34には、スライド自在なピン35が当接しており、このピン35がばね37でギア34側に押圧されている。
そして、ギア34によりピン35を押し出そうとする力が、設定したトルク値に達すると、対抗するばね37の押圧力を超えることとなるため、ピン35がギア34から離れる方向にスライド移動してしまいう。このため、ギア34が空回りして、スリーブ33を介して回動ボルト20を回すことができなくなる仕組みとなっている。
また、後部本体32には、コロである複数の球体36と、後部本体32を前部本体31へ付勢するコイルスプリング39など、が装着されている。後部本体32をコイルスプリング39の付勢力に抗して図7の矢印方向へ引っ張ると、球体36が後部本体32の切欠き凹部32aへ転がり出して嵌まり込む。このため、後部本体32が、球体36で掛け止められて前部本体31へ戻らなくなり、ばね37ごとピン35が図7の矢印方向にスライド移動して、フリーの状態となる。つまり、トルクレンチ3は、ギア34及びスリーブ33は回転自在だが、力を伝達することができず、回動ボルト20を回すことができなくなる状態となる。
なお、後部本体32の後端には、回動ボルト20を回す際にレンチ本体30の長さを延長してモーメントを稼ぐための延長棒38が、長さ調整可能にねじ止めされている。
以上、本発明の実施形態に係る把持力確認機構として、プレセット形シグナル式トルクレンチを例示して説明したが、トルクリミッター付きの電動工具で回動ボルト20を締め付ける構成としてもよい。要するに、本発明に係る把持力確認機構は、回動ボルト20を締め付けるトルクを確認することができ、適切なトルク値に達すると回動ボルト20を回せなくなるような仕組みであればよい。つまり、本発明に係る把持力確認機構は、把持機構2でタイルを把持する力が所定値に達したか否かを確認することができる機構であればよい。
<タイル剥離方法>
次に、図9〜図13を用いて、本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置1を用いたタイル剥離方法について説明する。既存コンクリート構造物である建物の外壁Wに貼り付けられた45二丁掛けの外壁タイルTを、前述のタイル剥離装置1を用いて外壁Wから引き剥がして剥離する場合を例示して説明する。
(1)目地切削工程
図9は、本発明の実施形態に係るタイル剥離方法の目地切削工程を示す工程説明図であり、(a)が目地切削前、(b)が目地切削後を示している。図9に示すように、本実施形態に係るタイル剥離方法では、先ず、タイルTとタイルTとの間の目地に切れ目となる溝を切削する目地切削工程を行う。
図9(a)に示すように、タイルTは、外壁WにモルタルMを介して接着され、その上からタイルTとタイルTとの間には、目地材が充填されている。このため、タイルTを1枚ずつ剥がすには、隣接するタイルTとの間の四周の目地に、モルタルMを切り離すための溝を形成する必要がある。
本工程では、ダイヤモンドカッターなどの切削工具を用いて、図9(b)に示すように、引き剥がすタイルTの四周の目地に、外壁Wのコンクリート部分まで達する溝を形成する。
なお、既存コンクリート構造物である外壁Wに、貼付けモルタルであるモルタルMを介してタイルTを貼り付ける場合を例示したが、外壁Wの不陸を調整する調整モルタルを接着した後、貼付けモルタルであるモルタルMでタイルTを貼り付けても構わない。また、プレキャストコンクリートの型枠に直接タイルTを埋設してタイルTを直貼りしている場合でも本発明を適用できることは云うまでもない。
(2)タイル把持工程
図10は、本実施形態に係るタイル剥離方法のタイル把持工程の把持前を示す工程説明図であり、図11(a)は、同タイル把持工程の把持後を示す工程説明図である。(b)は、A部詳細であり、(c)は、B部詳細である。
次に、図10、図11に示すように、本実施形態に係るタイル剥離方法では、タイル剥離装置1の把持機構2でタイルTを把持するタイル把持工程を行う。
具体的には、先ず、図10に示すように、前工程で形成した溝に、把持機構2のクランプブレード23,24を挿入する。
次に、トルクレンチ3で回動ボルト20を回し、タイル剥離装置1の把持機構2の上プレート21と下プレート22の間隔を縮めてクランプブレード23とクランプブレード24とをタイルTの端面に当接させて、タイルTを上下に挟んで挟持する。
このとき、把持力確認機構であるトルクレンチ3で回動ボルト20を回すトルク値を確認することにより把持機構2でタイルTを把持する力を確認する。
なお、特許文献1に記載の従来のタイル剥離装置では、ラチェットレンチ等の回動レバーにより回動ボルトを締め付けるものであった。このため、タイルTの素材に応じて締め付ける力を変える必要があることは分かっていても、タイルTを把持する力を簡便な方法により定量的に把握することができなかった。その上、回動レバーで締めるのは、作業員の感覚による技能的要素が強く、適切な把持力を把握するインセンティブも働かなかった。よって、タイルの素材等に応じた適切な把持力自体が把握されていなかった。
しかし、前述のタイル剥離装置1によれば、回動ボルト20を回す適切なトルク値を確認することが可能となっている。このため、実験等により、把持機構2でタイルTを把持する適切な把持力を、トルク値に置き換えて、タイルTの素材や大きさ、形状、接着力等に応じて予め把握することが可能となる。よって、タイルTの素材や接着力等に応じた適切な把持力をトルク値に置き換えてマニュアル等を作成して予め設定することが可能となっている。これにより、作業員の熟練度に拘わらず、誰でも簡単にタイルTを破損することなくタイルTを剥がすとこが可能となる。
例えば、既存コンクリート構造物である外壁Wに、一般的な軽量骨材を用いた既製調合(プレミックス)モルタル(養生期間経過後の接着強度が1.30N/mm2程度となるもの)であるモルタルMを介して磁器質タイルである45二丁掛けの外壁タイルTが貼り付けられている場合を例示する。このような合の適切な把持力は、タイル剥離装置1のトルクレンチ3に設定する適切なトルク値として表すと、回動ボルト20の呼び径が16mmの場合、タイルTを破損することなく作業可能な範囲が10.0〜20.0N・mである。
その上、前述のタイル剥離装置1のトルクレンチ3は、プレセット形シグナル式トルクレンチである。このため、本実施形態に係るタイル剥離方法では、適切な把持力となるように回動ボルト20を回す適切なトルク値を予めトルクレンチ3に設定した上で、「カチッ」という音がするまで、トルクレンチ3で回動ボルト20を締めて行く。これだけで、把持機構2でタイルTを把持する適切な把持力を達成することができる。
このため、予め設定したトルク値に達したか否かをいちいちトルクレンチ3でトルク値を読んで確認しなくてもわかるようになり、本工程をさらに短時間で行うことができ、タイル剥離の労務コストを低減することができる。
(3)回転工程
図12は、本実施形態に係るタイル剥離方法の回転工程を示す工程説明図であり、図13は、本実施形態に係るタイル剥離方法のタイル剥離完了を示す工程説明図である。図12に示すように、本実施形態に係るタイル剥離方法では、タイル剥離装置1の把持機構2でタイルTを把持した状態でこじって回転させる回転工程を行う。
具体的には、クランプブレード23とクランプブレード24でタイルTを上下に把持した状態でトルクレンチ3の延長棒38を掴んで縦方向等に回転させ、貼付けモルタルMと外壁Wとの間に亀裂を生じさせてタイルTを剥離する。
このとき、図11に示したように、タイルTを把持しているクランプブレード23とクランプブレード24には、先端断面が増厚されて内側に張り出した先端刃部23a,24aが形成されている。このため、本工程で縦方向に回転する際に、先端刃部23a,24aですくい上げる形となり、挟持したタイルTが滑り出して外れることがなく、確実に把持することができる。
本工程を行うと、図13に示す状態となり、本実施形態に係るタイル剥離方法によるタイルの剥離作業が完了する。
以上説明した本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置1及びそれを用いたタイル剥離方法によれば、タイルTを適切な把持力で把持しているかの確認を、回動ボルト20を回す際のトルク値が所定の値に達したか否かで確認することができる。このため、タイルTの材質や接着力に応じた適切な把持力で把持することができ、タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができる。
特に、引き剥がすタイルTが、歴史的・文化的に価値の高い既存建築物に貼り付けられて経年劣化により強度が落ちている場合でも、1枚のタイルの適切な把持力を確認することにより、歴史的・文化的に価値の高いタイルを破損することなく剥がすことができる。
また、プレセット形シグナル式トルクレンチであるトルクレンチ3で行うため、所定の値に達したか否の確認を、予め適切なトルク値を設定するだけで行うことができる。よって、トルクレンチでトルク値をいちいち確認しなくてもわかるようになり、タイルTを剥離するのを短時間で行うことができる。このため、タイル剥離の労務コストを低減することができる。
[第2実施形態]
<タイル剥離装置>
次に、図14〜図16を用いて、本発明の第2実施形態に係るタイル剥離装置1’の構成について説明する。図14は、本発明の第2実施形態に係るタイル剥離装置1’の構成を示す側面図であり、図15は、そのタイル剥離装置1’を示す正面図である。また、図16は、タイル剥離装置1’の押圧機構6を示す部分拡大図である。
本発明の第2実施形態に係るタイル剥離装置1’が、前述のタイル剥離装置1と相違する点は、主に、押圧機構6が追加されている点と、回動ボルト20に装着されたコイルスプリングSが下プレート22の上方に装着されている点である。よって、この相違点について主に説明し、同一構成は同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係るタイル剥離装置1’は、前述のタイル剥離装置1と同様に、前述の把持機構2と、トルクレンチ3など、を備えている。但し、タイル剥離装置1’は、前述のタイル剥離装置1と相違して、取っ手4を備えておらず、トルクレンチ3の延長棒38を掴んで使用する。
また、このタイル剥離装置1’は、タイルをコンクリート構造物等から引き剥がす際に、タイルが貼り付けられた面を押圧して回転モーメントを作用させて”こじる”押圧機構6を備えている。この押圧機構6は、厚手の鋼板からなる押圧プレート60と、この押圧プレート60の中央に螺合して貫通する押圧ボルト61と、この押圧ボルト61の先端に装着された3次元的に首振り可能な自在キャップ62など、から構成されている。
この押圧プレート60は、図16に示すように、下端部の角が面取りされた側面視矩形状の鋼板からなるプレートであり、前述の把持機構2の下プレート22の後端側(タイル面から遠い側)の小口にボルト止めされ連結されている。
また、押圧ボルト61は、後端側に六角穴が形成された六角穴付きボルトであり、電動工具で回転させてタイル面を押圧可能に構成されている。
その上、押圧ボルト61の先端(タイル面側となる端)には、自在キャップ62が取り付けられている。このため、後述のように、押圧機構6でタイル面を押圧してタイル剥離装置1’が回転し始めても滑ることなく、押圧ボルト61でタイル面を確実に押圧できる構成となっている。
また、タイル剥離装置1’は、図15に示すように、前述のタイル剥離装置1と相違して、回動ボルト20が空回りすることを防止するコイルスプリングSが下プレート22の上方に装着されている。このような構成でも、コイルスプリングSによる適度な付勢力(押圧力)が付与され、回動ボルト20が空回りすることを防止することができるのは明らかである。なお、図15に示すように、タイル剥離装置1’の回動ボルト20は、下プレート22に形成されてねじ溝と螺合するため、ナットが不要となっている。このように、コイルスプリングSを回動ボルト20の把持機構2の内側に納めることで、タイル剥離装置1’全体のコンパクト化を達成することができる。
<タイル剥離方法>
次に、本発明の第2実施形態に係るタイル剥離装置1’を用いたタイル剥離方法について説明する。前述のタイル剥離方法と相違する点は、主に、回転工程であるので、その点について説明し、他の工程の説明は省略する。また、前述と同様に、既存コンクリート構造物である建物の外壁Wに貼り付けられた45二丁掛けの外壁タイルTを、タイル剥離装置1’を用いて外壁Wから引き剥がして剥離する場合を例示して説明する。
(3)回転工程
図17は、本実施形態に係るタイル剥離方法の回転工程を示す工程説明図である。図17に示すように、第2実施形態に係るタイル剥離装置1’を用いたタイル剥離方法では、タイル剥離装置1’の把持機構2でタイルTを把持した状態で押圧機構6でタイル面を押圧してこじってタイル剥離装置1’を回転させる回転工程を行う。
具体的には、クランプブレード23とクランプブレード24でタイルTを上下に把持した状態で押圧機構6の押圧ボルト61を回転させ、外壁W側へ押圧ボルト61を伸長してタイル面(外壁Wに貼り付けられたタイルTの表面)を押圧してタイル剥離装置1’を縦方向に回転させる。この回転により、貼付けモルタルMと外壁Wとの間に亀裂を生じさせてタイルTを剥離する。
押圧ボルト61を回転させるのは、手動でも電動工具を用いてもいずれでもよい。但し、電動工具を用いれば、力があまり必要ないため、誰でも簡単にタイルを剥離することができるため好ましい。
以上説明した本発明の第2実施形態に係るタイル剥離装置1’及びそれを用いたタイル剥離方法によれば、前記作用効果に加え、押圧機構6でタイル面を押圧してタイル剥離装置1’を回転させて貼付けモルタルMと外壁Wとの間に亀裂を生じさせてタイルTを剥離する。このため、一番力が必要なタイルTを剥離する瞬間において、押圧機構6で確実にタイル面を押圧して剥離させることが可能となる。よって、作業員の熟練度によらず、タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができる。
その上、タイル剥離装置1’によれば、一番力が必要なタイルTを剥離する瞬間を電動工具を用いて行うことが可能となる。このため、さらに誰でも簡単にタイルを剥離することができる。
それに加え、第2実施形態に係るタイル剥離装置1’は、回動ボルト20が空回りすることを防止するコイルスプリングSが下プレート22の上方に装着されている。このため、コイルスプリングSを把持機構2の内側に納めることができ、タイル剥離装置1’全体のコンパクト化を達成することができる。
以上、本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置1、第2実施形態に係るタイル剥離装置1’、及びそれを用いたタイル剥離方法について詳細に説明した。しかし、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1,1’:タイル剥離装置
2:把持機構
20:回動ボルト
21:上プレート
21a:ボルト孔
22:下プレート
22a:開口
22b:ボール孔
23,24:クランプブレード
23a,24a:先端刃部
25:螺合部材
3:トルクレンチ(把持力確認機構)
30:レンチ本体
31:前部本体(レンチ本体)
32:後部本体(レンチ本体)
32a:切欠き凹部
33:スリーブ
34:ギア
35:ピン
36:球体
37:ばね
38:延長棒
39:コイルスプリング(ばね材)
4:取っ手
40:取付プレート
41:取っ手本体
5:ガイド機構
50:ガイドポール
51:ポール受け
6:押圧機構
60:押圧プレート
61:押圧ボルト
62:自在キャップ
S:コイルスプリング(ばね材)
M:貼付けモルタル(モルタル)
T:外壁タイル(タイル)
W:外壁(コンクリート構造物:既存構造物)
請求項1に係るタイル剥離装置は、一対のプレートを有し、これらのプレートの間隔を回動ボルトで調整自在な把持機構を備え、前記把持機構でタイルを把持して引き剥がすタイル剥離装置であって、前記把持機構でタイルの端面同士を当該タイルの表面に沿って挟んで把持する力が所定値に達したか否かを確認可能な把持力確認機構を備えることを特徴とする。
請求項2に係るタイル剥離装置は、請求項1に記載のタイル剥離装置において、前記把持力確認機構は、前記回動ボルトに装着され、当該回動ボルトを回すトルクを確認可能なトルクレンチであり、前記タイルが貼り付けられた面を押圧して回転モーメントを作用させる押圧機構が前記把持機構に連結されていること
を特徴とする。
請求項に係るタイル剥離方法は、請求項1ないしのいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離方法であって、前記把持機構で前記タイルの端面同士を当該タイルの表面に沿って挟んで把持する力を前記把持力確認機構で確認することを特徴とする。
請求項に係るタイル剥離方法は、請求項3ないし5のいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離方法であって、前記回動ボルトを回す適切なトルク値を予め前記トルクレンチに設定して前記把持機構で前記タイルを把持することを特徴とする。
請求項1〜に記載の発明によれば、把持機構でタイルを把持する力が適切であるか否かを簡単に確認することができる。このため、作業員の熟練度によらず、タイルの材質や接着力に応じた適切な把持力で把持することができ、タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、トルクレンチのトルク値で把持機構でタイルを把持する力が適切か否を判断することができる。このため、適切な把持力の確認が容易であり、短時間で確認を完了させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、押圧機構を有するので、タイルを把持機構で把持した状態で回転させて梃子の原理を使ってタイルを剥離するのがさらに容易となる。このため、作業員の熟練度によらず、タイルを破損することなく誰でも簡単にタイルを剥離することができる。
請求項に記載の発明によれば、把持機構でタイルを把持する力を把持力確認機構で確認するので、タイルの材質や接着力に応じた適切な把持力で把持することができ、誰でも簡単に破損することなくタイルを剥離することができる。
請求項に記載の発明によれば、回動ボルトを回す適切なトルク値予めトルクレンチに設定して把持機構でタイルを把持するので、予め設定したトルク値に達したか否かをトルクレンチを確認しなくてもわかるようになり、タイルを剥離するのを短時間で行うことができ、タイル剥離の労務コストを低減することができる。
そして、クランプブレード23,24は、上プレート21及び下プレート22より薄くて硬い長方形(矩形)状の薄手の鋼鈑からなり、挟持したタイルが滑り出さないように、先端断面が増厚されて両者間の内側に張り出した先端刃部23a,24aが形成されている。
請求項1に係るタイル剥離装置は、一対のプレートを有し、これらのプレートの間隔を回動ボルトで調整自在な把持機構を備え、前記把持機構でタイルを把持した状態でこじって回転させて引き剥がすタイル剥離装置であって、前記把持機構でタイルの端面同士を当該タイルの表面に沿って挟んで把持する力が所定値に達したか否かを確認可能な把持力確認機構を備えることを特徴とする。
請求項2に係るタイル剥離装置は、請求項1に記載のタイル剥離装置において、前記把持力確認機構は、前記回動ボルトに装着され、当該回動ボルトを回すトルクを確認可能なトルクレンチであり、前記タイルが貼り付けられた面を押圧して前記把持機構で把持したタイルを引き剥がす方向に回転モーメントを作用させる押圧機構が前記把持機構に連結されていることを特徴とする。
請求項6に係るタイル剥離方法は、請求項1ないし5のいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを把持した状態でこじって回転させて剥離するタイル剥離方法であって、前記把持機構で前記タイルの端面同士を当該タイルの表面に沿って挟んで把持する力を前記把持力確認機構で確認することを特徴とする。
請求項7に係るタイル剥離方法は、請求項3ないし5のいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを把持した状態でこじって回転させて剥離するタイル剥離方法であって、前記回動ボルトを回す適切なトルク値を予め前記トルクレンチに設定して前記把持機構で前記タイルを把持することを特徴とする。

Claims (8)

  1. 一対のプレートを有し、これらのプレートの間隔を回動ボルトで調整自在な把持機構を備え、前記把持機構でタイルを把持して引き剥がすタイル剥離装置であって、
    前記把持機構でタイルを把持する力が所定値に達したか否かを確認可能な把持力確認機構を備えること
    を特徴とするタイル剥離装置。
  2. 前記把持力確認機構は、前記回動ボルトに装着され、当該回動ボルトを回すトルクを確認可能なトルクレンチであること
    を特徴とする請求項1に記載のタイル剥離装置。
  3. 前記トルクレンチは、予め設定したトルク値に達すると知らせるプレセット形トルクレンチであること
    を特徴とする請求項2に記載のタイル剥離装置。
  4. 前記一対のプレートが互いにずれないように各プレートの板面に対して垂直にガイドするガイド機構を備えること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタイル剥離装置。
  5. 前記回動ボルトは、ばね材を介して前記一対のプレートに装着されていること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載のタイル剥離装置。
  6. 前記タイルが貼り付けられた面を押圧する押圧機構が前記把持機構に連結されていること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載のタイル剥離装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離方法であって、
    前記把持機構で前記タイルを把持する力を前記把持力確認機構で確認することを特徴とするタイル剥離方法。
  8. 請求項3ないし5のいずれかに記載のタイル剥離装置を用いて、既存構造物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離方法であって、
    前記回動ボルトを回す適切なトルク値を予め前記トルクレンチに設定して前記把持機構で前記タイルを把持することを特徴とするタイル剥離方法。
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